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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】電力増幅器システムインパッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20240918BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20240918BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20240918BHJP
   H01L 23/15 20060101ALI20240918BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
H01L23/12 301
H01L23/02 H
H01L25/00 B
H01L23/14 C
H05K3/46 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514355
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-04-24
(86)【国際出願番号】 US2022042516
(87)【国際公開番号】W WO2023034600
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/240,594
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516218823
【氏名又は名称】スリーディー グラス ソリューションズ,インク
【氏名又は名称原語表記】3D GLASS SOLUTIONS,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【弁理士】
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(74)【代理人】
【識別番号】100192441
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 仁
(72)【発明者】
【氏名】フレミング ジェブ エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】マクウェシー カイル
(72)【発明者】
【氏名】ブレア シンシア
(72)【発明者】
【氏名】ハルスマン ロバート ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ヘイデル マシュー シー.
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA38
5E316AA43
5E316CC18
5E316CC38
5E316EE01
5E316FF01
5E316GG15
5E316GG28
5E316HH06
5E316JJ12
5E316JJ13
(57)【要約】
本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含み、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、鉄心を含む基板内の開口であって、基板にRF PA SiPが形成された後に鉄心が基板に形成される、開口と、RF PA SiPを作成するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、
鉄心を含む前記基板内の開口であって、前記基板にRF PA SiPが形成された後に前記鉄心が前記基板に形成される、前記開口と、
前記RF PA SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、
を含む、前記高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【請求項2】
前記1又は2以上のインダクタが、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記1又は2以上のコンデンサが1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記1又は2以上の抵抗器が1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む、請求項3に記載のデバイス。
【請求項6】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜堆積技術を使用して形成される、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサがTiNの薄膜を含む、請求項5に記載のデバイス。
【請求項8】
前記RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記RF PA SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記RF PA SiPデバイスが、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記基板がガラスである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記基板が、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記基板が、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記基板が、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記基板が、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
前記RF PA SiPデバイスを環境から保護するために前記RF PA SiPデバイス上のパッシベーション層又はコーティング層をさらに含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項17】
前記コネクタが銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
前記RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項19】
前記RF PA SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記RF PA SiPデバイスの形状が実質的に円形である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項21】
前記鉄心が、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項22】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、前記1又は2以上の導電性コイルが、前記基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、
前記基板に開口をエッチングするステップと、
前記開口に鉄粒子を堆積するステップと、
前記RF PA SiPの前記導電性コイルをアンテナに接続するステップと
を含む方法によって作製される、前記高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【請求項23】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法であって、
基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、前記1又は2以上の導電性コイルが、前記基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、
前記基板に開口をエッチングするステップと、
前記開口に鉄粒子を堆積するステップと、
前記RF PA SiPの前記導電性コイルをアンテナに接続するステップと
を含む、前記方法。
【請求項24】
底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は第1の基板を取得するステップと、
1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、
高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、
前記第1のTGVを金属で充填するステップと、
前記基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、
第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、
前記第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、
SiNをパターニング及びエッチングして前記基板から不要なSiNを除去するステップと、
前記基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、
前記基板の前記上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、
前記基板の前記上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、前記第2の金属層が前記第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、
前記フォトレジストを除去し、前記金属めっきベースをエッチングするステップと、
前記第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、
前記第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、
高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、
前記高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、
頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、
前記第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、
前記第2の基板内の前記第2のTGVを金属で充填するステップと、
前記第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、
前記第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、
前記第2の基板の前記上面及び裏面上の前記金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、
前記第2の基板の前記上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、
前記フォトレジストを除去し、前記第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、
第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、
はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、前記第1の基板を前記第2の基板に接合するステップと
を含むガラスセラミック上又は内にRF PA SiPを製造するための方法。
【請求項25】
前記金属が、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、又はこれらの合金である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記基板が、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記基板が、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記基板が、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記基板が、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
GaNトランジスタのソース又はドレイン接点にモノリシックに集積されたRFフィルタを含む高周波集積型システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、
前記RF集積型SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、インダクタ、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと
を含む、高周波集積型システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【請求項31】
前記1又は2以上のインダクタが、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである、請求項30に記載のデバイス。
【請求項32】
前記1又は2以上のコンデンサが1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである、請求項30に記載のデバイス。
【請求項33】
前記1又は2以上のMIMコンデンサが1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである、請求項30に記載のデバイス。
【請求項34】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた半導体ドープ導電性ピラーを含む、請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む、請求項33に記載のデバイス。
【請求項36】
前記1又は2以上の抵抗器が1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む、請求項33に記載のデバイス。
【請求項37】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜堆積技術を使用して形成される、請求項36に記載のデバイス。
【請求項38】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサがSiN又は他の誘電体材料の薄膜を含む、請求項36に記載のデバイス。
【請求項39】
前記RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている、請求項30に記載のデバイス。
【請求項40】
前記RF集積型SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項41】
前記RF PA SiPデバイスが、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項42】
前記基板がガラスである、請求項30に記載のデバイス。
【請求項43】
前記RF PA SiPデバイスが、映像/通信帯域幅を最小10%から300%超に増加させる、請求項30に記載のデバイス。
【請求項44】
前記基板が、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である、請求項30に記載のデバイス。
【請求項45】
前記RF PA SiPデバイスを環境から保護するために前記RF PA SiPデバイス上のパッシベーション層又はコーティング層をさらに含む、請求項30に記載のデバイス。
【請求項46】
前記コネクタが銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができる、請求項30に記載のデバイス。
【請求項47】
前記RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている、請求項30に記載のデバイス。
【請求項48】
前記RF PA SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項49】
前記RF PA SiPデバイスの形状が実質的に円形である、請求項30に記載のデバイス。
【請求項50】
前記鉄心が、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む、請求項30に記載のデバイス。
【請求項51】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、前記1又は2以上の導電性コイルが、前記基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、
前記基板に開口をエッチングするステップと、
前記開口に鉄粒子を堆積するステップと、
前記RF PA SiPの前記導電性コイルをアンテナに接続するステップと
を含む方法によって作製される、前記高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【請求項52】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法であって、
基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、前記1又は2以上の導電性コイルが、前記基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、
前記基板に開口をエッチングするステップと、
前記開口に鉄粒子を堆積するステップと、
前記RF PA SiPの前記導電性コイルをアンテナに接続するステップと
を含む、前記方法。
【請求項53】
底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は第1の基板を取得するステップと、
1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、
高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、
前記第1のTGVを金属で充填するステップと、
前記基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、
第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、
前記第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、
SiNをパターニング及びエッチングして前記基板から不要なSiNを除去するステップと、
前記基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、
前記基板の前記上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、
前記基板の前記上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、前記第2の金属層が前記第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、
前記フォトレジストを除去し、前記金属めっきベースをエッチングするステップと、
前記第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、
前記第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、
高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、
前記高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、
頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、
前記第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、
前記第2の基板内の前記第2のTGVを金属で充填するステップと、
前記第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、
前記第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、
前記第2の基板の前記上面及び裏面上の前記金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、
前記第2の基板の前記上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、
前記フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、
第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、
はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、前記第1の基板を前記第2の基板に接合するステップと
を含むガラスセラミック上又は内にRF PA SiPを製造するための方法。
【請求項54】
前記金属が、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、又はこれらの合金である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記基板が、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記基板が、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記基板が、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記基板が、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である、請求項53に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2022年9月3日に出願された米国仮出願第63/240,594号に対する優先権を主張するものであり、その内容を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
なし。
【0003】
本発明は、一般に、高周波(RF,radio frequency)用途における性能の強化のためのガラス内/上の集積型電力増幅器(PA,power amplifier)/集積型受動素子(IPD,integrated passive device)の分野に関する。
【背景技術】
【0004】
本発明の範囲を限定することなく、その背景をRFサーキュレータに関連して説明する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP,system-in-a-package)デバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、鉄心を含む基板内の開口であって、基板にRF PA SiPが形成された後に鉄心が基板に形成される、開口と、RF PA SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上の誘導デバイスは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上の容量性デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサ(high surface area shunt capacitors)である。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはTiNの薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、この方法は、RF PA SiPデバイスを環境から保護するためにRF PA SiPデバイス上にパッシベーション又はコーティングをコーティング又は堆積するステップをさらに含む。別の一態様において、コネクタは銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができる。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0006】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0007】
別の一実施形態において、本発明は、高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0008】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV,through glass via)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD,high density)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM,Metal-Insulator-Metal)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG,Electroless Nickel Immersion Gold)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含むことができる。一態様において、金属は、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、又はこれらの合金である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0009】
別の一実施形態において、本発明は、GaNトランジスタのソース又はドレイン接点にモノリシックに集積されたRFフィルタを含む高周波集積型システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、RF集積型SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、インダクタ、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上のインダクタは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上のコンデンサは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上のMIMコンデンサは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた半導体ドープ導電性ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗器は1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはSiN又は他の誘電体材料の薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF集積型SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、映像/通信帯域幅を最小10%から300%超に増加させる。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、高周波集積型システムインパッケージ(SiP)デバイスは、RF PA SiPデバイスを環境から保護するRF PA SiPデバイス上のパッシベーション層又はコーティング層をさらに含む。別の一態様において、コネクタは銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができる。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。
【0010】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0011】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0012】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は第1の基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含むことができる。一態様において、金属は、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、又はこれらの合金である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の特徴及び利点のより完全な理解のため、ここで本発明の詳細な説明を添付の図とともに参照する。
図1A図1Aは、従来の高周波電力増幅器(RF PA)SiPについての周波数のシフト及び信号対ノイズの崩壊を示す。
図1B図1Bは、本発明の感光性ガラスベースのRF PA SiPの強化された性能を示す。
図2】本発明の感光性ガラスRF PA SiPについての概略図を示す。
図3】本発明のRF PA SiPについてのプロセス設計キット(PDK,process design kit)設計概略図を示す。
図4】300MHzから900MHzへの信号の周波数のシフトを示す。
図5】GaN増幅器のソース又はドレインのいずれかにRFフィルタを備えた本発明の感光性ガラスRF PA SiPについての電気的概略図を示す。
図6A図6Aは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置された1つの可能な構成を示す。
図6B図6Bは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置されたSiPの1つの可能な3Dレンダリングを示す。
図6C図6Cは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置された断面を示す。
図7】GaNのドレイン/ソースの金属接点の底部にSMT-高密度コンデンサが配置された第2の構成を示す。
図8】RF SiPのGaN増幅器のソース又はドレイン内/上のRFフィルタの配置を示す。
図9A図9Aは、SiPにフィルタが集積されていない従来のRF増幅器を示す。
図9B図9Bは、GaN増幅器のソース側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。
図9C図9Cは、GaN増幅器のドレイン側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。
図10A図10Aは、ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続する集積SiPの電気要素の図を示す。
図10B図10Bは、ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続するSiPの集積の図を示す。半導体は電力増幅器又は他の半導体デバイスであり得る。
図11】SiPを作製するボンディングワイヤコネクタの代わりに金属化されたKapton(商標)を備えた他の半導体素子の電力増幅器を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用を以下で詳細に議論するが、本発明は、多種多様な特定の文脈において具現化することができる多くの適用可能な発明の概念を提供するということが理解されるべきである。本明細書で議論する特定の実施形態は、本発明を作製及び使用する特定の方法の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0015】
本発明の理解を容易にするため、いくつかの用語を以下に定義する。本明細書で定義する用語は、本発明に関連する領域における当業者によって通常理解されるような意味を有する。「a」、「an」及び「the」のような用語は、単数のエンティティのみを指すように意図されるものではなく、特定の例を例示に用いることができる一般的な部類を含む。本明細書の用語は、本発明の特定の実施形態を説明するために用いられるが、それらの使用法は、請求項に概説されたときを除いて、本発明を限定するものではない。
【0016】
現代の高周波電力増幅器(rf電力増幅器又はRF PA)は、低出力高周波信号を高出力信号に変換する半導体ベースの増幅器の一種である。RF電力増幅器は、様々な現代の通信システムにおいて送信機のアンテナを駆動するために使用される。設計目標は大抵、利得、電力出力、帯域幅、電力効率、直線性(定格出力での低信号圧縮)、入力及び出力のインピーダンス整合、及び熱放散を含む。市販のRF PAは、銅フランジ10ドル、蓋-0.25ドル、IPDIA HDコンデンサ-2.00ドルを含むコストの大きな多数の受動及び能動部品/要素を有する。このアセンブリは、ワイヤボンディングされた、プラスチック又はエポキシのオーバーモールドを使用する従来の市販のRF PAである。従来のオーバーモールドには通常、気泡があり、バンドパスフィルタの中心周波数を80MHzもシフトさせ得る寄生損失を引き起こす。
【0017】
半導体RF PAの性能は、近年、窒化ガリウム(GaN,Gallium Nitride)トランジスタの導入によって向上してきた。GaNは、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC,monolithic microwave integrated circuit)のスケーリングの進歩をリードし、高度に集積された性能のシステムインパッケージ(SiP)技術につながってきた。RF PAベースのSIPは通常、マイクロ波電力増幅及び低ノイズ増幅に使用される。MMICデバイス上の入力及び出力は大抵50オームの特性インピーダンスに整合される。GaNトランジスタは、はるかに高い温度及び電圧で動作することができるため、コンパクトなSiPを可能にし、これらは、300MHz~300GHzのマイクロ波周波数で動作する理想的な電力増幅器となってきた。
【0018】
本発明のRF PAガラスセラミックSiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。一実施形態において、本発明はRF PA SiPを含み、これは、1又は2以上の導電性コイルを含む基板であって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている、基板と、これと併せて薄膜及び/又は高表面積コンデンサと、RF PA SiP用の受動素子を含む薄膜抵抗器と、を含む。受動素子は、1又は2以上のコネクタ、ビア、インダクタ、抵抗器、コンデンサ、又は感光性ガラス基板においてRF PA SiPを可能にする他の集積回路によって集積されている。
【0019】
RF PA SiPにより多入力多出力(MIMO,multiple-input and multiple-output)通信が可能になる。MIMOは、複数の送信及び受信アンテナを使用してRFリンクの容量を増大させてマルチパスRF周波数を達成するための方法である。MIMOはRFワイヤレス通信の必須の要素である。MIMOは、マルチパス伝播又は周波数を利用することによって同じ無線チャネルの上で複数のデータ信号を同時に送受信するための技術を指す。この「マルチパス」現象は興味深いものであり得るが、データ容量の増加の原因となるのは、チャネルをエンコードする直交周波数分割多重化の使用である。MIMOは、ビームフォーミング及びダイバーシティのような、単一のデータ信号の性能を強化するように開発されたスマートアンテナ技術とは根本的に異なる。
【0020】
別の一態様において、感光性ガラス基板内のRF PA SiPは、従来のRF PAに対して信号入力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。図1A及び1B参照。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0021】
別の一実施形態において、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、鉄粒子を鉄心へと溶融又は焼結するステップであって、1又は2以上の導電性コイルの形成後に鉄心が基板に形成され、基板にRF PA SiPを作製するように鉄心が配置及び成形される、ステップと、RF PA SiPの導電性コイルを、例えば、増幅器、インダクタ、アンテナ、抵抗器、コンデンサなどに接続するステップと、を含む方法によって、RF PA SiPが作製される。
【0022】
本発明のRF PAガラスセラミックSiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。本発明は、費用効果の高いガラスセラミック誘導性個別又はアレイデバイスの作製を提供する。ガラスセラミック基板は、垂直並びに水平面の両方を個別に又は同時に処理して、様々な電気通信及び他のプラットフォームにおいて使用することができるRF PAガラスセラミックSiPを形成することを通して、そのような構造を形成する能力を実証してきた。この新規なRF PAガラスセラミックSiPは、スタンドアロンとして作製することも、他のデバイスに追加することもでき、基板に直接組み込んでから、ビア、ワイヤ又はボールボンディングなどを使用して、他の電子部品に接続することができる。
【0023】
一実施形態において、本発明は、現在利用可能な選択肢に対してサイズが減少している集積型受動素子(IPD)用に構築されたRF PA SiPである。テストビークルは、例えば、鉄心充填によって改良された方法及び部品で、例えば、米国の3DGS社から入手される以下に記載されるように作製及び配合された1又は2以上の種類のガラスを含むことができる。まず、標準的なキャビティ深さを使用して一貫した測定を保証する。次に、回路を形成するように形成、追加又は接続されているコンポーネントがRF PA SiPに接続され、次いでテストが進行するにつれて評価され、正確な計算には特定の体積が必要である。
【0024】
図2は本発明のRF PAガラスセラミックSiP10を示す。本発明は、RF PA SiP10を製造する方法を含み、これは、底部層12、頂部層14を含み、層14によって機械的及び/又は電気的に相互接続されて示されている。層16は、例えば、はんだ層、金属層、導電性ポリマー若しくは導電性接着剤、又はAu/Au熱音波接合のような、導電性とすることができる。底部層12及び頂部層14は開口又はギャップ18によって分離されている。この実施形態において、底部層12は、底部層12内及び/又は上に形成されている3つの異なるデバイス、すなわち、高密度シャントコンデンサ20、インダクタ22、及びM1抵抗器24とともに示されている。インダクタ22は、タップトレース26に接続されて示され、これは層16と接続され、これはこの例においてはんだ層である。
【0025】
RF PAガラスセラミックSiPは、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板を準備することによって作製される。RF PA SiPは、感光性ガラス基板内の1又は2以上、2又は3次元の誘導デバイスを含む設計レイアウトをマスキングすること、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源に曝露すること、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度の上方の少なくとも10分の加熱フェーズに曝露すること、露光されたガラスの少なくとも一部を結晶性材料に変換してガラス結晶性基板を形成するために感光性ガラス基板を冷却すること、ガラス結晶性基板をエッチャント溶液でエッチングして、次いでRF PA SiPにおいて使用される1又は2以上の傾斜したチャネル又はスルーホールを形成することによって、感光性ガラスセラミック複合基板に形成される。
【0026】
図3は本発明のRF PA SiPについてのプロセス設計キット(PDK)設計概略図を示す。
【0027】
RF PA SiPは、半導体、RFエレクトロニクス、マイクロ波エレクトロニクス、及び光学イメージング用の新規なパッケージング及び基板材料として、ガラスセラミック(APEX(登録商標)Glass ceramic(商標)、3DGS社、米国)内、その上、又はその周囲に構築することができる。APEX(登録商標)Glassセラミックは、第1世代の半導体装置を使用して単純な3ステッププロセスで処理され、最終材料は、ガラス、セラミックのいずれかへと形成され、又はガラス及びセラミックの両方の領域を含むことができる。APEX(登録商標)Glassセラミックには、容易に製造される高密度ビア、実証済みのマイクロ流体能力、マイクロレンズ又はマイクロレンズアレイ、より硬いパッケージのための高いヤング率、ハロゲンフリーの製造、及び経済的な製造を含む、現在の材料に対するいくつかの利点がある。フォトエッチング可能ガラスには様々なマイクロシステムコンポーネントの製造のためのいくつかの利点がある。従来の半導体処理装置を使用してこれらのガラスで微細構造が比較的安価に製造されてきた。一般に、ガラスは高温安定性、良好な機械的及び電気的特性を有し、プラスチック及び多くの金属より良好な耐化学性を有する。本発明のRF PA SiPを作製するためのガラスセラミックの一例は、例えば、75~85重量%の酸化ケイ素(SiO)、7~11重量%の酸化リチウム(LiO)、3~6重量%の酸化アルミニウム(Al)、1~2重量%の酸化ナトリウム(NaO)、0.2~0.5重量%の三酸化二アンチモン(Sb)又は酸化ヒ素(As)、0.05~0.15重量%の酸化銀(AgO)、及び0.01~0.04重量%の酸化セリウム(CeO)を含む。本明細書で用いられるとき、「APEX(登録商標)Glassセラミック」、「APEX(登録商標)ガラス」又は単に「APEX(登録商標)」という用語は、本発明のRF PA SiPを作製するためのガラスセラミック組成物の一実施形態を示すために用いられる。
【0028】
本発明は、ガラスセラミック基板の複数の平面に作製されるRF PA SiPを含み、このようなプロセスは、(a)基板又はエネルギー源のいずれかの向きを変更することによって様々な角度で起こるような励起エネルギーへの曝露、(b)ベークステップ及び(c)エッチングステップ、を使用する。角度のサイズは鋭角又は鈍角のいずれかにすることができる。湾曲したデジタル構造は、ほとんどのガラス、セラミック又はシリコン基板で作製することが不可能ではないにしても、困難である。本発明は、ガラスセラミック基板についての垂直並びに水平面の両方にこのようなRF PA SiP構造を作製する能力を生み出した。本発明は、次のようにガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含む。
【0029】
底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は基板で始める。
【0030】
ガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングする。
【0031】
高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークする。
【0032】
TGVを金属で充填する。本発明で使用するための金属は、例えば、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、及び/又はこれらの合金とすることができる。
【0033】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0034】
上面金属1(例えば、1μm厚さの銅)をパターニング及び堆積する。
【0035】
上面金属1の上にSiNを堆積する(金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体)。
【0036】
SiNをパターニング及びエッチングして底部層又はIPDベース又は基板から不要なSiNを除去する。
【0037】
上面及び裏面金属めっきベースを堆積する。
【0038】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0039】
両面上に厚い銅金属2(例えば、20μm)を電気めっきする。
【0040】
フォトレジストを除去し、Cuめっきベースをエッチングする。
【0041】
厚い金属2層を無電解ニッケル浸漬金(ENIG)でコーティングする。
【0042】
高密度コンデンサキャビティをエッチングする。
【0043】
高密度コンデンサCuピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングする。
【0044】
高密度コンデンサ誘電体を第2の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製する。
【0045】
頂部層又は蓋で始める。
【0046】
TGVを露光、ベーク、エッチングする。
【0047】
TGVを金属で充填する。本発明で使用するための金属は、例えば、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、及び/又はこれらの合金とすることができる。
【0048】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0049】
上面及び裏面金属めっきベースを堆積する。
【0050】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0051】
両面上に厚い銅金属2(例えば、20μm)を電気めっきする。
【0052】
フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングする。
【0053】
厚い金属2層をENIGでコーティングする。
【0054】
はんだ又はAu/Au熱音波接合を使用してIPDベースと蓋を互いに接合する。
【0055】
ガラスのセラミック化は、ガラス基板全体を310nmの光の約20J/cmに曝露することによって達成される。セラミック内にガラススペースを作製しようとするとき、ユーザは、ガラスがガラスのままであるべき場所を除いて、材料のすべてを露光する。一実施形態において、本発明は、例えば、RF PA SiPの様々なコンポーネント、例えば、コイル、コネクタ又は導電体、コンデンサ、抵抗器、鉄系及び/又は強磁性コンポーネントなどを含む石英/クロムマスクを使用することができる。
【0056】
RF PA SiPのテスト及び検証。製品設計にはSMT及びプローブ起動サーキュレータ構造の両方が組み込まれることになる。RF PA SiPは、プリント回路基板(PCB,printed circuit board)、又は同様の何か、サーキュレータのRF性能の3ポートテスト及びコネクタをディエンベディングすることが可能になるテストボード、及びサーキュレータのディエンベディングされた性能を検証するテストボードに直接はんだ付けすることができる表面実装技術(SMT,surface mount technologies)デバイスで作製することができる。本発明者らは、作業のこの部分に利用されることになる一組の低損失SMT起動及び基板レベル較正標準を開発してきた。プローブ起動設計及びオンウエハ較正構造を備えたプローブ起動サーキュレータデバイスは0.5~40GHzの低損失テスト及び較正構造として検証することができる。例えば、250μmピッチのグランド-信号-グランド(GSG,ground-signal-ground)プローブにより、本明細書に説明するように設計及びレイアウトされる集積型受動素子としてのサーキュレータのオンウエハ3ポート測定が可能になる。
【0057】
本発明のRF PA SiPデバイスで使用するための基板の1つの非限定的な例は、例えば、高精度の構造を製造するため、中紫外フラッド露光システムを使用して30:1以上、場合によってはレーザベースの露光システムを使用して40:1以上(好ましくは50:1以上)のエッチング比で微細加工されたガラスを含む。したがって、例えば、中空の光構造化マイクロニードルの内径及び外径の両方にほぼ垂直な壁の傾斜があれば、先端から基部までの壁の厚さの変化は少ししか起こらないであろう。加えて、非中空のマイクロニードルであるマイクロポストは、壁の傾斜が低くなるように微細加工することができ、マイクロポスト全体の直径を減少させることが可能になる。同様に、マイクロレンズは、水平方向の変動を正確に制御して成形することができ、垂直方向の変動は少ししかない。
【0058】
一実施形態において、本発明のRF PA SiPデバイスは本質的にゲルマニウムを含まない。いくつかの実施形態において、組成物の酸化状態の制御を助けるために、Sb又はAsが添加される(例えば、少なくとも0.3重量パーセント(重量%)のSb又はAs)。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.75重量%のBが含まれ、他において少なくとも1.25重量%のBが含まれる。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.003重量%のAgOに加えて、少なくとも0.003%のAuOが含まれる。いくつかの実施形態において、CaO及び/又はZnOの組合せが18重量%まで添加される。いくつかの実施形態において、10重量%までのMgOが添加される。いくつかの実施形態において、18重量%までの酸化鉛が添加される。材料を常磁性にするために5重量%までのFeを添加することができ、ガラスの自家蛍光を低減するために消光剤として鉄(II)及び鉄(III)を添加することができる。
【0059】
いくつかの例において、ガラス基板は、420~520℃の温度に10分~2時間加熱され、次いで520~620℃に加熱された温度範囲に10分~2時間加熱される。
【0060】
一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、鉄心を含む基板内の開口であって、基板にRF PA SiPが形成された後に鉄心が基板に形成される、開口と、RF PA SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上の誘導デバイスは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上の容量性デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはTiNの薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の/より大きな中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、この方法は、RF PA SiPデバイスを環境から保護するためにRF PA SiPデバイス上にパッシベーション又はコーティングをコーティング又は堆積するステップをさらに含む。別の一態様において、導電性コイルは銅を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0061】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0062】
別の一実施形態において、本発明は、高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0063】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD)コンデンサキャビティを露出及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含むことができる。
【0064】
いくつかの実施形態において、エッチャントはHFであり、いくつかの実施形態においてエッチャントはHFと塩酸又は硝酸のような追加の成分の組合せである。露光に使用される紫外線の好ましい波長は約308~312nmである。
【0065】
現代の高周波電力増幅器(rf電力増幅器又はRF PA)は、低出力高周波信号を高出力信号に変換する半導体ベースの増幅器の一種である。RF電力増幅器は、様々な現代の通信システムにおいて送信機のアンテナを駆動するために使用される。設計目標は大抵、利得、電力出力、帯域幅、電力効率、直線性(定格出力での低信号圧縮)、入力及び出力のインピーダンス整合、及び熱放散を含む。市販のRF PAは、銅フランジ10ドル、蓋-0.25ドル、IPDIA HDコンデンサ-2.00ドルを含むコストの大きな多数の受動及び能動部品/要素を有する。このアセンブリは、ワイヤボンディングされた、プラスチック又はエポキシのオーバーモールドを使用する従来の市販のRF PAである。従来のオーバーモールドには通常、気泡があり、バンドパスフィルタの中心周波数を80MHzもシフトさせ得る寄生損失を引き起こす。
【0066】
半導体RF PAの性能は、近年、窒化ガリウム(GaN)トランジスタの導入によって向上してきた。GaNは、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)のスケーリングの進歩をリードし、高度に集積された性能のシステムインパッケージ(SiP)技術につながってきた。RF PAベースのSIPは通常、マイクロ波電力増幅及び低ノイズ増幅に使用される。MMICデバイス上の入力及び出力は大抵50オームの特性インピーダンスに整合される。GaNトランジスタは、はるかに高い温度及び電圧で動作することができるため、コンパクトなSiPを可能にし、これらは、300MHz~300GHzのマイクロ波周波数で動作する理想的な電力増幅器となってきた。
【0067】
本発明のガラスセラミック集積型SiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。一実施形態において、本発明は集積型SiPを含み、これは、1又は2以上の導電性コイルを含む基板であって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている、基板と、これと併せて薄膜及び/又は高表面積コンデンサと、RF PA集積型SiP用の受動素子を含む薄膜抵抗器と、を含む。受動素子は、1又は2以上のコネクタ、ビア、インダクタ、抵抗器、コンデンサ、又は感光性ガラス又は他の基板においてRF PA集積型SiPを可能にする他の集積回路によって集積されている。
【0068】
RF PA集積型SiPにより多入力多出力(MIMO)通信が可能になる。MIMOは、複数の送信及び受信アンテナを使用してRFリンクの容量を増大させてマルチパスRF周波数を達成するための方法である。MIMOはRFワイヤレス通信の必須の要素である。MIMOは、マルチパス伝播又は周波数を利用することによって同じ無線チャネルの上で複数のデータ信号を同時に送受信するための技術を指す。この「マルチパス」現象は興味深いものであり得るが、データ容量の増加の原因となるのは、チャネルをエンコードする直交周波数分割多重化の使用である。MIMOは、ビームフォーミング及びダイバーシティのような、単一のデータ信号の性能を強化するように開発されたスマートアンテナ技術とは根本的に異なる。
【0069】
別の一態様において、感光性ガラス基板内のRF PA集積型SiPは、従来のRF PAに対して信号入力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。図1A及び1B参照。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0070】
別の一実施形態において、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、鉄粒子を鉄心へと溶融又は焼結するステップであって、1又は2以上の導電性コイルの形成後に鉄心が基板に形成され、基板にRF PA SiPを作製するように鉄心が配置及び成形される、ステップと、RF PA SiPの導電性コイルを、例えば、増幅器、インダクタ、アンテナ、抵抗器、コンデンサなどに接続するステップと、を含む方法によって、RF PA SiPが作製される。
【0071】
本発明のRF PAガラスセラミックSiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。本発明は、費用効果の高いガラスセラミック誘導性個別又はアレイデバイスの作製を提供する。ガラスセラミック基板は、垂直並びに水平面の両方を個別に又は同時に処理して、様々な電気通信及び他のプラットフォームにおいて使用することができるRF PAガラスセラミックSiPを形成することを通して、そのような構造を形成する能力を実証してきた。この新規なRF PAガラスセラミックSiPは、スタンドアロンとして作製することも、他のデバイスに追加することもでき、基板に直接組み込んでから、ビア、ワイヤ又はボールボンディングなどを使用して、他の電子部品に接続することができる。
【0072】
一実施形態において、本発明は、現在利用可能な選択肢に対してサイズが減少している集積型受動素子(IPD)用に構築されたRF PA集積型SiPである。テストビークルは、例えば、鉄心充填によって改良された方法及び部品で、例えば米国の3DGS社から入手される以下に記載されるように作製及び配合された1又は2以上の種類のガラスを含むことができる。まず、標準的なキャビティ深さを使用して一貫した測定を保証する。次に、回路を形成するように形成、追加又は接続されているコンポーネントがRF集積型SiPに接続され、次いでテストが進行するにつれて評価され、正確な計算には特定の体積が必要である。
【0073】
RF PA集積型ガラスセラミックSiPは、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板を準備することによって作製される。RF PA集積型SiPは、感光性ガラス基板内の1又は2以上、2又は3次元の誘導デバイスを含む設計レイアウトをマスキングすること、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源に曝露すること、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度の上方の少なくとも10分の加熱フェーズに曝露すること、露光されたガラスの少なくとも一部を結晶性材料に変換してガラス結晶性基板を形成するために感光性ガラス基板を冷却すること、ガラス結晶性基板をエッチャント溶液でエッチングして、次いでRF PA集積型SiPにおいて使用される1又は2以上の傾斜したチャネル又はスルーホールを形成することによって、感光性ガラスセラミック複合基板に形成される。
【0074】
RF PA集積型SiPは、半導体、RFエレクトロニクス、マイクロ波エレクトロニクス、及び光学イメージング用の新規なパッケージング及び基板材料として、ガラスセラミック(APEX(登録商標)Glass ceramic(商標)、3DGS社、米国)内、その上、又はその周囲に構築することができる。APEX(登録商標)Glassセラミックは、第1世代の半導体装置を使用して単純な3ステッププロセスで処理され、最終材料は、ガラス、セラミックのいずれかへと形成され、又はガラス及びセラミックの両方の領域を含むことができる。APEX(登録商標)Glassセラミックには、容易に製造される高密度ビア、実証済みのマイクロ流体能力、マイクロレンズ又はマイクロレンズアレイ、より硬いパッケージのための高いヤング率、ハロゲンフリーの製造、及び経済的な製造を含む、現在の材料に対するいくつかの利点がある。フォトエッチング可能ガラスには様々なマイクロシステムコンポーネントの製造のためのいくつかの利点がある。従来の半導体処理装置を使用してこれらのガラスで微細構造が比較的安価に製造されてきた。一般に、ガラスは高温安定性、良好な機械的及び電気的特性を有し、プラスチック及び多くの金属より良好な耐化学性を有する。本発明のRF PA SiPを作製するためのガラスセラミックの一例は、例えば、75~85重量%の酸化ケイ素(SiO)、7~11重量%の酸化リチウム(LiO)、3~6重量%の酸化アルミニウム(Al)、1~2重量%の酸化ナトリウム(NaO)、0.2~0.5重量%の三酸化二アンチモン(Sb)又は酸化ヒ素(As)、0.05~0.15重量%の酸化銀(AgO)、及び0.01~0.04重量%の酸化セリウム(CeO)を含む。本明細書で用いられるとき、「APEX(登録商標)Glassセラミック」、「APEX(登録商標)ガラス」又は単に「APEX(登録商標)」という用語は、本発明のRF PA集積型SiPを作製するためのガラスセラミック組成物の一実施形態を示すために用いられる。
【0075】
本発明は、ガラスセラミック基板の複数の平面に作製されるRF PA集積型SiPを含み、このようなプロセスは、(a)基板又はエネルギー源のいずれかの向きを変更することによって様々な角度で起こるような励起エネルギーへの曝露、(b)ベークステップ及び(c)エッチングステップ、を使用する。角度のサイズは鋭角又は鈍角のいずれかにすることができる。湾曲したデジタル構造は、ほとんどのガラス、セラミック又はシリコン基板で作製することが不可能ではないにしても、困難である。本発明は、ガラスセラミック基板についての垂直並びに水平面の両方にこのようなRF PA集積型SiP構造を作製する能力を生み出した。本発明は、次のようにIPD(RFフィルタ)ベース用のガラスセラミックフロー上又は内のRF PA集積型SiPを製造するための方法を含む。
【0076】
TGVを露光、ベーク、エッチングする。
【0077】
HDコンデンサキャビティを露光及びベークする。
【0078】
TGVを銅で充填する。
【0079】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0080】
上面金属1(1μm厚さの銅)をパターニング及び堆積する。
【0081】
上面金属1の上にSiNを堆積する(MIMコンデンサ用の絶縁体)。
【0082】
SiNをパターニング及びエッチングしてチップから不要なSiNを除去する。
【0083】
上面及び裏面Cuめっきベースを堆積する。
【0084】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0085】
両面に厚い銅金属2(20μm)を電気めっきする。
【0086】
フォトレジストを除去し、Cuめっきベースをエッチングする。
【0087】
厚いCu金属2層をENIGでコーティングする。
【0088】
高密度コンデンサキャビティをエッチングする。
【0089】
高密度コンデンサCuピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングする。
【0090】
高密度コンデンサ誘電体を第2の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製する。
【0091】
IPD(RFフィルタ)の蓋についてのプロセスフローは次のとおりである。
【0092】
TGVを露光、ベーク、エッチングする。
【0093】
TGVを銅で充填する。
【0094】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0095】
上面及び裏面Cuめっきベースを堆積する。
【0096】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0097】
両面上に厚い銅金属2(20μm)を電気めっきする。
【0098】
フォトレジストを除去し、Cuめっきベースをエッチングする。
【0099】
厚い銅金属2層をENIGでコーティングする。
【0100】
はんだ又はAu/Au熱音波接合を使用してIPDベースと蓋を互いに接合する。
【0101】
ガラスのセラミック化は、ガラス基板全体を310nmの光の約20J/cmに曝露することによって達成される。セラミック内にガラススペースを作製しようとするとき、ユーザは、ガラスがガラスのままであるべき場所を除いて、材料のすべてを露光する。一実施形態において、本発明は、例えば、RF PA集積型SiPの様々なコンポーネント、例えば、コイル、コネクタ又は導電体、コンデンサ、抵抗器、鉄系及び/又は強磁性コンポーネントなどを含む石英/クロムマスクを使用することができる。
【0102】
RF PA集積型SiPのテスト及び検証。製品設計にはSMT及びプローブ起動サーキュレータ構造の両方が組み込まれることになる。RF PA集積型SiPは、プリント回路基板(PCB)、又は同様の何か、サーキュレータのRF性能の3ポートテスト及びコネクタをディエンベディングすることが可能になるテストボード、及びサーキュレータのディエンベディングされた性能を検証するテストボードに直接はんだ付けすることができる表面実装技術(SMT)デバイスで作製することができる。本発明者らは、作業のこの部分に利用されることになる一組の低損失SMT起動及び基板レベル較正標準を開発してきた。プローブ起動設計及びオンウエハ較正構造を備えたプローブ起動デバイスは0.5~40GHzの低損失テスト及び較正構造として検証することができる。例えば、250μmピッチのグランド-信号-グランド(GSG)プローブにより、本明細書に説明するように設計及びレイアウトされる集積型受動素子としてのサーキュレータのオンウエハ3ポート測定が可能になる。
【0103】
本発明のRF PA集積型SiPデバイスで使用するための基板の1つの非限定的な例は、例えば、高精度の構造を製造するため、中紫外フラッド露光システムを使用して30:1以上、場合によってはレーザベースの露光システムを使用して40:1以上(好ましくは50:1以上)のエッチング比で微細加工されたガラスを含む。したがって、例えば、中空の光構造化マイクロニードルの内径及び外径の両方にほぼ垂直な壁の傾斜があれば、先端から基部までの壁の厚さの変化は少ししか起こらないであろう。加えて、非中空のマイクロニードルであるマイクロポストは、壁の傾斜が低くなるように微細加工することができ、マイクロポスト全体の直径を減少させることが可能になる。同様に、マイクロレンズは、水平方向の変動を正確に制御して成形することができ、垂直方向の変動は少ししかない。
【0104】
一実施形態において、本発明のRF PA集積型SiPデバイスは本質的にゲルマニウムを含まない。いくつかの実施形態において、組成物の酸化状態の制御を助けるために、Sb又はAsが添加される(例えば、少なくとも0.3重量パーセント(重量%)のSb又はAs)。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.75重量%のBが含まれ、他において少なくとも1.25重量%のBが含まれる。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.003重量%のAgOに加えて、少なくとも0.003%のAuOが含まれる。いくつかの実施形態において、CaO及び/又はZnOの組合せが18重量%まで添加される。いくつかの実施形態において、10重量%までのMgOが添加される。いくつかの実施形態において、18重量%までの酸化鉛が添加される。材料を常磁性にするために5重量%までのFeを添加することができ、ガラスの自家蛍光を低減するために消光剤として鉄(II)及び鉄(III)を添加することができる。
【0105】
いくつかの例において、ガラス基板は、420~520℃の温度に10分~2時間加熱され、次いで520~620℃に加熱された温度範囲に10分~2時間加熱される。
【0106】
一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)集積型SiPデバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、鉄心を含む基板内の開口であって、基板にRF PA集積型SiPが形成された後に鉄心が基板に形成される、開口と、RF PA集積型SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上の誘導デバイスは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上の容量性デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはTiNの薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の/より大きな中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、この方法は、RF PA集積型SiPデバイスを環境から保護するためにRF PA集積型SiPデバイス上にパッシベーション又はコーティングをコーティング又は堆積するステップをさらに含む。別の一態様において、導電性コイルは銅を含む。別の一態様において、RF PA集積型SiPデバイスは、既存のRF PA集積型ガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。別の一態様において、RF PA集積型SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0107】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器集積型SiPデバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、集積型SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0108】
別の一実施形態において、本発明は、高周波電力増幅器集積型システムインパッケージデバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF集積型SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0109】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA集積型SiPを製造するための方法を含むことができる。
【0110】
いくつかの実施形態において、エッチャントはHFであり、いくつかの実施形態においてエッチャントはHFと塩酸又は硝酸のような追加の成分の組合せである。露光に使用される紫外線の好ましい波長は約308~312nmである。
【0111】
図4は300MHzから900MHzへの信号の周波数のシフトを示す。これにより、RF PA集積型SiPのソース又はドレインのいずれかにRFフィルタを直接配置することによって、映像伝送帯域幅が効果的に3倍になる。
【0112】
図5は、GaN増幅器のソース又はドレインのいずれかにRFフィルタを備えた本発明の感光性ガラスRF PA SiPについての電気的概略図を示す。
【0113】
図6Aは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置されたRF PA SiP10の1つの可能な構成を示す。図6Aは、底部層12、頂部層14、接着剤/はんだ層16、SMT高密度コンデンサ20、インディクタ22、M1抵抗器24、及びタップトレース26を示す。底部層12は、M3フロント28、M2フロント30、ガラス1 32、M2バック34、及びM3バック36からなるように示されている。頂部層14は、M2フロント38、ガラス2 40、及びM2バック42からなるように示されている。RF PA SiP10は、パッケージタブ44、接着剤/はんだ層46、及び接着剤層48、並びにPAフランジ50をさらに含むように示されている。
【0114】
図6Bは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置されたSiPの1つの可能な3Dレンダリングを示す。
【0115】
図6Cは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置された断面を示す。
【0116】
図7は、GaNのドレイン/ソースの金属接点の底部にSMT-高密度コンデンサが配置された第2の構成を示す。
【0117】
図8は、RF SiPのGaN増幅器のソース又はドレイン内/上のRFフィルタの配置を示す。
【0118】
図9Aは、SiPにフィルタが集積されていない従来のRF増幅器を示す。
【0119】
図9Bは、GaN増幅器のソース側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。最小静電容量:3nF。
【0120】
図9Cは、GaN増幅器のドレイン側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。最小静電容量:3nF。
【0121】
図10Aは、ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続する集積SiPの電気要素の図を示し、半導体は電力増幅器又は他の半導体デバイスであり得る。
【0122】
図10Bは、ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続するSiPの集積の図を示し、半導体は電力増幅器又は他の半導体デバイスであり得る。
【0123】
図11は、SiPを作製するボンディングワイヤコネクタの代わりに金属化されたKapton(商標)を備えた他の半導体素子の電力増幅器を示す。利得は0.4dB低下し、P-3dBは0.2dB及び効率が増加し、P-3dBは1.1%増加している。これはおそらくわずかなインピーダンスシフトによるものであり、無視すべきである。リングフレームは、すべてのコンデンサをリード及び/又はボンディング場所につなぐDCバスに対応するように拡張することができる。
【0124】
Murata社のコンデンサはパッケージの内側に接合することができ、及び/又はMurata社の10uFチップコンデンサはパッケージの外側に取り付けることができる。IR降下が十分に低い(金属の厚みが十分に高い)場合、追加のリードを通してDCを供給することができる。DCが追加のリードを介して供給されれば、ドレインリードを変更して窒化物ベースの直列コンデンサを組み込み、ボンドワイヤインダクタンスを調整する(DCブロックにする)ことができる。
【0125】
本明細書において議論した任意の実施形態は、本発明の任意の方法、キット、又は組成物に関して実施することができ、逆もまた同様であると考えられる。さらに、本発明の組成物を用いて本発明の方法を達成することができる。
【0126】
本明細書に記載の実施形態は、本発明の限定としてではなく例示として示されているということが理解されよう。本発明の主な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく様々な実施形態において使用することができる。当業者は、ただの日常的な実験を用いて、本明細書に記載の特定の手順に対する多数の同等物を認識する、又は確認することができるであろう。このような同等物は、本発明の範囲内にあると見なされ、請求項によってカバーされる。
【0127】
本明細書に記載のすべての刊行物及び特許出願は、本発明が関係する当業者の技能のレベルを示している。すべての刊行物及び特許出願が、各個々の刊行物又は特許出願が参照により組み込まれると具体的かつ個々に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0128】
請求項及び/又は明細書において「含む(comprising)」という用語と併せて用いられるときの「a」又は「an」という単語の使用は、「1」を意味することができるが、これは「1又は2以上」、「少なくとも1つ」、及び「1又は1より多い」の意味とも一致する。請求項における「又は」という用語の使用は、本開示は代替物及び「及び/又は」のみに言及する定義を支持しているが、代替物のみを指すように明示的に示され、又はこれらの代替物が相互に排他的でない限り、「及び/又は」を意味するように用いられる。本願を通して、「約」という用語は、ある値が、この方法がその値を決定するために使用され、デバイスについての固有の誤差の変動、又は研究対象間に存在する変動を含むということを示すために用いられる。
【0129】
本明細書及び請求項において用いられるとき、「含む(comprising)」(及び「comprise」及び「comprises」のような、comprisingのあらゆる形態)、「有する(having)」(及び「have」及び「has」のような、havingのあらゆる形態)、「含む(including)」(及び「includes」及び「include」のような、includingのあらゆる形態)又は「含む(containing)」(及び「contains」及び「contain」のような、containingのあらゆる形態)は、包括的すなわちオープンエンドであり、追加の、記載されていない要素又は方法ステップを除外しない。本明細書に提供される構成物及び方法のいずれかの実施形態において、「含む(comprising)」は、「本質的に~からなる(consisting essentially of)」又は「~からなる(consisting of)」に置き換えることができる。本明細書で用いられるとき、「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という句には、指定された完全体(integer)又はステップ、並びに特許請求された発明の特徴又は機能に実質的に影響を及ぼさないものが必要とされる。本明細書で用いられるとき、「構成する(consisting)」という用語は、記載された完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ、又は限定)又は完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ、又は限定)の群のみの存在を示すために用いられる。
【0130】
本明細書で用いられるとき、「又はこれらの組合せ」という用語は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列及び組合せを指す。例えば、「A、B、C、又はこれらの組合せ」は、A、B、C、AB、AC、BC、又はABCの少なくとも1つを、また特定の文脈において順序が重要であれば、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも含むように意図されている。この例で続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB、などのような、1又は2以上の項目又は用語の繰り返しを含む組合せが明示的に含まれる。当業者は、他が文脈から明らかでない限り、通常、任意の組合せにおける項目又は用語の数に制限がないということを理解するであろう。
【0131】
本明細書で用いられるとき、限定はしないが、「約」、「実質的な」又は「実質的に」のような近似の言葉は、そのように修正されたとき、必ずしも絶対的又は完全ではないと理解される状態であるが、その状態を存在するものとして指定することを保証するのに十分に近いと当業者に見なされるであろう状態を指す。説明が変動し得る程度は、どれくらい大きく変化が起こり、それでも当業者に、修正された特徴を、修正されていない特徴の必要とされる特色及び能力を依然として有するものとして認識させることができるかに依存することになる。一般に、しかし先行する議論を条件として、「約」のような近似の語によって修正される本明細書の数値は、記載された値から少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12又は15%だけ変動し得る。
【0132】
本明細書に開示及び特許請求された装置及び/又は方法のすべては、本開示に照らして過度の実験なしに作製及び実行することができる。本発明の装置及び/又は方法を好ましい実施形態の観点において説明してきたが、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の構成物及び/又は方法に、また方法のステップ又はステップのシーケンスにおいて変形を適用することができるということは当業者には明らかであろう。当業者に明らかなすべてのこのような同様の代替例及び修正例は、添付の請求項によって定義されたような本発明の精神、範囲、及び概念の範囲内であると見なされる。
【0133】
さらに、以下の請求項に記載されたようなもの以外、本明細書に示される構造又は設計の詳細に対して限定が意図されていない。したがって、上に開示された特定の実施形態を変更又は修正することができるということは明らかであり、すべてのこのような変形は本開示の範囲及び精神内にあると見なされる。したがって、本明細書で求められる保護は、以下の請求項に記載されているとおりである。
【0134】
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載のシステム及び装置に対して、修正、追加、又は省略を行うことができる。システム及び装置の構成要素は統合又は分離することができる。また、システム及び装置の動作は、より多い、より少ない、又は他の構成要素によって実行することができる。この方法は、より多い、より少ない、又は他のステップを含むことができる。加えて、任意の適切な順序でステップを実行することができる。
【0135】
特許庁、及び本願に関して発行されるいかなる特許のいかなる読者も本明細書に添付の請求項を解釈するのを支援するため、出願人は、添付された請求項のいずれも、米国特許法第112条の段落6が本願の出願の日に存在しているため、「のための手段」又は「のためのステップ」という言葉が特定の請求項において明示的に用いられていない限り、これを適用することを意図していないということを特記したい。
【0136】
請求項のそれぞれについて、各従属請求項は、前の請求項が請求項の用語又は要素のための適切な先行詞を提供する限り、独立請求項及びそれぞれすべての請求項のための前の従属請求項のそれぞれの両方から従属することができる。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、
鉄心を含む前記基板内の開口であって、前記基板にRF PA SiPが形成された後に前記鉄心が前記基板に形成される、前記開口と、
前記RF PA SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、
を含む、前記高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【請求項2】
前記RF PA SiPデバイスを環境から保護するために前記RF PA SiPデバイス上のパッシベーション層又はコーティング層をさらに含み、又は
前記1又は2以上のインダクタが、銅を含む1又は2以上の導電性コイルであり、又は
前記1又は2以上のコンデンサが1又は2以上の高表面積シャントコンデンサであり、又は
前記RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されており、又は
前記RF PA SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有し、又は
前記RF PA SiPデバイスが、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有し、又は
前記基板がガラスであり、又は
前記基板が、60~76重量%のシリカ、K Oが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のK OとNa Oの組合せ、Ag O及びAu Oからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCu O、B とAl の組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB 、及び6~7重量%のAl 、8~15重量%のLi O、並びに0.001~0.1重量%のCeO 、の組成を含むガラス基板であり、又は
前記基板が、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のK O、0.003~1重量%のAg O、0.75~13重量%のB 、8~15重量%のLi O、及び0.001~0.1重量%のCeO 、の組成を含むガラス基板であり、又は
前記基板が、少なくとも0.3重量%のSb 又はAs を含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAu Oを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有し、又は
前記基板が、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板であり、又は
前記コネクタが銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができ、又は
前記RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されており、又は
前記RF PA SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有し、又は
前記RF PA SiPデバイスの形状が実質的に円形であり、又は
前記鉄心が、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含み、又は
前記1又は2以上の抵抗器が1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜堆積技術を使用して形成され、又は
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサがTiNの薄膜を含む、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、前記1又は2以上の導電性コイルが、前記基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、
前記基板に開口をエッチングするステップと、
前記開口に鉄粒子を堆積するステップと、
前記RF PA SiPの前記導電性コイルをアンテナに接続するステップと
を含む方法によって作製される、請求項1に記載の前記高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【請求項6】
請求項5に記載の高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法であって、
基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、前記1又は2以上の導電性コイルが、前記基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、
前記基板に開口をエッチングするステップと、
前記開口に鉄粒子を堆積するステップと、
前記RF PA SiPの前記導電性コイルをアンテナに接続するステップと
を含む、前記方法。
【請求項7】
底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は第1の基板を取得するステップと、
1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、
高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、
前記第1のTGVを金属で充填するステップと、
前記基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、
第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、
前記第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、
SiNをパターニング及びエッチングして前記基板から不要なSiNを除去するステップと、
前記基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、
前記基板の前記上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、
前記基板の前記上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、前記第2の金属層が前記第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、
前記フォトレジストを除去し、前記金属めっきベースをエッチングするステップと、
前記第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、
前記第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、
高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、
前記高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、
頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、
前記第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、
前記第2の基板内の前記第2のTGVを金属で充填するステップと、
前記第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、
前記第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、
前記第2の基板の前記上面及び裏面上の前記金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、
前記第2の基板の前記上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、
前記フォトレジストを除去し、前記第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、
第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、
はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、前記第1の基板を前記第2の基板に接合するステップと
を含む請求項1に記載の基板上又は内RF PA SiPを製造するための方法。
【請求項8】
前記金属が、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、又はこれらの合金であり、又は
前記基板が、60~76重量%のシリカ、K Oが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のK OとNa Oの組合せ、Ag O及びAu Oからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCu O、B とAl の組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB 、及び6~7重量%のAl 、8~15重量%のLi O、並びに0.001~0.1重量%のCeO 、の組成を含むガラス基板であり、又は
前記基板が、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のK O、0.003~1重量%のAg O、0.75~13重量%のB 、8~15重量%のLi O、及び0.001~0.1重量%のCeO 、の組成を含むガラス基板であり、又は
前記基板が、少なくとも0.3重量%のSb 又はAs を含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAu Oを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有し、又は
前記基板が、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である、請求項に記載の方法。
【請求項9】
GaNトランジスタのソース又はドレイン接点にモノリシックに集積されたRFフィルタを含む高周波集積型システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、
前記RF集積型SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、インダクタ、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと
を含む、請求項1に記載の高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【請求項10】
前記RF PA SiPデバイスを環境から保護するために前記RF PA SiPデバイス上のパッシベーション層又はコーティング層をさらに含み、又は
前記1又は2以上のインダクタが、銅を含む1又は2以上の導電性コイルであり、又は
前記1又は2以上のコンデンサが1又は2以上の高表面積シャントコンデンサであり、又は
前記1又は2以上のMIMコンデンサが1又は2以上の高表面積シャントコンデンサであり、又は
前記RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されており、又は
前記RF集積型SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有し、又は
前記RF PA SiPデバイスが、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有し、又は
前記RF PA SiPデバイスが、映像/通信帯域幅を最小10%から300%超に増加させ、又は
前記基板がガラスであり、又は
前記基板が、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板であり、又は
前記コネクタが銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができ、又は
前記RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されており、又は
前記RF PA SiPデバイスが、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有し、又は
前記RF PA SiPデバイスの形状が実質的に円形であり、又は
前記鉄心が、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む、請求項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた半導体ドープ導電性ピラーを含み、又は
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含み、又は
前記1又は2以上の抵抗器が1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含み、
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサが、薄膜堆積技術を使用して形成され、又は
前記1又は2以上の高表面積シャントコンデンサがSiN又は他の誘電体材料の薄膜を含む、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスであって、
基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、前記1又は2以上の導電性コイルが、前記基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、
前記基板に開口をエッチングするステップと、
前記開口に鉄粒子を堆積するステップと、
前記RF PA SiPの前記導電性コイルをアンテナに接続するステップと
を含む方法によって作製される、請求項1に記載の前記高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2022年9月3日に出願された米国仮出願第63/240,594号に対する優先権を主張するものであり、その内容を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
なし。
【0003】
本発明は、一般に、高周波(RF,radio frequency)用途における性能の強化のためのガラス内/上の集積型電力増幅器(PA,power amplifier)/集積型受動素子(IPD,integrated passive device)の分野に関する。
【背景技術】
【0004】
本発明の範囲を限定することなく、その背景をRFサーキュレータに関連して説明する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP,system-in-a-package)デバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、鉄心を含む基板内の開口であって、基板にRF PA SiPが形成された後に鉄心が基板に形成される、開口と、RF PA SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上の誘導デバイスは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上の容量性デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサ(high surface area shunt capacitors)である。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはTiNの薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、この方法は、RF PA SiPデバイスを環境から保護するためにRF PA SiPデバイス上にパッシベーション又はコーティングをコーティング又は堆積するステップをさらに含む。別の一態様において、コネクタは銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができる。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0006】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0007】
別の一実施形態において、本発明は、高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0008】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV,through glass via)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD,high density)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM,Metal-Insulator-Metal)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG,Electroless Nickel Immersion Gold)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含むことができる。一態様において、金属は、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、又はこれらの合金である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0009】
別の一実施形態において、本発明は、GaNトランジスタのソース又はドレイン接点にモノリシックに集積されたRFフィルタを含む高周波集積型システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、RF集積型SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、インダクタ、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上のインダクタは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上のコンデンサは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上のMIMコンデンサは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた半導体ドープ導電性ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗器は1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはSiN又は他の誘電体材料の薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF集積型SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、80、75、70、60、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、映像/通信帯域幅を最小10%から300%超に増加させる。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、高周波集積型システムインパッケージ(SiP)デバイスは、RF PA SiPデバイスを環境から保護するRF PA SiPデバイス上のパッシベーション層又はコーティング層をさらに含む。別の一態様において、コネクタは銅を含み、前記コネクタはコネクタコイルとすることができる。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。
【0010】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0011】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0012】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は第1の基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含むことができる。一態様において、金属は、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、又はこれらの合金である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の特徴及び利点のより完全な理解のため、ここで本発明の詳細な説明を添付の図とともに参照する。
図1A図1Aは、従来の高周波電力増幅器(RF PA)SiPについての周波数のシフト及び信号対ノイズの崩壊を示す。
図1B図1Bは、本発明の感光性ガラスベースのRF PA SiPの強化された性能を示す。
図2】本発明の感光性ガラスRF PA SiPについての概略図を示す。
図3ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続する集積SiPの電気要素の図を示す。
図4】300MHzから900MHzへの信号の周波数のシフトを示す。
図5A】図5Aは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置された1つの可能な構成を示す。
図5B】図5Bは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置された断面を示す。
図6図6は、GaNのドレイン/ソースの金属接点の底部にSMT-高密度コンデンサが配置された第2の構成を示す。
図7図7は、RF SiPのGaN増幅器のソース又はドレイン内/上のRFフィルタの配置を示す。
図8A】図8Aは、SiPにフィルタが集積されていない従来のRF増幅器を示す。
図8B】図8Bは、GaN増幅器のソース側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。
図8C】図8Cは、GaN増幅器のドレイン側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。
図9】図は、ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続するSiPの集積の図を示す。半導体は電力増幅器又は他の半導体デバイスであり得る。
図10図10は、SiPを作製するボンディングワイヤコネクタの代わりに金属化されたKapton(商標)を備えた他の半導体素子の電力増幅器を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用を以下で詳細に議論するが、本発明は、多種多様な特定の文脈において具現化することができる多くの適用可能な発明の概念を提供するということが理解されるべきである。本明細書で議論する特定の実施形態は、本発明を作製及び使用する特定の方法の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0015】
本発明の理解を容易にするため、いくつかの用語を以下に定義する。本明細書で定義する用語は、本発明に関連する領域における当業者によって通常理解されるような意味を有する。「a」、「an」及び「the」のような用語は、単数のエンティティのみを指すように意図されるものではなく、特定の例を例示に用いることができる一般的な部類を含む。本明細書の用語は、本発明の特定の実施形態を説明するために用いられるが、それらの使用法は、請求項に概説されたときを除いて、本発明を限定するものではない。
【0016】
現代の高周波電力増幅器(rf電力増幅器又はRF PA)は、低出力高周波信号を高出力信号に変換する半導体ベースの増幅器の一種である。RF電力増幅器は、様々な現代の通信システムにおいて送信機のアンテナを駆動するために使用される。設計目標は大抵、利得、電力出力、帯域幅、電力効率、直線性(定格出力での低信号圧縮)、入力及び出力のインピーダンス整合、及び熱放散を含む。市販のRF PAは、銅フランジ10ドル、蓋-0.25ドル、IPDIA HDコンデンサ-2.00ドルを含むコストの大きな多数の受動及び能動部品/要素を有する。このアセンブリは、ワイヤボンディングされた、プラスチック又はエポキシのオーバーモールドを使用する従来の市販のRF PAである。従来のオーバーモールドには通常、気泡があり、バンドパスフィルタの中心周波数を80MHzもシフトさせ得る寄生損失を引き起こす。
【0017】
半導体RF PAの性能は、近年、窒化ガリウム(GaN,Gallium Nitride)トランジスタの導入によって向上してきた。GaNは、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC,monolithic microwave integrated circuit)のスケーリングの進歩をリードし、高度に集積された性能のシステムインパッケージ(SiP)技術につながってきた。RF PAベースのSIPは通常、マイクロ波電力増幅及び低ノイズ増幅に使用される。MMICデバイス上の入力及び出力は大抵50オームの特性インピーダンスに整合される。GaNトランジスタは、はるかに高い温度及び電圧で動作することができるため、コンパクトなSiPを可能にし、これらは、300MHz~300GHzのマイクロ波周波数で動作する理想的な電力増幅器となってきた。
【0018】
本発明のRF PAガラスセラミックSiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。一実施形態において、本発明はRF PA SiPを含み、これは、1又は2以上の導電性コイルを含む基板であって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている、基板と、これと併せて薄膜及び/又は高表面積コンデンサと、RF PA SiP用の受動素子を含む薄膜抵抗器と、を含む。受動素子は、1又は2以上のコネクタ、ビア、インダクタ、抵抗器、コンデンサ、又は感光性ガラス基板においてRF PA SiPを可能にする他の集積回路によって集積されている。
【0019】
RF PA SiPにより多入力多出力(MIMO,multiple-input and multiple-output)通信が可能になる。MIMOは、複数の送信及び受信アンテナを使用してRFリンクの容量を増大させてマルチパスRF周波数を達成するための方法である。MIMOはRFワイヤレス通信の必須の要素である。MIMOは、マルチパス伝播又は周波数を利用することによって同じ無線チャネルの上で複数のデータ信号を同時に送受信するための技術を指す。この「マルチパス」現象は興味深いものであり得るが、データ容量の増加の原因となるのは、チャネルをエンコードする直交周波数分割多重化の使用である。MIMOは、ビームフォーミング及びダイバーシティのような、単一のデータ信号の性能を強化するように開発されたスマートアンテナ技術とは根本的に異なる。
【0020】
別の一態様において、感光性ガラス基板内のRF PA SiPは、従来のRF PAに対して信号入力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。図1A及び1B参照。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0021】
別の一実施形態において、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、鉄粒子を鉄心へと溶融又は焼結するステップであって、1又は2以上の導電性コイルの形成後に鉄心が基板に形成され、基板にRF PA SiPを作製するように鉄心が配置及び成形される、ステップと、RF PA SiPの導電性コイルを、例えば、増幅器、インダクタ、アンテナ、抵抗器、コンデンサなどに接続するステップと、を含む方法によって、RF PA SiPが作製される。
【0022】
本発明のRF PAガラスセラミックSiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。本発明は、費用効果の高いガラスセラミック誘導性個別又はアレイデバイスの作製を提供する。ガラスセラミック基板は、垂直並びに水平面の両方を個別に又は同時に処理して、様々な電気通信及び他のプラットフォームにおいて使用することができるRF PAガラスセラミックSiPを形成することを通して、そのような構造を形成する能力を実証してきた。この新規なRF PAガラスセラミックSiPは、スタンドアロンとして作製することも、他のデバイスに追加することもでき、基板に直接組み込んでから、ビア、ワイヤ又はボールボンディングなどを使用して、他の電子部品に接続することができる。
【0023】
一実施形態において、本発明は、現在利用可能な選択肢に対してサイズが減少している集積型受動素子(IPD)用に構築されたRF PA SiPである。テストビークルは、例えば、鉄心充填によって改良された方法及び部品で、例えば、米国の3DGS社から入手される以下に記載されるように作製及び配合された1又は2以上の種類のガラスを含むことができる。まず、標準的なキャビティ深さを使用して一貫した測定を保証する。次に、回路を形成するように形成、追加又は接続されているコンポーネントがRF PA SiPに接続され、次いでテストが進行するにつれて評価され、正確な計算には特定の体積が必要である。
【0024】
図2は本発明のRF PAガラスセラミックSiP10を示す。本発明は、RF PA SiP10を製造する方法を含み、これは、底部層12、頂部層14を含み、層14によって機械的及び/又は電気的に相互接続されて示されている。層16は、例えば、はんだ層、金属層、導電性ポリマー若しくは導電性接着剤、又はAu/Au熱音波接合のような、導電性とすることができる。底部層12及び頂部層14は開口又はギャップ18によって分離されている。この実施形態において、底部層12は、底部層12内及び/又は上に形成されている3つの異なるデバイス、すなわち、高密度シャントコンデンサ20、インダクタ22、及びM1抵抗器24とともに示されている。インダクタ22は、タップトレース26に接続されて示され、これは層16と接続され、これはこの例においてはんだ層である。
【0025】
RF PAガラスセラミックSiPは、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板を準備することによって作製される。RF PA SiPは、感光性ガラス基板内の1又は2以上、2又は3次元の誘導デバイスを含む設計レイアウトをマスキングすること、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源に曝露すること、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度の上方の少なくとも10分の加熱フェーズに曝露すること、露光されたガラスの少なくとも一部を結晶性材料に変換してガラス結晶性基板を形成するために感光性ガラス基板を冷却すること、ガラス結晶性基板をエッチャント溶液でエッチングして、次いでRF PA SiPにおいて使用される1又は2以上の傾斜したチャネル又はスルーホールを形成することによって、感光性ガラスセラミック複合基板に形成される。
【0026】
図3、ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続する集積SiPの電気要素の図を示す。
【0027】
RF PA SiPは、半導体、RFエレクトロニクス、マイクロ波エレクトロニクス、及び光学イメージング用の新規なパッケージング及び基板材料として、ガラスセラミック(APEX(登録商標)Glass ceramic(商標)、3DGS社、米国)内、その上、又はその周囲に構築することができる。APEX(登録商標)Glassセラミックは、第1世代の半導体装置を使用して単純な3ステッププロセスで処理され、最終材料は、ガラス、セラミックのいずれかへと形成され、又はガラス及びセラミックの両方の領域を含むことができる。APEX(登録商標)Glassセラミックには、容易に製造される高密度ビア、実証済みのマイクロ流体能力、マイクロレンズ又はマイクロレンズアレイ、より硬いパッケージのための高いヤング率、ハロゲンフリーの製造、及び経済的な製造を含む、現在の材料に対するいくつかの利点がある。フォトエッチング可能ガラスには様々なマイクロシステムコンポーネントの製造のためのいくつかの利点がある。従来の半導体処理装置を使用してこれらのガラスで微細構造が比較的安価に製造されてきた。一般に、ガラスは高温安定性、良好な機械的及び電気的特性を有し、プラスチック及び多くの金属より良好な耐化学性を有する。本発明のRF PA SiPを作製するためのガラスセラミックの一例は、例えば、75~85重量%の酸化ケイ素(SiO)、7~11重量%の酸化リチウム(LiO)、3~6重量%の酸化アルミニウム(Al)、1~2重量%の酸化ナトリウム(NaO)、0.2~0.5重量%の三酸化二アンチモン(Sb)又は酸化ヒ素(As)、0.05~0.15重量%の酸化銀(AgO)、及び0.01~0.04重量%の酸化セリウム(CeO)を含む。本明細書で用いられるとき、「APEX(登録商標)Glassセラミック」、「APEX(登録商標)ガラス」又は単に「APEX(登録商標)」という用語は、本発明のRF PA SiPを作製するためのガラスセラミック組成物の一実施形態を示すために用いられる。
【0028】
本発明は、ガラスセラミック基板の複数の平面に作製されるRF PA SiPを含み、このようなプロセスは、(a)基板又はエネルギー源のいずれかの向きを変更することによって様々な角度で起こるような励起エネルギーへの曝露、(b)ベークステップ及び(c)エッチングステップ、を使用する。角度のサイズは鋭角又は鈍角のいずれかにすることができる。湾曲したデジタル構造は、ほとんどのガラス、セラミック又はシリコン基板で作製することが不可能ではないにしても、困難である。本発明は、ガラスセラミック基板についての垂直並びに水平面の両方にこのようなRF PA SiP構造を作製する能力を生み出した。本発明は、次のようにガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含む。
【0029】
底部層若しくは集積型受動素子(IPD)ベース又は基板で始める。
【0030】
ガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングする。
【0031】
高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークする。
【0032】
TGVを金属で充填する。本発明で使用するための金属は、例えば、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、及び/又はこれらの合金とすることができる。
【0033】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0034】
上面金属1(例えば、1μm厚さの銅)をパターニング及び堆積する。
【0035】
上面金属1の上にSiNを堆積する(金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体)。
【0036】
SiNをパターニング及びエッチングして底部層若しくはIPDベース又は基板から不要なSiNを除去する。
【0037】
上面及び裏面金属めっきベースを堆積する。
【0038】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0039】
両面上に厚い銅金属2(例えば、20μm)を電気めっきする。
【0040】
フォトレジストを除去し、Cuめっきベースをエッチングする。
【0041】
厚い金属2層を無電解ニッケル浸漬金(ENIG)でコーティングする。
【0042】
高密度コンデンサキャビティをエッチングする。
【0043】
高密度コンデンサCuピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングする。
【0044】
高密度コンデンサ誘電体を第2の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製する。
【0045】
頂部層又は蓋で始める。
【0046】
TGVを露光、ベーク、エッチングする。
【0047】
TGVを金属で充填する。本発明で使用するための金属は、例えば、銅、銀、金、白金、チタン、アルミニウム、及び/又はこれらの合金とすることができる。
【0048】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0049】
上面及び裏面金属めっきベースを堆積する。
【0050】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0051】
両面上に厚い銅金属2(例えば、20μm)を電気めっきする。
【0052】
フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングする。
【0053】
厚い金属2層をENIGでコーティングする。
【0054】
はんだ又はAu/Au熱音波接合を使用してIPDベースと蓋を互いに接合する。
【0055】
ガラスのセラミック化は、ガラス基板全体を310nmの光の約20J/cmに曝露することによって達成される。セラミック内にガラススペースを作製しようとするとき、ユーザは、ガラスがガラスのままであるべき場所を除いて、材料のすべてを露光する。一実施形態において、本発明は、例えば、RF PA SiPの様々なコンポーネント、例えば、コイル、コネクタ又は導電体、コンデンサ、抵抗器、鉄系及び/又は強磁性コンポーネントなどを含む石英/クロムマスクを使用することができる。
【0056】
RF PA SiPのテスト及び検証。製品設計にはSMT及びプローブ起動サーキュレータ構造の両方が組み込まれることになる。RF PA SiPは、プリント回路基板(PCB,printed circuit board)、又は同様の何か、サーキュレータのRF性能の3ポートテスト及びコネクタをディエンベディングすることが可能になるテストボード、及びサーキュレータのディエンベディングされた性能を検証するテストボードに直接はんだ付けすることができる表面実装技術(SMT,surface mount technologies)デバイスで作製することができる。本発明者らは、作業のこの部分に利用されることになる一組の低損失SMT起動及び基板レベル較正標準を開発してきた。プローブ起動設計及びオンウエハ較正構造を備えたプローブ起動サーキュレータデバイスは0.5~40GHzの低損失テスト及び較正構造として検証することができる。例えば、250μmピッチのグランド-信号-グランド(GSG,ground-signal-ground)プローブにより、本明細書に説明するように設計及びレイアウトされる集積型受動素子としてのサーキュレータのオンウエハ3ポート測定が可能になる。
【0057】
本発明のRF PA SiPデバイスで使用するための基板の1つの非限定的な例は、例えば、高精度の構造を製造するため、中紫外フラッド露光システムを使用して30:1以上、場合によってはレーザベースの露光システムを使用して40:1以上(好ましくは50:1以上)のエッチング比で微細加工されたガラスを含む。したがって、例えば、中空の光構造化マイクロニードルの内径及び外径の両方にほぼ垂直な壁の傾斜があれば、先端から基部までの壁の厚さの変化は少ししか起こらないであろう。加えて、非中空のマイクロニードルであるマイクロポストは、壁の傾斜が低くなるように微細加工することができ、マイクロポスト全体の直径を減少させることが可能になる。同様に、マイクロレンズは、水平方向の変動を正確に制御して成形することができ、垂直方向の変動は少ししかない。
【0058】
一実施形態において、本発明のRF PA SiPデバイスは本質的にゲルマニウムを含まない。いくつかの実施形態において、組成物の酸化状態の制御を助けるために、Sb又はAsが添加される(例えば、少なくとも0.3重量パーセント(重量%)のSb又はAs)。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.75重量%のBが含まれ、他において少なくとも1.25重量%のBが含まれる。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.003重量%のAgOに加えて、少なくとも0.003%のAuOが含まれる。いくつかの実施形態において、CaO及び/又はZnOの組合せが18重量%まで添加される。いくつかの実施形態において、10重量%までのMgOが添加される。いくつかの実施形態において、18重量%までの酸化鉛が添加される。材料を常磁性にするために5重量%までのFeを添加することができ、ガラスの自家蛍光を低減するために消光剤として鉄(II)及び鉄(III)を添加することができる。
【0059】
いくつかの例において、ガラス基板は、420~520℃の温度に10分~2時間加熱され、次いで520~620℃に加熱された温度範囲に10分~2時間加熱される。
【0060】
一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、鉄心を含む基板内の開口であって、基板にRF PA SiPが形成された後に鉄心が基板に形成される、開口と、RF PA SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上の誘導デバイスは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上の容量性デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはTiNの薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の/より大きな中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、この方法は、RF PA SiPデバイスを環境から保護するためにRF PA SiPデバイス上にパッシベーション又はコーティングをコーティング又は堆積するステップをさらに含む。別の一態様において、導電性コイルは銅を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、既存のRF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0061】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0062】
別の一実施形態において、本発明は、高周波電力増幅器(RF PA)システムインパッケージ(SiP)デバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF PA SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0063】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD)コンデンサキャビティを露出及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA SiPを製造するための方法を含むことができる。
【0064】
いくつかの実施形態において、エッチャントはHFであり、いくつかの実施形態においてエッチャントはHFと塩酸又は硝酸のような追加の成分の組合せである。露光に使用される紫外線の好ましい波長は約308~312nmである。
【0065】
現代の高周波電力増幅器(rf電力増幅器又はRF PA)は、低出力高周波信号を高出力信号に変換する半導体ベースの増幅器の一種である。RF電力増幅器は、様々な現代の通信システムにおいて送信機のアンテナを駆動するために使用される。設計目標は大抵、利得、電力出力、帯域幅、電力効率、直線性(定格出力での低信号圧縮)、入力及び出力のインピーダンス整合、及び熱放散を含む。市販のRF PAは、銅フランジ10ドル、蓋-0.25ドル、IPDIA HDコンデンサ-2.00ドルを含むコストの大きな多数の受動及び能動部品/要素を有する。このアセンブリは、ワイヤボンディングされた、プラスチック又はエポキシのオーバーモールドを使用する従来の市販のRF PAである。従来のオーバーモールドには通常、気泡があり、バンドパスフィルタの中心周波数を80MHzもシフトさせ得る寄生損失を引き起こす。
【0066】
半導体RF PAの性能は、近年、窒化ガリウム(GaN)トランジスタの導入によって向上してきた。GaNは、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)のスケーリングの進歩をリードし、高度に集積された性能のシステムインパッケージ(SiP)技術につながってきた。RF PAベースのSIPは通常、マイクロ波電力増幅及び低ノイズ増幅に使用される。MMICデバイス上の入力及び出力は大抵50オームの特性インピーダンスに整合される。GaNトランジスタは、はるかに高い温度及び電圧で動作することができるため、コンパクトなSiPを可能にし、これらは、300MHz~300GHzのマイクロ波周波数で動作する理想的な電力増幅器となってきた。
【0067】
本発明のガラスセラミック集積型SiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。一実施形態において、本発明は集積型SiPを含み、これは、1又は2以上の導電性コイルを含む基板であって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている、基板と、これと併せて薄膜及び/又は高表面積コンデンサと、RF PA集積型SiP用の受動素子を含む薄膜抵抗器と、を含む。受動素子は、1又は2以上のコネクタ、ビア、インダクタ、抵抗器、コンデンサ、又は感光性ガラス又は他の基板においてRF PA集積型SiPを可能にする他の集積回路によって集積されている。
【0068】
RF PA集積型SiPにより多入力多出力(MIMO)通信が可能になる。MIMOは、複数の送信及び受信アンテナを使用してRFリンクの容量を増大させてマルチパスRF周波数を達成するための方法である。MIMOはRFワイヤレス通信の必須の要素である。MIMOは、マルチパス伝播又は周波数を利用することによって同じ無線チャネルの上で複数のデータ信号を同時に送受信するための技術を指す。この「マルチパス」現象は興味深いものであり得るが、データ容量の増加の原因となるのは、チャネルをエンコードする直交周波数分割多重化の使用である。MIMOは、ビームフォーミング及びダイバーシティのような、単一のデータ信号の性能を強化するように開発されたスマートアンテナ技術とは根本的に異なる。
【0069】
別の一態様において、感光性ガラス基板内のRF PA集積型SiPは、従来のRF PAに対して信号入力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。図1A及び1B参照。別の一態様において、RF PA SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0070】
別の一実施形態において、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、鉄粒子を鉄心へと溶融又は焼結するステップであって、1又は2以上の導電性コイルの形成後に鉄心が基板に形成され、基板にRF PA SiPを作製するように鉄心が配置及び成形される、ステップと、RF PA SiPの導電性コイルを、例えば、増幅器、インダクタ、アンテナ、抵抗器、コンデンサなどに接続するステップと、を含む方法によって、RF PA SiPが作製される。
【0071】
本発明のRF PAガラスセラミックSiPは、一般に、電子、マイクロ波及び高周波用のガラスセラミック基板内のデバイス及びアレイに使用することができる。本発明は、費用効果の高いガラスセラミック誘導性個別又はアレイデバイスの作製を提供する。ガラスセラミック基板は、垂直並びに水平面の両方を個別に又は同時に処理して、様々な電気通信及び他のプラットフォームにおいて使用することができるRF PAガラスセラミックSiPを形成することを通して、そのような構造を形成する能力を実証してきた。この新規なRF PAガラスセラミックSiPは、スタンドアロンとして作製することも、他のデバイスに追加することもでき、基板に直接組み込んでから、ビア、ワイヤ又はボールボンディングなどを使用して、他の電子部品に接続することができる。
【0072】
一実施形態において、本発明は、現在利用可能な選択肢に対してサイズが減少している集積型受動素子(IPD)用に構築されたRF PA集積型SiPである。テストビークルは、例えば、鉄心充填によって改良された方法及び部品で、例えば米国の3DGS社から入手される以下に記載されるように作製及び配合された1又は2以上の種類のガラスを含むことができる。まず、標準的なキャビティ深さを使用して一貫した測定を保証する。次に、回路を形成するように形成、追加又は接続されているコンポーネントがRF集積型SiPに接続され、次いでテストが進行するにつれて評価され、正確な計算には特定の体積が必要である。
【0073】
RF PA集積型ガラスセラミックSiPは、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板を準備することによって作製される。RF PA集積型SiPは、感光性ガラス基板内の1又は2以上、2又は3次元の誘導デバイスを含む設計レイアウトをマスキングすること、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源に曝露すること、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度の上方の少なくとも10分の加熱フェーズに曝露すること、露光されたガラスの少なくとも一部を結晶性材料に変換してガラス結晶性基板を形成するために感光性ガラス基板を冷却すること、ガラス結晶性基板をエッチャント溶液でエッチングして、次いでRF PA集積型SiPにおいて使用される1又は2以上の傾斜したチャネル又はスルーホールを形成することによって、感光性ガラスセラミック複合基板に形成される。
【0074】
RF PA集積型SiPは、半導体、RFエレクトロニクス、マイクロ波エレクトロニクス、及び光学イメージング用の新規なパッケージング及び基板材料として、ガラスセラミック(APEX(登録商標)Glass ceramic(商標)、3DGS社、米国)内、その上、又はその周囲に構築することができる。APEX(登録商標)Glassセラミックは、第1世代の半導体装置を使用して単純な3ステッププロセスで処理され、最終材料は、ガラス、セラミックのいずれかへと形成され、又はガラス及びセラミックの両方の領域を含むことができる。APEX(登録商標)Glassセラミックには、容易に製造される高密度ビア、実証済みのマイクロ流体能力、マイクロレンズ又はマイクロレンズアレイ、より硬いパッケージのための高いヤング率、ハロゲンフリーの製造、及び経済的な製造を含む、現在の材料に対するいくつかの利点がある。フォトエッチング可能ガラスには様々なマイクロシステムコンポーネントの製造のためのいくつかの利点がある。従来の半導体処理装置を使用してこれらのガラスで微細構造が比較的安価に製造されてきた。一般に、ガラスは高温安定性、良好な機械的及び電気的特性を有し、プラスチック及び多くの金属より良好な耐化学性を有する。本発明のRF PA SiPを作製するためのガラスセラミックの一例は、例えば、75~85重量%の酸化ケイ素(SiO)、7~11重量%の酸化リチウム(LiO)、3~6重量%の酸化アルミニウム(Al)、1~2重量%の酸化ナトリウム(NaO)、0.2~0.5重量%の三酸化二アンチモン(Sb)又は酸化ヒ素(As)、0.05~0.15重量%の酸化銀(AgO)、及び0.01~0.04重量%の酸化セリウム(CeO)を含む。本明細書で用いられるとき、「APEX(登録商標)Glassセラミック」、「APEX(登録商標)ガラス」又は単に「APEX(登録商標)」という用語は、本発明のRF PA集積型SiPを作製するためのガラスセラミック組成物の一実施形態を示すために用いられる。
【0075】
本発明は、ガラスセラミック基板の複数の平面に作製されるRF PA集積型SiPを含み、このようなプロセスは、(a)基板又はエネルギー源のいずれかの向きを変更することによって様々な角度で起こるような励起エネルギーへの曝露、(b)ベークステップ及び(c)エッチングステップ、を使用する。角度のサイズは鋭角又は鈍角のいずれかにすることができる。湾曲したデジタル構造は、ほとんどのガラス、セラミック又はシリコン基板で作製することが不可能ではないにしても、困難である。本発明は、ガラスセラミック基板についての垂直並びに水平面の両方にこのようなRF PA集積型SiP構造を作製する能力を生み出した。本発明は、次のようにIPD(RFフィルタ)ベース用のガラスセラミックフロー上又は内のRF PA集積型SiPを製造するための方法を含む。
【0076】
TGVを露光、ベーク、エッチングする。
【0077】
HDコンデンサキャビティを露光及びベークする。
【0078】
TGVを銅で充填する。
【0079】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0080】
上面金属1(1μm厚さの銅)をパターニング及び堆積する。
【0081】
上面金属1の上にSiNを堆積する(MIMコンデンサ用の絶縁体)。
【0082】
SiNをパターニング及びエッチングしてチップから不要なSiNを除去する。
【0083】
上面及び裏面Cuめっきベースを堆積する。
【0084】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0085】
両面に厚い銅金属2(20μm)を電気めっきする。
【0086】
フォトレジストを除去し、Cuめっきベースをエッチングする。
【0087】
厚いCu金属2層をENIGでコーティングする。
【0088】
高密度コンデンサキャビティをエッチングする。
【0089】
高密度コンデンサCuピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングする。
【0090】
高密度コンデンサ誘電体を第2の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製する。
【0091】
IPD(RFフィルタ)の蓋についてのプロセスフローは次のとおりである。
【0092】
TGVを露光、ベーク、エッチングする。
【0093】
TGVを銅で充填する。
【0094】
ウエハを最終厚さまで両面研磨する。
【0095】
上面及び裏面Cuめっきベースを堆積する。
【0096】
両面上にフォトレジストをパターニングする。
【0097】
両面上に厚い銅金属2(20μm)を電気めっきする。
【0098】
フォトレジストを除去し、Cuめっきベースをエッチングする。
【0099】
厚い銅金属2層をENIGでコーティングする。
【0100】
はんだ又はAu/Au熱音波接合を使用してIPDベースと蓋を互いに接合する。
【0101】
ガラスのセラミック化は、ガラス基板全体を310nmの光の約20J/cmに曝露することによって達成される。セラミック内にガラススペースを作製しようとするとき、ユーザは、ガラスがガラスのままであるべき場所を除いて、材料のすべてを露光する。一実施形態において、本発明は、例えば、RF PA集積型SiPの様々なコンポーネント、例えば、コイル、コネクタ又は導電体、コンデンサ、抵抗器、鉄系及び/又は強磁性コンポーネントなどを含む石英/クロムマスクを使用することができる。
【0102】
RF PA集積型SiPのテスト及び検証。製品設計にはSMT及びプローブ起動サーキュレータ構造の両方が組み込まれることになる。RF PA集積型SiPは、プリント回路基板(PCB)、又は同様の何か、サーキュレータのRF性能の3ポートテスト及びコネクタをディエンベディングすることが可能になるテストボード、及びサーキュレータのディエンベディングされた性能を検証するテストボードに直接はんだ付けすることができる表面実装技術(SMT)デバイスで作製することができる。本発明者らは、作業のこの部分に利用されることになる一組の低損失SMT起動及び基板レベル較正標準を開発してきた。プローブ起動設計及びオンウエハ較正構造を備えたプローブ起動デバイスは0.5~40GHzの低損失テスト及び較正構造として検証することができる。例えば、250μmピッチのグランド-信号-グランド(GSG)プローブにより、本明細書に説明するように設計及びレイアウトされる集積型受動素子としてのサーキュレータのオンウエハ3ポート測定が可能になる。
【0103】
本発明のRF PA集積型SiPデバイスで使用するための基板の1つの非限定的な例は、例えば、高精度の構造を製造するため、中紫外フラッド露光システムを使用して30:1以上、場合によってはレーザベースの露光システムを使用して40:1以上(好ましくは50:1以上)のエッチング比で微細加工されたガラスを含む。したがって、例えば、中空の光構造化マイクロニードルの内径及び外径の両方にほぼ垂直な壁の傾斜があれば、先端から基部までの壁の厚さの変化は少ししか起こらないであろう。加えて、非中空のマイクロニードルであるマイクロポストは、壁の傾斜が低くなるように微細加工することができ、マイクロポスト全体の直径を減少させることが可能になる。同様に、マイクロレンズは、水平方向の変動を正確に制御して成形することができ、垂直方向の変動は少ししかない。
【0104】
一実施形態において、本発明のRF PA集積型SiPデバイスは本質的にゲルマニウムを含まない。いくつかの実施形態において、組成物の酸化状態の制御を助けるために、Sb又はAsが添加される(例えば、少なくとも0.3重量パーセント(重量%)のSb又はAs)。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.75重量%のBが含まれ、他において少なくとも1.25重量%のBが含まれる。いくつかの好ましい実施形態において、少なくとも0.003重量%のAgOに加えて、少なくとも0.003%のAuOが含まれる。いくつかの実施形態において、CaO及び/又はZnOの組合せが18重量%まで添加される。いくつかの実施形態において、10重量%までのMgOが添加される。いくつかの実施形態において、18重量%までの酸化鉛が添加される。材料を常磁性にするために5重量%までのFeを添加することができ、ガラスの自家蛍光を低減するために消光剤として鉄(II)及び鉄(III)を添加することができる。
【0105】
いくつかの例において、ガラス基板は、420~520℃の温度に10分~2時間加熱され、次いで520~620℃に加熱された温度範囲に10分~2時間加熱される。
【0106】
一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器(RF PA)集積型SiPデバイスを含むことができ、これは、基板内、基板上、又は基板周囲に形成されている1又は2以上のインダクタ、コンデンサ、及び薄膜抵抗器を含む基板と、鉄心を含む基板内の開口であって、基板にRF PA集積型SiPが形成された後に鉄心が基板に形成される、開口と、RF PA集積型SiPを作製するように接続された1又は2以上のコネクタ、ビア、抵抗器、コンデンサ、又は他の集積回路デバイスと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。一態様において、1又は2以上の誘導デバイスは、銅を含む1又は2以上の導電性コイルである。別の一態様において、1又は2以上の容量性デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサである。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜誘電体材料及び銅の層でコーティングされた銅ピラーを含む。別の一態様において、1又は2以上の抵抗デバイスは1又は2以上の高表面積シャントコンデンサを含む。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサは、薄膜堆積技術を使用して形成される。別の一態様において、1又は2以上の高表面積シャントコンデンサはTiNの薄膜を含む。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、RF PAガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、50、40、30、25、20、15、又は10MHz未満の/より大きな中心周波数シフトを備えたフィルタを有する。別の一態様において、基板はガラスである。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。別の一態様において、この方法は、RF PA集積型SiPデバイスを環境から保護するためにRF PA集積型SiPデバイス上にパッシベーション又はコーティングをコーティング又は堆積するステップをさらに含む。別の一態様において、導電性コイルは銅を含む。別の一態様において、RF PA集積型SiPデバイスは、既存のRF PA集積型ガラスセラミックSiPと比較したとき、信号損失が低減されている。別の一態様において、RF PA SiPデバイスは、信号入力対信号出力の50、40、30、25、20、15、又は10%未満の損失を有する。別の一態様において、鉄心は、溶融又は焼結された鉄粒子、マイクロ粒子、又はナノ粒子を含む。別の一態様において、RF PA集積型SiPデバイスの幾何学的形状は実質的に円形である。別の一態様において、基板は、60~76重量%のシリカ、KOが少なくとも3重量%である6重量%~16重量%のKOとNaOの組合せ、AgO及びAuOからなる群から選択される0.003~1重量%の少なくとも1つの酸化物、0.003~2重量%のCuO、BとAlの組合せが13重量%を超えない、0.75重量%~7重量%のB、及び6~7重量%のAl、8~15重量%のLiO、並びに0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のKO、0.003~1重量%のAgO、0.75~13重量%のB、8~15重量%のLiO、及び0.001~0.1重量%のCeO、の組成を含むガラス基板である。別の一態様において、基板は、少なくとも0.3重量%のSb又はAsを含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAuOを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO及びBaOからなる群から選択される酸化物を1~18重量%含む感光性ガラス基板、の少なくとも1つであり、任意選択で、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の未露光部分に対する異方性エッチング比を有する。別の一態様において、基板は、少なくともシリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。
【0107】
別の一実施形態において、本発明は高周波電力増幅器集積型SiPデバイスを含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、集積型SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる方法によって作製される。
【0108】
別の一実施形態において、本発明は、高周波電力増幅器集積型システムインパッケージデバイスを作製する方法を含むことができ、これは、基板上に1又は2以上の導電性コイルを形成するステップであって、1又は2以上の導電性コイルが、基板内、基板上、又は基板周囲に形成される、前記形成するステップと、基板に開口をエッチングするステップと、開口に鉄粒子を堆積するステップと、RF集積型SiPの導電性コイルをアンテナに接続するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる。
【0109】
別の一実施形態において、本発明は、底部層又は集積型受動素子(IPD)ベース又は基板を取得するステップと、1又は2以上の第1のガラス貫通ビア(TGV)を露光、ベーク、及びエッチングするステップと、高密度(HD)コンデンサキャビティを露光及びベークするステップと、第1のTGVを金属で充填するステップと、基板を最終厚さまで両面研磨するステップと、第1の上面金属をパターニング及び堆積するステップと、第1の上面金属の上にSiNを堆積して金属-絶縁体-金属(MIM)コンデンサ用の絶縁体を形成するステップと、SiNをパターニング及びエッチングして基板から不要なSiNを除去するステップと、基板の上面及び裏面上に第1の金属めっきベースを堆積するステップと、基板の上面及び裏面上にフォトレジストをパターニングするステップと、基板の上面及び裏面上に第2の金属層を電気めっきするステップであって、第2の金属層が第1の金属めっきベースより厚い、前記電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、金属めっきベースをエッチングするステップと、第1の基板上に無電解ニッケル浸漬金(ENIG)によって第3の金属層をコーティングするステップと、第1の基板に高密度コンデンサキャビティをエッチングするステップと、高密度コンデンサ銅ピラーを誘電体層でパターニング及びコーティングするステップと、高密度コンデンサ誘電体を第4の金属層でパターニング及びコーティングしてMIM高密度コンデンサを作製するステップと、頂部層、蓋、又は第2の基板を取得するステップと、第2の基板内の1又は2以上の第2のTGVを露光、ベーク、及びエッチングするステップと、第2の基板内の第2のTGVを金属で充填するステップと、第2の基板の両面を最終厚さまで研磨するステップと、第2の基板の上面及び裏面上に金属めっきベースを堆積するステップと、第2の基板の上面及び裏面上の金属めっきベース上にフォトレジストをパターニングするステップと、第2の基板の上面及び裏面上に第5の銅金属層を電気めっきするステップと、フォトレジストを除去し、第2の金属めっきベースをエッチングするステップと、第6の銅金属層をENIGでコーティングするステップと、はんだ、接着剤、又はAu/Au熱音波接合を使用して、第1の基板を第2の基板に接合するステップと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなるガラスセラミック上又は内のRF PA集積型SiPを製造するための方法を含むことができる。
【0110】
いくつかの実施形態において、エッチャントはHFであり、いくつかの実施形態においてエッチャントはHFと塩酸又は硝酸のような追加の成分の組合せである。露光に使用される紫外線の好ましい波長は約308~312nmである。
【0111】
図4は300MHzから900MHzへの信号の周波数のシフトを示す。これにより、RF PA集積型SiPのソース又はドレインのいずれかにRFフィルタを直接配置することによって、映像伝送帯域幅が効果的に3倍になる。
【0112】
図5は、GaN増幅器のソース又はドレインのいずれかにRFフィルタを備えた本発明の感光性ガラスRF PA SiPについての電気的概略図を示す。
【0113】
5Aは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置されたRF PA SiP10の1つの可能な構成を示す。図5Aは、底部層12、頂部層14、接着剤/はんだ層16、エアギャップ18、SMT高密度コンデンサ20、インダクタ22、M1抵抗器24、及びタップトレース26を示す。底部層12は、M3フロント28、M2フロント30、ガラス1 32、M2バック34、及びM3バック36からなるように示されている。頂部層14は、M2フロント38、ガラス2 40、及びM2バック42からなるように示されている。RF PA SiP10は、パッケージタブ44、接着剤/はんだ層46、及び接着剤層/はんだ層48、並びにPAフランジ50をさらに含むように示されている。
【0114】
図5Bは、GaNのドレイン/ソースの金属接点の上にSMT高密度コンデンサが配置された断面を示す。図5Bは、底部層12、頂部層14、接着剤/はんだ層16、エアギャップ18、SMT高密度コンデンサ20、インダクタ22、M1抵抗器24、及びタップトレース26を含むRF PA SiP10を示す。
【0115】
図6は、GaNのドレイン/ソースの金属接点の底部にSMT-高密度コンデンサが配置された第2の構成を示す。図5Bは、底部層12、頂部層14、接着剤/はんだ層16、エアギャップ18、SMT高密度コンデンサ20、インダクタ22、M1抵抗器24、及びタップトレース26を含むRF PA SiP10を示す。
【0116】
は、RF SiPのGaN増幅器のソース又はドレイン内/上のRFフィルタの配置を示す。
【0117】
8Aは、SiPにフィルタが集積されていない従来のRF増幅器を示す。
【0118】
8Bは、GaN増幅器のソース側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。最小静電容量:3nF。
【0119】
8Cは、GaN増幅器のドレイン側のための接点上にRFフィルタが配置されたRF増幅器を示す。最小静電容量:3nF。
【0120】
は、ワイヤボンドを使用して半導体デバイスをIPDに接続するSiPの集積の図を示し、半導体は電力増幅器又は他の半導体デバイスであり得る。
【0121】
10は、SiPを作製するボンディングワイヤコネクタの代わりに金属化されたKapton(商標)を備えた他の半導体素子の電力増幅器を示す。利得は0.4dB低下し、P-3dBは0.2dB及び効率が増加し、P-3dBは1.1%増加している。これはおそらくわずかなインピーダンスシフトによるものであり、無視すべきである。リングフレームは、すべてのコンデンサをリード及び/又はボンディング場所につなぐDCバスに対応するように拡張することができる。
【0122】
Murata社のコンデンサはパッケージの内側に接合することができ、及び/又はMurata社の10uFチップコンデンサはパッケージの外側に取り付けることができる。IR降下が十分に低い(金属の厚みが十分に高い)場合、追加のリードを通してDCを供給することができる。DCが追加のリードを介して供給されれば、ドレインリードを変更して窒化物ベースの直列コンデンサを組み込み、ボンドワイヤインダクタンスを調整する(DCブロックにする)ことができる。
【0123】
本明細書において議論した任意の実施形態は、本発明の任意の方法、キット、又は組成物に関して実施することができ、逆もまた同様であると考えられる。さらに、本発明の組成物を用いて本発明の方法を達成することができる。
【0124】
本明細書に記載の実施形態は、本発明の限定としてではなく例示として示されているということが理解されよう。本発明の主な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく様々な実施形態において使用することができる。当業者は、ただの日常的な実験を用いて、本明細書に記載の特定の手順に対する多数の同等物を認識する、又は確認することができるであろう。このような同等物は、本発明の範囲内にあると見なされ、請求項によってカバーされる。
【0125】
本明細書に記載のすべての刊行物及び特許出願は、本発明が関係する当業者の技能のレベルを示している。すべての刊行物及び特許出願が、各個々の刊行物又は特許出願が参照により組み込まれると具体的かつ個々に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0126】
請求項及び/又は明細書において「含む(comprising)」という用語と併せて用いられるときの「a」又は「an」という単語の使用は、「1」を意味することができるが、これは「1又は2以上」、「少なくとも1つ」、及び「1又は1より多い」の意味とも一致する。請求項における「又は」という用語の使用は、本開示は代替物及び「及び/又は」のみに言及する定義を支持しているが、代替物のみを指すように明示的に示され、又はこれらの代替物が相互に排他的でない限り、「及び/又は」を意味するように用いられる。本願を通して、「約」という用語は、ある値が、この方法がその値を決定するために使用され、デバイスについての固有の誤差の変動、又は研究対象間に存在する変動を含むということを示すために用いられる。
【0127】
本明細書及び請求項において用いられるとき、「含む(comprising)」(及び「comprise」及び「comprises」のような、comprisingのあらゆる形態)、「有する(having)」(及び「have」及び「has」のような、havingのあらゆる形態)、「含む(including)」(及び「includes」及び「include」のような、includingのあらゆる形態)又は「含む(containing)」(及び「contains」及び「contain」のような、containingのあらゆる形態)は、包括的すなわちオープンエンドであり、追加の、記載されていない要素又は方法ステップを除外しない。本明細書に提供される構成物及び方法のいずれかの実施形態において、「含む(comprising)」は、「本質的に~からなる(consisting essentially of)」又は「~からなる(consisting of)」に置き換えることができる。本明細書で用いられるとき、「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という句には、指定された完全体(integer)又はステップ、並びに特許請求された発明の特徴又は機能に実質的に影響を及ぼさないものが必要とされる。本明細書で用いられるとき、「構成する(consisting)」という用語は、記載された完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ、又は限定)又は完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ、又は限定)の群のみの存在を示すために用いられる。
【0128】
本明細書で用いられるとき、「又はこれらの組合せ」という用語は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列及び組合せを指す。例えば、「A、B、C、又はこれらの組合せ」は、A、B、C、AB、AC、BC、又はABCの少なくとも1つを、また特定の文脈において順序が重要であれば、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも含むように意図されている。この例で続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB、などのような、1又は2以上の項目又は用語の繰り返しを含む組合せが明示的に含まれる。当業者は、他が文脈から明らかでない限り、通常、任意の組合せにおける項目又は用語の数に制限がないということを理解するであろう。
【0129】
本明細書で用いられるとき、限定はしないが、「約」、「実質的な」又は「実質的に」のような近似の言葉は、そのように修正されたとき、必ずしも絶対的又は完全ではないと理解される状態であるが、その状態を存在するものとして指定することを保証するのに十分に近いと当業者に見なされるであろう状態を指す。説明が変動し得る程度は、どれくらい大きく変化が起こり、それでも当業者に、修正された特徴を、修正されていない特徴の必要とされる特色及び能力を依然として有するものとして認識させることができるかに依存することになる。一般に、しかし先行する議論を条件として、「約」のような近似の語によって修正される本明細書の数値は、記載された値から少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12又は15%だけ変動し得る。
【0130】
本明細書に開示及び特許請求された装置及び/又は方法のすべては、本開示に照らして過度の実験なしに作製及び実行することができる。本発明の装置及び/又は方法を好ましい実施形態の観点において説明してきたが、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の構成物及び/又は方法に、また方法のステップ又はステップのシーケンスにおいて変形を適用することができるということは当業者には明らかであろう。当業者に明らかなすべてのこのような同様の代替例及び修正例は、添付の請求項によって定義されたような本発明の精神、範囲、及び概念の範囲内であると見なされる。
【0131】
さらに、以下の請求項に記載されたようなもの以外、本明細書に示される構造又は設計の詳細に対して限定が意図されていない。したがって、上に開示された特定の実施形態を変更又は修正することができるということは明らかであり、すべてのこのような変形は本開示の範囲及び精神内にあると見なされる。したがって、本明細書で求められる保護は、以下の請求項に記載されているとおりである。
【0132】
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載のシステム及び装置に対して、修正、追加、又は省略を行うことができる。システム及び装置の構成要素は統合又は分離することができる。また、システム及び装置の動作は、より多い、より少ない、又は他の構成要素によって実行することができる。この方法は、より多い、より少ない、又は他のステップを含むことができる。加えて、任意の適切な順序でステップを実行することができる。
【0133】
特許庁、及び本願に関して発行されるいかなる特許のいかなる読者も本明細書に添付の請求項を解釈するのを支援するため、出願人は、添付された請求項のいずれも、米国特許法第112条の段落6が本願の出願の日に存在しているため、「のための手段」又は「のためのステップ」という言葉が特定の請求項において明示的に用いられていない限り、これを適用することを意図していないということを特記したい。
【0134】
請求項のそれぞれについて、各従属請求項は、前の請求項が請求項の用語又は要素のための適切な先行詞を提供する限り、独立請求項及びそれぞれすべての請求項のための前の従属請求項のそれぞれの両方から従属することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10
【国際調査報告】