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特表2024-534745ロボットの指し示す動作制御方法、装置、電子デバイス及び記憶媒体
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  • 特表-ロボットの指し示す動作制御方法、装置、電子デバイス及び記憶媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】ロボットの指し示す動作制御方法、装置、電子デバイス及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   B25J 5/00 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
B25J5/00 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500125
(86)(22)【出願日】2023-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-01-04
(86)【国際出願番号】 CN2023118887
(87)【国際公開番号】W WO2024037658
(87)【国際公開日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】202310009464.8
(32)【優先日】2023-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MATLAB
(71)【出願人】
【識別番号】521162399
【氏名又は名称】之江実験室
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄 秋蘭
(72)【発明者】
【氏名】謝 安桓
(72)【発明者】
【氏名】朱 世強
(72)【発明者】
【氏名】顧 建軍
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】梁 定坤
(72)【発明者】
【氏名】留 云
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707CS08
3C707LS15
3C707WA03
(57)【要約】
本発明はロボットの指し示す動作制御方法、装置、電子デバイス及び記憶媒体を提供する。当該方法は、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における前記目標対象の目標座標に基づいて、前記ロボットの2本のアームのうち、前記目標対象に近い方のアームを選択するステップと、前記目標座標のマッピングと、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するステップと、取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するステップと、前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するステップと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における前記目標対象の目標座標に基づいて、前記ロボットの2本のアームのうち、前記目標対象に近い方のアームを選択するステップと、
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するステップと、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するステップと、
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するステップと、を含む、
ことを特徴とするロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項2】
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するステップは、
前記目標座標を、前記選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングするステップと、
前記所定の指し示す動作規則に基づいて、前記選択されたアームの先端の指す方向を決定するステップと、
マッピングされた座標と、前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記指す方向とに基づいて、前記選択されたアームの先端の姿勢を生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項3】
前記目標座標を、前記選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングするステップは、
前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節から前記目標対象へ向かうベクトルと前記ロボット座標系のX軸との間の角度と、前記選択されたアームの長さとに基づいて、前記選択されたアームの先端のX座標及びY座標を取得するステップと、
前記ロボット座標系における前記目標対象のZ方向座標と、前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記アームの長さとの間の関係に基づいて、前記選択されたアームの先端のZ座標を取得するステップと、を含み、
及び/又は、
前記マッピングされた座標と、前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記指す方向とに基づいて、前記選択されたアームの先端の姿勢を生成するステップは、
前記目標対象からアーム先端へ向かうベクトルの単位ベクトルを、前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルを構成するための3つのZ方向成分として決定するステップであって、前記選択されたアームの先端の姿勢行列は3行3列の行列である、ステップと、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが右アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が正であると決定するステップと、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが左アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が負であると決定するステップと、
右手の法則に従って、前記選択されたアームの先端の姿勢行列の前記3つのZ方向成分及び3つのY方向成分に基づいて、前記姿勢行列のX方向ベクトルを構成するための3つのX方向成分を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項4】
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御した後、
測定装置を用いて前記取得されたアーム先端の位置姿勢を測定し、前記選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差を決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項5】
測定装置を用いて前記取得されたアーム先端の位置姿勢を測定し、前記選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差を決定するステップは、
前記目標対象から前記選択されたアームの先端へ向かうベクトルを決定するステップと、
前記ベクトルと前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルとの間の角度を前記誤差として決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項6】
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するステップは、
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて前記選択されたアームの各関節の目標姿勢を取得するステップと、
軌跡補間により、現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を得るステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項7】
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて前記選択されたアームの各関節の目標姿勢を取得するステップは、
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて、前記選択されたアームの目標コンフィギュレーションを取得するステップであって、前記目標コンフィギュレーションは、前記各関節の目標角度を含む、ステップと、
前記ロボットの現在のコンフィギュレーション及び前記目標コンフィギュレーションに基づいて、軌跡補間を行い、前記選択されたアームが前記ロボットの現在のコンフィギュレーションから前記目標対象を指し示す前記ロボットの目標コンフィギュレーションまで移動するように制御するステップであって、前記ロボットの現在のコンフィギュレーションは、前記各関節の現在の角度を含む、ステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項8】
目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における前記目標対象の目標座標に基づいて、前記ロボットの2本のアームのうち、前記目標対象に近い方のアームを選択するためのアーム選択モジュールと、
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するためのアーム先端の位置姿勢決定モジュールと、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するための軌跡決定モジュールと、
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するための動作制御モジュールと、を含む、
ことを特徴とするロボットの指し示す動作制御装置。
【請求項9】
1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリとを含む電子デバイスであって、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項1~7のいずれか1項に記載のロボットの指し示す動作制御方法を実施される、
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項10】
コンピュータ命令を記憶しているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載のロボットの指し示す動作制御方法が実施される、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットアームの人間らしい動作の技術分野に関し、特に、ロボットの指し示す動作制御方法、装置、電子デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴い、ロボットの応用は人々の生活のあらゆる面に入り込んでいる。例えば、多くのショッピングモール、レストラン、展示場などにサービスロボットが導入されている。しかし、現在のロボットと人間のインタラクション技術では、音声と視覚の技術は比較的成熟しており、体の動きの制御は比較的不足しているため、ロボットと人間のインタラクションは比較的ぎこちないである。この上にボディランゲージが加われば、ロボットが人とインタラクションするときに、より人間らしいになる。
【0003】
関連技術では、ロボットのアームが動作を行う際、目標対象がアームの到達可能範囲外にある場合、ロボットは目標対象に対して何もしない。このように、ロボットアームの適用シーンが限定される。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、目標対象を指し示すシーンへの適用を実現し、ロボットの汎用性を向上させるためのロボットの指し示す動作制御方法、装置、電子デバイス及び記憶媒体を提供する。
【0005】
本発明はロボットの指し示す動作制御方法を提供し、前記方法は、
目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における前記目標対象の目標座標に基づいて、前記ロボットの2本のアームのうち、前記目標対象に近い方のアームを選択するステップと、
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するステップと、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するステップと、
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するステップと、を含む。
【0006】
さらに、前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するステップは、
前記目標座標を、前記選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングするステップと、
前記所定の指し示す動作規則に基づいて、前記選択されたアームの先端の指す方向を決定するステップと、
マッピングされた座標と、前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記指す方向とに基づいて、前記選択されたアームの先端の姿勢を生成するステップと、を含む。
【0007】
さらに、前記目標座標を、前記選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングするステップは、
前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節から前記目標対象へ向かうベクトルと前記ロボット座標系のX軸との間の角度と、前記選択されたアームの長さとに基づいて、前記選択されたアームの先端のX座標及びY座標を取得するステップと、
前記ロボット座標系における前記目標対象のZ方向座標と、前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記アームの長さとの間の関係に基づいて、前記選択されたアームの先端のZ座標を取得するステップと、を含み、
及び/又は、
前記マッピングされた座標と、ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記指す方向とに基づいて、前記選択されたアームの先端の姿勢を生成するステップは、
前記目標対象からアーム先端へ向かうベクトルの単位ベクトルを、前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルを構成するための3つのZ方向成分として決定するステップであって、前記選択されたアームの先端の姿勢行列は3行3列の行列である、ステップと、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが右アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が正であると決定するステップと、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが左アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が負であると決定するステップと、
右手の法則に従って、前記選択されたアームの先端の姿勢行列の前記3つのZ方向成分及び3つのY方向成分に基づいて、前記姿勢行列のX方向ベクトルを構成するための3つのX方向成分を決定するステップと、を含む。
【0008】
さらに、前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御した後、前記方法は、
測定装置を用いて前記取得されたアーム先端の位置姿勢を測定し、前記選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差を決定するステップをさらに含む。
【0009】
さらに、測定装置を用いて前記取得されたアーム先端の位置姿勢を測定し、前記選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差を決定するステップは、
前記目標対象から前記選択されたアームの先端へ向かうベクトルを決定するステップと、
前記ベクトルと前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルとの間の角度を前記誤差として決定するステップと、を含む。
【0010】
さらに、取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するステップは、
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて前記選択されたアームの各関節の目標姿勢を取得するステップと、
軌跡補間により、現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を得るステップと、を含む。
【0011】
さらに、前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて前記選択されたアームの各関節の目標姿勢を取得するステップは、
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて、前記選択されたアームの目標コンフィギュレーションを取得するステップであって、前記目標コンフィギュレーションは、前記各関節の目標角度を含む、ステップと、
前記ロボットの現在のコンフィギュレーション及び前記目標コンフィギュレーションに基づいて、軌跡補間を行い、前記選択されたアームが前記ロボットの現在のコンフィギュレーションから前記目標対象を指し示す前記ロボットの目標コンフィギュレーションまで移動するように制御するステップであって、前記ロボットの現在のコンフィギュレーションは、前記各関節の現在の角度を含む、ステップと、を含む。
【0012】
本発明はロボットの指し示す動作制御装置を提供し、前記装置は、
目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における前記目標対象の目標座標に基づいて、前記ロボットの2本のアームのうち、前記目標対象に近い方のアームを選択するためのアーム選択モジュールと、
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するためのアーム先端の位置姿勢決定モジュールと、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するための軌跡決定モジュールと、
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するための動作制御モジュールと、を含む。
【0013】
本発明は電子デバイスを提供し、前記電子デバイスは、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリとを含み、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに上記ロボットの指し示す動作制御方法を実施される。
【0014】
本発明はコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を記憶しており、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、上記ロボットの指し示す動作制御方法が実施される。
【0015】
いくつかの実施形態において、本発明のロボットの指し示す動作制御方法は、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、目標座標のマッピングと、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、選択されたアームの先端が到達可能範囲において目標対象を指し示す位置姿勢を取得することにより、選択されたアームの目標対象を指し示す動作を完了する。このように、目標対象を指し示すシーンへの適用を実現し、ロボットの汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のフローを示す概略図である。
図2】本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法の具体的なフローを示す概略図である。
図3】本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のロボット座標系と目標対象の構成を簡略化して示す概略図である。
図4a】本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のロボットの現在のコンフィギュレーションを示す概略図である。
図4b】本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のロボットの目標コンフィギュレーションを示す概略図である。
図5】本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法の動作精度測定のフローを示す概略図である。
図6】本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御装置のモジュールを示す概略図である。
図7】本発明の実施形態にて提供される電子デバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
例示的な実施形態をここで詳細に説明し、その例示は添付の図面に示される。以下の説明が図面に言及している場合、特に断りのない限り、異なる図面の同じ番号は、同じ又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施形態に記載の実施形態は、本発明の1つ又は複数の実施形態と一致する全ての実施形態を表すわけではない。それどころか、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述されているような、本発明の1つ又は複数の実施形態のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0018】
なお、他の実施形態では、対応する方法のステップは、必ずしも本発明に示され記載された順序で実行されない。いくつかの他の実施形態において、その方法は、本発明に記載されるよりも多い又は少ないステップを含み得る。また、本発明に記載される単一のステップは、他の実施形態では複数のステップに分解されてもよく、本発明に記載される複数のステップは、他の実施形態では単一のステップに組み合わされてもよい。
【0019】
ロボットアームの適用シーンが比較的限定されるという技術的問題を解決するために、本発明の実施形態は、ロボットの指し示す動作制御方法を提供し、当該方法は、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における目標対象の目標座標に基づいて、ロボットの2本のアームのうち、目標対象に近い方のアームを選択し、目標座標のマッピングと、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、選択されたアームの先端が到達可能範囲において目標対象を指し示す位置姿勢を取得し、取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から各関節の目標位置姿勢までの選択されたアームの軌跡を決定し、軌跡に基づいて、選択されたアームが目標対象を指し示すように制御する。
【0020】
本発明の実施形態において、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、目標座標のマッピングと、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、選択されたアームの先端が到達可能範囲において目標対象を指し示す位置姿勢を取得することにより、選択されたアームの目標対象を指し示す動作を完了する。このように、目標対象を指し示すシーンへの適用を実現し、ロボットの汎用性を向上させることができる。
【0021】
本発明の実施形態に係るロボットの指し示す動作制御方法は、ロボットが目標対象を指し示すシーンに適用される。ロボットが目標対象を指し示す適用シーンとしては、ロボットが展示場で説明するシーン又はプレゼンテーション内容を説明するシーンを挙げることができるが、これに限定されない。プレゼンテーション内容は、ビデオ、講演原稿、授業内容を含むが、これらに限定されない。目標対象は、プレゼンテーション内容の具体的な内容を含むが、これに限定されない。
【0022】
以下、ロボットの指し示す動作制御方法の具体的な実現手順について詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のフローを示す概略図である。
【0024】
図1に示すように、ロボットの指し示す動作制御方法は、以下のステップ110~140を含む。
【0025】
ステップ110において、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における目標対象の目標座標に基づいて、ロボットの2本のアームのうち、目標対象に近い方のアームを選択する。
【0026】
このように、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えているということは、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲外にあることを表す。また、ロボット座標系における目標対象の目標座標を決定することにより、目標対象とロボットの2本のアームが同じロボット座標系にあるようにするため、目標対象に近い方の選択されたアームを容易かつ迅速に得ることができる。
【0027】
上記ステップ110は、目標対象に近いアームを用いて指し示す動作を完了させ、指し示すの利便性を向上させることができ、ユーザのニーズに即し、操作の実現に有利である。
【0028】
上記ステップ110の実施形態は様々である。1つの実施形態では、上記ステップ110は、ロボット座標系における目標対象の目標座標に基づいて、ロボットの2本のアームのそれぞれに対応する予め分割された2つの領域から、目標対象が位置する領域を決定し、目標対象が位置する領域に対応するアームを、ロボットの2本のアームのうち目標対象に近い方のアームとして決定するステップを含む。
【0029】
別の実施形態では、上記ステップ110は、ロボット座標系の水平座標平面上での、目標対象とアームの2つの肩関節のそれぞれとの間のベクトル間のマッピング距離を決定し、短い方のマッピング距離に対応するアームを、ロボットの2本のアームのうち目標対象に近い方のアームとして決定するステップを含む。
【0030】
本実施形態では、ロボットの各肩関節の寸法、例えば肩関節の高さh及び幅wに基づいて、ロボット座標系における左肩関節の座標
【数1】
と右肩関節の座標
【数2】
を得、ロボット座標系における左肩関節、右肩関節と目標対象とのユークリッド距離(Euclidean Distance)をそれぞれ計算し、距離の小さいアームを選択されたアームとして選択し、指し示す動作を実行する。
【0031】
ステップ120において、目標座標のマッピングと、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、選択されたアームの先端が到達可能範囲において目標対象を指し示す位置姿勢を取得する。
【0032】
ここで、所定の指し示す動作規則は、指し示す動作の制約条件として、後続の所定の動作の実行に確実な保証を提供することができる。
【0033】
上記ステップ120では、目標座標のマッピング変換により、選択されたアームの先端が到達可能範囲内において目標対象を指し示す位置点を取得してもよい。このように、その後の選択されたアームが目標対象を指し示すように制御することが可能となる。
【0034】
上記選択されたアームの先端が到達可能範囲内において目標対象を指し示す位置姿勢は、ロボット座標系におけるロボットの選択されたアームの先端の位置と姿勢を含む。
【0035】
上記ステップ120において、ロボット座標系における選択されたアームの先端の位置を決定する実施形態は様々である。いくつかの実施形態では、選択されたアームの先端が目標対象を指し示す方向において、選択されたアームの肩部との距離が選択されたアームの長さよりも小さい位置点を、目標座標を選択されたアームの先端の到達可能範囲内にマッピングされる位置として決定してもよい。
【0036】
別の実施形態では、選択されたアームの先端が目標対象を指し示す方向において、選択されたアームの長さに縮小係数を乗じて、到達可能範囲内にある縮小位置点を、目標座標を選択されたアームの先端の到達可能範囲内にマッピングされる位置として得てもよい。ここで、縮小係数は、0より大きく1より小さい。したがって、アーム先端が到達可能範囲内の位置にあることを保証する。詳細な説明は以下を参照する。
【0037】
さらに別の実施形態では、選択されたアームの先端が目標対象を指し示す方向において、選択されたアームの長さを所定の長さ短くし、到達可能範囲内にある減少位置点を、目標座標を選択されたアームの先端の到達可能範囲内にマッピングされる位置として得てもよい。ここで、所定の長さは、0より大きく、アーム長さより小さい。選択されたアームが可能な限り伸張し、アーム先端の指し示す範囲を増大させ、かつ、アーム先端が到達可能範囲内にあることを保証にするために、所定の長さは、アームの長さよりできるだけ小さくする。詳細な説明は以下を参照する。
【0038】
もちろん、ロボット座標系における選択されたアームの先端の位置を決定できる他の方法は、本発明の実施形態の保護範囲内に属しており、ここでは例を挙げない。
【0039】
ステップ130において、取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から各関節の目標位置姿勢までの選択されたアームの軌跡を決定する。この軌跡は、選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するための基礎とすることができる。
【0040】
ステップ140において、軌跡に基づいて、選択されたアームが目標対象を指し示すように制御し、選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作を完了させる。
【0041】
図2は、本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法の具体的なフローを示す概略図である。
【0042】
図2に示すように、上記ステップ110の前に、本方法は、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えていると判定するために、以下のステップ101~104をさらに含んでもよいが、これに限定されない。
【0043】
ステップ101において、ロボットワールド座標系、ロボット座標系、及び2本のアームの各関節のローカル座標系を作成する。
【0044】
ここで、ロボット座標系はロボットのベース座標系(base coordinate system)である。
【0045】
ステップ102において、ロボット座標系における原点からロボット座標系における目標対象の座標へ向かうベクトルとロボット座標系のX軸との間の角度に基づいて、目標対象がロボットの前方範囲に位置するためのロボットのベースの回転すべき角度を取得する。
【0046】
具体的に、上記ステップ102は、以下の3つのステップによって実現されてもよいが、これに限定されない。
【0047】
(1)、ロボットのワールド座標系におけるロボットの座標
【数3】
から目標座標
【数4】
へ向かうベクトル
【数5】
とロボットのワールド座標系のX軸との間の角度αを、次式(1)により算出する。
【数6】
ここで、
【数7】
はベクトル
【数8】
のY方向成分であり、
【数9】
はベクトル
【数10】
のX方向成分である。
【0048】
(2)、次式(2)~(3)を用いて、当該角度αとワールド座標系におけるロボットの前面の向き角度θとの関係を計算し、ロボットのベースの回転すべき角度βを求める。
【数11】
【数12】
ここで、
【数13】
はベクトル
【数14】
のY方向成分であり、
【数15】
はベクトル
【数16】
のX方向成分である。
φは、当該角度αとワールド座標系におけるロボットの前面の向き角度θとの差であり、この差は[-π,π]を超える可能性があり、以上の計算により得られるβはベースの最小回転角度である。
【0049】
(3)、次式(4)を用いて、ワールド座標系におけるロボットのベースが回転した後の向き角度γを得る。
【数17】
【0050】
ステップ103において、ワールド座標系におけるロボットの座標
【数18】
と向き角度γとに基づいて、ワールド座標系における目標対象の目標座標
【数19】
を、ロボット座標系における座標に変換する。具体的に、次式(5)~(6)により計算してもよい。
【数20】
【数21】
ここで、
【数22】
はロボット座標系における目標対象の座標であり、
【数23】
はワールド座標系におけるロボットの姿勢行列であり、
【数24】
はワールド座標系におけるロボットの姿勢行列の逆行列であり、targetは目標対象であり、robotはロボットである。
【0051】
ステップ104において、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えていると判定する。ここで、上記ステップ104の実施形態では、目標対象がロボットのアーム先端の最大到達可能範囲外にある場合、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えていると判定する。上記ステップ104の別の実施形態では、目標対象とロボットの2つの肩関節との間の距離がロボットのアームの長さより大きい場合、目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えていると判定する。
【0052】
図3は、本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のロボット座標系と目標対象の構成を簡略化して示す概略図である。
【0053】
図3に示すように、XY平面座標系は、ロボットのベース座標系をXY平面に投影される座標系である。ここで、XY平面座標系には、ロボットの頭部位置21に対応するXY平面座標系の原点O、左アームの左肩関節22、右アームの右肩関節23、目標対象24、及び選択されたアームの先端の到達可能範囲内の位置点25などが含まれる。ロボット座標系における位置点25のX座標、Y座標、及びZ座標である3次元座標の決定方法については、以下に詳細に説明する。
【0054】
図3を参照して説明する。上記ステップ120は、以下のステップ121~123を含んでもよいが、これに限定されない。ステップ121において、目標座標を、選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングする。
【0055】
上記ステップ121のいくつかの実施形態では、第1のステップにおいて、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節から目標対象へ向かうベクトルとロボット座標系のX軸との間の角度と、選択されたアームの長さとに基づいて、選択されたアームの先端のX座標及びY座標を取得する。
【0056】
例示的に、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節
【数25】
から目標対象
【数26】
へ向かうベクトル
【数27】
とロボット座標系のX軸との間の角度ηと、選択されたアームの長さLとに基づいて、選択されたアームの先端
【数28】
のX、Y座標
【数29】

【数30】
を取得する。具体的に、次式(7)により計算してもよい。
【数31】
ここで、Kの設定により、位置点25と選択されたアームの肩関節との間の距離が、選択されたアームの長さLよりも小さくなる。
【0057】
第2のステップにおいて、ロボット座標系における目標対象のZ方向座標と、選択されたアームの肩関節の座標と、アームの長さとの間の関係に基づいて、選択されたアームの先端のZ座標
【数32】
を取得する。具体的に、次式(8)により計算してもよい。
【数33】
ここで、δは0より大きくLより小さい値であり、その範囲内のトラバース値であってもよい。
【0058】
上記式(8-1)は、Z方向において、目標対象の位置が肩関節より低いため、選択されたアームの先端が肩関節より低く、肩関節の
【数34】
からδを引くことで、ロボットのアーム先端が肩関節より低い目標対象を指し示すシミュレーションと一致することを示す。
【0059】
上記式(8-2)は、Z方向において、目標対象の位置は肩関節より高く、肩関節とアームの高さの合計より低いため、目標対象の位置は肩関節より高く、アームの到達可能範囲内にあり、目標対象の
【数35】
からδを引くことで、ロボットのアーム先端が目標対象より少し低い位置で目標対象を指し示すことができ、ロボットのアーム先端が目標対象を指し示すシミュレーションと一致することを示す。
【0060】
上記式(8-3)は、Z方向において、目標対象の位置は肩関節とアームの高さの合計より高いため、肩関節とアームの高さの合計
【数36】
からδを引くことで、アームの指し示す位置点が目標対象より低いことを示す。このようにして、選択されたアームの先端を到達可能範囲内にあり、できるだけ選択されたアームの先端の最大到達可能範囲内で目標対象を指し示すことができる。
【0061】
ステップ122において、所定の指し示す動作規則に基づいて、選択されたアームの先端の指す方向を決定する。
【0062】
ステップ123において、マッピングされた座標と、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、指す方向とに基づいて、選択されたアームの先端の姿勢を生成する。
【0063】
上記ステップ123のいくつかの実施形態では、第1のステップにおいて、目標対象からアーム先端へ向かうベクトルの単位ベクトルを、選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルを構成するための3つのZ方向成分として決定する。選択されたアームの先端の姿勢行列は3行3列の行列である。例示的に、選択されたアームの先端の姿勢行列Rは、次式(9)で表される。
【数37】
ここで、
【数38】
はX方向ベクトルであり、ax、ay、azはそれぞれ3つのX方向成分であり、これら3つのX方向成分は第1列
【数39】
に属し、
【数40】
はY方向ベクトルであり、ox、oy、ozはそれぞれ3つのY方向成分であり、これら3つのY方向成分は第2列
【数41】
に属し、
【数42】
はZ方向ベクトルであり、nx、ny、nzはそれぞれ3つのZ方向成分であり、これら3つのZ方向成分は第3列
【数43】
に属する。
【0064】
上記第1のステップは、以下の式(10)~(11)により計算してもよく、目標対象
【数44】
から選択されたアームの先端
【数45】
へ向かうベクトル
【数46】
の単位ベクトルを、選択されたアームの先端の姿勢行列の第3列
【数47】
とする。
【数48】
【数49】
【0065】
第2のステップにおいて、選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、姿勢行列の3つのZ方向成分が正であり、選択されたアームが右アームである場合、姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が正であると決定する。
【0066】
第3のステップにおいて、選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、姿勢行列の3つのZ方向成分が正であり、選択されたアームが左アームである場合、姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が負であると決定する。
【0067】
図4aは、本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のロボットの現在のコンフィギュレーションを示す概略図である。図4bは、本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法のロボットの目標コンフィギュレーションを示す概略図である。
【0068】
図4a及び図4bに示すように、ロボットのベース座標系のベース中心位置はOrである。2本のアームは、左アーム(図示せず)と右アーム30を含む。以下、右アーム30を選択されたアームとして例に挙げる。右アーム30は、右肩関節31、右上腕32、右前腕33、及び右手34を含んでもよいが、これらに限定されない。左アームについても同様であり、ここでは説明を省略する。
【0069】
図4a及び図4bを参照して説明する。上記第2のステップ及び第3のステップは、以下のステップによって実現してもよい。
【0070】
アームが目標対象を指し示しているとき、手は斜め上を向いているという規則に基づいて、目標対象を指し示しているとき、アーム先端の姿勢行列RのZ方向成分
【数50】
は正であり、右アームが目標対象を指し示しているとき、アーム先端の姿勢行列RのY方向成分
【数51】
は正であり、手が上を向いていることを表すことがわかる。一方、左アームが目標対象を指し示しているとき、当該Y方向成分
【数52】
は負である。ここで、図4a及び図4bに示す右アームを例にするため、次式(12)を満たす。
【数53】
【0071】
ozの値は手のひらの上向きの幅に影響し、指し示す効果に基づいて選択してもよい。本実装形態ではoz=0.4を選択するが、実際の計算結果に基づいて、この値に近い値を選択してもよい。次式(13)が得られる。
【数54】
【0072】
【数55】
とすると、
次式(15)が得られる。
【数56】
【0073】
左アームについても同様であり、ここでは繰り返さない。
【0074】
第4のステップにおいて、右手の法則に従って、選択されたアームの先端の姿勢行列の3つのZ方向成分及び3つのY方向成分に基づいて、姿勢行列のX方向ベクトルを構成するための3つのX方向成分を決定する。このように、非線形方程式を解く実現プロセスより便利であり、matlabの非線形方程式を解くライブラリのような既存のライブラリに依存しないため、計算速度を向上させることができる。
【0075】
上記第4のステップは、右手の法則に従って、アーム先端の姿勢行列の第2列
【数57】
と第3列
【数58】
から第1列を求めることによって実現することができ、次式(16)で表される。
【数59】
【0076】
上記ステップ130は、以下の2つのステップをさらに含んでもよいが、これに限定されない。第1のステップにおいて、取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて選択されたアームの各関節の目標姿勢を取得する。第2のステップにおいて、軌跡補間により、現在の位置姿勢から各関節の目標位置姿勢までの選択されたアームの軌跡を得る。
【0077】
ここで、上記第1のステップは、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて、選択されたアームの目標コンフィギュレーションを取得するステップであって、目標コンフィギュレーションは、各関節の目標角度を含む、ステップと、
ロボットの現在のコンフィギュレーション及び目標コンフィギュレーションに基づいて、軌跡補間を行い、選択されたアームが前記ロボットの現在のコンフィギュレーションから目標対象を指し示すロボットの目標コンフィギュレーションまで移動するように制御するステップであって、ロボットの現在のコンフィギュレーションは、各関節の現在の角度を含む、ステップと、をさらに含んでもよいが、これに限定されない。
【0078】
図5は、本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御方法の動作精度測定のフローを示す概略図である。
【0079】
図1図5に示すように、上記ステップ140の後、本方法は、測定装置を用いて取得されたアーム先端の位置姿勢を測定し、選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差を決定するステップ150をさらに含んでもよいが、これに限定されない。このように、アームが目標対象を指し示すように制御した後、アームの目標対象を指し示す偏差を決定し、指し示す動作の精度を測定し、その後の調整及び制御の最適化を容易にすることができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、測定装置を用いて取得されたアーム先端の位置姿勢を測定し、選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差を決定するステップは、第1のステップ及び第2のステップを含んでもよい。第1のステップにおいて、目標対象から選択されたアームの先端へ向かうベクトルを決定する。具体的に、測定装置を用いてアーム先端の位置姿勢を測定し、目標対象の位置及び測定されたアーム先端の位置に基づいて、目標対象からアーム先端へ向かうベクトルを計算してもよい。第2のステップにおいて、当該ベクトルと選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルとの間の角度を上記誤差として決定する。
【0081】
さらに、上記ステップ150は、以下のステップ1)~3)をさらに含んでもよいが、これに限定されない。
【0082】
1)、レーザトラッカーを使用してアーム先端の位置姿勢を測定し、測定に使用される座標系はロボット座標系と一致し、測定結果はロボット座標系におけるアーム先端の実際の位置姿勢
【数60】
である。
【0083】
2)、上記ステップ1)の測定結果と、ロボット座標系における目標対象の座標
【数61】
に基づいて、目標対象からアーム先端へ向かうベクトル
【数62】
を計算する。
【0084】
3)、姿勢行列
【数63】
の第3列のベクトル
【数64】
と、上記ステップ2)のベクトル
【数65】
との間の角度は、指し示す動作の誤差δであり、次式(17)により計算される。
【数66】
【0085】
図6は、本発明の実施形態にて提供されるロボットの指し示す動作制御装置のモジュールを示す概略図である。
【0086】
図6に示すように、当該ロボットの指し示す動作制御装置は、
目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における目標対象の目標座標に基づいて、ロボットの2本のアームのうち、目標対象に近い方のアームを選択するためのアーム選択モジュール41と、
目標座標のマッピングと、ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、選択されたアームの先端が到達可能範囲において目標対象を指し示す位置姿勢を取得するためのアーム先端の位置姿勢決定モジュール42と、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から各関節の目標位置姿勢までの選択されたアームの軌跡を決定するための軌跡決定モジュール43と、
軌跡に基づいて、選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するための動作制御モジュール44と、を含む。
【0087】
いくつかの実施形態において、前記アーム先端の位置姿勢決定モジュール42は、
前記目標座標を、前記選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングするための座標マッピングサブモジュールと、
前記所定の指し示す動作規則に基づいて、前記選択されたアームの先端の指す方向を決定するための指す方向決定サブモジュールと、
マッピングされた座標と、ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記指す方向とに基づいて、前記選択されたアームの先端の姿勢を生成するためのアーム先端の姿勢生成サブモジュールと、を含む。
【0088】
いくつかの実施形態において、前記座標マッピングサブモジュールは、具体的に、
前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節から前記目標対象へ向かうベクトルと前記ロボット座標系のX軸との間の角度と、前記選択されたアームの長さとに基づいて、前記選択されたアームの先端のX座標及びY座標を取得し、
ロボット座標系における前記目標対象のZ方向座標と、前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記アームの長さとの間の関係に基づいて、前記選択されたアームの先端のZ座標を取得するために使用され、
及び/又は、
前記アーム先端の姿勢生成サブモジュールは、具体的に、
前記目標対象からアーム先端へ向かうベクトルの単位ベクトルを、前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルを構成するための3つのZ方向成分として決定し、前記選択されたアームの先端の姿勢行列は3行3列の行列であり、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが右アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が正であると決定し、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが左アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が負であると決定し、
右手の法則に従って、前記選択されたアームの先端の姿勢行列の前記3つのZ方向成分及び3つのY方向成分に基づいて、前記姿勢行列のX方向ベクトルを構成するための3つのX方向成分を決定するために使用される。
【0089】
いくつかの実施形態において、前記装置は、
測定装置を用いて前記取得されたアーム先端の位置姿勢を測定し、前記選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差を決定するための指し示す動作の誤差決定モジュールをさらに含む。
【0090】
いくつかの実施形態において、指し示す動作の誤差決定モジュールは、具体的に、
前記目標対象から前記選択されたアームの先端へ向かうベクトルを決定し、
前記ベクトルと前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルとの間の角度を前記誤差として決定するために使用される。
【0091】
いくつかの実施形態において、前記軌跡決定モジュール43は、
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて前記選択されたアームの各関節の目標姿勢を取得するための目標姿勢決定サブモジュールと、
軌跡補間により、現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を得るための軌跡決定サブモジュールと、を含む。
【0092】
いくつかの実施形態において、前記アーム先端の位置姿勢決定モジュール42は、具体的に、
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて、前記選択されたアームの目標コンフィギュレーションを取得し、
前記ロボットの現在のコンフィギュレーション及び前記目標コンフィギュレーションに基づいて、軌跡補間を行い、前記選択されたアームが前記ロボットの現在のコンフィギュレーションから前記目標対象を指し示す前記ロボットの目標コンフィギュレーションまで移動するように制御するために使用される。前記目標コンフィギュレーションは、前記各関節の目標角度を含み、前記ロボットの現在のコンフィギュレーションは、前記各関節の現在の角度を含む。
【0093】
上記装置における各モジュールの機能と役割の実現プロセスは、上記方法における対応するステップの実現プロセスを参照し、ここでは説明を省略する。
【0094】
本発明はさらにコンピュータ可読記憶媒体を提供し、当該コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶しており、当該プログラムがプロセッサによって実行されると、上記ロボットの指し示す動作制御方法が実施される。
【0095】
本発明はさらに、電子デバイスを提供する。図7は、本発明の実施形態にて提供される電子デバイスを示すブロック図である。
【0096】
図7に示すように、電子デバイス50は、上記ロボットの指し示す動作制御方法を実施するための1つ又は複数のプロセッサ51を含む。
【0097】
いくつかの実施形態において、電子デバイス50はメモリ59を含んでもよい。メモリ59は、プロセッサ51によって呼び出され得るプログラムを記憶してもよく、不揮発性記憶媒体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電子デバイス50は、内部メモリ58及びインタフェース57を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電子デバイス50は、実際の用途に応じて他のハードウェアを含んでもよい。
【0098】
本発明の実施形態のメモリ59は、プログラムを記憶しており、当該プログラムがプロセッサ51によって実行されると、上記ロボットの指し示す動作制御方法が実施される。
【0099】
本発明は、プログラムコードを含む1つ又は複数のメモリ59(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、これらに限定されない)において実施されるコンピュータプログラム製品の形態であってもよい。メモリ59は不揮発性及び揮発性媒体、移動可能及び非移動可能な媒体を含み、任意の方法又は技術により情報記憶を実現し得る。情報はコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータであってもよい。メモリ59は、相変化メモリ(Phase Change RAM、PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、DRAM)、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、EEPROM)、フラッシュメモリ(flash Memory)又は他のメモリ技術、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(Compact Disc Read Only Memory、CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)又は他の光学記憶、磁気カセットテープ、磁気テープ磁気ディスク記憶又は他の磁気記憶デバイス、又はコンピューティングデバイスからアクセス可能な情報を記憶するために使用され得る任意の他の非伝送媒体を含むがそれらに限定されない。
【0100】
上記は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明を限定するために使用されるものではない。本発明の趣旨と原理から逸脱せず行った任意の修正、同等な置換、改善など、いずれも本発明の保護範囲に含まれるものとするべきである。
【0101】
また、用語「含む」、「含有」又はそのいずれかの他の変形は、非排他的な含有を含むことを意図し、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスはそれらの要素を含むだけでなく、また明確に列挙されていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又はデバイスの固有の要素も含む。より多くの制限がない場合、文「1つの…を含む」により限定された要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスにさらに他の同じ要素が存在することを排除するものではない。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における前記目標対象の目標座標に基づいて、前記ロボットの2本のアームのうち、前記目標対象に近い方のアームを選択するステップと、
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するステップと、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するステップと、
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するステップと、を含む、
ことを特徴とするロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項2】
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するステップは、
前記目標座標を、前記選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングするステップと、
前記所定の指し示す動作規則に基づいて、前記選択されたアームの先端の指す方向を決定するステップと、
マッピングされた座標と、前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記指す方向とに基づいて、前記選択されたアームの先端の姿勢を生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項3】
前記目標座標を、前記選択されたアームの先端の到達可能範囲内の座標にマッピングするステップは、
前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節から前記目標対象へ向かうベクトルと前記ロボット座標系のX軸との間の角度と、前記選択されたアームの長さとに基づいて、前記選択されたアームの先端のX座標及びY座標を取得するステップと、
前記ロボット座標系における前記目標対象のZ方向座標と、前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記アームの長さとの間の関係に基づいて、前記選択されたアームの先端のZ座標を取得するステップと、を含み、
及び/又は、
前記マッピングされた座標と、前記ロボット座標系における前記選択されたアームの肩関節の座標と、前記指す方向とに基づいて、前記選択されたアームの先端の姿勢を生成するステップは、
前記目標対象からアーム先端へ向かうベクトルの単位ベクトルを、前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルを構成するための3つのZ方向成分として決定するステップであって、前記選択されたアームの先端の姿勢行列は3行3列の行列である、ステップと、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが右アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が正であると決定するステップと、
前記選択されたアームの先端が目標対象を指し示し、前記姿勢行列の前記3つのZ方向成分が正であり、前記選択されたアームが左アームである場合、前記姿勢行列のY方向ベクトルを構成するための3つのY方向成分が負であると決定するステップと、
右手の法則に従って、前記選択されたアームの先端の姿勢行列の前記3つのZ方向成分及び3つのY方向成分に基づいて、前記姿勢行列のX方向ベクトルを構成するための3つのX方向成分を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項4】
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御した後、
測定装置を用いて前記取得されたアーム先端の位置姿勢を測定するステップとをさらに含む、
前記目標対象の位置及び測定された前記選択されたアームの先端の位置に基づいて、前記目標対象から前記選択されたアームの先端へ向かうベクトルを決定するステップと、
前記ベクトルと測定された前記選択されたアームの先端の姿勢行列のZ方向ベクトルとの間の角度を、前記選択されたアームの先端の目標対象を指し示す動作の誤差として決定するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項5】
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するステップは、
前記取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、逆運動学を解いて前記選択されたアームの各関節の目標角度を取得するステップと、
前記選択されたアームの各関節の現在の角度及び前記目標角度に基づいて、軌跡補間により、前記各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を得るステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボットの指し示す動作制御方法。
【請求項6】
目標対象がロボットのアーム先端の到達可能範囲を超えている場合、ロボット座標系における前記目標対象の目標座標に基づいて、前記ロボットの2本のアームのうち、前記目標対象に近い方のアームを選択するためのアーム選択モジュールと、
前記目標座標のマッピングと、前記ロボット座標系における選択されたアームの肩関節の座標と、所定の指し示す動作規則とに基づいて、前記選択されたアームの先端が到達可能範囲において前記目標対象を指し示す位置姿勢を取得するためのアーム先端の位置姿勢決定モジュールと、
取得されたアーム先端の位置姿勢に基づいて、前記選択されたアームの各関節の現在の位置姿勢から前記各関節の目標位置姿勢までの前記選択されたアームの軌跡を決定するための軌跡決定モジュールと、
前記軌跡に基づいて、前記選択されたアームが目標対象を指し示すように制御するための動作制御モジュールと、を含む、
ことを特徴とするロボットの指し示す動作制御装置。
【請求項7】
1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリとを含む電子デバイスであって、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項1~のいずれか1項に記載のロボットの指し示す動作制御方法を実施される、
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項8】
コンピュータ命令を記憶しているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、請求項1~のいずれか1項に記載のロボットの指し示す動作制御方法が実施される、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】