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特表2024-534395多金属機械的保持フープおよびその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】多金属機械的保持フープおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/278 20220101AFI20240912BHJP
【FI】
H02K1/278
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516639
(86)(22)【出願日】2022-09-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 US2022043685
(87)【国際公開番号】W WO2023043940
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】63/244,558
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523126881
【氏名又は名称】ディーアールエス ネイバル パワー システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】サクストン,エドガー エス.
(72)【発明者】
【氏名】コリー サード,カルビン エイチ.
【テーマコード(参考)】
5H622
【Fターム(参考)】
5H622AA03
5H622CB03
5H622PP18
(57)【要約】
保持構造は、複合構造として2つ以上の異なる材料(例えば、1つの磁性材料と1つの非磁性材料)を使用して作成することができる。保持構造は、複数の磁石を取り囲んでロータに保持するように構成された1つまたは複数の非磁性領域と接線方向に交互になっている1つまたは複数の磁性領域を備える円筒状フープを含むことができ、1つまたは複数の磁性領域は、複数の磁石の各々と位置合わせされ、1つまたは複数の非磁性領域は、ロータ上の複数の磁石間の1つまたは複数の区域と位置合わせされる。磁性材料は、永久磁石からの磁束がステータに流れることを可能にし、非磁性部分は、非磁性材料の使用によって隣接する永久磁石への磁束の漏れを低減する。保持構造は、熱間静水圧プレスプロセスを使用して製造することができる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁石を取り囲んでロータに保持するように構成された1つまたは複数の非磁性領域と接線方向に交互になっている1つまたは複数の磁性領域を備える円筒形状フープであって、前記1つまたは複数の磁性領域が各々、前記複数の磁石のうちの1つと位置合わせされ、前記1つまたは複数の非磁性領域が各々、前記ロータ上の前記複数の磁石の間の1つまたは複数の区域と位置合わせされる、円筒状フープを備える、
保持構造。
【請求項2】
前記円筒状フープが、前記1つまたは複数の非磁性領域を横切る磁束漏れを低減する一方、前記複数の磁石とステータの1つまたは複数の磁性領域との間に連続的な半径方向の磁気空隙を提供する、請求項1に記載の保持構造。
【請求項3】
前記1つまたは複数の磁性領域および前記1つまたは複数の非磁性領域が、前記円筒状フープのおけ板を形成する、請求項1に記載の保持構造。
【請求項4】
前記円筒状フープが、前記ロータの前記複数の磁石に予荷重力を提供するような大きさに作られた、請求項1に記載の保持構造。
【請求項5】
前記1つまたは複数の磁性領域が、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである、請求項1に記載の保持構造。
【請求項6】
前記1つまたは複数の非磁性領域が、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである、請求項1に記載の保持構造。
【請求項7】
前記磁性領域が、前記複数の磁石の磁束線を成形するために、前記1つまたは複数の磁性領域のうちの少なくとも1つは冠状の外面で形成される、請求項1に記載の保持構造。
【請求項8】
前記円筒状フープの内面が、円形ではなく、矩形磁石を収容するような大きさに作られた、請求項1に記載の保持構造。
【請求項9】
前記円筒状フープの外面が、連続的な磁性材料および非磁性材料を備える、請求項1に記載の保持構造。
【請求項10】
ハウジングと、
ロータであって、複数の磁性体を取り囲んで前記ロータに保持するように構成された1つまたは複数の非磁性領域と接線方向に交互になっている1つまたは複数の磁性領域を備える円筒状保持スリーブによって保持された複数の永久磁石を含み、前記1つまたは複数の磁性領域が、前記複数の磁石の各々と位置合わせされ、前記1つまたは複数の非磁性領域が、前記ロータ上の前記複数の磁石の間の1つまたは複数の区域と位置合わせされる、ロータと、
ステータであって、前記円筒状の保持スリーブと前記ステータ上の複数の磁性領域との間に画定された空隙を有する前記ロータを取り囲むステータと
を備える、電気機械。
【請求項11】
前記円筒状保持スリーブが、前記1つまたは複数の非磁性領域を横切る磁束漏れを低減する一方、前記複数の永久磁石とステータの1つまたは複数の磁性領域との間に連続的な半径方向の磁気空隙を提供する、請求項10に記載の電気機械。
【請求項12】
前記1つまたは複数の磁性領域および前記1つまたは複数の非磁性領域が、前記円筒状保持スリーブのおけ板を形成する、請求項10に記載の電気機械。
【請求項13】
前記円筒状保持スリーブが、前記ロータの前記複数の永久磁石に予荷重力を提供するような大きさに作られた、請求項10に記載の電気機械。
【請求項14】
前記1つまたは複数の磁性領域が、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである、請求項10に記載の電気機械。
【請求項15】
前記1つまたは複数の非磁性領域が、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである、請求項10に記載の電気機械。
【請求項16】
前記磁性領域が、前記複数の永久磁石の磁束線の成形のために、前記1つまたは複数の磁性領域のうちの少なくとも1つは冠状の外面で形成される、請求項10に記載の電気機械。
【請求項17】
前記円筒状保持スリーブの内面が円形ではなく、矩形磁石を収容するような大きさに作られた、請求項10に記載の電気機械。
【請求項18】
前記円筒状保持スリーブの外面が、連続的な磁性材料および非磁性材料を含む、請求項10に記載の電気機械。
【請求項19】
磁性領域と非磁性領域とを含む保持構造を形成する方法であって、
圧縮用の少なくとも1つの粉末を受けるための金型を提供することであって、前記少なくとも1つの粉末が、磁性材料または非磁性材料のいずれかを備える、ことと、
前記金型の少なくとも1つの壁に沿って形状制御要素の位置を決定することであって、前記形状制御要素が、熱間静水圧プレス中に前記金型の変形を制御するように構成される、ことと、
前記金型の1つまたは複数の壁に沿って前記形状制御要素を配置することと、
円筒状フープ構造を形成するために熱間静水圧プレス中に前記少なくとも1つの粉末を圧縮しながら前記金型を変形させることと
を含む方法。
【請求項20】
前記磁性領域が固体材料を使用して形成され、前記非磁性領域が前記非磁性材料を備える前記少なくとも1つの粉末を使用して形成される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記非磁性領域が、固体材料を使用して形成され、前記磁性領域が、磁性材料を備える前記少なくとも1つの粉末を使用して形成される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記非磁性領域および前記磁性領域が、前記磁性材料および前記非磁性材料を含む前記少なくとも1つの粉末を使用して形成される、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記非磁性領域および前記磁性領域が、固体材料を使用して形成される、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
請求項19に記載の方法であって、
前記磁性領域と前記非磁性領域との間の境界に機械的幾何学的接合部を形成することをさらに含む方法。
【請求項25】
磁性領域と非磁性領域とを含む保持構造を形成する方法であって、
ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することと、
1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサの上に配置することであって、前記スペーサが前記1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことと、
前記1つまたは複数の磁性材料の縁部を前記1つまたは複数の非磁性材料の縁部に溶接して、前記ロータアセンブリの前記1つまたは複数の磁石の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することと
を含む方法。
【請求項26】
磁性領域と非磁性領域とを含む保持構造を形成する方法であって、
ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することと、
1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサの上に配置することであって、前記スペーサが前記1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことと、
前記1つまたは複数の磁性材料および前記1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することであって、前記円筒状保持構造を形成することが、三次元印刷プロセスによって実現される、ことと
を含む方法。
【請求項27】
前記磁性領域が、固体材料を使用して形成され、前記非磁性領域が、前記1つまたは複数の非磁性材料を備える1つまたは複数の粉末を使用して形成される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記非磁性領域が、固体材料を使用して形成され、前記磁性領域が、磁性材料を備える少なくとも1つの粉末を使用して形成される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記非磁性領域および前記磁性領域が、前記1つまたは複数の磁性材料および前記1つまたは複数の非磁性材料を含む少なくとも1つの粉末を使用して形成される、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記非磁性領域および前記磁性領域が、固体材料を使用して形成される、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
請求項26に記載の方法であって、
前記磁性領域と前記非磁性領域との間に境界材料を挿入することであって、前記境界材料が、前記三次元印刷プロセス中に炭素移動を阻止する、ことをさらに含む方法。
【請求項32】
請求項26に記載の方法であって、
前記磁性領域と前記非磁性領域との間の境界に機械的幾何学的接合部を形成することをさらに含む方法。
【請求項33】
磁性領域と非磁性領域とを含む保持構造を形成する方法であって、
ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することと、
1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサの上に配置することであって、前記スペーサが前記1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことと、
前記1つまたは複数の磁性材料および前記1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することであって、前記円筒状保持構造を形成することが鋳造プロセスによって実現される、ことと
を含む方法。
【請求項34】
磁性領域と非磁性領域とを含む保持構造を形成する方法であって、
ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することと、
1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサの上に配置することであって、前記スペーサが前記1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことと、
前記1つまたは複数の磁性材料および前記1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することと、
前記円筒状保持構造の前記非磁性領域と中央ハブとの間に複数のスポークを形成することと
を含む方法。
【請求項35】
前記1つまたは複数の磁性材料が、複合構造として形成された成形磁極を備える、請求項34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照
本出願は、2021年9月15日に出願された「MULTI-METALLIC Mechanical Retention Hoop and Techniques for Manufacturing Thereof」と題する米国仮特許出願第63/244,558号の優先権および利益を主張し、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]電動機は、複数の永久磁石がロータリムに付けられたロータアセンブリを使用し、磁気モーメントアームを形成して、トルクを発生させることができる。交流は、ロータアセンブリに取り付けられた永久磁石と相互作用する誘導磁場を生成するステータアセンブリを通して流れることができる。ロータアセンブリ上の永久磁石とステータアセンブリとの間に磁気空隙が存在する。この相互作用は、電動機のシャフトに力を発生させ、トルクを発生させる。永久磁石をロータリムに保持するために、様々な技術(例えば、にかわ、締め具)が使用されてきた。いくつかの技術(例えば、にかわ)は、高速の機械での使用には不適切な場合がある。
【0003】
[0003]現行の設計は、磁石を保持するための磁性材料または非磁性材料からなる機械的保持構造を含むことができる。保持構造に完全な磁性材料を使用すると、永久磁石上の領域と隣接する永久磁石間に磁束漏れが生じ、ロータからステータに連結された磁束が減少しモータの出力が低下する恐れがある。保持構造に完全な非磁性材料を使用すると、磁気空隙または磁石とステータアセンブリとの間の隙間が増加し、それによってステータに到達する磁束の強度が低下し、最終的にモータの最大出力能力が低下する。したがって、電動機に関連する改善された方法およびシステムが当技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本発明の実施形態は、一般に、電動機および発電機のための方法およびシステムに関する。より詳細には、異種材料が互いに接合された複合構造を形成するよう、2つ以上の異なる材料(例えば、1つの磁性材料と1つの非磁性材料)を使用し保持構造を作成することができる。保持構造は、複数の磁石を取り囲んでロータに保持するように構成された1つまたは複数の非磁性領域と接線方向に交互になっている1つまたは複数の磁性領域を備える輪を含むことができ、1つまたは複数の磁性領域は、複数の磁石の各々と位置合わせされ、1つまたは複数の非磁性領域は、ロータ上の複数の磁石の間の1つまたは複数の区域と位置合わせされる。磁性材料は、永久磁石からの磁束がステータに流れることを可能にし、非磁性部分は、非磁性材料を使用して隣接する永久磁石への磁束の漏れを低減する。保持構造は、複合材料(例えば、炭素繊維またはガラス繊維材料)、鋼円筒(例えば、非磁性缶)、または他の金属材料を使用して形成することができる。
【0005】
[0005]様々な実施形態では、円筒状フープは、1つまたは複数の非磁性領域を横切る磁束漏れを低減する一方、複数の磁石とステータの1つまたは複数の磁性領域との間に連続的な磁気空隙を提供することができる。様々な実施形態において、1つまたは複数の磁性領域および1つまたは複数の非磁性領域は、円筒状フープのおけ板を形成する。
【0006】
[0006]回転ロータによって生成された半径方向および接線方向の力に抗して複数の磁石をロータリムに保持することに加えて、円筒状フープは、ロータの複数の磁石に予荷重力を提供するような大きさに作ることができる。予荷重力は、ロータアセンブリ上に十分な摩擦を維持することができるため、機械がトルクを伝達しているときに磁石は回らない。保持構造は、磁石が高速で外れることを防止し、磁石が磁極保持構造の内部構造に及ぼす圧力を低減することもできる。
【0007】
[0007]いくつかの態様では、保持構造は、複数の磁石を取り囲んでロータに保持するように構成された1つまたは複数の非磁性領域と接線方向に交互になっている1つまたは複数の磁性領域を含む円筒状フープを含む。円筒状フープは、熱間静水圧プレスプロセスによって形成することができる。1つまたは複数の磁性領域は各々、複数の磁石のうちの1つと位置合わせすることができ、1つまたは複数の非磁性領域は各々、ロータ上の複数の磁石の間の1つまたは複数の区域と位置合わせすることができる。
【0008】
[0008]いくつかの態様では、円筒状フープは、1つまたは複数の非磁性領域を横切る磁束漏れを低減する一方、複数の磁石とステータの1つまたは複数の磁性領域との間に連続的な磁気空隙を提供する。
【0009】
[0009]いくつかの態様では、1つまたは複数の磁性領域および1つまたは複数の非磁性領域は、円筒状フープのおけ板を形成する。
【0010】
[0010]いくつかの態様では、円筒状フープは、ロータの複数の磁石に予荷重力を提供するような大きさに作られる。
【0011】
[0011]いくつかの態様では、1つまたは複数の磁性領域は、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである。
【0012】
[0012]いくつかの態様では、1つまたは複数の非磁性領域は、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである。
【0013】
[0013]いくつかの態様では、磁性領域は、複数の磁石の磁束線を成形するために、1つまたは複数の磁性領域のうちの少なくとも1つは冠状の外面で形成される。
【0014】
[0014]いくつかの態様では、円筒状フープの内面は、円形ではなく、矩形磁石または他の非円弧状に分割された磁石構成を収容するような大きさに作られる。
【0015】
[0015]いくつかの態様では、円筒状フープの外面は、連続的な磁性材料および非磁性材料を備える。
【0016】
[0016]いくつかの態様では、電気機械は、ハウジングと、ロータと、ステータとを含む。電気機械は、電動機または発電機とすることができる。ロータは、複数の磁性体を取り囲んでロータに保持するように構成された1つまたは複数の非磁性領域と接線方向に交互になっている1つまたは複数の磁性領域を含む円筒状保持スリーブによって保持された複数の永久磁石を含むことができる。1つまたは複数の磁性領域は、複数の磁石の各々と位置合わせすることができ、1つまたは複数の非磁性領域は、ロータ上の複数の磁石の間の1つまたは複数の区域と位置合わせされる。ステータは、円筒状の保持スリーブとステータ上の複数の磁性領域との間に画定された空隙を有するロータを取り囲むことができる。
【0017】
[0017]いくつかの態様では、円筒状保持スリーブは、1つまたは複数の非磁性領域を横切る磁束漏れを低減する一方、複数の永久磁石とステータの1つまたは複数の磁性領域との間に連続的な半径方向の磁気空隙を提供することができる。
【0018】
[0018]いくつかの態様では、1つまたは複数の磁性領域および1つまたは複数の非磁性領域は、円筒状保持スリーブのおけ板を形成する。
【0019】
[0019]いくつかの態様では、円筒状保持スリーブは、ロータの複数の永久磁石に予荷重力を提供するような大きさに作られる。
【0020】
[0020]いくつかの態様では、1つまたは複数の磁性領域は、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである。
【0021】
[0021]いくつかの態様では、1つまたは複数の非磁性領域は、異なる層を形成する複数の材料の組み合わせである。
【0022】
[0022]いくつかの態様では、磁性領域は、複数の永久磁石の磁束線の成形のために、1つまたは複数の磁性領域のうちの少なくとも1つは冠状の外面で形成される。
【0023】
[0023]いくつかの態様では、円筒状保持スリーブの内面は円形ではなく、矩形磁石を収容するような大きさに作られる。
【0024】
[0024]いくつかの態様では、円筒状保持スリーブの外面は、連続的な磁性材料および非磁性材料を備える。
【0025】
[0025]いくつかの態様では、磁性領域および非磁性領域を含む保持構造を形成する方法は、圧縮のための少なくとも1つの粉末を受け入れるための金型を提供することを含むことができる。少なくとも1つの粉末は、磁性材料または非磁性材料のいずれかを含むことができる。方法は、金型の少なくとも1つの壁に沿って形状制御要素の位置を決定することを含むことができる。形状制御要素は、熱間静水圧プレス中に金型の変形を制御するように構成することができる。金型の1つまたは複数の壁に沿って形状制御要素を配置する。方法は、円筒状フープ構造を形成するために、熱間静水圧プレス中に少なくとも1つの粉末を圧縮しながら金型を変形させることを含むことができる。
【0026】
[0026]いくつかの態様では、磁性領域は固体材料を使用して形成され、非磁性領域は非磁性材料を備える1つまたは複数の粉末を使用して形成される。
【0027】
[0027]いくつかの態様では、非磁性領域は、固体材料を使用して形成され、磁性領域は、磁性材料を備える少なくとも1つの粉末を使用して形成される。
【0028】
[0028]いくつかの態様では、非磁性領域および磁性領域は、磁性材料および非磁性材料を含む少なくとも1つの粉末を使用して形成される。
【0029】
[0029]いくつかの態様では、非磁性領域および磁性領域は、固体材料を使用して形成される。
【0030】
[0030]いくつかの態様では、方法は、磁性領域と非磁性領域との間に境界材料を挿入することを含むことができ、境界材料は、熱間静水圧プレス中の炭素移動を阻止する。
【0031】
[0031]いくつかの態様では、方法は、磁性領域と非磁性領域との間の境界に機械的幾何学的接合部を形成することを含むことができる。
【0032】
[0032]いくつかの態様では、磁性領域および非磁性領域を含む保持構造を形成する方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することを含むことができる。方法は、1つまたは複数のスペーサ上に1つまたは複数の非磁性材料を配置することを含むことができる。スペーサは、1つまたは複数の磁石の間に配置することができる。方法は、1つまたは複数の磁性材料の縁部を1つまたは複数の非磁性材料の縁部に溶接して、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の周りに嵌合するような大きさに作られた円筒状保持構造を形成することを含むことができる。
【0033】
[0033]いくつかの態様では、磁性領域および非磁性領域を含む保持構造を形成する方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することを含むことができる。方法は、1つまたは複数のスペーサ上に1つまたは複数の非磁性材料を配置することを含むことができる。スペーサは、1つまたは複数の磁石の間に配置することができる。方法は、1つまたは複数の磁性材料および1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することを含むことができる。円筒状保持構造の形成は、三次元印刷プロセスによって実現することができる。
【0034】
[0034]いくつかの態様では、磁性領域は、固体材料を使用して形成することができ、非磁性領域は、1つまたは複数の非磁性材料を備える1つまたは複数の粉末を使用して形成することができる。
【0035】
[0035]いくつかの態様では、非磁性領域は、固体材料を使用して形成することができ、磁性領域は、磁性材料を備える少なくとも1つの粉末を使用して形成することができる。
【0036】
[0036]いくつかの態様では、非磁性領域および磁性領域は、1つまたは複数の磁性材料および1つまたは複数の非磁性材料を含む少なくとも1つの粉末を使用して形成することができる。
【0037】
[0037]いくつかの態様では、非磁性領域および磁性領域は、固体材料を使用して形成することができる。
【0038】
[0038]いくつかの態様では、方法は、磁性領域と非磁性領域との間に境界材料を挿入することであって、境界材料が、三次元印刷プロセス中に炭素移動を阻止する、ことを含むことができる。
【0039】
[0039]いくつかの態様では、方法は、磁性領域と非磁性領域との間の境界に機械的幾何学的接合部を形成することを含むことができる。
【0040】
[0040]いくつかの態様では、磁性領域および非磁性領域を含む保持構造を形成する方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することを含むことができる。方法は、1つまたは複数のスペーサ上に1つまたは複数の非磁性材料を配置することを含むことができる。スペーサは、1つまたは複数の磁石の間に配置することができる。方法は、1つまたは複数の磁性材料および1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することを含むことができる。方法は、鋳造プロセスによって円筒状保持構造を形成することを含むことができる。
【0041】
[0041]いくつかの態様では、磁性領域および非磁性領域を含む保持構造を形成する方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置することを含むことができる。方法は、1つまたは複数のスペーサ上に1つまたは複数の非磁性材料を配置することを含むことができる。スペーサは、1つまたは複数の磁石の間に配置することができる。方法は、1つまたは複数の磁性材料および1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することを含むことができる。方法は、円筒状保持構造の非磁性領域と中央ハブとの間に複数のスポークを形成することを含むことができる。
【0042】
[0042]いくつかの態様では、保持構造は、複合構造として形成された成形磁極を含む。
【0043】
[0043]本開示により、従来の技術を上回る多くの利点が達成される。例えば、本発明の実施形態は、磁石をロータアセンブリに保持するための方法およびシステムを提供することができる。本開示のこれらおよび他の実施形態は、その利点および特徴の多くと共に、以下の本文および対応する図と共により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明の一実施形態による例示的な保持構造を組み込んだ機械の側面図を示す。
図2A】非磁性保持フープを組み込んだ機械の断面図を示す。
図2B】多金属保持フープを組み込んだ機械の断面図を示す。
図3】完全磁気フープによる磁束漏れを示す第1の磁束図を示す。
図4】磁石間に非磁性部分を有する多金属保持フープを含む機械の第2の磁束図を示す。
図5】磁石保持構造が磁石間で空気に置き換えられていることを除いて、図4にある同じ機械の第3の磁束図を示す。
図6】本発明の一実施形態による例示的な保持構造を組み込んだ機械の斜視図を示す。
図7】本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第1の実施形態の側面図を示す。
図8】本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第1の実施形態の一部の側面図を示す。
図9】本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第2の実施形態の側面図を示す。
図10】本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第2の実施形態の一部の側面図を示す。
図11】本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第3の実施形態の側面図を示す。
図12】本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第3の実施形態の一部の側面図を示す。
図13】材料接合線における材料ロック機構の第1の例示的な図を示す。
図14】材料接合線における構造強化機構の第2の例示的な図を示す。
図15】本発明の一実施形態による多金属保持構造を製造するためのプロセスのフローチャートを示す。
図16】本発明の一実施形態による保持構造を製造するための例示的なプロセスのフローチャートである。
図17】本発明の別の実施形態による保持構造を製造するための例示的なプロセスのフローチャートである。
図18】本発明の特定の実施形態による保持構造を製造するための例示的なプロセスのフローチャートである。
図19】複数のスポークを有する保持構造の特定の実施形態を示す。
図20】本発明の別の特定の実施形態による保持構造を製造するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0045】
[0065]様々な図面の同じ参照および記号は、特定の例示的な実装形態に従って同じ要素を示す。さらに、1つの要素の複数の例は、文字またはハイフンを有する要素の第1番および第2番と続けることによって示すことができる。
【0046】
[0066]図1は、本発明の一実施形態による例示的な保持構造102を組み込んだ機械100の断面図を示す。図1は、複数の磁石106を取り囲むロータアセンブリ104の保持構造102を示す。複数の磁石106は、永久磁石とすることができる。図1には4つの磁石106が示されているが、本開示はそのように限定されず、機械の要件および様々な設計上の制限に応じて任意の数の磁石106を使用することができる。ロータアセンブリ104は、シャフト110に接続することができ、機械100のステータアセンブリ118の内側にあるように構成することができる。ステータアセンブリ118は、ロータアセンブリ104の磁石106の磁場と相互作用する磁場を生成するために、ロータアセンブリ104を取り囲む複数の磁石(例えば、電磁石)を含むことができる。
【0047】
[0067]機械100は、機械的空隙とも呼ばれる物理的空隙122を含むことができる。物理的空隙122は、保持構造102の外面とステータアセンブリ118の内面との間の空間によって形成することができる。物理的空隙122は、特定のシステム公差を満たし、ロータアセンブリ104の振動を考慮するように設計することができる。様々な実施形態では、物理的空隙122は、機械100を通る空気流の原因となるが、ロータアセンブリ104の方位偏差と干渉しない。
【0048】
[0068]機械100は、磁気空隙124を含むことができる。磁気空隙124は、磁石106の外面とステータアセンブリ118の内面との間の距離であり、1の透磁率(例えば、空気、ガラス繊維、炭素繊維、または非磁性材料)を有する保持構造102の材料を通過する。磁束126は、磁石106から保持構造102を通り、物理的空隙122を通ってステータアセンブリ118まで通る。磁気空隙124が増加すると、ステータアセンブリ118に到達する磁束126が減少し、これにより、機械100の出力およびトルク能力が低下する。したがって、磁気空隙124が増大する機械では磁石106のサイズは、通常、機械100の出力またはトルクレベルを維持するために増大する。磁気空隙124が減少すると、ステータアセンブリ118に到達する磁束126が増加し、逆にステータアセンブリ118に到達する磁束126が増加する。
【0049】
[0069]保持構造102を使用しない様々な機械では、接着剤(例えば、にかわ)を使用して磁石106をロータアセンブリ104に付けることができる。しかし、接着剤のみを使用すると、一般に、動作中に磁石にかかる力のために高速の動作で機械が満足のいくものではなくなり、ロータアセンブリへの磁石の保持に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0050】
[0070]保持構造102は、磁性材料または非磁性材料を使用して製造することができる。様々な例において、保持構造102は、磁性材料(例えば、鋼、または他の合金)または非磁性材料(例えば、アストロイ、または高ニッケル合金(例えば、インコネル))であり得る。保持構造102が非磁性材料を使用して製造される場合、磁気空隙124は通常増大し、これは機械100の出力および/またはトルク能力の低下をもたらす。
【0051】
[0071]保持構造102がスペーサ112の上の領域において磁性体である(例えば、保持構造102全体が磁性体である)場合、1つの磁石106からの磁束126が、保持構造102を横切って隣接する磁石106に漏れる可能性がある。磁性体である保持構造102を横切るこうした漏れは、ステータアセンブリ118に対していかなる電磁的作用もしない。したがって、磁束126のこの漏れは、ステータアセンブリ118の磁性領域に到達する磁束126の量を低下させることがあり、それによって機械100の出力および/またはトルク能力が低下する。
【0052】
[0072]図2Aは、非磁性保持フープ202を組み込んだ従来設計の機械の断面図を示す。図2Aは、非磁性保持フープ202によってロータに保持された磁石206を示す。ステータ218によって生成された磁場を通って磁石206が回転すると、磁束線226が生成される。磁石206からの磁場は、非磁性保持フープ202を通過する。図2Aは、磁石206とステータ218との間の磁気空隙224を示す。図2Aに示すように、磁石206の間には空隙が存在する。
【0053】
[0073]図2Bは、多金属保持フープ212を組み込んだ機械の断面図を示す。図2Bは、多金属保持フープ212によってロータに保持された磁石206を示す。ステータ218によって生成された磁場を通って磁石206が回転すると、磁束線226が生成される。図2Bに示すように、磁石206の間には空隙230が存在する。磁石206からの磁場は、多金属保持フープ212を通過する。図2Bは、多金属保持フープ212とステータ218との間の磁気空隙224を示す。図2Bでは、磁気空隙224は、図2Aに示す従来設計と比較して低減されている。図2Aにおいて、磁気空隙224は、磁石206の外側表面で始まる。図2Bでは、磁気空隙224は、多金属保持フープ212の外側縁部で始まる。磁気空隙224の削減により、磁束線226の強度が増加した。磁束線226の強度が増加すると、機械の出力を高めることができる。
【0054】
[0074]図3は、磁石304の間に磁性部分を有する金属フープ保持構造308によって保持された磁石304として磁場を生成するように構成された機械の第1の磁束図300の図を示す。金属フープ保持構造308を、磁石304の上および周囲で収縮させることができる(例えば、いくつかの物品の外側の周りの輪ゴムと同様に)。磁束線326は、磁石304がステータアセンブリ312によって生成された磁場を通過するときに生成される。図3は、金属フープ保持構造308とステータアセンブリ312との間の空隙306を示す。図3に示すように、磁束線326は、磁石304間の漏れ磁束を示し、機械によって生成される磁束線326の全体的な強度が低下する。磁束の漏れは、ステータアセンブリ312の磁性領域に到達する磁束の量を減少させる場合があり、それによって機械の出力および/またはトルク能力が低下する。
【0055】
[0075]図4は、磁石間に非金属部分を有する金属フープ保持構造408によって保持された磁石404として磁場を生成するように構成された機械の第2の磁束図400の図を示す。金属フープ保持構造408を、磁石404の上および周囲で収縮させることができる。磁束線426は、磁石404がステータアセンブリ412によって生成された磁場を通過するときに生成される。図4は、金属フープ保持構造408とステータアセンブリ412との間の空隙406を示す。図4に示すように、磁束はもはや保持構造402を横切って循環せず、代わりに空隙406を横切り、磁束をステータアセンブリ412と連結し、それによって機械の出力能力を高めている。
【0056】
[0076]図5は、磁石間に空気を有する金属フープ保持構造508によって保持された磁石504として磁場を生成するように構成された機械の第2の磁束図500の図を示す。図5は、多金属フープが単なる空気と同じまたは類似の磁束漏れ特性を有するように見えることを示している。金属フープ保持構造508は、ロータハブ510に接続される。磁束線526は、磁石504がステータアセンブリ512によって生成された磁場を通過するときに生成される。図5は、金属フープ保持構造508とステータアセンブリ512との間の空隙506を示す。図5に示すように、磁束は、図3に示したようにはもはや保持構造502を横切って循環せず、代わりに空隙506を横切り、磁束をステータアセンブリ512と連結し、それによって機械の出力能力を高めている。
【0057】
[0077]図6は、本発明の一実施形態による例示的な保持構造602を組み込んだ機械600の斜視図を示す。様々な実施形態では、機械は電動機であってもよい。保持構造602は、機械600のロータアセンブリ604に嵌合するように構成することができる。ロータアセンブリ604は、複数の磁石606を含むことができる。ロータアセンブリ604は、複数の磁石606を取り付けることができる磁極保持構造608を含むことができる。磁極保持構造608は、シャフト610に接続することができる。磁石606は、磁極保持構造608の表面に分散させることができる。区域612は、空いてもよく、または非磁性材料で充填されてもよく、隣接する磁石606の間に存在することができる。
【0058】
[0078]保持構造602は、磁性領域614および非磁性領域616を含むことができる。保持構造602は、2つ以上の異なる材料(例えば、1つの磁性材料と1つの非磁性材料)を使用して作成することができる。2つ以上の異なる材料は、均質な構造として形成することができる。保持構造602は、ロータアセンブリ604の複数の磁石606を取り囲んで保持するように構成された、1つまたは複数の非磁性領域616と接線方向に交互になっている1つまたは複数の磁性領域614を有する輪として形成することができる。1つまたは複数の磁性領域614は、複数の磁石606の各々と位置合わせすることができる。1つまたは複数の非磁性領域616は、ロータアセンブリ604上の複数の磁石606の間の1つまたは複数の区域612と位置合わせすることができる。磁性材料は、永久磁石606からの磁束がステータ構造620内のステータ620に流れることを可能にすることができる。非磁性領域616は、非磁性材料を用いることで、隣接する永久磁石606への磁束の漏れを低減することができる。保持構造602は、熱間静水圧プレス(HIP)プロセスを使用して鋳造された材料、複合材料(例えば、炭素繊維またはガラス繊維材料)、金属(例えば、鋼、または他の合金)シリンダ、非磁性シリンダ、または他の材料を含む様々な材料を使用して構成することができる。
【0059】
[0079]磁性領域は、透過性または磁性材料とも呼ばれる強磁性粉末金属を含むことができる。強磁性粉末材料は、軟強磁性粉末金属であってもよい。本発明の一実施形態において、強磁性粉末金属は、ニッケル、鉄、コバルト、またはそれらの合金を含む。
【0060】
[0080]本発明の特定の実施形態では、非強磁性粉末金属は、SS316などのオーステナイト系ステンレス鋼である。一般に、AISI300シリーズステンレス鋼は非磁性であり、本発明の実施形態で使用することができる。また、AISI8000シリーズ鋼は非磁性であり、使用することができる。当業者は、多くの変形、修正、および代替を認識するであろう。
【0061】
[0081]様々な実施形態では、保持構造602は、1つまたは複数の非磁性領域616を横切る磁束漏れを低減する一方、複数の磁石606とステータアセンブリ618の1つまたは複数の磁性領域614との間に、図1に示すような連続的な磁気空隙124を提供することができる円筒状フープを形成することができる。様々な実施形態において、1つまたは複数の磁性領域614と1つまたは複数の非磁性領域616とは、保持構造602のおけ板を形成することができる。
【0062】
[0082]回転ロータアセンブリ604によって生成された半径方向および接線方向の力に抗して複数の磁石606を磁極保持構造608に保持することに加えて、保持構造602は、ロータアセンブリ604の複数の磁石606に予荷重力を提供するような大きさに作ることができる。
【0063】
[0083]図7は、本発明の一実施形態による例示的な第1の保持構造700の第1の実施形態の側面図を示す。第1の保持構造700は、交互の磁性領域702と非磁性領域704とを含むことができる。第1の保持構造700は連続構造とすることができる。なお、磁性領域702および非磁性領域704の数は単に例示的であり、限定されるものではない。第1の保持構造700は、構造の一部の磁気飽和を必要とせず、磁気空隙を消費しない。様々な実施形態において、第1の保持構造700は円筒形の内面および外面を有することができる。
【0064】
[0084]図8は、本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第1の実施形態の一部800の側面図を示す。様々な実施形態において、保持構造は、2つの異なる材料から構成することができる。例えば、第1の材料802は磁気特性を有することができ、第2の材料804は非磁気特性を有することができる。様々な実施形態において、第1の材料802は、限定はしないが、磁性鋼を含む適切な磁性材料から製造することができ、第2の材料804は、限定はしないが、アストロイまたはインコネルを含む適切な非磁性材料から製造することができる。接合線806は、第1の材料802(例えば、磁性材料)と第2の材料804(例えば、非磁性材料)との間に存在することができる。
【0065】
[0085]図9は、本発明の一実施形態による第2の例示的な保持構造900の一実施形態の側面図を示す。様々な実施形態において、保持構造900は、2つの異なる材料から構成することができる。例えば、第1の材料902は磁気特性を有することができ、第2の材料904は非磁気特性を有することができる。図9に示すように、第1の材料902は平坦な内面908を有することができる。平坦な内面908により、矩形磁石の保持が可能となる。
【0066】
[0086]図10は、本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第2の実施形態の部分1000の側面図を示す。様々な実施形態において、保持構造は、2つの異なる材料から構成することができる。例えば、第1の材料1002は磁気特性を有することができ、第2の材料1004は非磁気特性を有することができる。様々な実施形態において、第1の材料1002は、限定はしないが、磁性鋼を含むことができ、非磁性材料は、限定はしないが、アストロイまたはインコネルを含むことができる。接合線1006は、第1の材料1002(例えば、磁性材料)と第2の材料1004(例えば、非磁性材料)との間に存在することができる。図10に示すように、第1の材料1002は平坦な内面1008を有することができる。平坦な内面1008により、矩形磁石の保持が可能となる。
【0067】
[0087]図11は、本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第3の実施形態の側面図を示す。様々な実施形態において、保持構造1100は、2つの異なる材料を使用して形成することができる。例えば、第1の材料1102は磁気特性を有することができ、第2の材料1104は非磁気特性を有することができる。図11に示すように、第1の材料1102は平坦な内面1108を有することができる。平坦な内面1108により、矩形磁石の保持が可能となる。長方形の磁石は、多くの場合、湾曲した磁石または成形された磁石よりも安価である。図11に示すように、第1の材料1102を成形することができる。例えば、様々な実施形態では、第1の材料1102を冠状の外面で形成して磁束線の形状を変更し、ステータと連結することができる。
【0068】
[0088]図12は、本発明の一実施形態による例示的な保持構造の第3の実施形態の一部の側面図を示す。様々な実施形態において、保持構造1200は、2つの異なる材料を使用して形成することができる。例えば、第1の材料1202は磁気特性を有することができ、第2の材料1204は非磁気特性を有することができる。様々な実施形態において、第1の材料1202は、限定はしないが、磁性鋼を含むことができ、非磁性材料は、限定はしないが、アストロイまたはインコネルを含むことができる。接合線1206は、第1の材料1202と第2の材料1204との間に存在することができる。図12に示すように、第1の材料1202は平坦な内面1208を有することができる。平坦な内面1208により、矩形磁石の保持が可能となる。図12に示すように、第1の材料1202を成形することができる。例えば、様々な実施形態では、第1の材料1202を冠状の外面で形成して磁石によって生成される磁束線を成形することができる。
【0069】
[0089]様々な実施形態では、保持構造は互いに溶接することができる。しかし、溶接は、溶接部に亀裂が入ったり、構成要素がゆるんだりする可能性があるため、高速用途(例えば、ロータアセンブリ向け)には不利である。様々な実施形態では、構造は複合構造であり得る。他の実施形態では、構造は、三次元(3D)印刷プロセスを使用して形成することができる。様々な実施形態では、構造は3D印刷を使用し、次いでHIPプロセスを実施することができる。
【0070】
[0090]図13は、熱間静水圧プレス接合の2つの異種金属間の接合箇所1300を示す。図13は、熱間静水圧プレス接合の断面の例示的な100倍ズームである。熱間静水圧プレス(HIP)は、材料加工方法の一つであり、数百~2000℃を超える高温と、数十~200MPaの等方圧とを同時に印加することにより、材料を圧縮する。アルゴンを圧力媒体として使用することができる。鋳造物を加工するために、この方法によって金属粉末を詰まった固体に変えることもでき、不活性ガスは7,350psi(50.7MPa)~45,000psi(310MPa)で印加されるが、15,000psi(100MPa)以上が最も一般的である。プロセスの浸漬温度は、アルミニウム鋳造の場合900°F(482℃)からニッケル基超合金の場合2,400°F(1,320℃)までの範囲とすることができる。鋳造物をHIPで処理する場合、熱と圧力を同時に印加すると、塑性変形、クリープ、および拡散接合の組み合わせによって内部空隙およびミクロ多孔性が除去される。このプロセスにより部品の耐疲労性が向上する。主な用途は、微小収縮の低減、粉末金属、セラミック複合材、および金属クラッドの強化である。熱間静水圧プレスはまた、焼結(粉末冶金)プロセスの一部として、および金属マトリックス複合材の製造のために使用することもでき、積層造形における後処理に使用されることが多い。
【0071】
[0091]第1の材料1302を第2の材料1304と接合することができる。様々な実施形態では、第1の材料1302の一部を第2の材料1304の一部に導入することができる。図13は、第2の材料1304内に延在し、第2の材料1304によって少なくとも部分的に囲まれた第1の材料1302の延在部の例示的な幾何学的形状を示す。この種の幾何学的形状は、第1の材料1302と第2の材料1304との間の接合を強化することができる。矩形断面などの他の幾何学的形状を使用することができる。接合線に機構を導入することで、2つの材料が接合線とどのように相互作用するかが変わる。この突出機構は、材料のひずみ速度の不整合に起因する曲げ応力を吸収している。この機構は、ロックする必要がない。
【0072】
[0092]この電動の材料は、ジグソーパズルのタブとブランクと同様にし得るブランクに挿入することができるタブを形成することができる。このタブ/ブランク結合は、異種材料間の強度を高めることができる。
【0073】
[0093]図14は、材料界面1400における構造強化機構の第2の例示的な図を示す。図14は、接合線における材料機構の強化を示す。第1の材料1402は、接合線において第3の材料1406を使用して第2の材料1404と接合され得る。一例では、第1の材料1402は非磁性材料であってもよい。第2の材料1404は磁性材料であってもよい。第3の材料1406は、第1の材料1402および第2の材料1404とは異なる材料であってもよい。第3の材料は、接合線を越える炭化物析出を止めることができる。これにより、接合線での構造接合が強化される。接線方向に不連続な透磁率により、磁束漏れを低減することができる。
【0074】
[0094]図15は、本発明の一実施形態による、熱間静水圧プレス(HIP)を使用した多金属保持構造を製造するためのプロセスのフローチャートを示す。HIPは、金属の多孔度を低減し、多くのセラミック材料の密度を高めるために使用される製造プロセスである。これにより、材料の機械的特性および加工性が向上する。HIPは、材料特性を改善するために設定時間にわたって高圧および高温を使用するプロセスである。HIPプロセスは、2つ以上の異種材料が互いに接合され得る複合構造を形成することができる。HIPプロセスは、パラメータ(例えば、温度および圧力)を制御して、複合構造内に所望の材料特性をもたらすことができる。例示的なプロセスでは、圧力容器内に配置された炉がアルゴンで加圧される。均一な圧力および高温は、機械的特性を改善しつつ、乾燥および任意の製品欠陥の除去を可能にする。欠陥を取り除くことに加えて、このプロセスは、材料を一緒に層状化するために、または粉末を固体形態に固化するために使用することもでき、従来の方法で得られるものよりも改善された製品がもたらされる。
【0075】
[0095]HIPプロセスは、靭性、強度、耐破壊性、および熱膨張係数が改善された均一な組成および密度の高い微細構造を有する構造に製造することができる金属粉末(例えば、ニッケル、クロム、コバルト、および鉄)を使用する。そのような改善された特性は、例えば、高温および/または高応力条件が存在するタービン用の回転部品の製造において特に有益であり得る。
【0076】
[0096]典型的には、金属粉末は、密封された容器(「缶」と呼ばれることもある)に入れられ、その内容物は真空下に置かれ得る。容器はまた、化学反応を避けるために、例えばアルゴンなどの不活性ガスを使用して、高温にさらされ、外部が加圧される。熱間静水圧プレスサイクルは、1200℃までおよびそれを超える温度ならびに150MPaまでおよびそれを超える圧力を使用する。粉末を封入している容器を加圧することにより、選択された流体媒体(例えば、不活性ガス)は、全側面および全方向で粉末に圧力を加える。
【0077】
[0097]図15は、本発明の一実施形態による保持構造を製造するための例示的なプロセス1500のフローチャートである。いくつかの実施態様では、図15の1つまたは複数のプロセスブロックは、HIP製造システムによって実行することができる。いくつかの実施態様では、図15の1つまたは複数のプロセスブロックは、別の装置、またはHIP製造システムとは別個のもしくはHIP製造システムを含む装置のグループによって実行することができる。
【0078】
[0098]方法は、圧縮のための少なくとも1つの粉末を受けるための金型を提供すること(1510)を含むことができる。粉末は、磁性材料および非磁性材料またはそれらの何らかの組み合わせのいずれかを含むことができる。磁性材料は、様々な金属または金属合金を含むことができる。金型は、円筒状構造を生成するように成形することができる。
【0079】
[0099]金型は、上部、底部、および外壁を含むことができる。例示的な実施形態では、金型は、304SSなどのオーステナイト系ステンレス鋼として従来の材料から構成されてもよい。上部、底部、および外壁は、単一部品として構成されてもよい。しかし、金型は、上部、底部、および外壁が1つまたは複数の別個の部品として作成される構造を含む他の構造も含むことができる。摺動コア、エジェクタ、および他の可動部品は、必要に応じて、複合スリーブの異なる材料領域を形成するために金型に組み込むことができる。
【0080】
[0100]方法は、金型の少なくとも1つの壁に沿って形状制御要素の位置を決定すること(1520)を含むことができる。形状制御要素は、熱間静水圧プレス中に金型の変形を制御するために配置することができる。
【0081】
[0101]金型はまた、1つまたは複数の拡散バリアを含むことができる。拡散バリアは、様々な粉末を互いに、または金型の上部、底部、もしくは外壁から分離するために使用することができる。拡散バリアは、拡散を防止するように機能し、様々な粉末金属と金型自体との間に位置する金型上の層または内側ライナーとして配置される。拡散バリアは、様々な粉末層から、または粉末と金型との間、または金型から粉末への要素の移動を防止または最小化することができる。
【0082】
[0102]拡散バリアは、拡散過程を防止するために特に選択された1つまたは複数の材料から構成することができる。粉末の組成、金型、およびHIPプロセスの条件に応じて、様々な材料を使用することができる。例えば、拡散バリアは、様々な金属窒化物、硫化物、炭化物、炭窒化物または金属酸化物から構成することができる。セラミック材料も使用してもよい。特定の用途では、拡散バリアは、例えばタンタル、金、銀、または銅などの金属のみから構成されてもよい。他の材料も同様に適用することができる。
【0083】
[0103]金型の内側に沿って拡散バリアを配置するために、様々な技術を使用することができる。拡散バリアは、例えば、金型の内側に沿って置かれた金属箔で構成することができる。箔は、金型の幾何学的形状に従って特別に構成することができ、または金型内に粉末を配置する前に、または粉末の様々な層の間に重なり合うシートとして適用することができる。例えば、金属層と非金属層との間に拡散層を置いてもよい。金型の内部に拡散バリアを堆積させるために、様々なめっき技術を使用することもできる。例えば、電気めっきまたは無電解めっきを使用して、金型上に層としてバリア材料の所望の厚さを堆積させることができる。化学蒸着を使用して、所望の厚さの材料を金型上に堆積させて拡散バリアを作成することもできる。セラミックコーティングも、プラズマ溶射を含む様々な技術によって適用することができる。本明細書に開示された教示を使用して、当業者は、拡散バリアを適用するために様々な他の方法も使用され得ることを理解するであろう。
【0084】
[0104]様々な実施形態において、プロセス1500は、磁性領域と非磁性領域との間に境界材料を挿入することを含むことができる。境界材料は、熱間静水圧プレス中の炭素移動を阻止することができる。
【0085】
[0105]様々な実施形態において、プロセス1500は、磁性領域と非磁性領域との間の境界に機械的幾何学的接合部を形成することを含むことができる。
【0086】
[0106]様々な実施形態において、拡散バリアは、保持構造の磁性領域および非磁性領域を成形するために使用することができる。例えば、ステータアセンブリへの磁束を改善するように磁性領域を成形することができる。様々な実施形態において、磁性領域を冠の形状に形成することができる。
【0087】
[0107]保持構造の金属領域を成形することにより、磁極の磁束を成形して、トルクリップルの少ないより正弦波の電気機械を得ることが可能となる。これにより、少ないノイズでさらに良好な出力品質を提供することができる。
【0088】
[0108]様々な実施形態では、仕切りシート(例えば、プラスチック材料)を使用して、構造内の様々な材料を分離することができる。HIPプロセスの前に、電動の材料が接触するが混合しないよう仕切りシートを除去することができる。
【0089】
[0109]様々な実施形態では、構造の一部は、固体金属から形成することができるが、様々な他の材料が、HIPプロセス中にその固体金属に形成される。様々な実施形態において、磁性領域は、固体材料を使用して形成することができ、非磁性領域は、非磁性材料を備える1つまたは複数の粉末を使用して形成することができる。様々な実施形態において、非磁性領域は、固体材料を使用して形成することができ、磁性領域は、磁性材料を備える1つまたは複数の粉末を使用して形成することができる。様々な実施形態において、非磁性領域および磁性領域は、磁性材料および非磁性材料を含む粉末を使用して形成することができる。様々な実施形態において、非磁性領域および磁性領域は、固体材料を使用して形成することができる。
【0090】
[0110]方法は、金型の1つまたは複数の壁に沿って形状制御要素を配置すること(1530)を含むことができる。様々な形状制御要素は、ロータアセンブリの周りに嵌合するように保持構造を成形することができる。様々な実施形態では、形状制御要素を使用して、保持構造の外部を成形することができる。様々な実施形態では、外部構造は、振動を低減するために滑らかな連続した外部を有することができる。様々な実施形態において、内面は、矩形磁石を収容するように成形されてもよい。
【0091】
[0111]方法は、円筒状フープ構造を提供するために熱間静水圧プレス中に粉末を圧縮しながら金型を変形させること(1540)を含むことができる。金型は、HIPプロセス中に真空にされまたアルゴンなどの不活性ガスで充填される圧力容器内に置くことができる。
【0092】
[0112]プロセス1500は、以下に記載されるおよび/または本明細書の他の箇所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連する任意の単一の実装形態または実装形態の任意の組み合わせなどの追加の実装形態を含むことができる。図15に示す特定のステップは、本開示の様々な実施形態による保持構造を製造するための技術を提供することを理解されたい。代替の実施形態により、他の一連のステップを実行することもできる。例えば、本開示の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実行することができる。さらに、図15に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実行することができる複数のサブステップを含むことができる。さらに、用途に応じて追加のステップを追加または削除することができる。当業者は、多くの変形、修正、および代替を認識するであろう。
【0093】
[0113]図16は、本発明の一実施形態による保持構造を製造するための例示的なプロセス1600のフローチャートである。保持構造は、磁性領域および非磁性領域を含むことができる。いくつかの実施態様では、図16の1つまたは複数のプロセスブロックは、溶接システムによって実行することができる。いくつかの実施態様では、図16の1つまたは複数のプロセスブロックは、別の装置、または溶接システムとは別個のもしくは溶接システムを含む装置のグループによって実行することができる。
【0094】
[0114]方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置すること(1610)を含むことができる。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0095】
[0115]方法は、1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサ上に配置することであって、スペーサは1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことを含むことができる(1620)。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0096】
[0116]方法は、1つまたは複数の磁性材料の縁部を1つまたは複数の非磁性材料の縁部に溶接して、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の周りに嵌合するような大きさに作られた円筒状保持構造を形成すること(1630)を含むことができる。溶接は、MIG-ガス金属アーク溶接(GMAW)、TIG-ガスタングステンアーク溶接(GTAW)、スティック-シールド金属アーク溶接(SMAW)およびフラックスコアード-フラックスコアードアーク溶接(FCAW)を含むことができる。
【0097】
[0117]プロセス1600は、以下に記載されるおよび/または本明細書の他の箇所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連する任意の単一の実装または実装の任意の組み合わせなどの追加の実装を含むことができる。図16に示す特定のステップは、本開示の様々な実施形態による保持構造を製造するための技術を提供することを理解されたい。代替の実施形態により、他の一連のステップを実行することもできる。例えば、本開示の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実行することができる。さらに、図16に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実行することができる複数のサブステップを含むことができる。さらに、用途に応じて追加のステップを追加または削除することができる。当業者は、多くの変形、修正、および代替を認識するであろう。
【0098】
[0118]図17は、本発明の別の実施形態による、保持構造を製造するための例示的なプロセス1700のフローチャートである。保持構造は、磁性領域および非磁性領域を含むことができる。いくつかの実装形態では、図17の1つまたは複数のプロセスブロックは、三次元(3D)プリンタによって実行することができる。いくつかの実装形態では、図17の1つまたは複数のプロセスブロックは、別の装置、または3Dプリンタとは別個のもしくは3Dプリンタを含む装置のグループによって実行することができる。
【0099】
[0119]方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置すること(1710)を含むことができる。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0100】
[0120]方法は、1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサ上に配置することであって、スペーサが1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことを含むことができる(1720)。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0101】
[0121]方法は、1つまたは複数の磁性材料および1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することであって、円筒状保持構造の形成が三次元印刷プロセスによる、ことを含むことができる(1730)。
【0102】
[0122]プロセス1700は、以下に記載されるおよび/または本明細書の他の箇所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連する任意の単一の実装または実装の任意の組み合わせなどの追加の実装を含むことができる。図17に示す特定のステップは、本開示の様々な実施形態による保持構造を製造するための技術を提供することを理解されたい。代替の実施形態により、他の一連のステップを実行することもできる。例えば、本開示の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実行することができる。さらに、図17に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実行することができる複数のサブステップを含むことができる。さらに、用途に応じて追加のステップを追加または削除することができる。当業者は、多くの変形、修正、および代替を認識するであろう。
【0103】
[0123]図18は、本発明の特定の実施形態による、保持構造を製造するための例示的なプロセス1800のフローチャートである。保持構造は、磁性領域および非磁性領域を含むことができる。いくつかの実施態様では、図18の1つまたは複数のプロセスブロックは、鋳造プロセスによって実行することができる。いくつかの実装形態では、図18の1つまたは複数のプロセスブロックは、別の装置、または鋳造とは別個のもしくは鋳造を含む装置のグループによって実行することができる。
【0104】
[0124]方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置すること(1810)を含むことができる。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0105】
[0125]方法は、1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサ上に配置することであって、スペーサが1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことを含むことができる(1820)。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0106】
[0126]方法は、1つまたは複数の磁性材料および1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成することであって、円筒状保持構造の形成が、鋳造プロセスによる、ことを含むことができる(1830)。鋳造は、通常、所望の形状の中空空洞を含む鋳型に液体材料を流し込み、次いで固化させる製造プロセスである。固化した部品は鋳造物としても知られており、鋳型から排出されるかまたは破壊されてプロセスを完了する。鋳造材料は、通常、金属または2つ以上の構成要素を一緒に混合した後に硬化する様々な時間設定材料である。例は、エポキシ樹脂、コンクリート、プラスター、および粘土である。鋳造は、他の方法で作るのが困難または不経済である複雑な形状を作るためにきわめて頻繁に使用される。工作機械ベッド、船舶のプロペラなどの重機は、いくつかの小片を接合することによって製造するのではなく、必要なサイズで容易に鋳造することができる。
【0107】
[0127]プロセス1800は、以下に記載されるおよび/または本明細書の他の箇所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連する任意の単一の実装または実装の任意の組み合わせなどの追加の実装を含むことができる。図18に示す特定のステップは、本開示の様々な実施形態による保持構造を製造するための技術を提供することを理解されたい。代替の実施形態により、他の一連のステップを実行することもできる。例えば、本開示の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実行することができる。さらに、図18に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実行することができる複数のサブステップを含むことができる。さらに、用途に応じて追加のステップを追加または削除することができる。当業者は、多くの変形、修正、および代替を認識するであろう。
【0108】
[0128]図19は、複数の磁石1906を保持するためのロータアセンブリ1900の例示的な保持構造1902の側面図を示す。保持構造1902は、磁極保持構造1908に取り付けられた磁石1906の上に磁性領域1914を含むことができる。保持構造1902はまた、非磁性領域1916を含むことができる。磁極保持構造1908は、シャフト1910に取り付けることができる。
【0109】
[0129]様々な実施形態では、保持構造1902は、複数のスポーク1930を含むことができる。図19では、4つのスポーク1930が示されているが、任意の数のスポーク1930が使用されてよい。例えば、図19には、非磁性領域1916のそれぞれに取り付けられたスポーク1930が示されている。様々な例では、スポーク1930は、他のすべての非磁性領域1916に取り付けられてもよい。様々な代替の実施形態では、複数のスポーク1930を保持構造1902の各非磁性領域に取り付けることができる。
【0110】
[0130]スポーク1930は、保持構造1902の一部として(例えば、HIPプロセス、鋳造、炭素繊維製造などによって)製造することができる。様々な実施形態において、スポーク1930は、保持構造1902とは無関係に製造することができ、従来の手段(例えば、溶接、接着、締め具など)のいずれかによって保持構造1902に取り付けることができる。
【0111】
[0131]スポーク1930は、近位端1932および遠位端1934を含むことができる。スポーク1930の遠位端1934は、保持構造の非磁性領域1916に付けることができる。スポーク1930の近位端1932は、中央ハブ1936に取り付けることができる。中央ハブ1936は、保持構造1902の一部として(例えば、HIPプロセス、鋳造、炭素繊維製造などによって)製造することができる。様々な実施形態では、中央ハブ1936は、保持構造1902とは無関係に製造することができ、従来の手段(例えば、溶接、接着、締め具など)のいずれかによってスポーク1930に取り付けることができる。様々な実施形態では、スポーク1930をシャフト1910に直接取り付けることができ、それによって中央ハブ1936を省くことができる。
【0112】
[0132]図20は、本発明の別の特定の実施形態による保持構造を製造するための例示的なプロセス2000のフローチャートである。保持構造は、磁性領域および非磁性領域を含むことができる。いくつかの実施態様では、図20の1つまたは複数のプロセスブロックは、鋳造プロセスによって実行することができる。いくつかの実装形態では、図20の1つまたは複数のプロセスブロックは、別の装置、または鋳物とは別個のもしくは鋳物を含む装置のグループによって実行することができる。
【0113】
[0133]方法は、ロータアセンブリの1つまたは複数の磁石の上に1つまたは複数の磁性材料を配置すること(2010)を含むことができる。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0114】
[0134]方法は、1つまたは複数の非磁性材料を1つまたは複数のスペーサ上に配置することであって、スペーサが1つまたは複数の磁石の間に配置される、ことを含むことができる(2020)。この配置は、磁性材料および非磁性材料を互いに対して適所に保持するラックを使用して達成することができる。
【0115】
[0135]方法は、1つまたは複数の磁性材料および1つまたは複数の非磁性材料の周りに嵌合するような大きさにされた円筒状保持構造を形成すること(2030)を含むことができる。様々な実施形態では、円筒状保持構造を形成することは、溶接プロセスによって実現することができる。様々な実施形態では、円筒状保持構造を形成することは、3D印刷プロセスによって実現することができる。様々な実施形態では、円筒状保持構造を形成することは、鋳造プロセスによって実現することができる。様々な実施形態では、円筒状保持構造を形成することは、押出成形、スリップキャスティング、プレス成形、テープキャスティングおよび射出成形のうちの1つまたは複数によって実現することができる。様々な実施形態では、円筒状保持構造を形成することは、炭素繊維製造プロセスによって実現することができる。
【0116】
[0136]方法は、円筒状保持構造の非磁性領域と中央ハブとの間に複数のスポークを形成すること(2040)を含むことができる。この形成は、溶接、鋳造、押出成形、スリップキャスティング、プレス成形、テープキャスティングおよび射出成形、ならびに炭素繊維製造プロセスを含むプロセスの1つまたは複数によって達成することができる。
【0117】
[0137]プロセス2000は、以下に記載されるおよび/または本明細書の他の箇所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連する任意の単一の実装または実装の任意の組み合わせなどの追加の実装を含むことができる。図20に示す特定のステップは、本開示の様々な実施形態による保持構造を製造するための技術を提供することを理解されたい。代替の実施形態により、他の一連のステップを実行することもできる。例えば、本開示の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実行することができる。さらに、図20に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実行することができる複数のサブステップを含むことができる。さらに、用途に応じて追加のステップを追加または削除することができる。当業者は、多くの変形、修正、および代替を認識するであろう。
【0118】
[0138]上述の方法、システム、および装置は例である。様々な構成は、必要に応じて様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加することができる。例えば、代替的な構成では、方法は、記載された順序とは異なる順序で実行されてもよく、および/または様々な段階が追加、省略、および/または組み合わせられてもよい。また、特定の構成に関して説明した特徴は、様々な他の構成で組み合わせることができる。構成の異なる態様および要素は、同様の方法で組み合わせることができる。また、技術は進化しており、したがって、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲を限定するものではない。
【0119】
[0139]例示的な構成(実装を含む)の完全な理解を提供するために、具体的な詳細が説明に記載されている。しかし、これらの具体的な詳細なしで構成を実施することができる。例えば、周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技術は、構成を不明瞭にすることを避けるために不必要な詳細なしに示されている。この説明は、例示的な構成のみを提供し、特許請求の範囲、適用性、または構成を限定しない。むしろ、構成の前述の説明は、記載された技術を実現するのを可能にする説明を当業者に提供する。本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、要素の機能および配置に様々な変更を加えることができる。
【0120】
[0140]また、構成は、フロー図またはブロック図として示されているプロセスとして説明することができる。それぞれが動作を順次プロセスとして説明することができるが、動作の多くは並行してまたは同時に実行することができる。また、動作の順序を入れ替えてもよい。プロセスは、図に含まれていない追加のステップを有することができる。さらに、方法の例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらの任意の組み合わせによって実現されてもよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードで実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコードまたはコードセグメントは、記憶媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。プロセッサは、記載されたタスクを実行することができる。
【0121】
[0141]いくつかの例示的な構成を説明してきたが、本開示の趣旨から逸脱することなく、様々な修正、代替構成、および均等物を使用することができる。例えば、上記の要素は、より大きなシステムの構成要素であってもよく、他の規則が本開示の適用に優先するか、そうでなければ本開示の適用を修正することができる。また、上記の要素を検討する前、検討中、または検討後に、いくつかのステップを行うことができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】