(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】ERBB阻害剤としての多形
(51)【国際特許分類】
C07D 403/06 20060101AFI20240912BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20240912BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240912BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
C07D403/06 CSP
C07D403/06 ZNA
A61K31/5377
A61P35/00
A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517482
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 US2022044232
(87)【国際公開番号】W WO2023049168
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521123091
【氏名又は名称】ブラック ダイアモンド セラピューティクス,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【氏名又は名称】村上 智史
(74)【代理人】
【識別番号】100227592
【氏名又は名称】孔 詩麒
(72)【発明者】
【氏名】ウー-イェン チャン
(72)【発明者】
【氏名】レーザ フォルーギ
(72)【発明者】
【氏名】チアン スーイー
(72)【発明者】
【氏名】リー メイチー
(72)【発明者】
【氏名】シー チュアンチュアン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC73
4C086GA07
4C086GA12
4C086GA15
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC42
(57)【要約】
本開示は、以下の化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、及びその薬学的に許容可能な塩を提供する。本開示はまた、例えば、がんの予防又は治療における、形状形態を調製するためのプロセス及び形状形態の使用を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物番号1の形状形態:
【化1】
その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
前記形状形態が、結晶形態である、請求項1に記載の形状形態。
【請求項3】
前記形状形態が、形態A、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、9.6±0.2、17.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、9.6±0.1、17.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、9.6、17.6、20.0、及び24.6°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ76±20、141±20、156±20、及び170±20℃(例えば、76±10、141±10、156±10、及び170±10℃(例えば、76±5、141±5、156±5、及び170±5℃(例えば、76±4、141±4、156±4、及び170±4℃(例えば、76±3、141±3、156±3、及び170±3℃(例えば、76±2、141±2、156±2、及び170±2℃(例えば、76±1、141±1、156±1、及び170±1℃(例えば、76±0.5、141±0.5、156±0.5、及び170±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項4】
前記形状形態が、形態B、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した3.2±0.2、6.5±0.2、13.4±0.2、16.7±0.2、17.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、6.5±0.1、13.4±0.1、16.7±0.1、17.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、3.2、6.5、13.4、16.7、17.7、及び18.6°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ155±20及び176±20℃(例えば、155±10及び176±10℃(例えば、155±5及び176±5℃(例えば、155±4及び176±4℃(例えば、155±3及び176±3℃(例えば、155±2及び176±2℃(例えば、155±1及び176±1℃(例えば、155±0.5及び176±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項5】
前記形状形態が、形態C、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、14.1±0.2、16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、14.1±0.1、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、14.1、16.1、16.7、及び19.1°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ181±20℃(例えば、181±10℃(例えば、181±5℃(例えば、181±4℃(例えば、181±3℃(例えば、181±2℃(例えば、181±1℃(例えば、181±0.5℃)))))))で吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項6】
前記形状形態が、形態D、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、15.3±0.2、18.8±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、15.3、18.8、19.3、及び23.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ128±20、149±20、及び175±20℃(例えば、128±10、149±10、及び175±10℃(例えば、128±5、149±5、及び175±5℃(例えば、128±4、149±4、及び175±4℃(例えば、128±3、149±3、及び175±3℃(例えば、128±2、149±2、及び175±2℃(例えば、128±1、149±1、及び175±1℃(例えば、128±0.5、149±0.5、及び175±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項7】
前記形状形態が、形態E、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した7.4±0.2、13.3±0.2、15.8±0.2、16.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、13.3±0.1、15.8±0.1、16.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、7.4、13.3、15.8、16.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ173±20℃(例えば、173±10℃(例えば、173±5℃(例えば、173±4℃(例えば、173±3℃(例えば、173±2℃(例えば、173±1℃(例えば、173±0.5℃)))))))で吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項8】
前記形状形態が、形態F、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した5.5±0.2、7.2±0.2、14.5±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、7.2±0.1、14.5±0.1、15.2±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、7.2、14.5、15.2、16.4、及び21.9°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ48±20、80±20、146±20、及び174±20℃(例えば、48±10、80±10、146±10、及び174±10℃(例えば、48±5、80±5、146±5、及び174±5℃(例えば、48±4、80±4、146±4、及び174±4℃(例えば、48±3、80±3、146±3、及び174±3℃(例えば、48±2、80±2、146±2、及び174±2℃(例えば、48±1、80±1、146±1、及び174±1℃(例えば、48±0.5、80±0.5、146±0.5、及び174±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項9】
前記形状形態が、形態G、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、7.1±0.2、16.0±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、7.1±0.1、16.0±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、7.1、16.0、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ34±20、175±20、及び182±20℃(例えば、34±10、175±10、及び182±10℃(例えば、34±5、175±5、及び182±5℃(例えば、34±4、175±4、及び182±4℃(例えば、34±3、175±3、及び182±3℃(例えば、34±2、175±2、及び182±2℃(例えば、34±1、175±1、及び182±1℃(例えば、34±0.5、175±0.5、及び182±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項10】
前記形状形態が、形態H、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した4.6±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、13.8±0.2、17.0±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、5.6±0.1、8.6±0.1、13.8±0.1、17.0±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、4.6、5.6、8.6、13.8、17.0、及び17.8°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ62±20℃及び153±20℃(例えば、62±10及び153±10℃(例えば、62±5及び153±5℃(例えば、62±4及び153±4℃(例えば、62±3及び153±3℃(例えば、62±2及び153±2℃(例えば、62±1及び153±1℃(例えば、62±0.5及び153±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項11】
前記形状形態が、形態I、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した5.1±0.2、17.0±0.2、20.4±0.2、21.5±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、17.0±0.1、20.4±0.1、21.5±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、5.1、17.0、20.4、21.5、22.3,及び25.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項12】
前記形状形態が、形態J、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した4.5±0.2、5.1±0.2、10.4±0.2、16.0±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、5.1±0.1、10.4±0.1、16.0±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、5.1、10.4、16.0、17.9、及び22.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられ、かつ137±20及び166±20℃(例えば、137±10及び166±10℃(例えば、137±5及び166±5℃(例えば、137±4及び166±4℃(例えば、137±3及び166±3℃(例えば、137±2及び166±2℃(例えば、137±1及び166±1℃(例えば、137±0.5及び166±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項13】
前記形状形態が、形態K、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した5.2±0.2、6.8±0.2、17.0±0.2、20.5±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、6.8±0.1、17.0±0.1、20.5±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、5.2、6.8、17.0、20.5、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項14】
前記形状形態が、形態L、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩であり、かつCu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、14.8±0.2、15.3±0.2、16.6±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、14.8±0.1、15.3±0.1、16.6±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、14.8、15.3、16.6、及び19.3°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の形状形態。
【請求項15】
少なくとも90、95、96、97、98、又は99%純粋である、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態。
【請求項16】
治療有効量の、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態のうちのいずれか1つ又は組み合わせと、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項17】
ErbB受容体の発がん性バリアントを阻害する方法であって、その阻害を必要とする対象に、治療有効量の、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態又は医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項18】
がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要する対象に、治療有効量の、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態又は医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項19】
がんを予防又は治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントが前記対象内、又は前記対象由来の生物学的試料中に存在する場合に、前記治療を必要とする対象として特定することと、ii)前記治療を必要とする前記対象に治療有効量の先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、又は医薬組成物を投与することと、を含む、方法。
【請求項20】
がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントが前記対象内、又は前記対象由来の生物学的試料中に存在すると特定される場合に、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、又は医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項21】
ErbB受容体の発がん性バリアントの阻害に使用するための、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、又は医薬組成物。
【請求項22】
がんの予防又は治療に使用するための、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、又は医薬組成物。
【請求項23】
ErbB受容体の少なくとも1つの発がん性バリアントが、前記対象内、又は前記対象由来の生物学的試料中に存在する、対象におけるがんの予防又は治療に使用するための、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、又は医薬組成物。
【請求項24】
ErbB受容体の発がん性バリアントを阻害するための医薬の製造における、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態の使用。
【請求項25】
がんを予防又は治療するための医薬の製造における、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態の使用。
【請求項26】
前記がんが、固形腫瘍、膀胱がん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、胃がん、グリア芽腫(GBM)、頭頚部がん、肺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、又はそれらの任意のサブタイプである、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【請求項27】
前記がん、又は腫瘍、又はその細胞が、上皮成長因子受容体(EGFR)の発がん性バリアントを発現する、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【請求項28】
前記発がん性バリアントが、ErbB受容体、上皮成長因子受容体(EGFR)、HER2受容体の、又はHER-4受容体における発がん性バリアントであり、前記ErbB受容体、EGFR、又はHER2受容体における前記発がん性バリアントが、アロステリックバリアントである、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【請求項29】
前記対象又は前記がんが、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、及びネシツヌマブのうちの1つ以上を用いた治療に対して非感受性であるか、又は耐性である、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【請求項30】
前記EGFRの前記発がん性バリアントをコードする配列が、エクソン20又はその一部の欠失を含み、前記がん、腫瘍、又はその細胞が、EGFRキナーゼドメイン(KD)、BRAF、NTRK、及びKRASのうちの1つ以上をコードする配列における発がん性バリアント、又は免疫療法に対する応答性を示すマーカーを含まない、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【請求項31】
前記発がん性バリアント又は発がん性変異が、食品医薬品局(FDA)認可の診断法によって検出される、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【請求項32】
前記対象が、I型阻害剤を用いた治療に対して有害反応を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【請求項33】
前記対象が、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO-1686、及びAZD9291のうちの1つ以上を用いた治療に対して有害反応を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年9月21日に出願された米国出願第63/246,451号に対し優先権及びその利益を主張するものであり、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
ErbB受容体の細胞内触媒ドメイン又は細胞外リガンド結合ドメインいずれかに影響を及ぼす突然変異は、発がん活性を生じさせる可能性がある(ErbBタンパク質ファミリーは、ヒトにおいて上皮成長因子受容体(EGFR)とも称されるErbB-1及びHER2とも称されるErb-2を含む4つのメンバーからなる)。ErbB阻害剤は、多くのがんのための既知の治療である。しかしながら、全ての患者がこの治療に十分に応答するわけではない。したがって、既知の療法に対するがん患者の様々な応答性に対処することができる新たな療法の長年にわたる必要性が当該技術分野において存在する。本開示は、これらの発がん性変異を有する患者において、がんを予防又は治療するための組成物及び方法を提供する。
【発明の概要】
【0003】
一部の態様では、本開示は、以下の化合物番号1の形状形態、
【化1】
その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0004】
一部の態様では、本開示は、治療有効量の化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む医薬組成物を提供する。
【0005】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアントを阻害する方法であって、その阻害を必要とする対象に、治療有効量の化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、方法を提供する。
【0006】
一部の態様では、本開示は、がんを治療又は予防する方法であって、その治療又は予防を必要とする対象に、治療有効量の化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、方法を提供する。
【0007】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアントの阻害に使用するための、化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0008】
一部の態様では、本開示は、がんの予防又は治療に使用するための、化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0009】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアントを阻害するための医薬の製造における、化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
【0010】
一部の態様では、本開示は、がんを予防又は治療するための医薬の製造における、化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
【0011】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本開示が属する当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において、文脈上明らかに別の意味を示していない限り、単数形はまた、複数形を含む。本明細書に記載のものと類似又は等価な方法及び材料を本開示の実施又は試験に使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献は、参照することによりここに組み込まれる。本明細書に引用された参考文献は、特許請求される発明の先行技術であると認められるものではない。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先する。更に、材料、方法、及び実施例は例示に過ぎず、限定することを意図するものではない。化学構造と本明細書に開示される化合物の名称との間に矛盾がある場合、化学構造が制御する。
【0012】
本開示の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】化合物番号1の形態AのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図2】化合物番号1の形態BのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図3】化合物番号1の形態CのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図4】化合物番号1の形態DのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図5】化合物番号1の形態EのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図6】化合物番号1の形態FのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図7】化合物番号1の形態GのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図8】化合物番号1の形態HのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図9】化合物番号1の形態IのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図10】化合物番号1の形態JのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図11】化合物番号1の形態KのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【
図12】化合物番号1の形態LのXRPDスペクトルを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書で使用される場合、「化合物番号1」という用語は、以下の構造を有する化合物を指すことが理解される:
【化2】
【0015】
化合物番号1は、(E)-N-(4-((3-クロロ-2-フルオロフェニル)アミノ)-7-(((1R,5S)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-イル)エチニル)キナゾリン-6-イル)-4-モルホリノブタ-2-エナミドのIUPAC名で特定され得る。
【0016】
一部の態様では、本開示は、化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0017】
一部の実施形態では、形状形態は、結晶形態である。
【0018】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1、その溶媒和物、又はその水和物の形状形態(例えば、結晶形態)である。
【0019】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形状形態(例えば、結晶形態)である。
【0020】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の溶媒和物(例えば、ヘテロ溶媒和物)の形状形態(例えば、結晶形態)である。
【0021】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の水和物の形状形態(例えば、結晶形態)である。
【0022】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態A、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0023】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態B、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0024】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態C、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0025】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態D、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0026】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態E、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0027】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態F、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0028】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態G、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0029】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態H、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0030】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態I、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0031】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態J、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0032】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態K、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0033】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態L、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0034】
一部の態様では、本開示は、化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を調製する方法を提供する。
【0035】
形態A
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態A、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0036】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Aである。
【0037】
一部の実施形態では、形態Aは、Cu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、及び17.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、及び17.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、及び17.6°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる。
【0038】
一部の実施形態では、形態AのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した9.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、9.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、9.6、20.0、及び24.6°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0039】
一部の実施形態では、形態AのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した9.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、9.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、9.6、20.0、及び24.6°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0040】
一部の実施形態では、形態AのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した9.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、9.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、9.6、20.0、及び24.6°2θ))にピークを更に含む。
【0041】
一部の実施形態では、形態Aは、Cu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、9.6±0.2、17.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、9.6±0.1、17.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、9.6、17.6、20.0、及び24.6°2θから選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる。
【0042】
一部の実施形態では、形態AのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、9.6±0.2、17.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、9.6±0.1、17.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、9.6、17.6、20.0、及び24.6°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0043】
一部の実施形態では、形態AのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、9.6±0.2、17.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、9.6±0.1、17.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、9.6、17.6、20.0、及び24.6°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0044】
一部の実施形態では、形態AのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、9.6±0.2、17.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、9.6±0.1、17.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、9.6、17.6、20.0、及び24.6°2θ))にピークを含む。
【0045】
一部の実施形態では、形態Aは、
図1に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0046】
一部の実施形態では、形態Aは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表1】
【0047】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、形態Aは、76±20、141±20、156±20、及び170±20℃(例えば、76±10、141±10、156±10、及び170±10℃(例えば、76±5、141±5、156±5、及び170±5℃(例えば、76±4、141±4、156±4、及び170±4℃(例えば、76±3、141±3、156±3、及び170±3℃(例えば、76±2、141±2、156±2、及び170±2℃(例えば、76±1、141±1、156±1、170±1℃(例えば、76±0.5、141±0.5、156±0.5、及び170±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0048】
一部の実施形態では、形態Aは、76±20、141±20、156±20、及び170±20℃(例えば、76±10、141±10、156±10、及び170±10℃(例えば、76±5、141±5、156±5、及び170±5℃(例えば、76±4、141±4、156±4、及び170±4℃(例えば、76±3、141±3、156±3、及び170±3℃(例えば、76±2、141±2、156±2、及び170±2℃(例えば、76±1、141±1、156±1、170±1℃(例えば、76±0.5、141±0.5、156±0.5、及び170±0.5℃)))))))から選択される少なくとも2つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0049】
一部の実施形態では、形態Aは、76±20、141±20、156±20、及び170±20℃(例えば、76±10、141±10、156±10、及び170±10℃(例えば、76±5、141±5、156±5、及び170±5℃(例えば、76±4、141±4、156±4、及び170±4℃(例えば、76±3、141±3、156±3、及び170±3℃(例えば、76±2、141±2、156±2、及び170±2℃(例えば、76±1、141±1、156±1、170±1℃(例えば、76±0.5、141±0.5、156±0.5、及び170±0.5℃)))))))から選択される少なくとも3つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0050】
一部の実施形態では、形態Aは、76±20、141±20、156±20、及び170±20℃(例えば、76±10、141±10、156±10、及び170±10℃(例えば、76±5、141±5、156±5、及び170±5℃(例えば、76±4、141±4、156±4、及び170±4℃(例えば、76±3、141±3、156±3、及び170±3℃(例えば、76±2、141±2、156±2、及び170±2℃(例えば、76±1、141±1、156±1、170±1℃(例えば、76±0.5、141±0.5、156±0.5、及び170±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0051】
一部の実施形態では、形態Aは、76℃に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Aは、141℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Aは、156℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Aは、170℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。
【0052】
熱重量分析(TGA)による特性評価
一部の実施形態では、形態Aは、TGAによって測定した場合、約28±20℃(例えば、28±10℃(例えば、28±5℃(例えば、28±4℃(例えば、28±3℃(例えば、28±2℃(例えば、28±1℃(例えば、28±0.5℃)))))))~約130±20℃(例えば、130±10℃(例えば、130±5℃(例えば、130℃±4℃(例えば、130±3℃(例えば、130±2℃(例えば、130±1℃(例えば、150±0.5℃)))))))でおよそ1~3%の重量損失を示す。
【0053】
一部の実施形態では、形態Aは、TGAによって測定した場合、約28℃~約130℃でおよそ2.2%の重量損失を示す。
【0054】
形態B
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態B、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0055】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Bである。
【0056】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、6.5±0.2、16.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、6.5±0.1、16.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、6.5、16.7、及び18.6°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態B」)を提供する。
【0057】
一部の実施形態では、形態BのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、13.4±0.2、及び17.7±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、13.4±0.1、及び17.7±0.1°2θ(例えば、3.2、13.4、及び17.7°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0058】
一部の実施形態では、形態BのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、13.4±0.2、及び17.7±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、13.4±0.1、及び17.7±0.1°2θ(例えば、3.2、13.4、及び17.7°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0059】
一部の実施形態では、形態BのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、13.4±0.2、及び17.7±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、13.4±0.1、及び17.7±0.1°2θ(例えば、3.2、13.4、及び17.7°2θ))にピークを更に含む。
【0060】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、6.5±0.2、13.4±0.2、16.7±0.2、17.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、6.5±0.1、13.4±0.1、16.7±0.1、17.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、3.2、6.5、13.4、16.7、17.7、及び18.6°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態B」)を提供する。
【0061】
一部の実施形態では、形態BのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、6.5±0.2、13.4±0.2、16.7±0.2、17.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、6.5±0.1、13.4±0.1、16.7±0.1、17.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、3.2、6.5、13.4、16.7、17.7、及び18.6°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0062】
一部の実施形態では、形態BのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、6.5±0.2、13.4±0.2、16.7±0.2、17.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、6.5±0.1、13.4±0.1、16.7±0.1、17.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、3.2、6.5、13.4、16.7、17.7、及び18.6°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0063】
一部の実施形態では、形態BのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、6.5±0.2、13.4±0.2、16.7±0.2、17.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、6.5±0.1、13.4±0.1、16.7±0.1、17.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、3.2、6.5、13.4、16.7、17.7、及び18.6°2θ))にピークを含む。
【0064】
一部の実施形態では、形態Bは、
図2に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0065】
一部の実施形態では、形態Bは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表2】
【0066】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Bは、155±20及び176±20℃(例えば、155±10及び176±10℃(例えば、155±5及び176±5℃(例えば、155±4及び176±4℃(例えば、155±3及び176±3℃(例えば、155±2及び176±2℃(例えば、155±1及び176±1℃(例えば、155±0.5及び176±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0067】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Bは、155±20及び176±20℃(例えば、155±10及び176±10℃(例えば、155±5及び176±5℃(例えば、155±4及び176±4℃(例えば、155±3及び176±3℃(例えば、155±2及び176±2℃(例えば、155±1及び176±1℃(例えば、155±0.5及び176±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0068】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Bは、155℃に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Bは、176℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。
熱重量分析(TGA)による特性評価
【0069】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Bは、TGAによって測定した場合、約35±20℃(例えば、35±10℃(例えば、35±5℃(例えば、35±4℃(例えば、35±3℃(例えば、35±2℃(例えば、35±1℃(例えば、35±0.5℃)))))))~約150±20℃(例えば、150±10℃(例えば、150±5℃(例えば、150±4℃(例えば、150±3℃(例えば、150±2℃(例えば、150±1℃(例えば、150±0.5℃)))))))でおよそ1~3%の重量損失を示す。
【0070】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Bは、TGAによって測定した場合、約35℃~約150℃でおよそ1.5%の重量損失を示す。
【0071】
形態C
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態C、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0072】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Cである。
【0073】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、16.1、16.7、及び19.1°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態C」)を提供する。
【0074】
一部の実施形態では、形態CのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、及び14.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、及び14.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、及び14.1°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0075】
一部の実施形態では、形態CのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、及び14.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、及び14.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、及び14.1°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0076】
一部の実施形態では、形態CのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、及び14.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、及び14.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、及び14.1°2θ))にピークを更に含む。
【0077】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、14.1±0.2、16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、14.1±0.1、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、14.1、16.1、16.7、及び19.1°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態C」)を提供する。
【0078】
一部の実施形態では、形態CのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、14.1±0.2、16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、14.1±0.1、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、14.1、16.1、16.7、及び19.1°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0079】
一部の実施形態では、形態CのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、14.1±0.2、16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、14.1±0.1、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、14.1、16.1、16.7、及び19.1°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0080】
一部の実施形態では、形態CのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、14.1±0.2、16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、14.1±0.1、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、14.1、16.1、16.7、及び19.1°2θ))にピークを含む。
【0081】
一部の実施形態では、形態Cは、
図3に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0082】
一部の実施形態では、形態Cは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表3-1】
【表3-2】
【0083】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Cは、181±20℃(例えば、181±10℃(例えば、181±5℃(例えば、181±4℃(例えば、181±3℃(例えば、181±2℃(例えば、181±1℃(例えば、181±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0084】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Cは、181℃に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
熱重量分析(TGA)による特性評価
【0085】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Cは、TGAによって測定した場合、約28±20℃(例えば、28±10℃(例えば、28±5℃(例えば、28±4℃(例えば、28±3℃(例えば、28±2℃(例えば、28±1℃(例えば、28±0.5℃)))))))~約170±20℃(例えば、170±10℃(例えば、170±5℃(例えば、170±4℃(例えば、170±3℃(例えば、170±2℃(例えば、170±1℃(例えば、170±0.5℃)))))))でおよそ1~3%の重量損失を示す。
【0086】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Cは、TGAによって測定した場合、約28℃~約170℃でおよそ1.3%の重量損失を示す。
【0087】
形態D
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態D、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0088】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1のジオキサン溶媒和物の形態Dである。
【0089】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Dである。
【0090】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、15.3±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.3±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.3、19.3、及び23.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態D」)を提供する。
【0091】
一部の実施形態では、形態DのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、及び18.8±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、及び18.8±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、及び18.8°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0092】
一部の実施形態では、形態DのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、及び18.8±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、及び18.8±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、及び18.8°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0093】
一部の実施形態では、形態DのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、及び18.8±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、及び18.8±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、及び18.8°2θ))にピークを更に含む。
【0094】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、15.3±0.2、18.8±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、15.3、18.8、19.3、及び23.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態D」)を提供する。
【0095】
一部の実施形態では、形態DのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、15.3±0.2、18.8±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、15.3、18.8、19.3、及び23.5°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0096】
一部の実施形態では、形態DのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、15.3±0.2、18.8±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、15.3、18.8、19.3、及び23.5°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0097】
一部の実施形態では、形態DのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、15.3±0.2、18.8±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、15.3、18.8、19.3、及び23.5°2θ))にピークを含む。
【0098】
一部の実施形態では、形態Dは、
図4に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0099】
一部の実施形態では、形態Dは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表4-1】
【表4-2】
【0100】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、128±20、149±20、及び175±20℃(例えば、128±10、149±10、及び175±10℃(例えば、128±5、149±5、及び175±5℃(例えば、128±4、149±4、及び175±4℃(例えば、128±3、149±3、及び175±3℃(例えば、128±2、149±2、及び175±2℃(例えば、128±1、149±1、及び175±1℃(例えば、128±0.5、149±0.5、及び175±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0101】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、128±20、149±20、及び175±20℃(例えば、128±10、149±10、及び175±10℃(例えば、128±5、149±5、及び175±5℃(例えば、128±4、149±4、及び175±4℃(例えば、128±3、149±3、及び175±3℃(例えば、128±2、149±2、及び175±2℃(例えば、128±1、149±1、及び175±1℃(例えば、128±0.5、149±0.5、及び175±0.5℃)))))))から選択される少なくとも2つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0102】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、128±20、149±20、及び175±20℃(例えば、128±10、149±10、及び175±10℃(例えば、128±5、149±5、及び175±5℃(例えば、128±4、149±4、及び175±4℃(例えば、128±3、149±3、及び175±3℃(例えば、128±2、149±2、及び175±2℃(例えば、128±1、149±1、及び175±1℃(例えば、128±0.5、149±0.5、及び175±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0103】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、128℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、149℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、175℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。
熱重量分析(TGA)による特性評価
【0104】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、TGAによって測定した場合、約33±20℃(例えば、33±10℃(例えば、33±5℃(例えば、33±4℃(例えば、33±3℃(例えば、33±2℃(例えば、33±1℃(例えば、33±0.5℃)))))))~約185±20℃(例えば、185±10℃(例えば、185±5℃(例えば、185±4℃(例えば、185±3℃(例えば、185±2℃(例えば、185±1℃(例えば、185±0.5℃)))))))でおよそ12~15%の重量損失を示す。
【0105】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Dは、TGAによって測定した場合、約33℃~約185℃でおよそ13.8%の重量損失を示す。
【0106】
形態E
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態E、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0107】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Eである。
【0108】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、7.4±0.2、15.8±0.2、及び16.3±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、15.8±0.1、及び16.3±0.1°2θ(例えば、7.4、15.8、及び16.3°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態E」)を提供する。
【0109】
一部の実施形態では、形態EのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した13.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、13.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、13.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0110】
一部の実施形態では、形態EのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した13.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、13.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、13.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0111】
一部の実施形態では、形態EのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した13.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、13.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、13.3、19.2、及び22.4°2θ))にピークを更に含む。
【0112】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した7.4±0.2、13.3±0.2、15.8±0.2、16.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、13.3±0.1、15.8±0.1、16.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、7.4、13.3、15.8、16.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態E」)を提供する。
【0113】
一部の実施形態では、形態EのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.4±0.2、13.3±0.2、15.8±0.2、16.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、13.3±0.1、15.8±0.1、16.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、7.4、13.3、15.8、16.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0114】
一部の実施形態では、形態EのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.4±0.2、13.3±0.2、15.8±0.2、16.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、13.3±0.1、15.8±0.1、16.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、7.4、13.3、15.8、16.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0115】
一部の実施形態では、形態EのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.4±0.2、13.3±0.2、15.8±0.2、16.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、13.3±0.1、15.8±0.1、16.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、7.4、13.3、15.8、16.3、19.2、及び22.4°2θ))にピークを含む。
【0116】
一部の実施形態では、形態Eは、
図5に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0117】
一部の実施形態では、形態Eは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表5】
【0118】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Eは、173±20℃(例えば、173±10℃(例えば、173±5℃(例えば、173±4℃(例えば、173±3℃(例えば、173±2℃(例えば、173±1℃(例えば、173±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0119】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Eは、173℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。
【0120】
熱重量分析(TGA)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Eは、TGAによって測定した場合、約34±20℃(例えば、34±10℃(例えば、34±5℃(例えば、34±4℃(例えば、34±3℃(例えば、34±2℃(例えば、34±1℃(例えば、34±0.5℃)))))))~約165±20℃(例えば、165±10℃(例えば、165±5℃(例えば、165±4℃(例えば、165±3℃(例えば、165±2℃(例えば、165±1℃(例えば、165±0.5℃)))))))でおよそ1~3%の重量損失を示す。
【0121】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Eは、TGAによって測定した場合、約34℃~約165℃でおよそ1.3%の重量損失を示す。
【0122】
形態F
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態F、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0123】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の水和物の形態Fである。
【0124】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Fである。
【0125】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、5.5±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、16.4、及び21.9°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態F」)を提供する。
【0126】
一部の実施形態では、形態FのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.2±0.2、14.5±0.2、及び15.2±0.2°2θ(例えば、7.2±0.1、14.5±0.1、及び15.2±0.1°2θ(例えば、7.2、14.5、及び15.2°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0127】
一部の実施形態では、形態FのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.2±0.2、14.5±0.2、及び15.2±0.2°2θ(例えば、7.2±0.1、14.5±0.1、及び15.2±0.1°2θ(例えば、7.2、14.5、及び15.2°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0128】
一部の実施形態では、形態FのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.2±0.2、14.5±0.2、及び15.2±0.2°2θ(例えば、7.2±0.1、14.5±0.1、及び15.2±0.1°2θ(例えば、7.2、14.5、及び15.2°2θ))にピークを更に含む。
【0129】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した5.5±0.2、7.2±0.2、14.5±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、7.2±0.1、14.5±0.1、15.2±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、7.2、14.5、15.2、16.4、及び21.9°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態F」)を提供する。
【0130】
一部の実施形態では、形態FのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.5±0.2、7.2±0.2、14.5±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、7.2±0.1、14.5±0.1、15.2±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、7.2、14.5、15.2、16.4、及び21.9°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0131】
一部の実施形態では、形態FのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.5±0.2、7.2±0.2、14.5±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、7.2±0.1、14.5±0.1、15.2±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、7.2、14.5、15.2、16.4、及び21.9°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0132】
一部の実施形態では、形態FのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.5±0.2、7.2±0.2、14.5±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、7.2±0.1、14.5±0.1、15.2±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、7.2、14.5、15.2、16.4、及び21.9°2θ))にピークを含む。
【0133】
一部の実施形態では、形態Fは、
図6に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0134】
一部の実施形態では、形態Fは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表6-1】
【表6-2】
【0135】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、48±20、80±20、146±20、及び174±20℃(例えば、48±10、80±10、146±10、及び174±10℃(例えば、48±5、80±5、146±5、及び174±5℃(例えば、48±4、80±4、146±4、及び174±4℃(例えば、48±3、80±3、146±3、及び174±3℃(例えば、48±2、80±2、146±2、及び174±2℃(例えば、48±1、80±1、146±1、及び174±1℃(例えば、48±0.5、80±0.5、146±0.5、及び174±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0136】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、48±20、80±20、146±20、及び174±20℃(例えば、48±10、80±10、146±10、及び174±10℃(例えば、48±5、80±5、146±5、及び174±5℃(例えば、48±4、80±4、146±4、及び174±4℃(例えば、48±3、80±3、146±3、及び174±3℃(例えば、48±2、80±2、146±2、及び174±2℃(例えば、48±1、80±1、146±1、及び174±1℃(例えば、48±0.5、80±0.5、146±0.5、及び174±0.5℃)))))))から選択される少なくとも2つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0137】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、48±20、80±20、146±20、及び174±20℃(例えば、48±10、80±10、146±10、及び174±10℃(例えば、48±5、80±5、146±5、及び174±5℃(例えば、48±4、80±4、146±4、及び174±4℃(例えば、48±3、80±3、146±3、及び174±3℃(例えば、48±2、80±2、146±2、及び174±2℃(例えば、48±1、80±1、146±1、及び174±1℃(例えば、48±0.5、80±0.5、146±0.5、及び174±0.5℃)))))))から選択される少なくとも3つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0138】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、48±20、80±20、146±20、及び174±20℃(例えば、48±10、80±10、146±10、及び174±10℃(例えば、48±5、80±5、146±5、及び174±5℃(例えば、48±4、80±4、146±4、及び174±4℃(例えば、48±3、80±3、146±3、及び174±3℃(例えば、48±2、80±2、146±2、及び174±2℃(例えば、48±1、80±1、146±1、及び174±1℃(例えば、48±0.5、80±0.5、146±0.5、及び174±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0139】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、48℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、80℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、144℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、146℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、174℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。
熱重量分析(TGA)による特性評価
【0140】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、TGAによって測定した場合、約33±20℃(例えば、33±10℃(例えば、33±5℃(例えば、33±4℃(例えば、33±3℃(例えば、33±2℃(例えば、33±1℃(例えば、33±0.5℃)))))))~約55±20℃(例えば、55±10℃(例えば、55±5℃(例えば、55±4℃(例えば、55±3℃(例えば、55±2℃(例えば、55±1℃(例えば、55±0.5℃)))))))でおよそ2~5%の重量損失を示す。
【0141】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、TGAによって測定した場合、約33℃~約55℃でおよそ3.8%の重量損失を示す。
【0142】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、TGAによって測定した場合、約55±20℃(例えば、55±10℃(例えば、55±5℃(例えば、55±4℃(例えば、55±3℃(例えば、55±2℃(例えば、55±1℃(例えば、55±0.5℃)))))))~約100±20℃(例えば、100±10℃(例えば、100±5℃(例えば、100±4℃(例えば、100±3℃(例えば、100±2℃(例えば、100±1℃(例えば、100±0.5℃)))))))でおよそ1~4%の重量損失を示す。
【0143】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、TGAによって測定した場合、約55℃~約100℃でおよそ2.7%の重量損失を示す。
【0144】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、TGAによって測定した場合、約33±20℃(例えば、33±10℃(例えば、33±5℃(例えば、33±4℃(例えば、33±3℃(例えば、33±2℃(例えば、33±1℃(例えば、33±0.5℃)))))))~約100±20℃(例えば、100±10℃(例えば、100±5℃(例えば、100±4℃(例えば、100±3℃(例えば、100±2℃(例えば、100±1℃(例えば、100±0.5℃)))))))でおよそ2~8%の重量損失を示す。
【0145】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、TGAによって測定した場合、約33℃~約100℃でおよそ6.5%の重量損失を示す。
【0146】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Fは、TGAによって測定した場合、約33℃~約100℃でおよそ3.7%の重量損失を示す。
【0147】
形態G
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態G、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0148】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Gである。
【0149】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、及び16.0±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、及び16.0±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、及び16.0°2θ)にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態G」)を提供する。
【0150】
一部の実施形態では、形態GのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.1±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、7.1±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、7.1、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0151】
一部の実施形態では、形態GのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.1±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、7.1±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、7.1、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0152】
一部の実施形態では、形態GのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した7.1±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、7.1±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、7.1、16.7、及び19.2°2θ))にピークを更に含む。
【0153】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、7.1±0.2、16.0±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、7.1±0.1、16.0±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、7.1、16.0、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態G」)を提供する。
【0154】
一部の実施形態では、形態GのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、7.1±0.2、16.0±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、7.1±0.1、16.0±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、7.1、16.0、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0155】
一部の実施形態では、形態GのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、7.1±0.2、16.0±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、7.1±0.1、16.0±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、7.1、16.0、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0156】
一部の実施形態では、形態GのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、7.1±0.2、16.0±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、7.1±0.1、16.0±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、7.1、16.0、16.7、及び19.2°2θ))にピークを含む。
【0157】
一部の実施形態では、形態Gは、
図7に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0158】
一部の実施形態では、形態Gは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表7】
【0159】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、34±20、175±20、及び182±20℃(例えば、34±10、175±10、及び182±10℃(例えば、34±5、175±5、及び182±5℃(例えば、34±4、175±4、及び182±4℃(例えば、34±3、175±3、及び182±3℃(例えば、34±2、175±2、及び182±2℃(例えば、34±1、175±1、及び182±1℃(例えば、34±0.5、175±0.5、及び182±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0160】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、34±20、175±20、及び182±20℃(例えば、34±10、175±10、及び182±10℃(例えば、34±5、175±5、及び182±5℃(例えば、34±4、175±4、及び182±4℃(例えば、34±3、175±3、及び182±3℃(例えば、34±2、175±2、及び182±2℃(例えば、34±1、175±1、及び182±1℃(例えば、34±0.5、175±0.5、及び182±0.5℃)))))))から選択される少なくとも2つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0161】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、34±20、175±20、及び182±20℃(例えば、34±10、175±10、及び182±10℃(例えば、34±5、175±5、及び182±5℃(例えば、34±4、175±4、及び182±4℃(例えば、34±3、175±3、及び182±3℃(例えば、34±2、175±2、及び182±2℃(例えば、34±1、175±1、及び182±1℃(例えば、34±0.5、175±0.5、及び182±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0162】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、34℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、175℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、182℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。
【0163】
熱重量分析(TGA)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、TGAによって測定した場合、約33±20℃(例えば、33±10℃(例えば、33±5℃(例えば、33±4℃(例えば、33±3℃(例えば、33±2℃(例えば、33±1℃(例えば、33±0.5℃)))))))~約100±20℃(例えば、100±10℃(例えば、100±5℃(例えば、100±4℃(例えば、100±3℃(例えば、100±2℃(例えば、100±1℃(例えば、100±0.5℃)))))))でおよそ2~5%の重量損失を示す。
【0164】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Gは、TGAによって測定した場合、約33℃~約100℃でおよそ3.4%の重量損失を示す。
【0165】
形態H
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態H、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0166】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Hである。
【0167】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、4.6±0.2、13.8±0.2、及び17.0±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、13.8±0.1、及び17.0±0.1°2θ(例えば、4.6、13.8、及び17.0°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態H」)を提供する。
【0168】
一部の実施形態では、形態HのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.6±0.2、8.6±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、5.6±0.1、8.6±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、5.6、8.6、及び17.8°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0169】
一部の実施形態では、形態HのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.6±0.2、8.6±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、5.6±0.1、8.6±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、5.6、8.6、及び17.8°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0170】
一部の実施形態では、形態HのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.6±0.2、8.6±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、5.6±0.1、8.6±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、5.6、8.6、及び17.8°2θ))にピークを更に含む。
【0171】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した4.6±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、13.8±0.2、17.0±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、5.6±0.1、8.6±0.1、13.8±0.1、17.0±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、4.6、5.6、8.6、13.8、17.0、及び17.8°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態H」)を提供する。
【0172】
一部の実施形態では、形態HのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.6±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、13.8±0.2、17.0±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、5.6±0.1、8.6±0.1、13.8±0.1、17.0±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、4.6、5.6、8.6、13.8、17.0、及び17.8°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0173】
一部の実施形態では、形態HのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.6±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、13.8±0.2、17.0±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、5.6±0.1、8.6±0.1、13.8±0.1、17.0±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、4.6、5.6、8.6、13.8、17.0、及び17.8°2θ)から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0174】
一部の実施形態では、形態HのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.6±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、13.8±0.2、17.0±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、5.6±0.1、8.6±0.1、13.8±0.1、17.0±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、4.6、5.6、8.6、13.8、17.0、及び17.8°2θ))にピークを含む。
【0175】
一部の実施形態では、本開示は、
図8に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態H」)を提供する。
【0176】
一部の実施形態では、形態Hは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表8】
【0177】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の態様では、本開示は、62±20及び153±20℃(例えば、62±10及び153±10℃(例えば、62±5及び153±5℃(例えば、62±4及び153±4℃(例えば、62±3及び153±3℃(例えば、62±2及び153±2℃(例えば、62±1及び153±1℃(例えば、62±0.5及び153±0.5℃)から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、化合物番号1の形態(「形態H」)を提供する。
【0178】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Hは、62±20及び153±20℃(例えば、62±10及び153±10℃(例えば、62±5及び153±5℃(例えば、62±4及び153±4℃(例えば、62±3及び153±3℃(例えば、62±2及び153±2℃(例えば、62±1及び153±1℃(例えば、62±0.5及び153±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0179】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Hは、62℃に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Hは、153℃に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0180】
形態I
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態I、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0181】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1のメタノール溶媒和物の形態Iである。
【0182】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Iである。
【0183】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、5.1±0.2、20.4±0.2、及び21.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、20.4±0.1、及び21.5±0.1°2θ(例えば、5.1、20.4、及び21.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態I」)を提供する。
【0184】
一部の実施形態では、形態IのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した17.0±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、17.0±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、17.0、22.3、及び25.5°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0185】
一部の実施形態では、形態IのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した17.0±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、17.0±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、17.0、22.3、及び25.5°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0186】
一部の実施形態では、形態IのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した17.0±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、17.0±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、17.0、22.3、及び25.5°2θ))にピークを更に含む。
【0187】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、17.0±0.2、20.4±0.2、21.5±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、17.0±0.1、20.4±0.1、21.5±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、5.1、17.0、20.4、21.5、22.3、及び25.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態I」)を提供する。
【0188】
一部の実施形態では、形態IのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、17.0±0.2、20.4±0.2、21.5±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、17.0±0.1、20.4±0.1、21.5±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、5.1、17.0、20.4、21.5、22.3、及び25.5°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0189】
一部の実施形態では、形態IのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、17.0±0.2、20.4±0.2、21.5±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、17.0±0.1、20.4±0.1、21.5±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、5.1、17.0、20.4、21.5、22.3、及び25.5°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0190】
一部の実施形態では、形態IのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、17.0±0.2、20.4±0.2、21.5±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、17.0±0.1、20.4±0.1、21.5±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、5.1、17.0、20.4、21.5、22.3、及び25.5°2θ))にピークを含む。
【0191】
一部の実施形態では、形態Iは、
図9に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0192】
一部の実施形態では、形態Iは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表9】
【0193】
形態J
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態J、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0194】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の水和物の形態Jである。
【0195】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Jである。
【0196】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、4.5±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、17.9、及び22.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態J」)を提供する。
【0197】
一部の実施形態では、形態JのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、10.4±0.2、及び16.0±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、10.4±0.1、及び16.0±0.1°2θ(例えば、5.1、10.4、及び16.0°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0198】
一部の実施形態では、形態JのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、10.4±0.2、及び16.0±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、10.4±0.1、及び16.0±0.1°2θ(例えば、5.1、10.4、及び16.0°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0199】
一部の実施形態では、形態JのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、10.4±0.2、及び16.0±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、10.4±0.1、及び16.0±0.1°2θ(例えば、5.1、10.4、及び16.0°2θ))にピークを更に含む。
【0200】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した4.5±0.2、5.1±0.2、10.4±0.2、16.0±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、5.1±0.1、10.4±0.1、16.0±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、5.1、10.4、16.0、17.9、及び22.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態J」)を提供する。
【0201】
一部の実施形態では、形態JのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.5±0.2、5.1±0.2、10.4±0.2、16.0±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、5.1±0.1、10.4±0.1、16.0±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、5.1、10.4、16.0、17.9、及び22.5°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0202】
一部の実施形態では、形態JのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.5±0.2、5.1±0.2、10.4±0.2、16.0±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、5.1±0.1、10.4±0.1、16.0±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、5.1、10.4、16.0、17.9、及び22.5°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0203】
一部の実施形態では、形態JのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した4.5±0.2、5.1±0.2、10.4±0.2、16.0±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、5.1±0.1、10.4±0.1、16.0±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、5.1、10.4、16.0、17.9、及び22.5°2θ))にピークを含む。
【0204】
一部の実施形態では、形態Jは、
図10に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0205】
一部の実施形態では、形態Jは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表10】
【0206】
示差走査熱量計(DSC)による特性評価
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、137±20及び166±20℃(例えば、137±10及び166±10℃(例えば、137±5及び166±5℃(例えば、137±4及び166±4℃(例えば、137±3及び166±3℃(例えば、137±2及び166±2℃(例えば、137±1及び166±1℃(例えば、137±0.5及び166±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0207】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、137±20及び166±20℃(例えば、137±10及び166±10℃(例えば、137±5及び166±5℃(例えば、137±4及び166±4℃(例えば、137±3及び166±3℃(例えば、137±2及び166±2℃(例えば、137±1及び166±1℃(例えば,137±0.5及び166±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる。
【0208】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、137℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、166℃に吸熱ピークを有するDSC曲線により特徴付けられる。
熱重量分析(TGA)による特性評価
【0209】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、TGAによって測定した場合、約33±20℃(例えば、33±10℃(例えば、33±5℃(例えば、33±4℃(例えば、33±3℃(例えば、33±2℃(例えば、33±1℃(例えば、33±0.5℃)))))))~約75±20℃(例えば、75±10℃(例えば、75±5℃(例えば、75±4℃(例えば、75±3℃(例えば、75±2℃(例えば、75±1℃(例えば、75±0.5℃)))))))でおよそ1~2%の重量損失を示す。
【0210】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、TGAによって測定した場合、約33℃~約75℃でおよそ1.1%の重量損失を示す。
【0211】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、TGAによって測定した場合、約75±20℃(例えば、75±10℃(例えば、75±5℃(例えば、75±4℃(例えば、75±3℃(例えば、75±2℃(例えば、75±1℃(例えば、75±0.5℃)))))))~約175±20℃(例えば、175±10℃(例えば、175±5℃(例えば、175±4℃(例えば、175±3℃(例えば、175±2℃(例えば、175±1℃(例えば、175±0.5℃)))))))でおよそ6~8%の重量損失を示す。
【0212】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、TGAによって測定した場合、約75℃~約175℃でおよそ7.0%の重量損失を示す。
【0213】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、TGAによって測定した場合、約33±20℃(例えば、33±10℃(例えば、33±5℃(例えば、33±4℃(例えば、33±3℃(例えば、33±2℃(例えば、33±1℃(例えば、33±0.5℃)))))))~約175±20℃(例えば、175±10℃(例えば、175±5℃(例えば、175±4℃(例えば、175±3℃(例えば、175±2℃(例えば、175±1℃(例えば、175±0.5℃)))))))でおよそ7~10%の重量損失を示す。
【0214】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態Jは、TGAによって測定した場合、約33℃~約175℃でおよそ8.2%の重量損失を示す。
【0215】
形態K
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態K、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0216】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Kである。
【0217】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した、5.2±0.2、17.0±0.2、及び20.5±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、17.0±0.1、及び20.5±0.1°2θ(例えば、5.2、17.0、及び20.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態K」)を提供する。
【0218】
一部の実施形態では、形態KのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した6.8±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、6.8±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、6.8、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0219】
一部の実施形態では、形態KのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した6.8±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、6.8±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、6.8、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0220】
一部の実施形態では、形態KのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した6.8±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、6.8±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、6.8、21.6、及び22.4°2θ))にピークを更に含む。
【0221】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した5.2±0.2、6.8±0.2、17.0±0.2、20.5±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、6.8±0.1、17.0±0.1、20.5±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、5.2、6.8、17.0、20.5、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態K」)を提供する。
【0222】
一部の実施形態では、形態KのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.2±0.2、6.8±0.2、17.0±0.2、20.5±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、6.8±0.1、17.0±0.1、20.5±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、5.2、6.8、17.0、20.5、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0223】
一部の実施形態では、形態KのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.2±0.2、6.8±0.2、17.0±0.2、20.5±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、6.8±0.1、17.0±0.1、20.5±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、5.2、6.8、17.0、20.5、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0224】
一部の実施形態では、形態KのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.2±0.2、6.8±0.2、17.0±0.2、20.5±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、6.8±0.1、17.0±0.1、20.5±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、5.2、6.8、17.0、20.5、21.6、及び22.4°2θ))にピークを含む。
【0225】
一部の実施形態では、形態Kは、
図11に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0226】
一部の実施形態では、形態Kは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表11】
【0227】
形態L
粉末X線回折(XRPD)による特性評価
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態L、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0228】
一部の実施形態では、形状形態は、化合物番号1の形態Lである。
【0229】
一部の実施形態では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、及び19.3°2θ)のピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態L」)を提供する。
【0230】
一部の実施形態では、形態LのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した14.8±0.2、15.3±0.2、及び16.6±0.2°2θ(例えば、14.8±0.1、15.3±0.1、及び16.6±0.1°2θ(例えば、14.8、15.3、及び16.6°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む。
【0231】
一部の実施形態では、形態LのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した14.8±0.2、15.3±0.2、及び16.6±0.2°2θ(例えば、14.8±0.1、15.3±0.1、及び16.6±0.1°2θ(例えば、14.8、15.3、及び16.6°2θ))から選択される少なくとも2つのピークを更に含む。
【0232】
一部の実施形態では、形態LのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した14.8±0.2、15.3±0.2、及び16.6±0.2°2θ(例えば、14.8±0.1、15.3±0.1、及び16.6±0.1°2θ(例えば、14.8、15.3、及び16.6°2θ))にピークを更に含む。
【0233】
一部の態様では、本開示は、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、14.8±0.2、15.3±0.2、16.6±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、14.8±0.1、15.3±0.1、16.6±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、14.8、15.3、16.6、及び19.3°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる化合物番号1の形態(「形態L」)を提供する。
【0234】
一部の実施形態では、形態LのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、14.8±0.2、15.3±0.2、16.6±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、14.8±0.1、15.3±0.1、16.6±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、14.8、15.3、16.6、及び19.3°2θ))から選択される少なくとも4つのピークを含む。
【0235】
一部の実施形態では、形態LのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、14.8±0.2、15.3±0.2、16.6±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、14.8±0.1、15.3±0.1、16.6±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、14.8、15.3、16.6、及び19.3°2θ))から選択される少なくとも5つのピークを含む。
【0236】
一部の実施形態では、形態LのXRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、14.8±0.2、15.3±0.2、16.6±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、14.8±0.1、15.3±0.1、16.6±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、14.8、15.3、16.6、及び19.3°2θ))にピークを含む。
【0237】
一部の実施形態では、形態Lは、
図12に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0238】
一部の実施形態では、形態Lは、以下の表に示されるほぼ位置にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。表中の値は、近似であり、計器及び実験による変動の影響を受けることが理解される。
【表12】
【0239】
結晶形態を調製する方法
一部の態様では、本開示は、化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩を調製する方法を特徴とする。
【0240】
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載の1つ以上のステップを含む、化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩を調製する方法を特徴とする。
【0241】
一部の態様では、本開示は、化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩を調製するための方法によって得ることができる、それによって得られる、又はそれによって直接得られる化合物を提供する。
【0242】
化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩は、当該技術分野で公知の任意の好適な技術によって調製することができる。これらの化合物の調製のための特定のプロセスは、付随する実施例で更に記載される。
【0243】
医薬組成物
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載される化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩と、1つ以上の薬学的に許容可能な担体又は賦形剤とを含む、医薬組成物を特徴とする。
【0244】
本開示の活性化合物を含有する医薬組成物は、一般的に知られている方法で、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製(dragee-making)、研和(levigating)、乳化、カプセル封入、封入、又は凍結乾燥プロセスによって製造され得る。医薬組成物は、活性化合物を医薬的に使用することができる調製物に加工することを容易にする賦形剤及び/又は補助剤を含む1つ以上の薬学的に許容可能な担体を使用して、従来的な方式で製剤化することができる。もちろん、適切な製剤は、選択された投与経路に依存する。
【0245】
注射用途に好適な医薬組成物としては、無菌水溶液(水溶性の場合)又は分散液、及び無菌注射用溶液又は分散液を即時調製するための滅菌粉末が挙げられる。静脈内投与に好適な担体としては、生理食塩水、注射用静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF、Parsippany,N.J.)、又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。全ての場合において、組成物は無菌でなければならず、容易に注射針を通過する程度に流動性があるべきである。組成物は、製造及び保管条件下で安定でなくてはならず、かつ細菌及び真菌などの微生物の汚染作用から保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、及びそれらの好適な混合物を含有する溶媒又は分散媒であり得る。例えばレシチンなどのコーティングを使用することによって、分散物の場合には所要粒子サイズを維持することによって、また界面活性剤を使用することによって、適正な流動性を保持することができる。微生物の作用は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、及びチメロサールなどの種々の抗菌剤及び抗真菌剤によって阻止することができる。多くの場合、組成物中に、等張剤、例えば、糖、マンニトール及びソルビトールなどの多価アルコール、及び塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の持続的な吸収は、吸収を遅らせる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを当該組成物中に含めることによってもたらされ得る。
【0246】
無菌注射用溶液は、必要に応じて、適切な溶媒中の活性化合物の必要量と、上記に列挙した成分のうちの1つ又はその組み合わせとを混合し、続いて濾過滅菌することによって、調製することができる。分散液は通例、活性化合物を、基本分散媒と、上記に列挙したものからの必要な他の成分とを含有する無菌ビヒクルに組み込むことによって調製する。無菌注射用溶液の調製用の無菌粉末の場合には、調製方法は、真空乾燥方式及び凍結乾燥方式であり、これにより有効成分と任意の付加的な所望成分の粉末を、予め滅菌濾過したそれらの溶液から得る。
【0247】
経口組成物は、一般に、不活性希釈剤又は食用の薬学的に許容可能な担体を含む。それらを、ゼラチンカプセル内に封入するか、錠剤に圧縮することができる。治療的経口投与の目的のために、活性化合物を賦形剤と混合し、錠剤、トローチ剤、又はカプセル剤の形態で用いることができる。口腔用組成物はまた、口腔洗浄剤として使用するために流動性担体を用いて調製してもよく、この場合、流動性担体中の化合物は、経口的に適用され、濯いで吐き出されるか、又は飲み込まれる。医薬適合性のある結合剤、及び/又は補助物質を、組成物の一部として含めることができる。錠剤、丸薬、カプセル剤、トローチ剤などは、以下の成分、又は類似した性質の化合物:結合剤、例えば微晶質セルロース、トラガカントゴム若しくはゼラチン;賦形剤、例えばデンプン若しくはラクトース、崩壊剤、例えばアルギン酸、プリモゲル(Primogel)、若しくはコーンスターチ;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム若しくはステロート(Sterotes);流動促進剤、例えばコロイド状二酸化ケイ素;甘味剤、例えばスクロース若しくはサッカリン;又は香味剤、例えばペパーミント、サリチル酸メチル、若しくはオレンジ香料、のいずれかを含有することができる。
【0248】
吸入による投与に対しては、化合物は、加圧容器、又はディスペンサー(好適な噴霧剤(例えば、二酸化炭素などのガス)を含む)、又は噴霧器からのエアロゾル噴霧の形態で送達される。
【0249】
全身投与は、経粘膜的又は経皮的な手段によっても行われ得る。経粘膜的投与又は経皮的投与の場合、浸透させるバリアに適切な浸透剤を製剤に用いる。こうした浸透剤は、当技術分野で一般的に知られており、例えば、経粘膜的投与の場合、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が挙げられる。経粘膜的投与は、スプレー式点鼻薬又は座薬の使用により遂行することができる。経皮的投与の場合、当技術分野で一般的に知られるように、活性化合物を、軟膏、膏薬、ゲル、又はクリームに製剤化する。
【0250】
活性化合物は、例えば、留置剤及びマイクロカプセル化送達システムを含めた放出制御製剤など、その化合物が身体から急速に排除されないように保護する薬学的に許容可能な担体を用いて調製することができる。生分解性の生体適合性ポリマーを用いることができ、これには例えば、エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物類、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル類、及びポリ乳酸などがある。このような製剤の調製方法は、当業者には明らかであろう。
【0251】
経口組成物又は非経口組成物を投与単位形態で製剤化することは、投与の容易さと投与量の均一性に特に有利であり得る。本明細書で使用される場合、投与単位形態とは、治療される対象に対して、単位投与量として適する物理的に別個の単位を指すものであり、各単位は、必要とされる薬学的担体に関連して所望の治療効果を生じるように算出された所定量の活性化合物を含んでいる。本開示の投与単位形態についての仕様は、活性化合物の固有の特性と、達成すべき特定の治療効果とによって決定され、またこれらに直接左右されるものである。
【0252】
治療用途において、本開示に従って使用される医薬組成物の投与量は、選択投与量に影響を及ぼす要因の中でも特に、薬剤、レシピエント患者の年齢、体重、及び臨床状態、並びに治療を施す臨床医又は開業医の経験及び判断によって変化する。一般的に、用量は、疾患の症状を遅らせ、好ましくは退縮させ、また好ましくは疾患の完全退縮をもたらすのに十分なものであるべきである。
【0253】
医薬組成物を、投与の説明書と合わせて、容器、パック、又はディスペンサーに含めることができることが理解される。
【0254】
使用方法
一部の態様では、本開示は、対象におけるがんを治療又は予防する方法であって、薬学的有効量の化合物番号1の形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を対象に投与することを含む方法を提供する。
【0255】
一部の態様では、本開示は、対象におけるがんを治療又は予防する方法であって、薬学的有効量の化合物番号1の形態(例えば、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態H、形態I、形態J、形態K、又は形態L)、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を対象に投与することを含む方法を提供する。
【0256】
一部の態様では、本開示は、対象におけるがんを治療又は予防するのに使用するための、化合物番号1の形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0257】
一部の態様では、本開示は、対象におけるがんを治療又は予防するのに使用するための、化合物番号1の形態(例えば、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態H、形態I、形態J、形態K、又は形態L)、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0258】
一部の態様では、本開示は、対象におけるがんを治療又は予防するための医薬の製造における、化合物番号1の形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
【0259】
一部の態様では、本開示は、対象におけるがんを治療又は予防するための医薬の製造における、化合物番号1の形態(例えば、形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、形態G、形態H、形態I、形態J、形態K、又は形態L)、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
【0260】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態A、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0261】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態B、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0262】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態C、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0263】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態D、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0264】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態E、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0265】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態F、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0266】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態G、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0267】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態H、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0268】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態I、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0269】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態J、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0270】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態K、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0271】
一部の実施形態では、化合物番号1の形態L、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩が投与される。
【0272】
好適な対象及び疾患
一部の実施形態では、対象は、哺乳動物である。
【0273】
一部の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0274】
一部の実施形態では、対象は、マウスである。
【0275】
本開示の化合物は、受容体チロシンキナーゼ、特に、ErbB-受容体、例えば、限定されないがEGFR-Viii、EGFR-Vii、EGFR-Vvi、EGFR-A289V及びEGFR-G598V並びにHER2-S310Fなどの細胞外変異体の活性を阻害又は調節する。したがって、本開示の化合物及び組成物は、医薬として、すなわち、以下に詳述されるように、より具体的にはがんの予防又は治療のための治療法における医薬として有用であり得る。したがって、更なる態様では、本開示は、以下に詳述されるようにがんを患っている哺乳動物、例えばヒトの予防方法又は治療方法を提供する。
【0276】
「予防」又は「予防すること」という用語は、疾患(例えばがん)の症状又は合併症の発症を低減又は排除することを指す。そのような予防は、治療有効量の式Iの化合物若しくはその塩(又は式Iの化合物若しくはその塩を含有する医薬組成物)を該哺乳動物、例えばヒトに投与するステップを含む。
【0277】
「治療」又は「治療すること」という用語は、療法及び治癒を包含することを意図する。そのような治療は、治療有効量の式Iの化合物若しくはその塩(又は式Iの化合物若しくはその塩を含有する医薬組成物)を該哺乳動物、例えばヒトに投与するステップを含む。
【0278】
したがって、本開示は、哺乳動物、例えばヒトにおいて、以下に詳述されるように、がんの治療のための、本開示の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩若しくは立体異性体、又はその医薬組成物の使用を提供する。
【0279】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアント(例えば、EGFRの発がん性バリアント)を阻害する方法であって、その阻害を必要とする対象に、治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することを含む、方法を対象とする。
【0280】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアント(例えば、EGFRの発がん性バリアント)を阻害する方法であって、その阻害を必要とする対象に、本明細書に記載の組成物を投与することを含む、方法を対象とする。
【0281】
一部の態様では、本開示は、がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することを含む、方法を対象とする。
【0282】
一部の態様では、本開示は、がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、本明細書に記載の組成物を投与することを含む、方法を対象とする。
【0283】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアント(例えば、EGFRの発がん性バリアント)の阻害に使用するための本明細書に記載の化合物を対象とする。
【0284】
一部の態様では、本開示は、がんの予防又は治療に使用するための本明細書に記載の化合物を対象とする。
【0285】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアント(例えば、EGFRの発がん性バリアント)の阻害に使用するための本明細書に記載の組成物を対象とする。
【0286】
一部の態様では、本開示は、がんの予防又は治療に使用するための本明細書に記載の組成物を対象とする。
【0287】
一部の態様では、本開示は、ErbB受容体の発がん性バリアント(例えば、EGFRの発がん性バリアント)を阻害するための医薬の製造における本明細書に記載の化合物の使用を対象とする。
【0288】
一部の態様では、本開示は、がんを予防又は治療するための医薬の製造における本明細書に記載の化合物の使用を対象とする。
【0289】
一部の実施形態では、化合物は、表1及び表2に記載の化合物、その薬学的に許容可能な塩、及び立体異性体から選択される。
【0290】
一部の実施形態では、化合物は、表1及び表2に記載の化合物、並びにその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0291】
一部の実施形態では、化合物は、表1及び表2に記載の化合物から選択される。
【0292】
一部の実施形態では、がんは固形腫瘍を含む。
【0293】
一部の実施形態では、がんは、膀胱がん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、胃がん、グリア芽腫(GBM)、頭頚部がん、肺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、又はそれらの任意のサブタイプである。
【0294】
一部の実施形態では、がんは、グリア芽腫(GBM)又はその任意のサブタイプである。
【0295】
一部の実施形態では、がんは、グリア芽腫である。
【0296】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、ErbB受容体の発がん性バリアントを発現する。
【0297】
一部の実施形態では、ErbB受容体の発がん性バリアントは、アロステリック変異を含む。
【0298】
一部の実施形態では、ErbB受容体の発がん性バリアントは、ErbB受容体のアロステリックバリアントである。
【0299】
一部の実施形態では、ErbB受容体は、上皮成長因子受容体(EGFR)又はヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体である。
【0300】
一部の実施形態では、ErbB受容体は、上皮成長因子受容体(EGFR)である。
【0301】
一部の実施形態では、ErbB受容体は、HER2受容体である。
【0302】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、上皮成長因子受容体(EGFR)の発がん性バリアントを発現する。
【0303】
一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRのアロステリックバリアントである。
【0304】
一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、アロステリック変異を含む。
【0305】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER2受容体の発がん性バリアントを発現する。
【0306】
一部の実施形態では、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントである。
【0307】
一部の実施形態では、HER2受容体の発がん性バリアントは、アロステリック変異を含む。
【0308】
一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRバリアントIII(EGFR-Viii)変異を含む。
【0309】
一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRバリアントII(EGFR-Vii)変異を含む。
【0310】
一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRバリアントVI(EGFR-Vvi)変異を含む。
【0311】
一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、配列番号1の289位のアラニン(A)に対するバリン(V)の置換を含む。
【0312】
一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、配列番号1の598位のグリシン(G)に対するバリン(V)の置換を含む。
【0313】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、EGFRの発がん性バリアントを発現し、この場合においてEGFRの発がん性バリアントは、EGFRのアロステリックバリアントであり、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRの構造の改変を含み、この場合において、EGFRの発がん性バリアントは、共有結合された二量体を形成することができ、この場合において共有結合された二量体は、構造的に活性であり、この場合において共有結合された二量体は、I型ErbB阻害剤に接触されたとき、EGFRの活性を強化する。一部の実施形態では、EGFRの構造の改変は、核酸配列、アミノ酸配列、二次構造、三次構造、及び四次構造のうちの1つ以上の改変を含む。一部の実施形態では、発がん性バリアントは、突然変異、スプライシング事象、翻訳後プロセス、立体構造変化、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、EGFRの構造の改変は、EGFRの第一のシステイン豊富(CR1)及び/又は第二のシステイン豊富(CR2)領域内で生じる。一部の実施形態では、EGFRの第一のシステイン豊富(CR1)及び/又は第二のシステイン豊富(CR2)領域は、それぞれ、配列番号1のアミノ酸残基T211~R334及び/又はC526~S645を含む。一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、CR1及び/又はCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を生成する。一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、CR1及び/又はCR2領域内でのジスルフィド結合の形成に対する物的障壁を除去する。一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRの二量体界面に位置する1つ以上の遊離又は不対システイン(C)残基を含む。一部の実施形態では、EGFRの発がん性バリアントは、配列番号1によるC190~C199、C194~C207、C215~C223、C219~C231、C232~C240、C236~C248、C251~C260、C264~C291、C295~C307、C311~C326、C329~C333、C506~C515、C510~C523、C526~C535、C539~C555、C558~C571、C562~C579、C582~C591、C595~C617、C620~C628、及びC624~C636からなる群から選択される部位に1つ以上の遊離又は不対システイン(C)残基を含む。一部の実施形態では、改変は、配列番号1によるC190~C199、C194~C207、C215~C223、C219~C231、C232~C240、C236~C248、C251~C260、C264~C291、C295~C307、C311~C326、C329~C333、C506~C515、C510~C523、C526~C535、C539~C555、C558~C571、C562~C579、C582~C591、C595~C617、C620~C628、及びC624~C636からなる群から選択される部位の10オングストローム以下の範囲内の分子内ジスルフィド結合で生じる。
【0314】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、EGFRの発がん性バリアントを発現し、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRの変異であり、EGFRの発がん性バリアントをコードするヌクレオチド配列は、アデノシン三リン酸(ATP)結合部位をコードする1つ以上のアミノ酸を含む欠失又は置換を含む。一部の実施形態では、ATP結合部位は、配列番号1のアミノ酸E746~A750を含む。一部の実施形態では、ATP結合部位又はその欠失若しくは置換は、配列番号1のK858を含む。一部の実施形態では、欠失は、配列番号1のK858を含む。一部の実施形態では、配列番号1の858位で、リジン(K)がアルギニン(R)で置換される(K858R)。
【0315】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、EGFRの発がん性バリアントを発現し、この場合においてEGFRの発がん性バリアントは、EGFRのアロステリックバリアントであり、EGFRの発がん性バリアントをコードするヌクレオチド配列は、エクソン20又はその一部をコードする配列内に挿入を含む。一部の実施形態では、エクソン20又はその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMASVDNPHVCAR(配列番号7)をコードする配列を含む。一部の実施形態では、エクソン20又はその一部をコードする配列は、C-ヘリックス、C-ヘリックスの末端、又はC-ヘリックス後のループをコードする配列を含む。一部の実施形態では、挿入は、ASV、SVD、NPH、又はFQEAのアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、エクソン20又はその一部をコードする配列は、以下のうちの1つ以上を含む:(a)配列番号1のV769~D770位の間にアミノ酸配列ASVの挿入、(b)配列番号1のD770~N771位の間にアミノ酸配列SVDの挿入、(c)配列番号1のH773~V774位の間にアミノ酸配列NPHの挿入、(d)配列番号1のA763~Y764位の間にアミノ酸配列FQEAの挿入、(e)配列番号1のH773~V774位の間にアミノ酸配列PHの挿入、(f)配列番号1のD770~N771位の間にアミノ酸Gの挿入、(g)配列番号1のH773~V774位の間にアミノ酸Hの挿入、(h)配列番号1のV774~C775位の間にアミノ酸配列HVの挿入、(i)配列番号1のH773~V774位の間にアミノ酸配列AHの挿入、(j)配列番号1のA767~S768位の間にアミノ酸配列SVAの挿入、(k)配列番号1の770~771位の間にアミノ酸配列GYNの挿入、(l)配列番号1のN771~P772位の間にアミノ酸Hの挿入、(m)配列番号1のH773~V774位の間にアミノ酸Yの挿入、(n)配列番号1のC775~R776位の間にアミノ酸配列PHVCの挿入、(o)配列番号1の773位のHと、アミノ酸配列YNPYの置換、(p)配列番号1のP772~H773位の間にアミノ酸配列DNPの挿入、(q)配列番号1のS768~V769位の間にアミノ酸配列VDSの挿入、(r)配列番号1のD770~N771位の間にアミノ酸Hの挿入、(s)配列番号1のN771~P772位の間にアミノ酸Nの挿入、(t)配列番号1のP772~H773位の間にアミノ酸配列PNPの挿入、(u)配列番号1の770~771位の間のDNと、アミノ酸配列GSVDNの置換、(v)配列番号1の771~772位の間のNPと、アミノ酸配列GYPの置換、(w)配列番号1のN771~P772位の間にアミノ酸Gの挿入、(x)配列番号1のP772~H773位の間にアミノ酸配列GNPの挿入、(y)配列番号1のV769~D770位の間にアミノ酸配列GSVの挿入、(z)配列番号1の774~775位の間のVCと、アミノ酸配列GNPHVCの置換、(aa)配列番号1のA763~Y764位の間にアミノ酸配列LQEAの挿入、(bb)配列番号1のD770~N771位の間にアミノ酸配列GLの挿入、(cc)配列番号1のD770~N771位の間にアミノ酸Yの挿入、(dd)配列番号1のH773~V774位の間にアミノ酸配列NPYの挿入、(ee)配列番号1のH773~V774位の間にアミノ酸配列THの挿入、(ff)配列番号1の771~772位の間のNPと、アミノ酸配列KGPの置換、(gg)配列番号1の771~772位の間のNPと、アミノ酸配列SVDNPの置換、(hh)配列番号1のN771~P772位の間にアミノ酸配列NNの挿入、(ii)配列番号1のN771~P772位の間にアミノ酸Tの挿入、及び(jj)配列番号1の768~769位の間のSVと、アミノ酸配列STLASVの置換。
【0316】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、EGFRの発がん性バリアントを発現し、この場合において、EGFRの発がん性バリアントは、EGFRのアロステリックバリアントであり、EGFRの発がん性バリアントは、EGFR-Vii、EGFR-Vvi、EGFR-R222C、EGFR-R252C、EGFR-R252P、EGFR-R256Y、EGFR-T263P、EGFR-Y270C、EGFR-A289T、EGFR-A289V、EGFR-A289D、EGFR-H304Y、EGFR-G331R、EGFR-P596S、EGFR-P596L、EGFR-P596R、EGFR-G598V、EGFR-G598A、EGFR-G614D、EGFR-C620Y、EGFR-C614W、EGFR-C628F、EGFR-C628Y、EGFR-C636Y、EGFR-G645C、EGFR-660、EGFR-768、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0317】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、(a)野生型ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)受容体又はHER-2受容体の発がん性バリアントのうちの1つ以上を発現する。
【0318】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、野生型HER-2受容体を発現し、野生型HER2受容体は、配列番号2、3、4、5、又は6のアミノ酸配列を含む。
【0319】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントである。
【0320】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の310位でセリン(S)とフェニルアラニン(F)の置換を含む。
【0321】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の310位でセリン(S)とチロシン(Y)の置換を含む。
【0322】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の678位でアルギニン(R)とグルタミン(Q)の置換を含む。
【0323】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の777位でバリン(V)とロイシン(L)の置換を含む。
【0324】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の777位でバリン(V)とメチオニン(M)の置換を含む。
【0325】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の842位でバリン(V)とイソロイシン(I)の置換を含む。
【0326】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の755位でロイシン(L)とアラニン(A)の置換を含む。
【0327】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の755位でロイシン(L)とプロリン(P)の置換を含む。
【0328】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、配列番号2又は5の755位でロイシン(L)とセリン(S)の置換を含む。
【0329】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントをコードするヌクレオチド配列は、エクソン20又はその一部をコードする配列内に挿入を含む。一部の実施形態では、エクソン20又はその一部をコードする配列は、KEILDEAYVMAGVGSPYVSR(配列番号8)をコードする配列を含む。一部の実施形態では、エクソン20又はその一部をコードする配列は、C-ヘリックス、C-ヘリックスの末端、又はC-ヘリックス後のループをコードする配列を含む。一部の実施形態では、挿入は、GSP又はYVMAのアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、エクソン20又はその一部をコードする配列は、以下のうちの1つ以上を含む:(a)配列番号2のA775~G776位の間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(b)配列番号2のP780~Y781位の間にアミノ酸配列GSPの挿入、(c)配列番号2のA771~Y772位の間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(d)配列番号2のA775~G776位の間にアミノ酸配列YVMAの挿入、(e)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸Vの挿入、(f)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸Vの挿入、(g)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列AVGCVの置換、(h)配列番号2の776位の間のGとアミノ酸配列LCの置換、(i)配列番号2の776位の間のGと、アミノ酸配列LCVの置換、(j)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸配列GSPの挿入、(k)配列番号2の755~757位の間のLREと、アミノ酸配列PSの置換、(l)配列番号2の779~780位の間のSPと、アミノ酸配列CPGSPの置換、(m)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸Cの挿入、(n)配列番号2の775~776位の間のAGと、アミノ酸配列VVMAの置換、(o)配列番号2の776位のGと、アミノ酸配列VVの置換、(p)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列AVCVの置換、(q)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列VCVの置換、(r)配列番号2のG778~S779位の間にアミノ酸Gの挿入、(s)配列番号2の755~757位の間のLREと、アミノ酸配列PKの挿入、(t)配列番号2のA775~G776位の間にアミノ酸Vの挿入、(u)配列番号2のA775~G776位の間にアミノ酸配列YAMAの挿入、(v)配列番号2の776位のGと、アミノ酸配列CVの置換、(w)配列番号2の776~778位の間のGVGと、アミノ酸配列AVCGGの置換、(x)配列番号2の776~778位の間のGVGと、アミノ酸配列CVCGの置換、(y)配列番号2の776~778位の間のGVGと、アミノ酸配列VVVGの置換、(z)配列番号2の776~779位の間のGVGSと、アミノ酸配列SVGGの置換、(aa)配列番号2の776~779位の間のGVGSと、アミノ酸配列VVGESの置換、(bb)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列AVGSGVの置換、(cc)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列CVCの置換、(dd)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列HVCの置換、(ee)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列VAAGVの置換、(ff)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列VAGVの置換、(gg)配列番号2の776~777位の間のGVと、アミノ酸配列VVVの置換、(hh)配列番号2のG778~S779位の間にアミノ酸配列FPGの挿入、(ii)配列番号2のS779~P780位の間にアミノ酸配列GSの挿入、(jj)配列番号2の754~757位の間のVLREと、アミノ酸配列VPSの置換、(kk)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸Eの挿入、(ll)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸配列MAGVの挿入、(mm)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸Sの挿入、(nn)配列番号2のV777~G778位の間にアミノ酸配列SCVの挿入、及び(oo)配列番号2のY772~V773位の間にアミノ酸配列LMAYの挿入。
【0330】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-2受容体の発がん性バリアントを発現し、この場合において、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2受容体のアロステリックバリアントであり、HER2受容体の発がん性バリアントは、HER2-16、HER2-C311R、HER2-S310F、p95-HER2-M611、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0331】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、HER-4受容体の発がん性バリアントを発現する。一部の実施形態では、HER-4受容体の発がん性バリアントは、HER4受容体のアロステリックバリアントである。一部の実施形態では、HER4受容体の発がん性バリアントは、エクソン16の欠失(HER4-Δ16)を含む。
【0332】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、EGFRの発がん性バリアントを発現し、この場合において、EGFRの発がん性バリアントをコードする配列は、エクソン20又はその一部の欠失を含み、この場合において、がん、腫瘍、又はそれらの細胞は、EGFRのエクソン20以外の配列に第二の発がん多様性を含まない。一部の実施形態では、第二の発がん多様性は、EGFRキナーゼドメイン(KD)、BRAF、NTRK、及びKRASのうちの1つ以上をコードする配列を含む。
【0333】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、EGFRの発がん性バリアントを発現し、この場合において、EGFRの発がん性バリアントをコードする配列は、エクソン20又はその一部の欠失を含み、この場合において、がん、腫瘍、又はそれらの細胞は、免疫療法に対する応答性を示唆するマーカーを含まない。
【0334】
一部の実施形態では、発がん性バリアント(例えばアロステリックバリアント)又は発がん性変異(例えばアロステリック変異)は、食品医薬品局(FDA)認可の診断法によって検出される。
【0335】
一部の実施形態では、本開示の化合物を用いた治療の前に、対象は、本開示の化合物とは異なる治療剤で治療される。
【0336】
一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、本開示の化合物とは異なる治療剤を用いた治療に対して非感受性であるか、又は耐性である。一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、I型阻害剤を用いた治療に対して非感受性であるか、又は耐性である。一部の実施形態では、がん、又は腫瘍、又はそれらの細胞は、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ(sapitinib)、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO-1686、及びAZD9291のうちの1つ以上を用いた治療に対して、非感受性であるか、又は耐性である。
【0337】
一部の実施形態では、対象は、本開示の化合物とは異なる治療剤を用いた治療に対して有害反応を有する。一部の実施形態では、対象は、I型阻害剤を用いた治療に対して有害反応を有する。一部の実施形態では、対象は、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ(necitunumab)、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO-1686、及びAZD9291のうちの1つ以上を用いた治療に対して有害反応を有する。一部の実施形態では、有害反応はEGFRの発がん性バリアントの活性化であり、発がん性バリアントは受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む。一部の実施形態では、有害反応は、HER-2受容体の発がん性バリアントの活性化であり、発がん性バリアントは受容体の細胞外ドメインに突然変異を含む。
【0338】
一部の実施形態では、本方法は、その阻害を必要とする対象に、治療有効量の非I型阻害剤を投与することを更に含む。一部の実施形態では、非I型阻害剤は、低分子II型阻害剤を含む。
【0339】
一部の実施形態では、本方法は、その阻害を必要とする対象に、治療有効量の非I型阻害剤を投与することを更に含む。一部の実施形態では、非I型阻害剤は、低分子II型阻害剤を含む。
【0340】
一部の実施形態では、本化合物は、治療有効量の非I型阻害剤と組み合わせて使用される。一部の実施形態では、非I型阻害剤は、低分子II型阻害剤を含む。
【0341】
一部の実施形態では、組成物は、非I型阻害剤を更に含む。一部の実施形態では、非I型阻害剤は、低分子II型阻害剤を含む。
【0342】
一部の実施形態では、治療有効量は、がんの兆候又は症状の重症度を低下させる。
【0343】
一部の実施形態では、がんの兆候は、腫瘍悪性度を含み、兆候の重症度の低減は、腫瘍悪性度の減少を含む。
【0344】
一部の実施形態では、がんの兆候は、腫瘍転移を含み、兆候の重症度の低減は、転移の排除又は転移の速度若しくは程度の低減を含む。
【0345】
一部の実施形態では、がんの兆候は、腫瘍体積を含み、兆候の重症度の低減は、腫瘍の排除又は体積の低減を含む。
【0346】
一部の実施形態では、がんの症状は、疼痛を含み、兆候の重症度の低減は、疼痛の排除又は低減を含む。
【0347】
一部の実施形態では、治療有効量は、寛解期を誘導する。
【0348】
一部の実施形態では、治療有効量は、対象の予後を改善する。
【0349】
主題のそのような使用(又は治療方法若しくは予防方法)は、EGFR及びHER-2受容体のアロステリック及び/又は発がん性バリアントを標的とすることにより、そのような予防又は治療を必要とする対象に、治療有効量の本開示の化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩、又はその医薬組成物を投与することを含む。
【0350】
定義
本明細書に記載される化合物は、該当する場合、化合物自体、並びにそれらの塩、及びそれらの溶媒和物を含むことが理解される。塩は、例えば、アニオンと、置換ベンゼン化合物上の正の電荷をもつ基(例えば、アミノ)との間に形成され得る。好適なアニオンとしては、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、重硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸、クエン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、グルタミン酸、グルクロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、トシル酸、サリチル酸、乳酸、ナフタレンスルホン酸、及び酢酸(例えば、トリフルオロ酢酸)が挙げられる。
【0351】
別段の明示的な示唆がない限り、用語「およそ」及び「約」は同義である。一部の実施形態では、「およそ」及び「約」は、列挙された量、値、用量、又は持続時間±20%、±15%、±10%、±8%、±6%、±5%、±4%、±2%、±1%、又は±0.5%を指す。一部の実施形態では、「およそ」及び「約」は、列挙された量又は持続時間±10%、±8%、±6%、±5%、±4%、又は±2%を指す。一部の実施形態では、「およそ」及び「約」は、列挙された量、値、用量、又は持続時間±5%を指す。一部の実施形態では、「およそ」及び「約」は、列挙された量、値、用量、又は持続時間±2%を指す。一部の実施形態では、「およそ」及び「約」は、列挙された量、値、用量、又は持続時間±1%を指す。
【0352】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容可能なアニオン」は、薬学的に許容可能な塩を形成するのに好適なアニオンを指す。同様に、塩はまた、カチオンと、置換ベンゼン化合物上の負の電荷もつ基(例えば、カルボン酸)との間に形成されてもよい。好適なカチオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、及びアンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウムイオンが挙げられる。置換ベンゼン化合物にはまた、四級窒素原子を含有する塩も含まれる。
【0353】
本開示の化合物、例えば化合物の塩は、水和形態又は非水和(無水)形態のいずれかで、又は他の溶媒分子との溶媒和物として存在し得ることが理解される。水和物の非限定的な例としては、一水和物及び二水和物が挙げられる。溶媒和物の非限定的な例としては、エタノール溶媒和物及びアセトン溶媒和物が挙げられる。
【0354】
本明細書で使用される場合、別段の指示がない限り、表現「A、B、又はCのうちの1つ以上」、「1つ以上のA、B、又はC」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、「1つ以上のA、B、及びC」、「A、B、及びCからなる群から選択される」、「A、B、又はCから選択される」、及び類似のものは区別なく使用され、全て、A、B、及び/又はCからなる群からの選択、すなわち、1つ以上のA、1つ以上のB、1つ以上のC、又はそれらの組み合わせを指す。
【0355】
当然のことながら、説明全体を通して、組成物は、特定の成分を有するか、含むか、又は含む(comprising)ものとして記述され、組成物はまた、列挙された成分から本質的になるか、又はそれからなることが企図される。同様に、方法又はプロセスが、特定のプロセスステップを有するか、含むか、又は含む(comprising)と記述される場合、プロセスはまた、列挙されたプロセスステップから本質的になるか、又はそれからなる。更に、当然のことながら、ステップの順序、又は特定の動作を行うための順序は、本発明が実行可能である限り、重要ではないことが理解されるべきである。更に、2つ以上のステップ又は動作を同時実行することができる。
【0356】
本開示の化合物は、当業者に公知であるか、又は本明細書の教示に照らして当業者に明白となるであろう標準的な合成方法及び手順を採用することによって、市販の出発物質、文献において公知の化合物、又は容易に調製される中間体を使用して、様々な方法で調製され得ることが理解される。有機分子の作製及び官能基の変換並びに操作に関する標準的な合成方法及び手順は、関連する科学文献又は当該分野の標準的な教科書から取得することができる。任意の1つ又は複数のソースに限定されないが、例えば、Smith,M.B.,March,J.,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5th edition,John Wiley & Sons:New York,2001、Greene,T.W.,Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley & Sons:New York,1999、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989)、L.Fieser and M.Fieser,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994)、及びL.Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)などの古典的なテキストが、当業者に公知の有機合成に関する有用で広く認められている参照文献であり、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0357】
別段の記載がない限り、治療又は予防方法の任意の説明は、本明細書に記載されるような治療又は予防を提供するために、化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩の使用を含むことが理解されるべきである。別段の記載がない限り、治療又は予防方法の任意の説明は、そのような状態を治療又は予防するための医薬を調製するための化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩の使用を含むことが更に理解されるべきである。治療又は予防は、ヒト又は齧歯類及び他の疾患モデルを含む非ヒト動物の治療又は予防を含む。
【0358】
別段の記載がない限り、治療方法の任意の説明は、本明細書に記載されるような治療を提供するために、化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩の使用を含むことが理解されるべきである。別段の記載がない限り、治療方法の任意の説明は、そのような状態を治療するための医薬を調製するための化合物番号1の結晶形態又はその薬学的に許容可能な塩の使用を含むことが更に理解されるべきである。治療は、ヒト又は齧歯類及び他の疾患モデルを含む非ヒト動物の治療を含む。
【0359】
本明細書で使用される場合、用語「対象」は、疾患を有するか、又は疾患を発症するリスクが増加している対象を指す。「対象」は、哺乳動物を含む。哺乳動物は、例えば、ヒト、又は霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギ、ラクダ、ヒツジ、若しくはブタなどの適切な非ヒト哺乳動物であってもよい。対象はまた、鳥又は家禽であってもよい。一部の実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。
【0360】
用語「その治療又は予防を必要とする対象(subject in need thereof)」は、本明細書に開示される疾患又は障害を有するとして以前に診断又は特定された対象であってもよい。その治療又は予防を必要とする対象はまた、本明細書に開示される疾患又は障害に罹患している対象であってもよい。あるいは、その治療又は予防を必要とする対象は、集団全体と比較して、そのような疾患又は障害を発症するリスクが高い対象(すなわち、集団全体と比較してそのような障害を発症する傾向にある対象)であり得る。その治療又は予防を必要とする対象は、本明細書に開示される疾患又は障害に難治性又は抵抗性を有し得る(すなわち、治療に応答しないか、又はまだ応答していない本明細書に開示される疾患又は障害)。その治療又は予防を必要とする対象は、治療開始時に抵抗性である場合もあれば、又は治療中に抵抗性となる場合もある。一部の実施形態では、その治療又は予防を必要とする対象は、本明細書に開示される疾患又は障害に対する全ての公知の有効な療法を受け、効果がなかった。一部の実施形態では、その治療又は予防を必要とする対象は、少なくとも1つの以前の療法を受けている。
【0361】
本明細書で使用される場合、用語「治療すること」又は「治療する」は、疾患、状態、又は障害と闘うための患者の管理及びケアを表し、疾患、状態、若しくは障害の症状若しくは合併症を軽減し、又は疾患、状態、若しくは障害を除去するために、本開示の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、多形、若しくは溶媒和物の投与を含む。用語「治療する」はまた、インビトロ又は動物モデルでの細胞の治療を含み得る。
【0362】
化合物番号1又はその薬学的に許容可能な塩は、関連する疾患、状態、若しくは障害を予防するために使用できるか、若しくは使用する可能性があり、又はそのような目的のために好適な候補を特定するために使用できるか、若しくは使用する可能性があることが理解される。
【0363】
本明細書で使用される場合、用語「予防すること」、「予防する」、又は「から保護する」は、そのような疾患、状態、又は障害の症状又は合併症の発症を低減又は除去することを表す。
【0364】
「溶解度」又は「溶解度評価」は、液体溶媒に溶解して均質な溶液を形成するための、本明細書に開示される多形(例えば、形態A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、又はL)の特性を指すことが理解されるべきである。一部の実施形態では、溶解度は、溶媒の単位体積当たりの溶質の質量(例えば、溶媒1kg当たりの溶質のg、dL当たりのg(100mL)、mg/mlなど)、容積モル濃度、重量モル濃度、モル分率、又は濃度の他の類似の説明のいずれかによる濃度として表される。当業者であれば、溶媒の量当たり溶解することができる溶質の最大平衡量は、温度、圧力、pH、及び溶媒の性質を含む特定の条件下でのその溶媒中の溶質の溶解度であることを理解することができる。
【0365】
本明細書で使用される場合、「安定な」とは、単離された多形と比較して、規定の時間及び温度にわたって純度、外観、及び/又は分析パラメータを維持する多形を指す。一部の実施形態では、「安定な」多形は、一定期間(例えば、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、又は4ヶ月)にわたって、約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、約0.9%未満、約0.8%未満、約0.7%未満、約0.6%未満、約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、又は約0.1%未満の不純物を呈する。
【0366】
本明細書で使用される場合、用語「医薬組成物」は、対象への投与に好適な形態で本開示の化合物を含有する製剤である。一実施形態では、組成物は、バルク又は単位剤形である。単位剤形は、例えば、カプセル剤、IVバッグ、錠剤、エアロゾル吸入器のシングルポンプ、又はバイアルを含めた様々な形態のいずれかである。組成物の単位用量における有効成分(例えば、開示された化合物、又はその塩、その水和物、その溶媒和物、若しくはその異性体の製剤)の量は、有効量であり、関与する特定の治療に従って変化する。当業者は、患者の年齢及び状態に応じて投与量を日常的に変えることが必要になる場合があることを認識するであろう。また、投与量は、投与経路にも依存するであろう。経口、肺、直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、吸入、口腔、舌下、胸膜内、くも膜下腔内、鼻腔内などを含む、様々な経路が企図される。本開示の化合物の局所又は経皮的投与用の剤形としては、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、及び吸入剤が挙げられる。一実施形態では、活性化合物は、無菌状態下で、薬学的に許容可能な担体と、かつ必要な任意の防腐剤、緩衝剤、又は噴射剤と混合される。
【0367】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容可能である」は、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を伴わずにヒト及び動物の組織と接触して使用することに適し、合理的な利益/リスク比に見合った、化合物、アニオン、カチオン、物質、組成物、担体及び/又は剤形を指す。
【0368】
「薬学的に許容可能な賦形剤」は、概して安全、無毒性であり、生物学的にもその他の点でも有害ではない薬学的組成物の調製に有用な賦形剤を意味し、ヒトの薬学的使用だけではなく、獣医学的使用にも適用できる賦形剤を含む。「薬学的に許容可能な賦形剤」は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1つ及び複数の賦形剤の両方を含む。
【0369】
本明細書で使用される場合、用語「治療有効量」は、特定された疾患若しくは状態を治療、改善、若しくは予防するか、又は検出可能な治療効果若しくは抑制効果を示す医薬品の量を表す。効果は、当技術分野で既知の任意のアッセイ方法により検出することができる。対象に対しての正確な有効量というのは、対象の体重、サイズ、健康状態;状態の性質及び程度;及び投与用に選択された治療剤又は治療剤の組み合わせによって決まることになる。所定の状況での治療有効量は、臨床医の技術及び判断の範囲内である常套的な実験によって決定され得る。
【0370】
塩を更に形成する能力を有する本開示の化合物について、これらの形態の全ても、特許請求される開示の範囲内であると企図されることが理解される。
【0371】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容可能な塩」は、親化合物がその酸性塩又は塩基性塩を作製することによって改変された、本開示の化合物の誘導体を表す。一部の実施形態では、化合物の薬学的に許容可能な塩はまた、化合物のプロドラッグである。薬学的に許容可能な塩の例としては、以下に限定されないが、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩又は有機塩などが挙げられる。薬学的に許容可能な塩としては、例えば、非毒性の無機酸又は有機酸から形成された親化合物の一般的な非毒性塩又は四級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、こうした一般的な非毒性塩としては、以下に限定されないが、2-アセトキシ安息香酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、1,2-エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリルアルサニル酸、ヘキシルレゾルシン酸、ヒドラバム酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル酸、硝酸、シュウ酸、パモン酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロ酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、スバセチン酸(subacetic)、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び一般的に存在するアミン酸、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、アルギニンなど、から選択される無機酸及び有機酸から得られる塩が挙げられる。
【0372】
薬学的に許容可能な塩の他の例としては、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ピルビン酸、マロン酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファスルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、及びムコン酸などが挙げられる。本開示はまた、親化合物に含まれる酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、又はアルミニウムイオンで置換されているか、又は有機塩基、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなどと配位結合している場合に形成される塩を包含する。塩形態では、化合物と、塩のカチオン又はアニオンとの比は、1:1、又は1:1以外の任意の比、例えば、3:1、2:1、1:2、又は1:3とすることができることが理解される。
【0373】
薬学的に許容可能な塩への全ての言及が、同一の塩の、本明細書で定義されている溶媒付加形態(溶媒和物)又は結晶形態(多形)を含むことが理解される。
【0374】
化合物、又はその薬学的に許容可能な塩は、経口的に、経鼻的に、経皮的に、経肺的に、吸入的に、口腔に、舌下に、腹腔内に、皮下に、筋肉内に、静脈内に、直腸に、胸膜内に、くも膜下腔内に、及び非経口的に投与される。一実施形態において、化合物は経口的に投与される。当業者は、特定の投与経路の優位性を認識するであろう。
【0375】
本化合物を用いる投与レジメンは、患者の型、種、年齢、体重、性別、及び医学的状態、治療される状態の重症度、投与経路;患者の腎機能及び肝機能、使用される特定の化合物又はその塩などを含めた、種々の因子に従って選択される。通常の知識を有する医師又は獣医は、その状態の進行を防ぐか、阻止するか、又は抑えるのに必要な薬剤の有効量を容易に決定し、処方することができる。
【0376】
本開示の開示された化合物の製剤化及び投与の技術は、Remington:the Science and Practice of Pharmacy,19th edition,Mack Publishing Co.,Easton,PA(1995)に見出すことができる。ある実施形態では、本明細書に記載の化合物及びその薬学的に許容可能な塩は、薬学的に許容可能な担体又は希釈剤と組み合わせて医薬製剤に用いられる。好適な薬学的に許容可能な担体としては、不活性な固体充填剤又は希釈剤、及び無菌水溶液又は有機溶液が挙げられる。化合物は、こうした医薬組成物中に、本明細書に記載の範囲内の望ましい投与量を与えるのに十分な量で含まれることになる。
【0377】
本明細書で用いられる全てのパーセンテージ及び比は、特に明記しない限り、重量基準である。本開示の他の特徴及び利点は、種々の実施例から明らかになる。提供される実施例は、本開示の実施に有益な種々の構成要素及び方法を示している。実施例は、特許請求される開示を制限するものではない。本開示に基づいて、当業者は、本開示の実施に有益な他の構成要素及び方法を特定し、使用することができる。
【0378】
本明細書に引用される全ての刊行物及び特許文書は、あたかもかかる刊行物又は文書が、参照により本明細書に組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。刊行物及び特許文献の引用は、いずれかが関連する先行技術であることへの承認を意味するものではなく、また内容又は日付に関するいかなる承認も構成しない。本発明は記述を介して説明されてきたが、当業者であれば、本発明が様々な実施形態で実行され得ることや、上記説明及び以下に示す実施例が例示を目的とし、後続の特許請求の範囲を限定するものではないことを認識するであろう。
【0379】
例示的実施形態
実施形態1.化合物番号1の形状形態、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩。
実施形態2.形状形態が、結晶形態である、実施形態1に記載の形状形態。
実施形態3.形状形態が、形態A、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態4.形態Aが、Cu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、及び17.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、及び17.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、及び17.6°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態3に記載の形状形態。
実施形態5.形態Aが、Cu Kα放射線を使用した9.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、9.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、9.6、20.0、及び24.6°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態4に記載の形状形態。
実施形態6.形態Aが、Cu Kα放射線を使用した4.8±0.2、5.6±0.2、9.6±0.2、17.6±0.2、20.0±0.2、及び24.6±0.2°2θ(例えば、4.8±0.1、5.6±0.1、9.6±0.1、17.6±0.1、20.0±0.1、及び24.6±0.1°2θ(例えば、4.8、5.6、9.6、17.6、20.0、及び24.6°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態3に記載の形状形態。
実施形態7.形態Aが、
図1に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態3に記載の形状形態。
実施形態8.形態Aが、76±20、141±20、156±20、及び170±20℃(例えば、76±10、141±10、156±10、及び170±10℃(例えば、76±5、141±5、156±5、及び170±5℃(例えば、76±4、141±4、156±4、及び170±4℃(例えば、76±3、141±3、156±3、及び170±3℃(例えば、76±2、141±2、156±2、及び170±2℃(例えば、76±1、141±1、156±1、及び170±1℃(例えば、76±0.5、141±0.5、156±0.5、及び170±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態3に記載の形状形態。
実施形態9.形状形態が、形態B、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態10.形態Bが、Cu Kα放射線を使用した6.5±0.2、16.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、6.5±0.1、16.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、6.5、16.7、及び18.6°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態9に記載の形状形態。
実施形態11.形態Bが、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、13.4±0.2、及び17.7±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、13.4±0.1、及び17.7±0.1°2θ(例えば、3.2、13.4、及び17.7°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態10に記載の形状形態。
実施形態12.形態Bが、Cu Kα放射線を使用した3.2±0.2、6.5±0.2、13.4±0.2、16.7±0.2、17.7±0.2、及び18.6±0.2°2θ(例えば、3.2±0.1、6.5±0.1、13.4±0.1、16.7±0.1、17.7±0.1、及び18.6±0.1°2θ(例えば、3.2、6.5、13.4、16.7、17.7、及び18.6°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態9に記載の形状形態。
実施形態13.形態Bが、
図2に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態9に記載の形状形態。
実施形態14.形態Bが、155±20℃及び176±20℃(例えば、155±10℃及び176±10℃(例えば、155±5℃及び176±5℃(例えば、155±4℃及び176±4℃(例えば、155±3℃及び176±3℃(例えば、155±2及び176±2℃(例えば、155±1及び176±1℃(例えば、155±0.5及び176±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態9に記載の形状形態。
実施形態15.形状形態が、形態C、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態16.形態Cが、Cu Kα放射線を使用した16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、16.1、16.7、及び19.1°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態15に記載の形状形態。
実施形態17.形態Cが、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、及び14.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、及び14.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、及び14.1°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態16に記載の形状形態。
実施形態18.形態Cが、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、12.6±0.2、14.1±0.2、16.1±0.2、16.7±0.2、及び19.1±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、12.6±0.1、14.1±0.1、16.1±0.1、16.7±0.1、及び19.1±0.1°2θ(例えば、4.0、12.6、14.1、16.1、16.7、及び19.1°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態15に記載の形状形態。
実施形態19.形態Cが、
図3に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態15に記載の形状形態。
実施形態20.形態Cが、181±20℃(例えば、181±10℃(例えば、181±5℃(例えば、181±4℃(例えば、181±3℃(例えば、181±2℃(例えば、181±1℃(例えば、181±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態15に記載の形状形態。
実施形態21.形状形態が、形態D、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態22.形態Dが、Cu Kα放射線を使用した15.3±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.3±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.3、19.3、及び23.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態21に記載の形状形態。
実施形態23.形態Dが、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、及び18.8±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、及び18.8±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、及び18.8°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態22に記載の形状形態。
実施形態24.形態Dが、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、9.7±0.2、15.3±0.2、18.8±0.2、19.3±0.2、及び23.5±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、9.7±0.1、15.3±0.1、18.8±0.1、19.3±0.1、及び23.5±0.1°2θ(例えば、5.4、9.7、15.3、18.8、19.3、及び23.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態21に記載の形状形態。
実施形態25.形態Dが、
図4に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態21に記載の形状形態。
実施形態26.形態Dが、128±20、149±20、及び175±20℃(例えば、128±10、149±10、及び175±10℃(例えば、128±5、149±5、及び175±5℃(例えば、128±4、149±4、及び175±4℃(例えば、128±3、149±3、及び175±3℃(例えば、128±2、149±2、及び175±2℃(例えば、128±1、149±1、及び175±1℃(例えば、128±0.5、149±0.5、及び175±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態21に記載の形状形態。
実施形態27.形状形態が、形態E、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態28.形態Eが、Cu Kα放射線を使用した7.4±0.2、15.8±0.2、及び16.3±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、15.8±0.1、及び16.3±0.1°2θ(例えば、7.4、15.8、及び16.3°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態27に記載の形状形態。
実施形態29.形態Eが、Cu Kα放射線を使用した13.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、13.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、13.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態28に記載の形状形態。
実施形態30.形態Eが、Cu Kα放射線を使用した7.4±0.2、13.3±0.2、15.8±0.2、16.3±0.2、19.2±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、7.4±0.1、13.3±0.1、15.8±0.1、16.3±0.1、19.2±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、7.4、13.3、15.8、16.3、19.2、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態27に記載の形状形態。
実施形態31.形態Eが、
図5に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態27に記載の形状形態。
実施形態32.形態Eが、173±20℃(例えば、173±10℃(例えば、173±5℃(例えば、173±4℃(例えば、173±3℃(例えば、173±2℃(例えば、173±1℃(例えば、173±0.5℃)))))))に吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態27に記載の形状形態。
実施形態33.形状形態が、形態F、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態34.形態Fが、Cu Kα放射線を使用した5.5±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、16.4、及び21.9°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態33に記載の形状形態。
実施形態35.形態Fが、Cu Kα放射線を使用した7.2±0.2、14.5±0.2、及び15.2±0.2°2θ(例えば、7.2±0.1、14.5±0.1、及び15.2±0.1°2θ(例えば、7.2、14.5、及び15.2°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態34に記載の形状形態。
実施形態36.形態Fが、Cu Kα放射線を使用した5.5±0.2、7.2±0.2、14.5±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、及び21.9±0.2°2θ(例えば、5.5±0.1、7.2±0.1、14.5±0.1、15.2±0.1、16.4±0.1、及び21.9±0.1°2θ(例えば、5.5、7.2、14.5、15.2、16.4、及び21.9°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態33に記載の形状形態。
実施形態37.形態Fが、
図6に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態33に記載の形状形態。
実施形態38.形態Fが、48±20、80±20、146±20、及び174±20℃(例えば、48±10、80±10、146±10、及び174±10℃(例えば、48±5、80±5、146±5、及び174±5℃(例えば、48±4、80±4、146±4、及び174±4℃(例えば、48±3、80±3、146±3、及び174±3℃(例えば、48±2、80±2、146±2、及び174±2℃(例えば、48±1、80±1、146±1、及び174±1℃(例えば、48±0.5、80±0.5、146±0.5、及び174±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態33に記載の形状形態。
実施形態39.形状形態が、形態G、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態40.形態Gが、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、及び16.0±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、及び16.0±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、及び16.0°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態39に記載の形状形態。
実施形態41.形態Gが、Cu Kα放射線を使用した7.1±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、7.1±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、7.1、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態40に記載の形状形態。
実施形態42.形態Gが、Cu Kα放射線を使用した4.0±0.2、5.3±0.2、7.1±0.2、16.0±0.2、16.7±0.2、及び19.2±0.2°2θ(例えば、4.0±0.1、5.3±0.1、7.1±0.1、16.0±0.1、16.7±0.1、及び19.2±0.1°2θ(例えば、4.0、5.3、7.1、16.0、16.7、及び19.2°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態39に記載の形状形態。
実施形態43.形態Gが、
図7に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態39に記載の形状形態。
実施形態44.形態Gが、34±20、175±20、及び182±20℃(例えば、34±10、175±10、及び182±10℃(例えば、34±5、175±5、及び182±5℃(例えば、34±4、175±4、及び182±4℃(例えば、34±3、175±3、及び182±3℃(例えば、34±2、175±2、及び182±2℃(例えば、34±1、175±1、及び182±1℃(例えば、34±0.5、175±0.5、及び182±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態39に記載の形状形態。
実施形態45.形状形態が、形態H、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態46.形態Hが、Cu Kα放射線を使用した4.6±0.2、13.8±0.2、及び17.0±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、13.8±0.1、及び17.0±0.1°2θ(例えば、4.6、13.8、及び17.0°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態45に記載の形状形態。
実施形態47.形態Hが、Cu Kα放射線を使用した5.6±0.2、8.6±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、5.6±0.1、8.6±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、5.6、8.6、及び17.8°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態46に記載の形状形態。
実施形態48.形態Hが、Cu Kα放射線を使用した4.6±0.2、5.6±0.2、8.6±0.2、13.8±0.2、17.0±0.2、及び17.8±0.2°2θ(例えば、4.6±0.1、5.6±0.1、8.6±0.1、13.8±0.1、17.0±0.1、及び17.8±0.1°2θ(例えば、4.6、5.6、8.6、13.8、17.0、及び17.8°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態45に記載の形状形態。
実施形態49.形態Hが、
図8に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態45に記載の形状形態。
実施形態50.形態Hが、62±20及び153±20℃(例えば、62±10及び153±10℃(例えば、62±5及び153±5℃(例えば、62±4及び153±4℃(例えば、62±3及び153±3℃(例えば、62±2及び153±2℃(例えば、62±1及び153±1℃(例えば、62±0.5及び153±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態45に記載の形状形態。
実施形態51.形状形態が、形態I、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態52.形態Iが、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、20.4±0.2、及び21.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、20.4±0.1、及び21.5±0.1°2θ(例えば、5.1、20.4、及び21.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態51に記載の形状形態。
実施形態53.形態Iが、Cu Kα放射線を使用した17.0±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、17.0±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、17.0、22.3、及び25.5°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態52に記載の形状形態。
実施形態54.形態Iが、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、17.0±0.2、20.4±0.2、21.5±0.2、22.3±0.2、及び25.5±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、17.0±0.1、20.4±0.1、21.5±0.1、22.3±0.1、及び25.5±0.1°2θ(例えば、5.1、17.0、20.4、21.5、22.3、及び25.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態51に記載の形状形態。
実施形態55.形態Iが、
図9に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態51に記載の形状形態。
実施形態56.形状形態が、形態J、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態57.形態Jが、Cu Kα放射線を使用した4.5±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、17.9、及び22.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態56に記載の形状形態。
実施形態58.形態Jが、Cu Kα放射線を使用した5.1±0.2、10.4±0.2、及び16.0±0.2°2θ(例えば、5.1±0.1、10.4±0.1、及び16.0±0.1°2θ(例えば、5.1、10.4、及び16.0°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態57に記載の形状形態。
実施形態59.形態Jが、Cu Kα放射線を使用した4.5±0.2、5.1±0.2、10.4±0.2、16.0±0.2、17.9±0.2、及び22.5±0.2°2θ(例えば、4.5±0.1、5.1±0.1、10.4±0.1、16.0±0.1、17.9±0.1、及び22.5±0.1°2θ(例えば、4.5、5.1、10.4、16.0、17.9、及び22.5°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態56に記載の形状形態。
実施形態60.形態Jが、
図10に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態59に記載の形状形態。
実施形態61.形態Jが、137±20及び166±20℃(例えば、137±10及び166±10℃(例えば、137±5及び166±5℃(例えば、137±4及び166±4℃(例えば、137±3及び166±3℃(例えば、137±2及び166±2℃(例えば、137±1及び166±1℃(例えば、137±0.5及び166±0.5℃)))))))から選択される少なくとも1つの吸熱ピークを有するDSC曲線によって特徴付けられる、実施形態56に記載の形状形態。
実施形態62.形状形態が、形態K、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態63.形態Kが、Cu Kα放射線を使用した5.2±0.2、17.0±0.2、及び20.5±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、17.0±0.1、及び20.5±0.1°2θ(例えば、5.2、17.0、及び20.5°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態62に記載の形状形態。
実施形態64.形態Kが、Cu Kα放射線を使用した6.8±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、6.8±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、6.8、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態63に記載の形状形態。
実施形態65.形態Kが、Cu Kα放射線を使用した5.2±0.2、6.8±0.2、17.0±0.2、20.5±0.2、21.6±0.2、及び22.4±0.2°2θ(例えば、5.2±0.1、6.8±0.1、17.0±0.1、20.5±0.1、21.6±0.1、及び22.4±0.1°2θ(例えば、5.2、6.8、17.0、20.5、21.6、及び22.4°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態62に記載の形状形態。
実施形態66.形態Kが、
図11に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態62に記載の形状形態。
実施形態67.形状形態が、形態L、その溶媒和物、その水和物、又はその薬学的に許容可能な塩である、実施形態1又は2に記載の形状形態。
実施形態68.形態Lが、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、及び19.3°2θ))にピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態67に記載の形状形態。
実施形態69.形態Lが、Cu Kα放射線を使用した14.8±0.2、15.3±0.2、及び16.6±0.2°2θ(例えば、14.8±0.1、15.3±0.1、及び16.6±0.1°2θ(例えば、14.8、15.3、及び16.6°2θ))から選択される少なくとも1つのピークを更に含む、実施形態68に記載の形状形態。
実施形態70.形態Lが、Cu Kα放射線を使用した5.4±0.2、7.8±0.2、14.8±0.2、15.3±0.2、16.6±0.2、及び19.3±0.2°2θ(例えば、5.4±0.1、7.8±0.1、14.8±0.1、15.3±0.1、16.6±0.1、及び19.3±0.1°2θ(例えば、5.4、7.8、14.8、15.3、16.6、及び19.3°2θ))から選択される少なくとも3つのピークを含むX線回折(「XRPD」)パターンによって特徴付けられる、実施形態67に記載の形状形態。
実施形態71.形態Lが、
図12に示されるものと実質的に同様のXRPDパターンによって特徴付けられる、実施形態67に記載の形状形態。
実施形態72.少なくとも90、95、96、97、98、又は99%純粋である、先行実施形態のいずれかに記載の形状形態。
実施形態73.治療有効量の、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態のうちのいずれか1つ又は組み合わせと、薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
実施形態74.ErbB受容体の発がん性バリアントを阻害する方法であって、その阻害を必要とする対象に、治療有効量の先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態を投与することを含む、方法。
実施形態75.ErbB受容体の発がん性バリアントを阻害する方法であって、その阻害を必要とする対象に、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
実施形態76.がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、治療有効量の先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態を投与することを含む、方法。
実施形態77.がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
実施形態78.がんを予防又は治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントが対象に存在する場合に、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に、治療有効量の先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態を投与することと、を含む、方法。
実施形態79.がんを予防又は治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントが対象に存在する場合に、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物を投与することと、を含む、方法。
実施形態80.がんを予防又は治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントが対象由来の生物学的試料中に存在する場合に、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に、治療有効量の先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態を投与することと、を含む、方法。
実施形態81.がんを予防又は治療する方法であって、i)対象候補者を、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントが対象由来の生物学的試料中に存在する場合、治療を必要とする対象として特定することと、ii)治療を必要とする対象に、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物を投与することと、を含む、方法。
実施形態82.がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントがその対象内に存在すると特定される場合に、治療有効量の先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態を投与することを含む、方法。
実施形態83.がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントがその対象内に存在すると特定される場合に、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態を投与することを含む、方法。
実施形態84.がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントがその対象由来の生物学的試料中に存在すると特定される場合に、治療有効量の先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態を投与することを含む、方法。
実施形態85.がんを予防又は治療する方法であって、その予防又は治療を必要とする対象に、ErbB受容体のその少なくとも1つの発がん性バリアントがその対象由来の生物学的試料中に存在すると特定される場合に、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
実施形態86.ErbB受容体の発がん性バリアントの阻害に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態。
実施形態87.ErbB受容体の発がん性バリアントの阻害に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態88.がんの予防又は治療に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態。
実施形態89.がんの予防又は治療に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態90.ErbB受容体の少なくとも1つの発がん性バリアントが、対象内に存在する、対象におけるがんの予防又は治療に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態。
実施形態91.ErbB受容体の少なくとも1つの発がん性バリアントが、対象内に存在する、対象におけるがんの予防又は治療に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態92.ErbB受容体の少なくとも1つの発がん性バリアントが、対象由来の生物学的試料中に存在する、対象におけるがんの予防又は治療に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態。
実施形態93.ErbB受容体の少なくとも1つの発がん性バリアントが、対象由来の生物学的試料中に存在する、対象におけるがんの予防又は治療に使用するための、先行実施形態のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態94.ErbB受容体の発がん性バリアントを阻害するための医薬の製造における、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態の使用。
実施形態95.がんを予防又は治療するための医薬の製造における、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態の使用。
実施形態96.がんが、固形腫瘍である、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態97.がんが、膀胱がん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、胃がん、グリア芽腫(GBM)、頭頚部がん、肺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、又はそれらの任意のサブタイプである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態98.がんが、グリア芽腫(GBM)又はその任意のサブタイプである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態99.がんが、グリア芽腫である、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態100.がん、又は腫瘍、又はその細胞が、上皮成長因子受容体(EGFR)の発がん性バリアントを発現する、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態101.発がん性バリアントが、ErbB受容体における発がん性バリアントである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態102.ErbB受容体における発がん性バリアントが、アロステリックバリアントである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態103.発がん性バリアントが、上皮成長因子受容体(EGFR)における発がん性バリアントである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態104.EGFRにおける発がん性バリアントが、アロステリックバリアントである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態105.発がん性バリアントが、HER2受容体の発がん性バリアントである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態106.HER2受容体における発がん性バリアントが、アロステリックバリアントである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態107.発がん性バリアントが、HER-4受容体における発がん性バリアントである、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態108.対象又はがんが、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、及びネシツヌマブのうちの1つ以上を用いた治療対して非感受性であるか、又は耐性である、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態109.EGFRの発がん性バリアントをコードする配列が、エクソン20又はその一部の欠失を含み、がん、腫瘍、又はその細胞が、EGFRキナーゼドメイン(KD)、BRAF、NTRK、及びKRASのうちの1つ以上をコードする配列又はその中において発がん性バリアントを含まない、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態110.EGFRの発がん性バリアントをコードする配列が、エクソン20又はその一部の欠失を含み、がん、腫瘍、又はその細胞が、免疫療法に対する応答性を示すマーカーを含まない、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態111.発がん性バリアント又は発がん性変異が、食品医薬品局(FDA)認可の診断法によって検出される、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態112.対象が、I型阻害剤を用いた治療に対して有害反応を有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
実施形態113.対象が、ゲフィニチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、ネシツヌマブ、クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、アファチニブ、サピチニブ、ダコミチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、WZ4002、WZ8040、WZ3146、CO-1686、及びAZD9291のうちの1つ以上を用いた治療に対して有害反応を有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の形状形態、医薬組成物、方法、又は使用。
【実施例】
【0380】
本出願に記載される実験値は、近似値であり、計器の変動の影響を受けることが理解される。
【0381】
X線粉末回折計(XRPD):XRPD分析を、Bruker D8 Advance X線粉末回折計を使用して行った。分析は、以下に記載されるパラメータを使用して実行された。
【表13】
【0382】
示差走査熱量測定(DSC):DSC分析は、TA Discover 2500を使用して実行された。分析は、以下に記載されるパラメータを使用して実行された。
【表14】
【0383】
熱重量分析(TGA):TGA分析は、Discover 5500を使用して実行された。分析は、以下に記載されるパラメータを使用して実行された。
【表15】
【0384】
動的蒸気吸着(DVS):DVS分析は、Intrinsicを使用して実行された。分析は、以下に記載されるパラメータを使用して実行された。
【表16】
【0385】
カールフィッシャー分析:カールフィッシャー分析は、クーロメトリ法を使用するMettler Toledo Coulometric KF Titrator C30を使用して、実行された。
【0386】
偏光顕微鏡法(PLM):PLM分析は、シリコーンオイルを添加した交差偏光子を使用して、BX53LED OLYMPUSを使用して実行された。
【0387】
核磁気共鳴(NMR):NMR分析は、Bruker Avance-AV 400Mを使用して、400MHzの周波数、5mmのPABBO BB-1H/Dプローブ、8スキャン、297.6Kの温度、及び1秒の待ち時間(relaxation delay)で、実行された。
【0388】
高速液体クロマトグラフ(HPLC):HPLC分析は、SHIMADZU LC-20AD/Agilent 1260 infinity II Binary Pumpを使用して実行された。分析は、以下に記載されるパラメータを使用して実行された。
【表17】
【0389】
実施例1.結晶形態の調製
本開示の結晶形態は、本明細書に記載のプロトコルのうちの1つ以上に従って調製され得る。
プロトコル1:25℃で2週間の溶媒での平衡化。約20mgの形態Aを、撹拌プレートを用いて、25℃で2週間、好適な量の溶媒中で平衡化した。得られた懸濁液を濾過した。
プロトコル2:50℃で1週間の溶媒での平衡化。約30mgの形態Aを、撹拌プレートを用いて、50℃で1週間、好適な量の溶媒中で平衡化した。得られた懸濁液を濾過した。
プロトコル3:温度サイクル下での溶媒での平衡化。約30mgの形態Aを、5℃~50℃の温度サイクル下、0.2℃/分の加熱/冷却速度で、10サイクル、好適な量の溶媒中で平衡化した。
プロトコル4:室温での緩徐な蒸発による結晶化。約10mgの形態Aを好適な量の溶媒中に溶解した。得られた溶液を、0.45μmのナイロンフィルターで濾過した。次いで、濾過した溶液を周囲条件下で緩徐に蒸発させた。
プロトコル5:窒素流下での急速蒸発による結晶化。約10mgの形態Aを好適な量の溶媒中に溶解した。得られた溶液を、0.45μmのナイロンフィルターで濾過した。次いで、濾過した溶液を窒素流下で急速蒸発させた。
プロトコル6:緩徐冷却による高温飽和溶液からの結晶化。約20mgの形態Aを、50℃で最小量の選択された溶媒中に溶解した。得られた溶液を、0.45μmのナイロンフィルターで濾過した。次いで、濾過した溶液を、0.1℃/分で5℃に冷却した。沈殿物を濾過によって収集した。
プロトコル7:急速冷却による高温飽和溶液からの結晶化。約20mgの形態Aを、50℃で最小量の選択された溶媒中に溶解した。得られた溶液を、0.45μmのナイロンフィルターで濾過した。次いで、濾過した溶液を5℃に置き、400rpmの速度で撹拌した。沈殿物を濾過によって収集した。
プロトコル8:貧溶媒の添加による沈殿。約20mgの形態Aを最小量の良溶媒中に溶解した。溶液を濾過した。濾過した溶液に貧溶媒を緩徐に添加した。沈殿物を濾過によって収集した。貧溶媒実験から濁った試料を得た場合は、25℃で緩徐な蒸発実験を行った。 プロトコル9:可変相対湿度実験。形態Fを、可変湿度XRPD実験によって調査した。形態Fは、0%RHで、形態Lとして割り当てられた新しい結晶形態に変換された。形態Lは、>10%RHで形態Fに戻った。これは、形態Lが準安定な無水物であり、約0%RHでのみ安定であることを示唆している。詳細については、実施例8を参照されたい。
【0390】
結晶形態の調製。本開示の形態は、以下の表Aに示されるプロトコルのうちの1つ以上によって調製され得る。
【表18】
【0391】
実施例2.無水物形態Cの調製
形態Cの種結晶の調製。約20mgの化合物番号1の形態Aを、撹拌プレートを用いて、25℃で2週間、好適な量の溶媒中で平衡化した。得られた懸濁液を濾過した。
【0392】
無水物形態Cの調製。約300mgの化合物番号1の形態Aを、40mLのボトルに秤量した。3mLのアセトンをボトルに添加した。得られた懸濁液を、25℃、300rpmの速度で撹拌した。約3mgの形態Cの種子を懸濁液に添加した。沈殿物が形成された後、更に8mLのアセトンをボトルに添加した。この懸濁液を、25℃で400rpmの速度で48時間撹拌し続けた。得られた懸濁液を取り出し、固体を遠心分離によって分離した。固体を真空下、30℃で1時間乾燥させた。約240mgの遊離塩基形態Cを、80%の収率で褐色粉末として得た。このバッチは、高い結晶化度を示した(例えば、
図3を参照されたい)。
【0393】
実施例3.水和物形態Fの調製
形態Fの種結晶の調製。約30mgの化合物番号1の形態Aを、5℃~50℃の温度サイクル下、0.2℃/分の加熱/冷却速度で、10サイクル、好適な量のMeOH/H2O(v:v=7:3)中で平衡化した。
【0394】
無水物形態Fの調製。約300mgの化合物番号1の形態Aを、20mLのボトルに添加した。次いで、2mLのMeOH:H
2O(v:v=7:3)をボトルに添加した。得られた懸濁液を、25℃、400rpmの速度で撹拌した。約3mgの形態Fの種子を懸濁液に添加した。沈殿物が形成された後、更に1.6mLのMeOH:H
2O(v:v=7:3)をボトルに添加した。この懸濁液を、25℃で400rpmの速度で1週間撹拌し続けた。得られた懸濁液を取り出し、固体を遠心分離によって分離した。固体を真空下、25℃で14時間乾燥させた。約175mgの形態Fは、58%の収率で褐色粉末として得られ、それに応じてXRPDによって特徴付けられた(
図6)。
実施例4.競争平衡化実験
【0395】
無水物多形の熱力学的関係を決定するために、競争平衡化実験を実施した。以下の表Bに示すように、実験を5つの溶媒系中、25℃で行った。
【表19】
【0396】
実施例5.バルク安定性
無水物形態C及び水和物形態Fを、3つの促進条件下に2週間及び4週間置いた。バルク安定性試験後に得られた固体は、XRPD及びHPLCによって特徴付けられた。以下の表C-1に示すように、形態C及び形態Fは、様々な保存条件及び保存時間下でも形態を変化させない。
【表20】
【0397】
以下の表C-2に示すように、無水物形態Cを1ヶ月後の安定性について分析した。
【表21】
【0398】
実施例6.溶解度試験
2.01mgの遊離塩基形態C(含水量補正後の2mgの遊離塩基に等しい)を2mLバイアルに秤量した。2.09mgの遊離塩基形態F(含水量補正後の2mgの遊離塩基に等しい)を2mLバイアルに秤量した。1mLの水性媒体をそれぞれ添加した。これらの懸濁液を、37℃、400rpmの速度で撹拌した。これらの懸濁液を2時間後及び24時間後に取り出し、次いで14,000rpmで5分間遠心分離した。上清をHPLCにより分析した。上清のpHを試験した。
【0399】
表Dに示されるように、形態C及び形態Fは、これらの水性媒体中でpH依存性の溶解度及び同様の溶解度プロファイルを示した。それらは、pH1.0のHCl溶液、pH4.5の酢酸緩衝液(50mM)、及びSGF中で良好な溶解度(>2mg/mL)を示した。それらは、pH6.8のリン酸緩衝液(50mM)中では(約20μg/mL)、純水中では(<10μg/mL)の低い溶解度を示した。FeSSIF-v1及びFaSSIF-v1では両方とも分解した。
【表22】
【0400】
実施例7.形態C及び形態Fの吸湿性試験
形態C及び形態Fの吸湿性を調べた。例えば、表Eを参照されたい。
【表23】
【0401】
実施例8.形態Fの可変相対湿度実験
形態Fを、可変湿度XRPD実験によって調査した。例えば、表Fを参照されたい。形態Fは、0%RHで、形態Lとして割り当てられた新しい結晶形態に変換された。形態Lは、>10%RHで形態Fに戻った。これは、形態Lが準安定な無水物であり、約0%RH付近でのみ安定であることを示唆する。
【表24】
【0402】
均等物
本出願は、その趣旨又は基本的な特徴から逸脱することなく、他の具体的な形態で具現化され得ることが理解される。したがって、前述の実施形態は、あらゆる点において、本明細書に記載の本発明に限定することなく例示的なものであるとみなされるべきである。それゆえに、本出願の範囲は、前述の説明よりもむしろ添付の特許請求の範囲によって示されており、その特許請求の範囲の均等性の意味及び範囲内に入る全ての変更が本明細書に包含されるように意図されている。
【配列表】
【国際調査報告】