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特表2024-534822有害生物防除剤としての新規ピラジニル-トリアゾール化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】有害生物防除剤としての新規ピラジニル-トリアゾール化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/14 20060101AFI20240918BHJP
   A61P 33/14 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 33/10 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 33/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20240918BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20240918BHJP
   A01N 43/653 20060101ALI20240918BHJP
   A01P 7/02 20060101ALI20240918BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
C07D401/14
A61P33/14
A61P33/10
A61P33/00
A61K31/497
C07D403/04 CSP
A01N43/653 L
A01P7/02
A01P7/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510670
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 EP2022073202
(87)【国際公開番号】W WO2023025682
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】21193101.9
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】313006625
【氏名又は名称】バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ベア,ロビン・マクシミリアン
(72)【発明者】
【氏名】カンチョ・グランデ,ヨランダ
(72)【発明者】
【氏名】フスライン,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】イェシュケ,ペーター
(72)【発明者】
【氏名】シュヴァルツ,ハンス-ゲオルク
(72)【発明者】
【氏名】テルザー,ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンター,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】エビングハウス-キンチャー,ウルリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】レーゼル,ペーター
(72)【発明者】
【氏名】リンカ,マルク
(72)【発明者】
【氏名】ダミジョナイティス,アルナス
(72)【発明者】
【氏名】トゥルベルク,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ハイスラー,アイリング
【テーマコード(参考)】
4C086
4H011
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC60
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB37
4C086ZB39
4C086ZC61
4H011AC01
4H011AC02
4H011AC04
4H011BB09
(57)【要約】
本発明は、一般式(I)
【化1】
(式中、構造要素X、R、R、R31、R32およびRは、本明細書に記載される意味を有する)の新規なピラジニル-トリアゾール化合物、このような化合物を含む製剤および組成物、ならびに植物保護における節足動物および昆虫を含む害虫の防除におけるそれらの使用、ならびに動物における外部寄生生物の防除のためのそれらの使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】
〔式中、
Xは、OまたはSであり;
は、水素であり;
は、以下の部分構造Q1およびQ2から選択され(ここで、C=X-基への結合は、#で印される):
【化2】
〔式中、
21は、ハロゲン、-CN、-SF、C-Cハロアルキル、C-Cハロアルコキシ、C-Cハロアルキルチオ、C-Cハロアルキルスルフィニル、C-Cハロアルキルスルホニル、C-Cアルキルチオ、C-Cアルキルスルフィニル、C-Cアルキルスルホニル、C-Cシクロアルキルチオ、C-Cシクロアルキルスルフィニル、C-Cシクロアルキルスルホニル;またはフェニルスルホニル(ここで、フェニルは、ハロゲン、-CN、メチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシの群から選択される1~2個の置換基で置換されていてもよい);またはシクロプロピル(ここで、シクロプロピルは、ハロゲン、-CN、メチルおよびトリフルオロメチルの群から選択される1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり;
22は、水素、ハロゲン、-CN、C-Cハロアルキル、C-CハロアルコキシまたはC-Cハロアルキルスルホニルである〕;
31は、水素、C-Cアルキル、またはC-Cシクロアルキルであり;
32は、水素、C-CアルキルまたはC-Cシクロアルキル(ここで、C-CアルキルおよびC-Cシクロアルキルは、ハロゲン、-CN、C-CシクロアルキルおよびC-Cアルコキシの群から選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい)であり;
は、水素、C-Cアルキル、C-CアルコキシまたはC-Cシクロアルキルである〕
の化合物。
【請求項2】
Xが、OまたはSであり;
が、水素であり;
が、以下の部分構造Q1およびQ2から選択され(ここで、C=X-基への結合は、#で印される):
【化3】
〔式中、
21は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、-SF、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、1-シアノシクロプロピル、ジフルオロメチル、1,1-ジフルオロエチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2-フルオロプロパン-2-イル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、メチルスルファニル、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、シクロプロピルスルホニルまたは4-クロロフェニル-スルホニルであり;
22は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ、ジフルオロメチルスルホニル、またはトリフルオロメチルスルホニルである〕;
31が、水素、メチル、エチルまたはシクロプロピルであり;
32が、水素、C-Cアルキルまたはシクロプロピル(ここで、C-Cアルキルおよびシクロプロピルは、フッ素、塩素、-CN、シクロプロピルおよびメトキシの群から選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい)であり;
が、水素、メチル、メトキシまたはシクロプロピルである
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xが、Oであり;
が、水素であり;
が、3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス(ジフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3-ブロモ-5-(2-フルオロプロパン-2-イル)フェニル、3-フルオロ-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-ブロモ-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,5-ビス(ジフルオロメトキシ)フェニル、3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(1-メチルシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-クロロ-5-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル、3-ブロモ-5-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル、3-クロロ-5-メチルスルホニルフェニル、3-メチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)フェニル、3-メチルスルホニル-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル、3-(ジフルオロメチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、または2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-イルであり;
31が、水素、メチルまたはエチルであり;
32が、水素、メチル、シアノメチル、シアノエチル、2,2-ジフルオロエチル、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり;
が、水素、メチル、メトキシまたはシクロプロピルである
請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
以下の化合物、
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(3-メチル-5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(3-メチル-5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-[5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩、
5-(5-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-{5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル}ピラジン-2-カルボン酸メチル塩酸塩、
5-(3-シクロプロピル-5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)安息香酸。
【請求項5】
請求項1~3のいずれかに記載の式(I)の少なくとも1つの化合物を含む製剤、特に農薬製剤。
【請求項6】
少なくとも1つの増量剤および/または少なくとも1つの界面活性物質をさらに含む、請求項5に記載の製剤。
【請求項7】
式(I)の化合物が、少なくとも1つのさらなる活性化合物との混合物中にあることを特徴とする、請求項5または6に記載の製剤。
【請求項8】
請求項1~3のいずれかに記載の式(I)の化合物または請求項5~7のいずれかに記載の製剤を有害生物および/またはその生息地に作用させることを特徴とし、
ここで、手術または治療による動物の身体の処置方法および動物の身体に実施される診断方法が除外される、有害生物、特に害虫を防除するための方法。
【請求項9】
有害生物が、害虫であり、昆虫、クモ類もしくは線虫を含むか、または、有害生物が、昆虫、クモ類もしくは線虫であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
害虫を防除するための、請求項1~3のいずれかに記載の式(I)の化合物または請求項5~7のいずれかに記載の製剤の使用であって、
ここで、手術または治療による動物の身体の処置方法および動物の身体に実施される診断方法が除外される、使用。
【請求項11】
前記害虫が、昆虫、クモ類もしくは線虫を含むか、または、前記害虫が、昆虫、クモ類もしくは線虫であることを特徴とする、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
作物保護における、請求項10または11に記載の使用。
【請求項13】
動物衛生の分野における、請求項10または11に記載の使用。
【請求項14】
媒介動物の防除における請求項10または11に記載の化合物または塩の使用。
【請求項15】
有害生物、特に害虫から、種子または発芽中の植物を保護するための方法であって、種子が、請求項1~3のいずれかに記載の式(I)の化合物または請求項5~7のいずれかに記載の製剤と接触させられる方法段階を含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法によって得られた種子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規ピラジニル-トリアゾール化合物、そのような化合物を含む製剤および組成物、ならびに植物保護における節足動物および昆虫を含む害虫(animal pests)の防除におけるそれらの使用、ならびに動物上の外部寄生生物の防除のためのそれらの使用に関する。
【0002】
特定のヘテロアリール-トリアゾール化合物は、動物上の外部寄生生物の防除における使用に関してはWO2017/192385に、および植物保護の分野において節足動物および昆虫を含む害虫の防除における使用に関してはWO2019/170626およびWO2019/215198に開示されている。さらに、特許出願WO2019/197468、WO2019/201835、WO2019/202077、WO2019/206799、WO2021/013719、WO2021/013720、WO2021/069575、WO2021/069567、WO2021/069569、WO2021/099303、WO2021/105091、WO2021/165195、WO2021/224323およびWO2021/259997は、動物上の外部寄生生物の防除における使用、および植物保護の分野において節足動物および昆虫を含む害虫の防除のための特定のヘテロアリール-トリアゾールまたはヘテロアリール-ピラジン化合物を開示している。WO2020/002563、WO2020/053364、WO2020/053365、WO2020/070049、WO2020/079198、WO2020/094363、WO2020/169445、WO2020/182649、WO2020/188014、WO2020/188027、WO2020/193341、WO2020/201079、WO2020/201398、WO2020/208036、WO2021/037614、WO2021/122645およびWO2021/170881は、殺虫剤として使用できるアゾール-アミドまたはピラジン-アミド化合物を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2017/192385号
【特許文献2】国際公開第2019/170626号
【特許文献3】国際公開第2019/215198号
【特許文献4】国際公開第2019/197468号
【特許文献5】国際公開第2019/201835号
【特許文献6】国際公開第2019/202077号
【特許文献7】国際公開第2019/206799号
【特許文献8】国際公開第2021/013719号
【特許文献9】国際公開第2021/013720号
【特許文献10】国際公開第2021/069575号
【特許文献11】国際公開第2021/069567号
【特許文献12】国際公開第2021/069569号
【特許文献13】国際公開第2021/099303号
【特許文献14】国際公開第2021/105091号
【特許文献15】国際公開第2021/165195号
【特許文献16】国際公開第2021/224323号
【特許文献17】国際公開第2021/259997号
【特許文献18】国際公開第2020/002563号
【特許文献19】国際公開第2020/053364号
【特許文献20】国際公開第2020/053365号
【特許文献21】国際公開第2020/070049号
【特許文献22】国際公開第2020/079198号
【特許文献23】国際公開第2020/094363号
【特許文献24】国際公開第2020/169445号
【特許文献25】国際公開第2020/182649号
【特許文献26】国際公開第2020/188014号
【特許文献27】国際公開第2020/188027号
【特許文献28】国際公開第2020/193341号
【特許文献29】国際公開第2020/201079号
【特許文献30】国際公開第2020/201398号
【特許文献31】国際公開第2020/208036号
【特許文献32】国際公開第2021/037614号
【特許文献33】国際公開第2021/122645号
【特許文献34】国際公開第2021/170881号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現代の植物保護製品および獣医学外部寄生生物駆除剤は、例えば、有効性、持続性、スペクトルおよび抵抗性破壊特性に関して、多くの要求を満たさなければならない。毒性、他の活性化合物または製剤補助剤との組合せ性の問題は、活性化合物の合成に必要な費用の問題と同様に、役割を果たす。さらに、抵抗性が生じることがある。これら全ての理由のために、新規な作物保護組成物または獣医学的外部寄生生物駆除剤の探索は完全であると考えることができず、既知の化合物と比較して、少なくとも個々の態様に関して改善される特性を有する新規な化合物が常に必要とされている。
【0005】
本発明の目的は、様々な態様における殺有害生物剤のスペクトルを広げる化合物を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明は、一般式(I)
【化1】
〔式中(構成1-1):
Xは、OまたはSであり;
は、水素であり;
は、以下の部分構造Q1およびQ2から選択され(ここで、C=X-基への結合は、#で印される):
【化2】
〔式中、
21は、ハロゲン、-CN、-SF、C-Cハロアルキル、C-Cハロアルコキシ、C-Cハロアルキルチオ、C-Cハロアルキルスルフィニル、C-Cハロアルキルスルホニル、C-Cアルキルチオ、C-Cアルキルスルフィニル、C-Cアルキルスルホニル、C-Cシクロアルキルチオ、C-Cシクロアルキルスルフィニル、C-Cシクロアルキルスルホニル;またはフェニルスルホニル(ここで、フェニルは、ハロゲン、-CN、メチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシの群から選択される1~2個の置換基で置換されていてもよい);またはシクロプロピル(ここで、シクロプロピルは、ハロゲン、-CN、メチルおよびトリフルオロメチルの群から選択される1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり;
22は、水素、ハロゲン、-CN、C-Cハロアルキル、C-CハロアルコキシまたはC-Cハロアルキルスルホニルである〕;
31は、水素、C-CアルキルまたはC-Cシクロアルキルであり;
32は、水素、C-CアルキルまたはC-Cシクロアルキルであり(ここで、C-CアルキルおよびC-Cシクロアルキルは、ハロゲン、-CN、C-CシクロアルキルおよびC-Cアルコキシの群から選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい);
は、水素、C-Cアルキル、C-CアルコキシまたはC-Cシクロアルキルである〕
の化合物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書のいずれかに記載される式(I)の化合物は同様に、存在する任意のジアステレオマーまたはエナンチオマーおよびE/Z異性体、ならびに式(I)の化合物の塩およびN-オキシド、ならびに動物害虫の防除のためのその使用も包含する。
【0008】
本明細書のいずれかに記載される式(I)の化合物はまた、置換基の性質に応じて、立体異性体の形態、すなわち、様々な組成の幾何異性体および/または光学異性体または異性体混合物の形態であってもよい。本発明は、一般に式(I)の化合物のみ本明細書で考察されるが、純粋な立体異性体およびこれらの異性体の任意の所望の混合物の両方を提供する。
【0009】
しかしながら、本発明によれば、式(I)の化合物の光学活性な立体異性体およびその塩を使用することが好ましい。
【0010】
したがって、本発明は、純粋なエナンチオマーおよびジアステレオマーの両方、ならびにそれらの混合物に関する。
【0011】
適切な場合、式(I)の化合物は、様々な多形形態で、または様々な多形形態の混合物として存在し得る。純粋な多形体および多形体混合物の両方が本発明によって提供され、本発明に従って使用することができる。
【0012】
式(I)〔式中、
Xは、OまたはSであり;
は、水素であり;
は、以下の部分構造Q1およびQ2から選択され(ここで、C=X-基への結合は、#で印される):
【化3】
〔式中、
21は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、1-シアノシクロプロピル、ジフルオロメチル、1,1-ジフルオロエチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2-フルオロプロパン-2-イル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、メチルスルファニル、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、シクロプロピルスルホニルまたは4-クロロフェニルスルホニルであり;
22は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメチルスルホニル、またはトリフルオロメチルスルホニルである〕;
31は、水素、メチル、エチルまたはシクロプロピルであり;
32は、水素、C-Cアルキルまたはシクロプロピルであり(ここで、C-Cアルキルおよびシクロプロピルは、フッ素、塩素、-CN、シクロプロピルおよびメトキシの群から選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい);
は、水素、メチル、シクロプロピルまたはメトキシである〕
の化合物が、好ましい(構成2-1)。
【0013】
式(I)〔式中、
Xは、OまたはSであり;
は、水素であり;
は、以下の部分構造Q1およびQ2から選択され(ここで、C=X-基への結合は、#で印される):
【化4】
〔式中、
21は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、-SF、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、1-シアノシクロプロピル、ジフルオロメチル、1,1-ジフルオロエチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2-フルオロプロパン-2-イル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、メチルスルファニル、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、シクロプロピルスルホニルまたは4-クロロフェニルスルホニルであり;
22は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ、ジフルオロメチルスルホニル、またはトリフルオロメチルスルホニルである〕;
31は、水素、メチル、エチルまたはシクロプロピルであり;
32は、水素、C-Cアルキルまたはシクロプロピルであり(ここで、C-Cアルキルおよびシクロプロピルは、フッ素、塩素、-CN、シクロプロピルおよびメトキシの群から選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい);
は、水素、メチル、メトキシまたはシクロプロピルである〕
の化合物も好ましい(構成2-2)。
【0014】
式(I)〔式中、
Xは、Oであり;
は、水素であり;
は、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(1-メチルシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-メチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)フェニル、または3-メチルスルホニル-5-(トリフルオロメトキシ)フェニルであり;
31は、水素、メチルまたはエチルであり;
32は、水素、メチル、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり;
は、水素、メチルまたはシクロプロピルである〕
の化合物が、さらに好ましい(構成3-1)。
【0015】
式(I)〔式中、
Xは、Oであり;
は、水素であり;
は、3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス(ジフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3-ブロモ-5-(2-フルオロプロパン-2-イル)フェニル、3-フルオロ-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-ブロモ-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,5-ビス(ジフルオロメトキシ)フェニル、3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(1-メチルシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-クロロ-5-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル、3-ブロモ-5-(ペンタフルオロ-λ6-スルファニル)フェニル、3-クロロ-5-メチルスルホニルフェニル、3-メチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)フェニル、3-メチルスルホニル-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル、3-(ジフルオロメチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル、または2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-イルであり;
31は、水素、メチルまたはエチルであり;
32は、水素、メチル、シアノメチル、シアノエチル、2,2-ジフルオロエチル、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり;
は、水素、メチル、メトキシまたはシクロプロピルである〕
の化合物もさらに好ましい(構成3-2)。
【0016】
さらに好ましい実施形態において、本発明は、式(I’):
【化5】
〔式中、構造要素R、R、R31、R32およびRは、構成(1-1)で与えられる意味または構成(2-1)で与えられる意味または構成(2-2)で与えられる意味または構成(3-1)で与えられる意味または構成(3-2)で与えられる意味を有する〕
の化合物に関する。
【0017】
さらに好ましい態様において、本発明は、Rが水素である式(I’’)の化合物および式(I’’)
【化6】
【0018】
〔式中、構造要素R、R、R31、R32およびRは、構成(1-1)で与えられる意味または構成(2-1)で与えられる意味または構成(2-2)で与えられる意味または構成(3-1)で与えられる意味または構成(3-2)で与えられる意味を有する〕
の化合物に関する。
【0019】
さらに好ましい態様において、本発明は、Rが水素である式(I’’’)の化合物および式(I’’’)
【化7】
〔式中、構造要素R、R、R31、R32およびRは、構成(1-1)で与えられる意味または構成(2-1)で与えられる意味または構成(2-2)で与えられる意味または構成(3-1)で与えられる意味または構成(3-2)で与えられる意味を有する〕
の化合物に関する。
【0020】
さらなる態様によれば、本発明は、上記の一般式(I)の化合物の調製に有用である中間体化合物を包含する。
【0021】
特に、本発明は、中間体化合物INT-001~INT-022(表2参照)を包含する:
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(3-メチル-5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(3-メチル-5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-[5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩、
5-(5-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-{5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル}ピラジン-2-カルボン酸メチル塩酸塩、
5-(3-シクロプロピル-5-{(1S)-1-[3-(メチルスルホニル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3,5-ビス(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
5-(5-{(1S)-1-[3-(1-シアノシクロプロピル)-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-シクロプロピル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル、
3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)安息香酸。
【0022】
定義
当業者は、明示的に述べられていない場合、本出願において使用される表現「a」または「an」は、状況に応じて、「一つ(1)」、「一つ(1)以上」または「少なくとも1つ(1)」を意味し得ることを認識している。
【0023】
環系および基などの本明細書に記載の全ての構造について、隣接原子は、-O-O-または-O-S-であってはならない。
【0024】
可変数の可能な炭素原子(C原子)を有する構造は、より具体的に規定するために、本願ではC炭素原子の下限(lower limit of carbon atoms)-C炭素原子の上限(upper limit of carbon atoms)構造(CLL-CUL構造)と呼ばれることがある。例:アルキル基は、3~10個の炭素原子からなり得、その場合、C-C10アルキルに対応する。炭素原子およびヘテロ原子から構成される環構造は、「LL-員~UL-員」構造と称され得る。6員環構造の一例は、トルエン(メチル基で置換された6員環構造)である。
【0025】
置換基、例えばCLL-CULアルキル、の総称が、複合置換基、例えばCLL-CULシクロアルキル-CLL-CULアルキル、の末端にある場合、複合置換基の最初の構成成分、例えばCLL-CULシクロアルキルは、同一または異なって、かつ独立して、後者の置換基、例えばCLL-CULアルキルによって一置換または多置換されていてもよい。化学基、環状系および環状基のために本出願において使用される全ての総称は、「CLL-CUL」または「LL-員~UL-員」を付加することにより、より具体的に規定することができる。
【0026】
上記式に与えられる記号の定義において、以下の置換基を一般的に表す総称が使用された:
ハロゲンは、第7主族の元素、好ましくはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素、より好ましくはフッ素、塩素および臭素、さらにより好ましくはフッ素および塩素に関する。
【0027】
ヘテロ原子の例は、N、O、S、P、B、Siである。好ましくは用語「ヘテロ原子」は、N、SおよびOに関する。
【0028】
本発明によれば、「アルキル」は、それ自体または化学基の一部として、好ましくは1~6個の炭素原子を有する直鎖または分枝炭化水素、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,2-ジメチルプロピル、1,3-ジメチルブチル、1,4-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチルブチルおよび2-エチルブチルを表す。1~4個の炭素原子を有するアルキル、とりわけメチル、エチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチルまたはt-ブチルなども好ましい。本発明のアルキルは、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0029】
本発明によれば、「アルケニル」は、それ自体または化学基の一部として、好ましくは2~6個の炭素原子および少なくとも1つの二重結合を有する直鎖または分岐炭化水素、例えば、2-プロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニルおよび1-エチル-2-メチル-2-プロペニルを表す。2~4個の炭素原子を有するアルケニル、例えば、とりわけ、2-プロペニル、2-ブテニルまたは1-メチル-2-プロペニルも好ましい。本発明のアルケニルは、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0030】
本発明によれば、「アルキニル」は、それ自体または化学基の一部として、2~6個の炭素原子および少なくとも1つの三重結合を有する直鎖または分岐炭化水素、例えば、2-プロピニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、1-メチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニル、1-エチニル-2-プロピニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-4-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニル、1-エチニル-3-ブチニル、2-エチニル-3-ブチニル、1-エチニル-1-メチル-2-プロピニルおよび2,5-ヘキサジイニルを表す。2~4個の炭素原子を有するアルキニル、例えば、とりわけ、エチニル、2-プロピニルまたは2-ブチニル-2-プロペニルも好ましい。本発明のアルキニルは、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0031】
本発明によれば、「シクロアルキル」は、それ自体または化学基の一部として、好ましくは3~10個の炭素を有する単環式、二環式または三環式炭化水素、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルまたはアダマンチルを表す。3、4、5、6または7個の炭素原子を有するシクロアルキル、例えば、とりわけ、シクロプロピルまたはシクロブチルも好ましい。本発明のシクロアルキルは、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0032】
本発明によれば、「アルキルシクロアルキル」は、好ましくは4~10個または4~7個の炭素原子を有する単環式、二環式または三環式アルキルシクロアルキル、例えばメチルシクロプロピル、エチルシクロプロピル、イソプロピルシクロブチル、3-メチルシクロペンチルおよび4-メチルシクロヘキシルを表す。4、5または7個の炭素原子を有するアルキルシクロアルキル、例えば、とりわけ、エチルシクロプロピルまたは4-メチルシクロヘキシルも好ましい。本発明のアルキルシクロアルキルは、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0033】
本発明によれば、「シクロアルキルアルキル」は、好ましくは4~10または4~7個の炭素原子を有する単環式、二環式または三環式シクロアルキルアルキル、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびシクロペンチルエチルを表す。4、5または7個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル、例えば、とりわけ、シクロプロピルメチルまたはシクロブチルメチルも好ましい。本発明のシクロアルキルアルキルは、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0034】
本発明によれば、「ヒドロキシアルキル」は、好ましくは1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、s-ブタノールおよびt-ブタノールを表す。1~4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基も好ましい。本発明のヒドロキシアルキル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0035】
本発明によれば、「アルコキシ」は、好ましくは1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐O-アルキル、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシおよびt-ブトキシを表す。1~4個の炭素原子を有するアルコキシ基も好ましい。本発明のアルコキシ基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0036】
本発明によれば、「アルキルチオ」または「アルキルスルファニル」は、好ましくは1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐S-アルキル、例えばメチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチルチオ、イソブチルチオ、s-ブチルチオおよびt-ブチルチオを表す。1~4個の炭素原子を有するアルキルチオ基も好ましい。本発明のアルキルチオ基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0037】
本発明によれば、「アルキルスルフィニル」は、好ましくは1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルスルフィニル、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n-プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、n-ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、s-ブチルスルフィニルおよびt-ブチルスルフィニルを表す。1~4個の炭素原子を有するアルキルスルフィニル基も好ましい。本発明のアルキルスルフィニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよく、両方のエナンチオマーを包含する。
【0038】
本発明によれば、「アルキルスルホニル」は、好ましくは1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルスルホニル、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、s-ブチルスルホニルおよびt-ブチルスルホニルを表す。1~4個の炭素原子を有するアルキルスルホニル基も好ましい。本発明のアルキルスルホニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0039】
本発明によれば、「シクロアルキルチオ」または「シクロアルキルスルファニル」は、好ましくは3~6個の炭素原子を有する-S-シクロアルキル、例えばシクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオを表す。3~5個の炭素原子を有するシクロアルキルチオ基も好ましい。本発明のシクロアルキルチオ基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0040】
本発明によれば、「シクロアルキルスルフィニル」は、好ましくは3~6個の炭素原子を有する-S(O)-シクロアルキル、例えばシクロプロピルスルフィニル、シクロブチルスルフィニル、シクロペンチルスルフィニル、シクロヘキシルスルフィニルを表す。3~5個の炭素原子を有するシクロアルキルスルフィニル基も好ましい。本発明のシクロアルキルスルフィニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよく、両方のエナンチオマーを包含する。
【0041】
本発明によれば、「シクロアルキルスルホニル」は、好ましくは3~6個の炭素原子を有する-SO-シクロアルキル、例えばシクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニルを表す。3~5個の炭素原子を有するシクロアルキルスルホニル基も好ましい。本発明のシクロアルキルスルホニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0042】
本発明によれば、「フェニルチオ」または「フェニルスルファニル」は、-S-フェニル、例えばフェニルチオを表す。本発明のフェニルチオ基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0043】
本発明によれば、「フェニルスルフィニル」は、-S(O)-フェニル、例えばフェニルスルフィニルを表す。本発明のフェニルスルフィニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよく、両方のエナンチオマーを包含する。
【0044】
本発明によれば、「フェニルスルホニル」は、-SO-フェニル、例えばフェニルスルホニルを表す。本発明のフェニルスルホニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0045】
本発明によれば、「アルキルカルボニル」は、好ましくは2~7個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキル-C(=O)、例えばメチルカルボニル、エチルカルボニル、n-プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、s-ブチルカルボニルおよびt-ブチルカルボニルを表す。1~4個の炭素原子を有するアルキルカルボニルも好ましい。本発明のアルキルカルボニルは、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0046】
本発明によれば、「アルコキシカルボニル」は、それ自体または化学基の一部として、直鎖または分枝鎖のアルコキシカルボニルを表し、アルコキシ部分に好ましくは1~6個の炭素原子を有するか、または1~4個の炭素原子を有する、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、s-ブトキシカルボニルおよびt-ブトキシカルボニルを表す。本発明のアルコキシカルボニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0047】
本発明によれば、「アルキルアミノカルボニル」は、アルキル部分に好ましくは1~6個の炭素原子または1~4個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキルアミノカルボニル、例えばメチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n-プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、s-ブチルアミノカルボニルおよびt-ブチルアミノカルボニルを表す。本発明のアルキルアミノカルボニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0048】
本発明によれば、「N,N-ジアルキルアミノカルボニル」は、アルキル部分に好ましくは1~6個の炭素原子または1~4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖N,N-ジアルキルアミノカルボニル、例えば、N,N-ジメチルアミノカルボニル、N,N-ジエチルアミノカルボニル、N,N-ジ(n-プロピルアミノ)カルボニル、N,N-ジ(イソプロピルアミノ)カルボニルおよびN,N-ジ-(s-ブチルアミノ)カルボニルを表す。本発明のN,N-ジアルキルアミノカルボニル基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0049】
本発明によれば、「アリール」は、好ましくは6~14個、特に6~10個の環炭素原子を有する単環式、二環式または多環式芳香族系、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントレニル、好ましくはフェニルを表す。さらに、アリールは、結合部位が芳香族系上にある、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、フルオレニル、ビフェニルなどの縮合多環系も表す。本発明のアリール基は、1つ以上の同一または異なる基で置換されていてもよい。
【0050】
置換アリールの例はアリールアルキルであり、これは、同様に、C-Cアルキルおよび/またはC-C14アリール部分で1個以上の同一または異なった基によって置換されていてもよい。そのようなアリールアルキルの例としては、ベンジルおよびフェニル-1-エチルが挙げられる。
【0051】
本発明によれば、「多環式」環という用語は、縮合、架橋およびスピロ環式炭素環式および複素環式環、ならびに単結合または二重結合を介して連結された環系を指す。
【0052】
本発明によれば、「複素環」、「複素環式環」または「複素環式環系」は、少なくとも1個の炭素原子がヘテロ原子によって、好ましくはN、O、S、P、B、Si、Seからなる群からのヘテロ原子によって置き換えられ、飽和、不飽和またはヘテロ芳香族であり、非置換または置換であってもよく、結合部位が環原子上にある、少なくとも1個の環を有する炭素環系を表す。別様に定義されない限り、複素環は、好ましくは3~9個の環原子、特に3~6個の環原子、および複素環中に、1個以上、好ましくは1~4個、特に1、2または3個のヘテロ原子、好ましくはN、O、およびSからなる群からのヘテロ原子を含有するが、2個の酸素原子は、直接隣接すべきではない。複素環は、通常、4個以下の窒素原子および/または2個以下の酸素原子および/または2個以下の硫黄原子を含有する。置換されていてもよいヘテロシクリルの場合、本発明はまた、多環式環系、例えば、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、1-オキサ-5-アザスピロ[2.3]ヘキシルまたは2,3-ジヒドロ-1H-インドールを包含する。
【0053】
本発明のヘテロシクリル基は、例えば、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ジオキソラニル、ジオキソリル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、オキセタニル、オキシラニル、アゼチジニル、アジリジニル、オキサゼチジニル、オキサジリジニル、オキサゼパニル、オキサジナニル、アゼパニル、オキソピロリジニル、ジオキソピロリジニル、オキソモルホリニル、オキソピペラジニルおよびオキセパニルである。
【0054】
特に重要なものは、ヘテロアリール、すなわちヘテロ芳香族系である。本発明によれば、ヘテロアリールという用語はヘテロ芳香族化合物、すなわち、複素環の上記定義に該当する完全に不飽和の芳香族複素環式化合物を表す。上記の群から1~3個、好ましくは1または2個の同一または異なるヘテロ原子を有する5~7員環が好ましい。本発明のヘテロアリールは、例えば、フリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3-および1,2,4-トリアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-、1,3,4-、1,2,4-および1,2,5-オキサジアゾリル、アゼピニル、ピロリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5-、1,2,4-および1,2,3-トリアジニル、1,2,4-、1,3,2-、1,3,6-および1,2,6-オキサジニル、オキセピニル、チエピニル、1,2,4-トリアゾロニルおよび1,2,4-ジアゼピニルである。本発明のヘテロアリール基はまた、1つ以上の同一または異なるラジカルによって置換されていてもよい。
【0055】
本発明によれば、置換基=O(オキソ)は、メチレン(CH)基の2個の水素原子、または水素以外の置換基のみを有する硫黄、窒素およびリン原子の孤立電子対を置換することができる。例えば、ラジカルC-アルキルは、例えば、=O(オキソ)による置換により-COCHになり、一方、複素環チエタン-3-イルは、例えば、1=O(オキソ)基による置換により1-オキソチエタン-3-イルになるか、または2=O(オキソ)基による置換により1,1-ジオキソチエタン-3-イルになる。
【0056】
本発明によれば、置換基=S(チオノ)は、メチレン(CH)基の2個の水素原子を置換することができる。例えば、基C-アルキルは、例えば、=S(チオノ)による置換によって-CSCHになる。
【0057】
本明細書で使用される「置換されていてもよい」という表現は、置換されていてもよい基がさらなる置換基で置換されているか、またはさらなる置換基で置換されていないかのいずれかであることを意味する。
【0058】
「それぞれの場合に置換されていてもよい」という用語は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、シクロアルキル、アリール、フェニル、ベンジル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリール基などの基/置換基が、置換されていることを意味し、例えば、非置換の基本構造に由来する置換基を意味し、ここで、置換基、例えば、1個の置換基または複数の置換基、好ましくは、1、2、3、4、5、6または7の置換基は、アミノ、ヒドロキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、イソシアノ、メルカプト、イソチオシアナト、C-Cカルボキシル、カルボンアミド、SF、アミノスルホニル、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cシクロアルキル、C-Cアルケニル、C-Cシクロアルケニル、C-Cアルキニル、N-モノ-C-Cアルキルアミノ、N,N-ジ-C-Cアルキルアミノ、N-C-Cアルカノイルアミノ、C-Cアルコキシ、C-Cハロアルコキシ、C-Cアルケニルオキシ、C-Cアルキニルオキシ、C-Cシクロアルコキシ、C-Cシクロアルケニルオキシ、C-Cアルコキシカルボニル、C-Cアルケニルオキシカルボニル、C-Cアルキニルオキシカルボニル、C-、C10-、C14-アリールオキシカルボニル、C-Cアルカノイル、C-Cアルケニルカルボニル、C-Cアルキニルカルボニル、C-、C10-、C14-アリールカルボニル、C-Cアルキルチオ、C-Cハロアルキルチオ、C-Cシクロアルキルチオ、C-Cアルケニルチオ、C-Cシクロアルケニルチオ、C-Cアルキニルチオ、C-Cアルキルスルフィニル(C-Cアルキルスルフィニル基の両エナンチオマーを含む)、C-Cハロアルキルスルフィニル(C-Cハロアルキルスルフィニル基の両エナンチオマーを含む)、C-Cアルキルスルホニル、C-Cハロアルキルスルホニル、N-モノ-C-Cアルキルアミノスルホニル、N,N-ジ-C-Cアルキルアミノスルホニル、C-Cアルキルホスフィニル、C-Cアルキルホスホニル(C-CアルキルホスフィニルおよびC-Cアルキルホスホニルの両エナンチオマーを含む)、N-C-Cアルキルアミノカルボニル、N,N-ジ-C-Cアルキルアミノカルボニル、N-C-Cアルカノイルアミノカルボニル、N-C-Cアルカノイル-N-C-Cアルキルアミノカルボニル、C-、C10-、C14-アリール、C-、C10-、C14-アリールオキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ベンジルチオ、C-、C10-、C14-アリールチオ、C-、C10-、C14-アリールアミノ、ベンジルアミノ、ヘテロシクリルおよびトリアルキルシリル、二重結合を介して結合している置換基、例えば、C-Cアルキリデン(例えば、メチリデンまたはエチリデン)、オキソ基、イミノ基および置換イミノ基からなる群から選択される。2つ以上の基が1つ以上の環を形成する場合、これらは、炭素環式、複素環式、飽和、部分飽和、不飽和であってもよく、例えば芳香族環を含み、さらなる置換を有するものであってもよい。例として言及される置換基(「第1の置換基レベル」)は、それらが炭化水素性成分を含有する場合、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、シアノ、イソシアノ、アジド、アシルアミノ、オキソ基およびイミノ基からそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基による、その中でのさらなる置換(「第2の置換基レベル」)を場合により有し得る。用語「(任意に)置換された」基は、好ましくは1個または2個の置換基レベルのみを包含する。
【0059】
本発明のハロゲン置換化学基またはハロゲン化基(例えば、アルキルまたはアルコキシ)は、ハロゲンによって一置換または置換基の最大可能数まで多置換されている。このような基は、ハロ基(例えば、ハロアルキル)とも呼ばれる。ハロゲンによる多置換の場合、ハロゲン原子は同じであっても異なっていてもよく、全てが1個の炭素原子に結合していてもよいし、複数個の炭素原子に結合していてもよい。ハロゲンは、特にフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、好ましくはフッ素、塩素または臭素であり、より好ましくはフッ素である。より具体的には、ハロゲン置換基は、モノハロシクロアルキル、例えば1-フルオロシクロプロピル、2-フルオロシクロプロピルまたは1-フルオロシクロブチル、モノハロアルキル、例えば2-クロロエチル、2-フルオロエチル、1-クロロエチル、1-フルオロエチル、クロロメチル、またはフルオロメチル;ペルハロアルキル、例えばトリクロロメチルまたはトリフルオロメチルまたはCFCF、ポリハロアルキル、例えばジフルオロメチル、2-フルオロ-2-クロロエチル、ジクロロメチル、1,1,2,2-テトラフルオロエチルまたは2,2,2-トリフルオロエチルである。ハロアルキルのさらなる例は、トリクロロメチル、クロロジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピルおよびペンタフルオロ-t-ブチルである。1~4個の炭素原子および1~9個、好ましくは1~5個の、フッ素、塩素および臭素から選択される同一または異なるハロゲン原子を有するハロアルキルが好ましい。特に好ましいのは、1または2個の炭素原子およびフッ素および塩素から選択される1~5個の同一または異なるハロゲン原子を有するハロアルキル、例えば、とりわけ、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたは2,2-ジフルオロエチルである。ハロゲン置換化合物のさらなる例は、ハロアルコキシ、例えば、OCF、OCHF、OCHF、OCFCF、OCHCF、OCHCHFおよびOCHCHCl、ハロアルキルスルファニル、例えば、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、トリクロロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、1-フルオロエチルチオ、2-フルオロエチルチオ、2,2-ジフルオロエチルチオ、1,1,2,2-テトラフルオロエチルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルチオまたは2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルチオ、ハロアルキルスルフィニル、例えば、ジフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルフィニル、トリクロロメチルスルフィニル、クロロジフルオロメチルスルフィニル、1-フルオロエチルスルフィニル、2-フルオロエチルスルフィニル、2,2-ジフルオロエチルスルフィニル、1,1,2,2-テトラフルオロエチルスルフィニル、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニルおよび2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、例えば、ジフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルフィニル、トリクロロメチルスルフィニル、クロロジフルオロメチルスルフィニル、1-フルオロエチルスルフィニル、2-フルオロエチルスルフィニル、2,2-ジフルオロエチルスルフィニル、1,1,2,2-テトラフルオロエチルスルフィニル、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニルおよび2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルスルフィニル、ハロアルキルスルホニル基、例えば、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、トリクロロメチルスルホニル、クロロジフルオロメチルスルホニル、1-フルオロエチルスルホニル、2-フルオロエチルスルホニル、2,2-ジフルオロエチルスルホニル、1,1,2,2-テトラフルオロエチルスルホニル、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニルおよび2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルスルホニルである。
【0060】
炭素原子を有する基の場合、1~4個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有する基が好ましい。一般に、ハロゲン、例えば、フッ素および塩素、(C-C)アルキル、好ましくはメチルまたはエチル、(C-C)ハロアルキル、好ましくはトリフルオロメチル、(C-C)アルコキシ、好ましくはメトキシまたはエトキシ、(C-C)ハロアルコキシ、ニトロおよびシアノの群からの置換基が好ましい。ここで、置換基のメチル、メトキシ、フッ素および塩素が特に好ましい。
【0061】
置換アミノ、例えば、一置換または二置換アミノは、例えば、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アシルおよびアリールの群からの1つ以上の同一または異なる基によって、N-置換されている置換アミノ基の群からの基を意味し;好ましくはN-モノ-およびN,N-ジアルキルアミノ、(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ、N,N-ジ-n-プロピルアミノ、N,N-ジイソプロピルアミノまたはN,N-ジブチルアミノ)、N-モノ-またはN,N-ジアルコキシアルキルアミノ基(例えば、N-メトキシメチルアミノ、N-メトキシエチルアミノ、N,N-ジ(メトキシメチル)アミノまたはN,N-ジ(メトキシエチル)アミノ)、N-モノ-およびN,N-ジアリールアミノ、例えば、置換されていてもよいアニリン、アシルアミノ、N,N-ジアシルアミノ、N-アルキル-N-アリールアミノ、N-アルキル-N-アシルアミノであり、および飽和N-ヘテロ環;1~4個の炭素原子を有するアルキル基が好ましく;ここで、アリールは、好ましくはフェニルまたは置換フェニルであり;アシルについては以下にさらに記載される定義が適用され、好ましくは(C-C)-アルカノイルである。同じことが置換ヒドロキシルアミノまたはヒドラジノにも当てはまる。
【0062】
置換アミノはまた、窒素原子上に4個の有機置換基を有する第四級アンモニウム化合物(塩)を含む。
【0063】
置換されていてもよいフェニルは、好ましくは、非置換であるか、または、ハロゲン、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルコキシ-(C-C)アルコキシ、(C-C)アルコキシ-(C-C)アルキル、(C-C)ハロアルキル、(C-C)ハロアルコキシ、(C-C)アルキルチオ、(C-C)ハロアルキルチオ、(C-C)アルキルスルフィニル、(C-C)ハロアルキルスルフィニル、(C-C)アルキルスルホニル、(C-C)ハロアルキルスルホニル、シアノ、イソシアノおよびニトロ、例えば、o-、m-およびp-トリル、ジメチルフェニル、2-、3-および4-クロロフェニル、2-、3-および4-フルオロフェニル、2-、3-および4-トリフルオロメチル-および4-トリクロロメチルフェニル、2,4-、3,5-、2,5-および2,3-ジクロロフェニル、o-、m-およびp-メトキシフェニル、4-ヘプタフルオロフェニルの群からの同一または異なる基によって、一置換または多置換、好ましくは最大で三置換までされているフェニルである。
【0064】
置換されていてもよいシクロアルキルは、好ましくは、非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、(C-C)アルコキシ-(C-C)アルコキシ、(C-C)アルコキシ-(C-C)アルキル、(C-C)ハロアルキルおよび(C-C)ハロアルコキシの群からの同一または異なる基によって、とりわけ1または2個の(C-C)アルキル基によって、一置換もしくは多置換、好ましくは最大で三置換までされているシクロアルキルである。
【0065】
本発明の化合物は、好ましい実施形態において生じ得る。本明細書に記載の個々の実施形態は、互いに組み合わせることができる。自然法則に違反し、したがって当業者が専門知識に基づいて除外する組合せは含まれない。例えば、3個以上の隣接する酸素原子を有する環構造は除外される。
【0066】
異性体
置換基の性質に応じて、式(I)の化合物は、幾何異性体および/または任意に光学活性な異性体または異なる組成の対応する異性体混合物の形態であってもよい。これらの立体異性体は例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体または幾何異性体である。したがって、本発明は、純粋な立体異性体およびこれらの異性体の任意の混合物の両方を包含する。
【0067】
同位体変異体
本発明は、式(I)の化合物の全ての好適な同位体変異体も包含する。このような化合物の同位体変異体は、少なくとも1つの原子が、同じ原子番号を有するが、通常または主に自然界で起こる原子質量とは異なる原子質量を有する別の原子によって置き換えられている式(I)の化合物を意味すると理解される。式(I)の化合物に組み込むことができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の同位体であり、例えばH(重水素)、H(トリチウム)、13C、14C、15N、17O、18O、32P、33P、33S、34S、35S、36S、18F、36Cl、82Br、123I、124I、129Iおよび131Iである。式(I)の化合物の特定の同位体変異体、特に、1種以上の放射性同位体に組み込まれたものは例えば、作用機序の研究または例えば病原体の体内での活性成分の分配の研究のために有益であり得る;特に、この目的に好適なのは、その調製および検出が比較的簡単であるため、Hまたは14C同位体で標識された化合物である。さらに、同位体、例えば重水素の組み込みは、例えば、化合物のより大きな代謝安定性、例えば半減期の延長または必要な活性用量の減少の結果、利点を提供することができる。したがって、式(I)の化合物の同位体修飾もまた、本発明の好ましい実施形態を表すことができる。式(I)の化合物の同位体変異体は、当業者に公知の方法によって調製することができ、例えば、それぞれの試薬および/または出発化合物(遊離体)の適切な同位体修飾を用いて、以下に記載の方法および例示的な実施形態に記載の説明書によって調製することができる。
【0068】
方法および使用
本発明はまた、式(I)の化合物が害虫(animal pests)および/またはそれらの生息地に作用することを可能にする、害虫を防除するための方法に関する。害虫の防除は、好ましくは農業および林業、ならびに材料保護において実施される。好ましくは、その中から、ヒトまたは動物の身体の外科的または治療的処置のための方法、およびヒトまたは動物の身体で実施される診断方法は除外される。
【0069】
本発明はさらに、有害生物防除剤(pesticides)、特に作物保護剤としての式(I)の化合物の使用に関する。
【0070】
本出願の文脈において、用語「有害生物防除剤」は、それぞれの場合において、用語「作物保護剤」も常に包含する。
【0071】
良好な植物耐性、好ましい恒温動物毒性および良好な環境適合性を有する式(I)の化合物は、生物学的および非生物学的ストレス要因から植物および植物器官を保護するために、収穫量を増加させるために、収穫された材料の品質を改善するために、ならびに農業、園芸、畜産、水産養殖、森林、庭園およびレジャー施設、貯蔵製品および材料の保護、ならびに衛生部門において遭遇する害虫、特に昆虫、クモ類、蠕虫、特に線虫および軟体動物を防除するために適している。
【0072】
本特許出願に関連して、用語「衛生(hygiene)」は、疾病、特に感染症を予防することを目的とし、ヒトおよび動物の健康を保護し、および/または環境を保護し、および/または清潔さを維持するのに役立つ、あらゆる措置、手順および実践を意味すると理解される。本発明によれば、これは、特に、例えば、織物または硬質表面、特にガラス、木材、コンクリート、磁器、セラミック、プラスチック、または金属(複数可)で作られた表面などの洗浄、消毒および滅菌のための措置、およびそれらが衛生有害生物および/またはそれらの分泌物を含まないことを確実にするための措置を含む。この点に関する本発明の保護範囲から、好ましくは人体または動物の身体に適用され得る外科的または治療的処置手順、ならびに人体または動物の身体に対して行われる診断手順は除外される。
【0073】
したがって、用語「衛生部門(hygiene sector)」は、例えば台所、パン屋、空港、浴室、スイミングプール、百貨店、ホテル、病院、厩舎、畜産等における衛生に関して、これらの衛生措置、手順および実践が重要な全ての分野、技術分野および産業用途を包含する。
【0074】
したがって、用語「衛生有害生物(hygiene pest)」は、衛生部門での存在が、特に健康の理由で、問題となる1つ以上の害虫を意味すると理解される。したがって、主な目的は、衛生部門における、衛生有害生物の存在および/またはこれらへの曝露を回避するか、または最小限に制限することである。これは、特に、寄生の予防および既存の寄生の対処の両方のために使用され得る有害生物防除剤の施用によって達成され得る。有害生物への暴露を防止または低減する調製物を使用することも可能である。衛生有害生物には、例えば、以下に述べる生物が含まれる。
【0075】
従って、用語「衛生保護(hygiene protection)」は、これらの衛生措置、手順および実践を維持しおよび/または改善するすべての行為を包含する。
【0076】
式(I)の化合物は、好ましくは有害生物防除剤として使用することができる。それらは、通常感受性および抵抗性の種に対して、ならびに発達のすべてのまたは同一の段階に対しても活性である。上記有害生物には以下のものが含まれる:
節足動物(Arthropoda)門からの有害生物、特にクモ(Arachnida)綱、例えば、アカルス属種(Acarus spp.)、例えば、アシブトコナダニ(Acarus siro)、クコフシダニ(Aceria kuko)、アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、例えば、モモサビダニ(Aculus fockeui)、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、オウトウハダニ(Amphitetranychus viennensis)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、例えば、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis)、ブリオビア・グラミヌム(Bryobia graminum)、クローバーハダニ(Bryobia praetiosa)、セントルロイデス属種(Centruroides spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、例えば、エオテトラニクス・ヒコリアエ(Eotetranychus hicoriae)、ナシサビダニ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、例えば、エウテトラニクス・バンクシ(Eutetranychus banksi)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、例えば、エリオフィエス・ピリ(Eriophyes pyri)、イエニクダニ(Glycyphagus domesticus)、ハロチデウス・デストルクトル(Halotydeus destructor)、ヘミタロソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、例えば、ヘミタロソネムス・ラツス(Hemitarsonemus latus)(=ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus))、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス属種(Latrodectus spp.)、ロキソスケレス属種(Loxosceles spp.)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、ヌフェルサ属種(Nuphersa spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、例えば、マンゴーツメハダニ(Oligonychus coffeae)、オリゴニクス・コニフェラルム(Oligonychus coniferarum)、チビコブハダニ(Oligonychus ilicis)、オリゴニクス・インジクス(Oligonychus indicus)、マンゴーハダニ(Oligonychus mangiferus)、オリゴニクス・プラテンシス(Oligonychus pratensis)、オリゴニクス・プニカエ(Oligonychus punicae)、オリゴニクス・イオテルシ(Oligonychus yothersi)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オルニトニスス属種(Ornithonyssus spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、例えば、ミカンハダニ(Panonychus citri)(=メタテトラニクス・シトリ(Metatetranychus citri))、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)(=メタテトラニクス・ウルミ(Metatetranychus ulmi))、ミカンサビダニ(Phyllocoptruta oleivora)、プラチテトラニクス・ムルチジギツリ(Platytetranychus multidigituli)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステネオタルソネムス属種(Steneotarsonemus spp.)、ステネオタルソネムス・スピンキ(Steneotarsonemus spinki)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、例えば、タルソネムス・コンフスス(Tarsonemus confusus)、シクラメンホコリダニ(Tarsonemus pallidus)、テトラニクス属種(Tetranychus spp.)、例えば、テトラニクス・カナデンシス(Tetranychus canadensis)、ニセナミハダニ(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニクス・ツルケスタニ(Tetranychus turkestani)、テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、バエジョビス属種(Vaejovis spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici);
ムカデ(Chilopoda)綱の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スクチゲラ属種(Scutigera spp.);
トビムシ(Collembola)目またはトビムシ綱の、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)、キマルトビムシ(Sminthurus viridis);
ヤスデ(Diplopoda)綱の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus);
昆虫(Insecta)綱の、例えば、ゴキブリ(Blattodea)目の、例えば、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、オキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinai)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロボプテラ・デシピエンス(Loboptera decipiens)、イエゴキブリ(Neostylopyga rhombifolia)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ属種(Periplaneta spp.)、例えば、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、コワモンゴキブリ(Periplaneta australasiae)、オガサワラゴキブリ(Pycnoscelus surinamensis)、チャオビゴキブリ(Supella longipalpa);
甲虫(Coleoptera)目の、例えば、アカリンマ・ビタツム(Acalymma vittatum)、インゲンマメゾウムシ(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アエチナ・ツミダ(Aethina tumida)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリルス属種(Agrilus spp.)、例えば、アオナガタマムシ(Agrilus planipennis)、アグリルス・コキサリス(Agrilus coxalis)、アグリルス・ビリネアツス(Agrilus bilineatus)、アグリルス・アンキシウス(Agrilus anxius)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、例えば、アグリオテス・リンネアツス(Agriotes linneatus)、アグリオテス・マンクス(Agriotes mancus)、オウシュウカバイロコメツキ
(Agriotes obscurus)、ガイマイゴミムシダマシ(Alphitobius diaperinus)、アムフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、イエシバンムシ(Anobium punctatum)、リトルジュリックカブトムシ(Anomala dubia)、アノプロホラ属種(Anoplophora spp.)、例えば、ツヤハダゴマダラカミキリ(Anoplophora glabripennis)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、例えば、メキシコワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アピオン属種(Apion spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトウス・ハエモルルホイダレス(Athous haemorrhoidales)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、例えば、アトマリア・リネアル(Atomaria linearis)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、バリス・カエルレセンス(Baris caerulescens)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、例えば、マメゾウムシ(Bruchus pisorum)、ソラマメゾウムシ(Bruchus rufimanus)、カッシダ属種(Cassida spp.)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンクス属種(Ceutorrhynchus spp.)、例えば、セウトリンクス・アシミリス(Ceutorrhynchus assimilis)、セウトリンクス・クアドリデンス(Ceutorrhynchus quadridens)、セウトリンクス・ラパエ(Ceutorrhynchus rapae)、カエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)、例えば、カエトクネマ・コンフィニス(Chaetocnema confinis)、カエトクネマ・デンチクラタ(Chaetocnema denticulata)、カエトクネマ・エクチパ(Chaetocnema ectypa)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、例えば、コスモポリテス・ソルジズス(Cosmopolites sordidus)、コステリトラ・ゼアルンジカ(Costelytra zealundica)、クテニセラ属種(Ctenicera spp.)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、例えば、クルクリオ・カリアエ(Curculio caryae)、クルクリオ・カリアトリペス(Curculio caryatrypes)、クルクリオ・オブツスス(Curculio obtusus)、クルクリオ・サイイ(Curculio sayi)、サビカクムネチビヒラタムシ(Cryptolestes ferrugineus)、カクムネヒラタムシ(Cryptolestes pusillus)、ヤナギシリジロゾウムシ(Cryptorhynchus lapathi)、クリプトリンクス・マンギフェラエ(Cryptorhynchus mangiferae)、シリンドロコプツルス属種(Cylindrocopturus spp.)、シリンドロコプツルス・アドスペルスス(Cylindrocopturus adspersus)、シリンドロコプツルス・フルニシ(Cylindrocopturus furnissi)、デンドロクトヌス属種(Dendroctonus spp.)、例えば、アメリカマツノキクイムシ(Dendroctonus ponderosae)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、例えば、ジアブロチカ・バルテアタ(Diabrotica balteata)、ジアブロチカ・バルベリ(Diabrotica barberi)、ジアブロチカ・ウンデシムプンクタタ・ホワルジ(Diabrotica undecimpunctata howardi)、ジアブロチカ・ウンデシムプンクタタ・ウンデシムプンクタタ(Diabrotica undecimpunctata undecimpunctata)、ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、ジアブロチカ・ビルギフェラ・ゼアエ(Diabrotica virgifera zeae)、ジコクロシス属種(Dichocrocis spp.)、ジクラジスパ・アルミゲラ(Dicladispa armigera)、ジロボデルス属種(Diloboderus spp.)、エピカエルス属種(Epicaerus spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、例えば、エピラクナ・ボレアリス(Epilachna borealis)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、エピトリキス属種(Epitrix spp.)、例えば、エピトリキス・ククメリス(Epitrix cucumeris)、エピトリキス・フスクラ(Epitrix fuscula)、エピトリキス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、エピトリキス・スブクリニタ(Epitrix subcrinita)、タバコノミハムシ(Epitrix tuberis)、ファウスチヌス属種(Faustinus spp.)、ニセセマルヒョウホンムシ(Gibbium psylloides)、オオツノコクヌストモドキ(Gnathocerus cornutus)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヘテロニキス属種(Heteronyx spp.)、ハプリア・アルゲンテア(Hoplia argentea)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、ヒポメセス・スクアモスス(Hypomeces squamosus)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、例えば、コーヒーノミキクイムシ(Hypothenemus hampei)、ヒポテネムス・オブスクルス(Hypothenemus obscurus)、ヒポテネムス・プベセンス(Hypothenemus pubescens)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、コゴメゴミムシダマシ(Latheticus oryzae)、ラトリジウス属種(Lathridius spp.)、レマ属種(Lema spp.)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、例えば、レウコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、リモニウス・エクチプス(Limonius ectypus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、リストロノツス属種(Listronotus spp.)(=ヒペロデス属種(Hyperodes spp.)、リキスス属種(Lixus spp.)、ルペロデス属種(Luperodes spp.)、ルペロモルファ・キサントデラ(Luperomorpha xanthodera)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メガシレネ属種(Megacyllene spp.)、例えば、ニセアカシアカミキリ(Megacyllene robiniae)、メガセリス属種(Megascelis spp.)、メラノツス属種(Melanotus spp.)、例えば、メラノツス・ロングルス・オレゴネンシス(Melanotus longulus oregonensis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ属種(Melolontha spp.)、例えば、ヨーロッパコフキコガネ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、ネオガレルセラ属種(Neogalerucella spp.)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、サイカブト(Oryctes rhinoceros)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)、オリザファグス・オリザエ(Oryzaphagus oryzae)、オチオリンクス属種(Otiorhynchus spp.)、例えば、オチオリンクス・クリブリコリス(Otiorhynchus cribricollis)、オチオリンクス・リグスチシ(Otiorhynchus ligustici)、イチゴクチブトゾウムシ(Otiorhynchus ovatus)、オチオリンクス・ルゴソストリアルス(Otiorhynchus rugosostriarus)、キンケクチブトゾウムシ(Otiorhynchus sulcatus)、オウレマ属種(Oulema spp.)、例えば、オウレマ・メラノプス(Oulema melanopus)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、コアオハナムグリ(Oxycetonia jucunda)、カラシナハムシ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、フィロファガ・ヘレリ(Phyllophaga helleri)、フィロトレタ属種(Phyllotreta spp.)、例えば、フィロトレタ・アルモラシアエ(Phyllotreta armoraciae)、フィロトレタ・プシラ(Phyllotreta pusilla)、フィロトレタ・ラモサ(Phyllotreta ramosa)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、マメコガネ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プロステファヌス・トルンカツス(Prostephanus truncatus)、プシリオデス属種(Psylliodes spp.)、例えば、プシリオデス・アフィニス(Psylliodes affinis)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プシリオデス・プンクツラタ(Psylliodes punctulata)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、コナナガシンクイ(Rhizopertha dominica)、リンコホルス属種(Rhynchophorus spp.)、ヤシオオオサゾウムシ(Rhynchophorus ferrugineus)、アブラヤシゾウムシ(Rhynchophorus palmarum)、スコリツス属種(Scolytus spp.)、例えば、スコリツス・ムルチストリアツス(Scolytus multistriatus)、シノキシロン・ペルホランス(Sinoxylon perforans)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、例えば、グラナリアコクゾウムシ(Sitophilus granarius)、シトフィルス・リネアリス(Sitophilus linearis)、ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)
、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ジンサンシバンムシ(Stegobium paniceum)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、例えば、ステルネクス・パルダツス(Sternechus paludatus)、シムフィレテス属種(Symphyletes spp.)、タニメクス属種(Tanymecus spp.)、例えば、タニメクス・ジラチコリス(Tanymecus dilaticollis)、タニメクス・インジクス(Tanymecus indicus)、タニメクス・パリアツス(Tanymecus palliatus)、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、テネブリオイデス・マウレタニクス(Tenebrioides mauretanicus)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、例えば、トリボリウム・アウダキス(Tribolium audax)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ヒラタコクヌストモドキ(Tribolium confusum)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)、例えば、ザブルス・テネブリオイデス(Zabrus tenebrioides);
ハサミムシ(Dermaptera)目の、例えば、ハマベハサミムシ(Anisolabis maritime)、ヨーロッパハサミムシ(Forficula auricularia)、オオハサミムシ(Labidura riparia);
ハエ(Diptera)目の、例えば、ヤブカ属種(Aedes spp.)、例えば、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、アエデス・スチクチクス(Aedes sticticus)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)、アグロミザ属種(Agromyza spp.)、例えば、アグロミザ・フロンテラ(Agromyza frontella)、アグロミザ・パルビコルニス(Agromyza parvicornis)、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、例えば、アノフェレス・クアドリマクラツス(Anopheles quadrimaculatus)、ガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)、アスホンジリア属種(Asphondylia spp.)、バクトロセラ属種(Bactrocera spp.)、例えば、ウリミバエ(Bactrocera cucurbitae)、ミカンコミバエ(Bactrocera dorsalis)、オリーブミバエ(Bactrocera oleae)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、クロバエ(Calliphora erythrocephala)、ホホアカクロバエ(Calliphora vicina)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、キロノムス属種(Chironomus spp.)、クリソミア属種(Chrysomya spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、コクリオミア属種(Cochliomya spp.)、コンタリニア属種(Contarinia spp.)、例えば、コンタリニア・ジョンソニ(Contarinia johnsoni)、コンタリニア・ナスツルチイ(Contarinia nasturtii)、コンタリニア・ピリボラ(Contarinia pyrivora)、コンタリニア・スクルジ(Contarinia schulzi)、コンタリニア・ソルギコラ(Contarinia sorghicola)、コンタリニア・トリチキ(Contarinia tritici)、ヒトクイバエ(Cordylobia anthropophaga)、クリコトプス・シルベストリス(Cricotopus sylvestris)、イエカ属種(Culex spp.)、例えば、アカイエカ(Culex pipiens)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリセタ属種(Culiseta spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、ダシネウラ属種(Dasineura spp.)、例えば、ダイコンタマバエ(Dasineura brassicae)、デリア属種(Delia spp.)、例えば、タマネギバエ(Delia antiqua)、デリア・コアルクタタ(Delia coarctata)、デリア・フロリレガ(Delia florilega)、タネバエ(Delia platura)、キャベツハナバエ(Delia radicum)、ヒトヒフバエ(Dermatobia hominis)、ショウジョウバエ属種(Drosophila spp.)、例えば、キイロショウジョウバエ(Drosphila melanogaster)、オウトウショウジョウバエ(Drosophila suzukii)、エキノクネムス属種(Echinocnemus spp.)、エウレイア・ヘラクレイ(Euleia heraclei)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、ヒドレリア属種(Hydrellia spp.)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、ヒレミア属種(Hylemya spp.)、ヒッポドスカ属種(Hippobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、例えば、アブラナハモグリバエ(Liriomyza brassicae)、アシグロハモグリバエ(Liriomyza huidobrensis)、トマトハモグリバエ(Liriomyza sativae)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、例えば、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ルトゾミイア属種(Lutzomyia spp.)、マンソニア属種(Mansonia spp.)、イエバエ属種(Musca spp.)、例えば、イエバエ(Musca domestica)、ムスカ・ドメスチカ・ビシナ(Musca domestica vicina)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、パラタニタルスス属種(Paratanytarsus spp.)、パララウテルボルニエラ・スブシンクタ(Paralauterborniella subcincta)、ペゴミアまたはペゴミイア属種(Pegomya or Pegomyia spp.)、例えば、ペゴミア・ベタエ(Pegomya betae)、アカザモグリハナバエ(Pegomya hyoscyami)、ペゴミア・ルビボラ(Pegomya rubivora)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、ホルミア属種(Phormia spp.)、チーズバエ(Piophila casei)、プラチパレア・ポエシロプテラ(Platyparea poeciloptera)、プロジプロシス属種(Prodiplosis spp.)、ニンジンサビバエ(Psila rosae)、ラゴレチス属種(Rhagoletis spp.)、例えば、サクランボミバエ(Rhagoletis cingulata)、ラゴレチス・コムプレタ(Rhagoletis completa)、ラゴレチス・ファウスタ(Rhagoletis fausta)、ラゴレチス・インジフェレンス(Rhagoletis indifferens)、ブルーベリーミバエ(Rhagoletis mendax)、リンゴミバエ(Rhagoletis pomonella)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、例えば、シムリウム・メリジオナレ(Simulium meridionale)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、テタノポプス属種(Tetanops spp.)、チプラ属種(Tipula spp.)、例えば、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、チプラ・シムプレキス(Tipula simplex)、トキソトリパナ・クルビカウダ(Toxotrypana curvicauda);
カメムシ(Hemiptera)目の、例えば、アシジア・アカシアエバイレイアナエ(Acizzia acaciaebaileyanae)、アシジア・ドドナエアエ(Acizzia dodonaeae)、アシジア・ウンカトイデス(Acizzia uncatoides)、ショウリョウバッタ(Acrida turrita)、アシルトシフォン属種(Acyrthosipon spp.)、例えば、エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)、アクロゴニア属種(Acrogonia spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロカンツス属種(Aleurocanthus spp.)、キャベツコナジラミ(Aleyrodes proletella)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、ミカンワタコナジラミ(Aleurothrixus floccosus)、アロカリダラ・マライエンシス(Allocaridara malayensis)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、例えば、アムラスカ・ビグツラ(Amrasca bigutulla)、アムラスカ・デバスタンス(Amrasca devastans)、アヌラフィス・カルズイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、例えば、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、キマルカイガラムシ(Aonidiella citrina)、アオニジエラ・イノルナタ(Aonidiella inornata)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、例えば、ユキヤナギアブラムシ(Aphis citricola)、マメアブラムシ(Aphis craccivora)、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)、アフィス・ホルベシ(Aphis forbesi)、ダイズアブラムシ(Aphis glycines)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、アフィス・ヘデラエ(Aphis hederae)、アフィス・イリノイセンシス(Aphis illinoisensis)、アフィス・ミドレトニ(Aphis middletoni)、アフィス・ナスツルチイ(Aphis nasturtii)、キョウチクトウアブラムシ(Aphis nerii)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis spiraecola)、アフィス・ビブルニフィラ(Aphis viburniphila)、フタテンヒメヨコバイ(Arboridia apicalis)、アリタイニラ属種(Arytainilla spp.)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、例えば、アスピジオツス・ネリイ(Aspidiotus nerii)、アタヌス属種(Atanus spp.)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ブラストプシラ・オッシデンタリス(Blastopsylla occidentalis)、ボレイオグリカスピス・メラレウカエ(Boreioglycaspis melaleucae)、ムギワラギクオマルアブラムシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カコプシラ属種(Cacopsylla spp.)、例えば、フタホシナシキジラミ(Cacopsylla pyricola)、カリギポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カプリニア属種(Capulinia spp.)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、アワフキムシ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、コンドラクリス・ロセア(Chondracris rosea)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、アカホシマルカイガラムシ(Chrysomphalus aonidum)、トビイロマルカイガラムシ(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、例えば、ヒラタカタカイガラムシ(Coccus hesperidum)、コックス・ロングルス(Coccus longulus)、カンキツカタカイガラムシ(Coccus pseudomagnoliarum)、ミドリカタカイガラムシ(Coccus viridis)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、クリプトネオサ属種(Cryptoneossa spp.)、クテナリタイナ属種(Ctenarytaina spp.)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス・キテンデニ(Dialeurodes chittendeni)、ミカンコナジラミ(Dialeurodes citri)、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ジウラフィス属種(Diuraphis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、例えば、ジサフィス・アピイホリア(Dysaphis apiifolia)、オオバコアブラムシ(Dysaphis plantaginea)、チューリップネアブラムシ(Dysaphis tulipae)、ジスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エムポアスカ属種(Empoasca spp.)、例えば、エムポアスカ・アブルプタ(Empoasca abrupta)、ジャガイモヒメヨコバイ(Empoasca fabae)、エムポアスカ・マリグナ(Empoasca maligna)、エムポアスカ・ソラナ(Empoasca solana)、エムポアスカ・ステベンシ(Empoasca stevensi)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、例えば、エリオソマ・アメリカヌム(Eriosoma americanum)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、エリオソマ・ピリコラ(Eriosoma pyricola)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウカリプトリマ属種(Eucalyptolyma spp.)、エウフィルラ属種(Euphyllura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、フェリシア属種(Ferrisia spp.)、フィオリニア属種(Fiorinia spp.)、フルカスピス・オセアニカ(Furcaspis oceanica)、ゲオコックス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、グリカスピス属種(Glycaspis spp.)、ヘテロプシラ・クバナ(Heteropsylla cubana)、ヘテロプシラ・スピヌロサ(Heteropsylla spinulosa)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)、イセリア属種(Icerya spp.)、例えば、イセリアカイガラムシ(Icerya purchasi)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、例えば、ミズキカタカイガラムシ(Lecanium corni)(=パルテノレカニウム・コルニ(Parthenolecanium corni))、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、例えば、リンゴカキカイガラムシ(Lepidosaphes ulmi)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、ナシシロナガカイガラムシ(Lopholeucaspis japonica)、シタベニハゴロモ(Lycorma delicatula)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、例えば、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシフム・リリイ(Macrosiphum lilii)、マクロシフム・ロサエ(Macrosiphum rosae)、フタテンヨコバイ(Macrosteles facifrons)、マハナルバ属種(Mahanarva spp.)、ヒエノアブラムシ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトカルファ・プルイノサ(Metcalfa pruinosa)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、例えば、ワケギコブアブラムシ(Myzus ascalonicus)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ミズス・リグストリ(Myzus ligustri)、ミズス・オルナツス(Myzus ornatus)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ミズス・ニコチアナエ(Myzus nicotianae)、レタスアブラムシ(Nasonovia ribisnigri)、ネオマスケリア属種(Neomaskellia spp.)、ネホテッチキス属種(Nephotettix spp.)、例えば、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、クロスジツマグロヨコバイ(Nephotettix nigropictus)、ネチゴニセラ・スペクトラ(Nettigoniclla spectra)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、タイワンハネナガイナゴ(Oxya chinensis)、パキプシラ属種(Pachypsylla spp.)、ヤマモモコナジラミ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、例えば、パラトリオザ・コクケレリ(Paratrioza cockerelli)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、例えば、ペムフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、ペムフィグス・ポプリベナエ(Pemphigus populivenae)、トウモロコシウンカ(Peregrinus maidis)、ペルキンシエラ属種(Perkinsiella spp.)、フェナコックス属種(Phenacoccus spp.)、例えば、フェナコックス・マデイレンシス(Phenacoccus madeirensis)、プロエオミズス・パッセリニイ(Phloeomyzus pas
serinii)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、例えば、フィロキセラ・デバストラトリキス(Phylloxera devastatrix)、フィロキセラ・ノタビリス(Phylloxera notabilis)、ハランナガカイガラムシ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、例えば、ミカンコナカイガラムシ(Planococcus citri)、プロソピドプシラ・フラバ(Prosopidopsylla flava)、プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagona)、シュードコックス属種(Pseudococcus spp.)、例えば、シュードコックス・カルセオラリアエ(Pseudococcus calceolariae)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、シュードコックス・ロンギスピヌス(Pseudococcus longispinus)、シュードコックス・マリチムス(Pseudococcus maritimus)、コナカイガラムシ(Pseudococcus viburni)、プシロプシス属種(Psyllopsis spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、例えば、プシラ・ブキシ(Psylla buxi)、プシラ・マリ(Psylla mali)、キジラミ(Psylla pyri)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、プルビナリア属種(Pulvinaria spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、例えば、クアドラスピジオツス・ジュグランスレギアエ(Quadraspidiotus juglansregiae)、クアドラスピジオツス・オストレアエホルミス(Quadraspidiotus ostreaeformis)、クアドラスピジオツス・ペルニシオスス(Quadraspidiotus perniciosus)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、例えば、トウモロコシアブラムシ(Rhopalosiphum maidis)、ロパロシフム・オキシアカンタエ(Rhopalosiphum oxyacanthae)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフム・ルフィアブドミナレ(Rhopalosiphum rufiabdominale)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、例えば、ハンエンカタカイガラムシ(Saissetia coffeae)、サイセチア・ミランダ(Saissetia miranda)、サイセチア・ネグレクタ(Saissetia neglecta)、オリーブカタカイガラムシ(Saissetia oleae)、スカホイデウス・チタヌス(Scaphoideus titanus)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、シファ・フラバ(Sipha flava)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、ソガタ属種(Sogata spp.)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、シホニヌス・フィリレアエ(Siphoninus phillyreae)、テナラファラ・マライエンシス(Tenalaphara malayensis)、テトラゴノセフェラ属種(Tetragonocephela spp.)、チノカリス・カリアエホリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、例えば、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricidus)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、例えば、トリオザ・ジオスピリ(Trioza diospyri)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)、ジギナ属種(Zygina spp.);
カメムシ(Heteroptera)亜目の、例えば、アエリア属種(Aelia spp.)、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ボイセア属種(Boisea spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメキス属種(Cimex spp.)、例えば、シメキス・アドジュンクツス(Cimex adjunctus)、ネッタイトコジラミ(Cimex hemipterus)、トコジラミ(Cimex lectularius)、シメキス・ピロセルス(Cimex pilosellus)、コラリア属種(Collaria spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェッチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウスキスツス属種(Euschistus spp.)、例えば、エウスキスツス・ヘロス(Euschistus heros)、エウスキスツス・セルブス(Euschistus servus)、エウスキスツス・トリスチグムス(Euschistus tristigmus)、エウスキスツス・バリオラリウス(Euschistus variolarius)、エウリデマ属種(Eurydema spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、クサギカメムシ(Halyomorpha halys)、ヘリオパルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa varicornis)、マツヘリカメムシ(Leptoglossus occidentalis)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リゴコリス属種(Lygocoris spp.)、例えば、ナガミドリカスミカメ(Lygocoris pabulinus)、リグス属種(Lygus spp.)、例えば、リグス・エリスス(Lygus elisus)、リグス・ヘスペルス(Lygus hesperus)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、マクロペス・エキスカバツス(Macropes excavatus)、タイワンマルカメムシ(Megacopta cribraria)、ミリダエ(Miridae)、モナロニオン・アトラツム(Monalonion atratum)、ネザラ属種(Nezara spp.)、例えば、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、ニシウス属種(Nysius spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、例えば、ピエゾドルス・グイルジニイ(Piezodorus guildinii)、プサルス属種(Psallus spp.)、シューダシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.);
ハチ(Hymenoptera)目の、例えば、アクロミルメキス属種(Acromyrmex spp.)、アタリア属種(Athalia spp.)、例えば、カブラハバチ(Athalia rosae)、アッタ属種(Atta spp.)、カムポノツス属種(Camponotus spp.)、ドリコベスプラ属種(Dolichovespula spp.)、ジプリオン属種(Diprion spp.)、例えば、ジプリオン・シミリス(Diprion similis)、ホプロカムパ属種(Hoplocampa spp.)、例えば、ホプロカムパ・コオケイ(Hoplocampa cookei)、ホプロカムパ・テスツジネア(Hoplocampa testudinea)、ラシウス属種(Lasius spp.)、リネピテマ(イリジオミルメキス)・フミレ(Linepithema(Iridiomyrmex)humile)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラトレキナ属種(Paratrechina spp.)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、プラギオレピス属種(Plagiolepis spp.)、ルリキバチ属種(Sirex spp.)、例えば、ノクチリオキバチ(Sirex noctilio)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、タピノマ属種(Tapinoma spp.)、テクノミルメキス・アルビペス(Technomyrmex albipes)、ウロセルス属種(Urocerus spp.)、ベスパ属種(Vespa spp.)、例えば、モンスズメバチ(Vespa crabro)、コカミアリ(Wasmannia auropunctata)、キセリス属種(Xeris spp.);
ワラジムシ(Isopoda)目の、例えば、オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)、セイヨウホンワラジムシ(Oniscus asellus)、ワラジムシ(Porcellio scaber);
シロアリ(Isoptera)目の、例えば、イエシロアリ属種(Coptotermes spp.)、例えば、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)、コルニテルメス・クムランス(Cornitermes cumulans)、クリプトテルメス属種(Cryptotermes spp.)、インシシテルメス属種(Incisitermes spp.)、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、ミクロテルメス・オベシ(Microtermes obesi)、ナスチテルメス属種(Nasutitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)、ポロテルメス属種(Porotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、例えば、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・ヘスペルス(Reticulitermes hesperus);
チョウ(Lepidoptera)目の、例えば、コハチノスツヅリガ(Achroia grisella)、オオケンモン(Acronicta major)、アドキソフィエス属種(Adoxophyes spp.)、例えば、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、ナカジロシタバ(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、例えば、カブラヤガ(Agrotis segetum)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、アラバマ属種(Alabama spp.)、例えば、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アミエロイス・トランシテラ(Amyelois transitella)、アナルシア属種(Anarsia spp.)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、例えば、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルギロプロセ属種(Argyroploce spp.)、アウトグラファ属種(Autographa spp.)、ヨトウガ(Barathra brassicae)、ブラストデクナ・アトラ(Blastodacna atra)、ユウレイセセリ(Borbo cinnara)、ブックラトリキス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ブッセオラ属種(Busseola spp.)、カコエシア属種(Cacoecia spp.)、チャノハマキホソガ(Caloptilia theivora)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、例えば、キロ・プレジャデルス(Chilo plejadellus)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、ニセリンゴハマキモドキ(Choreutis pariana)、コリストネウラ属種(Choristoneura spp.)、クリソデイキス・カルシテス(Chrysodeixis chalcites)、ブドウホソハマキ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、クネファシア属種(Cnephasia spp.)、コノポモルファ属種(Conopomorpha spp.)、コノトラケルス属種(Conotrachelus spp.)、コピタルシア属種(Copitarsia spp.)、シジア属種(Cydia spp.)、例えば、エンドウシンクイ(Cydia nigricana)、コドリンガ(Cydia pomonella)、ダラカ・ノクツイデス(Dalaca noctuides)、ジアファニア属種(Diaphania spp.)、ジパロプシス属種(Diparopsis spp.)、ジアトラエア・サッカラリス(Diatraea saccharalis)、ジオリクトリア属種(Dioryctria spp.)、例えば、ジオリクトリア・ジメルマニ(Dioryctria zimmermani)、エアリアス属種(Earias spp.)、エクジトロファ・アウランチウム(Ecdytolopha aurantium)、モロコシマダラメイガ(Elasmopalpus lignosellus)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エフェスチア属種(Ephestia spp.)、例えば、チャマダラメイガ(Ephestia elutella)、スジコナマダラメイガ(Ephestia kuehniella)、エピノチア属種(Epinotia spp.)、リンゴウスチャイロハマキ(Epiphyas postvittana)、エランニス属種(Erannis spp.)、エルスコビエラ・ムスクラナ(Erschoviella musculana)、エチエラ属種(Etiella spp.)、エウドシマ属種(Eudocima spp.)、エウリア属種(Eulia spp.)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクチス属種(Euproctis spp.)、例えば、エウプロクチス・クリソロエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、グラシラリア属種(Gracillaria spp.)、グラホリタ属種(Grapholitha spp.)、例えば、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、グラホリタ・プルニボラ(Grapholita prunivora)、ヘジレプタ属種(Hedylepta spp.)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、例えば、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、アメリカタバコガ(Helicoverpa zea)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、例えば、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘピアルス属種(Hepialus spp.)、例えば、コウモリガ(Hepialus humuli)、ホフマンノフィラ・シュードスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモエオソマ属種(Homoeosoma spp.)、ホモナ属種(Homona spp.)、ヨーロッパリンゴスガ(Hyponomeuta padella)、カキノヘタムシガ(Kakivoria flavofasciata)、ランピデス属種(Lampides spp.)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、ラスペイレシア・モレスタ(Laspeyresia molesta)、ナスノメイガ(Leucinodes orbonalis)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、例えば、レウコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、リトコレチス属種(Lithocolletis spp.)、例えば、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロベシア属種(Lobesia spp.)、例えば、ホソバヒメハマキ(Lobesia botrana)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、例えば、マイマイガ(Lymantria dispar)、リオネチア属種(Lyonetia spp.)、例えば、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、マメノメイガ(Maruca testulalis)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、ウスイロコノマチョウ(Melanitis leda)、モシス属種(Mocis spp.)、モノピス・オブビエラ(Monopis obviella)、アワヨトウ(Mythimna separata)、ネマポゴン・クロアセルス(Nemapogon cloacellus)、ニムフラ属種(Nymphula spp.)、オイケチクス属種(Oiketicus spp.)、オンフィサ属種(Omphisa spp.)、オペロフテラ属種(Operophtera spp.)、オリア属種(Oria spp.)、オルタガ属種(Orthaga spp.)、オストリニア属種(Ostrinia spp.)、例えば、ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、マツキリガ(Panolis flammea)、パルナラ属種(Parnara spp.)、ペクチノホラ属種(Pectinophora spp.)、例えば、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella)、ペリレウコプテラ属種(Perileucoptera spp.)、フトリマエア属種(Phthorimaea spp.)、例えば、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、フィロノリクテル属種(Phyllonorycter spp.)、例えば、フィロノリクテル・ブランカルデラ(Phyllonorycter blancardella)、フィロノリクテル・クラタエゲラ(Phyllonorycter crataegella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、例えば、モンシロチョウ(Pieris rapae)、プラチノタ・スツルタナ(Platynota stultana)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)、プルシア属種(Plusia spp.)、コナガ(Plutella xylostella)(=プルテラ・マクリペンニス(Plutella maculipennis))、ポデシア属種(Podesia spp.)、例えば、ポデシア・シリンガエ(Podesia syringae)、プライス属種(Prays spp.)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プロトパルセ属種(Protoparce spp.)、シューダレチア属種(Pseudaletia spp.)、例えば、シューダレチア・ウニプンクタ(Pseudaletia unipuncta)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、スコエノビウス属種(Schoenobius spp.)、例えば、スコエノビウス・ビプンクチフェル(Schoenobius bipunctifer)、シルポファガ属種(Scirpophaga spp.)、例えば、シルポファガ・インノタタ(Scirpophaga innotata)、スコチア・セゲツム(Scotia segetum)、セサミア属種(Sesamia spp.)、例えば、イネヨトウ(Sesamia inferens)、スパルガノチス属種(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、例えば、スポドプテラ・エラジアナ(Spodoptera eradiana)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・プラエフィカ(Spodoptera praefica)、スタトモポダ属種(Stathmopoda spp.)、ステノマ属種(Stenoma spp.)、ストモプテリキス・スブセシベラ(Stomopteryx subsecivella)、シナンテドン属種(Synanthedon spp.)、テシア・ソラニボラ(Tecia solanivora)、タウメトポエア属種(Thaumetopoea spp.)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、コイガ(Tineola bisselliella)、トルトリキス属種(Tortrix spp.)、ジュウタンガ(Trichophaga tapetzella)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、例えば、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、トリポリザ・インセルツラス(Tryporyza ince
rtulas)、トマトキバガ(Tuta absoluta)、ビラコラ属種(Virachola spp.);
バッタ(Orthoptera)目またはサルタトリア(Saltatoria)目の、例えば、ヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)、ジクロプルス属種(Dichroplus spp.)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、例えば、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、ヒエログリフス属種(Hieroglyphus spp.)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、例えば、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、例えば、メラノプルス・デバスタトル(Melanoplus devastator)、パラトランチクス・ウスリエンシス(Paratlanticus ussuriensis)、サバクトビバッタ(Schistocerca gregaria);
シラミ(Phthiraptera)目の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、フィロキセラ・バスタトリキス(Phylloxera vastatrix)、ケジラミ(Phthirus pubis)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.);
チャタテムシ(Psocoptera)目の、例えば、レピノツス属種(Lepinotus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.);
ノミ(Siphonaptera)目の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、例えば、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis);
アザミウマ(Thysanoptera)目の、例えば、クサキイロアザミウマ(Anaphothrips obscurus)、バリオトリプス・ビホルミス(Baliothrips biformis)、カエタナホトリプス・レエウウェニ(Chaetanaphothrips leeuweni)、ドレパノトリプス・レウテリ(Drepanothrips reuteri)、エンネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、例えば、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・スクルトゼイ(Frankliniella schultzei)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、フランクリニエラ・バシニイ(Frankliniella vaccinii)、フランクリニエラ・ウィリアムシ(Frankliniella williamsi)、ハプロトリプス属種(Haplothrips spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、クリバネアザミウマ(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピホロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、シルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニノトリプス・カルダモミ(Taeniothrips cardamomi)、スリプス属種(Thrips spp.)、例えば、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci);
シミ(Zygentoma(=Thysanura))目の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、セイヨウシミ(Lepisma saccharina)、レスピモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)、マダラシミ(Thermobia domestica);
コムカデ(Symphyla)綱の、例えば、スクチゲレラ属種(Scutigerella spp.)、例えば、スクチゲレラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata);
軟体動物(Mollusca)門の有害生物、例えば、ニマイガイ(Bivalvia)綱の、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.);
および腹足(Gastropoda)綱の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、例えば、アリオン・アテル・ルフス(Arion ater rufus)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、例えば、デロセラス・ラエベ(Deroceras laeve)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、ポマセア属種(Pomacea spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.);
線形動物(Nematoda)門の植物有害生物、即ち、植物寄生性線虫、特に、アグレンクス属種(Aglenchus spp.)、例えば、アグレンクス・アグリコラ(Aglenchus agricola)、アングイナ属種(Anguina spp.)、例えば、アングイナ・トリチシ(Anguina tritici)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、例えば、アフェレンコイデス・アラキジス(Aphelenchoides arachidis)、アフェレンコイデス・フラガリアエ(Aphelenchoides fragariae)、ベロノライムス属種(Belonolaimus spp.)、例えば、ベロノライムス・グラシリス(Belonolaimus gracilis)、ベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)、ベロノライムス・ノルトニ(Belonolaimus nortoni)、ブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、例えば、ブルサフェレンクス・ココフィルス(Bursaphelenchus cocophilus)、ブルサフェレンクス・エレムス(Bursaphelenchus eremus)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)、カコパウルス属種(Cacopaurus spp.)、例えば、カコパウルス・ペスチス(Cacopaurus pestis)、クリコネメラ属種(Criconemella spp.)、例えば、クリコネメラ・クルバタ(Criconemella curvata)、クリコネメラ・オノエンシス(Criconemella onoensis)、クリコネメラ・オルナタ(Criconemella ornata)、クリコネメラ・ルシウム(Criconemella rusium)、クリコネメラ・キセノプラキス(Criconemella xenoplax)(=メソクリコネマ・キセノプラキス(Mesocriconema xenoplax))、クリコネモイデス属種(Criconemoides spp.)、例えば、クリコネモイデス・フェルニアエ(Criconemoides ferniae)、クリコネモイデス・オノエンセ(Criconemoides onoense)、クリコネモイデス・オルナツム(Criconemoides ornatum)、ジチレンクス属種(Ditylenchus spp.)、例えば、ジチレンクス・ジプサキ(Ditylenchus dipsaci)、ドリコドルス属種(Dolichodorus spp.)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、例えば、ジャガイモシロシストセンチュウ(Globodera pallida)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、ヘリコチレンクス属種(Helicotylenchus spp.)、例えば、ヘリコチレンクス・ジヒステラ(Helicotylenchus dihystera)、ヘミクリコネモイデス属種(Hemicriconemoides spp.)、ヘミシクリオホラ属種(Hemicycliophora spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、例えば、ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、テンサイシストセンチュウ(Heterodera schachtii)、ヒルスクマニエラ属種(Hirschmaniella spp.)、ホプロライムス属種(Hoplolaimus spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、例えば、ロンギドルス・アフリカヌス(Longidorus africanus)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、例えば、コロンビアネコブセンチュウ(Meloidogyne chitwoodi)、ニセコロンビアネコブセンチュウ(Meloidogyne fallax)、メロイドギネ・ハプラ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、メロイネマ属種(Meloinema spp.)、ナコッブス属種(Nacobbus spp.)、ネオチレンクス属種(Neotylenchus spp.)、パラロンギドルス属種(Paralongidorus spp.)、パラフェレンクス属種(Paraphelenchus spp.)、パラトリコドルス属種(Paratrichodorus spp.)、例えば、ヒメユミハリセンチュウ(Paratrichodorus minor)、パラチレンクス属種(Paratylenchus spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、例えば、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、シュードハレンクス属種(Pseudohalenchus spp.)、プシレンクス属種(Psilenchus spp.)、プンクトデラ属種(Punctodera spp.)、クイニスルシウス属種(Quinisulcius spp.)、ラドホルス属種(Radopholus spp.)、例えば、カンキツネモグリセンチュウ(Radopholus citrophilus)、バナナネモグリセンチュウ(Radopholus similis)、ロチレンクルス属種(Rotylenchulus spp.)、ロチレンクス属種(Rotylenchus spp.)、スクテロネマ属種(Scutellonema spp.)、スバングイナ属種(Subanguina spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、例えば、トリコドルス・オブツスス(Trichodorus obtusus)、トリコドルス・プリミチブス(Trichodorus primitivus)、チレンコリンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、例えば、チレンコリンクス・アンヌラツス(Tylenchorhynchus annulatus)、チレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、例えば、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマ属種(Xiphinema spp.)、例えば、キシフィネマ・インデキス(Xiphinema index)。
【0077】
式(I)の化合物は、任意に、特定の濃度または施用量で、除草剤、薬害軽減剤、成長調整剤または植物特性を改善する薬剤として、殺微生物剤(microbicides)または殺生殖体剤(gametocides)として、例えば、殺真菌剤(fungicides)、抗真菌剤(antimycotics)、殺細菌剤(bactericides)、殺ウイルス剤(ウイロイドに対する薬剤を含む)として、またはMLO(マイコプラズマ様生物)およびRLO(リケッチア様生物)に対する薬剤として使用することもできる。適切であれば、それらは、他の活性化合物の合成のための中間体または前駆体として使用することもできる。
【0078】
製剤/使用形態
本発明はさらに、製剤、特に望ましくない害虫を防除するための製剤に関する。製剤は、害虫および/またはその生息地に施用され得る。
【0079】
本発明の製剤は、「即時使用可能な(ready-for-use)」使用形態として最終使用者に提供され得、すなわち、製剤は、噴霧装置または散布装置などの好適な装置によって、植物または種子に直接施用することができる。あるいは、使用前に、好ましくは水で希釈されなければならない濃縮物の形態で最終使用者に提供され得る。したがって、別段の指示がない限り、「製剤」という言葉はそのような濃縮物を意味し、一方、「使用形態」という言葉は、最終使用者に、即時使用可能な溶液、すなわち通常そのような希釈された製剤を意味する。
【0080】
本発明の製剤は、慣用の方法で、例えば、本発明の化合物を、本明細書中に開示されるような1つ以上の好適な補助剤と混合することによって調製され得る。
【0081】
製剤は、本発明の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの農業上好適な補助剤、例えば、担体(複数可)および/または界面活性剤(複数可)を含む。
【0082】
担体は、一般に不活性である、固体または液体、天然または合成、有機または無機物質である。担体は一般に、例えば植物、植物の部分または種子への化合物の適用を改善する。好適な固体担体の例としては、これらに限定されないが、アンモニウム塩類、特に硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウムおよび硝酸アンモニウム、天然岩紛類、例えばカオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトおよび珪藻土、シリカゲルおよび合成岩粉類、例えば微粉砕シリカ、アルミナおよび珪酸塩が挙げられる。粒剤を調製するための典型的に有用な固体担体の例は、これらに限定されないが、方解石、大理石、軽石、セピオライトおよびドロマイトなどの粉砕および分別された天然ミネラル類、無機および有機粉末の合成顆粒、ならびに紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシの穂軸およびタバコの茎などの有機材料の顆粒である。好適な液体担体の例としては、これらに限定されないが、水、有機溶媒およびそれらの組み合わせが挙げられる。好適な溶媒の例としては、極性および非極性有機化学液体、例えば、芳香族および非芳香族炭化水素類(例えば、シクロヘキサン、パラフィン類、アルキルベンゼン類、キシレン、トルエン、テトラヒドロナフタレン、アルキルナフタレン類、塩素化芳香族または塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類または塩化メチレン)、アルコール類およびポリオール類(これは、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよくおよび/またはエステル化されていてもよく、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールまたはグリコールである)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノンまたはシクロヘキサノンである)、エステル類(脂肪および油を含む)および(ポリ)エーテル類、非置換および置換アミン類、アミド類(例えば、ジメチルホルムアミドまたは脂肪酸アミド類)ならびにそれらのエステル類、ラクタム類(例えば、N-アルキルピロリドン類、特にN-メチルピロリドン)およびラクトン類、スルホン類およびスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)、植物または動物由来の油類、ニトリル類(アルキルニトリル類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、または芳香族ニトリル類、例えばベンゾニトリル)、炭酸エステル類(環状炭酸エステル類、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、またはジアルキル炭酸エステル類、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジオクチルカーボネート)が挙げられるが、それらに限定されない。担体はまた、液化気体増量剤、すなわち、標準温度および標準圧力下で気体である液体、例えば、炭化水素類、ブタン、プロパン、窒素および二酸化炭素などのエアロゾル噴射剤であってもよい。
【0083】
好ましい固体担体は、クレー、タルクおよびシリカから選択される。
【0084】
好ましい液体担体は、水、脂肪酸アミドおよびそのエステル、芳香族および非芳香族炭化水素類、ラクタム類、ラクトン類、炭酸エステル類、ケトン類、(ポリ)エーテル類から選択される。
【0085】
担体の量は、典型的には製剤の1~99.99重量%、好ましくは5~99.9重量%、より好ましくは10~99.5重量%、最も好ましくは20~99重量%の範囲にある。
【0086】
液体担体は、典型的には製剤の20~90重量%、例えば30~80重量%の範囲で存在する。
【0087】
固体担体は、典型的には製剤の0~50重量%、好ましくは5~45重量%、例えば10~30重量%の範囲で存在する。
【0088】
製剤が2つ以上の担体を含む場合、概説された範囲は、担体の総量を指す。
【0089】
界面活性剤は、イオン性(カチオン性またはアニオン性)、両性または非イオン性界面活性剤、例えば、イオン性または非イオン性乳化剤(複数可)、泡形成剤(複数可)、分散剤(複数可)、湿潤剤(複数可)、浸透促進剤(複数可)およびそれらの任意の混合物であり得る。好適な界面活性剤の例としては、これらに限定されないが、ポリアクリル酸の塩類、エトキシル化ポリ(アルファ-置換)アクリレート誘導体類、リグノスルホン酸の塩類(リグノスルホン酸ナトリウムなど)、フェノールスルホン酸またはナフタレンスルホン酸の塩類、アルコール、脂肪酸または脂肪アミンを含むかまたは含まないエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの重縮合物類(例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、例えば、ヒマシ油エトキシレート、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類)、置換フェノール類(好ましくはアルキルフェノール類またはアリールフェノール類)、スルホコハク酸エステルの塩類、タウリン誘導体(好ましくはアルキルタウレート類)、ポリエトキシル化アルコールまたはフェノールのリン酸エステル類、ポリオールの脂肪エステル類(グリセロール、ソルビトールまたはスクロースの脂肪酸エステル類など)、硫酸塩類(例えばアルキル硫酸塩類およびアルキルエーテル硫酸塩類)、スルホン酸塩類(例えば、アルキルスルホン酸塩類、アリールスルホン酸塩類およびアルキルベンゼンスルホン酸塩類)、ナフタレン/ホルムアルデヒドのスルホン化ポリマー類、リン酸エステル類、タンパク質加水分解物、リグノ硫酸塩廃液およびメチルセルロースが挙げられる。この段落における塩への言及は、好ましくは、それぞれのアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩を指す。
【0090】
好ましい界面活性剤は、エトキシル化ポリ(アルファ-置換)アクリレート誘導体、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとアルコールとの重縮合物、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、アルキルベンゼンスルホネート類、ナフタレン/ホルムアルデヒドのスルホン化ポリマー類、ヒマシ油エトキシレートなどのポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、リグノスルホン酸ナトリウムおよびアリールフェノールエトキシレートから選択される。
【0091】
界面活性剤の量は、典型的には製剤の5~40重量%、例えば10~20重量%の範囲にある。
【0092】
好適な補助剤のさらなる例としては、撥水剤、乾燥剤、結合剤(接着剤、粘着付与剤、固定剤、例えばカルボキシメチルセルロース、粉末の形態の天然および合成ポリマー、顆粒またはラテックス、例えばアラビアガム、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニル、天然リン脂質、例えばセファリンおよびレシチン、合成リン脂質、ポリビニルピロリドンおよびチロース)、増粘剤および二次増粘剤(例えば、セルロースエーテル、アクリル酸誘導体、キサンタンガム、変性粘土、例えばBentoneの名称で入手可能な製品、および微粉砕シリカ)、安定剤(例えば、低温安定剤、防腐剤(例えば、ジクロロフェン、ベンジルアルコールヘミホルマール、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン)、酸化防止剤、光安定剤、特にUV安定剤、および化学的および/または物理的安定性を改善する他の剤)、染料または顔料(例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルー;有機染料、例えば、アリザリン、アゾおよび金属フタロシアニン染料)、消泡剤(例えば、シリコーン消泡剤およびステアリン酸マグネシウム)、不凍剤、接着剤、ジベレリンおよび加工助剤、鉱油および植物油、香料、ワックス、栄養素(微量栄養素、例えば、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩を含む)、保護コロイド、チキソトロピック物質、浸透剤、金属イオン封鎖剤および錯体形成剤。
【0093】
補助剤の選択は、本発明の化合物の意図される施用および/または化合物(複数可)の物理的特性に依存する。さらに、補助剤は、製剤またはそれから調製される使用形態に特定の特性(技術的、物理的および/または生物学的特性)を付与するように選択されてもよい。補助剤の適切な選択は、特定の要件に合わせて製剤をカスタマイズすることが可能である。
【0094】
製剤は、本発明の化合物の殺虫/殺ダニ/殺線虫に有効な量を含む。用語「有効な量」は、栽培植物上の有害な昆虫/ダニ/線虫を防除するために、または材料の保護において十分であり、処理された植物に実質的な損傷をもたらさない量を意味する。このような量は、広い範囲で変化し得、そして種々の因子、例えば、いずれの場合にも、防除される昆虫/ダニ/線虫の種、処理された栽培植物または処理された材料、気候条件および使用される本発明の化合物に依存する。通常、本発明による製剤は、0.01~99重量%、好ましくは0.05~98重量%、より好ましくは0.1~95重量%、さらにより好ましくは0.5~90重量%、最も好ましくは1~80重量%の本発明の化合物を含有する。製剤は、本発明の2つ以上の化合物を含むことが可能である。そのような場合、概説された範囲は、本発明の化合物の総量を指す。
【0095】
本発明の製剤は、任意の従来の製剤タイプの形態、例えば、溶液(例えば、水溶液剤)、乳剤、水系および油系懸濁剤、粉末(例えば、水和剤(粉末)、水溶剤)、粉剤、ペースト剤、粒剤(例えば、水溶性粒剤、ばらまき用粒剤)、サスポエマルション濃縮物、本発明の化合物を含浸させた天然または合成製品、肥料、およびポリマー物質中のマイクロカプセル剤であってもよい。本発明の化合物は、懸濁、乳化または溶解した形態で存在し得る。特に好適な製剤タイプの例は溶液、液剤(例えば、SL、LS)、分散性濃厚物(DC)、懸濁剤および懸濁剤濃厚物(例えば、SC、OD、OF、FS)、乳剤(例えば、EC)、エマルション(例えば、EW、EO、ES、ME、SE)、カプセル剤(例えば、CS、ZC)、ペースト剤、パステル剤、水和剤または粉剤(例えば、WP、SP、WS、DP、DS)、プレス剤(例えば、BR、TB、DT)、粒剤(例えば、WG、SG、GR、FG、GG、MG)、殺虫性製品(例えば、LN)ならびに種子などの植物繁殖材料の処理のためのゲル製剤(例えば、GW、GF)である。これらおよび他の製剤タイプは、国際連合食糧農業機関(FAO)によって定義されている。概要は、「Catalogue of pesticide formulation types and international coding system」(Technical Monograph No.2、第6版、2008年5月、Croplife International)にある。
【0096】
好ましくは、本発明の製剤は、以下のタイプのうちの1つの形態である:EC、SC、FS、SE、OD、WG、WP、CS、より好ましくはEC、SC、OD、WG、CS。
【0097】
製剤タイプの例およびそれらの調製についてのさらなる詳細を以下に示す。本発明の2つ以上の化合物が存在する場合、本発明の化合物の概説された量は、本発明の化合物の総量を指す。これは、例えば湿潤剤、結合剤のような成分の2つ以上の代表物が存在する場合、製剤のその他の成分にも準用される。
【0098】
i)液剤(Water-soluble concentrates)(SL、LS)
10~60重量%の本発明の少なくとも1つの化合物および5~15重量%の界面活性剤(例えば、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとアルコールとの重縮合物)を、100%の総量となるような量の水および/または水溶性溶媒(例えば、アルコール、例えば、プロピレングリコールまたはカーボネート、例えば、プロピレンカーボネート)に溶解する。施用前に、濃縮物を水で希釈する。
【0099】
ii)分散性濃厚物(Dispersible concentrates)(DC)
5~25重量%の本発明の少なくとも1つの化合物および1~10重量%の界面活性剤および/または結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を、100重量%の総量となるような量の有機溶媒(例えば、シクロヘキサノン)に溶解する。水で希釈すると分散液が得られる。
【0100】
iii)乳剤(Emulsifiable concentrates)(EC)
15~70重量%の本発明の少なくとも1つの化合物および5~10重量%の界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレートの混合物)を、合計量が100重量%になるような量の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素または脂肪酸アミド)および、必要であれば追加の水溶性溶媒に溶解する。水で希釈するとエマルションが得られる。
【0101】
iv)エマルション(Emulsions)(EW、EO、ES)
5~40重量%の本発明の少なくとも1つの化合物および1~10重量%の界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレートの混合物、またはアルコールを含むかまたは含まないエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの重縮合物)を、20~40重量%の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素)に溶解する。この混合物を、乳化機を使用して、合計量が100重量%になるような量の水に添加する。得られた製剤は、均質なエマルションである。施用前に、エマルションを水でさらに希釈してもよい。
【0102】
v)懸濁剤および懸濁剤濃厚物(Suspensions and suspension concentrates)
v-1)水系(Water-based)(SC、FS)
好適な研削装置、例えば、撹拌ボールミルにおいて、20~60重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を、2~10重量%の界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル)、0.1~2重量%の増粘剤(例えば、キサンタンガム)および水を添加して、粉砕して、微細な活性物質懸濁液を得る。水は、合計量が100重量%になるような量で添加される。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁液が得られる。FSタイプの製剤については、40重量%までの結合剤(例えば、ポリビニルアルコール)が添加される。
【0103】
v-2)油系(Oil-based)(OD、OF)
好適な研削装置、例えば、撹拌ボールミルにおいて、20~60重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を、2~10重量%の界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル)、0.1~2重量%の増粘剤(例えば、変性粘土、特にBentone、またはシリカ)および有機担体を添加して、粉砕して、微細な活性物質油懸濁液を得る。有機担体は、合計量が100重量%になるような量で添加される。水で希釈すると、活性物質の安定な分散液が得られる。
【0104】
vi)顆粒水和剤(Water-dispersible granules)および水溶性粒剤(water-soluble granules)(WG、SG)
1~90重量%、好ましくは20~80重量%、最も好ましくは50~80重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を、界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウムおよびアルキルナフチルスルホン酸ナトリウム)および潜在的に担体材料を添加して、微細に粉砕し、例えば、押出し、噴霧乾燥、流動床造粒のような典型的な技術的器具によって、水分散性または水溶性顆粒に変換する。界面活性剤および担体材料は、合計量が100重量%になるような量で使用される。水で希釈すると、活性物質の安定な分散液または溶液が得られる。
【0105】
vii)水和剤(Water-dispersible powders)および水溶性粉末(water-soluble powders)(WP、SP、WS)
50~80重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を、1~20重量%の界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウム、アルキルナフチルスルホン酸ナトリウム)および合計量が100重量%になるような量の固体担体(例えば、シリカゲル)を添加して、ローター/ステーターミル中で粉砕する。水で希釈すると、活性物質の安定な分散液または溶液が得られる。
【0106】
viii)ゲル剤(Gel)(GW、GF)
撹拌ボールミル中で、5~25重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を、3~10重量%の界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウム)、1~5重量%の結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース)および合計量が100重量%になるような量の水を添加して粉砕する。これにより、活性物質の微細な懸濁液が得られる。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁液が得られる。
【0107】
ix)マイクロエマルション剤(Microemulsion)(ME)
5~20重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を、5~30重量%の有機溶媒混合物(例えば、脂肪酸ジメチルアミドおよびシクロヘキサノン)、10~25重量%の界面活性剤混合物(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテルおよびアリールフェノールエトキシレート)、および合計量が100重量%になるような量の水に添加する。この混合物を1時間撹拌して、熱力学的に安定なマイクロエマルションが自発的に形成される。
【0108】
x)マイクロカプセル剤(Microcapsules)(CS)
5~50重量%の本発明の少なくとも1つの化合物、0~40重量%の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素)、2~15重量%のアクリルモノマー(例えば、メチルメタクリレート、メタクリル酸およびジアクリレートまたはトリアクリレート)を含む油相を、保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)の水溶液中に分散させる。ラジカル開始剤によって開始されるラジカル重合は、ポリ(メタ)アクリレートマイクロカプセルの形成をもたらす。あるいは、5~50重量%の本発明の少なくとも1つの化合物、0~40重量%の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素)、およびイソシアネートモノマー(例えば、ジフェニルメテン-4,4’-ジイソシアネート)を含む油相を、保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)の水溶液中に分散させ、これにより、ポリ尿素マイクロカプセルが形成される。任意に、ポリアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン)を添加して、ポリ尿素マイクロカプセルの形成をもたらすこともできる。モノマーの量は、CS製剤の総量の1~10重量%になる。
【0109】
xi)粉剤(Dustable powders)(DP、DS)
1~10重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を微粉砕し、合計量が100重量%になるような量の固体担体、例えば微粉砕カオリンと密に混合する。
【0110】
xii)粒剤(Granules)(GR、FG)
0.5~30重量%の本発明の少なくとも1つの化合物を微粉砕し、合計量が100重量%になるような量の固体担体(例えば、ケイ酸塩)と組み合わせる。
【0111】
xiii)ULV-液体(Ultra-low volume liquids)(UL)
1~50重量%本発明の少なくとも1つの化合物を、合計量が100重量%になるような量の有機溶媒、例えば芳香族炭化水素に溶解する。
【0112】
製剤タイプi)~xiii)は、任意に、さらなる補助剤、例えば0.1~1重量%の防腐剤、0.1~1重量%の消泡剤、0.1~1重量%の染料および/または顔料、および5~10重量%の不凍剤を含んでもよい。
【0113】
混合物
式(I)の化合物は、例えば、作用スペクトルを拡大するために、作用の期間を長くするために、作用速度を増大させるために、忌避性を防止するために、または、抵抗性の発達を防止するために、1つ以上の適切な殺菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、軟体動物駆除剤、殺線虫剤、殺虫剤、微生物、有益種、除草剤、肥料、鳥忌避剤、植物強化剤(phytotonic)、不妊剤、薬害軽減剤、情報化学物質および/または植物成長調整剤との混合物において使用され得る。さらに、そのような活性化合物の組合せは、植物の成長を向上させることが可能であり、および/または、非生物的要因、例えば、高温または低温に対する耐性、渇水に対する耐性または水分量もしくは土壌塩分の上昇に対する耐性を向上させることが可能である。さらにまた、開花性能および結果性能を改善することも可能であり、発芽能力および根の発達を最適化することも可能であり、収穫を容易にすることも可能であり、収穫量を向上させることも可能であり、成熟に影響を及ぼすことも可能であり、収穫された生産物の品質および/若しくは栄養価を向上させることも可能であり、収穫された生産物の貯蔵寿命を長くすることも可能であり、並びに/または、収穫された生産物の加工性を改善することも可能である。
【0114】
さらに、式(I)の化合物は、別の活性化合物または情報化学物質、例えば、誘引剤、および/または、鳥忌避剤、および/または、植物活性化剤、および/または、成長調整剤、および/または、肥料との混合物の中に存在することもできる。同様に、式(I)の化合物は、植物の特性、例えば、成長、収穫量および収穫物の品質を向上させるために使用することも可能である。
【0115】
本発明による特定の実施形態において、式(I)の化合物は、製剤の中に、または、そのような製剤から調製された使用形態中に、さらなる化合物、好ましくは、以下に記載されている化合物と混合された状態で存在している。
【0116】
以下に記載されている化合物のうちの1つが種々の互変異性体形態で存在し得る場合、それらの形態も、いずれの場合にも、たとえ明確に言及されていなくても、同様に包含される。さらに、指定されたすべての混合パートナーは、その官能基がこれを可能にしている場合、必要に応じて好適な塩基または酸と塩を形成できる。
【0117】
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤
本明細書中において一般名によって特定されている活性化合物は、既知であり、そして、例えば、農薬ハンドブック(「The Pesticide Manual」、第16版、British Crop Protection Council 2012)に記載されているか、または、インターネット上で見出すことができる(例えば、http://www.alanwood.net/pesticides)。その分類は、本特許出願の出願時点の現行のIRAC Mode of Action Classification Schemeに基づいている。
【0118】
(1) アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬、好ましくは、カーバメート系、これは、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブから選択される;または、有機リン酸塩系、これは、アセフェート、アザメチホス、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、シアノホス、ジメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、O-(メトキシアミノチオホスホリル)サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン-メチル、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホンおよびバミドチオンから選択される。
【0119】
(2) GABA開閉型クロライドイオンチャンネル遮断薬、好ましくは、シクロジエン-有機塩素系、これは、クロルダンおよびエンドスルファンから選択される;または、フェニルピラゾール系(フィプロール系)、これは、エチプロールおよびフィプロニルから選択される。
【0120】
(3) ナトリウムチャンネルモジュレーター、好ましくは、ピレスロイド系、これは、アクリナトリン、アレスリン、d-シス-トランスアレスリン、d-トランスアレスリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン s-シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)-トランス-異性体]、デルタメトリン、エムペントリン[(EZ)-(1R)-異性体]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデトリン、モンフルオロトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-トランス-異性体]、プラレトリン、ピレトリン類(除虫菊(pyrethrum))、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)-異性体]、トラロメトリンおよびトランスフルトリンから選択される;または、DDTまたはメトキシクロル。
【0121】
(4) ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)の競合的モジュレーター、好ましくは、ネオニコチノイド系、これは、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリドおよびチアメトキサムから選択され、またはニコチン、またはスルホキサフロルから選択されるスルホキシイミン系、またはフルピラジフロンから選択されるブテノリド系、またはトリフルメゾピリムから選択されるメソイオン系。
【0122】
(5) ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリックモジュレーター(サイトI)、好ましくは、スピネトラムおよびスピノサドから選択されるスピノシン系。
【0123】
(6) グルタミン酸開閉型クロライドチャンネル(GluCl)アロステリックモジュレーター、好ましくは、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンおよびミルベメクチンから選択されるアベルメクチン系/ミルベマイシン系。
【0124】
(7) 幼若ホルモン模倣物質、好ましくは、ハイドロプレン、キノプレンおよびメトプレンから選択される幼若ホルモン類似体、または、フェノキシカルブまたはピリプロキシフェン。
【0125】
(8) 種々の非特異的(マルチサイト)阻害薬、好ましくは、臭化メチルおよび別のハロゲン化アルキルから選択されるハロゲン化アルキル系、またはクロロピクリンまたはフッ化スルフリルまたはホウ砂または吐酒石またはダゾメット(diazomet)およびメタムから選択されるイソシアン酸メチル生成物質。
【0126】
(9) 弦音器官のTRPVチャンネルモジュレーター、好ましくは、ピメトロジンおよびピリフルキナゾンから選択されるピリジンアゾメタン系、またはアフィドピロペンから選択されるピロペン系。
【0127】
(10) CHS1に作用するダニ成長阻害薬、これは、クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、ジフロビダジンおよびエトキサゾールから選択される。
【0128】
(11) 昆虫の腸膜の微生物撹乱物質、これは、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subspecies israelensis)、バシルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subspecies aizawai)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・クルスタキ(Bacillus thuringiensis subspecies kurstaki)、バシルス・ツリンギエンシス・亜種・テネブリオニス(Bacillus thuringiensis subspecies tenebrionis)、およびCry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3BbおよびCry34Ab1/35Ab1から選択されるBt植物タンパク質から選択される。
【0129】
(12) ミトコンドリアATPシンターゼの阻害薬、好ましくは、ジアフェンチウロンから選択されるATPディスラプター、またはアゾシクロチン、シヘキサチンおよび酸化フェンブタスズから選択される有機スズ化合物、またはプロパルギットまたはテトラジホン。
【0130】
(13) プロトン勾配を破壊することによる酸化的リン酸化の脱共役剤、これは、クロルフェナピル、DNOCおよびスルフルラミドから選択される。
【0131】
(14) ニコチン性アセチルコリン受容体チャンネル遮断薬、これは、ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム(thiocylam)およびチオスルタップ-ナトリウムから選択される。
【0132】
(15) CHS1に作用するキチン生合成の阻害薬、好ましくは、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロンから選択されるベンゾイル尿素系。
【0133】
(16) キチン生合成の阻害薬、ブプロフェジンから選択されるタイプ1。
【0134】
(17) 脱皮撹乱物質(特に双翅目(Diptera)、すなわち双翅類(dipterans)の場合)、これは、シロマジンから選択される。
【0135】
(18) エクジソン受容体作動薬、好ましくは、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドおよびテブフェノジドから選択されるジアシルヒドラジン系。
【0136】
(19) オクトパミン受容体作動薬、これは、アミトラズから選択される。
【0137】
(20) ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害薬、これは、ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリムおよびビフェナゼートから選択される。
【0138】
(21) ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害薬、好ましくは、METI殺ダニ剤および殺虫剤、これらは、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラドおよびトルフェンピラドから選択され、またはロテノン(Derris)。
【0139】
(22) 電位開閉型ナトリウムチャンネルの遮断薬、好ましくは、インドキサカルブから選択されるオキサジアジン系、またはメタフルミゾンから選択されるセミカルバゾン系。
【0140】
(23) アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害薬、好ましくは、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロピジオンおよびスピロテトラマトから選択されるテトロン酸誘導体およびテトラミン酸誘導体。
【0141】
(24) ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害薬、好ましくは、リン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィンおよびリン化亜鉛から選択されるホスフィン系、または、シアン化カルシウム、シアン化カリウムおよびシアン化ナトリウムから選択されるシアン化物。
【0142】
(25) ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害薬、好ましくは、シエノピラフェンおよびシフルメトフェンから選択されるベータ-ケトニトリル誘導体、またはピフルブミドから選択されるカルボキシアニリド系。
【0143】
(28) リアノジン受容体モジュレーター、好ましくは、クロラントラニリプロール、シアントラニルプロール、シクラニリプロール、フルベンジアミドおよびテトラニリプロールから選択されるジアミド系。
【0144】
(29) 弦音器官のモジュレーター(標的部位が定義されていない)、これは、フロニカミドから選択される。
【0145】
(30) GABA開閉型クロライドイオンチャンネルのアロステリックモジュレーター、好ましくはブロフラニリドから選択されるメタジアミド系、またはフルキサメタミドから選択されるイソオキサゾール系。
【0146】
(31) バキュロウイルス、好ましくはキュディア・ポモネルラ(Cydia pomonella)GVおよびフォールスコドリングモス(Thaumatotibia leucotreta)(GV)から選択される顆粒病ウイルス(Granuloviruses)(GVs)、またはアンチカルシア・ゲムマタリス(Anticarsia gemmatalis)MNPV、フルシピリプロール(Flucypyriprole)およびヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)NPVから選択された核多角体ウイルス(Nucleopolyhedroviruses)(NPVs)。
【0147】
(32) GS-オメガ/カッパーHXTX-Hv1aペプチドから選択されるニコチン性アセチルコリン受容体のアロステリックモジュレーター(サイトII)。
【0148】
(33) 以下のものから選択されるさらなる活性成分:アシノナピル、アフォキソレイナー、アザジラクチン、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ベンズピリモキサン、ブロモプロピレート、キノメチオナート、クロロプラレトリン、氷晶石(Cryolite)、シクロブトリフルラム、シクロキサプリド、シエトピラフェン、シハロジアミド、シプロフラニリド(CAS 2375110-88-4)、ジクロロメゾチアズ、ジコホル、ジンプロピリダズ、エプシロン-メトフルトリン、エプシロン-モンフルオロトリン、フロメトキン、フルアザインドリジン、フルシピリプロール(CAS 1771741-86-6)、フルエンスルホン、フルフェネリム、フルフェノキシストロビン、フルフィプロール、フルヘキサホン、フルオピラム、フルピリミン、フルララネル、フフェノジド、フルペンチオフェノックス、グアジピル、ヘプタフルトリン、イミダクロチズ、イプロジオン、イソシクロセラム、カッパー-ビフェントリン、カッパー-テフルトリン、ロチラネル、メペルフルトリン、ニコフルプロール(CAS 1771741-86-6)、オキサゾスルフィル、パイコングジング、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリミノストロビン、サロラネル、スピドキサマト、スピロブジクロフェン、テトラメチルフルトリン、テトラクロラントラニリプロール、チゴラネル、チオキサザフェン、チオフルオキシメート(Thiofluoximate)、チクロピラゾフロル、ヨードメタン;さらに、バシルス・フィルムス(Bacillus firmus)に基づく調製物(I-1582、Votivo)およびアザジラクチン(BioNeem)、および、以下の化合物:1-{2-フルオロ-4-メチル-5-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル]フェニル}-3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-アミン(WO2006/043635から既知)(CAS 885026-50-6)、2-クロロ-N-[2-{1-[(2E)-3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}-4-(トリフルオロメチル)フェニル]イソニコチンアミド(WO2006/003494から既知)(CAS 872999-66-1)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-4-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-2-オン(WO2010052161から既知)(CAS 1225292-17-0)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-2-オキソ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-4-イル エチルカルボネート(EP2647626から既知)(CAS1440516-42-6)、PF1364(JP2010/018586から既知)(CAS 1204776-60-2)、(3E)-3-[1-[(6-クロロ-3-ピリジル)メチル]-2-ピリジリデン]-1,1,1-トリフルオロ-プロパン-2-オン(WO2013/144213から既知)(CAS 1461743-15-6)、N-[3-(ベンジルカルバモイル)-4-クロロフェニル]-1-メチル-3-(ペンタフルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2010/051926から既知)(CAS 1226889-14-0)、5-ブロモ-4-クロロ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-(メチルカルバモイル)フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)ピラゾール-3-カルボキサミド(CN103232431から既知)(CAS 1449220-44-3)、4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(シス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド、4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(トランス-1-オキシド-3-チエタニル)-ベンズアミドおよび4-[(5S)-5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(シス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド(WO2013/050317A1から既知)(CAS 1332628-83-7)、N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]-プロパンアミド、(+)-N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]-プロパンアミドおよび(-)-N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]-プロパンアミド(WO2013/162715A2、WO2013/162716A2、US2014/0213448A1から既知)(CAS 1477923-37-7)、5-[[(2E)-3-クロロ-2-プロペン-1-イル]アミノ]-1-[2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[(トリフルオロメチル)スルフィニル]-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(CN101337937Aから既知)(CAS 1105672-77-2)、3-ブロモ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-[(メチルアミノ)チオキソメチル]フェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド、(Liudaibenjiaxuanan、CN103109816Aから既知)(CAS 1232543-85-9);N-[4-クロロ-2-[[(1,1-ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]-6-メチルフェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-3-(フルオロメトキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2012/034403A1から既知)(CAS 1268277-22-0)、N-[2-(5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-4-クロロ-6-メチルフェニル]-3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2011/085575A1から既知)(CAS 1233882-22-8)、4-[3-[2,6-ジクロロ-4-[(3,3-ジクロロ-2-プロペン-1-イル)オキシ]フェノキシ]プロポキシ]-2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)-ピリミジン(CN101337940Aから既知)(CAS 1108184-52-6);(2E)-および2(Z)-2-[2-(4-シアノフェニル)-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-ヒドラジンカルボキサミド(CN101715774Aから既知)(CAS 1232543-85-9);3-(2,2-ジクロロエテニル)-2,2-ジメチル-4-(1H-ベンズイミダゾール-2-イル)フェニル-シクロプロパンカルボン酸エステル(CN103524422Aから既知)(CAS 1542271-46-4);(4aS)-7-クロロ-2,5-ジヒドロ-2-[[(メトキシカルボニル)[4-[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル]アミノ]カルボニル]-インデノ[1,2-e][1,3,4]オキサジアジン-4a(3H)-カルボン酸メチルエステル(CN102391261Aから既知)(CAS 1370358-69-2);6-デオキシ-3-O-エチル-2,4-ジ-O-メチル-,1-[N-[4-[1-[4-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ)フェニル]-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カーバメート]-α-L-マンノピラノース(US2014/0275503A1から既知)(CAS 1181213-14-8);8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS1253850-56-4)、(8-アンチ)-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS 933798-27-7)、(8-シン)-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(WO2007040280A1、WO2007040282A1から既知)(CAS 934001-66-8)、N-[4-(アミノチオキソメチル)-2-メチル-6-[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]-3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(CN103265527Aから既知)(CAS 1452877-50-7)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-1-メチル-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(WO2014/187846A1から既知)(CAS 1638765-58-8)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-1-メチル-2-オキソ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-4-イルカルボン酸エチルエステル(WO2010/066780A1、WO2011151146A1から既知)(CAS 1229023-00-0)、N-[1-(2,6-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-yl]-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(WO2014/053450A1から既知)(CAS 1594624-87-9)、N-[2-(2,6-ジフルオロフェニル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(WO2014/053450A1から既知)(CAS 1594637-65-6)、N-[1-(3,5-ジフルオロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-3-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(WO2014/053450A1から既知)(CAS 1594626-19-3)、(3R)-3-(2-クロロ-5-チアゾルイル)-2,3-ジヒドロ-8-メチル-5,7-ジオキソ-6-フェニル-5H-チアゾロ[3,2-a]ピリミジニウム分子内塩(WO2018/177970A1から既知)(CAS 2246757-58-2);3-(2-クロロ-5-チアゾルイル)-2,3-ジヒドロ-8-メチル-5,7-ジオキソ-6-フェニル-5H-チアゾロ[3,2-a]ピリミジニウム分子内塩(WO2018/177970A1から既知)(CAS 2246757-56-0);N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2-(メチルスルホニル)プロパンアミド(WO2019/236274A1から既知)(CAS 2396747-83-2)、N-[2-ブロモ-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]-6-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-フルオロ-3-[(4-フルオロベンゾイル)アミノ]-ベンズアミド(WO2019059412A1から既知)(CAS 1207977-87-4)、3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-N-[4,6-ジクロロ-3-フルオロ-2-[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(フルウロロジアミド(Fluchlorodiamide);CN110835330A、CN106977494Aから既知)(CAS:2129147-03-9)。
【0149】
殺線虫剤
ここで、一般名で同定される活性化合物は公知であり、例えば、農薬ハンドブック(「The Pesticide Manual」、第16版、British Crop Protection Council 2012)に記載されているか、またはインターネット(例えば、http://www.alanwood.net/pesticides)に記載されている。分類は、本特許出願の出願時点の現行のNematicide IRAC Mode of Action Classification Groupsに基づく。
【0150】
(グループN-1) アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、好ましくは、アルジカルブ、ベンフラカルブ、カルボフラン、カルボスルファンおよびチオジカルブから選択される(N-1A)カルバメート、またはカズサホス、エトプロホス、フェナミホス、ホスチアゼート、イミシアホス、ホレートおよびテルブホスから選択される(N-1B)有機リン酸塩系。
【0151】
(グループN-2) グルタミン酸開閉型クロライドチャンネル(GluCl)アロステリックモジュレーター、好ましくはアバメクチンおよびエマメクチン安息香酸塩から選択されるアベルメクチン系。
【0152】
(グループN-3) ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害剤、特にコハク酸コエンザイムQレダクターゼの阻害剤、好ましくはフルオピラムから選択されるピリジニルメチル-ベンズアミド系。
【0153】
(グループN-4) 脂質合成/成長調整モジュレーター、特にアセチル-CoAカルボキシラーゼの阻害剤、好ましくはスピロテトラマトから選択されるテトロン酸およびテトラミン酸誘導体。
【0154】
(グループN-UN) フルエンスルホン、フルアザインドリジン、フルフラール、イプロジオンおよびチオキサザフェンから選択される、種々の化学種を有する作用機序が不明または不確定の化合物。
【0155】
(グループN-UNX) 作用機序が不明または不確定の化合物:多部位阻害剤と推定されるもの、好ましくは二硫化炭素および二硫化ジメチル(DMDS)から選択される揮発性硫黄生成化合物、またはテトラチオ炭酸ナトリウムから選択される二硫化炭素放出化合物、または臭化メチルおよびヨウ化メチル(ヨードメタン)から選択されるハロゲン化アルキル類、または1,2-ジブロモ-3-クロロプロパン(DBCP)および1,3-ジクロロプロペンから選択されるハロゲン化炭化水素類、またはクロロピクリン、またはアリルイソチオシアネート、ジアゾメット、メタム-カリウムおよびメタム-ナトリウムから選択されるメチルイソチオシアネート発生剤。
【0156】
(グループN-UNB) 作用機序が不明または不確定の細菌剤(非Bt)、好ましくは、バークホルデリア属種(Burkholderia spp.)、例えばリノジェンシス(rinojensis)A396、バシルス属種(Bacillus spp.)、例えば、フィルムス(firmus)、リケニフォルミス(licheniformis)、アミロリクエファシエンス(amyloliquefaciens)またはスブチリス(subtilis)、パステウリア属種(Pasteuria spp.)、例えば、ペネトランス(penetrans)またはニシザワエ(nishizawae)、シュードモナス属種(Pseudomonas spp.)、例えば、クロロラフィス(chlororaphis)またはフルオレッセンス(fluorescens)、およびストレプトマイセス属種(Streptomyces spp.)、例えば、リディカス(lydicus)、ジクロウィイ(dicklowii)またはアルボグリセオルス(albogriseolus)から選択される、細菌または細菌由来のもの。
【0157】
(グループN-UNF) 作用機序が不明または不確定の真菌剤、好ましくは、アクチノマイセス属種(Actinomyces spp.)、好ましくは、ストレプトコッカス(streptococcus)、アルスロボトリス属種(Arthrobotrys spp.)、例えば、オリゴスポラ(oligospora)、アスペルギウス属種(Aspergillus spp.)、例えば、ニガー(niger)、マスコドール属種(Muscodor spp.)、例えば、アルバス(albus)、ミロセシウム(Myrothecium spp.)、例えば、ベルルカリア(verrucaria)、パシロミセス属種(Paecilomyces spp.)、例えば、リラシヌス(lilacinus)(プルプレオシリウム・リラシナム(Purpureocillium lilacinum))、カーネウス(carneus)またはフモソロセウス(fumosoroseus)、ポコニア属種(Pochonia spp.)、例えば、クラミドスポリア(chlamydosporia)、トリコデルマ属種(Trichoderma)、例えば、ハルジアヌム(harzianum)、ビレンス(virens)、アトロビリデ(atroviride)またはビリデ(viride)から選択される、真菌または真菌由来のもの。
【0158】
(グループN-UNE) 作用機序が不明または不確定な、合成抽出物および未精製油を含む、植物または動物由来の薬剤、好ましくは、アザジラクチン、ツバキ種子かす(camellia seed cake)、精油、ニンニク抽出物、ポンガミア油、テルペン類、例えばカルバクロール、およびキラヤ・サポナリア抽出物から選択される植物または動物由来の薬剤。
【0159】
殺菌剤
本明細書中において一般名によって特定されている有効成分は、既知であり、そして、例えば、「The Pesticide Manual」(第16版、British Crop Protection Council)に記載されているか、または、インターネット上で検索することができる(例えば:www.alanwood.net/pesticides)。
【0160】
クラス(1)~(15)の全ての命名されている殺菌性混合パートナーは、それらの官能基がそれが可能であれば、任意に、好適な塩基または酸と塩を形成することができる。クラス(1)~(15)の全ての命名された混合パートナーは、該当する場合、互変異性体を包含し得る。
【0161】
1) エルゴステロール生合成阻害薬、例えば、(1.001)シプロコナゾール、(1.002)ジフェノコナゾール、(1.003)エポキシコナゾール、(1.004)フェンブコナゾール、(1.005)フェンヘキサミド、(1.006)フェンプロピジン、(1.007)フェンプロピモルフ、(1.008)フェンピラザミン、(1.009)フルキンコナゾール、(1.010)フルトリアホール、(1.011)ヘキサコナゾール、(1.012)イマザリル、(1.013)硫酸イマザリル、(1.014)イプコナゾール、(0.015)イプフェントリフルコナゾール、(1.016)メフェントリフルコナゾール、(1.017)メトコナゾール、(1.018)ミクロブタニル、(1.019)パクロブトラゾール、(1.020)ペンコナゾール、(1.021)プロクロラズ、(1.022)プロピコナゾール、(1.023)プロチオコナゾール、(1.024)ピリソキサゾール、(1.025)スピロキサミン、(1.026)テブコナゾール、(1.027)テトラコナゾール、(1.028)トリアジメノール、(1.029)トリデモルフ、(1.030)トリチコナゾール、(1.031)(1R,2S,5S)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.032)(1S,2R,5R)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.033)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.034)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.035)(2R)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.036)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.037)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.038)(2S)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.039)(R)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.040)(S)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.041)[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.042)1-({(2R,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.043)1-({(2S,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.044)1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.045)1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.046)1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.047)2-[(2R,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-ヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.048)2-[(2R,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.049)2-[(2R,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.050)2-[(2R,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.051)2-[(2S,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-ヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.052)2-[(2S,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.053)2-[(2S,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.054)2-[(2S,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.055)2-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.056)2-[6-(4-ブロモフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.057)2-[6-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.058)2-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.059)2-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.060)2-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.061)3-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(3-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-プロピル]イミダゾール-4-カルボニトリル、(1.062)4-[[6-[rac-(2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-チオキソ-4H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル、(1.063)5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロ-ペンタノール、(1.064)5-(アリルスルファニル)-1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.065)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.066)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロ-フェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.067)メチル 2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパノエート、(1.068)N’-(2-クロロ-5-メチル-4-フェノキシフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.069)N’-[2-クロロ-4-(2-フルオロフェノキシ)-5-メチルフェニル]-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.070)N’-[5-ブロモ-6-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルオキシ)-2-メチルピリジン-3-イル]-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.071)N’-{4-[(4,5-ジクロロ-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-2,5-ジメチルフェニル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.072)N’-{5-ブロモ-2-メチル-6-[(1-プロポキシプロパン-2-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.073)N’-{5-ブロモ-6-[(1R)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチル-ピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.074)N’-{5-ブロモ-6-[(1S)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)-エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.075)N’-{5-ブロモ-6-[(cis-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.076)N’-{5-ブロモ-6-[(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.077)N’-{5-ブロモ-6-[1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.078)N-イソプロピル-N’-[5-メトキシ-2-メチル-4-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)フェニル]-N-メチルイミドホルムアミド。
【0162】
2) 複合体Iまたは複合体IIにおける呼吸鎖の阻害薬、例えば、(2.001)ベンゾビンジフルピル、(2.002)ビキサフェン、(2.003)ボスカリド、(2.004)カルボキシン、(2.005)シクロブトリフルラム、(2.006)フルベネテラム、(2.007)フルインダピル、(2.008)フルオピラム、(2.009)フルトラニル、(2.010)フルキサピロキサド、(2.011)フラメトピル、(2.012)インピルフルキサム、(2.013)イソフェタミド、(2.014)イソフルシプラム、(2.015)イソピラザム、(2.016)ペンフルフェン、(2.017)ペンチオピラド、(2.018)ピジフルメトフェン、(2.019)ピラプロポイン、(2.020)ピラジフルミド、(2.021)セダキサン、(2.022)1,3-ジメチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.023)1,3-ジメチル-N-[(3R)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.024)1,3-ジメチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.025)1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-[2’-(トリフルオロメチル)ビフェニル-2-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.026)2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)ベンズアミド、(2.027)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.028)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.029)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.030)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3S)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.031)5,8-ジフルオロ-N-[2-(2-フルオロ-4-{[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン-4-アミン、(2.032)N-[(1R,4S)-9-(ジクロロ-メチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.033)N-[(1S,4R)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.034)N-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-1-メトキシプロパン-2-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.035)N-[rac-(1S,2S)-2-(2,4-ジクロロフェニル)シクロブチル]-2-(トリフルオロメチル)ニコチンアミド。
【0163】
3) 複合体IIIにおける呼吸鎖阻害薬、例えば、(3.001)アメトクトラジン、(3.002)アミスルブロム、(3.003)アゾキシストロビン、(3.004)クメトキシストロビン(coumethoxystrobin)、(3.005)クモキシストロビン、(3.006)シアゾファミド、(3.007)ジモキシストロビン、(3.008)エノキサストロビン、(3.009)ファモキサドン、(3.010)フェナミドン、(3.011)フェンピコキサミド、(3.012)フロリルピコキサミド、(3.013)フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、(3.014)フルオキサストロビン、(3.015)クレソキシム-メチル、(3.016)マンデストロビン、(3.017)メトミノストロビン、(3.018)メチルテトラプロール、(3.019)オリサストロビン、(3.020)ピコキシストロビン、(3.021)ピラクロストロビン、(3.022)ピラメトストロビン、(3.023)ピラオキシストロビン、(3.024)トリフロキシストロビン、(3.025)(2E)-2-{2-[({[(1E)-1-(3-{[(E)-1-フルオロ-2-フェニルビニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}-2-(メトキシイミノ)-N-メチルアセトアミド、(3.026)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3.027)(2R)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.028)(2S)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.029)N-(3-エチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンズアミド、(3.030)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3.031){5-[3-(2,4-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-メチルベンジル}カルバミン酸メチル。
【0164】
4) 有糸分裂および細胞分裂の阻害薬、例えば、(4.001)カルベンダジム、(4.002)ジエトフェンカルブ、(4.003)エタボキサム、(4.004)フルオピコリド、(4.005)フルオピモミド、(4.006)メトラフェノン、(4.007)ペンシクロン、(4.008)ピリダクロメチル、(4.009)ピリオフェノン(クラザフェノン(chlazafenone))、(4.010)チアベンダゾール、(4.011)チオファネート-メチル、(4.012)ゾキサミド、(4.013)3-クロロ-5-(4-クロロフェニル)-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチルピリダジン、(4.014)3-クロロ-5-(6-クロロピリジン-3-イル)-6-メチル-4-(2,4,6-トリフルオロフェニル)ピリダジン、(4.015)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.016)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.017)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.018)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.019)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.020)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.021)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.022)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.023)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.024)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.025)4-(4-クロロフェニル)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-3,6-ジメチルピリダジン、(4.026)N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.027)N-(2-ブロモフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.028)N-(4-クロロ-2,6-ジフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン。
【0165】
5) 多部位活性を示し得る化合物、例えば、(5.001)ボルドー液、(5.002)カプタホール、(5.003)キャプタン、(5.004)クロロタロニル、(5.005)水酸化銅、(5.006)ナフテン酸銅、(5.007)酸化銅、(5.008)オキシ塩化銅、(5.009)硫酸銅(2+)、(5.010)ジチアノン、(5.011)ドジン、(5.012)ホルペット、(5.013)マンゼブ、(5.014)マンネブ、(5.015)メチラム、(5.016)メチラム亜鉛、(5.017)オキシン銅、(5.018)プロピネブ、(5.019)硫黄および硫黄剤、例えば、多硫化カルシウム、(5.020)チウラム、(5.021)ジネブ、(5.022)ジラム、(5.023)6-エチル-5,7-ジオキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3’,4’:5,6][1,4]ジチイノ[2,3-c][1,2]チアゾール-3-カルボニトリル。
【0166】
6) 宿主防御を誘発し得る化合物、例えば、(6.001)アシベンゾラル-S-メチル、(6.002)ホセチル-アルミニウム、(6.003)ホセチル-カルシウム、(6.004)ホセチル-ナトリウム、(6.005)イソチアニル、(6.006)リン酸およびその塩、(6.007)プロベナゾール、(6.008)チアジニル。
【0167】
7) アミノ酸および/またはタンパク質の生合成の阻害薬、例えば、(7.001)シプロジニル、(7.002)カスガマイシン、(7.003)カスガマイシン塩酸塩水和物、(7.004)オキシテトラサイクリン、(7.005)ピリメタニル。
【0168】
8) ATP産生阻害薬、例えば、(8.001)シルチオファム。
【0169】
9) 細胞壁合成阻害薬、例えば、(9.001)ベンチアバリカルブ、(9.002)ジメトモルフ、(9.003)フルモルフ、(9.004)イプロバリカルブ、(9.005)マンジプロパミド、(9.006)ピリモルフ、(9.007)バリフェナレート、(9.008)(2E)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン、(9.009)(2Z)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン。
【0170】
10) 脂質合成阻害薬または輸送阻害薬または膜合成阻害薬、例えば、(10.001)フルオキサピプロリン(fluoxapiprolin)、(10.002)ナアマイシン、(10.003)オキサチアピプロリン、(10.004)プロパモカルブ、(10.005)プロパモカルブ塩酸塩、(10.006)プロパモカルブ-ホセチレート、(10.007)トルクロホス-メチル、(10.008)1-(4-{4-[(5R)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(10.009)1-(4-{4-[(5S)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(10.010)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(10.011)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(10.012)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-フルオロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(10.013)2-{(5R)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(10.014)2-{(5S)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(10.015)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-フェニル メタンスルホネート、(10.016) 3-[2-(1-{[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-1,5-ジヒドロ-2,4-ベンゾジオキセピン-6-イル メタンスルホネート、(10.017)9-フルオロ-3-[2-(1-{[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-1,5-ジヒドロ-2,4-ベンゾジオキセピン-6-イル メタンスルホネート、(10.018)3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-1,5-ジヒドロ-2,4-ベンゾジオキセピン-6-イル メタンスルホネート、(10.019)3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-9-フルオロ-1,5-ジヒドロ-2,4-ベンゾジオキセピン-6-イル メタンスルホネート。
【0171】
11) メラニン生合成阻害薬、例えば、(11.001)トルプロカルブ、(11.002)トリシクラゾール。
【0172】
12) 核酸合成阻害薬、例えば、(12.001)ベナラキシル、(12.002)ベナラキシル-M(キララキシル)、(12.003)メタラキシル、(12.004)メタラキシル-M(メフェノキサム)。
【0173】
13) シグナル伝達阻害薬、例えば、(13.001)フルジオキソニル、(13.002)イプロジオン、(13.003)プロシミドン、(13.004)プロキナジド、(13.005)キノキシフェン、(13.006)ビンクロゾリン。
【0174】
14) 脱共役剤として作用し得る化合物、例えば、(14.001)フルアジナム、(14.002)メプチルジノカップ。
【0175】
15) さらなる化合物:(15.001)アブシジン酸、(15.002)アミノピリフェン、(15.003)ベンチアゾール、(15.004)ベトキサジン、(15.005)カプシマイシン、(15.006)カルボン、(15.007)キノメチオネート、(15.008)クフラネブ、(15.009)シフルフェナミド、(15.010)シモキサニル、(15.011)シプロスルファミド、(15.012)ジピメチトロン、(15.013)フルチアニル、(15.014)イプフルフェノキン、(15.015)イソチオシアン酸メチル、(15.016)ミルディオマイシン、(15.017)ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、(15.018)ニトロタル-イソプロピル、(15.019)オキシフェンチイン、(15.020)ペンタクロロフェノールおよび塩、(15.021)ピカルブトラゾクス、(15.022)キノフメリン、(15.023)D-タガトース、(15.024)テブフロキン、(15.025)テクロフタラム、(15.026)トルニファニド、(15.027)2-(6-ベンジルピリジン-2-イル)キナゾリン、(15.028)2-[6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-5-メチルピリジン-2-イル]キナゾリン、(15.029)2-フェニルフェノールおよび塩、(15.030)4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-オール(互変異性形態:4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2(1H)-オン)、(15.031)4-オキソ-4-[(2-フェニルエチル)アミノ]酪酸、(15.032)5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、(15.033)5-クロロ-N’-フェニル-N’-(プロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-スルホノヒドラジド、(15.034)5-フルオロ-2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]-ピリミジン-4-アミン、(15.035)5-フルオロ-2-[(4-メチルベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.036)5-フルオロ-4-イミノ-3-メチル-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-3,4-ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン、(15.037)ブタ-3-イン-1-イル{6-[({[(Z)-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバメート、(15.038)(2Z)-3-アミノ-2-シアノ-3-フェニルアクリル酸エチル、(15.039)フェナジン-1-カルボン酸、(15.040)3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸プロピル、(15.041)キノリン-8-オール、(15.042)キノリン-8-オール スルフェート(2:1)、(15.043)1-(4,5-ジメチル-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.044)1-(5-(フルオロメチル)-6-メチル-ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.045)1-(5,6-ジメチルピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.046)1-(6-(ジフルオロメチル)-5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.047)1-(6-(ジフルオロメチル)-5-メチル-ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.048)1-(6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.049)2-{2-フルオロ-6-[(8-フルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]フェニル}プロパン-2-オール、(15.050)3-(4,4,5-トリフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.051)3-(4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)-8-フルオロキノリン、(15.052)3-(4,4-ジフルオロ-5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)キノリン、(15.053)3-(5-フルオロ-3,3,4,4-テトラメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.054)5-ブロモ-1-(5,6-ジメチルピリジン-3-イル)-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.055)8-フルオロ-3-(5-フルオロ-3,3,4,4-テトラメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)-キノリン、(15.056)8-フルオロ-3-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)-キノリン、(15.057)8-フルオロ-N-(4,4,4-トリフルオロ-2-メチル-1-フェニルブタン-2-イル)キノリン-3-カルボキサミド、(15.058)8-フルオロ-N-[(2S)-4,4,4-トリフルオロ-2-メチル-1-フェニルブタン-2-イル]キノリン-3-カルボキサミド、(15.059)9-フルオロ-2,2-ジメチル-5-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾキサゼピン、(15.060)N-(2,4-ジメチル-1-フェニルペンタン-2-イル)-8-フルオロキノリン-3-カルボキサミド、(15.061)N-[(2S)-2,4-ジメチル-1-フェニルペンタン-2-イル]-8-フルオロキノリン-3-カルボキサミド、(15.062)1,1-ジエチル-3-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.063)1,3-ジメトキシ-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.064)1-[[3-フルオロ-4-(5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]メチル]アゼパン-2-オン、(15.065)1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-2-オン、(15.066)1-メトキシ-1-メチル-3-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.067)1-メトキシ-3-メチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.068)1-メトキシ-3-メチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.069)2,2-ジフルオロ-N-メチル-2-[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]アセトアミド、(15.070)3,3-ジメチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-2-オン、(15.071)3-エチル-1-メトキシ-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.072)4,4-ジメチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピロリジン-2-オン、(15.073)4,4-ジメチル-2-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]イソオキサゾリジン-3-オン、(15.074)4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル ジメチルカルバメート、(15.075)5,5-ジメチル-2-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]イソオキサゾリジン-3-オン、(15.076)5-メチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピロリジン-2-オン、(15.077)1-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル、(15.078)メチル {4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル}カルバメート、(15.079)N-(1-メチルシクロプロピル)-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.080)N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.081)N-(2-フルオロフェニル)-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.082)N,2-ジメトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.083)N,N-ジメチル-1-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン、(15.084)N-[(E)-メトキシイミノメチル]-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.085)N-[(E)-N-メトキシ-C-メチル-カルボンイミドイル]-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.086)N-[(Z)-メトキシイミノメチル]-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.087)N-[(Z)-N-メトキシ-C-メチル-カルボンイミドイル]-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.088)N-[[2,3-ジフルオロ-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]-3,3,3-トリフルオロ-プロパンアミド、(15.089)N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.090)N-[4-[5-トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]シクロプロパンカルボキサミド、(15.091)N-{2,3-ジフルオロ-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}ブタンアミド、(15.092)N-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}シクロプロパンカルボキサミド、(15.093)N-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル}プロパンアミド、(15.094)N-アリル-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]アセトアミド、(15.095)N-アリル-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.096)N-エチル-2-メチル-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.097)N-メトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド、(15.098)N-メチル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.09
9)N-メチル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンゼンカルボチオアミド、(15.100)N-メチル-N-フェニル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド。
【0176】
混合成分としての生物学的有害生物防除剤
式(I)の化合物は、生物学的有害生物防除剤(biological pesticides)と組み合わせることができる。
【0177】
生物学的有害生物防除剤としては、特に、細菌類、菌類、酵母類、植物抽出物および微生物によって形成される生成物(例えば、タンパク質および二次代謝産物)などがある。
【0178】
生物学的有害生物防除剤としては、細菌類、例えば、芽胞形成性細菌、根にコロニーを形成する細菌、および生物学的殺虫剤、殺菌剤または殺線虫剤として作用する細菌などがある。
【0179】
生物学的有害生物防除剤として使用されているかまたは使用することが可能な上記細菌類の例は、以下のものである:
バシルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)株FZB42(DSM 231179)、または、バシルス・セレウス(Bacillus cereus)、特に、バシルス・セレウス(B.cereus)株CNCM I-1562、または、バシルス・フィルムス(Bacillus firmus)株I-1582(受託番号 CNCM I-1582)、または、バシルス・プミルス(Bacillus pumilus)、特に、株GB34(受託番号 ATCC 700814)および株QST2808(受託番号 NRRL B-30087)、または、バシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、特に、株GB03(受託番号 ATCC SD-1397)、または、バシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)株QST713(受託番号 NRRL B-21661)、または、バシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)株OST 30002(受託番号 NRRL B-50421)、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、特に、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 イスラエレンシス(B.thuringiensis subspecies israelensis)(抗原型 H-14)株AM65-52(受託番号 ATCC 1276)、または、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 アイザワイ(B.thuringiensis subsp.aizawai)、特に、株ABTS-1857(SD-1372)、または、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 クルスタキ(B.thuringiensis subsp.kurstaki)株HD-1、または、バシルス・ツリンギエンシス 亜種 テネブリオニス(B.thuringiensis subsp.tenebrionis)株NB 176(SD-5428)、パステウリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans)、パステウリア属種(Pasteuria spp.)(ロチレンクルス・レニホルミス(Rotylenchulus reniformis)線虫)-PR3(受託番号 ATCC SD-5834)、ストレプトマイセス・ミクロフラブス(Streptomyces microflavus)株AQ6121(= QRD 31.013、NRRL B-50550)、ストレプトマイセス・ガルブス(Streptomyces galbus)株AQ 6047(受託番号 NRRL 30232)。
【0180】
生物学的有害生物防除剤として使用されているかまたは使用することが可能な菌類および酵母類の例は、以下のものである:
ベアウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、特に、株ATCC 74040、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、特に、株CON/M/91-8(受託番号 DSM-9660)、レカニシリウム属種(Lecanicillium spp.)、特に、株HRO LEC 12、レカニシリウム・レカニイ(Lecanicillium lecanii)(以前は、ベルチシリウム・レカニイ(Verticillium lecanii)として知られていた)、特に、株KV01、メタリジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae)、特に、株F52(DSM3884/ ATCC 90448)、メトスクニコウィア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)、特に、株NRRL Y-30752、パエシロミセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)(現在:イサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea))、特に、株IFPC 200613または株Apopka 97(受託番号 ATCC 20874)、パエシロミセス・リラシヌス(Paecilomyces lilacinus)、特に、パエシロミセス・リラシヌス(P.lilacinus)株251(AGAL 89/030550)、タラロミセス・フラブス(Talaromyces flavus)、特に、株V117b、トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、特に、株SC1(受託番号 CBS 122089)、トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、特に、トリコデルマ・ハルジアヌム・リファイ(T.harzianum rifai)T39(受託番号 CNCM I-952)。
【0181】
生物学的有害生物防除剤として使用されているかまたは使用することが可能なウイルス類の例は、以下のものである:
リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)顆粒病ウイルス(GV)、コドリンガ(Cydia pomonella)顆粒病ウイルス(GV)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)核多角体病ウイルス(NPV)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua(beet armyworm))mNPV、ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda(fall armyworm))mNPV、エジプトヨトウ(Spodoptera littoralis(African cotton leafworm))NPV。
【0182】
植物または植物部分または植物の器官に対して「接種源」として加えられて、それらの特定の特性によって植物の成長および植物の健康を増進する細菌類および菌類も、同様に包含される。例として挙げられるものは、以下のものである:
アグロバクテリウム属種(Agrobacterium spp.)、アゾリゾビウム・カウリノダンス(Azorhizobium caulinodans)、アゾスピリルム属種(Azospirillum spp.)、アゾトバクテル属種(Azotobacter spp.)、ブラジリゾビウム属種(Bradyrhizobiumspp.)、ブルクホルデリア属種(Burkholderia spp.)、特に、ブルクホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)(以前は、プセウドモナス・セパシア(Pseudomonas cepacia)として知られていた)、ギガスポラ属種(Gigaspora spp.)またはギガスポラ・モノスポルム(Gigaspora monosporum)、グロムス属種(Glomus spp.)、ラッカリア属種(Laccaria spp.)、ラクトバシルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)、パラグロムス属種(Paraglomus spp.)、ピソリツス・チンクトルス(Pisolithus tinctorus)、プセウドモナス属種(Pseudomonas spp.)、リゾビウム属種(Rhizobium spp.)、特に、リゾビウム・トリホリイ(Rhizobium trifolii)、リゾポゴン属種(Rhizopogon spp.)、スクレロデルマ属種(Scleroderma spp.)、スイルス属種(Suillus spp.)、ストレプトマイセス属種(Streptomyces spp.)。
【0183】
生物学的有害生物防除剤として使用されているかまたは使用することが可能な、植物抽出物および微生物によって形成される生成物(これは、タンパク質および二次代謝産物を包含する)の例は、以下のものである:
ニンニク(Allium sativum)、ニガヨモギ(Artemisia absinthium)、アザジラクチン(azadirachtin)、Biokeeper WP、カッシア・ニグリカンス(Cassia nigricans)、セラストルス・アングラツス(Celastrus angulatus)、アメリカアリタソウ(Chenopodium anthelminticum)、キチン、Armour-Zen、セイヨウオシダ(Dryopteris filix-mas)、スギナ(Equisetum arvense)、Fortune Aza、Fungastop、Heads Up(キノア(Chenopodium quinoa)サポニン抽出物)、除虫菊(Pyrethrum/Pyrethrins)、スリナムニガキ(Quassia amara)、コナラ属(Quercus)、キラヤ属(Quillaja)、Regalia、(「RequiemTM Insecticide」)、ロテノン、リアニア/リアノジン、ヒレハリソウ(Symphytum officinale)、ヨモギギク(Tanacetum vulgare)、チモール、Triact 70、TriCon、キンレンカ(Tropaeulum majus)、セイヨウイラクサ(Urtica dioica)、Veratrin、セイヨウヤドリギ(Viscum album)、アブラナ科(Brassicaceae)抽出物、特に、ナタネ粉末またはカラシナ粉末、ならびにオリーブオイルから得られる活性生物的殺虫性/殺ダニ性成分、特に活性成分としてC16-C20炭素鎖長を有する不飽和脂肪酸/カルボン酸(例えば、商品名FliPPER(登録商標)の製品に含まれる)。
【0184】
混合成分としての薬害軽減剤
式(I)の化合物は、薬害軽減剤、例えば、ベノキサコール、クロキントセット(-メキシル)、シオメトリニル、シプロスルファミド、ジクロルミド、フェンクロラゾール(-エチル)、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン(-エチル)、メフェンピル(-ジエチル)、ナフタル酸無水物、オキサベトリニル、2-メトキシ-N-({4-[(メチルカルバモイル)アミノ]フェニル}スルホニル)ベンズアミド(CAS 129531-12-0)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン(CAS 71526-07-3)、2,2,5-トリメチル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン(CAS 52836-31-4)などと組み合わせることができる。
【0185】
植物および植物部分
本発明に従って、全ての植物および植物部分を処理することができる。ここで、植物は、望ましいおよび望ましくない野生植物または作物植物(天然に発生している作物植物を包含する)のような全ての植物および植物の部分、例えば、穀類(コムギ、イネ、ライコムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、サトウキビ、トマト、ピーマン、キュウリ、メロン、ニンジン、スイカ、タマネギ、レタス、ホウレンソウ、リーキ、インゲンマメ、アブラナ科アブラナ属の植物(Brassica oleracea)(例えば、キャベツ)および他の野菜種、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、さらに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実およびブドウの木である)などを意味するものと理解される。作物植物は、慣習的な育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、または、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって得ることができる植物であり得るか、または、前記方法の組合せによって得ることができる植物であることができ、そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種または保護され得ない植物品種も包含される。植物は、全ての成育段階、例えば、種子、実生、および、幼植物(未成熟植物)から成熟した植物までを、意味するものと理解されるべきである。植物部分は、苗条、葉、花および根などの、植物の地上部および地下部の全ての部分および器官を意味するものと理解されるべきであり、挙げられる例は、葉、針状葉、茎、幹、花、子実体、果実および種子、並びに、さらに、塊、茎根および根茎などである。植物の部分には、収穫された植物または収穫された植物部分、並びに、栄養繁殖器官(vegetative propagation material)および生殖繁殖器官(generative propagation material)、例えば、実生(seedlings)、塊茎、根茎、挿穂(cuttings)および種子なども包含される。
【0186】
式(I)の化合物を用いた植物および植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、煙霧(fogging)、ばらまき、塗布、注入などによって、直接的に行われるか、または、該化合物を植物および植物の部分の周囲、環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行われ、また、繁殖器官の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行われる。
【0187】
上記で既に述べたように、本発明に従って、全ての植物およびそれらの部分を処理することができる。好ましい実施形態では、野生の植物種および植物品種、または、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種および植物品種、並びに、それらの部分も処理する。好ましいさらに別の実施形態では、適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学的方法により得られたトランスジェニック植物および植物品種(遺伝子組換え生物)およびそれらの部分を処理する。用語「部分(parts)」または「植物の部分(parts of plants)」または「植物部分(plant parts)」については、既に上記で説明した。本発明は、特に好ましくは、それぞれ市販されている慣習的な品種または使用されている慣習的な品種の植物を処理するために使用される。植物品種は、新しい特性(「形質」)を有し、従来の育種、突然変異誘発、または組換えDNA技術によって得られた植物を意味すると理解されるべきである。それらは、品種、変種、生物型および遺伝子型であることができる。
【0188】
トランスジェニック植物、種子処理、および、統合イベント(integration events)
本発明によれば、式(I)の化合物は、これらの植物、植物品種または植物部分それぞれに有利および/または有用な特性(形質)を付与する遺伝物質を受け取ったトランスジェニック植物、植物品種または植物部分を処理するために有利に使用することができる。したがって、本発明は、1つ以上の組換え形質もしくはトランスジェニックイベント(複数可)、あるいはそれらの組み合わせと組み合わせることができると考えられる。本出願の目的のために、トランスジェニックイベントは、植物ゲノムの染色体内の特定の位置(遺伝子座)への特定の組換えDNA分子の挿入によって生成される。挿入は、「イベント」と呼ばれる新規なDNA配列を作り出し、これは、挿入された組換えDNA分子と、挿入されたDNAの両端にすぐ隣接した/フランキングしたある量のゲノムDNAによって特徴づけられる。そのような形質またはトランスジェニックイベント(複数可)には、これらに限定されないが、有害生物抵抗性、水使用効率、収量性能、干ばつ耐性、種子品質、改善された栄養品質、ハイブリッド種子の生産、および除草剤耐性が含まれ、ここで、形質は、そのような形質またはトランスジェニックイベントを欠く植物と比較して測定される。そのような有利なおよび/または有用な特性(形質)の具体例としては、より良好な植物成長、活力、ストレス耐性、安定性、倒伏に対する耐性、栄養吸収、植物の栄養および/または収量、特に、改善された成長、高温または低温に対する向上した耐性、干ばつまたは水または土壌塩分のレベルに対する向上した耐性、向上した開花性能、より容易な収穫、加速された熟成、より高い収量、収穫された生産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、収穫された生産物のより良好な貯蔵期間および/または加工性、ならびに昆虫、クモ類、線虫、ダニ、ナメクジおよびカタツムリなどの動物および微生物有害生物に対する向上した抵抗性または耐性が挙げられる。
【0189】
このような動物および微生物有害生物、特に昆虫に対する抵抗性または耐性の特性を付与するタンパク質をコードするDNA配列の中から、文献に詳細に記載され、当業者に周知のBtタンパク質をコードするバチルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)からの遺伝物質が特に言及され得る。フォトラブダス(Photorhabdus)などの細菌から抽出されたタンパク質についても言及される(WO97/17432およびWO98/08932)。特に、Bt-CryまたはVIPタンパク質について言及され得、これは、CrylA、CryIAb、CryIAc、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3BbおよびCryIFタンパク質またはそれらの毒性フラグメント、ならびにさらなるハイブリッドまたはその組合せ、特にCry1Fタンパク質またはCry1Fタンパク質由来のハイブリッド(例えば、ハイブリッドCry1A-Cry1Fタンパク質またはそれらの毒性フラグメント)、Cry1A型タンパク質またはその毒性フラグメント、好ましくはCry1Acタンパク質またはCry1Acタンパク質由来のハイブリッド(例えば、ハイブリッドCry1Ab-Cry1Acタンパク質)またはCry1AbもしくはBt2タンパク質もしくはその毒性フラグメント、Cry2Ae、Cry2AfまたはCry2Agタンパク質またはその毒性フラグメント、Cry1A.105タンパク質もしくはその毒性フラグメント、VIP3Aa19タンパク質、VIP3Aa20タンパク質、VIP3Aタンパク質(これらは、COT202もしくはCOT203ワタイベントで産生される)、VIP3Aaタンパク質またはその毒性フラグメント(Estruchら(1996)、Proc Natl Acad Sci US A.28;93(11):5389-94に記載されている)、Cryタンパク質(WO2001/47952に記載されている)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)(WO98/50427に記載されている)、セラチア(Serratia)(特に、S.エントモフィラ(S.entomophila)由来)またはフォトラブダス(Photorhabdus)属種株由来の殺虫性タンパク質、例えば、フォトラブダス(Photorhabdus)由来のTcタンパク質(WO98/08932に記載されている)を含む。これは、上記の配列のいずれかと、特にそれらの毒性フラグメントの配列とアミノ酸数(1~10個、好ましくは1~5個)が異なるか、または色素体輸送ペプチドのような輸送ペプチドまたは別のタンパク質もしくはペプチドに融合している、これらのタンパク質のいずれかのバリアントまたは変異体も含む。
【0190】
このような特性の別の特に強調された例は、1つ以上の除草剤、例えば、イミダゾリノン系、スルホニルウレア系、グリホサートまたはホスフィノトリシンに対する付与された耐性である。形質転換された植物細胞および植物にある種の除草剤に対する耐性の特性を付与するタンパク質をコードするDNA配列の中で、特に、グリホシネート系除草剤に対する耐性を付与する、WO2009/152359に記載されている、barまたはPAT遺伝子またはストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)遺伝子、EPSPSを標的とする除草剤、特にグリホサートおよびその塩のような除草剤、への耐性を付与する、好適なEPSPS(5-エノールピルビルシキミ酸3-リン酸シンターゼ)をコードする遺伝子、グリホサート-N-アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子、またはグリホサートオキシドレダクターゼをコードする遺伝子が言及される。さらなる好適な除草剤耐性形質には、少なくとも1つのALS(アセト乳酸シンターゼ)阻害剤(例えば、WO2007/024782)、変異シロイヌナズナALS/AHAS遺伝子(例えば、米国特許第6,855,533号)、2,4-D(2,4-ジクロロフェノキシ酢酸)に対する耐性を付与する、2,4-D-モノオキシゲナーゼをコードする遺伝子、およびジカンバ(3,6-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸)に対する耐性を付与するジカンバモノオキシゲナーゼをコードする遺伝子が含まれる。
【0191】
このような特性のさらなる、および特に強調された例は、例えば、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン、フィトアレキシン、エリシター、および耐性遺伝子、ならびに対応して発現されるタンパク質および毒素による、植物病原性真菌、細菌および/またはウイルスに対する耐性の向上である。
【0192】
本発明に従って好ましく処理することができるトランスジェニック植物または植物栽培品種における特に有用なトランスジェニックイベントは、イベント531/PV-GHBK04(ワタ、虫防除、WO2002/040677に記載)、イベント1143-14A(ワタ、虫防除、寄託されていない、WO2006/128570に記載);イベント1143-51B(ワタ、虫防除、寄託されていない、WO2006/128570に記載);イベント1445(ワタ、除草剤耐性、寄託されていない、US-A 2002-120964またはWO2002/034946に記載);イベント17053(イネ、除草剤耐性、PTA-9843として寄託されている、WO2010/117737に記載);イベント17314(イネ、除草剤耐性、PTA-9844として寄託されている、WO2010/117735に記載);イベント281-24-236(ワタ、虫防除-除草剤耐性、PTA-6233として寄託されている、WO2005/103266またはUS-A 2005-216969に記載);イベント3006-210-23(ワタ、虫防除-除草剤耐性、PTA-6233として寄託されている、US-A 2007-143876またはWO2005/103266に記載);イベント3272(トウモロコシ、品質形質、PTA-9972として寄託されている、WO2006/098952またはUS-A 2006-230473に記載);イベント33391(コムギ、除草剤耐性、PTA-2347として寄託されている、WO2002/027004に記載)、イベント40416(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-11508として寄託されている、WO 11/075593に記載);イベント43A47(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-11509として寄託されている、WO2011/075595に記載);イベント5307(トウモロコシ、虫防除、ATCC PTA-9561として寄託されている、WO2010/077816に記載);イベントASR-368(ベントグラス、除草剤耐性、ATCC PTA-4816として寄託されている、US-A 2006-162007またはWO2004/053062に記載);イベントB16(トウモロコシ、除草剤耐性、寄託されていない、US-A 2003-126634に記載);イベントBPS-CV127-9(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB No.41603として寄託されている、WO2010/080829に記載);イベントBLRl(ナタネ、雄性不稔性の回復、NCIMB 41193として寄託されている、WO2005/074671に記載)、イベントCE43-67B(ワタ、虫防除、DSM ACC2724として寄託されている、US-A 2009-217423またはWO2006/128573に記載);イベントCE44-69D(ワタ、虫防除、寄託されていない、US-A 2010-0024077に記載);イベントCE44-69D(ワタ、虫防除、寄託されていない、WO2006/128571に記載);イベントCE46-02A(ワタ、虫防除、寄託されていない、WO2006/128572に記載);イベントCOT102(ワタ、虫防除、寄託されていない、US-A 2006-130175またはWO2004/039986に記載);イベントCOT202(ワタ、虫防除、寄託されていない、US-A 2007-067868またはWO2005/054479に記載);イベントCOT203(ワタ、虫防除、寄託されていない、WO2005/054480に記載);イベントDAS21606-3/1606(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11028として寄託されている、WO2012/033794に記載)、イベントDAS40278(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA-10244として寄託されている、WO2011/022469に記載);イベントDAS-44406-6/pDAB8264.44.06.l(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11336として寄託されている、WO2012/075426に記載)、イベントDAS-14536-7/pDAB8291.45.36.2(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11335として寄託されている、WO2012/075429に記載)、イベントDAS-59122-7(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA 11384として寄託されている、US-A 2006-070139に記載);イベントDAS-59132(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、寄託されていない、WO2009/100188に記載);イベントDAS68416(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-10442として寄託されている、WO2011/066384またはWO2011/066360に記載);イベントDP-098140-6(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA-8296として寄託されている、US-A 2009-137395またはWO 08/112019に記載);イベントDP-305423-1(ダイズ、品質形質、寄託されていない、US-A 2008-312082またはWO2008/054747に記載);イベントDP-32138-1(トウモロコシ、ハイブリダイゼーションシステム、ATCC PTA-9158として寄託されている、US-A 2009-0210970またはWO2009/103049に記載);イベントDP-356043-5(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-8287として寄託されている、US-A 2010-0184079またはWO2008/002872に記載);イベントEE-I(ナス、虫防除、寄託されていない、WO 07/091277に記載);イベントFil 17(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209031として寄託されている、US-A 2006-059581またはWO 98/044140に記載);イベントFG72(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11041として寄託されている、WO2011/063413に記載)、イベントGA21(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209033として寄託されている、US-A 2005-086719またはWO 98/044140に記載);イベントGG25(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209032として寄託されている、US-A 2005-188434またはWO98/044140に記載);イベントGHB119(ワタ、虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-8398として寄託されている、WO2008/151780に記載);イベントGHB614(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA-6878として寄託されている、US-A 2010-050282またはW02007/017186に記載);イベントGJ11(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209030として寄託されている、US-A 2005-188434またはWO98/044140に記載);イベントGM RZ13(テンサイ、ウイルス耐性、NCIMB-41601として寄託されている、WO2010/076212に記載);イベントH7-l(テンサイ、除草剤耐性、NCIMB 41158またはNCIMB 41159として寄託されている、US-A 2004-172669またはWO 2004/074492に記載);イベントJOPLINl(コムギ、耐病性、寄託されていない、US-A 2008-064032に記載);イベントLL27(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41658として寄託されている、WO2006/108674またはUS-A 2008-320616に記載);イベントLL55(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB 41660として寄託されている、WO 2006/108675またはUS-A 2008-196127に記載);イベントLLワタ25(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA-3343として寄託されている、WO2003/013224またはUS-A 2003-097687に記載);イベントLLRICE06(イネ、除草剤耐性、ATCC 203353として寄託されている、US 6,468,747またはWO2000/026345に記載);イベントLLRice62(イネ、除草剤耐性、ATCC 203352として寄託されている、WO2000/026345に記載)、イベントLLRICE601(イネ、除草剤耐性、ATCC PTA-2600として寄託されている、US-A 2008-2289060またはWO2000/026356に記載);イベントLY038(トウモロコシ、品質形質、ATCC PTA-5623として寄託されている、US-A 2007-028322またはWO2005/061720に記載);イベントMIR162(トウモロコシ、虫防除、PTA-8166として寄託されている、US-A 2009-300784またはWO2007/142840に記載);イベントMIR604(トウモロコシ、虫防除、寄託されていない、US-A 2008-167456またはWO2005/103301に記載);イベントMON15985(ワタ、虫防除、ATCC PTA-2516として寄託されている、US-A 2004-250317またはWO2002/100163に記載);イベントMON810(トウモロコシ、虫防除、寄託されていない、US-A 2002-102582に記載);イベントMON863(トウモロコシ、虫防除、ATCC PTA-2605として寄託されている、WO2004/011601またはUS-A 2006-095986に記載);イベントMON87427(トウモロコシ、受粉制御、ATCC PTA-7899として寄託されている、WO2011/062904に記載);イベントMON87460(トウモロコシ、ストレス耐性、ATCC PTA-8910として寄託されている、WO2009/111263またはUS-A 2011-0138504に記載);イベントMON87701(ダイズ、虫防除、ATCC PTA-8194として寄託されている、US-A 2009-130071またはWO2009/064652に記載);イベントMON87705(ダイズ、品質形質-除草剤耐性、ATCC PTA-9241として寄託されている、US-A 2010-0080887またはWO2010/037016に記載);イベントMON87708(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-9670として寄託されている、WO2011/034704に記載);イベントMON87712(ダイズ、収量、PTA-10296として寄託されている、WO2012/051199に記載)、イベントMON87754(ダイズ、品質形質、ATCC PTA-9385として寄託されている、WO2010/024976に記載);イベントMON87769(ダイズ、品質形質、ATCC PTA-8911として寄託されている、US-A 2011-0067141またはWO2009/102873に記載);イベントMON88017(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-5582として寄託されている、US-A 2008-028482またはWO2005/059103に記載);イベントMON88913(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA-4854として寄託されている、WO2004/072235またはUS-A 2006-059590に記載);イベントMON88302(ナタネ、除草剤耐性、PTA-10955として寄託されている、WO2011/153186に記載)、イベントMON88701(ワタ、除草剤耐性、PTA-11754として寄託されている、WO2012/134808に記載)、イベントMON89034(トウモロコシ、虫防除、ATCC PTA-7455として寄託されている、WO 07/140256またはUS-A 2008-260932に記載);イベントMON89788(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-6708として寄託されている、US
-A 2006-282915またはWO2006/130436に記載);イベントMSl 1(ナタネ、受粉制御-除草剤耐性、ATCC PTA-850またはPTA-2485として寄託されている、WO2001/031042に記載);イベントMS8(ナタネ、受粉制御-除草剤耐性、ATCC PTA-730として寄託されている、WO2001/041558またはUS-A 2003-188347に記載);イベントNK603(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA-2478として寄託されている、US-A 2007-292854に記載);イベントPE-7(イネ、虫防除、寄託されていない、WO2008/114282に記載);イベントRF3(ナタネ、受粉制御-除草剤耐性、ATCC PTA-730として寄託されている、WO2001/041558またはUS-A 2003-188347に記載);イベントRT73(ナタネ、除草剤耐性、寄託されていない、WO2002/036831またはUS-A 2008-070260に記載);イベントSYHT0H2/SYN-000H2-5(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11226として寄託されている、WO2012/082548に記載)、イベントT227-1(テンサイ、除草剤耐性、寄託されていない、WO2002/44407またはUS-A 2009-265817に記載);イベントT25(トウモロコシ、除草剤耐性、寄託されていない、US-A 2001-029014またはWO2001/051654に記載);イベントT304-40(ワタ、虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-8171として寄託されている、US-A 2010-077501またはWO2008/122406に記載);イベントT342-142(ワタ、虫防除、寄託されていない、WO2006/128568に記載);イベントTC1507(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、寄託されていない、US-A 2005-039226またはWO2004/099447に記載);イベントVIP1034(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-3925として寄託されている、WO2003/052073に記載)、イベント32316(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、PTA-11507として寄託されている、WO2011/084632に記載)、イベント4114(トウモロコシ、虫防除-除草剤耐性、PTA-11506として寄託されている、WO2011/084621に記載)、イベントEE-GM3/FG72(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号 PTA-11041)(イベントEE-GM1/LL27またはイベントEE-GM2/LL55(WO2011/063413A2)と重ねられてもよい)、イベントDAS-68416-4(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号 PTA-10442、WO2011/066360Al)、イベントDAS-68416-4(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号 PTA-10442、WO2011/066384Al)、イベントDP-040416-8(トウモロコシ、虫防除、ATCC寄託番号 PTA-11508、WO2011/075593Al)、イベントDP-043A47-3(トウモロコシ、虫防除、ATCC寄託番号 PTA-11509、WO2011/075595Al)、イベントDP-004114-3(トウモロコシ、虫防除、ATCC寄託番号 PTA-11506、WO2011/084621Al)、イベントDP-032316-8(トウモロコシ、虫防除、ATCC寄託番号 PTA-11507、WO2011/084632Al)、イベントMON-88302-9(ナタネ、除草剤耐性、ATCC寄託番号 PTA-10955、WO2011/153186Al)、イベントDAS-21606-3(ダイズ、除草剤耐性、ATCC寄託番号 PTA-11028、WO2012/033794A2)、イベントMON-87712-4(ダイズ、品質形質、ATCC寄託番号 PTA-10296、WO2012/051199A2)、イベントDAS-44406-6(ダイズ、複数の(stacked)除草剤耐性、ATCC 寄託番号 PTA-11336、WO2012/075426Al)、イベントDAS-14536-7(ダイズ、複数の(stacked)除草剤耐性、ATCC寄託番号 PTA-11335、WO2012/075429Al)、イベントSYN-000H2-5(ダイズ、除草剤耐性、ATCC 寄託番号 PTA-11226、WO2012/082548A2)、イベントDP-061061-7(ナタネ、除草剤耐性、寄託番号は入手不可、WO2012071039Al)、イベントDP-073496-4(ナタネ、除草剤耐性、寄託番号は入手不可、US2012131692)、イベント8264.44.06.1(ダイズ、複数の(stacked)除草剤耐性、寄託番号 PTA-11336、WO2012075426A2)、イベント8291.45.36.2(ダイズ、複数の(stacked)除草剤耐性、寄託番号 PTA-11335、WO2012075429A2)、イベントSYHT0H2(ダイズ、ATCC寄託番号 PTA-11226、WO2012/082548A2)、イベントMON88701(ワタ、ATCC寄託番号 PTA-11754、WO2012/134808Al)、イベントKK179-2(アルファルファ、ATCC寄託番号 PTA-11833、WO2013/003558Al)、イベントpDAB8264.42.32.1(ダイズ、複数の(stacked)除草剤耐性、ATCC寄託番号 PTA-11993、WO2013/010094Al)、イベントMZDT09Y(トウモロコシ、ATCC寄託番号 PTA-13025、WO2013/012775Al)を含む。
【0193】
さらに、このようなトランスジェニックイベント(複数可)のリストは、米国農務省(United States Department of Agriculture’s)(USDA)の動植物検疫局(Animal and Plant Health Inspection Service)(APHIS)によって提供され、aphis.usda.gov.のワールドワイドウェブ上のそれらのウェブサイト上に見出される。本出願については、本出願の出願日における当該リストの状態が関連する。
【0194】
トランスジェニック植物において、問題の望まれる当該形質を付与する遺伝子/イベントは、互いに組み合わせて存在することも可能である。言及され得るトランスジェニック植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、イネ、ライコムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、サトウキビ、トマト、エンドウマメおよび他の種類の野菜、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、さらに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実およびブドウの木)などであり、トウモロコシ、ダイズ、コムギ、イネ、ジャガイモ、ワタ、サトウキビ、タバコおよびナタネは特に重要である。特に強調すべき形質は、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類およびカタツムリ類に対する植物の向上した抵抗性、ならびに1つ以上の除草剤に対する植物の向上した抵抗性である。
【0195】
本発明に従って好ましく処理することができるこのような植物、植物部分または植物種子の市販の例には、市販の製品、例えば、GENUITY(登録商標)、DROUGHTGARD(登録商標)、SMARTSTAX(登録商標)、RIB COMPLETE(登録商標)、ROUNDUP READY(登録商標)、VT DOUBLE PRO(登録商標)、VT TRIPLE PRO(登録商標)、BOLLGARD II(登録商標)、ROUNDUP READY 2 YIELD(登録商標)、YIELDGARD(登録商標)、ROUNDUP READY(登録商標)、ROUNDUP READY(登録商標)2 XTENDTM、INTACTA R2 PRO(登録商標)、VISTIVE GOLD(登録商標)および/またはXTENDFLEX(商標)の商標の下で販売または流通している植物種子が含まれる。
【0196】
作物保護-処理の種類
式(I)の化合物での植物および植物部分の処理は、慣習的な処理方法を用いて、例えば、浸漬、散布、噴霧、潅注、気化、散粉、煙霧、ばらまき、泡状化、塗布、拡散(spreading-on)、注入、潅水(ドレンチング)、点滴潅注などによって、直接的に行われるか、または、該化合物を植物および植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることによって行われ、また、繁殖器官の場合、特に種子の場合は、さらに、乾式種子処理用の粉剤、液体種子処理用の溶液、スラリー処理用の水溶性粉剤として、クラストを形成することによって、1以上の被膜によるコーティングすることなどによっても行われる。さらに、式(I)の化合物をULV-法(ultra-low volume method)によって施用することも可能であり、または、該施用形態または式(I)の化合物自体を土壌中に注入することも可能である。
【0197】
植物の好ましい直接的な処理は、茎葉施用であり、すなわち、式(I)の化合物が、茎葉部に施用され、その処理頻度および施用量は、当該有害生物の発生のレベルに従って適合させるべきである。
【0198】
浸透移行性活性化合物の場合、式(I)の化合物は、さらにまた、根系を介しても植物に達する。その場合、該植物は、その植物の生息環境に対して式(I)の化合物を作用させることによって処理する。これは、例えば、ドレンチングによって、または、土壌若しくは栄養溶液に混合させること〔即ち、植物の生育場所(例えば、土壌、または、水耕系)に式(I)の化合物の液体形態を含浸させること〕によって、または、土壌施用〔即ち、本発明の式(I)の化合物を固体形態で(例えば、顆粒形態で)植物の生育場所に導入すること〕によって、または、滴下施用(多くの場合、「化学溶液潅水(chemigation)」とも称される)〔即ち、植物の生育場所内の定められた位置に変動する量の水と一緒に一定期間にわたって地表面または地下の滴下ラインからの本発明による式(I)の化合物の液体施用〕によって、行うことができる。水稲作物の場合には、これは、固体施用形態にある式(I)の化合物(例えば、粒剤として)を計量して湛水された水田に供給することによっても、行うことができる。
【0199】
デジタル技術
本発明の化合物は例えば、現場固有の作物管理、衛星農業、精密農業または精密農耕のためのコンピュータプログラムに組み込まれたモデルと組み合わせて使用することができる。このようなモデルは、収益性、持続可能性および環境保護を最適化する目的で、土壌、天候、作物(例えば、種類、成長段階、植物の健康)、雑草(例えば、種類、成長段階)、病害、有害生物、栄養素、水、湿度、バイオマス、衛星データ、収量などの、さまざまなソースからのデータを用いる、農業現場の現場固有の管理をサポートする。特に、このようなモデルは、農業上の決定の最適化、農薬施用の精度の制御、実施される作業の記録を支援することができる。
【0200】
例えば、そのモデルが有害生物の発生をモデル化し、本発明の化合物を作物植物に施用することが推奨される閾値に達したと計算される場合、本発明の化合物を好適な使用プロトコールに従って作物植物に施用することができる。
【0201】
農業モデル(agronomic models)を含む市販のシステムは、例えば、The Climate CorporationからのFieldScriptsTM、BASFからのXarvioTM、John DeereからのAGLogicTMなどである。
【0202】
さらに、本発明の化合物はまた、例えば、トラクターなどの農場用車両、ロボット、ヘリコプター、飛行機、ドローンのような無人航空機(UAV)などに取り付けられた、または組み込まれたスポット噴霧または精密噴霧装置などのスマート噴霧装置と組み合わせて使用することができる。このような機器は通常、本発明の化合物を作物植物(または雑草)に特異的かつ正確な方法で施用するために、入力センサ(例えば、カメラ)と、入力データを分析するように構成されおよび入力データの分析に基づく決定を提供するように構成された処理ユニットを含む。そのようなスマート噴霧装置の使用は通常、記録されたデータの位置を特定し、農場用車両をガイドしまたは制御するための測位システム(例えば、GPS受信機);わかりやすい地図上で情報を表すための地理情報システム(GIS)、および噴霧などの必要な農業動作を実行するための好適な農場用車両を必要とする。
【0203】
一例では、有害生物をカメラによって取得された画像から検出することができる。一例では、有害生物をその画像に基づいて識別および/または分類することができる。そのような識別および/または分類は、画像処理アルゴリズムを利用することができる。そのような画像処理のアルゴリズムは、訓練されたニュートラルネットワーク、決定木および人工知能アルゴリズムなどの機械学習のアルゴリズムを利用することができる。このようにして、本明細書に記載の化合物を、必要な場合にのみ施用することができる。
【0204】
種子の処理
植物の種子を処理することによる害虫の防除は、長い間知られており、継続的に改良の対象である。しかし、種子の処理には、必ずしも満足のいくように解決することができるわけではない一連の問題が伴っている。したがって、植物の貯蔵中、播種後または出芽後に殺有害生物剤を追加で施用することを不要とするかまたは少なくとも著しく低減させるような、種子および発芽中の植物を保護する方法を開発することが、望ましい。使用された活性化合物によって植物自体に損傷を引き起こすことなく、害虫による攻撃から種子および発芽中の植物に最適な保護を提供できるような方法において、使用される活性化合物の量を最適化することが、さらに望ましい。特に、種子を処理する方法は、使用される殺有害生物剤の最小量で、種子の最適な保護および発芽中の植物の最適な保護も達成するために、害虫抵抗性または耐性トランスジェニック植物の内因性の殺虫特性または殺線虫特性も考慮に入れるべきである。
【0205】
従って、本発明は、特に、式(I)の化合物の1つで種子を処理することにより、害虫による攻撃から種子および発芽中の植物を保護する方法にも関する。種子および発芽中の植物を害虫による攻撃から保護するための本発明による方法は、種子が、式(I)の化合物と混合成分によって、1回の操作で同時にまたは順次に処理されるような方法をさらに包含する。それはまた、種子が、式(I)の化合物と混合成分によって、異なった時点で処理されるような方法も包含する。
【0206】
本発明は、さらに、種子およびその種子から生じた植物を害虫から保護するために種子を処理するための、式(I)の化合物の使用にも関する。
【0207】
本発明は、さらに、害虫からの保護を提供するように、本発明による式(I)の化合物で処理された種子に関する。本発明は、式(I)の化合物と混合成分によって同時に処理された種子にも関する。本発明は、さらに、式(I)の化合物と混合成分によって異なった時点で処理された種子に関する。式(I)の化合物と混合成分によって異なった時点で処理された種子の場合、個々の物質は、その種子の表面上の異なった層の中に存在し得る。ここで、式(I)の化合物と混合成分を含んでいる層は、任意に、中間層によって分離させることができる。本発明はまた、式(I)の化合物と混合成分が被膜の成分としてまたは被膜に加えてさらなる1つの層若しくは複数の層として適用されている種子にも関する。
【0208】
本発明は、さらに、式(I)の化合物で処理された後で、種子の粉塵摩耗を防止するために、フィルムコーティングプロセスに付される種子に関する。
【0209】
浸透移行的に作用する式(I)の化合物に生じる有利な点の1つは、種子を処理することにより、その種子自体だけでなく、その種子から生じる植物も、出芽後に、害虫に対して保護されるという事実である。このようにして、播種時または播種後すぐに作物を直接処理する手間を省くことができる。
【0210】
式(I)の化合物での種子の処理により、処理された種子の発芽および出芽が増進され得るというさらなる利点を考慮しなければならない。
【0211】
同様に、式(I)の化合物が、特に、トランスジェニック種子にも使用することができるということは有利であると考えられる。
【0212】
さらに、式(I)の化合物は、シグナリング技術の組成物または化合物と組合せて使用することが可能であり、それによって、共生生物(例えば、根粒菌、菌根菌および/または内部寄生性の細菌若しくは菌類)によるより良いコロニー形成、および/または、最適化された窒素固定がもたらされる。
【0213】
式(I)の化合物は、農業において、温室内で、森林でまたは園芸において使用される全ての植物品種の種子を保護するのに好適である。特に、これは、穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、アワおよびエンバク)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、ジャガイモ、ヒマワリ、コーヒー、タバコ、カノラ、ナタネ、ビート(例えば、テンサイおよび飼料用ビート)、ラッカセイ、野菜(例えば、トマト、キュウリ、インゲンマメ、アブラナ科野菜、タマネギおよびレタス)、果実植物、芝生および観賞植物の種子の形態をとる。穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギおよびエンバク)、トウモロコシ、ダイズ、ワタ、カノラ、ナタネ、野菜類およびイネの種子の処理が、特に重要である。
【0214】
既に上記で記載したように、式(I)の化合物によるトランスジェニック種子の処理も、特に重要である。これは、一般に、特に殺虫特性および/または殺線虫特性を有するポリペプチドの発現を制御する少なくとも1つの異種遺伝子を含む植物の種子の形態をとる。トランスジェニック種子内のこれらの異種遺伝子は、バシルス(Bacillus)種、リゾビウム(Rhizobium)種、プセウドモナス(Pseudomonas)種、セラチア(Serratia)種、トリコデルマ(Trichoderma)種、クラビバクテル(Clavibacter)種、グロムス(Glomus)種またはグリオクラジウム(Gliocladium)種などの微生物に由来し得る。本発明は、バシルス属種(Bacillus sp.)に由来する少なくとも1種類の異種遺伝子を含んでいるトランスジェニック種子を処理するのに特に適している。さらに好ましくは、異種遺伝子は、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する。
【0215】
本発明に関連して、式(I)の化合物は、種子に対して施用される。好ましくは、種子は、処理の過程での損傷を避けるのに十分に安定である状態で処理される。一般に、種子は、収穫と播種の間の任意の時点で処理することができる。通常使用される種子は、植物から分離され、穂軸、殻、葉柄、外皮、被毛または果肉が取り除かれている。例えば、収穫され、不純物が取り除かれ、および、貯蔵を可能とする含水量となるまで乾燥された種子を使用することができる。あるいは、乾燥後に例えば水で処理され、その後再度乾燥された種子(例えば、プライミング)を使用することもできる。イネの種子の場合、イネ胚の特定の段階(鳩胸段階)に達するまで、例えば水中に、浸漬させた種子を使用することも可能であり、それによって、発芽が刺激され、および、出芽がより均一になる。
【0216】
種子を処理する場合、種子の発芽が悪影響を受けないように、または、生じた植物が損傷を受けないように、種子に施用する式(I)の化合物の量および/またはさらなる添加剤の量を選択することに対して、一般的に注意しなくてはならない。このことは、とりわけ、特定の施用量で薬害作用を示し得る活性化合物の場合に、確実に実施しなければならない。
【0217】
一般に、式(I)の化合物は、好適な製剤で種子に施用される。種子を処理するための適切な製剤および方法は、当業者には知られている。
【0218】
式(I)の化合物は、慣習的な種子粉衣製剤、例えば、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤、粉末剤、泡剤、スラリー剤または種子用の別のコーティング組成物などに変換させることが可能であり、および、さらに、ULV製剤に変換させることも可能である。
【0219】
これらの製剤は、既知方法で、式(I)の化合物を、慣習的な添加剤、例えば、慣習的な増量剤、およびまた、溶媒または希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、接着剤、ジベレリン類などと混合させ、およびまた、水と混合させることによって、調製する。
【0220】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在させることができる着色剤は、そのような目的に関して慣習的な全ての着色剤である。水中であまり溶解しない顔料または水中で溶解する染料を使用することができる。その例としては、Rhodamin B、C.I.Pigment Red 112およびC.I.Solvent Red 1の名称で知られている着色剤などを挙げることができる。
【0221】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在させることができる有用な湿潤剤は、湿潤を促進し、農薬活性化合物の製剤に従来から使用されている全ての物質である。アルキルナフタレンスルホネート類、例えば、ジイソプロピルナフタレンスルホネートまたはジイソブチルナフタレンスルホネートなどを使用することが、好ましい。
【0222】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在させることができる有用な分散剤および/または乳化剤は、活性農薬成分の製剤に関して従来から使用されている非イオン性、アニオン性およびカチオン性の全ての分散剤である。非イオン性若しくはアニオン性の分散剤または非イオン性若しくはアニオン性の分散剤の混合物を使用することが、好ましい。好適な非イオン性分散剤としては、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー類、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類およびトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル類、および、それらのリン酸化誘導体または硫酸化誘導体などがある。好適なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホネート類、ポリアクリル酸塩類およびアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
【0223】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在させることができる消泡剤は、活性農薬成分の製剤に関して従来から使用されている全ての泡抑制物質である。シリコーン消泡剤およびステアリン酸マグネシウムを使用することが、好ましい。
【0224】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在させることができる防腐剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。例として、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールなどを挙げることができる。
【0225】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在させることができる第2の増粘剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、変性クレーおよび微粉化シリカなどが、好ましい。
【0226】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在させることができる粘着剤は、種子粉衣製品中で使用可能な全ての慣習的な結合剤である。ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールおよびチロースなどが、好ましいと言及され得る。
【0227】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の中に存在することができるジベレリン類は、好ましくは、ジベレリンA1、ジベレリンA3(=ジベレリン酸)、ジベレリンA4およびジベレリンA7であり;ジベレリン酸が、特に好ましく使用される。ジベレリン類は、公知である(R.Wegler“Chemie der Pflanzenschutz-and Schadlingsbekampfungsmittel”、第2巻、Springer Verlag、1970、pp.401-412を参照)。
【0228】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤は、広い範囲のさまざまな種類の種子を処理するために、直接的に使用することができるか、または、予め水で希釈したあとで使用することができる。例えば、濃厚製剤(concentrate)または水で希釈することによって濃厚製剤から得ることができる調製物は、穀類、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバクおよびライコムギなどの種子を粉衣するのに使用することが可能であり、並びに、さらに、トウモロコシ、イネ、ナタネ、エンドウマメ、インゲンマメ、ワタ、ヒマワリ、ダイズおよびビートの種子を粉衣するのに使用することも可能であり、または、広い範囲のさまざまな野菜の種子を粉衣するのに使用することが可能である。本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤またはそれらの希釈された使用形態は、トランスジェニック植物の種子を粉衣するのにも使用することが可能である。
【0229】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤またはその種子粉衣製剤から水を添加することによって調製された使用形態を用いて種子を処理する場合、種子粉衣のために慣習的に使用可能な全ての混合装置が有用である。具体的には、種子粉衣における手順は、種子を混合機(これは、バッチ式または連続的に作動される)の中に入れること、所望される特定量の種子粉衣製剤を、そのままで添加するかまたは予め水で希釈したあとで添加すること、および、該製剤が当該種子の表面に均質に分配されるまで全てを混合することである。適切な場合には、続いて乾燥工程を行う。
【0230】
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の施用量は、比較的広い範囲内で変えることができる。それは、当該製剤中の式(I)の化合物の特定の含有量および当該種子に左右される。式(I)の化合物の施用量は、一般に、種子1kg当たり0.001~50gであり、好ましくは、種子1kg当たり0.01~15gである。
【0231】
動物衛生(Animal health)
動物衛生の分野、即ち、獣医学の分野においては、式(I)の化合物は、動物寄生生物に対して、特に、外部寄生生物または内部寄生生物に対して活性を示す。用語「内部寄生生物」は、特に、蠕虫類および原生動物(例えば、コクシジウム)を包含する。外部寄生生物は、典型的には、および、好ましくは、節足動物、特に、昆虫類またはダニ類である。
【0232】
獣医学の分野において、式(I)の化合物は、温血動物において好ましい毒性を有し、動物育種および畜産業において、家畜動物、育種用動物、動物園の動物、研究室の動物、実験動物および家庭内動物(domestic animal)において発生する寄生生物を防除するのに好適である。それらは、該寄生生物の全ての発育段階または特定の発育段階に対して活性を示す。
【0233】
農業用家畜としては、例えば、以下のものを挙げることができる:哺乳動物、例えば、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、トナカイ、ダマジカ、並びに、特に、ウシおよびブタ;または、家禽類、例えば、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、および、特に、ニワトリ;または、魚類若しくは甲殻類の動物、例えば、水産養殖における魚類若しくは甲殻類の動物;または、場合により、昆虫類、例えば、ミツバチ類。
【0234】
家庭内動物としては、例えば、以下のものを挙げることができる:哺乳動物、例えば、ハムスター、テンジクネズミ、ラット、マウス、チンチラ、フェレット、または、特に、イヌ、ネコ、籠の鳥、爬虫類、両生類、または、水槽の魚。
【0235】
特定の実施形態によれば、式(I)の化合物は、哺乳動物に対して投与される。
【0236】
特定の別の実施形態によれば、式(I)の化合物は、鳥類に、即ち、籠の鳥、または、特に、家禽類に、投与される。
【0237】
動物寄生生物を防除するために式(I)の化合物を使用することにより、より経済で且つより容易な畜産業が可能となり、および、より良好な動物の健康状態が達成されるように、上記動物の病気、死亡事例、および、生産性(performance)(肉、ミルク、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などの場合)の低下を低減または予防することが意図されている。
【0238】
動物衛生の分野に関連して本明細書で使用される用語「防除する(control)」または「防除する(controlling)」は、式(I)の化合物が、寄生生物に感染している動物におけるその個々の寄生生物の発生を害がないレベルにまで低減させることにおいて有効であることを意味する。さらに具体的には、本明細書で使用される「防除する」は、式(I)の化合物が、個々の寄生生物を殺すこと、その成長を阻害すること、または、その増殖を阻害するのに有効であることを意味する。
【0239】
例示的な節足動物としては、限定するものではないが、以下のものを挙げることができる:
アノプルリダ(Anoplurida)目の、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、プチルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.);
マロファギダ(Mallophagida)目並びにアムブリセリナ(Amblycerina)亜目およびイスクノセリナ(Ischnocerina)亜目の、例えば、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.);レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.);
双翅目(Diptera)並びにネマトセリナ(Nematocerina)亜目およびブラキセリナ(Brachycerina)亜目の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、カリホラ属種(Calliphora spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、イエカ属種(Culex spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、メロファグス属種(Melophagus spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、イエバエ属種(Musca spp.)、オダグミア属種(Odagmia spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、リノエストルス属種(Rhinoestrus spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、チプラ属種(Tipula spp.)、ウィルヘルミア属種(Wilhelmia spp.)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.);
ノミ(Siphonapterida)目の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、プレキス属種(Pulex spp.)、ツンガ属種(Tunga spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.);
ヘテロプテリダ(Heteropterida)目の、例えば、シメキス属種(Cimex spp.)、パンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.);ならびにゴキブリ目(Blattarida)の厄介者および衛生有害生物。
【0240】
さらに、節足動物の中では、限定するものではないが、例として以下のダニ類も言及され得る:
ダニ(Acari(Acarina))亜綱およびメタスチグマタ(Metastigmata)目の、例えば、ヒメダニ科(argasidae)の、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、マダニ科(Ixodidae)の、例えば、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエマフィサリス属種(Haemaphysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、リピセファルス(ボオフィルス)属種(Rhipicephalus(Boophilus) spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.(多宿主ダニの原属);メソスチグマタ目(mesostigmata)の、例えば、デルマニサス属種(Dermanyssus spp.)、オルニトニスス属種(Ornithonyssus spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、トロピラエラプス属種(Tropilaelaps spp.)、バロア属種(Varroa spp.);アクチネジダ目(Actinedida(Prostigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、デモデキス属種(Demodex spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、ネオトロムビクラ属種(Neotrombicula spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.);および、アカリジダ目(Acaridida(Astigmata))の、例えば、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、トリキサカルス属種(Trixacarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)。
【0241】
例示的な寄生性原生動物としては、限定するものではないが、以下のものを挙げることができる:
鞭毛虫亜門(Mastigophora)(鞭毛虫類(Flagellata))、例えば:
メタモナーダ(Metamonada):ヒゲハラムシ(Diplomonadida)目の、例えば、ギアルジア属種(Giardia spp.)、スピロヌクレウス属種(Spironucleus spp.);
パラバサラ(Parabasala):トリコモナス(Trichomonadida)目の、例えば、ヒストモナス属種(Histomonas spp.)、ペンタトリコモナス属種(Pentatrichomonas spp.)、テトラトリコモナス属種(Tetratrichomonas spp.)、トリコモナス属種(Trichomonas spp.)、トリトリコモナス属種(Tritrichomonas spp);
ユーグレノゾア(Euglenozoa):トリパノソーマ(Trypanosomatida)目の、例えば、レイスマニア属種(Leishmania spp.)、トリパノソーマ属種(Trypanosoma spp.);
有毛根足虫亜門(Sarcomastigophora)(根足虫類(Rhizopoda))、例えば、エントアメーバ科(Entamoebidae)、例えば、エンタモエバ属種(Entamoeba spp.)、セントロアアメーバ科(Centramoebidae)、例えば、アカンタモエバ属種(Acanthamoeba sp.)、ユーアメーバ科(Euamoebidae)、例えば、ハルトマネラ属種(Hartmanella sp.);
アルベオラータ(Alveolata)、例えば、アピコンプレックス門(Apicomplexa)(胞子虫類(Sporozoa))、例えば、クリプトスポリジウム属種(Cryptosporidium spp.);エイメリア(Eimeriida目)の、例えば、ベスノイチア属種(Besnoitia spp.)、シストイソスポラ属種(Cystoisospora spp.)、エイメリア属種(Eimeria spp.)、ハモンジア属種(Hammondia spp.)、イソスポラ属種(Isospora spp.)、ネオスポラ属種(Neospora spp.)、サルコシスチス属種(Sarcocystis spp.)、トキソプラズマ属種(Toxoplasma spp.);アデレイダ(Adeleida)目の、例えば、ヘパトゾオン属種(Hepatozoon spp.)、クロシエラ属不(Klossiella spp.);ハエモスポリダ(Haemosporida)目の、例えば、レウコシトゾオン属種(Leucocytozoon spp.)、プラスモジウム属種(Plasmodium spp.);ピロプラスミダ(Piroplasmida)目の、例えば、バベシア属種(Babesia spp.)、シリオホラ属種(Ciliophora spp.)、エキノゾオン属種(Echinozoon spp.)、テイレリア属種(Theileria spp.);ベシブリフェリダ目(Vesibuliferida)の、例えば、バランチジウム属種(Balantidium spp.)、ブキストネラ属種(Buxtonella spp.);
微胞子虫亜門(Microspora)、例えば、エンセファリトゾオン属種(Encephalitozoon spp.)、エンテロシトゾオン属種(Enterocytozoon spp.)、グロビジウム属種(Globidium spp.)、ノセマ属種(Nosema spp.)、およびさらに、例えば、ミキソゾア属種(Myxozoa spp.)。
【0242】
ヒトまたは動物に対して病原性を示す蠕虫類としては、例えば、鉤頭動物門(acanthocephala)、線形動物、舌形動物門(pentastoma)および扁形動物門(platyhelminthes)〔例えば、単生類(monogenea)、条虫類(cestodes)および吸虫類(trematodes)〕などがある。
【0243】
例示的な蠕虫類としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:
単生綱(Monogenea):例えば:ダクチロギルス属種(Dactylogyrus spp.)、ギロダクチルス属種(Gyrodactylus spp.)、ミクロボトリウム属種(Microbothrium spp.)、ポリストマ属種(Polystoma spp.)、トログロセファルス属種(Troglocephalus spp.);
条虫類(Cestodes):ギョウジョウチュウ目(Pseudophyllidea)の、例えば:ボトリジウム属種(Bothridium spp.)、ジフィロボトリウム属種(Diphyllobothrium spp.)、ジフロゴノポルス属種(Diplogonoporus spp.)、イクチオボトリウム属種(Ichthyobothrium spp.)、リグラ属種(Ligula spp.)、シストセファルス属種(Schistocephalus spp.)、スピロメトラ属種(Spirometra spp.);
エンヨウジョウチュウ(Cyclophyllida)目の、例えば:アンジラ属種(Andyra spp.)、アノプロセファラ属種(Anoplocephala spp.)、アビテリナ属種(Avitellina spp.)、ベルチエラ属種(Bertiella spp.)、シトタエニア属種(Cittotaenia spp.)、ダバイネア属種(Davainea spp.)、ジオルキス属種(Diorchis spp.)、ジプロピリジウム属種(Diplopylidium spp.)、ジピリジウム属種(Dipylidium spp.)、エキノコックス属種(Echinococcus spp.)、エキノコチレ属種(Echinocotyle spp.)、エキノレピス属種(Echinolepis spp.)、ヒダチゲラ属種(Hydatigera spp.)、ヒメノレピス属種(Hymenolepis spp.)、ジョイエウキシエラ属種(Joyeuxiella spp.)、メソセストイデス属種(Mesocestoides spp.)、モニエジア属種(Moniezia spp.)、パラノプロセファラ属種(Paranoplocephala spp.)、ライリエチナ属種(Raillietina spp.)、スチレシア属種(Stilesia spp.)、タエニア属種(Taenia spp.)、チサニエジア属種(Thysaniezia spp.)、チサノソマ属種(Thysanosoma spp.);
吸虫類(Trematodes):二生亜綱(Digenea)の、例えば:アウストロビルハルジア属種(Austrobilharzia spp.)、ブラキライマ属種(Brachylaima spp.)、カリコホロン属種(Calicophoron spp.)、カタトロピス属種(Catatropis spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コリリクルム属種(Collyriclum spp.)、コチロホロン属種(Cotylophoron spp.)、シクロコエルム属種(Cyclocoelum spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp.)、ジプロストムム属種(Diplostomum spp.)、エキノカスムス属種(Echinochasmus spp.)、エキノパリフィウム属種(Echinoparyphium spp.)、エキノストマ属種(Echinostoma spp.)、エウリトレマ属種(Eurytrema spp.)、ファシオラ属種(Fasciola spp.)、ファシオロイデス属種(Fasciolides spp.)、ファシオロプシス属種(Fasciolopsis spp.)、フィスコエデリウス属種(Fischoederius spp.)、ガストロチラクス属種(Gastrothylacus spp.)、ギガントビルハルジア属種(Gigantobilharzia spp.)、ギガントコチレ属種(Gigantocotyle spp.)、ヘテロフィエス属種(Heterophyes spp.)、ヒポデラエウム属種(Hypoderaeum spp.)、レウコクロリジウム属種(Leucochloridium spp.)、メタゴニムス属種(Metagonimus spp.)、メトルキス属種(Metorchis spp.)、ナノフィエツス属種(Nanophyetus spp.)、ノトコチルス属種(Notocotylus spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オルニトビルハルジア属種(Ornithobilharzia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、パラムフィストムム属種(Paramphistomum spp.)、プラギオルキス属種(Plagiorchis spp.)、ポストジプロストムム属種(Posthodiplostomum spp.)、プロストゴニムス属種(Prosthogonimus spp.)、シストソマ属種(Schistosoma spp.)、トリコビルハルジア属種(Trichobilharzia spp.)、トログロトレマ属種(Troglotrema spp.)、チフロコエルム属種(Typhlocoelum spp.);
線虫類(Nematodes):ベンチュウ(Trichinellida)目の、例えば:カピラリア属種(Capillaria spp.)、ユーコレウス属種(Eucoleus spp.)、パラキャピラリア属種(Paracapillaria spp.)、トリキネラ属種(Trichinella spp.)、トリコモソイデス属種(Trichomosoides spp.)、トリクリス属種(Trichuris spp.);
クキセンチュウ(Tylenchida)目の、例えば:ミクロネマ属種(Micronema spp.)、パラストロンギロイデス属種(Parastrongyloides spp.)、ストロンギロイデス属種(Strongyloides spp.);
カンセンチュウ(Rhabditina)目の、例えば:アエルロストロンギルス属種(Aelurostrongylus spp.)、アミドストムム属種(Amidostomum spp.)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アンギオストロンギルス属種(Angiostrongylus spp.)、ブロンコネマ属種(Bronchonema spp.)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、コオペリオイデス属種(Cooperioides spp.)、クレノソマ属種(Crenosoma spp.)、シアトストムム属種(Cyathostomum spp.)、シクロコセルクス属種(Cyclococercus spp.)、シクロドントストムム属種(Cyclodontostomum spp.)、シクロコセルクス属種(Cylicocyclus spp.)、シリコステファヌス属種(Cylicostephanus spp.)、シリンドロファリンキス属種(Cylindropharynx spp.)、シストカウルス属種(Cystocaulus spp.)、ジクチオカウルス属種(Dictyocaulus spp.)、エラホストロンギルス属種(Elaphostrongylus spp.)、フィラロイデス属種(Filaroides spp.)、グロボセファルス属種(Globocephalus spp.)、グラフィジウム属種(Graphidium spp.)、ギアロセファルス属種(Gyalocephalus spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘリグモソモイデス属種(Heligmosomoides spp.)、ヒオストロンギルス属種(Hyostrongylus spp.)、マルシャラギア属種(Marshallagia spp.)、メタストロンギルス属種(Metastrongylus spp.)、ムエレリウス属種(Muellerius spp.)、ネカトル属種(Necator spp.)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、ネオストロンギルス属種(Neostrongylus spp.)、ニッポストロンギルス属種(Nippostrongylus spp.)、オベリスコイデス属種(Obeliscoides spp.)、オエソファゴドンツス属種(Oesophagodontus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オルラヌス属種(Ollulanus spp.);オルニトストロンギルス属種(Ornithostrongylus spp.)、オスレルス属種(Oslerus spp.)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラコオペリア属種(Paracooperia spp.)、パラクレノソマ属種(Paracrenosoma spp.)、パラフィラロイデス属種(Parafilaroides spp.)、パレラホストロンギルス属種(Parelaphostrongylus spp.)、プネウモカウルス属種(Pneumocaulus spp.)、プネウモストロンギルス属種(Pneumostrongylus spp.)、ポテリオストムム属種(Poteriostomum spp.)、プロトストロンギルス属種(Protostrongylus spp.)、スピコカウルス属種(Spicocaulus spp.)、ステファヌルス属種(Stephanurus spp.)、ストロンギルス属種(Strongylus spp.)、シンガムス属種(Syngamus spp.)、テラドルサギア属種(Teladorsagia spp.)、トリコネマ属種(Trichonema spp.)、トリコストロンギルス属種(Trichostrongylus spp.)、トリオドントホルス属種(Triodontophorus spp.)、トログロストロンギルス属種(Troglostrongylus spp.)、ウンシナリア属種(Uncinaria spp.);
センビセンチュウ(Spirurida)目の、例えば:アカントケイロネマ属種(Acanthocheilonema spp.)、アニサキス属種(Anisakis spp.)、アスカリジア属種(Ascaridia spp.);アスカリス属種(Ascaris spp.)、アスカロプス属種(Ascarops spp.)、アスピクルリス属種(Aspiculuris spp.)、バイリサスカリス属種(Baylisascaris spp.)、ブルギア属種(Brugia spp.)、セルコピチフィラリア属種(Cercopithifilaria spp.)、クラシカウダ属種(Crassicauda spp.)、ジペタロネマ属種(Dipetalonema spp.)、ジロフィラリア属種(Dirofilaria spp.)、ドラクンクルス属種(Dracunculus spp.);ドラスキア属種(Draschia spp.)、エンテロビウス属種(Enterobius spp.)、フィラリア属種(Filaria spp.)、グナトストマ属種(Gnathostoma spp.)、ゴンギロネマ属種(Gongylonema spp.)、ハブロネマ属種(Habronema spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.);リトモソイデス属種(Litomosoides spp.)、ロア属種(Loa spp.)、オンコセルカ属種(Onchocerca spp.)、オキシウリス属種(Oxyuris spp.)、パラブロネマ属種(Parabronema spp.)、パラフィラリア属種(Parafilaria spp.)、パラスカリス属種(Parascaris spp.)、パサルルス属種(Passalurus spp.)、フィサロプテラ属種(Physaloptera spp.)、プロブストマイリア属種(Probstmayria spp.)、プセウドフィラリア属種(Pseudofilaria spp.)、セタリア属種(Setaria spp.)、スクジュラビネマ属種(Skjrabinema spp.)、スピロセルカ属種(Spirocerca spp.)、ステファノフィラリア属種(Stephanofilaria spp.)、ストロンギルリス(Strongyluris spp.)、シファシア属種(Syphacia spp.)、テラジア属種(Thelazia spp.)、トキサスカリス属種(Toxascaris spp.)、トキソカラ属種(Toxocara spp.)、ウケレリア属種(Wuchereria spp.);
鉤頭動物(Acantocephala)門:ダイコウトウチュウ(Oligacanthorhynchida)目の、例えば:マクラカントリンクス属種(Macracanthorhynchus spp.)、プロステノルキス属種(Prosthenorchis spp.);サジョウコウトウチュウ目(Moniliformida)の、例えば:モニリホルミス属種(Moniliformis spp.);
ポリモルフス(Polymorphida)目の、例えば:フィリコリス属種(Filicollis spp.);コウトウチュウ目(Echinorhynchida)の、例えば、アカントセファルス属種(Acanthocephalus spp.)、エキノリンクス属種(Echinorhynchus spp.)、レプトリンコイデス属種(Leptorhynchoides spp.);
舌形動物門(Pentastoma):ポロケファルス(Porocephalida)目の、例えば、リングアツラ属種(Linguatula spp.)。
【0244】
獣医学の分野および動物飼育において、式(I)の化合物の投与は、適切な調製物の形態で、例えば、経腸経路、非経口的経路、経皮的経路または経鼻的経路などの当技術分野において一般的に知られている方法によって行われる。投与は、予防的、感染後防御的(metaphylactic)または治療的に実施することができる。
【0245】
したがって、本発明の1実施形態は、医薬として使用するための式(I)の化合物を示す。
【0246】
他の態様は、抗内部寄生生物剤として使用するための式(I)の化合物に関する。
【0247】
他の特定の態様は、抗蠕虫剤(an anthelmintic agent)として使用するための、特に、殺線虫剤、殺扁形動物剤(a platyhelminthicidal agent)、殺鉤頭動物剤(an acanthocephalicidal agent)、または殺舌形動物剤(a pentastomicidal agent)として使用するための、式(I)の化合物に関する。
【0248】
他の特定の態様は、抗原生動物剤(an antiprotozoal agent)として使用するための式(I)の化合物に関する。
【0249】
他の態様は、抗外部寄生生物剤として使用するための、特に、殺節足動物剤(an arthropodicidal agent)として使用するための、より特定的には、殺虫剤または殺ダニ剤として使用するための、式(I)の化合物に関する。
【0250】
本発明のさらなる態様は、有効量の少なくとも1つの式(I)の化合物および以下の少なくとも1つを含んでいる獣医用製剤である:薬学的に許容され得る賦形剤(例えば、固体希釈剤または液体希釈剤)、薬学的に許容され得る補助剤(例えば、界面活性剤)、特に、獣医用製剤において通常使用される薬学的に許容され得る賦形剤、および/または、薬学的に許容され得る補助剤。
【0251】
本発明の関連する態様は、本明細書中に記載されている獣医用製剤を調製する方法であって、式(I)の少なくとも1つの化合物を、薬学的に許容され得る賦形剤および/または補助剤、特に、獣医用製剤において通常使用される薬学的に許容され得る賦形剤および/または補助剤、と混合させるステップを含む、方法。
【0252】
本発明の別の特定の態様は、上記態様による、殺外部寄生生物薬製剤(ectoparasiticidal formulations)および殺内部寄生生物薬製剤(endoparasiticidal formulations)の群から選択される獣医用製剤、より特に、駆虫薬製剤、抗原生動物薬製剤(antiprotozoal formulations)および殺節足動物薬製剤(arthropodicidal formulations)の群から選択される獣医用製剤、さらにより特に、殺線虫薬製剤、殺扁形動物薬製剤(platyhelminthicidal formulations)、殺鉤頭動物薬製剤(acanthocephalicidal formulations)、殺舌形動物薬製剤(pentastomicidal formulations)、殺虫薬製剤および殺ダニ薬製剤の群から選択される獣医用製剤、ならびに、それらを調製する方法である。
【0253】
別の態様は、寄生生物感染症、特に、本明細書に言及した外部寄生生物および内部寄生生物の群から選択される寄生生物による感染症を処置する方法であって、それを必要とする動物に、特に、非ヒト動物に、式(I)の化合物の有効量を投与することによる、方法。
【0254】
別の態様は、寄生生物感染症、特に、本明細書に言及した外部寄生生物および内部寄生生物の群から選択される寄生生物による感染症を処置する方法であって、それを必要とする動物に、特に、非ヒト動物に、本明細書で定義された獣医用製剤を投与することによる、方法。
【0255】
別の態様は、動物、特に、非ヒト動物、における、寄生生物感染症、特に、本明細書に言及した外部寄生生物および内部寄生生物の群から選択される寄生生物による感染症の処置における、式(I)の化合物の使用に関する。
【0256】
動物衛生または獣医分野に関連して、用語「処置(treatment)」は、予防的処置、感染後防御的処置または治療的処置を包含する。
【0257】
特定の実施形態においては、獣医学分野のための、式(I)の少なくとも1つの化合物と別の活性成分、特に、内部寄生生物駆除剤および外部寄生生物駆除剤との混合物が本明細書とともに提供される。
【0258】
動物衛生の分野においては、「混合物」は、2つの(または、それより多い)異なる活性成分が合製剤に製剤化され、それによって一緒に使用されることを意味するのみではなく、それぞれの活性化合物に関する分離された製剤を含んでいる製品にも関する。従って、3つ以上の活性化合物が投与されるべきである場合、全ての活性化合物は、合製剤に製剤化することができるか、または、全ての活性化合物を分離した製剤に製剤化することが可能である;同様に、活性化合物のうちの一部を一緒に製剤化し且つ活性化合物のうちの一部を分離して製剤化するという混合形態も可能である。分離した製剤では、当該活性化合物を別々に、または、連続して投与することが可能である。
【0259】
本明細書中において「一般名」によって特定されている活性化合物は、既知であり、そして、例えば、「Pesticide Manual」(上記を参照されたい)に記載されているか、または、インターネット上で検索することができる(例えば、http://www.alanwood.net/pesticides)。
【0260】
混合成分として、外部寄生生物駆除剤の群から選択される例示的な活性成分としては、決して限定することなしに、上記において詳細に列挙されている殺虫剤および殺ダニ剤などを挙げられる。使用することが可能なさらなる活性成分は、現在のIRAC Mode of Action Classification Schemeに基づいた前述の分類に従って、以下に列挙する:(1)アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬;(2)GABA開閉型クロライドチャンネル遮断薬;(3)ナトリウムチャンネルモジュレーター;(4)ニコチン作動性アセチルコリン受容体(nAChR)競合的モジュレーター;(5)ニコチン作動性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリックモジュレーター;(6)グルタミン酸開閉型クロライドチャンネル(GluCl)アロステリックモジュレーター;(7)幼若ホルモン模倣物質;(8)種々の特定されていない(多部位)阻害薬;(9)弦音器官モジュレーター;(10)ダニ成長阻害薬;(12)ミトコンドリアATPシンターゼの阻害薬、例えば、ATPディスラプター;(13)プロトン勾配を破壊することによる酸化的リン酸化の脱共役剤;(14)ニコチン作動性アセチルコリン受容体チャンネル遮断薬;(15)キチン生合成の阻害薬(タイプ0);(16)キチン生合成の阻害薬(タイプ1);(17)脱皮ディスラプター(特に、双翅目、すなわち双翅類において);(18)エクジソン受容体作動薬;(19)オクトパミン受容体作動薬;(21)ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害薬;(25)ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害薬;(20)ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害薬;(22)電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬;(23)アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害薬;(28)リアノジン受容体モジュレーター;(30)GABA開閉型クロライドチャンネルのアロステリックモジュレーター。
【0261】
作用機序が知られていないかまたは特定されていない活性化合物、例えば、フェントリファニル、フェノキサクリム、シクロプレン、クロロベンジレート、クロルジメホルム、フルベンジミン、ジシクラニル、アミドフルメト、キノメチオネート、トリアラテン、クロチアゾベン、テトラスル、オレイン酸カリウム、石油、メトキサジアゾン、ゴシプルレ、フルテンジン、ブロモプロピレート、氷晶石;
別のクラスの化合物:
ブタカルブ、ジメチラン、クロエトカルブ、ホスホカルブ、ピリミホス(-エチル)、パラチオン(-エチル)、メタクリホス、o-サリチル酸イソプロピル、トリクロルホン、スルプロホス、プロパホス、セブホス、ピリダチオン、プロトエート、ジクロフェンチオン、ジメトン-S-メチルスルホン、イサゾホス、シアノフェンホス、ジアリホス、カルボフェノチオン、アウタチオホス、アロムフェンビンホス(-メチル)、アジンホス(-エチル)、クロルピリホス(-エチル)、ホスメチラン、ヨードフェンホス、ジオキサベンゾホス、ホルモチオン、ホノホス、フルピラゾホス、フェンスルホチオン、エトリムホス;
有機塩素系、例えば、カンフェクロル、リンダン、ヘプタクロル;
フェニルピラゾール系、例えば、アセトプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、バニリプロール、シサプロニル;
イソオキサゾリン系、例えば、アフォキソラネル、フルララネル、ロチラネル、サロラネル;
ピラゾール-アリールアミド系、例えば、ニコフルプロール、チゴラネル;
ピレスロイド系、例えば、(シス-、トランス-)、メトフルトリン、プロフルトリン、フルフェンプロックス、フルブロシトリネート、フブフェンプロックス、フェンフルトリン、プロトリフェンブテ、ピレスメトリン、RU15525、テラレトリン、シス-レスメトリン、ヘプタフルトリン、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、フェンピリトリン、シス-シペルメトリン、シス-ペルメトリン、クロシトリン、シハロトリン(ラムダ-)、クロバポルトリン、またはハロゲン化炭素水素化合物(HCHs);
ネオニコチノイド系、例えば、ニチアジン;
ジクロロメゾチアズ、トリフルメゾピリム;
大環状ラクトン系、例えば、ネマデクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、モキシデクチン、セラメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、エマメクチン安息香酸塩;ミルベマイシンオキシム;
トリプレン、エポフェノナン、ジオフェノラン;
生物学的薬剤、ホルモン類またはフェロモン類、例えば、天然物類、例えば、ツリンギエンシン(thuringiensin)、コドレモンまたはニーム成分;
ジニトロフェノール系、例えば、ジノカップ、ジノブトン、ビナパクリル;
ベンゾイル尿素系、例えば、フルアズロン、ペンフルロン;
アミジン誘導体、例えば、クロロメブホルム、シミアゾール、デミジトラズ;
蜜蜂巣箱ミツバチヘギイタダニ殺ダニ剤(beehive varroa acaricides)、例えば、有機酸、例えば、ギ酸、シュウ酸。
【0262】
混合パートナーとしての、殺内部寄生生物薬(endoparasiticides)の群から選択される例示的な活性成分としては、限定することなしに、駆虫活性化合物(anthelmintically active compounds)および抗原生動物活性化合物(antiprotozoal active compounds)などを挙げることができる。
【0263】
駆虫活性化合物としては、限定することなしに、以下の殺線虫性分、殺吸虫性および/または殺条虫性活性化合物などを挙げることができる:
大環状ラクトン系のクラスの、例えば:エプリノメクチン、アバメクチン、ネマデクチン、モキシデクチン、ドラメクチン、セラメクチン、レピメクチン、ラチデクチン、ミルベメクチン、イベルメクチン、エマメクチン、ミルベマイシン;
ベンゾイミダゾール系およびプロベンゾイミダゾール系のクラスの、例えば:オキシベンダゾール、メベンダゾール、トリクラベンダゾール、チオファネート、パルベンダゾール、オクスフェンダゾール、ネトビミン(netobimin)、フェンベンダゾール、フェバンテル、チアベンダゾール、シクロベンダゾール、カムベンダゾール、アルベンダゾールスルホキシド、アルベンダゾール、フルベンダゾール;
デプシペプチド系のクラスの、好ましくは、環状デプシペプチド系のクラスの、特に、24員の環状デプシペプチド系のクラスの、例えば:エモデプシド、PF1022A;
テトラヒドロピリミジン系のクラスの、例えば:モランテル、ピランテル、オキサンテル;
イミダゾチアゾール系のクラスの、例えば:ブタミソール、レバミソール、テトラミソール;
アミノフェニルアミジン系のクラスの、例えば:アミダンテル、デアシル化アミダンテル(dAMD)、トリベンジミジン;
アミノアセトニトリル系のクラスの、例えば:モネパンテル;
パラヘルクアミド系のクラスの、例えば:パラヘルクアミド、デルクアンテル;
サリチルアニリド系のクラスの、例えば:トリブロムサラン、ブロモキサニド、ブロチアニド、クリオキサニド、クロサンテル、ニクロサミド、オキシクロザニド、ラフォキサニド;
置換フェノール系のクラスの、例えば:ニトロキシニル、ビチオノール、ジソフェノール、ヘキサクロロフェン、ニクロホラン、メニクロホラン(meniclopholan);
有機リン酸エステル系のクラスの、例えば:トリクロルホン、ナフタロホス、ジクロルボス/DDVP、クルホメート、クマホス、ハロキソン;
ピペラジノン系/キノリン系のクラスの、例えば:プラジクアンテル、エプシプランテル;
ピペラジン系のクラスの、例えば:ピペラジン、ヒドロキシジン;
テトラサイクリン系のクラスの、例えば:テトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、ドキシサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン;
さまざまな別のクラスの、例えば:ブナミジン、ニリダゾール、レソランテル、オムファロチン、オルチプラズ、ニトロスカネート、ニトロキシニル、オキサムニキン、ミラサン(mirasan)、ミラシル(miracil)、ルカントン、ヒカントン、へトリン(hetolin)、エメチン、ジエチルカルバマジン、ジクロロフェン、ジアンフェネチド、クロナゼパム、ベフェニウム、アモスカネート、クロルスロン。
【0264】
抗原生動物活性化合物としては、限定することなしに、以下の活性化合物を挙げることができる:
トリアジン系のクラスの、例えば:ジクラズリル、ポナズリル、レトラズリル、トルトラズリル;
ポリエーテルイオノホア系のクラスの、例えば:モネンシン、サリノマイシン、マデュラマイシン、ナラシン;
大環状ラクトン系のクラスの、例えば:ミルベマイシン、エリスロマイシン;
キノロン系のクラスの、例えば:エンロフロキサシン、プラドフロキサシン;
キニーネ系のクラスの、例えば:クロロキン;
ピリミジン系のクラスの、例えば:ピリメタミン;
スルホンアミド系のクラスの、例えば:スルファキノキサリン、トリメトプリム、スルファクロジン;
チアミン系のクラスの、例えば:アンプロリウム;
リンコサミド系のクラスの、例えば:クリンダマイシン;
カルバニリド系のクラスの、例えば:イミドカルブ;
ニトロフラン系のクラスの、例えば:ニフルチモクス;
キナゾリノンアルカロイド系のクラスの、例えば:ハロフギノン;
さまざまな別のクラスの、例えば:オキサムニキン、パロモマイシン;
ワクチンまたは微生物の抗原のクラスの、例えば:バベシア・カニス・ロッシ(Babesia canis rossi)、エイメリア・テネラ(Eimeria tenella)、エイメリア・プラエコキス(Eimeria praecox)、エイメリア・ネカトリキス(Eimeria necatrix)、エイメリア・ミチス(Eimeria mitis)、エイメリア・マキシマ(Eimeria maxima)、エイメリア・ブルネッチ(Eimeria brunetti)、エイメリア・アセルブリナ(Eimeria acervulina)、バベシア・カニス・ボゲリ(Babesia canis vogeli)、レイシュマニア・インファンツム(Leishmania infantum)、バベシア・カニス・カニス(Babesia canis canis)、ジクチオカウルス・ビビパルス(Dictyocaulus viviparus)。
【0265】
記載されている全ての混合パートナーは、それらの官能基がそれが可能であれば、任意に、好適な塩基または酸と塩を形成することができる。
【0266】
媒介動物の防除
式(I)の化合物は、媒介動物(vector)の防除において使用することも可能である。本発明の目的のために、媒介動物は、病原体(例えば、ウイルス類、蠕虫類(worms)、単細胞生物および細菌類)を病原体保有宿主(植物、動物、ヒトなど)から宿主まで運ぶことが可能な節足動物、特に、昆虫またはクモ形類動物、である。該病原体は、機械的に(例えば、非刺咬性ハエによるトラコーマ)宿主に運ばれ得るか、または、注入により(例えば、蚊によるマラリア原虫)宿主内に運ばれ得る。
【0267】
媒介動物の例および媒介動物によって運ばれる疾患または病原体は、以下のとおりである:
1)蚊類
・ ハマダラカ(Anopheles):マラリア、フィラリア症;
・ イエカ(Culex):日本脳炎、別のウイルス性疾患、フィラリア症、別の蠕虫類の運搬;
・ ヤブカ(Aedes):黄熱病、デング熱、さらなるウイルス性疾患、フィラリア症;
・ ブユ(Simuliidae):蠕虫類(特に、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus))の運搬;
・ チョウバエ(Psychodidae):リーシュマニア症の伝染;
2)シラミ類:皮膚感染、流行性発疹チフス;
3)ノミ類:伝染病、発疹熱(endemic typhus)、条虫(cestodes);
4)ハエ類:睡眠病(トリパノソーマ病);コレラ、別の細菌性疾患;
5)ダニ類:ダニ症(acariosis)、流行性発疹チフス、リケッチア痘瘡、野兎病、セントルイス脳炎、ダニ媒介脳炎(TBE)、クリミア・コンゴ出血熱、ボレリア症(borreliosis);
6)マダニ類:ボレリア症(borellioses)、例えば、ライム病ボレリア(Borrelia burgdorferi sensu lato.)、ダットン回帰熱ボレリア(Borrelia duttoni)、ダニ媒介脳炎、Q熱(Coxiella burnetii)、バベシア症(babesioses)(Babesia canis canis)、エーリキア症(ehrlichiosis)。
【0268】
本発明に関連して、媒介動物の例は、植物ウイルスを植物に運ぶことが可能な昆虫類、例えば、アブラムシ類、ハエ類、ヨコバイ類またはアザミウマ類などである。植物ウイルスを運ぶことが可能な別の媒介動物は、ハダニ類、シラミ類、甲虫類および線虫類である。
【0269】
本発明に関連して、媒介動物のさらなる例は、病原体を動物および/またはヒトに運ぶことが可能な昆虫類およびクモ形類動物、例えば、蚊類〔特に、ヤブカ属(Aedes)の蚊、ハマダラカ属(Anopheles)の蚊、例えば、ガンビエハマダラカ(A.gambiae)、アノフェレス・アラビエンシス(A.arabiensis)、アノフェレス・フネスツス(A.funestus)、アノフェレス・ジルス(A.dirus)(マラリア)、および、イエカ属(Culex)の蚊〕、チョウバエ(psychodids)、例えば、サシチョウバエ(Phlebotomus)、ルツォミヤ(Lutzomyia)、シラミ類、ノミ類、ハエ類、ダニ類およびマダニ類である。
【0270】
式(I)の化合物が抵抗性を打破する(resistance-breaking)場合、媒介動物の防除は、同様に可能である。
【0271】
式(I)の化合物は、疾患の予防および/または媒介動物によって運ばれる病原体の予防において使用するのに適している。かくして、本発明のさらなる態様は、例えば、農業において、園芸において、庭園およびレジャー施設において、および、さらに、材料物質や貯蔵生産物の保護において、媒介動物を防除するための式(I)の化合物の使用である。
【0272】
工業材料の保護
式(I)の化合物は、昆虫類〔例えば、コウチュウ(Coleoptera)目、ハチ(Hymenoptera)目、シロアリ(Isoptera)目、チョウ(Lepidoptera)目、チャタテムシ(Psocoptera)目およびシミ(Zygentoma)目の昆虫類〕による攻撃または破壊に対して工業材料を保護するのに適している。
【0273】
本発明に関連して、工業材料は、非生物材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙および厚紙、皮革、木材、加工木材製品および塗料などを意味するものと理解される。本発明は、木材を保護するために使用するのが特に好ましい。
【0274】
さらなる実施形態では、式(I)の化合物は、少なくとも1種類のさらなる殺虫剤および/または少なくとも1つの殺菌剤と一緒に使用する。
【0275】
さらなる実施形態では、式(I)の化合物は、即時使用可能な(ready-to-use)殺有害生物剤の形態として存在し、すなわち、それらは、さらなる変更を加えることなく、当該材料物質に施用することが可能である。好適なさらなる殺虫剤または殺菌剤は、特に、上記で挙げたものである。
【0276】
驚くべきことに、式(I)の化合物は、海水または淡海水と接触するもの、特に、船体、スクリーン、網、建造物、係船設備および信号システムなどを、付着物から保護するために使用することができるということも分かった。同様に、式(I)の化合物は、単独で、または、別の活性化合物と組合せて、防汚剤として使用することができる。
【0277】
衛生分野における害虫の防除
式(I)の化合物は、衛生分野において害虫を防除するのに適している。特に、本発明は、家庭内分野において、衛生分野において、および、貯蔵品の保護において、特に、住居、工場の通路、オフィス、車両の客室、畜産施設などの密閉空間において遭遇する昆虫類、クモ形類動物、マダニ類およびダニ類を防除する為に適用され得る。害虫を防除するために、式(I)の化合物は、単独で使用するか、または、別の活性化合物および/または補助剤と組み合わせて使用する。それらは、好ましくは、家庭用殺虫剤製品に含ませて使用する。式(I)の化合物は、感受性種および抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての成育段階に対して有効である。
【0278】
これらの有害生物としては、例えば、クモ(Arachnida)綱からの有害生物、サソリ(Scorpiones)目、クモ(Araneae)目およびザトウムシ(Opiliones)目からの有害生物、ムカデ(Chilopoda)綱およびヤスデ(Diplopoda)綱の有害生物、昆虫(Insecta)綱のゴキブリ(Blattodea)目からの有害生物、コウチュウ(Coleoptera)目、ハサミムシ(Dermaptera)目、ハエ(Diptera)目、カメムシ(Heteroptera)亜目、ハチ(Hymenoptera)目、シロアリ(Isoptera)目、チョウ(Lepidoptera)目、シラミ(Phthiraptera)目、チャタテムシ(Psocoptera)目、バッタ(SaltatoriaまたはOrthoptera)目、ノミ(Siphonaptera)目およびシミ(Zygentoma)目からの有害生物、並びに、軟甲(Malacostraca)綱のワラジムシ(Isopoda)目からの有害生物などをあげることができる。
【0279】
それらは、例えば、エーロゾル、プレッシャーフリースプレー製品、例えば、ポンプスプレーおよび噴霧スプレー、自動霧化システム(automatic fogging system)、噴霧器(fogger)、泡、ゲル、セルロース製またはプラスチック製のエバポレーター錠剤を有するエバポレーター製品、液体エバポレーター、ゲルおよび膜エバポレーター、プロペラ駆動エバポレーター、エネルギーフリー型蒸発システムまたは受動型蒸発システム、防虫紙(moth papers)、防虫バッグ(moth bags)および防虫ゲル(moth gels)において実施するか、または、粒剤若しくは粉剤として、ばらまき用の餌に入れて実施するか、または、ベイトステーションで実施する。
【0280】
略語および記号
AcOH:酢酸
aq.:水性
br.:ブロード
d:ダブレット
DABCO:1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
DCC:N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM:ジクロロメタン
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
ee:鏡像体過剰率
eq.:当量
ES:エレクトロスプレーイオン化
EtN:トリエチルアミン
EtOAc:酢酸エチル
h(rs):時間
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム-3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
iPrOH:イソプロパノール
J:結合定数
LCMS:液体クロマトグラフィー-質量分析
m/z:質量電荷比
M:モル濃度
m:マルチプレット
MeCN:アセトニトリル
MeOH:メタノール
NaHPO:リン酸一ナトリウム
NaOH:水酸化ナトリウム
NaSO:硫酸ナトリウム
NHCl:塩化アンモニウム
NMR:核磁気共鳴
q:カルテット
r.t.:室温
:保持時間
s:シングレット
sat.:飽和
T:温度
t:トリプレット
T3P(登録商標):プロピルホスホン酸無水物
THF:テトラヒドロフラン
TMSOK:トリメチルシラノール酸カリウム
wt.:重量
xantphos:4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
δ:ケミカルシフト
λ:波長
【0281】
プロセスおよび中間体の記載
式(I’)の化合物は、以下のスキーム1に例示されるように調製することができ、ここで、R、R、R31、R32およびRは、先に定義されたとおりであり、Xは、OHまたはClを表し、Alkは、C-Cアルキルを表す。
【0282】
スキーム1
【化8】
【0283】
=OH:式(1)のトリアゾール化合物を式(2a)(X=OH)のカルボン酸と反応させて式(3)の化合物を形成する。例えば、式(1)のトリアゾール、式(2a)(X=OH)のカルボン酸、T3P(登録商標)、HATUまたはDCC/HOBtなどの好適なカップリング試薬、トリエチルアミンまたはDIPEAなどの好適な塩基の混合物を、酢酸エチルまたはDMFなどの好適な溶媒中で、約0~100℃の範囲の温度で混合して、式(3)の化合物を得て、それを次いで単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0284】
=Cl:式(1)のトリアゾール化合物を式(2b)(X=Cl)のカルボン酸クロリドと反応させて式(3)の化合物を形成する。例えば、式(1)のトリアゾール、式(2b)(X=Cl)のカルボン酸クロリド、トリエチルアミンまたはDIPEAなどの好適な塩基の混合物を、ジクロロメタンまたはTHFなどの好適な溶剤中で、約0~100℃の範囲の温度で混合して、式(3)の化合物を得て、それを次いで単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0285】
式(2a)(X=OH)のカルボン酸および式(2b)(X=Cl)のカルボン酸クロリドは、市販されているか、または当業者に公知の方法によって合成することができる。式(2a)(X=OH)の特定のカルボン酸の合成は、WO2019/197468に記載されている。
【0286】
式(3)のピラジニルエステルは、当業者に公知の方法により、アミンHNR3132を用いて式(I’)のピラジニルアミドに変換される。
【0287】
あるいは、式(3)のピラジニルエステルは、鹸化されてピラジニルカルボン酸を形成し、続いて、必要に応じて、アミド結合形成戦略に応じてカルボン酸クロリドに変換される。式(I’)の必要なアミドは、本出願に記載の方法または当業者に公知の方法によって合成することができる。
【0288】
式(I)(式中、X=S)のチオアミドは、式(I’)の化合物を、例えばWO2005/009435に記載されているように、沸騰トルエン中でローソン試薬で処理することによって得ることができる。
【0289】
式(1)の化合物は、以下のスキーム2に例示されるように調製することができ、ここで、Rは、先に定義された通りであり、Rは、水素またはC-Cアルキルであり、Alkは、C-Cアルキルである。
【0290】
スキーム2
【化9】
【0291】
式(4)のアミドを、式(5)のN,N-ジメチルアミドジメチルアセタールと反応させて、式(6)の化合物を形成し、次いで、これを、酸性条件下で、式(7)の置換ヒドラジンまたはその好適(例えば、塩酸塩)な塩と反応させて、式(8)の化合物を形成する。例えば、式(4)の化合物および式(5)のN,N-ジメチルアミドジメチルアセタールを、好適な溶剤、例えばCHCl中、還流下で反応させて、式(6)の化合物を得る。溶媒を除去した後、式(6)の化合物を、1,4-ジオキサン、酢酸またはそのような溶媒の混合物などの好適な溶媒中、約20~80℃の範囲の温度で、式(7)の置換ヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)と反応させる。次いで、得られた式(8)の化合物を単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0292】
式(8)のカルバメートを酸で処理して、式(1)のアミンを形成する。例えば、式(8)のカルバメートおよび好適な酸、例えば塩化水素またはトリフルオロ酢酸を、好適な溶媒、例えば1,4-ジオキサン中で、またはトリフルオロ酢酸の場合には追加の溶媒なしで、約0~80℃の範囲の温度で反応させる。次いで、得られた式(1)のアミンを、それらの酸塩として、または塩基処理後に、遊離アミンとして単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0293】
式(4)の必要なアミドおよび式(7)のヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)は、市販されているか、または本出願に記載の方法または当業者に公知の方法によって合成することができる。
【0294】
例えば、式(7)のヒドラジンは、以下のようにして得ることができる:
市販の5-クロロピラジン-2-カルボン酸メチルは、WO2021/58595A1と同様に、室温または78℃までの高温で、エタノールのような溶媒中でヒドラジン水和物と反応させることによって、対応するピラジニルヒドラジンに変換することができる。
【0295】
式(I’)の化合物は、代替的に、以下のスキーム3に例示されるように調製することができ、ここで、R、R、R31およびR32は、先に定義された通りであり、Rは、水素またはC-Cアルキルであり、そしてAlkは、C-Cアルキルである。
【0296】
スキーム3
【化10】
【0297】
式(9)のアミドを、式(5)のN,N-ジメチルアミドジメチルアセタールと反応させて式(10)の化合物を形成し、次いで、これを、酸性条件下で式(7)の置換ヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)と反応させて、式(3)の化合物を形成する。例えば、式(9)の化合物および式(5)のN,N-ジメチルアミドジメチルアセタールを、好適な溶剤、例えばCHCl中、還流下で反応させて、式(10)の化合物を得る。溶媒を除去して、式(10)の化合物を、1,4-ジオキサン、酢酸またはそのような溶媒の混合物などの好適な溶媒中、約20~100℃の範囲の温度で、式(7)の置換ヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)と反応させる。次いで、得られた式(3)の化合物を単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0298】
式(7)の必要なヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)は、市販されているか、または本出願に記載の方法もしくは当業者に公知の方法によって合成することができる。
【0299】
式(3)のピラジニルエステルは、当業者に公知の方法により、アミンHNR3132を用いて式(I’)のピラジニルアミドに変換される。
【0300】
あるいは、式(3)のピラジニルエステルは、鹸化されてピラジニルカルボン酸を形成し、続いて、所望により、アミド結合形成戦略に応じて、カルボン酸クロリドに変換される。式(I’)の必要なアミドは、本出願に記載の方法または当業者に公知の方法によって合成することができる。
【0301】
あるいは、式(I’)の化合物は、以下のスキーム4に例示されるように調製することができ、ここで、R、R、R31およびR32は、先に定義されたとおりであり、Rは、C-Cアルキルであり、そしてAlkは、C-Cアルキルである。
【0302】
スキーム4
【化11】
【0303】
式(11)のピラジニルエステルを鹸化して、式(12a)のピラジニルカルボン酸を形成し、続いて、所望により、アミド結合形成戦略に応じて、当業者に公知の方法により、式(12b)のカルボン酸クロリドに変換する。
【0304】
X=OH:式(12a)のピラジニル化合物をアミンと反応させて、式(13)の化合物を形成する。例えば、式(12a)のピラジニルカルボン酸、アミン、好適なカップリング試薬、例えばT3P(登録商標)、HATUまたはDCC/HOBt、好適な塩基、例えばトリエチルアミンまたはDIPEAの混合物を、好適な溶媒、例えば酢酸エチルまたはDMF中で、約0~100℃の範囲の温度で混合して、式(13)の化合物を得、これを次いで単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0305】
X=Cl:式(12b)のピラジニル化合物をアミンと反応させて、式(13)の化合物を形成する。例えば、式(12b)のピラジニルカルボン酸クロリド、アミン、トリエチルアミンまたはDIPEAなどの好適な塩基の混合物を、ジクロロメタンまたはTHFなどの好適な溶媒中で、約0~100℃の範囲の温度で混合して、式(13)の化合物を得て、それを次いで単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0306】
式(13)のピラジニルクロリドを、ヒドラジンとの反応によって、式(14)の対応するピラジニルヒドラジンに変換する。例えば、WO2021/58595A1と同様に、式(13)のピラジニルクロリドとヒドラジン水和物の混合物を、エタノールのような好適な溶媒中で、約0~78℃の範囲の温度で混合して、式(14)の化合物またはその好適な塩(例えば、塩酸塩)を提供し、次いでこれを単離し、必要に応じて、所望により、再結晶などの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0307】
スキーム3に記載されるように調製される式(10)の化合物を、酸性条件下で、式(14)のピラジニルヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)と反応させて、式(I’)の化合物を形成する。例えば、式(10)の化合物を式(14)のピラジニルヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)と、1,4-ジオキサン、酢酸またはそのような溶媒の混合物などの好適な溶媒中、約20~100℃の範囲の温度で、反応させる。次いで、得られた式(I’)の化合物を単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0308】
必要とされる式(9)のアミドは、以下のスキーム5に例示されるように調製することができ、ここで、RおよびRは、先に記載された通りである(WO2017/192385も参照されたい)。
【0309】
スキーム5
【化12】
【0310】
式(15)のアミノアミドを式(2a)(X=OH)のカルボン酸と反応させて、式(9)の化合物を形成する。例えば、式(15)のアミノアミド、カルボン酸(2a)(X=OH)、T3P(登録商標)、HATUまたはDCC/HOBtなどの好適なカップリング試薬、トリエチルアミンまたはDIPEAなどの好適な塩基の混合物を、酢酸エチルまたはDMFなどの好適な溶媒中で、約0~100℃の範囲の温度で混合して、式(9)の化合物を得て、それを次いで単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0311】
あるいは、式(15)のアミノアミドを式(2b)(X=Cl)のカルボン酸クロリドと反応させて、式(9)の化合物を形成する。例えば、式(15)のアミノアミド、式(2b)(X=Cl)のカルボン酸クロリド、トリエチルアミンまたはDIPEAなどの好適な塩基の混合物を、ジクロロメタンまたはTHFなどの好適な溶媒中で、約0~100℃の範囲の温度で混合して、式(9)の化合物を得て、それを次いで単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0312】
式(15)の化合物は、市販されているか、または当業者に公知の方法によって合成することができる。式(2a)(X=OH)のカルボン酸および式(2b)(X=Cl)のカルボン酸クロリドは、市販されているか、または当業者に公知の方法によって合成することができる。式(2a)(X=OH)の特定のカルボン酸の合成は、WO2019/197468に記載されている。
【0313】
スキーム6は、RがC-CアルキルまたはC-Cシクロアルキルである、アミン(1a)を含むアルキルトリアゾールおよびシクロアルキルトリアゾールの調製を示す。Zは、NHまたはOC-Cアルキルである。
【0314】
スキーム6
【化13】
【0315】
N-(tert-ブトキシカルボニル)-アラニン(16)を、アルキルアミジン(17a、Z=NH)またはアルキルイミデート(17b、Z=OC-Cアルキル)と反応させて、式(18a)または(18b)の中間体を形成し、次いで、式(7)の置換ヒドラジンと反応させて、式(8a)のアルキルトリアゾールを形成する。
【0316】
例えば、(17a、Z=NH)のケースでは(J.Org.Chem.2011,76,1177-1179を比較)、N-(tert-ブトキシカルボニル)-アラニン(16)および式(17a)のアルキルアミジンを、好適なカップリング試薬、例えばHATU、好適な塩基、例えばトリエチルアミンまたはDIPEAの存在下、好適な溶媒、例えばDMF中、0~50℃の範囲の温度で反応させて、式(18a)のアシルアミジン中間体を形成する。溶媒を除去した後、式(18a)の中間体を式(7)の置換ヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)と、酢酸などの好適な溶媒中、約20~80℃の範囲の温度で、反応させる。次いで、得られた式(8a)のアルキルトリアゾールを単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0317】
Z=OC-Cアルキルの場合、N-(tert-ブトキシカルボニル)-アラニン(16)および式(17b)のアルキルイミデートまたはその好適な塩を、HATUなどの好適な結合剤、トリエチルアミンまたはDIPEAなどの好適な塩基の存在下、THFなどの好適な溶媒中、約0~25℃の範囲の温度で反応させて、式(18b)のアシルイミデート中間体を形成する。式(7)の置換ヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)を添加すると、式(18b)の中間体は、約20~80℃の範囲の温度で反応し、式(8a)のアルキルトリアゾールが得られ、次いでこれを単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0318】
式(8a)のカルバメートを酸で処理して、一般式(1)のアミンについてスキーム2に記載されているように、式(1a)のアミンまたは会合塩を形成する。
【0319】
必要なアルキルアミジン(17a)およびアルキルイミデート(17b)またはそれらの好適な塩および式(7)のヒドラジンまたはそれらの好適な塩(例えば、塩酸塩)は、市販されているか、または本出願に記載の方法または当業者に公知の方法によって合成することができる(例えば、メチルシクロプロパンカルボキシイミデート塩酸塩の合成については、WO2011/133447を参照されたい)。
【0320】
スキーム7は、トリアゾール含有アミン(23)の調製を例示し、ここで、R、R31およびR32は、前述の通りであり、Alkは、C-Cアルキルであり、Halは、塩素、臭素またはヨウ素である。
【0321】
スキーム7
【化14】
【0322】
式(6a)、(18a)または(18b)の中間体を式(19)の置換ヒドラジンまたはその好適な塩と、酢酸などの好適な溶媒中で、約20~80℃の範囲の温度で反応させる。次いで、得られた式(20)の5-ハロゲン-ピラジニル-2-イル-トリアゾールを単離し、必要に応じて、所望により、クロマトグラフィーなどの当技術分野で周知の技術を用いて精製することができる。
【0323】
続いて、WO2012/035039に記載されているのと同様に、式(20)の5-ハロゲン-ピラジニル-2-イル-トリアゾールを、パラジウム触媒、例えば、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウムの存在下、メタノールまたはエタノールのような好適なC-Cアルコール中で一酸化炭素で加圧する。得られた式(21)のエステルは、本出願に記載の方法または当業者に公知の方法により、式(22)のアミドに変換することができる。
【0324】
一般式(1)のアミンについてスキーム2に記載されているように、式(22)のカルバメートを酸で処理して、式(23)のアミンまたは会合塩を形成する。
【0325】
必要なアミジン(6a)およびイミダート(18a)および(18b)はスキーム2およびスキーム6に記載されており、式(19)のヒドラジンまたはその好適な塩(例えば、塩酸塩)は、市販されているか、または本出願に記載の方法または当業者に公知の方法によって合成され得る。
【0326】
例えば、式(19)のヒドラジンは、以下のようにして得ることができる:
市販の2,5-ジクロロピラジンは、J.Org.Chem.2020,85,13438に類似して、室温または78℃までの高温度で、エタノールのような溶媒中でヒドラジン水和物と反応させることによって、対応する2-クロロ-5-ヒドラジノピラジン(19a)に変換することができる。
【実施例
【0327】
実施例の調製
実施例I-032の合成
N-シクロプロピル-5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-N-メチルピラジン-2-カルボキサミド
工程1:5-クロロピラジン-2-カルボニルクロリド
【化15】
【0328】
4.0g(25.2mmol)の5-クロロピラジン-2-カルボン酸の溶液に、3.3ml(37.8mmol)のシュウ酸ジクロリドを加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。圧力下で溶媒を蒸発させた後、化合物(8.36g)の粗生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
【0329】
工程2:5-クロロ-N-シクロプロピル-N-メチルピラジン-2-カルボキサミド
【化16】
【0330】
669.1mg(9.40mmol)のシクロプロピルメチルアミンおよび1.97ml(11.2mmol)のDIPEAの15mの乾燥ジクロロメタン溶液に、2.07g(6.27mmol、純度53%)の5-クロロピラジン-2-カルボニルクロリドの15mlのジクロロメタン溶液を加え、続いてさらに10mlのジクロロメタンを加えた。反応混合物を室温で3日間撹拌した。NaHCOで抽出し、MgSOで乾燥し、真空下で溶媒を蒸発させた。粗製物(1.3g、純度53%)を、さらに精製することなく次の工程に使用した。
ESI mass [m/z]: 212.1 [M+H]+
【0331】
工程3:N-シクロプロピル-5-ヒドラジノ-N-メチルピラジン-2-カルボキサミド
【化17】
【0332】
13mlの乾燥THF中の1.3g(6.14mmol)の5-クロロ-N-シクロプロピル-N-メチルピラジン-2-カルボキサミドの溶液に、0.60ml(12.2mmol)のヒドラジン水和物を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで還流下で4時間加熱した。混合物を室温に冷却し、溶媒を真空下で蒸発させた。得られた粗生成物(1.6g)をさらに精製することなく次の工程に使用した。
ESI mass [m/z]: 208.2 [M+H]+
【0333】
工程4:N-シクロプロピル-5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-N-メチルピラジン-2-カルボキサミド
【化18】
【0334】
120.0mg(0.37mmol)のN-[(2S)-1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イル]-3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(WO2021/099303に記載のように類似して合成された)の3mlのジオキサン中の溶液に、76.0mg(0.56mmol)の1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルエタンアミンを加え、反応混合物を還流下で90分間加熱した。混合物を室温に冷却した後、3mlの酢酸、続いて96.0mg(0.46mmol)のN-シクロプロピル-5-ヒドラジノ-N-メチルピラジン-2-カルボキサミドを混合物に加え、次いで反応物を100℃で6時間、室温で16時間撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで数回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO液、ブラインで洗浄し、乾燥させ、最後に溶媒を圧力下で減じた。残渣を逆相クロマトグラフィ(HO/アセトニトリル)で精製し、44mg(純度:96%、収率:21%)の表題化合物を得た。
ESI mass [m/z]: 530.5 [M+H]+
1H-NMR (600.4 MHz, d6-DMSO): δ= 9.166 (d, 1H), 9.095 (s, 1H), 8.772 (d, 1H), 7.507 (s, 2H), 7.268 (s, 1H), 5.982 (quin, 1H), 3.038 (s, 3H), 2.891 (m, 1H), 2.372 (s, 3H), 2.033 (m, 1H), 1.623 (d, 3H), 1.015 (m, 2H), 0.770 (m, 2H), 0.401 (m, 4H).
【0335】
実施例I-047の合成
5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-N,N-ジメチルピラジン-2-カルボキサミド
工程1:5-ヒドラジノピラジン-2-カルボン酸メチル
【化19】
【0336】
2.0g(11.5mmol)の5-クロロピラジン-2-カルボン酸メチルの14mlの乾燥THF溶液に、0℃で0.43mlのヒドラジン水和物を加え、混合物を0℃で5時間撹拌した。その後、さらに0.42ml(11.5mmol)のヒドラジン水和物を0℃で添加し、混合物を室温で3日間撹拌した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させた。得られた固体(1.67g、純度86%)をさらに精製することなく次の工程に使用した。
ESI mass [m/z]: 169.1 [M+H]+
【0337】
工程2:5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチル
【化20】
【0338】
15mlのジオキサン中の800.0mg(2.52mmol)のN-[(2S)-1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イル]-3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(WO2021/099303に記載のように類似して合成された)の溶液に、0.50g(3.79mmol)の1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルエタンアミンを加え、反応混合物を還流下で90分間加熱した。混合物を室温に冷却した後、14.6mlの酢酸、続いて657.0mg(3.08mmol、純度80%)の5-ヒドラジノピラジン-2-カルボン酸メチルを加え、反応混合物を100℃で2.5時間、室温で16時間撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで数回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO液、ブラインで洗浄し、乾燥させ、最後に溶媒を圧力下で減じた。残渣を逆相クロマトグラフィ(HO/アセトニトリル)で精製し、302mg(純度:96%、収率:23%)の表題化合物を得た。
ESI mass [m/z]: 491.1 [M+H]+
【0339】
1H-NMR (400.2 MHz, d6-DMSO), ピークリスト: δ= 9.2399 (3.8); 9.2366 (4.2); 9.1797 (1.4); 9.1619 (1.4); 9.1069 (4.1); 9.1035 (4.1); 7.4875 (4.1); 7.4842 (4.2); 7.2734 (2.0); 6.0218 (1.0); 6.0043 (1.6); 5.9868 (1.0); 3.9407 (16.0); 3.6489 (0.4); 3.3583 (0.4); 3.3368 (140.2); 3.3177 (0.4); 2.6767 (0.4); 2.6722 (0.6); 2.6679 (0.4); 2.5257 (1.4); 2.5210 (2.1); 2.5122 (31.2); 2.5078 (67.9); 2.5032 (92.8); 2.4987 (67.2); 2.4943 (31.8); 2.3818 (15.5); 2.3346 (0.4); 2.3300 (0.6); 2.3255 (0.5); 2.0478 (0.6); 2.0392 (0.6); 2.0269 (1.2); 2.0144 (0.7); 2.0060 (0.6); 1.6259 (5.5); 1.6085 (5.5); 1.0420 (0.7); 1.0308 (2.0); 1.0252 (2.2); 1.0147 (1.1); 1.0099 (2.1); 1.0043 (2.1); 0.9940 (0.8); 0.7864 (0.9); 0.7756 (2.3); 0.7705 (2.4); 0.7634 (2.1); 0.7582 (2.5); 0.7467 (0.7); -0.0002 (0.5).
【0340】
工程3:5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸
【化21】
【0341】
9.9mlのTHFおよび0.99mlの水中の301.0mg(0.61mmol)の5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸メチルの溶液に、52.0mg(1.22mmol)の水酸化リチウムを加え、混合物を室温で48時間撹拌した。混合物を真空下で蒸発させ、残渣を10%HCl水溶液で酸性化し、酢酸エチルで数回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、最後に溶媒を減圧下で蒸発させて(314.1mg、78%、純度72%)の表題化合物を得、これをさらに精製することなく次に使用した。
【0342】
ESI mass [m/z]: 477.2 [M+H]+
1H-NMR (400.2 MHz, d6-DMSO), ピークリスト: δ= 9.2202 (4.3); 9.2169 (4.5); 9.1830 (1.6); 9.1654 (1.6); 9.0843 (4.5); 9.0810 (4.4); 7.6068 (0.7); 7.6032 (0.7); 7.4873 (5.1); 7.4836 (5.1); 7.2997 (0.4); 7.2724 (2.2); 6.0209 (1.1); 6.0035 (1.7); 5.9860 (1.1); 4.0556 (0.6); 4.0378 (1.8); 4.0200 (1.8); 4.0022 (0.6); 3.9928 (1.1); 3.4076 (3.7); 2.6772 (0.4); 2.6726 (0.6); 2.6681 (0.4); 2.5261 (1.3); 2.5213 (2.0); 2.5126 (30.1); 2.5082 (64.5); 2.5037 (87.1); 2.4992 (62.6); 2.4948 (29.6); 2.3797 (16.0); 2.3300 (1.8); 2.0602 (0.4); 2.0482 (0.8); 2.0394 (0.8); 2.0272 (1.3); 2.0150 (0.8); 2.0065 (0.7); 1.9900 (8.2); 1.9100 (11.6); 1.6278 (5.9); 1.6104 (5.9); 1.5229 (0.9); 1.5053 (0.9); 1.3553 (0.6); 1.2336 (1.0); 1.1930 (2.2); 1.1818 (0.4); 1.1752 (4.6); 1.1694 (1.1); 1.1574 (2.2); 1.0553 (0.3); 1.0481 (0.6); 1.0412 (1.2); 1.0297 (2.5); 1.0244 (2.6); 1.0137 (1.3); 1.0090 (2.3); 1.0034 (2.3); 0.9930 (0.9); 0.8147 (0.5); 0.8121 (0.5); 0.8020 (0.5); 0.7971 (0.5); 0.7890 (1.1); 0.7784 (2.7); 0.7733 (2.8); 0.7663 (2.4); 0.7610 (2.8); 0.7494 (0.8).
【0343】
工程4:5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-N,N-ジメチルピラジン-2-カルボキサミド
【化22】
【0344】
2mlのジクロロメタン中の78mg(0.16mmol)の5-(5-{(1S)-1-[3-シクロプロピル-5-(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド]エチル}-3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸の溶液に、0.04ml(0.22mmol)のN,N-ジイソプロピルエチルアミンおよび75.0mg(0.19mmol)のHATUを加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。最後に、THF中の2Mジエチルアミン溶液0.12ml(0.24mmol)を混合物に添加し、室温で一晩さらに撹拌した。5%NaHPO水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で減じた。残渣を逆相クロマトグラフィ(HO/アセトニトリル)で精製し、47mg(純度:95%、収率:54%)の表題化合物を得た。
ESI mass [m/z]: 504.3 [M+H]+
【0345】
1H-NMR (400.2 MHz, d6-DMSO), ピークリスト: δ= 9.1715 (1.5); 9.1537 (1.5); 9.0847 (3.5); 9.0813 (3.8); 8.7661 (3.6); 8.7628 (3.7); 7.4930 (4.3); 7.4897 (4.9); 7.2721 (2.1); 7.1192 (0.4); 7.1159 (0.3); 5.9764 (1.0); 5.9589 (1.6); 5.9413 (1.0); 3.3324 (60.1); 3.0436 (13.2); 2.9689 (0.5); 2.9478 (16.0); 2.8682 (0.6); 2.6763 (0.4); 2.6717 (0.5); 2.6672 (0.4); 2.5252 (1.2); 2.5204 (1.8); 2.5115 (26.7); 2.5073 (56.7); 2.5029 (76.9); 2.4984 (56.8); 2.4942 (28.1); 2.3694 (14.2); 2.3339 (0.4); 2.3295 (0.5); 2.3252 (0.4); 2.0602 (0.3); 2.0476 (0.6); 2.0391 (0.8); 2.0268 (1.2); 2.0144 (0.7); 2.0060 (0.7); 1.6254 (5.4); 1.6080 (5.4); 1.2336 (0.4); 1.0420 (0.7); 1.0308 (2.0); 1.0253 (2.3); 1.0149 (1.1); 1.0101 (2.1); 1.0045 (2.2); 0.9942 (0.8); 0.7901 (0.8); 0.7793 (2.3); 0.7743 (2.5); 0.7674 (2.3); 0.7621 (2.7); 0.7506 (0.7).
【0346】
実施例I-097の合成
N-(シアノメチル)-5-[3-メチル-5-[(1S)-1-[[3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)ベンゾイル]-アミノ]エチル]-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド
工程1:メチル3-ヒドロキシ-5-メチルスルホニル-ベンゾエート
【化23】
【0347】
DMSO(70mL)中のメチル3-ヒドロキシ-5-ブロモ-ベンゾエート(9.5g、41.1mmol)の混合物を、窒素下、15℃で10分間撹拌した。次いで、メチルスルフィニルオキシナトリウム(6.30g、61.6mmol)、NaOH(986mg、24.6mmol)、CuI(4.70g、24.6mmol)およびL-プロリン(5.68g、49.3mmol)を、窒素下、15℃で反応混合物に少しずつ添加した。混合物を100℃に加熱し、24時間撹拌した。HO(250mL)を15℃で加えてクエンチし、酢酸エチル(500mL×3)で抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1、0/1)で精製した。メチル3-ヒドロキシ-5-メチルスルホニル-ベンゾエート(7g、27.6mmol、収率67.2%、純度91%)を黄色固体として得た。
ESI mass [m/z]: 459.1 [M+H]+
【0348】
工程2:メチル3-(2-ブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロ-エトキシ)-5-メチルスルホニル-ベンゾエート
【化24】
【0349】
DMSO(70mL)中の3-ヒドロキシ-5-メチルスルホニル-安息香酸メチル(7g、30.4mmol)、1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロ-エタン(15.8g、60.8mmol)、CsCO(14.8g、45.6mmol)の混合物を脱気し、窒素で3回パージした後、混合物を窒素雰囲気下で、60℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水相を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1、0/1)で精製した。メチル3-(2-ブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロ-エトキシ)-5-メチルスルホニル-ベンゾエート(7.1g、15.9mmol、収率52.5%、純度92%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ= 8.44 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 8.17 (s, 1H), 8.10 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.41 (s, 3H).
【0350】
工程3:メチル3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)ベンゾエート
【化25】
【0351】
AcOH(30mL)中のメチル3-(2-ブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロ-エトキシ)-5-メチルスルホニル-ベンゾエート(6.1g、14.9mmol)の混合物に、Zn(2.92g、44.7mmol)を窒素下50℃で少しずつ添加した。混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル(石油エーテル/酢酸エチル=100/1、0/1)で精製した。メチル3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)ベンゾエート(3.5g、10.1mmol、収率67.5%、純度95%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ= 8.40 (s, 1H), 8.10 (br d, J = 15.4 Hz, 2H), 7.05 - 6.77 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.39 (s, 3H).
【0352】
工程4:3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)安息香酸
【化26】
【0353】
THF(25mL)中のメチル3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)ベンゾエート(3.5g、10.6mmol)およびLiOHO(2M、10.6mL)の混合物を脱気し、窒素で3回パージした後、混合物を窒素雰囲気下で15℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得、水(20mL)で希釈し、2M KHSOでpH=2に調整し、濾過し、減圧下で濃縮して、3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)安息香酸(3.13g、9.80mmol、収率92.5%、純度99%)を白色固形物として得た。
【0354】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ= 14.35 - 13.58 (m, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.06 (br d, J = 4.6 Hz, 2H), 7.12 - 6.70 (m, 1H), 3.38 (s, 3H).
ESI mass [m/z]: 315.0 [M+H]+
【0355】
工程5:5-クロロピラジン-2-カルボニルクロリド
【化27】
【0356】
20mLのジクロロメタン中の3.0g(18.9mmol)の5-クロロピラジン-2-カルボン酸の溶液に、2滴のN,N-ジメチルホルムアミドおよび2.43mL(28.4mmol)のシュウ酸ジクロリドを加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、粗化合物(3.70g、15.7mmol、収率82.9%、純度75%)を、さらに精製することなく次の工程に使用した。
【0357】
工程6:5-クロロ-N-(シアノメチル)ピラジン-2-カルボキサミド
【化28】
【0358】
30mLの乾燥ジクロロメタン中の2.90g(31.4mmol)のアミノアセトニトリル塩酸塩および6.55ml(37.6mmol)のDIPEAの溶液に、20mlのジクロロメタン中の3.70g(20.9mmol)の5-クロロピラジン-2-カルボニルクロリドの溶液を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、20mLの5%NaHPO-溶液を添加し、相を分離し、水相をジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO-溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させた。粗生成物(3.43g、16.8mmol、収率80.5%、純度96.5%)を、さらに精製することなく次の工程に使用した。
ESI mass [m/z]: 197.1 [M+H]+
【0359】
工程7:5-ヒドラジノ-N-(シアノメチル)ピラジン-2-カルボキサミド
【化29】
【0360】
36.5mlのエタノール中の3.65g(18.6mmol)の5-クロロ-N-(シアノメチル)ピラジン-2-カルボキサミドの溶液に、1.81mL(37.1mmol)のヒドラジン水和物を加え、混合物を60℃で3時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、沈殿物を濾過した。固体を30mLの熱水に懸濁し、0℃に冷却し(氷浴)、再び濾過した。次いで、固体を真空下で乾燥させた。得られた生成物(3.27g、17.0mmol、収率91.6%)を、さらに精製することなく次の工程に使用した。
ESI mass [m/z]: 193.0 [M+H]+
【0361】
工程8:tert-ブチルN-[(1S)-1-[2-[5-(シアノメチルカルバモイル)ピラジン-2-イル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル]カルバメート
【化30】
【0362】
5mLの1,4-ジオキサン中の500.0mg(2.66mmol)のtert-ブチルN-[(1S)-2-アミノ-1-メチル-2-オキソ-エチル]カルバメートの溶液に、0.43mL(2.92mmol)の1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルエタンアミンを加え、反応混合物を50℃で1時間加熱した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、5mLの酢酸を加え、続いて612mg(3.19mmol)の5-ヒドラジノ-N-(シアノメチル)ピラジン-2-カルボキサミドを加え、混合物を50℃で1時間、次いで80℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を水で洗浄し、EtOAc(3x)で抽出した。合わせた有機層を水(2x)で洗浄し、NaSOを加えて乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相クロマトグラフィ(HO/アセトニトリル)で精製し、671mg(1.65mmol、収率62.2%、純度95.2%)の表題化合物を得た。
ESI mass [m/z]: 387.5 [M+H]+
【0363】
工程9:5-[5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]-N-(シアノメチル)ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩
【化31】
【0364】
5.9mLの1,4-ジオキサン中の672mg(1.74mmol)のtert-ブチルN-[(1S)-1-[2-[5-(シアノメチルカルバモイル)ピラジン-2-イル]-5-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル]カルバメートの溶液に、8.70mL(34.8mmol)の4M HCl溶液(1,4-ジオキサン中)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残渣を6mLのメチルtert-ブチルエーテルに懸濁した。固体を濾過により回収し、減圧下で乾燥させた。得られた生成物(502mg、1.10mmol、収率63.0%、純度70.5%)を、さらに精製することなく次の工程に使用した。
ESI mass [m/z]: 287.0 [M-Cl]+
【0365】
工程10:N-(シアノメチル)-5-[3-メチル-5-[(1S)-1-[[3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)ベンゾイル]アミノ]エチル]-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド
【化32】
【0366】
2mLのジクロロメタン中の68mg(0.22mmol)の3-メチルスルホニル-5-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)安息香酸の溶液に、0.05mL(0.30mmol)のN,N-ジイソプロピルエチルアミンおよび98.4mg(0.26mmol)のHATUを加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、69.6mgの5-[5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]-N-(シアノメチル)ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩および0.075mL(0.43mmol)のN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を8mLのアセトニトリルに懸濁し、シリンジフィルターを通して濾過した。濾液を逆相クロマトグラフィ(HO/アセトニトリル)で精製し、41mg(0.065mmol、収率29.9%、純度92%)の表題化合物を得た。
【0367】
ESI mass [m/z]: 585.4 [M+H]+
1H-NMR(400.2 MHz, CD3CN), ピークリスト: δ= 9.1543 (10.4); 8.4368 (0.4); 8.4206 (0.8); 8.2466 (1.5); 8.2432 (2.7); 8.2396 (1.6); 7.9927 (0.7); 7.9756 (0.6); 7.9396 (1.8); 7.9044 (1.7); 6.4257 (0.6); 6.3023 (0.6); 6.2948 (1.2); 6.2872 (0.6); 6.1713 (0.4); 6.1641 (0.7); 6.1563 (0.4); 6.1489 (1.0); 6.1312 (1.4); 6.1134 (0.9); 4.3347 (4.8); 4.3195 (4.7); 3.9868 (0.4); 3.7050 (0.7); 3.1429 (0.8); 3.1384 (1.4); 3.1270 (16.0); 2.3909 (15.5); 2.3339 (0.4); 2.2041 (116.3); 2.1207 (0.9); 2.1145 (0.9); 2.1084 (0.9); 2.1022 (0.8); 2.0957 (0.6); 2.0877 (0.5); 2.0527 (0.3); 1.9652 (1.4); 1.9589 (1.4); 1.9532 (17.9); 1.9471 (34.3); 1.9409 (49.1); 1.9347 (33.6); 1.9285 (17.2); 1.7694 (0.3); 1.6788 (6.2); 1.6614 (6.2); 1.4892 (0.4); 1.4709 (0.3); 1.2705 (0.6); -0.0002 (0.4).
【0368】
実施例I-094の合成
5-[5-[(1S)-1-[[2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-カルボニル]アミノ]エチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド
工程1:2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-カルボキサミド
【化33】
【0369】
16mLのジクロロメタンおよび6mLの水中の500mg(4.09mmol)のイソニコチンアミドおよび2.42g(8.19mmol)のジフルオロメタンスルフィン酸亜鉛(DFMS)の混合物に、315μL(4.09mmol)のトリフルオロ酢酸を加えた。混合物を激しく撹拌し、室温の水浴中で冷却し、1.7mL(12.3mmol、水中70%)のtert-ブチルヒドロペルオキシドを非常にゆっくり加えた。完全に添加した後、混合物を室温で2時間撹拌した。別の2.42g(8.19mmol)のDFMSを加え、続いて1.7mL(12.3mmol、水中70%)のtert-ブチルヒドロペルオキシドをゆっくり加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、飽和NaHCO-溶液を添加し、相を分離し、水相をジクロロメタン(3x)で抽出した。合わせた有機層をNaSOを加えて乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィ(HO/アセトニトリル)で精製して、168mg(0.756mmol、収率18.4%、純度100%)の表題化合物を得た。
ESI mass [m/z]: 223.1 [M+H]+
【0370】
工程2:2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-カルボン酸
【化34】
【0371】
1.8mLのメタノール中の170mg(0.765mmol)の2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-カルボキサミドの溶液に、1.32mL(7.63mmol、水中で5.8M)のNaOHを加え、反応混合物を65℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水で希釈し、1M HClで酸性化した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層をNaSOで乾燥し、ろ過し、蒸発させて178mg(0.688mmol、収率89.9%、純度86.3%)の表題化合物を得た。
ESI mass [m/z]: 224.1 [M+H]+
【0372】
工程3:(5-クロロピラジン-2-イル)ヒドラジン
【化35】
【0373】
500mLのエタノール中の50.0gの2,5-ジクロロピラジン(335mmol)の溶液に、36.8gのヒドラジン水和物(721mmol、35.7mL、純度98.0%)を10℃で加えた。添加後、反応混合物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を20℃に冷却し、大量の黄色固体を沈殿させた。混合物を減圧下で濃縮して300mLのエタノールを除去し、固体を濾過により回収した。ケーキを100mLのエタノールで洗浄して、56.0gの黄色固体を得た。生成物を100mLの水で洗浄し、乾燥させて、36.0g(249mmol、収率74.2%)の表題化合物を黄色固体として得た。
【0374】
1H-NMR(400.2 MHz, DMSO-d6): δ= 8.19 (s, 1H), 8.04 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 4.34 (s, 2H).
【0375】
工程4:[(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノイル]2,2-ジメチルプロパノエート
【化36】
【0376】
600mLのジクロロメタン中の50.0gのN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-アラニン(264mmol)の溶液に、34.2mLのトリエチルアミン(245mmol)を20℃で加えた。トリメチルアセチルクロリド(31.9g、264mmol、32.5mL)を0℃で滴下した。混合物を20℃で16時間撹拌し、後処理または精製することなく次の工程に使用した。
【0377】
工程5:エチル(Z)-N-[(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノイル]シクロプロパンカルボキシイミデート
【化37】
【0378】
600mLのジクロロメタン中の工程4で調製した[(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノイル]2,2-ジメチルプロパノエートの溶液に、36.7mLのトリエチルアミン(263mmol)を20℃で加えた。エチルシクロプロパンカルボキシイミデート塩酸塩(39.4g、263mmol)を20℃で少しずつ添加した。混合物を20℃で16時間撹拌し、後処理または精製することなく次の工程に使用した。
【0379】
工程6:tert-ブチルN-[(1S)-1-[2-(5-クロロピラジン-2-イル)-5-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル]カルバメート
【化38】
【0380】
工程5で調製したエチル(Z)-N-[(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノイル]シクロプロパンカルボキシイミデートの100mLのジクロロメタン溶液に、11.7gの(5-クロロピラジン-2-イル)ヒドラジン(80.9mmol)を25℃で加えた。混合物を25℃で16時間撹拌し、茶色の懸濁液にした。20℃で飽和NaCO水溶液200mLを加えて反応を停止させ、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=30/1~0/1)で精製し13.0g(35.6mmol、収率41.8%)の表題化合物を白色固形物で得た。
【0381】
1H-NMR(400.2 MHz, DMSO-d6): δ= 8.93 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 7.44 (br d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.37 (quin, J = 6.9 Hz, 1H), 2.13 - 2.02 (m, 1H), 1.39 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 1.30 (s, 8H), 1.10 - 1.04 (m, 1H), 1.00 (dd, J = 3.4, 8.4 Hz, 2H), 0.89 - 0.83 (m, 2H)
【0382】
工程7:5-[5-[(1S)-1-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボン酸メチル
【化39】
【0383】
280mLのメタノール中の14.0gのN-[(1S)-1-[2-(5-クロロピラジン-2-イル)-5-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(38.4mmol)の溶液に、10.7mLのトリエチルアミン(76.8mmol)および2.81gのPd(dppf)Cl(3.84mmol)を20℃で加えた。懸濁液を真空下で脱気し、COで数回パージした。混合物をCO(38.4mmol、860uL)(50psi)下、40℃で16時間撹拌し、激しく懸濁液を回転させた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)で精製し、13.0g(33.5mmol、収率86.3%)の表題化合物を白色固形物で得た。
【0384】
1H-NMR(400.2 MHz, CDCl3): δ= 9.33 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 5.84 (br d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.61 - 5.45 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 2.17 - 1.98 (m, 1H), 1.53 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.43 (br s, 9H), 1.12 - 0.98 (m, 4H)
【0385】
工程8:tert-ブチルN-[(1S)-1-[2-(5-カルバモイルピラジン-2-イル)-5-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル]カルバメート
【化40】
【0386】
72mLのテトラヒドロフランおよび24mLのメタノール中の12.0gの5-[5-[(1S)-1-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボン酸メチル(30.9mmol)の溶液に、28.6mLのNH・HO(185mmol、純度25%)を10℃で加えた。混合物を10℃で3時間撹拌し、白色懸濁液にした。反応混合物を濾過し、固体をEtOAcで、10℃で15分間粉砕し、次いで濾過して、10.5g(28.1mmol、収率91.0%)の表題化合物を白色固体として得た。
【0387】
1H-NMR(400.2 MHz, MeOD-d4): δ= 9.30 (s, 1 H), 9.16 (d, J = 0.86 Hz, 1 H), 5.49 (q, J = 6.81 Hz, 1 H), 2.16 - 2.24 (m, 1 H) , 1.67 - 1.81 (m, 3 H), 1.04 - 1.17 (m, 4 H)
【0388】
工程9:5-[5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩
【化41】
【0389】
塩化トリメチルシリル(9.16g、84.3mmol、10.7mL)を105mLの2,2,2-トリフルオロエタノールに滴下し、10℃で30分間撹拌し、105mLの2,2,2-トリフルオロエタノール中のtert-ブチルN-[(1S)-1-[(2-(5-カルバモイルピラジン-2-イル)-5-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル]カルバメート(10.5g、28.1mmol)を上記溶液に20℃未満で滴下した。混合物を10℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をMTBEで、10℃で30分間粉砕し、次いで濾過して、8.52g(27.5mmol、収率96.5%)の表題化合物を白色固体として得た。
【0390】
1H-NMR(400.2 MHz, MeOD-d4): δ= 9.31 (d, J = 1.34 Hz, 1 H), 9.16 (d, J = 1.34 Hz, 1 H), 5.48 (q, J = 6.72 Hz, 1 H), 2.16 - 2.23 (m, 1 H), 1.75 (d, J = 6.72 Hz, 3 H), 1.08 - 1.12 (m, 4 H)
【0391】
工程10:5-[5-[(1S)-1-[[2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-カルボニル]アミノ]エチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド
【化42】
【0392】
2mLのジクロロメタン中の99mgの5-[5-[(1S)-1-アミノエチル]-3-シクロプロピル-1,2,4-トリアゾール-1-イル]ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩(0.319mmol)の溶液に、111μLのN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.638mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、100mgの2,6-ビス(ジフルオロメチル)ピリジン-4-カルボン酸(0.447mmol)、145mgのHATU(0.383mmol)、78μLのN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.447mmol)および2mLのジクロロメタンを加え、懸濁液を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をアセトニトリルに溶かし、逆相クロマトグラフィ(HO/アセトニトリル)で精製して105mg(0.219mmol、収率68.5%、純度100%)の表題化合物を得た。
【0393】
ESI mass [m/z]: 479.4 [M+H]+
1H-NMR(400.2 MHz, DMSO-d6), ピークリスト: δ= 9.6885 (3.0); 9.6710 (3.1); 9.1153 (6.8); 9.1126 (7.4); 9.0504 (7.4); 9.0477 (6.9); 8.2782 (3.1); 8.1982 (16.0); 7.9025 (3.0); 7.2467 (4.7); 7.1106 (10.7); 6.9745 (5.2); 6.0466 (0.4); 6.0293 (2.1); 6.0120 (3.3); 5.9946 (2.1); 5.9772 (0.4); 3.3157 (101.8); 2.6901 (2.6); 2.6754 (0.6); 2.6712 (0.8); 2.6669 (0.6); 2.5242 (2.7); 2.5066 (95.2); 2.5022 (126.2); 2.4978 (94.0); 2.3334 (0.6); 2.3290 (0.8); 2.3248 (0.6); 2.1371 (0.6); 2.1249 (1.2); 2.1162 (1.4); 2.1042 (2.6); 2.0922 (1.5); 2.0837 (1.4); 2.0716 (0.7); 1.6330 (11.6); 1.6156 (11.6); 1.0244 (3.4); 1.0195 (4.8); 1.0033 (3.4); 0.9987 (4.9); 0.9807 (0.6); 0.9733 (0.6); 0.9641 (0.4); 0.9487 (0.9); 0.9364 (0.9); 0.9245 (2.9); 0.9190 (1.6); 0.9123 (3.1); 0.9068 (2.6); 0.8997 (2.2); 0.8876 (1.9); 0.8725 (0.8); 0.8632 (0.5)
【0394】
分析方法
以下に記載する分析方法は、それぞれの分析的決定の手順がそれぞれの箇所で個別に説明されていない限り、文書全体のすべての情報を指す。
【0395】
質量分析法
酸性クロマトグラフィー条件下でのLC-MSを用いた[M+H]またはMの決定は、溶離液として、1リットルのアセトニトリル当たり1mLのギ酸および1リットルのミリポア水当たり0.9mLのギ酸を用いて実施した。Zorbax Eclipse Plus C18カラム、50mm×2.1mmが使用された。カラムオーブン温度は、55℃であった。
【0396】
H NMRスペクトルの決定は、1.7mm TCIプローブヘッドを備えたBruker Avance III 400MHz分光計で、標準(0.00ppm)としてテトラメチルシランを使用して、測定は、通常、溶媒CDCN、CDClまたはd-DMSO中の溶液で記録した。あるいは、5mm CPNMPプローブヘッドを備えたBruker Avance III 600MHz分光計または5mm TCIプローブヘッドを備えたBruker Avance NEO 600MHz分光計を当該測定に使用した。通常、当該測定は、プローブヘッド温度298Kで実施した。他の測定温度は、明示的に示される。
【0397】
NMRピークリスト手順
選択された実施例のH-NMRデータは、H-NMRピークリストの形態で示されている。各シグナルピークに対して、ppmでのδ値および丸括弧内にシグナル強度が記載されている。セミコロンは、δ値とシグナル強度のペアの間の区切り文字として表されている。
【0398】
従って、1つの例に対するピークリストは、以下の形態をとる:
δ(強度);δ(強度);...;δ(強度);...;δ(強度)。
【0399】
先鋭なシグナルの強度は、NMRスペクトルの印刷された例におけるシグナルの高さ(cm)と相関し、シグナル強度の真の比率を示している。幅が広いシグナルからのいくつかのピークまたはシグナルの中央およびそれらの、数種類のピークまたは該シグナルの中央およびスペクトル内の最も強い強度のシグナルと比較したそれらの相対的強度が、表示され得る。
【0400】
テトラメチルシラン、またはサンプルがテトラメチルシランを含まない場合の溶媒の化学シフトは、H-NMRスペクトルの化学シフトの較正に使用される。したがって、テトラメチルシランのピークは、H-NMRピークリストに含まれる可能性があるが、必ず存在するとは限らない。
【0401】
H-NMRピークのリストは、古典的なH-NMRプリントと同等であり、通常は全てのピークを含んでおり、これらは古典的なH-NMR解釈でも列挙されている。
【0402】
さらに、古典的なH-NMRプリントのように、溶媒、本発明の任意の対象である化合物の立体異性体、および/または不純物のピークのシグナルのシグナルも示し得る。
【0403】
H-NMR溶媒シグナル、テトラメチルシランシグナル、および対応する溶媒中の水シグナルは、強度値が非常に高いため、相対強度の較正から除外される。
【0404】
平均して、本発明の化合物の立体異性体のピークおよび/または不純物のピークは、通常、本発明の化合物(例えば、純度>90%で)のピークよりも低い強度を有する。
【0405】
そのような立体異性体および/または不純物は、特定の調製方法に対して特有であり得る。したがって、対応するピークは、「副産物の指紋(side-products-fingerprints)」を介して、調製方法の再現性を確認するのに役立ち得る。
【0406】
標的化合物のピークを既知の方法(MestreC、ACDシミュレーション、さらに、経験的に評価された期待値の使用)で計算する専門家は、必用であれば、任意に付加的な強度フィルターを使用して、標的化合物のピークを特定することができる。この識別は、古典的なH-NMR解釈における通常のピークピッキングに類似している。
【0407】
使用される溶媒は、パラメーター「溶媒」を使用してJCAMPファイルから、分光計の測定周波数は「観測周波数」を使用して、および分光計の種類は「分光計/データシステム」を使用して抽出できる。
【0408】
13C-NMRデータは、H-NMRデータと同様に、広帯域分離13C-NMRスペクトルからのピークリストとして記載される。13C-NMR溶媒シグナルおよびテトラメチルシランは、これらのシグナルが非常に高い強度値を有し得るので、相対強度の較正から除外される。
【0409】
ピークリストを使用したNMRデータの記載のさらなる詳細は、Research Disclosure Database Number 564025の「Citation of NMR Peaklist Data within Patent Applications」に記載されている。
【0410】
以下の表1に記載される本発明による化合物は、同様に好ましい式(I)の化合物であり、ここで、Rは、水素であり、Xは、酸素であり、上記の調製実施例に従って、またはそれと同様にして得られる。
【化43】
【0411】
表1
【表1】
【0412】
【0413】
【0414】
【0415】
【0416】
【0417】
【0418】
【0419】
【0420】
【0421】
【0422】
【0423】
【0424】
【0425】
【0426】
【0427】
【0428】
【0429】
【0430】
【0431】
【0432】
【0433】
【0434】
【0435】
【0436】
【0437】
【0438】
1)「abs」は、化合物が図に示される絶対配置を有する主な立体異性体を用いて、鏡像異性的に富化されたまたは純粋な形態で得られたことを示す。
【0439】
2)「lowT」は、260ケルビンの温度で測定されたことを示す。
【0440】
3)表示された質量(mass)は、最も強度の高い[M+H]イオンの同位体パターンからのピークに対応に対応する。#は、[M-H]-が記録されたことを示す。
【0441】
表2(中間体)
【表2】
【0442】
【0443】
【0444】
【0445】
【0446】
【0447】
【0448】
【0449】
1)「abs」は、化合物が図に示される絶対配置を有する主な立体異性体を用いて、鏡像異性的に富化されたまたは純粋な形態で得られたことを示す。
【0450】
2)表示された質量(mass)は、最も強度の高い[M+H]イオンの同位体パターンからのピークに対応に対応する。#は、[M-H]-が記録されたことを示す。
【0451】
生物学的実施例
オウシマダニ(Rhipicephalus)(Boophilus)microplus-イン・ビトロ(in vitro)接触試験、オウシマダニ(cattle tick)の幼虫(パーカスト(Parkhurst)株、合成ピレスロイドに耐性)
9mgの化合物を1mLのアセトンに溶解し、アセトンで所望の濃度に希釈する。250μLの試験溶液を25mLのガラス試験管に充填し、振盪装置(30rpmで2時間)上で回転および傾斜させることによって内壁上に均一に分布させる。900ppmの化合物濃度、44.7cmのの内面および均一な分配により、5μg/cmの投与量が達成される。
【0452】
溶媒が蒸発した後、各試験管に20~50匹のオウシマダニ幼虫(Rhipicephalus microplus)を充填し、有孔蓋で閉じ、インキュベーター中で相対湿度85%、27℃で水平位置でインキュベートする。48時間後、効力を決定する。幼虫を、軽くたたいてチューブの底に落とし、負の走地性行動が記録される。未処理の対照幼虫に匹敵する様式でバイアルの上部に戻る幼虫は生きていると記録され、未処理の対照幼虫に匹敵して這い上がってこないが、無秩序に動いているか、または脚を収縮させるだけの幼虫は、瀕死であると記録され、底部に残り、全く動かないダニの幼虫は、死滅しているとカウントされる。
【0453】
化合物は、化合物濃度5μg/cmで少なくとも80%の効力が観察される場合、オウシマダニ(Rhipicephalus microplus)に対して良好な効力を示す。100%の効力は、全ての幼虫が死滅しているか、または瀕死であることを意味し;0%は、死滅しているか、または瀕死の幼虫が無いことを意味する。
【0454】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、1μg/cm(=100g/ha)の施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-002、I-003、I-004、I-005、I-006、I-007、I-008、I-009、I-010、I-011、I-012、I-013、I-014、I-015、I-016、I-017、I-019、I-020、I-021、I-022、I-023、I-024、I-025、I-026、I-027、I-029、I-031、I-032、I-034、I-035、I-036、I-037、I-038、I-039、I-040、I-041、I-042、I-043、I-044、I-045、I-046、I-047、I-049、I-050、I-051、I-053、I-055、I-056、I-060、I-062、I-064、I-065、I-066、I-067、I-098。
【0455】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、1μg/cm(=100g/ha)の施用量で90%の良好な活性を示した:I-018、I-028。
【0456】
オウシマダニ(Rhipicephalus)(Boophilus)microplus-注射試験
溶媒:ジメチルスルホキシド
活性化合物の好適な調製物を製造するために、10mgの活性化合物を0.5mLの溶媒に溶解し、濃縮物を溶媒で所望の濃度に希釈する。
【0457】
5匹の成体吸血雌ダニ(Rhipicephalus microplus)に、1μLの化合物溶液を腹部に注射する。ダニをレプリカプレートに移し、気候チャンバー中でインキュベートする。
【0458】
7日後、受精卵の産卵を観察する。繁殖能力が見えない卵は、約42日後にふ化するまで気候室に保管する。100%の有効性は、全ての卵が繁殖力が無いことを意味し、0%は、全ての卵が繁殖力があることを意味する。
【0459】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、4μg/マダニの施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-002、I-003、I-004、I-005、I-006、I-007、I-008、I-009、I-010、I-083、I-084。
【0460】
ネコノミ(Ctenocephalides felis)-イン・ビトロ(in-vitro)接触試験成体ネコノミ
9mgの化合物を1mLのアセトンに溶解し、アセトンで所望の濃度に希釈する。250μLの試験溶液を25mLのガラス試験管に充填し、振盪装置(30rpmで2時間)上で回転および傾斜させることによって内壁上に均一に分布させる。900ppmの化合物濃度、44.7cmの内面および均一な分配により、5μg/cmの投与量が達成される。
【0461】
溶媒が蒸発した後、各試験管に5~10匹の成体ネコノミ(Ctenocephalides felis)を充填し、有孔蓋で閉じ、室温および相対湿度で横臥位でインキュベートする。48時間後、効力を決定する。ノミを、軽くたたいてチューブの底に落とし、加熱プレート上で45~50℃で最大5分間インキュベートする。上方に登ることによって熱を逃れることができない、不動性または協調性おない動きをするノミは、死滅しているか、または瀕死であると記録される。
【0462】
化合物は、5μg/cmの化合物濃度で少なくとも80%の効力が観察される場合、ネコノミ(Ctenocephalides felis)に対して良好な効力を示す。100%の効力は、全てのノミが死滅しているか、または瀕死であることを意味しており;0%は、死滅しているか、または瀕死であるノミが無いことを意味する。
【0463】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、1μg/cm(=100g/ha)の施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-002、I-003、I-004、I-005、I-006、I-007、I-008、I-009、I-010、I-011、I-015、I-016、I-017、I-018、I-019、I-021、I-023、I-025、I-026、I-029、I-032、I-037、I-038、I-039、I-040、I-041、I-042、I-045、I-047、I-055、I-064、I-067。
【0464】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、1μg/cm(=100g/ha)の施用量で90%の良好な活性を示した:I-049、I-050。
【0465】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、1μg/cm(=100g/ha)の施用量で80%の良好な活性を示した:I-031、I-053。
【0466】
ネコノミ(Ctenocephalides felis)-経口試験
溶媒:ジメチルスルホキシド
活性化合物の好適な調製物を製造するために、10mgの活性化合物を0.5mLの溶媒に溶解し、濃縮物をクエン酸添加ウシ血液で所望の濃度に希釈する。
【0467】
約20匹の成体の餌を与えられていないネコノミ(Ctenocephalides felis)を、上下がガーゼで覆われたノミチャンバーに入れる。底部がパラフィルムで封止されたチャンバーは、血液-化合物溶液で満たされ、ノミが血液を吸引できるようにノミチャンバーの上部に配置される。血液チャンバーを37℃に加熱し、ノミチャンバーを室温に保つ。
【0468】
2日後、死虫率(%)を決定する。100%は、全てのノミが死滅したことを意味し;0%は、死んだノミが無いことを意味する。
【0469】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、100ppmの施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-002、I-003、I-004、I-005、I-006、I-007、I-008、I-009、I-010。
【0470】
クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)-成体クリイロコイタマダニ(brown dog ticks)を用いたイン・ビトロ(in vitro)接触試験
9mgの化合物を1mLのアセトンに溶解し、アセトンで所望の濃度に希釈する。250μLの試験溶液を25mLのガラス試験管に充填し、振盪装置(30rpmで2時間)上で回転および傾斜させることによって内壁上に均一に分布させる。900ppmの化合物濃度、44.7cmの内面および均一な分配により、5μg/cmの投与量が達成される。
【0471】
溶媒が蒸発した後、各試験管に5~10匹の成体のクリイロコイタマダニ(brown dog ticks(Rhipicephalus sanguineus))を充填し、有孔蓋で閉じ、室温および相対湿度で横臥位でインキュベートする。48時間後、効力を決定する。マダニを軽くたたいてチューブの底に落とし、加熱プレート上で45~50℃で最大5分間インキュベートする。上に登ることによって熱を逃れることができない、不動性または協調性の動きのないマダニは、死滅しているか、または瀕死であると記録される。
【0472】
化合物は、5μg/cmの化合物濃度で少なくとも80%の効力が観察される場合、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)に対して良好な効力を示す。100%の効力は、全てのダニが死滅したか、または瀕死であることを意味し;0%は、死滅したか、または瀕死のマダニが無いことを意味する。
【0473】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、1μg/cm(=100g/ha)の施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-002、I-004、I-005、I-006、I-007、I-008、I-009、I-010、I-011、I-012、I-013、I-014、I-015、I-016、I-017、I-018、I-019、I-021、I-023、I-024、I-025、I-026、I-029、I-036、I-037、I-038、I-039、I-040、I-041、I-042、I-045、I-047、I-049、I-053、I-064、I-067。
【0474】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、1μg/cm(=100g/ha)の施用量で80%の良好な活性を示した:I-003、I-032、I-034、I-043、I-044、I-050、I-055。
【0475】
ジアブロチカ・バルテアタ(Diabrotica balteata)-噴霧試験
溶媒:78.0重量のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を、記載された量の溶媒と混合し、濃縮物を、1000ppmの濃度の乳化剤を含む水で所望の濃度に希釈する。さらなる試験濃度は、乳化剤を含有する水で希釈することによって調製される。
【0476】
浸漬したコムギ種子(Triticum aestivum)を、寒天およびいくらかの水を満たしたマルチウェルプレートに入れ、1日間インキュベートして発芽させる(ウェルあたり5個の種子)。発芽したコムギ種子に、所望の濃度の活性成分を含有する試験溶液を噴霧する。その後、各ユニットを、縞状ウリハムシ(banded cucumber beetle)(Diabrotica balteata)の10~20匹の幼虫を感染させる。
【0477】
7日後、効力(%)を決定する。100%は、全ての実生が、未処理の非感染対照のように成長していることを意味し、0%は、成長した実生が無いことを意味する。
【0478】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、100g/ha(=32μg/ウェル)の施用量で100%の良好な活性を示した:I-002、I-003、I-004、I-007、I-008、I-017、I-018、I-019、I-020、I-021、I-022、I-023、I-024、I-025、I-026、I-028、I-030、I-033、I-037、I-038、I-039、I-044、I-045、I-046、I-054、I-056、I-057、I-058、I-062、I-063、I-064、I-065、I-066、I-067、I-070、I-071、I-072、I-075、I-078、I-080、I-081、I-082、I-086、I-087、I-088、I-089、I-094、I-095、I-096、I-100、I-101、I-104、I-105。
【0479】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、100g/ha(=32μg/ウェル)の施用量で80%の良好な活性を示した:I-034、I-047、I-074、I-099。
【0480】
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)-噴霧試験
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を、記載された量の溶媒と混合し、1000ppmの濃度の乳化剤を含む水で所望の濃度に希釈する。さらなる試験濃度は、乳化剤を含有する水で希釈することによって調製される。
【0481】
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)の全齢で感染させたハクサイ(Brassica pekinensis)葉ディスクに、所望の濃度の活性成分の調製物を噴霧する。
【0482】
5日後、死虫率(%)を決定する。100%は、全てのアブラムシが死滅していることを意味し、0%は、死んだアブラムシが無いことを意味する。
【0483】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、100g/haの施用量で100%の良好な活性を示した:I-005、I-006、I-012、I-016、I-017、I-018、I-020、I-037、I-040、I-041、I-102、I-104。
【0484】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、100g/haの施用量で90%の良好な活性を示した:I-001、I-002、I-003、I-004、I-007、I-008、I-009、I-010、I-011、I-014、I-015、I-019、I-021、I-023、I-025、I-028、I-032、I-038、I-039、I-042、I-045、I-046、I-047、I-050、I-051、I-054、I-098、I-099、I-100、I-103、I-105。
【0485】
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)-経口試験
溶媒:100重量部のアセトン
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を記載された量の溶媒と混合し、濃縮物を水で希釈して所望の濃度にする。
【0486】
50μLの化合物溶液をマイクロタイタープレートに充填し、150μLのIPL41昆虫培地(33%+15%糖)を添加して、ウェル当たり200μLの総体積を得る。その後、プレートをパラフィルムで密封し、それを通して、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)の混合集団が化合物調製物を吸うことができる。
【0487】
5日後、死虫率(%)を決定する。100%は、全てのアブラムシが死滅していることを意味し、0%は、死んだアブラムシが無いことを意味する。
【0488】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、20ppmの施用量で100%の良好な活性を示した:I-004、I-018、I-030、I-043、I-048、I-049、I-050、I-051、I-055。
【0489】
ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)-噴霧試験
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を、記載された量の溶媒と混合し、濃縮物を、1000ppmの濃度の乳化剤を含む水で所望の濃度に希釈する。さらなる試験濃度を、乳化剤を含有する水で希釈することによって調製される。
【0490】
オオムギ植物(Hordeum vulgare)に、所望の濃度の活性成分を含有する試験溶液を噴霧し、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)の幼虫を感染させる。
【0491】
4日後、死虫率(%)を決定する。100%は、全てのカメムシが死滅したことを意味し、0%は、死んだカメムシが無かったことを意味する。
【0492】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、500g/haの施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-008、I-009、I-010、I-011、I-012、I-015、I-016、I-017、I-018、I-019、I-020、I-021、I-022、I-025、I-026、I-028、I-033、I-034、I-037、I-038、I-040、I-041、I-042、I-043、I-047、I-048、I-049、I-050、I-054、I-055、I-067、I-069、I-070、I-073、I-076、I-077、I-078、I-079、I-080、I-086、I-087、I-088、I-091、I-092、I-093、I-094、I-095、I-098、I-099、I-100、I-101、I-102、I-103。
【0493】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、500g/haの施用量で90%の良好な活性を示した:I-014、I-030、I-051、I-068、I-071、I-072、I-082。
【0494】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、500g/haの施用量で70%の良好な活性を示した:I-004。
【0495】
トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)-噴霧試験
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を、記載された量の溶媒と混合し、1000ppmの濃度の乳化剤を含む水で所望の濃度に希釈する。さらなる試験濃度は、乳化剤を含有する水で希釈することによって調製される。
【0496】
イネ植物(Oryza sativa)に、所望の濃度の活性成分の調製物を噴霧し、植物に、トビイロウンカ(brown planthopper)(Nilaparvata lugens)を感染させる。
【0497】
4日後、死虫率(%)を決定する。100%は、全てのウンカが死滅したことを意味し、0%は、死んだウンカが無かったことを意味する。
【0498】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、500g/haの施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-004、I-005、I-006、I-007、I-008、I-009、I-010、I-012、I-014、I-015、I-016、I-017、I-018、I-019、I-020、I-021、I-023、I-024、I-025、I-026、I-032、I-037、I-038、I-040、I-041、I-042、I-043、I-045、I-047、I-048、I-049、I-050、I-051、I-054、I-055、I-067、I-073、I-098。
【0499】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、500g/haの施用量で90%の良好な活性を示した:I-002、I-031、I-069、I-071、I-072。
【0500】
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)-噴霧試験
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を、記載された量の溶媒と混合し、1000ppmの濃度の乳化剤を含む水で所望の濃度に希釈する。さらなる試験濃度は、乳化剤を含有する水で希釈することによって調製される。
【0501】
トウモロコシ(Zea mays)葉切片に、所望の濃度の活性成分の調製物を噴霧する。乾いたら、葉切片にツマジロクサヨトウ(fall armyworm)の幼虫(Spodoptera frugiperda)を感染させる。
【0502】
7日後、死虫率(%)を決定する。100%は、全ての毛虫が死滅したことを意味し、0%は、死んだ毛虫が無かったことを意味する。
【0503】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、100g/haの施用量で100%の良好な活性を示した:I-001、I-002、I-003、I-004、I-005、I-006、I-007、I-008、I-009、I-010、I-011、I-012、I-013、I-014、I-015、I-016、I-018、I-019、I-021、I-022、I-023、I-024、I-025、I-026、I-028、I-029、I-031、I-032、I-033、I-034、I-035、I-036、I-037、I-038、I-039、I-040、I-044、I-045、I-046、I-047、I-050、I-053、I-054、I-055、I-056、I-057、I-058、I-060、I-061、I-062、I-063、I-064、I-065、I-066、I-067、I-068、I-069、I-070、I-071、I-072、I-073、I-074、I-075、I-076、I-077、I-078、I-079、I-081、I-082、I-084、I-086、I-089、I-090、I-093、I-099、I-100、I-101、I-102、I-103、I-105。
【0504】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、100g/haの施用量で83%の良好な活性を示した:I-027、I-094。
【0505】
ネッタイシマカ(Aedes aegypti)試験(AEDSAE表面処理&接触アッセイ)
溶媒:アセトン+2000ppmの菜種油メチルエステル(RME)
十分な活性成分含有溶液を製造するためには、溶媒混合物(2mg/mlでのアセトン/RME 2000ppm)中に試験化合物を溶解する必要がある。この溶液をガラス張りタイル上にピペットで移し、アセトンを蒸発させた後、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)種モンハイム(MONHEIM)株の成虫の蚊を乾燥表面上に置く。曝露時間は30分である。パーセント(%)で表した死虫率を、処理表面への昆虫の接触の24時間後に測定する。死虫率100%は、試験した全ての昆虫が死滅していることを意味するが、0%は、死んだ昆虫が無いことを意味する。
【0506】
以下の実施例は、この試験において、20mg/mの表面濃度で80~100%の効力を示した:I-002、I-007、I-008、I-009、I-021、I-022、I-023、I-025、I-037、I-038、I-039。
【0507】
以下の実施例は、この試験において、4mg/mの表面濃度で80~100%の効力を示した:I-002、I-007、I-008、I-009、I-019、I-021、I-022、I-023、I-025、I-037、I-038。
【0508】
アノフェレス・フネスツス(Anopheles funestus)試験(ANPHFU表面処理&接触アッセイ)
溶媒:アセトン+2000ppmの菜種油メチルエステル(RME)
十分な活性成分含有溶液を製造するためには、溶媒混合物(2mg/mlでのアセトン/RME 2000ppm)中に試験化合物を溶解する必要がある。この溶液をガラス張りタイル上にピペットで移し、アセトンを蒸発させた後、アノフェレス・フネスツス(Anopheles funestus)種FUMOZ-R株(Huntら、Med.Vet.Entomol.2005 Sep;19(3):271-275)の成虫の蚊を乾燥表面上に置く。曝露時間は30分である。パーセント(%)で表した死虫率を、処理表面への昆虫の接触の24時間後に測定する。死虫率100%は、試験した全ての昆虫が死滅していることを意味するが、0%は、死んだ昆虫が無いことを意味する。
【0509】
以下の実施例は、この試験において、20mg/m2の表面濃度で85~100%の効力を示した:I-002、I-009。
【0510】
以下の実施例は、この試験において、4mg/m2の表面濃度で85~100%の効力を示した:I-002、I-009。
【0511】
ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)試験(CULXFA表面処理&接触アッセイ)
溶媒:アセトン+2000ppmの菜種油メチルエステル(RME)
十分な活性成分含有溶液を製造するためには、溶媒混合物(2mg/mlでのアセトン/RME 2 000ppm)中に試験化合物を溶解する必要がある。この溶液をガラス張りタイル上にピペットで移し、アセトンを蒸発させた後、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)種P00株の成虫蚊を乾燥表面上に置く。曝露時間は30分である。パーセント(%)で表した死虫率を、処理表面への昆虫の接触の24時間後に測定する。死虫率100%は、試験した全ての昆虫が死滅していることを意味するが、0%は、死んだ昆虫が無いことを意味する。
【0512】
以下の実施例は、この試験において、20mg/mの表面濃度で80~100%の効力を示した:I-002、I-007、I-008、I-009、I-021、I-022、I-023、I-025、I-037、I-038、I-039。
【0513】
以下の実施例は、この試験において、4mg/mの表面濃度で80~100%の効力を示した:I-007、I-008、I-009、I-021、I-022、I-023、I-038、I-039。
【0514】
イエバエ(Musca domestica)試験(MUSCDO表面処理&接触アッセイ)
溶媒:アセトン+2000ppmの菜種油メチルエステル(RME)
十分な活性成分含有溶液を製造するためには、溶媒混合物(2mg/mlでのアセトン/RME 2000ppm)中に試験化合物を溶解する必要がある。この溶液をガラスタイル上にピペットで移し、アセトンを蒸発させた後、イエバエ(Musca domestica)種WHO-N株の成虫ハエを乾燥表面上に置く。曝露時間は30分である。パーセント(%)で表した死虫率を、処理表面への昆虫の接触の24時間後に測定する。死虫率100%は、試験した全ての昆虫が死滅していることを意味するが、0%は、死んだ昆虫が無いことを意味する。
【0515】
以下の実施例は、この試験において、20mg/mの表面濃度で80~100%の効力を示した:I-002、I-007、I-008、I-009、I-021、I-022、I-038、I-039、I-023、I-025、I-037。
【0516】
以下の実施例は、この試験において、4mg/mの表面濃度で80~100%の効力をこの試験において示した:I-007、I-008、I-009、I-009、I-021、I-022、I-038、I-039、I-023。
【0517】
チャバネゴキブリ(Blattella germanica)試験(BLTTGE表面処理&接触アッセイ)
溶媒:アセトン+2000ppmの菜種油メチルエステル(RME)
十分な活性成分含有溶液を製造するためには、溶媒混合物(2mg/mlでのアセトン/RME 2000ppm)中に試験化合物を溶解する必要がある。この溶液をガラスタイル上にピペットで移し、アセトンを蒸発させた後、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)種パウリニア(PAULINIA)株の成体動物を乾燥表面上に置く。曝露時間は30分である。
【0518】
パーセント(%)で表した死虫率を、処理表面への昆虫の接触の24時間後に測定する。死虫率100%は、試験した全ての昆虫が死滅していることを意味するが、0%は、死んだ昆虫が無いことを意味する。
【0519】
以下の実施例は、この試験において、20mg/mの表面濃度で80~100%の効力を示した:I-002、I-007、I-008、I-009、I-019、I-021、I-022、I-023、I-025、I-037。
【0520】
以下の実施例は、この試験において、4mg/mの表面濃度で80~100%の効力を示した:I-007、I-008、I-009、I-021、I-022、I-023、I-025。
【0521】
比較例
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)-噴霧試験(MYZUPE)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を、記載された量の溶媒と混合し、1000ppmの濃度の乳化剤を含む水で所望の濃度に希釈する。さらなる試験濃度は、乳化剤を含有する水で希釈することによって調製される。
【0522】
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)の全齢で感染させたハクサイ(Brassica pekinensis)葉ディスクに、所望の濃度の活性成分の調製物を噴霧する。
【0523】
指定された期間の後、死虫率(%)が決定される。100%は、全てのアブラムシが死滅したこと意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
【0524】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、先行技術と比較して優れた活性レベルを示す:リストを参照されたい。
【0525】
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)-噴霧試験(SPODFR)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の好適な調製物を製造するために、1重量部の活性化合物を、記載された量の溶媒と混合し、1000ppmの濃度の乳化剤を含む水で所望の濃度に希釈する。さらなる試験濃度は、乳化剤を含有する水で希釈することによって調製される。
【0526】
トウモロコシ(Zea mays)葉切片に、所望の濃度の活性成分の調製物を噴霧する。乾いたら、葉切片にツマジロクサヨトウ(fall armyworm)の幼虫(Spodoptera frugiperda)を感染させる。
【0527】
指定された期間の後、死虫率(%)が決定される。100%は、全ての毛虫が死滅したことを意味し、0%は、死んだ毛虫が無かったことを意味する。
【0528】
この試験において、例えば、調製実施例からの以下の化合物は、先行技術と比較して優れた活性レベルを示す:リストを参照されたい。
【0529】
表3-比較例
【表3】
【0530】
dat=処理後日数(days after treatment)
【国際調査報告】