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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】枢動可能支持装置及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240912BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20240912BHJP
   F16C 11/10 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
G09F9/00 351
F16C11/04 F
F16C11/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555380
(86)(22)【出願日】2021-09-27
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 CN2021120993
(87)【国際公開番号】W WO2023044910
(87)【国際公開日】2023-03-30
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ショウチュアン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】シャンチー・チュ
【テーマコード(参考)】
3J105
5G435
【Fターム(参考)】
3J105AA02
3J105AB02
3J105AB16
3J105AB22
3J105AC07
3J105AC10
3J105BC01
3J105DA15
3J105DA23
3J105DA41
5G435AA06
5G435BB05
5G435BB12
5G435EE13
5G435EE16
5G435EE18
5G435LL07
(57)【要約】
折り畳み可能な表示パネルを支持するための枢動可能支持装置を提供する。枢動可能支持装置は、スライド溝構造(215)と、前記スライド溝構造(215)にスライド可能かつ回転可能に取り付けられた第1の回転ロッド(211)及び第2の回転ロッド(212)と、第1の回転板(15)と、第2の回転板(16)と、前記第1の回転ロッド(211)に回転可能に取り付けられ、前記第1の回転板(15)に対してスライド可能に移動するように構成された第1の連結ロッド(205)と、前記第2の回転ロッド(212)に回転可能に取り付けられ、前記第2の回転板(16)に対してスライド可能に移動するように構成された第2の連結ロッド(206)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライド溝構造と、
前記スライド溝構造にスライド可能かつ回転可能に取り付けられた第1の回転ロッド及び第2の回転ロッドと、
第1の回転板と、
第2の回転板と、
前記第1の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第1の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第1の連結ロッドと、
前記第2の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第2の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第2の連結ロッドと、を備える
折り畳み可能な表示パネルを支持するための枢動可能支持装置。
【請求項2】
前記スライド溝構造は、第1の弧状溝及び第2の弧状溝を備え、
前記第1の回転ロッドは、前記第1の弧状溝内をスライド可能かつ回転可能に移動するように構成された第1の弧状ロッドヘッドを備え、
前記第2の回転ロッドは、前記第2の弧状溝内をスライド可能かつ回転可能に移動するように構成された第2の弧状ロッドヘッドを備える
請求項1に記載の枢動可能支持装置。
【請求項3】
前記スライド溝構造は、互いに固定的に取り付けられて第1の弧状溝及び第2の弧状溝を形成する第1の部分及び第2の部分を備え、
前記第1の部分は、第1の弧状凹面及び第2の弧状凹面を備え、
前記第1の弧状ロッドヘッドは、前記第1の弧状凹面と少なくとも部分的に接触する第1の弧状凸面を備え、
前記第2の弧状ロッドヘッドは、前記第2の弧状凹面と少なくとも部分的に接触する第2の弧状凸面を備える
請求項2に記載の枢動可能支持装置。
【請求項4】
クラッド板をさらに備え、
前記第1の部分は、前記クラッド板に固定的に取り付けられている
請求項3に記載の枢動可能支持装置。
【請求項5】
第1の保持板及び第2の保持板と、
前記第1の保持板と前記第1の回転板との間に位置し、前記第1の連結ロッドがその内部をスライド可能に移動できるように構成された第1のスライドスロットと、
前記第2の保持板と前記第2の回転板との間に位置し、前記第2の連結ロッドがその内部をスライド可能に移動できるように構成された第2のスライドスロットと、をさらに備える
請求項1から4のいずれか1項に記載の枢動可能支持装置。
【請求項6】
前記第1の保持板は、前記第1の回転板に固定的に取り付けられ、
前記第2の保持板は、前記第2の回転板に固定的に取り付けられている
請求項5に記載の枢動可能支持装置。
【請求項7】
第1のフレーム及び第2のフレームをさらに備え、
前記第1の連結ロッドは、前記第1のフレームに固定的に取り付けられ、
前記第2の連結ロッドは、前記第2のフレームに固定的に取り付けられ、
前記第1のフレーム及び前記第1の連結ロッドは、前記第1の回転板に対してスライド可能に移動するように構成され、
前記第2のフレーム及び前記第2の連結ロッドは、前記第2の回転板に対してスライド可能に移動するように構成されている
請求項1から6のいずれか1項に記載の枢動可能支持装置。
【請求項8】
第1の駆動ロッド及び第2の駆動ロッドをさらに備え、
前記第1の回転板が、前記第1の駆動ロッドに固定的に取り付けられ、
前記第2の回転板が、前記第2の駆動ロッドに固定的に取り付けられている
請求項1から7のいずれか1項に記載の枢動可能支持装置。
【請求項9】
前記第1の駆動ロッドにおける第1のピンホールに取り付けられた第1のクランクシャフト、及び前記第2の駆動ロッドにおける第2のピンホールに取り付けられた第2のクランクシャフトをさらに備え、
前記第1のクランクシャフト及び前記第1の駆動ロッドは、共に回転するように構成され、
前記第2のクランクシャフト及び前記第2の駆動ロッドは、共に回転するように構成されている
請求項8に記載の枢動可能支持装置。
【請求項10】
前記第1のクランクシャフト及び第2のクランクシャフトを弾性的に押圧して、前記第1のクランクシャフト及び第1の駆動ロッドが前記第2のクランクシャフト及び第2の駆動ロッドに対して回転するときに減衰抵抗を提供するように構成されたダンピングスライダをさらに備える
請求項9に記載の枢動可能支持装置。
【請求項11】
前記第1のクランクシャフトは、第1のカムバーを備え、前記第2のクランクシャフトは、第2のカムバーを備え、
前記ダンピングスライダは、第1の切欠き、第2の切欠き、第3の切欠き及び第4の切欠きを備え、
前記枢動可能支持装置の展開状態において、前記第1のカムバーは、前記第1の切欠きに係合されるように構成され、前記第2のカムバーは、前記第2の切欠きに係合されるように構成され、
前記枢動可能支持装置の折り畳み状態において、前記第1のカムバーは、前記第3の切欠きに係合されるように構成され、前記第2のカムバーは、前記第4の切欠きに係合されるように構成されている
請求項10に記載の枢動可能支持装置。
【請求項12】
前記ダンピングスライダは、前記第1の切欠きと前記第3の切欠きとの間に位置する第1の溝、及び前記第2の切欠きと前記第4の切欠きとの間に位置する第2の溝をさらに備え、
前記枢動可能支持装置が前記折り畳み状態と前記展開状態との間を移行する間において、前記第1のカムバーが、前記第1の溝の表面に接触してスライド移動し、前記第2のカムバーが、前記第2の溝の表面に接触してスライド移動することによって、前記枢動可能支持装置の移動が減衰する
請求項11に記載の枢動可能支持装置。
【請求項13】
前記ダンピングスライダに力を付与して前記ダンピングスライダと前記第1のカムバー及び前記第2のカムバーとの接触を維持させるように構成された1つ以上のばねをさらに備える
請求項12に記載の枢動可能支持装置。
【請求項14】
前記ダンピングスライダは、前記1つ以上のばねをそれぞれ貫通する1つ以上のばね軸をさらに備え、
前記1つ以上のばね軸の端部をそれぞれ収容するように構成された1つ以上の収容孔を備える締結具をさらに備える
請求項13に記載の枢動可能支持装置。
【請求項15】
第1の主軸及び第2の主軸を備えるヒンジ構造と、
前記第1の主軸と前記第2の主軸とを同期して回転させるように構成された同期ギヤと、をさらに備え、
前記同期ギヤは、前記第1の主軸及び前記第2の主軸の周りをそれぞれ回転するように構成された第1のギヤ及び第2のギヤを備え、
前記第1のギヤ及び前記第2のギヤは、互いに係合するように構成されている
請求項1から14のいずれか1項に記載の枢動可能支持装置。
【請求項16】
第1の駆動ロッド、前記第1の駆動ロッドに取り付けられた第1のクランクシャフト、第2の駆動ロッド、及び前記第2の駆動ロッドに取り付けられた第2のクランクシャフト、をさらに備え、
前記第1のクランクシャフトは、前記第1のギヤに係合するように構成された第3のギヤを備え、
前記第2のクランクシャフトは、前記第2のギヤに係合するように構成された第4のギヤを備え、
前記第1の駆動ロッド、前記第1のクランクシャフト、前記第2の駆動ロッド及び前記第2のクランクシャフトの移動は、前記第1のギヤ、前記第2のギヤ、前記第3のギヤ及び前記第4のギヤの間を係合することによって同期される
請求項15に記載の枢動可能支持装置。
【請求項17】
スライド板締結具と、
第1の駆動ロッドと、
第2の駆動ロッドと、
前記第1の駆動ロッドにスライド可能に取り付けられた第1のスライド板と、
前記第2の駆動ロッドにスライド可能に取り付けられた第2のスライド板と、をさらに備え、
前記第1のスライド板及び前記第2のスライド板は、前記スライド板締結具に固定的に取り付けられ、
前記枢動可能支持装置の折り畳み状態において、前記第1のスライド板と前記第2のスライド板との間の第1の挟角は、前記第1の駆動ロッドと前記第2の駆動ロッドとの間の第2の挟角より大きい
請求項1から16のいずれか1項に記載の枢動可能支持装置。
【請求項18】
前記第1の駆動ロッドは、第1の溝を備え、
前記第2の駆動ロッドは、第2の溝を備え、
前記第1のスライド板は、前記第1の溝に収容されて、前記第1のスライド板を前記第1の駆動ロッドに対してスライド可能に移動せしめるように構成された第1の軸を備え、
前記第2のスライド板は、前記第2の溝に収容されて、前記第2のスライド板を前記第2の駆動ロッドに対してスライド可能に移動せしめるように構成された第2の軸を備える
請求項17に記載の枢動可能支持装置。
【請求項19】
前記第1の溝は、互いに連結された第1のサブ溝及び第2のサブ溝を備え、
前記第2の溝は、互いに連結された第3のサブ溝及び第4のサブ溝を備え、
前記第1のサブ溝と前記第2のサブ溝との延在方向の間の挟角は、0度より大きく180度より小さく、
前記第3のサブ溝と前記第4のサブ溝との延在方向の間の挟角は、0度より大きく180度より小さく、
前記枢動可能支持装置の折り畳み状態において、前記第1の軸は、前記第2のサブ溝に収容されるように構成され、前記第2の軸は、前記第4のサブ溝に収容されるように構成されている
請求項18に記載の枢動可能支持装置。
【請求項20】
前記スライド板締結具は、第1の締結ピンホール及び第2の締結ピンホールを備え、
前記第1のスライド板は、前記第1の締結ピンホールに係合されるように構成された第3の軸を備え、
前記第2のスライド板は、前記第2の締結ピンホールに係合されるように構成された第4の軸を備える
請求項17に記載の枢動可能支持装置。
【請求項21】
折り畳み可能な表示パネル及び請求項1から20のいずれか1項に記載の枢動可能支持装置を備える
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術に関し、特に、枢動可能支持装置及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、折り畳み可能なフレキシブル表示装置といった携帯用表示装置が表示技術における研究開発の焦点となっている。フレキシブル表示装置は、フレキシブル表示パネルを有する湾曲可能なまたは変形可能な表示装置である。フレキシブル表示装置としては、例えば、フレキシブル有機発光ディスプレイ(OLED)装置、フレキシブル電気泳動ディスプレイ(EPD)装置及びフレキシブル液晶ディスプレイ(LCD)装置が挙げられる。次世代の表示装置であるフレキシブル表示装置は、より薄くコンパクトになっており、高コントラスト、高速応答性、高輝度を有する。また、フルカラーで広視野角を提供する。フレキシブル表示装置は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、デジタルカメラ、オンボードディスプレイ、ノートブックコンピュータ、壁掛けテレビ、各種軍事用途等に幅広く用いられている。フレキシブル表示装置は、フレキシブルアレイ基板を備えている。フレキシブルアレイ基板のベース基板は、プラスチックといったフレキシブルな材質からなってもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの側面において、本開示は、スライド溝構造と、前記スライド溝構造にスライド可能かつ回転可能に取り付けられた第1の回転ロッド及び第2の回転ロッドと、第1の回転板と、第2の回転板と、前記第1の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第1の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第1の連結ロッドと、前記第2の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第2の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第2の連結ロッドと、を備える折り畳み可能な表示パネルを支持するための枢動可能支持装置を提供する。
【0004】
任意選択で、前記スライド溝構造は、第1の弧状溝及び第2の弧状溝を備え、前記第1の回転ロッドは、前記第1の弧状溝内をスライド可能かつ回転可能に移動するように構成された第1の弧状ロッドヘッドを備え、前記第2の回転ロッドは、前記第2の弧状溝内をスライド可能かつ回転可能に移動するように構成された第2の弧状ロッドヘッドを備えてもよい。
【0005】
任意選択で、前記スライド溝構造は、互いに固定的に取り付けられて第1の弧状溝及び第2の弧状溝を形成する第1の部分及び第2の部分を備え、前記第1の部分は、第1の弧状凹面及び第2の弧状凹面を備え、前記第1の弧状ロッドヘッドは、前記第1の弧状凹面と少なくとも部分的に接触する第1の弧状凸面を備え、前記第2の弧状ロッドヘッドは、前記第2の弧状凹面と少なくとも部分的に接触する第2の弧状凸面を備えてもよい。
【0006】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、クラッド板をさらに備え、前記第1の部分は、前記クラッド板に固定的に取り付けられてもよい。
【0007】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、第1の保持板及び第2の保持板と、前記第1の保持板と前記第1の回転板との間に位置し、前記第1の連結ロッドがその内部をスライド可能に移動できるように構成された第1のスライドスロットと、前記第2の保持板と前記第2の回転板との間に位置し、前記第2の連結ロッドがその内部をスライド可能に移動できるように構成された第2のスライドスロットと、をさらに備えてもよい。
【0008】
任意選択で、前記第1の保持板は、前記第1の回転板に固定的に取り付けられ、前記第2の保持板は、前記第2の回転板に固定的に取り付けられてもよい。
【0009】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、第1のフレーム及び第2のフレームをさらに備え、前記第1の連結ロッドは、前記第1のフレームに固定的に取り付けられ、前記第2の連結ロッドは、前記第2のフレームに固定的に取り付けられ、前記第1のフレーム及び前記第1の連結ロッドは、前記第1の回転板に対してスライド可能に移動するように構成され、前記第2のフレーム及び前記第2の連結ロッドは、前記第2の回転板に対してスライド可能に移動するように構成されてもよい。
【0010】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、第1の駆動ロッド及び第2の駆動ロッドをさらに備え、前記第1の回転板が、前記第1の駆動ロッドに固定的に取り付けられ、前記第2の回転板が、前記第2の駆動ロッドに固定的に取り付けられてもよい。
【0011】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、前記第1の駆動ロッドにおける第1のピンホールに取り付けられた第1のクランクシャフト、及び前記第2の駆動ロッドにおける第2のピンホールに取り付けられた第2のクランクシャフトをさらに備え、前記第1のクランクシャフト及び前記第1の駆動ロッドは、共に回転するように構成され、前記第2のクランクシャフト及び前記第2の駆動ロッドは、共に回転するように構成されてもよい。
【0012】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、前記第1のクランクシャフト及び第2のクランクシャフトを弾性的に押圧して、前記第1のクランクシャフト及び第1の駆動ロッドが前記第2のクランクシャフト及び第2の駆動ロッドに対して回転するときに減衰抵抗を提供するように構成されたダンピングスライダをさらに備えてもよい。
【0013】
任意選択で、前記第1のクランクシャフトは、第1のカムバーを備え、前記第2のクランクシャフトは、第2のカムバーを備え、前記ダンピングスライダは、第1の切欠き、第2の切欠き、第3の切欠き及び第4の切欠きを備え、前記枢動可能支持装置の展開状態において、前記第1のカムバーは、前記第1の切欠きに係合されるように構成され、前記第2のカムバーは、前記第2の切欠きに係合されるように構成され、前記枢動可能支持装置の折り畳み状態において、前記第1のカムバーは、前記第3の切欠きに係合されるように構成され、前記第2のカムバーは、前記第4の切欠きに係合されるように構成されてもよい。
【0014】
任意選択で、前記ダンピングスライダは、前記第1の切欠きと前記第3の切欠きとの間に位置する第1の溝、及び前記第2の切欠きと前記第4の切欠きとの間に位置する第2の溝をさらに備え、前記枢動可能支持装置が前記折り畳み状態と前記展開状態との間を移行する間において、前記第1のカムバーが、前記第1の溝の表面に接触してスライド移動し、前記第2のカムバーが、前記第2の溝の表面に接触してスライド移動することによって、前記枢動可能支持装置の移動が減衰してもよい。
【0015】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、前記ダンピングスライダに力を付与して前記ダンピングスライダと前記第1のカムバー及び前記第2のカムバーとの接触を維持させるように構成された1つ以上のばねをさらに備えてもよい。
【0016】
任意選択で、前記ダンピングスライダは、前記1つ以上のばねをそれぞれ貫通する1つ以上のばね軸をさらに備え、前記枢動可能支持装置は、前記1つ以上のばね軸の端部をそれぞれ収容するように構成された1つ以上の収容孔を備える締結具をさらに備えてもよい。
【0017】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、第1の主軸及び第2の主軸を備えるヒンジ構造と、前記第1の主軸と前記第2の主軸とを同期して回転させるように構成された同期ギヤと、をさらに備え、前記同期ギヤは、前記第1の主軸及び前記第2の主軸の周りをそれぞれ回転するように構成された第1のギヤ及び第2のギヤを備え、前記第1のギヤ及び前記第2のギヤは、互いに係合するように構成されてもよい。
【0018】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、第1の駆動ロッド、前記第1の駆動ロッドに取り付けられた第1のクランクシャフト、第2の駆動ロッド、及び前記第2の駆動ロッドに取り付けられた第2のクランクシャフト、をさらに備え、前記第1のクランクシャフトは、前記第1のギヤに係合するように構成された第3のギヤを備え、前記第2のクランクシャフトは、前記第2のギヤに係合するように構成された第4のギヤを備え、前記第1の駆動ロッド、前記第1のクランクシャフト、前記第2の駆動ロッド及び前記第2のクランクシャフトの移動は、前記第1のギヤ、前記第2のギヤ、前記第3のギヤ及び前記第4のギヤの間を係合することによって同期されてもよい。
【0019】
任意選択で、前記枢動可能支持装置は、スライド板締結具と、第1の駆動ロッドと、第2の駆動ロッドと、前記第1の駆動ロッドにスライド可能に取り付けられた第1のスライド板と、前記第2の駆動ロッドにスライド可能に取り付けられた第2のスライド板と、をさらに備え、前記第1のスライド板及び前記第2のスライド板は、前記スライド板締結具に固定的に取り付けられ、前記枢動可能支持装置の折り畳み状態において、前記第1のスライド板と前記第2のスライド板との間の第1の挟角は、前記第1の駆動ロッドと前記第2の駆動ロッドとの間の第2の挟角より大きくてもよい。
【0020】
任意選択で、前記第1の駆動ロッドは、第1の溝を備え、前記第2の駆動ロッドは、第2の溝を備え、前記第1のスライド板は、前記第1の溝に収容されて、前記第1のスライド板を前記第1の駆動ロッドに対してスライド可能に移動せしめるように構成された第1の軸を備え、前記第2のスライド板は、前記第2の溝に収容されて、前記第2のスライド板を前記第2の駆動ロッドに対してスライド可能に移動せしめるように構成された第2の軸を備えてもよい。
【0021】
任意選択で、前記第1の溝は、互いに連結された第1のサブ溝及び第2のサブ溝を備え、前記第2の溝は、互いに連結された第3のサブ溝及び第4のサブ溝を備え、前記第1のサブ溝と前記第2のサブ溝との延在方向の間の挟角は、0度より大きく180度より小さく、前記第3のサブ溝と前記第4のサブ溝との延在方向の間の挟角は、0度より大きく180度より小さく、前記枢動可能支持装置の折り畳み状態において、前記第1の軸は、前記第2のサブ溝に収容されるように構成され、前記第2の軸は、前記第4のサブ溝に収容されるように構成されてもよい。
【0022】
任意選択で、前記スライド板締結具は、第1の締結ピンホール及び第2の締結ピンホールを備え、前記第1のスライド板は、前記第1の締結ピンホールに係合されるように構成された第3の軸を備え、前記第2のスライド板は、前記第2の締結ピンホールに係合されるように構成された第4の軸を備えてもよい。
【0023】
別の側面において、本開示は、折り畳み可能な表示パネル及び本明細書に記載されているか又は本明細書に記載の方法により製造された枢動可能支持装置を備える表示装置を提供する。
【0024】
以下の図面は開示する様々な実施形態による例示を目的とした例にすぎず、本発明の範囲を限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置及びそれに支持された折り畳み可能な表示パネルの斜視図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置及びそれに支持された折り畳み可能な表示パネルの分解図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置の斜視図である。
図4A】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるヒンジアセンブリの斜視図である。
図4B】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるヒンジアセンブリの分解図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置の側面断面図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置の側面断面図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置を有する表示装置の斜視図である。
図8A】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるスライド溝アセンブリの斜視図である。
図8B】本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置におけるスライド溝アセンブリの斜視図である。
図8C】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第1の回転板の斜視図である。
図8D】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第2の回転板の斜視図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるスライド溝アセンブリの分解図である。
図10】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置におけるスライド溝構造及びクラッド板の分解図である。
図11図9のスライド溝構造を囲む領域の拡大図である。
図12】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置の側面断面図である。
図13】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるダンパーアセンブリの斜視図である。
図14】本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるダンパーアセンブリの分解図である。
図15A】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第1のクランクシャフトの斜視図である。
図15B】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第2のクランクシャフトの斜視図である。
図16】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置におけるダンピングスライダの斜視図である。
図17A】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第1のスライド板の斜視図である。
図17B】本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第2のスライド板の斜視図である。
図18】本開示のいくつかの実施形態に係る第1の溝及び第2の溝の構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、実施形態を参照しつつ、本開示についてより具体的に説明する。なお、本明細書に示すいくつかの実施形態に関する以下の説明は例示及び説明としてのものにすぎず、網羅的であること、又は開示された正確な形態に限定されることを意図するものではない。
【0027】
本開示は、特に、従来技術における制限及び欠点に起因する1つ以上の課題を実質的に解消する、枢動可能支持装置及び表示装置を提供する。1つの側面において、本開示は、折り畳み可能な表示パネルを支持するための枢動可能支持装置を提供する。いくつかの実施形態において、前記枢動可能支持装置は、スライド溝構造と、前記スライド溝構造にスライド可能かつ回転可能に取り付けられた第1の回転ロッド及び第2の回転ロッドと、第1の回転板と、第2の回転板と、前記第1の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第1の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第1の連結ロッドと、前記第2の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第2の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第2の連結ロッドと、を備えている。
【0028】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置及びそれに支持された折り畳み可能な表示パネルの斜視図である。図2は、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置及びそれに支持された折り畳み可能な表示パネルの分解図である。図3は、本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置の斜視図である。図1から図3を参照すると、いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、ヒンジ構造10と、ヒンジ構造10に連結され、その上に載置された折り畳み可能な表示パネル100を支持するように構成された第1のフレーム203及び第2のフレーム204と、を備えている。任意選択で、枢動可能支持装置は、第1のフレーム203及び第2のフレーム204の背面側をそれぞれ覆う第1の背面カバー201及び第2の背面カバー202をさらに備えてもよい。第1の背面カバー201及び第2の背面カバー202は、第1のフレーム203及び第2のフレーム204の折り畳み可能な表示パネル100から離れた側に位置している。図1及び図2に示すように、折り畳み可能な表示パネル100は、第1のフレーム203及び第2のフレーム204の前面側に支持されてもよい。図3に示すように、いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、枢動可能支持装置の様々な部品を覆うためのクラッド板200をさらに備えている。
【0029】
図4Aは、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるヒンジアセンブリの斜視図である。図4Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるヒンジアセンブリの分解図である。図5は、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるヒンジアセンブリの側面断面図である。図5は、図4AのA-A’線に沿った枢動可能支持装置の側面断面図である。図6は、本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置の側面断面図である。図7は、本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置を有する表示装置の斜視図である。図4Aから図7を参照すると、いくつかの実施形態におけるヒンジ構造は、互いに平行な第1の回転軸及び第2の回転軸をそれぞれ提供する第1の主軸320及び第2の主軸330を備えている。いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、第1の主軸320と第2の主軸330とを同期して回転させるように構成された同期ギヤをさらに備えている。同期ギヤは、第1の主軸320及び第2の主軸330の周りをそれぞれ回転するように構成された第1のギヤ103及び第2のギヤ104を備えている。第1のギヤ103及び第2のギヤ104は、互いに係合するように構成されている。
【0030】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置は、第1の駆動ロッド17と、第1の駆動ロッド17に取り付けられた第1のクランクシャフト21と、第2の駆動ロッド18と、第2の駆動ロッド18に取り付けられた第2のクランクシャフト22と、をさらに備えている。第1のクランクシャフト21は、第1のギヤ103に係合するように構成された第3のギヤ401(図15Aも参照)を備え、第2のクランクシャフト22は、第2のギヤ104に係合するように構成された第4のギヤ401’(図15Bも参照)を備えている。第1の駆動ロッド17、第1のクランクシャフト21、第2の駆動ロッド18及び第2のクランクシャフト22の移動は、第1のギヤ103、第2のギヤ104、第3のギヤ401及び第4のギヤ401’の間を係合することによって同期される。
【0031】
一例において、枢動可能支持装置が展開状態から折り畳み状態へ遷移するとき、又は枢動可能支持装置が折り畳み状態から展開状態へ遷移するとき、第1の駆動ロッド17によって第1のクランクシャフト21の回転が駆動される。第1のクランクシャフト21の第3のギヤ401は、第1のギヤ103に係合され、第3のギヤ401によって第1のギヤ103の回転が駆動される。第1のギヤ103は、第2のギヤ104に係合され、第1のギヤ103によって第2のギヤ104の回転が駆動される。第2のギヤ104は、第2のクランクシャフト22の第4のギヤ401’に係合され、第2のギヤ104によって第4のギヤ401’の回転が駆動される。第2のクランクシャフト22によって、さらに第2の駆動ロッド18の回転が駆動される。
【0032】
別の例において、枢動可能支持装置が折り畳み状態から展開状態へ遷移するとき、又は枢動可能支持装置が展開状態から折り畳み状態へ遷移するとき、第2の駆動ロッド18によって第2のクランクシャフト22の回転が駆動される。第2のクランクシャフト22の第4のギヤ401’は、第2のギヤ104に係合され、第4のギヤ401’によって第2のギヤ104の回転が駆動される。第2のギヤ104は、第1のギヤ103に係合され、第2のギヤ104によって第1のギヤ103の回転が駆動される。第1のギヤ103は、第1のクランクシャフト21の第3のギヤ401に係合され、第1のギヤ103によって第3のギヤ401の回転が駆動される。第1のクランクシャフト21によって、さらに第1の駆動ロッド17の回転が駆動される。
【0033】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置は、スライド溝アセンブリをさらに備えている。図8Aは、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるスライド溝アセンブリの斜視図である。図8Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置におけるスライド溝アセンブリの斜視図である。図9は、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるスライド溝アセンブリの分解図である。図10は、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置におけるスライド溝構造及びクラッド板の分解図である。図8Aから図10を参照すると、いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、スライド溝構造215と、スライド溝構造215にスライド可能かつ回転可能に取り付けられた第1の回転ロッド211及び第2の回転ロッド212と、第1の回転板15と、第2の回転板16と、第1の回転ロッド211に回転可能に取り付けられ、第1の回転板15に対してスライド可能に移動するように構成された第1の連結ロッド205と、第2の回転ロッド212に回転可能に取り付けられ、第2の回転板16に対してスライド可能に移動するように構成された第2の連結ロッド206と、を備えている。本明細書において「回転可能に取り付けられる」とは、2つの部品が、機械的に結合されながらも依然として軸線周りを互いに対して回転できるように係合することをいう。例えば、第1の回転ロッド211は、例えば、軸線周りを、スライド溝構造215に対して少なくとも第1の回転位置と第2の回転位置との間で回転できるように、スライド溝構造215に回転可能に取り付けられている。本明細書において「スライド可能に取り付けられる」とは、2つの部品が、機械的に結合されながらも依然として互いに対してスライドできるように係合することをいう。例えば、第1の回転ロッド211は、例えば、スライド溝構造215の表面において、スライド溝構造215に対して少なくとも第1の位置と第2の位置との間でスライドできるように、スライド溝構造215にスライド可能に取り付けられている。
【0034】
いくつかの実施形態において、スライド溝構造215は、第1の弧状溝AG1及び第2の弧状溝AG2を備えている。第1の回転ロッド211は、第1の弧状溝AG1内をスライド可能かつ回転移動可能であるように構成された第1の弧状ロッドヘッドAH1を備えている。第2の回転ロッド212は、第2の弧状溝AG2内をスライド可能かつ回転移動可能であるように構成された第2の弧状ロッドヘッドAH2を備えている。
【0035】
様々な適切な実施形態を実施することによってスライド溝構造215を提供することができる。いくつかの実施形態において、スライド溝構造215は、互いに固定的に取り付けられて第1の弧状溝AG1及び第2の弧状溝AG2を形成する第1の部分218及び第2の部分219を備えている。第1の部分218及び第2の部分219は、様々な適切な手段によって互いに固定的に取り付けられてもよい。一例において、第1の部分218及び第2の部分219は、互いに溶接されている。別の例において、第1の部分218及び第2の部分219は、1つ以上のねじによって互いに取り付けられている。
【0036】
図11は、図9のスライド溝構造を囲む領域の拡大図である。図8Aから図11を参照すると、第1の部分218は、第1の弧状凹面CCS1及び第2の弧状凹面CCS2を備えている。第1の弧状ロッドヘッドAH1は、第1の弧状凹面CCS1と少なくとも部分的に接触する第1の弧状凸面CVS1を備えている。第2の弧状ロッドヘッドAH2は、第2の弧状凹面CCS2と少なくとも部分的に接触する第2の弧状凸面CVS2を備えている。
【0037】
図10を参照すると、枢動可能支持装置は、第1の部分218を少なくとも部分的に収容するように構成されたクラッド板200を備えている。任意選択で、第1の部分218は、クラッド板200に固定的に取り付けられてもよい。第1の部分218は、様々な適切な手段によってクラッド板200に固定的に取り付けられてもよい。一例において、第1の部分218は、1つ以上のねじによってクラッド板200に取り付けられている。別の例において、第1の部分218は、クラッド板200に溶接されている。
【0038】
図8Cは、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第1の回転板の斜視図である。図8Dは、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第2の回転板の斜視図である。図8C及び図8Dを参照すると、いくつかの実施形態における第1の回転板は、第1のスライドスロットSLT1を備え、いくつかの実施形態における第2の回転板は、第2のスライドスロットSLT2を備えている。
【0039】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置は、第1の保持板207及び第2の保持板208をさらに備えている。第1のスライドスロットSLT1は、第1の保持板207と第1の回転板15との間に位置している。第1の連結ロッド205は、第1のスライドスロットSLT1内をスライド可能に移動するように構成されている。第2のスライドスロットSLT2は、第2の保持板208と第2の回転板16との間に位置している。第2の連結ロッド206は、第2のスライドスロットSLT2内をスライド可能に移動するように構成されている。第1のスライドスロットSLT1は、第1の連結ロッド205を第1の回転板15に対してスライド可能に移動せしめるように構成されている。第2のスライドスロットSLT2は、第2の連結ロッド206を第2の回転板16に対してスライド可能に移動せしめるように構成されている。
【0040】
様々な適切な実施形態を実施することによって第1の保持板207及び第2の保持板208を提供することができる。いくつかの実施形態において、第1の保持板207は、第1の回転板15に固定的に取り付けられ、第2の保持板208は、第2の回転板16に固定的に取り付けられている。第1の保持板207は、様々な適切な手段によって第1の回転板15に固定的に取り付けられてもよく、第2の保持板208は、様々な適切な手段によって第2の回転板16に固定的に取り付けられてもよい。一例において、第1の保持板207は、1つ以上のねじによって第1の回転板15に取り付けられている。別の例において、第1の保持板207は、第1の回転板15に溶接されている。一例において、第2の保持板208は、1つ以上のねじによって第2の回転板16に取り付けられている。別の例において、第2の保持板208は、第2の回転板16に溶接されている。
【0041】
図4A及び図4Bを参照すると、いくつかの実施形態において、第1の回転板15は、第1の駆動ロッド17に固定的に取り付けられ、第2の回転板16は、第2の駆動ロッド18に固定的に取り付けられている。第1の回転板15は、様々な適切な手段によって第1の駆動ロッド17に固定的に取り付けられてもよく、第2の回転板16は、様々な適切な手段によって第2の駆動ロッド18に固定的に取り付けられてもよい。一例において、第1の回転板15は、1つ以上のねじによって第1の駆動ロッド17に取り付けられている。別の例において、第1の回転板15は、第1の駆動ロッド17に溶接されている。一例において、第2の回転板16は、1つ以上のねじによって第2の駆動ロッド18に取り付けられている。別の例において、第2の回転板16は、第2の駆動ロッド18に溶接されている。
【0042】
第1の回転ロッド211は、様々な適切な手段によって第1の連結ロッド205に回転可能に取り付けられてもよく、第2の回転ロッド212は、様々な適切な手段によって第2の連結ロッド206に回転可能に取り付けられてもよい。図9を参照すると、いくつかの実施形態において、第1の回転ロッド211は、第1のピン213によって第1の連結ロッド205に回転可能に取り付けられ、第2の回転ロッド212は、第2のピン214によって第2の連結ロッド206に回転可能に取り付けられている。枢動可能支持装置は、第1のピン213を適切な位置にロックするための第1のクランプばね216、及び第2のピン214を適切な位置にロックするための第2のクランプばね217をさらに備えている。
【0043】
いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、支持板300をさらに備えている。いくつかの実施形態における支持板300は、第1の支持部301、第2の支持部302及び第3の支持部303を備えている。第1の支持部301と第2の支持部302とは、スライド溝構造によって離間されている。第3の支持部303と第2の支持部302とは、別のスライド溝構造によって離間されている。図5を参照すると、いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、支持板300の対向する両側にある第1のスライド板13及び第2のスライド板14をさらに備えている。任意選択で、枢動可能支持装置の展開状態において、支持板300、第1のスライド板13及び第2のスライド板14は、折り畳み可能な表示パネルを支持するための実質的に平坦な表面の一部を構成する。本明細書において「実質的に平坦な表面」とは、平坦な表面幾何形状からの小さなバラツキ(例えば、製造工程に起因するバラツキ)を含んでもよい。「実質的に平坦」とは、部分的に突出するか又は部分的に凹む場合、及び完全に平坦である場合を含む。
【0044】
図12は、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置の側面断面図である。図12は、図4AのB-B’線に沿った枢動可能支持装置の側面断面図である。図4A図9及び図12を参照すると、第1の駆動ロッド17及び/又は第2の駆動ロッド18が回転すると、第1の回転板15及び/又は第2の回転板16(及び第1の保持板207及び/又は第2の保持板208)の回転が駆動される。第1の連結ロッド205は、第1の回転板15及び第1の保持板207が回転すると、第1のスライドスロットSLT1内をスライド可能に移動するように構成されている。第2の連結ロッド206は、第2の回転板16及び第2の保持板208が回転すると、第2のスライドスロットSLT2内をスライド可能に移動するように構成されている。第1の連結ロッド205がスライド可能に移動すると、第1の弧状溝AG1の周りをスライドして回転するように第1の回転ロッド211が駆動される。第2の連結ロッド206がスライド可能に移動すると、第2の弧状溝AG2の周りをスライドして回転するように第2の回転ロッド212が駆動される。したがって、第1の駆動ロッド17及び第1の回転ロッド211は、異なる軸線の周りを回転し、第2の駆動ロッド18及び第2の回転ロッド212は、異なる軸線の周りを回転する。第1の連結ロッド205は、枢動可能支持装置が折り畳まれるとき、第1のスライドスロットSLT1内をスライド可能に移動して、第1の回転板15からさらに離れるように(例えば、「外側へ」)第1の連結ロッド205を移動させるように構成され、第2の連結ロッド206は、第2のスライドスロットSLT2内をスライド可能に移動して、第2の回転板16からさらに離れるように(例えば、「外側へ」)第2の連結ロッド206を移動させるように構成されている。第1の連結ロッド205は、枢動可能支持装置が展開されるとき、第1のスライドスロットSLT1内をスライド可能に移動して、第1の回転板15に近づくように(例えば、「内側へ」)第1の連結ロッド205を移動させるように構成されている。第2の連結ロッド206は、第2のスライドスロットSLT2内をスライド可能に移動して、第2の回転板16に近づくように(例えば、「内側へ」)第2の連結ロッド206を移動させるように構成されている。
【0045】
図2を参照すると、いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、第1のフレーム203及び第2のフレーム204をさらに備えている。いくつかの実施形態において、第1の連結ロッド205は、第1のフレーム203に固定的に取り付けられ、第2の連結ロッド206は、第2のフレーム204に固定的に取り付けられている。第1の連結ロッド205は、様々な適切な手段によって第1のフレーム203に固定的に取り付けられてもよく、第2の連結ロッド206は、様々な適切な手段によって第2のフレーム204に固定的に取り付けられてもよい。一例において、第1の連結ロッド205は、1つ以上のねじによって第1のフレーム203に取り付けられている。別の例において、第1の連結ロッド205は、第1のフレーム203に溶接されている。一例において、第2の連結ロッド206は、1つ以上のねじによって第2のフレーム204に取り付けられている。別の例において、第2の連結ロッド206は、第2のフレーム204に溶接されている。
【0046】
いくつかの実施形態において、第1のフレーム203及び第1の連結ロッド205は、第1の回転板15に対してスライド可能に移動するように構成されており、第2のフレーム204及び第2の連結ロッド206は、第2の回転板16に対してスライド可能に移動するように構成されている。第1の連結ロッド205は、枢動可能支持装置が折り畳まれるとき、第1のスライドスロットSLT1内をスライド可能に移動して、第1の回転板15からさらに離れるように(例えば、「外側へ」)第1のフレーム203及び第1の連結ロッド205を移動させるように構成され、第2の連結ロッド206は、第2のスライドスロットSLT2内をスライド可能に移動して、第2の回転板16からさらに離れるように(例えば、「外側へ」)第2のフレーム204及び第2の連結ロッド206を移動させるように構成されている。第1の連結ロッド205は、枢動可能支持装置が展開されるとき、第1のスライドスロットSLT1内をスライド可能に移動して、第1の回転板15に近づくように(例えば、「内側へ」)第1のフレーム203及び第1の連結ロッド205を移動させるように構成され、第2の連結ロッド206は、第2のスライドスロットSLT2内をスライド可能に移動して、第2の回転板16に近づくように(例えば、「内側へ」)第2のフレーム204及び第2の連結ロッド206を移動させるように構成されている。
【0047】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置は、枢動可能支持装置の折り畳み時又は展開時の移動を減衰させるように構成されたダンパーアセンブリを備えている。図13は、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるダンパーアセンブリの斜視図である。図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る展開状態にある枢動可能支持装置におけるダンパーアセンブリの分解図である。図13及び図14を参照すると、いくつかの実施形態において、第1のクランクシャフト21は、第1の駆動ロッド17における第1のピンホールPH1に取り付けられ、第2のクランクシャフト22は、第2の駆動ロッド18における第2のピンホールPH2に取り付けられている。図13では、第1のクランクシャフト21が第1のピンホールPH1に取り付けられ、第2のクランクシャフト22が第2のピンホールPH2に取り付けられている。図14は、分解図である。第1のクランクシャフト21及び第1の駆動ロッド17は、共に回転するように構成され、第2のクランクシャフト22及び第2の駆動ロッド18は、共に回転するように構成されている。
【0048】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置は、第1のクランクシャフト21及び第2のクランクシャフト22を弾性的に押圧して、第1のクランクシャフト21及び第1の駆動ロッド17が第2のクランクシャフト22及び第2の駆動ロッド18に対して回転するときに減衰抵抗を提供するように構成されたダンピングスライダ24をさらに備えている。ダンピングスライダ24によって減衰抵抗を提供することで、外力が取り除かれた任意の時点で枢動可能支持装置のヒンジ構造の回転を停止することができる。
【0049】
図15Aは、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第1のクランクシャフトの斜視図である。図15Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第2のクランクシャフトの斜視図である。図15Aを参照すると、第1のクランクシャフトは、第1のカムバー402、第3のギヤ401及び第1の先端403を備えている。第3のギヤ401は、第1のクランクシャフトの中央に位置し、第1のカムバー402及び第1の先端403は、第1のクランクシャフトの両端にそれぞれ位置している。図15Bを参照すると、第2のクランクシャフトは、第2のカムバー402’、第4のギヤ401’及び第2の先端403’を備えている。第4のギヤ401’は、第2のクランクシャフトの中央に位置し、第2のカムバー402’及び第2の先端403’は、第2のクランクシャフトの両端にそれぞれ位置している。第1の先端403は、第1の駆動ロッド17における第1のピンホールPH1に取り付けられるように構成され、第2の先端403’は、第2の駆動ロッド18における第2のピンホールPH2に取り付けられるように構成されている。
【0050】
図16は、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置におけるダンピングスライダの斜視図である。図16を参照すると、いくつかの実施形態におけるダンピングスライダは、第1の切欠き407、第2の切欠き407’、第3の切欠き408及び第4の切欠き408’を備えている。図13図14図15A図15B及び図16を参照すると、枢動可能支持装置の展開状態において、第1のカムバー402は、第1の切欠き407に係合されるように構成され、第2のカムバー402’は、第2の切欠き407’に係合されるように構成されている。図13図14図15A図15B及び図16を参照すると、枢動可能支持装置の折り畳み状態において、第1のカムバー402は、第3の切欠き408に係合されるように構成され、第2のカムバー402’は、第4の切欠き408’に係合されるように構成されている。枢動可能支持装置が展開状態から折り畳み状態に遷移するとき、第1のカムバー402は、一定量の抵抗に抗して第1の切欠き407から滑り出さなければならず、同様に、第2のカムバー402’も一定量の抵抗に抗して第2の切欠き407’から滑り出さければならない。枢動可能支持装置が折り畳み状態から展開状態からに遷移するとき、第1のカムバー402は、一定量の抵抗に抗して第3の切欠き408から滑り出さなければならず、同様に、第2のカムバー402’も一定量の抵抗に抗して第4の切欠き408’から滑り出さければならない。第1のカムバー402と第1の切欠き407との係合、および第2のカムバー402’と第2の切欠き407’との係合は、枢動可能支持装置の展開状態において位置規制機能を提供する。第1のカムバー402と第3の切欠き408との係合、および第2のカムバー402’と第4の切欠き408’との係合は、枢動可能支持装置の折り畳み状態において位置規制機能を提供する。
【0051】
いくつかの実施形態において、ダンピングスライダは、第1の切欠き407と第3の切欠き408との間に位置する第1の溝405、及び第2の切欠き407’と第4の切欠き408’との間に位置する第2の溝406をさらに備えている。第1の溝405は、第1の切欠き407及び第3の切欠き408より浅く、第2の溝406は、第2の切欠き407’及び第4の切欠き408’より浅い。枢動可能支持装置が折り畳み状態と展開状態との間を移行する間において、第1のカムバー402が、第1の溝405の表面に接触してスライド移動し、第2のカムバー402’が、第2の溝406の表面に接触してスライド移動することによって、枢動可能支持装置の移動が減衰する。例えば、枢動可能支持装置が展開状態から折り畳み状態に遷移するとき、第1のカムバー402は、まず第1の切欠き407から滑り出し、そして第1の溝405の表面をスライド移動し、第3の切欠き408に滑り込み、同様に、第2のカムバー402’も、まず第2の切欠き407’から滑り出し、第2の溝406の表面をスライド移動し、そして第4の切欠き408’に滑り込む。別の例において、枢動可能支持装置が折り畳み状態から展開状態に遷移するとき、第1のカムバー402は、まず第3の切欠き408から滑り出し、そして第1の溝405の表面をスライド移動し、第1の切欠き407に滑り込み、同様に、第2のカムバー402’も、まず第4の切欠き408’から滑り出し、第2の溝406の表面をスライド移動し、そして第2の切欠き407’に滑り込む。
【0052】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置は、ダンピングスライダ24に力を付与してダンピングスライダ24と第1のカムバー402及び第2のカムバー402’との接触を維持させるように構成された1つ以上のばねをさらに備えている。図13から図16を参照すると、一例において、枢動可能支持装置は、第1のばね101及び第2のばね102を備えている。第1のばね101及び第2のばね102は、ダンピングスライダに力を付与してダンピングスライダ24と第1のカムバー402及び第2のカムバー402’との接触を維持させるように構成されている。
【0053】
いくつかの実施形態において、ダンピングスライダ24は、1つ以上のばねをそれぞれ貫通する1つ以上のばね軸410をさらに備えている。一例において、ダンピングスライダ24は、第1のばね101を貫通する第1のばね軸411、及び第2のばね102を貫通する第2のばね軸412をさらに備えている。
【0054】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置は、締結具19をさらに備えている。締結具19は、1つ以上のばね軸の端部をそれぞれ収容するように構成された1つ以上の収容孔を備えている。一例において、締結具19は、第1のばね軸411の端部を収容するように構成された第1の収容孔RH1、及び第2のばね軸412の端部を収容するように構成された第2の収容孔RH2を備えている。
【0055】
図14を参照すると、いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、スライド板締結具23をさらに備えている。図4A図4B図5から図7及び図12を参照すると、いくつかの実施形態における枢動可能支持装置は、第1のスライド板13及び第2のスライド板14をさらに備えている。図4A及び図4Bを参照すると、第1のスライド板13は、第1の駆動ロッド17にスライド可能に取り付けられ、第2のスライド板14は、第2の駆動ロッド18にスライド可能に取り付けられている。任意選択で、第1のスライド板13及び第2のスライド板14は、スライド板締結具23に固定的に取り付けられてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、図6を参照すると、枢動可能支持装置の折り畳み状態において、第1のスライド板13と第2のスライド板14との間の第1の挟角αは、第1の駆動ロッド17と第2の駆動ロッド18との間の第2の挟角(図6における第2の挟角はゼロである)より大きい。いくつかの実施形態において、第2の挟角は、0度~10度の範囲内にあり、例えば、0度~1度、1度~2度、2度~3度、3度~4度、4度~5度、5度~6度、6度~7度、7度~8度、8度~9度、又は9度~10度である。いくつかの実施形態において、第1の挟角αは、10度~75度の範囲内にあり、例えば、10度~15度、15度~20度、20度~25度、25度~30度、30度~35度、35度~40度、40度~45度、45度~50度、50度~55度、55度~60度、60度~65度、65度~70度、又は70度~75度である。
【0057】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置の折り畳み状態において、第1のスライド板13と第2のスライド板14は、それらがスライド板締結具23にそれぞれ連結されているとき、第1の距離d1だけ離間している。第1のスライド板13と第2のスライド板14は、それらが第1の駆動ロッド17及び第2の駆動ロッド18にそれぞれスライド可能に取り付けられているとき、第2の距離d2だけ離間している。任意選択で、第1の距離d1は第2の距離d2より大きくてもよい。任意選択で、第1の距離と第2の距離の比は、3~100の範囲内にあってもよく、例えば、3~4、4~5、5~6、6~7、7~8、8~9、9~10、10~12、12~14、14~16、16~18、18~20、20~25、25~30、30~40、40~50、50~60、60~70、70~80、80~90、又は90~100であってもよい。
【0058】
図17Aは、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第1のスライド板の斜視図である。図17Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る枢動可能支持装置における第2のスライド板の斜視図である。図4B及び図17Aを参照すると、第1のスライド板13は、第1の軸440及び第3の軸430を備えている。図4B及び図17Bを参照すると、第2のスライド板14は、第2の軸460及び第4の軸450を備えている。
【0059】
いくつかの実施形態において、図6を参照すると、第1の駆動ロッド17は、第1の溝340を備え、第2の駆動ロッド18は、第2の溝350を備えている。第1のスライド板13の第1の軸440は、第1の溝340に収容されて、第1のスライド板13を第1の駆動ロッド17に対してスライド可能に移動せしめるように構成されている。第2のスライド板14の第2の軸460は、第2の溝350に収容されて、第2のスライド板14を第2の駆動ロッド18に対してスライド可能に移動せしめるように構成されている。
【0060】
図18は、本開示のいくつかの実施形態に係る第1の溝及び第2の溝の構造を示す模式図である。図18を参照すると、第1の溝340は、互いに連結された第1のサブ溝341及び第2のサブ溝342を備え、第2の溝350は、互いに連結された第3のサブ溝351及び第4のサブ溝352を備えている。第1のサブ溝341と第2のサブ溝342との延在方向(例えば、図18におけるED1及びED2)の間の挟角は、0度より大きく180度より小さい。第3のサブ溝351と第4のサブ溝352との延在方向(例えば、図18におけるED3及びED4)の間の挟角は、0度より大きく180度より小さい。図6図17A図17B及び図18を参照すると、枢動可能支持装置の折り畳み状態において、第1の軸440は、第2のサブ溝342に収容されるように構成され、第2の軸460は、第4のサブ溝352に収容されるように構成されている。図12図17A図17B及び図18を参照すると、枢動可能支持装置の展開状態において、第1の軸440は、第1のサブ溝341に収容されるように構成され、第2の軸460は、第3のサブ溝351に収容されるように構成されている。
【0061】
図14を参照すると、いくつかの実施形態におけるスライド板締結具23は、第1の締結ピンホールFH1及び第2の締結ピンホールFH2を備えている。図4B図14図17A及び図17Bを参照すると、第1のスライド板13の第3の軸430は、第1の締結ピンホールFH1に係合されて、第1のスライド板13をスライド板締結具23に固定的に取り付けるように構成され、第2のスライド板14の第4の軸450は、第2の締結ピンホールFH2に係合されて、第2のスライド板14をスライド板締結具23に固定的に取り付けるように構成されている。
【0062】
別の方面において、本開示は表示装置を提供する。いくつかの実施形態において、表示装置は、折り畳み可能な表示パネル、及び本明細書に記載する枢動可能支持装置を備えている。任意選択で、表示パネルは液晶表示パネルであってもよい。任意選択で、表示パネルは有機発光ダイオード表示パネルであってもよい。任意選択で、表示パネルは電気泳動表示パネルであってもよい。適切な表示装置の例としては、電子ペーパー、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、モニタ、ノートブックコンピュータ、デジタルアルバム、GPS等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0063】
図7は、本開示のいくつかの実施形態に係る折り畳み状態にある枢動可能支持装置を有する表示装置の斜視図である。図7を参照すると、表示装置の折り畳み状態において、折り畳み可能な表示パネル100の断面は、涙形状である。「涙形状」とは、通常、低い点から鋭角をなすように広がる2つの直線的な側部と、側部の上端部間に延在する弓状の上部とを有する形状をいう。一例において、「涙形状」は、一端が球状で、他端の点に向かって先細になる液滴の形状に形成されるか、又はイヤリング、ネックレス、若しくは指輪上の宝石のような落下する涙滴の形状に形成される。この独特な構造によって、表示装置の厚さを大幅に減らすことができ、折り畳み可能な表示パネル100への局所的な応力も、特に、表示装置が折り畳み状態にあるときに大幅に減らすことができる
【0064】
図7を参照すると、表示装置の折り畳み状態において、折り畳み可能な表示パネル100の第1のスライド板13と接触する部分(図7のP3)と、折り畳み可能な表示パネル100の第2のスライド板14と接触する部分(図7のP4)との間の第3の挟角βは、折り畳み可能な表示パネル100の第1のフレーム203と接触する部分(図7のP1)と、折り畳み可能な表示パネル100の第2のフレーム204と接触する部分(図7のP2)との間の第4の挟角より大きい(図7の第4の挟角はゼロである)。いくつかの実施形態において、第4の挟角は、0度~10度の範囲内にあり、例えば、0度~1度、1度~2度、2度~3度、3度~4度、4度~5度、5度~6度、6度~7度、7度~8度、8度~9度、又は9度~10度である。いくつかの実施形態において、第3の挟角βは、10度~75度の範囲内にあり、例えば、10度~15度、15度~20度、20度~25度、25度~30度、30度~35度、35度~40度、40度~45度、45度~50度、50度~55度、55度~60度、60度~65度、65度~70度、又は70度~75度である。
【0065】
図7を参照すると、表示装置の折り畳み状態において、折り畳み可能な表示パネル100の第1のスライド板13と接触する部分(図7のP3)と、折り畳み可能な表示パネル100の第2のスライド板14と接触する部分(図7のP4)との間の第3の挟角βは、第1のフレーム203と第2のフレーム204との間の第5の挟角より大きい(図7の第5の挟角はゼロである)。いくつかの実施形態において、第5の挟角は、0度~10度の範囲内にあり、例えば、0度~1度、1度~2度、2度~3度、3度~4度、4度~5度、5度~6度、6度~7度、7度~8度、8度~9度、又は9度~10度である。いくつかの実施形態において、第3の挟角βは、10度~75度の範囲内にあり、例えば、10度~15度、15度~20度、20度~25度、25度~30度、30度~35度、35度~40度、40度~45度、45度~50度、50度~55度、55度~60度、60度~65度、65度~70度、又は70度~75度である。
【0066】
いくつかの実施形態において、枢動可能支持装置の折り畳み状態において、第1のスライド板13と第2のスライド板14とは、それらがスライド板締結具23にそれぞれ連結されているとき、第1の距離d1だけ離間している。第1のフレーム203及び第2のフレーム204は、第3の距離d3だけ離間している。任意選択で、第1の距離d1は第3の距離d3より大きくてもよい。任意選択で、第1の距離と第3の距離の比は、3~100の範囲内にあってもよく、例えば、3~4、4~5、5~6、6~7、7~8、8~9、9~10、10~12、12~14、14~16、16~18、18~20、20~25、25~30、30~40、40~50、50~60、60~70、70~80、80~90、又は90~100であってもよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、折り畳み可能な表示パネル100の第1のフレーム203と接触する部分(図7のP1)と、折り畳み可能な表示パネル100の第2のフレーム204と接触する部分(図7のP2)とは、第4の距離d4だけ離間している。任意選択で、第1の距離d1は第4の距離d4より大きくてもよい。任意選択で、第3の距離d3は第4の距離d4より大きくてもよい。任意選択で、第1の距離d1と第4の距離d4の比は、3~100の範囲内にあり、例えば、3~4、4~5、5~6、6~7、7~8、8~9、9~10、10~12、12~14、14~16、16~18、18~20、20~25、25~30、30~40、40~50、50~60、60~70、70~80、80~90、又は90~100であってもよい。
【0068】
別の側面において、本発明は、折り畳み可能な表示パネルを支持するための枢動可能支持装置の製造方法を提供する。いくつかの実施形態において、この方法は、スライド溝構造を形成することと、前記スライド溝構造にスライド可能かつ回転可能に取り付けられた第1の回転ロッド及び第2の回転ロッドを形成することと、第1の回転板を形成することと、第2の回転板を形成することと、前記第1の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第1の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第1の連結ロッドを形成することと、前記第2の回転ロッドに回転可能に取り付けられ、前記第2の回転板に対してスライド可能に移動するように構成された第2の連結ロッドを形成することと、を備えている。
【0069】
本発明の実施形態に関する以上の記述は、例示及び説明を目的とする。以上の説明は、網羅的であること、又は開示された正確な形態或いは例示的な実施形態に本発明を限定することを意図しない。それ故、上記記載は限定ではなく例示を目的としていると見なすべきであり、多くの変更や変形は当業者にとって明らかであろう。明らかに、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。これらの実施形態は、本発明の原理及びその最良の態様の実際の適用を説明するために選択及び記載されたものであり、それによって、本発明が特定の用途又は想定される実施形態の様々な実施形態及び様々な変形例に適用可能であることを当業者に理解させることを目的としている。本発明の範囲は、本開示に付した請求項及びその均等物により定義することが意図され、別途示唆しない限り、すべての用語は合理的な範囲内で最も広く解釈される。したがって、「本発明」、「本開示」又はこれに類する用語は請求項を必ずしも特定の実施形態に限定せず、本発明の例示的実施形態に対する参照は本発明への限定を示唆するものではなく、かかる限定を推論すべきではない。本発明は添付する請求項の精神と範囲によってのみ限定される。さらに、これらの請求項では後に名詞又は要素を伴って「第1の」、「第2の」等の表現を用いる場合がある。特定の数量が示されない限り、このような用語は専用語であると理解すべきであり、修飾された要素の数量が上記専用語により限定されると解釈してはならない。記載した効果や利点はいずれも本発明のすべての実施形態にあてはまるとは限らない。当業者であれば、以下の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲から逸脱せずに、記載した実施形態を変形できることが理解されよう。さらに、本開示の要素及び構成要素は、以下の特許請求の範囲に明記されているか否かを問わず、いずれも公衆に捧げる意図はない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17A
図17B
図18
【国際調査報告】