(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】洗浄組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
C11D 17/06 20060101AFI20240918BHJP
C11D 1/18 20060101ALI20240918BHJP
C11D 1/90 20060101ALI20240918BHJP
C11D 17/04 20060101ALI20240918BHJP
E03D 9/00 20060101ALI20240918BHJP
E03D 9/02 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
C11D17/06
C11D1/18
C11D1/90
C11D17/04
E03D9/00 C
E03D9/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516365
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 GB2022052310
(87)【国際公開番号】W WO2023041900
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020258
【氏名又は名称】インノスペック リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INNOSPEC LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(74)【代理人】
【識別番号】100192441
【氏名又は名称】渡辺 仁
(72)【発明者】
【氏名】アンドレオリ アレッサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】モル マッシモ
【テーマコード(参考)】
2D038
4H003
【Fターム(参考)】
2D038AA02
2D038AA03
2D038BA01
2D038BA10
2D038BA15
4H003AB23
4H003AB27
4H003AB31
4H003AD04
4H003BA01
4H003DA06
4H003DB01
4H003DC04
4H003EA12
4H003EA16
4H003EB08
4H003EB41
4H003FA17
4H003FA26
(57)【要約】
ヒドロカルビル硫酸塩と、アシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つとを含む固形洗浄組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロカルビル硫酸塩と、アシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つとを含む、固形洗浄組成物。
【請求項2】
ヒドロカルビル硫酸塩及びアシルタウリン塩を含む、請求項1に記載の固形洗浄組成物。
【請求項3】
ヒドロカルビル硫酸塩及びベタインを含む固形洗浄組成物であって、前記組成物中の界面活性剤の総量を基準にして少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する、請求項1に記載の固形洗浄組成物。
【請求項4】
ヒドロカルビル硫酸塩が、C
5-C
30アルキル硫酸塩、好ましくはC
10-C
20アルキル硫酸塩を含む、請求項1~3のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項5】
アシルタウリン塩が、C
5-C
30アシルタウリン塩、好ましくはC
10-C
20アシルタウリン塩を含む、請求項1、2及び4のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項6】
ベタインが、C
5-C
30アルキルアミドプロピルベタイン、好ましくはC
10-C
20アルキルアミドプロピルベタインを含む、請求項1及び3~5のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項7】
洗浄組成物中のヒドロカルビル硫酸塩、アシルタウリン塩及びベタインの合計量が、前記洗浄組成物の総重量を基準にして20~45重量%である、請求項1~6のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項8】
ヒドロカルビルグルコシド及び/又は糖脂質、例えば、ソホロリピッド、ラムノリピッド及び/又はマンノシルエリスリトールリピッドを含む、請求項1~7のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項9】
ヒドロカルビルエーテル硫酸塩を含む、請求項1~8のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項10】
ヒドロカルビルエーテル硫酸塩が、C
5-C
30アルキルエーテル硫酸塩、好ましくはC
10-C
20アルキルエーテル硫酸塩を含む、請求項9に記載の固形洗浄組成物。
【請求項11】
pH調整剤、pH緩衝剤、増粘剤、溶解度調節剤、防腐剤、キレート剤、殺生物剤、水垢除去剤、漂白剤、酵素、顔料、染料、香料、増香剤、ポリマー、充填剤、ビルダー、腐食防止剤、流れ調整剤、微生物(プロバイオティクスなど)、バイオフィルム除去剤、汚れ付着防止剤、及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加成分を含む、請求項1~10のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項12】
洗浄組成物の総重量を基準にして少なくとも10重量%の量の充填剤を含む、請求項1~11のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項13】
組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%、好ましくは少なくとも98%の再生可能炭素指数(%)を有する、請求項1~12のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項14】
トイレブロックである、請求項1~13のいずれかに記載の固形洗浄組成物。
【請求項15】
トイレブロックが、リムブロック又は貯水槽ブロックである、請求項14に記載の固形洗浄組成物。
【請求項16】
トイレ用洗浄装置であって、請求項1~15のいずれかに記載の固形洗浄組成物と、前記装置をトイレに取り付けるための取り付け要素とを含む、前記装置。
【請求項17】
トイレに洗浄を提供するための、請求項1~15のいずれかに記載の固形洗浄組成物の使用。
【請求項18】
トイレに洗浄を提供する方法であって、請求項1~15のいずれかに記載の固形洗浄組成物をトイレのリムに貼り付けるステップ、又は請求項1~15のいずれかに記載の固形洗浄組成物をトイレの貯水槽内に配置するステップを含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形洗浄組成物、トイレ用洗浄装置、(例えば、トイレブロックとして)トイレに洗浄を提供するための固形洗浄組成物の使用、及びトイレに洗浄を提供する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレブロックには、便器のリム(縁)に配置されるリムブロック及びトイレの貯水槽内に配置される貯水槽ブロックが含まれる。トイレブロックは、トイレに水を流すたびに便器内に洗浄組成物を供給する。トイレブロックは通常、複数回水を流しても持ちこたえるため、洗浄組成物をトイレに繰り返し適用することなく、トイレを長時間清潔で悪臭のない状態に保つ便利な道具である。
【0003】
現在、多くのトイレブロックは、α-オレフィンスルホン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの石油化学由来の化学物質(特に界面活性剤)を使用して製造されている。一般的に使用されている石油化学由来の界面活性剤は、加工性や起泡特性に優れている。しかし、石油化学由来の成分よりも再生可能な成分の方が環境に優しいと考えられているため、消費者市場は再生可能な成分を使用して製造された製品へと移行している。
【0004】
ラウリル硫酸ナトリウムは、再生可能な成分から得られる界面活性剤である。しかし、トイレブロックへの使用は、その加工性の悪さと、一般的にトイレに存在する条件(硬水や10~20℃の水温など)での泡立ちの悪さによって制限されている。ラウリル硫酸ナトリウムは、石油化学ベースの界面活性剤と組み合わせてトイレブロックの特性を改善することができるが、これはトイレブロックの全体的な環境プロファイルを低下させる。
【0005】
したがって、再生可能な成分から得ることができる良好な加工性及び起泡特性を有する洗浄組成物が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、改良された洗浄組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、ヒドロカルビル硫酸塩と、アシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つとを含む固形洗浄組成物が提供される。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、トイレ用洗浄装置であって、第1の態様の固形洗浄組成物と、前記装置をトイレに取り付けるための取り付け要素とを含む装置が提供される。
【0009】
本発明の第3の態様によれば、トイレに洗浄を提供するための、第1の態様の固形洗浄組成物の使用が提供される。
【0010】
本発明の第4の態様によれば、トイレに洗浄を提供する方法であって、第1の態様の固形洗浄組成物をトイレのリムに貼り付けるステップ、又は第1の態様の固形洗浄組成物をトイレの貯水槽内に配置するステップを含む方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
特に明記しない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される以下の用語は、以下に示す意味を有する。
【0012】
本明細書で使用される場合、用語「ヒドロカルビル」は、当業者に周知の通常の意味で使用される。具体的には、分子の残りの部分に直接結合した炭素原子を有し、主に炭化水素の性質を有する基を指す。ヒドロカルビル基の例としては、炭化水素基、すなわち脂肪族(飽和又は不飽和、直鎖状又は分岐状であってよく、例えば、アルキル又はアルケニル)、脂環族(例えば、シクロアルキル又はシクロアルケニル)、芳香族(例えば、フェニル)基、及びそれらの組み合わせ、例えば、アラルキル(すなわちアリール置換アルキル)又はアルカリール(すなわちアルキル置換アリール)基が挙げられる。
【0013】
「アルキル」という用語には、直鎖及び分岐鎖の両方のアルキル基が含まれる。「プロピル」などの個々のアルキル基への言及は、直鎖バージョンのみに特定され、「イソプロピル」などの個々の分岐鎖アルキル基への言及は、分岐鎖バージョンのみに特定される。例えば、「C5-C30アルキル」は、C10-C25、C5-C8アルキル、ペンチル、イソペンチル及びオクチルを含む。
【0014】
「アルケニル」という用語には、直鎖及び分岐鎖の両方のアルケニル基が含まれる。「プロペニル」などの個々のアルケニル基への言及は、直鎖バージョンのみに特定され、「イソプロペニル」などの個々の分岐鎖アルケニル基への言及は、分岐鎖バージョンのみに特定される。例えば、「C10-C20アルケニル」は、C12-C18アルケニル、C13-C16アルケニル及びオクテニルを含む。
【0015】
本明細書の任意のヒドロカルビル基、アルキル基、アルケニル基又はアシル基は、(別段の記載がない限り)置換されていてもよい。「置換されていてもよい」基とは、ヒドロカルビル基、アルキル基、アルケニル基又はアシル基が置換又は非置換であることを意味する。適切な置換基は、ヒドロカルビル基、アルキル基、アルケニル基又はアシル基の主要な炭化水素の性質を変えないという条件で、非炭化水素基を含むことができる。適切な置換基としては、ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ(C1-C4アルコキシなど)、アミノ、ハロ(特にフルオロ及びクロロ)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、アルキル(C1-C6アルキルなど)、アルケニル(C2-C6アルケニルなど)、アルキニル(C2-C6アルキニルなど)及びアリール(フェニルなど)基が挙げられ得る。好ましくは、本明細書のヒドロカルビル基、アルキル基、アルケニル基又はアシル基は、非置換である。
【0016】
本明細書において固体組成物又は成分への言及は、通常の大気条件下(すなわち、1気圧及び298K)で固体状態にある組成物又は成分を指す。本発明の洗浄組成物は固形洗浄組成物であり、本明細書において本発明の「洗浄組成物」又は「組成物」への言及はすべて固体組成物を指す。
【0017】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、単数及び複数の両方の指示対象を含む。例として、「ヒドロカルビル硫酸塩」は、1つのヒドロカルビル硫酸塩又は2つ以上のヒドロカルビル硫酸塩を意味する。
【0018】
本明細書全体を通じて、用語「を含む(comprising)」又は「を含む(comprises)」は、指定された成分を含むが、他の成分の存在を排除するものではないことを意味する。「から本質的になる(consisting essentially of)」又は「から本質的になる(consists essentially of)」という用語は、本発明の技術的効果を達成する以外の目的で追加された成分を除き、指定された成分を含むが、他の成分を除外することを意味する。「からなる(consisting of)」又は「からなる(consists of)」という用語は、指定された成分を含むが、他の成分を除くことを意味する。
【0019】
適切な場合にはいつでも、文脈に応じて、「を含む(comprises)」又は「を含む(comprising)」という用語の使用は、「本質的にからなる(consists essentially)」又は「本質的にからなる(consisting essentially)」という意味を含むと解釈することもでき、また、「からなる(consists)」又は「からなる(consisting)」という意味を含むと解釈することもできる。
【0020】
誤解を避けるために、組成物中の成分の量が重量%で記載されている場合、これは、言及される組成物全体に対する指定された成分の重量百分率を意味する。例えば、「ヒドロカルビル硫酸塩は、10~50重量%の量で洗浄組成物中に存在し得る」とは、固形洗浄組成物の10~50重量%がヒドロカルビル硫酸塩によってもたらされることを意味する。
【0021】
本明細書では、別段の指示がない限り、言及される量は、組成物中に存在する活性成分の量に関する。当業者は、本明細書で言及される成分のいくつかの市販供給源には、不純物、副生成物及び/又は残留出発物質が含まれる可能性があることを理解するであろう。しかしながら、指定された量は活性物質のみを指し、存在する可能性のある不純物、副生成物、出発物質又は希釈剤は含まない。
【0022】
本明細書で使用される場合、明示的に指定されない限り、パーセンテージの値、範囲、量を表す数値などのすべての数値は、たとえその用語が明示的に現れていなくても、「約」という語が前に付いているかのように読むことができる。
【0023】
本明細書で使用される「約」という用語は、パラメータ、量、持続時間などの測定可能な値を指す場合、値を決定するために使用される装置又は方法について、値が誤差の標準偏差を含むことを示す。用語「約」は、そのような変動が本開示において実行するのに適切である限り、指定された値の±10%以下、±5%以下、又は±0.1%以下の変動を包含することを意味する。修飾語「約」が指す値自体も具体的に開示されていることを理解されたい。
【0024】
端点による数値範囲の記載には、すべての整数が含まれ、適切な場合にはその範囲内に包含される分数も含まれる(例えば、1~5は、例えば、要素の数を指す場合には、1、2、3、4を含むことができ、また、例えば、測定値を指す場合には、1.5、2、2.75及び3.80を含むことができる)。また、端点の記載には、端点の値自体も含まれる(例えば、1.0~5.0には、1.0と5.0の両方が含まれる)。本明細書に記載される数値範囲は、そこに包含されるすべての副次的範囲を含むことを意図している。
【0025】
本明細書に記載される任意の特徴は、適切な場合、特に添付の特許請求の範囲に記載されるような組み合わせにおいて、個別に、又は互いに組み合わせて使用され得る。本明細書に記載される本発明の各例示的実施形態に対する任意の特徴は、適切な場合、本発明の他の態様又は例示的実施形態にも適用可能である。換言すれば、本明細書を読む当業者は、本発明の各態様又は実施形態に対する任意の特徴を、本発明の異なる態様間で交換可能かつ組み合わせ可能であると考えるべきである。
【0026】
本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、2又は3以上の項目のリストで使用される場合、列挙された項目のいずれか1つを単独で使用できるか、又は列挙された項目の2又は3以上の任意の組み合わせが使用できることを意味する。例えば、リストがグループA、B、及び/又はCを含むと記載されている場合、リストは、A単独;B単独;C単独;AとBの組み合わせ;AとCの組み合わせ;BとCの組み合わせ;又はA、B、及びCの組み合わせを含み得る。
【0027】
本発明の第1の態様によれば、ヒドロカルビル硫酸塩と、アシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つとを含む固形洗浄組成物が提供される。
【0028】
本発明者らは、ヒドロカルビル硫酸塩とアシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つとの両方を含む洗浄組成物が、特に、ヒドロカルビル硫酸塩を含むがアシルタウリン塩もベタインも含まない洗浄組成物と比較して、驚くほど良好な加工性及び起泡特性を有することを見出した。さらに、α-オレフィンスルホン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのトイレブロックに一般的に使用される界面活性剤とは異なり、ヒドロカルビル硫酸塩は、有利なことに再生可能な供給源に由来するものが入手可能である。
【0029】
「アシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つ」とは、洗浄組成物がアシルタウリン塩、ベタイン、又はアシルタウリン塩とベタインの両方を含み得ることを意味する。適切には、洗浄組成物はアシルタウリン塩又はベタインを含む。
【0030】
第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びアシルタウリン塩を含み得る。
【0031】
第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びベタインを含み得、ここで、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。
【0032】
第1の態様の固形洗浄組成物は、任意の適切な形態、例えば、固形のバー、錠剤、ブロック、パック、スティック、又は球の形態であってよい。固形洗浄組成物は、当業者に公知の方法で、例えば、圧縮、流し込み成形、又は押出成形によって製造することができる。
【0033】
適切には、固形洗浄組成物は、トイレ、特に便器を洗浄するためのものである。好ましくは、洗浄組成物はトイレブロックである。適切には、トイレブロックは、リムブロック又は貯水槽ブロックである。
【0034】
固形洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩を含む。ヒドロカルビル基は非置換であってもよい。
【0035】
ヒドロカルビル硫酸塩は、適切には、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、又はそれらの組み合わせを含む。ヒドロカルビル硫酸塩は、脂肪アルコール硫酸塩を含み得る。適切には、ヒドロカルビル硫酸塩は、C5-C30アルキル硫酸塩又はC5-C30アルケニル硫酸塩、例えば、C10-C20アルキル硫酸塩又はC10-C20アルケニル硫酸塩を含む。ヒドロカルビル硫酸塩は、C5-C30アルキル硫酸塩、好ましくはC10-C20アルキル硫酸塩を含み得る。アルキル基及び/又はアルケニル基は、非置換であってもよい。
【0036】
ヒドロカルビル硫酸塩は、金属ヒドロカルビル硫酸塩及び/又はヒドロカルビル硫酸塩のアミン誘導体を含み得る。金属ヒドロカルビル硫酸塩とは、金属カチオンを含むヒドロカルビル硫酸塩を意味する。典型的には、ヒドロカルビル硫酸塩は金属ヒドロカルビル硫酸塩を含む。金属ヒドロカルビル硫酸塩は、カチオンがナトリウム又はカリウムなどのアルカリ金属、又はマグネシウムなどのアルカリ土類金属であるヒドロカルビル硫酸塩を含み得る。好ましくは、金属ヒドロカルビル硫酸塩はヒドロカルビル硫酸ナトリウムを含む。ヒドロカルビル硫酸塩のアミン誘導体は、ヒドロカルビル硫酸アンモニウム、アルキルアミンヒドロカルビル硫酸塩、アルカノールアミンヒドロカルビル硫酸塩、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0037】
適切なヒドロカルビル硫酸塩の例としては、C12-C16アルキル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)LXシリーズ)、C12-C18アルキル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)LZ、CZシリーズ)、ラウリル硫酸アンモニウム(例えば、EMPICOL(登録商標)ALシリーズ)、ラウリル硫酸モノエタノールアミン(例えば、EMPICOL(登録商標)LQシリーズ)、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン(例えば、EMPICOL(登録商標)TLシリーズ)、ラウリル硫酸モノイソプロパノールアミン、ラウリル硫酸ジイソプロパノールアミン、ラウリル硫酸トリイソプロパノールアミン、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸カリウム、ミリスチル硫酸アンモニウム、ミリスチル硫酸モノエタノールアミン、ミリスチル硫酸ジエタノールアミン、ミリスチル硫酸トリエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸アンモニウム、セチル硫酸ジエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、セトステアリル硫酸ナトリウム、ココ硫酸アンモニウム、獣脂硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ジエタノールアミン、2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)0585シリーズ)、デシル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)0758シリーズ)、C10-C12脂肪アルコール硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)0335シリーズ)、C8-C10脂肪アルコール硫酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせが挙げられる。EMPICOL(登録商標)の名称の界面活性剤は、Innospec社から市販されている。
【0038】
適切には、ヒドロカルビル硫酸塩は、C12-C16アルキル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)LXシリーズ)、C12-C18アルキル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)LZ、CZシリーズ)、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸カリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、セトステアリル硫酸ナトリウム、獣脂硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)0758シリーズ)、C10-C12脂肪アルコール硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)0335シリーズ)、C8-C10脂肪アルコール硫酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせを含む。好ましくは、ヒドロカルビル硫酸塩は、C12-C16アルキル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)LXシリーズ)、C12-C18アルキル硫酸ナトリウム(例えば、EMPICOL(登録商標)LZ、CZシリーズ)、又はそれらの組み合わせを含む。
【0039】
ヒドロカルビル硫酸塩は、洗浄組成物の総重量を基準にして、5~50重量%、例えば、10~40重量%、さらには12~35重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。
【0040】
固形洗浄組成物は、アシルタウリン塩を含み得る。アシルタウリン塩は、脂肪アシルタウリン塩を含み得る。アシルタウリン塩は、適切には、C5-C30アシルタウリン塩、例えば、C10-C20アシルタウリン塩を含む。アシルタウリン塩は、アルキルアシルタウリン塩を含み得る。アルキルアシルタウリン塩は、適切には、C1-C10アルキルアシルタウリン塩、例えば、C1-C6アルキルアシルタウリン塩、さらにはC1-C4アルキルアシルタウリン塩を含む。アルキル基及び/又はアシル基は非置換であってもよい。
【0041】
アルキルアシルタウリン塩は、適切には、メチルアシルタウリン塩を含む。適切なアルキルアシルタウリン塩の例としては、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、オレオイルメチルタウリンナトリウム、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0042】
好ましくは、アシルタウリン塩は、オレオイルメチルタウリンナトリウムを含む。
【0043】
アシルタウリン塩は、洗浄組成物の総重量を基準にして、1~30重量%、例えば、2~25重量%、さらには3~20重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。
【0044】
固形洗浄組成物は、ベタインを含み得る。ベタインは、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルタイン、アルキルヒドロキシスルタイン、アルキルアミドプロピルスルタイン、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせを含み得る。適切には、ベタインは、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、又はそれらの組み合わせを含む。ベタインは、C5-C30アルキルベタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、C5-C30アルキルスルタイン、C5-C30アルキルヒドロキシスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせを含み得る。ベタインは、C10-C20アルキルベタイン、C10-C20アルキルアミドプロピルベタイン、C10-C20アルキルスルタイン、C10-C20アルキルヒドロキシスルタイン、C10-C20アルキルアミドプロピルスルタイン、C10-C20アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせを含み得る。アルキル基は非置換であってもよい。
【0045】
適切には、ベタインは、C5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、好ましくはC10-C20アルキルアミドプロピルベタインを含み得る。
【0046】
ベタインは、式
【化1】
であってもよく、
式中、R
1は、C
5-C
30アルキル基又はアルケニル基であり、R
2及びR
3は、各々独立して、1~6個の炭素原子のアルキル、ヒドロキシアルキル又はカルボキシアルキルであり;mは、2~4であり;nは、0又は1であり;Xは、ヒドロキシルで置換されていてもよい1~6個の炭素原子のアルキレンであり;Yは、-CO
2
-又はSO
3
-である。
【0047】
好ましくは、R1はC10-C20アルキル基又はアルケニル基である。R1はアルキル基の混合物であってもよい。適切には、存在するベタインの総モルを基準にして、モル数で基R1の少なくとも半分、好ましくは少なくとも4分の3が、10~14個の炭素原子を有する。
【0048】
R1は、ココナッツ又はパーム核由来のアルキル基の混合物であってもよい。
【0049】
R2及びR3は好ましくはメチルである。
【0050】
ベタインは、式
【化2】
のアルキルベタインを含み得、式中、R
1、R
2及びR
3は先に定義した通りである。
【0051】
ベタインは、式
【化3】
のアルキルアミドベタインを含み得、式中、R
1、R
2及びR
3は先に定義した通りであり;mは2又は3である。
【0052】
ベタインは、式
【化4】
のスルタイン(又はスルホベタイン)を含み得、式中、R
1、R
2及びR
3は先に定義した通りであり;mは2若しくは3であるか;
又は(CH
2)
3SO
3
-が式
【化5】
で置換されている変形である。
【0053】
適切なベタイン界面活性剤としては、アルキルアミドベタイン;アルキルベタイン、C12/14アルキルジメチルベタイン;ココアミドプロピルベタイン;獣脂ビス(ヒドロキシエチル)ベタイン;ヘキサデシルジメチルベタイン;ココジメチルベタイン;アルキルアミドプロピルスルホベタイン;アルキルジメチルアミンベタイン;ココアミドプロピルジメチルベタイン;アルキルアミドプロピルジメチルアミンベタイン;コカミドプロピルベタイン;ラウリルベタイン;ラウリルアミドプロピルベタイン、ココアミドベタイン、ラウリルアミドベタイン、アルキルアミノベタイン;アルキルアミドベタイン;ココベタイン;ラウリルベタイン;ジエメチコンプロピルPG-ベタイン;オレイルベタイン;N-アルキルジメチルベタイン;ココビグアミド誘導体、C8アミドベタイン;C12アミドベタイン;ラウリルジメチルベタイン;アルキルアミドプロピルベタイン;アミドベタイン;アルキルベタイン;セチルベタイン;オレアミドプロピルベタイン;イソステアラミドプロピルベタイン;ラウラミドプロピルベタイン;2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン;2-アルキル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン;2-アルキル-N-ナトリウムカルボキシメチル-N-カルボキシメチルオキシエチルイミダゾリニウムベタイン;N-アルキル酸アミドプロピル-N,N-ジメチル-N-(3-スルホプロピル)-アンモニウム-ベタイン;N-アルキル-N,N-ジメチル-N-(3-スルホプロピル)-アンモニウム-ベタイン;ココジメチルベタイン;アプリコットアミドプロピルベタイン;イソステアラミドプロピルベタイン;ミリスタミドプロピルベタイン;パルミタミドプロピルベタイン;コカミドプロピルヒドロキシスルタイン;ウンデシレンアミドプロピルベタイン;ココアミドスルホベタイン;アルキルアミドベタイン;C12/18アルキルアミドプロピルジメチルアミンベタイン;ラウリルジメチルベタイン;リシノールアミドベタイン;獣脂アミノベタインが挙げられる。
【0054】
適切には、ベタインはココアミドプロピルベタインを含む。
【0055】
ベタインは、洗浄組成物の総重量を基準にして、1~30重量%、例えば、2~25重量%、さらには3~10重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。
【0056】
適切には、洗浄組成物中のアシルタウリン塩及び/又はベタインの総量(アシルタウリン塩又はベタインの一方のみが存在するか、あるいは両方が存在するかは問わない)は、洗浄組成物の総重量を基準にして、1~30重量%、例えば、2~25重量%、さらには3~20重量%である。
【0057】
適切には、洗浄組成物中のヒドロカルビル硫酸塩と、アシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つとの合計量は、洗浄組成物の総重量を基準にして、15~60重量%、例えば、20~50重量%、20~45重量%、さらには25~35重量%である。ベタインが存在しない場合は、ヒドロカルビル硫酸塩とアシルタウリン塩の合計量となる。アシルタウリン塩が存在しない場合、ヒドロカルビル硫酸塩とベタインの合計量となる。
【0058】
洗浄組成物は、追加の成分を、すなわち、ヒドロカルビル硫酸塩とアシルタウリン塩及び/又はベタインに加えて含み得る。
【0059】
洗浄組成物は、脂肪アルコールを含み得る。脂肪アルコールは、適切には、C10-C20アルキルアルコール又はC10-C20アルケニルアルコール、例えば、C16-C18アルキルアルコール又はC16-C18アルケニルアルコールを含む。好ましくは、脂肪アルコールは、C10-C20アルキルアルコール、例えば、C16-C18アルキルアルコールを含む。
【0060】
脂肪アルコールは、洗浄組成物の総重量を基準にして、1~10重量%、例えば、2~5重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。
【0061】
洗浄組成物は、ヒドロカルビルグルコシド及び/又は糖脂質、例えば、ソホロリピッド、ラムノリピッド、及び/又はマンノシルエリスリトールリピッドを含み得る。
【0062】
洗浄組成物は、ヒドロカルビルグルコシドを含み得る。ヒドロカルビルグルコシドは、適切には、アルキルグルコシド、アルケニルグルコシド、又はそれらの組み合わせを含む。ヒドロカルビルグルコシドは、脂肪アルコールグルコシドを含み得る。適切には、ヒドロカルビルグルコシドは、C5-C30アルキル又はC5-C30アルケニルグルコシド、例えば、C10-C20アルキル又はC10-C20アルケニルグルコシドを含む。ヒドロカルビルグルコシドは、C10-C20アルキルグルコシドなどのC5-C30アルキルグルコシドを含み得る。適切なヒドロカルビルグルコシドの例としては、オクチルグルコシド、デシルグルコシド、オクチルデシルグルコシド、ウンデシルグルコシド、ラウリルグルコシド、ミリスチルグルコシド、セテアリルグルコシド、及びココ-グルコシドが挙げられる。ヒドロカルビルグルコシドの適切な例は、ラウリルグルコシドである。
【0063】
ヒドロカルビルグルコシドは、洗浄組成物の総重量を基準として、0.1~5重量%、例えば、0.25~2重量%、さらには0.5~1重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。
【0064】
洗浄組成物は、糖脂質、例えば、ソホロリピッド、ラムノリピッド及び/又はマンノシルエリスリトールリピッドを含み得る。
【0065】
洗浄組成物は、ヒドロカルビルエーテル硫酸塩を含み得る。ヒドロカルビルエーテル硫酸塩は、適切には、アルキルエーテル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、又はそれらの組み合わせを含む。ヒドロカルビルエーテル硫酸塩は、脂肪アルコールエーテル硫酸塩を含み得る。適切には、ヒドロカルビルエーテル硫酸塩は、C5-C30アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、例えば、C10-C20アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩を含む。ヒドロカルビルエーテル硫酸塩は、C5-C30アルキルエーテル硫酸塩、好ましくはC10-C20アルキルエーテル硫酸塩を含み得る。ヒドロカルビルエーテル硫酸塩は、金属ヒドロカルビルエーテル硫酸塩及び/又はヒドロカルビルエーテル硫酸塩のアミン誘導体を含み得る。金属ヒドロカルビルエーテル硫酸塩とは、金属カチオンを含むヒドロカルビルエーテル硫酸塩を意味する。金属ヒドロカルビルエーテル硫酸塩は、カチオンがナトリウム又はカリウムなどのアルカリ金属、又はマグネシウムなどのアルカリ土類金属であるヒドロカルビルエーテル硫酸塩を含み得る。好ましくは、金属ヒドロカルビルエーテル硫酸塩はヒドロカルビルエーテル硫酸ナトリウムを含む。ヒドロカルビルエーテル硫酸塩のアミン誘導体は、ヒドロカルビルエーテル硫酸アンモニウム、アルキルアミンヒドロカルビルエーテル硫酸塩、アルカノールアミンヒドロカルビルエーテル硫酸塩、又はそれらの組み合わせを含み得る。ヒドロカルビルエーテル硫酸塩の適切な例は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムである。
【0066】
ヒドロカルビルエーテル硫酸塩は、洗浄組成物の総重量を基準として、0.5~10重量%、例えば、1~5重量%、さらには1.5~2.5重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。
【0067】
洗浄組成物は、適切には、上記で定義したヒドロカルビルグルコシド及びヒドロカルビルエーテル硫酸塩のうちの少なくとも1つを含む。
【0068】
洗浄組成物は、pH調整剤、pH緩衝剤、増粘剤、溶解度調節剤、防腐剤、キレート剤、殺生物剤、水垢除去剤、漂白剤、酵素、顔料、染料、香料、増香剤、ポリマー、充填剤、ビルダー、腐食防止剤、流れ調整剤、微生物、バイオフィルム除去剤、汚れ付着防止剤、及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加成分を含み得る。
【0069】
洗浄組成物は、充填剤を含み得る。充填剤は、適切には、炭酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物塩、リン酸塩、ケイ酸塩、又はそれらの組み合わせを含む。充填剤は、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の硫酸塩、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のハロゲン化物塩、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のリン酸塩、又はそれらの組み合わせを含み得る。適切な充填剤としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、及びケイ酸ナトリウムが挙げられる。
【0070】
充填剤は、洗浄組成物の総重量を基準にして、少なくとも10重量%、例えば、少なくとも30重量%、さらには少なくとも50重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。充填剤は、洗浄組成物の総重量を基準にして、10~90重量%、例えば、30~70重量%、さらには50~60重量%の量で、洗浄組成物中に存在し得る。
【0071】
洗浄組成物は、ビルダー(金属イオン封鎖剤(a sequestering agent)としても知られている)を含み得る。ビルダーは、ポリカルボン酸若しくはその塩、炭酸塩、リン酸塩、クエン酸、クエン酸塩、ケイ酸塩、又はそれらの組み合わせを含み得る。適切には、ビルダーは、クエン酸塩、例えば、三塩基性クエン酸塩を含む。クエン酸塩は、アルカリ金属クエン酸塩又はアルカリ土類金属クエン酸塩であってもよい。クエン酸塩の適切な例は、三塩基性クエン酸ナトリウムである。ビルダーはまた、キレート剤(例えば、リン酸塩及びクエン酸塩の場合)及び/又は水垢除去剤(例えば、クエン酸塩の場合)として作用することができる。
【0072】
ビルダー(クエン酸塩など)は、洗浄組成物の総重量を基準にして、0.1~10重量%、例えば、0.5~5重量%、さらには0.75~3重量%の量など、任意の適切な量で洗浄組成物中に存在し得る。
【0073】
洗浄組成物は微生物を含み得る。適切には、微生物はプロバイオティクスを含む。プロバイオティクスとは、脂肪、タンパク質、炭水化物を分解し、それらを水と二酸化炭素に変換する高度に標的化された酵素をその場で産生する有益な細菌(例えば、バチルス株)を生成することができる芽胞を意味する。プロバイオティクスは有利なことに、表面の細孔に深く浸透して、従来の化学ベースの洗剤では除去できなかった広範囲の付着有機残留物を分解し、除去しやすくすることができる。バチルス株は、悪臭源の完全な分解にも使用できる。微生物、例えば、プロバイオティクスは、本明細書で定義するビルダーと関連して提供することができる。例えば、第1の態様の洗浄組成物は、プロバイオティクスと共に三塩基性クエン酸ナトリウムを含み得る。
【0074】
第1の態様の洗浄組成物は、有利には、再生可能な供給源に由来する成分を含み得る。好ましくは、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%、適切には少なくとも98%の再生可能炭素指数(%)(%RCI)を有する。成分の再生可能炭素指数(RCI)は、ISO 16128-1:2016-附属書Cに従って計算され、ここで、再生可能な供給源に由来する炭素原子の数は、成分中の炭素原子の総数で除算される。洗浄組成物の総RCIは、洗浄組成物中の各炭素含有界面活性剤のRCIの加重平均である。%RCIは、RCIに100を乗じて得られる。「界面活性剤」という用語は、当業者によく理解されており、そのような当業者は、第1の態様の洗浄組成物のどの成分が界面活性剤であるかを容易に理解するであろう。
【0075】
ヒドロカルビル硫酸塩は、少なくとも90%、適切には少なくとも95%、例えば、少なくとも99%、例えば、100%の%RCIを有し得る。ヒドロカルビル硫酸塩は、90~~100%、適切には95~100%、例えば、99~100%の%RCIを有し得る。
【0076】
アシルタウリン塩は、少なくとも60%、適切には少なくとも70%、例えば、少なくとも80%の%RCIを有し得る。アシルタウリン塩は、60~100%、適切には70~100%、例えば、80~100%の%RCIを有し得る。
【0077】
ベタインは、少なくとも40%、適切には少なくとも50%、例えば、少なくとも60%の%RCIを有し得る。ベタインは、40~100%、適切には50~100%、例えば、60~100%の%RCIを有し得る。
【0078】
洗浄組成物中の固体成分は、適切には、粉末、凝集体、顆粒、針状、又はそれらの組み合わせの形態で存在する。好ましくは、固体成分は粉末の形態である。これは、洗浄組成物の加工性にとって有益である可能性がある。
【0079】
適切には、固体成分は、洗浄組成物の総重量を基準にして、少なくとも80重量%、例えば、少なくとも85重量%、さらには少なくとも90重量%の量で、洗浄組成物中に存在する。
【0080】
第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びアシルタウリン塩を含み得る。適切には、洗浄組成物は、C5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩及びC5-C30アシルタウリン塩を含む。好ましくは、洗浄組成物は、C10-C20アルキル硫酸塩及びC10-C20アシルタウリン塩を含む。
【0081】
第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びアシルタウリン塩を含み得、ここで、ヒドロカルビル基及びアシル基は非置換である。適切には、洗浄組成物は、C5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩及びC5-C30アシルタウリン塩を含み、ここで、アルキル基、アルケニル基及びアシル基は非置換である。好ましくは、洗浄組成物は、C10-C20アルキル硫酸塩及びC10-C20アシルタウリン塩を含み、ここで、アルキル基及びアシル基は非置換である。
【0082】
例えば、洗浄組成物は、ラウリル硫酸ナトリウム及びオレオイルメチルタウリンナトリウムを含み得る。
【0083】
第1の態様の洗浄組成物は、少なくとも90%の%RCIを有するヒドロカルビル硫酸塩と、少なくとも60%の%RCIを有するアシルタウリン塩とを含み得、ここで、ヒドロカルビル基及びアシル基は非置換である。適切には、洗浄組成物は、少なくとも95%の%RCIを有するC5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩と、少なくとも70%の%RCIを有するC5-C30アシルタウリン塩とを含み、ここでアルキル基、アルケニル基及びアシル基は非置換である。好ましくは、洗浄組成物は、少なくとも99%の%RCIを有するC10-C20アルキル硫酸塩と、少なくとも80%の%RCIを有するC10-C20アシルタウリン塩とを含み、ここでアルキル基及びアシル基は非置換である。
【0084】
例えば、洗浄組成物は、100%の%RCIを有するラウリル硫酸ナトリウムと、少なくとも80%の%RCIを有するオレオイルメチルタウリンナトリウムとを含み得る。
【0085】
第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びベタインを含み得る。第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びベタインを含み得、ここで、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。
【0086】
適切には、洗浄組成物は、C5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩と、C5-C30アルキルベタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、C5-C30アルキルスルタイン、C5-C30アルキルヒドロキシスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせとを含む。好ましくは、洗浄組成物は、C10-C20アルキル硫酸塩及びC10-C20アルキルアミドプロピルベタインを含む。
【0087】
適切には、洗浄組成物は、C5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩と、C5-C30アルキルベタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、C5-C30アルキルスルタイン、C5-C30アルキルヒドロキシスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせとを含み、ここで、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準として少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。好ましくは、洗浄組成物は、C10-C20アルキル硫酸塩及びC10-C20アルキルアミドプロピルベタインを含み、ここで、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。
【0088】
第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びベタインを含み得、ここで、ヒドロカルビル基は非置換である。第1の態様の洗浄組成物は、ヒドロカルビル硫酸塩及びベタインを含み得、ここで、ヒドロカルビル基は非置換であり、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。適切には、洗浄組成物は、C5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩と、C5-C30アルキルベタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、C5-C30アルキルスルタイン、C5-C30アルキルヒドロキシスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせとを含み、ここで、アルキル基及びアルケニル基は非置換である。好ましくは、洗浄組成物は、C10-C20アルキル硫酸塩及びC10-C20アルキルアミドプロピルベタインを含み、ここで、アルキル基は非置換である。適切には、洗浄組成物は、C5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩と、C5-C30アルキルベタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、C5-C30アルキルスルタイン、C5-C30アルキルヒドロキシスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルスルタイン、C5-C30アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせとを含み、ここで、アルキル基及びアルケニル基は非置換であり、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。好ましくは、洗浄組成物は、C10-C20アルキル硫酸塩及びC10-C20アルキルアミドプロピルベタインを含み、ここで、アルキル基は非置換であり、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。
【0089】
例えば、洗浄組成物は、ラウリル硫酸ナトリウム及びココアミドプロピルベタインを含み得る。例えば、洗浄組成物は、ラウリル硫酸ナトリウム及びココアミドプロピルベタインを含み得、ここで、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。
【0090】
第1の態様の洗浄組成物は、少なくとも90%の%RCIを有するヒドロカルビル硫酸塩と、少なくとも40%の%RCIを有するベタインとを含み得、ここで、ヒドロカルビル基は非置換である。適切には、洗浄組成物は、少なくとも95%の%RCIを有するC5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩と、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルベタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルスルタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルヒドロキシスルタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルアミドプロピルスルタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はこれらの組み合わせとを含み、ここで、アルキル基及びアルケニル基は非置換である。好ましくは、洗浄組成物は、少なくとも99%の%RCIを有するC10-C20アルキル硫酸塩と、少なくとも60%の%RCIを有するC10-C20アルキルアミドプロピルベタインとを含み、ここで、アルキル基は非置換である。
【0091】
第1の態様の洗浄組成物は、少なくとも90%の%RCIを有するヒドロカルビル硫酸塩と、少なくとも40%の%RCIを有するベタインとを含み得、ここで、ヒドロカルビル基は非置換であり、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。適切には、洗浄組成物は、少なくとも95%の%RCIを有するC5-C30アルキル又はC5-C30アルケニル硫酸塩と、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルベタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルアミドプロピルベタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルスルタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルヒドロキシスルタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルアミドプロピルスルタイン、少なくとも50%の%RCIを有するC5-C30アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、又はそれらの組み合わせを含み、ここで、アルキル基及びアルケニル基は非置換であり、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。好ましくは、洗浄組成物は、少なくとも99%の%RCIを有するC10-C20アルキル硫酸塩と、少なくとも60%の%RCIを有するC10-C20アルキルアミドプロピルベタインとを含み、ここで、アルキル基は非置換であり、洗浄組成物は、洗浄組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。
【0092】
例えば、洗浄組成物は、100%の%RCIを有するラウリル硫酸ナトリウムと、少なくとも60%の%RCIを有するココアミドプロピルベタインとを含み得る。例えば、洗浄組成物は、100%の%RCIを有するラウリル硫酸ナトリウムと、少なくとも60%の%RCIを有するココアミドプロピルベタインとを含み得、ここで、組成物は、組成物中の界面活性剤の総量を基準にして、少なくとも90%の再生可能炭素指数(%)を有する。
【0093】
本発明の第2の態様によれば、トイレ用洗浄装置であって、第1の態様の固形洗浄組成物と、前記装置をトイレに取り付けるための取り付け要素とを含む装置が提供される。
【0094】
第2の態様における洗浄組成物の適切な特徴は、本発明の第1の態様に関連して定義した通りである。
【0095】
適切には、装置は便器のリムに取り付け可能である。取り付け要素は、アーム又はフックの形態であってもよい。
【0096】
本装置は、洗浄組成物を保持するためのホルダーを含み得る。ホルダーは、バスケットなどのハウジングの形態であってもよい。トイレに水が流されるとき、水は、例えば、バスケットを通過することによって洗浄組成物の一部と適切に接触して、洗浄組成物の一部を溶解し、トイレに洗浄を提供する。
【0097】
本発明の第3の態様によれば、トイレに洗浄を提供するための、第1の態様の固形洗浄組成物の使用が提供される。例えば、第1の態様の洗浄組成物は、トイレに洗浄を提供するためのトイレブロックとして使用され得る。
【0098】
第3の態様における固形洗浄組成物の適切な特徴は、本発明の第1の態様に関連して定義した通りである。
【0099】
本発明の第4の態様によれば、トイレに洗浄を提供する方法であって、第1の態様の固形洗浄組成物をトイレのリムに貼り付けるステップ、又は第1の態様の固形洗浄組成物をトイレの貯水槽内に配置するステップを含む方法が提供される。
【0100】
第4の態様における洗浄組成物の適切な特徴は、本発明の第1の態様に関連して定義した通りである。
【0101】
次に、本発明を以下の非限定的な実施例を参照して説明する。
[実施例]
[実施例1-実施例14]
【0102】
固形洗浄組成物の調製
表1に示す成分から選択される成分を含む組成物を調製した。
【表1】
【0103】
本明細書の表1及び表2に示す固形成分を秤量し、逆回転シグマブレードを有する水平ミキサーの混合チャンバーに加え、均質な混合物になるように混合した。フロントブレードの回転数は48rpm、バックブレードの回転数は32rpmであった。混合チャンバーの温度は25℃に設定した。次に、表1及び表2に示す液体成分を秤量し、混合しながら予め混合した固体成分に加えた。ペースト状又は大きな顆粒状の均質な生地が得られた時点で、ミキサーを停止した。次に、この生地を単軸スクリュー押出機に加え、10rpmのスクリュー速度で所望の形状に押し出した。押出機のバレルとコニカルヘッドの温度は、それぞれ18.5℃と30℃に設定した。
【0104】
加工性
組成物の加工性は、混合後にペースト状又は顆粒状の生地が得られ、生地がその形状を維持し、押し出し中に割れたり崩れたりしない場合に「OK」とした。
【0105】
泡試験
表2の組成物の起泡プロファイルは、ASTM D1173-53 (2001) “Foaming properties of Surface Active Agents”及びUNI26001 “Cosmetic And Personal Hygiene Products - Foaming Power Determination Of Detergent Products Containing Surface Active Agents”,1995に従い、周知のロス-マイルス注泡法(Ross Miles pouring foam method)(J. Ross, G. D. Miles: An Apparatus for Comparison of Foaming Properties of Soaps and Detergents, Oil & Soap, May 1941, P. 99-102.)を用いて試験した。
【0106】
【0107】
泡を、市場をリードする石油化学ベースのトイレ用リムブロックと比較した。石油化学ベースのトイレ用リムブロックの典型的な組成は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(活性85%)26重量%、α-オレフィンスルホン酸塩(活性95%)18重量%、Ceteareth-25(100%)8重量%、香料4重量%、クエン酸三ナトリウム二水和物1重量%、硫酸ナトリウム(加えて計100重量%になる量)である。
【0108】
組成物の泡立ちは、ベンチマークの泡体積(0秒での瞬時の泡及び300秒での安定泡)の少なくとも80%を生成すれば「OK」とした。
【0109】
%RCIの計算
再生可能炭素指数(%)(%RCI)は、再生可能な供給源に由来する炭素原子の数を炭素原子の総数で割ることにより求めた。組成物の%RCIは、各炭素含有界面活性剤成分の%RCIの加重平均をとることにより求めた。Empicol(登録商標)LZ/N、Empicol(登録商標)LX/B、Empiwax(登録商標)SK/BP、及びEmpilan(登録商標)APL 50の%RCIは100%である。表1及び表2のC12-16 2EO硫酸ナトリウムの%RCIは76%であった。Aquanate(登録商標)MOT 70の%RCIは86%である。表1及び表2のココアミドプロピルベタインの%RCIは66%であった。
【表3】
【0110】
表2に示すように、ヒドロカルビル硫酸塩と、アシルタウリン塩及びベタインの少なくとも1つとを含有する組成物は、驚くべきことに、アシルタウリン塩又はベタインのいずれも含有しない組成物に比べて、加工性及び起泡特性が良好であった。
【0111】
寿命試験
組成物の寿命は、4×12.5gの組成物のブロック(総重量50g)を入れたかごをリムに取り付けたトイレにランダムな間隔で水を流すことによって試験した。トイレはDolomite Clodiaモデルで、水を流す量は約10Lであった。水の硬度は約300ppm CaCO3で、水温は約15℃であった。
【0112】
寿命は、組成物が完全に使い切られた時点として決定した。
【0113】
表2の実施例3を、泡試験で使用した市場をリードする石油化学ベースのトイレブロックと比較した。
【表4】
【0114】
いくつかの好ましい実施形態を示し、説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正がなされ得ることは、当業者には理解されるであろう。
【0115】
本出願に関連して本明細書と同時又はそれ以前に出願され、本明細書と共に一般に公開されているすべての論文及び文書に注意を向け、そのようなすべての論文及び文書の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0116】
本明細書(添付の特許請求の範囲を含む)に開示されるすべての特徴、及び/又はそのように開示される任意の方法若しくはプロセスのすべてのステップは、そのような特徴及び/又はステップの少なくとも一部が相互に排他的である組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせることができる。
【0117】
本明細書(添付の特許請求の範囲、及び図面を含む)に開示される各特徴は、明示的に別段の記載がない限り、同一、同等、又は類似の目的を果たす代替的な特徴で置き換えることができる。したがって、明示的に別段の記載がない限り、開示される各特徴は、一般的な一連の同等又は類似の特徴の一例にすぎない。
【0118】
本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲及び図面を含む)に開示される特徴の任意の新規なもの、若しくは任意の新規な組み合わせ、又は開示される方法又はプロセスのステップの任意の新規なもの、若しくは任意の新規な組み合わせに及ぶ。
【国際調査報告】