(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-25
(54)【発明の名称】膜型コンデンサ・デバイスを形成するための改良されたデバイスおよびプロセス
(51)【国際特許分類】
H01G 9/10 20060101AFI20240917BHJP
H01G 9/08 20060101ALI20240917BHJP
H01G 2/22 20060101ALI20240917BHJP
H01G 9/012 20060101ALI20240917BHJP
H01G 9/048 20060101ALI20240917BHJP
H01G 9/042 20060101ALI20240917BHJP
H01G 9/00 20060101ALI20240917BHJP
H01G 2/10 20060101ALI20240917BHJP
H01G 4/236 20060101ALI20240917BHJP
H01G 4/228 20060101ALI20240917BHJP
H01C 1/028 20060101ALI20240917BHJP
H01F 27/02 20060101ALI20240917BHJP
H01F 27/32 20060101ALI20240917BHJP
【FI】
H01G9/10 G
H01G9/08 B
H01G2/22
H01G9/012 303
H01G9/012 301
H01G9/048 Z
H01G9/042 500
H01G9/042
H01G9/00 290L
H01G9/00 290D
H01G2/10 J
H01G2/10 300
H01G4/236
H01G4/228 Z
H01G4/228 A
H01C1/028
H01F27/02 N
H01F27/32 101
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024513458
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 US2022033986
(87)【国際公開番号】W WO2023033899
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511231986
【氏名又は名称】ケメット エレクトロニクス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】サミー,ブランドン
(72)【発明者】
【氏名】ポルトラク,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ラムズボトム,ロバート アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】アゴスト,ケビン エー.
【テーマコード(参考)】
5E028
5E070
【Fターム(参考)】
5E028EA07
5E028EA17
5E070DA04
5E070DA17
(57)【要約】
改良されたコンデンサ、および該コンデンサの製造方法について説明する。コンデンサは、上側補強封止材層および下側補強封止材層からなり、上側補強封止材層と下側補強封止材層との間に容量素子を有する。容量素子は、アノード、アノード上の誘電体、誘電体上のカソードからなる。内部補強封止材層は、上側補強封止材層と下側補強封止材層との間にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側補強封止材層と、
下側補強封止材層と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間に設けられた容量素子であって、前記容量素子が、
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、を含む、容量素子と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間に設けられた内部補強封止材層と、
を備える、コンデンサ。
【請求項2】
前記容量素子の少なくとも一部を封止する樹脂をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項3】
前記内部補強封止材層が平面状である、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項4】
前記内部補強封止材層が蛇行する、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項5】
前記内部補強封止材層がキャビティを含み、前記キャビティ内に前記容量素子を有する、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項6】
前記キャビティの少なくとも部分的な周囲に蛇行する内部補強封止材層をさらに備える、請求項5に記載のコンデンサ。
【請求項7】
少なくとも1つの追加の内部補強封止材層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項8】
少なくとも1つの追加の上側補強封止材層または少なくとも1つの追加の下側補強封止材層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項9】
前記上側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間、または前記下側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間に、少なくとも1つの樹脂層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項10】
前記アノードと電気的に接触する少なくとも1つの陽極リード線をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項11】
前記電気的接触が、前記陽極リード線と接触するアノードノードに対してなされる、請求項10に記載のコンデンサ。
【請求項12】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項10に記載のコンデンサ。
【請求項13】
前記コンデンサの表面上のアノード終端部をさらに備え、前記アノード終端部が前記アノードと電気的に接触している、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項14】
前記電気的接触が、金属被覆された孔を含む、請求項13に記載のコンデンサ。
【請求項15】
前記金属被覆された孔が陽極リード線を通して延びる、請求項14に記載のコンデンサ。
【請求項16】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項15に記載のコンデンサ。
【請求項17】
前記金属被覆された孔が、前記コンデンサの表面上に露出している、請求項14に記載のコンデンサ。
【請求項18】
アノード端子またはカソード端子のうちの少なくとも一方をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項19】
前記アノード端子または前記カソード端子のうちの少なくとも一方が、前記封止材の表面を通して露出している、請求項18に記載のコンデンサ。
【請求項20】
前記アノード端子または前記カソード端子のうちの少なくとも一方が、前記封止材の少なくとも一方の表面上にある、請求項18に記載のコンデンサ。
【請求項21】
前記カソード終端部が前記カソードと電気的に接触している、請求項20に記載のコンデンサ。
【請求項22】
複数の容量素子からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項23】
前記カソードが、導電性ポリマーまたは導電性金属酸化物のうちの少なくとも一方からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項24】
前記アノードが、バルブ金属またはバルブ金属の導電性酸化物からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項25】
前記バルブ金属またはバルブ金属酸化物が、Al、W、Ta、Nb、Ti、Zr、Hfおよびこれらの導電性酸化物からなる群から選択される、請求項24に記載のコンデンサ。
【請求項26】
前記カソードまたは前記アノードのうちの一方と電気的に接触するめっき層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項27】
前記めっき層が回路トレースである、請求項26に記載のコンデンサ。
【請求項28】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、前記カソードと前記めっき層との間にある、請求項26に記載のコンデンサ。
【請求項29】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項30】
前記内部金属層が外部終端部に電気的に接続されている、請求項29に記載のコンデンサ。
【請求項31】
前記内部金属層が、前記アノードまたは前記カソードのうちの少なくとも一方から電気的に絶縁されている、請求項29に記載のコンデンサ。
【請求項32】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項33】
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる容量素子を形成するステップと、
ポケットを含む内部プリプレグと、上側プリプレグと、下側プリプレグとを設けるステップと、
前記上側プリプレグと、前記下側プリプレグと、前記上側プリプレグと前記下側プリプレグとの間の前記内部プリプレグと、前記ポケット内の前記容量素子との層構造体を形成するステップと、
前記層構造体を圧縮し、少なくとも樹脂を硬化させてコンデンサを形成するステップと、
を含む、コンデンサの形成方法。
【請求項34】
前記上側プリプレグ、前記下側プリプレグ、または前記内部プリプレグのうちの少なくとも1つが、過負荷プリプレグである、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項35】
前記過負荷プリプレグは、膜の厚みよりも大きい前記樹脂の厚みを有する、請求項34に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項36】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも110%である、請求項35に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項37】
前記樹脂の前記厚みが、前記膜の前記厚みの少なくとも125%である、請求項36に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項38】
前記樹脂の前記厚みが、前記膜の前記厚みの少なくとも150%である、請求項37に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項39】
前記層構造体が、少なくとも1つの補助樹脂層をさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項40】
前記層構造体が、少なくとも1つの蛇行するプリプレグをさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの蛇行するプリプレグが前記ポケットの周囲にある、請求項40に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項42】
前記蛇行するプリプレグが過負荷の蛇行するプリプレグである、請求項40に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項43】
前記封止材を通る孔を形成するステップをさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項44】
前記孔が陽極リード線の少なくとも一部を通って延び、前記陽極リード線が前記アノードと電気的に接触している、請求項43に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項45】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項43に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項46】
前記孔内に金属被覆を形成するステップをさらに含み、前記金属被覆が前記陽極リード線と電気的に接触している、請求項43に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項47】
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる容量素子を形成するステップと、
前記容量素子と、膜および樹脂からなる少なくとも1つの過負荷プリプレグとを有する層構造体を形成するステップと、
前記層構造体を圧縮し、少なくとも前記樹脂を硬化させてコンデンサを形成する工程と、
を含む、コンデンサの形成方法。
【請求項48】
前記過負荷プリプレグは、前記膜の厚みよりも大きい前記樹脂の厚みを有する、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項49】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも110%である、請求項48に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項50】
前記樹脂の厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも125%である、請求項49に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項51】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも150%である、請求項50に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項52】
前記層構造体は、前記容量素子がポケット内に挿入される少なくとも1つのポケットを含むポケット付き層をさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項53】
前記ポケット付き層が過負荷プリプレグである、請求項52に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項54】
前記層構造体が、少なくとも1つの補助樹脂層をさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項55】
前記層構造体が、少なくとも1つの蛇行するプリプレグをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項56】
前記蛇行するプリプレグが過負荷の蛇行するプリプレグである、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項57】
前記封止材を通して孔を形成するステップをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項58】
前記孔が陽極リード線の少なくとも一部を通って延び、前記陽極リード線が前記アノードと電気的に接触している、請求項57に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項59】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項57に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項60】
前記孔内に金属被覆を形成するステップをさらに含み、前記金属被覆が前記陽極リード線と電気的に接触している、請求項57に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項61】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項62】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層を設けるステップをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項63】
上側補強封止材層と、
下側補強封止材層と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間の電子素子と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間の内部補強封止材層と、
を備える、電子部品。
【請求項64】
前記電子素子が、容量素子、抵抗素子、バリスタ素子、誘導素子、ダイオード、ヒューズ、過電圧放電素子、センサ、スイッチ、静電気放電抑制素子、半導体、または集積回路からなる群から選択される、請求項63に記載の電子部品。
【請求項65】
前記電子素子の少なくとも一部を封止する樹脂をさらに備える、請求項63に記載の電子部品。
【請求項66】
前記内部補強封止材層が平面状である、請求項63に記載の電子部品。
【請求項67】
前記内部補強封止材層が蛇行する、請求項63に記載の電子部品。
【請求項68】
前記内部補強封止材層がキャビティを含み、前記キャビティ内に前記電子素子を有する、請求項63に記載の電子部品。
【請求項69】
前記キャビティの少なくとも部分的な周囲に蛇行する内部補強封止材層をさらに備える、請求項68に記載の電子部品。
【請求項70】
少なくとも1つの追加の内部補強封止材層をさらに備える、請求項63に記載の電子部品。
【請求項71】
少なくとも1つの追加の上側補強封止材層または少なくとも1つの追加の下側補強封止材層をさらに備える、請求項63に記載の電子部品。
【請求項72】
前記上側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間、または前記下側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間に、少なくとも1つの樹脂層をさらに備える、請求項63に記載の電子部品。
【請求項73】
前記電子素子が容量素子であり、前記容量素子が、
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる、請求項63に記載の電子部品。
【請求項74】
前記アノードと電気的に接触する少なくとも1つの陽極リード線をさらに備える、請求項73に記載の電子部品。
【請求項75】
前記電気的接触が、前記陽極リード線と接触するアノードノードに対してなされる、請求項74に記載の電子部品。
【請求項76】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項74に記載の電子部品。
【請求項77】
前記電子部品の表面上に設けられた終端部をさらに備え、前記終端部が電子素子と電気的に接触している、請求項73に記載の電子部品。
【請求項78】
前記電気的接触が、金属被覆した孔を含む、請求項77に記載の電子部品。
【請求項79】
前記金属被覆した孔は、前記電子部品の表面上に露出している、請求項78に記載の電子部品。
【請求項80】
前記終端部は、前記封止材の表面を通して露出している、請求項77に記載の電子部品。
【請求項81】
前記終端部は、前記封止材の少なくとも一方の表面上にある、請求項80に記載の電子部品。
【請求項82】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項63に記載の電子部品。
【請求項83】
前記内部金属層は、外部終端部に電気的に接続される、請求項82に記載の電子部品。
【請求項84】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層をさらに備える、請求項63に記載の電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンデンサ、および電子部品、特にコンデンサ、好ましくはバルブ金属コンデンサの製造方法に関するものであり、これらにより、体積効率を改善するとともに電気的性能を維持または向上させることができる。より詳細には、本発明は、容量素子と外部コンデンサ表面との間の厚みを制御可能な封止材を形成する膜および樹脂系、例えばプリプレグを使用することによって得られる、体積効率が改善された改良型コンデンサ、および改良型コンデンサを形成する方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
バルブ金属コンデンサ、特に表面実装型バルブ金属コンデンサの製造においては、アノードから延びる陽極リード線からなるモノリシック構造体を形成することが標準的な方法である。アノードの表面上には誘電体および電荷を収集するカソードが設けられ、誘電体は、アノードとカソードとの間に設けられる。アノードは通常、誘電体およびカソードが形成される表面積が粗くなったり増加したりして、デバイスの静電容量を増加させる。製造工程は、アノードから延びる陽極リード線を第1の位置でリードフレームに形成するステップと、カソードを第2の位置でリードフレームに取り付けるステップと、を含む。
【0003】
アノード要素およびカソード要素は、容易に理解されるように、電気的アーク放電を回避するために十分に分離されている必要がある。この要件は、最終的なコンデンサ・デバイスの相当な体積が静電容量に寄与しないため、体積効率の損失を生じる。例えば、
図1Aを参照すると、陽極リード線が延びるアノード面から封止材8の外縁まで延びる陽極リード線3を包囲するコンデンサの容積は、電気的な目的を有さず、溶接時の損傷を回避するためにカソード層から十分に離間した状態でリードフレーム4を陽極リード線に取り付けるための場所を提供する機能のみを果たす。この課題は、容量素子の活性領域と溶接部9との間に十分な隔たりを設ける必要性によってさらに悪化する。これは、溶接動作の影響が、感度が高く保護されていない誘電層およびカソード層に向かって環境を通して衰えることなく放射され、それらの層の品質および性能を確実に低下させないようにするためである。製造精度の実際的な限界により、遮蔽せずに必要な距離よりも短くすることができないため、素子を溶接工程から遮蔽しても、占有体積の低減には役立たない。複数の容量素子を1つのコンデンサにまとめると、体積効率はさらに低下する。
【0004】
表面実装コンデンサの主な購入先である電子機器製造業者は、電気サブアセンブリを形成するために、回路基板または関連要素に表面実装コンデンサを実装するために調整された大規模な設置製造インフラを有する。したがって、現在採用されている表面実装コンデンサと構造的に類似したコンデンサを提供することが必要である。特に、デバイスのサイズ、形状、および寸法は、既存の取り付け箇所および取り付けシステムで使用するための設置ベースと一致している必要がある。エレクトロニクス産業はまた、電子機器の小型化、あるいは同じサイズのデバイスからより大きな容量および能力を引き出すことを常に追求している。このため、コンデンサなどの部品製造業者は、一定の体積でより多くの機能を追求せざるを得なくなる。このような相反する要求から、業界標準の表面実装コンデンサをサイズおよびリードの配向で模倣するとともに、より高い体積効率、つまり単位体積当たりの静電容量を有する表面実装コンデンサが望まれてきた。アノードをそれぞれのリードフレームに取り付けることによる体積効率の低下に対処するために、一部の製造業者はアノードの取り付け位置を封止材の外側にすることを試みている。アノード延長部を、封止材の外部にある既存の外部端子に接続するいくつかの方法が、引用文献1および2で提案されており、これらの文献は、その全体がここに開示されたものとする。これらの方法は、アノードおよびカソードがリードフレームに接着された従来のリードフレーム材料の一部、またはそれと同等のものを封止材に埋め込み、端子の縁を、デバイスの端部に塗布された導電層で露出したアノード延長部に接続することを含む。
【0005】
その他の製造方法は、引用文献3に記載されており、その全体がここに開示されたものとする。該明細書に記載されているのは、アノード延長部、および適用された導電性カソードの一部が保護封止材の外側に露出しているデバイスである。アノード延長部(複数可)およびカソード層が露出したデバイスの端面をフレームスプレーし、続いてはんだ付け可能にして、デバイスの両端に端子を形成する。この塗布された端子材料は、デバイスの端面にのみ存在し、デバイスの底面、つまり取り付け面には大きな存在感を示さない。また、端子はデバイスの端面全体を覆っている。この設計は、多層セラミック・コンデンサ(MLCC)デバイスの端子構造体を有するバルブ金属デバイスを表している。これらの端子構造体は、表面実装コンデンサの業界標準の終端仕様と互換性がないため、当該技術分野においては望ましくない。さらに、このような端子構造体は、端子がデバイスの全幅に及ぶため望ましくない。プリント回路基板上の実装パッドがデバイス端子よりも狭小であるのは、デバイスをプリント回路基板(PCB)に実装する際に、はんだ付け工程でデバイスを安定させる効果があるためであり、当該業界において周知である。端子がデバイスの幅いっぱいに延びている場合に、プリント回路基板上の取り付けパッドはデバイスよりも幅が広くなり、この端子構造体では容量性デバイスが埋められるよりも多くのスペースが回路基板上に必要となるため、体積効率は理想的とは言えなくなる。したがって、デバイスの幅よりも相当狭小な端子を有するデバイスは、容量性デバイスよりも狭小なプリント回路基板上の実装パッドを必要とするため、プリント回路基板上のスペースが少なくて済み、その結果、プリント回路基板の体積効率が大きくなる。デバイスは業界標準に準拠することが好ましく、好ましくはデバイス端子はデバイスケースよりも0.4mmかそれ以上狭小であることである。引用文献1乃至3に開示されているように、端子が装置の頂面に達する端子構造体も、RF伝送を示す最新の電子機器や、そのような課題を軽減するために導電性金属接地遮蔽部が回路基板上に配置される携帯電話機のように、外部RFおよびEM干渉に敏感な電子装置の一般的な状態に起因して望ましくない。これらのデバイスでは、遮蔽部がプリント基板に実装されたデバイスの頂面に接触する可能性がある。したがって、端子がデバイスの頂部にまで達しているデバイスは、端子と接地遮蔽部との間に潜在的な電気経路を提供し、それによってデバイスおよび回路が作動不能になる。
【0006】
表面実装型固体電解コンデンサを構築する他の方法が提案されており、例えば、引用文献4に記載されており、当該文献は、その全体がここに開示されたものとする。こうした教示は、依然として容積効率の悪さにつながっている。焦点は、電気回路への影響に関連した性能向上を伴う構造体にある。この設計では、アノードおよびカソードの延長部を取り付ける必要がある。これらの教示は、封止に先だって機械的に取り付けられる端子について述べている。上述したように、これは封止体内のスペースを占有し、デバイスの体積効率を低下させる。加えて、取り付け方法は教示されておらず、容積効率においては何の利点もない従来の取り付け方法に従うことを前提とする必要がある。
【0007】
アノードおよびカソードの取り付け方法から得られる体積効率の優位性に加え、封止方法もデバイスの最終的な体積効率により大きな役割を果たす。活性素子を環境から保護するために、活性素子上に封止材の肉薄な壁を形成するには、当該技術分野において多くの方法が使用されている。従来の方法には、射出成形キャビティ内で素子が浮遊するように、素子の周囲を射出成形する方法がある。この方法は、素子をキャビティに吊り下げるプロセスの一部である機能が、素子を支持するのに十分な大きさである必要があるため、能動容量に使用されないスペースを占めるデバイス内に組み込まれることになり、効率改善には失敗する。このスペースを占有する素材の一例がリードフレームである。リードフレームは、素子を支持するためにパッケージ内部まで延びる必要があり、素子を支持する能力はその厚みに関係する。加えて、フェースダウンとして周知の方法では、リードフレームの片側、すなわち容量素子とは反対側をモールド成形キャビティに対して支持するため、素子を支持するために必要な厚みを低減することができる。しかしながら、フェースダウン・リードフレームの厚みを薄くすることは、封止材と接着結合する能力、およびリードフレームを封止材と機械的にロックするのに必要な厚みによって制限される。体積効率を上げようとするあまり、このどちらかの態様が欠けてしまうと、コンデンサ端子にかかる外力がそのまま内部素子に伝わり、破損の可能性が出てくる。これらの要因によって、特にデバイスの厚み寸法付近での体積効率の向上が制限される。加えて、フェースダウン設計内のリードフレーム構造体は、フェースダウン・リードフレームに対向する素子側の封止材厚みを制御することの困難さに対処していない。この厚みは、射出成形工程がコンデンサ表面とキャビティ金型表面との間を横方向に流れる能力によってやはり制御される。
【0008】
射出成形は、静電容量素子を吊り下げたキャビティに樹脂を注入する工程である。この吊り下げは、通常、リードフレームの従来の終端部の一部を支持することによって行われ、フェースダウン包装のように、リードフレームを表面まで圧縮し、その表面の反対側に射出キャビティを配置することによる。この工程で課題となるのは、樹脂が、アスペクト比の長い部位のコンデンサキャビティ内で直接、あるいはアスペクト比の長い部位で樹脂が入らないこのコンデンサ・キャビティの外側のいずれかでキャビティに提示されることである。樹脂がコンデンサのキャビティの一部内に提示される場合に、デバイスのキャビティ部分と接触している樹脂の部分は、完成したデバイスの一部とならないように後に取り払う必要がある。この取り払い工程は、電気的性能や最終的な目標寸法能力に影響を与える可能性があるとともに、小型化で樹脂の肉厚が薄くなるとさらに困難なものとなる。加えて、この部分を取り払うために取られる処置は、特に、当該技術分野において現在進行中の目標として、最終的な寸法を制御しようとする場合に、コストおよび複雑さが増す可能性がある。射出された樹脂がキャビティの外側に提示される場合に、プロセスの主な制約は、樹脂が長いアスペクト比のキャビティに流れ込む能力である。小型化の目標通り、容量素子と外部環境との間の樹脂壁はできるだけ小さくすることが好ましい。この業界の標準的なコンデンサの場合に、注入しようとする壁の厚みに対して100倍以上の長さの樹脂を流す必要のあるキャビティの領域が存在し得る。この長いアスペクト比によって、流れから生じる背圧、およびキャビティの残りの部分における他の流れ特性への影響により充填が困難なものとなり、それにより、加熱されたキャビティ金型に隣接する樹脂の混合がより多くなり、場合によっては材料が早期に硬化する危険性がある。
【0009】
キャビティと素子との間において長いアスペクト比の充填が可能になるプロセス条件および材料を実現することは可能であるが、上述したように、これは通常、容量素子のこれらの長い部分を横断して材料を移動させるために高圧を必要とし、使用される材料のコストおよび複雑さを増加させる可能性がある。この高圧はまた、一連の好ましくない特性を生み出す可能性もある。容量素子の両側に長いアスペクト比が存在する場合に、一様に均衡の取れた圧力を印加することは現実的でないため、容量素子が封止材の片側に偏る可能性がある。この偏りは、最終部品の全体的な厚みの可能性から遠ざかり、最終部品は通常、最小限の封止材の壁の厚みを必要とする。このような長いアスペクトの充填比を有する部品を加工する際のさらなる困難なところは、材料が長いアスペクト部分を通って充填されている間に生じる圧力によって、素子に応力が加わり、要素が損傷する危険性があるか、またはパッケージ内で移動せざるを得なくなり、その結果、品質不良および/または効率不良が生じる可能性があることにある。
【0010】
より長いアスペクト比で良好な充填を達成するもう1つの方法は、キャビティに液状樹脂を予め充填しておき、キャビティを一定の高さまで下降させ、液状樹脂をキャビティから強制的に排出させ、キャビティの下降によって規定される所望の樹脂量とキャビティとの他の固定部分のみを残すことである。この方法の限界は、封止材の非常に肉薄な壁を得ようとすると、各部品の最小壁厚を維持するために、封止材のキャビティ厚を容量素子内のばらつきの最大値で固定する必要があるため、各容量素子の製造ばらつきが達成可能な壁厚を制限することにある。各素子をさまざまな高さ制御で加工するのは非現実的であり、封止材の壁が肉薄すぎる完成部品を残すと、後の工程で不具合が生じる可能性がある。
【0011】
開示されている他の方法には、引用文献5に記載されているように、樹脂がデバイスの長いアスペクト比部分を横断する必要がないように、封止材の部分に直接樹脂を供給するための樹脂シートの使用が含まれる。引用文献5は、その全体がここに開示されたものとする。この工程は、樹脂を所定の位置に流し込むに先だって樹脂が容量素子表面に分散されるため、封止樹脂の移動の影響を低減するのに役立つ。この方法は、封止工程におけるこの応力を低減するのに役立つが、コンデンサの厚みを形成する最終的なキャビティ寸法を制御する方法がないため、封止材の厚みをより細かく制御することができない。
【0012】
より最近の方法は、引用文献6に記載されており、その全体がここに開示されたものとする。この教示では、封止材内に膜が使用され、その膜に樹脂が組み込まれる。有益ではあるが、容量素子はプロセス中に移動するため、容量素子間にさらなるスペースが必要となり、望ましくない。さらに、樹脂中の容量素子の十分な被覆を再現性よく行うことは困難である。
【0013】
上述したように、バルブ金属表面実装コンデンサの業界標準と一致する正確な端子構成を維持するとともに、体積効率を改善したデバイスに対する継続的な要望がある。多大な努力にもかかわらず、コンデンサの体積効率の向上および電気的性能の改善が依然として望まれている。そのような改善は、本明細書で提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第6819546号明細書
【特許文献2】米国特許第7161797号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2010/0165547号明細書
【特許文献4】米国特許第5601020号明細書
【特許文献5】米国特許第7595,235号明細書
【特許文献6】米国特許第10079113号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、改良されたコンデンサおよび改良されたコンデンサの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の特定の特徴は、コンデンサの機能を損なうことなく、封止材によって占有される体積が相当低減され、それによって体積効率が向上する構造体、およびその構築方法を有する装置を提示することにある。
【0017】
さらなる別の実施形態は、コンデンサに設けられている。コンデンサは、上側補強封止材層および下側補強封止材層からなり、上側補強封止材層と下側補強封止材層との間に容量素子を有する。容量素子は、アノード、アノード上の誘電体、および誘電体上のカソードからなる。内部補強封止材層は、上側補強封止材層と下側補強封止材層との間に設けられる。
【0018】
さらなる別例として、
アノード、アノード上の誘電体、および誘電体上のカソードからなる容量素子を形成するステップと、
上側プリプレグおよび下側プリプレグ、ならびにポケットからなる内側プリプレグを設けるステップと、
上側プリプレグと下側プリプレグとの間に内側プリプレグを挟み、ポケット内に容量素子を配置した形態で、上側プリプレグおよび下側プリプレグの層構造体を形成するステップと、
層構造体を圧縮し、少なくとも樹脂を硬化させてコンデンサを形成するステップと、を含むコンデンサの形成方法が提供される。
【0019】
さらなる別例として、
アノード、アノード上の誘電体、および誘電体上のカソードからなる容量素子を形成するステップと、
容量素子と、膜および樹脂からなる少なくとも1つの過負荷プリプレグとで層構造体を形成するステップと、
層構造体を圧縮し、少なくとも樹脂を硬化させてコンデンサを形成するステップと、を含むコンデンサの形成方法が提供される。
【0020】
さらなる別例として、上側補強封止材層と、下側補強封止材層と、上側補強封止材層と下側補強封止材層との間に設けられた電子素子と、からなる電子部品が提供される。内部補強封止材層は、上側補強封止材層と下側補強封止材層の間に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】
図1Aは、先行技術による表面実装コンデンサを概略的に示す図である。
【
図1B】
図1Bは、先行技術によるフェイスダウンの表面実装コンデンサを概略的に示す図である。
【
図1C】
図1Cは、先行技術による基板構造表面実装コンデンサを概略的に示す図である。
【
図1D】
図1Dは、先行技術による樹脂シート構造表面実装コンデンサを概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態の中間段階を示す断面概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態を示す概略分解図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【
図11】
図11は、本発明の一実施形態を示す断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、体積効率を改善した電子部品、特にコンデンサ、およびその製造方法を提供する。この方法には、プリプレグを使用することにより、電子部品の電子素子と封止材の外面との間の封止材壁を制御するための改良方法が含まれる。プリプレグは、余分な樹脂を含んでいてもよいし、ポケット状に形成されていてもよい。一実施形態では、ポケットは平面状または蛇行する追加のプリプレグで安定化させることができる。
【0023】
本発明は、本明細書の必須の、しかしながら非限定的な構成要素を形成する様々な図面を参照して説明される。様々な図面を通して、同様の要素にはそれに応じて参照符号が振られている。
【0024】
図1Aは、先行技術による表面実装コンデンサ1を断面図で概略的に示す。
図1Aにおいて、アノード2は、そこから延びる陽極リード線3を有する。陽極リード線は、通常は溶接9によって、アノードリードフレーム4に電気的に接続される。アノードの少なくとも一部には誘電体5が設けられ、アノードとカソード6とを分離している。カソードは導電性接着剤11によってカソードリードフレーム7に電気的に接続され、アノードリードフレームおよびカソードリードフレームの接触部分を除く構造体全体が非導電性の封止材8で封止されている。アノードリードフレーム4およびカソードリードフレーム7は、好ましくは、当該技術分野において周知であるように、複数の陽極リード線および陰極リード線が共通のリードフレームに一体化されたアレイの形態のほぼ連続したリードフレームの一部として生じる。ダイシングなどでコンデンサを一体化する場合に、陽極リード線および陰極リード線は電気的に切り離される。
【0025】
図1Bは、先行技術によるフェイスダウンの表面実装コンデンサ50を断面図で概略的に示している。
図1Bにおいて、アノード51は、そこから延びる陽極リード線53を有する。陽極リード線は、通常は溶接によって、アノードリードフレーム・タブ55に、電気的に接続される。アノードの少なくとも一部上には誘電体56が設けられ、アノードとカソード57とを分離している。カソードは、導電性接着剤59によってカソードリードフレーム58に電気的に接続され、アノードリードフレームおよびカソードリードフレームの接触部分を除く構造体全体が非導電性の封止材60に封止されている。アノードリードフレーム61およびカソードリードフレーム58は、好ましくは、当該技術分野において周知であるように、複数の陽極リード線および陰極リード線が共通のリードフレームに一体化された、アレイの形態のほぼ連続したリードフレームの一部として生じる。ダイシングなどでコンデンサを一体化する場合に、陽極リード線および陰極リード線は電気的に切り離される。
【0026】
図1Cは、基板116上の先行技術による表面実装コンデンサ100を断面図で概略的に示している。
図1Cにおいて、アノード101は、そこから延びる陽極リード線103を有する。陽極リード線は、通常は溶接によって、アノードスペーサー105に電気的に接続される。アノードの少なくとも一部には誘電体106が設けられ、アノードとカソード107とを分離している。カソードは導電性接着剤108によって内部カソードパッド109に電気的に接続されている。内部カソードパッド109は、通常基板112に孔をめっきすることで形成されるカソード電気経路111によって外部カソード端子110に電気的に接続される。内部アノードパッド113は、通常基板112に孔をめっきすることで形成されるアノード電気経路115によって外部アノード端子114に電気的に接続される。アノードスペーサー105は、陽極リード線103に電気的に接続され、通常、溶接またははんだ付けによって内部アノードパッド113に電気的に接続される。内部アノードパッドおよびカソードパッド、外部アノード端子およびカソード端子、アノード電気経路およびカソード電気経路、ならびに基板からなる基板アセンブリ116を除く構造体全体が、非導電性の封止材117で封止されている。内部アノードパッドおよびカソードパッドの少なくとも一部、ならびに基板の一部が非導電性材料と接触し、外部アノード端子およびカソード端子の一部がデバイスの底面に露出したデバイスを形成する。
【0027】
図1Dは、先行技術による樹脂シート構造体表面実装コンデンサ150を断面図で概略的に示している。
図1Dにおいて、アノード151は、そこから延びる陽極リード線153を有する。アノードの少なくとも一部上には誘電体156が設けられ、アノードとカソード157とを分離している。容量素子はアノード、陽極リード線、誘電体、およびカソードからなる。容量素子は、頂部樹脂層159および底部樹脂層160の2つの樹脂層からなる非導電性接着剤で封止されている。カソード157に対して底部樹脂層160に孔161が形成され、カソード157と外部カソード端子163との間に電気的接続部152を形成するために、金属被覆される。陽極リード線153に対して孔162が形成され、陽極リード線153と外部アノード端子164との間に電気的接続部158を形成するために金属被覆される。
【0028】
先行技術によるアセンブリは、デバイスを終端するためにリードフレームまたはめっき終端を利用する固体電解バルブ金属コンデンサの典型的な構造方法を例示している。本発明によるデバイスは、先行技術を直接置き換えることを意図しており、したがって、容積効率を向上させながら、先行技術による端子構成と一致させることが好ましい。さらに、本発明によるデバイスは、より広範な電子素子のアレイと組み合わせた使用に適しており、それにより、体積効率が改善された、より広範な電子部品の選択肢が得られる。
【0029】
図2は、これに制限されるものではないが、電子素子として容量素子からコンデンサを形成することによって、電子素子を使用して電子部品を形成するステップとして本発明の一実施形態を概略的に示す図である。ステップの一部を分解した図をAに、完成後の図をBに示す。
図2において、電子素子を表す容量素子200が示されており、容量素子は、アノード、好ましくはバルブ金属アノードからなり、陽極ワイヤとして表される陽極リード線203がそこから延びている。アノードの少なくとも一部の上に誘電体が設けられ、誘電体がアノードをカソードから分離する。アノード、誘電体、およびカソードは周知であり、別途図示しない。陽極リード線203は、通常溶接によって、アノードリードフレーム・タブ206に接続される。アノードリードフレーム・タブ206は、アノードリードフレーム207に接続されているか、アノードリードフレーム207と一体的に設けられている。カソードは容量素子200の外被であり、通常は導電性接着剤209でカソードリードフレーム208に電気的に接続されている。膜212に樹脂214が一体化されて組み込まれた過負荷プリプレグ210は、本明細書でより具体的に説明するように、最終的にプレスされて硬化し、補強封止材216を形成する。過負荷のプリプレグを利用することにより、容量素子を封止するために利用可能な樹脂の量は、処理後に樹脂封止部211を形成するのに十分であり得、膜層に存在する樹脂および膜は、補強封止材216および樹脂封止層211を形成し、組み合わされて封止体を形成する。
【0030】
図2において、電子素子は、容量素子、抵抗素子、バリスタ素子、誘導素子、ダイオード、ヒューズ、過電圧放電素子、センサ、スイッチ、静電気放電抑制素子、半導体または集積回路であり、コンデンサが好ましい。電子素子はリードからなり、リード間に機能を備える。電子素子はカソードとして表され、リード線間の機能は容量結合となる。当業者であれば、他の素子であればリード線間の機能が異なるため、本明細書および図面全体を通して容量素子に代えて容易に代用できることを理解するであろう。
【0031】
プリプレグとは、あらかじめ樹脂を含浸させた膜からなる複合材料のことである。膜は、織膜のような規則的な膜であっても、不織膜のようなランダムな膜であってもよい。膜は好ましくは、規則的またはランダムな繊維からなる。繊維は、通常ガラス製であるが、炭素繊維、セルロースなどの他の材料から形成されてもよく、少なくとも部分的に硬化している繊維を優先して、樹脂と同じ材料であってもよい。樹脂は好ましくは熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂であり、好ましくは硬化していないか、部分的にしか硬化していない。プリプレグは通常、層として形成され、圧縮された後に、硬化され、樹脂および必要に応じて膜は、好ましくは完全に硬化される。従来のプリプレグは、膜全体を含浸するのに十分な樹脂を有しており、圧縮されると硬化する前に樹脂が膜から放出される。
【0032】
本発明の目的のための過負荷プリプレグとは、圧縮または硬化前の樹脂の体積が、膜に組み込まれた樹脂を含む膜領域の体積よりも大きい、過剰の樹脂からなるプリプレグである。コンデンサの形成後に、膜が占める体積は、本質的に膜の体積である通常のプリプレグにおける膜の体積と同じであるか、あるいは僅かに圧縮されていてもよい。過負荷のプリプレグの余分な樹脂は膜に含浸し、容量素子および関連付けられる接続部品の周囲の少なくとも一部、好ましくは容量素子および関連付けられる接続部品の周囲の全領域を占める樹脂封止部211を形成する。樹脂はまた、完成後に膜に含浸し、補強封止材216を形成する。圧縮および硬化後の補強封止材216の厚みTは、過負荷プリプレグの膜厚T2以下である。過負荷のプリプレグの余分な樹脂は、樹脂封止部211の少なくとも一部を形成する。
【0033】
特に好ましい実施形態では、過負荷プリプレグは、圧縮および硬化前の膜の厚みT1の少なくとも110%である厚みT2を表すのに十分な量の樹脂からなる。したがって、余分な量の樹脂が膜に含浸し、電子素子に相当する容量素子およびそれに関連付けられる接続部品の周囲に充填されることになる。より好ましくは、樹脂は完全硬化前の膜厚の少なくとも125%を占める。さらに好ましくは、樹脂は完全硬化前の膜厚の少なくとも150%を占める。電子部品の準備中に、過負荷プリプレグは圧縮され硬化する。
【0034】
図3は、コンデンサ250として表される電子部品が製造工程の中間段階で表される、本発明の一実施形態を概略的に示している。
図3において、アノード251は、好ましくはバルブ金属アノードであり、そこから延びる陽極リード線253を有する。アノードの少なくとも一部の上には誘電体255が設けられ、アノードをカソード256から分離している。頂部補強封止材257および底部補強封止材258は、挟まれる関係で容量素子の対向する側に配置される。頂部補強封止材および底部補強封止材は、好ましくは過負荷プリプレグから形成される。これらの補強封止材は、電子素子を表す容量素子を挟み込み、この容量素子も部分的に樹脂封止材259内に封止されている。樹脂封止材中の樹脂の少なくとも一部は、過負荷プリプレグ中の余分な樹脂のものである。頂部補強封止材257および底部補強封止材258は、樹脂封止材259と協働して、アノード、陽極リード線、誘電体、およびカソードからなる容量素子を少なくとも部分的に封止し、モールド成形中に封止材が収容されるポケットまたはキャビティを形成する。外部アノード端子260および外部カソード端子261として表される終端部は、底部補強封止材258に接着されている。アノード孔263およびカソード孔262は、それぞれ対応する外部アノード端子内および外部カソード端子内に形成され、底部補強封止材および樹脂封止材を貫通している。アノード孔263は、陽極ワイヤとして表される陽極リード線253に形成され、好ましくはこれを貫通して、頂部補強封止材に向かって形成される。陽極リード線が外部アノード端子に電気的に接続されるように、アノード孔に金属被覆267が形成され、樹脂封止材259に接着される。この金属被覆は、陽極リード線の長さ方向の孔サイズを拡大することなく、電気接続面積を最大化するように、陽極リード線の直交する切断部分に沿って陽極リード線を電気的に接続する。別例では、アノード孔はアノードの金属に達することができ、アノード孔の金属被覆はアノードを直接電気的に接続し、外部アノード端子への電気的接続を提供する。金属被覆は、十分な導電性を得るために、単一の金属、合金、または連続した一連の金属とすることができる。この代替的実施形態では、陽極リード線は設けられても設けられなくてもよく、好ましくは、体積効率をさらに向上させるために陽極リード線は設けられない。カソード孔262は、カソード256の一部を通して形成されている。この部分は、コンデンサ素子のカソード層から形成されてもよいし、カソード層に取り付けられる電気的接続に好ましい材料から形成されてもよい。カソード孔262は金属被覆され、カソードと外部カソード端子との間の電気的接続部を形成する。線264および265は、本発明の好ましい一実施形態を表し、線は、規定された長さを有するデバイスを形成するように切断されるデバイスの部分を表す。切断工程、通常ダイシングは、金属被覆された孔262および263の一部を露出させることが好ましく、それにより、
図4から理解されるように、切断後にコンデンサの端部終端部を形成する。
【0035】
図4は、切断後の
図3の実施形態を概略的に示す。
図4において、電子部品は、アノード251、好ましくはバルブ金属アノードを有するコンデンサ250として表され、陽極ワイヤとして表される陽極リード線253がそこから延びている。アノードの少なくとも一部の上には誘電体255が設けられ、アノードをカソード256から分離している。頂部補強封止材257および底部補強封止材258は、挟まれる関係で容量素子の対向する側に配置される。これらの補強封止材は、容量素子を樹脂封止部259内に位置決めし、頂部補強封止材257、底部補強封止材258、および樹脂封止部259が協働して容量素子を少なくとも部分的に封止するように機能する。頂部補強封止材257、底部補強封止材258、および樹脂封止材259が共通の樹脂からなり、樹脂が一方または両方の膜を透過することが好ましいが、これに限定されるものではない。樹脂は、複数の樹脂の混合体や共重合体の使用など、複数の樹脂系をさらに含んでいてもよい。また、これに限定されるものではないが、一実施形態では、下側補強封止材258を形成する樹脂が膜層から発出して、膜間の容量素子の周囲を埋めることがさらに好ましい。外部アノード端子261および外部カソード端子260は、樹脂封止材259に接着されている。アノード孔263およびカソード孔262の残りの部分、並びにそこに含まれる金属被覆は、コンデンサの面上に導電性のリード線を形成し、封止材と一体化された、または封止材上に設けられた付加的な機能部に接続するための回路トレースとして機能し得る。
【0036】
図5を参照して本発明の一実施形態について、説明する。
図5には、層アセンブリの分解図が示されている。層アセンブリは下側プリプレグ300および上側プリプレグ302からなり、これらは同じ組成であってもよい。下側プリプレグまたは上側プリプレグのうちの少なくとも一方は、過負荷プリプレグであってもよい。ポケット層304は、ポケット306からなり、電子素子200とワイヤ203として表される終端とをそこに受け入れるのに好適である。ポケット層は、好ましくは部分的に硬化した樹脂層、または膜および樹脂からなるプリプレグとすることができる。ポケット層は過負荷プリプレグであってもよい。膜を構成しない任意の補助樹脂層305は、下側プリプレグとポケット層との間、または上側プリプレグとポケット層との間に設けることができ、上側プリプレグまたは下側プリプレグが電子素子の周囲の空隙を完全に充填するのに十分な樹脂を有していない場合に、追加の樹脂を提供する。ポケット層は容量素子の厚みよりも厚くないことが好ましく、より好ましくはポケット層は容量素子の厚みよりも肉薄である。層状アセンブリは圧縮され、少なくとも樹脂は硬化し、
図6を参照してより詳細に説明される構造体となる。好ましくは、ポケットは電子素子の電気的機能に電気的に寄与しない。
【0037】
図6は、容量素子200に表される電子素子から延びる陽極ワイヤ203に直交する硬化の一実施形態の断面図である。上側プリプレグを圧縮して硬化させ、補強封止材層308を形成し、下側プリプレグを圧縮して硬化させ、補強封止材層310を形成する。ポケット付き層がプリプレグまたは過負荷プリプレグである場合に、任意であるが好ましい内部補強封止材層312が、外部補強封止材層308および310と平行に形成される。内部補強封止材層は実質的に平行であることが好ましいが、製造上の制約により、そのような理想的な平行性は得られない。内部補強封止材層には、樹脂の不規則な流れに起因する起伏が存在する可能性があることを理解すべきである。樹脂封止部314は、容量素子および陽極ワイヤを封止する。樹脂封止部は、上側プリプレグ、下側プリプレグまたは補助樹脂層の樹脂から形成することができる。
【0038】
図7に本発明の一実施形態が示されており、硬化した実施形態が断面図で示されている。
図7において、プリプレグまたは過負荷プリプレグの膜に空隙315が設けられ、これにより、樹脂で充填された空隙316が設けられ、これは容量素子のアノードまたはカソードに電気的に接続するためのビアを形成することに使用可能である。封止前にプリプレグに空隙を設けることが好ましいが、これに限定されるものではない。一般に、樹脂は積層後にプリプレグの空隙を埋めるものといえる。封止前に空隙が生じるため、空隙領域には膜は存在しない。
【0039】
図8に本発明の一実施形態が示されており、容量素子200として表される電子素子の周囲に、複数の補強封止材層308および310と、複数の内部補強封止材層312とが形成されている。任意の補助樹脂層305により、プリプレグとともに設けられる樹脂がその領域を埋めるのに不十分な場合に、追加の樹脂を得ることができる。
【0040】
コンデンサとして表される電子部品が断面概略図で示されている
図9を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
図9において、少なくとも1つの補強封止材層308および310が電子素子の本体の両側に設けられ、両補強封止材層はほぼ平面である。内側の蛇行する補強樹脂封止材318は、少なくとも部分的に電子素子200の周囲に延び、それによって電子素子が存在する補強封止材ポケットを形成する。内側の蛇行する補強封止材層は、本明細書で説明するように、樹脂および膜からなるプリプレグ、または過負荷プリプレグから形成することができる。蛇行する補強樹脂封止材は、先に配置された容量素子や、後に取り払われる犠牲形状の上に重ねて形成することができる。これに代えて、蛇行するプリプレグまたは過負荷プリプレグでポケットを形成し、圧縮および硬化前に電子素子をポケット内に配置することもできる。蛇行する補強樹脂層は、不織布または非連続膜材料から形成することもできる。補強封止材層308および310に対して実質的に直交する蛇行する経路を形成するために、非連続繊維を使用することができる。補強樹脂封止材は、電子的機能には寄与しないが、本明細書でさらに論じるように、他の電気的または物理的機能を提供し得ることが好ましい。また、318が電子素子200と外部デバイス表面との間に空間を設けるように、樹脂封止材308または310が設けられないことが好ましい場合もある。
【0041】
図10は、コンデンサとして表される電子部品の硬化した一実施形態を示す断面図である。
図10は、容量素子200から延びる陽極ワイヤ203に直交して示したものである。
図10において、補強封止材層308および310のような少なくとも1つの補強封止材層に、任意の内部金属層320が組み込まれており、それによって補強封止材層に物理的または電気的機能を与えている。内部金属層は、電磁干渉の遮蔽、熱放散、水分透過の低減、その他の有利な特性などの物理的特性をコンデンサに提供することができる。内部金属層は、容量結合およびそれに関連する終端部から電気的に絶縁されていてもよい。別例では、内部金属層は、抵抗を与えたり、ヒューズとして機能させるなど、機能化されていてもよく、その場合、外部終端部と電気的に接続されていてもよい。別例では、内部金属層は、表面イオン化から保護し、それによりアーク放電を抑制するため、または熱放散するために、別途終端することができる。
【0042】
図11は、容量素子200として表される電子素子から延びる陽極ワイヤ203として表される終端部に対して直交する硬化した一実施形態の断面図である。
図11において、少なくとも1つの補強封止材層308および310上に、任意の表面金属層322が組み込まれている。表面金属層は、電磁干渉の遮蔽、熱放散、水分透過の低減、その他の有利な特性などの物理的特性を電子素子に提供することができる。表面金属層は、容量結合およびそれに関連する終端部から電気的に絶縁されていてもよい。別例では、表面金属層は、抵抗を与えたり、ヒューズとして機能させるなど、機能化されていてもよく、その場合、外部終端部と電気的に接続されていてもよい。別例では、表面金属層は、表面イオン化から保護し、それによりアーク放電を抑制するために、別途終端処理してもよい。表面金属層は、プリプレグまたは過負荷プリプレグと一体的に設けられてもよいし、めっきプロセスのような金属化によって提供されてもよい。
【0043】
好ましい実施形態では、コンデンサは、バルブ金属またはバルブ金属の導電性酸化物からなる少なくとも1つのアノードと、陽極ワイヤとからなる。アノード上には誘電体が形成され、誘電体上にはカソード層が形成される。容量素子はリードフレームに取り付けられ、陽極リード線はリードフレームのアノード部分上でリードフレームに電気的に取り付けられ、容量素子のカソードはリードフレームのカソード部分に、通常導電性接着剤によって取り付けられる。プリプレグは、プリプレグの膜がコンデンサデバイスの厚み寸法において封止材の一定の厚みが得られるように、デバイスの2つの対向する側において、外部コンデンサデバイス表面と容量素子との間に設けられる。
【0044】
コンデンサを製造する際に、容量素子およびリードフレームは、プリプレグの膜がデバイスの厚み方向において封止材形成キャビティに抵抗するように、容量素子およびリードフレームの少なくとも一方、好ましくは対向する両側に配置されたプリプレグを有する封止材形成キャビティ内に設けられる。
【0045】
封止中に封止材が流れるための制限部を形成するモールド金型キャビティの領域は、さらに封止材形成キャビティと呼ばれる。このキャビティは、封止材の流れを制限することによって、デバイスの任意の側面を形成することができる。プリプレグの膜と同様に、このキャビティはさらに、プリプレグの膜と接触する封止材キャビティの部分として機能し、デバイスのいずれかの外面の外部位置を規定することができる。これは、モールド成形の金型キャビティの壁として周知のものに類似している。キャビティの一部において、デバイス外面がキャビティ内部形状によって形成される。これは従来のモールド成形の金型キャビティに関するものであるが、封止成形キャビティは、デバイスの外面の一部のみを形成する板状または一連の接続された表面などの1つの表面であってもよい。
【0046】
本発明は、封止されたコンデンサの厚みを確定し、再現可能にする。プリプレグを利用し、プリプレグを容量素子およびモールドキャビティの表面に接触させることで、プリプレグの膜が容量素子の面と効果的に協働し、容量素子が封止材内に適切に配置されるようにしながら、モールド成形中に封止材が拘束されるキャビティを形成する。上述したプリプレグの膜が設けられない方向では、封止材は射出成形キャビティによって拘束されてもよい。アノードまたはカソードのいずれかの導電性部品を露出させることにより、アノードまたはカソードと電気的に接触する終端部を封止材上に表面付着させることができ、それによって電気的接続の厚みを低減することができる。プリプレグの膜を使用することで、封止材の厚みを低減し、完成したコンデンサの厚みを確定し、固定することができる。このようなデバイスでは、プリプレグの膜がデバイスの厚みの一部を提供するが、封止材はなおキャビティ内に形成され、封止プロセス中に予め定められた厚み寸法が達成されたデバイス上、またはデバイス内に圧縮されることができる。
【0047】
好ましい実施形態では、プリプレグがカソードと外部銅との間に設けられ、プリプレグは容量素子と物理的に接触している。いずれかの挟持された構造体の圧縮および硬化の後に、銅および封止材を通して孔が形成され、孔は、容量素子のカソードと交差する。別の孔が、封止材層を通して、陽極リード線を通して形成される。孔は好ましくは外部銅の同じ側から形成される。孔は封止材に付着するめっきによって金属被覆され、陽極リード線の直交する面と外部銅との電気的接続を形成する。同様の金属被覆された孔が、容量素子のカソードと外部銅との電気的接続を形成する。外部銅は、好ましくは、端子を形成するように、デバイス表面上のアノード部分およびカソード部分を電気的に切断するパターンでエッチングされる。銅は続いてはんだ付け可能な表面になるように処理される。
【0048】
一実施形態では、コンデンサの少なくともアノード部分に金属被覆された孔を含むコンデンサが提供される。金属被覆された孔は、切断工程を経て部分的に露出され、それにより各端子接続領域にはんだ付け可能な表面を提供し、これは、コンデンサのデバイスの端子部分とは異なる側にある。表面実装コンデンサは、端子を回路基板に取り付けるために使用されるはんだがコンデンサの側面を形成することができるはんだフィレット面を形成するために、端子面以外の面上に実装面に向かって直交する金属被覆面を有することが当業界では周知である。これにより、はんだ付けの成功を目視で確認でき、デバイスの手直しが容易になる。さらに、はんだのフィレットは、はんだリフロープロセスの間、コンデンサの両端に力の均衡を生成し、部品を所望の回路基板スペースの中心に保持する。金属被覆孔の露出部分は、金属被覆と陽極リード線との接続全体が無傷であるような態様で、デバイスとともに保持される。孔が陽極リード線にのみ形成されている先行技術の説明と同様に、デバイスの両側面の金属被覆接続部を露出させながら陽極リード線への接続部全体を保持することは実用的ではない。体積効率を向上させるために金属被覆した孔の一部を露出させるには、金属被覆層と接続する陽極リード線の少なくとも一部を取り払う必要がある。陽極リード線への金属被覆した接続部の任意の部分を取り払うことで、電気的性能が損なわれる。さらに、内部に金属被覆が形成された成形孔を使用することで、端子面に対して直交するはんだ付け可能面を有するコンデンサの製造がより効果的なものとなる。表面実装型コンデンサのユーザーは、デバイスの直交する面のはんだ付け可能な面を、いかなる方向においてもこの面の幅よりも小さい幅にすることを望むのが通常である。本発明では、金属被覆するように形成される孔の深さおよび幅の寸法によって、この態様を制御することができる。当該技術分野における他の方法では、陽極リード線と端子との間のこの金属被覆は、デバイスの直交する面全体に形成することしかできない。これは、デバイスのショートの可能性およびデバイスの不適切なはんだ付けなど、多くの要因からユーザーにとって望ましくない。状況によっては、頂部および底部を含むコンデンサの複数の表面上に同時に接続面を設けることが好ましい場合もある。金属被覆された孔を形成し、銅の一部を制御して取り払うことで、この金属被覆をいかなる表面にも、また必要に応じてトレースやパターンなど制御された形態で形成することができる。
【0049】
膜は、十分な処理によって封止樹脂の厚みを制限する任意の層とすることができ、封止樹脂の一部は、一方の面が封止材形成キャビティであり、他方の面が容量素子の面である少なくとも2つの面で処理中に結合される。これにより、膜は、容量素子表面への封止剤形成キャビティの侵入を制限する。
【0050】
封止材形成キャビティは、封止工程に供されたときに封止材に対するバリアとして作用し、デバイスがキャビティから取り払われたときに容量素子の少なくとも一部を封止する外面となる表面を形成する任意の表面である。
【0051】
一実施形態では、プリプレグまたは過負荷プリプレグの膜は多孔質であり、それによって封止材が膜層を通って浸透することができ、膜層は一方の面では容量素子表面と接触し、反対側の面では封止材形成キャビティと接触することができる。多孔質膜は、ガラス織布、繊維、エッチング加工された材料、または緩い粒子などの補強材、または充填材からなり、これらはすべて厚みが制御される。
【0052】
一実施形態では、膜は、封止樹脂を含浸させてもよいし、封止樹脂に接着させてもよい固体フィルムからなる。
【0053】
一実施形態では、膜は圧縮可能である。圧縮可能な膜は、圧縮された状態で容量素子表面と封止材形成キャビティとの間に一定の最小距離を設けることができ、封止材によって圧縮された形態で保持されるか、またはスプリングバックさせることができる。圧縮可能な膜は、容量素子に作用する力を低減する役割を果たしながら、容量素子が封止材形成キャビティから一定の距離内に保持されるように、容量素子全体、または同じ封止材形成キャビティ内の並列容量素子にわたってより一様な力の分布を提供する。
【0054】
膜層は、膜の厚み制限の性質を利用して、厚み以外のデバイスの寸法に利用できるように、容量素子の複数の表面に適用することができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、接着剤または封止材が容量素子と膜との間に設けられ、それによって膜をコンデンサ面に接着させることができる。この樹脂または接着剤部分は、膜をコンデンサ面に固定し、これにより、膜の厚み制限機能の一部にもなる。
【0056】
通常、キャビティと容量素子の間に一定の厚みが得られれば、膜および容量素子のすべての表面がプリプレグの膜によって制限される必要はない。
【0057】
アノード接続のために形成される孔は、陽極リード線の最接近部に達するのではなく、陽極リード線を貫通する、好ましくは完全に貫通する孔を形成することによって、露出した陽極リード線を設けるのに十分な深みおよび断面積を有することが好ましい。陽極リード線を貫通する孔を形成することにより、陽極リード線の断面部が露出し、陽極リード線の一方向に沿った長さを増加させることなく、陽極リード線上の金属被覆の電気的接触面積を増加させることができ、これにより、デバイスの長さを大幅に占有することなく、より大きな接触面積を達成することにより、デバイスの体積効率を改善することができる。陽極リード線に貫通孔を形成するもう1つの好ましい利点は、このプロセスにより、複数の陽極リード線を同じ貫通孔を通して接続することができ、それによりコンデンサ群に共通の金属被覆を施すことができることにある。複数のアノード、ひいては陽極リード線を共通のパッケージで提供することは、追加の静電容量や抵抗低減が必要な場合に有利である。また、この接続を高めるために、デバイスのカソード部分に形成された孔がカソードを貫通していることが好ましいが、これは必須ではない。カソード層は通常、アノードの長さおよび幅の大部分を横断するため、体積効率を損なうことなく、金属被覆中に接触する表面積が増える。
【0058】
孔は、当該技術分野において周知の任意の技術によって形成され、金属被覆は、めっき、スパッタリング、蒸着、焼結、拡散、コーティング、および導電性材料、好ましくは金属を孔内に塗布することから選択される方法によって達成される。
【0059】
カソード層は本明細書では限定されず、アノードの誘電体上に導電性ポリマーや二酸化マンガンからなるカソード層を含む、コンデンサ業界で一般的に見られるものと一致する。導電性ポリマー層は、in situ重合、ワンポット重合、電気化学重合、または、プレポリマー化ポリマーディップなど、当該技術分野において周知の多くの方法によって形成することができる。特に好ましい導電性ポリマーは、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンおよびその誘導体である。本発明の実証に好ましいポリマーは、ポリ-3,4-エチレンジオキシチオフェンである導電性ポリマー層または二酸化マンガン層上に追加のカソード層を形成し、そこへの接続を容易にすることが好ましく、炭素含有層および金属含有層が本発明の実証に特に適している。カーボン含有層は通常、樹脂中に導電性カーボンを含む。金属含有層は通常金属充填樹脂層を含み、銀フレーク含有樹脂がその一例であり、あるいは金属含有層は金属めっきであってもよい。カソード孔部内のカソード層を金属被覆する工程が簡略化されるため、カソード層は金属めっきで形成することが好ましい。金属箔がカソードに組み込まれてもよい。金属箔は、導電性接着剤、はんだ付け、ろう付け、または溶接を含むがこれらに限定されない様々な電気的および物理的接着方法で他のカソード層に取り付けることができる。これらのカソード箔は、内部のカソード層との間で電流を供給するカソードの一部として機能する。このカソード箔は、銅、銀、ステンレス鋼、その他の導電性材料などの金属で形成されることが好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0060】
デバイスの外面上にある端子は、デバイスと電気回路とを電気的に接続する箇所として採用されている。端子は通常、当該業界において一般的な方法で接着可能な金属製である。このような方法には、はんだ付け、ワイヤーボンディング、ろう付け、溶接、超音波取り付け、銅柱ボンディングなどがあるが、これらに限定されるものではない。端子は通常、ある実施形態ではリードフレームとして、別例では金属箔によって、またはめっきによって形成されるようなデバイスの外面上のデバイスの一部である層によって形成される。端子の金属として最も好ましいのは、その導電性および他のプロセス上の利点から銅であるが、ニッケル、ステンレス鋼、金属充填ポリマー、導電性ポリマーなどを含むがこれらに限定されない、他の金属または材料が端子材料または端子材料の一部として機能しうる。端子は、PCBのはんだ付け位置に配置するための業界標準を満たすため、通常正方形であるが、これは本発明を限定するものではない。終端部により、デバイスの外面の1つ以上の部分とデバイスの他の外面の部分との間に電気経路を設けることができる。これは当該業界において、トレースとして周知である。封止材内部の容量素子に接続する金属被覆の一部と、端子が設けられてもよい封止材の他の部分または表面とを接続するために、デバイスの表面上に電気経路が形成される。これらのトレースを設けることにより、デバイスの一部分に金属被覆用の孔を形成するとともにデバイスの他の部分(複数可)上に端子を設けることができ、トレースも端子の接続部分の一部であるか否かを問わず、電気的な利点を簡素化または提供することができる。
【0061】
バルブ金属に十分な金属被覆を形成するには、バルブ金属の追加加工が必要な場合があることは当業者に周知である。場合によっては、これは金属被覆技術の一部であり、バルブ金属および金属被覆のみが明らかになるため、装置では明らかにならない。場合によっては、バルブ金属を金属被覆するのが困難であり、バルブ金属を準備するために追加のステップおよび材料が必要になる。このような場合に、好ましくは陽極リード線に限定されないが、アノードの一部は、孔の金属被覆に適合する材料でバルブ金属に金属結合を形成するように処理される。この処理は、金属被覆のバルブ金属への電気的付着性能を促進する電気的結合層を形成することができる。また、溶接、ろう付け、はんだ付け、接着、焼結など、当該業界において周知の方法を使用して陽極リード線に材料、アノードノードを取り付けることも好ましい。このアノードノードは、安定した電気的接続を形成するための孔の金属被覆の材料を提供するとともに、通常のリードフレームを取り払うことによって有益な形態で陽極リード線と電気的に接触する。
【0062】
内部金属層は、回路の一部として構成されない限り、アノード端子またはカソード端子の金属被覆と交差する位置または形態で形成されないと当業者には理解される。これにより、デバイス内でショートが発生するのを防止することができるが、内部金属層がアノード終端部またはカソード終端部と協働するように形成されている場合は、1つ以上の金属被覆層が内部金属層と交差することが好ましい場合がある。これを実現する方法としては、封止前に内部金属層を予め形成する方法、金属層の一部をエッチングする方法、あるいは同様のプロセスがある。内部金属層は、構造および端子設計の要求に応じて、完成したデバイスの表面積の一部のみを覆うことができる。また、コンデンサ素子のさらなる表面積を覆うために、内部金属層が起伏状または蛇行状であることも想定される。金属層は、最終的なデバイスの電気的または物理的な側面を提供することができる。このように、内部金属層は、金属被覆層に露出または電気的に接続され、その組み合わせにより、回路基板にはんだ付けまたはその他の方法で接着できる外部端子を形成することができる。
【0063】
封止材は通常、樹脂および充填剤から通常形成されることが当業者には周知である。この充填剤は、封止材構造体中の樹脂の一部を置換することにより、熱膨張係数を制御する方法を提供する。これは封止に関する通常の技術であるが、本発明は封止材が樹脂または樹脂充填系であることに限定されるものではないことに留意されたい。他の封入材料および方法も本発明に適用可能である。
【0064】
アノードは導体であり、好ましくは金属、より好ましくはタンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、これらの元素の合金、またはNbOなどの導電性酸化物から選択されるバルブ金属である。
【0065】
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されたが、これらに限定されるものではない。本明細書に具体的に記載されていないが、添付の特許請求の範囲により具体的に記載されている本発明の範囲内にある追加の実施形態および改良が実現される可能性がある。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側補強封止材層と、
下側補強封止材層と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間に設けられた容量素子であって、前記容量素子が、
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、を含む、容量素子と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間に設けられた内部補強封止材層と、
を備える、コンデンサ。
【請求項2】
前記容量素子の少なくとも一部を封止する樹脂をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項3】
前記内部補強封止材層が平面状である、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項4】
前記内部補強封止材層が蛇行する、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項5】
前記内部補強封止材層がキャビティを含み、前記キャビティ内に前記容量素子を有する、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項6】
前記キャビティの少なくとも部分的な周囲に蛇行する内部補強封止材層をさらに備える、請求項5に記載のコンデンサ。
【請求項7】
少なくとも1つの追加の内部補強封止材層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項8】
少なくとも1つの追加の上側補強封止材層または少なくとも1つの追加の下側補強封止材層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項9】
前記上側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間、または前記下側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間に、少なくとも1つの樹脂層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項10】
前記アノードと電気的に接触する少なくとも1つの陽極リード線をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項11】
前記電気的接触が、前記陽極リード線と接触するアノードノードに対してなされる、請求項10に記載のコンデンサ。
【請求項12】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項10に記載のコンデンサ。
【請求項13】
前記コンデンサの表面上のアノード終端部をさらに備え、前記アノード終端部が前記アノードと電気的に接触している、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項14】
前記電気的接触が、金属被覆された孔を含む、請求項13に記載のコンデンサ。
【請求項15】
前記金属被覆された孔が陽極リード線を通して延びる、請求項14に記載のコンデンサ。
【請求項16】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項15に記載のコンデンサ。
【請求項17】
前記金属被覆された孔が、前記コンデンサの表面上に露出している、請求項14に記載のコンデンサ。
【請求項18】
アノード端子またはカソード端子のうちの少なくとも一方をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項19】
前記アノード端子または前記カソード端子のうちの少なくとも一方が、前記封止材の表面を通して露出している、請求項18に記載のコンデンサ。
【請求項20】
前記アノード端子または前記カソード端子のうちの少なくとも一方が、前記封止材の少なくとも一方の表面上にある、請求項18に記載のコンデンサ。
【請求項21】
前記カソード終端部が前記カソードと電気的に接触している、請求項20に記載のコンデンサ。
【請求項22】
複数の容量素子からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項23】
前記カソードが、導電性ポリマーまたは導電性金属酸化物のうちの少なくとも一方からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項24】
前記アノードが、バルブ金属またはバルブ金属の導電性酸化物からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項25】
前記バルブ金属またはバルブ金属酸化物が、Al、W、Ta、Nb、Ti、Zr、Hfおよびこれらの導電性酸化物からなる群から選択される、請求項24に記載のコンデンサ。
【請求項26】
前記カソードまたは前記アノードのうちの一方と電気的に接触するめっき層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項27】
前記めっき層が回路トレースである、請求項26に記載のコンデンサ。
【請求項28】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、前記カソードと前記めっき層との間にある、請求項26に記載のコンデンサ。
【請求項29】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項30】
前記内部金属層が外部終端部に電気的に接続されている、請求項29に記載のコンデンサ。
【請求項31】
前記内部金属層が、前記アノードまたは前記カソードのうちの少なくとも一方から電気的に絶縁されている、請求項29に記載のコンデンサ。
【請求項32】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項33】
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる容量素子を形成するステップと、
ポケットを含む内部プリプレグと、上側プリプレグと、下側プリプレグとを設けるステップと、
前記上側プリプレグと、前記下側プリプレグと、前記上側プリプレグと前記下側プリプレグとの間の前記内部プリプレグと、前記ポケット内の前記容量素子との層構造体を形成するステップと、
前記層構造体を圧縮し、少なくとも樹脂を硬化させてコンデンサを形成するステップと、
を含む、コンデンサの形成方法。
【請求項34】
前記上側プリプレグ、前記下側プリプレグ、または前記内部プリプレグのうちの少なくとも1つが、過負荷プリプレグである、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項35】
前記過負荷プリプレグは、膜の厚みよりも大きい前記樹脂の厚みを有する、請求項34に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項36】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも110%である、請求項35に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項37】
前記樹脂の前記厚みが、前記膜の前記厚みの少なくとも125%である、請求項36に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項38】
前記樹脂の前記厚みが、前記膜の前記厚みの少なくとも150%である、請求項37に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項39】
前記層構造体が、少なくとも1つの補助樹脂層をさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項40】
前記層構造体が、少なくとも1つの蛇行するプリプレグをさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの蛇行するプリプレグが前記ポケットの周囲にある、請求項40に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項42】
前記蛇行するプリプレグが過負荷の蛇行するプリプレグである、請求項40に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項43】
前記封止材を通る孔を形成するステップをさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項44】
前記孔が陽極リード線の少なくとも一部を通って延び、前記陽極リード線が前記アノードと電気的に接触している、請求項43に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項45】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項43に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項46】
前記孔内に金属被覆を形成するステップをさらに含み、前記金属被覆が前記陽極リード線と電気的に接触している、請求項43に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項47】
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる容量素子を形成するステップと、
前記容量素子と、膜および樹脂からなる少なくとも1つの過負荷プリプレグとを有する層構造体を形成するステップ
であって、前記層構造体は、少なくとも1つの補助樹脂層からなる、層構造体を形成するステップと、
前記層構造体を圧縮し、少なくとも前記樹脂を硬化させてコンデンサを形成する工程と、
を含む、コンデンサの形成方法。
【請求項48】
前記過負荷プリプレグは、前記膜の厚みよりも大きい前記樹脂の厚みを有する、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項49】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも110%である、請求項48に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項50】
前記樹脂の厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも125%である、請求項49に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項51】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも150%である、請求項50に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項52】
前記層構造体は、前記容量素子がポケット内に挿入される少なくとも1つのポケットを含むポケット付き層をさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項53】
前記ポケット付き層が過負荷プリプレグである、請求項52に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項54】
前記層構造体が、少なくとも1つの蛇行するプリプレグをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項55】
前記蛇行するプリプレグが過負荷の蛇行するプリプレグである、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項56】
前記封止材を通して孔を形成するステップをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項57】
前記孔が陽極リード線の少なくとも一部を通って延び、前記陽極リード線が前記アノードと電気的に接触している、請求項
56に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項58】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項
56に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項59】
前記孔内に金属被覆を形成するステップをさらに含み、前記金属被覆が前記陽極リード線と電気的に接触している、請求項
56に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項60】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項61】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層を設けるステップをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項62】
上側補強封止材層と、
下側補強封止材層と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間の電子素子と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間の内部補強封止材層と、
を備える、電子部品。
【請求項63】
前記電子素子が、容量素子、抵抗素子、バリスタ素子、誘導素子、ダイオード、ヒューズ、過電圧放電素子、センサ、スイッチ、静電気放電抑制素子、半導体、または集積回路からなる群から選択される、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項64】
前記電子素子の少なくとも一部を封止する樹脂をさらに備える、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項65】
前記内部補強封止材層が平面状である、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項66】
前記内部補強封止材層が蛇行する、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項67】
前記内部補強封止材層がキャビティを含み、前記キャビティ内に前記電子素子を有する、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項68】
前記キャビティの少なくとも部分的な周囲に蛇行する内部補強封止材層をさらに備える、請求項
67に記載の電子部品。
【請求項69】
少なくとも1つの追加の内部補強封止材層をさらに備える、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項70】
少なくとも1つの追加の上側補強封止材層または少なくとも1つの追加の下側補強封止材層をさらに備える、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項71】
前記上側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間、または前記下側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間に、少なくとも1つの樹脂層をさらに備える、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項72】
前記電子素子が容量素子であり、前記容量素子が、
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項73】
前記アノードと電気的に接触する少なくとも1つの陽極リード線をさらに備える、請求項
72に記載の電子部品。
【請求項74】
前記電気的接触が、前記陽極リード線と接触するアノードノードに対してなされる、請求項
73に記載の電子部品。
【請求項75】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項
73に記載の電子部品。
【請求項76】
前記電子部品の表面上に設けられた終端部をさらに備え、前記終端部が電子素子と電気的に接触している、請求項
72に記載の電子部品。
【請求項77】
前記電気的接触が、金属被覆した孔を含む、請求項
76に記載の電子部品。
【請求項78】
前記金属被覆した孔は、前記電子部品の表面上に露出している、請求項
77に記載の電子部品。
【請求項79】
前記終端部は、前記封止材の表面を通して露出している、請求項
76に記載の電子部品。
【請求項80】
前記終端部は、前記封止材の少なくとも一方の表面上にある、請求項
79に記載の電子部品。
【請求項81】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項
62に記載の電子部品。
【請求項82】
前記内部金属層は、外部終端部に電気的に接続される、請求項
81に記載の電子部品。
【請求項83】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層をさらに備える、請求項
62に記載の電子部品。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側補強封止材層と、
下側補強封止材層と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間に設けられた容量素子であって、前記容量素子が、
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、を含む、容量素子と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間に設けられた内部補強封止材層と、
を備える、コンデンサ。
【請求項2】
前記容量素子の少なくとも一部を封止する樹脂をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項3】
前記内部補強封止材層が平面状である、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項4】
前記内部補強封止材層が蛇行する、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項5】
前記内部補強封止材層がキャビティを含み、前記キャビティ内に前記容量素子を有する、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項6】
前記キャビティの少なくとも部分的な周囲に蛇行する内部補強封止材層をさらに備える、請求項5に記載のコンデンサ。
【請求項7】
少なくとも1つの追加の内部補強封止材層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項8】
少なくとも1つの追加の上側補強封止材層または少なくとも1つの追加の下側補強封止材層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項9】
前記上側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間、または前記下側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間に、少なくとも1つの樹脂層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項10】
前記アノードと電気的に接触する少なくとも1つの陽極リード線をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項11】
前記電気的接触が、前記陽極リード線と接触するアノードノードに対してなされる、請求項10に記載のコンデンサ。
【請求項12】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項10に記載のコンデンサ。
【請求項13】
前記コンデンサの表面上のアノード終端部をさらに備え、前記アノード終端部が前記アノードと電気的に接触している、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項14】
前記電気的接触が、金属被覆された孔を含む、請求項13に記載のコンデンサ。
【請求項15】
前記金属被覆された孔が陽極リード線を通して延びる、請求項14に記載のコンデンサ。
【請求項16】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項15に記載のコンデンサ。
【請求項17】
前記金属被覆された孔が、前記コンデンサの表面上に露出している、請求項14に記載のコンデンサ。
【請求項18】
アノード端子またはカソード端子のうちの少なくとも一方をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項19】
前記アノード端子または前記カソード端子のうちの少なくとも一方が、前記封止材の表面を通して露出している、請求項18に記載のコンデンサ。
【請求項20】
前記アノード端子または前記カソード端子のうちの少なくとも一方が、前記封止材の少なくとも一方の表面上にある、請求項18に記載のコンデンサ。
【請求項21】
前記カソード
端子が前記カソードと電気的に接触している、請求項20に記載のコンデンサ。
【請求項22】
複数の容量素子からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項23】
前記カソードが、導電性ポリマーまたは導電性金属酸化物のうちの少なくとも一方からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項24】
前記アノードが、バルブ金属またはバルブ金属の導電性酸化物からなる、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項25】
前記バルブ金属またはバルブ金属酸化物が、Al、W、Ta、Nb、Ti、Zr、Hfおよびこれらの導電性酸化物からなる群から選択される、請求項24に記載のコンデンサ。
【請求項26】
前記カソードまたは前記アノードのうちの一方と電気的に接触するめっき層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項27】
前記めっき層が回路トレースである、請求項26に記載のコンデンサ。
【請求項28】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、前記カソードと前記めっき層との間にある、請求項26に記載のコンデンサ。
【請求項29】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項30】
前記内部金属層が外部終端部に電気的に接続されている、請求項29に記載のコンデンサ。
【請求項31】
前記内部金属層が、前記アノードまたは前記カソードのうちの少なくとも一方から電気的に絶縁されている、請求項29に記載のコンデンサ。
【請求項32】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層をさらに備える、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項33】
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる容量素子を形成するステップと、
ポケットを含む内部プリプレグと、上側プリプレグと、下側プリプレグとを設けるステップと、
前記上側プリプレグと、前記下側プリプレグと、前記上側プリプレグと前記下側プリプレグとの間の前記内部プリプレグと、前記ポケット内の前記容量素子との層構造体を形成するステップと、
前記層構造体を圧縮し、少なくとも樹脂を硬化させてコンデンサを形成するステップと、
を含む、コンデンサの形成方法。
【請求項34】
前記上側プリプレグ、前記下側プリプレグ、または前記内部プリプレグのうちの少なくとも1つが、過負荷プリプレグである、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項35】
前記過負荷プリプレグは、膜の厚みよりも大きい前記樹脂の厚みを有する、請求項34に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項36】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも110%である、請求項35に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項37】
前記樹脂の前記厚みが、前記膜の前記厚みの少なくとも125%である、請求項36に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項38】
前記樹脂の前記厚みが、前記膜の前記厚みの少なくとも150%である、請求項37に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項39】
前記層構造体が、少なくとも1つの補助樹脂層をさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項40】
前記層構造体が、少なくとも1つの蛇行するプリプレグをさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの蛇行するプリプレグが前記ポケットの周囲にある、請求項40に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項42】
前記蛇行するプリプレグが過負荷の蛇行するプリプレグである、請求項40に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項43】
封止材を形成して、前記封止材を通る孔を形成するステップをさらに含む、請求項33に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項44】
前記孔が陽極リード線の少なくとも一部を通って延び、前記陽極リード線が前記アノードと電気的に接触している、請求項43に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項45】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項
44に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項46】
前記孔内に金属被覆を形成するステップをさらに含み、前記金属被覆が前記陽極リード線と電気的に接触している、請求項
45に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項47】
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる容量素子を形成するステップと、
前記容量素子と、膜および樹脂からなる少なくとも1つの過負荷プリプレグとを有する層構造体を形成するステップであって、前記層構造体は、少なくとも1つの補助樹脂層からなる、層構造体を形成するステップと、
前記層構造体を圧縮し、少なくとも前記樹脂を硬化させてコンデンサを形成する工程と、
を含む、コンデンサの形成方法。
【請求項48】
前記過負荷プリプレグは、前記膜の厚みよりも大きい前記樹脂の厚みを有する、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項49】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも110%である、請求項48に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項50】
前記樹脂の厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも125%である、請求項49に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項51】
前記樹脂の前記厚みは、前記膜の前記厚みの少なくとも150%である、請求項50に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項52】
前記層構造体は、前記容量素子がポケット内に挿入される少なくとも1つのポケットを含むポケット付き層をさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項53】
前記ポケット付き層が過負荷プリプレグである、請求項52に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項54】
前記層構造体が、少なくとも1つの蛇行するプリプレグをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項55】
前記蛇行するプリプレグが過負荷の蛇行するプリプレグである、請求項
54に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項56】
前記封止材を通して孔を形成するステップをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項57】
前記孔が陽極リード線の少なくとも一部を通って延び、前記陽極リード線が前記アノードと電気的に接触している、請求項56に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項58】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項
57に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項59】
前記孔内に金属被覆を形成するステップをさらに含み、前記金属被覆が前記陽極リード線と電気的に接触している、請求項
57に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項60】
上側補強封止材層また
は下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項61】
上側補強封止材層また
は下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層を設けるステップをさらに含む、請求項47に記載のコンデンサの形成方法。
【請求項62】
上側補強封止材層と、
下側補強封止材層と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間の電子素子と、
前記上側補強封止材層と前記下側補強封止材層との間の内部補強封止材層と、
を備える、電子部品。
【請求項63】
前記電子素子が、容量素子、抵抗素子、バリスタ素子、誘導素子、ダイオード、ヒューズ、過電圧放電素子、センサ、スイッチ、静電気放電抑制素子、半導体、または集積回路からなる群から選択される、請求項62に記載の電子部品。
【請求項64】
前記電子素子の少なくとも一部を封止する樹脂をさらに備える、請求項62に記載の電子部品。
【請求項65】
前記内部補強封止材層が平面状である、請求項62に記載の電子部品。
【請求項66】
前記内部補強封止材層が蛇行する、請求項62に記載の電子部品。
【請求項67】
前記内部補強封止材層がキャビティを含み、前記キャビティ内に前記電子素子を有する、請求項62に記載の電子部品。
【請求項68】
前記キャビティの少なくとも部分的な周囲に蛇行する内部補強封止材層をさらに備える、請求項67に記載の電子部品。
【請求項69】
少なくとも1つの追加の内部補強封止材層をさらに備える、請求項62に記載の電子部品。
【請求項70】
少なくとも1つの追加の上側補強封止材層または少なくとも1つの追加の下側補強封止材層をさらに備える、請求項62に記載の電子部品。
【請求項71】
前記上側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間、または前記下側補強封止材層と前記内部補強封止材層との間に、少なくとも1つの樹脂層をさらに備える、請求項62に記載の電子部品。
【請求項72】
前記電子素子が容量素子であり、前記容量素子が、
アノードと、
前記アノード上の誘電体と、
前記誘電体上のカソードと、からなる、請求項62に記載の電子部品。
【請求項73】
前記アノードと電気的に接触する少なくとも1つの陽極リード線をさらに備える、請求項72に記載の電子部品。
【請求項74】
前記電気的接触が、前記陽極リード線と接触するアノードノードに対してなされる、請求項73に記載の電子部品。
【請求項75】
前記陽極リード線が陽極ワイヤである、請求項73に記載の電子部品。
【請求項76】
前記電子部品の表面上に設けられた終端部をさらに備え、前記終端部が電子素子と電気的に接触している、請求項72に記載の電子部品。
【請求項77】
前記電気的接触が、金属被覆した孔を含む、請求項76に記載の電子部品。
【請求項78】
前記金属被覆した孔は、前記電子部品の表面上に露出している、請求項77に記載の電子部品。
【請求項79】
前記終端部は、前記封止材の表面を通して露出している、請求項76に記載の電子部品。
【請求項80】
前記終端部は、前記封止材の少なくとも一方の表面上にある、請求項79に記載の電子部品。
【請求項81】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方が、内部金属層をさらに含む、請求項62に記載の電子部品。
【請求項82】
前記内部金属層は、外部終端部に電気的に接続される、請求項81に記載の電子部品。
【請求項83】
前記上側補強封止材層または前記下側補強封止材層のうちの少なくとも一方の上に表面金属層をさらに備える、請求項62に記載の電子部品。
【国際調査報告】