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特表2024-535139ユーザデバイス及びWi-Fiネットワークとともに使用するためのスマートリング
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-27
(54)【発明の名称】ユーザデバイス及びWi-Fiネットワークとともに使用するためのスマートリング
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/3206 20190101AFI20240919BHJP
   H01Q 23/00 20060101ALI20240919BHJP
   H04M 1/72412 20210101ALI20240919BHJP
   H04M 1/72421 20210101ALI20240919BHJP
   H04B 1/3827 20150101ALI20240919BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20240919BHJP
   H01Q 7/00 20060101ALN20240919BHJP
   H01Q 9/16 20060101ALN20240919BHJP
   G08B 21/02 20060101ALN20240919BHJP
【FI】
G06F1/3206
H01Q23/00
H04M1/72412
H04M1/72421
H04B1/3827 130
G06F1/16 312A
H01Q7/00
H01Q9/16
G08B21/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506273
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 US2022038862
(87)【国際公開番号】W WO2023014607
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】17/391,531
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/714,220
(32)【優先日】2022-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518329826
【氏名又は名称】プリューム デザイン インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PLUME DESIGN, INC.
【住所又は居所原語表記】325 Lytton Ave, Palo Alto, CA 94301 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100120684
【弁理士】
【氏名又は名称】宮城 三次
(72)【発明者】
【氏名】ワイ クリスタル
(72)【発明者】
【氏名】リュウ シューハン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シャンイン
(72)【発明者】
【氏名】チュアン メン-ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヴォ リエム ヒエウ ディン
(72)【発明者】
【氏名】チャン リチャード
(72)【発明者】
【氏名】スー ミン-ツン
(72)【発明者】
【氏名】ファン ハオ-シュー
(72)【発明者】
【氏名】リエウ ジェフリー チーファイ
(72)【発明者】
【氏名】チウ ジーチェン
(72)【発明者】
【氏名】ヴー コウン
(72)【発明者】
【氏名】ダイナー ファフリ
(72)【発明者】
【氏名】サマルディジャ ミロスラフ
(72)【発明者】
【氏名】シェン シュー チュン
【テーマコード(参考)】
5B011
5C086
5J021
5K011
5K127
【Fターム(参考)】
5B011DA13
5B011DC01
5B011DC06
5B011DC07
5B011EA10
5B011KK01
5B011KK11
5B011LL11
5C086AA22
5C086AA49
5C086BA01
5C086CA11
5C086CA21
5C086CB26
5C086FA01
5C086FA11
5C086FA17
5C086GA10
5J021AB03
5J021AB04
5J021FA00
5J021JA08
5K011AA06
5K011DA02
5K011JA01
5K127AA32
5K127BA03
5K127BB22
5K127BB33
5K127CB43
5K127DA13
5K127GD03
5K127HA08
5K127JA01
5K127JA25
5K127JA34
(57)【要約】
スマートリング(12)は、電池、メモリ、処理回路(30、32)、複数のセンサ、及び複数のアンテナ(26、28)を含み、そのそれぞれが互いに結合され、全てがケーシング内に封入され、前記処理回路(30、32)は、アプリケーションがユーザデバイス上で開いているときに、クラウドサービスにデータを送信すること、閾値を超えるときに、クラウドサービスにデータを送信すること、加速度計によって検出された運動の変化があるときに、処理又は通信を起動することのうちのいずれかによって前記電池を節約するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが互いに結合され、全てがケーシング内に封入されている、電池、メモリ、処理回路(30、32)、複数のセンサ、及び複数のアンテナ(26、28)
を備える、スマートリング(12)であって、
前記処理回路(30、32)は、アプリケーションがユーザデバイス上で開いているときに、クラウドサービスにデータを送信すること、閾値を超えるときに、クラウドサービスにデータを送信すること、加速度計によって検出された運動の変化があるときに、処理又は通信を起動することのうちのいずれかによって前記電池を節約するように構成される、スマートリング(12)。
【請求項2】
前記処理回路(30、32)は、
前記スマートリング(12)を、分散Wi-Fiシステム(200)内のユーザデバイス(222)及びWi-Fiアクセスポイント(214)のいずれかとペアリングさせ、
前記ユーザデバイス(222)及び前記Wi-Fiアクセスポイント(214)の前記いずれかを介して、前記複数のセンサのいずれかから測定値を取得し、前記測定値をクラウドサービスに提供するように、さらに構成される、請求項1に記載のスマートリング(12)。
【請求項3】
前記複数のアンテナ(26,28)は、Bluetooth(登録商標)及びWi-Fi用のアンテナと、近距離無線通信用のアンテナとを含む、請求項1又は2に記載のスマートリング(12)。
【請求項4】
前記複数のアンテナ(26,28)は、Bluetooth(登録商標)用のアンテナを含み、Bluetooth(登録商標)用の前記アンテナは、装着者の場所を追跡するためにWi-Fiシステムと組み合わせて利用される、請求項1又は2に記載のスマートリング(12)。
【請求項5】
装着者の場所の前記追跡は、バスルームトリップのカウント、台所トリップのカウント、ベッドで費やした時間のカウントのうちの1つ以上に使用される、請求項4に記載のスマートリング(12)。
【請求項6】
前記複数のセンサは、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ及び加速度計を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のスマートリング(12)。
【請求項7】
前記PPGセンサは、酸素飽和度を測定するように構成される、請求項6に記載のスマートリング(12)。
【請求項8】
前記加速度計は、運動及び転倒を検出するように構成される、請求項6又は7に記載のスマートリング(12)。
【請求項9】
前記スマートリング(12)は、マイクロホン、スピーカ、触覚フィードバック、又はタップセンサのうちの複数を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のスマートリング(12)。
【請求項10】
前記スマートリング(12)は、前記マイクロホン又は前記タップセンサのうちの1つ以上からの入力に基づいて、介護者又は緊急要員に連絡するように構成される、請求項9に記載のスマートリング(12)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のスマートリング(12)と通信するステップを含む、方法。
【請求項12】
前記ステップは、
前記スマートリング及び第二のスマートリングからのデータを集約して、装着者が前記スマートリング及び前記第二のスマートリングの一方を装着し、同時に他方が充電されるようにすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ステップは、
前記測定値をコホートと組み合わせて、その比較をすることを含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記ステップは、
閾値を越えたことに基づいて第三者に通知を提供することを含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ステップは、
前記測定値に基づいて問題を検出し、それに基づいて通知を提示することを含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2021年8月2日に出願された米国特許出願第17/391、531号の一部継続であって、その内容は、参照によりその全体が組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、スマートリングに関する。より具体的には、本開示は、ユーザデバイス及びWi-Fiネットワークとともに使用するためのスマートリングのためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、「スマートリング」が開発され、人気のある消費者向け電子デバイスとなっている。外側から、スマートリングは、規則的な装飾リングであるように見える。しかしながら、これらのスマートリングは、無線能力を含んでもよく、これにより、対応するPOSデバイスとペアリングして、支払いを行うことが可能になる。また、いくつかのスマートリングは、代わりに、スマートフォンとペアリングするように構成されてもよい。これらの様々なスマートリングの無線能力は、アンテナがリングに組み込まれることを必要とする。しかしながら、いくつかのスマートリングは金属製であり得るため、アンテナを設計して、金属リングに組み込むことは困難なことがある。市場における典型的な設計は、チップアンテナを使用するが、これには、既に不足している可能性がある専用のアンテナ容積を必要とする。通常、これらのチップアンテナは、典型的には非常に小さいプリント回路基板(PCB)の接地電流に依存するので、性能が低い。したがって、POSデバイス及びスマートリングの分野では、外部デバイスとの無線通信を改善する必要がある。
【0004】
また、スマートリングのための様々な従来のアプリケーションは、セキュリティ(アクセス制御)、支払い、活動追跡、及び装着者へのフィードバックを含む。まだ調査されていないものは、スマートリングとモバイルデバイス、Wi-Fiネットワーク、及び/又は様々なアプリケーションのためのクラウドサービスとの統合である。例えば、人々は、寿命が長くなり、年齢を重ねるにつれて、自立を維持する方法を求めており、すなわち、これらの人々は、「アクティブブーマ」と呼ぶことができる。アクティブブーマは、セキュリティ、孤立、安全、及び健康において家庭で生活する課題に直面する。セキュリティについて、アクティブブーマは、詐欺、住居侵入等の被害にあう可能性がある。孤立について、事故又は健康低下が、しばしば検出されない。安全について、転倒する可能性がある。最後に、健康については、肥満、高血圧、慢性閉塞性肺疾患、糖尿病、うつ病/不安、認知症は、共通の健康問題である。監視して、アクティブに留まることは、人の健康を維持するための鍵である。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、ユーザデバイス及びWi-Fiネットワークとともに使用するためのスマートリングのためのシステム及び方法に関する。一実施形態では、スマートリングは、電池、メモリ、処理回路、複数のセンサ、複数のアンテナ、及び電池を含み、そのそれぞれが互いに結合され、全てがケーシング内に封入され、処理回路は、アプリケーションがユーザデバイス上で開いているときに、クラウドサービスにデータを送信すること、閾値を超えるときに、クラウドサービスにデータを送信すること、加速度計によって検出された運動の変化があるときに、処理又は通信を起動することのうちのいずれかによって電池を節約するように構成される。処理回路は、さらに、スマートリングを、分散Wi-Fiシステム内のユーザデバイス及びWi-Fiアクセスポイントのいずれかとペアリングさせ、ユーザデバイス及びWi-Fiアクセスポイントの前記いずれかを介して、複数のセンサのいずれかから測定値を取得し、測定値をクラウドサービスに提供するように構成することができる。
【0006】
複数のアンテナは、Bluetooth(登録商標)及びWi-Fi用のアンテナと、近距離無線通信用のアンテナとを含むことができる。複数のアンテナは、Bluetooth(登録商標)用のアンテナを含み、Bluetooth(登録商標)用のアンテナは、装着者の場所を追跡するために分散Wi-Fiシステムと組み合わせて利用される。装着者の場所の追跡は、バスルームトリップのカウント、台所トリップのカウント、ベッドで費やした時間のカウントのうちの1つ以上に使用することができる。複数のセンサは、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ及び加速度計を含むことができる。PPGセンサは、酸素飽和度を測定するように構成することができる。加速度計は、運動及び転倒を検出するように構成することができる。リングは、マイクロホン、スピーカ、触覚フィードバック、又はタップセンサのうちの複数を含むことができる。リングは、マイクロホン又はタップセンサのうちの1つ以上からの入力に基づいて、介護者又は緊急要員に連絡することができる。
【0007】
別の実施形態では、クラウドシステムは、プロセッサ及び命令を記憶するメモリを備える1つ以上の処理デバイスを含み、命令は、実行されると、プロセッサに、複数のセンサ及び測定のための複数のアンテナを含むスマートリングと通信させ、スマートリングとの通信は、アプリケーションのうちの1つ以上がユーザデバイス上で開いているとき、閾値を越えるとき、又はリング内の加速度計によって検出される運動の変化があるときのみ通信することによって、スマートリング上の電力を節約する。命令は、さらに、実行されると、プロセッサに、分散Wi-Fiシステム内のユーザデバイス及びWi-Fiアクセスポイントのいずれかと通信させることができ、ユーザデバイス及びWi-Fiアクセスポイントのいずれかは、スマートリングにペアリングされ、ユーザデバイス及びWi-Fiアクセスポイントの前記いずれかを介して、スマートリング内のメモリから測定値を取得させることができる。
【0008】
命令は、実行されると、さらに、プロセッサに、スマートリング及び第二のスマートリングからのデータを集約して、装着者がスマートリング及び第二のスマートリングの一方を装着し、同時に他方が充電されるようにすることができる。測定値は、分散Wi-Fiシステムによって取得された他の測定値と組み合わせることができる。測定値は、ネットワーク使用量、アプリケーション使用量、使用されるデバイスのタイプのうちの1つ以上を含むことができる。
【0009】
リングとの通信は、加速度計、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ、マイクロホン、又はタップセンサのうちの1つ以上からのデータを含むことができる。複数のアンテナは、Bluetooth(登録商標)用のアンテナを含むことができ、Bluetooth(登録商標)用のアンテナは、Wi-Fiアクセスポイントを含む分散Wi-Fiシステムと組み合わせて利用され、装着者の位置を追跡する。命令は、実行されると、プロセッサに、測定値をコホートと組み合わせて、比較させることができる。命令は、さらに、実行されると、プロセッサに、閾値を越えることに基づいて、通知を第三者に提供させることができる。命令は、さらに、実行されると、プロセッサに測定値に基づいて装着者のルーチンを追跡させることができる。命令は、実行されると、さらに、プロセッサに、測定値に関連する動向を表示するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供させることができる。命令は、実行されると、さらに、プロセッサに、測定値に基づいて問題を検出させ、それに基づいて通知を提示させることができる。通信されたデータの一部は、第三者サービスを供給する第三者に提供することができる。第三者サービスには、瞑想、呼吸トレーニング、ヨガ、ダイエット、エクササイズ、カウンセリング、ヘルスケアのうち1つ以上が含まれる。
【0010】
一実施形態では、装着可能リングは、内面及び外面と、それぞれが内面と外面との間に配置される第一のアンテナ構成要素及び第二のアンテナ構成要素と、第一のアンテナ構成要素の第一の端部を第二のアンテナ構成要素の第一の端部に接続する第一の電気回路と、第一のアンテナ構成要素の第二の端部を第二のアンテナ構成要素の第二の端部に接続する第二の電気回路と、を含み、第一の電気回路及び第二の電気回路の構成に基づいて、第一のアンテナ構成要素及び第二のアンテナ構成要素は、所与の周波数帯域で動作するように構成される。所与の周波数帯域は、第一の周波数帯域及び第二の周波数帯域のうちの1つであり得る。第一の周波数帯域内の動作は、ユーザデバイスとのペアリングを可能にすることができ、第二の周波数帯域内の動作は、販売時点情報管理(POS)デバイスとのペアリングを可能にすることができる。第一の周波数帯域は、約2.4000GHz~約2.4835GHzの範囲のBluetooth(登録商標)周波数帯域における1つ以上のチャネルを含むことができ、第二の周波数帯域は、約12.66MHz~約14.46MHzの範囲の近距離無線通信(NFC)周波数帯域における1つ以上のチャネルを含むことができる。
【0011】
構成は、ダイポールアンテナ配置及びループアンテナ配置のうちの1つを含むことができる。ダイポールアンテナ配置は、Bluetooth(登録商標)及び/又はWi-Fi用とすることができ、ループアンテナ構成は、近距離無線通信(NFC)用である。外面は、伝送信号の寄生反射のために構成された特性を有する外側シェルを含むことができる。装着可能リングは、第一の電気回路及び第二の電気回路のうちの1つ以上に電力供給するように構成された電池をさらに含むことができ、電池は、第一のアンテナ構成要素の少なくとも一部分を形成する外側金属ケーシングを含む。装着可能リングは、電池を充電するための磁場を生成するように構成された近距離無線通信(NFC)充電器をさらに含むことができる。電池は、接地平面、ダイポールアンテナ配置用のアームのうちの1つ、及びループアンテナ配置用の電流経路のうちの1つ以上として機能することができる。第二のアンテナ構成要素は、第二の電気回路の少なくとも一部分が存在する可撓性プリント回路基板を少なくとも含むことができる。第二の電気回路は、第一の周波数帯域又は第二の周波数帯域のいずれか内での動作を可能にするために、遮断要素と、整合回路要素と、トランシーバ要素とを含むことができる。第一の電気回路は、第一の周波数帯域内で動作するときに開回路のように挙動し、第二の周波数帯域内で動作するときに短絡回路のように挙動するチョークインダクタを含むことができる。装着可能リングは、第一のアンテナ構成要素及び第二のアンテナ構成要素のうちの1つ以上に取り付けられた導電性ストリップ及びフェライトストリップのうちの1つ以上をさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示は、様々な図面を参照して本明細書で例示され、説明され、同様の参照番号は、適宜、同様のシステム構成要素/方法ステップを示すために使用される。
【0013】
図1】本開示の様々な実施形態による、スマートリングがPOSマシン及びモバイルデバイスと無線通信することができるシステムを示す図である。
図2】本開示の様々な実施形態によるスマートリングの断面図を示す図である。
図3】様々な実施形態による、図2のスマートリングの電気回路を示す概略図である。
図4】様々な実施形態による、第一の周波数帯域内の図2のスマートリングの動作を示す図である。
図5】様々な実施形態による、第二の周波数帯域内の図2のスマートリングの動作を示す図である。
図6】様々な実施形態による、寄生電流を有するダイポールアンテナ配置における電流を示す図である。
図7】様々な実施形態による、図6に示すダイポールアンテナ配置における電流を示す図で、アンテナ素子が直線状にレイアウトされている。
図8】様々な実施形態による、高周波数帯域で使用するための散乱パラメータ(Sパラメータ)S11対整合回路の周波数を示すグラフである。
図9】様々な実施形態による、図2のスマートリングの動作を示す図である。
図10】様々な実施形態による、高周波数帯域で使用するためのSパラメータS11対チョークインダクタの周波数を示すグラフである。
図11】様々な実施形態による、第二の周波数帯域における動作のための図2のスマートリングの動作を示す図である。
図12】様々な実施形態による、図2のスマートリングの側断面図及び対応する磁力線を示す図である。
図13】様々な実施形態による、図2のスマートリングの断面図及び対応する磁場を示す図である。
図14】様々な実施形態による、寄生電流を有するループアンテナ配置における電流を示す図である。
図15】様々な実施形態による、電池ケーシングの1つの表面上に形成された導体膜のストリップを有する図2のスマートリングを示す図である。
図16】様々な実施形態による、図15の導体膜のストリップと、電池ケーシング及び可撓性プリント回路(FPC)の表面上に形成されたフェライトシートのストリップとを有する図2のスマートリングを示す図である。
図17】様々な実施形態による、図2のスマートリングを充電するための近距離無線通信(NFC)充電器の側面図を示す写真である。
図18】様々な実施形態による、図17のNFC充電器の上面図を示す写真である。
図19】様々な実施形態による、第二の周波数帯域内で動作するためのSパラメータS21対NFC充電器の周波数を示すグラフである。
図20】様々な実施形態による、1つのアンテナ素子として使用される電池ケースの端部を示す図である。
図21】様々な実施形態による、図20の電池ケーシングの端部を示す写真である。
図22】様々な実施形態による、図20の電池ケーシングと別のアンテナ素子として使用されるFPCの端部との間の接続部を示す図である。
図23】様々な実施形態による、図20の電池ケーシングと別のアンテナ素子として使用されるFPCの端部との間の接続部を示す図である。
図24】様々な実施形態による、図20の電池ケーシングと別のアンテナ素子として使用されるFPCの端部との間の接続部を示す図である。
図25】様々な実施形態による、図2のスマートリングの等角部分切欠図を示す図である。
図26】様々な実施形態による、図2のスマートリングの断面側面図を示す図である。
図27】様々な実施形態による、電池の正端子及び負端子からFPC110の他端部への接続部を示す写真である。
図28】スマートリングの図である。
図29】クラウドサービスを介した制御を有する分散Wi-Fiシステムのネットワーク図である。
図30】ユーザデバイス、例えば、モバイルデバイスのブロック図である。
図31】アクセスポイントが異なる部屋に分散されている場所の図である。
図32】分散Wi-Fiシステムの管理を示すアプリケーションからのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図33A】スマートリング12の管理を示すアプリケーションからのGUIのスクリーンショットである。
図33B】スマートリング12の管理を示すアプリケーションからのGUIのスクリーンショットである。
図33C】スマートリング12の管理を示すアプリケーションからのGUIのスクリーンショットである。
図34】位置及び運動の検出を示すアプリケーションからのGUIのスクリーンショットである。
図35】第三者デバイスとクラウドサービスとの統合の図である。
図36】ドアベルカメラがクラウド212サービスと統合され、特定の人に警告するためのアプリケーションがドアのところにある使用事例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
様々な実施形態では、本開示は、ユーザデバイス及びWi-Fiネットワークとともに使用するためのスマートリングのためのシステム及び方法に関する。スマートリングは、電池、メモリ、処理回路、複数のセンサ、複数のアンテナ、及び電池を含み、そのそれぞれが互いに結合され、全てがケーシング内に封入され、処理回路は、スマートリングを、分散Wi-Fiシステム内のユーザデバイス及びWi-Fiアクセスポイントのいずれかとペアリングさせ、ユーザデバイス及びWi-Fiアクセスポイントの前記いずれかを介して、複数のセンサのいずれかから測定値を取得し、測定値をクラウドサービスに提供するように構成される。
【0015】
別の実施形態では、本開示は、装着者の指に装着され得るリング等の装着可能デバイスに埋め込まれ得るアンテナシステム及び回路を対象とする。一実装形態によれば、アンテナシステムは、第一の端部及び第二の端部を有する第一のアンテナ構成要素と、同じく第一の端部及び第二の端部を有する第二のアンテナ構成要素とを含む。アンテナシステムは、また、第一のアンテナ構成要素の第一の端部を第二のアンテナ構成要素の第一の端部に接続する第一の電気回路と、第一のアンテナ構成要素の第二の端部を第二のアンテナ構成要素の第二の端部に接続する第二の電気回路とを含む。第一及び第二の電気回路が第一の状態に構成されることに応答して、第一のアンテナ構成要素及び第二のアンテナ構成要素は、第一の周波数帯域内で動作するように構成される。第一及び第二の電気回路が第二の状態に構成されることに応答して、第一のアンテナ構成要素及び第二のアンテナ構成要素は、第二の周波数帯域内で動作するように構成される。
【0016】
(スマートリング用のアンテナ)
図1は、スマートリング12が様々なデバイスに短距離で無線通信することができるシステム10を示す図である。例えば、スマートリング12は、ユーザ(例えば、顧客)の指14に装着されてもよい。モバイルデバイス16の近くに配置されると、スマートリング12及びモバイルデバイス16は、第一の周波数帯域(例えば、Bluetooth(登録商標)周波数)内で動作して、それらの間の通信を可能にするように構成されてもよい。ポイントオブセール(POS)マシン18の近くに配置されると、スマートリング12及びPOSマシン18は、第二の周波数帯域(例えば、近距離無線通信(NFC)周波数)内で動作して、それらの間の通信を可能にするように構成されてもよい。
【0017】
従来のスマートリングは、通常、2つの別個の周波数帯域内での動作が可能でない。しかしながら、本開示の種々の実施形態によれば、スマートリング12の様々なアンテナ構成要素は、特定の物理的特性及び電気回路を含み、これによって、2つの異なる周波数帯域における動作が可能になる。こうして、スマートリング12が第一の周波数帯域(例えば、Bluetooth(登録商標))内での動作を可能にするためにモバイルデバイス16とペアリングすることが可能になり、同時に、スマートリング12が第二の周波数帯域(例えば、NFC)内での動作を可能にするためにPOSマシン18とペアリングすることが可能になる。特に、アンテナ部分は、後述するように、通常サイズのリングに完全に埋め込まれるように構成されてもよい。これらのアンテナ部分は、例えば、導電性電池ケーシングと、通常サイズのリング内に埋め込むことができる可撓性プリント回路(FPC)又は他の好適な可撓性基板上の導電性トレース又はフィルムとを含んでもよい。無線通信に既に必要とされているこれらの構成要素を使用することによって、余分な数の部品及び回路を最小限に抑えて、スマートリング12の外側シェル内の空間を節約することができる可能性がある。
【0018】
図2は、スマートリング12の実施形態の断面図を示す。スマートリング12は、ユーザの指14(図2には図示せず)に着用されたときに通常見ることができる外面20と、通常はユーザの指14と接触することができる内面22とを含む。スマートリング12の外側部分は、金属層24を含んでもよく、金属層24は、いくつかの実施形態では外面20を含んでもよい。
【0019】
また、スマートリング12は、第一のアンテナ構成要素26及び第二のアンテナ構成要素28を含む。第一及び第二のアンテナ構成要素26、28は、組み合わせて、比較的狭い幅(例えば、図2に示すように、外面から内面まで測定される)及び比較的狭い深さ(例えば、ページの中へ測定される)を有するリング又は管を形成してもよい。いくつかの実施形態では、第一及び第二のアンテナ構成要素26、28の各々の深さは、その幅よりも大きい寸法を有してもよい。
【0020】
さらに、スマートリング12は、第一の電気回路30及び第二の電気回路32を含む。第一の電気回路30は、第一のアンテナ構成要素26の第一の端部34を第二のアンテナ構成要素28の第一の端部36と電気的に接続するように構成される。また、第二の電気回路32は、第一のアンテナ構成要素26の第二の端部38を第二のアンテナ構成要素28の第二の端部40と電気的に接続するように構成される。
【0021】
図3は、アンテナ回路44の実施形態を示す概略図である。この実施形態では、アンテナ回路44は、第一の電気回路30と、第二の電気回路32と、第一の電気回路30と第二の電気回路32との間に接続された第一のアンテナ構成要素26及び第二のアンテナ構成要素28とを含む。いくつかの実施形態によれば、第一の電気回路30は、単に、より高い周波数(例えば、Bluetooth(登録商標)及びWi-Fi周波数)で開回路のように作用し、より低い周波数(例えば、NFC周波数)で短絡のように作用するように構成されたインダクタを含むことができる。
【0022】
図3の実施形態に示すように、第二の電気回路32は、より高い周波数範囲(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi)で動作するように構成された第一の組の構成要素46、48、50と、より低い周波数範囲(例えば、NFC)で動作するように構成された第二の組の構成要素52、54、56、58とを含む。第一の組の構成要素は、周波数遮断デバイス46(例えば、直列接続キャパシタ)と、高周波整合回路48(例えば、直列接続及びシャント接続のインダクタ及びキャパシタの組み合わせ)と、高周波無線トランシーバ50とを含む。第二の組の構成要素は、高周波チョーク又はチョークインダクタ52(例えば、直列接続インダクタ又はフェライトビーズ)と、低周波整合回路(例えば、直列接続及びシャント接続コンデンサの組み合わせ)と、低周波バラン56と、低周波無線トランシーバ58とを含む。整合回路48、54は接地に接続されてもよく、無線トランシーバ50、58も接地に接続されてもよい。
【0023】
アンテナ理論に従って効率的なアンテナを設計するために、アンテナの長さは、典型的には、動作周波数の4分の1、半波長、又は全波長である。例えば、約2.4GHzのBluetooth(登録商標)又はWi-Fi周波数では、波長は、約120mmである。約13.56MHzのNFC周波数では、波長は、約22m(すなわち、22,000mm)である。他の同様の波長は、他のBluetooth(登録商標)又はWi-Fi周波数(例えば、約2.4000GHz~約2.4835GHz)において、又は他のNFC周波数(例えば、約12.66MHz~約14.46MHz)では、適用可能なことがある。
【0024】
リングは、典型的には直径が約12mm~約22mmで変化し、典型的には内周が約49mm~約72mmで変化する。最大のリングサイズでさえ、波長の4分の1の典型的に必要とされる最小直径寸法をはるかに下回る(すなわち、Bluetooth(登録商標)周波数で120mm/4=30mm)。リング全体がアンテナ容積に使用される場合であっても、それは依然として、十分ではない。これは、電池、フォトダイオードセンサ、RF基板、チップ等の他の全ての部品さえ含まない。
【0025】
市場における典型的な設計は、数mm×数mmのサイズであるチップアンテナを使用するが、チップアンテナは、既に乏しい専用のアンテナ容積を必要とする。さらに、チップアンテナは、性能が低く、その理由は、典型的には、(例えば、PCB自体のサイズが小さいために)リングサイズが弱いPCB接地電流に依存するためである。それにもかかわらず、本開示の実施形態に関して説明されるような第一及び第二のアンテナ構成要素26、28の構成は、両方の周波数帯域における動作を可能にするために、円周寸法を特定の方法で利用することが可能になる。動作は、両方の周波数帯域において同時に企図される。例えば、NFC帯域は、Bluetooth(登録商標)帯域が別のBluetooth(登録商標)デバイス、例えば、電話又はWi-Fiアクセスポイントにアクセスするために使用されている間に、充電のために使用することができる。別の例では、電話(Bluetooth(登録商標))への接続を維持している間に、支払い用リング(NFC)を使用することを含むことができる。
【0026】
したがって、本開示の様々な実装形態によれば、アンテナシステム及びアンテナ回路が提供される。一例では、アンテナシステムは、第一の端部34及び第二の端部38を有する第一のアンテナ構成要素26と、第一の端部36及び第二の端部40を有する第二のアンテナ構成要素28とを含んでもよい。アンテナシステムは、また、第一のアンテナ構成要素26の第一の端部34を第二のアンテナ構成要素28の第一の端部36に接続する第一の電気回路30と、第一のアンテナ構成要素26の第二の端部38を第二のアンテナ構成要素28の第二の端部40に接続する第二の電気回路32とを含んでもよい。第一及び第二の電気回路30、32が第一の状態に構成されることに応答して、第一のアンテナ構成要素26及び第二のアンテナ構成要素28は、第一の周波数帯域(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi)内で動作するように構成される。第一及び第二の電気回路30、32が第二の状態に構成されることに応答して、第一のアンテナ構成要素26及び第二のアンテナ構成要素28は、第二の周波数帯域(例えば、NFC)内で動作するように構成される。
【0027】
また、第一及び第二の電気回路30、32が第一の状態に構成されることに応答して、第一のアンテナ構成要素26及び第二のアンテナ構成要素28は、ダイポールアンテナ配置(例えば、インダクタ30が開回路として作用する場合である)に構成される。第一及び第二の電気回路30、32が第二の状態に構成されることに応答して、第一のアンテナ構成要素26及び第二のアンテナ構成要素28は、ループアンテナ配置(例えば、インダクタ30が短絡回路として作用する場合である)に構成される。いくつかの実施形態によると、アンテナシステムは、装着者の指に装着され得るリング又はスマートリング12等の装着可能デバイスに組み込まれてもよい。リング12は、送信信号の寄生反射のために構成された特性を有する外側シェル(例えば、金属層24)を含んでもよい。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、第一の周波数帯域内の動作は、スマートフォン(例えば、モバイルデバイス16)とのペアリングを可能にすることができ、第二の周波数帯域内の動作は、ポイントオブセール(POS)デバイス(例えば、POSマシン18)とのペアリングを可能にすることができる。アンテナシステムは、第一の電気回路26及び第二の電気回路28のうちの1つ以上に電力供給するように構成された電池をさらに含んでもよい。電池は、第一のアンテナ構成要素26の少なくとも一部を形成する外側金属ケーシングを含んでもよい。アンテナシステムは、また、近距離無線通信(NFC)充電器(図17図19に関して説明される)を含んでもよい。NFC充電器は、電池を充電するための磁場を生成するように構成されてもよい。第一の周波数帯域は、約2.4000GHz~約2.4835GHzの範囲のBluetooth(登録商標)周波数帯域における1つ以上のチャネルを含んでもよく、第二の周波数帯域は、約12.66MHz~約14.46MHzの範囲の近距離無線通信(NFC)周波数帯域における1つ以上のチャネルを含んでもよい。
【0029】
第二のアンテナ構成要素28は、第二の電気回路28の少なくとも一部が存在する可撓性プリント回路(FPC)又はFPC基板を少なくとも含んでもよい。第一の電気回路30は、第一の周波数帯域内で動作するときに開回路のように挙動し、第二の周波数帯域内で動作するときに短絡回路のように挙動するチョークインダクタを含んでもよい。第二の電気回路32は、第一の周波数帯域又は第二の周波数帯域のいずれか内での動作を可能にするために、遮断要素46、52と、整合回路要素48、54と、トランシーバ要素50、58とを含んでもよい。また、図15及び図16に関して説明した実施形態によれば、アンテナシステムは、第一及び第二のアンテナ構成要素26、28のうちの1つ以上に取り付けられた1つ以上の導電性ストリップ及び/又は1つ以上のフェライトストリップをさらに含んでもよい。
【0030】
動作中、スマートリング12は、第一のアンテナ構成要素26の一部として電池上の金属ジャケット又はケーシングを使用し、したがって、ダイポール様アンテナ、ラジエータ、又はトランシーバのアームのうちの1つとして機能することができる。第一の電気回路30が短絡されると、電池ケーシングは、両方のアンテナ構成要素26、28を含むループアンテナのための電流経路の一部として機能することができる。電池は、また、アンテナの接地平面として機能することができる。いくつかの実施形態では、薄い金属膜(例えば、銅テープ)が、(例えば、図15及び図16に関して後述するように、)電池の外面に沿って設置されることができる。
【0031】
アンテナは、少なくとも部分的に、FPC基板又はPCB(すなわち、可撓性又は剛性基板)上に1つ以上のトレースを含んでもよい。アンテナの他の部分は、少なくとも部分的に、電池(例えば、電池ケース)の外側にメタライゼーションを含んでもよい。FPCの接地平面は、アンテナの実際の放射要素であってもよい(例えば、アンテナ素子のための別個のトレースがない)。様々な技術を適用して、接地平面で誘発され、電子機器の動作を妨害する可能性のある電位から電子機器を保護してもよい。
【0032】
高周波(Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi)動作の場合、アンテナは、ダイポール配置を有するが、低周波(NFC)動作の場合、アンテナは、ループ配置を有する。ダイポールは、負荷及び同調を考慮して半波ダイポールに近似することができる。ダイポール配置又はループ配置のいずれかの生成は、チョークインダクタ30の状態によって決定することができる。また、チョークインダクタ30によって、アンテナ回路が、独立して同調され得る高周波配置又は低周波数配置を含むことが可能になる。
【0033】
スマートリング12の金属層24は、所定の厚さを有する寄生素子とすることができる。また、スマートリング12は、金属層24と第一及び第二のアンテナ構成要素26、28との間に、間隙42を含んでもよい。間隙42は、金属層24の寄生特性を制御するように設計することができる所定の幅を有してもよい。
【0034】
第二の電気回路32は、低周波数から高周波数を保護するための絶縁のために構成されたキャパシタ46を含んでもよい。また、インダクタ52による絶縁は、高周波信号から低周波(NFC)回路を保護することができる。
【0035】
図4は、いくつかの実施形態による、第一の(高)周波数帯域内のスマートリング12の動作を示す図である。高周波数動作(例えば、約2.0GHz~約2.4GHzの周波数帯)では、チョークインダクタ30、52は、「開」である。その結果、アンテナ回路(例えば、第一及び第二のアンテナ構成要素26、28)は、効果的に折り畳みダイポールデバイスになり、第一のアームが第一のアンテナ構成要素26を含み、第二のアームが第二のアンテナ構成要素28を含む。また、構成要素52、54、56、58を含む第二の電気回路32の底部は、インダクタ52が開回路として機能する結果として、本質的に絶縁される。この場合もやはり、第一のアンテナ構成要素26は、電池及び/又は電池ケーシングを含んでもよく、第二のアンテナ構成要素28は、寄生素子(例えば、図4には図示されていない金属層24)によって囲まれたFPCを含んでもよい。
【0036】
図4の配置では、スマートリング12は、高周波数(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi)動作のために構成される。したがって、適用可能な波長(例えば、搬送波周波数波長)は、約2.4GHzの周波数で約120mmであってもよい。リング円周は、典型的には、約50~70mmであってもよく、これは、半波長の近傍にある。電池ケーシング及びFPCは、約25~35mmの長さであることができ、これは、4分の1波長の近傍にある。高周波整合及びチョークは、ダイポールアームが正確に4分の4波長ではない実施形態に対してオフセットするために使用することができる。高周波数では、チョークは、「開いており」、折り返しダイポールアンテナ構造が作成される。
【0037】
図5は、第二の(低)周波数帯域内のスマートリング12の動作を示す図である。低周波数帯域(例えば、約13.56MHzのNFC)では、コンデンサ46(例えば、NFC遮断器)は「開」であり、アンテナ回路は、電池又は電池ケース(例えば、第一のアンテナ構成要素26)及びFPC(例えば、第二のアンテナ構成要素28)から構成されるループアンテナに効果的になる。また、インダクタ30は、本質的に、低周波数において短絡のように作用してもよい。ループアンテナは、寄生素子(例えば、図5に示されていない金属層24)によって囲まれている。
【0038】
図6は、図4に示すダイポールアンテナ配置における電流を示す図である。また、金属層24を通る寄生電流が示されている。図7は、ダイポールアンテナ配置における電流を示す図であって、アンテナ素子は、直線状にレイアウトされている。
【0039】
図8は、高周波数帯域で使用するための散乱パラメータ(Sパラメータ)S11対図3及び図9に示すような整合回路48の周波数を示すグラフである。インダクタンスはnHのオーダーであってもよく、キャパシタンスはpFのオーダーであってもよい。項S11は、散乱パラメータ行列の入力ポート電圧反射係数を表してもよい。図10は、高周波数帯域で使用するためのSパラメータS11対チョークインダクタ(例えば、図2図3及び図9に示すインダクタ30)の周波数を示すグラフである。インダクタ30は、μH程度のインダクタンスを含んでもよい。整合回路48の場合、インダクタンスはnHのオーダーであってもよく、キャパシタはpFのオーダーのキャパシタンスを有してもよい。
【0040】
図11は、図5に示すようにループアンテナ62として構成される場合の、第二の(低)周波数帯域における動作のためのスマートリング12の動作を示す図である。より低い(NFC)帯域によって、スマートリング12が約13.56MHz±約0.9MHzで動作し、トランシーバ58を利用することが可能になる。NFC帯域では、波長は約22m(22,000mm)である。電池(例えば、第一のアンテナ構成要素26)及びFPC(例えば、第二のアンテナ構成要素28)は、約13.56MHzで、高周波チョーク(例えば、インダクタ30)を通して効果的に接続される。低周波数のアンテナは、ループ(例えば、約0.1~約3.0マイクロヘンリー(μH)である)において低抵抗及び高インダクタンスを有してもよい。インダクタ30に加えて、他の高周波数のチョーク(例えば、インダクタ52)も、また、ループ62におけるインダクタンスの欠如を相殺するために使用することができる。
【0041】
図12は、側面から見たスマートリング12の断面図であり、スマートリング12は、ページに対して直交して延在する。この実施形態では、金属層24は、スマートリング12の外側部分のみに示されているが、他の実施形態では、金属層24は、リング表面の周囲全体に、又は周囲に部分的に延在してもよい。図12はまた、第一のアンテナ構成要素26(例えば、電池ケーシング)の断面及び第二のアンテナ構成要素28(例えば、FPC)の断面を示す。第一及び第二のアンテナ構成要素26、28の断面は長方形であるように示されているが、断面は、様々なリングの異なるサイズ及び構成の範囲内で動作するための任意の適切な形状を含み得ることを理解されたい。図12には、トランシーバ50、58の放射パターンに基づく対応する磁力線も示されている。
【0042】
図13は、上から見たスマートリング12の断面図で、スマートリング12は、ページと平行であり、磁力線は、ページに対して直交して延在する。例えば、・付きの円は、ページから出る磁場の方向を表し、×付きの円は、ページに入る磁場の方向を表す。また、反時計回りの矢印は、ループアンテナにおける電流の方向を表し、時計回りの矢印は、金属層24における寄生電流の方向を表す。
【0043】
図14は、また、寄生電流を有するループアンテナ配置における電流を示す。低周波数配置(例えば、約13.56MHz)では、NFC遮断要素46(例えば、コンデンサ)は、「開」であり、ループアンテナは、金属層24の寄生素子によって囲まれた第一及び第二のアンテナ構成要素26、28によって効果的に形成される。
【0044】
図15は、第一のアンテナ構成要素26(例えば、電池ケーシング)の1つの表面(例えば、内面)上に形成された導体膜70のストリップをさらに含み得るスマートリング12の実施形態を示す図である。この実施形態では、電池ジャケットは、少なくとも部分的に導電性であってもよく、導体膜70は、導電性の改善、抵抗の低減等の、より予測可能なアンテナ特性を提供するための導体として使用されてもよい。また、第一の電気回路30から高周波チョークインダクタ素子52まで、第一のアンテナ構成要素26上に導体膜70を追加してもよい。
【0045】
図16は、図15に示す導体膜70のストリップに加えて、フェライトシート74、76の第一及び第二のストリップをさらに含み得るスマートリング12の別の実施形態を示す図である。フェライトシートの第一のストリップ74は、第一のアンテナ構成要素26(例えば、電池ケーシング)の表面(例えば、内面)上に形成されてもよく、次いで、いくつかの実施形態では、導体膜70によって取り囲まれてもよい。第二のフェライトシートストリップ76は、金属層24とFPCとの間等、第二のアンテナ構成要素28(例えば、FPC)の表面(例えば、外面)上に形成されてもよい。NFCアンテナの有効性を高める必要がある場合、フェライトシート74、76のうちの1つ以上を、第一及び第二のアンテナ構成要素26、28のうちの1つ以上の上に配置することができる。
【0046】
図17は、スマートリング12が近距離無線通信(NFC)充電器に近接して配置されたときに、スマートリング12を充電するように構成されたNFC充電器80の側面斜視図を示す写真である。図18は、NFC充電器80の上面図を示す写真である。NFC充電器80は、管状ポストに埋め込まれ得るコイル82を含んでもよい。スマートリング12がポストの上に配置されると、NFC充電器80は、コイル82に磁場(例えば、図13に示す磁場と同様)を生成させるように構成される。この磁場は、スマートリング12の電池を充電するために使用されてもよい。
【0047】
充電器80は、スマートリング12内に既に存在する電流よりも大きい電流をアンテナ構成要素26、28内に誘導する。内側アンテナ構成要素と外側金属層24との間のフェライトシート74、76(図16)の追加は、NFCアンテナの性能(例えば、これは、高周波数の実装における性能をある程度犠牲にして可能である)を改善するために使用することができる。スマートリング12は、充電のためにNFC充電器80上に配置することができる。スマートリング12は、回転独立であり得るので、任意の回転又は上下位置に配置することができる。NFCアンテナ構成要素の磁場を充電することは、リングの磁場と結合するように構成される。
【0048】
図19は、第二の(低)周波数帯域内で動作するためのS21(例えば、順方向電圧利得に関連するSパラメータ)対NFC充電器80の周波数を示すグラフである。曲線86は、図5に示される構成に基づく応答を表してもよい。曲線88は、導体膜70のストリップが追加された、図15に示す構成に基づく応答を表してもよい。また、曲線90は、導体膜70及びフェライトシート74,76を追加した図16に示す構成に基づく応答を表すことができる。3つの実装形態は全て、適切なPCSデバイスを用いたNFC支払いアプリケーションに対して良好に機能する。また、3つの実装形態は全て、無線充電用途に良好に機能する。充電器80からスマートリング12への(及びその逆の)電力伝達関数は、散乱パラメータ、すなわち、Sパラメータ(S11、S21、S12、S22)を含んでもよく、S21は、図19のグラフに示されている。
【0049】
図20は、第一のアンテナ構成要素26として使用され得る電池ケーシング94の端部分の斜視図を示す図である。この図では、図20は、(スマートリング12内の金属層24から離れる方を向く)内面96と、スマートリング12の上端(又は下端)に面する側部98とを有する電池ケーシング94を示す。図21は、電池ケーシング94の端部を示す写真である。この実施形態では、電池ケーシング94はまた、パウチ100と、(パウチ100又は電池ケーシング94の)縁部102とを含む。金属クリップ104は、縁部102の少なくとも一部を覆って取り付けられてもよい。金属クリップ104は、縁部102にわたって材料を圧着することによって、はんだ付け106によって、及び/又は十分な導電性接触を確保するための他の好適な方法によって取り付けることができる。
【0050】
図22図24は、図20及び図21の電池ケーシング94と、第二のアンテナ構成要素28として使用され得るFPC110の端部との間の接続部を示す図である。例えば、FPC110は、電気回路が存在し得る非導電性ボード要素(可撓性又は剛性)を含んでもよい。電気回路は、例えば、図3に示す高周波素子46、48、50及び低周波素子52、54、56、58を含んでもよい。この点において、第一のアンテナ構成要素26と第二のアンテナ構成要素28との間の電気的接続部は、FPC110上に収容され得る第二の電気回路32を含んでもよい。
【0051】
電池ケーシング94(又はジャケット)とFPC110との間の接続部は、図22に示すように、ワイヤ112の端部をはんだ付けすることを含んでもよい。ワイヤ112の第一の端部114は、電池ケーシング94のパウチ100内の金属クリップ104にはんだ付けされてもよく、ワイヤ112の第二の端部116は、FPC110上の接点にはんだ付けされてもよい。場合によっては、クリップ120(図23)は、電池ケーシング94上の定位置にはんだ付けされ、次いで、FPC110(図24)上の伝導性接点122に圧入(例えば、挟持(pinch))するために使用されてもよい。
【0052】
図25は、スマートリング12の等角部分切欠図を示す図である。また、図26は、スマートリング12の断面図を示す図である。電池ケーシング94は、スマートリング12に埋め込まれ、第一の組の接続部126(例えば、図22図24に関して説明した接続部実装の1つである)を介してFPC110上に形成された第二の電気回路32に接続される。第二の組の接続128は、電池ケーシング94の他端とFPC110の他端との間に形成され、FPC110上にも形成され得る第一の電気回路30への接続のために使用される。
【0053】
図27は、(例えば、電池ケーシング94によって保護された)電池の正端子及び負端子からFPC110の他端部への接続部(例えば、第二の組の接続部128)を示す写真である。正(+)及び負(-)の電池リード線を固有キャパシタンスとして使用して、接続部128は、電池(及び/又は電池ケース)とFPC110との間の電気的接触のために構成され、高周波チョークインダクタ30を通る回路を完成させる。いくつかの実施形態では、接続部を達成するために、電池の両端にクリップを使用してもよい。
【0054】
(物理的態様)
図28は、スマートリング12の図である。スマートリング12は、チタン仕上げ、軽量でスリムなプロファイル(例えば、厚さ3.5mm未満、幅8mmである)、耐水性、1週間の電池寿命、様々なサイズ等を含むことができる。一実施形態では、スマートリング12は、14ビットのフォトプレチスモグラフィ(PPG)及び3軸加速度計等の様々なセンサを含むことができる。スマートリング12は、心拍数、心拍数変動、睡眠、活動、転倒等のバイタルを測定するように構成することができる。
【0055】
充電ケースは、蓋を含むことができ、ジュエリーボックスのように少し見える/機能する。一実施形態では、充電ケースは、充電器上には、ボタンも、ライトも、又は何もないようにすることができる。充電ケースは、六角形の形状を含むことができる。
【0056】
リングサイジングについては、サイズを測定するためにユーザが指に巻き付けるストラップ等、様々な手法が企図される。別のアプローチは、ユーザが試すためのプラスチック製リングサイザとすることができ、六角形の形状を有することができる。別の実施形態では、実際のスケールで現れるテンプレートを含むモバイルアプリケーションに構築されたリングサイザとすることができ、どれが既存のリングと最も類似したサイズであるかをチェックする。別のアプローチは、モバイルデバイス上のカメラを利用して、既存のリングの写真を撮り、そのサイズを決定することができる。また、指をモバイルデバイス画面上に置いて、その上にマーキングされた寸法と比較することも可能である。
【0057】
スマートリング12が常に電池充電を有することを保証するために、ユーザに2つのスマートリング12を提供することができ、他方が充電中に、装着可能にようにすることもできる。両方からのデータは、自動的に集約され、両方は、充電器に適合し、同時に充電されることができる。
【0058】
(分散Wi-Fiシステム)
図29は、クラウド212サービスを介した制御を有する分散Wi-Fiシステム200のネットワーク図である。分散Wi-Fiシステム200は、IEEE802.11プロトコル及びその変形に従って動作することができる。分散Wi-Fiシステム200は、(アクセスポイント214A~214Hとラベル付けされた)複数のアクセスポイント214を含み、これらは、住居、オフィス等の場所全体にわたって分散することができる。すなわち、分散Wi-Fiシステム200は、任意の物理的場所における動作を企図し、これらの場所では、単一のアクセスポイント、リピータ、又はメッシュシステムでサービスすることが非効率的又は非実用的である。本明細書で説明するように、分散Wi-Fiシステム200は、ネットワーク、システム、Wi-Fiネットワーク、Wi-Fiシステム、クラウドベースのシステム等と呼ばれることがある。アクセスポイント214は、ノード、アクセスポイント、Wi-Fiノード、Wi-Fiアクセスポイント等と呼ばれることがある。アクセスポイント214の目的は、(Wi-Fiクライアントデバイス216A~216Eとラベル付けされた)Wi-Fiクライアントデバイス16へのネットワーク接続を提供することである。Wi-Fiクライアントデバイス216は、クライアントデバイス、ユーザデバイス、クライアント、Wi-Fiクライアント、Wi-Fiデバイス等と呼ばれることがある。
【0059】
典型的な住宅配備であって、分散Wi-Fiシステム200は、家庭内に3~12又はそれ以上のアクセスポイントを含むことができる。例えば、図31は、アクセスポイントが異なる部屋に分散されたロケーション図である。多数のアクセスポイント214(分散Wi-Fiシステム200においてノードと呼ばれることもある)は、Wi-Fiサービスを必要とする任意のWi-Fiクライアントデバイス216までの距離と同様に、任意のアクセスポイント214間の距離が常に小さいことを保証する。すなわち、分散Wi-Fiシステム200の目的は、アクセスポイント214間の距離を、Wi-Fiクライアントデバイス216と関連するアクセスポイント214との間の距離と同様のサイズにすることであり得る。そのような小さい距離は、消費者の家のあらゆる隅がWi-Fi信号によって良好にカバーされることを保証する。これは、また、分散Wi-Fiシステム200における任意の所与のホップが短く、少数の壁を通過することを保証する。この結果、分散Wi-Fiシステム200における各ホップについて信号強度が非常に強くなり、高いデータレートでの使用が可能になり、動作がロバストになる。当業者は、Wi-Fiクライアントデバイス216が、モバイルデバイス、タブレット、コンピュータ、家庭用電化製品、ホームエンターテイメントデバイス、テレビ、loTデバイス、又はスマートリング12を含む任意のネットワーク対応デバイスであり得ることを認識することに留意されたい。外部ネットワーク接続のために、アクセスポイント214のうちの1つ以上は、モデム/ルータ218に接続することができ、モデム/ルータ218は、ケーブルモデム、デジタル加入者ループ(DSL)モデム、又は分散Wi-Fiシステム200に関連する物理的ロケーションへの外部ネットワーク接続を提供する任意のデバイスであり得る。
【0060】
アクセスポイント214(ノード)が多いと、優れたカバレッジを提供するが、協調問題が生じる。全てのアクセスポイント214を正しく構成し、効率的に通信するためには、集中制御を必要とする。このクラウド212サービスは、サーバ20を介して制御を提供することができ、サーバ20は、インターネットを介して到達し、ユーザデバイス222上で動作するアプリケーション(「app」)を介する等して遠隔でアクセスすることができる。したがって、分散Wi-Fiシステム200の稼働は、一般に「クラウドサービス」として知られているものになる。サーバ220は、クラウド212を介して、測定データを受信し、測定データを分析し、それに基づいて分散Wi-Fiシステム200内のアクセスポイント214を構成するように構成される。サーバ220は、また、Wi-Fiクライアントデバイス216の各々がどのアクセスポイント214と接続(関連付け)するかを決定するように構成することもできる。すなわち、例示的な態様では、分散Wi-Fiシステム200は、アクセスポイント214及びWi-Fiクライアントデバイス216の動作を最適化し、構成し、監視するためのクラウドベースの制御(クラウドベースのコントローラ又はクラウドサービスをクラウド内に有する)を含む。このクラウドベースの制御は、アクセスポイントにローカルにログインする等して、ローカル構成に依存する従来の動作と対照的である。分散Wi-Fiシステム200では、制御及び最適化は、アクセスポイント214へのローカルなログインを必要とせず、むしろ、ユーザデバイス222(又はローカルWi-Fiクライアントデバイス216)が、異種ネットワーク(分散Wi-Fiシステム200とは異なるネットワーク)(例えば、LTE、別のWi-Fiネットワーク等)を介する等して、クラウド212内のサーバ220と通信することを必要とする。
【0061】
アクセスポイント214は、接続性のために無線リンクと有線リンクの両方を含むことができる。図29の例では、アクセスポイント214Aは、モデム/ルータ218への例示的なギガビットイーサネット(登録商標)(GbE)有線接続を有する。任意選択で、アクセスポイント214Bは、また、冗長性又は負荷分散等のために、モデム/ルータ218への有線接続も有する。また、アクセスポイント214A、214Bは、モデム/ルータ218への無線接続を有することができる。アクセスポイント214は、クライアント接続性(クライアントリンクと呼ばれる)及びバックホール(バックホールリンクと呼ばれる)のための無線リンクを有することができる。分散Wi-Fiシステム200は、クライアントリンク及びバックホールリンクが必ずしも同じWi-Fiチャネルを共有せず、それによって干渉を低減するという点で、従来のWiFiメッシュネットワークとは異なる。すなわち、アクセスポイント214は、少なくとも2つのWi-Fi無線チャネルをサポートすることができ、Wi-Fi無線チャネルは、クライアントリンク又はバックホールリンクのいずれかにサービスするために柔軟に使用することができ、モデム/ルータ218への接続性のために、又は他のデバイスへの接続のために、少なくとも1つのワイヤードポートを有してもよい。分散Wi-Fiシステム200では、アクセスポイント214の小さいサブセットのみが、モデム/ルータ218への直接接続性を必要とし、接続されていないアクセスポイント214は、バックホールリンクを介してモデム/ルータ218と通信して、接続されたアクセスポイント214に戻る。
【0062】
分散Wi-Fiシステム200の1つの利点は、アクセスポイント214が、異なる部屋内等、ロケーション全体に分散されることである。アクセスポイント214は、家族又は客がいつ到着又は出発するか、どこにいるか等を監視するスマートモーション検出システムとして構成することができる。スマートモーション検出システムは、アクセスポイント214間又はアクセスポイント214と運動検出可能なデバイスとの間のWi-Fi信号の乱れを検出することによって動作する。これらの信号の乱れは、運動イベントに変換されるので、自宅での活動を自分で常に認識できるようになる。
【0063】
また、一実施形態では、スマートリング12は、ユーザデバイス300(図30)に接続することに加えて、分散Wi-Fiシステム200内のアクセスポイント214のうちの1つに直接接続するように構成することができる。注目すべきことに、スマートリング12は、分散Wi-Fiシステム200内のスマートモーション検出システムと併せて使用することができる。これは、運動検出、安全性(転倒)、ユーティリティのためのジオフェンシング、リズム追跡、リマインダ、セキュリティ等を含む、本明細書で説明されるような様々な用途及び使用事例に対するものであり得る。
【0064】
(例示的なユーザデバイスアーキテクチャ)
図30は、ユーザデバイス222等に使用され得るユーザデバイス300のブロック図である。ユーザデバイス300は、ハードウェアアーキテクチャの観点から、概して、プロセッサ302と、入力/出力(I/O)インターフェース304と、無線機306と、データストア308と、メモリ310とを含む、デジタルデバイスであり得る。図30は、ユーザデバイス300を過度に単純化した様式で描写し、実際の実施形態は、本明細書に詳細に説明されない、既知又は従来の動作特徴をサポートするための付加的構成要素及び好適に構成される処理論理を含んでもよいことを当業者なら理解されたい。また、ユーザデバイス300は、モバイルデバイス、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ等と呼ばれることもある。構成要素(302、304、306、308、及び302)は、ローカルインターフェース312を介して通信可能に結合される。ローカルインターフェース312は、例えば、限定はしないが、当技術分野で知られているように、1つ以上のバス又は他の有線もしくは無線接続であり得る。ローカルインターフェース312は、通信を可能にするために、とりわけ、コントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、リピータ、及び受信機等の、簡潔にするために省略される付加的要素を有することができる。さらに、ローカルインターフェース312は、前述の構成要素間の適切な通信を可能にするために、アドレス接続、制御接続、及び/又はデータ接続を含んでもよい。
【0065】
プロセッサ302は、ソフトウェア命令を実行するためのハードウェアデバイスである。プロセッサ302は、任意のカスタムメイド又は市販のプロセッサ、中央処理装置(CPU)、ユーザデバイス300に関連するいくつかのプロセッサのうちの補助プロセッサ、半導体ベースのマイクロプロセッサ(マイクロチップ又はチップセットの形態)、又は概して、ソフトウェア命令を実行するための任意のデバイスであり得る。ユーザデバイス300が動作しているとき、プロセッサ302は、メモリ310内に記憶されたソフトウェアを実行し、メモリ310との間でデータを通信し、ソフトウェア命令に従ってユーザデバイス300の動作を概して制御するように構成される。一実施形態では、プロセッサ302は、電力消費及びモバイルアプリケーションのために最適化されるようなモバイル最適化プロセッサを含んでもよい。I/Oインターフェース304は、システム出力からユーザ入力を受信するため、及び/又はシステム出力を提供するために使用することができる。ユーザ入力は、例えば、キーパッド、タッチスクリーン、スクロールボール、スクロールバー、ボタン、バーコードスキャナ等を介して提供することができる。システム出力は、液晶ディスプレイ(LCD)、タッチスクリーン等の表示装置を介して提供することができる。I/Oインターフェース304は、また、例えば、シリアルポート、パラレルポート、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)、赤外線(IR)インターフェース、無線周波数(RF)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース等を含むことができる。I/Oインターフェース304は、ユーザがユーザデバイス300と対話することを可能にするグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含むことができる。さらに、I/Oインターフェース304は、撮像デバイス、すなわち、カメラ、ビデオカメラ等をさらに含んでもよい。
【0066】
無線機306は、外部アクセスデバイス又はネットワークへの無線通信を可能にする。任意の数の適切な無線データ通信プロトコル、技法、又は方法は、無線機306によってサポートすることができる。データストア308は、データを記憶するために使用されてもよい。データストア308は、揮発性メモリ素子(例えば、ランダムアクセスメモリ(DRAM、SRAM、SDRAM等のRAM))、不揮発性メモリ素子(例えば、ROM、ハードドライブ、テープ、CDROM等)、及びそれらの組合せのいずれかを含んでもよい。さらに、データストア308は、電子、磁気、光学、及び/又は他のタイプの記憶媒体を組み込んでもよい。
【0067】
メモリ310は、揮発性メモリ素子(例えば、ランダムアクセスメモリ(DRAM、SRAM、SDRAM等のRAM))、不揮発性メモリ素子(例えば、ROM、ハードドライブ等)、及びそれらの組合せのいずれかを含んでもよい。さらに、メモリ310は、電子、磁気、光学、及び/又は他のタイプの記憶媒体を組み込んでもよい。メモリ310は、分散アーキテクチャを有してもよく、ここで、様々な構成要素は、互いから遠隔に位置するが、プロセッサ302によってアクセスされてもよいことに留意されたい。メモリ310内のソフトウェアは、1つ以上のソフトウェアプログラムを含むことができ、そのそれぞれは、論理機能を実装するための実行可能命令の順序付きリストを含む。図3の例では、メモリ310内のソフトウェアは、適切なオペレーティングシステム(O/S)314及びプログラム316を含む。オペレーティングシステム314は、本質的に、他のコンピュータプログラムの実行を制御し、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。プログラム316は、エンドユーザ機能性をユーザデバイス300に提供するように構成された様々なアプリケーション、アドオン等を含んでもよい。例えば、例示的なプログラム316は、ウェブブラウザ、ソーシャルネットワーキングアプリケーション、ストリーミングメディアアプリケーション、ゲーム、マッピング及びロケーションアプリケーション、電子メールアプリケーション、金融アプリケーション等を含んでもよいが、これらに限定されない。典型的な例では、エンドユーザは、典型的には、1つ以上のプログラム316をネットワークと共に使用する。
【0068】
(モバイルアプリケーション)
一実施形態では、プログラム316は、分散Wi-Fiシステム200も、スマートリング12も管理するアプリケーションを含むことができる。このアプリケーションは、クラウド212と協働して、アクティブデータ収集及び人工知能(AI)を活用して、パーソナルウェルビーイング、活動、リズム等に、また分散Wi-Fiシステムを介した適応Wi-Fi、サイバーセキュリティ、アクセス制御、及び運動検出に関係する等の課題に対処するための洞察を与えることができる。パーソナルウェルビーイングは、ストレス管理、活動時間、睡眠管理、転倒検出等を含むことができる。活動は、疑わしい活動の検出、運動検出等を含むことができる。リズムは、日常的な追跡、ホームオートメーション、転倒検出、位置に基づく暖房及び空調との協調、睡眠等を含むことができる。注目すべきことに、これらの態様のそれぞれは、個々に特定の必要性を目標とするが、一緒になって、より豊富なデータによって、より正確で、より全体的な寿命管理が可能になる。
【0069】
図32は、分散Wi-Fiシステム200の管理を示すアプリケーションからのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。図33A、33B、33Cは、スマートリング12の管理を示すアプリケーションからのGUIのスクリーンショットである。有利なことに、アプリケーションは、分散Wi-Fiシステム200及びスマートリング12からの管理を単一のGUIに組み合わせることができる。図32において、アプリケーションは、ネットワークトポロジービュー350、デバイス接続性ビュー352、及び部屋ビュー354を含むことができる。ネットワークトポロジービュー350は、アクセスポイント214と、クライアントデバイス216を表す周回点とを示す。デバイス接続性ビュー352は、単一のデバイス216と、その接続性及び速度とを含む。部屋ビュー354は、その中での活動、アクティブデバイス等を含むことができる。その他のビューがスマートモーション検出システム等のために存在することもできる。
【0070】
図33A、33B、33Cにおいて、アプリケーションは、活動ビュー362、動向通知364、及びグラフを含んでもよい。スマートリング12のためのアプリケーションは、パーソナル健康コーチになることができ、スマートリング12、分散Wi-Fiシステム200、及びユーザデバイス300と一緒に、あなたの健康を監視し、あなたが健康にとどまるようにパーソナライズされたアドバイスを出す。これは、Al駆動の健康監視を提供することができる。このアプリケーションは、心拍数変動(HRV)、血中酸素動向、活動及び過活動監視、心拍数監視、介護グループ通知、血圧監視、体温、ストレス等を介して、転倒検出、睡眠動向及びストレス検出をサポートすることができる。
【0071】
スクリーンショットである。ここで、スマートリング12、分散Wi-Fiシステム200、及びユーザデバイス300の組み合わせは、時間に対する位置、運動等を追跡するために使用することができる。ここでの考えは、ユーザのリズムを検出するために、これらのデバイス12、200、300の全てからの豊富なデータを使用することである。これは、住宅及び外部の場所に限定することができる。例えば、親は、子供の位置を追跡することができ、自分たちは、高齢の親を監視することができる等である。これは、ジオフェンシング、例えば、ライトの点灯/消灯、暖房及び空調、ドアのロック、水安全監視(プール、海)等に使用することができる。クラウド212サービスを用いて、転倒リスク、日常的なルーチン及び矛盾警告、モノのインターネット(loT)デバイスとの対話(ストーブがオンのまま、冷蔵庫が開いていること等)等を監視することが可能である。
【0072】
(第三者デバイスの統合)
図35は、第三者デバイス370とクラウド212サービスとの統合の図である。例えば、異なるベンダは、他のスマートリング、ユーザデバイス、loTデバイス、Wi-Fiデバイス等を含む異なるデバイスを作製することができる。しかしながら、クラウド212との通信のための標準化された技法を使用して、クラウドを介した統一された制御が可能である。1つのそのような例は、本開示の出願人によって出資され、www.opensync.io/documentationで説明されるOpenSyncを含む。OpenSyncは、現代の家庭のためのサービスの配信、キュレーション、及び管理のためのクラウドに依存しないオープンソースソフトウェア。すなわち、これは、デバイスとクラウド212との間の通信の標準化を提供する。OpenSyncは、シリコン、顧客構内機器(CPE)、及び家庭内ハードウェアデバイスとクラウド212との間のクラウドに依存しない接続として動作する。これは、接続されたWi-Fiクライアントデバイス216及びネットワーク管理要素から測定値及び統計値を収集し、カスタマイズされた接続サービスを可能にするために使用することができる。
【0073】
1つのアプリケーションは、OpenSync対応カメラを活用する予防的監視と、状況コンテキストを理解し、必要なときにインテリジェントに警告し、問題となるイベントを記録するクラウド212サービスの能力とを含むことができる。例えば、分散Wi-Fiシステム200に接続されたカメラシステムは、顔認識のために使用することができ、誰がドアにいるかについての通知を受け、異常について警告を受けることができる。スマートモーション検出を使用すると、誤検知を引き起こす可能性のある混雑したエリアを排除するために、カメラが焦点を当てるエリアをカスタマイズするスマートモーションが可能になる。このアプリケーションは、状況に応じた通知を提供でき、記憶空間を節約し、無関係な映像の時間を何時間も確認する手間を省くために重要なイベントのみを記録する。図36は、ドアベルカメラがクラウド212サービスと統合され、特定の人に警告するためのアプリケーションがドアのところにある使用事例の図である。他のアプリケーションは、運動ゾーン、パッケージ検出、人検出等を含むことができる。
【0074】
(クラウドサービスAI)
以下の表は、スマートリング12、分散Wi-Fiシステム200、及びユーザデバイス300を用いるクラウド212サービスの例示的な特徴及び機能を示す。
【表1】
【0075】
クラウド212サービスは、大量のデータを活用し、これをコホート統計に使用して、所与の集団の平均、動向等を決定することができる。コホートは、年齢、性別、健康状態、フィットネスレベル等であり得る。このデータを匿名化し、平均位置コホートと比較するために使用することができる。
【0076】
(スマートリングの特徴)
ここでも、スマートリング12は、分散Wi-Fiシステム200、ユーザデバイス300等とともに、またクラウド212サービスとともに使用することを企図する。スマートリング12は、プッシュ通知をサポートし、接続性、電池状態等に関するインジケータをユーザデバイス300上に提供することができる。クラウド212サービスでは、スマートリング12から取得されたデータと、分散Wi-Fiシステム200、ユーザデバイス300、及び第三者デバイス370から取得されたデータとの融合が存在し得る。ホームデータは、時間帯別のネットワーク使用量、使用されたアプリケーション、使用されたデバイスのタイプ等を含むことができる。融合によって、クラウド212サービスは、リズム及び動向の分析を提供することができる。例えば、HRVの悪化を確認し、人がゲームプラットフォームを使用して非常に夜更かしていることに注目し、深夜のゲームを中断するようにアドバイスを送信する。
【0077】
スマートリング12は、様々な方法でその電池を保存することができる。第一に、クラウド212又はユーザデバイス300へのデータ移動は、アプリケーションがユーザデバイス300上で開いているときに、トリガ(ポーリング)された場合のみで可能である。あるいは、記憶閾値に達した場合に、データをプッシュすることができる。スマートリング12は、様々な測定値を記憶するためのメモリを含む。また、スマートリング12は、リング12の物理的な運動に変化があった場合にのみ、処理又は通信を起動するための加速度計を含むことができる。
【0078】
スマートリング12は、本明細書で説明されるようなBluetooth(登録商標)アンテナと、それと接続するための関連回路及びソフトウェアとを含むことができる。一実施形態では、スマートリング12は、アクセスポイント214と通信し、この情報を使用して、場所を決定し、装着者が場所250において典型的に時間を費やす場所のマップを作成することができる。バスルームトリップのカウント、台所トリップのカウント、ベッドで費やした時間のカウント等の様々な使用事例があり得る。Bluetooth(登録商標)アンテナは、アクセスポイント214上のBluetooth(登録商標)又はWi-Fiと協働することができる。
【0079】
(使用事例)
スマートリング12は、電池と、メモリと、処理回路と、複数のセンサと、複数のアンテナと、電池とを含み、全てがケーシング(例えば、チタン)に封入される。これらの構成要素は、外部デバイス、すなわち、クラウド212サービス、分散Wi-Fiシステム200、ユーザデバイス300、第三者デバイス370、ポイントオブセール(PoS)デバイス等への接続のために協働する。以下は、スマートリング12及び他の構成要素を用いる非限定的な使用事例である。
【0080】
SPO2(酸素飽和度)の測定:PPGセンサによるSPO2の測定は、指内の血流から吸収され反射される波長を調べる。
【0081】
デバイス同期:従来のリングは、電話と同期する。スマートリング12は、複数のデバイス、すなわち、アクセスポイント214及びユーザデバイス300との同期を企図する。この特徴は、ユーザの電話機が近くではない異なる部屋にあり得、スマートリング12がWi-Fi又はBluetooth(登録商標)のいずれかを介してより近いアクセスポイント214に同期することができるので有用である。
【0082】
情報共有:クラウド212サービスを介して、スマートリング12は、誰か(例えば、子供、親、介護者、医療従事者等)を指名する等の第三者と情報を共有することができる。保護者だけでなく、装着者も、許可を設定することができる。この情報共有は、位置追跡、転倒検出、健康監視、ジオフェンシング等のためのものであり得る。
【0083】
心拍数ゾーンによる活動の定義:1週間に十分な有酸素活動を確保するために、各心拍数ゾーンでどのくらいの時間を費やしているかを測定することができる。
【0084】
コンテンツパートナー:スマートリング12との統合のためにコンテンツパートナーに情報を渡すことができる。非限定的な例には、睡眠改善又はストレス軽減のための瞑想、呼吸運動、ヨガ、食事等を含むことができる。コンテンツ供給者は、第三者であり得る。また、ユーザは、第三者連絡先をオプトイン又はオプトアウトすることができる。
【0085】
高齢者:スマートリング12は、ウェルビーイング、例えば、転倒検出、介護者との共有のために使用することができ、リングは、マイクロホン又はタップセンサ(例えば、特定のシーケンス)に基づいて、又はイベント検出(転倒)に基づいて自動的に、緊急連絡を行うことができる。
【0086】
リング入力/出力(I/O):スマートリング12は、振動/触覚フィードバック、小型スピーカ、マイクロホン、タップパターンのためのセンサ等を含むことができる。
【0087】
閾値:スマートリング12内の様々なセンサは、SPO2最小、心拍数最大、転倒等の様々な閾値が検出されたときに、警告するために使用することができる。通知は、プッシュ通知、ユーザデバイス300上のアプリケーションを介した第三者通知(介護者、保護者等)、閾値の可聴アラーム、視覚インジケータ、触覚/振動インジケータ等を含むことができる。
【0088】
(結論)
本明細書で説明するいくつかの実施形態は、マイクロプロセッサ等の1つ以上の汎用又は専用プロセッサ(「1つ以上のプロセッサ」);中央処理装置(CPU);デジタル信号プロセッサ(DSP):ネットワークプロセッサ(NP)又はネットワーク処理ユニット(NPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)等のカスタマイズされたプロセッサ;フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等、また特定の非プロセッサ回路とともに、本明細書に記載の方法及び/又はシステムの機能のいくつか、大部分、又は全てを実装するように、その制御のための固有の記憶されたプログラム命令(ソフトウェアとファームウェアの両方を含む)とともに、同様のものを含んでも、又は利用してもよいことを理解されよう。あるいは、いくつか又は全ての機能は、記憶されたプログラム命令を持たない状態機械によって、又は1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)において実装されてもよく、各機能又は特定の機能のいくつかの組合せがカスタム論理又は回路として実装される。当然、前述のアプローチの組み合わせが使用されてもよい。本明細書で説明された実施形態のうちのいくつかについて、ハードウェアにおける、及び随意に、ソフトウェア、ファームウェア、及びそれらの組み合わせを伴う、対応するデバイスは、様々な実施形態について本明細書で説明したように、デジタル及び/又はアナログ信号に対して動作、ステップ、方法、プロセス、アルゴリズム、機能、技法等のセットを行う「ように構成された回路」、「ように構成された論理」等と呼ぶことができる。
【0089】
さらに、いくつかの実施形態は、本明細書で説明し、特許請求する機能を実行するように、コンピュータ、サーバ、機器、デバイス、少なくとも1つのプロセッサ、回路/回路網等をプログラミングするための命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体を含んでもよい。このようなコンピュータ可読媒体の例は、ハードディスク、光記憶装置、磁気記憶装置、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的EPROM(EEPROM)、フラッシュメモリ等を含むが、これらに限定されない。非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されるとき、ソフトウェアは、1つ以上のプロセッサ(例えば、任意のタイプのプログラマブル回路又は論理)によって実行可能な命令を含むことができ、命令は、そのような実行に応答して、その1つ以上のプロセッサに、様々な実施形態について本明細書で説明したような動作、ステップ、方法、プロセス、アルゴリズム、機能、技法等のセットを実行させる。
【0090】
本開示は、好ましい実施形態及びその特定の実施例を参照して本明細書で図示し、説明してきたが、他の実施形態及び実施例が、同様の機能を果たし、及び/又は同様の結果を達成し得ることが、当業者に容易に明白となるであろう。全てのそのような等価な実施形態及び実施例は、本開示の精神及び範囲内にあり、それによって企図され、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。さらに、本明細書で説明される様々な要素、動作、ステップ、方法、プロセス、アルゴリズム、機能、技法等は、互いに任意の及び全ての組合せで使用され得ることに留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
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図19
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図22
図23
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図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33A
図33B
図33C
図34
図35
図36
【国際調査報告】