(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】表示パネルおよび表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1368 20060101AFI20240912BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240912BHJP
G09F 9/35 20060101ALI20240912BHJP
G02B 30/30 20200101ALI20240912BHJP
【FI】
G02F1/1368
G09F9/30 338
G09F9/35
G02B30/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574537
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 CN2021115100
(87)【国際公開番号】W WO2023024093
(87)【国際公開日】2023-03-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン フイ
(72)【発明者】
【氏名】リウ リーウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ホウ カイ
(72)【発明者】
【氏名】リー チャンフォン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホンルン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン シュンハン
(72)【発明者】
【氏名】イム ユンシク
(72)【発明者】
【氏名】リー フーチアン
【テーマコード(参考)】
2H192
2H199
5C094
【Fターム(参考)】
2H192AA24
2H192BC11
2H192CA11
2H192CB11
2H192EA15
2H192EA22
2H192JA06
2H192JA13
2H192JA33
2H199BA08
2H199BA45
2H199BA52
2H199BA55
2H199BB04
5C094BA03
5C094BA43
5C094DA15
5C094EA04
5C094EA07
5C094ED03
5C094ED15
5C094FA01
5C094JA08
(57)【要約】
本発明は表示パネルおよび表示装置を開示する。前記表示パネルは、走査線、データ線およびサブピクセルを含むアレイ基板と、対向基板と、液晶層と、支持部戸を含み、第1方向および第2方向に沿って隣接する少なくとも2つの前記サブピクセルは、1つのピクセル・アイランドを構成し、前記支持部は、複数の第1支持部および複数の第2支持部を含み、各支持部は第1サブ支持部および第2サブ支持部を含み、第1サブ支持部および第2サブ支持部の一方は、対向基板に面したアレイ基板側の表面に配置され、他方はアレイ基板に面した対向基板側の表面に配置され、第1サブ支持部の正投影は、第2サブ支持部の正投影を第1部分と第2部分に分割し、各支持部において、第1部分の長さは第2部分の長さと等しくない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、
前記表示パネルは、
第1方向に延在する複数の走査線と、第2方向に延在する複数のデータ線と、前記複数の走査線および前記複数のデータ線によって区画される領域内に位置する複数のサブピクセルを含む、アレイ基板と、
前記アレイ基板に対向して配置された対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に位置する液晶層と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に位置する複数の支持部と、を含み、
前記アレイ基板において、前記第1方向および前記第2方向が交差し、複数の前記サブピクセルは、前記第1方向に沿って配列された複数のサブピクセル行を含み、各前記サブピクセル行は、前記第1方向に沿って配列された複数のサブピクセルを含み、前記第1方向および前記第2方向に沿って隣接する少なくとも2つのサブピクセルは、1つのピクセル・アイランドを構成し、
前記アレイ基板上の前記支持部の正投影は、前記アレイ基板上の隣接する前記サブピクセル行の正投影間に位置し、各前記支持部は、第1サブ支持部および第2サブ支持部を含み、前記第1サブ支持部は、前記第1方向に延在し、前記第2サブ支持部は、前記第2方向に延在し、前記第1サブ支持部および前記第2サブ支持部のうちの一方は、前記アレイ基板の前記対向基板に面する側の表面に配置され、前記第1サブ支持部および前記第2サブ支持部のうちの他方は、前記対向基板の前記アレイ基板に面する側の表面に配置され、前記アレイ基板上の前記第1サブ支持部の正投影は、前記アレイ基板上の前記第2サブ支持部の正投影を第1部分と第2部分に分割し、各前記支持部において、前記第1部分の前記第2方向おける長さは、前記第2部分の前記第2方向における長さと等しくない、表示パネル。
【請求項2】
複数の前記支持部は、複数の第1支持部および複数の第2支持部と、を含み、
各前記第1支持部において、前記第1部分の前記第2方向における長さは、前記第2部分の前記第2方向における長さよりも大きく、
各前記第2支持部において、前記第1部分の前記第2方向における長さは、前記第2部分の前記第2方向における長ささよりも短い、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
各前記サブピクセル行における複数の前記サブピクセルの色は同じであり、
前記対向基板は遮光層を含み、前記遮光層は、第1方向に延在する複数の第1遮光部のみを含み、
前記アレイ基板上の前記第1遮光部の正投影は、前記アレイ基板上の前記走査線の正投影および前記アレイ基板上の前記支持部の正投影を覆う、請求項1または請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記サブピクセル行は、赤色サブピクセル行、青色サブピクセル行および緑色サブピクセル行を含み、
前記赤色サブピクセル行と前記青色サブピクセル行との間の前記第1遮光部の前記第2方向における幅は、前記赤色サブピクセル行と前記緑色サブピクセル行との間の前記第1遮光部の前記第2方向における幅よりも大きく、
前記赤色サブピクセル行と前記青色サブピクセル行との間の前記第1遮光部の前記第2方向における幅は、前記青色サブピクセル行と前記緑色サブピクセル行との間の前記第1遮光部の前記第2方向における幅よりも大きい、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記アレイ基板上の前記支持部の正投影は、隣接する前記青色サブピクセル行と前記緑色サブピクセル行との間に位置する、請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
複数の前記支持部が複数の第1支持部および複数の第2支持部を含む場合、隣接する前記青色サブピクセル行と前記赤色サブピクセル行との間に前記第1支持部または前記第2支持部が含まれる、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
複数の前記支持部が複数の第1支持部および複数の第2支持部を含む場合、隣接する前記青色サブピクセル行と前記赤色サブピクセル行との間に前記第1支持部および前記第2支持部が含まれる、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第1支持部の前記第1部分の前記第2方向における長さは、前記第2支持部の前記第2部分の前記第2方向における長さと等しい、請求項2または6または7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第1支持部の前記第2部分の前記第2方向における長さは、前記第2支持部の前記第1部分の前記第2方向における長さと等しい、請求項8に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記アレイ基板上の前記第2サブ支持部の正投影は、前記アレイ基板上の前記第1サブ支持部の正投影に対して対称である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記アレイ基板上の前記支持部の正投影のパターンは十字形である、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記第1サブ支持部の前記第2方向における幅は、前記第2サブ支持部の前記第1方向における幅と等しい、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1サブ支持部の前記第1方向における長さは、前記第2サブ支持部の前記第2方向における長さよりも大きい、請求項1ないし12のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第1サブ支持部は、前記対向基板の前記アレイ基板に面する側の表面に配置され、
前記第2サブ支持部は、前記アレイ基板の前記対向基板に面する側の表面に配置される、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記アレイ基板は、
第1ベース基板と、
前記第1ベース基板の前記対向基板に面する側の表面に配置される第1導電層と、
前記第1導電層の前記第1ベース基板から離れる側に位置する第2導電層と、
前記第2導電層の前記第1導電層から離れる側に位置するピクセル電極層と、を含み、
前記第1導電層は、前記データ線と、前記データ線に電気的に接続される駆動トランジスタの第1極とを含み、
前記第2導電層は、前記駆動トランジスタの第2極を含み、
前記ピクセル電極層は、前記サブピクセルと1対1に対応する複数のピクセル電極を含み、前記ピクセル電極は前記駆動トランジスタの第2極に電気的に接続される、請求項3ないし14のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記第1ベース基板上の前記駆動トランジスタの第2極の正投影のエッジと前記第1ベース基板上の前記データ線の正投影のエッジとの間の最小距離は、0.8μm~1μmである、請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記第1ベース基板と前記第1導電層との間に位置する活性層をさらに含み、前記活性層は、前記サブピクセルに一対一で対応する複数の活性層のパターンを含み、
前記第1ベース基板上の前記活性層のパターンの正投影の形状にコーナーを有し、前記コーナーにおいて、前記第1ベース基板上の前記活性層のパターンの正投影に第1溝を含む、請求項15に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記活性層と前記第1導電層との間に位置し、前記駆動トランジスタの制御電極および前記走査線を含むゲート導電層と、
前記ゲート導電層と前記第1導電層との間に位置する第1層間絶縁層と、
前記第1導電層と前記第2導電層との間に位置する第2層間絶縁層と、
前記第2導電層と前記ピクセル電極との間に位置する第1パッシベーション層と、をさらに含み、
前記駆動トランジスタの第2極は、前記第2層間絶縁層、前記第1層間絶縁層および前記ゲート絶縁層を貫通する第1ビアを介して前記活性層と接触し、
前記ピクセル電極は、前記第1パッシベーション層を貫通する第2ビアを介して前記駆動トランジスタの第2極と接触し、
前記第1ベース基板上の前記第2ビアの正投影のエッジは、前記ベース基板上の前記第1ビアの正投影のエッジとの間の最小距離が0.35μm以上0.7μm以下である、請求項16に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記第1ベース基板上の前記第2ビアの正投影のエッジと前記ベース基板上の前記駆動トランジスタの制御電極の正投影のエッジとの間の最小距離が1μm以上2μm以下である、請求項15に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記ピクセル電極層の前記第2導電層から離れる側に位置する共通電極層をさらに含み、前記共通電極層は、共通電極を含み、
前記ゲート導電層は、前記共通電極に電気的に接続される共通電極線をさらに含み、
前記共通電極線は、隣接する前記青色サブピクセル行と前記赤色サブピクセル行との間に配置される、請求項18に記載の表示パネル。
【請求項21】
請求項1~20のいずれかに記載の表示パネルを含む、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に表示パネルおよび表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術が発展に伴い、3次元(three dimensional,3D)表示技術に対する関心が高まっている。3次元表示技術は表示画面を立体的にリアルにする。この原理は、人間の左右の目で一定の視差を持つ左眼画像と右眼画像をそれぞれ受信し、2枚の視差画像をそれぞれ人間の左右の目で受信した後、脳を介して画像情報を重畳融合することにより3Dの視覚表示効果が構築されることにある。
【0003】
超多視点3D表示と光場表示との互換性を実現するために、従来のサブピクセルをピクセル・アイランド構造として用いる。各ピクセル・アイランドは複数のサブピクセルを含む。超高解像度表示を実現するために、サブピクセルのサイズは小さくなる。ピクセル・アイランド構造におけるサブピクセルピッチが小さいほど、すなわちピクセル密度(PPI)が高くなると、視点数が多くなるほど視認連続性が良くなり、同時に光場表示にも対応できるが、PPI増加後はサブピクセルレイアウトが困難となり、サブピクセル開口率は高くない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、アレイ基板と、アレイ基板に対向して配置された対向基板と、アレイ基板と対向基板との間に位置する液晶層と、複数の支持部とを含み、
前記アレイ基板は、第1方向に延在する複数の走査線と、第2方向に延在する複数のデータ線と、複数の走査線および複数のデータ線によって区画される領域内に位置する複数のサブピクセルとを含み、第1方向および第2方向が交差し、複数のサブピクセルは第2方向に沿って配列された複数のサブピクセル行を含み、各サブピクセル行は、第1方向に沿って配列された複数のサブピクセルを含み、前記第1方向および第2方向に沿って隣接する少なくとも2つのサブピクセルは、1つのピクセル・アイランドを構成し、
前記複数の支持部は、アレイ基板と対向基板との間に位置し、アレイ基板上の支持部の正投影は、アレイ基板上の隣接するサブピクセル行の正投影間に位置し、各支持部は、第1サブ支持部および第2サブ支持部を含み、第1サブ支持部は第1方向に延び、第2サブ支持部は第2方向に延び、第1サブ支持部および第2サブ支持部の一方は、対向基板に面したアレイ基板側の表面に配置され、第1サブ支持部および第2サブ支持部の他方は、アレイ基板に面した対向基板側の表面に配置され、第1サブアレイ基板上の支持部の正投影は、第2サブアレイ基板上の支持部の正投影を第1部分と第2部分とに分割し、各支持部において、第1部分の第2方向の長さは第2部分の第2方向の長さと等しくない。
【0005】
いくつかの実施形態において、複数の支持部は、複数の第1支持部および複数の第2支持部と、を含み、
各第1支持部において、第1部分の第2方向の長さは第2部分の第2方向の長さより長く、
各第2支持部において、第1部分の第2方向の長さは、第2部分の第2方向の長さより短い。
【0006】
いくつかの実施形態において、各サブピクセル行における複数のサブピクセルの色は同じであり、
対向基板は、複数の第1方向に延在する第1遮光部のみを含む遮光層を含み、
アレイ基板上の第1遮光部の正投影は、アレイ基板上の走査線の正投影およびアレイ基板上の支持部の正投影を覆う。
【0007】
いくつかの実施形態において、サブピクセル行は、赤色サブピクセル行、青色サブピクセル行および緑色サブピクセル行を含み、
赤色サブピクセル行と青色サブピクセル行との間の第1遮光部の第2方向における幅は、赤色サブピクセル行と緑色サブピクセル行との間の第1遮光部の第2方向における幅よりも大きく、
かつ、赤色サブピクセル行と青色サブピクセル行との間の第1遮光部の第2方向における幅は、青色サブピクセル行と緑色サブピクセル行との間の第1遮光部の第2方向における幅よりも大きい。
【0008】
いくつかの実施形態において、アレイ基板上の支持部の正投影は、隣接する青色サブピクセル行と緑色サブピクセル行との間に位置する。
【0009】
いくつかの実施形態において、複数の支持部が複数の第1支持部および複数の第2支持部を含む場合、隣接する青色サブピクセル行と赤色サブピクセル行との間に第1支持部または第2支持部が含まれる。
【0010】
いくつかの実施形態において、複数の支持部が複数の第1支持部および複数の第2支持部を含む場合、隣接する青色サブピクセル行と赤色サブピクセル行との間に第1支持部および第2支持部が含まれる。
【0011】
いくつかの実施形態において、第1支持部における第1部分の第2方向の長さは、第2支持部における第2部分の第2方向の長さと等しい。
【0012】
いくつかの実施形態において、第1支持部における第2部分の第2方向の長さは、第2支持部における第1部分の第2方向の長さと等しい。
【0013】
いくつかの実施形態において、第2サブアレイ基板上の支持部の正投影は、第1サブアレイ基板上の支持部の正投影に対して対称である。
【0014】
いくつかの実施形態において、アレイ基板上の支持部の正投影のパターンは十字形である。
【0015】
いくつかの実施形態において、第1サブ支持部の第2方向における幅は、第2サブ支持部の第1方向における幅と等しい。
【0016】
いくつかの実施形態において、第1サブ支持部の第1方向における長さは、第2サブ支持部の第2方向における長さよりも大きい。
【0017】
いくつかの実施形態において、第1サブ支持部は、アレイ基板に面した対向基板側の表面に配置され、
第2サブ支持部は対向基板に面したアレイ基板側の表面に配置される。
【0018】
いくつかの実施形態において、アレイ基板は、
第1ベース基板と、
対向基板に面した第1ベース基板の側に位置する第1導電層と、
第1ベース基板から離れる第1導電層の側に位置する第2導電層と、
第1導電層から離れる第2導電層の側に位置するピクセル電極層と、を含み、
前記第1導電層は、データ線と、データ線に電気的に接続される駆動トランジスタの第1極とを含み、
前記第2導電層は、駆動トランジスタの第2極を含み、
前記ピクセル電極層は、サブピクセルと1対1で対応する複数のピクセル電極を含み、前記ピクセル電極は、駆動トランジスタの第2極に電気的に接続される。
【0019】
いくつかの実施形態において、第1ベース基板上の駆動トランジスタの第2極の正投影のエッジと第1ベース基板上のデータ線の正投影のエッジとの間の最小距離は、0.8μm~1μmである。
【0020】
いくつかの実施形態において、
第1ベース基板と第1導電層との間に位置する活性層をさらに含み活性層は、サブピクセルと1対1で対応する複数の活性層のパターンを含み、
第1ベース基板上の活性層のパターンの正投影の形状にコーナーを有し、コーナーにおいて、第1ベース基板上の活性層のパターンの正投影の形状に第1溝を有する。
【0021】
いくつかの実施形態において、
活性層と第1導電層との間に位置し、駆動トランジスタの制御電極および走査線を含むゲート導電層と、
活性層とゲート導電層との間に位置するゲート絶縁層と、
ゲート導電層と第1導電層との間に位置する第1層間絶縁層と、
第1導電層と第2導電層との間に位置する第2層間絶縁層と、
第2導電層とピクセル電極との間に位置する第1パッシベーション層と、をさらに含み、
駆動トランジスタの第2極は、第2層間絶縁層、第1層間絶縁層およびゲート絶縁層を貫通する第1ビアを介して活性層と接触し、
ピクセル電極は、第1パッシベーション層を貫通する第2ビアを介して駆動トランジスタの第2ビアと接触し、
第1ベース基板上の第2ビアの正投影のエッジとベース基板上の第1ビアの正投影のエッジとの間の最小距離が0.35μm以上0.7μm以下である。
【0022】
いくつかの実施形態において、第1ベース基板上の第2ビアの正投影のエッジと第1ベース基板上の駆動トランジスタの制御電極の正投影のエッジとの間の最小距離が1μm以上2μm以下である。
【0023】
いくつかの実施形態において、
第2導電層から離れるピクセル電極層の側に位置する共通電極層をさらに含み、前記共通電極層は、共通電極を含み、
ゲート導電層は、共通電極に電気的に接続される共通電極線をさらに含み、前記共通電極線は、隣接する青色サブピクセル行と赤色サブピクセル行との間に配置される。
【0024】
本発明の実施形態によって提供される表示装置は、本発明の実施形態に係る表示パネルを含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の実施形態における技術的態様をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明で使用される必要がある図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者には創造的な労力を要することなく他の図面が得られることは明らかである。
【
図1】本発明の実施形態によって提供される表示パネルの断面構造を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板の平面構成図である。
【
図3】本発明の実施形態によって提供される別のアレイ基板の平面構成図である。
【
図4】本発明の実施形態によって提供される他のアレイ基板の平面構成図である。
【
図5】本発明の実施形態によって提供される対向基板の平面構成図である。
【
図6】本発明の実施形態によって提供される別のアレイ基板の平面構成図である。
【
図7】本発明の実施形態によって提供される他のアレイ基板の平面構成図である。
【
図8】本発明の実施形態によって提供される
図7のAA′に沿う断面図である。
【
図9】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における遮光層の構成図である。
【
図10】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における活性層の構成図である。
【
図11】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板におけるゲート導電層の構成図である。
【
図12】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における第1層間絶縁層のビアの概略図である。
【
図13】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における第1導電層の構成図である。
【
図14】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における第2層間絶縁層のビアの概略図である。
【
図15】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における第2導電層の構成図である。
【
図16】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における第1パッシベーション層のビアの概略図である。
【
図17】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板におけるピクセル電極層の構成図である。
【
図18】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板における共通電極層の構成図である。
【
図19】本発明の実施形態によって提供される他のアレイ基板の共通電極線領域を設ける平面構成図である。
【
図20】本発明の実施形態によって提供される
図19に示す領域に対応するゲート導電層の構成図である。
【
図21】本発明の実施形態によって提供される
図19に示す領域に対応する第2層間絶縁層の構成図である。
【
図22】本発明の実施形態によって提供される
図19に示す領域に対応する第2導電層の構成図である。
【
図23】本発明の実施形態によって提供される
図19に示す領域に対応する第1パッシベーション層の構成図である。
【
図24】本発明の実施形態によって提供される
図19に示す領域に対応するピクセル電極層の構成図である。
【
図25】本発明の実施形態によって提供される
図19に示す領域に対応する第2パッシベーション層の構成図である。
【
図26】本発明の実施形態によって提供される
図19に示す領域に対応する共通電極層の構成図である。
【
図27】本発明の実施形態によって提供される表示装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態の目的、技術解決策および利点をより明確にするために、本発明の実施形態の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術解決策に明確かつ完全に説明する。説明した実施形態は、本発明の一部であり、全ての実施形態ではないことは明らかである。また、本発明における実施形態および実施形態における特徴は、競合することなく組み合わされていてもよい。記載された本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的労働を必要としない範囲内で獲得した他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0027】
特に定義されない限り、本発明で使用される技術用語または科学用語は、本発明の当業者に理解される一般的な意味を有するものとする。本発明で使用される「第1」、「第2」および同様の語句は、順序、数量または重要性を示すものではなく、単に異なる構成要素を区別するために用いられる。「含む」または「含有」などの類似語は、その語の前に出現する要素または物体が、その語の後に出現する要素または物体と同等であることを意味し、他の要素または物体を排除しない。「接続」または「連結」のような類似語は、物理的または機械的な接続に限定されるものではなく、直接的であれ間接的であれ電気的な接続を含んでいてもよい。
【0028】
なお、図面における各図形の寸法および形状は、真のスケールを反映するものではなく、本発明を概略的に説明することを目的とする。また、最初から最後まで同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素又は同一若しくは類似の機能を有する要素を表すものである。
【0029】
本発明の実施形態は、表示パネルを提供する。
図1、
図2、
図3、
図4に示すように、前記表示パネルは、アレイ基板1と、対向基板7と、液晶層8と、複数の支持部9とを含む。
【0030】
前記アレイ基板1は、第1方向Xに延在する複数の走査線2と、第2方向Yに延在する複数のデータ線3と、複数の走査線2および複数のデータ線3によって区画される領域内に位置する複数のサブピクセル4とを含む。第1方向Xおよび第2方向Yが交差し、第1方向Xおよび第2方向Yに隣接する少なくとも2つのサブピクセルは、1つのピクセル・アイランド6を構成する。複数のサブピクセル4は、2方向Yに沿って配列される複数のサブピクセル行5に分割され、各サブピクセル行5は、1方向Xに沿って配列される複数のサブピクセル4を含む。
【0031】
前記対向基板7は、アレイ基板1に対向して配置される。
【0032】
前記液晶層8は、アレイ基板1と対向基板7との間に配置される。
【0033】
前記複数の支持部9は、アレイ基板1と対向基板7との間に配置される。アレイ基板1上の支持部9の正投影は、アレイ基板1上の隣接するサブピクセル行5の正投影の間に位置する。各支持部9は、第1サブ支持部12および第2サブ支持部13を含む。第1サブ支持部12は、第1方向Xに延び、第2サブ支持部13は、第2方向Y第1方向Xに延在する。第1サブ支持部12と第2サブ支持部13の一方は、アレイ基板1の対向基板7に面する側の表面に設けられ、第1サブ支持部12と第2サブ支持部13の他方は、対向基板7のアレイ基板1に面する側の表面に設けられる。アレイ基板1上の第1サブ支持部12の正投影は、在アレイ基板1上の第2サブ支持部13の正投影を第1部分14と第2部分15に分割する。各支持部9において、第2方向Yにおける第1部分14の長さと第2方向Yにおける第2部分15の長さとは等しくない。
【0034】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおいて、各支持部は、異なる基板に設けられ、延在する方向が異なる第1サブ支持部および第2サブ支持部を含む。第1サブアレイ基板上の支持部の正投影は、第2サブアレイ基板上の支持部の正投影を第1部分と第2部分に分割し、すなわち、第1サブ支持部は、第2サブ支持部に対して一定の摺動距離を有し、これによって、表示パネルの製造工程における摺動によって第1サブ支持部や第2サブ支持部が残りのフィルム層を傷付けることを回避する。ここで、支持部における第1部分の第2方向の長さは第2部分の第2方向の長さと等しくないため、各支持部の最大摺動距離は、第1部分および第2部分のうち第2方向の長さが長い方と第2サブ支持部の第2方向における幅との和となる。各支持部における第1部分の第2方向の長さが第2部分の第2方向の長さと等しい場合に比べ、支持部の最大摺動距離を長くしてもよい。このように本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、支持部のスライド距離を変更することなく、支持部を覆う表示パネルの遮光領域の第2方向の長さを短くすることができ、サブピクセル透光領域の面積を増大させ、サブピクセル開口率を向上させることができ、ひいては表示効果とユーザーエクスペリエンスを向上させることが可能となる。
【0035】
なお、
図2、3、4はアレイ基板の平面図であり、
図1は例えば
図2,3,4の第1方向Xに沿う部分領域の断面図であってもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3に示すように、複数の支持部9のうちの第1部分14の第2方向Yにおける長さh6は等しく、複数の支持部9のうちの第2部分15の第2方向Yにおける長さh7は等しい。
【0037】
いくつかの実施形態において、
図2に示すように、複数の支持部9のうち、第1部分14の第2方向Yにおける長さh6は、第2部分15の第2方向Yにおける長さh7よりも長い。
【0038】
または、
図3に示すように、複数の支持部9のうち、第1部分14の第2方向Yにおける長さh6は、第2部分15の第2方向Yにおける長さh7よりも小さい。
【0039】
いくつかの実施形態において、
図4に示すように、複数の支持部9は、複数の第1支持部10および複数の第2支持部11を含む。各第1支持部10は、第1サブ支持部12および第2サブ支持部13を含む。各第2支持部11は、第1サブ支持部12および第2サブ支持部13を含む。
【0040】
第1支持部12において、第1部分14の第2方向Yにおける長さh1は、第2部分15の第2方向Yにおける長さh2よりも長い。第2支持部13において、第1部分14の第2方向Yにおける長さh3は、第2部分15の第2方向Yにおける長さh4よりも短い。
【0041】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおいて、各支持部は、異なる基板に設けられ、延在する方向が異なる第1サブ支持部および第2サブ支持部を含み、第1サブアレイ基板上の支持部の正投影は、第2サブアレイ基板上の支持部の正投影を第1部分および第2部分に分割し、すなわち、第1サブ支持部は、第2サブ支持部に対して一定の摺動距離を有し、これによって、表示パネルの製造工程における摺動によって第1サブ支持部や第2サブ支持部が残りのフィルム層を傷付けることを回避する。ここで、第1支持部の上方摺動距離は、第1支持部における第1部分の第2方向の長さと第2サブ支持部の第2方向における幅との和であるとともに、第2支持部の下方摺動距離は、第2支持部における第2部分の第2方向の長さと第2サブ支持部の第2方向における幅との和である。各支持部における第1部分の第2方向の長さが第2部分の第2方向の長さと等しい場合に比べ、支持部の上方摺動および下方摺動距離を長くしてもよい。また、表示パネルは、第1支持部と第2支持部の2種類の支持部を備えているため、各支持部における第1部分の第2方向の長さ等が第2部分の第2方向の長さと等しい場合と比較して、支持部全体の摺動距離を長くすることも可能である。このように本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、支持部のスライド距離を変更することなく、支持部を覆う表示パネルの遮光領域の第2方向の長さを短くすることができ、サブピクセル透光領域の面積を増大させ、サブピクセル開口率を向上させることができ、ひいては表示効果とユーザーエクスペリエンスを向上させることが可能となる。
【0042】
なお、
図4においてH1は第1支持部における第1サブ支持部の上方への摺動距離であり、H2は第2支持部における第1サブ支持部の下方への摺動距離であると、表示パネル支持部の総摺動距離はH1+H2となる。
図4では、サブピクセル、支持部の一部のみを示し、本発明の実施形態に係る表示パネルを一例として走査線およびデータ線のみを示すものである。具体的には、サブピクセル数、支持部数、走査線数およびデータ線数を必要に応じて設定してもよい。
【0043】
なお、本発明の実施形態に係る表示パネルは、液晶表示パネルである。その種類としては、ツイストネマチック(Twisted Nematic,TN)型、垂直配向(Vertical Alignment、VA)型、平面変換(In-Plane Switching、IPS)型やアドバンストスーパーディメンションスイッチ(AdvancedSuper Dimension Switch,ADS)型等の液晶表示パネルが挙げられる。
【0044】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4に示すように、各サブピクセル行5内の複数のサブピクセル4の色は同じである。
【0045】
これにより、異なる視点間でのクロストークが回避され、モアレも緩和される。
【0046】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4に示すように、サブピクセル行5は、赤色サブピクセル行16、青色サブピクセル行18および緑色サブピクセル行17を含む。
図2、
図3、
図4に示すように、赤色サブピクセル行16は、複数の1方向Xに沿って配列される赤色サブピクセルRを含み、緑色サブピクセル行17は、複数の1方向Xに沿って配列される緑色サブピクセルGを含み、青色サブピクセル行18は複数の1方向Xに沿って配列される青色サブピクセルBを含む。
【0047】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4、
図5に示すように、対向基板は遮光層を含む。遮光層は、複数の第1方向Xに延在する第1遮光部19のみを含む。
【0048】
アレイ基板上の第1遮光部19の正投影は、アレイ基板上の走査線2の正投影およびアレイ基板上の支持部9の正投影を覆う。
【0049】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4、
図5に示すように、赤色サブピクセル行16と青色サブピクセル行18との間の第1遮光部19の第2方向Yにおける幅は、赤色サブピクセル行16と緑色サブピクセル行17との間の第1遮光部19の第2方向Yにおける幅よりも大きい。
【0050】
かつ、赤色サブピクセル行16と青色サブピクセル行18との間の第1遮光部19の第2方向Yにおける幅は、青色サブピクセル行18と緑色サブピクセル行17との間の第1遮光部19の第2方向Yにおける幅よりも大きい。
【0051】
なお、
図2、
図3、
図4において破線で示した領域、すなわち、アレイ基板上の第1遮光部19の正投影が覆う領域である。
【0052】
なお、
図2、
図3、
図4、
図5におけるサブピクセルライン間の第1遮光部の寸法比率は実際の比率を示すものではなく、青色サブピクセルラインと赤色サブピクセルラインとの間の領域が大きいのは支持部の構成を明確にするためである。
【0053】
なお、
図5は対向基板の平面図である。対向基板は、
図5に示すように、遮光層の開口領域に配置されたカラーレジスト20をさらに含む。カラーレジスト20の色は、サブピクセルの色と1対1に対応する。すなわち、カラーレジスト20は、赤色レジストr、青色レジストbおよび緑色レジストgを含む。
【0054】
なお、従来では、対向基板遮光層のパターンは格子状であり、格子開口がサブピクセルに対応する透光領域に対応する。本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、対向基板の遮光層が第1方向に延在する第1遮光部のみを含み、すなわち第2方向に遮光部を設けないことにより、従来の格子状パターンの遮光層と比較してサブピクセルの開口率を向上させることができ、また、第1方向に延在する1行のサブピクセルの色が同一であるため、第2方向に延在する遮光部を設けなくても表示効果には影響を及ぼさない。
【0055】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4に示すように、アレイ基板上の支持部9の正投影は、隣接する青色サブピクセル行18と緑色サブピクセル行16との間に位置する。
【0056】
すなわち、本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、第1遮光部の第2方向Yにおける幅が広い領域に支持部が配置される。
【0057】
なお、緑色のサブピクセルの発光効率は、赤色および青色のサブピクセルよりも開口率により大きく影響する。したがって、本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、赤色サブピクセル行と青色サブピクセル行との間に第1遮光部の第2方向Yにおける幅が広い領域を設けることで、緑色サブピクセルに対する第1遮光部の第2方向Yにおける幅が大きくなる影響を回避することが可能となる。
【0058】
複数の支持部が第1支持部および第2支持部を含む場合、いくつかの実施形態において、
図4に示すように、隣接する青色サブピクセル行18と赤色サブピクセル行16との間に第1支持部10または第2支持部11が設けられる場合もある。
【0059】
または、複数の支持部が第1支持部および第2支持部を含む場合、いくつかの実施形態において、
図6に示すように、隣接する青色サブピクセル行18と赤色サブピクセル行16との間に第1支持部10および第2支持部11が設けられる場合もある。
【0060】
いくつかの実施形態において、
図4、
図6に示すように、第1支持部10における第1部分14の第2方向Yにおける長さh1は、第2支持部11における第2部分15の第2方向Yにおける長さh4と等しい。
【0061】
いくつかの実施形態において、
図4、
図6に示すように、第1支持部10における第2部分15の第2方向Yにおける長さh2は、第2支持部11における第1部分14の第2方向Yにおける長さh3と等しい。
【0062】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4、
図6に示すように、アレイ基板上の第2サブ支持部12の正投影は、アレイ基板上の第1サブ支持部13の正投影に対して対称である。
【0063】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4、
図6に示すように、アレイ基板上の支持部9の正投影のパターンは十字形である。
【0064】
なお、本発明の実施形態における十字状パターンとは、異なる方向に延在するストライプ状パターンが垂直に交差してなるパターンを意味する。
【0065】
図2、
図3、
図4、
図6に示すように、支持部に含まれる第1サブ支持部および第2サブ支持部は、延在方向が異なるストライプ状パターンであり、第1サブ支持部と第2サブ支持部とが垂直に交差して十字状のパターンを構成する。
【0066】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4、
図6に示すように、第1サブ支持部10の第2方向Yにおける幅は、第2サブ支持部11の第1方向Xにおける幅と等しい。
【0067】
いくつかの実施形態において、
図2、
図3、
図4、
図6に示すように、第1サブ支持部10の第1方向Xにおける長さは、第2サブ支持部11の第2方向Yにおける長さよりも長い。
【0068】
これにより、支持部の支持強度を第1方向に向上させることが可能となる。
【0069】
すなわち、支持部の支持強度が変化しない場合には、本発明の実施形態によって提供される第1サブ支持部および第2サブ支持部を設けることにより、第2サブ支持部の第2方向における長さを短くすることができ、これにより、支持部を覆う第1遮光層の第2方向における幅を小さくすることができ、サブピクセルの開口率を向上させることが可能となる。
【0070】
具体的な実施形態では、第1サブ支持部の第1方向における長さおよび第2サブ支持部の第1方向における長さは20μmであり、第1サブ支持部の第2方向における幅および第2サブ支持部の第1方向における幅は6μmである。第1遮光部の第1方向に延在するエッジと第1サブ支持部との間の最小距離は、5μm程度であってもよい。赤色サブピクセル行と青色サブピクセル行との間に位置する第1遮光部の第1方向における長さは44μm、第2方向の幅は10μmであり、第1遮光部第1方向に延在するエッジと第2サブ支持部との間の最小距離は、3μmである。第1支持部において、第1サブ支持部の上向きまたは下向きの摺動距離は12μmである。第2支持部において、第1サブ支持部の下向きの摺動距離は、12μmである。すなわち、支持部の摺動距離は24μmである。実際に設計する際には支持部の摺動距離は、表示パネルサイズと製品仕様テスト仕様で採用した外力の大きさ、受力面積を参考に設計する。第2サブ支持部の寸法設計は、支持部摺動距離、支持部接触支持力、支持部材料、高さなどを考慮して行う必要がある。具体的には、サブピクセル長を52um、ピクセルピッチを9.75μmとした場合に、本発明の実施形態によって提供される第1支持部および第2支持部の設計によれば、第1遮光部の第2方向における幅が最大30μmとなり、サブピクセルの平均開口率が50%以上であることが保証する。
【0071】
いくつかの実施形態において、
図1に示すように、対向基板7のアレイ基板1側と対向する表面に第1サブ支持部12が設けられる。
【0072】
第1サブ支持部13は、アレイ基板1に面する対向基板7の側の表面に設けられる。
【0073】
第2サブ支持部13は、対向基板7に面するアレイ基板1の側の表面に設けられる。
【0074】
いくつかの実施形態では、
図7、
図8に示すように、アレイ基板は、具体的には、
第1ベース基板21と、
対向基板に面した第1ベース基板の側に位置する第1導電層22と、
第1ベース基板から離れる第1導電層の側に位置する第2導電層23と、
第1導電層から離れる第2導電層の側に位置するピクセル電極層24と、を含む。
【0075】
前記第1導電層22は、データ線48と、データ線に電気的に接続される駆動トランジスタの第1極36とを含む。
【0076】
前記第2導電層23は、駆動トランジスタの第2極37を含む。
【0077】
前記ピクセル電極層24は、サブピクセルと1対1で対応する複数のピクセル電極47を含み、前記ピクセル電極は、駆動トランジスタの第2極に電気的に接続される。
【0078】
すなわち、本発明の実施形態では、駆動トランジスタの第2極とデータ線とを異なる導電層に設けることにより、第1ベース基板上の駆動トランジスタの第2極の正投影のエッジと第1ベース基板上のデータ線の正投影のエッジとの間の距離を小さくしても、駆動トランジスタの第2極とデータ線との短絡を招くことなく、アレイ基板のレイアウトを簡素化することが可能となる。
【0079】
なお、
図8は、例えば
図7中のAA′に沿った断面図であってもよい。
【0080】
いくつかの実施形態において、走査線の幅は2.5μm-3.5μmであり、ゲート導電層の材料の抵抗率が小さいほど走査線を広く設定することができ、ゲート導電層の材料の抵抗率選択は0.07方抵抗(Ω/□)~0.1Ω/□である。
【0081】
いくつかの実施形態において、データ線の幅は1.5μm~1.8μmである。走査線と重なる領域での断線を防止するため、走査線と重なる領域では補償幅を0.5μmとする。
【0082】
いくつかの実施形態において、第1ベース基板上の駆動トランジスタの第2極の正投影のエッジと第1ベース基板上のデータ線の正投影のエッジとの間の最小距離は、0.8μm~1μmである。
【0083】
いくつかの実施形態において、駆動トランジスタの第2極の幅は4.3μm~6.65μmである。
【0084】
いくつかの実施形態において、
図7、
図8に示すように、アレイ基板は、第1基板21と第1導電層22との間に位置する活性層26をさらに含む。
【0085】
前記活性層26は、サブピクセルと1対1で対応する複数の活性層のパターンを含む。
【0086】
図10に示すように、活性層26のパターンは、第1基板の正投影形状にコーナーを有し、コーナーにおいて第1ベース基板上の活性層のパターンの正投影の形状に第1溝を有する。
【0087】
いくつかの実施形態において、活性層の材料は、例えばポリシリコンを含んでもよい。活性層は、半導体領域および導体化領域を含む。具体的な実施形態では、例えば自己整合プロセスを用いて低温ドーピングにより導体化領域を形成することができ、ドーピング精度を確保するためには、第1ベース基板上の活性層の正投影のエッジと第1ベース基板上の走査線の正投影のエッジとの距離が1μm~1.5μmであり、活性層コーナー形状精度を確保するためには、コーナーにおいて露光補償設計、すなわち1μm以下掘削して第1溝を形成する必要がある。
【0088】
いくつかの実施形態において、
図7、
図8に示すように、アレイ基板はさらに、
活性層26と第1の下地基板21との間に位置する遮光層25と、
遮光層25と活性層26との間に位置するバッファ層40と、
活性層26と第1導電層22に位置するゲート導電層27と、
活性層26とゲート導電層27との間に位置するゲート絶縁層35と、
ゲート導電層27と第1導電層2との間に位置する第1層間絶縁層29と、
第1導電層22と第2導電層23との間に位置する第2層間絶縁層31と、
第2導電層23とピクセル電極層24との間に位置する第1パッシベーション層33とを含む。
【0089】
前記ゲート導電層27は、駆動トランジスタの制御電極39および走査線を含む。
【0090】
駆動トランジスタの第2極は、第2層間絶縁層、第1層間絶縁層およびゲート絶縁層を貫通する第1ビア32を介して活性層26と接触する。
【0091】
ピクセル電極は、第1パッシベーション層33を貫通する第2ビア34を介して駆動トランジスタの第2極と接触する。
【0092】
駆動トランジスタの第1極は、第1層間絶縁層およびゲート絶縁層の第3ビア30を貫通する第3ビア30を介して活性層と接触する。
【0093】
なお、遮光層は、駆動トランジスタのチャネル領域を遮蔽するために用いられる。
【0094】
いくつかの実施形態において、第1ビアのサイズは、1.5μm~2.5μmである。
【0095】
いくつかの実施形態において、第2ビアのサイズは、2.5-3.5μmである。
【0096】
いくつかの実施形態において、第3ビアのサイズは、1.5μm~2.5μmである。
【0097】
ビアエッチングの残留を回避するために、いくつかの実施形態において、第1ベース基板上の第2ビアの正投影のエッジとベース基板上の第1ビアの正投影のエッジとの間の最小距離が0.35μm以上0.7μm以下である。
【0098】
走査線に第1ビアが接続されて駆動トランジスタの制御電極が第2極と短絡されることを防止する。いくつかの実施形態において、第1ベース基板上の第2ビアの正投影のエッジと第1ベース基板上の駆動トランジスタの制御電極の正投影のエッジとの間の最小距離は、1μm以上2μm以下である。
【0099】
いくつかの実施形態において、
図7、
図17に示すようにアレイ基板は、ピクセル電極層24の第2導電層23から離間する側に位置する共通電極層28をさらに含み、前記共通電極層28は、共通電極38を含む。
【0100】
第2パッシベーション層41は、共通電極層28とピクセル電極層24との間に位置する。
【0101】
いくつかの実施形態において、
図19に示すように、ゲート導電層27は、共通電極線46をさらに含む。
【0102】
前記共通電極線46は、共通電極38と電気的に接続され、前記共通電極線は、隣接する青色サブピクセル行と赤色サブピクセル行との間に配置される。
【0103】
具体的な実施形態では、例えば青色サブピクセル行と赤色サブピクセル行との間の支持部に対応する領域に共通電極線を設けてもよく、共通電極線の配置が表示パネルの開口率に影響を与えることを回避することが可能である。
【0104】
いくつかの実施形態において、第2導電層23は、接続電極49をさらに含み、接続電極49は、第2層間絶縁層を貫通する第4ビア50を介して共通電極線46と電気的に接続される。共通電極38は、第2パッシベーション層を貫通する第5ビア52および第1パッシベーション層を貫通する第6ビア51を介して接続電極49に電気的に接続される。第1基板上の第4ビア、第5ビアおよび第6ビアの正投影は、重なる。
【0105】
なお、ピクセル電極層および共通電極層は、透過率の高い材料を採用してもよい。ピクセル電極層および共通電極層は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)を含んでいてもよい。すなわち、アレイ基板にITO層を2層設けてもよい。第1層のITOがピクセル電極層として機能することにより、ビア数を削減し、開口率を向上させることが可能となる。
【0106】
具体的には、ピクセルPitchを例えば9.75μmとすることができ、この場合、共通電極の切り欠きにおけるアスペクト比が4.8μm/4.95μm、すなわち、ピクセルの透光領域全体に配置された共通電極を4.8μm空けることが可能となる。
【0107】
なお、
図9~
図18は、それぞれ
図7に示す領域に対応する遮光層25、活性層26、ゲート導電層27、第1層間絶縁層29、第1導電層22、第2層間絶縁層31、第2導電層23、第1パッシベーション層33、ピクセル電極層24、共通電極層28のパターンである。
図20~
図27は、
図19に示す領域に対応するゲート導電層27、第2層間絶縁層31、第2導電層23、第1パッシベーション層33、ピクセル電極層24、第2パッシベーション層41、共通電極層28のパターンである。ここで、
図12、
図14、
図16、
図21、
図23、
図25は、それぞれ各絶縁層のビアのパターンのみを示すものである。
図19に対応する活性層のパターンは
図10を参照し、
図19に対応する第1導電層22のパターンは
図13を参照する。
【0108】
次に、第2サブ支持部をアレイ基板の対向基板側に設ける例として、本発明の実施形態によって提供される表示パネル内のアレイ基板におけるアレイ基板の製造方法について説明する。アレイ基板の製造方法は、以下のステップを含む。
【0109】
S101、第1の基板上に遮光層材料を堆積し、パターニング工程を用いて遮光層のパターンを形成する。
【0110】
S102、半導体材料を堆積し、エッチングして活性層のパターンを形成する。
【0111】
S103、半導体材料を堆積し、エッチングして活性層のパターンを形成する。
【0112】
S103、堆積ゲート絶縁層材料、ゲート絶縁層を形成する。
【0113】
S104、ゲート金属材料を堆積し、ゲート金属層が形成されたパターンをエッチングし、半導体セルフアラインドーピング工程を行って活性層に導体化領域を形成する。
【0114】
S105、第1層間絶縁層材料を堆積し、エッチングして第3ビアを形成する。
【0115】
S106、金属材料を堆積して第1導電層を形成し、エッチングして第1導電層のパターンを形成する。
【0116】
S107、第2層間絶縁層材料を堆積し、エッチングして第1ビアを形成する。
【0117】
S108、金属材料を堆積して第2導電層を形成し、エッチングして第2導電層のパターンを形成する。
【0118】
S109、第1パッシベーション層の材料を堆積して、第1パッシベーション層を形成し、露光工程を用いて第2ビアを形成する。
【0119】
S110、ITOを堆積してピクセル電極層を形成し、エッチングしてピクセル電極を形成する。
【0120】
S111、第2パッシベーション層の材料を堆積し、第2パッシベーション層を形成し、エッチングして周辺領域のビアを形成する。
【0121】
S112、ITOを堆積して共通電極層を形成し、エッチングして共通電極のパターンを形成する。
【0122】
S113、第2サブ支持部材料を堆積し、エッチングして第2サブ支持部のパターンを形成する。
【0123】
本発明の実施形態によって提供される表示装置は、
図27に示すように、本発明の実施形態によって提供される表示パネル42を含む。
【0124】
いくつかの実施形態において、
図27に示すように、表示装置は、表示パネルの出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造43をさらに含む。
【0125】
前記シリンドリカルレンズは、アレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、
図27に示すように、表示装置は、
表示パネル42とシリンドリカルレンズ43との間に位置する透光スペーサ層44と、
シリンドリカルレンズ45の透光スペーサ層44から離れる側に位置する平坦層45とをさらに含む。
【0127】
いくつかの実施形態において、表示パネルが液晶表示パネルである場合、表示装置は、例えば、例えば、表示パネルから離れたシリンドリカルレンズ構造のバックライトモジュールをさらに含む。
【0128】
いくつかの実施形態において、表示装置は、
ユーザーの目が表示装置における注視領域をリアルタイムで特定するための人眼追跡システム(eye-tracking)をさらに含む。
【0129】
これにより、決定されたユーザーの目に基づいて、表示装置の注視領域における注視領域に対応するピクセル・アイランドの各サブピクセルの表示情報を決定することが可能となる。
【0130】
具体的には、ピクセル・アイランド(2次元画像(2D)として表示可能な1つのサブピクセル)内でサブピクセル細分化を行うため、3次元画像(3D)表示モードにおいても2D表示と同様の解像度を維持することができ、目の追跡(eye-tracking)を組み合わせることで大画角の多視点(view)表示が可能となり、より高いピクセル密度(ppi)の3D表示が可能となり、情報量が多く隣接する視点間での色クロストークも低減され、ユーザーによる立体画像視聴時の眩しさやユーザーエクスペリエンスも向上する。表示装置にシリンドリカルレンズアレイを設ける場合、シリンドリカルレンズアレイは、ピクセル・アイランド内のサブピクセルに対するピクセルマッピングだけでなく、ピクセル・アイランドの出射光線も光場変調することにより、最終的なピクセル・アイランドの出射光線が複数の視点を形成して光場3D表示が可能となる。
【0131】
本発明の一実施例によるディスプレイ装置は、携帯電話、タブレット、テレビ、モニター、ノート型パソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなどのディスプレイ機能を含む任意の製品または部品である。表示装置のその他の必要不可欠な構成要素は、当業者には理解されるべきであり、ここでは言及せず、本発明の制限としてもよい。この表示装置の実施形態は、上述した表示パネルの実施形態を参照することができ、重複部分については省略する。
【0132】
以上説明したように、本発明の実施形態によって提供される表示パネルすなわち、表示装置において、各支持部は、異なる基板に設けられ、延在する方向が異なる第1サブ支持部および第2サブ支持部を含み、第1サブアレイ基板上の支持部の正投影は、第2サブアレイ基板上の支持部の正投影を第1部分および第2部分に分割し、すなわち、第1サブ支持部は、第2サブ支持部に対して一定の摺動距離を有し、これによって、表示パネルの製造工程における摺動によって第1サブ支持部や第2サブ支持部が残りのフィルム層を傷付けることを回避する。ここで、第1支持部の上方摺動距離は、第1支持部における第1部分の第2方向の長さと第2サブ支持部の第2方向における幅との和であるとともに、第2支持部の下方摺動距離は、第2支持部における第2部分の第2方向の長さと第2サブ支持部の第2方向における幅との和である。各支持部における第1部分の第2方向の長さが第2部分の第2方向の長さと等しい場合に比べ、支持部の上方摺動および下方摺動距離を長くしてもよい。また、表示パネルは、第1支持部と第2支持部の2種類の支持部を備えているため、各支持部における第1部分の第2方向の長さが第2部分の第2方向の長さと等しい場合と比較して、支持部全体の摺動距離を長くすることも可能である。このように本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、支持部のスライド距離を変更することなく、支持部を覆う表示パネルの遮光領域の第2方向の長さを短くすることができ、サブピクセル透光領域の面積を増大させ、サブピクセル開口率を向上させることができ、ひいては表示効果とユーザーエクスペリエンスを向上させることが可能となる。
【0133】
本発明の好適な実施形態について説明したが、当業者が基本的な創造性概念を理解すると、これらの実施形態はさらに変更および修正されうる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好適な実施形態および本発明の範囲内にあるすべての変更および修正を含むものと解釈されることを意図する。
【0134】
当業者は、本発明の実施形態の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更および変形が可能であることは明らかである。このように、本発明の実施形態におけるこれらの変形および変形が、本発明の請求項およびそれと同等の技術的範囲内にある場合には、本発明もこれらの変形および変形を含むことを意図する。
【国際調査報告】