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特表2024-534902植物成長を追跡するためのスマート測樹計
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】植物成長を追跡するためのスマート測樹計
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20240918BHJP
   A01G 23/00 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
A01G7/00 603
A01G23/00 551Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514039
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 US2022042152
(87)【国際公開番号】W WO2023034380
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/239,804
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/394,923
(32)【優先日】2022-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524078011
【氏名又は名称】イープラント, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ハイン, ロジャー ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ハイン, グラハム ランカスター
(72)【発明者】
【氏名】レア, ケビン ヒュー
(72)【発明者】
【氏名】ウォーカー, デイビッド ビー.
(72)【発明者】
【氏名】キーソウ, カート エー. エフ. ザ サード
(72)【発明者】
【氏名】デラー, エヴァン ティー.
(57)【要約】
本明細書に説明されるものは、植物サイズ、例えば、植物茎、樹幹、果物、蔓等の植物の部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定するためのセンサ、システム、および方法である。いくつかの実施形態では、センサは、測樹計と、加速度計と、空気温度センサと、湿度センサと、光センサとから成る群から選択される、2つまたはそれを上回る構成要素を含む。本明細書に説明されるセンサのうちのいずれも、データをモバイルデバイスまたはサーバに中継し、ユーザに植物の健全性を通知する、および/またはセンサの無線ネットワークのコネクティビティをマップしてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するためのセンサであって、前記センサは、
a)植物部分の中または周囲に位置付けられるように構成される1つまたはそれを上回る締結具と、
b)測樹計と、加速度計と、空気温度センサと、湿度センサと、光センサとから成る群から選択される2つまたはそれを上回る構成要素と、
c)プロセッサと、
d)電力供給源と
を備える、センサ。
【請求項2】
前記プロセッサは、プリント回路基板(PCB)を備える、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記2つまたはそれを上回る構成要素のうちの1つまたは両方が、前記PCBに添着される、請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記2つまたはそれを上回る構成要素の全てが、前記PCBに添着される、請求項3に記載のセンサ。
【請求項5】
前記PCBは、エポキシファイバガラス複合材料を含む、請求項2-4のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項6】
前記電力供給源は、バッテリを備える、請求項1-5のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項7】
前記電力供給源は、ソーラーパネルを備える、請求項1-6のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項8】
前記電力供給源は、統合型ソーラーパネルと、ハイブリッドコンデンサと、リチウムバッテリとを備える、請求項6または請求項7に記載のセンサ。
【請求項9】
前記バッテリは、コインセルバッテリである、請求項6に記載のセンサ。
【請求項10】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記バッテリは、前記PCBに添着される、請求項6-9のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項11】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記ソーラーパネルは、前記PCBに添着される、請求項7-9のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項12】
少なくとも前記プロセッサと、電力供給源とを封入する筐体をさらに備える、請求項1-11のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項13】
前記筐体は、成型プラスチックである、またはそれを含む、請求項12に記載のセンサ。
【請求項14】
前記筐体は、シール、接合部、または締結具を欠いているオーバーモールド成型プラスチックの単一部品である、請求項12または請求項13に記載のセンサ。
【請求項15】
前記筐体はさらに、Oリングを備える、請求項14に記載のセンサ。
【請求項16】
前記筐体は、ポリマー樹脂である、またはそれを含む、請求項12-15のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項17】
前記プラスチックまたはポリマー樹脂は、ガラス充填される、請求項13-16のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項18】
前記プラスチックまたはポリマー樹脂は、10~40%のガラスである、請求項17に記載のセンサ。
【請求項19】
前記プラスチックまたはポリマー樹脂は、30%のガラスである、請求項18に記載のセンサ。
【請求項20】
前記センサは、測樹計を備える、請求項1-19のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項21】
前記測樹計は、
1)キャップと、シャフトとを有するプランジャであって、前記キャップは、前記植物部分に対して位置付けられるように構成され、前記プランジャは、前記キャップが前記植物部分に対して位置付けられると、植物サイズの変化に比例して側方に移動するように構成される、プランジャと、
2)前記シャフトに、またはその中に取り付けられる磁石であって、前記磁石は、前記プランジャと関連付けられた状態で側方に移動するように構成される、磁石と、
3)前記磁石の位置を検出するように構成される磁気計と
を備える、請求項20に記載のセンサ。
【請求項22】
前記磁気計は、複数の軸、半径方向軸、または単一平面に沿って前記磁石の位置を検出するように構成される、請求項21に記載のセンサ。
【請求項23】
前記磁気計は、ミクロンスケール分解能において前記磁石の位置を検出するように構成される、請求項21または請求項22に記載のセンサ。
【請求項24】
前記磁石は、ネオジム磁石である、請求項21-23のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項25】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記磁気計は、前記PCBに添着される、請求項21-24のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項26】
前記センサは、前記植物部分の直径または半径の変化を測定するように構成される、請求項1-25のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項27】
前記センサは、1日あたり複数回植物部分サイズを測定するように構成される、請求項1-26のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項28】
前記センサは、15分またはそれを下回るインターバルにおいて植物部分サイズを測定するように構成される、請求項27に記載のセンサ。
【請求項29】
前記センサは、5分またはそれを下回るインターバルにおいて植物部分サイズを測定するように構成される、請求項27に記載のセンサ。
【請求項30】
前記センサは、5秒のインターバルにおいて植物部分サイズを測定するように構成される、請求項27に記載のセンサ。
【請求項31】
前記センサは、加速度計を備える、請求項1-30のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項32】
前記加速度計は、3軸加速度計である、請求項31に記載のセンサ。
【請求項33】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記加速度計は、前記PCBに添着される、請求項31または請求項32に記載のセンサ。
【請求項34】
前記センサは、空気温度センサを備える、請求項1-33のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項35】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記空気温度センサは、前記PCBに添着される、請求項34に記載のセンサ。
【請求項36】
前記センサは、湿度センサを備える、請求項1-35のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項37】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記湿度センサは、前記PCBに添着される、請求項36に記載のセンサ。
【請求項38】
前記センサは、光センサを備える、請求項1-37のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項39】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記光センサは、前記PCBに添着される、請求項38に記載のセンサ。
【請求項40】
前記センサは、測樹計と、加速度計、空気温度センサ、湿度センサ、および光センサのうちの1つまたはそれを上回るものとを備える、請求項1-39のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項41】
前記センサは、測樹計と、加速度計と、空気温度センサと、湿度センサと、光センサとを備える、請求項40に記載のセンサ。
【請求項42】
伝送機をさらに備える、請求項1-41のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項43】
前記伝送機は、Bluetooth(登録商標)無線機または送受信機である、請求項42に記載のセンサ。
【請求項44】
前記Bluetooth(登録商標)無線機または送受信機は、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)無線機または送受信機である、請求項43に記載のセンサ。
【請求項45】
前記伝送機は、長距離(LoRa)送受信機である、請求項42に記載のセンサ。
【請求項46】
前記伝送機は、近距離無線通信(NFC)送受信機である、請求項42に記載のセンサ。
【請求項47】
前記プロセッサは、PCBを備え、前記伝送機は、前記PCBに添着される、請求項42-46のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項48】
前記1つまたはそれを上回る締結具は、ねじ、ねじ山付きロッド、または釘を備え、前記ねじ、ねじ山付きロッド、または釘は、前記植物部分内に位置付けられ、前記センサを前記植物部分に搭載するように構成される、請求項1-47のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項49】
前記1つまたはそれを上回る締結具は、1つまたはそれを上回る湾曲状アームを備え、前記湾曲状アームは、前記植物部分の周囲に位置付けられるように構成される、請求項1-47のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項50】
前記1つまたはそれを上回る締結具は、V字形状に配列される2つの湾曲状アームを備える、請求項49に記載のセンサ。
【請求項51】
前記湾曲状アームは、前記植物部分の周囲に位置付けられるように構成される、請求項49または請求項50に記載のセンサ。
【請求項52】
前記1つまたはそれを上回る締結具はさらに、前記センサおよび前記植物部分の周囲に巻着されるように構成される弾性帯部を備える、請求項47-51のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項53】
前記1つまたはそれを上回る締結具は、ねじを備え、前記プロセッサは、PCBを備え、前記ねじは、前記PCBに添着される、請求項47-52のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項54】
前記PCBは、前記ねじの周囲に圧縮限定要素を備える、請求項53に記載のセンサ。
【請求項55】
前記プランジャキャップはさらに、ジンバルを備える、請求項21-54のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項56】
前記プランジャキャップは、成型プラスチックである、またはそれを含む、請求項21-55のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項57】
前記プランジャキャップは、厚さが約3mm未満である、請求項21-56のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項58】
前記プランジャキャップは、約10mm~約100mmの表面積にわたって前記植物部分に接触するように構成される、請求項21-57のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項59】
前記プランジャの周囲にある、またはそれに添着されるばねをさらに備える、請求項21-58のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項60】
前記プランジャシャフトに、前記プランジャキャップの反対に取り付けられるプルタブをさらに備える、請求項21-59のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項61】
前記プランジャシャフトは、アルミニウムまたはステンレス鋼を含む、請求項21-60のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項62】
前記プランジャシャフトは、中空円筒物であり、前記磁石は、前記プランジャシャフトの内側に位置付けられる円筒形磁石である、請求項61に記載のセンサ。
【請求項63】
前記ねじ、ねじ山付きロッド、または釘は、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、またはチタンを含む、請求項48-62のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項64】
前記1つまたはそれを上回る締結具は、ねじを備え、前記センサはさらに、前記センサと前記植物部分との間の前記ねじの周囲に位置付けられるように構成されるナットを備える、請求項48-63のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項65】
前記植物部分の遠位にある前記センサの面上の前記ねじの周囲に位置付けられるように構成される第2のナットをさらに備える、請求項64に記載のセンサ。
【請求項66】
前記1つまたはそれを上回る締結具は、第1の端部と、第2の端部とを有するねじを備え、前記センサはさらに、
(i)第1の開口部と、第2の開口部とを有する圧縮限定要素と、
(ii)脱落防止ねじと
を備え、
前記ねじの第1の端部は、前記植物部分内に位置付けられ、前記センサを前記植物部分に搭載するように構成され、
前記圧縮限定要素の第1の開口部は、前記ねじの第2の端部を受容するように構成され、
前記圧縮限定要素の第2の開口部は、前記脱落防止ねじを受容するように構成される、
請求項48-65のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項67】
前記脱落防止ねじの周囲に位置付けられるように構成される保定リングをさらに備える、請求項66に記載のセンサ。
【請求項68】
前記1つまたはそれを上回る締結具は、ねじ山付きロッドを備え、前記センサはさらに、前記植物部分と前記センサとの間の前記ねじ山付きロッドの周囲に位置付けられるように構成される第1のナットと、前記センサに隣接し、前記植物部分の遠位にある前記ねじ山付きロッドの周囲に位置付けられるように構成される第2のナットとを備える、請求項48-63のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項69】
前記プランジャシャフトの周囲に位置付けられる中空シャトルをさらに備える、請求項21-68のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項70】
前記植物は、樹木または木本植物である、請求項1-69のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項71】
前記植物部分は、茎、樹幹、幹、または枝である、請求項70に記載のセンサ。
【請求項72】
前記植物は、作物樹木である、請求項70または請求項71に記載のセンサ。
【請求項73】
前記植物は、柑橘類、オリーブ、ナッツ、カカオ、オーク、マツ、セコイア、またはカエデである、請求項70-72のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項74】
前記植物は、蔓である、請求項1-69のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項75】
前記植物部分は、樹幹、芽、枝、稈、果物、または茎である、請求項74に記載のセンサ。
【請求項76】
前記蔓は、ブドウの蔓である、請求項74または請求項75に記載のセンサ。
【請求項77】
植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するためのシステムであって、
a)請求項1-76のいずれか1項に記載のセンサと、
b)モバイルデバイスおよび/またはサーバと
を備え、
前記センサは、無線通信を介して前記モバイルデバイスおよび/またはサーバに接続され、データを前記モバイルデバイスおよび/またはサーバに伝送するように構成される、システム。
【請求項78】
前記センサは、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、長距離(LoRa)、近距離無線通信(NFC)、またはそれらの組み合わせを介して前記モバイルデバイスおよび/またはサーバに接続される、請求項77に記載のシステム。
【請求項79】
モバイルデバイスを備え、前記センサは、データを前記モバイルデバイスに伝送するように構成される、請求項77または請求項78に記載のシステム。
【請求項80】
サーバを備え、前記センサは、データを前記サーバに伝送するように構成される、請求項77-79のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項81】
前記センサは、前記磁気計、植物部分サイズ、無線通信信号強度、加速度計、光センサ、湿度センサ、空気温度センサ、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものに関連するデータを前記モバイルデバイスおよび/またはサーバに伝送するように構成される、請求項77-80のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項82】
前記モバイルデバイスは、全地球測位システム(GPS)センサを備え、前記GPSセンサは、前記GPSセンサを使用して場所情報を取得し、前記場所情報と前記センサを関連付けるように構成される、請求項77-81のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項83】
前記モバイルデバイスは、カメラまたは他の画像センサを備える、請求項77-82のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項84】
請求項1-75のいずれか1項に記載の複数のセンサを備え、前記複数のもののうちの各センサは、無線通信を介して前記モバイルデバイスおよび/またはサーバに接続され、データを前記モバイルデバイスおよび/またはサーバに伝送するように構成される、請求項77-83のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項85】
複数の植物の植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するためのシステムであって、請求項1-76のいずれか1項に記載の複数のセンサを備え、前記複数のもののうちの各センサは、前記複数のもののうちの単一の植物の植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するように構成される、システム。
【請求項86】
モバイルデバイスをさらに備え、前記複数のもののうちの各センサは、前記モバイルデバイスに接続され、データを前記モバイルデバイスに伝送するように構成される、請求項85に記載のシステム。
【請求項87】
サーバをさらに備え、前記複数のもののうちの各センサは、前記サーバに接続され、データを前記モバイルデバイスに伝送するように構成される、請求項85または請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定するための方法であって、
a)請求項1-76のいずれか1項に記載のセンサを前記植物部分に添着することと、
b)少なくとも部分的に、前記センサの2つまたはそれを上回る構成要素から収集されるデータに基づいて、前記植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定することと
を含む、方法。
【請求項89】
前記植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性は、第1の時間において測定され、前記方法はさらに、前記植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を前記第1の時間と異なる第2の時間において測定することを含み、前記第2の時間における前記サイズおよび/または他の植物部分特性の測定値は、少なくとも部分的に、前記センサの2つまたはそれを上回る構成要素から収集されるデータに基づく、請求項88に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、そのそれぞれが参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2021年9月1日に出願された米国仮出願第63/239,804号および2022年8月3日に出願された米国仮出願第63/394,923号の優先利益を主張する。
【0002】
本開示は、概して、植物および/または植物部分の成長および/または他の特性を監視することに関連する。
【背景技術】
【0003】
測樹計は、植物の部分、通常、茎、樹幹、または果物のサイズを測定するために使用される。それらは、主として、研究ツールであるが、これらの測定から獲得され得る情報の豊富さのため、農家による日常的使用が、生じ始めつつある。
【0004】
2つのタイプの測樹計、すなわち、帯測樹計および点測樹計が、一般的である。帯測樹計は、植物茎/樹幹、通常は、樹木の円周を測定し、経時的なテープ端部の場所の変化を測定するために目盛を確認する、またはキャリパまたは別のデバイスを使用する人物によって視認される電子機器を伴わない、単純なテープであることができる。他の帯測樹計は、電子的器具を使用し、帯部の移動を自動的に測定し、本データを電子データロガーに転送する。点測樹計は、典型的には、樹木の比較的に定常状態である、比較的に不動の木部または木本組織内に係留され、線形可変差動変圧器(LVDT)等の精密な線形ゲージを使用し、樹皮の真下の生体組織の厚さを測定する。
【0005】
これらの低技術測樹計は、乏しいデータを提供し、監視するために有意な労力および配慮を要求する。したがって、例えば、植物成長を、リアルタイムを含め、経時的に測定するための改良された測樹計の必要性が、存在する。これらの測樹計は、植物成長の短期的監視および長期的監視の両方を可能にし、他のデバイス(スマートフォンを含む、モバイルデバイス等)とインターフェースをとり、したがって、安価かつ製造が容易なデバイスを用いて、様々なユーザに植物成長に関する豊富なデータを提供することが可能である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に提供されるものは、特に、農家、庭師、造園師、地方自治体の植物管理者、土地管理者、森林管理者、または任意の人が、短期期間および長期期間にわたって植物の成長を監視することを可能にする、「スマート」測樹計である。これらのデバイスは、樹液流動ならびに1日、1時間、またはさらに数秒から数分の過程にわたる成長に起因して生じ得る、植物サイズの変化を示すことができる。より長い期間にわたって、これらのデバイスは、植物の健全性および介入が必要とされ得るかどうかについてのデータを提供することができる。製造することが低コストである、これらのデバイスは、保守を伴うことなく、長い期間にわたって配設されることができ、本デバイスの寿命にわたってシールされることができ、本デバイスの寿命にわたってバッテリ交換を要求せず、(ミクロン分解能までの)サイズ変化ならびに温度、湿度、光等に関する様々なリアルタイムデータを提供することができる。また、本明細書に説明されるように、それらは、様々な植物タイプおよび部分に嵌合されることができる。
【0007】
これらの目標を達成し、それらを幅広い使用のために可能なものにするために、本明細書に提供されるものは、非常に低コストであり、多くのサイズの多種多様な植物の植物部分直径を精密に測定し得る、デバイスである。これらのデバイスはまた、データを容易に利用可能にし、決定を行うために単純に使用され得る、ある方法において、または灌水または施肥のための自動的制御システムの一部として、(例えば、無線で、直接、またはネットワーク/サーバを介して)そのデータをモバイルデバイス、サーバ、または他のコンピュータシステムに転送することができる。
【0008】
ある側面では、本明細書に提供されるものは、植物部分の中または周囲に位置付けられるように構成される、1つまたはそれを上回る締結具と、測樹計と、加速度計と、空気温度センサと、湿度センサと、光センサとから成る群から選択される、2つまたはそれを上回る構成要素と、プロセッサと、電力供給源とを備える、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するためのセンサである。
【0009】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、プリント回路基板(PCB)を備える。いくつかの実施形態では、2つまたはそれを上回る構成要素のうちの1つまたは両方が、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、2つまたはそれを上回る構成要素の全てが、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、PCBは、エポキシファイバガラス複合材料を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、電力供給源は、バッテリを備える。いくつかの実施形態では、バッテリは、コインセルバッテリである。いくつかの実施形態では、バッテリは、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、電力供給源は、ソーラーパネルを備える。いくつかの実施形態では、電力供給源は、統合型ソーラーパネルと、ハイブリッドコンデンサと、リチウムバッテリとを備える。いくつかの実施形態では、ソーラーパネルは、PCBに添着される。
【0011】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、例えば、少なくともプロセッサと、電力供給源とを封入する、筐体を備える。いくつかの実施形態では、筐体は、プラスチック、例えば、成型プラスチックである、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、筐体は、ポリマー樹脂である、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、プラスチックまたはポリマー樹脂は、ガラス充填される。いくつかの実施形態では、プラスチックまたはポリマー樹脂は、約10~約40%のガラス、例えば、約30%のガラスを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサおよび磁気計は、Oリングを備える、シールされたオーバーモールド成型された筐体内に封入される。いくつかの実施形態では、オーバーモールド成型された筐体は、バッテリを被覆する、可撤性蓋を備える。いくつかの実施形態では、筐体は、シール、接合部、または締結具を欠いている、オーバーモールド成型プラスチックの単一部品である。
【0012】
いくつかの実施形態では、センサは、測樹計を備える。いくつかの実施形態では、測樹計は、キャップと、シャフトとを有する、プランジャであって、キャップは、植物部分に対して位置付けられるように構成され、プランジャは、キャップが植物部分に対して位置付けられると、植物サイズの変化に比例して側方に移動するように構成される、プランジャと、シャフトに、またはその中に取り付けられる、磁石であって、プランジャと関連付けられた状態で側方に移動するように構成される、磁石と、磁石の位置を検出するように構成される、磁気計とを備える。いくつかの実施形態では、磁気計は、複数の軸、半径方向軸、または単一平面に沿って磁石の位置を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、磁気計は、ミクロンスケール分解能において磁石の位置を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、磁気計は、複数の軸に沿って、例えば、半径方向軸に沿って磁石の位置を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、磁気計は、レシオメトリック測定を使用して磁石の位置を検出するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、センサは、植物部分の直径または半径の変化を測定するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、1日あたり複数回、または15分、5分、5秒、5秒~1時間、または5秒~15分のインターバルにおいて植物部分サイズを測定するように構成される。いくつかの実施形態では、磁石は、ネオジム磁石である。いくつかの実施形態では、プロセッサは、PCBを備え、磁気計は、PCBに添着される。
【0014】
いくつかの実施形態では、センサは、加速度計を備える。いくつかの実施形態では、加速度計は、3軸加速度計である。いくつかの実施形態では、プロセッサは、PCBを備え、加速度計は、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、センサは、光センサを備える。いくつかの実施形態では、プロセッサは、PCBを備え、光センサは、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、センサは、湿度センサを備える。いくつかの実施形態では、プロセッサは、PCBを備え、湿度センサは、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、センサは、空気温度センサを備える。いくつかの実施形態では、プロセッサは、PCBを備え、空気温度センサは、PCBに添着される。
【0015】
いくつかの実施形態では、センサは、測樹計と、加速度計、空気温度センサ、湿度センサ、および光センサのうちの1つまたはそれを上回るものとを備える。いくつかの実施形態では、センサは、測樹計と、加速度計と、空気温度センサと、湿度センサと、光センサとを備える。
【0016】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、伝送機または送受信機を備える。いくつかの実施形態では、伝送機は、Bluetooth(登録商標)無線機または送受信機、例えば、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)無線機または送受信機である。いくつかの実施形態では、伝送機は、長距離(LoRa)送受信機である。いくつかの実施形態では、伝送機は、近距離無線通信(NFC)送受信機である。いくつかの実施形態では、伝送機は、PCBに添着される。
【0017】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、ねじ、ねじ山付きロッド、または釘を備え、ねじ、ねじ山付きロッド、または釘は、植物部分内に位置付けられ、センサを植物部分に搭載するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、1つまたはそれを上回る湾曲状アームであって、植物部分の周囲に位置付けられるように構成される、湾曲状アームを備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、UまたはV字形状に配列される、2つの湾曲状アームを備える。いくつかの実施形態では、湾曲状アームは、植物部分の周囲に、プランジャキャップの反対に位置付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具はさらに、センサおよび植物部分の周囲に巻着されるように構成される、弾性帯部を備える。いくつかの実施形態では、ねじ、ねじ山付きロッド、または釘は、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、またはチタンを含む。いくつかの実施形態では、センサはさらに、センサと植物部分との間のねじの周囲に位置付けられるように構成される、ナットを備える。いくつかの実施形態では、センサはさらに、植物部分の遠位にあるセンサの面上のねじの周囲に位置付けられるように構成される、第2のナットを備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、第1の端部と、第2の端部とを有する、ねじを備え、センサはさらに、第1の開口部と、第2の開口部とを有する、圧縮限定要素と、脱落防止ねじとを備え、ねじの第1の端部は、植物部分内に位置付けられ、センサを植物部分に搭載するように構成され、圧縮限定要素の第1の開口部は、ねじの第2の端部を受容するように構成され、圧縮限定要素の第2の開口部は、脱落防止ねじを受容するように構成される。いくつかの実施形態では、センサはさらに、脱落防止ねじの周囲に位置付けられるように構成される、保定リングを備える。いくつかの実施形態では、センサはさらに、植物部分とセンサとの間のねじ山付きロッドの周囲に位置付けられるように構成される、第1のナットと、センサに隣接し、植物部分の遠位にあるねじ山付きロッドの周囲に位置付けられるように構成される、第2のナットとを備える。いくつかの実施形態では、センサはさらに、プランジャシャフトの周囲に位置付けられる、中空シャトルを備える。いくつかの実施形態では、プランジャキャップはさらに、ジンバルを備える。いくつかの実施形態では、プランジャキャップは、成型プラスチックである、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、プランジャキャップは、厚さが約3mm未満である。いくつかの実施形態では、プランジャキャップは、約10mm~約100mmの表面積にわたって植物部分に接触するように構成される。いくつかの実施形態では、センサはさらに、プランジャの周囲にある、またはそれに添着される、ばねを備える。いくつかの実施形態では、センサはさらに、プランジャシャフトに、プランジャキャップの反対に取り付けられる、プルタブを備える。いくつかの実施形態では、プランジャシャフトは、アルミニウムまたはステンレス鋼を含む。いくつかの実施形態では、プランジャシャフトは、部分的または完全中空円筒物であり、磁石は、プランジャシャフトの内側に位置付けられる、円筒形磁石である。
【0018】
いくつかの実施形態では、植物は、樹木または木本植物である。いくつかの実施形態では、植物部分は、茎、樹幹、幹、または枝である。いくつかの実施形態では、植物は、作物樹木である。いくつかの実施形態では、植物は、柑橘類、オリーブ、ナッツ、カカオ、オーク、マツ、セコイア、「イチゴ」、またはカエデである。いくつかの実施形態では、植物は、蔓である。いくつかの実施形態では、植物部分は、樹幹、芽、枝、稈、果物、または茎である。いくつかの実施形態では、蔓は、ブドウの蔓である。
【0019】
ある側面では、本明細書に提供されるものは、a)植物部分の周囲に位置付けられるように構成される、1つまたはそれを上回る締結具であって、回転可能要素を備え、回転可能要素は、植物部分の周囲に位置付けられると、植物サイズの変化に比例して回転するように構成される、1つまたはそれを上回る締結具と、b)磁石であって、回転可能要素に従って回転するように構成される、磁石と、c)磁石の回転を検出するように構成される、回転センサと、d)プロセッサと、e)電力供給源とを備える、植物部分サイズを測定するためのセンサである。
【0020】
本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかによるいくつかの実施形態では、磁石は、磁石の北-南極軸が回転可能要素の回転軸に対して直角であるように構成される。いくつかの実施形態では、回転センサは、ホールセンサである。いくつかの実施形態では、ホールセンサは、ホールセンサのZ軸が回転可能要素の回転軸と平行であるように位置付けられる。いくつかの実施形態では、回転可能要素の回転の程度は、植物部分サイズに対して一定係数だけ線形である。いくつかの実施形態では、一定係数は、植物部分サイズ変化の約1mmあたり回転可能要素の約10度の回転である。いくつかの実施形態では、一定係数は、植物部分サイズのダイナミックレンジにわたって一定である。いくつかの実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約4mm~24mmである。
【0021】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、少なくとも、基部を有する第1の定常アームと、基部を有する回転可能アームとを備え、磁石が、回転可能アーム内に位置付けられ、植物部分のサイズの変化が、回転可能アームの回転を引き起こす。いくつかの実施形態では、少なくとも第1の定常アームおよび回転可能アームは、湾曲状である。いくつかの実施形態では、少なくとも第1の定常アームおよび回転可能アームは、対向方向に湾曲状である。いくつかの実施形態では、植物部分は、3つの接触線によって接触され、第1の線は、第1の定常アーム上にあり、第2の線は、回転可能アーム上にあり、第3の線は、第1および/または第2の線の反対のセンサ上にある。いくつかの実施形態では、センサはさらに、ねじりばねであって、第1の定常アームおよび回転可能アームに接続される、ねじりばねを備える。いくつかの実施形態では、回転アームの基部および第1の定常アームの基部は、ねじりばねを備える、ヒンジにおいて接続される。いくつかの実施形態では、第1の定常アームの基部の位置は、第1の定常アームの基部を回転アームの基部からより長い距離を摺動させることが、センサによって測定され得る最小直径の増加と、センサによって測定され得るサイズの最小変化の減少とを引き起こすように、回転アームの基部に対して摺動するように構成される。いくつかの実施形態では、回転センサは、センサの筐体内に位置付けられる。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具はさらに、第2の定常アームを備える。いくつかの実施形態では、回転センサは、第2の定常アーム内に位置付けられる。
【0022】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、クリップと、第1の端部と、第2の端部とを伴う、可撓性テープとを備え、第1の端部は、回転可能ドラムに取り付けられ、磁石が、回転可能ドラム内に位置付けられ、第2の端部は、クリップを用いてセンサに取り付けられるように構成され、第1の端部を備える、可撓性テープの第1の区分は、回転可能ドラムの周囲に巻かれるように構成され、第2の端部を備える、可撓性テープの第2の区分は、植物部分の周囲に巻着され、第2の端部においてクリップを用いてセンサに取り付けられるように構成され、回転可能ドラムは、植物部分のサイズの変化に比例して回転するように構成される。いくつかの実施形態では、可撓性テープは、有孔材、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、フッ素化材料、複合材料、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、複合材料は、ケブラー(登録商標)、ファイバガラス、またはそれらの組み合わせを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、リボンと、留め金と、回転可能ドラムとを備え、磁石が、回転可能ドラム内に位置付けられ、リボンは、植物部分の周囲に巻着され、留め金を用いてセンサに締結されるように構成され、回転可能ドラムは、植物部分のサイズの変化の変化に比例して回転するように構成される。いくつかの実施形態では、センサはさらに、ねじりばねを備え、ねじりばねは、回転可能ドラムに接続され、ねじりばねは、回転可能ドラムまたはそれへのセンサへの接続部に捻転を印加する。
【0024】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、複数の歯を伴うベルトと、留め金と、鋸歯状プーリとを備え、磁石が、鋸歯状プーリ内に位置付けられ、ベルトは、植物部分の周囲に巻着され、留め金を用いてセンサに締結されるように構成され、鋸歯状プーリは、ベルトの歯のうちの1つまたはそれを上回るものと相互係止し、植物部分のサイズの変化に比例して回転するように構成される。いくつかの実施形態では、ベルトは、ケブラー(登録商標)、金属、ファイバガラス繊維、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、歯は、約2mm離れるように離間される。いくつかの実施形態では、回転センサは、センサの筐体内に位置付けられる。
【0025】
本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかによるいくつかの実施形態では、センサはさらに、伝送機を備える。いくつかの実施形態では、伝送機は、Bluetooth(登録商標)無線機または送受信機、例えば、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)無線機または送受信機である。いくつかの実施形態では、センサはさらに、筐体を備える。いくつかの実施形態では、筐体は、成型プラスチックである、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、回転センサ、プロセッサ、および/または電力供給源は、筐体内に位置付けられる。いくつかの実施形態では、電力供給源は、バッテリおよび/またはソーラーパネルを備える。いくつかの実施形態では、プロセッサは、プリント回路基板(PCB)を備える。いくつかの実施形態では、センサはさらに、視覚識別子を備える。いくつかの実施形態では、視覚識別子は、QRコード(登録商標)またはバーコードである。いくつかの実施形態では、センサはさらに、無線周波数識別(RFID)タグを備える。いくつかの実施形態では、植物部分は、植物の茎、幹、芽、稈、本体、枝、蔓、樹幹、または果物である。
【0026】
他の側面では、本明細書に提供されるものは、上記の実施形態のいずれか1項に記載のセンサと、モバイルデバイスまたはサーバとを備える、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するためのシステムであって、センサは、無線通信を介してモバイルデバイスまたはサーバに接続され、データをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される、システムである。いくつかの実施形態では、センサは、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、長距離(LoRa)、またはそれらの組み合わせを介してモバイルデバイスまたはサーバに接続される。いくつかの実施形態では、センサは、データをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、回転センサ、植物部分サイズ、無線通信信号強度、またはそれらの組み合わせに関連するデータをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、本システムは、上記の実施形態のいずれか1項に記載の複数のセンサであって、複数のもののうちの各センサは、無線通信を介してモバイルデバイスまたはサーバに接続され、データをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される、センサを備える。いくつかの実施形態では、複数のもののうちの各センサは、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、長距離(LoRa)、またはそれらの組み合わせを介してモバイルデバイスまたはサーバに接続される。いくつかの実施形態では、複数のものにおける各センサは、無線通信信号強度に関連するデータをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、GPSセンサを備える。いくつかの実施形態では、GPSセンサは、GPSセンサを使用して場所情報を取得し、場所情報と複数のセンサを関連付けるように構成される。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、カメラまたは他の画像センサを備える。いくつかの実施形態では、センサは、磁気計、植物部分サイズ、無線通信信号強度、加速度計、光センサ、湿度センサ、空気温度センサ、またはそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものに関連するデータをモバイルデバイスおよび/またはサーバに伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、本システムはさらに、サーバであって、複数のもののうちの各センサが、サーバに接続され、データをモバイルデバイスに伝送するように構成される、サーバを備える。
【0027】
他の側面では、本明細書に提供されるものは、本開示のセンサを使用して植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップであって、測定は、少なくとも部分的に、センサの構成要素によって収集されるデータに基づく、ステップを含む、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を追跡するための方法である。いくつかの実施形態では、本方法は、測定に先立って、センサを植物または植物部分に搭載するステップであって、1つまたはそれを上回る締結具が、植物部分の中または周囲に位置付けられる、ステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第1の時間の後の第2の時間において、本開示のセンサを使用して植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップであって、第2の時間におけるサイズおよび/または他の植物部分特性の測定は、少なくとも部分的に、センサの構成要素によって収集されたデータに基づく、ステップを含む。
【0028】
他の側面では、本明細書に提供されるものは、a)第1の時間において、上記の実施形態のいずれか1項に記載のセンサまたはシステムにおいて、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップと、b)第1の時間の後の第2の時間において、センサまたはシステムにおいて植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップとを含む、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を追跡するための方法である。いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、本開示のシステムを使用して複数の植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップを含む。
【0029】
本明細書に説明される種々の実施形態の性質のうちの1つ、いくつか、または全てが、本発明の他の実施形態を形成するために組み合わせられ得ることを理解されたい。本発明のこれらおよび他の側面は、当業者に明白な状態となるであろう。本発明のこれらおよび他の実施形態はさらに、続く詳細な説明によって説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本願は、付随の図と併せて検討される、以下の説明を参照することによって理解されることができる。
【0031】
図1A図1Aは、いくつかの実施形態による、クリップ測樹計の垂直断面図を描写する。
【0032】
図1B図1Bは、いくつかの実施形態による、3つの定寸された茎を伴うクリップ測樹計の上面図を描写する。ドットは、円筒形物体との公称接触線を表す。3つの接触点が、範囲内の全ての茎サイズにおける運動学的に安定した把持を提供する。示されるアームの湾曲は、角度付きアームの移動対茎直径変化の一貫した比率を生産する。10度は、直径4ミリメートル~24ミリメートルの茎の範囲にわたる1ミリメートルに等しい。刻み付きフィンガタブが、片手を用いたクリップアームの容易な開放を可能にする。
【0033】
図1C図1Cは、植物上のクリップ測樹計を描写する。
【0034】
図2A図2Aは、いくつかの実施形態による、テープ測樹計の水平断面図を描写する。
【0035】
図2B図2Bは、いくつかの実施形態による、テープ測樹計の垂直断面図を描写する。
【0036】
図2C図2Cは、植物上のテープ測樹計を描写する。
【0037】
図3A図3Aは、いくつかの実施形態による、リボン測樹計の3つの図を描写する。フレア状支持アームが、V字形状区分内でより細い茎を受け、より大きい直径の樹幹上の湾曲部分に遷移する。1つのデバイスが、非常に多種多様な茎直径上で安定している。
【0038】
図3B図3Bは、鉢植された植物上のリボン測樹計を描写する。追加のリボンが、測樹計がはるかにより大きい植物上に配設されることを可能にする。小さいドラム直径が、高測定感度をもたらす。リボンが、ぴったりと引動され、次いで、摩擦クリップが、リボンを定位置に保持する。リボンは、デバイスを植物に向かって引動する一方、V字支持部が、センサを振動させないように保つ。
【0039】
図4A図4Aは、いくつかの実施形態による、タイミングベルト測樹計の斜視図と、2つの断面図とを描写する。上側および下側フレア状Vアームは、茎/樹幹上への安定した位置付けのためのものである。回転クリップは、所望の場所におけるタイミングベルトの容易な締結のためのものである。歯を伴うプーリは、タイミングベルトに係合するためのものである。ばねが、回転に抵抗し、磁石が、シールされた筐体内のPCB上のホールセンサの上方のプーリの下側端部内に固定される。
【0040】
図4B図4Bは、部分的開放位置および開放位置における、クリップを伴うタイミングベルト測樹計を描写する。保定歯が、ベルトに係合し、これを固着させる。
【0041】
図4C図4Cは、樹木上のタイミングベルト測樹計を描写する。
【0042】
図5図5は、クリップ様式(ed)測樹計および帯様式(TM)測樹計の混合物を使用した、6つのトマト植物の茎、1つのゴムの木の茎、および1つの基準円筒物の直径の測定された変化を描写する。1つのトマト植物が、2つの測樹計を使用して測定され、1つの測樹計が、茎上の別のものの真上に位置付けられた(ed3およびed4)。
【0043】
図6図6は、フユウガキの木の水位が約3日にわたって変動した際のその直径の測定された変化を描写する。直径は、テープ様式測樹計を使用して、30秒毎に測定および報告された。
【0044】
図7A図7Aは、測定期間の間の6つの木の直径、空気温度、および相対湿度の測定された変化を描写する。
図7A-1】図7Aは、測定期間の間の6つの木の直径、空気温度、および相対湿度の測定された変化を描写する。
【0045】
図7B図7Bは、測定期間の間の磁気計温度、バッテリレベル、および光強度の測定された変化を描写する。
図7B-1】図7Bは、測定期間の間の磁気計温度、バッテリレベル、および光強度の測定された変化を描写する。
【0046】
図7C図7Cは、測定期間の間の加速度計のX軸、Y軸、およびZ軸の測定された変化を描写する。
図7C-1】図7Cは、測定期間の間の加速度計のX軸、Y軸、およびZ軸の測定された変化を描写する。
【0047】
図8A図8Aは、測定期間の間の1つの樹木の直径(上パネル)、空気温度(中パネル)、および相対湿度(下パネル)の測定された変化を描写する。
図8A-1】図8Aは、測定期間の間の1つの樹木の直径(上パネル)、空気温度(中パネル)、および相対湿度(下パネル)の測定された変化を描写する。
【0048】
図8B図8Bは、測定期間の間の磁気計温度(上パネル)、バッテリレベル(中パネル)、および光強度(下パネル)の測定された変化を描写する。
図8B-1】図8Bは、測定期間の間の磁気計温度(上パネル)、バッテリレベル(中パネル)、および光強度(下パネル)の測定された変化を描写する。
【0049】
図8C図8Cは、測定期間の間の加速度計のX軸(上パネル)、Y軸(中パネル)、およびZ軸(下パネル)の測定された変化を描写する。
図8C-1】図8Cは、測定期間の間の加速度計のX軸(上パネル)、Y軸(中パネル)、およびZ軸(下パネル)の測定された変化を描写する。
【0050】
図9A図9Aは、樹木の直径を測定するデバイスを描写する。本デバイスは、プランジャと、磁気計(サイズ)と、加速度計(傾き)と、アンテナと、湿度、温度、および光スペクトルを測定する、構成要素とを備える。樹木は、樹皮(コルク組織)と、成長層(師部)と、硬材(木部)とを備える。
【0051】
図9B図9Bは、樹木の直径が増加した後にその直径を測定する、デバイスを描写する。本デバイスは、プランジャと、磁気計(サイズ)と、加速度計(傾き)と、アンテナと、湿度、温度、および光スペクトルを測定する、構成要素とを備える。樹木は、樹皮(コルク組織)と、成長層(師部)と、硬材(木部)とを備える。矢印は、樹木直径が増加する際のプランジャの側方移動を示す。
【0052】
図10図10は、2ヶ月の期間にわたる、ライムの木の直径の測定された変化を描写する。日次最大値(早朝)、日次最小値(深夜)、日次変動、樹木水分不足(TWD)、および人毛のサイズ(約80μm)が、示される。
【0053】
図11図11は、2ヶ月の期間にわたる、ライムの木の直径の変化を測定するために使用されるデバイスを描写する。
【0054】
図12A図12Aは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0055】
図12B図12Bは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視内部図を描写する。
【0056】
図12C図12Cは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の断面図を描写する。
【0057】
図12D図12Dは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の断面図を描写する。
【0058】
図12E図12Eは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0059】
図12F図12Fは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0060】
図12G図12Gは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0061】
図12H図12Hは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の断面図を描写する。
【0062】
図12I図12Iは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0063】
図12J図12Jは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0064】
図12K図12Kは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0065】
図12L図12Lは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0066】
図12M図12Mは、蔓および他の小径茎の直径を測定するための測樹計の斜視図を描写する。
【0067】
図12N図12Nは、2つのブドウの蔓の直径を測定する、2つの測樹計を示す。
【0068】
図12O図12Oは、ブドウの蔓の直径を測定する、測樹計の拡大図を示す。
【0069】
図12P図12Pは、2つのブドウの蔓の直径を測定する、2つの測樹計の斜視図を示す。
【0070】
図13-1】図13Aは、統合型樹木センサの斜視図を示す。図13Bは、統合型樹木センサの斜視図を示す。
【0071】
図13-2】図13Cは、統合型樹木センサの断面図を示す。図13Dは、統合型樹木センサのためのプランジャの断面図を示す。
【0072】
図13-3】図13Eは、統合型樹木センサの斜視図を示す。図13Fは、統合型樹木センサの断面図を示す。図13Gは、統合型樹木センサの断面図を示す。
【0073】
図13-4】図13Hは、統合型樹木センサの斜視内部図を示す。図13Iは、統合型樹木センサの斜視内部図を示す。
【0074】
図13-5】図13Jは、統合型樹木センサの斜視内部図を示す。図13Kは、統合型樹木センサの斜視内部図を示す。図13Lは、統合型樹木センサの斜視内部図を示す。図13Mは、統合型樹木センサの斜視内部図を示す。
【0075】
図13-6】図13Nは、統合型樹木センサの断面図を示す。図13Oは、統合型樹木センサの断面内部図を示す。
【0076】
図13-7】図13Pは、統合型樹木センサのプランジャのためのジンバル先端の斜視図を示す。
【0077】
図13-8】図13Qは、統合型樹木センサの断面内部図を示す。
【0078】
図14A図14A-14Cは、統合型樹木センサを樹木樹幹または他の大きい植物部分に搭載するための例示的搭載ハードウェア構成要素を示す。図14Aは、脱落防止ねじおよび再調節可能搭載ねじを伴う統合型樹木センサの簡略側面図を示す。図14Bは、ねじ山付きロッドおよびナットを使用して樹木樹幹に搭載される、統合型樹木センサの簡略側面を示す。図14Cは、経時的に調節され、半径方向樹木成長を考慮し、プランジャを適切な位置(例えば、伸長の量)に再度位置付けし得る、より長いねじ山付きロッドおよびナットを使用して樹木樹幹に搭載される、統合型樹木センサの簡略断面図を示す。
図14B図14A-14Cは、統合型樹木センサを樹木樹幹または他の大きい植物部分に搭載するための例示的搭載ハードウェア構成要素を示す。図14Aは、脱落防止ねじおよび再調節可能搭載ねじを伴う統合型樹木センサの簡略側面図を示す。図14Bは、ねじ山付きロッドおよびナットを使用して樹木樹幹に搭載される、統合型樹木センサの簡略側面を示す。図14Cは、経時的に調節され、半径方向樹木成長を考慮し、プランジャを適切な位置(例えば、伸長の量)に再度位置付けし得る、より長いねじ山付きロッドおよびナットを使用して樹木樹幹に搭載される、統合型樹木センサの簡略断面図を示す。
図14C図14A-14Cは、統合型樹木センサを樹木樹幹または他の大きい植物部分に搭載するための例示的搭載ハードウェア構成要素を示す。図14Aは、脱落防止ねじおよび再調節可能搭載ねじを伴う統合型樹木センサの簡略側面図を示す。図14Bは、ねじ山付きロッドおよびナットを使用して樹木樹幹に搭載される、統合型樹木センサの簡略側面を示す。図14Cは、経時的に調節され、半径方向樹木成長を考慮し、プランジャを適切な位置(例えば、伸長の量)に再度位置付けし得る、より長いねじ山付きロッドおよびナットを使用して樹木樹幹に搭載される、統合型樹木センサの簡略断面図を示す。
【0079】
図15A図15Aおよび15Bは、レモンユーカリの木の傾き部分上で相互の隣に搭載される2つの統合型樹木センサから取得される、例示的加速度計データを示す。図15Aは、経時的な傾きを示し、青色ドット(上)は、X軸からの逸脱を示し、橙色ドット(下)は、Y軸からの逸脱を示す。図15Bは、経時的(日)に測定される、ピッチ(上パネル)、ロール(中パネル)、および空気温度(下パネル)を示す。
図15B図15Aおよび15Bは、レモンユーカリの木の傾き部分上で相互の隣に搭載される2つの統合型樹木センサから取得される、例示的加速度計データを示す。図15Aは、経時的な傾きを示し、青色ドット(上)は、X軸からの逸脱を示し、橙色ドット(下)は、Y軸からの逸脱を示す。図15Bは、経時的(日)に測定される、ピッチ(上パネル)、ロール(中パネル)、および空気温度(下パネル)を示す。
図15B-1】図15Aおよび15Bは、レモンユーカリの木の傾き部分上で相互の隣に搭載される2つの統合型樹木センサから取得される、例示的加速度計データを示す。図15Aは、経時的な傾きを示し、青色ドット(上)は、X軸からの逸脱を示し、橙色ドット(下)は、Y軸からの逸脱を示す。図15Bは、経時的(日)に測定される、ピッチ(上パネル)、ロール(中パネル)、および空気温度(下パネル)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0080】
詳細な説明
以下の説明は、例示的な方法、パラメータ、および同等物を記載する。しかしながら、そのような説明が、本開示の範囲に関する限定として意図されておらず、代わりに、例示的実施形態の説明として提供されることを認識されたい。
植物部分サイズおよび/または他の特性を測定するためのセンサ
【0081】
本開示のある側面は、植物サイズ(例えば、茎、幹、芽、稈、本体、枝、蔓、樹幹、または果物等の植物部分のサイズ)および/または他の植物部分特性(例えば、植物部分自体またはその周辺の環境の特性)を測定するためのセンサに関する。センサ内に統合された複数の構成要素からデータを収集することによって、本開示のセンサは、相互と組み合わせられ、それに対して交差立証され得る、より豊富なデータセットを可能にし、それによって、既存のデバイスよりも植物の完全な全体像を提供すると考えられる。
【0082】
いくつかの実施形態では、本開示のセンサは、植物部分の中または周囲に位置付けられるように構成される、1つまたはそれを上回る締結具と、プロセッサと、電力供給源と、測樹計と、加速度計と、空気温度センサと、湿度センサと、光センサとから成る群から選択される、2つまたはそれを上回る構成要素とを備える。例えば、いくつかの実施形態では、センサは、測樹計と、加速度計、空気温度センサ、湿度センサ、および光センサのうちの1つまたはそれを上回るものとを備える。いくつかの実施形態では、センサは、測樹計と、加速度計と、空気温度センサと、湿度センサと、光センサとを備える。
【0083】
いくつかの実施形態では、センサのプロセッサは、プリント回路基板(PCB)を備える。いくつかの実施形態では、PCBは、例えば、積層層内において(例えば、G10またはFR4)エポキシファイバガラス複合材料を含む。いくつかの実施形態では、PCBは、例えば、射出成型プラスチックと比較して安定した構造的性質と、低い熱膨張係数とを有する、材料を含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、本開示のセンサの1つまたはそれを上回る構成要素(例えば、本開示の磁気計、伝送機、ソーラーパネル、加速度計、光センサ、湿度センサ、空気温度センサ、バッテリ、および/または搭載ねじまたは圧縮限定要素)が、PCBに添着される。したがって、PCBでは、データ処理/収集に加えて、構造的要素として作用することができる。大量低コスト生産のために射出成型によって製造される、プラスチック部品は、負荷下にあるときに、経時的にゆっくりと生じ得る、クリープ歪として公知である、時間依存的粘弾性流動である、微妙な寸法変化を被る。非常に低い負荷または無負荷下にあるときでも、不可逆的な形状変化が、太陽暴露、材料弛緩、湿度および温度の変化に起因して、経時的に生じ得る。したがって、高精度測定デバイス、特に、長い期間にわたって測定を提供する必要があるものが、アルミニウムおよびステンレス鋼合金等のより安定した材料を使用することが、望ましい。しかしながら、金属は、比較的に高価であり、RFエネルギーが伝送または受容されなければならないエンクロージャのために好適ではない。電子機器構成要素が、一般的には、G10またはFR4として公知である、エポキシファイバガラス複合材料の積層層から作製され得る、PCB上に搭載される。これらの材料は、特に、射出成型プラスチックと比較されると、非常に安定した構造的性質と、低い熱膨張係数とを有する。したがって、これらの他の構成要素を支持するためにPCBを使用することは、安定した、コスト効率がよい設計を提供し得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、センサの電力供給源は、バッテリ、ソーラーパネルまたはセル、またはそれらの組み合わせを備える。いくつかの実施形態では、バッテリは、コインセルバッテリである。いくつかの実施形態では、バッテリは、PCBに添着される。
【0086】
いくつかの実施形態では、電力供給源は、統合型ソーラーパネルと、ハイブリッドコンデンサと、リチウムバッテリとを備える。いくつかの実施形態では、センサは、日中の間にコンデンサ/バッテリを充電し、充電されたハイブリッドキャップ上で暗闇の中で数日または数週間の動作の間、動作することができる。エネルギーは、太陽から生じ、量は、天候、地理的位置、および植物上の本デバイスの場所(またはさらにソーラーパネル表面に直接接触する残渣または堆積物の可能性)に応じて変動するであろうため、本デバイスは、エネルギーの入手性に応じて異なるように動作してもよい。より高いデータ収集および伝送率が、電力が高いときに可能性として考えられるであろう一方、本デバイスが光、したがって、電力が両方とも減退するにつれて加減し得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、筐体を備える。ある実施形態では、筐体は、プラスチックまたはポリマー樹脂である、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、プラスチックまたはポリマー樹脂は、ガラス充填される。例えば、プラスチックまたはポリマー樹脂は、約10~40%のガラス、約20~40%のガラス、約30~40%のガラス、約10~30%のガラス、約15~35%のガラス、約25~35%のガラス、約10%のガラス、約15%のガラス、約20%のガラス、約25%のガラス、約30%のガラス、約35%のガラス、または約40%のガラスを含むことができる。いくつかの実施形態では、筐体は、RF遮蔽体ではない。いくつかの実施形態では、筐体は、RF遮蔽体材料から成らない。
【0088】
いくつかの実施形態では、回転センサ、プロセッサ、および/または電力供給源は、筐体内に位置付けられる。いくつかの実施形態では、筐体は、少なくともプロセッサと、電力供給源(例えば、バッテリ)とを封入する。いくつかの実施形態では、筐体は、少なくともプロセッサと、1つまたはそれを上回る付加的構成要素とを封入する。いくつかの実施形態では、筐体は、少なくともプロセッサと、磁気計とを封入する。いくつかの実施形態では、筐体は、Oリングを備える、シールされた、オーバーモールド成型された筐体である。例えば、センサのバッテリが、バッテリを被覆する可撤性蓋を使用して封入され、センサの残部が筐体内にシールされることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、センサは、磁石プランジャのための機械構成要素が全てPCAに添着されるため、カプセル化されたPCA(プリンタ回路アセンブリ)として作用する。製造および検査の後、PCA全体が、オーバーモールド成型され、密閉してシールされることができる。これは、電子構成要素を水および汚染から保護する一方、ソーラーパネル、湿度または空気温度センサの測定構成要素、LED、搭載表面、またはプランジャ等の他の構成要素は、暴露されることができる。いくつかの実施形態では、筐体は、単一部品としてオーバーモールド成型され、すなわち、いかなるシール、接合部、またはスナップ、ねじ、および同等物等の締結具も欠いている。いくつかの実施形態では、筐体は、単一部品としてオーバーモールド成型され(すなわち、いかなるシール、接合部、またはスナップ、ねじ、および同等物等の締結具も欠いている)、センサは、統合型ソーラーパネルと、ハイブリッドコンデンサと、リチウムバッテリとを備える。有利なこととして、これは、センサの寿命にわたって動作可能である、電源を提供し、(筐体は、バッテリにアクセスおよび/またはそれを交換するために開放される必要はないため)単一部品のオーバーモールド成型された筐体が使用されることを可能にし、それによって、PCB/PCAおよび他の構成要素のための恒久的に密閉してシールされたエンクロージャを提供すると考えられる。例えば、Henkel TECHNOMELT(R)熱プラスチックと併用されるような、低圧オーバーモールド成型を含む、オーバーモールド成型のための技法およびシステムが、当技術分野において公知である。いくつかの実施形態では、筐体は、Henkel TECHNOMELT(R)熱プラスチック等の熱プラスチックを含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、センサは、測樹計を備える。いくつかの実施形態では、測樹計は、キャップと、シャフトとを有する、プランジャと、シャフトに、またはその中に取り付けられる、磁石と、(例えば、複数の軸、半径方向軸、または単一平面に沿って)磁石の位置を検出するように構成される、磁気計とを備える。いくつかの実施形態では、磁石は、プランジャと関連付けられた状態で側方に移動するように構成される。いくつかの実施形態では、キャップは、植物部分に対して位置付けられるように構成され、プランジャは、キャップが植物部分に対して位置付けられると、植物サイズの変化に比例して(例えば、複数の軸、半径方向軸、または単一平面に沿って)側方に移動するように構成される。本明細書における使用のために想定される他の測樹計が、下に説明される。本開示の測樹計のうちのいずれも、本明細書に説明されるようなセンサ内での使用を見出し得る。いくつかの実施形態では、センサは、植物または植物部分の直径または半径の変化を測定するように構成される。
【0090】
いくつかの実施形態では、磁気計は、2つの直交する軸(例えば、X軸およびY軸)における場強度を測定する。したがって、場線の角度が、計算され、プランジャの線形位置にミクロン分解能まで関連することができる。例えば、プランジャの位置のレシオメトリック測定は、X/Y軸位置のアークタンジェントに基づいて使用されることができる。これは、より単純な単軸磁気計と異なる。いくつかの実施形態では、磁気計は、本開示のPCBまたはPCAに添着される。
【0091】
いくつかの実施形態では、磁石は、希土類磁石である。いくつかの実施形態では、磁石は、ネオジム磁石である。いくつかの実施形態では、磁石は、プランジャが植物移動に続いて内外に移動するにつれて、固定された点に対する角度を変化させる、湾曲状の場経路によって特徴付けられる、場を生産する。いくつかの実施形態では、磁石は、これが合理的に低い温度に維持される、すなわち、人工的に加熱されない限り、本デバイスの寿命にわたる、場特性に対する少ない変更によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、磁石は、好ましくは、プランジャと、植物の膨圧または水ポテンシャルの変化と関連付けられた状態で拡張および収縮する、植物の師部との間に非常に少量のコルク組織を伴う、樹木または木本植物の表面上に静置する、プランジャアセンブリ内に配設される。いくつかの実施形態では、磁石は、プランジャシャフトの内側に位置付けられる、円筒形または円盤状磁石である。
【0092】
いくつかの実施形態では、磁気計は、ミクロンスケール分解能において磁石の位置を検出するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、磁気計は、少なくとも1mm、少なくとも500μm、少なくとも250μm、少なくとも100μm、少なくとも50μm、少なくとも25μm、少なくとも10μm、少なくとも5μm、または少なくとも1μmの最小分解能において磁石の位置を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、磁石は、磁束の湾曲状線によって特徴付けられる、磁場を発生させる。いくつかの実施形態では、磁場の角度は、磁気計によって検出される、(例えば、複数の軸、半径方向軸、または単一平面に沿った)少なくとも2つの軸に沿った磁場の強度に基づいて判定されてもよい。いくつかの実施形態では、角度は、第2の軸に沿った磁場強度によって除算された、第1の軸に沿った磁場強度のアークタンジェントに等しい、またはそれに関連してもよい。センサが、植物部分に添着され、該植物部分の直径が、拡張または収縮する場合、磁石によって発生される磁場の角度は、変化し得る。磁場の角度の変化は、植物部分の直径の線形変化に関連し得る。いくつかの実施形態では、植物部分の直径の線形変化は、磁場の角度の変化に略線形に関連し得る。いくつかの実施形態では、直径の線形変化は、7次多項式による磁場の角度の変化に関連し得る。いくつかの実施形態では、直径の線形変化は、センサの較正の間の7次多項式による磁場の角度の変化に関連し得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、センサは、本開示の植物または植物部分のリアルタイムの測定を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、1日あたり複数回植物部分サイズを測定するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、3時間、2時間、1時間、30分、15分、10分、5分、1分、45秒、30秒、15秒、または5秒のインターバルにおいて植物部分サイズを測定するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、5秒~1時間、5秒~15分、5秒~5分、5秒~1分、1分~1時間、1分~30分、1分~15分、10分~1時間、または10分~30分のインターバルにおいて植物部分サイズを測定するように構成される。
【0094】
様々な締結具が、本開示のセンサ内での使用のために想定され、当業者は、例えば、測定されるべき植物部分のタイプに基づいて締結具タイプを適切に選択することができる。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、ねじ、ねじ山付きロッド、または釘を含むことができる。締結具は、植物部分の中または上に位置付けられ、センサを植物部分に搭載するように構成されることができる。ねじ、ねじ山付きロッド、または釘は、限定ではないが、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、またはチタンを含む、様々な材料から作製されることができる。いくつかの実施形態では、ねじは、センサ本体と植物部分との間のねじの周囲に位置付けられるように構成されるナット(例えば、図13Cおよび13Qのナット1316)、および/またはセンサ本体に隣接するが、植物部分の遠位にあるねじの周囲に位置付けられるように構成されるナット等の1つまたはそれを上回るナットとの組み合わせにおいて、植物部分(例えば、木本枝または樹幹)の上にセンサを搭載するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、ねじは、本開示のPCB/PCAに添着される。
【0095】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、圧縮限定要素を備える。いくつかの実施形態では、圧縮限定要素は、締結具(例えば、搭載ねじ)とセンサの残部との間に耐久性界面を提供することができる。例えば、圧縮限定器が、本開示のPCB/PCA内に配設され、PCB/PCAと搭載ねじ等の締結具との間に界面を提供することができる(例えば、図13Cの圧縮限定器1322または図14Aの圧縮限定器1404参照)。いくつかの実施形態では、締結具(例えば、ねじ)は、圧縮限定要素を通して通過する。いくつかの実施形態では、圧縮限定要素は、締結具(例えば、ねじ)の周囲に位置付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、圧縮限定要素は、金属(例えば、金属カラー)またはプラスチック(例えば、プラスチックリング)を含む。いくつかの実施形態では、圧縮限定要素は、リング、Oリング、カラー、またはワッシャである。いくつかの実施形態では、圧縮限定要素は、搭載ねじ(例えば、図14Aの搭載ねじ1410)が植物部分内に位置付けられ、センサを搭載し、圧縮限定要素(例えば、図14Aの圧縮限定器1404)の一端が(例えば、植物部分内に固着される端部の反対の端部において)搭載ねじを受容するように構成され、圧縮限定要素の他端が脱落防止ねじ(例えば、図14Aの脱落防止ねじ1408)を受容するように構成されるように、脱落防止ねじとの組み合わせにおいて使用される。いくつかの実施形態では、脱落防止ねじは、六角ソケットを伴うボタンヘッドを有する。いくつかの実施形態では、脱落防止ねじは、刻み付きまたはフランジ付きである。いくつかの実施形態では、脱落防止ねじは、弄り防止打込部を備える。いくつかの実施形態では、搭載ねじは、遠位面が、圧縮限定要素の近位面がその上に静置する平坦表面を提供する、六角ナットフランジを有する。本ナット形状は、搭載ねじが、標準的なナット打込具を使用して植物部分の中に挿入されることを可能にする。いくつかの実施形態では、搭載ねじの遠位端は、圧縮限定要素を定置するための円筒形状突出部と、脱落防止ねじを受容するためのメス型のねじ山と有する。いくつかの実施形態では、搭載ねじは、ねじ山を伴う部分と、ねじ山を伴わない部分とを有する。例えば、ねじ山を伴わない部分は、正しい配設深度を示すために使用されることができる。いくつかの実施形態では、センサはさらに、脱落防止ねじの周囲に位置付けられるように構成される、保定リングを備える。
【0096】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、ねじ山付きロッドを含むことができる。いくつかの実施形態では、ねじ山付きロッドは、センサ本体と植物部分との間のねじ山付きロッドの周囲に位置付けられるように構成されるナット(例えば、図14Bのナット1422または図14Cのナット1436)、および/またはセンサ本体に隣接するが、植物部分の遠位にあるねじの周囲に位置付けられるように構成されるナット(例えば、図14Bのナット1424または図14Cのナット1434)等の1つまたはそれを上回るナットとの組み合わせにおいて植物部分(例えば、木本枝または樹幹)の上にセンサを搭載するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、ねじ山付きロッド、およびセンサ本体と植物部分との間のねじ山付きロッドの周囲に位置付けられるように構成される、ナットは、融合される、ハードウェアの単一部品を備える、またはナットは、ねじ山付きロッドに接合、鑞着、はんだ付け、または溶接される。いくつかの実施形態では、センサ本体に隣接するが、植物部分の遠位にあるねじの周囲に位置付けられるように構成される、ナットは、刻み付きまたはタブ付きである。いくつかの実施形態では、両方のナットが、例えば、分解を伴うことなく植物部分に関連したセンサの調節を可能にするように調節可能である(例えば、図14C参照)。
【0097】
いくつかの実施形態では、締結具は、植物部分の周囲に位置付けられるように構成される、1つまたはそれを上回る湾曲状アームを含むことができる。いくつかの実施形態では、締結具は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのアームを含むことができる。例えば、UまたはV字形状に配列される、2つの湾曲状アームが、図12A-12Pに図示されるように使用されることができる。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る湾曲状アームは、運動学決定要因的様式において植物部分を受ける。これらの実施形態は、特に、茎、芽、枝、または蔓(例えば、ブドウの蔓)等のより小さい植物部分のために有用であり得る。いくつかの実施形態では、締結具は、アーム間に0.15、0.5、1、1.5、2、または2.5インチを上回る、またはそれに等しいサイズを伴う、2つまたはそれを上回るアームを備える。これらは、狭い空間の中に嵌入するために十分に小さく、軽く、小さい蔓、芽、茎、および枝にしっかりと取り付けることが容易である。例えば、いくつかの実施形態では、蔓、芽、茎、または枝は、直径が0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、または5インチを下回る、またはそれに等しい、または直径が0.15インチを上回る、またはそれに等しく、かつ1インチを下回る、またはそれに等しい。
【0098】
いくつかの実施形態では、センサおよび植物部分の周囲に巻着されるように構成される、1つまたはそれを上回る弾性帯部もまた、湾曲状アームとの組み合わせにおいて使用されることができる(例えば、図12N-12Pの弾性帯部1230参照)。いくつかの実施形態では、弾性帯部は、UV照射に対して耐久性である。
【0099】
図9Aおよび9Bは、いくつかの実施形態による、例示的センサを図示する。センサは、プランジャと、磁気計(サイズ)と、加速度計(傾き)と、アンテナと、湿度、温度、および光スペクトルを測定する、構成要素とを備える。センサは、その上にセンサの残部が挟着される、搭載ねじを使用して、樹木樹幹の上に搭載される。樹木が、成長し、その直径が、増加するにつれて、師部の拡張は、プランジャを側方に押動し(図9Bの矢印参照)、位置の本変化は、プランジャに添着される磁石の位置を検出する、磁気計によって監視される。このように、センサは、植物部分(この場合には、樹木樹幹)のサイズを測定する。(代替的指標として磁石位置を使用して)樹木直径を測定する磁気計に加えて、光センサは、太陽光またはその欠如を測定し、温度センサは、大気温度を測定し、湿度センサは、相対湿度を測定し、加速度計は、(樹木が倒れることに対する前兆である、および/または損傷を受けた、または固着されていない根系を示し得る)樹木の傾きを測定する。
【0100】
いくつかの実施形態では、センサは、加速度計を備える。いくつかの実施形態では、加速度計は、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、加速度計は、3軸加速度計である。いくつかの実施形態では、加速度計は、それにセンサが搭載される植物または植物部分の傾きを測定する。いくつかの実施形態では、本明細書で使用されるような「傾き」は、数日またはより長い時間等の時間スケールにわたる傾斜の変化を指す。いくつかの実施形態では、加速度計は、それにセンサが搭載される植物または植物部分の揺動を測定する。いくつかの実施形態では、本明細書で使用されるような「揺動」は、短期間、例えば、ほぼ1Hz、または0.2Hz~20Hzにわたる移動を指す。いくつかの実施形態では、加速度計は、それにセンサが搭載される植物または植物部分の衝撃を測定する。いくつかの実施形態では、本明細書で使用されるような「衝撃」は、例えば、車両またはデバイスとの衝突の力を受容する植物に対応し得る、急激な加速度を指す。いくつかの実施形態では、加速度計は、測定値が所定の閾値を超過すると、アラートをトリガするようにプログラムされることができる。例えば、センサは、樹木の傾きが所定の閾値傾き値を超過すると、警告をトリガし、樹木または植物部分が倒れるリスクがあることを示すことができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、センサは、光センサを備える。いくつかの実施形態では、光センサは、PCBに添着される。
【0102】
いくつかの実施形態では、センサは、湿度センサを備える。いくつかの実施形態では、湿度センサは、PCBに添着される。いくつかの実施形態では、筐体は、湿度センサがセンサエンクロージャの外側で測定を行うためのポートを備える。いくつかの実施形態では、湿度センサは、相対湿度を測定する。
【0103】
いくつかの実施形態では、センサは、空気温度センサを備える。いくつかの実施形態では、空気温度センサは、PCBに添着される。
【0104】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、GPSセンサを備える。
【0105】
いくつかの実施形態では、本開示のセンサの1つまたはそれを上回る構成要素が、測定値が所定の閾値を超過すると、警告、アラート、または他の通知をトリガするようにプログラムされることができる。いくつかの実施形態では、本開示のプロセッサは、センサの1つまたはそれを上回る構成要素によって取得される測定値が所定の閾値を超過すると、警告、アラート、または他の通知をトリガするようにプログラムされることができる。例えば、センサは、樹木傾きが、樹木または植物部分が倒れるリスクがあることを示す、加速度計からのデータに基づいて所定の閾値傾き値を超過すると、警告、アラート、または他の通知をトリガすることができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、本開示のセンサはさらに、伝送機を備える。いくつかの実施形態では、伝送機は、Bluetooth(登録商標)無線機または送受信機、例えば、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)無線機または送受信機である。いくつかの実施形態では、含まれる電送機は、感覚データを無線(例えば、Bluetooth(登録商標)、WiFi、または900MHz伝送機)でモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。他の可能性として考えられる無線ネットワークは、狭帯域モノのインターネット(IoT)、LTE-M、およびMyriotaまたはSwarm等の衛星ベースのネットワークを含む。いくつかの実施形態では、伝送機は、無線機である。いくつかの実施形態では、伝送機は、送受信機(例えば、Bluetooth(登録商標)送受信機、WiFi送受信機等)である。いくつかの実施形態では、伝送機は、長距離(LoRa)送受信機または近距離無線通信(NFC)送受信機である。いくつかの実施形態では、伝送機は、Lora無線データ伝送システムまたはLoraWANネットワークプロトコルを使用する。有利なこととして、これは、低電力長距離伝送を提供する。いくつかの実施形態では、伝送機は、約900MHzの周波数帯域を使用する。いくつかの実施形態では、センサは、チップアンテナ、例えば、Ignion NN2-2204を備える。いくつかの実施形態では、センサは、分割ダイポールアンテナを備え、2つのワイヤが、センサの両側に延在する。いくつかの実施形態では、伝送機は、約900MHzの周波数帯域を使用し、センサは、接地平面の反対方向(ソーラーパネルが搭載ねじから下方にある場合、上方)に延在する単一のワイヤであり得る、アクティブアンテナ側を補完するために約72mm(900MHz周波数帯域のための1/4波長)またはより長い接地平面を有する。いくつかの実施形態では、本デバイスの接地平面は、ソーラーパネルと共有されてもよい。
【0107】
有利なこととして、複数のセンサからデータを収集するステップは、直径変化の測定値を補償し、生きている植物層からの信号を不明瞭にし得る、樹皮からの混合された信号を考慮するように間接的に補償し、複数のソースからのデータを較正および交差立証し、樹木成長および/または日次拡張/収縮の要因を理解するために使用されることができる。例えば、これらのデータは、蒸気圧不足(VPD)を近似および/または予測し、それによって、生物測樹応答を予測するために使用されることができる。データは、アンテナを介してサーバまたはモバイルデバイスに送信され、データ収集のための分散型IoTネットワークを生成することができる。これらのデータは、高分解能でリアルタイムであり、複数の生物間の比較が行われ得る(例えば、類似の状態における、比較可能な種の、比較可能な地理的領域における、比較可能な天候条件における、比較可能な土壌条件における、比較可能な処置/給水/灌水体制等下等における生物間の成長を比較する)システム(例えば、複数の植物に搭載される複数のセンサを備える)内で収集されることができる。これらのデータを使用すると、モデルが、観察された測樹信号、収集された環境または天候データ等に基づいて生物毎に構築され、例えば、現在の環境信号または条件に基づいて、将来の測樹を予測することができる。さらに、モデルからの分散が、土壌水分、害虫、疾患、毒性、捕食、損傷等を含む、非測定因子を示すことに役立つことができる。したがって、本開示のセンサは、既存のセンサよりも植物およびその周辺の環境のより豊富なデータセットおよびより完全な全体像を提供し得ると考えられる(例えば、www.phytech.com/home参照)。
【0108】
いくつかの実施形態では、本開示のプランジャは、キャップと、シャフトとを備える。いくつかの実施形態では、キャップは、成型プラスチックである、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、キャップは、厚さが5、4、3、2、または1mmを下回る、またはそれに等しい。いくつかの実施形態では、キャップは、約10mm~約100mm、約10mm~約50mm、約10mm~約500mm、または約10mm~約1,000mmの表面積にわたって植物部分に接触するように構成される。いくつかの実施形態では、キャップは、例えば、金型側引抜を使用してアセタールまたはPETG等の低摩擦プラスチックに成型されることができる。理想的には、キャップは、合理的に定寸された面積にわたって植物または植物部分と接触し、一貫した測定を達成し、過度の圧力を接触面積に印加しない。しかしながら、ある圧力が、植物または植物部分との一貫した接触を維持する、および/またはコルク組織内での任意のわずかな変動を圧縮することにおいて有利であり得る。
【0109】
いくつかの実施形態では、キャップはさらに、ジンバル(例えば、図13Aおよび13Bのジンバル先端1308)を備える。いくつかの実施形態では、ジンバルは、射出成型プラスチックであり得る、先端部分内の噛合する球状空洞内に嵌入する、主プランジャ円筒物の樹木端部内に機械加工される、球状ボール点とともに作製される。有利なこととして、ジンバルは、例えば、センサが完璧な整合状態に搭載されていない場合でも、接触表面が植物または植物部分の表面に準拠することを可能にする。ジンバルは、合理的に定寸される接触面積を維持することに役立つ、ある程度の可撓性および傾斜を提供し、そうではない場合には、接触面積は、最初に接触するプランジャ先端の側における小さい三日月形状の面積である傾向にあり、接触圧は、第1の接触点における最高圧力に伴って本接触パッチにわたって変動するであろう。これは、潜在的に、配設精度に応じて測定値に影響を及ぼし、非一貫した結果を生産し得る、変数を導入する。
【0110】
いくつかの実施形態では、シャフトは、アルミニウムまたはステンレス鋼を含む。いくつかの実施形態では、シャフトは、円筒物であり、磁石は、プランジャシャフトの内側に位置付けられる、円筒形磁石である。いくつかの実施形態では、円筒物は、中空である。いくつかの実施形態では、円筒物は、アルミニウムを含む。いくつかの実施形態では、シャフトは、例えば、ねじ山付きシャフト伸長部等、伸長可能である。いくつかの実施形態では、シャフトは、PFTEまたは油を用いて含浸される。
【0111】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、プランジャシャフトの周囲に位置付けられる、中空シャトルを備える(例えば、図13Q参照)。いくつかの実施形態では、シャトルは、本開示のガラス充填樹脂等の樹脂を含む。
【0112】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、プランジャの周囲にある、またはそれに添着される、ばねを備える。いくつかの実施形態では、センサはさらに、プランジャシャフトに、キャップの反対に取り付けられる、プルタブを備える(例えば、図12Aのタブ1208参照)。
【0113】
いくつかの実施形態では、センサまたは筐体は、ユーザがPCB/PCAにアクセスすることを可能にする、可撤性基材を備える。いくつかの実施形態では、可撤性基材は、1つまたはそれを上回るねじ、1つまたはそれを上回るボルト、および/または1つまたはそれを上回るリベットを備える。
【0114】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、1つまたはそれを上回る識別子を備える。いくつかの実施形態では、センサはさらに、視覚識別子を備える。ある実施形態では、視覚識別子は、QRコード(登録商標)またはバーコードである。いくつかの実施形態では、センサは、無線周波数識別(RFID)タグを備える。
【0115】
有利なこととして、本開示のセンサは、一次茎、二次茎、葉柄、樹幹、葦、花梗、および同等物を含む、任意の種類の植物茎、ならびに任意の種類の植物幹、芽、稈、本体、枝、蔓、樹幹、または果物を測定するために使用されることができる。いかなる植物部分も、植物の水圧ステータスまたは環境因子(例えば、温度、相対湿度)の関数としての不可逆的な分裂組織成長または可逆的な膨隆/収縮に起因する、サイズ変動を受け易いと考えられる。本開示のセンサは、限定ではないが、野菜(例えば、トマト等)、樹木(例えば、ゴムの木、果物樹木等)、畝作物、観賞植物、および同等物を含む、任意のタイプの植物を測定するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、植物は、作物樹木である。いくつかの実施形態では、植物は、柑橘類、オリーブ、ナッツ、カカオ、オーク、マツ、セコイア、「イチゴ」、またはカエデである。いくつかの実施形態では、植物は、木本植物である。いくつかの実施形態では、植物は、蔓、例えば、ブドウの蔓である。様々な植物の成長が、本明細書に開示されるセンサ、システム、および方法を用いて監視され得る。
【0116】
いくつかの側面では、本明細書に提供されるものは、a)植物部分(例えば、植物茎、本体、枝、蔓、樹幹、または果物)の周囲に位置付けられるように構成される、1つまたはそれを上回る締結具であって、回転可能要素を備え、回転可能要素は、植物部分の周囲に位置付けられると植物部分サイズの変化に比例して回転するように構成される、1つまたはそれを上回る締結具と、b)磁石であって、回転可能要素に従って回転するように構成される、磁石と、c)磁石の回転を検出するように構成される、回転センサと、d)プロセッサと、e)電力供給源とを備える、センサである。有利なこととして、これらの単純かつ安価なセンサは、健全性、成長、給水、害虫、太陽光、温度、湿度、または他の条件の変化を示し得る、植物成長のリアルタイムの急速な持続的またはほぼ持続的監視を提供することが可能である。そのようなデータは、(例えば、データをモバイルデバイス、サーバ、または他のコンピュータシステムに伝送することによって)植物に近接して、またはある距離を空けて取得され、長い距離にわたって複数の植物のために容易に適合されることができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、磁石は、磁石の北-南極軸が回転可能要素の回転軸に対して直角であるように構成される。いくつかの実施形態では、回転センサは、ホールセンサである。いくつかの実施形態では、ホールセンサは、磁石またはその磁場からの正弦/余弦波を測定することによって磁石の移動(例えば、回転)を測定するように構成される。
【0118】
ある実施形態では、ホールセンサは、ホールセンサのZ軸が回転可能要素の回転軸と平行であるように位置付けられる。いくつかの実施形態では、回転可能要素は、例えば、植物上へのセンサの配設の後の植物部分の直径、植物部分の半径、植物部分の円周、またはそれらの組み合わせの変化に比例して回転するように構成される。いくつかの実施形態では、回転可能要素は、植物部分の直径、植物部分の半径、植物部分の円周、またはそれらの組み合わせの増加に比例して一方向に回転し、植物部分の直径、植物部分の半径、植物部分の円周、またはそれらの組み合わせの減少に比例して別の方向(例えば、反対方向)に回転するように構成される。
【0119】
いくつかの実施形態では、回転可能要素の回転の程度は、植物部分サイズ(例えば、直径、半径、円周等)に対して一定係数だけ線形である。ある実施形態では、一定係数は、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約10度の回転である。ある実施形態では、一定係数は、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約5度の回転である。いくつかの実施形態では、一定係数は、植物部分サイズのダイナミックレンジにわたって一定である。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約4mm~約24mmである。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約4mm~約24mmであり、一定係数は、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約10度の回転である。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約4mm~約52mmである。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約4mm~約52mmであり、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約1mm~約5mmである。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約1mm~約5mmである。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が最大約5mmである。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約0.001mm~約5mmである。ある実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約0.001mm~約1mmである。いくつかの実施形態では、一定係数は、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約10度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約9度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約8度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約7度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約6度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約5度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約2度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約1度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約15度の回転、約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約20度の回転、または約1mmの植物部分サイズ変化あたり回転可能要素の約25度の回転である。いくつかの実施形態では、植物部分サイズのダイナミックレンジは、直径が約4mm~約52mm、直径が約4mm~約30mm、直径が約4mm~約40mm、直径が約4mm~約60mm、直径が約1mm~約52mm、直径が約1mm~約30mm、直径が約1mm~約40mm、直径が約1mm~約60mm、直径が約1mm~約10mm、直径が約0.5mm~約5mm、直径が約0.1mm~約1mm、直径が約0.01mm~約1mm、直径が約0.1mm~約10mm、または直径が約0.01mm~約10mmである。当業者は、本開示のセンサが、ある範囲の有用である一定の係数および/またはダイナミックレンジに適合され得ることを理解するであろう。
【0120】
いくつかの実施形態では、本開示のセンサは、射出成型プラスチック筐体の内側に単一のPCBと、バッテリとを伴う、磁石およびホールセンサシステムを使用し、例えば、低電力無線データリンクを介して伝送され得る正確な測定値を生産する。他のセンサおよび要素も、可能性として考えられ、磁石/ホールセンサ対の低いコストは、これを非常に有利にする。
クリップタイプセンサ
【0121】
本開示のセンサのいくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、少なくとも、基部を有する第1の定常アームと、基部を有する回転可能アームとを備え、磁石が、回転可能アーム内に位置付けられる。いくつかの実施形態では、植物部分のサイズの変化は、例えば、サイズ(例えば、円周、直径、半径等)の変化に比例する程度まで、回転可能アームの回転を引き起こす。本タイプのセンサは、本明細書では、「クリップタイプ」または「クリップ様式」センサまたは測樹計と称される。
【0122】
ある実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具はさらに、第2の定常アームを備える。いくつかの実施形態では、定常アームおよび回転可能アームは、湾曲状である。ある実施形態では、定常アームおよび回転可能アームは、対向方向に湾曲状である。いくつかの実施形態では、植物部分は、3つの接触線によって接触され、第1の線は、第1の定常アーム上にあり、第2の線は、回転可能アーム上にあり、第3の線は、第1および/または第2の線の反対のセンサ、例えば、センサ筐体の一部またはアーム以外のセンサの他の構成要素上にある。
【0123】
いくつかの実施形態では、クリップタイプセンサはさらに、ねじりばねを備える。いくつかの実施形態では、ねじりばねは、回転可能アームに、定常アームのうちの一方(例えば、第1の定常アーム)に、またはそれらの組み合わせに接続される。いくつかの実施形態では、ねじりばねは、回転可能アームに接続される。ある実施形態では、ねじりばねは、センサ、例えば、センサの筐体または他の定常体との接続部に捻転を印加する。いくつかの実施形態では、ねじりばねは、第1の定常アームおよび回転可能アームに接続される。ある実施形態では、ねじりばねは、回転可能アームとの接続部に捻転を印加する。いくつかの実施形態では、回転アームの基部および第1の定常アームの基部は、ねじりばねを備える、ヒンジにおいて接続される。
【0124】
クリップタイプセンサのいくつかの実施形態では、回転センサは、センサの筐体内に位置付けられる。クリップタイプセンサの他の実施形態では、回転センサは、定常アームのうちの一方内(例えば、第1の定常アーム内または第2の定常アーム内)に位置付けられる。
【0125】
本デバイスの一実施形態は、円筒形物体(理想化された植物部分)が、1つは本体にあり、1つは各アームに接触する、3つの線に沿って接触されるように成形される、湾曲状の「アーム」を含み、したがって、植物の安定した把持が、いかなる付加的な拘束も伴うことなく達成される。そのような構成の一実施形態が、図1Aおよび1Bに示される。
【0126】
いくつかの実施形態では、アームのうちの1つまたはそれを上回るものは、測定アームの角運動が、約1mmの植物部分サイズ変化あたり約10度のアーム回転等の一定係数等、植物部分の直径に対して線形であるように、湾曲状であることができる。いくつかの実施形態では、磁石が、N-S極軸が回転軸に対して直角であるように、アーム内に埋設される。いくつかの実施形態では、Z軸が回転軸と整合されるように配向される、XおよびY軸内の場強度を測定し得る、ホールセンサが、アームの回転を、正弦および余弦関数として検出し、角度は、XおよびYホール信号のATAN2として容易に計算されることができる。
【0127】
いくつかの実施形態では、そのようなデバイスは、4つのプラスチック部分と、PBCと、磁石と、ばねとのみを含み、非常に低コストで生産されることができる。それらは、植物に適用することが非常に容易であり、単に定位置にクリップ留めし、監視を始めるために片手のみを要求する。アームは、植物を把持し、測定することの両方を行うため、いかなる付加的手段も、本システムを拘束するために要求されない。例示的クリップタイプセンサが、図1Cに示される。
摺動アームセンサ
【0128】
本開示のセンサ(例えば、クリップタイプセンサ)のいくつかの実施形態では、定常アームのうちの一方の基部の位置は、定常アームの基部を回転アームの基部からより長い距離摺動させることが、センサによって測定され得る最小直径の増加およびセンサによって測定され得るサイズの最小変化の減少を引き起こすように、回転アームの基部に対して摺動するように構成される。他の実施形態では、回転アームの基部の位置は、回転アームの基部を定常アームの基部からより長い距離摺動させることが、センサによって測定され得る最小直径の増加およびセンサによって測定され得るサイズの最小変化の減少を引き起こすように、定常アームのうちの一方の基部に対して摺動するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の定常アームの基部の位置は、第1の定常アームの基部を回転アームの基部からより長い距離摺動させることが、センサによって測定され得る最小直径の増加およびセンサによって測定され得るサイズの最小変化の減少を引き起こすように、回転アームの基部に対して摺動するように構成される。他の実施形態では、回転アームの基部の位置は、回転アームの基部を第1の定常アームの基部からより長い距離摺動させることが、センサによって測定され得る最小直径の増加およびセンサによって測定され得るサイズの最小変化の減少を引き起こすように、第1の定常アームの基部に対して摺動するように構成される。
【0129】
上記に説明されるクリップタイプセンサは、配設することが非常に容易であり、これがその測定範囲内にクリップ留めされるあらゆるものの絶対サイズを測定するための優れた能力を有する。しかしながら、殆どの場合、植物の健全性に関して、植物部分の絶対サイズを監視することは、短期間にわたって生じるサイズの微小な変化を把握するほどには有用ではない。2日またはそれを上回る日数にわたって1分間に2回(または類似の頻度において)得られる測定値は、植物が、健全な植物にとって正常に拡張し、収縮しているかどうかを示すことができる。
【0130】
いくつかの実施形態による異なるタイプのクリップセンサは、アームが配設の間に本デバイスの測定部分に対して摺動し、次いで、アクティブ測定範囲の小さい端部の近傍にゼロが静置するように、摺動されることを可能にすることによって、4または10mmの最大の直径変化を検出するため等のより小さい測定範囲と、その範囲にわたるより高い感度とを有することができる。そのため、本デバイスは、30mmの植物部分上に配設され、次いで、測定部分が、0~5の範囲上の約1にあるように設定され得る。ここで、植物部分が、数日および数週間にわたって成長し、収縮するにつれて、これは、30mmから33mmに変化し、0.001mmと同程度に小さい変化が、本デバイスによって検出および報告され得る。
巻き尺タイプセンサ
【0131】
本開示のセンサのいくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、クリップと、第1の端部と、第2の端部とを伴う、可撓性テープとを備え、第1の端部は、回転可能ドラムに取り付けられ、磁石が、回転可能ドラム内に位置付けられ、第2の端部は、クリップを用いてセンサに取り付けられるように構成され、第1の端部を備える、可撓性テープの第1の区分は、回転可能ドラムの周囲に巻かれるように構成され、第2の端部を備える、可撓性テープの第2の区分は、植物部分の周囲に巻着され、第2の端部においてクリップを用いてセンサに取り付けられるように構成され、回転可能ドラムは、植物部分のサイズの変化に比例して回転するように構成される。本タイプのセンサは、本明細書では、「巻き尺タイプ」または「テープタイプ」センサまたは測樹計と称される。
【0132】
いくつかの実施形態では、回転可能ドラムは、可撓性テープの第1または第2の区分の長さが変化するにつれて、植物部分のサイズの変化に比例して回転するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の端部を備える、可撓性テープの第2の区分は、植物部分の周囲に巻着され、センサの定常部分または本体またはセンサの筐体においてセンサに取り付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、可撓性テープは、有孔材、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、フッ素化材料、複合材料、またはそれらの任意の組み合わせを含む。ある実施形態では、複合材料は、ケブラー(登録商標)、ファイバガラス、またはそれらの組み合わせを含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、巻き尺タイプセンサはさらに、ねじりばねを備え、ねじりばねは、回転可能ドラムに接続され、ねじりばねは、回転可能ドラムまたはそれへのセンサへの接続部に捻転を印加する。ある実施形態では、回転センサは、センサの筐体内に位置付けられる。
【0134】
センサの本実施形態は、テープを後退させるためにばねを用いて拘束されるドラムの周囲に巻着される、材料の可撓性の細い帯部を使用する(図2Aおよび2B)。テープは、植物部分の周囲に引動され、遠端は、クリップを用いて本デバイスに戻るように締結される。植物部分が、サイズとともに増加するにつれて、これは、より多くのテープを外に引き出し、ドラムは、Z軸を中心として回転する。磁石が、ドラム内に、類似の方法で上記に説明されるクリップタイプセンサに取り付けられ、ホールセンサからの測定信号を生産する。例示的巻き尺タイプセンサが、図2Cに示される。
【0135】
ドラム直径が、比較的に小さい場合、本デバイスは、植物部分直径のわずかな変化から比較的に大きい測定信号を生産することができる。また、ドラムの周囲に多くのテープの巻着体を含むことによって、比較的に長いテープが、含まれ、より大きい植物部分の測定を可能にすることができる。
【0136】
クリップと対比した本タイプのセンサの潜在的欠点は、これが、概して、配設するために両手を要求すること、これが、必然的に、より多くの部品を含むこと、テープと植物部分との間の摩擦が、測定忠実度を低減させるであろうこと、およびテープが、植物部分への空気流動を妨げ得ることである。これらを軽減させるために、テープは、非常に低い表面エネルギーと、低摩擦とを伴う有孔材から作製されてもよい。レーザ切断されたPETGは、良好に作用し、コスト効率的である、1つの実践的なテープ選択である。ケブラー(登録商標)またはファイバガラス強度要素を含む、フッ素化材料および複合材帯部もまた、可能性として考えられる。
リボンタイプセンサ
【0137】
本開示のセンサのいくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、リボンと、留め金と、回転可能ドラムとを備え、磁石が、回転可能ドラム内に位置付けられ、リボンは、植物部分の周囲に巻着され、留め金を用いてセンサに締結されるように構成され、回転可能ドラムは、植物部分のサイズの変化の変化に比例して回転するように構成される。本タイプのセンサは、本明細書では、「リボンタイプ」または「帯タイプ」センサまたは測樹計と称される。
【0138】
いくつかの実施形態では、回転可能ドラムは、リボンの位置が変化するにつれて、植物部分のサイズの変化に比例して回転するように構成される。ある実施形態では、回転センサは、センサの筐体内に位置付けられる。
【0139】
いくつかの実施形態では、センサはさらに、ねじりばねであって、回転可能ドラムに接続される、ねじりばねを備える。いくつかの実施形態では、ねじりばねは、転可能ドラムまたはそれへのセンサへの接続部に捻転を印加する。
【0140】
テープタイプセンサの異形は、いかなる所定のテープ長も有していないが、代わりに、任意のサイズの樹木の周囲に巻着するような恣意的長であり得る、リボンを含む(図3A-3B)。概して、着目されているものは、植物部分(例えば、樹幹または茎等)サイズのわずかな変化であり、絶対サイズ測定値ではないため、リボン長の変化のみが、測定される。リボンは、任意の点において摩擦によってリボンを把持する留め金を介して、遠端上で本デバイスに締結される。
タイミングベルトタイプセンサ
【0141】
本開示のセンサのいくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る締結具は、複数の歯を伴うベルトと、留め金と、鋸歯状プーリとを備え、磁石が、鋸歯状プーリ内に位置付けられ、ベルトは、植物部分の周囲に巻着され、留め金を用いてセンサに締結されるように構成され、鋸歯状プーリは、ベルトの歯のうちの1つまたはそれを上回るものと相互係止し、植物部分のサイズの変化に比例して回転するように構成される。本タイプのセンサは、本明細書では、「タイミングベルトタイプセンサ」と称される。
【0142】
いくつかの実施形態では、ベルトは、植物部分の周囲に巻着され、植物部分から離れるように外に面する歯を伴う留め金を用いてセンサに締結されるように構成される。ある実施形態では、鋸歯状プーリは、ベルトの歯のうちの1つまたはそれを上回るものと相互係止し、ベルトの位置が変化するにつれて、植物部分のサイズの変化に比例して回転するように構成される。
【0143】
いくつかの実施形態では、ベルトは、ケブラー(登録商標)、金属、ファイバガラス繊維、またはそれらの組み合わせを含む。ある実施形態では、歯は、約2mmまたはそれを下回って離れるように離間される。ある実施形態では、回転センサは、センサの筐体内に位置付けられる。
【0144】
センサの別の実施形態は、植物部分の周囲に配設されると、ベルトの歯側が、外向きに面し、ベルトの平滑な硬質の裏側が植物部分の樹皮または外側表面に対して静置するようなタイミングベルトを使用する。ベルトは、樹幹の拡張および収縮の間のその摺動するための能力を最大限化するように、表面と接触する、硬質の易滑性表面を有することができる。ベルトのケブラー(登録商標)、金属、またはファイバガラス繊維は、伸展に抵抗し、したがって、測定の正確度を改良する。ドラムの周囲に巻着されることの代わりに、ベルトは、測定値を生産するように磁石を回転させる鋸歯状プーリによって係合される(図4A)。他端は、本デバイス上に、任意の点においてクリップによって把持されることができる。本タイプはまた、タイミングベルトが十分に長い限り、任意のサイズの植物の測定を可能にする。2mmの歯(GT2プロファイル)を伴う10m長のベルトが、3Dプリンタによるそれらの一般的使用のため、低価格で容易に調達されることができる。本デバイスのためにカスタム作製される、より微細な歯ベルトは、特に、内側表面が非常に硬質の易滑性表面から作製される場合、植物部分のさらにより高感度の測定を可能にし、他の利益をもたらし得る。例示的タイミングベルトタイプセンサが、図4Aおよび4Bに示される。
植物部分サイズを測定および追跡するためのシステムおよび方法
【0145】
いくつかの側面では、本明細書に提供されるものは、a)本明細書に説明される実施形態のいずれかに記載のセンサと、b)モバイルデバイスまたはサーバとを備える、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するためのシステムであって、センサは、無線通信を介してモバイルデバイスまたはサーバに接続され、データをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される、システムである。
【0146】
いくつかの実施形態では、センサは、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、長距離(LoRa)、またはそれらの組み合わせを介してモバイルデバイスまたはサーバに接続される。いくつかの実施形態では、センサは、データをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。ある実施形態では、センサは、回転センサ、植物部分サイズ、無線通信信号強度、またはそれらの組み合わせに関連するデータをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、モバイルデバイスまたはサーバからデータを受信するように構成される。
【0147】
いくつかの実施形態では、本システムは、本明細書に説明される実施形態のいずれかに記載の複数のセンサを備え、複数のもののうちの各センサが、無線通信を介してモバイルデバイスまたはサーバに接続され、データをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、複数のもののうちの各センサは、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、長距離(LoRa)、またはそれらの組み合わせを介してモバイルデバイスまたはサーバに接続される。ある実施形態では、複数のものにおける各センサは、無線通信信号強度に関連するデータをモバイルデバイスまたはサーバに伝送するように構成される。ある実施形態では、モバイルデバイスまたはサーバは、複数のものにおける各センサから無線通信信号強度情報を受信し、複数のセンサの場所を横断した無線通信信号強度のマップを発生させる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、GPSセンサを備える。ある実施形態では、GPSセンサは、GPSセンサを使用して場所情報を取得し、場所情報と複数のセンサを関連付けるように構成される。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、カメラまたは他の画像センサ(例えば、CCDまたはCMOSセンサ)を備える。
【0148】
ここで説明される全ての測樹計タイプに関して、スマートフォンアプリが、一般的なスマートフォンセンサ(GPS、コンパス、RFID、カメラ)およびユーザに関する質問プロンプトを使用して、コンテキスト情報を収集することに役立つことができる。
【0149】
測樹計測定値は、コンテキストが良好に理解される場合には、最も意味がある。植物のタイプ、その場所、および成長の段階は全て、考慮される。本情報の多くが、スマートフォンを使用して容易に捕捉されることができる。測樹計デバイスは、スマートフォンが検出および使用し、本デバイスを識別することが可能であろう、近距離無線通信デバイス(RFID)を有してもよい。代替として、本デバイスは、人またはスマートフォン上のカメラが本デバイスを識別するために使用し得る、QRコード(登録商標)、バーコード、または他の視覚識別子を有してもよい。電話のGPS(ジオタグ)および植物からの場所を含む情報を含有するであろう、デバイスが、配設されている、植物の撮影された1つまたはそれを上回る写真が、クラウドベースの植物ID画像認識ソフトウェアを使用することによって識別可能であってもよい。電話アプリは、配設者に、植物が確立されているかどうかまたは新しい植付等のいくつかの質問にも回答するようにプロンプトしてもよい。
【0150】
各デバイスは、スマートフォンと対にされると、ネットワーク信号強度検査デバイスとして使用され得る。本デバイスは、BLE(Bluetooth(登録商標)低エネルギー)およびLoRa等の2つの無線リンクを有してもよい。LoRa信号は、その長距離および低電力消費量のため、データをセンサからインターネットシステムに伝送する、一次手段であり得る一方、Bluetooth(登録商標)は、大半のスマートフォンがその規格をサポートするため、スマートフォンと直接通信するために使用され得る。LoRa信号強度は、本デバイスがBLEを介してスマートフォンと通信している間、それによって測定されてもよい。センサデバイスとともに歩き回ること、または、例えば、樹木の両側における、異なる可能性として考えられる搭載場所を試すことによって、電話は、各可能性として考えられる搭載位置におけるLoRa通信リンクの品質を判定するために使用され得る。本情報は、所与のゲートウェイ場所に関する良好な信号品質の区域をマップして明確にするための地理的に参照されるデータとして記憶されてもよい。それによってゲートウェイが試行場所に一時的に配設され、次いで、信号品質が、単純にスマートフォンおよび本2つの無線特徴を有する任意のセンサデバイスを使用して査定されるプロセスが、ユーザがそれらの場所に関する良好な無線ネットワークおよび所望のセンサ設置を設定することをより容易にするであろう。LoRaのみ等、1つのみの無線を伴うデバイスに関して、同一のプロセスが、ゲートウェイがインターネットに接続され、スマートフォンがセルまたはWiFiを介したネットワークコネクティビティを有する場合、適用され得る。この場合には、センサデバイスは、範囲内に入ると最初にゲートウェイに接続され、人がセンサデバイスを随所に移動させるにつれて、信号品質情報が、インターネットバックエンドを介して電話に中継される。信号品質、バーの数、および/または色、すなわち、緑色(良好)、黄色(問題なし)、橙色(不十分)、赤色(不良)のスマートフォン画面上でのリアルタイムディスプレイが、配設者が、適正なコネクティビティを有する場所にセンサを容易に設置することを可能にするであろう。樹木の片側が、晴れる場合があり、日陰にセンサを置くことが、好ましいが、それは、適正なコネクティビティを有することより重要ではない。他方では、「コネクティビティ(黄色)および木陰」は、「コネクティビティ(緑色)および太陽」よりも優れている。太陽の方向が、スマートフォンアプリおよび地理位置情報についての情報を使用して示されてもよい。配設の間にディスプレイ上に両方の情報を有することは、アプリが最良なセンサ場所に誘導および配設することを可能にするであろう。
【0151】
いくつかの側面では、本明細書に提供されるものは、例えば、その統合された構成要素を使用して収集されるデータに基づいて、本開示のセンサを使用して植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップを含む、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を追跡するための方法である。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第1の時間の後の第2の時間において、本開示のセンサを使用して植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップであって、植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性は、例えば、その統合された構成要素を使用して収集されるデータに基づいて、本開示のセンサを使用して測定される。いくつかの実施形態では、植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性は、第1の時間と第2の時間との間に比較され、経時的な(すなわち、第1の時間と第2の時間との間の)サイズおよび/または他の植物部分特性の変化を追跡する。
【0152】
いくつかの実施形態では、サイズ測定は、少なくとも部分的に、(例えば、本開示の磁気計によって検出されるような)センサの磁石の位置に基づく。いくつかの実施形態では、本方法は、サイズ測定に先立って、センサを植物または植物部分に搭載するステップであって、1つまたはそれを上回る締結具が、植物部分の中または周囲に位置付けられ、プランジャキャップが、植物部分に対して位置付けられる、ステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第1の時間の後の第2の時間において、本開示のセンサを使用して植物部分のサイズを測定するステップであって、第2の時間におけるサイズの測定は、少なくとも部分的に、磁石の位置に基づき、第1の時間から第2の時間までの磁石の位置の変化は、植物部分のサイズの変化を示す、ステップを含む。
【0153】
いくつかの側面では、本明細書に提供されるものは、a)第1の時間において、本明細書に説明される実施形態のいずれかに記載のセンサにおいて植物部分サイズを測定するステップと、b)第1の時間の後の第2の時間において、例えば、その統合された構成要素を使用して収集されるデータに基づいて、センサにおいて植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を測定するステップとを含む、植物部分サイズおよび/または他の植物部分特性を追跡するための方法である。いくつかの実施形態では、植物部分のサイズおよび/または他の植物部分特性は、第1の時間と第2の時間との間に比較され、経時的な(すなわち、第1の時間と第2の時間との間の)サイズおよび/または他の植物部分特性の変化を追跡する。
【0154】
いくつかの実施形態では、第1の時間と第2の時間との間の植物部分のサイズの変化は、サイズの変化に比例して回転可能要素の回転を引き起こす。いくつかの実施形態では、サイズおよび/または他の植物部分特性の差異が、2つの時点の間に測定される。いくつかの実施形態では、サイズおよび/または他の植物部分特性が、各時点において測定される。
【実施例
【0155】
本開示される主題は、限定の手段としてではなく、本発明の例示として提供される、以下の実施例を参照することによってより深く理解されるであろう。
(実施例1)
測樹計を用いた植物茎サイズの測定
【0156】
9つの測樹計が、屋内成長室内で7つの植物および1つの基準円筒物上に配設された。植物のうちの6つは、トマトであり、1つは、ゴムの木であった。トマトのうちの1つの上に、2つの測樹計が、茎上に、上下に重なった状態で配設された(ed3およびed4)。測樹計のうちの7つが、クリップ様式であり、2つ(TM1およびTM2)が、帯様式であった。成長ライトが、現地(太平洋)時間の午前5:30から午後7時までアクティブ化された。給水事象が、記録された。
【0157】
図5は、各測樹計によって経時的に記録された茎サイズ測定値のプロットを示す。日内周期が、給水事象がされ得るように観察されることができる。照明偏移と相関される日次混乱およびある程度の量の沈降が、基準ロッド上で観察されることができる。これは、これらのデバイスに関して予期され、補正されることができる。
(実施例2)
フユウガキの木の茎サイズの測定
【0158】
フユウガキの木が、比較的に乾燥した土壌内に存在した。図6は、樹木に適用される、測定値を30秒毎にBluetooth(登録商標)を介して屋上ゲートウェイを通してクラウドベースのデータ記憶装置に報告した、巻き尺タイプ測樹計からのデータを示す。測定値は、mm単位であり、時間は、現地の太平洋時間として示される。約0.02mmの日次周期が、サイズ測定値内に観察された。水が、本調査期間内において3日目の夕刻に提供された。翌日、茎サイズは、最小値から約0.06mm増加した。
(実施例3)
樹木サイズ、空気温度、相対湿度、磁気計温度、バッテリレベル、光強度、および加速度計軸の測定
【0159】
6つの樹木が、監視された。図7A-7Cは、各樹木に適用された、本開示のデバイスからのデータを示す。図8A-8Cは、1つの樹木に適用されたデバイスからのデータを示す。直径測定値は、mm単位であった。空気温度および磁気計温度測定値は、℃単位であった。相対湿度測定値は、%H単位であった。バッテリレベル測定値は、%単位であった。加速度計測定値は、m/秒単位であった。
(実施例4)
樹木成長の測定
【0160】
ライムの木が、2021年9月から2021年11月まで監視された。その成長が、0.001mm単位で測定された。図10は、日次最大値(早朝)、日次最小値(深夜)、日次変動、および樹木水分不足(TWD)が監視されたことを示す。日次変動は、近似的に人毛のサイズ(約80μm)であった。図11は、ライムの木上にある本デバイスを示す。理論に拘束されることを所望するわけではないが、日次サイズ発振の主要要因は、蒸散によって発生される張力および土壌、植物内の樹液通路、気孔開口、およびそれらの個別の界面によって透水係数に課される限界に関連すると考えられる。他方では、不可逆的な組織拡張は、例えば、分裂組織内での細胞分裂および成長に起因し得る。
(実施例5)
蔓および小径茎内での水分ステータス監視
【0161】
多くの作物は、直径が小さすぎてねじを用いて添着される測樹計を収容できない、茎または蔓を有し得る。しかしながら、樹木と同様に、植物の成長条件を最適化するために、植物の茎および/または蔓のサイズを監視することが、有益であり得る。ブドウの蔓は、例えば、最も望ましい風味プロファイルを有するワインブドウを生産するために、最適な量の水ストレス下で成長されなければならない。過度に給水されたブドウの蔓は、望ましくない風味プロファイルをもたらす、水っぽいブドウを生産し得る。給水不足のブドウの蔓もまた、望ましくない風味プロファイルを有するブドウを生産し得る。加えて、給水不足のブドウの蔓は、最適な量の水を受水するブドウの蔓より少ないブドウを生産し得る。有意な給水不足は、最終的に、植物の枯死をもたらし得る。ブドウの蔓の水分ステータスを監視するための従来の方法は、ブドウの葉を手動で除去するステップと、圧力チャンバ内に、葉茎がチャンバから突出した状態で葉をシールするステップと、次いで、引き裂かれた葉茎上に玉状に付着する水の中の圧力を測定するステップとを伴い得る。これらの従来の方法は、典型的には、収穫の直前に実施され、したがって、本方法が、ブドウの蔓が最適な量の水を受水していないことを明らかにする場合でも、最も望ましいブドウを生産するために、収穫の前に成長条件を補正するために残存する時間が、十分に存在しない場合がある。さらに、従来の方法は、時間がかかり、手労働を要求し、オペレータの過誤およびバイアスを受け易い。具体的には、測定値は、具体的な葉の水分ステータスのみを示すため、植物のステータスを正確に表す葉を選択することは、高難度であり得る。
【0162】
本明細書に説明される測樹計は、蔓および他の小径茎の水分ステータスを監視するように適合され得る。いくつかの実施形態では、適合済み測樹計は、植物が成長している間に該植物の水分ステータス(例えば、給水過度、給水不足等)を監視するために、小径茎を伴うワインブドウの蔓または別の植物の直径を持続的に測定するためのコスト効率的かつ自動的方法を提供し得る。本開示による適合済み測樹計はまた、茎の直径測定値の分析を補助し得る、成長情報および環境情報を提供し得る。いくつかの実施形態では、適合済み測樹計によって提供される成長および環境情報は、作物管理の決定(例えば、灌水)を通知するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、多数の(例えば、100、500、1000、5,000等を上回る、またはそれに等しい)適合済み測樹計を単一の成長面積内に配設し、監視することが可能であり得る。これは、ユーザが成長面積内の種々の場所において多数の植物を測定することを可能にし得、これは、ユーザが該場所における成長条件を正確かつ精密に査定することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、適合済み測樹計は、より小さく、より若い芽を監視するために使用され得、これらの芽は、それらがより少ないコルク組織を含有し得るため、より信頼性のあるデータを提供し得る。
【0163】
図12Aは、蔓および他の小径茎の直径を測定するために適合されている、例示的測樹計を描写する。具体的には、図12Aは、茎1226に添着される、測樹計1200を図示する。示されるように、測樹計1200は、プランジャ1202と、複数のアーム1204と、筐体1206と、プルタブ1208とを備えてもよい。プルタブ1208は、プランジャ1202に機械的に結合されてもよい。プランジャ1202は、筐体1206からプルタブ1208を引き離すことによって複数のアーム1204から離れるように後退されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、プルタブ1208を使用してプランジャ1202を後退させ、複数のアーム1204を茎1226の適切な区分上に設置し、プルタブ1208を解放することによってプランジャ1202を解放することによって、測樹計1200を茎1226上に配設してもよい。プランジャ1202が、解放されると、これは、複数のアーム1204に向かって移動し、茎1226をプランジャ1202の端部と複数のアーム1204との間に固着させてもよい。いくつかの実施形態では、複数のアーム1204は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つのアームを備えてもよい。いくつかの実施形態では、複数のアーム1204は、筐体1206から「V」または「U」字形状に延在する、一対のアームを備えてもよい。いくつかの実施形態では、複数のアーム1204の配列およびそれらによって形成される形状は、運動学決定要因的様式において茎1226を受けるように構成されてもよい。
【0164】
いくつかの実施形態では、測樹計1200は、茎または蔓上の近接して離間された節(例えば、ブドウの蔓上の近接して離間された節)間に嵌合するために十分に小さくてもよい。いくつかの実施形態では、複数のアーム1204の各アーム間の最大間隔は、0.5、1、1.5、2、2.5、または3インチを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、複数のアーム1204の各アーム間の最大間隔は、0.15、0.5、1、1.5、2、または2.5インチを上回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、測樹計1200の小型形状は、測定負荷経路を最小限化し得、これは、特に、環境の温度が変化しているときの直径測定値の精度を向上させ得る。
【0165】
いくつかの実施形態では、測樹計1200は、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、または5インチを下回る、またはそれに等しい直径を有する、茎または蔓に取り付けられるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、測樹計1200は、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、または5インチを上回る、またはそれに等しい直径を有する、茎または蔓に取り付けられるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、測樹計1200は、0.15インチを上回る、またはそれに等しく、1インチを下回る、またはそれに等しい直径を有する、茎または蔓に取り付けられるように構成されてもよい。
【0166】
測樹計1200は、軽量材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、筐体1206は、光造形法によって3D印刷され得る、30%のガラス充填されたUV活性化ポリマー(例えば、FormLabs Rigid10K材料)等の安定したポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、筐体1206は、射出成型され得るガラス充填ポリマー(例えば、ノリル)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、筐体1206は、無線周波数信号を伝送するように構成される材料を含んでもよい。
【0167】
いくつかの実施形態では、筐体1206は、それに測樹計1200が取り付けられる茎の直径の変化を監視するように構成される、1つまたはそれを上回る電子構成要素を格納してもよい。筐体1206は、ユーザが筐体1206内に格納される電子構成要素にアクセスすることを可能にし得る、可撤性パネル1220を備えてもよい。
【0168】
測樹計1200の付加的な外部斜視図が、図12E図12Mに描写される。
【0169】
図12Bは、測樹計1200の斜視内部図を描写する。示されるように、筐体1206は、アンテナ1216と、磁気計1218とを備える、プリント回路アセンブリ1214を格納してもよい。プランジャ1202は、ばね1212の一端に位置付けられる、磁石1210を格納してもよい。ユーザが、プルタブ1208をその静置位置から引き離すことによってプランジャ1202を後退させると、ばね1212が、圧縮し得る。プルタブ1208が、解放されると、ばね1212は、再度拡張するように押進され得、これは、プランジャ1202を複数のアーム1204に向かって移動させ得る。複数のアーム1204が、茎1226等の茎の上に設置されている場合、複数のアーム1204に向かうプランジャ1202の移動は、茎によって停止され得る。
【0170】
いくつかの実施形態では、磁石1210は、磁束の湾曲状線によって特徴付けられる、磁場を発生させ得る。磁気計1218は、例えば、複数の軸、半径方向軸、または単一平面に沿った、少なくとも2つの軸に沿って磁石1210によって発生された磁場の強度を測定するように構成されてもよい。磁場の角度は、磁気計1218によって検出される(例えば、複数の軸、半径方向軸、または単一平面に沿った)少なくとも2つの軸に沿った磁場の強度に基づいて判定されてもよい。いくつかの実施形態では、角度は、第2の軸に沿った磁場強度によって除算される、第1の軸に沿った磁場強度のアークタンジェントに等しい、またはそれに関連し得る。測樹計1200が、茎1226等の茎または蔓に添着され、該茎/蔓の直径が拡張または収縮する場合、磁石1210によって発生される磁場の角度が、変化し得る。磁場の角度の変化は、茎または蔓の直径の線形変化に関連し得る。いくつかの実施形態では、茎または蔓の直径の線形変化は、磁場の角度の変化に略線形に関連し得る。いくつかの実施形態では、直径の線形変化は、7次多項式による磁場の角度の変化に関連し得る。いくつかの実施形態では、直径の線形変化は、測樹計1200の較正の間の7次多項式による磁場の角度の変化に関連し得る。
【0171】
いくつかの実施形態では、ばね1212は、プランジャ1202が茎または蔓を把持することを可能にするために十分に強力であるが、プランジャ1202が茎または蔓を損傷させないことを確実にするために十分に弱くあるように構成されてもよい。これは、測樹計1200が、植物への損傷を引き起こすことなく、異なる茎または蔓および/または茎または蔓に沿った異なる場所に容易に取り付けられ、除去されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、プランジャ1202は、プランジャ1202が茎または蔓の直径のわずかな変化に対して感受性であることを可能にするために、低摩擦で線形に移動するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、プランジャ1202は、ミクロンスケールにおける茎直径変化に対して感受性であってもよい。
【0172】
いくつかの実施形態では、アンテナ1216は、茎または蔓の直径の変化と関連付けられるデータを外部デバイス(例えば、ユーザのコンピュータ)に伝送するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ1216は、無線周波数アンテナであってもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ1216は、低電力デジタル無線プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)低エネルギー5(BLE5)またはLoraWAN)を使用してデータを無線で伝送するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ1216は、長期の期間にわたって(例えば、成長季全体にわたって)データを外部デバイスに持続的に伝送してもよい。
【0173】
上記に述べられるように、筐体1206は、ユーザがプリント回路アセンブリ1214にアクセスすることを可能にし得る、可撤性基材1220を備えてもよい。可撤性基材1220は、1つまたはそれを上回る締結具1222を使用して筐体1206に固着されてもよい。いくつかの実施形態では、締結具1222は、1つまたはそれを上回るねじ、1つまたはそれを上回るボルト、および/または1つまたはそれを上回るリベットを備えてもよい。
【0174】
いくつかの実施形態では、プリント回路アセンブリ1214は、磁気計1218に加えて、1つまたはそれを上回るセンサを備えてもよい。1つまたはそれを上回る付加的センサは、湿度センサ、光センサ、温度センサ、および/または加速度計を含み得る。湿度センサおよび空気温度センサが、茎または蔓の直径の変化がプランジャと師部との間の茎のコルク組織層内の膨隆に起因するかどうかを判定するために使用されてもよい。師部内の拡張が、実際の着目変化であり得るため、コルク組織層内の膨隆および師部内の拡張に起因する直径変化を区別することが、必要であり得る。いくつかの実施形態では、湿度センサおよび温度センサが、光合成の間の蒸散の可能性に関連する情報を収集するために使用されてもよい。例えば、湿度センサおよび温度センサによって収集されるデータが、蒸気圧不足を算出するために使用されてもよい。加速度計が、測樹計1200が、押しのけられたか、または外されたかどうかを判定することに役立ち得、それに測樹計1200が可変の風条件下で取り付けられる、植物の安定性についての情報を提供することができる。光センサが、測樹計1200が太陽光の方向にあるかどうかを判定するため、日没および日の出の時間を判定するため、測樹計1200の場所を確認するため、および雲被覆の量に関する情報を提供するために使用されてもよい。
【0175】
いくつかの実施形態では、図12Cに示されるように、プリント回路アセンブリ1214は、バッテリ1228から電力を受容してもよい。いくつかの実施形態では、バッテリ1228は、成長季全体にわたって持続するように構成される、コインセルバッテリであってもよい。これは、測樹計1200が春の剪定後に茎または蔓上に配設され、収穫後に除去されることを可能にし得る。
【0176】
測樹計1200の付加的な内部斜視図が、図12Dおよび図12Hに描写される。
【0177】
図12N-12Pは、ブドウの蔓に添着される、測樹計1200の写真を示す。示されるように、測樹計1200は、1つまたはそれを上回る弾性帯部1230を使用して蔓に固着されてもよい。いくつかの実施形態では、弾性帯部1230は、紫外線照射に対して耐久性であってもよい。いくつかの実施形態では、単一の弾性帯部1230が、複数のアーム1204の第1のアームにわたって、茎の周囲に、測樹計1200の裏側の周囲に、および複数のアーム1204の第2のアームにわたって伸展されてもよい。
(実施例6)
統合型樹木センサ
【0178】
樹木センサが、配設後の保守を要求することなく、複数年にわたって植物の健全性および/または成長ステータスの遠隔監視を促進するように構成されてもよい。樹木センサは、成長ステータス、水分ステータス、傾き、および/または揺動を監視することが可能である、多くの統合型センサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、統合型樹木センサは、センサがこれが行っている測定に関して有し得る、任意の影響を検出および/または考慮するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、統合型樹木センサが配設され得る持続時間は、樹木成長自体のみによって限定されてもよい。統合型樹木センサは、交換を要求することなく樹木センサの寿命にわたって電力を提供するように構成される、1つまたはそれを上回るバッテリによって給電されてもよい。
【0179】
図13A-13Bは、いくつかの実施形態による、統合型樹木センサの斜視図を示す。具体的には、図13A-13Bは、樹木の樹幹に添着される、統合型樹木センサ1300の斜視図を示す。統合型樹木センサ1300は、プランジャ1302と、搭載ねじ1304とを備える。プランジャ1302の一端は、ジンバル先端1308を備えてもよい。オーバーモールド成型部1306が、センサ1300の1つまたはそれを上回る電子および/または制御構成要素を被覆してもよい。いくつかの実施形態では、センサ1300が配設されると樹木樹幹から離れるように面する、センサ1300の面は、太陽エネルギーを受容し、これを電気エネルギーに転換し、センサ1300に給電するように構成される、1つまたはそれを上回るソーラーパネル1312を備えてもよい。
【0180】
図13Cは、統合型樹木センサ1300の断面図を示す。示されるように、オーバーモールド成型部1306は、単一のプリント回路基板1324を被覆する。いくつかの実施形態では、プリント回路基板1324は、センサ1300の全ての機械および電気構成要素をサポートするように構成されてもよい(すなわち、センサ1300の全ての構成が、プリント回路基板1324に添着されてもよい)。センサ1300の電子構成要素は、LORAアンテナ1326およびNFCアンテナ1332等の1つまたはそれを上回るアンテナを含んでもよい。いくつかの実施形態では、これらのアンテナは、少量の電力を消費しながら長距離にわたってデータを伝送するように構成されてもよい。
【0181】
いくつかの実施形態では、プリント回路基板1324は、射出成型プラスチックと比較して、安定した構造的性質と、低熱膨張係数とを有する、材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プリント回路基板1324は、エポキシ-ファイバガラス複合材(例えば、G10またはFR4)の積層層を備えてもよい。
【0182】
いくつかの実施形態では、オーバーモールド成型部1306は、プリント回路基板1324を密閉してシールするように構成されてもよい。オーバーモールド成型部1306は、低圧オーバーモールド成型システム(例えば、Henkel製Techno-Melt)を使用して適用されてもよい。オーバーモールド成型部1306は、水および他の汚染物質への暴露から統合型樹木センサの1つまたはそれを上回る電子構成要素を保護するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、オーバーモールド成型部1306は、センサ1300の1つまたはそれを上回る構成要素が暴露されたままであるような方法において適用されてもよい。
【0183】
いくつかの実施形態では、搭載ねじ1304が、センサ1300を樹木樹幹にしっかりと添着するように構成されてもよい。搭載ねじ1304は、ボタンヘッドねじであってもよく、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、および/またはチタンを含んでもよい。搭載ねじ1304は、センサ1300を添着するために必要とされる唯一のねじであってもよい。単一のねじを使用することは、単一のねじは、単一の孔のみが樹木樹幹内に穿孔されることを要求するため、センサ1300の容易かつ効率的な配設を促進し得る。センサ1300が長期間の期間にわたって安定した測定を行うことを確実にするために、搭載ねじ1304のねじ継目が緊密かつしっかりしたものであることが必要であり得る。
【0184】
いくつかの実施形態では、圧縮限定器1322は、ねじ1306とプリント回路基板1324との間に耐久性界面を提供するために、プリント回路基板1324内に配設されてもよい。圧縮限定器1322は、金属カラーであってもよく、自動はんだ付け機器を使用してプリント回路基板1324内に配設されてもよい。搭載ねじ1304のための孔が、樹木樹幹の中に穿孔された後、センサ1300は、搭載ねじ1304をセンサ1300の前面の中に、圧縮限定器1322およびプリント回路基板1324を通して、センサ1300の裏面から外に通過させることによって樹幹に添着されてもよい。ナット1316が、搭載ねじ1304の尾端部上に配設されてもよい。搭載ねじ1324は、樹木樹幹内の孔の中の適切な深度に挿入されてもよい。プランジャ1302が、次いで、整合されてもよい。いったんプランジャ1302が、整合されると、ナット1316が、搭載ねじ1324の軸方向移動を防止するために、レンチ(例えば、三日月レンチ)を使用して側面から緊締されてもよい。
【0185】
いくつかの実施形態では、プリント回路基板1324内の搭載孔またはスロットが、ねじ1304がセンサ1300を樹木に添着することを可能にするために暴露されてもよい。いくつかの実施形態では、搭載ねじ1304は、接着剤、はんだ、または溶接を使用してロッドに事前に固定されているナットを備える、ねじ山付きロッドであってもよい。いくつかの実施形態では、ナットは、ねじ山付きロッドの一部として機械加工されてもよい。センサ1300が適切に設置された後、第2のナットが、センサ1300の前面から配設および緊締されてもよい。これは、センサ1300が樹木から搭載ねじ1304を完全に除去することなく配設および除去されることを可能にし得る。
【0186】
図13Dは、プランジャ1302の断面図を示す。プランジャ1302は、磁石1328を格納してもよい。いくつかの実施形態では、磁石1328は、ネオジムを含んでもよい。磁石1328は、磁場を発生させ得る。センサ1300が、樹木樹幹上に配設されると、樹木樹幹の直径の変化が、磁石1328によって発生される磁場の物理的性質に影響を及ぼし得る。センサ1300は、磁石1328によって発生される磁場の変化を検出するように構成される、磁気計1334を備えてもよい。いくつかの実施形態では、磁石1328によって発生される磁場は、プランジャ1302が樹木樹幹の直径の変化の結果として内外に移動するにつれて、固定された点に対する角度を変化させる、湾曲状の磁場経路によって特徴付けられ得る。磁気計1334は、2つの直交する軸における磁場の強度を測定してもよい。測定される強度に基づいて、固定された点に対する磁場線の角度が、計算されることができる。本角度は、プランジャ1302の線形位置に関連することができる。いくつかの実施形態では、プランジャ1302の線形位置は、ミクロン分解能まで判定されてもよい。いくつかの実施形態では、磁石1328によって生産される磁場の特性は、センサ1300が人工的に加熱されないことを前提として、センサ1300の寿命にわたって変化に対して耐久性であってもよい。
【0187】
いくつかの実施形態では、プランジャ1302は、ガイド1318内に部分的に格納されてもよい。ばね1330が、ガイドキャップ1318内でプランジャ1302を囲繞してもよい。いくつかの実施形態では、プランジャ1302は、ばね1330を圧縮するためにプランジャキャップ1310を引き戻し、次いで、プランジャ1302を樹木の樹幹と接触させるためにプランジャキャップ1310を解放することによって配設されてもよい。いくつかの実施形態では、回転防止ピン1320が、プランジャ1302が回転しないように防止し、プランジャ1302へのばね力の伝達を促進するために、ガイドキャップ1318内のばね1330の一端に位置付けられてもよい。
【0188】
上記に述べられるように、プランジャ1302は、ジンバル先端1308を備えてもよい。ジンバル先端1308は、プランジャ1302が軸を中心として枢動することを可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ジンバル先端1308は、プランジャ1302と、それにセンサ1300が添着される樹木樹幹との間に合理的サイズの接触面積を提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ジンバル先端1308の表面積は、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50平方ミリメートルを上回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、ジンバル先端1308の表面積は、1,000、500、200、100、90、80、または70平方ミリメートルを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、ジンバル先端1308の表面積は、10~50、10~100、10~500、10~1,000、または10~1,500平方ミリメートルであってもよい。いくつかの実施形態では、プランジャ1302の一端は、球状ボール点を備えてもよい。ジンバル先端1308は、プランジャ1302の球状ボール点を受容するように構成される、球状空洞を備えてもよい。いくつかの実施形態では、ジンバル先端1308は、5、4、3、2、または1mmの厚さを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、ジンバル先端1308は、0.5、1、2、3、または4mmの厚さを上回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、ジンバル先端1308は、射出成型を介して形成されてもよく、プラスチック(例えば、アセタールまたはPETG等の低摩擦プラスチック)を含んでもよい。図13Pは、ジンバル先端1308の斜視図を示す。
【0189】
いくつかの実施形態では、ソーラーパネル1312は、ハイブリッドコンデンサ/リチウムバッテリ1336の構成要素であり、プリント回路基板1324上に統合され、センサ1300のエネルギー収集を最大限化するように構成される制御回路を充電してもよい。ソーラーパネル1312は、センサ1300の寿命にわたって電力をセンサ1300に提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、センサ1300は、ソーラーパネル1312によって収集され、ハイブリッドコンデンサ1336上に貯蔵された電力を使用して、暗闇の中で長期の期間(例えば、数日または数週間)にわたって動作するように構成されてもよい。
【0190】
図13Qは、温度および湿度感度を特性評価するために使用される、アルミナシリケートセラミックプレートに搭載される、統合型樹木センサ1300の内部断面図を示す(動作時、センサ1300は、本明細書に説明されるように、植物部分に搭載されるであろう)。本図では、プリント回路基板1324は、筐体に螺着されるPCA-00012Aであり、これは、本実施例では、Rigid 10Kガラス充填樹脂から作製される。磁気計1334が、また、例えば、本明細書に説明されるような様々な他のセンサも含み得る、PCA1324に取り付けられる。センサは、磁石1328を含み、これは、D34-N52(K&J Magnetics, Inc.)等のネオジム円筒磁石であることができる。搭載ねじ1304が、それぞれ、プレートの両側でナット1316および1318を用いてセラミックプレートに搭載される。プランジャ1302(18-8 SSシャフト)が、DELRIN(R)ポリオキシメチレン(POM)ポリマー樹脂等のプラスチックから作製され得る、先端1308とともに、セラミックプレート上に静置する。シャトル(本実施例では、Rigid 4000樹脂から作製される)が、プランジャ1302のシャフトの上に締まり嵌めされ、搭載ねじ1304は、クランプ(本実施例では、Rigid 10Kガラス充填樹脂から作製される)を介して定位置に保持される。
【0191】
いくつかの実施形態では、センサ1300は、樹木樹幹の健全性および成長に関連する付加的データを収集するように構成される、付加的センサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、センサ1300は、長い(すなわち、数日またはより長い)期間にわたる樹木樹幹の傾斜(「傾き」)の変化を測定するように構成される、3軸加速度計を備えてもよい。いくつかの実施形態では、加速度計は、短い期間にわたる樹木樹幹の移動(「揺動」)を検出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、加速度計は、樹木樹幹の急激な加速度(「衝撃」)を検出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、センサ1300は、温度センサを備えてもよい。温度センサは、樹幹直径の測定に誤差を導入し得る、温度の変化を監視してもよい。
【0192】
代替搭載ハードウェアが、図14A-14Cに図示される。単純化のために、搭載要素のみが、図14A-14Cに示される。有利なこととして、本開示のセンサは、様々な異なる樹木タイプおよび状況に取り付けるための様々な搭載選択肢を利用することができる。搭載は、特に、ナットまたはねじ面と圧縮限定器との間の高い接触力および金属間界面接触のため、長い期間にわたる精密な測定のためにしっかりとしている。いくつかの実施形態では、ひいては、磁気計および加速度計を固着させる、圧縮限定器とG10/FR4 PCBとの間の高強度化はんだの継目が、単純で安定した測定プラットフォームをもたらす。本重要となる測定負荷経路内には、いかなるプラスチック部品または摩擦把持部も、存在しない。1つのみのねじ孔を使用して樹木への容易でしっかりとした取付を達成することは、樹木内に複数の孔が穿孔されること、およびそれらの複数の孔間に精密な整合を達成するために存在するであろう必要性を要求し得る、他のアプローチに対する利点である。
【0193】
図14Aは、統合型樹木センサ1400と、脱落防止ねじと、再調節可能搭載ねじとを含む搭載ハードウェアを伴う、そのプリント回路基板1402とを示す。脱落防止ねじ1408が、圧縮限定器1404のIDとの締まり嵌め部と、脱落防止ねじ1408の狭小部分の周囲の隙間嵌め部とを有する、保定器リング1406によって本デバイスアセンブリ内に保定される。これは、スリットを伴うプラスチックリングであり、これが脱落防止ねじ上に配設されることを可能にしてもよい、または、これは、ワッシャ、Oリング、または他の類似の形状であり得る、または、圧縮限定器は、ねじが落下して外れないように保つ傾向にある、特徴を有し得る。脱落防止ねじは、配設者にとって便宜的であり、ナットまたは他の小さい物品が樹木基部の周囲の葉および泥の中に落下する可能性を排除し得る。いくつかの実施形態では、脱落防止ねじ1408は、緊締レンチに係合するための六角ソケットを伴う、ボタンヘッドを有する。いくつかの実施形態では、脱落防止ねじ1408は、器具を用いることなく緊締を可能にするように刻み付きまたはフランジ付き形状を有する。いくつかの実施形態では、脱落防止ねじ1408は、例えば、権限付与されていない人物が除去することをより困難にするための弄り防止打込部を有する。
【0194】
デバイス1400は、搭載ねじ1410によって樹木樹幹の上に搭載される。孔が、典型的には、樹木内に、搭載面積において穿孔され、特に、厚い樹皮が、存在する場合、ある程度のコルク組織が、搭載面積内で除去されてもよい。いくつかの実施形態では、搭載ねじ1410は、いかなる孔も穿孔される必要がないように、自己ねじ切り式である、または、搭載ねじ1410は、把持を改良するための隆起特徴を伴う釘様形状を備え、釘打機、ハンマ、または他の挿入器具によって押し込まれるように構成される。
【0195】
いくつかの実施形態では、搭載ねじ1410は、一部にわたる機械加工されたねじ山(M5×0.8が、示される)と、ヘッドにより近接する平滑部分とを有する。平滑部分の長さは、これが正しい配設深度を示すようなものであり、これは、成長するねじがねじを押動して外す傾向にはなく、ねじが後に取り外されるとねじ山が係合し得る、ねじの周辺の空間を充填するであろうように十分に狭小である。代替として、搭載ねじ1410は、全体に、またはヘッドにより近接してねじ山付きであってもよい。いくつかの実施形態では、搭載ねじ1410のヘッドは、遠位面が圧縮限定器1404の近位面がその上に静置する、平坦表面を提供する、六角ナットフランジを有する。本ナット形状は、搭載ねじ1410が、標準的なナット打込具を使用して樹木の中に挿入されることを可能にする。いくつかの実施形態では、搭載ねじ1410の遠位端は、圧縮限定器1404を定置するための円筒形状突出部と、脱落防止ねじ1408を受容するためのメス型のねじ山とを有する。
【0196】
いくつかの実施形態では、統合型樹木センサ1400のデータ監視システムが、プランジャがストロークの端部に近接する点まで樹木が成長すると、オペレータにアラートしてもよく、本時点で、統合型樹木センサ1400は、プランジャストロークの開始時において再び継続するように容易に調節されることができる。脱落防止ねじ1408が、弛緩され、次いで、搭載ねじ1410が、ねじ山部分がちょうど視認可能になるまで螺合解除され、統合型樹木センサ1400が、脱落防止ねじ1408を緊締することによって再配設される。
【0197】
図14Bは、統合型樹木センサ1400と、ねじ山付きロッド1420と、ナット1422および1424とを含む、搭載ハードウェアを伴う、そのプリント回路基板1402とを示す。いくつかの実施形態では、ねじ山付きロッド1420(いくつかの実施形態では、止めねじであり得る)は、正しい場所に事前配設される、ナット1422を有してもよく、例えば、接合接着剤(LOCTITE(R)接合接着剤等)、鑞着、はんだ付け、または溶接を使用して定位置に接合されてもよい。いくつかの実施形態では、ねじ山付きロッド1420およびナット1422は、金物類の中実ピースとして作製される。統合型樹木センサ1400が、次いで、ねじ山付きロッド1420上に設置され、ナット1424によって遠位側に固着されてもよい。いくつかの実施形態では、外側ナット1424は、器具を用いることなく挿入され得るように、刻み付きまたはタブ付きである、つまみナットであってもよい。
【0198】
図14Cは、統合型樹木センサ1400と、長いねじ山付きロッドを含む搭載ハードウェアを伴う、そのプリント回路基板1402とを示す。有意な成長が生じることが予期される樹木上において、本デバイスが樹木に対してねじを旋回させることなく容易に再配置されることを可能にする長いねじ山付きロッド(例えば、図14Cの1432)を使用して、統合型樹木センサ1400を搭載することが、望ましくあり得る。本例示的シナリオの上パネルに示されるように、初期の配設に応じて、統合型樹木センサ1400のプランジャ1430は、完全な伸長点から約1mmにある。時間の経過および樹木樹幹の成長の後(図14C、中パネル)、プランジャ1430は、ここで、樹木樹幹の約12mmの半径方向成長の後に、ほぼ完全に押下される。ナット1434および1436が、統合型樹木センサ1400をねじ山付きロッド1432に固着させるために使用され、両方とも、樹木が成長した後に、統合型樹木センサ1400をこれから離れるように移動させるように調節されてもよい。図14Cの下パネルに示されるように、ナット1434および1436は、ねじ山付きロッド1432を、これがあった場所に残しながら、調節される。調節の後、プランジャ1430は、初期の配設におけるものと同様に、再び完全な伸長点から約1mmにある(図14C、上パネル)。
【0199】
種々の量のプランジャ進行が、いくつかのトレードオフに伴って可能である。示される幾何学形状を伴って、単一の1/4インチ長磁石は、プランジャが約12mmの進行にわたって線形に移動するにつれて約300度回転する間、磁気計において、類似の大きさを有する、磁場を生産するであろう。より小さい幾何学形状は、より少ない量の進行にわたって同一の回転を生産し、さらにより高い測定感度をもたらし得る。より大きい幾何学形状は、より低い感度と、より長い進行とをもたらすであろう。長い進行および高い感度の両方を達成するために、360度を超え、プランジャ内に提供されるものと同数の極対にわたって繰り返す、磁場の持続的回転を生産する、いくつかの交互に入れ替わる北極および南極の磁石配列を使用することが、可能である。より長い支持構造およびばね配列もまた、必要とされるであろう。いくつかの実施形態では、単一磁石および12mmの稼働測定距離が、多くの樹木タイプおよび用途のために十分な測定感度と稼働可能な再調節期間とをもたらす、実践的妥協点である。
(実施例7)
統合型樹木センサを使用した樹木の傾きの変化の追跡
【0200】
本明細書に開示されるように、本開示の統合型センサは、例えば、樹木の傾きまたは樹木またはその部分(大枝等)からの倒れを測定、追跡、または検出する、加速度計を含むことができる。
【0201】
2つの統合型樹木センサが、レモンユーカリの木の傾き部分上に相互の隣に搭載された。図15Aおよび15Bは、センサから取得される例示的加速度計データを示す。図15Aは、X軸およびY軸からの経時的な逸脱を含む、経時的な傾きを示す。図15Bは、2つのセンサからの経時的なピッチおよびロール角(度単位)を示す。これらのデータは、温度に関して補正されている。両方のセンサが、そのような近接した合致状態にあったという事実は、測定が正確であることを示唆し、ロール角が観察期間の間に0~約-0.3度の標的値から逸脱している、樹木傾きの進展を示す。いくつかの実施形態では、樹木がある変化度を越えて(例えば、1.0度を越えて)進展する場合、樹木または樹木の部分(例えば、枝)が、倒れるリスクがあり得ることのアラートが、統合型センサによってトリガされ得る。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A
図7A-1】
図7B
図7B-1】
図7C
図7C-1】
図8A
図8A-1】
図8B
図8B-1】
図8C
図8C-1】
図9A
図9B
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G
図12H
図12I-12M】
図12N
図12O
図12P
図13-1】
図13-2】
図13-3】
図13-4】
図13-5】
図13-6】
図13-7】
図13-8】
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15B-1】
【国際調査報告】