(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】二区画式フェイスマスク
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512091
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 US2022043827
(87)【国際公開番号】W WO2023044021
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】ウォール, マイケル
【テーマコード(参考)】
3B211
【Fターム(参考)】
3B211CE01
3B211CE02
(57)【要約】
フィルタリングフェイスマスクが開示されている。フェイスマスクは、第一の材料の使用者の鼻孔を覆うように構成された上部、第二の材料の使用者の口を覆うように構成された下部、及び、上部と下部を分離するように構成された仕切りを有するマスク本体を含む。第一の材料、第二の材料、又はその両方にはろ過材料が含まれている。フェイスマスクは、サンプル収集材料を含んでもよい。サンプル収集材料は、挿入物として設けられてもよい。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスク本体と、仕切りと、を備えるフィルタリングフェイスマスクであって、
前記マスク本体は、第一の材料でできた上部であって、使用者の鼻孔を覆うように構成された上部、及び、第二の材料でできた下部あって、前記上部と結合され、使用者の口を覆うように構成された下部を有し、
前記第一の材料、又は前記第二の材料、又はその両方がフィルター材料を含み、
前記仕切りは、前記マスク本体を前記上部と前記下部に分割する、フィルタリングフェイスマスク。
【請求項2】
前記第一の材料が、前記第二の材料よりも高い圧力降下を示す、請求項1に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項3】
さらにサンプル収集材料を含む、請求項1又は2に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項4】
前記サンプル収集材料が、静電荷を有する不織布フィルター層を含む、請求項3に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項5】
前記不織布フィルター層が、疎水性である、請求項4に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項6】
前記サンプル収集材料が、取り外し可能な挿入物を形成する、請求項3~5のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項7】
前記取り外し可能な挿入物が、前記仕切り内又は前記仕切り上に配置されている、請求項6に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項8】
前記サンプル収集材料が、50mm
2~500mm
2、75mm
2~400mm
2、又は100mm
2~300mm
2の面積を有する主要面を有する、請求項3~7のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項9】
前記サンプル収集材料が、前記上部、前記下部、前記仕切り、又はその組み合わせの少なくとも一部を形成する、請求項3~8のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項10】
フラットフォールドマスクである、請求項1~9のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項11】
上部及び下部を含むマスク本体であって、前記上部、又は前記下部、又はその両方がフィルター材料を含むマスク本体と、
サンプル収集材料を含む挿入物と、
を備える、フィルタリングフェイスマスク。
【請求項12】
前記上部が、使用者の鼻に適合するように構成された上部区画を形成する、請求項11に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項13】
前記挿入物が、前記上部区画内に配置されている、請求項12に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項14】
前記挿入物が、前記マスク本体を前記上部と前記下部に分割する仕切りを形成する、請求項11又は12に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項15】
前記挿入物が、前記マスク本体に取り外し可能に取り付けられている、請求項11~14のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項16】
前記サンプル収集材料が、50mm
2~500mm
2、75mm
2~400mm
2、又は100mm
2~300mm
2の面積を有する主要面を有する、請求項11~14のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項17】
第一の部分が第一の材料ででき、前記第二の部分が第二の材料でできており、前記第一の材料が、前記第二の材料よりも高い圧力降下を示す、請求項10~16のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項18】
前記サンプル収集材料が、静電荷を有する不織布フィルター層を含む、請求項10~17のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項19】
前記不織布フィルター層が、疎水性である、請求項18に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【請求項20】
フラットフォールドマスクである、請求項10~19のいずれか一項に記載のフィルタリングフェイスマスク。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[0001] 本出願は、2021年9月16日に提出された米国仮特許出願番号63/245,021の優先権を主張し、その内容はここに全て組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002]呼吸器は、一般的に少なくとも2つの一般的な目的のために人の呼吸器官に装着される。(1)不純物や汚染物質が使用者の呼吸器系に入るのを防ぐため、及び(2)使用者が吐き出す病原体や他の汚染物質に他の人や物がさらされるのを防ぐため。最初の状況では、呼吸器は空気中に使用者に有害な粒子(例えば、病原体)を含む環境で装着される。2番目の状況では、呼吸器は他の人や物への汚染のリスクがある環境で、例えば、使用者の体内に存在する病原体から他者を守るために装着される。
【0003】
[0003]これらの目的のいずれか(又は両方)を満たすために設計されたさまざまな呼吸器がある。いくつかの呼吸器は、「フィルタリングフェイスピース」として分類されている。これはマスク本体自体がフィルタリングメカニズムとして機能するためである。ゴムやエラストマー製のマスク本体を使用し、取り付け可能なフィルターカートリッジ(Yuschak et al.による米国再発行特許第39,493号に記載されているものなど)やインサート成形されたフィルター要素(Braunによる米国特許第4,790,306号に記載されているものなど)と組み合わせる呼吸器とは異なり、フィルタリングフェイスピース呼吸器は、フィルター媒体がマスク本体の大部分を覆うように設計されているため、フィルターカートリッジの取り付けや交換の必要がない。これらのフィルタリングフェイスピース呼吸器は一般的に、成形された呼吸器とフラットフォールド呼吸器の2つの構成で提供される。
【0004】
[0004]成形されたフィルタリングフェイスピース呼吸器は、通常、熱結合繊維の不織布又は網目状プラスチックメッシュを使用してマスク本体にカップ形状の構成を提供している。成形された呼吸器は、使用中及び保管中に同じ形状を維持する傾向がある。したがって、これらの呼吸器は保管や出荷のために平らに折りたたむことができない。成形されたフィルタリングフェイスピース呼吸器を開示する特許の例には、Kronzer et al.による米国特許第7,131,442号、Angadjivand et al.による米国特許第6,923,182号、米国特許第6,041,782号、Dyrud et al.による米国特許第4,807,619号、Bergによる米国特許第4,536,440号がある。
【0005】
[0005]フラットフォールド呼吸器は、その名が示すように、出荷や保管のために平らに折りたたむことができる。また、それは、使用時にはカップ形状の構成に開くことができる。フラットフォールド呼吸器の例は、Bostock et al.による米国特許第6,568,392号及び米国特許第6,484,722号、Chenによる米国特許第6,394,090号に示されている。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本開示は一般的に医学、及び全体的な個人、産業、環境衛生に関連している。より具体的には、本開示はフィルタリングフェイスマスクに関するものである。フィルタリングフェイスマスクは、空中の病原体や他の空中汚染物質から使用者を保護するために使用されてもよい。フィルタリングフェイスマスクは、使用者の体内に存在し、呼気によって空中になる可能性のある病原体から他者を保護するために使用されてもよい。
【0007】
[0007]一つの態様において、本開示は、使用者の鼻孔を覆うように構成された第一の材料の上部、使用者の口を覆うように構成された第二の材料の下部、及び上部と下部を分離するように構成された仕切りを含むフェイスマスクに関するものである。第一の材料、第二の材料、又はその両方には、フィルター材料が含まれている。フェイスマスクには、サンプル収集材料が含まれていてもよい。サンプル収集材料は、挿入物として提供されてもよい。
【0008】
[0008]研究によると、呼吸器系の病原体は主に鼻孔を通して吐き出される呼気によって広がる。しかし、フェイスマスクの呼吸性は使用者にとって主要な懸念事項であり、使用遵守の主要な要因である。自己保護を求め、他者を保護したいと考える人々は、最も多くの汚染物質をフィルタリングしながら呼吸しやすいマスクを求めるだろう。個人が呼吸する空気の流れ、温度、湿度は、マスクを着用しているときの使用者体験に影響を与える。
【0009】
[0009]COVIDのような病原体は、鼻腔に存在するACE2受容体を介して体に攻撃することができる。このような方法で病原体が入ることから鼻腔を特に保護する必要がある。
【0010】
[0010]したがって、病原体の拡散を減少又は防止し、呼吸性を向上させてマスクの使用を増やすことができるフェイスマスクを開発する継続的なニーズが存在する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】一実施形態におけるフィルタリングフェイスマスクの透視図である。
【
図1B】
図1Aのフィルタリングフェイスマスクの側面断面図である。
【
図1C】
図1Aのフィルタリングフェイスマスクの上面断面図である。
【
図2】
図1Aのフィルタリングフェイスマスクのための仕切りの平面図である。
【
図3】
図1Aのフィルタリングフェイスマスクのための挿入物を含む仕切りの平面図である。
【定義】
【0012】
[0016]ここで使用される全ての科学的及び技術的用語は、特に指定されていない限り、業界で一般的に使用される意味を持つ。ここで提供される定義は、ここで頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするためのものであり、本開示の範囲を制限するものではない。
【0013】
[0017]ここで提供される全ての見出しは、読者の便宜のためのものであり、特にそう指定されている場合を除いて見出しに続くテキストの意味を制限するために使用されるべきではない、。
【0014】
[0018]ここで使用される「すなわち(i.e.)」は、ラテン語のフレーズid estの略であり、「すなわち(that is)」という意味である。一方、「例えば(e.g.)」はラテン語のフレーズexempli gratiaの略であり、「例えば(for example)」という意味である。
【0015】
[0019]ここで「約(about)」という用語は、技術者が予想する通常の測定値の変動を含む数値値と共に使用され、「およそ(approximately)」と同じ意味を持ち、典型的な誤差の範囲(例えば、±5%の範囲)をカバーすることが理解されている。さらに、特に指示がない限り、数量を表す全ての数字、及び仕様書及び請求項における方向/向き(例えば、垂直、水平、平行、垂直など)を表す全ての用語は、「約」という用語によって全ての場合で修正されると理解される。
【0016】
[0020]「a」、「an」、「the」という用語は、単数の実体だけを指すのではなく、特定の例が説明のために使用される一般的なクラスを含むことを意図している。
【0017】
[0021]「a」、「an」、「the」という用語は、「少なくとも一つの(at least one)」という用語と交換可能に使用される。リストに続く「少なくとも一つの」と「少なくとも一つを含む」というフレーズは、リスト内のアイテムのいずれか一つ及びリスト内の2つ以上のアイテムの任意の組み合わせを指す。
【0018】
[0022]ここで使用される「又は」は、内容が明らかに異なる場合を除き、通常の意味を含む「及び/又は」として一般的に使用される。「及び/又は」という用語は、リストされた要素の一つ又は全て、又はリストされた要素の任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
【0019】
[0023]ここで端点によって数値範囲を述べることは、その範囲内に含まれる全ての数字を含む(例えば、1から5には1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などが含まれ、10以下には10、9.4、7.6、5、4.3、2.9、1.62、0.3などが含まれる)。特定の値までの範囲又は少なくとも特定の値の範囲が示されている場合、その値は範囲内に含まれる。
【0020】
[0024]ここで使用される「have」、「having」、「include」、「including」、「comprise」、「comprising」などの用語は、そのオープンな意味で使用され、一般的には「含むがこれに限定されない」という意味である。ここで、「本質的に構成される」、「構成される」などの用語が「含む」などの用語に含まれることが理解される。ここで使用される「本質的に構成される」とは、組成物、製品、方法などに関連して、組成物、製品、方法などの成分が列挙された成分に限定され、組成物、製品、方法などの基本的かつ新規な特性に実質的な影響を与えない他の成分を含まないことを意味する。
【0021】
[0025]「好ましい(preferred)」と「好ましくは(preferably)」という言葉は、特定の状況下で特定の利点を提供する可能性のある実施形態を指す。しかし、同じ又は他の状況下で他の実施形態も好ましい場合がある。さらに、一つ以上の好ましい実施形態の言及は、他の実施形態が有用でないことを意味するものではなく、開示の範囲から他の実施形態を除外する意図はない。
【0022】
[0026]ここで参照される任意の方向、例えば「前面」、「背面」、「上部」、「下部」、「左」、「右」、「上部」、「下部」などの方向や方向性は、図に対する明確な参照のためにここで説明されており、実際のデバイスやシステム、又はデバイスやシステムの使用に制限されるものではない。ここで説明されているデバイスやシステムは、多くの方向や方向性で使用される可能性がある。
【0023】
[0027]ここで参照される任意の方向、例えば「上部」、「下部」、「左」、「右」、「上部」、「下部」などの方向や方向性は、図に対する明確な参照のためにここで説明されており、実際のデバイスやシステム、又はデバイスやシステムの使用に制限されるものではない。ここで説明されているデバイスやシステムは、多くの方向や方向性で使用される可能性がある。
【0024】
[0028]用語「下流」と「上流」は、デバイスを通る呼気の流れの方向に基づいた相対的な位置を指す。例えば、デバイスの最も上流にある要素は空気の入口要素であり、最も下流にある要素は呼気の出口要素である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[0029]フィルタリングフェイスマスク(すなわち、呼吸保護デバイス)が、ここで開示される。本開示のフィルタリングフェイスマスクは、吸気又は呼気の空気からウイルスなどの病原体を効果的にフィルタリングすることができる。本開示のフィルタリングフェイスマスクは、さらに、呼気から採取されたサンプルを捕捉することができ、そのサンプルは検査に使用される可能性がある。
【0026】
[0030]研究によると、いくつかの呼吸器系の病原体は、主に鼻孔を通して吐き出される呼気によって広がる。COVIDウイルスのような病原体は、鼻腔に存在するACE2受容体を介して体に攻撃することができる。したがって、外部からの病原体が入ることから鼻腔を保護すると同時に、感染した人の鼻腔から可能性のある病原体が出ていくことから他者を保護する必要がある。
【0027】
[0031]フェイスマスクに通常使用されるフィルター材料、例えばエレクトレットは、空気の流れが遅いときに最も良い性能を発揮し、エレクトレット材料の電気的な荷電が病原体を引き寄せて捕捉するのにより良く機能する。呼気の勢いが減少すると、エレクトレットの捕捉性能が向上する。
【0028】
[0032]フェイスマスクの呼吸性は使用者にとって主要な懸念事項であり、使用遵守の主要な要因である。人々は、快適な呼吸を可能にするフェイスマスクを着用する可能性が高い。自己保護を求め、他者を保護したいと考える人々は、最も多くの汚染物質をフィルタリングしながら呼吸しやすいマスクを求めるだろう。
【0029】
[0033]一実施形態によると、ここに開示されているフィルタリングフェイスマスクは、顔に密着する適合感と空中粒子の効率的なろ過を実現する。フェイスマスクは、上部(上部区画を形成)、下部(下部区画を形成)、及び上部と下部を分離する仕切りを含む。上部は第一の材料で作られ、下部は第二の材料で作られている。いくつかの実施形態では、第二の材料は第一の材料と異なる。仕切りは、第一の材料、第二の材料、又は第一及び第二の材料と異なる第三の材料で作られていてもよい。いくつかの実施形態では、フィルタリングフェイスマスクにはサンプル収集材料も含まれている。いくつかの実施形態では、フェイスマスクはフラットフォールドマスクとして構築されている。いくつかの実施形態では、フェイスマスクは成形マスクとして構築されている。
【0030】
[0034]一実施形態によると、上部は使用者の鼻孔に密着する適合感を提供する。上部は、使用者の肌の表面とマスクの間の隙間や開口部を通じて空気が流れるのを減少又は防止するために、使用者の肌の表面と密封するように設計されていてもよい。使用者の肌に密着する適合感を形成することは、空気の流れをマスク材料を通じて導くのに役立つことがある。
【0031】
[0035]一実施形態によると、上部は第一の材料で作られ、下部は第二の材料で作られている。第一及び第二の材料は、同じ材料又は異なる材料であってもよい。いくつかの実施形態では、第二の材料は第一の材料と異なる。第一の材料は、第二の材料よりも多孔性が低く、又は密度が低いことがある。第一の材料は、第二の材料よりも高い圧力降下を有することがある。仕切りは、第一の材料、第二の材料、又は第一及び第二の材料と異なる第三の材料で作られることがある。いくつかの実施形態では、仕切りは第二の材料又は第一の材料よりも低い圧力降下を有する第三の材料で作られている。
【0032】
[0036]ここでの圧力降下の言及は、85L/分の流量でNIOSH-42CFR84に従って測定された圧力降下を意味することを意図している。フィルター材料を通る圧力降下は、流量が高いほど自然に高く、流量が低いほど低くなることに注意すべきである。材料が吸気と呼気の圧力降下が異なる場合、ここでは呼気の圧力降下を言及している。ここで説明されているようなフィルタリングフェイスマスクに適したフィルター材料は、通常、85L/分の流量で10Pa~400Paの範囲の圧力降下を有する。例えば、NIOSH基準によるN95材料は、85L/分の流量で最大呼気圧力降下が245Pa以下、最大吸気圧力降下が343Pa以下である。
【0033】
[0037]一実施形態によると、第一の材料と第二の材料は、10Pa~300Pa、10Pa~200Pa、10Pa~100Pa、10Pa~50Pa、10Pa~40Pa、12Pa~25Pa、10Pa~20Pa、又は12Pa~20Paの範囲の圧力降下を有する。全体的な範囲内で、上部を構築するために使用される第一の材料は、下部を構築するために使用される第二の材料よりも高い圧力降下を有することがある。例えば、いくつかの実施形態では、第一の材料は10Pa~300Pa、10Pa~200Pa、12Pa~100Pa、12Pa~50Pa、12Pa~40Pa、12Pa~25Pa、又は12Pa~20Paの圧力降下を有する。第二の材料は、第一の材料よりも低い圧力降下を有することができる。第二の材料は、10Pa~300Pa、10Pa~200Pa、10Pa~100Pa、10Pa~50Pa、10Pa~40Pa、10Pa~25Pa、又は10Pa~20Paの圧力降下を有することができる。いくつかの実施形態では、上部を構築するために使用される第一の材料はN95様の材料(N95材料を含む)である。さまざまな材料の圧力降下は、空気の流れを望ましいパターンに導き、サンプル収集材料でのサンプル収集を改善するために選択されることができる。例えば、下部と仕切りのサンプル収集材料挿入物の圧力降下は、上部と仕切りの残りの部分よりも低いため、空気がサンプル収集材料と下部を通りやすくなる。下部をより軽く、より呼吸しやすい材料で作ることは、口呼吸を容易にし、上部区画に冷たいろ過された空気を導入することで、使用者の快適さを向上させることができる。上部をより重く、圧力降下が高い材料で作ることは、鼻呼吸からの空気の流れを遅くし、より多くの空気を仕切りとサンプル収集材料を通過させるため、サンプル収集材料による捕捉を改善する。仕切りと下部を通じて吸い込まれる空気は、少なくとも2層の材料を通過するため、二重にろ過される。
【0034】
[0038]第一の材料、第二の材料、又は第一及び第二の材料のいずれかは、層状の材料であってもよい。ある実施形態において、第一及び第二の材料は少なくとも一つのろ過層を含む。ろ過層は通常、望ましいろ過効果を達成するために選ばれる。ろ過層は一般に、通過する気体流から高い割合の粒子や他の汚染物質を除去する。繊維フィルター層の場合、選択される繊維はろ過されるべき物質の種類に依存し、通常は成形操作中に一緒に結合しないように選ばれる。示されているように、ろ過層はさまざまな形状や形態であり、通常は約0.2ミリメートル(mm)から1センチメートル(cm)の厚さを有し、より一般的には約0.3mmから0.5cmであり、一般的な平面ウェブであるか、又は拡張された表面積を提供するために波形にされることがある。例えば、Braun et al.による米国特許第5,804,295号及び第5,656,368号を参照。ろ過層はまた、接着剤又は他の手段によって結合された複数のろ過層を含むことがある。ろ過層を形成するために知られている(又は後に開発された)基本的に任意の適切な材料がろ過材料として使用されてもよい。Wente, Van A.による「Superfine Thermoplastic Fibers」、48 Indus. Engn. Chem.、1342 et seq.(1956)に教示されているような溶融吹き付け繊維のウェブ、特に永続的に電気的に荷電された(エレクトレット)形態のウェブは特に有用である(例えば、Kubik et al.による米国特許第4,215,682号を参照)。これらの溶融吹き付け繊維は、有効繊維径が約20マイクロメートル(μm)未満のマイクロファイバーであることができる(「ブローンマイクロファイバー」(BMF)として参照される)、通常は約1から12μmである。有効繊維径は、Davies, C. N.による「The Separation Of Airborne Dust Particles」、Institution Of Mechanical Engineers, London, Proceedings 1B, 1952に従って決定されることができる。特に好ましいのは、ポリプロピレン、ポリ(4-メチル-1-ペンテン)、及びそれらの組み合わせから形成された繊維を含むBMFウェブである。van Turnhoutによる米国再発行特許第31,285号に教示されているような電気的に荷電されたフィブリル化フィルム繊維も適切であることができるし、ロジンウール繊維ウェブ及びガラス繊維又は溶液吹き付け、又は静電噴霧繊維のウェブ、特にマイクロフィルム形態で、も適切である。電気的な荷電は、Eitzman et al.による米国特許第6,824,718号、Angadjivand et al.による米国特許第6,783,574号、Insley et al.による米国特許第6,743,464号、Eitzman et al.による米国特許第6,454,986号及び米国特許第6,406,657号、及びAngadjivand et al.による米国特許第6,375,886号及び米国特許第5,496,507号に開示されているように、繊維を水と接触させることによって繊維に与えられることができる。電気的な荷電はまた、Klasse et al.による米国特許4,588,537に開示されているようにコロナ充電によって、又はBrownによる米国特許第4,798,850号に開示されているようにトライボ充電によって繊維に与えられることができる。また、Rousseau et al.による米国特許第5,908,598号に見られるように、水力充電プロセスを通じて生成されたウェブのろ過性能を向上させるために、繊維に添加剤を含めることができる。特に、フッ素原子は、油性ミスト環境でのろ過性能を向上させるために、フィルター層の繊維の表面に配置されることができる。例えば、Jones et al.による米国特許第6,398,847号、米国特許第6,397,458号、及び米国特許第6,409,806号を参照。エレクトレットBMFろ過層の典型的な基本重量は約10から100グラム/平方メートルである。例えば、'507 Angadjivand et al.特許に記載されている技術に従って電気的に荷電され、Jones et al.特許に記載されているようにフッ素原子を含む場合、基本重量は約20~40g/m2及び約10~30g/m2であることができる。
【0035】
[0039]第一の材料又は第二の材料のいずれか、又はその両方は、さらにプレフィルター層を含むことがある。プレフィルター層は、ろ過層に隣接して配置される層であり、追加のろ過機能を提供することができる。いくつかの実施形態では、プレフィルター層は使用者の顔とろ過層の間に配置される。いくつかの実施形態では、プレフィルター層は使用者の視点から見たときにろ過層の外側に配置される。さらに、活性炭などの吸着材料が、ろ過構造を構成する繊維やさまざまな層の間に配置されてもよい。さらに、別々の粒子ろ過層が吸着層と組み合わせて使用され、粒子と蒸気の両方のろ過を提供することができる。ろ過構造には、カップ形状の構成を提供するのを助ける一つ以上の硬化層が含まれてもよい。
【0036】
[0040]第一の材料又は第二の材料のいずれか、又はその両方は、さらにサポート層(例えばカバーウェブ)を含むことがある。例えば、内側のカバーウェブは使用者の顔に接触する滑らかな表面を実現するために使用されることができ、外側のカバーウェブはマスク本体の緩い繊維を閉じ込めるため、又は美観上の理由で使用されることができる。カバーウェブは通常、ろ過構造に顕著なろ過利益を実現しないが、ろ過層の外側(又は上流側)に配置された場合、プレフィルターとして機能することがある。適切な快適さを得るために、内側のカバーウェブは比較的低い基本重量を持ち、比較的細い繊維から形成されることが好ましい。より具体的には、カバーウェブは約5~50g/m2(通常は10~30g/m2)の基本重量を持つようにファッションされることができ、繊維は3.5デニール未満(通常は2デニール未満、より一般的には1デニール未満だが0.1以上)であることができる。カバーウェブに使用される繊維は、しばしば約5~24マイクロメートルの平均繊維径を持ち、通常は約7~18マイクロメートル、より一般的には約8~12マイクロメートルである。カバーウェブ材料は弾力性を持つことができ(通常は、必ずしもそうではないが、破断時に100~200%)、可塑的に変形可能であってもよい。
【0037】
[0041]カバーウェブに適した材料は、特にポリオレフィンBMF材料、例えばポリプロピレンBMF材料(ポリプロピレンのブレンド及びポリプロピレンとポリエチレンのブレンドを含む)であることができる。カバーウェブ用のBMF材料を製造するための適切なプロセスは、Sabee et al.による米国特許第4,013,816号に記載されている。ウェブは、通常は滑らかな表面のドラム又は回転するコレクター上で繊維を集めることによって形成されることができる。Berrigan et al.による米国特許第6,492,286号を参照。スパンボンド繊維も使用されることができる。
【0038】
[0042]典型的なカバーウェブは、ポリプロピレン又は50重量%以上のポリプロピレンを含むポリプロピレン/ポリオレフィンブレンドから作られることができる。これらの材料は、使用者に高い柔らかさと快適さを実現することがわかっており、フィルター材料がポリプロピレンBMF材料である場合、層間に接着剤を必要とせずにフィルター材料に固定される。カバーウェブに適したポリオレフィン材料には、例えば、単一のポリプロピレン、2種類のポリプロピレンのブレンド、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド、ポリプロピレンとポリ(4-メチル-1-ペンテン)のブレンド、及び/又はポリプロピレンとポリブチレンのブレンドが含まれることがある。カバーウェブ用の繊維の一例は、Exxon Corporationのポリプロピレン樹脂「Escorene 3505G」から作られたポリプロピレンBMFで、約25g/m2の基本重量を提供し、繊維デニールが0.2~3.1の範囲である(100繊維を測定した平均で約0.8)。別の適切な繊維は、Exxon Corporationの樹脂「Escorene 3505G」の85パーセントとエチレン/アルファオレフィン共重合体「Exact 4023」の15パーセントからなる混合物から製造されたポリプロピレン/ポリエチレンBMFで、約25g/m2の基本重量を提供し、平均繊維デニールが約0.8である。適切なスパンボンド材料は、ドイツのペイネにあるCorovin GmbHから「Corosoft Plus 20」、「Corosoft Classic 20」及び「Corovin PP S 14」という商標で、またフィンランドのナッキラにあるJ.W. Suominen OYから「370/15」という商標で提供されるカーデッドポリプロピレン/ビスコース材料で入手可能である。
【0039】
[0043]フェイスマスクに使用されるカバーウェブは、処理後にウェブ表面から突出する繊維が非常に少ないため、滑らかな外表面を有することができる。現在の発明で使用されるカバーウェブの例は、例えば、Angadjivandによる米国特許第6,041,782号、Bostock et al.による米国特許第6,123,077号、及びBostock et al.による国際公開公報第WO96/28216号に開示されている。
【0040】
[0044]マスクの下部は使用者の口を覆う。マスクの下部は、マスクの上部を作るために使用される第一の材料よりも多孔性のある第二の材料で作られている。この配置により、下部は使用者にとってより呼吸しやすくなる。また、温度制御の改善、新鮮な空気の供給、及び話している間の聞き取りやすさの改善をもたらすことができる。
【0041】
[0045]フェイスマスクには、鼻孔と口の間に障壁を形成する仕切りも含まれており、これによりマスクの上部(区画)と下部(区画)が定義される。仕切りは、上部又は下部と同じ材料で作られるか、又は上部又は下部とは異なる材料で作られていてもよい。仕切りは、透過性又は非透過性の材料で作られていてもよい。いくつかの実施形態では、仕切りは下部よりも重い圧力降下の材料で作られている。仕切りには、サンプル収集材料を含む挿入物が含まれていてもよい。サンプル収集材料は、空気がサンプル収集材料を通過して病原体収集を容易にするように、より小さい圧力降下を有することがある。挿入物は、病原体検査のために取り外すことができる。
【0042】
[0046]仕切りは、マスクが着用されたときに鼻の下に位置するようにマスク本体に配置されることができる。仕切りは口の上に位置してもよい。いくつかの実施形態では、仕切りは口の下に位置する。マスク本体は高さを有し、仕切りはマスク本体の上部から測定した高さの割合として測定された位置に配置されることがある。例えば、仕切りはマスクの上部から少なくとも20%の高さ、少なくとも25%の高さ、少なくとも30%の高さ、又は少なくとも40%の高さに配置されてもよい。仕切りは20%から50%の高さに配置されるか、又は25%から40%の高さに配置されてもよい。仕切りは約30%の高さ、約35%の高さ、又は約40%の高さに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、仕切りが口の下に位置することを意図している場合、仕切りは約50%の高さに配置されてもよい。
【0043】
[0047]仕切りはマスクの一方の側から反対側に伸びることができる。仕切りはマスクの幅の一部にのみ渡ることができる。例えば、仕切りはマスクの幅の中央50%以上、75%以上、又は90%以上に渡って伸びることができる。
【0044】
[0048]仕切りは、顔の形とサイズの大部分を収容する深さ(前から後ろ)を有してもよい。仕切りの深さは、使用者の顔の前に位置するマスク本体から使用者の顔まで伸びる。
【0045】
[0049]いくつかの実施形態では、フェイスマスクはフラットフォールドマスクとして構築される。フラットフォールドマスクは仕切りをその場に置いた状態で折りたたむことができる。フラットフォールドマスクは挿入物をその場に置いた状態で折りたたむことができる。又は、フラットフォールドマスクは挿入物なしで折りたたむことができ、使用前に挿入物を挿入することができる。フラットフォールドマスクは、挿入物とマスクを展開して挿入物を挿入するための指示を含むキットとして提供されてもよい。
【0046】
[0050]フェイスマスクはさらに、呼気サンプル収集材料を含むことがある。例えば、上部、下部、仕切り、又はそれらの組み合わせは、呼気サンプル収集材料を含むことができる。サンプル収集材料は、取り外し可能な挿入物として提供されてもよい。いくつかの実施形態では、フェイスマスクの上部又は仕切りには、使用者の鼻孔を通して排出されるバイオエアロゾルサンプル内の分析対象物質を捕捉及び収集するために設計された材料が含まれている。一つの実施形態では、マスクの上部全体がバイオエアロゾルサンプル内の分析対象物質を捕捉及び収集することができる。一つの実施形態では、マスクの上部の領域がバイオエアロゾルサンプル内の分析対象物質を捕捉及び収集することができる。一つの実施形態では、バイオエアロゾルサンプル内の分析対象物質を捕捉及び収集する機能を持つ別の材料が、マスクの内側表面(使用者の顔に面するマスクの表面)に結合又は取り付けられる。サンプル収集材料は、マスクに取り外し可能に結合又は取り付けられてもよい。一つの実施形態では、仕切りがバイオエアロゾルサンプル内の分析対象物質を捕捉及び収集することができる。一つの実施形態では、仕切りの一部がバイオエアロゾルサンプル内の分析対象物質を捕捉及び収集することができる。一つの実施形態では、仕切りには、バイオエアロゾルサンプル内の分析対象物質を捕捉及び収集することができる別の材料が結合又は取り付けられてもよい。第二の材料は、マスクの上部及び/又は仕切りから分離され、分析されてもよい。
【0047】
[0051]サンプル収集材料は、任意の適切なサイズを有することができる。サンプル収集材料のサイズは、サンプル収集材料を通じての吸入を容易にするサイズであることができる。例えば、サンプル収集材料を通じた圧力降下がマスクを作るために使用される他の材料と異なる場合、サンプル収集材料のサイズは、マスクを通じた適切な全体的な圧力降下を容易にするようなサイズであることができる。サンプル収集材料のサイズは、サンプル収集材料を通過する空気流からサンプルを収集するのを容易にするサイズであることができる。サンプル収集材料のサイズは、サンプル収集材料をマスクに取り付けるのを容易にするサイズであることができる。サンプル収集材料は、挿入物であるか、又は仕切り、上部、下部、又はそれらの組み合わせなど、マスクの一部又は複数の部分を形成することができる。サンプル収集材料が挿入物として提供される場合、サンプル収集材料のサイズは、例えば仕切りとして提供される場合よりも小さいことができる。サンプル収集材料の表面積は、材料の単一の主要な表面の表面積として理解される。サンプル収集材料は、主要な表面の表面積が50mm2以上、100mm2以上、200mm2以上、又は300mm2以上を有することができる。主要な表面の表面積は500mm2以下、400mm2以下、300mm2以下、又は250mm2以下であることができる。主要な表面の表面積は50mm2から500mm2、75mm2から400mm2、又は100mm2から300mm2の範囲であることができる。
【0048】
[0052]サンプル収集材料は、マスクの窓又は開口部を覆う挿入物であることができる。例えば、マスクには仕切り又は下部、又はその両方に窓又は開口部が含まれることができる。一つの実施形態では、マスクには仕切りに一つ以上の窓又は開口部が含まれる。一つ以上の窓又は開口部は、直接鼻又は鼻孔の下に位置することができる。又は、一つ以上の窓又は開口部は仕切りの側面に位置することができる。一つ以上の窓又は開口部はサンプル収集材料によって覆われることができる。サンプル収集材料は取り外し可能であり、ウイルス、他の病原体、又は他の分析対象物質の検査に使用されることができる。
【0049】
[0053]別の実施形態では、マスクの上部全体及び/又は仕切り全体が、使用者の鼻孔から排出されるバイオエアロゾルサンプルに含まれる分析対象物質を引き付ける材料で作られることができるし、吸入によって外部の空気からろ過されるバイオエアロゾルサンプルに含まれる分析対象物質を引き付ける材料で作られることができる。マスクの上部全体、上部の一部、仕切り全体、又は仕切りの一部は、興味のある分析対象物質のために分析されることができる。
【0050】
[0054]サンプルを捕捉及び収集するために特に適した材料はエレクトレットである。別の実施形態では、サンプル捕捉及び収集エレクトレット材料がマスクの上部及び/又は仕切りに結合又は取り付けられることができる。サンプル捕捉及び収集エレクトレット材料は、マスク又は仕切りから取り外され、分析されることができる。
【0051】
[0055]ある実施形態において、サンプル収集材料は静電気を帯びた不織布材料である。静電気は、呼気の空気流から病原体、ウイルス、又は他の分析対象物質を捕捉するのに役立つことがある。場合によっては、サンプル収集材料は疎水性の不織布材料であってもよい。他の場合には、サンプル収集材料は親水性の不織布材料であることができる。サンプル収集材料は、呼気の空気流から病原体、ウイルス、又は他の分析対象物質を捕捉するように設定された静電気を帯びた疎水性不織布材料であることができる。サンプル収集材料は、呼気の空気流から病原体、ウイルス、又は他の分析対象物質を捕捉するように設定された静電気を帯びた親水性不織布材料であることができる。「疎水性」という用語は、水の接触角が90度以上、又は約90度~約170度、又は約100度~約150度の材料を指す。「親水性」という用語は、水の接触角が90度未満の材料を指す。水の接触角は、自動接触角テスターを使用したシート材料の表面濡れ性及び吸収性の標準試験方法ASTM D5727-1997を使用して測定される。
【0052】
[0056]サンプル収集材料は、呼気の空気流からウイルス、病原体、又は他の分析対象物質を捕捉し、溶媒(例えば生理食塩水)と接触した際に捕捉したウイルス、病原体、又は他の分析対象物質を放出する能力を持つ任意の適切な材料で形成されることができる。サンプル収集材料はポリマー材料で形成されることができる。サンプル収集材料はポリオレフィンで形成されることができる。適切なポリオレフィンの例には、ポリプロピレン、ポリ乳酸などがあり、それらの組み合わせも含まれる。一つの実施形態では、サンプル収集材料はポリプロピレンで形成される。一つの実施形態では、サンプル収集材料はポリ乳酸で形成される。一つの例示的なサンプル収集材料は、3M Company(米国ミネソタ州セントポール)からFILTRETE Smart MPR 1900 Premium Allergen, Bacteria & Virus Air Filter Merv 13という商標で市販されている。
【0053】
[0057]サンプル収集材料は、主要平面に直交する厚さが200マイクロメートル(μm)以上、又は250μm以上であることができる。サンプル収集材料は、厚さが750μm以下、又は1000μm以下であることができる。サンプル収集材料は、200μmから1000μm、又は250μmから750μmの範囲の厚さを有することができる。
【0054】
[0058]使用者は、サンプル収集材料に呼気の空気流のサンプルを負荷して、負荷されたサンプル収集材料を形成するために、マスクを通して呼気をすることができる。例えば、使用者は鼻孔を通して上部を通して呼気をし、呼気の空気流がサンプル収集材料を通過するようにすることができる。サンプル収集材料はまた、ウイルスや他の病原体に対する環境への曝露をテストするために使用されることができる。使用者は、吸気の空気流がサンプル収集材料を通過するように空気を吸い込むことができる。サンプル収集材料は、呼気の空気流、吸気の空気流、又はその両方からウイルス、他の病原体、又は他の分析対象物質を捕捉するように構築されている。使用者は後で、負荷されたサンプル収集材料を含むマスクの部分を取り外すことができる。使用者は、病原体の存在をテストするために適切なアッセイを使用するか、又は負荷されたサンプル収集材料を検査施設又は医療施設に提供することができる。サンプルは、適切な液体(例えばバッファー)を使用して負荷されたサンプル収集材料から溶出され、適切なアッセイを使用してさらにテストされることができる。いくつかの実施形態では、使用者が病原体(例えば呼吸器ウイルス)又は複数のそのような病原体に曝露される可能性のある環境でマスクを使用し、曝露期間後にサンプル収集材料を取り外して検査に提出することができる。例えば、マスクは医療環境、教育環境、ホスピタリティ環境、レストラン、旅行環境などで着用されることができる。一つの例示的な実施形態では、医療従事者が勤務シフトの間マスクを着用し、勤務シフトの終わりにサンプル収集挿入物を検査することができる。
【0055】
[0059]下部は、上部に対して恒久的又は取り外し可能に取り付けられることができる。一つの実施形態では、下部は調整可能及び/又は取り外し可能である。この実施形態では、上部と仕切りは鼻と鼻孔を覆うようにその場に留まり、使用者は下部を下げたり、上げたり、又は取り外したりして、食べたり、飲んだり、話したりするために口を開けることができる。マスクには、下部を上に持ち上げたり、下に下げたり、又は取り外したりするためのヒンジ機構が含まれることができる。マスクには、口腔アクセスを可能にするために下部をマスクに接続するためのフックアンドループファスナー、接着剤、又は他のファスナーが含まれることができる。
【0056】
[0060]フェイスマスクは、フェイスマスクの使用と顔の適合を容易にするための追加のコンポーネントをさらに含むことができる。例えば、フェイスマスクにはストラップ、ノーズクリップ、シール、呼気バルブ、又はそれらの組み合わせが含まれることができる。
【0057】
[0061]フェイスマスクに使用されるストラップは、熱硬化性ゴム、熱可塑性エラストマー、編み込み又は編み込みゴム/糸の組み合わせ、非弾性編み込みコンポーネントなど、さまざまな材料で作られることができる。ストラップは、弾性編み込み材料などの弾性材料で作られることができる。ストラップは好ましくはその全長の2倍以上に伸ばされ、リラックスした状態に戻ることができる。ストラップはまた、リラックスした状態の長さの3倍又は4倍に増加することができ、引っ張り力が取り除かれたときに元の状態に損傷なく戻ることができることができる。したがって、弾性限界は好ましくはリラックスした状態のストラップの長さの2倍、3倍、又は4倍未満ではない。通常、ストラップは約20 cmから30 cmの長さ、3 mmから10 mmの幅、約0.9 mmから1.5 mmの厚さである。ストラップは、マスクの一方の側から他方の側に連続したストラップとして伸びるか、又は耳にかけるためのループなど、複数の部分を有することができる。例えば、ストラップは、使用者がマスク本体を顔から取り外すときに迅速に解除できるファスナーによって結合された第一部と第二部を有することができる。現在の発明に関連して使用されるストラップの一例は、Xue et al.による米国特許第6,332,465号に示されている。ストラップの一部又は複数の部分を結合するために使用されるファスナーや留め具のメカニズムの例は、例えば、Brostrom et al.による米国特許第6,062,221号、Seppalaによる米国特許第5,237,986号、及びChienによる欧州特許第1,495,785号に示されている。
【0058】
[0062]ノーズクリップは、使用者の鼻の上で適合を改善するのに役立つ任意の追加部品であることができる。使用者の顔は鼻の領域で突出しているため、ノーズクリップはこの位置で適切な適合を達成するのに役立つことができる。ノーズクリップは、例えば、アルミニウムなどの柔軟なデッドソフト金属の帯で構成され、使用者の鼻の上及び鼻と頬が接する部分でマスクを所望の適合関係に保持するように形状を変えることができる。適切なノーズクリップの一例は、Castiglioneによる米国特許第5,558,089号及び米国意匠特許第412,573号に示されている。他のノーズクリップは、米国特許第8,066,006号及び米国特許第8,171,933号に記述されている。
【0059】
[0063]シーリング材料は、マスクの全体又は一部の周りに提供されることができる。シーリング材料は、変形可能な任意の材料又は構造であることができる。シーリング材料は、フォーム、ゴム、弾性、ギャザー、それらの組み合わせ、又は使用者の顔の輪郭に適合することができる任意の他の適切な材料又は構造を含むか、又は含むことができる。例えば、使用者の顔に対してマスクをシールするように構築されたシールが、マスクが使用者の顔に接触する周囲に設けられることができる。シールは仕切りの自由端に沿って設けられることができる。シールはマスクの上部の周りに設けられることができる。シールはマスクの下部の周りに設けられることができる。
【0060】
[0064]呼気バルブはマスク本体に取り付けられ、内部ガス空間から呼気された空気を排出するのを容易にすることができる。呼気バルブの使用は、マスク内部から温かく湿った呼気された空気を迅速に除去することで、使用者の快適さを向上させることができる。いくつかの実施形態では、呼気バルブはマスクの下部に含まれている。例えば、Martin et al.による米国特許第7,188,622号、米国特許第7,028,689号、米国特許第7,013,895号、Japuntich et al.による米国特許第7,428,903号、米国特許第7,311,104号、米国特許第7,117,868号、米国特許第6,854,463号、米国特許第6,843,248号、米国特許第5,325,892号、Mittelstadt et al.による米国特許第6,883,518号、及びBowersによる米国再発行特許第37,974号を参照。適切な圧力降下を提供し、マスク本体に適切に固定できる呼気バルブは、本発明に関連して使用され、内部ガス空間から外部ガス空間へ迅速に呼気された空気を供給するために使用されることができる。
【0061】
[0065]
図1A~
図3には、実施例と材料が図示されている。
図1Aに示されるように、フェイスマスク10はマスク本体100とストラップ200を含む。マスク本体100は、上部110とそれに接続された下部120で構成されている。上部110と下部120は、マスク本体100の中央部を横切って側面から側面へ伸びる境界線130によって分離されていることができる。示される実施例では、ストラップ200は、マスク本体100の上部の角に取り付けられた第一端211から、マスク本体100の下部の角に取り付けられた第二端212まで伸びる第一ストラップ210を含む。第二ストラップ220は、同様の方法でマスク本体100の他の側に取り付けられている。
【0062】
[0066]マスク本体100は内側表面101と外側表面102を有する。内側表面101は、マスク10が着用されたときに使用者に向かう。外側表面102は使用者から離れた方向を向く。
図1Bは、マスク10の側面断面図を示している。仕切り140は内側表面101から境界線130に沿って伸びる。仕切り140の上の領域は上部110を形成する。ある実施形態において、使用者の鼻孔を含む鼻全体が、マスク10が着用されたときに上部110内に収まる。上部110は、鼻の橋の周りで使用者の顔に対してシールを形成することができる。仕切り140の下の領域は下部120を形成する。ある実施形態において、使用者の口及びオプションであごがマスク10が着用されたときに下部120内に収まる。下部120は、口の周りで使用者の顔に対してシールを形成することができる。
【0063】
[0067]マスク10はノーズクリップ170を含むことができる。ノーズクリップ170は、マスク10の顔の適合を改善するために上部110の上部近くに位置することができる。
【0064】
[0068]上部110は第一の材料で作られ、下部120は第二の材料で作られることができる。第二の材料は第一の材料と異なることができる。例えば、第二の材料は第一の材料よりも材料を通る圧力降下が低く、使用者が下部120を通して呼吸しやすくなることができる。上部及び下部110、120に適した材料は上述されている。仕切り140は上部110と同じ材料で作られるか、又は異なる材料で作られることができる。仕切り140の内側エッジ142は、さらに使用者の顔に対する仕切り140の適合を改善するためのシール148を含むことができる。
【0065】
[0069]
図2に示される仕切り140は、外周141と内側エッジ142を有する。仕切り140は、第一の主要側面144(例えば、上側)とそれに対向する第二の主要側面(例えば、下側)を有する。仕切り140の第一の主要側面144上の鼻400と鼻孔410の位置は、仮想線で示されている。仕切り140はその外周141に沿ってマスク本体100に取り付けられる。外周141はマスク本体100の内側表面101の輪郭に従うことができる。仕切り140は恒久的又は取り外し可能に取り付けられることができる。仕切り140の内側エッジ142は、マスク10が着用されたときに使用者の顔に対してシールする。
【0066】
[0070]
図3に示される仕切り140´の代替実施形態では、仕切り140´に挿入物240が含まれている。挿入物240は、仕切り140´の主要面に取り付けられるか、又は仕切りに形成されたポケット又は穴に挿入されることができる。挿入物240は仕切り140´に取り外し可能に取り付けられることができる。挿入物240は、呼気の空気流からサンプルを収集するように構築されたサンプル収集材料を含むことができる。挿入物240は、マスクが着用されたときに使用者の鼻孔の直下に位置するように仕切り140´に配置されることができる。挿入物240は楕円形として示されているが、任意の適切な形状が使用されることができる。挿入物240はまた、仕切り140´と同じ形状及びサイズ、又は仕切り140´と同じ形状だがわずかに小さいサイズであることができる。挿入物240は、仕切り140´よりも圧力降下が低い材料で作られ、空気流が挿入物240を通るように導くのに役立つことができる。
【0067】
[0071]別の代替実施形態では、仕切り140全体がサンプル収集材料で作られている。仕切り140全体は、使用後にテストのために取り外すことができるように、マスク本体10に取り外し可能に取り付けられることができる。
【0068】
(実施形態)
[0072]以下は、本開示に従った実施形態のリストである。
【0069】
[0073]実施形態1は、フィルタリングフェイスマスクであって、第一の材料の上部であって、使用者の鼻孔を覆うように構成された上部と、第二の材料の下部であって、上部に結合され、使用者の口を覆うように構成された下部とを有し、第一の材料、第二の材料、又はその両方がろ過材料を含み、マスク本体を上部と下部に分割する仕切りを含むフィルタリングフェイスマスクである。
【0070】
[0074]実施形態2は、実施形態1のフィルタリングフェイスマスクであって、第一の材料が第二の材料の圧力降下よりも高い圧力降下を示し、オプションで仕切りが第一の材料の圧力降下よりも低い圧力降下を有し、オプションで仕切りが第二の材料で作られている、フィルタリングフェイスマスクである。
【0071】
[0075]実施形態3は、実施形態2のフィルタリングフェイスマスクであって、第一の材料が85 L/分の流量で測定された10Pa~300Pa、10Pa~200Pa、12Pa~100Pa、12Pa~50Pa、12Pa~40Pa、12Pa~25 Pa、又は12Pa~20Paの圧力降下を有する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0072】
[0076]実施形態4は、実施形態2又は3のフィルタリングフェイスマスクであって、第二の材料が85 L/分の流量で測定された10Pa~300Pa、10Pa~200Pa、10Pa~100Pa、10Pa~50Pa、10Pa~40Pa、10Pa~25Pa、又は10Pa~20Paの圧力降下を有する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0073】
[0077]実施形態5は、実施形態1~4のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、さらにサンプル収集材料を含む、フィルタリングフェイスマスクである。
【0074】
[0078]実施形態6は、実施形態5のフィルタリングフェイスマスクであって、サンプル収集材料が静電気を帯びた不織布ろ過層を含む、フィルタリングフェイスマスクである。
【0075】
[0079]実施形態7は、実施形態5又は6のフィルタリングフェイスマスクであって、不織布ろ過層が疎水性である、フィルタリングフェイスマスクである。
【0076】
[0080]実施形態8は、実施形態5~7のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、サンプル収集材料が取り外し可能な挿入物を形成する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0077】
[0081]実施形態9は、実施形態8のフィルタリングフェイスマスクであって、取り外し可能な挿入物が仕切り内又は上に配置される、フィルタリングフェイスマスクである。
【0078】
[0082]実施形態10は、実施形態5~9のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、サンプル収集材料が50mm2~500mm2、75mm2~400mm2、又は100mm2~300mm2の表面積を有する主要面を有する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0079】
[0083]実施形態11は、実施形態5~10のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、サンプル収集材料が上部、下部、仕切り、又はその組み合わせの少なくとも一部を形成する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0080】
[0084]実施形態12は、実施形態1~11のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、フィルタリングフェイスマスクがフラットフォールドマスクである、フィルタリングフェイスマスクである。
【0081】
[0085]実施形態13は、上部及び下部を含むマスク本体であって、第一の部分、第二の部分、又はその両方がろ過材料を含む、マスク本体と、サンプル収集材料を含む挿入物と、を含む、フィルタリングフェイスマスクである。
【0082】
[0086]実施形態14は、実施形態13のフィルタリングフェイスマスクであって、上部が使用者の鼻に適合するように構成された上部区画を形成する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0083】
[0087]実施形態15は、実施形態13又は14のフィルタリングフェイスマスクであって、挿入物が上部区画内に配置される、フィルタリングフェイスマスクである。
【0084】
[0088]実施形態16は、実施形態13又は14のフィルタリングフェイスマスクであって、挿入物がマスク本体を上部と下部に分割する仕切りを形成する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0085】
[0089]実施形態17は、実施形態13~16のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、挿入物がマスク本体に取り外し可能に取り付けられる、フィルタリングフェイスマスクである。
【0086】
[0090]実施形態18は、実施形態13~17のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、サンプル収集材料が50mm2~500mm2、75mm2~400mm2、又は100mm2~300mm2の表面積を有する主要面を有する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0087】
[0091]実施形態19は、実施形態13~18のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、サンプル収集材料が静電気を帯びた不織布ろ過層を含む、フィルタリングフェイスマスクである。
【0088】
[0092]実施形態20は、実施形態13~19のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、不織布ろ過層が疎水性である、フィルタリングフェイスマスクである。
【0089】
[0093]実施形態21は、実施形態13~20のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、第一部が第一の材料で作られ、第二部が第二の材料で作られ、第一の材料が第二の材料の圧力降下よりも高い圧力降下を示す、フィルタリングフェイスマスクである。
【0090】
[0094]実施形態22は、実施形態13~21のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、第一の材料が85L/分の流量で測定された10Pa~300Pa、10Pa~200Pa、12Pa~100Pa、12Pa~50Pa、12Pa~40Pa、12Pa~25Pa、又は12Pa~20Paの圧力降下を有する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0091】
[0095]実施形態23は、実施形態13~22のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、第二の材料が85L/分の流量で測定された10Pa~300Pa、10Pa~200Pa、10Pa~100Pa、10Pa~50Pa、10Pa~40Pa、10Pa~25Pa、又は10Pa~20Paの圧力降下を有する、フィルタリングフェイスマスクである。
【0092】
[0096]実施形態24は、実施形態13~23のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、上部と下部を分割する仕切りをさらに含む、フィルタリングフェイスマスクである。
【0093】
[0097]実施形態25は、実施形態24のフィルタリングフェイスマスクであって、仕切りが第一の材料の圧力降下よりも低い圧力降下を有し、オプションで仕切りが第二の材料で作られている、フィルタリングフェイスマスクである。
【0094】
[0098]実施形態26は、実施形態13~25のいずれかのフィルタリングフェイスマスクであって、フィルタリングフェイスマスクがフラットフォールドマスクである、フィルタリングフェイスマスクである。
【0095】
[0099]上記を踏まえると、本開示のいくつかの利点が達成され、他の有利な結果が得られることがわかる。上記の方法において変更が加えられる可能性があるが、開示の範囲から逸脱することなく、上記の説明及び添付図面に含まれる全ての事項は、説明的であり、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0096】
[0100]本開示は、さまざまな変更や代替形態に対応可能であるが、例示的な実施形態が図面によって例示され、ここに詳細に記述されている。ただし、例示的な実施形態の説明は、開示された特定の形態に本開示を限定することを意図するものではなく、逆に、上記の実施形態及び以下の請求項によって定義される開示の範囲内の全ての変更、同等物、及び代替物をカバーすることを意図している。したがって、本開示の範囲を解釈するためには、上記の実施形態及び以下の請求項に基づいて参照すべきである。
【国際調査報告】