(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物
(51)【国際特許分類】
B01J 20/285 20060101AFI20240912BHJP
B01J 20/281 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
B01J20/285 N
B01J20/281 X
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517047
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 GB2022052347
(87)【国際公開番号】W WO2023041921
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524101054
【氏名又は名称】アストレア ユーケー サービシズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ラランセッテ,ナディア
(57)【要約】
本開示は、多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物を提供する。配合物は、ポリマー;塩;および少なくとも1種の緩衝液を含む。塩は抗カオトロピック塩であり、少なくとも1種の緩衝液は、少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比が少なくとも1:40で存在する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物であって、ポリマー;塩;および少なくとも1種の緩衝液を含み;前記塩が抗カオトロピック塩であり、前記少なくとも1種の緩衝液が、前記少なくとも1種の緩衝液の前記ポリマーに対する重量比が少なくとも1:40で存在する、配合物。
【請求項2】
溶媒を含み、前記溶媒が水である、請求項1に記載の配合物。
【請求項3】
前記ポリマーが、10g/Lから200g/Lまでの間、20g/Lから175g/Lまでの間、30g/Lから150g/Lまでの間、40g/Lから125g/Lまでの間、または50g/Lから100g/Lまでの間である量で存在する、請求項2に記載の配合物。
【請求項4】
前記抗カオトロピック塩が、0.01Mから2Mまでの間、0.05Mから1.5Mまでの間、0.1Mから1.2Mまでの間、0.2Mから1Mまでの間、0.3Mから0.8Mまでの間、0.4Mから0.7Mまでの間、0.5Mから0.6Mまでの間、または0.55Mから0.57Mまでの間である量で存在する、請求項2または請求項3に記載の配合物。
【請求項5】
前記少なくとも1種の緩衝液が、リン酸塩緩衝液、硫酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、酢酸塩緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)緩衝液、および/または2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝液を含むか、またはそれらである、請求項1から4のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項6】
前記少なくとも1種の緩衝液が、リン酸塩緩衝液を含むか、またはそれである、請求項5に記載の配合物。
【請求項7】
前記少なくとも1種の緩衝液が、リン酸二水素塩緩衝液およびリン酸水素塩緩衝液の組み合わせを含むか、またはそれである、請求項6に記載の配合物。
【請求項8】
前記少なくとも1種の緩衝液の前記ポリマーに対する前記重量比が、1:2から1:40までの間、1:3から1:30までの間、1:4から1:20までの間、1:5から1:15までの間、1:6から1:10までの間、1:6.5から1:8までの間、または1:7から1:7.5までの間である、請求項1から7のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項9】
20℃で、2.5から12までの間、3から10までの間、3.5から8までの間、4から6までの間、または4.5から5.5までの間のpHを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項10】
前記ポリマーが多糖類であり、前記多糖類がアガロースである、請求項1から9のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項11】
前記抗カオトロピック塩が、硫酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオン、クエン酸イオン、およびフッ化物イオンからなる群から選択されるアニオンを含む塩である、請求項1から10のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項12】
前記抗カオトロピック塩が硫酸塩である、請求項11に記載の配合物。
【請求項13】
前記ポリマーの前記抗カオトロピック塩に対する重量比が、0.5:1から2:1までの間、0.6:1から1.75:1までの間、または0.7:1から1.5:1までの間、好ましくは0.8:1から1.4:1までの間、0.85:1から1.3:1までの間、0.9:1から1.2:1までの間、0.95:1から1.1:1までの間、または1:1から1.05:1までの間である、請求項1から12のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項14】
多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物を製造する方法であって、ポリマー、少なくとも1種の緩衝液、および塩を接触させるステップを含み、前記塩が抗カオトロピック塩であり、前記少なくとも1種の緩衝液が、前記少なくとも1種の緩衝液の前記ポリマーに対する重量比が少なくとも1:40で存在し、それによって多孔質ポリマー粒子の製造のための前記配合物を製造する、方法。
【請求項15】
前記ポリマー、前記少なくとも1種の緩衝液、および前記塩を接触させるステップが:
- 前記ポリマー、前記少なくとも1種の緩衝液、および溶媒を接触させて、第1の混合物をもたらすステップ;
- 前記ポリマーを前記溶媒中に溶解させて、ポリマー溶液をもたらすステップ;ならびに
- 前記ポリマー溶液を前記抗カオトロピック塩に接触させるステップ
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ポリマーを前記溶媒中に溶解させて、ポリマー溶液をもたらすステップが、前記第1の混合物を上昇させた温度に加熱するステップを含み、前記上昇させた温度が、20℃から500℃までの間、30℃から400℃までの間、40℃から300℃までの間、50℃から200℃までの間、60℃から175℃までの間、70℃から150℃までの間、80℃から125℃までの間、90℃から110℃までの間、95℃から100℃までの間、または97℃から99℃までの間である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1の溶液と前記塩とを接触させるステップの前に、前記第1の溶液を冷却するステップを含み、前記第1の溶液が、30℃から95℃までの間、40℃から90℃までの間、50℃から85℃までの間、60℃から80℃までの間、65℃から75℃までの間、または69℃から71℃までの間の温度に冷却される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
多孔質ポリマー粒子を製造するための、請求項1から13のいずれか一項に記載の配合物の使用。
【請求項19】
多孔質ポリマー粒子を製造する方法であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の配合物を噴霧器に供給して、多孔質ポリマー粒子を製造するステップを含む、方法。
【請求項20】
前記配合物を前記噴霧器に供給するステップの前に、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法を実施して前記配合物を製造するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも30分、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、または少なくとも6時間で、前記配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含む、請求項19または請求項20に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1リットル、少なくとも2リットル、少なくとも4リットル、少なくとも6リットル、少なくとも8リットル、少なくとも10リットル、少なくとも12リットル、少なくとも14リットル、少なくとも16リットル、少なくとも18リットル、または少なくとも20リットルの前記配合物を前記噴霧器に連続的に供給するステップを含む、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、多孔質ポリマー粒子を製造するために使用され得る配合物に関連する。特に、本開示は、連続的な、または半連続的な方法において、回転ディスクを使用して多孔質ポリマービーズを製造するのに使用され得る配合物に関連する。本開示は、配合物を製造する方法、その使用、および多孔質ポリマー粒子を製造する方法に拡張する。
【背景技術】
【0002】
サイズまたは形状のいずれかに基づいた選択的な遅延を引き起こすための、ある種の多孔質支持粒子の性質は周知である。こうした粒子は、クロマトグラフィー分離技術、例えば、ゲルろ過において、生体高分子、例えば、タンパク質、DNA、RNA、多糖類などを分離するために使用される。ふるい粒子は、移動溶質高分子への選択的作用を及ぼす微多孔質構造の存在によって特徴づけられ、より小さな粒子の通過よりもより大きな粒子の通過を制限する。したがって、ふるいの有用性は、様々なサイズおよび様々な形状の分子を区別するための粒子の性質にある。
【0003】
アフィニティークロマトグラフィーは、タンパク質および他の生体化合物の単離に使用されるクロマトグラフィー法である。この技術は、支持粒子に付着したアフィニティーリガンドおよびクロマトグラフィーカラムに充填された、得られた吸着剤を使用して実施される。標的タンパク質は、固定リガンドに選択的に結合することによって、溶液から捕獲される。結合されたタンパク質は、洗浄されて不要な汚染物質を取り除くことができ、その後、高純度の形態で溶離され得る。
【0004】
クロマトグラフィー技術を使用した良好な分離は、粒子のサイズ、粒子の粒度分布、および粒子の有孔度(porosity)に依存する。一度カラムに充填されたビーズは、精製およびカラム再生の間に観測される液体流量を支えるために高強度のものであるべきある。製造される任意のポリマービーズが好適であることを確認するために、バッチは、望ましい流量を示すこと、および/またはビーズが望ましい有孔度を有することを調べるように試験され得る。
【0005】
ポリマービーズを製造するために使用された配合物は、時間と共に物理的変化を受けることがあると分かった。これは、一工程において、後半で製造されたビーズが、より低い流量(flow rate)および/またはより高い有孔度を有することができ、クロマトグラフィーにおける使用に適さない可能性があることを意味する。この問題を克服するために、ポリマービーズを製造する場合、小さいバッチを実行することだけが必要であった。これにより、全体の配合物は、分解が多大な影響を及ぼす前に処理されることが可能になる。しかし、可能であれば、より大きなバッチサイズを処理し得ることが、より高い効率を可能にするので望まれるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、先行技術に関係した問題を克服しようとする、発明者らの研究からのものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様によれば、多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物(formulation)であって、ポリマー;塩;および少なくとも1種の緩衝液を含み;塩が抗カオトロピック(antichaotropic)塩であり、少なくとも1種の緩衝液が、少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比が少なくとも1:40で存在する、配合物が提供される。
【0008】
有利なことに、発明者らは、少なくとも1種の緩衝液が配合物を安定化させ得ることを見出した。これは、第1の態様の配合物の大きなバッチを使用して、クロマトグラフィー技術において使用され得るための、要求された規格を有するポリマービーズを製造することが可能であることを意味する。これにより、これらのポリマービーズがより効率的に製造され得る。これは、先行技術の配合物を使用すると不可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】アガロースビーズ組成物中の流量が、組成物が製造された工程のどの時点にあるかに応じて、どのように変わるかを示す図である。
【
図2】アガロースビーズ組成物の有孔度が、組成物が製造された工程のどの時点にあるかに応じて、どのように変わるかを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
任意の重量比は、別段の記載がない限り、純粋な成分の重量比に関連すると認識され得る。したがって、別段の記載がない限り、重量比は、各成分を含有する溶液の溶媒成分の重量に関連しない。さらに、重量比は、任意の溶媒和分子の重量を組み込まない。例えば、少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、純粋なポリマーの重量と比較された、純粋な緩衝液の重量であると理解することができ、配合物中に存在し得る、任意の溶媒の重量を含まない。
【0011】
一部の実施形態において、配合物は溶媒を含む。溶媒は、水を含んでもよいか、または水で構成され得る。
【0012】
配合物は、20℃で、2.5から12までの間、より好ましくは3から10までの間、3.5から8までの間、または20℃で4から6までの間、最も好ましくは20℃で4.5から5.5までの間のpHを有することができる。少なくとも1種の緩衝液は、このpHで配合物を維持するための適切な濃度で、選択することができ、提供することができる。
【0013】
少なくとも1種の緩衝液は、リン酸塩緩衝液、硫酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、酢酸塩緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)緩衝液、および/または2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝液を含み得るか、またはそれらであり得る。好ましくは、少なくとも1種の緩衝液は、リン酸塩緩衝液および/または硫酸塩緩衝液を含むか、またはそれらである。最も好ましくは、少なくとも1種の緩衝液は、リン酸塩緩衝液を含むか、またはそれである。
【0014】
少なくとも1種の緩衝液は、カチオンおよびアニオンを含んでもよい。アニオンは、リン酸二水素イオン、リン酸水素イオン、リン酸イオン、ピロリン酸イオン、硫酸イオン、または硫酸水素イオンを含んでもよい。好ましくは、緩衝液は、リン酸二水素イオン、リン酸水素イオン、リン酸イオン、またはその組み合わせを含む。カチオンは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、または+NR4であってもよく、それぞれのRは、独立に、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルである。アルキルはC1~6アルキルであってもよく、アルケニルはC2~6アルケニルであってもよく、アルキニルはC2~6アルキニルであってもよい。したがって、カチオンは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、またはトリメチルアンモニウムであってもよい。したがって、少なくとも1種の緩衝液は、リン酸二水素リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ベリリウム、リン酸二水素マグネシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二リチウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素ベリリウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸水素アンモニウム、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ベリリウム、またはリン酸アンモニウムを含んでもよい。
【0015】
一部の実施形態において、少なくとも1種の緩衝液は、リン酸二水素塩緩衝液およびリン酸水素塩緩衝液の組み合わせを含むか、またはそれである。最も好ましくは、少なくとも1種の緩衝液は、リン酸二水素ナトリウムおよびリン酸水素ナトリウムを含むか、またはそれらで構成される。
【0016】
リン酸二水素塩のリン酸水素塩に対する重量比は、少なくとも10:1、少なくとも20:1、少なくとも30:1、少なくとも35:1、少なくとも40:1、または少なくとも45:1であってもよい。リン酸二水素塩のリン酸水素塩に対する重量比は、100未満:1、80未満:1、70未満:1、60未満:1、55未満:1、または50未満:1であってもよい。リン酸二水素塩のリン酸水素塩に対する重量比は、10:1から100:1までの間、20:1から80:1までの間、30:1から70:1までの間、35:1から60:1までの間、40:1から55:1までの間、または45:1から50:1までの間であってもよい。
【0017】
リン酸二水素塩のリン酸水素塩に対するモル比は、少なくとも10:1、少なくとも20:1、少なくとも30:1、少なくとも40:1、少なくとも50:1、または少なくとも55:1であってもよい。リン酸二水素塩のリン酸水素塩に対する重量比は、200未満:1、150未満:1、100未満:1、80未満:1、65未満:1、または60未満:1であってもよい。リン酸二水素塩のリン酸水素塩に対する重量比は、10:1から200:1までの間、20:1から150:1までの間、30:1から100:1までの間、40:1から80:1までの間、50:1から65:1までの間、または55:1から60:1までの間であってもよい。
【0018】
少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、1:2未満、1:3未満、1:4未満、1:5未満、1:6未満、1:6.5未満、または1:7未満であってもよい。少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、少なくとも1:30、少なくとも1:20、少なくとも1:15、少なくとも1:10、少なくとも1:8、または少なくとも1:7.5であってもよい。少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、1:2から1:40までの間、1:3から1:30までの間、または1:4から1:20までの間であってもよい。少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、1:4から1:10までの間、1:4から1:8までの間、1:4から1:6までの間、または1:4から1:5までの間であってもよい。少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、1:5から1:15までの間、または1:6から1:10までの間であってもよい。一実施形態において、少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、1:6から1:8までの間、または1:6から1:7までの間であってもよい。好ましい一実施形態において、少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比は、1:6.5から1:8までの間、または1:7から1:7.5までの間であってもよい。少なくとも1種の緩衝液が、2種以上の異なる化合物を含む実施形態において、重量比は、2種以上の異なる化合物の合わせた重量を用いて計算されることが認識され得る。
【0019】
配合物が溶媒を含む実施形態において、少なくとも1種の緩衝液は、少なくとも3g/L、少なくとも4g/L、少なくとも5g/L、少なくとも6g/L、少なくとも7g/L、少なくとも8g/L、少なくとも9g/L、または少なくとも10g/Lである量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液は、50g/L未満、45g/L未満、40g/L未満、35g/L未満、30g/L未満、25g/L未満、20g/L未満、15g/L未満、12.5g/L未満、または11g/L未満である量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液は、3g/Lから50g/Lまでの間、4g/Lから40g/Lまでの間、5g/Lから30g/Lまでの間、6g/Lから25g/Lまでの間、または7g/Lから20g/Lまでの間である量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液は、7g/Lから15g/Lまでの間、7g/Lから10g/Lまでの間、7.5g/Lから9g/Lまでの間、または7.5g/Lから8.5g/Lまでの間である量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液は、8g/Lから15g/Lまでの間、9g/Lから12.5g/Lまでの間、10g/Lから11g/Lまでの間、または10g/Lから12g/Lまでの間である量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液が2種以上の異なる化合物を含む実施形態において、濃度は、2種以上の異なる化合物の合わせた重量を用いて計算されることが認識され得る。
【0020】
配合物が溶媒を含む実施形態において、少なくとも1種の緩衝液は、少なくとも0.001M、少なくとも0.0025M、少なくとも0.005M、少なくとも0.01M、少なくとも0.025M、少なくとも0.05M、少なくとも0.07M、または少なくとも0.08Mである量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液は、2M未満、1M未満、0.5M未満、0.3M未満、0.2M未満、0.15M未満、0.1M未満、または0.09M未満である量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液は、0.001Mから2Mまでの間、0.0025Mから1Mまでの間、0.005Mから0.5Mまでの間、0.01Mから0.3Mまでの間、0.025Mから0.2Mまでの間、0.05Mから0.15Mまでの間、0.07Mから0.1Mまでの間、または0.08Mから0.09Mまでの間である量で存在してもよい。少なくとも1種の緩衝液が2種以上の異なる化合物を含む実施形態において、濃度は、2種以上の異なる化合物の合わせたモルを用いて計算されることが認識され得る。
【0021】
少なくとも1種の緩衝液が溶媒和物として提供される実施形態において、重量比または濃度を詳述する場合、溶媒和分子の重量は含まれないことが認識され得る。
【0022】
ポリマーは多糖類であってもよい。多糖類はアガロースであってもよい。
【0023】
配合物が溶媒を含む実施形態において、ポリマーは、少なくとも10g/L、少なくとも20g/L、少なくとも30g/L、少なくとも40g/L、少なくとも50g/L、少なくとも60g/L、少なくとも70g/L、または少なくとも75g/Lである量で存在してもよい。ポリマーは、200g/L未満、175g/L未満、150g/L未満、125g/L未満、100g/L未満、90g/L未満、80g/L未満、77g/L未満、70g/L未満、65g/L未満、または60g/L未満である量で存在してもよい。ポリマーは、10g/Lから200g/Lまでの間、20g/Lから175g/Lまでの間、30g/Lから150g/Lまでの間、40g/Lから125g/Lまでの間、または50g/Lから100g/Lまでの間である量で存在してもよい。一実施形態において、ポリマーは、60g/Lから90g/Lまでの間、70g/Lから80g/Lまでの間、または75g/Lから77g/Lまでの間である量で存在してもよい。別の実施形態において、ポリマーは、40g/Lから80g/Lまでの間、45g/Lから70g/Lまでの間、50g/Lから60g/Lまでの間、または52g/Lから57g/Lまでの間である量で存在してもよい。ポリマーは、45g/Lから55g/Lまでの間である量で存在してもよい。
【0024】
抗カオトロピック塩は、水溶液中の疎水効果を高めることになる塩であると理解され得る。ホフマイスターシリーズの左方のアニオンを含む、任意の塩は、抗カオトロピック塩であると考えられ得る。
【0025】
したがって、塩は、それに限定されないが、硫酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオン、クエン酸イオン、酢酸イオン、およびフッ化物イオンを含む、ホフマイスターシリーズの左方から選択されるアニオンを含む場合、抗カオトロピック塩であると考えられ得る。一部の実施形態において、抗カオトロピック塩は、硫酸塩またはリン酸塩である。好ましくは、抗カオトロピック塩は硫酸塩である。
【0026】
抗カオトロピック塩は、カチオンを含むことになると認識され得る。カチオンは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオンであってもよく、または式+NR4を有してもよく、それぞれのRは、独立に、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルである。アルキルはC1~6アルキルであってもよく、アルケニルはC2~6アルケニルであってもよく、アルキニルはC2~6アルキニルであってもよい。したがって、カチオンは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、またはトリメチルアンモニウムイオンであってもよい。したがって、抗カオトロピック塩は、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ベリリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸トリメチルアンモニウム、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ベリリウム、リン酸アンモニウム、またはリン酸トリメチルアンモニウムであり得る。一部の実施形態において、抗カオトロピック塩は、硫酸アンモニウムである。
【0027】
ポリマーの抗カオトロピック塩に対する重量比は、少なくとも0.1:1、少なくとも0.2:1、または少なくとも0.3:1であってもよい。ポリマーの抗カオトロピック塩に対する重量比は、少なくとも0.4:1、少なくとも0.5:1、少なくとも0.6:1、または少なくとも0.7:1、好ましくは少なくとも0.8:1、少なくとも0.85:1、少なくとも0.9:1、少なくとも0.95:1、または少なくとも1:1であってもよい。ポリマーの抗カオトロピック塩に対する重量比は、2未満:1、1.75未満:1、または1.5未満:1、好ましくは1.4未満:1、1.3未満:1、1.2未満:1、1.1未満:1、または1.05未満:1であり得る。ポリマーの抗カオトロピック塩に対する重量比は、0.1:1から5:1までの間、0.2:1から4:1までの間、0.3:1から3:1までの間、0.4:1から2:1までの間、0.5:1から1.75:1までの間、または0.6:1から1.5:1までの間、好ましくは0.7:1から1.4:1までの間、0.8:1から1.3:1までの間、0.9:1から1.2:1までの間、0.95:1から1.1:1までの間、または1:1から1.05:1までの間であってもよい。ポリマーの抗カオトロピック塩に対する重量比は、0.1:1から1:1までの間、0.2:1から0.8:1までの間、0.3:1から0.6:1までの間、または0.4:1から0.5:1までの間であってもよい。
【0028】
配合物が溶媒を含む実施形態において、抗カオトロピック塩は、少なくとも10g/L、少なくとも20g/L、少なくとも30g/L、少なくとも40g/L、少なくとも50g/L、少なくとも60g/L、少なくとも70g/L、または少なくとも74g/Lである量で存在してもよい。抗カオトロピック塩は、200g/L未満、175g/L未満、150g/L未満、125g/L未満、100g/L未満、90g/L未満、80g/L未満、または75g/L未満である量で存在してもよい。抗カオトロピック塩は、10g/Lから200g/Lまでの間、20g/Lから175g/Lまでの間、30g/Lから150g/Lまでの間、または40g/Lから125g/Lまでの間である量で存在してもよい。抗カオトロピック塩は、50g/Lから100g/Lまでの間、60g/Lから90g/Lまでの間、70g/Lから80g/Lまでの間、または74g/Lから75g/Lまでの間である量で存在してもよい。抗カオトロピック塩は、60g/Lから125g/Lまでの間、80g/Lから120g/Lまでの間、100g/Lから115g/Lまでの間、または110g/Lから112g/Lまでの間である量で存在してもよい。
【0029】
配合物が溶媒を含む実施形態において、抗カオトロピック塩は、少なくとも0.01M、少なくとも0.05M、少なくとも0.1M、少なくとも0.2M、少なくとも0.3M、少なくとも0.4M、少なくとも0.5M、または少なくとも0.55Mである量で存在してもよい。抗カオトロピック塩は、2M未満、1.5M未満、1.2M未満、1M未満、0.8M未満、0.7M未満、0.6M未満、または0.57M未満である量で存在してもよい。抗カオトロピック塩は、0.01Mから2Mまでの間、0.05Mから1.5Mまでの間、0.1Mから1.2Mまでの間、0.2Mから1Mまでの間、0.3Mから0.8Mまでの間、0.4Mから0.7Mまでの間、0.5Mから0.6Mまでの間、または0.55Mから0.57Mまでの間である量で存在してもよい。
【0030】
有利なことに、発明者らは、少なくとも1種の緩衝液の添加により、抗カオトロピック塩の量を減らすことが可能になると見出した。これはまた、ポリマーの塩析を排除する。
【0031】
第2の態様によれば、多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物を製造する方法であって、ポリマー、少なくとも1種の緩衝液、および塩を接触させるステップを含み、塩が抗カオトロピック塩であり、緩衝液が、少なくとも1種の緩衝液のポリマーに対する重量比が少なくとも1:40で存在し、それによって多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物を製造する、方法が提供される。
【0032】
第2の態様の方法は、好ましくは、第1の態様の配合物を製造する。
【0033】
ポリマー、少なくとも1種の緩衝液、および抗カオトロピック塩を接触させるステップは:
- ポリマー、少なくとも1種の緩衝液、および溶媒を接触させて、第1の混合物をもたらすステップ;
- ポリマーを溶媒中に溶解させて、ポリマー溶液をもたらすステップ;ならびに
- ポリマー溶液を抗カオトロピック塩に接触させるステップ
を含んでもよい。
【0034】
ポリマー、少なくとも1種の緩衝液、抗カオトロピック塩、および溶媒は、第1の態様に関連して定められた通りであってもよい。
【0035】
ポリマー、少なくとも1種の緩衝液、および溶媒を接触させるステップは、ポリマーを緩衝溶液に接触させるステップを含むことができ、緩衝溶液は、溶媒および少なくとも1種の緩衝液を含む。緩衝溶液は、水溶液であってもよい。したがって、溶媒は、水であってもよい。
【0036】
ポリマーを溶媒中に溶解させてポリマー溶液をもたらすステップは、第1の混合物を上昇させた温度に加熱するステップを含んでもよい。上昇させた温度は、少なくとも20℃、少なくとも30℃、少なくとも40℃、少なくとも50℃、少なくとも60℃、少なくとも70℃、少なくとも80℃、少なくとも90℃、少なくとも95℃、または少なくとも97℃であってもよい。上昇させた温度は、20℃から500℃までの間、30℃から400℃までの間、40℃から300℃までの間、50℃から200℃までの間、60℃から175℃までの間、70℃から150℃までの間、80℃から125℃までの間、90℃から110℃までの間、95℃から100℃までの間、または97℃から99℃までの間であってもよい。
【0037】
第1の混合物は、上昇させた温度で、少なくとも5分間、少なくとも10分間、少なくとも15分間、少なくとも20分間、少なくとも25分間、または少なくとも30分間加熱され得る。第1の混合物は、上昇させた温度で、5分から300分までの間、10分から120分までの間、15分から60分までの間、20分から45分までの間、または25分から30分までの間加熱され得る。
【0038】
方法は、ポリマー溶液と抗カオトロピック塩とを接触させるステップの前に、ポリマー溶液を冷却するステップを含んでもよい。方法は、ポリマー溶液を、95℃未満、90℃未満、85℃未満、80℃未満、75℃未満、または71℃未満の温度に冷却するステップを含んでもよい。方法は、ポリマー溶液を、30℃から95℃までの間、40℃から90℃までの間、50℃から85℃までの間、60℃から80℃までの間、65℃から75℃までの間、または69℃から71℃までの間の温度に冷却するステップを含んでもよい。
【0039】
ポリマー溶液を抗カオトロピック塩に接触させるステップは、ポリマー溶液を塩溶液に接触させるステップを含むことができ、塩溶液は、抗カオトロピック塩および溶媒を含む。塩溶液は、水溶液であってもよい。したがって、溶媒は水であってもよい。塩溶液は、30℃から95℃までの間、40℃から90℃までの間、50℃から85℃までの間、60℃から80℃までの間、65℃から75℃までの間、または69℃から71℃までの間の温度であってもよい。
【0040】
ポリマー溶液の塩溶液に対する体積比は、1:1から20:1までの間、2:1から15:1までの間、3:1から10:1までの間、4:1から8:1までの間、4.5:1から7:1までの間、5:1から6.5:1までの間、5.25:1から6:1までの間、または5.5:1から5.7:1までの間であってもよい。
【0041】
少なくとも1種の緩衝液、ポリマー、および抗カオトロピック塩は、緩衝溶液、ポリマー溶液、および塩溶液において、好適な濃度で提供されて、第1の態様に関連して定められた、得られた配合物における濃度をもたらすことができると認識され得る。
【0042】
第3の態様によれば、多孔質ポリマー粒子を製造するための、第1の態様の配合物の使用が提供される。
【0043】
第4の態様によれば、多孔質ポリマー粒子を製造する方法であって、第1の態様の配合物を噴霧器に供給して、多孔質ポリマー粒子を製造するステップを含む、方法が提供される。
【0044】
方法は、配合物を噴霧器に供給するステップの前に、第2の態様の方法を実施して、配合物を製造するステップを含んでもよい。第2の態様の方法は、第4の態様の方法を実施する前に、10時間未満で、より好ましくは第4の態様の方法を実施する前に、8時間未満で、6時間未満で、4時間未満で、2時間未満で、1時間未満で、または30分未満で完了され得る。説明されたように、第1の態様の配合物は、時間と共に分解する。したがって、配合物が製造された後、第4の態様の方法を可能な限り速やかに実施することが有利である。
【0045】
配合物は、少なくとも20℃、少なくとも30℃、少なくとも40℃、少なくとも45℃、少なくとも50℃、少なくとも55℃、または少なくとも56℃の温度で噴霧器に供給され得る。配合物は、100℃未満、90℃未満、80℃未満、70℃未満、65℃未満、60℃未満、または57℃未満の温度で噴霧器に供給され得る。配合物は、20℃から100℃までの間、30℃から90℃までの間、40℃から80℃までの間、45℃から70℃までの間、50℃から65℃までの間、または53℃から61℃までの間の温度で噴霧器に供給され得る。
【0046】
方法は、配合物を噴霧器に供給するステップの前に、配合物を冷却するステップを含んでもよい。方法は、5℃/分以下、2℃/分以下、1℃/分以下、0.5℃/分以下、0.2℃/分以下、または0.1℃/分以下の比率で配合物を冷却するステップを含んでもよい。方法は、0.0001℃/分から5℃/分までの間、0.0005℃/分から2℃/分までの間、0.001℃/分から1℃/分までの間、0.005℃/分から0.5℃/分までの間、0.01℃/分から0.2℃/分までの間、または0.05℃/分から0.1℃/分までの間の比率で配合物を冷却するステップを含んでもよい。
【0047】
噴霧器は、米国特許第7207499B2号において記載された通りであってもよい。
【0048】
第1の態様の配合物を噴霧器に供給して多孔質ポリマー粒子を製造するステップは:
- 配合物を噴霧ホイール(atomization wheel)上に散布するステップ;
- 噴霧ホイールを回転させ、それによって遠心力に起因して、配合物の層を形成させるステップ;
- 層をフィラメントに分けるステップ;および
- 空気をホイールにわたって流し、それによってフィラメントを多孔質ポリマー粒子に分けるステップ
を含んでもよい。
【0049】
噴霧ホイール回転の速度は、多孔質ポリマー粒子の望ましいサイズに応じて選択され得ることが認識され得る。当業者は、好適な回転速度を選択することができる。一実施形態において、噴霧ホイールを回転させるステップは、1000RPMから25000RPMまでの間、2000RPMから20000RPMまでの間、4000RPMから15000RPMまでの間、4500RPMから10000RPMまでの間、または5000RPMから8000RPMまでの間の速度でホイールを回転させるステップを含んでもよい。
【0050】
好ましくは、方法は、ポリマー粒子を噴霧ホイールから受け皿へ移動させるステップを含む。
【0051】
一部の実施形態において、方法は、粒子の、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも97%が、50μmから200μmまでの間、60μmから150μmまでの間、または76μmから141μmまでの間の直径を有する、ポリマー粒子を製造するステップを含む。
【0052】
説明されたように、第1の態様の配合物は、時間と共に分解する。したがって、工程時間の長さは、最終製品の規格に応じて決まり得る。発明者らは、6時間から7時間までの間の工程時間の後、高品質の多孔質粒子を得ることができたが、より長い工程時間は、より低い規格の製品に使用され得ることを認識されたい。したがって、方法は、少なくとも30分、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、または少なくとも6時間で、第1の態様の配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含んでもよい。方法は、30時間未満、20時間未満、15時間未満、12時間未満、10時間未満、8時間未満、または7時間未満で、第1の態様の配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含んでもよい。方法は、30分から30時間までの間、1時間から20時間までの間、2時間から15時間までの間、3時間から12時間までの間、4時間から10時間までの間、5時間から8時間までの間、または6時間から7時間までの間で、第1の態様の配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含んでもよい。
【0053】
配合物の全体積は、用いられる、工程時間、所望のポリマー粒径、噴霧ホイールの直径および/または噴霧ホイールの数に応じて変わることができる。発明者らは、配合物の20リットル体積を使用して、直径約100μmを有する高品質の多孔質粒子を得ることができた。より大きな体積は、より大きなビーズサイズ、またはより低い規格を有する製品について使用され得ることが認識され得る。したがって、方法は、少なくとも1リットル、少なくとも2リットル、少なくとも4リットル、少なくとも6リットル、少なくとも8リットル、少なくとも10リットル、少なくとも12リットル、少なくとも14リットル、少なくとも16リットル、少なくとも18リットル、または少なくとも20リットルの、第1の態様の配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含んでもよい。方法は、60リットル未満、50リットル未満、45リットル未満、40リットル未満、35リットル未満、30リットル未満、28リットル未満、26リットル未満、24リットル未満、22リットル未満、または21リットル未満の、第1の態様の配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含んでもよい。方法は、1リットルから60リットルまでの間、2リットルから50リットルまでの間、4リットルから45リットルまでの間、6リットルから40リットルまでの間、8リットルから35リットルまでの間、10リットルから30リットルまでの間、12リットルから28リットルまでの間、14リットルから26リットルまでの間、16リットルから24リットルまでの間、18リットルから22リットルまでの間、または19リットルから20リットルまでの間の、第1の態様の配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含んでもよい。
【0054】
本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含める)に記載の、全ての特徴、および/または開示された任意の方法もしくは工程のステップの全ては、こうした特徴および/またはステップの少なくとも一部が互いに排他的である組み合わせを除いた、任意の組み合わせで、上記の態様のいずれかと組み合わせられ得る。
【0055】
本発明をさらに十分に理解するために、かつ本発明の実施形態がどのように実行され得るかを示すために、ここで例として添付の図面が参照される:
図1は、アガロースビーズ組成物中の流量が、組成物が製造された工程のどの時点にあるかに応じて、どのように変わるかを示す図であり;
図2は、アガロースビーズ組成物の有孔度が、組成物が製造された工程のどの時点にあるかに応じて、どのように変わるかを示す図である。
【実施例】
【0056】
実施例1-第1の配合物を使用したアガロースビーズの製造
アガロースビーズ組成物は、表1に示された配合物を使用して製造された。
【0057】
【0058】
要するに、水85%をリン酸一ナトリウムと合わせた。次いで、アガロースは、勢いよく混ぜながら、水中にゆっくりと注がれた。この溶液を97~99℃まで30分間加熱し、70℃に冷却した。加熱/冷却流体を反応器のジャケットにおいて使用して、温度を正確に制御した。70℃で維持された、残りの水を含む硫酸アンモニウム溶液は、アガロース溶液に、勢いよく撹拌しながら、極めてゆっくりと添加された。最終溶液は、0.1℃/分以下の比率で56~57℃に冷却された。
【0059】
次いで、配合物を処理して、300分の時間にわたってポリマービーズ組成物を製造した。
【0060】
手順中の異なる時点で製造されたビーズの流量(flow rate)を分析して、流量および有孔度(porosity)を求めた。流量は、1.6cm径カラムを使用して測定された。結果を
図1および
図2に示す。特に、
図1に示されるように、プロセスの後半で製造されたビーズについて流量が急速に低下した。工程全体を通して製造された組成物が合わされた場合、得られた組成物はやはり、出願者の規格要件外にあった。
図2はまた、ビーズの有孔度がプロセス中に増加したことを示す。
【0061】
実施例2-新規の7リットルバッチ配合物を使用したアガロースビーズの製造
アガロースビーズ組成物は、表2に示された新規の配合物を使用して製造された。
【0062】
【0063】
配合物は、上記の通り製造された。特に、方法の第1のステップは、水85%をリン酸一ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムを合わせるステップを含んだ。他のステップは同じであった。
【0064】
新規の配合物は、調製溶液の表面に泡状アガロースの雲状のものを形成させる現象である塩析を排除したことが記される。この現象は、先行技術の配合物が使用された場合に観測された。これにより、形成において、表面積およびビーズ密度に影響を及ぼし、有孔度を減らすことがある、封入された空気が形成されるのが妨げられるので有利である。
【0065】
配合物の3種の異なるバッチを処理して、ポリマービーズ組成物を製造した。得られた組成物は、表3に示されるように、規格に適合したことを確認するために評価された。
【0066】
【0067】
バッチの全ては、実施例1において製造されたバッチよりも改善を示したことに留意されたい。特に、圧力対流れ試験は、実施例1の工程全体を通して製造された組成物が合わされた場合に得られたものよりも、有意により高い比率を示した。バッチの全てが出願者の規格要件を満たしたことが記される。
【0068】
実施例3-新規の12リットルバッチ配合物を使用したアガロースビーズの製造
アガロースビーズは、表4に示された新規の配合物を使用して製造された。
【0069】
【0070】
配合物は、上記の方法を使用して調製された。
【0071】
配合物の3種の異なるバッチを処理して、ポリマービーズ組成物を製造した。得られた組成物は、表5に示されるように、規格に適合したことを確認するために評価された。
【0072】
【0073】
異なる直径のカラムが使用されたため、圧力対流れ試験結果が変わったことに留意されたい。バッチの全ては、出願者の規格要件を満たした。
【0074】
実施例4-新規の15リットルバッチ配合物を使用したアガロースビーズの製造
アガロースビーズは、表6に示された新規の配合物を使用して製造された。
【0075】
【0076】
配合物は、上記の方法を使用して調製された。塩濃度の範囲は、アガロースにおける変化によるものである。
【0077】
配合物の3種の異なるバッチを処理して、ポリマービーズ組成物を製造した。得られた組成物は、表7に示されるように、規格に適合したことを確認するために評価された。
【0078】
【0079】
再度、バッチの全ては、出願者の規格要件を満たした。
【0080】
実施例5-緩衝液が有孔度に及ぼす影響を調査すること
硫酸アンモニウムは、得られた組成物の有孔度に影響を及ぼすことが公知である。しかし、上記で示されたように、発明者等は、許容できる程度の有孔度を依然として維持しながら、硫酸アンモニウム濃度を減らすことができた。
【0081】
上記の実施例におけるリン酸一ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムは、配合物を安定化させるために緩衝液として添加された。発明者等は、他の緩衝液が使用され得る場合、およびこれが、得られた組成物の有孔度に影響を及ぼし得る場合を試験することを決定した。
【0082】
実施例2から実施例4において記載されたリン酸塩緩衝液は、20℃でpH約5を有する配合物を提供する。これは、5mMの酢酸塩緩衝液で置き換えられ、20℃でpH5.0を有する配合物を提供した。酢酸塩配合物を処理して、ポリマービーズ組成物を製造し、有孔度を評価した。結果を表8に示す。
【0083】
【0084】
上記の表は、緩衝液が組成物の有孔度に影響を及ぼすことを示す。
【0085】
実施例6-緩衝液が有孔度に及ぼす影響をさらに調査すること
次いで、発明者等は、さらなる代替の緩衝液を使用することの影響を調査し、結果を以下の表に示す。
【0086】
【0087】
pHは、組成物の特性に影響を及ぼすことが明らかではないことに留意されたい。しかし、リン酸塩緩衝液は、他の緩衝液と比較して、組成物の有孔度を有意に増やした。
【0088】
実施例7-塩の選択が有孔度に及ぼす影響を調査すること
発明者等は、塩の選択が、得られた組成物の有孔度に及ぼす影響を調査することを決定した。
【0089】
初めに、発明者等は、硫酸アンモニウムまたは塩化アンモニウムのいずれかを含む配合物を使用してポリマービーズを調製することによって、硫酸塩基が有した影響を調査した。アンモニウム濃度は、2種の配合物について一定に保たれ、結果を表10に示す。
【0090】
【0091】
次いで、発明者等は、アンモニウム基を置き換えることが影響を及ぼすかどうかについて着目した。
【0092】
【0093】
表10は、硫酸アンモニウムを塩化アンモニウムで置き換える場合、有孔度が有意に減少することを示す。その一方で、表11は、塩化ナトリウムがほぼ有孔度を生じないことを示し、それは、塩化アンモニウムで観測された結果と一致する。硫酸ナトリウムは、硫酸アンモニウムについて観測された有孔度の約3分の2を生じるが、その差は、アンモニウムイオンの置き換えではなく、濃度の差によるものであり得る。それゆえに、表は、アンモニウムイオンが置き換えられる場合、有孔度を誘発することが可能であることを示す。したがって、アニオンの選択が有孔度を誘発するためにより重要なものであることが分かる。
【0094】
実施例8-さらなる組成物を試験すること
次いで、発明者等は、以下の表に記載されたさらなる配合物を生成した。
【0095】
【0096】
配合物は、上記の方法を使用して製造された。配合物Aのバッチを使用して、望ましい直径100μmを有するポリマービーズ組成物を製造し、配合物Bのバッチを使用して、望ましい直径60μmおよび100μmを有するポリマービーズ組成物を製造し、配合物Cのバッチを使用して、望ましい直径200μmを有するポリマービーズ組成物を製造した。表13に示すように、得られた組成物を評価して、それらが規格に適合したことを確認した。
【0097】
【0098】
より低いアガロース濃度および高い塩濃度ゆえに、これらの組成物は、高い有孔度および低い流量を有したことが記される。したがって、配合物は、必要であれば、得られた組成物の特性を微調整するように変化させることができる。
【0099】
方法
実施例に記載されたポリマービーズ組成物の全ては、米国特許第7207499B2号に記載の装置および方法を使用して製造され、それは参照によって組み込まれる。
【0100】
圧力対流れ分析(Pressure vs Flow Analysis)
実施例に記載された配合物から製造されたアガロースビーズについての圧力対流れは、2つの異なる方法において、ビーズのカラムを通して一定の流れ(flow)を維持し、圧力を測定することによって、または一定の圧力を維持し、流れを測定することによって測定された。
【0101】
方法1(一定の流れ)
この方法は、実施例2において報告された圧力対流れ分析で使用された。
【0102】
アガロースビーズは、精製水を使用して全部で4回洗浄され、最終の一定分量の水を加え、重量下で排水させた。沈降させたビーズ66gを計量し、精製水で80gまで補給し、次いで10分間脱気した。
【0103】
懸濁液を直径1.6cmのカラムに移し、流量1.0mL/分で90分間平衡状態にした。平衡状態の後、範囲30±1cmのベッド高(bed height)が予測された。圧力は、流れ0.8mL/分で10分間にわたって測定され、圧力が10分間にわたって安定である場合、流量が0.2mL/分増加し、圧力測定が繰り返された。流れ測定およびさらなる圧力測定における、さらなる増加は、停止させた圧力が10分間にわたって安定になるまで続けられた。0.8mL/分で安定な圧力を得ることができなかった場合、流れは、0.7m/分に低下し、圧力測定が繰り返された。
【0104】
測定のそれぞれのセットについて、線形流量(linear flow rate)は、以下の式を用いて計算された:
【0105】
【0106】
式中、2.01は、カラムの断面積(cm2)であった。
【0107】
得られた最大線形流量が記録された。
【0108】
方法2(一定の圧力)
この方法は、実施例3および実施例4において報告された圧力対流れ分析で使用された。
【0109】
アガロースビーズは、精製水を使用して全部で4回洗浄され、最終の一定分量の水を加え、重量下で排水させた。沈降させたビーズ142gを計量し、精製水で180gまで補給し、次いで15分間脱気した。
【0110】
懸濁液は直径3.2cmを有するカラムに移され、圧力10psiで20分間平衡状態にされた。平衡状態の後、範囲15±1cmのベッド高が予測された。圧力は、2.5psiに調節され、5分間安定化させ、カラムからの溶質をその後の5分間にわたって回収し、体積を測定した。分析は、圧力5.0psi、7.5psi、10.0psi、12.5psi、および15.0psiで繰り返された。それぞれの圧力についての実流量(actual flow rate)は、以下の式を用いて計算された。
【0111】
【0112】
式中、5はその体積が回収された分数であった。
【0113】
それぞれの圧力レベルについて、線形流量は以下の式を用いて計算された:
【0114】
【0115】
式中、8.04は、カラムの断面積(cm2)であった。
【0116】
得られた最大線形流量は、対応するベッド高および圧力と同様に記載された。
【0117】
最大線形流れの結果は、以下の式を用いてベッド高15cmに規格化された:
規格化流量=線形流量(cm/時間)×F
式中、Fは、15で割った、測定されたゲルベッド高であり、0.933~1.067の範囲であると予測される。
【0118】
ビーズサイズ分析
ビーズサイズは、機器の標準の手順を用いて、ベンチトップFlowCamを使用して測定された。
【0119】
有孔度分析
有孔度は、ウォーターズHPLCシステム(溶媒セレクター、ポンプ1515、オートサンプラー717プラス、カラムセレクター、およびUV-VIS検出器2487)を使用して測定された。アダプター(ピストンおよびカラム下部)および充填漏斗を備えたウォーターズAP-22.0cm(I.D.)×20.0cm(L)目盛り付きガラスカラムにpH7.5のトリス/HCl緩衝液(50mM)KCl(100mM)溶液を満たし、実施例に記載の配合物から製造されたアガロースビーズを脱気した。カラムを60分間充填させた。圧縮されたゲルベッド高は、少なくとも16cmであると確認され、HPLCシステムは、分析条件(流量0.70ml/分、検出器波長280nm、およびオートサンプラー温度4℃)の下、平衡状態にされた。システムは、45分間、または安定なベースラインインテグレーションライン(baseline integration line)が得られるまで平衡状態にさせた。
【0120】
ブルーデキストランの溶液(2mg/ml)およびチログロブリン(thyroglobulin)のさらなる溶液(8mg/ml)を緩衝液(トリス/HCl(50mM)KCl(100mM)pH=7.50)中に補給した。
【0121】
ゲルベッド高が記され、ブルーデキストラン溶液250μLが注入された。デキストランブルーに対する有孔度(KAV)は、以下の通り計算された:
【0122】
【0123】
式中:
Tr(チログロブリン)は、チログロブリンの保持時間であり;
Tr(デキストランブルー)は、デキストランブルーの保持時間であり;
πcm2は、カラムの断面積である。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物であって、ポリマー;塩;および少なくとも1種の緩衝液を含み;前記塩が抗カオトロピック塩であり、前記少なくとも1種の緩衝液が、前記少なくとも1種の緩衝液の前記ポリマーに対する重量比が少なくとも1:40で存在する、配合物。
【請求項2】
溶媒を含み、前記溶媒が水である、請求項1に記載の配合物。
【請求項3】
前記ポリマーが、10g/Lから200g/Lまでの間、20g/Lから175g/Lまでの間、30g/Lから150g/Lまでの間、40g/Lから125g/Lまでの間、または50g/Lから100g/Lまでの間である量で存在する、請求項2に記載の配合物。
【請求項4】
前記抗カオトロピック塩が、0.01Mから2Mまでの間、0.05Mから1.5Mまでの間、0.1Mから1.2Mまでの間、0.2Mから1Mまでの間、0.3Mから0.8Mまでの間、0.4Mから0.7Mまでの間、0.5Mから0.6Mまでの間、または0.55Mから0.57Mまでの間である量で存在する、請求項2または請求項3に記載の配合物。
【請求項5】
前記少なくとも1種の緩衝液が、リン酸塩緩衝液、硫酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、酢酸塩緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)緩衝液、および/または2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝液を含むか、またはそれらである、請求項1
または2に記載の配合物。
【請求項6】
前記少なくとも1種の緩衝液が、リン酸塩緩衝液を含むか、またはそれである、請求項5に記載の配合物。
【請求項7】
前記少なくとも1種の緩衝液が、リン酸二水素塩緩衝液およびリン酸水素塩緩衝液の組み合わせを含むか、またはそれである、請求項6に記載の配合物。
【請求項8】
前記少なくとも1種の緩衝液の前記ポリマーに対する前記重量比が、1:2から1:40までの間、1:3から1:30までの間、1:4から1:20までの間、1:5から1:15までの間、1:6から1:10までの間、1:6.5から1:8までの間、または1:7から1:7.5までの間である、請求項1
または2に記載の配合物。
【請求項9】
20℃で、2.5から12までの間、3から10までの間、3.5から8までの間、4から6までの間、または4.5から5.5までの間のpHを有する、請求項1
または2に記載の配合物。
【請求項10】
前記ポリマーが多糖類であり、前記多糖類がアガロースである、請求項1
または2に記載の配合物。
【請求項11】
前記抗カオトロピック塩が、硫酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオン、クエン酸イオン、およびフッ化物イオンからなる群から選択されるアニオンを含む塩である、請求項1
または2に記載の配合物。
【請求項12】
前記抗カオトロピック塩が硫酸塩である、請求項11に記載の配合物。
【請求項13】
前記ポリマーの前記抗カオトロピック塩に対する重量比が、0.5:1から2:1までの間、0.6:1から1.75:1までの間、または0.7:1から1.5:1までの間、好ましくは0.8:1から1.4:1までの間、0.85:1から1.3:1までの間、0.9:1から1.2:1までの間、0.95:1から1.1:1までの間、または1:1から1.05:1までの間である、請求項1
または2に記載の配合物。
【請求項14】
多孔質ポリマー粒子の製造のための配合物を製造する方法であって、ポリマー、少なくとも1種の緩衝液、および塩を接触させるステップを含み、前記塩が抗カオトロピック塩であり、前記少なくとも1種の緩衝液が、前記少なくとも1種の緩衝液の前記ポリマーに対する重量比が少なくとも1:40で存在し、それによって多孔質ポリマー粒子の製造のための前記配合物を製造する、方法。
【請求項15】
前記ポリマー、前記少なくとも1種の緩衝液、および前記塩を接触させるステップが:
- 前記ポリマー、前記少なくとも1種の緩衝液、および溶媒を接触させて、第1の混合物をもたらすステップ;
- 前記ポリマーを前記溶媒中に溶解させて、ポリマー溶液をもたらすステップ;ならびに
- 前記ポリマー溶液を前記抗カオトロピック塩に接触させるステップ
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ポリマーを前記溶媒中に溶解させて、ポリマー溶液をもたらすステップが、前記第1の混合物を上昇させた温度に加熱するステップを含み、前記上昇させた温度が、20℃から500℃までの間、30℃から400℃までの間、40℃から300℃までの間、50℃から200℃までの間、60℃から175℃までの間、70℃から150℃までの間、80℃から125℃までの間、90℃から110℃までの間、95℃から100℃までの間、または97℃から99℃までの間である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1の溶液と前記塩とを接触させるステップの前に、前記第1の溶液を冷却するステップを含み、前記第1の溶液が、30℃から95℃までの間、40℃から90℃までの間、50℃から85℃までの間、60℃から80℃までの間、65℃から75℃までの間、または69℃から71℃までの間の温度に冷却される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
多孔質ポリマー粒子を製造するための、請求項1
または2に記載の配合物の使用。
【請求項19】
多孔質ポリマー粒子を製造する方法であって、請求項
1に記載の配合物を噴霧器に供給して、多孔質ポリマー粒子を製造するステップを含む、方法。
【請求項20】
前記配合物を前記噴霧器に供給するステップの前に、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法を実施して前記配合物を製造するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも30分、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも5時間、または少なくとも6時間で、前記配合物を噴霧器に連続的に供給するステップを含む、請求項1
9に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1リットル、少なくとも2リットル、少なくとも4リットル、少なくとも6リットル、少なくとも8リットル、少なくとも10リットル、少なくとも12リットル、少なくとも14リットル、少なくとも16リットル、少なくとも18リットル、または少なくとも20リットルの前記配合物を前記噴霧器に連続的に供給するステップを含む、請求項19
または21に記載の方法。
【国際調査報告】