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特表2024-534835閉鎖生育環境のパラメータ設定を決定するシステムおよび関連する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】閉鎖生育環境のパラメータ設定を決定するシステムおよび関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20240918BHJP
   G06Q 50/02 20240101ALI20240918BHJP
【FI】
A01G7/00 603
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512170
(86)(22)【出願日】2022-08-23
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 US2022075318
(87)【国際公開番号】W WO2023028472
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】63/236,505
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】523234924
【氏名又は名称】ヘリポニックス エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Heliponix, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アイヴァン リー ボール
(72)【発明者】
【氏名】スコット トーマス マッシー
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC01
(57)【要約】
室内栽培装置のためのクラウドベースの管理システムである。管理システムは、複数の装置の生産、収穫量、および食品品質をモニタし、個々の装置の成長条件を調整して、生産、収穫量、および食品品質を改善するように構成され得る
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のシステムの第1のセンサから第1のセンサデータを受信するステップであって、前記第1のセンサデータは、前記第1のシステムの第1の筐体に関連付けられた第1の領域を表し、前記第1の筐体は、第1の制御された物理環境を提供するように構成される、前記受信するステップと、
前記第1のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の領域に生息する第1の植物に関連付けられた第1の特徴を決定するステップと、
前記第1の特徴に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のシステムのための少なくとも1つの第1の設定を決定するステップと、
前記第1のシステムに前記第1の領域に前記少なくとも1つの設定を適用させるステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
第2のシステムの第2のセンサから第2のセンサデータを受信するステップであって、前記第2のセンサデータは、前記第2のシステムの第2の筐体に関連付けられた第2の領域を表し、前記第2の筐体は、第2の制御された物理環境を提供するように構成される、前記受信するステップと、
前記第2のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の領域に生息する第2の植物に関連付けられた第2の特徴を決定するステップと、をさらに含み、
前記第1のシステムの前記少なくとも1つの第1の設定を決定するステップは、前記第2の特徴に少なくとも部分的に基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1のサードパーティーシステムから第1のカートリッジデータを受信するステップであって、前記第1のカートリッジデータは、データ及び第1の種子カートリッジの識別を表す、前記受信するステップと、
前記センサデータ及び前記第1のカートリッジデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の種子カートリッジが前記第1の領域に関連付けられていることを決定するステップと、
前記センサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムに関連付けられた第1のメトリックを決定するステップと、
前記第1のメトリックに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムを用いた追加の種子カートリッジの注文を調整するステップと、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のサードパーティーシステムから第2のカートリッジデータを受信するステップであって、前記第2のカートリッジデータは、データ及び第2の種子カートリッジの識別を表す、前記受信するステップと、
前記第2のセンサデータ及び前記第2のカートリッジデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の種子カートリッジが前記第2の領域に関連付けられていると決定するステップと、
前記第2のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムに関連付けられた第2のメトリックを決定するステップと、
前記第2のメトリックに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムを用いた前記追加の種子カートリッジの前記注文を調整するステップと、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
第1のサードパーティーデータを第2のサードパーティーシステムから受信するステップであって、前記第1のサードパーティーデータ、前記受信するステップと、をさらに含み、
前記第1のシステムの前記少なくとも1つの第1の設定を決定することは、前記第1のサードパーティーデータ、前記第1のカートリッジデータ、及び前記特徴に少なくとも部分的に基づいている、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の特徴は、
前記第1の植物の健康と、
前記第1の植物のライフステージと、
前記第1の植物のサイズと、
前記第1の植物の分類またはタイプと、
のうち1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のシステムは、前記筐体内の垂直軸を中心に回転するように構成された植栽コラムを含み、
前記第1の領域は、前記植栽コラムのレセプタクルに関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のシステムの前記少なくとも1つの第1の設定を決定するステップは、
前記第1のセンサデータを1つまたは複数の機械学習モデルまたはネットワークに入力するステップと、
前記少なくとも1つの第1の設定を、前記1つまたは複数の機械学習モデルまたはネットワークからの出力として受信するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ユーザーデバイスからユーザーデータを受信するステップと、をさらに含み、
前記第1のシステムの前記少なくとも1つの第1の設定を決定することは、前記ユーザーデータ及び前記特徴に少なくとも部分的に基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
システムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記命令が実行されると、前記システムに、
第1のシステムの第1のセンサから第1のセンサデータを受信することであって、前記第1のセンサデータは、前記第1のシステムの第1の筐体に関連付けられた第1の領域を表し、前記第1の筐体は、第1の制御された物理環境を提供するように構成される、前記受信することと、
第2のシステムの第2のセンサから第2のセンサデータを受信することであって、前記第2のセンサデータは、前記第2のシステムの第2の筐体に関連付けられた第2の領域を表し、前記第2の筐体は、第2の制御された物理環境を提供するように構成される、前記受信することと、
前記第1のセンサデータ及び前記第2のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のシステムの少なくとも1つのパラメータを決定することと、
前記少なくとも1つのパラメータを前記第1のシステムに送信することと、
を含む動作を実行させる、システム。
【請求項11】
前記動作が、
ユーザーデバイスからユーザーデータを受信することと、
第1のサードパーティーシステムから第1のサードパーティーデータを受信することと、をさらに含み、
前記第1のシステムの前記少なくとも1つの第1のパラメータを決定することは、前記ユーザーデータ及び前記第1のサードパーティーデータに少なくとも部分的に基づいている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記動作が、
第1のサードパーティーシステムから第1のカートリッジデータを受信することであって、前記第1のカートリッジデータは、データ及び第1の種子カートリッジの識別を表す、前記受信することと、
前記第1のセンサデータ及び前記第1のカートリッジデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の種子カートリッジが前記第1のサードパーティーシステムに関連付けられていることを決定することと、
前記第1のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムに関連付けられた第1のメトリックを決定することと、
前記第1のメトリックに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムを用いた追加の種子カートリッジの注文を調整することと、をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記動作が、
前記第1のサードパーティーシステムから第2のカートリッジデータを受信することであって、前記第2のカートリッジデータは、データ及び第2の種子カートリッジの識別を表す、前記受信することと、
前記第2のセンサデータ及び前記第2のカートリッジデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の種子カートリッジが前記第2の領域に関連付けられていると決定することと、
前記第2のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムに関連付けられた第2のメトリックを決定することと、
前記第2のメトリックに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のサードパーティーシステムを用いた前記追加の種子カートリッジの前記注文を調整することと、をさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記動作が、
前記第1のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の領域に生息する第1の植物に関連付けられた第1の特徴を決定することと、をさらに含み、
前記第1のシステムの前記少なくとも1つのパラメータを決定することは、前記第1の特徴に少なくとも部分的に基づいている、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の領域に生息する第1の植物に関連付けられた第1の特徴を決定することは、
前記第1のセンサデータを1つまたは複数の機械学習モデルまたはネットワークに入力することと、
前記1つまたは複数の機械学習モデルまたはネットワークからの出力として前記第1の特徴を受信することと、をさらに含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
第1の成長装置から少なくとも第1のセンサデータを受信し、第2の成長装置から第2のセンサデータを受信し、構成更新を前記第1の成長装置及び前記第2の成長装置に送信するゲートウェイシステムと、
前記第1のセンサデータ及び前記第2のセンサデータをセグメント化または分類するセンサデータ処理システムと、
前記センサデータ処理システムの前記出力に少なくとも部分的に基づいて、前記構成更新を決定する決定システムと、
を備える、システム。
【請求項17】
前記ゲートウェイシステムは、種子カートリッジデータ及びユーザー入力データを受信するようにさらに構成され、
前記決定システムは、前記種子カートリッジデータ及び前記ユーザーデータに少なくとも部分的に基づいて、前記構成更新を決定するようにさらに構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記ユーザーデータは、前記第1の装置または前記第2の装置に関連付けられた植物の少なくとも1つの基準を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの基準は、
水の好みと、
環境の好みと、
照明の好みと、
藻類の好みと、
収穫の好みと、
組織メトリックの好みと、
サイズの好みと、または
栄養メトリックの好みと、
のうち少なくとも1つを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記センサデータ処理システムは、前記カートリッジデータおよび前記第1のセンサデータまたは前記第2のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の装置または前記第2の装置内に収容される植物の種子カートリッジを製造することに関連付けられたサードパーティーを決定するようにさらに構成される、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
前記システムは、前記サードパーティーが前記第1の装置または前記第2の装置内に収容された前記植物の前記種子カートリッジを製造することに関連付けられていると決定することに応答して、前記サードパーティーに関連付けられた注文を調整する、請求項20に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉鎖生育環境のパラメータ設定を決定するシステムおよび関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2021年8月24日に出願され、「SYSTEM FOR DETERMINING PARAMETER SETTINGS FOR AN ENCLOSED GROWING ENVIRONMENT」と題された米国出願第63/236,505号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
家庭菜園や集合住宅や近隣地域でのマイクロガーデンの使用は、人口密度の高い地域で新鮮な農産物の入手が制限されている農産物砂漠に対応して、近年全米で増加している。より多くの消費者は、新鮮な農産物を提供するだけでなく、大規模な食料品店で使用される防腐剤や化学物質を制限するために、新鮮な農産物やハーブを自宅で栽培することを望んでいる。気候によっては、住宅所有者は新鮮な農産物やハーブを栽培するための屋内システムに限定される場合がある。しかし、ほとんどの屋内システムはスペースが限られており、すべての農産物とハーブに統一された栽培条件を提供し、住宅所有者が生産するすべての農産物やハーブにとって最適な条件が得られないことがよくある。さらに、住宅所有者は、個々の種や植物の種類ごとに最適な成長条件を適切に維持するための教育と時間が不足していることがよくある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
詳細な説明は添付の図面を参照して説明される。図面において、参照番号の左端の数字は参照番号が最初に現れる図を特定している。異なる図面における同じ参照番号の使用は、類似または同一のコンポーネントまたは特徴を示す。
【0005】
図1】閉鎖生育環境または装置に関連付けられた植物のパラメータを決定するための管理システムの例示的なブロック図である。
図2】閉鎖生育環境または装置に関連付けられた植物のパラメータを決定するための管理システムのアーキテクチャの例示的なブロック図である。
図3】閉鎖生育環境または装置に関連付けられたパラメータを決定するための管理システムに関連付けられたアーキテクチャの例示的なブロック図である。
図4】閉鎖生育環境または装置に関連付けられたパラメータを決定するための管理システムに関連付けられたアーキテクチャの例示的なブロック図である。
図5】いくつかの実装形態による、管理システムに関連付けられたポリシーまたは構成を更新するための例示的なプロセスを示す例示的なフローチャートである。
図6】いくつかの実装形態による、管理システムに関連付けられた順序付け命令を更新するための例示的なプロセスを示す例示的なフローチャートである。
図7】いくつかの実装形態による、管理システムに関連付けられたパラメータを更新するための例示的なプロセスを示す例示的なフローチャートである。
図8】いくつかの実施態様による、管理システムに関連付けられたクラウドベースのサービスの例示的な図である。
【0006】
図面は、例示のみを目的として、多様な実施形態を示している。当業者は、本明細書で例示される構造および方法の代替的な実施形態が、本明細書で説明される原理から逸脱することなく採用され得ることを、以下の説明から容易に認識するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書では、家庭で閉鎖生育装置(appliance)(マイクロガーデンなど)を制御するためのパラメータの自動化、最適化、およびカスタマイズに関連するシステムおよび方法について説明する。例えば、管理システムは、1つまたは複数の閉鎖生育装置に通信可能に結合され得る。本明細書で説明されるように、いくつかの実施態様では、装置は、周囲環境(例えば、家庭または集合住宅など)内の条件から物理的に分離された、安定かつ制御された環境条件を提供するように構成された隔離された筐体(enclosure)を提供し得る。例えば、装置は、筐体内に植栽コラムまたはタワーを含み得る。植栽コラムは、個々のカートリッジを受け入れるように構成された複数のレセプタクル(receptacles)を含み得る。植栽レセプタクルは、植栽コラムの周りに垂直列および水平列の両方に配置され得る。例えば、1つの特定の例では、植栽コラムは、20列および5行の植栽レセプタクルを含み得る。場合によっては、植栽レセプタクルは、列の間でずらして配置されてもよく、例えば、各列では、1行おきに1つの植栽レセプタクルを有する。このような場合、植栽レセプタクルをずらして配置させることで、装置は個々の植物をモニタするだけでなく、個々の植物が十分に成長する余地を与えることができる。
【0008】
いくつかの場合では、レセプタクルは、事前に準備されたおよび/または事前にパッケージされた種子カートリッジを受け入れるために事前にサイズ調整され得る。このようにして、ユーザーは、単純で合理化された植栽プロセスとして、カートリッジをレセプタクルに挿入することができる。種子カートリッジは、場合によっては、所望の植物、肥料、および他の培地(成長培地など)の種子を含むカートリッジであり得る。種子カートリッジは、均一なサイズおよび寸法であり得、植栽カラムを介して水および他の栄養を受け取るための開口部を含み得る。
【0009】
いくつかの実施態様では、管理システムは、個々の装置からセンサデータ(装置に関連付けられた温度データ、画像データ、大気品質データ、光データ、水質データなど)、装置の所有者に関連付けられたユーザーデバイスからのユーザー入力および設定、装置に栽培または挿入されている植物に関連付けられたカートリッジデータ(植物タイプ、カートリッジ製造者、カートリッジ設備、植え付け日など)、ならびにサードパーティーデータを受信するように構成され得る。次いで、管理システムは、受信したデータを利用して、個々の装置の各々について、および/または装置内の個々のカートリッジまたは植物について、成長パラメータを決定し得る。
【0010】
例えば、閉鎖生育装置は、植物および菌類 、花、果物、野菜、農産物、キノコ、および/またはハーブの家庭および屋内での栽培のための閉鎖生育環境を提供するように構成され得る。システムは、いくつかの実装形態では、周囲の環境(例えば、家庭または集合住宅)内の条件から物理的に分離された、安定かつ制御された環境条件を提供するように構成された隔離された筐体を提供し得る。しかしながら、均一な照明および温度を提供する従来の家庭菜園システムとは異なり、本明細書で論じられる筐体は、アクティブモニタリング(例えば、センサデータ収集)および適応環境条件(管理システムから受信したパラメータに基づいて)を提供し得る。
【0011】
いくつかの特定の実装形態では、管理システムは、各個々の装置から受信したセンサデータを処理する(例えば、セグメント化、分類、クラスタリングなど)ことによって、成長環境内の個々の植物をモニタするように構成され得る。このようにして、管理システムは、装置内の個々の植物の位置、サイズ、健康状態、成長段階、種類または種などを決定し得る。管理システムはまた、例えば、ユーザーデバイスおよび関連するダウンロード可能なアプリケーションまたはウェブホストアプリケーションを介して受信されたユーザーデータまたは入力に基づいて、植物の味、サイズ、種類、レシピ、調味料、調理または準備スタイル、食品のペアリングなど、装置に関連付けられたユーザーまたはユーザーの好みを格納または決定し得る。
【0012】
管理システムはまた、1つまたは複数のサードパーティーシステムから受信したカートリッジデータに基づいて、装置に挿入された特定の植物の特性を決定し得る。場合によっては、カートリッジデータは、各カートリッジのライフサイクルがモニタされ得るように、ブロックチェーンを介してなど、管理のチェーンを含み得る。例えば、栽培施設、包装施設、輸送または出荷、販売場所、および配送場所はすべて、種子/カートリッジがある場所から次の場所に移動するにつれて追跡され得る。いくつかの実装形態では、管理システムは、カートリッジデータを介して、異なる施設に由来する植物に関連付けられた履歴データを追跡し得る。いくつかの場合では、特定の施設で収穫または栽培された植物の1つの系統がより優れたパフォーマンスを発揮する可能性があり(例えば、より速くまたはより大きく成長し、より良い色を有し、より望ましいまたはより強烈な味を有し得るなど)、管理システムは、植物をホストする装置から受信したセンサデータおよび/または植物を消費するユーザーからのユーザーデータと共にカートリッジデータを使用して、施設の位置または植物系統を追跡し得る。場合によっては、管理システムはまた、キャプチャされたセンサデータ、例えば、カートリッジ上に存在する(挿入中または挿入後に検出される)コード、画像、またはアイコン、カートリッジの色の変化、カートリッジの温度などを使用して、種子カートリッジの特性を検出および/または決定し得る。
【0013】
いくつかの特定の例では、センサデータはまた、装置の筐体の外側の物理環境に関連付けられた環境データ(例えば、温度、湿度、空気品質、照明、水など)を含み得る。これらの例では、管理システムはまた、サードパーティーの外部環境データを利用して、装置および/または植物に関連付けられたグローバルおよび/またはローカルポリシーおよび/またはパラメータを決定し得る。場合によっては、外部環境データは、スマートサーモスタット、スマートライト、スマート火災検知器、および/または外部環境内の他のIoT対応システムなど、環境内のスマートおよび/またはIoT対応デバイスから受信されてもよい。
【0014】
1つの特定の例では、管理システムは、装置によって提供されるセンサデータから決定された関連する植物成長データと共にカートリッジデータを利用し、特定の施設、サプライヤ、栽培者、および/または製造者からのカートリッジの予想される発芽率を追跡し得る。例えば、製造者は、管理システムに代わって装置ユーザーにカートリッジを提供するように関与するときに、予想される発芽率を提供するか、またはそれに同意し得る。この例では、管理システムは、特定の施設、サプライヤ、栽培者、および/または製造者によって製造されたカートリッジの実際の発芽率を決定し、特定の施設、サプライヤ、栽培者、および/または製造者が予想された発芽率を満たすか、または上回るかを決定し得る。特定の施設、サプライヤ、栽培者、および/または製造者が予想された発芽率を満たしていないか、またはそれを上回っていない場合、特定の施設、サプライヤ、栽培者、および/または製造者には、その損失と、特定の施設、サプライヤ、栽培者、および/または製造者が合意された条件の下で納入することが予想される追加カートリッジ数が(定期報告などを介して)警告され得る。場合によっては、管理システムはまた、決定された発芽率に基づいて、注文を継続、更新、拡大、または減少させるための特定の施設、サプライヤ、栽培者、および/または製造者を決定し得る(例えば、発芽率が予想よりも高い施設は、生産を増加させるように要求され得、発芽率が予想よりも低い施設は、生産を減少させるように要求され得る)。
【0015】
上記の実装では、管理システムは、グローバル(例えば、装置全体)および/またはローカル(例えば、装置ごとまたはカートリッジ位置ごと)ポリシーおよびパラメータを生成し、本明細書で説明される、装置の所有および利用に関連付けられた生産、収穫率、食品の品質、使いやすさ、および一般的なユーザー経験を改善し得る。例えば、センサデータ、ユーザーデータ、カートリッジデータ、および/または他のサードパーティーデータを処理することによって、管理システムは、カスタム照明(例えば、露出の長さ、焦点距離、温度、特定の波長、強度、量など)、特定の装置内の個々の装置および/または個々の植物の温度、湿度、水などの仕立ての成長条件を生成および提供し得る。
【0016】
1つの具体的な例では、システムはまた、機械学習モデルまたはネットワークを使用して、植物に対するオブジェクト検出および分類を実行し、パラメータまたは設定を決定し、ポリシーを生成し得る。例えば、1つまたは複数のニューラルネットワークは、任意の数の学習された推論またはヘッドを生成し得る。いくつかの場合では、ニューラルネットワークは、エンドツーエンドである訓練されたネットワークアーキテクチャであり得る。一例では、機械学習モデルは、センサデータの抽出された深い畳み込み特徴をセマンティックデータ(例えば、剛性、光吸収/反射率、色、健康状態、ライフステージなど)にセグメント化、クラスタリング、および/または分類することを含み得る。いくつかの場合では、適切な情報(Truth)は、セマンティックなピクセルごとの分類(例えば、葉、茎、果物、野菜、虫、腐敗など)の形でのモデルを出力する。
【0017】
1つの特定の例では、エンドツーエンドであるネットワークアーキテクチャは、複数の入力を受信し、更新されたポリシー、推奨されたレシピ、推奨された植物の購入または種子カートリッジ、様々なサードパーティー(例えば、栽培者、カートリッジ製造者など)への注文などの最終結果を出力する畳み込みニューラルネットワーク(CNN)であり得る。場合によっては、エンドツーエンドネットワークへの入力は、サードパーティーデータ、種子カートリッジデータ、1つまたは複数のユーザーからのユーザーデータ(例えば、ユーザーの好み、ユーザー固有の設定など)、1つまたは複数の装置からの装置データまたはセンサデータ(例えば、装置の内部および外部の環境データ、植物データ、画像データ、種子カートリッジを含むアクティブレセプタクルまたはレセプタクルなど)などを含み得る。例えば、一実施態様では、管理システムは、ユーザー固有のデータ(例えば、特定のユーザーに関連付けられたユーザーデータおよび装置データ)を、現在のサードパーティーデータと共に、複数のヘッドとして、植物の健康データ、生産物の注文(種子カートリッジなど)、ユーザーへの推奨(例えば、調整の設定、収穫、植物の選択など)などのうちの1つまたは複数を出力する訓練されたエンドツーエンドのネットワークに入力し得る。エンドツーエンドネットワークの出力は、サプライヤ、栽培者、ユーザー電子デバイス、装置、製造者、販売時点システムなどを含む様々な関係者に向けられ、提供され、または送信され得ることを理解されたい。
【0018】
場合によっては、決定されたポリシーおよびパラメータに基づいて、管理システムは、異なる装置に関連付けられたユーザーに代わって、またはユーザーのために注文するように構成され得る。例えば、ユーザーが別のサプライヤよりも1つのサプライヤを好むように見える場合、または別のタイプの植物よりも1つのタイプの植物を好むように見える場合(例えば、別のタイプのレタスよりも1つのタイプのレタス)、管理システムは、ユーザーが好むと決定されるサプライヤを選択するようにサプライヤを更新または変更し得る。
【0019】
いくつかの具体的な例では、管理システムは、マルチアームバンディット技術を利用し、上記で説明されるように、受信データおよび1つまたは複数の制御パラメータに基づいてパラメータ、設定、および/またはポリシーを生成し得る。他の場合では、任意のタイプの機械学習を本開示と一致して使用することができる。例えば、機械学習アルゴリズムは、限定はされないが、回帰アルゴリズム(例えば、通常最小二乗回帰(OLSR)、線形回帰、ロジスティック回帰、段階的回帰、MARS(multivariate adaptive regression splines)、LOESS(locally estimated scatterplot smoothing))、インスタンスベースアルゴリズム(例えば、リッジ回帰、LASSO(least absolute shrinkage and selection operator)、Elastic net、LARS(least-angle regression))、決定木アルゴリズム(例えば、分類および回帰木(CART)、ID3(iterative dichotomiser 3)、カイ二乗自動相互作用検出(CHAID)、決定切り株、条件付き決定木)、ベイジアンアルゴリズム(例えば、ナイーブベイズ、ガウスナイーブベイズ、多項ナイーブベイズ、AODE(average one-dependence estimators)、ベイジアンビリーフネットワーク(BNN)、ベイジアンネットワーク)、クラスタリングアルゴリズム(例えば、k平均、kメジアン、期待値の最大化(EM)、階層的クラスタリング)、相関ルール学習アルゴリズム(例えば、パーセプトロン、誤差逆伝搬、ホップフィールドネットワーク、RBFN(Radial Basis Function Network))、深層学習アルゴリズム(例えば、深層ボルツマンマシン(DBM)、深層ビリーフネットワーク(DBN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、積層オートエンコーダ)、次元縮小アルゴリズム(例えば、主成分分析(PCA)、主成分回帰(PCR)、部分最小二乗回帰(PLSR)、サモンマッピング、多次元尺度構成法(MDS)、射影追跡、線形判別分析(LDA)、混合判別分析(MDA)、二次判別分析(QDA)、柔軟判別分析(FDA))、アンサンブルアルゴリズム(例えば、ブースティング、ブートストラップアグリゲーション(バギング)、アダブースト、積層ジェネラリゼーション(ブレンディング)、勾配ブースティングマシン(GBM)、勾配ブースト回帰木(GBRT)、ランダムフォレスト)、SVM(サポートベクタマシン)、教師あり学習、教師なし学習、半教師あり学習などを含むことができる。アーキテクチャのさらなる例は、ResNet50、ResNet101、VGG、DenseNet、PointNetなどのニューラルネットワークを含む。場合によっては、システムはまた、ガウスぼかし、ベイズ関数(ナイーブベイズ)、色分析または処理技術、および/またはそれらの組み合わせを適用し得る。
【0020】
本明細書で説明するように、例示的なニューラルネットワークは、入力データを一連の接続されたレイヤに通して出力を生成する生物学的に着想を得たアルゴリズムである。ニューラルネットワークにおけるそれぞれのレイヤは、別のニューラルネットワークを含むことも可能であり、または任意の数のレイヤ(畳み込みかどうかに関係なく)を含むことが可能である。本開示の文脈で理解できるように、ニューラルネットワークは、機械学習を利用でき、これは、学習されたパラメータに基づいて出力が生成されるそのようなアルゴリズムの広範囲のクラスを指すことができる。
【0021】
図1は、閉鎖生育環境または装置に関連付けられた植物のパラメータを決定するための管理システム102の例示的なブロック図である。現在の例では、管理システム102は、装置106からセンサデータ104、装置106からカートリッジデータ108、サプライヤシステム120(例えば、製造者、栽培者、組立請負業者、部品サプライヤなど)、および/または他のサードパーティーシステム110、ならびに1つまたは複数のユーザー114からユーザーデータ112を受信し得る。上述したように、センサデータ104は、装置106に関連付けられた温度データ、画像データ、光データなどを含み得る。場合によっては、センサデータ104はまた、入ってくる給水品質データ、隔離された水データ(例えば、再循環水供給に導入される前に、例えば、重金属などを除去するために、装置106によって隔離されている水)、および分配されたまたは再循環する水データなどの水データを含み得る。センサデータ104はまた、入ってくる空気供給品質データ、隔離された空気データ(例えば、装置の空気供給に導入される前に装置106によって隔離されている空気)、および分配されたまたは再循環する空気データなどの空気の複数の段階を含み得る空気品質データを含み得る。
【0022】
ユーザーデータ112は、ユーザー114の好み(例えば、植物の味、植物の色、消費時の葉のサイズ、消費時の植物の年齢またはライフサイクルなど)、所望の植物のサイズ、所望の植物の種類(種または科)、お気に入りのレシピ、お気に入りの調味料、調理または調理スタイル、食品のペアリングなど、ユーザー114に関連付けられたユーザーデバイスからの設定を含み得る。ユーザーデータ112は、ユーザー114の詳細(例えば、家族の規模、文化、年齢、位置など)など、ユーザー114に関連付けられたサードパーティーアプリケーション110(ソーシャルメディアアプリケーション、マーケットプレイスアプリケーション、スマートホームアプリケーションなど)からのデータを含み得る。カートリッジデータ108は、植物種、科、予想発芽率、栽培施設、植え付け日、種子挿入日、装置106へのカートリッジの配置日などを含み得る。
【0023】
いくつかの例では、管理システム102はまた、サードパーティーアプリケーション110からサードパーティーデータ132を受信し得る。サードパーティーデータ132は、他のタイプのデータの中でも、研究データ、マーケットプレイスデータ、スマートホームデータ(例えば、パントリーまたはストレージデータ、環境データ、スマート装置データなど)、健康データ、遺伝子データ、履歴データ、マーク販売データ、広告データ、通貨為替データ、政府データ、ソーシャルメディアデータ、ウェブクローラデータ、農業パートナー、保険データ、補完的な食品データ、食事キット計画、食料品データ、顧客データ、サブスクリプションデータを含み得る。
【0024】
サードパーティーアプリケーションおよびシステム110は、企業、大学、研究施設、他の栽培者、ソーシャルメディア、政府機関、マーケットプレイス、配送システム、注文システム、保健システム、ウェアラブルシステムなどを含み得る。例えば、管理システム102は、スマート装置からのサードパーティーデータおよびセンサデータ104を利用して、レポート/要求122を食料品配送システム(例えば、第2のサードパーティーシステム110)に送信し得る。この例では、レポート/要求122は、ほぼ収穫状態にある植物を補完し得る食品の配達のための注文を含み得る。いくつかの特定の例では、レポート/要求122は、収穫の最適データと一致する特定の配送日を含み得る。別の例示される例として、サードパーティーデータ132は、個人および/または集約された(および非個人化された)健康データを含み得る。この例では、管理システム102は、健康データを利用して、例えば、個人のビタミンC欠乏を改善するために、装置106のための食事の提案および/またはパラメータ116を決定し得る。場合によっては、管理システム102は、レポート/要求122をサードパーティーシステム110に送信するときに、健康データに基づいて特定の栄養上の利点を有する植物の注文を含み得る。
【0025】
次いで、管理システム102は、受信したデータ104、108、および112ならびに履歴データおよび/または集約データ(植物、条件、装置などによる)を利用して、個々の装置106のそれぞれについて、および/または装置106内の個々のカートリッジまたは植物のそれぞれについて、成長ポリシーおよびパラメータ116を決定し得る。いくつかの特定の実装形態では、管理システム102は、センサデータ104を処理(例えば、セグメント化、クラスタリング、分類など)することによって、成長環境内の個々の植物をモニタするように構成され得る。例えば、管理システム102は、装置106内の個々の植物の位置、サイズ、健康状態、成長段階、種類または種などを決定し得る。管理システム102はまた、装置106に挿入された特定の植物の特性を決定し得る。このようにして、センサデータ104を使用して、管理システム102は、植物が装置106内で成長するにつれて、植物の特性および特徴を決定し得る。
【0026】
次いで、管理システム102は、カートリッジデータ108を複数の装置内の植物の特性および特徴と共に利用して、装置106内の個々の植物ごとのポリシーおよび/またはパラメータ116(例えば、照明、湿度、温度、水など)を更新および/または決定し得る。場合によっては、管理システム102は、同様の外部環境条件(例えば、装置106の筐体外の条件が閾値内にある)を有し、同様の内部環境条件(例えば、装置106の筐体内の条件が、同じ植物、同様の植物配置、カートリッジが同じサプライヤ、栽培者、施設、製造者、および/または地理的領域などからのものであるなどの閾値内にある)などで、所与の地理的領域内に位置する複数の装置にわたってセンサデータ104を集約し得る。
【0027】
管理システム102が、異なる植物、植物の科、装置106内の植物の配置などが、特定の条件下でより良く実行される、および/またはより健康であると決定すると、管理システム102は、装置106の特徴および/または成長条件を制御するポリシー、構成、および/またはパラメータ116を更新または調整し得る。
【0028】
場合によっては、管理システム102は、ミラー設定システムおよび/または特定の装置106のシミュレーションを生成することによって動作し得る。このようにして、管理システム102は、一致する基準(例えば、植物、条件など)を有する複数の異なる装置および/またはミラーリングされた装置106にそれらをグローバルに適用する前に、様々なパラメータ116および/または構成を有する植物の性能をテストまたはシミュレートし得る。
【0029】
1つの特定の例では、管理システム102は、カートリッジデータ108を装置106によって提供されるセンサデータ104と共に利用して、予想される発芽率または個々のカートリッジに関連付けられた他の性能メトリックを追跡し得る。例えば、上述したように、サプライヤ、栽培者、および/または製造者は、管理システム102に代わって装置ユーザー114にカートリッジを提供するように係合するときに、予想される発芽率または収穫率を提供し、またはそれに同意し得る。この例では、管理システム102は、サプライヤ(例えば、栽培者、カートリッジの製造者、組立業者、種子供給源、それらの組み合わせなど)によって製造されたカートリッジの実際の発芽率または収穫率を決定し得る。次いで、管理システム102は、サプライヤが予想される発芽率および/または収穫率を満たすか、または上回るかを決定し得る。サプライヤが予想される発芽率および/または収穫率を満たさなかった、または上回らなかった場合、管理システム102は、サプライヤシステム120を介して、サプライヤ、ユーザー、および/またはサードパーティーシステム110を介して別の責任者に警告し得る。場合によっては、管理システム102はまた、センサデータ104および/またはカートリッジデータ108から決定される実際の発芽率および/または収穫率に基づいてカートリッジ注文率を調整し得る。
【0030】
場合によっては、ポリシーおよびパラメータ114並びにユーザーデータ112に基づいて、管理システム102は、1つまたは複数のサプライヤシステム120で異なる装置106に関連付けられたユーザー114の代わりに、またはユーザー114のために注文118を行うように構成され得る。例えば、ユーザー114が別のサプライヤよりも1つのサプライヤまたは別のものよりも1つのタイプの植物(例えば、別のタイプのレタスよりも1つのタイプのレタス)を好むように見える場合、管理システム102は、サプライヤを更新または変更し、ユーザー114が好むと決定されるサプライヤを選択し得る。
【0031】
いくつかの特定の例では、管理システム102は、装置106からのセンサデータ104から、装置106内の植物の消費率または収穫率を決定し得る。次いで、管理システム102は、収穫率に基づいて、定期的注文(毎週の注文、毎月の注文、四半期の注文など)を調整し得る。場合によっては、収穫された植物の種類に基づいて、管理システム102は、注文量、植物の組み合わせなどを調整し得る。例えば、ユーザーがほうれん草よりもケールを好むように見える場合、システム102は、同様にほうれん草カートリッジの注文を減少させながら、ケールのカートリッジ注文を増加させ得る。場合によっては、管理システム102はまた、同様の風味プロファイルおよび/若しくは消費または収穫パターンに基づいて(前の週、月、四半期などの期間にわたって)新しい種類の植物を注文し得る。このようにして、管理システム102は、新しい植物を他のランダムに選択または提案するよりも、ユーザーによる楽しみの可能性が高い、異なる栄養および味覚プロファイルを有する追加の植物を各ユーザーに提示し得る。
【0032】
場合によっては、管理システム102は、少なくとも部分的にユーザークションを必要とするポリシーを決定し得る。例えば、管理システム102は、植物の種類ごとに装置106内の最適なカートリッジ配置を決定し得る。これらの場合、ユーザー114は、それに応じてカートリッジを配置または挿入する必要があり得る。これらの場合、管理システム102はまた、ユーザー命令134を生成して、例えば、ユーザー電子デバイス上でホストされているダウンロード可能なアプリケーションを介して、装置106内の特定の位置に特定のカートリッジを挿入するようにユーザーに指示し得る。
【0033】
いくつかの例では、管理システム102は、例えば、カートリッジ収穫率または発芽率、装置106などの個々の装置に関連付けられた装置メトリックを、集約ユーザーデータ112などの他の集約データに含むレポート122を生成し得る。図示の例では、レポート122は、サプライヤシステム120およびサードパーティーシステム110に提供され得る。
【0034】
場合によっては、管理システム102はまた、各装置106について複数のカートリッジを追跡し得る。管理システム102は、サプライヤ、製造者、および/または栽培者を決定することに加えて、各装置内の各カートリッジにおけるカートリッジの総数および/または種類を決定し得る。いくつかの場合では、カートリッジの総数および/または種類は、レポート122に含まれ得る。
【0035】
現在の例では、センサデータ104、カートリッジデータ108、サードパーティーデータ130、注文118、ユーザー命令134、および/またはレポート122は、ネットワーク124~130などの様々なネットワークを介して管理システム102によって送信および/または受信され得る。
【0036】
図2は、閉鎖生育環境または装置に関連付けられた植物のパラメータを決定するための、図1の管理システム102などの管理システムのアーキテクチャ200の例示的なブロック図である。現在の例では、管理システム102は、ゲートウェイシステム202でユーザーインターフェース224(ウェブベースのアプリケーションおよび/またはダウンロード可能なアプリケーションなど)からユーザーデータを受信するように構成され得る。ユーザーデータは、少なくとも部分的にシステムデータ204として記憶され得る。場合によっては、システムデータ204はまた、1つまたは複数のサードパーティーシステム206から受信されたサードパーティーデータ、実際の種子カートリッジと通信しているまたはそれに近接している様々なシステムから受信されたカートリッジデータ208、1つまたは複数の販売、ビジネス、CRM、ERP、またはレポートシステム210に関連付けられた販売データを含み得る。
【0037】
管理システム102はまた、ゲートウェイ202を介して、装置106などの1つまたは複数の装置からセンサデータ212を受信し得る。上述したように、センサデータは、装置106に関連付けられた温度データ、画像データ、空気品質データ、光データ、水データなどを含み得る。現在の例では、センサデータ212は、センサデータ処理システム214またはコンピュータビジョンシステム/エンジンによって処理され得る。この例では、センサデータ処理システム214は、センサデータ212からデータ、特徴、特性などをセグメント化、分類、またはそうでなければ抽出し得る。
【0038】
次いで、抽出されたデータは、決定システム216によってシステムデータ204と共に処理され得る。決定システム216はまた、データストアハウジングの構成データ218にアクセスし得る。この例では、決定システム216は、システムデータ204、抽出されたデータ、および1つまたは複数の機械学習モデルまたはネットワークに基づいて構成データ218を更新し得る。例えば、決定システム216は、ユーザーの好みデータ要件を満たすように、構成データ218を更新して、装置106で成長された植物の全体的な収穫率、生産、および品質を改善するのを支援するために、受信したデータにマルチアームバンディット技術を適用し得る。
【0039】
構成システム220は、図示されるように、プッシュ通知サービスを介して更新されたポリシー222を装置106に提供し得る。場合によっては、更新されたポリシー222は、装置106ごとに、各装置106内の植物またはレセプタクルごとに、および/またはそれらの組み合わせごとに、類似のユーザーのセットとして、グローバル、地域的であり得る。したがって、いくつかの場合では、更新されたポリシー222は、個々のユーザーおよび装置106に対してカスタマイズされてもよく、他の場合では、更新されたポリシー222は、セット、複数の関連セット、またはさらにはすべてのネットワーク化された装置106にわたってあってもよい。
【0040】
場合によっては、構成システム220は、1つまたは複数の機械学習モデルまたはネットワークを利用して、構成更新222を決定し得る。例えば、構成システム220は、各装置106の設定および状態(例えば、個々の植物の状態、装置106の内部および外部の環境など)のミラーコピーを格納し得る。決定システム216によるミラーコピーおよび任意の提案されたまたは提案された更新は、機械学習モデルおよび/またはネットワークに入力され得、構成システム220は、図2に関して以下で説明するように、出力として構成更新222を受信し得る。
【0041】
装置106は、植物品種、地理的位置、ユーザーの好み、サードパーティーシステム110、または102およびセンサデータの任意の他の構成に基づいてグループに編成され得る。グループ化は、管理システム102から構成更新222を受信して、決定エンジンから自動的に更新するか、ビジネスレポーティングシステムから手動で更新するか、またはデフォルトの制御パラメータを更新して維持しないことができる。カスタムグループ化は、システム102の構成要素(ビジネスアプリケーションなど)によって手動で作成されてもよく、または自動的に作成されてもよく、グループ化または複数のグループ化に割り当てられてもよい。ソフトウェア/ファームウェアのアップデートは、ターゲットグループにプッシュすることができる。新しいカートリッジ/植物品種をターゲットグループに提供することができる。
【0042】
場合によっては、グループ化は、複数のレイヤを有し得る。第1のレイヤは、装置106が手動構成の一部であるか、または自動構成の一部であるかを含み得る。この場合、自動構成は、デフォルト構成および/または任意の生成された構成更新222を利用し得る。システム102はまた、セグメンテーショングループ化を含み得る第2のレイヤを有し得る。セグメンテーショングループ化は、地理的地域、環境条件、植物の成長段階、植物の種類、ユーザーの好みの類似性などに基づいてもよい。例えば、第2のレイヤは、上述した様々なセグメンテーションに基づいて、共有構成更新222を有するように装置106のセットをグループ化することを含み得る。場合によっては、システム102は、定期的に、または検出された変化(収穫またはカートリッジ挿入イベントなど)に応答して、グループ化、特に第2のレイヤのグループ化を変更または更新し得る。
【0043】
図3は、閉鎖生育環境または装置106に関連付けられた植物のパラメータを決定するための、管理システム102などの管理システムに関連付けられたアーキテクチャ300の例示的なブロック図である。現在の例では、管理システムは、ユーザーインターフェース224を介して、一般に302によって示される1つまたは複数の基準に関連付けられたユーザー入力を受信し得る。基準302は、例えば、水、藻類、収穫、組織メトリック、サイズ、栄養、水位設定値、水バルブ開放時間、水バルブ開放頻度、ポンプ頻度、ポンプオン時間、成長光オン時間、成長光強度、温度設定値、タワー回転速度、タワー回転時間、UV光オン時間、デバイステレメトリアップロード/ダウンロード頻度などに関連付けられたユーザーの好みを含み得る。基準302は、示されるように、キュー314およびインデクサ310に出力されるランディングゾーン312によって処理され得る。
【0044】
管理システムはまた、ストリーム取り込み器306でストリーム304を介して1つまたは複数のセンサ316からデータを受信する。ストリーム取り込み器306の出力は、データ保管庫308に格納され得る。データ保管庫308はまた、インデクサ310の出力を記憶し得る。現在の例では、データ保管庫308は、データ保管庫308に格納されたデータを利用して構成データ218を更新し得る決定システム216によってアクセス可能であり、更新可能である。次いで、構成システム220は、上述したように、ポリシーおよびパラメータを生成し、ポリシーおよびパラメータを1つまたは複数の装置106に出力し得る。
【0045】
図4は、閉鎖生育環境または装置106のパラメータ116を決定するための管理システムに関連付けられたアーキテクチャ400の例示的なブロック図である。場合によっては、管理システムは、1つまたは複数の成長装置106に関連付けられたパラメータ116をモニタおよび調整して、装置106の閉鎖生育環境内の条件および植物が調整、収穫、およびその他の方法で変化するにつれて、装置106の収穫率、成長条件、およびエネルギー/水消費を最適化または改善し得る。
【0046】
現在の例では、管理システムは、モノのインターネット(IOT)対応コア、プロセッサ、および/またはアンテナなどの通信インターフェース404を介して成長装置106からセンサデータ104を受信するように構成されたアプリケーションプログラミングインターフェース402を含み得る。APIシステム402はまた、ウェブまたはアプリアクセス可能なユーザーインターフェース224などのユーザーインターフェース224からユーザーデータ112を受信するように構成され得る。上述したように、センサデータ104は、装置106に関連付けられた温度データ、画像データ、光データなどを含み得る。場合によっては、センサデータ104はまた、入ってくる給水品質データ、隔離された水データ(例えば、再循環水供給に導入される前に、例えば、重金属などを除去するために、装置106によって隔離されている水)、および分配されたまたは再循環する水データなどの水データを含み得る。センサデータ104はまた、入ってくる空気供給品質データ、隔離された空気データ(例えば、装置の空気供給に導入される前に装置106によって隔離されている空気)、および分配されたまたは再循環する空気データなどの空気の複数の段階を含み得る空気品質データを含み得る。
【0047】
ユーザーデータ112は、ユーザーの好み(例えば、植物の味、植物の色、消費時の葉のサイズ、消費時の植物の年齢またはライフサイクルなど)、所望の植物のサイズ、所望の植物の種類(種または科)、お気に入りのレシピ、お気に入りの調味料、調理または準備スタイル、食品のペアリングなど、ユーザーに関連付けられたユーザーデバイスからの設定を含み得る。ユーザーデータ112は、ユーザー114に関連付けられたサードパーティーアプリケーション(例えば、ソーシャルメディアアプリケーション、マーケットプレイスアプリケーション、スマートホームアプリケーションなど、ユーザーが管理システムにアクセスおよび/または通信することを許可したもの)からのデータを含み得る。
【0048】
パラメータ116は、照明設定、湿度設定、温度設定、給水設定などを含み得る。場合によっては、パラメータ116は、成長装置106内の個々のレセプタクルおよび植物の組み合わせごとに設定され、ユーザーデータ112に基づいて個々のユーザーのために植物の成長を調整する。
【0049】
現在の例では、APIシステム402は、センサデータ104およびユーザーデータ112をデータ保管庫308に格納し得る。データ保管庫308は、構成エンジン408(図3からの決定システム216、構成システム220などを含むなど)によってアクセス可能であり得る。構成エンジン408は、レセプタクルに関連付けられたパントリーまたはカートリッジ、ユーザーデータ112、および/またはセンサデータ104に少なくとも部分的に基づいて、装置106の各レセプタクルのパラメータ116を決定するように構成され得る。現在の例では、構成エンジン408は、ユーザーデータ112、センサデータ104、ならびに他のデータ(基準、カートリッジデータ、集約データなど)の少なくとも一部を1つまたは複数の機械学習システム406(例えば、1つまたは複数の機械学習モデルおよび/またはネットワーク)に提供し得る。次いで、構成エンジン408は、機械学習システム406の出力として、パラメータ116および/またはパラメータ116を決定するために使用可能な追加データを受信し得る。いくつかの場合では、機械学習システム406の機械学習モデルおよび/またはネットワークは、センサデータ104、ユーザーデータ112、カートリッジデータ、サードパーティーデータ、および/または以前の期間にわたって1つまたは複数の装置に関連付けられた他のデータを使用して訓練され得る。
【0050】
図5図7は、本明細書で論じられる管理システムに関連付けられた例示的なプロセスを示す流れ図である。プロセスは、論理フロー図内のブロックの集合として図示され、論理フロー図は、動作のシーケンスを表し、その一部またはすべては、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実装することができる。ソフトウェアの状況において、ブロックは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、記載された動作を実行する1つまたは複数のコンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令を表す。一般に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実行するか、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、暗号化、解読、圧縮、記録、データ構造などを含む。
【0051】
動作が記述される順序は、制限として解釈されるべきではない。記述された任意の数のブロックは、プロセスまたは代替プロセスを実装するために、任意の順序でおよび/または並列に組み合わせることができ、すべてのブロックを実行する必要はない。説明の目的のために、本明細書のプロセスは、本明細書の実施例で説明されるフレームワーク、アーキテクチャ、および環境を参照して説明されるが、プロセスは、多種多様な他のフレームワーク、アーキテクチャ、または環境で実装され得る。
【0052】
図5は、いくつかの実装形態による、管理システムに関連付けられたポリシーまたは構成を更新するための例示的なプロセスを示す例示的なフローチャートである。上述したように、管理システムは、閉鎖生育環境を有する屋内成長装置のパラメータを調整するように構成され得る。場合によっては、管理システムは、複数の成長装置にわたって集約されたデータ、ならびに各ユーザーおよび各装置からの個人データを利用するクラウドベースのサービスであり、閉鎖生育環境内の個々の植物またはレセプタクル(例えば、成長エリア)ごとにカスタマイズされたパラメータを生成し得る。
【0053】
502において、管理システムは、1つまたは複数の装置に関連付けられたセンサデータを受信し得る。本明細書で論じられるように、センサデータは、装置に関連付けられた温度データ、画像データ、光データなどを含み得る。場合によっては、センサデータはまた、入ってくる給水品質データ、隔離された水データ(例えば、再循環水供給に導入される前に、例えば、重金属などを除去するために、装置106によって隔離されている水)、および分配されたまたは再循環する水データなどの水データを含み得る。センサデータはまた、入ってくる空気供給品質データ、隔離された空気データ(例えば、装置の空気供給に導入される前に装置106によって隔離されている空気)、および分配されたまたは再循環する空気データなどの空気の複数の段階を含み得る空気品質データを含み得る。場合によっては、センサデータはまた、装置の周囲または外部の環境に関連付けられたデータを含み得る。
【0054】
504において、管理システムは、1つまたは複数の装置に挿入された1つまたは複数のカートリッジに関連付けられたカートリッジデータを受信し得る。カートリッジデータは、装置からだけでなく、サードパーティーシステム(サプライヤシステム、製造元システム、輸送システム、および/または他の処理システムなど)から受信され得る。例えば、カートリッジデータは、植物種、科、予想発芽率、原産国、成長またはカートリッジ包装設備、種子挿入および/または包装日および/またはタイムスタンプ、製造者人口統計データ、ポリマー人口統計学および製造起源および日付、種子挿入および/または包装場所、種子挿入および/または包装条件、植栽場所、収穫時間および場所、予想発芽率、予想発芽時間、予想成長時間、植物種ごとの歴史的発芽時間または成長時間などを含み得る。また、カートリッジデータは、肥料サプライヤの配合および濃度量、成長する培地材料特性、意図された消費者人口統計情報、販売業者の人口統計データ、材料特性、予想される材料劣化率、材料劣化位置、栄養欠乏、害虫、および/または植物病気の追跡、水化学に対するカートリッジ反応の追跡(例えば、不適切な水化学、水化学の変化など)を含み得る。いくつかのカートリッジデータは、植物の味、栄養、テクスチャ、色などに対する消費者の反応のような変数の特定のカートリッジ識別子に割り当てられ得る。
【0055】
506において、管理システムは、ユーザーインターフェースを介して、1つまたは複数の装置の1つまたは複数のユーザーに関連付けられたユーザーデータおよびサードパーティーデータを受信し得る。ユーザーデータは、ユーザーの好み(例えば、植物の味、植物の色、消費時の葉のサイズ、消費時の植物の年齢またはライフサイクルなど)、所望の植物のサイズ、所望の植物の種類(種または科)、お気に入りのレシピ、お気に入りの調味料、調理または準備スタイル、食品のペアリングなど、ユーザーに関連付けられたユーザーデバイスからの設定を含み得る。サードパーティーデータは、ユーザーまたは植物の同様の組み合わせを育てる他のユーザーに関連付けられたサードパーティーアプリケーション(例えば、ソーシャルメディアアプリケーション、マーケットプレイスアプリケーション、スマートホームアプリケーションなど、ユーザーが管理システムにアクセスおよび/または通信することを許可したもの)からのデータを含み得る。
【0056】
508において、管理システムは、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の装置に関連付けられた植物の1つまたは複数の特徴を決定し得る。例えば、管理システムは、1つまたは複数の機械学習モデルを利用して、健康、サイズ、品質、色、種類、発芽、成長段階、成長率などの特徴を決定し得る。
【0057】
510において、管理システムは、1つまたは複数の特徴、カートリッジデータ、ユーザーデータ、および/またはサードパーティーデータに少なくとも部分的に基づいて構成更新を決定し得る。例えば、システムは、ユーザーの好みが1つまたは複数のカートリッジのための装置の予想される生産と一致するかどうかを決定し得る。別の例として、管理システムは、サードパーティーデータ(例えば、ユーザー健康データ)によって示されるように、植物の推定栄養価が所望の範囲内にあるかどうかを決定し得る。
【0058】
512において、管理システムは、構成更新に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの装置のうちの少なくとも1つの設定を制御させてよい。例えば、管理システムは、構成更新を選択された装置または装置のグループにプッシュして、それらに、本明細書で説明されるように、構成更新に基づいて1つまたは複数の成長条件を変更させ得る。
【0059】
図6は、いくつかの実装形態による、管理システムに関連付けられた順序付け命令を更新するための例示的なプロセスを示す例示的なフローチャートである。上述したように、管理システムは、成長装置のために利用可能にされたカートリッジに関連付けられたサプライヤ、製造者、および/または栽培者のパフォーマンスを追跡するように構成され得る。場合によっては、管理システムは、異なるサプライヤ、製造者、栽培者、および/またはそれらの組み合わせによって製造されたカートリッジの品質を評価するのを支援するために、複数の成長装置にわたって集約されたデータ、ならびに各ユーザーおよび各装置からの個人データを利用するクラウドベースのサービスであり得る。
【0060】
602において、管理システムは、1つまたは複数の装置に関連付けられたセンサデータを受信し得る。本明細書で論じられるように、センサデータは、装置に関連付けられた温度データ、画像データ、光データなどを含み得る。場合によっては、センサデータはまた、入ってくる給水品質データ、隔離された水データ(例えば、再循環水供給に導入される前に、例えば、重金属などを除去するために、装置によって隔離されている水)、および分配されたまたは再循環する水データなどの水データを含み得る。センサデータはまた、入ってくる空気供給品質データ、隔離された空気データ(例えば、装置の空気供給に導入される前に装置によって隔離されている空気)、および分配されたまたは再循環する空気データなどの空気の複数の段階を含み得る空気品質データを含み得る。場合によっては、センサデータはまた、装置の周囲または外部の環境に関連付けられたデータを含み得る。
【0061】
604において、管理システムは、1つまたは複数の装置に関連付けられたサードパーティーデータを受信し得る。サードパーティーデータは、装置からだけでなく、サードパーティーシステム(ソーシャルメディア、マーケットプレイス、大学、ヘルスケアプロバイダー、サプライヤシステム、製造者システム、輸送システム、および/または他のシステムなど)から受信され得る。
【0062】
606において、管理システムは、ユーザーインターフェースを介して、1つまたは複数の装置の1つまたは複数のユーザーに関連付けられたユーザーデータを受信し得る。ユーザーデータは、ユーザーの好み(例えば、植物の味、植物の色、消費時の葉のサイズ、消費時の植物の年齢またはライフサイクルなど)、所望の植物のサイズ、所望の植物の種類(種または科)、お気に入りのレシピ、お気に入りの調味料、調理または準備スタイル、食品のペアリングなど、ユーザーに関連付けられたユーザーデバイスからの設定を含み得る。
【0063】
608において、管理システムは、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の装置に関連付けられた植物の1つまたは複数の特徴を決定し得る。例えば、管理システムは、1つまたは複数の機械学習モデルを利用して、健康、サイズ、品質、色、種類、発芽、成長段階、成長率、害虫の侵入などの特徴を決定し得る。場合によっては、管理システムは、1つまたは複数の装置から受信したセンサデータに関連付けられた画像データをセグメント化および/または分類し、成長環境内の個々の領域、植物、または特徴を識別し、ならびに識別子(植物種、部分など)を割り当て得る。
【0064】
610において、管理システムは、1つまたは複数の特徴、サードパーティーデータ、および/またはユーザーデータに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの装置(または個々のカートリッジ)に関連付けられたパフォーマンスメトリクス(発芽率または収穫率など)を決定し得る。例えば、システムは、サードパーティーデータおよび1つまたは複数の特徴ならびに1つまたは複数の機械学習モデルを使用して、特定の装置に関連付けられた植物の品質を決定し得る。場合によっては、システムは、製造者によって準備および/または出荷されるカートリッジに関連付けられた植物の品質に基づいて、サプライヤ、製造者、および/または栽培者のパフォーマンスを決定し得る。例えば、センサデータは、管理システムが(カートリッジまたはカートリッジ蓋のマーキングなどを介して)サプライヤ、製造者、および/または栽培者 を決定することを可能にする画像データを含み得る。次いで、システムは、例えば、装置内の各サプライヤ、製造者、および/または栽培者に関連付けられたカートリッジの集約された性能に基づいて、カートリッジの性能をサプライヤ、製造者、および/または栽培者 に関連付け得る。
【0065】
場合によっては、システムはまた、植物種、亜種、属、植物の品種、種類などと同様の方法で、個々のサプライヤ、製造者、および/または栽培者 によって製造されたカートリッジに特定のポリシーまたはパラメータを関連付けることができる。
【0066】
次いで、612において、管理システムは、パフォーマンスメトリクスに少なくとも部分的に基づいて、施設(サプライヤ、製造者、および/または栽培者など)に関連付けられた注文(量など)を更新し得る。例えば、管理システムは、施設に関連付けられたカートリッジの収穫率、健康メトリック、または品質メトリックが閾値を下回る場合、注文量を減らし得る。
【0067】
図7は、いくつかの実装における、管理システムに関連付けられたパラメータを更新するための例示的なプロセスを示す例示的なフローチャートである。上述したように、管理システムは、成長装置のために利用可能にされたカートリッジに関連付けられたサプライヤ、製造者、および/または栽培者のパフォーマンスを追跡するように構成され得る。場合によっては、管理システムは、複数の成長装置にわたって集約されたデータ、ならびに各ユーザーおよび各装置からの個人データを利用するクラウドベースのサービスであり、各カートリッジを製造した個々のサプライヤ、製造者、および/または栽培者に基づいて、閉鎖生育環境内の個々の植物またはレセプタクル(例えば、栽培エリア)ごとにカスタマイズされたパラメータを生成し得る。
【0068】
702において、管理システムは、ある期間にわたって1つまたは複数の装置に関連付けられたセンサデータを受信し得る。本明細書で論じられるように、センサデータは、装置に関連付けられた温度データ、画像データ、光データなどを含み得る。場合によっては、センサデータはまた、入ってくる給水品質データ、隔離された水データ(例えば、再循環水供給に導入される前に、例えば、重金属などを除去するために、装置によって隔離されている水)、および分配されたまたは再循環する水データなどの水データを含み得る。センサデータはまた、入ってくる空気供給品質データ、隔離された空気データ(例えば、装置の空気供給に導入される前に装置によって隔離されている空気)、および分配されたまたは再循環する空気データなどの空気の複数の段階を含み得る空気品質データを含み得る。場合によっては、センサデータはまた、装置の周囲または外部の環境に関連付けられたデータを含み得る。いくつかの場合では、期間は、成長装置に関して植物の植え付け、栽培、および/または収穫に関連付けられた期間であり得る。他の場合では、期間は、週、月、四半期などの所定の期間であり得る。
【0069】
704において、管理システムは、1つまたは複数の製造者および/またはサプライヤシステムからカートリッジデータを受信し得る。カートリッジデータは、植物種、科、予想発芽率、成長施設、種子挿入および/または包装日および/またはタイムスタンプ、製造者人口統計データ、種子挿入および/または包装場所、種子挿入および/または包装条件、予想発芽率、予想発芽時間、予想成長時間、植物種ごとの歴史的発芽時間または成長時間などを含み得る。
【0070】
706において、管理システムは、カートリッジデータおよびセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、第1のカートリッジが第1の装置に関連付けられ、第1のタイプであり、第1のサプライヤ、製造者、および/または栽培者によって製造されることを決定し得る。例えば、システムは、センサデータの一部として受信された画像データを利用して、特定のサプライヤ、製造者、栽培者、および/またはそれらの組み合わせに関連付けられた特定のカートリッジを識別し得る。他の場合では、ユーザーは、上述したように、ユーザーインターフェースを介して、サプライヤ、製造者、栽培者、および/またはそれらの組み合わせに関連付けられた識別子を提供し得る。ユーザーはまた、第1のカートリッジが第1の装置に関連付けられ、第1のタイプであり、第1のサプライヤ、製造者、および/または栽培者によって製造されることを決定する際に管理システムを支援するために、カートリッジが挿入された場所またはレセプタクルを提供し得る。
【0071】
708において、管理システムは、カートリッジデータおよびセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、第2のカートリッジが第2の装置に関連付けられ、第1のタイプであり、第1のサプライヤ、製造者、および/または栽培者によって製造されることを決定し得る。例えば、システムは、第2の装置からセンサデータの一部として受信された画像データを再び利用して、特定のサプライヤ、製造者、栽培者、および/またはそれらの組み合わせに関連付けられた特定のカートリッジを識別し得る。他の場合では、ユーザーは、上述したように、ユーザーインターフェースを介して、サプライヤ、製造者、栽培者、および/またはそれらの組み合わせに関連付けられた識別子を提供し得る。ユーザーはまた、第1のカートリッジが第1の装置に関連付けられ、第1のタイプであり、第1のサプライヤ、製造者、および/または栽培者によって製造されることを決定する際に管理システムを支援するために、カートリッジが挿入された場所またはレセプタクルを提供し得る。
【0072】
710において、管理システムは、一定期間にわたる第1のカートリッジおよび第2のカートリッジに関連付けられたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、第1のサプライヤ、製造者、および/または栽培者に関連付けられたパラメータまたは構成を決定し得る。例えば、システムは、第1のカートリッジが第2のカートリッジよりも高品質の植物を生成したと決定し得る。次いで、システムは、第1の装置と第2の装置との間のパラメータの差異を決定し得、第1のカートリッジおよび第2のカートリッジに関連付けられ得る。次いで、システムは、差に少なくとも部分的に基づいてパラメータ調整を決定し得る。場合によっては、管理システムは、同じタイプ、サプライヤ、製造者、栽培者などを有するカートリッジを備えた追加の装置で新しいパラメータをテストして、新しいパラメータを適用したときの結果の一貫性を決定し得る。
【0073】
712において、システムは、パラメータまたは構成に少なくとも部分的に基づいて、タイプの挿入されたカートリッジを有し、第1のサプライヤ、製造者、および/または栽培者に関連付けられた他の装置を更新し得る。例えば、サプライヤ、製造者、および/または栽培者に関連付けられ、追加の装置内の第1のカートリッジおよび第2のカートリッジと同じタイプを有する種子カートリッジを検出すると、管理システムは、より高品質の収穫をもたらした構成および/またはパラメータを適用し得る。
【0074】
図8は、いくつかの実施態様による、管理システム102に関連付けられたクラウドベースサービスの例示的な図である。管理システム102は、1つまたは複数の通信インターフェース802(通信デバイスおよび/またはモデムとも称される)を含み得る。1つまたは複数の通信インターフェース802は、管理システム102と1つまたは複数の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスまたはリモートサービスとの間の通信を可能にし得る。例えば、通信インターフェース802は、他のセンサシステム、装置、ユーザーインターフェース、および/または他のサードパーティーシステムとの通信を容易にすることができる。通信インターフェース802は、IEEE802.11規格によって定義される周波数を介するようなWi-Fiベースの通信、Bluetoothなどの短距離無線周波数、セルラー通信(例えば、2G、3G、4G、4G LTE、5Gなど)、衛星通信、専用狭域通信(DSRC)、イーサネット、またはそれぞれのコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスとインターフェースすることを可能にする任意の適切な有線または無線通信プロトコルを可能にすることができる。
【0075】
管理システム102は、1つまたは複数のプロセッサ804および1つまたは複数のコンピュータ可読媒体806を含み得る。各々のプロセッサ804は、それ自体が1つまたは複数のプロセッサまたは処理コアを含んでもよい。コンピュータ可読媒体806は、メモリ/記憶装置を含むように図示される。コンピュータ可読媒体806は、揮発性媒体(ランダムアクセスメモリ(RAM)など)および/または不揮発性媒体(読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気ディスクなど)を含み得る。コンピュータ可読媒体806は、固定媒体(例えば、GPU、NPU、RAM、ROM、固定ハードドライブなど)ならびにリムーバブルメディア(例えば、フラッシュメモリ、リムーバブルハードドライブ、光ディスクなど)を含み得る。コンピュータ可読媒体806は、以下でさらに説明されるように、様々な他の方法で構成され得る。
【0076】
命令、データストアなどのいくつかのモジュールは、コンピュータ可読媒体806内に記憶され得、プロセッサ804上で実行するように構成され得る。例えば、図示されるように、コンピュータ可読媒体806は、データ抽出命令808、注文命令810、決定エンジン命令812、パラメータ決定命令814、警告命令816、モデル訓練命令818、およびオペレーティングシステムなどの他の命令820を格納する。コンピュータ可読媒体806はまた、センサデータ822、ユーザーデータ824、カートリッジデータ826、機械学習モデル828、環境データ830、および/またはサードパーティーデータ632、および他のタイプのデータなどのデータを格納するように構成され得る。
【0077】
データ抽出命令808は、成長装置、挿入されたカートリッジ、または発育中の植物に関連付けられた特徴を決定するように構成され得る。場合によっては、データ抽出命令808は、1つまたは複数の機械学習モデルおよび/またはネットワークを利用して、成長装置の内部に関してキャプチャされた画像データなどのデータを解析、セグメント化、および/または分類し得る。例えば、データ抽出命令808は、植栽カラムの領域、植物識別子、カートリッジ識別子、植物条件(例えば、サイズ、ライフステージ、健康など)などを決定し得る。
【0078】
注文命令810は、カートリッジのサードパーティーサプライヤ(製造者および栽培者など)からの注文量を調整するように構成され得る。例えば、システムは、検出または決定された発芽率、植物の品質、植物の健康、植物の収穫量などに基づいて、カートリッジの注文を調整し得る。
【0079】
決定エンジン命令812はまた、データストアハウジングの構成データにアクセスして、受信したデータまたは格納されたデータ(例えば、ユーザーデータ、センサデータ、サードパーティーデータ、カートリッジデータなど)および1つまたは複数の機械学習モデルまたはネットワークに基づいて構成データを更新し得る。例えば、決定エンジン命令812は、構成データを更新するために受信データにマルチアームバンディット技術を適用し、ユーザーの好みデータ要件を満たすように装置で栽培された植物の全体的な収穫率、生産、および品質を改善するのを支援し得る。
【0080】
パラメータ決定命令814は、パラメータを決定するように構成され、ユーザーデータ、センサデータ、サードパーティーデータ、複数のユーザーおよび装置に関連付けられたカートリッジデータに基づいて、ユーザーの好みデータ要件を満たすために、装置で栽培された植物の全体的な収穫率、生産、および品質を改善し得る。いくつかの場合では、データは、パラメータを決定する前に集約され得る。場合によっては、パラメータ決定命令814は、パラメータ、ポリシー、および/または構成の適用に基づいて、植物の改善された品質、収穫率、および/または生産の一貫性を確認するために、新しいパラメータおよび/またはポリシーを選択し、異なる装置に適用し得る。
【0081】
警告命令816は、植物、カートリッジ、装置などに関連するユーザーインターフェースに警告を提供するように構成され得る。例えば、警告命令816は、ユーザーへの警告を含み、装置内で特定の植物を収穫し得る。別の例として、警告命令816は、ユーザーインターフェースに警告を送信して、ユーザーの装置に関するパラメータ、ポリシーなどの変更をユーザーに通知し得る。場合によっては、警告命令816は、パラメータ、ポリシー、および/または構成の変更の確認または承認、並びに拒否などの警告に対するユーザー応答を処理し得る。
【0082】
モデル訓練命令818は、訓練データおよび/またはユーザー入力に基づいて機械学習モデル828を訓練するように構成され得る。
【0083】
主題は、構造的特徴に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしも説明された特定の特徴に限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】