(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-19
(54)【発明の名称】シートを連続した帯状体に変換する装置および方法
(51)【国際特許分類】
B65H 35/06 20060101AFI20240911BHJP
B41J 11/70 20060101ALI20240911BHJP
B65H 23/188 20060101ALI20240911BHJP
B65H 35/08 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
B65H35/06
B41J11/70
B65H23/188
B65H35/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508007
(86)(22)【出願日】2023-04-12
(85)【翻訳文提出日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 NL2023050189
(87)【国際公開番号】W WO2023224467
(87)【国際公開日】2023-11-23
(32)【優先日】2022-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595090635
【氏名又は名称】ヴェーエムイー ホーランド ベー. ヴェー.
【氏名又は名称原語表記】VMI HOLLAND B. V.
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】ドッペンバーグ エヴァート
【テーマコード(参考)】
2C058
3F105
【Fターム(参考)】
2C058AB04
2C058AF05
2C058AF12
2C058AF15
2C058AF27
2C058AF51
2C058AF66
2C058LA26
2C058LB10
2C058LB17
2C058LB27
2C058LB42
3F105AA00
3F105BA07
3F105BA16
3F105BA27
3F105CA01
3F105CA11
3F105DA11
3F105DA12
3F105DA17
3F105DB02
3F105DC03
(57)【要約】
本発明は、エラストマー素材のシートを連続的な帯状体に変換するための装置および方法に関し、装置は、連続的な帯状体を形成するために、シートを相互に連結されたジグザグ部に分離可能である一連の切込みをシートに提供する切込み部を備え、装置は、シートを供給経路に沿って供給方向に切込み部に供給するための送込み部をさらに備え、送込み部は、第1送込み速度で供給経路に沿ってシートを供給するための第1送込み部材と、第2送込み速度で供給経路に沿ってシートを供給するための、第1送込み部材の下流の第2送込み部材と、を備え、装置は、第2送込み速度が第1送込み速度よりも速い延伸モードで動作可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エラストマー素材のシートを連続した帯状体に変換するための装置であって、前記装置は、前記連続した帯状体を形成するために、前記シートに前記シートを相互接続されたジグザグ部に分離可能である一連の切込みを形成するための切込み部を備え、前記装置は、前記シートを供給経路に沿って供給方向に前記切込み部に供給するための送込み部をさらに備え、前記送込み部は、第1送込み速度で前記供給経路に沿って前記シートを供給するための第1送込み部材と、第2送込み速度で前記供給経路に沿って前記シートを供給するための、前記第1送込み部材の下流の第2送込み部材と、を備え、前記装置は、前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速い延伸モードで動作可能である、装置。
【請求項2】
前記装置は、前記第1送込み部材および前記第2送込み部材の一方を駆動するための第1駆動部を備え、前記装置は、前記第1送込み部材および前記第2送込み部材の他方を、前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速くなる伝達比で駆動するための、前記第1送込み部材と前記第2送込み部材との間のトランスミッションをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、前記第1送込み部材を駆動するための第1駆動部と、前記第2送込み部材を駆動するための第2駆動部と、前記第1駆動部および前記第2駆動部に動作的に接続され、前記延伸モードにおいて前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速くなるように制御する制御ユニットと、を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1送込み部材は、第1従動ロールと、前記第1従動ロールを回転させるための第1駆動部とを備え、前記装置は、前記延伸モードにおいて前記第1送込み速度に対応する周速度で前記第1従動ロールを回転させるように前記第1駆動部に動作的に接続される制御ユニットを備える、請求項1乃至3の何れか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1送込み部材は、前記シートを前記供給経路に沿って搬送するためのコンベヤベルトを備え、前記第1従動ロールは、前記コンベヤベルトを駆動するために配置される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、前記コンベヤベルト上の前記シートを押圧方向に押圧するための押圧部材をさらに備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記押圧方向は垂直方向であり、前記押圧部材は重力の影響下で前記押圧方向に自由に移動可能である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記押圧部材は押圧ロールを備える、請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
前記第2送込み部材は、第2従動ロールを備え、前記第2従動ロールは、前記延伸モードにおいて、前記第2送込み速度に対応する周速度で回転するように配置される、請求項1乃至8の何れか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記第2送込み部材は、前記シートを前記供給方向に受け取るための進入用ニップと、前記シートを前記供給経路に沿って前記供給方向にさらに送るための進出用ニップとを画定する一対のカレンダーロールを備える、請求項1乃至8の何れか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記一対のカレンダーロールのうちの少なくとも1つのカレンダーロールが駆動される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記一対のカレンダーロールのうちの1つのカレンダーロールは、第1ロール軸を中心に回転可能であり、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向に沿い、前記一対のカレンダーロールの他のカレンダーロールに向かうように、または離れるように移動可能である、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記1つのカレンダーロールを前記他のカレンダーロールに向かって前記カレンダー方向に沿い押圧するためのアクチュエータを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アクチュエータは、前記1つのカレンダーロールを前記他のカレンダーロールから遠ざけるためにさらに配置される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記一対のカレンダーロールは、前記第1ロール軸と同軸に配置され、前記第1ロール軸を中心に回転可能な複数の第1ディスクを有する第1カレンダーロールを備え、前記第2送込み部材は、前記第1ロール軸と平行な軸方向において複数の前記第1ディスクの間に介在する1つ以上の第1ガイド体を備え、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの前記進出用ニップの下流側のガイド領域に突出する、請求項10乃至14の何れか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記1つ以上の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクを越えて、前記複数の第1ディスクの四分円を含む正方形領域に突出し、前記正方形領域は、前記供給経路まで延び、前記第1ロール軸の下流に位置する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記第1カレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートをガイドするための第1ガイド面を備える、請求項15または16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1ガイド面は、前記供給方向にあると考えられる前記供給経路から離れている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記1つ以上の第1ガイド体は、複数の第1ガイド体を備え、前記複数の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクと前記軸方向に交互に配置されている、請求項15乃至18の何れか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の第1ディスクのそれぞれの第1ディスクは、前記軸方向においてディスク幅を有し、前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記軸方向において前記ディスク幅よりも小さいガイド体幅を有する、請求項15乃至19の何れか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記進入用ニップにおいて、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクに対して退避した位置にある、請求項15乃至20の何れか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記1つ以上の第1ガイド体は、前記第1ロール軸に対して固定されている、請求項15乃至21の何れか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記装置は、前記第1カレンダーロールと前記1つ以上の第1ガイド体とを保持するためのホルダを備え、前記ホルダは、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向に移動可能である、請求項15乃至22の何れか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記一対のカレンダーロールは、前記第1ロール軸と平行な第2ロール軸と同軸に配置され、前記第2ロール軸を中心に回転可能な複数の第2ディスクを有する第2カレンダーロールを備え、前記第2送込み部材は、前記軸方向において前記複数の第2ディスクの間に介在する1つ以上の第2ガイド体を備え、前記1つ以上の第2ガイド体は、前記複数の第2ディスクを超えて前記第2カレンダーロールの下流側の前記供給経路に向かって突出している、請求項15乃至23の何れか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向において、前記1つ以上の第2ガイド体のそれぞれの第2ガイド体と対向している、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートを案内するための第1ガイド面を備え、前記1つ以上の第2ガイド体のそれぞれの第2ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートを案内するための第2ガイド面を備え、前記第1ガイド面は、前記供給方向にあると考えられる前記第2ガイド面から離れている、請求項24または25に記載の装置。
【請求項27】
前記装置は、前記第2送込み部材の上流で前記シートの不規則性を検出するための不規則性センサをさらに備える、請求項1乃至26の何れか1項に記載の装置。
【請求項28】
前記送込み部は、前記装置内で前記シートを保持するための1つ以上の投入ローラをさらに備え、前記1つ以上の投入ローラは、一方向にのみ回転可能である、請求項1乃至26の何れか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記送込み部は、前記供給経路に対して前記1つ以上の投入ローラを支持するための1つ以上のスイングアームと、前記供給経路に対する前記1つ以上の投入ローラまたは前記1つ以上のスイングアームの位置および/または向きを示すパラメータを検出するための不規則性センサとを備える、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記シートは2つの長手方向縁部を有し、一連の前記切込みは、交互に一方の前記長手方向縁部から延び、他の前記長手方向縁部から離れた終端距離で終端し、複数の相互に接続されたジグザグ部を形成し、前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切込むための切込み部材と、前記供給方向に対して前記切込み線の上流の検出位置で前記長手方向縁部の横方向位置を検出するための横方向縁部センサとを備える、請求項1乃至29の何れか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記装置は、切込み間隔で一連の前記切込みを提供するように構成され、前記検出位置は、前記切込み間隔に等しいかまたは前記切込み間隔よりも大きい前記切込み線からの検出距離で前記切込み線の上流にある、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記横方向縁部センサは、前記切込み部材と共に前記切込み線に平行な切込み方向に移動するように配置される、請求項30または31に記載の装置。
【請求項33】
前記横方向縁部センサは、前記切込み方向において前記切込み部材に対して中央に配置される、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記装置は、前記検出位置において前記長手方向縁部のうちの1つの縁部位置を示す信号を受信するために前記横方向縁部センサに動作的に接続された制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットは、前記一連の切込みのうちの1つの前記切込みの間に前記横方向縁部センサから受信された信号を、前記一連の切込みのうち今後行われる将来の切込みに関連付けるように構成される、請求項30乃至33の何れか1項に記載の装置。
【請求項35】
前記制御ユニットは、前記横方向縁部センサからの前記信号に基づいて、前記将来の切込みの前記終端距離を設定するように構成される、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切込むための切込み部材を備え、前記供給経路および前記切込み線は、それらの交差部分において、垂直面に対して0度から10度の範囲内にある供給平面内に延在する、請求項1乃至29の何れか1項に記載の装置。
【請求項37】
前記供給平面は垂直に延びる、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記切込み部は、前記供給経路と交差する前記切込み線に沿って前記シートを切込むために協働する切込み部材およびアンビルを備え、前記切込み部材は、前記供給経路および前記切込み線に垂直な切込み方向において前記アンビルと接するように移動可能であり、前記切込み部は、前記切込み方向において前記切込み部材と前記アンビルとの間の衝撃を緩和するためのダンパーをさらに備える、請求項1乃至29の何れか1項に記載の装置。
【請求項39】
前記第1送込み部材と前記第2送込み部材との間の前記供給経路は、垂直面に対して0度から30度の範囲内で延びている、請求項1乃至38の何れか1項に記載の装置。
【請求項40】
前記装置は、前記第1送込み部材から前記第2送込み部材まで、前記シートが支持されていない前記供給経路の自由区間を画定する、請求項1乃至39の何れか1項に記載の装置。
【請求項41】
前記装置は、前記連続した帯状体を前記装置から送出すための送出し開口部を有する送出し部を備え、前記送出し部は、前記連続的な帯状体を前記送出し開口部に向かって方向変換するための方向変換部材をさらに備える、請求項1乃至40の何れか1項に記載の装置。
【請求項42】
前記方向変換部材は、手動操作可能なレバーを有する、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
請求項1乃至42の何れか1項に記載の前記装置を使用して、エラストマー素材のシートを連続的な帯状体に変換するための方法であって、
・前記シートを、前記第1送込み速度で、前記第1送込み部材により前記供給経路に沿って供給する工程、および
・前記シートを、前記第2送込み速度で、前記第2送込み部材により前記供給経路に沿って供給する工程
を含む方法。
【請求項44】
前記シートは2つの長手方向縁部を有し、前記一連の切込みは、交互に一方の前記長手方向縁部から延び、他方の前記長手方向縁部から離れた終端距離で終端し、複数の相互に接続されたジグザグ部を形成し、前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切り込むための切込み部材を備え、前記方法は、前記供給方向に対して前記切込み線の上流の検出位置で前記長手方向縁部の横方向位置を検出する工程を更に備える、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記一連の切込みは切込み間隔で提供され、前記検出位置は、前記切込み間隔に等しいかまたは前記切込み間隔よりも大きい前記切込み線からの検出距離で前記切込み線の上流にある、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記方法は、前記一連の切込みのうちの1つの前記切込みの間に検出位置において検出された長手方向縁部の横方向位置を前記一連の切込みのうち今後行われる将来の切込みに関連付ける工程をさらに含む、請求項44または45に記載の方法。
【請求項47】
前記方法は、前記将来の切込みに関連付けられた前記長手方向縁部の前記横方向位置に基づいて、前記将来の切込みの終端距離を設定する工程をさらに含む、請求項46に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを連続した帯状体に変換する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2017/171454号パンフレットは、シートを連続した帯状体に変換する装置及び方法を開示しており、前記シートは、複数の相互接続されたシート片を形成するために長手方向に対して前記シートを横切る切込み方向に延びる一連の切込みを有し、前記連続した帯状体はジグザグ部を有し、前記シート片は、前記ジグザグ部を形成するために供給方向に引き離されるように配置され、前記装置は、前記供給方向において連続する下流シート部に対して上流シート部を保持するための保持装置と、前記上流シート部からの前記下流シート部の引き離しを検出するためのセンサ装置と、を有する分離装置を備える。
【発明の概要】
【0003】
公知の装置の欠点は、シートが、形状、サイズおよび/または厚さに不規則性を有する可能性のあるエラストマー素材を含むことである。特に、シートには折り目や皺がある場合がある。小さな折り目や皺は問題なく装置を通して供給できるが、大きな折り目や皺、例えばシートが少なくとも部分的にそれ自体の上に折り返されている場合には、装置を塞いだり詰まらせたりする可能性がある。このような場合には、手動で詰まりに介入することおよび/または除去することを可能にするため、装置を停止する必要がある。
【0004】
本発明の目的は、シートを連続した帯状体に変換するための装置および方法を提供することであり、閉塞または詰まりの結果としての装置のダウンタイムを低減することができる。
【0005】
第1の態様によれば、本発明は、エラストマー素材のシートを連続した帯状体に変換するための装置であって、前記装置は、前記連続した帯状体を形成するために、前記シートに前記シートを相互接続されたジグザグ部に分離可能である一連の切込みを形成するための切込み部を備え、前記装置は、前記シートを供給経路に沿って供給方向に前記切込み部に供給するための送込み部をさらに備え、前記送込み部は、第1送込み速度で前記供給経路に沿って前記シートを供給するための第1送込み部材と、第2送込み速度で前記供給経路に沿って前記シートを供給するための、前記第1送込み部材の下流の第2送込み部材と、を備え、前記装置は、前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速い延伸モードで動作可能である装置を提供する。
【0006】
第1送込み速度と第2送込み速度との間に速度差を設けることにより、シートを第1送込み部材と第2送込み部材との間で引き伸ばすことができる。この延伸により、シートの折り目や皺などの不規則性を低減、平坦化、または平滑化することができる。したがって、そのような不規則性の結果としての装置の閉塞および/または詰まりの危険性を低減することができる。
【0007】
好ましい一実施形態において、前記装置は、前記第1送込み部材および前記第2送込み部材の一方を駆動するための第1駆動部を備え、前記装置は、前記第1送込み部材および前記第2送込み部材の他方を、前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速くなる伝達比で駆動するための、前記第1送込み部材と前記第2送込み部材との間のトランスミッションをさらに備える。したがって、前記送込み部材の一方のみを駆動すればよい。
【0008】
あるいは、前記装置は、前記第1送込み部材を駆動するための第1駆動部と、前記第2送込み部材を駆動するための第2駆動部と、前記第1駆動部および前記第2駆動部に動作的に接続され、前記延伸モードにおいて前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速くなるように制御する制御ユニットと、を備える。両駆動部の制御により、延伸モード中に第1送込み速度と第2送込み速度との間の可変比率を設定および/または調整することができ、あるいは送込み速度が等しい非延伸モードに切り替えることもできる。
【0009】
別の実施形態において、前記第1送込み部材は、第1従動ロールと、前記第1従動ロールを回転させるための第1駆動部とを備え、前記装置は、前記延伸モードにおいて前記第1送込み速度に対応する周速度で前記第1従動ロールを回転させるように前記第1駆動部に動作的に接続される制御ユニットを備える。第1従動ロールの回転は、シートを第1送込み速度で移動させるために、シートに直接的または間接的に付与または伝達することができる。
【0010】
好ましくは、前記第1送込み部材は、前記シートを前記供給経路に沿って搬送するためのコンベヤベルトを備え、前記第1従動ロールは、前記コンベヤベルトを駆動するために配置される。第1送込み部材は、例えば、前記コンベヤベルトを駆動するためのヘッドプーリまたはテールプーリであってもよい。
【0011】
より好ましくは、前記装置は、前記コンベヤベルト上の前記シートを押圧方向に押圧するための押圧部材をさらに備える。押圧は、シートとコンベヤベルトとの間の摩擦を増大させ、コンベヤベルトに対するシートのずれを防止することができる。したがって、第1送込み速度を確実にシートに課すことができる。
【0012】
より好ましくは、前記押圧方向は垂直方向であり、前記押圧部材は重力の影響下で前記押圧方向に自由に移動可能である。したがって、押圧部材の重量を利用してシートに押圧力を作用させることができる。言い換えれば、押圧部材を駆動するための駆動部を必要としない。
【0013】
さらなる実施形態において、前記押圧部材は押圧ロールを備える。押圧ロールは、シートが供給経路に沿って前進および/または搬送される際に、シート上を転がることができる。
【0014】
別の実施形態において、前記第2送込み部材は、第2従動ロールを備え、前記第2従動ロールは、前記延伸モードにおいて、前記第2送込み速度に対応する周速度で回転するように配置される。前記第2従動ロールの回転は、前記シートを前記第2送込み速度で移動させるために、前記シートに直接的または間接的に付与または伝達することができる。
【0015】
別の実施形態において、前記第2送込み部材は、前記シートを前記供給方向に受け取るための進入用ニップと、前記シートを前記供給経路に沿って前記供給方向にさらに送るための進出用ニップとを画定する一対のカレンダーロールを備える。一対のカレンダーロールは、シートが切込み部に到達する前に、シートの不規則性をさらに平坦化および/または平滑化することができる。
【0016】
一対のカレンダーロールの態様、および以下に説明する前記一対のカレンダーロールに関連する実施形態の何れも、装置とは無関係に、より詳細には前述の送込み速度のいずれとも無関係に適用することもできることに留意されたい。
【0017】
特に、前記一対のカレンダーロールの一実施形態では、前記一対のカレンダーロールのうちの少なくとも1つのカレンダーロールが駆動される。前記少なくとも1つのカレンダーロールは、シートを供給経路に沿って切込み部に向かってさらに引っ張るか、または供給することができる。
【0018】
その別の実施形態において、前記一対のカレンダーロールのうちの1つのカレンダーロールは、第1ロール軸を中心に回転可能であり、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向に沿い、前記一対のカレンダーロールの他のカレンダーロールに向かうように、または離れるように移動可能である。1つのカレンダーロールを他のカレンダーロールに向けて移動させることにより、一対のカレンダーロールを、シートをカレンダー加工する位置に配置することができる。より詳細には、前記一対のカレンダーロール間の距離を調整することができ、および/または、前記一対のカレンダーロールによって前記シートに及ぼされる圧力を制御することができる。1つのカレンダーロールを他のカレンダーロールから遠ざけることにより、一対のカレンダーロール間の開口部を開放して、例えば装置の始動時やメンテナンス時に、シートの取り外しや挿入を可能にすることができる。
【0019】
好ましくは、前記装置は、前記1つのカレンダーロールを前記他のカレンダーロールに向かって前記カレンダー方向に沿い押圧するためのアクチュエータを備える。このアクチュエータは、例えば、所定の、可変のまたは一定の押圧力をシートに作用させるために使用することができる。
【0020】
より好ましくは、前記アクチュエータは、前記1つのカレンダーロールを前記他のカレンダーロールから遠ざけるためにさらに配置される。前記アクチュエータは、例えば双方向に移動可能なものであってもよい。1つのカレンダーロールが一旦遠ざかると、一対のカレンダーロールは、シートの取り出しまたは挿入のためにアクセス可能となる。
【0021】
さらなる実施形態において、前記一対のカレンダーロールは、前記第1ロール軸と同軸に配置され、前記第1ロール軸を中心に回転可能な複数の第1ディスクを有する第1カレンダーロールを備え、前記第2送込み部材は、前記第1ロール軸と平行な軸方向において複数の前記第1ディスクの間に介在する1つ以上の第1ガイド体を備え、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの前記進出用ニップの下流側のガイド領域に突出する。前記シートは、前記一対のカレンダーロールが前記進出用ニップの位置にある場合に、前記第1カレンダーロールの周面に密着しやすいエラストマー素材を含む。進出用ニップの領域に1つ以上の第1ガイド体を設けることにより、シートが第1カレンダーロールの周面に沿って引っ張られることを防止することができる。1つ以上の第1ガイド体は、シートを強制的に供給経路に沿わせ続けることができる。特に、1つ以上の第1ガイド体は、進出用ニップにおいて、第1カレンダーロールの周面からシートを掻き取るスクレーパとして機能することができる。
【0022】
その一実施形態において、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクを越えて、前記複数の第1ディスクの四分円を含む正方形領域に突出し、前記正方形領域は、前記供給経路まで延び、前記第1ロール軸の下流に位置する。シートが第1カレンダーロールの円周に沿って引っ張られる危険性があるのは、当該正方形領域内である。したがって、当該正方形領域内に1つ以上の第1ガイド体を設けることにより、このような引っ張りを防止することができる。
【0023】
その別の実施形態において、前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記第1カレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートをガイドするための第1ガイド面を備える。前記第1ガイド面は、前記シートと直接接触して前記シートをガイドするように配置することができる。
【0024】
好ましくは、前記第1ガイド面は、前記供給方向にあると考えられる前記供給経路から離れている。第1ガイド面の目的は、シートを供給経路に沿って緩くガイドすることである。第1ガイド面がシートをきつく挟んだり押圧したりすることは意図されていない。特に、第1ガイド面とシートとの間の不必要な摩擦は防止されるべきである。したがって、第1ガイド面を供給方向において供給経路から離れる向きに配置することにより、供給経路に対するシートの移動の自由を制限する代わりに、第1ガイド面を給送経路に対して開放または広げることができる。
【0025】
別の実施形態において、前記1つ以上の第1ガイド体は、複数の第1ガイド体を備え、前記複数の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクと前記軸方向に交互に配置されている。したがって、シートは、第1カレンダーロールに沿った2つ以上の位置で、進出用ニップにおいてガイド経路に沿って案内されることができる。
【0026】
別の実施形態において、前記複数の第1ディスクのそれぞれの第1ディスクは、前記軸方向においてディスク幅を有し、前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記軸方向において前記ディスク幅よりも小さいガイド体幅を有する。比較的大きなディスク幅により、第1カレンダーロールは、より均一に、すなわち、複数の第1ディスクとシートとの間のより大きな接触表面積にわたって、シートに圧力を加えることができる。
【0027】
別の実施形態では、前記進入用ニップにおいて、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクに対して退避した位置にある。これにより、複数の第1ディスクは、シートと1つ以上の第1ガイド体との間の接触および/または圧力を低減または防止しながら、進入用ニップにおいてシートを効果的に押圧することができる。特に、シートのエラストマー素材がそれぞれの第1ディスクの間の領域にわずかに押し込まれることがあることを考慮すると、1つ以上の第1ガイド体は、シートが第1カレンダーロールに対してわずかに押し込まれたときでも、シートから離れたままであるように十分に退避した位置にあってもよい。
【0028】
別の実施形態において、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記第1ロール軸に対して固定されている。したがって、1つ以上の第1ガイド体を、供給経路に対して固定された姿勢で配置することができる。
【0029】
別の実施形態において、前記装置は、前記第1カレンダーロールと前記1つ以上の第1ガイド体とを保持するためのホルダを備え、前記ホルダは、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向に移動可能である。したがって、第1カレンダーロールと1つ以上の第1ガイド体は、例えば、シートの取り外しまたは挿入のために一対のカレンダーロールにアクセスするため、またはメンテナンスのために、前記ホルダによって一緒にまたは一体的に移動させることができる。
【0030】
別の実施形態において、前記一対のカレンダーロールは、前記第1ロール軸と平行な第2ロール軸と同軸に配置され、前記第2ロール軸を中心に回転可能な複数の第2ディスクを有する第2カレンダーロールを備え、前記第2送込み部材は、前記軸方向において前記複数の第2ディスクの間に介在する1つ以上の第2ガイド体を備え、前記1つ以上の第2ガイド体は、前記複数の第2ディスクを超えて前記第2カレンダーロールの下流側の前記供給経路に向かって突出している。1つ以上の第1ガイド体と1つ以上の第2ガイド体は、共に、供給経路の反対側からシートを供給経路に沿わせ続けることができる。
【0031】
そのさらなる実施形態において、前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向において、前記1つ以上の第2ガイド体のそれぞれの第2ガイド体と対向している。したがって、2つの対向するガイド体のセットは、シートが一対のカレンダーロールを出た後に通過するガイドチャンネルを効果的に画定することができる。
【0032】
その別の実施形態において、前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートを案内するための第1ガイド面を備え、前記1つ以上の第2ガイド体のそれぞれの第2ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートを案内するための第2ガイド面を備え、前記第1ガイド面は、前記供給方向にあると考えられる前記第2ガイド面から離れている。第1ガイド面と第2ガイド面とを供給方向において相対的に離れる向きに配置することにより、供給経路に対するシートの移動の自由度を制限する代わりに、ガイド面間で画定されるガイドチャンネルを供給経路に対して開放または広げることができる。
【0033】
別の実施形態において、前述の送込み部材および送込み速度とは無関係に適用することもできるが、前記装置は、前記第2送込み部材の上流で前記シートの不規則性を検出するための不規則性センサをさらに備える。不規則性センサは、所定の閾値以上の不規則性、例えば、不規則性センサの下流側で講じられた対策があるにも関わらず、閉塞や詰まりなどの問題を引き起こす可能性が高い不規則性を検出するために使用することができる。装置は、人間の介入を可能にするために停止されてもよい。
【0034】
別の実施形態において、前述の送込み部材および送込み速度とは無関係に適用することもできるが、前記送込み部は、前記装置内で前記シートを保持するための1つ以上の投入ローラをさらに備え、前記1つ以上の投入ローラは、一方向にのみ回転可能である。したがって、1つ以上の投入ローラは、シートの先端を装置内に保持または支持することができ、一方で、当該先端が不注意に供給方向とは反対の方向に装置から抜け出ることを防止することができる。
【0035】
好ましくは、前記送込み部は、前記供給経路に対して前記1つ以上の投入ローラを支持するための1つ以上のスイングアームと、前記供給経路に対する前記1つ以上の投入ローラまたは前記1つ以上のスイングアームの位置および/または向きを示すパラメータを検出するための不規則性センサとを備える。1つ以上のスイングアームは、1つ以上の投入ローラが自重でシートに押し付けられることを可能にする。シートに不規則性が生じると、1つ以上の投入ローラおよび関連する1つ以上のスイングアームが持ち上げられ、これらの部品の向きおよび/または位置は、不規則性センサを作動するために使用することができる。
【0036】
別の実施形態において、前記シートは2つの長手方向縁部を有し、一連の前記切込みは、交互に一方の前記長手方向縁部から延び、他の前記長手方向縁部から離れた終端距離で終端し、複数の相互に接続されたジグザグ部を形成し、前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切込むための切込み部材と、前記供給方向に対して前記切込み線の上流の検出位置で前記長手方向縁部の横方向位置を検出するための横方向縁部センサとを備える。前記長手方向縁部の前記横方向位置は、前記シートの元の形状により異なることがある。前記長手方向縁部の前記横方向位置は、前記一連の切込みのどこで切込みを開始または終了するかを決定するために検出される。切込み線の上流側で長手方向縁部の横方向位置を検出することにより、将来行われる切込みのための切込みの開始位置または終了位置を、当該将来行われる切込みを開始する前に既に決定することができる。
【0037】
その一実施形態において、前記装置は、切込み間隔で一連の前記切込みを提供するように構成され、前記検出位置は、前記切込み間隔に等しいかまたは前記切込み間隔よりも大きい前記切込み線からの検出距離で前記切込み線の上流にある。したがって、長手方向縁部の横方向位置は、その後に行われる切込みに関連する検出位置で検出することができる。
【0038】
その別の実施形態において、前記横方向縁部センサは、前記切込み部材と共に前記切込み線に平行な切込み方向に移動するように配置される。具体的には、前記横方向縁部センサは、前記切込み部材も搬送するキャリッジによって支持する、またはこれに対して相対的に支持することができる。横方向縁部センサを切込み部材と共に移動させることにより、同じ横方向縁部センサを用いて両方の長手方向縁部を検出することができる。より詳細には、切込み部材は、その一方の長手方向縁部と並んだシートの外側の位置からシートを切込むので、当該一方の長手方向縁部の横方向位置は、当該一方の長手方向縁部でシートを切込む切込み部材と同時に検出することができる。
【0039】
好ましくは、前記横方向縁部センサは、前記切込み方向において前記切込み部材に対して中央に配置される。横方向縁部センサは、リアルタイムで切込みを制御するために使用されることはないため、横方向縁部センサは、切込み方向において切込み部材の前方にある長手方向縁部の横方向位置を検出する必要はない。その代わりに、長手方向縁部の横方向位置は、切込み線に沿った切込み部材の現在位置で検出することができる。したがって、単一の横方向縁部センサのみが必要であり、このセンサは、切込み部材に対して好都合に中央に配置することができ、両方の縦方向縁部を同じ方法で検出するために使用することができる。これにより、装置を、より安価に、および/または、より複雑でなくすることができる。
【0040】
さらなる実施形態において、前記装置は、前記検出位置において前記長手方向縁部のうちの1つの縁部位置を示す信号を受信するために前記横方向縁部センサに動作的に接続された制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットは、前記一連の切込みのうちの1つの前記切込みの間に前記横方向縁部センサから受信された信号を、前記一連の切込みのうち今後行われる将来の切込みに関連付けるように構成される。前記信号または前記信号を代表する値は、例えば、前記今後行われる将来の切込みの開始または終了を決定するために後に使用されるようにメモリに記憶されてもよい。より詳細には、前記制御ユニットは、前記横方向縁部センサからの前記信号に基づいて、前記将来の切込みの終端距離を設定するように構成される。
【0041】
別の実施形態において、前述の送込み部材および送込み速度とは無関係に適用することもできるが、前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切込むための切込み部材を備え、前記供給経路および前記切込み線は、それらの交差部分において、垂直面に対して0度から10度の範囲内にある供給平面内に延在する。好ましくは、前記供給平面は垂直に延びる。前記供給平面の垂直方向またはほぼ垂直方向において、重力は、前記相互に接続されたジグザグ部の前記連続した帯状体への分離を助けることができる。
【0042】
別の実施形態において、前述の送込み部材および送込み速度とは無関係に適用することもできるが、前記切込み部は、前記供給経路と交差する前記切込み線に沿って前記シートを切込むために協働する切込み部材およびアンビルを備え、前記切込み部材は、前記供給経路および前記切込み線に垂直な切込み方向においてアンビルまで、かつアンビルと接するように移動可能であり、前記切込み部は、前記切込み方向において前記切込み部材と前記アンビルとの間の衝撃を緩和するためのダンパーをさらに備える。衝撃を緩和または緩衝することにより、当該衝撃の結果としての切込み部材の摩耗を低減することができる。
【0043】
別の実施形態において、前記第1送込み部材と前記第2送込み部材との間の前記供給経路は、垂直面に対して0度から30度の範囲内で延びている。このような方向では、シートの不規則性を重力の影響を受けて減少することができる。
【0044】
別の実施形態において、前記装置は、前記第1送込み部材から前記第2送込み部材まで、前記シートが支持されていない前記供給経路の自由区間を画定する。言い換えれば、シートはそれぞれの送込み部材の間で自由に延びることができる。この自由区間では、シートの不規則性を重力の影響を受けて減少することができる。
【0045】
別の実施形態において、前述の送込み部材および送込み速度とは無関係に適用することもできるが、前記装置は、前記連続した帯状体を前記装置から送出すための送出し開口部を有する送出し部を備え、前記送出し部は、前記連続的な帯状体を前記送出し開口部に向かって方向変換するための方向変換部材をさらに備える。新たな連続的な帯状体を装置を経て供給する際、当該新たな連続的な帯状体の先端部は、装置の外部から届くことが困難な位置にある場合がある。この方向変換部材は、送出し開口部において、当該先端部を人間の操作者または機械的なグリッパーが届く範囲内に都合よく移動するために使用することができる。
【0046】
好ましくは、前記方向変換部材は、手動操作可能なレバーを有する。当該手動操作可能なレバーは、安全にアクセス可能な位置、例えば、装置のハウジングの外側に配置してもよい。
【0047】
第2の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様のいずれか1つの実施形態に係る前記装置を使用して、エラストマー素材のシートを連続的な帯状体に変換するための方法を提供し、前記方法は、
・前記シートを、前記第1送込み速度で、前記第1送込み部材により前記供給経路に沿って供給する工程、および
・前記シートを、前記第2送込み速度で、前記第2送込み部材により前記供給経路に沿って供給する工程
を含む。
【0048】
本方法は、本発明の第1の態様による装置の実用化に関するものであり、したがって、以下では繰り返さないが、同じ技術的利点を有する。
【0049】
本方法の一実施形態において、前記シートは2つの長手方向縁部を有し、前記一連の切込みは、交互に一方の前記長手方向縁部から延び、他の前記長手方向縁部から離れた終端距離で終端し、複数の相互に接続されたジグザグ部を形成し、前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切込むための切込み部材を備え、前記方法は、前記供給方向に対して前記切込み線の上流の検出位置で前記長手方向縁部の横方向位置を検出する工程を更に備える。
【0050】
好ましくは、前記一連の切込みは切込み間隔で提供され、前記検出位置は、前記切込み間隔に等しいかまたは前記切込み間隔よりも大きい前記切込み線からの検出距離で前記切込み線の上流にある。
【0051】
さらなる実施形態において、前記方法は、前記一連の切込みのうちの1つの前記切込みの間に検出位置において検出された長手方向縁部の横方向位置を前記一連の切込みのうち今後行われる将来の切込みに関連付ける工程をさらに含む。
【0052】
好ましくは、前記方法は、前記将来の切込みに関連付けられた前記長手方向縁部の前記横方向位置に基づいて、前記将来の切込みの終端距離を設定する工程をさらに含む。
【0053】
本明細書に記載され示されている様々な態様および特徴は、可能な限り個々に適用することができる。これらの個々の態様、特に添付の従属請求項に記載された態様および特徴は、分割特許出願の対象とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
本発明は、添付の概略図に示す例示的な実施形態に基づいて説明される。
【
図1】
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態に係る、シートを連続的な帯状体に変換する装置の側面図である。
【
図3】
図3は、
図2のIII-III線による一対のカレンダーローラーの断面図である。
【
図4】
図4は、
図3の一対のカレンダーローラーの上面図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2の例示的な実施形態に係る、シートを連続的な帯状体に変換する代替的な装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1および
図2は、本発明の第1の例示的な実施形態に係る、エラストマー素材、特にゴムのシート8を連続的な帯状体9に変換するための装置1を示す。連続的な帯状体9は、押出機の投入材料として使用される。シート8は、連続した長さとして装置1に供給される。シート8は、パレット上に幾層かに積み重ねられていてもよい。シート8は、折り目、皺、厚さの変化、不規則な縁部および/または幅の変化などの不規則性および/または不一致を有する可能性のある材料からなる。
【0056】
図2に示すように、シート8は、第1長手方向縁部81と第2長手方向縁部82とからなる。装置1は、シート8にこれに沿ってシート8を相互に連結されたジグザグ部91、92、93、94に分離可能である一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnを形成するように適合され、配置され、および/または構成された切込み部5を備える。特に、一連の切込みC1、C2、C3、・・・、Cnは、交互に、長手方向縁部81、82の一方から他方に向かって延び、長手方向縁部81、82の他方から離れた終端距離Tで終端して、複数の相互接続されたジグザグ部91、92、93、94を形成する。
【0057】
図1に最もよく示されているように、装置1は、シート8を供給方向Fに沿い切込み部5へ供給するための送込み部2を備えている。装置1はさらに、連続的な帯状体9を装置1から送り出すための送出し部6を備えている。シート8と連続的な帯状体9は、
図2にその一部が示されている供給経路Pに沿って移動する。供給経路Pが図面、例えば
図1において見えない場合、シート8および連続的な帯状体9が装置1を通って移動する経路は、供給経路Pに対応するか、または供給経路Pと一致することが理解される。
【0058】
図1に示すように、送込み部2は、シート8の先端が装置1内に供給されたときに、シート8を装置1内に保持するための1つ以上の投入ローラ21を備えている。この例では、シート8が供給方向Fと反対方向に装置1から滑り戻るのを防止するために、1つ以上の投入ローラ21は一方向にのみ回転可能である。
【0059】
この例示的な実施形態において、送込み部2は、1つ以上の投入ローラ21を供給経路Pに対して相対的に支持するための1つ以上のスイングアーム22を備えている。1つ以上の投入ローラ21は、シート8に向かって自重で自由に移動し、シート8上に静止する。追加的または代替的に、1つ以上の投入ローラ21は、例えば自動化されたまたは半自動化された方法で、供給経路Pに向かってまたは供給経路Pから離れるように移動させてもよい。したがって、オペレータは、連続的な帯状体9を送込み部2に導くために、少なくとも片手を自由にすることができる。
【0060】
送込み部はさらに、シート8を供給経路Pに沿って切込み部5に向かって供給するための、第1送込み部材3と、供給方向Fにおいて第1送込み部材3の下流側にある第2送込み部材4とを備える。第1送込み部材3と第2送込み部材4は、供給経路Pに沿って間隔をあけて配置されている。この例では、装置1は、第1送込み部材3から第2送込み部材4まで、シート8が支持されていない供給経路Pの自由区間を画定する。供給経路Pは、当該自由区間において、垂直面に対して比較的急な下向きの角度、特に0度から30度の範囲内の角度で延びている。
【0061】
第1送込み部材3は、第1送込み速度V1で供給経路Pに沿ってシート8を供給するように適合、配置または構成されている。第2送込み部材4は、第1送込み速度V1とは異なる第2送込み速度V2で供給経路Pに沿ってシート8を供給するように適合、配置または構成されている。装置1は、第2送込み速度V2が第1送込み速度V1よりも速い延伸モードで動作可能である。特に、第2送込み速度V2は、第1送込み速度V1よりも少なくとも5%速く、好ましくは少なくとも10%速い。
【0062】
第1送込み部材3は、延伸モードにおいて第1送込み速度V1に対応する周速度で駆動または回転されるように適合、配置または構成された第1従動ロール31を備えている。したがって、第1従動ロール31は、第1送込み速度V1をシート8に付与する。この例では、第1従動ロール31は、第1送込み速度V1をシート8に間接的に付与する。特に、第1送込み部材3は、シート8を供給経路Pに沿って搬送するためのコンベヤベルト32をさらに備えている。第1従動ロール31は、コンベヤベルト32を駆動するプーリ、特にヘッドプーリの1つである。したがって、第1従動ロール31は、第1送込み速度V1で動作するようにコンベヤベルト32を駆動することができる。
【0063】
この実施例では、コンベヤベルト32の負荷担持側は水平または実質的に水平に、すなわち水平面に対して0度から10度の範囲内で延びている。
【0064】
第2送込み部材4は、延伸モードにおいて第2送込み速度V2に対応する周速度で駆動または回転されるように適合、配置または構成された第2従動ロール42を備えている。この例では、第2従動ロール42は、一対のカレンダーロール41、42の一部である。一対のカレンダーロール41、42は、第1カレンダーロール41と第2カレンダーロール42を備えている。前記一対のカレンダーロール41、42およびその関連する態様は、以下により詳細に説明するが、装置1全体から独立して特許請求することができる。そのため、以下では、第2従動ロール42を「第2従動ロール」および「第2カレンダーロール」の両方で称することがあり、後者は「従動」という語によって限定されない。
【0065】
図1に概略的に示すように、装置1は、第1従動ロール31を駆動するための第1駆動部11と、第2従動ロール42を駆動するための、第1従動ロール31と第2従動ロール42との間のトランスミッション12とを備える。トランスミッション12は、チェーンまたはタイミングベルトによって形成してもよい。あるいは、歯車または他の適切なタイプのトランスミッションが使用されてもよい。トランスミッション12は、第1送込み部材3と第2送込み部材4との間で、第2送込み速度V2が第1送込み速度V1よりも速くなるような伝達比が得られるように構成されている。第1駆動部11は、代替的に、第2従動ロール42を直接駆動するように構成されてもよく、その場合、トランスミッション12が第1従動ロール11を駆動することになることは、当業者には理解されよう。
【0066】
装置1は、延伸モードにおいて第1従動ロール31の周速度を制御するために、第1駆動部11に動作的、電子的および/または機能的に接続される制御ユニット7をさらに備える。
【0067】
図1にさらに示すように、装置1は、コンベヤベルト32上のシート8を押圧方向Dに押圧するための押圧部材23を備えている。この実施例では、押圧部材23は、シート8が下を進む際にシート8の上を転がることができる押圧ロール24を備えている。さらに、この例では、押圧方向Dは垂直または実質的に垂直である。押圧部材23は、例えば装置1のフレームの垂直スロット内で、当該押圧方向Dの重力の影響下で自由に移動可能である。言い換えれば、押圧部材23は、その自重でシート8に押圧されることができる。
図1に示すものとは対照的に、押圧部材23は、連続的な帯状体9をより確実に押圧することができるように、第1従動ロール31または送込み部材3の別のローラもしくはプーリに直接対向して配置してもよい。
【0068】
図1および
図2に示すように、送込み部2は、シート8が当該供給経路Pの自由区間内へと、切込み部5に向かって下方に方向変換される、供給経路Pの外側に配置された1つ以上の送込みガイド27、28、29をさらに備える。
図1に最もよく見られるように、1つ以上の送込みガイド27、28、29は、シート8自体が自重で下方に方向変換できない場合に、シート8を下方に方向変換および/または案内することができる円弧状内面を有する。さらに、1つ以上の送込みガイド27、28、29は、シート8の後端が第1送込み部材3によって保持および/または制御されなくなったときに、切込み部5に向かうおよび/またその内部に向かうシート8の後端の予測不可能な動きを確実に制限することができる。
【0069】
図1に示すように、第1カレンダーロール41および第2カレンダーロール42は、それぞれ第1ロール軸R1および第2ロール軸R2を中心として回転可能である。ロール軸R1、R2は互いに平行または実質的に平行である。第1カレンダーロール41は、第1ロール軸R1に垂直なカレンダー方向Xに、第2カレンダーロール42に向かっておよび第2カレンダーロール42から離れる方向に移動可能である。この実施例では、送込み部2は、第2カレンダーロール42に対して第1カレンダーロール41を保持するためのホルダ26を備える。当該ホルダ26は、第1カレンダーロール41を当該カレンダー方向Xに移動させるために、第1ロール軸R1に対して平行かつ間隔を隔てたピボット軸Bを中心に揺動可能である。
【0070】
この実施例では、前述の1つ以上の送込みガイド27、28、29は、ホルダ26の一部を形成し、および/またはホルダ26と一体化されている。したがって、送込みガイド27、28、29は、第1カレンダーロール41と共に、ピボット軸Bを中心として供給経路Pに向かって移動したり、離れたりすることができる。
【0071】
装置1はさらに、第1カレンダーロール41を他方のカレンダーロール42に向かってカレンダー方向Xに押圧するためのアクチュエータ15を備える。この例では、アクチュエータ15は、ホルダ26を介して間接的に第1カレンダーロール41に作用する。アクチュエータ15は双方向性であってもよく、これは、例えばシート8を抜き差しするため、および/またはメンテナンスのために、第1カレンダーロール41を第2カレンダーロール42から遠ざけることができることを意味する。
【0072】
一対のカレンダーロール41、42は、
図3および
図4により詳細に示されている。特に、
図3は、一対のカレンダーロール41、42が、シート8を供給方向Fにおいて受け入れるための進入用ニップN1を画定していることを示している。「進入用ニップ」N1は、一対のカレンダーロール41、42間の入口として解釈され、ここで、一対のカレンダーロール41、42は、シート8が当該一対のカレンダーロール41、42を通って移動されるかまたは引っ張られる際に、シート8を「噛み込む」。一対のカレンダーロール41、42はさらに、シート8を供給経路Pに沿って供給方向Fにさらに給送するための進出用ニップN2を画定する。同様に、「進入用ニップ」N1は、シート8が前記一対のカレンダーロール41、42から出る、前記一対のカレンダーロール41、42間の出口点として解釈される。
【0073】
この実施例では、
図3に示すように、供給経路Pは、進出用ニップN2において、垂直または実質的に垂直に、すなわち垂直面に対して0~10度の範囲内で延びる。特に、垂直またはほぼ垂直な供給平面Zが、前記一対のカレンダーロール41、42において、進出用ニップN2を通り、供給方向F、供給経路Pおよび/または第1ロール軸R1に平行な方向に延びるように画定することができる。
【0074】
図4に最もよく示されているように、第1カレンダーロール41は、第1ロール軸R1と同軸に配置され、第1ロール軸R1を中心に回転可能な複数の第1ディスク43を備える。同様に、第2カレンダーロール42は、第2ロール軸R2に対して同軸に配置され、第2ロール軸R2を中心に回転可能な複数の第2ディスク46を備える。さらに、第1カレンダーロール41は、前記第1ロール軸R1に平行な軸方向Aにおいて、複数の第1ディスク43の間に介在された複数の第1ガイド体44を備える。同様に、第2カレンダーロール42は、軸方向Aにおいて複数の第2ディスク46の間に介在された複数の第2ガイド体47を備える。特に、軸方向Aにおいて、第1ガイド体44は第1ディスク43と交互に配置され、第2ガイド体47は第2ディスク46と交互に配置される。この実施例において、各第1ガイド体44は、カレンダー方向Xにおいて、第2ガイド体47のそれぞれの1つに正対して配置されていることに留意されたい。
【0075】
第1ガイド体44は、第1ロール軸R1に対して固定、または第1ロール軸R1に隣接している。換言すれば、第1ガイド体44は、第1ディスク43が前記第1ロール軸R1を中心に回転する間、静止したままとなるように配置されている。特に、第1ガイド体44は、第1カレンダーロール41を保持するホルダ26に固定されるプレートとして形成される。この実施例では、第1ガイド体44は、第1カレンダーロール41のシャフト40の上に嵌め込み可能なU字形状である。
【0076】
各ディスク43、46は、軸方向Aにおいてディスク幅W1を有し、各ガイド体44、47は、軸方向Aにおいてディスク幅W1よりも小さいガイド体幅W2を有する。特に、ガイド体幅W2は、ディスク幅W1の80%未満であり、より好ましくは60%未満である。
【0077】
図3に示すように、第1ガイド体44は、一対のカレンダーロール41、42の進出用ニップN2の下流側のガイド領域Gに突出している。このガイド領域Gは、進出用ニップN2のすぐ下流側のカレンダーロール41、42間の残りのスペースに対応し、および/または重複している。当該ガイド領域Gに第1ガイド体44を設けることにより、シート8が第1カレンダーロール41の周面に沿って引っ張られることを防止することができる。具体的には、第1ガイド体44は、複数の第1ディスク43を越えて、複数の第1ディスク43の四分円Qを含む正方形領域Sに突出している。前記正方形領域Sは、供給経路Pおよび/または供給平面Zまで延び、第1ロール軸R1の下流側に位置する。
【0078】
図3にさらに示すように、各第1ガイド体44は、第1カレンダーロール41の下流側の供給経路Pに沿ってシート8を案内するための第1ガイド面45を備える。第1ガイド面45は、供給方向Fにあると考えられる供給経路Pから方向変換するか、または供給経路Pから離れるように傾斜している。進入用ニップN1において、第1ガイド体44は、第1ディスク43に対して退避した位置にある。特に、第1ガイド面45は、第1ディスク43の半径よりも小さい半径を有する円弧状または円形の断面を有する。好ましくは、第1ガイド体44は、進入用ニップN1において第1ディスク43の外周から少なくとも1ミリメートル、より好ましくは少なくとも2ミリメートルの距離だけ退避している。
【0079】
第2ガイド体47は、同様に、供給経路Pおよび/または供給平面Zの反対側から前述のガイド領域G内に延びている。各第2ガイド体47は、供給経路Pおよび/または供給平面Zの反対側から第1ガイド面45に向かって対向する第2ガイド面48を備えている。互いに対向するガイド面45、48は、進出用ニップN2においてシート8のためのガイドチャンネルを形成または画定し、当該シート8を供給経路Pに沿ってさらに案内することができる。特に、第1ガイド面45および第2ガイド面48は、供給方向Fにおいて互いに離間している。したがって、互いに対向するガイド面45、48の間に形成されるガイドチャンネルは、供給経路Pに対して開くかまたは広がっている。
【0080】
第1ガイド体44と第2ガイド体47は、形状および/または寸法が同一であってもよく、交換可能であってもよいことに留意されたい。
【0081】
図5Aおよび
図5Bは、切込み部5をより詳細に示している。切込み部5は、
図6に示すように、供給経路Pと交差する切込み線Kに沿って切込み方向Cにシート8を切込むための切込み部材51を備える。この例では、
図5Aに示すように、切込み部材51は、当該切込み線Kにおいて供給経路P、供給平面Zおよび/または供給方向Fと平行な切込み軸Mを中心に回転可能な切込み円板である。切込み部5はさらに、切込み部材51を切込み線Kに対して相対的に動かすためのキャリッジ50と、当該キャリッジ50を切込み線Kに沿って切込み方向Cに駆動または移動させるための切込み駆動部54とを備える。
【0082】
切込み部5は、切込み線Kに沿ってシート8を切込むために切込み部材51と協働するアンビル52を備える。アンビル52は、供給経路Pおよび/または供給平面Zに関して切込み部材51と反対側に位置する。
図5Aおよび
図5Bで比較して示すように、切込み部材51は、供給経路P、供給平面Zおよび/または切込み線Kに垂直な切込み方向Hにおいてアンビル52に当接するように移動可能である。切込み部5は、当該切込み方向Hにおける切込み部材51とアンビル52との間の衝撃を吸収し、緩衝し、および/または緩和するためのダンパー53を更に備えている。特に、切込み部材51は、切込み方向Hにおける切込みストロークに沿って移動可能であり、ダンパー53は、切込みストロークの終端における衝撃を緩和するように構成されている。
【0083】
図5Aおよび
図5Bにさらに示すように、供給経路Pと切込み線Kとの交点にある供給平面Zは、垂直または実質的に垂直、すなわち垂直面に対して0度から10度の範囲内である。
【0084】
図1に示すように、送出し部6は、装置1から連続的な帯状体9を送り出すための送出し開口部61を装置1のハウジングに備える。切込み部5における供給平面Zが垂直またはほぼ垂直であるため、連続的な帯状体9の先端が装置1の床面上に落下する傾向がある。したがって、切込み作業を開始するとき、および連続的な帯状体9に新たな先端が生じるとき、当該先端は、送出し開口部61に向かって、および送出し開口部61を通って案内されなければならない。運転中に装置1内に手を入れることは困難であるか、または危険である可能性があるため、送出し部6は、連続的な帯状体9を送出し開口部61に向けて方向変換させるための方向変換部材62をさらに備える。この実施例では、方向変換部材62は手動操作可能なレバー63を備えている。当該手動操作可能なレバー63は、装置1のハウジングの外側の安全にアクセス可能な位置に配置してもよい。
【0085】
図1に示すように、装置1は、供給経路Pに対する1つ以上の投入ローラ21または1つ以上のスイングアーム22の位置および/または向きを示すパラメータを検出するための不規則性センサ71をさらに備える。特に、不規則性センサ71は、1つ以上の投入ローラ21が正常な位置にあるときに、1つ以上の投入ローラ21および/または1つ以上のスイングアーム22上に延びる光ビームを検出するためのフォトセルであってもよい。しかしながら、1つ以上の投入ローラ21がシート8の上向きの不規則性によって変位すると、当該1つ以上の投入ローラ21またはそれに関連する1つ以上のスイングアーム22が光ビームを遮断し、この遮断は、不規則性が1つ以上の投入ローラ21の位置を通過したことを示すものとして使用することができる。不規則性センサ71は、動作的、電子的および/または機能的に制御ユニット7に接続されている。制御ユニット7は、不規則性センサ71からの信号を受信すると、装置1を停止させ、人間の介入を要求することができる。
【0086】
不規則性センサ71は、代替的に、1つ以上の投入ローラ21のさらに下流に、例えば、シート8における不規則性を直接検出するためにコンベヤベルト32の上方の所定の高さに、または押圧部材23の高さの関数として不規則性を検出するために押圧部材23に配置されてもよい。不規則性センサ71は、所定の閾値を超える不規則性が一対のカレンダーロール41、42に滞留することを防止するために、第2送込み部材4の上流側に配置される。
【0087】
図6に示すように、シート8の長手方向縁部81、82は、わずかに不規則な形状を有していてもよい。したがって、それぞれの長手方向縁部81、82の横方向位置E1、E2は、一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnにおける各切込みC1、C2、C3、...、Cnごとにわずかに異なることがある。装置1は、長手方向縁部81、82の横方向位置E1、E2を検出するための横方向縁部センサ72を備える。検出された横方向位置E1、E2は、一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnにおけるそれぞれの切込みC1、C2、C3、...、Cnがそれぞれの長手方向縁部81、82から離間した位置で終了することができるように、適切な開始、終了、切込み長さおよび/または終端距離Tを決定するために使用することができる。
【0088】
横方向縁部センサ72は、供給方向Fに対して切込み線Kの上流側の検出位置Lに配置されている。特に、装置1は、切込みC1、C2、C3、...、Cnを切込み間隔Iで順に形成するように構成されている。換言すれば、シート8は、切込み間隔Iに等しい供給方向Fの距離にわたって切込みC1、C2、C3、...、Cnの間に進められる。検出位置Lは、当該切込み間隔Iに等しい当該切込み線Kからの検出距離Jで前記切込み線Kの上流にある。代替的に、検出距離Jは、当該切込み間隔Iより大きくてもよく、好ましくは当該切込み間隔Iの倍数である。
【0089】
この特定の実施例では、横方向縁部センサ72は、切込み方向Cにおいて切込み部材51と共に移動するように配置されている。より具体的には、横方向縁部センサ72は、切込み部材51を搭載しているものと同じキャリッジ50に取り付けられているか、またはそれによって運ばれている。横方向縁部センサ72は、切込み方向Cにおいて切込み部材51に対して中央に配置されている。言い換えれば、横方向縁部センサ72は、切込み方向Cにおいて切込み部材51に対して対称に配置されている。したがって、横方向縁部センサ72は、実質的に同じ方法でシート8の両側の長手方向縁部81、82を検出することができる。
【0090】
横方向縁部センサ72は、それぞれの長手方向縁部81、82の横方向位置E1、E2を示す信号を前記制御ユニット7に送信するために、制御ユニット7に動作的、電子的および/または機能的に接続されている。制御ユニット7は、一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnのうちの1つの切込みC1、C2、C3、...、Cnの間に横方向縁部センサ72から受信された信号を、今後行われる予定の一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnのうちの将来の切込みC2に関連付けるように構成されている。信号または当該信号を示す値は、例えば、後で使用するためにメモリ、特に非一時的メモリに記憶されてもよい。制御ユニット7はさらに、横方向縁部センサ72からの信号に基づいて、当該将来の切込みC2のための終端距離Tを設定するように構成されている。
【0091】
図1に示すように、装置1は、連続的な帯状体9の先端が第1先端センサ73の位置を通過するときを検出するための第1先端センサ73をさらに備える。この実施例では、第1先端センサ73は、送込み部2、特に1つ以上の投入ローラ21と押圧部材23との間に配置されている。あるいは、第1先端センサ73の機能を、1つ以上の投入ローラ21または押圧部材23に統合してもよい。第1先端センサ73は、先端の検出を示す信号を制御ユニット7に送信するために、制御ユニット7に動作的、機能的および/または電子的に接続されている。この実施例では、第1先端センサ73は、連続的な帯状体9上を転動するための検出ローラ74を備えている。先端が検出ローラ74に到達すると、コンベヤベルト32の表面から持ち上げられ、この持ち上げが先端の到達を示すものとして検出される。
【0092】
制御ユニット7は、さらに、先端が切込み部5に到達するときを理論的に決定するために、連続的な帯状体9の長さのうちどれだけの長さが第1先端センサ73の位置を通過したのかを追跡するためのエンコーダからの信号を受信することができる。この実施例では、エンコーダは、検出ローラ74の回転を検知するために、検出ローラ74に結合されている。このことは、特に、検出ローラ74が連続的な帯状体9の波、皺または折り目の上をも転動し、したがって、波、皺または折り目のある部分についての連続的な帯状体9の長さをその測定値に含めるので、コンベヤベルト3に関連したエンコーダと比較して、通過する連続的な帯状体9の長さをより正確に測定することができるという追加の技術的利点を有する。
【0093】
第2先端センサ75が切込み部5、例えばアンビル52の中または反対側に設けられて、先端が実際に期待通りに切込み部5に到着したか否かを検出してもよいことに留意されたい。特に、第2先端センサ75は、連続的な帯状体9が切込み線Kに存在するか否か、または切込み線Kの下流に存在するか否かを検出する。連続的な帯状体9をその供給経路Pから方向変換させる折り目または皺がある場合、先端が切込み線Kを通過しない可能性がある。理論上、先端が切込み部5に到着するはずのときに先端が検出されない場合、何か問題が発生したと考えられ、装置1が停止される。
【0094】
図7は、本発明の第2の例示的な実施形態による代替的な装置101を示し、トランスミッション12が、第2送込み速度V2が第1送込み速度V1よりも速くなるように第1駆動部111に関連して制御ユニット7によって制御される第2駆動部112によって置き換えられている点においてのみ、先に説明した装置1と異なっている。個々の駆動部111、112に供給することにより、第1送込み速度V1と第2送込み速度V2との間の比率を、要求に応じて調整または変化させることができる。
【0095】
次に、前述の装置1、101を用いてエラストマー素材のシート8を連続的な帯状体9に変換する方法について、
図1~4、5A、5Bおよび6を参照して簡単に説明する。
【0096】
図1および
図2に示すように、シート8は、第1送込み部材3が第1送込み速度V1をシート8に付与し、第2送込み部材4が第2送込み速度V2をシート8に付与した状態で、供給経路Pに沿って供給される。第1送込み速度V1と第2送込み速度V2との間に速度差を設けることにより、シート8は第1送込み部材3と第2送込み部材4との間で引き伸ばされる。この伸張により、シート8の折り目や皺などの不規則性を低減、平坦化、または平滑化することができる。したがって、そのような不規則性の結果として、装置1、101の閉塞および/または詰まりの危険性を低減することができる。
【0097】
図5Aおよび
図5Bに示すように、切込み部材51は、
図6に最も良く示されるように、一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnを形成するために、切込み方向Hに往復移動される。特に、
図6に示すように、切込み部材51は、第1長手方向縁部81と並んでシート8の外側に位置決めされ、当該第1長手方向縁部81を通してシート8を切込むことによって第1切込みC1を開始する。終端距離Tに達すると、切込み部材51は、切込み部材51が当該終端距離Tを超えてシート8にそれ以上切込むことを防止するために、切込み方向Hとは反対の方向に引き戻される。したがって、前記第1切込みC1によって形成された第1ジグザグ部91は、シート8および切込みされる将来のジグザグ部92~94の何れにも接続されたままである。
【0098】
切込み部材51が第1切込みC1を開始するとき、横方向縁部センサ72は、切込み線Kの上流の検出位置Lにおいて第1長手方向縁部81の横方向位置E1を既に検出していることに留意されたい。特に、当該横方向位置E1は、第1切込みC1を完了した後に、一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnのうちの将来の第2切込みC2が行われる位置で検出される。横方向位置E1は、第2切込みC2の終端距離Tまたは当該終端距離Tに関連するパラメータを計算機で決定するために使用される。同様に、第2長手方向縁部82で第2切込みC2を開始するとき、横方向縁部センサ72は、一連の切込みC1、C2、C3、...、Cnのうちの将来の第3の切込みC3の終端距離Tまたは当該終端距離Tに関連するパラメータを決定または計算する目的で、第2長手方向縁部82の横方向位置E2を既に検出することができることに留意されたい。このプロセスは、一連の全ての切込みC1、C2、C3、...、Cnについて繰り返すことができる。
【0099】
上記の説明は、好ましい実施形態の動作を説明するために含まれるものであり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。上記の議論から、本発明の範囲に包含されるであろう多くの変形例が当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0100】
1 装置
11 第1駆動部
12 トランスミッション
2 供給部
21 投入ローラ
22 スイングアーム
23 押圧部材
24 押圧ロール
25 アクチュエータ
26 ホルダ
27 第1送込みガイド
28 第2送込みガイド
29 第3送込みガイド
3 第1送込み部材
31 第1従動ロール
32 コンベヤベルト
4 第2送込み部材
40 シャフト
41 第1カレンダーロール
42 第2カレンダーロール/第2従動ロール
43 第1ディスク
44 第1ガイド体
45 第1ガイド面
46 第2ディスク
47 第2ガイド体
48 第2ガイド面
5 切込み部
50 キャリッジ
51 切込み部材
52 アンビル
53 ダンパー
54 切込み駆動部
6 送出し部
61 送出し開口部
62 方向変換部材
63 レバー
7 制御ユニット
71 不規則性センサ
72 横方向縁部センサ
73 第1先端センサ
74 検出ローラ
75 第2先端センサ
8 シート
81 第1長手方向縁部
82 第2長手方向縁部
9 連続した帯状体
101 代替的な装置
111 第1駆動部
112 第2駆動部
A 軸方向
B ピボット軸
C 切込み方向
C1 第1切込み
C2 第2切込み
C3 第3切込み
Cn 第n切込み
D 押圧方向
E1 横方向位置
E2 横方向位置
F 供給方向
G ガイド領域
H 切込み方向
I 切込み間隔
J 検出距離
K 切込み線
L 検出位置
M 切込み軸
N1 進入用ニップ
N2 進出用ニップ
P 供給経路
Q 四分円
R1 第1ロール軸
R2 第2ロール軸
S 正方形領域
T 終端距離
V1 第1送込み速度
V2 第2送込み速度
W1 ディスク幅
W2 ガイド体幅
Z 供給平面
【手続補正書】
【提出日】2024-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エラストマー素材のシートを連続した帯状体に変換するための装置であって、前記装置は、前記連続した帯状体を形成するために、前記シートに前記シートを相互接続されたジグザグ部に分離可能である一連の切込みを形成するための切込み部を備え、前記装置は、前記シートを供給経路に沿って供給方向に前記切込み部に供給するための送込み部をさらに備え、前記送込み部は、第1送込み速度で前記供給経路に沿って前記シートを供給するための第1送込み部材と、第2送込み速度で前記供給経路に沿って前記シートを供給するための、前記第1送込み部材の下流の第2送込み部材と、を備え、前記装置は、前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速い延伸モードで動作可能である、装置。
【請求項2】
前記装置は、前記第1送込み部材および前記第2送込み部材の一方を駆動するための第1駆動部を備え、前記装置は、前記第1送込み部材および前記第2送込み部材の他方を、前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速くなる伝達比で駆動するための、前記第1送込み部材と前記第2送込み部材との間のトランスミッションをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、前記第1送込み部材を駆動するための第1駆動部と、前記第2送込み部材を駆動するための第2駆動部と、前記第1駆動部および前記第2駆動部に動作的に接続され、前記延伸モードにおいて前記第2送込み速度が前記第1送込み速度よりも速くなるように制御する制御ユニットと、を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1送込み部材は、第1従動ロールと、前記第1従動ロールを回転させるための第1駆動部とを備え、前記装置は、前記延伸モードにおいて前記第1送込み速度に対応する周速度で前記第1従動ロールを回転させるように前記第1駆動部に動作的に接続される制御ユニットを備える、請求項
1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1送込み部材は、前記シートを前記供給経路に沿って搬送するためのコンベヤベルトを備え、前記第1従動ロールは、前記コンベヤベルトを駆動するために配置される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、前記コンベヤベルト上の前記シートを押圧方向に押圧するための押圧部材をさらに備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記押圧方向は垂直方向であり、前記押圧部材は重力の影響下で前記押圧方向に自由に移動可能である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記押圧部材は押圧ロールを備える、請求項
6に記載の装置。
【請求項9】
前記第2送込み部材は、第2従動ロールを備え、前記第2従動ロールは、前記延伸モードにおいて、前記第2送込み速度に対応する周速度で回転するように配置される、請求項
1に記載の装置。
【請求項10】
前記第2送込み部材は、前記シートを前記供給方向に受け取るための進入用ニップと、前記シートを前記供給経路に沿って前記供給方向にさらに送るための進出用ニップとを画定する一対のカレンダーロールを備える、請求項1乃至8の何れか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記一対のカレンダーロールのうちの少なくとも1つのカレンダーロールが駆動される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記一対のカレンダーロールのうちの1つのカレンダーロールは、第1ロール軸を中心に回転可能であり、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向に沿い、前記一対のカレンダーロールの他のカレンダーロールに向かうように、または離れるように移動可能である、請求項
10に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記1つのカレンダーロールを前記他のカレンダーロールに向かって前記カレンダー方向に沿い押圧するためのアクチュエータを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アクチュエータは、前記1つのカレンダーロールを前記他のカレンダーロールから遠ざけるためにさらに配置される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記一対のカレンダーロールは、前記第1ロール軸と同軸に配置され、前記第1ロール軸を中心に回転可能な複数の第1ディスクを有する第1カレンダーロールを備え、前記第2送込み部材は、前記第1ロール軸と平行な軸方向において複数の前記第1ディスクの間に介在する1つ以上の第1ガイド体を備え、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの前記進出用ニップの下流側のガイド領域に突出する、請求項
10に記載の装置。
【請求項16】
前記1つ以上の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクを越えて、前記複数の第1ディスクの四分円を含む正方形領域に突出し、前記正方形領域は、前記供給経路まで延び、前記第1ロール軸の下流に位置する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記第1カレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートをガイドするための第1ガイド面を備える、請求項15または16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1ガイド面は、前記供給方向にあると考えられる前記供給経路から離れている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記1つ以上の第1ガイド体は、複数の第1ガイド体を備え、前記複数の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクと前記軸方向に交互に配置されている、請求項
15に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の第1ディスクのそれぞれの第1ディスクは、前記軸方向においてディスク幅を有し、前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記軸方向において前記ディスク幅よりも小さいガイド体幅を有する、請求項
15に記載の装置。
【請求項21】
前記進入用ニップにおいて、前記1つ以上の第1ガイド体は、前記複数の第1ディスクに対して退避した位置にある、請求項
15に記載の装置。
【請求項22】
前記1つ以上の第1ガイド体は、前記第1ロール軸に対して固定されている、請求項
15に記載の装置。
【請求項23】
前記装置は、前記第1カレンダーロールと前記1つ以上の第1ガイド体とを保持するためのホルダを備え、前記ホルダは、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向に移動可能である、請求項
15に記載の装置。
【請求項24】
前記一対のカレンダーロールは、前記第1ロール軸と平行な第2ロール軸と同軸に配置され、前記第2ロール軸を中心に回転可能な複数の第2ディスクを有する第2カレンダーロールを備え、前記第2送込み部材は、前記軸方向において前記複数の第2ディスクの間に介在する1つ以上の第2ガイド体を備え、前記1つ以上の第2ガイド体は、前記複数の第2ディスクを超えて前記第2カレンダーロールの下流側の前記供給経路に向かって突出している、請求項
15に記載の装置。
【請求項25】
前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記第1ロール軸に垂直なカレンダー方向において、前記1つ以上の第2ガイド体のそれぞれの第2ガイド体と対向している、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記1つ以上の第1ガイド体のそれぞれの第1ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートを案内するための第1ガイド面を備え、前記1つ以上の第2ガイド体のそれぞれの第2ガイド体は、前記一対のカレンダーロールの下流側の前記供給経路に沿って前記シートを案内するための第2ガイド面を備え、前記第1ガイド面は、前記供給方向にあると考えられる前記第2ガイド面から離れている、請求項
24に記載の装置。
【請求項27】
前記装置は、前記第2送込み部材の上流で前記シートの不規則性を検出するための不規則性センサをさらに備える、請求項
1に記載の装置。
【請求項28】
前記送込み部は、前記装置内で前記シートを保持するための1つ以上の投入ローラをさらに備え、前記1つ以上の投入ローラは、一方向にのみ回転可能である、請求項
1に記載の装置。
【請求項29】
前記送込み部は、前記供給経路に対して前記1つ以上の投入ローラを支持するための1つ以上のスイングアームと、前記供給経路に対する前記1つ以上の投入ローラまたは前記1つ以上のスイングアームの位
置または向きを示すパラメータを検出するための不規則性センサとを備える、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記シートは2つの長手方向縁部を有し、一連の前記切込みは、交互に一方の前記長手方向縁部から延び、他の前記長手方向縁部から離れた終端距離で終端し、複数の相互に接続されたジグザグ部を形成し、前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切込むための切込み部材と、前記供給方向に対して前記切込み線の上流の検出位置で前記長手方向縁部の横方向位置を検出するための横方向縁部センサとを備える、請求項
1に記載の装置。
【請求項31】
前記装置は、切込み間隔で一連の前記切込みを提供するように構成され、前記検出位置は、前記切込み間隔に等しいかまたは前記切込み間隔よりも大きい前記切込み線からの検出距離で前記切込み線の上流にある、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記横方向縁部センサは、前記切込み部材と共に前記切込み線に平行な切込み方向に移動するように配置される、請求項
30に記載の装置。
【請求項33】
前記横方向縁部センサは、前記切込み方向において前記切込み部材に対して中央に配置される、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記装置は、前記検出位置において前記長手方向縁部のうちの1つの縁部位置を示す信号を受信するために前記横方向縁部センサに動作的に接続された制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットは、前記一連の切込みのうちの1つの前記切込みの間に前記横方向縁部センサから受信された信号を、前記一連の切込みのうち今後行われる将来の切込みに関連付けるように構成される、請求項
30に記載の装置。
【請求項35】
前記制御ユニットは、前記横方向縁部センサからの前記信号に基づいて、前記将来の切込みの前記終端距離を設定するように構成される、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
請求項
1に記載の前記装置を使用して、エラストマー素材のシートを連続的な帯状体に変換するための方法であって、
・前記シートを、前記第1送込み速度で、前記第1送込み部材により前記供給経路に沿って供給する工程、および
・前記シートを、前記第2送込み速度で、前記第2送込み部材により前記供給経路に沿って供給する工程
を含む方法。
【請求項37】
前記シートは2つの長手方向縁部を有し、前記一連の切込みは、交互に一方の前記長手方向縁部から延び、他方の前記長手方向縁部から離れた終端距離で終端し、複数の相互に接続されたジグザグ部を形成し、前記切込み部は、前記供給経路と交差する切込み線に沿って前記シートを切り込むための切込み部材を備え、前記方法は、前記供給方向に対して前記切込み線の上流の検出位置で前記長手方向縁部の横方向位置を検出する工程を更に備える、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記一連の切込みは切込み間隔で提供され、前記検出位置は、前記切込み間隔に等しいかまたは前記切込み間隔よりも大きい前記切込み線からの検出距離で前記切込み線の上流にある、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記方法は、前記一連の切込みのうちの1つの前記切込みの間に検出位置において検出された長手方向縁部の横方向位置を前記一連の切込みのうち今後行われる将来の切込みに関連付ける工程をさらに含む、請求項
37に記載の方法。
【請求項40】
前記方法は、前記将来の切込みに関連付けられた前記長手方向縁部の前記横方向位置に基づいて、前記将来の切込みの終端距離を設定する工程をさらに含む、請求項39に記載の方法。
【国際調査報告】