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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】ワイヤレス通信方法および通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/18 20090101AFI20240918BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20240918BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240918BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20240918BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20240918BHJP
【FI】
H04W28/18 110
H04W72/0453
H04L27/26 114
H04W72/23
H04W72/0457 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514712
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-04-16
(86)【国際出願番号】 CN2022116503
(87)【国際公開番号】W WO2023030443
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111040607.9
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲駱▼ ▲哲▼
(72)【発明者】
【氏名】李 新▲縣▼
(72)【発明者】
【氏名】彭 金▲燐▼
(72)【発明者】
【氏名】▲龍▼ 毅
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本出願は、ワイヤレス通信方法および通信装置を提供する。ワイヤレス通信方法は、端末デバイスが、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信することを含み、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む。端末デバイスは、ネットワークデバイスから第2の情報を受信し、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される。本通信方法によれば、マルチキャリア伝送レートが増加されることができ、スペクトル利用効率が向上されることができるため、システム伝送性能が向上されることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信方法であって、
端末デバイスにより、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1の情報は、前記第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む、ステップと、
前記端末デバイスにより、前記ネットワークデバイスから第2の情報を受信するステップであって、前記第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、前記第2の情報は、前記第2のキャリア上のチャネル情報を示し、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報に基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記端末デバイスにより、第3の情報を前記ネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1の関連付け情報および前記第1の情報に基づいて決定され、前記第1の関連付け情報は、前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の関連付け情報は、以下の情報、すなわち、
伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係
のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、Δは、前記第2のキャリアと前記第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、前記第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率であり、前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率に対応するMCSインデックスの値範囲は、[V-2,V+1]である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の前記伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、Wは、前記第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、前記第1のキャリア上の前記MCSインデックスUに対応する前記スペクトル効率である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の情報は、以下の情報、すなわち、
前記第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、前記第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、前記第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、前記第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、前記第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および前記通信デバイスが前記第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報
のうちの1つ以上を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ワイヤレス通信方法であって、
端末デバイスにより、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報をネットワークデバイスから受信するステップであって、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、前記第2の関連付け情報は、前記第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す、ステップと、
前記端末デバイスにより、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報および前記第2の関連付け情報に基づいて、前記第2のキャリア上のチャネル情報を決定するステップであって、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む、ステップと
を含む、方法。
【請求項8】
前記端末デバイスにより、前記ネットワークデバイスから第2の情報を受信するステップであって、前記第2の情報は、前記第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである、ステップと、
前記端末デバイスにより、前記第2の情報および前記第2のキャリア上の前記チャネル情報に基づいて、前記第2のキャリア上の前記伝送リソースを使用することによって、前記ネットワークデバイスと通信するステップと
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記端末デバイスにより、前記第1のキャリア上で第1の情報を前記ネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1の情報は、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報を決定するためのものである、ステップ
をさらに含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記端末デバイスにより、第3の情報を前記ネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、前記第1の関連付け情報は、前記第2の関連付け情報を決定するためのものであり、前記第1の関連付け情報は、前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の、更新されていないチャネル差情報を示す、ステップ
をさらに含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の関連付け情報または前記第2の関連付け情報のうちの少なくとも1つは、以下の情報、すなわち、
伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係
のうちの1つ以上を含む、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、Δは、前記第2のキャリアと前記第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、前記第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率であり、前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率に対応するMCSインデックスの値範囲は、[V-2,V+1]である、請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の前記伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、Wは、前記第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、前記第1のキャリア上の前記MCSインデックスUに対応する前記スペクトル効率である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の情報は、以下の情報、すなわち、
前記第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、前記第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、前記第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、前記第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、前記第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および前記通信デバイスが前記第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報
のうちの1つ以上を含む、請求項8から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ワイヤレス通信方法であって、
ネットワークデバイスにより、第1のキャリア上で端末デバイスから第1の情報を受信するステップであって、前記第1の情報は、前記第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む、ステップと、
前記ネットワークデバイスにより、第2の情報を前記端末デバイスに送信するステップであって、前記第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、前記第2の情報は、前記第2のキャリア上のチャネル情報を示し、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報に基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項16】
前記ネットワークデバイスにより、前記第1の情報に基づいて前記第1のキャリアの前記チャネル情報を決定するステップと、
前記ネットワークデバイスにより、前記第1のキャリアの前記チャネル情報に基づいて前記第2のキャリアの前記チャネル情報を決定するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ネットワークデバイスにより、前記端末デバイスから第3の情報を受信するステップであって、前記第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、前記第1の関連付け情報は、前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す、ステップと、
前記ネットワークデバイスにより、前記第1の関連付け情報および前記第1の情報に基づいて前記第2のキャリア上の前記チャネル情報を決定するステップと
をさらに含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の関連付け情報は、以下の情報、すなわち、
伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係
のうちの1つ以上を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、Δは、前記第2のキャリアと前記第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、前記第1のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスUに対応するスペクトル効率であり、前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率に対応するMCSインデックスの値範囲は、[V-2,V+1]である、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の前記伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、Wは、前記第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、前記第1のキャリア上の前記MCSインデックスUに対応する前記スペクトル効率である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の情報は、以下の情報、すなわち、
前記第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、前記第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、前記第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、前記第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、前記第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および前記通信デバイスが前記第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報
のうちの1つ以上を含む、請求項15から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
ワイヤレス通信方法であって、
ネットワークデバイスにより、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報を端末デバイスに送信するステップであって、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、前記第2の関連付け情報は、前記第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示し、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報および前記第2の関連付け情報は、前記第2のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む、ステップ
を含む、方法。
【請求項23】
前記ネットワークデバイスにより、第2の情報を前記端末デバイスに送信するステップであって、前記第2の情報は、前記第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである、ステップ
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ネットワークデバイスにより、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報を決定するステップは、
前記ネットワークデバイスにより、前記第1のキャリア上で前記端末デバイスから第1の情報を受信するステップと、
前記ネットワークデバイスにより、前記第1の情報に基づいて前記第1のキャリア上の前記チャネル情報を決定するステップと
を含む、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
前記ネットワークデバイスにより、前記第2の関連付け情報を決定するステップは、
前記ネットワークデバイスにより、前記端末デバイスから第3の情報を受信するステップであって、前記第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、前記第1の関連付け情報は、前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の、更新されていないチャネル差情報を示す、ステップと、
前記ネットワークデバイスにより、前記第1の関連付け情報に基づいて前記第2の関連付け情報を決定するステップと
を含む、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の関連付け情報または前記第2の関連付け情報のうちの少なくとも1つは、以下の情報、すなわち、
伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係
のうちの1つ以上を含む、請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、Δは、前記第2のキャリアと前記第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、前記第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率であり、前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率に対応するMCSインデックスの値範囲は、[V-2,V+1]である、請求項22から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の前記伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、Wは、前記第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、前記第1のキャリア上の前記MCSインデックスUに対応する前記スペクトル効率である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の情報は、以下の情報、すなわち、
前記第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、前記第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、前記第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、前記第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、前記第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および前記通信デバイスが前記第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報
のうちの1つ以上を含む、請求項24から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
請求項1から6または7から14のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたユニットを備える、ワイヤレス通信装置。
【請求項31】
請求項15から21または22から29のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたユニットを備える、ワイヤレス通信装置。
【請求項32】
ワイヤレス通信装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行して、前記装置が請求項1から6もしくは7から14のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするか、または前記装置が請求項15から21もしくは22から29のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、ワイヤレス通信装置。
【請求項33】
チップであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、前記コンピュータプログラムを実行して、前記チップがインストールされた端末デバイスが請求項1から6または7から14のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にし、および/または、前記チップがインストールされたネットワークデバイスが請求項15から21または22から29のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にするように構成される、チップ。
【請求項34】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが通信装置によって実行されるとき、請求項1から29のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータプログラム。
【請求項35】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが実行されると、コンピュータは、請求項1から6もしくは7から14のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にされるか、またはコンピュータは、請求項15から21もしくは22から29のいずれか一項に記載の方法を実施することを可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年9月6日に中国国家知識産権局に出願された「WIRELESS COMMUNICATION METHOD AND COMMUNICATION APPARATUS」と題する中国特許出願第202111040607.9号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願の実施形態は、通信分野に関し、より具体的には、ワイヤレス通信方法および通信装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワークキャパシティの増大に対する要求に伴い、周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)スペクトルリソースの使用が特に重要である。現在、FDDキャリアアグリゲーションを実装し、より高い伝送帯域幅をサポートし、ユーザ機器(user equipment、UE)のスペクトル使用を増加させるために、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation、CA)技術が導入されている。
【0004】
しかしながら、UEが大きいデータを通信する必要があるとき、チャネル測定は、通常、複数のアクティブ化されたキャリア上で実施される必要がある。チャネル測定結果が取得される前に、前述のキャリア上のチャネル情報は未知である。その結果、マルチキャリアの伝送レートが低下する。さらに、システム伝送性能が影響される。したがって、どのようにしてマルチキャリア伝送レートを増加させ、システム伝送性能を改善するかは、解決すべき緊急の問題である。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、ワイヤレス通信方法および通信装置を提供し、マルチキャリア伝送レートを増加させ、システム伝送性能を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、ワイヤレス通信方法が提供される。方法は、端末デバイスによって実施されてよく、または、端末デバイスにおいて使用されるチップもしくは回路によって実施されてよい。これは、本出願において限定されない。説明を容易にするために、以下では、説明のために方法が端末デバイスによって実施される例を使用する。
【0007】
方法は、端末デバイスが、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信することであって、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(modulation and coding scheme、MCS)および/またはスペクトル効率を含む、ことを含む。端末デバイスは、ネットワークデバイスから第2の情報を受信し、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される。
【0008】
本出願において提供される解決策によれば、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、第2のキャリア)上のMCSおよび/またはスペクトル効率は、第1のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率に基づいて取得される。換言すれば、第2のキャリア上の伝送リソースは、第2のキャリア上で時間/周波数同期およびチャネル測定を実施することなくスケジューリングされることができる。本方法によれば、スペクトル使用効率が改善されることができ、チャネル情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送遅延が低減され、システム伝送性能が改善される。
【0009】
第1のキャリアに関するチャネル情報および第2のキャリアに関するチャネル情報は、リアルタイム共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化する可能性があり、例えば、チャネル品質指示(channel quality indication、CQI)、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0010】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0011】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上で物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)または物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)を搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0012】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0013】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0014】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0015】
第1の態様に関連して、第1の態様の一部の実施形態では、端末デバイスは、第3の情報をネットワークデバイスに送信し、第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1の関連付け情報および第1の情報に基づいて決定される。
【0016】
この実施形態では、ネットワークデバイスは、第3の情報(第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報)と組み合わせて第1の情報(第1のキャリアに関するチャネル情報)を使用することによって、第2のキャリアに関するチャネル情報をさらに決定し、その結果、第2のキャリアに関するチャネル情報の精度は保証されることができる。
【0017】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0018】
例えば、第1のキャリア上の基準信号受信電力(reference signal received power、RSRP)がX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0019】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0020】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1(V-2およびV+1を含む)であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0021】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0022】
第2の態様によれば、ワイヤレス通信方法が提供される。方法は、端末デバイスによって実施されてよく、または、端末デバイスにおいて使用されるチップもしくは回路によって実施されてよい。これは、本出願において限定されない。説明を容易にするために、以下では、説明のために方法が端末デバイスによって実施される例を使用する。
【0023】
方法は、以下を含む:端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報をネットワークデバイスから受信し、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す。端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報を決定し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む。
【0024】
本出願において提供される解決策によれば、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、第2のキャリア)上のMCSおよび/またはスペクトル効率は、第1のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率に基づいて取得される。換言すれば、第2のキャリア上の時間/周波数同期およびチャネル測定を実施することなく、第2のキャリア上の伝送リソースはスケジューリングされることができる。本方法によれば、スペクトル使用効率が改善されることができ、チャネル情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送遅延が低減され、システム伝送性能が改善される。
【0025】
第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報は共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0026】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0027】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0028】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0029】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0030】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0031】
第2の態様を参照して、第2の態様の一部の実施形態では、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第2の情報を受信し、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。端末デバイスは、第2の情報および第2のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースを使用することによってネットワークデバイスと通信する。
【0032】
第2の態様に関連して、第2の態様の一部の実施形態では、端末デバイスは、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信し、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものである。
【0033】
第2の態様に関連して、第2の態様の一部の実施形態では、端末デバイスは、第3の情報をネットワークデバイスに送信し、第3の情報は第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は第2の関連付け情報を決定するためのものであり、第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の、更新されていないチャネル差情報を示す。
【0034】
この実施形態では、第2の関連付け情報は、第1の関連付け情報に基づいて更新される。第2の関連付け情報は、現在のシステムリソース割り当て状況に基づいてネットワークデバイスによって決定され、適合性および柔軟性がより良好であることが理解され得る。
【0035】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0036】
例えば、第1のキャリア上の基準信号受信電力(RSRP)がX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0037】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0038】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0039】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0040】
第1の態様または第2の態様に関連して、一部の実施形態では、第1の関連付け情報または第2の関連付け情報は、以下の情報、すなわち、伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係のうちの1つ以上を含む。
【0041】
第1の態様または第2の態様に関連して、一部の実施形態では、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、ここで、Δは、第2のキャリアと第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、第1のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0042】
例えば、第2のキャリア上のスペクトル効率は、代替的に、0.6W~1.2Wの中の任意の値であり得る。したがって、第2のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスの値範囲は[V-2,V+1]であってもよく、Vはリアルタイムスペクトル効率Wに対応する。
【0043】
任意選択で、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.7W,1.2W]、[0.6W,1.0W]などである。
【0044】
第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではないことに留意されたい。
【0045】
第1の態様または第2の態様に関連して、一部の実施形態では、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、ここで、Wは、第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0046】
第1の態様または第2の態様に関連して、一部の実施形態では、第1の情報は、以下の情報、すなわち、第1のキャリア上の基準信号受信電力(RSRP)、第1のキャリア上の基準信号受信特性(reference signal received quality、RSRQ)、第1のキャリア上のチャネル品質指示(CQI)、第1のキャリア上のサウンディング基準信号(sounding reference signal、SRS)、第1のキャリア上の通信デバイスの肯定応答(acknowledgement、ACK)または否定応答(negative acknowledgement、NACK)情報、および通信デバイスが第1のキャリア上の情報を正常に復調したかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含む。
【0047】
限定ではなく例として、ネットワークデバイスは、第4の情報を端末デバイスに送信することができる。
【0048】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第4の指示情報を受信する。
【0049】
第4の情報は、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0050】
例えば、第4の情報は、第1のキャリアおよび第2のキャリアに関するチャネル情報を示す。すなわち、端末デバイスは、第4の情報に基づいて第1のキャリアおよび第2のキャリア上のリソースを通信する。
【0051】
任意選択で、第4の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を含む。例えば、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定した後に、ネットワークデバイスは、複数のキャリア間の第1の関連付け情報を参照して、更新された第2の関連付け情報を決定し、第2の関連付け情報を端末デバイスに送信する。次いで、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするための第4の情報を送信するとき、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報を端末デバイスに送信することができる。端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2の関連付け情報から第2のキャリア上のチャネル情報を取得し、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上でリソースを通信する。
【0052】
この実施形態では、通信の多様なスケジューリング要件が実装されることができ、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報が取得されることができ、第2のキャリア上でチャネル情報がフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送性能が改善されることができる。
【0053】
第3の態様によれば、ワイヤレス通信方法が提供される。方法は、ネットワークデバイスによって実施されてよく、または、ネットワークデバイスにおいて使用されるチップもしくは回路によって実施されてよい。これは、本出願において限定されない。説明を容易にするために、以下では、説明のために方法がネットワークデバイスによって実施される例を使用する。
【0054】
方法は、ネットワークデバイスが、第1のキャリア上で端末デバイスから第1の情報を受信するステップであって、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む、ステップを含む。ネットワークデバイスは、第2の情報を端末デバイスに送信し、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される。
【0055】
本出願において提供される解決策によれば、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、第2のキャリア)上のMCSおよび/またはスペクトル効率は、第1のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率に基づいて取得される。換言すれば、第2のキャリア上の伝送リソースは、第2のキャリア上で時間/周波数同期およびチャネル測定を実施することなくスケジューリングされることができる。本方法によれば、スペクトル使用効率が改善されることができ、チャネル情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送遅延が低減され、システム伝送性能が改善される。
【0056】
第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報は共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0057】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0058】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0059】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0060】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0061】
第3の態様に関連して、第3の態様の一部の実施形態では、ネットワークデバイスは、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定する。ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報を決定する。
【0062】
この実施形態では、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報を順次に決定し、その後、第1のキャリア上の伝送リソースおよび/または第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングする。
【0063】
第3の態様に関連して、第3の態様の一部の実施形態では、ネットワークデバイスは、端末デバイスから第3の情報を受信し、第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す。ネットワークデバイスは、第1の関連付け情報および第1の情報に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報を決定する。
【0064】
この実施形態では、ネットワークデバイスは、第3の情報(第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報)と組み合わせて第1の情報(第1のキャリアに関するチャネル情報)を使用することによって、第2のキャリアに関するチャネル情報をさらに決定し、その結果、第2のキャリアに関するチャネル情報の精度は保証されることができる。
【0065】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0066】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0067】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0068】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0069】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0070】
第4の態様によれば、ワイヤレス通信方法が提供される。方法は、ネットワークデバイスによって実施されてよく、または、ネットワークデバイスにおいて使用されるチップもしくは回路によって実施されてよい。これは、本出願において限定されない。説明を容易にするために、以下では、説明のために方法がネットワークデバイスによって実施される例を使用する。
【0071】
方法は、ネットワークデバイスが、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報を端末デバイスに送信することであって、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示し、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む、ことを含む。
【0072】
本出願において提供される解決策によれば、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、第2のキャリア)上のMCSおよび/またはスペクトル効率は、第1のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率に基づいて取得される。換言すれば、第2のキャリア上の時間/周波数同期およびチャネル測定を実施することなく、第2のキャリア上の伝送リソースはスケジューリングされることができる。本方法によれば、スペクトル使用効率が改善されることができ、チャネル情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送遅延が低減され、システム伝送性能が改善される。
【0073】
第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報は共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0074】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0075】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0076】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0077】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0078】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0079】
第4の態様に関連して、第4の態様の一部の実施形態では、ネットワークデバイスは、第2の情報を端末デバイスに送信し、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0080】
第4の態様に関連して、第4の態様の一部の実施形態では、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上で端末デバイスから第1の情報を受信する。ネットワークデバイスは、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定する。
【0081】
第4の態様に関連して、第4の態様の一部の実施形態では、ネットワークデバイスは、端末デバイスから第3の情報を受信し、第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の、更新されていないチャネル差情報を示す。ネットワークデバイスは、第1の関連付け情報に基づいて第2の関連付け情報を決定する。
【0082】
この実施形態では、第2の関連付け情報は、第1の関連付け情報に基づいて更新される。第2の関連付け情報は、現在のシステムリソース割り当て状況に基づいてネットワークデバイスによって決定され、適合性および柔軟性がより良好であることが理解され得る。
【0083】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0084】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0085】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0086】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0087】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0088】
第3の態様または第4の態様に関連して、一部の実施形態では、第1の関連付け情報または第2の関連付け情報は、以下の情報、すなわち、伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係のうちの1つ以上を含む。
【0089】
第3の態様または第4の態様に関連して、一部の実施形態では、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、ここで、Δは、第2のキャリアと第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、第1のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0090】
例えば、第2のキャリア上のスペクトル効率は、代替的に、0.6W~1.2Wの中の任意の値であり得る。したがって、第2のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスの値範囲は[V-2,V+1]であってもよく、Vはリアルタイムスペクトル効率Wに対応する。
【0091】
任意選択で、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.7W,1.2W]、[0.6W,1.0W]などである。
【0092】
第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではないことに留意されたい。
【0093】
第3の態様または第4の態様に関連して、一部の実施形態では、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、ここで、Wは、第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0094】
第3の態様または第4の態様に関して、一部の実施形態では、第1の情報は、以下の情報、すなわち、第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および通信デバイスが第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含む。
【0095】
限定ではなく例として、ネットワークデバイスは、第4の情報を端末デバイスに送信することができる。
【0096】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第4の指示情報を受信する。
【0097】
第4の情報は、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0098】
例えば、第4の情報は、第1のキャリアおよび第2のキャリアに関するチャネル情報を示す。すなわち、端末デバイスは、第4の情報に基づいて第1のキャリアおよび第2のキャリア上のリソースを通信する。
【0099】
任意選択で、第4の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を含む。例えば、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定した後に、ネットワークデバイスは、複数のキャリア間の第1の関連付け情報を参照して、更新された第2の関連付け情報を決定し、第2の関連付け情報を端末デバイスに送信する。次いで、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするための第4の情報を送信するとき、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報を端末デバイスに送信することができる。端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2の関連付け情報から第2のキャリア上のチャネル情報を取得し、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上でリソースを通信する。
【0100】
この実施形態では、通信の多様なスケジューリング要件が実装されることができ、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報が取得されることができ、第2のキャリア上でチャネル情報がフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送性能が改善されることができる。
【0101】
第5の態様によれば、ワイヤレス通信装置が提供され、ワイヤレス通信装置は、第1の情報を第1のキャリア上でネットワークデバイスに送信するために端末デバイスによって使用されるトランシーバユニットであって、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の情報をネットワークデバイスから受信するために端末デバイスによって使用され、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される、トランシーバユニットを含む。
【0102】
第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報は共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0103】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0104】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0105】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0106】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0107】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0108】
第5の態様に関連して、第5の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、第3の情報をネットワークデバイスに送信するために端末デバイスによってさらに使用され、第3の情報は第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1の関連付け情報および第1の情報に基づいて決定される。
【0109】
この実施形態では、ネットワークデバイスは、第3の情報(第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報)と組み合わせて第1の情報(第1のキャリアに関するチャネル情報)を使用することによって、第2のキャリアに関するチャネル情報をさらに決定し、その結果、第2のキャリアに関するチャネル情報の精度は保証されることができる。
【0110】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0111】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0112】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0113】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0114】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0115】
第6の態様によれば、ワイヤレス通信装置が提供され、ワイヤレス通信装置は、第1のキャリアのチャネル情報および第2の関連付け情報をネットワークデバイスから受信するために端末デバイスにより使用されるトランシーバユニットであって、第1のキャリアのチャネル情報は、第1のキャリアの変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す、トランシーバユニットと、第1のキャリアのチャネル情報および第2の関連付け情報に基づいて第2のキャリアのチャネル情報を決定するために端末デバイスにより使用される処理ユニットであって、第2のキャリアのチャネル情報は、第2のキャリアのMCSおよび/またはスペクトル効率を含む、処理ユニットと、を含む。
【0116】
第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報は共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0117】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0118】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0119】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0120】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0121】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0122】
第6の態様に関連して、第6の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、ネットワークデバイスから第2の情報を受信するために端末デバイスによってさらに使用され、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報および第2のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースを使用することによってネットワークデバイスと通信するために端末デバイスによって使用される。
【0123】
第6の態様に関連して、第6の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信するために端末デバイスによってさらに使用され、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものである。
【0124】
第6の態様に関連して、第6の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、第3の情報をネットワークデバイスに送信するために端末デバイスによってさらに使用され、第3の情報は第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は第2の関連付け情報を決定するためのものであり、第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の、更新されていないチャネル差情報を示す。
【0125】
この実施形態では、第2の関連付け情報は、第1の関連付け情報に基づいて更新される。第2の関連付け情報は、現在のシステムリソース割り当て状況に基づいてネットワークデバイスによって決定され、適合性および柔軟性がより良好であることが理解され得る。
【0126】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0127】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0128】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0129】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0130】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0131】
第5の態様または第6の態様に関連して、一部の実施形態では、第1の関連付け情報または第2の関連付け情報のうちの少なくとも1つは、以下の情報、すなわち、伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係のうちの1つ以上を含む。
【0132】
第5の態様または第6の態様を参照すると、一部の実施形態では、第2のキャリア上のリアルタイムスペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、ここで、Δは、第2のキャリアと第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、第1のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0133】
例えば、第2のキャリア上のスペクトル効率は、代替的に、0.6W~1.2Wの中の任意の値であり得る。したがって、第2のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスの値範囲は[V-2,V+1]であってもよく、Vはリアルタイムスペクトル効率Wに対応する。
【0134】
任意選択で、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.7W,1.2W]、[0.6W,1.0W]などである。
【0135】
第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではないことに留意されたい。
【0136】
第5の態様または第6の態様に関連して、一部の実施形態では、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、ここで、Wは、第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0137】
第5の態様または第6の態様に関して、一部の実施形態では、第1の情報は、以下の情報、すなわち、第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および通信デバイスが第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含む。
【0138】
第7の態様によれば、ワイヤレス通信装置が提供され、ワイヤレス通信装置は、第1のキャリア上で端末デバイスから第1の情報を受信するためにネットワークデバイスによって使用されるトランシーバユニットであって、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、トランシーバユニットは、端末デバイスに第2の情報を伝送するためにネットワークデバイスによってさらに使用され、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される、トランシーバユニットを含む。
【0139】
第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報は共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0140】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0141】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0142】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0143】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0144】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0145】
第7の態様を参照すると、第7の態様の一部の実施形態では、処理ユニットが、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためにネットワークデバイスによって使用され、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報を決定するためにネットワークデバイスによって使用される。
【0146】
この実施形態では、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報を順次に決定し、その後、第1のキャリア上の伝送リソースおよび/または第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングする。
【0147】
第7の態様に関連して、第7の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、端末デバイスから第3の情報を受信するためにネットワークデバイスによってさらに使用され、第3の情報は第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示し、処理ユニットは、第1の関連付け情報および第1の情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報を決定するためにネットワークデバイスによって使用される。この実施形態では、ネットワークデバイスは、第3の情報(第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報)と組み合わせて第1の情報(第1のキャリアに関するチャネル情報)を使用することによって、第2のキャリアに関するチャネル情報をさらに決定し、その結果、第2のキャリアに関するチャネル情報の精度は保証されることができる。
【0148】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0149】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0150】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0151】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0152】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0153】
限定ではなく例として、ネットワークデバイスは、第4の情報を端末デバイスに送信することができる。
【0154】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第4の指示情報を受信する。
【0155】
第4の情報は、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0156】
例えば、第4の情報は、第1のキャリアおよび第2のキャリアに関するチャネル情報を示す。すなわち、端末デバイスは、第4の情報に基づいて第1のキャリアおよび第2のキャリア上のリソースを通信する。
【0157】
任意選択で、第4の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を含む。例えば、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定した後に、ネットワークデバイスは、複数のキャリア間の第1の関連付け情報を参照して、更新された第2の関連付け情報を決定し、第2の関連付け情報を端末デバイスに送信する。次いで、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするための第4の情報を送信するとき、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報を端末デバイスに送信することができる。端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2の関連付け情報から第2のキャリア上のチャネル情報を取得し、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上でリソースを通信する。
【0158】
この実施形態では、通信の多様なスケジューリング要件が実装されることができ、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報が取得されることができ、第2のキャリア上でチャネル情報がフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送性能が改善されることができる。
【0159】
第8の態様によれば、ワイヤレス通信装置が提供され、ワイヤレス通信装置は、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報を端末デバイスに送信するためにネットワークデバイスによって使用されるトランシーバユニットであって、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示し、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む、トランシーバユニットを含む。
【0160】
第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報は共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0161】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0162】
第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0163】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0164】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0165】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0166】
第8の態様を参照すると、第8の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、第2の情報を端末デバイスに送信するためにネットワークデバイスによってさらに使用され、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0167】
第8の態様に関連して、第8の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、第1のキャリア上で端末デバイスから第1の情報を受信するためにネットワークデバイスによってさらに使用され、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためにネットワークデバイスによって使用される。
【0168】
第8の態様に関連して、第8の態様の一部の実施形態では、トランシーバユニットは、端末デバイスから第3の情報を受信するためにネットワークデバイスによってさらに使用され、第3の情報は第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の、更新されていないチャネル差情報を示し、処理ユニットは、第1の関連付け情報に基づいて第2の関連付け情報を決定するためにネットワークデバイスによって使用される。
【0169】
この実施形態では、第2の関連付け情報は、第1の関連付け情報に基づいて更新される。第2の関連付け情報は、現在のシステムリソース割り当て状況に基づいてネットワークデバイスによって決定され、適合性および柔軟性がより良好であることが理解され得る。
【0170】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0171】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0172】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0173】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0174】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0175】
第7の態様または第8の態様に関連して、一部の実施形態では、第1の関連付け情報または第2の関連付け情報のうちの少なくとも1つは、以下の情報、すなわち、伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係のうちの1つ以上を含む。
【0176】
第7の態様または第8の態様を参照すると、一部の実施形態では、第2のキャリア上のリアルタイムスペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、ここで、Δは、第2のキャリアと第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、第1のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0177】
例えば、第2のキャリア上のスペクトル効率は、代替的に、0.6W~1.2Wの中の任意の値であり得る。したがって、第2のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスの値範囲は[V-2,V+1]であってもよく、Vはリアルタイムスペクトル効率Wに対応する。
【0178】
任意選択で、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.7W,1.2W]、[0.6W,1.0W]などである。
【0179】
第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではないことに留意されたい。
【0180】
第7の態様または第8の態様に関連して、一部の実施形態では、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、ここで、Wは、第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0181】
第7の態様または第8の態様に関して、一部の実施形態では、第1の情報は、以下の情報、すなわち、第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および通信デバイスが第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含む。
【0182】
限定ではなく例として、ネットワークデバイスは、第4の情報を端末デバイスに送信することができる。
【0183】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第4の指示情報を受信する。
【0184】
第4の情報は、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0185】
例えば、第4の情報は、第1のキャリアおよび第2のキャリアに関するチャネル情報を示す。すなわち、端末デバイスは、第4の情報に基づいて第1のキャリアおよび第2のキャリア上のリソースを通信する。
【0186】
任意選択で、第4の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を含む。例えば、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定した後に、ネットワークデバイスは、複数のキャリア間の第1の関連付け情報を参照して、更新された第2の関連付け情報を決定し、第2の関連付け情報を端末デバイスに送信する。次いで、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするための第4の情報を送信するとき、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報を端末デバイスに送信することができる。端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2の関連付け情報から第2のキャリア上のチャネル情報を取得し、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上でリソースを通信する。
【0187】
この実施形態では、通信の多様なスケジューリング要件が実装されることができ、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報が取得されることができ、第2のキャリア上でチャネル情報がフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送性能が改善されることができる。
【0188】
第9の態様によれば、端末デバイスが提供され、端末デバイスは、プロセッサを含む。任意選択で、端末デバイスは、メモリをさらに含む。プロセッサは、信号を送受信するようにトランシーバを制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、第1の態様または第1の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を端末デバイスが実施することを可能にするか、または第2の態様または第2の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を端末デバイスが実施することを可能にするように構成される。
【0189】
任意選択で、1つ以上のプロセッサがあり、1つ以上のメモリがある。
【0190】
任意選択で、メモリは、プロセッサに集積されてよく、または、メモリおよびプロセッサは、別々に配置される。
【0191】
任意選択で、端末デバイスは、トランシーバをさらに含む。トランシーバは、具体的には、伝送機および受信機であってもよい。
【0192】
第10の態様によれば、ネットワークデバイスが提供され、ネットワークデバイスは、プロセッサを含む。任意選択で、ネットワークデバイスは、メモリをさらに含む。プロセッサは、信号を送受信するようにトランシーバを制御するように構成される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、ネットワークデバイスが第3の態様もしくは第3の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にするために、またはネットワークデバイスが第4の態様もしくは第4の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にするために、メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行するように構成される。
【0193】
任意選択で、1つ以上のプロセッサがあり、1つ以上のメモリがある。
【0194】
任意選択で、メモリは、プロセッサに集積されてよく、または、メモリおよびプロセッサは、別々に配置される。
【0195】
任意選択で、ネットワークデバイスは、トランシーバをさらに含む。トランシーバは、具体的には、伝送機(transmitter)および受信機(receiver)であってよい。
【0196】
第11の態様によれば、通信装置が提供され、通信装置は、第1の態様または第1の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニット、第2の態様または第2の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニット、第3の態様または第3の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニット、あるいは第4の態様または第4の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニットを含む。
【0197】
第12の態様によれば、通信システムが提供され、通信システムは、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成されるか、または第2の態様もしくは第2の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成された端末デバイスと、第3の態様もしくは第3の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成されるか、または第4の態様もしくは第4の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように構成されたネットワークデバイスとを含む。
【0198】
第13の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたはコードを記憶する。コンピュータプログラムまたはコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様または第1の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法、第2の態様または第2の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法、第3の態様または第3の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法、および第4の態様または第4の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にされる。
【0199】
第14の態様によれば、チップが提供され、チップは、少なくとも1つのプロセッサを含む。少なくとも1つのプロセッサは、メモリに結合される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、チップシステムがインストールされた端末デバイスが第1の態様または第1の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にするか、またはチップシステムがインストールされた端末デバイスが第2の態様または第2の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にし、チップシステムがインストールされたネットワークデバイスが第3の態様または第3の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にするか、またはチップシステムがインストールされたネットワークデバイスが第4の態様または第4の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にするように構成される。
【0200】
チップは、情報またはデータを送信するように構成された出力回路またはインターフェースと、情報またはデータを受信するように構成された入力回路またはインターフェースとを含み得る。
【0201】
第15の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが端末デバイスによって実行されるとき、端末デバイスは、第1の態様または第1の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にされ、または、端末デバイスは、第2の態様または第2の態様の可能な実施形態のいずれか1つによる方法を実施することを可能にされる。加えて、コンピュータプログラムコードがネットワークデバイスによって実行されるとき、ネットワークデバイスは、第3の態様もしくは第3の態様の可能な実施形態のうちのいずれか1つによる方法を実施することを可能にされるか、またはネットワークデバイスは、第4の態様もしくは第4の態様の可能な実施形態のうちのいずれか1つによる方法を実施することを可能にされる。
【0202】
本出願の実施形態における解決策によれば、ワイヤレス通信方法および通信装置が提供される。端末デバイスは、第1のキャリア上で補助情報をネットワークデバイスに明示的または暗黙的に送信し、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上でリソースを通信するように端末デバイスをスケジューリングするために、取得された補助情報に基づいて、またはマルチキャリア共有チャネル情報もしくはマルチキャリア履歴情報の間の差を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報を推定する。本方法では、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のMCSは、キャリア上のMCSに基づいて取得され、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率が改善され、システム伝送性能が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0203】
図1】本出願で使用される通信システムの一例の概略図である。
図2】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法の一例の概略図である。
図3】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法の別の例の概略図である。
図4】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法の別の例の概略図である。
図5】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法のさらに別の例の概略図である。
図6】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法のさらに別の例の概略図である。
図7】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法のさらに別の例の概略図である。
図8】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法のさらに別の例の概略図である。
図9】本出願に適用可能なワイヤレス通信方法のさらに別の例の概略図である。
図10】本出願に適用可能な、UEによる初期アクセスを完了するための方法の一例の概略図である。
図11】本出願に適用可能な、UEによる初期アクセスを完了するための方法の別の例の概略図である。
図12】本出願で使用されるワイヤレス通信装置の一例の概略図である。
図13】本出願で使用されるワイヤレス通信装置の別の例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0204】
以下では、添付の図面を参照して本出願における技術的解決策を説明する。
【0205】
本出願の実施形態における技術的解決策は、種々の通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(time division duplex、TDD)システム、ユニバーサルモバイル通信システム(universal mobile telecommunication system、UMTS)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(worldwide interoperability for microwave access、WIMAX)通信システム、将来の第5世代5Gシステム、もしくは新しい無線(new radio、NR)システムに適用されてよく、または、ワイヤレスフィデリティ(wireless-fidelity、WIFI)および第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project、3GPP(登録商標))に関係するセルラー方式などの同様のワイヤレス通信システムに拡張されてよい。
【0206】
概して、従来の通信システムは、限られた数の接続をサポートし、実装するのに容易である。しかしながら、通信技術の発展に伴い、モバイル通信システムは、従来の通信をサポートし、例えば、デバイスツーデバイス(device to device、D2D)通信、マシンツーマシン(machine to machine、M2M)通信、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)、ビークルツーエブリシング(vehicle to everything、V2X)通信、例えば、ビークルツービークル(vehicle to vehicle、V2V)通信、ビークルツーインフラストラクチャ(vehicle to infrastructure、V2I)通信、ビークルツー歩行者(vehicle to pedestrian、V2P)通信、およびビークルツーネットワーク(vehicle to network、V2N)通信、ロングタームエボリューションビークル(long term evolution-vehicle、LTE-V)、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)、産業用インターネット、およびロングタームエボリューションマシン(long term evolution-machine、LTE-M)をさらにサポートする。
【0207】
本出願の実施形態における技術的解決策は、非直交多元接続技術に基づく種々の通信システム、例えば、スパースコード多元接続(sparse code multiple access、SCMA)システムにさらに適用され得ることを理解されたい。もちろん、SCMAはまた、通信分野において別の名前を有し得る。さらに、本出願の実施形態における技術的解決策は、非直交多元接続技術を使用するマルチキャリア伝送システム、例えば、非直交多元接続技術を使用する直交波周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)システム、フィルタバンクマルチキャリア(filter bank multi-carrier、FBMC)システム、一般化周波数分割多重化(generalized frequency division multiplexing、GFDM)システム、またはフィルタリングされた多元接続(filtered-OFDM、F-OFDM)システムに適用され得る。
【0208】
本出願における技術的解決策の理解を容易にするために、図1は、本出願の一実施形態において使用される通信システム100の概略図である。図1に示されるように、通信システムは、少なくとも1つのネットワークデバイス、例えば、ネットワークデバイス101を含み得る。通信システムは、少なくとも1つの端末デバイス、例えば、端末デバイス102~107をさらに含み得る。端末デバイス102~107は、移動可能であってもよいし、固定されていてもよい。ネットワークデバイス101は、無線リンクを介して端末デバイス102~107のうちの1つ以上と通信することができる。すなわち、ネットワークデバイスは、端末デバイスに信号を送信することができ、端末デバイスは、ネットワークデバイスに信号を送信することもできる。例えば、各ネットワークデバイスは、特定の地理的エリアに通信カバレッジを提供してよく、カバレッジエリア内に位置する端末デバイスと通信してよい。例えば、ネットワークデバイスは、構成情報を端末デバイスに送信してよく、端末デバイスは、構成情報に基づいてアップリンクデータをネットワークデバイスに送信してよい。別の例では、ネットワークデバイスは、ダウンリンクデータを端末デバイスに送信してもよい。したがって、通信システムは、図1のネットワークデバイス101および端末デバイス102~107からなる。
【0209】
任意選択で、端末デバイスは、代替的に、互いに直接通信してもよい。例えば、端末デバイス間の直接通信は、D2D技術などを使用して実装されてもよい。図1に示すように、端末デバイス105と端末デバイス106との間、および端末デバイス105と端末デバイス107との間で、D2D技術を使用して直接通信が実施されることができる。端末デバイス106および端末デバイス107は、端末デバイス105と別々にまたは同時に通信することができる。
【0210】
代替的に、端末デバイス105~107は、ネットワークデバイス101と別々に通信してもよい。一態様では、ネットワークデバイス101との直接通信が実施され得る。例えば、図中の端末デバイス105および106は、ネットワークデバイス101と直接通信してもよい。また、ネットワークデバイス101との間接的な通信が実施されてもよい。例えば、図中の端末デバイス107は、端末デバイス105を介してネットワークデバイス101と通信する。
【0211】
図1は、1つのネットワークデバイス、複数の端末デバイス、および通信装置間の通信リンクを示すことを理解されたい。任意選択で、通信システム100は、複数のネットワークデバイスを含んでよく、各ネットワークデバイスのカバレッジは、別の数量の端末デバイス、例えば、より多いまたはより少ない端末デバイスを含んでよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0212】
複数のアンテナが、前述の通信装置、例えば、図1のネットワークデバイス101および端末デバイス102~107のために構成されてよい。複数のアンテナは、信号を送信するための少なくとも1つの伝送アンテナと、信号を受信するための少なくとも1つの受信アンテナとを含み得る。加えて、通信装置は、伝送機チェーンおよび受信機チェーンをさらに追加的に含む。当業者は、伝送機チェーンおよび受信機チェーンがそれぞれ、信号送信および受信に関係する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、またはアンテナ)を含み得ることを理解し得る。したがって、ネットワークデバイスおよび端末デバイスは、マルチアンテナ技術を使用することによって互いに通信することができる。
【0213】
任意選択で、ワイヤレス通信システム100は、ネットワークコントローラおよびモビリティ管理エンティティなどの他のネットワークエンティティをさらに含み得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0214】
図1は、理解を容易にするための一例の簡略化された概略図にすぎないことをさらに理解されたい。通信システム100は、図1に示されていない別のネットワークデバイスまたは別の端末デバイスをさらに含んでもよい。
【0215】
本出願の実施形態は、背景として信号伝送を使用し、同種ネットワークシナリオ、異種ネットワークシナリオ、低周波シナリオ(sub 6G)、高周波シナリオ(above 6G)、テラヘルツ、光学通信、周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、時分割複信(time division duplex、TDD)システム、および非地上ネットワーク(non-terrestrial networks、NTN)、例えば、衛星通信にも適用可能であることに留意されたい。加えて、伝送ポイントは、本出願では限定されず、マクロ基地局間、マイクロ基地局間、マクロ基地局とマイクロ基地局との間の協調マルチポイント伝送などが実装され得る。加えて、本出願の実施形態は、基地局と端末との間の通信、端末間の通信、および基地局間の通信に適用可能であり、中央ユニット(centralized unit、CU)または分散ユニット(distributed unit、DU)アーキテクチャ、CP/UPスプリットアーキテクチャなどにさらに適用可能である。
【0216】
本出願の実施形態は、図1に示すビームベースのマルチキャリア通信システム、例えば、NRシステムに適用することができる。システムは、通信システムにおけるアップリンク(端末デバイスからネットワークデバイスへの)およびダウンリンク(アクセスネットワークデバイスから端末デバイスへの)通信を含む。ロングタームエボリューションLTE/NRプロトコルによれば、アップリンク通信は、アップリンク物理チャネルおよびアップリンク信号の伝送を含み、ダウンリンク通信は、ダウンリンク物理チャネルおよびダウンリンク信号の伝送を含む。アップリンク物理チャネルは、ランダムアクセスチャネル(random access channel、PRACH)、アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)、アップリンクデータチャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)などを含む。アップリンク信号は、サウンディング基準信号(SRS)、アップリンク制御チャネル復調基準信号(PUCCH de-modulation reference signal、PUCCH-DMRS)、アップリンクデータチャネル復調基準信号(PUSCH de-modulation reference signal、PUSCH-DMRS)、アップリンク位相雑音追跡信号(phase noise tracking reference signal、PTRS)、アップリンク測位信号などを含む。ダウンリンク物理チャネルは、ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel、PBCH)、ダウンリンク制御チャネルPDCCH、ダウンリンクデータチャネルPDSCHなどを含む。ダウンリンク信号は、1次同期信号(primary synchronization signal、PSS)、2次同期信号(secondary synchronization signal、SSS)、ダウンリンク制御チャネル復調基準信号(PDCCH de-modulation reference signal、PDCCH-DMRS)、ダウンリンクデータチャネル復調基準信号(PDSCH de-modulation reference signal、PDSCH-DMRS)、位相雑音追跡信号(phase tracking reference signal、PTRS)、チャネル状態情報基準信号(channel status information reference signal、CSI-RS)、セル信号(cell reference signal、CRS)、微細同期信号(time/frequency tracking reference signal、TRS)、測位基準信号(positioning、RS)などを含む。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0217】
本出願で提供される技術的解決策は、5G NRマルチキャリアシステムに主に適用され、別のまたは将来の通信システム、例えば、第6世代モバイル通信システムにさらに適用されることを理解されたい。これは、本出願において限定されない。
【0218】
本出願の実施形態では、端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment、UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、リモート局、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置、ソフト端末などと称されることがあり、ワイヤレス通信機能を有する種々のハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、もしくはコンピューティングデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイスを含む。端末は、移動局(mobile station、MS)、加入者ユニット(subscriber unit)、携帯電話(cellular phone)、スマートフォン(smart phone)、ワイヤレスデータカード、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)コンピュータ、タブレットコンピュータ、ワイヤレスモデム(modem)、ハンドセット(handset)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、マシンタイプコミュニケーション(machine type communication、MTC)端末などであってもよい。
【0219】
本出願の実施形態における端末デバイスは、代替的に、モバイルフォン(mobile phone)、ワイヤレストランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末デバイス、拡張現実感(augmented reality、AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medical)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、交通安全(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末、セルラーフォン、コードレスフォン、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)フォン、ワイヤレス・ローカル・ループ(wireless local loop、WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、ハンディ端末、ノートブックコンピュータ、コードレスフォン(cordless phone)、ワイヤレス・ローカル・ループ(wireless local loop、WLL)局、将来の5Gネットワークにおける端末デバイス、将来の進化型パブリックランドモバイルネットワーク(public land mobile network、PLMN)における端末デバイスなどであってもよい。
【0220】
加えて、端末デバイスは、代替的に、モノのインターネット(internet of things、IoT)システムにおける端末デバイスであってもよい。IoTは、将来の情報技術開発の重要な構成要素である。IoTの主な技術的特徴は、通信技術を使用することによって物をネットワークに接続して、人間-機械相互接続および物-物相互接続のためのスマートネットワークを実装することである。端末デバイスの特定の形態は、本出願において限定されないことを理解されたい。
【0221】
加えて、端末デバイスは、インテリジェントプリンタ、列車検出器、およびガソリンスタンドなどのセンサをさらに含んでもよく、主な機能は、(一部の端末デバイスの機能である)データを収集することと、ネットワークデバイスの制御情報およびダウンリンクデータを受信することと、電磁波を放出することと、アップリンクデータをネットワークデバイスに伝送することとを含む。
【0222】
本出願の実施形態では、ネットワークデバイスは、無線アクセスネットワーク内に配置され、ワイヤレス通信機能を端末デバイスに提供する装置であってよく、端末デバイスまたはデバイスのチップと通信するように構成されたデバイスであってよい。ネットワークデバイスは、限定されないが、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、ホーム基地局(例えば、home evolved nodeB、またはhome node B、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、ワイヤレスフィデリティシステムにおけるアクセスポイント(access point、AP)、無線中継ノード、無線バックホールノード、伝送ポイント(transmission point、TP)、送受信ポイント(transmission and reception point、TRP)などを含み、5G NRシステムにおけるgNBもしくは伝送ポイントTRPもしくはTP、または5Gシステムにおける基地局のアンテナパネルのうちの1つもしくはグループ(複数のアンテナパネルを含む)であってよく、またはgNBもしくは伝送ポイントが、例えば、ベースバンドユニットBBUもしくは分散ユニット(distributed unit、DU)からなるネットワークノードであってよい。
【0223】
本出願の実施形態におけるネットワークデバイスは、種々の形態のマクロ基地局、マイクロ基地局(スモールセルとも称される)、中継局、アクセスポイントなどを含んでよく、モバイル通信用グローバルシステムGSMシステムまたは符号分割多元接続CDMAにおけるベース送受信局(Base Transceiver Station、BTS)であってよく、広帯域符号分割多重接続WCDMA(登録商標)システムにおけるノードB(NodeB、NB)であってよく、LTEシステムにおける進化型ノードB(Evolutional NodeB、eNBまたはeNodeB)であってよく、またはクラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラであってよい。代替的に、ネットワークデバイスは、中継局、アクセスポイント、ウェアラブルデバイス、車載デバイス、将来の5Gネットワーク内のネットワークデバイス、将来の進化型パブリックランドモバイルネットワークPLMNネットワーク内のネットワークデバイスなどであってもよい。
【0224】
一部のネットワーク展開では、ネットワークデバイスは、中央ユニット(centralized unit、CU)および分散ユニット(distributed unit、DU)を含み得る。ネットワークデバイスは、無線ユニット(radio unit、RU)およびアクティブアンテナユニット(active antenna unit、AAU)をさらに含み得る。CUは、ネットワークデバイスの一部の機能を実装する。例えば、CUは、非リアルタイムプロトコルおよびサービスを処理することを担い、無線リソース制御RRC層およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層の機能を実装する。DUは、ネットワークデバイスの一部の機能を実装する。例えば、DUは、物理層プロトコルおよびリアルタイムサービスを処理する役割を果たし、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、メディアアクセス制御(media access control、MAC)層、および物理(physical、PHY)層の機能を実装する。AAUは、一部の物理層処理機能と、無線周波数処理と、アクティブアンテナに関係する機能とを実装する。RRC層での情報は、最終的にPHY層での情報に変更されるか、またはPHY層での情報から変更される。したがって、このアーキテクチャでは、上位層シグナリング(例えば、RRC層シグナリング)はまた、DUによって送信される、またはDUおよびAAUによって送信されると見なされてもよい。ネットワークデバイスは、CUノード、DUノード、またはCUノードとDUノードとを含むデバイスであり得ることが理解され得る。加えて、CUは、無線アクセスネットワークRAN内のネットワークデバイスとして分類されてよく、またはCUは、コアネットワークCN内のネットワークデバイスとして分類されてよい。これは、本明細書では限定されない。
【0225】
ネットワークデバイスは、セルにサービスを提供する。端末デバイスは、ネットワークデバイスによって割り当てられた伝送リソース(例えば、周波数領域リソースまたはスペクトルリソース)を使用することによってセルと通信する。セルは、マクロ基地局(例えば、マクロeNBまたはマクロgNB)に属し得るか、またはスモールセル(small cell)に対応する基地局に属し得る。本明細書におけるスモールセルは、メトロセル(metro cell)、マイクロセル(micro cell)、ピコセル(pico cell)、フェムトセル(femto cell)などを含み得る。これらのスモールセルは、カバレッジが小さく、伝送電力が低いという特徴を有し、高速データ伝送サービスの提供に適用可能である。
【0226】
代替的に、ネットワークデバイスは、測位サービスセンタ、例えば、進化型サービングモバイルロケーションセンタ(evolved serving mobile location center、E-SMLC)または位置管理機能(location management function、LMF)であってもよい。測位サービスセンタは、携帯電話ネットワークデバイスおよび端末デバイスの測定情報および位置情報のためのものである。測位サービスセンタは、端末デバイスの位置を決定するために、端末デバイスの測定結果に対して位置解決を実施することをさらに担う。端末デバイスと測位サービスセンタとの間の情報交換は、LTE測位プロトコル(LTE positioning protocol)またはNR測位プロトコル(NR positioning protocol)を使用することによって実装され得る。ネットワークデバイスと測位センターとの間の対話は、LTE測位プロトコルA(LTE positioning protocol A、LPPa)またはNR測位プロトコルA(NR positioning protocol A、NRPPa)を使用することによって実装される。
【0227】
本出願の実施形態では、ネットワークデバイスおよび端末デバイスはそれぞれ、無線リソース制御RRCシグナリング交換モジュール、メディアアクセス制御(media access control、MAC)シグナリング交換モジュール、および物理(physical、PHY)シグナリング交換モジュールを含む。RRCシグナリング交換モジュールは、RRCシグナリングを送信および受信するためにネットワークデバイスおよび端末デバイスによって使用されるモジュールであり得る。MACシグナリング交換モジュールは、メディアアクセス制御の制御要素(media access control control element、MAC CE)シグナリングを送信および受信するためにネットワークデバイスおよび端末デバイスによって使用されるモジュールであってよい。PHY層シグナリングおよびデータ交換モジュールは、アップリンク制御シグナリングまたはダウンリンク制御シグナリング、およびアップリンクデータまたはダウンリンクデータを送信および受信するためにネットワークデバイスおよび端末デバイスによって使用されるモジュールであり得る。
【0228】
現在、Cバンド(C-band)と比較して、低および中周波数FDDスペクトルは、より良好なカバレッジを提供することができる。したがって、ネットワークキャパシティの増大に対する要求に伴い、周波数分割複信FDDスペクトルリソースが広く使用されている。
【0229】
しかしながら、オペレータによって現在所有されているFDDスペクトルは、かなり離散的である。例えば、統計を通じて、1.4~2.6Gの63人のオペレータの利用可能なスペクトル情報が散在されていることが見出される。シングルキャリアの95%の帯域幅は30 MHz以下であり、事業者の93%は少なくとも2つのFDDキャリアを所有する。
【0230】
これらのFDDキャリアは離散的であるが、これらの離散的なスペクトルが結合されるとき、そのアグリゲーション帯域幅は非常に高い。FDDキャリアのアグリゲーション帯域幅とCバンドTDDキャリアの帯域幅との間の比較を通して、アグリゲートされたFDDキャリアは、CバンドTDDキャリアのダウンリンク帯域幅と同様のダウンリンク帯域幅と、CバンドTDDキャリアの2.4倍であるアップリンク帯域幅とを与え得ることが観測され得る。
【0231】
したがって、FDDキャリアアグリゲーションを実装し、より高い伝送帯域幅をサポートし、ユーザ機器UEのスペクトル使用量を増加させ、ユーザ体験を改善するために、キャリアアグリゲーションCA技術が導入される。
【0232】
キャリアアグリゲーションは、より高い伝送帯域幅をサポートするために2つ以上の構成要素キャリア(component carrier、CC)を一緒にアグリゲートすることであることを理解されたい。端末デバイスがランダムアクセスを実施するキャリアは、プライマリ構成要素キャリア(primary carrier component、PCC)と称される。プライマリ構成要素キャリアに対応するセルは、プライマリセル(primary cell、PCell)である。プライマリセルは、端末デバイスへの無線リソース制御RRC接続を維持する。プライマリセルは、1つのダウンリンクキャリアと1つのアップリンクキャリアとを含み得る。プライマリ構成要素キャリア以外のキャリアは、セカンダリ構成要素キャリア(secondary carrier component、SCC)と称される。セカンダリ構成要素キャリアに対応するセルは、セカンダリセル(secondary cell、SCell)であり、追加の無線リソースを提供するためのものである。SCellと端末デバイスとの間にRRC通信はない。セカンダリセルは、1つのダウンリンクキャリアを含み得る。PCellは、接続が確立されるときに決定されることに留意されたい。SCellは、初期セキュリティアクティブ化プロシージャの後、RRC接続再構成メッセージを使用することによって追加、修正、または解放される。
【0233】
実際には、各構成要素キャリアは1つの独立したセルに対応する。1つの構成要素キャリアは、通常、1つのセルに相当し得る。アグリゲートされたセルは、PCellとSCellとに分類される。端末デバイスは、PCellにおいて、基本的なRRC通信および無線リンク管理(radio link management、RLM)などの機能を実施し、SCellは、主に、端末デバイスの伝送帯域幅を増加させるためのものである。
【0234】
本出願の実施形態では、キャリアおよび構成要素キャリアの意味は、同じものとして理解され得る。CA機能は、連続または非連続キャリアのアグリゲーションをサポートし得る。断片化されたスペクトルを効率的に使用するために、キャリアアグリゲーションは、同じ帯域幅または異なる帯域幅をもつ構成要素キャリアのアグリゲーション、同じ帯域中の隣接または非隣接構成要素キャリアのアグリゲーション、および異なる帯域中の構成要素キャリアのアグリゲーションを具体的には含む、異なる構成要素キャリアのアグリゲーションをサポートする。換言すれば、キャリアアグリゲーションシナリオは、3つのタイプ、すなわち、帯域内連続キャリアアグリゲーション、帯域内非連続キャリアアグリゲーション、および帯域間非連続キャリアアグリゲーションに分類され得る。
【0235】
加えて、本出願では、1つのセルが複数のアップリンクキャリアおよび/または複数のダウンリンクキャリアを含む方式が、より高い伝送帯域幅をサポートするためにさらに使用され得る。この場合、セルとキャリアとが1対1に対応しなくなる。すなわち、1つのセルは、複数の帯域(band)を含んでもよく、複数のキャリアに分割されてもよい。換言すれば、複数のキャリアは同じセルに属する。本出願の実施形態では、1つのセルは、1つのキャリアを含み得るか、または複数のキャリアを含み得る。これは、本出願では具体的には限定されない。技術的解決策は、本出願の実施形態におけるキャリアに基づいて説明される。
【0236】
端末デバイスのエネルギーを節約するために、現在、複数のSCellが端末デバイスのために構成された後、SCellは、常にアクティブ化された状態にあるとは限らず、非アクティブ化された状態にある。端末デバイスは、通信すべきビッグデータがある場合にのみSCellをアクティブ化する。
【0237】
マルチキャリアアグリゲーションにおける共通のSCellアクティブ化プロセスは、以下を含み得る:第1に、ネットワークデバイスは、SCellをアクティブ化するための無線アクセス制御の制御要素(media access control control element、MAC-CE)を端末デバイスに送信する。次いで、端末デバイスは、ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request、HARQ)を送信する。加えて、端末デバイスは、時間周波数同期を実施するために、SCell内の第1の同期信号ブロック(synchronization signal block、SSB)を待ち始める。時間周波数同期の後、端末デバイスは、CSI-RSがチャネル測定を実施するのを待つ。最後に、端末デバイスは、チャネル状態情報基準信号レポートCSI-RS reportをネットワークデバイスに送信する。すなわち、SCellアクティブ化手順が完了される。SCellアクティブ化プロセスの遅延は、通常、少なくとも30 msを必要とする。
【0238】
SCellアクティブ化ステップが簡略化される場合、遅延は、少なくとも10 msまで低減されることができる。前述の共通のアクティブ化プロセスと比較して、主な違いは、端末デバイスが時間周波数同期を実施するためにSCell内のSSBを待つ必要がなく、ネットワークデバイスが時間周波数同期のために端末デバイスに一時的な基準信号(temporary reference signal、temporary RS)を直接送信することにある。
【0239】
加えて、端末デバイスのエネルギーを節約するために、NRにおけるシングルキャリア上で、端末デバイスの伝送帯域幅は、帯域幅部分(bandwidth part、BWP)切り替えに基づいて動的に変化することができる。
【0240】
例えば、ネットワークデバイスは、100 MHzの帯域幅を有する単一のキャリア上で端末デバイスのための2つのBWP構成を構成する。一方のBWP構成の帯域幅は100 MHzであり、他方のBWP構成の帯域幅は20 MHzである。通信されるデータが小さいとき、端末デバイスは、20 MHzの帯域幅を有するBWP構成を使用してもよい。ビッグデータが通信される必要があるとき、ネットワークデバイスは、ダウンリンク制御情報DCIを端末デバイスに送信し、DCIは、100 MHzの帯域幅を有するBWP構成を使用するためにハンドオーバを実施するように端末デバイスに示す。この実施形態におけるハンドオーバプロセスの遅延は、約1~2 msである。
【0241】
NRにおけるシングルキャリア上でのBWP切り替えの遅延は、マルチキャリアCAにおけるSCellアクティブ化の遅延よりも小さいことが見出され得る。その理由は、BWPに基づいてシングルキャリア上のスペクトルを使用するための前提条件が、シングルキャリアの異なる周波数が同じ時間周波数同期およびチャネル情報を共有することであるからである。したがって、同期およびチャネル測定が再び実施される必要はない。反対に、複数のキャリアの間の共有チャネル情報差に起因して、時間周波数同期およびチャネル情報測定が再び実施される必要がある。
【0242】
結論として、NRにおけるシングルキャリアがBWPに基づいてスペクトルを使用する方式と比較して、CAベースのSCellアクティブ化および非アクティブ化方式は、より長い遅延を有し、これは、より低いマルチキャリアスペクトル使用効率を引き起こす。加えて、異なるキャリアに関して、時間-周波数同期は、クロックソースの共有および較正を通して実装され得るが、共有チャネル情報は、異なる周波数間の伝搬経路損失差およびアンテナ効率差に起因して、完全に同じであることはできない。さらに、システム伝送性能が影響される。
【0243】
換言すれば、スペクトルリソースが低遅延で使用されるとき、共有チャネル情報が複数のキャリア上で異なるという問題に対する解決策は現在のところ存在しない。したがって、いかにして低遅延でスペクトルを効率的に使用し、システム伝送性能を改善するかが、解決すべき緊急の問題である。
【0244】
これに鑑みて、本出願は、ワイヤレス通信方法および装置を提供する。端末デバイスは、第1のキャリア上で補助情報をネットワークデバイスに明示的または暗黙的に送信する。ネットワークデバイスは、第1のキャリア上の補助情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報を推定する。代替的に、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上の補助情報と、端末デバイスによって報告される複数のキャリア間の第1の関連付け情報とに基づいて、更新された第2の関連付け情報を端末デバイスに送信し、端末デバイスは、第2のキャリア上のチャネル情報を決定する。本方法によれば、スペクトル使用効率が改善されることができ、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報が取得されることができ、第2のキャリア上でチャネル情報がフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送性能が改善されることができる。
【0245】
本出願の実施形態の理解を容易にするために、以下の点が説明される。
【0246】
本出願の実施形態では、特に明記しない限り、または論理的な矛盾がない限り、異なる実施形態間の用語および/または説明は一貫しており、相互に参照されてもよく、異なる実施形態における技術的特徴は、その内部の論理的関係に基づいて組み合わされて、新しい実施形態を形成してもよい。
【0247】
本出願において、「少なくとも1つ」は、1つ以上を指し、「複数」は、2つ以上を指す。および/または、関連オブジェクト間の関連付け関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の場合、すなわち、Aのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表すことができ、AおよびBは、単数または複数とすることができる。本出願の説明では、文字「/」は、通常、関連するオブジェクト間の「または」関係を示す。「以下の少なくとも1つ」またはその類似の表現は、単数の項目または複数の項目の任意の組み合わせを含む、これらの項目の任意の組み合わせを指す。例えば、a、b、およびcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはa、b、およびcを示すことができる。a、b、cの各々は、単数であっても複数であってもよい。
【0248】
本出願の実施形態では、「第1」、「第2」、および種々の数字は、単に説明を容易にするための区別のためのものであり、本出願の実施形態の範囲を限定するためのものではなく、例えば、異なる指示情報を区別するためのものである。
【0249】
本出願の実施形態では、プロトコルにおける定義は、対応するコードまたは対応するテーブルをデバイス(例えば、端末デバイスまたはネットワークデバイス)内に事前に記憶することによって、または関連情報を示すことができる別の方式で実装され得る。その具体的な実施形態は、本出願において限定されない。本出願の実施形態における「プロトコル」は、通信分野における標準プロトコルとすることができ、例えば、LTEプロトコル、NRプロトコル、および将来の通信システムに適用される関連するプロトコルを含み得る。これは、本出願において限定されない。
【0250】
本出願の実施形態では、「ときに(when)」および「場合には(in a case)」などの説明は全て、デバイス(例えば、端末デバイスまたはネットワークデバイス)が客観的な状況において対応する処理を実施することを意味し、時間を限定するものではなく、デバイス(例えば、端末デバイスまたはネットワークデバイス)は実施中に決定アクションを実行する必要はなく、いかなる他の限定も意味しない。
【0251】
本出願の実施形態では、「示す」は、「直接的に示す」および「間接的に示す」を含み得る。1つの指示情報がAを示すものとして説明されるとき、指示情報は、Aを直接示してもよく、またはAを間接的に示してもよいが、指示情報が必ずしもAを搬送することを示さない。
【0252】
本出願の実施形態における指示方式は、指示されるべき当事者が指示されるべき情報を知ることを可能にすることができる種々の方法をカバーするものとして理解されるべきである。指示されるべき情報は、全体として送信されてもよく、または、別々に送信するために複数のサブ情報に分割されてもよい。加えて、副情報の送信周期および/または送信機会は、同じであってもよく、または異なってもよい。具体的な送信方法は、本出願において限定されない。サブ情報の送信周期および/または送信機会は、事前定義されてもよく、例えば、プロトコルに従って事前定義されてもよく、または構成情報を受信端デバイスに送信することによって伝送端デバイスによって構成されてもよい。構成情報は、例えば、限定されないが、無線リソース制御シグナリング、メディアアクセス制御MAC層シグナリング、および物理PHY層シグナリングのうちの1つまたは少なくとも2つの組み合わせであり得る。無線リソース制御シグナリングはRRCシグナリングを含み、MAC層シグナリングはMAC CEを含み、物理PHY層シグナリングはダウンリンク制御情報DCIなどを含む。
【0253】
本出願の実施形態では、「ワイヤレス通信」は、略して「通信」と称されることがある。通信は、「データ伝送」、「情報伝送」、「データ処理」などとさらに記載されてもよい。伝送は、「送信」と「受信」とを含む。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0254】
技術的解決策をより良く理解するために、以下では、本出願における一部の用語についてまず簡単に説明する。
【0255】
1.キャリアは、隣接するスペクトルのセグメントを指し、アップリンクキャリア、ダウンリンクキャリア、またはフレキシブルキャリアであり得る。フレキシブルキャリアは、アップリンクキャリアとダウンリンクキャリアの両方である。UEは、アップリンクキャリア上でアップリンク情報を通信し、ダウンリンクキャリア上でダウンリンク情報を通信することができる。
【0256】
2.帯域(band)は、連続するスペクトルのセグメントを指し、複数のキャリアに分割され得る。
【0257】
3.セルは、論理エンティティを指す。各セルはセルIDを有する。セルのために構成されたブロードキャスト情報は、通常、セル内のダウンリンクキャリア上で搬送される。セルは、ダウンリンクキャリアおよび/またはアップリンクキャリアを含み得る。UEは、セルにアクセスし、セル中のアップリンクキャリア上でアップリンク情報を通信し、および/またはセル中のダウンリンクキャリア上でダウンリンク情報を通信することができる。
【0258】
4.共有チャネル情報は、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報、例えば、経路損失および最適ビーム方向である。本出願の実施形態では、共有チャネル情報は、共有され得、キャリアの粒度であるチャネル情報である。
【0259】
5.リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。CQIは、UEによって基地局にフィードバックされるチャネル情報のインデックス番号であり、MCSは、基地局がPDSCHまたはPUSCHを通信するようにUEをスケジューリングするときに使用される符号化および変調情報のインデックス番号である。CQI/MCSテーブル内のインデックス番号とスペクトル効率との間には対応関係がある。
【0260】
6.履歴チャネル情報は、以前に記録されたチャネル情報であり、MCSおよびスペクトル効率を含む。
【0261】
7.伝搬経路損失差は、異なる帯域間の経路損失差である。経路損失とは、電磁波が空間を伝搬する際に生じる電力密度の低下を指す。経路損失は、自由空間損失、ならびに屈折、回折、および反射の損失および吸収など、多くの要因によって引き起こされ得る。
【0262】
8.アンテナ効率差は、異なる帯域間のアンテナ効率差である。アンテナ効率は、アンテナの入力電力に対するアンテナの放射電力の比であり、伝送効率および受信効率を含む。伝送効率は、アンテナによって受信された無線周波数電力をアンテナによって放射電力に変換する電気的な効率である。受信効率とは、アンテナによって遮断される電波電力である。
【0263】
9.最適ビーム差は、異なる帯域間の最適ビーム差である。ビームは、アンテナアレイにおけるダイポール素子の特定の組み合わせであり、指向性信号の送信または受信を実装するためのものである。最適ビームは、送信または受信エネルギーを最大化するビームを示す。空間における伝搬中の電磁波の挙動、例えば、屈折、回折、および反射は帯域に関係されるため、異なる帯域における最適なビームは異なり得る。
【0264】
図2は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法200の概略フローチャートである。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0265】
S210:端末デバイスが、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信する。
【0266】
したがって、ネットワークデバイスは、端末デバイスから第1の情報を受信する。
【0267】
第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む。
【0268】
第1のキャリアに関するチャネル情報は、第1のキャリアに関する共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0269】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0270】
例えば、第1の情報は、以下の情報、すなわち、第1のキャリア上の基準信号受信電力(RSRP)、第1のキャリア上の基準信号受信品質(RSRQ)、第1のキャリア上のチャネル品質指示(CQI)、第1のキャリア上のサウンディング基準信号(SRS)、第1のキャリア上の通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および通信デバイスが第1のキャリア上の情報を正常に復調したかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含む。
【0271】
可能な実施形態では、端末デバイスは第3の情報をネットワークデバイスに送信し、第3の情報は第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す。この場合、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1の関連付け情報および第1の情報に基づいて決定される。この実施形態では、ネットワークデバイスは、第3の情報(第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報)と組み合わせて第1の情報(第1のキャリアに関するチャネル情報)を使用することによって、第2のキャリアに関するチャネル情報をさらに決定し、その結果、第2のキャリアに関するチャネル情報の精度は保証されることができる。
【0272】
第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の経路損失差、過去のMCS対応関係および/または過去のスペクトル効率対応関係などを含み得る。
【0273】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0274】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または、第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0275】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0276】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0277】
前述の可能な実施形態では、第1の関連付け情報および第2の関連付け情報のうちの少なくとも1つは、以下の情報、すなわち、伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係のうちの1つ以上を含み得る。
【0278】
S220:ネットワークデバイスは、第2の情報を端末デバイスに送信する。
【0279】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第2の情報を受信する。
【0280】
第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報の指示情報を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される。
【0281】
第2のキャリアに関するチャネル情報は、第2のキャリアに関する共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0282】
この実施形態では、第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0283】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0284】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0285】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0286】
可能な実施形態では、ネットワークデバイスが第2の情報を端末デバイスに送信する前に、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報を決定する必要がある。例えば、ネットワークデバイスは、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定する。ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報を決定する。
【0287】
第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む。
【0288】
例えば、第1のキャリア上のMCSインデックスがUであるとき、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、ここで、Δは、第2のキャリアと第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率であり、第2のキャリア上のMCSインデックスの値範囲は[V-2,V+1]であり、Vはスペクトル効率Wに対応する。
【0289】
例えば、第2のキャリア上のスペクトル効率は、代替的に、0.6W~1.2Wの中の任意の値であり得る。
【0290】
任意選択で、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]、[0.7W,1.2W]、[0.6W,1.0W]などである。
【0291】
第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではないことに留意されたい。
【0292】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))を満たす。
【0293】
別の可能な実施形態では、ネットワークデバイスは、第4の情報を端末デバイスに送信することができる。
【0294】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第4の指示情報を受信する。
【0295】
第4の情報は、キャリア1およびキャリア2の両方の上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0296】
例えば、第4の情報は、第1のキャリアおよび第2のキャリアに関するチャネル情報を示す。すなわち、端末デバイスは、第4の情報に基づいて第1のキャリアおよび第2のキャリア上のリソースを通信する。
【0297】
任意選択で、第4の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を含む。例えば、第1の情報に基づいて第1のキャリア上のチャネル情報を決定した後に、ネットワークデバイスは、複数のキャリア間の第1の関連付け情報を参照して、更新された第2の関連付け情報を決定し、第2の関連付け情報を端末デバイスに送信する。次いで、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするための第4の情報を送信するとき、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報を端末デバイスに送信することができる。端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2の関連付け情報から第2のキャリア上のチャネル情報を取得し、第1のキャリアと第2のキャリアの両方の上でリソースを通信する。
【0298】
この実施形態では、通信の多様なスケジューリング要件が実装されることができ、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて第2のキャリア上のチャネル情報が取得されることができ、第2のキャリア上でチャネル情報がフィードバックされる前の伝送速度が改善されることができ、その結果、システム伝送性能が改善されることができる。
【0299】
結論として、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率に基づいて、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、第2のキャリア)上のMCSおよび/またはスペクトル効率を取得し、その結果、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のMCSが、キャリア上のMCSに基づいて取得され、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率が改善され、システム伝送性能が改善される。
【0300】
図3は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法300の概略フローチャートである。方法300と方法200との違いは、以下の通りである:この実施形態では、ネットワークデバイスは、端末デバイスによって報告された複数のキャリア間の関連付け情報を更新し、複数のキャリア間の更新された関連付け情報を端末デバイスに送信する。端末デバイスは、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするために、第1のキャリア上のチャネル情報と組み合わせて、更新された関連付け情報に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報を決定する。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0301】
S310:ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報を端末デバイスに送信する。
【0302】
したがって、端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報をネットワークデバイスから受信する。
【0303】
本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスおよび端末デバイスはそれぞれ、無線リソース制御RRCシグナリング交換モジュールと、メディアアクセス制御MACシグナリング交換モジュールと、物理PHYシグナリング交換モジュールとを含む。RRCシグナリング交換モジュールは、RRCシグナリングを送信および受信するためにネットワークデバイスおよび端末デバイスによって使用されるモジュールであり得る。MACシグナリング交換モジュールは、メディアアクセス制御の制御要素(media access control control element、MAC CE)シグナリングを送信および受信するためにネットワークデバイスおよび端末デバイスによって使用されるモジュールであってよい。PHY層シグナリングおよびデータ交換モジュールは、アップリンク制御シグナリングまたはダウンリンク制御シグナリング、ならびにアップリンクおよびダウンリンクデータまたはダウンリンクデータを送信および受信するために、ネットワークデバイスおよび端末デバイスによって使用されるモジュールであり得る。
【0304】
例えば、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報は、RRCシグナリングを使用することによって搬送され得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0305】
任意選択で、ネットワークデバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報を決定する。
【0306】
第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す。
【0307】
第1のキャリアに関するチャネル情報は、第1のキャリアに関する共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0308】
この実施形態では、複数のキャリア(例えば、第1のキャリアおよび第2のキャリア)は、複数のセル、すなわちキャリアアグリゲーションセルに属してもよい。例えば、1つのセルは、1つのアップリンクキャリアおよび1つのダウンリンクキャリアに対応するか、または1つのセルは、1つのフレキシブルキャリアに対応する。任意選択で、複数のキャリアが代替的に同じセルに属してもよい。すなわち、1つのセルは、複数の帯域を含み、複数のキャリアに分割されることができる。
【0309】
可能な実施形態では、端末デバイスは、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信する。
【0310】
したがって、ネットワークデバイスは、端末デバイスから第1の情報を受信する。
【0311】
第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものである。
【0312】
例えば、第1の情報は、以下の情報、すなわち、第1のキャリア上の基準信号受信電力(RSRP)、第1のキャリア上の基準信号受信品質(RSRQ)、第1のキャリア上のチャネル品質指示(CQI)、第1のキャリア上のサウンディング基準信号(SRS)、第1のキャリア上の通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および通信デバイスが第1のキャリア上の情報を正常に復調したかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含む。
【0313】
別の可能な実施形態では、端末デバイスは、第3の情報をネットワークデバイスに送信する。
【0314】
したがって、ネットワークデバイスは、端末デバイスから第3の情報を受信する。
【0315】
第3の情報は第1の関連付け情報を示し、第1の関連付け情報は第2の関連付け情報を決定するためのものであり、第1の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の、更新されていないチャネル差情報を示す。
【0316】
この実施形態では、第2の関連付け情報は、第1の関連付け情報に基づいて更新される。第2の関連付け情報は、現在のシステムリソース割り当て状況に基づいてネットワークデバイスによって決定され、適合性および柔軟性がより良好であることが理解され得る。
【0317】
例えば、第1のキャリア上のRSRPがX dBmであり、第2のキャリア上のRSRPがY dBmである場合、キャリア間の経路損失差はΔ=Y-Xである。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むと決定され得る。
【0318】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の履歴MCS対応関係は、第1のキャリア上で使用されるMCSがU1であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV1であり、または第1のキャリア上で使用されるMCSがU2であるとき、第2のキャリア上で使用されるMCSはV2である。この場合、第1のキャリア上のチャネル情報がMCS Vおよび/またはスペクトル効率Vである場合を参照して、第2のキャリア上のチャネル情報がMCS Wおよび/またはスペクトル効率Wを含むことも決定され得る。
【0319】
例えば、第1の関連付け関係における経路損失差はΔdBである。第1のキャリア上の各MCSがUである場合を参照すると、ネットワークデバイスは、第2のキャリア上のMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であることをさらに学習し、その結果、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のMCS対応関係が決定されることができる。MCS対応関係の表現形式は、テーブルを使用することによって提示されてもよい。例えば、第1のキャリア上の全てのMCS 0~27は、第2のキャリア上のMCS V0~V27に対応する。端末デバイスは、第1のキャリア上の受信されたチャネル情報(例えば、MCSはUである)およびMCS対応関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報(例えば、MCSはVUである)を決定することができる。
【0320】
この実施形態におけるMCS対応関係は、無線リソース制御RRCシグナリングを使用することによって搬送され得ることに留意されたい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0321】
前述の可能な実施形態では、第1の関連付け情報または第2の関連付け情報のうちの少なくとも1つは、以下の情報、すなわち、伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係のうちの1つ以上を含む。
【0322】
例えば、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、ここで、Wは、第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率である。
【0323】
S320:端末デバイスは、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報を決定する。
【0324】
第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む。
【0325】
第2のキャリアに関するチャネル情報は、第2のキャリアに関する共有チャネル情報であることに留意されたい。共有チャネル情報は、キャリアの粒度でのチャネル情報であり得、2つのキャリアによって共有され得るチャネル情報であり、経路損失、最適ビーム方向などを含む。リアルタイムチャネル情報は、現在および瞬間のチャネル情報である。チャネル情報は、時間とともに急速に変化することがあり、例えば、CQI、MCS、スペクトル効率、および最適ビーム方向である。
【0326】
例えば、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、ここで、Δは、第2のキャリアと第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率であり、第2のキャリア上のMCSインデックスの値範囲は、[V-2,V+1]であり、Vは、スペクトル効率Wに対応する。
【0327】
例えば、第2のキャリア上のスペクトル効率は、代替的に、0.6W~1.2Wの中の任意の値であり得る。
【0328】
任意選択で、第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]、[0.7W,1.2W]、[0.6W,1.0W]などである。
【0329】
第2のキャリア上のスペクトル効率の値範囲は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではないことに留意されたい。
【0330】
可能な実施形態では、ネットワークデバイスは、第2の情報を端末デバイスに送信する。
【0331】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第2の情報を受信し、第2の情報および第2のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースを使用することによってネットワークデバイスと通信する。
【0332】
第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0333】
この実施形態では、第2の情報は、端末デバイスが第2のキャリア上でダウンリンクデータチャネルPDSCHまたはアップリンクデータチャネルPUSCHを搬送し、端末デバイスが対応する第2のキャリア上でダウンリンクデータを受信し得るかまたはアップリンクデータを送信し得ることを示す。
【0334】
例えば、端末デバイスがネットワークデバイスから第2の情報を受信することは、端末デバイスが第1のキャリア上で第2の情報を受信すること、端末デバイスが第2のキャリア上で第2の情報を受信すること、または端末デバイスが別のキャリア上で第2の情報を受信することであり得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0335】
例えば、第2の情報はDCIであり得る。DCIが第1のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第1のキャリア上でDCIを受信する必要がある。この実施形態では、端末デバイスによってDCIを監視するオーバーヘッドは低減されることができる。任意選択で、DCIが第2のキャリア上で搬送されるとき、端末デバイスは、第2のキャリア上でDCIを受信する必要があり、その結果、第1のキャリアのリソース占有は低減されることができる。
【0336】
任意選択で、本出願における技術的解決策は、キャリア1およびキャリア2の両方をスケジューリングすることにも適用可能である。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方の上でリソースを通信する。例えば、端末デバイスは、第1のキャリア上でネットワークデバイスからダウンリンク制御情報DCIを受信し、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、DCIは、第1のキャリアおよび第2のキャリア上のチャネル情報を示す。この実施形態では、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて、第2のキャリア上の伝送リソースに対してクロスキャリアスケジューリングが実施されてもよい。
【0337】
可能な実施形態では、ネットワークデバイスは、第4の情報を端末デバイスに送信することができる。
【0338】
したがって、端末デバイスは、ネットワークデバイスから第4の指示情報を受信する。
【0339】
第4の情報は、キャリア1およびキャリア2の両方の上の伝送リソースをスケジューリングするためのものである。
【0340】
例えば、第4の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報および第2のキャリア上のチャネル情報を含む。
【0341】
任意選択で、第4の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を含む。
【0342】
結論として、ネットワークデバイスは、第1のキャリアと第2のキャリアとの間の関連付け関係を更新し、更新された関連付け関係を端末デバイスに送信し、その結果、端末デバイスは、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするために、第1のキャリア上のチャネル情報およびキャリア間の更新された関連付け関係に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報をさらに決定することができる。チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のMCSが、キャリア上のMCSに基づいて取得され、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率が改善され、システム伝送性能が改善される。
【0343】
本出願の実施形態の理解を容易にするために、以下では、本出願において提供される技術的解決策を説明するための例として基地局およびUEを使用する。
【0344】
図4は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法400の概略フローチャートである。この実施形態では、基地局は、複数のキャリア間の共有チャネル情報差を明示的または暗黙的に取得し、チャネル情報がフィードバックされるキャリア上の補助情報に基づいて、チャネル情報がフィードバックされないキャリア上の変調および符号化方式(MCS)を推定して、リソーススケジューリングを実施する。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0345】
S410:UEは、補助情報#1を基地局に送信する。
【0346】
したがって、基地局は、UEから補助情報#1を受信する。
【0347】
補助情報#1は、複数のキャリア(例えば、キャリア1とキャリア2)間の共有チャネル情報差を明示的または暗示的に示す。
【0348】
本出願のこの実施形態では、複数のキャリア間の共有チャネル情報差は、異なる周波数間の伝搬経路損失差およびアンテナ効率差を含み得る。
【0349】
以下は、補助情報#1の明示的または暗示的指示の一部の実装を提供し、具体的には、以下を含む:
【0350】
方式1(明示的):補助情報#1は、UEの複数のキャリア間の共有チャネル情報差である。具体的には、UEは、複数のキャリア間の共有チャネル情報差を基地局に送信する。UEの2つのキャリアが例として使用される。キャリア1は基準(例えば0 dB)として使用され、キャリア2とキャリア1との差はΔdBであると仮定される。この場合、補助情報#1はΔdBであり、基地局は、補助情報#1に基づいて、キャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差がΔdBであると直接決定してよい。
【0351】
方式2(暗黙的):この実施形態は、ダウンリンクにおける共有チャネル情報差を取得するためのものである。すなわち、基地局は、要求メッセージをUEに送信し、複数のキャリア上にあり、UEによって基地局にフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSの基準信号受信電力(RSRP)または基準信号受信品質(RSRQ)を含む。RSRPの単位はdBmであり、RSRQの単位はdBである。
【0352】
UEの2つのキャリアが例として使用される。補助情報#1は、キャリア1のRSRPがX dBmであり、キャリア2のRSRPがY dBmであることを示す。この場合、基地局は、補助情報#1に基づいて、キャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差がΔ=Y-Xであると間接的に決定し得る。
【0353】
方式3(暗黙的):この実施形態は、ダウンリンクにおける共有チャネル情報差を取得するためのものである。すなわち、基地局は、要求メッセージをUEに送信し、複数のキャリア上にあり、UEによって基地局にフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSのチャネル品質指示(CQI)を含む。UEの2つのキャリアが例として使用される。補助情報#1は、キャリア1のCQIがaであり、キャリア2のCQIがbであることを示す。この場合、基地局は、標準プロトコルに従って、キャリア1に対応するスペクトル効率がαであり、キャリア2に対応するスペクトル効率がβであると別々に決定してもよい。さらに、この実施形態では、キャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差は、Δ=10log10((2β-1)/(2α-1))である。
【0354】
方式4(暗黙的):この実施形態は、アップリンクまたはダウンリンクにおける共有チャネル情報差を取得するためのものであり得る。UEは、複数のキャリア上で基地局にサウンディング基準信号(SRS)を別々に送信する。UEの2つのキャリアが例として使用される。補助情報#1は、キャリア1上のSRSのRSRPがx dBmであり、キャリア2上のSRSのRSRPがy dBmであることを示す。この場合、基地局は、補助情報#1に基づいて測定をさらに実施し、(相互関係を使用して)アップリンクまたはダウンリンクにおけるキャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差がΔ=y-xであると間接的に決定し得る。
【0355】
前述の可能な実施形態は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成すべきでないことに留意されたい。
【0356】
S420:UEが、キャリア1上で伝送を実施し、キャリア1に関係する補助情報#2を基地局に送信する。
【0357】
したがって、基地局は、UEから補助情報#2を受信する。
【0358】
補助情報#2は、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるRSRPまたはRSRQ、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるCQI、キャリア1に関するサウンディング基準信号(SRS)、フィードバックされた肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、およびUEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含み得る。
【0359】
S430:基地局は、補助情報#2に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0360】
ステップS420でUEによってフィードバックされた補助情報#2に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する以下の一部の実施形態が提供され、以下を含む:
【0361】
方式1:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、キャリア1上のCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされる、CSI-RSのRSRPまたはRSRQに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0362】
方式2:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。キャリア1上にあり、UEによってフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSのCQIを含み、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSが決定される。
【0363】
方式3:この方式は、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンクMCSを取得するためのものであり得る。基地局は、キャリア1上でUEによって送信されたSRSに基づく測定を通して、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンク(相互関係を使用して)チャネル情報を取得し、それによって、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0364】
方式4:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEによってフィードバックされたACKまたはNACK情報に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0365】
方式5:この方式は、キャリア1上のアップリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかに応じて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0366】
S440:基地局は、キャリア1上のMCSおよび複数のキャリア間の共有チャネル情報差に基づいて、キャリア2上のリアルタイムMCSおよびキャリア2上のリアルタイムスペクトル効率を決定する。
【0367】
この実施形態では、UEがキャリア2に関する補助情報(例えば、CSI-RSのものであり、キャリア2に関するCSI-RS reportに含まれるRSRP、RSRQ、またはCQI、およびキャリア2上で送信されるSRS)をフィードバックしないとき、UEは、キャリア1上で伝送を実施し、キャリア1に関する補助情報を送信し、その結果、キャリア2に最も適したMCSがさらに推定され、キャリア2上のリアルタイムスペクトル効率が計算されることに留意されたい。
【0368】
例えば、基地局が、キャリア1上にあり、ステップS430に基づいて決定されたリアルタイムMCSのインデックスがUであるとき、標準プロトコルに従って、キャリア1上のリアルタイムMCS Uに対応するスペクトル効率がZであると決定し得ると仮定すると、基地局は、キャリア1上のリアルタイムMCSに基づいて、キャリア2上のリアルタイムスペクトル効率を計算し得、スペクトル効率は、W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))を満たす。したがって、基地局は、標準プロトコルに従って、キャリア2上にあり、キャリア2上のリアルタイムスペクトル効率Wに対応するリアルタイムMCSがVであると決定することができる。
【0369】
任意選択で、キャリア2上のリアルタイムMCSは、Vに近く、例えば、V-2からV+1である。
【0370】
任意選択で、キャリア2上のリアルタイムMCS Vに対応するスペクトル効率は、Wに近く、例えば、0.8W~1.1Wである。
【0371】
S450:基地局は、DCI#1をUEに送信する。
【0372】
したがって、UEは、基地局からDCI#1を受信する。
【0373】
DCI#1は、ハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0374】
ステップS420は、UEがキャリア1上で伝送を実施することを示し、基地局は、ステップS430およびステップS440が実施された後に、キャリア2上のリアルタイムMCSおよびスペクトル効率を決定することができることに留意されたい。ステップS450は、UEがキャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施し得ることを示す。すなわち、DCI#1は、UEがキャリア1からキャリア1+キャリア2にハンドオーバされ得ることを示す。
【0375】
この実施形態では、キャリア2上のチャネル情報をフィードバックせずに通常の通信が実施されることができ、キャリア2上の伝送効率が改善されることができ、キャリア2を使用することによって実施される伝送の遅延が低減されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができることを理解されたい。
【0376】
任意選択で、この実施形態は、代替的に、キャリア1からキャリア2にハンドオーバされるべきUEを示すためのものであってもよい。すなわち、UEは、キャリア2上でのみ伝送を実施し得る。
【0377】
DCI#1がハンドオーバおよび使用されるべきスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す具体的な実施形態は、以下を含み得る:
【0378】
例えば、DCI#1は、キャリアのインデックスを示すフィールドを含み、フィールドは、キャリアをアクティブ化するようにUEに示す。すなわち、UEは、キャリア上で伝送を実施することができる。例えば、キャリア2のインデックスは2であり、DCI#1内のフィールドの値は2であり、UEがキャリア2上で伝送を実施し得ることを示す。UEがキャリア1上で伝送を実施したため、UEは、この場合、キャリア1とキャリア2の両方の上で伝送を実施し得る。
【0379】
例えば、DCI#1は、キャリアのインデックスを示すフィールドを含み、フィールドは、UEがキャリアをアクティブ化し、キャリアにハンドオーバされることを示す。UEは、キャリア上で伝送を実施し得るが、元のアクティブ化されたキャリア上で伝送を実施することはできない。例えば、キャリア2のインデックスは2であり、DCI#1内のフィールドの値は2であり、UEがキャリア2上でのみ伝送を実施し得るが、キャリア1上では伝送を実施することができないことを示す。
【0380】
例えば、DCI#1は、アクティベートされたキャリア上のビットマップ(bitmap)を示すフィールドを含む。各キャリアは、ビットマップ内の0または1の1ビットに対応し、ビットは、対応するキャリアがアクティブ化されているかどうかを示す。例えば、キャリア1は第1のビットに対応し、キャリア2は第2のビットに対応する。DCI#1内のフィールドの値は11...であり、UEがキャリア1とキャリア2の両方の上で伝送を実施し得ることを示す。代替的に、DCI#1内のフィールドの値は01...であり、UEが、キャリア2上でのみ伝送を実施し得るが、キャリア1上で伝送を実施することができないことを示す。
【0381】
例えば、DCI#1は、キャリア上のBWPのインデックスを示すフィールドを含み、このフィールドは、キャリア上のBWPをアクティブ化することを示す。UEは、キャリア上のBWPにおいて伝送を実施し得る。例えば、全てのキャリア上のBWPは一様に番号付けされ、キャリア2上のBWPのインデックスは2であり、DCI#1中のフィールドの値は2であり、UEがキャリア2上のBWP中で伝送を実施し得ることを示す。別の例では、BWPのインデックスは、キャリアのインデックスとキャリア上のBWPのインデックスとの2つの部分からなり、キャリア2のインデックスは2であり、BWPのインデックスは1であり、DCI#1内のフィールドの値は[2,1]であり、UEがキャリア2上のBWPにおいて伝送を実施し得ることを示す。UEがキャリア1上で伝送を実施したため、UEは、この場合、キャリア1とキャリア2の両方の上で伝送を実施し得る。
【0382】
例えば、DCI#1は、キャリア上のBWPのインデックスを示すフィールドを含み、フィールドは、アクティブなBWPをBWPに切り替えることを示す。すなわち、UEは、キャリア上のBWPにおいて伝送を実施し得るが、元のアクティブなBWPにおいて伝送を実施することができない。例えば、全てのキャリア上のBWPは一様に番号付けされ、キャリア2上のBWPのインデックスは2であり、DCI#1中のフィールドの値は2であり、UEがキャリア2上のBWP中でのみ伝送を実施し得るが、キャリア1上で伝送を実施することができないことを示す。別の例では、BWPのインデックスは、キャリアのインデックスおよびキャリア上のBWPのインデックスの2つの部分からなり、キャリア2のインデックスは2であり、BWPのインデックスは1であり、DCI#1内のフィールドの値は[2,1]であり、UEがキャリア2上のBWP内でのみ伝送を実施することができるが、キャリア1上で伝送を実施することができないことを示す。
【0383】
例えば、DCI#1は、活性化されたキャリアに対するビットマップを示すフィールドを含む。各キャリア上の各BWPは、ビットマップ中の0または1の1ビットに対応し、そのビットは、対応するキャリア上の対応するBWPがアクティブ化されているかどうかを示す。例えば、キャリア1上のBWP aは第1のビットに対応し、キャリア1上のBWP bは第2のビットに対応し、キャリア2上のBWP cは第3のビットに対応し、キャリア2上のBWP dは第4のビットに対応し、キャリア3上のBWP eは第5のビットにさらに対応し得る。これは、本明細書では限定されない。DCI#1内のフィールドの値は1010...であり、UEがキャリア1上のBWP aとキャリア2上のBWP cの両方の上で伝送を実施し得ることを示す。代替的に、DCI#1内のフィールドの値は0010...であり、UEがキャリア2上のBWP c上でのみ伝送を実施し得るが、キャリア1上で伝送を実施することができないことを示す。上記は説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0384】
例えば、DCI#1は、各搬送波上でアクティブBWP情報を示すフィールドを含み、アクティブBWP情報は順次に配列される。BWPがキャリア上でアクティブ化される場合、キャリア上のアクティブBWP情報は、キャリア上のBWPのシーケンス番号であり、1つのBWPのみが1つのキャリア上で同時にアクティブ化される。キャリア上でBWPがアクティブ化されていない場合、キャリア上のアクティブBWP情報はプリセット値である。例えば、キャリア1上にBWP aおよびBWP bが存在し、キャリア上のBWP aおよびBWP bのシーケンス番号は1および2であり、キャリア2上にBWP cおよびBWP dが存在し、キャリア上のBWP cおよびBWP dのシーケンス番号は1および2である。DCI#1内のフィールドの値は11...であり、UEがキャリア1上のBWP aとキャリア2上のBWP cの両方の上で伝送を実施し得ることを示す。代替的に、DCI#1内のフィールドの値は21...であり、UEがキャリア1上のBWP bとキャリア2上のBWP cの両方の上で伝送を実施し得ることを示す。代替的に、DCI#1内のフィールドの値は01...であり、UEがキャリア2上のBWP c上でのみ伝送を実施し得るが、キャリア1上で伝送を実施することができないことを示す。代替的に、DCI#1内のフィールドの値は02...であり、UEが、キャリア2上のBWP d上のみで伝送を実施し得るが、キャリア1上で伝送を実施することができないことを示す。上記は説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0385】
DCI#1は、キャリアまたはBWPを非アクティブ化するためのものであってもよいことを理解されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書では再び説明されない。
【0386】
S460:基地局は、DCI#2をUEに送信する。
【0387】
したがって、端末は、基地局からDCI#2を受信する。
【0388】
DCI#2は、UEがキャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施するようにスケジューリングして、キャリアアグリゲーションを実装し、それによって、伝送効率を改善するためのものである。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0389】
加えて、DCI#2は、キャリア1およびキャリア2上のリアルタイムMCSおよび/またはリアルタイムスペクトル効率を含む。
【0390】
この実施形態では、伝送のためにキャリアをスケジューリングすることは、PDSCHまたはPUSCHがキャリア上で搬送され、UEが対応するキャリア上でダウンリンクデータを受信するかまたはアップリンクデータを送信することであることを理解されたい。
【0391】
一実施形態では、基地局が、キャリア1上で、インデックスがUであるMCSを使用するようにUEに示す場合、ステップS440で取得され、インデックスがVであるリアルタイムMCSが、キャリア2上で使用される。
【0392】
別の実施形態では、基地局は、キャリア1およびキャリア2上で同じMCSを使用するようにUEに示す。例えば、同じMCSのインデックスは、インデックスU(キャリア1上のリアルタイムMCS)からインデックスV(ステップS540において取得されたリアルタイムMCS)までである。
【0393】
この実施形態では、UEがキャリア2に関係する補助情報(例えば、CSI-RSのものであり、キャリア2に関するCSI-RS reportに含まれるRSRP、RSRQ、またはCQI、およびキャリア2上で送信されるSRS)をフィードバックしないとき、基地局は、キャリア1とキャリア2の両方の上でスペクトルリソースをスケジューリングするようにUEに示すことに留意されたい。
【0394】
例えば、ステップS450におけるDCI#1およびステップS460におけるDCI#2は、全体として使用されてもよく、すなわち、同じDCIを使用することによって送信および受信される。すなわち、DCIは、ハンドオーバおよび使用されるべきスペクトルを示し、さらに、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施するようにUEをスケジューリングすることを示し、そのためのものである。
【0395】
任意選択で、DCI#1は送信されなくてもよい。すなわち、基地局は、DCI#2をUEに送信するだけでよい。DCI#2は、UEがキャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施する必要があることを示す。この実施形態は、UEがキャリア2上で伝送を実施し得ることを暗示する。したがって、DCI#1は代替的に送信されなくてもよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0396】
限定ではなく例として、ステップS440において基地局によって決定された、キャリア2上のリアルタイムMCS(インデックスはVである)およびスペクトル効率W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))は、ステップS460の前にUEに送信され得る。この場合、ステップS460において、基地局によって送信されたDCI#2は、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSおよび/またはキャリア1上のリアルタイムスペクトル効率のみを含み得る。換言すれば、基地局が、スペクトルリソースをスケジューリングするようにUEに示す前に、複数のキャリア上のリアルタイムMCSをUEに送信した場合、DCI#2は、最終的なリソーススケジューリング中にキャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSのみを含み得る。反対に、スケジューリングされたキャリア上のリアルタイム(現在の)MCSは、最終的なリソーススケジューリング中にUEに一緒に送信される必要がある。2つの実施形態では、キャリア2上の伝送遅延が低減され得、スペクトル使用効率が改善され得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0397】
結論として、基地局は、異なるキャリア上のUEの共有チャネル情報差(例えば、キャリア1とキャリア2との間の経路損失差)を取得することによって、キャリアのうちの1つ(例えば、キャリア1)上のMCSに基づいて、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、キャリア2)上のMCSを取得することができる。本方法によれば、別のキャリアを使用することによって実施される伝送の遅延が短縮されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができ、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率が改善され、システム伝送性能が改善される。加えて、異なる周波数上の共有されるチャネル情報が完全に同じではないため、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のチャネル情報が未知であるという問題が解決される。
【0398】
図5は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法500の概略フローチャートである。方法500と方法400との違いは、以下の通りである:この実施形態では、基地局は、複数のキャリア間の共有チャネル情報差に基づいて決定される、複数のキャリア間のMCS対応関係をUEに送信し、その結果、後続のリソーススケジューリング中のシグナリングオーバーヘッドは低減されることができる。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0399】
S510:UEは、補助情報#Aを基地局に送信する。
【0400】
したがって、基地局は、UEから補助情報#Aを受信する。
【0401】
補助情報#Aは、複数のキャリア(例えば、キャリア1とキャリア2)の間の共有チャネル情報差を明示的または暗示的に示す。
【0402】
本出願のこの実施形態では、複数のキャリア間の共有チャネル情報差は、異なる周波数間の伝搬経路損失差およびアンテナ効率差を含み得る。
【0403】
以下は、補助情報#Aの明示的または暗黙的指示の一部の実施形態を提供し、具体的には以下を含む:
【0404】
方式1(明示的):補助情報#Aは、UEの複数のキャリア間の共有チャネル情報差である。具体的には、UEは、複数のキャリア間の共有チャネル情報差を基地局に送信する。UEの2つのキャリアが例として使用される。キャリア1は基準(例えば0 dB)として使用され、キャリア2とキャリア1との差はΔdBであると仮定される。この場合、補助情報#AはΔdBであり、基地局は、補助情報#Aに基づいて、キャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差がΔdBであると直接決定してよい。
【0405】
方式2(暗黙的):この実施形態は、ダウンリンクにおける共有チャネル情報差を取得するためのものである。すなわち、基地局は、要求メッセージをUEに送信し、複数のキャリア上にあり、UEによって基地局にフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSのRSRPまたはRSRQを含む。UEの2つのキャリアが例として使用される。補助情報#Aは、キャリア1上のRSRPがX dBmであり、キャリア2上のRSRPがY dBmであることを示す。この場合、基地局は、補助情報#Aに基づいて、キャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差がΔ=Y-Xであると間接的に決定し得る。
【0406】
方式3(暗黙的):この実施形態は、ダウンリンクにおける共有チャネル情報差を取得するためのものである。すなわち、基地局は、要求メッセージをUEに送信し、複数のキャリア上にあり、UEによって基地局にフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSのチャネル品質指示(channel quality indication、CQI)を含む。UEの2つのキャリアが例として使用される。補助情報#Aは、キャリア1のCQIがaであり、キャリア2のCQIがbであることを示す。この場合、基地局は、標準プロトコルに従って、キャリア1に対応するスペクトル効率がαであり、キャリア2に対応するスペクトル効率がβであると別々に決定してもよい。さらに、この実施形態では、キャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差は、Δ=10log10((2β-1)/(2α-1))である。
【0407】
方式4(暗黙的):この実施形態は、アップリンクまたはダウンリンクにおける共有チャネル情報差を取得するためのものであり得る。UEは、複数のキャリア上で基地局にサウンディング基準信号(SRS)を別々に送信する。UEの2つのキャリアが例として使用される。補助情報#Aは、キャリア1上のSRSのRSRPがx dBmであり、キャリア2上のSRSのRSRPがy dBmであることを示す。この場合、基地局は、補助情報#Aに基づいて測定をさらに実施し、(相互関係を使用して)アップリンクまたはダウンリンクにおけるキャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差がΔ=y-xであると間接的に決定し得る。
【0408】
前述の可能な実施形態は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成すべきでないことに留意されたい。
【0409】
S520:基地局が、複数のキャリア(例えば、キャリア1とキャリア2)の間の共有チャネル情報差に基づいて、複数のキャリア(例えば、キャリア1とキャリア2)の間のMCS対応関係を決定する。
【0410】
例えば、キャリア1上のリアルタイムMCSのインデックスがUであるとき、基地局は、キャリア2上のリアルタイムMCSがVに近い、例えば、V-2からV+1であると決定し、または、基地局は、キャリア2上のリアルタイムMCS Vに対応するスペクトル効率がWに近い、例えば、0.8W~1.1Wであると決定する。
【0411】
まず、ステップS510において基地局によって取得された共有チャネル情報差はΔdBである。すなわち、キャリア2とキャリア1との差はΔdBである。次に、基地局は、標準プロトコルに従って、キャリア1上のリアルタイムMCS Uに対応するスペクトル効率がZであると決定してよい。この場合、基地局は、キャリア2上のリアルタイムスペクトル効率WがW=log2(1+10Δ/10(2Z-1))を満たすと決定してよい。加えて、標準プロトコルに従って、キャリア2上のリアルタイムスペクトル効率WがリアルタイムMCS Vに対応することが決定され得る。
【0412】
この実施形態では、MCSは、基地局がUEにPDSCHまたはPUSCHを通信するようにスケジューリングする際に使用される符号化および変調情報のインデックス番号である。MCS対応関係は、RRCシグナリングを使用することによって搬送されてよく、MCS対応関係の表現形式は、テーブルであってよい。例えば、キャリア1上の全てのMCS 0~27とキャリア2上のMCS V0~V27との間に1対1の対応がある。
【0413】
すなわち、MCSMapping::=SEQUENCE(SIZE(27))OF INTEGER(0..27)である。
【0414】
S530:基地局が、複数のキャリア(例えば、キャリア1とキャリア2)の間のMCS対応関係をUEに送信する。
【0415】
したがって、UEは、複数のキャリア(例えば、キャリア1とキャリア2)間のMCS対応関係を基地局から受信する。
【0416】
S540:UEが、キャリア1上で伝送を実施し、キャリア1に関係する補助情報#Bを基地局に送信する。
【0417】
したがって、基地局は、UEから補助情報#Bを受信する。
【0418】
補助情報#Bは、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるRSRPまたはRSRQ、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるCQI、キャリア1に関するサウンディング基準信号(SRS)、フィードバックされた肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、およびUEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含み得る。
【0419】
S550:基地局は、補助情報#Bに基づいてキャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0420】
ステップS540においてUEによってフィードバックされた補助情報#Bに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する以下の一部の実施形態が提供され、以下を含む:
【0421】
方式1:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、キャリア1上のCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされる、CSI-RSのRSRPまたはRSRQに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0422】
方式2:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。キャリア1上にあり、UEによってフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSのCQIを含み、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSが決定される。
【0423】
方式3:この方式は、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンクMCSを取得するためのものであり得る。基地局は、キャリア1上でUEによって送信されたSRSに基づく測定を通して、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンク(相互関係を使用して)チャネル情報を取得し、それによって、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0424】
方式4:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEによってフィードバックされたACKまたはNACK情報に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0425】
方式5:この方式は、キャリア1上のアップリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかに応じて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0426】
S560:基地局は、DCI#AをUEに送信する。
【0427】
したがって、UEは、基地局からDCI#Aを受信する。
【0428】
DCI#Aは、ハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0429】
この実施形態では、キャリア2上のチャネル情報をフィードバックせずに通常の通信が実施されることができ、キャリア2上の伝送効率が改善されることができ、キャリア2を使用することによって実施される伝送の遅延が低減されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができることを理解されたい。
【0430】
任意選択で、この実施形態は、代替的に、キャリア1からキャリア2にハンドオーバされるべきUEを示すためのものであってもよい。すなわち、UEは、キャリア2上でのみ伝送を実施し得る。
【0431】
DCI#Aがハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す具体的な実施形態については、ステップS450を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書では再び説明されない。
【0432】
S570:基地局は、DCI#BをUEに送信する。
【0433】
したがって、UEは、基地局からDCI#Bを受信する。
【0434】
DCI#Bは、キャリアアグリゲーションを実装するために、キャリア1とキャリア2の両方の上で伝送を実施するようにUEを指示し、スケジューリングするためのものであり、それによって、伝送効率を改善する。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0435】
加えて、DCI#Bは、キャリア1上のリアルタイムMCS(すなわち、MCSインデックスはUである)および/またはキャリア1上のリアルタイムスペクトル効率Zを含み得る。ステップS530において、UEは、キャリア1とキャリア2との間のリアルタイムMCS対応関係を取得している。したがって、ステップS570において、基地局によって送信されるDCI#Bは、キャリア1上のリアルタイムMCS Uを含み得る。したがって、DCI#Bを受信した後に、UEは、キャリア2上のリアルタイムMCSがVであり、対応するスペクトル効率がWであると決定し得る。すなわち、VUは、テーブルルックアップを通じて取得され得る。この場合、UEは、キャリア1およびキャリア2上でリソーススケジューリングを実施することができる。
【0436】
この実施形態では、シグナリングオーバーヘッド、すなわち、DCI#BにおけるMCSが低減されることができる。
【0437】
例えば、基地局が、ステップS530において取得されたMCS対応関係に基づいて、インデックスがUであるリアルタイムMCSをキャリア1上で使用するようにUEに示すとき、キャリア2上でUEによって使用されるリアルタイムMCSのインデックスはVである。
【0438】
限定ではなく例として、ステップS560におけるDCI#AおよびステップS570におけるDCI#Bは、全体として使用されてよく、すなわち、同じDCIを使用することによって送信および受信される。すなわち、DCIは、ハンドオーバおよび使用されるべきスペクトルを示し、さらに、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施するようにUEをスケジューリングすることを示し、そのためのものである。
【0439】
任意選択で、DCI#Aは送信されなくてもよい。すなわち、基地局は、DCI#BをUEに送信するだけでよい。DCI#Bは、UEがキャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施する必要があることを示す。この実施形態は、UEがキャリア2上で伝送を実施し得ることを暗示する。したがって、DCI#Aは代替的に送信されなくてもよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0440】
なお、ステップS530は実施されなくてもよい。すなわち、基地局は、キャリア1とキャリア2との間のリアルタイムMCS対応関係および/またはリアルタイムスペクトル効率対応関係をUEに送信しない。この場合、ステップS570において、基地局によって送信されるDCI#Bは、キャリア1およびキャリア2の両方の上のリアルタイム(現在の)MCSおよび/またはスペクトル効率を含む必要がある。この方式は、単に説明のための例であり、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0441】
結論として、基地局は、異なるキャリア上のUEの共有チャネル情報差(例えば、キャリア1とキャリア2との間の経路損失差)を取得することによって、キャリアのうちの1つ(例えば、キャリア1)上のMCSに基づいて、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、キャリア2)上のMCSを取得することができる。本方法によれば、別のキャリアを使用することによって実施される伝送の遅延が短縮されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができ、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率が改善され、システム伝送性能が改善される。加えて、シグナリングオーバーヘッドが低減され、異なる周波数上の共有チャネル情報が完全に同じではないため、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のチャネル情報が未知であるという問題が解決される。
【0442】
図6は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法600の概略フローチャートである。方法600と方法400との違いは、以下の通りである:この実施形態では、基地局は、複数のキャリア間の過去のMCS対応関係を取得し、チャネル情報がフィードバックされるキャリア上の補助情報に基づいて、チャネル情報がフィードバックされないキャリア上のMCSを推定して、リソーススケジューリングを実施する。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0443】
S610:UEが、複数のキャリア(例えば、キャリア1およびキャリア2)上で伝送を実施し、キャリア1およびキャリア2に関係する補助情報#aを基地局に送信する。したがって、基地局は、UEから補助情報#aを受信する。
【0444】
補助情報#aは、CSI-RSのものであり、キャリア1およびキャリア2に関するCSI-RS reportに含まれるRSRPまたはRSRQ、CSI-RSのものであり、キャリア1およびキャリア2に関するCSI-RS reportに含まれるCQI、キャリア1およびキャリア2に関するサウンディング基準信号(SRS)、フィードバックされた肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、ならびにUEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含み得る。
【0445】
任意選択で、補助情報#aは、キャリア1とキャリア2との間の共有チャネル情報差(例えば、経路損失差またはアンテナ効率差)であってもよい。
【0446】
S620:基地局は、補助情報#aに基づいて、キャリア1とキャリア2との間の過去のリアルタイム-MCS対応関係を決定する。
【0447】
例えば、キャリア1上で使用されるリアルタイムMCSに対応するインデックスがU1であるとき、キャリア2上で使用されるリアルタイムMCSに対応するインデックスがV1であると決定される。キャリア1上で使用されるリアルタイムMCSがU2に対応するとき、キャリア2上で使用されるMCSはV2である。
【0448】
S630:UEは、キャリア1上で伝送を実施し、キャリア1に関係する補助情報#bを基地局に送信する。
【0449】
したがって、基地局は、UEから補助情報#bを受信する。
【0450】
補助情報#bは、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるRSRPまたはRSRQ、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるCQI、キャリア1に関するサウンディング基準信号(SRS)、フィードバックされた肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、およびUEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含み得る。
【0451】
S640:基地局は、補助情報#bに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0452】
ステップS630においてUEによってフィードバックされた補助情報#bに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する以下の一部の実施形態が提供され、以下を含む:
【0453】
方式1:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、キャリア1上のCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされる、CSI-RSのRSRPまたはRSRQに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0454】
方式2:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。キャリア1上にあり、UEによってフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSのCQIを含み、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSが決定される。
【0455】
方式3:この方式は、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンクMCSを取得するためのものであり得る。基地局は、キャリア1上でUEによって送信されたSRSに基づく測定を通して、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンク(相互関係を使用して)チャネル情報を取得し、それによって、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0456】
方式4:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEによってフィードバックされたACKまたはNACK情報に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0457】
方式5:この方式は、キャリア1上のアップリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかに応じて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0458】
S650:基地局は、DCI#aをUEに送信する。
【0459】
したがって、UEは、基地局からDCI#aを受信する。
【0460】
DCI#aは、ハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0461】
この実施形態では、キャリア2上のチャネル情報をフィードバックせずに通常の通信が実施されることができ、キャリア2上の伝送効率が改善されることができ、キャリア2を使用することによって実施される伝送の遅延が低減されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができることを理解されたい。
【0462】
任意選択で、この実施形態は、代替的に、キャリア1からキャリア2にハンドオーバされるべきUEを示すためのものであってもよい。すなわち、UEは、キャリア2上でのみ伝送を実施し得る。
【0463】
DCI#aがハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す具体的な実施形態については、ステップS450を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書では再び説明されない。
【0464】
S660:基地局は、DCI#bをUEに送信する。
【0465】
したがって、UEは、基地局からDCI#bを受信する。
【0466】
DCI#bは、キャリアアグリゲーションを実装するために、キャリア1とキャリア2の両方の上で伝送を実施するようにUEを指示し、スケジューリングするためのものであり、それによって、伝送効率を改善する。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0467】
加えて、DCI#2は、キャリア1およびキャリア2上のリアルタイムMCSおよび/またはリアルタイムスペクトル効率を含む。
【0468】
例えば、キャリア1上で使用されるリアルタイムMCSがU3であると仮定すると、キャリア2上で使用されるリアルタイムMCSに対応するインデックスはV3である。U3<U1のとき、V3<V1であり、U1<U3<U2のとき、V1<V3<V2である。
【0469】
この実施形態では、UEがキャリア2に関係する補助情報(例えば、CSI-RSのものであり、キャリア2に関するCSI-RS reportに含まれるRSRP、RSRQ、またはCQI、およびキャリア2上で送信されるSRS)をフィードバックしないとき、基地局は、キャリア1とキャリア2の両方の上でスペクトルリソースをスケジューリングするようにUEに示すことに留意されたい。
【0470】
例えば、ステップS650におけるDCI#aおよびステップS660におけるDCI#bは、全体として使用されてもよく、すなわち、同じDCIを使用することによって送信および受信される。すなわち、DCIは、ハンドオーバおよび使用されるべきスペクトルを示し、さらに、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施するようにUEをスケジューリングすることを示し、そのためのものである。
【0471】
任意選択で、DCI#aは送信されなくてもよい。すなわち、基地局は、DCI#bをUEに送信するだけでよい。DCI#bは、UEがキャリア1およびキャリア2の両方上で伝送を実施する必要があることを示す。この実施形態は、UEがキャリア2上で伝送を実施し得ることを暗示する。したがって、DCI#aは、代替的に、送信されなくてもよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0472】
限定ではなく例として、ステップS620において基地局によって決定された、キャリア1とキャリア2との間のリアルタイムMCS対応関係は、ステップS660の前にUEに送信されてもよい。この場合、ステップS660において、基地局によって送信されるDCI#bは、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSおよび/またはキャリア1上のリアルタイムスペクトル効率のみを含み得る。換言すれば、基地局が、スペクトルリソースをスケジューリングするようにUEに示す前に、複数のキャリア上のリアルタイムMCSをUEに送信した場合、DCI#bは、最終的なリソーススケジューリング中にキャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSのみを含み得る。反対に、スケジューリングされたキャリア上のリアルタイム(現在の)MCSは、最終的なリソーススケジューリング中にUEに一緒に送信される必要がある。2つの実施形態では、キャリア2上の伝送遅延が低減され得、スペクトル使用効率が改善され得る。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0473】
結論として、基地局は、異なるキャリア上のUEの共有チャネル情報差(例えば、キャリア1とキャリア2との間の経路損失差)を取得することによって、キャリアのうちの1つ(例えば、キャリア1)上のMCSに基づいて、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、キャリア2)上のMCSを取得することができる。本方法によれば、別のキャリアを使用することによって実施される伝送の遅延が短縮されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができ、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率が改善され、システム伝送性能が改善される。加えて、異なる周波数上の共有されるチャネル情報が完全に同じではないため、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のチャネル情報が未知であるという問題が解決される。
【0474】
図7は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法700の概略フローチャートである。方法700と方法400との違いは、以下の通りである:この実施形態では、基地局は、チャネル情報がフィードバックされるキャリア上のMCSに基づいて、チャネル情報がフィードバックされないキャリア上のMCSを直接推定して、リソーススケジューリングを実施する。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0475】
S710:UEは、キャリア1上で伝送を実施し、キャリア1に関連する補助情報を基地局に送信する。
【0476】
したがって、基地局は、UEから補助情報を受信する。
【0477】
補助情報は、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるRSRPまたはRSRQ、CSI-RSのものであり、キャリア1に関するCSI-RS reportに含まれるCQI、キャリア1に関するサウンディング基準信号(SRS)、フィードバックされた肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、およびUEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかを示す情報のうちの1つ以上を含み得る。
【0478】
S720:基地局は、補助情報に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0479】
例えば、キャリア1上にあり、基地局によって決定されたリアルタイム(現在の)MCSに対応するインデックスがUであると仮定される。
【0480】
ステップS710においてUEによってフィードバックされた補助情報に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する以下の一部の実施形態が提供され、以下を含む:
【0481】
方式1:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、キャリア1上のCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされる、CSI-RSのRSRPまたはRSRQに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0482】
方式2:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。キャリア1上にあり、UEによってフィードバックされるCSI-RS reportは、CSI-RSのCQIを含み、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSが決定される。
【0483】
方式3:この方式は、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンクMCSを取得するためのものであり得る。基地局は、キャリア1上でUEによって送信されたSRSに基づく測定を通して、キャリア1上のアップリンクまたはダウンリンク(相互関係を使用して)チャネル情報を取得し、それによって、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0484】
方式4:この方式は、キャリア1上のダウンリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEによってフィードバックされたACKまたはNACK情報に基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0485】
方式5:この方式は、キャリア1上のアップリンクMCSを取得するためのものである。基地局は、UEのアップリンクデータが正常に復調されたかどうかに応じて、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSを決定する。
【0486】
S730:基地局は、キャリア1上のリアルタイム(現在の)MCSに基づいて、キャリア2上のリアルタイム(現在の)MCSを推定する。
【0487】
例えば、キャリア1上で使用されるリアルタイムMCSに対応するインデックスがUであるとき、基地局は、キャリア2上で使用されるリアルタイムMCSに対応するインデックスVがUに近い、例えば、U-2からU+2であると推定する。すなわち、V∈(U-2,U+2)である。
【0488】
任意選択で、キャリア1上のスペクトル効率Zがキャリア2上のスペクトル効率Wよりも低い場合、基地局は、キャリア2上で使用されるリアルタイム(現在の)MCSに対応するインデックスVがU-2からUまでであると推定する。
【0489】
任意選択で、キャリア1上のスペクトル効率Zがキャリア2上のスペクトル効率Wよりも高い場合、基地局は、キャリア2上で使用されるリアルタイム(現在の)MCSに対応するインデックスVがUからU+2までであると推定する。
【0490】
この実施形態では、キャリア1上のリアルタイムMCSのインデックスUはスペクトル効率Zに対応し、キャリア2上のリアルタイムMCSのインデックスVはスペクトル効率Wに対応することに留意されたい。
【0491】
S740:基地局は、DCI#αをUEに送信する。
【0492】
したがって、UEは、基地局からDCI#αを受信する。
【0493】
DCI#αは、ハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0494】
この実施形態では、キャリア2上のチャネル情報をフィードバックせずに通常の通信が実施されることができ、キャリア2上の伝送効率が改善されることができ、キャリア2を使用することによって実施される伝送の遅延が低減されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができることを理解されたい。
【0495】
任意選択で、この実施形態は、代替的に、キャリア1からキャリア2にハンドオーバされるべきUEを示すためのものであってもよい。すなわち、UEは、キャリア2上でのみ伝送を実施し得る。
【0496】
DCI#αがハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す具体的な実施形態については、ステップS450を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書では再び説明されない。
【0497】
S750:基地局は、DCI#βをUEに送信する。
【0498】
したがって、UEは、基地局からDCI#βを受信する。
【0499】
DCI#βは、キャリアアグリゲーションを実装するために、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施するようにUEをスケジューリングし、それによって伝送効率を向上させることを示し、そのためのものであるすなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0500】
可能な実施形態では、DCI#βは、キャリア1およびキャリア2上のリアルタイムMCSおよび/またはリアルタイムスペクトル効率を含む。詳細については、キャリア1およびキャリア2上で使用され、ステップS730において提供されるリアルタイムMCSを参照されたい。詳細は本明細書では再び説明されない。
【0501】
この方式は、UEがキャリア2上のチャネル情報を基地局にフィードバックせず、UEがキャリア2上のリアルタイム(現在の)MCSを事前に知らないときに実施されることを理解されたい。
【0502】
別の可能な実施形態では、DCI#βは、キャリア1上のリアルタイムMCSおよび/またはリアルタイムスペクトル効率を含み得る。この場合、基地局は、ステップS750の前に、キャリア1とキャリア2との間のリアルタイムMCS対応関係をUEに送信する必要がある。
【0503】
例えば、キャリア1上にあり、UEによって受信されたDCI#β内にあるリアルタイムMCSに対応するインデックスがUであるとき、キャリア2上のリソースをスケジューリングするためのリアルタイムMCSに対応するインデックスVは、Uに近く、例えば、U-2からU+2である。キャリア1上にあり、UEによって受信されたDCI#β内にあるスペクトル効率Zが、キャリア2上にあり、UEによって受信されたDCI#β内にあるスペクトル効率Wよりも低い場合、基地局は、キャリア2上で使用されるリアルタイム(現在の)MCSに対応するインデックスVがUからU+2までであると推定する。キャリア1上にあり、UEによって受信されたDCI#β内にあるスペクトル効率Zが、キャリア2上にあり、UEによって受信されたDCI#β内にあるスペクトル効率Wよりも低い場合、基地局は、キャリア2上で使用されるリアルタイム(現在の)MCSに対応するインデックスVがUからU+2までであると推定する。前述の実施形態は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0504】
限定ではなく例として、ステップS740におけるDCI#αおよびステップS750におけるDCI#βは、全体として使用されてよく、すなわち、同じDCIを使用することによって送信および受信される。すなわち、DCIは、ハンドオーバおよび使用されるべきスペクトルを示し、さらに、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施するようにUEをスケジューリングすることを示し、そのためのものである。
【0505】
任意選択で、DCI#αは送信されなくてもよい。すなわち、基地局は、DCI#βをUEに送信するだけでよい。DCI#βは、UEがキャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施する必要があることを示す。この実施形態は、UEがキャリア2上で伝送を実施し得ることを暗示する。したがって、DCI#αは、代替的に送信されなくてもよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0506】
結論として、基地局は、異なるキャリア上のUEの共有チャネル情報差(例えば、キャリア1とキャリア2との間の経路損失差)を取得することによって、キャリアのうちの1つ(例えば、キャリア1)上のMCSに基づいて、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア(例えば、キャリア2)上のMCSを取得することができる。本方法によれば、別のキャリアを使用することによって実施される伝送の遅延が短縮されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができ、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率が改善され、システム伝送性能が改善される。加えて、異なる周波数上の共有されるチャネル情報が完全に同じではないため、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のチャネル情報が未知であるという問題が解決される。
【0507】
図8は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法800の概略フローチャートである。方法800と方法400との違いは、以下の通りである:この実施形態では、基地局は、複数のキャリア間の最適ビーム差を明示的または暗黙的に取得し、チャネル情報がフィードバックされるキャリア上の最適ビーム情報に基づいて、チャネル情報がフィードバックされないキャリア上の最適ビームを推定して、リソーススケジューリングを実施する。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0508】
S810:UEは、補助情報#aを基地局に送信する。したがって、基地局は、UEから補助情報#aを受信する。
【0509】
補助情報#aは、複数のキャリア(例えば、キャリア1およびキャリア2)間の最適ビーム差を明示的または暗示的に示す。
【0510】
以下は、補助情報#aの明示的または暗示的指示の一部の実施形態を提供し、それは具体的には、以下を含む:
【0511】
方式1:補助情報#aは、UEの異なるキャリア間の最適ビーム対応関係であり、基地局は、最適ビーム対応関係を明示的に取得する。
【0512】
方式2:補助情報#aは、キャリア1およびキャリア2上でUEによって別々に使用される最適ビームであり、基地局は、最適ビーム対応関係を暗黙的に取得する。
【0513】
例えば、最適ビーム対応関係は、以下を含み得る:
【0514】
(1)キャリア1およびキャリア2は、同じ最適ビームを共有する。
【0515】
(2)最適ビームA1がキャリア1上で使用されるとき、最適ビームB1、B2、およびB3がキャリア2上で使用される。最適なビームA2がキャリア1上で使用されるとき、最適なビームB4、B5、およびB6がキャリア2上で使用される。
【0516】
換言すれば、キャリア2上で使用される最適なビームは、キャリア1上で使用される最適なビームと同じであってもよく、または、キャリア2上で使用される最適なビームは、キャリア1上で使用される最適なビームとは異なり、キャリア2上の最適なビームの数は1以上である。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0517】
上記で提供された実施形態は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成すべきでないことに留意されたい。
【0518】
S820:UEは、キャリア1上で伝送を実施し、キャリア1に関係する補助情報#bを基地局に送信する。
【0519】
したがって、基地局は、UEから補助情報#bを受信する。
【0520】
補助情報#bは、キャリア1上の複数のビームに関するCSI-RS report中に含まれる、CSI-RSのRSRPまたはRSRQと、キャリア1上の複数のビームに関するCSI-RS report中に含まれる、CSI-RSのCQIと、キャリア1上の複数のビームに関するサウンディング基準信号(SRS)とを含み得る。
【0521】
任意選択で、補助情報#bは、キャリア1上のリアルタイム最適ビームを含んでもよい。
【0522】
S830:基地局は、補助情報#bに基づいて、キャリア1上のリアルタイム(現在)の最適ビームを決定する。
【0523】
ステップS820においてUEによってフィードバックされた補助情報#bに基づいて、キャリア1上のリアルタイムの(現在の)最適なビームを決定する以下の一部の実施形態が提供され、以下を含む:
【0524】
方式1:基地局は、キャリア1上の複数のビームに関するCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされた、CSI-RSのRSRPまたはRSRQに基づいて、キャリア1上のリアルタイムの(現在の)最適なビーム、すなわち、最も高いRSRPまたは最も高いRSRQに対応するビームを決定する。
【0525】
方式2:基地局は、CSI-RSのものであり、キャリア1上の複数のビームに関するCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされるCQIに基づいて、キャリア1上のリアルタイムの(現在の)最適なビーム、すなわち、最大のCQI値に対応するビームを決定する。
【0526】
方式3:UEは、キャリア1上の複数のビーム上でSRSを送信し、基地局は、SRSに基づいてキャリア1上のリアルタイムの(現在の)最適なビーム、例えば、SRSの最大のRSRPまたはRSRQに対応するビームを決定する。
【0527】
S840:基地局は、キャリア1上の最適ビームおよび複数のキャリア間の最適ビーム差に基づいて、キャリア2上の1つ以上の最適ビームを決定する。
【0528】
この実施形態では、UEがキャリア2に関する補助情報(例えば、CSI-RSのものであり、キャリア2に関するCSI-RS reportに含まれるRSRP、RSRQ、またはCQI、およびキャリア2上で送信されるSRS)をフィードバックしないとき、UEは、キャリア1上で伝送を実施し、キャリア1に関する補助情報を送信し、その結果、キャリア2に最も適した最適ビームがさらに推定されることに留意されたい。
【0529】
第1に、最適ビーム対応関係は、キャリア1およびキャリア2が同じ最適ビームを共有することである。
【0530】
例えば、キャリア1上のリアルタイム最適ビームがビーム1である場合、キャリア2上のリアルタイム最適ビームもビーム1である。キャリア1上のリアルタイム最適ビームがビーム2である場合、キャリア2上のリアルタイム最適ビームもビーム2である。
【0531】
第2に、最適ビーム対応関係が、最適ビームA1がキャリア1上で使用されるときに最適ビームB1、B2、およびB3がキャリア2上で使用され得ること、または最適ビームA2がキャリア1上で使用されるときに最適ビームB4、B5、およびB6がキャリア2上で使用され得ることであるとき。
【0532】
例えば、キャリア1上のリアルタイム最適ビームがビームA1である場合、キャリア2上のリアルタイム最適ビームは、ビームB1、B2、およびB3のうちの1つである。キャリア1上のリアルタイム最適ビームがビームA2である場合、キャリア2上のリアルタイム最適ビームは、ビームB4、B5、およびB6のうちの1つである。
【0533】
S850:基地局は、DCI#AaをUEに送信する。
【0534】
したがって、UEは、基地局からDCI#Aaを受信する。
【0535】
DCI#Aaは、ハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0536】
ステップS820は、UEがキャリア1上で伝送を実施することを示し、基地局は、ステップS830およびステップS840が実施された後にキャリア2上のリアルタイム最適ビームを決定することができることに留意されたい。ステップS850は、UEがキャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施し得ることを示す。すなわち、DCI#Aaは、UEがキャリア1からキャリア1+キャリア2にハンドオーバされ得ることを示す。
【0537】
この実施形態では、キャリア2上のチャネル情報をフィードバックせずに通常の通信が実施されることができ、キャリア2上の伝送効率が改善されることができ、キャリア2を使用することによって実施される伝送の遅延が低減されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができることを理解されたい。
【0538】
任意選択で、この実施形態は、代替的に、キャリア1からキャリア2にハンドオーバされるべきUEを示すためのものであってもよい。すなわち、UEは、キャリア2上でのみ伝送を実施し得る。
【0539】
DCI#Aaがハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す具体的な実施形態については、ステップS450を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書では再び説明されない。
【0540】
S860:基地局は、キャリア1およびキャリア2上の最適なビームを使用することによって伝送および測定を実施する。
【0541】
キャリア2上の最適ビームは、ステップS840で取得されたリアルタイム最適ビームのうちの1つ以上である。
【0542】
このステップでは、UEがキャリア2上のチャネル関連情報をフィードバックする前に、基地局は、キャリア1上のリアルタイム最適ビームおよびキャリア間の最適ビーム差を使用することによって、キャリア2上のリアルタイム最適ビームを推定して、リソーススケジューリングおよび伝送を実施する。
【0543】
一実施形態では、キャリア1上で基地局によって使用されるリアルタイム最適ビームがビームA1であるとき、キャリア2上で使用されるリアルタイム最適ビームは、ビームB1、B2、およびB3のうちの1つ以上である。キャリア1上で基地局によって使用されるリアルタイム最適ビームがビームA2であるとき、キャリア2上で使用されるリアルタイム最適ビームは、ビームB4、B5、およびB6のうちの1つである。
【0544】
別の実施形態では、基地局は、キャリア1およびキャリア2上で同じ最適ビームを使用する。例えば、キャリア1上で基地局によって使用されるリアルタイム最適ビームがビーム1である場合、キャリア2上で使用されるリアルタイム最適ビームもビーム1である。キャリア1上で基地局によって使用されるリアルタイム最適ビームがビーム2である場合、キャリア2上で使用されるリアルタイム最適ビームもビーム2である。
【0545】
前述の可能な実施形態は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0546】
結論として、基地局は、異なるキャリア上のUEの最適ビーム差を取得することによって、チャネル情報がフィードバックされるキャリア上の最適ビームに基づいて、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上の最適ビーム(または最適ビーム範囲)を推定する。これは、チャネル関連情報が別のキャリア上でフィードバックされる前の伝送効率を改善し、別のキャリアを使用することによって実施される伝送の遅延を低減し、高帯域幅伝送の割合を増加させ、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のチャネル情報が未知であるという問題を解決する。
【0547】
図9は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信方法900の概略フローチャートである。方法900と方法400との違いは、以下の通りである:この実施形態では、UEは、UEが移動するかどうかを示す識別子を報告し、基地局は、UEが移動するかどうかに応じて、UEが最適なビームを再スキャンする必要があるかどうかを決定する。具体的な実施形態ステップは、以下のステップを含む。
【0548】
S910:UEが、キャリア1およびキャリア2の両方の上の最適なビーム上で伝送を実施し、キャリア1およびキャリア2に関係する補助情報を送信する。
【0549】
補助情報は、キャリア1およびキャリア2上の複数のビームに関するCSI-RS report中に含まれる、CSI-RSのRSRPまたはRSRQと、キャリア1およびキャリア2上の複数のビームに関するCSI-RS report中に含まれる、CSI-RSのCQIと、キャリア1およびキャリア2上の複数のビームに関するサウンディング基準信号(SRS)とを含み得る。
【0550】
任意選択で、補助情報は、キャリア1およびキャリア2上のUEの最適ビーム対応関係であるか、または補助情報は、キャリア1およびキャリア2上でUEによって別々に使用されるリアルタイム(現在)の最適ビームである。
【0551】
S920:基地局は、キャリア2に関する補助情報に基づいて、キャリア2上のリアルタイムの(現在の)最適なビームを決定する。
【0552】
ステップS910においてUEによってフィードバックされた補助情報に基づいて、キャリア1上のリアルタイムの(現在の)最適ビームを決定する以下の一部の実施形態が提供され、以下を含む:
【0553】
方式1:基地局は、キャリア1およびキャリア2上の複数のビームについてのCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされる、CSI-RSのRSRPまたはRSRQに基づいて、キャリア1およびキャリア2上のリアルタイムの(現在の)最適なビーム、すなわち、最も高いRSRPまたは最も高いRSRQに対応するビームを決定する。
【0554】
方式2:基地局は、CSI-RSのものであり、キャリア1およびキャリア2上の複数のビームに関するCSI-RS reportに含まれ、UEによってフィードバックされるCQIに基づいて、キャリア1およびキャリア2上のリアルタイムの(現在の)最適なビーム、すなわち、最大のCQI値に対応するビームを決定する。
【0555】
方式3:UEは、キャリア1およびキャリア2上の複数のビーム上でSRSを送信し、基地局は、SRSに基づいて、キャリア1およびキャリア2上のリアルタイムの(現在の)最適なビーム、例えば、SRSの最大のRSRPまたはRSRQに対応するビームを決定する。
【0556】
S930:UEは、UEが移動したかどうかを示す識別子を基地局に送信する。
【0557】
したがって、基地局は、UEが移動したかどうかを示す識別子をUEから受信する。
【0558】
このステップを実施するための前提条件は、UEがキャリア2上で伝送を実施せず、キャリア2上の補助情報をもはや基地局に送信しないことであることに留意されたい。換言すれば、この場合、UEは、キャリア1上で伝送を実施し、UEは、キャリア1上で補助情報を基地局に送信する。
【0559】
したがって、UEがキャリア2上のスペクトルリソースをスケジューリングし続ける場合、UEは、キャリア2上の最適なビームが再スキャンされる必要があるかどうかを決定するために、UEが移動するかどうかを示す識別子を報告する必要がある。
【0560】
S940:基地局は、UEによって報告され、UEが移動したかどうかを示す識別子に基づいて、UEがキャリア2上で最適ビームを再スキャンする必要があるかどうかを決定する。
【0561】
S950:基地局は、UEがキャリア2上で最適ビームを再スキャンする必要があるかどうかを示すために、UEに情報を送信する。
【0562】
例えば、前述のステップS930からステップS950によれば、UEが移動しないことを示す識別子をUEが報告した場合、基地局は、UEがキャリア2上で最適ビームを再スキャンする必要がないと決定し、それを示す。すなわち、UEは、伝送のためにステップS910においてキャリア2上で最適なビームを使用し続け得る。UEが、UEが移動したことを示す識別子を報告した場合、基地局は、UEがキャリア2上で最適なビームを再スキャンする必要があると決定し、それを示す。すなわち、後続のリソーススケジューリングにおいて、UEは、キャリア2上でスキャンされた最適なビームを使用することによって伝送を実施する必要がある。
【0563】
S960:基地局は、DCIをUEに送信し、DCIは、ハンドオーバおよび使用されるスペクトル(キャリア1+キャリア2)を示す。すなわち、UEは、キャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施することができる。
【0564】
例えば、基地局は、ステップS920においてUEによって報告され、UEが移動したかどうかを示す識別子に基づいて、UEが最適ビームを再スキャンする必要があるかどうかを決定する。
【0565】
ステップS930は、UEがキャリア1上で伝送を実施することを示し、基地局は、ステップS940およびステップS950が実施された後に、UEがキャリア2上で最適なビームを再スキャンする必要があるかどうかを決定することができることに留意されたい。ステップS960は、UEがキャリア1とキャリア2の両方で伝送を実施し得ることを示す。すなわち、DCIは、UEがキャリア1からキャリア1+キャリア2にハンドオーバされ得ることを示す。キャリア1上の最適ビームは不変のままであり、ステップS930において、キャリア2上の最適ビームが変化するかどうかを示す情報は、UEが移動するかどうかに依存する。
【0566】
この実施形態では、キャリア2上のチャネル情報をリアルタイムでフィードバックすることなく通常の通信が実施されることができ、キャリア2上の伝送効率が改善されることができ、キャリア2を使用することによって実施される伝送の遅延が低減されることができ、高帯域幅伝送の割合が増加されることができることを理解されたい。
【0567】
任意選択で、この実施形態は、代替的に、キャリア1からキャリア2にハンドオーバされるべきUEを示すためのものであってもよい。すなわち、UEは、キャリア2上でのみ伝送を実施し得る。ステップS930においてUEが移動しない場合、ステップS910において、キャリア2上の最適なビームは変化せず、依然としてキャリア2上の最適な伝送ビームである。ステップS930においてUEが移動した場合、キャリア2上の最適ビームが変化する。すなわち、UEは、リソーススケジューリングのためにキャリア2上で再決定されたリアルタイム(現在)の最適ビームをスキャンする。
【0568】
S970:基地局は、キャリア1およびキャリア2上の最適なビームを使用することによって伝送および測定を実施する。
【0569】
キャリア2上の最適ビームは、ステップS950の後に決定されたリアルタイム最適ビームである。
【0570】
一実施形態では、UEがキャリア1上で伝送を実施し、UEが移動しないとき、キャリア2上の最適なビームは変化しない。すなわち、基地局は、キャリア2上の元の最適なビーム上で伝送および測定を実施する。
【0571】
別の実施形態では、UEがキャリア1上で伝送を実施し、UEが移動するとき、キャリア2上の最適なビームが変化する。すなわち、基地局は、キャリア2上にあり、UEが再スキャンを実施した後に決定される最適なビーム上で伝送および測定を実施する。
【0572】
前述の可能な実施形態は、説明のための例にすぎず、本出願における技術的解決策に対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0573】
結論として、基地局は、UEが移動したかどうかを示す識別子を取得して、UEによって最適なビームを再スキャンする回数を低減し、それによって、別のキャリア上でUEによって最適なビームを取得する遅延を低減し、高帯域幅伝送の割合を増加させる。加えて、チャネル情報がフィードバックされない別のキャリア上のチャネル情報が未知であるという問題が解決される。
【0574】
UEがビッグデータを通信するとき、複数のキャリアがアクティブ化される必要があり、チャネル測定が実施される必要があることに留意されたい。チャネル測定結果が取得される前に、キャリアに関するチャネル情報は未知である。その結果、マルチキャリアの伝送レートが低下する。さらに、システム伝送性能が影響される。したがって、マルチキャリア適用シナリオでは、この問題をより良く解決し、図2図9のワイヤレス通信方法を実施するために、基地局とのワイヤレス通信を実施する前に、UEは最初に初期アクセスプロセスを完了する必要がある。換言すれば、基地局と対話するとき、UEは、無線リソース制御接続RRC_CONNECTED状態にある。
【0575】
本出願の実施形態では、事前定義された信号タイプは、複数のダウンリンクキャリアのうちの1つを使用することによって送信されることを理解されたい。事前定義された信号タイプは、同期信号ブロック(SSB)および残りの最小システム情報(remaining minimum system information、RMSI)を含む。RMSIは、システム情報ブロック1(system information block 1、SIB1)と称されることもある。SIB1は、複数のアップリンクキャリアについての情報および/または複数のダウンリンクキャリアについての情報を含む。ダウンリンクキャリアに関する情報は、キャリア周波数、キャリア識別子(例えば、インデックス)、制御リソースセット0(CORESET 0)の位置、キャリアに利用可能なサブキャリア間隔(SCS)、ならびにサブキャリア間隔に対応する利用可能なリソースブロック(resource block、RB)の開始位置および帯域幅のうちの1つ以上を含む。CORESET 0は、共通制御リソースブロック0である。アップリンクキャリアに関する情報は、キャリア頻度、キャリア識別子(例えば、インデックス)、キャリアに利用可能なサブキャリア間隔、サブキャリア間隔に対応する利用可能なリソースブロックRBの開始位置および帯域幅、ならびにランダムアクセスチャネル(random access channel、RACH)リソースのうちの1つ以上を含む。SIB1内の複数のキャリアは、1つのセルに属してもよいし、複数のセルに属してもよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0576】
本出願における技術的解決策がより完全でより明確であることを確実にするために、以下では、制御リソースセット0(CORESET 0)がUEの1つ以上のダウンリンクキャリア上で構成され、RACHリソースがUEの1つ以上のアップリンクキャリア上で構成される実施形態などの可能な実施形態では、UEがマルチキャリアシナリオにおいて初期アクセスを完了するプロセスを別々に説明する。
【0577】
図10は、UEによって初期アクセスを実施するための方法の一例の概略図である。この実施形態では、制御リソースセット0(CORESET 0)は、UEの1つのみのダウンリンクキャリア上に構成され、RACHリソースは、UEの1つ以上のアップリンクキャリア上に構成される。具体的な実施形態の方法1000は、以下のステップを含む。
【0578】
S1010:UEは、第1のアップリンクキャリア上のRACHリソース上でプリアンブルを基地局に送信し、プリアンブルのシーケンスまたはRACHリソースのRB位置は、無線リソース制御RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアにバインドされ得る。
【0579】
任意選択で、ステップS1010を実施する前に、UEは、第1のアップリンクキャリアを決定する必要がある。
【0580】
第1のアップリンクキャリアは、RACHリソースが構成された1つ以上のアップリンクキャリアからランダムに選択されたアップリンクキャリアである。
【0581】
S1020:UEは、第1のダウンリンクキャリア上のDCIを監視する。
【0582】
DCIは、ランダムアクセス応答(random access response、RAR)をスケジューリングするためのものであり、制御リソースセット0(CORESET 0)は、第1のダウンリンクキャリア上で構成される。RARは、ステップS1010においてUEによって送信されたプリアンブルが基地局によって正常に受信されたかどうかを示す。加えて、RARは、ランダムアクセスメッセージ3(Msg 3)を送信するためのアップリンクリソースを示す。
【0583】
S1030:UEは、RAR内のアップリンクリソースを使用することによって、第3のアップリンクキャリア上でMsg 3を基地局に送信する。
【0584】
すなわち、UEは、RARの許可、示されたリソース、および示されたフォーマットに基づいて、第3のアップリンクキャリア上でMsg 3を基地局に送信する。
【0585】
したがって、基地局は、第3のアップリンクキャリア上でUEからMsg 3を受信する。
【0586】
可能な実施形態では、ステップS1020においてUEによって受信されたRARは指示情報を搬送することができ、指示情報は、Msg 3を通信するためのアップリンクキャリアが第3のアップリンクキャリアであることを示す。第3のアップリンクキャリアは、第1のアップリンクキャリアと同じであっても異なっていてもよく、または、第3のアップリンクキャリアは、RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアと同じであっても異なっていてもよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0587】
別の可能な実施形態では、ステップS1020においてUEによって受信されたRARは、指示情報を搬送しなくてよく、第3のアップリンクキャリアは、事前定義方式に基づいて決定される。例えば、第1のアップリンクキャリアは第3のアップリンクキャリアであり、CORESET 0のダウンリンクキャリアと同じ帯域内にあるアップリンクキャリアは第3のアップリンクキャリアであり、またはRRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアは第3のアップリンクキャリアである。
【0588】
任意選択で、基地局は、第1のダウンリンクキャリア上でUEに、初期アクセスが完了されたことを示すシグナリングを送信する。
【0589】
したがって、UEは、第1のダウンリンクキャリア上で基地局から、初期アクセスが完了されたことを示すシグナリングを受信して、RRC接続状態に入る。
【0590】
この場合、初期アクセスが完了されたことを示すシグナリングは、UEが動作するアップリンクキャリアおよびダウンリンクキャリアの指示情報を含む。代替的に、UEが動作するアップリンクキャリアおよびダウンリンクキャリアは、プロトコル事前定義方式に基づいて決定される。例えば、UEが動作するダウンリンクキャリアは、CORESET 0が構成されるダウンリンクキャリア、すなわち、第1のダウンリンクキャリアである。例えば、プリアンブルのシーケンスまたはRACHリソースのRB位置が、RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアにバインドされる場合、UEが動作するアップリンクキャリアは、バインドされたアップリンクキャリアである。代替的に、UEが動作するアップリンクキャリアは、UEがプリアンブルを送信するアップリンクキャリア、すなわち、第1のアップリンクキャリアである。代替的に、UEが動作するアップリンクキャリアは、UEがMsg 3を送信するアップリンクキャリア、すなわち、第3のアップリンクキャリアである。
【0591】
この実施形態では、異なるアップリンクキャリア上でのUEのロードバランシングが可能にされ得、UEのアクセス遅延が低減され得、ネットワークフレキシビリティが改善され得る。非競合ランダムアクセスプロセスの場合、基地局はまた、任意のアップリンクキャリア上のランダムアクセスリソースを選択し得、ランダムアクセスリソースをUEに送信してもよい。
【0592】
図11は、UEによって初期アクセスを実施するための方法の別の例の概略図である。この実施形態では、UEの複数のダウンリンクキャリアに制御リソースセット0(CORESET 0)が設定され、UEの1つ以上のアップリンクキャリアにRACHリソースが設定される。具体的な実施形態の方法1100は、以下のステップを含む。
【0593】
S1110:UEは、第2のアップリンクキャリア上のRACHリソース上でプリアンブルを基地局に送信する。
【0594】
プリアンブルのシーケンスまたはRACHリソースのRBロケーションは、無線リソース制御RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアにバインドされてよく、または無線リソース制御RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるダウンリンクキャリアにバインドされてよい。
【0595】
任意選択で、ステップS1110を実施する前に、UEは、第2のアップリンクキャリアを決定する必要がある。
【0596】
第2のアップリンクキャリアは、RACHリソースが構成された1つ以上のアップリンクキャリアからランダムに選択されたアップリンクキャリアである。
【0597】
S1120:UEは、ダウンリンクキャリア上のDCIを監視する。
【0598】
DCIは、ランダムアクセス応答RARをスケジューリングするためのものであり、RARは、第2のダウンリンクキャリア上で通信される。
【0599】
任意選択で、UEは、CORESET 0が設定された複数のダウンリンクキャリア上で、RARをスケジューリングするためのDCIを監視する。
【0600】
任意選択で、プリアンブルのシーケンスまたはRACHリソースのRB位置が、RRC接続状態で使用されることがUEによって予測されるダウンリンクキャリアにバインドされる場合、UEは、バインドされたダウンリンクキャリア上のCORESET 0上で、RARをスケジューリングするためのDCIを監視する。
【0601】
RARは、ステップS1110においてUEによって送信されたプリアンブルが基地局によって正常に受信されたかどうかを示す。加えて、RARは、ランダムアクセスメッセージ3(Msg 3)を送信するためのアップリンクリソースを示す。
【0602】
S1130:UEは、RAR内のアップリンクリソースを使用することによって、第4のアップリンクキャリア上でMsg 3を基地局に送信する。
【0603】
すなわち、UEは、RARの許可、示されたリソース、および示されたフォーマットに基づいて、第4のアップリンクキャリア上でMsg 3を基地局に送信する。
【0604】
したがって、基地局は、第4のアップリンクキャリア上でUEからMsg 3を受信する。
【0605】
可能な実施形態では、ステップS1120においてUEによって受信されたRARは、指示情報を搬送することができ、指示情報は、Msg 3を通信するためのアップリンクキャリアが第4のアップリンクキャリアであることを示す。第4のアップリンクキャリアは、第2のアップリンクキャリアと同じであっても異なっていてもよく、または、第4のアップリンクキャリアは、RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアと同じであっても異なっていてもよい。これは、本出願では具体的には限定されない。
【0606】
別の可能な実施形態では、ステップS1120においてUEによって受信されたRARは、指示情報を搬送しなくてよく、第4のアップリンクキャリアは、プロトコル事前定義方式に基づいて決定される。例えば、第2のアップリンクキャリアは第4のアップリンクキャリアであり、RARを受信するためのダウンリンクキャリアと同じ帯域内にあるアップリンクキャリアは第4のアップリンクキャリアであり、またはRRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアは第4のアップリンクキャリアである。
【0607】
任意選択で、基地局は、ダウンリンクキャリア上でUEに、初期アクセスが完了されたことを示すシグナリングを送信する。
【0608】
したがって、UEは、ダウンリンクキャリア上で基地局から、初期アクセスが完了されたことを示すシグナリングを受信して、RRC接続状態に入る。
【0609】
ダウンリンクキャリアは、ステップS1120においてRARを送信するために基地局によって使用されるダウンリンクキャリア、すなわち、第2のダウンリンクキャリアと同じである。
【0610】
この場合、初期アクセスが完了されたことを示すシグナリングは、UEが動作するアップリンクキャリアおよびダウンリンクキャリアの指示情報を含む。代替的に、UEが動作するアップリンクキャリアおよびダウンリンクキャリアは、プロトコル事前定義方式に基づいて決定される。例えば、UEが動作するダウンリンクキャリアは、基地局がRARを送信するダウンリンクキャリア、すなわち、第2のダウンリンクキャリアである。代替的に、プリアンブルのシーケンスまたはRACHリソースのRB位置が、RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるダウンリンクキャリアにバインドされる場合、UEが動作するダウンリンクキャリアは、バインドされたダウンリンクキャリアである。例えば、プリアンブルのシーケンスまたはRACHリソースのRB位置が、RRC接続状態で使用されるとUEによって予測されるアップリンクキャリアにバインドされる場合、UEが動作するアップリンクキャリアは、バインドされたアップリンクキャリアである。代替的に、UEが動作するアップリンクキャリアは、UEがプリアンブルを送信するアップリンクキャリア、すなわち、第2のアップリンクキャリアである。代替的に、UEが動作するアップリンクキャリアは、UEがMsg3を送信するアップリンクキャリア、すなわち、第4のアップリンクキャリアである。
【0611】
この実施形態では、異なるアップリンクおよびダウンリンクキャリア上でのUEのロードバランシングが可能にされ得、UEのアクセス遅延が低減され得、ネットワークフレキシビリティが改善され得る。非競合ランダムアクセスプロセスの場合、基地局は、任意のアップリンクまたはダウンリンクキャリア上のランダムアクセスリソースを選択し、ランダムアクセスリソースをUEに送信することもできる。
【0612】
結論として、初期アクセスを完了した後、UEは、基地局とのワイヤレス通信を実施する。基地局は、異なる搬送波間のUEの経路損失差を取得し、搬送波上のチャネル情報に基づいて、チャネル情報がフィードバックされない別の搬送波上のチャネル情報が取得されることができ、別の搬送波上でチャネル関連情報がフィードバックされる前の伝送効率が改善され、その結果、システム伝送性能が改善されることができる。
【0613】
上記では、図1図11を参照しながら、本出願におけるワイヤレス通信方法の実施形態を詳細に説明している。以下では、図12および図13を参照して、本出願におけるワイヤレス通信装置側の実施形態を詳細に説明する。装置の実施形態の説明は、方法の実施形態の説明に対応することを理解されたい。したがって、詳細に説明されていない部分については、前述の方法の実施形態を参照されたい。
【0614】
図12は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信装置の概略ブロック図である。図12に示すように、ワイヤレス通信装置1000は、処理ユニット1100およびトランシーバユニット1200を含んでもよい。
【0615】
任意選択で、ワイヤレス通信装置1000は、前述の方法の実施形態における端末デバイスに対応してよく、例えば、端末デバイスまたは端末デバイス内に構成された構成要素(例えば、回路、チップ、またはチップシステム)であってよい。
【0616】
ワイヤレス通信装置1000は、本出願の実施形態による方法200、方法300、方法400、方法500、方法600、方法700、方法800、方法900、方法1000、および方法1100における端末デバイスに対応し得ることを理解されたい。ワイヤレス通信装置1000は、図2の方法200、図3の方法300、図4の方法400、図5の方法500、図6の方法600、図7の方法700、図8の方法800、図9の方法900、図10の方法1000、または図11の方法1100において端末デバイスによって実施される方法を実施するように構成されたユニットを含み得る。加えて、ワイヤレス通信装置1000におけるユニット、ならびに前述の他の動作および/または機能は、図2における方法200、図3における方法300、図4における方法400、図5における方法500、図6における方法600、図7における方法700、図8における方法800、図9における方法900、図10における方法1000、または図11における方法1100における対応する手順を実装するための別々のものである。
【0617】
例えば、トランシーバユニット1200は、第1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信するために端末デバイスによって使用され、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む。
【0618】
トランシーバユニット1200は、ネットワークデバイスから第2の情報を受信するために端末デバイスによってさらに使用され、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される。
【0619】
例えば、トランシーバユニット1200は、ネットワークデバイスから第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報を受信するために端末デバイスによってさらに使用され、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す。
【0620】
処理ユニット1100は、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報に基づいて、第2のキャリア上のチャネル情報を決定するために端末デバイスによって使用され、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む。
【0621】
ワイヤレス通信装置1000が端末デバイスであるとき、ワイヤレス通信装置1000内のトランシーバユニット1200は、トランシーバを使用することによって実装されてよく、例えば、図13に示されているワイヤレス通信装置2000内のトランシーバ2020に対応してよく、ワイヤレス通信装置1000内の処理ユニット1100は、少なくとも1つのプロセッサを使用することによって実装されてよく、例えば、図13に示されているワイヤレス通信装置2000内のプロセッサ2010に対応してよいことをさらに理解されたい。
【0622】
ワイヤレス通信装置1000が端末デバイス内に構成されたチップまたはチップシステムであるとき、ワイヤレス通信装置1000内のトランシーバユニット1200は、入出力インターフェース、回路などを使用することによって実装されてよく、ワイヤレス通信装置1000内の処理ユニット1100は、チップまたはチップシステム上に集積されたプロセッサ、マイクロプロセッサ、集積された回路などを使用することによって実装されてよいことをさらに理解されたい。
【0623】
任意選択で、ワイヤレス通信装置1000は、前述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスに対応してよく、例えば、ネットワークデバイス、またはネットワークデバイス内に構成された構成要素(例えば、回路、チップ、またはチップシステム)であってよい。
【0624】
ワイヤレス通信装置1000は、本出願の実施形態による方法200、方法300、方法400、方法500、方法600、方法700、方法800、方法900、方法1000、および方法1100におけるネットワークデバイスに対応し得ることを理解されたい。ワイヤレス通信装置1000は、図2の方法200、図3の方法300、図4の方法400、図5の方法500、図6の方法600、図7の方法700、図8の方法800、図9の方法900、図10の方法1000、または図11の方法1100においてネットワークデバイスによって実施される方法を実施するように構成されたユニットを含み得る。加えて、ワイヤレス通信装置1000におけるユニット、ならびに前述の他の動作および/または機能は、図2における方法200、図3における方法300、図4における方法400、図5における方法500、図6における方法600、図7における方法700、図8における方法800、図9における方法900、図10における方法1000、または図11における方法1100における対応する手順を実装するための別々のものである。
【0625】
例えば、トランシーバユニット1200は、第1のキャリア上で端末デバイスから第1の情報を受信するためにネットワークデバイスによって使用され、第1の情報は、第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む。
【0626】
トランシーバユニット1200は、第2の情報を端末デバイスに送信するためにネットワークデバイスによってさらに使用され、第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、第2の情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を示し、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、第2のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上のチャネル情報に基づいて決定される。
【0627】
例えば、トランシーバユニット1200は、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報を端末デバイスに送信するためにネットワークデバイスによって使用され、第1のキャリア上のチャネル情報は、第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含み、第2の関連付け情報は、第1のキャリアと第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示し、第1のキャリア上のチャネル情報および第2の関連付け情報は、第2のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、第2のキャリア上のチャネル情報は、第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含む。
【0628】
ワイヤレス通信装置1000がネットワークデバイスであるとき、ワイヤレス通信装置1000内のトランシーバユニット1200は、トランシーバを使用することによって実装されてよく、例えば、図13に示されるワイヤレス通信装置2000内のトランシーバ2020に対応してよく、ワイヤレス通信装置1000内の処理ユニット1100は、少なくとも1つのプロセッサを使用することによって実装されてよく、例えば、図13に示されるワイヤレス通信装置2000内のプロセッサ2010に対応してよいことをさらに理解されたい。
【0629】
ワイヤレス通信装置1000がネットワークデバイス内に構成されたチップまたはチップシステムであるとき、ワイヤレス通信装置1000内のトランシーバユニット1200は、入出力インターフェース、回路などを使用することによって実装されてもよく、ワイヤレス通信装置1000内の処理ユニット1100は、チップまたはチップシステム上に集積されたプロセッサ、マイクロプロセッサ、ICなどを使用することによって実装されてもよいことをさらに理解されたい。
【0630】
図13は、本出願の一実施形態によるワイヤレス通信装置2000の別の概略ブロック図である。図13に示されるように、ワイヤレス通信装置2000は、プロセッサ2010と、トランシーバ2020と、メモリ2030とを含む。プロセッサ2010、トランシーバ2020、およびメモリ2030は、内部接続経路を介して互いに通信する。メモリ2030は、命令を記憶するように構成される。プロセッサ2010は、メモリ2030に記憶された命令を実行して、信号を送信しおよび/または信号を受信するようにトランシーバ2020を制御するように構成される。
【0631】
ワイヤレス通信装置2000は、前述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスまたは端末デバイスに対応し得、前述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスまたは端末デバイスによって実施されるステップおよび/または手順を実施するように構成され得ることを理解されたい。任意選択で、メモリ2030は、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含み、プロセッサに命令およびデータを提供することができる。メモリの一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含んでもよい。メモリ2030は、独立したデバイスであってもよく、またはプロセッサ2010に集積されてもよい。プロセッサ2010は、メモリ2030に記憶された命令を実行するように構成され得る。プロセッサ2010がメモリに記憶された命令を実行するとき、プロセッサ2010は、前述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスまたは端末デバイスに対応するステップおよび/または手順を実施するように構成される。
【0632】
任意選択で、ワイヤレス通信装置2000は、前述の実施形態における端末デバイスである。
【0633】
任意選択で、ワイヤレス通信装置2000は、前述の実施形態におけるネットワークデバイスである。
【0634】
トランシーバ2020は、伝送機および受信機を含み得る。トランシーバ2020は、アンテナをさらに含み得、1つ以上のアンテナが存在し得る。プロセッサ2010、メモリ2030、およびトランシーバ2020は、異なるチップ上に集積された構成要素であり得る。例えば、プロセッサ2010およびメモリ2030は、ベースバンドチップに集積されてもよく、トランシーバ2020は、無線周波数チップに集積されてもよい。代替的に、プロセッサ2010、メモリ2030、およびトランシーバ2020は、同じチップ上に集積された構成要素であり得る。これは、本出願において限定されない。
【0635】
任意選択で、ワイヤレス通信装置2000は、端末デバイス内に構成された構成要素、例えば、回路、チップ、またはチップシステムである。
【0636】
任意選択で、ワイヤレス通信装置2000は、ネットワークデバイス内に構成された構成要素、例えば、回路、チップ、またはチップシステムである。
【0637】
代替的に、トランシーバ2020は、入出力インターフェースまたは回路などの通信インターフェースであり得る。トランシーバ2020、プロセッサ2010、およびメモリ2030は、同じチップに集積されてよく、例えば、ベースバンドチップに集積されてよい。
【0638】
本出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってよいことを理解されたい。プロセッサは、代替的に、別の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向けIC(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、任意の従来のプロセッサなどとすることができる。
【0639】
本出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであってもよく、または揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでもよいことをさらに理解されたい。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってもよい。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のRAM、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が使用され得る。本明細書におけるシステムおよび方法におけるメモリは、これらおよび別の適切なタイプの任意のメモリを含むことを目的とするが、それらに限定されないことに留意されたい。
【0640】
本出願の実施形態における方法ステップは、ハードウェア方式で実装されてもよく、またはプロセッサによってソフトウェア命令を実行する方式で実装されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールからなることができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、または当技術分野でよく知られている任意の他の形態の記憶媒体に記憶され得る。例えば、記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。もちろん、記憶媒体は、代替的にプロセッサの構成要素であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに配置されてもよい。加えて、ASICは、ネットワークデバイスまたは端末デバイス内に配置されることができる。もちろん、プロセッサおよび記憶媒体は、ネットワークデバイスまたは端末デバイス内の個別構成要素として代替的に存在してもよい。
【0641】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって実装され得る。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用されるとき、実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラムおよび命令を含む。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータにロードされて実行されると、本出願の実施形態における手順または機能の全てまたは一部が実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、ユーザ機器、または別のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータプログラムまたは命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、コンピュータプログラムまたは命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに有線またはワイヤレスで伝送されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の使用可能な媒体、または1つ以上の使用可能な媒体を集積するサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、または磁気テープであってもよく、光学媒体、例えば、デジタルビデオディスクであってもよく、または半導体媒体、例えば、ソリッドステートドライブであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、揮発性または不揮発性記憶媒体であってもよく、または揮発性記憶媒体および不揮発性記憶媒体の2つのタイプの媒体を含んでもよい。
【0642】
前述の実施形態は、独立した解決策であってもよく、または内部論理に基づいて組み合わされてもよいことを理解されたい。これらの解決策は、本出願の保護範囲に入る。端末デバイスおよび/またはネットワークデバイスは、実施形態におけるステップの一部または全部を実施し得る。これらのステップまたは動作は単なる例である。本出願では、他の動作または種々の動作の変形がさらに実施され得る。加えて、ステップは、実施形態において提示される異なるシーケンスで実施されてもよく、本出願の実施形態における全ての動作が実施される必要があるとは限らない。
【0643】
本出願の実施形態における数字は、単に説明を容易にするために区別するために使用され、本出願の実施形態の範囲を限定するためのものではないことが理解され得る。前述のプロセスのシーケンス番号は、実行シーケンスを意味しない。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきであり、本出願の実施形態の実施形態プロセスに対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0644】
本明細書で使用される「構成要素」、「モジュール」、および「システム」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行されているソフトウェアを示す。例えば、構成要素は、限定されないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得る。図を使用することによって示されるように、コンピューティングデバイスとコンピューティングデバイス上で実行するアプリケーションの両方が構成要素であり得る。1つ以上の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在することができ、構成要素は、1つのコンピュータ上に配置され、かつ/または2つ以上のコンピュータ間に分散されることができる。加えて、これらの構成要素は、種々のデータ構造を記憶する種々のコンピュータ可読媒体によって実行され得る。構成要素は、ローカルプロセスおよび/またはリモートプロセスを使用することによって、ならびに、例えば、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システム内の別の構成要素と対話する2つの構成要素からのデータ、および/または信号を使用することによって他のシステムと対話するインターネットなどのネットワークにわたるデータ)を有する信号に基づいて通信することができる。
【0645】
当業者は、本明細書で開示される実施形態で説明された例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実装され得ることを認識し得る。機能がハードウェアまたはソフトウェアによって実施されるかどうかは、技術的解決策の特定の適用例および設計制約条件に依存する。当業者は、異なる方法を使用して、特定の適用例ごとに説明された機能を実装し得るが、その実施形態が本出願の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0646】
便利で簡潔な説明のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することが、当業者によって明確に理解され得る。詳細は本明細書では再び説明されない。
【0647】
本出願で提供される一部の実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方式で実装され得ることを理解されたい。例えば、前述の装置の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットへの分割は、単に論理的な機能分割であり、実際の実装中の他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素は、別のシステムに結合または集積されてもよく、または、一部の特徴は無視されてもよいし、実施されなくてもよい。加えて、表示または議論された相互結合または直接結合または通信接続は、一部のインターフェースを使用することによって実装され得る。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電気的、機械的、または他の形態で実装されてもよい。
【0648】
別個の部分として説明されるユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示される部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態における解決策の目的を達成するための実際の要件に基づいて選択され得る。
【0649】
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよく、ユニットの各々は、物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。
【0650】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、機能はコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。かかる理解に基づいて、本質的に本出願における技術的解決策、従来技術に寄与する部分、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってもよい)に、本出願の実施形態における方法のステップの全部または一部を実施するように命令するための一部の命令を含む。前述の記憶媒体は、フラッシュメモリ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ディスクまたは光ディスクのような、プログラムコードを記憶できる任意の媒体を含む。
【0651】
前述の説明は、単に本出願の特定の実施形態であるが、本出願の保護範囲はそれに限定されない。本出願において開示される技術的範囲内で当業者によって容易に考え出される任意の変形または置換は、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0652】
1,2 キャリア
100 ワイヤレス通信システム
101 ネットワークデバイス
102,103,104,105,106,107 端末デバイス
200,300,400,500,600,700,800,900 方法
1000 ワイヤレス通信方法、ワイヤレス通信装置
1100 ワイヤレス通信方法、処理ユニット
1200 トランシーバユニット
2000 ワイヤレス通信装置
2010 プロセッサ
2020 トランシーバ
2030 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-04-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置によって実行される、ワイヤレス通信方法であって、
1のキャリア上で第1の情報をネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1の情報は、前記第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む、ステップと、
記ネットワークデバイスから第2の情報を受信するステップであって、前記第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、前記第2の情報は、前記第2のキャリア上のチャネル情報を示し、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報に基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
3の情報を前記ネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1の関連付け情報および前記第1の情報に基づいて決定され、前記第1の関連付け情報は、前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の関連付け情報は、以下の情報、すなわち、
伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係
のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、Δは、前記第2のキャリアと前記第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、前記第1のキャリア上のMCSインデックスUに対応するスペクトル効率であり、前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率に対応するMCSインデックスの値範囲は、[V-2,V+1]である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の前記伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、Wは、前記第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、前記第1のキャリア上の前記MCSインデックスUに対応する前記スペクトル効率である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の情報は、以下の情報、すなわち、
前記第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、前記第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、前記第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、前記第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、前記第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および前記通信デバイスが前記第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報
のうちの1つ以上を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
通信装置によって実行される、ワイヤレス通信方法であって、
1のキャリア上で端末デバイスから第1の情報を受信するステップであって、前記第1の情報は、前記第1のキャリア上のチャネル情報を決定するためのものであり、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の変調および符号化方式(MCS)および/またはスペクトル効率を含む、ステップと、
2の情報を前記端末デバイスに送信するステップであって、前記第2の情報は、第2のキャリア上の伝送リソースをスケジューリングするためのものであり、前記第2の情報は、前記第2のキャリア上のチャネル情報を示し、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第2のキャリア上のMCSおよび/またはスペクトル効率を含み、前記第2のキャリア上の前記チャネル情報は、前記第1のキャリア上の前記チャネル情報に基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項8】
記第1の情報に基づいて前記第1のキャリアの前記チャネル情報を決定するステップと、
記第1のキャリアの前記チャネル情報に基づいて前記第2のキャリアの前記チャネル情報を決定するステップと
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
記端末デバイスから第3の情報を受信するステップであって、前記第3の情報は、第1の関連付け情報を示し、前記第1の関連付け情報は、前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間のチャネル差情報を示す、ステップと、
記第1の関連付け情報および前記第1の情報に基づいて前記第2のキャリア上の前記チャネル情報を決定するステップと
をさらに含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の関連付け情報は、以下の情報、すなわち、
伝搬経路損失差、アンテナ効率差、最適ビーム差、MCS対応関係、およびスペクトル効率対応関係
のうちの1つ以上を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率の値範囲は、[0.8W,1.1W]であり、Wは、
W=log2(1+10Δ/10(2Z-1))
を満たし、Δは、前記第2のキャリアと前記第1のキャリアとの間の伝搬経路損失差であり、Zは、前記第1のキャリア上のリアルタイムMCSのインデックスUに対応するスペクトル効率であり、前記第2のキャリア上の前記スペクトル効率に対応するMCSインデックスの値範囲は、[V-2,V+1]である、請求項7または8に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアとの間の前記伝搬経路損失差Δは、
Δ=10log10((2W-1)/(2Z-1))
を満たし、Wは、前記第2のキャリア上のMCSインデックスVに対応するスペクトル効率であり、Zは、前記第1のキャリア上の前記MCSインデックスUに対応する前記スペクトル効率である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の情報は、以下の情報、すなわち、
前記第1のキャリアの基準信号受信電力(RSRP)、前記第1のキャリアの基準信号受信品質(RSRQ)、前記第1のキャリアのチャネル品質指示(CQI)、前記第1のキャリアのサウンディング基準信号(SRS)、前記第1のキャリアの通信デバイスの肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)情報、および前記通信デバイスが前記第1のキャリアの情報を正常に復調したかどうかを示す情報
のうちの1つ以上を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法を実施するか、または請求項7もしくは8に記載の方法を実施する手段を備える、通信装置。
【請求項15】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが通信装置によって実行されると、前記通信装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法を実施すること、または請求項7もしくは8に記載の方法を実施することを可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】