(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】清掃装置の制御方法、装置、清掃装置および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
A47L 9/28 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
A47L9/28 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518193
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 CN2022118836
(87)【国際公開番号】W WO2023065903
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202111492870.1
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122503365.4
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523065214
【氏名又は名称】北京石頭創新科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Roborock Innovation Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 1201, Floor 12, Building 3, Yard 17, Anju Road, Changping District, Beijing 102206, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲カイ▼靖
(72)【発明者】
【氏名】李 行
(72)【発明者】
【氏名】周 永飛
【テーマコード(参考)】
3B057
【Fターム(参考)】
3B057DA00
(57)【要約】
本開示の実施例は、清掃装置の制御方法、装置、清掃装置および記憶媒体を開示する。その中で、清掃装置の制御方法は、トリガ部材がトリガされたことに基づいて、第1検出部材の第1検出情報を取得すること、少なくとも取得された第1検出情報に基づいて、第1移動距離を決定すること、清掃装置を第1移動距離だけ後退移動させるように制御した後、第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行すること、第2検出部材の第2検出情報を取得すること、第2検出情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御すること、を含む。したがって、清掃装置が障害物に再度衝突する衝突回数を最小限に抑えることができ、清掃装置が障害物に沿って迅速に走行することができ、床面と壁の隣接部分の掃き残しの問題を低減することができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃装置の制御方法であって、前記清掃装置は、機器本体と、前記機器本体上に設けられたトリガ部材及び第1検出部材及び第2検出部材と、を備え、前記トリガ部材は、前記清掃装置が障害物と衝突するときトリガされるように構成され、前記第1検出部材は前記機器本体の周辺側の障害物を感知するために構成され、前記第2検出部材は前記機器本体の一側に設けられ、前記機器本体の側辺の障害物を感知するために使用され、前記清掃装置の制御方法は、
前記トリガ部材がトリガされたことに応答して、前記第1検出部材の第1検出情報を取得することと、
取得された前記第1検出情報に少なくとも応答して、第1移動距離を決定することと、
前記清掃装置を前記第1移動距離だけ後退移動させるように制御した後、前記第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行することと、
前記第2検出部材の第2検出情報を取得することと、
前記第2検出情報に基づいて前記清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御することと、を含む、ことを特徴とする清掃装置の制御方法。
【請求項2】
前記第1検出情報は少なくとも、前記機器本体と前記障害物の第1角度、前記機器本体と前記障害物との間の垂直距離、及び前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離を含み、前記障害物の目標端部は、前記清掃装置の前方の前記第2検出部材から離れた側に位置する、を含む、請求項1に記載の清掃装置の制御方法。
【請求項3】
前記第2検出情報に基づいて前記清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御することは、
前記第1角度に基づいて第1回転角度を決定することと、
前記清掃装置を前記第1回転角度だけ前記第2検出部材から離れた側に回転させるように制御することと、
前記機器本体と前記障害物の目標端部の前記水平距離に基づいて前記清掃装置を前方に移動させるように制御することと、を含む、請求項2に記載の清掃装置の制御方法。
【請求項4】
前記の前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離に基づいて前記清掃装置を前方に移動させるように制御することは、
前記機器本体と前記障害物の目標端部の前記水平距離が所定値以上であることに応答して、前記清掃装置を前方に移動させるように制御することと、
前記トリガ部材が再度トリガされたことに応答して、現在位置において前記機器本体と前記障害物の第2角度を取得することと、
前記第2角度に基づいて第2回転角度を決定することと、
前記清掃装置を前記第2回転角度だけ前記第2検出部材から離れた側に回転させるように制御することと、を含む、請求項3に記載の清掃装置の制御方法。
【請求項5】
前記の前記第2角度に基づいて前記第2回転角度を決定することは、
前記第2角度および前記機器本体に対する前記第2検出部材の設置位置に基づいて、前記第2回転角度を決定すること、を含む、請求項4に記載の清掃装置の制御方法。
【請求項6】
前記の前記目標入障位置と前記機器本体の水平距離に基づいて前記清掃装置を前方に移動させるように制御することは、
前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離が所定値未満であることに応答して、前記清掃装置を第1線速度、第1角速度で前記第2検出部材から離れた側に移動させるように制御し、所定時間が経過したとき前記トリガ部材がトリガされない場合、前記清掃装置が障害物探索操作を実行するように制御すること、を含む、請求項3に記載の清掃装置の制御方法。
【請求項7】
前記第1検出情報が取得されなかったことに応答して、前記清掃装置を第1所定距離だけ後退移動させ、第2所定角度だけ前記第2検出部材から離れた側に回転させた後、障害物探索操作を実行するように制御すること、をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の清掃装置の制御方法。
【請求項8】
前記障害物探索操作は、
前記トリガ部材がトリガされるまで、前記清掃装置を障害物探索線速度、障害物探索角速度で前記第2検出部材が設けられた側の方向に移動および回転させるように制御することを含む、請求項7に記載の清掃装置の制御方法。
【請求項9】
清掃装置の制御装置であって、前記清掃装置は、機器本体と、前記機器本体上に設けられたトリガ部材及び第1検出部材及び第2検出部材と、を備え、前記トリガ部材は、前記清掃装置が障害物と衝突するときトリガされるように構成され、前記第1検出部材は前記機器本体周辺側の障害物を感知するために構成され、前記第2検出部材は前記機器本体の一側に設けられ、前記機器本体の側辺の障害物を感知するために使用され、前記制御装置は、
前記トリガ部材がトリガされたことに応答して、前記第1検出部材の第1検出情報を取得するように構成された第1取得モジュールと、
取得された前記第1検出情報に少なくとも応答して、第1移動距離を決定するように構成された第1決定モジュールと、
前記清掃装置を前記第1移動距離だけ後退移動させた後、前記第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行するように制御する第1処理モジュールと、
前記第2検出部材の第2検出情報を取得するように構成された第2取得モジュールと、
前記第2検出情報に基づいて前記清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御するように構成された第2処理モジュールと、を備える、ことを特徴とする清掃装置の制御装置。
【請求項10】
前記第1検出情報は少なくとも、前記機器本体と前記障害物の第1角度、前記機器本体と前記障害物との間の垂直距離、及び前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離を含み、前記障害物の目標端部は、前記清掃装置の前方の前記第2検出部材から離れた側に位置し、前記第1決定モジュールは、
前記第1角度、前記機器本体と前記障害物との間の垂直距離、前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離に基づいて、前記第1移動距離を決定するように構成された第1決定ユニットを含む、請求項9に記載の清掃装置の制御装置。
【請求項11】
第1処理モジュールは、
前記第1角度に基づいて第1回転角度を決定するように構成された第2決定ユニットと、
前記清掃装置を前記第1回転角度だけ前記第2検出部材から離れた側に回転させるように制御するように構成された第1処理ユニットと、
前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離に基づいて前記清掃装置を前方に移動させるように制御するように構成された第2処理ユニットと、を含む、請求項10に記載の清掃装置の制御装置。
【請求項12】
前記第2処理ユニットは、
前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離が所定値以上であることに応答して、前記清掃装置を前方に移動させるように制御するように構成された第1処理サブユニットと、
前記トリガ部材が再度トリガされたことに応答して、現在位置において前記機器本体と前記障害物の第2角度を取得するように構成された第1取得サブモジュールと、
前記第2角度に基づいて第2回転角度を決定するように構成された第1決定サブユニットと、
前記清掃装置を前記第2回転角度だけ前記第2検出部材から離れた側に回転させるように構成された第2処理サブユニットと、を含む、請求項11に記載の清掃装置の制御装置。
【請求項13】
前記第1決定サブユニットは、
前記第2角度および前記機器本体に対する前記第2検出部材の設置位置に基づいて、前記第2回転角度を決定するように構成される、請求項12に記載の清掃装置の制御装置。
【請求項14】
前記第2処理ユニットは、
前記機器本体と前記障害物の目標端部の水平距離が所定値未満であることに応答して、前記清掃装置を第1線速度、第1角速度で前記第2検出部材から離れた側に移動させ、所定時間が経過したとき前記トリガ部材がトリガされない場合、前記清掃装置が障害物探索操作を実行するように制御する第3処理サブユニットを含む、請求項11に記載の清掃装置の制御装置。
【請求項15】
前記第1検出情報が取得されなかったことに応答して、前記清掃装置を第1所定距離だけ後退移動させ、第2所定角度だけ前記第2検出部材から離れた側に回転させた後、障害物探索操作を実行するように制御する第3処理モジュールをさらに備える、請求項9~14のいずれか1項に記載の清掃装置の制御装置。
【請求項16】
前記障害物探索操作は、
前記トリガ部材がトリガされるまで、前記清掃装置を障害物探索線速度、障害物探索角速度で前記第2検出部材が設けられた側の方向に移動および回転させる制御することを含む、請求項15に記載の清掃装置の制御装置。
【請求項17】
プロセッサとメモリを備える清掃ロボットであって、
前記メモリは、操作指令を記憶するように使用され、
前記プロセッサは、前記操作指令を呼び出すことにより、前記請求項1~8のいずれか1項に記載の清掃装置の制御方法を実行するために使用される、清掃ロボット。
【請求項18】
コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、該プログラムがプロセッサによって実行されると前記請求項1~8のいずれか1項に記載の清掃装置の制御方法を実行する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本開示は、2021年10月18日に出願された中国特許出願第202122503365.4号、および2021年12月08日に出願された中国特許出願第202111492870.1号の優先権をそれぞれ主張し、上記中国特許出願のすべての開示内容が本出願の一部として参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本開示は、インテリジェント制御の技術分野に関し、特に、清掃装置の制御方法、装置、清掃装置および記憶媒体、およびフロントバンパー跳ね返りが適用された清掃装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在の清掃装置、例えば自走式清掃ロボットは通常、ある清掃すべき領域を自動的に走行し、ユーザの操作なしに清掃操作を完了することができる。清掃過程中、清掃装置が障害物に遭遇し、清掃装置が障害物に沿って移動すると、清掃すべき表面と障害物の隣接部分を清掃することができ、
さらに、清掃装置、特に非円形の清掃装置は、その構成の特殊性により、必然的に、機種による挙動には円形の清掃装置の挙動とは特有の違いがあり、障害物回避または壁に沿って移動する過程中、衝突感知部材は、そのトリガおよび跳ね返りに対してより良好な応答を行うために、対応の構造コンポーネントを有する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
これに鑑み、本開示の実施例は、清掃装置の制御方法、装置、清掃装置および記憶媒体を提供し、清掃装置が障害物に再度衝突する衝突回数を最小限に抑えることができ、清掃装置が障害物に沿って迅速に走行することができ、床面と壁の隣接部分の掃き残しという問題を低減することができ、
本開示は、衝突センサの高感度応答および跳ね返った後の正確な位置合わせを達成するために、ある程度衝突感知部材のトリガおよび跳ね返りを最適化する清掃装置をさらに提供する。
【0005】
本開示の第1態様の実施例は、清掃装置の制御方法を提供し、清掃装置は、機器本体と、機器本体上に設けられたトリガ部材及び第1検出部材及び第2検出部材とを備え、トリガ部材は、清掃装置が障害物と衝突するときトリガされるように構成され、第1検出部材は、は機器本体周辺側の障害物を感知するために構成され、第2検出部材は機器本体の一側に設けられ、機器本体の側辺の障害物を感知するために構成され、前記制御方法は、
トリガ部材がトリガされたことに応答して、第1検出部材の第1検出情報を取得することと、取得された第1検出情報に少なくとも応答して、第1移動距離を決定することと、清掃装置を第1移動距離だけ後退移動させるように制御した後、第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行することと、第2検出部材の第2検出情報を取得することと、第2検出情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御することと、を含む。
【0006】
さらに、第1検出情報は少なくともは、機器本体と障害物の第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離、障害物の目標端部が清掃装置の前方の第2検出部材から離れた側に位置することを含み、ここで、取得された第1検出情報に基づいて、第1移動距離を決定することは、第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて、第1移動距離を決定することを含む。
【0007】
さらに、第1検出情報に基づいて、第1障害物近接操作を実行することは、
第1角度に基づいて第1回転角度を決定すること、清掃装置を第1回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように制御すること、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて清掃装置を前方に移動させるように制御すること、を含む。
【0008】
さらに、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて清掃装置を前方に移動させるように制御することは、機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値以上であることに基づいて、清掃装置を前方に移動させるように制御すること、トリガ部材が再度トリガされたことに基づいて、現在位置において機器本体と障害物の第2角度を決定すること、第2角度に基づいて第2回転角度を決定すること、清掃装置を第2回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように制御すること、を含む。
【0009】
さらに、第2角度に基づいて第2回転角度を決定することは、具体的に、第2角度および機器本体に対する第2検出部材の設置位置に基づいて、第2回転角度を決定することを含む。
【0010】
さらに、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて清掃装置を前方に移動させるように制御することは、
機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値未満であることに基づいて、清掃装置を第1線速度、第1角速度で第2検出部材から離れた側に移動させ、所定時間が経過したときトリガ部材がトリガされなかったことに応答して、清掃装置が障害物探索操作を実行するように制御する。
【0011】
さらに、清掃装置の制御方法は、第1検出情報が取得されなかったことに基づいて、清掃装置を第1所定距離だけ後退移動させ、第2所定角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させた後、障害物探索操作を実行するように制御することをさらに含む。
【0012】
さらに、障害物探索操作は、トリガ部材がトリガされるまで、清掃装置を障害物探索線速度、障害物探索角速度で第2検出部材が設けられた側の方向に移動および回転させるように制御することを含む。
【0013】
本開示の第2態様の実施例は、清掃装置の制御装置を提供し、清掃装置は、機器本体と、機器本体上に設けられたトリガ部材及び第1検出部材及び第2検出部材と、を備え、トリガ部材は、清掃装置が障害物と衝突するときトリガされるように構成され、第1検出部材は機器本体周辺側の障害物を感知するために構成され、第2検出部材は機器本体の一側に設けられ、機器本体の側辺の障害物を感知するために構成され、制御装置は、
トリガ部材がトリガされたことに基づいて、第1検出部材の第1検出情報を取得するように構成された第1取得モジュールと、少なくとも取得された第1検出情報に基づいて、第1移動距離を決定するように構成された第1決定モジュールと、清掃装置を第1移動距離だけ後退移動させるように制御した後、第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行するように構成された第1処理モジュールと、第2検出部材の第2検出情報を取得するように構成された第2取得モジュールと、第2検出情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御するように構成された第2処理モジュールと、を含む。
【0014】
さらに、第1検出情報は少なくとも、機器本体と障害物の第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離、機器本体と障害物の目標端部が清掃装置の前方の第2検出部材から離れた側に位置することを含み、ここで、第1決定モジュールは、第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて、第1移動距離を決定するように構成された第1決定ユニットを含む。
【0015】
さらに、第1処理モジュールは、
第1角度に基づいて第1回転角度を決定するように構成された第2決定ユニットと、清掃装置を第1回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように制御するように構成された第1処理ユニットと、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて清掃装置を前方に移動させるように制御するように構成された第2処理ユニットと、を含む。
【0016】
さらに、第2処理ユニットは、機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値以上であることに基づいて、清掃装置を前方に移動させるように制御するように構成された第1処理サブユニットと、トリガ部材が再度トリガされたことに基づいて、現在位置において機器本体と障害物の第2角度を取得するように構成された第1取得サブモジュールと、第2角度に基づいて第2回転角度を決定するように構成された第1決定サブユニットと、清掃装置を第2回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように構成された第2処理サブユニットと、を含む。
【0017】
さらに、第1決定サブユニットは具体的に、第2角度および機器本体に対する第2検出部材の設置位置に基づいて、第2回転角度を決定することを含む。
【0018】
さらに、第2処理ユニットは、機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値未満であることに基づいて、清掃装置を第1線速度、第1角速度で向第2検出部材から離れた側に移動させ、所定時間が経過したときトリガ部材がトリガされなかったことに基づいて、清掃装置が障害物探索操作を実行するように制御するように構成された第3処理サブユニットをさらに含む。
【0019】
さらに、清掃装置の制御装置は、第1検出情報が取得されなかったことに基づいて、清掃装置を第1所定距離だけ後退移動させ、第2所定角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させた後、障害物探索操作を実行するように制御するように構成された第3処理モジュールをさらに含む。
【0020】
さらに、障害物探索操作は、トリガ部材がトリガされるまで、清掃装置を障害物探索線速度、障害物探索角速度で第2検出部材が設けられた側の方向に移動および回転させるように制御することを含む。
【0021】
本開示の第3態様の実施例は、プロセッサとメモリを備える清掃装置を提供し、メモリは操作指令を記憶するために構成され、プロセッサは操作指令を呼び出すことにより上記第1態様のいずれか1つの清掃装置の制御方法を実行するために構成される。
【0022】
本開示の第4態様の実施例は、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を提供し、該プログラムがプロセッサによって実行されると上記第1態様のいずれか1つの清掃装置の制御方法を実行する。
【0023】
本開示の第5態様の実施例は、清掃装置を提供し、清掃装置は、
前部が矩形状に形成され、後部が半円形に形成されたラックと、
前記ラックの前部に接続され、ラックに対して移動可能なフロントバンパーと、
ラックの前部の矩形状の前端および/または両側、または前記フロントバンパーの前端内壁および/または内側壁に設けられた衝突センサと、を備え、
前記ラックおよび/または前記フロントバンパーに接続された少なくとも1つの跳ね返り部材をさらに備え、前記フロントバンパーがトリガされなかったとき、前記跳ね返り部材の接触部と前記フロントバンパーの内壁との間、または、前期接触部とラックの前部との間に所定隙間が形成される。
【0024】
さらに、前記跳ね返り部材は弾性アームを含み、前記フロントバンパーが付勢されると前記ラックに対して移動するとき前記弾性アームの弾性力を克服し、前記フロントバンパーの回復に跳ね返る力を提供する。
【0025】
さらに、前記弾性アームの両端にそれぞれ回復アームと固定アームが設けられ、前記回復アームの変位は前記フロントバンパーの変位ストロークに対応し、前記跳ね返り部材は前記固定壁を介して前記ラックおよび/またはフロントバンパーに接続される。
【0026】
さらに、前記弾性アームは前記回復アームと鋭角の屈曲部を形成し、前記屈曲部の頂部が前記接触部を形成する。
【0027】
さらに、前記回復アームの他端に、前記回復アームに対して実質的に垂直に設けられた回復フックが設けられ、前記回復フックは前記ラックまたはフロントバンパー上の対応の位置に嵌合され、前記弾性アームの跳ね返りストロークを制限する。
【0028】
さらに、前記固定アームの一端に固定フックが設けられ、前記固定フックは前記固定アームに嵌合されて跳ね返り部材を前記ラックまたはフロントバンパー上の対応位置に固定接続する。
【0029】
さらに、前記跳ね返り部材は2つであり、前記ラックの前部または前記フロントバンパーの前端内壁に対称に設けられる。
【0030】
さらに、前記衝突センサは、前記ラックの前部または前記フロントバンパーの前端内壁に対称に設けられた第1前部衝突センサおよび第2前部衝突センサ、および前記ラックの前部両側または前記フロントバンパー内側壁にそれぞれ対称に設けられた第1側部衝突センサおよび第2側部衝突センサを含む。
【0031】
さらに、前記衝突センサは、いずれも前記ラックの前部または前記フロントバンパーの角部に近接して設けられる。
【0032】
さらに、2つ前記跳ね返り部材は、前記衝突センサよりも前記ラックの前部または前記フロントバンパーの角部から離れて設けられる。
【0033】
本開示の実施例または先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施例または先行技術の説明において使用される必要のある添付図面を以下に簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される添付図面は本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本開示の実施例に従って提供される清掃装置の構造概略図
【
図2】
図1に示される実施例のある視角の構造概略図
【
図3a】本開示の実施例に従って提供される清掃装置の緩衝器の右側が障害物と衝突する概略図
【
図3b】
図3aの姿勢に基づいて清掃装置が第1移動距離だけ後退する場合の概略図
【
図4a】本開示の実施例に従って提供される清掃装置の緩衝器の左側が障害物と衝突する概略図
【
図4b】
図4aの姿勢に基づいて清掃装置が第1移動距離だけ後退する場合の概略図
【
図4c】
図4bの姿勢に基づいて清掃装置が第1回転角度だけ回転した後の概略図
【
図4d】
図4cの姿勢に基づいて清掃装置が再度障害物に衝突するまで前進移動した後の概略図
【
図4e】
図4dの姿勢に基づいて清掃装置が第2回転角度だけ回転した後の概略図
【
図4f】
図4eの姿勢に基づいて清掃装置が障害物に沿って走行する場合の概略図
【
図4g】
図4cの姿勢に基づいて清掃装置が目標障害物進入位置を越えて回転しながら走行する場合の概略図
【
図5a】本開示の別の実施例に従って提供される清掃装置の緩衝器の左側が障害物に衝突する場合の概略図
【
図5b】
図5aの姿勢に基づいて清掃装置が第2移動距離だけ後退する場合の概略図
【
図5c】
図5bの姿勢に基づいて清掃装置が第2回転角だけ回転した後の概略図
【
図5d】
図5cの姿勢に基づいて清掃装置が再度障害物に衝突するまで前進移動した後の概略図
【
図5e】
図5dの姿勢に基づいて清掃装置が第3移動距離だけ後退する場合の概略図
【
図5f】
図5eの姿勢に基づいて清掃装置が第3回転角だけ回転した後の概略図で
【
図6】本開示の実施例に従って提供される清掃装置の制御方法の流れ概略図
【
図7】本開示の実施例に従って提供される清掃装置の電子構造を示す概略図
【
図8】本開示の実施例に従って提供される清掃装置の制御装置の概略ブロック図
【
図9】本開示の実施例に従って提供される清掃装置全体を示す断面図
【
図10】本開示の実施例に従って提供される清掃装置全体のA部の部分断面図
【
図11】本開示の実施例に従って提供される清掃装置全体を示す図
【
図12】本開示の実施例に従って提供される跳ね返り部材の第1斜視図
【
図13】本開示の実施例に従って提供される跳ね返り部材の第2斜視図
【
図14】本開示の実施例に従って提供される跳ね返り部材の上面図
【符号の説明】
【0035】
11 第1前部衝突センサ
12 第2前部衝突センサ
13 第1側部衝突センサ
14 第2側部衝突センサ
2 跳ね返り部材
21 弾性アーム
22 接触部
23 回復アーム
24 回復フック
25 固定アーム
26 固定フック
3 フロントバンパー
100 清掃装置
110 機器本体
111 前方部分
112 後方部分
120 感知システム
121 位置決定装置
122 緩衝器
130 駆動システム
131 駆動輪
132 従動輪
133 第1駆動輪
134 第2駆動輪
140 清掃システム
141 乾式清掃システム
142 湿式清掃システム
143 サイドブラシ
200 障害物
701 処理装置
702 ROM
703 RAM
704 バス
705 I/Oインタフェース
706 入力装置
707 出力装置
708 記憶装置
709 通信装置
800 制御装置
810 第1取得モジュール
820 第1決定モジュール
830 第1処理モジュール
840 第2取得モジュール
850 第2処理モジュール
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例は添付図面に示され、全体を通じて常に同一または類似の符号は同一または類似のデバイスまたは同一または類似機能を有するデバイスを意味する。添付図面を参照して以下に説明される実施例は例示的なものであり、本開示の説明の目的でのみ使用され、本開示を限定するものとして解釈されるものではない。
【0037】
特に断らない限り、ここで使用される単数形「一」、「1つ」、「前記」および「該」は複数形も含むことが当業者には理解されるであろう。なお、本出願の明細書で使用される「含む」という用語は、前記特徴、整数、ステップ、操作、デバイスおよび/またはコンポーネントの存在を意味するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、デバイス、コンポーネントおよび/またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないことをさらに理解すべきである。なお、デバイスが別のデバイスに「接続」または「連結」される場合、他のデバイスに直接接続または連結されてもよく、または中間デバイスを介して接続されてもよい。さらに、ここで使用される「接続」または「連結」は無線接続または無線密接を含む。ここで使用される「および/または」という用語は、1つまたは複数の関連する列挙された項目のすべてまたは任意のユニットおよびすべての組み合わせを含む。
【0038】
本出願の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、以下、添付図面を参照して本出願の実施形態をより詳細に説明する。
【0039】
本開示の実施例は可能な応用シナリオを提供し、該応用シナリオは清掃装置を含み、ここで、清掃装置は自走式清掃ロボット、例えば床掃きロボット、モップ掛けロボット、掃除機、除草機などを含む。いくつかの実施例では、図lおよび
図2に示すように、家庭型床掃きロボットを例にして説明し、床掃きロボットは、その作業過程において、予め設定された経路または自動的に計画された経路に従って清掃することができるが、必然的に障害物200、例えば壁やキャビネットなどに衝突する。同時に、床掃きロボットが壁に沿って小さな距離だけ移動すると、床面と壁の隣接部分を清掃することができ、清掃能力の向上に寄与する。したがって、清掃装置が障害物200に衝突した後、より迅速に壁に沿って小さな距離だけ移動すると、清掃装置の清掃効率を大幅に向上させ、床面と壁の隣接部分の掃き残し問題を効果的に低減し、ユーザの使用満足度を向上させることができる。
【0040】
本開示が提供する実施例では、
図1および
図2に示すように、清掃装置は、機器本体110、感知システム120、制御システム、駆動システム130、清掃システム140、エネルギーシステムおよびマンマシン相互作用システムを含む。
【0041】
機器本体110は前方部分111および後方部分112を含み、前方が矩形で後方が円形であるほぼD字形の形状を有し、すなわち、前方部分がほぼ矩形であり、後方部分がほぼ円形であり、つまり、清掃装置はD字形の床掃きロボットであってもよい。もちろん、該機器本体110は、三角形、矩形などの他の形状であってもよい。
【0042】
図2に示すように、感知システム120は機器本体上に設けられたトリガ部材、第1検出部材および第2検出部材を含み、ここで、トリガ部材は、清掃装置が障害物200に衝突することによってトリガされるように構成され、例えば、トリガ部材は、機器本体110の前方部分111の緩衝器122上に設けられた衝突センサ、近接センサ、または要件を満たす他の構造であってもよい。
【0043】
第1検出部材は、機器本体周辺側の障害物200を感知するために構成され、例えば、第1検出部材は、機器本体上方に設けられた位置決定装置121を含み、ここで、位置決定装置121はカメラ、レザー測距装置(LDS、Laser Distance Sensor)を含むが、これらに限定されなく、なお、レザー測距装置は機器本体の最上端に位置し、360°回転してレザー光を放出し、反射されたレザー光によって障害物200がどの方向にあるか、障害物200と機器本体の距離関係を判定することができる。
【0044】
第2検出部材は機器本体の一側に設けられ、機器本体110の側辺の障害物200を感知するために構成される。例えば、第2検出部材は機器本体110の左側、または右側に設けられた壁センサ(wall sensor)、または小さなレザー測距装置であってもよく、第2検出部材は機器本体110の側面の1点と機器本体110の距離を精度よく感知することができる。具体的に、第2検出部材が壁の情報を検出することができる場合、制御システムは清掃装置を壁からの小さな距離で壁に沿って移動させるように制御することができる。
【0045】
さらに、感知システム120は機器本体110の下部に設けられた崖センサ、および機器本体110内部に設けられた磁力計、加速度計、ジャイロスコープ(Gyro)、オドメーター(ODO、odograph)などのセンシング装置を含み、制御システムに機器の様々な位置情報および運動状態情報を提供するために構成される。
【0046】
図1および
図2に示すように、機器本体110の前方部分111は緩衝器122を担持することができ、清掃過程において駆動輪131がロボットを推進して床面上を走行するとき、緩衝器122はその上に設けられたトリガ部材、例えば赤外線センサを介して、清掃装置の走行経路中の1つまたは複数のイベントを検出し、清掃装置は緩衝器122によって検出されたイベント、例えば障害物200、壁によって、駆動輪131モジュールを制御して清掃装置に該イベントに応答させ、例えば障害物200から離れ、障害物200を超える。
【0047】
制御システムは機器本体110内の回路基板上に設けられ、ハードディスク、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリなどの非一時的メモリと通信するコンピューティングプロセッサ、例えば中央処理ユニット、アプリケーションプロセッサを含み、アプリケーションプロセッサはレザー測距装置によってフィードバックされた障害物200の情報に基づいて測位アルゴリズム、例えば即時測位と地図構築(SLAM、Simultaneous Localization And Mapping)によってロボットが所在する環境における即時地図を描く。そして、緩衝器122上に設けられたセンサ、崖センサ、磁力計、加速度計、ジャイロスコープ、オドメーターなどのセンシング装置からフィードバックされた距離情報、速度情報と組み合わせて床掃き機の現在作業状態、現在位置、および床掃き機の現在姿勢、例えば敷居170を超え、崖に位置し、上方または下方が引っ掛かられ、ダスクボックスが満杯であり、持ち上げられなどを総合的に判定し、異なる状況に応じて具体的な次の動作戦略を与え、ロボットの作業が所有者の要件をより満たし、より良好なユーザ体験を得る。
【0048】
図1および
図2に示すように、駆動システム130は、距離および角度情報(例えばx、yおよびo成分)を含む駆動命令に基づいてロボットを操縦して床面を横切って走行させることができる。駆動システム130は、駆動輪131および駆動モジュールを含み、駆動モジュールは、左駆動輪と右駆動輪を同時に制御することができ、機器運動をより正確に制御するために、好ましくは駆動モジュールはそれぞれ左駆動輪モジュールおよび右駆動輪モジュールを含む。左、右駆動輪モジュールは本体110によって規定された横方向軸に沿って対向する。ロボットが床面上をより安定的に運動し、またはより高い運動能力を有するために、ロボットは1つまたは複数の従動輪132を含み、従動輪132はユニバーサルホイールを含むが、これに限定されない。駆動モジュールは駆動モータおよび駆動モータを制御する制御回路を含み、駆動モジュールに、駆動電流を測定するための回路およびオドメーターがさらに接続されてもよい。駆動モジュールは、着脱およびメンテナンスを容易にするために、本体110に着脱可能に接続されてもよい。駆動輪131はオフセット落下式サスペンションシステムを含んでもよく、移動可能に固定され、例えばロボット本体110に回転可能に取り付けられ、下方オフセットおよびロボット本体110から離れてオフセットするバネのオフセットを受ける。バネオフセットにより、駆動輪131が一定の着地力で床面との接触および牽引を維持することを可能にする同時に、自動清掃装置の清掃デバイスも一定の圧力で床面に接触する。
【0049】
さらに、清掃装置は、機器本体によって規定された3つの相互垂直軸、すなわち前後軸X、横方向軸Yおよび中心垂直軸Zに対する移動の様々な組み合わせによって床面上を行進することができる。前後軸Xに沿った前方駆動方向を「前方」と表示し、前後軸Xに沿った後方駆動方向を「後方」と表示する。横方向軸Yの方向は実質的に駆動輪131モジュールの中心点によって規定された軸の中心がロボットの右輪と左輪との間に延伸する方向である。
【0050】
ここで、清掃装置はY軸の周りに回転することができる。自動清掃装置の前方部分111が上方に傾斜し、後方部分112が下方に傾斜する場合を「ピッチアップ」とし、自動清掃装置の前方部分111が下方に傾斜し、後方部分112が上方に傾斜する場合を「ピッチダウン」とする。また、ロボットはZ軸の周りに回転することができる。自動清掃装置の前方において、自動清掃装置がX軸の右側に傾斜する場合を「右旋回」とし、自動清掃装置がX軸の左側に傾斜する場合を「左旋回」とする。ここで、X軸とY軸は
図1中の矢印で示される。
【0051】
図1および
図2に示すように、清掃システム140は、乾式清掃システムを含む。乾式清掃システム141として、主な清掃機能はローラブラシ、ダスクボックス、送風機、空気出口およびそれらの間の接続部材から構成される清掃システムに由来する。床面とある程度干渉するローラブラシは床面上のゴミをローラブラシとダスクボックスとの間の吸塵口の前方に掃き集め、送風機によって発生されたダスクボックスを通過する吸引力を有する気体を介してダスクボックスに吸い込む。乾式清掃システム141は回転軸を有するサイドブラシ143をさらに含んでもよく、回転軸は床面に対して一定角度をなし、破片を清掃システム140のローラブラシ領域に移動させるために構成される。さらに、サイドブラシ143は機器本体110の第2検出部材に近い側に位置し、清掃装置10の第2検出部材が設けられた側が壁からの小さな距離で壁に沿って走行する場合、サイドブラシ143により床面と壁間の隅部、隙間内の破片を清掃システム140のローラブラシ領域に移動させ、床面と壁の隣接部分の清掃をさらに実現し、良好な清掃効率を実現することができる。
【0052】
なお、清掃システムは湿式清掃システムであってもよく、湿式清掃システム142は、清掃ヘッド、駆動ユニット、水供給機構、液体貯蔵タンクなどを含むことを理解されたい。ここで、清掃ヘッドは、液体貯蔵タンクの下方に設けられてもよく、液体貯蔵タンクの内部の洗浄液が水供給機構を介して清掃ヘッドに移送され、清掃ヘッドが清掃すべき平面を湿式清掃することができる。他の実施例では、液体貯蔵タンク内部の洗浄液が清掃すべき平面に直接噴霧され、清掃ヘッドが洗浄液を均一に塗布して平面の清掃を実現してもよい。もちろん、清掃ヘッドは自身が貯水能力を有するローラブラシであってもよく、清掃ヘッドがベースステーションで貯水してからベースステーションから出て湿式清掃する。ここで、清掃ヘッドは清掃すべき表面を清掃するために構成され、駆動ユニットは清掃ヘッドを目標面に沿って基本的に往復運動させるように駆動するために構成され、目標面は清掃すべき表面の一部である。清掃ヘッドは清掃すべき表面に沿って往復運動し、清掃ヘッドの清掃すべき表面との接触面に清掃布または清掃板が設けられ、往復運動により清掃すべき表面と高周波数摩擦を発生させ、清掃すべき表面上の汚れを除去する。
【0053】
ここで、エネルギーシステムは、ニッケル水素電池およびリチウム電池などの充電電池を含む。充電電池は充電制御回路、電池パック充電温度検出回路および電池電圧低下監視回路に接続され、充電制御回路、電池パック充電温度検出回路、電池電圧低下監視回路はマイコン制御回路に接続される。ホストコンピュータは本体側面または下方に設けられた充電電極を介して充電パイルに充電のために接続される。露出した充電電極に埃が付着すると、充電過程において電荷の累積効果により、電極周辺のプラスチックボディが溶けて変形し、電極自身が変形して正常な充電が継続できなくなる。
【0054】
マンマシン相互作用システムはホストパネル上のキーを含み、キーはユーザが機能選択のために利用可能であり、表示画面および/または表示灯および/またはスピーカーをさらに含んでもよく、表示画面、表示灯およびスピーカーは、ユーザに機器の現在状態または機能選択肢を表示することができ、サブマシンクライアントプログラムをさらに含んでもよい。経路ナビゲーション型自動清掃装置の場合、サブマシンクライアントにおいて、ユーザに装置が設置されている環境の地図、および機器の位置を表示することができ、より豊富で使い勝手の良い機能項目をユーザに提供することができる。
【0055】
本開示の実施例が提供する清掃装置の制御方法によれば、清掃装置が走行過程において壁、キャビネットなどの障害物200に衝突した後、衝突回数を可能な限り減少し、小さな距離で壁またはキャビネットに沿って迅速に移動でき、さらに清掃効率を向上させ、床面と壁の隣接部分の掃き残しの問題を効果的に減少し、ユーザの使用体験が向上する。具体的には以下のとおりである。
【0056】
本開示の一実施形態として、
図6に示すように、本開示の実施例は清掃装置の制御方法を提供し、以下の方法ステップを含む。
【0057】
ステップS602:トリガ部材がトリガされたことに基づいて、第1検出部材の第1検出情報を取得する。
【0058】
ここで、トリガ部材がトリガされると、清掃装置100が前進過程で障害物200に衝突し、例えば清掃装置100の緩衝器122が壁に衝突した場合、衝突センサの動作がトリガされ、すなわち、トリガ部材がトリガされ、さらにトリガ部材の情報に基づいて清掃装置100に対する壁のおおよその位置および清掃装置100の機器本体110の衝突位置を把握すること可能である。
図4aに示すように、清掃装置100の前方部分111の右側が壁に衝突した場合、トリガ部材により壁が清掃装置100の右前方に位置することを把握することができ、
図3aに示すように、清掃装置100の前方部分111の左側が壁に衝突した場合、トリガ部材により壁が清掃装置100の左前方に位置することを把握することができ、清掃装置100の前方部分111の中間位置が壁に衝突した場合、トリガ部材により壁が清掃装置100の前方に位置することを把握することができる。
【0059】
第1検出部材は清掃装置100周辺側の障害物200の情報を感知するために構成され、第2検出部材は清掃装置100側の障害物200の情報を感知するために構成されるため、第2検出部材の検出範囲が限定され、障害物200が第2検出部材の検出範囲から外れる場合があり、すなわち制御システムは第2検出情報を取得できない場合があり、すなわち清掃装置100は障害物沿い走行操作を実行することができない場合がある。通常の場合、清掃装置100がD字形の装置である場合を例にすると、緩衝器122は前部横方向セグメントおよび2つ側部セグメントを含み、一般に、前部横方向セグメントに2つの衝突センサ、すなわち2つのトリガ部材が設けられ、2つの側部セグメントにそれぞれ衝突センサが設けられ、すなわち2つの側部セグメントのそれぞれトリガ部材が設けられ、したがって、清掃装置100が障害物200に衝突した場合、1つの衝突センサまたは複数の衝突センサの組み合わせ信号に基づいて機器本体110に対する障害物200の位置を大まかに確認することができる。すなわち、トリガ部材がトリガされた後、第1検出部材の検出情報を取得することにより、清掃装置100と障害物200の相対位置を把握することができ、清掃装置100の後続操作を案内するのに好都合である。
【0060】
具体的に、トリガ部材は衝突センサ、例えば光遮断スイッチ型センサまたはホール型センサであってもよく、清掃装置100のトリガ部材がトリガされた後、清掃装置100の衝突位置について衝突センサを介して制御システムに衝突位置情報を送信することができ、清掃装置100の衝突位置を決定することができ、さらに清掃装置100に対する障害物200の方位を確認することができる。
【0061】
第1検出部材は清掃装置100のレザー測距センサであってもよく、レザー測距センサは機器本体110の上端に位置し、360°回転しながらレザー光を放出し、反射されたレザー光によって清掃装置100に対する障害物200の距離および方向を決定し、さらに上記情報に基づいて第1検出情報を決定することができる。
【0062】
ステップS604:少なくとも取得された第1検出情報に基づいて、第1移動距離を決定する。
ステップS606:清掃装置を第1移動距離だけ後退移動させるように制御した後、第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行する。
【0063】
ここで、少なくとも取得された第1検出情報に基づいて、第1移動距離を決定することにより、第1移動距離が障害物200と清掃装置100の相対位置にマッチングし、清掃装置100を第1移動距離だけ後退移動させ、これにより、清掃装置100が障害物200から分離され、トリガ部材のトリガ状態が解除され、清掃装置100の円滑な移動を確保することができる。第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行するにより、異なる第1検出情報によって、異なる第1障害物近接操作を行うことが可能となり、さらに清掃装置100が障害物200に再度衝突する回数を可能な限り低減し、床面と壁の隣接部分の掃き残しの問題を低減することができ、清掃効率および清掃効果の向上に寄与することができる。
【0064】
なお、清掃装置100の自身構造パラメータと、取得された第1検出情報を組み合わせて、第1移動距離を決定することができることを理解されたい。ここで、清掃装置100の自身構造パラメータは、清掃装置100の機器本体110に対する第2検出部材の幾何学的中心の位置関係、清掃装置100の機器本体110の幾何学的中心と衝突位置の距離などを含んでもよい。
【0065】
ここで、清掃装置100を後退移動させるように制御することは、清掃装置100が障害物200に衝突する姿勢を維持したまま、清掃装置100を後方に移動させるように制御することを意味する。すなわち、清掃装置100の後退移動過程において、清掃装置100は、回転せずに直線に沿って後退する。具体的に、
図3bおよび
図4bに示すように、ここで、
図3bは清掃装置100が
図3aの姿勢に基づいて第1移動距離だけ後退する場合の概略図であり、
図4bは清掃装置100が
図4aの姿勢に基づいて第1移動距離だけ後退する場合の概略図である。ここで、第1移動距離は
図3bおよび
図4b中のD1で示され、ここで、
図3bおよび
図4bにおいて、O1は清掃装置100が障害物200に衝突するときの幾何学的中心であり、O2は清掃装置100が第1移動距離D1だけ後退移動した後の幾何学的中心である。
【0066】
ステップS608:第2検出部材の第2検出情報を取得する。
ステップS610:第2検出情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御する。
【0067】
ここで、清掃装置100が第1障害物近接操作を実行した後、清掃装置100の第2検出部材が設けられた側が障害物200に近接し、第2検出部材が障害物200を感知することができ、したがって、第2検出部材の第2検出情報を取得することにより、清掃装置100と障害物200との間の位置関係、例えば清掃装置100と壁間の位置関係を比較的正確に把握することができ、さらに第2検出情報により、清掃装置100に障害物沿い走行操作を実行させ、例えば清掃装置100を壁から小さな距離で壁に沿って移動させるように制御する。なお、この場合、サイドブラシ143により、床面と壁の隣接部分の破片を清掃システムのローラブラシ領域に移動させ、さらに床面と壁の隣接部分領域の清掃を実現することができる。
【0068】
ここで、第1障害物近接操作とは、清掃装置の一側を障害物に近接させる操作を指し、障害物沿い走行操作とは、清掃装置が障害物と一定距離を維持しながら障害物に沿って移動させる操作を指す。
【0069】
ここで、第2検出部材は、機器本体110側に設けられた小さなレザー測距センサであってもよく、例えば第2検出部材は機器本体110の右側に設けられ、機器本体110の右側障害物200上の1点と機器本体110の距離を精度よく感知することができる。第1検出部材は機器本体110周囲の障害物200と機器本体110の距離を検出するが、精度がやや低い。すなわち、第1検出部材は主に壁の位置、壁の長さ、壁と機器本体110の相対位置を決定するために構成され、第1検出部材は機器本体110上に回転可能に設けられる。第2検出部材は機器本体110の側面から一定方向に反射信号を受信および送信するために構成され、機器本体110が壁面に対して平行である場合、第2検出部材のような高精度の距離センサによってミリメートルレベルで壁に沿って走行することを実現する。すなわち第2検出部材が壁の情報を検出することができる場合、制御システムは清掃装置100を壁から小さな距離で壁に沿って移動させるように制御する。
【0070】
すなわち、本開示の実施例が提供する清掃装置100の制御方法では、清掃装置100が前進過程において障害物200に衝突してトリガ部材の動作がトリガされると、清掃装置100に対する障害物200の位置関係を把握することができ、さらに第1検出部材の第1検出情報を取得することにより、第1移動距離を決定することができ、清掃装置100を第1距離だけ後退移動させるように制御し、清掃装置100が障害物200から分離され、清掃装置100の円滑な移動を確保することができる。次に、異なる第1検出情報に基づいて、異なる第1障害物近接操作を実行することにより、清掃装置100が障害物200に再度衝突する回数を可能な限り低減することができ、同時に、第2検出部材は障害物200を感知することにより、第2検出情報に基づいて清掃装置100に障害物沿い走行操作を実行させ、清掃装置100が障害物に沿って迅速に走行することができ、床面と壁の隣接部分の掃き残しの問題を低減することができ、清掃効率が大幅に向上し、良好な清掃効果を確保することができる。
【0071】
さらに、第1検出情報は少なくともは機器本体と障害物の第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離を含み、ここで、障害物の目標端部が清掃装置の前方の第2検出部材から離れた側に位置し、すなわち障害物の目標端部は清掃装置が障害物沿い走行操作を実行する前に到達された端部である。なお、第1検出情報は要件を満たす他のパラメータであってもよく、該パラメータは、トリガ部材の動作がトリガされる障害物と機器本体の位置関係、および障害物の目標端部と機器本体の位置関係を特徴付けるために構成される。
【0072】
ここで、
図3aおよび
図4aに示すように、機器本体110と障害物200の第1角度β1は、機器本体110の前後方向の中心線m1と障害物200の表面の水平面の投影の角度であり得、ここで、機器本体110の前後方向の中心線
図3aおよび
図4a中の直線m1で示すように、第1角度はβ1で示される。
【0073】
機器本体110と障害物200との間の垂直距離dは、機器本体110の水平面内の投影の幾何学的中心Oと障害物200の表面との間の垂直距離であり得、ここで、機器本体110の水平面内の投影の幾何学的中心Oは、機器本体110の前後方向の中心線m1と左右方向の中心線m2の交点であり得る。
【0074】
機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lは、機器本体110の幾何学的中心Oの障害物200上の水平投影と障害物200の目標端部Qとの間の水平距離であり得、ここで、障害物200の目標端部Qは、清掃装置100が障害物沿い走行操作を実行する前に到達された端部である。障害物200の目標端部は文字Qで示され、ここで、障害物200の目標端部Qは清掃装置100の前方の第2検出部材から離れた側に位置し、なお、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lの大きさは、清掃装置100の第1障害物近接操作が円滑に完了するかどうかを決定することができ、例えば、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lが短い場合、
図4gに示すように、第1障害物近接操作が完了せず、壁面長さが足りず、機器本体110の側辺の第2検出部材が壁面を検出できず、障害物沿い走行操作をスムーズに実行することができないという問題があり、または機器本体110が障害物近接操作において再度トリガ部材をトリガすることができず、後続の障害物追従操作が完了することができない。したがって、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lは、後続の障害物近接操作の実行に重要な役割を果たす。具体的に、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lは、
図3aおよび
図4a中のLで示される。
【0075】
上記実施例では、ステップS604は以下の方法ステップを含む。
【0076】
ステップS604-2:第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて、第1移動距離を決定する。
【0077】
第1角度β1、機器本体110と障害物200との間の垂直距離d、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lは、清掃装置100と障害物200、清掃装置100と障害物200の目標端部Qとの間の具体的な位置関係を反映することができるため、第1角度β1、機器本体110と障害物200との間の垂直距離d、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lに基づいて第1移動距離D1を決定することにより、清掃装置100が第1移動距離D1だけ後退移動した後、第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行する過程において、トリガ部材動作が再度トリガされる可能性を低減することができ、すなわち清掃装置100が障害物200に衝突する衝突回数を可能な限り低減することができる同時に、掃き残し領域を減少し、清掃効率を向上させることができる。
【0078】
具体的に、清掃装置100の後退移動過程において、駆動輪131のオドメーターのデータを利用して清掃装置100が現在姿勢で正確な距離だけ後退移動することを確保することができる。すなわち、清掃装置100の後退移動過程において、オドメーターの変化情報が第1移動距離D1にマッチングするとき、清掃装置100の後退を停止し、このとき、清掃装置100の後退移動距離が第1移動距離D1であることを確保することができる。
【0079】
本開示が提供するいくつかの実現可能な実施例では、ステップS610:第2検出情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御することは以下の方法ステップを含む。
【0080】
ステップS610-2:第1角度に基づいて第1回転角度を決定する。
ステップS610-4:清掃装置を第1回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように制御する。
ステップS610-6:機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて清掃装置を前方に移動させるように制御する。
【0081】
本実施例では、第1角度β1が障害物200に対する清掃装置100の傾斜位置を特徴付けることができるため、第1角度β1に基づいて第1回転角度α1を決定することにより、第1回転角度が障害物200に対する清掃装置100の現在傾斜状態に関連付けられ、その後、
図4cに示すように、清掃装置100を第1回転角度α1だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように制御し、これにより、回転後の清掃装置100の前進方向が障害物200に対して良好な角度範囲内に維持され、清掃装置100が障害物200付近に迅速に移動できることを基に、第2検出部材は障害物200に向けて近接し、第2検出部材は早期に第2検出情報を取得し、清掃装置100に障害物沿い走行操作を実行させることができる。ここで、
図4cは清掃装置100が
図4bの姿勢に基づいて第1回転角度で回転した後の概略図であり、ここで、第1回転角
図4c中のα1で示される。
【0082】
具体的に、第1角度β1、機器本体110と障害物200との間の垂直距離d、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lに基づいて清掃装置100の好ましい障害物進入角度θを計算することができ、ここで、障害物進入角度θとは清掃装置100が第1障害物近接操作を実行するとき、清掃装置100の機器本体110の前後方向の中心線と障害物200の表面の水平面の投影の角度を指し、
図4c中のθで示される。通常、好ましい障害物進入角度θが45°未満である。その後、計算された好ましい障害物進入角度θおよび第1角度β1に基づいて、第1回転角度α1を決定することができ、すなわち、第1回転角度α1は、第1角度β1と好ましい障害物進入角度θの差であると理解することである。ここで、ジャイロスコープのデータを監視して左右輪の差動回転を制御することにより、清掃装置100を第2検出部材から離れた側に第1回転角度α1だけ現場で回転させることを実現することができる。
【0083】
本開示が提供するいくつかの実現可能な実施例では、ステップS610-6は以下の方法ステップを含む。
【0084】
ステップS610-6-11:機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値以上であることに基づいて、清掃装置を前方に移動させるように制御する。
ステップS610-6-12:トリガ部材が再度トリガされたことに基づいて、現在位置において機器本体と障害物の第2角度を取得する。
ステップS610-6-13:第2角度に基づいて第2回転角度を決定する。
ステップS610-6-14:清掃装置を第2回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように制御する。
【0085】
ここで、所定値とは、清掃装置100が障害物200に対して第1障害物近接操作を円滑に完了した後、第2検出部材が障害物200の情報を検出でき、清掃装置100が障害物に沿って安定して走行する状態に調整するための水平距離の値を指す。例えば、障害物200の延伸方向に清掃装置100の目標障害物進入位置が設定され、目標障害物進入位置は文字Pで示され、該目標障害物進入位置Pは清掃装置100の前方の第2検出部材から離れた側に位置し、目標障害物進入位置Pは、清掃装置100が第1障害物近接操作から障害物沿い走行操作に切り替えられるとき障害物200に対する位置であり得、すなわち清掃装置100が目標障害物進入位置Pを超えた後、第2検出部材によって検出された障害物の情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御することができる。ここで、所定値は、清掃装置100の機器本体110の幾何学的中心の障害物上の投影と目標障害物進入位置Pとの間の水平距離であり、
図4dおよび
図4g中のHで示される。
【0086】
具体的に、所定値は、システムにおいて事前に設定されてもよく、またはシステムは清掃装置100が障害物200に衝突するときの姿勢および位置、清掃装置100自身構造パラメータに基づいて算出されてもよい。例えば、システムは、第1検出情報中の機器本体110と障害物200の第1角度、機器本体110と障害物200との間の垂直距離、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離、および清掃装置100の機器本体110の幾何学的中心と衝突位置の距離、機器本体110の幾何学的中心と第2検出部材の相対位置などのパラメータに基づいて、合理的な所定値を算出し、清掃装置100が障害物200に対して第1障害物近接操作を円滑に完了した後、第2検出部材が障害物200の情報を検出できるとき清掃装置が障害物沿い走行操作を実行することが確保される。
【0087】
本実施例では、
図4dおよび
図4eに示すように、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lが所定値H以上であるとき、障害物200が十分に長く、清掃装置100が第1障害物近接操作を円滑に完了することができることを意味し、すなわち、清掃装置100が第1障害物近接操作を実行した後、第2検出部材が障害物の情報を検出でき、清掃装置100は該障害物200に基づいて障害物追従操作を実行することができる。したがって、
図4cおよび
図4dに示すように、清掃装置100を前方に移動させるように制御し、すなわち、清掃装置100が好ましい障害物進入角度θで障害物200に近接する方向に前進し、トリガ部材が再度トリガされると、清掃装置100が障害物200に再度衝突することを意味する。このとき、現在位置において機器本体110と障害物200の第2角度β2を取得し、ここで、第2角度β2は、現在姿勢下の機器本体110の前後方向の中心線と障害物200の表面との間の角度である。その後、第2角度β2に基づいて第2回転角度α2を決定し、
図4eに示すように、清掃装置100を第2角度α2だけ第2検出部材から離れた側に回転させ、トリガ部材が解除され、すなわち清掃装置100の緩衝器122が障害物200から分離され、第2検出部材は障害物200を感知することができ、すなわち第2検出部材が第2検出情報をフィードバックすることができる。したがって、
図4fに示すように、制御システムは第2検出情報に基づいて清掃装置100を障害物に沿って走行させるように制御することができる。
【0088】
上記実施例では、第2角度に基づいて第2回転角度を決定することは具体的に、
第2角度および機器本体に対する第2検出部材の設置位置に基づいて、第2回転角度を決定することを含む。
【0089】
第2検出部材の第2検出情報に基づいて清掃装置100が障害物沿い走行操作を実行するように制御する必要があるため、清掃装置100の走行過程において、第2検出部材は障害物200を早期に感知でき、清掃装置100は障害物沿い走行操作を早期に実行することができる。機器本体110に対する第2検出部材の設置位置が異なり、同一姿勢下で、清掃装置100が異なる角度に回転すれば第2検出部材が障害物200を感知することが可能である。したがって、第2角度β2および機器本体110に対する第2検出部材の設置位置に基づいて第2回転角度α2を決定することにより、清掃装置100が第2回転角度α2だけ第2検出部材から離れた側に回転した後、トリガ部材が解除され、同時に、第2検出部材は障害物200を感知でき、すなわち第2検出部材は第2検出情報をフィードバックすることができ、さらに2回回転、または複数回回転すればトリガ部材が解除されるのを回避し、第2検出部材は障害物200を感知することができ、清掃装置100が障害物沿い走行操作を実行する効率を大幅に向上させることができる。
【0090】
具体的に、第2検出部材は機器本体110の右側に設けられ、第2検出部材と機器本体110前端の距離は固定値であり、例えば9cm~15cmであり、第2検出部材と機器本体110前端の距離は例えば9cm、11cm、13cm、15cmであり、または要件を満たす他の値であってもよく、なお、第2検出部材と機器本体110前端の距離は、機器本体110前後方向のサイズに比例関係を有し、例えば第2検出部材と機器本体110前端の距離は機器本体110前後方向サイズの0.3倍、0.4倍、0.6倍または要件を満たす他の値であってもよく、本開示では具体的に限定されない。これにより、清掃装置100と障害物200との間の角度が一定範囲に達する場合のみ、第2検出部材は障害物200を感知することができる。例えば、第2検出部材と機器本体110前端の距離が11cmである場合、機器本体110と壁面の角度が一定角度範囲、例えば27°以内にある場合のみ、第2検出部材は壁を感知することができ、したがって、障害物沿い走行操作を実現するために、清掃装置100を該角度範囲内に早期に回転させる必要がある。したがって、第2角度β2と27°に基づいて第2回転角度α2を決定することにより、清掃装置100が第2回転角度α2だけ左側に回転した後、トリガ部材が解除され、第2検出部材は壁を感知することができる。
【0091】
本開示が提供するいくつかの実現可能な実施例では、ステップS610-6は以下の方法ステップを含む。
【0092】
S610-6-21:機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値未満であることに基づいて、清掃装置を第1線速度、第1角速度で第2検出部材から離れた側に移動させるように制御し、所定時間が経過したときトリガ部材がトリガされなかった場合、清掃装置が障害物探索操作を実行するように制御する。
【0093】
本実施例では、
図4gに示すように、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離Lが所定値H未満であり、すなわち、障害物200が短い場合、清掃装置100が第1障害物近接操作を円滑に完了することができず、清掃装置100の様々なセンサの組み合わせが清掃装置100の安定した障害物沿い走行操作を実現できない。したがって、
図4gに示すように、清掃装置100を第1線速度、第1角速度で第2検出部材から離れた側に移動させるように制御し、すなわち、清掃装置100を全体として傾斜して障害物200に近接させ、清掃面積を大きく増加させ、可能な限り全面清掃を実現し、このような走行状態を維持し、所定時間が経過したときトリガ部材がトリガされなかった場合、清掃装置100の前方部分111が該障害物200を超えることを意味し、その後、新しい障害物200を探索して障害物沿い走行操作を実現するために、清掃装置100が障害物探索操作を実行するように制御する。
【0094】
ここで、所定時間は400ms、500ms、600ms、または要件を満たす他の時間であってもよく、所定時間が合理的な範囲内にあることにより、清掃装置100の前方部分112が障害物200の目標端部Q、例えば壁角部を超えることを確保し、さらに清掃装置100が障害物探索操作を実行する過程において、清掃装置が該壁角部に衝突して時間を浪費することを回避する。
【0095】
具体的に、第1線速度および第1角速度は制御システムの所定値であってもよい。第2検出部材が清掃装置100の機器本体110の右側に設けられる場合を例にすると、目標障害物進入位置と機器本体110の水平距離が所定値未満である場合、第1線速度、第1角速度で清掃装置100を左側に回転移動させるように制御する。
【0096】
上記実施例では、障害物探索操作は、清掃装置を障害物探索線速度、障害物探索角速度で、トリガ部材がトリガされるまで、第2検出部材が設けられた側に移動させるように制御することを含む。
【0097】
本実施例では、第2検出部材が障害物200を早期に感知し、清掃装置100が障害物沿い走行操作を実行して床面と壁の隣接部分領域の清掃を実現するために、トリガ部材がトリガされるまで、清掃装置100を第2検出部材が設けられた側に回転移動させるように制御すべきであり、清掃装置100が障害物200に衝突し、すなわち障害物200が見つけられ、障害物探索操作が完了したことを意味する。
【0098】
ここで、清掃装置100を第2検出部材が設けられた側に回転移動させるように制御することにより、清掃装置100をトリガ部材がトリガされるまで移動させる過程において、第2検出部材の障害物200感知確率を増加させ、さらに清掃装置100が障害物200の発現、または障害物沿い走行操作の実行効率の向上に有利である。
【0099】
具体的に、障害物探索線速度、障害物探索角速度で清掃装置100を第2検出部材が設けられた側に移動させるように制御し、ここで、障害物探索線速度、障害物探索角速度は制御システムの所定値であってもよい。第2検出部材が清掃装置100の機器本体110の右側に設けられる場合を例にすると、
図4gに示すように、機器本体110と障害物200の目標端部Qの水平距離が所定値未満である場合、第1線速度、第1角速度で清掃装置100を左側に回転移動させるように制御し、所定時間が経過したとき、トリガ部材がトリガされなかった場合、トリガ部材が目標障害物進入位置Pを超えたことを意味し、その後、障害物探索線速度、障害物探索角速度で清掃装置100を右側に移動させ、すなわち
図4gの矢印に沿って右方に回転しながら前進するように制御し、このとき、清掃装置100が障害物200の目標端部Qに衝突することなく、第2検出部材は、超えた直後の壁に接続された垂直壁を感知することができ、さらに清掃装置100は障害物沿い走行操作を迅速に実行することができ、床面と新しい壁の隣接部分領域の清掃を実現することができる。
【0100】
本開示が提供するいくつかの実現可能な実施例では、制御方法はさらに以下のステップを含む。
ステップS612:第1検出情報が取得されなかったことに基づいて、清掃装置を第1所定距離だけ後退移動させ、第2検出部材から離れた側に第2所定角度だけ回転させるように制御した後、障害物探索操作を実行する。
【0101】
本実施例では、
図5aに示すように、トリガ部材がトリガされ、第1検出情報が取得されなかった場合、例えば清掃装置100が障害物200に衝突した後、第1検出部材の感知が失敗し、例えば障害物200の高さが低すぎて第1検出部材が感知できず、または障害物200が光吸収材料であるため第2検出部材が十分な強度の戻り信号を受信できない場合などである。このとき、
図5bに示すように、制御システムは清掃装置100を第1所定距離D01だけ後退させ、清掃装置100が障害物200から分離され、トリガ部材のトリガ状態が解除されるように制御することにより、清掃装置100の円滑な移動を実現し、その後、
図5cに示すように、清掃装置100を第2検出部材から離れた側に第2所定角度δ1だけ回転させた後、新しい障害物200を探索するために障害物探索操作を実行することにより、清掃装置100をトリガ部材が再度トリガされるまで移動させる過程において、第2検出部材の障害物200の感知確率を増加させ、さらに清掃装置100が障害物200の発見または障害物沿い走行操作の実行効率を向上させることができる。
【0102】
ここで、障害物探索操作は、トリガ部材がトリガされるまで、清掃装置100を第2検出部材が設けられた側の方向に回転移動させるように制御することを含む。例えば、障害物探索線速度、障害物探索角速度で、障害物200に衝突してトリガ部材がトリガされるまで、清掃装置100を第2検出部材が設けられた側に移動させるとき、清掃装置100が再度障害物200を発見したことを意味し、該障害物200は、清掃装置100が障害物沿い走行操作を実行する場合の参照物であってもよく、すなわち第2検出部材が該障害物200を感知したとき、清掃装置100は障害物沿い走行操作を実行することができる。
【0103】
ここで、第2所定角度δ1は、制御システムの所定値であってもよく、清掃装置100を第1所定距離D01だけ後退移動させた後、第2検出部材から離れた側に第2所定角度δ1だけ回転させることにより、清掃装置100が再度現在姿勢で前進移動して障害物200に衝突した後第1検出部材が依然として障害物200を感知できない状況を回避することができ、第2角度δ1だけ回転させた後清掃装置100が障害物探索操作を実行するように制御することにより、清掃装置100が再度障害物200に衝突した後、第1検出部材が障害物200を感知できる可能性を向上させ、これにより、同様に、第2検出部材の障害物200の感知確率を増加させ、さらに清掃装置100の障害物沿い走行操作の実行効率を向上させることができる。
【0104】
なお、清掃装置100を第1所定距離D01だけ後退移動させ、第2検出部材から離れた側に第2所定角度δ1だけ回転させ、障害物探索操作を実行して障害物200を探索した後、制御システムが依然として第1検出情報を取得できず、すなわち第1検出部材が依然として障害物200を感知できない場合、
図5dおよび
図5eに示すように、清掃装置100を再度第3所定距離D02だけ後退移動させ、検出部材から離れた側に第3所定角度δ2だけ回転させるように制御した後、障害物探索操作を実行することができる。
【0105】
図8に示すように、本開示の第2態様の実施例は、清掃装置の制御装置800を提供し、清掃装置は機器本体と、機器本体上に設けられたトリガ部材及び第1検出部材及び第2検出部材と、を含み、トリガ部材は、清掃装置が障害物に衝突するとトリガされるように構成され、第1検出部材は機器本体周辺側の障害物を感知するために構成され、第2検出部材は機器本体の一側に設けられ、機器本体の側辺の障害物を感知するために構成され、制御装置800は、
トリガ部材がトリガされたことに基づいて、第1検出部材の第1検出情報を取得するように構成された第1取得モジュール810と、少なくとも取得された第1検出情報に基づいて、第1移動距離を決定するように構成された第1決定モジュール820と、清掃装置を第1移動距離だけ後退移動させるように制御した後、第1検出情報に基づいて第1障害物近接操作を実行するように構成された第1処理モジュール830と、第2検出部材の第2検出情報を取得するように構成された第2取得モジュール840と、第2検出情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御するように構成された第2処理モジュール850と、含む。
【0106】
本開示が提供する清掃装置の制御装置800は、清掃装置が前進過程において障害物に衝突してトリガ部材の動作がトリガされると、清掃装置100に対する障害物200の位置関係を把握することができ、さらに第1取得モジュール810によって第1検出部材の第1検出情報を取得することにより、第1移動距離を決定することができ、さらに第1処理モジュール830によって清掃装置を第1距離だけ後退移動させ、清掃装置が障害物から分離されるように制御することにより、清掃装置の円滑な移動を確保することができる。その後、第1処理モジュール830は異なる第1検出情報に基づいて、異なる第1障害物近接操作を実行することにより、清掃装置が障害物に再度衝突する回数を可能な限り低減することができ、同時に、第2検出部材が障害物を感知することができ、第2取得モジュール840は、第2検出情報を取得することができ、第2処理モジュール850は、第2検出情報に基づいて清掃装置が障害物沿い走行操作を実行するように制御することができ、清掃装置が障害物に沿って迅速に走行することができ、床面と壁の隣接部分の掃き残しの問題を低減することができ、清掃効率が大幅に向上し、良好な清掃効果を確保することができる。
【0107】
一例として、第1検出情報は少なくともは、機器本体と障害物の第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離、障害物の目標端部が清掃装置の前方の第2検出部材から離れた側に位置することを含み、ここで、第1決定モジュール820は、第1角度、機器本体と障害物との間の垂直距離、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて第1移動距離を決定するように構成された第1決定ユニットを含む。
【0108】
一例として、第1処理モジュール830は、第1角度に基づいて第1回転角度を決定するように構成された第2決定ユニットと、清掃装置を第1回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように構成された第1処理ユニットと、機器本体と障害物の目標端部の水平距離に基づいて清掃装置を前方に移動させるように制御するように構成された第2処理ユニットと、を含む。
【0109】
一例として、第2処理ユニットは、機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値以上であることに基づいて、清掃装置を前方に移動させるように制御するように構成された第1処理サブユニットと、トリガ部材が再度トリガされたことに基づいて、現在位置において機器本体と障害物の第2角度を取得するように制御するように構成された第1取得サブモジュールと、第2角度に基づいて第2回転角度を決定するように構成された第1決定サブユニットと、清掃装置を第2回転角度だけ第2検出部材から離れた側に回転させるように制御するように構成された第2処理サブユニットと、を含む。
【0110】
一例として、第1決定サブユニットは具体的に、第2角度および機器本体に対する第2検出部材の設置位置に基づいて第2回転角度を決定することを含む。
【0111】
一例として、第2処理ユニットは、機器本体と障害物の目標端部の水平距離が所定値未満であることに基づいて、清掃装置を第1線速度、第1角速度で向第2検出部材から離れた側に移動させ、所定時間が経過したときトリガ部材がトリガされなかった場合、清掃装置が障害物探索操作を実行するように制御するように構成された第3処理サブユニットを含む。
【0112】
一例として、清掃装置の制御装置800は、第1検出情報が取得されなかったことに基づいて、清掃装置を第1所定距離だけ後退移動させ、第2検出部材から離れた側に第2所定角度だけ回転させた後、障害物探索操作を実行するように制御するように構成された第3処理モジュールをさらに含む。
【0113】
一例として、障害物探索操作は、トリガ部材がトリガされるまで、清掃装置を障害物探索線速度、障害物探索角速度で第2検出部材が設けられた側の方向に移動および回転させるように制御することを含む。
【0114】
本開示の実施例は、プロセッサとメモリを備える清掃装置を提供し、メモリにプロセッサが実行可能なコンピュータプログラム指令が記憶され、プロセッサがコンピュータプログラム指令を実行すると、任意の実施例の清掃装置の制御方法のステップを実現する。
【0115】
図7に示すように、清掃装置は、読み取り専用メモリ(ROM702)中のプログラムまたは記憶装置708からランダムアクセスメモリ(RAM703)にロードされたプログラムを実行することにより様々な適切な動作および処理を実現するための処理装置701(例えば中央プロセッサ、グラフィックプロセッサなど)を含む。RAM703において、電子ロボットの操作に必要な様々なプログラムおよびデータが記憶されている。処理装置701、ROM702およびRAM703はバス704を介して互いに接続される。入力/出力(I/O)インタフェースもバス704に接続される。
【0116】
通常、I/Oインタフェース705に、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、マウス、カメラ、マイク、センシング装置などを含む入力装置706、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカー、バイブレーターなどを含む出力装置707、ハードディスクなどを含む記憶装置708、および通信装置709が接続される。通信装置709により、清掃ロボットが他のベースステーションと無線または有線通信してデータを交換することができ、例えば、通信装置709により、清掃ロボットとベースステーションまたは遠隔モバイルデバイスとの間の通信を実現することができる。
図7は様々な装置を備えた清掃装置を図示しているが、図示されたすべての装置を実装または具備する必要がないことを理解されたい。より多くのまたはより少ない装置を代替的に実装または具備してもよい。
【0117】
特に、本開示の実施例によれば、フローチャートを参照して上記に説明された過程はロボットソフトウエアプログラムとして実施されてもよい。例えば、本開示の実施例は、ロボットソフトウエアプログラム製品を含み、可読媒体に担持されるコンピュータプログラムを含み、該コンピュータプログラムは、フローチャートの
図6に示される方法のプログラムコードを含む。このような実施例では、該コンピュータプログラムは通信装置709を介してネットワークからダウンロードされ、インストールされてもよく、または記憶装置708からインストールされてもよく、またはROM702からインストールされてもよい。該コンピュータプログラムが処理装置701によって実行されると、本開示の実施例の方法において定義される上記機能を実行する。
【0118】
なお、本開示に記載のコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば電気、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体システム、装置またはデバイス、またはそれらの任意の組み合わせであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM703)、読み取り専用メモリ(ROM702)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM702またはフラッシュ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM702)、光記憶装置、磁気記憶装置、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。本開示では、コンピュータ可読記憶媒体は、プログラムを含むまたは記憶する任意の有形媒体であってもよく、該プログラムが指令実行システム、装置またはデバイスによって使用され、または組み合わせて使用されてもよい。本開示では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドで、またはコンピュータ可読プログラムコードを搬送する搬送波の一部として伝搬されるデータ信号を含んでよい。そのような伝搬データ信号は、電磁信号、光信号、または前述の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ可読信号媒体はまたコンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、該コンピュータ可読信号媒体は指令実行システム、装置またはデバイスによって使用され、または組み合わせて使用され得るプログラムを送信、伝播または伝送する。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは、任意の適切な媒体で伝送され得、電気ワイヤ、光ケーブル、RF(無線周波数)など、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0119】
上記コンピュータ可読媒体は上記ロボットに含まれてもよく、該ロボットに組み込まれず、単独で存在してもよい。
【0120】
1つまたは複数のプログラム設計言語またはその組み合わせにより本開示の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードを記述することができ、上記プログラム設計言語は、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラム設計言語、および「c」言語または類似のプログラム設計言語などの従来の手続き型プログラム設計言語を含む。プログラムコードは完全にユーザコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザコンピュータ上で実行されてもよく、1つの独立したソフトウエアパケットとして実行されてもよく、部分的にユーザコンピュータ上で実行され、部分的に遠隔コンピュータ上で実行されてもよく、または完全に遠隔コンピュータまたはサーバー上で実行されてもよい。
【0121】
遠隔コンピュータの場合、遠隔コンピュータは任意種類のネットワーク、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を介してユーザコンピュータに接続されてもよく、または、外部コンピュータに接続されてもよい(例えばインターネットサービスプロバイダーを使用してインターネットを介して接続されてもよい)。
【0122】
添付図面中のフローチャートおよびブロック図は、本開示の様々な実施例に従ったシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能および操作を図示している。この点で、フローチャートまたはブロック図中の各ブロックは1つのモジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表し、該モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部は、所定の論理機能を実現する1つまたは複数の実行可能な指令を含む。なお、代替可能な実現では、ブロックで示された機能は添付図面に示された順序と異なる順序で発生する可能性もある。例えば、接続された2つのブロックは、関連する機能によって、実質的に並行して実行されてもよく、逆の順序で実行されてもよいことを留意されたい。なお、ブロック図および/またはフローチャート中の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャート中のブロックの組み合わせは、所定機能または操作を実行するための専用のハードウェアベースのシステムによって実現されてもよく、または専用のハードウェアとコンピュータ指令の組み合わせによって実現されてもよい。
【0123】
本開示は、フロントバンパー跳ね返り用の清掃装置をさらに提供する。
【0124】
図11は、フロントバンパー跳ね返り用の清掃装置の上面図であり、該清掃装置全体として前後2つの部分に分けられ、前部はほぼ矩形/正方形の構成であり、清掃装置の正方形構成の外側にフロントバンパー3が設けられ、フロントバンパー3は前部直線セグメントと側部直線セグメントに分けられ、前部直線セグメントと両側の側部直線セグメントの接合部に概ね丸みを帯びた角部を形成し、清掃装置ラックの前部形状はフロントバンパー3の形状に対応する。なお、清掃装置の走行過程において、前部が衝突するとき、フロントバンパー3が清掃装置の前部直線セグメントに垂直な方向に沿ってラックに対して移動し、側部が衝突するとき、フロントバンパー3が清掃装置の側部直線セグメントに垂直な方向に沿ってラックに対して移動することを理解されたい。清掃装置の後部は概ね円形の構成である。このような設定により、清掃装置の前部正方形構成のラック底部に清掃部材が設けられ、該清掃部材は実質的に前部の幅を横切って、機器走行方向の前部により近く、清掃すべき表面を清掃する過程において、隅部の清掃をより効果的に達成することができる。
【0125】
図9において、清掃装置ラックの前部および側部にそれぞれ少なくとも1つの衝突センサが設けられ、清掃装置の走行過程中の衝突に応答して応答データまたは信号を制御ユニットに送信することが可能であり、制御ユニットはさらに清掃装置の駆動輪および清掃ユニットを制御して障害物回避または清掃特性の変更の目的を達成することができる。該障害物回避は、障害物を迂回するか、または障害物から離れる操作であり得、清掃特性の変更は、清掃ユニット(サイドブラシ、メインブラシ、モップ掛け部材、吸塵送風機の出力など)の作業モードを変更することであり得る。もちろん、衝突センサはフロントバンパーの前端内壁および/または側壁に設けられてもよく、その作業モードは上記で説明されたラックへの設定と同様であるが、ただ、実際の設計では配線も伴い、ラックへの設定は配線の設置に寄与し、したがって、本実施例では衝突センサをラックに設ける場合を例にして説明する。
【0126】
障害物の感知を最適化するために、前部に2つ前部衝突センサが対称に設けられ、側部にそれぞれ1つの側部衝突センサが設けられてもよく、すなわち、
図9に示される第1前部衝突センサ11、第2前部衝突センサ12、第1側部衝突センサ13、および第2側部衝突センサ14が設けられてもよい。もちろん、具体的な設定は該実施形態で説明した位置や数に限定されるものではなく、本実施例では具体的に限定されない。
【0127】
以上の設定によれば、フロントバンパー3の前部直線セグメントが障害物に衝突するとき、フロントバンパー3はラックに対して前部直線セグメントに垂直な方向に沿って移動し、一定距離だけ移動したとき前部に設けられた2つの衝突センサがトリガされる。なお、衝突過程において、フロントバンパー3は厳密に前部直線セグメントに垂直な方向に移動せず、衝突位置によって、フロントバンパー3の該方向への移動がある程度歪み、歪みの発生は理解でき、例えばちょうと1つの衝突センサの所在位置に衝突した場合、フロントバンパー3の対応位置が直接付勢されてラックに対して移動し、さらにフロントバンパー3全体をラックに対して移動させるように駆動し、すなわち、該フロントバンパー3の運動は、衝突点上の外部衝突物によって押圧されると該点が移動し、さらにフロントバンパー3上の該点から離れた他の点を移動させて変位させるように駆動する。このとき、衝突点により近い衝突センサは該衝突点から離れた他の衝突センサよりも先にトリガされ、このような原理に基づいて、複数のセンサのトリガ順序または時点に基づいて具体的な衝突点を特定することが可能である。側部直線セグメントは前部直線セグメントよりも短く、側部に1つの衝突センサのみ設けるだけで要件を満たすことができ、もちろん、数や位置も限定されない。
【0128】
フロントバンパー3は、次回の衝突に対応できるために、衝突されてラックに対して運動した後には回復する必要がある。このため、ラックに複数の跳ね返り部材または回復機構を設けてフロントバンパー3の回復を実現することができ、本実施例で説明された異形清掃装置、特に前部正方形構造の清掃装置の場合、フロントバンパー3の回復を効果的に位置合わせる必要もある。もちろん、跳ね返り部材は、フロントバンパー内壁上に設けられてもよいが、空間制限により、本実施例では跳ね返り部材をラックに設ける場合を例にして具体的に説明するが、跳ね返り部材をフロントバンパーに設ける態様を排除するものではない。
図10に示すように、ラックに跳ね返り部材2が設けられ、跳ね返り部材2は
図13~
図15に示される各部分、それぞれは弾性アーム21、弾性アーム21の両端にそれぞれ設けられた回復アーム23と固定アーム25、弾性アーム21と回復アーム23が鋭角をなし、回復アーム23の他端に設けられた回復フック24および固定アーム25の一端に設けられた固定フック26、弾性アーム21と回復アーム23の交差部に接触部22が形成される。
【0129】
ラックに固定アーム25および固定フック26に対応する構造が設けられ、跳ね返り部材1をラックにより安定して固定接続するために、固定アーム25は2つであり、弾性アーム21に対して対称に平行して設けられ、固定フック26はラック上の対応構造に引っ掛かられ、これにより、跳ね返り部材2がラックに対して弾性アーム21の移動方向に沿って変位することを制限し、すなわち、固定アーム25と固定フック26およびラック上の対応固定構造により跳ね返り部材をラックに固定する。
【0130】
回復フック24は、ラック上に対応して設けられた構造により弾性アーム21の跳ね返りストロークを制限することができ、弾性アーム21がフロントバンパー3によって押圧されて弾性変形すると、回復アーム23は回復フック24を押圧方向に向かって移動させ、このとき、ラック内部の対応構造は回復アーム23および回復フック24の移動を制限しないが、フロントバンパー3の押圧がなくなると、弾性アーム21が初期位置に跳ね返ると、ラック上の対応構造が初期位置を超えて移動できないように回復フック24を引っ掛ける。該初期位置は、弾性アーム21の跳ね返り位置を制限するために設定される。初期位置では、フロントバンパー3は自然状態であり、すなわち、衝突を受けていない状態であり、接触部22とフロントバンパー3の内壁に所定の隙間があり、該所定隙間の値は例えば0.3mm~2mm間に設定されてもよい。したがって、フロントバンパー3が正面衝突する初期段階では、フロントバンパー3の内壁が少なくとも上記の所定隙間だけ移動した後接触部22に接触し、さらに移動して弾性アーム21を弾性変形させ、さらに、回復アーム23は回復フック24を初期位置から離れて駆動し、該正面衝突がなくなると、弾性アーム21はフロントバンパー3を回復させる。上記所定隙間の設定により、フロントバンパー3が側面衝突するとき、側部衝突センサがトリガされるが、側部衝突過程全体において、フロントバンパー3の前部内壁が接触部22に接触せず、すなわち単なる側部衝突の場合跳ね返り部材2がフロントバンパー3に何ら影響を及ぼさなく、跳ね返り部材2がフロントバンパー3に影響を及ぼさないため、フロントバンパー3の側向衝突がより正確にフィードバックされ得る。
【0131】
上記のように、フロントバンパー3は実質的に丸みを帯びた2つの角部を有し、丸みを帯びた角部領域で衝突が発生したとき、例えばフロントバンパーが壁に沿って移動を実施するために構成されるとき、ラックの前部および側部の衝突センサがいずれもトリガされる可能性があり、このとき、上記の所定隙間の設定により、フロントバンパー3の横方向変位が初期段階において、接触部22がフロントバンパー3の内壁に接触する前に、跳ね返り部材2の影響を受けない。後続の横方向変位は、接触部22とフロントバンパー3の内壁の摩擦力の影響を多かれ少なかれ受けるが、このとき側部衝突センサが既にトリガされ、摩擦力の影響がさらに小さくなる。
【0132】
上記で説明した、前部直線セグメントに垂直な方向におけるフロントバンパー3に対する跳ね返り部材2の跳ね返りに加えて、ラックの前部の側辺に別の跳ね返り位置合わせ部材がさらに設けられ、該跳ね返り位置合わせ部材はフロントバンパー3の横方向移動を能動的に回復させ、フロントバンパー3の横方向回復を位置合わせ、具体的な設定態様は他の特許出願に記載されているので、ここでは繰り返さない。
【0133】
フロントバンパー3と衝突センサ、跳ね返り部材2の相互作用を最適化するために、本実施例では、ラックの前部直線セグメント上に2つの跳ね返り部材2が対称に設けられ、該2つの跳ね返り部材2は前部の第1および第2衝突センサよりも丸みを帯びた2つの角部から離れ、すなわち2つの跳ね返り部材2の間の距離が2つの衝突センサの間の距離よりも小さい。2つの前部の衝突センサおよび両側縁の衝突センサはいずれも丸みを帯びた角部領域に近く、または位置し、これにより、前部または側部の正面衝突がセンサの具体的位置にあまり敏感ではないので、角部領域の衝突をより正確にフィードバックするという利点があるが、角部領域の衝突は、外部衝突の角度や大小の複雑さに起因してより多くの計算処理手順をもたらすので、これにより、制御システムの後続の処理流れおよび処理速度をある程度向上させることができる。
【0134】
先行技術と比較して、本開示の実施例は以下の技術的効果を有し、本開示が提供する清掃装置のラック上に、自然状態でフロントバンパーに接触しない跳ね返り部材が設けられ、フロントバンパーの左右側が付勢される場合のみ、跳ね返り部材がフロントバンパーとの間に一定の隙間があり、フロントバンパーが左右に横方向変位したとき、跳ね返り部材がフロントバンパーの横方向変位に干渉せず、ラックの左右両側の衝突センサのトリガ高感度に影響を与えないことを確保し、変位後のフロントバンパーの跳ね返り位置合わせをより正確に行うが容易となる。
【0135】
上記した装置の実施例は単なる例示に過ぎず、前記分離部材として説明されたユニットは物理的に分離されていてもよく分離されていなくてもよく、ユニットとして表示された部材は物理ユニットであっても出なくてもよく、すなわち、1つの場所に配置されてもよく、または複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実際の必要に応じて、それらのモジュールの一部または全部を選択して本実施例の目的を達成することができる。当業者であれば、創造的な労働をすることなく理解して実施することができる。
【0136】
最後に、上記した実施例は、制限するものではなく、本開示の技術的解決策を例示するためにのみ使用され、上記した実施例を参照して本開示を詳細に説明したが、当業者であれば、上記した各実施例に記載の技術的解決策を修正し、または一部の技術的特徴を等価置換することができ、それらの修正や置換は、対応の技術的解決策の本質を本開示の各実施例の技術的解決策の精神および範囲から逸脱させるものではない。
【国際調査報告】