(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】低メモリ5Gデバイス用のRLCチャネル管理
(51)【国際特許分類】
H04W 28/084 20230101AFI20240918BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20240918BHJP
【FI】
H04W28/084
H04W80/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512179
(86)(22)【出願日】2022-08-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2022073605
(87)【国際公開番号】W WO2023036617
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】シヴァクマール、ガンディー
(72)【発明者】
【氏名】パテル、クーシャル
(72)【発明者】
【氏名】マキュラ、ルーク、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】パテル、サーベシュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA28
5K067EE02
(57)【要約】
低メモリ5Gデバイス用のRLCチャネル管理へのアプローチでは、5Gユーザ機器のRLC層におけるメモリ過負荷を検出することに応答して、複数のスライスのうちのスライスがマージャ候補であるかどうかが決定される。スライスがマージャ候補であると決定することに応答して、いずれかのマージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能であるかどうかが決定され、性能および品質パラメータが所定の限度内にある場合、マージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能である。トランスポート論理エンティティを共有可能なマージャ候補が、許容される候補としてマークされる。少なくとも1つの許容される候補が所定の閾値を下回るワークロードを有すると決定することに応答して、許容される候補が、マージされたフローにマージされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実行方法であって、
5Gユーザ機器のRLC層におけるメモリ過負荷を検出することに応答して、1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のスライスのうちの1つまたは複数のスライスが1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数のマージャ候補のうちのいずれかのマージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能であるかどうかを決定することであって、性能および品質パラメータが所定の限度内にある場合、マージャ候補が前記トランスポート論理エンティティを共有可能である、前記決定することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記トランスポート論理エンティティを共有可能な前記1つまたは複数のマージャ候補を1つまたは複数の許容される候補としてマークすることと、
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの少なくとも1つの許容される候補が、所定の閾値を下回るワークロードを有していると決定することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、1つまたは複数の許容される候補を1つまたは複数のマージされたフローにマージすることと
を含む、コンピュータ実行方法。
【請求項2】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記ユーザ機器におけるユーザ・プレーン・プロトコル・スタックをアップデートすることであって、前記ユーザ・プレーン・プロトコル・スタックが、チャネル・マージャ用の1つまたは複数の追加の機能を含めるようにアップデートされる、前記アップデートすることと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記5Gユーザ機器の前記RLC層用のスワップ・マネージャをスタートさせることであって、前記スワップ・マネージャが、複数のチャネルの各チャネルに対して全ワークロードをポーリングする、前記スタートさせることと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記複数のチャネルのチャネル毎にマージャ・ステータスを収集することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項3】
前記スワップ・マネージャが、前記複数のチャネルの各チャネルに対して前記全ワークロードを継続的にポーリングする、請求項2に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項4】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に1つまたは複数のQoSクラス識別子(QCI)パラメータおよび1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数の許容される候補の各許容される候補をマージャ候補のリストに追加することであって、前記マージャ候補のリストが、前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを含む、前記追加することと
をさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数の許容される候補を前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることが、
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、許容される候補毎に1つまたは複数のQCIコカテゴリおよびパケット伝送遅延許容範囲の妥当性を確認することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、許容される候補の1つまたは複数のセットを選択することであって、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットが、前記1つまたは複数のマージされたフローのうちの1つのマージされたフローにマージ可能である、前記選択することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数のQCIコカテゴリおよび前記パケット伝送遅延許容範囲に基づいて、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットを前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることと
を含む、請求項4に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項6】
前記許容される候補のセットを選択することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記許容される候補のセットのうちの1つまたは複数の許容される候補が、1つまたは複数の他の許容される候補とは異なるQCIパラメータを有するかどうかを決定することと、
前記許容される候補のセットのうちの前記1つまたは複数の許容される候補が、前記許容される候補のセットのうちの前記他の許容される候補とは異なる前記QCIパラメータを有することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、最も良く許容される候補をメイン候補として、および1つまたは複数の残りの許容される候補を1つまたは複数の補助候補として割り当てることであって、前記最も良く許容される候補が、最高のQCIパラメータを有する、前記割り当てることと
をさらに含む、請求項5に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項7】
補助候補をターゲットにした新たなパケットI/O割り込みを受信することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記新たなパケットを前記1つまたは複数のマージされたフローにマッピングすること
をさらに含む、請求項4に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項8】
1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体、および前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された以下のプログラム命令を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、前記プログラム命令が、
5Gユーザ機器のRLC層におけるメモリ過負荷を検出することに応答して、複数のスライスのうちの1つまたは複数のスライスが1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することと、
前記1つまたは複数のマージャ候補のうちのいずれかのマージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能であるかどうかを決定することであって、性能および品質パラメータが所定の限度内にある場合、マージャ候補が前記トランスポート論理エンティティを共有可能である、前記決定することと、
前記トランスポート論理エンティティを共有可能な前記1つまたは複数のマージャ候補を1つまたは複数の許容される候補としてマークすることと、
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの少なくとも1つの許容される候補が、所定の閾値を下回るワークロードを有していると決定することに応答して、1つまたは複数の許容される候補を1つまたは複数のマージされたフローにマージすることと
を行うための命令を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項9】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記ユーザ機器におけるユーザ・プレーン・プロトコル・スタックをアップデートすることであって、前記ユーザ・プレーン・プロトコル・スタックが、チャネル・マージャ用の1つまたは複数の追加の機能を含めるようにアップデートされる、前記アップデートすることと、
前記5Gユーザ機器の前記RLC層用のスワップ・マネージャをスタートさせることであって、前記スワップ・マネージャが、複数のチャネルのチャネルに対して全ワークロードをポーリングする、前記スタートさせることと、
前記複数のチャネルのチャネル毎にマージャ・ステータスを収集することと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令をさらに含む、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項10】
前記スワップ・マネージャが、前記複数のチャネルのチャネル毎に前記全ワークロードを継続的にポーリングする、請求項9に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項11】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に1つまたは複数のQoSクラス識別子(QCI)パラメータおよび1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
前記1つまたは複数の許容される候補の各許容される候補をマージャ候補のリストに追加することであって、前記マージャ候補のリストが、前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを含む、前記追加することと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令をさらに含む、請求項9に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項12】
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数の許容される候補を前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることが、
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
許容される候補毎に1つまたは複数のQCIコカテゴリおよびパケット伝送遅延許容範囲の妥当性を確認することと、
許容される候補の1つまたは複数のセットを選択することであって、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットが、前記1つまたは複数のマージされたフローのうちの1つのマージされたフローにマージ可能である、前記選択することと、
前記1つまたは複数のQCIコカテゴリおよび前記パケット伝送遅延許容範囲に基づいて、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットを前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令を含む、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項13】
前記許容される候補のセットを選択することに応答して、前記許容される候補のセットのうちの1つまたは複数の許容される候補が、1つまたは複数の他の許容される候補とは異なるQCIパラメータを有するかどうかを決定することと、
前記許容される候補のセットのうちの前記1つまたは複数の許容される候補が、前記許容される候補のセットのうちの前記他の許容される候補とは異なる前記QCIパラメータを有することに応答して、最も良く許容される候補をメイン候補として、および1つまたは複数の残りの許容される候補を1つまたは複数の補助候補として割り当てることであって、前記最も良く許容される候補が、最高のQCIパラメータを有する、前記割り当てることと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令をさらに含む、請求項12に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項14】
補助候補をターゲットにした新たなパケットI/O割り込みを受信することに応答して、前記新たなパケットを前記1つまたは複数のマージされたフローにマッピングすること
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令をさらに含む、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項15】
コンピュータ・システムであって、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサと、
1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体と、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサのうちの少なくとも1つによる実行のための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納されたプログラム命令であって、前記格納されたプログラム命令が、
5Gユーザ機器のRLC層におけるメモリ過負荷を検出することに応答して、複数のスライスのうちの1つまたは複数のスライスが1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定すること、
前記1つまたは複数のマージャ候補のうちのいずれかのマージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能であるかどうかを決定することであって、性能および品質パラメータが所定の限度内にある場合、マージャ候補が前記トランスポート論理エンティティを共有可能である、前記決定すること、
前記トランスポート論理エンティティを共有可能な前記1つまたは複数のマージャ候補を1つまたは複数の許容される候補としてマークすること、ならびに
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの少なくとも1つの許容される候補が、所定の閾値を下回るワークロードを有していると決定することに応答して、1つまたは複数の許容される候補を1つまたは複数のマージされたフローにマージすること
を行うための命令を含む、プログラム命令と
を備える、コンピュータ・システム。
【請求項16】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記ユーザ機器におけるユーザ・プレーン・プロトコル・スタックをアップデートすることであって、前記ユーザ・プレーン・プロトコル・スタックが、チャネル・マージャ用の1つまたは複数の追加の機能を含めるようにアップデートされる、前記アップデートすることと、
前記5Gユーザ機器の前記RLC層用のスワップ・マネージャをスタートさせることであって、前記スワップ・マネージャが、複数のチャネルのチャネルに対して全ワークロードをポーリングする、前記スタートさせることと、
前記複数のチャネルのチャネル毎にマージャ・ステータスを収集することと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ・システム。
【請求項17】
前記スワップ・マネージャが、前記複数のチャネルの各チャネルに対して前記全ワークロードを継続的にポーリングする、請求項16に記載のコンピュータ・システム。
【請求項18】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に1つまたは複数のQoSクラス識別子(QCI)パラメータおよび1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
前記1つまたは複数の許容される候補の各許容される候補をマージャ候補のリストに追加することであって、前記マージャ候補のリストが、前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを含む、前記追加することと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ・システム。
【請求項19】
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数の許容される候補を前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることが、
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
許容される候補毎に1つまたは複数のQCIコカテゴリおよびパケット伝送遅延許容範囲の妥当性を確認することと、
許容される候補の1つまたは複数のセットを選択することであって、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットが、前記1つまたは複数のマージされたフローのうちの1つのマージされたフローにマージ可能である、前記選択することと、
前記1つまたは複数のQCIコカテゴリおよび前記パケット伝送遅延許容範囲に基づいて、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットを前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令を含む、請求項18に記載のコンピュータ・システム。
【請求項20】
前記許容される候補のセットを選択することに応答して、前記許容される候補のセットのうちの1つまたは複数の許容される候補が、1つまたは複数の他の許容される候補とは異なるQCIパラメータを有するかどうかを決定することと、
前記許容される候補のセットのうちの前記1つまたは複数の許容される候補が、前記許容される候補のセットのうちの前記他の許容される候補とは異なる前記QCIパラメータを有することに応答して、最も良く許容される候補をメイン候補として、および1つまたは複数の残りの許容される候補を1つまたは複数の補助候補として割り当てることであって、前記最も良く許容される候補が、最高のQCIパラメータを有する、前記割り当てることと
を行うための、前記1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納された前記プログラム命令をさらに含む、請求項18に記載のコンピュータ・システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にワイヤレス通信ネットワークの分野に関し、より詳細には、低メモリ第5世代(5G:fifth generation)テレコミュニケーション(テレコム)デバイス用の無線リンク制御(RLC:radio link control)チャネル管理に関する。
【背景技術】
【0002】
テレコミュニケーションにおいて、5Gは、ブロードバンド・セルラー・ネットワーク用の第5世代技術規格である。5Gは、機械、物体、およびデバイスを含むあらゆる人およびものを仮想的に一緒に接続するようにデザインされた新たな種類のネットワークを可能にする。5Gワイヤレス技術は、より高いマルチGbpsピーク・データ・スピード、極低レイテンシ、より高い信頼性、大規模ネットワーク容量、向上した可用性、および、より一様なユーザ体験を、より多くのユーザに届けるためのものである。より高い性能および改善された効率が新たなユーザ体験に力を与え、新たな産業を結びつける。5Gは、ワイヤレス・ネットワークの次世代をはるかに超えるものである。5Gは、あらゆるものおよび人を一緒にまとめ合わせることになる接続ファブリックである。
【0003】
5Gは、4Gロング・ターム・エボリューション(LTE)ネットワークの著しい進化である。5Gは、スマートフォンなどのユーザ機器(UE)だけでなく、何十億もの接続デバイスを伴うモノのインターネット(IoT)、および無人自動車などの新たな技術も、そのデータおよび接続の非常に大きい成長にかなうようにデザインされている。5Gは、初めのうちは、既存の4Gネットワークと併用して動作することになり、その後、その後のリリースおよびカバレッジ拡大において、完全なスタンドアロンのネットワークに進化する。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態は、低メモリ5Gデバイス用のRLCチャネル管理のための方法、コンピュータ・プログラム製品、およびシステムを開示している。1つの実施形態では、5Gユーザ機器のRLC層におけるメモリ過負荷を検出することに応答して、複数のスライスのうちの1つまたは複数のスライスが1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかが決定される。いずれかのマージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能であるかどうかが決定され、性能および品質パラメータが所定の限度内にある場合、マージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能である。トランスポート論理エンティティを共有可能な1つまたは複数のマージャ候補が、1つまたは複数の許容される候補としてマークされる。1つまたは複数の許容される候補のうちの少なくとも1つの許容される候補が、所定の閾値を下回るワークロードを有していると決定することに応答して、1つまたは複数の許容される候補が、1つまたは複数のマージされたフローにマージされる。
【0005】
本発明の実施形態は、ここでは、添付の図面を参照しながら、例としてのみ説明されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施形態による、分散型データ処理環境を例示する機能ブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態による、5Gユーザ・プレーン(UP)パケット・エンコーディング-デコーディングの実例の図である。
【
図3】本発明の実施形態による、ユーザ・プレーン(UP)におけるPDCP層およびRLCチャネルの構造図の例の図である。
【
図4】本発明の実施形態による、UE上のメモリ・スワップ管理の例の図である。
【
図5】本発明の実施形態による、5Gチャネル管理プログラムの実施形態のためのシステム・アーキテクチャのブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態による、UE上の低メモリ・プラットフォームにおけるより良いトラフィック・フローのための仮想化RLCの例の図である。
【
図7】本発明の実施形態による、
図1の分散型データ処理環境内のUEに対するマッパ・クラスおよびポーリングをハンドリングする、5Gチャネル管理プログラムによって実施される手順の動作ステップを描写するフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態による、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のRLCにおける動的マージ管理のための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の動作ステップを描写するフローチャートである。
【
図9】本発明の実施形態による、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のサービス・データ適合プロトコル(SDAP:Service Data Adaptation Protocol)および媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)からのパケット・フローをサーブするための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の動作ステップを描写したフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態による、
図1の分散型データ処理環境内で5Gチャネル管理プログラムを実行するコンピューティング・デバイスの構成要素のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
テレコミュニケーション業界の進歩は、座って行う操作、より低い帯域幅等のような様々な因子の障壁を壊すことによって、人工知能(AI)を含む多くの技術を成功させるための主要な成功要因になっている。5G技術は、1GBPSのモバイル帯域幅、IoTデバイス・アクセスの統合等を通じて、依存技術をさらに大きなレベルに押し上げるための豊かな成功要因として効果があることが予想される。5Gネットワークは、周囲の状況を観察すること、推論すること、推察すること、および人間のような判定を行うことを含む様々な特徴を通じて、人間のコミュニティの一部になることが予想される。
【0008】
5Gテレコム・ネットワークでは、新無線(NR)のMAC層は、論理チャネルの形でRLC層制御へのサービスを行う。これらの論理チャネルは、無線インターフェースおよび5G固定アクセス・ネットワークを介して入出力(I/O)コマンド(ネットワーク・データ・パケット)を転送し、命令を制御するために使用される、仮想化通信ネットワーク・インターフェースである。論理チャネルは、論理チャネルが運ぶ情報のタイプによって定義され、一般に、制御および構成情報の伝送のために使用される制御チャネルとして、または、ユーザ・データ用に使用されるトラフィック・チャネルとして、区別される。5G新無線技術は、5Gネットワーク・スライス・モデルを使用した単一の無線ベアラ・ネットワークを介した複数の論理チャネルの作成を可能にする。これらのチャネルは、UEデバイスからの特殊なトラフィックを5Gネットワークに運ぶために使用される。単一のデバイスから5Gネットワークへの複数のチャネルが作成されると、チャネルは、パケット伝送において並列処理を実行し、5Gネットワーク・リソースの排他的なロッキングを低減して、性能利益を実現する。
【0009】
UEから5Gネットワークへの複数の専用トラフィック・チャネル(DTCH:Dedicated Traffic Channel)の作成により、よりスマートなモバイル・アプリケーションが、5G論理チャネル・ベースの並列処理の性能利益を得つつある。論理チャネルは、無線インターフェースを介して作成されるので、E-UTRANノードB(eノードB)は、無線インターフェースを介してこれらのDTCHの管理を担当するセル内のハードウェアである。eノードBでは、リソースは、リソースの性質(S1、無線等)に基づいてDTCHにアロケートされ、パラメータは、チャネル作成時にネゴシエートされる。eノードBは、NRを介して論理チャネルを管理し、5Gテレコム・ネットワークのサービング・ゲートウェイ(S-GW)と接続し、圧縮、整列、および多重化技術を使用してチャネル全てから収集されたパケットを伝送する。ベアラ・チャネルにおけるデータ送信および受信は、S-GWとeノードBとの間のS1ベアラによって、および、UEとeノードBとの間の無線ベアラによって、トランスポートされる。
【0010】
5Gは、モバイル・ネットワークの以前の世代に比べて、より多くのメモリを必要とする。現在のモバイル・ネットワークは、これらが会話および文書に関するものであるのと同じくらい、4Kビデオの伝送に関するものである。接続されるデバイスは、スマートフォンだけではなく、センサ、駐車メータ、スマートカー、ウェアラブル、および実用品を含む。テレコム・インフラストラクチャは、ここでは、ネットワーキングおよび計算インフラストラクチャであり、フラッシュ、DRAM、および新興のメモリが、SRAMおよびTCAMに取って代わりつつある。コアからエッジへの領域にまたがる計算ニーズの拡散が、様々な計算要素全てに取り付けられたメモリの要件の観点で異種混合を推進しつつある。
【0011】
理論的には、5Gテレコム・ネットワークは、UEとeノードBとの間で作成可能な多くの論理チャネルをサポート可能である。5Gネットワーク内の第1の論理エンドポイントでチャネル作成が開始されるとき、このRLCチャネル上のパケットが高速で処理可能になるように、必要なリソースが第1の論理エンドポイントにアロケートされる。追加として、これらの論理RLCトンネルは、アプリケーションのうちの各アプリケーションまたはセットから来た似ていないトラフィックをハンドリングする能力を提供し、ネットワーク・スライシング・モードが、入ってくるトラフィックの優先度を定義するのに役立つ。したがって、第1の論理エンドポイントは、様々な内部ネットワーク構成要素より優先させることが可能である。これは、UEとeノードBエントリとの間の複数のRLCトンネルの作成につながる。これらのトンネルは、次いで、無線アクセス・ネットワーク(RAN)インターフェースを介したパケット伝送のための個々のMACコネクタおよびマルチプレクサによる平行パケット伝送フローのために使用される。このケースでは、複数の論理チャネルがUEにおいて作成されると、各チャネルには、論理エンドポイント毎に独自のリソース需要がある。このリソース需要は、ワークロードを効果的に処理するための、エンド毎のメモリおよび計算要件を含む。UEにおいて任意のRLCトンネルが作成されているとき、メモリ・ページのセットが、RLCトンネルにアロケートされることになる。これらは、物理層におけるDMA能力を有する連続したメモリ・ブロックであり、したがって、ページは、メモリ・アドレス・ロケーションにおける物理的に連続したものであることが必要である。UEおよび他のエンドポイント・デバイスでは連続したメモリの量が有限なので、インターフェースを越えてチャネルをスワップするためにスワップ区画が使用される。5Gネットワークに対応可能であることが必要な低メモリ・デバイスのケースでは、これは、アクティブ・チャネル用にローカル・メモリ空間をアロケートするために、最も使用されていないチャネルまたは低ワークロードのチャネルがスワップ区画に頻繁に移動されるという、共通の問題のうちの1つである。これは、5Gネットワーク上でより低いメモリ・デバイスで作動させながら、より多くのチャネルを動作させることを可能にする。
【0012】
あまりトラフィックがない特定のRLCチャネルのケースでは、ワークロードにアクセスしているRLCスライスの新たなセット用のスワップ区画に移動されることが必要な、チャネルを選ぶことがより簡単である。しかし、MACのような下の層を介して少量のワークロードを四六時中それぞれが投入するより多くのチャネルがあるケースでは、チャネルをスワップ候補として選ぶことが難しくなる。RLCチャネルがスワップ空間に移動されると、このチャネルに共通のパケット全てが、ノードのメイン・メモリにスワップして戻されるまで、休止状態になる必要がある。このケースでは、チャネルによって小さいI/Oパケット・ワークフローが実施されているので、ワークフローは、スワップからメイン・メモリへの移動をトリガするには低すぎることがある。これは、5G RLC層のUPスタックの性能問題を作り出す。全帯域幅より低いワークロードを実施する、異なるチャネルにアクセスするアプリケーションは、物理的に連続したページが、パケット伝送用のRLCトンネル毎に排他的にアロケートされるので、物理的に連続したページを共有することができない。追加として、各スライスがあまりロードされていなくても、チャネルの一部が、スワップ区画にしっかり移動される必要があり、これは、アプリケーションがこれらのRLCチャネルにアクセスすることによるパケット遅延を導入する。チャネルが再開されるまで、すなわち、チャネルがスワップからメイン・メモリに戻されたときまで、これらのチャネルからのI/Oパケット全てが保留状態でマークされる。これにより、システムの性能は、CPU、メモリ、およびストレージ・リソースが占有されなかったとしても、劇的に悪化する。これは、論理エンドポイントにおけるチャネルのスラッシングを作り出す。簡潔さのために、これがUEデバイスであると考えるが、この状況は、5G UPスタックのRLCにおける不適切なリソース消費量により、eノードBまたはS-GWなどの、任意の構成要素において起こる可能性がある。
【0013】
本発明は、5G対応の論理エンドポイント・デバイスで作動する方法、コンピュータ・プログラム製品、およびシステムを提供し、選択された候補および他の関係のある候補が、アロケートされたページを使用していないケースで、スワップ区画におけるRLCチャネルの頻繁なスワップを軽減させるためのメカニズムを用意する。本発明は、RLCプロトコル層における特定のタイプの論理チャネル上の全ワークロードをRLCチャネル・スワップ・マネージャが検出し、これに応じて、メモリ・ロケーションをまたがって論理チャネルをスワップするのではなく、論理チャネルをマージまたはマージ解除することを決める方式を提供する。5G UP RLCプロトコル・スタックにおけるワークロード・マネージャは、アクティブであることが検出された論理チャネル全てから、現在のワークロードに関する情報を収集する、モニタリング・デーモンを有する。スライスの一部がスワップ・ディスク区画に移動される必要があることをシステムが検出したとき、チャネルのQCIおよび帯域幅特性が検査デーモンによって決定され、(チャネルのそれぞれのポリシがマージャを許容する場合)あまりアクティブでないチャネルがマージするために選択される。SDAPのような上の層からの情報は、チャネルのマージおよびセキュリティ・ニーズに基づいてカタログ化された論理チャネル・セキュリティ・プロビジョニングの性質を得るために、予め収集される。
【0014】
チャネルがトランスポート論理エンティティを共有可能な場合、チャネルは、マージ・プロビジョニングとしてマークされる。チャネルがあまりロードされず、パケット遅延量、保証ビット・レート(GBR:Guaranteed Bit Rate)/非保証ビット・レート(非GBR)準拠、およびQCI値を含むがこれらに限定されないパラメータが、許される範囲内にある場合、チャネルは、トランスポート論理エンティティを共有可能であり、すなわち、マージ可能である。メモリ・リソースの過剰アロケーションが検出された場合、デバイスのリソース・マネージャによってスワップ・トリガが生成される。信号の受信に基づいて、RLCにおける予め計算されたハンドシェイク情報から、マージャ・チャネルについての情報が調査される。変更が選択されると、マージャ・リストからのどのチャネルがより低いワークロードを有しているかを決定したことに基づいて、動的マージ判定を行うために、ワークロード検査器が呼び出されることになる。例えば30%など、規定の限度未満の複数のチャネルが検出された場合、複数のチャネルは、性能利益を得るために、結合またはマージ可能である。候補が選択されたとき、候補のアイデンティティは、上の層のI/Oワークロードのためにパケット・フロー・ルーティングを透過的にハンドリングするマージ・ユニットに転送されることになる。RLCコントローラは、マージされることが必要なRLCトンネルの論理UUIDを受信し、マージ・マッパ・データ構造用のローカル・テーブルを作り出し、チャネルを選択する。
【0015】
最終的なマージャ判定を行うと同時に、QCIコカテゴリおよびパケット伝送遅延許容範囲は、これが、MACおよびRLCインターフェースを介した伝送に直接的に影響を与えるので、候補間で考慮され、妥当性を確認される。QCI特性には違いがある場合、QCIが良い方のチャネルがメインとして選択されることになり、別のトンネルが、補助としてマークされることになる。マルチプレクサ・エンジンは、マージのメインおよび補助候補の追跡を続けることになり、次いで、リアルタイム・パケット転送が補助トンネル上でトリガされる。
【0016】
MACまたはSDAPからのRLCプロトコルによって、何らかの新たなI/O伝送または受信割り込みが受信されたとき、アイデンティティは、マージャにマッピングされ、他の通常の伝送フローおよび転送層が呼び出される。パケットのRLCヘッダを組み立てると同時に、SDAP識別が呼び出され、これに応じて、RLC_IDがパケット埋め込みのために選択される。補助チャネル用のパケットが受信されている場合、アップリンク・パケット用のRLCヘッダを作ると同時に、メインのRLC_IDが破棄されることになる。ダウンリンク・フローのケースでは、抽出されたRLC IDがSDAP IDとマッピングされる正反対のアプローチが使用され、RLC_IDがメイン・チャネルのIDであるケースでは、上の層の投入を選択するためにSDAPチャネルの選択が行われることになる。
【0017】
補助候補のパケット・フローは、透過的な方式で別のRLC_IDに転送されているので、元のメモリ・ページは、アプリケーション・ワークロードを休止状態にすることなく、より長い期間にわたってスワップ区画に移動可能である。マージャ・メインが、帯域幅の過負荷に遭遇した場合、これらのRLC伝送エンティティにアクセスするアプリケーションの最適な性能を得るために、元のポリシが再開されることになる。追加として、リソースが最適な方式で使用されるので、これは、低メモリ・プラットフォーム上のSDAP層から、より多くのアプリケーション・トンネルを追加するのにさらに役立ち、5Gテレコム・ネットワークにおいてページを最適に利用することによって、より多くのアプリケーションを実行するように、低メモリ・デバイスを改善する。
【0018】
図1は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、5Gチャネル管理プログラム142の動作に適した、全体的に100で表された、分散型データ処理環境を例示した機能ブロック図である。本明細書で使用されるような用語「分散型」は、単一のコンピュータ・システムとして一緒に動作する複数の物理的に別個のデバイスを含むコンピュータ・システムを表す。
図1は、1つの実装形態を例示しているにすぎず、異なる実施形態が実施され得る環境に関して何の限定も示唆していない。特許請求の範囲で列挙されたような本発明の範囲から逸脱することなく、描写された環境への多くの変更が当業者によって行われてもよい。
【0019】
分散型データ処理環境100は、コンピューティング・デバイス110およびUE140を含み、これらは、5Gネットワーク130に接続される。コンピューティング・デバイス110は、コア・ネットワーク120にさらに接続される。コア・ネットワーク120は、例えば、テレコミュニケーション・ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、インターネットなどのワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、または、この3つの組合せであることが可能であり、有線、ワイヤレス、または光ファイバ接続を含めることができる。コア・ネットワーク120は、データ、声、または、(声、データ、およびビデオ情報を含むマルチメディア信号を含む)映像信号、あるいはその組合せを受信および伝送する能力がある、1つまたは複数の有線ネットワークまたはワイヤレス・ネットワークあるいはその両方を含めることができる。一般に、コア・ネットワーク120は、コンピューティング・デバイス110と、分散型データ処理環境100内の他のコンピューティング・デバイス(図示せず)との間の通信をサポートすることになる接続およびプロトコルの任意の組合せであることが可能である。
【0020】
コンピューティング・デバイス110は、スタンドアロンのコンピューティング・デバイス、管理サーバ、ウェブ・サーバ、モバイル・コンピューティング・デバイス、または、データを受信、送信、および処理する能力がある他の任意の電子デバイスもしくはコンピューティング・システムであることが可能である。実施形態では、コンピューティング・デバイス110は、5Gテレコミュニケーション・ネットワーク用のeノードB基地局を含めた、セルラー通信ネットワーク用の基地局であることが可能である。実施形態では、コンピューティング・デバイス110は、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、ネットブック・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ(PC)、デスクトップ・コンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、スマートフォン、または、コア・ネットワーク120を介して分散型データ処理環境100内の他のコンピューティング・デバイス(図示せず)と通信する能力がある任意のプログラム可能電子デバイスであることが可能である。別の実施形態では、コンピューティング・デバイス110は、クラウド・コンピューティング環境内などで、複数のコンピュータをサーバ・システムとして利用する、サーバ・コンピューティング・システムを表すことができる。さらに別の実施形態では、コンピューティング・デバイス110は、分散型データ処理環境100内でアクセスされるとき、シームレスなリソースの単一のプールとして機能する、クラスタ化されたコンピュータおよび構成要素(例えば、データベース・サーバ・コンピュータ、アプリケーション・サーバ・コンピュータ)を利用する、コンピューティング・システムを表す。
【0021】
UE140は、スマートフォン、スタンドアロンのコンピューティング・デバイス、車両に組み込まれたコンピュータ・デバイス、モバイル・コンピューティング・デバイス、または、データを受信、送信、および処理する能力がある他の任意の電子デバイスもしくはコンピューティング・システムであることが可能である。実施形態では、UE140は、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、ネットブック・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ(PC)、デスクトップ・コンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、スマートフォン、または、5Gネットワーク130を介して分散型データ処理環境100内の他のコンピューティング・デバイス(図示せず)と通信する能力がある任意のプログラム可能電子デバイスであることが可能である。
【0022】
実施形態では、UE140は、5Gチャネル管理プログラム142を含む。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、低メモリ5Gデバイス用のRLCチャネル管理のための、プログラム、アプリケーション、またはより大きいプログラムのサブプログラムである。代替実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、5Gネットワーク130を介してUE140によってアクセス可能な他の任意のデバイスに置かれてもよい。
【0023】
実施形態では、UE140は、情報リポジトリ144を含む。実施形態では、情報リポジトリ144は、5Gチャネル管理プログラム142によって管理されてもよい。代替実施形態では、情報リポジトリ144は、UE140のオペレーティング・システムによって、単独で、または5Gチャネル管理プログラム142と一緒に、管理されてもよい。情報リポジトリ144は、情報の格納、収集、比較、または結合、あるいはその組合せが可能な、データ・リポジトリである。一部の実施形態では、情報リポジトリ144は、UE140の外部にあり、5Gネットワーク130などの通信ネットワークを通じてアクセスされる。一部の実施形態では、情報リポジトリ144は、UE140に格納される。一部の実施形態では、情報リポジトリ144は、情報リポジトリ144がUE140によってアクセス可能であれば、別のコンピューティング・デバイス(図示せず)上にあってもよい。情報リポジトリ144は、5Gシステム構成データ、UEデータ、UPデータ、チャネル・データ、マージャ・データ、1つまたは複数のソースから5Gチャネル管理プログラム142によって受信された他のデータ、および、5Gチャネル管理プログラム142によって作り出されたデータを含んでもよい。
【0024】
情報リポジトリ144は、当技術分野で知られたような、情報を格納するための任意の揮発性または不揮発性ストレージ媒体を使用して実現されてもよい。例えば、情報リポジトリ144は、テープ・ライブラリ、光学ライブラリ、1つまたは複数の独立したハードディスク・ドライブ、独立したディスクの冗長アレイ(RAID)内の複数のハードディスク・ドライブ、SATAドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、またはランダム・アクセス・メモリ(RAM)を用いて実現されてもよい。同様に、情報リポジトリ144は、リレーショナル・データベース、オブジェクト指向データベース、または1つもしくは複数のテーブルなど、当技術分野で知られた任意の適切なストレージ・アーキテクチャを用いて実現されてもよい。
【0025】
図2は、本発明の実施形態による、5Gユーザ・プレーン(UP)パケット・エンコーディング-デコーディングの実例の図である。
図2の例は、SDAP210を含む。SDAPサブレイヤは、eノードBと、例えば
図1からのUE140などのUEとの両方におけるユーザ・プレーン内にだけ存在する。eノードBは、サービス品質(QoS:Quality of Service)フローを介して上の層に、および、データ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)を介してパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)の下の層にインターフェースする。QoSフローからのトラフィックは、適切なDRBにマッピングされる。これは、SDAPの不可欠の役割である。
【0026】
図2は、無線ベアラRB
x212およびRB
y214をさらに含む。無線ベアラは、ユーザ制御データ用の論理チャネルに類似している。
【0027】
PDCP220は、NRプロトコル・スタックの層である。PDCP220は、5G NRの無線プロトコル・スタックにおいて、RLCより上、およびSDAPより下に置かれる。
図2のPDCP220は、ユーザ・プレーン・データの転送、制御プレーン・データの転送、ヘッダ圧縮、暗号化、および完全性保護を含むサービスをSDAP210に提供する。
【0028】
図2は、RLC230およびMAC240をさらに含む。RLC230は、無線インターフェース上で使用されるレイヤ2無線リンク・プロトコルである。RLC230は、MAC240の上、およびPDCP220の下に置かれる。MAC240は、基本的に、無線リソース・アロケーション・サービスおよびデータ転送サービスを上の層に提供する層である。プロトコル・データ・ユニット(PDU:Protocol Data Unit)用のトランスポート・ブロックは、典型的には、ヘッダ、MACサブヘッダ、およびペイロードから成る。MAC PDUの例は、
図2ではMAC PDU242として示されている。
【0029】
図3は、本発明の実施形態による、ユーザ・プレーン(UP)におけるPDCP層およびRLCチャネルの構造図の例である。
図3の例では、PDCPサブレイヤ310は、無線インターフェースを介して伝送される情報ビットの数を低減させ、伝送効率を改善するための、ユーザ・プレーン・データ・パケットのIPヘッダ圧縮を担当するLTEレイヤ2プロトコルの一部である。PDCPサブレイヤ310は、例えば、
図2からのPDCP220とSDAP210との間など、PDCPとSDAPとの間の論理接続(インターフェース)である、コントロール・サービス・アクセス・ポイント(C-SAP)312を含む。PDCPサブレイヤ310は、SDAPとPDCPとの間のインターフェースである、PDCPサービス・アクセス・ポイント(SAP:Service Access Point)314をさらに含む。
【0030】
RLCサブレイヤ320は、例えば、
図2からのRLC230など、無線インターフェース上でUMTS、LTE、および5Gにおいて使用されるレイヤ2無線リンク・プロトコルである。RLCサブレイヤ320は、例えば、
図2からのMAC240およびPDCP220など、MAC層より上、およびPDCP層より下に置かれる。RLCサブレイヤ320は、RLC非確認モード(UM:Unacknowledged Mode)-SAPチャネル322、およびRLC確認モード(AM:Acknowledged Mode)-SAPチャネル324を含み、これらは、RLCとPDCPとの間の論理接続(インターフェース)である。確認モードでは、ACK信号は、メッセージを受信したかどうかを別の当事者に確認するために通信エンティティとの間で伝えられる。非確認モードでは、パケットは、パケットがイニシエータから送られるとすぐに受信されたと想定され、ACK信号は予想されない。
【0031】
図4は、本発明の実施形態による、ユーザ機器(UE)上のメモリ・スワップ管理の例を例示している。
図4の例では、3つのアプリケーションAPP1 402、APP2 404、およびAPP3 406が、接続412、414、および416を介してUEのSDAP420にそれぞれ接続されている。SDAP420は、例えば、
図2からのSDAP210である。UEは、UEのメイン・メモリであるメモリ空間430、および、データをスワップしてメモリ空間430に出し入れするために確保されたメイン・メモリのセクションであるスワップ区画440として構成された、メモリを有する。
【0032】
メモリ空間430は、メモリ・ブロック432、メモリ・ブロック434、およびメモリ・ブロック436を含む。メモリ・ブロック432および434は、APP2 404にアロケートされている。しかし、APP3 406からのパケットは、APP3 406のRLC_IDのためのアロケーションがスワップ区画440に移動されたので保留状態にある。その結果、APP3 406は、APP3 406からのパケットが処理可能になる前に、APP3 406にアロケートされたスワップ・メモリ・ブロック442が、メモリ空間430内のメモリ・ブロック436にスワップされなければならないので、より多くのレイテンシを経験する。メモリ・ブロック436へのスワップ・メモリ・ブロック442の実際のスワップは、スワップ接続450によって例示されている。
【0033】
図5は、5Gチャネル管理プログラムの実施形態のためのシステム・アーキテクチャのブロック図である。
図5のブロック図は、アプリケーション層510を含み、アプリケーション層510は、アプリ・インスタンス512を含む。アプリ・インスタンス512は、例えば、
図4からのAPP1 402、APP2 404、およびAPP3 404でもよい。アプリ層510は、SDAP520に接続し、SDAP520は、例えば、
図2からのSDAP210であって、PDCP層530に接続し、PDCP層530は、例えば、
図2からのPDCP220である。RLC層540は、例えば、
図2からのRLC230であり、スワップ・マネージャ542を含む。スワップ・マネージャ542は、メモリ空間550とスワップ区画560との間のメモリ・スワップをハンドリングする。メモリ空間550およびスワップ区画560は、それぞれ、例えば、
図4からのメモリ空間430およびスワップ区画440である。
【0034】
図6は、本発明の実施形態による、例えば、
図1からのユーザ機器140などの、UE上の低メモリ・プラットフォームにおけるより良いトラフィック・フローのための仮想化RLCの例である。
図6の例は、
図4の同じメモリ・スワップ管理を示しているが、本発明が含まれている。
図6の例では、3つのアプリケーションAPP1 602、APP2 604、およびAPP3 606が、UEのSDAP620に接続されている。SDAP620は、
図4からのSDAP420である。UEは、メモリ空間630およびスワップ区画640を有し、これらは、それぞれ、
図4からのメモリ空間430およびスワップ区画440である。この例では、しかし、
図4からのAPP3 406には、スワップ区画440のスワップ・メモリ・ブロック442内のメモリがアロケートされていたが、ここでは、
図4のようなスワップ・メモリ・ブロックではなく、本発明は、仮想化RLC接続622および仮想化RLC接続624で示されたように、APP3 606からの5Gスライスを、APP2 604からのスライスとマージしている。したがって、本発明を使用すると、APP3 606からのパケットは、スワップ区画640内のメモリ・ブロック642ではなく、メモリ空間630内のメモリ・ブロック632および634を利用する。メモリ空間630は、
図4からのメモリ・ブロック436であるメモリ・ブロック636をさらに含む。これは、メイン・メモリとスワップ区画との間のスワップに関連付けられた遅延を回避し、したがって、全体性能を改善する。
【0035】
図7は、本発明の実施形態による、
図1の分散型データ処理環境内のUEに対するマッパ・クラスおよびポーリングをハンドリングする、5Gチャネル管理プログラムによって実施される手順の動作ステップを描写するフローチャートである。代替実施形態では、ワークフロー700のステップは、5Gチャネル管理プログラム142と連動しながら、他の任意のプログラムによって実施されてもよい。
【0036】
実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、クラスをマッピングし、接続されたチャネルをポーリングするための、ユーザ・プレーン5Gプロトコル・スタック・アップデートを受信する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネル上の全ワークロードに対してポーリングを始める。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、予めクック処理されたデータを受け入れるために、ダイナミック・ワークロード・マネージャ構造をアップデートする。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、接続されたチャネルのステータスを、マージ済または未マージとして、決定する。
【0037】
本発明の実施形態は、少なくとも、
図1の分散型データ処理環境内のUEに対するマッパ・クラスおよびポーリングをハンドリングする、5Gチャネル管理プログラムによって実施される手順の動作ステップを提供することを理解されたい。しかし、
図7は、1つの実装形態を例示しているにすぎず、異なる実施形態が実施され得る環境に関して何の限定も示唆していない。特許請求の範囲で列挙されたような本発明の範囲から逸脱することなく、描写された環境への多くの変更が当業者によって行われてもよい。
【0038】
図7に描写されたプロセスは、
図1の分散型データ処理環境内のUEに対するマッパ・クラスおよびポーリングをハンドリングする、5Gチャネル管理プログラムによって実施される手順の1つの可能な反復を例示しており、これは、5Gチャネル管理プログラム142がUE上で開始されると継続的に実行されることを理解されたい。
【0039】
5Gチャネル管理プログラム142は、5Gプロトコル・スタックをアップデートする(ステップ702)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、クラスをマッピングし、接続されたチャネルをポーリングするための、ユーザ・プレーン5Gプロトコル・スタック・アップデートを受信する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、少なくともマッピングおよびポーリングのためのローカル・データ構造をロードする。
【0040】
5Gチャネル管理プログラム142は、RLCチャネル・スワップ・マネージャのポーリングを始める(ステップ704)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネル上の全ワークロードに対するポーリングを始める。
【0041】
5Gチャネル管理プログラムは、ダイナミック・ワークロード・マネージャをアップデートする(ステップ706)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、予め改ざんされたデータを受け入れるために、ダイナミック・ワークロード・マネージャ構造をアップデートする。実施形態では、予め改ざんされたデータは、いくつかの形式で処理されたデータである。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネルのワークロードをチェックし、論理チャネル用のアロケートされた帯域幅を収集し、チャネルがあまりロードされていないか、適度にロードされているか、または非常にロードされているかを決めるためにこれを行う。実施形態では、情報を得るために、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネル・パケット統計をモニタリングして、情報を導き出す。
【0042】
5Gチャネル管理プログラムは、チャネルのマージ・ステータスを収集する(ステップ708)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、接続されたチャネルのステータスを、マージ済または未マージとして、決定する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネルのマージ・ステータスを継続的にアップデートするためにステップ708にとどまる。実施形態では、マージ・ステータスは、ステート・マシンで決定された間隔でアップデートされる。
【0043】
図8は、本発明の実施形態による、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のRLCにおける動的マージ管理のための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の動作ステップを描写するフローチャートである。代替実施形態では、ワークフロー800のステップは、5Gチャネル管理プログラム142と連動しながら、他の任意のプログラムによって実施されてもよい。
【0044】
実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、メモリ過負荷が検出されたかどうかを決定する。実施形態では、RLCがアロケートしたメモリに過負荷がかかっていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、スライスの一部は、例えば
図4のスワップ区画440などのスワップ区画に移動される必要があり、したがって、5Gチャネル管理プログラム142は、上記の
図7のステップ702において受信されたスワッパ機能を活性化させる。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、検査デーモンを使用して、サービス品質(QoS)クラス識別子(QCI)、および、チャネルの帯域幅特性を調査する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、ポリシが許容マージ・パラメータを真にセットした場合、例えば、ALLOW_MERGE==TRUEの場合、マージが許容されると決定する。実施形態では、上記のステップ804において、スライスが、マージされる予定の候補であると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、トランスポート論理エンティティをスライスが共有可能であるかどうかを決定する。実施形態では、スライスがマージ可能であると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、許可されたマージャとしてスライスにマークする。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、RLC UPスタックに対してメモリ・リソースが過剰にアロケートされているかどうかを決定する。実施形態では、RLC UPスタックに対してメモリ・リソースが過剰にアロケートされていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、例えば、上記の
図5のRLC層540におけるリソース・マネージャなどの、リソース・マネージャを使用して、トリガ・メッセージを生成する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、検出されたチャネルのいずれかが閾値未満のワークロードを有しているかどうかを決定する。実施形態では、検出されたチャネルのいずれかが閾値未満のワークロードを有していると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、入ってくるI/Oワークロードのためのパケット・フロー・ルーティングを透過的にハンドリングするマージ・ユニットに、検出されたチャネルのアイデンティティを移送する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、マージャ候補のリスト内の候補RLC_ID全てについてのQCIコカテゴリおよびパケット伝送遅延許容範囲の妥当性を確認する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、マルチプレクサ・エンジンを使用してマージのメインおよび補助候補の追跡を続け、次いで、リアルタイム・パケット転送が補助トンネル上でトリガされる。
【0045】
本発明の実施形態は、少なくとも、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のRLCにおける動的マージ管理のための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の動作ステップを提供することを理解されたい。しかし、
図8は、1つの実装形態を例示しているにすぎず、異なる実施形態が実施され得る環境に関して何の限定も示唆していない。特許請求の範囲で列挙されたような本発明の範囲から逸脱することなく、描写された環境への多くの変更が当業者によって行われてもよい。
【0046】
図8に描写されたプロセスは、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のRLCにおける動的マージ管理のための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の1つの可能な反復を例示しており、これは、5Gチャネル管理プログラム142がUE上で開始されると継続的に実行されることを理解されたい。
【0047】
5Gチャネル管理プログラム142は、メモリ過負荷が検出されたかどうかを決定する(判定ブロック802)。実施形態では、RLCがアロケートしたメモリに過負荷がかかっていないと5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「いいえ」分岐、判定ブロック802)、5Gチャネル管理プログラム142は、判定ブロック806に進む。実施形態では、RLCがアロケートしたメモリに過負荷がかかっていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「はい」分岐、判定ブロック802)、5Gチャネル管理プログラム142は、ステップ804に進む。
【0048】
5Gチャネル管理プログラム142は、スワッパを活性化させる(ステップ804)。実施形態では、RLCがアロケートしたメモリに過負荷がかかっていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、スライスの一部が、例えば
図4のスワップ区画440などのスワップ区画に移動される必要があり、したがって、5Gチャネル管理プログラム142は、上記の
図7のステップ702において受信されたスワッパ機能を活性化させる。
【0049】
実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、スライスが、スワップではなく、マージャの候補であるかどうかを決定する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、検査デーモンを使用して、チャネルのQCIおよび帯域幅特性を調査する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、RLCチャネルの活性化時間を収集する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、モニタリング・デーモンを使用して、チャネル上のワークロードを収集する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネルのそれぞれのポリシによって許容される場合、あまりアクティブでないチャネルをマージの候補として選択する。
【0050】
実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネルのRLC_IDについてのシステム・ポリシをチェックして、ポリシがチャネルのマージを許容するかどうかを決定する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、ポリシが許容マージ・パラメータを真にセットした場合、例えば、ALLOW_MERGE==TRUEの場合、マージが許容されると決定する。実施形態では、ポリシがチャネルのマージを許容したと5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネルをマージャ候補リストに移す。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、プラットフォーム・メッセージ・キュー通信を使用してSDAPからの情報を収集し、論理チャネルのためのセキュリティ・プロビジョニングの性質が選択される。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、セキュリティ要件のカタログに基づいてマージャ判定を行う。
【0051】
5Gチャネル管理プログラム142は、スライスがマージ可能であるかどうかを決定する(判定ブロック806)。実施形態では、スライスがマージされるべき候補であると、上記のステップ804において5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、スライスがトランスポート論理エンティティを共有可能であるかどうかを決定する。実施形態では、スライスがトランスポート論理エンティティを共有可能であると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、スライスはマージ可能である。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、チャネルがあまりロードされない場合、スライスがトランスポート論理エンティティを共有可能であり、すなわちマージ可能であり、パケット遅延量、保証ビット・レート(GBR)/非保証ビット・レート(非GBR)準拠、およびQCI値を含むがこれらに限定されないパラメータが、許される範囲内であると決定する。実施形態では、GBR/非GBR準拠およびQCI値の許される範囲は、予め決定される。別の実施形態では、GBR/非GBR準拠およびQCI値の許される範囲は、5Gチャネル管理プログラム142によって受信される。
【0052】
実施形態では、スライスがマージ不能であると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「いいえ」分岐、判定ブロック806)、5Gチャネル管理プログラム142は、判定ブロック810に進む。実施形態では、スライスがマージ可能であると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「はい」分岐、判定ブロック806)、5Gチャネル管理プログラム142は、ステップ808に進む。
【0053】
5Gチャネル管理プログラム142は、スライスをマージャ候補としてマークする(ステップ808)。実施形態では、スライスがマージ可能であると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、許可されたマージャとしてスライスにマークする。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、パラメータALLOW_MERGE==TRUEにセットすることによって、許可されたマージャとしてスライスにマークする。
【0054】
5Gチャネル管理プログラム142は、メモリが過剰にアロケートされているかどうかを決定する(判定ブロック810)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、RLC UPスタックに対してメモリ・リソースが過剰にアロケートされているかどうかを決定する。実施形態では、RLC UPスタックに対してメモリ・リソースが過剰にアロケートされていないと5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「いいえ」分岐、判定ブロック810)、5Gチャネル管理プログラム142は、判定ブロック814に進む。実施形態では、RLC UPスタックに対してメモリ・リソースが過剰にアロケートされていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「はい」分岐、判定ブロック810)、5Gチャネル管理プログラム142は、ステップ812に進む。
【0055】
5Gチャネル管理プログラムは、ワークロード検査器を呼び出す(ステップ812)。実施形態では、RLC UPスタックに対してメモリ・リソースが過剰にアロケートされていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、例えば、上記の
図5のRLC層540におけるリソース・マネージャなどの、リソース・マネージャを使用して、トリガ・メッセージを生成する。トリガ・メッセージの生成後、5Gチャネル管理プログラム142は、上記のステップ804において収集されたマージ可能なチャネルの情報を検査し、ワークロード検査器を呼び出し、動的マージャ判定に適切なワークロードのRLC_IDの妥当性を確認する。
【0056】
5Gチャネル管理プログラム142は、いずれかのチャネルが閾値を下回っているかどうかを決定する(判定ブロック814)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、検出されたチャネルのいずれかが閾値未満のワークロードを有しているかどうかを決定する。実施形態では、閾値は、所定の値である。別の実施形態では、閾値は、システム・ポリシである。実施形態では、チャネルは、上記のステップ808においてマージャのために選択されたものになる。実施形態では、チャネルは、マージが許可されたことを指示するMERGE_STATUSのパラメータを有することになる。
【0057】
実施形態では、検出されたチャネルのどれも閾値未満のワークロードを有していないと5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「いいえ」分岐、判定ブロック814)、5Gチャネル管理プログラム142は、ステップ818に進む。実施形態では、検出されたチャネルのいずれかが閾値未満のワークロードを有していると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「はい」分岐、判定ブロック814)、5Gチャネル管理プログラム142は、ステップ816に進む。
【0058】
5Gチャネル管理プログラムは、マージャ候補のリストを作り出す(ステップ816)。実施形態では、検出されたチャネルのいずれかが閾値未満のワークロードを有していると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、入ってくるI/Oワークロードのためのパケット・フロー・ルーティングを透過的にハンドリングするマージ・ユニットに、検出されたチャネルのアイデンティティを移送する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、マージされることになるRLCトンネルの論理UUIDを、例えば、
図5のRLC層540などのRLCにおけるコントローラに送信する。実施形態では、マージされることになるRLCトンネルの論理UUIDをRLCコントローラが得ると、RLCコントローラは、マージ・マッパ・データ構造用のローカル・テーブルを作り出し、以前に作り出されたRLC_IDのリストを選択する。
【0059】
5Gチャネル管理プログラムは、QCIカテゴリおよびパケット遅延許容範囲を評価する(ステップ818)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、マージャ候補のリスト内の候補RLC_ID全てについてのQCIコカテゴリおよびパケット伝送遅延許容範囲の妥当性を確認する。実施形態では、QCI特性が異なる場合、5Gチャネル管理プログラム142は、QCIが高い方のチャネルRLC_IDを選択し、このチャネルをメインとしてセットする。
【0060】
5Gチャネル管理プログラムは、レコードを書き込む(ステップ820)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、マルチプレクサ・エンジンを使用してマージのメインおよび補助候補の追跡を続け、リアルタイム・パケット転送が補助トンネル上でトリガされる。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、次いで、判定ブロック802に戻る。
【0061】
図9は、本発明の実施形態による、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のSDAPおよびMACからのパケット・フローをサーブするための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の動作ステップを描写したフローチャートである。代替実施形態では、ワークフロー900のステップは、5Gチャネル管理プログラム142と連動しながら、他の任意のプログラムによって実施されてもよい。
【0062】
実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、新たなパケットが受信されたこと、または新たなパケットの伝送準備ができていることを指示する割り込みを受信する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、例えば、上記の
図5からのRLC層540などのRLCを使用して、マージャにマッピングされた子スライスを識別する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、転送層を呼び出して、子スライスを適切なSDAPまたはMACフローに投入する。実施形態では、パケットが補助スライスをターゲットにしていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、アップリンク・パケット用のRLCヘッダを作ると同時に、メインのRLC_IDを破棄する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、次いで、このサイクルを終える。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、パケットがダウンリンク・フロー用であるかどうかを決定する。実施形態では、パケットがダウンリンク・フローをターゲットにしていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、RLC_IDを抽出し、これをSDAP IDとマッピングする。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、次いで、このサイクルを終える。
【0063】
本発明の実施形態は、少なくとも、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のSDAPおよびMACからのパケット・フローをサーブするための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の動作ステップを提供することを理解されたい。しかし、
図9は、1つの実装形態を例示しているにすぎず、異なる実施形態が実施され得る環境に関して何の限定も示唆していない。特許請求の範囲で列挙されたような本発明の範囲から逸脱することなく、描写された環境への多くの変更が当業者によって行われてもよい。
【0064】
図9に描写されたプロセスは、
図1の分散型データ処理環境内のUE上のSDAPおよびMACからのパケット・フローをサーブするための、5Gチャネル管理プログラム142によって実施される手順の1つの可能な反復を例示しており、これは、新たなパケットI/O伝送または受信割り込みが、RLCプロトコル上でUE上のSDAPまたはMACから受信されるたびに繰り返すことを理解されたい。
【0065】
5Gチャネル管理プログラム142は、パケット割り込みを受信する(ステップ902)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、新たなパケットが受信されたこと、または新たなパケットの伝送準備ができていることを指示する割り込みを受信する。
【0066】
5Gチャネル管理プログラム142は、マージャにマッピングされた子スライスを識別する(ステップ904)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、例えば、上記の
図5からのRLC層540などのRLCを使用して、マージャにマッピングされた子スライスを識別する。実施形態では、スライスがマージャにマッピングされない場合、通常の伝送フローがスライスのRLC_IDにマッピングされる。
【0067】
5Gチャネル管理プログラムは、スライスを正しいSDAPまたはMACフローに投入する(ステップ906)。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、転送層を呼び出して、子スライスを適切なSDAPまたはMACフローに投入する。実施形態では、パケットのRLCヘッダを組み立てると同時に、5Gチャネル管理プログラム142は、パケット内の適切なSDAPアイデンティティを呼び出し、SDAPアイデンティティに基づいて、パケットを埋め込むために選択されたRLC_IDを選択する。
【0068】
5Gチャネル管理プログラム142は、パケットが補助スライス用であるかどうかを決定する(判定ブロック908)。実施形態では、パケットが補助スライスをターゲットにしていないと5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「いいえ」分岐、判定ブロック908)、5Gチャネル管理プログラム142は、判定ブロック912に進む。実施形態では、パケットが補助スライスをターゲットにしていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「はい」分岐、判定ブロック908)、5Gチャネル管理プログラム142は、ステップ910に進む。
【0069】
5Gチャネル管理プログラムは、RLC_IDをメイン・スライスのIDと置き換える(ステップ910)。実施形態では、パケットが補助スライスをターゲットにしていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、アップリンク・パケット用のRLCヘッダを作ると同時に、メインのRLC_IDを破棄する。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、次いで、このサイクルを終える。
【0070】
5Gチャネル管理プログラム142は、パケットがダウンリンク・フロー用であるかどうかを決定する(判定ブロック912)。実施形態では、パケットがダウンリンク・フローをターゲットにしていないと5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「いいえ」分岐、判定ブロック912)、5Gチャネル管理プログラム142は、このサイクルを終える。実施形態では、パケットがダウンリンク・フローをターゲットにしていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合(「はい」分岐、判定ブロック912)、5Gチャネル管理プログラム142は、ステップ914に進む。
【0071】
5Gチャネル管理プログラムは、上の層の投入のためのSDAPチャネルを選択する(ステップ914)。実施形態では、パケットがダウンリンク・フローをターゲットにしていると5Gチャネル管理プログラム142が決定した場合、5Gチャネル管理プログラム142は、RLC_IDを抽出し、これをSDAP IDとマッピングする。実施形態では、各層は、チャネル毎に独自の論理IDを維持し、通常、マッピングは1対1である。実施形態では、各RLCチャネルは、上記の
図8において5Gチャネル管理プログラム142によって変更された単一のSDAPチャネルにマッピングされる。実施形態では、アプリケーション層によっていずれかのパケットが投入されたとき、5Gチャネル管理プログラム142は、ターゲットにおいて正しくデコードされるように、低い方のプロトコル層のIDを追加する。実施形態では、フローがメインであることをRLC_IDが指示する場合、5Gチャネル管理プログラム142は、上の層の投入に基づいてSDAPチャネルを選択することになる。実施形態では、5Gチャネル管理プログラム142は、次いで、このサイクルを終える。
【0072】
図10は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、5Gチャネル管理プログラム142に適したコンピューティング・デバイス110の構成要素を描写したブロック図である。
図10は、コンピュータ1000、1つまたは複数のプロセッサ1004(1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサを含む)、通信ファブリック1002、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)1016とキャッシュ1018とを含むメモリ1006、永続ストレージ1008、通信ユニット1012、I/Oインターフェース1014、ディスプレイ1022、および外部デバイス1020を表示している。
図10は、1つの実施形態を例示しているにすぎず、異なる実施形態が実施され得る環境に関して何の限定も示唆していないことを理解されたい。描写された環境への多くの変更が行われてもよい。
【0073】
描写されたように、コンピュータ1000は、通信ファブリック1002を介して動作し、通信ファブリック1002は、コンピュータ・プロセッサ1004、メモリ1006、永続ストレージ1008、通信ユニット1012、およびI/Oインターフェース1014の間の通信を行う。通信ファブリック1002は、プロセッサ1004(例えば、マイクロプロセッサ、通信プロセッサ、およびネットワーク・プロセッサ)、メモリ1006、外部デバイス1020、ならびに、システム内の他の任意のハードウェア構成要素の間でデータまたは制御情報を伝えるのに適した任意のアーキテクチャで実現されてもよい。例えば、通信ファブリック1002は、1つまたは複数のバスで実現されてもよい。
【0074】
メモリ1006および永続ストレージ1008は、コンピュータ可読ストレージ媒体である。描写された実施形態では、メモリ1006は、RAM1016およびキャッシュ1018を備える。一般に、メモリ1006は、任意の適切な揮発性または不揮発性コンピュータ可読ストレージ媒体を含めることができる。キャッシュ1018は、RAM1016からの、最近アクセスされたデータ、およびほぼ最近アクセスされたデータを保持することによって、プロセッサ1004の性能を向上させる高速メモリである。
【0075】
5Gチャネル管理プログラム142用のプログラム命令は、メモリ1006のうちの1つまたは複数のメモリを介した、それぞれのコンピュータ・プロセッサ1004のうちの1つまたは複数による実行のために、永続ストレージ1008、またはより一般には、任意のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納されてもよい。永続ストレージ1008は、磁気ハードディスク・ドライブ、ソリッド・ステート・ディスク・ドライブ、半導体ストレージ・デバイス、リード・オンリ・メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブル・リード・オンリ・メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、または、プログラム命令もしくはデジタル情報を格納する能力がある他の任意のコンピュータ可読ストレージ媒体でもよい。
【0076】
永続ストレージ1008によって使用される媒体はさらに、取外し可能でもよい。例えば、取外し可能ハード・ドライブが永続ストレージ1008として使用されてもよい。他の例は、別のコンピュータ可読ストレージ媒体に移すためにドライブに挿入される、光および磁気ディスク、サム・ドライブ、ならびにスマート・カードを含み、これらは、永続ストレージ1008の一部でもある。
【0077】
通信ユニット1012は、これらの例では、他のデータ処理システムまたはデバイスと通信する。これらの例では、通信ユニット1012は、1つまたは複数のネットワーク・インターフェース・カードを含む。通信ユニット1012は、物理通信リンクおよびワイヤレス通信リンクのどちらかまたは両方を使用して通信してもよい。本発明の一部の実施形態の文脈では、様々な入力データのソースは、コンピュータ1000に対して物理的にリモートであってもよく、したがって、入力データは、通信ユニット1012を介して受信され、出力は、同様に伝送されてもよい。
【0078】
I/Oインターフェース1014は、コンピュータ1000に接続され得る他のデバイスとのデータの入力および出力を可能にする。例えば、I/Oインターフェース1014は、キーボード、キーパッド、タッチ・スクリーン、マイクロフォン、デジタル・カメラ、または他のいくつかの適切な入力デバイス、あるいはその組合せなどの、外部デバイス1020に接続してもよい。外部デバイス1020は、例えば、サム・ドライブ、ポータブル光または磁気ディスク、およびメモリ・カードなどの、ポータブル・コンピュータ可読ストレージ媒体をさらに含めることができる。例えば、5Gチャネル管理プログラム142など、本発明の実施形態を実践するために使用されるソフトウェアおよびデータは、このようなポータブル・コンピュータ可読ストレージ媒体に格納可能であり、I/Oインターフェース1014を介して永続ストレージ1008にロード可能である。I/Oインターフェース1014は、ディスプレイ1022にさらに接続する。
【0079】
ディスプレイ1022は、データをユーザに表示するためのメカニズムを用意し、例えば、コンピュータ・モニタでもよい。ディスプレイ1022は、タブレット・コンピュータのディスプレイなどの、タッチ・スクリーンとしてさらに機能することができる。
【0080】
本明細書に記載のプログラムは、本発明の特定の実施形態においてプログラムが実行される用途に基づいて識別される。しかし、本明細書における任意の特定のプログラム用語体系は、便宜上使用されるものにすぎず、したがって、本発明は、このような用語体系によって識別された、または示唆された、あるいはその両方の、任意の特定の用途での使用に単に限定されるべきではないことを理解されたい。
【0081】
本発明は、システム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品、あるいはその組合せでもよい。コンピュータ・プログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読ストレージ媒体(または複数の媒体)を含んでもよい。
【0082】
コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行デバイスによる使用のための命令を保持および格納可能な任意の有形デバイスであることが可能である。コンピュータ可読ストレージ媒体は、例えば、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光ストレージ・デバイス、電磁気ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイス、または前述の任意の適切な組合せでもよいがこれらに限定されない。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例の完全に網羅されていないリストは、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリ・メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル・リード・オンリ・メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク・リード・オンリ・メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー・ディスク、命令を記録したパンチ・カードまたは溝内隆起構造などの機械的にエンコードされたデバイス、および前述の任意の適切な組合せを含む。本明細書で使用されるようなコンピュータ可読ストレージ媒体は、電波もしくは他の自由に伝搬する電磁波、導波路もしくは他の伝送媒体を通じて伝搬する電磁波(例えば、光ファイバ・ケーブルを通過する光パルス)、またはワイヤを通じて伝送される電気信号など、本質的に一時的な信号であると解釈されるべきではない。
【0083】
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、あるいは、例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、もしくはワイヤレス・ネットワーク、またはその組合せなどのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部ストレージ・デバイスに、ダウンロード可能である。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバ、あるいはその組合せを備えてもよい。各コンピューティング/処理デバイスのネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースは、コンピュータ可読プログラム命令をネットワークから受け取り、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読ストレージ媒体に格納するためにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0084】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、インストラクション・セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、または、Smalltalk(R)、C++、もしくは同様のものなどのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語、もしくは類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つもしくは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれたソース・コードもしくはオブジェクト・コードでもよい。コンピュータ可読プログラム命令は、全面的にユーザのコンピュータ上で、または、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンのソフトウェア・パッケージとして、あるいは、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモート・コンピュータ上で、または全面的にリモート・コンピュータもしくはサーバ上で実行してもよい。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続されてもよく、接続は、(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータに対して行われてもよい。一部の実施形態では、プログラム可能論理回路機器、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を含む電子回路機器は、本発明の態様を実施するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路機器を個別化にすることによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行してもよい。
【0085】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品の流れ図またはブロック図あるいはその両方を参照しながら本明細書で説明される。流れ図またはブロック図あるいはその両方の各ブロック、ならびに流れ図またはブロック図あるいはその両方におけるブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実行可能であることが理解されよう。
【0086】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令が、流れ図またはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで指定された機能/行為を実行するための手段を作り出すべく、機械を生み出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供されてもよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、さらに、流れ図またはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで指定された機能/行為の態様を実行する命令を含む製品を、命令を格納したコンピュータ可読ストレージ媒体が備えるべく、コンピュータ可読ストレージ媒体に格納されてもよく、コンピュータ、プログラム可能データ処理装置、または他のデバイス、あるいはその組合せに特定の様式で機能するように指図可能である。
【0087】
コンピュータ可読プログラム命令は、さらに、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で実行する命令が、流れ図またはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで指定された機能/行為を実行するべく、コンピュータ実行処理を生み出すために、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイスで一連の動作ステップを実施するために、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスにロードされてもよい。
【0088】
図中の流れ図およびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。この点に関して、流れ図またはブロック図の中の各ブロックは、指定の論理機能を実行するための1つまたは複数の実行可能命令を備える命令のモジュール、セグメント、または一部分を表してもよい。一部の代替実装形態では、ブロックに記された機能は、図に記された順序とは無関係に行われてもよい。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、またはブロックは、時には、含まれる機能に応じて逆の順序で実行されてもよい。ブロック図または流れ図あるいはその両方の各ブロック、および、ブロック図または流れ図あるいはその両方におけるブロックの組合せは、指定の機能もしくは行為を実施するか、または、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを実行する、専用ハードウェア・ベースのシステムによって実行可能であることも指摘されることになる。
【0089】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示のために提示されたものであるが、網羅的であること、または、開示の実施形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲および思想から逸脱することなく、多くの変形形態および変形形態が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される専門用語は、実施形態の原理、実用的用途、もしくは、市場で見つかる技術に対する技術的改善を最も良く説明するように、または、本明細書で開示された実施形態を当業者が理解できるように、選ばれた。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実行方法であって、
5Gユーザ機器のRLC層におけるメモリ過負荷を検出することに応答して、1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、複数のスライスのうちの1つまたは複数のスライスが1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数のマージャ候補のうちのいずれかのマージャ候補がトランスポート論理エンティティを共有可能であるかどうかを決定することであって、性能および品質パラメータが所定の限度内にある場合、マージャ候補が前記トランスポート論理エンティティを共有可能である、前記決定することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記トランスポート論理エンティティを共有可能な前記1つまたは複数のマージャ候補を1つまたは複数の許容される候補としてマークすることと、
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの少なくとも1つの許容される候補が、所定の閾値を下回るワークロードを有していると決定することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、1つまたは複数の許容される候補を1つまたは複数のマージされたフローにマージすることと
を含む、コンピュータ実行方法。
【請求項2】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記ユーザ機器におけるユーザ・プレーン・プロトコル・スタックをアップデートすることであって、前記ユーザ・プレーン・プロトコル・スタックが、チャネル・マージャ用の1つまたは複数の追加の機能を含めるようにアップデートされる、前記アップデートすることと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記5Gユーザ機器の前記RLC層用のスワップ・マネージャをスタートさせることであって、前記スワップ・マネージャが、複数のチャネルの各チャネルに対して全ワークロードをポーリングする、前記スタートさせることと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記複数のチャネルのチャネル毎にマージャ・ステータスを収集することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項3】
前記スワップ・マネージャが、前記複数のチャネルの各チャネルに対して前記全ワークロードを継続的にポーリングする、請求項2に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項4】
前記5Gユーザ機器の前記RLC層における前記メモリ過負荷を検出することに応答して、前記複数のスライスのうちの前記1つまたは複数のスライスが前記1つまたは複数のマージャ候補であるかどうかを決定することが、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に1つまたは複数のQoSクラス識別子(QCI)パラメータおよび1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数の許容される候補の各許容される候補をマージャ候補のリストに追加することであって、前記マージャ候補のリストが、前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを含む、前記追加することと
をさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数の許容される候補を前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることが、
前記1つまたは複数の許容される候補のうちの前記少なくとも1つの許容される候補が前記所定の閾値を下回る前記ワークロードを有すると決定することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数の許容される候補の許容される候補毎に前記1つまたは複数のQCIパラメータおよび前記1つまたは複数の帯域幅パラメータを取り出すことと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、許容される候補毎に1つまたは複数のQCIコカテゴリおよびパケット伝送遅延許容範囲の妥当性を確認することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、許容される候補の1つまたは複数のセットを選択することであって、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットが、前記1つまたは複数のマージされたフローのうちの1つのマージされたフローにマージ可能である、前記選択することと、
前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記1つまたは複数のQCIコカテゴリおよび前記パケット伝送遅延許容範囲に基づいて、前記許容される候補の1つまたは複数のセットの各セットを前記1つまたは複数のマージされたフローにマージすることと
を含む、請求項4に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項6】
前記許容される候補のセットを選択することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記許容される候補のセットのうちの1つまたは複数の許容される候補が、1つまたは複数の他の許容される候補とは異なるQCIパラメータを有するかどうかを決定することと、
前記許容される候補のセットのうちの前記1つまたは複数の許容される候補が、前記許容される候補のセットのうちの前記他の許容される候補とは異なる前記QCIパラメータを有することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、最も良く許容される候補をメイン候補として、および1つまたは複数の残りの許容される候補を1つまたは複数の補助候補として割り当てることであって、前記最も良く許容される候補が、最高のQCIパラメータを有する、前記割り当てることと
をさらに含む、請求項5に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項7】
補助候補をターゲットにした新たなパケットI/O割り込みを受信することに応答して、前記1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサによって、前記新たなパケットを前記1つまたは複数のマージされたフローにマッピングすること
をさらに含む、請求項4に記載のコンピュータ実行方法。
【請求項8】
プロセッサに、請求項1ないし7のいずれか一項に記載のコンピュータ実行方法を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載のコンピュータ実行方法を実行するプロセッサを備えたコンピュータ・システム。
【国際調査報告】