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特表2024-535140磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-27
(54)【発明の名称】磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20240919BHJP
   A23L 3/36 20060101ALI20240919BHJP
   A23B 4/06 20060101ALI20240919BHJP
   A23B 5/04 20060101ALI20240919BHJP
   A23B 7/04 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
F25D23/00 302Z
A23L3/36
A23B4/06
A23B5/04
A23B7/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506844
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-23
(86)【国際出願番号】 CN2022100411
(87)【国際公開番号】W WO2023016096
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202110920584.4
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】青島海爾電氷箱有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No. 1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101, China
(71)【出願人】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】海爾智家股分有限公司
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong 266101, China
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【弁理士】
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン ユーニン
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ビン
(72)【発明者】
【氏名】リィゥ フゥイフゥイ
(72)【発明者】
【氏名】リー モンチォン
(72)【発明者】
【氏名】イー イャォ
(72)【発明者】
【氏名】ジー リーシォン
(72)【発明者】
【氏名】ツァォ ズーリン
【テーマコード(参考)】
3L345
4B022
4B169
【Fターム(参考)】
3L345AA02
3L345BB10
3L345GG40
3L345KK04
4B022LP01
4B022LT06
4B022LT13
4B169CA03
4B169CA10
(57)【要約】
本発明は、磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器を提供する。当該磁場による鮮度保持装置は、引き出し容器、引き出し、マグネットユニット及び防水構造を備える。引き出し容器は、前側が開口を有し、引き出しは、引き出し容器内に摺動可能に取り付けられ、マグネットユニットは、引き出し容器の両側に配置された第1マグネットと第2マグネットとを含み、マグネット取付キャビティは、第1マグネットを配置するための第1取付キャビティと、第2マグネットを配置するための第2取付キャビティとを含み、第1取付キャビティと第2取付キャビティは何れも、気流の通過を可能にすることで第1マグネット及び第2マグネットを冷却する。防水構造は、マグネットユニットに対して防水を行う。当該磁場による鮮度保持装置は、磁場の利用率を向上させるだけでなく、マグネットが水によって腐食される状況が生じることも回避する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁場による鮮度保持装置であって、
引き出し容器と、引き出しと、マグネットユニットと、マグネット取付キャビティと、防水構造とを備え、
前記引き出し容器の前側が開口を有しており、
前記引き出しは、前記引き出し容器内に摺動可能に取り付けられ、
前記マグネットユニットは、前記引き出し容器の両側に配置された第1マグネットと第2マグネットとを含み、
前記マグネット取付キャビティは、前記第1マグネットを配置するための第1取付キャビティと、前記第2マグネットを配置するための第2取付キャビティとを含み、前記第1取付キャビティと前記第2取付キャビティは何れも、気流の通過を可能にすることで前記第1マグネット及び前記第2マグネットを冷却するように構成され、
前記防水構造は、前記マグネットユニットに対して防水を行う磁場による鮮度保持装置。
【請求項2】
前記第1マグネットと前記第2マグネットは、それぞれ電磁コイルであり、
前記防水構造は、前記電磁コイル上に被覆される防水層を含む請求項1に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項3】
前記電磁コイルは、エナメル線で巻き付けられてなるコイルである請求項2に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項4】
前記第1マグネットと前記第2マグネットは、それぞれ電磁コイルであり、
前記第1取付キャビティの底壁には、第1線引き出し孔が設けられ、前記第1線引き出し孔は、第1マグネットのリード線を貫通させ、前記第1取付キャビティ内の液体の流出を可能にし、
前記第2取付キャビティの底壁には、第2線引き出し孔が設けられ、前記第2線引き出し孔は、第2マグネットのリード線を貫通させ、前記第2取付キャビティ内の液体の流出を可能にする請求項1に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項5】
前記第1取付キャビティ内には、第1環形溝が形成され、前記第1マグネットは、前記第1環形溝内に取り付けられ、前記第1線引き出し孔は、前記第1環形溝の1つの角部に設けられている、及び/又は、
前記第2取付キャビティ内には、第2環形溝が形成され、前記第2マグネットは、前記第2環形溝内に取り付けられ、前記第2線引き出し孔は、前記第2環形溝の1つの角部に設けられている請求項4に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項6】
前記第1取付キャビティの第1吸気口は、前記第1環形溝における、前記第1線引き出し孔に対向する角部に設けられている、及び/又は、
前記第2取付キャビティの第2吸気口は、前記第2環形溝における、前記第2線引き出し孔に対向する角部に設けられている、及び/又は、
前記第1線引き出し孔及び前記第2線引き出し孔のそれぞれと水平面との間の夾角の取り得る値の範囲は、0~45°である請求項5に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項7】
前記磁場による鮮度保持装置は、前記引き出し容器の底側に配置された保温板を更に備え、
前記保温板には、水抜き孔が設けられ、前記保温板の各部分の高さは、前記水抜き孔に向かうにつれて徐々に低くなり、
前記保温板は、前記第1線引き出し孔及び前記第2線引き出し孔から排出された液体を受け取る請求項4~6の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項8】
前記磁場による鮮度保持装置は、前記引き出し容器の下方に配置された水受け容器を更に備え、前記水受け容器は、前記水抜き孔から落下した液体を受け取る請求項7に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項9】
前記磁場による鮮度保持装置は、頂部蓋板と、底部蓋板とを備え、
前記頂部蓋板は、前記引き出し容器の頂側に配置され、前記第1取付キャビティは、前記頂部蓋板と前記引き出し容器の頂壁との間に形成され、
前記底部蓋板は、前記引き出し容器の底側に配置され、前記第2取付キャビティは、前記底部蓋板と前記引き出し容器の底壁との間に形成されている、
及び/又は、
前記マグネットユニットは、第1透磁部材と、第2透磁部材と、透磁接続部材とを更に備え、
前記第1透磁部材は、前記第1取付キャビティ内に取り付けられ、前記第1マグネットで発生した磁場が外部へ漏洩することを防止し、
前記第2透磁部材は、前記第2取付キャビティ内に取り付けられ、前記第2マグネットで発生した磁場が外部へ漏洩することを防止し、
前記透磁接続部材は、前記第1透磁部材と前記第2透磁部材との間に配置され、前記透磁接続部材は、前記第1透磁部材と前記第2透磁部材とにそれぞれ接続されている請求項1~6の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項10】
空冷式冷却機器であって、
前記空冷式冷却機器は、請求項1~9の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置を備え、且つ前記磁場による鮮度保持装置へ冷風を供給可能である空冷式冷却機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鮮度保持機器の技術分野に属し、具体的に磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器を提供する。
【背景技術】
【0002】
理論研究により、磁場が冷凍過程における氷晶の形成に大きな影響を与えて食材の氷結温度を低下させることが可能であることが、発見されている。
【0003】
食材が低温鮮度保持において氷結されない目的を果たすために、現在では、冷却機器(例えば、冷蔵庫)に電磁コイルを配備することで電磁コイルを介して冷却機器内の食材へ磁場を供給するメーカーがある。
【0004】
しかし、外部の水又は水気が電磁コイルに進入してタイムリーに排出され得ない場合に、電磁コイルが腐食され、電磁コイルと他の構造とが電気的に接続される状況が現れ、電磁コイルの使用性能が低下してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の1つの目的は、マグネットが水によって腐食されることを防止することで電磁コイルの使用性能を保証する新たな磁場による鮮度保持装置を提供することである。
【0006】
本発明のもう1つの目的は、磁場による鮮度保持装置の磁場鮮度保持性能を向上させることである。
【0007】
本発明の更なる目的は、磁場による鮮度保持装置に均一な強度の磁場を持たせることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を果たすべく、本発明は、磁場による鮮度保持装置を提供する。当該磁場による鮮度保持装置は、引き出し容器と、引き出しと、マグネットユニットと、マグネット取付キャビティと、防水構造とを備え、
前記引き出し容器の前側が開口を有しており、
前記引き出しは、前記引き出し容器内に摺動可能に取り付けられ、
前記マグネットユニットは、前記引き出し容器の両側に配置された第1マグネットと第2マグネットとを含み、
前記マグネット取付キャビティは、前記第1マグネットを配置するための第1取付キャビティと、前記第2マグネットを配置するための第2取付キャビティとを含み、前記第1取付キャビティと前記第2取付キャビティは何れも、気流の通過を可能にすることで前記第1マグネット及び前記第2マグネットを冷却するように構成され、
前記防水構造は、前記マグネットユニットに対して防水を行う。
【0009】
好ましくは、前記第1マグネットと前記第2マグネットは、それぞれ電磁コイルであり、前記防水構造は、前記電磁コイル上に被覆される防水層を含む。
【0010】
好ましくは、前記電磁コイルは、エナメル線で巻き付けられてなるコイルである。
【0011】
好ましくは、前記第1マグネットと前記第2マグネットは、それぞれ電磁コイルであり、前記第1取付キャビティ内には、第1線引き出し孔が設けられ、前記第1線引き出し孔は、第1マグネットのリード線を貫通させ、前記第1取付キャビティ内の液体の流出を可能にし、前記第2取付キャビティ内には、第2線引き出し孔が設けられ、前記第2線引き出し孔は、第2マグネットのリード線を貫通させ、前記第2取付キャビティ内の液体の流出を可能にする。
【0012】
好ましくは、前記第1取付キャビティの底壁には、第1環形溝が設けられ、前記第1マグネットは、前記第1環形溝内に取り付けられ、前記第1線引き出し孔は、前記第1環形溝の1つの角部に設けられている、及び/又は、前記第2取付キャビティの底壁には、第2環形溝が設けられ、前記第2マグネットは、前記第2環形溝内に取り付けられ、前記第2線引き出し孔は、前記第2環形溝の1つの角部に設けられている。
【0013】
好ましくは、前記第1取付キャビティの第1吸気口は、前記第1環形溝における、前記第1線引き出し孔に対向する角部に設けられ、及び/又は、前記第2取付キャビティの第2吸気口は、前記第2環形溝における、前記第2線引き出し孔に対向する角部に設けられている、及び/又は、前記第1線引き出し孔及び前記第2線引き出し孔のそれぞれと水平面との間の夾角の取り得る値の範囲は、0~45°である。
【0014】
好ましくは、前記磁場による鮮度保持装置は、前記引き出し容器の底側に配置された保温板を更に備え、前記保温板には、水抜き孔が設けられ、前記保温板の各部分の高さは、前記水抜き孔に向かうにつれて徐々に低くなり、前記保温板は、前記第1線引き出し孔及び前記第2線引き出し孔から排出された液体を受け取る。
【0015】
好ましくは、前記磁場による鮮度保持装置は、前記引き出し容器の下方に配置された水受け容器を更に備え、前記水受け容器は、前記水抜き孔から落下した液体を受け取る。
【0016】
好ましくは、前記磁場による鮮度保持装置は、頂部蓋板と、底部蓋板とを備え、
前記頂部蓋板は、前記引き出し容器の頂側に配置され、前記第1取付キャビティは、前記頂部蓋板と前記引き出し容器の頂壁との間に形成され、
前記底部蓋板は、前記引き出し容器の底側に配置され、前記第2取付キャビティは、前記底部蓋板と前記引き出し容器の底壁との間に形成されている、
及び/又は、
前記マグネットユニットは、第1透磁部材と、第2透磁部材と、透磁接続部材とを更に備え、
前記第1透磁部材は、前記第1取付キャビティ内に取り付けられ、前記第1マグネットで発生した磁場が外部へ漏洩することを防止し、
前記第2透磁部材は、前記第2取付キャビティ内に取り付けられ、前記第2マグネットで発生した磁場が外部へ漏洩することを防止し、
前記透磁接続部材は、前記第1透磁部材と前記第2透磁部材との間に配置され、前記透磁接続部材は、前記第1透磁部材と前記第2透磁部材とにそれぞれ接続されている。
【0017】
また、本発明は、空冷式冷却機器を更に提供する。当該空冷式冷却機器は、上記解決手段における何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置を備え、且つ前記空冷式冷却機器は、前記磁場による鮮度保持装置へ冷風を供給可能である。
【発明の効果】
【0018】
上記記述に基づいて、当業者であれば理解できるように、本発明の前述された解決手段において、マグネットユニットのために防水構造を設けることにより、マグネットが水又は水気に接する状況を回避するため、マグネットが水によって腐食される状況を回避し、電磁コイルの使用性能を保証する。
【0019】
更に、エナメル線を電磁コイルとして巻き付け、且つ電磁コイルの外側に防水層を被覆することにより、電磁コイルは、2層防水構造を持ち、より良好な防水性能を有する。それとともに、エナメル線で巻き付けられたコイル構造がコンパクトであるため、第1マグネット及び第2マグネットが小さい体積を有し、占用空間も少ない。
【0020】
また更に、第1線引き出し孔が第1マグネットのリード線を貫通させ得るだけでなく、第1取付キャビティ内の液体の流出を可能にすることができるため、1つの孔による複数の用途を実現し、別の排水孔を設けることを回避し、磁場による鮮度保持装置の構造をより簡略なものにする。
【0021】
また更に、第1吸気口と第1線引き出し孔が第1環形溝における向かい合う2つの角部にそれぞれ設けられ、第2吸気口と第2線引き出し孔が第2環形溝における向かい合う2つの角部にそれぞれ設けられることにより、気流は、第1環形溝及び第2環形溝の制限の下で、第1環形溝及び第2環形溝内の水又は水気を第1線引き出し孔及び第2線引き出し孔へ吹き付けて、第1環形溝及び第2環形溝内の水又は水気を迅速に排出することができる。
【0022】
また更に、第1取付キャビティ内に第1透磁部材を配置することにより、第1マグネットが当該第1透磁部材によって磁場の外部への漏洩を回避し、第2取付キャビティ内に第2透磁部材を配置することにより、第2マグネットが当該第2透磁部材によって磁場の外部への漏洩を回避し、磁場の利用率を向上させる。それとともに、第1透磁部材と第2透磁部材は、更に、引き出し容器内の磁場の強度を均一に可能であり、引き出し内の被貯蔵物へ良好な鮮度保持環境を提供することができる。
【0023】
以下に図面を参照した本発明の具体的な実施例の詳細な記述に基づいて、当業者は、本発明の上記及びその目的、メリット及び特徴をより明瞭に理解できる。
【0024】
本発明の解決手段がより明瞭に説明されるように、後文では、図面を参照しながら本発明の一部の実施例を記述する。当業者であれば理解できるように、異なる図面において同一符号で示される部品又は素子が同じであり又は類似し、本発明の図面同士が必ずしも縮尺通りに描かれるとは、限らない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の幾つかの実施例における空冷式冷却機器の効果模式図である。
図2】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の原理模式図である。
図3】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の等軸側断面図である。
図4】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の効果模式図である。
図5図4におけるマグネットユニットの斜視図である。
図6】本発明の幾つかの実施例における電磁コイルが防水層によって被覆される効果模式図である。
図7】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前上斜視図(頂部蓋板が省略されている)である。
図8】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前上斜視図(頂部蓋板及びマグネットユニットが省略されている)である。
図9】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前下斜視図(底部蓋板が省略されている)である。
図10】本発明の幾つかの実施例における第2取付キャビティの効果模式図である。
図11】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前下斜視図(底部蓋板及びマグネットユニットが省略されている)である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
当業者であれば理解できるように、後記する実施例は、単に本発明の一部の実施例であり、本発明の全ての実施例ではない。当該一部の実施例は、本発明の技術原理を解釈するためのものであり、本発明の保護範囲を制限するためのものではない。本発明に係る実施例に基づいて、当業者が進歩性に値する労働を掛けずになした他の全ての実施例は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0027】
説明すべきことは、本発明の記述において、用語「中心」、「上」、「下」、「頂部」、「底部」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」などの方向又は位置関係を示す用語が、図面に示す方向又は位置関係に基づくものであり、記述を容易にするためだけであり、必ずしもかかる装置や素子が特定の方位を有して特定の方位で構成されたり操作されたりすることを示すかヒントするのではないので、本発明に対する制限として理解され得ない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は、目的を記述するためだけであり、相対的な重要性を示すかヒントすると理解され得ない。
【0028】
また、更に説明すべきことは、本発明の記述において、明確な規定と限定が別途にない限り、用語「取り付け」、「繋がり」、「接続」は、広義に理解されるべきである。例えば、それらは、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、それらは、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよい。また、それらは、直接的に接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよいし、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、本発明における上記用語の具体的な意味を具体的な状況に応じて理解できるはずである。
【0029】
図1は、本発明の幾つかの実施例における空冷式冷却機器の効果模式図である。当該空冷式冷却機器は、箱体100と、磁場による鮮度保持装置200とを備える。磁場による鮮度保持装置200は、箱体100に取り付けられ、被貯蔵物(食材、薬品、酒・飲料、生物試薬、コロニー、化学試薬等を含む)に対して冷蔵、鮮度保持を行う。
【0030】
本発明において、空冷式冷却機器は、冷蔵庫、冷凍庫及び冷温保存庫を含む。
【0031】
図2は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の原理模式図である。
【0032】
図2に示すように、本発明の幾つかの実施例において、箱体100は、冷却室110、送風通路120、還気通路130及び貯蔵室(図示せず)を含む。冷却室110と貯蔵室とは、空気が冷却室110と貯蔵室との間で循環流動するように、送風通路120及び還気通路130を介して互いに連通する。磁場による鮮度保持装置200は、貯蔵室内に配置されている。
【0033】
更に、本発明の幾つかの実施例において、貯蔵室は、1つあってもよく、複数あってもよい。貯蔵室が複数あるときには、一部の貯蔵室が冷蔵室であり、一部の貯蔵室が変温室であり、一部の貯蔵室が冷凍室である。変温室及び/又は冷凍室には、少なくとも1つの磁場による鮮度保持装置200が配置されている。
【0034】
引き続き図2を参照すると、本発明の幾つかの実施例において、空冷式冷却機器は、蒸発器300及びファン400を更に含む。蒸発器300は、冷却室110内に配置され、冷却室110内の空気を冷却する。ファン400は、空気が冷却室110、送風通路120、貯蔵室及び還気通路130内で順次循環流動するように駆動する。
【0035】
引き続き図2を参照すると、本発明の幾つかの実施例において、磁場による鮮度保持装置200は、引き出し容器210、引き出し220、マグネットユニット230、マグネット取付キャビティ240、頂部蓋板250、底部蓋板260、保温板270及び水受け容器280を備える。
【0036】
引き出し220は、引き出し容器210内に摺動可能に取り付けられ、被貯蔵物を収容する。マグネットユニット230は、引き出し220内の被貯蔵物へ磁場を供給する。マグネット取付キャビティ240は、マグネットユニット230を取り付けるために用いられる。頂部蓋板250と引き出し容器210の頂壁との間には、マグネット取付キャビティ240の一部が形成され、底部蓋板260と引き出し容器210の頂壁との間にも、マグネット取付キャビティ240の一部が形成されている。保温板270は、引き出し容器210の底側に設けられている。水受け容器280は、液体(凝縮水、被貯蔵物の汁等を含む)を受ける。
【0037】
図3は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の等軸側断面図である。
【0038】
図2図3に示すように、引き出し容器210は、前側が開口211を有する。当該開口211は、引き出し220が引き出し容器210内に摺動可能に取り付けられるように、引き出し220が引き出し容器210内に挿入されることを可能にする。引き出し容器210の後側には、還気口212が更に設けられ、当該還気口212は、還気通路130に連通することにより、引き出し容器210内の空気を還気通路130に導く。また、当業者は、必要に応じて、還気口212を引き出し容器210の左側、右側、下側又は上側に設けてもよい。
【0039】
図2図3に示すように、引き出し220は、フロントエンドカバー221を有し、引き出し220が引き出し容器210内に滑り込んだとき、フロントエンドカバー221は、引き出し容器210の前端の筐体213に当接し、且つフロントエンドカバー221と引き出し容器210の前端の筐体213との間には、隙間がある。
【0040】
図4は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の効果模式図である。図5は、図4におけるマグネットユニット230の斜視図である。
【0041】
図4図5に示すように、マグネットユニット230が、引き出し容器210の外側に配置されることにより、マグネットユニット230の固定及び配線を容易にする。無論、当業者は、必要に応じて、マグネットユニット230を引き出し容器210の内側に配置してもよい。
【0042】
図4図5に示すように、マグネットユニット230は、引き出し容器210の両側に配置された第1マグネット231と第2マグネット232とを含む。好ましくは、第1マグネット231と第2マグネット232とは、互いに位置合わせされている。更に好ましくは、第1マグネット231と第2マグネット232は、引き出し容器210の頂側と底側にそれぞれ配置されている。また、当業者は、必要に応じて、第1マグネット231と第2マグネット232を引き出し容器210の左側と右側にそれぞれ配置してもよい。
【0043】
引き続き図4図5を参照すると、マグネットユニット230は、第1透磁部材233、第2透磁部材234及び透磁接続部材235を更に含むことが好ましい。第1透磁部材233は、第1マグネット231に対応し、第2透磁部材234は、第2マグネット232に対応し、透磁接続部材235は、第1透磁部材233と第2透磁部材234とを接続する。
【0044】
本発明において、第1透磁部材233、第2透磁部材234および透磁接続部材235は、第1マグネット231と第2マグネット232との磁場が外部へ漏洩することを防止する。即ち、第1マグネット231と第2マグネット232とで発生した磁場を制限する。具体的には、第1マグネット231と第2マグネット232とで発生した磁場を引き出し容器210内に制限することにより、当該磁場をできるだけ引き出し220内の被貯蔵物に作用させる。したがって、本発明では、第1透磁部材233、第2透磁部材234および透磁接続部材235を用いることにより、第1マグネット231と第2マグネット232の磁場の利用率を高める。
【0045】
好ましくは、引き出し220内の被貯蔵物が何れも磁場によって作用され得るように、水平上への投影は、第1透磁部材233と第1マグネット231とが共同して引き出し220内の被貯蔵物をカバー可能であり、第2透磁部材234と第2マグネット232とが同様に共同して引き出し220内の被貯蔵物をカバー可能である。
【0046】
更に、第1透磁部材233、第2透磁部材234および透磁接続部材235は、第1マグネット231と第2マグネット232が引き出し220内の被貯蔵物へ良好な磁場鮮度保持環境を供給するように、磁場強度分布をより均一にすることができる。
【0047】
説明すべきことは、第1透磁部材233、第2透磁部材234および透磁接続部材235が任意の実施可能な透磁部材、例えばケイ素鋼片であってもよいことである。
【0048】
本発明の幾つかの実施例において、好ましくは、本発明の第1マグネット231と第2マグネット232は、何れも電磁コイルである。更に好ましくは、第1マグネット231と第2マグネット232は、何れもエナメル線で巻き付けられてなるコイルである。当業者であれば理解できるように、エナメル線は、電線が他の絶縁層によって被覆される方式よりも、直径が小さいため、電磁コイルの体積も小さくなる。
【0049】
図6は、本発明の幾つかの実施例における電磁コイルが防水層によって被覆される効果模式図である。
【0050】
図6に示すように、磁場による鮮度保持装置200は、防水構造290を更に備えており、当該防水構造290は、マグネットユニット230に対して防水を行う。具体的に、防水構造290は、電磁コイル(第1マグネット231及び第2マグネット232)上に被覆される防水層291を含む。好ましくは、当該防水層291は、ワニス浸漬、モールドシール、スプレー成形等の方式によって第1マグネット231及び第2マグネット232上に被覆されてもよい。
【0051】
更に、第1マグネット231および第2マグネット232のエナメル塗料は、防水塗料であり、エナメル塗料の外側で水を遮断し、水がエナメル塗料に接触することを防止し、第1マグネット231および第2マグネット232のエナメル塗料をも防水構造290の一部とする。
【0052】
戻って引き続き図2図3を参照すると、マグネット取付キャビティ240は、第1取付キャビティ241と第2取付キャビティ242とを含む。第1取付キャビティ241は、第1マグネット231と第1透磁部材233とを配置するために用いられ、第2取付キャビティ242は、第2マグネット232と第2透磁部材234とを配置するために用いられる。第1取付キャビティ241と第2取付キャビティ242は何れも、気流の通過を可能にすることで少なくとも第1マグネット231及び第2マグネット232を冷却するように構成される。
【0053】
更に、第1取付キャビティ241は、頂部蓋板250と引き出し容器210の頂壁との間に形成されている。好ましくは、頂部蓋板250は、引き出し容器210の頂壁とともに第1取付キャビティ241を囲んでいる。第2取付キャビティ242は、底部蓋板260と引き出し容器210の底壁との間に形成されている。好ましくは、底部蓋板260は、引き出し容器210の底壁とともに第2取付キャビティ242を囲んでいる。
【0054】
引き続き図2図3を参照すると、第1取付キャビティ241は、第1吸気口2411と第1排気口2412とを有する。第1取付キャビティ241は、第1吸気口2411を介して送風通路120に連通し、第1取付キャビティ241は、第1排気口2412を介して引き出し容器210に連通する。具体的に、当該第1排気口2412は、引き出し220のフロントエンドカバー221に位置合わせされることにより、第1取付キャビティ241が冷風をフロントエンドカバー221へ吹き付け、更に冷風を引き出し220内に戻すようにする。更に具体的に、第1排気口2412は、引き出し容器210の前端の筐体213に形成されている。
【0055】
引き続き図2図3を参照すると、第2取付キャビティ242は、第2吸気口2421と第2排気口2422とを有する。第2取付キャビティ242は、第2吸気口2421を介して送風通路120に連通し、第2取付キャビティ242は、第2排気口2422を介して引き出し容器210に連通する。具体的に、当該第2排気口2422は、引き出し容器210の底壁に形成されている。第2取付キャビティ242は、その第2排気口2422を介して冷風を引き出し220の底壁に吹き付ける。
【0056】
上述した記述に基づいて、当業者であれば理解できるように、本発明の磁場による鮮度保持装置200は、冷風が引き出し220内の被貯蔵物に直撃することを回避可能であり、更に被貯蔵物が凍結される状況を回避する。それとともに、マグネットユニット230を用いることにより、マグネットユニット230で発生した磁場が冷凍過程における氷晶の形成に大きな影響を与えて被貯蔵物の氷結温度を低下させることができる。このように、被貯蔵物が凍結されず、より低い温度で保存され得ることが許容される。したがって、本発明の空冷式冷却機器及び磁場による鮮度保持装置200は、被貯蔵物が凍結される状況を有効に回避することができる。
【0057】
図7は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の前上斜視図(頂部蓋板が省略されている)であり、図8は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の前上斜視図(頂部蓋板及びマグネットユニットが省略されている)であり、図9は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の前下斜視図(底部蓋板が省略されている)であり、図10は、本発明の幾つかの実施例における第2取付キャビティの効果模式図である。図11は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の前下斜視図(底部蓋板及びマグネットユニットが省略されている)である。
【0058】
図7図11に示すように、第1取付キャビティ241内には、第1環形溝2413が形成され、第1マグネット231が第1環形溝2413内に取り付けられている。第2取付キャビティ242内には、第2環形溝2323が形成され、第2マグネット232が第2環形溝2323内に取り付けられている。
【0059】
図8に示すように、第1取付キャビティ241の底壁には、第1線引き出し孔2414が設けられている。第1線引き出し孔2414は、第1マグネット231のリード線を貫通させ、且つ第1取付キャビティ241内の液体の流出を可能にする。好ましくは、第1線引き出し孔2414は、第1環形溝2413の1つの角部に設けられている。更に好ましくは、第1吸気口2411は、第1環形溝2413の側壁における、第1線引き出し孔2414に対向する角部に設けられている。好ましくは、第1線引き出し孔2414も引き出し容器210に連通する。
【0060】
第1線引き出し孔2414も引き出し容器210に連通することに加えて、当業者は、必要に応じて、第1排気口2412の形成を省略して第1取付キャビティ241内の空気を第1線引き出し孔2414を介して引き出し容器210に進入させてもよい。
【0061】
図10に示すように、第2取付キャビティ242の底壁には、第2線引き出し孔2424が設けられている。第2線引き出し孔2424は、第2マグネット232のリード線を貫通させ、且つ第2取付キャビティ242内の液体の流出を可能にする。好ましくは、第2線引き出し孔2424は、第2環形溝2423の1つの角部に設けられている。更に好ましくは、第2吸気口2421は、第2環形溝2423の側壁における、第2線引き出し孔2424に対向する角部に設けられている。
【0062】
当業者であれば理解できるように、第1吸気口2411と第1線引き出し孔2414とが第1環形溝2413上の対向する2つの角部にそれぞれ設けられ、第2吸気口2421と第2線引き出し孔2424とが第2環形溝2423上の対向する2つの角部にそれぞれ設けられることにより、気流は、第1環形溝2413及び第2環形溝2423による制限のもとで、第1環形溝2413及び第2環形溝2423内の水又は水気を第1線引き出し孔2414及び第2線引き出し孔2424へ吹き付けることができる。このように、第1環形溝2413及び第2環形溝2423内の水又は水気は、迅速に排出可能である。
【0063】
好ましくは、第1環形溝2413の底面の高さは、第1線引き出し孔2414へ向かうにつれて徐々に低くなる。このように、第1環形溝2413内の液体は、自身の重力の作用で第1線引き出し孔2414へ流れ、最終的に第1取付キャビティ241から流れ出る。同様に、第2環形溝2423の底面の高さは、第2線引き出し孔2424へ向かうにつれて徐々に低くなる。このように、第2環形溝2423内の液体は、自身の重力の作用で第2線引き出し孔2424へ流れ、最終的に第2取付キャビティ242から流れ出る。
【0064】
更に好ましくは、第1環形溝2413の底面と第1マグネット231の底面との間に隙間があることにより、第1環形溝2413内の液体が第1マグネット231を浸漬することを防止し、第1マグネット231が第1環形溝2413内の液体の流動を邪魔させることも防止する。同様に、第2環形溝2423の底面と第2マグネット232の底面との間に隙間があることにより、第2環形溝2423内の液体が第2マグネット232を浸漬することを防止し、第2マグネット232が第2環形溝2423内の液体の流動を邪魔させることも防止する。
【0065】
更に、第1線引き出し孔2414及び第2線引き出し孔2424のそれぞれと水平面との間の夾角の取り得る値の範囲は、0~45°である。このように、第1線引き出し孔2414と第2線引き出し孔2424は、第1環形溝2413及び第2環形溝2423内の液体を導出可能である場合に、第1マグネット231と第2マグネット232とのリード線の取り出しを容易にする。
【0066】
戻って引き続き図2を参照すると、保温板270には、水抜き孔271が設けられている。好ましくは、水抜き孔271は、保温板270の中央部に設けられており、且つ保温板270の各部分の高さは、水抜き孔271へ向かうにつれて徐々に低くなる。このように、保温板270上の液体は、水抜き孔271に迅速に集液することができる。
【0067】
本発明の幾つかの実施例において、第1線引き出し孔2414は、第1線引き出し孔2414から流れ出た液体が引き出し容器210の側壁の外面に沿って保温板270に流れるように、引き出し容器210の外側まで貫通する。好ましくは、引き出し容器210の側壁の外面には、液体を保温板270へ流れるように案内するための引流溝が設けられている。第2線引き出し孔2424は、第2線引き出し孔2424から流れ出た液体が直接保温板270に流れるように、保温板270の方向に向いている。
【0068】
引き続き図2を参照すると、水抜き孔271は、水抜き孔271から流れ出た水が直接水受け容器280に落下するように、水受け容器280に位置合わせされている。
【0069】
本発明において、水受け容器280は、保温板270の下方に配置された単独構造、例えば保温板270又は引き出し容器210に固定接続される水受け盤であってもよく、水受け容器280は、他の部材の一部分であってもよい。例えば、磁場による鮮度保持装置200は、ハウジングを更に備え、水受け容器280は、当該ハウジングの一部であり、具体的に、水受け容器280は、ハウジングの底壁に成形された凹溝である。水受け容器280は、貯蔵室の内箱底壁に形成されるピットであってもよい。
【0070】
好ましくは、水受け容器280に排水管が接続されていることにより、その内部の液体を当該排水管を介して空冷式冷却機器の外側へ排出する。
【0071】
更に好ましくは、水受け容器280には、水位検出センサ及びスイッチが設けられ、当該水位検出センサは、水受け容器280内の液体の液位を検出し、当該スイッチは、水受け容器280と排水管との間の連通を遮断するために用いられる。水受け容器280内の液体の液位が設定された水位に到達しなかったとき、スイッチがオフにされ、水受け容器280内の液体が外へ流れない。水受け容器280内の液体の液位が設定された水位に到達したとき、スイッチがオンにされ、水受け容器280内の液体が排水管へ流れる。
【0072】
また、本発明の他の実施例において、当業者は、必要に応じて、引き出し容器210の頂壁及び/又は左側壁及び/又は右側壁及び/又は後側壁にも保温板が配置されてもよい。
【0073】
本発明における保温板は、フォーム、発泡体等の任意の実施可能な材質によって作製された構造であってもよい。
【0074】
上記記述に基づいて、当業者であれば理解できるように、本発明の磁場による鮮度保持装置200は、マグネットユニット230を冷却可能であるとともに、冷却過程における凝縮水をタイムリーに排出することができ、マグネットユニット230が凝縮水によって浸漬されて損傷する状況を回避する。また、本発明のマグネットユニット230は、磁場の利用率を高めつつ、エネルギー消費を低減する。
【0075】
これまでに、前文の複数の実施例を用いて本発明の技術案を記述したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施例に限定されない。本発明の技術原理から逸脱しない前提で、当業者は、上記各実施例における技術案に対して分割や組み合わせを行ってもよく、関連する技術的特徴に対して均等な変更又は置換を行ってもよい。本発明の技術思想及び/又は技術原理内でなされる如何なる変更、均等物による置換、改良等は、何れも本発明の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-02-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁場による鮮度保持装置であって、
引き出し容器と、引き出しと、マグネットユニットと、マグネット取付キャビティと、防水構造とを備え、
前記引き出し容器の前側が開口を有しており、
前記引き出しは、前記引き出し容器内に摺動可能に取り付けられ、
前記マグネットユニットは、前記引き出し容器の両側に配置された第1マグネットと第2マグネットとを含み、
前記マグネット取付キャビティは、前記第1マグネットを配置するための第1取付キャビティと、前記第2マグネットを配置するための第2取付キャビティとを含み、前記第1取付キャビティと前記第2取付キャビティは何れも、気流の通過を可能にすることで前記第1マグネット及び前記第2マグネットを冷却するように構成され、
前記防水構造は、前記マグネットユニットに対して防水を行う磁場による鮮度保持装置。
【請求項2】
前記第1マグネットと前記第2マグネットは、それぞれ電磁コイルであり、
前記防水構造は、前記電磁コイル上に被覆される防水層を含む請求項1に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項3】
前記電磁コイルは、エナメル線で巻き付けられてなるコイルである請求項2に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項4】
前記第1マグネットと前記第2マグネットは、それぞれ電磁コイルであり、
前記第1取付キャビティの底壁には、第1線引き出し孔が設けられ、前記第1線引き出し孔は、第1マグネットのリード線を貫通させ、前記第1取付キャビティ内の液体の流出を可能にし、
前記第2取付キャビティの底壁には、第2線引き出し孔が設けられ、前記第2線引き出し孔は、第2マグネットのリード線を貫通させ、前記第2取付キャビティ内の液体の流出を可能にする請求項1に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項5】
前記第1取付キャビティ内には、第1環形溝が形成され、前記第1マグネットは、前記第1環形溝内に取り付けられ、前記第1線引き出し孔は、前記第1環形溝の1つの角部に設けられている、及び/又は、
前記第2取付キャビティ内には、第2環形溝が形成され、前記第2マグネットは、前記第2環形溝内に取り付けられ、前記第2線引き出し孔は、前記第2環形溝の1つの角部に設けられている請求項4に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項6】
前記第1取付キャビティの第1吸気口は、前記第1環形溝における、前記第1線引き出し孔に対向する角部に設けられている、及び/又は、
前記第2取付キャビティの第2吸気口は、前記第2環形溝における、前記第2線引き出し孔に対向する角部に設けられている、及び/又は、
前記第1線引き出し孔及び前記第2線引き出し孔のそれぞれと水平面との間の夾角の取り得る値の範囲は、0~45°である請求項5に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項7】
前記磁場による鮮度保持装置は、前記引き出し容器の底側に配置された保温板を更に備え、
前記保温板には、水抜き孔が設けられ、前記保温板の各部分の高さは、前記水抜き孔に向かうにつれて徐々に低くなり、
前記保温板は、前記第1線引き出し孔及び前記第2線引き出し孔から排出された液体を受け取る請求項4~6の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項8】
前記磁場による鮮度保持装置は、前記引き出し容器の下方に配置された水受け容器を更に備え、前記水受け容器は、前記水抜き孔から落下した液体を受け取る請求項7に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項9】
前記磁場による鮮度保持装置は、頂部蓋板と、底部蓋板とを備え、
前記頂部蓋板は、前記引き出し容器の頂側に配置され、前記第1取付キャビティは、前記頂部蓋板と前記引き出し容器の頂壁との間に形成され、
前記底部蓋板は、前記引き出し容器の底側に配置され、前記第2取付キャビティは、前記底部蓋板と前記引き出し容器の底壁との間に形成されている、
及び/又は、
前記マグネットユニットは、第1透磁部材と、第2透磁部材と、透磁接続部材とを更に備え、
前記第1透磁部材は、前記第1取付キャビティ内に取り付けられ、前記第1マグネットで発生した磁場が外部へ漏洩することを防止し、
前記第2透磁部材は、前記第2取付キャビティ内に取り付けられ、前記第2マグネットで発生した磁場が外部へ漏洩することを防止し、
前記透磁接続部材は、前記第1透磁部材と前記第2透磁部材との間に配置され、前記透磁接続部材は、前記第1透磁部材と前記第2透磁部材とにそれぞれ接続されている請求項1~6の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置。
【請求項10】
空冷式冷却機器であって、
前記空冷式冷却機器は、請求項1~の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置を備え、且つ前記磁場による鮮度保持装置へ冷風を供給可能である空冷式冷却機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【国際調査報告】