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特表2024-535043PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム
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  • 特表-PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1455 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
A61B5/1455
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516831
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-07
(86)【国際出願番号】 KR2022013738
(87)【国際公開番号】W WO2023043199
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0124275
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524099360
【氏名又は名称】スカイ ラブズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Sky Labs Inc.
【住所又は居所原語表記】Rm.703, 7F, 58 Pangyo-ro 255beon-gil, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do 13486, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ヒョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヘ ナ
(72)【発明者】
【氏名】イ, ミン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム, チャン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, チャン ウ
(72)【発明者】
【氏名】イ, ビョン ファン
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK01
4C038KL05
4C038KL07
4C038KM01
4C038KX02
4C038KY04
(57)【要約】
光電容積脈波(PPG)信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システムが提供される。該システムは、サーバを含み、該サーバは、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質を、良否に分類するように構成された信号品質分類コンポーネントと、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から、酸素飽和度を推定するように構成された酸素飽和度推定コンポーネントと、を含み、該PPG信号感知指輪は、互いに異なる位置に複数のセンサを含み、複数のセンサそれぞれは、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するように構成され、複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源及び光電変換装置を含み、端末機は、複数のセンサのうち、複数の第1波長テストPPG信号、及び複数の第2波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントを含むものでもある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電容積脈波(PPG)信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システムであり、前記システムは、サーバを含み、前記サーバは、
第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質を、良否に分類するように構成された信号品質分類コンポーネントと、
前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号から、酸素飽和度を推定するように構成された酸素飽和度推定コンポーネントと、を含み、
前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号は、前記PPG信号感知指輪を利用して測定され、前記サーバは、前記PPG信号感知指輪から、端末機を介し、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号を受信し、
前記PPG信号感知指輪は、互いに異なる位置に複数のセンサを含み、
前記複数のセンサそれぞれは、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するように構成され、
前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源及び光電変換装置を含み、
前記端末機は、前記複数のセンサのうち、複数の第1波長テストPPG信号、及び複数の第2波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントを含むことを特徴とするPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム。
【請求項2】
前記複数のテストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されることを特徴とする請求項1に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム。
【請求項3】
前記サーバは、酸素飽和度指標を計算するように構成された酸素飽和度指標計算コンポーネントをさらに含み、
前記酸素飽和度指標は、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されることを特徴とする請求項1に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム。
【請求項4】
前記端末機は、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内になるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源及び前記第2波長光源を制御するように構成された光源制御コンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム。
【請求項5】
前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、
前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われることを特徴とする請求項4に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム。
【請求項6】
PPG(photoplethysmography)信号感知指輪から、端末機を介し、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を受信する段階と、
前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質を、良否に分類する段階と、
前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号から、酸素飽和度を推定する段階と、を含み、
前記PPG信号感知指輪は、互いに異なる位置に複数のセンサを含み、
前記複数のセンサそれぞれは、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するように構成され、
前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源及び光電変換装置を含み、
前記端末機は、前記複数のセンサのうち、複数の第1波長テストPPG信号、及び複数の第2波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントを含むことを特徴とするPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法。
【請求項7】
前記複数のテストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されることを特徴とする請求項6に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法。
【請求項8】
酸素飽和度指標を計算する段階をさらに含み、
前記酸素飽和度指標は、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されることを特徴とする請求項6に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法。
【請求項9】
前記端末機は、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内になるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源及び前記第2波長光源を制御するように構成された光源制御コンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法。
【請求項10】
前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、
前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われることを特徴とする請求項9に記載のPPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素飽和度推定システムに係り、さらに具体的には、光電容積脈波(PPG:photoplethysmography)信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
酸素飽和度は、身体にある全体ヘモグロビンにおいて、酸素と結合して飽和されたヘモグロビンの比を示す。一般的に、95~100%の値を有し、90%以下であるならば、低酸素血症(hypoxemia)と言い、80%以下であるならば、身体のさまざまな組織が深刻な傷害を被る。病院に来訪せずとも、日常生活において簡便に酸素飽和度を測定することにより、健康状態をチェックしうる方法が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示が解決しようとする課題は、PPG(photoplethysmography)信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の課題を解決するために、本開示の一実施形態による、PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システムは、サーバを含み、前記サーバは、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質を、良否に分類するように構成された信号品質分類コンポーネントと、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号から、酸素飽和度を推定するように構成された酸素飽和度推定コンポーネントと、を含み、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号は、前記PPG信号感知指輪を利用して測定され、前記サーバは、前記PPG信号感知指輪から、端末機を介し、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号を受信し、前記PPG信号感知指輪は、互いに異なる位置に複数のセンサを含み、前記複数のセンサそれぞれは、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するように構成され、前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源及び光電変換装置を含み、前記端末機は、前記複数のセンサのうち、複数の第1波長テストPPG信号及び複数の第2波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントを含むものでもある。
【0005】
一部実施形態において、前記複数のテストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC(alternating current)成分大きさ対DC(direct current)成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されうる。
【0006】
一部実施形態において、前記サーバは、酸素飽和度指標を計算するように構成された酸素飽和度指標計算コンポーネントをさらに含み、前記酸素飽和度指標は、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記酸素飽和度が正常範囲を外れた時間と、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されうる。
【0007】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第1波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内になるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源及び前記第2波長光源を制御するように構成された光源制御コンポーネントをさらに含むものでもある。
【0008】
一部実施形態において、前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われうる。
【0009】
本開示の一実施形態による、PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法は、PPG信号感知指輪から、端末機を介し、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を受信する段階、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質を、良否に分類する段階、及び前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号から、酸素飽和度を推定する段階を含み、前記PPG信号感知指輪は、互いに異なる位置に複数のセンサを含み、前記複数のセンサそれぞれは、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するように構成され、前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源及び光電変換装置を含み、前記端末機は、前記複数のセンサのうち、複数の第1波長テストPPG信号及び複数の第2波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントを含むものでもある。
【0010】
一部実施形態において、前記複数のテストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されうる。
【0011】
一部実施形態において、前記方法は、酸素飽和度指標を計算する段階をさらに含み、前記酸素飽和度指標は、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記酸素飽和度が正常範囲を外れた時間と、前記信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号及び前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されうる。
【0012】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第1波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用し、それぞれ測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内になるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源及び前記第2波長光源を制御するように構成された光源制御コンポーネントをさらに含むものでもある。
【0013】
一部実施形態において、前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、前記光源制御コンポーネントによる前記第1波長光源及び前記第2波長光源の制御、並びに前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われうる。
【発明の効果】
【0014】
PPG(photoplethysmography)信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システムが提供される。本発明によれば、日常において、持続的に簡便に酸素飽和度をモニタリングしうる。本発明によれば、PPG信号感知指輪は、互いに異なる位置の複数のセンサを含むものでもある。複数のセンサのうち、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の信号品質にすぐれるセンサが選択されうる。従って、ユーザごとに異なる血管位置と形状とに合うようにセンサが選択されうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の一実施形態によるPPG信号感知指輪の三次元図である。
図2】本開示の一実施形態によるPPG信号感知指輪の分解三次元図である。
図3】本開示の一実施形態による、PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システムのブロック図である。
図4】PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法を示したフローチャートである。
図5】PPG信号感知指輪のセンサを設定する方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本開示の一実施形態によるPPG(photoplethysmography)信号感知指輪100の三次元図である。図2は、本開示の一実施形態によるPPG信号感知指輪100の分解三次元図である。
【0017】
図1及び図2を参照すれば、PPG信号感知指輪100は、外部電極130、内部電極140、絶縁ユニット150、トップカバー110、動作表示ユニット120、及び複数のセンサ160を含むものでもある。
【0018】
外部電極130は、円弧形状を有しうる。外部電極130は、導体によって構成され、心電図(ECG:electrocardiogram)を測定するための電極として機能しうる。また、外部電極130は、PPG信号感知指輪100の外観を形成し、外部電極130は、ユーザの身体に接触されうる。
【0019】
内部電極140は、環形状を有し、複数のセンサ160のための複数の開口145を有しうる。内部電極140は、導体によって構成され、心電図を測定するための電極として機能しうる。また、内部電極140は、PPG信号感知指輪100の内観を形成し、内部電極140は、ユーザの指に接触しうる。
【0020】
絶縁ユニット150は、外部電極130と内部電極140との間に配置されうる。絶縁ユニット150は、外部電極130と内部電極140との電気的絶縁を可能にしうる。
【0021】
トップカバー110は、円弧形状を有し、外部電極130と共に、環形状を形成しうる。トップカバー110は、PPG信号感知指輪100の外観を形成しうる。
【0022】
動作表示ユニット120は、トップカバー110に結合されうる。動作表示ユニット120は、複数のLED(light-emitting diode)、例えば、緑色LED及び赤色LEDを含むものでもある。動作表示ユニット120は、複数のLEDを利用し、PPG信号感知指輪100の動作を表示しうる。例えば、測定開始を知らせるために、緑色LEDが2秒間オン(on)になり、測定終了を知らせるために、緑色LEDが1秒間オン(on)になりうる。また、故障を知らせるために、赤色LEDが1秒周期で点滅を繰り返しうる。
【0023】
複数のセンサ160は、ユーザの指に接触するように配されうる。複数のセンサ160は、内部電極140の複数の開口145内にそれぞれ位置し、内部電極140の表面から突出されうる。複数のセンサ160は、互いに異なる位置において、互いに異なる複数の第1波長PPG信号、及び複数の第2波長PPG信号を獲得するように構成されうる。それぞれのセンサ160は、互いに異なる波長の第1波長光源及び第2波長光源、並びに光電変換装置を含むものでもある。
【0024】
一部実施形態において、図1及び図2に図示されていないが、PPG信号感知指輪100は、外部電極130と内部電極140との間に配される加速度センサをさらに含むものでもある。
【0025】
図3は、本開示の一実施形態による、PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム1000のブロック図である。
【0026】
図3を参照すれば、PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定システム1000は、PPG信号感知指輪100、第1端末機200、サーバ300及び第2端末機400を含むものでもある。
【0027】
PPG信号感知指輪100は、複数のセンサ、例えば、第1センサ160A及び第2センサ160Bを含むものでもある。図3には、PPG信号感知指輪100が2個のセンサを含むように図示されているが、PPG信号感知指輪100に含まれるセンサの数は、2個に制限されるものではない。一部実施形態において、図3に図示されていないが、PPG信号感知指輪100は、加速度センサをさらに含むものでもある。
【0028】
第1センサ160Aは、第1波長光源161A、第2波長光源162A及び光電変換装置164Aを含むものでもある。第1センサ160Aは、第1波長光源161Aと光電変換装置164Aとを利用し、第1波長PPG信号を感知しうる。第1センサ160Aは、また第2波長光源162Aと光電変換装置164Aとを利用し、第2波長PPG信号を感知しうる。第1波長光源161Aは、例えば、赤色LEDを含むものでもあり、第2波長光源162Aは、例えば、赤外線LEDを含むものでもあり、光電変換装置164Aは、フォトダイオードを含むものでもある。
【0029】
第2センサ160Bは、第1波長光源161B、第2波長光源162B及び光電変換装置164Bを含むものでもある。第2センサ160Bは、第1波長光源161Bと光電変換装置164Bとを利用し、第1波長PPG信号を感知しうる。第2センサ160Bは、また第2波長光源162Bと光電変換装置164Bとを利用し、第2波長PPG信号を感知しうる。第1波長光源161Bは、例えば、赤色LEDを含むものでもあり、第2波長光源162Bは、例えば、赤外線LEDを含むものでもあり、光電変換装置164Bは、フォトダイオードを含むものでもある。
【0030】
加速度センサは、PPG信号感知指輪100の加速度を測定することにより、ユーザの動きを感知しうる。
【0031】
第1端末機200は、ユーザによって使用されうる。第1端末機200は、例えば、スマートフォンまたはタブレットPC(personal computer)を含むものでもある。第1端末機200は、有線または無線でもって、PPG信号感知指輪100に連結されうる。例えば、第1端末機200は、ブルートゥース(Bluetooth)またはWi-Fi(wireless fidelity)を利用し、PPG信号感知指輪100に連結されうる。第1端末機200は、有線または無線でもって、サーバ300に連結されうる。例えば、第1端末機200は、Wi-Fi(wireless fidelity)、または、例えば、3G(3rd generation)、LTE(long term evolution)、5G(5th generation)のような移動通信(mobile telecommunication)技術を介し、サーバ300に連結されうる。
【0032】
第1端末機200は、光源制御コンポーネント210、センサ選択コンポーネント220、測定制御コンポーネント230及びディスプレイコンポーネント240を含むものでもある。第1端末機200には、アプリケーションがインストールされうる。光源制御コンポーネント210、センサ選択コンポーネント220、測定制御コンポーネント230及びディスプレイコンポーネント240は、アプリケーションによって具現されうる。代案として、第1端末機200は、ウェブサイトに接続し、光源制御コンポーネント210、センサ選択コンポーネント220、測定制御コンポーネント230及びディスプレイコンポーネント240は、ウェブサイトに具現されうる。
【0033】
光源制御コンポーネント210は、第1センサ160A及び第2センサ160Bから受信した2つの第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、第1センサ160A及び第2センサ160Bから受信した2つの第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内になるように、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御しうる。
【0034】
光源制御コンポーネント210が、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御した後、センサ選択コンポーネント220は、第1センサ160A及び第2センサ160Bのうち一つを、追って第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択しうる。センサ選択コンポーネント220は、第1センサ160A及び第2センサ160Bのうち、第1センサ160A及び第2センサ160Bからの2つの第1波長テストPPG信号、及び2つの第2波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを選択しうる。例えば、2つの第1波長テストPPG信号、及び2つの第2波長テストPPG信号のうち、信号品質の平均が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを選択しうる。該信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比(SNR:signal to noise ratio)、及びAC(alternating current)成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されうる。該加速度信号の大きさが小さく、該信号対ノイズ比が高く、AC成分大きさ対DC成分大きさ比が高いほど、信号品質が高いのである。その後、センサ選択コンポーネント220によって選択されたセンサでもって、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号が測定されうる。
【0035】
光源制御コンポーネント210による、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bの制御、及びセンサ選択コンポーネント220によるセンサ選択は、順次に行われうる。すなわち、光源制御コンポーネント210が、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御した後、センサ選択コンポーネント220がセンサを選択しうる。
【0036】
光源制御コンポーネント210による、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bの制御、及びセンサ選択コンポーネント220によるセンサ選択は、周期的に行われうる。PPG信号感知指輪100が指に対して移動または回転しうるので、光源制御コンポーネント210が、周期的に、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御し、センサ選択コンポーネント220が、周期的にセンサを選択しうる。
【0037】
測定制御コンポーネント230は、ユーザの入力により、測定モードを選択するか、あるいは測定を開始したり終了したりしうる。例えば、ユーザは、測定制御コンポーネント230を利用し、測定モードをセルフチェックモードとバックグラウンドモードとのうちから選択しうる。該セルフチェックモードにおいてユーザは、測定制御コンポーネント230を利用し、測定を開始及び終了しうる。該バックグラウンドモードにおいては、ユーザの入力と係わりなく、測定が始まって測定が持続される。該バックグラウンドモードにおいてにおいてユーザは、測定周期を設定するか、あるいは変更しうる。一部実施形態において、測定制御コンポーネント230は、PPG信号感知指輪100に含まれうる。すなわち、ユーザは、PPG信号感知指輪100の測定制御コンポーネント230を利用し、測定モードを選択するか、あるいは測定を開始したり終了したりしうる。一部実施形態において、測定制御コンポーネント230は、サーバ300に含まれるものでもある。すなわち、サービス提供者は、サーバ300の測定制御コンポーネント230を利用し、測定モードを選択するか、あるいは測定を開始したり終了したりしうる。
【0038】
ディスプレイコンポーネント240は、PPG信号感知指輪100によって測定され、サーバ300のPPG信号保存コンポーネント381に保存された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号、サーバ300のPPG信号保存コンポーネント381に保存された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の測定日時、サーバ300の信号品質分類コンポーネント320によって分類され、サーバ300の酸素飽和度保存コンポーネント382に保存された信号品質分類結果、サーバ300の酸素飽和度推定コンポーネント350によって推定され、サーバ300の酸素飽和度保存コンポーネント382に保存された酸素飽和度、及びサーバ300の酸素飽和度指標計算コンポーネント360によって計算され、酸素飽和度指標保存コンポーネント383に保存された酸素飽和度指標のうち少なくとも一つをディスプレイしうる。
【0039】
サーバ300は、PPG信号前処理コンポーネント310、信号品質分類コンポーネント320、酸素飽和度推定コンポーネント350、PPG信号保存コンポーネント381及び酸素飽和度保存コンポーネント382を含むものでもある。一部実施形態において、サーバ300は、酸素飽和度指標計算コンポーネント360及び酸素飽和度指標保存コンポーネント383をさらに含むものでもある。一部実施形態において、サーバ300は、アラームコンポーネント370をさらに含むものでもある。
【0040】
PPG信号前処理コンポーネント310は、PPG信号感知指輪100の選択されたセンサから、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を前処理しうる。例えば、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を前処理するために、低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び正規化(normalization)が使用されうる。一部実施形態において、PPG信号前処理コンポーネント310は、PPG信号感知指輪100の加速度センサから、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した加速度信号を前処理しうる。
【0041】
信号品質分類コンポーネント320は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の信号品質を、良否に分類しうる。一部実施形態において、信号品質分類コンポーネント320は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の信号品質を、良否のうち一つに分類するために、加速度信号を参照しうる。
【0042】
品質が劣悪であると分類された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度は、信頼に足るものではないと判断され、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされないのである。品質が良質であると分類された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度は、信頼に足るものであると判断され、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされうる。代案的な実施形態において、信号品質分類結果と係わりなく、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度が、信号品質分類結果と共に、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされうる。また、信号品質分類結果と係わりなく、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度が、信号品質分類結果と共に、第2端末機400のディスプレイコンポーネント420によってディスプレイされうる。
【0043】
一部実施形態において、信号品質分類コンポーネント320は、ディーブラーニングモデルを利用し、PPG信号の品質を良否に分類しうる。信号品質分類コンポーネント320に使用されるディーブラーニングモデルは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:convolution neural network)、長短期メモリ(LSTM:long short-term memory)、完全連結網(FCN:fully connected network)、エンコーダ、デコーダ、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。信号品質を分類するための方法は、本明細書に説明された方法に制限されるものではない。
【0044】
酸素飽和度推定コンポーネント350は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から、酸素飽和度を推定しうる。該酸素飽和度を推定するために、多様な方法が使用されうる。
【0045】
例えば、以下のような数式1により、R値がまず計算されうる。
【0046】
【数1】
【0047】
ここで、ACは、第1波長PPG信号のAC成分の大きさであり、DCは、第1波長PPG信号のDC成分の大きさであり、ACIRは、第2波長PPG信号のAC成分の大きさであり、DCIRは、第2波長PPG信号のDC成分の大きさである。
【0048】
次に、以下のような数式2により、R値から、酸素飽和度が計算されうる。
【0049】
【数2】
【0050】
及びCは、線形回帰を使用して決定されうる定数である。
【0051】
数式2において、酸素飽和度がR値につき、一次式によって表現されるように説明されているが、該酸素飽和度がR値につき、1より大きい次数の多項式、例えば、二次式または三次式によっても表現される。該酸素飽和度を推定するための方法は、本明細書に説明された方法に制限されるものではない。
【0052】
酸素飽和度指標計算コンポーネント360は、酸素飽和度指標を計算しうる。該酸素飽和度指標は、信号品質分類コンポーネント320により、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間と、信号品質分類コンポーネント320により、該第1波長PPG信号及び該第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、酸素飽和度推定コンポーネント350によって推定された酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間とに基づいて定義されうる。例えば、該酸素飽和度指標は、信号品質分類コンポーネント320により、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、酸素飽和度推定コンポーネント350によって推定された酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、信号品質分類コンポーネント320により、該第1波長PPG信号及び該第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比によって定義されうる。すなわち、該酸素飽和度指標は、信頼し得る酸素飽和度を得ることができる時間に係わる酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間の比率を意味しうる。
【0053】
アラームコンポーネント370は、酸素飽和度推定コンポーネント350によって推定された酸素飽和度、及び酸素飽和度指標計算コンポーネント360によって計算された酸素飽和度指標のうち少なくとも一つが、第2端末機400のアラーム条件設定コンポーネント410によって設定されたアラーム条件を満足すれば、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つにアラームを伝送しうる。
【0054】
PPG信号保存コンポーネント381は、PPG信号感知指輪100の選択されたセンサから、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を保存しうる。PPG信号保存コンポーネント381は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の測定日時をさらに保存しうる。PPG信号保存コンポーネント381は、PPG信号前処理コンポーネント310によって前処理された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号をさらに保存しうる。PPG信号保存コンポーネント381は、PPG信号感知指輪100の加速度センサから、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した加速度信号をさらに保存しうる。酸素飽和度保存コンポーネント382は、酸素飽和度推定コンポーネント350が推定した酸素飽和度を保存しうる。酸素飽和度保存コンポーネント382は、信号品質分類コンポーネント320が分類した信号品質分類結果をさらに保存しうる。酸素飽和度指標保存コンポーネント383は、酸素飽和度指標計算コンポーネント360によって計算された酸素飽和度指標を保存しうる。
【0055】
第2端末機400は、有線または無線でもって、サーバ300に連結されうる。例えば、第2端末機400は、Wi-Fi(wireless fidelity)、または、例えば、3G(3rd generation)、LTE(long term evolution)、5G(5th generation)のような移動通信(mobile telecommunication)技術を介し、サーバ300に連結されうる。第2端末機400は、医師によって使用されうる。第2端末機400は、例えば、スマートフォン、タブレットPC、コンピュータまたはノート型パソコンを含むものでもある。
【0056】
第2端末機400は、アラーム条件設定コンポーネント410及びディスプレイコンポーネント420を含むものでもある。第2端末機400は、ウェブサイトに接続されるか、あるいはアプリケーションがインストールされうる。アラーム条件設定コンポーネント410及びディスプレイコンポーネント420は、ウェブサイトまたはアプリケーションを利用して具現されうる。
【0057】
アラーム条件設定コンポーネント410を利用し、医師は、アラーム条件を設定しうる。例えば、90%未満の酸素飽和度が10分以上持続すれば、アラームが鳴るように設定されうる。
【0058】
ディスプレイコンポーネント420は、PPG信号保存コンポーネント381からの第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号、PPG信号保存コンポーネント381からの第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の測定日時、PPG信号保存コンポーネント381に保存された前処理された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号、酸素飽和度保存コンポーネント382からの信号品質分類結果、酸素飽和度保存コンポーネント382からの酸素飽和度、並びに酸素飽和度指標保存コンポーネント383からの酸素飽和度指標のうち少なくとも一つをディスプレイしうる。
【0059】
図4は、PPG信号感知指輪を利用した酸素飽和度推定方法(2000)を示したフローチャートである。
【0060】
図3及び図4を参照すれば、サーバ300は、PPG信号感知指輪100の選択されたセンサから、第1端末機200を介し、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を受信しうる(S2050)。次に、PPG信号前処理コンポーネント310は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を前処理しうる(S2100)。例えば、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を前処理するために、低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び正規化が使用されうる。一部実施形態において、PPG信号前処理コンポーネント310は、PPG信号感知指輪100の加速度センサから、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した加速度信号をさらに前処理しうる。
【0061】
次に、信号品質分類コンポーネント320は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の信号品質を良否に分類しうる(S2200)。信号品質分類コンポーネント320は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の信号品質を良否に分類するために、加速度信号を参照しうる。品質が劣悪であると分類された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度は、信頼に足るものではないと判断され、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされないのである。品質が良質であると分類された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度は、信頼に足るものであると判断され、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされうる。代案的な実施形態において、信号品質分類結果と係わりなく、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度が、信号品質分類結果と共に、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされうる。また、信号品質分類結果と係わりなく、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から推定された酸素飽和度が、信号品質分類結果と共に、第2端末機400のディスプレイコンポーネント420によってディスプレイされうる。
【0062】
一部実施形態において、信号品質分類コンポーネント320にディーブラーニングモデルが使用されうる。信号品質分類コンポーネント320に使用されるディーブラーニングモデルは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、長短期メモリ(LSTM)、完全連結網(FCN)、エンコーダ、デコーダ、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。信号品質を分類するための方法は、本明細書に説明された方法に制限されるものではない。
【0063】
次に、酸素飽和度推定コンポーネント350は、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号から、酸素飽和度を推定しうる(S2500)。酸素飽和度を推定する方法は、前述のところにおいて、図3を参照して説明した通りである。
【0064】
次に、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号、信号品質分類結果及び酸素飽和度を保存しうる(S2570)。該第1波長PPG信号及び該第2波長PPG信号は、PPG信号保存コンポーネント381に保存されうる。一部実施形態において、前処理された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号は、PPG信号保存コンポーネント381にさらに保存されうる。一部実施形態において、加速度信号は、PPG信号保存コンポーネント381にさらに保存されうる。一部実施形態において、前処理された加速度信号は、PPG信号保存コンポーネント381にさらに保存されうる。信号品質分類結果及び酸素飽和度は、酸素飽和度保存コンポーネント382に保存されうる。
【0065】
次に、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を受信する段階(S2050)、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を前処理する段階(S2100)、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質を分類する段階(S2220)、酸素飽和度を推定する段階(S2500)、及び保存する段階(S2570)が繰り返されうる。
【0066】
次に、酸素飽和度指標計算コンポーネント360は、酸素飽和度指標を計算しうる(S2600)。該酸素飽和度指標は、信号品質分類コンポーネント320により、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間と、信号品質分類コンポーネント320により、該第1波長PPG信号及び該第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、酸素飽和度推定コンポーネント350によって推定された酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、に基づいて定義されうる。例えば、該酸素飽和度指標は、信号品質分類コンポーネント320により、第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、酸素飽和度推定コンポーネント350によって推定された酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、信号品質分類コンポーネント320により、該第1波長PPG信号及び該第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比によって定義されうる。すなわち、該酸素飽和度指標は、信頼し得る酸素飽和度を得ることができる時間に係わる酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間の比率を意味しうる。
【0067】
次に、酸素飽和度指標が酸素飽和度指標保存コンポーネント383に保存されうる(S2700)。
【0068】
図5は、PPG信号感知指輪のセンサを設定する方法(3000)を示したフローチャートである。
【0069】
図5及び図3を参照すれば、光源制御コンポーネント210は、第1センサ160A及び第2センサ160Bから受信された2つの第1波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第1所定の範囲内であり、第1センサ160A及び第2センサ160Bから受信された2つの第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内になるように、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御しうる(S3100)。
【0070】
光源制御コンポーネント210が、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御した後、センサ選択コンポーネント220は、第1センサ160A及び第2センサ160Bのうち一つを、追って第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択しうる(S3200)。センサ選択コンポーネント220は、第1センサ160A及び第2センサ160Bのうち、第1センサ160A及び第2センサ160Bからの2つの第1波長テストPPG信号、及び2つの第2波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを選択しうる。例えば、2つの第1波長テストPPG信号、及び2つの第2波長テストPPG信号のうち、信号品質の平均が最も高い高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを選択しうる。該信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比(SNR)、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されうる。該加速度信号の大きさが小さく、該信号対ノイズ比が高く、該AC成分大きさ対DC成分大きさ比が高いほど、信号品質が高いのである。その後、センサ選択コンポーネント220によって選択されたセンサでもって測定された第1波長PPG信号及び第2波長PPG信号が、第1端末機200を介し、サーバ300に伝達されうる。
【0071】
光源制御コンポーネント210による、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御する段階(S3100)、並びにセンサ選択コンポーネント220によるセンサを選択する段階(S3200)は、順次に遂行されうる。すなわち、光源制御コンポーネント210が、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御した後、センサ選択コンポーネント220がセンサを選択しうる。
【0072】
光源制御コンポーネント210による、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御する段階(S3100)と、センサ選択コンポーネント220によるセンサを選択する段階(S3200)は、周期的に遂行されうる。PPG信号感知指輪100が指に対して移動または回転しうるので、光源制御コンポーネント210が、周期的に、第1センサ160Aの第1波長光源161A及び第2波長光源162A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B及び第2波長光源162Bを制御し、センサ選択コンポーネント220が、周期的にセンサを選択しうる。
【0073】
本開示に開示された実施形態は、本開示の技術的思想を限定するためではなく、説明するためのものであり、そのような実施形態により、本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術的思想は、本開示の権利範囲に含まれると解釈されなければならないのである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】