(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】モバイルロボットのための海事アプリケーション
(51)【国際特許分類】
B25J 11/00 20060101AFI20240918BHJP
B63C 11/04 20060101ALN20240918BHJP
B63C 11/26 20060101ALN20240918BHJP
B63C 11/20 20060101ALN20240918BHJP
【FI】
B25J11/00 Z
B63C11/04 Z
B63C11/26
B63C11/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510337
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 US2022075098
(87)【国際公開番号】W WO2023023566
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522462638
【氏名又は名称】ローム ロボティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】ペレス マリオ
(72)【発明者】
【氏名】カヴェニー カイル
(72)【発明者】
【氏名】パーク リーナス
(72)【発明者】
【氏名】ラム ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】リ クリス
(72)【発明者】
【氏名】スミス コリン
(72)【発明者】
【氏名】ケンパー ケビン コンラッド
(72)【発明者】
【氏名】スウィフト ティモシー アラン
(72)【発明者】
【氏名】シェーフェル スコット
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS38
3C707CY25
3C707HS09
3C707HS11
3C707KS10
3C707KS16
3C707KS21
3C707KS23
3C707KS33
3C707KV15
3C707LV22
3C707XK12
3C707XK13
3C707XK73
(57)【要約】
外骨格システムであって、流体アクチュエータを含む1つ以上のアクチュエータユニットと、1つ以上のセンサと、外骨格デバイスを含む、外骨格システム。外骨格デバイスは、流体システムと、プロセッサ及びメモリとを含み、メモリは命令を記憶し、命令は、プロセッサによって実行されたとき、1つ以上のアクチュエータユニットの流体アクチュエータの作動を生じさせるように、1つ以上のアクチュエータユニットの流体アクチュエータに流体を導入するように、外骨格システムを制御するように構成される。外骨格システムは、水域内、上、または周りで動作するように構成され得、耐水及び/または耐腐食性であることができる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水域上の船舶内で動作するように構成された防水及び耐腐食性外骨格システムであって、
それぞれがユーザの左脚及び右脚に結合されるように構成された防水及び耐腐食性左脚部及び右脚部アクチュエータユニットであって、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットは各々、
関節を介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記関節は、前記ユーザの膝に位置付けられると共に、前記上部アームは、前記膝の上で前記ユーザの上脚部の周りで結合され、前記下部アームは、前記膝の下で前記ユーザの下脚部の周りで結合される、前記上部アーム及び前記下部アームと、
前記上部アームと前記下部アームとの間で伸長する流体ベローズアクチュエータと、
を含む、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットと、
水域上の船舶内で動作するように構成された防水及び耐腐食性外骨格デバイスと、を備え、前記外骨格デバイスは、
流体システムと、
プロセッサ及びメモリと、を含み、
前記メモリは命令を記憶し、前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータの作動を生じさせるように、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに流体を導入し、
前記外骨格システムが衝撃を受けているとの決定が前記外骨格デバイスによって行われるときに第1の構成において動作し、前記決定は、加速度計及び関節エンコーダデータ、ならびに前記左脚部アクチュエータユニットの関節角度が閾値を上回るとの決定に少なくとも部分的に基づいており、最大関節角度値は、前記関節の最大伸長に対応し、
前記左脚部アクチュエータユニットの前記関節角度が前記閾値を下回るときに、前記第1の構成とは異なる第2の構成において動作し、前記第2の構成は、前記膝がより高い屈曲の程度に到達するにつれて、前記ユーザに膝トルクサポートを提供するように、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータによる一定の力の生成を生じさせる、
ように、前記流体システムを制御するように構成される、
前記外骨格システム。
【請求項2】
前記外骨格デバイスは、前記ユーザの胴体に着用される、請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項3】
前記外骨格デバイスは、機械的要素を通じて前記水域内の前記船舶に結合される、請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項4】
前記外骨格システムは、前記水域内の船舶に動作可能に結合され、前記外骨格システムは、
前記船舶の流体源から前記外骨格システムに前記流体を提供するように構成された流体ラインと、
前記船舶の電源から前記外骨格システムに電力を提供するように構成された電力ラインと、
を介して前記船舶に動作可能に結合される、
請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項5】
機構を介して前記外骨格デバイスから前記ユーザを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備える、請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項6】
機構を介して前記左脚部アクチュエータユニットから前記ユーザを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備える、請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項7】
前記外骨格システムの前記第1の構成は、前記関節角度が屈曲している前記関節から減少するにつれて、前記左脚部作動ユニットの前記流体ベローズアクチュエータ内の流体圧力が増大するように、前記左脚部作動ユニットの前記流体ベローズアクチュエータに前記流体を導入するレートを制御する、請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項8】
水域内のボート上で動作するように構成された外骨格システムであって、
流体ベローズアクチュエータを含む、1つ以上の脚部アクチュエータユニットと、
複数のセンサと、
前記水域内の前記ボート上で動作するように構成された外骨格デバイスと、を備え、前記外骨格デバイスは、
流体システムと、
プロセッサ及びメモリと、を含み、
前記メモリは命令を記憶し、前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータの作動を生じさせるように、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに流体を導入する、ように、前記外骨格システムを制御するように構成される、
前記外骨格システム。
【請求項9】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記脚部アクチュエータユニットのうちの少なくとも1つの関節の関節角度が閾値を上回るときに第1の構成において動作し、最大関節角度値は、前記関節の最大伸長に対応し、
前記脚部アクチュエータユニットのうちの前記少なくとも1つの前記関節角度が前記閾値を下回るときに、前記第1の構成とは異なる第2の構成において動作し、前記第2の構成は、ユーザの膝がより高い屈曲の程度に到達するにつれて、前記1つ以上のアクチュエータユニットを着用する前記ユーザの前記膝に膝トルクサポートを提供するように、前記脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータによる一定の力の生成を生じさせる、
ように、前記外骨格システムを制御するように更に構成される、請求項8に記載の外骨格システム。
【請求項10】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記閾値への前記関節角度の近接を示す、前記外骨格システムの左膝関節エンコーダからのデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の構成の動作パラメータを調整するように、前記外骨格システムを制御するように更に構成される、請求項9に記載の外骨格システム。
【請求項11】
前記外骨格デバイスは、前記ユーザの胴体に着用される、請求項8に記載の外骨格システム。
【請求項12】
前記外骨格デバイスは、前記水域内のビークルに結合される、請求項8に記載の外骨格システム。
【請求項13】
前記外骨格デバイスは、前記水域内のビークルに結合され、前記外骨格システムは、
前記ビークルの流体源から前記外骨格システムに流体を提供するように構成された流体ライン、
前記ビークルの電源から前記外骨格システムに電力を提供するように構成された電力ライン、または
前記外骨格システムと前記ビークルとの間の通信を提供するように構成された通信ライン、
のうちの1つ以上を介して前記ビークルに結合される、請求項8に記載の外骨格システム。
【請求項14】
前記ビークルから前記外骨格システムを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備える、請求項13に記載の外骨格システム。
【請求項15】
前記外骨格デバイスからユーザを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備える、請求項8に記載の外骨格システム。
【請求項16】
外骨格システムであって、
1つ以上のアクチュエータユニットであって、流体アクチュエータを含む、前記1つ以上のアクチュエータユニットと、
1つ以上のセンサと、
外骨格デバイスと、を備え、前記外骨格デバイスは、
流体システムと、
プロセッサ及びメモリと、を含み、
前記メモリは命令を記憶し、前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記流体アクチュエータの作動を生じさせるように、前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記流体アクチュエータに流体を導入する、ように前記外骨格システムを制御するように構成される、
前記外骨格システム。
【請求項17】
前記外骨格システムは、海事環境内で動作するように構成される、請求項16に記載の外骨格システム。
【請求項18】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記1つ以上の作動ユニットのうちの少なくとも1つの関節角度が閾値を超えたとの決定が行われるときに、第1の構成とは異なる第2の構成において動作する、ように前記外骨格システムを制御するように更に構成される、請求項16に記載の外骨格システム。
【請求項19】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記関節角度における変化を示す、関節エンコーダからのデータに少なくとも部分的に基づいて、第1の構成の動作パラメータを調整する、ように前記外骨格システムを制御するように更に構成される、請求項18に記載の外骨格システム。
【請求項20】
前記外骨格システムは、流体域内のビークルに結合され、前記外骨格システムは、
前記ビークルの流体源から前記外骨格システムに流体を提供するように構成された流体ライン、
前記ビークルの電源から前記外骨格システムに電力を提供するように構成された電力ライン、または
前記外骨格システムと前記ビークルとの間の通信を提供するように構成された通信ライン、
のうちの1つ以上を介して前記ビークルに結合される、請求項16に記載の外骨格システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月17日に出願され、「MARITIME APPLICATIONS FOR A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-022PR0に関する米国仮特許出願第63/234,040号の非仮特許出願であり、その利益を主張するものである。本出願は、その全体が、全ての目的のために、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
また、本出願は、2021年5月25日に出願され、「DIRECT DRIVE PNEUMATIC TRANSMISSION FOR A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-009US0に関する米国特許出願第17/329,632号に関し、2021年5月27に出願され、「POWERED MEDICAL DEVICE AND METHODS FOR IMPROVED USER MOBILITY AND TREATMENT」と題された、代理人整理番号0110496-010US0に関する米国特許出願第17/332,818号に関し、2021年5月27に出願され、「FIT AND SUSPENSION SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-012US0に関する米国特許出願第17/331,956号に関し、2021年5月27に出願され、「BATTERY SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-013US0に関する米国特許出願第17/331,961号に関し、2021年5月27に出願され、「CONTROL SYSTEM AND METHOD FOR A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-014US0に関する米国特許出願第17/332,203号に関し、2021年5月27に出願され、「USER INTERFACE AND FEEDBACK SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-015US0に関する米国特許出願第17/332,172号に関し、2021年5月27に出願され、「DATA LOGGING AND THIRD-PARTY ADMINISTRATION OF A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-016US0に関する米国特許出願第17/332,507号に関し、2021年5月27に出願され、「MODULAR EXOSKELETON SYSTEMS AND METHODS」と題された、代理人整理番号0110496-017US0に関する米国特許出願第17/332,860に関し、これらの出願は、それらの全体が、全ての目的のために参照により本明細書に援用されている。
【0003】
また、本出願は、本出願と同日に出願され、「ACTUATOR FEATURES TO IMPROVE FUNCTION OF A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-018US0に関する米国非仮特許出願第XXX/YYY,ZZZ号に関し、本出願と同日に出願され、「CABLE MANAGEMENT SYSTEMS AND METHODS FOR A WEARABLE MOBILEROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-019US0に関する米国非仮特許出願第XXX/YYY,ZZZ号に関し、本出願と同日に出願され、「MOBILE POWER SOURCE FOR A MOBILE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-020US0に関する米国非仮特許出願第XXX/YYY,ZZZ号に関し、本出願と同日に出願され、「UNIFIED PNEUMATIC AND ELECTRICAL CONNECTOR SYSTEM AND METHOD」と題された、代理人整理番号0110496-021US0に関する米国非仮特許出願第XXX/YYY,ZZZ号に関し、本出願と同日に出願され、「DATA INFERENCES FROM A WEARABLE ROBOT」と題された、代理人整理番号0110496-023US0に関する米国非仮特許出願第XXX/YYY,ZZZ号に関する。これらの出願は、それらの全体が、全ての目的のために参照により本明細書に援用されている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】ユーザが装着している外骨格システムの実施形態の例示的な図解である。
【
図2】ユーザの1本の脚に結合された脚部作動ユニットの一実施形態の正面図である。
【
図3】ユーザの脚に結合された
図3の脚部作動ユニットの側面図である。
【
図4】
図3及び4の脚部作動ユニットの斜視図である。
【
図5】外骨格システムの例示的な実施形態を示すブロック図である。
【
図6】ユーザの右脚に結合された脚部アクチュエータユニットを含む外骨格システムの別の実施形態の背面図である。
【
図8】直接接続を介して及び/またはネットワークを介して外部デバイス及び船舶に動作可能に結合された外骨格システムを含む外骨格ネットワークの一実施形態を示す。
【
図9】ストラップに配置された複数のクリップにより、ショルダストラップ及びサイドストラップによって結合された、背面部分及び胸部分を含むバックパックの第1の部分を示す。
【
図10】複数のそれぞれのクリップまで伸長する複数の作動ラインを含むクイックドオフアセンブリを含むバックパックの第2の部分を示す。
【
図11】a及びbは、結合される雌クリップ部分及び雄クリップ部分を有するバックパックのショルダストラップ及びサイドストラップ上のクリップのクローズアップビューを示す。
【
図12】それぞれの作動ラインを介してユニゾンで雄クリップ部分を作動させるクイックドオフリリースストラップを押下することによって、複数のクリップを一度に離脱するユーザを示す。
【
図13a】一実施形態による、圧縮構成の空圧アクチュエータの側面図を示す。
【
図14a】別の実施形態による圧縮構成での空圧アクチュエータの側断面図を示す。
【
図14b】膨張構成での
図14aの空圧アクチュエータの側断面図を示す。
【
図15a】別の実施形態による圧縮構成での空圧アクチュエータの上面図を示す。
【
図16】一実施形態による空圧アクチュエータの拘束リブの上面図を示す。
【
図17a】別の実施形態による空圧アクチュエータのベローズの断面図を示す。
【
図18】平坦な材料の1つ以上の平面軸に沿って実質的に非伸長性であり、一方で他の方向には可撓性である、例示的な平坦な材料を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図は縮尺通りに描かれていないことと、類似する構造または機能の要素は、一般に、全図を通して説明する目的のために同様の参照番号によって表されることとに留意されたい。また、図は、好ましい実施形態の説明を容易にすることだけを意図していることにも留意されたい。図は、説明される実施形態のすべての態様を示すものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。
【0006】
以下の開示はまた、新規の外骨格デバイス、またはモバイルロボットシステムの設計の例示的な実施形態を含む。様々な好ましい実施形態は、統合された作動を有する脚装具、デバイスの出力行動をリアルタイムで決定するモバイル電源及び制御ユニットを含む。様々な実施形態では、装具は、ユーザの移動を補助するために、流体アクチュエータを使用する。機能するために、いくつかの例では、装具は、電力及び流体供給ならびに通信してデータを受信及び送信する能力を必要とする。一実施形態では、システムは、ユーザの胴体に結び付けられた電力パックと、ユーザの膝(複数可)の周りに着用された1つ以上の装具を含むことができ、それらから必然的に構成されることができ、またはそれらから構成されることができる。それらの2つの構成要素は、様々な実施形態では共に接続されることができ、その結果、装具は、電力パックと通信し得、ならびに/または電力パックから電力及び流体を受信し得る。いくつかの例では、これは、両方の構成要素上での電力及び流体ケーブルの使用を通じて行われる。
【0007】
外骨格またはモバイルロボットシステムが使用され得る多くの異なるシナリオ及び環境が存在する。例えば、ロボットは、冷たいもしくは暖かい天候、雨もしくは雪、または淡水もしくは塩水内で使用され得る。それらのシナリオにおいて使用されるために、ロボットは、それらの環境に耐える材料から成ることができ、複数のシナリオにおいてそれを使用可能にすることを可能にする特徴を有することができる。
【0008】
様々な実施形態では、外骨格またはモバイルロボットシステムが、損傷の可能性が高い多くの異なるシナリオにおいて使用されることが可能であることが望ましい場合がある。それらのシナリオは、悪天候、プールもしくは海などの濡れた場所、非衛生的な場所、または高い衝撃の落下を含む場合がある。好ましい実施形態では、外骨格またはモバイルロボットシステムは、耐腐食性及び防水であることができる。そのような実施形態では、装具及びアクチュエータ部品を構築するために使用される耐腐食性の材料は、密に封止されることができ、システムから外で水を保持するための封止特徴を使用することができる。そのような耐腐食性及び/または防水性は、海、湖、または川などに水域に沈んだままで外骨格システムが動作することを可能にすることができる。様々な実施形態では、そのような耐腐食性及び/または防水性は、少なくとも5分、10分、15分、30分、60分、2時間、4時間、6時間、12時間、または24時間などの間に外骨格システムが水域に沈んで動作することを可能にすることができる。それらに限定されないが、ステンレス鋼、アルミニウム、またプラスチックなどを含む様々な材料が使用され得る。様々な例における防水特徴は、システムが水により容易に洗浄されるされることを可能にすることができ、埃、塩、及び砂またはシステムを損傷し得る他の粒子が除去されることを可能にすることができる。通常の洗浄はまた、材料の錆びまたは腐食を防止し得る。
【0009】
いくつかの実施形態は、高速ボート上での軍人または船員のための海事アプリケーションを含む。そのような人員は、ボートが波を飛び越えまたは荒海内で強打されるにつれてボート上で彼らの体が受ける衝撃に起因して怪我をすることが多い。これは、彼らの膝、背中、脊椎、首、及び脳(例えば、外傷性脳損傷またはTBI)への損傷として現れる。本明細書における様々な実施形態は、膝または他の体の部分におけるショックアブソーバとして機能することによって補助することができる。いくつかの実施形態のコントローラは、2つのフェーズにおいて作用することができる。例えば、ユーザがほぼ直立であるとき、かがむこと及び膝を曲げることが可能であることを妨げ得るため、膝をロックアウトしないことが望ましいことがある。したがって、サポートの第1のフェーズは、或る閾値に到達し、ユーザが十分にかがむまで、アクチュエータの圧力を徐々に増大させることであることができる。膝関節値(閾値)を超えると、ユーザが衝撃を吸収することを補助するサポート/クッショニングを提供するために、一定の圧力がアクチュエータにおいて維持されることができる。
【0010】
様々な実施形態では、作動のための制御は、関節の膝角度に依存することができる。例えば、脚がほぼ直立であるとき(例えば、高関節角度値)、脚を「ロックアウト」させ、ユーザがショックを軽減するために適切に脚を曲げることを難しくする場合があるように、非常に高い圧力であることが望ましくないことがある。脚が崩れ始めると(屈曲)、ユーザをサポートする、圧力が一定に保持されることができ、可変であることができ、またはいくつかのそれらの組み合わせであることができる閾値まで、圧力を増大させることが望ましい場合がある。第1の構成は、脚が直立であること及び圧力がないこと、関節角度に応じて圧力を増大させることを含むことができ、第2の構成は、膝がある程度屈曲すると、圧力を一定に維持し、可変にし、またはいくつかのそれらの組み合わせであることができる。これは、様々な例では、ユーザがその膝及び背中を保護することを補助することができる。
【0011】
様々な実施形態では、外骨格システムまたはモバイルロボットの一部分は、ボートと統合されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、電力パックまたは外骨格デバイスは、ユーザに着用されることができ、またはボートに一時的に搭載されることができる(例えば、椅子の背面に吊るされ、ボートのデッキにそれらの足元に置いて下方に固定される、など)。いくつかの実施形態では、電力パックまたは外骨格デバイスは、ボート内で統合されたより大きなコンプレッサ/バッテリなどと、ボートとのより永続的な統合を有することができる。
【0012】
様々な実施形態で存在する外骨格システムの構成要素は、トルクをユーザに伝える能力を組み込む、装着式の下肢装具である。この構成要素の好ましい一実施形態は、ユーザの膝を支持するように構成される脚装具であり、この脚装具は、伸展方向内に補助トルクを与える膝関節全体での作動を有する。この実施形態は、一連のアタッチメントを介してユーザに連結することができ、これら一連のアタッチメントはユーザの靴の上のもの、膝より下のもの、及び大腿に沿ったものを含むことができる。この好ましい実施形態は、このタイプの脚装具をユーザの両脚の上に含むことができる。
【0013】
本開示は、1つ以上の調節可能な流体アクチュエータを含む流体外骨格システムの例示的な実施形態を教示する。いくつかの好ましい実施形態は、人体の関節に適応させることができる構成で、多大なストロークの長さで様々な圧力レベルで動作できる流体アクチュエータを含む。
【0014】
本明細書で論じられるように、外骨格システム100は、様々な適切な使用のために構成され得る。例えば、
図1~3は、ユーザにより使用されている外骨格システム100を示している。
図1に示されているように、ユーザ101は両脚102の上に外骨格システム100を装着することができる。
図2及び3は、ユーザ101の片脚102に結合されたアクチュエータユニット110の正面図及び側面図を示し、
図4は、ユーザ101が装着していないアクチュエータユニット110の側面図を示す。
【0015】
図1の例に示されているように、外骨格システム100は、ユーザの左右の脚102L、102Rにそれぞれ結合されている左右の脚部アクチュエータユニット110L、110Rを含むことができる。様々な実施形態では、左右の脚部アクチュエータユニット110L、110Rは実質的に互いの鏡像であることができる。
【0016】
図1~4に示されているように、脚部アクチュエータユニット110は、継手125を介して回転可能に結合される上部アーム115及び下部アーム120を含むことができる。ベローズアクチュエータ130は、上部アーム115と下部アーム120との間に延在する。本明細書で論じられるように、1セット以上の空圧ライン145をベローズアクチュエータ130に結合して、ベローズアクチュエータ130から流体を導入すると、及び/または除去すると、ベローズアクチュエータ130が膨張して収縮し、硬直して柔軟になることができる。本明細書で議論されるように、様々な実施形態では、そのようなケーブル145は、1つ以上のベローズアクチュエータ130に及び/または1つ以上のベローズアクチュエータ130から、電力信号及び通信信号などを送信することができる。バックパック155は、ユーザ101によって着用されることができ、流体源、制御システム、電源、及び空圧システムなど(例えば、
図5を参照)など、外骨格システム100の様々な構成要素を保持することができる。
【0017】
図1~3に示されているように、脚部アクチュエータユニット110L、110Rは、それぞれユーザ101の脚102L、102Rの周りで、ユーザ101の膝103L、103Rに位置付けられている継手125を用いて結合されることができ、脚部アクチュエータユニット110L、110Rの上部アーム115は、1つ以上のカプラ150(例えば、脚102を囲むストラップ)を介して、ユーザ101の大腿部104L、104Rの周りに結合されることができる。脚部アクチュエータユニット110L、110Rの下部アーム120は、1つまたは複数のカプラ150を介して、ユーザ101の下腿部105L、105Rの周りに結合されることができる。
【0018】
脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120は、様々な適切な方法でユーザ101の脚102の周りに結合されることができる。例えば、
図1~3は、脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120及び継手125が、脚102の頂部104及び底部105の外側面(側面)に沿って結合される一例を示す。
図1~3の例に示されるように、上部アーム115は2つのカプラ150を介して膝103より上の脚102の大腿部104に結合されることができ、下部アーム120は2つのカプラ150を介して膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。
【0019】
具体的には、上部アーム115は、膝103より上の脚102の大腿部104に、第一カプラ150A及び第二カプラ150Bを含む第一セットのカプラ250Aを介して結合されることができる。第一カプラ150A及び第二カプラ150Bのストラップ151が脚102の大腿部104の周りに延在している状態で、第一カプラ150A及び第二カプラ150Bは、脚102の大腿部104の外側の上に配置された剛性プレートアセンブリ215によって接合されることができる。上部アーム115は脚102の大腿部104の外側の上でプレートアセンブリ215に結合されることができることで、上部アーム115が発生した力が脚102の大腿部104に伝達されることができる。
【0020】
下部アーム120は、第三カプラ150C及び第四カプラ150Dを含む第二セットのカプラ250Bを介して、膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。カップリングブランチユニット220は、下部アーム120の遠位端部から延出してもよく、またはその遠位端部によって定義されてもよい。カップリングブランチユニット220は、第一ブランチ221を含むことができる。第一ブランチは、脚102の下腿部105上の外側位置から延出し、第一アタッチメント222が第三カプラ150Cとカップリングブランチユニット220の第一ブランチ221とに接合している状態で、膝103より下の下腿部105の前側(前方)の上にある第一アタッチメント222に対して、上向きで、かつ下腿部105の前側に向けて湾曲する。カップリングブランチユニット220は、第二ブランチ223を含むことができる。第二ブランチは、脚102の下腿部105上の外側位置から延出し、第二アタッチメント224が第四カプラ150Dとカップリングブランチユニット220の第二ブランチ223とを接合している状態で、膝103より下の下腿部105の後側(後方)の上にある第二アタッチメント224に対して、下向きで、かつ下腿部105の後側に湾曲する。
【0021】
図1~3の例に示されているように、第四カプラ150Dは、ユーザの靴191を囲み、係合するように構成されることができる。例えば、第四カプラ150Dのストラップ151は、脚102単独の下腿部105と比較して直径が大きい靴191を第四カプラ150Dが囲むことを可能にするサイズのものであることができる。また、下部アーム120及び/またはカップリングブランチユニット220の長さは、脚部アクチュエータユニット110がユーザによって装着されるときに、第四カプラ150Dが脚102の下腿部105のセクションを囲むように、第四カプラ150Dが靴191の上に位置付けられるのに、短い長さのものではなく、十分な長さのものであることができる。
【0022】
靴191への付装は、様々な実施形態にわたり変化することができる。一実施形態では、この付装は、可撓性ストラップによって達成されることができる。脚部アクチュエータユニット110とストラップとの間に所望の相対運動量で、可撓性ストラップが靴191の外周に巻装されることで、脚部アクチュエータユニット110が靴191に添着される。他の実施形態は、様々な自由度を制限するように機能することができるが、他の自由度では、脚部アクチュエータユニット110と靴191との間の所望の相対運動量を可能にする。そのような一実施形態は、靴191の背側に連結することで、デバイスと靴191との間の特異的な機械的連結を提供することができる機械的なクリップの使用を含むことができる。様々な実施形態は、機械的ねじ連結、剛性ストラップ、磁気結合、電磁結合、電気機械的結合、ユーザの靴内への挿入、剛性もしくは可撓性ケーブル、または靴への直接結合という先に列挙された設計を含むことができるがこれらに限定されない。
【0023】
外骨格システム100の別の態様は、外骨格システム100をユーザ101に固定するために使用されている適合部品であることができる。外骨格システム100が身体101で著しくドリフトすることまたは不快感を生じさせることなく、ユーザ101と外骨格システム100との間に力を効率的に伝える外骨格システム100の適合に、様々な実施形態での外骨格システム100の機能が大きく依存し得ることから、いくつかの実施形態では、外骨格システム100の適合を向上させること、及び経時的にユーザへの外骨格システム100の適合を監視することは、外骨格システム100の機能全体に望ましいことがある。
【0024】
様々な例では、異なるカプラ150は、異なる目的のために構成されることができ、主に力の伝達のためのカプラ150もあれば、外骨格システム100のアタッチメントを身体101に固定するように構成されるカプラもあることができる。単一の膝系のための好ましい一実施形態では、ユーザ101の下腿105上に位置するカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dの一方または両方)は、身体適合を対象とすることを意図するものであることができ、その結果、ユーザ101の身体に適合するように可撓性で、かつ柔軟なままであることができる。代替に、この実施形態では、脚102の大腿部104上のユーザの大腿の前面に添着するカプラ150(例えば、カプラ150A、150Bの一方または両方)は、伝動装置の必要性を対象とすることを意図するものであることができ、残りのカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dのうちの一方または両方)よりも身体への堅い付装を有することができる。様々な実施形態は、様々なストラップまたはカップリング構成を用いることができ、これらの実施形態は、任意の様々な適したストラップ、カップリングなどを含むまで拡大させることができ、カップリング構成の類似した2セットは、これらの異なる必要性を満たすことを意図するものである。
【0025】
場合によっては、継手125の設計は、ユーザ上での外骨格システム100の適合度を向上させることができる。一実施形態では、片膝の脚部アクチュエータユニット110の継手125は、膝関節の生理機能に関する一部の逸脱を有する単軸継手を使用するように設計されることができる。別の実施形態は、ヒトの膝関節の運動により良く適合する多軸膝継手を使用して、いくつかの例では、非常に良く適合した脚部アクチュエータユニット110と望ましく対にされることができる。継手125の様々な実施形態は、ボールアンドソケット継手、四節リンク機構などの上記で列挙された例示的な要素を含むことができるが、これらに限定されない。
【0026】
いくつかの実施形態は、下腿105での内反または外反の角度内の解剖学的な多様性に適合した調節を含むことができる。好ましい一実施形態は、ユーザ101の膝103の関節にまたがるクロスストラップの形態で脚部アクチュエータユニット110に組み込まれている調節を含み、クロスストラップが締着されることができると、前頭面内の膝関節にわたり、公称静止角度を変えるモーメントが与えられることができる。様々な実施形態は、以下の、継手125の動作角度を変えるように継手125にまたがるストラップ、継手125の角度を変えるように調節されることができるねじを含む機械的アセンブリ、ユーザ101のために継手125のデフォルト角度を慎重に変えるように脚部アクチュエータユニット110に追加され得る機械的インサートなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0027】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、脚102上で垂下したままであり、膝103の関節と適切に位置付けられたままであるように構成されることができる。一実施形態では、靴191に関連するカプラ150(例えば、カプラ150D)は、脚部アクチュエータユニット110に垂直方向の保定力を与えることができる。別の実施形態は、ユーザ101の下腿105上に位置付けられているカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dの一方または両方)を使用して、ユーザ101の腓腹上で反発させることによって、脚部アクチュエータユニット110上に垂直方向の力を与える。様々な実施形態は、以下の、カプラ150(例えば、カプラ150D)を介して靴上に、または前述された別の実施形態の靴アタッチメント上に伝達される支持力、電子及び/または流体ケーブルアセンブリを介して伝達される支持力、腰ベルトへの連結を介して伝達される支持力、バックパック155、または外骨格デバイス510及び/または空圧システム520(
図5を参照)用の他のハウジングを介して伝達される支持力、ストラップまたはハーネスを介してユーザ101の肩に伝達される支持力などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0028】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、脚102に限られた数のアタッチメントを用いて、ユーザの脚102から離隔されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザ101の脚102に対して3つのアタッチメントからなること、またはそれらから本質的になることができる(つまり、第一及び第二アタッチメント222、224及び215を介して)。様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110の下腿部105への結合は、下腿部105の前側及び後側にある第一及び第二アタッチメントからなること、またはそれから本質的になることができる。様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110の大腿部104への結合は、単一外側カップリングからなること、またはそれから本質的になることができ、この単一外側カップリングは、1つ以上のカプラ150(例えば、
図1~4に示されるような2つのカプラ150A、150B)に関連付けられることができる。様々な実施形態では、そのような構成は、被験体の活動中の使用に特異的な力伝達に基づいていることが望ましい場合がある。したがって、様々な実施形態でのユーザ101の脚102へのアタッチメントまたはカップリングの数及び位置は、単一設計の選択ではなく、1つ以上の選択された標的のユーザ活動に対して特異的に選択されることができる。
【0029】
カプラ150の特異的な実施形態が本明細書に示されているが、さらなる実施形態では、本明細書で論じられるそれらのような構成要素は、同じ機能を生成する代替構造体によって動作可能に置き換えられることができる。例えば、ストラップ、バックル、パッドなどが様々な例で示されているが、さらなる実施形態は、様々な適したタイプのもので、かつ様々な適した要素を備えたカプラ150を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態は、Velcroフックアンドループストラップなどを含むことができる。
【0030】
図1~3は、継手125の回転軸が膝103の回転軸に平行して配置される状態で、継手125が膝103の側方に隣接して配置される外骨格システム100の一例を示す。いくつかの実施形態では、継手125の回転軸は、膝103の回転軸と一致していることができる。いくつかの実施形態では、継手は、膝103の前側、膝103の後側、膝103の内側などに配置されることができる。
【0031】
様々な実施形態において、継手構造125は、ベローズアクチュエータ130内のアクチュエータ流圧によって発生する力が、瞬間中心(空間に固定されていても固定されていなくてもよい)の周りに向けられることができるように、ベローズアクチュエータ130を拘束することができる。外旋もしくは回転式継手、または曲面上で摺動する本体の場合によっては、この瞬間中心は、継手125の瞬間回転中心または曲面と一致していることができる。脚部アクチュエータユニット110によって回転式継手125の周りに発生する力を使用して、瞬間中心の周りにモーメントを加えることができるだけでなく、更にその力を使用して、指向性の力を加えることができる。直動関節または線形継手(レール上のスライドなど)の一部の場合には、瞬間中心は運動学的に無限大にあるとみなすことができ、その場合、この無限の瞬間中心に向けられた力を、直動関節の運動軸に沿って向けられた力とみなすことができる。様々な実施形態において、回転式継手125が機械的ピボット機構から構築されることは十分であり得る。そのような実施形態では、継手125は、定義するのが容易であり得る固定の回転の中心を有することができ、ベローズアクチュエータ130は、継手125に対して移動することができる。さらなる実施形態では、継手125が、単一の固定の回転の中心を備えていない複雑なリンク機構を含むことは、有益であり得る。更に別の実施形態では、継手125は、固定継手ピボットを備えていない屈曲設計を含むことができる。またさらなる実施形態では、継手125は、人間の関節、ロボットの継手などの構造を含むことができる。
【0032】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110(例えば、ベローズアクチュエータ130、継手構造125などを含む)をシステムに統合して、脚部アクチュエータユニット110の生成された指向力を使用して、様々なタスクを達成することができる。いくつかの例で、脚部アクチュエータユニット110が人体を支えるように構成されるか、動力付き外骨格システム100に含まれる場合、脚部アクチュエータユニット110は、1つまたは複数の独自の利点を有することができる。例示的な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザの膝関節103の周りの人間のユーザの動きを助けるように構成することができる。これを行うために、いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の瞬間中心は、ユーザ101の膝103の瞬間回転中心と一致またはほぼ一致するように設計することができる。例示的な一構成では、脚部アクチュエータユニット110は、
図1~3に示すように膝関節103の外側に配置することができる。様々な例では、人間の膝関節103は、脚部アクチュエータユニット110の継手125として(例えば、それに加えて、またはその代わりに)機能することができる。
【0033】
明確にするために、本明細書で説明される例示的な実施形態は、本開示内で説明される脚部アクチュエータユニット110の潜在的な用途を制限するものとみなされるべきではない。脚部アクチュエータユニット110は、1つ以上の肘、1つ以上の殿部、1本以上の指、1つ以上の足首、脊椎、または首を含むがこれらに限定されない身体の他の関節上で使用されることができる。いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、人体上ではない用途に、例えば、ロボット工学、汎用作動、動物外骨格などに使用されることができる。
【0034】
また、実施形態は、様々な適した用途、例えば、戦術用途、医療用途、または労働用途などに使用される、または適合されることができる。それらのような用途の例は、参照により本明細書に援用されている、2017年11月27日に出願され、「PNEUMATIC EXOMUSCLE SYSTEM AND METHOD」と題された、代理人整理番号0110496-002US1を有する米国特許出願第15/823,523号、及び2018年4月13日に出願され、「LEG EXOSKELETON SYSTEM AND METHOD」と題された、代理人整理番号0110496-004US0を有する米国特許出願第15/953,296号で見いだされることができる。
【0035】
いくつかの実施形態は、本明細書で説明されるように、直線作動で適用するために、脚部アクチュエータユニット110の構成を適用することができる。例示的な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、2層不浸透性/非伸張性構造を含むことができ、1つ以上の拘束リブの一端は、所定の位置でベローズアクチュエータ130に固定されることができる。種々の実施形態における継手構造125は、一対の直線ガイドレールの一連のスライドとして構成することができ、1つ以上の拘束リブの残りの端部はスライドに接続される。したがって、流体アクチュエータの動きと力は、直線レールに沿って拘束され、方向付けられる。
【0036】
図5は、外骨格デバイス510を含む外骨格システム100の例示的な実施形態のブロック図である。空圧システム520が
図5の例に使用されているが、さらなる実施形態は任意の適切な流体システムを含んでもよく、または外骨格システム100が電動機などによって作動するようないくつかの実施形態では、空圧システム520は存在しなくてもよい。
【0037】
この例における外骨格デバイス510は、プロセッサ511、メモリ512、1つ以上のセンサ513、通信ユニット514、ユーザインタフェース515、、電源516、及び空圧システム520を含む。様々な実施形態では、流体(空気)信号、電力信号、及び通信信号などは、それぞれのケーブル145を介してアクチュエータユニット110に及び/またはアクチュエータユニット110から通信されることができる。例えば、ケーブル145は、流体源(例えば、空圧システム520の)からアクチュエータ130に空気を搬送するように構成されることができ、アクチュエータ130は、本明細書で議論されるようなアクチュエータ130の作動を生じさせることができる。様々な実施形態では、ケーブル145は、アクチュエータ130に空気を別々に提供するように構成されることができ、その結果、アクチュエータ130は選択的に、別々に制御されることができる。
【0038】
加えて、様々な実施形態では、ラインは、電力システム516から(例えば、バッテリから)アクチュエータユニット110に、電力を送信するように構成されることができ、電力は、空圧バルブ、センサ、埋め込みシステム、インタフェース、及びコンピューティングシステムなど、アクチュエータユニット110の要素に電力供給するためにアクチュエータユニット110において使用されることができる。様々な実施形態では、アクチュエータユニット110及び外骨格デバイス510は、ケーブル145を介して通信するように構成されることができる。例えば、様々な実施形態では、外骨格デバイス510は、アクチュエータユニット110に制御信号を通信することができ(例えば、通信ユニット(複数可)514を介して)、アクチュエータユニット110は、アクチュエータユニット110の作動、またはインタフェースの出力などを制御するように構成されることができる。更なる実施形態では、いずれかの適切な通信またはデータは、いずれかの適切な通信プロトコルを介することができる、ケーブル145を介してアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130に送信されることができる。また、様々な実施形態では、通信またはデータは、ケーブル145を介してアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130から外骨格デバイス510に送信されることができる。例えば、センサデータ、ステータスデータ、構成データ、または空圧データなどは、ケーブル145を介してアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130から外骨格デバイス510に送信されることができる。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、外骨格デバイス510ならびにアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130への通信またはそれらの間の通信は、ケーブル145を介した通信に加えてまたはその代わりに、無線通信を含むことができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510ならびにアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130への通信またはそれらからの通信またはそれらの間の通信は、ケーブル145を介して排他的であることができると共に、システムは、外骨格デバイス510ならびにアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130への無線通信またはそれらからの無線通信またはそれらの間の無線通信が可能でない。
【0040】
また、本明細書でより詳細に議論されるように、様々な実施形態では、ケーブル145は、外骨格デバイス510ならびにアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130に、またはそれらの間で電力、流体(空気)、及び/または通信に送信することが可能なユニタリ構造として構成されることができる。言い換えると、様々な実施形態は、1つ以上の電力ライン(例えば、ワイヤ)、1つ以上の流体ライン(例えば、チューブ)、及び1つ以上の通信ライン(例えば、ワイヤ、光ファイバなど)を介して、外骨格デバイス510ならびにそれぞれのアクチュエータユニット110及び/またはそれぞれのアクチュエータ130に、それらから、またはそれらの間で電力、流体(例えば、空気)、及び/または通信を送信するための単一のユニタリケーブル145を有することができ、単一のユニタリケーブル145から構成されることができ、または単一のユニタリケーブル145から本質的に構成されることができる。
【0041】
いくつかの例では、ケーブル(複数可)145が意図しない歪みに対して持ちこたえるように強度を有することが望ましい場合がある。好ましい実施形態では、1つ以上の電力ライン、1つ以上の流体ライン、及び/または1つ以上の通信ラインは、1つのケーブル145に統一される。そのような実施形態では、1つ以上の電力ライン、1つ以上の流体ライン、及び/または1つ以上の通信ラインは、並列して伸びることができ、個々に及び/または集合的にシースに包み込まれることができる(例えば、医療グレード材料により)。例えば、ケーブル145を定義するためにそのようなラインを包み込むことは、様々な絶縁及び内部/外部シースなどを含むことができる。いくつかの実施形態における1つ以上の電力ライン、1つ以上の流体ライン、及び/または1つ以上の通信ラインを強度のある材料により共に包み込むことは、水、雪、または砂など、環境的因子からそれらを保護することを補助することができる。別の実施形態では、1つ以上の電力ライン、1つ以上の流体ライン、及び/または1つ以上の通信ラインは、共に並列して伸び得、様々な適切な方法において(例えば、ジップタイ、テープ、又は接着剤によって)共に取り付けられ得る。様々な実施形態では、1つ以上の電力ライン、1つ以上の流体ライン、及び/または1つ以上の通信ラインが1つの構成要素またはそれよりも多い構成要素であるかどうかに関わらず、それらを共に取り付けることによって、より弱い電子ワイヤは、より強度のある流体チューブが耐えることができる高い歪みを保持するためにもはや必要ではあり得ない。
【0042】
また、他の物体上に引っ掛けることができる、パックの外側で吊るすケーブル145の長さを低減させることが望ましい場合がある。実施形態の1つの好ましいセットは、引き込み式ケーブル145を含む。そのような実施形態の少なくとも一部では、引き込み式ケーブル145がバックパック155の内側で達成されることが好ましい場合があると共に、ケーブル145は、ケーブル(複数可)145に残る緩みを低減してユーザに対してきつく引き込まれるケーブル145を維持するための機械的保持力を有するように構成される。これは、いくつかの実施形態では、その両方が様々な例における電力パック(例えば、バックパック155)の中に戻ってケーブルを引き込み得る、ケーブルに取り付けられた線形バネまたは回転バネを有する回転スプールにより行われることができる。更なる実施形態は、ケーブル145を編成または経路付けるために使用されることができ、その結果、ユーザの衣服の中にそれらを統合すること、またはフック、ストラップ、ボタン、もしくはマグネットにより電力パックの他の区画上でクリップすることなど、それらは引っかからない。
【0043】
ケーブル(複数可)145の別の態様は、バックパック155、アクチュエータユニット110、及び/またはアクチュエータ130に搭載することであることができる。好ましい実施形態では、ピッグテールタイプ接続が使用される。様々なピッグテールタイプ接続では、ケーブル145は、所与のデバイスの剛性なハウジングを通じて伸長し、ケーブルコネクタ600の一部分は、ケーブル145の端にある。特に、いくつかの例におけるそれらの接続は、パネルマウント接続とは反対にインライン接続を利用することができる。例えば、ケーブル145が物体によって不意に引っかかる場合、これは、内部電子及び機械的接続に対するずれ応力を低減させることができる。それらに限定されないが、パネルマウント接続を含む、様々な他のタイプのラインマウントが使用されることができる。
【0044】
複数のアクチュエータ130は、本体100の左側と右側に位置付けられる一対の膝用アクチュエータ130L及び130Rを含む。例えば、上述されているように、
図5に示されている例示的な外骨格システム100は、外骨格デバイス510及び空圧システム520の一方もしくは両方、またはそれらの1つ以上の構成要素がバックパック155(
図1を参照)内にもしくはその周りに格納されている、またはその他の方法でユーザ101によって取り付けられている、装着されているもしくは保持されている状態で、左右の脚部アクチュエータユニット110L、110Rを、
図1及び2に示されるように身体101のそれぞれの側面上に含むことができる。
【0045】
したがって、様々な実施形態では、外骨格システム100は、様々なユーザの活動中に外部電源なしで長期間電力を供給されて動作するように構成される、完全に移動式で自立型のシステムであることができる。したがって、アクチュエータユニット(複数可)110、外骨格デバイス510及び空圧システム520のサイズ、重量及び構成は、様々な実施形態では、そのような移動式で自立型の動作のために構成されることができる。
【0046】
様々な実施形態において、例示的なシステム100は、外骨格システム100を着用しているユーザ101の動きを移動及び/または強化するように構成することができる。例えば、外骨格デバイス510は、空圧システム520、アクチュエータユニット110、及び/またはアクチュエータ130に命令を提供することができ、それによりケーブル145を介してベローズアクチュエータ130を選択的に膨張及び/または収縮させることができる。例えば、流体は、外骨格デバイス510、アクチュエータユニット110、及び/またはアクチュエータ130において流体バルブまたは他の適切な要素を介するそのような流体の制御により、ケーブル145を介してアクチュエータユニット110及び/またはアクチュエータ130に送信されることができる。ベローズアクチュエータ130のこのような選択的膨張及び/または収縮は、一方または両方の脚102を動かして及び/またはサポートして、身体の動き、例えば歩行、走行、ジャンプ、登ること、持ち上げること、投げること、しゃがむこと、スキーすることなどを生じさせる及び/または増強することができる。
【0047】
場合によっては、外骨格システム100は、モジュラ構成での複数の構成をサポートするように設計されることができる。例えば、一実施形態は、ユーザ101が着用しているアクチュエータユニット110の数に応じて片膝構成か両膝構成かいずれかで動作するように設計されるモジュラ構成である。例えば、外骨格デバイス510は、空圧システム520及び/または外骨格デバイス510に結合されるアクチュエータユニット110の数(例えば、1つまたは2つのアクチュエータユニット110)を決定することができ、外骨格デバイス510は、検出されたアクチュエータユニット110の数に基づいて動作能力を変えることができる。
【0048】
さらなる実施形態では、空圧システム520は、手動で制御する、一定の圧力を加えるように構成する、または他の任意の適切な方法で動作させることができる。一部の実施形態では、そのような動きは、外骨格システム100を着用しているユーザ101、または別の人物によって、制御及び/またはプログラムすることができる。一部の実施形態では、外骨格システム100は、ユーザ101の動きによって制御することができる。例えば、外骨格デバイス510は、ユーザが歩行して荷物を運んでいることを感知でき、アクチュエータ130を介してユーザに電動アシストをもたらして、荷及び歩行に関連する運動を軽減することができる。同様に、ユーザ101が外骨格システム100を着用する場合、外骨格システム100はユーザ101の動きを感知することができ、アクチュエータ130を介してユーザへの電動アシストをもたらして、スキー中のユーザへの支えを増強または提供することができる。
【0049】
したがって、様々な実施形態において、外骨格システム130は、直接的なユーザとの対話なしで自動的に反応することができる。さらなる実施形態では、コントローラ、ジョイスティック、音声制御、または思考の制御などのユーザインタフェース515により、動きをリアルタイムで制御することができる。更に、一部の動作は、完全に制御されるのではなく、先に事前のプログラムをして、選択的にトリガ(例えば、前方に歩く、座る、しゃがむ)することができる。いくつかの実施形態において、動きは一般化された命令によって制御され得る(例えば、A地点からB地点まで歩いて、棚Aから箱を取り出して、棚Bまで移す)。
【0050】
ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の電源のオンとオフ、外骨格システム100の動きの制御、外骨格システム100のセッティングの構成などを含む外骨格システム100の様々な態様をユーザ101が制御することを可能にし得る。ユーザインタフェース515は、タッチスクリーン、1つ以上のボタン、オーディオ入力などのような様々な適した入力要素を含むことができる。ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の周りの様々な適した位置にあることができる。例えば、一実施形態では、ユーザインタフェース515は、バックパック155のストラップなどの上に配置されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、スマートフォン、スマートウォッチ、ウェアラブルデバイスなどのユーザデバイスによって定義されることができる。
【0051】
様々な実施形態では、電源516は、外骨格システム100に動作電力を供給するモバイル電源であることができる。好ましい一実施形態では、パワーパックユニットは、脚部アクチュエータユニット110の空圧作動の連続動作に必要な空圧システム520(例えば、コンプレッサ)及び/または電源(例えば、バッテリ)の一部またはすべてを含む。そのようなパワーパックユニットの内容は、特異的な実施形態に使用されるように構成される特異的な作動アプローチに相関されることができる。いくつかの実施形態では、パワーパックユニットのみがバッテリを含み、電気機械的に作動したシステム、または空圧システム520及び電源516が分離しているシステムでの場合にそうであり得る。パワーパックユニットの様々な実施形態は、次の物品、空圧コンプレッサ、バッテリ、高圧格納型空圧チャンバ、油圧ポンプ、空圧セーフティコンポーネント、電動機、電動機ドライバ、マイクロプロセッサなどのうちの1つ以上の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。したがって、パワーパックユニットの様々な実施形態は、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520の要素のうちの1つ以上を含むことができる。
【0052】
それらのような構成要素は、様々な適した方法でユーザ101の身体の上に構成されることができる。好ましい一実施形態は、実質的な機械力を脚部アクチュエータユニット110に伝えるいかなる方法でも脚部アクチュエータユニット110に動作可能に結合されない、胴体に装着したパック内にパワーパックユニットを含むことである。別の実施形態は、パワーパックユニットまたはその構成要素を脚部アクチュエータユニット110自体に統合することを含む。様々な実施形態は、以下の構成、胴体のバックパック内への取り付け、胴体のメッセンジャーバッグ内への取り付け、殿部のバッグへの取り付け、脚への取り付け、装具の構成要素への統合などを含むことができるが、これらに限定されない。さらなる実施形態は、パワーパックユニットの構成要素を分離させ、それらをユーザ101上の様々な構成に分散させることができる。そのような実施形態は、空圧コンプレッサをユーザ101の胴体上に構成してから、バッテリを外骨格システム100の脚部アクチュエータユニット110内に統合してもよい。
【0053】
様々な実施形態での電源516の一態様は、動作のために装具に動作可能なシステム電源を渡すような方法で装具の構成要素に接続される必要があることである。好ましい一実施形態は、電源516及び脚部アクチュエータユニット110を接続するために電気ケーブルを使用することである(例えば、統一されたケーブル145の一部として)。他の実施形態は、ケーブル145とは別個の電気ケーブル、無電力伝送、及び/または局所的バッテリを使用して、電力に送達することができる。様々な実施形態は、統一されたケーブル145の一部であっても、または一部でなくてもよい、以下の接続、空圧ホース、油圧ホース、電気ケーブル、無線通信、無線給電などのいずれかの構成を含むことができるが、これらに限定されない。
【0054】
いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110と電源516及び/または空圧システム520などの外骨格デバイス510の要素との間にケーブル接続(例えば、ケーブル145)の機能を拡張する二次的な特徴を含むことが望ましい場合がある。好ましい一実施形態は引き込み式ケーブルを含み、この引き込み式ケーブルは、ケーブル145に残るゆるみを少なくした状態でユーザに対して張設するようにケーブルを維持する機械的保定力が小さいように構成される。様々な実施形態は、以下の二次的な特徴、引き込み式ケーブル、流体と電力との両方を含む単一ケーブル145、磁気で接続された電気ケーブル、機械的なクイックリリース、指定された引張力で解放するように設計されたブレーカウェイコネクション、ユーザの衣類上の機械的保定特徴への統合、ならびに電力、空気、及び/または通信のための統一された単一ケーブル145などの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。更に別の実施形態は、ユーザ101とケーブル145の長さとの間の幾何学的差異を最小にするような方法でケーブルを配線することを含むことができる。胴体電源を備えた両膝構成におけるそのような一実施形態は、ユーザの胴体下部に沿ってケーブル145を配線し、電源バッグの右側をユーザの左膝に接続することができる。そのような配線により、ユーザの通常の可動域全体で長さの幾何学的差異を許容することができる。
【0055】
いくつかの実施形態において懸念となり得る1つの特異的な追加の特徴は、外骨格システム100の適切な熱管理の必要性である。その結果、熱を制御するという利点のために特異的に統合されることができる様々な特徴がある。好ましい一実施形態は、露出型ヒートシンクを環境に統合することで、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520の要素は、周囲気流を使用した自然な冷却によって熱を環境に直接消散させることが可能になる。別の実施形態は、バックパック155または他のハウジング内の内部エアチャネルを介して周囲空気を送ることで、内部冷却が可能になる。更に別の実施形態は、バックパック155または他のハウジングにスクープを導入することで、内部チャネルを介した気流が可能になることによって、この機能を拡張することができる。様々な実施形態は、以下の、高熱構成要素に直接連結される露出型ヒートシンク、水冷または流体冷却の熱管理システム、電動ファンまたはブロワの導入による強制空冷、ユーザに直接接触させないように外部シールドされたヒートシンクなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0056】
場合によっては、追加の特徴をバックパック155または他のハウジングの構造に統合して、外骨格システム100に追加の特徴を提供することが有益であることがある。好ましい一実施形態は、小型パッケージ内の外骨格デバイス510及び/または空圧システム520に加えて脚部アクチュエータユニット110の格納をサポートするための機械的アタッチメントの統合である。そのような実施形態は、アクチュエータユニット110の上部または下部アーム115、120をバックパック155に保持する機械式クラスプと共に、バックパック155に対して脚部アクチュエータユニット110を固定することができる展開可能なポーチを含むことができる。別の実施形態は、ユーザ101が水筒、食品、個人用電子機器、及び他の私物などの追加の物品を保持することができるように、バックパック155に収納容量を含めることである。様々な実施形態は、以下の、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520からの熱気流によって加熱される加温ポケット、バックパック155の内部の追加の気流を促進するエアスクープ、バックパック155をユーザにより密着してフィットさせるためのストラップ、防水保管、温度調節保管などのような他の追加の特徴を含むことができるが、これらに限定されない。
【0057】
モジュラ構成では、いくつかの実施形態で外骨格デバイス510及び/または空圧システム520が、外骨格システムの様々な可能な構成の電力、流体出力、感知及び制御の要件及び機能をサポートするように構成されることができることが必要とされる場合がある。好ましい一実施形態は、両膝構成または片膝構成(すなわち、ユーザ101上の1つまたは2つの脚部アクチュエータユニット110を備えた)に動力を供給するタスクを課され得る、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520を含むことができる。そのような外骨格システム100は、両方の構成の要件をサポートしてから、所望の動作構成の決定または指示に基づいて、電力、流体出力、感知及び制御を適切に構成することができる。複数のバッテリなどの潜在的なモジュラシステム構成のアレイをサポートするために、様々な実施形態が存在する。
【0058】
様々な実施形態において、外骨格システム100は、以下により詳細に、または参照により本明細書に組み込まれる関連出願に記載される方法または方法の一部を実行するように動作可能であってよい。例えば、メモリ512は、プロセッサ511によって実行される場合、外骨格システム100に、本明細書、または参照により本明細書に組み込まれる関連出願に記載された方法または方法の一部を実行させることができる非一時的なコンピュータ可読命令(例えば、ソフトウェア)を含むことができる。
【0059】
このソフトウェアは、センサ513または他のソースからの信号を解釈して、ユーザに所望の利益を提供するためにどのように外骨格システム100を操作したら最適かを決定する様々な方法を具現化することができる。以下に記載の特異的な実施形態は、そのような外骨格システム100またはセンサデータのソースに適用されることができるセンサ513に対する制限を黙示するために使用されるべきではない。いくつかの例示的な実施形態は、決定を導くために特異的な情報を必要とし得るが、外骨格システム100が必要とするであろうセンサ513の明示的なセットを作成せず、さらなる実施形態は、センサ513の様々な適切なセットを含み得る。更に、センサ513は、外骨格デバイス510、空圧システム520、1つまたは複数の流体アクチュエータ130などのうちの一部として含む、外骨格システム100上の様々な適切な位置にあることができる。したがって、
図5の例示的な図解は、センサ513が外骨格デバイス510またはその一部に排他的に配置されることを黙示すると解釈されるべきではなく、そのような図解は単純化及び明確化のために提供されているに過ぎない。
【0060】
制御ソフトウェアの一態様は、所望の応答を提供する、脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス510、及び空圧システム520の動作制御であることができる。動作制御ソフトウェアには、様々な適切な応答性があり得る。例えば、以下でより詳細に説明されるように、1つは、脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス510、及び空圧システム520の動作のためのベースラインフィードバックを開発することに応答可能であり得る低レベル制御であり得る。もう1つは、センサ513からのデータに基づいてユーザ101の意図した操作を識別することで、1つ以上の識別された意図した操作に基づいて外骨格システム100を動作させることに応答可能であり得る意図認識であり得る。さらなる例は、ユーザ101を最良に支援するために外骨格システム100が発生する必要がある所望のトルクを選択することを含むことができる基準生成を含むことができる。動作制御ソフトウェアの応答性を説明するためのこの例示的なアーキテクチャが、単に説明を目的としたものであり、外骨格システム100のさらなる実施形態に展開されることができる多種多様なソフトウェアアプローチを決して限定しないことに留意されたい。
【0061】
制御ソフトウェアによって実装される1つの方法は、外骨格システム100の低レベル制御及び通信のためのものであり得る。これは、特異的な継手及びユーザのニーズによって要求される通りに様々な方法を介して達成されることができる。好ましい実施形態では、動作制御は、ユーザの関節で脚部アクチュエータユニット110によって所望のトルクを与えるように構成される。そのような場合、外骨格システム100は、外骨格システム100のセンサ513からのフィードバックに応じて、脚部アクチュエータユニット110によって所望の継手トルクを達成するために、低レベルのフィードバックを生成することができる。例えば、そのような方法は、1つ以上のセンサ513からセンサデータを取得することと、脚部アクチュエータユニット110によるトルクにおける変化が必要かどうかを決定することと、そうである場合、脚部アクチュエータユニット110によって標的継手トルクを達成するように空圧システム520に脚部アクチュエータユニット110の流体状態を変化させることとを含むことができる。様々な実施形態は、以下の、現在のフィードバック、記録された挙動再生、位置に基づいたフィードバック、速度に基づいたフィードバック、フィードフォワード応答、所望の流量をアクチュエータ130に導入するように流体システム520を制御するボリュームフィードバックなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0062】
動作制御ソフトウェアによって実装される別の方法は、ユーザの意図した挙動の意図認識のためのものであることができる。動作制御ソフトウェアのこの部分は、いくつかの実施形態では、システム100が考慮するように構成される許容可能な挙動の任意のアレイを指示することができる。好ましい一実施形態では、動作制御ソフトウェアは、2つの特異的な状態、すなわち、歩行中及び非歩行中を識別するように構成される。そのような実施形態では、意図認識を完了するために、外骨格システム100は、ユーザ入力及び/またはセンサ読み出し値を使用して、歩行中に支援動作を提供することが安全である場合、望ましい場合、または適切である場合を識別することができる。例えば、いくつかの実施形態では、意図認識は、ユーザインタフェース515を介して受信した入力に基づいていることができ、その入力は歩行中及び非歩行中という入力を含むことができる。したがって、いくつかの例では、ユーザインタフェースは、歩行中及び非歩行中からなるバイナリ入力用に構成されることができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、意図認識の方法は、外骨格デバイス510がセンサ513からデータを取得することと、取得されたデータの少なくとも一部に基づいて、データが歩行中及び非歩行中のユーザ状態に対応するかどうかを決定することとを含むことができる。状態における変化が識別された場合、外骨格システム100は、現在の状態で動作するように再構成されることができる。例えば、外骨格デバイス510は、ユーザ101が座っているなどの非歩行中の状態にあると決定することができ、非歩行中構成で動作するように外骨格システム100を構成することができる。例えば、そのような非歩行中構成は、歩行中構成と比較して、より広い可動域を与えること、脚部作動ユニット110にトルクを与えない、または最小限のトルクを与えることと、処理と流体操作を最小にすることにより、動力と流体を節約することと、より多種多様なスキー以外の動きをサポートするためにシステムにアラートを出させることとができる。
【0064】
外骨格デバイス510は、ユーザ101の活動を監視することができ、ユーザが歩行中である、または歩こうとしていることを(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)決定することができ、次いで、外骨格システム100が歩行中構成で動作するように構成することができる。例えば、そのような歩行中構成により、非歩行中構成と比較して、スキー中に存在する可動域をより制限する(非歩行中の動きとは対照的に)ことが可能になることと、スキーをサポートするために外骨格システム100の処理及び流体応答を増加させることによって、高いまたは最大のパフォーマンスを提供することなどができる。ユーザ101が歩行セッションを終了し、休んでいると識別されるときなどに、外骨格システム100は、ユーザが歩行中でなくなると決定することができ(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)、次いで、外骨格システム100が非歩行中構成で動作するように構成することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、困難な歩行中、適度な歩行中、軽い歩行中、下り坂、上り坂、ジャンプ、レクリエーション、スポーツ、ランニングなどを含む、外骨格システム100によって(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)決定されることができる複数の歩行中状態または歩行中サブ状態があることができる。それらのような状態は、歩行の難易度、ユーザの能力、地形、気象条件、標高、歩行面の角度、所望のパフォーマンスレベル、省電力などに基づき得る。したがって、様々な実施形態では、外骨格システム100は、多種多様な要因に基づいて様々な特異的なタイプの歩行または動きに適合することができる。
【0066】
動作制御ソフトウェアによって実装される別の方法は、支援を提供する特異的な継手の所望の基準挙動の開発であることができる。制御ソフトウェアのこの部分は、識別された操作をレベル制御と結びつけることができる。例えば、外骨格システム100が意図されたユーザ操作を識別するとき、ソフトウェアは、脚部作動ユニット110内のアクチュエータ130によって望まれるトルクまたは位置を規定する基準挙動を生成することができる。一実施形態では、動作制御ソフトウェアは、構成アクチュエータ130を介して脚部作動ユニット110に膝103での機械的ばねをシミュレートさせるための基準を生成する。動作制御ソフトウェアは、膝関節角度の線形関数である膝関節でのトルク基準を生成することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、一定の標準的な空気量を空圧アクチュエータ130に提供するための基準量を生成する。これにより、空圧アクチュエータ130は、1つ以上のセンサ513からのフィードバックを通じて識別されることができる膝の角度に関係なく、アクチュエータ130内に一定の空気量を維持することによって、機械的ばねのように動作することが可能になる。
【0067】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアによって実装される方法は、歩行中、動作中、起立中、またはランニング中にユーザ101のバランスを評価することと、ユーザの現在のバランスプロファイル外にある脚102への膝補助を指示することによってユーザ101がバランスを保ったままであるように促すような方法でトルクを送ることとを含むことができる。したがって、外骨格システム100を操作する方法は、左右の脚部作動ユニット110L、110R、及び/または位置センサ、加速度計などの環境センサの構成に基づいて、ユーザ101のバランスプロファイルを示すセンサデータを外骨格デバイス510がセンサ510から取得することを含むことができる。更に、方法は、取得されたデータに基づいて、外側及び内側の脚を含むバランスプロファイルを決定することと、次いで、外側の脚として識別された脚102に関連付けられた作動ユニット110へのトルクを増加させることとを更に含むことができる。
【0068】
様々な実施形態は、体位の運動学的推定値、関節運動プロファイル推定値、及び身体の姿勢の観測推定値を使用することができるが、これらに限定されない。2本の脚102を協調させてトルクを発生する方法には、最大に屈曲した脚にトルクをガイドすること、両脚にわたる膝の角度の平均量に基づいてトルクをガイドすること、トルクを速度または加速度に応じてスケールすることなどを含むがこれらに限定されない、様々な他の実施形態が存在する。更に別の実施形態が、線形の組み合わせ、操作の特異的な組み合わせ、または非線形の組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な事項での様々な個別の基準生成方法の組み合わせを含むことができる。
【0069】
別の実施形態では、動作制御方法は、2つの主な基準生成技術、すなわち、1つは静的支援に焦点を当てた基準と、もう1つはユーザ101を自分の今後の挙動に導くことに焦点を当てた基準とを組み合わせることができる。いくつかの例では、ユーザ101は、外骨格システム100を使用している間に望ましい予測支援の程度を選択することができる。例えば、ユーザ101が予測支援量を多くするように指示することで、外骨格システム100は、非常に応答性が高くなるように構成されることができ、困難な地形にいる熟練したオペレータのために適切に構成され得る。また、ユーザ101が予測支援量をごくわずかにしたいと指示することができると、システムパフォーマンスは、遅くなることができ、学習中のユーザまたはあまり困難でない地形に対してより適切に合わされてもよい。
【0070】
様々な実施形態は、様々な方法でユーザの意図を取り込むことができ、上記に提示された例示的な実施形態は、決して限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、外骨格システム100の決定及び操作方法は、参照により本明細書に援用されている、2018年2月2日に出願された「SYSTEM AND METHOD FOR USER INTENT RECOGNITION」と題された、代理人整理番号0110496-003US0を有する米国特許出願第15/887,866号のシステム及び方法を含むことができる。また、様々な実施形態は、連続的なユニットとして、またはわずかな指示値のみを伴う個別のセッティングとして含む様々な方法にユーザの意図を使用することができる。
【0071】
時には、デバイスパフォーマンスまたはユーザエクスペリエンスを最大にするために、動作制御ソフトウェアがその制御を、二次的または追加の目的を考慮するように操作することが有益な場合がある。一実施形態では、外骨格システム100は、異なる標高での空気密度の変化を考慮するための標高認識制御を中央コンプレッサ、または空圧システム520の他の構成要素を介して提供することができる。例えば、動作制御ソフトウェアは、システムがセンサ513などからのデータに基づいてより高い標高で動作していることを識別し、コンプレッサによって消費される電力を維持するために、より多くの電流をコンプレッサに供給することができる。したがって、空圧外骨格システム100を動作させる方法は、空圧外骨格システム100が動作している空気密度を示すデータ(例えば、標高データ)を取得することと、取得されたデータに基づいて空圧システム520の最適な動作パラメータを決定することと、決定された最適な動作パラメータに基づいて動作を構成することとを含むことができる。さらなる実施形態では、空気量に影響する可能性がある環境温度に基づいて、動作量などの空圧外骨格システム100の動作を調整することができる。
【0072】
別の実施形態では、外骨格システム100は、周囲の可聴ノイズレベルを監視し、システムのノイズプロファイルを低減させるように外骨格システム100の制御挙動を変えることができる。例えば、ユーザ101が静かな公共の場所にいる、または静かに一人で、もしくは他の人と一緒に、ある場所を楽しんでいる場合、脚部作動ユニット110の作動に関連するノイズ(例えば、コンプレッサを作動させるノイズ、またはアクチュエータ130を膨張させる、もしくは収縮させるノイズ)は望ましくない可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、センサ513は、周囲のノイズレベルを検出するマイクロフォンを含むことができ、ある一定の閾値を周囲のノイズ量が下回る場合に静音モードで動作するように外骨格システム100を構成することができる。そのような静音モードは、空圧システム520もしくはアクチュエータ130の要素をより静かに動作させるように構成してもよく、またはそれらのような要素によって生じるノイズの頻度を遅延させてもよい、もしくは低減させてもよい。
【0073】
モジュラシステムの場合、様々な実施形態では、外骨格システム100内で動作する脚部作動ユニット110の数に基づいて異なるように動作制御ソフトウェアが操作することが望ましいことがある。例えば、いくつかの実施形態では、モジュラ両膝外骨格システム100(例えば、
図1及び2を参照)は、2つの脚部作動ユニット110のうちの1つだけがユーザ101によって装着されている片膝構成でも動作することができ(例えば、
図3及び4を参照)、外骨格システム100は、両脚構成の場合に片脚構成と比較して異なる基準を生成することができる。そのような実施形態は、外骨格システム100が両方の脚部作動ユニット110からの入力を使用して、所望の動作を決定する場合の基準を生成するための協調制御アプローチを使用することができる。ただし、片脚構成では、利用可能なセンサ情報が変わっている可能性があるため、様々な実施形態では、外骨格システム100は異なる制御方法を実装することができる。様々な実施形態では、これは、所与の構成について外骨格システム100のパフォーマンスを最大にするように、または外骨格システム100で動作する1つもしくは2つの脚部作動ユニット110が存在することに基づいて利用可能なセンサ情報での差異を考慮するように、行われることができる。
【0074】
したがって、外骨格システム100を動作させる方法は、外骨格システム100で動作している脚部作動ユニット110が1つか2つかを外骨格デバイス510が決定することと、外骨格システム100で動作している作動ユニット110の数に基づいて制御方法を決定することと、選択された制御方法を用いて外骨格システム100を実装して操作することと、というスタートアップシーケンスを含むことができる。外骨格システム100を動作させるさらなる方法は、外骨格システム100で動作している作動ユニット110を外骨格デバイス510によって監視することと、外骨格システム100で動作している作動ユニット110の数における変化を決定することと、次いで、外骨格システム100で動作している作動ユニット110の新しい数に基づいて制御方法を決定して変更することとを含むことができる。
【0075】
例えば、外骨格システム100は、2つの作動ユニット110で、かつ第一制御方法で動作していることができる。ユーザ101は、作動ユニット110のうちの1つを係脱することができ、外骨格デバイス510は、作動ユニット110のうちの1つの喪失を識別することができ、外骨格デバイス510は、作動ユニット110のうちの1つの喪失に適応する、新しい第二制御方法を決定して実装することができる。いくつかの例では、アクティブな作動ユニット110の数に適合することにより、作動ユニット110のうちの1つが使用中に破損する、または遮断される場合でも、外骨格システム100が自動的に適合することができるので、外骨格システム100がアクティブな作動ユニット110を1つしか有していないにもかかわらず、中断することなく、ユーザ101が作業または移動を更に続けることができるという利益がもたらされることができる。
【0076】
様々な実施形態では、動作制御ソフトウェアは、個々の作動ユニット110または脚102の間でユーザのニーズが異なる制御方法を適合することができる。そのような実施形態では、外骨格システム100が各作動ユニット110で生成されるトルク基準を変更して、ユーザ101のエクスペリエンスに合わせることが有益であり得る。一例は、ユーザ101が片方の脚102に重大な脱力の問題を抱えているが、他方の脚102にはわずかな脱力の問題しかない両膝外骨格システム100(例えば、
図1を参照)のものである。この例では、外骨格システム100は、ユーザ101のニーズを最もよく満たすために、影響の大きい肢と比較して、影響の少ない肢での出力トルクをスケールダウンするように構成されることができる。
【0077】
肢の強さの差異に基づいたそのような構成は、外骨格システム100によって自動的に行われてもよく、及び/またはユーザインタフェース516などを介して構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザ101が外骨格システム100を使用している間に、ユーザ101の両脚102での相対的な強さまたは弱さをテストすることができる較正テストを実行することができ、両脚102で識別された強さまたは弱さに基づいて外骨格システム100を構成することができる。そのようなテストは、両脚102の全体的な強さもしくは弱さを識別してもよく、または四頭筋、ふくらはぎ、大腿屈筋、殿筋、腓腹筋、大腿部、縫工筋、ヒラメ筋などの特異的な筋肉もしくは筋群の強さもしくは弱さを識別してもよい。
【0078】
外骨格システム100を操作する方法の別の態様は、外骨格システム100を監視する制御ソフトウェアを含むことができる。そのようなソフトウェアの監視の態様は、いくつかの例では、ユーザの理解及びデバイスパフォーマンスを促進するために、外骨格システム100に状況認識及びセンサ情報の理解を提供する試みの中で通常動作の間、外骨格システム100及びユーザ101の状態を監視することに焦点を当てることができる。そのような監視ソフトウェアの一態様は、所望のパフォーマンス能力を達成するためのデバイスの理解を提供するために、外骨格システム100の状態を監視することであり得る。これの一部は、身体姿勢を推定するシステムの開発であり得る。一実施形態では、外骨格デバイス510は、オンボードセンサ513を使用して、ユーザの姿勢のリアルタイムの理解を高める。換言すれば、センサ513からのデータは、作動ユニット110の構成を決定するために使用されることができ、この構成は、他のセンサデータと共に、作動ユニット110を装着しているユーザ101のユーザの姿勢または身体構成の推定を推測するために使用されることができる。
【0079】
時には、いくつかの実施形態では、感知モダリティが存在しない、またはハードウェアに実際に統合されることができないため、外骨格システム100がシステムの姿勢のすべての重要な態様を直接感知することは非現実的または不可能であることがある。結果として、いくつかの例での外骨格システム100は、ユーザの身体の基礎となるモデルと、ユーザが装着している外骨格システム100とに基づいたセンサ情報の融合された理解に依存することができる。両脚膝補助用外骨格システム100の一実施形態では、外骨格デバイス510は、ユーザの下肢及び胴体セグメントの基礎となるモデルを使用して、本来であれば遮断されているセンサ513間の関係制約を強化することができる。そのようなモデルにより、外骨格システム100は、身体によって作成されるユーザの運動連鎖を通じて2本の脚102が機械的に連結されているという点で、これら2本の脚の制約された動きを理解することが可能になる。このアプローチは、膝の向きの推定値が適切に制約され、生体力学的に妥当であることを確保するために使用されることができる。様々な実施形態では、外骨格システム100は、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520に埋め込まれたセンサ513を含み、システムの姿勢のさらなる全体像を提供することができる。更に別の実施形態では、外骨格システム100は、姿勢推定の動作に追加の制約を提供する試みの中でアプリケーションにユニークな論理制約を含むことができる。これは、いくつかの実施形態では、外骨格システム100が外部からのGPS信号を拒否する、または地磁気が歪んでいる場合、高度に動的なアクションなどに、グラウンドトゥルース情報が利用できない状況では望ましいことがある。
【0080】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100に基づいた位置及び/または位置属性の構成での変更は、自動的に、及び/またはユーザ101からの入力によって実行されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、位置及び/または位置属性に基づいた構成での変更について1つ以上の提案を提供することができ、ユーザ101はそれらのような提案を受け入れることを選択することができる。さらなる実施形態では、外骨格システム100に基づいた位置及び/または位置属性の一部またはすべての構成は、ユーザインタラクションなしで自動的に発生することができる。
【0081】
様々な実施形態は、動作全体を通して外骨格システム100からのデータの収集及びストレージを含むことができる。一実施形態では、これは、外骨格デバイス510上で収集されたデータを、利用可能な無線通信プロトコルによって通信ユニット(複数可)514を介してクラウドストレージ位置にライブストリーミングすること、またはそのようなデータを外骨格デバイス510のメモリ512に格納することを含むことができ、そのようなデータは、通信ユニット(複数可)514を介して別の位置にアップロードされてもよい。例えば、外骨格システム100がネットワーク接続を取得すると、記録されたデータは、利用可能なデータ接続によってサポートされる通信速度でクラウドにアップロードされることができる。様々な実施形態は、これの変形形態を含むことができるが、このような外骨格システム100用に後で取得するために、外骨格システム100に関するデータをローカル及び/またはリモートに収集して格納するための監視ソフトウェアの使用は、様々な実施形態に含まれ得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、そのようなデータが記録されていると、そのデータを様々な異なる用途に使用することが望ましい場合がある。そのような1つの用途は、注目すべきデバイスシステムの問題を識別する試みの中で、外骨格システム100でのさらなる監督機能を開発するためのデータの使用であることができる。一実施形態は、様々な用途にわたってパフォーマンスが有意に変化した複数の中から、特異的な外骨格システム100または脚部アクチュエータユニット110を識別するためのデータの使用であることができる。データの別の使用は、ユーザ101がどのようにスキーをするかのより良い理解を得るために、それをユーザ101に返すことであり得る。これの一実施形態は、ユーザ101がモバイルデバイス上で自分の使用をレビューすることを可能にするモバイルアプリケーションを介して、ユーザ101にデータを返すことであり得る。そのようなデバイスデータの更に別の使用は、データの再生を外部データストリームと同期させて、追加のコンテキストを提供することであり得る。一実施形態は、コンパニオンスマートフォンからのGPSデータを、デバイスにネイティブに格納されたデータに組み込むシステムである。別の実施形態は、記録されたビデオと、デバイス100から取得された格納されているデータとの時間同期を含むことができる。様々な実施形態は、これらの方法を使用して、ユーザが自分自身のパフォーマンスを評価するためにデータを即時に使用すること、ユーザが過去から挙動を理解するため、ユーザが他のユーザと直接またはオンラインプロファイルを介して比較するため、開発者がシステムのさらなる開発のために後で取得することなどができる。
【0083】
外骨格システム100を操作する方法の別の態様は、ユーザ固有の特徴を識別するように構成された監視ソフトウェアを含むことができる。例えば、外骨格システム100は、特定のスキーヤー101が外骨格システム100でどのように動作するかの認識を提供することができ、経時的に、そのユーザのデバイスパフォーマンスを最大にする試みの中でユーザ固有の特徴のプロファイルを開発することができる。一実施形態は、特定のユーザの使用スタイルまたはスキルレベルを識別する試みの中でユーザ固有の使用タイプを識別する外骨格システム100を含むことができる。様々な活動中のユーザのフォーム及び安定性の評価を通じて(例えば、センサ513などから得られたデータの分析を介して)、いくつかの例では、外骨格デバイス510は、ユーザが高度な熟練者、新参者、または初心者であるかどうかを識別することができる。このスキルレベルまたはスタイルの理解により、外骨格システム100は、特定のユーザに制御基準をより良く合わせることができる。
【0084】
さらなる実施形態では、外骨格システム100は、所与のユーザに関する個別化された情報を使用して、外骨格システム100に対するユーザの生体力学的応答のプロファイルを構築することもできる。一実施形態は、外骨格システム100が、ユーザに関するデータを収集して、使用中にユーザが自分の脚102にかかった負荷をユーザが理解するのを支援する試みの中で、個々のユーザの膝の緊張の推定値を生じることを含むことができる。これにより、外骨格システム100は、ユーザが履歴でかなりの量の膝の緊張に達した場合にユーザに警告し、ユーザが潜在的な痛みまたは不快感を受けないために止めたほうがよいとユーザに警告することができる。
【0085】
個別化された生体力学的応答の別の実施形態は、ユーザ専用に個別化されたシステムモデルを開発するために、ユーザに関するデータを収集するシステムであり得る。そのような実施形態では、個別化されたモデルは、基礎となるシステムモデルを用いてシステムパフォーマンスを評価するシステムID(識別)方法を通じて開発されることができ、特定のユーザに適合する最良のモデルパラメータを識別することができる。そのような実施形態におけるシステムIDは、セグメントの長さ及び質量(例えば、脚102または脚102の一部の)を推定して、動的ユーザモデルをより適切に定義するように動作することができる。別の実施形態では、これらの個別化されたモデルパラメータを使用して、ユーザ固有の質量及びセグメントの長さに応じてユーザ固有の制御応答を送達することができる。動的モデルのいくつかの例では、これは非常に困難な活動中の動的な力を考慮するデバイスの機能に有意に役立つことができる。
【0086】
様々な実施形態では、外骨格システム100は、様々なタイプのユーザインタラクションを提供することができる。例えば、そのようなインタラクションは、必要に応じてユーザ101から外骨格システム100への入力を含むことができ、そして外骨格システム100は、外骨格システム100の動作における変化、外骨格システム100の状態などを示すフィードバックをユーザ101に提供することができる。本明細書で説明されるように、ユーザ入力及び/またはユーザへの出力は、外骨格デバイス510の1つ以上のユーザインタフェース515を介して提供されてもよく、またはスマートフォンユーザデバイスなどの様々な他のインタフェースもしくはデバイスを含んでもよい。それらのような1つ以上のユーザインタフェース515またはデバイスは、バックパック155(例えば、
図1を参照)、空圧システム520、脚部作動ユニット110などの上のような、様々な適切な位置にあることができる。
【0087】
外骨格システム100は、ユーザ101から意図を取得するように構成されることができる。例えば、これは、外骨格システム100の他の構成要素(例えば、1つ以上のユーザインタフェース515)と直接統合されるか、外骨格システム100と外部から動作可能に接続されるか(例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、リモートサーバなど)いずれかである様々な入力デバイスによって達成されることができる。一実施形態では、ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の脚部作動ユニット110の一方または両方に直接統合されるボタンを含むことができる。この単一のボタンにより、ユーザ101は様々な入力を示すことができる。別の実施形態では、ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の外骨格デバイス510及び/または空圧システム520と統合されている胴体に取り付けられたラペル入力デバイスによって提供されるように構成されることができる。一例では、そのようなユーザインタフェース515は、専用の有効化及び無効化機能を有するボタンと、ユーザの所望の動力源レベル(例えば、脚部アクチュエータユニット110によって加えられる力の量または範囲)に専用の選択インジケータと、外骨格システム100の制御に統合するための予測意図の量に専用であり得るセレクタスイッチとを含むことができる。ユーザインタフェース515のそのような実施形態は、いくつかの例では、一連の機能的にロックされたボタンを使用して、通常動作に必要な場合がある理解されたインジケータのセットをユーザ101に提供することができる。更に別の実施形態は、Bluetooth接続、または他の適切な有線もしくは無線接続を介して外骨格システム100に接続されるモバイルデバイスを含むことができる。ユーザインタフェース515としてモバイルデバイスまたはスマートフォンを使用すると、入力方法の柔軟性により、ユーザのデバイスへの入力量をはるかに多くすることができる。様々な実施形態は、上記に列挙されたオプションまたはその組み合わせ及び変形を使用することができるが、入力方法及び物品の明示的に述べられた組み合わせに決して限定されない。
【0088】
1つ以上のユーザインタフェース515は、ユーザが外骨格システム100を適切に使用して操作することを可能にする情報をユーザ101に提供することができる。そのようなフィードバックは、作動ユニット110の一方または両方に直接統合されたフィードバックメカニズムと、作動ユニット110の動作によるフィードバックと、外骨格システム100と統合されていない外部アイテム(例えば、モバイルデバイス)を介したフィードバックなどを含むがこれらに限定されない、様々な視覚的、触覚的及び/または聴覚的方法でのものであり得る。いくつかの実施形態は、外骨格システム100の、作動ユニット110におけるフィードバック照明の統合を含むことができる。1つのそのような実施形態では、ユーザ101が照明を見ることができるように、5つの多色照明が膝継手125または他の適切な位置に統合される。これらの照明は、システムエラー、デバイス電源、デバイスの正常な動作などのフィードバックを提供するために使用されることができる。別の実施形態では、外骨格システム100は、特定の情報を示すように制御されたフィードバックをユーザに提供することができる。それらのような実施形態では、外骨格システム100は、最大の許容可能なユーザ所望のトルクをユーザが変更するときに、脚部作動ユニット110の一方または両方での関節トルクを最大許容トルクまで脈動させることができることで、トルクセッティングの触覚インジケータを提供することができる。別の実施形態は、動作エラー、設定ステータス、電源ステータスなどのデバイス情報に関するアラート通知を外骨格システム100が提供することができるモバイルデバイスなどの外部デバイスを使用することができる。フィードバックのタイプは、作動ユニット110、空圧システム520、バックパック155、モバイルデバイス、またはウェブインタフェース、SMSテキストもしくは電子メールなどの他の適切なインタラクション方法を含むものとユーザ101がインタラクトすることが期待され得る様々な位置に統合された、光、音、振動、通知、及び操作力を含むことができるが、これらに限定されない。
【0089】
通信ユニット514は、外骨格システム100がユーザデバイス、分類サーバ、他の外骨格システム100などを含む他のデバイスと直接またはネットワークを介して通信できるようにするハードウェア及び/またはソフトウェアを含むことができる。例えば、外骨格システム100は、ユーザデバイスと接続するように構成されることができ、このユーザデバイスを使用して、外骨格システム100を制御し、外骨格システム100からパフォーマンスデータを受信し、外骨格システムへの更新を容易にすることなどができる。そのような通信は、有線及び/または無線通信であることができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、センサ513は、任意の適切なタイプのセンサを含むことができ、センサ513は、中央の位置に配置するか、外骨格システム100の周りに分散させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、アーム115、120、継手125、アクチュエータ130または任意の他の場所を含む様々な適切な位置に、複数の加速度計、力センサ、位置センサなどを備えることができる。したがって、いくつかの例では、センサデータは、1つまたは複数のアクチュエータ130の物理的な状態、外骨格システム100の一部の物理的な状態、外骨格システム100の物理的な状態などに一般に対応し得る。一部の実施形態では、外骨格システム100は、全地球測位システム(GPS)、カメラ、測距感知システム、環境センサ、標高センサ、マイクロフォン、温度計などを含むことができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、スマートフォンなどのユーザデバイスからセンサデータを取得することができる。
【0091】
場合によっては、外骨格システム100を装着しているユーザ101の理解、外骨格システム100の環境及び/または動作の理解を、様々な適切なセンサ515を外骨格システム100に統合することによって外骨格システム100が生成する、または拡張することが有益であり得る。一実施形態は、ユーザ101の様々な適切な態様を観察するためのインジケータを測定して追跡するためのセンサ515を含むことができる。これらのインジケータは、体温、心拍数、呼吸数、血圧、血中酸素飽和度、呼気中のCO2、血糖値、発汗量、筋放電量、EMG、EKG、筋疲労、関節の回旋速度及び加速度などの生物学的インジケータと、バランス、敏捷性、歩行速度、身体的タスクを完了するまでの時間、認知的タスクを完了するまでの時間などのパフォーマンスインジケータとを含むことができるが、これらに限定されない。
【0092】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、それらのようなセンサ515とユーザ101の身体との比較的密接で信頼できる接続性を利用して、システムバイタルを記録し、それらをアクセス可能なフォーマットで(例えば、外骨格デバイス、リモートデバイス、リモートサーバなどに)格納することができる。別の実施形態は、温度、湿度、照明レベル、気圧、放射能、サウンドレベル、毒物、汚染物質などの様々な環境条件について、外骨格システム100の周囲の環境を連続的または定期的に測定することができる環境センサ515を含むことができる。いくつかの例では、様々なセンサ515は、外骨格システム100の動作に必要でなくてよく、または動作制御ソフトウェアによって直接使用されなくてもよいが、ユーザ101に報告するために(例えば、インタフェース515を介して)、またはリモートデバイス、リモートサーバなどに送信するために格納されることができる。
【0093】
空圧システム520は、アクチュエータ130を個別にまたはグループとして膨張及び/または収縮させるように動作可能な任意の適切なデバイスまたはシステムを含むことができる。例えば、一実施形態では、空圧システムは、2014年12月19日に出願された関連特許出願第14/577,817号に開示されているダイアフラムコンプレッサ、または本明細書に説明されるような空圧伝動装置を含むことができる。
【0094】
図6及び7を参照すると、外骨格システム100の別の実施形態が示されている。この例示的な実施形態では、外骨格システム100は、単一の右脚部アクチュエータユニット110を含むが、この例示的な実施形態が左右のアクチュエータユニット110L、110Rの両方、または左のアクチュエータユニット110Lのみを有する外骨格システム100に拡張されることができることが明らかであろう。したがって、
図6及び7の例は、限定として解釈されるべきではなく、さらなる実施形態では、任意の適切な要素が適切な複数で存在すること、存在しないこと、または他の実施形態(例えば、
図1~4)の要素と交換されることなどができる。
【0095】
図6及び7に示されているように、脚部アクチュエータユニット110は、継手125を介して回転可能に結合される上部アーム115及び下部アーム120を含むことができる。ベローズアクチュエータ130は、上部アーム115と下部アーム120との間に延在する。本明細書で論じられるように、ケーブル145をベローズアクチュエータ130に結合して、電力、通信を提供し、及び/またはベローズアクチュエータ130から流体を導入すると、及び/または除去すると、ベローズアクチュエータ130が膨張して収縮し、硬直して柔軟になることができる。
図6及び7の例に示されるように、ケーブル145は、ケーブルコネクタ600を含むことができ、ケーブルコネクタ600は、ケーブルコネクタ600の反対側上の第1のケーブル部分145A及び第2のケーブル部分145Bとの、ケーブル145の一部分に沿ったリリース可能結合を定義することができる。本明細書でより詳細に議論されるように、様々な実施形態では、ケーブルコネクタ600は、統一されたユニタリケーブル145のリリース可能結合をもたらすことができ、統一されたユニタリケーブル145は、本明細書で議論されるような、外骨格デバイス510(例えば、バックパック155内に配置された)ならびに外骨格ユニット110及び/またはアクチュエータ130への、それらからの、またはそれらの間の流体伝達、電力伝達、及び/または通信のための要素を含む。いくつかの実施形態では、ケーブルコネクタ600は、外骨格デバイス510(例えば、バックパック155内に配置された)または外骨格ユニット110及び/もしくはアクチュエータ130と直接結合することができ、その結果、単一のケーブル部分145Aまたは145Bのみがケーブルコネクタ600から伸長することができる。
【0096】
バックパック155は、ユーザ101によって着用されることができ(
図6を参照)、本明細書で議論されるような、流体源、制御システム、電源、外骨格デバイス、及び空圧システムなど、外骨格システム100の様々な構成要素を保持することができる。例えば、いくつかの実施形態では、バックパック155は、外骨格デバイス510の構成要素の1つ以上を含むことができ、または格納することができる(例えば、
図5を参照)。
【0097】
図6及び7に示されているように、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザ101の右脚の周りで、ユーザ101の右膝103Rに位置付けられている継手125を用いて結合されることができ(
図1~3のユーザ101の身体部位のラベル付けを参照)、脚部アクチュエータユニット110Rの上部アーム115は、1つ以上のカプラ150(例えば、脚102を囲むストラップ)を介して、ユーザ101の大腿部104Rの周りに結合されていることができる。脚部アクチュエータユニット110の下部アーム120は、1つまたは複数のカプラ150を介して、ユーザ101の右の下腿部105Rの周りに結合されることができる。
【0098】
脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120は、様々な適切な方法でユーザ101の脚102の周りに結合されることができる。例えば、
図6及び7は、脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120及び継手125が、脚102の頂部104及び底部105の側面(側部)に沿って結合される一例を示す。
図6~9の例に示されるように、上部アーム115は1つのカプラ150を介して膝103より上の脚102の大腿部104に結合されることができ、下部アーム120は2つのカプラ150を介して膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。
【0099】
具体的には、上部アーム115は、膝103より上の脚102の大腿部104に第一大腿部カプラ150Aを介して結合されることができる。第一大腿部カプラ150Aは、脚102の大腿部104の外側に配置されてそれを係合する剛性の大腿部装具675と関連付けられることができ、第一大腿部カプラ150Aのストラップは、脚102の大腿部104の周りに延在することができる。上部アーム115は脚102の大腿部104の外側の上で剛性の大腿部装具675に結合されることができることで、アクチュエータ130が発生した力は、上部アーム115を介して脚102の大腿部104に伝達されることができる。
【0100】
下部アーム120は、第一及び第二下腿部カプラ150C、150Dを含む第二セットのカプラ695を介して、膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。第一及び第二下腿部カプラ150C、150Dは、脚102の下腿部105の外側に配置され、それを係合する剛性の下腿部装具680に関連付けられることができる。下部アーム120は脚102の下腿部105の外側の上で剛性の下腿部装具680に結合されることができることで、アクチュエータ130が発生した力は、下部アーム120を介して脚102の下腿部105に伝達されることができる。剛性の下腿部装具680は、脚102の下腿部105上の外側位置での下部アーム120との結合から下向きに延出することができ、剛性の下腿部装具680の一部は、下腿部105の後側(背面)に向かいアタッチメント682、684まで湾曲していることができ、これらのアタッチメントは、第一及び第二下腿部カプラ150C、150Dのうちの1つ以上の部分を剛性の下腿部装具680に結合する。
【0101】
第一下腿部カプラ150Cは、腓腹部カップリングアセンブリ685を含むことができ、この腓腹部カップリングアセンブリは、第一、第二、及び第三腓腹ストラップ634、636、638を介して剛性の下腿部装具680に結合される腓腹部装具632を含む。例えば、
図6及び7の例に示されるように、第一及び第二腓腹ストラップ634、636は、剛性の下腿部装具680の内面から、剛性の下腿部装具680の上部の対向する外側から水平方向に延出することができる。第三腓腹ストラップ638は、剛性の下腿部装具680の内面から、剛性の下腿部装具680の後側の下部から垂直方向に延出することができ、第三腓腹ストラップ638は、第一セットの1つ以上のアタッチメント682を介して剛性の下腿部装具680に結合される。様々な実施形態では、腓腹部装具632は、剛性または可撓性の要素であることができ、織物、プラスチック、炭素繊維などの材料を含むことができる。これらの例は、1、2、3、5、6、10などから変化し得るストラップの数を含む腓腹ストラップの可能な構成、剛性の下腿部装具680の上部及び/または下部からのそれらの延出方向、及びそれらが剛性の下腿部装具680の内または外の表面または縁部から延出するかどうかを決して限定しない。
【0102】
腓腹ストラップ634、636、638は、様々な適切な方法で構成されることができ、腓腹ストラップ634、636、638を締めること、緩めること、延ばすこと、短くすること、取り外すことなどを可能にする、様々な適切な機構を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第一及び第二腓腹ストラップ634、636は、第二腓腹ストラップ634、636を締めること、緩めること、延ばすこと、短くすることなどを可能にする、フックアンドループテープ(例えば、Velcro)を含む。いくつかの実施形態では、第三腓腹ストラップ638は、第三腓腹ストラップ638を締めること、緩めること、延ばすこと、短くすることなどを可能にする、ストラップシンチなどを含むことができる。
【0103】
第二下腿部カプラ150Dは、カフ642を含む足首カップリングアセンブリ690を含むことができ、このカフは、ユーザ101の足首の上、それより上、またはそれより下の0ミリメートル、6ミリメートル、1センチメートル、5センチメートル、10センチメートル内を含むユーザの足首に近接する下腿部105の周りに延在し、これを取り囲み、足首ストラップ644を介して保持される。カフ642は、カフ642から垂直方向に延出する1つ以上のカップリングタブ646を介して剛性の下腿部装具680に結合されることができ、1つ以上のカップリングタブ646は、剛性の下腿部装具680の内面上の第二セットの1つ以上のアタッチメント64を介して剛性の下腿部装具680に結合されることができる。いくつかの実施形態では、カップリングタブ646は剛性の下腿部装具680に対して固定されると、今度は、剛性の下腿部装具680に対して足首カップリングアセンブリ690の位置が固定される。他の実施形態では、カップリングタブは剛性の下腿部装具680に対して半剛性で固定されると、剛性の下腿部装具680に対する足首カップリングアセンブリ690の位置が調整されることが可能になる。これのいくつかの実施形態では、調整は、ユーザ、デバイスのユーザへのフィッティングの訓練を受けた人、もしくは別の人などによって、調整ねじを緩めたり締めたりするなど、手動で行われる、または調整は、モータなどによって駆動されるラックアンドピニオンギヤなどの手段を介して外骨格システムによって制御される。他の実施形態では、カップリングタブは、剛性の下腿部装具680に対して自由に動き続けると、剛性の下腿部装具680に対する足首カップリングアセンブリ690の位置が動的に調整されることが可能になることで、ユーザの動きに対応することができる。足首ストラップ644は、足首ストラップを締めること、緩めること、延ばすこと、短くすること、取り外すことなどを可能にする、様々な適切な要素(例えば、フックアンドループテープ、ストラップシンチなど)を含むことができる。
【0104】
様々な実施形態では、剛性の大腿部及び下腿部の装具675、680は、プラスチック、炭素繊維、金属、木材などの様々な適切な材料から作製されることができる。本明細書で説明されるように、いくつかの実施形態では、大腿部及び/または下腿部の装具675、680は、ユーザ101の脚102の輪郭に適合するように形成されることができ、この形成は、ユーザ101の脚102を係合する大腿部及び/または下腿部の装具675、680の表面積を最大にすることなどでユーザ101の快適さを高めるために望ましいことがある。いくつかの例では、大腿部及び/または下腿部の装具675、680は、所与のユーザ101専用に形成されることができ、この形成は、ユーザの身体部位への成形、ユーザの身体のスキャン、及びそのようなスキャンデータから大腿部及び/または下腿部の装具675、680の生成などを含み得る。いくつかの例では、大腿部及び/または下腿部の装具675、680は、同様の身体形態を有するユーザなどのユーザ101の所与のセット専用に形成されることができるため、使用されることができると、ユーザ集団のセグメントに適合することができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、ユーザ101の脚102(または他の身体部位)上の1つ以上の作動ユニット110のアライメント及び懸垂は、いくつかの例では、ユーザ101の足首の直上の下腿部105に連結されたストラップを介して達成されることができる。例えば、そのようなストラップは、踝(足首で突出している骨)より上で、かつ腓腹筋の大部分より下に位置している、踝上部の位置内に堅く置かれていることができる。そのようなストラップは、ユーザの脚102の直径が狭い部分に置かれているように、堅く連結部で連結されることができる。例えば、そのような方法で、
図1~4及び
図6及び7のカプラ150D及び/または
図6及び7の足首カップリングアセンブリ690が構成されることができる。そのような連結方法は、いくつかの例では、ユーザ101の足首より下に延出して、ユーザの足、ユーザの履き物、地面、または踝より下の領域と境界を接するアクチュエータユニット110の部分を含まない(または少なくともカップリングのために使用される実質的な部分がない)ことによって有益であり得る。いくつかの例では、ユーザの履き物が踝上部位置まで延在する場合、履き物とインタラクトすることが利点であり得、これらの利点は、快適さの向上、刺激の軽減、作動ユニット110の摩擦及び懸垂の増加、下腿部105上の足首カップリングアセンブリ690の位置に必要な精度の低下などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0106】
本明細書で議論されて示される様々な実施形態は、通常の身体部位をすべて有するユーザ101のために構成された外骨格システム100に関連することができるが、さらなる実施形態は、切断患者、または通常の身体部分をすべて有していないその他の人(例えば、1つ以上の足趾、足、下腿、脚、膝関節、指、手、腕の遠位部分、肘関節、腕などを欠損している人)であるユーザ101によって装着されるように構成された外骨格システムを含むことができる。
【0107】
上記言及されたように、外骨格システム100が、損傷の可能性が高い多くの異なるシナリオにおいて使用されることが可能であることが望ましい場合がある。それらのシナリオは、悪天候、プールもしくは海などの濡れた位置、非衛生的な位置、または高い衝撃の落下を含む場合がある。1つの例示的なシナリオは、ビーチ、ドック、ポート、海軍基地、沼地、川、湖、海、及び海洋など、水域の近くでまたは水域上で動作する外骨格システム100を含む海事環境であり、水は、淡水、塩水、またはいくつかのそれらの組み合わせであり得る。海事環境はまた、外骨格システム100を囲む空気が、それらの一部が腐食性であり得る、塩、水、または他の粒子などの追加の成分を含有する可能性を含む。好ましい実施形態では、外骨格システム100は、耐腐食性及び防水にされることができる。そのような実施形態では、作動ユニット(複数可)110及び/またはアクチュエータ(複数可)130の一部を構築するために、耐腐食性材料が使用されることができ、作動ユニット(複数可)110及び/またはアクチュエータ(複数可)130の一部は、様々な例では、密に封止されることができ、システムの外で水を維持するために封止特徴を使用することができる。それらに限定されないが、ステンレス鋼、アルミニウム、またはプラスチックを含む様々な材料が使用され得る。様々な例における防水特徴は、外骨格システム100が水により容易に洗浄されるされることを可能にすることができ、埃、塩、及び砂またはシステムを損傷し得る他の粒子が除去されることを可能にすることができる。通常の洗浄はまた、材料の錆びまたは腐食を防止し得る。
【0108】
作動ユニット(複数可)110は、いくつかのタイプの使用の間に一定の動きがあり得、ユーザが歩くこと又はジャンプすることから意図した衝撃を受ける場合がある。外骨格システム100はまた、人が落下もしくは移動するときに意図しない衝撃を受け得、または粒子粒子もしくは物体を吹き飛ばす風から運ばれた破片、丘から落ちる物体、及び流れ、波、もしくは他の妨害に起因した水の動きにおいて浮遊する物体からの衝撃を受け得る。それらのシナリオに備えるために、いくつかの実施形態における作動ユニット(複数可)110は、作動ユニット(複数可)110をより強度を有するようにし、衝撃に耐えるようにする特徴を使用することができる。一実施形態では、作動ユニット(複数可)110の外殻またはハウジングは、耐衝撃材料から成ることができ、使用される材料は、プラスチックまたは軽量金属など、軽量でもあり得る。軽量性は、使用されず、または損傷していないときに機器を運ぶことをより容易にすることができ、耐衝撃性は、損傷の可能性を低減させることができる。
【0109】
外骨格システム100がそれらの状況において使用可能であることが望ましい場合があり、また、損傷が生じた場合に容易に修復可能であることが望ましい場合がある。一実施形態では、外骨格システム100は、即時に交換可能である部品を有するモジュラシステムを使用する。そのような実施形態では、アクチュエータ(複数可)130、ケーブル(複数可)145、またはボタンなどの部品は、容易に着脱可能であり、それらを交換するために新たな部品が利用可能である。そのような部品の取り外し及び交換の容易さは、外骨格システム100がフィールドサービス可能であることを可能にし得る。着脱可能構成要素は、ユーザが、システムに対するメンテナンスを行うことを可能にすることができ、または単純に、それらがどこにあってもいずれかの構成要素により問題がないことを保証することを可能にすることができる。例えば、荒野にあり、飛行機もしくはボート上で、またはそれらが機器またはツールの完全なセットへのアクセスを有し得ないいずれかの場所にある間、様々な例では、ユーザはなお、アクチュエータユニット(複数可)100を含む外骨格システム100を完全に検査及び維持することができる。
【0110】
様々な実施形態では、アクチュエータユニット100のアクチュエータ(複数可)130は、着脱可能且つ交換可能であり得る。アクチュエータ130の寿命を延ばすために、いくつかの実施形態では、アクチュエータ130の使用年数及び使用量の情報を知ることが望ましい場合がある。一実施形態では、外骨格システム100は、外骨格システム100の1つ以上のアクチュエータ130の寿命インジケータを有する。このインジケータは、それらに限定されないが、カウンタとしての一連のLEDライト、電話アプリケーション受信情報(例えば、
図8を参照)、作動ユニット110上のモニタ、及び/または寿命情報を有する外骨格デバイス510などを含み得る。そのようなインジケータからの情報に基づいて、ユーザは、問題についてアクチュエータを検査し得、アクチュエータに対するメンテナンスを実行し得、アクチュエータを除去及び交換し得る、などである。一実施形態では、寿命インジケータは、アクチュエータのサイクルの数をカウントし、それが予め設定された数に到達するとき、一連のLEDライトが(完全に)点灯し、ユーザは、アクチュエータ130を除去し、メンテナンスを実行するように、予め作られた命令に従うことができる。インジケータによって与えられる情報は、それらに限定されないが、アクチュエータ130に対する力または圧力、動きの範囲、及びアクチュエータ130の能動的使用時間などを含むことができる。
【0111】
実施形態における外骨格システム100は、外骨格システム100の動作を補助することができる多くの異なるセンサを含み得る。例示的なセンサは、慣性センサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、傾斜計)、角度計、エンコーダ、電流センサ、光センサ(例えば、フォトセル)、水接触角、圧力、GPS、気圧計、風速計、及び天候センサ(例えば、接近中の嵐/ホワイトスコールを検出するための)などを含むことができる。そのようなセンサは、外骨格デバイス510のセンサ513、作動ユニット(複数可)110及び/もしくはアクチュエータ(複数可)130と関連付けられたセンサ、またはユーザデバイス、建物、もしくはビークル(例えば、
図8の船舶850を参照)など、外部デバイスもしくはシステムと関連付けられたセンサなどを含むことができる。様々な実施形態は、そのような位置においていずれかの適切なセンサを含むことができると共に、他の実施形態は、そのような位置にそのようなセンサを特に有しない。加えて、様々な実施形態では、同一のタイプのセンサが多様なそのような位置に位置することができ、または1つのそのような位置にのみ位置することができる。したがって、いずれかの特定の例は、本開示の範囲及び趣旨内にある多種多様なセンサ構成に限定されるべきではない。
【0112】
一実施形態では、外骨格システム100は、慣性センサを含む。慣性センサは、それらに限定されないが、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、及び傾斜計などを含むことができる。いくつかの実施形態では、そのようなセンサからの情報は、作動ユニット(複数可)110、アクチュエータ(複数可)130、外骨格デバイス510の要素などの外骨格システム100の部分に対する摩耗の量、及びメンテナンスが必要になる前の使用のための残りの時間の量を決定することを補助することができる。
【0113】
例えば、メンテナンスが必要になるかどうか、またはメンテナンスが必要になるまでの時間を決定する方法は、外骨格システム100の部分に関するデータを取得することを含むことができる。そのようなデータは、使用履歴(例えば、取られたステップの数、アクチュエータ縮小の数、或る期間にわたってアクチュエータユニット110によって吸収された合力、能動的使用における時間、及び取り付けからの時間など)、または外骨格システム100の様々な構成要素の現在の状態(例えば、部品が壊れているかもしくは動作可能であるかどうか、動きの範囲、ヘルステストの結果、及び流体を保持するためのアクチュエータの能力など)を含むことができる。外骨格システム100のそのような構成要素は、外骨格デバイス510、脚部アクチュエータユニット(複数可)110、及びアクチュエータ(複数可)130などのいずれかの適切な部分を含むことができる。方法は更に、外骨格システム100の1つ以上の部分のヘルスステータスを決定することと、外骨格システム100の1つ以上の部分の決定されたヘルスステータスを、外骨格システム100のそれぞれの部分についての閾値最小ヘルスステータスと比較することとを含むことができる。外骨格システム100の所与の部分のヘルスステータスが外骨格システム100の所与の部分についての最小閾値ヘルスステータスを下回る場合、所与の部分が交換及び/またはサービスされるべきであるとの決定が行われることができる。外骨格システム100の所与の部分を置き換える決定は、所与の部分がサービスされるのに使用可能であること、サービスするべきでないこと、または所与の部分についてのその部品が利用可能でないことを示す、所与の部分の決定またはプロファイルに基づくことができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100の所与の部分のヘルスステータスが外骨格システム100の所与の部分についての最小閾値ヘルスステータスを下回らない場合、所与の部分がいつ交換及び/またはサービスされるべきかの決定が行われることができる。そのような時間は、合計時間、能動的使用の時間、取られたステップの更なる数、アクチュエータ縮小の更なる数、及びアクチュエータユニット110によって吸収された更なる合力などを含むことができる。いくつかの実施形態では、そのような時間または条件は、追跡されることができ、そのような時間の量もしくは能動的時間に到達し、またはそのような条件が満たされたとき、アラートがユーザ101に提供されることができる(例えば、外部デバイス810またはインタフェース515などを介して)。いくつかの実施形態では、そのような時間または条件のタイマまたはカウントダウンは、ユーザに提示されることができる(例えば、外部デバイス810またはインタフェース515などを介して)。様々な実施形態では、部品がサービスもしくは交換される必要があるという決定または部品がいつサービスもしくは交換される必要があるかの決定は、外骨格サーバ830もしくは管理デバイス840などに送信されることができ、及び/またはそれらによって追跡されることができる。
【0115】
別の実施形態では、外骨格システム100は、角度計を含む。様々な実施形態におけるそのようなセンサは、作動ユニット110及び/またはアクチュエータ130の動きの範囲を測定することができ、その動きの範囲による問題が検出される場合に必要とされる可能なサービスを示唆することができる。例えば、動きの範囲が問題であると決定する方法は、外骨格システム100の1つ以上の部分の動きの範囲に関するデータを取得することを含むことができる。そのようなデータは、外骨格システム100の様々な構成要素(例えば、1つ以上のアクチュエータ130及び1つ以上の作動ユニット110など)の動きの範囲履歴または現在の動きの範囲を含むことができる。方法は更に、外骨格システム100の1つ以上の部分の動きの範囲のヘルスステータスを決定することと、外骨格システム100の1つ以上の部分の決定された動きの範囲ヘルスステータスを、外骨格システム100のそれぞれの部分についての閾値最小動きの範囲ヘルスステータスと比較することを含むことができる。外骨格システム100の所与の部分の動きの範囲ヘルスステータスが外骨格システム100の所与の部分についての最小動きの範囲閾値ヘルスステータスを下回る場合、所与の部分が交換及び/またはサービスされるべきであるという決定が行われることができる。外骨格システム100の所与の部分を交換する決定は、所与の部分がサービスされるのに使用可能でないこと、サービスされるべきでないこと、または所与の部分ン位ついてのその部品が利用可能でないことを示す、所与の部分の決定またはプロファイルに基づくことができる。
【0116】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100の所与の部分の動きの範囲ヘルスステータスが外骨格システム100の所与の部分についての最小閾値動きの範囲ヘルスステータスを下回らない場合、所与の部分がいつ交換及び/またはサービスされるべきかの決定が行われることができる。そのような時間は、合計時間、能動的使用の時間、取られたステップの更なる数、アクチュエータ縮小の更なる数、及びアクチュエータユニット110によって吸収された更なる合力などを含むことができる。いくつかの実施形態では、そのような時間または条件は、追跡されることができ、そのような時間の量もしくは能動的時間に到達し、またはそのような条件が満たされたとき、アラートがユーザ101に提供されることができる(例えば、外部デバイス810またはインタフェース515などを介して)。いくつかの実施形態では、そのような時間または条件のタイマまたはカウントダウンは、ユーザに提示されることができる(例えば、外部デバイス810またはインタフェース515などを介して)。様々な実施形態では、部品がサービスもしくは交換される必要があるという決定または部品がいつサービスもしくは交換される必要があるかの決定は、外骨格サーバ830もしくは管理デバイス840などに送信されることができ、及び/またはそれらによって追跡されることができる。
【0117】
別の実施形態では、外骨格システム100は、作動ユニット(複数可)110及び/またはアクチュエータ(複数可)130の周りなど、外骨格システム100の周りの水の量を検出するためのウォータセンサを有し得る。上記言及されたように、外骨格システム100の一部または全ては、いくつかの例では、防水または耐水であり得、よって、それは、短期間または長期間の間に水のプール内で動作することができる。水または他の液体のプール内で移動することがより困難である場合があるので、いくつかの実施形態では、外骨格システム100を着用するユーザが水のプール内にあるという決定が行われるとき、外骨格システム100は、アクチュエータ(複数可)130の出力強度を増大させるように構成されることができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100はまた、水の中の外骨格システム100の水及び/または深度の決定された存在に少なくとも部分的に基づいて、外骨格システム100の動作を調節及び決定するために、水によって生じる圧力を検出し得る圧力センサを使用し得、水の量及び深度を決定し得る。
【0118】
水及び/または深度に基づいて外骨格システム100の作動を決定する方法は、外骨格システム100の周りの水の存在に関するセンサデータ及び/または外骨格システム100が動作している水の深度を示すデータデータを取得することを含むことができる。そのようなデータは、1つ以上の作動ユニット110、外骨格デバイス510、または別の適切なデバイスと関連付けられたセンサから取得されたデータを含むことができると共に、そのようなセンサは、適切な水存在センサまたは適切な水深センサなどを含む。いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、外骨格システム100が水域に完全にまたは部分的に沈んでいない(例えば、1つ以上の作動ユニット110が水の中に完全にまたは部分的に沈んでいる)と決定されるときに第1の構成において動作することができ、外骨格システム100が水域に完全にまたは部分的に沈んでいないと決定されるときに第1の構成とは異なる第2の構成において動作するように構成され得る。例えば、水域内で1つ以上の作動ユニット110を動作させることは、移動に対するより大きな抵抗を結果としてもたらす場合があり、アクチュエータ130によって出力された電力を増大させて、増大した抵抗を補償して、水の中にある間に同一または実質的に類似のサポート及び支援を提供することが望ましい場合がある。したがって、様々な実施形態では、水の外側での動作のための第1の動作構成は、外骨格システム100の1つ以上のアクチュエータユニット110によって出力されたより少ない電力を提供することができ、水域内の動作のための第2の動作構成は、第1の動作構成と比較して、1つ以上のアクチュエータユニット110によって出力されたより大きな電力を提供することができる。様々な例では、外骨格システム100は、外骨格システム100が水域内にあるか否かの決定に基づいて、第1の動作構成と第2の動作構成との間で切り替えることができ、決定は、規則的間隔においてまたは継続的に行われることができる。
【0119】
いくつかの実施形態では、第2の動作構成のパラメータは更に、決定された水域内の深度に少なくとも部分的に基づくことができる。例えば、作動ユニット(複数可)110の移動に対する抵抗は、水域内の深度と同様に増大することができる。加えて、ガスライン、アクチュエータ130、及び作動ガスなど、外骨格システム100の要素は、より大きな深度においてより高い圧力によって影響を及ぼされ得る。例えば、ガスライン及びアクチュエータ130は、高い深度において圧縮され得、作動ユニット(複数可)110を介して同一の作動力を達成するために、追加の圧力を必要とし得る。したがって、方法は、水深データを取得することと、深度データに基づいて適切な動作構成を決定することと、決定された深度に対応する決定された適切な動作構成に基づいて、それに従って外骨格システム100を構成することを含むことができる。
【0120】
別の実施形態では、外骨格システム100は、位置データを生成するためのGPSを有し得る。位置データを使用して、外骨格システム100は、いくつかの例では、ユーザがすぐに遭遇し得る地形を決定し得、アクチュエータ(複数可)130及び/またはアクチュエータユニット(複数可)110によって出力された強度を改編することを示唆または決定し得る。例えば、ユーザが険しい地形に入っているまたは入ると外骨格システム100が決定する場合、外骨格システム100は、アクチュエータ電力を示唆し得または自動で増大させ得、その結果、ユーザはより容易に移動することができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、位置に基づいて外骨格システム100を構成する方法は、位置データ(例えば、GPSデータ)を取得することと、位置データに基づいて位置を決定することと、決定された位置と関連付けられた位置特性データを取得することと、位置特性データに少なくとも部分的に基づいて、外骨格システム100の動作パラメータを構成することとを含むことができる。例えば、そのような位置特性データは、地形の傾斜及び地形のタイプ(例えば、道路、森、沼地、砂漠、水域、雪、砂)などを含むことができる。
【0122】
加えて、いくつかの実施形態は、速度及び移動の方向などのデータに少なくとも部分的に基づいて、外骨格システム100を構成することができ、データは、経時的なGPSデータ、コンパスデータ、加速度データ、または計画されたコース情報(例えば、ミッション計画もしくは船舶進路など)などのデータに基づくことができる。そのような実施形態では、方法は、そのようなデータを取得することと、ユーザ101及び外骨格システム100が後の所与の時間にある1つ以上の位置の決定を行うことと、決定された1つ以上の位置についての位置特性を取得することと、決定された1つ以上の位置についての位置特性に少なくとも部分的に基づいて、外骨格システム100を構成することとを含むことができる。例えば、様々な実施形態では、地形のタイプ及び/または傾斜における変化が予期されることができ、外骨格システム100は、ユーザ101が遭遇していると予期される予期された地形のタイプ及び/または傾斜に基づいて構成されることができる。
【0123】
更なる実施形態では、外骨格システム100は、悪天候の可能性を検出するための天候センサを有し得る。天候検出のために使用され得る方法は、それらに限定されないが、気圧計、風速計、またはオンラインの天気予報情報などを含む。これは、外骨格システム100またはその構成要素が特定の天候条件に耐えるように設計されていない実施形態に対して望ましい場合がある。例えば、ユーザは、防水特徴を有さないアクチュエータユニット110と共に歩いていることがあり、暴風雨が近づいていることに気付かないことがある。外骨格システム100は、近づいている嵐を検知または決定することができ、ユーザに嵐を警告し得、ユーザは、アクチュエータユニット110を覆うことまたは屋内に行くことなど、予防措置を取ることができる。様々な実施形態は、上記表記されたオプションまたは組み合わせ及びその変形を使用することができるが、方法及び項目の明確に述べられた組み合わせに何ら限定されない。
【0124】
いくつかの例示的な実施形態は、天候データに少なくとも部分的に基づいて、外骨格システム100を動作させる方法を含むことができ、天候データを取得すること(例えば、外骨格システム100のセンサから、船舶850などの外骨格システム100の位置から、外部デバイス810、外骨格サーバ830、または管理デバイス840などから)を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、位置データ(例えば、GPSデータ)を取得することと、位置データに少なくとも部分的に基づいて、外骨格システム100の位置を決定することと、外骨格システム100の決定された位置に対応する天候データを取得することとを含むことができる。そのような方法は更に、天候条件が所与の閾値を上回るかもしくは下回るか、及び/または所与の閾値を上回ってもしくは下回って望ましくないと予期されるかどうか(例えば、温度が高すぎる、温度が低すぎる、雨、または雪など)を決定することを含むことができる。天候条件が所与の閾値を上回るかもしくは下回るか、及び/または所与の閾値を上回ってもしくは下回って望ましくないと予期されると決定される場合、応答決定が行われ、かつ実施されることができる(例えば、そのような天候条件に基づいて、異なる動作パラメータによりまたは異なる構成において外骨格システム100を動作させること、外骨格システム100をシャットダウンすること、及び条件に関してユーザ101にアラートを提供すること、など)。
【0125】
本明細書で議論されるように、外骨格システム100の別の構成要素は、電力パックまたは外骨格デバイス510(例えば、
図6を参照)であることができ、いくつかの例では、電力パックまたは外骨格デバイス510は、バックパック155、ショルダマウント、胴体マウント、及びサドルバッグなど、多くの方法においてユーザによって着用され得る。電力パックまたは外骨格デバイス510の様々な実施形態は、作動ユニット(複数可)110に電力供給する電力及びアクチュエータ(複数可)130を膨張させる流体を提供するように構成され、そのような電力パックまたは外骨格デバイス510は、本明細書で議論されるような多くの他の機能を提供し得る。
【0126】
一実施形態では、電力パックまたは外骨格デバイス510は、高い圧力流体を貯蔵することが可能なアキュムレータまたはリザーバ(例えば、空圧システム520の一部である)を含む。このリザーバは、いくつかの実施形態では、高い圧力の圧縮された空気タンクの形式を取ることができる。いくつかの例におけるそのような空気タンクは、ユーザに対する呼吸できる空気と共に、外骨格システム100のアクチュエータ(複数可)130に対する圧縮された空気を提供し得、そのケースでは、圧縮された空気は、安全な呼吸できる圧力において空気を提供するように、追加の圧力レギュレータシステムによって規制され得る。いくつかの実施形態では、前に言及された防水特徴と共にそのような呼吸機能は、長時間、深い水中で外骨格システム100を使用可能にすることができる。そのようなシナリオでは、ユーザは、水の中を移動するように、外骨格システム100からの支援された移動と共に呼吸できる空気供給により水中で呼吸し得る。いくつかの実施形態では、空気は、外骨格システム100における局所的な空気源に加えてまたは代替として、外部源によって提供されることができる(例えば、船舶850からの流体ラインから)。そのような呼吸機能は、ユーザ101に空気を提供するためのレギュレータ、ダイビングヘルメット、及びダイビングマスクなどを含むことができる。
【0127】
電力パックまたは外骨格デバイス510は、RF干渉保護(例えば、0~500Mhzの範囲にある)を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、外骨格システム100からのデータは、RFID(例えば、通信デバイス514)を使用して送信され得る。一実施形態では、電力パックは、近くのリーダにおいて干渉を生じさせるRF信号を放つために、デバイス(例えば、通信デバイス514)を使用する。これは、RFによって送信される外骨格システム100からのデータを保護するだけでなく、RFデータを送信し得るクレジットカードまたはキーカードなどの他の項目を保護することもできる。
【0128】
図8を参照すると、外骨格ネットワーク800の一実施形態は、外骨格システム100を含むように示されており、外骨格システムは、外部デバイス810及び船舶850に直接接続を介して及び/またはネットワーク820を介して動作可能に結合される。また、外骨格システム100は、
図8の例に示されるように、外骨格サーバ830及び管理デバイス840に動作可能に結合され得る。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520(
図5も参照)の一部またはすべては、ユーザ101が装着するように構成されたバックパック155内に配置されることができ、外骨格デバイスは、外部デバイス810、船舶850、及び/またはネットワーク820に外骨格デバイス510の通信ユニット514(
図5を参照)を介して動作可能に接続されることができる。それらのような1つ以上の接続は、様々な適切なタイプの無線及び/または有線接続、例えば、Bluetooth、RFID、Wi-Fi、セルラー接続、無線接続、マイクロ波接続、衛星接続などであり得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、外部デバイス810を介してネットワーク(及びサーバ830、管理デバイス840、及び/または船舶850)に動作可能に接続され得る。例えば、外骨格デバイス510は、ネットワーク820への直接の動作可能な接続を有していなくてもよく、代わりに、外部デバイス810への直接接続を有することができ、外部デバイス810はネットワーク820への動作可能な接続を有することで、外骨格システム100は、外部デバイス810を介してネットワーク(及びサーバ830管理デバイス840、及び/または船舶850)と通信することが可能になる。
【0130】
ネットワーク820は、任意の適切な有線及び/または無線ネットワーク、例えば、インターネット、衛星ネットワーク、セルラーネットワーク、ミリタリネットワーク、マイクロ波ネットワーク、Wi-Fiネットワーク、ラージエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)などを含むことができる。更に、
図8の例は、限定的であると解釈されるべきではなく、図示された要素のいずれも、さらなる実施形態では、具体的に存在しなくてもよく、または任意の適切な複数で存在してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、複数の外骨格システム100をネットワーク820に接続することができることにより、複数の外骨格システム100の間で、またはそれらの中で通信が可能になる。
【0131】
図8の例での外部デバイス810は、スマートフォンを含むものとして示されているが、さらなる実施形態では、タブレットコンピュータ、ヘッドセットデバイス、スマートウォッチ、組み込みシステムなどを含む、様々な他の適切な外部デバイスが使用されることができる。様々な例では、外部デバイス810は、本明細書で説明されるように、入力及び/またはフィードバックを可能にするユーザインタフェース515を提示することができる。ただし、外部デバイス810のユーザインタフェース515が存在すると、1つ以上の追加のユーザインタフェース515が外骨格ネットワーク800または外骨格システム100上に、または中に存在しないことを意味しないことに留意されたい。例えば、本明細書で説明されるように、1つ以上のユーザインタフェース515は、バックパック155の上、中、またはその周り、1つ以上の脚部作動ユニット110に、空圧ライン145になど、様々な適切な位置にあることができる。加えて、船舶850の例が
図8に示されると共に、更なる実施形態では、外骨格システム100は、ボート、潜水艦、トラック、車、オイルリグ、ドック、建物、飛行機、ジェット、水の中もしくは水の上で移動するいずれかのベッセル、いずれかの車輪付きビークル、またはいずれかのトラック車両など、様々なビークルまたはシステムに動作可能に接続されることができる。
【0132】
いくつかの実施形態における電力パックまたは外骨格デバイス510は、ユーザ101の体の外で使用されるように構成され得る。例えば、ユーザが建物、車、または船舶850に入るとき、外骨格システム100またはその部分は、そのようなビークルまたは位置に格納またはドックされるように構成され得る。一実施形態では、ボートまたは船舶850は、電力パックまたは外骨格デバイス510が電力、流体出力、及び/またはデータのためにプラグインされ得る場所を有する。そのような実施形態では、ユーザがボートまたは船舶850に入り、必要な場合に電力供給するためにまたはデータ交換を更新するために電力パックまたは外骨格デバイス510に接続するとき、ユーザは、電力パックまたは外骨格デバイス510を容易に外すことができる。
【0133】
例えば、いくつかの実施形態では、船舶850は、外骨格デバイス510のためのドッキングステーションを含むことができ、ドッキングステーションは、船舶850のコンピューティングシステム、船舶850の流体源または空気源、及び船舶850の電源になど、船舶850に外骨格デバイス510を動作可能に接続する。様々な実施形態では、船舶850のコンピューティングシステムへの接続は、外骨格デバイス510が、様々なタイプのデータを取得すること、ネットワーク接続(例えば、外骨格サーバ830または管理デバイス840などに通信を提供し得るネットワーク820への)を取得することを可能にすることができる。
【0134】
様々な実施形態では、船舶850の流体源または空気源への接続は、外骨格システム100の局所的な流体源もしくは空気源(例えば、空圧システム520の流体源)の再充填、外骨格システム100の局所的な流体源もしくは空気源に加えてもしくは代替としての外骨格システム100の動作、または局所的な流体源もしくは空気源が外骨格システム100に存在しない実施形態における外骨格システム100の動作を可能にすることができる。
【0135】
様々な実施形態では、船舶850の電源への接続は、外骨格システム100の局所的な電源(例えば、電力システム516のバッテリ)の再充電、外骨格システム100の局所的な電源に加えてもしくは代替としての外骨格システム100の電力供給、または局所的な電源が外骨格システム100に存在しない実施形態における外骨格システム100の動作を可能にすることができる。
【0136】
上記言及されたように、いくつかの実施形態における外骨格システム100は、空圧出力または電力またはデータを受信するように、ボートまたは船舶850と統合され得る。一実施形態では、外骨格システム100は、外骨格デバイス510及び/またはアクチュエータユニット(複数可)110において、船舶850、船舶850の乗員、及び水に関連する情報を受信するためのセンサシステムまたは通信システムを有する。船舶情報は、それらに限定されないが、船舶タイプ、サイズ、メカニック、容量、及び占有物特性(例えば、重量、サイズなど)などを含み得る。これは、いくつかの例では、エンジンに対するメンテナンスを実行し、または他人と連絡する必要があり得る、船舶850上で働くユーザに対して有益である場合がある。船舶850から受信されたデータは、エンジンを監視するようユーザにアラートし得、またはサービス実行者の連絡情報をユーザに与え得る。
【0137】
例えば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、船舶850との直接の動作可能な接続及び/またはネットワーク820を介した動作可能な接続を有することができる。そのような船舶850の船舶コンピューティングデバイスとの動作可能な接続は、外骨格システム100が、船舶850の船舶コンピューティングデバイスと通信することを可能にすることができる。例えば、船舶コンピューティングデバイスは、エンジン、船舶ポジション、船舶スピード、船舶進路、天候条件、船舶のピッチまたはロールまたはヨー、船舶コース、船舶コンパートメントの浸水ステータス、船舶コンパートメントの火事ステータス、及び船舶850のアラームステータスなどの条件及びステータスなど、船舶850のまたは船舶850と関連付けられた条件及びステータスを監視することができる。様々な実施形態では、船舶850と関連付けられたそのようなデータは、外骨格システム100に通信されることができ、外骨格システム100をどのように動作させるかを決定し、外骨格システム100の構成を変更し、及び外骨格システム100においてアラートを提示する(例えば、ユーザインタフェース515を介して)などのために、外骨格システム100によって使用されることができる。
【0138】
例えば、火事、浸水、または落水(man-overboard)のために船舶アラームが鳴る場合、そのようなアラームは、外骨格システム100に通信されることができ、それは、視覚的アラート、触覚的アラート、もしくは聴覚的アラートを提供することができ、またはそのようなアラートに基づいて、外骨格システム100の動作もしくは構成に適合することができる。別の例では、外骨格システム100の動作または構成は、船舶850に影響を与え得る船舶850のポジションまたは条件(例えば、船舶ポジション、船舶スピード、船舶進路、天候条件、船舶のピッチまたはロールまたはヨー、船舶コース、及び水条件など)に関するデータに基づいて変更されることができる。例えば、荒い海が予期または予測される場合、外骨格システム100は、船舶850の突然の移動に対してより敏感になり、予期するように構成されることができ、その結果、外骨格システム100は、そのような移動に対処するためにユーザを支援することができる。また、船舶850の方位及び/またはポジション(船舶850のピッチ、ロール、またはヨー)に関するリアルタイムデータは、外骨格システム100に通信されることができ、そのような移動に対処するためにユーザを支援するために外骨格システム100によって使用されることができる。そのような実施形態は、外骨格システム100が、バランスを維持し、荒い海の中で働くのにユーザを支援することを可能にすることが望ましい場合がある。
【0139】
例えば、外骨格システム100を作動させ及び/または構成する方法は、外骨格システム100の方位及び/またはポジションデータを含むことができる、方位及び/またはポジションデータを取得する(例えば、外骨格システム100のセンサから)ことと、外骨格システム100の位置の方位及び/またはポジションデータを取得する(例えば、船舶850などのビークルからのセンサ)こととを含むことができる。方法は更に、ユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の現在の方位及び/もしくはポジションを決定すること、ならびに/またはユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の予期された後の方位及び/もしくはポジションを決定することと、ユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の決定された現在の方位及び/もしくはポジションならびに/またはユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の予期された後の方位及び/もしくはポジションに基づいて、ユーザをどのようにサポートまたは支援するかを決定することと、決定されたサポートまたは支援に少なくとも部分的に基づいて、作動ユニット110を作動させることと、を含むことができる。外骨格システム100からのデータ及び外骨格システム100の移動する位置(例えば、船舶850、陸上ビークル、または航空機など)を使用するそのような実施形態は、移動する位置内または上でタスクを実行することなど、ユーザの所望のアクションをサポートすると共に、位置の移動に対処するためにユーザ101を支援することが望ましい場合がある。
【0140】
いくつかの例における外骨格システム100は、船舶850の統合された部分であり得、そこでは、ユーザは、船舶850上にあるときに外骨格システム100を使用するのみである、または外骨格システム100を主に使用する。そのような外骨格システム100はまた、船舶850の外で使用される外骨格システム100またはその部分に加えて使用され得る。一実施形態では、外骨格システム100またはその部分は、船舶850に永続的に搭載される。そのような外骨格システム100のいくつかの例では、船舶850に入るユーザは、外骨格システム100の中にユーザ自身をストラップで固定することができ、船舶850で移動することができる。いくつかの実施形態では、そのような外骨格システムは、床に搭載され得、側面に搭載され得、ハンドルまたはロールバーに、スイベル、アーム、及び床/フットプレートに伸長したシャンク上でなどに搭載され得る。様々な実施形態では、外骨格システム100は、永続的に、半永続的に、または着脱可能に搭載され得る。
【0141】
一実施形態では、外骨格システム100は、トラック上にあることができ、船舶850上の1つ以上の空間を通じてホイールを通じて移動することができる。例えば、そのようなトラックは、オーバヘッドトラックであることができ、オーバヘッドトラックは、トラックへの安全なテザー(例えば、落下する場合にユーザをキャッチすることができる)、流体源または空気源、電源、及び通信ケーブルなど、様々な要素が外骨格システム100と共に移動することを可能にする。本明細書で議論されるように、そのような要素は、加えて、外骨格システム100の局所的な流体源もしくは空気源、外骨格システム100の局所的なバッテリ、または船舶850への無線通信接続などの要素であり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、そのような要素の1つ以上は、存在しないことができ、外骨格システム100は、動作するのに船舶850からのそのような要素に依存することができる(例えば、船舶850からのそのような要素なしでは完全にまたは部分的に動作しない)。様々な例では、ユーザは、外骨格システム100の中にユーザ自身を容易にストラップで固定して、特定の空間に行くことができ、ユーザが空間に入るときにそれらをストラップ解除することができる。他の方法は、船舶850、ボート、建物、または別の適切な環境内で、永続的または半永続的に搭載された外骨格システム100に対して使用され得る。
【0142】
様々な実施形態では、外骨格システム100は、耐水、防水、及び/または耐腐食性であることができ、その結果、外骨格システム100は、水域(例えば、海洋、湖、または川など、塩水または淡水)の近くで、水域の最上部で、または水域内で動作するように構成される。いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、ベースとして船舶850を使用することができ、それは、船舶850と外骨格システム100との間の安全なテザー、流体源または空気源、電源、及び通信ケーブルなどを含むことができる。本明細書で議論されるように、そのような要素は、加えて、外骨格システム100の局所的な流体源もしくは空気源、外骨格システム100の局所的なバッテリ、または船舶850への無線通信接続などの要素であり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、そのような要素の1つ以上は、存在しないことができ、外骨格システム100は、動作するのに船舶850からのそのような要素に依存することができる(例えば、船舶850からのそのような要素なしでは完全にまたは部分的に動作しない)。様々な例では、ユーザは、船舶850上の外骨格システム100の中にユーザ自身を容易にストラップで固定することができ、水域にまたは船舶の外側に(例えば、船体上に)に入ることができ、水域内または船舶の外側で操作を実行することができ、次いで、船舶850に戻ることができる。
【0143】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、船舶の流体源から外骨格システムに流体(例えば、空気)を提供するように構成された流体ライン、船舶の電源から外骨格システムに電力を提供するように構成された電力ライン、外骨格システムと船舶との間の通信を提供するように構成された通信ライン、及び外骨格システムと船舶との間の物理テザリングを提供するように構成された安全テザー、のうちの1つ以上を介して船舶に動作可能に結合されることができる。
【0144】
いくつかの実施形態における外骨格システム100は、異なる環境内での通常の使用の間にユーザを保護するための安全特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510(例えば、バックパック155に内に配置された)及び/またはアクチュエータユニット(複数可)110は、クイックドオフ特徴を有することができ、クイックドオフ特徴は、ユーザが、外骨格システム100を即時に避難させる試みにおいて、外骨格システム100の一部分または全体を即時に除去することを可能にすることができる。いくつかの例におけるそれらのクイックドオフ特徴は、外骨格デバイス510及び/またはアクチュエータユニット(複数可)110の間の容易な切断だけでなく、ユーザと外骨格デバイス510及び/またはアクチュエータユニット(複数可)110との間の容易な切断をも可能にすることができる。
【0145】
一実施形態では、装具部分は、単一のレバーを有し、単一のレバーは、引き込まれるとき、アクチュエータユニット(複数可)110、バックパック155、外骨格デバイス510が配置された他のユニット、またはいくつかのそれらの組み合わせのいくつかまたは全てのストラップ及びコネクタを切り離す。リリースは、いくつかの例では、コネクタのためのクイックリリースバックル、磁化されたバックル、及びラダーストラップなどを使用することによって、容易にされることができる。他の実施形態では、アクチュエータユニット110は、ユーザの脚からアクチュエータユニット110を即時に解放する機構を有する。他の実施形態では、外骨格デバイス510は、ユーザ101から外骨格デバイス510を即時に解放する機構を有する。1つの例示的な実施形態は、ケーブル駆動バックルシステムであり、単一のケーブルを引き込むことは、複数のバックルを切り離す。
【0146】
ケーブルコネクタ、アクチュエータユニット(複数可)110を切断し、及び/または外骨格デバイス510を有するバックパック155を除去する容易性及び即時性は、様々なシナリオにおいて望ましい場合がある。例えば、いくつかの状況では、ユーザが、安全性を保つことの試みにおいて、または他の適切な目的のために、外骨格システム100またはその部分を即時に脱ぐことが重要になり得る。これを達成するために、いくつかの実施形態は、クイックドオフ特徴を導入することができ、クイックドオフ特徴は、ユーザが、外骨格システム100またはその部分を即時に避難させる試みにおいて、外骨格システム100の1つ以上の部分または全体を即時に除去することを可能にすることができる。この一実施形態は、単一のレバー(または、他の適切な機構)の引き込みにより、脚部へのトラップまたはコネクタ(例えば、カプラ150)の一部または全てが切り離されることができ、アクチュエータユニット110が地上に落下することができる、システムのアクチュエータユニット110の部分上でクイックドオフ特徴を含むことができる。
【0147】
別の実施形態は、ユーザが胴体または背中に搭載された電力パックを落下させること、及びユーザ101の体に1つ以上のアクチュエータユニット110を固定したままにすることを可能にする、単一のレバー(または、他の適切な機構)と共に、外骨格システム100の電力パックの部分の中にクイックドオフ特徴を組み込むことができる。例えば、
図9、10、11a、11b、及び12は、第1の部分160及び第2の部分165を含む、バックパック155の背中に搭載された外骨格デバイス510のクイックドオフ機構の例示的な実施形態を示す。
図9は、ショルダストラップ930及びサイドストラップ940に結合された、背面部分910及び胸部分920を含むバックパック155の第1の部分160を示す。第1の部分160は、雌クリップ部分952を有するバックパック155の第1の部分160と共に、ストラップ930、940に配置された複数のクリップ950を含む。
【0148】
図10は、パック本体1010内に配置された外骨格デバイス510を含む、バックパック155の第2の部分165を示す。第2の部分165は更に、この実施例では、雄クリップ部分954である、複数のそれぞれのクリップ950に伸長する複数の作動ライン1035を含む、クイックドオフアセンブリ1030を含む。それぞれのクリップ950は、作動ライン1035を介してユニゾンで作動されるように構成されることができ、作動ライン1035は、クイックドオフリリースストラップ1040を引き込むことによって、ユニゾンで集合的に作動されることができる(例えば、作動ライン1035の全てをクイックドオフリリースストラップ1040に動作可能に接続する分岐またはトリガを介して)。
【0149】
例えば、様々な実施形態における作動ライン1035は、シースによって囲まれた内部ケーブルを含むことができると共に、内部ケーブルは、シース内で移動するように構成される。内部ケーブルは、分岐またはトリガに結合されることができ、分岐またはトリガは、作動ライン1035の全てをクイックドオフリリースストラップ1040に動作可能に接続し、それぞれの内部ケーブルが雄クリップ部分954に動作可能に結合されることができ、その結果、内部ケーブルを引き込むことは、本明細書で議論されるような雄クリップ部分954を作動させる。様々な実施形態では、作動ライン1035は、ユーザ101によって作動されることができるパック本体1010を通じて伸長するクイックドオフリリースストラップ1040と共に、パック本体1010の内部キャビティ内に配置されることができる。クイックドオフリリースストラップ1040は、パック本体1010の最上部、側面、底部など、様々な適切な位置内に配置されることができる。
【0150】
いくつかの実施形態は、複数のクリップ950または他の結合を切り離す単一のクイックドオフリリースから構成されることができ、または単一のクイックドオフのみから必然的に構成されることができ、一方で、いくつかの実施形態は、複数のクリップ950または他の結合を切り離す複数のクイックドオフリリースを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、複数のクイックドオフリリースストラップ1040は、クイックドオフアセンブリ1030の分岐またはトリガから伸長することができる。
【0151】
図11a及び11bを参照し、ショルダストラップ930及びサイドストラップ940上のクリップ950のクローズアップビューが示されると共に、雌クリップ部分952及び雄クリップ部分954が結合される。そのような例では、バックパック155の第1の部分160及び第2の部分165は、それぞれの雌クリップ部分952及び雄クリップ部分954を共に結合することによって、複数のクリップ950を介して共に結合されることができる。様々な実施形態では、バックパック155の第1の部分160及び第2の部分165は、雄クリップ部分954を雌クリップ部分952から切り離すように、ユーザが雄クリップ部分954のウイングを手動で物理的に作動させることによって分離されることができる(ユーザ101によって着用されている、または着用されていない間)。
【0152】
代わりに、または加えて、ユーザ101は、
図12に示されるようにクイックドオフリリースストラップ1040上で引き込むことによって、複数のクリップ950を一度に切り離すことができ、クイックドオフリリースストラップ1040は、それぞれの作動ライン935を介してユニゾンで雄クリップ部分954を作動させる(例えば、ユーザが手動でそのようなウイングをつまんでクリップ950を切り離す方法と同様に、雄クリップ部分954のウイングを作動させることによって)。ユニゾンでの雄クリップ部分954のそのような作動は、クリップ950の全てをユニゾンで及び/または同時に切り離させることができ、それは、バックパック155の第1の部分160がバックパック155の第2の部分165から切り離すことを可能にすることができる。様々な実施形態では、第1の部分160の重量は、雄クリップ部分954が作動されるときに、雄クリップ部分954が雌クリップ部分952から外に摺動することを支援することができる。
【0153】
加えて、ユーザがバックパック155を着用している際、クイックドオフリリースストラップ1040を引き込むことは、
図12に示されるように、バックパック155の第1の部分160がユーザ101の外に落下させることができ、それは、ユーザ101からの、外骨格デバイス510を有するバックパック155の第1の部分160の迅速な除去のために望ましい場合がある。様々な実施形態では、バックパック155の第2の部分165は、第1の部分160が第2の部分165から切り離されるときにユーザに結合されたままであることができる。
【0154】
本明細書で議論されるように、外骨格デバイス510を含むバックパック155は、それから伸長する1つ以上のケーブル145を有することができ、1つ以上のケーブル145は、ユーザ101に結合された1つ以上の作動ユニット110に電力、流体、及び/または通信を提供することができる。バックパック155またはその部分(例えば、外骨格デバイス510を含む第1の部分160)は、クイックドオフ機構を介してユーザ101から除去され、ケーブルコネクタ600またはケーブル145の他の部分も、バックパック155またはその部分がユーザ101から完全に離れることを可能にするように切り離されることができる。例えば、外骨格デバイス510を含む第1の部分160がクイックドオフ機構の作動の後にユーザ101から落下する場合、様々な実施形態では、第1の部分160は、ユーザ101に結合された1つ以上のそれぞれの作動ユニット110に伸長する第1の部分160に結合された1つ以上のケーブル145の間の接続に基づいて、ユーザ101と関連付けられたままである。
【0155】
いくつかの実施形態では、ケーブルコネクタ600は、十分な力の下で切り離すように構成されることができる)例えば、本明細書で議論されるような磁気結合の分離)。したがって、いくつかの実施形態では、1つ以上のケーブルコネクタ600は、ユーザ101から落下する第1の部分160に対応する力または地上に落下した後の力において少なくとも切り離されるように構成されることができる。ケーブルコネクタ600のそのような構成は、バックパック155の第1の部分160がクイックドオフ機構を介してユーザ101の胴体または背中から切り離された後、ユーザからのバックパック155の第1の部分160の自動の完全な切断を可能にすることができる。
【0156】
様々な実施形態は、上記表記された例またはその組み合わせを含むことができる。クイックドオフ機構のための様々なシステム及び方法は、本開示の範囲及び趣旨の中にあり、よって、本明細書における例は、限定すると解釈されるべきではない。それらは、限定されないが、除去することができるストラップを通じて織り込まれたケーブル機構、単一のレバー上で全てが係合する一連のバックル、引き込まれるときに様々な位置内でシステムに力を及ぼすケーブルアセンブリ、及びメカトロニクスまたは機械的なリリースを作動させる電気ボタンまたはスイッチなどを含むことができる。様々な実施形態では、そのようなクイックドオフ機構は、クリップ950の作動または1つ以上の作動ユニット110のカプラ150と関連付けられたクリップ950または他のリリース要素の作動を含むことができ、それは、1つ以上の作動ユニット110の、個々の、相互にユニゾンでの、及び外骨格デバイスを有するバックパック155とのユニゾンでのなど、クイックドオフを可能にすることができる。
【0157】
外骨格システム100が船舶850の中に統合されたいくつかの実施形態では、外骨格システム100と船舶850との間のクイックリリースは、ユーザにとって有益である場合がある(例えば、オーバヘッドトラック、ならびに電力、流体、及び通信などの動作可能な接続からのリリース)。一実施形態では、ロボットが船舶850に永続的に搭載される場合、イジェクトボタンまたはリップコードが存在することができ、イジェクトボタンまたはリップコードは、ユーザの拘束を解放し、ユーザが外骨格システム100から容易に離れ、外骨格システム100をその場に残しておくことを可能にする。そのようなクイックリリースボタンは、ワンタッチ緊急リリースシステムとしての役割を果たすことができ(例えば、脚部作動ユニット(複数可)110及び外骨格デバイス510からユーザを同時に解放する統一クイックリリース機構を介して)、それは、船舶850から避難することになる(例えば、船舶850内の損傷、沈没、浸水、または火事に起因して)シナリオにおいて有益である場合がある。他の実施形態では、外骨格デバイスは、船舶850の中に統合され、統合は、一時的または永続的であることができる。一時的な統合の1つの例示的な実施形態は、外骨格デバイス510がバックパックにおいて運ばれ、次いで、バックパック155がユーザによって着用されないが、様々な適切な方法において船舶により付けられるときであり、様々な適切な方法は、シートの背面に吊るすること、ボートの一部にストラップで固定されること、ベルクロによってデッキに取り付けられることなど、機械的及び磁気的取り付け方法を含むことができる。別の例示的な実施形態では、外骨格デバイス510は両方、バックパック155が船舶850に取り付けられる間にバックパック155においてユーザによって着用される。永続的な統合1つの例示的な実施形態は、ハウジングが船舶に永続的に搭載されるハウジング内で外骨格デバイス510が包囲されることである。
【0158】
ユーザ101がプールもしくは水域内にありまたはプールもしくは水域内にあり得るシナリオでは、外骨格システム100は、いくつかの実施形態では、浮揚デバイスとしての役割を果たし得る。一実施形態では、外骨格デバイス510(例えば、バックパック155)及び作動ユニット(複数可)110は、浮力を提供するために空気により充填され得るチャンバを有し得る。いくつかの実施形態では、そのようなチャンバは、膨張可能なバッグ、ベローズ、またはキャビティなどであることができる。いくつかの例におけるチャンバを充填する空気の量は、外骨格システム100によって自動で、及び/またはインタフェースを通じてユーザ101によって(例えば、外部デバイス810もしくはユーザインタフェース515などを介して)制御されることができる。
【0159】
いくつかの例における制御オプションは、外骨格システム100及び/またはユーザが、各々の構成要素(例えば、外骨格デバイス510、バックパック155、及びアクチュエータユニット(複数可)110など)の浮力を構成することを可能にすることができ、それは、水の中で外骨格システム100を着用着用するユーザ101の姿勢を制御することができる。例えば、ユーザ101は、背中に装着された外骨格デバイス510またはバックパック155内で浮力を増大させ、脚部(複数可)上で装着されたアクチュエータユニット(複数可)110に浮力を加えずまたは浮力を除去することによって、立っていることと同様に、水の中でより垂直に浮くことができる。そのようなチャンバを充填するオプションは、いくつかの例では、ユーザ101及び/または外骨格システム100が、選択的に、浮力を除去すること、及び水面下で進むことを可能にすることができる。本明細書で議論されるように、いくつかの例における空気供給は、ユーザ101に対する呼吸供給としての役割を果たし得、ユーザ101は、水面下での移動のためのそのような空気供給を使用し得る。
【0160】
いくつかの実施形態では、アクチュエータユニット(複数可)110のそのようなチャンバは、アクチュエータ(複数可)130の膨張への追加または代替であり得る、ユーザ101の移動を生じさせまたはユーザ101の移動を支援するように、選択的に膨張及び/または収縮されることができる。例えば、アクチュエータユニット110内の浮力チャンバを膨張させることは、ユーザ101の脚が歩く動きの一部として上昇することを支援することができまたは上昇させることができる。別の実施例では、そのような浮力チャンバを膨張または縮小させることは、アクチュエータ(複数可)130に導入されまたはアクチュエータ(複数可)130から除去される空気を相殺するために使用されることができる。例えば、水面下での動作の間にアクチュエータユニット(複数可)110の中性浮力または一定浮力を維持することが望ましい場合がある。アクチュエータ130の中への空気の導入は、アクチュエータユニット(複数可)110の浮力を増大させることができ、この浮力における増大に対抗するために、空気がアクチュエータユニット110の浮力チャンバから解放されることができ、その結果、アクチュエータユニット110の正味の浮力は、空気が膨張可能なアクチュエータ130に導入され及び膨張可能なアクチュエータ130から除去されるときでさえ、中性または一定のままである。いくつかの実施形態では、アクチュエータ130に導入されるのと同一の量の空気が浮力チャンバから除去されることができる。
【0161】
様々な実施形態では、浮力チャンバ及び/もしくはアクチュエータ130に導入されまたは浮力チャンバ及び/もしくはアクチュエータ130から除去される空気の量は、水域内の深度に基づくことができ、深度データ(例えば、深度センサから取得された)は、浮力チャンバ及び/もしくはアクチュエータ130に導入されまたは浮力チャンバ及び/もしくはアクチュエータ130から除去される空気の量を決定または変更するために使用されることができる。したがって、様々な実施形態では、ウォータセンサ及び圧力センサは、外骨格システム100に含まれ得、ユーザが水の中及びそれらの深度内にいると外骨格システム100が決定することを可能にすることができる。ユーザ101が深海にいると外骨格システム100が決定するとき、いくつかの例では、外骨格システム100は、外骨格デバイス510、バックパック155、またはアクチュエータユニット(複数可)110の浮力を増大させて、ユーザを保護する信号を送信し得る。外骨格システム100内の浮力を生じさせるための、上記言及されない、様々な他の適切な方法が使用されることができる。
【0162】
外骨格システム100によって取られる様々な機能、アクション、相互作用、及び手順は、プロセッサ511によって実行されるメモリ512に記憶された特定のソフトウェアによって提供されることができる。所与の外骨格システム100のための特定のソフトウェアは、いくつかの例では、ユーザ101によって外骨格システム100予測された使用及び上記言及された外骨格システム100のハードウェア設計のタイプに基づいて選択されることができる。
【0163】
外骨格システム100によって使用されるソフトウェアは、外骨格システム100を着用するユーザ101によって行われると予測された異なる操作を制御及び支援するようにプログラムされることができる。一実施形態では、ソフトウェアは、調整可能なショック吸収を可能にする。そのような実施形態では、ユーザ101は、落下からジャンプまたは着地するときに受けられる補助の量を低減または増大させるように、アクチュエータ(複数可)130によって生成された電力を可変にすることができる。これは、電力を節約するために、及び/またはユーザ101が一日の終わりに衰弱し、ショックを扱うのに更なる支援を必要とし得るときのために有益である場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、センサ(例えば、圧力センサまたは慣性センサなど)は、ユーザの両脚が地上から離れており、またはユーザが自由落下にあるなどと決定するために使用されることができる。
【0164】
別の実施形態では、外骨格システム100は、いずれかのビークルに乗っているときに受けられるものなどの衝撃に応答して、ショック吸収、支援、またはそれらの組み合わせを提供することができる。一実施形態では、外骨格システム100は、ボートまたは他のウォータクラフト850に乗っているときにユーザをサポートして、水の乱流から、いずれかの波によって影響を及ぼされるウォータクラフト850から、嵐もしくは強風などの環境的妨害から、別のウォータクラフト、砂州、サンゴ礁、難破船、もしくは周りを走るものなどの物体と衝突するウォータクラフト850から、またはユーザ101に対してウォータクラフト850を移動させるいずれかのそれらの組み合わせから、水を横切って移動するときにユーザ101が受けるショックを軽減することができる。ウォータクラフト850とユーザ101との間のこの相対的な移動は、ユーザに、殊に膝103、または、それらに限定されないが腰、脊椎、首、及び頭などのいずれかの他の体の部分において、脚部102などへの衝撃を受けさせ得る。衝撃の一例は、ウォータクラフトに対する体上の点の加速度が、方向に関わらず、地球の重力の加速度を超える、体のいずれかの部分において受ける加速度である。多くの実施形態では、外骨格システム100は、それらのウォータクラフト850の衝撃からユーザ101を保護するために、ショック吸収、支援、またはいくつかのそれらの組み合わせを提供することができる。いくつかのそのような実施形態では、衝撃の間のユーザ101のサポートは、作動ユニット110内の流体圧力を調整することによって提供されることができる。いくつかの例示的な実施形態では、この流体圧力は、一定、可変、またはいずれかのそれらの組み合わせのままであるように、外骨格デバイス510によって命令される。更なる実施形態では、流体圧力のコマンドは、関節角度に関連する。
【0165】
一実施形態では、外骨格システム100は、外骨格デバイス510が作動ユニット110内で一定の流体圧力を命令する構成に入り、膝角度に関わらず流体圧力を維持することは、衝撃に応答してユーザ101が主に膝の屈曲において突然膝103を曲げ得る衝撃の間、ユーザ101の膝103における支援的なトルクを提供する。一実施形態では、外骨格システム100は、外骨格デバイス510が作動ユニット110内で可変の流体圧力を命令する構成に入る。1つの例示的な構成では、この可変の流体圧力は、膝の屈曲よりも脚部102が完全な伸長に近い時により低くなるように命令される。別の例示的な構成では、この可変の流体圧力は、1つの状態にあるように命令され、閾値を過ぎると異なる状態にあるように命令される。この閾値の1つの例示的な実施形態では、閾値は、ユーザ100の膝角度によって定義されるものなど、脚部102の構成によって定義される。1つの例示的な実施形態では、外骨格システム100は、脚部102へのサポートの進捗レベルを提供し、その結果、作動ユニット110内の命令された流体圧力は、最初は大気に近く、次いで、線形に、比例的に、指数関数的に、またはいずれかのそれらの組み合わせなどの予め定められた方式において、特定の膝関節角度または膝関節角度の範囲によって決定されたものなど、ターゲット閾値におけるターゲット圧力までランプアップし、ターゲット圧力における点では、流体圧力は、一定、可変、またはいくつかのそれらの組み合わせであるように命令され、命令された流体圧力は、膝関節角度などの他のパラメータに関連してもよく、または関連しなくてもよい。
【0166】
ユーザ101によって行われ得る操作は、それらに限定されないが、スクワット、座る姿勢、ぶら下がること、及び引き込むことなどを含む。例えば、様々な実施形態の外骨格システムは、起きることを補助し、保持することを補助し、ユーザがポーズを保持することもしくはポーズを取ること、衝撃を受け入れること、より良好な背中の姿勢を有すること、疲労を低減させることを可能にし、ビークルの積み込み/積み下ろしを支援し、ビークル内または外のいずれかでビークル(例えば、肘、グローブ外骨格)にぶら下がることを支援し、または人もしくはユーザをビークルの中に引き込むことを支援するように構成されることができる。
【0167】
一実施形態では、1つ以上の作動ユニット110がユーザの膝の周りにある場合、ソフトウェアは、ユーザ101が膝をスクワットするポジションまでそれら自体を低下させているときにアクチュエータ130に電力供給すること、スクワットするポジション内で1つ以上の作動ユニット110を保持すること、及びユーザ101がスクワットするポジションから立っているポジションに押し出しているときにアクチュエータ130に電力供給することによって、ユーザ101がスクワットすることを支援するようにプログラムされることができる。そのような実施形態では、1つ以上の作動ユニット110は、スクワットするポジションに移動するユーザの脚部の動きを検知し、スクワットするポジションまでユーザを自動で支援するためのセンサを有し得る。代わりに、いくつかの例では、ユーザ101は、外部デバイス810またはユーザインタフェース515を使用してスクワット機能を選択して、外骨格システム100にスクワットするポジションに移動することを支援するように通知し得る。別の実施形態では、1つ以上の作動ユニット110が肘の周りで着用される場合、ソフトウェアは、電力供給またはアクチュエータ130によって、肘を収縮させるように引き込むことまたは持ち上げること、収縮したポジションを保持すること、及び引き込みまたは持ち上げを解放するように肘を伸長させることにおいてユーザを支援するようにプログラムされることができる。上記言及されたように、この機能は、1つ以上の作動ユニット110によって自動で行われ得、及び/または外部デバイス810、ユーザインタフェース515、もしくはボタンなどを通じてユーザ101によって開始され得る。
【0168】
例えば、外骨格システム100を動作させる方法は、外骨格システム100が、ユーザアクション(例えば、引き込むこと、持ち上げること、スクワットすること)にユーザ101を支援することを決定することを含むことができる。例えば、ユーザアクションでユーザ101を支援することを決定することは、外骨格システム100からのセンサデータ、外骨格システム100からセンサデータに基づく意図認識、及び特定のアクションについてのユーザによるインジケーションまたはアクションを実行する意図(例えば、外部デバイス810、ユーザインタフェース515、もしくはボタンなどによって提供される)に少なくとも部分的に基づくことができる。外骨格システム100は次いで、決定されたアクションにおいてユーザを支援するようにアクチュエータユニット(複数可)110を作動することができる。
【0169】
ソフトウェアは、自発的なアクションの間に支援するようにプログラムされ得る。例えば、ユーザ101は、ジャンプまたは落下し得、両足が地上から離れている、自由落下の期間を結果としてもたらす。一実施形態では、1つ以上の作動ユニット110がユーザの脚部上にあるとき、外骨格システム100上のセンサは、ユーザの足が地上にあるか否かを検出することができ、自由落下シナリオが検出される場合、外骨格システム100は、ユーザの脚部で着地する準備するようにアクチュエータ(複数可)130の支援レベルを調節することによって応答することができる。別の実施形態では、1つ以上の作動ユニット110がユーザ腕部上にあるとき、外骨格システム100のセンサは、運動量及び/または高度における突然の変化を検出することができ、外骨格システム100は、腕部で転倒を防ぐためにユーザに備えるように、腕部上でアクチュエータ(複数可)130を調節することによって応答することができる。
【0170】
例えば、外骨格システム100を動作させる方法は、外骨格システム100が、外骨格システム100が自由落下中でありまたはジャンプ中であると決定することと、自由落下またはジャンプと関連付けられた着地にユーザを支援すると決定することとを含むことができる。例えば、ユーザアクションにユーザ101を支援すると決定することは、外骨格システム100からのセンサデータ、外骨格システム100からのセンサデータに基づく意図認識、特定のアクションについてのユーザによるインジケーション、またはアクションを実行する意図(例えば、外部デバイス810、ユーザインタフェース515、もしくはボタンなどによって提供される)に少なくとも部分的に基づくことができる。外骨格システム100は次いで、自由落下またはジャンプから着地するのにユーザを支援するように、アクチュエータユニット(複数可)110を作動させることができる。
【0171】
上記言及されたように、いくつかの実施形態では、モバイルロボットシステムは、航空機、陸上ビークル、または水上に基づくビークル(例えば、
図8に示されるような船舶850)と統合され得、データを受信または送信し得る。外骨格システム100は、別の外骨格システム100の近くにあるとき、様々な例における他の近くの外骨格システム100とデータを交換し得る。ビークルから受信されたデータは、それらに限定されないが、機械的情報、電気的情報、または慣性情報を含むことができる。一実施形態では、外骨格システム100は、ビークルから情報を受信し、ビークルを通じてユーザ101が移動することを補助するように、脚部アクチュエータユニット(複数可)110のアクチュエータ(複数可)130を準備及び調節する。様々な実施形態は、上記表記されたオプションまたはその組み合わせ及び変形を使用することができるが、方法及び項目の明確に述べられた組み合わせに何ら限定されない。
【0172】
外骨格システム100は、異なるメトリックをリアルタイムで追跡するために、いくつかの実施形態におけるモニタとして使用され得る。これは、外骨格システム100の別の部分にあり得る、または外骨格システム100の外側にあり得る、慣性センサ(例えば、加速度計、ジャイロなど)または他のセンサ(例えば、圧力、歪み、風速計など)など、外骨格デバイス510のセンサ513または上記議論された他のセンサにより行われ得る。一実施形態では、外骨格システム100は、人が外骨格システム100において取る歩行数及び各々の歩行によって生じる圧力を測定する、歩数計及び圧力センサを有する。各々の衝撃からの圧力は、ボートに対する波または航空機に対する乱気流または地形上の隆起など、ビークルのスピード及び加速度ならびにビークルに対する外部の力によって影響を与えられ得る。そのような実施形態では、外骨格システム100は、ユーザによって受ける合力を計算し、衝撃の主な源を決定し、救済のための示唆を行うために、そのようなセンサからの情報を使用することができる。センサはまた、ユーザの体の異なる部分の上に位置することができ、その結果、外骨格システム100は、衝撃または歪みを受ける、頭、首、脊椎など、ユーザの特定の体の部分を決定することができる。センサは、外側からのスピードまたは衝撃力など、ビークルのメトリックを計算し、ユーザに対する衝撃を計算するために使用され得る。様々な実施形態では、そのようなセンサは、ユーザ101が受ける衝撃(ボート、船舶850などの側面から体への側面の衝撃)の方向を決定するために使用されることができる。
【0173】
外骨格システム100を作動させ及び/または構成する方法は、外骨格システム100の方位及び/またはポジションデータ(例えば、外骨格システム100のセンサからの)ならびに外骨格システム100の位置の方位及び/またはポジションデータ(例えば、船舶850などのビークルからのセンサ)含むことができる、方位及び/またはポジションデータを取得することを含むことができる。方法は更に、ユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の現在の方位及び/もしくはポジションを決定すること、ならびに/またはユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の予測された後の方位及び/もしくはポジションを決定することと、ユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の決定された現在の方位及び/もしくはポジションならびに/またはユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の予測された後の方位及び/もしくはポジションに基づいて、ユーザをどのようにサポートまたは支援するかを決定することと、決定されたサポートまたは支援に少なくとも部分的に基づいて、作動ユニット110を作動させることと、を含むことができる。外骨格システム100からのデータ及び外骨格システム100の移動する位置(例えば、船舶850、陸上ビークル、または航空機など)を使用するそのような実施形態は、移動する位置内または上でタスクを実行することなど、それらの所望のアクションをサポートすると共に、位置の移動を扱うのにユーザ101を支援することが望ましい場合がある。
【0174】
別の実施形態では、ユーザ101及びセンサは、船舶850上にあることができ、外骨格システム100は、船舶850から転落するユーザ101の尤度を計算するために使用されることができる。そのような実施形態では、センサは、ユーザ101が船舶850上にいる場所と共に、ボートのスピード、ボートに影響を及ぼす波のサイズ、ユーザ101の現在のスタンス及び姿勢を決定することができ、外骨格システム100は、ユーザ101が転落する可能性が高いかどうかを決定することができる。ユーザが転落し得ると決定される場合、予防措置及び/または警告がユーザ101及びユーザ101に近接した他の人間に提示されることができ、ユーザ101によって着用されるアクチュエータユニット(複数可)110は、落下を防止するように制御されることができる。様々な実施形態は、上記表記されたオプションまたはその組み合わせ及び変形を使用することができるが、方法及び項目の明確に述べられた組み合わせに何ら限定されない。
【0175】
例えば、ユーザ101がユーザの転落を防止する、またはユーザの転落を支援するように外骨格システム100を動作させる方法は、外骨格システム100及び別のデバイス(例えば、船舶850、外部デバイス810、外骨格サーバ830、もしくは管理デバイス840など)からデータを取得することを含むことができる。例えば、そのようなデータは、外骨格システム100のポジション及び/もしくは方位データ、ならびに/または外骨格システム100が位置する移動位置(例えば、船舶850、水上に基づくビークル、陸上ビークル、もしくは航空機など)を含むことができる。方法は更に、ユーザ101が、外骨格システム100が位置する位置(例えば、船舶850、ボートまたはトラックなど)から転落する危険にあるかどうか、転落しそうであるかどうか、または転落する過程にあるかどうかを決定することを含むことができる。ユーザ101が、外骨格システム100が位置する位置から転落する危険にあるかどうか、転落しそうであるかどうか、または転落する過程にあるとの決定が行われる場合、ユーザ101の決定された状態をどのように修復するかどうかに関して、決定が行われることができ(例えば、外骨格システム100、船舶850のコンピューティングデバイス、外部デバイス810、外骨格サーバ830、または管理デバイス840によって)、そのような修復は、外骨格システム100、及び/または船舶850、外部デバイス810、外骨格サーバ830、もしくは管理デバイス840などの他のシステムによって実行されることができる。
【0176】
例えば、そのような修復は、ユーザ101または他の人間またはユーザ101の周りのデバイスに対して外骨格システム100によってアラート(例えば、音声、視覚、または触覚)を生成することと、外骨格システム100が存在する位置においてアラートを生成することと、転落を防止するように外骨格システム100を作動させることと、水面に落下または地上に着地する準備をさせるように外骨格システム100を作動させることと、水面に落下または地上に着地する間ユーザ101を支援するように外骨格システム100を作動させることと、水面に落下または地上に着地した後ユーザ101を支援するように外骨格システム100を作動させることと、外骨格システム100の1つ以上の浮力キャビティを膨張させることと、ユーザが水面に落下または地上に着地した後に他人によって発見されることができるように、外骨格システム100によってアラートすること(例えば、音声、視覚、または触覚)と、緊急サービスにアラートを送信することと、などを含むことができる。
【0177】
加えて、船舶850によって測定され、外骨格システム100及び/またはネットワーク800と共有される力、方位、ポジション、速度、及び加速度などは、ユーザ101が船舶850から離れた、または落下したかもしれないと推測するために、外骨格システム100からのセンサデータに加えて、いくつかの例における外骨格システム100及び/またはネットワーク800によって使用され得る。例えば、ユーザが船舶850を離れたと推測する方法は、船舶850からセンサデータを取得することと、外骨格システム100からセンサデータを取得することとを含むことができると共に、そのようなセンサデータは、船舶850及び外骨格システム100のそれぞれの力、方位、ポジション、速度、及び加速度などに対応する。
【0178】
方法は更に、船舶850及び外骨格システム100のセンサデータの間の対応関係を決定することを含むことができ、閾値レベルにおける十分な対応関係が決定される場合、ユーザ101及び外骨格システム100が船舶850上に存在するとの決定が行われることができる。しかしながら、閾値レベルにおける十分な対応関係が存在しない場合、ユーザ101及び外骨格システム100が船舶850上に存在せず、及び/またはユーザが船舶850から離れた、または落下したとの決定が行われることができる。
【0179】
例えば、外骨格システム100を着用するユーザ101は、近づく船舶850に向かって歩いている場合があり、外骨格システム100及び船舶850によって決定される異なる力、方位、ポジション、速度、加速度に基づいて、ユーザが船舶850に乗っていないとの決定が行われることができる。ユーザ101は、船舶850に入ることができ、目的地に移動することを開始することができ、外骨格システム100及び船舶850によって受ける力、方位、ポジション、速度、加速度の類似性または対応関係に基づいて、ユーザ101が船舶850上にいるとの決定が行われることができる。外骨格システム100を着用するユーザ101がトランジット中に船舶850から転落する場合、外骨格システム100及び船舶850によって受ける力、方位、ポジション、速度、加速度の類似性または対応関係に基づいて、ユーザ101が船舶850上にもはやいないとの決定が行われることができる。
【0180】
様々なセンサを使用していずれかの問題または難題を決定するときに外骨格システム100が使用し得る多くの異なるタイプのフィードバックが存在する。一実施形態では、ユーザ101または外骨格システム100に対して許容された衝撃または疲労の量への予め設定された制限が存在することができ、計算された衝撃または疲労がこの制限を超えるとき、ユーザ101は、外部デバイス810またはユーザインタフェース515などの上で通知されることができる。別の実施形態では、そのような予め設定されたに到達するとき、外骨格システム100が、聴覚、視覚、または触覚フィードバック(例えば、振動し始める)を提供することができる。振動レベルは、低から高に設定されることができる。ユーザ101が転落したシナリオまたは類似のシナリオにおいて望ましい場合がある、寝ているまたは無意識のユーザ101を起こすために高レベルが使用されることができる。そのような衝撃または疲労制限は、体の部分に基づいて調節または設定され得、例えば、ユーザの頭または首は、膝よりも衝撃に対して低い許容値を有し得る。
【0181】
例えば、衝撃または疲労アラートを生成する方法は、単一の動作イベント(例えば、単一の落下もしくは衝撃など)または経時的な動作(例えば、取られた歩行数、所与の動作セッションの間のアクティブな時間、所与の動作セッションの間のユーザ101の所与の関節もしくは体の部分に対する衝撃の数、所与の動作セッションの間のユーザ101の所与の関節もしくは体の部分によって受ける合力、1つ以上の落下の高さ、ならびにユーザに対する怪我を示し得るユーザ101及びもしくは外骨格システム100によって受ける動きの範囲など)を含む、外骨格システム100に関するデータを取得することを含む。方法は、ユーザ101及び/もしくは外骨格システム100に対して全体的に、ならびに/またはユーザ101及び/もしくは外骨格システム100の特定の関節もしくは体の部分に対して閾値量を上回る衝撃または疲労についての基準をそのようなデータが満たすかどうかを決定することを含むことができる。閾値量を上回る衝撃または疲労についての基準をそのようなデータが満たすとの決定が行われる場合、そのような衝撃または疲労の修復のための決定が行われることができる(例えば、外骨格システム100、船舶850のコンピューティングデバイス、外部デバイス810、外骨格サーバ830、または管理デバイス840などによって)。
【0182】
そのような修復は、外骨格システム100、船舶850のコンピューティングデバイス、外部デバイス810、外骨格サーバ830、管理デバイス840、または緊急サービス等によって、またはそれらにアラートを提供することを含むことができる。例えば、そのようなアラートは、外骨格システム100の動作を休憩または停止するユーザ101への提案、ユーザ101の潜在的な損傷、怪我、または疲労のユーザ101へのアラート、ユーザ101が怪我または疲労し得ることの他の当事者へのアラート、ユーザ101が外骨格システム100をなおも安全に動作させ得る時間の量のインジケーション、及び外骨格システム100の動作を休憩または停止することが必要とされる前にユーザ101が安全に耐えることができる衝撃の追加の量のインジケーションなどを含むことができる。そのような修復はまた、ユーザ101に全体的にまたはユーザ101の1つ以上の特定の関節へ追加のサポートまたは支援を提供することと、外骨格システム100の一部分をシャットダウンしまたは部分的にシャットダウンする、または無効にすることと、ユーザ101の潜在的に怪我した関節についてのスプリントとして作用するように、外骨格システム100の1つ以上の関節を硬くすることと、などを含むことができる。
【0183】
いくつかの実施形態における外骨格システム100は、ユーザによって相互にターンオンされるフィードバック特徴を有し得る。一実施形態では、このフィードバックは、ボタンによってターンオンされるライト、ノイズ、または触覚であり得る。このタイプのフィードバックは、ユーザ101が海においてまたは荒野内で遭難する場合に有益であり得、これは、ユーザを特定するのに探索者を補助することができる。別の実施形態では、このフィードバックは、別の人によってリモートに活性化され得る(例えば、電話などのデバイスによって)。これは、ユーザ101が無意識であり、フィードバックを自身でアクティベートできないときに、探索当事者がユーザ101を探索するために有益であり得る。いくつかの実施形態では、システムは、他の当事者がユーザ101を容易に特定することができないように、またはユーザが近くにいる他の人を妨害することを望まない場合、ユーザ外骨格システム100に対して全てのライト及びノイズを即時にターンオフするダーク特徴を有し得る。例えば、そのような特徴は、戦略的動作のために望ましい場合がある。様々な実施形態は、上記表記されたオプションまたはその組み合わせ及び変形を使用することができるが、方法及び項目の明確に述べられた組み合わせに何ら限定されない。
【0184】
図13a、13b、14a、及び
図14bを参照すると、脚部アクチュエータユニット110の例は、継手125、ベローズアクチュエータ130、拘束リブ135、及びベースプレート140を含むことができる。より具体的には、
図13aは、圧縮構成にある脚部アクチュエータユニット110の側面図を示し、
図13bは、膨張構成にある
図13aの脚部アクチュエータユニット110の側面図を示す。
図14aは、圧縮構成の脚部アクチュエータユニット110の側断面図を示し、
図14bは、膨張構成の
図14aの脚部アクチュエータユニット110の側断面図を示す。
【0185】
図13a、
図13b、
図14a、及び
図14bに示されるように、継手125は、継手125から延びるまたはそれに連結する複数の拘束リブ135を有することができ、それはベローズアクチュエータ130の一部を包囲または当接する。例えば、いくつかの実施形態では、拘束リブ135はベローズアクチュエータ130の端部132に当接でき、ベローズアクチュエータ130の端部132が押し付けることができるベースプレート140の一部またはすべてを定義することができる。しかし、いくつかの例では、ベースプレート140は、拘束リブ135とは別個の及び/または異なる要素とすることができる(例えば、
図1に示すように)。更に、1つ以上の拘束リブ135をベローズアクチュエータ130の端部132間に配置することができる。例えば、
図13a、
図13b、
図14a、及び
図14bは、ベローズアクチュエータ130の端部132間に配置された1つの拘束リブ135を示すが、さらなる実施形態は、ベローズアクチュエータ130の端部間に配置される任意の適切な数の拘束リブ135を含むことができ、その数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、50、100などを含む。いくつかの実施形態では、拘束リブは存在しなくてもよい。
【0186】
図14a及び
図14bの断面に示されるように、ベローズアクチュエータ130は、流体(例えば、空気)により充填され得るキャビティ131を定義し得、ベローズアクチュエータ130を拡張し、これにより、
図13b及び
図14bに示されるようにB軸に沿ってベローズを伸長させ得る。例えば、
図13aに示されるベローズアクチュエータ130での流圧及び/または流体率を増加させると、ベローズアクチュエータ130が
図13bに示される構成に膨張し得る。同様に、
図14aに示されるベローズアクチュエータ130での流圧及び/または流体率を増加させると、ベローズアクチュエータ130が
図14bに示される構成に膨張し得る。明確にするために、「ベローズ」という用語を使用することは、説明されたアクチュエータユニット110の構成要素を説明するためであり、構成要素のジオメトリを制限することを意図していない。ベローズアクチュエータ130は、一定の円筒管、断面積が多様な円筒、規定された円弧の形状に膨張する3次元の織物形状などを含むがそれらに限定されない様々な形状で構築することができる。「ベローズ」という用語は、畳み込みを有する構造を必ずしも含むと解釈されるべきではない。
【0187】
あるいは、
図13bに示されるベローズアクチュエータ130の流圧及び/または流体率を減少させると、ベローズアクチュエータ130が
図13aに示される構成に収縮し得る。同様に、
図14bに示されるベローズアクチュエータ130の流圧及び/または流体率を減少させると、ベローズアクチュエータ130が
図14aに示される構成に収縮し得る。ベローズアクチュエータ130の流圧または流体率のこのような増加または減少は、外骨格デバイス510(
図5参照)によって制御可能な外骨格システム100の空圧システム520及びケーブル145によって実行することができる。
【0188】
好ましい一実施形態では、ベローズアクチュエータ130は空気で膨張させることができる。しかし、さらなる実施形態では、任意の適切な流体を使用してベローズアクチュエータ130を膨張させることができる。例えば、酸素、ヘリウム、窒素、及び/またはアルゴンなどを含むガスを使用してベローズアクチュエータ130を膨張及び/または収縮させることができる。さらなる実施形態では、水、油などの液体を使用してベローズアクチュエータ130を膨張させることができる。更に、本明細書で説明するいくつかの例は、ベローズアクチュエータ130内の圧力を変えるベローズアクチュエータ130への流体の導入及び除去に関し、さらなる例は、ベローズアクチュエータ130内の圧力を修正するために流体を加熱及び/または冷却することを含むことができる。
【0189】
図13a、
図13b、
図14a、及び
図14bに示されるように、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130を支持及び拘束することができる。例えば、ベローズアクチュエータ130を膨張させると、ベローズアクチュエータ130はベローズアクチュエータ130の長さに沿って拡張し、ベローズアクチュエータ130はまた半径方向に拡張する。拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の一部の半径方向の膨張を拘束することができる。更に、本明細書で説明するように、ベローズアクチュエータ130は、1つ以上の方向に柔軟な材料を含み、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の直線の膨張方向を制御することができる。例えば、いくつかの実施形態では、拘束リブ135または他の拘束構造がないと、ベローズアクチュエータ130は、制御不能に突き出したり軸から曲がったりして、適合する力がベースプレート140に加えられないようになり、アーム115、120が適合して、または制御可能に作動しないようになる。したがって、様々な実施形態において、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130が膨張及び/または収縮する際に、ベローズアクチュエータ130に対して一貫した制御可能な拡張軸Bを生成することが望ましい場合がある。
【0190】
いくつかの例では、収縮構成のベローズアクチュエータ130は、拘束リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びることができ、膨張中に収縮して、拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びる、または拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく延びないようにすることができる。例えば、
図14aは、ベローズアクチュエータ130が圧縮リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びるベローズアクチュエータ130の圧縮構成を示し、
図14bは、膨張中に収縮して、ベローズアクチュエータ130の膨張構成で拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びるベローズアクチュエータ130を示している。
【0191】
同様に、
図15aは、ベローズアクチュエータ130が拘束リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びるベローズアクチュエータ130の圧縮構成の上面図を示し、
図15bは、膨張中に収縮して、ベローズアクチュエータ130の膨張構成で拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びるベローズアクチュエータ130の上面図を示す。
【0192】
拘束リブ135は、様々な適切な方法で構成することができる。例えば、
図15a、
図15b、及び
図16は、拘束リブ135の例示的実施形態の上面図を示しており、それは継手構造体125から延び、リブキャビティ138を定義する円形リブリング137と連結する一対のリブアーム136を有し、リブキャビティ138を定義し、それを通してベローズアクチュエータ130の一部は(例えば、
図14a、
図14b、
図15a、及び
図15bに示されるように)延びることができる。様々な例において、1つ以上の拘束リブ135は、リブアーム136及びリブリング137が共通の平面内に配置された実質的に平面の要素であり得る。
【0193】
さらなる実施形態では、1つ以上の拘束リブ135は、任意の他の適切な構成を有することができる。例えば、いくつかの実施形態は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つなどを含む任意の適切な数のリブアーム136を有することができる。加えて、リブリング137は、リブキャビティ138を定義する内側縁部またはリブリング137の外側縁部の一方または両方を含めて、様々な適切な形状を有することができ、円形である必要はない。
【0194】
様々な実施形態において、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の運動をある瞬間的な中心(空間に固定されていても固定されていなくてもよい)の周りの掃引経路に向け、及び/または面外の座屈などの望ましくない方向でのベローズアクチュエータ130の運動を防止するように構成することができる。結果として、いくつかの実施形態に含まれる拘束リブ135の数は、脚部アクチュエータユニット110の特定の幾何学的形状及び負荷に応じて変わり得る。例は、1つの拘束リブ135から任意の適切な数の拘束リブ135までの範囲であり得る。したがって、拘束リブ135の数は、本発明の適用可能性を制限するものと解されるべきではない。更に、いくつかの実施形態では、拘束リブ135がなくてもよい。
【0195】
1つ以上の拘束リブ135は、様々な方法で構築することができる。例えば、1つ以上の拘束リブ135は、所与の脚部アクチュエータユニット110上の構造が異なっていてもよく、及び/または継手構造体125への取り付けを必要とする場合と必要としない場合がある。様々な実施形態で、拘束リブ135は、中央回転式継手構造体125の一体部品として構築することができる。そのような構造の例示的な実施形態は、機械の回転式のピン継手を含むことができ、拘束リブ135は、継手構造体125の一端で継手125に接続され、継手125の周りで旋回することができ、他端にあるベローズアクチュエータ130の延びない外側の層に取り付けられる。実施形態の別のセットでは、拘束リブ135は、脚部アクチュエータユニット110の可動域全体にわたってベローズアクチュエータ130の運動を方向付ける単一の屈曲構造の形態で構築することができる。別の例示的な実施形態は、継手構造125に一体的に接続されるのではなく、代わりに予め組み立てられた継手構造125に外部から取り付けられる、屈曲する拘束リブ135を使用する。別の例示的な実施形態は、ベローズアクチュエータ130の周りに巻き付けられて継手構造125に取り付けられた布片から構成される拘束リブ135を備えることができ、それはハンモックのように作用して、ベローズアクチュエータ130の動きを制限及び/または案内する。追加の実施形態で使用することができる、拘束リブ135を構築するために利用可能な追加の方法があり、継手構造体125の周りなどに接続されるリンク機構、回転的屈曲が含まれるがこれらに限定されない。
【0196】
いくつかの例において、拘束リブ135の設計上の考慮事項は、1つ以上の拘束リブ135がベローズアクチュエータ130と相互作用してベローズアクチュエータ130の経路を案内する方法であり得る。様々な実施形態において、拘束リブ135はベローズアクチュエータ130の長さに沿った所定の位置でベローズアクチュエータ130に固定できる。1つ以上の拘束リブ135は、これらに限定されないが、縫製、機械的クランプ、幾何学的干渉、直接的な統合などを含む様々な適切な方法で、ベローズアクチュエータ130に連結され得る。他の実施形態では、拘束リブ135は、拘束リブ135がベローズアクチュエータ130の長さに沿って浮遊し、所定の接続箇所でベローズアクチュエータ130に固定されないように構成することができる。いくつかの実施形態では、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の断面積を制限するように構成することができる。例示的な実施形態は、楕円形の断面を有する拘束リブ135に取り付けられた管状ベローズアクチュエータ130を含むことができ、いくつかの例で、ベローズアクチュエータ130が膨張したときにその位置でベローズアクチュエータ130の幅を縮小する構成であってよい。
【0197】
ベローズアクチュエータ130は、脚部アクチュエータユニット110の作動流体を収容すること、脚部アクチュエータユニット110の作動圧力に関連する力に抵抗することなどを含め、いくつかの実施形態において様々な機能を有することができる。様々な例において、脚部アクチュエータユニット110は、周囲圧力を上回る、下回る、またはほぼ周囲圧力で、流体の圧力にて作動することができる。様々な実施形態において、ベローズアクチュエータ130は、周囲圧力を超えるよう加圧されたときに所望されるものを超える、ベローズアクチュエータ130の膨張(例えば、力の付与または運動の意図された方向以外の方向で望まれるものを超えるもの)に抵抗するために、1つ以上の可撓性であるが非伸張性または実質的に非伸張性の材料を含むことができる。加えて、ベローズアクチュエータ130は、アクチュエータ流体を収容するために不浸透性または半不浸透性の材料を含むことができる。
【0198】
例えば、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、織られたナイロン、ゴム、ポリクロロプレン、プラスチック、ラテックス、布地などの可撓性シート材料を含むことができる。したがって、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、平坦な材料の1つまたは複数の平面軸に沿って実質的に非伸長性であり、一方で他の方向に柔軟である平坦な材料で作ることができる。例えば、
図18は、平面材料1800(例えば布地)の側面図を示し、この平面材料1800は、この材料の平面と一致する軸Xに沿って実質的に非伸長性であるが、軸Zを含む他の方向には可撓性である。
図18の例では、材料1800は、Z軸に沿って上向き及び下向きに屈曲するが、X軸に沿って非伸長性であることが示されている。様々な実施形態では、軸Xのように材料1800の平面とも一致しており、軸Xに垂直である軸Y(図示せず)にも沿って材料1800が非伸長性であり得る。
【0199】
いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、材料の1つまたは複数の軸に沿って非伸長性である非平面の織布材料で作製されることができる。例えば、一実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、織布製チューブを含むことができる。織布材料は、ベローズアクチュエータ130の長さに沿って円周方向に伸張性を提供することができる。そのような実施形態は、依然として、ユーザ101の身体に沿って、身体101の所望の関節(例えば、膝103)の軸と整列するように構成することができる。
【0200】
様々な実施形態において、ベローズアクチュエータ130は、互いに拘束された距離である拘束された内面の長さ及び/または外面の長さを使用することにより、結果として生じる力を発生させることができる(例えば、上記の非伸張性材料による)。いくつかの例では、そのような設計により、ベローズアクチュエータ130は収縮することができるが、特定のしきい値まで加圧されると、ベローズアクチュエータ130は脚アクチュエータユニット110のプレート140を押すことにより、軸方向に力を向けることができ、その理由はベローズアクチュエータ130の本体によって規定される最大の長さを超えてその長さを伸ばすことができないため、ベローズアクチュエータ130は更に体積部を拡張することができないからである。
【0201】
換言すれば、ベローズアクチュエータ130は、チャンバを定義する実質的に非伸長性の織物製エンベロープを含むことができ、このチャンバは、実質的に非伸長性の織物製エンベロープ内に含まれる流体不透過性ブラダ、及び/または実質的に非伸長性の織物製エンベロープ内に組み込まれた流体不透過性構造体によって流体不透過性になる。実質的に非伸長性の織物製エンベロープは、実質的に非伸長性の織物製アクチュエータの過度の変位を防止するために、所定の幾何学的形状と、チャンバの加圧時に機械的停止を提供する変位での非線形平衡状態とを有することができる。
【0202】
いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130はエンベロープを含むことができ、このエンベロープは、本明細書で論じられるような様々な適切な動きを規定することができる非伸長性織物(例えば、非伸長性の編物、織布、不織布など)からなる、または本質的にそれらからなる。非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130は、特定の平衡状態(例えば、圧力の増加にもかかわらず安定している最終状態または形状)、圧力/剛性比、及び運動経路で設計されることができる。いくつかの例での非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130は、非伸長性材料が力の方向性をより最適に制御することを可能にするため、大きい力を正確に伝えるように構成されることができる。
【0203】
したがって、非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130のいくつかの実施形態は、所定の幾何学的形状を有することができ、この所定の幾何学的形状は、チャンバ内側の圧力が相対的に上昇している間の織物製エンベロープの伸縮を介してではなく、織物製エンベロープの変位が原因で、非膨張形状とその平衡状態の所定の幾何学的形状(例えば、完全膨張形状)との間の幾何学的形状における変化を主に介して変位を生じる。様々な実施形態では、これは、ベローズアクチュエータ130のエンベロープの構造に非伸長性材料を使用することで達成されることができる。本明細書で説明されるように、いくつかの例では、「非伸長性」または「実質的に非伸長性」は、1つ以上の方向での10%以下、5%以下、または1%以下までの膨張として定義されることができる。
【0204】
図17aは、別の実施形態によるベローズアクチュエータ130を含む空圧アクチュエータユニット110の断面図を示し、
図17bは、
図17aの断面を示す膨張構成における
図17aの空圧アクチュエータユニット110の側面図を示す。
図17aに示すように、ベローズアクチュエータ130は、ベローズキャビティ131を定義する内側第一層132を含むことができ、第一層132と第二層133の間に配置された第三層134を有する外側第二層133を含むことができる。この記載全体に亘って、ベローズアクチュエータ130の構造を説明するための「層」という用語の使用は、設計を制限するものとみなされるべきではない。「層」の使用は、平坦な材料シート、ウェットフィルム、ドライフィルム、ゴム引きコーティング、共成形構造などを含む様々な設計を示し得る。
【0205】
いくつかの例では、内側第一層132は、アクチュエータ流体(例えば、空気)に対して不透過性または半透過性の材料を含むことができ、外側第二層133は、本明細書で説明する非伸張性材料を含むことができる。例えば、本明細書で議論されるように、不浸透性層は不浸透性または半浸透性層を示し、非伸張性層は非伸張性または実質的に非伸張性の層を示し得る。
【0206】
2つ以上の層を含むいくつかの実施形態では、内側層132は、内部の力を高強度の非伸張性の外側第二層133に伝達できるように、非伸張性の外側第二層133に比べてわずかに大きくすることができる。一実施形態は、不透過性ポリウレタンポリマーフィルム内側第一層132、及び外側第二層133として織られたナイロンブレードを有するベローズアクチュエータ130を含む。
【0207】
ベローズアクチュエータ130は、さらなる実施形態において様々な適切な方法で構成することができ、これは、流体不透過性を付与し、十分に非伸張性である材料で構成される単一層設計を含むことができる。他の例には、単一構造に共に固定された複数の積層層を含む複合式ベローズアセンブリが含まれる。いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の動作範囲を最大化するために、ベローズアクチュエータ130の収縮したスタックの高さを制限する必要があり得る。そのような例では、ベローズアクチュエータ130の他の能力の必要性を満たす、厚さの薄い織布を選択することが望ましい場合がある。
【0208】
更に別の実施形態では、ベローズアクチュエータ130の様々な層間の摩擦を低減することが望ましい場合がある。一実施形態では、これは、第一層132と第二層133の間の耐摩耗及び/または低摩擦中間層として作用する第三層134を統合することを含むことができる。他の実施形態は、湿式潤滑剤、乾式潤滑剤、または低摩擦材料の複数層の使用を含むがこれらに限定されない代替または追加の方法で、第一層132と第二層133との間の摩擦を減少させることができる。したがって、
図15aの例は、3層132、133、134を含むベローズアクチュエータ130の一例を示しているが、さらなる実施形態は、1、2、3、4、5、10、15、25などを含む、任意の適切な数の層を有するベローズアクチュエータ130を含むことができる。そのような1つ以上の層は、隣接する面に沿って部分的または全体的に連結することができ、いくつかの例は層間に1つ以上のキャビティを定義する。そのような例では、潤滑剤または他の適切な流体などの材料をそのようなキャビティに配置することができ、またはそのようなキャビティを効果的に空にすることができる。加えて、本明細書に記載されるように、1つ以上の層(例えば、第三層134)は、いくつかの例に示されるようなシートまたは平坦な材料層である必要はなく、代わりに流体によって定義される層を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第三層134は、湿式潤滑剤、乾式潤滑剤などによって定義され得る。
【0209】
ベローズアクチュエータ130の膨張した形状は、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130及び/または脚部アクチュエータユニット110の動作にとって重要であり得る。例えば、ベローズアクチュエータ130の膨張形状は、ベローズアクチュエータ130の不浸透性及び非伸張性部分(例えば、第一層132及び第二層133)の両方の設計により影響を受ける可能性がある。様々な実施形態では、収縮構成では直観的ではない可能性がある様々な二次元パネルから、ベローズアクチュエータ130の層132、133、134の1つ以上を構築することが望ましい場合がある。
【0210】
いくつかの実施形態では、ベローズキャビティ131内に1つまたは複数の不透過性層を配置することができ、及び/またはベローズアクチュエータ130は、所望の流体を保持できる材料(例えば、本明細書で議論した流体不透過性の第一内側層132)を含むことができる。ベローズアクチュエータ130は、本明細書に記載のようにベローズアクチュエータ130が膨張または収縮したときに膨張及び収縮するように動作可能な、可撓性、弾性、または変形可能な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、収縮構成に向かって付勢することができ、ベローズアクチュエータ130が弾性的で、膨張していないときに収縮構成に戻る傾向がある。更に、本明細書に示されるベローズアクチュエータ130は、流体で膨張すると膨張及び/または伸長するように構成されるが、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、いくつかの例で流体にて膨張するとき短縮及び/または収縮するように構成できる。また、本明細書で使用される「ベローズ」という用語は、決して限定的なものと解釈されるべきではない。例えば、本明細書で使用される「ベローズ」という用語は、畳み込みまたは他のそのような特徴などの要素を必要とするように解釈されるべきではない(いくつかの実施形態では畳み込みベローズアクチュエータ130が存在し得るが)。本明細書で説明するように、ベローズアクチュエータ130は、様々な適切な形状、サイズ、比率などをとることができる。
【0211】
ベローズアクチュエータ130は、様々な実施形態にわたって大幅に変わることができるため、本例は限定的であると解釈されるべきではない。ベローズアクチュエータ130の好ましい一実施形態は、本明細書で説明される膝伸展トルクを提供するように構成された布ベースの空圧アクチュエータを含む。この実施形態の変形は、均一な断面ではない布製アクチュエータなどのアクチュエータの所望のパフォーマンス特性を提供するようにアクチュエータを合わせるために存在することができる。他の実施形態は、電気機械式アクチュエータを使用することができ、この電気機械式アクチュエータは、流体ベローズアクチュエータ130の代わりに、またはそれに加えて、膝に屈曲及び伸展トルクを与えるように構成されることができる。様々な実施形態は、下肢関節の伸展または屈曲の正のパワーまたは負のパワーの補助のために、電気機械、油圧、空圧、電磁気、または静電の組み合わせを組み込む設計を含むことができるが、これらに限定されない。
【0212】
また、ベローズアクチュエータ130は、特定の設計により必要に応じて様々な位置にあることができる。一実施形態は、膝関節の軸に沿って位置しており、関節自体と平行に位置付けられている、動力膝部装具構成要素のベローズアクチュエータ130を配置する。様々な実施形態は、関節と直列に構成されたアクチュエータ、関節の前側に構成されたアクチュエータ、及び関節の周りに静止するように構成されたアクチュエータを含むが、これらに限定されない。
【0213】
ベローズアクチュエータ130の様々な実施形態は、作動の動作を拡張する二次的特徴を含むことができる。そのような一実施形態は、ベローズアクチュエータ130に対して許容可能な可動域を制限するために、ユーザが調整可能な機械式ハードエンドストップを含むものである。様々な実施形態は、以下の伸展特徴、すなわち、可撓性エンドストップの包含、電気機械式ブレーキの包含、電磁ブレーキの包含、磁気ブレーキの包含、継手をアクチュエータから機械的に切り離すために機械的に係脱するスイッチの包含、またはアクチュエータ構成要素の迅速な交換を可能にするクイックリリースの包含を含むことができるが、これらに限定されない。
【0214】
様々な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、米国特許第9,821,475号として発行された2013年10月25日に出願された関連する米国特許出願公開第14/064,071号に記載されているような、2013年10月25日に出願された米国特許出願公開第14/064,072号に記載されているような、2017年11月27日に出願された米国特許出願公開第15/823,523号に記載されているような、または2017年3月29日に出願された米国特許出願公開第15/472,740号に記載されているような、ベローズ及び/またはベローズシステムを含むことができる。
【0215】
一部の用途において、流体アクチュエータユニット110の設計は、その能力を拡張するために調整され得る。このような修正の一例は、トルクが継手構造125の角度に応じて変化するように、流体アクチュエータユニット110の回転構成のトルクプロファイルを調整するために行うことができる。これを達成するために、いくつかの例で、ベローズアクチュエータ130の断面を操作して、全体的な流体アクチュエータユニット110の所望のトルクプロファイルを強制することができる。一実施形態では、ベローズアクチュエータ130の直径をベローズアクチュエータ130の長手方向中心で小さくして、ベローズアクチュエータ130の完全な伸長時に、全体的な力の能力を低下させることができる。更に別の実施形態では、ベローズアクチュエータ130の断面積を変更して、ベローズアクチュエータ130が望ましくない構成にならないように所望の座屈挙動を誘発することができる。例示的な実施形態において、回転構成のベローズアクチュエータ130の端部構成は、アクチュエータユニット110の所定の継手の角度を越えて延びるまで荷重下で座屈するベローズアクチュエータ130の端部を設けるために、名目上の直径からわずかに減少した端部の面積を有することができ、この箇所で、ベローズアクチュエータ130のより短い径の端部が膨張し始める。
【0216】
他の実施形態では、この同じ能力は、拘束リブ135の挙動を修正することにより発展させることができる。例として、前の実施形態で説明したベローズアクチュエータ130と同じ例を使用して、2つの拘束リブ135を、ベローズアクチュエータ130の長さに沿って、均等に分布する場所で、そのようなベローズアクチュエータ130に固定することができる。いくつかの例では、部分的に膨張した座屈に抵抗するという目標は、アクチュエータユニット110が閉じるときにベローズアクチュエータ130を制御された方法で閉じることにより、対処することができる。拘束リブ135は、継手構造125に近づくが、継手構造125に対して底に達するまで互いに近づくことはできない。これにより、ベローズアクチュエータ130の中央部分が完全に膨張した状態にとどまることができ、いくつかの例では、ベローズアクチュエータ130の最も強い構成になり得る。
【0217】
さらなる実施形態では、ベローズアクチュエータ130の特定の能力特性を調整するために、ベローズアクチュエータ130の個々の編組または織りの繊維の角度を最適化することが望ましい場合がある(例えば、ベローズアクチュエータ130が編組または織布により付与される非伸縮性を含む例において)。他の実施形態では、アクチュエータユニット110のベローズアクチュエータ130の形状を操作して、ロボット外骨格システム100が異なる特性で動作できるようにすることができる。そのような修正のための例示的な方法は、以下を含むことができるが、これらに限定されない。すなわち、ベローズアクチュエータ130上のスマート材料を使用して、コマンドでベローズアクチュエータ130の機械的挙動を操作すること、または、ベローズアクチュエータ130の作動長さを短くする、及び/または断面積を減らすなどの手段によるベローズアクチュエータ130の幾何学的形状の機械的修正をすることである。
【0218】
さらなる例では、流体アクチュエータユニット110は単一のベローズアクチュエータ130または複数のベローズアクチュエータ130の組み合わせを含むことができ、それぞれが独自の組成、構造、及び幾何形状を有する。例えば、いくつかの実施形態は、必要に応じて係合することができる同じ継手アセンブリ125に平行または同心円状に配置された複数のベローズアクチュエータ130を含むことができる。例示的な一実施形態では、継手アセンブリ125は、互いに直接隣接して平行に配置された2つのベローズアクチュエータ130を有するように構成することができる。外骨格システム100は、所望の機械的構成で同じ流体アクチュエータユニット110によって様々な量の力が出力されることを可能にするために、必要に応じて各ベローズアクチュエータ130と係合することを選択的に選択できる。
【0219】
さらなる実施形態では、流体アクチュエータユニット110は、ベローズアクチュエータ130または流体アクチュエータユニット110の他の部分の圧力、力、またはひずみを直接的または間接的に推定するために使用できる、ベローズアクチュエータ130または流体アクチュエータユニット110の他の部分の機械的特性を測定するための様々な適切なセンサを含むことができる。いくつかの実施形態には特定のセンサを望ましい機械的構成に統合することに関連する困難性があるが、他のものはより適切なものがあるということにより、いくつかの例は、流体アクチュエータユニット110に配置されたセンサが望ましい場合がある。流体アクチュエータユニット110のそのようなセンサは、外骨格デバイス510に動作可能に接続することができ(
図5参照)、外骨格デバイス510は、流体アクチュエータユニット110のそのようなセンサからのデータを使用して外骨格システム100を制御することができる。
【0220】
本明細書で説明するように、様々な適切な外骨格システム100は、様々な適切な方法で、様々な適切な用途に使用することができる。しかし、そのような例は、本開示の範囲及び精神内にある多種多様な外骨格システム100またはその一部を制限するものと解釈されるべきではない。したがって、
図1~5の例よりも多少複雑な外骨格システム100は、本開示の範囲内である。
【0221】
更に、様々な例は、ユーザの脚または下半身に関連する外骨格システム100に関するが、さらなる例は、胴体、腕、頭、脚などを含むユーザの身体のいずれかの適切な部分に関連し得る。また、様々な例が外骨格に関係しているが、本開示が人工装具、体内移植片、ロボットなどを含む他の類似のタイプの技術に適用できることは、明らかであるはずである。更に、いくつかの例は人間のユーザに関連する可能性があるが、他の例は動物のユーザ、ロボットのユーザ、様々な形態の機械などに関連し得る。
【0222】
本開示の実施形態は、以下の条項を考慮して説明できる。
条項1.水域上の船舶内で動作するように構成された防水及び耐腐食性外骨格システムであって、
それぞれがユーザの左脚及び右脚に結合されるように構成された防水及び耐腐食性左脚部及び右脚部アクチュエータユニットであって、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットは各々、
関節を介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記関節は、前記ユーザの膝に位置付けられると共に、前記上部アームは、前記膝の上で前記ユーザの上脚部の周りで結合され、前記下部アームは、前記膝の下で前記ユーザの下脚部の周りで結合される、前記上部アーム及び前記下部アームと、
前記上部アームと前記下部アームとの間で伸長する流体ベローズアクチュエータと、
を含む、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットと、
水域上の船舶内で動作するように構成された防水及び耐腐食性外骨格デバイスと、を備え、前記外骨格デバイスは、
流体システムと、
プロセッサ及びメモリと、を含み、
前記メモリは命令を記憶し、前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータの作動を生じさせるように、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに流体を導入し、
前記外骨格システムが衝撃を受けているとの決定が前記外骨格デバイスによって行われるときに第1の構成において動作し、前記決定は、加速度計及び関節エンコーダデータ、ならびに前記左脚部アクチュエータユニットの関節角度が閾値を上回るとの決定に少なくとも部分的に基づいており、最大関節角度値は、前記関節の最大伸長に対応し、
前記左脚部アクチュエータユニットの前記関節角度が前記閾値を下回るときに、前記第1の構成とは異なる第2の構成において動作し、前記第2の構成は、前記膝がより高い屈曲の程度に到達するにつれて、前記ユーザに膝トルクサポートを提供するように、前記左脚部及び右脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータによる一定の力の生成を生じさせる、
ように、前記流体システムを制御するように構成される、前記外骨格システム。
【0223】
条項2.前記外骨格デバイスは、前記ユーザの胴体に着用される、条項1に記載の外骨格システム。
【0224】
条項3.前記外骨格デバイスは、機械的要素を通じて前記水域内の前記船舶に結合される、条項1または2に記載の外骨格システム。
【0225】
条項4.前記外骨格システムは、前記水域内の船舶に動作可能に結合され、前記外骨格システムは、
前記船舶の流体源から前記外骨格システムに前記流体を提供するように構成された流体ラインと、
前記船舶の電源から前記外骨格システムに電力を提供するように構成された電力ラインと、
を介して前記船舶に動作可能に結合される、
条項1~3のいずれか一項に記載の外骨格システム。
【0226】
条項5.機構を介して前記外骨格デバイスから前記ユーザを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備える、条項1~4のいずれかに記載の外骨格システム。
【0227】
条項6.機構を介して前記左脚部アクチュエータユニットから前記ユーザを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備えた、条項1~5いずれかに記載の外骨格システム。
【0228】
条項7.前記外骨格システムの前記第1の構成は、前記関節角度が屈曲している前記関節から減少するにつれて、前記左脚部作動ユニットの前記流体ベローズアクチュエータ内の流体圧力が増大するように、前記左脚部作動ユニットの前記流体ベローズアクチュエータに前記流体を導入するレートを制御する、条項1~6のいずれかに記載の外骨格システム。
【0229】
条項8.水域内のボート上で動作するように構成された外骨格システムであって、
流体ベローズアクチュエータを含む、1つ以上の脚部アクチュエータユニットと、
複数のセンサと、
前記水域内の前記ボート上で動作するように構成された外骨格デバイスと、を備え、前記外骨格デバイスは、
流体システムと、
プロセッサ及びメモリと、を含み、
前記メモリは命令を記憶し、前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータの作動を生じさせるように、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに流体を導入する、ように、前記外骨格システムを制御するように構成される、
前記外骨格システム。
【0230】
条項9.前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記脚部アクチュエータユニットのうちの少なくとも1つの関節の関節角度が閾値を上回るときに第1の構成において動作し、最大関節角度値は、前記関節の最大伸長に対応し、
前記脚部アクチュエータユニットのうちの前記少なくとも1つの前記関節角度が前記閾値を下回るときに、前記第1の構成とは異なる第2の構成において動作し、前記第2の構成は、ユーザの膝がより高い屈曲の程度に到達するにつれて、前記1つ以上のアクチュエータユニットを着用する前記ユーザの前記膝に膝トルクサポートを提供するように、前記脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータによる一定の力の生成を生じさせる、
ように、前記外骨格システムを制御するように更に構成される、条項8に記載の外骨格システム。
【0231】
条項10.前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記閾値への前記関節角度の近接を示す、前記外骨格システムの左膝関節エンコーダからのデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の構成の動作パラメータを調整するように、前記外骨格システムを制御するように更に構成される、条項9に記載の外骨格システム。
【0232】
条項11.前記外骨格デバイスは、前記ユーザの胴体に着用される、条項8~10のいずれかに記載の外骨格システム。
【0233】
条項12.前記外骨格デバイスは、前記水域内のビークルに結合される、条項8~11のいずれかに記載の外骨格システム。
【0234】
条項13.前記外骨格デバイスは、前記水域内のビークルに結合され、前記外骨格システムは、
前記ビークルの流体源から前記外骨格システムに流体を提供するように構成された流体ライン、
前記ビークルの電源から前記外骨格システムに電力を提供するように構成された電力ライン、または
前記外骨格システムと前記ビークルとの間の通信を提供するように構成された通信ライン、
のうちの1つ以上を介して前記ビークルに結合される、条項8~12のいずれかに記載の外骨格システム。
【0235】
条項14.前記ビークルから前記外骨格システムを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備える、条項13に記載の外骨格システム。
【0236】
条項15.前記外骨格デバイスからユーザを即時に解放するように構成されたクイックリリースシステムを更に備える、条項8~14のいずれかに記載の外骨格システム。
【0237】
条項16.外骨格システムであって、
1つ以上のアクチュエータユニットであって、流体アクチュエータを含む、前記1つ以上のアクチュエータユニットと、
1つ以上のセンサと、
外骨格デバイスと、を備え、前記外骨格デバイスは、
流体システムと、
プロセッサ及びメモリと、を含み、
前記メモリは命令を記憶し、前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記流体アクチュエータの作動を生じさせるように、前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記流体アクチュエータに流体を導入する、ように前記外骨格システムを制御するように構成される、
前記外骨格システム。
【0238】
条項17.前記外骨格システムは、海事環境内で動作するように構成される、条項16に記載の外骨格システム。
【0239】
条項18.前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記1つ以上の作動ユニットのうちの少なくとも1つの関節角度が閾値を超えたとの決定が行われるときに、第1の構成とは異なる第2の構成において動作する、ように前記外骨格システムを制御するように更に構成される、条項16または17に記載の外骨格システム。
【0240】
条項19.前記命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
前記関節角度における変化を示す、関節エンコーダからのデータに少なくとも部分的に基づいて、第1の構成の動作パラメータを調整する、ように前記外骨格システムを制御するように更に構成される、条項18に記載の外骨格システム。
【0241】
条項20.前記外骨格システムは、流体域内のビークルに結合され、前記外骨格システムは、
前記ビークルの流体源から前記外骨格システムに流体を提供するように構成された流体ライン、
前記ビークルの電源から前記外骨格システムに電力を提供するように構成された電力ライン、または
前記外骨格システムと前記ビークルとの間の通信を提供するように構成された通信ライン、
のうちの1つ以上を介して前記ビークルに結合される、条項16~19のいずれかに記載の外骨格システム。
【0242】
説明される実施形態は、様々な修正及び代替形態が可能であり、その具体例は、図面に例として示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、説明される実施形態は、開示される特定の形態または方法に限定されるべきではなく、逆に、本開示は、全ての修正、均等物、及び代替物を含むことを理解されたい。さらに、所与の実施形態の要素は、その例示的な実施形態のみに適用可能であると解釈されるべきではなく、したがって、例示的な一実施形態の要素は他の実施形態に適用可能である。さらに、例示的な実施形態に具体的に示される要素は、それらのような要素を含む、それらから本質的になる、もしくはそれらからなる実施形態を含めると解釈されるべきであり、またはそれらのような要素は、さらなる実施形態に明示的に存在しなくてもよい。したがって、一例に存在する要素の記載は、そのような要素が明示的に存在しないいくつかの実施形態を支持すると解釈されるべきである。
【国際調査報告】