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特表2024-534274振動モータの制御方法、振動モータの制御装置、記憶媒体及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-19
(54)【発明の名称】振動モータの制御方法、振動モータの制御装置、記憶媒体及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20240911BHJP
   G10L 25/51 20130101ALI20240911BHJP
   G10L 21/16 20130101ALI20240911BHJP
   H04S 7/00 20060101ALI20240911BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
G06F3/01 560
G10L25/51 400
G10L21/16
H04S7/00 300
H04R3/00 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560054
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(85)【翻訳文提出日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2022105123
(87)【国際公開番号】W WO2024000645
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】202210732508.5
(32)【優先日】2022-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522235216
【氏名又は名称】エーエーシー アコースティック テクノロジーズ (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100123559
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 俊和
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 英子
(72)【発明者】
【氏名】王 洪▲興▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 玉蕾
【テーマコード(参考)】
5D162
5D220
5E555
【Fターム(参考)】
5D162AA05
5D162CD15
5D220AA34
5E555AA76
5E555AA80
5E555BA04
5E555BB04
5E555BC04
5E555DA21
5E555DA24
5E555DA30
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】本発明の実施例は、振動モータの制御方法、装置、記憶媒体及び電子機器を提供する。
【解決手段】当該方法は、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得するステップと、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成するステップと、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識するステップと、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、制御パラメータに基づいて、制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御するステップとを含む。本発明の実施例に関わる技術案では、空間情報により、音声空間感の効果に対する強化を実現し、より没入的な体験を使用者へ与える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得するステップと、
前記オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成するステップと、
前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識するステップと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、
前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで前記振動モータを制御するステップと、を含むことを特徴とする振動モータの制御方法。
【請求項2】
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップは、
振動フィードバック効果モデルによって前記空間情報について計算を行い、振動モータの制御パラメータを生成することを含むことを特徴とする請求項1に記載の振動モータの制御方法。
【請求項3】
前記オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成した後、更に、
前記処理後のオーディオ信号を振動効果信号に変換するステップと、
前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識するステップと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、
前記振動効果信号及び前記制御パラメータに基づいて、前記振動効果信号と前記制御パラメータとに対応する振動信号を振動モータへ出力するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の振動モータの制御方法。
【請求項4】
前記オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得した後、更に、
前記オーディオ信号の空間情報を認識するステップと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、
前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の振動モータの制御方法。
【請求項5】
前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識した後、
前記空間情報に基づいて、前記オーディオ信号又はプリセット振動信号を処理して新たな振動信号を生成するステップと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、
前記制御パラメータに基づいて、前記新たな振動信号を振動モータへ出力して割り当てることで前記振動モータを制御するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の振動モータの制御方法。
【請求項6】
前記空間情報に基づいて、前記オーディオ信号又はプリセット振動信号を処理して新たな振動信号を生成するステップは、
前記空間情報に基づいて、前記オーディオ信号又はプリセット振動信号に対して変換又は修飾を行い、新たな振動信号を生成することを含むことを特徴とする請求項5に記載の振動モータの制御方法。
【請求項7】
オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得するように構成されるオーディオ取得モジュールと、
前記オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成するように構成されるオーディオ信号処理モジュールと、
前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識するように構成される空間情報分析モジュールと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するように構成されるマルチモータ制御パラメータ生成モジュールと、
前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで前記振動モータを制御するように構成されるマルチモータ制御モジュールと、を備えることを特徴とする振動モータの制御装置。
【請求項8】
前記マルチモータ制御パラメータ生成モジュールは、振動フィードバック効果モデルによって前記空間情報について計算を行い、振動モータの制御パラメータを生成することを特徴とする請求項7に記載の振動モータの制御装置。
【請求項9】
記憶媒体であって、前記記憶媒体には、プログラムが記憶され、前記プログラムは、動作したときに、前記記憶媒体の所在する機器が請求項1から6のうち何れか一項に記載の振動モータの制御方法を実行するように制御することを特徴とする記憶媒体。
【請求項10】
プログラム指令を含む情報を記憶するためのメモリと、プログラム指令の実行を制御するためのプロセッサとを備える電子機器であって、
前記プログラム指令がプロセッサによってロードして実行されたときに、請求項1から6のうち何れか一項に記載の振動モータの制御方法のステップは、実施されることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響技術分野に関し、特に振動モータの制御方法、振動モータの制御装置、記憶媒体及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の電子機器に対する消費者の要求は、益々高くなり、究極のユーザー体験は、既に携帯電話等の電子機器メーカーの核心的な追求となっている。電子機器のユーザー体験において、音の体験、振動フィードバックの体験は、間違いなく非常に重要な体験次元である。
【0003】
関連技術では、電子機器に複数のスピーカーが搭載されることが多く、複数のスピーカーを通じてステレオ再生を実現することができる。これは、従来の単一スピーカーでモノラル再生しか実現できなかったことに比べて、体験面で大きく向上した。無論、ステレオヘッドホンを装着することでステレオ再生も可能である。
【0004】
関連技術では、電子機器に少なくとも1つの振動モータが搭載されることが多く、一部の機器に2つ以上の振動モータが搭載されている。複数の振動モータを使用することで、その中の特定の振動モータを振動させることで方位提示を実現することができる。しかし、従来の電子機器は、聴覚的に利用者に臨場感を与えただけであり、利用者の実体験感は、劣っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本発明の実施例は、音声空間感の効果に対する強化を実現してより没入的な体験を使用者へ与えるための振動モータの制御方法、装置、記憶媒体及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、本発明の実施例は、振動モータの制御方法を提供する。当該振動モータの制御方法は、
オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得するステップと、
前記オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成するステップと、
前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識するステップと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、
前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで前記振動モータを制御するステップと、を含む。
【0007】
好ましくは、前記前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップは、
振動フィードバック効果モデルによって前記空間情報について計算を行い、振動モータの制御パラメータを生成することを含む。
【0008】
好ましくは、前記オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成した後、更に、前記処理後のオーディオ信号を振動効果信号に変換するステップと、前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識するステップと、前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、前記振動効果信号及び前記制御パラメータに基づいて、前記振動効果信号と前記制御パラメータとに対応する振動信号を振動モータへ出力するステップと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得した後、更に、
前記オーディオ信号の空間情報を認識するステップと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、
前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力するステップと、を含む。
【0010】
好ましくは、前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識した後、
前記空間情報に基づいて、前記オーディオ信号又はプリセット振動信号を処理して新たな振動信号を生成するステップと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、
前記制御パラメータに基づいて、前記新たな振動信号を振動モータへ出力して割り当てることで前記振動モータを制御するステップと、を含む。
【0011】
好ましくは、前記空間情報に基づいて、前記オーディオ信号又はプリセット振動信号を処理して新たな振動信号を生成するステップは、前記空間情報に基づいて、前記オーディオ信号又はプリセット振動信号に対して変換又は修飾を行い、新たな振動信号を生成することを含む。
【0012】
別の態様において、本発明の実施例は、振動モータの制御装置を提供する。当該振動モータの制御装置は、
オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得するように構成されるオーディオ取得モジュールと、
前記オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成するように構成されるオーディオ信号処理モジュールと、
前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識するように構成される空間情報分析モジュールと、
前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するように構成されるマルチモータ制御パラメータ生成モジュールと、
前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで前記振動モータを制御するように構成されるマルチモータ制御モジュールと、を備える。
【0013】
好ましくは、前記マルチモータ制御パラメータ生成モジュールは、振動フィードバック効果モデルによって前記空間情報について計算を行い、振動モータの制御パラメータを生成する。
【0014】
更に別の態様において、本発明の実施例は、記憶媒体を提供する。前記記憶媒体には、プログラムが記憶され、前記プログラムは、動作したときに、前記記憶媒体の所在する機器が上記振動モータの制御方法を実行するように制御する。
【0015】
もう1つの態様において、本発明の実施例は、電子機器を提供する。当該電子機器は、プログラム指令を含む情報を記憶するためのメモリと、プログラム指令の実行を制御するためのプロセッサとを備え、前記プログラム指令がプロセッサによってロードして実行されたときに、上記振動モータの制御方法のステップは、実施される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施例に関わる振動モータの制御方法の技術案では、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成し、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識し、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、制御パラメータに基づいて、制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御する。本発明の実施例に関わる技術案では、空間情報により、音声空間感の効果に対する強化を実現し、より没入的な体験を使用者へ与える。
【0017】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下では、実施例に使用必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に説明される図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎない。当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの図面から他の図面を取得可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例に関わる振動モータの制御方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例に関わる振動モータの制御方法の模式図である。
図3】本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法の模式図である。
図4】本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法の模式図である。
図5】本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法のフローチャートである。
図6】本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法の模式図である。
図7】本発明の実施例に関わる振動モータの制御装置の構造模式図である。
図8】本発明の実施例に関わる電子機器の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の技術案がより良好に理解されるように、以下に図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に記述する。
【0020】
明らかに、記述される実施例は、単に本発明の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づいて当業者が進歩性に値する労働を掛けずに得た全ての他の実施例は、何れも本発明の保護範囲に含まれる。
【0021】
本発明の実施例で使用される用語は、単に特定の実施例を記述する目的であり、本発明を制限するためのものではない。本発明の実施例及び添付する特許請求の範囲で使用される単数形式の「1種」、「前記」及び「当該」も、文脈から他の意味を明瞭で分かる場合でなければ、複数の形式を含むことを意図する。
【0022】
理解できるように、本文で使用される用語「及び/又は」は、単に関連対象の関連関係を記述するためのものであり、3種の関係が存在することを表すことができる。例えば、甲及び/又は乙は、甲が単独で存在すること、甲と乙が同時に存在すること、乙が単独で存在することの3種の状況を表せる。また、本文における記号「/」は、一般的に、前後の関連対象が「又は」の関係を有することを表す。
【0023】
本発明の実施例は、振動モータの制御方法を提供する。図1は、本発明の実施例に関わる振動モータの制御方法のフローチャートである。図1に示すように、当該方法は、以下のステップ102~110を含む。
【0024】
ステップ102では、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得する。
【0025】
本発明の実施例において、各ステップは、電子機器によって実行される。例えば、電子機器は、携帯電話、タブレットPC又はウェアラブル機器を含む。
【0026】
本ステップでは、オーディオ再生を起動させ、当該オーディオのオーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得する。
【0027】
本発明の実施例において、ステップ102の後、更に、前記オーディオ信号に基づいて空間情報を生成するステップと、前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成するステップと、前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力するステップと、を含む。
【0028】
図2は、本発明の実施例に関わる振動モータの制御方法の模式図である。図2に示すように、電子機器は、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、電子機器における空間情報分析モジュールは、オーディオ信号の空間情報を認識し、電子機器におけるマルチモータ制御パラメータ生成モジュールは、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、電子機器におけるマルチモータ制御モジュールは、振動効果ライブラリによって制御パラメータに基づいてアンプ制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御する。それとともに、電子機器は、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成する。当該処理後のオーディオ信号は、アンプを介してスピーカに送信されてもよい。スピーカは、当該処理後のオーディオ信号に対応するオーディオを再生する。振動モータの数は、複数であってもよい。振動モータは、振動モータ1、振動モータ2…を含む。スピーカの数は、複数であってもよく、スピーカは、スピーカ1、スピーカ2…を含む。各振動モータは、アンプに1つずつ対応し、各スピーカは、アンプに1つずつ対応する。
【0029】
ステップ104では、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成する。
【0030】
本ステップでは、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成する。当該処理後のオーディオ信号は、アンプを介してスピーカに送信されてもよい。スピーカは、当該処理後のオーディオ信号に対応するオーディオを再生する。
【0031】
本発明の実施例において、ステップ104の後、更に、オーディオ信号を振動効果信号に変換するステップと、振動効果信号に基づいて、振動効果信号に対応する振動信号を振動モータへ出力するステップと、を含む。
【0032】
図3は、本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法の模式図である。図3に示すように、電子機器は、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成し、電子機器における空間情報分析モジュールは、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識し、電子機器におけるマルチモータ制御パラメータ生成モジュールは、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、電子機器におけるオーディオ振動変換モジュールは、オーディオ信号を振動効果信号に変換し、電子機器におけるマルチモータ制御モジュールは、制御パラメータと振動効果信号とに基づいて、制御パラメータと振動効果信号とに対応する振動信号をアンプを介して振動モータへ出力することで振動モータを制御する。それとともに、当該処理後のオーディオ信号は、アンプを介してスピーカに送信されてもよい。スピーカは、当該処理後のオーディオ信号に対応するオーディオを再生する。振動モータの数は、複数であってもよい。振動モータは、振動モータ1、振動モータ2…を含む。スピーカの数は、複数であってもよく、スピーカは、スピーカ1、スピーカ2…を含む。各振動モータは、アンプに1つずつ対応し、各スピーカは、アンプに1つずつ対応する。
【0033】
本発明の実施例において、オーディオ信号は処理中にオーディオ中の元の空間情報に対する処理がある可能性が存在するため、処理後のオーディオ空間感と振動の空間感とを一致させるために、オーディオ信号の処理を行ってから空間情報分析を行うという設定を採用する。
【0034】
ステップ106では、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識する。
【0035】
本ステップでは、処理後のオーディオ信号の空間情報を分析することにより、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識する。
【0036】
ステップ108では、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成する。
【0037】
具体的に、ステップ108は、振動フィードバック効果モデルによって空間情報について計算を行うことで振動モータの制御パラメータを生成することを含む。図4は、本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法の模式図である。図4に示すように、電子機器は、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成し、電子機器における空間情報分析モジュールは、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識し、電子機器におけるマルチモータ制御パラメータ生成モジュールは、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、電子機器におけるマルチモータ制御モジュールは、振動効果ライブラリによって制御パラメータに基づいてアンプ制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御する。それとともに、当該処理後のオーディオ信号は、アンプを介してスピーカに送信されてもよい。スピーカは、当該処理後のオーディオ信号に対応するオーディオを再生する。振動モータの数は、複数であってもよい。振動モータは、振動モータ1、振動モータ2…を含む。スピーカの数は、複数であってもよく、スピーカは、スピーカ1、スピーカ2…を含む。各振動モータは、アンプに1つずつ対応し、各スピーカは、アンプに1つずつ対応する。
【0038】
本発明の実施例において、振動効果ライブラリとオーディオ振動変換モジュールとは、同時に存在してもよい。
【0039】
ステップ110では、制御パラメータに基づいて、制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御する。
【0040】
本発明の実施例に関わる技術案では、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成し、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識し、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、制御パラメータに基づいて、制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御する。本発明の実施例に関わる技術案では、空間情報により、音声空間感の効果に対する強化を実現し、より没入的な体験を使用者へ与える。
【0041】
本発明の実施例は、もう1つの振動モータの制御方法を提供する。図5は、本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法のフローチャートである。図5に示すように、当該方法は、以下のステップ202~212を含む。
【0042】
ステップ202では、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得する。
【0043】
本発明の実施例において、各ステップは、電子機器によって実行される。例えば、電子機器は、携帯電話、タブレットPC又はウェアラブル機器を含む。
【0044】
本ステップでは、オーディオ再生を起動させ、当該オーディオのオーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得する。
【0045】
ステップ204では、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成する。
【0046】
本ステップでは、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成する。当該処理後のオーディオ信号は、アンプを介してスピーカに送信されてもよい。スピーカは、当該処理後のオーディオ信号に対応するオーディオを再生する。
【0047】
ステップ206では、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識する。
【0048】
本ステップでは、処理後のオーディオ信号の空間情報を分析することにより、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識する。
【0049】
ステップ208では、空間情報に基づいて、オーディオ信号又はプリセット振動信号を処理して新たな振動信号を生成する。
【0050】
具体的に、空間情報に基づいて、オーディオ信号又はプリセット振動信号に対して変換又は修飾を行うことにより、新たな振動信号を生成する。
【0051】
ステップ210では、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成する。
【0052】
ステップ212では、制御パラメータに基づいて、新たな振動信号を振動モータへ出力して割り当てることで振動モータを制御する。
【0053】
図6は、本発明の実施例に関わるもう1つの振動モータの制御方法の模式図である。図6に示すように、電子機器は、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成し、電子機器における空間情報分析モジュールは、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識し、電子機器におけるマルチモータ制御パラメータ生成モジュールは、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、電子機器におけるマルチモータ触感フィードバック効果&制御信号生成モジュールは、空間情報に基づいて、オーディオ信号又はプリセット振動信号を処理して新たな振動信号を生成し、電子機器におけるマルチモータ制御モジュールは、制御パラメータに基づいて、新たな振動信号をアンプを介して振動モータへ出力して割り当てることで振動モータを制御する。それとともに、当該処理後のオーディオ信号は、アンプを介してスピーカに送信されてもよい。スピーカは、当該処理後のオーディオ信号に対応するオーディオを再生する。振動モータの数は、複数であってもよい。振動モータは、振動モータ1、振動モータ2…を含む。スピーカの数は、複数であってもよく、スピーカは、スピーカ1、スピーカ2…を含む。各振動モータは、アンプに1つずつ対応し、各スピーカは、アンプに1つずつ対応する。
【0054】
本発明の実施例において、選択可能な技術案として、プリセットの振動効果ライブラリから対応する必要な振動効果信号を抽出し、マルチモータ触感フィードバック効果&制御信号生成モジュールに処理させ、即ち、空間情報分析モジュールで得られた空間情報も考慮して、元のプリセットの振動信号を処理する。マルチモータ制御モジュールでは、マルチモータ制御信号と処理後のマルチモータ触感フィードバック信号とに基づいて、複数の振動モータに対して対応する制御を行う。
【0055】
本発明の実施例において、ステップ204-ステップ212は、デジタル信号処理(Digital Signal Processing、DSPと略称)技術を採用した。
【0056】
本発明の実施例に関わる技術案では、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成し、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識し、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、制御パラメータに基づいて、制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御する。本発明の実施例に関わる技術案では、空間情報により、音声空間感の効果に対する強化を実現し、より没入的な体験を使用者へ与える。
【0057】
関連技術では、電子機器に少なくとも1つの振動モータが配備されることが多く、一部の機器に2つ以上の振動モータが既に配備されており、よりバランスの取れたより豊富な振動フィードバック感覚を実現するために使用できる。本発明の実施例において、複数の振動モータが利用されており、その中の特定の振動モータを振動させることで方位提示を実現することができ、振動モータに異なる振動信号を印加することで異なる感覚をシミュレーションすることができる。振動と音の方位情報は、一般的に一致する。
【0058】
ビデオ、ゲーム等の応用シーンに関し、オーディオコンテンツに空間情報が付加されていることが多い。ユーザは、イヤホン又は機器の持参したスピーカシステムを用いて音の聴取を行うと、音の方位感、距離感等の空間情報を自然に感じることができる。オーディオコンテンツにおける空間情報を用いて複数の振動モータデバイスを制御することは、本発明の実施例に関わる主な内容である。
【0059】
例えば、一人称シューティングゲームをプレイしているとき、左側に敵が走っていると、足音が左側から聞こえて来る。携帯電話やタブレットPCでは、機器における複数の振動モータの連動制御により、機器の左側領域の振動がより強くなり、それによって振動が音と連携して方位の提示を行うことができる。仮想現実(Virtual Reality、VRと略称)ヘッドセットでは、画面中のヘリコプターが上空を旋回したり、爆発が一人称の上で発生したりすると、対応する上方位置からも音が聞こえてくる。それで、対応する音の空間情報を認識し、予め設定された振動信号を修正し、ヘッドセットに対応する再生チャネルに信号を割り当てることにより、対応する振動モータが振動するようにする。自動車環境においても類似する設計や体験が可能である。例えば、ステレオ音源を再生する際に、オーディオコンテンツの空間情報を認識し、シート上に分布する複数の振動モータのうち対応する位置での振動モータを動作させることにより、音声空間感の強化提示を実現することができる。
【0060】
本発明の実施例は、振動モータの制御装置を提供する。図7は、本発明の実施例に関わる振動モータの制御装置の構造模式図である。図7に示すように、当該装置は、オーディオ取得モジュール11、オーディオ信号処理モジュール12、空間情報分析モジュール13、マルチモータ制御パラメータ生成モジュール14及びマルチモータ制御モジュール15を備える。
【0061】
オーディオ取得モジュール11は、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得する。
【0062】
オーディオ信号処理モジュール12は、前記オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成する。
【0063】
空間情報分析モジュール13は、前記処理後のオーディオ信号の空間情報を認識する。
【0064】
マルチモータ制御パラメータ生成モジュール14は、前記空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成する。
【0065】
マルチモータ制御モジュール15は、前記制御パラメータに基づいて、前記制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで前記振動モータを制御する。
【0066】
本発明の実施例に関わる技術案では、オーディオコンテンツに対応するオーディオ信号を取得し、オーディオ信号を処理して処理後のオーディオ信号を生成し、処理後のオーディオ信号の空間情報を認識し、空間情報に基づいて振動モータの制御パラメータを生成し、制御パラメータに基づいて、制御パラメータに対応する振動信号を振動モータへ出力することで振動モータを制御する。本発明の実施例に関わる技術案では、空間情報により、音声空間感の効果に対する強化を実現し、より没入的な体験を使用者へ与える。
【0067】
本実施例に関わる振動モータの制御装置は、上記図1又は図5における振動モータの制御方法を実現するために用いられてもよい。具体的な記述は、上記振動モータの制御方法の実施例を参照すればよく、ここで繰り返し記述しない。
【0068】
本発明の実施例は、記憶媒体を提供する。記憶媒体には、プログラムが記憶され、プログラムは、動作したときに、記憶媒体の所在する機器が上記振動モータの制御方法の実施例の各ステップを実行するように制御する。具体的な記述は、上記振動モータの制御方法の実施例を参照可能である。
【0069】
本発明の実施例は、電子機器を提供する。当該電子機器は、プログラム指令を含む情報を記憶するためのメモリと、プログラム指令の実行を制御するためのプロセッサとを備え、プログラム指令がプロセッサによってロードして実行されたときに、上記振動モータの制御方法の実施例の各ステップは、実施される。具体的な記述は、上記振動モータの制御方法の実施例を参照可能である。
【0070】
図8は、本発明の実施例に関わる電子機器の模式図である。図8に示すように、当該実施例の電子機器20は、プロセッサ21と、メモリ22と、メモリ22に記憶されてプロセッサ21で運転され得るコンピュータプログラム23とを含み、当該コンピュータプログラム23がプロセッサ21によって実行されたときに、実施例中の振動モータに適用される制御方法は、実施される。重複を避けるために、ここで一々繰り返し説明しない。又は、当該コンピュータプログラムがプロセッサ21によって実行されたときに、実施例の振動モータの制御装置に適用される各モデル/手段の機能は、実施される。重複を避けるために、ここで一々繰り返し説明しない。
【0071】
電子機器20は、プロセッサ21及びメモリ22を備えるが、それらに限定されない。当業者であれば理解できるように、図8は、単に電子機器20の例示であり、電子機器20に対する限定を構成せず、図示よりも多い又は少ない部品を含んでもよく、又は、幾つかの部品を組み合わせてもよく、又は異なる部品を含んでもよい。例えば、電子機器は、入出力機器、ネットワークアクセス機器、バス等を更に備えてもよい。
【0072】
所謂プロセッサ21は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路 (Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアユニット等であってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、又は、当該プロセッサは、通常の如何なるプロセッサ等であってもよい。
【0073】
メモリ22は、電子機器20の内部記憶手段、例えば電子機器20のハードディスク又は内部メモリであってもよい。メモリ22は、電子機器20の外部記憶機器、例えば電子機器20に配備されたプラグイン型ハードディスク、スマートメディアカード(Smart Media Card、SMC)、エスディー(Secure Digital、SD)カード、フラッシュメモリカード(Flash Card)等であってもよい。更に、メモリ22は、電子機器20の内部記憶手段も外部記憶機器も含むことができる。メモリ22は、コンピュータプログラム、電子機器に必要な他のプログラム及びデータを記憶する。メモリ22は、既に出力されたデータ又は出力しようとするデータを一時的に記憶してもよい。
【0074】
当業者であれば良く分かるように、記述の利便性及び簡潔性のために、上述したシステム、装置及び手段の具体的な稼働過程は、上記方法実施例における対応過程を参照すればよく、ここで繰り返し説明しない。
【0075】
本発明に係る幾つかの実施例において、開示されたシステム、装置及び方法が他の方式にて実現され得ることは、理解されるべきである。例えば、上述した装置実施例が単に模式的なものであり、例えば、前記手段の区分が、単に1種の論理機能区分であり、実際に実施するときに別の区分方式もあり得る。例えば、複数の手段或いはユニットは、組み合わせられてもよく、又は、別のシステムに統合されてもよく、又は、幾つかの特徴が略され、若しくは実行しないようにしてもよい。また、示され或いは議論された構成部品同士の直接結合、間接結合又は通信接続は、幾つかのインターフェース、装置若しくは手段を介する間接結合若しくは通信接続であってもよく、電気的なもの、機械的なもの或いは他の形態であってもよい。
【0076】
上記分離部品として説明された手段が物理的に分離されるものであってもよくでなくてもよい。また、手段として表示された部品は、物理手段であってもでなくてもよい。更に、それらの手段は、1箇所に位置してもよく、複数のネットワークセルに分散してもよい。実際の需要に応じてその中の一部又は全部の手段を選択して本実施例の目的を果たすことが可能である。
【0077】
また、本発明の各実施例における各機能手段は、全部で1つの処理手段に集積されてもよく、各手段がそれぞれ単独で1つの手段とされてもよく、2つ或いは2つ以上の手段が1つの手段に集積されてもよい。上記集積手段は、ハードウェアの形態にて実現されてよく、ハードウェアプラスソフトウェア機能手段の形態にて実現されてもよい。
【0078】
上記ソフトウェア機能手段の形態で実現される集積の手段は、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。上記ソフトウェア機能手段は、1つの記憶媒体に記憶され、コンピュータ装置(パソコン、サーバ又はネットワーク装置等であってもよい)又はプロセッサ(processor)に本発明の各実施例に記載の方法の一部のステップを実行させるための幾つかの指令を含む。上述した記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等の、プログラムコードを格納可能な各種の媒体を含む。
【0079】
上述したのは、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。本発明の精神及び原則内でなされた如何なる変更、均等物による置換、改良等も、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】