(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ガイドワイヤアダプタを備えたカテーテルおよび関連する方法
(51)【国際特許分類】
A61M 25/09 20060101AFI20240920BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A61M25/09 530
A61M25/06 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554817
(86)(22)【出願日】2022-09-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2022077142
(87)【国際公開番号】W WO2023052522
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591002131
【氏名又は名称】ベー・ブラウン・メルズンゲン・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】B.BRAUN MELSUNGEN AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100129791
【氏名又は名称】川本 真由美
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】クー,テン リップ
(72)【発明者】
【氏名】ルー,リリアン ジー リン
(72)【発明者】
【氏名】ビン ザカリア,モード ザイリザル
(72)【発明者】
【氏名】ファン,チー ムン
(72)【発明者】
【氏名】タン,ケン セアン
(72)【発明者】
【氏名】カヴィンタラン
(72)【発明者】
【氏名】ヤロシュ,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ワイス,アンドレ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA05
4C267AA32
4C267BB53
4C267CC08
4C267HH03
4C267HH04
4C267HH08
(57)【要約】
カテーテルハブ(130)と、内部を有する針ハブ(122)と、針ハブ(122)の内部に配置されたアダプタ(290)と、アダプタ(290)のボア内に位置する接続先端を有するガイドワイヤディスペンサ(292)と、を有する、カテーテルアセンブリ(108)。ガイドワイヤ(302)は、カテーテルチューブ(110)をガイドするためにディスペンサ(292)を通ってアダプタ(290)内へ延びてもよい。アダプタ(290)は、近位方向への血流を限定または制限するためのバルブ(386)を有してもよい。ガスチャネル(450)は、空気排気および血液フラッシュバックを促進するためにアダプタ(290)の外部に提供されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアセンブリ(108)であって、
カテーテルハブ(130)に取り付けられたカテーテルチューブ(110)と、針ハブ(122)に取り付けられた針(112)と、を含み、
針(112)がカテーテルチューブ(110)の管腔内に位置し、針(112)の針先(114)がカテーテルチューブ(110)の遠位開口部(110a)から突出し、
カテーテルアセンブリはまた、
基部(370)、先端(360)、および本体を貫通して延びるボア(376)を含む本体(368)を有するアダプタ(290)を含み、
基部(370)は基部ボア部を有し、先端(360)は先端ボア部を有し、先端(360)は針ハブ(122)の近位開口部(138)に位置し、
カテーテルアセンブリはまた、
複数の分岐を備えたフレーム(306)を有するガイドワイヤディスペンサ(292)を含み、
複数の分岐の第1の分岐(312)の接続先端(326)が、アダプタ(290)の基部ボア部の内側に位置し、
ガイドワイヤ(302)が、複数の分岐の第2の分岐(314)を通り、接続先端を通り、第1の分岐(312)で接続先端(326)を通って延びる、
カテーテルアセンブリ(108)。
【請求項2】
第2のフレーム(194)に取り付けられた第1のフレーム(193)を含み、内部空間(104)を有するハウジング(102)をさらに備え、
ハウジング(102)は遠位開口部および近位開口部を有し、カテーテルハブ(108)はハウジング(102)の内部空間(104)内に少なくとも部分的に配置される、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項3】
第2の分岐(314)のソケット(340)に取り付けられた第1の端部(308a)を有するダクト(308)をさらに含み、
ガイドワイヤ(302)が少なくとも部分的にダクト(308)内へ延びる、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項4】
ダクト(308)が、複数の分岐のうちの第3の分岐(316)のソケット(342)に取り付けられた第2の端部(308b)を有する、
請求項3に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項5】
ダクト(308)およびフレーム(306)は、閉ループを画定する、
請求項4に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項6】
アダプタ(290)のボア(376)内に配置されたバルブ(386)をさらに含む、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項7】
バルブ(386)が、バルブディスク(388)と、そこから延びるスカート(390)とを含む、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項8】
カテーテルハブ(130)の内部空洞(148)に配置された針ガード(140)をさらに含む、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項9】
針(112)がクリンプ(136)を有し、
ガイドワイヤ(302)は、ガイドワイヤの遠位移動を制限するようにクリンプ(136)で針に当接する、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項10】
ガイドワイヤ(302)が、少なくとも2つの異なる直径を有する少なくとも2つのガイドワイヤ部分を有する、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項11】
ガイドワイヤ(302)が、第1の直径の遠位ガイドワイヤ部分と第2の直径の近位ガイドワイヤ部分とを有し、
第2の直径が第1の直径よりも大きい、
請求項10に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項12】
アダプタ(290)の先端(360)が複数の間隔を有するガスチャネル(450)を含む、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項13】
先端(360)の外部に位置する複数の間隔を有する細長いリブ(460)をさらに含み、
幅および長さを含む溝(470)が、2つの隣接した細長いリブ(460)の間に画定される、
請求項12に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項14】
複数の間隔を有するガスチャネル(450)が、針ハブ(122)の近位端縁(139)とアダプタ(290)の肩部(372)との間のギャップ(289)で露出する、
請求項13に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項15】
ガイドワイヤ(302)が、遠位ガイドワイヤ部分と近位ガイドワイヤ部分との間の点に位置する肩部または緩やかなテーパを含む、
請求項11に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項16】
肩部、緩やかなテーパ、または第2の直径が、針(112)のクリンプ(136)において針(112)と係合可能である、
請求項15に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項17】
肩部または緩やかなテーパの位置が、ガイドワイヤ(302)がクリンプ(136)で針(112)に係合するときに針先(114)から延出する遠位ガイドワイヤ部分の長さを規定する、
請求項16に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項18】
遠位ガイドワイヤ部分が、クリンプ(136)で針(112)を通過し、針先(114)の開口部から外に延びる、
請求項15に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項19】
ガイドワイヤ(302)が、遠位ガイドワイヤ部分が針先(114)を越えて遠位にどれだけ延びたかを示すマーカまたはインジケータを有する、
請求項15に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項20】
遠位ガイドワイヤ部分の第1の端部が針先に到達したとき、針先を通過したとき、および遠位先端から完全に前進したときの少なくとも1つを、マーカまたはインジケータが示す、
請求項16に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項21】
ガイドワイヤが、遠位ガイドワイヤ部分の第1の端部が針先に到達したとき、針先を通過したとき、および遠位先端から完全に前進したとき、を示すための複数のマーカまたはガイドワイヤを有する、
請求項16に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項22】
ガイドワイヤがコードを有する、ガイドワイヤディスペンサがコードを有する、またはガイドワイヤとガイドワイヤディスペンサの両方がゲージサイズを示すためのコードを有する、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項23】
コードが、色、アルファベットコード、数字コード、アルファベット数字コード、またはそれらの組み合わせを含む、
請求項19に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項24】
アダプタ(290)の先端(360)が、内側寸法を有するカニューレチャネル(363)と、内側寸法を有するガイドワイヤ通路(376d)とを含み、カニューレチャネル(363)の内側寸法がガイドワイヤ通路(376d)の内側寸法よりも大きい、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項25】
カニューレチャネル(363)がガイドワイヤ通路(376d)の遠位に位置する、
請求項24に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項26】
アダプタ(290)の基部(370)が、複数のスラット(370a)を備えて形成される、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項27】
スラット(370a)の2つ以上から延びる2つ以上のフランジ(374)をさらに含む、
請求項26に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項28】
2つ以上のフランジ(374)の各々と共に形成された雄デテントおよび雌デテントのうちの1つをさらに備える、
請求項27に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項29】
アダプタ(290)の先端(360)の本体(368)が、非円形断面の開口を画定する内面を有するカニューレチャネル(363)を有する、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項30】
針(112)の近位端(112a)がカニューレチャネル(363)で内面に接触する、
請求項29に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項31】
非円形断面の開口が複数の直線状側面(363a)と複数の円弧状連結部(363b)とを有する、
請求項30に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項32】
複数の円弧状連結部(363b)と針(112)との間にバイパスギャップ(380)が形成されている、
請求項31に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項33】
アダプタ(290)の先端(360)の本体(368)は、異なる内径の複数のボア部を有する、
請求項29に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項34】
複数の分岐が、第1の分岐(312)、第2の分岐(314)、および第3の分岐(316)を含む少なくとも3つの分岐を含む、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項35】
第1の端部(308a)、第2の端部(308b)、および管腔を有するチューブ(308)をさらに含み、
ガイドワイヤ(302)がチューブ(308)の管腔内に少なくとも部分的に配置されている、
請求項34に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項36】
チューブ(380)の第1の端部(308a)が第2の分岐(314)のソケット(340)内に配置され、チューブ(380)の第2の端部(308b)が第3の分岐(316)のソケット(342)内に配置されるか、または第3の分岐(316)から離れている、
請求項35に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項37】
2つの貫通スロットを有する中間保持クリップ(430)をさらに含み、
中間保持クリップ(430)は、チューブ(308)の異なる部分を把持する、
請求項36に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項38】
バルブ(386)がカテーテルハブ(130)内に配置されている、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項39】
先端(360)は錐体形状の先端ボア部を有する、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項40】
複数のガスチャネル(450)が4本から12本のガスチャネル450を含む、
請求項12に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項41】
カテーテルアセンブリ(108)であって、
カテーテルハブ(130)に取り付けられたカテーテルチューブ(110)と、針ハブ(122)に取り付けられた針先(114)を有する針(112)と、を含み、
針(112)はカテーテルチューブ(110)を貫通して突出し、針先(114)がカテーテルチューブ(110)の遠位開口部(110a)の遠位側に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
外面、およびボア(376)を画定する内面を備えた本体(368)を有するアダプタ(290)を含み、
本体(368)はさらに、それぞれの縁部に沿って互いに連結された複数のスラット(370a)を有する基部(370)と、ガイドワイヤ通路(376d)およびガイドワイヤ通路(376d)の遠位にあるカニューレチャネル(363)を有する先端(360)とを有し、先端(360)は針ハブ(122)の近位開口部に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
アダプタ(290)のボア(376)内に配置された先端(326)、およびガイドワイヤ通路(376d)内に配置された第1の端部を有するガイドワイヤ(302)を有するガイドワイヤディスペンサ(292)を含み、
針(112)の近位端(112a)が、アダプタ(290)のカニューレチャネル(363)内に配置されている、
カテーテルアセンブリ(108)。
【請求項42】
アダプタ(290)の本体(368)の外面に配置された複数の間隔を有するガスチャネル(450)をさらに含む、
請求項41に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項43】
アダプタ(290)の本体(368)の外面に配置された複数の細長いリブ(460)をさらに含む、
請求項41または42に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項44】
先端(360)は、錐体形状の部分を有する、
請求項41に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項45】
カテーテルアセンブリ(108)であって、
カテーテルハブ(130)に取り付けられたカテーテルチューブ(110)と、針ハブ(122)に取り付けられた針先(114)を有する針(112)と、を含み、
針(112)はカテーテルチューブ(110)を貫通して突出し、針先(114)がカテーテルチューブ(110)の遠位開口部(110a)の遠位側に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
外面、およびボア(376)を画定する内面を備えた本体(368)を有するアダプタ(290)を含み、
本体(368)はさらに、バルブチャンバ(384)を有する基部ボアを有する基部(370)と、バルブチャンバ(384)内に配置された少なくとも1つのスリット(396)および2つのフラップ(398)を含むバルブ(386)と、ガイドワイヤ通路(376d)を有する先端(360)と、を含み、
先端(360)は針ハブ(122)の近位開口部に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
アダプタ(290)のボア(376)内に配置された先端(326)、およびアダプタ(290)のボア(376)内に配置された第1の端部を有するガイドワイヤ(302)を有するガイドワイヤディスペンサ(292)を含む、
カテーテルアセンブリ(108)。
【請求項46】
アダプタ(290)の本体(368)の外面に配置された複数の間隔を有するガスチャネル(450)をさらに含む、
請求項45に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項47】
アダプタ(290)の本体(368)の外面に配置された複数の細長いリブ(460)をさらに含む、
請求項45または46に記載のカテーテルアセンブリ(108)。
【請求項48】
カテーテルアセンブリ(108)を組み立てる方法であって、
方法は、
カテーテルハブ(130)の遠位端から延びるカテーテルチューブ(110)を備えるカテーテルハブ(130)を提供するステップを含み、
カテーテルハブ(130)は、内部空洞(148)を備える本体を有し、カテーテルチューブ(110)は、管腔と遠位開口部(110a)とを含み、
方法はまた、
管腔を有するシャフトと針先(114)を有する針(112)を備えた針ハブ(122)を提供するステップを含み、
針ハブ(122)は、内部空洞(170)を有する本体(168)と、カテーテルチューブ(110)の管腔を通って突出する針(112)とを含み、針先(114)は、カテーテルチューブ(110)の遠位開口部(110a)の遠位側に突出し、
方法はまた、
外面、およびボア(376)を画定する内面を備えた本体(368)を有するアダプタ(290)を提供するステップを含み、
本体(368)は、基部ボアを有する基部(370)および先端(360)をさらに有し、アダプタ(290)の先端(360)は、針ハブ(122)の近位開口部の内部空洞(170)内に位置し、
方法はまた、
ガイドワイヤディスペンサ(292)を提供するステップを含み、
ガイドワイヤディスペンサ(292)は、アダプタ(290)の基部ボア内に配置された接続先端(326)と、ガイドワイヤディスペンサ(292)の前進プラットフォーム(322)を横切って延びるガイドワイヤ(302)とを有する、
方法。
【請求項49】
ガイドワイヤ(302)を備えたカテーテルアセンブリ(108)を使用する方法であって、
方法は、
針クリンプ(136)を有する針(112)の針先(114)で静脈を穿刺するステップと、
針(112)が取り付けられた針ハブ(122)に接続されたアダプタ(290)を通してガイドワイヤ(302)を前進させるステップと、
ガイドワイヤ(302)をさらに前進させ、遠位のガイドワイヤ部分が針先(114)から延び、ガイドワイヤ(302)が針クリンプ(136)で針(112)に係合するようにするステップと、
を含む方法。
【請求項50】
ガイドワイヤディスペンサなしでガイドワイヤ(302)を前進させる、
請求項49に記載の方法。
【請求項51】
ガイドワイヤ(302)が少なくとも部分的にガイドワイヤディスペンサ(292)内に配置され、
ガイドワイヤディスペンサ(292)がアダプタ(290)の基部(370)に接続された先端(326)を有する、
請求項49に記載の方法。
【請求項52】
針管腔を通してガイドワイヤ(302)をガイドするために使用するアダプタであって、
基部(370)、先端(360)、および本体(376)を貫通して延びるボア(376)を含む本体(368)を含み、
基部(370)は基部ボア部を有し、先端(360)は先端ボア部を有し、
アダプタはまた、
先端(360)で、2つの隣接する複数の直線状の側面(363a)が円弧状連結部(363b)によって互いに連結された複数の概ね直線状の側面(363a)を有し、針シャフトを受容する大きさを有するカニューレチャネル(363)と、基部(370)の基部ボア内に配置された少なくとも1つのスリット(396)を有する壁(392)を含むバルブ(386)とのうちの少なくとも1つを含み、
基部(370)が、ガイドワイヤディスペンサ(292)の先端(326)を受容するための大きさと形状を有する近位開口部と、ガイドワイヤディスペンサ(292)の先端(326)の第2の係合構造(377)と係合するための第1の係合構造(374)とを備える、
アダプタ(290)。
【請求項53】
基部(370)が、複数のスラットまたは側壁(370a)を有する非円形の断面を有する、
請求項52に記載のアダプタ(290)。
【請求項54】
第1の係合構造(374)が、複数のスラットまたは側壁(370a)のうちの1つから延びる、
請求項53に記載のアダプタ(290)。
【請求項55】
カニューレチャネル(363)が、第1の内側断面寸法と、カニューレチャネル(363)の近位に位置する第2の内側断面寸法を有するガイドワイヤ通路(376d)と、を有し、
第1の内側断面寸法が第2の内側断面寸法よりも大きい、
請求項52に記載のアダプタ(290)。
【請求項56】
カニューレチャネル(363)が、複数の概ね直線状の側面(363a)を有し、2つの概ね直線状の側面(363)は、円弧状連結部(363b)によって接続されている、
請求項52に記載のアダプタ(290)。
【請求項57】
バルブ(386)が壁から延びるスカート(390)を有する、
請求項52に記載のアダプタ(290)。
【請求項58】
バルブ(386)の壁が、第1の厚さを有する第1の部分(400)と、第2の厚さを有する第2の部分(402)とを有し、
第1の厚さが、壁を通過する内側平面に直交して測定された第2の厚さよりも大きい、
請求項57に記載のアダプタ(290)。
【請求項59】
バルブ(386)が基部(370)の2つの内部肩部(386b、386c)の間に位置する、
請求項52に記載のアダプタ(290)。
【請求項60】
先端(360)は錐体形状の先端ボア部を有する、
請求項52に記載のアダプタ(290)。
【請求項61】
ガイドワイヤディスペンサであって、
第1の分岐(312)と第2の分岐(314)とを含む複数の分岐を備えたフレーム(306)と、
管腔を含む、第1の分岐(312)の接続先端(326)と、
ソケット(340)を備えた、第2の分岐(314)のガイドブラケット(334)と、ガイドブラケット(334)を貫通して形成された管腔と、
第1の自由端(308a)と第2の自由端(308b)とを有するチューブ(308)と、を含み、
第1の自由端(308a)はソケット(340)内に位置し、第2の自由端(308b)は保持クリップ(430)または第3の分岐(316)上に位置するソケット(342)によって保持され、
ガイドワイヤディスペンサはまた、
第1の自由端と第2の自由端とを有する長さを有するガイドワイヤ(302)を含み、
ガイドワイヤ(302)は、チューブ(308)内に位置し、第2の分岐(314)においてソケット(340)を貫通して接続先端(326)の管腔内に延び、
ガイドワイヤ(302)は、第1の分岐(312)と第2の分岐(314)との間に露出している、
ガイドワイヤディスペンサ(292)。
【請求項62】
第3の分岐(316)は、ソケット(342)の端部に囲まれた壁を有する、
請求項61に記載のガイドワイヤディスペンサ(292)。
【請求項63】
第2の分岐(314)は、第1の分岐(312)よりも高さ方向に高い位置にある、
請求項61または62に記載のガイドワイヤディスペンサ(292)。
【請求項64】
チューブ(308)とフレーム(306)が、閉ループを形成する、
請求項61~63のいずれか1つに記載のガイドワイヤディスペンサ(292)。
【請求項65】
ガイドワイヤ(302)が、第1の直径を有する第1の部分と、第1の直径よりも大きな第2の直径を有する第2の部分とを有する、
請求項61~64のいずれか1つに記載のガイドワイヤディスペンサ(292)。
【請求項66】
フレーム(306)がY字形状の構成を有する、
請求項61~65のいずれか1つに記載のガイドワイヤディスペンサ(292)。
【請求項67】
保持クリップ(434)が第1の保持クリップであり、
2つの貫通スロットを有する第2の保持クリップ(430)をさらに含む、
請求項61~66のいずれか1つに記載のガイドワイヤディスペンサ(292)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示された発明は、一般に、静脈カテーテルを含む針器具および静脈内(IV)点滴器具に関する。ガイドワイヤディスペンサと共に使用するためのアダプタを有するIVカテーテルアセンブリの特定の態様が開示される。
【背景技術】
【0002】
静脈カテーテルは、一般に、患者への輸液、患者からの採血、患者の血管系の各種パラメータのモニタリングなど、様々な輸液療法(infusion therapy)に使用される。カテーテルは通常、カテーテルアダプタに接続され、カテーテルには輸液チューブを取り付けることができる。血液制御用カテーテルには、雄型ルアー(Luer)やその他のものをカテーテルアダプタの近位端に挿入することで開放される血液制御用バルブが内蔵されている。血液制御バルブの非限定的な例は、「Systems and Methods for Providing a Flushable Catheter Assembly」と題された2009年8月20日出願の米国特許出願公開第2011/0046570号に開示されている。カテーテルを患者の血管系に留置した後、点滴流体源(IV fluid source)をカテーテルアダプタまたはカテーテルハブに接続し、血液制御バルブを開くことができる。こうして接続されると、点滴源からの流体がカテーテルを通して患者に流入し始める。
【0003】
当技術分野でよく知られているように、典型的な血圧は10~20cm水である。輸液バッグは通常、患者の心臓より約100cm高い位置に設置され、患者に流れを誘導する。ほぼその高さでは、輸液バッグからの流体によって及ぼされる圧力は、患者の血圧よりもはるかに大きいので、患者に流入することができる。
【0004】
静脈へのアクセスが困難な患者には、延長滞留(extended dwell)カテーテルを使用して静脈内アクセス困難(DIVA)を補助することができる。延長滞留カテーテルは末梢挿入カテーテルと見なすことができる。延長滞留カテーテルは、標準的な静脈内治療に使用されるものよりも太い静脈に挿入するように構成することができ、典型的な末梢アクセスカテーテルよりも比較的長いカテーテル長を有することができる。DIVA患者の場合、医師は可視化装置を用いてカテーテルアクセスのための深部静脈の識別を補助することができる。この場合、延長滞留カテーテルは長さが長く、患者に挿入するカテーテルの柔軟性が高い。ガイドワイヤを加えれば、カテーテルがよじれる可能性を減らすことができる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の態様は、広くカテーテルアセンブリを対象とする。一実施例では、カテーテルアセンブリは、カテーテルハブと、カテーテルチューブを貫通して突出する針を有する内部を有する針ハブと、を備える。先端を有するアダプタを針ハブの内部に配置し、接続先端を有するガイドワイヤディスペンサをアダプタのボア(bore)内に配置することができる。ガイドワイヤは、カテーテルチューブをガイドするために、ディスペンサを貫通してアダプタ内に延びることができる。アダプタは、近位方向の血流を限定または制限するためのバルブを有するか、あるいは、近位方向の血流を限定または制限するためのクリアランスのない、または狭いガイドワイヤ通路を有することができる。いくつかの例では、後述するように、ガイドワイヤディスペンサとガイドワイヤをアダプタとともに使用することができる。
【0006】
本発明の態様はさらに、カテーテルアセンブリをさらに含み、
カテーテルアセンブリは、
カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブと、針ハブに取り付けられた針と、を含み、
針は、カテーテルチューブの管腔内に位置し、針の針先はカテーテルチューブの遠位開口部から突出し、
カテーテルアセンブリはまた、
基部、先端、およびボアを含む本体を有するアダプタを含み、ボアは本体を通って延び、基部は基部ボア部(bore section)を有し、先端は錐体形状を有する先端ボア部を有し、先端が針ハブの近位開口部に位置し、
カテーテルアセンブリはまた、
複数の分岐を有するフレームと、アダプタの基部ボア部の内側に位置する複数の分岐の第1の分岐の接続先端と、を有するガイドワイヤディスペンサを含み、
ガイドワイヤが、複数の分岐の第2の分岐を通り、接続先端を通ってアダプタのボア部内に延びる。
しかしながら、先端は他のボア形状を有することができ、依然として本発明の態様に包含される。
【0007】
ハウジングをカテーテルアセンブリと共に使用することができる。ハウジングは、第2のフレームに取り付けられた第1のフレームを含んでもよく、2つのフレームが内部空間を画定し、ハウジングは遠位開口部と近位開口部とを有し、カテーテルハブはハウジングの内部空間に少なくとも部分的に配置される。ハウジングはその中にカテーテルアセンブリを配置することができ、ガイドワイヤアダプタはカテーテルアセンブリの針ハブに取り付けることができる。いくつかの実施例では、カテーテルアセンブリはハウジングなしで使用することができる。
【0008】
ガイドワイヤディスペンサには、第1の端部を有するダクトを含めることができる。ダクトの第1の端部は第2の分岐のソケットに取り付けることができ、ガイドワイヤは少なくとも部分的にダクト内に延びることができる。
【0009】
ダクトは、ガイドワイヤディスペンサの複数の分岐のうちの第3の分岐のソケットに取り付けられる第2の端部を有することができる。
【0010】
ガイドワイヤディスペンサのダクトとフレームは、閉ざされたループ(enclosed loop)を形成する。閉ざされたループは一般に円形でもよい。ダクトはある長さのチューブでもよい。
【0011】
バルブは、アダプタのボア内に配置することができる。バルブは、少なくとも1つのスリットと少なくとも2つのバルブフラップを有するバルブディスクを有することができる。いくつかの例では、3つのバルブフラップを画定する3つのスリットを設けることができる。
【0012】
バルブは、バルブとそこから延びるスカートとを含んでもよい。バルブは異なる厚さの部分を有することができる。
【0013】
針ガードはカテーテルハブの内部に配置することができる。針ガードは、近位壁と、近位壁の遠位側に延びる少なくとも1つのアームとを有することができる。アームは、使用準備完了位置では針の側方に位置し、保護位置では針先の遠位側に移動可能な表面を有することができる。
【0014】
針は、針の引き込み(retraction)中に針ガードと係合するためのクリンプ(crimp:圧着部)を有することができる。針は管腔を有することができる。ガイドワイヤは、クリンプ部で針と当接してガイドワイヤの遠位側への移動を制限することができる。
【0015】
ガイドワイヤは、少なくとも2つの異なる直径を有する少なくとも2つのガイドワイヤ部分を有することができる。
【0016】
ガイドワイヤは、第1の直径の遠位ガイドワイヤ部分と第2の直径の近位ガイドワイヤ部分とを有することができ、第2の直径は第1の直径よりも大きい。
【0017】
ガイドワイヤは、遠位ガイドワイヤ部分と近位ガイドワイヤ部分との間の点に位置する肩部または緩やかなテーパを含むことができる。
【0018】
肩部、緩やかなテーパ、および第2の直径の少なくとも1つは、クリンプ部で針と係合することができる。
【0019】
ガイドワイヤ上の肩部または緩やかなテーパの位置は、ガイドワイヤがクリンプで針に係合するときに針先から延びる遠位ガイドワイヤ部分の長さを規定する。
【0020】
遠位ガイドワイヤ部は、クリンプ部で針を通過し、針先の開口部から延びることができる。
【0021】
ガイドワイヤには、遠位ガイドワイヤ部分が針の先端を越えて遠位側にどの程度伸びているかを示すマーカまたはインジケータを設けることができる。
【0022】
ガイドワイヤ上のマーカまたはインジケータは、遠位ガイドワイヤ部分の第1の端部が針先に到達したとき、針先を通過したとき、および遠位先端から完全に前進したときの少なくとも1つを示すことができる。
【0023】
ガイドワイヤは、遠位ガイドワイヤ部分の第1の端部が針先に到達し、針先を通過し、遠位先端から完全に前進したときを示すために、複数のマーカまたはガイドワイヤを有することができる。
【0024】
ガイドワイヤはコードを有することができ、ガイドワイヤディスペンサはコードを有することができ、あるいはガイドワイヤとガイドワイヤディスペンサの両方がガイドワイヤゲージサイズを示すコードを有することができる。
【0025】
コードまたは符号は、色、アルファベット符号、数字符号、アルファベット数字符号、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0026】
アダプタの先端は、内径を有するカニューレチャネルと、内径を有するガイドワイヤ通路とを含んでもよく、カニューレチャネルの直径はガイドワイヤ通路の直径よりも大きい。
【0027】
カニューレチャネルは、ガイドワイヤ通路の遠位に位置する。
【0028】
アダプタの基部は、複数のスラット(slat:薄板)を有する外形を有する本体を有することができる。
【0029】
アダプタの基部上の2つ以上のスラットから2つ以上のフランジが延びることができる。
【0030】
雄デテント(detent:戻り止め)と雌デテントのうちの1つを、2つ以上のフランジの各々に形成することができる。
【0031】
アダプタの先端にある本体は、非円形の断面開口部を規定する内面を有するカニューレチャネルを有することができる。
【0032】
針の近位端は、カテーテルアセンブリが使用準備完了位置にあるときに、カニューレチャネルの内面に接触することができる。
【0033】
カニューレチャネルの非円形断面開口部は、複数の直線状の側面と複数の円弧状連結部とを有することができる。
【0034】
針は、カニューレチャネルの直線状の側面に接触することができる。
【0035】
複数の円弧状連結部と針との間にバイパスギャップを形成することができる。
【0036】
アダプタの先端にある本体は、異なる内径の複数のボア部を有することができる。
【0037】
ガイドワイヤディスペンサの複数の分岐は、第1の分岐、第2の分岐、および第3の分岐を含む少なくとも3つの分岐を含んでもよい。
【0038】
第1の端部、第2の端部、及び管腔を有するチューブであって、ガイドワイヤが、少なくとも部分的に、チューブの管腔内に配置され得るチューブ。
【0039】
チューブの第1の端部は、第2の分岐のソケットに配置することができ、チューブの第2の端部は、第3の分岐のソケットに配置するか、または第3の分岐から離れた場所に配置することができる。
【0040】
中間保持クリップは、チューブの異なる部分を把持することができる。中間保持クリップには2つのスロットを設けることができる。オプションとして、中間保持クリップを省略することもできる。
【0041】
バルブはカテーテルハブ内に配置することができる。
【0042】
バルブオープナはカテーテルハブ内に配置することができる。
【0043】
本明細書で説明するアダプタの実施形態は、カテーテルアセンブリと別個にパッケージ化することも、提供することもできる。血管へのアクセスに成功した後、ベントプラグ(vent plug)を針ハブから取り外し、アダプタを針ハブに接続し、ガイドワイヤディスペンサをアダプタに接続することができる。
【0044】
いくつかの実施例では、アダプタはカテーテルハブに装着されるなどして、カテーテルアセンブリとともに予めパッケージ化されている。例えば、アダプタが針ハブに接続されている間、カテーテルアセンブリが血管にアクセスするために使用できるように、アダプタの近位端からの流れを制限するためのバルブをアダプタの中に配置することができる。
【0045】
本発明のさらなる態様は、針管腔を通してガイドワイヤをガイドするために使用されるアダプタを含み、
アダプタは、基部、先端、および本体を通って延びるボアを含む本体を含み、基部は基部ボア部分を有し、先端は錐形の形状を有する先端ボア部を有し、
アダプタはまた、円弧状の連結部分によって互いに連結された2つの隣接する複数の直線状の側面を有する複数の概ね直線状の側面を有し、針シャフトを受容する大きさを有する先端のカニューレチャネルと、基部の基部ボア内に配置された少なくとも1つのスリットを有する壁を含むバルブと、の少なくとも1つを含み、
基部が、ガイドワイヤディスペンサの雄型先端を受け入れるための大きさと形状を有する近位開口部と、ガイドワイヤディスペンサの雄型先端の対応する複数の第2係合構造と係合するための複数の第1係合構造とを含む。
【0046】
アダプタの基部は、複数のスラット又は側壁を有する非円形の断面を有することができる。
【0047】
アダプタ上の複数の第1の係合構造の各々は、複数のスラット又は側壁の1つから延びることができる。第1の係合構造は、ガイドワイヤディスペンサ上の第2の係合構造に係合することができる。
【0048】
カニューレチャネルは、第1の内側断面寸法を有し得て、ガイドワイヤ通路は、カニューレチャネルの近位に位置する第2の内側断面寸法を有し得て、そして、第1の内側断面寸法は、第2の内側断面寸法よりも大きくてもよい。
【0049】
カニューレチャネルは、3つの概ね直線状の側面と3つの円弧状の連結部分とを有することができる。
【0050】
バルブは、壁から延びるスカートを有することができ、壁は、少なくとも2つのフラップを画定する少なくとも1つのスリットを有することができる。
【0051】
バルブの壁は、第1の厚さを有する第1の部分と、第2の厚さを有する第2の部分とを有することができ、第1の厚さは、壁を通過する内側平面(medial plane)に直交して測定して、第2の厚さよりも大きい。
【0052】
バルブは、基部の2つの内部肩部の間に配置することができる。
【0053】
本発明のさらに別の特徴は、針管腔を通してガイドワイヤをガイドするために使用するアダプタであって、
基部、先端、および本体を通って延びるボアを含む本体を含み、
基部は基部ボア部を有し、先端は先端ボア部を有し、
アダプタはまた、
先端の外側に配置された複数のガスチャネルを含み、
基部は、ガイドワイヤディスペンサの雄型先端を受容するためのサイズおよび形状を有する近位開口部を含み、ガスチャネルの各々は、先端と基部との間の肩部に近接して配置された第1のチャネル端を含む、アダプタである。
【0054】
アダプタは、アダプタの先端上に配置された端部を有する保護キャップと、基部ボア部内に配置されたガイドワイヤディスペンサの接続先端とをさらに備えることができ、ダクトは、ガイドワイヤディスペンサに取り付けられた管腔を含むことができる。
【0055】
本発明のさらなる態様は、ガイドワイヤディスペンサを含み、
ガイドワイヤディスペンサは、
第1の分岐および第2の分岐を含む複数の分岐を有するフレームと、
第1の分岐に設けられた接続先端であって、管腔およびテーパ付きのノーズ部を含む接続先端と、
第2の分岐に設けられたガイドブラケットであって、管腔がガイドブラケットを貫通して形成され、ガイドブラケットは、ソケットを含むガイドブラケットと、
第1の自由端および第2の自由端を有するチューブであって、第1の自由端は、ソケット内に位置し、第2の自由端は、保持クリップによってまたは第3の分岐上に位置するソケットによって保持されているチューブと、
第1の自由端と第2の自由端とを有する長さを有するガイドワイヤであって、ガイドワイヤはチューブ内に位置し、第2の分岐のソケットを通って接続先端の管腔に延在する、ガイドワイヤと、を含み、
ガイドワイヤは第1の分岐と第2の分岐との間に露出している。
【0056】
ガイドワイヤディスペンサの第3の分岐は、ソケットの端部に囲まれた壁を有することができる。第3の分岐には貫通部を設けなくてもよい。あるいは、第3の分岐はCチャネル(C-channel)を有することができる。
【0057】
第2の分岐は、第1の分岐よりも高い位置に配置することができる。
【0058】
チューブまたはダクトとフレームは、閉ざされたループを形成することができる。
【0059】
ガイドワイヤは、第1の直径を有する第1の部分と、第1の直径よりも大きな第2の直径を有する第2の部分とを有することができる。
【0060】
ガイドワイヤディスペンサのフレームは、Y字型に構成することができる。
【0061】
チューブまたはダクトの異なる部分を保持するために、2つ以上の保持クリップを使用することができる。
【0062】
本発明のさらなる態様は、カテーテルアセンブリであって、
カテーテルアセンブリは、
カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブと、針ハブに取り付けられた針先を有する針とを含み、針がカテーテルチューブを貫通して突出し、針先がカテーテルチューブの遠位開口部の遠位側に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
外面、およびボアを画定する内面を有する本体を有するアダプタを含み、本体はさらに、それぞれの縁部に沿って互いに連結された複数のスラットを有する基部と、ガイドワイヤ通路およびガイドワイヤ通路の遠位にあるカニューレチャネルを有する錐体部を有する先端とを有し、先端は針ハブの近位開口部に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
アダプタのボア内に配置された先端と、ガイドワイヤ通路内に配置された第1の端部を有するガイドワイヤとを有するガイドワイヤディスペンサを含み、
針の近位端がアダプタのカニューレチャネル内に配置されている。
しかしながら、先端は他のボア形状を有することができ、それらは依然として本発明の態様を包含する。
【0063】
本発明のさらに別の態様は、カテーテルアセンブリであって、
カテーテルアセンブリは、
カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブと、針ハブに取り付けられた針先を有する針とを含み、針がカテーテルチューブを貫通して突出し、針先がカテーテルチューブの遠位開口部の遠位側に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
外面、およびボアを画定する内面を有する本体を有するアダプタを含み、本体がさらに基部および先端を有する。
基部と先端との間には肩部を設けることができる。オプションとして、緩やかなテーパ状の移行部が基部と先端との間に位置することができる。ボアは、アダプタを貫通し、基部を貫通して延び、バルブチャンバを画定することができる。少なくとも1つのスリットと2つのフラップを含むバルブをアダプタのバルブチャンバ内に配置することができる。先端は、ガイドワイヤ通路を有する錐体部を有することができ、先端は、針ハブの近位開口部に位置する。先端を有するガイドワイヤディスペンサをアダプタのボア内に配置し、第1の端部を有するガイドワイヤをアダプタのボア内に配置することができる。アダプタの先端の遠位端には、ガイドワイヤ通路とカニューレチャネルを配置することができる。
【0064】
本発明のさらに別の実施形態は、カテーテルアセンブリを含んでもよく、
カテーテルアセンブリは、
カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブと、針ハブに取り付けられた針を含み、針がカテーテルチューブの管腔内に位置し、針の針先がカテーテルチューブの遠位開口部から突出し、
カテーテルアセンブリはまた、
基部、先端、および本体を通って延びるボアを含む本体を有するアダプタを含み、基部が基部ボア部を有し、先端が先端ボア部を有し、先端が針ハブの近位開口部に位置し、
カテーテルアセンブリはまた、
複数の分岐を有するフレームを有するガイドワイヤディスペンサを含み、複数の分岐の第1の分岐の接続先端がアダプタの基部ボア部の内側に位置し、
ガイドワイヤは複数の分岐の第2の分岐を通って延び、第1の分岐の接続先端を通って内側に延びる。
【0065】
本発明は、さらに、カテーテルアセンブリの組立方法を含み、
方法は、
カテーテルハブの遠位端から延びるカテーテルチューブを備えるカテーテルハブを提供するステップを含み、カテーテルハブは、内部空洞を有する本体を有し、カテーテルチューブは、管腔と遠位開口部とを備え、
方法はまた、
管腔を有するシャフトと針先とを有する針を備える針ハブを提供するステップを含み、針ハブは、内部空洞を有する本体を有し、針先がカテーテルチューブの遠位開口部の遠位側に突出した状態で、針がカテーテルチューブの管腔を通って突出し、
方法はまた、
外面、およびボアを画定する内面を有する本体を有するアダプタを提供するステップを含み、本体はさらに、基部ボアおよび先端を有する基部を有し、アダプタの先端は、針ハブの近位開口部の内部空洞内に位置し、
方法はまた、
ガイドワイヤディスペンサを提供するステップを含み、ガイドワイヤディスペンサは、アダプタの基部ボア内に配置された接続先端、およびガイドワイヤディスペンサの前進プラットフォーム(advancement platform)を横切って延びるガイドワイヤを有する。
【0066】
本発明のさらに別の態様は、針管腔を通してガイドワイヤをガイドするために使用するアダプタであって、
基部、先端、および本体を通って延びるボアを含む本体を含み、基部は基部ボア部を有し、先端は先端ボア部を有し、
アダプタはまた、
先端の外側に配置された複数のガスチャネルを含み、基部は、ガイドワイヤディスペンサの雄型先端を受容するためのサイズおよび形状を有する近位開口部を含み、
ガスチャネルの各々は、先端と基部との間の肩部に近接して配置された第1のチャネル端を含む。
【0067】
複数の細長いリブ(rib)を先端の第1及び第2の先端部分に設けることができる。各リブは、アダプタの軸方向に延びる長さ、長さに直交して測定される幅、および先端の外面からリブの上面まで測定される高さを有することができる。
【0068】
一実施例では、複数のリブの集合的な上面が有効直径(effective diameter)を規定する。いくつかの実施例では、各リブの高さは先端の遠位端から移行部の第2の端部まで変化し得る。したがって、第3の先端部分における先端の有効直径は、リブの高さが変化することにより変化し得る。
【0069】
組み込む場合、第3の先端部分における先端の有効直径は、先端が針ハブのボアの内側に適合し、針ハブのボアのテーパ輪郭と一致するように、テーパを形成することができ、またはテーパを形成しないこともできる。第2の先端部分の先端の有効直径も同様に、針ハブのボアの内側に適合し、ボアのテーパの輪郭と一致するように選択することができる。
【0070】
好ましくは、複数のリブによって画定された有効直径と第1の先端部分の外形は、針ハブの近位開口部に先端を挿入する際に針ハブのボアに嵌合することができる連続的な外径プロファイルを形成する。先端の遠位端における有効直径は、針ハブへの先端の挿入を容易にするために先端を縮小した形状を形成するように、有効直径の他の部分よりも小さいことが好ましい。
【0071】
隣接する2つの細長いリブの間に溝(ravine)が画定される。各溝は幅と長さを有する。先端の有効直径に対して、各溝は、隣接するリブの上面に対して測定された深さも有する。従って、本実施形態の先端は、複数のリブと複数の溝とを含む。一例では、本アダプタの先端には、4つの溝を画定する4つの細長いリブが設けられている。いくつかの実施例では、3つのリブ、5つのリブ、または6つのリブなど、4つよりも少ないリブ、または4つよりも多いリブを設けることができ、それぞれ3つの溝、5つの溝、または6つの溝を画定する。
【0072】
リブは、4つの概ね同じ大きさの溝を画定するために、先端の外周に間隔をあけて配置されるのが好ましい。しかし、異なるサイズの不等間隔のリブや溝が組み込まれている場合でも、本発明のアダプタの先端を針ハブの近位開口部に挿入し、針ハブに結合させることができる。先端にガスチャネルを設けることができる。ガスチャネルは、空気などのガスがチャネル内を移動して針ハブの内部空間から逃げることを許容するが、血液などの粘性流体がその中を自由に流れることを許容するほどには大きくない大きさおよび形状とすることができる。
【0073】
一実施例では、各ガスチャネルはアダプタの長手方向軸に対して軸方向に整列している。各ガスチャネルは、肩部の遠位など、肩部付近に位置する第1のチャネル端と、第2の先端部分の第1の端部の遠位に位置する第2のチャネル端とを有することができる。一例では、第2のチャネル端は、見る視点によって、第3の先端部分のどこかで起点または終点となることができる。
【0074】
各ガスチャネルの第2のチャネル端は、好ましくは、第2の先端部分の第1の端部と第2の端部との間のどこかに位置する。第1及び第2のチャネル端は、各ガスチャネルの2つの端部を形成すると理解することができる。より好ましくは、複数のガスチャネルの異なる第2チャネル端は、先端の異なる部分に沿って配置され、例えば、あるものは第2の先端部分に配置され、他のものは第3の先端部分に配置される。
【0075】
上述したように、各ガスチャネルの第1のチャネル端は、先端と基部との間の肩部で起点または終点となることができる。いくつかの実施例では、ガスチャネルの一部または全部の第1のチャネル端は、肩部の遠位、すなわち、アダプタが針ハブとガイドワイヤディスペンサに結合されたときの隙間の第1の先端部分に沿ったいずれかの場所に位置することができる。
【0076】
ガスチャネルは、空気が第2のチャネル端から入り、それぞれのガスチャネル内を近位方向に流れることによって空気を逃がす。ガスチャネルがないと、第1の先端部分は針ハブの内部と連続的なテーパ嵌合を形成し得る。従って、血液のフラッシュバックの際に針ハブ内に閉じ込められた空気は、システム内に十分なベント用開口部がない場合がある。本アダプタに組み込まれたガスチャネルは、針ハブの内部と先端の外部、例えば第1の先端部分の外部との間の他の連続したシールを通して空気の通路(air passage)を提供する。
【0077】
ガスチャネルを備えた本アダプタを、カテーテルアセンブリを備えたPGユニットの一部として使用する場合、静脈の初期穿刺により、血液が針管腔に入り、針ハブの内部空間に入る。複数のガスチャネルを組み込むことにより、血液が針ハブのフラッシュバックチャンバに移動する際に、空気を針ハブ内部空間から排出することができ、それにより、血液フラッシュバックの流れを促進し、空気がない場合または空気がほとんどない場合のベイパーロック(vapor lock)を最小限に抑えることができる。一例では、4つ以上のガスチャネルを先端に組み込むことができる。好ましくは、等間隔に配置された6つのガスチャネルが先端に組み込まれる。より好ましくは、8つのガスチャネルが先端に組み込まれる。
【0078】
ガスチャネルを備えた本アダプタは、保護スリーブおよびガイドワイヤディスペンサとともに、ガイドユニットとしてパッケージ化されて使用することができる。
【0079】
本発明はさらに、ガイドワイヤディスペンサを含み、
ガイドワイヤディスペンサは、
第1の分岐および第2の分岐を含む複数の分岐を有するフレームと、
第1の分岐に設けられ、管腔を含む接続先端と、
第2の分岐に設けられたガイドブラケットおよびガイドブラケットを通って形成された管腔と、を含み、
ガイドブラケットは、
ソケットと、
第1の自由端および第2の自由端を有するチューブと、を含み、第1の自由端はソケット内に位置し、第2の自由端は保持クリップによって保持されるか、または第3の分岐上に位置するソケットによって保持され、
ガイドワイヤディスペンサはまた、
第1の自由端と第2の自由端とを有する長さを有するガイドワイヤを含み、ガイドワイヤは、チューブ内に位置し、第2の分岐においてソケットを貫通して接続先端の管腔に延在し、
ガイドワイヤは、第1の分岐と第2の分岐との間に露出している。
【0080】
本発明のさらに別の態様は、カテーテルアセンブリの組立方法であり、
方法は、
カテーテルハブの遠位端から延びるカテーテルチューブを備えるカテーテルハブを提供するステップを含み、カテーテルハブは、内部空洞を有する本体を有し、カテーテルチューブは、管腔と遠位開口部とを備え、
方法はまた、
管腔を有するシャフトと針先とを有する針を備える針ハブを提供するステップを含み、針ハブは、内部空洞を有する本体を有し、針先がカテーテルチューブの遠位開口部の遠位側に突出した状態で、針がカテーテルチューブの管腔を通って突出し、
方法はまた、
外面、およびボアを画定する内面を有する本体を有するアダプタを提供するステップを含み、本体はさらに、基部ボアおよび錐体断面を有する先端を有する基部を有する。
ボアは基部を通って延び、先端はガイドワイヤ通路を有することができる。基部のボアとガイドワイヤ通路は流体連通することができる。アダプタの先端は、針ハブの近位開口部において内部空洞内に位置することができる。この方法は、ガイドワイヤディスペンサを提供するステップをさらに含むことができ、ガイドワイヤディスペンサは、アダプタの基部ボア内に配置された先端と、アダプタの基部ボア内に配置された第1の端部を有するガイドワイヤとを有する。
【0081】
針の遠位先端は、針のベベルを有することができる。針は中空であるので、ベベル先端は開口部を有することができる。
【0082】
ガイドワイヤを有するカテーテルアセンブリを使用する方法であって、
方法は、
針クリンプを有する針の針先で静脈を穿刺するステップステップと、
針が取り付けられた針ハブに接続されたアダプタを通してガイドワイヤを前進させるステップと、
遠位ガイドワイヤ部分が針先から延び、ガイドワイヤが針クリンプで針に係合するように、ガイドワイヤをさらに前進させるステップと、を含む。
【0083】
ガイドワイヤは、ガイドワイヤディスペンサなしで針を通して進めることができる。
【0084】
方法は、ガイドワイヤディスペンサからガイドワイヤを吐出するステップを含むことができ、ガイドワイヤディスペンサは、アダプタの基部に接続された先端を有することができる。
【0085】
一実施例では、カテーテルアセンブリは延長滞留(extended dwell)カテーテルアセンブリとして実施することができる。延長滞留カテーテルアセンブリは、その中に配置されたカテーテルアセンブリを有する受容空間または内部空間を有するハウジングを含んでもよい。
【0086】
カテーテルアセンブリは、針ハブの近位開口部に係合するベントプラグを有することができる。代替実施形態では、ベントプラグを、アダプタと、アダプタに結合または係合されるガイドワイヤディスペンサとで置き換えることができる。アダプタおよびガイドワイヤディスペンサを備えたカテーテルアセンブリは、任意にハウジングと一緒に使用することもできるし、ハウジングなしで使用することもできる。他の実施例では、ガイドワイヤをアダプタに接続するためにガイドワイヤディスペンサを使用することなく、アダプタを通してガイドワイヤを突出させることができる。
【0087】
いくつかの例では、静脈穿刺に成功した後に針を引き抜く際に、針ガード上の開口部に係合するためのクリンプを針に組み込むことができる。クリンプが使用される場合、クリンプは、針管腔の公称内径よりも相対的に小さい内部開口部を針管腔内に規定することができる。クリンプにおける比較的小さな内部開口は、ガイドワイヤの遠位への前進を制限するリミッタ、物理的バリア、または制限手段として使用することができる。例えば、ガイドワイヤは、両端間のガイドワイヤに沿った所定箇所、すなわち、遠位端の第1の端部と近位端の第2の端部との間に、ビード(bead)または拡大部を含むことができる。
【0088】
ガイドワイヤ上のビードまたは拡大部が針を通過する際、ガイドワイヤの遠位端が針先を通って外に出た後、ビードまたは拡大部は、クリンプの比較的小さい内部開口部を遠位側に通過するのを物理的に制限され、それにより、ガイドワイヤの第1の端部の針先からのそれ以上の前進が止められる。ガイドワイヤの第1の端部に対するビードまたは拡大部分の位置は、ガイドワイヤが使用されているときに針先から移動し、したがって患者の血管系に入る第1の端部の長さを制御するように選択することができる。
【0089】
いくつかの実施例では、ガイドワイヤは、2つの異なる外径寸法を有する少なくとも2つの異なるガイドワイヤ部分を備える。遠位ガイドワイヤ部は第1の外径を有し、近位ガイドワイヤ部は第2の外径を有し、第2の外径は第1の外径よりも大きい。第1の外径は、クリンプ部において針の管腔を通過するのに十分小さくすることができるが、第2の外径はそうではなく、通過できない。遠位ガイドワイヤ部の長さは、ガイドワイヤがクリンプで停止したときに患者の血管系または静脈を通過するガイドワイヤの長さを示すように選択することができる。2つのガイドワイヤ部間の界面には肩部を設けることができる。他の実施例では、2つのガイドワイヤ部間に緩やかな移行部を設けることができる。肩部、緩やかな移行部、またはガイドワイヤの第2の外径は、針先を通してガイドワイヤを吐出する際に針のクリンプ部に突き当たる大きさにすることができる。従って、アセンブリは、静脈内へのガイドワイヤのさらなる前進を止める安全な停止部(stop)を備えることができる。一部の実施例では、クリンプ部ではなく、緩やかな移行部、またはガイドワイヤの第2の外径を、ガイドワイヤの遠位への前進を停止させるために、針ノッチ(needle notch)で縮小された針部に接するような大きさにすることができる。
【0090】
カテーテルアセンブリは、カテーテルチューブと、カテーテルチューブの管腔内に配置され、ともにハウジングの遠位端から延出する針と、を有する。針の先端は、カテーテルチューブの遠位開口部から延びることができる。カテーテルチューブはカテーテルハブに取り付けることができ、針は針ハブに取り付けることができる。針ハブは、延長滞留カテーテルアセンブリのハウジングの近位端から延出することができる。針ハブはベントプラグを含むことができ、このベントプラグはルアー嵌め(Luer fit)などによって針ハブの近位開口部に係合することができる。比較的長いカテーテルチューブおよび針の場合は、アダプタおよびガイドワイヤディスペンサがベントプラグに取って代わることができる。
【0091】
一実施例では、カテーテルアセンブリは、それに取り付けられたオーバーザニードルチューブまたはカテーテルチューブを有する第1のハブまたはカテーテルハブと、それに取り付けられた針を有する第2のハブまたはニードルハブとを含む。カテーテルチューブは、針を受容するための管腔またはボアを有することができ、遠位開口部または遠位端開口部を有し、針の針先は、アセンブリが静脈穿刺または患者の血管系へのアクセスの準備ができている使用準備完了位置において、遠位開口部の遠位側に延びる。カテーテルアセンブリは針アセンブリと呼ぶこともできる。
【0092】
針は、針ガードと共に使用するために針先の近位に位置するプロファイルの変異点(change in profile)を含むことができる。針先は、プロファイルの変異点とともに使用準備完了位置にあるチューブまたはチューブの遠位端開口部の遠位側に延びることができ、針ガードと共に使用するために組み込まれている場合には、遠位端開口部の近位側に位置する。プロファイルの変異点は、クリンプ、バンプ、または針シャフトの他の直径部分とは異なるプロファイルを有する材料の盛り上がりとすることができる。本明細書で使用される場合、近位という用語は、施術者に近い端部または側を意味し、遠位という用語は、反対側の端部または側を意味すると理解される。
【0093】
プロファイルの変異点は、さらに後述するように、静脈穿刺成功後の針の引き込み中に針ガードと相互作用するために使用することができる。ベントプラグは、第2のハブまたは針ハブの近位開放端に配置される。ベントはその近位端にベントフィルタを有することができ、これは従来公知のものである。カテーテルチューブは、フェルール(ferrule)またはブッシングによって第1のハブまたはカテーテルハブに取り付けることができる。
【0094】
保護位置にある針先を覆うために、針ガードを第1のハブまたはカテーテルハブの内部空洞に設けることができる。組み込む場合、針ガードは米国特許第6,616,630号明細書に開示されている針ガードの1つとすることができ、その開示内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0095】
いくつかの実施例では、針ガードを省略することができる。その場合、針のプロファイルの変異点も省略できる。しかしながら、プロファイルの変異点がガイドワイヤの遠位への前進を止めるための停止機構として使用される場合には、針ガードを省略しても針のプロファイルの変異点を利用することができる。さらに他の例では、針のプロファイルの変異点も含めずに、針ガードを含めることができる。さらに他の例では、針ガードは、第1のハブと第2のハブとの間の第3のハウジングに配置することができる。第3のハウジングに配置された例示的な針ガードは、米国特許第8,597,249号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。さらに他の例では、針ガードは、その内容が参照することによって本明細書に明示的に組み込まれる米国特許第9,387,307号明細書に開示されているように、第1の方向と反対の第2の方向の両方に延びる複数のアームまたはフィンガを含むことができる。例えば、針ガードは、第2のプロテクタ本体に囲まれた第1のプロテクタ本体を含むことができる。
【0096】
一実施例では、針ガードは金属材料から作ることができ、バイアス力を発生させることができる弾力性部分を有することができる。針ガードは、針の側方に配置され、針先が偶発的に接触しないように針先の遠位側に移動可能な壁面を備えることができる。壁面は、針トラップとすることができ、針先のポイントの前方または遠位に直接移動することができる。
【0097】
針ガードは、近位壁と、近位壁の遠位側に延びる2つのアームとを含むことができる。2つのアームは、側面から見たときの使用準備完了位置と、針ガードが針先を覆う保護位置において、やはり側面から見て互いに交差することができる。いくつかの例では、針ガードの2つのアームは、互いに交差することなく遠位方向に延びることができる。各アームに1つずつある2つの遠位壁が、針先をブロックするために組み込まれ得る。
【0098】
2つの遠位壁は、使用準備完了位置にある針によって外側にバイアスされ得て、使用準備完了位置にある第1のハブの内部のプロファイルの内部変異点の遠位に配置され得る。プロファイルの内部変異点は、より大きな寸法の内径部の隣に配置された縮径部とすることができる。針ガードの2つのアームのエルボは、2つのアームが外側にバイアスされなくなるまで、または2つのエルボでの寸法が小さくなるまで、カテーテルハブからの針ガードの近位側移動を制限するために、プロファイルの内部変異点での内径よりも大きい寸法を有することができる。
【0099】
各アームの各遠位壁は、針ガードと針との間の相対的な移動を容易にするために、湾曲したリップを含むことができる。使用準備完了位置にあるとき、各アームとそのそれぞれの遠位壁との間の交差部において、2つのジョイントまたはエルボの間で測定された寸法は、プロファイルの内部変異点の内径よりも大きく、これにより、相対的な寸法に起因して針ガードがその近位側に移動することが防止される。
【0100】
針先が2つの遠位壁の近位側に移動すると、2つのアームが半径方向内側に移動することが許容され、1つまたは両方の遠位壁が針先を覆って閉じ、針先を保護位置にブロックする。この時点で、2つのジョイントまたはエルボの間の寸法は減少し、プロファイルの内部変異点の内部寸法よりも小さくなり、これにより針ガードは近位に移動し、針とともにカテーテルハブから取り外すことができる。代替実施形態では、2つのジョイント間の寸法をプロファイルの内部変異点の内部寸法と等しくするか、またはわずかに大きくすることができ、2つのジョイントを屈曲または圧迫してプロファイルの内部変異点を通過することにより、針は依然として近位に移動することができる。
【0101】
第1のハブは、そこに配置された第2のハブのノーズ部を有する近位開口部を有することができる。第1のハブの近位開口部は、注射器、IVチューブコネクタ、ルアー延長セットなどのような雄型ルアー先端を受容するための雌型ルアーを有する。雄ねじルアー先端のねじ山付きカラーとねじ係合するために、外部ねじ山を近位端の外面に設けることができる。
【0102】
一対の安定化ウィングは、静脈穿刺が成功した後、患者に対する第1のハブの固定又はアンカリングを容易にするために、第1のハブの半径方向に延びることができる。オプションとして、ウィングを省略することもできる。第1のハブは、注入ポートのない標準的なIVカテーテルハブを具現化することができる。他の例では、第1のハブは注入ポートまたは一体型延長セットを含むことができる。第1のハブまたはカテーテルハブにウィングが存在しない場合、第1のハブの底面は第1のハブの貫通軸から2度から15度の間で角度をつけた平坦な表面を有することができる。
【0103】
第1のハブは、第2のハブのノーズ部をその近位開口部に受け入れることによって、第2のハブに取り外し可能に固定することができる。第2のハブにはフランジまたは延長部を設けることができ、ノーズ部とともに第1のハブの一部がそこに位置する隙間を画定する。
【0104】
任意に、フランジ又は延長部を省略し、スタブ(stub)又は他の表面嵌合機能を設けることができる。スタブは、第1のハブに対する第2のハブの回転を禁止するために、ルアースレッドに貫通するか部分的に貫通する隙間に嵌合するキーの雄部分とすることができる。第1のハブの近位側端面は、第1のハブの内側にあるノーズ部の近位端にある第2のハブの外面にある段差の遠位側端面に当接することができる。この当接により、カテーテルチューブからの針先の突出量を設定することができる。スタブはオプション的な構造的特徴とすることができる。
【0105】
第2のハブは、針の近位端がその中に突出する任意の内部空洞を有する本体を有することができる。内部空洞は、一次血液フラッシュバックチャンバとして機能することができる。本体の近位開口部は、そこにベントプラグ、注射器先端、またはアダプタを受容するための雌型ルアーを有することができ、外部は、ねじ山を有することも、ねじ山を有しないこともできる。ある実施例では、第2のハブの本体の外形は一般に円筒状で、ねじ山がない。第1のハブおよび第2のハブ、すなわちカテーテルハブおよび注射針ハブはそれぞれ、プラスチック射出成形などのプラスチック材料から作製することができる。
【0106】
第1のハブまたはカテーテルハブにはプッシュタブ(push tab)を設けることができる。プッシュタブは、外側ねじ山と干渉しないように、外側ねじ山から遠位の位置で第1のハブの外面に配置することができる。例えば、プッシュタブは、ねじ付きカラーを有する注射器タイプのようなねじ付き雄型コネクタが第1のハブのねじ山に接続されるとき、プッシュタブが接続を妨げないように、外側ねじ山から十分に遠位側に配置されるべきである。いくつかの実施例では、プッシュタブは、プッシュタブが折り返されたときにプッシュタブが接続の邪魔にならないように、外側のねじ山から十分に遠位に配置されるべきである。
【0107】
いくつかの例では、カテーテルアセンブリはバルブとバルブオープナを組み入れることができる。例えば、バルブとバルブオープナは共にカテーテルハブ内に配置することができる。使用時には、バルブオープナをバルブの遠位側に押し込んで、バルブに形成された1つ以上のスリットを開き、流体の流れのためにバルブを通る流体通路を開くことができる。バルブとバルブオープナを備えた例示的なカテーテルアセンブリは、米国特許第8,333,735号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0108】
バルブオープナは、ボアを有するノーズ部と、ノーズ部の近位に位置するプランジャ部とを有することができる。ノーズ部は、3つのフラップを画定する3つのスリットなどのバルブの1つまたは複数のスリットを開くためにバルブに押し込まれ、流体の流れのためにバルブを開くことができる。バルブオープナのプランジャ部は、その間に隙間を有する2つ以上のプランジャ部品から構成することができる。この隙間は、流体がプランジャ部品を通り、ノーズ部のボアを通って流れることを可能にする。
【0109】
一実施例では、本発明の延長滞留カテーテルアセンブリに使用するためのハウジングは、互いに取り付けられた左フレームまたは第1のフレームおよび第2のフレームまたは右フレームを含むことができる。各フレームは、ノーズ部分、本体部分、および基部部分から構成することができる。2つのノーズ部分は結合してノーズ端を形成することができ、2つの本体部分は結合して本体を形成することができ、2つの基部部分は結合して基部端を形成することができる。
【0110】
一実施例では、ノーズ端またはノーズ部分は、カテーテルチューブ内に配置されるカテーテルチューブおよび針を収容するためのボアを有する細長い円筒形のような構造を有するノーズ先端を備える。ノーズ端またはノーズ部分は、先端と一緒に形成された拡大部分と、テーパ付きの遠位部分とを有するノーズ基部をさらに含むことができる。複数の支持リブまたはフィンを、先端とノーズ基部との間の交差部に設けることができる。他の例では、ノーズ端は、カテーテルチューブおよび針を収容するための開口部を有する球状または丸みを帯びたドーム状とすることができる。
【0111】
ハウジングの本体は、カテーテルアセンブリを収容するための内部空間を有することができ、この内部空間は、本明細書の他の箇所に記載されたカテーテルアセンブリとすることができる。本体開口部または第1の開口部は内部空間に開口することができる。本体開口部はノーズ端から基部端まで延びることができる。
【0112】
一実施例では、内部空間が2つの本体開口部からアクセスできるように、第1の開口部に対向する第2の開口部を本体に設けることができる。したがって、本体は、2つの本体開口部によって画定される貫通通路を有することができる。他の実施例では、本体は、図示のように内部空間に通じる単一の開口部のみを有し、対向する側は中実であるか、または第1のフレームおよび第2のフレームの壁面によって囲まれている。オプションとして、囲われた側には、アクセスや換気のための小さな窓や開口部を設けることができるが、本体開口部のような完全な開口部は設けられない。
【0113】
基部は本体から延びることができ、基部は複数の側面を有することができる。一実施例では、内部空間を画定する4つの側面があり得て、この側面は本体の内部空間に開口し得る。他の例では、基部は概ね細長い円柱または非円柱を具現化することができる。例えば、側面は、上側、下側、左側、および右側を含むことができる。側面はまた、第1の側面、第2の側面、第3の側面、第4の側面と理解されることもある。これらの特定の呼称は、他の側面に対する特定の側面の呼称を可能にするために与えられたものであり、文脈がそうでないことを示さない限り、限定するものではない。
【0114】
基部は、使用準備完了位置において、針ハブが端面の近位側でその近位側に延びることを可能にするために、開口した近位側端部を有することができる。図示されているように、基部端の第1の側面および第2の側面はそれぞれ、後述するように、カテーテルアセンブリの組み立てを容易にするためまたは補助するために、基部端の内部空間を見たりアクセスしたりできるようにするための開口部を有することができる。
【0115】
基部端の上側には上部レバーを設けることができ、下側には下部レバーを設けることができる。ユーザがトップレバーに圧縮力と遠位方向に向けられた力とを同時に加え、ボトムレバーに圧縮力と近位方向に向けられた力とを同時に加えると、ユーザは、左ハウジングフレームと右ハウジングフレームとを互いに相対的に移動させ、第1のフレームと第2のフレームとに設けられたデテントを離間させて、ハウジングを別個のハウジング構成要素、すなわち左フレームと右フレームとに分離させることができる。言い換えれば、上部レバーと下部レバーを操作することにより、ユーザはハウジングを分離線に沿って2つ以上のハウジング構成要素に分離させることができる。
【0116】
ハウジングをハウジング構成要素に分離することにより、静脈穿刺の成功後にカテーテルアセンブリをハウジングから分離するように露出させることができるので、カテーテルハブを静脈ラインに固定し、テープまたは固定用手当用品(dressing)を使用するなどして患者に固定することができる。他の実施例では、左ハウジングフレームと右ハウジングフレームとの間のデテントまたは係合タブを配置換えすることにより、ユーザは上部レバーに圧縮力および近位方向の力を、下部レバーに圧縮力および遠位方向の力を同時に加えて、2つのハウジング部分を互いに相対的に移動させ、第1のフレームおよび第2のフレームのデテントを分離させることができる。
【0117】
いくつかの実施例では、静脈穿刺に成功した後、ハウジングからカテーテルハブの分離を可能にするためにハウジングの2つのハウジング部分を分離させるのではなく、ハウジングのノーズ端部に1つ以上のゲートを設けることができる。例えば、カテーテルハブが2つのゲートに対して前進すると、2つのゲートが外側にスイングしてハウジングの遠位端に出口または経路を開き、カテーテルハブのハウジングからの分離を可能にするように、2つのゲートを一緒に固定する原因となったデテントまたは係合が分離することができる。この2つのゲートはハウジングのフレームに直接成形することができ、それぞれにスイングして開くためのリビングヒンジを設けることができる。あるいは、ゲートをキャリアに成形し、キャリアをハウジングに取り付けることもできる。
【0118】
針先を有する針とアダプタおよびディスペンサを備えた針ハブは、穿刺・ガイドユニット(PGユニット:piercing and guiding unit)と呼ぶことができる。PGユニットは、カテーテルチューブと針の長さが約7.5cmから20cmの比較的長いカテーテルアセンブリに使用することができる。このような比較的長いカテーテルと針は、典型的には正中線カテーテル(midline catheter)で見られる。しかし、本発明のPGユニットはそれほど限定されるものではなく、末梢アクセスカテーテルに典型的に見られる短いカテーテルと針、または長いカテーテルに使用できる場合もある。
【0119】
通常、静脈穿刺が成功すると、PGユニット全体がカテーテルチューブおよびカテーテルハブから単一ユニットとして取り出される。必要であれば、PGユニットの構成部品をカテーテルハブから、まずディスペンサから、次にアダプタから、次に針と一緒に針ハブから、あるいはそれらの組み合わせで、少しずつ取り外すこともできる。好ましくは、ガイドワイヤと針はユニットとして一緒に取り外す。
【0120】
PGユニットは、カテーテルアセンブリと共に使用される場合、外側ハウジングの有無にかかわらず、延長滞留カテーテルアセンブリとして、そこから延びるカテーテルチューブを有するカテーテルハブと共に使用される。PGユニット血管へのアクセスに使用され、静脈穿刺に成功するとカテーテルから取り外される。例えば、ユーザはまずPGユニット付きカテーテルアセンブリを把持し、静脈または血管にアクセスするために適切な挿入部位で針の先端を皮膚を通して誘導することができる。
【0121】
血管へのアクセスが適切であることの確認は、一次的な血液フラッシュ、すなわち針ハブ内の血液の存在によって行うことができる。次にユーザは、針の先端をカテーテルチューブの開口部の近位に引っ込め、二次的な血液のフラッシュバック、すなわち針の外径とカテーテルチューブの内径との間に血液が存在することを観察することができる。ある実施態様では、針は、針シャフトの壁を貫通して形成された貫通ノッチ、針先近傍、または針シャフトに沿って長さ方向に窪みを形成することによる長さ方向の溝を有することができる。これらの代替案では、カテーテルチューブの内部と針シャフトの外部との間でフラッシュバックを観察することができ、針ハブでの血液フラッシュバックよりも比較的早く検出することができる。ノッチ部では、ノッチ形成プロセスにより、針の内径が縮小したり、管腔が縮小したりすることがある。従って、ノッチは、さらに後述するように、ガイドワイヤ径部の変化を把持するなど、ガイドワイヤの遠位への前進を停止するための停止部としても使用できる。
【0122】
静脈穿刺の成功が確認された後、ガイドワイヤディスペンサは、ディスペンサの進行プラットフォームまたは前進プラットフォームでガイドワイヤに手指で圧力をかけ、ガイドワイヤを遠位に摺動または送り出すことによって作動させる。ガイドワイヤの先端などのガイドワイヤは、最初は中空針内に配置されていてもよいし、最初はアダプタ内にのみ配置されていてもよいし、最初はカテーテルハブ内にのみ配置されていてもよい。
【0123】
ガイドワイヤの遠位側への前進は、ガイドワイヤが患者の血管内で完全に伸展するまで続けられる。一実施例では、ガイドワイヤの血管内への伸長量は、前進プラットフォームで伸長可能なガイドワイヤの全長を固定することによって制御することができる。例えば、ガイドワイヤは2つの端部、すなわちガイドワイヤの遠位端にある第1の端部と近位端にある第2の端部とを有することがある。ガイドワイヤの長さは、ガイドワイヤの第2の端部が前進台に移動したときに、ガイドワイヤの完全な伸展位置を示すように選択することができる。ユーザはその時点でガイドワイヤの前進を止めることができる。オプションとして、上述したような物理的な停止部や、ガイドワイヤを前進させたときにガイドワイヤの第1端が針先より遠位側にどれだけ延びたかを示すマーカを設けてもよい。もちろん、本発明のPGユニットを備えたカテーテルアセンブリを使用する際、ユーザはガイドワイヤを完全に伸ばす必要はない。いくつかの実施例では、ガイドワイヤが針先のベベル先端に到達したとき、ベベル先端を通過したとき、ガイドワイヤがベベル先端から完全に前進したとき、または前述のすべての状態を示すために、1つ以上のマーカまたはインジケータを使用することができる。
【0124】
カテーテルチューブはさらに血管内に挿入され、ガイドワイヤによって誘導される。カテーテルチューブおよびカテーテルハブが遠位側に前進し、カテーテルチューブがガイドワイヤによって血管内に誘導されると、カテーテルハブが針ハブから分離、またはさらに分離する。カテーテルチューブとカテーテルハブは、血管内への留置を確実に成功させるために、ガイドワイヤ上を十分な量前進させることができる。その後、PGユニットをカテーテルチューブおよびカテーテルハブから取り外すか、または分離することができる。除去後、PGユニットはカテーテルハブおよびカテーテルチューブから分離される。
【0125】
PGユニットが延長滞留カテーテルアセンブリと共に又はその一部として使用される場合、アセンブリを使用する方法は、カテーテルハブが前進してカテーテルチューブがガイドワイヤ上を移動するときを除いて、すぐ上に記載されたプロセスに類似しており、カテーテルハブまたはカテーテルハブへの取付けがハウジングの遠位端にあるゲートを開いてカテーテルハブをハウジングから分離できるようにするか、またはユーザがレバー、タブ、またはボタンを作動させてハウジングを2つ以上のハウジング構成要素に分割し、カテーテルハブをハウジングから分離できるようにする。PGユニットは、ハウジングがカテーテルハブから分離すると同時に、またはその前に、あるいはその後に、カテーテルハブから分離することができる。
【0126】
本発明の態様に係るディスペンサは、フレームまたは本体と、本体に係合されたダクトと、ガイドワイヤとを有する。フレームは、第1の分岐、第2の分岐、第3の分岐を有する横向きの概ねY字形の構成を有する。
【0127】
3つの分岐は、フレーム又は本体の焦点部分(focal)又は連結部分において互いに連結することができ、各分岐は、焦点部分又は連結部分から離れるように延びるそれぞれの自由端を有することができる。自由端は互いに間隔をあけて配置され、3つの分岐を有するフレームは一体的に形成され得る。
【0128】
図示されているように、第1の分岐は、概して遠位方向を指す自由端を有し、第2の分岐は、概して近位方向を指す自由端を有し、第3の分岐は、第1および第2の自由端によって画定される長さ方向軸の半径方向を指す自由端を有し、第3の分岐の自由端は、任意選択で、半径方向を指すことに加えて近位方向も指す。一実施形態では、フレームの各分岐は細長く、表面輪郭および/または円弧状屈曲部を有することができる。例えば、第1の分岐は、接続部分から遠位方向に延び、ガイドプラットフォームを画定する縮小された厚さの部分を有することができる。縮小された部分は、縮小された部分の両側に大きな幅または厚さの部分を有する円弧の断面に似た表面を提供することによって形成され得る。
【0129】
第1の分岐は、その遠位端に接続先端を有することができる。接続先端は、レデューサ(reducer)に似ており、アダプタの開放近位端に接続するためのスリップオン先端またはニップルとして機能するように縮小している。ディスペンサの接続先端は、第1の先端まで縮径し、さらに小径の第2の先端まで縮径することができる。第1および第2の先端部分を含む接続先端のサイズおよび形状は、アダプタの適合する雌ボアと嵌合するように構成されている。
【0130】
ある実施例では、両者の係合は、ルアー嵌めに似たテーパ干渉嵌め(taper interference fit)であるが、必ずしもルアーISO規格に準拠して形成されている必要はない。さらに他の例では、アダプタおよびディスペンサの接続先端には、デテントまたはデテント状の係合を設けることができる。図示されているように、接続先端とアダプタの受入れボアは、スナップ嵌め(snap fit)を形成するために、盛り上がったリップまたは肩と対応する凹部を含むことができる。さらに他の実施例では、異なる先端直径のような異なる先端部分を有する接続先端ではなく、接続先端は、ルアーテーパに似ているがISO非標準のサイズを有するアダプタの対応するテーパに係合するための単一のテーパを具現化することができる。
【0131】
第1の分岐は、第1の分岐を通って接続先端を通って軸方向に延びるガイド通路を有することができる。ガイド通路は、先に説明したように、カテーテルチューブをガイドするための使用中に、ガイドワイヤを通過させてアダプタ内に通し、針に出し入れするために設けられる。例えば、ガイドワイヤは、第1の端部または遠位端と呼ばれる端部と、第2の端部または近位端と呼ばれる端部とを有する。
【0132】
使用準備完了位置では、第1の端部はガイド通路を通って接続先端からアダプタの内部へ延びることができる。一実施例では、ガイドワイヤの第1の端部または遠位端は、以下にさらに論じるように、針穿刺中の一次血液フラッシュバックのための流路空間を提供するために、カテーテルアセンブリの使用準備完了位置では針管腔に入らない。
【0133】
ディスペンサは、第2の分岐に向かって遠位から近位方向に傾斜する傾斜部を有することができる。ガイドブラケットは、第2の分岐の近位端に配置することができる。ガイドブラケットは、矩形プリズムに似ているなど、一般に立方体(cuboid)の形状を有し、傾斜した遠位端部または傾斜したテーパ状の遠位側を有する本体を有することができる。いくつかの例では、ガイドブラケットは、円形または多角形などの異なる断面形状を有し、遠位側は、より垂直に整列され得る。
【0134】
ガイドワイヤを収容するために、ガイドブラケットの本体を軸方向に貫通するガイド通路を設けることができる。高さ方向では、ガイドブラケットの遠位端部または側面は、第1の分岐の端部における接続先端の入口よりも高い位置に着座することができる。この高低差により、後述するように、親指を使ってガイドワイヤを遠位方向にスライドさせながらディスペンサを把持することができ、ガイドワイヤの吐出が容易になる。しかしながら、第2の分岐のガイドブラケットと第1の分岐のガイド先端との間を延びるガイドワイヤの角度は、ディスペンサに人間工学的な形状を提供しながら、変化させることができる。
【0135】
第2の分岐のガイドブラケットは、ダクトの第1の端部を受けるためのソケットを備えることができる。ガイドブラケットは、その中に円形ソケットを画定する複数の壁を有することができる。一例として、ダクトは丸いチューブ部分を具現化することができ、チューブの第1の端部は、摩擦嵌め、干渉嵌め、スナップ嵌めなどの方法でガイドブラケットの丸いソケットに係合することができる。ダクトをフレームと一緒に使用することが好ましいが、ダクトを使用しない場合には、ガイドワイヤが単に第2の分岐から延びてぶら下がることがあるので、必須ではない。組み込まれたダクトは、ガイドワイヤのキンクや曲がりを防止するために、ガイドワイヤの一部をその中に受け入れる。さらに別の実施例では、図示よりも短い長さを有するダクトを組み込むことができ、ダクトの第2の端部は空中に垂れ下がる。
【0136】
一実施例では、ダクトの第2の端部及びガイドワイヤは、第2の端部が支持されていない状態で、第2の分岐から垂れ下がる。あるいは、ダクトは、ダクトの第2の端部が第3の分岐の支持ブラケットのソケット内に摩擦嵌め、干渉嵌め、またはスナップ嵌めで突出するように湾曲する湾曲体を有する。ソケットは円形で、支持ブラケットの壁面によって形成することができる。従って、図示の実施形態におけるダクトは、ガイドブラケットと支持ブラケットとによって、それぞれ第1の端部と第2の端部の両方で支持される。ガイドワイヤの長さが十分に短く、ダクトの第2の端部の開口部を越えて延びなければ、支持ブラケットはガイドワイヤ通路なしで実施することができる。しかし、ガイドワイヤの長さに対応するために必要であれば、ガイドワイヤ通路を支持ブラケットの軸方向に組み込むことができる。
【0137】
さらに他の実施例では、第3の分岐のソケットは、チューブの第2の端部が第3の分岐のソケットを貫通し、チューブの長さの中央部分に向かってソケットを越えて延びるように、貫通部を有する。この第2の端部は、後述するように、1つ以上のクリップでチューブ長さの中央部分に保持することができる。この第3の分岐の貫通ソケット(pass-through socket)のバージョンでは、閉端ソケットのバージョンよりも比較的小さなループでチューブをループさせることができる。その結果、ガイドワイヤディスペンサの全体的なプロファイルを小さくすることができる。
【0138】
第3の分岐における支持ブラケットは、一般に、矩形のプリズムに似ているような立方体形状であり、傾斜しているか又は先細りになっている遠隔端部又は遠位側を有する。いくつかの実施例では、支持ブラケットは、円形または多角形などの異なる断面形状を有し、遠位側は、より垂直方向に整列され得る。
【0139】
第3の分岐と第1の分岐との間に、湾曲または円弧状の縁または表面を備えることができる。同様に、本体は、第3の分岐と第2の分岐との間に湾曲したまたは円弧状の縁部または表面を備えることができる。フレームの第3の分岐と第2の分岐との間の湾曲した縁部および湾曲したダクトは、ガイドワイヤを受容または収容し、かつ把持するための中空の空間または開口部を有する概ね円形の構造を形成することができる。例えば、第3の分岐と第1の分岐との間の湾曲した縁は、ユーザのための把持面を提供する。図示のように、ダクトとフレームは閉ループ(closed loop)を形成することができる。特定の例では、ダクトとフレームの湾曲した縁面は、概ね円形の構造を画定することができる。
【0140】
使用中、ユーザは、片手で使用する場合、中指、薬指、小指をディスペンサの中空内部に入れ、湾曲した縁に当てて、ディスペンサを握ることができる。人差し指は、第3の分岐と第1の分岐の間の湾曲した縁の周りを握り、内側の湾曲した縁に対向させることができる。次に親指をディスペンサの上側、傾斜部、ガイドワイヤとガイド台の上に置く。
【0141】
ガイドワイヤを吐出(dispense)または作動させるために、ユーザは親指を使用してガイドワイヤをガイドプラットフォームで表面に対して下向きの力とガイドワイヤを遠位方向に移動させる遠位方向の力の両方で押し付ける。これにより、ガイドワイヤの第1端が針を通って遠位端に移動し、カテーテルチューブのガイドに役立つ。
【0142】
ガイドワイヤの第2の端部が第1の分岐で接続先端に押し込まれたときに、それ以上ガイドワイヤを吐出することができないように、ガイドワイヤの全長を制御するか、またはサイズを決めることによって、針先部からガイドワイヤが移動するのを制御することができる。他の実施例では、ガイドワイヤの第2の端部、またはガイドワイヤの一部に、ガイドワイヤが接続先端および/または針先部からさらに遠位へ移動するのを防止するために、ガイドワイヤがある有限量を吐出した後にディスペンサのフレームに、または針のクリンプの減少した管腔開口部に対して引っ掛かる、フック、より大きな直径のような拡大部、結び目などのような引っ掛かり部(catch)を設けることができる。明らかに、フレームの湾曲したエッジは、前述の理由から好ましいが、湾曲を少なくしたり、直線部分を有するように変更しても、説明した一般的な機能を提供することができる。
【0143】
一実施例では、アダプタの先端は針ハブの内部空間に突出し、先端の遠位開口部は、鈍端を有する針の近位端の上に位置する。一例では、先端の遠位開口部のボアまたはカニューレチャネルは、針の近位端とサイズ・オン・サイズでフィットするような大きさになっており、両者の間にわずかなクリアランスがあるような緩い適合も任意に採用可能である。先端の遠位開口部には、フレア状の入口または入り口を設けることができる。フレア状の入口は、先端が針の上を容易にスライドして近位端を先端のボアに受け入れることを可能にし、潜在的なわずかなずれを補正するのに役立つ。
【0144】
先端は、針ハブの近位開口部において針ハブとルアー嵌めで係合するように改良されたルアーテーパを備えることができる。先端は、先端の遠位端が針近位端に到達してその上に突出し、先端のボア内に針を受け入れることができるように細長くすることができる。
【0145】
本発明の態様に従って提供されるアダプタは、基部と、両者の間に位置する肩部を有する先端とを含む本体を有する。外部では、基部は、相互に連結され、互いに角度をなす複数のスラットまたは側壁を備えることができる。壁またはスラットは、それぞれの縁に沿って連結することができる。スラットの少なくとも1つの端部には、フランジまたはタブが設けられている。フランジまたはタブは、それが延びるスラットと連続的に形成することができる。
【0146】
フランジ又はタブは、少なくとも3つの、邪魔がない(unobsructed)3つの側縁を有することができる。他の例では、フランジ又はタブは、部分的に円形であるなど丸みを帯びることができ、又は3つ以上の縁部を有することができる。基部に組み込まれるフランジまたはタブは1つ以上であり得る。好ましい実施形態では、少なくとも2つの離間したフランジまたはタブが基部に組み込まれる。間隔をあけて配置された2つのフランジが組み込まれている場合、ディスペンサの先端は、その間に配置される。
【0147】
アダプタの先端は、1つ以上の縮小された先端を有する一般に錐体形状とすることができる。例えば、先端は、第1のサイズを有する第1の先端、第2のサイズを有する第2の先端、第3のサイズを有する第3の先端、および第4のサイズを有する第4の先端を有することができる。しかしながら、先端は他のボア形状を有することができ、依然として本発明の態様を包含する。他の実施例では、針ハブの内部との望ましい適合性、および針近位端を取り囲むか隣接する針ハブ内部での先端の到達距離に応じて、セクションの数を少なくしたり、多くしたりすることができる。他の実施例では、先端は単一のテーパプロファイルを備える。
【0148】
アダプタの基部で延びる2つのフランジ又はタブは、長さ方向の軸に沿って対向することができ、各々は、リップ又は表面係合特徴を有する内面を含むことができる。2つのタブ間の隙間距離は、基部の内径よりも相対的に小さくすることができる。この2つのフランジまたはタブ間の比較的小さい寸法は、ガイドワイヤディスペンサの接続先端のリップまたは対応する表面に係合するように選択することができる。
【0149】
内部的には、アダプタは、近位端がアダプタの遠位端と流体連通するように開いているボアを有することができる。一例では、ボアは、異なるボア径を有する異なるボア部を有する。異なるボア径の部分は、ガイドワイヤディスペンサの選択された接続先端に適合するように選択され、あるいはサイズ設定され得る。ボアは、ディスペンサの第1の先端部分に結合するための第1の直径を有する第1のボア部と、ディスペンサの第2の先端部分に結合するための第2の直径を有する第2のボア部とを有することができる。第2のボア部の遠位には、第3のボア部を設けることができる。
【0150】
第3のボア部は、組み込まれると、ガイドワイヤ通路までくびれ、その後カニューレチャネルまで直径が拡大する錐体形状を有することができ、このカニューレチャネルは、針がガイドワイヤ直径よりも大きな外径を有するので、ガイドワイヤ通路よりも大きな断面空間を有することができる。アダプタの遠位端には、先に述べたように、針の鈍い近位端の上にカニューレチャネルを配置しやすくするために、テーパのついた端縁を有するフレア入口が設けられている。
【0151】
カニューレチャネルは、円弧状の連結部によって互いに連結された3つの概ね直線状の側面によって画定された非円形の空間を有することができる。針の近位端がカニューレチャネルに配置されると、針の近位端は円盤状になり、カニューレチャネルの3つの概ね直線状の側面に接触する。針のボアは、円盤状の構造の中心で、図示されたガイドワイヤ通路と一直線に並ぶ。針の外側と3つの概ね直線状の側面との接触は、カニューレチャネルと針との間の堅固な接続を確実にするために、わずかな干渉嵌合を発生させることができる。各円弧状接続部分と針の外部は、カニューレチャネルにバイパスギャップを規定する。カニューレチャネルにおけるアダプタの先端と針は、3つのバイパスギャップを規定する。他の例では、3つ以上の直線状の側面とそれに対応する数の円弧状接続部が存在することもある。
【0152】
最初の針穿刺の間の使用において、ガイドワイヤはアダプタの先端でガイドワイヤ通路を占めるが、ガイドワイヤ第1端は針近位端で針管腔に突出しない。したがって、一次血液フラッシュバックが針近位端から近位に流出するとき、血液はまずカニューレチャネルに流入するが、制限のために基端のボアに近位に流入できないか、または基端のボアに実質的に流入しない。これは、ガイドワイヤがガイドワイヤ通路を占め、ガイドワイヤ通路におけるガイドワイヤとボア径との間のクリアランスが、血液がそこを横切って流れるには、あるいは自由に流れるには、制限が大きすぎるためである。
【0153】
しかし、バイパスギャップは、所与の流体粘度に対して各バイパスで十分な流路またはクリアランスを提供することなどによって、血液の流れに適した大きさにすることができるため、カニューレチャネルに流入した血液は、バイパスギャップを通って針ハブの内部空間に流出することができる。従って、施術者は、血液フラッシュバックがアダプタのカニューレチャネルに流入し、その後、逆流し、バイパスギャップを通って針ハブの内部空間に流出した後、針ハブの内部空間で一次血液フラッシュバックを検出することができ、例えば、内部空間内の血赤色を知覚することによって、針ハブの壁面を通して視覚的に検出することができる。いくつかの例では、アダプタを少なくとも部分的に透明な半透明の材料で作ることができ、アダプタの壁面を通して血液のフラッシュバックを観察することができる。
【0154】
別の実施形態では、アダプタは、基部と先端とを含む本体を有する。基部は同様に、それぞれの縁部に沿って接合された複数のスラット又は側壁を有することができる。1つ以上のフランジまたはタブが基部の近位側に延びることができ、各フランジまたは任意選択で、前述したようにガイドワイヤディスペンサと係合するための係合機能を組み込むことができる。代替的な実施形態では、基部の外部は、別個のスラットの代わりに、1つの連続した概ね円形の円筒とすることができる。
【0155】
本アダプタの先端は、異なる外部先端と異なる内部先端とを備えることができる。一実施例では、先端の最も遠位端は、錐体形状部に似た形状の内部ボアを備えるボアを有する。しかしながら、先端は他のボア形状を有することができ、なお本発明の態様を包含する。形状の内部ボアは、第1のボア部および第2のボア部の遠位にあり、ガイドワイヤ通路を画定する縮小された先端を有する。ガイドワイヤ通路は、そこを通過するガイドワイヤを収容する大きさと形状を有するが、針の近位端を収容するには小さすぎる。
【0156】
したがって、例示的な実施形態では、アダプタは、針の近位端を受け入れるためのガイドワイヤ通路の遠位側にカニューレチャネルを組み込んでいない。使用中、アダプタの最遠位先端は、針の近位端から間隔を空けることができ、針管腔を通って流れるあらゆる一次血液フラッシュバックは、単に針ハブの内部空間に直接流れ込むことができる。いくつかの例では、アダプタは、バルブと、針の近位端を受け入れるカニューレチャネルを有する先端とを有することができる。
【0157】
代替的な実施形態では、本アダプタを長くして、カニューレチャネルを画定するためにガイドワイヤ通路の遠位側に構造を組み込むことができる。組み込まれた場合、アダプタが針ハブに係合されたときに、アダプタはカニューレチャネル内で針の近位端を受けることができる。従って、カニューレチャネルを備える改良型アダプタのカニューレチャネル内への血液のフラッシュバックは、逆流し、改良型先端のバイパスギャップから流出することができる。
【0158】
本アダプタの基部は、その中に配置されたバルブを有するバルブチャンバを備えることができる。一実施例では、基部は、第1のボア部またはチャンバ、バルブチャンバ、および第1のボア部とバルブチャンバとの間に位置する縮小チャンバを含む、様々な内部チャンバサイズまたはセクションを形成するための内部肩部を備える。
【0159】
ある実施例では、第1のボアチャンバは、ガイドワイヤディスペンサの接続先端を受けるように構成され、縮小チャンバは、さらに後述するように、接続先端の縮小先端を収容するように構成される。幾つかの実施例では、基部は、連続的であるか、または、明瞭なスラット及びスラット間に形成されたエッジのない概ね円筒形の構造を有することができる。
【0160】
バルブは、バルブチャンバ内に配置され、遠位肩部と近位肩部によってその中に保持され得る。一実施例では、バルブはバルブディスクと、バルブディスクから延びるバルブスカートとを有することができる。バルブディスクの遠位面は遠位肩部を押圧または接触し、バルブスカートの近位端は近位肩部を押圧または接触して、その間にバルブを配置することができる。いくつかの実施例では、バルブは、そこから延びるスカート部のないバルブディスクを備えることができ、アダプタの内部ボアは、スカート部のないバルブを保持するために適宜変更される。
【0161】
一実施例では、アダプタと共に使用可能なバルブは、バルブディスクと、それに依存して一体化されたスカート部とを有することができる。図示の例では、バルブとスカート部は一体的に形成されている。スカート部は、開口した近位端部を有する概ね円筒形の長さと見なすことができ、近位側最端部を有する。
【0162】
バルブディスクは、複数のバルブフラップを画定する複数のスリットまたはバルブディスクスリット部分を有することができる。例えば、バルブは3つのフラップを規定する3つのスリットを有することができる。しかし、バルブは、2つのフラップ部を画定する1つのスリット、または3つ以上のスリットと3つのフラップ部を有して実施することができる。3つのスリットは、焦点または中心点で合流することができる。スリットの長さは等しいことが好ましいが、等しい必要はなく、スリットはバルブの外径の短さで止まる。本実施形態では、軸方向におけるバルブの肉厚は、一般に一定であり、表面形状は変化しない。しかしながら、目立つ表面特徴を組み込むことも可能である。
【0163】
いくつかの例では、バルブスカートは概ね一定の外径(OD)を有することができる。バルブスカートは、スカートの内径が概ね一定であるように、概ね一定の厚さを有することができる。代替実施形態では、スカート部の外径が一定で内径が変化するように、厚さを変化させることができる。
【0164】
別の実施形態では、バルブは、バルブディスクと、そこから延びるバルブスカートとを有する。バルブディスクは、複数のバルブフラップを画定する複数のスリットまたはバルブディスクスリットを有することができる。本実施形態において、軸方向におけるバルブディスクの壁厚は、別個の第1の部分および第2の部分を有する。第1の部分は、第1の厚さを有することができ、第2の部分は、第2の厚さを有することができ、第1の厚さは、バルブの直径を通過する内側平面に直交して測定して、第2の厚さよりも大きくすることができる。第2の厚さを有する第2の部分は、実質的に一定の厚さを有することができるが、任意に、第2の部分において、バルブの断面に沿って変化する厚さを含むことができる。
【0165】
一実施例では、第2の部分は、バルブの遠位側対向面、遠位側対向面に対向するバルブの近位側対向面、又はバルブの遠位側対向面及び近位側対向面の両方を凹ませることによって形成することができ、一方、第1の部分は、近位側対向面と遠位側対向面との間にバルブの全幅又は厚さを実質的に保持する。一実施例では、第2の部分の凹部は、バルブに形成されたアンダーカットを具現化することができる。
【0166】
第1の部分と第2の部分との間の表面の外観は、三つ葉のクローバーに似せることができる。三つ葉のクローバーは、バルブの遠位に面する表面、近位に面する表面、または両方の表面に存在することができる。他の例では、近位および/または遠位に面する表面の輪郭は、三つ葉のクローバーが様々な曲線、線、および縁の輪郭を有することができるように、様々な輪郭を有することができる。表面の特徴は、スリットにおけるバルブの屈曲および密封を容易にすることができる。
【0167】
ディスペンサ、アダプタ、およびそこから延びる針を有する針ハブを有するPGユニットは、バルブを有するアダプタで実施することができる。バルブは、バルブディスクとバルブスカートを有することができる。その中にバルブが配置されたディスペンサの最遠位先端は、針の近位端から間隔を置くことができる。しかしながら、アダプタの先端はカニューレチャネルを含むことができ、針の近位端はカニューレチャネル内に位置することができる。
【0168】
別のガイドワイヤディスペンサは、ガイドワイヤがフレームのガイドプラットフォームを通って概ね水平に、概ね針と同軸に延びるように変更されたフレームまたは本体を有することができる。フレームには、第2の分岐のガイドブラケットに向かって傾斜する傾斜部のガイド通路を設けることができる。この配置により、ガイドワイヤがディスペンサの接続先端に向かって延び、アダプタ内に挿入される際のガイドワイヤの挿入角度が小さくなる。
【0169】
ディスペンサの接続先端は、アダプタの基部の受入空間または穴の中に突出することができ、1つまたは複数のタブがディスペンサの対応するデテント面に係合して、アダプタとディスペンサの間の固い係合を維持する。任意で、フランジやタブを使用せずに干渉嵌合とすることもできる。
【0170】
図示されているように、ディスペンサの遠位先端部分は、バルブフラップを反らせるためにバルブディスクを押し通すことはなく、バルブのスカートによって画定された内部空間に位置することができる。ある実施例では、ディスペンサの遠位先端部分はバルブディスクの近位側を向いた表面から間隔をあけて配置されている。ガイドワイヤは、ガイドワイヤの第1端がアダプタのボア内に位置し、アダプタの最遠位先端から凹むように、バルブディスクのスリットを通って延びている。ガイドワイヤの第1端の位置は、カテーテルアセンブリの使用準備完了位置で実践することができる。
【0171】
アダプタの先端は、針ハブの内部空間に配置することができ、ディスペンサの接続先端は、アダプタの基端のボア内に配置される。アダプタの最遠位端は、針近位端から間隔をあけて配置され、その間に隙間が設けられる。ガイドワイヤの第1端はアダプタのボア内に位置し、アダプタの最遠位先端から凹んでいる。アダプタは、その中に配置されたバルブを有することができる。
【0172】
最初の血管アクセスの後、血液は針の管腔を通って近位方向に流れ、針の近位開口部から流出する。針とアダプタの先端との間には隙間があるため、血液の一部は針ハブの内部空間に流出し、針ハブの壁を通して一次的な血液のフラッシュバックとして視覚的に検出することができる。血液の一部はまた、アダプタ先端の遠位開口部を通って流れることがあり、この開口部はガイドワイヤ通路となりうる。その場合、アダプタの内径を通る血流は、アダプタの内側にあるバルブによって制限または停止することができる。このようにすれば、施術者は、ガイドワイヤを静脈内に配置し、次いでカテーテルチューブをガイドワイヤ上にスライドさせて静脈の奥深くにカテーテルチューブを配置するのに適切な時間を取ることができ、シールのないアダプタの場合、アダプタおよび/またはディスペンサの開口部を通して血液が流出するために急かされる感じを受けることがない。静脈穿刺の成功後、針ハブ、アダプタ、ガイドワイヤディスペンサを含むPGユニットをカテーテルハブおよびカテーテルチューブから取り外すことができる。これらの部品は一体化したユニットとして取り外すことも、個別に取り外すこともできる。
【0173】
アダプタの先端には保護キャップをつけることができる。保護キャップ、アダプタ、およびガイドワイヤとダクトまたはチューブを有するガイドワイヤディスペンサ、を有するアセンブリは、ブリスターパック(blister pack)や熱可塑性プラスチックパウチなどの出荷用パッケージに入れて、ユニットとして市販することができる。
【0174】
保護キャップは、第1の端部と第2の端部を有し、熱可塑性保護スリーブとして形成することができる。第1の端部は、アダプタの先端にスナップ嵌めするサイズと形状のボアを有することができる。オプションとして、両者間のデテント係合および/または摩擦嵌合を実施することができる。保護キャップの第2の端部は、閉じた端部であるか、または開口部を有することができる。保護キャップは、アダプタおよびガイドワイヤディスペンサユニットを使用する前に、アダプタから取り外し、廃棄することができる。
【0175】
別のガイドワイヤディスペンサは、第3の分岐がソケットではなくCチャネルを有するように変更されたフレームまたは本体を有することができる。変更された第3の分岐のCチャネルは、スロットを有する貫通クリップとすることができる。すなわち、ダクトは第3の分岐で終わらないが、第3の分岐のクリップまたはCチャネルを通って、ダクトの第2の端がCチャネルから離れるように、またはCチャネルから遠くなるように配線される。
【0176】
ダクトをスロットの上に置き、スロットを通して押してCチャネル内にダクトが収まるようにすることで、ダクトをクリップにスナップ嵌めさせることができる。端部開口部にダクトを挿入し、第2の端部を押し込むことにより、ダクトの第2の端部をCチャネルに通すことができるが、最善ではない。
【0177】
ダクトの中間部分の一部を一緒に保持するために、中間保持クリップを設けることができる。図示の例では、中間保持クリップは、ダクトの2つの異なるセクションを受け入れるための2つのスロットを有する一体型または単一に形成された本体を有する。中間保持クリップは、共通の中心側を有する、並んで形成された2つのCチャネルと見なすことができる。両方のCチャネルは、チューブがいずれのCチャネルでも終端しない貫通でもよい。
【0178】
第2の中間クリップは、チューブ又はダクトの追加部分を支持するために使用することができる。例えば、第2の中間クリップを第1の中間クリップに隣接させて、第1の中間クリップに接触させるか、第1の中間クリップから間隔をあけて配置し、第2の端部付近でダクトを支持し、第2の端部が第2の中間クリップを通過するようにすることができる。
【0179】
代替的又は付加的に、ダクト又はチューブ、特にダクトの第2の端部を支持するために端部クリップを設けることができる。端部クリップは、Cチャネル、および共通の中心側を有する、並んで形成された改良Cチャネルと見なすことができる。端部クリップは、貫通スロットと、端壁が設けられた閉じたスロットとを有するCチャネルを有する。端壁は、第2の端部が修正Cチャネルを貫通するのを防ぐことができる。
【0180】
1つ以上の中間クリップを使用し、任意にエンドクリップを第3の分岐の貫通Cチャネルと組み合わせて使用することにより、チューブは、重複するセクションを有するように巻くことができる。つまり、チューブを1回転以上のループで巻くことができる。これにより、ダクトとフレームは、Cチャネルのない同サイズのディスペンサとダクトよりも小型の閉ループを形成することができる。これにより、包装サイズと保管スペースを縮小することができる。
【0181】
外側ハウジング、ガイドワイヤ、ガイドワイヤディスペンサ、およびアダプタのうちの1つまたは複数を備えたような、カテーテルアセンブリおよびそのコンポーネントの製造方法および使用方法は、本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0182】
本装置、システム、および方法のこれらおよび他の特徴および利点は、明細書、特許請求の範囲、および添付図面を参照することにより、同じことがよりよく理解されるにつれて明らかになるであろう。
【0183】
【
図1】
図1は、ハウジング内に位置するカテーテルアセンブリの斜視図であり、カテーテルアセンブリは、カテーテルチューブを備えたカテーテルと、針を備えた針ハブを含む。
【
図2】
図2は、
図1のハウジングと共に使用可能なカテーテルの部分的断面側面図である。
【
図3】
図3は、針、針ハブ、アダプタ、およびガイドワイヤを有するガイドワイヤディスペンサを含む穿刺・ガイドユニット、またはPGユニットである。
【
図3A】
図3Aは、
図3のディスペンサ292とアダプタ290の一部の拡大図である。
【
図4A】
図4Aは、カテーテルハブと係合したPGユニットの部分的断面側面図である。
【
図4B】
図4Bは、部分的拡大断面図であり、
図4Aのアダプタの先端が針ハブの内部空洞内に位置している。
【
図9】
図9は、中に位置するバルブを備えたアダプタの側方断面図である。
【
図12A】
図12Aは、中に位置するバルブを備えたアダプタを有するPGユニットである。
【
図13】
図13は、アダプタを備えたPGユニットの拡大図であり、バルブと血流の方向が示されている。
【
図14】
図14は、アダプタとガイドワイヤディスペンサの側面図であり、アダプタの先端の上に保護キャップが被せられている。
【
図15】
図15は、穿刺およびガイドユニットまたはPGユニットの部分的斜視図である。
【
図20】
図20は、複数のガスチャネルを備えたアダプタの前面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0184】
添付図面に関連して以下に記載する詳細な説明は、本装置、システム、および方法の態様に従って提供されるカテーテルアセンブリおよびその構成要素の現在好ましい実施形態の説明として意図されており、本装置、システム、および方法が構築または利用され得る唯一の形態を表すことを意図していない。本明細書は、図示された実施形態に関連して、本デバイス、システム、および方法の実施形態を構築および使用するための特徴およびステップを規定する。しかしながら、本開示の精神および範囲内に包含されることが意図される異なる実施形態によっても、同一または同等の機能および構造が達成され得ることを理解されたい。本明細書の他の箇所で示されるように、同様の要素番号は、同様または類似の要素または特徴を示すことを意図している。
【0185】
本開示の例示的構成の技術的特徴または態様の説明は、典型的には、本開示の別の例示的構成における他の同様の特徴または態様に利用可能かつ適用可能であると考えられるべきである。従って、本開示の1つの例示的構成に従って本明細書で説明される技術的特徴は、本開示の他の例示的構成に適用可能であり得て、従って、重複する説明は本明細書では省略され得る。
【0186】
第1および第2のような一般的な識別用語は、単に、存在を追跡するためにそれらの一般的な名称によってのみ異なる構成要素を識別するものと理解されるが、構造的に限定するものではない。さらに、ある構成要素を第1と呼び、別の構成要素を第2と呼ぶことがあるが、異なる構成要素に対する特定の参照は、逆にすることも変更することも可能であり、構造的に限定するものではない。用語の「できる」または「でもよい」は、含まれ得るが必須ではない特徴を伝えることを意図している。
【0187】
概して言えば、本明細書に記載される延長滞留カテーテルアセンブリはそれぞれ、ハウジングとカテーテルアセンブリとを含む。ハウジングは、最初の穿刺の間、カテーテルの前進の間、カテーテルハブからの針ハブの分離の間、カテーテルアセンブリを収容するように構成され、その後、ハウジングからのカテーテルハブの分離を可能にするために作動し、カテーテルが患者に残ることを可能にする。
【0188】
ハウジングとカテーテルハブは様々な異なる機構によって分離することができる。例えば、ハウジングは2つ以上のハウジング部品に分割してカテーテルハブから解放または分離することができ、ハウジングはスイングまたはピボットしてカテーテルハブが分離するための経路を開く部品を有することができ、ハウジングはスイングしてゲート開口部を開いてカテーテルハブがハウジングから出るのを可能にするエンドキャップ部品を有することができ、またはハウジングは、他の選択肢の中でも、カテーテルチューブを静脈の奥深くまでスライドさせるためにカテーテルハブがハウジング内で遠位側に前進すると開くように作動させることができる、ハウジングの遠位端に取り付けるゲートアセンブリを有することができる。
【0189】
ゲートアセンブリがハウジングと共に使用される場合、ゲートアセンブリは、各ゲートが2つのゲートハウジング本体又はハウジングセクションの各々に配置された2つのゲートを有することができ、これらのハウジングセクションは結合することができ、各ゲートは、リビングヒンジを介してスイングして開くことができる。2つのゲートは、雄デテントと受けスロットを介して係合することができる。2つのゲートは、フックアームと雌デテントを介して係合することができる。カテーテルハブと共に使用するための独自のハウジング設計は、標準的または既存のカテーテルアセンブリと共に使用することを可能にし、特別に設計されたカテーテルを必要とすることはないが、オプションではある。したがって、長さが延長された標準的なカテーテルや、カテーテルの長さが約8~10cmの正中線カテーテルは、ガイドワイヤの有無にかかわらず、本開示のハウジングで容易に使用可能である。本明細書で上述した例示的な延長滞留カテーテルアセンブリおよびハウジングは、「延長滞留および正中線カテーテルおよび関連方法」と題する、2019年8月29日に出願された仮出願シリアル番号第62/893,382号に開示されており、その内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0190】
ここで
図1を参照すると、本発明の態様に従った延長滞留カテーテルアセンブリ100の例示的な実施形態の斜視図である。図示の例では、延長滞留カテーテルアセンブリ100は、その中に配置されたカテーテルアセンブリ108を有する受容空間または内部空間104を有するハウジング102を含む。図示のように、カテーテルアセンブリ108は、針ハブ122の近位開口部に係合するベントプラグ124を有する。代替実施形態では、さらに後述するように、ベントプラグ124は、アダプタと、アダプタに結合または係合されるガイドワイヤディスペンサとに置き換えられる。アダプタおよびガイドワイヤディスペンサを備えたカテーテルアセンブリ108は、任意にハウジング102と一緒に使用することも、ハウジングなしで使用することもできる。
【0191】
カテーテルアセンブリ108は、カテーテルチューブ110と、ハウジング102の遠位端120から延びるカテーテルチューブの管腔内に位置する針112とを有する。針の針先114は、カテーテルチューブ110の遠位開口部110aから延びている。カテーテルチューブ110はカテーテルハブ130に取り付けられており、針112は針ハブ122に取り付けられている。針ハブ122はハウジング102の近位端126から延出して示されている。針ハブ122はベントプラグ124を含むことができ、このベントプラグ124はルアー嵌めのように針ハブ122の近位開口部に係合することができる。
【0192】
ここで、
図1に加えて
図2を参照すると、
図1のカテーテルアセンブリ108の断面側面図が、ハウジング102の外側またはハウジング102から離れて示されている。現在示されているカテーテルアセンブリ108および同様のカテーテルアセンブリをハウジング102と共に使用して、本発明の態様に係る延長滞留カテーテルアセンブリを形成することができる。オプションとして、上述しさらに後述するように、患者の血管系へのカテーテルの挿入、位置決め、および移動を補助するためにガイドワイヤを組み込むことができる。
【0193】
一実施例では、カテーテルアセンブリ108は、オーバーザニードルチューブまたはカテーテルチューブ110が取り付けられた第1のハブまたはカテーテルハブ130と、針112が取り付けられた第2のハブまたは針ハブ122とを含む。カテーテルチューブ110は、針112を受け入れるための管腔またはボアを有し、遠位開口部または遠位端開口部110aを有し、針112の針先114は、カテーテルアセンブリが静脈穿刺または患者の血管系へのアクセスの準備ができている使用準備完了位置において、遠位開口部110aの遠位側に延びる。カテーテルアセンブリ108は針アセンブリと呼ぶこともできる。
【0194】
針112は、針ガード140と共に使用するために、針先114の近位に位置するプロファイルの変異点136を含むことができる。針先114は、針ガードと共に使用するために組み込まれている場合、遠位端開口部110aの近位に位置するプロファイルの変異点136と共に、使用準備完了位置にあるチューブまたはチューブ110の遠位開口部110a(遠位端開口部と呼ぶことができる)の遠位に延びる。プロファイルの変異点136は、クリンプ、バンプ、または針シャフトの他の直径部分とは異なるプロファイルを有する材料の盛り上がりであり得る。本明細書で使用される場合、近位という用語は、施術者に近い端部または施術者に近い側を意味し、遠位という用語は、反対側の端部または反対側を意味すると理解される。
【0195】
プロファイルの変異点136は、さらに後述するように、静脈穿刺成功後の針112の引き込み中に針ガード140と相互作用するために使用することができる。ベントプラグ124は、第2のハブまたは針ハブ122の近位開放端または近位開口部138に配置される。ベントプラグ124は、その近位端にベントフィルタ142を有することができ、これは従来のものである。図示のように、カテーテルチューブ110は、フェルールまたはブッシング144によって第1のハブまたはカテーテルハブ130に取り付けられている。
【0196】
針ガード140は、保護位置にある針先114を覆うために、第1のハブまたはカテーテルハブ130の内部空洞148に設けることができる。組み込む場合、針ガード140は米国特許第6,616,630号明細書に開示された針ガードの1つとすることができ、その内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。いくつかの実施例では、針ガード140を省略することができる。その場合、針のプロファイルの変異点136は任意に省略することができる。いくつかの実施例では、プロファイルの変異点136は、さらに後述するように、ガイドワイヤの遠位移動を制限するためにガイドワイヤと相互作用することができる。さらに他の実施例では、針にプロファイルの変異点を含めることなく、針ガードを含めることができる。さらに他の例では、針ガード140は、第1のハブ130と第2のハブ122との間の第3のハウジングに配置することができる。第3のハウジングに配置された例示的な針ガードは、米国特許第8,597,249号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。さらに他の例では、針ガードは、米国特許第9,387,307号明細書に開示されているように、第1の方向と反対の第2の方向の両方に延びる複数のアームまたはフィンガを含むことができ、その内容は、参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる。例えば、針ガードは、第2のプロテクタ本体に囲まれた第1のプロテクタ本体を含むことができる。
【0197】
一実施例では、針ガードは金属材料から作ることができ、バイアス力を発生させることができる弾力性部分を有することができる。針ガードは、偶発的な接触から針先を保護するために、針の側方に配置され、針先の遠位側に移動可能な壁面を備えることができる。壁面は、針トラップとすることができ、針先のポイントの前方または遠位に直接移動することができる。壁面は、代替的に、第1のプロテクタ本体を取り囲む第2のプロテクタ本体とすることもできる。
【0198】
図示されているように、針ガード140は、近位壁と、近位壁の遠位側に延びる2つのアームとを含むことができる。この2つのアームは、
図1および
図2の使用準備完了位置で、
図2の側面から見たとき、および針ガードが針先を覆う保護位置で、やはり側面から見たとき、互いに交差することができる。いくつかの実施例では、針ガード140の2つのアームは、互いに交差することなく遠位方向に延びることができる。各アームに1つずつある2つの遠位壁が、針先を塞ぐように組み込まれ得る。2つの遠位壁は、
図2の使用準備完了位置にある針112によって外側に反らせることができ、使用準備完了位置にある第1のハブ130内部のプロファイルの内部変異点152の遠位側に配置することができる。プロファイルの内部変異点152は、より大きな寸法の内径部の隣に配置された縮径部であり得る。針ガードの2つのアーム上のエルボは、2つのアームが針112によって外側にバイアスされなくなるまで、または2つのエルボにおける寸法が小さくなるまで、カテーテルハブからの針ガードの近位側移動を制限するために、プロファイルの内部変異点152における内径よりも大きい寸法を有することができる。
【0199】
各アームの各遠位壁は、針ガード140と針112との間の相対的な移動を容易にするために、湾曲したリップを含むことができる。使用準備完了位置にあるとき、各アームとそのそれぞれの遠位壁との間の交差点で、2つのジョイントまたはエルボの間で測定された寸法は、プロファイルの内部変異点152の内径よりも大きく、これは、相対的な寸法のために針ガード140がその近位に移動するのを妨げる。一旦、針先114が2つの遠位壁の近位に移動し、したがって、針によってバイアスされなくなると、2つのアームが半径方向内側に移動することが許容され、1つまたは両方の遠位壁が針先を覆って閉じ、針先を保護位置にブロックする。この時点で、2つのジョイントまたはエルボの間の寸法は減少し、プロファイルの内部変異点152の内部寸法よりも小さくなり、これにより、針ガード140が近位に移動し、針とともにカテーテルハブから取り外されることが可能になる。代替実施形態では、2つのジョイント間の寸法をプロファイルの内部変異点152の内部寸法と等しくするか、またはそれよりもわずかに大きくすることができ、針は、2つのジョイントを曲げたり擦り抜けたりしてプロファイルの内部変異点152を通過することによって、依然として近位に移動することができる。
【0200】
第1のハブ130は、そこに配置された第2のハブ122のノーズ部158を有する近位開口部156を有する。第1のハブの近位開口部156は、注射器、IVチューブコネクタ、Luer延長セットなどのような雄型ルアー先端を受容するための雌型ルアーを有する。外部ねじ山154は、雄ねじルアー先端のねじ山付きカラーとねじ係合するために、近位端の外面に設けることができる。一対の安定化ウィング162は、静脈穿刺成功後の患者への第1のハブ130の固定またはアンカリングを容易にするために、第1のハブ130の半径方向に延びることができる。オプションとして、ウィングは省略可能である。第1のハブ130は、注入ポートのない標準的なIVカテーテルハブを具現化することができる。他の例では、第1のハブは注入ポートまたは一体型延長セットを含むことができる。第1のハブまたはカテーテルハブ130にウィングが存在しない場合、第1のハブの底面は、第1のハブの貫通軸から2度から15度の間で角度をつけた平坦な表面を有することができる。
【0201】
第1のハブ130は、第2のハブのノーズ部158をその近位開口部156に受け入れることによって、第2のハブ122に取り外し可能に固定される。フランジまたは延長部160を第2のハブ122に設けることができ、ノーズ部158とともに、第1のハブの一部がそこに位置する隙間166を画定する。オプションとして、フランジまたは延長部160を省略し、スタブ164または他の表面嵌合構成を設けることもできる。スタブ164は、第1のハブ130に対する第2のハブ122の回転を禁止するために、ルアースレッドに貫通又は部分的に隙間に嵌合するキーの雄部分とすることができる。第1のハブの近位側端面は、第1のハブの内側にあるノーズ部158の近位側端部にある第2のハブの外面にある段差の遠位側端面に当接する。この当接によって、針先114のカテーテルチューブ110aからの突出量を設定することができる。スタブ164はオプション的な構造的特徴とすることができる。
【0202】
第2のハブ122は、針112の近位端172がその中に突出する任意の内部空洞170を有する本体168を有する。内部空洞170は、一次血液フラッシュバックチャンバとして機能することができる。本体168の近位開口部138は、そこにベントプラグ124、注射器先端、またはアダプタを受容するための雌型ルアーを有することができ、外部は、ねじ山を有することも、ねじ山を有しないこともできる。一実施例では、第2のハブ122の本体168の外形は一般に円筒状で、ねじ山がない。第1のハブおよび第2のハブ、すなわちカテーテルハブおよび注射針ハブはそれぞれ、プラスチック射出成形などでプラスチック材料から製造することができる。
【0203】
第1のハブまたはカテーテルハブ130にはプッシュタブ176を設けることができる。プッシュタブ176は、外側ねじ山と干渉しないように、外側ねじ山154の遠位の位置で第1のハブ130の外面178上に配置することができる。例えば、プッシュタブ176は、ねじ付きカラーを有する注射器タイプのようなねじ付き雄型コネクタが第1のハブのねじ山に接続されるとき、プッシュタブ176が接続を妨げないように、外側ねじ山154の十分に遠位側に配置されるべきである。いくつかの実施例では、プッシュタブ176は、プッシュタブ176が折り返されたときにプッシュタブが接続の邪魔にならないように、外側ねじ山154の十分遠位に配置されるべきである。
【0204】
いくつかの例では、カテーテルアセンブリ108はバルブとバルブオープナを組み入れることができる。例えば、バルブとバルブオープナは共にカテーテルハブ130内に配置することができる。使用時には、バルブオープナをバルブの遠位側に押し込んで、バルブに形成された1つ以上のスリットを開き、バルブのフラップを反らせて、流体の流れのためにバルブを通る流体通路を開くことができる。バルブとバルブオープナを備えた例示的なカテーテルアセンブリは、米国特許第8,333,735号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。バルブオープナは、ボアを有するノーズ部と、ノーズ部の近位に位置するプランジャ部とを有することができる。ノーズ部は、3つのフラップを画定する3つのスリットなど、バルブの1つまたは複数のスリットを開くためにバルブに押し込まれ、流体の流れのためにバルブを開くことができる。バルブオープナのプランジャ部は、その間に隙間を有する2つ以上のプランジャ部品から構成することができる。この隙間は、流体がプランジャ部品を通り、ノーズ部のボアを通って流れることを可能にする。
【0205】
図2に加えて再び
図1を参照すると、本発明の延長滞留カテーテルアセンブリ100のハウジング102は、互いに取り付けられた左フレームまたは第1のフレーム193と、第2のフレームまたは右フレーム194とを含む。各フレームは、ノーズ部分184a、本体部分188a、および基部部分190aを含む。2つのノーズ部分184aは、ノーズ端部184を形成するように結合することができ、2つの本体部分188aは、本体188を形成するように結合することができ、2つの基部部分190aは、基部端190を形成するように結合することができる。一実施例では、ノーズ端部またはノーズ部分184は、カテーテルチューブ110および針112を収容するためのボアを有する細長い円筒形のような構造を有するノーズ先端186を備え、このノーズ先端186は、カテーテルチューブ内に配置される。ノーズ端部またはノーズ部分184は、先端186と一体に形成された拡大部分と、先細りの遠位部分とを有するノーズ基部192をさらに含むことができる。複数の支持リブまたはフィンが、先端186とノーズ基部192との間の交差部に設けられ得る。他の実施例では、ノーズ端部184は、カテーテルチューブおよび針を収容するための開口部を有する球状または丸みを帯びたドーム状とすることができる。
【0206】
本体188は、
図2を参照して説明したカテーテルアセンブリ108であり得るカテーテルアセンブリを収容するための内部空間104を有する。本体開口部または第1の開口部196が内部空間104に開口している。図示のように、本体開口部196は、ノーズ端部184から基部190まで延びている。
【0207】
一実施例では、第1の開口196に対向する第2の開口は、内部空間104が2つの本体開口からアクセスできるように、本体188に設けられる。したがって、本体は、2つの本体開口部196によって画定される貫通通路を有することができる。他の実施例では、本体188は、対向する側が中実であるか、第1のフレームおよび第2のフレームの壁面によって囲まれている状態で、図示のように内部空間104に通じる単一の開口部196のみを有する。オプションとして、囲まれた側は、アクセスまたは換気のための小さな窓または開口部を有することができるが、本体開口部196のような完全な開口部ではない。
【0208】
基部部分又は端部190は、本体188から延び、複数の側面を有する。一実施例では、本体188の内部空間104に対して開口している内部空間208を画定する4つの側面200、202、204、206を有することができる。他の実施例では、基部部分または端部190は、概して細長い円柱または非円柱を具現化することができる。議論の目的のために、側面204および側面206は、それぞれ上側および下側として識別され得る。側面200および側面202は、それぞれ左側面および右側面として識別され得る。また、側面は、第1の側面200、第2の側面202、第3の側面204、および第4の側面206として理解することもできる。これらの特定の呼称は、他の側面に対する特定の側面の呼称を可能にするために与えられたものであるが、文脈がそうでないことを示さない限り、限定するものではない。
【0209】
基部部分または端部190は、
図1の使用準備完了位置にある端面126aの近位で、針ハブ122がその近位に延びることを可能にするために、開いた近位端を有することができる。図示のように、基部端190の第1の側面200および第2の側面202はそれぞれ、以下でさらに論じるように、カテーテルアセンブリ108をそこに組み立てるのを容易にするまたは補助するために、基部端190の内部空間208を見たりアクセスしたりできるようにするための開口部210を有することができる。
【0210】
基部部分または端部190の上側204には上レバー214を設けることができ、下側206には下レバー(図示せず)を設けることができる。ユーザが、トップレバー214に圧縮力および遠位方向に向けられた力と、ボトムレバーに圧縮力および近位方向に向けられた力とを同時に加えると、ユーザは、左ハウジングフレーム193および右ハウジングフレーム194を互いに相対的に移動させ、第1のフレーム193および第2のフレーム194上のデテントを分離させて、ハウジングがその後別個のハウジング構成要素、すなわち左フレーム193および右フレーム194に分離できるようにしてもよい。言い換えれば、上部レバー214および下部レバーを操作することにより、ユーザは、ハウジング102を分離線276に沿って2つ以上のハウジング構成要素に分離させることができる。ハウジング102のハウジング構成要素への分離は、次に、カテーテルハブ130(
図2)を静脈ラインに固定し、テープまたは固定用手当用品を使用するなどして患者に固定することができるように、静脈穿刺の成功後にカテーテルアセンブリ108をハウジング102から分離するように露出させることができる。他の実施例では、左ハウジングフレーム193と右ハウジングフレーム194との間のデテントまたは係合タブを配置換えすることにより、ユーザは上部レバー214に圧縮力および近位方向の力を、下部レバー216に圧縮力および遠位方向の力を同時に加えて、2つのハウジング部分を互いに相対的に移動させ、第1のフレーム193および第2のフレーム194のデテントを分離させることができる。
【0211】
いくつかの実施例では、静脈穿刺に成功した後、ハウジング102からカテーテルハブ130の分離を可能にするためにハウジング102の2つのハウジング部分を分離させるのではなく、ハウジングのノーズ端部184に1つ以上のゲートを設けることができる。例えば、カテーテルハブ130を2つのゲートに対して前進させると、2つのゲートを一緒に固定させる原因となったデテントまたは係合が分離して、2つのゲートが外側にスイングしてハウジングの遠位端に出口または経路を開き、カテーテルハブのハウジングからの分離を可能にすることができる。2つのゲートはハウジングのフレームに直接成形することができ、それぞれにスイングして開くためのヒンジを設けることができる。あるいは、ゲートをキャリアに成形し、キャリアをハウジングに取り付けることもできる。
【0212】
次に
図3を参照すると、針先114を有する針112を有する針ハブ122が、アダプタ290とディスペンサ292と一緒に示されている。アダプタ290は、アダプターと表記されることもある。針、針ハブ、アダプタ、およびディスペンサを有する
図3に示す組み合わせは、穿刺およびガイドユニット300、またはPGユニット300と呼ばれることがある。PGユニット300は、カテーテルチューブおよび針が約6.0cmから20cmで比較的長い長さを有する任意のカテーテルなどの任意のカテーテルアセンブリと共に使用することができる。このような比較的長いカテーテルと針は、典型的には正中線カテーテルで見られる。しかしながら、本発明のPGユニット300はそれほど限定されるものではなく、場合によっては、末梢アクセスカテーテルに典型的に見られる、より短いカテーテルおよび針と共に使用することもできる。通常、静脈穿刺が成功した後、PGユニット300全体は単一ユニットとして一緒に取り出され、カテーテルハブとカテーテルチューブは患者とともに残る。必要であれば、PGユニット300の構成部品をカテーテルハブから、まずディスペンサ292から、次にアダプタ290から、次に針112を備えた針ハブ122から、あるいはそれらの組み合わせで、少しずつ取り外すことができる。好ましくは、PGユニット300は部分的にではなく、ユニットとして一緒に取り外す。
【0213】
図3のPGユニット300は、外側ハウジング102(
図1)の有無にかかわらず、カテーテルアセンブリとともに使用される場合、
図2に示された針112、針ハブ122およびベントプラグ124に取って代わる。図示されているように、PGユニット300はベントプラグを利用しておらず、このベントプラグは、アダプタ290を介してディスペンサ292を針ハブ122に結合する前に針ハブ122から取り外されている。他の実施例では、アダプタ290を省略し、ディスペンサ292を針ハブに直接結合することもできる。
図3に示すPGユニット300は、静脈穿刺が成功した後のPGユニットの取り外し状態を表している。例えば、ユーザはまず
図2のカテーテルアセンブリ108を
図3のPGユニット300で把持し、針112の先端を適切な挿入部位の皮膚を通して静脈にアクセスするように誘導することができる。血管へのアクセスが適切であることの確認は、一次的な血液フラッシュ、すなわち、針ハブ122内および/またはアダプタ290内の血液の存在を介して確認することができる。次に、ユーザは、二次的な血液フラッシュバック、すなわち、針112の外径とカテーテルチューブ110の内径との間に血液が存在することを観察するために、針先をカテーテルチューブ開口部の近位に後退させることができる。ある実施態様では、針は、針シャフトの壁を貫通して形成された貫通ノッチ、針先近傍、または針シャフトに沿って長さ方向に窪みを形成することによる長さ方向の溝を有することができる。これらの別方法は、カテーテルチューブの内部と針シャフトの外部との間でフラッシュバックを観察することを可能にし、針ハブでの血液フラッシュバックよりも比較的迅速に検出することができる。
【0214】
静脈アクセスが成功したことが確認された後、ディスペンサ292は、ディスペンサ292の前進または前進プラットフォーム322でガイドワイヤ302に指で圧力を加え、ガイドワイヤ302を遠位側にスライドまたは送り出すことによって作動される。ガイドワイヤの先端などのガイドワイヤ302は、最初は中空針112内に配置されていてもよく、最初はアダプタ290内にのみ配置されていてもよく、最初はカテーテルハブ122内にのみ配置されていてもよい。いくつかの例では、ガイドワイヤ302は、少なくとも2つの異なるガイドワイヤ部分を有する長さを有することができる。例えば、ガイドワイヤ302は、第1の直径の遠位ガイドワイヤ部分と、第1の直径よりも大きくすることができる第2の直径の近位ガイドワイヤ部分と、を有することができる。第1の直径および第2の直径は、外径として理解することができる。肩部または緩やかなテーパ部は、第1のガイドワイヤ部分と第2のガイドワイヤ部分の間に位置することができる。
【0215】
ガイドワイヤ302が患者の血管内で完全に伸長するまで、ガイドワイヤの遠位前進を続けることができる。一実施例では、血管内へのガイドワイヤの伸長量は、前進プラットフォーム322で伸長可能なガイドワイヤ302の全長を固定することによって制御することができる。例えば、ガイドワイヤ302は、ガイドワイヤの遠位端にある第1の端部と近位端にある第2の端部との2つの端部を有することができる。ガイドワイヤの長さは、ガイドワイヤの第2の端部が前進プラットフォーム322に移動したときに、ガイドワイヤの完全な伸展位置を示すように選択することができる。ユーザはその時点でガイドワイヤのさらなる前進を停止することができる。オプションとして、ガイドワイヤを前進させたときに、後述するように、ガイドワイヤの第1の端部が針先114を越えて遠位側にどの程度延びたかを示すように、物理的な停止部またはマーカを設けてもよい。当然、本発明のPG300ユニットでカテーテルアセンブリを使用する際、ユーザはガイドワイヤを完全に伸ばす必要はない。
【0216】
いくつかの実施例では、第1および第2のガイドワイヤ部分の相対的な長さは、カテーテル挿入中にカテーテルを支持するように、針先からの第1のガイドワイヤ部分の適切な吐出を確実にするように選択することができる。一例では、ガイドワイヤが吐出され、ガイドワイヤの第1の直径部が遠位先端開口部から出るとき、ガイドワイヤ302の肩部、漸次テーパ部、または第2の直径部は、クリンプ部で針と係合してガイドワイヤの遠位前進を止めることができる。本実施形態では、針のプロファイルの変異点とガイドワイヤの肩部との間の係合により、物理的な停止が確実になり、ガイドワイヤの静脈内への過剰な伸長が防止される。ガイドワイヤの吐出長さは、ガイドワイヤがクリンプに係合する点からガイドワイヤの遠位端まで定義される。ガイドワイヤの吐出長さは、静脈内へのカテーテル挿入中にカテーテルチューブを適切に支持するように選択することができる。一実施例では、遠位端からガイドワイヤが針先から出る位置までのガイドワイヤの長さ(支持長さと呼ばれる)は、カテーテルチューブの長さの約50%である。ある実施例では、支持長さはカテーテル長さの50%より大きい。
【0217】
カテーテルチューブ110(
図1および
図2)は、さらに血管内に挿入され、ガイドワイヤ302によってガイドされることができる。カテーテルチューブ110およびカテーテルハブ130が遠位方向に前進し、カテーテルチューブがガイドワイヤによって血管内に誘導されると、カテーテルハブ130が針ハブ122から分離、またはさらに分離する。カテーテルチューブ110およびカテーテルハブ130は、血管内への留置を確実に成功させるために、ガイドワイヤ302上を十分な量前進させることができる。その後、PGユニット300をカテーテルチューブおよびカテーテルハブから除去または分離することができる。取り外し後、PGユニット300は、カテーテルハブおよびカテーテルチューブから分離された
図3のPGユニットに類似している。
【0218】
図3のPGユニット300が、
図1のアセンブリ100のような延長滞留カテーテルアセンブリと共に、またはその一部として使用される場合、アセンブリを使用する方法は、すぐ上に説明したプロセスと同様であるが、異なる点は、カテーテルハブ130を前進させてカテーテルチューブ110をガイドワイヤ302(
図3)上に移動させるとき、カテーテルハブまたはカテーテルハブへの取付けが、ハウジング102(
図1)からカテーテルハブを分離できるようにハウジング102の遠位端のゲートを開くことができるか、またはユーザがレバー、タブ、またはボタンを作動させてハウジングを2つ以上のハウジングサブコンポーネントに分割し、カテーテルハブをハウジング102から分離できるようにすることができることである。PGユニット300は、ハウジングがカテーテルハブから分離すると同時に、またはその前に、あるいはその後に、カテーテルハブから分離することができる。
【0219】
図3Aは、
図3のディスペンサ292とアダプタ290の一部の拡大図である。図示のように、ディスペンサ292は、フレームまたは本体306と、本体306に係合されたダクト308と、ガイドワイヤ302とを有する。ダクト308は、2つの自由端と管腔を有する管長とすることができる。フレーム306は、第1の分岐312、第2の分岐314、および第3の分岐316を有する横向きの概ねY字形状の構成を有する。3つの分岐312、314、316は、フレームまたは本体306の焦点部分または連結部分318で互いに接続し、各分岐は、焦点部分または連結部分318から離れて延びるそれぞれの自由端312a、314a、316aを有し得る。自由端は互いに間隔をあけて配置され、3つの分岐312、314、316を有するフレーム306は一体的に形成され得る。幾つかの例では、第3の分岐316を省略することができ、チューブの第2の端部は、さらに後述するように、1つ以上のチューブクリップを介してループ状に取り囲んでそれ自体に保持することができる。第3の分岐316を省略した実施形態は、本明細書で説明するいずれのアダプタおよびいずれのPGユニットにも使用することができる。
【0220】
図示されているように、第1の分岐312は、概して遠位方向を指す自由端312aを有し、第2の分岐314は、概して近位方向を指す自由端314aを有し、第3の分岐316は、概して、第1および第2の自由端312a、314aによって画定される長さ方向軸の半径方向を指す自由端316aを有し、第3の分岐の自由端は、任意選択で、半径方向を指すことに加えて近位方向も指す。一実施形態では、フレーム306の各分岐は細長く、表面輪郭および/または円弧状屈曲部を有することができる。例えば、第1の分岐312は、連結部分318から遠位方向に延びることができ、前進または前進プラットフォームとも呼ばれるガイドプラットフォーム322を画定する縮小された厚さの部分を有することができる。縮小されたセクションは、縮小されたセクションの両側に相対的に大きな幅または厚さの部分を有する円弧の部分に類似した表面322aを提供することによって形成され得る。
【0221】
第1の分岐312は、その遠位端に接続先端326を有することができる。接続先端326は、レデューサに似ており、アダプタ290の開放近位端290aに接続するためのスリップオン先端またはニップルとして機能するように縮小している。ディスペンサ292、アダプタ290、およびカテーテルアセンブリ108の一部を断面図で示す
図4Aをさらに参照すると、接続先端326は、第1の先端326aと、より小径の第2の先端326bとを有する。第1および第2の先端部分326a、326bを含む接続先端326のサイズおよび形状は、アダプタ290の雌型ボアと嵌合するように構成されている。一実施例では、両者の係合は、ルアー嵌めに似たテーパ干渉嵌めであるが、必ずしもルアーISO規格に準拠して形成されている必要はない。さらに他の例では、アダプタ290とディスペンサ292の接続先端326には、デテントまたはデテント状の係合部330を設けることができる。図示のように、接続先端326とアダプタの受入れボアは、スナップ嵌めを形成するために、隆起したリップまたは肩部および対応する凹部を含むことができる。図示のように、リップ330は、ディスペンサ292の先端のフランジまたは肩部をつかむことができる。さらに他の実施例では、異なる先端直径のような異なる先端部分を有する接続先端326ではなく、接続先端は、ルアーテーパに似ているが非標準のISOサイズを有するアダプタの対応するテーパに係合するための単一のテーパを具現化することができる。さらに他の例では、アダプタ290の先端360は、針ハブ122の開口部にルアー嵌めで係合する。ディスペンサ292の接続先端326も、アダプタ290の近位側開口部にルアー嵌めで係合することができる。いくつかの例では、ディスペンサの接続先端326は、アダプタを介さずに針ハブと直接係合するようなサイズおよび形状になっている。すなわち、一部の実施形態では、ガイドワイヤディスペンサは、針ハブに直接接続する接続先端を有することができ、ディスペンサ本体は2つまたは3つの分岐を有することができる。アダプタ290のないディスペンサの実施形態292の場合、接続先端326は、ガイドワイヤを針管腔に誘導しやすくするために、針の近位開口部との整列を確実にするように伸長させることができる。他の例では、ディスペンサ292の本体をアダプタ290と一体に形成することができる。
【0222】
第1の分岐312は、第1の分岐を通って接続先端326を通って軸方向に延びるガイド通路332を有することができる。ガイド通路332は、先に説明したように、カテーテルチューブをガイドするための使用中に、ガイドワイヤ302を通過させてアダプタ290に通し、針112に出し入れするために設けられている。例えば、ガイドワイヤ302は、第1の端部または遠位端部および第2の端部または近位端部と呼ばれる2つの端部を有する。使用準備完了位置では、第1の端部は、ガイド通路332を通って、接続先端326から出て、アダプタ290の内部に延びることができる。実施例では、ガイドワイヤ302の第1の端部または遠位端部は、さらに後述するように、針穿刺中の一次的な血液フラッシュバックのための流路空間を提供するために、カテーテルアセンブリの使用準備完了位置では針管腔に入らない。
【0223】
図12Aに加えて再び
図3Aを参照すると、ディスペンサ292は、第2の分岐314に向かって遠位から近位方向に傾斜する傾斜部328を有する。第2の分岐314の近位端には、ガイドブラケット334が配置されている。ガイドブラケット334は、矩形プリズムに似ているなど、概して立方体形状である本体338を有し、傾斜しているかまたは先細りになっている遠位端または遠位側336を有する。いくつかの実施例では、ガイドブラケット334は、円形または多角形のような異なる断面形状を有し、遠位側は、より垂直に整列され得る。
【0224】
ガイドワイヤ302を収容するために、ガイドブラケット334の本体338を軸方向に貫通するガイド通路が設けられている。ガイドワイヤ302の一部はガイドブラケット334に取り付けられたダクト内に存在する。高さ方向において、ガイドブラケット334の遠位端部または側面336は、第1の分岐312の端部における接続先端326の入口よりも高い位置にある。この高低差により、後述するように、親指を使ってガイドワイヤ302を遠位方向にスライドさせながらディスペンサ292を把持することができ、ガイドワイヤの吐出が容易になる。しかし、第2の分岐のガイドブラケット334と第1の分岐のガイド先端326との間を延びるガイドワイヤの角度は、
図12Bのディスペンサのような人間工学的形状のディスペンサを提供しながらも、変化させることができる。例えば、遠位端または側面336は、接続先端326の入口と同じ高さにすることができる。
【0225】
第2の分岐314におけるガイドブラケット334は、ダクト308の第1の端部308aを受けるためのソケット340を備えることができる。一実施例では、ガイドブラケット334は、その中に円形ソケット340を画定する複数の壁を有することができる。一実施例では、ダクト308は、丸いチューブ部分を具現化することができ、チューブの第1の端部308aは、摩擦嵌め、干渉嵌め、スナップ嵌めなどの方法で、ガイドブラケット334の丸いソケット340に係合することができる。ダクト308をディスペンサ292のフレーム306と一緒に使用することは好ましいが、ダクト308を使用しない場合、ガイドワイヤ302が単に第2の分岐314から延び、第2の分岐314の近位に垂れ下がることができるので、必須ではない。組み込まれるように、ダクト308はガイドワイヤ302の一部をその中に受け入れて、ガイドワイヤのキンク又は曲がりを防止する。さらに別の実施例では、図示よりも短い長さを有するダクトを組み込むことができ、ダクトの第2の端部は空中に垂れ下がることができ、第3の分岐316でソケット342に取り付けられない。2つのソケット340、342は、チューブの端部を把持または結合できる形状であれば、どのような内径形状でもよい。
【0226】
一実施例では、ダクト308の第2の端部308bとガイドワイヤ302は共に第2の分岐314から垂れ下がり、チューブの第2の端部308bは支持されていない。換言すれば、ガイドワイヤディスペンサは、第3の分岐なしに、すなわち、第3の分岐を省略することができる。あるいは、図示のように、ダクト308は、ダクト308の第2の端部308bが第3の分岐316の支持ブラケット349のソケット342内に摩擦嵌め、干渉嵌め、またはスナップ嵌めで突出するように湾曲する湾曲体を有する。ソケット342は、円形で、支持ブラケットの壁面によって形成することができる。したがって、図示の実施形態におけるダクト308は、第1の端部308aおよび第2の端部308bの両方において、それぞれガイドブラケット334および支持ブラケット349によって支持され、両端部間の中間部308cが吊り下げられている。支持ブラケット349は、ガイドワイヤの長さが十分に短く、ダクトの第2の端部308bの開口を越えて延びない場合には、第3の分岐316を通るガイドワイヤ通路なしで実施することができる。しかしながら、ガイドワイヤの長さを収容するために必要に応じて、第3の分岐316において支持ブラケット349を貫通するガイドワイヤ通路を組み込むことができる。
【0227】
第3の分岐316における支持ブラケット349は、矩形のプリズムに類似した、一般に立方体の形状であり、傾斜しているかまたは先細りになっている遠隔端部または遠位側346を有する。いくつかの実施例では、支持ブラケット349は、円形または多角形などの異なる断面形状を有し、遠位側はより垂直に整列され得る。
【0228】
ディスペンサの本体306は、第3の分岐316と第1の分岐312との間に、湾曲または円弧状の縁部または表面350を備える。同様に、本体306は、第3の分岐316と第2の分岐314との間に、湾曲または円弧状の縁部または表面352を備える。フレーム306の第3の分岐316と第2の分岐314との間の湾曲した縁部352と湾曲ダクト308とは、ガイドワイヤ302を受容または収容し、かつ把持するための中空の空間356または開口部を有する概ね円形の構造を形成する。例えば、第3の分岐316と第1の分岐312との間の湾曲した縁部350は、ユーザに把持面を提供する。図示のように、ダクト308とフレーム306は閉ループを形成している。特に、ダクト308とフレーム306の湾曲した縁面352は、概ね円形の構造を画定する。明らかに、フレーム306の湾曲した縁部350、352は、前述の理由から好ましいが、湾曲を少なくしたり、直線部を有するように変更することもでき、また、円形構造を画定することなく、説明した一般的な機能を提供することもできる。
【0229】
使用中、ユーザは、片手で使用する手順において、中指、薬指、小指をディスペンサの中空内部356に入れ、湾曲縁部352に当てて、ディスペンサを握ることができる。人差し指は、第3の分岐316と第1の分岐312の間の湾曲した縁部350の周りを握り、内側の湾曲した縁部352に対向させることができる。次に親指を、ディスペンサ292の上側、傾斜部328の上、ガイドワイヤ302とガイド台322の上に置くことができる。ガイドワイヤ302を吐出または作動させるために、ユーザは親指を使用して、ガイドワイヤ302をガイドプラットフォーム322の表面322aに対して、表面322aに対する下向きの力と、ガイドワイヤ302を遠位方向に移動させる遠位方向の力の両方で押し付ける。これにより、ガイドワイヤの第1の端部が針を通ってその遠位端から移動し、カテーテルチューブのガイドを助ける。ガイドワイヤの第2の端部が第1の分岐312の接続先端326に押し込まれたときに、それ以上ガイドワイヤを吐出することができないように、ガイドワイヤの全長を制御またはサイズ決めすることによって、ガイドワイヤの針先からの全移動を制御することができる。他の実施例では、ガイドワイヤ302の第2の端部、またはガイドワイヤの一部には、ガイドワイヤが接続先端からさらに遠位へ移動するのを防止するために、フック、近位ガイドワイヤ部分における大径部などの拡大部、結び目など、ディスペンサ292のフレーム306に引っ掛かる、またはガイドワイヤ302がある有限量を吐出した後に針のクリンプ部に引っ掛かる、引っ掛かり部を設けることができる。例えば、前述したように、ガイドワイヤは、2つの直径部の間に肩部または移行部を有する少なくとも2つのワイヤ直径部を有することができ、このワイヤ直径部は、ガイドワイヤの遠位側への前進を阻止するために針のクリンプまたはプロファイルの変異点に係合するように構成することができる。
【0230】
いくつかの例では、静脈穿刺に成功した後に針を引き抜く際に、針ガード上の開口部に係合するためのクリンプを針に組み込むことができる。クリンプを使用する場合、クリンプを形成するために針を実際にクリンプするため、クリンプは針管腔の公称内径よりも相対的に小さな管腔開口部を規定することができる。クリンプ部における比較的小さな内部開口部または管腔は、ガイドワイヤの遠位への前進を制限するリミッタ、物理的バリア、または制限手段として使用することができる。例えば、ガイドワイヤは、両端間のガイドワイヤに沿った所定箇所、すなわち遠位端の第1の端部と近位端の第2の端部との間に、ビードまたは拡大部を含むことができる。
【0231】
ガイドワイヤ上のビードまたは拡大部分が針を通過する際、ガイドワイヤの遠位端が針先を通って外に出た後、ビードまたは拡大部分は、クリンプの比較的小さい内部開口部が遠位側に通過するのを物理的に制限され、それにより、ガイドワイヤの第1の端部の針先からのそれ以上の前進が止められる。ガイドワイヤの第1の端部に対するビードまたは拡大部分の位置は、ガイドワイヤが使用されているときに針先から移動し、したがって患者の血管系に入る第1の端部の長さを制御するように選択することができる。一例では、第1の端部はカテーテルの長さの約50%の長さだけ針先の外側を移動する。移動の長さはカテーテルの長さの50%より大きくすることができる。しかし、その長さはカテーテルの長さの50%未満、例えばカテーテルの長さの20%~50%とすることもできる。
【0232】
いくつかの実施例では、ガイドワイヤは、2つの異なる外径寸法を有する少なくとも2つの異なるガイドワイヤ部分を備える。例えば、遠位ガイドワイヤ部は第1の外径を有し、近位ガイドワイヤ部は第2の外径を有し、第2の外径は第1の外径よりも大きい。第1の外径は、クリンプ部において針の管腔を通過するのに十分小さくすることができるが、クリンプ部における管腔の貫通寸法よりも大きな断面を有する第2の外径は通過しない。遠位ガイドワイヤ部分の長さは、ガイドワイヤがクリンプで停止したときに患者の血管系または静脈を通過するガイドワイヤの長さを表すように選択することができる。2つのガイドワイヤ部の間の界面には肩部を設けることができ、肩部はクリンプに当接して停止部として機能させることができる。他の実施例では、2つのガイドワイヤ部間に緩やかな移行部を設けることができる。肩部、緩やかな移行部、またはガイドワイヤの第2の外径は、停止部として機能するように、針先を通してガイドワイヤを吐出する際に針のクリンプ部に当接する大きさにすることができる。したがって、アセンブリは、静脈内へのガイドワイヤのさらなる前進を停止する安全な停止部を備えることができる。
【0233】
一実施例では、2つの異なるガイドワイヤ外径サイズを有する少なくとも2つのガイドワイヤ部分を有するガイドワイヤを、ガイドワイヤディスペンサハウジングなしで使用することができる。この変形例では、本明細書で取り上げたアダプタの1つなどのアダプタを針ハブに接続することができる。ユーザは、ガイドワイヤディスペンサハウジングなしで直接ガイドワイヤを持ち、アダプタを通して針の管腔にガイドワイヤを進めることができる。ガイドワイヤの前進は、肩部、緩やかな移行部、またはガイドワイヤの第2外径部がクリンプ部で針に引っかかると停止する。ある実施例では、ガイドワイヤ、ガイドワイヤディスペンサ、またはガイドワイヤとガイドワイヤディスペンサの両方に、ガイドワイヤのゲージサイズを示すコードまたはコーディングを組み込むことができる。コードまたはコーディングは、色、数字コード、アルファベットコード、アルファベットと数字コード、またはそれらの組み合わせとすることができる。
【0234】
次に、
図3Aのアダプタ290と針ハブ122との接続部の拡大図である
図4Aおよび
図4Bを参照して、様々な構成要素の使用および組立てについて説明する。図示されているように、アダプタ290の先端360は、針ハブ122の内部空間362内に突出しており、先端360の遠位端367の遠位開口部366は、鈍端を有する針112の近位端112aの上に位置している。一実施例では、先端360の遠位開口部366(
図4B)におけるボアまたはカニューレチャネル363は、針近位端112aとサイズぴったりの適合を有するようにサイズ決めされ、両者の間に小さなクリアランスを有するような緩い適合が任意に採用可能である。先端360の遠位開口部366には、フレア状の入口または入り口を設けることができる。遠位開口部366のフレア状入口は、先端360が針上を容易にスライドして近位端112aを先端360のボア内に受け入れることを可能にし、潜在的なわずかなずれを補正するのに役立つ。
【0235】
先端360は、針ハブの近位開口部においてテーパ嵌合で針ハブ122と係合するように改良されたルアーテーパを備えることができる。先端360は、先端360の遠位端が、先端360のボア363内に針を受け入れるために針近位端112a上に到達して突出することができるように細長くすることができる。
【0236】
図5は、本発明の態様に従って提供されるアダプタ290の斜視図であり、本明細書の他の箇所で論じたアダプタと同様である。本実施形態におけるアダプタ290は、基部370と、両者の間に位置する肩部372を有する先端360とを含む本体368を有する。基部370の外側には、相互に連結され、互いに角度をなす複数のスラットまたは側壁370aが設けられている。スラット370aの少なくとも1つの端部には、フランジまたはタブ374が設けられている。フランジまたはタブ374は、それが延びるスラット370aと連続的に形成され得る。フランジまたはタブ374は、少なくとも3つの邪魔のない側縁を有することができる。他の例では、フランジまたはタブ374は、部分的に円形であるなど丸みを帯びることができ、または3つ以上の縁部を有することができる。基部370に組み込まれるフランジまたはタブ374は1つ以上であり得る。好ましい実施形態では、少なくとも2つの間隔をあけて離れたフランジまたはタブ374が基部370に組み込まれる。間隔をあけて配置された2つのフランジが組み込まれると、その間に配置されたディスペンサの先端が2つのフランジを反らせ、デテント係合する。例えば、ディスペンサ292の先端は、肩部またはリップ377(
図12B)を有することができ、2つ以上のフランジまたはタブ374は、肩部またはリップを把持して、ディスペンサをアダプタに係合するのを助けることができる。このように、大まかに言えば、ディスペンサは、ディスペンサ上の第2の構造377に係合する第1の構造374を含むことができる。
【0237】
先端360は、1つまたは複数の縮小された先端部分を有する一般に錐体形状であり得る。例えば、先端360は、第1の大きさを有する第1の先端360a、第2の大きさを有する第2の先端360b、第3の大きさを有する第3の先端360c、および第4の大きさを有する第4の先端360dを有することができる。他の実施例では、カテーテルハブ122の内部との望ましい適合性、および針近位端を取り囲むか隣接する針ハブ内部での先端の到達距離に応じて、セクションの数は図示の数より少なくても多くてもよい。他の実施例では、先端360は、セクション360bのような明確な縮小セクションのない連続的な錐体形状を有することができる。しかしながら、本アダプタ290の先端360は、本明細書で論じる他のアダプタと同様に、錐体形状以外の他のボア形状を有することができ、依然として本発明の態様を包含する。
【0238】
図6Aは、
図5のアダプタ290の長さ方向断面側面図である。
図6Bは、線D-Dに沿って取ったアダプタ290の端面図であり、
図6Cは、
図6Bの中央部Eの拡大図である。最初に
図6Aを参照すると、2つのフランジまたはタブ374は、長さ方向軸に沿って対向し、各々がリップまたは表面係合特徴を有する内面を構成する。2つのタブ374間の隙間距離は、基部370の内径よりも相対的に小さくすることができる。この2つのフランジまたはタブ374間の比較的小さい寸法は、
図4Aに示すように、ガイドワイヤディスペンサの接続先端のリップまたは対応する表面に係合するように選択することができる。
【0239】
内部的には、アダプタ290は、近位端がアダプタの遠位端と流体連通するように開いているボア376を有することができる。一実施例では、ボア376は、異なるボア径を有する異なるボア部を有する。ボア376は、基部370を含むアダプタ290の長さを通って延び、基部ボアを画定する。異なるボア径の部分は、ガイドワイヤディスペンサの選択された接続先端に適合するように選択またはサイズ設定することができる。
図6Aに加えて再び
図4Aを参照すると、ボア376は、ディスペンサの第1の先端326aに結合するための第1の直径を有する第1のボア部376aと、ディスペンサの第2の先端326bに結合するための第2の直径を有する第2のボア部376bとを有することができる。ボア376の様々な部分は、ディスペンサの先端の対応するテーパに合わせてテーパを付けることもできる。第2のボア部376bの遠位には、第3のボア部376cが設けられている。第3のボア部376cは、ガイドワイヤ通路376dまでくびれ、次いでカニューレチャネル363まで直径が拡大する錐体形状を有することができ、このカニューレチャネル363は、針がガイドワイヤ直径よりも大きな外径を有するため、ガイドワイヤ通路よりも大きな断面空間を有する。アダプタ290の遠位端には、遠位開口部366にフレア入口が設けられている。フレア入口のテーパ付き端縁は、先に説明したように、針の鈍い近位端上にカニューレチャネル363を配置しやすくするために設けられている。一実施例では、第1のボア部376aは、第2のボア部376bの内径よりも大きな内径を有し、この第2のボア部376bは、第3のボア部376cよりも大きな内径を有し、この第3のボア部376cは、カニューレチャネル363よりも小さな内径を有するガイドワイヤ通路376dよりも大きな内径を有する。したがって、先端は、ガイドワイヤ通路376dにおいて、2つの隣接するボア部、すなわち、第3のボア部376cおよびカニューレチャネル363よりも小さい内径を有する。
【0240】
図6Bは、
図6Aの線D-Dに沿って取ったアダプタ290の断面端面図である。
図6Bのアダプタ290の最も外側の構成要素から最も内側の構成要素まで、基部370は、6つのスラットまたは側壁370a、肩部372、先端360、第4の先端部分360dの断面、すなわち第4の先端部分の壁、カニューレチャネル363、およびガイドワイヤ通路376dを有することが分かる。
【0241】
図6Bに加えて
図6Cをさらに参照すると、カニューレチャネル363は、円弧状連結部363bによって互いに連結された3つの概ね直線状の側面363aによって画定された非円形の内部空間を有する。針112の近位端112aがカニューレチャネル363に配置される場合、針の近位端112aは、
図6Cに破線で示されるリング状の構造に類似するはずであり、カニューレチャネル363の3つの概ね直線状の側面363aに接触するか、または、密接に接触するはずである。針のボアは、図示されたガイドワイヤ通路376dと中心的に整列する。針112の外側と3つの概ね直線状の側面363aとの間の接触は、カニューレチャネル363と針112との間の堅固な接続を確実にするために、わずかな干渉嵌合を生成してもよい。各円弧状連結部363bと針の外部は、カニューレチャネル363にバイパスギャップ380を画定する。図示されているように、アダプタ290の先端360とカニューレチャネル363の針は、3つのバイパスギャップ380を画定している。他の実施例では、3つ以上の直線状の側面と、それに対応する数の円弧状の接続部分とが存在し得る。例えば、4つの円弧状連結部363bによって連結された4つの直線状側面363aが存在し得る。さらに他の例では、カニューレチャネル363の輪郭は、図示されたものとは異なる形状を有し得る。例えば、針と接触する3つの直線は、針の外径の円弧とは異なる曲率で、わずかに円弧状にすることができる。
【0242】
図6Cに加えて再び
図4Bを参照すると、最初の針穿刺の使用の間において、ガイドワイヤ302(
図3A)は、アダプタ290の先端360でガイドワイヤ通路376dを占めるが、ガイドワイヤ第1の端部は、針近位端で針管腔に突出しない。したがって、一次血液フラッシュバックが針近位端から近位方向に流出すると、血液はまずカニューレチャネル363に流入するが、基部370のボア376に近位方向に流入することはできない。これは、ガイドワイヤ302(
図3A)がガイドワイヤ通路376dを占め、ガイドワイヤ通路376dにおけるガイドワイヤ302とボア径との間のクリアランスが、血液がそこを横切って流れるには制限が大きすぎ得るためである。
【0243】
しかし、バイパスギャップ380は、所与の流体粘度に対して各バイパスで十分な流路またはクリアランスを提供することなどによって、血液の流れに適した大きさにすることができるため、カニューレチャネル363に流入した血液は、バイパスギャップ380を通って針ハブ122の内部空間362(
図4B)に流れ出ることができる。したがって、施術者は、血液フラッシュバックがアダプタ290のカニューレチャネル363に流入し、その後、逆流し、バイパスギャップ380を通って針ハブ122の内部空間362に流出した後、針ハブ122の内部空間362で一次血液フラッシュバックを検出することができ、内部空間362内の血赤色を知覚することなどにより、針ハブの壁面を通して視覚的に検出することができる。
【0244】
図7Aは、
図5のアダプタ290の側方立面図であり、
図7Bは、
図7Aの線D-Dに沿ってとられたその側方断面図であり、これは
図6Aの断面図と同じである。
【0245】
図8は、
図3のPGユニット300の側方立面図であり、針112を有する針ハブ122と、アダプタ290と、ガイドワイヤ302を有するガイドワイヤディスペンサ292とを示している。図示の例では、針ハブ122の近位端縁139は、アダプタ290上の肩部372から隙間289だけ離間している。肩部372はアダプタの先端と基端の間に位置している(
図6A)。隙間289は、針ハブと基部の間の先端を大気にさらす。
【0246】
図9は、本発明のさらなる態様に従って提供されるアダプタ290の側方断面図であり、これは
図5および
図6A~
図6Cのアダプタ290に少々の変化を含むが類似している。先に説明したアダプタ290と同様に、本アダプタは、基部370と先端360とを含む本体368を有する。基部370は、同様に、それぞれの縁部に沿って接合された複数のスラットまたは側壁370aを有することができる。1つまたは複数のフランジまたはタブ374が基部370の近位側に延びることができ、各フランジまたはタブ374には、前述したように、ガイドワイヤディスペンサ292と係合するための係合機能が任意に組み込まれる。
【0247】
本アダプタ290の先端360は、先に説明したように、異なる外部先端だけでなく、異なる内部先端を備えることができる。本実施形態では、先端360の最も遠位端は、錐体形状部に似た形状の内部ボア376mを備えるボアを有する。形状の内部ボア376mは、第1のボア部376aおよび第2のボア部376bの遠位にあり、ガイドワイヤ通路376dを画定する縮小された先端を有する。ガイドワイヤ通路376dは、そこを通過するガイドワイヤを収容するためのサイズおよび形状であるが、針の近位端を収容するには小さすぎる。したがって、
図6Aのアダプタ290と比較して、
図9のアダプタ290は、針の近位端を受容するためのガイドワイヤ通路376dの遠位側のカニューレチャネル363(
図6A)を組み込んでいない。使用時、
図4Bに示された構成と同様に、さらに後述するように、アダプタ290の最遠位先端376nは、針の近位端から間隔を空けることができ、針管腔を通って流れるあらゆる一次血液フラッシュバックは、単に針ハブ122(
図4B)の内部空間362に直接流れ込むことができる。
【0248】
代替的な実施形態では、本アダプタ290を長くして、
図6Aのアダプタ290およびそれに組み込まれたカニューレチャネル363と同様に、カニューレチャネルを画定するためにガイドワイヤ通路376dの遠位に構造を組み込むことができる。組み込まれた場合、
図9のアダプタ290は、
図4Bに示されたものと同様に、アダプタ290が針ハブに係合されたときに、カニューレチャネル内で針の近位端を受けることができる。したがって、カニューレチャネルを有する
図9の改変されたアダプタ290のカニューレチャネルへの血液フラッシュバックは、
図6Cを参照して説明されるように、逆に、変更された先端のバイパスギャップから流れ出ることができる。
【0249】
本アダプタ290の基部370は、その中に配置されたバルブ386を有するバルブチャンバ384を備える。一実施例では、基部370は、第1のボア部またはチャンバ376a、バルブチャンバ384、および第1のボア部376aとバルブチャンバ384との間に位置する縮小チャンバ376rを含む、様々な内部チャンバサイズまたはセクションを形成するために、内部肩部386a、386b、386cを備える。一実施例では、第1ボアチャンバ376aは、
図4Aの実施形態と同様に、ガイドワイヤディスペンサの接続先端を受け入れるように構成され、縮小チャンバ376rは、さらに後述するように、ディスペンサの接続先端の縮小先端を受け入れるように構成される。いくつかの例では、基部370は、連続的であるか、または、明確なスラットおよびスラット間に形成されたエッジのない概ね円筒形の構造を有することができる。
【0250】
バルブ386をバルブチャンバ384内に配置し、遠位肩部386cおよび近位肩部386bによってその中に保持することができる。一実施例では、バルブ386は、バルブディスク388と、バルブディスクから延びるバルブスカート390とを有することができる。バルブディスク388は壁を有することができ、壁の遠位面392は遠位肩部386cを押圧または接触し、バルブスカート390の近位端394は近位肩部386bを押圧または接触してバルブをその間に配置することができる。いくつかの実施例では、バルブ386は、それに依存するスカート部のないバルブディスクを備えることができ、バルブチャンバ384は、変更されたバルブを受容するように変更されることができる。
【0251】
一実施例において、
図9に示されたバルブ386は、正面斜視図で示された
図10に示されたバルブ386に類似し得る。異なる言い方をすれば、
図10のバルブ386は、
図9のアダプタ290を用いて実施することができる。
図10を参照すると、本実施形態のバルブ386は、バルブディスク388と、一体化されたスカート390とを有することができる。図示の例では、バルブ388とスカート部390は一体的に形成されている。スカート部390は、開口した近位端を有する概ね円筒形の長さとして見ることができ、近位最端部394を有する。いくつかの実施例では、スカート部390を省略し、バルブ388のみをアダプタ内に配置することができる。バルブディスク388は、複数のバルブフラップ398を画定する複数のスリットまたはバルブディスクスリット部分396を備えて示されている。例えば、バルブは3つのフラップを画定する3つのスリットを有することができる。しかしながら、バルブは、2つのフラップ部を画定する1つのスリット、または3つ以上のスリットおよび3つのフラップを有するように実施することができる。3つのスリットは、焦点または中心点で合流することができる。スリットの長さは等しいことが好ましいが、等しい必要はなく、スリットはバルブディスクの外径の短さで止まる。本実施形態では、バルブ388の軸方向の肉厚は、表面形状を変化させることなく、概ね一定である。しかしながら、
図11に示すように、明確な表面特徴を組み込むことができる。いくつかの例では、バルブの代わりに、穿孔可能な隔壁が使用される。
【0252】
いくつかの例では、バルブスカート390は、概ね一定の外径(OD)を有することができる。バルブスカート390は、スカート部の内径が概ね一定であるように、概ね一定の厚さを有することができる。代替実施形態では、厚さは、スカート部の外径が一定である一方で内径が異なり得るように変更し得る。
【0253】
図11は、
図9のアダプタ290と共に使用可能な代替バルブ386を示す。図示のように、また
図10のバルブ386と同様に、
図11のバルブ386は、バルブディスク388と、そこから延びるバルブスカート390とを有する。バルブディスク388は、複数のバルブフラップ398を画定する複数のスリットまたはバルブディスクスリット396を備えて示されている。本実施形態において、バルブディスク388の壁厚は、軸方向において、別個の第1の部分400および第2の部分402を有する。第1の部分400は、第1の厚さを有することができ、第2の部分402は、第2の厚さを有することができ、第1の厚さは、バルブの直径を通過する内側平面に直交して測定して、第2の厚さよりも大きくすることができる。第2の厚さを有する第2の部分402は、実質的に一定の厚さを有することができるが、任意に、第2の部分402において、バルブの断面に沿って変化する厚さを含むことができる。
【0254】
一実施例では、第2の部分402は、第1の部分が近位側と遠位側との間のバルブの実質的に全幅又は厚さを保持する間に、バルブディスク388の遠位側対面表面392、遠位側対面表面に対向するバルブの近位側対面表面、又はバルブディスク388の遠位側対面表面と近位側対面表面の両方を凹ませることによって形成することができる。一実施例では、第2の部分の凹部は、バルブに形成されたアンダーカットを具現化することができる。
【0255】
第1および第2の部分400、402の間の表面外観は、三つ葉のクローバーに似せることができる。三つ葉のクローバーは、バルブディスクの遠位に面する表面、近位に面する表面、または両方の表面に存在することができる。他の実施例では、近位側および/または遠位側に面する表面の外観は、三つ葉のクローバーが様々な曲線、線、および縁の輪郭を有し得るように、様々な輪郭を有し得る。表面の特徴は、スリットにおけるバルブの撓みおよび密封を容易にすることができる。バルブ386は、代替的に異なる形状を具現化することができる。例えば、スカートの長さを図示のものより短くすることができる。スリットの数は3つ以上でも3つ以下でもよい。スカート部には、任意に、スカート部の外側を横切って空気抜きを可能にするための通気孔を組み込むことができるが、血液がそこを横切って流れるのに十分な大きさではない。
【0256】
図12Aは、ディスペンサ292、アダプタ290、およびそこから延びる針112を有する針ハブ122を有するPGユニット300を示しており、針は部分的にのみ示されている。本実施形態のPGユニット300は、いくつかの例外を除いて、
図3のPGユニット300と同様である。本実施形態では、ディスペンサ292は、
図9のディスペンサを具現化することができ、このディスペンサは、その中に配置されたバルブ386を有することができる。バルブは、バルブディスクとバルブスカートとを有することができる。例えば、
図12Aのバルブ386は、
図10または
図11のバルブ386を具現化することができる。さらに、ディスペンサの最遠位先端376nは、針112の近位端112aから間隔を空けているが、先端360はカニューレチャネル363を含むことができ、針の近位端112aは、
図4Bの実施形態と同様に、カニューレチャネル内に位置することができる。
【0257】
図12Aのディスペンサ292は、
図3、3Aのディスペンサと類似しており、3つの分岐312、314、316を含む。しかしながら、本実施形態では、フレームまたは本体306は、ガイドワイヤ302がフレームのガイドプラットフォーム302を通って概ね水平に、針と概ね同軸に延びるように変更されている。フレーム306は、傾斜部328において、第2の分岐334においてガイドブラケット334に向かって傾斜するガイド通路を備えることができる。この配置により、ガイドワイヤがディスペンサの接続先端326に向かって延び、アダプタ290内に挿入される際に、ガイドワイヤ302の挿入角度が低くなる。
【0258】
図12Bは、明確にするために針ハブ122を除いたPGユニット300の拡大図である。 図示されているように、ディスペンサ292の接続先端326は、アダプタ290の基部370にある受け入れ空間またはボア326内に突出しており、1つまたは複数のタブ374が、肩、リップ、フランジなどのディスペンサ292上の対応するデテント面に係合して、アダプタとディスペンサの間の強固な係合を維持する。オプションとして、フランジやタブを使用せずに干渉嵌合とすることもできる。
【0259】
図示されているように、ディスペンサ292の遠位先端部分326bは、バルブ386のスカート390によって画定された内部空間に位置しているが、バルブフラップを反らせるようにバルブディスクを押し通すことはない。一実施例では、ディスペンサ292の遠位先端326は、バルブディスク388の近位側を向いた表面から間隔をあけて配置されている。ガイドワイヤ302は、ガイドワイヤ302の第1端406がアダプタのボア376内に位置し、アダプタの最遠位先端376nから後退するように、バルブディスクのスリットを通って延びる。図示のような第1の端部406の位置は、
図13を参照してさらに後述するように、カテーテルアセンブリの使用準備完了位置で実践することができる。
【0260】
図13は、本発明の態様によるアダプタ290およびディスペンサ292を有するカテーテルアセンブリまたは針アセンブリを示す拡大図であり、明瞭にするためにカテーテルハブ130(
図2)なしで示されている。オプションとして、外側ハウジング102(
図1)を使用することもできるが、明瞭にするために図示していない。図示のように、アダプタ290の先端386は針ハブ122の内部空間362に配置され、ディスペンサ292の接続先端326はアダプタ290の基部のボア376内に配置される。アダプタ290の最遠位先端376nは、その間に隙間410が設けられるように、針近位端112aから間隔を空けられている。ガイドワイヤ302の第1の端部406は、アダプタ290のボア内に位置し、アダプタの遠位端376nから凹んでいる。アダプタ290は、
図12Aおよび
図12Bを参照して示され説明されたように、その中に配置されたバルブ386を有する。
【0261】
最初の血管アクセスの後、血液は針112の管腔を通って近位方向に流れ、針の近位開口部から流出する。針とアダプタ290の先端360との間には隙間410があるため、血液の一部は針ハブ122の内部空間362に流出し、針ハブの壁を通して一次的な血液のフラッシュバックとして視覚的に検出することができる。血液の一部はまた、ガイドワイヤ通路376d(
図9)を有するアダプタ290の先端の遠位開口部366を通って流れることもある。アダプタ290のボア376を通る血流414は、アダプタ290内部のバルブチャンバに配置されたバルブ386によって制限または停止することができる。このようにして、施術者は、ガイドワイヤを静脈内に配置し、次にカテーテルチューブをガイドワイヤ上にスライドさせて静脈の奥深くにカテーテルチューブを配置するのに適切な時間を取ることができ、アダプタの開口部および/またはアダプタ内部にシール386が組み込まれていない場合のディスペンサの開口部を通して血液が流出することによって急かされる感覚を覚えることはない。静脈穿刺の成功後、針ハブ122、アダプタ290、およびディスペンサ292を含むPGユニット300は、カテーテルハブおよびカテーテルチューブから取り外される。これらの構成部品は一体化した単一のユニットとして取り外すことも、個別に取り外すこともできる。
【0262】
次に
図14を参照すると、アダプタ290とガイドワイヤディスペンサ292とを含むガイドユニット301が示されている。ガイドユニット301は、針および針ハブを含まない。本実施形態では、ガイドワイヤディスペンサ292は、他で説明されているガイドワイヤディスペンサと同様であるが、若干の変更が加えられている。ディスペンサ292は、ガイドワイヤ302とダクト308とを備え、アダプタ290に接続された状態で示されており、アダプタ290は、本明細書の他の箇所で説明されているアダプタの1つであることができる。アダプタ290の先端には保護キャップ420が設けられている。
図14に示すアセンブリは、ブリスターパックや熱可塑性プラスチックパウチなどの出荷用パッケージで提供することができ、図示のようにユニットとして市販することができる。あるいは、ディスペンサは、本明細書の他の箇所で論じたディスペンサの1つとすることもできる。
【0263】
保護キャップ420は、第1の端部420aと第2の端部420bとを有し、熱可塑性保護スリーブとして形成され得る。第1の端部420aは、アダプタ290の先端にスナップ嵌めするようなサイズ及び形状のボアを有することができる。両者の間の任意的なデテント係合および/または摩擦嵌合を実施することができる。第2の端部420bは、閉じた端部とすることもできるし、開口部を有することもできる。保護キャップ420は、アダプタおよびディスペンサユニットを使用する前に、アダプタ290から取り外して廃棄することができる。
【0264】
図14のディスペンサ292は、
図3、
図3A、
図12A、
図12Bのディスペンサと同様であり、3つの分岐312、314、316を含む。しかし、本実施形態では、フレームまたは本体306が変更され、第3の分岐316がソケット342(
図3A)ではなくCチャネル424を有するようになっている。さらに、第3の分岐316は、第2の分岐314から離れる方向に向くことができる。保持クリップと呼ぶことができるCチャネル424は、スロット426を有する第3の分岐316における貫通クリップとすることができる。すなわち、ダクト308は、第3の分岐316で終わらず、第2の端部308bがCチャネルから離れるように、またはCチャネルから離間するように、クリップを通過して配線される。ダクト308は、ダクトをスロット426の上に配置し、スロットを通してダクトを押してCチャネル内に収まるようにすることによって、クリップ424にスナップ嵌めすることができる。あまり最適ではないが、ダクト308の第2の端部308bは、端部開口部428に挿入してから第2の端部308bを押し込むことにより、Cチャネル424に通すことができる。
【0265】
中間保持クリップ430は、ダクトの中間部308cの部分を一緒に保持するために設けられる。図示の例では、中間保持クリップ430は、ダクト308の2つの異なる部分を受け入れるための2つのスロット426、426を有する一体化された又はユニット状に形成された本体を有する。中間保持クリップ430は、共通の中心側を有する、並んで形成された2つのCチャネルと見なすことができる。両方のCチャネルは、チューブがいずれのCチャネルでも終端しない点でパススルーとなっている。
【0266】
第2の中間クリップ430(図示せず)を使用して、チューブまたはダクト308の追加部分を支持することができる。例えば、第2の中間クリップ430は、第1の中間クリップ430に接触して、又は第1の中間クリップ430から間隔をあけて、第1の中間クリップ430に隣接して配置することができ、第2の端部308b付近でダクトを支持し、第2の端部308bが第2の中間クリップ430を通過するようにすることができる。
【0267】
代替的に又は付加的に、ダクト又はチューブ308、特にダクトの第2の端部308bを支持するために、広義には保持クリップと呼ぶことができる端部クリップ434を設けることができる。端部クリップ434は、共通の中心側を有する、並んで形成されたCチャネルおよび改良Cチャネルと見なすことができる。端部クリップ434は、貫通スロット426と、端部壁436が設けられる閉じたスロット426bとを有するCチャネルを有する。端壁436は、第2の端部308bが修正Cチャネル426aを通過するのを防止する。
【0268】
1つまたは複数の中間クリップ430を使用し、任意選択で端部クリップ434を第3の分岐316の貫通Cチャネル424と組み合わせて使用することにより、チューブ308は、重複セクションまたはセクション440を有するように巻くことができる。すなわち、チューブ308は、1回転以上のループを有するように巻くことができる。これにより、ダクト308とフレーム306は、Cチャネルを有しない同サイズのディスペンサとダクトよりも小型の閉ループを形成することができる。これにより、図示のアセンブリの包装サイズと保管スペースを縮小することができる。端部クリップ434が、代わりに、2つの通過スロット426を有する中間クリップ430である場合、チューブの第2の端部308bは、開放された第2の端部を覆うようにキャップされてもよい。
【0269】
ガイドワイヤ302は、第1の分岐312の先端に位置する遠位端を有することができ、任意に、図示の組立状態でアダプタ内に突出することができる。ガイドワイヤはダクトまたはチューブ308内に延在し、チューブと一緒に巻かれることができる。ガイドワイヤ302の第2の端部はダクトの第2の端部308bまで延びるが、第2の端部308bより短く終端することもでき、これは特定のカテーテルアセンブリに望まれるガイドワイヤ全体の長さに依存する。
【0270】
先に説明したガイドワイヤと同様に、ガイドワイヤディスペンサ292と共に使用可能なガイドワイヤ302は、2つの異なるガイドワイヤ直径を有する少なくとも2つの異なるガイドワイヤ部分を含むことができる。より小さい直径の遠位ガイドワイヤ部分は、カテーテルチューブをガイドするために針の先端を通過して静脈内に入ることができ、一方、肩部、緩やかなテーパ、および/またはより大きい第2の直径の近位部分は、ガイドワイヤのさらなる遠位への移動を制限するために針のクリンプ部で止めることができる。
【0271】
次に
図15を参照すると、本発明のさらなる態様による穿刺およびガイドユニット300またはPGユニットの部分斜視図が示されている。本明細書の他の箇所で論じた他のPGユニットと同様に、本実施形態のPGユニット300は、針(図示せず)を有する針ハブ122と、アダプタ290と、ガイドワイヤ302を有するガイドワイヤディスペンサ292とを含む。本実施形態のPGユニット300の構成要素は、さらに後述するように、いくつかの相違点を除き、他で説明した構成要素と同様とすることができる。さらに、針付き針ハブ122を省略して、本PGユニットを、アダプタ290の先端上に位置する保護キャップを含むことができる、
図14のガイドユニットと同様のガイドユニットに変換することができ、その後、組み合わせガイドユニットとして包装して出荷することができる。
【0272】
本実施形態では、複数のガスチャネル450がアダプタ290に組み込まれている。図示のように、複数のガスチャネル450は、基部370の遠位側にあるアダプタの先端部分に配置されている。複数のガスチャネル450は、それぞれ、アダプタ290の長手方向軸に対して、軸方向に配置することができる。複数のガスチャネル450は、互いに間隔をあけて配置することができる。好ましい実施形態では、複数のガスチャネル450は、アダプタの先端の外周に等間隔に配置されている。最も好ましくは、ガスチャネル450は、針ハブ122の近位端縁139とアダプタ290上の肩部372との間の隙間289で大気に露出している。
【0273】
図16は、
図15のアダプタ290を他の構成要素から分離した背面斜視図である。他で論じた他のアダプタと同様に、本アダプタ290は、基部370と、先端360と、その間に位置する肩部372とを含む。本実施形態では、先端360は、第1の先端360a、第2の先端360b、および第3の先端360cを有する。第2の先端360bは、第1の先端360aの外径寸法を第3の先端360cの外径寸法に移行させるためのレデューサまたは移行部とすることができる。第2の先端360bは、第1の先端360aに接続または結合する第1の端部454と、第3の先端360cに接続または結合する第2の端部456とを有し、移行部の第1の端部454は、第2の端部456よりも大きな外径を有する。
【0274】
一実施例では、第1の先端部分360aは概して円筒形である。いくつかの実施例では、第1の先端部分は、近位から遠位方向にテーパまたは抜き勾配(draft angle)を有する。第3の部分360cも同様に概ね円筒状であり得る。いくつかの例では、第3の先端部分は、近位方向から遠位方向にテーパまたは抜き勾配を有する。
【0275】
複数の細長いリブ460が第1および第2の先端部分360b、360cに設けられている。各リブ460は、アダプタの軸方向に延びる長さ、長さに直交して測定される幅、および先端の外面462からリブの上面464まで測定される高さを有する。一例では、複数のリブ460の集合的な上面464が有効直径を規定する。いくつかの実施例では、各リブの高さは、先端の遠位端から移行部の第2の端部456まで変化し得る。したがって、第3の先端360cにおける先端の有効直径は、リブの高さが変化することにより変化し得る。組み込まれた場合、第3の先端360cにおける先端の有効直径は、先端360が針ハブのボア内に適合し、針ハブのボアのテーパ輪郭と一致することを可能にするために、テーパを形成することができ、またはテーパを形成しないことができる。第2の先端360bにおける先端の有効直径も同様に、針ハブのボア内に適合し、ボアのテーパ輪郭に一致するように選択することができる。
【0276】
好ましくは、複数のリブによって画定された有効直径と第1の先端360aの外部は、針ハブの近位開口部に先端を挿入する際に針ハブの内径に嵌合することができる連続的な外径プロファイルを形成する。先端360の遠位端における有効直径は、針ハブへの先端の挿入を容易にするために先端を縮小させるように、有効直径の他の部分よりも小さくすることが好ましい。
【0277】
2つの隣接する細長いリブ460の間に溝470が画定される。各溝470は幅と長さを有する。先端の有効直径に対して、各溝は、隣接するリブ460の上面464に対して測定された深さも有する。したがって、本実施形態の先端360は、複数のリブ460と複数の溝470とを含む。一実施例では、本アダプタ290の先端に、4つの溝470を画定する4つの細長いリブ460が設けられている。いくつかの実施例では、3つのリブ、5つのリブ、または6つのリブなど、4つよりも少ないリブ、または4つよりも多いリブが存在し、それぞれ3つの溝、5つの溝、または6つの溝を画定することができる。
【0278】
図17を参照し、さらに
図16を参照すると、リブ460は、好ましくは、先端360の外周に間隔をあけて配置され、4つの概ね同じ大きさの溝470を画定する。しかしながら、本アダプタの先端は、異なるサイズの不等間隔のリブおよび溝が組み込まれている場合でも、針ハブの近位開口部に挿入され、針ハブに結合することができる。また、
図16と
図17の両方に示されているのは複数のガスチャネル450である。さらに後述するように、ガスチャネルは、空気などのガスがチャネル内を移動して針ハブの内部空間から逃げることを可能にする大きさおよび形状であるが、血液などの粘性流体がその中を自由に流れることを可能にする大きさではない。
【0279】
図17は、
図16のアダプタ290の正面斜視図であり、複数のリブ460、溝470、および遠位端367の遠位開口部366を示している。
図17はまた、複数のガスチャネル450を明瞭に示している。図示の例では、各ガスチャネル450は、アダプタ290の長手方向軸に対して軸方向に整列している。各ガスチャネルは、ほぼ肩部372に位置する第1のチャネル端478と、第2の先端360bの第1の端部454の遠位に位置する第2のチャネル端480とを有することができる。一実施例では、第2のチャネル端480は、見る視点に応じて、第3の先端部分360cのどこかで起点または終点となることができる。
【0280】
各ガスチャネル450の第2のチャネル端480は、好ましくは、第2の先端部分360bの第1の端部454と第2の端部456との間のどこかに位置する。第1及び第2のチャネル端478、480は、各ガスチャネル450の2つの端部を形成すると理解される。より好ましくは、複数のガスチャネル450の異なる第2のチャネル端480は、先端360の異なる部分に沿って配置され、例えば、あるものは第2の先端部分360bに配置され、他のものは第3の先端部分360cに配置される。
【0281】
上述したように、各ガスチャネル374の第1のチャネル端478は、先端360と基部370との間の肩部372を起点とするか又は肩部372で終端することができる。いくつかの実施例では、ガスチャネル374の一部またはすべての第1のチャネル端478は、肩部372の遠位、すなわち、アダプタ290が針ハブ122およびガイドワイヤディスペンサ292(
図8および
図15)に結合されているときのギャップ289における第1の先端360aに沿ったどこかに位置することができる。
【0282】
ガスチャネル450は、空気が第2のチャネル端480から入り、それぞれのガスチャネル450内を近位方向に流れることによって逃げることを可能にする。ガスチャネルがないと、第1の先端部分360aは、針ハブの内部と連続的なテーパ嵌合を形成することができる。従って、血液のフラッシュバック時に針ハブ内に閉じ込められた空気は、システム内に十分なベント用開口部がない場合がある。本アダプタに組み込まれたガスチャネル450は、針ハブの内部と先端360の外部、例えば第1の先端360aの外部との間の他の連続したシールを通して空気の通路を提供する。
【0283】
ガスチャネルを備えた本アダプタ290を、カテーテルアセンブリを備えたPGユニットの一部として使用する場合、静脈の最初の穿刺により、血液が針管腔に入り、一次血液フラッシュバックとして知られる針ハブの内部空間に入る。複数のガスチャネル450を組み込むことにより、血液が針ハブのフラッシュバックチャンバに移動する際に針ハブの内部空間から空気を排出することができ、それにより血液フラッシュバックの流れを促進し、空気がないかほとんど空気が排出されない場合のベイパーロックを最小限に抑えることができる。一実施例では、4つ以上のガスチャネル450を先端360に組み込むことができる。好ましくは、等間隔に配置された6つのガスチャネル450が先端360とともに組み込まれる。より好ましくは、8つのガスチャネル450を先端360に組み込む。しかし、ガス抜き用に利用可能なチャネルを増やすために、8つ以上のガスチャネル450を組み込むこともできる。
【0284】
次に
図18を参照すると、
図17のアダプタ290の端面図が、先端360の遠位端367と遠位開口部366とを見せて示されている。
図18の端面図には、アダプタ290の先端360に、4つの細長いリブ460、4つの溝470、および8つのガスチャネル450がはっきりと示されている。前述したように、リブ、溝、およびガスチャネルの数は、血管アクセス中に十分な血液のフラッシュバックおよび空気の流れまたは排気を確保するために選択され得る変数であることができ、それぞれの数は変化し得る。
【0285】
図18に示すように、各ガスチャネル450は2つの側壁と底壁とを有し、アダプタ290の先端360に概ねU字形の表面特徴を形成している。各U字形表面の長さおよび幅は、ガスまたは空気の流れを許容するが、血液の自由な流れを許容しないように選択されるべきである。ガスチャネルの断面形状も、概ね円形、概ねC字形など、様々にすることができる。
【0286】
アダプタ290のカニューレチャネル363の壁面が、先端360の遠位開口部366を通して
図18に示されている。本アダプタ290のカニューレチャネル363は、
図6Aのアダプタ290のカニューレチャネル363と同様である。カニューレチャネル363は、
図19の拡大図にも示されている。図示のように、カニューレチャネル363は、円弧状連結部363bによって互いに連結された5つの概ね直線状の側面363aによって画定された非円形の内部空間を有する。したがって、本実施形態は、5つの円弧状連結部363bによって互いに連結された5つの概ね直線状の側面363aを有し、非円形のカニューレチャネルまたは通路363を画定する。
【0287】
針の近位端が本実施形態のカニューレチャネル363に配置される場合、針の近位端は、
図19に破線で示されたリング状の構造に類似し、カニューレチャネル363の5つの概ね直線状の側面363aに接触するか、密着するか、または多少の遊びを有するはずである。針のボアは、図示のガイドワイヤ通路376dと中心に整列する。針の外側と5つの概ね直線状の側面363aとの間の接触は、カニューレチャネル363と針との間の堅固な接続のためにわずかな干渉嵌合を生じさせることができる。しかしながら、干渉嵌合は必須ではなく、針とアダプタの比較的柔らかい材料との間の物理的接触を制限するために、いくらかの遊びを実践することもできる。さらに、遊びは、完全な同心度(concentricity)がなくても組み立てを容易にすることができる。各円弧状連結部363bおよび針の外部は、カニューレチャネル363にバイパスギャップ380を画定する。
【0288】
図示のように、アダプタ290の先端360とカニューレチャネル363の針を表す破線は、5つのバイパスギャップ380を画定する。他の実施例では、5つよりも多い直線状の側面及び対応する数の円弧状接続部、又は4つの、などの5つよりも少ない接続部が存在し得る。さらに他の例では、カニューレチャネル363の輪郭は、図示されたものとは異なる形状を有し得る。例えば、針と接触する5つの直線は、針の外径の円弧とは異なる曲率で、わずかに円弧状にすることができる。さらに他の実施例では、本カニューレチャネル363は、
図6Cのカニューレチャネルに類似し得る。
【0289】
図6Cを参照して先に説明したように、バイパスギャップ380は、所与の流体粘度に対して各バイパスで十分な流路またはクリアランスを提供することなどによって、血液の流れに対して大きさを決めることができるため、カニューレチャネル363に入る血液は、バイパスギャップ380を通って、針ハブの内部空間(
図4Bの362)に流れ出ることができる。従って、施術者は、血液フラッシュバックがアダプタ290のカニューレチャネル363に流入し、その後、逆流し、バイパスギャップ380を通って針ハブの内部空間に流出した後、針ハブの内部空間において一次血液フラッシュバックを検出することができ、例えば、内部空間内の血赤色を知覚することによって、針ハブの壁面を通して視覚的に検出することができる。
【0290】
直前の段落から理解できるように、本アダプタ290のボアは、
図6Aのアダプタと同様に、複数のボア部、ガイドワイヤ通路、およびカニューレチャネルを有することができる。いくつかの実施例では、本アダプタのボアは、
図9のアダプタのボアと同様に、本明細書の他の箇所に記載されたバルブの1つを収容するための、
図10および
図11のバルブのような、バルブを収容するためのバルブチャンバを組み込むことができる。さらに別の実施例では、本アダプタの先端は、
図12Aおよび
図12Bに示すものと同様に、カニューレ近位端から間隔をあけている。12Aおよび12Bに示すものと同様である。
【0291】
図20は、
図16~19のアダプタ290に類似するアダプタ290の正面斜視図であるが、若干の変更がある。本アダプタ290では、ガスチャネル450は、
図16~19のガスチャネルと比較して、より密接な間隔で配置されている。一実施例では、追加のガスチャネル450が、より密接な間隔で組み込まれているガスチャネル450である。
【0292】
図20のアダプタの前端図を示す
図21をさらに参照すると、12本のガスチャネル450が、通気用のチャネルの数を増やすために組み込まれている。しかしながら、前述したように、12個より多い又は少ないガスチャネルを組み込むことができる。例えば、少なくとも3つのガスチャネル450、少なくとも4つのガスチャネル、少なくとも8つのガスチャネル、および12個のガスチャネルを通気用先端に組み込むことができる。一例として、4本から12本のガスチャネル450を組み込むことができる。図示の例では、12個のガスチャネル450は、概して、第1の先端部分360aについて等間隔に配置されている。しかし、他の部分よりも先端のある領域により多くの排気が向かうようにガスチャネル450の間隔を不均等にすることができる。
【0293】
一実施例では、ガスチャネル450の4つは、第1および第2の先端部分360b、360c上の4つの細長いリブ460と軸方向に整列している。4つの細長いリブ460と4つの整列したガスチャネル450は、アダプタ290が針ハブに接続されたときに、4つのリブ460が針ハブの内部と密接な間隔にある位置で空気を排出することを可能にする。しかし、整列は必要ではなく、適切な数のガスチャネル450、例えば6~14個、8~12個を組み込むことによっても空気を抜くことができる。
【0294】
カテーテルアセンブリの製造方法およびその使用方法、ならびにカテーテルアセンブリとともに使用するための構成要素は、本発明の範囲内である。
【0295】
本開示は、以下の実施形態によっても説明される。
【0296】
実施形態1:カテーテルアセンブリであって、
カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブと、針ハブに取り付けられた針と、を含み、
針がカテーテルチューブの管腔内に位置し、針の針先がカテーテルチューブの遠位開口部から突出し、
カテーテルアセンブリはまた、
基部、先端、および本体を貫通して延びるボアを含む本体を有するアダプタを含み、
基部は基部ボア部を有し、先端は錐体形状の先端ボア部を有し、先端は針ハブの近位開口部に位置し、
カテーテルアセンブリはまた、
複数の分岐を備えたフレームを有するガイドワイヤディスペンサを含み、
複数の分岐の第1の分岐の接続先端が、アダプタの基部ボア部の内側に位置し、
ガイドワイヤが、複数の分岐の第2の分岐を通り、接続先端を通り、アダプタのボア内へ延びる、カテーテルアセンブリ。
【0297】
実施形態2:第2のフレームに取り付けられた第1のフレームを含み、内部空間を有するハウジングをさらに備え、
ハウジングは遠位開口部および近位開口部を有し、カテーテルハブはハウジングの内部空間内に少なくとも部分的に配置される、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0298】
実施形態3:第2の分岐のソケットに取り付けられた第1の端部を有するダクトをさらに含み、
ガイドワイヤが少なくとも部分的にダクト内へ延びる、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0299】
実施形態4:ダクトが、複数の分岐のうちの第3の分岐のソケットに取り付けられた第2の端部を有する、
実施形態3に記載のカテーテルアセンブリ。
【0300】
実施形態5:ダクトおよびフレームは、閉ざされたループを画定する、
実施形態4に記載のカテーテルアセンブリ。
【0301】
実施形態6:アダプタのボア内に配置されたバルブをさらに含む、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0302】
実施形態7:バルブが、バルブディスクと、そこから延びるスカートとを含む、
実施形態6に記載のカテーテルアセンブリ。
【0303】
実施形態8:カテーテルハブの内部に配置された針ガードをさらに含む、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0304】
実施形態9:針がクリンプを有し、
ガイドワイヤは、ガイドワイヤの遠位移動を制限するようにクリンプで針に当接する、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0305】
実施形態10:ガイドワイヤが、少なくとも2つの異なる直径を有する少なくとも2つのガイドワイヤ部分を有する、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0306】
実施形態11:ガイドワイヤが、第1の直径の遠位ガイドワイヤ部分と第2の直径の近位ガイドワイヤ部分とを有し、
第2の直径が第1の直径よりも大きい、
実施形態10に記載のカテーテルアセンブリ。
【0307】
実施形態12:ガイドワイヤが、遠位ガイドワイヤ部分と近位ガイドワイヤ部分との間の点に位置する肩部または緩やかなテーパを含む、
実施形態11に記載のカテーテルアセンブリ。
【0308】
実施形態13:肩部、緩やかなテーパ、および第2の直径のうちの少なくとも1つが、針のクリンプにおいて針と係合可能である、
実施形態12に記載のカテーテルアセンブリ。
【0309】
実施形態14:肩部または緩やかなテーパの位置が、ガイドワイヤがクリンプで針に係合するときに針先から延出する遠位ガイドワイヤ部分の長さを規定する、
実施形態13に記載のカテーテルアセンブリ。
【0310】
実施形態15:遠位ガイドワイヤ部分が、クリンプで針を通過し、針先の開口部から外に延びる、
実施形態12に記載のカテーテルアセンブリ。
【0311】
実施形態16:ガイドワイヤが、遠位ガイドワイヤ部分が針先を越えて遠位にどれだけ延びたかを示すマーカまたはインジケータを有する、
実施形態12に記載のカテーテルアセンブリ。
【0312】
実施形態17:遠位ガイドワイヤ部分の第1の端部が針先に到達したとき、針先を通過したとき、および遠位先端から完全に前進したときの少なくとも1つを、マーカまたはインジケータが示す、
実施形態16に記載のカテーテルアセンブリ。
【0313】
実施形態18:ガイドワイヤが、遠位ガイドワイヤ部分の第1の端部が針先に到達したとき、針先を通過したとき、および遠位先端から完全に前進したとき、を示すための複数のマーカまたはガイドワイヤを有する、
実施形態16に記載のカテーテルアセンブリ。
【0314】
実施形態19:ガイドワイヤがコードを有する、ガイドワイヤディスペンサがコードを有する、またはガイドワイヤとガイドワイヤディスペンサの両方がゲージサイズを示すためのコードを有する、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0315】
実施形態20:コードが、色、アルファベットコード、数字コード、アルファベット数字コード、またはそれらの組み合わせを含む、
実施形態19に記載のカテーテルアセンブリ。
【0316】
実施形態21:アダプタの先端が、内径を有するカニューレチャネルと、内径を有するガイドワイヤ通路とを含み、カニューレチャネルの直径がガイドワイヤ通路の直径よりも大きい、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0317】
実施形態22:カニューレチャネルがガイドワイヤ通路の遠位に位置する、
実施形態21に記載のカテーテルアセンブリ。
【0318】
実施形態23:アダプタの基部が、複数のスラットを有する外部を有する本体を有する、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0319】
実施形態24:スラットの2つ以上から延びる2つ以上のフランジをさらに含む、
実施形態23に記載のカテーテルアセンブリ。
【0320】
実施形態25:2つ以上のフランジの各々と共に形成された雄デテントおよび雌デテントのうちの1つをさらに備える、
実施形態24に記載のカテーテルアセンブリ。
【0321】
実施形態26:アダプタの先端の本体が、非円形断面の開口を画定する内面を有するカニューレチャネルを有する、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0322】
実施形態27:針の近位端がカニューレチャネルで内面に接触する、
実施形態26に記載のカテーテルアセンブリ。
【0323】
実施形態28:非円形断面の開口が複数の直線状側面と複数の円弧状連結部とを有する、
実施形態27に記載のカテーテルアセンブリ。
【0324】
実施形態29:複数の円弧状連結部と針との間にバイパスギャップが形成されている、
実施形態28に記載のカテーテルアセンブリ。
【0325】
実施形態30:アダプタの先端の本体は、異なる内径の複数のボア部を有する、
実施形態26に記載のカテーテルアセンブリ。
【0326】
実施形態31:複数の分岐が、第1の分岐、第2の分岐、および第3の分岐を含む少なくとも3つの分岐を含む、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0327】
実施形態32:第1の端部、第2の端部、および管腔を有するチューブをさらに含み、
ガイドワイヤがチューブの管腔内に少なくとも部分的に配置されている、
実施形態31に記載のカテーテルアセンブリ。
【0328】
実施形態33:チューブの第1の端部が第2の分岐のソケット内に配置され、チューブの第2の端部が第3の分岐のソケット内に配置されるか、または第3の分岐から離れている、
実施形態32に記載のカテーテルアセンブリ。
【0329】
実施形態34:チューブの異なる部分を把持する中間保持クリップをさらに含む、
実施形態33に記載のカテーテルアセンブリ。
【0330】
実施形態35:バルブがカテーテルハブ内に配置されている、
実施形態1に記載のカテーテルアセンブリ。
【0331】
実施形態36:カテーテルアセンブリであって、
カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブと、針ハブに取り付けられた針先を有する針と、を含み、
針はカテーテルチューブを貫通して突出し、針先がカテーテルチューブの遠位開口部の遠位側に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
外面、およびボアを画定する内面を備えた本体を有するアダプタを含み、
本体はさらに、それぞれの縁部に沿って互いに連結された複数のスラットを有する基部と、ガイドワイヤ通路およびガイドワイヤ通路の遠位にあるカニューレチャネルを有する錐体部を有する先端とを有し、先端は針ハブの近位開口部に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
アダプタのボア内に配置された先端、およびガイドワイヤ通路内に配置された第1の端部を有するガイドワイヤを有するガイドワイヤディスペンサを含み、
針の近位端が、アダプタのカニューレチャネル内に配置されている、
カテーテルアセンブリ。
【0332】
実施形態37:カテーテルアセンブリであって、
カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブと、針ハブに取り付けられた針先を有する針と、を含み、
針はカテーテルチューブを貫通して突出し、針先がカテーテルチューブの遠位開口部の遠位側に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
外面、およびボアを画定する内面を備えた本体を有するアダプタを含み、
本体は、さらに、バルブチャンバを有する基部ボア、およびバルブチャンバ内に配置された少なくとも1つのスリットおよび2つのフラップを含むバルブを有する基部と、ガイドワイヤ通路を有する錐体部を有する先端とを有し、先端は、針ハブの近位開口部に配置され、
カテーテルアセンブリはまた、
アダプタのボア内に配置された先端、およびアダプタのボア内に配置された第1の端部を有するガイドワイヤを有するガイドワイヤディスペンサを含む、
カテーテルアセンブリ。
【0333】
実施形態38:カテーテルアセンブリを組み立てる方法であって、
方法は、
カテーテルハブの遠位端から延びるカテーテルチューブを備えるカテーテルハブを提供するステップを含み、
カテーテルハブは、内部空洞を備える本体を有し、カテーテルチューブは、管腔と遠位開口部とを含み、
方法はまた、
管腔を有するシャフトと遠位先端を有する針を備えた針ハブを提供するステップを含み、
針ハブは、内部空洞を有する本体と、カテーテルチューブの管腔を通って突出するシャフトとを含み、遠位先端は、カテーテルチューブの遠位開口部の遠位側に突出し、
方法はまた、
外面、およびボアを画定する内面を備えた本体を有するアダプタを提供するステップを含み、
本体は、基部ボアを有する基部およびガイドワイヤ通路を有する錐体部を有する先端をさらに有し、アダプタの先端は、針ハブの近位開口部の内部空洞内に位置し、
方法はまた、
ガイドワイヤディスペンサを提供するステップを含み、
ガイドワイヤディスペンサは、アダプタの基部ボア内に配置された先端と、アダプタの基部ボア内に配置された第1の端部を有するガイドワイヤとを有する、
方法。
【0334】
実施形態39:ガイドワイヤを備えたカテーテルアセンブリを使用する方法であって、
方法は、
針クリンプを有する針の針先で静脈を穿刺するステップと、
針が取り付けられた針ハブに接続されたアダプタを通してガイドワイヤを前進させるステップと、
さらにガイドワイヤを前進させ、遠位のガイドワイヤ部分が針先から延び、ガイドワイヤが針クリンプで針に係合するようにするステップと、
を含む方法。
【0335】
実施形態40:ガイドワイヤディスペンサなしでガイドワイヤを前進させる、
実施形態39に記載の方法。
【0336】
実施形態41:ガイドワイヤが少なくとも部分的にガイドワイヤディスペンサ内に配置され、
ガイドワイヤディスペンサがアダプタの基部に接続された先端を有する、
実施形態40に記載の方法。
【0337】
実施形態42:針管腔を通してガイドワイヤをガイドするために使用するアダプタであって、
基部、先端、および本体を貫通して延びるボアを含む本体を含み、
基部は基部ボア部を有し、先端は錐体形状を有する先端ボア部を有し、
アダプタはまた、
先端で、2つの隣接する複数の直線状の側面が円弧状の連結部分によって互いに連結された複数の概ね直線状の側面を有し、針シャフトを受容する大きさを有するカニューレチャネルと、基部の基部ボア内に配置された少なくとも1つのスリットを有する壁を含むバルブとの少なくとも1つを含み、
基部が、ガイドワイヤディスペンサの雄型先端を受容するための大きさと形状を有する近位開口部と、ガイドワイヤディスペンサの雄型先端の対応する複数の第2係合構造と係合するための複数の第1係合構造とを備える、
アダプタ。
【0338】
実施形態43:基部が、複数のスラットまたは側壁を有する非円形の断面を有する、
実施形態42に記載のアダプタ。
【0339】
実施形態44:複数の第1の係合構造の各々が、複数のスラットまたは側壁のうちの1つから延びる、
実施形態43に記載のアダプタ。
【0340】
実施形態45:カニューレチャネルが、第1の内側断面寸法と、カニューレチャネルの近位に位置する第2の内側断面寸法を有するガイドワイヤ通路と、を有し、
第1の内側断面寸法が第2の内側断面寸法よりも大きい、
実施形態42に記載のアダプタ。
【0341】
実施形態46:カニューレチャネルが、3つの概ね直線状の側面と3つの円弧状の連結部分とを有する、
実施形態42に記載のアダプタ。
【0342】
実施形態47:バルブが壁から延びるスカートを有する、
実施形態42に記載のアダプタ。
【0343】
実施形態48:バルブの壁が、第1の厚さを有する第1の部分と、第2の厚さを有する第2の部分とを有し、
第1の厚さが、壁を通過する内側平面に直交して測定された第2の厚さよりも大きい、
実施形態47に記載のアダプタ。
【0344】
実施形態49:バルブが基部の2つの内部肩部の間に位置する、
実施形態42に記載のアダプタ。
【0345】
実施形態50:ガイドワイヤディスペンサであって、
第1の分岐と第2の分岐とを含む複数の分岐を備えたフレームと、
管腔とテーパ状のノーズ部とを含む、第1の分岐の接続先端と、
ソケットを備え、第2の分岐に設けられたガイドブラケットと、ガイドブラケットを貫通して形成された管腔と、
第1の自由端と第2の自由端とを有するチューブと、を含み、
第1の自由端はソケット内に位置し、第2の自由端は保持クリップまたは第3の分岐上に位置するソケットによって保持され、
ガイドワイヤディスペンサはまた、
第1の自由端と第2の自由端とを有する長さを有するガイドワイヤを含み、
ガイドワイヤは、チューブ内に位置し、第2の分岐においてソケットを貫通して接続先端の管腔内に延び、
ガイドワイヤは、第1の分岐と第2の分岐との間に露出している、
ガイドワイヤディスペンサ。
【0346】
実施形態51:第3の分岐は、ソケットの端部に囲まれた壁を有する、
実施形態50に記載のガイドワイヤディスペンサ。
【0347】
実施形態52:第2の分岐は、第1の分岐よりも高さ方向に高い位置にある、
実施形態50に記載のガイドワイヤディスペンサ。
【0348】
実施形態53:チューブとフレームは、閉ざされたループを形成する、
実施形態50に記載のガイドワイヤディスペンサ。
【0349】
実施形態54:ガイドワイヤが、第1の直径を有する第1の部分と、第1の直径よりも大きな第2の直径を有する第2の部分とを有する、
実施形態50に記載のガイドワイヤディスペンサ。
【0350】
実施形態55:フレームがY字形状の構成を有する、
実施形態50のガイドワイヤディスペンサ。
【0351】
実施形態56:保持クリップが第1の保持クリップであり、
2つの貫通スロットを有する第2の保持クリップをさらに含む、
実施形態55に記載のガイドワイヤディスペンサ。
【0352】
本明細書では、延長滞留カテーテルアセンブリおよびその構成部品の限定された実施形態を具体的に説明し図示したが、当業者には多くの修正および変形が明らかであろう。例えば、雄および雌デテントの位置および配置を接合縁部で逆にすることができ、把持面を非対称にすることができ、インサート成形または共成形などの材料を変更することができる。従って、開示された装置、システム、および方法の原理に従って構築された延長滞留カテーテルアセンブリおよびその構成要素は、本明細書で具体的に説明される以外の方法で具体化され得ることを理解されたい。本開示はまた、以下の特許請求の範囲において定義される。
【国際調査報告】