(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】表示装置、電子デバイス及び輸送手段
(51)【国際特許分類】
G03B 21/28 20060101AFI20240910BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
G03B21/28
G03B21/00 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512172
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 CN2022116030
(87)【国際公開番号】W WO2023061078
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】202111195784.4
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲ハン▼
(72)【発明者】
【氏名】毛 磊
(72)【発明者】
【氏名】黄 志勇
(72)【発明者】
【氏名】李 肖
【テーマコード(参考)】
2K203
【Fターム(参考)】
2K203FB07
2K203GC05
2K203HA05
2K203HA08
2K203HA32
2K203MA40
(57)【要約】
表示装置はピクチャジェネレーションユニット(110)、半透過部材(120)及び曲面ミラー(130)を含む。ピクチャジェネレーションユニット(110)は、画像情報を含む画像形成光を生成し、画像形成光を半透過部材(120)に投影するように構成され、半透過部材(120)は、画像形成光を曲面ミラー(130)の方に反射するように構成され、曲面ミラー(130)は、受けた画像形成光を半透過部材(120)の方に反射するように構成され、半透過部材(120)は、曲面ミラー(130)によって反射された画像形成光を透過させるようにさらに構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報を備える画像形成光を生成し、前記画像形成光を半透過部材に投影するように構成されるピクチャジェネレーションユニットと、
前記画像形成光を曲面ミラーの方に反射するように構成される前記半透過部材と、
受けた画像形成光を前記半透過部材の方に反射するように構成される前記曲面ミラーと
を備え、
前記半透過部材は、前記曲面ミラーによって反射された画像形成光を透過させるようにさらに構成される、
表示装置。
【請求項2】
前記半透過部材によって反射される前記画像形成光の偏光方向が、前記半透過部材によって透過させられる前記画像形成光の偏光方向とは異なる、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記半透過部材は偏光半透過部材を備え、前記偏光半透過部材によって反射される画像形成光の偏光方向が、前記偏光半透過部材によって透過させられる画像形成光の偏光方向に垂直である、
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記半透過部材は偏光半透過部材を備え、前記偏光半透過部材によって反射される画像形成光が円偏光又は楕円偏光であり、前記偏光半透過部材によって透過させられた画像形成光が直線偏光である、
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記半透過部材によって反射される前記画像形成光はP偏光であり、前記半透過部材によって透過させられる前記画像形成光はS偏光である、又は
前記半透過部材によって反射される前記画像形成光はS偏光であり、前記半透過部材によって透過させられる前記画像形成光はP偏光である、
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項6】
第1の偏光変換デバイスであって、前記第1の偏光変換デバイスは、前記半透過部材と前記曲面ミラーとの間の光路上に位置させられ、前記半透過部材によって反射される前記画像形成光の偏光方向、及び/又は前記曲面ミラーによって反射される前記画像形成光の偏光方向を変更するように構成される、第1の偏光変換デバイス
をさらに備える、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
第1の偏光変換デバイスは1/4波長板である、請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
拡散要素であって、前記拡散要素は、前記ピクチャジェネレーションユニットと前記半透過部材との間の光路上に位置させられ、前記ピクチャジェネレーションユニットによって投影された前記画像形成光を拡散するように構成される、拡散要素
をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記拡散要素の光出射側に位置させられる第1の偏光子をさらに備える、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記半透過部材は半反射半透明膜と第2の偏光子とを備え、
前記半反射半透明膜は前記画像形成光の一部を前記曲面ミラーの方に反射し、前記画像形成光の別の部分を前記第2の偏光子の方に透過させるように構成され、
前記第2の偏光子は入射する前記画像形成光の前記別の部分を吸収し、前記曲面ミラーによって反射される前記画像形成光を透過させるように構成される、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記半反射半透明膜によって反射される前記画像形成光はP偏光であり、前記第2の偏光子によって吸収される前記画像形成光はP偏光であり、前記第2の偏光子によって透過させられる前記画像形成光はS偏光である、又は
前記半反射半透明膜によって反射される前記画像形成光はS偏光であり、前記第2の偏光子によって吸収される前記画像形成光はS偏光であり、前記第2の偏光子によって透過させられる前記画像形成光はP偏光である、
請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記半反射半透明膜は前記第2の偏光子に取り付けられる、請求項10又は11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記半反射半透明膜によって反射される前記画像形成光は円偏光又は楕円偏光であり、前記半反射半透明膜によって透過させられる前記画像形成光は円偏光又は楕円偏光である、請求項10に記載の表示装置。
【請求項14】
前記半透過部材は前記半反射半透明膜と前記第2の偏光子との間に位置させられる第2の偏光変換デバイスをさらに備え、前記第2の偏光変換デバイスは、前記半反射半透明部材によって透過させられる前記円偏光又は前記楕円偏光の偏光方向、及び/又は前記曲面ミラーによって反射される円偏光又は楕円偏光の偏光方向を変更するように構成される、請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第2の偏光変換デバイスは1/4波長板である、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第1の偏光子の光出射側に位置させられる第3の偏光変換デバイスであって、前記第3の偏光変換デバイスは前記第1の偏光子によって透過させられる偏光の偏光方向を変更するように構成される、第3の偏光変換デバイスをさらに備える、請求項9に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第3の偏光変換デバイスは1/4波長板である、請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記ピクチャジェネレーションユニットによって投影された前記画像形成光は円偏光又は楕円偏光である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第1の偏光変換デバイスは、前記偏光半透過部材と前記ピクチャジェネレーションユニットとの間の光路上にさらに位置させられ、前記ピクチャジェネレーションユニットからの前記画像形成光の偏光方向を変更するように構成される、
請求項6に記載の表示装置。
【請求項20】
前記偏光半透過部材は前記第1の偏光変換デバイスと平行に配置される、請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記半透過部材は被膜で被覆された反射器である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項22】
前記曲面ミラーは多焦点曲面ミラー又は自由曲面ミラーである、請求項1から21のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項23】
前記ピクチャジェネレーションユニットは光源、画像モジュール及び投影レンズを備え、
前記光源は光線を前記画像モジュールに出力するように構成され、
前記画像モジュールは前記光線に基づいて、画像情報を備える画像形成光を生成するように構成され、
前記投影レンズは前記画像形成光を前記半透過部材に投影するように構成される、
請求項1から21のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか一項に記載の表示装置を備える、電子デバイス。
【請求項25】
請求項1から23のいずれか一項に記載の表示装置を備える、輸送手段。
【請求項26】
前記表示装置は前記輸送手段のシートに設置される、請求項25に記載の輸送手段。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2021年10月14日に中国国家知識産権局に出願され、名称が「DISPLAY APPARATUS,ELECTRONIC DEVICE,AND TRANSPORTATION MEANS」である中国特許出願第202111195784.4号の優先権を主張し、本中国特許出願の全体が参照により本明細書に援用される。
本出願は画像表示の分野に関し、特に表示装置、電子デバイス及び輸送手段に関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示技術が急速に発達しており、ディスプレイのサイズが増加している。一方で、現在、大画面(たとえば、少なくとも80インチ)のディスプレイシステムのコストが非常に高い。レーザテレビでは少なくとも100インチの投影効果を実施することができるが、見える感じ方を改善するのに特定の機能を持つ幕(フレネルスクリーン)が必要であり、レーザテレビは広い空間を占有する。これに加えて、既存のプロジェクタには通常長い投影距離が必要であり、引き伸ばされた画像を近い距離に生成することができない。
【発明の概要】
【0003】
これに鑑みて、本出願の実施形態では、大きいサイズで表示する機能を提供する、表示装置、輸送手段及び電子デバイスが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様に係れば、本出願の表示装置はピクチャジェネレーションユニット、半透過部材及び曲面ミラーを含んでもよい。
【0005】
ピクチャジェネレーションユニットは、画像情報を含む画像形成光を生成し、画像形成光を半透過部材に投影するのに用いられ(投影するように構成され)、半透過部材は、画像形成光を曲面ミラーの方に反射するように構成され、曲面ミラーは、受けた画像形成光を半透過部材の方に反射するように構成され、半透過部材は、曲面ミラーによって反射された画像形成光を透過させるようにさらに構成される。したがって、曲面ミラーによって反射された光線が半透過部材を通って人間の眼に入ることができ、人間の眼は光線を介して、拡大された虚像を捕えることができ、これにより、大きいサイズで見るための要求が満たされる。実像表示方式とは異なり、虚像を特別なスクリーンが引き受ける必要がないので、小さい空間で大きいサイズの画像を表示する効果が実施されることができる。
【0006】
上記に加えて、本実施形態の解決手段では、半透過部材は画像形成光を曲面ミラーの方に反射することができるだけでなく、曲面ミラーによって反射された画像形成光を透過させることも行なうことができ、すなわち、半透過部材は曲面ミラーによって反射された画像形成光が位置させられる光路上に位置させられ、曲面ミラーによって反射された画像形成光を透過させることができる。したがって、半透過部材は曲面ミラーの位置に近くてもよく(曲面ミラーの焦点距離以内に位置させられてもよい)、これにより、光路を効果的に折り畳むことができ、表示装置のボリュームを減らすことができる。
【0007】
可能な実現例では、半透過部材によって反射された画像形成光と、半透過部材によって透過させられた画像形成光とが異なる入射角を持つ。被膜で被覆することによって半透過部材によって上記の機能を実施することができる。
【0008】
可能な実現例では、半透過部材は第1の既定角度未満である画像形成光を透過させてもよく、第2の既定角度を超える画像形成光を反射してもよい。たとえば、第1の既定角度は30度であり、第2の既定角度は45度である。
【0009】
可能な実現例では、半透過部材によって反射される画像形成光の偏光方向が、半透過部材によって透過させられる画像形成光の偏光方向とは異なる。
【0010】
可能な実現例では、半透過部材は偏光半透過部材を含み、偏光半透過部材によって反射される画像形成光の偏光方向が、偏光半透過部材によって透過させられる画像形成光の偏光方向に垂直である。たとえば、偏光半透過部材によって反射される画像形成光がP偏光であり、偏光半透過部材によって透過させられる画像形成光がS偏光である。あるいは、偏光半透過部材によって反射される画像形成光がS偏光であり、偏光半透過部材によって透過させられる画像形成光がP偏光である。
【0011】
可能な実現例では、半透過部材は偏光半透過部材を含み、偏光半透過部材によって反射された画像形成光が円偏光又は楕円偏光であり、偏光半透過部材によって透過させられた画像形成光が直線偏光である。
【0012】
可能な実現例では、表示装置は第1の偏光変換デバイスをさらに含み、第1の偏光変換デバイスは、半透過部材と曲面ミラーとの間の光路上に位置させられ、半透過部材によって反射された画像形成光の偏光方向、及び/又は曲面ミラーによって反射された画像形成光の偏光方向を変更するように構成される。
【0013】
可能な実現例では、表示装置は拡散要素をさらに含み、拡散要素は、ピクチャジェネレーションユニットと半透過部材との間の光路上に位置させられ、ピクチャジェネレーションユニットによって投影された画像形成光を拡散するように構成される。拡散要素は表示された画像の一部が過度に明るかったり過度に暗かったりする事態を回避するために、光を均一にする役割を担ってもよい。
【0014】
可能な実現例では、表示装置は拡散要素の光出射側に位置させられる第1の偏光子をさらに含み、第1の偏光子はS偏光又はP偏光を透過させる。第1の偏光子により、透過又は反射に用いられる半透過部材の方にS偏光又はP偏光が透過させられるのを可能にする。
【0015】
可能な実現例では、表示装置の半透過部材は半反射半透明膜と第2の偏光子とを含み、半反射半透明膜は画像形成光の一部を曲面ミラーの方に反射し、画像形成光の別の部分を第2の偏光子の方に透過させ、第2の偏光子は入射画像形成光の別の部分を吸収し、曲面ミラーによって反射された画像形成光を透過させる。
【0016】
第2の偏光子は偏光吸収膜として適用される場合がある。半反射半透明膜は半反射半透明波長板であってもよい。
【0017】
可能な実現例では、半透過部材の半反射半透明膜によって反射される画像形成光はP偏光であり、第2の偏光子によって吸収される画像形成光はP偏光であり、第2の偏光子によって透過させられる画像形成光はS偏光である、又は半反射半透明膜によって反射される画像形成光はS偏光であり、第2の偏光子によって吸収される画像形成光はS偏光であり、第2の偏光子によって透過させられる画像形成光はP偏光である。
【0018】
可能な実現例では、半反射半透明膜は第2の偏光子に取り付けられる。
【0019】
上記の半反射半透明膜及び第2の偏光子によって、上記の偏光半透過部材の機能、すなわち、P偏光を反射しS偏光を透過させること、又はS偏光を反射しP偏光を透過させることを完全に実施してもよい。
【0020】
可能な実現例では、半透過部材の半反射半透明膜によって反射された画像形成光は円偏光又は楕円偏光であり、半反射半透明膜によって透過させられた画像形成光は円偏光又は楕円偏光である。
【0021】
可能な実現例では、半透過部材は半反射半透明膜と第2の偏光子との間に位置させられる第2の偏光変換デバイスをさらに含み、第2の偏光変換デバイスは、半反射半透明部材によって透過させられた円偏光又は楕円偏光の偏光方向、及び/又は曲面ミラーによって反射された円偏光又は楕円偏光の偏光方向を変更するように構成される。
【0022】
可能な実現例では、半反射半透明膜と第2の偏光子とは第2の偏光変換デバイスに取り付けられる。
【0023】
可能な実現例では、表示装置は第1の偏光子の光出射側に位置させられる第3の偏光変換デバイスをさらに含み、第3の偏光変換デバイスは第1の偏光子によって透過させられた偏光の偏光方向を変更するように構成される。
【0024】
可能な実現例では、ピクチャジェネレーションユニットによって投影された画像形成光は直線偏光、円偏光又は楕円偏光である。
【0025】
可能な実現例では、表示装置の第1の偏光変換デバイスは、偏光半透過部材とピクチャジェネレーションユニットとの間の光路上にさらに位置させられ、ピクチャジェネレーションユニットからの画像形成光の偏光方向を変更するように構成される。
【0026】
この場合、第1の偏光子が偏光半透過部材と平行に配置されたり、偏光半透過部材に一体に取り付けられたりしてもよく、これにより、構造が全体的によりコンパクトになる。
【0027】
別の実現例では、第1の偏光変換デバイスは偏光半透過部材と、拡散要素、偏光子及び第3の偏光変換デバイスとの間の光路上に位置させられてもよく、すなわち、ピクチャジェネレーションユニットによって出射された画像形成光が拡散要素、偏光子及び第3の偏光変換デバイスを順に通って第1の偏光変換デバイスに達してもよく、第1の偏光変換デバイスは画像形成光を偏光半透過部材の方に透過させる。
【0028】
可能な実現例では、曲面ミラーは多焦点曲面ミラー又は自由曲面ミラーである。
【0029】
可能な実現例では、表示装置のピクチャジェネレーションユニットは光源、画像モジュール及び投影レンズを含む。光源は光線を画像モジュールに出力するように構成され、画像モジュールは光線に基づいて、画像情報を含む画像形成光を生成するように構成され、投影レンズは画像形成光を半透過部材に投影するように構成される。
【0030】
可能な実現例では、半透過部材は曲面ミラーの焦点距離以内に位置させられる。このようにして、半透過部材によって反射された画像が曲面ミラーで拡大されて表示されることができる。
【0031】
上記の実現例では、第1の偏光変換デバイス、第2の偏光変換デバイス及び第3の偏光変換デバイスは1/4波長板であっても2つの1/8波長板であっても回転子であってもよい。
【0032】
第2の態様に係れば、本出願では電子デバイスが提供され、電子デバイスは第1の態様の表示装置を含む。
【0033】
第3の態様に係れば、本出願では輸送手段がさらに提供され、輸送手段は第1の態様の表示装置を含む。
【0034】
可能な実現例では、表示装置は輸送手段のシートに設置される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1a】本出願の実施形態に係る、共用ディスプレイとして用いられる表示装置の概略図である。
【
図1b】本出願の実施形態に係る、テレビとして用いられる表示装置の概略図である。
【
図1c】本出願の実施形態に係る、車載ディスプレイとして用いられる表示装置の概略図である。
【
図2】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図3】本出願の実施形態に係る表示装置のピクチャジェネレーションユニットの構造の概略図である。
【
図4】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図5】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図6】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図7】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図8】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図9】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図10】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図11】本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【
図12】本出願の実施形態に係る表示装置の回路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本出願では表示装置、電子デバイス及び輸送手段が提供される。表示装置は共用ディスプレイ(たとえば、
図1aに示されている100a)としてオフィス用途に用いられてもよいし、テレビ(たとえば、
図1bに示されている100b)として家庭での娯楽(テレビ番組としての娯楽)用に用いられてもよいし、車載ディスプレイ(たとえば、
図1cに示されている100cであって、
図1cでは表示装置が車両のシートに設置されている)に用いられてもよい。使用場面に基づいて物理サイズと、表示サイズと、表示装置の解像度とが調節されてもよい。
【0037】
本出願では、表示装置はディスプレイシステムや虚像表示装置としても適用される場合がある。表示装置に含まれる部位やモジュールが構成要素や機構として適用される場合がある。
【0038】
図2は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0039】
図2に示されているように、表示装置はピクチャジェネレーションユニット(Picture Generation Unit,PGU)110、半透過部材120及び曲面ミラー130を含む。ピクチャジェネレーションユニット110は、画像情報を含む画像形成光を生成し、画像形成光を半透過部材120に投影するように構成され、半透過部材(半透過要素や半透過構成要素として適用される場合がある)120は、画像形成光を曲面ミラー130の凹面の方に反射するように構成され、曲面ミラー130は、受けた画像形成光を半透過部材120の方に反射するように構成され、半透過部材120は、曲面ミラー130によって反射された画像形成光を透過させるようにさらに構成されている。
【0040】
本実施形態で提供されている表示装置では、曲面ミラー130の凹面が反射面として用いられ、凹面は半透過部材120によって反射された画像を拡大するように構成されている(たとえば、曲面ミラー130の焦点距離以内に半透過部材120が位置させられる)。したがって、表示装置はピクチャジェネレーションユニット110によって生成された画像の縮小及び拡大を行なうことができる。曲面ミラー130によって反射された光線をユーザの眼によって受けてもよく、これにより、拡大された虚像(実際の光の逆方向の延長弦)が観察される。現在の技術のプロジェクタや大型テレビとは対照的に、本実施形態で提供されている表示装置は虚像を表示することができる。したがって、特定のスクリーンを用いたり広い空間を占有したりせずに大きいサイズの画像が表示されることができる。
【0041】
図2に示されているように、本実施形態で提供されている表示装置は拡散要素(拡散スクリーンであってもよいし拡散プレートであってもよい)140を含んでもよく、拡散要素140はピクチャジェネレーションユニット110と半透過部材120との間の光路上に位置させられ、ピクチャジェネレーションユニット110によって投影された画像形成光を拡散するように構成され、表示される画像の明るさが均一になるのを可能にする。たとえば、ピクチャジェネレーションユニット110によって投影された画像形成光が拡散反射されたり拡散プレートによって均一に透過させられたりする。
【0042】
本出願の本実施形態で提供されている表示装置では、半透過部材120は被膜で被覆された反射器であってもよいし、偏光半透過部材であってもよい。被膜で被覆された反射器は入射角が第1の閾値未満である光を反射してもよく、入射角が第2の閾値を超える光を透過させてもよい。曲面ミラー130と拡散要素140との位置を調節することによって、拡散要素によって透過させられた画像形成光が半透過部材120によって反射されることができ、曲面ミラー130によって反射された光線は半透過部材120によって人間の眼の方に透過させられてもよい。第1の閾値が40度であってもよく、第2の閾値が50度であってもよい。
【0043】
図3は本出願の実施形態に係る表示装置のピクチャジェネレーションユニットの構造の概略図である。
【0044】
図3に示されているように、ピクチャジェネレーションユニットは光源101、画像モジュール102及び投影レンズ130を含み、ピクチャジェネレーションユニットは上記の表示装置で用いられてもよいし、独立して用いられてもよい。
【0045】
本実施形態では、光源101は画像モジュール102に光線(白色光)を出力する。画像モジュール102は光線1を用いて元画像を生成してもよい。投影レンズ103は画像形成光を外部に投影するように構成され、投影レンズは短焦点レンズであってもよい。
【0046】
本実施形態では、画像モジュール102はリキッド・クリスタル・オン・シリコン(Liquid Crystal On Silicon,LCOS)ディスプレイ、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、デジタルライトプロセッシング(Digital Light Procession,DLP)ディスプレイや微小電気機械システム(Micro-Electro-Mechanical Systems,MEMS)ディスプレイであってもよい。
【0047】
本実施形態では、光源101は三色光源(青色光源1011、緑色光源1012及び赤色光源1013)を含んでもよく、三色光源(トリカラー光源と称される場合がある)によって出射された単色光を混合した後に出力された白色光が画像モジュール102に入力されて元画像が生成される。光源101は第1の波長板1014と第2の波長板(半反射半透明波長板)1015とをさらに含んでもよい。青色光源1011、緑色光源1012及び赤色光源1013は発光ダイオード(Light-Emitting Diode,LED)光源であってもよいし、レーザダイオード光源であってもよい。
【0048】
第1の波長板1014は光源1011及び1012によって出力された光線(光)の光路上に位置させられ、光の透過及び反射を行なうように構成されている。たとえば、第1の波長板1014は光源1011によって出射された青色光を透過させ、光源1012によって出射された緑色光を反射する。透過させられた光を混合した後、反射された光は第2の波長板1015に入力される。
【0049】
第2の波長板1015も三色光源(1011,1012,1013)によって出力された三色光の光路上に位置させられ、三色光の透過及び反射を行なうように構成されている。たとえば、第2の波長板1015は光源1011によって出射された青色光を透過させ、光源1012によって出射された緑色光を透過させ、光源1013によって出射された赤色光の反射及び透過を行なう。反射された赤色光と、二通りに透過させられた光(緑色光及び青色光)とが混合された後、混合された光は画像モジュール102に入力される。
【0050】
図4は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0051】
図4に示されているように、表示装置はピクチャジェネレーションユニット210、半透過部材(本実施形態ではP偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221)、曲面ミラー230、拡散要素240、第1の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板250)及び第1の偏光子(本実施形態ではS偏光子241)を含む。ピクチャジェネレーションユニット210、曲面ミラー230及び拡散要素240の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット110、曲面ミラー130及び拡散要素140の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0052】
P偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221はS偏光を反射しP偏光を透過させてもよく、S偏光の偏光方向がP偏光の偏光方向に垂直である。
【0053】
1/4波長板250は、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221と、曲面ミラー230との間の光路上に位置させられ、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221によって反射された画像形成光の偏光方向と、曲面ミラー230によって反射された画像形成光の偏光方向とを変更するように構成されている。1/4波長板250は曲面ミラー230の光出射側に位置させられ、曲面ミラー230を覆う。
【0054】
S偏光子241は拡散要素240の光出射側に位置させられ、S偏光子はS偏光を透過させる。
【0055】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素240によって透過させられた画像形成光にS偏光子241によってろ波が行なわれた後、画像形成光のS偏光(図示の偏光方向は紙面に垂直である)がろ波によって取り出されることで、S偏光はP偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221の方に透過させられる。P偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221がS偏光を1/4波長板250の方に反射し、1/4波長板250が入射S偏光に対して第1の位相遅延を遂行することで、S偏光は円偏光又は楕円偏光に変更される。第1の位相遅延の後の偏光を曲面ミラー230が反射し、すなわち、反射された偏光が再度1/4波長板250に入り、曲面ミラー230によって反射された偏光に対して1/4波長板250が第2位相遅延を遂行し、円偏光又は楕円偏光がP偏光に変更される。1/4波長板250の上記の2回の位相遅延の後、入射S偏光が出射P偏光(図示の偏光方向は紙面と平行である)に変更され、P偏光はP偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221から人間の眼の方に透過させられることができ、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0056】
本実施形態で提供されている表示装置では、偏光子がピクチャジェネレーションユニット210中に位置させられてもよい(たとえば、ピクチャジェネレーションユニット210の投影レンズの光出射側に位置させられてもよい)。この場合、ピクチャジェネレーションユニット210がS偏光を拡散要素240に直接投影し、拡散要素240の光出射側の偏光子は必要ない。
【0057】
本実施形態では、1/4波長板250によって曲面ミラー230全体を覆ってもよく、これにより、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光子220によって反射された光と、曲面ミラー230によって反射された光とが1/4波長板を通ることで、光の利用度が改善される。
【0058】
図5は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0059】
図5に示されている表示装置の表示原理は
図4の表示装置のものと同じであり、本実施形態では半透過部材が、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光子321であり、本実施形態では第1の偏光子がP偏光子341である点で違いがある。ピクチャジェネレーションユニット310、曲面ミラー330及び拡散要素340の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット210、曲面ミラー230及び拡散要素240の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0060】
S偏光を透過させP偏光を反射する偏光子321はP偏光を反射しS偏光を透過させてもよい。P偏光子341は拡散要素340の光出射側に位置させられ、P偏光子はP偏光を透過させる。上記とは異なり、P偏光子がP偏光を透過させる偏光子であってもよい。
【0061】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素240によって透過させられた画像形成光にP偏光子341によってろ波が行なわれた後、画像形成光のP偏光(図示の偏光方向は紙面と平行である)がろ波によって取り出されることで、P偏光はS偏光を透過させP偏光を反射する偏光子321の方に透過させられる。S偏光を透過させP偏光を反射する偏光子321がP偏光を1/4波長板350の方に反射し、1/4波長板350が入射P偏光に対して第1の位相遅延を遂行することで、P偏光は円偏光又は楕円偏光に変更される。第1の位相遅延の後の偏光を曲面ミラー330が反射し、すなわち、反射された偏光が再度1/4波長板350に入り、曲面ミラー330によって反射された偏光に対して1/4波長板350が第2位相遅延を遂行し、円偏光又は楕円偏光がS偏光に変更される。1/4波長板350の上記の2回の位相遅延の後、入射P偏光が出射S偏光に変更され、S偏光はS偏光を透過させP偏光を反射する偏光子321によって人間の眼の方に透過させられることができ、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0062】
図6は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0063】
図6に示されている表示装置は
図4に示されている表示装置と同様であり、
図6に示されている実施形態の半透過部材が半反射半透明膜421と第2の偏光子(P偏光子422)とを含み、
図4に示されている実施形態の半透過部材が、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221である点で違いがある。ピクチャジェネレーションユニット410、曲面ミラー430及び拡散要素440の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット210、曲面ミラー230及び拡散要素240の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0064】
P偏光子422はP偏光を透過させ得るが、S偏光を透過させることができない(S偏光は吸収される)。半反射半透明膜421は光の一部を透過させることができ、光の一部を反射することができる。
【0065】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素440によって透過させられた画像形成光に第1の偏光子(S偏光子441)によってろ波が行なわれた後、画像形成光のS偏光(その偏光方向は紙面に垂直である)がろ波によって取り出されることで、S偏光が半反射半透明膜421の方に透過させられる。半反射半透明膜421がS偏光の一部を1/4波長板450の方に反射し、1/4波長板450が入射S偏光に対して第1の位相遅延を遂行することで、S偏光は円偏光又は楕円偏光に変更される。半反射半透明膜421がS偏光の一部をP偏光子422の方に透過させるが、S偏光の当該一部はP偏光子422まで透過させられることはない。このことから、S偏光の当該一部はP偏光子422によって吸収される。
【0066】
第1の位相遅延の後の偏光を曲面ミラー430が反射し、すなわち、反射された偏光が再度1/4波長板450に入り、曲面ミラー430によって反射された偏光に対して1/4波長板450が第2位相遅延を遂行することで、円偏光又は楕円偏光がP偏光(その偏光方向は紙面と平行である)に変更される。1/4波長板450の上記の2回の位相遅延の後、入射S偏光が出射P偏光に変更され、P偏光は半反射半透明膜221とP偏光子222とによって人間の眼の方に透過させられることができ、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0067】
図4と比較して、
図6に示されている表示装置はP偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221の機能を半反射半透明膜421とP偏光子422とを用いて実施し、半反射半透明膜421とP偏光子422とが面積が広いものにされてもよく、コストが低くなる。
【0068】
図7は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0069】
図7に示されている表示装置は
図5に示されている表示装置と同様であり、
図7に示されている実施形態の半透過部材が半反射半透明膜521及び第2の偏光子(S偏光子522)であり、
図5の実施形態の半透過部材が、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光子321である点で違いがある。ピクチャジェネレーションユニット510、曲面ミラー530及び拡散要素540の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット310、曲面ミラー330及び拡散要素340の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0070】
S偏光子522はS偏光を透過させ得るが、P偏光(P偏光は吸収される)を透過させることができず、S偏光子はS偏光を透過させる偏光子としても記載されている場合がある。半反射半透明膜521は光の一部を透過させることができ、光の一部を反射することができる。
【0071】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素540によって透過させられた画像形成光に第1の偏光子(P偏光子541)によってろ波が行なわれた後、画像形成光のP偏光(その偏光方向は紙面に垂直である)がろ波によって取り出されることで、P偏光が半反射半透明膜521の方に透過させられる。半反射半透明膜521がP偏光の一部を1/4波長板550の方に反射し、1/4波長板550が入射P偏光に対して第1の位相遅延を遂行することで、P偏光は円偏光又は楕円偏光に変更される。半反射半透明膜521がP偏光の一部をS偏光子522の方に透過させるが、S偏光の当該一部はS偏光子522まで透過させられることはない。このことから、P偏光の当該一部はS偏光子522によって吸収される。
【0072】
第1の位相遅延の後の偏光を曲面ミラー530が反射し、すなわち、反射された偏光が再度1/4波長板550に入り、曲面ミラー530によって反射された偏光に対して1/4波長板550が第2位相遅延を遂行することで、円偏光又は楕円偏光がS偏光(その偏光方向は紙面と平行である)に変更される。1/4波長板550の上記の2回の位相遅延の後、入射P偏光が出射S偏光に変更され、S偏光は半反射半透明膜521とS偏光子522とによって人間の眼の方に透過させられることができ、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0073】
図5と比較して、
図7に示されている表示装置はS偏光を透過させP偏光を反射する偏光子321の機能を半反射半透明膜521とS偏光子522とを用いて実施し、半反射半透明膜521とS偏光子522とが面積が広いものにされてもよく、コストが低くなる。
【0074】
図8は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0075】
図8に示されているように、表示装置はピクチャジェネレーションユニット610、半透過部材、曲面ミラー630、拡散要素640、第1の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板650)、第3の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板642)及び第1の偏光子(本実施形態ではS偏光子641)を含む。本実施形態では、半透過部材は半反射半透明膜621、第2の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板622)及び第2の偏光子(P偏光子623)を含む。
【0076】
ピクチャジェネレーションユニット610、曲面ミラー630及び拡散要素640の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット110、曲面ミラー130及び拡散要素140の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0077】
S偏光子641はS偏光を透過させ得るが、P偏光を透過させることができない(P偏光は吸収される)。P偏光子623はP偏光を透過させ得るが、S偏光を透過させることができない(S偏光は吸収される)。
【0078】
1/4波長板650は、半反射半透明膜621と曲面ミラー630との間の光路上に位置させられ、半反射半透明膜621によって反射された画像形成光の偏光方向と、曲面ミラー630によって反射された画像形成光の偏光方向とを変更するように構成されている。
【0079】
1/4波長板642は、S偏光子641と半反射半透明膜621との間の光路上に位置させられ、S偏光子641によって透過させられた画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0080】
1/4波長板622は、半反射半透明膜621とP偏光子623との間の光路上に位置させられ、半反射半透明膜621から透過させられた画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0081】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素640によって透過させられた画像形成光にS偏光子641によってろ波が行なわれた後、画像形成光のS偏光がろ波によって取り出される。S偏光が1/4波長板642によって透過させられた後、光の偏光方向が変更される。本実施形態では、S偏光は出射左回り円偏光又は楕円偏光(左回り偏光と略称)に変更される。
【0082】
左回り偏光には半反射半透明膜621によって反射及び透過が行なわれ、透過させられた光線の一部の偏光方向が1/4波長板650を通じて再度変更される。本実施形態では、左回り円偏光は出射S偏光に変更され、S偏光はP偏光子623を通ることができず、すなわち、S偏光はP偏光子623によって吸収される。左回り偏光の光線であって半反射半透明膜621を用いて反射された光線の他の部分(左回り偏光)の偏光方向が1/4波長板650を通じて再度変更される。本実施形態では、左回り偏光は出射直線偏光(たとえばS偏光)に変更される。直線偏光は曲面ミラー630によって反射された後に再度1/4波長板650によって透過させられる。この場合、直線偏光は1/4波長板650によって透過させられた後に右回り偏光に変更される。左回り偏光が1/4波長板650を2回通る効果は、左回り偏光が1/2波長板を1回通ることに相当する。
【0083】
右回り偏光の光線であって半反射半透明膜621によって透過させられた光線の一部の偏光方向が1/4波長板622を通じて再度変更される。本実施形態では、右回り偏光は1/4波長板622を通った後にP偏光に変更され、P偏光はP偏光子623によって透過させられることができ(偏光方向は紙面と平行である)、透過させられたP偏光は人間の眼に入り、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0084】
図9は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0085】
図9に示されているように、表示装置はピクチャジェネレーションユニット710、半透過部材、曲面ミラー730、拡散要素740、第1の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板750)、第3の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板770)及び第1の偏光子(本実施形態ではP偏光子741)を含む。本実施形態では、半透過部材は半反射半透明膜721、第2の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板722)及び第2の偏光子(S偏光子723)を含む。
【0086】
ピクチャジェネレーションユニット710、曲面ミラー730及び拡散要素740の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット110、曲面ミラー130及び拡散要素140の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0087】
S偏光子723はS偏光を透過させ得るが、P偏光を透過させることができない(P偏光は吸収される)。P偏光子741はP偏光を透過させ得るが、S偏光を透過させることができない(S偏光は吸収される)。
【0088】
1/4波長板750は、半反射半透明膜721と曲面ミラー730との間の光路上に位置させられ、半反射半透明膜721によって反射された画像形成光の偏光方向と、曲面ミラー730によって反射された画像形成光の偏光方向とを変更するように構成されている。
【0089】
1/4波長板742は、P偏光子741と半反射半透明膜721との間の光路上に位置させられ、S偏光子741によって透過させられた画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0090】
1/4波長板722は、半反射半透明膜721とS偏光子723との間の光路上に位置させられ、半反射半透明膜721から透過させられた画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0091】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素740によって透過させられた画像形成光にP偏光子741によってろ波が行なわれた後、画像形成光のP偏光がろ波によって取り出される。P偏光が1/4波長板742によって透過させられた後、光の偏光方向が変更される。本実施形態では、S偏光は出射右回り円偏光又は楕円偏光(右回り偏光と略称)に変更される。
【0092】
左回り偏光には半反射半透明膜721によって反射及び透過が行なわれ、透過させられた光線の一部の偏光方向が1/4波長板750を通じて再度変更される。本実施形態では、左回り円偏光は出射S偏光に変更され、S偏光はP偏光子723を通ることができず、すなわち、S偏光はP偏光子723によって吸収される。左回り偏光の光線であって半反射半透明膜721を用いることによって反射された光線の他の部分(左回り偏光)の偏光方向が1/4波長板750を通じて再度変更される。本実施形態では、左回り偏光は出射直線偏光(たとえばP偏光)に変更される。直線偏光は曲面ミラー730によって反射された後に再度1/4波長板750によって透過させられる。この場合、直線偏光は1/4波長板750によって透過させられた後に右回り偏光に変更される。左回り偏光が1/4波長板750を2回通る効果は、左回り偏光が1/2波長板を1回通ることに相当する。
【0093】
右回り偏光の光線であって半反射半透明膜721によって透過させられた光線の一部の偏光方向が1/4波長板722を通じて再度変更される。本実施形態では、右回り偏光は1/4波長板722を通った後にP偏光に変更され、P偏光はP偏光子723(偏光方向は紙面と平行である)によって透過させられることができ、透過させられたP偏光は人間の眼に入り、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0094】
図10は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0095】
図10に示されているように、表示装置はピクチャジェネレーションユニット810、半透過部材、曲面ミラー830、拡散要素840、第1の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板850)、第3の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板842)及び第1の偏光子(本実施形態ではS偏光子841)を含む。本実施形態では、半透過部材はS偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821を含む。
【0096】
ピクチャジェネレーションユニット810、曲面ミラー830及び拡散要素840の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット610、曲面ミラー630及び拡散要素640の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0097】
S偏光子841はS偏光を透過させ得るが、P偏光を透過させることができない(P偏光は吸収される)。
【0098】
S偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821はS偏光を透過させP偏光を反射してもよい。
【0099】
1/4波長板850は、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821と曲面ミラー830との間の光路上に位置させられ、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821によって反射された画像形成光の偏光方向と、曲面ミラー830によって反射された画像形成光の偏光方向とを変更するように構成されている。これに加えて、1/4波長板850は、1/4波長板842と、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821との間の光路上にさらに位置させられ、1/4波長板842から入射する画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0100】
1/4波長板842は、S偏光子841と1/4波長板850との間の光路上に位置させられ、S偏光子841によって透過させられた画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0101】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素840によって透過させられた画像形成光にS偏光子841によってろ波が行なわれた後、画像形成光のS偏光がろ波によって取り出される。S偏光が1/4波長板842によって透過させられた後、光の偏光方向が変更される。本実施形態では、S偏光は出射左回り円偏光又は楕円偏光(左回り偏光と略称)に変更される。
【0102】
左回り偏光が1/4波長板850を通った後、偏光方向が変更される。本実施形態では、左回り偏光は出射のP偏光に変更される。P偏光はS偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821によって反射された後に再度1/4波長板850を通り、右回り偏光が透過させられる。
【0103】
右回り偏光は曲面ミラー830によって反射された後に再度1/4波長板850によって透過させられる。この場合、右回り偏光は1/4波長板850によって透過させられた後にS偏光(その偏光方向は紙面に垂直である)に変更される。偏光が1/4波長板850を2回通る効果は、偏光が1/2波長板を1回通ることに相当するといえる。透過させられたS偏光は人間の眼に入り、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0104】
図4から
図9に示されている表示装置と比較して、本実施形態で提供されている表示装置では、1/4波長板850が曲面ミラー830を直接覆わない一方で、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821と平行に配置されることで、設置が簡単になり、総コストが低くなる。
【0105】
上記に加えて、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光膜821が
図5に示されている実施形態の半反射半透明膜521及びS偏光子522を用いて実施されてもよい。特定の実施プロセスについては上記の実施形態を参照し、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0106】
図11は本出願の実施形態に係る表示装置の構造の概略図である。
【0107】
図11に示されているように、表示装置はピクチャジェネレーションユニット910、半透過部材、曲面ミラー930、拡散要素940、第1の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板950)、第3の偏光変換デバイス(本実施形態では1/4波長板942)及び第1の偏光子(本実施形態ではP偏光子941)を含む。本実施形態では、半透過部材はP偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921を含む。
【0108】
ピクチャジェネレーションユニット910、曲面ミラー930及び拡散要素940の機能は上記の実施形態のピクチャジェネレーションユニット810、曲面ミラー830及び拡散要素840の機能とそれぞれ同じであり、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0109】
P偏光子941はP偏光を透過させ得るが、S偏光を透過させることができない(S偏光は吸収される)。
【0110】
P偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921はP偏光を透過させS偏光を反射してもよい。P偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921は1/4波長板950と平行に配置されてもよい。
【0111】
1/4波長板950は、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921と曲面ミラー930との間の光路上に位置させられ、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921によって反射された画像形成光の偏光方向と、曲面ミラー930によって反射された画像形成光の偏光方向とを変更するように構成されている。これに加えて、1/4波長板950は、1/4波長板942と、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921との間の光路上にさらに位置させられ、1/4波長板942から入射する画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0112】
1/4波長板942は、P偏光子941と1/4波長板950との間の光路上に位置させられ、P偏光子941によって透過させられた画像形成光の偏光方向を変更するように構成されている。
【0113】
本実施形態で提供されている表示装置では、拡散要素940によって透過させられた画像形成光にP偏光子941によってろ波が行なわれた後、画像形成光のP偏光がろ波によって取り出される。P偏光が1/4波長板942によって透過させられた後、光の偏光方向が変更される。本実施形態では、P偏光は出射右回り円偏光又は楕円偏光(右回り偏光と略称)に変更される。
【0114】
右回り偏光が1/4波長板950を通った後、偏光方向が変更される。本実施形態では、右回り偏光は出射S偏光に変更される。S偏光はP偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921によって反射された後に再度1/4波長板950を通り、左回り偏光が透過させられる。
【0115】
左回り偏光は曲面ミラー930によって反射された後に再度1/4波長板950によって透過させられる。この場合、左回り偏光は1/4波長板950によって透過させられた後にP偏光(その偏光方向は紙面と平行である)に変更される。偏光が1/4波長板950を2回通る効果は、偏光が1/2波長板を1回通ることに相当するといえる。透過させられたP偏光は人間の眼に入り、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【0116】
上記に加えて、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光膜921が
図6に示されている表示装置の半反射半透明膜421及びP偏光子422を用いて実施されてもよい。特定の実施プロセスについては上記の実施形態を参照し、本記載では詳細は重ねて説明しない。
【0117】
本出願の上記の実施形態では、偏光子は偏光板、ポラライジングデバイス、偏光膜やポラライゼーションデバイスとして適用される場合がある。たとえば、P偏光子がP偏光膜として適用される場合があり、S偏光を透過させP偏光を反射する偏光子が、S偏光を透過させP偏光を反射するポラライゼーションデバイスとして記載されている場合がある。
【0118】
図12は本出願の実施形態に係る表示装置の回路の概略図である。
【0119】
図12に示されているように、表示装置の回路はプロセッサ1001、メモリ1002、コントローラエリアネットワーク(Controller Area Network,CAN)トランシーバ1003、音声モジュール1004、映像モジュール1005、電力モジュール1006、無線通信モジュール1007、I/Oインタフェイス1008、映像インタフェイス1009、タッチユニット1010、表示回路1028、画像形成デバイス1029などを主に含む。プロセッサ1001と、メモリ1002、CANトランシーバ1003、音声モジュール1004、映像モジュール1005、電力モジュール1006、無線通信モジュール1007、I/Oインタフェイス1008、映像インタフェイス1009、タッチユニット1010や表示回路1028などの周辺要素とがバスを通じて接続されてもよい。プロセッサ1001はフロントエンドプロセッサとして適用される場合がある。
【0120】
上記に加えて、本出願の本実施形態で示されている回路の概略図は表示装置に対する特定の限定を構成しない。本出願の他の実施形態では、表示装置は図示されているものよりも多数の構成要素を含んでも少数の構成要素を含んでもよいし、いくつかの構成要素が組み合されてもよいし、いくつかの構成要素が分割されてもよいし、異なる構成要素のアレンジメントが用いられてもよい。図に示されている構成要素はハードウェアによって実施されても、ソフトウェアによって実施されても、ソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実施されてもよい。
【0121】
プロセッサ1001は1つ以上の処理ユニットを含む。たとえば、プロセッサ1001はアプリケーションプロセッサ(Application Processor,AP)、モデムプロセッサ、グラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)、イメージシグナルプロセッサ(Image Signal Processor,ISP)、コントローラ、映像コーデック、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、ベースバンドプロセッサ及び/又はニューラルネットワークプロセッサ(Neural-Network Processing Unit,NPU)を含んでもよい。異なる処理ユニットが独立した構成要素であってもよいし、1つ以上のプロセッサに組み込まれてもよい。
【0122】
プロセッサ1001には、指示とデータとを記憶するように構成されるメモリがさらに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ1001のメモリはキャッシュである。メモリは最近用いられたりプロセッサ1001によって順番に繰り返し用いられたりする指示やデータを記憶してもよい。プロセッサ1001が再度指示又はデータを用いる必要がある場合、プロセッサはメモリから指示やデータを直接呼び出してもよい。これにより、繰り返しアクセスすることが回避され、プロセッサ1001の待ち時間が減らされ、これにより、システム効率が改善される。
【0123】
いくつかの実施形態では、表示装置はプロセッサ1001に接続される複数の入力/出力(Input/Output,I/O)インタフェイス1008をさらに含んでもよい。インタフェイス1008は集積回路間(Inter-Integrated Circuit,I2C)インタフェイス、集積回路サウンド(Inter-Integrated Circuit Sound,I2S)インタフェイス、パルス符号変調(Pulse Code Modulation,PCM)インタフェイス、汎用非同期送受信回路(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter,UART)インタフェイス、モバイル・インダストリ・プロセッサ・インタフェイス(Mobile Industry Processor Interface,MIPI)、汎用入出力(General-Purpose Input/Output,GPIO)インタフェイス、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module,SIM)インタフェイス、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus,USB)インタフェイス及び/又は類似物を含んでもよいが、これらに限定されない。I/Oインタフェイス1008はマウス、タッチパッド、キーボード、カメラ、スピーカ/ホーンやマイクなどのデバイスに接続されてもよいし、表示装置の物理的なボタン(たとえば、ボリュームボタン、明るさ調節ボタンや電源ボタン)に接続されてもよい。
【0124】
メモリ1002は内部メモリを含んでもよく、外部メモリ(たとえばMicro SDカード)をさらに含んでもよい。メモリ1002はコンピュータ実行可能プログラムコードを記憶するように構成されてもよく、実行可能プログラムコードは指示を含む。メモリ1002はプログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含んでもよい。プログラム記憶領域はオペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(たとえば、呼び出し機能や時間設定機能)によって必要とされるアプリケーションプログラムなどを記憶してもよい。データ記憶領域は表示装置の使用の際に作成されるデータ(たとえば、個人アドレス帳やワールドタイム)などや、その類似物を記憶してもよい。上記に加えて、メモリ1002は高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発メモリ(たとえば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス)、フラッシュメモリデバイスやユニバーサルフラッシュストレージ(Universal Flash Storage,UFS)を含んでもよい。プロセッサ1001はメモリ1002に記憶されている指示、及び/又はプロセッサ1001に配置されているメモリに記憶されている指示を働かせて表示装置の様々な機能アプリケーションとデータ処理とを遂行する。
【0125】
さらに、表示装置はCANトランシーバ1003をさらに含み、CANトランシーバ1003は車両のCANバス(CAN BUS)に接続されてもよい。CANバスによって、表示装置は車内インフォテインメントシステム(音楽モジュール、ラジオモジュール及び映像モジュール)、車両状態システムなどと通信してもよい。たとえば、加入者が表示装置を操作することによって車載音楽プレイ機能を有効にしてもよい。車両状態システムは車両状態情報(たとえば、車両ドアや安全ベルト)を表示のために表示装置に送ってもよい。
【0126】
表示装置は音声モジュール1004、アプリケーションプロセッサなどを用いて音声機能、たとえば、音楽再生や通話を実施してもよい。
【0127】
音声モジュール1004はデジタル音声情報を、出力されるアナログ音声信号に変換するように構成され、また、入力されたアナログ音声をデジタル音声信号に変換するようにも構成されている。音声モジュール1004は、音声信号の符号化及び復号を行なうようにさらに構成されてもよく、たとえば、発声又は録音を遂行するようにさらに構成されてもよい。いくつかの実施形態では、音声モジュール1004はプロセッサ1001に配置されてもよいし、音声モジュール1004のいくつかの機能モジュールがプロセッサ1001に配置されてもよい。
【0128】
映像インタフェイス1009は入力された音声及び映像を受けてもよく、映像インタフェイスは特に、高精細度マルチメディアインタフェイス(High Definition Multimedia Interface,HDMI(登録商標))、デジタルビジュアルインタフェイス(Digital Visual Interface,DVI)、ビデオグラフィックスアレイ(Video Graphics Array,VGA)、ディスプレイポート(Displayport,DP)、低電圧差動信号(Low Voltage Differential Signaling,LVDS)インタフェイスなどであってもよい。映像インタフェイス1009は映像の出力をさらに行なってもよい。たとえば、ナビゲーションシステムによって送られた映像データを映像インタフェイスを用いて表示装置が受ける。
【0129】
映像モジュール1005は映像インタフェイス1009によって入力された映像を復号してもよく、たとえば、H.264復号を遂行してもよい。映像モジュールは表示装置によって収集された映像の符号化をさらに行なってもよく、たとえば、外部カメラによって収集された映像に対してH.264符号化を遂行してもよい。上記に加えて、映像インタフェイス1009によって入力された映像をプロセッサ1001によって復号することも行なってもよく、その後、復号された画像信号を表示回路にプロセッサ1001によって出力することも行なってもよい。
【0130】
表示回路1028及び画像形成デバイス1029は対応する画像を表示するように構成されている。本実施形態では、入力された映像データ(すなわち、映像源として適用される)を映像インタフェイス1009が受け、映像モジュール1005が復号及び/又はデジタル化処理を遂行した後、画像信号を表示回路1028に出力し、表示回路1028が入力された画像信号に基づいて、画像形成デバイス1029を駆動して光源101によって出射された光線に対して画像形成を遂行して、可視映像を生成する。たとえば、画像形成デバイス1029は元画像を生成して画像形成光を出射する。表示回路1028及び画像形成デバイス1029は画像モジュール102の電子要素であり、表示回路1028は駆動回路として適用される場合がある。
【0131】
電力モジュール1006は入力された電力(たとえば直流)に基づいてプロセッサ1001と光源101とに電力を供給するように構成され、電力モジュール1006は充電式バッテリを含んでもよく、充電式バッテリはプロセッサ1001と光源101とに電力を供給してもよい。光源101によって出射された光は画像形成に用いられる画像形成デバイス1029に送り届けられ画像光信号(画像形成光)が形成されてもよい。
【0132】
上記に加えて、電力モジュール1006は車両の電力供給モジュール(たとえばパワーバッテリ)に接続されてもよく、車両の電力供給モジュールは表示装置の電力モジュール1006に電力を供給する。
【0133】
無線通信モジュール1007は表示装置が外部と無線通信を遂行するのを可能にし、無線通信モジュールは無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks,WLAN)(たとえばワイヤレスファイデリティ(Wireless Fidelity,Wi-Fi)ネットワーク)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth,BT)、全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)、周波数変調(Frequency Modulation,FM)、近距離無線通信(Near Field Communication,NFC)や赤外線(Infrared,IR)技術など、無線通信に解決手段を提供してもよい。無線通信モジュール1007は少なくとも1つの通信プロセッサモジュールを組み込んでいる1つ以上のデバイスであってもよい。無線通信モジュール1007はアンテナを通じて電磁波を受け、電磁波信号に対して周波数変調とフィルタリング処理とを遂行し、処理された信号をプロセッサ1001に送る。無線通信モジュール1007はプロセッサ1001から、送られる信号を受けて信号に対して周波数変調と増幅とを遂行することをさらに行なってもよい。増幅された信号は電磁波に変換されて、アンテナを通じて放射される。
【0134】
さらに、映像モジュール1005によって復号される映像データを映像インタフェイス1009によって入力するのに加えて、無線通信モジュール1007を用いて無線方式で受けたりメモリ1002から読み出したりすることも行なってもよい。たとえば、映像データを端末デバイスや車内インフォテインメントシステムから車両の無線ローカルエリアネットワークを用いて表示装置が受けてもよく、さらにメモリ1002に記憶されている音声及び映像データを表示装置が読み出してもよい。
【0135】
タッチユニット1010はタッチインタフェイスに対して加入者によって行なわれるタッチ操作に基づいて制御信号(たとえば明るさ/コントラスト調節信号)を生成してもよく、その後、制御信号を表示回路1028にプロセッサ201を用いて送ってもよい。表示回路1028は制御信号に基づいて画像形成デバイス1029の画像形成を調節して、表示された元画像を変更する。タッチインタフェイスは制御キー(たとえば、ボリューム調節キー、明るさ調節キー、コントラスト調節キー)を含んでもよい。
【0136】
本出願の実施形態の曲面ミラーは多焦点自由曲面ミラー(multi-focus free-form curved mirror)であってもよい。多焦点自由形状反射器(multi-focus free-form reflector)は複数の者による視認を実現するように設計される。
【0137】
本出願の実施形態の輸送手段は車両、航空機、船舶やロケットなどの既知の輸送手段であってもよいし、将来新規に登場する輸送手段であってもよい。車両は電気自動車、燃料車やハイブリッド車であってもよく、たとえば、バッテリ電気自動車、航続距離を長くした電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、燃料電池車や新エネルギー車であってもよい。本出願ではこれは特定のものに限定されない。上記に加えて、本出願の実施形態の電子デバイスは表示装置が設置されるデバイスを含み、当該デバイスは上記の輸送手段を含んでもよいし、医療デバイス、オフィスエンターテイメントデバイスや産業用制御デバイスであってもよい。本実施形態ではこれについては限定されない。
【0138】
本出願の用語「第1、第2、第3、第4」などは、特定の順序や配列を説明するのではなく、同様の物を区別することを意図している。このように用いられる基礎要素(data)が、該当する場合に置換可能であり、これにより、本開示で説明されている実施形態が本出願で説明されていない順序で実施されることができることが当然分かる。異なる実施形態の構成要素の関係をより明確に反映するために、異なる実施形態の同じ機能や同様の機能を持つ構成要素を表わすのに本出願では同じ添付の図面の番号が用いられている。
【0139】
別記されていない限り、ある実施形態のいくつかの技術的特徴の特定の記載が他の実施形態で述べられている対応する技術的特徴を説明するのにさらに用いられてもよい点にさらに留意するべきである。
【0140】
本出願の実施形態の同じ部分や同様の部分については互いを参照してもよい。上記の説明は本出願の特定の実現例にすぎず、その一方で、本出願の保護範囲を限定することを意図していない。本出願で開示されている技術的範囲の当業者によって容易に想到されるあらゆる変形や置換が本出願の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0141】
1 光線
101 光源
102 画像モジュール
103 投影レンズ
110 ピクチャジェネレーションユニット
120 半透過部材
130 曲面ミラー、投影レンズ
140 拡散要素
201 プロセッサ
210 ピクチャジェネレーションユニット
221 半反射半透明膜、偏光子
222 P偏光子
230 曲面ミラー
240 拡散要素
241 S偏光子
250 1/4波長板
310 ピクチャジェネレーションユニット
321 偏光子
330 曲面ミラー
340 拡散要素
341 P偏光子
350 波長板
410 ピクチャジェネレーションユニット
421 半反射半透明膜
422 P偏光子
430 曲面ミラー
440 拡散要素
441 S偏光子
450 1/4波長板
510 ピクチャジェネレーションユニット
521 半反射半透明膜
522 S偏光子
530 曲面ミラー
540 拡散要素
541 P偏光子
550 1/4波長板
610 ピクチャジェネレーションユニット
621 半反射半透明膜
622 1/4波長板
623 P偏光子
630 曲面ミラー
640 拡散要素
641 S偏光子
642 1/4波長板
650 1/4波長板
710 ピクチャジェネレーションユニット
721 半反射半透明膜
722 1/4波長板
723 P偏光子、S偏光子
730 曲面ミラー
740 拡散要素
741 P偏光子、S偏光子
742 1/4波長板
750 1/4波長板
770 1/4波長板
810 ピクチャジェネレーションユニット
821 偏光膜
830 曲面ミラー
840 拡散要素
841 S偏光子
842 1/4波長板
850 1/4波長板
910 ピクチャジェネレーションユニット
921 偏光膜
930 曲面ミラー
940 拡散要素
941 P偏光子
942 1/4波長板
950 1/4波長板
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 CANトランシーバ
1004 音声モジュール
1005 映像モジュール
1006 電力モジュール
1007 無線通信モジュール
1008 入力/出力インタフェイス、I/Oインタフェイス
1009 映像インタフェイス
1010 タッチユニット
1011 青色光源
1012 緑色光源
1013 赤色光源
1014 第1の波長板
1015 第2の波長板
1028 表示回路
1029 画像形成デバイス
【手続補正書】
【提出日】2024-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本出願は画像表示の分野に関し、特に表示装置、電子デバイス及び輸送手段に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
図3に示されているように、ピクチャジェネレーションユニットは光源101、画像モジュール102及び投影レンズ
103を含み、ピクチャジェネレーションユニットは上記の表示装置で用いられてもよいし、独立して用いられてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
本実施形態では、1/4波長板250によって曲面ミラー230全体を覆ってもよく、これにより、P偏光を透過させS偏光を反射する偏光子221によって反射された光と、曲面ミラー230によって反射された光とが1/4波長板を通ることで、光の利用度が改善される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
第1の位相遅延の後の偏光を曲面ミラー430が反射し、すなわち、反射された偏光が再度1/4波長板450に入り、曲面ミラー430によって反射された偏光に対して1/4波長板450が第2位相遅延を遂行することで、円偏光又は楕円偏光がP偏光(その偏光方向は紙面と平行である)に変更される。1/4波長板450の上記の2回の位相遅延の後、入射S偏光が出射P偏光に変更され、P偏光は半反射半透明膜421とP偏光子422とによって人間の眼の方に透過させられることができ、人間の眼は拡大された虚像を捕えることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報を備える画像形成光を生成し、前記画像形成光を半透過部材に投影するように構成されるピクチャジェネレーションユニットと、
前記画像形成光を曲面ミラーの方に反射するように構成される前記半透過部材と、
受けた画像形成光を前記半透過部材の方に反射するように構成される前記曲面ミラーと
を備え、
前記半透過部材は、前記曲面ミラーによって反射された画像形成光を透過させるようにさらに構成される、
表示装置。
【請求項2】
前記半透過部材によって反射される前記画像形成光の偏光方向が、前記半透過部材によって透過させられる前記画像形成光の偏光方向とは異なる、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記半透過部材は偏光半透過部材を備え、前記偏光半透過部材によって反射される画像形成光の偏光方向が、前記偏光半透過部材によって透過させられる画像形成光の偏光方向に垂直である、
請求項
1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記半透過部材は偏光半透過部材を備え、前記偏光半透過部材によって反射される画像形成光が円偏光又は楕円偏光であり、前記偏光半透過部材によって透過させられた画像形成光が直線偏光である、
請求項
1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記半透過部材によって反射される前記画像形成光はP偏光であり、前記半透過部材によって透過させられる前記画像形成光はS偏光である、又は
前記半透過部材によって反射される前記画像形成光はS偏光であり、前記半透過部材によって透過させられる前記画像形成光はP偏光である、
請求項
1に記載の表示装置。
【請求項6】
第1の偏光変換デバイスであって、前記第1の偏光変換デバイスは、前記半透過部材と前記曲面ミラーとの間の光路上に位置させられ、前記半透過部材によって反射される前記画像形成光の偏光方向、及び/又は前記曲面ミラーによって反射される前記画像形成光の偏光方向を変更するように構成される、第1の偏光変換デバイス
をさらに備える、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
第1の偏光変換デバイスは1/4波長板である、請求項
6に記載の表示装置。
【請求項8】
拡散要素であって、前記拡散要素は、前記ピクチャジェネレーションユニットと前記半透過部材との間の光路上に位置させられ、前記ピクチャジェネレーションユニットによって投影された前記画像形成光を拡散するように構成される、拡散要素
をさらに備える、請求項
1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記拡散要素の光出射側に位置させられる第1の偏光子をさらに備える、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記半透過部材は半反射半透明膜と第2の偏光子とを備え、
前記半反射半透明膜は前記画像形成光の一部を前記曲面ミラーの方に反射し、前記画像形成光の別の部分を前記第2の偏光子の方に透過させるように構成され、
前記第2の偏光子は入射する前記画像形成光の前記別の部分を吸収し、前記曲面ミラーによって反射される前記画像形成光を透過させるように構成される、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記半反射半透明膜によって反射される前記画像形成光はP偏光であり、前記第2の偏光子によって吸収される前記画像形成光はP偏光であり、前記第2の偏光子によって透過させられる前記画像形成光はS偏光である、又は
前記半反射半透明膜によって反射される前記画像形成光はS偏光であり、前記第2の偏光子によって吸収される前記画像形成光はS偏光であり、前記第2の偏光子によって透過させられる前記画像形成光はP偏光である、
請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記半反射半透明膜は前記第2の偏光子に取り付けられる、請求項1
0に記載の表示装置。
【請求項13】
前記半反射半透明膜によって反射される前記画像形成光は円偏光又は楕円偏光であり、前記半反射半透明膜によって透過させられる前記画像形成光は円偏光又は楕円偏光である、請求項10に記載の表示装置。
【請求項14】
前記半透過部材は前記半反射半透明膜と前記第2の偏光子との間に位置させられる第2の偏光変換デバイスをさらに備え、前記第2の偏光変換デバイスは、前記半反射半透明
膜によって透過させられる前記円偏光又は前記楕円偏光の偏光方向、及び/又は前記曲面ミラーによって反射される円偏光又は楕円偏光の偏光方向を変更するように構成される、請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第2の偏光変換デバイスは1/4波長板である、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第1の偏光子の光出射側に位置させられる第3の偏光変換デバイスであって、前記第3の偏光変換デバイスは前記第1の偏光子によって透過させられる偏光の偏光方向を変更するように構成される、第3の偏光変換デバイスをさらに備える、請求項9に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第3の偏光変換デバイスは1/4波長板である、請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記ピクチャジェネレーションユニットによって投影された前記画像形成光は円偏光又は楕円偏光である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第1の偏光変換デバイスは、前
記半透過部材と前記ピクチャジェネレーションユニットとの間の光路上にさらに位置させられ、前記ピクチャジェネレーションユニットからの前記画像形成光の偏光方向を変更するように構成される、
請求項6に記載の表示装置。
【請求項20】
前
記半透過部材は前記第1の偏光変換デバイスと平行に配置される、請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記半透過部材は被膜で被覆された反射器である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項22】
前記曲面ミラーは多焦点曲面ミラー又は自由曲面ミラーである、請求項
1に記載の表示装置。
【請求項23】
前記ピクチャジェネレーションユニットは光源、画像モジュール及び投影レンズを備え、
前記光源は光線を前記画像モジュールに出力するように構成され、
前記画像モジュールは前記光線に基づいて、画像情報を備える画像形成光を生成するように構成され、
前記投影レンズは前記画像形成光を前記半透過部材に投影するように構成される、
請求項
1に記載の表示装置。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか一項に記載の表示装置を備える、電子デバイス。
【請求項25】
請求項1から23のいずれか一項に記載の表示装置を備える、輸送手段。
【請求項26】
前記表示装置は前記輸送手段のシートに設置される、請求項25に記載の輸送手段。
【国際調査報告】