(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】エンドキャップアセンブリ、電池及び電力消費機器
(51)【国際特許分類】
H01M 50/317 20210101AFI20240918BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20240918BHJP
【FI】
H01M50/317 101
H01M50/15
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517090
(86)(22)【出願日】2022-04-24
(85)【翻訳文提出日】2024-03-18
(86)【国際出願番号】 CN2022088766
(87)【国際公開番号】W WO2023205946
(87)【国際公開日】2023-11-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】王利欽
(72)【発明者】
【氏名】李全坤
【テーマコード(参考)】
5H011
5H012
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011BB04
5H011FF03
5H011KK01
5H012AA07
5H012BB02
5H012DD01
5H012EE01
(57)【要約】
エンドキャップアセンブリ、電池及び電力消費機器を提供する。エンドキャップアセンブリ(21)は、電池に用いられ、エンドキャップ(211)と、通気弁(215)と、保護パッチ(217)とを含む。エンドキャップ(211)は、電池の内部に向かうための第一の側と、第一の側に対向する第二の側とを有し、第一の側と第二の側とを連通させる第一の通路(2113)を含み、通気弁(215)は、第一の通路(2113)と気体連通する通気膜(2152)を含み、通気膜(2152)は、エンドキャップ(211)の第二の側に向かって開放される通気部(2152A)を含み、保護パッチ(217)は、エンドキャップ(211)の第二の側に設置され且つ通気部(2152A)を覆う。電池は、このエンドキャップアセンブリを含む。電力消費機器は、この電池を含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池に用いられるエンドキャップアセンブリ(21)であって、
前記電池の内部に向かうための第一の側と、前記第一の側に対向する第二の側とを有し、前記第一の側と前記第二の側とを連通させる第一の通路(2113)を含むエンドキャップ(211)と、
前記第一の通路(2113)と気体連通する通気膜(2152)を含む通気弁(215)であって、前記通気膜(2152)は、前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に向かって開放される通気部(2152A)を含む通気弁(215)と、
前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に設置され且つ前記通気部(2152A)を覆う保護パッチ(217)とを含む、エンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項2】
前記保護パッチ(217)と前記エンドキャップ(211)との間には、前記通気膜(2152)と気体連通する第二の通路がある、請求項1に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項3】
前記エンドキャップ(211)は、通気弁取り付け溝(2112)を含み、前記通気弁(215)は、前記通気弁取り付け溝(2112)内に位置し、前記第一の通路(2113)は、前記通気弁取り付け溝(2112)の底壁に設置され、前記第二の通路は、前記通気弁取り付け溝(2112)と連通し、ここで、前記通気弁取り付け溝(2112)の開口は、前記エンドキャップ(211)の前記第一の側に設置され、又は前記通気弁取り付け溝(2112)の開口は、前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に設置される、請求項2に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項4】
前記通気弁(215)は、弁板(2151)をさらに含み、前記弁板(2151)は、前記エンドキャップ(211)に取り付けられ、前記弁板(2151)の二つの側面を貫通する第三の通路(2151A)を有し、前記通気膜(2152)は、前記弁板(2151)に固定され且つ前記第三の通路(2151A)を覆い、ここで、前記通気弁取り付け溝(2112)は、階段溝であり、前記階段溝は、
第一の溝部(2112A)であって、前記通気弁取り付け溝(2112)の底壁に近接しており、前記通気膜(2152)は、前記第一の溝部(2112A)内に位置し、且つ前記底壁と隙間を有する第一の溝部(2112A)と、
第二の溝部(2112B)であって、前記第一の溝部(2112A)に接続され且つ接続箇所に段差面(2112C)が形成され、前記弁板(2151)は、前記第二の溝部(2112B)内に位置し、前記段差面(2112C)と当接する第二の溝部(2112B)とを含む、請求項3に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項5】
前記第一の溝部(2112A)の高さ(H1)は、前記通気膜(2152)の厚さよりも0.1-0.5mm大きく、及び/又は
前記第二の溝部(2112B)の高さ(H2)は、前記弁板(2151)の厚さと等しく、又は、前記弁板(2151)の厚さよりも0.5mm以下大きい、請求項4に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項6】
前記エンドキャップ(211)は、エンドキャップ本体(2111)を含み、前記通気弁取り付け溝(2112)は、前記エンドキャップ本体(2111)に設置され、ここで、前記エンドキャップ(211)は、
前記エンドキャップ本体(2111)に設置され且つ前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に向かって突出するボス(2114)であって、前記第二の通路が、前記ボス(2114)に設置される連通溝(2115)又は連通穴を含むボス(2114)、及び/又は
エンドキャップ本体(2111)に設置され、前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に位置し、且つ前記通気弁取り付け溝(2112)と連通する通気溝(2116)をさらに含み、前記第二の通路は、前記通気溝(2116)を含む、請求項3から5のいずれか1項に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項7】
前記ボス(2114)の高さ(H3)は、0.1-0.5mmであり、及び/又は
前記ボス(2114)は、前記通気弁取り付け溝(2112)の外側に位置し、且つ前記ボス(2114)の前記通気弁取り付け溝(2112)に近接するエッジと前記通気弁取り付け溝(2112)のエッジとの距離(L1)は、0.5-3mmである、請求項6に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項8】
前記通気溝(2116)の深さ(H4)は、0.05-0.3mmであり、及び/又は
前記通気溝(2116)の前記保護パッチ(217)の外側に位置するエッジと前記保護パッチ(217)のエッジとの距離(L2)は、0.1-0.5mmである、請求項6又は7に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項9】
前記保護パッチ(217)は、前記通気部(2152A)を覆うパッチ本体(2171)と固定接着剤層(2172)とを含み、前記固定接着剤層(2172)は、前記パッチ本体(2171)の前記エンドキャップ(211)に向かう側に設置され、前記パッチ本体(2171)は、前記固定接着剤層(2172)を介して前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に貼り付けられる、請求項1から8のいずれか1項に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項10】
前記固定接着剤層(2172)は、前記パッチ本体(2171)の一部の領域に付着され、ここで、
前記パッチ本体(2171)の前記固定接着剤層(2172)が付着されていない領域は、透明であり、及び/又は
前記パッチ本体(2171)の前記固定接着剤層(2172)が付着された領域及び/又は前記固定接着剤層(2172)は、カラーである、請求項9に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項11】
前記固定接着剤層(2172)は、前記パッチ本体(2171)のエッジに位置し、及び/又は
前記固定接着剤層(2172)は、前記第二の通路を回避する、請求項9又は10に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項12】
前記保護パッチ(217)は、前記通気部(2152A)を覆うパッチ本体(2171)を含み、ここで、
前記パッチ本体(2171)は、ポリエチレンテレフタレートで製作され、及び/又は
前記パッチ本体(2171)の厚さは、0.1-0.2mmである、請求項1から11のいずれか1項に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項13】
前記エンドキャップ(211)は、パッチ取り付け溝(2117)を含み、前記保護パッチ(217)は、前記パッチ取り付け溝(2117)内に位置する、請求項1から12のいずれか1項に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項14】
電池であって、請求項1から13のいずれか1項に記載のエンドキャップアセンブリ(21)を含む、電池。
【請求項15】
電力消費機器であって、請求項14に記載の電池を含み、前記電池は、前記電力消費機器に電力を提供するために用いられる、電力消費機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電池技術分野に関し、特にエンドキャップアセンブリ、電池及び電力消費機器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、電池セルの内外部圧力を平衡させ、内部デバイスを保護するために、電池セルのエンドキャップアセンブリに通気弁を設置してもよい。電池セルの内外の気体は、圧力差の作用下で、通気弁の気体通路を通過し、通気膜を透過し、気体補充を行い、電池セルの内外の気体の圧力平衡を保つ。
【0003】
本開示を実現する過程では、発明者は、電池セルの組み立てを行うプロセス中、溶接プロセスで発生したスラグ、注液過程における噴出液などの異物がいずれも通気弁を汚染し、通気効果に影響を与えてしまうことを発見した。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、通気弁に保護を提供し、通気弁の通気効果を改善するためのエンドキャップアセンブリ、電池及び電力消費機器を提供する。
【0005】
本開示の第一の態様は、エンドキャップアセンブリを提供する。エンドキャップアセンブリは、電池に用いられ、エンドキャップと、通気弁と、保護パッチとを含む。エンドキャップは、電池の内部に向かうための第一の側と、第一の側に対向する第二の側とを有し、第一の側と第二の側とを連通させる第一の通路を含む。通気弁は、第一の通路と気体連通する通気膜を含む。通気膜は、エンドキャップの第二の側に向かって開放される通気部を含む。保護パッチは、エンドキャップの第二の側に設置され且つ通気部を覆う。
【0006】
本開示によるエンドキャップアセンブリは、保護パッチが設置され、保護パッチが通気膜のエンドキャップの第二の側に向かう通気部を覆い、スラグ又は電解液による通気膜の汚染を防止することに有利であるため、このエンドキャップアセンブリにおける通気弁の通気膜が保護パッチにより保護されることができ、通気弁の通気効果を改善し、通気弁が電池セルの内外部圧力を平衡させ、内部デバイスを保護する機能をより良く実現する。
【0007】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチとエンドキャップとの間には、通気膜と気体連通する第二の通路がある。
【0008】
パッチ本体とエンドキャップとの間には、通気膜と気体連通する第二の通路があるため、第二の通路によって、通気弁の通気膜を通過する気流が電池セルに順調に出入りすることができる。
【0009】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、エンドキャップは、通気弁取り付け溝を含み、通気弁は、通気弁取り付け溝内に位置し、第一の通路は、通気弁取り付け溝の底壁に設置され、第二の通路は、通気弁取り付け溝と連通し、ここで、通気弁取り付け溝の開口は、エンドキャップの第一の側に設置され、又は通気弁取り付け溝の開口は、エンドキャップの第二の側に設置される。
【0010】
弁板に通気膜を取り付けることにより、通気膜に対して防護と支持を形成し、エンドキャップに第一の通路を設置することによる悪影響を減少させることに有利である。通気弁の弁板と通気膜を通気弁取り付け溝内に設置することで、通気弁が通気弁の通気性に影響を与えることなく、その取り付けがエンドキャップの厚さをできるだけ占有せず、エンドキャップアセンブリと電池の全体高さの低減に有利である。
【0011】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、通気弁は、弁板をさらに含み、弁板は、エンドキャップに取り付けられ、弁板の二つの側面を貫通する第三の通路を有し、通気膜は、弁板に固定され且つ第三の通路を覆う。通気弁取り付け溝は、階段溝であり、階段溝は、第一の溝部と第二の溝部とを含む。第一の溝部は、通気弁取り付け溝の底壁に近接しており、通気膜は、第一の溝部内に位置し、且つ底壁と隙間を有する。第二の溝部は、第一の溝部に接続され且つ接続箇所に段差面が形成され、弁板は、第二の溝部内に位置し、段差面と当接する。
【0012】
以上の設置によって、通気膜と第一の通路及び第三の通路との流体連通を持つことに有利であり、通気膜が電池セルの内外圧力を平衡させる作用を安定して実現することに有利である。
【0013】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、第一の溝部の高さは、通気膜の厚さよりも0.1-0.5mm大きく、及び/又は第二の溝部の高さは、弁板の厚さと等しく又は弁板の厚さよりも0.5mm以下大きい。
【0014】
第一の溝部の高さと通気膜の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気膜と第一の通路との間が滞りなく通じることを維持することに有利である。第二の溝部の高さと弁板の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気弁によるエンドプレートの厚さ以外の余分な空間の占有を減少させることに有利であるとともに、通気弁取り付け溝の加工によるエンドプレートに対する悪影響を減少させることに有利である。
【0015】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、エンドキャップは、エンドキャップ本体を含み、通気弁取り付け溝は、エンドキャップ本体に設置され、ここで、エンドキャップは、エンドキャップ本体に設置され且つエンドキャップの第二の側に向かって突出するボスであって、第二の通路が、ボスに設置される連通溝又は連通穴を含むボス、及び/又はエンドキャップ本体に設置され、エンドキャップの第二の側に位置し、且つ通気弁取り付け溝と連通する通気溝をさらに含み、第二の通路は、通気溝を含む。
【0016】
ボスを設置し且つボスに連通溝又は連通穴を第二の通路の少なくとも一部として設置し、又は通気溝を第二の通路の少なくとも一部として設置することで、簡単な構造と加工方式により第二の通路を実現することに有利であり、通気膜の通気機能が保護パッチの影響を受けないことを維持する。
【0017】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、ボスの高さは、0.1-0.5mmであり、及び/又はボスは、通気弁取り付け溝の外側に位置し、且つボスの通気弁取り付け溝に近接するエッジと通気弁取り付け溝のエッジとの距離は、0.5-3mmである。
【0018】
ボスの高さを合理的に設定することによって、通気弁が占有する高さをできるだけ減少させるとともに、電池セルの内外の気流が通気弁を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。ボスと通気弁取り付け溝の相対位置を合理的に設定することによって、通気弁を組み立て、メンテナンスする時に操作しやすくなり、例えば弁板を取り付ける時にレーザ溶接を行うために操作空間を空ける。
【0019】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、通気溝の深さは、0.05-0.3mmであり、及び/又は通気溝の保護パッチの外側に位置するエッジと保護パッチのエッジとの距離は、0.1-0.5mmである。
【0020】
通気溝の深さ及びそれと保護パッチとの距離を合理的に設定することによって、電池セルの内外の気流が通気弁を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。
【0021】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチは、通気部を覆うパッチ本体と固定接着剤層とを含み、固定接着剤層は、パッチ本体のエンドキャップに向かう側に設置され、パッチ本体は、固定接着剤層を介してエンドキャップの第二の側に貼り付けられる。
【0022】
保護パッチにパッチ本体と固定接着剤層を設置し、固定接着剤層を介してパッチ本体を固定的に接続することにより、保護パッチの迅速かつ強固な取り付けに有利である。
【0023】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、固定接着剤層は、パッチ本体の一部の領域に付着され、ここで、パッチ本体の固定接着剤層が付着されていない領域は、透明であり、及び/又はパッチ本体の固定接着剤層が付着された領域及び/又は固定接着剤層は、カラーである。
【0024】
パッチ本体の固定接着剤層が付着されていない領域は、透明であり、通気弁のエンドキャップアセンブリの第二の側に向かう表面に異物が存在するかどうかを観察することに有利であり、通気弁の問題をタイムリーに発見しやすい。パッチ本体の固定接着剤層が付着された領域及び/又は固定接着剤層は、カラーであり、エンドキャップアセンブリに保護パッチが設置されているかどうかを迅速に識別することに有利であり、貼り漏れによる通気膜が防護されていないことを防止する。
【0025】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、固定接着剤層は、パッチ本体のエッジに位置し、及び/又は固定接着剤層は、第二の通路を回避する。
【0026】
固定接着剤層をパッチ本体のエッジに位置させることにより、接着効果に影響を与えることなく、固定接着剤の使用を減少でき、固定接着剤層が第二の通路を回避することにより、ほこりが第二の通路のある位置に接着されて集まることを防止することに有利であり、それによって第二の通路が通じることを保つことに有利である。
【0027】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチは、通気部を覆うパッチ本体を含み、パッチ本体は、ポリエチレンテレフタレートで製作され、及び/又はパッチ本体の厚さは、0.1-0.2mmである。
【0028】
ポリエチレンテレフタレートでパッチ本体を製作し、及び/又はパッチ本体に対して適切な厚さを設定することにより、電解液、水蒸気、ほこりなどの異物を効果的に遮蔽できる。
【0029】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、エンドキャップは、パッチ取り付け溝を含み、保護パッチは、パッチ取り付け溝内に位置する。
【0030】
保護パッチをエンドキャップ211におけるパッチ取り付け溝内に取り付けることにより、保護パッチの正確な位置決め、迅速な組み立てに有利であり、保護パッチの脱落防止にも有利である。
【0031】
本開示の第二の態様は、電池を提供し、この電池は、本開示の第一の態様のエンドキャップアセンブリを含む。本開示の電池は、本開示のエンドキャップアセンブリの有する利点を有する。
【0032】
本開示の第三の態様は、電力消費機器を提供し、ここで、この電力消費機器は、本開示の第二の態様の電池を含み、電池は、電力消費機器に電力を提供するために用いられる。本開示の電力消費機器は、本開示のエンドキャップアセンブリ及び電池の有する利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本開示の実施例に使用される必要のある図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下に記述された図面は、ただ本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本開示の一実施例の電力消費機器である車両の構造概略図である。
【
図2】本開示の一実施例の電力消費機器である車両の底部の構造概略図である。
【
図3】本開示の一実施例の電池の構造概略図である。
【
図4】本開示の一実施例の電池における電池セルの分解構造概略図である。
【
図5】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図8】
図5に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図11】
図5のエンドキャップアセンブリにおける通気弁の保護パッチの一つの方向の構造概略図である。
【
図12】
図11に示す保護パッチの別の方向の構造概略図である。
【
図13】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図16】
図13に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図19】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図21】
図19に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図23】
図19のエンドキャップアセンブリにおける通気弁の保護パッチの一つの方向の構造概略図である。
【
図24】
図23に示す保護パッチの別の方向の構造概略図である。
【
図25】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図27】
図25に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図29】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリのエンドキャップの局所構造概略図である。 図面において、図面は、実際の縮尺に応じて描かれるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では、図面と実施例を結び付けながら、本開示の実施の形態をさらに詳細に記述する。以下では、実施例の詳細な記述と図面は、本開示の原理を例示的に説明するためのものであるが、本開示の範囲を制限するためのものではなく、即ち本開示の記述された実施例に限らない。
【0035】
本開示の記述において、説明すべきこととして、特に断りのない限り、「複数」の意味は、二つ以上であり、用語である「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などにより指示される方位又は位置関係は、本開示を記述しやすく及び記述を簡略化するためのものにすぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本開示に対する制限として理解してはいけない。なお、用語である「第一」、「第二」、「第三」などは、記述の目的のみで用いられるものであり、相対的な重要性を指示又は暗示すると理解すべきではない。「垂直」は、厳密な垂直ではなく、誤差許容範囲内である。「平行」は、厳密な平行ではなく、誤差許容範囲内である。
【0036】
下記記述に出現された方位詞は、いずれも図に示す方向であり、本開示の具体的な構造を限定するものではない。本開示の記述において、さらに説明すべきこととして、特に明確に規定、限定されていない限り、用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて、上記用語の本開示における具体的な意味を理解することができる。
【0037】
電池及び電池セルにおける溶接プロセスで発生したスラグ、注液噴出液などの異物がいずれも通気弁を汚染し、通気効果に影響を与えてしまうという技術課題を解決するために、本開示の実施例は、通気弁を効果的に防護するエンドキャップアセンブリを提供する。さらに、本開示の実施例は、このエンドキャップアセンブリを有する電池及びこの電池を有する電力消費機器をさらに提供する。
【0038】
本開示の実施例は、電池を電源として使用する電力消費機器を提供し、電池は、電力消費機器に電気エネルギーを提供するように構成されている。電力消費機器は、携帯電話、携帯型機器、ノートパソコン、バッテリ車、電気自動車、汽船、宇宙航空機、電動玩具と電動工具などであってもよいが、これらに限らず、例えば宇宙航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルと宇宙船などを含み、電動玩具は、据置型又は移動型の電動玩具、例えばゲーム機、電気自動車玩具、電気汽船玩具と電気飛行機玩具などを含み、電動工具は、金属切削電動工具、研磨電動工具、組み立て電動工具と鉄道用電動工具、例えば電気ドリル、電気グラインダ、電気レンチ、電気ドライバ、電気ハンマ、ハンマードリル、コンクリート振動機と電気カンナを含む。
【0039】
本開示の実施例の電池は、より高い電圧と容量を提供するために一つ又は複数の電池セルを含む単一の物理モジュールを指す。電池は、電池セル、電池モジュールと電池パックの三つのレベルを含んでもよい。
【0040】
電池セルは、電池モジュール又は電池パックを構成する最小ユニットを指す。複数の電池セルは、電極端子を介して直列接続及び/又は並列接続されて、様々な応用場合、例えば電気自動車などのパワーが大きいくつかの応用場合に応用されることができる。
【0041】
電池モジュールは、外部の衝撃、熱、振動などから電池セルを保護するために、一定数の電池セルを電気的に接続して一つのフレームワークに入れて形成されたものである。技術の発展に従って、電池モジュールというレベルは、省略されてもよく、即ち、直接に電池セルで電池パックが形成されてもよい。
【0042】
電池パックは、例えば電気自動車などのパワーが大きい電力消費機器に入れられる電池システムの最終的な状態である。電池パックは、一般的には一つ又は複数の電池セルをパッケージングするための筐体を含む。筐体は、液体又は他の異物による電池セルの充電又は放電への影響を避けることができる。筐体は、一般的に筐体ケースと筐体蓋からなる。現在のほとんどの電池パックは、一つ又は複数の電池モジュールに電池管理システム(Battery Management System、BMS)、熱管理部材などの様々な制御と保護システムを組み立てて製造される。この改良によって、電池システムの重量エネルギー密度、体積エネルギー密度が高まるとともに、部材の数が顕著に低下する。
【0043】
説明の便宜上、以下、本開示のいくつかの実施例の電力消費機器である車両Dを例として説明する。
【0044】
図1と
図2を参照すると、
図1は、本開示のいくつかの実施例による車両Dの構造概略図である。車両Dは、燃料油自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。車両Dの内部に電池Bが設置され、電池Bは、車両Dの底部又は頭部又は尾部に設置されてもよい。電池Bは、車両Dの給電に用いられてもよく、例えば車両Dの操作電源としてもよい。
【0045】
図2は、
図1に示す車両の底部構造を示す。電池Bは、車両DのシャーシーCHに設置されてもよい。車両Dは、コントローラCONとモータMとをさらに含んでもよく、電池Bは、モータM及び車両Dにおける他の部材の作動に電気エネルギーを提供するために用いられ、コントローラCONは、モータMが作動し、例えば車両Dの起動、ナビゲーションと走行時の作動電力消費の需要に用いるように制御するためのものである。
【0046】
本開示のいくつかの実施例では、電池Bは、車両Dの操作電源として用いることができるだけでなく、車両Dの駆動電源として、ガソリン又は天然ガスの代わりに、又はその一部の代わりに車両Dに駆動動力を提供することもできる。
【0047】
図3を参照すると、
図3は、本開示のいくつかの実施例による電池Bの分解図である。
【0048】
電池Bは、筐体1と、筐体1内に収容される電池セル20とを含む。ここで、筐体1は、筐体ケース11と、筐体ケース11に係合される筐体蓋12とを含み、筐体1は、電池セル20に収容空間を提供するために用いられる。以上の実施例では、筐体1全体は、直方体であり、図示されていない実施例では、筐体1は、他の形状、例えば円筒体であってもよい。
【0049】
電池Bでは、電池セル20は、複数であり、複数の電池セル20の間は、直列接続又は並列接続又は直並列接続であってもよい。直並列接続は、複数の電池セル20に直列接続も並列接続も含まれることを意味する。複数の電池セル20の間を直接に直列接続又は並列接続又は直並列接続し、そして複数の電池セル20からなる全体を筐体1内に収容してもよい。
【0050】
図3に示すように、電池Bは、複数の電池セル20を直列接続又は並列接続又は直並列接続して構成される組電池2であってもよい。組電池2は、電池モジュールの形式を形成してもよい。複数の組電池2をさらに直列接続又は並列接続又は直並列接続して一体を形成し、筐体1内に収容する。電池Bは、他の構造をさらに含んでもよく、例えば複数の電池セル20の間の電気的な接続を実現するために、この電池Bは、バスバー部材をさらに含んでもよい。
【0051】
電池セルは、リチウムイオン電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池などを含んでもよく、一次電池又は二次電池などであってもよく、本開示の実施例は、これを限定しない。電池セルは、円筒体、扁平体、直方体又は他の形状などを呈してもよく、本開示の実施例は、これに対しても限定しない。電池セルは、一般的にはパッケージングの方式で筒型電池セル、直方体四角形電池セルとパウチ電池セルという三つの種類に分けられ、本開示の実施例は、これに対しても限定しない。
【0052】
電池セルは、主に電極アセンブリと、ケースと、エンドキャップアセンブリとを含み、電極アセンブリは、エンドキャップアセンブリのエンドキャップを介してケース内にパッケージングされる。電極アセンブリの数は、例えば1つ、2つ又は複数である。
【0053】
電極アセンブリは、ケースの内部に設置される。電極アセンブリは、電池セルにおいて電気化学反応が生じる部材である。電極アセンブリは、捲回型構造であってもよく、積層型構造であってもよく、本開示の実施例は、これに限らない。
【0054】
ケースは、収容空間を提供して電極アセンブリ、電解液及び他の部材をその内部に収容する部材を意味する。ケースは、様々な形状と様々なサイズ、例えば直方体形、円筒体形、六角柱型などであってもよい。具体的には、ケースの形状は、電極アセンブリの具体的な形状とサイズ大きさに応じて決定されてもよい。ケースの材質は、銅、鉄、アルミニウム、ステンレススチール、アルミニウム合金、プラスチックなどの材料を選択してもよい。
【0055】
エンドキャップとは、ケースの開口に被せられて電池セルの内部環境を外部環境から隔離する部材を意味する。エンドキャップの形状は、ケースに嵌合するようにケースの形状に適合してもよい。選択的に、エンドキャップは、一定の硬度と強度を有する材質(例えばアルミニウム合金)で製造されてもよく、このように、エンドキャップは、押圧・衝突時に変形しにくく、電池セルは、より高い構造強度を有することができ、安全性能も高まることができる。エンドキャップに例えば電極端子などの機能的部材が設置されてもよい。電極端子は、電池セルの電気エネルギーを出力又は入力するように、電極アセンブリに電気的に接続されるために用いられてもよい。いくつかの実施例では、エンドキャップには、電池セルの内部圧力又は温度が閾値に達すると、内部圧力を逃すための放圧機構が設置されてもよい。エンドキャップの材質は、様々なもの、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ステンレススチール、アルミニウム合金、プラスチックなどであってもよく、本開示の実施例は、これを制限しない。
【0056】
ケースとエンドキャップは、独立した部材であってもよく、ケースに開口が設置され、開口箇所でエンドキャップを開口に被せることにより、電池セルの内部環境を形成する。エンドキャップとケースとを一体化してもよいが、これに限定されない。具体的には、エンドキャップとケースは、他の部材をケースに入れる前に一つの共通の接続面を形成し、ケースの内部をパッケージングする必要がある時、エンドキャップをケースに被せ、ケースとエンドキャップを一体にパッケージングしてもよい。
【0057】
エンドキャップアセンブリは、放圧機構を含んでもよい。放圧機構とは、電池セルの内部圧力又は温度が所定閾値に達する時に作動して内部圧力又は温度を逃す素子又は部材である。放圧機構は、例えば防爆弁であり、防爆弁は、一般的には電池セルのエンドキャップに設けられ、防爆弁は、例えばエンドキャップの平板面の一部であってもよく、エンドキャップの平板面と溶接されてもよい。
【0058】
エンドキャップアセンブリは、通気弁をさらに含んでもよく、通気弁は、防水、通気、防油、ほこり防止の機能を有し、防護作用を果たすとともに、電池ボックスの内外部の圧力を平衡させ、内部デバイスを保護する。通気弁は、射出成形、溶接、接着、熱溶融などのプロセス手段により通気膜と弁体を結合して形成された組み立て可能で、取り外し可能な防護アセンブリである。電池セルのケース内外の気体は、圧力差の作用下で、通気弁の気体通路を通過し、通気膜を透過し、気体補充を行い、電池ボックスの内外の気体の圧力平衡を保つ。通気膜は、通気弁のコア構成部分であり、通気膜は、例えば延伸ポリテトラフルオロエチレン(expended polytetrafluoroethy、E-PTFE)を用いてもよい。通気弁は、通気膜と弁体の接続形式によって射出成形型、溶接型、締まり嵌め型及び接着型に分けられてもよく、気体流れ方向によって一方向型と双方向型に分けられてもよく、取り付け接続方式によって主にネジ型、押し込み型、係止型とボタン型などに分けられ、本開示の実施例は、これについていずれも制限しない。
【0059】
いくつかの実施例の電池セルでは、エンドキャップの内側に絶縁部材がさらに設置されてもよく、絶縁部材は、ケース内の電気的な接続部材とエンドキャップとを隔離して、短絡のリスクを低減させるために用いられてもよい。例示的には、絶縁部材は、例えば絶縁板であってもよく、プラスチック、ゴムなどの材料で製造されてもよい。
【0060】
図4に示すように、本開示のいくつかの実施例では、電池セル20は、エンドキャップアセンブリ21と、ケース25と、第一の電極アセンブリ241と、第二の電極アセンブリ242と、第一の接続シート22と、第一の接続シート23とを含む。第一の接続シート22は、第一の電極アセンブリ241及び第二の電極アセンブリ242の正極タブとエンドキャップアセンブリ21のエンドキャップ211における第一の電極端子212とを接続し、第一の接続シート23は、第一の電極アセンブリ241及び第二の電極アセンブリ242の負極タブとエンドキャップアセンブリ21のエンドキャップ211における第二の電極端子213とを接続する。
【0061】
図4に示すように、エンドキャップアセンブリ21は、エンドキャップ211と、第一の電極端子212と、第二の電極端子213と、防爆弁214と、通気弁215と、絶縁板216とを含む。エンドキャップ211は、ケース25と嵌合して、第一の電極アセンブリ241と第二の電極アセンブリ242をエンドキャップ211とケース25により形成された密閉空間内にパッケージングするために用いられる。第一の電極端子212は、正極端子であり、第一の接続シート22を介して第一の電極アセンブリ241と第二の電極アセンブリ242の正極タブに電気的に接続され、第二の電極端子213は、負極端子であり、第一の接続シート23を介して第一の電極アセンブリ241と第二の電極アセンブリ242の負極タブに電気的に接続される。絶縁板216は、エンドキャップ211と第一の接続シート22、第一の接続シート23及び第一の電極アセンブリ241並びに第二の電極アセンブリ242との間の絶縁を実現するために、エンドキャップ211と第一の接続シート22及び第一の接続シート23との間に配置される。
【0062】
図5から
図29に示すように、本開示の実施例によるエンドキャップアセンブリ21は、電池に用いられ、エンドキャップ211と、エンドキャップ211に取り付けられる通気弁215とを含む。エンドキャップ211は、電池の内部に向かうための第一の側と、第一の側に対向する第二の側とを有し、第一の側と第二の側とを連通させる第一の通路2113を含む。通気弁215は、第一の通路2113と気体連通する通気膜2152を含む。通気膜2152は、エンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aを含む。通気弁215は、保護パッチ217をさらに含み、保護パッチ217は、エンドキャップ211の第二の側に設置され且つ通気部2152Aを覆う。
【0063】
本開示の実施例によるエンドキャップアセンブリ21は、保護パッチ217が設置され、保護パッチ217が通気膜2152のエンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aを覆い、スラグ又は電解液による通気膜2152の汚染を防止することに有利であるため、このエンドキャップアセンブリ21における通気弁215の通気膜2152が保護パッチ217により保護されることができ、通気弁215の通気効果を改善し、通気弁が電池セルの内外部圧力を平衡させ、内部デバイスを保護する機能をより良く実現する。
【0064】
図5から
図10、
図13から
図22、
図25から
図29に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチ217とエンドキャップ211との間には、通気膜2152と気体連通する第二の通路がある。
【0065】
保護パッチ217とエンドキャップ211との間には、通気膜2152と気体連通する第二の通路があるため、第二の通路によって、通気弁215の通気膜217を通過する気流が順調に電池セル20に出入りすることができる。
【0066】
図6から
図10、
図14から
図18、
図20と
図22、
図26と
図28に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、エンドキャップ211は、通気弁取り付け溝2112を含み、通気弁は、通気弁取り付け溝2112内に位置し、第一の通路2113は、通気弁取り付け溝2112の底壁に設置され、第二の通路は、通気弁取り付け溝2112と連通し、ここで、通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第一の側に設置され、又は通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第二の側に設置される。
【0067】
弁板2151に通気膜2152を取り付けることにより、通気膜2152に対して防護と支持を形成し、エンドキャップ211に第一の通路2113を設置することによる悪影響を減少させることに有利である。通気弁の弁板2151と通気膜2152を通気弁取り付け溝2112内に設置することで、通気弁が通気弁の通気性に影響を与えることなく、その取り付けがエンドキャップ211の厚さをできるだけ占有せず、エンドキャップアセンブリ21と電池の全体高さの低減に有利である。
【0068】
弁板2151は、例えばアルミニウム板で製作される。通気膜2152は、様々な固定方式により弁板2151に固定されてもよく、例えば通気膜2152と弁板2151は、化学結合により接続されてもよい。弁板2151は、様々な取り付け方式によりエンドキャップ211に取り付けられてもよく、例えばレーザ溶接によってエンドキャップ211に固定的に接続される。
【0069】
図6、
図7、
図14、
図15、
図20、
図26に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、通気弁は、弁板2151をさらに含み、弁板2151は、エンドキャップ211に取り付けられ、弁板2151の二つの側面を貫通する第三の通路2151Aを有し、通気膜2152は、弁板2151に固定され且つ第三の通路2151Aを覆う。
図6から
図10、
図14から
図18、
図20と
図22、
図26と
図28に示すように、通気弁取り付け溝2112は、階段溝であり、階段溝は、第一の溝部2112Aと第二の溝部2112Bとを含む。第一の溝部2112Aは、通気弁取り付け溝2112の底壁に近接しており、通気膜2152は、第一の溝部2112A内に位置し、且つ底壁と隙間を有する。第二の溝部2112Bは、第一の溝部2112Aに接続され且つ接続箇所に段差面2112Cが形成され、弁板2151は、第二の溝部2112B内に位置し、段差面2112Cと当接する。
【0070】
以上の設置によって、通気膜2152と第一の通路2113及び第三の通路2151Aとの流体連通を持つことに有利であり、通気膜2152が電池セルの内外圧力を平衡させる作用を安定して実現することに有利である。
【0071】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、第一の溝部2112Aの高さH1は、通気膜2152の厚さよりも0.1-0.5mm大きく、及び/又は第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さと等しく又は弁板2151の厚さよりも0.5mm以下大きい。
【0072】
第一の溝部2112Aの高さH1と通気膜2152の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気膜2152と第一の通路2113との間が滞りなく通じることを維持することに有利である。第二の溝部2112Bの高さH2と弁板2151の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気弁215によるエンドプレート211の厚さ以外の余分な空間の占有を減少させることに有利であるとともに、通気弁取り付け溝2112の加工によるエンドプレート211に対する悪影響を減少させることに有利である。
【0073】
図6から
図10、
図14から
図18、
図20と
図22、
図26と
図28に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、エンドキャップ211は、エンドキャップ本体2111を含み、通気弁取り付け溝2112は、エンドキャップ本体2111に設置され、ここで、エンドキャップ211は、エンドキャップ本体2111に設置され且つエンドキャップ211の第二の側に向かって突出するボス2114であって、第二の通路が、ボス2114に設置される連通溝2115又は連通穴を含むボス2114、及び/又はエンドキャップ本体2111に設置され、エンドキャップ211の第二の側に位置し、且つ通気弁取り付け溝2112と連通する通気溝2116をさらに含み、第二の通路は、通気溝2116を含む。
【0074】
ボス2114を設置し且つボス2114に連通溝2115又は連通穴を第二の通路の少なくとも一部として設置し、又は通気溝2116を第二の通路の少なくとも一部として設置することで、簡単な構造と加工方式により第二の通路を実現することに有利であり、通気膜2152の通気機能が保護パッチ217の影響を受けないことを維持する。
【0075】
ボス2114に単一又は複数の連通溝が開けられてもよく、連通溝の延伸方向と断面形状は、限られず、例えば断面形状は、円形、四角形、三角形、多角形などであってもよく、ボス2114に一つ又は複数の連通穴が開設されてもよく、連通穴の延伸方向と断面形状は、限られず、例えば断面形状は、円形、四角形、三角形、多角形などであってもよい。ボス2114に連通溝と連通穴の両方が設置されてもよい。連通溝又は連通穴の位置は、保護パッチ217の周囲の環境に基づいて合理的に設定されてもよく、連通溝又は連通穴の数とサイズは、第二の通路に必要な流通面積に基づいて合理的に設定されてもよい。
【0076】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、ボス2114の高さH3は、0.1-0.5mmであり、及び/又はボス2114は、通気弁取り付け溝2112の外側に位置し、且つボス2114の通気弁取り付け溝2112に近接するエッジと通気弁取り付け溝2112のエッジとの距離L1は、0.5-3mmである。
【0077】
ボス2114の高さH3を合理的に設定することによって、通気弁215が占有する高さをできるだけ減少させるとともに、電池セルの内外の気流が通気弁215を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。ボス2114と通気弁取り付け溝2112の相対位置を合理的に設定することによって、通気弁を組み立て、メンテナンスする時に操作しやすくなり、例えば弁板を取り付ける時にレーザ溶接を行うために操作空間を空ける。
【0078】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、通気溝2116の深さH4は、0.05-0.3mmであり、及び/又は通気溝2116の保護パッチ217の外側に位置するエッジと保護パッチ217のエッジとの距離L2は、0.1-0.5mmである。
【0079】
通気溝2116の深さ及びそれと保護パッチ217との距離を合理的に設定することによって、電池セルの内外の気流が通気弁215を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。
【0080】
図11と
図12、
図23と
図24に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、保護パッチ217は、通気部2152Aを覆うパッチ本体2171と固定接着剤層2172とを含み、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエンドキャップ211に向かう側に設置され、パッチ本体2171は、固定接着剤層2172を介してエンドキャップ211の第二の側に貼り付けられる。
【0081】
保護パッチ217にパッチ本体2171と固定接着剤層2172を設置し、固定接着剤層2172を介してパッチ本体2171を固定的に接続することにより、保護パッチ217の迅速かつ強固な取り付けに有利である。
【0082】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171の一部の領域に付着され、ここで、パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着されていない領域は、透明であり、及び/又はパッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着された領域及び/又は固定接着剤層2172は、カラーである。
【0083】
パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着されていない領域は、透明であり、通気弁215のエンドキャップアセンブリ21の第二の側に向かう表面に異物が存在するかどうかを観察することに有利であり、通気弁215の問題をタイムリーに発見しやすい。パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着された領域及び/又は固定接着剤層2172は、カラーであり、例えば赤色、緑色、青色、黄色などであってもよく、エンドキャップアセンブリ21に保護パッチ217が設置されているかどうかを迅速に識別することに有利であり、貼り漏れによる通気膜217が防護されていないことを防止する。
【0084】
図11と
図12、
図23と
図24に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジに位置し、及び/又は固定接着剤層2172は、第二の通路を回避する。
【0085】
固定接着剤層2172をパッチ本体2171のエッジに位置させることにより、接着効果に影響を与えることなく、固定接着剤の使用を減少でき、固定接着剤層2172が第二の通路を回避することにより、ほこりが第二の通路のある位置に接着されて集まることを防止することに有利であり、それによって第二の通路が通じることを保つことに有利である。
【0086】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、保護パッチ217は、通気部2152Aを覆うパッチ本体2171を含み、パッチ本体2171は、ポリエチレンテレフタレートpolyethylene glycol terephthalate、PETで製作され、及び/又は、パッチ本体2171の厚さは、0.1-0.2mmである。
【0087】
ポリエチレンテレフタレートでパッチ本体2171を製作し、及び/又はパッチ本体2171に対して適切な厚さを設定することにより、電解液、水蒸気、ほこりなどの異物を効果的に遮蔽できる。
【0088】
図29に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、エンドキャップ211は、パッチ取り付け溝2117を含み、保護パッチ217は、パッチ取り付け溝2117内に位置する。
【0089】
保護パッチ217をエンドキャップ211におけるパッチ取り付け溝2117内に取り付けることにより、保護パッチ217の正確な位置決め、迅速な組み立てに有利であり、保護パッチ217の脱落防止にも有利である。
【0090】
本開示の実施例の電池は、本開示の実施例のエンドキャップアセンブリ21を含む。本開示の電池は、本開示のエンドキャップアセンブリ21の有する利点を有する。
【0091】
本開示の実施例の電力消費機器は、本開示の実施例の電池を含み、電池は、電力消費機器に電力を提供するために用いられる。本開示の電力消費機器は、本開示のエンドキャップアセンブリ21及び電池の有する利点を有する。
【0092】
以下、
図5から
図29を併せて本開示のいくつかの実施例のエンドキャップアセンブリをより詳細に説明する。本開示の実施例の電池は、本開示の実施例のエンドキャップアセンブリを含み、本開示の実施例の電力消費機器は、本開示の実施例の電池を含み、以下、電池及び電力消費機器を詳しく述べない。
【0093】
図5から
図12に示す実施例では、エンドキャップアセンブリ21は、エンドキャップ211と、第一の電極端子212と、第二の電極端子213と、防爆弁214と、通気弁215と、絶縁板216とを含む。第一の電極端子212、第二の電極端子213、防爆弁214、通気弁215と絶縁板216は、いずれもエンドキャップ211に取り付けられる。
【0094】
エンドキャップ211は、電池の内部に向かうための第一の側(
図6の下側に対応)と、第一の側に対向する第二の側(
図6の上側に対応)とを有し、第一の側と第二の側とを連通させる第一の通路2113を含む。第一の通路2113は、エンドキャップ211のエンドキャップ本体2111に開設される貫通穴である。
【0095】
通気弁215は、通気弁を含み、通気弁は、エンドキャップ本体2111に取り付けられる弁板2151と、弁板2151に取り付けられる、第一の通路2113と気体連通する通気膜2152とを含む。
【0096】
弁板2151は、アルミニウム板で製造され、それに第三の通路2151Aが設置される。第三の通路2151Aは、弁板2151の両側を連通させるスルーホールである。スルーホールの形状、数と大きさは、通気需要に応じて設定されてもよい。弁板2151は、レーザ溶接の方式により、エンドキャップ本体2111に固定される。
【0097】
通気膜は、化学結合方式により弁板2151の一方側に結合され、且つ通気膜2152は、弁板2151の第三の通路2151Aを覆うことにより、第三の通路2151Aを流れる気流がいずれも通気膜2152を通過することを確保する。
【0098】
図7に示すように、本実施例では、通気膜2152は、弁板2151の第一の側(
図7の下側に対応)に位置するが、通気膜2152の第三の通路2151Aを覆う領域は、エンドキャップ211の第二の側(
図7の上側に対応)に向かって開放され、通気部2152Aを形成する。
【0099】
図5から
図7に示すように、保護パッチ217は、エンドキャップ211の第二の側に固定される。保護パッチ217は、パッチ本体2171を含み、パッチ本体2171は、通気膜2152のエンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aを覆う。パッチ本体2171は、PETで製作され、厚さが0.2mmである。
【0100】
保護パッチ217の設置が通気弁215の正常な作動に影響を与えることを防止するために、パッチ本体2171とエンドキャップ211との間には、通気膜2152と気体連通する第二の通路が設けられる。
【0101】
図6から
図10に示すように、エンドキャップ211は、エンドキャップ本体2111と、エンドキャップ本体2111に設置され且つエンドキャップ211の第二の側に向かって突出するボス2114を含む。エンドキャップ本体2111に通気弁取り付け溝2112が設置される。通気弁215の通気弁は、通気弁取り付け溝2112内に取り付けられる。第一の通路2113は、通気弁取り付け溝2112の底壁に設置され、保護パッチ217とエンドキャップ211との間に設置される第二の通路は、通気弁取り付け溝2112と連通することにより、通気弁215が電池セル20の内外気圧を平衡させることを保証する。通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第一の側に設置される。
【0102】
図6から
図10に示すように、通気弁取り付け溝2112は、階段溝であり、階段溝は、第一の溝部2112Aと第二の溝部2112Bとを含む。第一の溝部2112Aは、通気弁取り付け溝2112の底壁に近接しており、通気膜2152は、第一の溝部2112A内に位置し、且つ底壁と隙間を有することにより、第一の通路2113から電池セル20に出入りする気流が通気膜2152を順調に通過することを保証する。第二の溝部2112Bは、第一の溝部2112Aに接続され且つ接続箇所に段差面2112Cが形成され、弁板2151は、第二の溝部2112B内に位置し、段差面2112Cと当接する。弁板2151と段差面2112Cとは、レーザ溶接方式により固定的に接続される。
【0103】
通気膜2152と第一の通路2113との間の気体がスムーズに流れることを保つために、第一の溝部2112Aの高さH1は、通気膜2152の厚さよりも0.3mm大きい。通気膜2152と第二の通路との間の気流がスムーズに流れることを保つために、第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さよりも0.1mm大きい。
【0104】
ボス2114は、通気弁取り付け溝2112の外側に位置する。ボス2114のエンドキャップ211の長手方向(
図5から
図10の左右方向に対応)に沿って対向する両側のそれぞれに、断面が矩形である一つの連通溝2115が設置される。各連通溝2115の高さは、ボス2114の高さと等しい。二つの連通溝2115が第二の通路とされ、それによって通気弁215に出入りする気流が順調に流れることを保証する。ボス2114の高さH3は、0.3mmである。ボス2114の通気弁取り付け溝2112に近接するエッジと通気弁取り付け溝2112のエッジとの距離L1は、2mmである。
【0105】
図11と
図12に示すように、保護パッチ217は、固定接着剤層2172をさらに含み、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエンドキャップ211に向かう側に設置され、パッチ本体2171は、固定接着剤層2172を介してエンドキャップ211の第二の側に貼り付けられる。固定接着剤層2172は、パッチ本体2171の一部の領域に付着される。パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着されていない領域は、透明である。固定接着剤層2172は、緑色である。
【0106】
図11と
図12に示すように、本実施例では、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジに位置し、ボス2114の連通溝2115が開設されていない位置に対応することによって、固定接着剤層2172が第二の通路を回避することを実現する。通気弁215の弁板2151、通気膜2152と保護パッチ217は、いずれもエンドキャップ211の幅方向(
図5の上下方向に対応)に沿って延伸する長円形である。
図8に示すように、ボス2114の連通溝2115が開設されていない部分は、エンドキャップに開口が対向し、間隔をおいて設置される一対のU字状形状を形成する。それに応じて、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジにも開口が対向し、間隔をおいて設置される一対のU字状形状を形成する。保護パッチ217によりボス2114の上方をカバーし、固定接着剤層2172をボス2114と位置合わせて貼り合わせることによって、保護パッチ217をエンドキャップ211の第二の側に固定する。
【0107】
図13から
図18に示す実施例では、
図5から
図12に示す実施例との相違点は、保護パッチ217の取り付け方式と第二の通路の設置方式が異なることである。
【0108】
図13から
図18に示すように、エンドキャップ211のエンドキャップ本体2111の第二の側の保護パッチ217が設置される位置にボスが設置されておらず、保護パッチ217は、エンドキャップ本体2111の第二の側の表面に直接に付着される。第二の通路は、エンドキャップ本体2111の第二の側に設置され且つ通気弁取り付け溝2112と連通する通気溝2116を含む。通気弁215の気流が通じることを保つために、通気溝2116の深さH4は、0.2mmであり、通気溝2116の保護パッチ217の外側に位置するエッジと保護パッチ217のエッジとの距離L2は、0.4mmであり、第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さよりも0.3mm大きい。
【0109】
通気溝2116は、対向して設置される二つの矩形溝である。図示されていない実施例では、通気溝は、他の形状、例えば弧形断面、台形断面、三角形断面などを有するものであってもよく、他の数、例えば一つ、三つ、又は四つ以上などであってもよい。通気溝のサイズ、形状と数は、第二の通路の通流面積に応じて合理的に設定されてもよい。通気溝の設置位置は、保護パッチの周囲の環境に応じて合理的に設定されてもよい。
【0110】
以上、
図13から
図18に示す実施例と
図5から
図12に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0111】
図19から
図24に示すように、
図5から
図12に示す実施例との相違点は、通気弁取り付け溝2112の設置位置が異なることである。
【0112】
図19から
図22に示すように、本実施例では、通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第一の側に向かう。通気膜2152のエンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aは、第三の通路2113の開孔領域内に位置する。エンドキャップ211の第二の側では、第三の通路2113の、エンドキャップ211の第二の側に位置する端部開口の周りにボス2114が設置され、ボス2114に二つの連通溝2116が第二の通路として設置される。
【0113】
図23と
図24に示すように、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジに位置し、ボス2114の連通溝2115が開設されていない位置に対応することによって、固定接着剤層2172が第二の通路を回避することを実現する。通気弁215の弁板2151、通気膜2152は、いずれもエンドキャップ211の幅方向(
図5の上下方向に対応)に沿って延伸する長円形である。第三の通路2113は、エンドキャップ本体2111に設置される円穴であり、ボス2114は、第三の通路2113の端部開口の周りに設置され、連通溝2115が開設されていない部分は、間隔をおいて対向する二つのアーチ形状である。保護パッチ217は、円形である。ボス2114に対応して、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジにも、開口が間隔をおいて設置され、対向する一対のアーチ形状を形成する。保護パッチ217によりボス2114の上方をカバーし、固定接着剤層2172をボス2114と位置合わせて貼り合わせることによって、保護パッチ217をエンドキャップ211の第二の側に固定する。
【0114】
以上、
図19から
図24に示す実施例と
図5から
図12に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0115】
図25から
図28に示すように、
図19から
図24に示す実施例との相違点は、エンドキャップ211のエンドキャップ本体2111の第二の側の保護パッチ217が設置される位置にボスが設置されておらず、保護パッチ217がエンドキャップ本体2111の第二の側の表面に直接に付着されることである。第二の通路は、エンドキャップ本体2111の第二の側に設置され且つ通気弁取り付け溝2112と連通する通気溝2116を含む。通気弁215の気流が通じることを保つために、通気溝2116の深さH4は、0.3mmであり、通気溝2116の保護パッチ217の外側に位置するエッジと保護パッチ217のエッジとの距離L2は、0.5mmである。第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さよりも0.1mm大きい。
【0116】
本実施例では、通気溝2116は、対向して設置される二つの矩形溝である。図示されていない実施例では、通気溝は、他の形状、例えば弧形断面、台形断面、三角形断面などを有するものであってもよく、他の数、例えば一つ、三つの、又は四つ以上などであってもよい。通気溝のサイズ、形状と数は、第二の通路の通流面積に応じて合理的に設定されてもよい。通気溝の設置位置は、保護パッチの周囲の環境に応じて合理的に設定されてもよい。
【0117】
以上、
図25から
図28に示す実施例と
図19から
図24に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12及び
図19から
図24に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0118】
図29に示すように、
図13から
図18に示す実施例との相違点は、エンドキャップ本体2111にパッチ取り付け溝2117がさらに設置され、保護パッチ217がパッチ取り付け溝2117内に位置することである。保護パッチ217をエンドキャップ211におけるパッチ取り付け溝2117内に取り付けることにより、保護パッチ217の正確な位置決め、迅速な組み立てに有利であり、保護パッチ217の脱落防止にも有利である。
【0119】
以上、
図29に示す実施例と
図13から
図18に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12及び
図13から
図18に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0120】
すでに好ましい実施例を参照して本開示を記述したが、本開示の範囲を逸脱することなく、それに対して様々な改良を行い、それにおける部材を等価物で置き換えることができる。特に、構造的衝突がない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は、いずれもいずれかの方式で組み合わせることができる。本開示は、明細書に開示される特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に含まれるすべての技術案を含む。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電池技術分野に関し、特にエンドキャップアセンブリ、電池及び電力消費機器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、電池セルの内外部圧力を平衡させ、内部デバイスを保護するために、電池セルのエンドキャップアセンブリに通気弁を設置してもよい。電池セルの内外の気体は、圧力差の作用下で、通気弁の気体通路を通過し、通気膜を透過し、気体補充を行い、電池セルの内外の気体の圧力平衡を保つ。
【0003】
本開示を実現する過程では、発明者は、電池セルの組み立てを行うプロセス中、溶接プロセスで発生したスラグ、注液過程における噴出液などの異物がいずれも通気弁を汚染し、通気効果に影響を与えてしまうことを発見した。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、通気弁に保護を提供し、通気弁の通気効果を改善するためのエンドキャップアセンブリ、電池及び電力消費機器を提供する。
【0005】
本開示の第一の態様は、エンドキャップアセンブリを提供する。エンドキャップアセンブリは、電池に用いられ、エンドキャップと、通気弁と、保護パッチとを含む。エンドキャップは、電池の内部に向かうための第一の側と、第一の側に対向する第二の側とを有し、第一の側と第二の側とを連通させる第一の通路を含む。通気弁は、第一の通路と気体連通する通気膜を含む。通気膜は、エンドキャップの第二の側に向かって開放される通気部を含む。保護パッチは、エンドキャップの第二の側に設置され且つ通気部を覆う。
【0006】
本開示によるエンドキャップアセンブリは、保護パッチが設置され、保護パッチが通気膜のエンドキャップの第二の側に向かう通気部を覆い、スラグ又は電解液による通気膜の汚染を防止することに有利であるため、このエンドキャップアセンブリにおける通気弁の通気膜が保護パッチにより保護されることができ、通気弁の通気効果を改善し、通気弁が電池セルの内外部圧力を平衡させ、内部デバイスを保護する機能をより良く実現する。
【0007】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチとエンドキャップとの間には、通気膜と気体連通する第二の通路がある。
【0008】
パッチ本体とエンドキャップとの間には、通気膜と気体連通する第二の通路があるため、第二の通路によって、通気弁の通気膜を通過する気流が電池セルに順調に出入りすることができる。
【0009】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、エンドキャップは、通気弁取り付け溝を含み、通気弁は、通気弁取り付け溝内に位置し、第一の通路は、通気弁取り付け溝の底壁に設置され、第二の通路は、通気弁取り付け溝と連通し、ここで、通気弁取り付け溝の開口は、エンドキャップの第一の側に設置され、又は通気弁取り付け溝の開口は、エンドキャップの第二の側に設置される。
【0010】
弁板に通気膜を取り付けることにより、通気膜に対して防護と支持を形成し、エンドキャップに第一の通路を設置することによる悪影響を減少させることに有利である。通気弁の弁板と通気膜を通気弁取り付け溝内に設置することで、通気弁が通気弁の通気性に影響を与えることなく、その取り付けがエンドキャップの厚さをできるだけ占有せず、エンドキャップアセンブリと電池の全体高さの低減に有利である。
【0011】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、通気弁は、弁板をさらに含み、弁板は、エンドキャップに取り付けられ、弁板の二つの側面を貫通する第三の通路を有し、通気膜は、弁板に固定され且つ第三の通路を覆う。通気弁取り付け溝は、階段溝であり、階段溝は、第一の溝部と第二の溝部とを含む。第一の溝部は、通気弁取り付け溝の底壁に近接しており、通気膜は、第一の溝部内に位置し、且つ底壁と隙間を有する。第二の溝部は、第一の溝部に接続され且つ接続箇所に段差面が形成され、弁板は、第二の溝部内に位置し、段差面と当接する。
【0012】
以上の設置によって、通気膜と第一の通路及び第三の通路との流体連通を持つことに有利であり、通気膜が電池セルの内外圧力を平衡させる作用を安定して実現することに有利である。
【0013】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、第一の溝部の高さは、通気膜の厚さよりも0.1-0.5mm大きく、及び/又は第二の溝部の高さは、弁板の厚さと等しく又は弁板の厚さよりも0.5mm以下大きい。
【0014】
第一の溝部の高さと通気膜の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気膜と第一の通路との間が滞りなく通じることを維持することに有利である。第二の溝部の高さと弁板の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気弁によるエンドプレートの厚さ以外の余分な空間の占有を減少させることに有利であるとともに、通気弁取り付け溝の加工によるエンドプレートに対する悪影響を減少させることに有利である。
【0015】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、エンドキャップは、エンドキャップ本体を含み、通気弁取り付け溝は、エンドキャップ本体に設置され、ここで、エンドキャップは、エンドキャップ本体に設置され且つエンドキャップの第二の側に向かって突出するボスであって、第二の通路が、ボスに設置される連通溝又は連通穴を含むボス、及び/又はエンドキャップ本体に設置され、エンドキャップの第二の側に位置し、且つ通気弁取り付け溝と連通する通気溝をさらに含み、第二の通路は、通気溝を含む。
【0016】
ボスを設置し且つボスに連通溝又は連通穴を第二の通路の少なくとも一部として設置し、又は通気溝を第二の通路の少なくとも一部として設置することで、簡単な構造と加工方式により第二の通路を実現することに有利であり、通気膜の通気機能が保護パッチの影響を受けないことを維持する。
【0017】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、ボスの高さは、0.1-0.5mmであり、及び/又はボスは、通気弁取り付け溝の外側に位置し、且つボスの通気弁取り付け溝に近接するエッジと通気弁取り付け溝のエッジとの距離は、0.5-3mmである。
【0018】
ボスの高さを合理的に設定することによって、通気弁が占有する高さをできるだけ減少させるとともに、電池セルの内外の気流が通気弁を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。ボスと通気弁取り付け溝の相対位置を合理的に設定することによって、通気弁を組み立て、メンテナンスする時に操作しやすくなり、例えば弁板を取り付ける時にレーザ溶接を行うために操作空間を空ける。
【0019】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、通気溝の深さは、0.05-0.3mmであり、及び/又は通気溝の保護パッチの外側に位置するエッジと保護パッチのエッジとの距離は、0.1-0.5mmである。
【0020】
通気溝の深さ及びそれと保護パッチとの距離を合理的に設定することによって、電池セルの内外の気流が通気弁を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。
【0021】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチは、通気部を覆うパッチ本体と固定接着剤層とを含み、固定接着剤層は、パッチ本体のエンドキャップに向かう側に設置され、パッチ本体は、固定接着剤層を介してエンドキャップの第二の側に貼り付けられる。
【0022】
保護パッチにパッチ本体と固定接着剤層を設置し、固定接着剤層を介してパッチ本体を固定的に接続することにより、保護パッチの迅速かつ強固な取り付けに有利である。
【0023】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、固定接着剤層は、パッチ本体の一部の領域に付着され、ここで、パッチ本体の固定接着剤層が付着されていない領域は、透明であり、及び/又はパッチ本体の固定接着剤層が付着された領域及び/又は固定接着剤層は、カラーである。
【0024】
パッチ本体の固定接着剤層が付着されていない領域は、透明であり、通気弁のエンドキャップアセンブリの第二の側に向かう表面に異物が存在するかどうかを観察することに有利であり、通気弁の問題をタイムリーに発見しやすい。パッチ本体の固定接着剤層が付着された領域及び/又は固定接着剤層は、カラーであり、エンドキャップアセンブリに保護パッチが設置されているかどうかを迅速に識別することに有利であり、貼り漏れによる通気膜が防護されていないことを防止する。
【0025】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、固定接着剤層は、パッチ本体のエッジに位置し、及び/又は固定接着剤層は、第二の通路を回避する。
【0026】
固定接着剤層をパッチ本体のエッジに位置させることにより、接着効果に影響を与えることなく、固定接着剤の使用を減少でき、固定接着剤層が第二の通路を回避することにより、ほこりが第二の通路のある位置に接着されて集まることを防止することに有利であり、それによって第二の通路が通じることを保つことに有利である。
【0027】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチは、通気部を覆うパッチ本体を含み、パッチ本体は、ポリエチレンテレフタレートで製作され、及び/又はパッチ本体の厚さは、0.1-0.2mmである。
【0028】
ポリエチレンテレフタレートでパッチ本体を製作し、及び/又はパッチ本体に対して適切な厚さを設定することにより、電解液、水蒸気、ほこりなどの異物を効果的に遮蔽できる。
【0029】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、エンドキャップは、パッチ取り付け溝を含み、保護パッチは、パッチ取り付け溝内に位置する。
【0030】
保護パッチをエンドキャップ211におけるパッチ取り付け溝内に取り付けることにより、保護パッチの正確な位置決め、迅速な組み立てに有利であり、保護パッチの脱落防止にも有利である。
【0031】
本開示の第二の態様は、電池を提供し、この電池は、本開示の第一の態様のエンドキャップアセンブリを含む。本開示の電池は、本開示のエンドキャップアセンブリの有する利点を有する。
【0032】
本開示の第三の態様は、電力消費機器を提供し、ここで、この電力消費機器は、本開示の第二の態様の電池を含み、電池は、電力消費機器に電力を提供するために用いられる。本開示の電力消費機器は、本開示のエンドキャップアセンブリ及び電池の有する利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本開示の実施例に使用される必要のある図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下に記述された図面は、ただ本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本開示の一実施例の電力消費機器である車両の構造概略図である。
【
図2】本開示の一実施例の電力消費機器である車両の底部の構造概略図である。
【
図3】本開示の一実施例の電池の構造概略図である。
【
図4】本開示の一実施例の電池における電池セルの分解構造概略図である。
【
図5】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図8】
図5に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図11】
図5のエンドキャップアセンブリにおける通気弁の保護パッチの一つの方向の構造概略図である。
【
図12】
図11に示す保護パッチの別の方向の構造概略図である。
【
図13】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図16】
図13に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図19】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図21】
図19に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図23】
図19のエンドキャップアセンブリにおける通気弁の保護パッチの一つの方向の構造概略図である。
【
図24】
図23に示す保護パッチの別の方向の構造概略図である。
【
図25】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリの構造概略図である。
【
図27】
図25に示す実施例のエンドキャップアセンブリのエンドキャップの構造概略図である。
【
図29】本開示の一実施例の電池セルのエンドキャップアセンブリのエンドキャップの局所構造概略図である。 図面において、図面は、実際の縮尺に応じて描かれるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では、図面と実施例を結び付けながら、本開示の実施の形態をさらに詳細に記述する。以下では、実施例の詳細な記述と図面は、本開示の原理を例示的に説明するためのものであるが、本開示の範囲を制限するためのものではなく、即ち本開示の記述された実施例に限らない。
【0035】
本開示の記述において、説明すべきこととして、特に断りのない限り、「複数」の意味は、二つ以上であり、用語である「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などにより指示される方位又は位置関係は、本開示を記述しやすく及び記述を簡略化するためのものにすぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本開示に対する制限として理解してはいけない。なお、用語である「第一」、「第二」、「第三」などは、記述の目的のみで用いられるものであり、相対的な重要性を指示又は暗示すると理解すべきではない。「垂直」は、厳密な垂直ではなく、誤差許容範囲内である。「平行」は、厳密な平行ではなく、誤差許容範囲内である。
【0036】
下記記述に出現された方位詞は、いずれも図に示す方向であり、本開示の具体的な構造を限定するものではない。本開示の記述において、さらに説明すべきこととして、特に明確に規定、限定されていない限り、用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて、上記用語の本開示における具体的な意味を理解することができる。
【0037】
電池及び電池セルにおける溶接プロセスで発生したスラグ、注液噴出液などの異物がいずれも通気弁を汚染し、通気効果に影響を与えてしまうという技術課題を解決するために、本開示の実施例は、通気弁を効果的に防護するエンドキャップアセンブリを提供する。さらに、本開示の実施例は、このエンドキャップアセンブリを有する電池及びこの電池を有する電力消費機器をさらに提供する。
【0038】
本開示の実施例は、電池を電源として使用する電力消費機器を提供し、電池は、電力消費機器に電気エネルギーを提供するように構成されている。電力消費機器は、携帯電話、携帯型機器、ノートパソコン、バッテリ車、電気自動車、汽船、宇宙航空機、電動玩具と電動工具などであってもよいが、これらに限らず、例えば宇宙航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルと宇宙船などを含み、電動玩具は、据置型又は移動型の電動玩具、例えばゲーム機、電気自動車玩具、電気汽船玩具と電気飛行機玩具などを含み、電動工具は、金属切削電動工具、研磨電動工具、組み立て電動工具と鉄道用電動工具、例えば電気ドリル、電気グラインダ、電気レンチ、電気ドライバ、電気ハンマ、ハンマードリル、コンクリート振動機と電気カンナを含む。
【0039】
本開示の実施例の電池は、より高い電圧と容量を提供するために一つ又は複数の電池セルを含む単一の物理モジュールを指す。電池は、電池セル、電池モジュールと電池パックの三つのレベルを含んでもよい。
【0040】
電池セルは、電池モジュール又は電池パックを構成する最小ユニットを指す。複数の電池セルは、電極端子を介して直列接続及び/又は並列接続されて、様々な応用場合、例えば電気自動車などのパワーが大きいくつかの応用場合に応用されることができる。
【0041】
電池モジュールは、外部の衝撃、熱、振動などから電池セルを保護するために、一定数の電池セルを電気的に接続して一つのフレームワークに入れて形成されたものである。技術の発展に従って、電池モジュールというレベルは、省略されてもよく、即ち、直接に電池セルで電池パックが形成されてもよい。
【0042】
電池パックは、例えば電気自動車などのパワーが大きい電力消費機器に入れられる電池システムの最終的な状態である。電池パックは、一般的には一つ又は複数の電池セルをパッケージングするための筐体を含む。筐体は、液体又は他の異物による電池セルの充電又は放電への影響を避けることができる。筐体は、一般的に筐体ケースと筐体蓋からなる。現在のほとんどの電池パックは、一つ又は複数の電池モジュールに電池管理システム(Battery Management System、BMS)、熱管理部材などの様々な制御と保護システムを組み立てて製造される。この改良によって、電池システムの重量エネルギー密度、体積エネルギー密度が高まるとともに、部材の数が顕著に低下する。
【0043】
説明の便宜上、以下、本開示のいくつかの実施例の電力消費機器である車両Dを例として説明する。
【0044】
図1と
図2を参照すると、
図1は、本開示のいくつかの実施例による車両Dの構造概略図である。車両Dは、燃料油自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。車両Dの内部に電池Bが設置され、電池Bは、車両Dの底部又は頭部又は尾部に設置されてもよい。電池Bは、車両Dの給電に用いられてもよく、例えば車両Dの操作電源としてもよい。
【0045】
図2は、
図1に示す車両の底部構造を示す。電池Bは、車両DのシャーシーCHに設置されてもよい。車両Dは、コントローラCONとモータMとをさらに含んでもよく、電池Bは、モータM及び車両Dにおける他の部材の作動に電気エネルギーを提供するために用いられ、コントローラCONは、モータMが作動し、例えば車両Dの起動、ナビゲーションと走行時の作動電力消費の需要に用いるように制御するためのものである。
【0046】
本開示のいくつかの実施例では、電池Bは、車両Dの操作電源として用いることができるだけでなく、車両Dの駆動電源として、ガソリン又は天然ガスの代わりに、又はその一部の代わりに車両Dに駆動動力を提供することもできる。
【0047】
図3を参照すると、
図3は、本開示のいくつかの実施例による電池Bの分解図である。
【0048】
電池Bは、筐体1と、筐体1内に収容される電池セル20とを含む。ここで、筐体1は、筐体ケース11と、筐体ケース11に係合される筐体蓋12とを含み、筐体1は、電池セル20に収容空間を提供するために用いられる。以上の実施例では、筐体1全体は、直方体であり、図示されていない実施例では、筐体1は、他の形状、例えば円筒体であってもよい。
【0049】
電池Bでは、電池セル20は、複数であり、複数の電池セル20の間は、直列接続又は並列接続又は直並列接続であってもよい。直並列接続は、複数の電池セル20に直列接続も並列接続も含まれることを意味する。複数の電池セル20の間を直接に直列接続又は並列接続又は直並列接続し、そして複数の電池セル20からなる全体を筐体1内に収容してもよい。
【0050】
図3に示すように、電池Bは、複数の電池セル20を直列接続又は並列接続又は直並列接続して構成される組電池2であってもよい。組電池2は、電池モジュールの形式を形成してもよい。複数の組電池2をさらに直列接続又は並列接続又は直並列接続して一体を形成し、筐体1内に収容する。電池Bは、他の構造をさらに含んでもよく、例えば複数の電池セル20の間の電気的な接続を実現するために、この電池Bは、バスバー部材をさらに含んでもよい。
【0051】
電池セルは、リチウムイオン電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池などを含んでもよく、一次電池又は二次電池などであってもよく、本開示の実施例は、これを限定しない。電池セルは、円筒体、扁平体、直方体又は他の形状などを呈してもよく、本開示の実施例は、これに対しても限定しない。電池セルは、一般的にはパッケージングの方式で筒型電池セル、直方体四角形電池セルとパウチ電池セルという三つの種類に分けられ、本開示の実施例は、これに対しても限定しない。
【0052】
電池セルは、主に電極アセンブリと、ケースと、エンドキャップアセンブリとを含み、電極アセンブリは、エンドキャップアセンブリのエンドキャップを介してケース内にパッケージングされる。電極アセンブリの数は、例えば1つ、2つ又は複数である。
【0053】
電極アセンブリは、ケースの内部に設置される。電極アセンブリは、電池セルにおいて電気化学反応が生じる部材である。電極アセンブリは、捲回型構造であってもよく、積層型構造であってもよく、本開示の実施例は、これに限らない。
【0054】
ケースは、収容空間を提供して電極アセンブリ、電解液及び他の部材をその内部に収容する部材を意味する。ケースは、様々な形状と様々なサイズ、例えば直方体形、円筒体形、六角柱型などであってもよい。具体的には、ケースの形状は、電極アセンブリの具体的な形状とサイズ大きさに応じて決定されてもよい。ケースの材質は、銅、鉄、アルミニウム、ステンレススチール、アルミニウム合金、プラスチックなどの材料を選択してもよい。
【0055】
エンドキャップとは、ケースの開口に被せられて電池セルの内部環境を外部環境から隔離する部材を意味する。エンドキャップの形状は、ケースに嵌合するようにケースの形状に適合してもよい。選択的に、エンドキャップは、一定の硬度と強度を有する材質(例えばアルミニウム合金)で製造されてもよく、このように、エンドキャップは、押圧・衝突時に変形しにくく、電池セルは、より高い構造強度を有することができ、安全性能も高まることができる。エンドキャップに例えば電極端子などの機能的部材が設置されてもよい。電極端子は、電池セルの電気エネルギーを出力又は入力するように、電極アセンブリに電気的に接続されるために用いられてもよい。いくつかの実施例では、エンドキャップには、電池セルの内部圧力又は温度が閾値に達すると、内部圧力を逃すための放圧機構が設置されてもよい。エンドキャップの材質は、様々なもの、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ステンレススチール、アルミニウム合金、プラスチックなどであってもよく、本開示の実施例は、これを制限しない。
【0056】
ケースとエンドキャップは、独立した部材であってもよく、ケースに開口が設置され、開口箇所でエンドキャップを開口に被せることにより、電池セルの内部環境を形成する。エンドキャップとケースとを一体化してもよいが、これに限定されない。具体的には、エンドキャップとケースは、他の部材をケースに入れる前に一つの共通の接続面を形成し、ケースの内部をパッケージングする必要がある時、エンドキャップをケースに被せ、ケースとエンドキャップを一体にパッケージングしてもよい。
【0057】
エンドキャップアセンブリは、放圧機構を含んでもよい。放圧機構とは、電池セルの内部圧力又は温度が所定閾値に達する時に作動して内部圧力又は温度を逃す素子又は部材である。放圧機構は、例えば防爆弁であり、防爆弁は、一般的には電池セルのエンドキャップに設けられ、防爆弁は、例えばエンドキャップの平板面の一部であってもよく、エンドキャップの平板面と溶接されてもよい。
【0058】
エンドキャップアセンブリは、通気弁をさらに含んでもよく、通気弁は、防水、通気、防油、ほこり防止の機能を有し、防護作用を果たすとともに、電池ボックスの内外部の圧力を平衡させ、内部デバイスを保護する。通気弁は、射出成形、溶接、接着、熱溶融などのプロセス手段により通気膜と弁体を結合して形成された組み立て可能で、取り外し可能な防護アセンブリである。電池セルのケース内外の気体は、圧力差の作用下で、通気弁の気体通路を通過し、通気膜を透過し、気体補充を行い、電池ボックスの内外の気体の圧力平衡を保つ。通気膜は、通気弁のコア構成部分であり、通気膜は、例えば延伸ポリテトラフルオロエチレン(expended polytetrafluoroethy、E-PTFE)を用いてもよい。通気弁は、通気膜と弁体の接続形式によって射出成形型、溶接型、締まり嵌め型及び接着型に分けられてもよく、気体流れ方向によって一方向型と双方向型に分けられてもよく、取り付け接続方式によって主にネジ型、押し込み型、係止型とボタン型などに分けられ、本開示の実施例は、これについていずれも制限しない。
【0059】
いくつかの実施例の電池セルでは、エンドキャップの内側に絶縁部材がさらに設置されてもよく、絶縁部材は、ケース内の電気的な接続部材とエンドキャップとを隔離して、短絡のリスクを低減させるために用いられてもよい。例示的には、絶縁部材は、例えば絶縁板であってもよく、プラスチック、ゴムなどの材料で製造されてもよい。
【0060】
図4に示すように、本開示のいくつかの実施例では、電池セル20は、エンドキャップアセンブリ21と、ケース25と、第一の電極アセンブリ241と、第二の電極アセンブリ242と、第一の接続シート22と、第一の接続シート23とを含む。第一の接続シート22は、第一の電極アセンブリ241及び第二の電極アセンブリ242の正極タブとエンドキャップアセンブリ21のエンドキャップ211における第一の電極端子212とを接続し、第一の接続シート23は、第一の電極アセンブリ241及び第二の電極アセンブリ242の負極タブとエンドキャップアセンブリ21のエンドキャップ211における第二の電極端子213とを接続する。
【0061】
図4に示すように、エンドキャップアセンブリ21は、エンドキャップ211と、第一の電極端子212と、第二の電極端子213と、防爆弁214と、通気弁215と、絶縁板216とを含む。エンドキャップ211は、ケース25と嵌合して、第一の電極アセンブリ241と第二の電極アセンブリ242をエンドキャップ211とケース25により形成された密閉空間内にパッケージングするために用いられる。第一の電極端子212は、正極端子であり、第一の接続シート22を介して第一の電極アセンブリ241と第二の電極アセンブリ242の正極タブに電気的に接続され、第二の電極端子213は、負極端子であり、第一の接続シート23を介して第一の電極アセンブリ241と第二の電極アセンブリ242の負極タブに電気的に接続される。絶縁板216は、エンドキャップ211と第一の接続シート22、第一の接続シート23及び第一の電極アセンブリ241並びに第二の電極アセンブリ242との間の絶縁を実現するために、エンドキャップ211と第一の接続シート22及び第一の接続シート23との間に配置される。
【0062】
図5から
図29に示すように、本開示の実施例によるエンドキャップアセンブリ21は、電池に用いられ、エンドキャップ211と、エンドキャップ211に取り付けられる通気弁215とを含む。エンドキャップ211は、電池の内部に向かうための第一の側と、第一の側に対向する第二の側とを有し、第一の側と第二の側とを連通させる第一の通路2113を含む。通気弁215は、第一の通路2113と気体連通する通気膜2152を含む。通気膜2152は、エンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aを含む。通気弁215は、保護パッチ217をさらに含み、保護パッチ217は、エンドキャップ211の第二の側に設置され且つ通気部2152Aを覆う。
【0063】
本開示の実施例によるエンドキャップアセンブリ21は、保護パッチ217が設置され、保護パッチ217が通気膜2152のエンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aを覆い、スラグ又は電解液による通気膜2152の汚染を防止することに有利であるため、このエンドキャップアセンブリ21における通気弁215の通気膜2152が保護パッチ217により保護されることができ、通気弁215の通気効果を改善し、通気弁が電池セルの内外部圧力を平衡させ、内部デバイスを保護する機能をより良く実現する。
【0064】
図5から
図10、
図13から
図22、
図25から
図29に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリでは、保護パッチ217とエンドキャップ211との間には、通気膜2152と気体連通する第二の通路がある。
【0065】
保護パッチ217とエンドキャップ211との間には、通気膜2152と気体連通する第二の通路があるため、第二の通路によって、通気弁215の通気膜2152を通過する気流が順調に電池セル20に出入りすることができる。
【0066】
図6から
図10、
図14から
図18、
図20と
図22、
図26と
図28に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、エンドキャップ211は、通気弁取り付け溝2112を含み、通気弁は、通気弁取り付け溝2112内に位置し、第一の通路2113は、通気弁取り付け溝2112の底壁に設置され、第二の通路は、通気弁取り付け溝2112と連通し、ここで、通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第一の側に設置され、又は通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第二の側に設置される。
【0067】
弁板2151に通気膜2152を取り付けることにより、通気膜2152に対して防護と支持を形成し、エンドキャップ211に第一の通路2113を設置することによる悪影響を減少させることに有利である。通気弁の弁板2151と通気膜2152を通気弁取り付け溝2112内に設置することで、通気弁が通気弁の通気性に影響を与えることなく、その取り付けがエンドキャップ211の厚さをできるだけ占有せず、エンドキャップアセンブリ21と電池の全体高さの低減に有利である。
【0068】
弁板2151は、例えばアルミニウム板で製作される。通気膜2152は、様々な固定方式により弁板2151に固定されてもよく、例えば通気膜2152と弁板2151は、化学結合により接続されてもよい。弁板2151は、様々な取り付け方式によりエンドキャップ211に取り付けられてもよく、例えばレーザ溶接によってエンドキャップ211に固定的に接続される。
【0069】
図6、
図7、
図14、
図15、
図20、
図26に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、通気弁は、弁板2151をさらに含み、弁板2151は、エンドキャップ211に取り付けられ、弁板2151の二つの側面を貫通する第三の通路2151Aを有し、通気膜2152は、弁板2151に固定され且つ第三の通路2151Aを覆う。
図6から
図10、
図14から
図18、
図20と
図22、
図26と
図28に示すように、通気弁取り付け溝2112は、階段溝であり、階段溝は、第一の溝部2112Aと第二の溝部2112Bとを含む。第一の溝部2112Aは、通気弁取り付け溝2112の底壁に近接しており、通気膜2152は、第一の溝部2112A内に位置し、且つ底壁と隙間を有する。第二の溝部2112Bは、第一の溝部2112Aに接続され且つ接続箇所に段差面2112Cが形成され、弁板2151は、第二の溝部2112B内に位置し、段差面2112Cと当接する。
【0070】
以上の設置によって、通気膜2152と第一の通路2113及び第三の通路2151Aとの流体連通を持つことに有利であり、通気膜2152が電池セルの内外圧力を平衡させる作用を安定して実現することに有利である。
【0071】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、第一の溝部2112Aの高さH1は、通気膜2152の厚さよりも0.1-0.5mm大きく、及び/又は第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さと等しく又は弁板2151の厚さよりも0.5mm以下大きい。
【0072】
第一の溝部2112Aの高さH1と通気膜2152の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気膜2152と第一の通路2113との間が滞りなく通じることを維持することに有利である。第二の溝部2112Bの高さH2と弁板2151の厚さとの関係を合理的に設定することによって、通気弁215によるエンドプレートの厚さ以外の余分な空間の占有を減少させることに有利であるとともに、通気弁取り付け溝2112の加工によるエンドプレートに対する悪影響を減少させることに有利である。
【0073】
図6から
図10、
図14から
図18、
図20と
図22、
図26と
図28に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、エンドキャップ211は、エンドキャップ本体2111を含み、通気弁取り付け溝2112は、エンドキャップ本体2111に設置され、ここで、エンドキャップ211は、エンドキャップ本体2111に設置され且つエンドキャップ211の第二の側に向かって突出するボス2114であって、第二の通路が、ボス2114に設置される連通溝2115又は連通穴を含むボス2114、及び/又はエンドキャップ本体2111に設置され、エンドキャップ211の第二の側に位置し、且つ通気弁取り付け溝2112と連通する通気溝2116をさらに含み、第二の通路は、通気溝2116を含む。
【0074】
ボス2114を設置し且つボス2114に連通溝2115又は連通穴を第二の通路の少なくとも一部として設置し、又は通気溝2116を第二の通路の少なくとも一部として設置することで、簡単な構造と加工方式により第二の通路を実現することに有利であり、通気膜2152の通気機能が保護パッチ217の影響を受けないことを維持する。
【0075】
ボス2114に単一又は複数の連通溝が開けられてもよく、連通溝の延伸方向と断面形状は、限られず、例えば断面形状は、円形、四角形、三角形、多角形などであってもよく、ボス2114に一つ又は複数の連通穴が開設されてもよく、連通穴の延伸方向と断面形状は、限られず、例えば断面形状は、円形、四角形、三角形、多角形などであってもよい。ボス2114に連通溝と連通穴の両方が設置されてもよい。連通溝又は連通穴の位置は、保護パッチ217の周囲の環境に基づいて合理的に設定されてもよく、連通溝又は連通穴の数とサイズは、第二の通路に必要な流通面積に基づいて合理的に設定されてもよい。
【0076】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、ボス2114の高さH3は、0.1-0.5mmであり、及び/又はボス2114は、通気弁取り付け溝2112の外側に位置し、且つボス2114の通気弁取り付け溝2112に近接するエッジと通気弁取り付け溝2112のエッジとの距離L1は、0.5-3mmである。
【0077】
ボス2114の高さH3を合理的に設定することによって、通気弁215が占有する高さをできるだけ減少させるとともに、電池セルの内外の気流が通気弁215を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。ボス2114と通気弁取り付け溝2112の相対位置を合理的に設定することによって、通気弁を組み立て、メンテナンスする時に操作しやすくなり、例えば弁板を取り付ける時にレーザ溶接を行うために操作空間を空ける。
【0078】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、通気溝2116の深さH4は、0.05-0.3mmであり、及び/又は通気溝2116の保護パッチ217の外側に位置するエッジと保護パッチ217のエッジとの距離L2は、0.1-0.5mmである。
【0079】
通気溝2116の深さ及びそれと保護パッチ217との距離を合理的に設定することによって、電池セルの内外の気流が通気弁215を通過する時に円滑に流れることを保つことに有利である。
【0080】
図11と
図12、
図23と
図24に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、保護パッチ217は、通気部2152Aを覆うパッチ本体2171と固定接着剤層2172とを含み、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエンドキャップ211に向かう側に設置され、パッチ本体2171は、固定接着剤層2172を介してエンドキャップ211の第二の側に貼り付けられる。
【0081】
保護パッチ217にパッチ本体2171と固定接着剤層2172を設置し、固定接着剤層2172を介してパッチ本体2171を固定的に接続することにより、保護パッチ217の迅速かつ強固な取り付けに有利である。
【0082】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171の一部の領域に付着され、ここで、パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着されていない領域は、透明であり、及び/又はパッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着された領域及び/又は固定接着剤層2172は、カラーである。
【0083】
パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着されていない領域は、透明であり、通気弁215のエンドキャップアセンブリ21の第二の側に向かう表面に異物が存在するかどうかを観察することに有利であり、通気弁215の問題をタイムリーに発見しやすい。パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着された領域及び/又は固定接着剤層2172は、カラーであり、例えば赤色、緑色、青色、黄色などであってもよく、エンドキャップアセンブリ21に保護パッチ217が設置されているかどうかを迅速に識別することに有利であり、貼り漏れによる通気膜2152が防護されていないことを防止する。
【0084】
図11と
図12、
図23と
図24に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジに位置し、及び/又は固定接着剤層2172は、第二の通路を回避する。
【0085】
固定接着剤層2172をパッチ本体2171のエッジに位置させることにより、接着効果に影響を与えることなく、固定接着剤の使用を減少でき、固定接着剤層2172が第二の通路を回避することにより、ほこりが第二の通路のある位置に接着されて集まることを防止することに有利であり、それによって第二の通路が通じることを保つことに有利である。
【0086】
いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、保護パッチ217は、通気部2152Aを覆うパッチ本体2171を含み、パッチ本体2171は、ポリエチレンテレフタレートpolyethylene glycol terephthalate、PETで製作され、及び/又は、パッチ本体2171の厚さは、0.1-0.2mmである。
【0087】
ポリエチレンテレフタレートでパッチ本体2171を製作し、及び/又はパッチ本体2171に対して適切な厚さを設定することにより、電解液、水蒸気、ほこりなどの異物を効果的に遮蔽できる。
【0088】
図29に示すように、いくつかの実施例のエンドキャップアセンブリ21では、エンドキャップ211は、パッチ取り付け溝2117を含み、保護パッチ217は、パッチ取り付け溝2117内に位置する。
【0089】
保護パッチ217をエンドキャップ211におけるパッチ取り付け溝2117内に取り付けることにより、保護パッチ217の正確な位置決め、迅速な組み立てに有利であり、保護パッチ217の脱落防止にも有利である。
【0090】
本開示の実施例の電池は、本開示の実施例のエンドキャップアセンブリ21を含む。本開示の電池は、本開示のエンドキャップアセンブリ21の有する利点を有する。
【0091】
本開示の実施例の電力消費機器は、本開示の実施例の電池を含み、電池は、電力消費機器に電力を提供するために用いられる。本開示の電力消費機器は、本開示のエンドキャップアセンブリ21及び電池の有する利点を有する。
【0092】
以下、
図5から
図29を併せて本開示のいくつかの実施例のエンドキャップアセンブリをより詳細に説明する。本開示の実施例の電池は、本開示の実施例のエンドキャップアセンブリを含み、本開示の実施例の電力消費機器は、本開示の実施例の電池を含み、以下、電池及び電力消費機器を詳しく述べない。
【0093】
図5から
図12に示す実施例では、エンドキャップアセンブリ21は、エンドキャップ211と、第一の電極端子212と、第二の電極端子213と、防爆弁214と、通気弁215と、絶縁板216とを含む。第一の電極端子212、第二の電極端子213、防爆弁214、通気弁215と絶縁板216は、いずれもエンドキャップ211に取り付けられる。
【0094】
エンドキャップ211は、電池の内部に向かうための第一の側(
図6の下側に対応)と、第一の側に対向する第二の側(
図6の上側に対応)とを有し、第一の側と第二の側とを連通させる第一の通路2113を含む。第一の通路2113は、エンドキャップ211のエンドキャップ本体2111に開設される貫通穴である。
【0095】
通気弁215は、通気弁を含み、通気弁は、エンドキャップ本体2111に取り付けられる弁板2151と、弁板2151に取り付けられる、第一の通路2113と気体連通する通気膜2152とを含む。
【0096】
弁板2151は、アルミニウム板で製造され、それに第三の通路2151Aが設置される。第三の通路2151Aは、弁板2151の両側を連通させるスルーホールである。スルーホールの形状、数と大きさは、通気需要に応じて設定されてもよい。弁板2151は、レーザ溶接の方式により、エンドキャップ本体2111に固定される。
【0097】
通気膜は、化学結合方式により弁板2151の一方側に結合され、且つ通気膜2152は、弁板2151の第三の通路2151Aを覆うことにより、第三の通路2151Aを流れる気流がいずれも通気膜2152を通過することを確保する。
【0098】
図7に示すように、本実施例では、通気膜2152は、弁板2151の第一の側(
図7の下側に対応)に位置するが、通気膜2152の第三の通路2151Aを覆う領域は、エンドキャップ211の第二の側(
図7の上側に対応)に向かって開放され、通気部2152Aを形成する。
【0099】
図5から
図7に示すように、保護パッチ217は、エンドキャップ211の第二の側に固定される。保護パッチ217は、パッチ本体2171を含み、パッチ本体2171は、通気膜2152のエンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aを覆う。パッチ本体2171は、PETで製作され、厚さが0.2mmである。
【0100】
保護パッチ217の設置が通気弁215の正常な作動に影響を与えることを防止するために、パッチ本体2171とエンドキャップ211との間には、通気膜2152と気体連通する第二の通路が設けられる。
【0101】
図6から
図10に示すように、エンドキャップ211は、エンドキャップ本体2111と、エンドキャップ本体2111に設置され且つエンドキャップ211の第二の側に向かって突出するボス2114を含む。エンドキャップ本体2111に通気弁取り付け溝2112が設置される。通気弁215の通気弁は、通気弁取り付け溝2112内に取り付けられる。第一の通路2113は、通気弁取り付け溝2112の底壁に設置され、保護パッチ217とエンドキャップ211との間に設置される第二の通路は、通気弁取り付け溝2112と連通することにより、通気弁215が電池セル20の内外気圧を平衡させることを保証する。通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第一の側に設置される。
【0102】
図6から
図10に示すように、通気弁取り付け溝2112は、階段溝であり、階段溝は、第一の溝部2112Aと第二の溝部2112Bとを含む。第一の溝部2112Aは、通気弁取り付け溝2112の底壁に近接しており、通気膜2152は、第一の溝部2112A内に位置し、且つ底壁と隙間を有することにより、第一の通路2113から電池セル20に出入りする気流が通気膜2152を順調に通過することを保証する。第二の溝部2112Bは、第一の溝部2112Aに接続され且つ接続箇所に段差面2112Cが形成され、弁板2151は、第二の溝部2112B内に位置し、段差面2112Cと当接する。弁板2151と段差面2112Cとは、レーザ溶接方式により固定的に接続される。
【0103】
通気膜2152と第一の通路2113との間の気体がスムーズに流れることを保つために、第一の溝部2112Aの高さH1は、通気膜2152の厚さよりも0.3mm大きい。通気膜2152と第二の通路との間の気流がスムーズに流れることを保つために、第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さよりも0.1mm大きい。
【0104】
ボス2114は、通気弁取り付け溝2112の外側に位置する。ボス2114のエンドキャップ211の長手方向(
図5から
図10の左右方向に対応)に沿って対向する両側のそれぞれに、断面が矩形である一つの連通溝2115が設置される。各連通溝2115の高さは、ボス2114の高さと等しい。二つの連通溝2115が第二の通路とされ、それによって通気弁215に出入りする気流が順調に流れることを保証する。ボス2114の高さH3は、0.3mmである。ボス2114の通気弁取り付け溝2112に近接するエッジと通気弁取り付け溝2112のエッジとの距離L1は、2mmである。
【0105】
図11と
図12に示すように、保護パッチ217は、固定接着剤層2172をさらに含み、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエンドキャップ211に向かう側に設置され、パッチ本体2171は、固定接着剤層2172を介してエンドキャップ211の第二の側に貼り付けられる。固定接着剤層2172は、パッチ本体2171の一部の領域に付着される。パッチ本体2171の固定接着剤層2172が付着されていない領域は、透明である。固定接着剤層2172は、緑色である。
【0106】
図11と
図12に示すように、本実施例では、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジに位置し、ボス2114の連通溝2115が開設されていない位置に対応することによって、固定接着剤層2172が第二の通路を回避することを実現する。通気弁215の弁板2151、通気膜2152と保護パッチ217は、いずれもエンドキャップ211の幅方向(
図5の上下方向に対応)に沿って延伸する長円形である。
図8に示すように、ボス2114の連通溝2115が開設されていない部分は、エンドキャップに開口が対向し、間隔をおいて設置される一対のU字状形状を形成する。それに応じて、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジにも開口が対向し、間隔をおいて設置される一対のU字状形状を形成する。保護パッチ217によりボス2114の上方をカバーし、固定接着剤層2172をボス2114と位置合わせて貼り合わせることによって、保護パッチ217をエンドキャップ211の第二の側に固定する。
【0107】
図13から
図18に示す実施例では、
図5から
図12に示す実施例との相違点は、保護パッチ217の取り付け方式と第二の通路の設置方式が異なることである。
【0108】
図13から
図18に示すように、エンドキャップ211のエンドキャップ本体2111の第二の側の保護パッチ217が設置される位置にボスが設置されておらず、保護パッチ217は、エンドキャップ本体2111の第二の側の表面に直接に付着される。第二の通路は、エンドキャップ本体2111の第二の側に設置され且つ通気弁取り付け溝2112と連通する通気溝2116を含む。通気弁215の気流が通じることを保つために、通気溝2116の深さH4は、0.2mmであり、通気溝2116の保護パッチ217の外側に位置するエッジと保護パッチ217のエッジとの距離L2は、0.4mmであり、第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さよりも0.3mm大きい。
【0109】
通気溝2116は、対向して設置される二つの矩形溝である。図示されていない実施例では、通気溝は、他の形状、例えば弧形断面、台形断面、三角形断面などを有するものであってもよく、他の数、例えば一つ、三つ、又は四つ以上などであってもよい。通気溝のサイズ、形状と数は、第二の通路の通流面積に応じて合理的に設定されてもよい。通気溝の設置位置は、保護パッチの周囲の環境に応じて合理的に設定されてもよい。
【0110】
以上、
図13から
図18に示す実施例と
図5から
図12に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0111】
図19から
図24に示すように、
図5から
図12に示す実施例との相違点は、通気弁取り付け溝2112の設置位置が異なることである。
【0112】
図19から
図22に示すように、本実施例では、通気弁取り付け溝2112の開口は、エンドキャップ211の第一の側に向かう。通気膜2152のエンドキャップ211の第二の側に向かって開放される通気部2152Aは、第三の通路2113の開孔領域内に位置する。エンドキャップ211の第二の側では、第三の通路2113の、エンドキャップ211の第二の側に位置する端部開口の周りにボス2114が設置され、ボス2114に二つの連通溝2116が第二の通路として設置される。
【0113】
図23と
図24に示すように、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジに位置し、ボス2114の連通溝2115が開設されていない位置に対応することによって、固定接着剤層2172が第二の通路を回避することを実現する。通気弁215の弁板2151、通気膜2152は、いずれもエンドキャップ211の幅方向(
図5の上下方向に対応)に沿って延伸する長円形である。第三の通路2113は、エンドキャップ本体2111に設置される円穴であり、ボス2114は、第三の通路2113の端部開口の周りに設置され、連通溝2115が開設されていない部分は、間隔をおいて対向する二つのアーチ形状である。保護パッチ217は、円形である。ボス2114に対応して、固定接着剤層2172は、パッチ本体2171のエッジにも、開口が間隔をおいて設置され、対向する一対のアーチ形状を形成する。保護パッチ217によりボス2114の上方をカバーし、固定接着剤層2172をボス2114と位置合わせて貼り合わせることによって、保護パッチ217をエンドキャップ211の第二の側に固定する。
【0114】
以上、
図19から
図24に示す実施例と
図5から
図12に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0115】
図25から
図28に示すように、
図19から
図24に示す実施例との相違点は、エンドキャップ211のエンドキャップ本体2111の第二の側の保護パッチ217が設置される位置にボスが設置されておらず、保護パッチ217がエンドキャップ本体2111の第二の側の表面に直接に付着されることである。第二の通路は、エンドキャップ本体2111の第二の側に設置され且つ通気弁取り付け溝2112と連通する通気溝2116を含む。通気弁215の気流が通じることを保つために、通気溝2116の深さH4は、0.3mmであり、通気溝2116の保護パッチ217の外側に位置するエッジと保護パッチ217のエッジとの距離L2は、0.5mmである。第二の溝部2112Bの高さH2は、弁板2151の厚さよりも0.1mm大きい。
【0116】
本実施例では、通気溝2116は、対向して設置される二つの矩形溝である。図示されていない実施例では、通気溝は、他の形状、例えば弧形断面、台形断面、三角形断面などを有するものであってもよく、他の数、例えば一つ、三つの、又は四つ以上などであってもよい。通気溝のサイズ、形状と数は、第二の通路の通流面積に応じて合理的に設定されてもよい。通気溝の設置位置は、保護パッチの周囲の環境に応じて合理的に設定されてもよい。
【0117】
以上、
図25から
図28に示す実施例と
図19から
図24に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12及び
図19から
図24に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0118】
図29に示すように、
図13から
図18に示す実施例との相違点は、エンドキャップ本体2111にパッチ取り付け溝2117がさらに設置され、保護パッチ217がパッチ取り付け溝2117内に位置することである。保護パッチ217をエンドキャップ211におけるパッチ取り付け溝2117内に取り付けることにより、保護パッチ217の正確な位置決め、迅速な組み立てに有利であり、保護パッチ217の脱落防止にも有利である。
【0119】
以上、
図29に示す実施例と
図13から
図18に示す実施例との相違点のみを説明したが、本実施例の説明されていない部分は、いずれも
図5から
図12及び
図13から
図18に示す実施例の関連内容を参照すればよい。ここで繰り返し記述しない。
【0120】
すでに好ましい実施例を参照して本開示を記述したが、本開示の範囲を逸脱することなく、それに対して様々な改良を行い、それにおける部材を等価物で置き換えることができる。特に、構造的衝突がない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は、いずれもいずれかの方式で組み合わせることができる。本開示は、明細書に開示される特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に含まれるすべての技術案を含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池に用いられるエンドキャップアセンブリ(21)であって、
前記電池の内部に向かうための第一の側と、前記第一の側に対向する第二の側とを有し、前記第一の側と前記第二の側とを連通させる第一の通路(2113)を含むエンドキャップ(211)と、
前記第一の通路(2113)と気体連通する通気膜(2152)を含む通気弁(215)であって、前記通気膜(2152)は、前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に向かって開放される通気部(2152A)を含む通気弁(215)と、
前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に設置され且つ前記通気部(2152A)を覆う保護パッチ(217)とを含む、エンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項2】
前記保護パッチ(217)と前記エンドキャップ(211)との間には、前記通気膜(2152)と気体連通する第二の通路がある、請求項1に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項3】
前記エンドキャップ(211)は、通気弁取り付け溝(2112)を含み、前記通気弁(215)は、前記通気弁取り付け溝(2112)内に位置し、前記第一の通路(2113)は、前記通気弁取り付け溝(2112)の底壁に設置され、前記第二の通路は、前記通気弁取り付け溝(2112)と連通し、ここで、前記通気弁取り付け溝(2112)の開口は、前記エンドキャップ(211)の前記第一の側に設置され、又は前記通気弁取り付け溝(2112)の開口は、前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に設置される、請求項2に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項4】
前記通気弁(215)は、弁板(2151)をさらに含み、前記弁板(2151)は、前記エンドキャップ(211)に取り付けられ、前記弁板(2151)の二つの側面を貫通する第三の通路(2151A)を有し、前記通気膜(2152)は、前記弁板(2151)に固定され且つ前記第三の通路(2151A)を覆い、ここで、前記通気弁取り付け溝(2112)は、階段溝であり、前記階段溝は、
第一の溝部(2112A)であって、前記通気弁取り付け溝(2112)の底壁に近接しており、前記通気膜(2152)は、前記第一の溝部(2112A)内に位置し、且つ前記底壁と隙間を有する第一の溝部(2112A)と、
第二の溝部(2112B)であって、前記第一の溝部(2112A)に接続され且つ接続箇所に段差面(2112C)が形成され、前記弁板(2151)は、前記第二の溝部(2112B)内に位置し、前記段差面(2112C)と当接する第二の溝部(2112B)とを含む、請求項3に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項5】
前記第一の溝部(2112A)の高さ(H1)は、前記通気膜(2152)の厚さよりも0.1-0.5mm大きく、及び/又は
前記第二の溝部(2112B)の高さ(H2)は、前記弁板(2151)の厚さと等しく、又は、前記弁板(2151)の厚さよりも0.5mm以下大きい、請求項4に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項6】
前記エンドキャップ(211)は、エンドキャップ本体(2111)を含み、前記通気弁取り付け溝(2112)は、前記エンドキャップ本体(2111)に設置され、ここで、前記エンドキャップ(211)は、
前記エンドキャップ本体(2111)に設置され且つ前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に向かって突出するボス(2114)であって、前記第二の通路が、前記ボス(2114)に設置される連通溝(2115)又は連通穴を含むボス(2114)、及び/又は
エンドキャップ本体(2111)に設置され、前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に位置し、且つ前記通気弁取り付け溝(2112)と連通する通気溝(2116)をさらに含み、前記第二の通路は、前記通気溝(2116)を含む、請求項3から5のいずれか1項に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項7】
前記ボス(2114)の高さ(H3)は、0.1-0.5mmであり、及び/又は
前記ボス(2114)は、前記通気弁取り付け溝(2112)の外側に位置し、且つ前記ボス(2114)の前記通気弁取り付け溝(2112)に近接するエッジと前記通気弁取り付け溝(2112)のエッジとの距離(L1)は、0.5-3mmである、請求項6に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項8】
前記通気溝(2116)の深さ(H4)は、0.05-0.3mmであり、及び/又は
前記通気溝(2116)の前記保護パッチ(217)の外側に位置するエッジと前記保護パッチ(217)のエッジとの距離(L2)は、0.1-0.5mmである、請求項
6に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項9】
前記保護パッチ(217)は、前記通気部(2152A)を覆うパッチ本体(2171)と固定接着剤層(2172)とを含み、前記固定接着剤層(2172)は、前記パッチ本体(2171)の前記エンドキャップ(211)に向かう側に設置され、前記パッチ本体(2171)は、前記固定接着剤層(2172)を介して前記エンドキャップ(211)の前記第二の側に貼り付けられる、請求項
1または2に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項10】
前記固定接着剤層(2172)は、前記パッチ本体(2171)の一部の領域に付着され、ここで、
前記パッチ本体(2171)の前記固定接着剤層(2172)が付着されていない領域は、透明であり、及び/又は
前記パッチ本体(2171)の前記固定接着剤層(2172)が付着された領域及び/又は前記固定接着剤層(2172)は、カラーである、請求項9に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項11】
前記固定接着剤層(2172)は、前記パッチ本体(2171)のエッジに位置し、及び/又は
前記固定接着剤層(2172)は、前記第二の通路を回避する、請求項
9に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項12】
前記保護パッチ(217)は、前記通気部(2152A)を覆うパッチ本体(2171)を含み、ここで、
前記パッチ本体(2171)は、ポリエチレンテレフタレートで製作され、及び/又は
前記パッチ本体(2171)の厚さは、0.1-0.2mmである、請求項
1または2に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項13】
前記エンドキャップ(211)は、パッチ取り付け溝(2117)を含み、前記保護パッチ(217)は、前記パッチ取り付け溝(2117)内に位置する、請求項
1または2に記載のエンドキャップアセンブリ(21)。
【請求項14】
電池であって、請求項
1または2に記載のエンドキャップアセンブリ(21)を含む、電池。
【請求項15】
電力消費機器であって、請求項14に記載の電池を含み、前記電池は、前記電力消費機器に電力を提供するために用いられる、電力消費機器。
【国際調査報告】