(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-20
(54)【発明の名称】センサ素子を備えたバイオリアクタ
(51)【国際特許分類】
C12M 3/00 20060101AFI20240912BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
C12M3/00 Z
C12M1/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518476
(86)(22)【出願日】2022-09-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 GB2022052402
(87)【国際公開番号】W WO2023047115
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519167379
【氏名又は名称】オリバイオテク・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ファーラン・ヴェライチ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ライムズ
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・シャプカ
(72)【発明者】
【氏名】アルマン・アミニ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・パーマー
(72)【発明者】
【氏名】ゲイリー・キプリング
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・ロバーツ-ジェームズ
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA02
4B029AA07
4B029BB02
4B029BB04
4B029BB06
4B029BB11
4B029BB12
4B029CC01
4B029DF02
4B029DF04
(57)【要約】
本開示は細胞培養のためのバイオリアクタを提供する。バイオリアクタは、細胞懸濁液を保持するための内部容積を画定する基部および側壁を含む。容器は、使用中、回転軸を中心に回転可能である。バイオリアクタは、センサ受信器と相互作用するために容器の内部表面に配置されたセンサ素子を含み、センサ受信器は、容器の外部に配置され、センサ素子と相互作用して細胞懸濁液の特性を検出するように動作可能である。センサ素子は、バイオリアクタの回転軸からずれて、使用中、バイオリアクタの少なくとも2つの回転位置においてセンサ受信器と位置を合わせるように配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞培養のためのバイオリアクタであって、
細胞懸濁液を保持するための内部容積を画定する基部および側壁を含む容器であって、使用中、回転軸を中心に回転可能である、容器と、
センサ受信器と相互作用するために前記容器の内部表面に配置されたセンサ素子であって、前記センサ受信器は、前記容器の外部に配置され、前記センサ素子と相互作用して前記細胞懸濁液の特性を検出するように動作可能である、センサ素子と、
を含み、
前記センサ素子は、前記バイオリアクタの前記回転軸からずれて、使用中、前記バイオリアクタの少なくとも2つの回転位置において前記センサ受信器と位置を合わせるように配置されている、
バイオリアクタ。
【請求項2】
前記センサ素子は前記基部に配置されている、請求項1に記載のバイオリアクタ。
【請求項3】
前記センサ素子は、前記バイオリアクタの前記回転軸を中心とする環状部を含む、請求項1または2に記載のバイオリアクタ。
【請求項4】
前記センサ素子は複数の別個の部分を含む、請求項1または2に記載のバイオリアクタ。
【請求項5】
前記センサ素子または前記センサ素子の前記別個の部分の少なくとも1つは環状セクタを含む、請求項1、2または4のいずれか一項に記載のバイオリアクタ。
【請求項6】
前記センサ素子または前記センサ素子の前記別個の部分の少なくとも1つは、ドット、たとえば円形のドットを含む、請求項1、2または4のいずれか一項に記載のバイオリアクタ。
【請求項7】
前記バイオリアクタは、前記容器の内部表面に配置された第2のセンサ素子を含み、前記第2のセンサ素子は、前記バイオリアクタの前記回転軸と位置を合わせており、第2のセンサ受信器と位置を合わせるように配置され、前記第2のセンサ受信器は、前記容器の外部に配置され、前記第2のセンサ素子と相互作用して前記細胞懸濁液の特性を検出するように動作可能である、請求項1から6のいずれか一項に記載のバイオリアクタ。
【請求項8】
前記センサ素子および/または第2のセンサ素子は、前記容器の前記内部表面に、たとえばセンサ窓の内部表面に接着されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のバイオリアクタ。
【請求項9】
前記センサ素子および/または前記第2のセンサ素子は酸素感受性コーティングまたはpH感受性コーティングを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のバイオリアクタ。
【請求項10】
前記側壁は、圧縮可能な側壁、たとえば蛇腹壁を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のバイオリアクタ。
【請求項11】
前記基部とは反対側で前記側壁に取り付けられたインターフェースプレートをさらに含み、前記インターフェースプレートは、前記容器に流体を追加する、または前記容器から流体を抽出するための1つまたは複数のポートを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のバイオリアクタ。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載のバイオリアクタと、前記バイオリアクタを支持するように適合されたハウジングと、を含むバイオリアクタシステムであって、前記バイオリアクタは前記ハウジングに対して前記回転軸を中心に回転可能であるようになっている、バイオリアクタシステム。
【請求項13】
前記バイオリアクタは、前記基部とは反対側で前記側壁に取り付けられたインターフェースプレートを含み、前記ハウジングは、前記側壁および前記基部が前記インターフェースプレートの下方に懸下するように前記インターフェースプレートを支持するように適合されたバイオリアクタ受容部分を含む、請求項12に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項14】
前記ハウジング、特に前記バイオリアクタ受容部分は、前記バイオリアクタを回転させるように動作可能なアクチュエータを含む、請求項12または13に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項15】
前記基部の外部に配置可能であり、前記ハウジングに対する前記バイオリアクタの少なくとも2つの回転位置において前記センサ素子と位置を合わせるように配置されているセンサ受信器をさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項16】
前記センサ受信器は、光受信器、たとえば光ファイバを含み、前記バイオリアクタシステムは、前記光受信器から光信号を受信するように構成されたセンサメータをさらに含む、請求項15に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項17】
前記センサ受信器は移動可能に取り付けられ、前記センサ素子に近接して前記バイオリアクタの前記容器に前記センサ受信器が接触または隣接する動作位置へ移動可能である、請求項15または16に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項18】
前記センサ受信器を前記動作位置へと移動させるように動作可能なアクチュエータをさらに含む、請求項17に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項19】
前記バイオリアクタの前記側壁は、圧縮可能な側壁、たとえば蛇腹壁を含み、前記バイオリアクタシステムは、前記バイオリアクタの前記基部と係合するように動作可能な撹拌機をさらに含む、請求項17に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項20】
前記撹拌機は、前記バイオリアクタの前記容器を圧縮するように、かつ/または前記バイオリアクタの前記基部を傾けるように動作可能である、請求項19に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項21】
前記センサ受信器は、前記撹拌機が前記バイオリアクタの前記基部と係合するときに前記センサ受信器が前記動作位置にあるように、前記撹拌機に取り付けられている、請求項19または20に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項22】
前記撹拌機は、前記バイオリアクタの前記基部に結合するように構成されている、請求項19から21のいずれか一項に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項23】
前記撹拌機は、前記基部から切り離して前記ハウジングに対する前記バイオリアクタの回転を可能にするように構成されている、請求項22に記載のバイオリアクタシステム。
【請求項24】
請求項12から23のいずれか一項に記載のバイオリアクタシステムにおいて細胞を培養する方法であって、
前記バイオリアクタを前記ハウジング内へ装填するステップと、
前記バイオリアクタの前記容器に細胞懸濁液を提供するステップと、
前記バイオリアクタを回転させるステップと、
前記バイオリアクタの少なくとも2つの回転位置において前記センサ素子および前記センサ受信器によって前記細胞懸濁液の特性を感知するステップと、
を含む、方法。
【請求項25】
前記容器内で前記細胞懸濁液を撹拌するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオリアクタ、たとえば細胞培養のためのバイオリアクタに関する。
【背景技術】
【0002】
細胞および遺伝子治療薬の製造プロセスはしばしば複雑であり、いくつかの装置にわたる手動または半自動のステップを含む。細胞治療製品(CTP)製造のさまざまなステップ(すなわち単位操作)で使用される機器システムは、細胞の収集、細胞の単離/選択、細胞の増殖、細胞の洗浄および体積減少、細胞の保管および輸送のための装置を含み得る。単位操作は、製造モデル(すなわち自家細胞対同種異系細胞)、細胞の種類、使用目的、ならびに他の要因に基づいて大きく異なり得る。加えて、細胞は、最も単純な操作(細胞移植手順の違いのような)にさえ敏感な「生きた」存在である。スケーラビリティおよび再現性を確保する上での細胞製造機器の役割は、細胞および遺伝子治療薬の製造にとって重要な要素である。
【0003】
加えて、細胞治療製品(CTP)が顕著に勢いを増してきたため、さまざまな細胞製造手順、たとえば、限定されないが、幹細胞の濃縮、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞の生成、ならびに収集、精製、遺伝子改変、培養/回収、洗浄、患者への注入および/または凍結のようなさまざまな細胞製造プロセスのための改良された細胞製造機器の必要性がある。
【0004】
細胞の培養または処理には通常、たとえば細胞を培養するときに適切な培地中で細胞を保持する装置の使用が要求される。既知の装置は、シェーカフラスコ、ローラボトル、Tフラスコおよびバッグを含む。
【0005】
医療で使用するための細胞または遺伝子治療薬の生産における重要な制限要因は、汚染なく単位操作を実行するためのコンパクトで自動化された閉鎖システムがないことである。たとえば細胞培養中、細胞の上流または後続の処理で、培養容器に追加をするとき、または細胞を除去するまたは液体サンプルを除去するとき、汚染のリスクがある。動作システムは大部分が手動であるため、動作させるのが高価である。非細胞培養ステップのすべてをカバーするために複数の機器が通常要求されるが、これには多くの移送が伴い、これらのそれぞれが、オペレータの間違いおよび汚染が起こる機会である。さらに手作業の増加とともに手作業の間違いのリスクが増大し、したがって現在の労働集約的なプロセスには、臨床グレードの治療薬の製造に要求される堅牢性が欠けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、新しい装置への細胞の恒常的な移動の要件を回避するこのような処理を可能にする細胞処理装置(たとえば多段階細胞プロセッサ)の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、細胞培養のためのバイオリアクタが提供され、このバイオリアクタは、
細胞懸濁液を保持するための内部容積を画定する基部および側壁を含む容器であって、使用中、回転軸を中心に回転可能である、容器と、
センサ受信器と相互作用するために容器の内部表面に配置されたセンサ素子であって、センサ受信器は、容器の外部に配置され、センサ素子と相互作用して細胞懸濁液の特性を検出するように動作可能である、センサ素子と、
を含み、
センサ素子は、バイオリアクタの回転軸からずれて、使用中、バイオリアクタの少なくとも2つの回転位置においてセンサ受信器と位置を合わせるように配置されている。
【0009】
例において、センサ素子は基部に配置されている。他の例において、センサ素子は、加えて、または代わりに、側壁に配置されている。容器、特に基部または側壁はセンサ窓を含むことができ、センサ素子はセンサ窓に配置することができる。センサ窓は好ましくは、センサ素子とセンサ受信器との間の光の伝達を可能にするように構成されている。
【0010】
例において、回転軸は容器の基部および内部容積を通って延在する。
【0011】
例において、センサ素子は、バイオリアクタの回転軸を中心とする環状部を含む。したがって、センサ受信器はバイオリアクタの回転位置に関係なく環状センサ素子と位置を合わせている。センサ素子が基部にある例において、センサ素子は基部に環状部を形成する。センサ素子が側壁にある例において、センサ素子は側壁の周囲に延在する。
【0012】
例において、センサ素子は複数の別個の部分を含むことができる。別個の部分は、基部に、特に回転軸からの共通の円周上に、または側壁に配置することができる。
【0013】
例において、センサ素子またはセンサ素子の別個の部分の少なくとも1つは環状セクタを含むことができる。バイオリアクタの回転の一部を通してセンサ受信器が環状セクタセンサ素子と位置を合わせるように、環状セクタは回転軸の周りで約20度と約350度との間だけ延在することができる。例において、環状セクタは、回転軸の周りで任意の量、たとえば約20度と約180度との間、または約45度と約90度との間だけ延在することができる。
【0014】
例において、センサ素子またはセンサ素子の別個の部分の少なくとも1つは、ドット、たとえば円形のドットまたは正方形のドットを含むことができる。ドットは回転軸を中心に均等に分配することができ、たとえば12個のドットを30度間隔で配置することができ、4個のドットを90度間隔で配置することができ、または3個のドットを120度間隔で配置することなどができる。
【0015】
例において、バイオリアクタは、容器の内部表面に配置された第2のセンサ素子を含むことができる。例において、第2のセンサ素子は、センサ窓に、または第2のセンサ窓に配置することができる。第2のセンサ素子は、バイオリアクタの回転軸と位置を合わせ、第2のセンサ受信器と位置を合わせるように配置されてもよく、第2のセンサ受信器は、基部の外部に配置され、第2のセンサ素子と相互作用して細胞懸濁液の特性を検出するように動作可能である。したがって、第2のセンサ受信器および第2のセンサ素子はバイオリアクタの回転位置に関係なく位置を合わせている。例において、センサ素子は第2のセンサ素子から離間していてもよく、またはこれらは縁部に沿って当接していてもよい。
【0016】
例において、バイオリアクタは、容器の内部表面に配置された第3のセンサ素子を含むことができる。例において、第3のセンサ素子は、センサ窓に、第2のセンサ窓に、または第3のセンサ窓に配置することができる。第3のセンサ素子は、バイオリアクタの回転軸からずれて、第3のセンサ受信器と位置を合わせるように配置されてもよく、第3のセンサ受信器は、基部の外部に配置され、第3のセンサ素子と相互作用して細胞懸濁液の特性を検出するように動作可能である。例において、第3のセンサ素子は、使用中、バイオリアクタの少なくとも2つの回転位置において第3のセンサ受信器と位置を合わせるように配置されている。例において、センサ素子は第3のセンサ素子から離間していてもよく、またはこれらは縁部に沿って当接していてもよい。
【0017】
例において、センサ素子および/または第2のセンサ素子は、容器の内部表面に、たとえばセンサ窓の内部表面に接着させることができる。例において、センサ素子および/または第2のセンサ素子は酸素感受性コーティングまたはpH感受性コーティングを含む。例において、センサ素子および/または第2のセンサ素子は、一方の側に酸素感受性コーティングまたはpH感受性コーティングを、そして他方の側にセンサ窓に固定するための接着剤を有する基板を含むことができる。センサ素子および/または第2のセンサ素子、特にセンサ素子および/または第2のセンサ素子の材料またはコーティングは、バイオリアクタ内の細胞懸濁液の特性、たとえば細胞懸濁液の酸素濃度またはpHに基づいて蛍光信号を誘導する入射光に応答するように構成することができる。したがって、センサ受信器は蛍光信号を受信することができ、センサメータを使用して蛍光信号を測定して細胞懸濁液の特性を判定することができる。
【0018】
センサ窓は、センサ素子およびセンサ受信器が動作する光の波長に対して透明または半透明である。例において、センサ窓は、透明または半透明の材料、たとえば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、もしくはポリメチルメタクリレートのようなポリマー、またはガラスのような別の材料を含む。
【0019】
例において、側壁は、圧縮可能な側壁、たとえば蛇腹壁を含む。したがって、容器は圧縮可能または変形可能な容器とすることができる。
【0020】
例において、バイオリアクタは、基部とは反対側で側壁に取り付けられたインターフェースプレートをさらに含むことができる。インターフェースプレートは、容器に流体を追加する、または容器から流体を抽出するための1つまたは複数のポートを含むことができる。
【0021】
本発明のさらなる一態様によれば、上述のバイオリアクタと、バイオリアクタを支持するように適合されたハウジングと、を含むバイオリアクタシステムも提供され、バイオリアクタはハウジングに対して回転軸を中心に回転可能であるようになっている。
【0022】
例において、ハウジングは、バイオリアクタの環境を制御するように構成されたインキュベータハウジングとすることができる。
【0023】
たとえば、バイオリアクタは、基部とは反対側で側壁に取り付けられたインターフェースプレートを含むことができ、ハウジングは、側壁および基部がインターフェースプレートの下方に懸下するようにインターフェースプレートを支持するように適合されたバイオリアクタ受容部分を含むことができる。
【0024】
インターフェースプレートは、バイオリアクタに流体を追加する、またはバイオリアクタから流体を抽出するための消耗品を接続するための複数のコネクタインターフェースを含むことができる。複数のコネクタインターフェースはバイオリアクタの回転軸から共通の距離でインターフェースプレートの周りで離間させることができる。バイオリアクタは、インターフェースプレート上のコネクタインターフェースで割り出しをするように回転可能とすることができる。たとえば、バイオリアクタシステムは、インターフェースプレート上のコネクタインターフェースと係合することができるように消耗品をバイオリアクタシステムに取り付けるための消耗品取り付け点を含むことができる。バイオリアクタを回転させて異なるコネクタインターフェースを消耗品取り付け点と位置合わせすることができる。例において、センサ素子およびセンサ受信器は、コネクタインターフェースと消耗品取り付け点との間の位置合わせに対応するバイオリアクタの回転位置のそれぞれにおいて互いに位置を合わせるように配置されている。
【0025】
例において、ハウジング、特にバイオリアクタ受容部分は、バイオリアクタを回転させるように動作可能なアクチュエータを含むことができる。
【0026】
例において、バイオリアクタシステムは、センサ受信器をさらに含んでもよく、センサ受信器は、基部の外部に配置可能であり、ハウジングに対するバイオリアクタの少なくとも2つの回転位置においてセンサ素子と位置を合わせるように配置されている。
【0027】
例において、センサ受信器は、光受信器、たとえば光ファイバを含むことができる。バイオリアクタシステムは、光受信器から光信号を受信するように構成されたセンサメータをさらに含むことができる。例において、センサ受信器は、光受信器、特に光ファイバをセンサ素子と位置合わせするように配置された光学マウントを含む。例において、センサメータは、センサ素子にセンサ励起信号を送信するように、そしてセンサ素子から返されたセンサ信号を受信するように構成することができる。
【0028】
例において、センサ受信器は移動可能に取り付けられ、センサ素子に近接してバイオリアクタの容器にセンサ受信器が接触または隣接する動作位置へ移動可能であり得る。いくつかの例において、動作位置においてセンサ受信器は、容器の基部または側壁の表面、たとえばセンサ窓に接触または隣接している。具体的には、動作位置においてセンサ受信器はセンサ窓に当接または近接することができる。たとえば、センサ受信器は、容器の外部表面(たとえば、センサ窓)の約10ミリメートル内、好ましくは約7ミリメートル内に配置することができる。
【0029】
例において、バイオリアクタシステムは、上述したように、第2のセンサ素子のための第2のセンサ受信器を含むことができる。このような例において第2のセンサ受信器は、上述のセンサ受信器と同じ方法で取り付けることができる。センサ受信器および第2のセンサ受信器は、動作位置へ移動可能であるセンサユニットに設けることができる。
【0030】
例において、バイオリアクタシステムは、センサ受信器および/またはセンサユニットを動作位置へと移動させるように動作可能なアクチュエータを含むことができる。
【0031】
例において、バイオリアクタの側壁は、圧縮可能な側壁、たとえば蛇腹壁を含むことができる。このような例において、バイオリアクタシステムは、バイオリアクタの基部と係合するように動作可能な撹拌機をさらに含むことができる。撹拌機は、バイオリアクタの内容物を撹拌するため、バイオリアクタの容器を圧縮するように、かつ/またはバイオリアクタの基部を傾けるように動作可能とすることができる。
【0032】
例において、センサ受信器は、撹拌機がバイオリアクタの基部と係合するときにセンサ受信器および/またはセンサユニットが動作位置にあるように、撹拌機に取り付けることができる。たとえば、撹拌機は、バイオリアクタの基部と係合するように動作可能な撹拌プレートを含むことができ、センサ受信器および/またはセンサユニットは撹拌機プレートに取り付けることができる。
【0033】
例において、撹拌機は、バイオリアクタの基部に結合するように構成することができる。特に、撹拌機の撹拌機プレートは、たとえば機械的クリップによって、または電磁結合によって基部に結合するように構成することができる。
【0034】
例において、撹拌機は、基部から切り離してハウジングに対するバイオリアクタの回転を可能にするように構成することができる。あるいは、撹拌機、特に撹拌機プレートは、バイオリアクタとともに回転可能である回転可能部分を含むことができる。
【0035】
本発明のさらなる一態様によれば、上述のバイオリアクタシステムにおいて細胞を培養する方法も提供され、この方法は、
バイオリアクタをハウジング内へ装填するステップと、
バイオリアクタの容器に細胞懸濁液を提供するステップと、
バイオリアクタを回転させるステップと、
バイオリアクタの少なくとも2つの回転位置においてセンサ素子およびセンサ受信器によって細胞懸濁液の特性を感知するステップと、
を含む。
【0036】
上述のように、バイオリアクタは、バイオリアクタの異なるコネクタインターフェースをハウジング上の消耗品取り付け点と位置合わせするために回転させることができる。
【0037】
例において、この方法は、容器内で細胞懸濁液を撹拌するステップをさらに含むことができる。
【0038】
例において、細胞懸濁液の特性を感知するステップは、細胞懸濁液の溶存酸素またはpHを感知するステップを含むことができる。
【0039】
細胞懸濁液の特性を感知するとき、光信号がセンサ素子からセンサ受信器へ通過することができる。
【0040】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を以降でさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】細胞培養容器を有するバイオリアクタを示す図である。
【
図2A】ハウジングアセンブリとハウジングアセンブリ内へ装填されているバイオリアクタおよび消耗品とを示す図である。
【
図2B】ハウジングアセンブリとハウジングアセンブリ内へ装填されているバイオリアクタおよび消耗品とを示す図である。
【
図2C】ハウジングアセンブリとハウジングアセンブリ内へ装填されているバイオリアクタおよび消耗品とを示す図である。
【
図2D】ハウジングアセンブリとハウジングアセンブリ内へ装填されているバイオリアクタおよび消耗品とを示す図である。
【
図3】第1の位置にあるハウジングアセンブリの撹拌機を示す図である。
【
図5】撹拌機のためのアクチュエータ構成を示す図である。
【
図7】バイオリアクタと係合した撹拌機、およびセンサアセンブリを示す図である。
【
図8】バイオリアクタの基部およびセンサアセンブリの断面図である。
【
図9A】バイオリアクタ内のセンサ素子の異なる配置を示す図である。
【
図9B】バイオリアクタ内のセンサ素子の異なる配置を示す図である。
【
図9C】バイオリアクタ内のセンサ素子の異なる配置を示す図である。
【
図9D】バイオリアクタ内のセンサ素子の異なる配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1に示すバイオリアクタ1は細胞培養容器2およびインターフェースプレート3を含む。使用中、細胞培養容器2は、細胞処理が行われる流体4を保持する。特に、流体4は、液体培地中に存在する細胞の集団を含む細胞懸濁液である。細胞は、再生するために培養され、そして他の方法で処理されて、細胞治療製品を作成することができる。
【0043】
インターフェースプレート3は、細胞培養容器2の頂部に取り付けられ、たとえば蓋またはクロージャとして作用する。インターフェースプレート3は、外部構成要素、たとえば細胞培養容器2に流体を送達する、または細胞培養容器2から流体を抽出するための消耗品に接続するための少なくとも1つのコネクタインターフェース5を含む。好ましくは、インターフェースプレート3は、外部構成要素に接続するための複数のコネクタインターフェース5を含む。各コネクタインターフェース5は、流体を追加または除去するために1回以上使用することができる。コネクタインターフェース5はインターフェースプレート3の周りに分散させることができる。したがって、インターフェースプレート3は、細胞処理中に細胞培養容器2に培地および他の流体を追加するため、かつ/または処理中に細胞培養容器2から流体を除去するため、たとえばサンプルまたは廃棄流体を除去するために提供される。
【0044】
細胞培養容器2は拡張可能および/または圧縮可能とすることができる。特に、細胞培養容器2は圧縮可能壁要素6、たとえば蛇腹壁を有する。細胞培養容器2は、インターフェースプレート3とは反対側に配置された基部7、および細胞培養容器2の側壁を画定する圧縮可能壁要素6を有する。圧縮可能壁要素6の頂部がインターフェースプレート3に取り付けられている。圧縮可能壁要素6の頂部は、インターフェースプレート3に取り付けるための剛性リング8または同様のものを含むことができる。圧縮可能壁要素6は、基部7がインターフェースプレート3に向かって、およびインターフェースプレート3から遠ざかるように移動し、細胞培養容器2の内部容積を変化させることができるように、圧縮可能および/または拡張可能である。基部7は、細胞培養容器2内で流体4を撹拌または混合するためにインターフェースプレート3に対して移動させることができる。
【0045】
圧縮可能壁要素6は蛇腹壁とすることができ、圧縮するために圧縮可能壁要素6を折り畳むことが可能になるコンサーティーナ構造を有する。特に、図示するように圧縮可能壁要素6は、一連の交互に配置された変形可能部分9a、9b、具体的には内向き変形可能部分9aおよび外向き変形可能部分9bを含むことができる。リーフセグメント10が変形可能部分9a、9b間に延在する。リーフセグメント10は変形可能部分9a、9bより剛性を有する。変形可能部分9a、9bは、リーフセグメント10が実質的に変形しないままで、圧縮可能壁要素6がベローズまたはコンサーティーナのようにつぶれることを可能にするヒンジとして作用する。
【0046】
圧縮可能壁要素6は、少なくとも1つの内向き変形可能部分9aおよび少なくとも1つの外向き変形可能部分9b、たとえば少なくとも2つの内向き変形可能部分9aおよび少なくとも2つの外向き変形可能部分9bを含むことができる。圧縮可能壁要素6は、3つ、4つ、またはより多くの内向き変形可能部分9aと、3つ、4つまたはより多くの外向き変形可能部分9bと、を含むことができる。
【0047】
内向き変形可能部分9aおよび外向き変形可能部分9bは圧縮可能壁要素6における薄肉部分によって形成することができる。内向き変形可能部分9aは、内向き方向に変形可能であるように、圧縮可能壁要素6の外表面上に配置された薄肉部分を含むことができる。外向き変形可能部分9bは、外向き方向に変形可能であるように、圧縮可能壁要素6の内表面上に配置された薄肉部分を含むことができる。
【0048】
例において、圧縮可能壁要素6は、シリコーン、特に液体シリコーンゴムを含む。他の例において、圧縮可能壁要素6は低密度ポリエチレン(LDPE)を含む。他の例において、圧縮可能壁要素6は熱可塑性エラストマー(TPE)を含む。例において、以降でさらに説明するように、圧縮可能壁要素6は、圧縮可能壁要素6のガス透過性を低減するように、または圧縮可能壁要素6をガス、特に酸素に対して不透過性にするように、コーティング、ラミネート、または他の方法で処理することができる。いくつかの例において、圧縮可能壁要素6は、層および外側シース、ジャケット、またはコーティングを含む。たとえば、圧縮可能壁要素6は、内側部分およびLDPEの内側部分上へオーバーモールドされたジャケットを含むことができる。内側部分はLDPEを含むことができ、ジャケットはTPEを含むことができる。別の一例において、圧縮可能壁要素6は、エラストマーアウター、たとえばTPEアウター、およびライナーを含むことができる。たとえば、LDPEライナーをエラストマーアウターの内部表面上へブロー実装してライナーを形成することができる。別の一例において、ライナーは、エラストマーアウター内に受容されるが、エラストマーアウターと共成型されないインサート、たとえばLDPEインサートとすることができる。このような一例において、ライナーが基部シートを含み、細胞培養物を保持する封止容器(頂部を除く)を画定することが好ましいことがある。
【0049】
細胞培養容器2はしたがって、細胞培養容器2に保持される材料に応じて、拡張および収縮する、または拡張および収縮されることが可能である。特に、細胞培養容器2内の流体4の体積が大きくなるにつれて、かつ/または追加の材料が追加されるにつれて、細胞培養容器2は拡張することができる。
【0050】
図示のように、インターフェースプレート3はまた、呼吸容器とも呼ばれる拡張容器11を含む。拡張容器11により、細胞培養容器2における圧力を大きく変化させることなく、細胞培養容器2が拡張および収縮することが可能になる。代わりに、または加えて、拡張容器11は、たとえば機械的にまたは手動で圧縮または拡張することによって、細胞培養容器2の圧縮可能壁6を拡張または後退させ、これによって細胞培養容器2の容積を変化させるように動作可能とすることができる。代わりに、または加えて、拡張容器11は、たとえば機械的にまたは手動で圧縮または拡張することによって、細胞培養容器2内の圧力を変化させるように動作可能とすることができる。
【0051】
さまざまな例において基部7は剛性基部プレート12を含む。剛性基部プレート12は略平面、すなわち平坦である。剛性基部プレート12は、圧縮可能壁要素6に取り付け、または圧縮可能壁要素6とともに成形されている。
【0052】
剛性基部プレート12は実質的に平面であり、これによって細胞培養容器2の剛性の実質的に平坦な底部を画定する。細胞培養容器2の平坦底部は、改善された細胞培養、特に細胞培養にわたる混合および制御を提供することができる。細胞培養容器2の平坦底部は、細胞が細胞培養容器2の断面にわたって実質的に均一に広がることを保証するのに役立つが、これは、細胞は細胞培養容器の底に沈むことになり、基部セクション7が平坦でなければ、細胞はしたがってより小さな体積に集中することになり、これは細胞培養に有害となり得るためである。細胞培養容器2の平坦底部は、細胞培養プロセスの最後に細胞が採取または抽出されるとき、流体4が細胞培養容器2に閉じ込められることを防止するのにも役立つ。
【0053】
さまざまな例において、剛性基部プレート12は、熱可塑性プラスチック、たとえば高密度ポリエチレン(HDPE)、またはポリカーボネート(PC)、または別の硬質ポリマーを含む。以降でさらに説明するように、剛性基部プレート12は、不透明、透明、または半透明とすることができる。
【0054】
以降でより詳細に説明するさまざまな例において、基部7、特に剛性基部プレート12はセンサ窓を有する。センサ窓は透明または半透明であり、細胞培養容器内への光路を提供する。したがって、細胞培養容器内の細胞培養の特性を感知するため、細胞培養容器の少なくとも部分的に外側にセンサを配置することができ、センサ窓を通して光を透過させることができる。
【0055】
図示の例において細胞培養容器2は、略円形の基部7および略円筒形の圧縮可能壁要素6を備えた略円筒形である。したがって、基部7とインターフェースプレート3が取り付けられている圧縮可能壁要素6の端部との間に軸方向が画定される。しかしながら、細胞培養容器2は、略三角形または正方形の断面形状を有するような代替の形状をとり得ることが理解されるであろう。
【0056】
図2Aから
図2Dは、ハウジング12および上述のバイオリアクタ1を含むバイオリアクタシステム32を示す。
図2Aおよび
図2Bに示すように、使用中、バイオリアクタ1は、インキュベータハウジング12であり得るハウジング内へ装填される。インキュベータハウジング12は、バイオリアクタ1のために制御された環境を提供することができる。たとえば、インキュベータハウジング12は、バイオリアクタ1の環境的側面を制御するように、インキュベータハウジング12内およびバイオリアクタ1を取り囲む空気の温度およびガス濃度を制御することができる。たとえば、インキュベータハウジング12は、インキュベータハウジング12内の温度を、好ましくは約摂氏37度に維持する加熱および/または冷却ユニットを含むことができる。インキュベータハウジング12は、加えて、または代わりに、インキュベータハウジング12内の空気の酸素および二酸化炭素の濃度を変化させるための手段を含むことができる。
【0057】
図2Aおよび
図2Bに示すように、インキュベータハウジング12は、バイオリアクタ1を受容する受容部分13を含む。この例において受容部分13は、バイオリアクタ1のバイオリアクタシステム32内への積み下ろしを容易にするために引き出し14に形成されている。引き出し14を引き出すことができ、バイオリアクタ1を受容部分13内へ装填し、次いで引き出し14をインキュベータハウジング12内へ押し込むことができる。ドア15を閉じてインキュベータハウジング12を封止することができる。受容部分13はバイオリアクタ1のインターフェースプレート(3、
図1参照)を支持することができ、容器(2、
図1参照)はインターフェースプレート(3、
図1参照)の下方に懸下させることができる。
【0058】
上述したように、バイオリアクタのインターフェースプレート3は、細胞培養容器に無菌的にアクセスするための多数のコネクタインターフェース5を含む。例において、コネクタインターフェース5はインターフェースプレート3の周りで円状に分散し、各コネクタインターフェース5がバイオリアクタ1の中心軸から等しく半径方向に離間するようになっている。例において、バイオリアクタシステム32は、
図2Cおよび
図2Dに示すように、バイオリアクタ1のコネクタインターフェース5と係合するためにバイオリアクタシステム32に消耗品17を取り付けるための消耗品取り付け点16を含む。図示のように、消耗品17は、コネクタ部分が消耗品取り付け点16に接続された状態で、略鉛直配向で消耗品取り付け点16に接続可能である。消耗品17が消耗品取り付け点16に接続されたら、インターフェースプレート3を通って細胞培養容器内へ流体経路を作成することができる。流体経路は、隔壁シールに穿刺して流体経路を作成するように配置された針を含むことができる滅菌コネクタを介して作成することができる。このような滅菌コネクタは、たとえば、特許文献1に記載されており、これを参照により本明細書に完全に組み込む。
【0059】
例において、消耗品17は、コネクタインターフェース5を介してバイオリアクタに材料を追加する、またはバイオリアクタから材料を抽出するために使用することができる。材料は、流体、たとえば細胞懸濁液、細胞培養培地、ウイルス懸濁液などとすることができる。
【0060】
図1から
図2Dを参照すると、バイオリアクタ1はインキュベータハウジング12内で回転可能である。特に、バイオリアクタ1は受容部分13内で回転可能である。バイオリアクタ1が受容部分13内へ装填されているとき、インターフェースプレート3は実質的に水平であり、バイオリアクタ1は、インターフェースプレート3に対して実質的に垂直に延在する軸を中心に回転可能である。バイオリアクタ1の回転軸は、インターフェースプレート3の中心を通って、そして細胞培養容器および基部7を通って延在することができる。図示の例においてバイオリアクタ1は略円筒形であり、インターフェースプレート3は略円形であり、回転軸はバイオリアクタ1およびインターフェースプレート3に対して中心にある。インターフェースプレート3は受容部分13上に支持され、容器2は下方に懸下している。バイオリアクタ1は、インターフェースプレート3を移動させることによって手動で回転させることができ、またはバイオリアクタシステム32(たとえば、受容部分13)は、受容部分13内でインターフェースプレート3およびバイオリアクタ1を回転させるためのアクチュエータ(たとえば、電気モータ)を含むことができる。
【0061】
使用中、バイオリアクタ1は、異なるコネクタインターフェース5を消耗品取り付け点16と位置合わせするように回転可能である。したがって、インキュベータハウジング12内でのバイオリアクタ1の回転によって、異なるコネクタインターフェース5を消耗品取り付け点16と位置合わせすることができる。このように、単一の消耗品取り付け点16を設けることができ、バイオリアクタ1の回転によって異なるコネクタインターフェース5が選択される。例において、インターフェースプレート3上の各コネクタインターフェース5は一度だけ使用される。流体をバイオリアクタ1に追加する、またはバイオリアクタ1から除去するため、バイオリアクタ1を回転させてコネクタインターフェース5を消耗品取り付け点16と位置合わせし、消耗品17を取り付け、動作させ、次いで取り外し、次いで、さらなる流体の追加または除去動作のため、さらなるコネクタインターフェース5を消耗品取り付け点16と位置合わせするようにバイオリアクタ1を回転させることができる。
【0062】
図3および
図4に示すように、バイオリアクタシステム32はまた撹拌機18を含む。撹拌機18は、インキュベータハウジング12内に取り付けられ、バイオリアクタ1の基部7と係合して基部7をインターフェースプレート3に対して移動させ、これによってバイオリアクタ1の内容物を撹拌する。このような撹拌は、たとえばバイオリアクタ1内の流体を混合することによって、または細胞培養物への酸素の溶解を促進することによって、細胞培養プロセスを助けることができる。
【0063】
図3に示すように、撹拌機18は、たとえばバイオリアクタ1をインキュベータハウジング12内へ装填する間、バイオリアクタ1の基部7から離間するように配置可能である撹拌機プレート27を含む。
図4に示すように、撹拌機18は、撹拌機プレート27を移動させてバイオリアクタ1の基部7と係合させるように動作可能である。
図4に示す位置において、撹拌機プレート27は、バイオリアクタ1の基部7に結合することができ、またはバイオリアクタ1の基部7に当接することができる。撹拌機プレート27を基部7に結合することにより、バイオリアクタ1の撹拌の制御を改善することができる。あるいは、撹拌機プレート27が基部7に結合されていなければ、撹拌機プレート27と基部7との間の衝撃接触によりバイオリアクタ1の内容物の望ましい撹拌を提供することができる。
【0064】
例において、撹拌機プレート27はクリップによって基部7に結合することができ、または撹拌機プレート27は電磁石を含むことができ、電磁石が撹拌機プレート27を基部7へ結合するように動作可能であるように基部7は強磁性部分を含むことができる。
【0065】
撹拌機プレート27がバイオリアクタ1の基部7に結合する例において、その結合により撹拌機18に対するバイオリアクタ1の回転が可能になり得る。たとえば、撹拌機プレート27の一部が基部7とともに回転可能であり得る。他の例において、撹拌機プレート27を基部7から切り離すことにより撹拌機18に対するバイオリアクタ1の回転を可能にすることができる。
【0066】
撹拌機18は、インキュベータハウジング12内でバイオリアクタ1に対して撹拌機プレート27を移動させるアクチュエータを含む。アクチュエータは撹拌運動で撹拌機プレート27を移動させる。
【0067】
図5は、撹拌機プレート27を移動させるように構成されたアクチュエータ機構を備えた一例の撹拌機18を示す。図示のように、撹拌機プレート27は、バイオリアクタ1、特に基部(7、
図1参照)と係合するように移動可能である。アクチュエータ機構は基部プレート28上に取り付けられている。基部プレート28と撹拌機プレート27との間に、撹拌機プレート27を上昇および下降させるように作用する1つまたは複数のアクチュエータ29がある。
【0068】
図示の例においてアクチュエータ29は、基部プレート28におよび撹拌機プレート27に回転可能に接続されている関節式クランクアーム33を回転させるように構成されたモータであり、関節式クランクアーム33の回転により撹拌機プレート27が移動するようになっている。他の例において、リニアアクチュエータは、基部プレート28と撹拌機プレート27との間で直接作用するように設けることができる。
【0069】
サポートおよびガイドが撹拌機プレート27の移動をガイドすることができる。
【0070】
アクチュエータ機構は枢動可能ロッド30をさらに含むことができ、撹拌機プレート27が枢動可能ロッド30の周りを枢動してバイオリアクタ1の基部を傾けることができるようになっている。一方のリニアアクチュエータ29を他方とは異なる量だけ上昇させることによって枢動を提供することができる。したがって、バイオリアクタ1の基部と係合してバイオリアクタ1の内容物を撹拌するために撹拌機プレート27を基部プレート28に対して移動させることができる。
【0071】
図6Aから
図6Cは、バイオリアクタ1またはアクチュエータ機構を示さずに、撹拌機プレート27の撹拌運動を示す。
図6Aから
図6Cはインキュベータハウジング12の受容部分13を示し、受容部分13は、
図2Aおよび
図2Bに示すような使用中、バイオリアクタ1のインターフェースプレート3を支持し、細胞培養容器(2、
図1参照)は受容部分13の下方に懸下している。
図6Aおよび
図6Bに示すように、撹拌運動は、バイオリアクタの内容物を撹拌する、可能であれば往復的な、撹拌プレート27の低位置と高位置との間の運動であり得る。
図6Cの例において撹拌機プレート27は、バイオリアクタの内容物を撹拌するように傾けることができる。鉛直運動と傾斜運動との組み合わせを提供してバイオリアクタ1の内容物を撹拌することができる。撹拌機プレート27は異なる方向に傾斜可能とすることができ、かつ/または撹拌機プレート27は一方向または二方向にのみ傾斜可能であってもよいが、バイオリアクタ1の回転によりバイオリアクタ1自体の傾斜方向を変更することができる。
【0072】
図3から
図6Cを参照すると、撹拌機プレート27がバイオリアクタ1の基部7に結合する例において、基部7が撹拌機プレート27とともに移動することになり、撹拌機プレート27が基部7に結合しない例において、基部7は、いくつかの位置においておよび/またはいくつかの撹拌運動中、撹拌プレート27から完全にまたは部分的に持ち上げられ得ることが理解されるであろう。バイオリアクタの内容物を撹拌するため、いくつかの撹拌運動により、撹拌機プレート27と基部7との間に衝撃接触を提供することができる。他の例において、撹拌機プレート27は、バイオリアクタ1の基部7を振動させるように振動可能とすることができる。
【0073】
図7に示すように、バイオリアクタシステム32は、バイオリアクタ1の基部7に隣接または接触して配置可能なセンサユニット19を含む。特に、センサユニット19は、基部7に形成されたセンサ窓21に隣接または接触して配置可能である。たとえば、センサユニット19は、センサ窓21の表面の約10ミリメートル内、好ましくはセンサ窓21の表面の約7ミリメートル内に配置可能である。センサユニット19は図示のようなハウジング20を含むことができる。
【0074】
センサ窓21は、センサユニット19が動作する光の波長に対して透明または半透明である。すなわち、センサ窓21は、バイオリアクタ1内からバイオリアクタ1の外部にあるセンサユニット19への光の伝達を可能にする。いくつかの例において基部7は透明または半透明の材料(たとえば、ポリカーボネート)で形成され、この例においてセンサ窓21は基部7の一部である。他の例において、センサ窓21は、基部7の一部に設けられた透明または半透明のインサートである。
【0075】
例において、センサユニット19はインキュベータハウジング12内に設けられている。例において、センサユニット19は、基部7に隣接または接触するその動作位置へとセンサユニット19を移動させるアクチュエータを含む。アクチュエータは、バイオリアクタ1に向かって、およびバイオリアクタ1から離れるように(バイオリアクタ1の回転軸の方向に)センサユニット19を移動させることができ、基部7が傾いていれば、基部7に一致するようにセンサユニット19も任意選択で傾けることができる。アクチュエータは、
図5を参照して説明したような撹拌機18のアクチュエータ機構と同様のものとすることができる。
【0076】
いくつかの例において、センサユニット19は、撹拌機18、特に撹拌機プレート27に取り付けることができる。これらの例において、撹拌機プレート27がバイオリアクタ1の基部7と係合しているとき、センサユニット19は基部7に対して動作位置にあることになる。特に、センサユニット19は、撹拌機プレート27がバイオリアクタ1の基部7と係合しているときにセンサユニット19が基部7と接触する、または基部7に隣接する、たとえば約10ミリメートル内にあるように、撹拌機プレート27に取り付けることができる。
【0077】
図8はバイオリアクタ1の基部7に対して動作位置にあるセンサユニット19を概略的に示す。図示のように、センサユニット19は第1のセンサ受信器22および第2のセンサ受信器23を含む。バイオリアクタ1内で、基部7におけるセンサ窓21の内側表面上に、第1のセンサ素子24および第2のセンサ素子25がある。以降でさらに詳細に説明するように、第1のセンサ受信器22は第1のセンサ素子24と位置を合わせ、第2のセンサ受信器23は第2のセンサ素子25と位置を合わせている。
【0078】
上述したように、センサ窓21は透明または半透明であり、特にセンサ受信器22、23およびセンサ素子24、25が動作する光の波長に対して透明または半透明である。したがって、センサ窓21を通って、センサ受信器22、23とセンサ素子24、25との間を光センサ信号が通過することができる。
【0079】
センサ素子24、25は、特性に感受性のある材料、たとえば酸素感受性またはpH感受性材料を、可能であればコーティングとして含む。センサ素子24、25の光学特性はこれによってバイオリアクタ1内の細胞懸濁液の対応する特性にしたがって変化する。
【0080】
センサ受信器22、23は、外部センサメータ31からセンサ窓21を通してセンサ素子24、25へ光を伝送するように、そしてセンサ素子24、25からセンサ窓21を通して外部センサメータ31へ光を伝送するように構成された光受信器、特に光ファイバ33、34を含むことができる。光ファイバ33、34は、光ファイバ33、34からセンサ素子24、25上へ光を向けることができ、センサ素子24、25から光ファイバ33、34によって光を受け取ることができるように、光ファイバ33、34を対応するセンサ素子24、25に向かって配置する光学マウント35、36でセンサユニット19に取り付けることができる。
【0081】
したがって、センサメータ31およびセンサ受信器22、23は、センサ素子24、25上へ光を向けるように、そしてセンサ素子24、25からの光を検出するように動作可能である。検出された光は、バイオリアクタ1における細胞懸濁液の対応する特性、特にセンサ素子24、25の構成に応じて溶存酸素および/またはpHを示す。
【0082】
図8に示すように、第1のセンサ受信器22、特に第1の光学マウント35、および第1のセンサ素子24は、バイオリアクタ1の回転軸26からずれている。第1のセンサ素子24は、第1のセンサ受信器22、特に第1の光学マウント35のずれに対応するセンサ窓21上の少なくとも2つの位置に設けられている。
図8に示す断面図において第1のセンサ素子24は、第1のセンサ受信器22と位置を合わせている第1の部分24aと、バイオリアクタ1をセンサユニット19に対して180度回転させれば第1のセンサ受信器22と位置を合わせるであろう、第1の部分24aとは正反対の第2の部分24bと、を有する。したがって、第1のセンサ受信器22は、バイオリアクタ1の少なくとも2つの回転位置において第1のセンサ素子24の一部と位置を合わせることになる。
【0083】
図8の例において、第2のセンサ受信器23および第2のセンサ素子25、特に第2の光学マウント36は、バイオリアクタ1の回転軸26と位置を合わせている。このように、第2のセンサ受信器23および第2のセンサ素子25は、バイオリアクタ1の回転位置に関係なく、位置を合わせたままである。したがって、バイオリアクタ1を回転させると、センサの読み取り値を得ることができる。
【0084】
図9Aから
図9Dは、バイオリアクタにおけるセンサ窓21上の第1のセンサ素子24および第2のセンサ素子25の配置の異なる例を示す。これらの例のそれぞれにおいて第2のセンサ素子25はバイオリアクタの回転軸26と、この例においてセンサ窓21内の中心で位置を合わせている。したがって、第2のセンサ受信器(23、
図8参照)は、バイオリアクタ(1、
図8参照)の回転位置に関係なく、第2のセンサ素子25と位置を合わせることになる。図示の例において第2のセンサ素子25は、円形、たとえばセンサ素子ドットであるが、他の例において第2のセンサ素子25は異なる形状、たとえば正方形を有することができる。
【0085】
図9Aにおいて、第1のセンサ素子24はバイオリアクタ1の回転軸26を中心とする環状部を含み、環状の第1のセンサ素子24が第2のセンサ素子25を取り囲むようになっている。したがって、第1のセンサ受信器(22、
図8参照)は、バイオリアクタ(1、
図8を参照)の回転位置に関係なく、第1のセンサ素子24と位置を合わせる。図示の例において第1のセンサ素子24は第2のセンサ素子25から離間しているが、他の例においてこれらは互いに接触して配置されてもよい。
【0086】
図9Bにおいて第1のセンサ素子24はバイオリアクタの回転軸26を中心とする環状セクタである。環状セクタは第2のセンサ素子25の周りで部分的に延在する。図示の例において第1のセンサ素子24はバイオリアクタの回転軸26の周りで約90度延在するが、他の例において第1のセンサ素子24はバイオリアクタの回転軸26の周りで90度より多くまたは少なく、たとえば約45度または約270度延在することができる。したがって、第1のセンサ受信器(22、
図8参照)は、第1のセンサ素子24に対応するバイオリアクタ(1、
図8参照)の回転の一部の間、第1のセンサ素子24と位置を合わせる。
【0087】
図9Cにおいて第1のセンサ素子24は第1の環状セクタ24aおよび第2の環状セクタ24bを含み、両方がバイオリアクタの回転軸26を中心として互いに離間している。図示の例において第1の環状セクタ24aおよび第2の環状セクタ24bはそれぞれ、バイオリアクタの回転軸26の周りで約90度延在して互いに正反対にある。他の例において第1の環状セクタ24aおよび第2の環状セクタ24bは、任意の角度にわたって延在することができ、互いに当接して、または離間して配置されることが可能である。第1の環状セクタ24aおよび第2の環状セクタ24bは、同じ角度で延在する必要はなく、たとえば第1の環状セクタ24aは回転軸26の周りで90度延在することができ、第2の環状セクタ24bは回転軸26の周りで180度延在することができるということが理解されるであろう。したがって、第1のセンサ受信器(22、
図8参照)は、バイオリアクタ(1、
図8参照)の回転の一部の間、第1のセンサ素子24(第1の環状セクタ24aまたは第2の環状セクタ24bのいずれか)と位置を合わせる。
【0088】
図9Dの例において、第1のセンサ素子24は、複数の第1のセンサ素子ドット24a~24d、この例において4つのセンサ素子ドット24a~24dであるが他の例において2つ以上のセンサ素子ドットを含む。一例において、第1のセンサ素子24は12個のセンサ素子ドットを含む。複数の第1のセンサ素子ドット24a~24dのそれぞれは、バイオリアクタの回転軸26から等しく離間し、第1のセンサ受信器(22、
図8参照)の間隔に対応している。したがって、第1のセンサ受信器(22、
図8参照)はバイオリアクタ(1、
図8参照)の複数の回転位置で第1のセンサ素子24(すなわち、第1のセンサ素子ドット24a~24dの1つ)と位置を合わせる。図示の例において第1のセンサ素子ドット24a~24dのそれぞれは円形であるが、これらは他の形状、たとえば正方形であってもよい。
【0089】
バイオリアクタは第3のセンサ素子を含むことができ、バイオリアクタシステムは細胞懸濁液の第3の特性を検出する第3のセンサ受信器を含むことができるということが理解されるであろう。このような例において第3のセンサ素子および第3のセンサ受信器は他のセンサ素子およびセンサ受信器とは異なる量だけバイオリアクタの回転軸26から離間させることができる。第3のセンサ素子は第1のセンサ素子に対応する配置で配置することができる。したがって、第1のセンサ受信器22が第1のセンサ素子24と位置を合わせる回転位置にバイオリアクタがあるとき、第3のセンサ受信器も第3のセンサ素子と位置を合わせることになる。第1のセンサ受信器、第2のセンサ受信器および第3のセンサ受信器は直線状に設けることができる。したがって、バイオリアクタは追加のセンサ素子を含むこともでき、センサユニットは追加のセンサ受信器を含むこともできる。
【0090】
図8を参照すると、他の例において容器2の側壁6の内部表面上にセンサ素子37を配置することができる。このような例において、側壁6はセンサ窓を含むことができる。このような例において、センサ受信器38が側壁6の外部表面に隣接または接触して配置されている。センサ素子37は、側壁6の周囲に延在するか、または側壁6の周囲で離間している複数のセクタまたはドットを含み、センサ素子37がバイオリアクタの少なくとも2つの回転位置でセンサ受信器38と位置を合わせるようになっている。センサ受信器38は、センサ受信器22、23を参照して上述したようにセンサメータに接続されている。センサ素子37およびセンサ受信器38は、センサ素子24、25およびセンサ受信器22、23の代わりに、またはこれらに加えて設けることができる。
【0091】
本明細書の説明および請求項全体を通して、「含む」および「含有する」という単語およびこれらの変形は「含むが限定されない」を意味し、他の構成要素、完全体またはステップを除外するように意図されない(そして除外しない)。本明細書の説明および請求項全体を通して、文脈上別段の必要がない限り、単数形は複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合、文脈上別段の必要がない限り、明細書は単数だけでなく複数も考慮しているものとして理解されるべきである。
【0092】
本発明の特定の態様、実施形態または例と併せて説明した特徴、完全体、特性または群は、これらと非互換的でない限り、本明細書に記載の任意の他の態様、実施形態または例に適用可能であると理解されるべきである。本明細書(あらゆる添付の請求項、要約および図面を含む)に開示される特徴のすべて、および/またはこのように開示される任意の方法またはプロセスのステップのすべては、このような特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせることができる。本発明はいずれの前述の実施形態の詳細にも限定されない。本発明は、本明細書(あらゆる添付の請求項、要約および図面を含む)に開示される特徴の任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせに、またはこのように開示される任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせにまで及ぶ。
【符号の説明】
【0093】
1 バイオリアクタ
2 細胞培養容器
3 インターフェースプレート
4 流体
5 コネクタインターフェース
6 圧縮可能壁要素
7 基部
8 剛性リング
9a 内向き変形可能部分
9b 外向き変形可能部分
10 リーフセグメント
11 拡張容器
12 剛性基部プレート
12 ハウジング
13 受容部分
14 引き出し
15 ドア
16 消耗品取り付け点
17 消耗品
18 撹拌機
19 センサユニット
20 ハウジング
21 センサ窓
22 第1のセンサ受信器
23 第2のセンサ受信器
24 第1のセンサ素子
24a 第1の環状セクタ
24b 第2の環状セクタ
24a~24d 第1のセンサ素子ドット
25 第2のセンサ素子
26 回転軸
27 撹拌機プレート
28 基部プレート
29 アクチュエータ
30 枢動可能ロッド
31 外部センサメータ
32 バイオリアクタシステム
33 関節式クランクアーム
33 光ファイバ
34 光ファイバ
35 第1の光学マウント
36 第2の光学マウント
37 センサ素子
38 センサ受信器
【国際調査報告】