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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】信号伝送方法、及び通信デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04J 11/00 20060101AFI20240918BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
H04J11/00 Z
H04L27/26 310
H04L27/26 410
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516484
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 CN2022117756
(87)【国際公開番号】W WO2023036226
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202111071208.9
(32)【優先日】2021-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スン、プーロー
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ハオ
(72)【発明者】
【氏名】ユアン、プー
(72)【発明者】
【氏名】リウ、チン
(72)【発明者】
【氏名】シー、スーハオ
(57)【要約】
本出願は、信号伝送方法、装置、デバイス及び記憶媒体を開示し、通信の技術分野に属する。本出願の実施例の信号伝送方法は、第1通信デバイスが第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するステップと、前記第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップと、を含み、前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信デバイスが第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するステップと、
前記第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップと、
を含む信号伝送方法であって、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる、信号伝送方法。
【請求項2】
第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む、請求項1に記載の信号伝送方法。
【請求項3】
第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む、請求項2に記載の信号伝送方法。
【請求項4】
第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、第1時間周波数単位内の第2信号に対して窓掛け処理を行い、第2時間周波数単位内の第2信号に対して窓掛け処理を行わないステップを含み、
前記第1時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、前記第2時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分が時間周波数領域に変換された信号である、請求項2に記載の信号伝送方法。
【請求項5】
第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む、請求項2に記載の信号伝送方法。
【請求項6】
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一の時間周波数単位内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段である、請求項5に記載の信号伝送方法。
【請求項7】
前記特殊なマッピング手段は、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しないことを含む、請求項6に記載の信号伝送方法。
【請求項8】
前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の信号伝送方法。
【請求項9】
前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の信号伝送方法。
【請求項10】
第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行うステップを含む、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の信号伝送方法。
【請求項11】
第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号と窓行列とのドット積演算を行うステップを含み、
前記窓行列と前記第2信号とは、次元が同じである、請求項10に記載の信号伝送方法。
【請求項12】
前記窓行列は、窓関数に基づいて決定される、請求項11に記載の信号伝送方法。
【請求項13】
前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、時間方向の対象行ベクトルを含み、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項14】
前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、時間方向の対象列ベクトルを含み、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項15】
前記窓行列の全ての行は、いずれも時間方向の対象行ベクトルであり、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項16】
前記窓行列の全ての列は、いずれも時間方向の対象列ベクトルであり、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項17】
前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、周波数方向の対象列ベクトルを含み、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項18】
前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、周波数方向の対象行ベクトルを含み、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項19】
前記窓行列の全ての列は、いずれも周波数方向の対象列ベクトルであり、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項20】
前記窓行列の全ての行は、いずれも周波数方向の対象行ベクトルであり、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項21】
前記窓関数は、時間方向の行ベクトルと周波数方向の列ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の行ベクトルと前記周波数方向の列ベクトルとによって構築されて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項22】
前記窓行列は、前記周波数方向の列ベクトルと前記時間方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる、請求項21に記載の信号伝送方法。
【請求項23】
前記窓関数は、時間方向の列ベクトルと周波数方向の行ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとによって構築されて決定される、請求項12に記載の信号伝送方法。
【請求項24】
前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる、請求項23に記載の信号伝送方法。
【請求項25】
前記窓関数は、
矩形窓、ガウス窓、制限付きガウス窓、近似制限付きガウス窓、ハミングHamming窓、ハンHann窓、バートレットBartlett窓、三角窓、バートレット-ハンBartlett-Hann窓、ブラックマンBlackman窓、カイザーKaiser窓、ナットールNuttall窓、ブラックマン-ナットールBlackman-Nuttall窓、ブラックマン-ハリス窓Blackman-Harris窓、フラットトップ窓、ベッセル窓、指数正弦窓、指数余弦窓、及び、ドルフ-チェビシェフ窓、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、請求項12から請求項24のいずれか1項に記載の信号伝送方法。
【請求項26】
前記窓関数のパラメータ情報は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであり、前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられる、請求項12から請求項24のいずれか1項に記載の信号伝送方法。
【請求項27】
前記第1通信デバイスが、前記窓関数のパラメータ情報を指示するための第1シグナリングを通信相手側に送信するステップ
をさらに含む、請求項26に記載の信号伝送方法。
【請求項28】
前記第1シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む、請求項27に記載の信号伝送方法。
【請求項29】
パイロット信号の種類は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものである、請求項2から請求項24のいずれか1項に記載の信号伝送方法。
【請求項30】
前記第1通信デバイスが、前記パイロット信号の種類を指示するための第2シグナリングを通信相手側に送信するステップ
をさらに含む、請求項29に記載の信号伝送方法。
【請求項31】
前記第2シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の信号伝送方法。
【請求項32】
第2通信デバイスが、時間領域において、第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するステップを含み、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである、信号伝送方法。
【請求項33】
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第2通信デバイスが、前記窓掛け処理による前記パイロット信号に対する影響を除去するステップ
をさらに含む、請求項32に記載の信号伝送方法。
【請求項34】
前記第2通信デバイスが、前記第1通信デバイスから送信された第1シグナリングを受信するステップと、
前記第2通信デバイスが、前記第1シグナリングに基づいて窓関数のパラメータ情報を決定するステップと、をさらに含み、
前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられ、
前記窓行列は、前記窓掛け処理に用いられる、請求項32又は請求項33に記載の信号伝送方法。
【請求項35】
前記第2通信デバイスが、前記第1通信デバイスから送信された第2シグナリングを受信するステップと、
前記第2通信デバイスが、前記第2シグナリングに基づいて、前記パイロット信号の種類を決定するステップと、をさらに含む、請求項33に記載の信号伝送方法。
【請求項36】
第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するための変換モジュールと、
時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うための処理モジュールと、
を備える信号伝送装置であって、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる、信号伝送装置。
【請求項37】
前記処理モジュールは、さらに、
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる、請求項36に記載の信号伝送装置。
【請求項38】
前記処理モジュールは、さらに、
前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる、請求項37に記載の信号伝送装置。
【請求項39】
前記処理モジュールは、さらに、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記時間周波数領域において、第1時間周波数単位内の第2信号に対して窓掛け処理を行い、第2時間周波数単位内の第2信号に対して窓掛け処理を行わないことに用いられ、
前記第1時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、前記第2時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分が時間周波数領域に変換された信号である、請求項37に記載の信号伝送装置。
【請求項40】
前記処理モジュールは、さらに、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる、請求項37に記載の信号伝送装置。
【請求項41】
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一の時間周波数単位内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段であることを特徴とする、請求項40に記載の信号伝送装置。
【請求項42】
前記特殊なマッピング手段は、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しないことを含むことを特徴とする、請求項41に記載の信号伝送装置。
【請求項43】
前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項42に記載の信号伝送装置。
【請求項44】
前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項42に記載の信号伝送装置。
【請求項45】
前記処理モジュールは、さらに、
前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行うことに用いられる、請求項36から請求項44のいずれか1項に記載の信号伝送装置。
【請求項46】
前記処理モジュールは、さらに、
前記時間周波数領域において、前記第2信号と窓行列とのドット積演算を行うことに用いられ、
前記窓行列と前記第2信号とは、次元が同じである、請求項45に記載の信号伝送装置。
【請求項47】
時間領域において第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するための第1受信モジュールを備え、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである、信号伝送装置。
【請求項48】
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記窓掛け処理による前記パイロット信号に対する影響を除去するための除去モジュール
をさらに備える、請求項47に記載の信号伝送装置。
【請求項49】
前記第1通信デバイスから送信された第1シグナリングを受信するための第2受信モジュールと、
前記第1シグナリングに基づいて窓関数のパラメータ情報を決定するための第1決定モジュールと、をさらに備え、
前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられ、
前記窓行列は、前記窓掛け処理に用いられる、請求項47又は請求項48に記載の信号伝送装置。
【請求項50】
プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なプログラム又はコマンドを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現する、通信デバイス。
【請求項51】
プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なプログラム又はコマンドを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項32から請求項35のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現する、通信デバイス。
【請求項52】
プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現するか、又は、請求項32から請求項35のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現するプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体。
【請求項53】
結合されたプロセッサと通信インターフェスとを含み、前記プロセッサが、請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現するか、又は、請求項32から請求項35のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現するプログラム又はコマンドを実行するためのものである、チップ。
【請求項54】
少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで、請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現するか、又は、請求項32から請求項35のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信の技術分野に属し、具体的に、信号伝送方法、装置、デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
直交時間周波数空間(Orthogonal Time Frequency Space,OTFS)システムは、遅延ドップラ領域のラスタ数値化に基づいて設計がなされる。チャネル推定時に、遅延とドップラ分解能の整数倍の推定値しか取得することができない。しかし、実際の無線チャネルの遅延とドップラ周波数シフトは任意値であり、必ずしもOTFSシステム遅延とドップラ分解能の整数倍になるとは限らず、即ち、小数遅延又は小数ドップラになることがある。また、システムにおいて、FFTとOTFSのSFFTの点数も必ず同じになるとは限らず、遅延とドップラの分散が発生することがある。小数遅延、小数ドップラ、遅延分散、ドップラ分散は、いずれもチャネル推定の不正確を引き起こし、信号検出に影響を及ぼす。
【0003】
従来のOTFS技術手段では、チャネルの遅延とドップラ周波数シフトがちょうどOTFS遅延とドップラ領域の分解能の整数倍になることを仮定するものと、分散したチャネル推定値に基づいて信号検出を直接行うものしかないため、性能の損失を回避することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、分散による性能損失の問題を解決できる、信号伝送方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1側面において、
第1通信デバイスが第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するステップと、
前記第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップと、
を含む信号伝送方法であって、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる、信号伝送方法を提供する。
【0006】
第2側面において、
第2通信デバイスが、時間領域において、第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するステップを含み、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである、信号伝送方法を提供する。
【0007】
第3側面において、
第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するための変換モジュールと、
時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うための処理モジュールと、
を備える信号伝送装置であって、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる、信号伝送装置を提供する。
【0008】
第4側面において、
時間領域において第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するための第1受信モジュールを備え、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである、信号伝送装置を提供する。
【0009】
第5側面において、プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なプログラム又はコマンドを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、第1側面に記載の方法のステップを実現する、通信デバイスを提供する。
【0010】
第6側面において、プロセッサ及び通信インターフェスを含む端末であって、前記プロセッサは、
第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得すること、
時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うこと、に用いられ、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる、端末を提供する。
【0011】
第7側面において、プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なプログラム又はコマンドを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、第2側面に記載の方法のステップを実現する、通信デバイスを提供する。
【0012】
第8側面において、プロセッサ及び通信インターフェスを含む通信デバイスであって、前記通信インターフェスは、
時間領域において第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するためのものであり、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである、通信デバイスを提供する。
【0013】
第9側面において、プロセッサにより実行されると、第1側面に記載の方法のステップを実現するか、又は、第2側面に記載の方法のステップを実現するプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体を提供する。
【0014】
第10側面において、結合されたプロセッサと通信インターフェスとを含み、前記プロセッサが、第1側面に記載の方法のステップを実現するか、又は、第2側面に記載の方法のステップを実現するプログラム又はコマンドを実行するためのものである、チップを提供する。
【0015】
第11側面において、非一時的な記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで、第1側面に記載の方法のステップを実現するか、又は、第2側面に記載の方法のステップを実現する、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本出願の実施例が適用可能な無線通信システムを示す構造図である。
図2】本出願の実施例により提供される遅延ドップラ平面と時間周波数平面の相互変換の模式図である。
図3】本出願の実施例により提供される異なる平面でのチャネル応答関係の模式図である。
図4】本出願の実施例により提供されるOTFSマルチキャリアシステムの送受信端での処理手順の模式図である。
図5】本出願の実施例により提供される遅延ドップラ領域のパイロットマッピングの模式図である。
図6】本出願の実施例により提供される信号伝送方法の模式的なフローチャートその1である。
図7】本出願の実施例により提供される送信端通信の模式的なフローチャートである。
図8】本出願の実施例により提供される受信端通信の模式的なフローチャートである。
図9】本出願の実施例により提供される特殊なマッピング手段の模式図その1である。
図10】本出願の実施例により提供される特殊なマッピング手段の模式図その2である。
図11】本出願の実施例により提供される窓行列の模式図その1である。
図12】本出願の実施例により提供される窓行列の模式図その2である。
図13】本出願の実施例により提供される窓行列の模式図その3である。
図14】本出願の実施例により提供される信号伝送方法の模式的なフローチャートその2である。
図15】本出願の実施例により提供される信号伝送装置の構造の模式図その1である。
図16】本出願の実施例により提供される信号伝送装置の構造の模式図その2である。
図17】本出願の実施例により提供される通信デバイスの構造の模式図である。
図18】本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造の模式図である。
図19】本出願の実施例により提供されるネットワーク側デバイスの構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0019】
本出願実施例の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」等の技術用語は、対象の特定の順序を記述するものではなく、異なる対象を区別するためのものである。なお、このように使用される用語は、本出願の実施例をここで図示又は説明する以外の順番で実施できるように、場合によっては互換してもよい。「第1」、「第2」で区別される対象は、通常同じカテゴリのものであり、対象の数が限定されず、例えば、第1対象が1つであっても、複数であってもよい。また、明細書及び請求項において、「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、符号の「/」は、一般的に前後の関連する対象が「又は」の関係にあることを表す。
【0020】
説明すべきことに、本出願の実施例に記載される技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/LTEの発展型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、更に、例えば符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)などの他の無線通信システム及び他のシステムにも利用可能である。本出願の実施例において、用語「システム」と「ネットワーク」は互換して使用されることが多く、ここに記載される技術は上記したシステムと無線通信技術に用いてもよいし、他のシステムと無線通信技術に用いてもよい。ただし、以下の記述では例示するためにニューラジオ(New Radio,NR)システムを記述し、且つ以下の大部分の記述においてNR用語を使用するが、これらの技術はNRシステム以外に適用可能であり、例えば第6世代(6th Generation,6G)通信システムにも適用可能である。
【0021】
図1は本出願の実施例が適用可能な無線通信システムを示す構造図である。無線通信システムは、端末11とネットワーク側デバイス12とを含む。端末11は、端末デバイス又はユーザ端末(User Equipment,UE)とも呼ばれる。端末11は、携帯電話、タブレットコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ブレスレット、イヤホン、メガネ等を含むウェアラブルデバイス(Wearable Device)、車載機器(Vehicle User Equipment,VUE)、歩行者端末(Pedestrian User Equipment,PUE)、スマートホームデバイス(無線通信機能を有する家庭用デバイス、例えば、冷蔵庫やテレビ、洗濯機、家具等)等の端末側デバイスであってもよい。ウェアラブルデバイスは、スマート腕時計、スマート腕輪、スマートイヤホン、スマート眼鏡、スマートアクセサリー(スマートバングル、スマートハンドチェーン、スマート指輪、スマートネックレス、スマート足輪、スマートアンクレット等)、スマートリストバンド、スマート服装、ゲーム機等を含む。なお、本出願の実施例において、端末の具体的な種類は限定されない。ネットワーク側デバイス12は、基地局又はコアネットワークであってもよい。基地局は、ノードB、発展型ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用発展型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmitting Receiving Point,TRP)、又は前記分野における他の適切な用語で呼ばれてもよい。同じ技術効果を達成できる限り、前記基地局は特定技術用語に限定されるものではない。なお、本出願の実施例において、NRシステムにおける基地局のみを例とするが、基地局の具体的なタイプが限定されない。
【0022】
先ず、次の内容を説明する。
【0023】
1.OTFS通信技術
チャネルの遅延とドップラの特性は、本質的に、マルチパスチャネルにより决定される。異なる経路から受信機に到達する信号は、伝達経路の違いにより、到達時間も異なる。例えば、2つのエコー

が、それぞれ距離

を経て受信機に到達した場合、受信機での到達時間差は、
になる。ここで、
が光速である。このエコー

の時間差の、受信機側でのインコヒーレント重合により、観測された信号幅に揺れが生じ、即ち、フェージング効果が報じる。同様に、マルチパスチャネルのドップラ拡散も、マルチパス効果により引き起こされる。
【0024】
ドップラ効果について、送受信両端に相対速度が存在し、異なる経路を経て受信機に到達した信号は、アンテナの法線に対する入射角度の違いにより、相対速度が異なり、これにより、異なる経路からの信号のドップラ周波数シフトが異なる。信号の初期周波数を
とし、送受信端の相対速度を
とし、信号と受信端アンテナの法線との入射夾角をθとすると、
になる。明らかに、2つのエコー

が異なる経路を経て受信端アンテナに到達したことにより異なる入射角

を有する場合、得られるドップラ周波数シフト

も異なる。
【0025】
上記をまとめると、受信機端で観測される信号は、異なる経路からの、異なる遅延とドップラを有する組成信号の重合体であり、全体的に、初期信号に対してフェージングと周波数シフトを有する受信信号として現れる。チャネルに対する遅延ドップラ分析は、各パスの遅延ドップラ情報を収集し、チャネルの遅延ドップラ応答を反映することに寄与する。
【0026】
OTFS変調技術の正式の名称は、直交時間周波数空間(Orthogonal Time Frequency Space)変調である。該技術は、サイズが
のデータパケットにおける情報、例えば、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)符号を、2次元遅延ドップラ平面における
格子点に論理的にマッピングし、各格子点内のパルスにより、データパケットにおける1つのQAM符号が変調される。
【0027】
さらに、
の遅延ドップラ領域平面におけるデータセットを
の時間周波数領域平面に変換する直交2次元1次関数を設計してもよい。このような変換は、数学上で逆シンプレクティックフーリエ変換(Inverse Sympletic Fourier Transform,ISSFT)と呼ばれる。
【0028】
相応に、時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換は、シンプレクティックフーリエ変換(Sympletic Fourier Transform,SFFT)と呼ばれる。それに含まれる物理学の意義として、信号の遅延とドップラ効果は、実際に、信号がマルチパスチャネルを通過した後の、異なる時間と周波数オフセットを有する一連のエコーの線形重合効果である。即ち、遅延ドップラ分析と時間周波数領域分析は、前記ISSFTとSSFTの相互変換により得られる。
【0029】
図2は本出願の実施例により提供される遅延ドップラ平面と時間周波数平面の相互変換を示す模式図である。図2に示すように、OTFS技術は、時変マルチパスチャネルを(一定持続時間内の)時不変性の2次元遅延ドップラ領域チャネルに変換することができる。これにより、無線リンクにおける、送受信機間の反射体の相対位置の幾何的特性によるチャネル遅延ドップラ応答特性を直接に表す。このように、次の3つの利点が生じる。
【0030】
(a)チャネル結合状態の不変性。物理チャネルにおける反射体の直接作用は、信号の遅延とドップラにより反映され、反射体の相対速度と位置のみに依存するため、無線フレームの時間スケールで、信号の遅延とドップラは、不変と見なしてもよい。
【0031】
(b)チャネル結合状態の分離可能性。遅延ドップラ領域のチャネル周波数応答のうち、全てのサブセットパスはいずれも単一の衝撃応答として表され、完全に分離可能である。また、直交幅度変調(Quadrature Amplitude Modulation,QAM)符号は、これらの全てのサブセットパスに亘る。
【0032】
(c)チャネル結合状態の直交性。遅延ドップラ領域のチャネル衝撃応答は、1つの遅延ドップラ領域リソース要素に限定されるため、受信端においては、遅延寸法とドップラ寸法のIDIs(inter delay/Doppler interference)が理論上存在しない。
【0033】
上記特点により、遅延ドップラ領域の分析は、従来の時間周波数領域の分析における、時変フェージング特性の追従困難性を解消し、その代わり、時不変性の遅延ドップラチャネルの分析により、時間周波数領域チャネルの全てサブセット特性を抽出し、さらに、遅延ドップラ領域と時間周波数領域の変換関係に基づいて、時間周波数領域チャネルを算出する。実際のシステムでは、チャネルの遅延パスとドップラ周波数シフトの数がチャネルの時間領域と周波数領域応答数よりもはるかに少ないため、遅延ドップラ領域で表されるチャネルはより簡潔になる。したがって、OTFS技術を利用して遅延ドップラ領域で分析することにより、基準信号のパッケージをより緊密及び柔軟にすることができ、特に、大規模MIMOシステムにおける大型アンテナアレイに対するサポートに寄与する。
【0034】
OTFS変調の要は、遅延ドップラ平面におけるQAM符号を定義し、時間周波数領域へ変換して送信を行ってから、遅延ドップラ領域に戻って受信端の処理を行うことである。したがって、遅延ドップラ領域での無線チャネル応答の分析方法を導入することができる。
【0035】
図3は本出願の実施例により提供される異なる平面でのチャネル応答関係の模式図である。図3に、信号が線形時変無線チャネルを通過した場合、そのチャネル応答の異なる平面での表現の関係が示される。
【0036】
図3において、SFFT変換公式は、
【数1】

である。
それに対応して、ISSFTの変換公式は、
【数2】

である。
信号が線形時変チャネルを通過した場合の、時間領域での受信信号を
とし、それに対応する周波数領域での受信信号を
とすると、
である。
は、下式によって表されることができる。
【数3】
【0037】
図3の関係から、下式が得られる。
【数4】
【0038】
〔数4〕を〔数3〕に代入すると、下式になる。
【数5】
【0039】
図3に示す関係、古典フーリエ変換理論、及び〔数5〕に基づいて、下式が得られる。
【数6】
【0040】
〔数6〕から、OTFSシステムにおける遅延ドップラ領域の分析は、時間周波数領域に構築された通信枠組を基礎として、送受信端に信号処理手順を追加することにより実現できることが分かる。また、前記追加の信号処理は、フーリエ変換のみで構成され、従来のハードウェアだけで実現でき、モジュールを増やす必要はない。
【0041】
実際のシステムにおいて、OTFS技術は、フィルタリング直交周波数分割多重化(Orthogonal frequency division multiplexing,OFDM)システムの前処理と後処理のモジュールとして実現することができるので、従来の通信技術枠組、例えば、NR技術枠組でのマルチキャリアシステムよりも、優れた互換性がある。
【0042】
OTFSとマルチキャリアシステムとが結合された場合、送信端は、次のように実現される。送信対象となる情報を含むQAM符号は、遅延ドップラ平面の波形に搭載され、2次元の逆シンプレクティックフーリエ変換(Inverse Sympletic Finite Fourier Transform,ISFFT)を経て、従来のマルチキャリアシステムにおける時間周波数領域平面の波形に変換され、さらに、符号レベルの1次元逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform,IFFT)と直並列変換を経て、時間領域サンプリング点に変換され、送信される。
【0043】
図4は、本出願の実施例により提供されるOTFSマルチキャリアシステムの送受信端での処理手順の模式図である。図4に示すように、OTFSシステムの受信端での手順は、ほぼ送信端での手順の逆である。時間領域のサンプリング点が受信機により受信されると、直並列変換と符号レベルの1次元高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform,FFT)を経て、先ず時間周波数領域平面における波形に変換され、そして、2次元シンプレクティックフーリエ変換(Sympletic Finite Fourier Transform,SFFT)を経て、遅延ドップラ領域平面の波形に変換され、その後、遅延ドップラ領域波形に搭載されたQAM符号に対して、チャネル推定と均衡、復調と翻訳等の処理が受信機により行われる。
【0044】
OTFS変調の優位性は、主に次の点により表される。
【0045】
(a)送受信機間の時間周波数領域における時変フェージングチャネルは、OTFS変調により遅延ドップラ領域における確実でフェージングのないチャネルに変換される。遅延ドップラ領域において、1回で送信される1グループの情報符号における各符号は、同じ静的チャネル応答とSNRを経る。
【0046】
(b)OTFSシステムは、遅延ドップラ画像に基づいて、物理チャネルにおける反射体を解析し、異なる反射経路からのエネルギに対し、受信バランサによってコヒーレント重合を行う。実際に、フェージングのない静的チャネル応答を提供した。上記静的チャネル特性を利用すれば、OTFSシステムは、OFDMシステムのように閉ループチャネルの自己適応性を導入することで高速変化するチャネルに対応する必要がなくなるため、システムのロバスト性を向上させ、システム設計の複雑度を低下させる。
【0047】
遅延ドップラ領域における遅延-ドップラの状態数が時間周波数領域の時間-周波数状態数よりもはるかに少ないため、OTFSシステムにおけるチャネルは、非常にコンパクトに表現することができる。OTFSシステムのチャネル推定は、コストが低くなり、より正確になる。
【0048】
OTFSのもう1つの優位性は、極端ドップラチャネルに対する対応に表される。適宜の信号処理パラメータにおける遅延ドップラ画像に対する分析により、チャネルのドップラ特性を完全に反映することができるため、ドップラ感度の高い場面(例えば、高速移動やミリ波)での信号分析と処理に有利である。
【0049】
したがって、OTFSシステムにおけるチャネル推定は、新たな方法を採用することができる。送信機は、パイロットパルスを遅延ドップラ領域にマッピングし、受信機は、パイロットに対する遅延ドップラ画像分析により、遅延ドップラ領域のチャネル応答
を推定し、さらに、図3における関係に基づいて、時間周波数領域のチャネル応答式を得ることができ、信号分析と処理を便利にする。
【0050】
図5は、本出願の実施例により提供される遅延ドップラ領域のパイロットマッピングの模式図である。図5に、遅延ドップラ領域でのパイロットマッピングに採用可能な方法が示される。図5において、送信信号は、
に位置する単一点パイロット(1が付されるブロック)、それを取り囲む、面積が
の保護符号(ハッチングのない部分)、及び、
のデータ部分(保護符号以外の領域)から構成される。受信端において、遅延ドップラ領域格子点の保護帯に、2つのオフセットピーク(斜めのハッチング部分)が現れ、つまり、チャネルは、メインパス以外、異なる遅延ドップラを有するセカンダリパスが2つ存在する。全てのセカンダリパスの幅、遅延、ドップラパラメータを測定することで、チャネルの遅延ドップラ領域の式、即ち、
が得られる。
【0051】
ただし、受信信号の格子点におけるデータによるパイロット符号に対する妨害で、チャネル推定が不正確になることを防止するために、保護符号の面積は、下式の条件を満たすべきである。
【数7】

式中、

は、それぞれチャネルの全てパスの最大遅延と最大ドップラ周波数シフトである。
【0052】
次に、図面を参照し、実施例及びその応用場面により、本出願の実施例により提供される信号伝送方法、装置及びデバイスを詳しく説明する。
【0053】
図6は本出願の実施例により提供される信号伝送方法の模式的なフローチャートその1であり、図6に示すように、該方法は、
第1通信デバイスが第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するステップ600と、
前記第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップ610と、を含み、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる。
【0054】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよい。その通信相手側は、ネットワーク側デバイスであってもよい。第1信号の送信端は、第1通信デバイス、即ち、端末であってもよい。第1信号の受信端は、その通信相手側、即ち、ネットワーク側デバイスであってもよい。
【0055】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよい。その通信相手側は、ネットワーク側デバイスであってもよい。第1信号の受信端は、第1通信デバイス、即ち、端末であってもよい。第1信号の送信端は、その通信相手側、即ち、ネットワーク側デバイスであってもよい。
【0056】
選択可能に、第1通信デバイスは、ネットワーク側デバイスであってもよい。その通信相手側は、端末であってもよい。第1信号の送信端は、第1通信デバイス、即ち、ネットワーク側デバイスであってもよい。第1信号の受信端は、その通信相手側、即ち、端末であってもよい。
【0057】
選択可能に、第1通信デバイスは、ネットワーク側デバイスであってもよい。その通信相手側は、端末であってもよい。第1信号の受信端は、第1通信デバイス、即ち、ネットワーク側デバイスであってもよい。第1信号の送信端は、その通信相手側、即ち、端末であってもよい。
【0058】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよく、その通信相手側は、別の端末であってもよい。第1信号の送信端は、第1通信デバイス、即ち、端末であってもよい。第1信号の受信端は、その通信相手側、即ち、別の端末であってもよい。
【0059】
選択可能に、従来技術における信号分散による伝送性能低下の欠陥を克服するために、本出願の実施例では、第1信号の伝送前と信号の伝送後の少なくとも1つのタイミングで、時間周波数領域の窓掛け処理を行うことで、信号のサイドローブを低減させてもよい。これにより、信号の分散を低減させ、信号伝送の性能を向上させる。
【0060】
選択可能に、第1信号の伝送過程において、第1信号の送信端のみで、時間周波数領域の窓掛け処理を行ってもよい。
【0061】
選択可能に、第1信号の伝送過程において、第1信号の受信端のみで、時間周波数領域の窓掛け処理を行ってもよい。
【0062】
選択可能に、第1信号の伝送過程において、第1信号の送信端と受信端で、いずれも時間周波数領域の窓掛け処理を行ってもよい。
【0063】
選択可能に、第1信号と第2信号は、本質的に同じ情報内容を含むため、第1信号の送信端は第2信号の送信端でもあり、第1信号の受信端は第2信号の受信端でもあり、第1信号の伝送過程は、上記第1信号と第2信号に含まれる同一の情報内容の伝送過程と理解してもよい。
【0064】
図7は本出願の実施例により提供される送信端通信の模式的なフローチャートである。図7に示すように、前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、第1信号は、第1通信デバイスが遅延ドップラ領域にマッピングした信号であり、第1通信デバイスは、遅延ドップラ領域における第1信号(2次元信号、マトリックスで示すことができる)を、時間周波数領域における第2信号(2次元信号、マトリックスで示すことができる)に変換してから、窓掛け処理(重み付け処理)を行い、さらに時間領域に変換して送信してもよい。
【0065】
具体的に、前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、上記信号伝送方法は、具体的に、次のステップa1~a5を含んでもよい。
【0066】
ステップa1において、第1通信デバイスは、変調後の第1信号におけるデータ信号を、遅延ドップラ領域の、データを配置可能な領域にマッピングしてもよい。
【0067】
ステップa2において、第1通信デバイスは、第1信号におけるパイロット信号を、遅延ドップラ領域の、パイロットを配置可能な領域にマッピングしてもよい。
【0068】
ステップa3において、第1通信デバイスは、遅延ドップラ領域における第1信号に対して逆シンプレクティックフーリエ変換を行うことで、時間周波数領域における第2信号を取得してもよい。即ち、第1信号を時間周波数領域に変換してもよい。
【0069】
ステップa4において、第1通信デバイスは、時間周波数領域における第2信号に対して時間周波数窓掛け処理(重み付け処理)を行ってもよい。
【0070】
ステップa5において、第1通信デバイスは、窓掛け後の信号をハイゼンベルグ変換(Heisenberg Transform)によって時間領域に変換して送信してもよい。
【0071】
図8は本出願の実施例により提供される受信端通信の模式的なフローチャートである。図8に示すように、前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、第1通信デバイスは、時間領域において受信された第1信号を、時間周波数領域における第2信号(2次元信号、マトリックスで示すことができる)に変換し、時間周波数領域において、第2信号に対して窓掛け処理(重み付け処理)を行い、さらに、窓掛け処理後の第2信号を遅延ドップラ領域に変換してもよい。遅延ドップラ領域における第2信号は2次元信号であり、マトリックスで示すことができる。
【0072】
具体的に、前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、第1信号は第1通信デバイスが時間領域において受信した信号であり、上記信号伝送方法は、具体的に、次のステップb1~b5を含んでもよい。
【0073】
ステップb1において、第1通信デバイスは、時間領域において受信された第1信号に対してウィグナー変換(Wigner Transform)を行うことで、時間周波数領域における第2信号を取得してもよい。即ち、第1信号を時間領域から時間周波数領域に変換してもよい。
【0074】
ステップb2において、第1通信デバイスは、時間周波数領域において第2信号に対して時間周波数窓掛け処理を行ってもよい。
【0075】
ステップb3において、第1通信デバイスは、時間周波数領域での窓掛け処理後の第2信号を、シンプレクティックフーリエ変換により遅延ドップラ領域に変換することで、遅延ドップラ領域における第2信号を取得してもよい。
【0076】
ステップb4において、第1通信デバイスは、現在受信した第1信号の送信端のパイロット信号マッピングルールに基づいて、遅延ドップラ領域信号からパイロット信号領域を見つけ、チャネル推定を行ってもよい。
【0077】
ステップb5において、第1通信デバイスは、現在受信した第1信号の送信端のデータ信号マッピングルールに基づいて、遅延ドップラ領域信号からデータ信号領域を見つけ、進行信号検出を行ってもよい。
【0078】
選択可能に、送信端のみで時間周波数領域の窓掛け処理を行った場合、ステップa5で時間領域において窓掛け処理後の第2信号を送信した後に、受信端で図8に示す窓掛け処理を行わない。
【0079】
選択可能に、送信端と受信端の両方で時間周波数領域の窓掛け処理を行った場合、ステップa5で時間領域において窓掛け処理後の第2信号を送信した後に、受信端で図8に示す窓掛け処理を行ってもよい。
【0080】
選択可能に、受信端のみで時間周波数領域の窓掛け処理を行った場合、ステップb1で受信された第1信号は、送信端で図7に示す窓掛け処理が行われなかった信号である。
【0081】
選択可能に、本出願の実施例により提供される信号伝送方法は、全種類の信号の伝送に適用可能である。
【0082】
選択可能に、本出願の実施例により提供される信号伝送方法は、アップリンク伝送の場面に適用する。選択可能に、本出願の実施例により提供される信号伝送方法は、ダウンリンク伝送場面の場面に適用する。
【0083】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0084】
選択可能に、第1通信デバイス時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む。
【0085】
選択可能に、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類は、復調用のパイロット信号、物理チャネル品質測定用のパイロット信号のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0086】
選択可能に、第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が復調用のパイロット信号と物理チャネル品質測定用のパイロット信号の異なる2種類の信号である場合であっても、窓掛け処理は、同じ方法で行われてもよい。
【0087】
選択可能に、第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が復調用のパイロット信号と物理チャネル品質測定用のパイロット信号の異なる2種類の信号である場合、両者の作用が異なり、例えば、復調用のパイロット信号とデータ信号に同様な窓掛け処理を行ってもよいが、物理チャネル品質測定用のパイロット信号とデータ信号にも必ず直接に同様な窓掛け処理を行うことができるとは限らないため、この2つの異なる場合に、窓掛け処理も、異なる方法で行われてもよい。
【0088】
したがって、第1通信デバイスは、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行ってもよい。本出願の実施例では、第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分の果たす役割(即ち、種類)を総合的に考慮し、第2信号に対して同じ又は異なる窓掛け処理を行うことで、本出願の実施例により提供される信号伝送方法は、適用可能な場面が多くなり、信号の伝送の性能は、より多くの場面で有効に向上することができる。
【0089】
選択可能に、第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む。
【0090】
選択可能に、前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、データ信号とパイロット信号をともに時間周波数領域に直接に変換して窓掛けを行ってもよい。
【0091】
選択可能に、パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分とデータ信号部分に対して、時間周波数領域に変換した後に同様な窓掛け処理、例えば、同様な窓をかける処理を行ってもよい。
【0092】
選択可能に、第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、第1時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行い、第2時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行わないステップを含み、
前記第1時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、前記第2時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分が時間周波数領域に変換された信号である。
【0093】
選択可能に、1つの時間周波数単位は、1フレームであってもよいし、1スロットであってもよいし、他の任意の1つの時間リソース又は時間周波数リソースであってもよい。本出願の実施例では、これを限定しない。
【0094】
選択可能に、1つの時間周波数単位が1フレームである場合を例として、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が異なるフレーム内で送信される場合、データ信号の位置するフレームは、時間周波数領域に変換して窓掛けを行い、さらに、時間領域に変換して送信してもよい。パイロット信号の位置するフレームは、時間周波数領域に変換した後に窓掛けを行わずに、さらに、時間領域に変換して送信してもよい。
【0095】
選択可能に、1つの時間周波数単位が1フレームである場合を例として、第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号とデータ信号が異なる2つのフレームで送信される場合、データ信号部分は、時間周波数領域に変換した後に窓掛け処理を行う必要があり、パイロット信号部分は、時間周波数領域に変換した後に、窓掛け処理を行わなくてもよい。
【0096】
選択可能に、1つの時間周波数単位が1フレームである場合を例として、パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が異なるフレーム内で送信され、データ信号の位置するフレームが時間周波数領域に変換して窓掛けを行い、さらに、時間領域に変換して送信するとともに、パイロット信号の位置するフレームが時間周波数領域に変換した後に窓掛けを行わずに、さらに、時間領域に変換して送信する場合、第1通信デバイスが送信端であれば、第1信号の送信端のみで窓掛け処理を行い、第1信号の受信端で追加の窓掛けの除去処理を行わなくてもよい。
【0097】
選択可能に、第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む。
【0098】
選択可能に、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、データ信号とパイロット信号が同一の時間周波数単位内で送信される場合、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号とパイロット信号を時間周波数領域に直接変換した後に窓掛け処理を行ってもよい。
【0099】
選択可能に、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、データ信号とパイロット信号が異なる時間周波数単位内で送信される場合、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号とパイロット信号を時間周波数領域に直接変換した後に窓掛け処理を行ってもよい。選択可能に、1つの時間周波数単位が1フレームである場合を例として、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、データ信号とパイロット信号が同一のフレーム内で送信される場合、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号とパイロット信号時間周波数領域に直接変換した後に窓掛け処理を行ってもよい。
【0100】
選択可能に、1つの時間周波数単位が1フレームである場合を例として、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、データ信号とパイロット信号が異なるフレーム内で送信される場合、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号とパイロット信号を時間周波数領域に直接変換した後に窓掛け処理を行ってもよい。
【0101】
選択可能に、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号とデータ信号を時間周波数領域に変換した後に同様な窓掛け処理、例えば、同様な窓をかける処理を行ってもよい。
【0102】
選択可能に、パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号とパイロット信号を時間周波数領域に直接変換した後に窓掛け処理を行う場合、第1通信デバイスが第1信号の送信端であれば、該第1信号の受信端に対して、窓掛けによるパイロット信号への影響をアルゴリズムによって除去してもよい。
【0103】
選択可能に、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一の時間周波数単位内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段である。
【0104】
選択可能に、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一のフレーム内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段である。
【0105】
選択可能に、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一のフレーム内で送信される場合、先ず遅延ドップラ領域において、特殊なマッピング手段により特殊マッピングを行ってから、データ信号とパイロット信号を時間周波数領域に変換して窓掛け処理を行ってもよい。
【0106】
選択可能に、前記パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、パイロット信号とデータ信号が同一のフレームで送信される場合、遅延ドップラ領域において特殊なリソースマッピングを行ってから、データ信号とパイロット信号を時間周波数領域に変換して窓掛け処理を行うことによって、パイロット信号部分を窓掛けせずにデータ信号部分のみを窓掛けすることができる。
【0107】
この場合、第1通信デバイスが第1信号の送信端であれば、送信端のみで窓掛け処理を行い、第1信号の受信端で追加の窓掛け除去処理を行わなくてもよい。
【0108】
選択可能に、前記特殊なマッピング手段は、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しないことを含む。
【0109】
選択可能に、第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段が特殊なマッピング手段である場合、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しなくてもよい。第1ラスタ位置は、事前設定されたものであってもよい。
【0110】
選択可能に、特殊なマッピング手段は、特殊なリソースマッピングであり、即ち、遅延ドップラ領域における特定のラスタ位置(第1ラスタ位置)を、データを配置せずに保留してもよい。
【0111】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0112】
選択可能に、遅延ドップラ領域において、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置を、データを配置せずに保留してもよい。
【0113】
選択可能に、遅延ドップラ領域において、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置を、データを配置せずに保留してもよい。
【0114】
選択可能に、遅延ドップラ領域において、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置及び前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置を、データを配置せずに保留してもよい。
【0115】
パイロットの遅延ドップラ領域におけるラスタ位置を(c,d)とし、cが遅延方向の記号を示し、dがドップラ方向の記号を示すと仮定する。第1ラスタ位置は、次のc1~c2のうち少なくとも1つである。
【0116】
c1は、遅延添え字がcの全て遅延ドップラ領域ラスタのうち、パイロットが配置されたラスタ位置以外のラスタ位置のうち少なくとも1つのラスタ位置である。
【0117】
c2は、ドップラ添え字がdの全て遅延ドップラ領域ラスタのうち、パイロットが配置されたラスタ位置以外のラスタ位置のうち少なくとも1つのラスタ位置である。
【0118】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0119】
選択可能に、遅延ドップラ領域において、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置を、データを配置せずに保留してもよい。
【0120】
選択可能に、遅延ドップラ領域において、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置を、データを配置せずに保留してもよい。
【0121】
選択可能に、遅延ドップラ領域において、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置及び前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置を、データを配置せずに保留してもよい。
【0122】
パイロットの遅延ドップラ領域におけるラスタ位置を(c,d)とし、cが遅延方向の記号を示し、dがドップラ方向の記号を示すと仮定する。第1ラスタ位置は、次のd1~d2の少なくとも1つである。
【0123】
d1は、遅延添え字がcの全て遅延ドップラ領域ラスタのうち、パイロットが配置されたラスタ位置以外のラスタ位置のうち少なくとも1つのラスタ位置である。図9は本出願の実施例により提供される特殊なマッピング手段の模式図その1である。図9に示すように、斜めのハッチングの位置するラスタ位置は、特殊なマッピング手段の1つの実現方法であり、即ち、窓掛けのための特殊保留である。
【0124】
d2は、ドップラ添え字がdの全て遅延ドップラ領域ラスタのうち、パイロットが配置されたラスタ位置以外のラスタ位置のうち少なくとも1つのラスタ位置である。図10は本出願の実施例により提供される特殊なマッピング手段の模式図その2である。図10に示すように、斜めのハッチングの位置するラスタ位置は、特殊なマッピング手段のもう1つの実現方法であり、即ち、窓掛けのための特殊保留である。
【0125】
選択可能に、第1通信デバイス時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行うステップを含む。
【0126】
選択可能に、前記時間周波数領域における窓掛け処理(重み付け処理)とは、時間周波数領域において2次元窓掛け処理を行うことを示してもよい。第2信号は、2次元マトリックスで示されてもよい。
【0127】
選択可能に、第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号と窓行列とのドット積演算を行うステップを含み、
前記窓行列と前記第2信号とは、次元が同じである。
【0128】
具体的に、時間周波数領域に変換された第2信号(2次元信号、マトリックスで示すことができる)と同じ寸法の窓行列とのドット積演算を行ってもよい。
【0129】
時間周波数領域信号をXとし、その寸法をM行N列とし、Mが周波数方向の点数を示し、Nが時間方向の点数を示し、窓行列をWとし、その寸法が同様にM行N列であり、窓掛け後の時間周波数領域信号が
で表され、その式は、
であってもよい。
はマトリックスドット積演算であり、符号ごとの積演算とも呼ばれる。
【0130】
選択可能に、第1信号の送信端と受信端で、いずれも時間周波数領域の窓掛け処理を行った場合、2回の窓掛け処理に用いられる窓行列は、同じであっても異なっていてもよい。
【0131】
選択可能に、前記窓行列は、窓関数に基づいて決定される。
【0132】
選択可能に、窓掛け処理用の窓行列は、既存の又は事前設定された又は通信相手側によって指示された又は高次階層によって指示された窓関数に基づいて決定されたものであってもよい。
【0133】
選択可能に、窓関数によって窓行列を構成する方法は、プロトコールによって規定された又は事前設定された又は通信相手側によって指示された又は高次階層によって指示されたものであってもよい。
【0134】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、時間方向の対象行ベクトルを含み、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0135】
具体的に、時間周波数領域における第2信号をXとし、その寸法をM行N列とし、Mが周波数方向の点数を示し、Nが時間方向の点数を示し、窓行列をWとし、その寸法が同様にM行N列であり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。図11は本出願の実施例により提供される窓行列の模式図その1である。図11に示すように、前記窓行列は、時間方向の窓関数を周波数方向に沿ってコピーすることで得られたマトリックスであってもよい。時間方向の窓関数を
とし、その寸法が1行N列であり、即ち、1つの行ベクトルである。この時、窓行列における少なくとも1行は、
であり、例えば、
である。

は、いずれも他の任意1行N列のベクトルであってもよい。
【0136】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、時間方向の対象列ベクトルを含み、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0137】
具体的に、時間周波数領域における第2信号をXとし、その寸法がN行M列であり、WがN行M列のマトリックスであり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。
がN行1列の列ベクトルであり、
が1行M列の行ベクトルである。この時、窓行列における少なくとも1列は、
であってもよい。例えば、
である。


はいずれも他の任意N行1列のベクトルであってもよい。
【0138】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも時間方向の対象行ベクトルであり、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0139】
具体的に、時間周波数領域信号をXとし、その寸法をM行N列とし、Mが周波数方向の点数を示し、Nが時間方向の点数を示し、窓行列をWとし、その寸法が同様にM行N列であり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。前記窓行列は、時間方向の窓関数を周波数方向に沿ってコピーすることで得られたマトリックスであってもよい。時間方向の窓関数を
とし、その寸法が1行N列であり、即ち、1つの行ベクトルである。この時、窓行列の全ての行は、
であってもよい。即ち、
によって示される。
【0140】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも時間方向の対象列ベクトルであり、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0141】
具体的に、時間周波数領域における第2信号をXとし、その寸法がN行M列であり、WがN行M列のマトリックスであり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。
がN行1列の列ベクトルであり、
が1行M列の行ベクトルである。この時、窓行列の全ての列は、
であってもよい。即ち、
によって示される。
【0142】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、周波数方向の対象列ベクトルを含み、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0143】
具体的に、時間周波数領域信号をXとし、その寸法をM行N列とし、Mが周波数方向の点数を示し、Nが時間方向の点数を示し、窓行列をWとし、その寸法が同様にM行N列であり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。図12は本出願の実施例により提供される窓行列の模式図その2である。図12に示すように、前記窓行列は、周波数方向の窓関数を時間方向に沿ってコピーすることで得られたマトリックスであってもよい。時間方向の窓関数を
とし、その寸法がM行1列であり、即ち、1つの列ベクトルである。この時、窓行列の少なくとも1列は、
であり、例えば、
である。

、及び

は、いずれも他の任意M行1列のベクトルである。
【0144】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、周波数方向の対象行ベクトルを含み、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0145】
具体的に、時間周波数領域における第2信号をXとし、その寸法がN行M列であり、WがN行M列のマトリックスであり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。
がN行1列の列ベクトル(時間方向)であり、
が1行M列の行ベクトル(周波数方向)である。この時、窓行列の少なくとも1行は、
であってもよい。例えば、
である。
は、他の任意1行M列の行ベクトルである。
【0146】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも周波数方向の対象列ベクトルであり、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0147】
具体的に、時間周波数領域信号をXとし、その寸法をM行N列とし、Mが周波数方向の点数を示し、Nが時間方向の点数を示し、窓行列をWとし、その寸法が同様にM行N列であり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。前記窓行列は、周波数方向の窓関数を時間方向に沿ってコピーすることで得られたマトリックスであってもよい。周波数方向の窓関数を
とし、その寸法がM行1列であり、即ち、1つの列ベクトルである。この時、窓行列の全ての列は、
であってもよい。即ち、
によって示される。
【0148】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも周波数方向の対象行ベクトルであり、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0149】
具体的に、時間周波数領域における第2信号をXとし、その寸法がN行M列であり、WがN行M列のマトリックスであり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。
がN行1列の列ベクトルであり、
が1行M列の行ベクトルである。この時、窓行列の全ての行は、
であってもよい。即ち、
によって示される。
【0150】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の行ベクトルと周波数方向の列ベクトルを含み、前記窓行列は、前記時間方向の行ベクトルと前記周波数方向の列ベクトルとによって構築されて決定される。
【0151】
具体的に、時間周波数領域信号をXとし、その寸法をM行N列とし、Mが周波数方向の点数を示し、Nが時間方向の点数を示し、窓行列をWとし、その寸法が同様にM行N列であり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。前記窓行列は、周波数方向の窓関数(列ベクトル)と時間方向の窓関数(行ベクトル)とによって構築されるマトリックスであってもよい。即ち、
であり、
は構築方法を示す。
【0152】
例えば、周波数方向の窓関数(列ベクトル)と時間方向の窓関数(行ベクトル)とのマトリックス乗算を行うことで得られた窓行列は、
で表され、
はマトリックス乗算を示す。
【0153】
選択可能に、前記窓行列は、前記周波数方向の列ベクトルと前記時間方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0154】
具体的に、時間周波数領域信号をXとし、その寸法をM行N列とし、Mが周波数方向の点数を示し、Nが時間方向の点数を示し、窓行列をWとし、その寸法が同様にM行N列であり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。図13は本出願の実施例により提供される窓行列の模式図その3である。図13に示すように、前記窓行列は、周波数方向の窓関数(列ベクトル)と時間方向の窓関数(行ベクトル)とのマトリックス乗算を行うことで得られたマトリックスであってもよい。即ち、
であり、
はマトリックス乗算を示す。
【0155】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の列ベクトルと周波数方向の行ベクトルを含み、前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとによって構築されて決定される。
【0156】
具体的に、時間周波数領域における第2信号をXとし、その寸法がN行M列であり、WがN行M列のマトリックスであり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。
がN行1列の列ベクトルであり、
が1行M列の行ベクトルである。
【0157】
この時、窓行列は、時間方向の窓関数(列ベクトル)と周波数方向の窓関数(行ベクトル)とによって構築されたマトリックスであってもよい。即ち、
であり、
は構築方法を示し、例えば、
であってもよい。
【0158】
選択可能に、前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0159】
具体的に、時間周波数領域における第2信号をXとし、その寸法がN行M列であり、WがN行M列のマトリックスであり、窓掛け後の時間周波数領域における第2信号が
で表され、その式が
である。
がN行1列の列ベクトルであり、
が1行M列の行ベクトルである。この時、窓行列は、時間方向の窓関数(列ベクトル)と周波数方向の窓関数(行ベクトル)とのマトリックス乗算を行うことで得られたマトリックスであってもよい。即ち、
である。
【0160】
本出願の実施例では、時間方向の窓関数によって構成された窓行列により、時間方向の窓掛けを実現し、信号の分散を有効に抑制し、特に、信号のドップラ方向の分散を十分有効に抑制する。
【0161】
本出願の実施例では、時間方向の窓関数によって構成された窓行列により、時間方向の窓掛けを実現し、信号の分散を有効に抑制し、特に、信号のドップラ方向の分散を抑制する。
【0162】
本出願の実施例では、ドップラ方向の窓関数によって構成された窓行列により、ドップラ方向の窓掛けを実現し、信号の分散を有効に抑制し、特に、信号の時間方向の分散を抑制する。
【0163】
なお、本出願の各実施例において、時間方向は、遅延ドップラ領域における遅延領域方向であり、ドップラ方向は、遅延ドップラ領域におけるドップラ領域方向である。
【0164】
選択可能に、前記窓関数は、
矩形窓、ガウス窓、制限付きガウス窓、近似制限付きガウス窓、ハミングHamming窓、ハンHann窓、バートレットBartlett窓、三角窓、バートレット-ハンBartlett-Hann窓、ブラックマンBlackman窓、カイザーKaiser窓、ナットールNuttall窓、ブラックマン-ナットールBlackman-Nuttall窓、ブラックマン-ハリス窓Blackman-Harris窓、フラットトップ窓、ベッセル窓、指数正弦窓、指数余弦窓、及び、ドルフ-チェビシェフ窓、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0165】
選択可能に、前記窓関数は、
矩形窓、ガウス窓、制限付きガウス窓、近似制限付きガウス窓、ハミングHamming窓、ハンHann窓、バートレットBartlett窓、三角窓、バートレット-ハンBartlett-Hann窓、ブラックマンBlackman窓、カイザーKaiser窓、ナットールNuttall窓、ブラックマン-ナットールBlackman-Nuttall窓、ブラックマン-ハリス窓Blackman-Harris窓、フラットトップ窓、ベッセル窓、指数正弦窓、指数余弦窓、及び、ドルフ-チェビシェフ窓等から、1つ又は複数を選んで組み合わせることで得られるものであってもよい(前記組み合わせは、乗算、加算、重み付け加算等であってもよい)。
【0166】
選択可能に、前記窓関数のパラメータ情報は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであり、前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられる。
【0167】
選択可能に、窓関数のパラメータ情報を、プロトコールによって事前定義し、又は、事前設定し、又は、通信相手側によって指示し、又は高次階層によって指示し、該パラメータ情報に基づいて、窓行列の構成に用いる窓関数を決定し、前記窓関数に基づいて、前記窓行列の構成法を決定してもよい。
【0168】
選択可能に、窓関数のパラメータ情報を、プロトコールによって事前定義し、又は、事前設定し、又は、通信相手側によって指示し、又は高次階層によって指示し、該パラメータ情報に基づいて、窓行列の構成に用いる窓関数を決定してもよい。前記窓関数に基づいて、前記窓行列の構成法を決定する手段は、事前設定された又は他の任意可能な方法で取得できる手段であってもよい。本出願の実施例では限定しない。
【0169】
選択可能に、窓関数のパラメータ情報を、プロトコールによって事前定義し、又は、事前設定し、又は、通信相手側によって指示し、又は高次階層によって指示し、該パラメータ情報に基づいて、前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定する手段を決定してもよい。具体的に用いる窓関数は、事前設定された又は他の任意可能な方法で取得できる手段であってもよい。本出願の実施例では限定しない。
【0170】
選択可能に、窓関数のパラメータ情報を、プロトコールによって事前定義し、又は、事前設定し、又は、通信相手側によって指示し、又は高次階層によって指示し、該パラメータ情報に基づいて、窓行列を直接決定してもよい。パラメータ情報に基づいて窓行列を直接取得すると同時に、窓関数を取得してもい。或いは、前記窓関数に基づいて、前記窓行列の構成法を決定してもよい。或いは、窓関数を取得すると同時に前記窓関数に基づいて前記窓行列の構成法を決定してもよい。本出願の実施例では限定しない。
【0171】
選択可能に、前記方法は、
前記第1通信デバイスが、前記窓関数のパラメータ情報を指示するための第1シグナリングを通信相手側に送信するステップをさらに含む。
【0172】
選択可能に、第1通信デバイスは、第1シグナリングを通信相手側に送信し、前記窓関数のパラメータ情報を通信相手側に指示してもよい。
【0173】
選択可能に、通信相手側は、第1シグナリングを受信した後に、該第1シグナリングに基づいて窓掛け処理用の窓行列を取得し、対応する操作、例えば、窓掛け処理又は追加の窓掛け除去処理を行ってもよい。
【0174】
選択可能に、前記第1シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0175】
選択可能に、第1シグナリングは、
無線リソース制御(RRC)シグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の情報、
媒体アクセス制御層制御ユニット(MAC)のシグナリング、
システム情報ブロック(SIB)、
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
Sidelinkインターフェスシグナリング、のうちの1つ又は複数の組合せを含んでもよい。
【0176】
選択可能に、前記パイロット信号の種類は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものである。
【0177】
選択可能に、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類は、復調用のパイロット信号、物理チャネル品質測定用のパイロット信号のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0178】
選択可能に、パイロット信号の種類(即ち、復調用のパイロット信号か、物理チャネル品質測定用のパイロット信号)は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであってもよい。パイロットが実際に送信される前に、送信端から受信端に指示し、又は、第1通信デバイスから通信相手側に指示する。
【0179】
選択可能に、前記方法は、
前記第1通信デバイスが、前記パイロット信号の種類を指示するための第2シグナリングを通信相手側に送信するステップをさらに含む。
【0180】
選択可能に、第1通信デバイスは、第2シグナリングを通信相手側に送信し、前記前記パイロット信号の種類を通信相手側に指示してもよい。
【0181】
選択可能に、通信相手側は、第2シグナリングを受信した後に、該第2シグナリングに基づいて前記パイロット信号の種類を取得し、対応する操作を行ってもよい。
【0182】
選択可能に、第1シグナリングと第2シグナリングは、同時に送信された2つのシグナリングであっても、又は、同時に送信された2つのシグナリングではなくてもよい。
【0183】
選択可能に、第1シグナリングと第2シグナリングは、であってもよい同1シグナリング。
【0184】
選択可能に、前記第2シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0185】
選択可能に、第2シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの1つ又は複数の組合せを含んでもよい。
【0186】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0187】
図14は本出願の実施例により提供される信号伝送方法の模式的なフローチャートその2であり、図14に示すように、該方法は、
第2通信デバイスが、時間領域において、第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するステップ1400を含み、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである。
【0188】
選択可能に、第2通信デバイスは、第1通信デバイスから送信された第3信号を受信してもよい。この時、第1通信デバイスは第1信号の送信端であり、第1通信デバイスは、時間領域において該第3信号を送信する前に、先ず第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域に変換して第2信号を取得するとともに、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域の第3信号に変換してから送信する。
【0189】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよく、その通信相手側(即ち、第2通信デバイス)は、ネットワーク側デバイスであってもよい。第1信号の送信端は、第1通信デバイス、即ち、端末であってもよい。第1信号の受信端(即ち、第2通信デバイス)は、その通信相手側、即ち、ネットワーク側デバイスであってもよい。
【0190】
選択可能に、第1通信デバイスは、ネットワーク側デバイスであってもよく、その通信相手側(即ち、第2通信デバイス)は、端末であってもよい。第1信号の送信端は、第1通信デバイス、即ち、ネットワーク側デバイスであってもよい。第1信号の受信端(即ち、第2通信デバイス)は、その通信相手側、即ち、端末であってもよい。
【0191】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよく、その通信相手側(即ち、第2通信デバイス)は、別の端末であってもよい。第1信号の送信端は、第1通信デバイス、即ち、端末であってもよい。第1信号の受信端(即ち、第2通信デバイス)は、その通信相手側、即ち、別の端末であってもよい。
【0192】
選択可能に、従来技術における信号分散による伝送性能低下の欠陥を克服するために、本出願の実施例では、第1信号の伝送前と信号の伝送後の少なくとも1つのタイミングで、時間周波数領域の窓掛け処理を行うことで、信号のサイドローブを低減させてもよい。これにより、信号の分散を低減させ、信号伝送の性能を向上させる。
【0193】
選択可能に、第1信号の伝送過程において、第1信号の送信端(第1通信デバイス)のみで時間周波数領域の窓掛け処理を行ってもよい。第2通信デバイスは、受信した信号に対して図8に示す窓掛け処理を行わない。
【0194】
選択可能に、第2信号の伝送過程において、第1信号の送信端と受信端で、いずれも時間周波数領域の窓掛け処理を行ってもよい。第2通信デバイスは、第3信号を受信した後に、図8に示す窓掛け処理手順を行ってもよい。この時、第2通信デバイスが受信した第3信号は、図8における第1信号であり、ここで繰り返して述べない。
【0195】
選択可能に、第1信号と第2信号は、本質的に同じ情報内容を含むため、第1信号の送信端は第2信号の送信端でもあり、第1信号の受信端は第2信号の受信端でもあり、第1信号の伝送過程は、上記第1信号と第2信号に含まれる同一の情報内容の伝送過程と理解してもよい。
【0196】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0197】
選択可能に、前記方法は、
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第2通信デバイスが、前記窓掛け処理による前記パイロット信号に対する影響を除去するステップをさらに含む。
【0198】
選択可能に、パイロット信号が物理チャネル品質測定用のパイロット信号であり、第2信号におけるデータ信号とパイロット信号を時間周波数領域に直接変換した後に窓掛け処理を行う場合、第2通信デバイスは、第2信号を受信した後、窓掛けによるパイロット信号への影響をアルゴリズムによって除去してもよい。例えば、窓行列のドット除算アルゴリズムを用いてもよい。
【0199】
選択可能に、前記方法は、
前記第2通信デバイスが、前記第1通信デバイスから送信された第1シグナリングを受信するステップと、
前記第2通信デバイスが、前記第1シグナリングに基づいて窓関数のパラメータ情報を決定するステップと、をさらに含み、
前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられ、
前記窓行列は、前記窓掛け処理に用いられる。
【0200】
選択可能に、第2通信デバイスは、第1シグナリングを受信した後に、該第1シグナリングに基づいて窓掛け処理用の窓行列を取得し、対応する操作、例えば、窓掛け処理又は追加の窓掛け除去処理を行ってもよい。
【0201】
選択可能に、第2通信デバイスは、第1シグナリングを受信した後に、窓関数のパラメータ情報を取得し、該パラメータ情報に基づいて、窓行列の構成に用いる窓関数を決定し、前記窓関数に基づいて、前記窓行列の構成法を決定してもよい。さらに、窓関数と上記窓行列構成法に基づいて窓行列を決定してもよい。
【0202】
選択可能に、第2通信デバイスは、第1シグナリングを受信した後に、窓関数のパラメータ情報を取得し、該パラメータ情報に基づいて、窓行列の構成に用いる窓関数を決定してもよい。前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定する方法は、事前設定された又は他の任意可能な方法で取得できる手段であってもよい。本出願の実施例では限定しない。さらに、窓関数と上記窓行列構成法に基づいて窓行列を決定してもよい。
【0203】
選択可能に、第2通信デバイスは、第1シグナリングを受信した後に、窓関数のパラメータ情報を取得し、該パラメータ情報に基づいて、窓行列を直接決定してもよい。パラメータ情報に基づいて窓行列を直接取得すると同時に、窓関数を取得してもい。或いは、前記窓関数に基づいて、前記窓行列の構成法を決定してもよい。或いは、窓関数を取得すると同時に前記窓関数に基づいて前記窓行列の構成法を決定してもよい。本出願の実施例では限定しない。
【0204】
選択可能に、前記方法は、
前記第2通信デバイスが、前記第1通信デバイスから送信された第2シグナリングを受信するステップと、
前記第2通信デバイスが、前記第2シグナリングに基づいて、前記パイロット信号の種類を決定するステップと、をさらに含む。
【0205】
選択可能に、第2通信相手側は、第2シグナリングを受信した後に、該第2シグナリングに基づいてパイロット信号の種類を取得し、対応する操作を行ってもよい。
【0206】
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類は、復調用のパイロット信号、物理チャネル品質測定用のパイロット信号のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0207】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0208】
なお、本出願の実施例により提供される信号伝送方法は、実行主体が、信号伝送装置であってもよいし、又は、該信号伝送装置における信号伝送方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例において、信号伝送装置によって信号伝送方法を実行することを例として、本出願の実施例により提供される信号伝送装置を説明する。
【0209】
図15は本出願の実施例により提供される信号伝送装置の構造の模式図その1である。図15に示すように、該装置は、変換モジュール1510と処理モジュール1520とを備え、
変換モジュール1510は、第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するためのものであり、
処理モジュール1520は、時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うためのものである。
【0210】
前記第1通信デバイスは、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる。
【0211】
選択可能に、信号伝送装置は、変換モジュール1510によって、第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得し、そして、処理モジュール1520によって、時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行ってもい。
【0212】
選択可能に、第1信号の送信端では、変換モジュール1510によって、第1信号を遅延ドップラ領域から時間周波数領域に変換し、そして、処理モジュール1520によって、時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行う、最後に、第2信号を時間領域に変換して送信してもよい。
【0213】
選択可能に、第1信号の受信端では、時間領域において第1信号を受信し、そして、変換モジュール1510によって、第1信号を時間領域から時間周波数領域に変換し、そして、処理モジュール1520によって、時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行い、最後に、第2信号を遅延ドップラ領域に変換してもよい。
【0214】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0215】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、
前記第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0216】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、
前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うためのものである。
【0217】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、第1時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行い、第2時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行わないことに用いられ、
前記第1時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、前記第2時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分が時間周波数領域に変換された信号である。
【0218】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0219】
選択可能に、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一の時間周波数単位内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段である。
【0220】
選択可能に、前記特殊なマッピング手段は、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しないことを含む。
【0221】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0222】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0223】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0224】
選択可能に、前記処理モジュールは、さらに、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号と窓行列とのドット積演算を行うことに用いられ、
前記窓行列と前記第2信号とは、次元が同じである。
【0225】
選択可能に、前記窓行列は、窓関数に基づいて決定される。
【0226】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、時間方向の対象行ベクトルを含み、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0227】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、時間方向の対象列ベクトルを含み、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0228】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも時間方向の対象行ベクトルであり、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0229】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも時間方向の対象列ベクトルであり、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0230】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、周波数方向の対象列ベクトルを含み、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0231】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、周波数方向の対象行ベクトルを含み、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0232】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも周波数方向の対象列ベクトルであり、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0233】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも周波数方向の対象行ベクトルであり、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0234】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の行ベクトルと周波数方向の列ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の行ベクトルと前記周波数方向の列ベクトルとによって構築されて決定される。
【0235】
選択可能に、前記窓行列は、前記周波数方向の列ベクトルと前記時間方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0236】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の列ベクトルと周波数方向の行ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとによって構築されて決定される。
【0237】
選択可能に、前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0238】
選択可能に、前記窓関数は、
矩形窓、ガウス窓、制限付きガウス窓、近似制限付きガウス窓、ハミングHamming窓、ハンHann窓、バートレットBartlett窓、三角窓、バートレット-ハンBartlett-Hann窓、ブラックマンBlackman窓、カイザーKaiser窓、ナットールNuttall窓、ブラックマン-ナットールBlackman-Nuttall窓、ブラックマン-ハリス窓Blackman-Harris窓、フラットトップ窓、ベッセル窓、指数正弦窓、指数余弦窓、及び、ドルフ-チェビシェフ窓、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0239】
選択可能に、前記窓関数のパラメータ情報は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであり、前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられる。
【0240】
選択可能に、前記装置は、
前記窓関数のパラメータ情報を指示するための第1シグナリングを通信相手側に送信するための第1送信モジュールをさらに備える。
【0241】
選択可能に、前記第1シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0242】
選択可能に、前記パイロット信号の種類は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものである。
【0243】
選択可能に、前記装置は、
前記パイロット信号の種類を指示するための第2シグナリングを通信相手側に送信するための第2送信モジュールをさらに備える。
【0244】
選択可能に、前記第2シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0245】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0246】
本出願の実施例における信号伝送装置は、装置、操作システムを有する装置又は電子デバイスであってもよいし、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。該装置又は電子デバイスは、モバイル端末であっても、非モバイル端末であってもよい。例示的に、モバイル端末は、上記に挙げられた端末11のタイプを含んでもよいが、これに限定されない。非モバイル端末は、サーバ、ネットワークアタッチドストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer,PC)、テレビジョン(Television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよいが、本出願の実施例では、具体的に限定されない。
【0247】
本出願の実施例により提供される信号伝送装置は、図2から図14の方法の実施例により実現される各手順を実現することができ、同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここで繰り返して述べない。
【0248】
図16は本出願の実施例により提供される信号伝送装置の構造の模式図その2である。図16に示すように、該装置は、
時間領域において第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するための第1受信モジュール1610を備え、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである。
【0249】
選択可能に、信号伝送装置は、第1受信モジュール1610によって、時間領域において、第1信号の送信端が遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域に変換して窓掛け処理を行った後に時間領域において送信した第2信号を受信してもよい。
【0250】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、そして、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0251】
選択可能に、前記装置は、
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記窓掛け処理による前記パイロット信号に対する影響を除去するための除去モジュールをさらに備える。
【0252】
選択可能に、前記装置は、
前記第1通信デバイスから送信された第1シグナリングを受信するための第2受信モジュールと、
前記第1シグナリングに基づいて窓関数のパラメータ情報を決定するための第1決定モジュールと、をさらに備え、
前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられ、
前記窓行列は、前記窓掛け処理に用いられる。
【0253】
選択可能に、前記装置は、
前記第1通信デバイスから送信された第2シグナリングを受信するための第3受信モジュールと、
前記第2シグナリングに基づいて、前記パイロット信号の種類を決定するための第2決定モジュールと、をさらに備える。
【0254】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、そして、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0255】
本出願の実施例における信号伝送装置は、装置、操作システムを有する装置又は電子デバイスであってもよいし、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。該装置又は電子デバイスは、モバイル端末であっても、非モバイル端末であってもよい。例示的に、モバイル端末は、上記に挙げられた端末11のタイプを含んでもよいが、これに限定されない。非モバイル端末は、サーバ、ネットワークアタッチドストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer,PC)、テレビジョン(Television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよいが、本出願の実施例では、具体的に限定されない。
【0256】
本出願の実施例により提供される信号伝送装置は、図2から図14の方法の実施例により実現される各手順を実現することができ、同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここで繰り返して述べない。
【0257】
選択可能に、図17は本出願の実施例により提供される通信デバイスの構造の模式図、図17に示すように、本出願の実施例は、通信デバイス1700をさらに提供する。通信デバイス1700は、プロセッサ1701、メモリ1702、及び、メモリ1702に記憶され、前記プロセッサ1701で実行可能なプログラム又はコマンドを含む。例えば、該通信デバイス1700が端末である場合、該プログラム又はコマンドがプロセッサ1701により実行されると、上記信号伝送方法の実施例の各手順を実現し、同じ技術効果を達成することができる。該通信デバイス1700がネットワーク側デバイスである場合、該プログラム又はコマンドがプロセッサ1701により実行されると、上記信号伝送方法の実施例の各手順を実現し、同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここで繰り返して述べない。
【0258】
本出願の実施例は、プロセッサと通信インターフェスとを含む通信デバイスをさらに提供する。プロセッサは、
第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得すること、
時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うこと、に用いられ、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる。
【0259】
該通信デバイス実施例は、上記第1通信デバイス側方法の実施例に対応するものであり、上記方法の実施例の各実施手順及び実現形態は、いずれも該通信デバイス実施例に適用可能であり、同じ技術効果を達成することができる。
【0260】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよく、第2通信デバイスは、ネットワーク側デバイスであってもよい。
【0261】
選択可能に、第1通信デバイスは、ネットワーク側デバイスであってもよい。第2通信デバイスは、であってもよい端末。
【0262】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよく、第2通信デバイスは、端末であってもよい。
【0263】
具体的に、図18は本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造の模式図である。
【0264】
該端末1800は、高周波ユニット1801、ネットワークモジュール1802、オーディオ出力ユニット1803、入力ユニット1804、センサ1805、表示ユニット1806、ユーザ入力ユニット1807、インタフェースユニット1808、メモリ1809、及びプロセッサ1810等のうちの少なくとも一部の部材を備えるが、これらに限られない。
【0265】
本分野の技術者であれば分かるが、端末1800は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに備えてもよい。電源は、電源管理システムによってプロセッサ1810に論理的に接続されることにより、電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現する。図18に示す端末構造は端末を限定するためのものではなく、端末は、図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここで繰り返して述べない。
【0266】
なお、本出願の実施例において、入力ユニット1804は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)により取得した静的画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)18041と、マイクロホン18042とを含んでもよい。表示ユニット1806は表示パネル18061を含んでもよく、表示パネル18061は液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等として配置されてもよい。ユーザ入力ユニット1807はタッチパネル18071及び他の入力機器18072を含む。タッチパネル18071はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル18071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラという2つの部分を含んでもよい。他の入力機器18072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、これらに限定されず、ここで繰り返して述べない。
【0267】
本出願の実施例において、高周波ユニット1801は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信すると、処理のためにプロセッサ1810に送信し、また、アップリンクデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット1801は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、これらに限定されない。
【0268】
メモリ1809は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ1809は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能な、プログラム又はコマンドを記憶する領域及びデータを記憶する領域を主に含んでもよい。また、メモリ1809は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、非揮発性メモリを含んでもよく、そのうち、非揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスが挙げられる。
【0269】
プロセッサ1810は、1つの又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択可能に、プロセッサ1810に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又はコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するベースバンドプロセッサ等のモデムプロセッサとを統合することができる。当然のことながら、上記モデムプロセッサはプロセッサ1810に統合されなくてもよい。
【0270】
第1通信デバイスが端末である場合、プロセッサ1810は、
第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得すること、
時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うこと、に用いられ、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる。
【0271】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0272】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0273】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0274】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記時間周波数領域において、第1時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行い、第2時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行わないことに用いられ、
前記第1時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、前記第2時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分が時間周波数領域に変換された信号である。
【0275】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0276】
選択可能に、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一の時間周波数単位内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段である。
【0277】
選択可能に、前記特殊なマッピング手段は、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しないことを含む。
【0278】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0279】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0280】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0281】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記時間周波数領域において、前記第2信号と窓行列とのドット積演算を行うことに用いられ、
前記窓行列と前記第2信号とは、次元が同じである。
【0282】
選択可能に、前記窓行列は、窓関数に基づいて決定される。
【0283】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、時間方向の対象行ベクトルを含み、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0284】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、時間方向の対象列ベクトルを含み、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0285】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも時間方向の対象行ベクトルであり、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0286】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも時間方向の対象列ベクトルであり、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0287】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、周波数方向の対象列ベクトルを含み、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0288】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、周波数方向の対象行ベクトルを含み、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0289】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも周波数方向の対象列ベクトルであり、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0290】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも周波数方向の対象行ベクトルであり、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0291】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の行ベクトルと周波数方向の列ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の行ベクトルと前記周波数方向の列ベクトルとによって構築されて決定される。
【0292】
選択可能に、前記窓行列は、前記周波数方向の列ベクトルと前記時間方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0293】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の列ベクトルと周波数方向の行ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとによって構築されて決定される。
【0294】
選択可能に、前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0295】
選択可能に、前記窓関数は、
矩形窓、ガウス窓、制限付きガウス窓、近似制限付きガウス窓、ハミングHamming窓、ハンHann窓、バートレットBartlett窓、三角窓、バートレット-ハンBartlett-Hann窓、ブラックマンBlackman窓、カイザーKaiser窓、ナットールNuttall窓、ブラックマン-ナットールBlackman-Nuttall窓、ブラックマン-ハリス窓Blackman-Harris窓、フラットトップ窓、ベッセル窓、指数正弦窓、指数余弦窓、及び、ドルフ-チェビシェフ窓、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0296】
選択可能に、前記窓関数のパラメータ情報は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであり、前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられる。
【0297】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記窓関数のパラメータ情報を指示するための第1シグナリングを通信相手側に送信することに用いられる。
【0298】
選択可能に、前記第1シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0299】
選択可能に、前記パイロット信号の種類は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものである。
【0300】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記パイロット信号の種類を指示するための第2シグナリングを通信相手側に送信することに用いられる。
【0301】
選択可能に、前記第2シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0302】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0303】
或いは、
第2通信デバイスが端末である場合、プロセッサ1810は、
時間領域において第1通信デバイスから送信された第3信号を受信することに用いられ、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである。
【0304】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、そして、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0305】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記窓掛け処理による前記パイロット信号に対する影響を除去することに用いられる。
【0306】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記第1通信デバイスから送信された第1シグナリングを受信すること、
前記第1シグナリングに基づいて窓関数のパラメータ情報を決定すること、に用いられ、
前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられ、
前記窓行列は、前記窓掛け処理に用いられる。
【0307】
選択可能に、プロセッサ1810は、
前記第1通信デバイスから送信された第2シグナリングを受信すること、
前記第2シグナリングに基づいて、前記パイロット信号の種類を決定すること、に用いられる。
【0308】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、そして、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0309】
本出願の実施例は、プロセッサと通信インターフェスを含む通信デバイスをさらに提供する。通信インターフェスは、
時間領域において第1通信デバイスから送信された第3信号を受信することに用いられ、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである。
【0310】
該通信デバイス実施例は、上記第2通信デバイス方法の実施例に対応するものであり、上記方法の実施例の各実施手順及び実現形態は、いずれも該通信デバイス実施例に適用可能であり、同じ技術効果を達成することができる。
【0311】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよく、第2通信デバイスは、ネットワーク側デバイスであってもよい。
【0312】
選択可能に、第1通信デバイスは、ネットワーク側デバイスであってもよい。第2通信デバイスは、端末であってもよい。
【0313】
選択可能に、第1通信デバイスは、端末であってもよく、第2通信デバイスは、端末であってもよい。
【0314】
図19は本出願の実施例により提供されるネットワーク側デバイスの構造の模式図である。図19に示すように、該ネットワーク側デバイス1900は、アンテナ1901、高周波装置1902、ベースバンド装置1903を備える。アンテナ1901と高周波装置1902とが接続されている。アップリンク方向において、高周波装置1902はアンテナ1901を介して情報を受信し、処理のために、ベースバンド装置1903に受信した情報を送信する。ダウンリンク方向において、ベースバンド装置1903は、送信待ちの情報を処理し、高周波装置1902に送信する。高周波装置1902は、受信した情報を処理した後にアンテナ1901を介して送信する。
【0315】
前記帯域処理装置は、ベースバンド装置1903にあってもよい。上記実施例においてネットワーク側デバイスにより実行される方法は、ベースバンド装置1903により実現してもよい。該ベースバンド装置1903は、プロセッサ1904及びメモリ1905を備える。
【0316】
ベースバンド装置1903は、例えば、複数のチップが設けられた少なくとも1つのベースバンドボードを含んでもよい。図19に示すように、チップのうちの1つは、例えば、メモリ1905に接続され、メモリ1905におけるプログラムを呼び出して上記方法の実施例に示すネットワーク側デバイスの操作を実行するためのプロセッサ1904である。
【0317】
該ベースバンド装置1903は、高周波装置1902と情報をやり取りするためのネットワークインタフェース1906をさらに含んでもよい。該インタフェースは、例えば、共通公衆無線インタフェース(common public radio interface,略称CPRI)である。
【0318】
具体的に、本発明の実施例のネットワーク側デバイスは、メモリ1905に記憶され、プロセッサ1904で実行可能なコマンド又はプログラムをさらに含む。プロセッサ1904は、メモリ1905におけるコマンド又はプログラムを呼び出して図14又は図15に示す各モジュールにより実行される方法を実行し、同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここで繰り返して述べない。
【0319】
第1通信デバイスがネットワーク側デバイスである場合、プロセッサ1904は、
第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得すること、
時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うこと、に用いられ、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる。
【0320】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0321】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0322】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0323】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、第1時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行い、第2時間周波数単位内の第2信号に対して、窓掛け処理を行わないことに用いられ、
前記第1時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、前記第2時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分が時間周波数領域に変換された信号である。
【0324】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0325】
選択可能に、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一の時間周波数単位内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段である。
【0326】
選択可能に、前記特殊なマッピング手段は、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しないことを含む。
【0327】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0328】
選択可能に、前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む。
【0329】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行うことに用いられる。
【0330】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記時間周波数領域において、前記第2信号と窓行列とのドット積演算を行うことに用いられ、
前記窓行列と前記第2信号とは、次元が同じである。
【0331】
選択可能に、前記窓行列は、窓関数に基づいて決定される。
【0332】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、時間方向の対象行ベクトルを含み、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0333】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、時間方向の対象列ベクトルを含み、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0334】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも時間方向の対象行ベクトルであり、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0335】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも時間方向の対象列ベクトルであり、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0336】
選択可能に、前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、周波数方向の対象列ベクトルを含み、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0337】
選択可能に、前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、周波数方向の対象行ベクトルを含み、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0338】
選択可能に、前記窓行列の全ての列は、いずれも周波数方向の対象列ベクトルであり、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0339】
選択可能に、前記窓行列の全ての行は、いずれも周波数方向の対象行ベクトルであり、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される。
【0340】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の行ベクトルと周波数方向の列ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の行ベクトルと前記周波数方向の列ベクトルとによって構築されて決定される。
【0341】
選択可能に、前記窓行列は、前記周波数方向の列ベクトルと前記時間方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0342】
選択可能に、前記窓関数は、時間方向の列ベクトルと周波数方向の行ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとによって構築されて決定される。
【0343】
選択可能に、前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる。
【0344】
選択可能に、前記窓関数は、
矩形窓、ガウス窓、制限付きガウス窓、近似制限付きガウス窓、ハミングHamming窓、ハンHann窓、バートレットBartlett窓、三角窓、バートレット-ハンBartlett-Hann窓、ブラックマンBlackman窓、カイザーKaiser窓、ナットールNuttall窓、ブラックマン-ナットールBlackman-Nuttall窓、ブラックマン-ハリス窓Blackman-Harris窓、フラットトップ窓、ベッセル窓、指数正弦窓、指数余弦窓、及び、ドルフ-チェビシェフ窓、のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0345】
選択可能に、前記窓関数のパラメータ情報は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであり、前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられる。
【0346】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記窓関数のパラメータ情報を指示するための第1シグナリングを通信相手側に送信することに用いられる。
【0347】
選択可能に、前記第1シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0348】
選択可能に、前記パイロット信号の種類は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものである。
【0349】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記パイロット信号の種類を指示するための第2シグナリングを通信相手側に送信することに用いられる。
【0350】
選択可能に、前記第2シグナリングは、
無線リソース制御RRCシグナリング、
物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHの情報、
媒体アクセス制御層制御ユニットMACのシグナリング、
システム情報ブロックSIB、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHのレイヤ1シグナリング、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ1 Message 1、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ2 Message 2、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ3 Message 3、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージ4 Message 4、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージA Message A、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHのメッセージB Message B、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHの情報、
Xnインターフェスシグナリング、
PC5インターフェスシグナリング、
サイドリンクSidelinkインターフェスシグナリング、のうちの少なくとも1つを含む。
【0351】
本出願の実施例において、第1信号の受信側と送信側のうちの少なくとも1つにおいて、伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行うことにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、これにより、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0352】
或いは、
第2通信デバイスがネットワーク側デバイスである場合、プロセッサ1904は、
時間領域において第1通信デバイスから送信された第3信号を受信することに用いられ、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から前記時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである。
【0353】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、そして、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0354】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記窓掛け処理による前記パイロット信号に対する影響を除去することに用いられる。
【0355】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記第1通信デバイスから送信された第1シグナリングを受信すること、
前記第1シグナリングに基づいて窓関数のパラメータ情報を決定すること、に用いられ、
前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられ、
前記窓行列は、前記窓掛け処理に用いられる。
【0356】
選択可能に、プロセッサ1904は、
前記第1通信デバイスから送信された第2シグナリングを受信すること、
前記第2シグナリングに基づいて、前記パイロット信号の種類を決定すること、に用いられる。
【0357】
本出願の実施例において、第1信号の送信側で伝送される信号に対して時間周波数領域の窓掛け処理を行い、そして、通信相手側でそれを受信することにより、信号伝送のサイドローブを有効に低減させ、さらに、信号の分散を低減させ、信号の伝送性能を向上させることができる。
【0358】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供する。前記可読記憶媒体にプログラム又はコマンドが記憶され、該プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、上記信号伝送方法の実施例の各手順を実現し、同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここで繰り返して述べない。
【0359】
前記プロセッサは上記実施例における前記の端末のプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0360】
本出願の実施例は、結合されたプロセッサと通信インターフェスとを含むチップをさらに提供する。前記プロセッサは、プログラム又はコマンドを実行し、上記信号伝送方法の実施例の各手順を実現するためのものであり、同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここで繰り返して述べない。
【0361】
なお、本出願の実施例に記載されるチップは、システムオンチップ、システムチップ、チップシステム又はSoC等とも呼ばれる。
【0362】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム/プログラム製品をさらに提供する。前記コンピュータプログラム/プログラム製品は、非一時的な記憶媒体に記憶され、前記プログラム/プログラム製品は、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで、上記信号伝送方法の実施例の各手順を実現し、同じ技術効果を達成することができるので、重複を避けるために、ここで繰り返して述べない。
【0363】
なお、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、ここで示された又は議論された順番に機能を実行することに限定されず、関連する機能によっては、ほぼ同時に、或いは反対の順番に機能を実行することをさらに含んでもよい。例えば、説明順と異なる順番に上記の方法を実行してもよく、さらに、各ステップを添加し、省略し、又は組み合わせてもよい。また、一部の例示を参照して説明した特徴を、他の例示に組み合わせてもよい。
【0364】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば明確に理解できるが、上記実施例の方法はソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せの形態で実現できる。もちろん、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術手段は、実質的に、又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品として実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワークデバイス等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。
【0365】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなく得られる多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0366】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年09月13日で出願した、出願番号が202111071208.9であり、発明の名称が「信号伝送方法、装置、デバイス及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用により本出願に取り込まれる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-03-13
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信デバイスが第1信号を時間周波数領域に変換することで、第2信号を取得するステップと、
前記第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップと、
を含む信号伝送方法であって、
前記第1通信デバイスが、前記第1信号の送信端及び/又は前記第1信号の受信端を含み、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の送信端である場合、前記第1信号が遅延ドップラ領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が、前記時間周波数領域から時間領域への変換に用いられ、
前記第1通信デバイスが前記第1信号の受信端である場合、前記第1信号が時間領域信号であり、窓掛け処理後の前記第2信号が前記時間周波数領域から遅延ドップラ領域への変換に用いられる、信号伝送方法。
【請求項2】
第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む、請求項1に記載の信号伝送方法。
【請求項3】
第1通信デバイスが、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号の種類に基づいて、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記パイロット信号が復調用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含
又は、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、第1時間周波数単位内の第2信号に対して窓掛け処理を行い、第2時間周波数単位内の第2信号に対して窓掛け処理を行わないステップを含み、
前記第1時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、前記第2時間周波数単位内の第2信号が、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるパイロット信号部分が時間周波数領域に変換された信号であり、
又は、
前記パイロット信号が、物理チャネル品質測定用のパイロット信号である場合、前記第1通信デバイスが前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して窓掛け処理を行うステップを含む、
請求項2に記載の信号伝送方法。
【請求項4】
前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるデータ信号部分とパイロット信号部分が同一の時間周波数単位内で伝送される場合、前記第2信号の遅延ドップラ領域におけるマッピング手段は、特殊なマッピング手段であ
前記特殊なマッピング手段は、遅延ドップラ領域における第1ラスタ位置にデータ信号とパイロット信号を配置しないことを含み、
前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の少なくとも1つのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の少なくとも1つのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含み、
又は、
前記第1ラスタ位置は、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じ遅延添え字の全てのラスタ位置、
遅延ドップラ領域における、前記パイロット信号が配置されたラスタ位置以外の、前記パイロット信号と同じドップラ添え字の全てのラスタ位置、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項5】
第1通信デバイスが時間周波数領域において前記第2信号に対して窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行うステップを含
第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号に対して2次元窓掛け処理を行う前記ステップは、
前記第1通信デバイスが、前記時間周波数領域において、前記第2信号と窓行列とのドット積演算を行うステップを含み、
前記窓行列と前記第2信号とは、次元が同じである、
請求項1に記載の信号伝送方法。
【請求項6】
前記窓行列は、窓関数に基づいて決定される、請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項7】
前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、時間方向の対象行ベクトルを含み、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定され
又は、
前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、時間方向の対象列ベクトルを含み、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項8】
前記窓行列の全ての行は、いずれも時間方向の対象行ベクトルであり、前記時間方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定され
又は、
前記窓行列の全ての列は、いずれも時間方向の対象列ベクトルであり、前記時間方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項9】
前記窓行列の全ての列のうちの少なくとも1列は、周波数方向の対象列ベクトルを含み、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定され
又は、
前記窓行列の全ての行のうちの少なくとも1行は、周波数方向の対象行ベクトルを含み、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項10】
前記窓行列の全ての列は、いずれも周波数方向の対象列ベクトルであり、前記周波数方向の対象列ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定され
又は、
前記窓行列の全ての行は、いずれも周波数方向の対象行ベクトルであり、前記周波数方向の対象行ベクトルは、前記窓関数に基づいて決定される、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項11】
前記窓関数は、時間方向の行ベクトルと周波数方向の列ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の行ベクトルと前記周波数方向の列ベクトルとによって構築されて決定され
前記窓行列は、前記周波数方向の列ベクトルと前記時間方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項12】
前記窓関数は、時間方向の列ベクトルと周波数方向の行ベクトルを含み、
前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとによって構築されて決定され
前記窓行列は、前記時間方向の列ベクトルと前記周波数方向の行ベクトルとのマトリックス乗算を行うことで得られる、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項13】
前記窓関数のパラメータ情報は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであり、前記パラメータ情報は、
前記窓関数を決定すること、
前記窓関数に基づいて前記窓行列を決定すること、
前記窓行列を決定すること、のうちの少なくとも1つに用いられ
前記信号伝送方法は、
前記第1通信デバイスが、前記窓関数のパラメータ情報を指示するための第1シグナリングを通信相手側に送信するステップ、
をさらに含む、
請求項に記載の信号伝送方法。
【請求項14】
パイロット信号の種類は、プロトコールにより事前定義又は事前設定されたものであ
前記信号伝送方法は、
前記第1通信デバイスが、前記パイロット信号の種類を指示するための第2シグナリングを通信相手側に送信するステップ、
をさらに含む、
請求項2に記載の信号伝送方法。
【請求項15】
第2通信デバイスが、時間領域において、第1通信デバイスから送信された第3信号を受信するステップを含み、
前記第3信号は、前記第1通信デバイスが第1信号を遅延ドップラ領域から時間周波数領域へ変換することで第2信号を取得し、前記第2信号に対して窓掛け処理を行った後に、時間領域において送信したものである、信号伝送方法。
【請求項16】
プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なプログラム又はコマンドを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の信号伝送方法のステップを実現する、通信デバイス。
【請求項17】
プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なプログラム又はコマンドを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項15に記載の信号伝送方法のステップを実現する、通信デバイス。
【国際調査報告】