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特表2024-534802がんのための個別化モジュレーション療法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】がんのための個別化モジュレーション療法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/68 20060101AFI20240918BHJP
   A61K 31/198 20060101ALI20240918BHJP
   A61K 31/401 20060101ALI20240918BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240918BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20240918BHJP
   G01N 33/574 20060101ALI20240918BHJP
   C12Q 1/686 20180101ALN20240918BHJP
   C12Q 1/6841 20180101ALN20240918BHJP
   C12Q 1/6869 20180101ALN20240918BHJP
   C12N 15/12 20060101ALN20240918BHJP
   C12N 5/09 20100101ALN20240918BHJP
【FI】
G01N33/68
A61K31/198
A61K31/401
A61K45/00
A61P35/00
A61P43/00 121
G01N33/53 D
G01N33/574 Z
C12Q1/686 Z
C12Q1/6841 Z
C12Q1/6869 Z
C12N15/12
C12N5/09
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510247
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-04-15
(86)【国際出願番号】 US2022040588
(87)【国際公開番号】W WO2023023147
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】63/234,507
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/234,517
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/280,792
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524061873
【氏名又は名称】ファイス セラピューティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】マドックス, オリバー ディー.ケー.
(72)【発明者】
【氏名】ティラキス, ペトロス
(72)【発明者】
【氏名】ヤング, トッド
【テーマコード(参考)】
2G045
4B063
4B065
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
2G045AA24
2G045AA26
2G045DA13
2G045DA14
2G045DA36
2G045FA16
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2G045FA36
2G045FB02
2G045FB03
4B063QA01
4B063QA13
4B063QA18
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4C086MA04
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4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA53
4C206MA04
4C206MA72
4C206NA05
4C206NA14
4C206ZB26
4C206ZC75
(57)【要約】
栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測するための方法および組成物が本明細書に開示される。がん細胞による少なくとも1種のアミノ酸の取り込みの制限を用いて、がんを処置または遅延させることができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、少なくとも1種のアミノ酸を実質的に欠いている食事製品である。正常細胞と比較して、多くのがん細胞では、生存、増殖および転移のために異なる代謝的および栄養的要求が生じている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)対象から生体試料を単離するステップであって、前記対象が、がんを有する、ステップ;
b)前記単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップ;および
c)前記定量化するステップの後に、栄養モジュレーション療法を前記対象に投与するステップ
を含む方法。
【請求項2】
前記生体試料が、腫瘍生検試料である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生体試料が、循環腫瘍細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生体試料が、循環腫瘍DNAを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記対象が、ヒトである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記がんが、膵臓がんである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記がんが、乳がんである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記がんが、結腸がんである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記生合成代謝酵素が、栄養素生合成に関与する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記生合成代謝酵素が、栄養素処理に関与する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記栄養素が、脂肪酸である、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記栄養素が、脂質である、請求項9または10に記載の方法。
【請求項13】
前記栄養素が、アミノ酸である、請求項9または10に記載の方法。
【請求項14】
前記アミノ酸が、セリンである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アミノ酸が、グリシンである、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記生合成代謝酵素が、PHGDHである、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記生合成代謝酵素が、PSAT1である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記栄養モジュレーション療法が、治療有効量の食事製品を投与するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記食事製品が、少なくとも1種のアミノ酸を欠いている、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記食事製品が、セリンを欠いている、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記食事製品が、グリシンを欠いている、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記食事製品が、プロリンを欠いている、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記食事製品が、チロシンを欠いている、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記食事製品が、少なくとも2種のアミノ酸を欠いている、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記食事製品が、セリンおよびグリシンを欠いている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記食事製品が、少なくとも3種のアミノ酸を欠いている、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記食事製品が、セリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記食事製品が、セリン、グリシンおよびシステインを欠いている、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記投与するステップが、経口である、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記治療有効量が、約0.5g/kg/日~約1g/kg/日である、請求項18に記載の方法。
【請求項31】
前記治療有効量が、約0.8g/kg/日からである、請求項18に記載の方法。
【請求項32】
前記定量化するステップが、複数のアッセイによる分析を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記定量化するステップが、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、RNA-Seq、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシング、またはマイクロアレイによる分析を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記定量化するステップが、免疫組織化学による、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
がん療法を前記対象に投与するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記がん療法が、放射線療法である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記がん療法が、化学療法である、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
第2の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
第2の生合成代謝酵素の量および第3の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記定量化するステップの後および前記投与するステップの前に、前記生体試料中の前記生合成代謝酵素の前記量を参照生体試料中の前記生合成代謝酵素の第2の量と比較するステップをさらに含み、前記参照生体試料が、がん細胞を含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記生体試料中の前記生合成代謝酵素の前記量が、前記参照試料中の前記生合成代謝酵素の前記第2の量よりも低い、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記定量化するステップの後および前記投与するステップの前に、前記生合成代謝酵素を経験的スコアリングシステムに供するステップをさらに含み、前記経験的スコアリングシステムが、閾値を有し、前記閾値を下回る試料値を有する前記生体試料が、前記対象が前記栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記試料値が、前記経験的スコアリングシステムの前記閾値よりも低い、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
a)対象から生体試料を単離するステップであって、前記対象が、がんを有する、ステップ;および
b)前記単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップであって、
前記生合成代謝酵素の前記量が、前記対象が前記がんを処置するための栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を予測する、ステップ
を含む方法。
【請求項45】
前記生体試料が、腫瘍生検試料である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記生体試料が、循環腫瘍細胞を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記生体試料が、循環腫瘍DNAを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
前記対象が、ヒトである、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
前記がんが、膵臓がんである、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
前記がんが、乳がんである、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
前記がんが、結腸がんである、請求項44に記載の方法。
【請求項52】
前記生合成代謝酵素が、栄養素生合成に関与する、請求項44に記載の方法。
【請求項53】
前記生合成代謝酵素が、栄養素処理に関与する、請求項44に記載の方法。
【請求項54】
前記栄養素が、脂肪酸である、請求項52または53に記載の方法。
【請求項55】
前記栄養素が、脂質である、請求項52または53に記載の方法。
【請求項56】
前記栄養素が、アミノ酸である、請求項52または53に記載の方法。
【請求項57】
前記アミノ酸が、セリンである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記アミノ酸が、グリシンである、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記生合成代謝酵素が、PHGDHである、請求項44に記載の方法。
【請求項60】
前記生合成代謝酵素が、PSAT1である、請求項44に記載の方法。
【請求項61】
前記定量化するステップの後に、栄養モジュレーション療法を前記対象に投与するステップをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項62】
前記栄養モジュレーション療法が、治療有効量の食事製品を投与するステップを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記食事製品が、少なくとも1種のアミノ酸を欠いている、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記食事製品が、セリンを欠いている、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記食事製品が、グリシンを欠いている、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記食事製品が、プロリンを欠いている、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
前記食事製品が、チロシンを欠いている、請求項63に記載の方法。
【請求項68】
前記食事製品が、少なくとも2種のアミノ酸を欠いている、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記食事製品が、セリンおよびグリシンを欠いている、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記食事製品が、少なくとも3種のアミノ酸を欠いている、請求項63に記載の方法。
【請求項71】
前記食事製品が、セリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記食事製品が、セリン、グリシンおよびシステインを欠いている、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
前記投与するステップが、経口である、請求項62に記載の方法。
【請求項74】
前記治療有効量が、約0.5g/kg/日~約1g/kg/日である、請求項62に記載の方法。
【請求項75】
前記治療有効量が、約0.8g/kg/日からである、請求項62に記載の方法。
【請求項76】
前記定量化するステップが、複数のアッセイによる分析を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項77】
前記定量化するステップが、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、RNA-Seq、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシング、またはマイクロアレイによる分析を含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記定量化するステップが、免疫組織化学による、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記定量化するステップの後に、がん療法を前記対象に投与するステップをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項80】
前記がん療法が、放射線療法である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記がん療法が、化学療法である、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
前記定量化するステップの後に、前記生体試料中の前記生合成代謝酵素の前記量を参照生体試料中の前記生合成代謝酵素の第2の量と比較するステップをさらに含み、前記参照生体試料が、がん細胞を含まない、請求項44に記載の方法。
【請求項83】
前記生体試料中の前記生合成代謝酵素の前記量が、前記参照試料中の前記生合成代謝酵素の前記第2の量よりも低い、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記定量化するステップの後に、前記生合成代謝酵素の前記量を経験的スコアリングシステムに供するステップをさらに含み、前記経験的スコアリングシステムが、閾値を有し、前記閾値を下回る試料値を有する前記生体試料が、前記対象が栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を示す、請求項44に記載の方法。
【請求項85】
前記試料値が、前記経験的スコアリングシステムの前記閾値よりも低い、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記単離するステップの後に、第2の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項87】
前記単離するステップの後に、第2の生合成代謝酵素および第3の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2021年8月18日に出願された米国仮出願第63/234,517号、2021年8月18日に出願された米国仮出願第63/234,507号、および2021年11月18日に出願された米国仮出願第63/280,792号の利益を主張し、それらのそれぞれは、それらの全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
正常細胞と比較して、多くのがん細胞では、生存、増殖および転移のために異なる代謝的および栄養的要求が生じている。がんまたは他の病状のための処置のための現在の療法は、患者特異的要因に起因して、無力であり得る。個別化された方法および製剤を、がんを含むさまざまな疾患の療法のために開発することができる。
【0003】
参照による組み込み
本明細書に挙げられるすべての刊行物、特許および特許出願は、あたかもそれぞれ個々の刊行物、特許または特許出願が、参照により組み込まれることが具体的かつ個々に示されたような同じ程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
一部の実施形態では、a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;b)単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップ;およびc)定量化するステップの後に、栄養モジュレーション療法を対象に投与するステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0005】
一部の実施形態では、a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;およびb)単離するステップの後に、第1の生合成代謝酵素および第2の生合成代謝酵素の量を定量化するステップであって、第1の生合成代謝酵素および第2の生合成代謝酵素の量が、対象ががんを処置するための栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を予測する、ステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0006】
一部の実施形態では、それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、a)治療有効量の食事製品を対象に投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリンおよびグリシンを欠いている、ステップ;ならびにb)治療有効量の治療剤を対象に投与するステップを含み、対象のがん細胞が、低レベルの少なくとも1つの生合成代謝酵素を発現し、少なくとも1つの生合成代謝酵素が、セリンまたはグリシンの生合成を触媒し、食事製品を投与するステップが、食事製品の非存在下での治療剤の有効性と比較して、治療剤の有効性を少なくとも約20%増加させる、方法が本明細書に開示される。
【0007】
一部の実施形態では、それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、方法が、治療有効量の食事製品を投与するステップを含み、食事製品が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、方法が本明細書に開示される。一部の実施形態では、単位剤形中に、a)複数のアミノ酸であって、組成物が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、複数のアミノ酸;ならびに必要に応じてb)薬学的に許容される添加物を含む医薬組成物が本明細書に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1Aは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図1Bは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPSAT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図1Cは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDHおよびPSAT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図1Dは、プロリン、セリンおよびプロリン不含培地におけるPHGDHおよびPSAT1酵素発現の組合せとがん細胞成長についてのピアソン相関値を示す。
【0009】
図2図2Aは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Bは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPSAT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Cは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPSPH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Dは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH、PSAT1およびPSPH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Eは、プロリン、セリンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH、PSAT1およびPSPH酵素発現の組合せとがん細胞成長についてのピアソン相関値を示す。
【0010】
図3図3Aは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるSHMT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図3Bは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるSHMT2酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。
【0011】
図4図4のA~D行は、ゲムシタビン(B行)、パクリタキセル(C行)、ゲムシタビンおよびパクリタキセル(A行)、またはFOLFIRINOX(D行)で処置された場合の膵臓がん細胞におけるプロリン/セリン/グリシン(P/S/G)飢餓の効果を図示する。
【0012】
図5図5A~5Eは、ジスルフィラムで処置された場合の膵臓がん細胞におけるP/S/G飢餓の効果を図示する。
【0013】
図6図6A~6Fは、セラベリシブで処置された場合の膵臓がん細胞におけるP/S/G飢餓の効果を図示する。
【0014】
図7図7A~7Gは、膵臓がん細胞系におけるセリンおよびグリシン合成に関与する酵素とプロリンを合成する酵素との発現の間の相関を図示する。
【0015】
図8図8は、ベースライン/スクリーニングから研究の終了までの転移性結腸直腸がんの臨床試験のステージを概説する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の詳細な説明
がん細胞は、がん細胞の成長および増殖の速度の増強をサポートする代謝的適応を獲得する。代謝的適応は、より高い同化アウトプットをサポートし、抗酸化防御を支えるために代謝の調整を助けるが、代謝的適応はまた、代謝の柔軟性を減少させ得、栄養素の取り込みおよびデノボ栄養素生合成に対する依存性の増加を課し得る。がん細胞は、細胞の生存および増殖をサポートする同化経路および抗酸化経路のための前駆体である非必須アミノ酸(NEAA)に対する高い要求を有する。対象の食事における特定のアミノ酸またはアミノ酸の組合せのレベルを制御することにより、がんを含むさまざまな疾患の処置の改善をもたらし得る。がん細胞におけるアミノ酸レベルのモジュレーションは、がんの成長および転移を促進し得るタンパク質、代謝産物、脂質および核酸の生成を制御することができる。
【0017】
がん細胞は、それらの代謝を適応させて、成長および生存をサポートすることができ、療法のために標的とされ得るさまざまな依存性および脆弱性をもたらす。食物摂取および栄養代謝は、ヒトの健康のサポートにおいて重要である。20種のタンパク質原性アミノ酸は、2つのサブグループ:必須アミノ酸および非必須アミノ酸に分類することができる。アミノ酸は、それが生物によって合成できず、外因性供給源に由来するものでなければならない場合、「必須」と考えられる。細胞による取り込みによって外因性環境からがん細胞によって得られるか、またはグルコースからデノボで合成されるかのいずれかであるセリンおよびグリシンは、タンパク質、ヌクレオチドおよび脂質の合成、グルタチオンおよびNADPHの合成による抗酸化防御の発生、ならびに葉酸サイクルおよびメチル化反応のための1炭素単位の提供を含む、いくつかの重要なプロセスに寄与する。
【0018】
セリンおよび/またはグリシンの利用能を低減する治療アプローチに対する抵抗性の直接的メカニズムは、例えば、デノボセリン合成経路(SSP)酵素の発現の増強を介したセリン生合成によって(腫瘍または全身レベルで)、セリンの利用能の増加を促進するものを含み、その発現は、ある特定の癌遺伝子変異によっても促進され得る。セリン利用能を増加させるための別の経路は、例えば、オートファジーなどのメカニズムによる、セリン再利用の促進である。抵抗性の間接的メカニズムは、セリン合成に直接的に関与する代謝経路、例えば、セリンを消費する下方調節経路(ヌクレオチド合成など)を越えた代謝的適応に依拠し得る。抵抗性のこれらの直接的または間接的メカニズムを標的にする他の治療剤との組合せは、セリンおよびグリシン飢餓が、例えば、腫瘍成長、腫瘍惹起、または転移を阻害する能力を改善することができる。さらにまた、セリンまたはグリシンに対するがん細胞または腫瘍の要求を増加させる治療剤または介入との組合せは、他の治療剤に対してがん細胞または腫瘍を感作し得る。
【0019】
ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)は、セリンおよびグリシン枯渇と連携して、1炭素代謝およびがん成長を阻害する。in vitroで、セリン飢餓と組み合わされたPHGDHの阻害は、広範囲のタンパク質合成における欠陥をもたらし得、これは、ATF-4応答の活性化を遮断し、アミノ酸枯渇に対する防御ストレス応答により広範囲の影響を及ぼし得る。in vivoで、食事および阻害剤の組合せは、低減された1炭素利用能と併せて、食事または薬物のみに対して抵抗性である腫瘍に対する治療有効性を示し得る。PHGDHの阻害は、セリンが枯渇した食事の治療有効性を増大し得る。SSPにおける第1のステップで、PHGDHを阻害するための組成物および方法が本明細書に記載される。セリンおよび/またはグリシンを欠いている組成物と組み合わされた、PHGDHを阻害するための組成物および方法が本明細書にさらに記載される。
【0020】
非必須アミノ酸としてのセリンは、細胞外環境から取り込まれ得るか、またはセリン合成経路(SSP)を使用して細胞によってデノボで合成され得る。がん細胞は、貪欲にセリンを消費し、最適な成長のためにセリンの外因性供給源に依存し得る。一部のがん細胞は、SSPによるフラックスを活性化することによって、セリン飢餓に適応し得る。セリンは、PKM2の活性化因子であり(これは、解糖における第1のステップである)、セリン枯渇条件下でのPKM2活性の減少は、解糖中間体のSSPへの迂回を可能にし得る。この応答は、ATF-4、およびSSPの3つの酵素のヒストンメチルトランスフェラーゼG9A依存性活性化と協調し、これは、セリン飢餓後に、ほとんどのがん細胞が生存し、増殖し続けることを可能にし得る。がん細胞が、外因性セリンの喪失に適応し得る有効性は、いくつかの要因に依存する。一部のがんは、SSPにおける第1のステップで、PHGDHの増幅または過剰発現を獲得し、これらの細胞は、セリン飢餓による影響をあまり受けない傾向がある。同様に、KRAS、MYC、MDM2およびNRF210などの癌遺伝子の活性化は、SSP酵素発現の増加をもたらし得、細胞が外因性セリンの枯渇に対して抵抗性になることも可能にする。反対に、p53腫瘍抑制タンパク質は、PHGDH発現を阻害することができるが、p53の喪失も、デノボセリン合成へのスイッチに付随するROSの増加に対して細胞をより脆弱にし、セリン不含培地における生存の減少をもたらす。そのため、複数の分子メカニズムが、元の組織が腫瘍の代謝に影響を与え得ることに加えて、SSP酵素の発現をモジュレートすることができる。これらの複合的な要因を考えると、どの腫瘍が高い量または低い量のSSP酵素を発現するのかを予測することは困難であり、したがって、腫瘍組織における酵素発現の直接試験が望ましい。
【0021】
プロリンは、細胞の成長および増殖をサポートするタンパク質合成のために、がん細胞によって必要とされる。がんにおける特定の重要性のうち、プロリン(グリシンと一緒に)は、コラーゲンタンパク質を構成する優勢なアミノ酸の1つである。コラーゲンは、がん細胞を取り囲む腫瘍間質における細胞外基質の重要な構成要素である。腫瘍間質は、腫瘍体積の多くの部分(例えば、最大で90%)を構成し得、代謝メカニズムにより腫瘍をサポートし、がん細胞への薬物の浸透を限定することによって腫瘍を化学療法剤から保護する。腫瘍間質を標的にすることは、新しい抗がん戦略であり、プロリンの制限は、コラーゲン合成を妨げる可能性、および腫瘍間質における細胞外基質の沈着を有する。
【0022】
特異的なアミノ酸の制御は、任意のタンパク質含有食品が、排除されなければならないアミノ酸を必ず含有するので、「通常の食品」により全体的に実行することはできない。本明細書に開示される方法は、2つの基本的な構成要素:1)タンパク質が少ない自然食品(whole food);ならびに2)所望のアミノ酸を除く必須アミノ酸および非必須アミノ酸の混合物を投与する調合されたサプリメントを有する。特異的なアミノ酸の供給を制御することに加えて、精製アミノ酸の経口送達は、がんを有する患者における全身タンパク質代謝に対する固有の利益を有し得る。例えば、遊離形態のアミノ酸(消化を必要とするタンパク質内で結合しているものではない)は、消化が損なわれた患者においてより良好に吸収され得る。
【0023】
a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;b)単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップ;およびc)定量化するステップの後に、栄養モジュレーション療法を対象に投与するステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0024】
a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;およびb)単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップであって、生合成代謝酵素の量が、対象ががんを処置するための栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を予測する、ステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0025】
a)対象に対する1日推奨タンパク質レベル未満の量のタンパク質を含む食事または1日食品摂取量(daily food intake)を対象に提供するステップ;ならびにb)治療有効量の食事製品を対象に投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリンおよびグリシンを欠いており、食事製品が、サッシェとして調合されている、ステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0026】
a)対象に対する1日推奨タンパク質レベル未満の量のタンパク質を含む食事または1日食品摂取量を対象に提供するステップ;ならびにb)治療有効量の食事製品を対象に投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いており、食事製品が、サッシェとして調合されている、ステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0027】
それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、a)対象のセリンおよびグリシン摂取を少なくとも約50%低減するように、対象の食事をモジュレートするステップ;ならびにb)治療有効量の治療剤を対象に投与するステップを含み、対象のがん細胞が、低レベルの少なくとも1つの酵素を発現し、少なくとも1つの酵素が、セリンまたはグリシンの生合成を触媒し、食事製品を投与するステップが、食事製品の非存在下での治療剤の有効性と比較して、治療剤の有効性を少なくとも約20%増加させる、方法が本明細書に記載される。
【0028】
それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、a)治療有効量の食事製品を対象に投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリンおよびグリシンを欠いている、ステップ;ならびにb)治療有効量の治療剤を対象に投与するステップを含み、対象のがん細胞が、低レベルの少なくとも1つの酵素を発現し、少なくとも1つの酵素が、セリンまたはグリシンの生合成を触媒し、食事製品を投与するステップが、食事製品の非存在下での治療剤の有効性と比較して、治療剤の有効性を少なくとも約20%増加させる、方法が本明細書に記載される。
【0029】
それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、方法が、治療有効量の食事製品を対象に投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリンおよびグリシンを欠いている、ステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0030】
それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、方法が、治療有効量の食事製品を対象に投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、ステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0031】
単位剤形中に、a)複数のアミノ酸であって、組成物が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、複数のアミノ酸;ならびにb)薬学的に許容される添加物を含む医薬組成物が本明細書に開示される。
【0032】
階層化および個別化栄養モジュレーションがん療法
患者を処置群に階層化するための、および状態を処置するための栄養モジュレーション療法を個別化するための方法、システムおよび組成物が本明細書に記載される。一部の実施形態では、状態は、がんである。一部の実施形態では、本開示の方法は、対象から生体試料を単離するまたは標識するステップを含み得る。
【0033】
バイオマーカーは、測定可能なおよび他の分子から特定可能な任意の分子であり得る。バイオマーカーは、細胞、組織、器官または対象の状態と関連し得る。そのような状態は、健康な状態または疾患状態であり得る。疾患状態は、がん状態またはがんのリスクがある状態であり得る。
【0034】
一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料において少なくとも1種のバイオマーカーを定量化するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料において複数のバイオマーカーを定量化するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、がんを有する対象からの少なくとも1種のバイオマーカーを、複数の参照試料における少なくとも1種のバイオマーカーと比較するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、がんを有する対象からの複数のバイオマーカーを、複数の参照試料における複数のバイオマーカーと比較するステップを含み得る。
【0035】
一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料における少なくとも1種のバイオマーカーの定量化に基づいて、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料における複数のバイオマーカーの定量化に基づいて、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料および少なくとも1つの参照試料における少なくとも1種のバイオマーカーの比較に基づいて、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料および少なくとも1つの参照試料における少なくとも1種のバイオマーカーの比較に基づいて、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料および複数の参照試料における複数のバイオマーカーの比較に基づいて、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測するステップを含み得る。一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料における複数のバイオマーカーの定量化に基づいて、栄養モジュレーション療法の組成を決定するステップを含み得る。
【0036】
生体試料
本開示の方法およびシステムは、生体試料を利用して、個別化栄養モジュレーション療法のための処置群に対象を階層化することができる。一部の実施形態では、生体試料は、腫瘍生検により得られる。生検は、身体の状態を決定する調査のための身体からの細胞、組織、器官、または他の生体材料の抽出を含む、医学的または生物学的検査であり得る。一部の実施形態では、生体試料は、がん細胞を含み得る。他の実施形態では、生体試料は、非がん細胞を含み得る。一部の実施形態では、がんを有する対象由来の生体試料は、対象のがん由来のがん細胞を含み得る。他の実施形態では、がんを有する対象由来の生体試料は、対象由来の非がん細胞を含み得る。一部の実施形態では、がんを有する対象由来の生体試料は、対象由来の健康な細胞を含み得る。一部の実施形態では、生体試料は、間質細胞を含み得る。一部の実施形態では、生体試料は、がん細胞および非がん細胞を含み得る。一部の実施形態では、生体試料は、がん細胞および間質細胞を含み得る。一部の実施形態では、生体試料は、細胞の同種集団を含み得る。一部の実施形態では、生体試料は、細胞の異種集団を含み得る。
【0037】
一部の実施形態では、生体試料は、腫瘍生検試料である。一部の実施形態では、生体試料は、循環腫瘍細胞を含む。一部の実施形態では、生体試料は、循環腫瘍DNAを含む。一部の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0038】
細胞は、哺乳動物細胞であり得る。細胞は、細胞または細胞集団の子孫を含み得る。細胞は、単一細胞の子孫を含み得る。組織は、細胞の群であり得る。器官は、組織の群であり得る。組織または器官は、細胞以外の分子を含有し得る。
【0039】
がん細胞は、腫瘍性細胞表現型を示す細胞であり得、これは、例えば、異常な細胞成長、異常な細胞の増殖、密度依存性成長阻害の喪失、足場依存性成長の可能性、免疫不全非ヒト動物モデルにおける腫瘍成長もしくは発生を促進する能力、または細胞の形質転換の任意の適切な指標のうちの1つまたは複数によって特徴付けられ得る。がん細胞は、腫瘍細胞またはがん性細胞であり得る。がん細胞はまた、固形腫瘍/がんまたは液体腫瘍/がんのがん細胞も包含し得る。がんは、がん細胞を含み得、本明細書において腫瘍と互換的に使用され得る。がん/腫瘍は、良性または転移性であり得る。
【0040】
固形腫瘍または固形がんは、嚢胞または液体領域がない腫瘍であり得る。固形腫瘍は、脳および他の中枢神経系腫瘍(限定されるものではないが、髄膜、脳、脊髄、脳神経、および中枢神経系の他の部分の腫瘍、例えば、神経膠芽腫または髄質芽細胞腫を含む);頭頸部がん;乳房腫瘍;循環系腫瘍(限定されるものではないが、心臓、縦隔および胸膜、ならびに他の胸腔内器官、血管腫瘍および腫瘍関連血管組織を含む);排泄系腫瘍(限定されるものではないが、腎臓、腎盂、尿管、膀胱、他のおよび不特定の泌尿器を含む);胃腸管腫瘍(限定されるものではないが、食道、胃、小腸、結腸、結腸直腸、S状結腸直腸連結部、直腸、肛門および肛門管の腫瘍、肝臓および肝臓内胆管、胆嚢、他のおよび不特定の胆管の部分、膵臓、他のおよび消化器に関わる腫瘍を含む);口腔腫瘍(限定されるものではないが、唇、舌、歯茎、口腔底部、口蓋、および他の口の部分、耳下腺、および唾液腺の他の部分、扁桃腺、中咽頭、鼻咽頭、梨状陥凹、下咽頭、ならびに唇、口腔および咽頭の他の部位の腫瘍を含む);生殖器系腫瘍(限定されるものではないが、外陰部、腟、子宮頸、子宮体、子宮、卵巣、および女性生殖器と関連する他の部位、胎盤、陰茎、前立腺、精巣、および男性生殖器と関連する他の部位の腫瘍を含む);気道腫瘍(限定されるものではないが、鼻腔および中耳、副鼻腔(accessory sinus)、喉頭、気管、気管支および肺の腫瘍、例えば、小細胞肺がんまたは非小細胞肺がんを含む);骨格系腫瘍(限定されるものではないが、手足の骨および関節軟骨、骨関節軟骨ならびに他の部位の腫瘍を含む);皮膚腫瘍(限定されるものではないが、皮膚の悪性黒色腫、非黒色腫皮膚がん、皮膚の基底細胞癌、皮膚の扁平上皮細胞癌、中皮腫、カポジ肉腫を含む);ならびに末梢神経および自律神経系、結合組織および軟組織、後腹膜および腹膜、眼および付属器、甲状腺、副腎、ならびに他の内分泌腺および関連する構造、リンパ節の続発性および不特定の悪性新生物、呼吸器系および消化器系の続発性悪性新生物、ならびに他の部位の続発性悪性新生物を含む他の組織に関わる腫瘍を含み得る。
【0041】
液体がんまたは液体腫瘍は、血液、リンパおよび骨髄などの体液中に存在するがん細胞であり得る。液体がんは、白血病、骨髄腫、骨髄異形成症候群(MDS)、および液体リンパ腫を含み得る。液体リンパ腫は、嚢胞または液体領域を含有するリンパ腫を含む。液体がんは、肉腫、癌腫、または嚢胞も液体領域も含有しない固形リンパ腫などの固形腫瘍を含み得ない。
【0042】
一部の実施形態では、生体試料は、がん細胞が起源である分子を含み得る。一部の実施形態では、がん細胞が起源の分子は、ペプチド、タンパク質、核酸、脂質、炭水化物、本明細書におけるおよびそれらの任意の誘導体、または本明細書におけるおよびそれらの任意の組合せを含み得る。循環がんDNAは、がん細胞が起源である血液循環中で見出されるDNA分子であり得る。一部の実施形態では、がん細胞が起源の核酸は、循環がんDNAを含み得る。一部の実施形態では、循環がんDNAは、他の種類のDNAから分離され得る。一部の実施形態では、循環がんDNAは、濃縮または精製され得る。
【0043】
一部の実施形態では、濃縮または精製された循環がんDNAの集団は、分子の集団中で、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の循環がんDNA分子を含み得る。一部の実施形態では、濃縮または精製された循環がんDNAの集団は、分子の集団中で、約70%~約80%、約75%~約85%、約80%~約90%、約85%~約94%、約90%~約95%、約91%~約96%、約92%~約97%、約93%~約98%、約94%~約99%、または約95%~約100%の循環がんDNA分子を含み得る。一部の実施形態では、がん細胞が起源の分子は、有機分子または無機分子をさらに含み得る。一部の実施形態では、生体試料からの分子は、本明細書に記載される任意のバイオマーカーを含み得る。
【0044】
一部の実施形態では、生体試料は、細胞または分子を含み得る。一部の実施形態では、生体試料の細胞または分子は、別の細胞または分子から分離され得る。
【0045】
一部の実施形態では、生体試料は、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×10個の細胞、約5×10個の細胞、約9×10個の細胞、約1×1010個の細胞、約5×1010個の細胞、約9×1010個の細胞、約1×1011個の細胞、約5×1011個の細胞、約9×1011個の細胞、約1×1012個の細胞、約5×1012個の細胞、約9×1012個の細胞、約1×1013個の細胞、約5×1013個の細胞、約9×1013個の細胞、約1×1014個の細胞、約5×1014個の細胞、約9×1014個の細胞、約1×1015個の細胞、またはそれよりも多くの細胞を含み得る。一部の実施形態では、生体試料は、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×10個の細胞、約5×10~約5×10個の細胞、約1×10~約1×1010個の細胞、約5×10~約5×1010個の細胞、約1×1010~約1×1011個の細胞、約5×1010~約5×1011個の細胞、約1×1011~約1×1012個の細胞、約5×1011~約5×1012個の細胞、約1×1012~約1×1013個の細胞、約5×1012~約5×1013個の細胞、約1×1013~約1×1014個の細胞、約5×1013~約5×1014個の細胞、または約1×1014~約1×1015個の細胞を含み得る。
【0046】
一部の実施形態では、生体試料を単離するステップは、がんを有する対象由来の生体試料を抽出することを含み得る。一部の実施形態では、抽出は、がんを有する対象由来の組織の生検から腫瘍またはがん細胞を回収することを含み得る。一部の実施形態では、抽出は、がんを有する対象由来の腫瘍またはがんの部位の生検から腫瘍またはがん細胞を回収することを含み得る。一部の実施形態では、抽出は、がんを有する対象由来の循環腫瘍細胞またはがん細胞の生検から腫瘍またはがん細胞を回収することを含み得る。一部の実施形態では、生検は、骨生検、骨髄生検、乳房生検、胃腸生検、肺生検、肝生検、前立腺生検、神経系生検、泌尿生殖器生検、リンパ節生検、筋肉生検、皮膚生検、血液生検、体液生検、心臓生検、子宮内膜生検、直視下生検、センチネルリンパ節生検、本明細書におけるおよびそれらの任意の派生物、または本明細書におけるおよびそれらの任意の組合せを含み得る。一部の実施形態では、生検は、穿刺吸引生検、コア針生検、吸引生検、切除生検、薄片生検、パンチ生検、内視鏡生検、腹腔鏡下生検、骨髄吸引生検、リキッドバイオプシー、本明細書におけるおよびそれらの任意の派生物、または本明細書におけるおよびそれらの任意の組合せを含み得る。他の実施形態では、生検は、切開生検または切除生検を含み得る。
【0047】
一部の実施形態では、方法は、がんを有する対象から生体試料を単離するステップを含み得る。一部の実施形態では、がんを有する対象から生体試料を単離するステップは、がんを有する対象から生体試料を取り出すことを含み得る。一部の実施形態では、生体試料は、固体試料または液体試料を含み得る。一部の実施形態では、液体試料は、体液を含み得る。一部の実施形態では、体液は、細胞内体液または細胞外体液である。一部の実施形態では、細胞外体液は、血管内液、間質液、リンパ液または細胞透過液である。一部の実施形態では、体液は、血液、涙液、痰、粘液、精液、汗、唾液または尿を含み得る。一部の実施形態では、固体生体試料は、本明細書に記載されるおよびそれらの抽出された細胞または細胞の群を含み得る。一部の実施形態では、固体生体試料は、糞便、デブリ、耳垢または未消化の食品も含み得る。
【0048】
一部の実施形態では、がんを有する対象から抽出された腫瘍またはがん細胞を含む生体試料は、in vitro、ex vivo、または対象もしくは宿主生物の外側で、培養され得るか、成長し得るか、または生存能力を維持し得る。一部の実施形態では、がんを有する対象から抽出された腫瘍またはがん細胞を含む生体試料は、in vitro、ex vivo、または対象もしくは宿主生物の外側で、培養されなくてもよく、成長しなくてもよく、または生存能力を維持していなくてもよい。一部の実施形態では、生体試料は、単離された後に、溶解または処理され得る。
【0049】
バイオマーカー
一部の実施形態では、方法は、バイオマーカーを定量化するステップを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ペプチド、タンパク質、核酸、代謝産物または細胞である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、有機分子または無機分子を含み得る。一部の実施形態では、核酸バイオマーカーは、DNAまたはRNAを含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、遺伝子を含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、遺伝子の断片または配列も含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、循環がんDNAを含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、ゲノム由来のDNAを含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、核の遺伝子、遺伝子断片または遺伝子配列を含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、ミトコンドリアの遺伝子、遺伝子断片または遺伝子配列を含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、ウイルスの遺伝子、遺伝子断片または遺伝子配列を含み得る。他の実施形態では、DNAバイオマーカーは、対象における微生物由来の核、ミトコンドリア、またはプラスミドのDNAも含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、任意のマイクロバイオーム生物を含み得る。
【0050】
一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、DNAバイオマーカーのコピー数を含み得る。他の実施形態では、DNAバイオマーカーは、DNAバイオマーカーの配列同一性を含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、DNAバイオマーカーの染色体位置も含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、エピジェネティックマーカー、例えば、DNAメチル化またはアセチル化を含み得る。一部の実施形態では、DNAバイオマーカーは、遺伝子コピー数分析を含み得る。
【0051】
一部の実施形態では、核酸バイオマーカーは、RNAを含み得る。一部の実施形態では、RNAバイオマーカーは、mRNA、tRNA、lncRNA、lincRNA、miRNA、rRNA、snRNA、マイクロRNA、siRNA、piRNA、snoRNA、snRNA、exRNA、scaRNA、YRNA、eRNAまたはhnRNAを含み得る。他の実施形態では、mRNAバイオマーカーは、プレmRNAまたはmRNAも含み得る。
【0052】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、タンパク質を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ペプチドを含み得る。一部の実施形態では、タンパク質またはペプチドは、細胞内のタンパク質またはペプチドである。一部の実施形態では、タンパク質またはペプチドは、細胞外のタンパク質またはペプチドである。
【0053】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、バイオマーカーをコードする遺伝子またはDNA配列を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、バイオマーカーをコードする遺伝子またはDNA配列の転写物またはRNAを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、バイオマーカーをコードする遺伝子またはDNA配列によってコードされるタンパク質を含み得る。
【0054】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸代謝経路と関連する任意のタンパク質、核酸または代謝産物を含み得る。一部の実施形態では、アミノ酸代謝経路と関連するタンパク質、核酸または代謝産物は、アミノ酸またはその誘導体の生合成、取り込み、化学変換、輸送、分解、分泌、貯蔵、吸収または再利用に関与する、任意のタンパク質、核酸または代謝産物を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーを用いてモニタリングされるアミノ酸代謝経路は、必須アミノ酸、条件的必須アミノ酸、非必須アミノ酸、またはそれらの任意の組合せのバイオマーカーを含み得る。一部の実施形態では、必須アミノ酸は、ヒト身体によって他の化合物から生成されない。一部の実施形態では、必須アミノ酸は、食品として摂取することができる。一部の実施形態では、必須アミノ酸は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファンまたはバリンである。一部の実施形態では、条件的必須アミノ酸は、ある特定の条件について(例えば、がん細胞において、または腫瘍において)必須であるアミノ酸である。一部の実施形態では、条件的必須アミノ酸は、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリンまたはトリプトファンである。一部の実施形態では、非必須アミノ酸は、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリンである。一部の実施形態では、バイオマーカーを用いてモニタリングされるアミノ酸代謝経路は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリンのうちの少なくとも1つについてのバイオマーカーを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーを用いてモニタリングされるアミノ酸代謝経路は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリンのうちの少なくとも2つについてのバイオマーカーを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーを用いてモニタリングされるアミノ酸代謝経路は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリンのうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、またはそれよりも多くについてのバイオマーカーを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーを用いてモニタリングされるアミノ酸代謝経路は、グリシンについてのバイオマーカーを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーを用いてモニタリングされるアミノ酸代謝経路は、セリンについてのバイオマーカーを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーを用いてモニタリングされるアミノ酸代謝経路は、プロリンについてのバイオマーカーを含み得る。
【0055】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸生合成酵素を含み得る。一部の実施形態では、アミノ酸生合成酵素バイオマーカーは、セリン合成酵素である。一部の実施形態では、セリン合成酵素バイオマーカーは、PHGDH、PSPHまたはPSAT1についてのバイオマーカーを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸代謝酵素であり得る。一部の実施形態では、アミノ酸代謝酵素バイオマーカーは、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ(MAT)であり得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸分解酵素であり得る。一部の実施形態では、アミノ酸分解酵素は、プロリンオキシダーゼまたはPRODHであり得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸代謝センサーを含み得る。他の実施形態では、バイオマーカーは、転写調節因子を含み得る。一部の実施形態では、アミノ酸代謝センサーまたはバイオマーカーは、GCN2またはATF4を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸トランスポーターを含み得る。一部の実施形態では、アミノ酸トランスポーターは、SLC7A11を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、同化酵素を含み得る。同化酵素は、一部の実施形態では、前駆体として、アミノ酸またはアミノ酸由来代謝産物を使用することができる。一部の実施形態では、同化酵素バイオマーカーは、グルタミン酸システインリガーゼ(GCS)を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸サルベージ/リサイクル酵素を含み得る。一部の実施形態では、アミノ酸サルベージ/リサイクル酵素バイオマーカーは、メチルチオアデノシン(MTAP)を含み得る。一部の実施形態では、アミノ酸サルベージ/リサイクル酵素バイオマーカーは、PGAM、PKM2、SHMT1またはSHMT2も含み得る。
【0056】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸代謝の一般的なマーカーを含み得る。そのようなアミノ酸代謝の一般的なマーカーは、GCN2またはATF4を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、プロリン酵素についてのマーカーを含み得る。一部の実施形態では、プロリン酵素についてのマーカーは、ALDH18A1、PYCR1、PYCR2、PYCR3またはPRODHを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、システイン/シスチン代謝と関連する酵素を含み得る。一部の実施形態では、システイン/シスチン代謝と関連する酵素は、CSE、CBS、メチルトランスフェラーゼ、AHCY、MTAP、AMD1、SSAT、PAOX、SMOXまたはGPX4を含み得る。
【0057】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、栄養素の合成または処理に関与する酵素を含み得る。一部の実施形態では、栄養素は、アミノ酸、脂質、脂肪酸、ビタミンまたは炭水化物である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、代謝産物を含み得る。一部の実施形態では、代謝産物は、リン脂質、炭水化物、有機化合物または無機化合物を含み得る。一部の実施形態では、代謝産物は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリン、アミノ酸代謝における、例えば、セリン合成のための中間体:3-ホスホセリン、3-ホスホグリセリン酸または3-ホスホヒドロキシピルビン酸である代謝産物である。
【0058】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アミノ酸の合成または処理に関与する酵素を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーは、セリンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、セリンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、3-ホスホ-D-グリセリン酸(PHGDH)、3-ホスホノオキシピルビン酸(PSAT1)、ホスホセリンまたはグリシンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、3-ホスホグリセリン酸、ホスホヒドロキシピルビン酸、ホスホセリンまたはグリシンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼまたはホスホセリンホスファターゼである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ(PSAT1)である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ホスホセリンホスファターゼ(PSPH)である。
【0059】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、グリシンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グリシンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、セリン、グリオキシル酸、ベタイン、ジメチルグリシンまたはサルコシンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ1(SHMT1)、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ2(SHMT2)、アラニン-グリオキシル酸アミノトランスフェラーゼ(AGXT)、ベタイン-ホモシステインS-メチルトランスフェラーゼ(BHMT)、ジメチルグリシンデヒドロゲナーゼ(DMGD)またはサルコシンデヒドロゲナーゼ(SARDH)である。
【0060】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、システインの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、システインの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ホモシステイン、シスタチオニン、セリン、メチオニン、S-アデノシル-L-ホモシステイン、S-アデノシル-L-メチオニンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、シスタチオニンベータシンターゼ(CBS)、シスタチオニンガンマ-リアーゼ(CTH)、メチオニンアデノシルトランスフェラーゼ2B(MAT2B)、DNAメチルトランスフェラーゼ1(DNMT1)またはアデノシルホモシステイナーゼ(AHCYL1)である。
【0061】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミン酸の合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミン酸の前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、2-オキソグルタル酸、グルタミンまたは5-オキソプロリンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミナーゼ(GLS)、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(GLDH)または5-オキソプロリナーゼ(OXP1)である。
【0062】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミン酸である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミンシンテターゼ(GS)である。
【0063】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、プロリンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、プロリンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミン酸、L-グルタミル-5-リン酸、L-グルタミン酸-5-セミアルデヒド、(S)-1-ピロリン-5-カルボン酸またはL-オルニチンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、オルニチンアミノトランスフェラーゼ(OAT)、ピロリン-5-カルボン酸レダクターゼ1(PYCR1)、ピロリン-5-カルボン酸レダクターゼ2(PYCR2)またはグルタミン酸-5-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH18A1)である。
【0064】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アルギニンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アルギニンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、グルタミン酸、N-アセチル-L-グルタミン酸、N-アセチルグルタミル-リン酸、N-アセチル-L-グルタミン酸5セミアルデヒド、N-アセチル-L-オルニチン、L-オルニチン、L-シトルリン、L-アルギニノコハク酸、N-アセチル-L-シトルリンまたはカルバモイルリン酸である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アルギニノコハク酸シンターゼ(ASS1)、アルギニノコハク酸リアーゼ(ASL)、N-アセチルグルタミン酸シンターゼ(NAGS)、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)である。
【0065】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アスパラギン酸の合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アスパラギン酸の前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、オキサロ酢酸またはアスパラギンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ1(GOT1)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ2(GOT2)またはアスパラギナーゼ(ASPG)である。
【0066】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アスパラギンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アスパラギンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アスパラギン酸である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アスパラギンシンテターゼである。
【0067】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、チロシンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、チロシンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、フェニルアラニン、テトラヒドロビオプテリン(補因子)、4a-ヒドロキシテトラヒドロビオプテリン(補因子)またはq-ジヒドロビオプテリン(補因子)である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)、キノイドジヒドロプテリジンレダクターゼ(QDPR)またはプテリン-4-アルファ-カルビノアミンデヒドラターゼ(PCBD1)である。
【0068】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、アラニンの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アラニンの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、ピルビン酸である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、アラニントランスアミナーゼ(ALT1、GPT、GTP2)である。
【0069】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、セレノシステインの合成または処理に関与する酵素である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、セレノシステインの前駆体である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、セレン化水素、セレノリン酸またはセリンである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、セレノリン酸シンテターゼ1(SEPHS1)、セレノリン酸シンテターゼ2(SEPHS2)、セレノシステイニル-tRNAシンターゼ(SEPSECS)、セリル-tRNAシンテターゼ(SARS)またはO-ホスホセリル-tRNAキナーゼ(PSTK)である。
【0070】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、人工バイオマーカーのマーカーであり得る。一部の実施形態では、人工バイオマーカーは、対象の生体試料が起源でなくてもよい。一部の実施形態では、人工バイオマーカーは、細胞または対象が起源でなくてもよい。一部の実施形態では、人工バイオマーカーは、トレーサーを含み得る。一部の実施形態では、トレーサーは、検出可能であり得る。一部の実施形態では、トレーサーは、物理的方法または化学的方法によって検出され得る。一部の実施形態では、物理的方法を使用して検出されるトレーサーは、放射性トレーサーであり得る。一部の実施形態では、放射性トレーサーは、三重水素、11C、14C、H、13N、15O、18F、32P、33P、32S、35S、35Cl、99Tc、99Mo、99mTc、67G、123I、123Te、124Xe、125Iまたは129Iを含み得る。他の実施形態では、放射性トレーサーは、アルファ線、ベータ線またはガンマ線を含み得る。他の実施形態では、トレーサーは、光学的トレーサーである。一部の実施形態では、光学的トレーサーは、発色団を含み得る。他の実施形態では、光学的トレーサーは、フルオロフォアを含み得る。一部の実施形態では、化学的方法を使用して検出されるトレーサーは、トレーサーと化学検出剤との間の化学反応を追跡することができる。一部の実施形態では、化学検出剤は、本明細書に開示される任意の分子を含み得る。
【0071】
一部の実施形態では、トレーサーは、生体試料によって取り込まれ得る。一部の実施形態では、トレーサーは、細胞または対象によって取り込まれ得る。一部の実施形態では、トレーサーは、トレーサーが、生体試料、細胞または対象によって取り込まれるように、分子に組み込まれ得る。一部の実施形態では、トレーサーは、アミノ酸に組み込まれ得る。
【0072】
一部の実施形態では、人工バイオマーカーは、遺伝学的レポーターを含み得る。一部の実施形態では、遺伝学的レポーターは、転写レポーター、転写後レポーター、翻訳レポーターまたは翻訳後レポーターを含み得る。一部の実施形態では、遺伝学的レポーターは、フルオロフォア、例えば、蛍光タンパク質をコードする遺伝子配列を含み得る。他の実施形態では、遺伝学的レポーターは、選択マーカーを含み得る。他の実施形態では、遺伝学的レポーターは、輝度を発するタンパク質をコードする遺伝子配列も含み得る。一部の実施形態では、選択マーカーは、栄養マーカーである。他の実施形態では、選択マーカーは、細胞、対象または生体試料に対する薬物抵抗性または薬物感受性を付与し得る。
【0073】
バイオマーカーの定量化
本開示の方法は、生体試料のバイオマーカーを定量化することができる。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの絶対存在量を測定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの相対存在量を測定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの相対存在量は、別の分子の存在量を使用して表すことができる。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの分子の数を特定することを含み得る。他の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの重量を特定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの分布を測定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの定量的測定を含み得る。他の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの定性的測定を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、本明細書に記載されるおよびそれらの定量化の任意の組合せを含み得る。
【0074】
一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシングまたはマイクロアレイ分析のうちの少なくとも1つを含むアッセイを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシングまたはマイクロアレイ分析のうちの少なくとも2つを含むアッセイを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシングまたはマイクロアレイ分析のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは少なくとも5つを含むアッセイを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、免疫組織化学を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、免疫蛍光を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、プロテオミクス質量分析を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、ウエスタンブロット分析を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)分析を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、遺伝学的レポーターの使用を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、定量的RT-PCR(QPCR)を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、デジタルPCR(dPCR)を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、in-situハイブリダイゼーションを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、サンガーシークエンシングを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、ハイスループットシークエンシングを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、マイクロアレイを含み得る。
【0075】
一部の実施形態では、定量化は、複数のアッセイによる分析を含む。一部の実施形態では、定量化は、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、RNA-Seq、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシングまたはマイクロアレイによる分析を含む。一部の実施形態では、定量化は、免疫組織化学による。
【0076】
一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーのタンパク質またはペプチド発現レベルを測定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカー(例えば、タンパク質またはペプチド)のタンパク質またはペプチド発現レベルの測定は、免疫組織化学、免疫蛍光またはプロテオミクス質量分析を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーのタンパク質またはペプチド発現レベルの測定は、ウエスタンブロットまたは酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)を含み得る。他の実施形態では、バイオマーカーのタンパク質またはペプチド発現レベルの測定は、遺伝学的レポーターを含み得る。
【0077】
一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーのRNAレベルを測定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカー(例えば、転写物/mRNAまたは本明細書に記載される他のRNA種)のRNAレベルの測定は、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシングまたはマイクロアレイ分析を含み得る。一部の実施形態では、in-situハイブリダイゼーションは、単一分子レベルでRNAを測定するための蛍光in-situハイブリダイゼーションを含み得る。
【0078】
一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーのDNAレベルを測定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカー(例えば、遺伝子または遺伝子配列)のDNAレベルの測定は、PCR、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシングまたはマイクロアレイ分析を含み得る。一部の実施形態では、遺伝子または遺伝子配列のDNAレベルの測定は、遺伝子または遺伝子配列のコピー数変異を測定することを含み得る。
【0079】
一部の実施形態では、ハイスループットシークエンシングを使用して、迅速で費用効率が高い様式で、DNAまたはRNAを配列決定することができる。一部の実施形態では、ハイスループットシークエンシングを使用して、並行して複数のDNAまたはRNA分子を配列決定することができる。一部の実施形態では、ハイスループットシークエンシングを使用して、並行して、配列決定される数億個のDNAまたはRNA分子を配列決定することができる。一部の実施形態では、ハイスループットシークエンシングは、ライゲーションによるシークエンシングを含み得る。他の実施形態では、ハイスループットシークエンシングは、合成によるシークエンシングを含み得る。他の実施形態では、ハイスループットシークエンシングは、ヌクレオチド組み込みの間に光または水素イオンを検出することを含み得る。一部の実施形態では、ハイスループットシークエンシングは、コンビナトリアルプローブアンカー合成を含み得る。他の実施形態では、ハイスループットシークエンシングは、ナノポアシークエンシングによるシークエンシングを含み得る。一部の実施形態では、ハイスループットシークエンシングは、光に基づくシークエンシング技術を含み得る。
【0080】
一部の実施形態では、バイオマーカーの定量化は、バイオマーカーの代謝産物レベルを測定することを含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカー(例えば、本明細書に記載される代謝産物)の代謝産物レベルの測定は、質量分析と組み合わせた液体クロマトグラフィーによって代謝産物を検出または測定することを含み得る。一部の実施形態では、放射性トレーサーは、PETスキャナー、SPECTスキャナー、CTスキャンまたはテクネチウムスキャナーによって測定することができる。一部の実施形態では、遺伝学的レポーターの活性を定量化することができる。例えば、遺伝学的レポーターが蛍光タンパク質を含む場合、遺伝学的レポーターは、蛍光タンパク質の蛍光レベルまたはタンパク質発現レベルを測定することによって定量化することができる。別の例では、遺伝学的レポーターが薬物に対する薬物抵抗性または薬物感受性を付与する生成物をコードする場合、遺伝学的レポーターは、遺伝学的レポーターを含む細胞の薬物抵抗性または薬物感受性レベルを測定することによって定量化することができる。
【0081】
一部の実施形態では、バイオマーカーは、経験的スコアリングシステムを使用して定量化することができる。一部の実施形態では、定量化の結果は、半定量的アプローチによって評価することができる。一部の実施形態では、免疫組織化学の結果は、腫瘍試料にHスコア(または「ヒスト(histo)」スコア)を割り当てることができる。最初に、膜染色強度(0、1+、2+、または3+)を、固定フィールドにおけるそれぞれの細胞について決定することができる。細胞を、陰性(0)、弱く(1+)、中程度に(2+)、および強く(3+)染色された膜として分類することができる。Hスコアは、優勢な染色強度に基づくことができ、見られたそれぞれの強度レベルについて個々のHスコアの合計を含む。一部の実施形態では、それぞれの染色強度レベルの細胞のパーセンテージを算出することができ、Hスコアは、以下の式:
[1×(1+の細胞%)+2×(2+の細胞%)+3×(3+の細胞%)]
を使用して割り当てることができる。0~300の範囲の最終スコアは、所与の腫瘍試料におけるより高い強度の膜染色に対してより相対的な重みを与える。次いで、試料を、特異的な識別閾値に基づいて陽性または陰性と見なすことができる。
【0082】
一部の実施形態では、本開示の方法は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10種のバイオマーカー、例えば、生合成代謝酵素を定量化することができる。一部の実施形態では、本開示の方法は、2種のバイオマーカーを定量化することができる。一部の実施形態では、本開示の方法は、3種のバイオマーカーを定量化することができる。一部の実施形態では、本開示の方法は、4種のバイオマーカーを定量化することができる。
【0083】
一部の実施形態では、本開示の方法は、少なくとも2種のバイオマーカーを定量化することができ、バイオマーカーは、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測する際に重み付けることができる。一部の実施形態では、本開示の方法は、第1のバイオマーカーおよび第2のバイオマーカーを定量化することができ、第1のバイオマーカーおよび第2のバイオマーカーは、約1:1、約1:2、約1:3、約1:4、約1:5、約1:6、約1:7、約1:8、約1:9、約1:10、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1または約2:1の比で重み付けることができる。一部の実施形態では、第1のバイオマーカーおよび第2のバイオマーカーは、約1:1の比で重み付けることができる。一部の実施形態では、第1のバイオマーカーおよび第2のバイオマーカーは、約2:1の比で重み付けることができる。一部の実施形態では、第1のバイオマーカーおよび第2のバイオマーカーは、約5:1の比で重み付けることができる。
【0084】
一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、セリンの生合成を触媒する。一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)である。一部の実施形態では、対象は、参照試料のPHGDHレベルよりも低いレベルでPHGDHを発現し、参照試料は、がん細胞を含まない。一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ1(PSAT1)である。一部の実施形態では、対象は、参照試料のPSAT1レベルよりも低いレベルでPSAT1を発現し、参照試料は、がん細胞を含まない。一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、ホスホセリンホスファターゼ(PSPH)である。一部の実施形態では、対象は、参照試料のPSPHレベルよりも低いレベルでPSPHを発現し、参照試料は、がん細胞を含まない。一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、グリシンの生合成を触媒する。一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ1(SHMT1)である。一部の実施形態では、対象は、参照試料のSHMT1レベルよりも低いレベルでSHMT1を発現し、参照試料は、がん細胞を含まない。一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ2(SHMT2)である。一部の実施形態では、対象は、参照試料のSHMT2レベルよりも低いレベルでSHMT2を発現し、参照試料は、がん細胞を含まない。一部の実施形態では、少なくとも1つの生合成代謝酵素は、グリシンシンターゼである。一部の実施形態では、対象は、参照試料のグリシンシンターゼレベル未満であるレベルでグリシンシンターゼを発現し、参照試料は、がん細胞を含まない。
【0085】
一部の実施形態では、生合成代謝酵素は、栄養素生合成に関与する。一部の実施形態では、生合成代謝酵素は、栄養素処理に関与する。一部の実施形態では、栄養素は、脂肪酸である。一部の実施形態では、栄養素は、脂質である。一部の実施形態では、栄養素は、アミノ酸である。
【0086】
一部の実施形態では、生合成代謝酵素は、PHGDHである。一部の実施形態では、生合成代謝酵素は、PSAT1である。
【0087】
栄養モジュレーションに対する対象の応答の予測
本明細書に開示される方法を使用して、対象由来の生体試料における複数のバイオマーカーの定量化に基づいて、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測することができる。栄養モジュレーション、栄養療法、または食事制限は、少なくとも1つの栄養について制限されている食事であり得る。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答の予測は、対象由来の生体試料における複数のバイオマーカーの定量化を含み得る。一部の実施形態では、バイオマーカーの非存在は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されるもののいずれかなどの対象におけるアミノ酸代謝経路についてのバイオマーカーの非存在は、栄養モジュレーション療法に対する対象の正の応答を予測することができ、栄養モジュレーションは、アミノ酸の量を限定する(すなわち、食事制限)。例えば、対象におけるセリン代謝経路についてのバイオマーカーの非存在は、セリン食事制限療法に対する正の応答を有する対象を予測することができる。
【0088】
一部の実施形態では、バイオマーカーのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されるもののいずれかなどの対象におけるアミノ酸代謝経路についてのバイオマーカーのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する対象の正の応答を予測することができ、栄養モジュレーションは、アミノ酸の量を限定する(すなわち、食事制限)。例えば、対象におけるセリン代謝経路についてのバイオマーカーのレベルの減少は、セリン食事制限療法に対する正の応答を有する対象を予測することができる。一部の実施形態では、バイオマーカーのレベルの減少は、参照レベルと比較される場合に、特定することができる。一部の実施形態では、バイオマーカーのレベルは、参照レベルと比較して、少なくとも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%減少し得る。一部の実施形態では、バイオマーカーのレベルは、参照レベルと比較して、約5%~約15%、約10%~約20%、約15%~約25%、約20%~約30%、約25%~約35%、約30%~約40%、約35%~約45%、約40%~約50%、約45%~約55%、約50%~約60%、約55%~約65%、約60%~約70%、約65%~約75%、約70%~約80%、約75%~約85%、約80%~約90%、約85%~約95%、または約90%~約100%減少し得る。
【0089】
一部の実施形態では、バイオマーカーの参照レベルは、正常なもしくは健康な細胞または組織または対象におけるバイオマーカーのレベルを含み得る。一部の実施形態では、正常なもしくは健康な細胞、組織または対象は、疾患も状態も含んでいなくてもよい。一部の実施形態では、正常なもしくは健康な細胞、組織または対象は、がんを有していなくてもよい。一部の実施形態では、正常または健康な対象は、集団における平均的な対象と比較して、がんを発生するより高いリスクを有していなくてもよい。他の実施形態では、バイオマーカーの参照レベルは、がんを有する対象の正常なもしくは健康な細胞または組織におけるバイオマーカーのレベルを含み得る。
【0090】
一部の実施形態では、対象におけるアミノ酸代謝経路についてのバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少を使用して、アミノ酸が対象に対して必須であるか、または必須になる(すなわち、条件的必須)ことを予測することができる。一部の実施形態では、アミノ酸の必須性は、対象の群に特異的であり得る。一部の実施形態では、アミノ酸の必須性は、対象に特異的であり得る。
【0091】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、腫瘍のサイズを低減することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、栄養モジュレーション療法を投与する前の腫瘍サイズと比較して、少なくとも約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%の腫瘍サイズの減少を含み得る。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、栄養モジュレーション療法を投与する前の腫瘍サイズと比較して、約1~10%、約5~15%、約10~20%、約15~25%、約20~30%、約25~35%、約30~40%、約35~45%、約40~50%、約45~55%、約50~60%、約55~65%、約60~70%、約65~75%、約70~80%、約75~85%、約80~90%、約85~95%、または約90~100%の腫瘍サイズの減少を含み得る。
【0092】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、がん細胞の数を低減することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、栄養モジュレーション療法を投与する前のがん細胞の数と比較して、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%のがん細胞の数の減少を含み得る。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、栄養モジュレーション療法を投与する前のがん細胞の数と比較して、少なくとも約1~10%、約5~15%、約10~20%、約15~25%、約20~30%、約25~35%、約30~40%、約35~45%、約40~50%、約45~55%、約50~60%、約55~65%、約60~70%、約65~75%、約70~80%、約75~85%、約80~90%、約85~95%、または約90~100%のがん細胞の数の減少を含み得る。
【0093】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、対象の寿命を延長することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、少なくとも約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、約28日、約29日、約30日、約1か月、約2か月、約3か月、約4か月、約5か月、約6か月、約7か月、約8か月、約9か月、約10か月、約11か月、約12か月、約1年、約2年、約3年、約4年、約5年、約6年、約7年、約8年、約9年、約10年、約11年、約12年、約13年、約14年、約15年、約16年、約17年、約18年、約19年、約20年、約21年、約22年、約23年、約24年、約25年、約26年、約27年、約28年、約29年、約30年、約31年、約32年、約33年、約34年、約35年、約36年、約37年、約38年、約39年、約40年、約41年、約42年、約43年、約44年、約45年、約46年、約47年、約48年、約49年、約50年、または約50年を超えて、対象の寿命を延長することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、約25日~約6か月、約5か月~約12か月、約10か月~約2年、約1年~約5年、約4年~約10年、約9年~約15年、約14年~約20年、約19年~約25年、約24年~約30年、約29年~約35年、約34年~約40年、約39年~約45年、または約44年~約50年の時間量、対象の寿命を延長することができる。
【0094】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、対象の無増悪生存を延長することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、少なくとも約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、約28日、約29日、約30日、約1か月、約2か月、約3か月、約4か月、約5か月、約6か月、約7か月、約8か月、約9か月、約10か月、約11か月、約12か月、約1年、約2年、約3年、約4年、約5年、約6年、約7年、約8年、約9年、約10年、約11年、約12年、約13年、約14年、約15年、約16年、約17年、約18年、約19年、約20年、約21年、約22年、約23年、約24年、約25年、約26年、約27年、約28年、約29年、約30年、約31年、約32年、約33年、約34年、約35年、約36年、約37年、約38年、約39年、約40年、約41年、約42年、約43年、約44年、約45年、約46年、約47年、約48年、約49年、約50年、または約50年を超えて、対象の無増悪生存を延長することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、約14日~約6か月、約6か月~約12か月、約12か月~約2年、約1年~約5年、約5年~約10年、約10年~約15年、約15年~約20年、約20年~約25年、約25年~約30年、約30年~約35年、約35年~約40年、約40年~約45年、または約45年~約50年、対象の無増悪生存を延長することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、少なくとも約1か月、対象の無増悪生存を延長することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法に対する正の応答は、少なくとも約6か月、対象の無増悪生存を延長することができる。
【0095】
一部の実施形態では、少なくとも1種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、2種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、3種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、4種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、5種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、6種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、7種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、8種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、9種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、10種のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。一部の実施形態では、10種を超えるバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少は、栄養モジュレーション療法に対する正の応答を予測することができる。
【0096】
一部の実施形態では、バイオマーカーの存在は、栄養モジュレーション療法に対する負の応答を予測することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されるもののいずれかなどの対象におけるアミノ酸代謝経路についてのバイオマーカーの存在は、栄養モジュレーション療法に対する対象の負の応答を予測することができる。例えば、対象におけるセリン代謝経路についてのバイオマーカーの存在は、セリンモジュレーション療法に対する負の応答を有する対象を予測することができる。
【0097】
一部の実施形態では、バイオマーカーのレベルの増加は、栄養モジュレーション療法に対する負の応答を予測することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されるもののいずれかなどの対象におけるアミノ酸代謝経路についてのバイオマーカーのレベルの増加は、栄養モジュレーション療法に対する対象の負の応答を予測することができる。例えば、対象におけるセリン代謝経路についてのバイオマーカーのレベルの増加は、セリンモジュレーション療法に対する負の応答を有する対象を予測することができる。一部の実施形態では、レベルの増加は、参照レベルと比較される場合に、特定することができる。一部の実施形態では、バイオマーカーのレベルの増加は、参照バイオマーカーレベルよりも少なくとも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約100%、約200%、または約500%高いレベルであり得る。一部の実施形態では、バイオマーカーのレベルの増加は、参照バイオマーカーレベルよりも約5~約50%、約25~約75%、約50~約100%、約75~約200%、約150~約500%高いレベルであり得る。
【0098】
一部の実施形態では、本開示の方法は、対象由来の生体試料および複数の参照試料における複数のバイオマーカーの比較に基づいて、栄養モジュレーション療法に対する対象の応答を予測するステップを含み得る。
【0099】
一部の実施形態では、参照試料は、対象の正常なもしくは健康な細胞または組織を含み得る。一部の実施形態では、正常なもしくは健康な細胞、組織または対象は、疾患も状態も含んでいなくてもよい。一部の実施形態では、正常なもしくは健康な細胞、組織または対象は、がんを有していなくてもよい。一部の実施形態では、正常または健康な対象は、集団における平均的な対象と比較した場合に、がんを発生するより高いリスクを有していなくてもよい。
【0100】
栄養モジュレーション療法
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、細胞における代謝産物または栄養素のレベルを変化させる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、細胞における代謝産物または栄養素のレベルを増加させる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、細胞における代謝産物または栄養素のレベルを減少させる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、がん細胞または腫瘍における代謝産物または栄養素のレベルを変化させる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、全身循環または健康な組織における代謝産物または栄養素のレベルを変化させる。
【0101】
本明細書で記載される場合、「を欠いている」という用語は、組成物中の物質の量を指す。一部の実施形態では、栄養素を欠いているまたは構成要素を欠いている医薬組成物または食事製品は、約5%未満、約4.5%未満、約4%未満、約3.5%未満、約3%未満、約2.5%未満、約2%未満、約1.8%未満、約1.6%未満、約1.4%未満、約1.2%未満、約1%未満、約0.8%未満、約0.6%未満、約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、または約0.1%未満の栄養素または構成要素を含む。一部の実施形態では、栄養素を欠いているまたは構成要素を欠いている医薬組成物または食事製品は、約5%未満の栄養素または構成要素を含む。一部の実施形態では、栄養素を欠いているまたは構成要素を欠いている医薬組成物または食事製品は、約2.5%未満の栄養素または構成要素を含む。一部の実施形態では、栄養素を欠いているまたは構成要素を欠いている医薬組成物または食事製品は、約1%未満の栄養素または構成要素を含む。一部の実施形態では、栄養素を欠いているまたは構成要素を欠いている医薬組成物または食事製品は、約0.5%未満の栄養素または構成要素を含む。一部の実施形態では、栄養素を欠いているまたは構成要素を欠いている医薬組成物または食事製品は、約0.3%未満の栄養素または構成要素を含む。
【0102】
本明細書で記載される場合、対象における栄養レベルのモジュレートは、対象における栄養レベルを増加させることまたは減少させることを含み得る。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、対象の1日食事摂取における栄養レベルをモジュレートすることによって、増加または減少させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、対象の食事における栄養レベルをモジュレートすることによって、増加または減少させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、対象のスナックにおける栄養レベルをモジュレートすることによって、増加または減少させることができる。
【0103】
一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、増加させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、または少なくとも約90%増加させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約50%増加させることができる。
【0104】
一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルよりも多くの量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において増加させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルよりも少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、または少なくとも約90%多い量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において増加させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルよりも少なくとも約20%多い量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において増加させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルよりも少なくとも約50%多い量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において増加させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルよりも少なくとも約75%多い量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において増加させることができる。
【0105】
一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、減少させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、または少なくとも約90%減少させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約10%減少させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約20%減少させることができる。一部の実施形態では、対象または対象の細胞における栄養レベルは、少なくとも約50%減少させることができる。
【0106】
一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルよりも少ない量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約75%、最大で約70%、最大で約65%、最大で約60%、最大で約55%、最大で約50%、最大で約45%、最大で約40%、最大で約35%、最大で約30%、最大で約25%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%、最大で約5%、最大で約4.5%、最大で約4%、最大で約3.5%、最大で約3%、最大で約2.5%、最大で約2%、最大で約1.5%、最大で約1%、最大で約0.5%、または最大で約0.3%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約75%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約50%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約20%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約10%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約5%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約1%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。一部の実施形態では、対象における栄養レベルは、対象についての1日推奨栄養レベルの最大で約0.5%である量の栄養素を含む食事または1日食品摂取量を提供することによって、対象において減少させることができる。
【0107】
一部の実施形態では、食事または1日食品摂取量によりモジュレートされる栄養素は、タンパク質である。一部の実施形態では、タンパク質レベルは、改変されたレベルのタンパク質を有する食事を対象に投与することによって、または対象の1日食品摂取量についてのタンパク質レベルを改変することによって、対象においてモジュレートすることができる。一部の実施形態では、食事または1日食品摂取量によりモジュレートされる栄養素は、アミノ酸である。一部の実施形態では、1種のアミノ酸レベルは、改変されたレベルのアミノ酸を有する食事を対象に投与することによって、または対象の1日食品摂取量についてのアミノ酸レベルを改変することによって、対象においてモジュレートすることができる。一部の実施形態では、2種のアミノ酸レベルは、改変されたレベルのアミノ酸を有する食事を対象に投与することによって、または対象の1日食品摂取量についてのアミノ酸レベルを改変することによって、対象においてモジュレートすることができる。一部の実施形態では、3種のアミノ酸レベルは、改変されたレベルのアミノ酸を有する食事を対象に投与することによって、または対象の1日食品摂取量についてのアミノ酸レベルを改変することによって、対象においてモジュレートすることができる。一部の実施形態では、対象の食事または1日食品摂取量によってモジュレートされるアミノ酸またはアミノ酸の組合せは、本開示のアミノ酸またはアミノ酸の組合せ、例えば、セリン、グリシン、プロリン、チロシン、システイン、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、食事または1日食品摂取量によりモジュレートされる栄養素は、脂質である。一部の実施形態では、食事または1日食品摂取量によりモジュレートされる栄養素は、脂肪酸である。
【0108】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、少なくとも1つの栄養素のレベルが低減されたまたはそれを実質的に欠いている食事を含むことができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、少なくとも1種のアミノ酸を実質的に欠いている食事を含むことができる。一部の実施形態では、対象におけるアミノ酸代謝経路のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少を検出した後、対象は、対象の食事からアミノ酸を除去する栄養モジュレーション療法を投与され得る。
【0109】
一部の実施形態では、本開示の方法は、栄養モジュレーション療法および対象における栄養素の存在量を枯渇させ得る薬剤を共投与することができる。一部の実施形態では、薬剤は、対象における栄養素を分解または枯渇させ得る酵素である。一部の実施形態では、対象におけるアミノ酸代謝経路のバイオマーカーの非存在またはそのレベルの減少を検出した後、対象は、栄養モジュレーション療法および対象においてアミノ酸を枯渇させ得る酵素を投与され得る。一部の実施形態では、薬剤は、アミノ酸代謝経路と関連する少なくとも1つの代謝産物を枯渇させるアミノ酸代謝酵素であり得る。一部の実施形態では、薬剤は、酵素である。一部の実施形態では、薬剤は、タンパク質である。一部の実施形態では、薬剤は、低分子阻害剤である。一部の実施形態では、薬剤は、抗体である。一部の実施形態では、薬剤は、代謝産物である。
【0110】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、食事製品を投与することによって、投与され得る。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法のために使用される食事製品は、ヒスチジン、アルギニン、アラニン、イソロイシン、システイン、アスパラギン酸、ロイシン、グルタミン、アスパラギン、リシン、グリシン、グルタミン酸、メチオニン、プロリン、セリン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、トリプトファンもしくはバリンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、必須アミノ酸、条件的必須アミノ酸、非必須アミノ酸、もしくはそれらの任意の組合せを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファンもしくはバリンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリンもしくはトリプトファンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸もしくはセリンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸もしくはセリンのうちの少なくとも1つを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸もしくはセリンのうちの少なくとも2つを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸もしくはセリンのうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、もしくはそれよりも多くを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。
【0111】
一部の実施形態では、食事製品は、グリシンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、プロリンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、システインを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、チロシンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、アスパラギンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、グルタミンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、グルタミン酸を実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。
【0112】
一部の実施形態では、食事製品は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリンのうちの少なくとも1つを実質的に欠き得る。一部の実施形態では、食事製品は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリンのうちの少なくとも2つを実質的に欠き得る。一部の実施形態では、食事製品は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、システイン、グルタミン、グリシン、プロリン、トリプトファン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはセリンのうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、またはそれよりも多くを実質的に欠き得る。一部の実施形態では、食事製品は、グリシンを実質的に欠き得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリンを実質的に欠き得る。一部の実施形態では、食事製品は、プロリンを実質的に欠き得る。
【0113】
一部の実施形態では、食事製品は、セリンおよびグリシンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシンおよびプロリンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシンおよびシステインを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシン、およびチロシンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシンおよびアスパラギンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシン、プロリンおよびシステインを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシン、プロリンおよびチロシンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシン、プロリンおよびアスパラギンを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシン、グルタミン酸、グルタミンおよびシステインを実質的に欠き得るか、またはその限定された量を有し得る。
【0114】
本開示の組成物は、少なくとも10種のアミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、10、11、12、13、14、15、16、17、18もしくは19種のアミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、10種のアミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、14種のアミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、18種のアミノ酸またはそれらの塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンおよびグリシンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、グリシンを欠いている。
【0115】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8もしくは9種の必須アミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、7、8もしくは9種の必須アミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、8種の必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、9種の必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。
【0116】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10もしくは11種の非必須アミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、7、8、9、10もしくは11種の非必須アミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、7種の非必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、8種の非必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、9種の非必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンおよびグリシンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、プロリン、セリンおよびグリシンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、プロリン、セリンまたはグリシンのうちの1種を超えるものの組合せを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、プロリンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、グリシンを欠いている。
【0117】
本開示の組成物は、必須アミノ酸またはそれらの塩および非必須アミノ酸またはそれらの塩を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8もしくは9種の必須アミノ酸、またはそれらの塩、および1、2、3、4、5、6、7、8、9、10もしくは11種の非必須アミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、7、8もしくは9種の必須アミノ酸、またはそれらの塩、および6、7、8もしくは9種の非必須アミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、8もしくは9種の必須アミノ酸、またはそれらの塩、および8もしくは9種の非必須アミノ酸、またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、9種の必須アミノ酸またはそれらの塩、および7種の非必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、9種の必須アミノ酸またはそれらの塩、および8種の非必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、9種の必須アミノ酸またはそれらの塩、および9種の非必須アミノ酸またはそれらの塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンおよびグリシンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、プロリン、セリンおよびグリシンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、プロリン、セリンまたはグリシンのうちの1種を超えるものの組合せを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、プロリンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、セリンを欠いている。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、グリシンを欠いている。
【0118】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、グルタミン、アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸またはプロリンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リシン、L-メチオニン、L-システイン、L-フェニルアラニン、L-チロシン、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-バリン、L-アルギニン、L-グルタミン、L-アラニン、L-アスパラギン酸、L-アスパラギン、L-グルタミン酸またはL-プロリンを含む。
【0119】
一部の実施形態では、組成物は、ヒスチジンまたはその塩、例えば、L-ヒスチジンまたはL-ヒスチジン塩酸塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、イソロイシンまたはその塩、例えば、L-イソロイシン、L-イソロイシンメチルエステル塩酸塩またはL-イソロイシンエチルエステル塩酸塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ロイシンまたはその塩、例えば、L-ロイシン、L-ロイシンメチルエステル塩酸塩またはL-ロイシンエチルエステル塩酸塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、リシンまたはその塩、例えば、L-リシン、L-リシン塩酸塩またはL-リシン二塩酸塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、メチオニンまたはその塩、例えば、L-メチオニン、L-メチオニンメチルエステル塩酸塩またはL-メチオニン塩酸塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。
【0120】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、システインまたはその塩、例えば、L-システイン、L-システイン塩酸塩、L-システインメチルエステル塩酸塩またはL-システインエチルエステル塩酸塩を含む。一部の実施形態では、組成物は、シスチンまたはその塩、例えば、L-シスチンを開示する。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、フェニルアラニンまたはその塩、例えば、L-フェニルアラニン、DL-フェニルアラニンまたはL-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、チロシンまたはその塩、例えば、L-チロシンまたはL-チロシン塩酸塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、トレオニンまたはその塩、例えば、L-トレオニンまたはL-トレオニンメチルエステル塩酸塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、L-トリプトファンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、バリンまたはその塩、例えば、L-バリン、L-バリンメチルエステル塩酸塩またはL-バリンエチルエステル塩酸塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。
【0121】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、アルギニンまたはその塩、例えば、L-アルギニンまたはL-アルギニン塩酸塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、グルタミンまたはその塩、例えば、L-グルタミンまたはL-グルタミン塩酸塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アラニンまたはその塩、例えば、L-アラニンまたはβ-アラニンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アスパラギン酸またはその塩、例えば、L-アスパラギン酸、D-アスパラギン酸、L-もしくはD-アスパラギン酸カリウム塩、L-もしくはD-アスパラギン酸塩酸塩;L-もしくはD-アスパラギン酸マグネシウム塩、またはL-もしくはD-アスパラギン酸カルシウム塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、L-アスパラギンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、グルタミン酸またはその塩、例えば、L-グルタミン酸またはL-グルタミン酸塩酸塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、プロリンまたはその塩、例えば、L-プロリン、L-プロリン塩酸塩、L-プロリンメチルエステル塩酸塩またはL-プロリンエチルエステル塩酸塩を含む。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。
【0122】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、または8種のアミノ酸を欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも1種の酸を欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも2種の酸を欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも3種の酸を欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも4種の酸を欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも5種の酸を欠き得る。
【0123】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくともセリンを欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくともグリシンを欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくともプロリンを欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくともセリンおよびグリシンを欠き得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠き得る。
【0124】
医薬組成物
本開示の医薬組成物は、例えば、別の医薬剤による対象の処置の、例えば、前、その間またはその後に使用することができる。
【0125】
対象は、例えば、高齢者、成人、青年、思春期前(pre-adolescent)、小児、幼児、乳児、新生児および非ヒト動物であり得る。一部の実施形態では、対象は、患者である。
【0126】
本開示の医薬組成物は、本明細書に記載される任意の組成物または食事製品と、他の化学構成要素、例えば、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤および/または添加物との組合せであり得る。医薬組成物は、食事製品の生物への投与を容易にする。医薬組成物は、例えば、静脈内、皮下、筋肉内、経口、非経口、眼科的、皮下、経皮、鼻、膣および局部投与を含むさまざまな形態および経路によって、医薬組成物として治療有効量で投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物または食事製品は、経口投与される。
【0127】
医薬組成物は、局所的な様式、例えば、必要に応じて、デポーまたは持続放出製剤またはインプラントで、食事製品の器官への直接的な注射を介して、投与され得る。医薬組成物は、迅速放出製剤の形態、延長放出製剤の形態、または中間放出製剤の形態で提供され得る。迅速放出形態は、即時放出を提供することができる。延長放出製剤は、制御放出または持続的な遅延放出を提供することができる。
【0128】
経口投与のために、医薬組成物は、本開示の活性組成物または食事製品を、薬学的に許容される担体または添加物と組み合わせることによって調合することができる。そのような担体を使用して、対象による経口摂取のための液剤、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー剤または懸濁剤を調合することができる。経口溶解性製剤において使用される溶媒の非限定的な例としては、水、エタノール、イソプロパノール、食塩水、生理食塩水、DMSO、ジメチルホルムアミド、リン酸カリウム緩衝液、リン酸緩衝食塩水(PBS)、リン酸ナトリウム緩衝液、4-2-ヒドロキシエチル-1-ピペラジンエタンスルホン酸緩衝液(HEPES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸緩衝液(MOPS)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)緩衝液(PIPES)および食塩水クエン酸ナトリウム緩衝液(SSC)が挙げられ得る。経口溶解性製剤において使用される共溶媒の非限定的な例としては、スクロース、尿素、クレマフォール(cremaphor)、DMSOおよびリン酸カリウム緩衝液が挙げられ得る。
【0129】
医薬組成物は、静脈内投与のために調合することができる。医薬組成物は、油性または水性ビヒクル中の無菌の懸濁物、溶液またはエマルジョンとしての非経口注射に好適な形態であり得、調合剤、例えば、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤を含有することができる。非経口投与のための医薬組成物は、水溶性形態の活性食事製品の水溶液を含む。活性食事製品の懸濁物は、油性注射懸濁物として調製することができる。好適な脂溶性溶媒またはビヒクルとしては、脂肪油、例えば、ゴマ油、または合成脂肪酸エステル、例えば、オレイン酸エチルもしくはトリグリセリド、またはリポソームが挙げられる。懸濁物は、好適な安定剤、または非常に濃縮された溶液の調製を可能にするために食事製品の溶解度を増加させる薬剤を含有することもできる。あるいは、活性成分は、使用前の好適なビヒクル、例えば、無菌のパイロジェンフリーの水による構成のための粉末形態であり得る。
【0130】
本明細書に提供される処置または使用の方法を実施する際に、治療有効量の本明細書に記載される食事製品は、処置される疾患または状態を有する対象に、医薬組成物で投与される。一部の実施形態では、対象は、哺乳動物、例えば、ヒトである。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的な健康、使用される食事製品の効力、ならびに他の要因に応じて広く変わり得る。食事製品は、単独で、または混合物の構成要素として1つもしくは複数の治療剤と組み合わせて使用することができる。
【0131】
医薬組成物は、添加物および補助剤を含む1つまたは複数の生理学的に許容される担体を使用して調合することができ、これらは、薬学的に使用することができる調製物への活性食事製品の加工を容易にする。製剤は、選択された投与の経路に応じて改変することができる。本明細書に記載される食事製品を含む医薬組成物は、例えば、混合、溶解、乳化、カプセル化、封入または圧縮プロセスによって製造することができる。
【0132】
医薬組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤または添加物、および遊離塩基または薬学的に許容される塩の形態として本明細書に記載される食事製品を含むことができる。医薬組成物は、可溶化剤、安定剤、張度増強剤(tonicity enhancing agent)、緩衝液および保存剤を含有することができる。
【0133】
本明細書に記載される食事製品を含む組成物の調製のための方法は、1つまたは複数の不活性な薬学的に許容される添加物または担体を用いて食事製品を調合して、固体、半固体または液体組成物を形成することを含む。固体組成物としては、例えば、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤およびカシェ剤が挙げられる。液体組成物としては、例えば、食事製品が溶解している液剤、食事製品を含むエマルジョン、または本明細書に開示される食事製品を含むリポソーム、ミセルもしくはナノ粒子を含有する液剤が挙げられる。半固体組成物としては、例えば、ゲル剤、懸濁剤およびクリームが挙げられる。組成物は、液体の溶液もしくは懸濁物、使用前に液体の溶液もしくは懸濁物に好適な固体形態、またはエマルジョンであり得る。これらの組成物は、少量の非毒性の補助物質、例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝化剤、および他の薬学的に許容される添加剤を含有することもできる。
【0134】
本開示における使用のために好適な剤形の非限定的な例としては、液体、粉末、ゲル、ナノ懸濁物、ナノ粒子、マイクロゲル、水性または油性懸濁物、エマルジョン、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0135】
本開示における使用のために好適な薬学的に許容される添加物の非限定的な例としては、結合剤、崩壊剤、付着防止剤(anti-adherent)、帯電防止剤、界面活性剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、可塑剤、保存剤、懸濁化剤、乳化剤、抗菌剤、球形化剤(spheronization agent)、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0136】
付着防止剤:本開示の組成物は、付着防止剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、付着防止剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムを含むことができる。
【0137】
結合剤:本開示の組成物は、組成物を一緒に保持する少なくとも1つの結合剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、結合剤、例えば、糖類、タンパク質または合成ポリマーを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、二糖類(例えば、スクロースまたはラクトース)、多糖または多糖誘導体(例えば、デンプン、セルロース、変性セルロース、セルロースエーテル)、または糖アルコール(例えば、キシリトール、ソルビトールまたはマンニトール)を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、タンパク質結合剤、例えば、ゼラチンを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、合成ポリマー結合剤、例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)またはポリエチレングリコール(PEG)を含むことができる。
【0138】
保存剤:本開示の組成物は、少なくとも1つの保存剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、抗酸化剤または抗菌剤を含むことができる。抗酸化剤は、酸化メカニズムによる組成物の劣化を遅延または防止する。抗菌剤は、組成物中の腐敗性または病原性微生物の成長を阻害する。
【0139】
抗酸化剤:一部の実施形態では、抗酸化剤は、不飽和脂肪酸の自動酸化または酵素触媒酸化を遅延または防止するために組成物に添加される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アスコルビン酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、クエン酸、亜硫酸塩、三級ブチルハイドロキノン(TBHQ)またはトコフェロールのうちの少なくとも1つを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アスコルビン酸を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、BHTを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、クエン酸を含む。
【0140】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約100mg/kg、約200mg/kg、約300mg/kg、約400mg/kg、約500mg/kg、約600mg/kg、約700mg/kg、約800mg/kg、約900mg/kg、または約1000mg/kgの抗酸化剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、最大で約100mg/kg、最大で約200mg/kg、最大で約300mg/kg、最大で約400mg/kg、最大で約500mg/kg、最大で約600mg/kg、最大で約700mg/kg、最大で約800mg/kg、最大で約900mg/kg、または最大で約1000mg/kgの抗酸化剤を含む。
【0141】
抗菌剤:一部の実施形態では、抗菌剤は、組成物中の腐敗性または病原性微生物の成長を遅延または防止するために組成物に添加される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、酢酸、安息香酸、ナタマイシン、ナイシン、硝酸塩、亜硝酸塩、プロピオン酸、ソルビン酸、亜硫酸塩または二酸化硫黄のうちの少なくとも1つを含む。
【0142】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約100mg/kg、約200mg/kg、約300mg/kg、約400mg/kg、約500mg/kg、約600mg/kg、約700mg/kg、約800mg/kg、約900mg/kg、または約1000mg/kgの抗菌剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、最大で約100mg/kg、最大で約200mg/kg、最大で約300mg/kg、最大で約400mg/kg、最大で約500mg/kg、最大で約600mg/kg、最大で約700mg/kg、最大で約800mg/kg、最大で約900mg/kg、または最大で約1000mg/kgの抗菌剤を含む。
【0143】
着色剤:本開示の組成物は、少なくとも1つの着色剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、天然着色剤または合成着色剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、天然着色剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アントシアニンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アントシアニン、例えば、イチゴ(Fragaria種)から得られるペラルゴニジン-3-グルコシドまたはブドウ(Vitis種)から得られるマルビジン-3-グルコシドを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ベタシアニンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ベタシアニン、例えば、テンサイ根(Beta vulgaris)から得られるベタニンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、カロテノイドを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、カロテノイド、例えば、アナトー(Bixa Orellana)から得られるビキシン;サフラン(Crocus sativus)から得られるクロシン;パプリカ(Capsicum annuum)から得られるカプサンチン;ニンジン(Daucus carota)から得られるベータ-カロテン;またはマッシュルーム(Cantharellus cinnabarinus)から得られるカンタキサンチンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、フェノール類を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、フェノール類、例えば、ウコン(Cuycuma longa)から得られるクルクミンを含む。
【0144】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、合成着色剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アルラレッドAC、ブリリアントブルーFCF、エリスロシン、ファストグリーンFCF、インジゴカルミン(indico carmine)、サンセットイエローFCFまたはタルトラジンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、FD&C赤色40号、FD&C青色1号、FD&C赤色3号、FD&C緑色3号、FD&C青色2号、FD&C黄色6号またはFD&C黄色5号を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、E133、E127、E132、E110またはE102を含む。
【0145】
矯味矯臭剤(flavorant):本開示の組成物は、少なくとも1つの矯味矯臭剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、天然矯味矯臭物質、天然と同一の矯味矯臭物質、または人工矯味矯臭物質を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、天然矯味矯臭物質、例えば、スパイス、フルーツジュースまたは野菜ジュースを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、天然と同一の矯味矯臭物質、例えば、バニリンを含むことができる。
【0146】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、人工矯味矯臭物質、例えば、アリルピラジン、メトキシピラジン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン、アセチル-L-ピラジン、2-アセトキシピラジン、アルデヒド、アルコール、エステル、ケトン、ピラジン、フェノール類またはテルペノイドを含むことができる。
【0147】
甘味剤:本開示の組成物は、少なくとも1つの甘味剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、スクロース、グルコース、フルクトース、コーンシロップ、高フルクトースコーンシロップまたは糖アルコールを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、糖アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトールまたはキシリトールを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、フルクトースを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、合成甘味剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、サッカリン、シクラメート、アスパルテームまたはアセスルファムKを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アスパルテームを含む。
【0148】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約0.5g/1回分(serving)、約1g/1回分、約1.5g/1回分、約2g/1回分、約2.5g/1回分、約3g/1回分、約3.5g/1回分、約4g/1回分、約4.5g/1回分、約5g/1回分、約5.5g/1回分、約6g/1回分、約6.5g/1回分、約7g/1回分、約7.5g/1回分、約8g/1回分、約8.5g/1回分、約9g/1回分、約9.5g/1回分、または約10g/1回分の量の甘味剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約1g/1回分の甘味剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約2.5g/1回分の甘味剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約5g/1回分の甘味剤を含むことができる。
【0149】
加工剤(processing agent):本開示の組成物は、少なくとも1つの加工添加剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アンチケーキング剤、漂白剤、キレート化剤、清澄剤、品質改良剤、乳化剤、保水剤、pH調整剤、安定剤または増粘剤を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、アンチケーキング剤、例えば、アルミノケイ酸ナトリウム、キレート化剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、品質改良剤(conditioning agent)、例えば、臭素酸カリウム、またはpH調整剤、例えば、クエン酸もしくは乳酸を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、保水剤、例えば、グリセロール、または安定剤および増粘剤、例えば、ペクチン、ゼラチン、カラギーナンもしくはグアーガムを含むことができる。
【0150】
他の薬剤:一部の実施形態では、組成物は、約0.5%~約5%のK源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、または少なくとも約5%のK源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約1%のK源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約2%のK源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、または約5%のK源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、約2%のK源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、約5%のK源をさらに含む。一部の実施形態では、K源は、クエン酸カリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、グルコン酸カリウム、炭酸水素カリウム、アスパラギン酸カリウム、酢酸カリウムおよびオロチン酸カリウムを含む。
【0151】
一部の実施形態では、組成物は、約0.5%~約5%(w/w)のMg2+源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、または少なくとも約5%のMg2+源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約1%のMg2+源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約2%のMg2+源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、または約5%のMg2+源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、約2%のMg2+源をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、約4%のMg2+源をさらに含む。一部の実施形態では、Mg2+源は、クエン酸マグネシウム、フマル酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、トレオン酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、もしくはリンゴ酸マグネシウム、オロチン酸マグネシウム、またはそれらの水和物を含む。
【0152】
一部の実施形態では、組成物は、約0.05%~約2%(w/w)の量のタウリン、その水和物、またはその塩をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約0.05%、少なくとも約1%、少なくとも約1.2%、少なくとも約1.4%、少なくとも約1.6%、少なくとも約1.8%、または少なくとも約2%の量のタウリン、その水和物、またはその塩をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約0.05%の量のタウリン、その水和物、またはその塩をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約1%の量のタウリン、その水和物、またはその塩をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも約2%の量のタウリン、その水和物、またはその塩をさらに含む。
【0153】
薬学的に許容される添加物の非限定的な例は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania, 1975;Liberman, H.A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed. (Lippincott Williams & Wilkins, 1999)に見出すことができ、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0154】
本開示の組成物は、例えば、即時放出形態または制御放出製剤であり得る。即時放出製剤は、食事製品が迅速に作用することを可能にするように調合され得る。即時放出製剤の非限定的な例としては、容易に溶解可能な製剤が挙げられる。制御放出製剤は、活性薬剤の放出速度および放出プロファイルが、生理学上および時間治療学上の要件にマッチし得るように適応されているか、または代替的に、プログラムされた速度での活性薬剤の放出を生じるように調合されている、医薬製剤であり得る。制御放出製剤の非限定的な例としては、顆粒剤、遅延放出顆粒剤、ヒドロゲル(例えば、合成または天然起源のもの)、他のゲル化剤(例えば、ゲル形成食物繊維)、マトリックスベースの製剤(例えば、分散された少なくとも1つの活性成分を有するポリマー材料を含む製剤)、マトリックス内の顆粒剤、ポリマー混合物、および顆粒塊が挙げられる。
【0155】
一部では、制御放出製剤は、遅延放出形態である。遅延放出形態は、食事製品の作用を長期間遅延させるように調合され得る。遅延放出形態は、例えば、約4時間、約8時間、約12時間、約16時間、または約24時間、1つまたは複数の食事製品の有効用量の放出を遅延させるように調合され得る。
【0156】
制御放出製剤は、持続放出形態であり得る。持続放出形態は、例えば、食事製品の作用を長期間にわたって持続するように調合され得る。持続放出形態は、約4時間、約8時間、約12時間、約16時間、または約24時間にわたって、本明細書に記載される任意の食事製品の有効用量を提供する(例えば、生理学的に有効な血液プロファイルを提供する)ように調合され得る。
【0157】
本明細書に記載される医薬組成物は、正確な投薬量の単回投与に好適な単位剤形であり得る。単位剤形において、製剤は、適切な量の1つまたは複数の食事製品を含有する単位用量に分割される。単位投薬量は、別個の量の製剤を含有するパッケージの形態であり得る。非限定的な例は、包装された注射剤、バイアルまたはアンプルである。水性懸濁組成物は、単回用量の再密閉不能な容器に包装され得る。複数回用量の密閉可能な容器は、例えば、保存剤と組み合わせて、または保存剤なしで使用することができる。注射用製剤は、単位剤形で、例えば、アンプル中、または保存剤とともに複数回用量容器で提示され得る。
【0158】
投与の意図される様式に応じて、医薬組成物は、例えば、正確な投薬量の単回投与に好適な単位剤形の、例えば、錠剤、坐剤、丸剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁剤、ローション、クリームまたはゲルなどの、固体、半固体または液体剤形の形態であり得る。
【0159】
固体組成物のために、非毒性固体担体としては、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロースおよび炭酸マグネシウムが挙げられる。
【0160】
本開示における使用のために好適な剤形の非限定的な例としては、液剤、エリキシル剤、ナノ懸濁剤、水性または油性懸濁剤、ドロップ剤、シロップ剤、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。本開示における使用のために好適な薬学的に許容される添加物の非限定的な例としては、造粒剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、甘味剤、流動促進剤、付着防止剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗酸化剤、ガム、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、コーティング剤、可塑剤、保存剤、懸濁化剤、乳化剤、植物セルロース系材料および球形化剤、ならびにそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0161】
本開示の組成物は、少なくとも1つの医薬添加物、例えば、付着防止剤、結合剤、コーティング剤、着色剤、崩壊剤、矯味矯臭剤、保存剤、吸着剤、甘味剤またはビヒクルを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、着色剤および矯味矯臭剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、着色剤、矯味矯臭剤および甘味剤を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、矯味矯臭剤、甘味剤および保存剤を含む。
【0162】
サプリメント:本開示の組成物は、少なくとも1つのサプリメントが投与されている対象に投与することができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、エネルギーサプリメントとともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、エネルギーサプリメント、例えば、カフェイン、ガラナ、オタネニンジン、ビタミンB12またはコエンザイムQ10とともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、エネルギーサプリメント、例えば、カフェイン、チロシン、ピロロキノリンキノン(PQQ)、テアニン、コエンザイムQ10、アセチル-L-カルニチン(ALCAR)、アルファ-リポ酸(ALA)、シチコリン、クレアチン、シトルリン、ビートルートパウダー、アシュワガンダまたはRhoodiola roseaとともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、コエンザイムQ10とともに対象に投与される。
【0163】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、微量栄養素サプリメントとともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、総合ビタミン剤とともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ビタミンサプリメント、例えば、ビタミンCまたはビタミンDサプリメントとともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ミネラルサプリメント、例えば、鉄または亜鉛サプリメントとともに対象に投与される。
【0164】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エネルギーサプリメントおよび微量栄養素サプリメントとともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、コエンザイムQ10および総合ビタミン剤とともに対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、コエンザイムQ10およびミネラルサプリメントとともに対象に投与される。
【0165】
ビタミン:本開示の組成物は、1つまたは複数の必須ビタミンを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKおよびビタミンBを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、チアミン(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、ピロキシジン(pyroxidine)(ビタミンB6)、ビオチン(ビタミンB7)、葉酸(ビタミンB9)またはコバラミン(ビタミンB12)を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、脂溶性ビタミン、例えば、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEまたはビタミンKを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、水溶性ビタミン、例えば、ビタミンCおよびビタミンBを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、水溶性ビタミン、例えば、ビタミンB、例えば、チアミン(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、ピロキシジン(ビタミンB6)、ビオチン(ビタミンB7)、葉酸(ビタミンB9)またはコバラミン(ビタミンB12)を含むことができる。
【0166】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンDおよびビタミンEを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、チアミン(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、ピロキシジン(ビタミンB6)、ビオチン(ビタミンB7)、葉酸(ビタミンB9)およびコバラミン(ビタミンB12)を含むことができる。
【0167】
本開示の組成物は、成人男性における1日許容量(recommended dietary allowance)のビタミンを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性における1日許容量のビタミン:ビタミンA、900μg;ビタミンC、90mg;ビタミンD、15μg;ビタミンE、15mg;ビタミンK、120μg;チアミン、1.2mg;リボフラビン、1.3mg;ナイアシン、16mg;パントテン酸、5mg;ピロキシジン、1.3mg;ビオチン、30μg;葉酸、400μg;およびコリン、550mgを含む。本開示の組成物は、成人女性における1日許容量のビタミンを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人女性における1日許容量のビタミン:ビタミンA、700μg;ビタミンC、75mg;ビタミンD、15μg;ビタミンE、15mg;ビタミンK、90μg;チアミン、1.1mg;リボフラビン、1.1mg;ナイアシン、14mg;パントテン酸、5mg;ピロキシジン、1.3mg;ビオチン、30μg;葉酸、400μg;およびコリン、425mgを含む。
【0168】
本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量のビタミンのいずれかの約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量のビタミンのいずれかの約20%、約30%、約40%、約50%、または約60%を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量のビタミンのいずれかの約30%を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量のビタミンのいずれかの約50%を含むことができる。
【0169】
ミネラル:本開示の組成物は、1つまたは複数のミネラルまたは元素を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、カルシウム、クロム、銅、フッ化物、ヨウ化物、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リン、セレン、亜鉛、カリウム、ナトリウムまたは塩化物を含むことができる。
【0170】
本開示の組成物は、成人男性における1日許容量の元素またはミネラルを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性における1日許容量の元素またはミネラル:カルシウム、1000mg;クロム、35μg;銅、900μg;フッ化物、4mg;ヨウ化物、150μg;鉄、8mg;マグネシウム、400mg;マンガン、2.3mg;モリブデン、45μg;リン、700mg;セレン、55μg;亜鉛、11mg;カリウム、3400mg;ナトリウム、1500mg;または塩化物、2.3gを含む。本開示の組成物は、成人女性における1日許容量の元素またはミネラルを含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人女性における1日許容量の元素またはミネラル:カルシウム、1000mg;クロム、25μg;銅、900μg;フッ化物、3mg;ヨウ化物、150μg;鉄、18mg;マグネシウム、310mg;マンガン、1.8mg;モリブデン、45μg;リン、700mg;セレン、55μg;亜鉛、8mg;カリウム、2600mg;ナトリウム、1500mg;または塩化物、2.3gを含む。
【0171】
本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量の元素またはミネラルのいずれかの約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量の元素またはミネラルのいずれかの約20%、約30%、約40%、約50%、または約60%を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量の元素またはミネラルのいずれかの約30%を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、成人男性または成人女性における1日許容量の元素またはミネラルのいずれかの約50%を含むことができる。
【0172】
脂質:本開示の組成物は、脂肪を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の医薬組成物は、飽和脂肪、トランス脂肪、多価不飽和脂肪または一価不飽和脂肪を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、飽和脂肪、トランス脂肪、多価不飽和脂肪および一価不飽和脂肪を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約1g、約2g、約3g、約4g、約5g、約6g、約7g、約8g、約9g、または約10gの合計脂肪含有量を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約5gの合計脂肪含有量を含むことができる。
【0173】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、コレステロールを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約100mg/1回分のコレステロールを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約50mg/1回分のコレステロールを含む。
【0174】
炭水化物:一部の実施形態では、本開示の組成物は、炭水化物、例えば、糖、デンプンまたは複合炭水化物を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、糖、例えば、コーンシロップ、フルクトース、ガラクトース、グルコース、高フルクトースコーンシロップ、ラクトース、マルトースまたはスクロースを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、糖アルコールを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、デンプンを含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、難消化性デンプン、例えば、カラスムギ、コメ、マメ科植物、生ジャガイモデンプン、グリーンバナナまたはHi-Maize(登録商標)小麦粉を含む。
【0175】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、複合炭水化物、例えば、繊維を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、食品供給源、例えば、オートミール、亜麻仁、オオムギ、乾燥エンドウ、リンゴまたはニンジンから得られる可溶性繊維を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、不溶性繊維を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、食品供給源、例えば、種子、堅果、濃緑色の葉物野菜またはふすまから得られる不溶性繊維を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、繊維、例えば、イヌリン、メチルセルロース、オオバコまたはコムギデキストリンを含む。
【0176】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、栄養的に完全な製品として対象に投与される。一部の実施形態では、組成物は、食事の代替のシェイクまたは粉末として投与される。一部の実施形態では、組成物は、腸栄養管を介して投与される。一部の実施形態では、組成物は、静脈内トピラマートとして投与される。
【0177】
投薬
本明細書に記載される医薬組成物は、正確な投薬量の単回投与に好適な単位剤形であり得る。単位剤形において、製剤は、適切な量の1つまたは複数の食事製品を含有する単位用量に分割される。単位投薬量は、別個の量の製剤を含有するパッケージの形態であり得る。非限定的な例は、バイアルまたはアンプル中の液体である。水性懸濁組成物は、単回用量の再密閉不能な容器に包装され得る。複数回用量の密閉可能な容器は、例えば、保存剤と組み合わせて使用することができる。非経口注射用製剤は、単位剤形で、例えば、アンプル中、または保存剤とともに複数回用量容器で提示され得る。
【0178】
用量は、薬物の量を対象の質量で割った単位、例えば、対象の体重1キログラムあたりの薬物のミリグラムで表すことができる。
【0179】
本明細書に記載される組成物は、対象によって消費される食事を追加補充するために与えられ得る。本明細書に記載される組成物は、食事の代替として与えられ得る。本明細書に記載される組成物は、食事の直前または直後に与えられ得る。本明細書に記載される組成物は、食事前または食事後の約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約40分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間または約6時間以内に与えられ得る。
【0180】
本明細書に記載される組成物は、正確な投薬量の単回投与に好適な単位剤形であり得る。単位剤形において、製剤は、適切な量の組成物を含有する単位用量に分割される。一部の実施形態では、単位投薬量は、別個の量の製剤を含有するパッケージの形態であり得る。一部の実施形態では、本開示の製剤は、1回分のサッシェ中に単位剤形で提示され得る。例えば、1回分のサッシェは、水または他の好適な添加物もしくはビヒクルに溶解される。一部の実施形態では、本開示の製剤は、単回用量の再密閉不能な容器で提示され得る。一部の実施形態では、本開示の製剤は、密閉可能な容器で提示され得、対象は、単回用量の1回分を分配するように設計されたスクープまたはスプーンを使用して、製剤の単回用量の1回分を得ることができる。一部の実施形態では、本開示の製剤は、密閉可能な容器で提示され得、対象は、半分用量の1回分を分配するように設計されたスクープまたはスプーンを使用して(すなわち、1回分を分配するために2スクープ)、製剤の単回用量の1回分を得ることができる。
【0181】
本明細書に記載される組成物は、約1g~約2g、約2g~約3g、約3g~約4g、約4g~約5g、約5g~約6g、約6g~約7g、約7g~約8g、約8g~約9g、約9g~約10g、約10g~約11g、約11g~約12g、約12g~約13g、約13g~約14g、約14g~約15g、約15g~約16g、約16g~約17g、約17g~約18g、約18g~約19g、約19g~約20g、約20g~約21g、約21g~約22g、約22g~約23g、約23g~約24g、または約24g~約25gの範囲内の単位用量の1回分で存在し得る。
【0182】
本明細書に記載される組成物は、約1g、約2g、約3g、約4g、約5g、約6g、約7g、約8g、約9g、約10g、約11g、約12g、約13g、約14g、約15g、約16g、約17g、約18g、約19g、約20g、約21g、約22g、約23g、約24g、または約25gの量の単位用量の1回分で存在し得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、約10g、12g、15g、20g、または24gの量の単位用量の1回分で存在し得る。
【0183】
一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、約12gの量の単位用量の1回分で存在し得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、約12gの量でサッシェ中に単位用量の1回分で存在し得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、約15gの量の単位用量の1回分で存在し得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、約15gの量でサッシェ中に単位用量の1回分で存在し得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、約24gの量の単位用量の1回分で存在し得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、約24gの量でサッシェ中に単位用量の1回分で存在し得る。
【0184】
一部の実施形態では、本開示の組成物の用量は、薬物の量を対象の質量で割った単位、例えば、対象の体重1キログラムあたりの薬物のグラムで表すことができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の治療有効量は、約0.1g/kg/日~約0.2g/kg/日、約0.2g/kg/日~約0.3g/kg/日、約0.3g/kg/日~約0.4g/kg/日、約0.4g/kg/日~約0.5g/kg/日、約0.5g/kg/日~約0.6g/kg/日、約0.6g/kg/日~約0.7g/kg/日、約0.7g/kg/日~約0.8g/kg/日、約0.8g/kg/日~約0.9g/kg/日、約0.9g/kg/日~約1.0g/kg/日、約1.0g/kg/日~約1.1g/kg/日、約1.1g/kg/日~約1.2g/kg/日、約1.2g/kg/日~約1.3g/kg/日、約1.3g/kg/日~約1.4g/kg/日、または約1.4g/kg/日~約1.5g/kg/日である。一部の実施形態では、本開示の組成物の治療有効量は、約0.4g/kg/日~約0.5g/kg/日である。一部の実施形態では、本開示の組成物の治療有効量は、約0.6g/kg/日~約0.7g/kg/日である。一部の実施形態では、本開示の組成物の治療有効量は、約0.8g/kg/日~約0.9g/kg/日である。
【0185】
一部の実施形態では、本開示の組成物の用量は、薬物の量を対象の質量で割った単位、例えば、対象の体重1キログラムあたりの薬物のミリグラムで表すことができる。一部の実施形態では、組成物は、約100mg/kg~約150mg/kg、約150mg/kg~約200mg/kg、約200mg/kg~約250mg/kg、約250mg/kg~約300mg/kg、または約300mg/kg~約350mg/kgの範囲の量で提供される。一部の実施形態では、組成物は、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、約250mg/kg、約300mg/kg、または約350mg/kgの量で提供される。
【0186】
本明細書に記載される組成物は、対象の体重あたりのタンパク質の量を達成するように、対象に提供され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、対象の体重1キログラムあたり約0.2gタンパク質~約0.4gタンパク質、約0.4gタンパク質~約0.6gタンパク質、約0.6gタンパク質~約0.8gタンパク質、または約0.8gタンパク質~約1gタンパク質の範囲を達成するように、対象に提供され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、対象の体重1キログラムあたり約0.6gタンパク質~約0.8gタンパク質の範囲を達成するように、対象に提供され得る。
【0187】
本明細書に記載される組成物は、1日あたり1つまたは複数の1回分で対象に提供され得る。一部の実施形態では、1回分、2回分、3回分、4回分、5回分、6回分、7回分、8回分、9回分、10回分、11回分、または12回分の本明細書に記載される組成物が、1日に対象に提供される。一部の実施形態では、3回分の本明細書に記載される組成物が、1日に対象に提供される。一部の実施形態では、6回分の本明細書に記載される組成物が、1日に対象に提供される。一部の実施形態では、9回分の本明細書に記載される組成物が、1日に対象に提供される。
【0188】
投与の方法
本開示の組成物は、対象に投与され得、投与は、少なくとも1種のアミノ酸が少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、1種のアミノ酸が少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、プロリンが少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、セリンが少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、グリシンが少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、2種のアミノ酸もしくはそれらの塩が少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、セリンおよびグリシンが少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、3種のアミノ酸もしくはそれらの塩が少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、セリン、グリシンおよびプロリンが少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、セリン、グリシンおよびシステインが少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、4種のアミノ酸もしくはそれらの塩が少ない、またはそれを実質的に欠いている食品に基づく食事によって達成される。本明細書に開示されるアミノ酸の塩は、薬学的に許容される塩であり得る。
【0189】
本開示の組成物は、食事を摂取している対象に投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象に投与され、対象は、タンパク質が少ない食事を摂取している。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象に投与され、対象は、低炭水化物の食事を摂取している。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象に投与され、対象は、高脂肪および低炭水化物(例えば、ケトン体生成型の食事)を摂取している。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象に投与され、対象は、菜食を摂取している。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象に投与され、対象は、ビーガン食を摂取している。
【0190】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも1種の非必須アミノ酸が少なくなるように設計された低タンパク質食を摂取している対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、セリンおよびグリシンが少なくなるように設計された低タンパク質食を摂取している対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、プロリン、セリンおよびグリシンが少なくなるように設計された低タンパク質食を摂取している対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約2g/日、約1.75g/日、約1.5g/日、約1.25g/日、約1g/日、約0.75g/日、または約0.5g/日未満で、低タンパク質食を摂取している対象に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約500mg/日、約450mg/日、約400mg/日、約350mg/日、約300mg/日、約250mg/日、約200mg/日、約150mg/日、約100mg/日、または約50mg/日未満で、低タンパク質食を摂取している対象に投与される。
【0191】
本明細書に記載される治療剤は、疾患または状態の発症の前、その間、またはその後に投与され得、治療剤を含有する組成物を投与するタイミングは変わり得る。例えば、組成物は、予防として使用することができ、疾患または状態の発症の可能性を低下させるために、状態または疾患になる傾向を有する対象に継続的に投与され得る。組成物は、症状の間またはその開始の後可能な限り早く、対象に投与され得る。
【0192】
本明細書に開示される組成物は、疾患または状態の開始が検出または疑われた後実用的に可能な限り早く、かつ疾患の処置のために必要な時間の長さの間、投与され得る。一部の実施形態では、疾患の処置のために必要な時間の長さは、約12時間、約24時間、約36時間、または約48時間である。一部の実施形態では、疾患の処置のために必要な時間の長さは、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、または約15日である。一部の実施形態では、疾患の処置のために必要な時間の長さは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約17週間、約18週間、約19週間、または約20週間である。一部の実施形態では、疾患の処置のために必要な時間の長さは、約1か月、約2か月、約3か月、約4か月、約5か月、約6か月、約7か月、約8か月、約9か月、約10か月、約11か月、約12か月、約13か月、約14か月、約15か月、約16か月、約17か月、約18か月、約19か月、約20か月、約21か月、約22か月、約23か月、または約24か月である。
【0193】
一部の実施形態では、化合物が投与され得る時間の長さは、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約1か月、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約2か月、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約3か月、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約4か月、約17週間、約18週間、約19週間、約20週間、約5か月、約21週間、約22週間、約23週間、約24週間、約6か月、約7か月、約8か月、約9か月、約10か月、約11か月、約1年、約13か月、約14か月、約15か月、約16か月、約17か月、約18か月、約19か月、約20か月、約21か月、約22か月、約23か月、約2年、約2.5年、約3年、約3.5年、約4年、約4.5年、約5年、約6年、約7年、約8年、約9年、または約10年であり得る。処置の長さは、それぞれの対象について変わり得る。
【0194】
本開示の組成物は、単独で、処置期間全体を通して継続的に投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、治療剤、例えば、放射線療法または化学療法の投与と同時に投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、単独で、少なくとも1日に1回、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、15日間、16日間、17日間、18日間、19日間、20日間、または21日間投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、単独で、少なくとも1日に1回、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約1か月間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約2か月間、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約3か月間、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約4か月間、約17週間、約18週間、約19週間、約20週間、約5か月間、約21週間、約22週間、約23週間、約24週間、約6か月間、約7か月間、約8か月間、約9か月間、約10か月間、約11か月間、または約1年間投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも1日に1回、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、15日間、16日間、17日間、18日間、19日間、20日間、または21日間投与され得、治療剤は、適切な処置レジメンに従って、処置期間全体を通して投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、少なくとも1日に1回、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約1か月間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約2か月間、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約3か月間、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約4か月間、約17週間、約18週間、約19週間、約20週間、約5か月間、約21週間、約22週間、約23週間、約24週間、約6か月間、約7か月間、約8か月間、約9か月間、約10か月間、約11か月間、または約1年間投与され得、治療剤は、適切な処置レジメンに従って、処置期間全体を通して投与され得る。
【0195】
本開示の組成物は、処置期間全体を通して断続的に投与され得る。一部の実施形態では、対象は、処置期間の間、本開示の組成物で処置され得、次いで、処置なし期間にわたり処置なしに進み得る。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間の長さは、同一である。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間の長さは、異なる。一部の実施形態では、処置期間の長さは、処置なし期間よりも長い。一部の実施形態では、処置期間の長さは、処置なし期間よりも短い。
【0196】
一部の実施形態では、処置期間の長さは、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、5日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、7日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、10日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、12日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、14日である。
【0197】
一部の実施形態では、処置なし期間の長さは、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日である。一部の実施形態では、処置なし期間の長さは、2日である。一部の実施形態では、処置なし期間の長さは、5日である。
【0198】
一部の実施形態では、処置期間の長さは、5日であり、処置なし期間の長さは、2日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、4日であり、処置なし期間の長さは、3日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、12日であり、処置なし期間の長さは、2日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、3日であり、処置なし期間の長さは、4日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、2日であり、処置なし期間の長さは、5日である。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間のサイクルは、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間、または16週間にわたり繰り返される。
【0199】
一部の実施形態では、対象は、本開示の組成物および治療剤で処置され得、次いで、組成物および治療剤によるその後の処置サイクルを開始する前に、処置なしに進み得る。一部の実施形態では、治療剤は、放射線療法である。一部の実施形態では、治療剤は、放射線療法である。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間の長さは、同一である。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間の長さは、異なる。一部の実施形態では、処置期間の長さは、処置なし期間よりも長い。一部の実施形態では、処置期間の長さは、処置なし期間よりも短い。
【0200】
一部の実施形態では、処置期間の長さは、5日であり、処置なし期間の長さは、2日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、4日であり、処置なし期間の長さは、3日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、3日であり、処置なし期間の長さは、4日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、2日であり、処置なし期間の長さは、5日である。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間のサイクルは、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間、または16週間にわたり繰り返される。
【0201】
本明細書に記載される組成物は、正確な投薬量の単回投与に好適な単位剤形であり得る。単位剤形において、製剤は、適切な量の1つまたは複数の化合物を含有する単位用量に分割される。単位投薬量は、別個の量の製剤を含有するパッケージの形態であり得る。水性懸濁組成物は、単回用量の再密閉不能な容器に包装され得る。複数回用量の密閉可能な容器は、例えば、保存剤と組み合わせて、または保存剤なしで使用することができる。
【0202】
一部の実施形態では、組成物は、1日中対象に投与される。一部の実施形態では、組成物は、食事とともに対象に投与される。一部の実施形態では、組成物は、スナックとともに対象に投与される。一部の実施形態では、組成物は、食事なしで対象に投与される。一部の実施形態では、組成物は、等しい間隔で1日中対象に投与される。一部の実施形態では、第1の1回分は、朝食の前に投与され、第2の1回分は、朝食とともに投与され、第3の1回分は、昼食とともに投与され、第4および第5の1回分は、夕食とともに投与され、第6の1回分は、就寝前に投与される。
【0203】
一部の実施形態では、食事製品は、1日に3回投与される。一部の実施形態では、食事製品は、1日に5回投与される。
【0204】
本明細書に提供される組成物は、他の療法、例えば、化学療法、放射線、手術、抗炎症剤、免疫療法、生物製剤および選択されたビタミンと併せて投与され得る。他の薬剤は、医薬組成物の前、その後、またはそれと同時的に投与され得る。
【0205】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、経口投与され得る。経口投与のために、本開示の栄養モジュレーション療法は、活性化合物(例えば、アミノ酸またはそれらの塩)を薬学的に許容される担体または添加物と組み合わせることによって調合することができる。そのような担体を使用して、対象による経口摂取のための液剤、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー剤または懸濁剤を調合することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、散剤として調合することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、飲料として調合することができる。一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、丸剤、錠剤、懸濁剤、ゲル剤、ゲルタブ、半固体、錠剤、サッシェ、ロゼンジ、またはカプセルもしくはマイクロカプセルとして調合することができる。他の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、液剤、懸濁剤、ゲル剤、ゲルタブ、半固体、錠剤、サッシェ、ロゼンジまたはカプセルとして調合することができる。
【0206】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、静脈内投与され得る。栄養モジュレーション療法は、油性または水性ビヒクル中の無菌の懸濁物、溶液またはエマルジョンとしての非経口注射に好適な形態であり得、調合剤、例えば、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤を含有することができる。非経口投与のための製剤としては、水溶性形態の活性化合物(例えば、アミノ酸またはそれらの塩)の水溶液が挙げられる。活性化合物の懸濁物は、油性注射懸濁物として調製することができる。好適な脂溶性溶媒またはビヒクルとしては、脂肪油、例えば、ゴマ油、または合成脂肪酸エステル、例えば、オレイン酸エチルもしくはトリグリセリド、またはリポソームが挙げられる。懸濁物は、好適な安定剤、または非常に濃縮された溶液の調製を可能にするために化合物の溶解度を増加させる剤を含有することもできる。あるいは、活性成分は、使用前の好適なビヒクル、例えば、無菌のパイロジェンフリーの水による構成のための粉末形態であり得る。
【0207】
使用の方法
a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;b)単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップ;およびc)定量化するステップの後に、栄養モジュレーション療法を対象に投与するステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0208】
一部の実施形態では、方法は、第2の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、第2の生合成代謝酵素の量および第3の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、定量化するステップの後および投与するステップの前に、生体試料中の生合成代謝酵素の量を参照生体試料中の生合成代謝酵素の第2の量と比較するステップをさらに含み、参照生体試料は、がん細胞を含まない。一部の実施形態では、生体試料中の生合成代謝酵素の量は、参照試料中の生合成代謝酵素の第2の量よりも低い。
【0209】
一部の実施形態では、方法は、定量化するステップの後および投与するステップの前に、生合成代謝酵素を経験的スコアリングシステムに供するステップをさらに含み、経験的スコアリングシステムは、閾値を有し、閾値を下回る試料値を有する生体試料は、対象が栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を示す。一部の実施形態では、試料値は、経験的スコアリングシステムの閾値よりも低い。
【0210】
a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;およびb)単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップであって、生合成代謝酵素の量が、対象ががんを処置するための栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を予測する、ステップを含む方法が本明細書に開示される。
【0211】
一部の実施形態では、栄養モジュレーション療法は、治療有効量の食事製品を投与するステップを含む。一部の実施形態では、食事製品は、少なくとも1種のアミノ酸を欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、セリンを欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、グリシンを欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、プロリンを欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、チロシンを欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、少なくとも2種のアミノ酸を欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、セリンおよびグリシンを欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、少なくとも3種のアミノ酸を欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシンおよびプロリンを欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、セリン、グリシンおよびシステインを欠いている。
【0212】
一部の実施形態では、方法は、定量化するステップの後に、がん療法を対象に投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、がん療法は、放射線療法である。一部の実施形態では、がん療法は、化学療法である。
【0213】
一部の実施形態では、方法は、定量化するステップの後に、生体試料中の生合成代謝酵素の量を参照生体試料中の生合成代謝酵素の第2の量と比較するステップをさらに含み、参照生体試料は、がん細胞を含まない。一部の実施形態では、生体試料中の生合成代謝酵素の量は、参照試料中の生合成代謝酵素の第2の量よりも低い。一部の実施形態では、方法は、定量化するステップの後に、第1の生合成代謝酵素の量を経験的スコアリングシステムに供するステップをさらに含み、経験的スコアリングシステムは、閾値を有し、閾値を下回る第1の試料値を有する生体試料は、対象が栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を示す。一部の実施形態では、試料値は、経験的スコアリングシステムの閾値よりも低い。一部の実施形態では、方法は、単離するステップの後に、第2の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、単離するステップの後に、第2の生合成代謝酵素および第3の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む。
【0214】
それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、a)治療有効量の食事製品を投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリンおよびグリシンを欠いている、ステップ;ならびにb)治療有効量の治療剤を投与するステップを含み、対象のがん細胞が、低レベルの少なくとも1つの生合成代謝酵素を発現し、少なくとも1つの生合成代謝酵素が、セリンまたはグリシンの生合成を触媒し、食事製品を投与するステップが、食事製品の非存在下での治療剤の有効性と比較して、治療剤の有効性を少なくとも約20%増加させる、方法が本明細書に記載される。一部の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0215】
一部の実施形態では、食事製品は、プロリンをさらに欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、チロシンをさらに欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、システインをさらに欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、アルギニンをさらに欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、グルタミンをさらに欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、グルタミン酸またはグルタメートをさらに欠いている。
【0216】
一部の実施形態では、食事製品の存在下での治療剤の用量は、食事製品の非存在下での治療剤の用量と比較して、少なくとも約20%低い。一部の実施形態では、食事製品の存在下での治療剤の用量は、食事製品の非存在下での治療剤の用量と比較して、少なくとも約40%低い。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、対象におけるがん細胞増殖を少なくとも約20%減少させる。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、対象におけるがん細胞増殖を少なくとも約40%減少させる。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、腫瘍体積を少なくとも約20%減少させる。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、腫瘍体積を少なくとも約40%減少させる。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の循環レベルを少なくとも約20%減少させる。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の循環レベルを少なくとも約40%減少させる。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の組織レベルを少なくとも約20%減少させる。一部の実施形態では、方法は、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の組織レベルを少なくとも約40%減少させる。
【0217】
一部の実施形態では、食事製品の投与は、食事製品の非存在下での治療剤の有効性と比較して、治療剤の有効性を少なくとも約40%増加させる。
【0218】
一部の実施形態では、方法は、第1の期間に食事製品を投与するステップ、および第2の期間に食事製品を控えるステップを含む。
【0219】
それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、方法が、治療有効量の食事製品を投与するステップを含み、食事製品が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、方法が本明細書に開示される。
【0220】
一部の実施形態では、食事製品は、少なくとも12種のアミノ酸を含む。一部の実施形態では、食事製品は、チロシンをさらに欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、システインをさらに欠いている。一部の実施形態では、食事製品は、アルギニンをさらに欠いている。
【0221】
一部の実施形態では、方法は、治療有効量の治療剤を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、治療剤を投与するステップは、経口である。一部の実施形態では、治療剤を投与するステップは、静脈内である。
【0222】
単位剤形中に、a)複数のアミノ酸であって、組成物が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、複数のアミノ酸;ならびにb)薬学的に許容される添加物を含む医薬組成物が本明細書に開示される。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも12種のアミノ酸を含む。一部の実施形態では、組成物は、システインをさらに欠いている。一部の実施形態では、組成物は、チロシンをさらに欠いている。一部の実施形態では、組成物は、アスパラギンをさらに欠いている。
【0223】
本開示は、対象を処置するための方法を提供する。本明細書に開示される組成物は、任意の疾患の処置において使用することができる。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、それを必要とする対象におけるがんを処置するために使用される。対象の食事および栄養素の変更は、所望の健康上の利益を有することができ、疾患の処置において有効であり得る。
【0224】
患者の特定の疾患および/またはその必要性に基づいて、本開示は、対象に対して一般化された処置の推奨のための方法および対象特異的な処置の推奨のための方法を提供する。処置のための方法は、以下のステップのうちの1つを含み得る:対象における栄養素のレベルを決定するステップ;決定するステップに基づいて対象における疾患の存在または非存在を検出するステップ、および少なくとも1つの一般化された処置または対象特異的な処置を対象に推奨して、疾患の症状を改善するステップ。
【0225】
一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物を使用して、食物介入によって疾患または状態を管理することができる。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、特定の疾患または状態のための処置計画の一部として使用することができる。
【0226】
一部の実施形態では、対象は、低レベルの少なくとも1つの酵素を発現するがんを有する。一部の実施形態では、少なくとも1つの酵素は、セリンまたはグリシンの生合成を触媒する。一部の実施形態では、少なくとも1つの酵素は、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)である。一部の実施形態では、少なくとも1つの酵素は、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ1(PSAT1)である。一部の実施形態では、酵素は、ホスホセリンホスファターゼ(PSPH)である。一部の実施形態では、少なくとも1つの酵素は、グリシンの生合成を触媒する。一部の実施形態では、酵素は、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ1(SHMT1)である。一部の実施形態では、酵素は、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ2(SHMT2)である。一部の実施形態では、酵素は、グリシンシンターゼである。
【0227】
一部の実施形態では、対象は、がんを有する。がんは、新生物細胞の制御不能な成長によって引き起こされ、隣接および遠隔の組織への浸潤に至り、死をもたらす。がん細胞は、多くの場合、ゲノムのコード領域および調節領域の両方に影響を及ぼす、基礎となる遺伝的異常またはエピジェネティック異常を有する。がん細胞における遺伝的異常は、タンパク質の構造、動態および発現レベルを変化させ得、これは、次に、がん細胞の細胞代謝を変更する。細胞周期の変化は、正常な細胞よりもはるかに速い速度でがん細胞を増殖させ得る。代謝速度および増殖の増加により、がん組織は、正常な組織と比較して、はるかに高い栄養要求を有する。
【0228】
がん細胞は、栄養要求性を有し、正常細胞と比較して、はるかに高い栄養要求を有する。栄養要求の増加を満たすための適応として、がん細胞は、細胞膜におけるグルコースおよびアミノ酸トランスポーターを上方調節して、循環からより多くの栄養素を得ることができる。がん細胞はまた、解糖およびグルタミノリシスを増強することによって代謝経路を作り直して、ATP生産またはエネルギー供給のより高い速度を持続させることができる。グルコースおよびアミノ酸は、がん細胞においてより高く要求される栄養素である。一部のがん細胞型および腫瘍組織は、特異的なアミノ酸に対して栄養要求性であることが公知である。異なるアミノ酸に対するがんの栄養要求性は、がん型をアミノ酸飢餓処置に対して脆弱にし得る。
【0229】
哺乳動物細胞がアミノ酸飢餓を経験すると、細胞では、アミノ酸不足に対するホメオスタシス応答が起きる。アミノ酸欠乏は、細胞のリソースおよびエネルギーを膜トランスポーター、成長ホルモンおよびアミノ酸ホメオスタシスのための代謝酵素の発現にシフトすることを含む一般的なアミノ酸制御経路を始動させ得る。膜トランスポーターの上方調節は、アミノ酸の取り込みを増強することができ、代謝酵素の上方調節は、アミノ酸合成を増強することができる。細胞は、タンパク質および細胞小器官を再利用して、オートファジーによって非必須アミノ酸を再生することもできる。一般的なアミノ酸制御経路およびオートファジーによって、細胞は、アミノ酸ホメオスタシスを維持しようと試みる。腫瘍組織は、血管新生を増強して、より多くの栄養供給を得ることによって、アミノ酸飢餓を克服することもできる。
【0230】
ホメオスタシスが、重度のアミノ酸飢餓において達成できない場合、がん細胞は、タンパク質合成を阻害し、成長を抑制し、またはプログラム細胞死を受け得る。アミノ酸飢餓の細胞死メカニズムは、カスパーゼ依存性アポトーシス、オートファジー細胞死またはフェロトーシス細胞死であり得る。アミノ酸トランスポーター、代謝酵素、オートファジー関連タンパク質およびアミノ酸飢餓を使用して、細胞成長を制御することができる。
【0231】
本明細書に開示される方法は、対象による栄養消費をモニタリングすることができる。栄養消費は、対象由来の生体試料を取得することによって測定することができる。生体試料は、例えば、全血、血清、血漿、粘膜、唾液、頬スワブ、尿、糞便、細胞、組織、体液、汗、息、リンパ液、CNS液および病変滲出液であり得る。生体試料の組合せを、本開示の方法で使用することができる。
【0232】
本開示の組成物の方法は、がん細胞系の増殖を遅らせることができ、またはがん細胞を殺滅することができる。本発明の化合物によって処置され得るがんの非限定的な例としては、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨がん、脳腫瘍、例えば、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽細胞腫、テント上未分化神経外胚葉性腫瘍、視覚伝導路および視床下部膠腫、乳がん、気管支腺腫、バーキットリンパ腫、原発不明癌、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、子宮頸がん、小児がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、皮膚T細胞性リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫、胚細胞腫瘍、胆嚢がん、胃がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、神経膠腫、ヘアリー細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼球内黒色腫、膵島細胞癌、カポジ肉腫、腎臓がん、咽頭がん、口唇がんおよび口腔がん、脂肪肉腫、肝臓がん、肺がん、例えば、非小細胞および小細胞肺がん、リンパ腫、白血病、マクログロブリン血症、骨の悪性線維性組織球腫/骨肉腫、髄芽腫、黒色腫、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮がん、口がん、多発性内分泌腫瘍症候群、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、鼻腔および副鼻腔がん、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、中咽頭がん、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、膵臓がん、膵島細胞がん、副鼻腔がんおよび鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体星状細胞腫、松果体胚細胞腫、下垂体腺腫、胸膜肺芽腫、形質細胞新生物、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌、腎盂および尿管移行細胞がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、皮膚がん、皮膚メルケル細胞癌、小腸がん、軟部組織肉腫、扁平上皮細胞癌、胃がん、T細胞性リンパ腫、咽頭がん、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺がん、トロホブラスト腫瘍(妊娠性)、原発部位不明のがん、尿道がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、およびウィルムス腫瘍が挙げられる。
【0233】
一部の実施形態では、がんは、膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、乳がんである。一部の実施形態では、がんは、卵巣がんである。一部の実施形態では、がんは、結腸がんである。一部の実施形態では、がんは、直腸がんである。一部の実施形態では、がんは、結腸直腸がんである。一部の実施形態では、がんは、転移性結腸直腸がんである。一部の実施形態では、がんは、膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、転移性膵臓がんである。
【0234】
一部の実施形態では、本開示の組成物を使用して、組織の過剰成長または組織の過剰増殖の疾患を処置することができる。一部の実施形態では、本開示の組成物を使用して、過剰なコラーゲン合成を処置することができる。一部の実施形態では、本開示の組成物を使用して、皮膚の状態、例えば、細胞の過剰成長を伴う皮膚の状態を処置することができる。
【0235】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、高脂肪食とともに投与され得る。一部の実施形態では、高脂肪食は、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%よりも高い脂肪由来の1日カロリーを有する食事である。一部の実施形態では、本開示の組成物は、低炭水化物食とともに投与される。一部の実施形態では、低炭水化物食は、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、または約5%未満の炭水化物由来の1日カロリーを有する食事である。一部の実施形態では、本開示の組成物は、低タンパク質食とともに投与される。一部の実施形態では、低タンパク質食は、約15%、約14%、約13%、約12%、約11%、約10%、約9%、約8%、約7%、約6%、約5%、約4%、約3%、約2%、または約1%未満の全タンパク質由来の1日カロリーを有する食事である。一部の実施形態では、低タンパク質食は、約50g/日、約40g/日、約30g/日、約20g/日、または約10g/日未満の全タンパク質量を有する。一部の実施形態では、本開示の組成物は、高脂肪、低炭水化物および低タンパク質食とともに投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、正常食とともに投与される。
【0236】
併用療法
一部の実施形態では、本開示の方法は、治療剤を投与するステップを含む。一部の実施形態では、治療剤は、栄養素の合成および処理に関与する酵素の阻害剤である。一部の実施形態では、治療剤は、低分子阻害剤である。一部の実施形態では、治療剤は、治療用抗体、例えば、標的酵素の分解を促進する抗体である。
【0237】
複数の治療剤を、任意の順序でまたは同時に投与することができる。一部の実施形態では、本開示の食事製品は、別の治療剤による処置と組み合わせて、その前に、またはその後に投与される。同時の場合、複数の治療剤は、単一の統合された形態で、または複数の形態で、例えば、複数の別々の丸剤として、提供され得る。薬剤は、単一のパッケージにまたは複数のパッケージに、一緒にまたは別々に包装され得る。治療剤のうちの1つまたはすべてを、複数回用量で与えることができる。同時でない場合、複数回用量の間のタイミングは、約1か月程度の長さまで変更することができる。
【0238】
本明細書に記載される治療剤は、疾患または状態の発症の前、その間、またはその後に投与され得、治療剤を含有する組成物を投与するタイミングは変わり得る。例えば、組成物は、予防として使用することができ、疾患または状態の発症の可能性を低下させるために、状態または疾患になる傾向を有する対象に継続的に投与され得る。組成物は、症状の間またはその開始の後可能な限り早く、対象に投与され得る。治療剤の投与は、症状の開始の最初の48時間以内、症状の開始の最初の24時間以内、症状の開始の最初の6時間以内、または症状の開始の3時間以内に開始され得る。最初の投与は、本明細書に記載される任意の製剤を使用して、実用的な任意の経路を介して、例えば、本明細書に記載される任意の経路によってであり得る。
【0239】
一部の実施形態では、方法は、2つの治療剤を投与するステップを含む。一部の実施形態では、2つの治療剤は、それぞれ独立して、化学療法剤である。一部の実施形態では、2つの治療剤は、ゲムシタビンおよびパクリタキセルである。一部の実施形態では、方法は、少なくとも3つの治療剤を投与するステップを含む。一部の実施形態では、3つの治療剤は、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、方法は、4つの治療剤を投与するステップを含む。一部の実施形態では、4つの治療剤は、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、オキサリプラチン、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、4つの治療剤は、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、イリノテカンまたはその薬学的に許容される塩、およびベバシズマブである。
【0240】
一部の実施形態では、方法は、ケトン食療法を投与するステップをさらに含む。
【0241】
A)放射線療法
放射線療法(radiation therapy)または放射線療法(radiotherapy)は、がん処置の一部として電離放射線を使用して、悪性細胞を制御または殺滅する療法であり、通常は、線形加速器によって送達される。電離放射線は、がん性組織のDNAに損傷を与え、細胞死をもたらす。放射線療法は、身体の一領域に局在している場合、いくつかのがんの型において治癒的であり得る。一部の実施形態では、本開示の方法および組成物は、第2の療法、例えば、放射線療法と組み合わせて投与され得る。一部の実施形態では、放射線療法は細胞成長を制御することができるので、放射線療法は、本開示の方法または組成物とともに使用することができる。
【0242】
一部の実施形態では、放射線療法は、本開示の方法または組成物と組み合わせて使用して、原発性悪性疾患を除去する手術後の腫瘍の再発を防止するまたはその可能性を低減することができる。一部の実施形態では、放射線療法および化学療法は、本開示の方法または組成物と組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、本開示の方法および組成物は、放射線療法と組み合わせて投与して、がんを処置することができる。一部の実施形態では、本開示の方法および組成物は、放射線療法と組み合わせて投与して、がんの症状を低減することができる。一部の実施形態では、本開示の方法および組成物は、放射線療法と組み合わせて投与して、がんの成長を遅らせることができる。
【0243】
一部の実施形態では、放射線療法は、体外照射療法(external beam radiation therapy)である。体外照射療法は、放射線ががんを局所的に狙う機械を使用する。一部の実施形態では、放射線療法は、体内照射療法(internal beam radiation therapy)である。一部の実施形態では、体外照射を使用して、腫瘍を縮小させて、疼痛、呼吸困難、または腸もしくは膀胱制御の喪失を処置することができる。一部の実施形態では、体外照射療法は、三次元原体照射法(3D-CRT)である。一部の実施形態では、体外照射療法は、強度変調放射線治療(IMRT)である。一部の実施形態では、体外照射療法は、陽子線治療である。一部の実施形態では、体外照射療法は、画像誘導放射線治療(IGRT)である。一部の実施形態では、体外照射療法は、定位放射線治療(SRT)である。
【0244】
体内照射療法は、対象の身体に放射線源を設置する処置である。一部の実施形態では、放射線源は、液体である。一部の実施形態では、放射線源は、固体である。一部の実施形態では、体内放射線療法は、恒久的なインプラントを使用する。一部の実施形態では、体内放射線療法は、一時的体内放射線療法、例えば、ニードル、管またはアプリケーターである。一部の実施形態では、固体放射線源は、ブラキセラピーにおいて使用される。一部の実施形態では、放射線源を含有するシード、リボンまたはカプセルが、対象の身体に設置される。一部の実施形態では、放射線療法は、ブラキセラピーであり、ここで、放射能源は、処置を必要とする領域の内側またはそれに隣接して設置される。一部の実施形態では、放射線療法は、骨髄移植のための準備における全身照射(TBI)である。
【0245】
一部の実施形態では、放射線療法は、術中照射療法(IORT)である。一部の実施形態では、放射線療法は、全身放射線療法である。一部の実施形態では、放射線療法は、放射免疫療法である。一部の実施形態では、放射線療法は、放射線増感剤または放射線防御剤を使用する。
【0246】
一部の実施形態では、ブラキセラピーを使用して、頭部、頸部、乳房、子宮頸部、前立腺または眼のがんが処置される。一部の実施形態では、全身放射線療法、例えば、放射性ヨード、またはI-131を使用して、甲状腺がんを処置することができる。一部の実施形態では、標的化放射性核種療法を使用して、進行性前立腺がんまたは膵消化管神経内分泌腫瘍(GEP-NET)を処置することができる。
【0247】
一部の実施形態では、成形放射線ビームは、正常な組織を温存しながら、腫瘍で交差するようないくつかの露出角度から狙うことができる。一部の実施形態では、腫瘍は、周囲の健康な組織の線量よりもはるかに高い線量を吸収する。
【0248】
一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約0.5グレイ(Gy)、約1Gy、約1.5Gy、約2Gy、約2.5Gy、約3Gy、約3.5Gy、約4Gy、約4.5Gy、約5Gy、約5.5Gy、約6Gy、約6.5Gy、約7Gy、約7.5Gy、約8Gy、約8.5Gy、約9Gy、約9.5Gy、または約10Gyで処置され得る。一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約5Gy、約10Gy、約15Gy、約20Gy、約25Gy、約30Gy、約35Gy、約40Gy、約45Gy、約50Gy、約55Gy、約60Gy、約65Gy、約70Gy、約75Gy、約80Gy、約85Gy、約90Gy、約95Gy、または約100Gyの放射線療法で処置され得る。一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約5Gyの放射線療法で処置され得る。一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約10Gyの放射線療法で処置され得る。一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約20Gyの放射線療法で処置され得る。
【0249】
一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約5Gy~約10Gy;約10Gy~約15Gy;約15Gy~約20Gy;約20Gy~約25Gy;約25Gy~約30Gy;約30Gy~約35Gy;約35Gy~約40Gy;約40Gy~約45Gy;約45Gy~約50Gy;約50Gy~約55Gy;約55Gy~約60Gy;約60Gy~約65Gy;約65Gy~約70Gy;約70Gy~約75Gy;または約75Gy~約80Gyで処置され得る。一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約5Gy~約10Gyで処置され得る。一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約20Gy~約40Gyで処置され得る。一部の実施形態では、対象または腫瘍は、約40Gy~約60Gyで処置され得る。
【0250】
一部の実施形態では、放射線療法の1サイクルは、対象または腫瘍が数日にわたり放射線で処置されることを含み得る。一部の実施形態では、放射線は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日にわたって行われ得る。一部の実施形態では、放射線療法の1サイクルは、対象または腫瘍が4日にわたって放射線で処置されることを含み得る。一部の実施形態では、放射線療法の1サイクルは、対象または腫瘍が5日にわたって放射線で処置されることを含み得る。
【0251】
一部の実施形態では、放射線の1サイクルは、5日にわたって10Gy、例えば、5日間、1日に2Gyを投与することを含み得る。一部の実施形態では、放射線の1サイクルは、5日にわたって15Gy、例えば、5日間、1日に3Gyを投与することを含み得る。一部の実施形態では、放射線の1サイクルは、5日にわたって20Gy、例えば、5日間、1日に4Gyを投与することを含み得る。一部の実施形態では、放射線の1サイクルは、5日にわたって25Gy、例えば、5日間、1日に5Gyを投与することを含み得る。
【0252】
一部の実施形態では、放射線療法の1サイクルは、一定期間にわたって繰り返され得る。一部の実施形態では、放射線療法の1サイクルは、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間、または16週間にわたり繰り返され得る。
【0253】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、放射線療法の投与と同時に投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、15日間、16日間、17日間、18日間、19日間、20日間、または21日間、放射線療法と同時に投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、5日間、放射線療法の投与と同時に投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、7日間、放射線療法の投与と同時に投与され得る。
【0254】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象が放射線療法で処置される1日前、2日前、3日前、4日前、5日前、6日前、7日前、8日前、9日前、10日前、11日前、12日前、13日前、または14日前に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象が放射線療法で処置される1日前に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象が放射線療法で処置される2日前に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象が放射線療法で処置される3日前に投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、対象が放射線療法で処置される4日前に投与される。
【0255】
一部の実施形態では、対象は、本開示の組成物および放射線療法で処置され得、次いで、組成物および放射線療法によるその後の処置サイクルを開始する前に、処置なしに進み得る。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間の長さは、同一である。一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間の長さは、異なる。一部の実施形態では、処置期間の長さは、処置なし期間よりも長い。一部の実施形態では、処置期間の長さは、処置なし期間よりも短い。
【0256】
一部の実施形態では、組成物および放射線療法による処置期間の長さは、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日であり、処置なし期間の長さは、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、5日であり、処置なし期間の長さは、2日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、4日であり、処置なし期間の長さは、3日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、3日であり、処置なし期間の長さは、4日である。一部の実施形態では、処置期間の長さは、2日であり、処置なし期間の長さは、5日である。
【0257】
一部の実施形態では、処置期間および処置なし期間のサイクルは、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間、または16週間にわたり繰り返される。
【0258】
一部の実施形態では、本開示の組成物および放射線療法は、高脂肪食とともに投与される。一部の実施形態では、高脂肪食は、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%よりも高い脂肪由来の1日カロリーを有する食事である。一部の実施形態では、本開示の組成物および放射線療法は、低炭水化物食とともに投与される。一部の実施形態では、低炭水化物食は、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、または約5%未満の炭水化物由来の1日カロリーを有する食事である。一部の実施形態では、本開示の組成物および放射線療法は、低タンパク質食とともに投与される。一部の実施形態では、低タンパク質食は、約15%、約14%、約13%、約12%、約11%、約10%、約9%、約8%、約7%、約6%、約5%、約4%、約3%、約2%、または約1%未満の全タンパク質由来の1日カロリーを有する食事である。一部の実施形態では、低タンパク質食は、約50g/日、約40g/日、約30g/日、約20g/日、または約10g/日未満の全タンパク質量を有する。一部の実施形態では、本開示の組成物および放射線療法は、高脂肪、低炭水化物および低タンパク質食とともに投与される。
【0259】
B)化学療法
一部の実施形態では、本開示のアミノ酸飢餓療法は、化学療法レジメンと組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、化学療法レジメンは、化学療法剤による処置である。一部の実施形態では、化学療法剤は、ゲムシタビン、パクリタキセル、フルオロウラシル(5FU)もしくはその薬学的に許容される塩、オキサリプラチン、フォリン酸もしくはその薬学的に許容される塩、イリノテカンもしくはその薬学的に許容される塩、またはそれらの2つもしくはそれよりも多くの組合せである。一部の実施形態では、化学療法剤は、アルキル化剤である。一部の実施形態では、アルキル化剤は、アルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、オキサリプラチン、テモゾロミド、チオテパまたはトラベクテジンである。一部の実施形態では、アルキル化剤は、ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、ロムスチンまたはストレプトゾシンである。
【0260】
一部の実施形態では、化学療法剤は、代謝拮抗薬である。一部の実施形態では、代謝拮抗薬は、アザシチジン、5FU、6-メルカプトプリン(6-MP)、カペシタビン(Xeloda)、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン(Ara-C)、デシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、ゲムシタビン(Gemzar)、ヒドロキシウレア、メトトレキセート、ネララビン、ペメトレキセド(Alimta)、ペントスタチン、プララトレキセート、チオグアニン、またはトリフルリジンおよびチピラシルの組合せである。
【0261】
一部の実施形態では、化学療法剤は、抗腫瘍抗生物質である。一部の実施形態では、抗腫瘍抗生物質は、アントラサイクリンである。一部の実施形態では、アントラサイクリンは、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、イダルビシンまたはバルルビシンである。一部の実施形態では、抗腫瘍抗生物質は、アントラサイクリンではない。一部の実施形態では、抗腫瘍抗生物質は、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、マイトマイシン-Cまたはミトキサントロンである。
【0262】
一部の実施形態では、化学療法剤は、トポイソメラーゼ阻害剤である。一部の実施形態では、化学療法剤は、トポイソメラーゼI阻害剤、例えば、イリノテカンまたはその薬学的に許容される塩、イリノテカンリポソームまたはトポテカンである。一部の実施形態では、化学療法剤は、トポイソメラーゼII阻害剤、例えば、エトポシド、ミトキサントロンまたはテニポシドである。一部の実施形態では、化学療法剤は、有糸分裂阻害剤である。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、タキサン、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンクリスチンリポソームまたはビノレルビンである。一部の実施形態では、化学療法剤は、コルチコステロイド、例えば、プレドニゾン、メチルプレドニゾロンまたはデキサメタゾンである。
【0263】
一部の実施形態では、化学療法剤は、オールトランス-レチノイン酸、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、エリブリン、ヒドロキシウレア、イクサベピロン、ミトタン、オマセタキシン、ペグアスパルガーゼ、プロカルバジン、ロミデプシンまたはボリノスタットである。
【0264】
一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、約10mg/m~約1,000mg/mである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、約10mg/m~約50mg/m、約10mg/m~約100mg/m、約10mg/m~約200mg/m、約10mg/m~約300mg/m、約10mg/m~約400mg/m、約10mg/m~約500mg/m、約10mg/m~約600mg/m、約10mg/m~約700mg/m、約10mg/m~約800mg/m、約10mg/m~約900mg/m、約10mg/m~約1,000mg/m、約50mg/m~約100mg/m、約50mg/m~約200mg/m、約50mg/m~約300mg/m、約50mg/m~約400mg/m、約50mg/m~約500mg/m、約50mg/m~約600mg/m、約50mg/m~約700mg/m、約50mg/m~約800mg/m、約50mg/m~約900mg/m、約50mg/m~約1,000mg/m、約100mg/m~約200mg/m、約100mg/m~約300mg/m、約100mg/m~約400mg/m、約100mg/m~約500mg/m、約100mg/m~約600mg/m、約100mg/m~約700mg/m、約100mg/m~約800mg/m、約100mg/m~約900mg/m、約100mg/m~約1,000mg/m、約200mg/m~約300mg/m、約200mg/m~約400mg/m、約200mg/m~約500mg/m、約200mg/m~約600mg/m、約200mg/m~約700mg/m、約200mg/m~約800mg/m、約200mg/m~約900mg/m、約200mg/m~約1,000mg/m、約300mg/m~約400mg/m、約300mg/m~約500mg/m、約300mg/m~約600mg/m、約300mg/m~約700mg/m、約300mg/m~約800mg/m、約300mg/m~約900mg/m、約300mg/m~約1,000mg/m、約400mg/m~約500mg/m、約400mg/m~約600mg/m、約400mg/m~約700mg/m、約400mg/m~約800mg/m、約400mg/m~約900mg/m、約400mg/m~約1,000mg/m、約500mg/m~約600mg/m、約500mg/m~約700mg/m、約500mg/m~約800mg/m、約500mg/m~約900mg/m、約500mg/m~約1,000mg/m、約600mg/m~約700mg/m、約600mg/m~約800mg/m、約600mg/m~約900mg/m、約600mg/m~約1,000mg/m、約700mg/m~約800mg/m、約700mg/m~約900mg/m、約700mg/m~約1,000mg/m、約800mg/m~約900mg/m、約800mg/m~約1,000mg/m、または約900mg/m~約1,000mg/mである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、約10mg/m、約50mg/m、約100mg/m、約200mg/m、約300mg/m、約400mg/m、約500mg/m、約600mg/m、約700mg/m、約800mg/m、約900mg/m、または約1,000mg/mである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、少なくとも約10mg/m、約50mg/m、約100mg/m、約200mg/m、約300mg/m、約400mg/m、約500mg/m、約600mg/m、約700mg/m、約800mg/m、または約900mg/mである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、最大で約50mg/m、約100mg/m、約200mg/m、約300mg/m、約400mg/m、約500mg/m、約600mg/m、約700mg/m、約800mg/m、約900mg/m、または約1,000mg/mである。
【0265】
一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、約0.1mg/kg~約15mg/kgである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、約0.1mg/kg~約0.25mg/kg、約0.1mg/kg~約0.5mg/kg、約0.1mg/kg~約0.75mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、約0.1mg/kg~約3mg/kg、約0.1mg/kg~約5mg/kg、約0.1mg/kg~約7mg/kg、約0.1mg/kg~約9mg/kg、約0.1mg/kg~約11mg/kg、約0.1mg/kg~約13mg/kg、約0.1mg/kg~約15mg/kg、約0.25mg/kg~約0.5mg/kg、約0.25mg/kg~約0.75mg/kg、約0.25mg/kg~約1mg/kg、約0.25mg/kg~約3mg/kg、約0.25mg/kg~約5mg/kg、約0.25mg/kg~約7mg/kg、約0.25mg/kg~約9mg/kg、約0.25mg/kg~約11mg/kg、約0.25mg/kg~約13mg/kg、約0.25mg/kg~約15mg/kg、約0.5mg/kg~約0.75mg/kg、約0.5mg/kg~約1mg/kg、約0.5mg/kg~約3mg/kg、約0.5mg/kg~約5mg/kg、約0.5mg/kg~約7mg/kg、約0.5mg/kg~約9mg/kg、約0.5mg/kg~約11mg/kg、約0.5mg/kg~約13mg/kg、約0.5mg/kg~約15mg/kg、約0.75mg/kg~約1mg/kg、約0.75mg/kg~約3mg/kg、約0.75mg/kg~約5mg/kg、約0.75mg/kg~約7mg/kg、約0.75mg/kg~約9mg/kg、約0.75mg/kg~約11mg/kg、約0.75mg/kg~約13mg/kg、約0.75mg/kg~約15mg/kg、約1mg/kg~約3mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約1mg/kg~約7mg/kg、約1mg/kg~約9mg/kg、約1mg/kg~約11mg/kg、約1mg/kg~約13mg/kg、約1mg/kg~約15mg/kg、約3mg/kg~約5mg/kg、約3mg/kg~約7mg/kg、約3mg/kg~約9mg/kg、約3mg/kg~約11mg/kg、約3mg/kg~約13mg/kg、約3mg/kg~約15mg/kg、約5mg/kg~約7mg/kg、約5mg/kg~約9mg/kg、約5mg/kg~約11mg/kg、約5mg/kg~約13mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約7mg/kg~約9mg/kg、約7mg/kg~約11mg/kg、約7mg/kg~約13mg/kg、約7mg/kg~約15mg/kg、約9mg/kg~約11mg/kg、約9mg/kg~約13mg/kg、約9mg/kg~約15mg/kg、約11mg/kg~約13mg/kg、約11mg/kg~約15mg/kg、または約13mg/kg~約15mg/kgである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、約0.1mg/kg、約0.25mg/kg、約0.5mg/kg、約0.75mg/kg、約1mg/kg、約3mg/kg、約5mg/kg、約7mg/kg、約9mg/kg、約11mg/kg、約13mg/kg、または約15mg/kgである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、少なくとも約0.1mg/kg、約0.25mg/kg、約0.5mg/kg、約0.75mg/kg、約1mg/kg、約3mg/kg、約5mg/kg、約7mg/kg、約9mg/kg、約11mg/kg、または約13mg/kgである。一部の実施形態では、化学療法剤の用量は、最大で約0.25mg/kg、約0.5mg/kg、約0.75mg/kg、約1mg/kg、約3mg/kg、約5mg/kg、約7mg/kg、約9mg/kg、約11mg/kg、約13mg/kg、または約15mg/kgである。
【0266】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、ゲムシタビンとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約500mg/m~約2000mg/mのゲムシタビンとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約500mg/m~約750mg/m、約750mg/m~約1000mg/m、約1000mg/m~約1250mg/m、約1250mg/m~約1500mg/m、約1500mg/m~約1750mg/m、または約1750mg/m~約2000mg/mのゲムシタビンとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約500mg/m、約750mg/m、約1000mg/m、約1250mg/m、約1500mg/m、約1750mg/m、または約2000mg/m未満のゲムシタビンとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約750mg/m未満のゲムシタビンとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約1000mg/m未満のゲムシタビンとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約1250mg/m未満のゲムシタビンとともに投与され得る。
【0267】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、パクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約50mg/m~約500mg/mgのパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約50mg/m~約75mg/mg、約75mg/m~約100mg/mg、約100mg/m~約125mg/mg、約125mg/m~約150mg/mg、約150mg/m~約175mg/mg、約175mg/m~約200mg/mg、約200mg/m~約225mg/mg、約225mg/m~約250mg/mg、約250mg/m~約300mg/mg、約300mg/m~約325mg/mg、約325mg/m~約350mg/mg、約350mg/m~約375mg/mg、約375mg/m~約400mg/mg、約400mg/m~約425mg/mg、約425mg/m~約450mg/mg、約450mg/m~約475mg/mg、または約475mg/m~約500mg/mgのパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約50mg/m、約100mg/m、約150mg/m、約200mg/m、約250mg/m、約300mg/m、約350mg/m、約400mg/m、約450mg/m、または約500mg/m未満のパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約125mg/m未満のパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約150mg/m未満のパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約175mg/m未満のパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約200mg/m未満のパクリタキセルとともに投与され得る。
【0268】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、ゲムシタビンおよびパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約500mg/m~約2000mg/mのゲムシタビン、および約50mg/m~約500mg/mgのパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約500mg/m~約750mg/m、約750mg/m~約1000mg/m、約1000mg/m~約1500mg/m、または約1500mg/m~約2000mg/mのゲムシタビン、および約50mg/m~約100mg/mg、約100mg/m~約150mg/mg、約150mg/m~約200mg/mg、約200mg/m~約250mg/mg、約250mg/m~約300mg/mg、約300mg/m~約350mg/mg、約350mg/m~約400mg/mg、約400mg/m~約450mg/mg、または約450mg/m~約500mg/mgのパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約750mg/m未満のゲムシタビン、および約150mg/mg未満のパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約1000mg/m未満のゲムシタビン、および約175mg/mg未満のパクリタキセルとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約1250mg/m未満のゲムシタビン、および約200mg/mg未満のパクリタキセルとともに投与され得る。
【0269】
一部の実施形態では、治療剤は、ゲムシタビンである。一部の実施形態では、ゲムシタビンの治療有効量は、約1000mg/mである。一部の実施形態では、ゲムシタビンの治療有効量は、約1000mg/m未満である。一部の実施形態では、治療剤は、パクリタキセルである。一部の実施形態では、パクリタキセルの治療有効量は、約175mg/mである。一部の実施形態では、パクリタキセルの治療有効量は、約175mg/m未満である。
【0270】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、FOLFIRINOXとともに投与され得、これは、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、オキサリプラチン、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、85mg/mのオキサリプラチン、180mg/mのイリノテカン、400mg/mのフォリン酸またはその薬学的に許容される塩(ロイコボリンまたはフォリン酸カルシウムとも呼ばれる)、および400mg/mのフルオロウラシルを含有するFOLFIRINOXとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ボーラスとして、85mg/mのオキサリプラチン、180mg/mのイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩、400mg/mのロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩、および400mg/mのフルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩を含むFOLFIRINOXとともに投与され得、それに続いて2週間ごとに、46時間の継続的注入として2400mg/mが与えられ得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、特異的ながん型を処置する際に典型的に使用される、オキサリプラチン、イリノテカンまたはその薬学的に許容される塩、ロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩、およびフルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩の投薬量を含むFOLFIRINOXとともに投与され得る。
【0271】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、PI3K阻害剤、例えば、セラベリシブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約30mg/kg~約150mg/kgのセラベリシブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約30mg/kg~約50mg/kg、約50mg/kg~約75mg/kg、約75mg/kg~約100mg/kg、約100mg/kg~約125mg/kg、または約125mg/kg~約150mg/kgのセラベリシブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約30mg/kg、約50mg/kg、約75mg/kg、約100mg/kg、約125mg/kg、または約150mg/kg未満のセラベリシブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約30mg/kg未満のセラベリシブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約60mg/kg未満のセラベリシブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約100mg/kg未満のセラベリシブとともに投与され得る。
【0272】
一部の実施形態では、治療剤は、PI3K阻害剤である。一部の実施形態では、PI3K阻害剤は、セラベリシブである。一部の実施形態では、セラベリシブの治療有効量は、約30mg/kg~約150mg/kgである。一部の実施形態では、セラベリシブの治療有効量は、約60mg/kg未満である。
【0273】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、ベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約1mg/kg~約2mg/kg、約2mg/kg~約2mg/kg、約3mg/kg~約4mg/kg、約4mg/kg~約5mg/kg、約5mg/kg~約6mg/kg、または約6mg/kg~約7mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約3mg/kg~約4mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約4mg/kg~約5mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約5mg/kg~約6mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。
【0274】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約1.5mg/kg、約2mg/kg、約2.5mg/kg、約3mg/kg、約3.5mg/kg、約4mg/kg、約4.5mg/kg、約5mg/kg、約5.5mg/kg、約6mg/kg、約6.5mg/kg、または約7mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約3mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約4mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約5mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約6mg/kgの量のベバシズマブとともに投与され得る。
【0275】
一部の実施形態では、ベバシズマブは、経口投与され得る。一部の実施形態では、ベバシズマブは、静脈内投与され得る。
【0276】
一部の実施形態では、本開示の方法は、第1選択療法の投与の後に、第2選択療法として本開示の組成物を投与するステップを含む。一部の実施形態では、第1選択療法は、FOLFOXの投与であり、ここで、FOLFOXは、5-フルオロウラシル、ロイコボリン、およびオキサリプラチンを含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、第1選択療法としてのFOLFOX4の投与の後に、第2選択療法として本開示の組成物を投与するステップを含む。一部の実施形態では、FOLFOX4は、1)1日目:Yラインを使用する別々のバックでの、D5Wで、250~500mL中の85mg/mのIVのオキサリプラチン注入、およびD5Wで、120分にわたって同時的に投与される200mg/mのIVのロイコボリン、それに続いて2~4分にわたって与えられる400mg/mのIVの5-フルオロウラシルボーラス、それに続いて22時間の継続注入として、D5Wで、500mL中の600mg/mのIVの5-フルオロウラシル注入;ならびに2)2日目:120分にわたる200mg/mのIVのロイコボリン注入、それに続いて2~4分にわたって与えられる400mg/mのIVの5-フルオロウラシルボーラス、それに続いて22時間の継続的注入として、D5Wで、500mL中の600mg/mのIVの5-フルオロウラシル注入を投与することを含む。
【0277】
一部の実施形態では、本開示の方法は、第1選択療法としてのFOLFOX6の投与の後に、第2選択療法として本開示の組成物を投与するステップを含む。一部の実施形態では、FOFLOX6は、:1)1~2日目、400mg/mのロイコボリン(または200mg/mのレボロイコボリン)IV注入と併せて、D5Wで、500mL中、120分のIV注入として与えられる100mg/mのオキサリプラチンIV注入、それに続いて400mg/mの5-FUのIVボーラス、それに続いて46時間の5-FU注入(最初の2サイクルについて2400mg/m、患者が耐容性を示す場合(最初の2サイクルの間に、グレード1を超える毒性なし)、3000mg/mに増加させてもよい)を投与すること;および2)3~14日目に休薬することを含む。
【0278】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、FOLFIRIとともに投与され得、これは、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩を含む。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約100mg/m~約250mg/mのイリノテカン;イリノテカンの投与の間の2時間の注入として約100mg/m~約300mg/mのロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩;その直後に、約300mg/m~約500mg/mの5-フルオロウラシルのボーラス用量、および2週間ごとの約2000mg/m~約3000mg/mの46時間の継続的注入を含むFOLFIRIとともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、1日目の90分注入として180mg/mのイリノテカン;イリノテカンの投与の間の2時間の注入として200mg/mのロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩;その直後に、400mg/mの5-フルオロウラシルのボーラス用量および2週間ごとの2400mg/mの46時間の継続的注入を含むFOLFIRIとともに投与され得る。
【0279】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、1日目の初回用量のための90分にわたる約3mg/kg~約7mg/kgのベバシズマブのIVを伴ってまたは伴わずに、1日目の90分にわたる約100mg/m~約250mg/mのイリノテカンのIV;1日目のイリノテカンと同時的な120分にわたる約300mg/m~約500mg/mのロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩のIV;1日目のロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩後の約300mg/m~約500mg/mの5-フルオロウラシルのIVボーラス;および1日目に開始する46時間にわたる約2000mg/m~約3000mg/mの5-フルオロウラシルのIV継続的注入とともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、1日目の初回用量のための90分にわたる5mg/kgのベバシズマブのIVを伴ってまたは伴わずに、1日目の90分にわたる180mg/mのイリノテカンのIV;1日目のイリノテカンと同時的な120分にわたる400mg/mのロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩のIV;1日目のロイコボリンまたはその薬学的に許容される塩後の400mg/mの5-フルオロウラシルのIVボーラス;および1日目に開始する46時間にわたる2400mg/mの5-フルオロウラシルのIV継続的注入とともに投与され得る。
【0280】
一部の実施形態では、本開示の方法は、第1選択療法の投与の後に、第2選択療法として、ベバシズマブを伴ってまたは伴わずに、本開示の組成物およびFOLFIRINOXを投与するステップを含む。
【0281】
C)免疫療法
一部の実施形態では、化学療法レジメンは、免疫療法である。一部の実施形態では、免疫療法は、抗体療法である。一部の実施形態では、抗体療法は、アレムツズマブ、リツキシマブ、イブリツモマブチウキセタンまたはオファツムマブによる処置である。一部の実施形態では、免疫療法は、インターフェロンである。一部の実施形態では、インターフェロンは、インターフェロンαである。一部の実施形態では、免疫療法は、インターロイキン例えば、IL-2である。一部の実施形態では、免疫療法は、インターロイキン阻害剤、例えば、IRAK4阻害剤である。
【0282】
一部の実施形態では、免疫療法は、がんワクチンである。一部の実施形態では、がんワクチンは、予防ワクチンである。一部の実施形態では、がんワクチンは、処置ワクチンである。一部の実施形態では、がんワクチンは、HPVワクチン、例えば、Gardisil(商標)、Cervarix、OncophageまたはSipuleucel-Tである。一部の実施形態では、免疫療法は、gp100である。一部の実施形態では、免疫療法は、樹状細胞に基づくワクチン、例えば、Ad.p53 DCである。一部の実施形態では、免疫療法は、トール様受容体モジュレーター、例えば、TLR-7またはTLR-9である。一部の実施形態では、免疫療法は、PD-1、PD-L1、PD-L2またはCTL4-Aモジュレーター、例えば、ニボルマブである。一部の実施形態では、免疫療法は、IDO阻害剤、例えば、インドキシモドである。一部の実施形態では、免疫療法は、抗PD-1モノクローナル抗体、例えば、MK3475またはニボルマブである。一部の実施形態では、免疫療法は、抗PD-L1モノクローナル抗体、例えば、MEDI-4736またはRG-7446である。一部の実施形態では、免疫療法は、抗PD-L2モノクローナル抗体である。一部の実施形態では、免疫療法は、抗CTL1-4抗体、例えば、イピリムマブ(ipilumumab)である。
【0283】
がん細胞は、がん細胞の増殖のエネルギーおよび同化要求の上昇をサポートする細胞代謝を変化させ得る。代謝の変更の例としては、好気的解糖(すなわち、ワールブルグ効果)、および非必須アミノ酸に対する高い依存性が挙げられる。1炭素代謝は、細胞が単一炭素を含有する分子を生成および使用することを可能にする代謝経路のコレクションを包含する。1炭素単位(すなわち、メチル基)は、食事性葉酸に由来するテトラヒドロ葉酸(THF)による使用のために運ばれ、活性化される。細胞は、ヌクレオチド合成、メチル化反応および還元代謝をサポートする1炭素単位を必要とする。がん細胞は、高い増殖速度をサポートするために1炭素経路に依存し、1炭素代謝は、がん細胞増殖のために重要である。
【0284】
THF依存性1炭素代謝は、DNAおよびRNAに組み込まれるヌクレオチドの合成のための炭素を供給する細胞増殖の基礎である重要な代謝プロセスである。トリプトファンは、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)による代謝を通した1炭素単位の理論的供給源である。IDO1を発現するがん細胞では、トリプトファンは、in vitroおよびin vivoの両方でプリンヌクレオチド合成のための真正な1炭素ドナーである。
【0285】
がん細胞代謝では、セリンは、1炭素単位の優勢な供給源と考えられる。セリンは、セリン合成経路(SSP)を介した解糖中間体3-ホスホグリセリン酸からのデノボ合成によって、または細胞外環境からの取り込みによってのいずれかで得られる。一部のがん細胞は、細胞のセリン要求を満たすためにSSP酵素発現の増加を呈するが、他のものは、セリンの取り込みに主に依拠する。セリンヒドロメチルトランスフェラーゼ(SHMT1およびSHMT2)は、セリンのグリシンへの変換、および1炭素の放出を直接的に触媒し、これは、THFサイクルに入る。
【0286】
アミノ酸のグリシン、ヒスチジンおよびトリプトファンも潜在的な1炭素ドナーである。グリシンは、グリシン切断系(GCS)を通して1炭素単位を提供することができる。ヒスチジン異化も、1炭素単位を生じ、遊離THFプールの減少に起因して、抗葉酸処置に対してがん細胞をさらに感作することができる。
【0287】
必須アミノ酸として、トリプトファンは、タンパク質合成のために重要であるが、5-ヒドロキシトリプタミンおよびキヌレニン生成のための前駆体でもある。キヌレニン経路では、最初のステップおよび律速ステップは、トリプトファンのホルミル-キヌレニンへの変換である。3つの酵素が、この反応を触媒することができる:IDO1、IDO2およびTDO。IDO2およびTDOは両方とも、低発現レベルおよび限定的な組織特異性を有し、IDO1は、優勢な形態と考えられる。ホルミル-キヌレニンは、ギ酸の分子の放出を伴って、自発的にキヌレニンを形成する。ギ酸は、THFと直接反応することによって1炭素サイクルに入ることができ、これは、トリプトファンが1炭素ドナーとしての機能を果たし得るのは、この経路を介してである。
【0288】
IDO1活性は、腫瘍微小環境において、トリプトファンを枯渇させ、キヌレニンを増加させ、ある範囲の免疫細胞に対する効果を引き起こす。トリプトファン枯渇は、腫瘍浸潤性T細胞活性を減少させ、キヌレニンは、エフェクターT細胞増殖を減少させ、アリール炭化水素受容体の結合により免疫抑制性T調節細胞の分化をサポートする。腫瘍微小環境効果は、腫瘍成長のための免疫学的に許容される環境を提供する。キヌレニン経路は、反応性酸素種(スーパーオキシド)レベル、1炭素代謝、NAD(P)+の合成、アラニンの合成およびTCAサイクルへの炭素の進入(α-ケトアジピン酸を介して)を含む、いくつかの代謝アウトプットを有する。
【0289】
それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、方法が、a)治療有効量の医薬組成物を対象に投与するステップであって、医薬組成物が、少なくとも2種のアミノ酸を実質的に欠いている、ステップ;およびb)IDO1阻害剤を含む、方法が本明細書に開示される。一部の実施形態では、少なくとも2種のアミノ酸は、セリンおよびグリシンである。
【0290】
一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、インドキシモド(D-1MT;NLG-8189)、4-フェニルイミダゾール(4-PI)、N3-ベンジル置換4-PI、オルト-ヒドロキシ4-PI、ナボキシモドまたはエパカドスタットである。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、エパカドスタットである。
【0291】
一部の実施形態では、本開示の組成物およびIDO1阻害剤を使用して、がんを処置することができる。一部の実施形態では、がんは、膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、結腸がんである。一部の実施形態では、がんは、乳がんである。一部の実施形態では、がんは、子宮頸がんである。一部の実施形態では、がんは、肺がんである。
【0292】
一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、アミノ酸モジュレーション療法と組み合わせて、1日に1、2、3、4、または5回投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、アミノ酸モジュレーション療法と組み合わせて、1日に1回投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、アミノ酸モジュレーション療法と組み合わせて、1日に2回投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、アミノ酸モジュレーション療法と組み合わせて、1日に3回投与される。
【0293】
一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約10mg~約50mg、約50mg~約100mg、約100mg~約150mg、約150mg~約200mg、約200mg~約250mg、約250mg~約300mg、約300mg~約350mg、約350mg~約400mg、約400mg~約450mg、または約450mg~約500mgの量で投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約50mg~約100mgの量で投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約100mg~約150mgの量で投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約250mg~約300mgの量で投与される。
【0294】
一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約10mg、約25mg、約50mg、約75mg、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、約275mg、約300mg、約325mg、約350mg、約375mg、約400mg、約425mg、約450mg、約475mg、または約500mgの量で投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約25mgの量で投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約50mgの量で投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約100mgの量で投与される。一部の実施形態では、IDO1阻害剤は、約300mgの量で投与される。
【0295】
一部の実施形態では、約25mgのエパカドスタットが、セリンおよびグリシンモジュレーション療法と組み合わせて、対象に投与される。一部の実施形態では、約50mgのエパカドスタットが、セリンおよびグリシンモジュレーション療法と組み合わせて、対象に投与される。一部の実施形態では、約100mgのエパカドスタットが、セリンおよびグリシンモジュレーション療法と組み合わせて、対象に投与される。一部の実施形態では、約300mgのエパカドスタットが、セリンおよびグリシンモジュレーション療法と組み合わせて、対象に投与される。
【0296】
D)他の治療剤
一部の実施形態では、本開示の組成物は、化学療法剤でも免疫療法剤でもない治療剤とともに投与され得る。一部の実施形態では、本開示の組成物は、ジスルフィラムとともに投与される。
【0297】
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約125mg~約250mgのジスルフィラムとともに投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約125mg~約150mg、約150mg~約175mg、約175mg~約200mg、約200mg~約225mg、または約225mg~約250mgのジスルフィラムとともに投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、または約250mg未満のジスルフィラムとともに投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約125mg未満のジスルフィラムとともに投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約150mg未満のジスルフィラムとともに投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約200mg未満のジスルフィラムとともに投与される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、約250mg未満のジスルフィラムとともに投与される。
【0298】
一部の実施形態では、ジスルフィラムの治療有効量は、約125mg~約500mgである。一部の実施形態では、ジスルフィラムの治療有効量は、約250mg未満である。
【0299】
がん
一部の実施形態では、がんは、悪性細胞型、例えば、固形腫瘍または血液学的腫瘍を含み得る。一部の実施形態では、がんは、膵臓、結腸、盲腸、胃、胆嚢、皮膚、脳、頭部、頸部、卵巣、腎臓、喉頭、肉腫、肺、膀胱、黒色腫、前立腺および乳房からなる群より選択される器官の腫瘍を含み得る。一部の実施形態では、がんは、骨髄の腫瘍、TまたはB細胞悪性疾患、白血病、リンパ腫、芽細胞腫、骨髄腫などを含む血液学的腫瘍を含み得る。一部の実施形態では、がんは、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、白血病、扁平上皮細胞がん、肺がん(小細胞肺がん、非小細胞肺がん、肺の腺癌、および肺の扁平上皮癌を含む)、腹膜のがん、肝細胞がん、胃(gastric)がんまたは胃(stomach)がん(胃腸がんおよび胃腸間質がんを含む)、膵臓がん、神経膠芽腫、子宮頸がん、卵巣がん、肝臓がん、膀胱がん、胆嚢がん、乳がん、結腸がん、結腸直腸がん、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓(kidney)がんまたは腎臓(renal)がん、腎細胞癌、前立腺がん、外陰部がん、甲状腺がん、さまざまな種類の頭頸部がん、頭頸部扁平上皮細胞癌、黒色腫、表在拡大型黒色腫、黒子型悪性黒色腫、末端黒子型黒色腫、結節型黒色腫、ならびにB細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度びまん性NHL;高悪性度免疫芽細胞性NHL;高悪性度リンパ芽球性NHL;高悪性度小型非切れ込み細胞性NHL;巨大腫瘤病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;およびワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症を含む)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、ヘアリー細胞白血病、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)および骨髄芽球性白血病も含み得る。
【0300】
一部の実施形態では、がんは、癌腫、未分化癌、巨細胞および紡錘体細胞癌、小細胞癌、乳頭状癌、扁平上皮細胞癌、リンパ上皮癌、基底細胞癌、ピロマトリックス癌(pilomatrix carcinoma)、移行上皮癌、乳頭状移行上皮癌、腺癌、悪性ガストリノーマ、胆管細胞癌、肝細胞癌、肝細胞癌および胆管細胞癌の混合型、索状腺癌(trabecular adenocarcinoma)、腺様嚢胞癌、腺腫様ポリープにおける腺癌、腺癌、家族性大腸ポリポーシス、固形癌、悪性カルチノイド腫瘍、細気管支肺胞腺癌、乳頭状腺癌、嫌色素性癌、好酸性癌、好酸性腺癌、好塩基性癌、明細胞腺癌、顆粒細胞癌、濾胞状腺癌、乳頭状および濾胞状腺癌、非被包性硬化性癌(nonencapsulating sclerosing carcinoma)、副腎皮質癌、類内膜癌、皮膚付属器癌、アポクリン腺癌、皮脂腺癌、耳道腺癌、粘液性類表皮癌、嚢胞腺癌、乳頭状嚢胞腺癌、乳頭状漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、粘液性腺癌、印環細胞癌、浸潤性腺管癌、髄様癌、小葉癌、炎症性癌、乳房のパジェット病、腺房細胞癌、腺扁平上皮癌、扁平上皮化生を伴う腺癌、悪性胸腺腫、悪性卵巣間質性腫瘍、悪性莢膜細胞腫、悪性顆粒膜細胞腫、悪性セルトリ間質細胞腫瘍、セルトリ細胞癌、悪性ライディッヒ細胞腫、悪性脂質細胞腫瘍、悪性傍神経節腫、悪性乳房外傍神経節腫、褐色細胞腫、血管球血管肉腫(glomangiosarcoma)、悪性黒色腫、メラニン欠乏性黒色腫、表在拡大型黒色腫、巨大色素性母斑における悪性黒色腫、類上皮細胞黒色腫、悪性青色母斑、肉腫、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、胎児性横紋筋肉腫、胞巣状横紋筋肉腫、間質肉腫、悪性混合腫瘍、ミュラー混合腫瘍、腎芽細胞腫、肝芽腫、癌肉腫、悪性間葉腫、悪性ブレンナー腫瘍、悪性葉状腫瘍、滑膜肉腫、悪性中皮腫、未分化胚細胞腫、胚性癌腫、悪性奇形腫、悪性卵巣甲状腺腫、絨毛癌、悪性中腎腫、血管肉腫、悪性血管内皮腫、カポジ肉腫、悪性血管周囲細胞腫、リンパ管肉腫、骨肉腫、傍骨性骨肉腫、軟骨肉腫、悪性軟骨芽細胞腫、間葉性軟骨肉腫、骨の巨細胞腫、ユーイング肉腫、悪性歯原性腫瘍、エナメル上皮肉腫、悪性エナメル上皮腫、エナメル上皮線維肉腫、悪性松果体腫、脊索腫、悪性神経膠腫、上衣腫、星状細胞腫、原形質性星状細胞腫、線維性星状細胞腫、星状芽細胞腫、神経膠芽腫、乏突起神経膠腫、乏突起神経膠芽細胞腫、未分化神経外胚葉性小脳肉腫、神経節芽細胞腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、嗅神経原性腫瘍、悪性髄膜腫、神経線維肉腫、悪性神経鞘腫、悪性顆粒細胞腫、悪性リンパ腫、ホジキン病、ホジキン傍神経節腫、小リンパ球性悪性リンパ腫、大細胞型びまん性悪性リンパ腫、濾胞性悪性リンパ腫、菌状息肉腫、他の特定の非ホジキンリンパ腫、悪性組織球増殖症、多発性骨髄腫、肥満細胞肉腫、免疫増殖性小腸疾患、白血病、リンパ性白血病、形質細胞白血病、赤白血病、リンパ肉腫細胞性白血病、骨髄性白血病、好塩基球性白血病、好酸球性白血病、単球性白血病、肥満細胞性白血病、巨核芽球性白血病、骨髄性肉腫、またはヘアリー細胞白血病である。
【0301】
治療効果
がんを処置する方法であって、方法が、治療有効量の本開示の組成物をそれを必要とする対象に投与するステップを含む、方法が本明細書に開示される。一部の実施形態では、本開示の組成物は、細胞増殖を減少させることができ、腫瘍サイズを減少させることができ、または少なくとも1種のアミノ酸の量を減少させることができる。
【0302】
本開示の組成物は、対象における細胞増殖を減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を、約5%~約10%、約10%~約15%、約15%~約20%、約20%~約25%、約25%~約30%、約35%~約40%、約40%~約45%、約45%~約50%、約50%~約75%、約75%~約100%、約100%~約125%、約125%~約150%、約150%~約175%、または約175%~約200%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を約20%~約25%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を約50%~約75%減少させることができる。
【0303】
一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約75%、約100%、約125%、約150%、約175%、または約200%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を約20%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を約30%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を約50%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、食事性組成物を投与されていない対象と比較して、対象における細胞増殖を約70%減少させることができる。
【0304】
一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における腫瘍サイズを、約5%~約10%、約10%~約15%、約15%~約20%、約20%~約25%、約25%~約30%、約35%~約40%、約40%~約45%、約45%~約50%、約50%~約75%、約75%~約100%、約100%~約125%、約125%~約150%、約150%~約175%、または約175%~約200%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における腫瘍サイズを約20%~約25%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における腫瘍サイズを約45%~約50%減少させることができる。
【0305】
一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における腫瘍サイズを約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約75%、約100%、約125%、約150%、約175%、または約200%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における腫瘍サイズを約20%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における腫瘍サイズを約30%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における腫瘍サイズを約50%減少させることができる。
【0306】
一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の血清、血漿または血液中の循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、または少なくとも約98%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象の血清、血漿または血液中の循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を、少なくとも約75%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象の血清、血漿または血液中の循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を、少なくとも約80%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象の血清、血漿または血液中の循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を、少なくとも約85%減少させることができる。
【0307】
一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを、組織試料のLC-MS分析によって測定される場合、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、または少なくとも約98%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを、少なくとも約75%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを、少なくとも約80%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを、少なくとも約85%減少させることができる。
【0308】
一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシン、および少なくとも1種の追加のアミノ酸を欠いている本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸の量を、組織試料のLC-MS分析によって測定される場合、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、または少なくとも約98%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸の量を少なくとも約75%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸の量を少なくとも約80%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸の量を少なくとも約85%減少させることができる。
【0309】
一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシン、および少なくとも1種の追加のアミノ酸を欠いている本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸のレベルを、組織試料のLC-MS分析によって測定される場合、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、または少なくとも約98%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸のレベルを少なくとも約75%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸のレベルを少なくとも約80%減少させることができる。一部の実施形態では、本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンもしくはグリシン、または少なくとも1種の追加のアミノ酸のレベルを少なくとも約85%減少させることができる。
【0310】
一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を、組織試料のLC-MS分析によって測定される場合、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約6時間、少なくとも約8時間、少なくとも約10時間、少なくとも約12時間、少なくとも約14時間、少なくとも約16時間、少なくとも約18時間、少なくとも約20時間、少なくとも約22時間、少なくとも約24時間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約7日間、少なくとも約8日間、少なくとも約9日間、少なくとも約10日間、少なくとも約11日間、少なくとも約12日間、少なくとも約13日間、または少なくとも約14日間減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を少なくとも約8時間減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を少なくとも約12時間減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における循環プロリン、セリンまたはグリシンの量を少なくとも約18時間減少させることができる。
【0311】
一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを、組織試料のLC-MS分析によって測定される場合、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約6時間、少なくとも約8時間、少なくとも約10時間、少なくとも約12時間、少なくとも約14時間、少なくとも約16時間、少なくとも約18時間、少なくとも約20時間、少なくとも約22時間、少なくとも約24時間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約7日間、少なくとも約8日間、少なくとも約9日間、少なくとも約10日間、少なくとも約11日間、少なくとも約12日間、少なくとも約13日間、または少なくとも約14日間減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを少なくとも約8時間減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを少なくとも約12時間減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象における組織のプロリン、セリンまたはグリシンのレベルを少なくとも約18時間減少させることができる。
【0312】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の全生存を増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の全生存を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の全生存を少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の全生存を少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の全生存を少なくとも約30%増加させることができる。
【0313】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の無増悪生存を増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の無増悪生存を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の無増悪生存を少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の無増悪生存を少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象の無増悪生存を少なくとも約30%増加させることができる。
【0314】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、がん細胞死のパーセンテージを増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、がん細胞死のパーセンテージを、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、がん細胞死のパーセンテージを少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、がん細胞死のパーセンテージを少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、がん細胞死のパーセンテージを少なくとも約30%増加させることができる。
【0315】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、腫瘍細胞におけるフェロトーシスを増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、腫瘍細胞におけるフェロトーシスを、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、腫瘍細胞におけるフェロトーシスを少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、腫瘍細胞におけるフェロトーシスを少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、腫瘍細胞におけるフェロトーシスを少なくとも約30%増加させることができる。
【0316】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象におけるがん療法に対する感受性を増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象におけるがん療法に対する感受性を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象におけるがん療法に対する感受性を少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象におけるがん療法に対する感受性を少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、対象におけるがん療法に対する感受性を少なくとも約30%増加させることができる。
【0317】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、治療剤の処置奏効率を増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、治療剤の処置奏効率を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、治療剤の処置奏効率を少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、治療剤の処置奏効率を少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物の投与は、治療剤の処置奏効率を少なくとも約30%増加させることができる。
【0318】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の投与は、本開示の組成物でのみ処置された対象と比較して、対象における治療剤の有効性を増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の投与は、本開示の組成物でのみ処置された対象と比較して、対象における治療剤の有効性を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の投与は、本開示の組成物でのみ処置された対象と比較して、対象における治療剤の有効性を少なくとも約10%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の投与は、本開示の組成物でのみ処置された対象と比較して、対象における治療剤の有効性を少なくとも約20%増加させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の投与は、本開示の組成物でのみ処置された対象と比較して、対象における治療剤の有効性を少なくとも約30%増加させることができる。
【0319】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、同じ転帰を達成するために治療剤単独で処置された対象と比較して、治療剤の減少した用量を有し得る。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、同じ転帰を達成するために治療剤単独で処置された対象と比較して、治療剤の必要な用量を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、同じ転帰を達成するために治療剤単独で処置された対象と比較して、治療剤の必要な用量を少なくとも約10%減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、同じ転帰を達成するために治療剤単独で処置された対象と比較して、治療剤の必要な用量を少なくとも約20%減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、同じ転帰を達成するために治療剤単独で処置された対象と比較して、治療剤の必要な用量を少なくとも約30%減少させることができる。
【0320】
少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、追加療法単独で処置された対象と比較して、追加療法と関連する有害事象を減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、追加療法単独で処置された対象と比較して、追加療法と関連する有害事象を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、追加療法単独で処置された対象と比較して、追加療法と関連する有害事象を少なくとも約10%減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、追加療法単独で処置された対象と比較して、追加療法と関連する有害事象を少なくとも約20%減少させることができる。一部の実施形態では、少なくともプロリン、セリンまたはグリシンを欠いている本開示の組成物と治療剤の対象への投与は、追加療法単独で処置された対象と比較して、追加療法と関連する有害事象を少なくとも約30%減少させることができる。
【0321】
一部の実施形態では、生合成代謝酵素の量は、1つの生体試料からの生合成代謝酵素の量を参照試料からの生合成代謝酵素の量と比較することによって、定量化することができ、参照試料は、がん細胞を含まない。
【0322】
一部の実施形態では、生合成代謝酵素の量は、経験的スコアリングシステムを使用して定量化することができる。一部の実施形態では、定量化の結果は、半定量的アプローチによって評価することができる。一部の実施形態では、免疫組織化学の結果は、腫瘍試料にHスコア(または「ヒスト」スコア)を割り当てることができる。最初に、膜染色強度(0、1+、2+、または3+)を、固定フィールドにおけるそれぞれの細胞について決定することができる。細胞を、陰性(0)、弱く(1+)、中程度に(2+)、および強く(3+)染色された膜として分類することができる。Hスコアは、優勢な染色強度に基づくことができ、見られたそれぞれの強度レベルについて個々のHスコアの合計を含む。一部の実施形態では、それぞれの染色強度レベルの細胞のパーセンテージを算出することができ、Hスコアは、以下の式:
[1×(1+の細胞%)+2×(2+の細胞%)+3×(3+の細胞%)]
を使用して割り当てることができる。
【0323】
0~300の範囲の最終スコアは、所与の腫瘍試料におけるより高い強度の膜染色に対してより相対的な重みを与える。次いで、試料を、特異的な識別閾値に基づいて陽性または陰性と見なすことができる。
【実施例
【0324】
(実施例1)
セリンおよびグリシンを欠く食事を受ける患者の階層化。
試料調製:腫瘍生検試料(例えば、新鮮なまたは保存されたホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織)を、患者から得る。簡潔には、試料を、ミクロトームを用いて組織切片に切断し、スライド上に乗せる。試料スライドを、脱ろうし、抗原賦活化法に供する。次いで、試料スライドを、PHGDHおよびPSAT1のための一次抗体による免疫組織化学(IHC)染色に供する。ペルオキシダーゼ酵素にコンジュゲートされた二次抗体を使用して、一次抗体を検出する。基質剤を添加して、一次抗体-二次抗体コンジュゲートを標識する。試料スライドを、一般的な組織染色を用いて対比染色して、核を標識する。腫瘍切片を有する組織スライドを、光学顕微鏡を使用して可視化する。高品質デジタル画像を、カメラまたはスライドスキャナーを使用して取得する。
【0325】
FFPEヒト組織におけるPSAT1 IHC
【0326】
抗体:PSAT1
【0327】
クローン/種:n/a/Ms mAb
【0328】
供給業者/カタログ番号:DSHB/CPTC-PSAT1-2-S
【0329】
ロット:9/26/16
【0330】
バイアル濃度:36μg/mL
【0331】
承認されたAb濃度:0.2μg/mL
【0332】
承認されたAb力価:1:180
【0333】
機器:Dako
【0334】
試験した組織:ヒト
【0335】
PSAT1染色:PSAT1について染色するために、FFPE組織を、5ミクロンの切片に切断し、正に帯電したスライドに設置する。スライド上の切片を、60℃で60分間乾燥させる。EnVision FLEX High pH標的回復(50×)を、1500mLの体積に希釈する。希釈された回復物(retrieval)を、Dako PT Linkモジュールに設置し、65℃に予熱する。次いで、スライドをラックにロードする。ロードされたラックを、Dako PT Linkモジュールに設置する。脱パラフィン化、再湿潤化、および抗原賦活化を、Dako FLEX TRS High pH標的回復において、97℃で30分間行う。Dako PT Linkが抗原賦活化プロセスを完了した後、ラックを、モジュールから取り出し、Envision FLEX洗浄緩衝液(20×)中で5分間放置する。次いで、スライドを有するラックを、Dako AutostainerLink 48にロードし、FLEX/HRP可視化プロトコールを使用して、IHCにより染色する。スライドを、300μLのEnVision FLEXペルオキシダーゼブロッキング剤ですすぎ、室温で5分間インキュベートし、洗浄緩衝液で洗浄する。
【0336】
300μLのマウスモノクローナル一次抗体pSAT1を、EnVision FLEX抗体希釈剤中、0.2μg/mL(1:180)に希釈する。スライドを、希釈された抗体とともに室温で20分間インキュベートし、洗浄緩衝液で洗浄し、300μLの二次試薬EnVision FLEX+マウス(リンカー)とともに室温で15分間インキュベートし、洗浄緩衝液で再び洗浄する。抗体による染色後、スライドを、300μLの標識化ポリマーEnVision FLEX/HRPとともに室温で20分間インキュベートし、洗浄緩衝液で2回洗浄する。2回目の洗浄において、スライドを、緩衝液とともに5分間インキュベートする。DAB+基質緩衝液(K8000/SM803)の1mL毎に対して1滴のDAB+色素源の希釈でオフラインで調製された600μLのFLEX DAB+サブ色素源を、スライドに適用する。次いで、スライドを10分間インキュベートする。スライドを、洗浄緩衝液で1回、および蒸留水で1回洗浄する。洗浄した後、スライドを、取り出し、対比染色し、段階的な一連の組織学グレードのアルコール、次いでキシレンにより、Leica Autostainerにおいて脱水し、スライドカバースリップを乗せる。
【0337】
FFPEヒト組織におけるPHGDH IHC
【0338】
抗体:PHGDH
【0339】
クローン/種:CL0555/Ms mAb
【0340】
供給業者/カタログ番号:Invitrogen/MA5-31357
【0341】
ロット:WB3197262B
【0342】
バイアル濃度:1mg/mL
【0343】
承認されたAb濃度:0.2μg/mL
【0344】
承認されたAb力価:1:5000
【0345】
機器:Dako
【0346】
試験した組織:ヒト
【0347】
PHGDH染色:PHGDHについて染色するために、FFPE組織を、5ミクロンの切片に切断し、正に帯電したスライドに設置する。スライド上の切片を、60℃で60分間乾燥させる。EnVision FLEX Low pH標的回復(50×)を、1500mLの体積に希釈する。希釈された回復物を、Dako PT Linkモジュールに設置し、65℃の温度に予熱する。次いで、スライドをラックにロードする。ロードされたラックを、モジュールに設置する。脱パラフィン化、再湿潤化、および抗原賦活化を、Dako FLEX TRS Low pH標的回復において、97℃で30分間行う。Dako PT Linkが抗原賦活化プロセスを完了した後、ラックを、モジュールから取り出し、Envision FLEX洗浄緩衝液(20×)に5分間設置する。次いで、スライドを有するラックを、Dako AutostainerLink 48にロードし、FLEX/HRP可視化プロトコールを使用して、IHCにより染色する。スライドを、300μLのEnVision FLEXペルオキシダーゼブロッキングですすぎ、室温で5分間インキュベートし、洗浄緩衝液で洗浄する。
【0348】
300μLのウサギモノクローナル一次抗体PHGDHを、EnVision FLEX抗体希釈剤中、3μg/ml(1:2147)に希釈する。スライドを、希釈された抗体とともに室温で20分間インキュベートし、洗浄緩衝液で2回洗浄する。抗体による染色後、スライドを、300μLの標識化ポリマーEnVision FLEX/HRPとともに室温で20分間インキュベートし、洗浄緩衝液で2回洗浄する。2回目の洗浄において、スライドを、緩衝液とともに5分間インキュベートする。DAB+基質緩衝液の1mL毎に対して1滴のDAB+色素源の希釈でオフラインで調製された600μLのFLEX DAB+サブ色素源を、適用し、スライドとともに10分間インキュベートする。スライドを、洗浄緩衝液で1回、および蒸留水で1回洗浄する。洗浄した後、スライドを、取り出し、対比染色し、段階的な一連の組織学グレードのアルコール、次いでキシレンにより、Leica Autostainerにおいて脱水し、スライドカバースリップを乗せる。
【0349】
健康な組織(例えば、マッチする細胞、組織、器官またはがん状態を有する組織)の試料も、上記に記載されたようにして調べる。関連する酵素に対して強い陽性染色および陰性染色を示す試料を、それぞれ、陽性対照および陰性対照として使用する。陽性対照および陰性対照を使用して、腫瘍試料を比較し、有効なスコアリングシステムを開発する。
【0350】
画像解析のために、酵素の染色のレベルを、病理学者または資格のある技術者によって定量化し、またコンピューターソフトウェアを使用して定量化する。スコアリングを、がん細胞および非がん(すなわち、腫瘍間質)細胞について行う。それぞれの酵素のレベルは、以下の通りスコア付けする:(3+)=高レベルの染色、(2+)=中程度のレベルの染色、(1+)=低レベルの染色、(-)=陰性染色(例えば、バックグラウンドまたは陰性対照と同じ)。単一の酵素および組み合わせた酵素のスコアシステムを作成し、これは、腫瘍が、セリンおよびグリシン制限食に応答する可能性の定量的評価を提供する。少なくとも1つの(-)スコアを有する腫瘍は、陽性応答者である可能性があると予測され、この患者は、セリンおよびグリシン制限食を受ける。PHGDHまたはPSAT1について0または1+の腫瘍組織スコアを有する対象は、登録が認められる。3+のPHGDHおよびPSAT1の合計スコア(例えば、PHGDH=2+、PSAT1=1+)を有する対象は、登録が認められる。すべての酵素で3+/2+を有する患者は、非応答者/陰性応答者である可能性があると予測され、セリンおよびグリシン制限食を受けない。
【0351】
(実施例2)
プロリンを欠く食事を受ける患者の階層化。
プロリンが欠乏するように調合された食事を受ける前に、腫瘍生検試料(例えば、新鮮なまたは保存されたFFPE組織)を、患者から得る。試料を、ミクロトームを用いて組織切片に切断し、スライド上に乗せる。試料スライドを、脱ろうし、抗原賦活化法に供する。次いで、試料スライドを、ALDH18A1、PYCR1、PYCR2、PYCR3およびPRODHのための一次抗体による免疫染色に供する。ペルオキシダーゼ酵素にコンジュゲートされた関連する二次抗体を使用して、一次抗体を検出する。関連する基質剤を添加して、一次抗体-二次抗体コンジュゲートを標識する。試料スライドを、一般的な組織染色を用いて対比染色して、核を標識する。腫瘍切片を有する組織スライドを、光学顕微鏡を使用して可視化する。高品質デジタル画像を、カメラまたはスライドスキャナーを使用して取得する。
【0352】
健康な組織(例えば、マッチする細胞、組織、器官またはがん状態を有する組織)の試料も、上記に記載されたようにして調べる。関連する酵素に対して強い陽性染色および陰性染色を示す試料を、それぞれ、陽性対照および陰性対照として使用する。陽性対照および陰性対照を使用して、腫瘍試料を比較し、有効なスコアリングシステムを開発する。
【0353】
画像解析のために、酵素の染色のレベルを、病理学者または資格のある技術者によって定量化し、またコンピューターソフトウェアによって定量化する。スコアリングを、がん細胞および非がん(すなわち、腫瘍間質)細胞について行う。それぞれの酵素のレベルは、以下の通りスコア付けする:(3+)=高レベルの染色、(2+)=中程度のレベルの染色、(1+)=低レベルの染色、(-)=陰性染色(例えば、バックグラウンドまたは陰性対照と同じ)。単一の酵素および組み合わせた酵素のスコアシステムを作成する。このスコアは、腫瘍が、プロリン制限食に応答する可能性の定量的評価を提供する。少なくとも1つの(-)スコアを有する腫瘍は、陽性応答者である可能性があると予測され、この患者は、プロリン制限食を受ける。ALDH18A1、PYCR1、PYCR2、PYCR3およびPRODHのうちのいずれか1つについて0または1+の腫瘍組織スコアを有する対象は、登録が認められる。すべての酵素で3+/2+を有する患者は、非応答者/陰性応答者である可能性があると予測され、プロリン制限食を受けない。
【0354】
(実施例3)
経験的スコアリングシステムを使用する生体試料分析。
免疫組織化学の結果を、腫瘍試料にHスコア(または「ヒスト」スコア)を割り当てるために使用される半定量的アプローチによって評価する。最初に、膜染色強度(0、1+、2+、または3+)を、固定フィールドにおけるそれぞれの細胞について決定する。細胞を、陰性(0)、弱く(1+)、中程度に(2+)、および強く(3+)染色された膜として分類する。Hスコアは、優勢な染色強度に基づいており、見られたそれぞれの強度レベルについて個々のHスコアの合計を含む。一方法によって、それぞれの染色強度レベルの細胞のパーセンテージを算出し、Hスコアは、以下の式:
[1×(1+の細胞%)+2×(2+の細胞%)+3×(3+の細胞%)]
を使用して割り当てる。0~300の範囲の最終スコアは、所与の腫瘍試料におけるより高い強度の膜染色に対してより相対的な重みを与える。次いで、試料を、特異的な識別閾値に基づいて陽性または陰性と見なすことができる。
【0355】
患者のFFPE試料ブロックを、帯電したスライド上で4~5ミクロンの厚さに切片化する。IHC染色を、PHGDHおよびPSAT1 IHCアッセイを使用して行う。染色を、手動での顕微鏡法を使用して、病理学者によってスコア付けする。すべての対照をレビューし、適切な陽性および陰性の反応性を示す。患者は、PHGDHまたはPSAT1のいずれかについてのHスコアが120未満またはそれに等しい場合に、療法への登録に適格であると見なされる。表1は、患者腫瘍試料のHスコアリングの例を示し、これは、PHGDHおよびPSAT1についてのHスコアが120の閾値未満であったので、療法への登録に適格である。
【表1】
【0356】
(実施例4)
PHGDHおよびPSAT1酵素発現の組合せは、プロリン、セリンおよびグリシン不含培地におけるがん細胞成長と相関する。
ヒト膵臓がん細胞系(ASPC1、BXPC3、CFPAC1、DANG、PANC1、PATU8902)を、完全培地+10%のFBS中、48ウェルプレートに播種した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、それに続いて、アミノ酸欠乏培地+10%の透析されたFBSを添加した。細胞を、さらに3日間成長させ、細胞成長を、クリスタルバイオレットを使用して測定した。PSG不含培地における相対成長を、示された酵素のmRNA発現に対してプロットした。mRNA発現値は、オンラインで公に利用可能なデータから得た。
【0357】
図1Aは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図1Bは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPSAT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図1Cは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDHおよびPSAT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図1Dは、プロリン、セリンおよびプロリン不含培地におけるPHGDHおよびPSAT1酵素発現の組合せとがん細胞成長についてのピアソン相関値を示す。0.8432のピアソン「r」値は、PHGDHおよびPSAT1発現の合計と、セリン、グリシンおよびプロリン制限に対する異なるがん細胞の応答との間の高度の相関を示した。PHGDHおよびPSAT1発現の評価は、したがって、セリン、グリシンおよびプロリン制限療法に対するがん細胞の見込みがある感受性を予測するための適切な手段であった。
【0358】
(実施例5)
PHGDH、PSAT1およびPSPH酵素発現の組合せは、プロリン、セリンおよびグリシン不含培地におけるがん細胞成長と相関する。
ヒト膵臓がん細胞系(ASPC1、BXPC3、CFPAC1、DANG、PANC1、PATU8902)を、完全培地+10%のFBS中、48ウェルプレートに播種した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、それに続いて、アミノ酸欠乏培地+10%の透析されたFBSを添加した。細胞を、さらに3日間成長させ、細胞成長を、クリスタルバイオレットを使用して測定した。PSG不含培地における相対成長を、示された酵素のmRNA発現に対してプロットした。mRNA発現値は、オンラインで公に利用可能なデータから得た。
図2Aは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Bは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPSAT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Cは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPSPH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Dは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH、PSAT1およびPSPH酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図2Eは、プロリン、セリンおよびプロリン不含培地におけるPHGDH、PSAT1およびPSPH酵素発現の組合せとがん細胞成長についてのピアソン相関値を示す。0.8894のピアソン「r」値は、PHGDH、PSAT1およびPSPH発現の合計と、セリン、グリシンおよびプロリン制限に対する異なるがん細胞の応答との間の高度の相関を示した。PHGDH、PSAT1およびPSPH発現の評価は、したがって、セリン、グリシンおよびプロリン制限療法に対するがん細胞の見込みがある感受性を予測するための適切な手段であった。
【0359】
(実施例6)
SHMT1およびSHMT2酵素発現の組合せは、プロリン、セリンおよびグリシン不含培地におけるがん細胞成長と相関しない。
ヒト膵臓がん細胞系(ASPC1、BXPC3、CFPAC1、DANG、PANC1、PATU8902)を、完全培地+10%のFBS中、48ウェルプレートに播種した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、それに続いて、アミノ酸欠乏培地+10%の透析されたFBSを添加した。細胞を、さらに3日間成長させ、細胞成長を、クリスタルバイオレットを使用して測定した。PSG不含培地における相対成長を、示された酵素のmRNA発現に対してプロットした。mRNA発現値は、オンラインで公に利用可能なデータから得た。
【0360】
図3Aは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるSHMT1酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。図3Bは、セリン、グリシンおよびプロリン不含培地におけるSHMT2酵素発現とがん細胞の相対成長との間の相関を示す。SHMT1およびSHMT2は、セリンおよびグリシンを相互転換する代謝酵素であるが、SHMT1およびSHMT2発現は、セリン、グリシンおよびプロリン制限に対するがん細胞系の感受性と相関しなかった。PHGDHおよびPSAT1の使用は、非常に良好な予測検査であった。
【0361】
(実施例7)
化学療法薬と組み合わせた対象におけるがんの処置について、本明細書に開示される組成物を評価するための研究。
研究を、化学療法薬と組み合わせた場合のがんの処置における開示される組成物の有効性を評価するために行った。膵臓がん細胞、例えば、BxPC3、CFPAC1、PANC1、DANGおよびPATU8902を、図4のA~D行に示されるように、完全培地との組合せ、またはアミノ酸のプロリン/セリン/グリシン(P/S/G)を含まない培地との組合せで、ゲムシタビン(GEM)、パクリタキセル(PAC)、GEM+PAC、およびFOLFIRINOX(5FU、オキサリプラチン、フォリン酸およびイリノテカンの組合せである)のいずれかで処置した。細胞を、完全培地+10%のFBS中、96ウェルプレートに播種した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、それに続いて、完全培地またはP/S/G不含培地+10%の透析されたFBSのいずれかとともに示された薬物を添加した。細胞を、さらに3日間成長させ、細胞成長を、クリスタルバイオレット染色を使用して測定した。図4は、プロリン、セリンおよびグリシンの制限が、がん細胞を確立された化学療法薬(A行:ゲムシタビン+パクリタキセル;B行:ゲムシタビン;C行:パクリタキセル;D行:FOLFIRINOX)に感作させたことを図示する。エラーバーは標準偏差を表す。P/S/G飢餓は、応答曲線を下および左に動かし、これは、プロリン、セリンおよびグリシンが存在した場合に、より低い濃度の薬物が、より高い濃度の薬物と同じ細胞殺滅活性を達成したことを意味する。データは、膵臓細胞(例えば、BxPC3、CPAC1、PANC1、DANGおよびPATU8902)が、プロリン/セリン/グリシン飢餓条件に供された場合に、薬物または薬物の組合せに対してより反応性であったことを示した。
【0362】
(実施例8)
ジスルフィラムと組み合わせたがんの処置について、本明細書に開示される組成物を評価するための研究。
研究を、ジスルフィラム(Antabuse(商標))と組み合わせた場合のがんの処置における開示される組成物の有効性を評価するために行った。膵臓がん細胞系のBxPC3、CFPAC1、PANC1、DANGおよびPATU8902を、アルコール嗜癖を処置するために使用されているが、がん処置における使用が確立されていない薬物であるジスルフィラムで処置した。細胞を、完全培地+10%のFBS中、96ウェルプレートに播種した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、それに続いて、完全培地またはP、S/GもしくはP/S/G不含培地+10%の透析されたFBSのいずれかとともにジスルフィラムを添加した。細胞を、さらに3日間成長させ、細胞成長を、クリスタルバイオレット染色を使用して測定した。エラーバーは標準偏差を表す。図5A~5Eは、S/G制限が、ジスルフィラムに応答して細胞殺滅を改善したこと、ならびにP/S/G制限が、完全培地に対して下および左に動いた応答曲線によって示される、ジスルフィラムによる細胞殺滅をさらに感作したことを図示した。
【0363】
(実施例9)
標的化抗がん療法と組み合わせたがんの処置について、本明細書に開示される組成物を評価するための研究。
研究を、標的化抗がん療法と組み合わせた場合のがんの処置における開示される組成物の有効性を評価するために行った。膵臓がん細胞系、例えば、BxPC3、CFPAC1、PANC1、DANGおよびPATU8902を、アルファ特異的PI3K阻害剤のセラベリシブで処置した。細胞を、完全培地+10%のFBS中、96ウェルプレートに播種した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、それに続いて、完全培地またはP/S/G不含培地+10%の透析されたFBSのいずれかとともにセラベリシブを添加した(図6A~6F)。細胞を、さらに3日間成長させ、細胞成長を、クリスタルバイオレット染色を使用して測定した。エラーバーは標準偏差を表す。図6A~6Fは、P/S/G飢餓が、より低い薬物濃度で改善された細胞殺滅をもたらしたことを図示する。P/S/G飢餓は、応答曲線を下および左に動かし、これは、より低い濃度の薬物が同じ細胞殺滅を達成することを意味する。
【0364】
(実施例10)
膵臓がん細胞におけるセリンおよびグリシン合成酵素とプロリン合成酵素との間の関係を評価するための研究。
セリンおよびグリシン合成酵素の発現を、図7A~7Gに図示されるように、膵臓がん細胞系におけるプロリン合成酵素との相関について調べた。酵素のそれぞれの対の間のピアソン相関分析は、セリンおよびグリシン合成とプロリン合成の有意な相関を示した。膵臓がん細胞系におけるセリンおよびプロリン生合成酵素のmRNA発現は、DepMapデータベースから得た。ピアソン相関分析を、酵素のそれぞれの対の間で行った。有意に相関した酵素を図7A~7Gに表す。図7Aは、PHGDH対PYCR1の間の相関を図示し;図7Bは、PHGDH対PYCR2の間の相関を図示し;図7Cは、PSAT1対PYCR1の間の相関を図示し;図7Dは、PSAT1およびPYCR2の間の相関を図示し;図7Eは、PSPH対PYCR1の間の相関を図示し;図7Fは、PSPH対PYCR2の間の相関を図示し;図7Gは、PSPH対ALDH18A1の間の相関を図示する。PYCR3は、いずれのSSP酵素とも相関せず;ALDH18A1は、PSPHとのみ相関した。データは、デノボセリン合成の酵素の発現とデノボプロリン合成のための酵素の発現との間の相関を示し、共通のメカニズム(例えば、ATF4およびGCN2シグナル伝達)がセリンおよびプロリン両方の合成を調節することを実証する。
【0365】
(実施例11)
第1選択薬物療法と組み合わせた場合の対象における膵臓がんの処置について本明細書に開示される組成物を評価するための臨床試験。
フェーズ2シングルアーム研究を行って、食品医薬品局(FDA)が承認したがん処置薬と組み合わせた場合の対象における膵臓がんの処置に対する本明細書に開示される組成物の効果を評価する。転移性膵臓がんを有する60人の対象を、研究に参加する10施設で募集する。セリン/グリシンを生産する酵素を低レベルで発現するがん細胞を有する対象を、プロリン/セリン/グリシン制限に対するこれらの細胞の感受性の増加に起因して、登録のために特異的に選択する。試験に参加した対象に、本明細書に開示される組成物を含有する食事製品を投与し、ここで、食事製品は、プロリン、セリンおよびグリシンを除くすべての必須/非必須アミノ酸および栄養素を含み、非必須アミノ酸制限(NEAAR)食品と称する。
【0366】
セリンの生合成の原因となる酵素は、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ1(PSAT1)およびホスホセリンホスファターゼ(PSPH)である。追加の酵素、すなわち、セリンおよびグリシンを相互転換するSHMT1およびSHMT2は、セリンをグリシンにさらに変換することができる。PSPH発現は、腫瘍細胞において比較的一定であるが、PHGDHおよびPSAT1発現は、腫瘍間で大きく変わる。PHGDHおよびPSAT1の腫瘍組織発現を検出するためのCAP-CLIA(College of American Pathologists、Clinical Laboratory Improvement Amendments 1998)が検証した免疫組織化学的アッセイを用いて、資格のある対象を特定し、それを、PHGDHおよびPSAT1の腫瘍発現によってランク付けする。
【0367】
対象は、以下の基準のすべてが当てはまる場合にのみ、含めるのに適格である:
1.スクリーニング前6週間以内に診断された、組織学的または細胞学的に確認された転移性膵臓腺癌を提示する対象。
2.対象は、ゲムシタビンおよびnab-パクリタキセル(gem+nabP)レジメンによる処置に適格であり、それを開始するようにスケジュールされる。
3.18歳またはそれよりも年長の対象。
4.対象は、署名されたインフォームドコンセントを与えることができる。
5.妊娠可能な女性は、スクリーニング時に陰性の血清妊娠検査(β-hCG)の結果を有する。
6.RECIST 1.1によって決定される、スクリーニング前最後の3週間以内に測定可能な疾患を有する対象。
7.≦1の米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータス。
8.スクリーニング評価の間に十分な器官機能を有する対象は、以下のすべてとして定義される:
a.≧1.5×10/L(1500/μL)の好中球絶対数(ANC)。
b.≧100×10/Lの血小板数。
c.≧9 g/dLのヘモグロビン。
d.対象が抗凝固剤を摂取している場合を除いて、≦1.5×正常上限(ULN)の活性化部分トロンボプラスチン時間/プロトロンビン時間/国際標準化比(aPTT/PT/INR)、この事例において、治療的に許容される値(治験責任医師によって決定される通り)は適格性要件を満たす。
e.≦2.5×ULNのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)。公知の(すなわち、放射線学的にまたは文書化された生検)肝臓転移の事例では、血清トランスアミナーゼレベルは、≦5×ULNでなければならない。
f.≦1.5×ULNの総血清ビリルビン(≦3×ULNが許容される公知のギルバート症候群を有する患者を除く)。
g.<2.0×ULNの血清クレアチニンおよび≧50mL/分/1.73mのクレアチニンクリアランス。
h.≧3.5mg/dLの血清アルブミン。
9.対象は、スクリーニングの間に、上昇したレベルの糖鎖抗原19-9(CA 19-9)、癌胎児抗原(CEA)および/または糖鎖抗原125(CA125)を発現していなければならない。
10.対象は、正常なビタミンDレベルを有していなければならず、またはNEAAR医療食品期間の間にビタミンD追加補充を開始する意思がなければならない。
11.対象は、利用可能な膵管腺癌(PDAC)組織試料を有していなければならず、適格性の決定を支援するために、研究スポンサーがそれらを得るおよび分析することについての同意を提供しなければならない。最低でも5つ(10が好ましい)のFFPEの保存されたまたは新鮮な腫瘍組織スライドが必要である。
12.施設によって提供されたFFPEの保存されたまたは新鮮な腫瘍組織スライドにおけるIHCによって評価されるセリン/グリシンを生産する酵素の低い発現の確認。
13.対象は、gem+nabPのサイクル1の1日目前の少なくとも1週間にわたってかつNEAAR医療食品期間を通して、任意のサプリメント、生薬、または代替医療もしくは他の処方もしくは店頭販売のサプリメントを摂取することを停止する意思がなければならない。
【0368】
対象は、以下の基準のいずれかが当てはまる場合、研究から除外される:
1.スクリーニングの6か月以内の膵臓がんのための任意の以前の新補助療法または補助療法。
2.併存疾患のリスク、これは、治験責任医師の裁量において、対象がNEAAR医療食品のための不適切な候補にされる。
3.過去2年以内の別の悪性疾患の診断(適切に処置された子宮頸部上皮内がん、表在性非黒色腫皮膚がんもしくは表在性膀胱がん、あるいは処置を必要としないか、またはNEAAR医療食品を開始する少なくとも30日前に開始される場合に黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストもしくはアンタゴニストによる処置のみを必要とするステージ1の前立腺がんの病歴を除く)。
4.<20kg/mもしくは>40kg/mの肥満度指数(BMI)、または治験責任医師の見解において、長期間の厳格な医療食品レジメンにおいて、対象が確実に参加するのに十分なエネルギーもしくは食欲を有するのを現実的に妨げる、重篤なもしくは難治性の悪液質もしくは食欲不振。
5.インスリン依存性糖尿病。
6.プロリン、セリン、グリシンレベルに影響を及ぼす薬物療法を摂取しなければならない対象(プロリン、セリンおよびグリシンレベルに影響を及ぼす一般に公知の薬物療法のリストについて表2を参照されたい)。
7.プロトコールに記載された研究および/もしくは追跡手順、または医療食品改変に従うことができない、あるいはそれに従う気がない。
8.スクリーニング前12か月以内に臨床的に重大な心臓疾患(例えば、薬物療法により十分に制御されない、うっ血性心不全、症候性冠動脈疾患および心不整脈)、心筋梗塞もしくは不安定狭心症、または任意の主要臓器不全を含む任意の重大な併存疾患の存在。
9.豚肉もしくは豚肉由来製品に関する、あるいは医療食品改変、ゲムシタビンもしくはnab-パクリタキセル、膵酵素補充療法(PERT)製品(例えば、Pancreaze)の構成要素、またはこれらの製品中の製剤添加物のいずれかに対する、公知の過敏性、不耐性または宗教的な制限。
10.治験責任医師による、未処置の臨床的に重大な高脂血症。
11.高脂肪食品または脂肪が多い食品が禁忌である状態(胆嚢疾患および/または脂肪酸酸化障害を含む)を有する対象。
12.CA 19-9、CEAまたはCA125が上昇し得る任意の非がん性共存状態。
13.治験責任医師によって評価される処置下で制御されない、中枢神経系または脳転移の存在。
14.対象がNEAAR医療食品の食品および液体の大部分を満足に噛む、飲み込む、消化する、または耐えることができなくなる、任意の状態(例えば、持続性の下痢)の存在。
15.任意のタンパク質またはアミノ酸含有栄養サプリメント(例えば、Ensure(登録商標))を摂取している、またはそれを摂取する必要がある。
16.妊娠もしくは授乳している、その計画がある、またはその可能性があり得る、女性。
17.上部もしくは下部胃腸(GI)管の物理的完全性の欠如、または吸収不良症候群。
18.公知の既存の制御されない凝固障害。
19.NEAAR医療食品の計画された開始の14日以内の大手術もしくは重大な外傷、または研究の間に大手術手順の必要性が予期される。
20.活動性の臨床的に重大な制御されない細菌、ウイルスまたは真菌感染症。
21.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による公知の現在の感染、B型肝炎またはC型肝炎。
22.確認済みの食品アレルギーの病歴。
23.任意の他の調査的試験または調査的療法による処置に現在登録されている。
24.摂食障害、過敏性腸症候群(IBS)、クローン病、潰瘍性大腸炎、グルテン過敏性腸疾患または他の吸収不良症候群と診断されている。
25.NEAAR医療食品期間の間に、FDAが承認した膵酵素補充療法(PERT)を現在摂取していない、または摂取する意思がない、または摂取できない。
【表2】
【0369】
研究手順:それぞれの対象の血漿プロリン、セリンおよびグリシン濃度、ならびに代謝的な健康を、経時的に追跡する。対象に、本明細書に開示される組成物を含有する標準化医療食品を投与し、ここで、医療食品は、プロリン、セリンおよびグリシンを除く、すべての必須/非必須アミノ酸および栄養素からなる。標準化医療食品は、非必須アミノ酸制限(NEAAR)食品と称される。対象は、FDAが承認した、ゲムシタビンおよびnab-パクリタキセル(gem+nabP)の第1選択併用療法で週に1回処置される。対象は、それぞれの週の7日のうち5連続日にNEAAR医療食品を消費する必要がある。5連続日は、化学療法投与(gem+nabP)前の1日および化学療法投与の日を含んでいなければならない。例えば、gem+nabPが火曜日に投与される場合、NEAAR医療食品は、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日に消費され、対象は、土曜日および日曜日に対象の習慣的な食品を食べる。
【0370】
習慣的な食事の日において、対象が食べることができるものおよび食べることができないものについて、具体的に規定された制限または厳格なガイドラインはなく、対象は、タンパク質、炭水化物および脂肪を含む「バランスの取れた食事」を食べることが奨励される。習慣的な食事の日において、対象は、1日の食品品質および量の質問票のすべての項目に記入する。対象が7日のうち2日に習慣的な食品を消費することを可能にすることで、対象がNEAAR医療食品から定期的に「休憩」を取ることを楽しみにし得るので、NEAAR医療食品による7日のうちの5日の間の完全なコンプライアンスを働き掛ける。
【0371】
NEAAR医療食品による処置の1つのメカニズムは、腫瘍が他の療法に対してより感受性になり得ることである。その結果として、NEAAR医療食品は、化学療法の前、その間およびその後に与えられる。化学療法の投薬の4日後より後にNEAAR医療食品を摂取する潜在的な利益はほとんどないので、対象は、gem+nabPを1週間あたり1日摂取する。対象の疾患の最大の可能性がある管理は、化学療法を摂取する前、その間、およびその直後の日に最大化されるとメカニズム的に予測される。NEAAR医療食品に対する代謝的適応(全身代謝および/または腫瘍代謝の)は、断続的なスケジュールによって最小化され、これは、一定の様式でNEAAR医療食品を与えるよりも疾患管理に対するより大きな利益を生じる。
【0372】
対象および有効性の評価:有効性を、研究の時点にわたって、造影剤を用いるCTスキャンおよび膵臓がん特異的バイオマーカーによりモニタリングする。標的を絞った健康診断は、最低限でも、全体的な神経、心臓、肺、腹部および四肢の評価を含む。身長(最初のスクリーニングのみ)および体重を測定し、それぞれの訪問時に記録する。研究訪問の間に、対象がNEAAR医療食品プロトコールに準拠しているかを対象は質問され、対象の回答を記録する。コンプライアンスは、対象の食品品質および量の質問票によって、および対象のアミノ酸レベル評価を介して、さらに評価される。治験責任医師は、臨床的に有意な(CS)またはCSではない(NCS)のいずれかとして報告される臨床検査結果を文書化およびレビューして、任意の異常な結果を評価する。臨床検査の異常は、異常な臨床結果に関連する徴候または症状が付随しない限り、有害事象(AE)として自動的にはみなされない。
【0373】
対象は、施設および施設外の両方で、質問票に答える。体組成質問票は、ベースラインおよび毎週、対象によってすべての項目が記入され、指示に従って提供された秤を使用した後、対象の体重および体脂肪パーセンテージを入力することからなる。対象は、NEAAR食品の日および習慣的な食品の日の両方で消費されたそれぞれの食事の食品品質、量および味について、毎日の質問票に答える。対象は、一般的な健全性、身体活動、社会活動、感情状態、ならびに疲労の症状および食欲を含む対象の一般的なクオリティオブライフに対して、毎月の質問票に答える。米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータススケールを使用して、疾患進行、およびそれが日常生活の活動にどのような影響を与えるかをそれぞれの施設訪問時に評価する。スケールは、完全に活動的を意味する0から死亡についての5までのグレードである。膵臓がんバイオマーカー、アミノ酸プロファイル、および保存されたまたは新鮮な腫瘍試料を、それぞれの施設訪問時に収集する。
【0374】
有害事象:対象は、同意の時から試験中止まで、AEについて注意深くモニタリングされる。治験責任医師は、AEまたはSAEの定義を満たす事象を特定する、文書化するおよび記録する責任を負い、NEAAR医療食品もしくは研究手順に関連すると考えられるか、または対象の中止を引き起こす、重篤なAEを含むすべてのAEを追跡する責任を負う。AEは、重篤度、重症度、予測可能性、NEAAR医療食品との関係(因果関係)、および転帰の観点から評価される。重症度は、表3に概要を述べるスケールに従って等級分けされる。
【表3】
【0375】
有害事象は、介入が関連すると考えられるか否かにかかわらず、ヒトにおける介入の使用と関連する任意の都合が悪い医学的な出来事である。AEは、対象の根底にある医学的状態、登録時に存在する併存状態、または任意の併用療法からの一般に公知の副作用に他の点で関連しない都合が悪い徴候または症状としてさらに定義される。
【0376】
有害事象は、AEが以下のいずれかをもたらす場合に重篤(SAE)として分類される:
・死亡。
・生命を脅かす。
・対象が、AEの時に瀕死の相当なリスクがあったか、またはNEAAR医療食品の使用または継続的な使用が、死亡をもたらす可能性がある。
・AEが、入院または入院の延長をもたらした場合。入院をもたらさない緊急治療室来診(emergency room visit)は、事象が、重篤度についての他の基準の1つを満たさない限り、重篤と見なされない。健康の重篤な悪化のない既往症についての計画された入院は、SAEと見なされない。
・身体障害または永久的な損傷。
・AEが、通常の生命機能を行う人々の能力の相当の破壊をもたらした場合、すなわち、AEが、対象の身体機能/構造、身体活動、および/またはQOLにおける重大な、持続的なまたは永久的な変化、機能障害、損傷または破壊をもたらした場合。
・先天異常/出生異常 - 受胎前または妊娠中のNEAAR医療食品への曝露が、子供に有害な転帰をもたらし得ると疑われる場合。
【0377】
他の事象(重要な医学的事象)は、事象が他の転帰と合致しないが、事象が、対象を危険にさらし得る、および他の転帰のうちの1つを防止する内科的または外科的介入(処置)を必要とし得る場合に、重篤と見なされる。例としては、救急室における処置を必要とするアレルギー性気管支けいれん(呼吸の重篤な問題)、重篤な血液疾患(血液障害)、または入院をもたらさない発作/けいれんが挙げられる。薬物依存性または薬物乱用の発生も重要な医学的事象の例である。疾患進行は、治験責任医師が、進行が量的または質的な態様において膵臓がんについて明確に異常であったと感じない限り、AEまたはSAEと見なされない。
【0378】
研究スケジュール:治験前訪問 - gem+nabP投与の予想されるサイクル1/1日目の3週間前(最初のスクリーニング):対象は、適格性についてスクリーニングされ、インフォームドコンセントに署名した場合、登録されたと見なされる。以下の研究手順が、他に指示されない限り、予想されるgem+nabPの最初の投与の3週間以内に行われるものとする。
・インフォームドコンセント
・適格性の確認(組み入れ基準/除外基準のレビューおよび確認)
・生検からの腫瘍組織の確認、要求および輸送。最低でも5つ(10が好ましい)のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)の保存された腫瘍組織または新鮮な腫瘍組織スライドが必要であり、研究チームは、利用可能な場合、より多くの材料、例えば、10のFFPEスライドまたはFFPEブロックを要求してもよい。この組織は、IHCアッセイを介した代謝酵素発現の定量化のために中央検査室に可能な限り直ぐに送られて、低い発現(研究に対して適格)または正常な発現(研究に対して不適格)が確認される。
・人口統計、病歴および薬物療法の記録を記録する。
・標的を絞った健康診断
・バイタルサイン、身長および体重
・造影剤を用いるCTスキャン(胸部、腹部および骨盤の5mmのカットを用いる標準治療に従うプロトコール)。CTスキャンは、4~8週間ごとに、標準治療に従う研究の間に繰り返される。
・ECOG評価
・以下について検査室の収集:CBC w/diff、CMP、尿検査、妊娠可能性がある女性について血清hCG(妊娠できる任意の閉経前の女性)は陰性の妊娠検査を有していなければならない、脂質パネル、CA19-9、CEA、および/またはCA125、マグネシウム、ビタミンD
・アミノ酸(プロリン、グリシン、セリン)のための採血、好ましくは、対象の最後の習慣的な食事の2~3時間後。
【0379】
適格な対象は、以下のように進む:対象は、対象の習慣的な朝食または昼食の2~3時間後に、アミノ酸(プロリン、グリシン、セリン)についての2回目の採血のために施設に戻る。膵酵素補充療法(PERT):対象は、対象がすでにPERTを摂取しているかどうかについて評価され、そうでない場合、PERTが、NEAAR医療食品の慣らし期間の時に開始される。スマート秤が対象に提供され、対象は、登録栄養士から電話を受ける。この電話の間、栄養士:対象の食事の好みをレビューし、それらのスマート秤を操作する方法を対象に指示し、HIPAA準拠App(App)の使用を対象に指示し、具体的な医療食品の指示を与える。Appは、NEAAR医療食品に従うための対象の能力を妨げ得る任意の栄養に関連する懸念に関して、対象が登録栄養士と連絡を取ることを可能にする。対象は、対象のgem+nabPの最初の投薬前に研究供給品を提供される。対象は、対象のgem+nabPの最初の投薬前に最低でも3日間、NEAAR医療食品を摂取する。
【0380】
最初の訪問 - gem+nabP投与のサイクル1/1日目:対象は、標準治療に従って、そのgem+nabPの最初の投薬を受ける。以下の手順をこの訪問の間に行う:
・標的を絞った健康診断
・バイタルサインおよび体重
・ECOG評価
・以下について検査室の収集:CBC w/diff、CMP、尿検査、妊娠可能性がある女性について尿hCG、脂質パネル、マグネシウム
・アミノ酸(プロリン、グリシン、セリン)のための採血:この採血のタイミングは、対象の最後のNEAAR医療食品がいつ摂取されたかに依存し、好ましくは、NEAAR医療食品消費の2~3時間後に行われるべきである。
・NEAAR医療食品の耐容性およびコンプライアンスの評価
・PERTを含む併用薬物療法
・有害事象評価
【0381】
2回目の訪問 - サイクル1/8日目-2回目のgem+nabP投与(予想)/研究訪問1の1週間後:対象は、標準治療に従って、そのgem+nabPの2回目の投薬を受ける。化学療法が保持される場合、研究訪問は、依然として進行する。以下の手順をこの訪問の間に行う:
・標的を絞った健康診断
・バイタルサインおよび体重
・ECOG評価
・以下について検査室の収集(適用可能な場合、化学療法の前):CBC w/diff、CMP、尿検査、妊娠可能性がある女性について尿hCG
・アミノ酸(プロリン、グリシン、セリン)のための採血:この採血のタイミングは、対象の最後のNEAAR医療食品がいつであったかに依存し、好ましくは、NEAAR医療食品消費の2~3時間後に行われるべきである。
・NEAAR医療食品の耐容性およびコンプライアンスの評価。
・PERTを含む併用薬物療法
・有害事象評価
【0382】
3回目の訪問 - サイクル1/15日目-3回目のgem+nabP投与(予想)/研究訪問2の1週間後:対象は、標準治療に従って、そのgem+nabPの3回目の投薬を受ける。化学療法が保持される場合、研究訪問は、依然として進行する。以下の手順をこの訪問の間に行う:
・標的を絞った健康診断
・バイタルサインおよび体重
・ECOG評価
・以下について検査室の収集(適用可能な場合、化学療法の前):CBC w/diff、CMP、尿検査、脂質パネル、マグネシウム、妊娠可能性がある女性について尿hCG、CA19-9、CEAおよび/またはCA125(毎月行う、施設のSOCに従って異なる訪問時に行われてもよいが、ベースライン/スクリーニング訪問から少なくとも毎月行われなければならない)
・アミノ酸(プロリン、グリシン、セリン)のための採血:この採血のタイミングは、対象の最後のNEAAR医療食品がいつであったかに依存し、好ましくは、NEAAR医療食品消費の2~3時間後に行われるべきである。
・NEAAR医療食品の耐容性およびコンプライアンスの評価。
・PERTを含む併用薬物療法
・有害事象評価
【0383】
代替のその後の訪問 - それぞれのその後のサイクルの1日目:対象の化学療法レジメンのそれぞれのサイクルの1日目に、以下の手順を行う。
・標的を絞った健康診断
・バイタルサインおよび体重
・ECOG評価
・以下について検査室の収集(適用可能な場合、化学療法の前):CBC w/diff、CMP、尿検査、妊娠可能性がある女性について尿hCG
・アミノ酸(プロリン、グリシン、セリン)のための採血:この採血のタイミングは、対象の最後のNEAAR医療食品がいつであったかに依存し、好ましくは、NEAAR医療食品消費の2~3時間後に行われる。
・NEAAR医療食品の耐容性およびコンプライアンスの評価。
・PERTを含む併用薬物療法
・有害事象評価
【0384】
代替のその後の訪問 - それぞれのその後のサイクルの15日目:対象の化学療法レジメンのそれぞれのサイクルの15日目に、以下の手順を行う。
・標的を絞った健康診断
・バイタルサインおよび体重
・ECOG評価
・造影剤を用いるCTスキャン(胸部、腹部および骨盤の5mmのカットを用いる標準治療に従うプロトコール)。CTスキャンは、4~8週間ごとに、標準治療に従う研究の間に繰り返され、したがって、異なる訪問時に行われ得る。
・以下について検査室の収集(適用可能な場合、化学療法の前):CBC w/diff、CMP、尿検査、脂質パネル、マグネシウム、妊娠可能性がある女性について尿hCG、CA19-9、CEAおよび/またはCA125
・アミノ酸(プロリン、グリシン、セリン)のための採血:この採血のタイミングは、対象の最後のNEAAR医療食品がいつであったかに依存し、好ましくは、NEAAR医療食品消費の2~3時間後に行われるべきである。
・NEAAR医療食品の耐容性およびコンプライアンスの評価。
・PERTを含む併用薬物療法
・有害事象評価
【0385】
NEAAR医療食品終了10日±3日後の最終訪問:最終研究訪問は、対象がNEAAR医療食品を完了または中止した後に研究施設で行われ、以下の最終安全性評価が行われる:
・標的を絞った健康診断
・バイタルサインおよび体重
・ECOG評価
・最後の4~8週間以内に行わなかった場合に、CTスキャン
・以下について検査室の収集(適用可能な場合、化学療法の前):CBC w/diff、CMP、尿検査、脂質パネル、マグネシウム、妊娠可能性がある女性について尿hCG、CA19-9、CEAおよび/またはCA125
・適用可能な場合、NEAAR医療食品の耐容性およびコンプライアンスの評価。
・PERTを含む併用薬物療法
・有害事象評価
・研究中止
【0386】
主要な転帰:主要な転帰は、MPACT治験において報告される38%であったgem+nabP単独との比較のための、NEAAR医療食品およびgem+nabPレジメンにおいて観察されたグレード3または4の有害事象率のパーセントの測定である。これらのデータは、38%よりも低い有害事象の発生率を示し、がん処置の改善におけるNEAAR食品の有効性を実証する。
【0387】
二次的な転帰:
・全奏効率(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors guidelines(RECIST)v1.1を使用して完全奏功[CR]および部分奏功[PR]として定義される)。
・改変治療企図(mITT)集団を使用するそれぞれの評価訪問での目的のバイオマーカーのベースラインからの絶対変化および相対変化。
・mITT集団を使用したベースラインから最後の利用可能な観察までのパーセント変化におけるバイオマーカー分析。
・RECIST 1.1を使用する、mITT集団を使用した治験責任医師のレビューによって決定される、無増悪生存(疾患のX線撮影での記録から、任意の原因由来の進行または死亡のX線撮影での記録までの期間)。
・mITT集団を使用してカプランマイヤーを使用した全生存;(最初の研究処置の日から、死亡の日までの時間(月)として定義される)。
・mITT集団を使用する、ベースラインからのそれぞれの利用可能な時点から、最後の利用可能な時点での米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンススコアおよび体重の変化の測定。
・mITT集団を使用する絶対値および相対値を使用した、ベースラインおよびすべての利用可能な時点での記述統計量の測定、ならびにそれぞれの時点でのベースラインから、最後の利用可能な時点までの変化。
・mITT集団を使用したアミノ酸濃度を用いる相関分析および回帰分析。
・NEAAR医療食品対習慣的な食品の嗜好性の比較。
・1日食品質問票による食事の順守の測定。
【0388】
(実施例12)
第1選択薬物療法と組み合わせた場合の対象における膵臓がんの処置について本明細書に開示される組成物を評価するための二重盲検無作為化対照試験。
多施設プラセボ対照二重盲検無作為化臨床試験を実施して、本明細書に開示される組成物による化学療法に対する膵臓がん細胞の感作を評価する。患者が2つの群:NEAAR医療食品群および対照群に無作為に割り当てられたことを除いて、患者集団、介入、組み入れ/除外基準、評価および転帰は、実施例11に記載されたものと同一である。対照群は、すべての必須および非必須アミノ酸が提供されることを除いてNEAAR食品と同一である標準化医療食品が投与される。結果を、NEAAR群と対照群との間で直接比較して、がんの処置のためのgem+nabPと組み合わされたNEAAR食品の治療効果を決定する。
【0389】
(実施例13)
転移性結腸直腸がんの食事管理のための標準非必須アミノ酸制限医療食品を評価するためのシングルアーム医療食品研究。
シングルアーム研究を行って、転移性結腸直腸がんを有する対象の食事管理のための、プロリン、セリンおよびグリシンが制限された、特別に設計された医療食品の耐容性を評価する。対象は、標準治療(SOC)に従って、転移性結腸直腸がん(mCRC)のために日常的に処方されるFDAが承認した第2選択薬物療法から構成されるレジメン(FOLFIRI±BEV)を受ける。腫瘍がセリンまたはグリシンを生産する酵素を低いレベルで発現する対象が適格である。図8は、ベースライン/スクリーニングから研究の終了までの転移性結腸直腸がんの臨床試験のステージを概説する。
【0390】
フロントライン療法が失敗した転移性CRCを有する対象を、米国における最大で10の施設で募集する。対象は、フルオロピリミジンおよびオキサリプラチン±BEVについての処置に失敗し、セリン/グリシンを生産する酵素の腫瘍組織の低発現の確認を有し、FOLFIRI±BEVによる処置を開始するのに適格である、組織学的に確認された転移性および切除不可能なCRCを有する、≧18歳である。対象は、NEAAR医療食品を受け、主要な目的は、転移性結腸直腸がんの管理における化学療法と同時的に投与される場合のNEAAR医療食品の耐容性を実証することである。
【0391】
対象は、適格性についてのスクリーニング訪問を受け、対象の胸部、腹部および骨盤のCTスキャン、ベースライン血漿アミノ酸、ならびにベースライン安全性臨床検査を含むベースライン評価を有する。施設は、セリン/グリシンを生産する原因となる酵素の発現に基づく適格性評価について最後の6か月以内に生検された原発部位または転移部位からの保存されたまたは新鮮な腫瘍組織の試料を要求する。適格であると見なされたら、対象は、FOLFIRI±BEV SOCを開始する直前に、NEAAR医療食品による3~5日の慣らし期間を完了する。対象は、疾患進行、許容されない有害作用の発生、NEAAR医療食品の中止の希望、または同意の撤回が文書化されるまで、5日間のNEAAR医療食品とそれに続く2日間の対象の習慣的な食品の7日スケジュールを続ける。あるいは、対象は、FOLFIRI±BEV SOCを開始する直前に、NEAAR医療食品による1~3日の慣らし期間を完了する。次いで、対象は、少なくとも2日のNEAAR医療食品と、残りの日の習慣的な食品の断続的スケジュールを続ける。NEAAR医療食品に耐容性を示し、その疾患が進行しなかった対象は、研究の終了(EOS)まで、NEAAR医療食品を受け続ける。対象は、可能な場合、そのスケジュールされたSOCのFOLFIRI±BEV投与と同時になるように設計された研究チームの訪問を行う。研究訪問は、NEAAR医療食品の開始後最初の3週間は毎週行なわれ、次いで、NEAAR医療食品の中止まで、2週間ごとに行われる。対象は、NEAAR医療食品の中止のおよそ10日後に安全性評価のために最後の研究訪問を行う。対象が、NEAAR医療食品の中止に近い時にSAEを経験する場合、対象は、少なくとも30日間追跡される。対象は、対象が化学療法を受けない週の間、医療食品レジメンの5日のオンおよび2日のオフを遵守し続ける。治験下で発現した有害事象(TEAE)が評価される。研究の間、対象は、食事およびクオリティオブライフ(QOL)質問票のすべての項目に記入し、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)準拠Appを介して、毎週、体重および体脂肪パーセンテージ測定を記録する。
【0392】
サイクル1のデータを完了した最初の10人の対象を、中間安全性評価の一部として安全性モニタリング委員会(SMC)によって限定的な毒性についてレビューする。個々の対象および研究中止ルールは、必要に応じて適用される。SMCは、研究全体を通して、対象の安全性データを評価し続ける。NEAAR医療食品の代謝的影響を、スクリーニングの間に採取された血漿試料を研究中の血漿試料と比較する探索的代謝分析を介して評価する。化学療法中のNEAAR医療食品による疾患の管理を、スクリーニングの間にctDNAについて採取された血漿試料を研究訪問3および7で採取された血漿試料と比較する探索的分析を介して評価する。
【0393】
治験は、対象が受けた日常的/標準的処置からのデータ、および治験薬の投与からのデータを収集する。研究の主要な目的は、医療食品の耐容性を実証することである。二次的な目的には、医療食品による疾患管理を評価すること、および血漿アミノ酸濃度の変化を調べることが含まれる。探索的エンドポイントには、NEAAR医療食品による疾患の管理の予測因子として遺伝子変異および遺伝子発現を比較すること;NEAAR医療食品対習慣的な食品の嗜好性の比較;およびNEAAR医療食品の結果として代謝マーカーまたはctDNAの変化の測定が含まれる。
【0394】
主要エンドポイントは、NEAAR医療食品(標準治療のFOLFIRI±BEVに加えられる場合)レジメンに関連する最も一般的なグレード3および4の有害事象の割合である。この割合は、FOLFIRI+BEVレジメンの最も一般的なグレード3および4の有害事象の割合と比較される。
【0395】
二次的エンドポイントには以下が含まれる:1)疾患管理マーカーに対するNEAAR医療食品の影響を実証する - 1a)改変治療企図(mITT)集団に基づく全奏効率(RECIST 1.1を使用して完全奏功[CR]および部分奏功[PR]として定義される);1b)mITT集団を使用するそれぞれの評価訪問での目的のバイオマーカーのベースラインからの絶対変化および相対変化;1c)mITT集団を使用したベースラインから最後の利用可能な観察までのパーセント変化において行われるバイオマーカー分析;1d)mITT集団を使用してRECIST 1.1を使用した、6、9および12か月での無増悪生存(PFS)(疾患のX線撮影での記録から、任意の原因由来の進行または死亡のX線撮影での記録までの期間)。2)対象がNEAAR医療食品を摂取している時についての臨床的に有益な尺度の評価(体重、米国東海岸癌臨床試験グループ[ECOG]パフォーマンスステータス) - mITT集団を使用したベースラインから最後の利用可能な時点までのそれぞれの利用可能な時点でのECOGパフォーマンスステータスおよび体重の変化。3)対象がNEAAR医療食品を消費している時についてのすべての血漿アミノ酸濃度の研究 - 3a)mITT集団を使用する絶対値および相対値を使用した、ベースラインおよびすべての利用可能な時点での記述統計量の測定、ならびにそれぞれの時点でのベースラインから、最後の利用可能な時点までの変化;3b)mITT集団を使用したアミノ酸濃度を用いる相関分析および回帰分析。
【0396】
探索的エンドポイントには以下が含まれる:1)NEAAR医療食品による疾患の管理の予測因子として遺伝子変異および遺伝子発現の比較。利用可能な腫瘍組織は、代謝酵素発現についての免疫組織化学によって分析され、任意の事前に存在するゲノムデータ(DNAシークエンシング、RNA発現分析)が報告され、ゲノム分析が以前に行われていない対象における任意のデータ(DNAシークエンシング、RNA発現分析)が報告される。2)NEAAR医療食品対習慣的な食品の嗜好性の比較。食事のコンプライアンスは、1日食品質問票によりモニタリングされる;ならびに3)代謝バイオマーカーおよびctDNA、ならびに関係が、NEAAR医療食品による疾患の管理を用いてモニタリングされる。
【0397】
組み入れ基準は、対象がフルオロピリミジンおよびオキサリプラチン±BEVについての処置に失敗していなければならないことを除いて、実施例11のものと実質的に同様である。すべての対象は、最低でも6週間のオキサリプラチンおよびフルオロピリミジン±BEVを含む第1選択レジメンを受けていなければならない。処置の失敗は、第1選択治療の間またはその最後の投薬の<6か月後の放射線学的な進行として定義される。以前のフルオロピリミジン-オキサリプラチン±BEV導入療法後のフルオロピリミジン±BEVによる維持療法中の腫瘍進行を示す対象が適格である。オキサリプラチンによる再チャレンジは許容され、転移性疾患のための第1選択レジメンの一部と見なされ、最初のオキサリプラチン処置およびその後の再チャレンジは両方とも、1つのレジメンと見なされる。オキサリプラチン/フルオロピリミジンに基づく新補助療法または補助療法を受けており、新補助処置または補助処置の最後の投薬から>6か月(または補助療法が投与されていない場合、手術から>6か月)の疾患の再発または進行を有する対象は、転移性疾患のためのフルオロピリミジン/オキサリプラチンに基づく療法±BEVを受け、それに対して進行している必要がある。直腸がんを有する対象について、逐次的な新補助療法および補助療法は、単一全身レジメンとしてカウントする。毒性を理由として第1選択療法を中止した対象は、第1選択療法の最後の投薬の<6か月後に進行が起こった場合に限り、登録され得る。さらに、対象は、最後の6か月以内に生検された原発部位または転移部位からの利用可能なCRC組織試料を有していなければならず、適格性の決定を支援するために、研究スポンサーがそれらを得るおよび分析することについての同意を提供しなければならない。最低でも5つ(10が好ましい)のFFPEの保存されたまたは新鮮な腫瘍組織スライドが必要である。
【0398】
除外基準は、対象が併発したMSI-H/dMMR(高頻度マイクロサテライト不安定性/ミスマッチ修復欠損);フルオロピリミジンおよびイリノテカンに基づくレジメンの最初の投薬前3週間以内に投与された抗がん化学療法または生物学的療法を有することができないことを除いて、実施例11のものと実質的に同様である。例外は、NEAAR医療食品の最大で14日前までの疼痛制御のための緩和意図での最大で8グレイ(800RADに等しい)の単回線量の照射、および放射線療法と関連するベースラインまたはグレード≦1の毒性への復帰である。BEVのための追加の除外基準には以下が含まれる:a)心臓疾患の病歴:ニューヨーク心臓協会(NYHA)に従ってクラスIIまたはそれよりも高いうっ血性心不全(CHF);研究のエントリー前6か月以内の活動性冠動脈疾患、心筋梗塞;3か月以内の未評価の新規発生狭心症または不安定狭心症(休息時の狭心症症状)または抗不整脈療法(ベータブロッカーまたはジゴキシンが許容される)を必要とする心不整脈;b)現在の制御されていない高血圧(最適な医学的管理にもかかわらず>150mmHgの収縮期血圧[BP]または>90mmHgの拡張期血圧)または高血圧性クリーゼもしくは高血圧性脳症の以前の病歴;c)動脈血栓または塞栓事象の病歴(研究エントリー前6か月以内);d)重大な血管疾患(例えば、大動脈瘤、大動脈解離、症候性末梢血管疾患);e)出血性素因または臨床的に重大な凝固障害の証拠;f)研究の登録前の、28日以内の大手術手順(直視下生検、重大な外傷などを含む)、または研究の間に大手術手順の必要性が予期される、および7日以内の簡単な手術手順(血管アクセスデバイスの設置を除く);g)≧2+のタンパク質尿を伴う尿検査によって実証されるスクリーニング時のタンパク質尿(ベースラインでディップスティック尿検査における≧2+タンパク質尿を有することが発見された患者は、24時間蓄尿を受けなければならず、適格であるためには24時間で≦1gのタンパク質を実証しなければならない);h)6か月以内の腹瘻、GI穿孔、消化性潰瘍または腹腔内膿瘍の病歴;i)進行中の重篤な治癒しない創傷、潰瘍または骨折;j)BEV(LIST)の任意の構成要素に対する公知の過敏性;k)可逆性後部白質脳症症候群(RPLS)の病歴。
【0399】
NEAAR医療食品:NEAAR医療食品は、プロリン、セリンおよびグリシンを除く、すべての必須/非必須アミノ酸および栄養素からなる標準化医療食品である。医療食品は、2つの要素:1)最小限のタンパク質を伴う標準的な食事およびスナック、ならびに2)プロリン、セリンおよびグリシンを除く、すべてのタンパク質原性必須および非必須アミノ酸を投与する、水で再構成される植物由来粉末からなる。対象は、研究スポンサーによって提供される毎日の総合ビタミン剤も摂取する。
【0400】
NEAAR医療食品の投与:対象は、FOLFIRI±BEVレジメンの対象の最初の投薬前に最低でも3日間、NEAAR医療食品を摂取する。対象は、それぞれの週の7日のうち5連続日にNEAAR医療食品を消費する必要がある。5連続日は、SOC化学療法投与前の少なくとも24時間および化学療法投与の日を含む。例えば、FOLFIRI±BEVが火曜日に投与される場合、NEAAR医療食品は、月曜日(化学療法投与の少なくとも24時間前)、火曜日、水曜日、木曜日および金曜日に消費され、対象は、土曜日および日曜日に対象の習慣的な食品を食べる。習慣的な食事の日において、対象が食べることができるものおよび食べることができないものについて、具体的に規定された制限または厳格なガイドラインはなく、対象は、タンパク質、炭水化物および脂肪を含む「バランスの取れた食事」を食べることが奨励される。NEAAR医療食品および習慣的食事の日において、対象は、1日の食品品質および量の質問票のすべての項目に記入する。NEAAR医療食品は、FOLFIRI±BEVの少なくとも24時間前に開始して、化学療法の前にアミノ酸レベルが減少するための24時間を可能にする。
【0401】
食事、食品、および飲料制限:対象は、対象が登録される7日のうちの5日の間、提供されたNEAAR医療食品および下記に記載される飲料以外のものを消費することは認められない。これらの対象は、その週のうち他の2日の間、対象の習慣的な食品を消費することが可能である。対象は、1日のうち典型的な時間(すなわち、朝食、昼食および夕食)に食事およびNEEAR医療食品を消費し、毎日の総合ビタミン剤も摂取するように指示される。以下の飲料が許容される:水、ダイエットソーダ、コーヒー、および茶(糖もミルクもなし;人工甘味料は許容される) - 任意の供給源からの最大1日カフェイン摂取は500mg未満でなければならない。ミキサーなしの単独のノンフレーバーのアルコール(1日あたり最大で1.5オンスまで)、または水、セルツァーもしくはダイエットソーダのみと混合されたノンフレーバーのアルコール(例えば、水またはセルツァーと混合されたウィスキー、ジン、テキーラ、ウォッカ)はいつでも許容される。1回分のワイン(5オンス)またはビール(12オンス)は、対象が習慣的な食品を消費している2日のそれぞれにおいて許容される。
【0402】
併用療法:任意の市販薬および処方薬、レクリエーション用薬物、ビタミンおよび/もしくはハーブサプリメント、経口栄養サプリメント(例えば、Ensure(登録商標))、ワクチン、またはスクリーニング時および研究全体を通して対象が摂取している任意の他の薬物療法が記録される。対象は、上記の表2に示されるプロリン、セリンおよびグリシンレベルに影響を及ぼす薬物療法を摂取することを控えなければならない。表4は、転移性結腸直腸がん研究のための事象のスケジュールを示す。
【0403】
研究からの離脱:対象は、任意の時に離脱してもよく、または安全性、挙動もしくはコンプライアンスの理由で治験責任医師の裁量で任意の時に離脱してもよい。
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【0404】
実施形態
以下の非限定的な実施形態は、本発明の実例を提供するが、本発明の範囲を限定するものではない。
【0405】
実施形態1A.a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;b)単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップ;およびc)定量化するステップの後に、栄養モジュレーション療法を対象に投与するステップを含む方法。
【0406】
実施形態2A.生体試料が、腫瘍生検試料である、実施形態1Aに記載の方法。
【0407】
実施形態3A.生体試料が、循環腫瘍細胞を含む、実施形態1Aに記載の方法。
【0408】
実施形態4A.生体試料が、循環腫瘍DNAを含む、実施形態1Aに記載の方法。
【0409】
実施形態5A.対象が、ヒトである、実施形態1A~4Aのいずれか1つに記載の方法。
【0410】
実施形態6A.がんが、膵臓がんである、実施形態1A~5Aのいずれか1つに記載の方法。
【0411】
実施形態7A.がんが、乳がんである、実施形態1A~5Aのいずれか1つに記載の方法。
【0412】
実施形態8A.がんが、結腸がんである、実施形態1A~5Aのいずれか1つに記載の方法。
【0413】
実施形態9A.生合成代謝酵素が、栄養素生合成に関与する、実施形態1A~8Aのいずれか1つに記載の方法。
【0414】
実施形態10A.生合成代謝酵素が、栄養素処理に関与する、実施形態1A~9Aのいずれか1つに記載の方法。
【0415】
実施形態11A.栄養素が、脂肪酸である、実施形態9Aまたは10Aに記載の方法。
【0416】
実施形態12A.栄養素が、脂質である、実施形態9Aまたは10Aに記載の方法。
【0417】
実施形態13A.栄養素が、アミノ酸である、実施形態9Aまたは10Aに記載の方法。
【0418】
実施形態14A.アミノ酸が、セリンである、実施形態13Aに記載の方法。
【0419】
実施形態15A.アミノ酸が、グリシンである、実施形態13Aに記載の方法。
【0420】
実施形態16A.生合成代謝酵素が、PHGDHである、実施形態1A~15Aのいずれか1つに記載の方法。
【0421】
実施形態17A.生合成代謝酵素が、PSAT1である、実施形態1A~15Aのいずれか1つに記載の方法。
【0422】
実施形態18A.栄養モジュレーション療法が、治療有効量の食事製品を投与するステップを含む、実施形態1A~17Aのいずれか1つに記載の方法。
【0423】
実施形態19A.食事製品が、少なくとも1種のアミノ酸を欠いている、実施形態18Aに記載の方法。
【0424】
実施形態20A.食事製品が、セリンを欠いている、実施形態19Aに記載の方法。
【0425】
実施形態21A.食事製品が、グリシンを欠いている、実施形態19Aに記載の方法。
【0426】
実施形態22A.食事製品が、プロリンを欠いている、実施形態19Aに記載の方法。
【0427】
実施形態23A.食事製品が、チロシンを欠いている、実施形態19Aに記載の方法。
【0428】
実施形態24A.食事製品が、少なくとも2種のアミノ酸を欠いている、実施形態18Aに記載の方法。
【0429】
実施形態25A.食事製品が、セリンおよびグリシンを欠いている、実施形態24Aに記載の方法。
【0430】
実施形態26A.食事製品が、少なくとも3種のアミノ酸を欠いている、実施形態18Aに記載の方法。
【0431】
実施形態27A.食事製品が、セリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、実施形態26Aに記載の方法。
【0432】
実施形態28A.食事製品が、セリン、グリシンおよびシステインを欠いている、実施形態26Aに記載の方法。
【0433】
実施形態29A.投与するステップが、経口である、実施形態1A~28Aのいずれか1つに記載の方法。
【0434】
実施形態30A.治療有効量が、約0.5g/kg/日~約1g/kg/日である、実施形態18A~29Aのいずれか1つに記載の方法。
【0435】
実施形態31A.治療有効量が、約0.8g/kg/日からである、実施形態18A~29Aのいずれか1つに記載の方法。
【0436】
実施形態32A.定量化するステップが、複数のアッセイによる分析を含む、実施形態1A~31Aのいずれか1つに記載の方法。
【0437】
実施形態33A.定量化するステップが、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、RNA-Seq、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシング、またはマイクロアレイによる分析を含む、実施形態1A~32Aのいずれか1つに記載の方法。
【0438】
実施形態34A.定量化するステップが、免疫組織化学による、実施形態1A~33Aのいずれか1つに記載の方法。
【0439】
実施形態35A.がん療法を対象に投与するステップをさらに含む、実施形態1A~34Aのいずれか1つに記載の方法。
【0440】
実施形態36A.がん療法が、放射線療法である、実施形態35Aに記載の方法。
【0441】
実施形態37A.がん療法が、化学療法である、実施形態35Aに記載の方法。
【0442】
実施形態38A.第2の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、実施形態1A~37Aのいずれか1つに記載の方法。
【0443】
実施形態39A.第2の生合成代謝酵素の量および第3の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、実施形態1A~37Aのいずれか1つに記載の方法。
【0444】
実施形態40A.定量化するステップの後および投与するステップの前に、生体試料中の生合成代謝酵素の量を参照生体試料中の生合成代謝酵素の第2の量と比較するステップをさらに含み、参照生体試料が、がん細胞を含まない、実施形態1A~39Aのいずれか1つに記載の方法。
【0445】
実施形態41A.生体試料中の生合成代謝酵素の量が、参照試料中の生合成代謝酵素の第2の量よりも低い、実施形態40Aに記載の方法。
【0446】
実施形態42A.定量化するステップの後および投与するステップの前に、生合成代謝酵素を経験的スコアリングシステムに供するステップをさらに含み、経験的スコアリングシステムが、閾値を有し、閾値を下回る試料値を有する生体試料が、対象が栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を示す、実施形態1A~39Aのいずれか1つに記載の方法。
【0447】
実施形態43A.試料値が、経験的スコアリングシステムの閾値よりも低い、実施形態42Aに記載の方法。
【0448】
実施形態44A.a)対象から生体試料を単離するステップであって、対象が、がんを有する、ステップ;およびb)単離するステップの後に、生合成代謝酵素の量を定量化するステップであって、生合成代謝酵素の量が、対象ががんを処置するための栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を予測する、ステップを含む方法。
【0449】
実施形態45A.生体試料が、腫瘍生検試料である、実施形態44Aに記載の方法。
【0450】
実施形態46A.生体試料が、循環腫瘍細胞を含む、実施形態44Aに記載の方法。
【0451】
実施形態47A.生体試料が、循環腫瘍DNAを含む、実施形態44Aに記載の方法。
【0452】
実施形態48A.対象が、ヒトである、実施形態44A~47Aのいずれか1つに記載の方法。
【0453】
実施形態49A.がんが、膵臓がんである、実施形態44A~48Aのいずれか1つに記載の方法。
【0454】
実施形態50A.がんが、乳がんである、実施形態44A~48Aのいずれか1つに記載の方法。
【0455】
実施形態51A.がんが、結腸がんである、実施形態44A~48Aのいずれか1つに記載の方法。
【0456】
実施形態52A.生合成代謝酵素が、栄養素生合成に関与する、実施形態44A~51Aのいずれか1つに記載の方法。
【0457】
実施形態53A.生合成代謝酵素が、栄養素処理に関与する、実施形態44A~52Aのいずれか1つに記載の方法。
【0458】
実施形態54A.栄養素が、脂肪酸である、実施形態52Aまたは53Aに記載の方法。
【0459】
実施形態55A.栄養素が、脂質である、実施形態52Aまたは53Aに記載の方法。
【0460】
実施形態56A.栄養素が、アミノ酸である、実施形態52Aまたは53Aに記載の方法。
【0461】
実施形態57A.アミノ酸が、セリンである、実施形態56Aに記載の方法。
【0462】
実施形態58A.アミノ酸が、グリシンである、実施形態56Aに記載の方法。
【0463】
実施形態59A.生合成代謝酵素が、PHGDHである、実施形態44Aに記載の方法。
【0464】
実施形態60A.生合成代謝酵素が、PSAT1である、実施形態44Aに記載の方法。
【0465】
実施形態61A.定量化するステップの後に、栄養モジュレーション療法を対象に投与するステップをさらに含む、実施形態44Aに記載の方法。
【0466】
実施形態62A.栄養モジュレーション療法が、治療有効量の食事製品を投与するステップを含む、実施形態61Aに記載の方法。
【0467】
実施形態63A.食事製品が、少なくとも1種のアミノ酸を欠いている、実施形態62Aに記載の方法。
【0468】
実施形態64A.食事製品が、セリンを欠いている、実施形態63Aに記載の方法。
【0469】
実施形態65A.食事製品が、グリシンを欠いている、実施形態63Aに記載の方法。
【0470】
実施形態66A.食事製品が、プロリンを欠いている、実施形態63Aに記載の方法。
【0471】
実施形態67A.食事製品が、チロシンを欠いている、実施形態63Aに記載の方法。
【0472】
実施形態68A.食事製品が、少なくとも2種のアミノ酸を欠いている、実施形態62Aに記載の方法。
【0473】
実施形態69A.食事製品が、セリンおよびグリシンを欠いている、実施形態68Aに記載の方法。
【0474】
実施形態70A.食事製品が、少なくとも3種のアミノ酸を欠いている、実施形態63Aに記載の方法。
【0475】
実施形態71A.食事製品が、セリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、実施形態70Aに記載の方法。
【0476】
実施形態72A.食事製品が、セリン、グリシンおよびシステインを欠いている、実施形態70Aに記載の方法。
【0477】
実施形態73A.投与するステップが、経口である、実施形態62A~72Aのいずれか1つに記載の方法。
【0478】
実施形態74A.治療有効量が、約0.5g/kg/日~約1g/kg/日である、実施形態62A~73Aのいずれか1つに記載の方法。
【0479】
実施形態75A.治療有効量が、約0.8g/kg/日からである、実施形態62A~73Aのいずれか1つに記載の方法。
【0480】
実施形態76A.定量化するステップが、複数のアッセイによる分析を含む、実施形態44A~75Aのいずれか1つに記載の方法。
【0481】
実施形態77A.定量化するステップが、免疫組織化学、免疫蛍光、プロテオミクス質量分析、ウエスタンブロット、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、遺伝学的レポーター、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的RT-PCR(QPCR)、デジタルPCR(dPCR)、in-situハイブリダイゼーション、RNA-Seq、サンガーシークエンシング、ハイスループットシークエンシング、またはマイクロアレイによる分析を含む、実施形態44A~76Aのいずれか1つに記載の方法。
【0482】
実施形態78A.定量化するステップが、免疫組織化学による、実施形態44A~77Aのいずれか1つに記載の方法。
【0483】
実施形態79A.定量化するステップの後に、がん療法を対象に投与するステップをさらに含む、実施形態44A~78Aのいずれか1つに記載の方法。
【0484】
実施形態80A.がん療法が、放射線療法である、実施形態79Aに記載の方法。
【0485】
実施形態81A.がん療法が、化学療法である、実施形態79Aに記載の方法。
【0486】
実施形態82A.定量化するステップの後に、生体試料中の生合成代謝酵素の量を参照生体試料中の生合成代謝酵素の第2の量と比較するステップをさらに含み、参照生体試料が、がん細胞を含まない、実施形態44A~81Aのいずれか1つに記載の方法。
【0487】
実施形態83A.生体試料中の生合成代謝酵素の量が、参照試料中の生合成代謝酵素の第2の量よりも低い、実施形態82Aに記載の方法。
【0488】
実施形態84A.定量化するステップの後に、第1の生合成代謝酵素の量を経験的スコアリングシステムに供するステップをさらに含み、経験的スコアリングシステムが、閾値を有し、閾値を下回る試料値を有する生体試料が、対象が栄養モジュレーション療法に対する正の応答を呈する可能性を示す、実施形態44Aに記載の方法。
【0489】
実施形態85A.試料値が、経験的スコアリングシステムの閾値よりも低い、実施形態84Aに記載の方法。
【0490】
実施形態86A.単離するステップの後に、第2の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、実施形態44A~85Aのいずれか1つに記載の方法。
【0491】
実施形態87A.単離するステップの後に、第2の生合成代謝酵素および第3の生合成代謝酵素の量を定量化するステップをさらに含む、実施形態44A~85Aのいずれか1つに記載の方法。
【0492】
実施形態1B.それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、a)治療有効量の食事製品を投与するステップであって、食事製品が、少なくともセリンおよびグリシンを欠いている、ステップ;ならびにb)治療有効量の治療剤を投与するステップを含み、対象のがん細胞が、低レベルの少なくとも1つの生合成代謝酵素を発現し、少なくとも1つの生合成代謝酵素が、セリンまたはグリシンの生合成を触媒し、食事製品を投与するステップが、食事製品の非存在下での治療剤の有効性と比較して、治療剤の有効性を少なくとも約20%増加させる、方法。
【0493】
実施形態2B.がんが、膵臓がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0494】
実施形態3B.がんが、転移性膵臓がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0495】
実施形態4B.がんが、乳がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0496】
実施形態5B.がんが、卵巣がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0497】
実施形態6B.がんが、結腸がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0498】
実施形態7B.がんが、直腸がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0499】
実施形態8B.がんが、結腸直腸がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0500】
実施形態9B.がんが、転移性結腸直腸がんである、実施形態1Bに記載の方法。
【0501】
実施形態10B.対象が、ヒトである、実施形態1B~9Bのいずれか1つに記載の方法。
【0502】
実施形態11B.食事製品を投与するステップが、経口である、実施形態1B~10Bのいずれか1つに記載の方法。
【0503】
実施形態12B.食事製品を投与するステップが、静脈内である、実施形態1B~10Bのいずれか1つに記載の方法。
【0504】
実施形態13B.食事製品の治療有効量が、約0.5g/kg/日~約1g/kg/日である、実施形態1B~12Bのいずれか1つに記載の方法。
【0505】
実施形態14B.食事製品の治療有効量が、約0.8g/kg/日である、実施形態1B~13Bのいずれか1つに記載の方法。
【0506】
実施形態15B.食事製品が、プロリンをさらに欠いている、実施形態1B~14Bのいずれか1つに記載の方法。
【0507】
実施形態16B.食事製品が、チロシンをさらに欠いている、実施形態1B~15Bのいずれか1つに記載の方法。
【0508】
実施形態17B.食事製品が、システインをさらに欠いている、実施形態1B~16Bのいずれか1つに記載の方法。
【0509】
実施形態18B.食事製品が、アルギニンをさらに欠いている、実施形態1B~17Bのいずれか1つに記載の方法。
【0510】
実施形態19B.食事製品が、グルタミンをさらに欠いている、実施形態1B~18Bのいずれか1つに記載の方法。
【0511】
実施形態20B.食事製品が、グルタミン酸またはグルタメートをさらに欠いている、実施形態1B~19Bのいずれか1つに記載の方法。
【0512】
実施形態21B.食事製品が、固体として調合されている、実施形態1B~20Bのいずれか1つに記載の方法。
【0513】
実施形態22B.食事製品が、飲料として調合されている、実施形態1B~20Bのいずれか1つに記載の方法。
【0514】
実施形態23B.食事製品が、食品とともに投与される、実施形態1B~22Bのいずれか1つに記載の方法。
【0515】
実施形態24B.食事製品が、1日に3回投与される、実施形態1B~23Bのいずれか1つに記載の方法。
【0516】
実施形態25B.食事製品が、1日に5回投与される、実施形態1B~23Bのいずれか1つに記載の方法。
【0517】
実施形態26B.治療剤を投与するステップが、経口である、実施形態1B~25Bのいずれか1つに記載の方法。
【0518】
実施形態27B.治療剤を投与するステップが、静脈内である、実施形態1B~25Bのいずれか1つに記載の方法。
【0519】
実施形態28B.治療剤が、化学療法剤である、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0520】
実施形態29B.治療剤が、ゲムシタビンである、実施形態28Bに記載の方法。
【0521】
実施形態30B.ゲムシタビンの治療有効量が、約1000mg/mである、実施形態29Bに記載の方法。
【0522】
実施形態31B.ゲムシタビンの治療有効量が、約1000mg/m未満である、実施形態29Bに記載の方法。
【0523】
実施形態32B.治療剤が、パクリタキセルである、実施形態28Bに記載の方法。
【0524】
実施形態33B.パクリタキセルの治療有効量が、約175mg/mである、実施形態32Bに記載の方法。
【0525】
実施形態34B.パクリタキセルの治療有効量が、約175mg/m未満である、実施形態32Bに記載の方法。
【0526】
実施形態35B.治療剤が、ジスルフィラムである、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0527】
実施形態36B.ジスルフィラムの治療有効量が、約125mg~約500mgである、実施形態35Bに記載の方法。
【0528】
実施形態37B.ジスルフィラムの治療有効量が、約250mg未満である、実施形態35Bに記載の方法。
【0529】
実施形態38B.治療剤が、PI3K阻害剤である、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0530】
実施形態39B.PI3K阻害剤が、セラベリシブである、実施形態38Bに記載の方法。
【0531】
実施形態40B.セラベリシブの治療有効量が、約30mg/kg~約150mg/kgである、実施形態39Bに記載の方法。
【0532】
実施形態41B.セラベリシブの治療有効量が、約60mg/kg未満である、実施形態39Bに記載の方法。
【0533】
実施形態42B.治療剤が、FOLFIRINOXである、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0534】
実施形態43B.治療剤が、FOLFIRIである、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0535】
実施形態44B.治療剤が、ベバシズマブである、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0536】
実施形態45B.方法が、2つの治療剤を投与するステップを含む、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0537】
実施形態46B.2つの治療剤が、それぞれ独立して、化学療法剤である、実施形態45Bに記載の方法。
【0538】
実施形態47B.2つの治療剤が、ゲムシタビンおよびパクリタキセルである、実施形態46Bに記載の方法。
【0539】
実施形態48B.方法が、少なくとも3つの治療剤を投与するステップを含む、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0540】
実施形態49B.3つの治療剤が、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態48Bに記載の方法。
【0541】
実施形態50B.方法が、4つの治療剤を投与するステップを含む、実施形態1B~27Bのいずれか1つに記載の方法。
【0542】
実施形態51B.4つの治療剤が、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、オキサリプラチン、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態50Bに記載の方法。
【0543】
実施形態52B.4つの治療剤が、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、イリノテカンまたはその薬学的に許容される塩、およびベバシズマブである、実施形態50Bに記載の方法。
【0544】
実施形態53B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、セリンの生合成を触媒する、実施形態1B~52Bのいずれか1つに記載の方法。
【0545】
実施形態54B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)である、実施形態1B~53Bのいずれか1つに記載の方法。
【0546】
実施形態55B.対象が、参照試料のPHGDHレベルよりも低いレベルでPHGDHを発現し、参照試料が、がん細胞を含まない、実施形態54Bに記載の方法。
【0547】
実施形態56B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ1(PSAT1)である、実施形態1B~53Bのいずれか1つに記載の方法。
【0548】
実施形態57B.対象が、参照試料のPSAT1レベルよりも低いレベルでPSAT1を発現し、参照試料が、がん細胞を含まない、実施形態56Bに記載の方法。
【0549】
実施形態58B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、ホスホセリンホスファターゼ(PSPH)である、実施形態1B~53Bのいずれか1つに記載の方法。
【0550】
実施形態59B.対象が、参照試料のPSPHレベルよりも低いレベルでPSPHを発現し、参照試料が、がん細胞を含まない、実施形態58Bに記載の方法。
【0551】
実施形態60B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、グリシンの生合成を触媒する、実施形態1B~53Bのいずれか1つに記載の方法。
【0552】
実施形態61B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ1(SHMT1)である、実施形態60Bに記載の方法。
【0553】
実施形態62B.対象が、参照試料のSHMT1レベルよりも低いレベルでSHMT1を発現し、参照試料が、がん細胞を含まない、実施形態61Bに記載の方法。
【0554】
実施形態63B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ2(SHMT2)である、実施形態60Bに記載の方法。
【0555】
実施形態64B.対象が、参照試料のSHMT2レベルよりも低いレベルでSHMT2を発現し、参照試料が、がん細胞を含まない、実施形態63Bに記載の方法。
【0556】
実施形態65B.少なくとも1つの生合成代謝酵素が、グリシンシンターゼである、実施形態60Bに記載の方法。
【0557】
実施形態66B.対象が、参照試料のグリシンシンターゼレベル未満であるレベルでグリシンシンターゼを発現し、参照試料が、がん細胞を含まない、実施形態65Bに記載の方法。
【0558】
実施形態67B.ケトン食療法を投与するステップをさらに含む、実施形態1B~66Bのいずれか1つに記載の方法。
【0559】
実施形態68B.食事製品の存在下での治療剤の用量が、食事製品の非存在下での治療剤の用量と比較して、少なくとも約20%低い、実施形態1B~67Bのいずれか1つに記載の方法。
【0560】
実施形態69B.食事製品の存在下での治療剤の用量が、食事製品の非存在下での治療剤の用量と比較して、少なくとも約40%低い、実施形態1B~67Bのいずれか1つに記載の方法。
【0561】
実施形態70B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、対象におけるがん細胞増殖を少なくとも約20%減少させる、実施形態1B~69BBのいずれか1つに記載の方法。
【0562】
実施形態71B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、対象におけるがん細胞増殖を少なくとも約40%減少させる、実施形態70Bに記載の方法。
【0563】
実施形態72B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、腫瘍体積を少なくとも約20%減少させる、実施形態1B~71Bのいずれか1つに記載の方法。
【0564】
実施形態73B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、腫瘍体積を少なくとも約40%減少させる、実施形態72Bに記載の方法。
【0565】
実施形態74B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の循環レベルを少なくとも約20%減少させる、実施形態1B~73Bのいずれか1つに記載の方法。
【0566】
実施形態75B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の循環レベルを少なくとも約40%減少させる、実施形態74Bに記載の方法。
【0567】
実施形態76B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の組織レベルを少なくとも約20%減少させる、実施形態1B~75Bのいずれか1つに記載の方法。
【0568】
実施形態77B.方法が、食事製品を投与されていない対象と比較して、少なくとも2種のアミノ酸の組織レベルを少なくとも約40%減少させる、実施形態76Bに記載の方法。
【0569】
実施形態78B.食事製品を投与するステップが、食事製品の非存在下での治療剤の有効性と比較して、治療剤の有効性を少なくとも約40%増加させる、実施形態1B~77Bのいずれか1つに記載の方法。
【0570】
実施形態79B.第1の期間に食事製品を投与するステップ、および第2の期間に食事製品を控えるステップを含む、実施形態1B~78Bのいずれか1つに記載の方法。
【0571】
実施形態80B.それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、方法が、治療有効量の食事製品を投与するステップを含み、食事製品が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、方法。
【0572】
実施形態81B.状態が、がんである、実施形態80Bに記載の方法。
【0573】
実施形態82B.がんが、膵臓がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0574】
実施形態83B.がんが、転移性膵臓がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0575】
実施形態84B.がんが、乳がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0576】
実施形態85B.がんが、卵巣がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0577】
実施形態86B.がんが、結腸がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0578】
実施形態87B.がんが、直腸がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0579】
実施形態88B.がんが、結腸直腸がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0580】
実施形態89B.がんが、転移性結腸直腸がんである、実施形態81Bに記載の方法。
【0581】
実施形態90B.対象が、ヒトである、実施形態80B~89Bのいずれか1つに記載の方法。
【0582】
実施形態91B.投与するステップが、経口である、実施形態80B~90Bのいずれか1つに記載の方法。
【0583】
実施形態92B.投与するステップが、静脈内である、実施形態80B~90Bのいずれか1つに記載の方法。
【0584】
実施形態93B.治療有効量が、約0.5g/kg/日~約1g/kg/日である、実施形態80B~92Bのいずれか1つに記載の方法。
【0585】
実施形態94B.治療有効量が、約0.8g/kg/日である、実施形態80B~92Bのいずれか1つに記載の方法。
【0586】
実施形態95B.食事製品が、少なくとも12種のアミノ酸を含む、実施形態80B~94Bのいずれか1つに記載の方法。
【0587】
実施形態96B.食事製品が、チロシンをさらに欠いている、実施形態80B~95Bのいずれか1つに記載の方法。
【0588】
実施形態97B.食事製品が、システインをさらに欠いている、実施形態80B~96Bのいずれか1つに記載の方法。
【0589】
実施形態98B.食事製品が、アルギニンをさらに欠いている、実施形態80B~97Bのいずれか1つに記載の方法。
【0590】
実施形態99B.食事製品が、固体として調合されている、実施形態80B~98Bのいずれか1つに記載の方法。
【0591】
実施形態100B.食事製品が、飲料として調合されている、実施形態80B~98Bのいずれか1つに記載の方法。
【0592】
実施形態101B.食事製品が、食品とともに投与される、実施形態80B~100Bのいずれか1つに記載の方法。
【0593】
実施形態102B.食事製品が、1日に3回投与される、実施形態80B~101Bのいずれか1つに記載の方法。
【0594】
実施形態103B.食事製品が、1日に5回投与される、実施形態80B~101Bのいずれか1つに記載の方法。
【0595】
実施形態104B.治療有効量の治療剤を投与するステップをさらに含む、実施形態80B~103Bのいずれか1つに記載の方法。
【0596】
実施形態105B.治療剤を投与するステップが、経口である、実施形態104Bに記載の方法。
【0597】
実施形態106B.治療剤を投与するステップが、静脈内である、実施形態104Bに記載の方法。
【0598】
実施形態107B.治療剤が、化学療法剤である、実施形態104B~106Bのいずれか1つに記載の方法。
【0599】
実施形態108B.治療剤が、ゲムシタビンである、実施形態104B~107Bのいずれか1つに記載の方法。
【0600】
実施形態109B.ゲムシタビンの治療有効量が、約1000mg/mである、実施形態108Bに記載の方法。
【0601】
実施形態110B.ゲムシタビンの治療有効量が、約1000mg/m未満である、実施形態108Bに記載の方法。
【0602】
実施形態111B.治療剤が、パクリタキセルである、実施形態104B~107Bのいずれか1つに記載の方法。
【0603】
実施形態112B.パクリタキセルの治療有効量が、約175mg/mである、実施形態111Bに記載の方法。
【0604】
実施形態113B.パクリタキセルの治療有効量が、約175mg/m未満である、実施形態111Bに記載の方法。
【0605】
実施形態114B.治療剤が、ジスルフィラムである、実施形態104B~107Bのいずれか1つに記載の方法。
【0606】
実施形態115B.ジスルフィラムの治療有効量が、約125mg~約500mgである、実施形態114Bに記載の方法。
【0607】
実施形態116B.ジスルフィラムの治療有効量が、約250mg未満である、実施形態114Bに記載の方法。
【0608】
実施形態117B.治療剤が、PI3K阻害剤である、実施形態104B~107Bのいずれか1つに記載の方法。
【0609】
実施形態118B.PI3K阻害剤が、セラベリシブである、実施形態117Bに記載の方法。
【0610】
実施形態119B.セラベリシブの治療有効量が、約30mg/kg~約150mg/kgである、実施形態118Bに記載の方法。
【0611】
実施形態120B.セラベリシブの治療有効量が、約60mg/kg未満である、実施形態118Bに記載の方法。
【0612】
実施形態121B.治療剤が、FOLFIRINOXである、実施形態104B~107Bのいずれか1つに記載の方法。
【0613】
実施形態122B.治療剤が、FOLFIRIである、実施形態104B~107Bのいずれか1つに記載の方法。
【0614】
実施形態123B.治療剤が、ベバシズマブである、実施形態104B~107Bのいずれか1つに記載の方法。
【0615】
実施形態124B.方法が、2つの治療剤を投与するステップをさらに含む、実施形態80B~123Bのいずれか1つに記載の方法。
【0616】
実施形態125B.2つの治療剤が、それぞれ独立して、化学療法剤である、実施形態124Bに記載の方法。
【0617】
実施形態126B.2つの治療剤が、ゲムシタビンおよびパクリタキセルである、実施形態124Bに記載の方法。
【0618】
実施形態127B.方法が、少なくとも3つの治療剤を投与するステップをさらに含む、実施形態80B~123Bのいずれか1つに記載の方法。
【0619】
実施形態128B.3つの治療剤が、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態127Bに記載の方法。
【0620】
実施形態129B.方法が、4つの治療剤を投与するステップをさらに含む、実施形態80B~123Bのいずれか1つに記載の方法。
【0621】
実施形態130B.4つの治療剤が、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、オキサリプラチン、およびイリノテカンまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態129Bに記載の方法。
【0622】
実施形態131B.4つの治療剤が、フォリン酸またはその薬学的に許容される塩、5-フルオロウラシルまたはその薬学的に許容される塩、イリノテカンまたはその薬学的に許容される塩、およびベバシズマブである、実施形態129Bに記載の方法。
【0623】
実施形態132B.ケトン食療法を投与するステップをさらに含む、実施形態80B~131Bのいずれか1つに記載の方法。
【0624】
実施形態133B.単位剤形中に、a)複数のアミノ酸であって、組成物が、少なくともセリン、グリシンおよびプロリンを欠いている、複数のアミノ酸;ならびにb)薬学的に許容される添加物を含む医薬組成物。
【0625】
実施形態134B.組成物が、少なくとも12種のアミノ酸を含む、実施形態133Bに記載の組成物。
【0626】
実施形態135B.組成物が、システインをさらに欠いている、実施形態133Bまたは134Bに記載の組成物。
【0627】
実施形態136B.組成物が、チロシンをさらに欠いている、実施形態133B~135Bのいずれか1つに記載の組成物。
【0628】
実施形態137B.組成物が、アスパラギンをさらに欠いている、実施形態133B~136Bのいずれか1つに記載の組成物。
【0629】
実施形態138B.単位剤形が、約12グラムの重量を有する、実施形態133B~137Bのいずれか1つに記載の組成物。
【0630】
実施形態139B.組成物が、粉末形態である、実施形態133B~138Bのいずれか1つに記載の組成物。
【0631】
実施形態140B.組成物が、約2%~約5%のK源をさらに含む、実施形態133B~139Bのいずれか1つに記載の組成物。
【0632】
実施形態141B.K源が、クエン酸カリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、グルコン酸カリウム、炭酸水素カリウム、アスパラギン酸カリウム、酢酸カリウムおよびオロチン酸カリウムを含む、実施形態140Bに記載の組成物。
【0633】
実施形態142B.組成物が、約1%~約4%(w/w)のMg2+源をさらに含む、実施形態133B~141Bのいずれか1つに記載の組成物。
【0634】
実施形態143B.Mg2+源が、クエン酸マグネシウム、フマル酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、トレオン酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、もしくはリンゴ酸マグネシウム、オロチン酸マグネシウム、またはそれらの水和物を含む、実施形態142Bに記載の組成物。
【0635】
実施形態144B.組成物が、約0.05%~約2%(w/w)のタウリン、その水和物、またはその塩をさらに含む、実施形態133B~143Bのいずれか1つに記載の組成物。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】