(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】ウェブ張力を測定するための力測定装置、測定システム及び測定方法
(51)【国際特許分類】
G01L 5/107 20200101AFI20240912BHJP
【FI】
G01L5/107
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517483
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 EP2022075436
(87)【国際公開番号】W WO2023046538
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】321009270
【氏名又は名称】エフエムエス フォース メジャリング システムズ エージー
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(72)【発明者】
【氏名】インヘルダー,ヨルグ
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AB09
2F051CA00
(57)【要約】
【課題】
本発明は、材料ウェブの走行方向によって規定される縦方向(長手方向)に切断された走行材料ウェブの、間隔をおいて配置された複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための力測定装置に関する。
【解決手段】
力測定装置は、軸12と、この軸に支持された、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロール20とを備え、測定ロールは、複数の測定セグメント22を有するセグメント化された測定ロール20として形成され、測定セグメント22は、それぞれの測定位置で軸12上に配置される、走行材料ウェブの間隔をおいて配置された長手方向ストリップ5が、それぞれ1つまたは複数の測定セグメント22の周囲に巻き付き、各測定セグメント22が最大で1つの長手方向ストリップ5によって巻き付けられ、各測定セグメント22は、測定セグメントの周囲に巻き付いた長手方向ストリップ5のウェブ張力成分を決定する専用のロードセル26を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料ウェブの走行方向(長手方向)と横方向(短手方向)とによって規定される長手方向からなる、長手方向に切断された走行材料ウェブの、間隔をおいて配置された複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための力測定装置であって、前記力測定装置は、軸と、前記軸に支持され、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロールとを備え、
前記測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント測定ロールとして形成され、
前記測定セグメントは、走行する材料ウェブの間隔を隔てた長手方向ストリップが各場合に1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、それぞれの測定位置で軸上に配置され、各測定セグメントは最大で1つの長手方向ストリップによって巻き付けられ、
前記各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた長手方向ストリップのウェブ張力成分を決定するための専用のロードセルを含み、前記ロードセルは、測定セグメントが軸に装着されるマウントを提供し、
前記力測定装置は、測定セグメントが導電体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号が導通可能な評価ユニットをさらに備え、かつ
前記評価ユニットは、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力の分数から、前記長手方向ストリップのウェブ張力の合計を決定するように配置され、適合されたウェブ張力集計手段を備える、ことを特徴とする力測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の力測定装置において、
前記測定セグメントは、前記ロードセルの他に、ロールシェルと、前記ロードセルによって支持された、前記ロールシェル用の軸受とから構成されていることを特徴とする力測定装置。
【請求項3】
前記ロードセルは、それぞれの場合において、軸に支持され、前記マウントを提供する内側リングと、前記内側リングに対して変位可能な同心の外側リングと、前記内側リングと前記外側リングとを連結領域において連結する外側リングとから構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の力測定装置、有利には二重曲げ梁の形に形成された測定部であり、好ましくは内側リングが外側リングとの連結領域が収容されるくぼみを備え、特に好ましくはロードセルが内側リングのくぼみによって軸の軸方向案内室内に案内される。
【請求項4】
内側リングと外側リングが半径方向に入れ子式に配置され、半径方向の連結領域で測定部によって連結されること、または、内側リングと外側リングが軸方向に間隔をあけて配置され、軸方向の連結領域で測定部によって連結されることを特徴とする請求項3に記載の力測定装置。
【請求項5】
ロードセルは、ウェブの張力を測定するためのひずみゲージを備え、内側リングと外側リングとを連結する測定部は、好ましくは、測定部において生じる機械的張力を測定するための前記ひずみゲージを備えることを特徴とする、請求項1から4の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項6】
前記軸は、好ましくは、垂直ウェブと、前記垂直ウェブから延出する2本の水平ガイドレールとからなる押出形材として形成され、前記垂直ウェブと前記2本のガイドレールとが、前記軸の押出形材に軸方向ガイドチャンバー、特にU字形軸方向ガイドチャンバーを形成することを特徴とする請求項1から5の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項7】
導電体が、軸に設けられ、軸の全幅にわたって実質的に軸方向に延び、あらゆる位置で軸方向に接触可能であり、好ましくは、軸が、測定セグメントのロードセルの集電体によって任意の軸方向位置で接触可能であり、前記導電体を形成する軸方向に走行するパワーレールを備える軸方向ガイドチャンバーを構成することを特徴とする、請求項1から6の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項8】
隣接する測定セグメント間に導電体がそれぞれ設けられ、最外側の測定セグメントまたは最外側の測定セグメントのみが評価ユニットに直接接続され、測定信号が測定セグメントを接続する導電体を介して評価ユニットにループ接続されることを特徴とする請求項1から6の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項9】
測定セグメントがそれぞれ、ひずみゲージに給電するため、および受信するため、前置増幅するため、好ましくはさらにデジタル化するため、および前置増幅され、場合によってはデジタル化された測定信号を電気ライン、特に軸のパワーレールに渡すための電子ユニットを含むことを特徴とする、請求項5から8の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項10】
測定セグメントが、そのロールシェルが互いに接触することなく実質的に隙間なく隣接するように、好ましくは測定セグメントのロールシェルが同じ幅を有するように、軸上に配置されていることを特徴とする、請求項2から9の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項11】
ウェブ張力集計手段が、測定されるべき材料ウェブの長手方向ストリップとセグメント化された測定ロールの測定セグメントとの割り当てを記憶する手段と、測定セグメントによって決定されたウェブ張力成分と、測定されるべき長手方向ストリップへの測定セグメントの記憶された割り当てとから、測定されるべき長手方向ストリップの各々についてのウェブ張力の合計を計算する手段とを含むことを特徴とする、請求項2から10の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項12】
材料ウェブの走行方向によって定義される縦方向(長手方向)と横方向(短手方向)とからなる、縦方向(長手方向)に切断された走行材料ウェブの複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するためのシステムであって、以下を有するシステム。
切断された材料ウェブの長手方向ストリップの一部分を異なる平面で案内して、間隔を隔てた複数の長手方向ストリップを有する複数の材料サブウェブを得るための2つ以上の異なる材料経路と
材料サブウェブの複数の離間した長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための、請求項1から11の1つに記載の2つ以上の力測定装置
【請求項13】
請求項1ないし11の1つに記載の力測定装置を用いて、長手方向に切断された走行材料ウェブの複数の間隔をあけた長手方向ストリップのウェブ張力を測定する方法であって、
材料ウェブの複数の間隔をあけて配置された長手方向ストリップは、間隔をあけて配置された長手方向ストリップが各場合に1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、かつ各測定セグメントが多くとも1つの長手方向ストリップによって巻き付けられるように、力測定装置のセグメント化された測定ロール上を案内され、
各測定セグメントを取り囲む長手方向ストリップのウェブ張力成分が、測定セグメントのロードセルを用いて決定され、
ロードセルによって決定された測定信号は評価ユニットに送られ、ウェブ張力集計手段によって、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力分率から、長手方向ストリップの総ウェブ張力が決定されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、長手方向に切断された走行材料ウェブの複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するために、請求項12に記載のシステムが使用される、
各場合において、切断された材料ウェブの長手方向ストリップの一部が、複数の材料サブウェブが得られるように、異なる平面における材料経路の1つに沿って案内され、各場合において、間隔を隔てた複数の長手方向ストリップを有する、複数の材料サブウェブと
前記材料サブウェブの複数の離間した長手方向ストリップのウェブ張力を、請求項1から11の1つに記載の2つ以上の力測定装置を用いて測定し
【請求項15】
材料ウェブの走行方向によって規定される縦方向(長手方向)と、横方向(短手方向)とからなる未切断の走行材料ウェブの張力プロファイルを測定するための力測定装置であって、前記力測定装置は、軸と、前記軸に支持され、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロールとを備え、前記測定ロールは
測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント測定ロールとして形成され、
測定セグメントは、それぞれの測定位置で軸上に配置され、
各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた材料ウェブの長手方向断面のウェブ張力成分を決定するための専用のロードセルを含み、ロードセルは、測定セグメントが軸に着座するマウントを提供する、
力測定装置は、測定セグメントが電気導体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号が導通可能な評価ユニットをさらに備える、
導電体は、各場合において隣接する測定セグメント間に設けられ、最も外側の測定セグメントまたは最も外側の測定セグメントのみが評価ユニットに直接接続され、測定信号が測定セグメントを接続する導電体を介して評価ユニットにループ接続される。
【請求項16】
請求項15に記載の力測定装置は、測定セグメントが、ロードセルの他に、ロールシェルと、ロードセルによって支持された、ロールシェル用の軸受とを備え、測定セグメントが、それらのロールシェルが互いに接触することなく実質的に隙間なく隣接するように、軸上に配置されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向に切断された走行する材料ウェブのウェブ張力を測定するための力測定装置およびシステムに関する。また、本発明は、かかる力測定装置又はシステムを使用してウェブ張力を測定するのに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紙、プラスチックフィルム、アルミニウムフィルム、電池用フィルム、コンデンサ用フィルムなどのウェブ状の材料を製造又はさらに加工するシステムにおいて、加工作業の開始時には、材料ウェブは数メートルのウェブ幅で加工される。ラベル印刷やパッケージング製造などのさらなる加工には、より幅の狭いウェブが必要とされることが多く、そのために材料ウェブはスリッターワインダーで所望の幅の、より幅の狭い長手方向のストリップに切断される。従来の力測定装置は、材料ウェブのウェブ幅全体にわたるウェブ張力を測定するが、切断されたウェブのさらなる加工のためには、切断されたウェブの各長手方向ストリップのウェブ張力についてより正確な情報を得ることが有利となる。
【0003】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたのである。特許請求の範囲に特徴付けられるように、本発明の目的は、長手方向に切断された走行する材料ウェブの複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定することができる上述した種類の力測定装置を提供することである。また、本発明は長手方向に切断された走行材料ウェブのウェブ張力を測定するための関連する方法を提供することを目的とする。前記目的は、独立請求項の特徴によって解決される。本発明のさらなる実施形態は、従属請求項の主題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、材料ウェブの走行方向によって規定される縦方向(長手方向)と横方向(短手方向)とからなる、間隔をおいて配置された縦方向(長手方向)に切断された走行する材料ウェブの、複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための力測定装置を提供する。力測定装置は、軸と、軸に支持され、材料ウェブに巻き付けられた測定ロールと、を備えている。力測定装置の場合、以下のものが提供される。
-測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント化された測定ロールとして形成される。
-測定セグメントは、それぞれの測定位置で軸上に配置され、間隔をおいて配置された走行する材料ウェブの長手方向ストリップは、それぞれ1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、各測定セグメントは最大で1つの長手方向ストリップに巻き付けられる。
-各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた長手方向ストリップのウェブ張力成分を決定するための専用のロードセルを含み、ロードセルは、測定セグメントが軸に装着されるマウントを提供する。
-力測定装置は、測定セグメントが導電体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号を通信可能な評価ユニットをさらに備え、かつ
-この評価ユニットは、ウェブ張力集計手段を備え、このウェブ張力集計手段は、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力の成分(割合)から、長手方向ストリップの全ウェブ張力を決定するように設計及び設定されている。
【0005】
ここで、測定セグメントは、ロードセルに加えて、ロールシェルと、ロードセルに支持されたロールシェル用軸受とから構成されるのが好適である。
【0006】
好適な一実施形態では、ロードセルは、それぞれの場合において、軸に支持され、前記マウントを提供する内側リングを含む。さらに、ロードセルは、力の負荷下で内側リングに対して相対的に変位可能な同心の外側リングと、内側リングと外側リングとを連結領域で連結する測定部と、を含む。ウェブの張力を測定する際、力が加えられた結果、外側リングは内側リングに対して半径方向に相対的に変位し、これにより、測定部において、ひずみゲージによって測定可能な応力を生じさせる。有利な一実施形態では、測定部は二重曲げビームの形で形成される。
【0007】
特に有利な点として、内側リングは、外側リングとの連結領域が収容されるくぼみを有する。このくぼみは半径方向に内側リングの半径の半分まで、好ましくは内側リングの中心まで延ばすことができる。ロードセルは、有利には、内側リングのくぼみとともに軸の軸方向ガイドチャンバーに案内される。このようにしてロードセルと力測定装置の特にコンパクトな設計が実現され、さらにロードセルは力測定装置の軸と一体化される。
【0008】
本発明の有利な一実施形態によれば、内側リングと外側リングは、半径方向に入れ子式に配置され、測定部によって半径方向の連結領域で連結されている。過負荷保護として、内側リングと外側リングは、好ましくは、連結領域の外側で、狭い半径方向の隙間によって分離されており、その幅は、過負荷が発生した場合に、可動外側リングが、軸に固定された内側リングに対して静止するような寸法にされている。ギャップ幅は、例えば、公称荷重時の測定移動量の110%に相当し、通常、数10分の1ミリメートルの範囲である。
【0009】
同様の別の有利な実施形態では、内側リングと外側リングは、軸方向に間隔を開けて配置され、測定部によって軸方向の連結領域で連結されている。
【0010】
ロードセルは、有利には、ウェブの張力を測定するためのひずみゲージを備えている。好ましくは、内側リングと外側リングを連結する測定部には、測定部に生じる機械的張力を測定するための前述したひずみゲージが設けられているとよい。
【0011】
ロードセルの内側リング、外側リングおよび測定部は、特に有利には一体成形される。
【0012】
好適な一実施形態によれば、軸は押し出しプロファイル(extruded profile)として形成される。押し出しプロファイルは、好ましくは、垂直ウェブと、垂直ウェブから延びる2本の水平ガイドレールとを有し、垂直ウェブと2本のガイドレールとが、軸の押し出しプロフィルに軸方向ガイドチャンバー、特にU字形の軸方向ガイドチャンバーを形成する。
【0013】
別の実施形態としては、軸はフライス加工された軸として設計することもでき、この場合、軸方向ガイドチャンバーと、場合によっては、エアチューブや圧力ストリップ用の軸方向溝などの他の凹部が、丸棒にフライス加工される。
【0014】
有利な実施形態では、導電体は、軸に設けられ、軸の全幅にわたって実質的に軸方向に延び、任意の位置で軸方向に接触可能である。特に好ましくは、軸は、測定セグメントのロードセル内の集電体によって任意の軸方向位置で接触可能であり、導電体を形成する軸方向に走行するパワーレールを備える軸方向ガイドチャンバーを備える。特に有利には、軸方向ガイドチャンバーに、内側リングのくぼみに案内されたロードセルと、軸方向に走行するパワーレールが配置されている。
【0015】
しかし、測定セグメントと評価ユニットとの間の電気的接続は、必ずしも軸を介して行われる必要はない。例えば、隣接する測定セグメント間に導電体を設け、最も外側の測定セグメント(または最も外側の測定セグメント群)のみを評価ユニットに直接接続し、測定セグメントを接続する導電体を介して評価ユニットに測定信号をループさせることもできる。ここでは、内側の測定セグメントも評価ユニットに電気的に接続されているが、最も外側の測定セグメント、又は軸の両側のそれぞれのケースで最も外側の測定セグメント群だけが直接接続、すなわち別の測定セグメントを経由しない接続を有する。
【0016】
測定セグメントは、好ましくはそれぞれのケースにおいて、ひずみゲージへの信号の送信、受信、プリアンプ(preamplyfying)のため、好ましくは、さらにデジタル化、プリアンプをパスするため(passing the preamplified)、必要に応じてデジタル化された測定信号を電気ライン、特に軸のパワーレール送るための電子ユニットを含む。測定信号をデジタル化することは、セグメント化された測定ロールがより多くの測定セグメント、例えば4つ以上または6つ以上の測定セグメントから構成される場合に特に有利である。特に、セグメント化された測定ロールが少数の測定セグメントしか含んでいない場合、それぞれの場合において測定信号はアナログ形式で、専用の電流ラインを介して評価ユニットに伝送することもできる。
【0017】
回転速度を測定するために、各測定セグメントは、有利には、回転速度を測定するための装置を備え、この装置は、好ましくは、ロールシェルと共に回転する1つ又はそれ以上の磁石と、ロードセルに接続されるスタティックホールセンサ(static Hall sensor)を有する。各測定セグメントの回転速度は、当業者に周知の方法で回転中に発生するホール電圧から決定することができ、電子ユニットを介して評価ユニットに送信される。各測定セグメントの回転速度を個別に決定することで、例えばローラベアリングの汚れや損傷などにより、運転中に1つまたは複数の測定セグメントでスリップが発生しているかどうかを確認することができる。
【0018】
有利な一実施形態では、軸は、軸方向の溝内に、エアチューブと軸上の測定セグメントをロックするための圧力ストリップを含む。ここで、評価ユニットは、好ましくは、エアチューブの空気圧を監視するための圧力センサを含む。空気圧が目標値から逸脱した場合、評価ユニットは、例えば、警告信号を発するか、または他の適切な措置を開始することができる。
【0019】
あるいは、測定セグメントを軸上に機械的に固定することも可能であり、例えば調整ねじを用いて各セグメントを個別に固定することもできる。
【0020】
軸上には、有利には3個以上、特に6個以上、さらには10個以上の測定セグメントがそれぞれの測定位置に配置される。
【0021】
有利な実施形態では、測定セグメントは、それらのロールシェルが互いに接触することなく実質的に隙間なく隣接するように軸上に配置される。好適には、測定セグメントのロールシェルは、同じ幅からなる。
【0022】
また、本発明は、長手方向に切断された走行材料ウェブの複数の長手ストリップのウェブ張力を測定するためのシステムを含み、このシステムは、材料ウェブの走行方向によって規定される縦方向(長手方向)および横方向(短手方向)を有し、以下のものを備える。
-複数の間隔をあけた長手方向ストリップを有する複数の部分的な材料サブウェブを得るために、切断された材料ウェブの長手方向ストリップの一部をそれぞれ異なる平面で案内するための2つ以上の異なる素材経路
-材料サブウェブの複数の間隔をあけた長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための、上述の種類の2つ以上の力測定装置。
【0023】
ここで、好適な実施形態では、場合に応じて、間隔をあけた複数の長手方向ストリップを有する2つの材料サブウェブを得るために、切断された材料ウェブの長手方向ストリップを2つの異なる平面で交互に案内して、正確に2つの材料経路が設けられ、材料サブウェブの間隔をあけた複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するために、上述の種類の2つの力測定装置が設けられる。
【0024】
さらに、本発明は、上述の種類の力測定装置を用いて、長手方向に切断された走行する材料ウェブの複数の間隔をあけた長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための方法を含み、この方法において、以下のことが行われる。
-材料ウェブの複数の間隔をあけて配置された長手方向ストリップは、間隔をあけて配置された長手方向ストリップがそれぞれ1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、力測定装置のセグメント化された測定ロール上を案内され、各測定セグメントは最大で1つの長手方向ストリップによって巻き付けられる。
-それぞれの測定セグメントに巻きつけられた長手方向ストリップのウェブ張力成分が、測定セグメントのロードセルを用いて決定される。
-ロードセルによって決定された測定信号は評価ユニットに送信され、ウェブ張力集計手段によって、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力成分から、長手方向ストリップのウェブ張力の合計が決定される。
【0025】
最後に、本発明は、上述の種類のシステムを用いて、長手方向に切断された走行材料ウェブの複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための方法も含む。
-各場合において、切断された材料ウェブの長手方向ストリップの一部が、複数の材料サブウェブが得られるように、異なる平面における材料経路の1つに沿って案内され、各場合において、間隔をあけた複数の長手方向ストリップを有する複数の材料サブウェブが得られる。
-材料サブウェブの複数の間隔をあけた長手方向ストリップのウェブ張力が、上述の種類の2つ以上の力測定装置で測定される。
【0026】
切断されたウェブの長手方向ストリップのウェブ張力を測定することは、巻取り工程を個別に制御することを可能にし、その結果、個々の長手方向ストリップの不適切な張力条件に起因する多くの無駄を回避する。
【0027】
さらなる態様において、本発明は、材料ウェブの走行方向(長手方向)と横方向(短手方向)とによって規定される長手方向からなる未裁断の走行する材料ウェブの張力プロファイルを決定する問題を解決する。この問題を解決するために、力測定装置が提供され、この力測定装置は、軸と、この軸に支持され、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロールとから構成され、この測定ロールには、以下のものが含まれる。
-測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント化された測定ロールとして設計される。
-測定セグメントは、それぞれの測定位置で軸上に配置されている。
-各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた材料ウェブの長手方向断面のウェブ張力成分を決定するための専用のロードセルを含み、ロードセルは、測定セグメントが軸に着座するマウントを提供する。
-力測定装置はさらに、測定セグメントが導電体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号が送信可能な評価ユニットを備える。
-隣接する測定セグメント間には導電体が設けられ、最も外側の測定セグメントまたは最も外側の測定セグメント群のみが評価ユニットに直接接続され、測定信号が測定セグメントを接続する導線を介して評価ユニットにループ接続される。
【0028】
ここでも、内側の測定セグメントも評価ユニットに電気的に接続されているが、軸の両側で最も外側の測定セグメントまたはそれぞれのケースで最も外側の測定セグメント群だけが直接接続、すなわち他の測定セグメントを経由しない接続を有することが理解される。
【0029】
有利な一実施形態では、測定セグメントは、ロードセルに加えて、ロールシェルと、ロードセルによって支持されたロールシェル用の軸受とから構成され、測定セグメントは、それらのロールシェルが互いに接触することなく実質的に隙間なく隣接するように軸上に配置される。
【0030】
さらなる態様の力測定装置のさらなる詳細および利点は、すでに上記で詳細に説明した力測定装置の詳細および利点に対応し、特に有利ないくつかの実施形態を以下に簡単に述べる:
さらなる態様の力測定装置の場合、ロードセルは、有利なことに、それぞれの場合において、軸に支持され、前記マウントを提供する内側リングから構成される。
【0031】
ロードセルはさらに、力の作用で内側リングに対して相対的に変位可能な同心の外側リングと、内側リングと外側リングとを連結領域で連結する測定部とを備える。ウェブの張力を測定する場合、力が加えられた結果、外側リングは内側リングに対して半径方向に相対的に変位し、これによって、測定部において、ひずみゲージによって測定可能な張力が生じる。有利な一実施形態では、測定部は二重曲げビームの形で設計される。
【0032】
内側リングは、特に有利には、外側リングとの連結領域が収容されるくぼみを有する。このくぼみは内側リングの半径の半分まで、好ましくは内側リングの中間点まで半径方向に延びることができる。ロードセルは、有利なことに、内側リングのくぼみとともに軸の軸方向ガイドチャンバー内に案内される。このようにして、ロードセルと力測定装置の特にコンパクトな設計が達成され、さらにロードセルは力測定装置の軸と一体化される。
【0033】
本発明の有利な一変形例によれば、内側リングと外側リングは、半径方向に入れ子式に配置され、測定部によって半径方向の連結領域で連結される。過負荷保護として、内側リングと外側リングは、好ましくは、連結領域の外側で、狭い半径方向の隙間によって分離されており、その幅は、過負荷の場合に、可動外側リングが、軸に固定された内側リングに対して静止するような寸法にされている。ギャップ幅は、例えば、公称荷重時の測定経路の110%に相当し、通常、数10分の1ミリメートルの範囲である。
【0034】
同様に、他の有利な実施形態では、内側リングと外側リングは、軸方向に間隔をあけて配置され、測定部によって軸方向の連結領域で連結されている。
【0035】
ロードセルは、有利には、ウェブの張力を測定するためのひずみゲージを備えている。内側リングと外側リングを連結する測定部には、測定部に生じる機械的張力を測定するための前記ひずみゲージが設けられていることが好ましい。
【0036】
ロードセルの内側リング、外側リングおよび測定部は、特に有利には一体成形される。
【0037】
好ましい一実施形態によれば、軸は押し出しプロファイルとして形成される。押し出しプロファイルは、好ましくは、垂直ウェブと、垂直ウェブから出ている2本の水平ガイドレールとからなり、垂直ウェブと2本のガイドレールとが、軸の押し出しプロファイルに軸方向ガイドチャンバー、特にU字形の軸方向ガイドチャンバーを形成する。
【0038】
あるいは、軸は、軸方向ガイドチャンバーと、場合によっては、エアチューブや圧力ストリップのための軸方向溝などのさらなる凹部が丸棒にフライス加工されたフライス加工軸として形成することもできる。
【0039】
測定セグメントは、好ましくは、それぞれ、ひずみゲージに送信するため、および受信するため、前置増幅するため、好ましくはさらにデジタル化するため、および前置増幅され、場合によってはデジタル化された測定信号を電気ライン、特に軸のパワーレールに導入するための電子機器ユニットを含む。測定信号をデジタル化することは、セグメント化された測定ロールがより多くの測定セグメント、例えば4つ以上または4つ以上の測定セグメントから構成される場合に特に有利である。特に、セグメント化された測定ロールが少数の測定セグメントしか含んでいない場合、測定信号は、もちろん、アナログ形式で、それぞれの場合に専用の電流ラインを介して評価ユニットに伝送することもできる。
【0040】
回転速度を測定するために、各測定セグメントは、有利には、回転速度を測定するための装置を備え、この装置は、好ましくは、ロールシェルと共に回転する1つ又は複数の磁石と、ロードセルに接続されるスタティックホールセンサとで構成される。回転時に発生するホール電圧から、各測定セグメントの回転速度を当業者に公知の方法で計算し、電子ユニットを介して評価ユニットに送ることができる。各測定セグメントの回転速度を個別に決定することで、例えばローラベアリングの汚れや損傷などにより、運転中に1つまたは複数の測定セグメントでスリップが発生するかどうかを確認することができます。
【0041】
有利な一実施形態では、軸は、軸方向の溝に、エアチューブと、軸上の測定セグメントをロックするための圧力ストリップとを含む。ここで、評価ユニットは、好ましくは、エアチューブの空気圧を監視するための圧力センサを含む。空気圧が目標値から逸脱した場合、評価ユニットは、例えば、警告信号を発するか、または他の適切な措置を開始することができる。
【0042】
別の方法として、測定セグメントを軸に機械的に固定することも可能であり、例えば調整ねじを用いて個々のセグメントを個別に固定することも考えられる。
【0043】
最後に、さらなる態様の力測定装置では、軸上に、有利なことに、3個以上、特に6個以上、さらには10個以上の測定セグメントが、実質的に隙間なく互いに隣接して配置されている。測定セグメントのロールシェルは、有利には同じ幅からなる。
【0044】
本発明のさらなる例示的な実施形態および利点を、図面を参照して以下に説明するが、図面では、その明瞭さを向上させるために、縮尺および比率に応じた描写が省略されている。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】
図1は、本発明による力測定装置を概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、ウェブ張力が測定される長手方向のストリップを有する切断された材料ウェブである。
【
図3】
図3(a)および
図3(b)は、それぞれ本発明による力測定装置の測定ロールであり、その測定セグメントは
図2の材料ウェブの交互の長手方向ストリップによって巻き付けられている。
【
図4】
図4(a)および
図4(b)は、
図3と同様の図であり、切断された別の材料ウェブのウェブ張力を測定している。
【
図5】
図5は、本発明による力測定装置の断面図である。
【
図6】
図6は、
図5の力測定装置の測定セグメントのロードセルの断面図である。
【
図9】
図9は、
図9(a)は
図8の軸の断面図であり、
図9(b)は本発明のさらなる別実施形態によるフライス加工された軸である。
【
図10】
図10は、電子基板を備えた
図6のロードセルであり、ひずみゲージと軸のパワーレールとの接触領域が描かれている。
【
図11】
図11は、軸方向に走る測定部を有する本発明に係るロードセルの断面図である。
【
図12】
図12は、切断されていない走行材料ウェブの張力プロファイルを測定するための力測定装置である。
【
図13】
図13は、
図12の力測定装置で測定された未裁断の材料ウェブの張力プロファイルを概略的に示す図であり、ウェブ張力BZが横方向(短手方向)の寸法Xにわたってプロットされている。
【発明を実施するための形態】
【0046】
次に、本発明を、切断された走行材料ウェブの複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための力測定装置の例を用いて、より詳細に説明する。
【0047】
図1は、剛性を有する軸12を備えた測定装置の概略図であり、この軸12は、両端が図示しないサブフレーム構造の上に配置されている。軸12に支持されたセグメント化された測定ロール20は、測定モード中に、測定される走行材料ウェブの間隔をあけた長手方向ストリップ5が巻き付けられる。
【0048】
測定ロール20は、横方向(短手方向)Qに沿ったそれぞれの測定位置において、軸12上に実質的に隙間なく互いに隣接して配置される複数の測定セグメント22を含む。各測定セグメント22は、測定モードにおいて長手方向ストリップ5の1つによって、その幅全体にわたって、またはその幅の一部のみにわたって巻き付けられるロールシェル24から構成される。ロールシェル24は、いずれの場合も、1つ以上のローラベアリング28を介してロードセル26に接続されており、このロードセル26は巻き付けられた長手方向ストリップ5のウェブ張力成分を決定する役割を果たす。さらに、すべてのロードセル26は、それぞれの測定セグメント22が軸12に装着されるマウントも提供する。
【0049】
図1に示されるように、走行材料ウェブの長手方向ストリップ5は、それぞれの場合において、いくつかの測定セグメント22の周囲に巻き付けられ、ストリップ5-1、5-2の幅および位置に応じて、いくつかの測定セグメント22はその幅全体にわたって巻き付けられ、他の測定セグメント22はその幅の一部にわたってのみ巻き付けられる。具体的には、
図1の設計では、長手方向ストリップ5-1は、幅全体にわたって測定セグメント22-3の周囲に巻き付けられ、幅の一部にわたって測定セグメント22-2と22-4の周囲に巻き付けられ、一方、長手方向ストリップ5-2は、幅全体にわたって測定セグメント22-7の周囲に巻き付けられ、幅の一部にわたって測定セグメント22-6と22-8の周囲に巻き付けられる。
【0050】
ここで特に重要なのは、各測定セグメント22が、最大でも1つの長手方向ストリップ5によって巻き付けられることである。その結果、測定セグメント22のロードセル26によって測定されたウェブ張力成分は、ウェブ張力集計手段19によって、評価ユニット18において長手方向ストリップ5の特定の1つに明確に割り当てることができる。そして、長手方向ストリップ5のウェブ張力の合計は、この長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメント22のロードセル26によって測定されたウェブ張力成分の合計から得られる。
【0051】
例えば、
図1の状況では、長手方向ストリップ5-1のウェブ張力は、測定セグメント22-2、22-3、22-4のロードセルによって決定されるウェブ張力成分の合計である。従って、長手方向ストリップ5-2のウェブ張力は、測定セグメント22-6、22-7および22-8のロードセルによって決定されたウェブ張力成分の合計である。
【0052】
長手方向ストリップ5のウェブ張力を簡単かつ確実に決定するために、
図1の例示的実施形態では、軸12は、実質的に全幅にわたって軸方向に延び、軸方向のあらゆる位置で接触可能な導電体16を備えたスマート軸(a smart axle)として設計されている。測定モードでは、接触した導電体16により、測定セグメント22のロードセル26から供給される測定信号は、ウェブ張力集計手段19とともに軸端部に配置された評価ユニット18に送信される。測定セグメントと評価ユニットとの間の電気的接続は、一般に、別の方法で行うこともできる。例えば、導電体16を軸12の外側に、例えば軸方向の溝内に配置することもできるし、隣接する測定セグメント間に導電体を配置し、測定信号を評価ユニットまでループさせることもできる。
【0053】
図2~
図4は、本発明による力測定装置を用いて、または本発明によるシステムを用いて、切断材料ウェブの長手方向ストリップの全ウェブ張力を計算する際の手順をより詳細に説明するものである。
【0054】
まず、
図2は、例として、走行方向が長手方向Lとそれに直交する横方向(短手方向)Qを規定する切断材料ウェブ40を示している。材料ウェブ40は、幅100mmの長手方向ストリップ42と幅80mmの長手方向ストリップ44とに交互に切断されている。切断された長手方向ストリップ42、44は、ウェブの張力を測定するために交互に使用される。切断された長手方向ストリップ42,44は、ウェブ張力の測定とそれに続く巻取りのために、
図2の横方向(短手方向)Qで互いに隣り合う長手方向ストリップ42、44がウェブ張力の測定と巻取りの際に互いに妨げにならないように、異なる平面で交互に上方または下方に案内される。
【0055】
長手方向ストリップ42のウェブ張力は、
図3(a)に示す測定ロール20Aを有する本発明の第1の力測定装置で測定され、長手方向ストリップ44のウェブ張力は、
図3(b)に描かれている測定ロール20Bを有する本発明の第2の力測定装置を用いて測定される。各測定ロール20A、20Bは、例示的な実施形態16では、互いに隣接して配置され、それぞれの場合に例えば50mmの幅を有する上述の種類の測定セグメント22を含む。参照しやすいように、測定セグメントには左から右へ連続した番号が付されている。
【0056】
図3(a)及び(b)に示すように、長手方向ストリップ42、44は、各場合において、測定ロール20A、20Bの測定セグメント22の2つ以上の周囲に、測定セグメントの全幅又は幅の一部にわたって巻き付けられる。ここで、各測定セグメント22は、測定されたウェブ張力成分のストリップへの明確な割り当てが可能であるように、最大でも1つの長手方向ストリップ42、44によって巻き付けられる。
【0057】
具体的には、図示の例示的な実施形態では、長手方向ストリップ42-1は、測定ロール20Aの測定セグメント#1、#2及び#3の周りに巻き付けられ、測定セグメント#2の幅全体にわたって、及び測定セグメント#1及び#3の幅の一部にわたって巻き付けられる。長手方向ストリップ42-2は、幅全体にわたって測定セグメント#6に巻き付き、幅の一部にわたって測定セグメント#5および#7に巻き付き、長手方向ストリップ42-3は、幅全体にわたって測定セグメント#9および#10に巻き付き、長手方向ストリップ42-4は、幅全体にわたって測定セグメント#13に巻き付き、幅の一部にわたって測定セグメント#12および#14に巻き付けられる。
【0058】
表Iは、測定ロール20Aの16個の測定セグメントについて、それぞれの場合にロードセルによって測定されたウェブ張力成分をニュートン(N)で示す。このウェブ張力成分と、測定セグメントへの長手方向ストリップ42-1~42-4の割り当てとから、ウェブ張力成分を合計することにより、それぞれの長手方向ストリップの総ウェブ張力をニュートン(N)で求めることができる。簡単な計算例として、ウェブ幅100mm当たり100Nのウェブ張力を選択した。ウェブ張力を正しく決定するためには、各測定セグメント22が少なくとも1つの長手方向ストリップに巻き付けられることが重要である。
図3(a)および表Iから、いくつかの測定セグメントは、通常、長手方向ストリップに巻き付けられないことも明らかである。従って、前記測定セグメントにおいて測定されたウェブ張力はゼロであり、長手方向ストリップの1つのウェブ張力の合計には寄与しない。
【表1】
【0059】
長手方向ストリップ42、44のウェブ張力の合計を決定するために、測定の前に、測定ロール20Aに割り当てられた評価ユニット18、または関連するウェブ張力集計手段19に、測定セグメント22のどれがそれぞれの場合に長手方向ストリップ42-1~42-4に割り当てられるか、すなわち測定モードにおいて前記長手方向ストリップによって巻き付けられるかが記憶される。
測定時、測定セグメントのロードセル26によって計算されたウェブ張力成分は、軸12の導電体16を介して評価ユニット18に送られる。次に、ウェブ張力集計手段19は、計算されたウェブ張力成分と記憶されたストリップ割り当てとから、長手方向ストリップ42-1~42-4の各々についての合計ウェブ張力を決定する。
【0060】
例えば、測定ロール20Aの測定セグメント#1、#2及び#3が長手方向ストリップ42-1に割り当てられ、評価ユニットに送信される前記測定セグメントのウェブ張力成分は、10N(セグメント#1)、50N(セグメント#2)及び40N(セグメント#3)である。従って、長手方向ストリップ42-1の合計ウェブ張力は、10N+50N+40N=100Nである。
【0061】
図3(b)を参照すると、第2の平面において、長手方向ストリップ44-1は、測定ロール20Bの測定セグメント#3、#4及び#5に巻き付き、長手方向ストリップ44-2は、測定セグメント#7及び#8に巻き付き、長手方向ストリップ44-3は、測定セグメント#11及び#12に巻き付き、長手方向ストリップ44-4は、測定セグメント#14、#15及び#16に巻き付けられる。
【0062】
表IIは、測定ロール20Bの16個の測定セグメント22について、それぞれの場合にロードセルによって測定されたウェブ張力成分(ニュートン(N)単位)、ストリップ割り当て、およびそれに基づいて決定された長手方向ストリップ44のウェブ張力の合計(ニュートン(N)単位)を示している。この手順は、測定ロール20Aを参照して既に上述したアプローチに従う。
【表2】
【0063】
一定幅の長手方向ストリップ46、48を有する別の切断材料ウェブのウェブ張力の測定が
図4示されている。長手方向ストリップ46、48はそれぞれ180mmの幅を有し、
図3の長手方向ストリップと同様に、ウェブ張力測定時およびその後の巻取り時に互いに干渉しないように、異なる平面内で交互に上方または下方に案内される。
【0064】
図4(a)を参照すると、第1の平面において、長手方向ストリップ46-1は、測定ロール20Aの測定セグメント#1~#5を巻き付け、長手方向ストリップ46-2は、測定セグメント#9~#12を巻き付ける。表IIIは、測定ロール20Aの16個の測定セグメント22について、各場合にロードセルによって測定されたウェブ張力成分をニュートン(N)単位で示し、ストリップの割り当て、及びそれから決定された長手方向ストリップ46のウェブ張力の合計をニュートン(N)単位で示す。
【表3】
【0065】
図4(b)を参照すると、第2の平面において、長手方向ストリップ48-1は、測定ロール20Bの測定セグメント#5~#8を巻き付け、長手方向ストリップ48-2は、測定セグメント#12~#16を巻き付ける。表IVは、測定ロール20Bの16個の測定セグメント22について、各場合にロードセルによって測定されたウェブ張力成分(ニュートン(N)単位)、ストリップ割り当て、及びそれから決定された長手方向ストリップ48のウェブ張力の合計(ニュートン(N)単位)を示す。
【表4】
【0066】
次に、本発明による力測定装置の測定セグメント22および軸70の有利な一実施形態について、
図5~
図10を参照してより詳細に説明する。ここで、
図5は、力測定装置10および測定セグメント22のうちの1つを通る断面を示している。測定セグメント22のロードセル26のみの断面が
図6に、斜視図が
図7に、電子基板が引き込まれた状態が
図10に、軸70のみの斜視図が
図8に、その断面図が
図9に示されている。
【0067】
まず
図5を参照すると、測定セグメント22は、半径方向外側から内側に向かって、ロールシェル24、ローラベアリング28、ロードセル26を含む。測定セグメント22を取り囲む長手方向ストリップ5は破線で示されている。
【0068】
ロードセル26は、
図6と
図7に再び別々に描かれているように、外側リング50、同心の内側リング52、およびH型溝部56を有する測定部54から構成されている。外側リング50は、図示されていない保持リングを使用してローラベアリング28を受けるためのくぼみ58(
図7)を設けることができ、内側リング52は軸70に支持され、上述のマウントを提供する。例示的な実施形態では、内側リング52と外側リング50は、半径方向に入れ子式に配置され、測定部54によって半径方向の連結領域で連結されている。このため、内側リング52は、内側リング52の中間点まで半径方向に延びるくぼみ66を備えている。一方では、外側リングとの連結領域がくぼみ66に収容され、他方では、前記くぼみがロードセルを軸70の軸方向ガイドチャンバー80(
図9)内に確実に案内する役割を果たす。
【0069】
外側リング50、内側リング52、および測定部54は一体に形成されており、
図5および
図6の異なるハッチングは、単にロードセル26の異なる機能領域50、52、54を説明するためのものである。
【0070】
接続領域の外側では、内側リングと外側リングは、半径方向の隙間60によって分離されており、その幅は、過負荷の場合に、可動外側リング50が軸70に固定された内側リング52に対して当接し、このようにして、塑性変形、ひいてはロードセル26の破壊を回避するような寸法に設定されている。例示的な実施形態では、隙間60の幅は、公称荷重における測定移動量の110%となるように設計されている。
【0071】
H型溝部56により、測定部54は二重曲げビームを形成し、図示の例示的実施形態では、力の加えることにより生じる機械的張力を材料表面で測定するためのひずみゲージ62がその上側に配置されている。ひずみゲージ62は、下側、上側と下側の両方、または二重曲げビーム内にも設けることができることを理解されたい。
【0072】
材料ウェブの長手方向ストリップ5で測定セグメント22を巻き付けると、巻き付け角度とウェブの張力成分に依存する力64が発生し、ロードセル26の可動外側リング50を固定内側リング52に対して下方に変位させ、このようにして測定部54の二重曲げビームに曲がりを生じさせる。この曲げは、ひずみゲージ62によって測定され、対応する電気信号が生成される。この電気信号は、測定セグメント22の電子ユニットによって前置増幅され、適切な形で軸70の電力レールを介して評価ユニット18に送信される。前記測定原理の高感度と高分解能により、測定セグメントの幅のごく一部にわたって巻き付く長手方向のストリップの力も正確に測定される。
【0073】
図5、
図8および
図9(a)を参照すると、図示の例示的な実施形態では、軸70は、その幅にわたって、複数の個別に測定する測定セグメント22を収容することができる押し出しプロファイルとして形成されている。軸70を押し出しプロファイルとして形成することにより、高いウェブ張力による最大応力でも変形しない、または最小限の変形しかしない軸の剛性形成が可能になり、したがって、幅にわたる測定セグメントの幾何学的配置に影響を与えず、したがって、ウェブ張力測定にも影響を与えない。
【0074】
例示的な実施形態では、押し出しプロファイル軸70は、円形の断面外周75を有している。これは、軸の安定性を確保する中央の垂直ウェブ72を含み、そこから2本の水平ガイドレール74,76とガイドカーブ78が延びている。水平ガイドレール74,76は、ウェブ72とともに、軸70内に、片側が開放されたU字型の軸方向ガイドチャンバー80を形成し、その中にロードセルを案内し電気的に接続するための内側リングのくぼみ66が延びている(
図5)。ガイドカーブ78とガイドレール74,76の半径方向外側の面は、測定セグメント22を軸に簡単かつ確実に取り付けることができるように、内側リング52の曲率に小さい公差で適合している。
【0075】
測定セグメント22のロードセルのひずみゲージ62によって生成された電気信号を評価ユニット18に送るために、軸70の下部水平ガイドレール76は、軸70上の測定位置とは無関係に測定セグメント22への電力供給と電気的接触を可能にするパワーレールは一般に、ガイドチャンバー内の別の場所、例えば上部ガイドレール74上、または両方のガイドレール74,76上にも設けることができることを理解されたい。
【0076】
押し出しプロファイルの代わりに、軸は、
図9(b)に示すように、例えばU字形の軸方向ガイドチャンバー80と軸方向溝がフライス加工されたフライス加工軸170として形成することもできる。ここで、軸本体172は、軸の安定性を確保する中央の垂直支持構造を含み、そこから2本の水平ガイドレール174,176が出て、軸70において、断面周囲175内に軸本体172とともに、ロードセルを案内し電気的に接続するために内側リングのくぼみ66が突出する軸方向ガイドチャンバー80を形成する。
【0077】
図10に示されているように、ロードセル26は、すでに説明した機械的要素に加えて、測定信号の送信と受信のために、ひずみゲージ62に接触領域92で接続され、集電体94を介して、軸70の任意の軸方向測定位置でパワーレール82と接触することができる電子回路を有する回路基板90を含んでいる。図示の例示的な実施形態では、回路基板90の電子回路は、信号を準備するために、ひずみゲージ62の測定信号を増幅してデジタル化し、デジタル化された測定信号を内部バスに送信するプリアンプが含まれています。
【0078】
図示した例示的な実施形態では、評価ユニット18は軸の端部に配置される。評価ユニット18は、軸70上の測定セグメント22と通信し、その測定値を受信し、さらにウェブ張力集計手段19で処理する。評価ユニットはまた、マルチパートにすることができ、例えば、軸の両側に配置され、それぞれが測定セグメントの一部の測定信号を受信し、さらに処理する2つの評価サブユニットを含むことができる。
【0079】
例示的な実施形態では、評価ユニット18との通信のために、電源用の2つの電源レールに加えて、軸の電源レール82は、例えばRS-485規格に従ったデータ転送用の2つの電源レールをさらに含んでいます。一般に、前置増幅された測定信号は、もちろん、アナログ形式で評価ユニットに伝送することもできる。
【0080】
ウェブ張力集計手段19は、特に、測定される材料ウェブの長手方向ストリップとセグメント化された測定ロール20の測定セグメント22との割り当てを記憶するための手段と、測定セグメントによって測定されたウェブ張力成分と長手方向ストリップへの測定セグメントの割り当てとから、長手方向ストリップの各々についてのウェブ張力の合計を計算するための手段とを含む。
【0081】
評価ユニット18は、標準化されたバスプロトコルを介して上位コントローラと通信し、この上位コントローラは、算出された長手方向ストリップのウェブ張力に基づいて、適切なアクション、例えば、ドライブの1つを低速または高速で動作させる、アラーム通知を発する、などのアクションを作動する。
【0082】
測定セグメント22は、例えば、軸70のガイドカーブ78に形成された溝84に挿入された軸方向エアチューブ86と軸方向圧力ストリップ88(
図5)の助けを借りて、軸70上に確実にロックすることができる。
【0083】
エアチューブ86が収縮した状態では、測定セグメント22を軸上にスライドさせ、軸上の所望の測定位置に移動させることができる。次にエアチューブ86を膨張させると、エアチューブ86は、空気圧に応じた力で、溝84から半径方向にわずかに押し出された圧力ストリップ88に押し付けられる。このようにして、圧力ストリップ88は、位置決めされた測定セグメント22を、軸70上の規定されたストップに対してピン止めし、このようにして、同時に、すべての測定セグメント22をその正しい測定位置にロックする。エアチューブ86の空気圧は、軸端部の評価ユニット18に配置された圧力センサによって監視される。
【0084】
本発明の別の変形例では、エアチューブと圧力ストリップの代わりに、測定セグメント22がそれぞれのケースで機械的ロック装置を備え、この機械的ロック装置を介して軸に個々に固定できるようにすることができる。
【0085】
図5から
図10に記載された例示的な実施形態では、測定部54は半径方向で内側リングと外側リングの間に配置されており、設計が簡単で、高いノンポジティブテンションのため、現在のところこれが好ましい。しかしながら、本発明による力測定装置の測定セグメント100が側面図で概略的に示されている
図11の例示的な実施形態を参照して以下に説明するように、測定セグメントの測定部を軸方向に走行させることも同様に可能である。このような複数の測定セグメント100、例えば16個が、力測定装置の軸上に配置されていることが理解される。
【0086】
測定セグメント100は、外側リング110と、軸方向に間隔をあけて配置された同心の内側リング112と、軸方向測定部114とからなるロードセル102を含む。内側リング112は、図中破線で示される軸12上にほとんど公差なく配置され、張力が加えられていない状態では、軸に沿って変位できるようになっている。外側リング110は、その外周にロールシェル24が適用されるローラベアリング28の軸受座を外部に担持している。
【0087】
外側リング110と内側リング112は、軸方向の測定部114によって接続されており、この測定部114は、例示的な実施形態では、実質的にH字形溝部116からなり、測定部114の張力を測定するためのひずみゲージ62を備えた二重曲げビームを形成している。軸12に対する外側リング110の公差は、過負荷時に外側リングが軸12上で上昇し、ロードセル102の破壊を回避するような寸法に設定されている。
【0088】
ウェブの張力により、力64が測定セグメント100のロールシェル24を押圧する場合、その力はローラベアリングを介して外側リング110に伝達され、外側リング110は測定部114を介して内側リング112に支持される。測定部114で結果として生じる張力は、ひずみゲージ62によって測定され、すでに一般的に上述したように、生成された電気信号は、必要に応じて前置増幅され、デジタル化され、軸12の電流ラインに供給される。測定セグメント100は、例えば機械的または空気圧的に、その測定位置で軸12上に固定される。
【0089】
図12は、本発明のさらなる態様による、力測定装置210を用いた切断されていない走行材料ウェブ200の張力プロファイルの測定を示す。ここで、材料ウェブ200は、材料ウェブの走行方向によって定義される、縦方向(長手方向)と横方向(短手方向)Qとからなり、材料ウェブの張力プロファイルは、横方向(短手方向)において測定されることが意図されている。前記張力プロファイルの知識は、しばしば大きな利益をもたらす。例えば、ブローフィルムの製造において、製造されたフィルムチューブの張力プロファイルを測定することにより、フィルムチューブの均一な張力プロファイルを得るためにホットメルトチューブの冷却プロファイルを再調整することができます。
【0090】
図12の図に戻ると、力測定装置210は、その両端が、図示しない構造サブフレーム上に載っている剛性の軸212からなる。軸212に支持されているのは、セグメント化された測定ロール220であり、測定モードでは、測定される切断されていない材料ウェブ200によって巻き付けられ、測定ロール220の複数の各測定セグメント222は、例示的な実施形態では、材料ウェブの対応する長手方向セクション205によって巻き付けられる。測定セグメント222は、実質的に隙間なく横方向(短手方向)Qに沿って軸212上に互いに隣接して配置されている。各測定セグメント222は、測定モードにおいて、材料ウェブ220の一部、すなわち長手方向セクション205に巻き付けられるロールシェル224からなる。ロールシェル224は、いずれの場合も、1つ以上のローラベアリング228を介して、長手方向セクション205の局所的なウェブ張力を決定する役割を果たすロードセル226に接続されている。さらに、各ロードセル226は、それぞれの測定セグメント222が軸212に取り付けられるマウントを提供する。
【0091】
力測定装置210は、測定セグメント222が導電体216を介して接続され、測定セグメント222のロードセル226から供給される測定信号が導通可能な評価ユニット218をさらに備える。ここで、導電体216は、隣接する測定セグメント222の間にそれぞれ設けられ、最も外側の測定セグメント222-Aのみが評価ユニット218に接続されるので、測定信号は、測定セグメント222を接続する導電体216を介して評価ユニット218にループ接続される。
【0092】
各測定セグメント222は、測定セグメント222に巻き付けられた材料ウェブの長手方向セクション205の局所的なウェブ張力を決定するための専用のロードセル226を含むので、
図13に示されるように、すべての測定セグメント222の測定値から材料ウェブの張力プロファイルを生成することができる。
【0093】
ここで、測定セグメント222の各々は、専用のロードセル226を介して、材料ウェブの横方向(短手方向)Qに沿ったそれぞれの測定セグメントの位置Xにおける局所的なウェブ張力BZ(X)を各場合に測定する。測定値の全体から、評価ユニット218は、
図13のような張力プロファイル
図250を生成することができ、この図において、局部ウェブ張力BZ(X)は、材料ウェブ200の横断方向の空間座標Xを横切る曲線252としてプロットされている。
【0094】
張力プロファイル252の知識から、適切な対策を導き出すことができ、例えば、不均一なプロファイルの場合には、より均一な張力プロファイルになるような制御対策を講じることができます。局所的なウェブ張力252の時間的な進行が、例えばウォーターフォール図で表示される場合、巻き戻しロールの外れ、周期的なしわなどの周期的な信号も容易に認識することができる。
【0095】
張力プロファイルを測定するために使用される測定セグメント222の幅は、
図12の例示的な実施形態のように同一とすることができるが、異なる幅の測定セグメント222を使用することも好都合である。例えば、材料ウェブの端部領域よりも狭いロールシェルを有する測定セグメント222を、材料ウェブ200の中央領域で使用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料ウェブの走行方向(長手方向)と横方向(短手方向)とによって規定される長手方向からなる、長手方向に切断された走行する材料ウェブの、間隔をおいて配置された複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための力測定装置であって、
前記力測定装置は、軸と、前記軸に支持され、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロールとを備え、
前記測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント化された測定ロールとして形成され、
前記測定セグメントは、間隔を隔てた走行する材料ウェブの長手方向ストリップがそれぞれ1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、それぞれの測定位置で軸上に配置され、各測定セグメントは最大で1つの長手方向ストリップによって巻き付けられ、
前記各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた長手方向ストリップのウェブ張力成分を決定するための専用のロードセルを含み、前記ロードセルは、測定セグメントが軸に装着されるマウントを提供し、
前記力測定装置は、測定セグメントが導電体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号が通信可能な評価ユニットをさらに備え、かつ
前記評価ユニットは、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力の成分から、前記長手方向ストリップのウェブ張力の合計を決定するように配置され、適合されたウェブ張力集計手段を備える、ことを特徴とする力測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の力測定装置において、
前記測定セグメントは、前記ロードセルの他に、ロールシェルと、前記ロードセルによって支持された、前記ロールシェル用の軸受と、から構成されていることを特徴とする力測定装置。
【請求項3】
ロードセルは、それぞれの場合において、車軸に支持され、前記マウントを提供する内側リングと、内側リングに対して変位可能な同心の外側リングと、連結領域において内側リングと外側リングとを連結し、二重曲げ梁の形態に形成される測定部とからなり、内側リングが、外側リングとの連結領域が収容されるくぼみからなり、ロードセルが、内側リングのくぼみを有する車軸の軸方向ガイドチャンバーに案内されることを特徴とする請求項1に記載の力測定装置。
【請求項4】
前記内側リングと前記外側リングが半径方向に入れ子式に配置され、半径方向の連結領域で測定部によって連結されること、又は、内側リングと外側リングが軸方向に間隔をあけて配置され、軸方向の連結領域で測定部によって連結されることを特徴とする請求項3に記載の力測定装置。
【請求項5】
ロードセルは、ウェブの張力を測定するためのひずみゲージを備え、内側リングと外側リングとを連結する測定部は、測定部において生じる機械的張力を測定するための前記ひずみゲージを備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の力測定装置。
【請求項6】
前記軸は、垂直ウェブと、前記垂直ウェブから延出する2本の水平ガイドレールとからなる押し出しプロファイルとして形成され、前記垂直ウェブと前記2本のガイドレールとが、前記軸の押し出しプロフィルに軸方向ガイドチャンバー、特にU字形軸方向ガイドチャンバーを形成することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の力測定装置。
【請求項7】
導電体が、軸に設けられ、軸の全幅にわたって実質的に軸方向に延び、あらゆる位置で軸方向に接触可能であり、軸が測定セグメントのロードセルの集電体によって任意の軸方向位置で接触可能であり、前記導電体を形成する軸方向に走行するパワーレールを備える軸方向ガイドチャンバーを構成することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の力測定装置。
【請求項8】
隣接する測定セグメント間に導電体がそれぞれ設けられ、最外側の測定セグメント又は最外側の測定セグメント群のみが評価ユニットに直接接続され、測定信号が測定セグメントを接続する導電体を介して評価ユニットにループ接続されることを特徴とする請求項1から4の少なくとも1つに記載の力測定装置。
【請求項9】
測定セグメントがそれぞれ、ひずみゲージに給電するため、および受信するため、前置増幅するため、好ましくはさらにデジタル化するため、および前置増幅され、場合によってはデジタル化された測定信号を電気ライン、特に軸のパワーレールに渡すための電子ユニットを含むことを特徴とする、請求項5に記載の力測定装置。
【請求項10】
測定セグメントが、そのロールシェルが互いに接触することなく実質的に隙間なく隣接するように、測定セグメントのロールシェルが同じ幅を有するように、軸上に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の力測定装置。
【請求項11】
ウェブ張力集計手段が、測定されるべき材料ウェブの長手方向ストリップとセグメント化された測定ロールの測定セグメントとの割り当てを記憶する手段と、測定セグメントによって決定されたウェブ張力成分と、測定されるべき長手方向ストリップへの測定セグメントの記憶された割り当てとから、測定されるべき長手方向ストリップの各々についてのウェブ張力の合計を計算する手段とを含むことを特徴とする、請求項2に記載の力測定装置。
【請求項12】
材料ウェブの走行方向によって定義される縦方向(長手方向)と横方向(短手方向)とからなる、縦方向(長手方向)に切断された走行材料ウェブの複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するためのシステムであって、以下を有するシステムにおいて、以下の構成を有することを特徴とするシステム。
切断された材料ウェブの長手方向ストリップの一部分を異なる平面で案内して、間隔を隔てた複数の長手方向ストリップを有する複数の材料サブウェブを得るための2つ以上の異なる材料経路と
材料サブウェブの複数の離間した長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための力測定装置であって、
前記力測定装置は、軸と、前記軸に支持され、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロールとを備え、
前記測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント化された測定ロールとして形成され、
前記測定セグメントは、間隔を隔てた走行する材料ウェブの長手方向ストリップがそれぞれ1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、それぞれの測定位置で軸上に配置され、各測定セグメントは最大で1つの長手方向ストリップによって巻き付けられ、
前記各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた長手方向ストリップのウェブ張力成分を決定するための専用のロードセルを含み、前記ロードセルは、測定セグメントが軸に装着されるマウントを提供し、
前記力測定装置は、測定セグメントが導電体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号が通信可能な評価ユニットをさらに備え、かつ
前記評価ユニットは、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力の成分から、前記長手方向ストリップのウェブ張力の合計を決定するように配置され、適合されたウェブ張力集計手段を備える力測定装置。
【請求項13】
請求項1から4のいずれか1項に記載の力測定装置を用いて、長手方向に切断された走行材料ウェブの複数の間隔をあけた長手方向ストリップのウェブ張力を測定する方法であって、
材料ウェブの複数の間隔をあけて配置された長手方向ストリップは、間隔をあけて配置された長手方向ストリップが各場合に1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、かつ各測定セグメントが多くとも1つの長手方向ストリップによって巻き付けられるように、力測定装置のセグメント化された測定ロール上を案内され、
各測定セグメントを取り囲む長手方向ストリップのウェブ張力割合が、測定セグメントのロードセルを用いて決定され、
ロードセルによって決定された測定信号は評価ユニットに送られ、ウェブ張力集計手段によって、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力分率から、長手方向ストリップの総ウェブ張力が決定されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、長手方向に切断された走行材料ウェブの複数の長手方向ストリップのウェブ張力を測定するために、以下の構成を有することを特徴とするシステムが使用され、
切断された材料ウェブの長手方向ストリップの一部分を異なる平面で案内して、間隔を隔てた複数の長手方向ストリップを有する複数の材料サブウェブを得るための2つ以上の異なる材料経路と
材料サブウェブの複数の離間した長手方向ストリップのウェブ張力を測定するための力測定装置であって、
前記力測定装置は、軸と、前記軸に支持され、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロールとを備え、
前記測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント化された測定ロールとして形成され、
前記測定セグメントは、間隔を隔てた走行する材料ウェブの長手方向ストリップがそれぞれ1つまたは複数の測定セグメントに巻き付くように、それぞれの測定位置で軸上に配置され、各測定セグメントは最大で1つの長手方向ストリップによって巻き付けられ、
前記各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた長手方向ストリップのウェブ張力成分を決定するための専用のロードセルを含み、前記ロードセルは、測定セグメントが軸に装着されるマウントを提供し、
前記力測定装置は、測定セグメントが導電体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号が通信可能な評価ユニットをさらに備え、かつ
前記評価ユニットは、各長手方向ストリップについて、前記長手方向ストリップによって巻かれた測定セグメントのロードセルによって決定されたウェブ張力の成分から、前記長手方向ストリップのウェブ張力の合計を決定するように配置され、適合されたウェブ張力集計手段を備える力測定装置、
かつ
それぞれ切断された材料ウェブの長手方向ストリップの一部が、複数の材料サブウェブが得られるように、異なる平面における材料経路の1つに沿って案内され、各場合において、間隔を隔てた複数の長手方向ストリップを有する、複数の材料サブウェブと、
前記材料サブウェブの複数の離間した長手方向ストリップのウェブ張力を、前記力測定装置を用いて測定してなることを特徴とする方法。
【請求項15】
材料ウェブの走行方向によって規定される縦方向(長手方向)と、横方向(短手方向)とからなる未切断の走行材料ウェブの張力プロファイルを測定するための力測定装置であって、
前記力測定装置は、軸と、前記軸に支持され、材料ウェブによって巻き付けられる測定ロールとを備え、
測定ロールは、複数の測定セグメントを有するセグメント測定ロールとして形成され、
測定セグメントは、それぞれの測定位置で軸上に配置され、
各測定セグメントは、測定セグメントに巻き付けられた材料ウェブの長手方向断面のウェブ張力割合を決定するための専用のロードセルを含み、ロードセルは、測定セグメントが軸に着座するマウントを提供する、
力測定装置は、測定セグメントが電気導体を介して接続され、測定セグメントのロードセルから供給される測定信号が導通可能な評価ユニットをさらに備える、
導電体は、各場合において隣接する測定セグメント間に設けられ、最も外側の測定セグメントまたは最も外側の測定セグメントのみが評価ユニットに直接接続され、測定信号が測定セグメントを接続する導電体を介して評価ユニットにループ接続される、
ことを特徴とする力測定装置。
【請求項16】
測定セグメントが、ロードセルの他に、ロールシェルと、ロードセルによって支持された、ロールシェル用の軸受とを備え、測定セグメントが、それらのロールシェルが互いに接触することなく実質的に隙間なく隣接するように、軸上に配置されていることを特徴とする請求項15に記載の力測定装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】