(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】スポーツのビデオクリップを生成して配信するシステム及びその方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/24 20110101AFI20240912BHJP
H04N 5/93 20060101ALI20240912BHJP
H04N 5/765 20060101ALI20240912BHJP
H04N 21/231 20110101ALI20240912BHJP
H04N 21/238 20110101ALI20240912BHJP
【FI】
H04N21/24
H04N5/93
H04N5/765
H04N21/231
H04N21/238
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515503
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 US2022043783
(87)【国際公開番号】W WO2023043989
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524089132
【氏名又は名称】ピンポッド インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】PINGPOD INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コグラー,マクシミリアン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】リブキン,イリヤ
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164MA02S
5C164SA25S
5C164SB21P
5C164SB29S
5C164SB36P
5C164SB41P
5C164YA11
(57)【要約】
スポーツに参加するユーザにスポーツのビデオクリップを配信するための方法、システム及びコンピュータプログラム製品が提供される。ユーザが参加するスポーツの一連の映像を記録・生成するためにカメラが使用される。ビデオクリップは、スポーツ参加中にユーザがトリガを起動することにより生成される。ビデオクリップは、一連の映像の少なくとも一部を含み、トリガの起動のタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有する。ビデオクリップは、要求及び/又は支払いに応じてユーザに配信することができる。ユーザがスポーツに参加中にトリガを作動できるように、トリガはユーザに近接して設けられる。本方法、システム及びコンピュータプログラム製品は、卓球、テニス、バドミントン、ピックルボール、パデルテニス、ビリヤード、ダンスなどのスポーツのビデオクリップを配信するために使用することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を生成するように構成された記録装置と、
前記スポーツに参加中の前記少なくとも1人のユーザによるトリガの起動時に、ビデオクリップを生成し、要求を受信すると、前記ビデオクリップを前記少なくとも1人のユーザに配信するように構成され、前記ビデオクリップは、前記一連の映像の少なくとも一部を含み、前記ビデオクリップは、前記トリガの起動のタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有する、ハードウェアプロセッサと、
前記少なくとも1人のユーザが前記スポーツに参加中に前記トリガを起動できるように、前記少なくとも1人のユーザに近接して提供される前記トリガと、
を含むことを特徴とする、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信するためのシステム。
【請求項2】
前記トリガは物理的ボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記物理的ボタンに触れることによって実行される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記デジタルボタンに触れることによって実行される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記トリガは、音声起動センサを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの音声によって実行される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記トリガは、動作起動センサを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの動作によって実行される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記クリップ長さは、5秒~5分の範囲である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなり、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記トリガは、前記卓球台に近接している、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含み、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記トリガは、前記ビリヤードテーブルに近接している、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記トリガは、前記スタジオ内にある、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記トリガは、前記スタジオの壁にある請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記トリガは、前記スタジオの床にある請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を記憶するステップと、
前記スポーツに参加中の前記少なくとも1人のユーザによるトリガの起動を受信すると、前記一連の映像に基づいてビデオクリップを生成し、前記ビデオクリップは、前記トリガを起動させるタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有し、前記クリップは前記一連の映像の少なくとも一部からなるステップと、
要求を受信すると、前記ビデオクリップを前記少なくとも1人のユーザに配信するステップと、を含み、
前記トリガは、前記少なくとも1人のユーザが前記スポーツに参加中に前記トリガを起動できるように、前記少なくとも1人のユーザに近接して設置されることを特徴とする、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信する方法。
【請求項16】
前記トリガは、物理的ボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記物理的ボタンに触れることによって実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記デジタルボタンに触れることによって実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記トリガは、
前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの音声によって実行される音声起動センサ、又は、
前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの動作によって実行される動作起動センサを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記クリップ長さは、5秒~5分の範囲の長さを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなり、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記トリガは、前記卓球台に近接している、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含み、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記トリガは、前記ビリヤードテーブルに近接している、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
前記トリガは、前記スタジオ内にある、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記トリガは、前記スタジオの壁にある請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記トリガは、前記スタジオの床にある請求項25に記載の方法。
【請求項28】
ハードウェアプロセッサと、
前記ハードウェアプロセッサと結合されたメモリと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像を記憶し、前記スポーツに参加中の前記少なくとも1人のユーザによるトリガの起動を受信すると、前記一連の映像に基づいてビデオクリップを生成し、要求を受信すると、前記ビデオクリップを前記少なくとも1人のユーザに配信するように少なくとも構成され、前記ビデオクリップは、前記トリガを起動させるタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有し、前記クリップは前記一連の映像の少なくとも一部からなり、
前記トリガは、前記スポーツに参加中の前記少なくとも1人のユーザが前記トリガを起動できるように、前記少なくとも1人のユーザに近接して設けられることを特徴とする、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信するためのシステム。
【請求項29】
前記トリガは、物理的ボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記物理的ボタンに触れることによって実行される、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記デジタルボタンに触れることによって実行される、請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
前記トリガは、
前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの音声によって実行される音声起動センサ、又は、
前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの動作によって実行される動作起動センサを備える、請求項28に記載のシステム。
【請求項32】
前記クリップ長さは、5秒~5分の範囲の長さを有する、請求項28に記載のシステム。
【請求項33】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなり、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項34】
前記トリガは、前記卓球台に近接している、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含み、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項36】
前記トリガは、前記ビリヤードテーブルに近接している、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む、請求項28に記載のシステム。
【請求項38】
前記トリガは、前記スタジオ内にある、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記トリガは、前記スタジオの壁にある請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
プログラム命令をその中に実装したコンピュータ可読記憶媒体を備え、前記プログラム命令は、装置の処理要素によって実行可能であって、前記装置に、
少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を記憶させ、前記スポーツに参加中の前記少なくとも1人のユーザによるトリガの起動を受信すると、前記一連の映像に基づいてビデオクリップを生成させ、要求を受信すると、前記ビデオクリップを前記少なくとも1人のユーザに配信させ、前記ビデオクリップは、前記トリガを起動させるタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有し、一連の映像の少なくとも一部からなり、
前記トリガは、前記スポーツに参加中の前記少なくとも1人のユーザが前記トリガを起動できるように、前記少なくとも1人のユーザに近接して設けられることを特徴とする、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信するためのコンピュータプログラム製品。
【請求項41】
前記トリガは、物理的ボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記物理的ボタンに触れることによって実行される、請求項40に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項42】
前記トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザが前記デジタルボタンに触れることによって実行される、請求項40に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項43】
前記トリガは、
前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの音声によって実行される音声起動センサ、又は、
前記トリガの起動は、前記少なくとも1人のユーザの動作によって実行される動作起動センサ、を備える、請求項40に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項44】
前記クリップ長さは、5秒~5分の範囲の長さを有する、請求項40に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項45】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなり、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む、請求項40に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項46】
前記トリガは、前記卓球台に近接している、請求項45に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項47】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含み、
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの前記一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含み、
前記ビデオクリップは、前記1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む、請求項40に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項48】
前記トリガは、前記ビリヤードテーブルに近接している、請求項47に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項49】
前記少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む、請求項40に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項50】
前記トリガは、前記スタジオ内にある、請求項49に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項51】
前記トリガは、前記スタジオの壁にある請求項50に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、スポーツのビデオクリップの生成、配信に関するものであり、より具体的には、スポーツに参加するユーザによるトリガの起動時にビデオクリップを生成し、要求があった時にユーザにビデオクリップを配信することに関する。
【背景技術】
【0002】
現代のコンピュータ技術の発展に伴い、ユーザが利用可能なマルチメディアコンテンツの量は劇的に増加している。特に、スポーツイベントのビデオクリップは、スポーツファンや参加者が利用可能となってきている。しかしながら、このようなビデオのユーザは、自分の好みに基づいた興味のあるビデオクリップを選択的かつインタラクティブに識別して取得する選択肢を有していない。
【0003】
したがって、ユーザが、関心のあるビデオクリップを、選択的かつ対話的に識別し、取得することを可能にする新規な方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
一態様において、本開示は、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信するためのシステムを提供する。システムは、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を生成するように構成された記録装置を含む。システムは、ハードウェアプロセッサを含む。ハードウェアプロセッサは、スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザによるトリガの起動時に、ビデオクリップを生成するよう構成される。ビデオクリップは、ビデオクリップは、一連の映像の少なくとも一部を含み、トリガの起動のタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有する。ハードウェアプロセッサは、さらに、要求を受信すると、ビデオクリップを少なくとも1人のユーザに配信するように構成される。トリガは、少なくとも1人のユーザがスポーツに参加中にトリガを起動できるように、少なくとも1人のユーザに近接して提供される。
【0005】
いくつかの実施形態では、トリガは物理的ボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザが物理的ボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザがデジタルボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、音声起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの音声によって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、動作起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの動作によって実行される。
【0006】
いくつかの実施形態では、記録装置は、カメラを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、クリップ長さは、5秒~5分の範囲である。
【0008】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなる。ビデオクリップは、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、1回以上の卓球ラリーは、卓球台の表面上での卓球ボールの2回を超えるバウンドを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、トリガは卓球台に近接している。
【0011】
いくつかの実施形態では、クリップ長さの時間長は、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1回に関与するのに要した時間の長さであると定められる。
【0012】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含む。ビデオクリップは、1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、トリガは、ビリヤードテーブルに近接している。
【0014】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオ内にある。いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオの壁にある。いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオの床にある。
【0016】
別の態様において、本開示は、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信する方法を提供する。方法は、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を記憶するステップを含む。方法は、スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザによるトリガの起動を受信すると、一連の映像に基づいてビデオクリップを生成するステップをさらに含む。ビデオクリップは、トリガを起動させるタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有する。クリップは、一連の映像の少なくとも一部からなる。方法は、要求を受信すると、ビデオクリップを少なくとも1人のユーザに配信するステップをさらに含む。トリガは、少なくとも1人のユーザがスポーツに参加中にトリガを起動できるように、少なくとも1人のユーザに近接して設置される。
【0017】
いくつかの実施形態では、トリガは物理的ボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザが物理的ボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザがデジタルボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、音声起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの音声によって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、動作起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの動作によって実行される。
【0018】
いくつかの実施形態では、クリップ長さは、5秒~5分の範囲である。
【0019】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなる。ビデオクリップは、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、1回以上の卓球ラリーは、卓球台の表面上での卓球ボールの2回を超えるバウンドを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、トリガは卓球台に近接している。
【0022】
いくつかの実施形態では、クリップ長さの時間長は、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1回に関与するのに要した時間の長さであると定められる。
【0023】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含む。ビデオクリップは、1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、トリガは、ビリヤードテーブルに近接している。
【0025】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオ内にある。
【0027】
いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオの壁にある。いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオの床にある。
【0028】
別の態様において、本開示は、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信するためのシステムを提供する。システムは、ハードウェアプロセッサと、ハードウェアプロセッサと結合されたメモリと、を含む。ハードウェアプロセッサは、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を記憶し、スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザによるトリガの起動を受信すると、一連の映像に基づいてビデオクリップを生成し、要求を受信すると、ビデオクリップを少なくとも1人のユーザに配信するように少なくとも構成される。ビデオクリップは、トリガを起動させるタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有する。クリップは一連の映像の少なくとも一部からなる。トリガは、スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザがトリガを起動できるように、少なくとも1人のユーザに近接して設けられる。
【0029】
いくつかの実施形態では、トリガは物理的ボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザが物理的ボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザがデジタルボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、音声起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの音声によって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、動作起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの動作によって実行される。
【0030】
いくつかの実施形態では、クリップ長さは、5秒~5分の範囲である。
【0031】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなる。ビデオクリップは、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、1回以上の卓球ラリーは、卓球台の表面上での卓球ボールの2回を超えるバウンドを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、トリガは卓球台に近接している。
【0034】
いくつかの実施形態では、クリップ長さの時間長は、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1回に関与するのに要した時間の長さであると定められる。
【0035】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含む。ビデオクリップは、1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、トリガは、ビリヤードテーブルに近接している。
【0037】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオ内にある。いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオの壁にある。
【0039】
別の態様では、本開示は、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信するためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラム命令をその中に実装したコンピュータ可読記憶媒体を含む。プログラム命令は、装置の処理要素によって実行可能であって、装置に、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を記憶させ、スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザによるトリガの起動を受信すると、一連の映像に基づいてビデオクリップを生成させ、要求を受信すると、ビデオクリップを少なくとも1人のユーザに配信させ、ビデオクリップは、トリガを起動させるタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有し、クリップは、一連の映像の少なくとも一部からなることを特徴とする。トリガは、スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザがトリガを起動できるように、少なくとも1人のユーザに近接して設けられる。
【0040】
いくつかの実施形態では、トリガは物理的ボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザが物理的ボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、消費者用電子機器のディスプレイ上に実装されたデジタルボタンを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザがデジタルボタンに触れることによって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、音声起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの音声によって実行される。いくつかの実施形態では、トリガは、動作起動センサを備え、トリガの起動は、少なくとも1人のユーザの動作によって実行される。
【0041】
いくつかの実施形態では、クリップ長さは、5秒~5分の範囲である。
【0042】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、卓球を含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、卓球台上の1回以上の卓球ラリーからなる。ビデオクリップは、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、1回以上の卓球ラリーは、卓球台の表面上での卓球ボールの2回を超えるバウンドを含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、トリガは卓球台に近接している。
【0045】
いくつかの実施形態では、クリップ長さの時間長は、1回以上の卓球ラリーのうちの少なくとも1回に関与するのに要した時間の長さであると定められる。
【0046】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、ビリヤードを含む。少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像は、ビリヤードテーブル上で1回以上の手玉を打つ動作を含む。ビデオクリップは、1回以上の手玉を打つ動作のうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、トリガは、ビリヤードテーブルに近接している。
【0048】
いくつかの実施形態では、少なくとも1人のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオ内にある。いくつかの実施形態では、トリガは、スタジオの壁にある。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】
図1は、本開示の一態様による、スポーツに参加するユーザへスポーツのビデオクリップを生成し配信するためのシステムを示す概略図である。
【0051】
【
図2】
図2は、本開示の別の態様による、スポーツに参加するユーザへスポーツのビデオクリップを生成し配信するための方法を示すフローチャートである。
【0052】
【
図3】
図3は、
図2に示す方法の特定の実施態様を示すフローチャートである。
【0053】
【
図4】
図4は、
図1に示すシステムによって生成された例示的なビデオクリップを描写する概略図である。
【0054】
【
図5A】
図5Aは、
図4の例示的なビデオクリップを配信するためのユーザインターフェースを介してユーザに提供される例示的なタイムスタンプ通知を描写する概略図である。
【0055】
【
図5B】
図5Bは、
図4の例示的なビデオクリップを配信するためのユーザインターフェースを介してユーザに提供される他の例示的な通知を描写する概略図である。
【0056】
【
図6】
図6は、配信可能なビデオクリップを選択するためのユーザへの例示的な通知を描いた概略図である。
【0057】
【
図7】
図7は、
図1に示すシステムによってユーザに配信される例示的なビデオクリップを示す概略図である。
【0058】
【
図8】
図8は、本開示のさらに別の態様による、スポーツに参加するユーザへスポーツのビデオクリップを生成し配信するための方法を示すフローチャートである。
【0059】
【
図9】
図9は、
図8に示す方法を実行することができる例示的なコンピュータ又は処理システムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
付言すると、これらの図面は、限定的ではなく例示的であり、したがって、定寸に従って描かれる必要はない。
【0061】
本開示の例示的な実施形態は、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザへスポーツのビデオクリップを配信するためのシステム100を提供する。以下の説明では、卓球のスポーツに参加する1人又は複数のユーザ又は選手に関するシステム100を説明する。しかしながら、システム100は、これらに限定されないが、ラケットスポーツ(卓球、バドミントン、スカッシュ、テニス、ピックルボール、パデルテニスなどを含む)、卓上スポーツ(ビリヤードなどを含む)、スタジオでのダンスなどを含む様々なスポーツになどしく又は同様に採用可能であることを理解されたい。選手はスポーツに参加することで、スポーツの上達や結果を変える可能性と能力を持っている。例えば、ラケットスポーツの場合、選手はこのスポーツに参加することで、ラケットでボールやシャトルを打って得点を狙う。例えば、ビリヤードの場合、このスポーツに参加することによって、選手は手玉をスティックで打つことによって得点を得ようとする。例えば、スタジオでダンスをする場合、このスポーツに参加することにより、選手は、あらかじめ決められた振り付けに従って、又は自発的に、1人で、又は1人以上のパートナーと一緒にダンスをする。
【0062】
図1を参照すると、システム100は、スポーツのビデオクリップ、本実施形態では卓球のラリーのビデオクリップを記録、生成及び配信するために採用される。本実施形態では、ユーザ101とユーザ102が卓球台103上で卓球を行う。ゲームの形式によっては、卓球台で卓球に参加する選手は、2人よりも多くてもよいことを理解されたい。簡潔かつ要約的にするために、以下では、システム100は、2人のユーザ又は選手101及び102に関するものとして説明されるが、これは限定的に解釈されるべきではない。
【0063】
卓球台103は、卓球のプレイに適した任意の卓球台とすることができる。一実施形態では、卓球台は、トーナメントプレイに適した公式規定サイズである。このような卓球台は、典型的には、長さが9フィート、幅が5フィート、高さが2フィート半であり、卓球のルールに従って卓球台の幅方向にネットを有する。システムの他の実施形態では、代替の卓球台のサイズを使用することができる。一実施形態では、テーブルトップの厚さは25ミリメートルである。他の実施形態では、卓球台の厚さは、卓球台が卓球のプレイに適している限り、25ミリメートル以下又は25ミリメートル以上とすることができる。一例として、屋内でプレイするために一般的に使用されている多くの卓球台の厚さは19ミリメートルであり、屋外でプレイするために一般的に使用されている多くの卓球台の天板の厚さは12ミリメートル又は16ミリメートルであり、このような卓球台はすべてこのシステムに適している。卓球台は、卓球のプレイに適した色であれば何色でもよい。一実施形態では、テーブルは黒、青、赤のいずれかで、縁と中心線を区切る白い線がある。
【0064】
本システムは、1人又は複数のユーザ/選手が参加するスポーツの1つ以上の一連の映像を生成するように構成された記録装置110を含む。本実施形態では、記録装置110は、卓球台103上で卓球をするユーザ101及び102の1つ以上の一連の映像を生成するように構成される。
【0065】
記録装置110は、卓球台103上での卓球のプレイを記録するのに適した任意のカメラとすることができる。記録装置は、音声映像を並行して記録する機能を含む閉回路デジタルカメラとすることができる。記録装置110は、固定位置にあるカメラとすることもできるし、可動カメラとすることもできる。いずれの場合も、カメラは、卓球台103及びユーザ101、102を含む映像を撮影するように構成される。いくつかの実施形態では、可動カメラは、その焦点又は視野を調整して、プレイ中に移動するユーザをフレーム内に捕捉することができる。他のいくつかの実施形態では、記録装置は、卓球台103及びユーザ101及び102をフレーム内に捕捉するために、壁、表面又は三脚に固定される。記録装置110は、少なくとも卓球ボールを解像するのに適した記録空間解像度を有し、卓球台103上での卓球ボールのバウンド位置を解像するのに適した記録時間解像度(フレームレート)を有する。適当な記録装置110の例は、1920×1080の空間解像度と少なくとも25FPSのフレームレートとを有するAlibi ALI-NS1124VRである。
【0066】
システム100は、トリガ120と、プロセッサ又は制御システム130とをさらに含む。記録装置110、トリガ120及びプロセッサ又は制御システム130は、互いに有線又は無線で通信する。本実施形態では、記録装置110、トリガ120、及びプロセッサ又は制御システム130は、ネットワーク140を介して互いに通信可能である。例えば、記録装置110によって記録された一連の映像は、プロセッサ又は制御システム130によって制御されるように、ネットワーク140を介して、メモリ又はクラウドなどのストレージにアップロードすることができる。
【0067】
記録装置110は、ユーザ101及び102による卓球のプレイの一連の映像を、連続的に又は起動時に記録するように構成される。一実施形態では、記録装置は常に連続した一連の映像を記録することができる。一例として、各一連の映像は24時間とすることができる。他の実施形態では、記録装置110は、ユーザ101及び102が卓球セッションを開始する、又は卓球のプレイを開始することによって起動される。この例では、一連の映像は、卓球セッション全体をカバーする時間の長さとすることができ、又はユーザ101及び102による卓球のプレイの開始からユーザ101及び102による卓球のプレイの終了までの連続する時間の長さとすることができる。この例では、一連の映像の長さは、数時間までとすることができる。一連の映像は、プロセッサ又は制御システム130によってネットワーク140を介してアップロード及び保存され、任意の時間記憶されることができるが、一実施形態では、プロセッサ又は制御システム130によって48時間の間記憶される。いくつかの実施形態では、記録装置110は、卓球台103上で卓球をするユーザ101及び102の音声映像も取得することができる。
【0068】
プロセッサ又は制御システム130は、クリップ生成モジュール132及びクリップ配信モジュール134を少なくとも実装するように構成される。クリップ生成モジュール132は、2人のユーザ間のゲーム又は試合中に、ユーザ101又はユーザ102のいずれかによってトリガ120が起動されると、ビデオクリップを生成するように機能する。各ビデオクリップは、記録装置110によって生成された一連の映像の少なくとも1つに基づいており、トリガ120の起動のタイミングに基づいて決定されたクリップ長さを有する。クリップ配信モジュール134は、ユーザからの要求を受信すると、トリガ120を起動したユーザにビデオクリップを直接又は間接的に配信するように機能する。
【0069】
記録装置110によって生成された一連の映像には、それぞれ、卓球台における1回以上の卓球ラリーが含まれる。各ビデオクリップは、少なくとも1回のラリーを含むように、対応する一連の映像の少なくとも一部を含む。例えば、1回以上の卓球ラリーは、卓球台103の表面での卓球ボールの2回を超えるバウンドを含むことができる。例えば、クリップ長さは、5秒~5分の範囲の長さを有することができる。
【0070】
ビデオクリップは、特に、トレーニング目的又は娯楽目的に使用することができる。
【0071】
例えば、ほとんどのスポーツは、卓球のように、何時間も練習し、選手のテクニックを微調整する必要がある。選手が練習及び技能向上に費やす時間、選手のパフォーマンス、選手の技術に対する意識は、プロのコーチングやその場での選手の技術の観察によって大幅に改善することができる。練習と試合では選手のパフォーマンスが異なるため、練習中だけでなく試合中の自分のパフォーマンスを確認できることは選手にとって有益である。選手は卓球クラブで卓球をすることが多い。そのようなクラブに通う選手の利便性を考えると、興味のあるラリーのリプレイクリップを受信できることは選手にとって有益である。これにより、選手は、興味のあるラリー中の自分のパフォーマンスを見直すことができ、また、興味のある特定のラリーの映像を保存又は表示もすることができる。現在、卓球クラブはこの機能を提供していない。もし選手が自分のプレイを見直したい場合、卓球クラブでプレイしている自分の姿を、選手が設定した携帯端末のカメラを用いて、あるいは、クラブに持ち込んだ録画機器を使って録画しなければならない。いずれの場合も、選手が適切なカメラアングルで映像を取得することは困難であり、選手はプレイ前に録画機器を持参し、設定しなければならず、記録のためのプランを立てる必要がある。また、選手が取得した映像には、無関係の映像が相当量含まれることになり、結果的に、選手が自分のパフォーマンスを振り返る上で使い勝手が悪くなる。本開示の実施形態によるシステム100は、選手がその場で興味のあるビデオクリップを識別して取得し、練習の成果を向上させることを可能にする。ビリヤード、ダンス、テニス、バドミントン、スカッシュ、ピックルボール、パデルテニスなどを含むがこれらに限定されない他のスポーツの選手も、練習の結果を向上させるためにシステム100を利用することができる。
【0072】
また、現代のインターネット技術の発展やインターネット技術に基づくソーシャルメディアの普及に伴い、スポーツ参加者(例えば、卓球、ビリヤード、ダンス、テニス、バドミントン、スカッシュ、ピックルボール、パデルテニスなどの選手や参加者)が参加するスポーツビデオを入手し、共有することが一般的になっている。これらのビデオは、試合のハイライトであったり、試合のあるエピソードを記録するための面白い、あるいは、かっこいいクリップなどであったりする。これらの動画は、ユーザ生成コンテンツとして、ソーシャルメディアプラットフォームを通じて、友人やコミュニティに即座に投稿・共有することができる。本開示の実施形態によるシステム100は、選手がこれらの興味のあるビデオクリップを即座に取得し、ソーシャルメディアプラットフォーム上で共有することを可能にする。
【0073】
トリガ120は、ボタンの形態とすることができる。ボタンは、ユーザ101又はユーザ102が触れるか又は押すことができる物理的なボタンとすることができる。ボタンは、ユーザ101及び102が卓球のプレイ中にボタンを起動できるように、ユーザ101及び102に近接して設けられる。例えば、ボタンは卓球台103に近接して設けることができる。
【0074】
トリガ120は、卓球台103と同じ施設又は部屋に配置することができる。一実施形態では、トリガ120は、卓球台103と同じ部屋にある物理的なボタンである。ボタンは、卓球ラリークリップの記録、生成及び配信のためのシステムの異なる機能を開始する複数のモードを有することができる。ボタンは、一回押し、二回押し、長押しモード、又は他のモードを有することができる。異なるトリガモードは、さらに後述するように、クリップ長さのオプションを制御することができる。場合によっては、長押しなどのトリガモードを使用して、クリップを「インスタントオーダー」することができ、このプロセスは、クリップ配信モジュール134からクリップを受信するために、ユーザ101及び102によるさらなる入力を必要としない。他の実施形態では、トリガ120は、トリガユーザインターフェースの一部であるタッチスクリーン上のデジタルボタンとすることができる。代替的には、トリガは、音響信号又はジェスチャを含むがこれらに限定されない、ユーザ101又はユーザ102の信号に応答するセンサとすることができる。例えば、トリガは音声起動センサとすることができ、トリガの起動は選手の音声によって実行される。例えば、トリガは動作起動センサとすることができ、トリガの起動は選手の動作によって実行される。このようなトリガユーザインターフェースは、一連の映像を生成するための記録装置110による記録開始の制御を含むこともできる。
【0075】
プロセッサ又は制御システム130は、1つ以上のパーソナルコンピュータ、又はストレージコンポーネント、1つ以上の処理ユニット、及び標準的なコンピューティングシステムに見られる他のコンポーネントを有する他の装置を含むことができるコンピューティングシステムとすることができる。そのような演算装置は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ビデオゲームコンソール、スマートテレビ又はセットトップボックス、サーバ、ワークステーション、又はネットワークを介して通信し、ウェブブラウザ、メールクライアント、ビデオプレイヤ、音楽プレイヤ、ビデオゲーム、又は任意の他のそのようなアプリケーションなどのネットワーク140を介して通信するためのアプリケーション、サービス、サーバ、デーモン、ルーチン、又は他の実行可能なロジックを実行することができる任意の他のタイプ及び形態の演算装置を含むことができる。プロセッサ又は制御システム130に含まれるこのような演算装置は、ビデオ及びオーディオ映像の記憶、レンダリング、編集、及び表示に適している場合もある。
【0076】
クリップ生成モジュール132及びクリップ配信モジュール134は、複数の演算装置に分散されてもよく、ネットワーク140を介してトリガ120、記録装置110、及びユーザインターフェース150に結合される。これらのモジュールは、プロセッサ又は制御システム130に含まれる1つ以上の演算装置上で実行される実行可能コードを含むことができる。クリップ生成モジュール132は、記録装置からデータを受信するように構成される。クリップ生成モジュール132によって受信されるビデオデータ又はオーディオデータは、時間コード化されていてもよいし、クリップ生成モジュール132によって時間コード化されていてもよい。クリップ生成モジュール132はさらに、タイムコード化されたデータ内の時間的位置をタイムスタンプとしてフラグ付けするように構成される。クリップ生成モジュール132は、一連の映像生成時又は一連の映像受信時に、一連の映像を編集して一連の映像に含まれる短いクリップを生成するように、ビデオデータ及びオーディオデータを読み取り、処理し、編集することもできる。クリップ生成モジュール132は、ネットワークを介してユーザインターフェース150及びプロセッサ又は制御システム130の他の構成要素と通信し、ビデオデータ及び/又はオーディオデータをクリップ配信モジュール134に転送することができる。クリップ配信モジュール134は、クリップ生成モジュールからクリップを受信し、クリップを形成してユーザ101又はユーザ102に送信するように構成される。場合によっては、クリップ配信モジュール134は、ネットワーク又はアクセス可能なメモリ上にホスト又は記憶されているビデオクリップ又はクリップへのハイパーリンクを含む電子メールメッセージをユーザ101又はユーザ102に送信するように構成される。場合によっては、クリップ配信モジュール134は、ユーザインターフェース150を介してユーザ101がネットワークを介してアクセスできるビデオクリップを記憶するように構成される。
【0077】
ネットワーク140は、任意の形態のコンピュータネットワーク又は演算装置間で情報を中継するネットワークの組み合わせであってよい。ネットワーク140は、インターネット、及び/又は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、又はその他のタイプのデータネットワークなどの他のタイプのデータネットワークを含んでもよい。ネットワーク140はまた、ネットワーク140内でデータを受信及び/又は送信するように構成された任意の数の演算装置(例えば、コンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークスイッチなど)を含み得る。ネットワーク140は、任意の数のハードウェアによる接続及び/又はワイヤレス接続をさらに含み得る。ネットワーク140又はプロセッサもしくは制御システム130に含まれる演算装置は、ネットワーク140内の他の演算装置と、(例えば、光ファイバケーブル、CAT5ケーブルなどを介して)ハードウェアによって接続されるトランシーバと、(例えば、WiFi、セルラー、無線などを介して)無線通信してもよい。いくつかの実装形式では、ネットワーク140は、単一の物理マシンによって実行される複数の仮想マシン間の仮想ネットワークなどの仮想ネットワーク、又は物理的に移動可能な媒体を介したデータのオフライン転送などの抽象ネットワークであってもよい。
【0078】
他の実施形態では、1人又は複数のユーザが参加するスポーツはビリヤードである。ユーザがビリヤードをプレイしている一連の映像には、ユーザがビリヤードテーブル上で手玉を1回以上打つことが含まれる。クリップ生成モジュール132によって生成されたビデオクリップはそれぞれ、少なくとも1回手玉を打つことを含む。ボタンはビリヤード台に近接して設けることができる。
【0079】
他の実施形態では、1人又は複数のユーザが参加するスポーツは、スタジオでのダンスである。ダンスに参加するユーザの一連の映像には、ユーザの1つ以上の所定の動きが含まれる。クリップ生成モジュール132によって生成されたビデオクリップは、それぞれ、ユーザの所定の動きの少なくとも1つを含む。ボタンは、スタジオの壁や床など、スタジオに設けることができる。
【0080】
図2は、
図1に示すシステム100によって実行可能な方法を示すフローチャートである。記録装置110は、1人以上のユーザ101、102と卓球台103の一連の映像を記録する(ステップ201)。続いて、(一例として)ユーザ101によってトリガ120が起動される。トリガ120は、プロセッサ又は制御システム130に、一連の映像からあるクリップ長さを有するクリップを生成させる(ステップ205)。プロセッサ又は制御システム130は、その後、クリップをユーザ101に配信する(ステップ207)。
【0081】
記録装置110は、一連の映像を連続的に記録することができ、又は満たされた条件に基づいて記録を開始するように起動することができる(ステップ201)。一例として、記録装置110は、ユーザ101及び102が卓球台103上で卓球を開始したときに、一連の映像の記録を開始することができる。このような例では、卓球台103は、携帯電話アプリ、カード読み取り、又はスポーツ施設にチェックインする他の適切な手段を介したチェックインを必要とする施設に配置することができる。ユーザ101及び102がこのような施設にチェックインすると、プロセッサ又は制御システム130は、記録装置110による一連の映像の記録を開始することができる。本開示の他の実施形態では、記録装置110による一連の映像の記録を開始するためにプロセッサ又は制御システム130による他の条件が用いられ得る。例えば、他の条件には、ユーザ101及び102によって施設内の照明装置がオンにされること、又はネットワーク140を介してプロセッサもしくは制御システム130に結合され得る動作検出装置によってユーザ101及び102が検出されることを含み得る。記録装置110による一連の映像の連続記録を含む実施形態では、一連の映像は、任意の適切な長さを有することができるが、特定の実施形態では、一連の映像は、1時間、2時間、又は最大48時間とすることができる。一連の映像は、プロセッサ又は制御システム130によって、ネットワーク140を介してプロセッサ又は制御システム130に関連付けられたコンピュータメモリに保存される個別のシーケンスであり得る。いくつかの実施形態では、一連の映像は、フローティングであり得るか、又は定期的もしくは連続的に更新され得、任意の与えられた時間における現在時刻より前の期間をカバーする。例えば、一連の映像は、記録装置110によって取得された、48時間前、24時間前又はそれ以前からのビデオ映像であり得る。このような実施形態では、一連の映像は、常に、事前に定義された期間のみを含むように更新される。その期間より前のビデオ映像は、別個の一連の映像としてプロセッサ又は制御システム130によって保存されてもよいし、廃棄されてもよい。
【0082】
上述したように、一連の映像は異なる長さにすることができ、システムがクリップを生成するのに適した任意の長さにすることができる。一連の映像には、ユーザ101及び102が卓球台103で卓球をしている映像を含むことができる。一実施形態では、一連の映像には、卓球台103上で卓球をする複数のユーザ101の映像が含まれる。他のいくつかの実施形態では、一連の映像には、1人のユーザ101が単独で、又は卓球「ロボット」又はボールマシンを使用して、卓球台103上で卓球をする映像が含まれる。一連の映像には、記録時刻と取得された映像との相関を可能にするタイムコード化されたデータが含まれる。ビデオ映像は、記録装置110によって取得された音声データも含むことができる。一連の映像は、卓球のプレイの視覚化を可能にするために、任意の適切な空間解像度及び時間解像度を有することができる。例えば、一連の映像は、卓球台103上でバウンドする卓球ボールを視覚化するのに適した空間解像度及び時間解像度を有する。
【0083】
トリガ120は、ユーザによって起動することができ、又はトリガイベントによって起動することができる(ステップ203)。トリガ120は、卓球台103と同じ施設内に配置されたボタンとすることができる。このような実施形態では、ボタンは複数のモードを有することができる。例えば、ボタンは、一回押し、二回押し、及び長押しモードを含むことができ、それによってユーザはシステムの異なる機能にアクセスすることができる(以下でさらに詳細に説明する)。ボタンは、物理的なボタンであってもよいし、タッチスクリーンシステムに含まれていてもよい。いくつかの実施形態において、トリガ120は、トリガイベントを認識するように構成された制御システムの構成要素であり得る。例えば、トリガイベントは、床や壁などの別の表面でバウンドすることなく、卓球台103及びユーザ101によって保持された卓球パドル上で卓球ボールが特定の回数連続してバウンドすることができる。本明細書において、「ラリー」とは、卓球台103又はユーザ101が保持する1つ以上の卓球パドルのいずれかにおけるボールの連続したバウンドを意味する。このような場合、制御システムは、ラリーの音声又はビデオ映像などのトリガイベントの存在について、一連の映像を連続的に分析し得る。他のトリガイベントは、1日の特定の時間帯、一連の映像内の特定の時間を含むことができ、あるいは、ユーザによって実行される言語的又は身体的動作であり得る。例えば、制御システムは、「リプレイ」のような特定の単語を言うユーザを検出することができる。
【0084】
トリガ120の起動時に、プロセッサ又は制御システム130は、一連の映像からクリップを生成する(ステップ205)。一実施形態では、プロセッサ又は制御システム130の構成要素であるクリップ生成モジュール132は、一連の映像にデジタルタイムスタンプを生成する。デジタルタイムスタンプは、トリガ120が作動した時間に相関する、一連の映像に含まれる時間コード化データ内のデジタルフラグを含むことができる。クリップ生成モジュール132は、一連の映像から、タイムスタンプの前の定義された期間から開始し、タイムスタンプで終了するクリップを生成することができる。定義された期間はクリップ長さであり、一連の映像の長さよりも短い任意の長さとすることができる。例えば、クリップ長さは、10秒、20秒、30秒とすることができ、数分とすることもでき、数時間とすることもできる。場合によっては、トリガ120は、上述したように、異なるクリップ長さに相関し得る複数のモードを有する。例えば、トリガ120がユーザ101によって一回押された場合、クリップ長さは20秒であり、トリガ120が二回押された場合、クリップ長さは1分であり、トリガ120が長押しされた場合、クリップ長さは10分である。トリガ120は、1つの一連の映像の間に複数回作動させることができ、その結果、クリップ生成モジュール132によって複数のクリップが生成され得る。例えば、トリガ120の一回押しに応じてクリップ生成モジュール132によって生成される20秒のクリップと、トリガ120の二回押しに応じてクリップ生成モジュール132によって生成される1分のクリップとは、同じ一連の映像を形成する。一実施形態において、クリップ生成モジュール132は、トリガ120の起動に応答してタイムスタンプを保存し、プロセッサ又は制御システム130に結合されるユーザインターフェース150は、保存されたタイムスタンプのプロンプト、識別又は通知をユーザ101に提供することができる。次に、ユーザ101は、ユーザ101によってユーザインターフェース150を用いて識別されたタイムスタンプに基づいてクリップを決定又は注文するオプションを有する。クリップを決定又は注文すると、クリップ生成モジュール132は、定義されたクリップ長さを有するクリップを生成することができる。場合によっては、ユーザ101は、クリップの決定又は注文時に、ユーザインターフェース150を介してクリップ長さを選択することができる。
【0085】
その後、プロセッサ又は制御システム130に含まれるクリップ配信モジュール134は、ユーザインターフェース150を介して、1人又は複数のユーザ101及び102にクリップを配信する。ある実施形態では、ユーザインターフェースは、クリップを含む、又はハイパーリンクを介してクリップへのアクセスを提供する、ユーザに配信される電子メールメッセージを含み得る。その他のいくつかの実施形態では、ユーザインターフェース150は、クリップを表示及び/又は保存するためのインターフェースを有するアプリケーションの一部である。ユーザインターフェースは、異なるユーザに関連付けられたクリップを保存し、異なるユーザにクリップへのアクセスを提供するように構成することができる。クリップはユーザインターフェース内に表示することができ、ユーザ別、時間別、日付別、又は場所別にグループ化することができる。例えば、ユーザインターフェースは、特定のユーザに関連付けられたユーザプロファイルを含むことができ、そのようなユーザに関連付けられた複数のクリップを含むことができる。場合によっては、クリップの順序付け又は決定は、トリガ120の特定のモードが起動されることによって、ユーザによってバイパスされることができる。例えば、上述したように、トリガ120の長押しにより、「インスタントオーダー」(即時の命令)を開始することができ、その結果、「インスタントオーダー」に関連付けられたタイムスタンプに対して、クリップ生成モジュール132によりクリップ長さが自動的に割り当てられる。
【0086】
図3は、
図1に描かれた卓球ラリークリップの記録、生成、及び配信のためのシステムによって実行され得る方法の一例のフローチャートを図示する。この例では、記録装置110が映像を連続的に記録する。上述したように、記録装置は、卓球台103の映像を連続的に記録している。映像は、ネットワーク140を介してプロセッサ又は制御システム130に連続的に送信される。プロセッサ又は制御システム130は、映像から連続的に更新される一連の映像を生成する。より具体的には、プロセッサ又は制御システム130は、最新の48時間の映像を一連の映像として記憶する。一連の映像は、最新の48時間分を含むように連続的に更新され、それ以前の映像は一連の映像に含まれない。
【0087】
トリガ120は、(一例として)ユーザ101又はトリガイベントによって起動時刻に起動され、トリガ120は、次に、プロセッサ又は制御システム130に、起動時刻に相関する映像内の時刻の第1のタイムスタンプを生成させる。一実施形態では、トリガは、一回押し、二回押し及び長押しモードを有し、ネットワーク140を介してプロセッサ又は制御システム130と通信する物理的ボタンである。一例では、ボタンの単押しで20秒クリップの生成が開始され、ボタンの二回押しで5分クリップの生成が開始され、長押しでインスタントオーダーが開始される。ボタンが押されると、いずれのモードにおいても、クリップ生成モジュール132は、記録装置110によって記録されたタイムコード化された一連の映像にタイムスタンプを生成する。タイムスタンプは、一連の映像内の対応する時間に割り当てられる。
【0088】
ユーザインターフェース150は、第1のタイムスタンプのお知らせをユーザ101に表示する。一実施形態において、ユーザインターフェースは、ユーザ101によって操作される演算装置(スマートフォンを含む)上で実行されるアプリケーションに含まれる。お知らせは、ボタンの異なる押下に起因する各タイムスタンプに対する別個のお知らせを含むことができる。ボタンが長押しされた場合、ユーザインターフェース150は、ユーザ101によるさらなる入力を必要としない。その後、ユーザ101は、タイムスタンプに関連付けられたクリップを注文することができる。一部の実施形態では、ユーザ101は、所望のクリップの長さを入力するようユーザインターフェース150に促される。このような一部の実施形態では、ユーザインターフェース150は、20秒、30秒、1分など、ユーザ101が選択できるプリセット長さを提供する。ユーザ101が所望の長さのクリップを入力又は選択すると、クリップ生成モジュールは、この指定された長さをクリップ長さとして使用する。
【0089】
クリップ生成モジュール132は、記録された映像からビデオクリップを生成し、クリップ配信モジュール134は、ビデオクリップをユーザ101又はユーザ101と関連する他のユーザに配信する。クリップ生成モジュール132は、タイムスタンプで終了し、クリップ長さに相当するタイムスタンプより前の時間量を含む一連の映像の一部のコピーを生成する。クリップ生成モジュール132は、トリガ120の押下に対応するタイムスタンプごとにこの処理を行うことができる。この非限定的な例では、クリップ配信モジュール134が、各クリップへのハイパーリンクを含む電子メールメッセージを形成しユーザ101に送信する。クリップは、ユーザ101が操作する演算装置によってアクセス可能なネットワーク上でホストされる。この例では、クリップは、演算装置を介して閲覧したり、ネットワークからダウンロードしたりすることができる。代替的又は追加的に、クリップをユーザのオンラインプロファイルに保存し、そこからアクセスすることもできる。例えば、クリップはサムネイルを通じてアクセスすることができ、ユーザによって整理、分類、及びお気に入り登録されることができる。
【0090】
図3に示す方法では、ステップ301で、記録装置は映像を連続的に記録する。ステップ303で、トリガは、ユーザ又はトリガイベントによって起動時刻に起動される。ステップ305で、トリガは、制御システムに起動時間に相関する映像内の時間における第1のタイムスタンプを生成させる。ステップ307で、ユーザインターフェースは、第1のタイムスタンプのお知らせをユーザに表示し、ステップ309で、ユーザは、第1のタイムスタンプに関連付けられたクリップを注文する。代替的に、ステップ307~309は、ユーザが第1のタイムスタンプを考慮せずにクリップを注文できるようにすることで、簡略化及び合理化され得る。換言すると、最初のタイムスタンプはインターフェースに表示されず、ユーザは、ボタンを1回押すだけの操作で、最初のタイムスタンプに関連付けられたクリップを注文することができる。ステップ311で、クリップ生成モジュールは、録画された映像からビデオクリップを生成する。ステップ313で、クリップ配信モジュールは、ビデオクリップをユーザに配信する。
【0091】
図4は、一連の映像401からクリップ403を生成するための、卓球ラリークリップの記録、生成、及び配信のためのシステムによって実行されるプロセスの一例の表現である。一連の映像401は、記録装置110によって記録され、プロセッサ又は制御システム130に送信される。タイムスタンプ405は、ユーザ101がトリガ120111を作動させた時間に対応する一連の映像401中の時間で、ユーザ101がトリガ120を作動させたことに応答して、クリップ生成モジュール132によって生成される。指定されたクリップ長さ407に基づいて、クリップ403は、クリップ長さ407であり、タイムスタンプ405で終了する長さを有する。
【0092】
図5Aは、ユーザインターフェース150を介して(一例として)ユーザ101に提供されるタイムスタンプのお知らせ501の一例を図示する。お知らせ501は、注文ボタン503の形でタイムスタンプからクリップを注文する仕組みを含む。一実施形態では、ユーザ101は、注文ボタン503をトグルすることにより、クリップの注文を確認することができる。注文ボタン503をトグルすると、クリップ生成モジュール132は、タイムスタンプに関連付けられた時刻に終了するクリップを生成する。ユーザインターフェース150は、タイムスタンプ505を手動で割り当て、クリップ長さ507を手動で割り当てるためのユーザ101制御の仕組みも含む。ユーザインターフェース150を介してユーザ101からタイムスタンプ時刻とクリップ長さの入力を受け取ると、クリップ生成モジュール132は一連の映像401からクリップ403を生成する。
図5Bは、ユーザがより合理的かつ効率的な方法でカスタム再生クリップを注文するための別の例示的なインターフェースを図字する。この例では、ユーザは日付とテーブルを手動で選択する必要はない。その代わり、日付と台に関連する情報は、自動的にユーザのオンライン予約に関連付けられる。ユーザは、タイムスタンプに基づいて再生クリップの開始時刻と所望の再生クリップ長さを選択し、再生クリップを注文するためのボタンを押すだけでよい。
【0093】
図6は、クリップ配信モジュール134によって(一例として)ユーザ101に配信されるクリップメッセージ601の一例を図字する。クリップメッセージ601の送信は、クリップ配信モジュール134がユーザ101にクリップを配信するために使用できる1つの方法である。描かれているクリップメッセージの一例601には、クリップ603へのハイパーリンクが含まれている。ユーザは、ハイパーリンク603をクリックして、ネットワーク上に記憶されているクリップにアクセスすることができる。他の実施形態では、クリップメッセージ601を、ユーザインターフェース150を介してユーザ101に表示することができる。
【0094】
図7は、クリップ703をストリーミングビデオとして含む例示的なクリップディスプレイ701を図示する。クリップディスプレイ701は、また、ユーザ101がクリップをダウンロードするための任意の仕組みを含むことができ、さらにユーザ101が他のネットワークを介してクリップを送信又は共有するための任意の仕組みを含むこともできる。例えば、クリップディスプレイ701は、ユーザ101がソーシャルメディアを介してクリップや、別の電子メールアドレスに電子メールを送信するためのユーザ101へのリンクを含むことができる。クリップディスプレイは、ユーザインターフェース150に含めることもできるし、電子メール又は別のユーザインターフェースを介してユーザ101に個別に配信されてもよい。
【0095】
図8は、本開示のさらに別の態様による、スポーツのビデオクリップを生成し、スポーツに参加しているユーザに配信する方法800を示すフローチャートである。ステップ810において、ユーザが参加するスポーツの一連の映像がネットワーク又はメモリに記憶される。ステップ820において、スポーツ参加中にユーザによるトリガの起動を受信すると、一連の映像に基づいてビデオクリップが生成される。ビデオクリップは、トリガを起動するタイミングに基づいて決定されたクリップ長さを有する。ビデオクリップは一連の映像の少なくとも一部を含む。ステップ830において、要求を受信すると、ビデオクリップがユーザに配信される。トリガには、ユーザがスポーツに参加中にボタンを起動できるように、ユーザに近接したボタンが含まれる。スポーツは、ラケットスポーツ(卓球、バドミントン、スカッシュ、テニス、ピックルボール、パデルテニスなどを含む)、卓上スポーツ(ビリヤードなどを含む)、スタジオでのダンスなどとすることができる。
【0096】
図9は、
図8に示す方法を実行できる例示的なコンピュータ又は処理システムを示す概略図である。
【0097】
コンピュータシステムは、適当な処理システムの一例に過ぎず、本明細書に記載された方法論の実施形態の使用範囲又は機能性に関する制限を示唆することを意図するものではない。図示された処理システムは、多数の他の汎用又は特殊用途のコンピューティングシステム環境又は構成で動作可能であり得る。
図9に示される処理システムと共に使用するのに適し得る周知のコンピューティングシステム、環境、及び/又は構成の例としては、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル消費者用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム、及び上記のシステム又は装置のいずれかを含む分散型クラウドコンピューティング環境などが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0098】
コンピュータシステムは、コンピュータシステムによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータシステム実行可能命令の一般的な文脈で説明され得る。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含み得る。コンピュータシステムは、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理装置によってタスクが実行される分散クラウドコンピューティング環境で実施されてもよい。分散型クラウドコンピューティング環境では、プログラムモジュールは、メモリ記憶装置を含むローカル及びリモートのコンピュータシステムの記憶媒体の両方に配置されてもよい。
【0099】
コンピュータシステムのコンポーネントは、1つ以上のハードウェアプロセッサ12、システムメモリ16、及びシステムメモリ16を含む様々なシステムコンポーネントをプロセッサ12に結合するバス14を含み得るが、これらに限定されない。プロセッサ12は、本明細書に記載の方法を実行するモジュール30を含むことができる。モジュール30は、プロセッサ12の集積回路にプログラムされてもよいし、システムメモリ16、記憶装置18、又はネットワーク24、又はそれらの組み合わせからロードされてもよい。プロセッサ12は、先に説明したようなプロセッサ400を含むことができる。代替的に、プロセッサ400は、プロセッサ12から独立し得る。
【0100】
バス14は、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、加速グラフィックスポート、及び様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用するプロセッサ又はローカルバスを含む、いくつかのタイプのバス構造のいずれかの1つ又は複数を表すことができる。一例として、これらに限定されないが、このようなアーキテクチャには、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA)ローカルバス、及び周辺コンポーネント相互接続(PCI)バスが含まれる。
【0101】
コンピュータシステムは、様々なコンピュータシステム可読媒体を含むことができる。このような媒体は、コンピュータシステムによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよく、揮発性媒体と不揮発性媒体、取り外し可能媒体と取り外し不可能媒体の両方を含んでいてもよい。
【0102】
システムメモリ16は、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリなどの揮発性メモリの形態のコンピュータシステム可読媒体を含むことができる。コンピュータシステムは、他の取外し可能/取外し不可能な、揮発性/不揮発性のコンピュータシステム記憶媒体をさらに含み得る。一例としてのみ挙げると、記憶装置18は、取り外し不可能な不揮発性の磁気媒体(例えば、「ハードディスクドライブ」)からの読み出し及び磁気媒体への書き込みのために設けることができる。図示しないが、取り外し可能な不揮発性磁気ディスク(例えば、「フロッピーディスク」(登録商標))から読み出し、磁気ディスクへ書き込むための磁気ディスクドライブ、及びCD-ROM、DVD-ROM又は他の光媒体などの取り外し可能な不揮発性光ディスクから読み出し、光ディスクへ書き込むための光ディスクドライブを設けることができる。そのような場合、各々は、1つ以上のデータ媒体インターフェースによってバス14に接続され得る。
【0103】
コンピュータシステムはまた、キーボード、ポインティング装置、ディスプレイ28などの1つ以上の外部装置26、ユーザがコンピュータシステムと対話することを可能にする1つ以上の装置、及び/又はコンピュータシステムが1つ以上の他の演算装置と通信することを可能にする任意の装置(例えば、ネットワークカード、モデムなど)と通信することができる。このような通信は、入力/出力(I/O)インターフェース20を介して行うことができる。
【0104】
それでもなお、コンピュータシステムは、ネットワークアダプタ22を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)、一般的なワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又はパブリックネットワーク(インターネットなど)などの1つ以上のネットワーク24と通信することができる。図示されているように、ネットワークアダプタ22は、バス14を介してコンピュータシステムの他の構成要素と通信する。図示されていないが、他のハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントがコンピュータシステムと共に使用され得ることが理解されるべきである。例として、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、データアーカイバルストレージシステムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0105】
本開示は、クラウドコンピューティングに関する説明を含むことがあるが、本明細書で述べる開示の実装は、クラウドコンピューティング環境に限定されないことを予め理解されたい。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られている又は後に開発される任意の他のタイプのコンピューティング環境と組み合わせて実行することが可能である。クラウドコンピューティングは、サービスのプロバイダとの最小限の管理労力又は相互作用で迅速に供給及びリリースすることができる、構成可能なコンピューティングリソース(例えば、ネットワーク、ネットワーク帯域幅、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想マシン、及びサービス)の共有プールへの便利なオンデマンドネットワークアクセスを可能にするためのサービス提供モデルである。このクラウドモデルは、少なくとも5つの特性、少なくとも3つのサービスモデル、及び少なくとも4つのデプロイメントモデルを含むことができる。
【0106】
本開示の別の態様は、スポーツに参加する少なくとも1人のユーザにスポーツのビデオクリップを配信するためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、その中に具現化されたプログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含む。プログラム命令は、装置の処理要素によって実行可能であり、装置に以下のことを行わせる。
【0107】
少なくとも1人のユーザが参加するスポーツの一連の映像を保存する。
【0108】
スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザによるトリガの起動を受信すると、一連の映像からビデオクリップを生成する。ビデオクリップは、トリガを起動するタイミングに基づいて決定されるクリップ長さを有し、クリップは、一連の映像の少なくとも一部を含む。
【0109】
要求を受信すると、ビデオクリップを少なくとも1人のユーザに配信する。
【0110】
スポーツに参加中の少なくとも1人のユーザがトリガを起動できるように、トリガは、少なくとも1人のユーザに近接して設けられる。
【0111】
上述のような本開示の方法及びシステムを使用することにより、スポーツ参加者(例えば、卓球選手)は、面白い、かっこいい、又は見せ場のあるラリーのハイライトとなり得るビデオクリップを容易に選択し、ユーザのソーシャルメディア上で共有することができる。これらのビデオクリップは、トリガを起動することで生成される。本明細書で使用される「a」、「an」、「the」などの用語は、単数形のみを指すことを意図するものではなく、特定の例が説明のために使用され得る一般的な分類を含む。
【0112】
本明細書で使用される場合、単数形で定義される用語は、複数形で定義される用語を含むことが意図され、その逆も同様である。
【0113】
本明細書における「1つの態様」、「特定の態様」、「いくつかの態様」又は「ある態様」への言及は、記載される態様(複数可)が特定の特徴又は特性を含み得ることを示すが、すべての態様が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含む必要があるとは限らない。さらに、このような語句は必ずしも同じ態様を指すとは限らない。
【0114】
本明細書で使用される用語は、特定の態様を説明する目的だけのためのものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、網羅的であることを意図するものではない。多くの変更及び変形は、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。
【国際調査報告】