(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】有効タイマの構成
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20240912BHJP
【FI】
H04W56/00 130
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516895
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 CN2021122141
(87)【国際公開番号】W WO2023050300
(87)【国際公開日】2023-04-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, チェンチェン
(72)【発明者】
【氏名】ツイ, ファンユー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, ナン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ, ウェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ56
(57)【要約】
無線デバイスとネットワークデバイスとの間の同期を達成するためのシステム、方法、および装置が記載される。1つの例示的な方法は、無線デバイスによって、ネットワークデバイスに、無線デバイスによって決定された、同期情報に関連付けられた有効タイマのプロパティを示す、第1のメッセージを伝送することを含む。本文書では、無線ネットワークにおいて、ユーザデバイスおよびネットワーク機器に組み込むことができる技術の説明を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信の方法であって、
無線デバイスによって、ネットワークデバイスに、前記無線デバイスによって決定された同期情報に関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを伝送すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記同期情報を取得した後に伝送される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記同期情報は、前記無線デバイスのデータを測位することによって、前記無線デバイスによって取得される、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記同期情報は、支援情報を含む前記ネットワークデバイスからの第2のメッセージに基づいて取得される、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記支援情報は、測位情報、または前記ネットワークデバイスのエフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスによって伝送された共通タイミングアドバンス情報を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージは、時間値を含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記時間値は、(a)前記有効タイマの開始と前記無線デバイスによるランダムアクセス伝送との間の時間長、(b)前記有効タイマの開始と前記情報の伝送との間の時間長、(c)前記ランダムアクセス伝送後の前記有効タイマの残り時間の時間長、(d)前記情報を伝送した後の前記有効タイマの前記残り時間の時間長、(e)前記有効タイマの開始時間のタイムスタンプ、(f)前記有効タイマの満了時間のタイムスタンプ、または、(g)前記有効タイマの時間長のうちの1つを示す、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記ネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を示すことを含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記支援情報は、前記ネットワークデバイスのエフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスからの共通のタイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記時間値は、(1)時間ウィンドウの長さ、(2)有効タイマの開始時間と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(3)第1のメッセージの伝送と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(4)以前のMsg1伝送と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(5)時間ウィンドウの終了を示すタイムスタンプ値、または(6)時間ウィンドウの開始を示すタイムスタンプ値のうちの1つを示す、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記有効タイマの前記プロパティは、前記有効タイマの持続時間を含む、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
無線通信の方法であって、
ネットワークデバイスによって、無線デバイスから、前記無線デバイスによって決定された同期情報と関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを受信することと、
前記ネットワークデバイスによって、前記第1のメッセージに従って、有効タイマのプロパティを決定することと
を含む、方法。
【請求項13】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記同期情報を取得した後に、前記無線デバイスによって伝送される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記同期情報は、前記無線デバイスのデータを測位することによって、前記無線デバイスによって取得される、請求項12から13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記ネットワークデバイスから前記無線デバイスに、第2のメッセージを伝送することをさらに含み、前記第2のメッセージは、前記同期情報を取得するために前記無線デバイスによって使用可能な支援情報を含む、請求項12から13のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記支援情報は、前記ネットワークデバイスの測位情報、またはエフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスによって伝送された共通タイミングアドバンス情報を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のメッセージは、時間値を含む、請求項12から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記時間値は、(a)前記有効タイマの開始と前記無線デバイスによるランダムアクセス伝送との間の時間長、(b)前記有効タイマの開始と前記情報の伝送との間の時間長、(c)前記ランダムアクセス伝送後の前記有効タイマの残り時間の時間長、(d)前記情報を伝送した後の前記有効タイマの前記残り時間の時間長、(e)前記有効タイマの開始時間のタイムスタンプ、または、(f)前記有効タイマの有効時間のタイムスタンプのうちの1つを示す、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記ネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を含む、請求項12から16のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記支援情報は、前記ネットワークデバイスのエフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスからの共通タイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記有効タイマの前記プロパティは、前記有効タイマの開始時間、終了時間、または、前記ネットワークデバイスが前記無線デバイスから前記ネットワークデバイスへの伝送をスケジュールしない前記有効タイマが満了した後の時間ウィンドウを含む、請求項12から20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記有効タイマの前記プロパティは、前記有効タイマの持続時間を含む、請求項12から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
無線通信の方法であって、
無線デバイスによって、ネットワークデバイスから情報メッセージを受信することと、
前記無線デバイスによって、前記情報メッセージを使用して、前記ネットワークデバイスとの同期のために、前記無線デバイスによって決定された位置情報の有効時間を示す有効タイマを決定することと
を含む、方法。
【請求項24】
前記情報メッセージは、前記無線デバイスと前記ネットワークデバイスとの間の通信のためのエラーバジェットを示す、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記情報メッセージは、前記ネットワークデバイスと前記無線デバイスとの同期が外れる確率を示す、請求項23から24に記載の方法。
【請求項26】
前記無線デバイスによって、前記有効タイマを示すメッセージを伝送すること
をさらに含む、請求項23から25に記載の方法。
【請求項27】
前記無線デバイスによって、前記無線デバイスと前記ネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットを伝送すること
をさらに含む、請求項23から26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
前記無線デバイスと前記ネットワークデバイスとの間の通信のための前記推奨エラーバジェットは、前記位置情報の不正確さのためのバジェット、またはドップラー推定またはタイミングアドバンス推定の不正確さのためのバジェットを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
無線通信の方法であって、
ネットワークデバイスによって、無線デバイスに、前記無線デバイスの同期情報と関連付けられた有効タイマの値を制御するパラメータを示す情報メッセージを伝送すること
を含む、方法。
【請求項30】
前記パラメータは、前記無線デバイスと前記ネットワークデバイスとの間の通信のためのエラーバジェットを示す、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記パラメータは、前記ネットワークデバイスと前記無線デバイスとの同期が外れる確率を示す、請求項29から30に記載の方法。
【請求項32】
前記有効タイマを示すメッセージを前記無線デバイスから受信すること
をさらに含む、請求項29から31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
前記無線デバイスと前記ネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットを、前記無線デバイスから受信することと、
前記推奨エラーバジェットから前記パラメータを決定することと
をさらに含む、請求項29から32のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
前記無線デバイスと前記ネットワークデバイスとの間の通信のための前記推奨エラーバジェットは、前記位置情報の不正確さのためのバジェット、またはドップラー推定またはタイミングアドバンス推定の不正確さのためのバジェットを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
請求項1から34のいずれかに記載の方法を実行するように構成されたプロセッサを備える、無線通信のための装置。
【請求項36】
コードが記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1から34のいずれかに記載の方法を実施させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書は、無線通信ためのシステム、デバイス、および技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
背景
現在、導入の柔軟性を高め、多数のデバイスやサービスをサポートし、帯域幅を効率的に利用するための様々な技術を提供する、次世代ワイヤレス通信ネットワークを規定する取り組みが進められている。帯域幅をより良く利用するために、現在、無線デバイスとネットワーク側の機器との間で通信効率を向上させる、様々な取り組みが行われている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
本文書では、無線ネットワークにおいて、ユーザデバイスおよびネットワーク機器に組み込むことができる技術の説明を行う。例示的な一態様では、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の同期の有効性に関する情報を、無線デバイスとネットワークデバイスとの間で通信することができる。
【0004】
例示的な一態様では、無線通信方法には、無線デバイスによって決定された、同期情報に関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを、無線デバイスによってネットワークデバイスに伝送することが含まれる。
【0005】
別の例示的態様では、さらなる無線通信方法が開示される。この方法には、無線デバイスによって決定された、同期情報に関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを、ネットワークデバイスによって無線デバイスから受信すること、および、その第1のメッセージに従って、ネットワークデバイスによって有効タイマのプロパティを決定することが含まれる。
【0006】
別の例示的態様では、さらなる無線通信方法が開示される。この方法には、無線デバイスによって、ネットワークデバイスから情報メッセージを受信すること、および、無線デバイスによって、ネットワークデバイスと同期するために、無線デバイスによって決定された位置情報の有効時間を示す有効タイマを、情報メッセージを使用して決定することが含まれる。
【0007】
別の例示的態様では、さらなる無線通信方法が開示される。この方法には、無線デバイスの同期情報に関連付けられた有効タイマの値を制御する、パラメータを示す情報メッセージを、ネットワークデバイスによって無線デバイスに伝送することが含まれる。
【0008】
さらに別の例示的な態様では、プロセッサを備える無線通信装置が開示される。メモリは、プロセッサによって実行することのできる、コードを格納するように構成される。このプロセッサは、そのコードを読み取り、本明細書で説明する方法を実施するように構成される。
【0009】
別の例示的な態様では、本明細書に記載される様々な技術は、プロセッサによって実行することのできるコードとして具現化され、コンピュータ読み取り可能なプログラム媒体に格納することができる。
【0010】
1つ以上の実施態様の詳細は、添付書類、図面、および以下の説明に記載される。その他の特徴は、本明細書および図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、有効タイマの残り時間を通知するための、メッセージ交換の一実施例を示す。
【0012】
【
図2】
図2は、有効タイマの時間値を通知することの一実施例を、時系列で示す。
【0013】
【
図3】
図3は、有効タイマが満了した後の、待機時間の時間値を通知することの一実施例を、時系列で示す。
【0014】
【
図4】
図4は、支援情報を通知するための、メッセージ伝送の一実施例を示す。
【0015】
【
図5】
図5は、支援情報の取得を通知することの、一実施例を時系列で示す。
【0016】
【
図6】
図6は、支援情報を示すことの、一実施例を示す。
【0017】
【
図7】
図7は、GNSSの有効時間を通知することの、一実施例を示す。
【0018】
【
図8】
図8は、エラーバジェットの調整を示すことの、一実施例を示す。
【0019】
【
図9】
図9は、無線通信装置の一実施例のブロック図である。
【0020】
【0021】
【0022】
【
図12】
図12は、非地上波ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)の一実施例を示す。
【0023】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
詳細な説明
第5世代(5G)無線プロトコルを例に用いて、いくつかの機能について説明を行う。しかしながら、開示する技術の適用範囲は、5G無線システムだけに限定されるものではない。本明細書では、説明を容易にするためにセクション見出しを使用するが、開示する実施形態の範囲は、その実施形態を開示するセクションに限定されるものではない。
【0025】
非地上波ネットワーク(NTN)では、無線周波数(RF:Radio Frequency)中継器または基地局の速度が大きいため、ユーザ機器(UE:User Equipment)側での周波数オフセットまたはタイミングオフセットが大きくなる。実現可能なソリューションの1つは、UE側でのオフセットを推定し、事前に補償することである。それらのオフセットを推定するために、UEでは、それ自体の位置について全地球衛星測位システム(GNSS;Global Navigation Satellite System)による測位を実行し、衛星または高高度通信プラットフォーム(HAPS:High Altitude Platforms)のエフェメリス、および共通のタイミングアドバンス(TA)について、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)の読み取りを実行しなければならない場合がある。それぞれのGNSS測位またはSIB読み取り値には、対応する測位または読み取り値を、使用にあたって十分正確であるとみなす有効時間がある。UEは、GNSS測位を実行するために、かつ、有効時間が満了したときにSIBの読み取りを実行するために、アイドル状態に入らなければならない場合がある。ネットワークは、UEが有効時間を推定し、修正するのを支援するために、追加のシグナリングを実行しなければならない場合がある。さらに、無線リソースをより有効に活用するために、UEのアイドル状態がいつ発生するかについて、ネットワークおよびUEが共通理解を持つ必要がある。
【0026】
この特許文献は、様々なソリューションの中でも、有効時間のインジケーションを実現する方法を提供するものである。本書を通じてさらに説明するように、同期情報の精度を維持し、アイドルモードでのエポックのインジケーションを提供するために、無線デバイス(例えば、UE)とネットワークデバイス(例えば、基地局またはRF中継器)との間で、通信を実行することができる。
【0027】
ニューラジオ(NR:New Radio)および狭帯域IoT(NB-IoT:Narrowband Internet of Things)の通信プロトコルでは、伝送された無線信号を解釈するために、伝送機と受信機を同期させる必要がある。地上波ネットワークと比較して、非地上波ネットワーク(NTN)では、衛星およびHAPSの距離や速度が大きいため、この同期に課題が生じる。非地上波ネットワークでは、次式で与えられるタイミングアドバンスによって、タイミング同期を実現することができる。
【化1】
【0028】
式中、
NTAは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)では0と定義され、msg2/msgBのTAコマンドフィールド、および、メディアアクセス制御(MAC:Medium Access Control)制御エレメント(CE:Control Element)のTAコマンドに基づいて、更新される。
NTA,UE-specificは、サービスリンクの遅延を事前に補償するために、UEが自己推定したTAである。
NTA,commonは、ネットワーク制御の共通TAであり、ネットワークによって必要であるみなされるタイミングオフセットを含めることができる。
NTA,commonには、0の値が対応する。
NTA,offsetは、タイミングアドバンスの計算に使用される、固定オフセットである。
【0029】
トランスペアレント方式のNTNの、構成例を
図12に示す。ここでは、UE1からUExと名付けられた、複数の無線デバイスが示されている。ネットワーク側では、非地上波ネットワークデバイスが、衛星または高高度通信プラットフォームとして示されている。このネットワークデバイスは、時間T0の第1の位置から時間T1の第2の位置に移動し、コアネットワークや他のネットワーク機器に接続するために、別の基地局、NTN BSへのフィーダリンクを使用することができる。UEと衛星との間のリンクはサービスリンクであり、BSと衛星との間のリンクはフィーダリンクである。フィーダリンクの遅延は、同じセル内にある、すべてのUEに共通であることに留意されたい。事前補償を行う間、事前補償されたTAは、2つの部分に分類することができる。UEによって推定されるUE固有のTA、および、BSによって示される共通のTAである(共通TAは、0の場合がある)。事前補償には、いくつかのメカニズムがある。現在3GPP(登録商標)で議論されているベースラインは、以下の通りである。サービスリンクに対応するUE固有のTAは、(UEの位置および衛星の位置に基づいて)UEによって推定され、フィーダリンクに対応する共通のTAは、BSによって推定され、UEにブロードキャストされる。明らかに、少なくともUEが推定したUE固有のTAは、BSに通知されるべきである。
【0030】
非地上波ネットワークでは、共通TA TTA,commonは、システム情報ブロック、SIBで示される。SIBには衛星/HAPSのエフェメリスも含まれており、これに基づいて、UEは衛星/HAPSの位置および速度を推定することができる。UEは、UE固有のTA値 NTA,UE-specificを計算するために、GNSS測位によって得られる、それ自体の位置を認識する必要もある。
【0031】
しかしながら、取得された共通TA、エフェメリス、GNSS位置はスナップショットに過ぎず、時間の経過とともに不正確になる。各GNSS測位またはSIBの読み取り値には、その値を使用可能な有効時間がある。GNSS測位の妥当性に関して、UEによって移動モデルまたは予測能力が異なる。したがって、UEによって有効時間を決定し、ネットワークからは必要なサポートを提供しなければならない。有効時間が満了すると、UEは関連する支援情報を再取得する必要がある。狭帯域IoT、NB-IoTでは、GNSS測位およびSIBの読み取りは、無線リソース制御(RRC)接続状態では実行できない。したがって、ネットワークおよびUEは、アイドル状態の時間ウィンドウについて、共通理解を持つ必要がある。
【0032】
上記の問題およびその他を解決するために、以下の実施形態および運用事例を実施することができる。
【0033】
1. 実施形態1:有効タイマの通知
【0034】
UEは、GNSS測位およびSIB読み取りを実行するために、場合によってアイドル状態に入る必要がある。BSは、UEとの共通理解を得るために、各有効タイマの開始時間を認識する必要があり、これには、UEからの通知が必要となる場合がある。
【0035】
1.1 事例1:有効タイマの残り時間の通知
【0036】
図1に示すように、アップリンク同期のための支援情報を取得した後、UEはBSに時間値を通知することができる。アップリンク同期のための支援情報を取得するには、以下のことを実施することができる。
1.GNSS測位。
2.エフェメリスに関するSIB読み取り。
3.共通TAに関するSIB読み取り。
【0037】
取得された支援情報は、限られた時間だけ有効である場合があり、それを有効タイマで示すことができる。有効タイマの値または継続時間を用いて、BSは通知された時間値に基づいて、有効タイマの残り時間を導出することができる。この残り時間は、例えば、UEおよびネットワーク間の通信同期の維持において使用するために、以前に取得した値に許容可能な精度がある時間、とすることができる。通知される時間値は、以下のものとすることができる。
1.有効タイマの開始とPRACH Msg1との間の時間長。
2.有効タイマの開始と時間値の通知との間の時間長。
3.PRACH Msg1伝送後の、有効タイマの残りの時間長。
4.時間値を通知した後の、有効タイマの残りの時間長。
5.有効タイマ開始のタイムスタンプ
6.有効タイマ満了のタイムスタンプ
【0038】
図1は、有効タイマの残り時間を通知するための、メッセージ交換の一実施例を示す。ある時間インスタンスにおいて、UEは、ネットワークと同期するための支援情報を取得する。その後、UEは、有効タイマの時間値のインジケーションを通知する。
【0039】
時間値の通知の実施例を
図2に示す。ここで、縦軸はUEの状態を表し、横軸は時間を表す。左から順に、初期時点では、UEは無線リソース制御(RRC)のアイドル状態にある場合があり、ここで、UEはそれ自体の測位決定を行うことができる。GNSS測位推定の正確な時間位置は、UEのGNSS取得性能の細部に依存する場合がある。UEの位置を取得した後、別のタイミングで、UEは、RRC接続状態に移行することができる。この時間差は、UEがネットワークからシステム情報を取得することや、ランダムアクセスの試行などに依存することがある。RRC接続状態になると、UEは、同期のための有効タイマの残り時間に関する情報を通知するメッセージを、伝送することができる。その後、UEは、支援情報の取得を行うために、有効タイマの満了とともにアイドルモードに入る。BSは、通知された時間値に基づいて、アイドルモードの開始時間を決定することができる。
【0040】
1.2 事例2:有効タイマ満了後の、待機時間の通知
【0041】
異なるUEでは、GNSS測位またはSIB読み取りを行うために、異なる時間長が必要となる場合がある。したがって、UEはネットワークノードに、時間値を示さなければならない場合がある。示された時間値に基づいて、ネットワークは、有効タイマ満了後の時間ウィンドウを決定することができる。
図3に示すように、この時間ウィンドウの間、UEはアップリンク伝送の実行を控え、かつ、ネットワークは、アップリンク伝送のためにUEをスケジュールすることを控える。この時間ウィンドウにおいて、ネットワークは、UEのコンテンツを解放せずにおく必要があり、UEは、RRC接続状態またはRRCアイドル状態であり得る。この時間ウィンドウが終了すると、UEはアップリンク同期しているとみなし、アップリンク伝送のためにスケジュールすることができる。
【0042】
通知される時間値は、以下のものとすることができる。
1.時間ウィンドウの長さ。
2.有効タイマの開始と時間ウィンドウの終了との間の長さ。
3.時間値の通知と時間ウィンドウの終了との間の長さ。
4.前回のPRACH Msg1と時間ウィンドウの終了との間の長さ。
5.時間ウィンドウ終了の時間スタンプ。
【0043】
図3は、有効タイマ満了後の、待機時間の時間値の通知に関する例示的時系列を示す。縦軸は、UEがネットワークと同期している場合(例えば、RRC接続状態)、あるいは、UEがアップリンク同期していない場合(例えば、RRCアイドル状態)の、UEの状態を示す。水平方向の時間軸に沿って、UEはGNSS測位を実現し、同期していない状態でネットワークパラメータを取得し、GNSSタイマ満了後の待機時間の後に、有効タイマ情報を伝送することができる。その後、有効タイマが満了すると、UEは再びGNSS測位を取得することができる。
【0044】
1.3 事例3:支援情報の取得の通知
【0045】
あるシナリオでは、BSは、時間値が通知されなくても、有効タイマの開始時間を決定することができる。例えば、GNSS測位とPRACH Msg1との間のギャップが定数Cより小さいと仮定した場合、有効タイマの長さを(有効時間-C)に設定することができる。タイマはPRACH Msg1の後に開始され、残り時間の値の通知は不要である。しかしながら、
図4に示すように、UEは、支援情報取得が発生したことを、通知しなければならない場合がある。示されているように、UEは、同期のための支援情報を取得し、その後、UEが支援情報を取得したことを、ネットワークに通知することができる。BSでは、どのパケット伝送の前に有効タイマが開始されるかを、決定することができる。
【0046】
通知の一実施例を、時系列で
図5に示す。この実施例では、各パケット伝送は、接続状態とアイドル状態との間の、(縦軸に沿った)複数の切り替えで構成される。GNSS測位の後、ブール値(ブーリアン)をBSに通知することができ、このブール値が、このパケット伝送の前にGNSS測位が実行されたかどうかを示す(例えば、bool1はGNSS測位が実行されたことを示し、bool0はGNSS測位が実行されなかったことを示す)。
【0047】
2. 実施形態2:GNSS測位の有効タイマ長の決定
【0048】
UEが異なれば、GNSS測位および位置予測の性能が異なるため、UE自体によって、各GNSS測位の有効時間が推定されることがある。この推定を支援するために、いくつかの信号が必要となる。
【0049】
2.1 事例1:支援情報のインジケーション
【0050】
GNSS測位の有効性は、UEの移動、最大許容タイミングエラーまたは最大許容周波数エラー、および最大同期外れ率要求によって決定される。ネットワークは、最大許容エラー(例えば、エラーバジェット)をUEに示すことができる。また、ネットワークは、最大同期外れ率要求を設定できなければならない。
【0051】
図6に示すように、支援情報は、エラーバジェット、同期外れ率要求、またはそれらの両方であり得る。ある実施形態では、位置差に関してエラーバジェットを指定することができる。示されたエラーバジェットがxメートルの位置差であり、同期外れ率要求がpであるとする。これは、事前補償に使用される推定UE位置が、実際の位置からxメートル以内にある場合、アップリンク伝送での同期が保証されることを意味する。さらに、ネットワークは、通知されたGNSS有効時間内に、(1-p)の確率で同期状態を確保することをUEに推奨する。ある実施形態では、UEは、移動モデルを保持することができ、例えば、UEは、以前の移動に基づいて、将来の時点での位置を予測することができる。1回のGNSS測位後に、UEの位置予測エラーの確率pが、t秒以内にxメートルを超えるものであるとする。その場合、GNSSの有効時間はt秒であるとみなされる。例えば、p=0であり、UEの最大速度がvであるとすると、GNSSの有効時間はx/vとみなすことができる。
【0052】
2.2 事例2:有効時間の通知
【0053】
UEがGNSSの有効時間を推定した場合、UEはその時間をネットワークに通知し、アイドル状態が発生したことについて、共通理解を持つことができる。
【0054】
【0055】
2.3 事例3:エラーバジェットの調整
【0056】
GNSS測位、エフェメリス、および共通TAに関する誤差に対して、総エラーバジェットを共有することができる。UEは、省電力のために、エラーバジェットを調整するよう、ネットワークに推奨することができる。このインジケーションは、エラーバジェット値、調整値、または調整方向とすることができる。
【0057】
図8は、エラーバジェット調整のインジケーションについての、実施例を示す。
【0058】
3. 実施形態3:開ループTA制御機構と閉ループTA制御機構の組み合わせ
【0059】
NTNでは、一般に、大きく高速でドリフトする伝搬遅延を処理するために、従来の閉ループTA制御に加えて、開ループTA制御が採用される。2つのタイプの開ループTA制御があり得る。
(1)UE側での、UE固有のサービスリンクTA NTA,UE-specificの自律推定。幾何学ベースの推定方法が一般的に使用され、これは、BSによってブロードキャストされる衛星のエフェメリス情報、およびUEで取得されるGNSS情報を利用するものである。衛星とUEとの間の距離に基づいて、サービスリンクTAを計算することができる。
(2)UE側での、共通TA NTA,commonの自律調整。衛星の移動性が高いために、TAは高速でドリフトするおそれがある。シグナリングオーバーヘッドを低減させるために、共通TAのドリフト速度を示して、UEが共通TAを自律的に調整できるようにすることができる。
【0060】
開ループTA制御後には、TAの残留エラーが累積することに留意されたい。したがって、残留エラーを緩和するために、従来の閉ループTA制御を採用することができる。また、累積した閉ループTAは、NTA,closedloopで表すことができる。
【0061】
UL同期のために総TAを計算するとき、開ループTAおよび閉ループTAを組み合わせることができる。例えば、
【化2】
のように、累積した閉ループのTAコマンド、および、開ループのUE自律TAを直接追加することが、最も簡単な方法である。しかしながら、直接加算法では、開ループ制御に影響する(少なくとも共通TA、エフェメリス、およびGNSS位置を含む)パラメータが更新されたときに、二重補正が発生することがある。例えば、N
TA,UE-speificの推定におけるGNSSエラーによるTAの残留エラーがΔTAであり、このエラーを累積した閉ループTA N
TAが補償するとする。そして、GNSS情報が更新されると、開ループTA制御および閉ループTA制御の両方で、エラーΔTAが補正され、N
TA,UE-speificとN
TAとの間で重複補正が発生する。重複補正によって、TA全体にわたってTAが急増し、全体的なエラーが増加する。
【0062】
重複補正を回避するために、開ループ制御に関連するパラメータが更新されたときに、閉ループ内の過補償部分を減算することができる。すなわち、
(1)新しいGNSSの調整が適用されると、UEは、新しいパラメータに基づいて導出されたUE固有のTAと、累積した閉ループTAからの古いパラメータとの間の差分を、減算することができる。すなわち、
【化3】
であり、ここで、N
TA,newおよびN
TA,oldは、それぞれ新しいGNSSの調整を適用した後、および、新しいGNSSの調整を適用する前の累積した閉ループTAを示しており、かつ、N
TA,UE-specific,newおよびN
TA,UE-specific,oldは、それぞれ新しいGNSSの調整、および、古いGNSSの調整に基づいてUEによって推定された、UE固有のTAを示す。
(2)新しいエフェメリス情報が適用されると、UEは、新しいパラメータに基づいて導出されたUE固有のTAと、累積した閉ループTAからの古いパラメータとの間の差分を、減算することができる。すなわち、
【化4】
であり、ここで、N
TA,newおよびN
TA,oldはそれぞれ、新しいエフェメリス情報を適用した後、および、新しいエフェメリス情報を適用する前の閉ループTAを示し、かつ、N
TA,UE-specific,newおよびN
TA,UE-specific,oldはそれぞれ、新しいエフェメリス情報および古いエフェメリス情報に基づいてUEによって推定された、UE固有のTAを示す。
(3)新しい共通TAパラメータが適用されると、UEは、新しいパラメータに基づいて導出された共通TAと、累積した閉ループTAからの古いパラメータとの間の差分を、減算することができる。すなわち、
【化5】
であり、ここで、N
TA,newおよびN
TA,oldは、それぞれ、新しい共通TAパラメータを適用した後、および、新しい共通TAパラメータを適用する前に、累積した閉ループTA、かつ、N
TA,common,newおよびN
TA,common,oldは、それぞれ、新しい共通TAパラメータ、および、古い共通TAパラメータに基づいてUEによって導出された、共通TAを示す。
【0063】
図9は、無線通信装置900の、実施例のブロック図である。装置900には、本明細書に記載された技術のうちの1つを実施するように構成することのできるプロセッサ910、アンテナ(複数可)920を使用して信号を送受信することができる送受信電子機器915、および、プロセッサ910および/またはデータ記憶装置によって実行可能な命令を格納するために使用することのできる、1つ以上のメモリ905が含まれる(メモリ905は、任意選択でよく、プロセッサ内部にあり得るものである)。プロセッサ910は、本文書に記載された技術を実施するように構成することができ、送受信電子機器915、および、アンテナ920を使用して、信号およびメッセージを送受信することができる。
【0064】
図10は、例示的な無線通信ネットワーク1000を示す。ネットワーク1000には、基地局BS1002、および、伝送媒体1004を介して互いに通信することができる、複数のユーザデバイス1006が含まれる。BS1002からデバイス1006への伝送は、一般に、ダウンリンク伝送またはダウンストリーム伝送と呼ばれる。デバイス1006からBS1002への伝送は、一般に、アップリンク伝送またはアップストリーム伝送と呼ばれる。伝送媒体1004は、典型的には、無線(電波式)媒体である。BS1002は、バックホールまたはアクセスネットワーク接続1012を介して、ネットワーク内の他の基地局または他の機器と、通信可能に結合することができる。BS1002は、例えば、衛星やHAP等の、非地上波BSとすることができる。
【0065】
ある好ましい実施形態では、以下に列記するソリューションを実施することができる。
【0066】
例えば、本文書のセクション1でさらに開示したように、以下のソリューションをUEによって実施することができる。
【0067】
1.無線通信の方法(例えば、
図11Aに示す方法1110)であって、無線デバイスによって、ネットワークデバイスに、無線デバイスによって決定された同期情報に関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを伝送すること(1102)を含む、方法。
【0068】
2.ソリューション1に記載の方法であって、第1のメッセージは、無線デバイスが同期情報を取得した後に伝送される、方法。
【0069】
3.ソリューション1から2のいずれかの方法であって、同期情報は、無線デバイスの測位データによって、無線デバイスによって取得される、方法。
【0070】
4.ソリューション1から2のいずれかの方法であって、同期情報は、支援情報を含むネットワークデバイスからの第2のメッセージに基づいて取得される、方法。ある実施形態では、第2のメッセージは、RRCメッセージである。その代わりに、または加えて、第2のメッセージは、MAC CEなどのMACレイヤでの伝送とすることができる。
【0071】
5.ソリューション4の方法であって、支援情報は、ネットワークデバイスの測位情報、またはエフェメリス情報、またはネットワークデバイスによって伝送された共通タイミングアドバンス情報を含む、方法。
【0072】
6.ソリューション1から5のいずれかの方法であって、第1のメッセージは、時間値を含む、方法。この時間値は、以下のように、有効タイマのプロパティを提供することができる。
【0073】
7.ソリューション6の方法であって、時間値は、(a)有効タイマの開始と無線デバイスによるランダムアクセス伝送との間の時間長、(b)有効タイマの開始と情報伝送との間の時間長、(c)ランダムアクセス伝送後の有効タイマの残り時間の時間長、(d)情報を伝送した後の有効タイマの残り時間の時間長、(e)有効タイマの開始時間のタイムスタンプ、(f)有効タイマの有効時間のタイムスタンプ、または(g)有効タイマの時間長のうちの1つを示す、方法。
【0074】
8.ソリューション1から5のいずれかの方法であって、第1のメッセージは、無線デバイスがネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を示すことを含む、方法。
【0075】
9.ソリューション8の方法であって、支援情報は、ネットワークデバイスのエフェメリス情報、またはネットワークデバイスからの共通タイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、方法。
【0076】
10.上記のソリューションのいずれかの方法であって、時間値は、(1)時間ウィンドウの長さ、(2)有効タイマの開始時間と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(3)第1のメッセージの伝送と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(4)前回のMsg1伝送と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(5)時間ウィンドウの終了を示すタイムスタンプ値、または(6)時間ウィンドウの開始を示すタイムスタンプ値のうちの1つを示す、方法。
【0077】
11.上記のソリューションのいずれかの方法であって、有効タイマのプロパティは、有効タイマの持続時間を含む、方法。
【0078】
以下のソリューションは、本文書のセクション1にさらに開示したように、ネットワークデバイス、例えばBSによって実施することができる。
【0079】
12.無線通信の方法(例えば、
図11Bに示す方法1120)であって、ネットワークデバイスによって、無線デバイスから、無線デバイスによって決定された同期情報と関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを受信すること(1122)と、ネットワークデバイスによって、第1のメッセージに従って有効タイマのプロパティを決定すること(1124)とを含む、方法。
【0080】
13.ソリューション12であって、第1のメッセージは、無線デバイスが同期情報を取得した後に、無線デバイスによって伝送される、方法。
【0081】
14.ソリューション12から13のいずれかの方法であって、同期情報は、無線デバイスの測位データを用いて、無線デバイスによって取得される、方法。
【0082】
15.ソリューション12から13のいずれかの方法であって、ネットワークデバイスから無線デバイスに、第2のメッセージを伝送することをさらに含み、この第2のメッセージは、同期情報を取得するために無線デバイスによって使用可能な支援情報を含む、方法。
【0083】
16.ソリューション15の方法であって、支援情報は、測位情報、またはネットワークデバイスのエフェメリス情報、またはネットワークデバイスによって伝送される共通タイミングアドバンス情報を含む、方法。
【0084】
17.ソリューション12から16のいずれかの方法であって、第1のメッセージは、時間値を含む、方法。
【0085】
18.ソリューション17の方法であって、この時間値は、(a)有効タイマの開始と無線デバイスによるランダムアクセス伝送との間の時間長、(b)有効タイマの開始と情報の伝送との間の時間長、(c)ランダムアクセス伝送後の、有効タイマの残り時間の時間長、(d)情報伝送後の、有効タイマの残り時間の時間長、(e)有効タイマの開始時間のタイムスタンプ、または(f)有効タイマの有効時間のタイムスタンプのうちの1つを示す、方法。
【0086】
19.ソリューション12から16のいずれかの方法であって、第1のメッセージは、無線デバイスがネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を含む、方法。
【0087】
20.ソリューション19の方法であって、支援情報は、ネットワークデバイスのエフェメリス情報、またはネットワークデバイスからの共通タイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、方法。
【0088】
21.ソリューション12から20のいずれかの方法であって、有効タイマのプロパティは、有効タイマの開始時間、終了時間、または、ネットワークデバイスが無線デバイスからネットワークデバイスへの伝送をスケジュールしない有効タイマ満了後の時間ウィンドウを含む、方法。
【0089】
22.ソリューション12から21のいずれかの方法であって、有効タイマのプロパティは、有効タイマの持続時間を含む、方法。
【0090】
以下のソリューションは、例えば、本文書のセクション2にさらに開示したように、UEによって実施することができる。
【0091】
23.無線通信の方法(例えば、
図11Cに示す方法1130)であって、無線デバイスによって、ネットワークデバイスから情報メッセージを受信すること(1132)と、無線デバイスによって、情報メッセージを使用して、ネットワークデバイスとの同期のために無線デバイスによって決定された位置情報の有効時間を示す有効タイマを決定すること(1134)とを含む、方法。ここで、同期情報が閾値を超える性能レベル(例えば、エラー閾値を下回るエラーレート)で、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の通信を続行するのに十分正確である持続時間を、有効時間または残り時間によって表すことができる。
【0092】
24.ソリューション23の方法であって、情報メッセージは、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の通信のためのエラーバジェットを示す、方法。
【0093】
25.ソリューション23から24のいずれかの方法であって、情報メッセージは、ネットワークデバイスと無線デバイスとの同期が外れる確率を示す、方法。
【0094】
26.ソリューション23から25のいずれかの方法であって、無線デバイスによって、有効タイマを示すメッセージを伝送することをさらに含む、方法。
【0095】
27.ソリューション23から26のいずれかの方法であって、無線デバイスによって、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットを伝送することをさらに含む、方法。
【0096】
28.ソリューション27の方法であって、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットは、位置情報の不正確さのためのバジェット、またはドップラー推定またはタイミングアドバンス推定の不正確さのためのバジェットを含む、方法。
【0097】
以下のソリューションは、例えば、本文書のセクション2にさらに開示したように、BSによって実施することができる。
【0098】
29.無線通信の方法(例えば、
図11Dに示す方法1140)であって、ネットワークデバイスによって、無線デバイスに、無線デバイスの同期情報に関連付けられた有効タイマの値を制御するパラメータを示す情報メッセージを伝送すること(1142)が含まれる。
【0099】
30.ソリューション29の方法では、このパラメータによって、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の通信のための、エラーバジェットが示される。
【0100】
31.ソリューション29から30の方法では、このパラメータによって、ネットワークデバイスと無線デバイスとの同期が外れる確率が示される。
【0101】
32.ソリューション29から31のいずれかの方法には、有効タイマを示すメッセージを、無線デバイスから受信することがさらに含まれる。
【0102】
33.ソリューション29から32のいずれかの方法には、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットを、無線デバイスから受信すること、および、その推奨エラーバジェットからパラメータを決定することが、さらに含まれる。
【0103】
34.ソリューション33の方法では、無線デバイスとネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットには、位置情報の不正確さのためのバジェット、またはドップラー推定またはタイミングアドバンス推定の不正確さのためのバジェットが含まれる。
【0104】
35.ソリューション1から34のいずれかの方法を実行するように構成されたプロセッサを備える、無線通信のための装置。
【0105】
36.コードが記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、プロセッサによってそのコードが実行されると、プロセッサに、ソリューション1から34のいずれかに記載の方法を実施させる、非一時的コンピュータ可読媒体。本文書は、同期情報の有効時間に関する、UEなどの無線デバイスと基地局などのネットワークデバイスとの間の、情報交換のための技術を開示するものであることが理解されよう。例示的な方法には、以下のステップを含めることができる。
【0106】
UEは、ネットワークに時間値を通知し、アップリンク同期のための支援情報に関する残りの有効時間を計算するために、この時間値を使用することができる。
【0107】
UEは、ネットワークに時間値を通知し、有効タイマ満了後の待機時間を計算するために、この時間値を使用することができる。待機時間の後、UEはアップリンク同期状態にあるとみなされる。
【0108】
UEは、ネットワークにアップリンク同期するための、支援情報の取得が発生したことを示す。
【0109】
BSは、GNSS測位の有効時間を推定するための支援情報をUEに示す。
【0110】
UEは、GNSS測位の有効時間がBSに通知する。
【0111】
UEは、エラーバジェットの共有を調整することをBSに推奨する。
【0112】
開示された実施形態、および他の実施形態、本明細書に記載されたモジュール、および機能動作は、本明細書に開示された構造およびそれらの構造的均等物、またはそれらの1つ以上の組み合わせを含む、デジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで実施することができる。開示された実施形態および他の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置によって実行するために、またはデータ処理装置の動作を制御するために、コンピュータ可読媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令の、1つ以上のモジュールとして実施することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝播信号をもたらす物の複合体、または、それらの1つ以上の組み合わせとすることができる。「データ処理装置」という用語には、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサまたはコンピュータを含む、データを処理するためのすべての装置、デバイス、および機械が包含される。この装置には、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムの実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらの1つ以上の組み合わせを構成する、コードを含めることができる。伝搬信号とは、適切な受信装置に伝送するための情報を符号化するために生成される、人工的に生成された信号、例えば機械的に生成された電気信号、光信号、または電磁信号である。
【0113】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られている)は、コンパイル型言語またはインタプリタ型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で記述することができ、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、またはコンピューティング環境での使用に適した他のユニットを含む、任意の形態で導入することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムにおけるファイルに対応しているとは限らない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語文書に記憶された1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部、当該プログラム専用の単一のファイル、または複数の協調ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)に格納することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つのサイトに位置する複数のコンピュータ、または複数のサイトに分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように、導入することができる。
【0114】
本明細書に記載された処理および論理フローは、入力データを操作して出力を生成することによって機能を実行するための、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する、1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実行することができる。この処理および論理フローは、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)などの専用論理回路によって実行することもでき、この装置は、専用論理回路として実装することもできる。
【0115】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサには、例として、汎用マイクロプロセッサおよび専用マイクロプロセッサの両方、および、あらゆる種類のデジタルコンピュータの、任意の1つ以上のプロセッサが含まれる。一般に、プロセッサは、読み出し専用メモリまたはランダムアクセスメモリから、またはその両方から、命令およびデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサ、および、命令およびデータを格納するための1つ以上のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、データを格納するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクを含むか、それらからデータを受信するか、それらにデータを転送するか、またはそれらの両方を行うように、それらに動作可能に結合される。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令およびデータを格納するのに適したコンピュータ可読媒体には、例として、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、磁気ディスク、例えば内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、およびCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含む、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスが含まれる。プロセッサおよびメモリを、専用論理回路によって補完する、または、専用論理回路に組み込むことができる。
【0116】
この文書には多くの具体的内容が含まれるが、これらは特許請求される発明または特許請求され得る発明の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ特定の実施形態に特有の、特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で本明細書に記載されているいくつかの特徴を、単一の実施形態において、組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴を、複数の実施形態において別々に、または、任意の適切な部分的組み合わせで実施することもできる。さらに、それぞれの特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上記で説明され、最初にそのように特許請求することができるが、特許請求される組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては、その組み合わせから切り取ることができ、特許請求される組み合わせを、部分的な組み合わせ、または、部分的な組み合わせの変形に向けてもよい。同様に、それぞれの動作は、特定の順序で図面に示されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が、示された特定の順序、または連続した順序で実行されること、または、示されたすべての動作が実行されることが必要であると理解されるべきではない。
【0117】
ほんのわずかの実施例および実装形態のみが開示されている。開示された内容に基づいて、記載された実施例、および実装、および他の実装に対する、変形、修正、および強化を行うことができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信の方法であって、
無線デバイスによって、ネットワークデバイスに、前記無線デバイスによって決定された同期情報に関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを伝送すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記同期情報を取得した後に伝送される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記同期情報は、前記無線デバイスのデータを測位することによって、前記無線デバイスによって取得される、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記同期情報は、支援情報を含
む第2のメッセージに基づいて取得され
、
前記支援情報は、測位情報、または前記ネットワークデバイスのエフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスによって伝送された共通タイミングアドバンス情報を含む、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第1のメッセージは、時間値を含む、請求項1から
4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記時間値は
、前記有効タイマ
の残り時間の時間
長を示す、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記ネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を示すことを含
み、
前記支援情報は、エフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスからの共通のタイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、
請求項1から
4のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
無線通信の方法であって、
ネットワークデバイスによって、無線デバイスから、前記無線デバイスによって決定された同期情報と関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを受信することと、
前記ネットワークデバイスによって、前記第1のメッセージに従って、有効タイマのプロパティを決定することと
を含む、方法。
【請求項9】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記同期情報を取得した後に、前記無線デバイスによって伝送される、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記同期情報は、前記無線デバイスのデータを測位することによって、前記無線デバイスによって取得される、請求項
8から
9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記無線デバイスに、第2のメッセージを伝送することをさらに含み、前記第2のメッセージは、前記同期情報を取得するために前記無線デバイスによって使用可能な支援情報を含
み、
前記支援情報は、前記ネットワークデバイスの測位情報、またはエフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスによって伝送された共通タイミングアドバンス情報を含む、
請求項
8から
9のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記第1のメッセージは、時間値を含む、請求項
8から
11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記時間値は
、前記有効タイマ
の残り時間の時間
長を示す、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のメッセージは、前記無線デバイスが前記ネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を含
み、
前記支援情報は、エフェメリス情報、または前記ネットワークデバイスからの共通タイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、
請求項
8から
11のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
請求項1から
14のいずれかに記載の方法を実行するように構成されたプロセッサを備える、無線通信のための装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
1つ以上の実施態様の詳細は、添付書類、図面、および以下の説明に記載される。その他の特徴は、本明細書および図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
無線通信の方法であって、
無線デバイスによって、ネットワークデバイスに、上記無線デバイスによって決定された同期情報に関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを伝送すること
を含む、方法。
(項目2)
上記第1のメッセージは、上記無線デバイスが上記同期情報を取得した後に伝送される、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記同期情報は、上記無線デバイスのデータを測位することによって、上記無線デバイスによって取得される、項目1から2のいずれかに記載の方法。
(項目4)
上記同期情報は、支援情報を含む上記ネットワークデバイスからの第2のメッセージに基づいて取得される、項目1から2のいずれかに記載の方法。
(項目5)
上記支援情報は、測位情報、または上記ネットワークデバイスのエフェメリス情報、または上記ネットワークデバイスによって伝送された共通タイミングアドバンス情報を含む、項目4に記載の方法。
(項目6)
上記第1のメッセージは、時間値を含む、項目1から5のいずれかに記載の方法。
(項目7)
上記時間値は、(a)上記有効タイマの開始と上記無線デバイスによるランダムアクセス伝送との間の時間長、(b)上記有効タイマの開始と上記情報の伝送との間の時間長、(c)上記ランダムアクセス伝送後の上記有効タイマの残り時間の時間長、(d)上記情報を伝送した後の上記有効タイマの上記残り時間の時間長、(e)上記有効タイマの開始時間のタイムスタンプ、(f)上記有効タイマの満了時間のタイムスタンプ、または、(g)上記有効タイマの時間長のうちの1つを示す、項目6に記載の方法。
(項目8)
上記第1のメッセージは、上記無線デバイスが上記ネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を示すことを含む、項目1から5のいずれかに記載の方法。
(項目9)
上記支援情報は、上記ネットワークデバイスのエフェメリス情報、または上記ネットワークデバイスからの共通のタイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、項目8に記載の方法。
(項目10)
上記時間値は、(1)時間ウィンドウの長さ、(2)有効タイマの開始時間と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(3)第1のメッセージの伝送と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(4)以前のMsg1伝送と時間ウィンドウの終了時間との間の長さ、(5)時間ウィンドウの終了を示すタイムスタンプ値、または(6)時間ウィンドウの開始を示すタイムスタンプ値のうちの1つを示す、項目1から9のいずれかに記載の方法。
(項目11)
上記有効タイマの上記プロパティは、上記有効タイマの持続時間を含む、項目1から10のいずれかに記載の方法。
(項目12)
無線通信の方法であって、
ネットワークデバイスによって、無線デバイスから、上記無線デバイスによって決定された同期情報と関連付けられた有効タイマのプロパティを示す第1のメッセージを受信することと、
上記ネットワークデバイスによって、上記第1のメッセージに従って、有効タイマのプロパティを決定することと
を含む、方法。
(項目13)
上記第1のメッセージは、上記無線デバイスが上記同期情報を取得した後に、上記無線デバイスによって伝送される、項目12に記載の方法。
(項目14)
上記同期情報は、上記無線デバイスのデータを測位することによって、上記無線デバイスによって取得される、項目12から13のいずれかに記載の方法。
(項目15)
上記ネットワークデバイスから上記無線デバイスに、第2のメッセージを伝送することをさらに含み、上記第2のメッセージは、上記同期情報を取得するために上記無線デバイスによって使用可能な支援情報を含む、項目12から13のいずれかに記載の方法。
(項目16)
上記支援情報は、上記ネットワークデバイスの測位情報、またはエフェメリス情報、または上記ネットワークデバイスによって伝送された共通タイミングアドバンス情報を含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
上記第1のメッセージは、時間値を含む、項目12から16のいずれかに記載の方法。
(項目18)
上記時間値は、(a)上記有効タイマの開始と上記無線デバイスによるランダムアクセス伝送との間の時間長、(b)上記有効タイマの開始と上記情報の伝送との間の時間長、(c)上記ランダムアクセス伝送後の上記有効タイマの残り時間の時間長、(d)上記情報を伝送した後の上記有効タイマの上記残り時間の時間長、(e)上記有効タイマの開始時間のタイムスタンプ、または、(f)上記有効タイマの有効時間のタイムスタンプのうちの1つを示す、項目17に記載の方法。
(項目19)
上記第1のメッセージは、上記無線デバイスが上記ネットワークデバイスと同期するための支援情報を取得する時間を含む、項目12から16のいずれかに記載の方法。
(項目20)
上記支援情報は、上記ネットワークデバイスのエフェメリス情報、または上記ネットワークデバイスからの共通タイミングアドバンスパラメータ、または、全地球衛星測位システム、GNSSによる無線デバイスの測位情報を含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
上記有効タイマの上記プロパティは、上記有効タイマの開始時間、終了時間、または、上記ネットワークデバイスが上記無線デバイスから上記ネットワークデバイスへの伝送をスケジュールしない上記有効タイマが満了した後の時間ウィンドウを含む、項目12から20のいずれかに記載の方法。
(項目22)
上記有効タイマの上記プロパティは、上記有効タイマの持続時間を含む、項目12から21のいずれかに記載の方法。
(項目23)
無線通信の方法であって、
無線デバイスによって、ネットワークデバイスから情報メッセージを受信することと、
上記無線デバイスによって、上記情報メッセージを使用して、上記ネットワークデバイスとの同期のために、上記無線デバイスによって決定された位置情報の有効時間を示す有効タイマを決定することと
を含む、方法。
(項目24)
上記情報メッセージは、上記無線デバイスと上記ネットワークデバイスとの間の通信のためのエラーバジェットを示す、項目23に記載の方法。
(項目25)
上記情報メッセージは、上記ネットワークデバイスと上記無線デバイスとの同期が外れる確率を示す、項目23から24に記載の方法。
(項目26)
上記無線デバイスによって、上記有効タイマを示すメッセージを伝送すること
をさらに含む、項目23から25に記載の方法。
(項目27)
上記無線デバイスによって、上記無線デバイスと上記ネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットを伝送すること
をさらに含む、項目23から26のいずれかに記載の方法。
(項目28)
上記無線デバイスと上記ネットワークデバイスとの間の通信のための上記推奨エラーバジェットは、上記位置情報の不正確さのためのバジェット、またはドップラー推定またはタイミングアドバンス推定の不正確さのためのバジェットを含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
無線通信の方法であって、
ネットワークデバイスによって、無線デバイスに、上記無線デバイスの同期情報と関連付けられた有効タイマの値を制御するパラメータを示す情報メッセージを伝送すること
を含む、方法。
(項目30)
上記パラメータは、上記無線デバイスと上記ネットワークデバイスとの間の通信のためのエラーバジェットを示す、項目29に記載の方法。
(項目31)
上記パラメータは、上記ネットワークデバイスと上記無線デバイスとの同期が外れる確率を示す、項目29から30に記載の方法。
(項目32)
上記有効タイマを示すメッセージを上記無線デバイスから受信すること
をさらに含む、項目29から31のいずれかに記載の方法。
(項目33)
上記無線デバイスと上記ネットワークデバイスとの間の通信のための推奨エラーバジェットを、上記無線デバイスから受信することと、
上記推奨エラーバジェットから上記パラメータを決定することと
をさらに含む、項目29から32のいずれかに記載の方法。
(項目34)
上記無線デバイスと上記ネットワークデバイスとの間の通信のための上記推奨エラーバジェットは、上記位置情報の不正確さのためのバジェット、またはドップラー推定またはタイミングアドバンス推定の不正確さのためのバジェットを含む、項目33に記載の方法。
(項目35)
項目1から34のいずれかに記載の方法を実行するように構成されたプロセッサを備える、無線通信のための装置。
(項目36)
コードが記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、上記コードは、プロセッサによって実行されると、上記プロセッサに、項目1から34のいずれかに記載の方法を実施させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】