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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】生体信号を測定するスマートリング
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/02 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
A61B5/02 310B
A61B5/02 310F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516832
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-07
(86)【国際出願番号】 KR2022013733
(87)【国際公開番号】W WO2023043194
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0123169
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.ブルートゥース
3.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524099360
【氏名又は名称】スカイ ラブズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Sky Labs Inc.
【住所又は居所原語表記】Rm.703, 7F, 58 Pangyo-ro 255beon-gil, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do 13486, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン, サン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジョン ヨル
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, チャン ウ
(72)【発明者】
【氏名】イ, ビョン ファン
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AA08
4C017AA09
4C017AA16
4C017AA19
4C017AB03
4C017AC16
4C017AC28
4C017BC21
4C017CC01
4C017DD01
4C017EE15
4C017FF05
(57)【要約】
生体信号を感知するスマートリングが開示される。本開示の技術的思想の一態様による、皮膚に接触され、生体信号を感知するためのスマートリングは、皮膚の内側に入射される、第1波長ないし第3波長の光を、重畳されない第1時点ないし第3時点にそれぞれ生成する第1光源ないし第3光源を含む、少なくとも1つの発光回路、少なくとも1つの発光回路をそれぞれ制御するスイッチ、それぞれの発光回路の第1光源ないし第3光源をそれぞれ制御する第1駆動回路ないし第3駆動回路、及び少なくとも1つの発光回路から出力され、皮膚内側から反射された反射光を獲得するセンシング回路を含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚に接触され、生体信号を感知するためのスマートリングであり、
前記皮膚の内側に入射される、第1波長ないし第3波長の光を、重畳されない第1時点ないし第3時点にそれぞれ生成する第1光源ないし第3光源を含む、少なくとも1つの発光回路と、
前記少なくとも1つの発光回路をそれぞれ制御するスイッチと、
それぞれの発光回路の第1光源ないし第3光源をそれぞれ制御する第1駆動回路ないし第3駆動回路と、
前記少なくとも1つの発光回路から出力され、前記皮膚内側から反射された反射光を獲得するセンシング回路と、を含むことを特徴とするスマートリング。
【請求項2】
前記少なくとも1つの発光回路は、前記スマートリングと前記皮膚とが接触する内側面に具備される第1発光回路及び第2発光回路を含み、
前記第1発光回路及び前記第2発光回路は、互いに隣接するように配されることを特徴とする請求項1に記載のスマートリング。
【請求項3】
前記第1発光回路において、前記第1波長の光を生成する光源と、前記第2発光回路において、前記第1波長の光を生成する光源は、互いに隣接するように配されることを特徴とする請求項2に記載のスマートリング。
【請求項4】
前記少なくとも1つの発光回路は、前記スマートリングと前記皮膚とが接触する内側面に具備される第1発光回路及び第2発光回路を含み、
前記第1発光回路及び前記第2発光回路は、前記第1発光回路と第2発光回路との距離が、前記スマートリングの直径になるように配されることを特徴とする請求項1に記載のスマートリング。
【請求項5】
前記少なくとも1つの発光回路は、前記スマートリングと前記皮膚とが接触する内側面に具備される第1発光回路ないし第n(nは、3以上の自然数である)発光回路を含み、
前記第1発光回路ないし前記第n発光回路は、前記内側面に均一に配されることを特徴とする請求項1に記載のスマートリング。
【請求項6】
前記スマートリングの前記皮膚が接触する内側面は、多角柱に形成され、
前記それぞれの発光回路は、前記多角柱の各面に具備され、
前記少なくとも1つの発光回路のうち、第1発光回路グループは、第1動作モードで動作し、前記少なくとも1つの発光回路のうち、第2発光回路グループは、第2動作モードで動作することを特徴とする請求項1に記載のスマートリング。
【請求項7】
前記第1発光回路グループは、前記多角柱の隣接した面にそれぞれ配された第1発光回路及び第2発光回路を含み、
前記第2発光回路グループは、前記多角柱の対向する面にそれぞれ配された第3発光回路及び第4発光回路を含むことを特徴とする請求項6に記載のスマートリング。
【請求項8】
前記第1発光回路ないし前記第4発光回路の第1光源ないし第3光源は、それぞれ前記スマートリングの高さ方向に対応する第1方向に順次に配列されることを特徴とする請求項7に記載のスマートリング。
【請求項9】
前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、
前記第1動作モードで、前記第1発光回路及び前記第2発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を順次に駆動し、
前記第2動作モードで、前記第3発光回路及び前記第4発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を順次に駆動することを特徴とする請求項6に記載のスマートリング。
【請求項10】
前記第1波長ないし前記第3波長は、それぞれ赤色領域、緑色領域及び赤外線領域を含むことを特徴とする請求項9に記載のスマートリング。
【請求項11】
前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、
前記生体信号、及び前記生体信号を基に生成された制御信号のうち少なくとも一つにより、前記それぞれの発光回路の第1光源ないし第3光源を駆動するそれぞれの周期を制御することを特徴とする請求項9に記載のスマートリング。
【請求項12】
前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、
前記第1発光回路及び前記第2発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を駆動する周期と、前記第3発光回路及び前記第4発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を駆動する周期とが互いに異なるように制御することを特徴とする請求項11に記載のスマートリング。
【請求項13】
前記スマートリングは、前記皮膚の温度を測定する温度センサをさらに含み、
前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、前記温度センサで測定された温度に基づき、前記それぞれの発光回路の第1光源ないし第3光源を駆動するそれぞれの周期を制御することを特徴とする請求項11に記載のスマートリング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートリングに係り、詳細には、心電図、血圧のような生体信号を測定するスマートリングに関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信技術と医療サービスとの結合により、ウェアラブルヘルスケア市場が拡大している。ウェアラブル製品は、多様なセンサを含むことにより、ユーザの心臓拍動数、運動量、位置情報などを収集し、それらをウェアラブル製品と連結されたモバイル装置に伝送する。
【0003】
一例として、ウェアラブル製品は、PPG(photoplethysmography)センサを含むものでもある。該PPGセンサは、組織及び血液から反射または透過された光を光学的に検出し、血流量の変化を測定しうる。該PPGセンサが測定した情報を基に、心臓拍動数、血圧、呼吸及び血液酸素飽和度などを予測しうる。
【0004】
PPGセンサは、一般的に、2つのフォトルミネッセンス素子(LED:light-emitting diode)と、1つの光センサとによって構成される。具体的には、該LEDから出る光は、皮膚の内側に入射され、組織内において、部分的に吸収及び散乱が起こり、透過及び反射される光は、光センサによって感知される。このとき、組織内で吸収される光の量は血流量によって大きく変わるために、該光センサが測定する光の量を基に、血流量を測定しうる。
【0005】
なお、ウェアラブル製品は、携帯が簡便でなければならず、ユーザの身体に長期間着用されていなければならないので、製品サイズ、及び皮膚に接触する面積に制限があることになる。従って、該ウェアラブル製品に搭載しうるセンサの大きさまたは個数に限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の技術的思想が解決しようとする課題は、マトリックス状に配される光源を含む、生体信号を感知するスマートリングを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述のような目的を達成するために、本開示の技術的思想の一態様による、皮膚に接触され、生体信号を感知するためのスマートリングは、前記皮膚の内側に入射される、第1波長ないし第3波長の光を、重畳されない第1時点ないし第3時点にそれぞれ生成する第1光源ないし第3光源を含む、少なくとも1つの発光回路と、前記少なくとも1つの発光回路をそれぞれ制御するスイッチと、各発光回路の第1光源ないし第3光源をそれぞれ制御する第1駆動回路ないし第3駆動回路と、前記少なくとも1つの発光回路から出力され、前記皮膚内側から反射された反射光を獲得するセンシング回路と、を含むことを特徴とする。
【0008】
一例として、前記少なくとも1つの発光回路は、前記スマートリングと前記皮膚とが接触する内側面に具備される第1発光回路及び第2発光回路を含み、前記第1発光回路及び前記第2発光回路は、互いに隣接するように配されうる。
【0009】
一例として、前記第1発光回路において、前記第1波長の光を生成する光源と、前記第2発光回路において、前記第1波長の光を生成する光源は、互いに隣接するように配されうる。
【0010】
一例として、前記少なくとも1つの発光回路は、前記スマートリングと前記皮膚とが接触する内側面に具備される第1発光回路及び第2発光回路を含み、前記第1発光回路及び前記第2発光回路は、前記第1発光回路と第2発光回路との距離が、前記スマートリングの直径になるように配されうる。
【0011】
一例として、前記少なくとも1つの発光回路は、前記スマートリングと前記皮膚とが接触する内側面に具備される第1発光回路ないし第n(nは、3以上の自然数である)発光回路を含み、前記第1発光回路ないし前記第n発光回路は、前記内側面に均一に配されうる。
【0012】
一例として、前記スマートリングの前記皮膚が接触する内側面は、多角柱に形成され、前記各発光回路は、前記多角柱の各面に具備され、前記少なくとも1つの発光回路のうち、第1発光回路グループは、第1動作モードで動作し、前記少なくとも1つの発光回路のうち、第2発光回路グループは、第2動作モードで動作しうる。
【0013】
一例として、前記第1発光回路グループは、前記多角柱の隣接した面にそれぞれ配された第1発光回路及び第2発光回路を含み、前記第2発光回路グループは、前記多角柱の対向する面にそれぞれ配された第3発光回路及び第4発光回路を含むものでもある。
【0014】
一例として、前記第1発光回路ないし前記第4発光回路の第1光源ないし第3光源は、それぞれ前記スマートリングの高さ方向に対応する第1方向に順次に配列されうる。
【0015】
一例として、前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、前記第1動作モードで、前記第1発光回路及び前記第2発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を順次に駆動し、前記第2動作モードで、前記第3発光回路及び前記第4発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を順次に駆動しうる。
【0016】
一例として、前記第1波長ないし前記第3波長は、それぞれ赤色領域、緑色領域及び赤外線領域を含むものでもある。
【0017】
一例として、前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、前記生体信号及び前記生体信号を基に生成された制御信号のうち少なくとも一つにより、前記各発光回路の第1光源ないし第3光源を駆動するそれぞれの周期を制御しうる。
【0018】
一例として、前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、前記第1発光回路及び前記第2発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を駆動する周期と、前記第3発光回路及び前記第4発光回路それぞれの第1光源ないし第3光源を駆動する周期とが互いに異なるように制御しうる。
【0019】
一例として、前記スマートリングは、前記皮膚の温度を測定する温度センサをさらに含み、前記第1駆動回路ないし前記第3駆動回路は、前記温度センサで測定された温度に基づき、前記それぞれの発光回路の第1光源ないし第3光源を駆動するそれぞれの周期を制御しうる。
【発明の効果】
【0020】
本開示の技術的思想の、生体信号を測定するスマートリングによれば、マトリックス状に配される光源を具備することにより、限定された面積を有するスマートリングに搭載される光源の個数を増やすことができ、それにより、光の強度が増大し、測定される生体信号の正確性が増大されうる。
【0021】
また、本開示の技術的思想の、生体信号を測定するスマートリングによれば、複数の発光回路のうち一部の発光回路を選択的に動作させることにより、1つのスマートリングを多様なセンシングモードで活用しうる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の例示的な実施形態によるスマートリングのブロック図である。
図2】本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの形状を示す例示図である。
図3】本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
図4】本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
図5】本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
図6】本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
図7】本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
図8】本開示の例示的な実施形態による、複数の光源で生成される波長を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態につき、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、詳細に説明する。しかしながら、本発明は、さまざまに異なる形態に具現され、ここで説明される実施形態に限定されるものではない。そして、図面において、本発明について明確に説明するために、説明と関係ない部分は、省略されており、明細書全体を通じ、類似した部分については、類似した図面符号が付されている。
【0024】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むものでもあるということを意味する。また、明細書に記載された「…部」「…器」、「モジュール」のような用語は少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアやソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの結み合わせによって具現されうる。
【0025】
明細書全体において、ある部分が他部分と「連結」されているとするとき、それは、「直接連結」されている場合だけではなく、その中間に、さらに他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むものでもあるということを意味し、1またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されなければならない。
【0026】
本明細書において、スマートリングは、ユーザの指に差し込まれることによって着用されるウェアラブル装置を意味しうる。該スマートリングは、ユーザの指に接触され、指皮膚の内側に光を放出し、皮膚内側から反射された光を利用し、ユーザの生体信号を測定しうる。該スマートリングが測定した生体信号は、外部に伝送され、生体信号を基に、ユーザの血圧(blood pressure)、心臓拍動数(heart rate)、心臓拍動数変動性(heart rate variability)のような心臓血管運動に係わる数値が測定されうる。
【0027】
スマートリングは、外部の電子装置と通信し、該電子装置に、測定した生体信号を伝送することができる。また、該スマートリングは、該電子装置を介して制御されうる。例えば、該電子装置は、スマートフォン、タブレットPC(personal computer)またはノート型パソコンような全ての種類のハンドヘルド(handheld)基盤の無線通信装置でもある。該スマートリングと該電子装置は、3G(generation)、4G、5G、3GPP(3rd Generation Partnership Project)、LTE(long term evolution)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、Wi-Fi(wireless fidelity)、ブルートゥース(Bluetooth)通信、赤外線通信、超音波通信、可視光通信(VLC:visible light communication)、Li-Fiなどによって通信しうる。
【0028】
以下、添付図面を参照し、本開示の実施形態について詳細に説明する。
【0029】
図1は、本開示の例示的な実施形態によるスマートリングのブロック図である。
【0030】
図1を参照すれば、スマートリング100は、少なくとも1つの発光回路110、複数の駆動回路121,122,123、スイッチ130、及びセンシング回路140を含むものでもある。以下において、説明の便宜上、少なくとも1つの発光回路110、複数の駆動回路121,122,123、スイッチ130、及びセンシング回路140を生体センサと称する。
【0031】
スマートリング100は、少なくとも1つの発光回路110を含むものでもある。それぞれの発光回路110は、第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113を含むものでもある。第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113は、それぞれ第1波長ないし第3波長の光を発生させるフォトルミネッセンス素子(LED:light-emitting diode)を含むものでもある。該第1波長ないし該第3波長は、それぞれ赤色領域、緑色領域及び赤外線領域を含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0032】
第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113で生成された光は、スマートリング100に接触された皮膚の内側に入射しうる。そして皮膚組織内において、一部の光が吸収及び/または散乱され、一部の光は、透過及び/または反射される。このとき、透過及び/または反射される反射光がセンシング回路140によって感知されうる。
【0033】
スイッチ130は、それぞれの発光回路110を制御しうる。スイッチ130は、MOSトランジスタを含むものでもあるが、それに制限されるものではない。スイッチ130が発光回路110を制御することにより、発光回路110に含まれた複数の光源111,112,113が制御されうる。
【0034】
センシング回路140は、第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113で生成され、皮膚内血管及び組織のうち少なくとも一つから反射された反射光を感知しうる。センシング回路140は、少なくとも1つのダイオードを含むものでもある。センシング回路140は、第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113から生成された反射光をいずれも感知しうる。すなわち、センシング回路140が感知する反射光の波長領域は、制限されるものではない。図1を参照すれば、少なくとも1つの発光回路110は、センシング回路140を共有しうる。しかしながら、センシング回路140は、それぞれの発光回路110にも具備される。
【0035】
第1駆動回路121、第2駆動回路122及び第3駆動回路123は、それぞれ第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113を制御しうる。例えば、第1駆動回路121、第2駆動回路122及び第3駆動回路123は、第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113を順次にターンオンさせうる。第1駆動回路121、第2駆動回路122及び第3駆動回路123は、スマートリング100で測定された生体信号、生体信号を基に、外部の電子装置で生成された制御信号、スマートリング100に接触された皮膚の温度などに基づき、第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113を制御しうる。
【0036】
また、第1駆動回路121、第2駆動回路122及び第3駆動回路123は、第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113を具備する発光回路の位置により、第1光源111光源、第2光源112及び第3光源113を制御しうる。
【0037】
図示されていないが、スマートリング100は、スイッチ130、センシング回路140、並びに第1駆動回路121、第2駆動回路122及び第3駆動回路123を制御する制御部をさらに含むものでもあり、スマートリング100に接触された皮膚の温度を測定する温度センサをさらに含むものでもある。また、測定された生体信号及び温度を電子装置で伝送し、制御信号を受信する通信部をさらに含むものでもある。
【0038】
図2は、本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの形状を示す例示図である。
【0039】
図2を参照すれば、スマートリング200は、第1電極210及び第2電極220、絶縁ユニット230及びトップカバー240を含み、内部に、制御部、印刷回路基板及びバッテリをさらに含むものでもある。
【0040】
第1電極210は、リング(ring)形状で提供され、導体でもって構成され、ユーザの指に差し込まれ、指と接触されうる。第2電極220は、前記第1電極210の外側に組み込まれ、導体でもって構成され、ユーザの身体に接触されうる。第1電極210が具備される面をスマートリング200の内側面と称する。
【0041】
スマートリング200は、複数の絶縁ユニット230を含むものでもある。絶縁ユニット230は、第1電極210と第2電極220との間に配され、第1電極210と第2電極220との間に絶縁を維持しうる。また、絶縁ユニット230は、図1の生体センサを含むものでもある。該生体センサは、心電図(ECG:electrocardiogram)、光電容積脈波(PPG:photoplethysmography)のような生体信号を測定しうる。
【0042】
例えば、生体センサは、平らな板状形態でもあり、突出された形態でもある。板状形態に形成される場合、ユーザにすぐれた着用感を提供し、突出された形態に形成される場合、ユーザの指との密着度が増大し、生体信号センシングの正確度が上昇しうる。なお、図2において、生体センサが具備される部分は、平らな板状形態に図示されているが、それに制限されるものではなく、スマートリング200外部と同様に、曲面にも構成される。
【0043】
制御部は、第1電極210と第2電極220との間に配され、第2電極220が、指を除いたユーザの身体に接触したとき、生体信号を収集しうる。
【0044】
なお、第2電極220は、弧状に構成され、第2電極220の一側に、トップカバー240が備えられうる。第2電極220は、第1電極210または絶縁ユニット230の側面に近付けて組み込まれ、反対側には、トップカバー240が組み込まれうる。また、第2電極220の内部には、印刷回路基板とバッテリとが備えられうる。第2電極220が具備される面を、スマートリング200の外側面と称する。
【0045】
印刷回路基板は、曲がることが自由な材質でもあり、制御部、及び図1の構成が搭載されうる。なお、該印刷回路基板は、外部電子機器との通信のための通信モジュールが搭載されうる。バッテリは、第1電極210及び第2電極220に電流が流れるように電源を提供し、制御部を含む印刷回路基板に電源を提供しうる。
【0046】
図3及び図4は、本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
【0047】
本明細書において、スマートリング300aが、ユーザの指に接触される内側面を第1面と称し、外側面を第2面と称する。図3を参照すれば、スマートリング300aの第1面に生体センサが具備されうる。例えば、2個の発光回路310を含む生体センサが具備され、それぞれの発光回路310は、互いに隣接しうる。
【0048】
図4を参照すれば、それぞれの発光回路310は、第1光源311、第2光源及び第3光源を含むものでもある。
【0049】
このとき、第1発光回路310の第1光源311と、第2発光回路の第1光源とが互いに隣接するように配されうる。すなわち、同一波長の光を生成する光源が、互いに隣接するように配されうる。このとき、それぞれの発光回路内において、第1光源ないし第3光源が配される順序は、第1光源ないし第3光源の波長によって決定されうる。
【0050】
一例として、第1発光回路310の第1光源311と、第2発光回路の第1光源は、1つのグループにまとめられて動作しうる。例えば、第1光源311を駆動する第1駆動回路は、第1発光回路310の第1光源311と、第2発光回路の第1光源とを同時に駆動しうる。一例として、第1駆動回路は、第1発光回路310の第1光源311と、第2発光回路の第1光源とを順次に駆動しうる。
【0051】
一例として、第1光源ないし第3光源は、スマートリングの高さ方向に対応する第1方向に順次に配列されうる。
【0052】
生体センサは、図1の形態と類似して配されうる。すなわち、複数の光源がマトリックス状に配列され、各光源を制御する駆動回路及びスイッチが、マトリックスの縁に配されうる。それにより、狭小な面積を有するスマートリングに搭載される光源の個数を増やすことができ、光の強度が増大することにより、測定される生体信号の正確さも増大されうる。なお、図3及び図4において、該生体センサは、2個の発光回路310を含んでいるが、それに制限されるものではない。
【0053】
図5は、本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
【0054】
図5を参照すれば、図3及び図4と同様に、生体センサは、2個の発光回路310を含み、このとき、それぞれの発光回路310は、互いに離隔されて配されうる。例えば、それぞれの発光回路310の距離がスマートリングの直径になるように配されうる。この場合、センシング回路に隣接する発光回路310は、ユーザの指から反射された光を感知し、センシング回路と離れた発光回路310は、ユーザの指を透過した光を感知しうる。それにより、スマートリング300bは、多様な形態でもって、生体信号を測定することにより、信号の正確性を高めることができる。
【0055】
このとき、駆動部及びスイッチは、センシング回路に隣接する発光回路と、センシング回路と離れた発光回路とを互いに異ならせて駆動しうる。例えば、該センシング回路に隣接する発光回路の第1光源ないし第3光源を順次に駆動し、その後、該センシング回路と離れた発光回路の第1光源ないし第3光源を順次に駆動しうるが、それは例示的な説明に過ぎない。
【0056】
図6は、本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
【0057】
図6を参照すれば、スマートリング300cは、複数の発光回路310を含むものでもある。このとき、それぞれの発光回路310は、第1面に均一に配されうる。すなわちそれぞれの発光回路310は、均等距離でもって離隔されて配されうる。それにより、スマートリング300cに差し込まれる指に、均一な程度の圧力が付加されることにより、ユーザの着用感にすぐれるのである。また、発光回路310が指を取り囲む形状であるので、測定される信号の正確度が上昇しうる。
【0058】
このとき、指の底面に配される発光回路、指の上面に配される発光回路、及び指の底面に配される発光回路は、それぞれ互いに異なる強度の光を出力しうる。例えば、血管と近い皮膚に接触される発光回路は、弱い強度の光を出力し、血管と遠い皮膚に接触される発光回路は、強い強度の光を出力しうる。該発光回路の出力が決定されることにより、スマートリングが着用される方向が決定されうる。それにより、スマートリング300cは、アラーム部をさらに具備し、該アラーム部は、スマートリング300cが設定された方向に着用されていない場合、アラームを生成しうる。
【0059】
図7は、本開示の例示的な実施形態によるスマートリングの断面を示す例示図である。
【0060】
図7を参照すれば、スマートリング300dの内側面は、多角柱形状を有することができる。それにより、多角柱の各面に、生体センサのそれぞれの発光回路311,312,321,322が具備されうる。それぞれの発光回路311,312,321,322は、第1光源ないし第3光源を含み、該第1光源ないし該第3光源は、図4を介して説明されたように配されうる。なお、図7においては、多角柱の全ての面に、発光回路が具備されているように図示されているが、少なくとも1つの面に発光回路が具備されうるということは、言うまでもない。
【0061】
複数の発光回路311,312,321,322は、第1グループ310及び第2グループ320に区分されうる。第1グループ310に属した発光回路311,312は、第1動作モードで駆動され、第2グループ320に属した発光回路321,322は、第2動作モードで駆動されうる。すなわち、スマートリング300dが第2動作モードに設定される場合、スイッチは、第1グループ310に属した発光回路311,312をターンオフさせ、第2グループ320に属した発光回路321,322をターンオンさせうる。
【0062】
第1動作モード及び第2動作モードは、スマートリング300dと通信する電子装置によって設定されうる。例えば、該第1動作モードは、反射型生体センサ、該第2動作モードは、透過型生体センサに対応しうる。
【0063】
例えば、第1発光回路311及び第2発光回路312が第1グループ310に属し、第3発光回路321及び第4発光回路322が第2グループ320に属しうる。第1発光回路311及び第2発光回路312は、多角柱の互いに隣接した面に配され、第3発光回路321及び第4発光回路322は、多角柱の互いに対向する面に配されうる。
【0064】
それぞれの発光回路の第1光源ないし第3光源をそれぞれ制御する第1駆動回路ないし第3駆動回路は、第1発光回路311及び第2発光回路312それぞれの第1光源ないし第3光源を駆動する周期と、第3発光回路321及び第4発光回路322それぞれの第1光源ないし第3光源を駆動する周期とが互いに異なるように制御しうる。
【0065】
すなわち、製1ないし第3駆動回路は、動作モードにより、光源を駆動する周期を制御しうる。例えば、第1動作モードでもって、第1周期に、第1光源ないし第3光源を順次に駆動し、第2動作モードでもって、第2周期に、第1光源ないし第3光源を順次に駆動しうる。また、第1駆動回路ないし第3駆動回路は、動作モードにより、光源を駆動する順序を制御しうる。
【0066】
図8は、本開示の例示的な実施形態による複数の光源で生成される波長を示すタイミング図である。
【0067】
図8を参照すれば、第1光源ないし第3光源は、順次及び周期的に駆動されうる。例えば第1周期Tの間、第1光源ないし第3光源は、順次に駆動されうる。このとき、第1光源ないし第3光源がスマートリング内に具備された位置により、周期が異なり、各光源が駆動される順序も異なりうる。
【0068】
例えば、スマートリングが測定した生体信号、該生体信号を基に生成された制御信号、及びスマートリングで測定されたユーザ皮膚の温度に基づき、そのうちの少なくとも一つに基づき、第1光源ないし第3光源が駆動される周期が異なりうる。
【0069】
以上のように、図面と明細書とにより、例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定の用語が使用されて実施形態を説明されたが、それらは、単に本開示の技術的思想について説明するための目的に使用されたものであり、意味限定や、特許請求の範囲に記載された本開示の範囲を制限するために使用されたものではない。従って、本技術分野の通常の知識を有する者であるならば、それらから、多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本開示の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】