(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】改良されたカートリッジおよびエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
A24F 40/44 20200101AFI20240912BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240912BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20240912BHJP
【FI】
A24F40/44
A24F40/46
A24F40/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024517084
(86)(22)【出願日】2022-09-26
(85)【翻訳文提出日】2024-03-18
(86)【国際出願番号】 EP2022076646
(87)【国際公開番号】W WO2023046949
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】グランジャン エメリク
(72)【発明者】
【氏名】ジノヴィク イハル ニコラエヴィッチ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC18
4B162AC22
(57)【要約】
発熱体(1102)を備えるエアロゾル発生装置(1100)と、ハウジング(1202)、ウィッキング要素(1204)、および付勢手段(1206)を備えるカートリッジ(1200)とを備えるエアロゾル発生システム(1000)。カートリッジは、装置と係合可能、かつ装置から係合解除可能である。カートリッジが装置と係合していない時、ウィッキング要素は係合解除されたウィッキング要素位置にあり、発熱体と接触していない。カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素は、ハウジングに対する係合解除されたウィッキング要素位置とは異なる係合したウィッキング要素位置にあり、発熱体と接触し、付勢手段は、ウィッキング要素が係合方向と非平行な力方向に発熱体に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素を付勢する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムであって、
発熱体を備えるエアロゾル発生装置と、
ハウジング、ウィッキング要素、および付勢手段を備えるカートリッジと、を備え、
前記カートリッジが、前記装置に対する係合方向への前記カートリッジの移動によって、前記装置と係合可能であり、かつ前記装置から係合解除可能であり、
ならびに
前記カートリッジが前記装置と係合していない時、前記ウィッキング要素は、前記ウィッキング要素が前記発熱体と接触していない、係合解除されたウィッキング要素位置にあり、
前記カートリッジが前記装置と係合する時、前記ウィッキング要素が、前記ハウジングに対する前記係合解除されたウィッキング要素位置とは異なり、前記ウィッキング要素が前記発熱体と接触する、係合したウィッキング要素位置にあり、前記付勢手段が、前記ウィッキング要素が前記係合方向と非平行である力方向に前記発熱体に力を加えるように、前記係合解除されたウィッキング要素位置に向かって前記ウィッキング要素を付勢し、前記力が、前記ウィッキング要素によって前記発熱体に加えられる結果として生じる総力である、エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記発熱体が外側加熱表面を備え、前記ウィッキング要素が外側接触表面を備え、前記カートリッジが前記装置と係合する時、前記発熱体の前記外側加熱表面が前記ウィッキング要素の前記外側接触表面に当接する、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記力方向が前記係合方向に対して実質的に垂直である、請求項1または2のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記カートリッジが前記装置と係合する時、前記ウィッキング要素によって前記発熱体に加えられる前記力が0.1ニュートンよりも大きい、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記発熱体が、発熱体方向に延在する長さを有する細長い発熱体であり、前記力方向が、前記発熱体方向と非平行である、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記発熱体が、第一の部分および第二の部分を備え、前記第一の部分が、前記第二の部分よりも高い温度に加熱されるように構成され、前記カートリッジが前記装置と係合する時、前記ウィッキング要素が前記発熱体の前記第二の部分と接触する、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項7】
発熱体を有するエアロゾル発生装置で使用するためのカートリッジであって、ウィッキング要素、ハウジング、および付勢手段を備え、
前記ウィッキング要素が、係合解除されたウィッキング要素位置と係合したウィッキング要素位置との間で前記ハウジングに対して移動可能であり、
前記ウィッキング要素が前記係合したウィッキング要素位置にある時、前記付勢手段が、前記ウィッキング要素を前記係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢し、
前記カートリッジが、前記装置に対する係合方向への前記カートリッジの移動によって、前記エアロゾル発生装置と係合および係合解除するように構成され、
前記カートリッジが、
前記カートリッジが前記装置と係合していない時に、前記ウィッキング要素が前記係合解除されたウィッキング要素位置にあり、前記発熱体と接触しておらず、
前記カートリッジが前記装置と係合する時、前記ウィッキング要素が前記係合したウィッキング要素位置にあり、前記発熱体と接触し、前記付勢手段が、前記ウィッキング要素が前記係合方向と非平行である力方向に前記発熱体に力を加えるように、前記ウィッキング要素を前記係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢し、前記力が、前記ウィッキング要素によって前記発熱体に加えられる結果として生じる総力である、ように構成される、カートリッジ。
【請求項8】
前記カートリッジが、前記発熱体と接触し、反力方向に前記発熱体に反力を加えるように構成されたカウンター要素を備える、請求項1~7のいずれかに記載のカートリッジまたはエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記カウンター要素が第二のウィッキング要素である、請求項8に記載のカートリッジまたはエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記ウィッキング要素が、ウィッキング要素接触部分を含み、前記カウンター要素が、カウンター要素接触部分を含み、
前記ウィッキング要素が前記係合したウィッキング要素位置にある時、前記ウィッキング要素接触部分および前記カウンター要素接触部分が前記発熱体と接触し、
前記ウィッキング要素が前記係合解除されたウィッキング要素位置にある時、前記ウィッキング要素接触部分および前記カウンター要素接触部分が、接触しているか、または3ミリメートル未満の距離で分離されている、請求項8または9に記載のカートリッジまたはエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記ウィッキング要素が、前記ウィッキング要素が前記係合したウィッキング要素位置にある時に前記発熱体と接触するように構成されたウィッキング要素接触部分と、前記ウィッキング要素接触部分に隣接した湾曲した外側部分と、を備え、
前記湾曲した外側部分が、前記湾曲した外側部分が前記係合方向および前記係合方向とは反対の方向のうちの一方または両方に延在するにつれて、前記係合方向から離れるように湾曲する、請求項1~10のいずれかに記載のカートリッジまたはエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記ウィッキング要素がメッシュを含み、前記メッシュが複数の開口を画定する複数のワイヤを含み、前記複数のワイヤの各々が10~200ミクロンの厚さを有する、請求項1~11のいずれかに記載のカートリッジまたはエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記複数の開口の各々が、前記複数のワイヤの各々の前記厚さの三倍未満の寸法を有する、請求項12に記載のカートリッジまたはエアロゾル発生システム。
【請求項14】
前記ウィッキング要素が、前記ウィッキング要素が前記係合したウィッキング要素位置にある時に、前記ウィッキング要素が弾性的に変形し、前記ウィッキング要素の弾性が、前記ウィッキング要素を前記係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢するように、前記付勢手段を提供する、請求項1~13のいずれかに記載のカートリッジまたはエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置で使用するためのカートリッジおよびエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのエアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置および液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジを備える。他のエアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置および固体エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を備える。使用時に、エアロゾル発生装置は典型的に、カートリッジまたはエアロゾル発生物品と係合して、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成する。
【0003】
固体エアロゾル形成基体を有するエアロゾル発生物品は典型的に、従来の紙巻たばこのものと非常に類似した味覚を有するエアロゾルを発生することができるという利点を有する。これは、従来の紙巻たばこの喫煙者がこうしたエアロゾル発生物品を使用するシステムへと切り替えることを容易にする場合がある。
【0004】
液体エアロゾル形成基体を有するカートリッジは典型的に、基体の構成要素に対するより正確な制御、および基体間のより一貫した制御を可能にするという利点を有する。
【0005】
固体基体を含むエアロゾル発生物品とともに使用されるように構成されたエアロゾル発生装置で使用可能なカートリッジを提供することが有益であろう。次に、装置の所有者は、液体エアロゾル形成基体を含むカートリッジ、または固体エアロゾル形成基体を含む物品を装置とともに使用するかどうかを選択することができる場合がある。例えば、典型的には固体エアロゾル形成基体を貫通および加熱する細長い(内部)発熱体、または典型的には固体エアロゾル形成基体の周りに位置付けられ、加熱する管状(外部)発熱体を有するエアロゾル発生装置で使用可能なカートリッジを提供することが有益であろう。
【発明の概要】
【0006】
本開示によると、エアロゾル発生システムが提供される。システムは、エアロゾル発生装置およびカートリッジを備え得る。装置は、発熱体を備えてもよい。カートリッジはハウジングを備えてもよい。カートリッジは、ウィッキング要素を含んでもよい。カートリッジは、付勢手段を含んでもよい。カートリッジは、装置と係合可能であってもよい。カートリッジは、装置から係合解除可能であってもよい。カートリッジが装置から係合解除されると、ウィッキング要素は、係合解除されたウィッキング要素位置にあってもよい。係合解除されたウィッキング要素位置では、ウィッキング要素は発熱体と接触しなくてもよい。カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素は、係合したウィッキング要素位置にあってもよい。係合したウィッキング要素位置は、ハウジングに対する係合解除されたウィッキング要素位置とは異なり得る。係合したウィッキング要素位置では、ウィッキング要素は発熱体と接触してもよい。係合したウィッキング要素位置では、付勢手段は、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢し得る。係合したウィッキング要素位置では、付勢手段は、ウィッキング要素が力方向に発熱体に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素を付勢し得る。
【0007】
本開示を読んだ後に当業者によって理解されるように、ウィッキング要素によって発熱体に力方向に加えられる力は、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる結果として生じる総力であり得る。
【0008】
カートリッジは、装置に対する係合方向へのカートリッジの移動によって、装置と係合可能、かつ装置から係合解除可能であってもよい。
【0009】
力方向は、係合方向と非平行であってもよく、例えば係合方向に対して実質的に垂直であってもよい。
【0010】
したがって、本開示の第一の態様によると、エアロゾル発生装置およびカートリッジを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生装置は発熱体を備える。カートリッジは、ハウジング、ウィッキング要素、および付勢手段を備える。カートリッジは、装置に対するカートリッジの係合方向への移動によって、装置と係合可能であり、かつ装置から係合解除可能である。カートリッジが装置と係合していない時、ウィッキング要素は、ウィッキング要素が発熱体と接触していない係合解除されたウィッキング要素位置にある。カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素は、ハウジングに対する係合解除されたウィッキング要素位置とは異なり、ウィッキング要素が発熱体と接触する、係合したウィッキング要素位置にあり、付勢手段は、ウィッキング要素が係合方向と非平行である力方向に発熱体に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素を付勢する。
【0011】
有利なことに、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素が発熱体に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素を付勢する。この力により、ウィッキング要素と発熱体との間に一貫した緊密な接触を提供し得る。これは、発熱体が起動された時に、エアロゾルの比較的迅速な形成を可能にする場合がある。
【0012】
有利なことに、力方向は係合方向と非平行である。そのため、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる結果として生じる総力は、係合方向と非平行な方向にゼロではない。発熱体が係合方向に延在する場合、これは有利なことに、ウィッキング要素が発熱体の側面に接触し、かつこれに力を加えることを意味する場合がある。一部のエアロゾル発生装置では、発熱体の側面は発熱体の一次加熱表面であり、ウィッキング要素が接触するための比較的大きな領域を提供するため、これは有利であり得る。加えて、この配設は、ウィッキング要素が、発熱体の長さに沿った所望の位置で発熱体と接触することを可能にし得る。これは、発熱体の温度がその長さに沿って変化する場合に特に有利であり得る。
【0013】
発熱体は、外側加熱表面を備えてもよい。ウィッキング要素は、外側接触表面を含み得る。カートリッジが装置と係合する時、発熱体の外側加熱表面は、ウィッキング要素の外側接触表面と接触してもよい。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、発熱体の外側加熱表面は、ウィッキング要素の外側接触表面と接触し得る。
【0014】
有利なことに、この配設は、液体エアロゾル形成基体を、加熱のためにウィッキング要素内からウィッキング要素の外側に向かって吸い出されることを可能にし得る。この配設はまた、有利なことに、ウィッキング要素の外側接触表面またはその近くにある液体エアロゾル形成基体が発熱体によって迅速に蒸発し、ウィッキング要素を横切って、またはそれを通過して気流中に同伴されることを可能にし得る。
【0015】
発熱体は、細長い発熱体であり得る。発熱体は、発熱体方向に延在する長さを有してもよい。発熱体は、発熱体方向と垂直な幅方向に延在する幅を有してもよい。発熱体は、発熱体方向および幅方向のうちの一方または両方に垂直な厚さ方向に延在する厚さを有してもよい。発熱体の長さは、その幅および厚さの一方または両方の少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、20倍、30倍、50倍、または100倍であってもよい。発熱体の幅は、その厚さの少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、20倍、または30倍であってもよい。力方向は、発熱体方向と非平行であってもよく、例えば発熱体方向と垂直であってもよい。
【0016】
有利なことに、力方向は、発熱体方向と非平行、例えば垂直なものであり、使用時にウィッキング要素が発熱体の側面に接触し、かつこれに力を加えることを意味する場合がある。一部のエアロゾル発生装置では、発熱体の側面は発熱体の一次加熱表面であり、ウィッキング要素が接触するための比較的大きな領域を提供するため、これは有利であり得る。加えて、この配設は、ウィッキング要素が、発熱体の長さに沿った所望の位置で発熱体と接触することを可能にし得る。これは、発熱体の温度がその長さに沿って変化する場合に特に有利であり得る。
【0017】
発熱体は実質的に平坦であってもよい。発熱体は、側面を含んでもよい。外側加熱表面は、側面を含んでもよく、または側面であってもよい。側面は、発熱体の幅および長さによって画定されてもよい。発熱体の側面は、発熱体方向に対して実質的に垂直な方向に面してもよい。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素は発熱体の側面と接触し得る。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素は、発熱体の側面に力を加え得る。
【0018】
一部のエアロゾル発生装置では、発熱体の側面は発熱体の一次加熱表面であり、ウィッキング要素が接触するための比較的大きな領域を提供するため、ウィッキング要素が使用時に発熱体の側面と接触することが有利であり得る。加えて、この配設は、ウィッキング要素が、発熱体の長さに沿った所望の位置で発熱体と接触することを可能にし得る。これは、発熱体の温度がその長さに沿って変化する場合に特に有利であり得る。
【0019】
カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる力は、0.1ニュートンより大きくてもよい。
【0020】
有利なことに、0.1ニュートンを超える力は、ウィッキング要素と発熱体との間に十分に緊密な接触を提供し得る。
【0021】
カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる力は、10ニュートン未満であってもよい。
【0022】
発熱体によっては、10ニュートンを超える力は、発熱体を破損またはその他の方法で損傷するリスクがあり得る。したがって、発熱体を破損するリスクを低減するために、力が10ニュートン以下であることが有利であり得る。
【0023】
エアロゾル発生装置はチャンバーを備えてもよい。チャンバーは、カートリッジの少なくとも一部分を受容するためものであってもよい。発熱体は、少なくとも部分的にチャンバー内に位置付けられてもよい。カートリッジをエアロゾル発生装置と係合することは、例えばカートリッジを装置に対して係合方向に移動させることによって、カートリッジの少なくとも一部分をチャンバー内に受容することを含み得る。
【0024】
有利なことに、チャンバーは、ユーザーが発熱体に触れる可能性を低減し得る。有利なことに、チャンバーは発熱体を保護するのに役立ち得る。有利なことに、チャンバーは、ウィッキング要素を係合したウィッキング要素位置に位置付けるように、カートリッジをガイドするのに役立ち得る。
【0025】
カートリッジは、一つの特定の配向のみ、または所定の数の配向のみ、例えば、二つ、三つ、または四つの配向のみで装置と係合可能であってもよい。カートリッジは、装置にキー付けされてもよい。カートリッジは、カートリッジが、一つの特定の配向のみ、または所定の数の配向のみ、例えば、二つ、三つ、または四つの配向のみで装置と係合可能であるように、装置にキー付けされてもよい。
【0026】
装置は、装置ガイド部材を備えてもよい。カートリッジは、カートリッジガイド部材を含み得る。カートリッジが装置と係合している時、カートリッジガイド部材は装置ガイド部材と係合してもよい。カートリッジガイド部材と装置ガイド部材との間の係合は、カートリッジが、一つの特定の配向のみ、または所定の数の配向のみ、例えば、二つ、三つ、もしくは四つの配向のみで装置と係合することを可能にし得る。
【0027】
一例として、カートリッジ、例えばカートリッジのハウジングは、カートリッジがチャンバー内に一つの配向のみで少なくとも部分的に受容され得るような形状とし得る。別の方法として、カートリッジ、例えばカートリッジのハウジングは、カートリッジが二つの配向のみでチャンバー内に少なくとも部分的に受容され得るような形状とし得る。
【0028】
別の例として、装置のチャンバーは、チャンバーの長さに沿って延在する二つの陥凹部を備えてもよい。カートリッジは、対応する突出部を備えてもよい。突出部は、カートリッジが装置内に受容されるために、二つの陥凹部のうちの一つの中に挿入される必要があり得る。したがって、カートリッジは、二つの配向、すなわち、突出部が第一の陥凹部内に受容されることに対応する第一の配向、および第二の陥凹部内に受容されることに対応する第二の配向のみで装置と係合可能であり得る。
【0029】
有利なことに、カートリッジは、所定の数の配向のうちの一つでのみ装置と係合可能であるため、係合したウィッキング要素位置にある時に、ウィッキング要素が発熱体の所望の表面に接触することを確実にし得る。例えば、発熱体が二つの対向する側面を有する実質的に平坦なブレード様の発熱体である場合、カートリッジを装置と係合させて、ウィッキング要素が発熱体の側面のうちの一つと接触することが望ましい場合がある。この接触を確実に促進するために、カートリッジは、一つの配向のみ、または二つの配向のみ、つまりウィッキング要素が発熱体の二つの側面のうちの一つに接触する配向で装置と係合可能であってもよい。
【0030】
係合方向は、発熱体方向と平行であってもよい。
【0031】
装置は、装置の長軸方向を画定してもよい。装置は、装置の長軸方向に延在する長さを有してもよい。装置の長さは、例えば装置の幅および厚さの一方または両方よりも少なくとも100、200、300、500または1,000%大きくてもよい。装置の長軸方向は、発熱体方向および係合方向のうちの一方または両方と平行であってもよい。
【0032】
チャンバーは、チャンバー長軸方向を画定してもよい。チャンバー長軸方向は、係合方向および発熱体方向のうちの一方または両方と平行であってもよい。チャンバー長軸方向は、装置の長軸方向と平行であってもよい。
【0033】
カートリッジは、カートリッジ長軸方向を画定してもよい。カートリッジ長軸方向は、係合方向および発熱体方向のうちの一方または両方と平行であってもよい。カートリッジ長軸方向は、チャンバー長軸方向および装置長軸方向うちの一方または両方と平行であってもよい。
【0034】
発熱体は固体エアロゾル形成基体を貫通するためのものであってもよい。発熱体は、自由端を含んでもよい。自由端は、先細りしていてもよい。有利なことに、先細りした自由端は、発熱体が固体エアロゾル形成基体を貫通することを容易にする場合がある。
【0035】
発熱体は、基部を含んでもよい。基部は、自由端に対して発熱体の反対側の端に位置してもよい。発熱体の基部は、装置のチャンバーの基部に位置してもよい。発熱体、例えば発熱体の基部は、装置、例えば装置のチャンバー、例えば装置のチャンバーの基部に固定されてもよい。有利なことに、この固定は、カートリッジと装置との係合および係合解除中の発熱体の移動を防止するために、発熱体を定位置に固定し得る。
【0036】
発熱体は、加熱ブレード、ピン、またはロッド、例えば固体エアロゾル形成基体を貫通するための加熱ブレード、ピン、またはロッドを含んでもよく、またはそれらであってもよい。
【0037】
発熱体は、装置のチャンバー内で実質的に中央に位置してもよい。発熱体は、装置のチャンバー内の半径方向中央位置に位置してもよい。発熱体の長さは、チャンバーの長軸方向に延在してもよい。
【0038】
さらに、または固体エアロゾル形成基体を貫通し、基体を内部から加熱するように構成された内部発熱体の代替として、装置は、固体エアロゾル形成基体を外部から加熱するように構成された外部発熱体を備えてもよい。これは以下でより詳細に説明される。
【0039】
チャンバーは、外側チャンバー壁によって少なくとも部分的に画定されてもよい。発熱体は、外側チャンバー壁に、またはその近くに位置してもよい。発熱体は、チャンバー壁の少なくとも一部分を画定してもよい。発熱体は、チャンバーの中心よりも外側チャンバー壁の近くに位置してもよい。発熱体は、半径方向内向き方向に面する加熱表面を備えてもよい。発熱体は、チャンバーの中心に面する加熱表面を備えてもよい。発熱体は、内表面および外表面を備えてもよく、内表面は、外表面よりも高い温度に加熱されるように構成されてもよい。発熱体は管状発熱体であってもよい。管状発熱体の半径方向中心は、チャンバーの半径方向中心と一致してもよい。
【0040】
発熱体に加えて、装置は第二の発熱体を備えてもよい。発熱体および第二の発熱体のうちの一方または両方は、外側から固体エアロゾル形成基体を加熱するように構成されてもよい。これは以下でより詳細に説明される。
【0041】
装置は、第二の発熱体を備えてもよい。第二の発熱体は発熱体と対向してもよい。装置は、発熱体と第二の発熱体との間にエアロゾル形成基体を受容するように構成されてもよい。第二の発熱体は、外側チャンバー壁に、またはその近くに位置してもよい。第二の発熱体は、チャンバー壁の少なくとも一部分を画定してもよい。第二の発熱体は、チャンバーの中心よりも外側チャンバー壁の近くに位置してもよい。第二の発熱体は、半径方向内向き方向に面する加熱表面を備えてもよい。第二の発熱体は、チャンバーの中心に面する加熱表面を備えてもよい。第二の発熱体は、内表面および外表面を備えてもよく、内表面は、外表面よりも高い温度に加熱されるように構成されてもよい。
【0042】
使用される発熱体のタイプにかかわらず、発熱体は加熱表面を備えてもよい。使用時に、加熱表面は、不均一な温度表面を提供し得る。加熱表面の温度は、発熱体方向に沿って変化してもよい。加熱表面の温度は、発熱体の長さに沿って変化してもよい。
【0043】
発熱体は、第一の部分および第二の部分を含み得る。第一の部分は、第二の部分よりも高い温度に、例えば第二の部分よりも少なくとも摂氏5、10、20、30、50、75、または100度高い温度に加熱されるように構成されてもよい。第一の部分は、発熱体方向に沿って第二の部分から離間してもよい。第一の部分は、発熱体の長さに沿って第二の部分から離間してもよい。
【0044】
有利なことに、発熱体の長さに沿って変化する温度を有することにより、発熱体の長さに沿ってウィッキング要素が発熱体と接触する場所を選択することによって、ウィッキング要素が発熱体と接触する点の温度を選択することを可能にし得る。例えば、第一のカートリッジは、温度が摂氏約280度であると予想される第一の点で発熱体に接触するように構成された長いウィッキング要素を備えてもよい。この温度は、第一のカートリッジの特定の液体エアロゾル形成基体を気化するのに最適であり得る。第二のカートリッジは、基部から遠く、第一の点よりも発熱体の自由端に近い第二の点で発熱体に接触するように構成された短いウィッキング要素を備えてもよく、温度は摂氏約320度になることが予想される。この温度は、第二のカートリッジの特定の液体エアロゾル形成基体を気化するのに最適であり得る。
【0045】
発熱体は、基部を含んでもよい。発熱体は、自由端を含んでもよい。第二の部分は、第一の部分より基部の近くに位置してもよい。第一の部分は、第二の部分より自由端の近くに位置してもよい。第二の部分は、自由端よりも基部の近くに位置してもよい。第一の部分は、基部より自由端の近くに位置してもよい。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素は発熱体の第二の部分と接触してもよい。
【0046】
有利なことに、係合したウィッキング要素位置では、ウィッキング要素は、発熱体の第二の部分と接触して力を加えてもよく、発熱体の第二の部分は、自由端よりも基部に近くてもよい。ウィッキング要素が基部により近い発熱体に接触する場合、力は基部の周りで発熱体に小さいモーメントを加えてもよい。基部の周りで発熱体に加えられるモーメントが小さくなると、発熱体が破損する可能性を低減する場合がある。したがって、ウィッキング要素が発熱体の第二の部分に接触することは、有利には、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる力の下で発熱体が破損する可能性を低減し得る。さらに、発熱体の第二の部分は、発熱体の第一の部分よりも低い温度で動作してもよい。このより低い温度は、一部の液体エアロゾル形成基体の気化により好適であり得る。
【0047】
不均一な温度加熱表面は、数多くの方法で達成され得る。例えば、発熱体が電気抵抗性のある発熱体である場合、発熱体は基体上に電気抵抗性のあるトラックを備え得る。トラックは、発熱体の外側加熱表面上に位置してもよい。使用時に、電流は、トラックを通過して、発熱体を加熱してもよい。不均一な温度加熱表面は、発熱体の長さに沿って延在するトラックの厚さを変化させることによって達成されてもよく、それによって発熱体の長さに沿ってトラックの抵抗率を変化させる。別の方法として、トラックは、発熱体の長さに沿って蛇行経路を取ることができ、隣接する巻きの間の間隔は変化し得る。この場合、隣接する巻きが互いに近くに位置する場合、より多くの熱が生成されてもよく、この領域における発熱体の温度は、隣接する巻きがさらに離間している領域における発熱体の温度よりも高くなり得る。別の代替として、トラックは、異なる電気抵抗率を有する異なる材料を含んでもよく、これは、不均一な温度加熱表面を提供するために使用されてもよい。発熱体が誘導加熱可能な発熱体である場合、発熱体はサセプタ材料を含んでもよく、またはサセプタ材料から形成されてもよく、発熱体の厚さは発熱体の長さに沿って変化してもよい。したがって、発熱体のより薄い領域は、変動電磁場に曝露された時に、発熱体のより厚い領域よりも発生する熱が少なくなる場合がある。別の実施例として、発熱体が誘導加熱可能な発熱体である場合、発熱体の材料組成物は発熱体の長さに沿って変化してもよい。例えば、一部の領域は、他の領域よりも大きな割合のサセプタ素子を含んでもよく、したがって変動電磁場の存在下でより高い温度に加熱される。本開示を読むと、当業者は、不均一な温度加熱表面を提供する様々な方法を認識するであろう。
【0048】
本開示によると、エアロゾル発生装置で使用するためのカートリッジが提供されている。装置は、発熱体を備えてもよい。カートリッジは、ウィッキング要素を含んでもよい。カートリッジはハウジングを備えてもよい。カートリッジは、付勢手段を含んでもよい。ウィッキング要素は、ハウジングに対して、例えば、係合解除されたウィッキング要素位置と係合したウィッキング要素位置との間で移動可能であり得る。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢し得る。
【0049】
したがって、本開示の第二の態様によると、発熱体を有するエアロゾル発生装置で使用するためのカートリッジが提供されている。カートリッジは、ウィッキング要素、ハウジング、および付勢手段を備える。ウィッキング要素は、係合解除されたウィッキング要素位置と係合したウィッキング要素位置との間でハウジングに対して移動可能である。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢する。
【0050】
有利なことに、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢する。使用時に、これは、係合したウィッキング要素位置において、ウィッキング要素が装置の発熱体に接触し、かつこれに力を加えることを意味する場合がある。この力により、ウィッキング要素と発熱体との間に一貫した緊密な接触を提供し得る。これは、発熱体が起動された時に、エアロゾルの比較的迅速な形成を可能にする場合がある。
【0051】
第一の態様のシステムのカートリッジと同様に、第二の態様のカートリッジは、例えば、装置に対するカートリッジの係合方向への移動によって、エアロゾル発生装置と係合および係合解除するように構成されてもよい。カートリッジが装置と係合していない時、ウィッキング要素は、係合解除されたウィッキング要素位置にある場合があり、発熱体と接触していない場合がある。カートリッジが装置と係合している時、ウィッキング要素は、係合したウィッキング要素位置にあり得、発熱体と接触し得る。
【0052】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢し得る。
【0053】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素を発熱体に向かって付勢し得る。
【0054】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素が力方向に発熱体に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置および発熱体のうちの一方または両方に向かってウィッキング要素を付勢し得る。
【0055】
有利なことに、力は、ウィッキング要素と発熱体との間に一貫した緊密な接触を提供し得る。これは、発熱体が起動された時に、ウィッキング要素によって保持された液体エアロゾル形成基体からのエアロゾルの比較的迅速な形成を可能にし得る。
【0056】
力方向は、係合方向と非平行であってもよく、例えば係合方向に対して実質的に垂直であってもよい。ウィッキング要素によって発熱体に力方向に加えられる力は、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる結果として生じる総力であり得る。
【0057】
有利なことに、力方向は、係合方向と非平行であってもよい。発熱体が係合方向に延在する場合、これは有利なことに、ウィッキング要素が発熱体の側面に接触し、かつこれに力を加えることを意味する場合がある。これは、細長い内部発熱体を有する典型的なエアロゾル発生装置において、発熱体の側面が、ウィッキング要素が接触するための比較的大きな領域を提供するため、有利であり得る。
【0058】
付勢手段は、少なくとも部分的にウィッキング要素によって提供されてもよい。付勢手段の少なくとも一部は、ウィッキング要素と一体型であってもよい。ウィッキング要素は、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時に、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素を付勢し得る。このように、付勢手段は、ウィッキング要素の一部とみなされてもよく、またはウィッキング要素は、付勢手段を含むとみなされてもよい。
【0059】
有利なことに、付勢手段がウィッキング要素によって完全に提供される場合、追加的な付勢手段を必要としない場合がある。有利なことに、付勢手段がウィッキング要素によって部分的に提供される場合、付勢手段がウィッキング要素によって全く提供されていない場合よりも大きな力が発熱体に加えられ得る。
【0060】
カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素は弾性的に変形され得る。カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素は、ウィッキング要素の弾性が、例えば、発熱体に力の少なくとも一部を加えるように、発熱体および係合解除されたウィッキング要素位置のうちの一方または両方に向かってウィッキング要素を付勢するように、弾性的に変形され得る。ウィッキング要素は、ハウジングに直接的または間接的に連結されてもよい。ウィッキング要素の一部分は、ハウジングに固定されてもよい。例えば、ウィッキング要素の端は、ハウジングに固定されてもよい。ウィッキング要素の別の端は、ハウジングに固定されなくてもよい。この意味で、ウィッキング要素はカンチレバーのように作用し得る。
【0061】
有利なことに、ウィッキング要素の弾性の使用は、所定の大きさの力を発熱体に加える信頼できる方法を提供し得る。これは、カートリッジが装置と係合するたびに、ウィッキング要素が同じ量だけ弾性的に変形し、それ故に同じ力を発熱体に加えることが予想されるためであり得る。
【0062】
付勢手段は、少なくとも部分的に抵抗構成要素によって提供されてもよい。カートリッジが装置と係合する時、抵抗構成要素は、例えば、力の少なくとも一部を発熱体に加えるために、ウィッキング要素を発熱体および係合解除されたウィッキング要素位置のうちの一方または両方に向かって付勢し得る。
【0063】
有利なことに、付勢手段が抵抗構成要素によって完全に提供される場合、ウィッキング要素が付勢手段をもはや提供しないため、ウィッキング要素に対する設計自由度はより大きくなり得る。有利なことに、付勢手段が抵抗構成要素によって部分的に提供される場合、付勢手段が抵抗構成要素によって全く提供されていない場合よりも大きな力が発熱体に加えられ得る。
【0064】
抵抗構成要素は、ウィッキング要素とは別個であってもよい。抵抗構成要素は、ウィッキング要素と接触してもよい。抵抗構成要素は、ウィッキング要素に結合されてもよい。
【0065】
抵抗構成要素は、らせんばね、らせんばね、ガスばね、板ばね、または別のタイプのばねなどのばねを含んでもよく、またはばねであってもよい。抵抗構成要素は、ばね状構成要素を含んでもよく、またはばね状構成要素であってもよい。抵抗構成要素は、弾性変形可能なポリマーまたは発泡体などの弾性変形可能材料を含んでもよく、または弾性変形可能材料であってもよい。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、抵抗構成要素は、ウィッキング要素が係合解除された係合したウィッキング要素位置にある時よりも高いエネルギー状態にあり得る。例えば、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、抵抗構成要素は圧縮されてもよい。こうした圧縮状態では、抵抗構成要素は膨張するように作用し、それによって付勢手段の少なくとも一部を提供し得る。
【0066】
ウィッキング要素は、構造、例えば弾性変形可能構造を含み得る。弾性変形可能構造は、少なくとも部分的に付勢手段を提供し得る。
【0067】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、弾性変形可能構造は弾性的に変形され得る。
【0068】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、弾性変形可能構造の弾性が、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素を付勢するように、弾性変形可能構造は弾性的に変形され得る。
【0069】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、弾性変形可能構造の弾性がウィッキング要素を発熱体に向かって付勢するように、弾性変形可能構造は弾性的に変形されてもよい。
【0070】
有利なことに、弾性変形可能構造は、特定のサイズの力を発熱体に加える信頼できる方法を提供し得る。これは、弾性変形可能構造が、カートリッジが装置と係合するたびに、同じ量だけ弾性変形し、それ故に同じ力を発熱体に加えると予想される場合があるためであり得る。
【0071】
ウィッキング要素、例えば、ウィッキング要素の弾性変形可能構造は、一つ以上のワイヤを含み得る。ウィッキング要素、例えば、ウィッキング要素の弾性変形可能構造は、一つ以上のワイヤのネットワーク、例えば、織り込まれたワイヤのネットワークを含み得る。
【0072】
ウィッキング要素、例えば、ウィッキング要素の弾性変形可能構造は、メッシュを含み得る。メッシュは、一つ以上のワイヤのネットワーク、例えば、織り込まれたワイヤのネットワークによって形成されてもよい。メッシュは、一つ以上の材料のシートに複数の穴を形成することによって形成されてもよい。
【0073】
有利なことに、メッシュは、ウィッキング要素が少なくとも部分的に付勢手段を提供することを可能にする適切な物理的特性、およびウィッキング要素が使用時に装置の発熱体に向かって液体エアロゾル形成基体を吸い出すことを可能にする適切なウィッキング特性を提供し得る。
【0074】
メッシュは、複数の開口を画定し得る。各開口は、1000、800、600、400、200、100、80、60、40、または20ミクロン未満の寸法を有してもよい。各開口は、10、20、40、60、80、100、200、400、または600ミクロンよりも大きい寸法を有してもよい。各開口は、10~600、10~400、10~200、10~150、または10~100ミクロンの寸法を有してもよい。
【0075】
有利なことに、こうした開口寸法は、ウィッキング要素に適切なウィッキング特性を提供し得る。
【0076】
ウィッキング要素、例えば、ウィッキング要素のメッシュまたはワイヤは、少なくとも0.01、1、5、50、100、または150ギガパスカル(GPa)のヤング率を有する材料を含んでもよく、またはそれらから形成されてもよい。
【0077】
有利なことに、弾性係数が大きいほど、ウィッキング要素が所与の撓みに対してより大きな力を加えることが可能になり得る。
【0078】
ウィッキング要素、例えば、ウィッキング要素のメッシュまたはワイヤは、摂氏20度で、1メートル当たり20、15、10、5、2、または0.1メガシーメンス(10^6S/m)未満の電気伝導率を有する材料を含んでもよく、またはそれから形成されてもよい。
【0079】
いくつかの配設では、電流がウィッキング要素を通って流れるか、またはウィッキング要素内に誘導されることが可能であり得る。例えば、発熱体が変動電磁場の存在に起因して誘導加熱されるように構成されている場合、変動電磁場はウィッキング要素内に渦電流をもたらす可能性がある。別の方法として、発熱体が、発熱体を加熱するために使用時に電流が通過する電気抵抗性のあるトラックを備える場合、ウィッキング要素がこのトラックに接触すると、いくらかの電流がウィッキング要素を通って流れ得る可能性がある。こうしたシナリオでは、発熱体から比較的遠くに位置するウィッキング要素の一部におけるこの電流の流れによって生成される熱の量を低減するために、ウィッキング要素を通って流れる電流を低減することが有利であり得る。それ故に、より低い電気伝導率は有利である場合がある。
【0080】
ウィッキング要素、例えば、ウィッキング要素のメッシュまたはワイヤは、摂氏20度で400、200、100、50、30、または20ワット/メートルケルビン(W/mK)未満の熱伝導率を有する材料を含んでもよく、またはそれから形成されてもよい。
【0081】
有利なことに、より低い熱伝導率は、発熱体、特に発熱体から比較的遠くに位置するウィッキング要素の部分からウィッキング要素内に伝達される熱の量を低減し得る。
【0082】
ワイヤは非磁性であってもよい。ワイヤは、金属ワイヤ、例えばステンレス鋼ワイヤなどの鋼ワイヤであってもよい。
【0083】
有利なことに、鋼またはステンレス鋼ワイヤなどの金属ワイヤは、弾性率、電気伝導率、および熱伝導率の適切な係数などのウィッキング要素に適切な物理的特性を提供し得る。
【0084】
ウィッキング要素は、支持材料を含み得る。支持材料は、ウィッキング要素の剛性を増加させ得る。弾性変形可能構造、メッシュ、およびウィッキング要素のワイヤのうちの一つ以上は、支持材料を含んでもよく、または支持材料から形成されてもよい。支持材料は、ポリマーまたはプラスチック材料であってもよく、またはそれを含んでもよい。有利なことに、支持材料は、ウィッキング要素が所与の撓みに対してより大きい力を加えることを可能にし得る。
【0085】
ウィッキング要素の外表面の少なくとも一部分は、支持材料を含んでもよく、または支持材料から形成されてもよい。ウィッキング要素の少なくとも一部分は、支持材料によって覆われてもよく、または積層されてもよい。ウィッキング要素は、後でより詳細に論じるように、液体保持材料を含んでもよい。支持材料は、液体保持材料よりも大きなヤング率を有してもよい。液体保持材料の少なくとも一部分は、第二の材料によって覆われてもよく、または積層されてもよい。有利なことに、ポリマーまたはプラスチック材料は、適切なレベルの柔軟性を有するウィッキング要素を提供するのに役立ち得る。ワイヤの各々の厚さは、少なくとも10、15、25、または50ミクロンであってもよい。ワイヤの各々の厚さは、200、150、100、または75ミクロン未満であってもよい。ワイヤの各々の厚さは、10~200ミクロン、または10~150ミクロン、または10~100ミクロン、または10~75ミクロン、または15~200ミクロン、または15~150ミクロン、または15~100ミクロン、または15~75ミクロンであってもよい。
【0086】
ワイヤの各々の厚さは、10~200ミクロンであることが好ましく、ワイヤの各々の厚さは、15~75ミクロンであることが特に好ましい場合がある。
【0087】
有利なことに、こうした厚さを有するワイヤは、ウィッキング要素のための所望の形状に形成するために十分に展性があり得るが、また、使用時に発熱体に適切にサイズ設定された力を加えることができるように、弾性変形に対して十分に耐性があり得る。
【0088】
各開口は、ワイヤの各々の厚さよりも大きい寸法を有してもよい。各開口は、その特定の開口と接するワイヤの各々の厚さよりも大きい寸法を有してもよい。各開口は、ワイヤの各々の厚さの三倍以下の寸法を有してもよい。各開口は、その特定の開口と接するワイヤの各々の厚さの三倍以下の寸法を有してもよい。
【0089】
有利なことに、こうした開口寸法は、特に上記に列挙されたワイヤ厚さと組み合わせて、ウィッキング要素が適切なウィッキング特性を有することを確実にし得る。
【0090】
ウィッキング要素は、液体保持材料を含み得る。液体保持材料は、弾性変形可能構造と接触してもよい。液体保持材料の少なくとも一部は、弾性変形可能構造内に保持されてもよい。液体保持材料は、メッシュと接触してもよく、またはその一部を形成してもよい。
【0091】
有利なことに、液体保持材料を使用することで、ウィッキング要素がより多くの液体エアロゾル形成基体を保持することを可能にし得る。
【0092】
メッシュは、一つ以上のフィラメント、例えば非金属フィラメントを含んでもよい。各フィラメントは、液体保持材料を含んでもよく、または液体保持材料から形成されてもよい。
【0093】
液体保持材料は、綿、ウール、ガラス繊維、ビスコース糸、およびレーヨンのうちの一つ以上を含んでもよく、またはそれらから形成されてもよい。
【0094】
有利なことに、こうした液体保持材料は、大量の液体を保持することができる。
【0095】
ウィッキング要素は、第一の材料で形成された一つ以上のワイヤを含み得る。ウィッキング要素は、第二の材料で形成された一つ以上のフィラメントを含み得る。第二の材料は、第一の材料と異なり得る。メッシュは、第一の材料で形成された一つ以上のワイヤと、第一の材料とは異なる第二の材料で形成された一つ以上のフィラメントとを含むハイブリッドメッシュであってもよい。一つ以上のワイヤのうちの一つ以上は、一つ以上のフィラメントのうちの一つ以上と接触してもよい。一つ以上のワイヤは、一つ以上のフィラメントと織り込まれてもよい。
【0096】
有利なことに、ハイブリッドメッシュの使用は、メッシュの異なる目的を達成するために異なる材料の使用を可能にし得る。例えば、第一の材料は金属材料であってもよく、ウィッキング要素が少なくとも部分的に付勢手段を提供することができるように、メッシュに適切な弾性を提供してもよい。第二の材料は、液体保持材料であってもよく、メッシュがより多くの液体エアロゾル形成基体を保持することを可能にしてもよい。
【0097】
第一の材料は、鋼またはステンレス鋼などの金属を含んでもよく、または金属であってもよい。有利なことに、鋼およびステンレス鋼などの金属は、弾性率、電気伝導率、および熱伝導率の好適な係数などのウィッキング要素に好適な物理的特性を提供し得る。
【0098】
第二の材料は、液体保持材料を含んでもよく、または液体保持材料であってもよい。第二の材料は、綿、ウール、ガラス繊維、ビスコース糸、およびレーヨンのうちの一つ以上を含んでもよい。第二の材料は、綿、ウール、ガラス繊維、ビスコース糸、およびレーヨンのうちのいずれか一つであってもよい。有利なことに、こうした材料は、ウィッキング要素がより多くの液体エアロゾル形成基体を保持することを可能にし得る。
【0099】
ウィッキング要素は、複数のフィラメントを備えてもよい。フィラメントは上述の通りであってもよく、そのため液体保持材料から形成されてもよい。複数のフィラメントは、例えばロープの形態で絡み合ってもよい。
【0100】
複数のフィラメントは、補強メッシュおよび一つ以上の補強ワイヤのうちの一方または両方によって補強されてもよい。メッシュに関連して本明細書で説明した特徴は、補強メッシュに適用され得る。ワイヤに関連して本明細書に記載される特徴は、補強ワイヤに適用可能であり得る。
【0101】
有利なことに、この配設は、適切な弾性および適切なウィッキング特性を有するウィッキング要素を提供し得る。
【0102】
ウィッキング要素は、二つのメッシュの細片を含んでもよい。メッシュに関連して本明細書で説明した特徴は、メッシュの細片に適用され得る。
【0103】
ウィッキング要素は、二つのメッシュの細片の間に挟まれた液体保持材料を含んでもよい。
【0104】
有利なことに、この配設は、適切な弾性および適切なウィッキング特性を有するウィッキング要素を提供し得る。
【0105】
ウィッキング要素は、折り畳まれたメッシュ細片を含み得る。メッシュに関連して本明細書で説明した特徴は、折り畳まれたメッシュ細片に適用可能であり得る。
【0106】
ウィッキング要素は、折り畳まれたメッシュ細片の折り目の間に液体保持材料を含んでもよい。
【0107】
折り畳まれたメッシュ細片は、二つの実質的に対向する表面の間に空間を提供するように折り畳まれてもよい。ウィッキング要素は、対向する表面の間の空間内に液体保持材料を含んでもよい。
【0108】
有利なことに、この配設は、適切な弾性および適切なウィッキング特性を有するウィッキング要素を提供し得る。
【0109】
ウィッキング要素は、複数の折り畳まれたメッシュ細片を含み得る。すなわち、ウィッキング要素は、一つ以上の折り目を含むメッシュ細片を含み得る。メッシュに関連して本明細書で説明した特徴は、複数の折り畳まれたメッシュ細片に適用され得る。
【0110】
ウィッキング要素は、複数の折り畳まれたメッシュ細片の一つ以上の折り目の間に液体保持材料を含んでもよい。
【0111】
メッシュ細片は、実質的に対向する表面の間に少なくとも二つの空間を提供するために複数回折り畳まれてもよい。ウィッキング要素は、対向する表面間の空間のうちの一つ以上または各々に液体保持材料を含んでもよい。
【0112】
有利なことに、この配設は、適切な弾性および適切なウィッキング特性を有するウィッキング要素を提供し得る。
【0113】
ウィッキング要素は、巻かれたまたはスクロールされたメッシュを含み得る。巻かれたメッシュまたはスクロールされたメッシュの端面図は、実質的にらせん状に見えてもよい。メッシュに関連して本明細書に記載の特徴は、スクロールされたメッシュに適用可能であり得る。
【0114】
ウィッキング要素は、巻かれたメッシュまたはスクロールされたメッシュ内に、またはその中に巻かれた液体保持材料を含んでもよい。
【0115】
有利なことに、この配設は、適切な弾性および適切なウィッキング特性を有するウィッキング要素を提供し得る。
【0116】
ウィッキング要素は、実質的に管状のメッシュを含んでもよい。メッシュに関連して本明細書に記載の特徴は、実質的に管状のメッシュに適用可能であり得る。
【0117】
ウィッキング要素は、実質的に管状のメッシュ内に液体保持材料を含んでもよい。
【0118】
実質的に管状のメッシュは、実質的に管状のメッシュを形成する表面間に空間を提供し得る。ウィッキング要素は、空間内に液体保持材料を含んでもよい。
【0119】
有利なことに、この配設は、適切な弾性および適切なウィッキング特性を有するウィッキング要素を提供し得る。
【0120】
ウィッキング要素はメッシュを含んでもよく、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、メッシュは発熱体と接触してもよい。
【0121】
メッシュは、複数のワイヤを含んでもよい。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ワイヤの数の少なくとも60、80、または90%、例えばワイヤの各々が発熱体と接触し得る。したがって、一例として、メッシュは、10本のワイヤを含んでもよく、それらのワイヤのうちの少なくとも6本、8本、または9本、またはそれらのワイヤの10本すべてが、発熱体と接触してもよい。有利なことに、発熱体と接触しているワイヤの数のより大きな割合は、ウィッキング要素の所与の偏向のために、ウィッキング要素が発熱体により大きな力を加えることを可能にし得る。
【0122】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素と発熱体との間の接触面積は、2,000平方ミリメートル未満、より具体的には、500平方ミリメートル未満であってもよい。
【0123】
有利なことに、ウィッキング要素と発熱体との間の比較的小さな接触面積は、ウィッキング要素への熱放散を最小限に抑え得る。代わりに、発熱体によって発生した熱のより多くを使用して、ウィッキング要素と発熱体との間の接触領域に近接して液体エアロゾル形成基体を蒸発させてもよい。
【0124】
カートリッジはカウンター要素を備え得る。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、カウンター要素は発熱体と接触し得る。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、カウンター要素は、例えば、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる力に少なくとも部分的に対抗するために、反力方向に発熱体に反力を加えてもよい。
【0125】
有利なことに、カウンター要素は、発熱体への力によって生成される正味曲げモーメントを低減し得る。それ故に、カウンター要素は、力が発熱体を破断またはその他の方法で損傷する可能性を低減し得る。
【0126】
反力方向は、力方向と実質的に反対であってもよい。有利なことに、これにより、力および反力は、結果として生じる正味力をゼロにすることが可能になり得る。
【0127】
カウンター要素は、第二のウィッキング要素であってもよい。有利なことに、これは、カートリッジが、二つの発熱体から、または発熱体の二つの加熱表面から発生した熱を効率的に利用して、エアロゾルを発生することを可能にする場合がある。
【0128】
ウィッキング要素およびカウンター要素は、別個であってもよい。ウィッキング要素およびカウンター要素は、接続されてもよい。ウィッキング要素およびカウンター要素は、液体がウィッキング要素からカウンター要素に、またはカウンター要素からウィッキング要素に吸い出され得るように接続され得る。
【0129】
発熱体、例えば細長い発熱体は、第一の方向に面する第一の表面、例えば第一の加熱表面を有してもよい。発熱体は、第二の方向に面する第二の表面、例えば第二の加熱表面を有してもよい。第二の方向は、第一の方向と実質的に反対であってもよい。
【0130】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素は、第一の表面と接触し得る。ウィッキング要素は、第一の表面に力を加えてもよい。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、カウンター要素は第二の表面と接触し得る。カウンター要素は、反力を第二の表面に加えてもよい。
【0131】
ウィッキング要素は、ウィッキング要素接触部分を含み得る。カウンター要素は、カウンター要素接触部分を備えてもよい。ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分は、発熱体に接触し得る。例えば、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分は発熱体の第一の表面と接触してもよく、カウンター要素接触部分は発熱体の第二の表面と接触してもよい。
【0132】
有利なことに、こうした配置では、カウンター要素によって加えられる反力は、ウィッキング要素によって加えられる力に実質的に対向し得る。
【0133】
ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分は、5、3、2、または1ミリメートル未満の距離で接触してもよく、または分離されてもよい。係合したウィッキング要素位置では、発熱体は、ウィッキング要素とカウンター要素との間に、例えば、ウィッキング要素接触部分とカウンター要素接触部分との間に受容され得る。
【0134】
有利なことに、ウィッキング要素およびカウンター要素の静止位置における分離距離が小さいこと、または分離距離がないことは、発熱体がウィッキング要素とカウンター要素との間に受容された時に、ウィッキング要素およびカウンター要素の両方が発熱体に力を加えることを意味し得る。
【0135】
ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分は、分離されることに抵抗するように構成され得る。ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分は、所定の距離、例えば、1、2、または3mmを超えて分離されることに抵抗するように構成され得る。
【0136】
ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分の分離に抵抗し得る。ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、付勢手段は、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分の所定の距離、例えば、1、2、または3mmを超える分離に抵抗し得る。
【0137】
したがって、有利なことに、発熱体がウィッキング要素とカウンター要素との間に受容されて、それらの間の分離を増加させる時、ウィッキング要素とカウンター要素の両方は、発熱体に力を加え得る。
【0138】
ウィッキング要素に関連して説明した特徴は、カウンター要素に適用され得る。カウンター要素は、ウィッキング要素と実質的に同一であってもよい。例えば、ウィッキング要素の構造、材料、および形状に関連して説明した特徴は、カウンター要素に適用可能であってもよい。
【0139】
ウィッキング要素は、第一の部分を含んでもよい。第一の部分は、カートリッジ長軸方向に延在してもよい。ウィッキング要素は、カートリッジ長軸方向に対して横断方向または垂直方向に第一の部分から突出する突出部分を含み得る。突出部分は、ウィッキング要素接触部分を含み得る。
【0140】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素の突出部分は、発熱体に接触するように構成され得る。
【0141】
ウィッキング要素、例えば、ウィッキング要素の突出部分は、湾曲した外側部分を含み得る。ウィッキング要素接触部分は、湾曲した外側部分に隣接してもよく、またはその一部であってもよい。
【0142】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、発熱体は係合した発熱体位置にあってもよい。
【0143】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、湾曲した外側部分の少なくとも一部は、発熱体から離れるように湾曲してもよく、例えば、湾曲した外側部分の少なくとも一部は、湾曲した外側部分が発熱体方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲してもよい。
【0144】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、湾曲した外側部分の少なくとも一部は、湾曲した外側部分が発熱体の基部に向かって、または自由端から離れるように発熱体方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲し得る。
【0145】
有利なことに、湾曲した外側部分は、発熱体を係合した発熱体位置にガイドするように作用し得る。これは、発熱体がウィッキング要素上に固着する可能性、例えば、発熱体の先細りした端がウィッキング要素のメッシュの開口内に固着する可能性を低減し得る。
【0146】
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、湾曲した外側部分の少なくとも一部は、湾曲した外側部分が発熱体の基部から離れるように、または自由端に向かって発熱体方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲し得る。
【0147】
有利なことに、これは、ウィッキング要素と発熱体との間の接触面積を低減し得る。
【0148】
湾曲した外側部分の少なくとも一部は、湾曲した外側部分が係合方向に延在するにつれて、係合方向から離れるように湾曲してもよい。有利なことに、これは、発熱体を係合した発熱体位置にガイドするように作用し得る。
【0149】
湾曲した外側部分の少なくとも一部は、湾曲した外側部分が係合方向とは反対の方向に延在するにつれて、係合方向から離れるように湾曲してもよい。有利なことに、これは、ウィッキング要素と発熱体との間の接触面積を低減し得る。
【0150】
ウィッキング要素の外側の湾曲した部分は、カートリッジが装置と係合するにつれて、係合した発熱体位置に向かって発熱体をガイドするように湾曲していてもよい。
【0151】
カートリッジは、液体エアロゾル形成基体のための貯蔵部を備え得る。貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体を保持し得る。貯蔵部は、ウィッキング要素と流体連通してもよい。貯蔵部は、カウンター要素と流体連通してもよい。
【0152】
有利なことに、貯蔵部は、カートリッジがより多くの液体エアロゾル形成基体を保持することを可能にし得る。
【0153】
カートリッジは、液体エアロゾル形成基体のための第二の貯蔵部を備え得る。第二の貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体を保持してもよい。第二の貯蔵部は、カウンター要素と流体連通してもよい。
【0154】
カートリッジは、例えば液体エアロゾル形成基体を再充填可能であってもよい。貯蔵部は、例えば液体エアロゾル形成基体を再充填可能であってもよい。第二の貯蔵部は、例えば液体エアロゾル形成基体を再充填可能であってもよい。
【0155】
有利なことに、これはカートリッジを再利用することを可能にし得る。
【0156】
エアロゾル発生装置は、例えば電池などの電源を備えてもよい。電源は、発熱体に接続されてもよい。エアロゾル発生装置は、コントローラを備えてもよい。コントローラは、電源に接続されてもよい。コントローラは、発熱体に接続されてもよい。コントローラは、電源から発熱体への電力の供給を制御し得る。コントローラは、発熱体の温度を制御し得る。
【0157】
エアロゾル発生装置は手持ち式であってもよい。エアロゾル発生装置は携帯型であってもよい。エアロゾル発生装置は喫煙装置であってもよい。エアロゾル発生装置は、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生装置は、実質的に直円筒状の形状であってもよい。エアロゾル発生装置は、30~150ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル発生装置は、5~30ミリメートルの外径を有してもよい。
【0158】
発熱体は電気発熱体であってもよい。発熱体は、電気抵抗加熱されるように構成されてもよい。発熱体は、電気抵抗性の材料を含み得る。好適な電気抵抗性の材料としては、例えば、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、ならびにセラミック材料製および金属材料製の複合材料が挙げられるが、これに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープされた炭化ケイ素が含まれる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が含まれる。適切な金属合金の例には、ステンレス鋼、コンスタンタン、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、タンタル含有、スズ含有、モリブデン含有、タングステン含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系合金および鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporation(1999 Broadway Suite 4300,Denver Colorado)の登録商標である。複合材料において、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて随意に、断熱材料内に包埋、断熱材料内に封入、もしくは断熱材料で被覆されてもよく、またはその逆も可能である。発熱体は、二層の不活性材料の間で絶縁された、金属製でエッチング加工が施された箔を含んでもよい。その場合、不活性材料はKapton(登録商標)、全層ポリイミドまたはマイカ箔を含んでもよい。Kapton(登録商標)は、E.I.du Pont de Nemours and Company(1007 Market Street,Wilmington,Delaware 19898,United States of America)の登録商標である。
【0159】
発熱体は誘導加熱するように構成されてもよい。発熱体はサセプタ材料を含んでもよい。使用時に、サセプタ材料は電磁エネルギーを熱に変換し得る。好適なサセプタ材料には、炭素、炭素系材料、グラフェン、黒鉛、膨張黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が挙げられるが、それらに限定されない。好適なサセプタ材料は、強磁性材料、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトを含み得る。好適なサセプタ材料は、アルミニウムであってもよく、またはアルミニウムを含んでもよい。サセプタ材料は、5、10、20、50、70、または90重量パーセント超の強磁性材料または常磁性材料を含んでもよい。
【0160】
ウィッキング要素は、非サセプタ材料から形成されてもよく、または非サセプタ材料から成ってもよい。カウンター要素は、非サセプタ材料から形成されてもよく、または非サセプタ材料から成ってもよい。カートリッジは、非サセプタ材料から形成されてもよく、または非サセプタ材料から成ってもよい。有利なことに、これにより、変動電磁場に曝露された時に、ウィッキング要素またはカートリッジが実質的に加熱されることを最小限に抑え得る、または防止し得る。これにより、発熱体を誘導加熱するように構成された装置でカートリッジを効率的に使用することが可能になり得る。
【0161】
カートリッジは、空気吸込み口を備えてもよい。カートリッジは、空気出口を備えてもよい。カートリッジは、気流通路を備えてもよい。気流通路は、気流入口を気流出口に接続してもよい。使用時に、空気は、空気吸込み口を通って、ウィッキング要素を横切り、通りまたは通過し、その後空気出口を通って流れ得る。
【0162】
カートリッジはマウスピースまたは口側端を備えてもよい。マウスピースまたは口側端は、空気出口を含み得る。使用時に、マウスピースまたは口側端は、ユーザーがエアロゾル発生システムによって発生したエアロゾルを吸入するために、ユーザーの口の中に定置されてもよい。
【0163】
第一の態様に関連して説明した特徴は、第二の態様に適用され得る。第二の態様に関連して説明した特徴は、第一の態様に適用され得る。
【0164】
例えば、第二の態様によるカートリッジは、第一の態様のシステムのカートリッジに関連して説明される特徴のうちのいずれかを含み得る。第二の態様によるカートリッジは、第一の態様のシステムのカートリッジであってもよい。
【0165】
別の例では、第一の態様のシステムのカートリッジは、第二の態様によるカートリッジに関連して説明される特徴のうちのいずれかを含み得る。第一の態様のシステムのカートリッジは、第二の態様によるカートリッジであってもよい。
【0166】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル」という用語は、気体中の固体粒子、または液滴、または固体粒子と液滴との組み合わせの分散を指してもよい。エアロゾルは可視であってもよく、または不可視であってもよい。エアロゾルは、室温にて通常は液体または固体である物質の蒸気、ならびに固体微粒子、または液滴、または固体微粒子と液滴の組み合わせを含んでもよい。
【0167】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指してもよい。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱する、または燃焼することによって放出されてもよい。
【0168】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこ含有材料を含んでもよい。たばこ含有材料は、揮発性たばこ風味化合物を含有してもよい。これらの化合物は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、その他の添加物および、風味剤などの成分を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は水、溶媒、エタノール、植物抽出物、および天然風味または人工風味の一つ以上を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体を含み得る。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
【0169】
本明細書で使用される場合、「開口の寸法」という用語は、開口の二つの対向する表面の間で測定される寸法を指してもよい。したがって、例えば、開口がワイヤによって囲まれる場合、開口の寸法は、ワイヤの厚さを含まない。寸法は、開口の断面の重心を通過し得る。例えば、開口が実質的に正方形の断面を有する場合、開口の寸法は、正方形の辺長であり得る。開口が実質的に円形の断面を有する場合、開口の寸法は、円形の断面の直径であり得る。開口が実質的に長方形の断面を有する場合、開口の寸法は、長方形の断面の長辺長、または短辺長であり得る。開口が不規則な断面を有する場合、開口の寸法は平均の開口部寸法であり得る。本明細書で言及される開口の寸法は、顕微鏡を使用して測定されたが、任意の適切な方法が使用されてもよい。
【0170】
本明細書で使用される場合、「細長い」という用語は、その幅および厚さの一方または両方の少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、20倍、30倍、50倍、または100倍の長さを有する構成要素を指し得る。
【0171】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0172】
実施例1.
エアロゾル発生システムであって、
発熱体を備えるエアロゾル発生装置と、
ハウジング、ウィッキング要素、および付勢手段を備えるカートリッジと、を備え、
カートリッジが、装置と係合可能、かつ装置から係合解除可能であり、
ならびに
カートリッジが装置から係合解除される時、ウィッキング要素が、ウィッキング要素が発熱体と接触していない係合解除されたウィッキング要素位置にあり、
カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素が、ハウジングに対する係合解除されたウィッキング要素位置とは異なり、ウィッキング要素が発熱体と接触する、係合したウィッキング要素位置にあり、付勢手段が、ウィッキング要素が力方向に発熱体に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素を付勢する、エアロゾル発生システム。
実施例2.
カートリッジが、装置に対するカートリッジの係合方向への移動によって、装置と係合可能、かつ装置から係合解除可能である、実施例1に記載のエアロゾル発生システム。
実施例3.
力方向が、係合方向と非平行である、実施例2に記載のエアロゾル発生システム。
実施例4.
力方向が、係合方向に対して実質的に垂直である、実施例3に記載のエアロゾル発生システム。
実施例5.
発熱体が外側加熱表面を備える、実施例1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例6.
ウィッキング要素が、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時に発熱体と接触する外側接触表面を含む、実施例1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例7.
ウィッキング要素が、外側接触表面を備え、カートリッジが装置と係合する時、発熱体の外側加熱表面が、ウィッキング要素の外側接触表面に接触する、実施例5に記載のエアロゾル発生システム。
実施例8.
発熱体が、発熱体方向に延在する長さを有する細長い発熱体であり、力方向が、発熱体方向と非平行である、実施例1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例9.
カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる力が、0.1ニュートンより大きく、随意に10ニュートン未満である、実施例1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例10.
エアロゾル発生装置が、カートリッジの少なくとも一部分を受容するためのチャンバーを備える、実施例1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例11.
発熱体が、少なくとも部分的にチャンバー内に位置する、実施例10に記載のエアロゾル発生システム。
実施例12.
装置をカートリッジと係合することが、例えば、カートリッジを装置に対して係合方向に移動させることによって、チャンバー内にカートリッジの少なくとも一部分を受容することを含む、実施例10または11に記載のエアロゾル発生システム。
実施例13.
発熱体が細長い発熱体である、実施例1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例14.
発熱体が、発熱体方向に延在する長さを有する細長い発熱体である、実施例1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例15.
装置が装置の長軸方向を画定し、発熱体方向が装置の長軸方向と平行である、実施例14に記載のエアロゾル発生システム。
実施例16.
チャンバーがチャンバー長軸方向を画定し、発熱体方向がチャンバー長軸方向と平行である、実施例10~12のいずれかに従属する場合の、実施例14または15に記載のエアロゾル発生システム。
実施例17.
発熱体が、固体エアロゾル形成基体を貫通するためのものである、実施例1~16のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例18.
発熱体が、自由端を含む、実施例1~17のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例19.
自由端が先細りしている、例えば線または点に先細りしている、実施例18に記載のエアロゾル発生システム。
実施例20.
発熱体が、基部を含む、実施例1~19のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例21.
基部が、自由端に対して発熱体の反対側の端に位置する、実施例18または19に従属する場合の、実施例20に記載のエアロゾル発生システム。
実施例22.
発熱体の基部が、装置のチャンバーの基部に位置する、実施例10~12のいずれかに従属する場合の、実施例19または20に記載のエアロゾル発生システム。
実施例23.
発熱体が、加熱用ブレード、ピン、またはロッド、例えば固体エアロゾル形成基体を貫通するための加熱用ブレード、ピン、またはロッドである、実施例1~22のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例24.
発熱体が、チャンバー内で実質的に中央に位置する、実施例10~12のいずれか、または実施例10~12のいずれかに従属する場合の、実施例13~23のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例25.
装置が、カートリッジの少なくとも一部分を受容するためのチャンバーを備え、チャンバーが、外側チャンバー壁によって少なくとも部分的に画定される、実施例1~24のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例26.
発熱体が、外側チャンバー壁に、またはその近くに位置するか、またはチャンバー壁の少なくとも一部分を画定する、実施例25に記載のエアロゾル発生システム。
実施例27.
発熱体が、チャンバーの中心よりも外側チャンバー壁の近くに位置する、実施例25または26に記載のエアロゾル発生システム。
実施例28.
発熱体が、半径方向内向き方向に面する加熱表面を備える、実施例25~27のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例29.
発熱体が、チャンバーの中心に面する加熱表面を備える、実施例25~28のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例30.
発熱体が、内表面および外表面を備え、内表面が、外表面よりも高い温度に加熱されるように構成される、実施例25~29のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例31.
発熱体が管状の発熱体である、実施例1~30のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例32.
装置が第二の発熱体を備える、実施例1~31のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例33.
第二の発熱体が、発熱体に対向している、実施例32に記載のエアロゾル発生システム。
実施例34.
装置が、発熱体と第二の発熱体の間にエアロゾル形成基体を受容するように構成される、実施例32または33に記載のエアロゾル発生システム。
実施例35.
第二の発熱体が、外側チャンバー壁に位置する、もしくは外側チャンバー壁の近くに位置する、またはチャンバー壁の少なくとも一部分を画定する、実施例32~34のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例36.
第二の発熱体が、チャンバーの中心よりも外側チャンバー壁の近くに位置する、実施例32~35のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例37.
第二の発熱体が、半径方向内向き方向に面する加熱表面を備える、実施例32~36のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例38.
第二の発熱体が、チャンバーの中心に面する加熱表面を備える、実施例32~37のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例39.
第二の発熱体が、内表面および外表面を備え、内表面が、外表面よりも高い温度に加熱されるように構成される、実施例32~38のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例40.
発熱体が加熱表面を備える、実施例1~39のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例41.
使用時に、加熱表面が不均一な温度表面を提供する、実施例40に記載のエアロゾル発生システム。
実施例42.
発熱体が、第一の部分および第二の部分を備え、第一の部分が、第二の部分よりも高い温度に、例えば、第二の部分よりも少なくとも摂氏5、10、20、30、50、75、または100度高い温度に加熱されるように構成される、実施例1~41のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例43.
発熱体が基部を備え、第二の部分が第一の部分よりも基部の近くに位置する、実施例42に記載のエアロゾル発生システム。
実施例44.
発熱体が自由端を備え、第一の部分が第二の部分よりも自由端の近くに位置する、実施例42または43に記載のエアロゾル発生システム。
実施例45.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素が発熱体の第二の部分と接触する、実施例42~44のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
実施例46.
発熱体を有するエアロゾル発生装置で使用するためのカートリッジであって、ウィッキング要素、ハウジング、および付勢手段を備え、
ウィッキング要素が、係合解除されたウィッキング要素位置と係合したウィッキング要素位置との間でハウジングに対して移動可能であり、
ウィッキング要素が、係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段が、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢する、カートリッジ。
実施例47.
カートリッジが、例えば、装置に対するカートリッジの係合方向への移動によって、エアロゾル発生装置と係合および係合解除するように構成される、実施例46に記載のカートリッジ。
実施例48.
カートリッジが装置と係合していない時に、ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にあり、発熱体と接触しないように、カートリッジが構成されている、実施例46または47に記載のカートリッジ。
実施例49.
カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素が、係合したウィッキング要素位置にあり、発熱体と接触する、実施例46~48のいずれかに記載のカートリッジ。
実施例50.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段が、係合解除されたウィッキング要素位置および発熱体のうちの一方または両方に向かってウィッキング要素を付勢する、実施例46~49のいずれかに記載のカートリッジ。
実施例51.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、付勢手段が、ウィッキング要素が力方向に発熱体に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置および発熱体のうちの一方または両方に向かってウィッキング要素を付勢する、実施例46~50のいずれかに記載のカートリッジ。
実施例52.
力方向が、係合方向と非平行である、実施例51に記載のカートリッジ。
実施例53.
力方向が、係合方向に対して実質的に垂直である、実施例51に記載のカートリッジ。
実施例54.
付勢手段が、少なくとも部分的に、ウィッキング要素によって提供される、実施例1~53のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例55.
カートリッジが装置と係合する時、ウィッキング要素の弾性が、例えば、発熱体に力の少なくとも一部を加えるために、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢するように、ウィッキング要素が弾性的に変形される、実施例1~54のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例56.
付勢手段が、少なくとも部分的に、抵抗構成要素によって提供される、実施例1~55のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例57.
カートリッジが装置と係合する時、抵抗構成要素が、例えば、発熱体に力の少なくとも一部を加えるために、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢する、実施例56に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例58.
抵抗構成要素が、らせんばね、らせんばね、または板ばねなどのばね、および弾性変形可能材料のうちの一つ以上を含む、実施例56または57に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例59.
ウィッキング要素が、弾性変形可能構造を含む、実施例1~58のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例60.
弾性変形可能構造が付勢手段を提供する、実施例59に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例61.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、弾性変形可能構造の弾性が、ウィッキング要素を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢するように、弾性変形可能構造が弾性的に変形される、実施例59または実施例60に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例62.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、弾性変形可能構造の弾性がウィッキング要素を発熱体に向かって付勢するように、弾性変形可能構造が弾性的に変形される、実施例59~61のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例63.
ウィッキング要素の弾性変形可能構造が、一つ以上のワイヤを含む、実施例59~62のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例64.
ウィッキング要素の弾性変形可能構造がメッシュを含む、実施例59~63のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例65.
ウィッキング要素が、メッシュを含む、実施例1~64のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例66.
メッシュが複数の開口を画定する、実施例64または65に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例67.
各開口が、1000、800、600、500、400、300、200、または100ミクロン未満の寸法を有する、実施例66に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例68.
メッシュが、ワイヤのネットワーク、例えば、織り込まれたワイヤのネットワークを含む、実施例64~67のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例69.
ウィッキング要素、またはウィッキング要素のワイヤ、またはウィッキング要素のメッシュが、少なくとも1、2、5、10、20、50、100、または150ギガパスカル(GPa)のヤング率、または弾性係数を有する材料を含むか、またはそれから形成される、実施例1~68のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例70.
ウィッキング要素、またはウィッキング要素のワイヤ、またはウィッキング要素のメッシュが、摂氏20度で、1メートル当たり20、15、10、5、または2メガシーメンス(10^6S/m)未満の電気伝導率を有する材料を含むか、またはそれから形成される、実施例1~69のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例71.
ウィッキング要素、またはウィッキング要素のワイヤ、またはウィッキング要素のメッシュが、摂氏20度で100、50、30、または20ワット/メートルケルビン(W/mK)未満の熱伝導率を有する材料を含むか、またはそれから形成される、実施例1~70のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例72.
ワイヤが、金属ワイヤ、例えば、ステンレス鋼ワイヤなどの鋼ワイヤである、実施例63~71のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例73.
ワイヤの各々の厚さが、10~200ミクロン、または10~150ミクロン、または10~100ミクロン、または10~75ミクロン、または15~200ミクロン、または15~150ミクロン、または15~100ミクロン、または15~75ミクロンである、実施例63~72のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例74.
メッシュが複数の開口を有し、各開口が、ワイヤの各々の厚さの三倍以下の寸法を有する、実施例68、または実施例68に従属する場合の実施例69~73のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例75.
ウィッキング要素が、液体保持材料を含む、実施例1~74のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例76.
メッシュが、一つ以上のフィラメント、例えば、非金属フィラメントを含む、実施例64もしくは65、または実施例64もしくは65に従属する場合の実施例66~75のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例77.
各フィラメントが、液体保持材料を含むか、または液体保持材料から形成される、実施例76に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例78.
液体保持材料が、綿、ウール、ガラス繊維、ビスコース糸、およびレーヨンのうちの一つ以上を含むか、またはそれらから形成される、実施例75または77に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例79.
ウィッキング要素が、第一の材料で形成された一つ以上のワイヤと、第一の材料とは異なる第二の材料で形成された一つ以上のフィラメントと、を含む、実施例1~78のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例80.
一つ以上のワイヤが、一つ以上のフィラメントと接触する、実施例79に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例81.
メッシュが、第一の材料から形成された一つ以上のワイヤと、第一の材料とは異なる第二の材料から形成された一つ以上のフィラメントとを含むハイブリッドメッシュである、実施例64もしくは65、または実施例64もしくは65に従属する場合の実施例66~80のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例82.
一つ以上のワイヤが、一つ以上のフィラメントと織り込まれる、実施例81に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例83.
第一の材料が、鋼またはステンレス鋼などの金属を含むか、または金属である、実施例79~82のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例84.
第二の材料が、綿、ウール、ガラス繊維、ビスコース糸、およびレーヨンのうちの一つ以上を含むか、または第二の材料が、綿、ウール、ガラス繊維、ビスコース糸、およびレーヨンのうちのいずれか一つである、実施例79~83のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例85.
ウィッキング要素が、複数のフィラメントを含み、複数のフィラメントが、例えば、ロープの形態で絡み合っている、実施例1~84のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例86.
複数のフィラメントが、一つ以上のワイヤまたはメッシュによって補強される、実施例85に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例87.
ウィッキング要素が、二つのメッシュの細片を含む、実施例1~86のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例88.
ウィッキング要素が、メッシュの二つの細片の間に挟まれた液体保持材料を含む、実施例87に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例89.
ウィッキング要素が、折り畳まれたメッシュ細片を含む、実施例1~88のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例90.
ウィッキング要素が、折り畳まれたメッシュ細片の折り畳みの間に液体保持材料を含む、実施例89に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例90.
メッシュ細片が折り畳まれて、二つの実質的に対向する表面の間に空間を提供し、ウィッキング要素が、対向する表面の間の空間内に液体保持材料を含む、実施例89または90に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例91.
ウィッキング要素が、複数の折り畳まれたメッシュ細片を含む、実施例1~90のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例92.
ウィッキング要素が、複数の折り畳まれたメッシュ細片の一つ以上の折り畳みの間にウィッキング材料を含む、実施例91に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例93.
メッシュ細片が複数回折り畳まれて、実質的に対向する表面間に少なくとも二つの空間を提供し、ウィッキング要素が、対向する表面間の空間のうちの一つ以上または各々に液体保持材料を含む、実施例91または92に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例94.
ウィッキング要素が、スクロールされたメッシュを含む、実施例1~93のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例95.
ウィッキング要素が、スクロールされたメッシュ内またはスクロールされたメッシュ内に巻かれた液体保持材料を含む、実施例94に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例96.
ウィッキング要素が、実質的に管状のメッシュを含む、実施例1~95のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例97.
ウィッキング要素が、実質的に管状のメッシュ内に液体保持材料を含む、実施例96に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例98.
実質的に管状のメッシュが、実質的に管状のメッシュを形成する表面間に空間を提供し、ウィッキング要素が、空間内に液体保持材料を含む、実施例96または97に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例99.
ウィッキング要素がメッシュを備え、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時に、メッシュが発熱体と接触する、実施例1~98のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例100.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、メッシュが発熱体と接触する、実施例64もしくは65、または実施例64もしくは65に従属する場合の実施例66~98のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例101.
メッシュが複数のワイヤを含み、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ワイヤの少なくとも60、80、または90%、例えば、複数のワイヤの各々が、発熱体と接触する、実施例99または100に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例102.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素と発熱体との間の接触面積が、2,000平方ミリメートルまたは500平方ミリメートル未満である、実施例1~101のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例103.
カートリッジが、カウンター要素を備える、実施例1~102のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例104.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、カウンター要素が発熱体に接触するように構成される、実施例103に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例105.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、カウンター要素が、例えば、ウィッキング要素によって発熱体に加えられる力に少なくとも部分的に対抗するために、反力方向に発熱体に反力を加えるように構成される、実施例103または104に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例106.
反力方向が、力方向と実質的に反対である、実施例105に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例107.
カウンター要素が、第二のウィッキング要素である、実施例103~106のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例108.
発熱体が、第一の方向に面する第一の加熱表面と、第二の方向に面する第二の加熱表面とを有する細長い発熱体であり、随意に、第二の方向が、第一の方向と実質的に反対である、実施例1~107のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例109.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素が第一の加熱表面に接触するように構成され、カウンター要素が第二の加熱表面に接触するように構成される、実施例108に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例110.
ウィッキング要素が、ウィッキング要素接触部分を含み、カウンター要素が、カウンター要素接触部分を含み、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分が、発熱体に接触するように構成される、実施例103~107のいずれか、または実施例103~107のいずれかに従属する場合の実施例108または109に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例111.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分が、発熱体の第一の加熱表面に接触するように構成され、カウンター要素接触部分が、発熱体の第二の加熱表面に接触するように構成される、実施例110に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例112.
ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分が、接触している、あるいは5、3、2、または1ミリメートルの未満の距離で分離される、実施例110または111に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例113.
ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分が、所定の距離、例えば1、2、または3mmを超えて分離または分離されることに抵抗するように構成される、実施例110~112のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例114.
ウィッキング要素が係合解除されたウィッキング要素位置にある時、付勢手段が、ウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分の分離に抵抗するか、またはウィッキング要素接触部分およびカウンター要素接触部分の分離に、所定の距離、例えば、1、2、または3mmを超えて抵抗する、実施例110~113のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例115.
カートリッジが、カートリッジ長軸方向を画定し、ウィッキング要素が、カートリッジ長軸方向に延在する第一の部分を含む、実施例1~114のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例116.
ウィッキング要素が、カートリッジ長軸方向に対して横断する方向に第一の部分から突出する突出部分を含む、実施例115に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例117.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素の突出部分が発熱体に接触するように構成される、実施例115または116に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例118.
ウィッキング要素、例えば、実施例116または117に記載のウィッキング要素の突出部分が、湾曲した外側部分を含む、実施例1~117のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例119.
ウィッキング要素が、ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時に発熱体に接触するように構成されたウィッキング要素接触部分を含み、ウィッキング要素接触部分が、湾曲した外側部分に隣接しているか、またはその一部である、実施例118に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例120.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素位置にある時、湾曲した外側部分の少なくとも一部が、発熱体から離れるように湾曲する、実施例118または119に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例121.
発熱体が、発熱体方向に延在し、例えば、発熱体が発熱体方向に延在する長さを有する細長い発熱体であり、湾曲した外側部分の少なくとも一部が、湾曲した外側部分が発熱体方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲する、実施例118~120のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例122.
湾曲した外側部分の少なくとも一部が、湾曲した外側部分が係合方向に延在するにつれて、係合方向から離れるように湾曲する、実施例118~121のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例123.
ウィッキング要素が係合したウィッキング要素内にある時、発熱体が係合した発熱体位置にあり、カートリッジが装置と係合するにつれて、ウィッキング要素の湾曲した外側部分が、発熱体を係合した発熱体位置に向かってガイドするように湾曲している、実施例118~122のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例124.
カートリッジが、液体エアロゾル形成基体用の貯蔵部を備える、実施例1~123のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例125.
貯蔵部が、ウィッキング要素と流体連通している、実施例124に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例126.
貯蔵部が、カウンター要素と流体連通している、実施例124または125に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例127.
カートリッジが、液体エアロゾル形成基体のための第二の貯蔵部を含む、実施例124~126のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例128.
第二の貯蔵部が、カウンター要素と流体連通している、実施例127に記載のカートリッジまたはシステム。
実施例129.
カートリッジが、液体エアロゾル形成基体で再充填可能である、実施例1~128のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例130.
貯蔵部が、液体エアロゾル形成基体で再充填可能である、実施例124~128のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例131.
ウィッキング要素が、非サセプタ材料から形成されるか、またはそれらから成る、実施例1~130のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
実施例132.
カートリッジが、非サセプタ材料から形成されるか、またはそれらから成る、実施例1~131のいずれかに記載のカートリッジまたはシステム。
【図面の簡単な説明】
【0173】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【
図1】
図1は、第一のエアロゾル発生システムの断面図を示す。
【
図2】
図2は、第二のエアロゾル発生システムの断面図を示す。
【
図3】
図3は、第一の代替的なウィッキング要素の図を示す。
【
図4】
図4は、第二の代替的なウィッキング要素の図を示す。
【
図5】
図5は、第三の代替的なウィッキング要素の図を示す。
【
図6】
図6は、第四の代替的なウィッキング要素の図を示す。
【
図7】
図7は、第五の代替的なウィッキング要素の図を示す。
【
図8】
図8は、第六の代替的なウィッキング要素の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0174】
図1は、第一のエアロゾル発生システム1000の断面図を示す。システム1000は、エアロゾル発生装置1100およびカートリッジ1200を備える。
【0175】
装置1100は、抵抗発熱体1102と、電池の形態の電源1104と、コントローラ1106とを備える。電源1104は発熱体1102に接続され、コントローラ1106は発熱体1102および電源1104に接続される。発熱体1102は、装置1100の円筒状チャンバー1108内の半径方向中央位置に位置する。チャンバー1108は、カートリッジ1200の一部分を受容するように構成される。
【0176】
カートリッジ1200は、ハウジング1202、ウィッキング要素1204、付勢手段1206、第二のウィッキング要素の形態のカウンター要素1208、カウンター要素付勢手段1210、液体エアロゾル形成基体の第一の再充填可能な貯蔵部1212、および液体エアロゾル形成基体の第二の再充填可能な貯蔵部1214を備える。ウィッキング要素1204は、第一の貯蔵部1212と流体連通し、カウンター要素1208は、第二の貯蔵部1214と流体連通する。
【0177】
カートリッジ1200は、装置1100に対する係合方向へのカートリッジ1200の移動によって、装置1100と係合可能、かつ装置1100から係合解除可能である。
図1に示す実施形態では、係合方向は、ページに対して下向きである。
【0178】
カートリッジ1200は、
図1に示す配向である一つの配向のみでチャンバー内に受容可能であるように、チャンバー1108にキー付けされる。これは、カートリッジ1200のハウジング1202上の突出部(図示せず)、および突出部を受容するためのチャンバー1108内の対応する長軸方向に延在する陥凹部(図示せず)を使用して達成される。
【0179】
カートリッジ1200はまた、チャンバー1108内の特定の深さで一時的に固定可能である。
図1に示す実施形態では、これは、カートリッジ1200上の突出部1215と、装置1100のチャンバー1108上の第一の突出部1115および第二の突出部1117との間のスナップフィット接続を使用して達成されるが、任意の適切な接続を使用することができる。
【0180】
カートリッジ1200が装置1100(図示せず)から係合解除されると、ウィッキング要素1204は、ウィッキング要素1204が発熱体1102と接触していない係合解除されたウィッキング要素位置にあり、カウンター要素1208は、カウンター要素1208も発熱体1102と接触していない係合解除されたカウンター要素位置にある。
【0181】
カートリッジ1200が装置1100と係合する時(
図1に示すように)、ウィッキング要素1204は、ハウジング1202に対する係合解除されたウィッキング要素位置とは異なる、係合したウィッキング要素位置にあり、カウンター要素1208は、ハウジング1202に対する係合解除されたカウンター要素位置とは異なる、係合されたカウンター要素位置にある。
【0182】
係合したウィッキング要素位置では、ウィッキング要素1204は、発熱体1102と接触し、付勢手段1206は、ウィッキング要素1204が係合方向に垂直な力方向に発熱体1102に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素1204を付勢する。この力は、発熱体1102上の所望の位置での発熱体1102とウィッキング要素1204との間の一貫した緊密な接触を確実にする。
【0183】
同様に、係合したカウンター要素位置では、カウンター要素1208は、発熱体1102と接触し、カウンター要素付勢手段1210は、カウンター要素1208が、係合方向に対して垂直かつ力方向とは反対の反力方向に発熱体1102に反力を加えるように、係合解除されたカウンター要素位置に向かってカウンター要素1208を付勢する。この反力は、発熱体1102上の所望の場所における発熱体1102とカウンター要素1208との間の一貫した緊密な接触を確実にする。反力はまた、発熱体1102の基部の周りで発熱体1102に作用する曲げモーメントを低減するように、力に対向する。
【0184】
使用時に、カートリッジ1200を装置1100と係合させた後、ユーザーはカートリッジ1200の口側端1203を吸煙してもよい。これにより、
図1の矢印で示される方向に空気が流れる。装置のチャンバー1108の基部に向かって下向きの気流は、装置1100の吸煙検出機構(図示せず)によって検出される。吸煙検出機構は、コントローラ1106に信号を送信し、コントローラ1106は、電源1104にそれに応じて発熱体1102に電流を供給させる。これにより、発熱体1102は、ウィッキング要素1204および発熱体1204に近いカウンター要素1208によって保持される液体エアロゾル形成基体を加熱および蒸発させる。この蒸発したエアロゾル形成基体は、カートリッジ1200を通る気流に同伴され、冷却および凝縮されてエアロゾルを形成する。次いで、このエアロゾルは、カートリッジ1200の口側端1203を通してユーザーに送達される。発熱体1102の近くのエアロゾル形成基体が蒸発すると、第一および第二の貯蔵部内の液体エアロゾル形成基体は、ウィッキング要素1204およびカウンター要素1208によって発熱体1102に向かって吸い出される。
【0185】
ここで、装置1100およびカートリッジ1200の様々な構成要素をより詳細に説明する。
【0186】
装置1100の発熱体1102は、発熱体方向に延在する長さを有する細長い発熱体である。
図1に示す実施形態において、発熱体方向は係合方向と平行であり、またチャンバー1108によって画定されるチャンバー長軸方向とも平行である。
【0187】
発熱体1102は、先細りした自由端と、自由端に対して発熱体1102の反対側の端に位置する基部とを備える。発熱体1102の基部は、チャンバー1108の基部に位置し、チャンバー1108の基部に固定される。
【0188】
発熱体1102は、電気的に絶縁されたセラミック基体と、セラミック基体上に位置する電気抵抗性のプラチナトラックとを備える。発熱体1102は、実質的に平坦なブレードの形態であり、第一の平坦な外側加熱表面および第二の平坦な外側加熱表面を備える。第一の外側加熱表面は、第二の外側加熱表面に対向する。第一および第二の外側加熱表面は、発熱体1102の幅および長さによって画定される。
【0189】
使用時に、電源1104は電気抵抗性のあるトラックを通して電流を流す。これにより、発熱体1102、特に発熱体1102の第一および第二の外側加熱表面の両方が、動作温度まで抵抗加熱される。
【0190】
使用時に、第一および第二の外側加熱表面は、不均一な温度表面を提供する。特に、第一の外側加熱表面の実質的に中央領域は、摂氏約350度の最大温度に達する。この領域からさらに遠い点は、概してより低温である。第二の外側加熱表面の温度プロファイルは、第一の外側加熱表面の温度プロファイルと類似している。発熱体1102の基部および自由端における温度は、動作中に摂氏約220度と低くてもよい。
図1に示すように、ウィッキング要素1204が係合したウィッキング要素位置にある時、ウィッキング要素1204は、第一の外側加熱表面の中央領域の下の発熱体1102に接触する。ウィッキング要素1204と発熱体1102との間の接触点において、発熱体1102の温度は摂氏約300度である。
【0191】
したがって、発熱体1102は、第一の部分および第二の部分を備え、第一の部分が、第二の部分より高温に加熱されるように構成されていると考えられてよい。
図1に示す実施形態を参照すると、第一の部分は、第一の外側加熱表面の実質的に中央領域であると考えられてもよく、第二の部分は、ウィッキング要素1204が発熱体1102と接触する実質的に中央領域の下の第一の外側加熱表面の部分であると考えられてもよい。それ故に、第一の部分は、自由端の近くに、かつ第二の部分よりも基部から遠くに位置する。
【0192】
ウィッキング要素1204は、ウィッキング要素1204が係合したウィッキング要素位置にある時に、発熱体1102の第一の外側加熱表面に接触する外側接触表面を含む。カウンター要素1208は、本質的に、ウィッキング要素1204のミラーバージョンであり、
図1に示すように、カウンター要素1208が係合したカウンター要素位置にある時に発熱体1102の第二の外側加熱表面に接触する外側接触表面を含む。
【0193】
図1に示す実施形態では、付勢手段1206は、ウィッキング要素1204によって提供される。具体的には、カートリッジ1200が装置1100と係合する時、ウィッキング要素1204のステンレス鋼メッシュは、ウィッキング要素1204の弾性が、ウィッキング要素1204を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢して発熱体1102に力を加えるように、弾性的に変形される。
【0194】
同様に、カウンター要素付勢手段1210は、カウンター要素1208によって提供される。具体的には、カートリッジ1200が装置1100と係合する時、カウンター要素1208のメッシュは、カウンター要素1208の弾性が係合解除されたカウンター要素位置に向かってカウンター要素1208を付勢して、反力を発熱体1102に加えるように弾性的に変形される。
【0195】
ウィッキング要素1204およびカウンター要素1208のメッシュは、織り込まれたワイヤおよびフィラメントのネットワークによって形成されるハイブリッドメッシュである。ワイヤはステンレス鋼製であり、約70ミクロンのワイヤ直径を有する。フィラメントは、液体保持材料、特に織布ビスコースレーヨン糸で作製される。
【0196】
メッシュは各々、複数の開口を画定し、各開口は、ほぼ正方形の形状であり、開口寸法、この場合、約100ミクロンの正方形の側面長さを有する。
【0197】
ウィッキング要素1204を形成するために、元々実質的に平坦であるウィッキング要素1204のメッシュは、第二の液体保持材料で圧延される。これにより、ウィッキング要素1204がスクロール様の外観になり、第二の液体保持材料はスクロールメッシュに包まれる。次に、このメッシュは、
図1に示す形状に曲げられる。カウンター要素1208は、同様の様式で形成される。
【0198】
ウィッキング要素1204が係合したウィッキング要素位置にある時、カウンター要素1208は、係合したカウンター要素位置にあり、力方向とは反対の反力方向に発熱体1102に反力を加え、それによって、ウィッキング要素1204によって発熱体1102に加えられる力に対抗する。ウィッキング要素1204によって発熱体1102に加えられる力は、約1ニュートンである。カウンター要素1208によって発熱体1102に加えられる反力はまた、約1ニュートンである。
【0199】
カートリッジ1200を装置1100と係合させる前に、ウィッキング要素1204は、係合解除されたウィッキング要素位置にあり、カウンター要素1208は、係合解除されたカウンター要素位置にあり、ウィッキング要素1204の外側接触表面およびカウンター要素1208の外側接触表面は、互いに接触している。カートリッジ1200を装置1100と係合させることによって、発熱体1102は、ウィッキング要素1204とカウンター要素1208との間に挿入され、それによって、ウィッキング要素1204の外側接触表面とカウンター要素1208の外側接触表面とを、約3ミリメートルである発熱体1102の厚さだけ分離する。
【0200】
付勢手段1206およびカウンター要素付勢手段1210(この実施形態では、これらの要素のメッシュの弾性)は、ウィッキング要素1204の外側接触表面およびカウンター要素1208の外側接触表面のこの分離に抵抗する。したがって、これらの弾性は、発熱体1102に加えられる力および反力を提供する。
【0201】
カートリッジ1200は、カートリッジ長軸方向を画定し、ウィッキング要素1204は、カートリッジ長軸方向に延在する第一の部分1216を含む。この第一の部分は、液体エアロゾル形成基体の第一の貯蔵部1212の中に延在する。
【0202】
ウィッキング要素1204は、カートリッジ長軸方向に対して横断する方向に第一の部分1216から突出する突出部分1218を含む。この実施形態では、突出部分1218は、上述のように、メッシュが形状へと曲げられる際に形成される。しかしながら、ウィッキング要素1204、およびウィッキング要素1204の突出部分1218は、他の好適な方法によって形成され得る。ウィッキング要素1204の外側接触表面は、突出部分1218上に位置する。
【0203】
外側接触表面を含む突出部分1218は、湾曲している。具体的には、突出部分1218は、突出部分1218が発熱体方向に延在するにつれて、また突出部分1218が発熱体方向とは反対の方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲する。
【0204】
カウンター要素1208は同様に、カートリッジ長軸方向に、かつ液体エアロゾル形成基体の第二の貯蔵部1214の中に延在するカウンター要素の第一の部分1220、ならびにカウンター要素突出部分1222が発熱体方向に延在するにつれて、また、カウンター要素突出部分1222が発熱体方向と反対の方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲するカウンター要素突出部分1222、を備える。
【0205】
この湾曲は、ウィッキング要素1204と発熱体1102との間、およびカウンター要素1208と発熱体1102との間に小さな接触領域のみが維持されることを確実にする。
図1のチャンバー1108の基部に最も近い突出部分1218、1222の湾曲はまた、カートリッジ1200が装置1100と係合するにつれて、発熱体1102を
図1に示す位置、すなわち係合した発熱体位置に向かってガイドするのに役立つ。
【0206】
図2は、第二のエアロゾル発生システム2000の概略断面図を示す。システム2000は、エアロゾル発生装置2100およびカートリッジ2200を備える。
【0207】
装置2100は、発熱体2102と、電池の形態の電源2104と、誘導コイル2105と、コントローラ2106とを備える。電源2104は誘導コイル2105に接続され、コントローラ2106は誘導コイル2105および電源2104に接続される。発熱体2102は、装置2100の円筒状チャンバー2108の半径方向の周辺に位置する管状発熱体である。チャンバー2108は、カートリッジ2200の一部分を受容するように構成される。
【0208】
カートリッジ2200は、ハウジング2202、ウィッキング要素2204、付勢手段2206、第二のウィッキング要素の形態のカウンター要素2208、カウンター要素付勢手段2210、および液体エアロゾル形成基体の再充填可能な貯蔵部2212を備える。
【0209】
カートリッジ2200は、装置2100に対する係合方向へのカートリッジ2200の移動によって、装置2100と係合可能、かつ装置2100から係合解除可能である。
図2に示す実施形態では、係合方向は、ページに対して下向きである。
【0210】
カートリッジ2200は、
図2に示す配向である一つの配向のみでチャンバー内に受容可能であるように、チャンバー2108にキー付けされる。これは、カートリッジ2200のハウジング2202上の突出部2205、および突出部2205を受容するためのチャンバー2108内の対応する長軸方向に延在する陥凹部2105を使用して達成される。
【0211】
カートリッジ2200が装置2100(図示せず)から係合解除されると、ウィッキング要素2204は、ウィッキング要素2204が発熱体2102と接触していない係合解除されたウィッキング要素位置にあり、カウンター要素2208は、カウンター要素2208が発熱体2102とも接触していない係合解除されたカウンター要素位置にある。
【0212】
カートリッジ2200が装置2100と係合する時(
図2に示すように)、ウィッキング要素2204は、ハウジング2202に対する係合解除されたウィッキング要素位置とは異なる、係合したウィッキング要素位置にあり、カウンター要素2208は、ハウジング2202に対する係合解除されたカウンター要素位置とは異なる、係合したカウンター要素位置にある。
【0213】
係合したウィッキング要素位置では、ウィッキング要素2204は、発熱体2102と接触し、付勢手段2206は、ウィッキング要素2204が係合方向に実質的に垂直な力方向に発熱体2102に力を加えるように、係合解除されたウィッキング要素位置に向かってウィッキング要素2204を付勢する。この力は、発熱体2102とウィッキング要素2204との間の一貫した緊密な接触を確実にする。
【0214】
同様に、係合したカウンター要素位置では、カウンター要素2208は、発熱体2102と接触し、カウンター要素付勢手段2210は、カウンター要素2208が、係合方向に対して実質的に垂直かつ力方向とは反対の反力方向に発熱体2102に反力を加えるように、係合解除されたカウンター要素位置に向かってカウンター要素2208を付勢する。この反力は、発熱体2102とカウンター要素2208との間の一貫した緊密な接触を確実にする。
【0215】
使用時に、カートリッジ2200を装置2100と係合させた後、ユーザーは、カートリッジ2200の口側端2203で吸煙してもよい。これにより、
図1の矢印で示される方向に空気が流れる。装置のチャンバー2108の基部近くの空気吸込み口を通る気流は、装置2100の吸煙検出機構(図示せず)によって検出される。吸煙検出機構は、コントローラ2106に信号を送信し、コントローラ2106は、それに応じて電源2104に交流電流を誘導コイル2105に供給させる。これにより、インダクタコイル2105が、変動電磁場を発生させる。発熱体2102はサセプタ材料で形成され、変動電磁場は発熱体2102内に渦電流を流す。これにより、発熱体2102は、ウィッキング要素2204および発熱体2204に近いカウンター要素2208によって保持される液体エアロゾル形成基体を加熱および気化させる。この気化したエアロゾル形成基体は、カートリッジ2200を通る気流に同伴され、冷却および凝縮されてエアロゾルを形成する。次いで、このエアロゾルは、カートリッジ2200の口側端2203を通してユーザーに送達される。発熱体2102の近くのエアロゾル形成基体が蒸発すると、貯蔵部内の液体エアロゾル形成基体は、ウィッキング要素2204およびカウンター要素2208によって発熱体2102に向かって吸い出される。
【0216】
ここで、装置2100およびカートリッジ2200の様々な構成要素をより詳細に説明する。
【0217】
装置2100の発熱体2102は、発熱体方向に延在する長さを有する管状発熱体である。
図2に示す実施形態において、発熱体方向は係合方向と平行であり、またチャンバー2108によって画定されるチャンバー長軸方向とも平行である。この実施形態の発熱体2102は管状の発熱体であるが、チャンバー2108の反対側で互いに対向する二つの別個の発熱体によって置き換えられ得る。
【0218】
発熱体2102は、装置2100のチャンバー2108の中心に向かって半径方向内向きに面する加熱表面を備える。
【0219】
ウィッキング要素2204は、ウィッキング要素2204が係合したウィッキング要素位置にある時に、発熱体2102の加熱表面に接触する外側接触表面を備える。カウンター要素2208は、本質的に、ウィッキング要素2204のミラーバージョンであり、
図2に示すように、カウンター要素2208が係合したカウンター要素位置にある時に、発熱体2102の加熱表面の対向する部分に接触する外側接触表面を含む。
【0220】
図2に示す実施形態では、付勢手段2206は、らせん状のばねの形態の抵抗構成要素によって提供されるが、任意の適切なばねまたは他の抵抗構成要素を使用することができる。カートリッジ2200が装置2100と係合すると、ウィッキング要素2204は、装置2100の管状発熱体2102によって半径方向内向きに押される。これにより、らせん状のばねが圧縮される。したがって、らせん状のばねは、この内向きの移動に抵抗し、ウィッキング要素2204を係合解除されたウィッキング要素位置に向かって付勢して、発熱体2102に力を加える。
【0221】
同様に、カウンター要素付勢手段2210は、カウンター要素抵抗構成要素によって、また、らせん状のばねの形態で提供される。カートリッジ2200が装置2100と係合すると、カウンター要素2208は、装置2100の管状発熱体2102によって半径方向内向きに押される。らせん状のばねは、この内向きの移動に抵抗する。それ故に、らせん状のばねは、係合解除されたカウンター要素位置に向かってカウンター要素2208を付勢して、発熱体2102に反力を加える。
【0222】
ウィッキング要素2204が係合したウィッキング要素位置にある時、カウンター要素2208は、係合したカウンター要素位置にあり、力方向とは反対の反力方向に発熱体2102に反力を加える。ウィッキング要素2204によって発熱体2102に加えられる力は、約1ニュートンである。カウンター要素2208によって発熱体2102に加えられる反力はまた、約1ニュートンである。
【0223】
ウィッキング要素2204は、メッシュを含む。カウンター要素2208はまた、メッシュを備える。ウィッキング要素2204およびカウンター要素2208のメッシュは、織り込まれたワイヤおよびフィラメントのネットワークによって形成されるハイブリッドメッシュである。ワイヤはステンレス鋼製であり、約30ミクロンのワイヤ直径を有する。フィラメントは、液体保持材料、特に織布ビスコースレーヨン糸で作製される。
【0224】
メッシュは各々、複数の開口を画定し、各開口は、ほぼ正方形であり、約50ミクロンの開口寸法、この場合、正方形の側面長さを有する。
【0225】
カートリッジ2200は、カートリッジ長軸方向を画定する。ウィッキング要素2204は、カートリッジ長軸方向に延在する第一の部分2216を含む。この第一の部分は、液体エアロゾル形成基体の貯蔵部2212内に延在する。
【0226】
ウィッキング要素2204は、カートリッジ長軸方向に対して横方向に第一の部分2216から突出する突出部分2218を含む。ウィッキング要素2204の外側接触表面は、ウィッキング要素2204の突出部分2218上に位置する。
【0227】
外側接触表面を含む突出部分2218は、湾曲している。具体的には、突出部分2218は、突出部分2218が発熱体方向に延在するにつれて、また突出部分2218が発熱体方向と反対の方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲する。
【0228】
カウンター要素2208は同様に、カートリッジ長軸方向に、かつ液体エアロゾル形成基体の貯蔵部2212の中に延在するカウンター要素の第一の部分2220、ならびにカウンター要素突出部分2222が発熱体方向に延在するにつれて、また、カウンター要素突出部分2222が発熱体方向と反対の方向に延在するにつれて、発熱体方向から離れるように湾曲するカウンター要素突出部分2222を備える。
【0229】
この湾曲は、ウィッキング要素2204と発熱体2102との間、およびカウンター要素2208と発熱体2102との間に小さな接触領域のみが維持されることを確実にする。
【0230】
有利なことに、本明細書に記載のカートリッジは、固体エアロゾル形成基体で使用するための装置で使用可能である。
図1のシステム1000のカートリッジ1200は、エアロゾル発生物品の固体エアロゾル形成基体を貫通するための内部発熱体1102を備える装置1100で使用可能である。
図2のシステム2000のカートリッジ2200は、エアロゾル発生物品の固体エアロゾル形成基体を物品の外側から加熱するための外部発熱体2102を備える装置2100で使用可能である。
【0231】
本明細書で説明したカートリッジのウィッキング要素およびカウンター要素の形状、構造、および材料には数多くの選択肢がある。ウィッキング要素のためのいくつかの選択肢は、
図3~8を参照して以下で論じられる。
図3~8の各々の右側の垂直線は、発熱体の加熱表面を表し、単に使用時にウィッキング要素の好ましい配向を示すために含まれる。
【0232】
図3は、第一の代替的なウィッキング要素3000の図を示す。第一の代替的なウィッキング要素3000は、複数のフィラメントを含む。フィラメントは、液体保持材料、特にウールから形成されるが、任意の適切な液体保持材料が使用され得る。複数のフィラメントは絡み合ってロープ3002を形成する。
【0233】
複数のフィラメントは、複数の補強ワイヤ3004、3006によって補強される。補強ワイヤ3004、3006は、非磁性ステンレス鋼、特にAISI 304(American Iron and Steel Institute 304)ステンレス鋼で形成される。
【0234】
図4は、第二の代替的なウィッキング要素4000の図を示す。第二の代替的なウィッキング要素4000は、メッシュ4002の第一の細片およびメッシュ4004の第二の細片を含む。メッシュ4002、4004の両方の細片は、ステンレス鋼の織り込まれたワイヤのネットワークから形成される。ワイヤは、約60ミクロンの直径を有し、実質的に正方形の開口を形成し、各開口は、約90ミクロンの寸法を有する。
【0235】
第二の代替的なウィッキング要素4000は、メッシュ4002、4004の二つの細片の間に挟まれた液体保持材料4006を含む。この実施形態では、液体保持材料4006は綿であるが、任意の適切な液体保持材料が使用され得る。
【0236】
メッシュ4002、4004の二つの細片は、それらを一緒に固定するために一つ以上の点で一緒に融合されてもよく、または他の手段によって液体保持材料4006または相互に結合されてもよい。
【0237】
図5は、第三の代替的なウィッキング要素5000の図を示す。第三の代替的なウィッキング要素5000は、折り畳まれたメッシュ細片5002を含む。メッシュ細片5002は、金属で作製され、金属シートから穴をスタンピングすることによって形成されている。第三の代替的なウィッキング要素5000はまた、折り畳まれたメッシュ細片5002の折り目の間に液体保持材料5004を含む。具体的には、折り畳まれたメッシュ細片5002は、二つの実質的に対向する表面の間に空間を提供するように折り畳まれ、液体保持材料5004は、対向する表面の間の空間に位置する。
【0238】
図6は、第四の代替的なウィッキング要素6000の図を示す。第四の代替的なウィッキング要素6000は、多折りメッシュ細片6002を含む。すなわち、ウィッキング要素は、二つ以上の折り目を含むメッシュ細片を含む。
図6に示す実施形態では、複数の折り畳まれたメッシュ細片6002は二つの折り目を含む。複数の折り畳まれたメッシュ細片6002は、ステンレス鋼の織り込まれたワイヤのネットワークから形成される。ワイヤは、約60ミクロンの直径を有し、実質的に正方形の開口を形成し、各開口は、約90ミクロンの寸法を有する。
【0239】
第四の代替的なウィッキング要素6000はまた、複数の折り畳まれたメッシュ細片6002の第一の折り目の間に第一の液体保持材料6004と、複数の折り畳まれたメッシュ細片6002の第二の折り目の間に第二の液体保持材料6006とを含む。言い換えれば、メッシュ細片は、実質的に対向する表面の間に二つの空間を提供するために二回折り畳まれ、第一の液体保持材料6004は、第一の折り目によって作り出された二つの対向する表面の間の第一の空間内に位置し、第二の液体保持材料6006は、第二の折り目によって作り出された二つの対向する表面の間の第二の空間内に位置する。
【0240】
図7は、第五の代替的なウィッキング要素7000の図を示す。第五の代替的なウィッキング要素7000は、スクロールされたメッシュ7002を含む。
図7に示すように、スクロールされたメッシュの端部は、実質的にらせん状に見える。スクロールされてスクロールされたメッシュ7002を形成するメッシュは、ステンレス鋼の織り込まれたワイヤのネットワークから形成される。ワイヤは、約60ミクロンの直径を有し、実質的に正方形の開口を形成し、各開口は、約90ミクロンの寸法を有する。液体保持材料7004は、巻かれたまたはスクロールされたメッシュ7002内に巻かれている。スクロールされたメッシュ7002は、液体保持材料7004の層をメッシュの上部に配置し、次いで液体保持材料7004の層およびメッシュを一緒に巻き、次いでメッシュおよび液体保持材料7004を
図7に示す形状に曲げることによって形成されている。
【0241】
図8は、第六の代替的なウィッキング要素8000の図を示す。第六の代替的なウィッキング要素8000は、実質的に管状のメッシュ8002を含む。管状メッシュ8002を形成するために巻かれたメッシュは、ステンレス鋼の織り込まれたワイヤ8006および織布ビスコースレーヨンフィラメント8008のネットワークから形成されるハイブリッドメッシュである。ワイヤは約70ミクロンの直径を有する。メッシュは、複数の実質的に正方形の開口を形成し、各開口は約90ミクロンの寸法を有する。第六の代替的なウィッキング要素8000はまた、実質的に管状のメッシュ内に保持される液体保持材料8004を含む。
【0242】
図3~
図8に示すウィッキング要素の各々は、
図1および
図2に示すウィッキング要素およびカウンター要素と同様に、長軸方向に延在する部分および突出部分によって形成される類似の形状を有するが、当業者であれば、様々な他の形状が可能であることを理解するであろう。
【0243】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、数量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数Aは、A±Aの10%として理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられ得る。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用する一部の事例において、Aが逸脱する量が、特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱し得る。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【国際調査報告】