(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】電源供給回路、関連するアクチュエータ、および負荷に給電する方法
(51)【国際特許分類】
H02J 1/00 20060101AFI20240920BHJP
H03K 17/73 20060101ALI20240920BHJP
H02N 10/00 20060101ALN20240920BHJP
【FI】
H02J1/00 308A
H02J1/00 306L
H02J1/00 304E
H03K17/73 A
H02N10/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024500359
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-05
(86)【国際出願番号】 EP2022076941
(87)【国際公開番号】W WO2023052400
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】102021000024875
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511020829
【氏名又は名称】サエス・ゲッターズ・エッセ・ピ・ア
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】サルヴァトーレ・ココ
【テーマコード(参考)】
5G165
【Fターム(参考)】
5G165CA01
5G165DA04
5G165DA06
5G165EA06
5G165HA05
5G165HA16
5G165JA04
5G165KA02
5G165LA01
5G165LA02
5G165MA10
5G165NA01
5G165NA02
5G165NA05
5G165NA10
(57)【要約】
SMA素子または圧電素子であってよい負荷に給電するための電源供給回路は、短い高電圧パルスを使用して負荷の高速な加熱を達成してよく、機能要件に準拠するために、SMAまたは圧電素子は、比較的高い電圧においてそれを電線路に直接接続することによって給電されるべきでない。
本開示の電源供給回路および圧電デバイスと形状記憶合金(SMA)素子との間で選ばれる少なくとも1つのスマートマテリアルを備える少なくとも1つの負荷を備えるアクチュエータ、ならびに以下のステップ、すなわち、
変換器のタンクキャパシタを充電するための入力スイッチを閉じることによって電源供給回路のACDC電圧変換器をAC幹線に接続し、それと同時に、タンクキャパシタから負荷を切断するための出力スイッチを開くことと、
入力スイッチを開くことによって電源供給回路のACDC電圧変換器をAC幹線から切断し、それと同時に、タンクキャパシタを放電することによって負荷に給電するために出力スイッチを閉じることと
を備える、負荷に給電する方法も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源供給回路であって、
AC入力端子およびDC出力端子を有するACDC電圧変換器(3、5、6、8)であって、対応する整流DC電圧を前記DC出力端子上で生成するためにAC幹線電圧を前記AC入力端子上で受けるように構成され、前記整流DC電圧を保持するために前記DC出力端子間に機能的に接続されたタンクキャパシタ(3)、および全波ダイオードブリッジ整流器(6)によって吸収されるAC電流を制限するために前記全波ダイオードブリッジ整流器(6)と前記AC入力端子のうちの1つのAC入力端子との間に機能的に接続された入力キャパシタ(8)、および負荷が故障しているかまたはその電気接続部が損傷しているので前記負荷が給電され得ないときに前記タンクキャパシタ(3)を放電するために、前記タンクキャパシタ(3)と電気的に並列に接続された抵抗器(5)を備える、ACDC電圧変換器(3、5、6、8)と、
前記AC入力端子の少なくとも1つのAC入力端子をAC幹線に接続/切断するように構成された少なくとも1つの入力スイッチ(9)と、
前記DC出力端子の第1のDC出力端子と前記電源供給回路の少なくとも1つのそれぞれの中間端子(T)との間に直接接続された少なくとも1つの駆動ユニット(4)であって、前記少なくとも1つのそれぞれの中間端子(T)が切断されていないときに論理的にアクティブである制御信号を生成するように構成された、少なくとも1つの駆動ユニット(4)と、
前記制御信号が論理的にアクティブであるときにオンにされるように構成され、かつ前記DC出力端子によって給電されるようにそれぞれの少なくとも1つの負荷(1)を接続するように構成された、少なくとも1つの出力スイッチ(2)と、
前記AC入力端子間に接続され前記AC入力端子にAC電圧が印加されるたびに電力供給されるように構成された励磁コイルを有し、かつ前記励磁コイルによって制御され前記励磁コイルが電力供給されていないときに前記少なくとも1つのそれぞれの中間端子(T)を前記DC出力端子の第2のDC出力端子に接続するように構成された少なくとも1つの内部スイッチを有する、スイッチングリレー(7)と
を備える電源供給回路。
【請求項2】
前記少なくとも1つの駆動ユニット(4)が、前記第1のDC出力端子と前記少なくとも1つのそれぞれの中間端子(T)との間に直接接続された抵抗性電圧分割器であり、前記制御信号が、前記抵抗性電圧分割器の中間端子において利用可能にされる、請求項1に記載の電源供給回路。
【請求項3】
前記全波ダイオードブリッジ整流器(6)が、前記AC幹線電圧の整流されたレプリカとして前記整流DC電圧を生成するために前記AC入力端子と前記DC出力端子との間に機能的に接続される、請求項1から2のいずれか一項に記載の電源供給回路。
【請求項4】
前記タンクキャパシタ(3)と電気的に並列に接続された補助抵抗器(5)をさらに備える、請求項2または3に記載の電源供給回路。
【請求項5】
前記少なくとも1つの出力スイッチ(2)が、前記制御信号が論理的にアクティブであるときにオンにされるように機能的に接続されたサイリスタである、請求項1から4のいずれか一項に記載の電源供給回路。
【請求項6】
前記第1のDC出力端子と前記それぞれの複数の中間端子(T)との間に直接接続された複数の駆動ユニット(4)であって、前記それぞれの複数の中間端子(T)が切断されていないときにすべてが論理的にアクティブであるそれぞれの複数の制御信号を生成するように構成された、複数の駆動ユニット(4)と、
前記それぞれの複数の制御信号が論理的にアクティブであるときにオンにされるように構成され、かつ前記DC出力端子によって給電されるようにそれぞれの複数の負荷(1)を接続するように構成された、複数の出力スイッチ(2)とを備え、
前記スイッチングリレー(7)が、前記励磁コイルによってすべてが制御され、かつ前記励磁コイルが電力供給されていないときに前記それぞれの複数の中間端子(T)を前記第2のDC出力端子に接続するように構成された、複数の内部スイッチを備える、
請求項1から5のいずれか一項に記載の電源供給回路。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の電源供給回路と、
圧電デバイスと形状記憶合金(SMA)素子との間で選ばれる少なくとも1つのスマートマテリアルを備える少なくとも1つの負荷(1)と
を備えるアクチュエータ。
【請求項8】
AC幹線から負荷に給電する方法であって、
請求項1から6のいずれか一項に記載の電源供給回路を提供および設置するステップと、
前記電源供給回路の前記出力スイッチ(2)に負荷(1)を接続するステップと、
前記電源供給回路の前記DC出力端子間に機能的に接続された前記タンクキャパシタ(3)を充電する前記入力スイッチ(9)を閉じることによって前記電源供給回路の前記ACDC電圧変換器(3、5、6、8)を前記AC幹線に接続し、それと同時に、前記タンクキャパシタ(3)から前記負荷(1)を切断するための前記出力スイッチ(2)を開くステップと、
前記入力スイッチ(9)を開くことによって前記電源供給回路の前記ACDC電圧変換器(3、5、6、8)を前記AC幹線から切断し、それと同時に、前記タンクキャパシタ(3)を放電することによって前記負荷(1)に給電するために前記出力スイッチ(2)を閉じるステップと
を備える方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電動アクチュエータに関し、より詳細には、形状記憶合金(SMA:shape memory alloy)素子に給電するように適合された電源供給回路、電源供給回路および圧電デバイスと形状記憶合金(SMA)素子との間で選ばれる少なくとも1つのスマートマテリアルを備える負荷を備える関連するアクチュエータ、ならびに負荷に給電する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
形状記憶合金(SMAとも呼ばれる)とは、それらの元の形状を「覚えており」加熱されるとその形状に戻る材料である。SMAから作られた素子、たとえば、SMAから作られたワイヤの熱活性化は、電流がそのワイヤを通ることを強制するように構成された電源供給回路を使用して、ジュール加熱を介して電流によって駆動されてよい。商標名SmartFlex(登録商標)の下でSAES Getters S.p.A.によって生産されるSMAワイヤおよびスプリングのような、加熱時に形状を復元するという固有の特性の形状記憶合金が、コンパクト、軽量、強力、かつ無音のアクチュエータの中に効果的にパッケージ化されて、ワックス、DCモーター、および電動モーターに基づく代替技術を置き換えてよい。不整合のエネルギー密度、集積の程度、および設計が簡単であることは、形状記憶合金をリニアアクチュエータおよびロータリーアクチュエータのための新たな業界標準にさせる。
【0003】
SMAアクチュエータの高速な応答を有するために、電流がSMA素子全体にわたるように強制するように構成された適切な電源供給回路を使用することによって、そのSMA素子を急速に加熱することが重要である。
【0004】
高速SMAアクチュエータの一例が、文書US2016/0186730において開示され、
図1において概略的に示される。SMA素子は、駆動ユニット31によって出力MOSFETが閉じられているときに給電され、そこを通って流れる電流は、給電ユニット2によって充電されるタンクキャパシタC1によって提供される。この従来のSMAアクチュエータは簡単な構造を有するが、通常は5アンペアの制御されたDC電流を注入する低電圧給電ユニット2とともに機能するように特に設計される。給電電圧は、それの転換時に、SMAアクチュエータの電気抵抗に応じて調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「cumulative current magnetizing method for a capacitor-discharged impulse magnetizer」、Paiら、2017年、International Journal of circuit theory and applications
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この従来のアクチュエータを有するSMA素子または圧電素子を制御することは、SMA素子または圧電素子を温めるために必要とされる長い時間に起因して低速な作動応答をもたらし、大量の熱が環境へと失われ、そのことは低い効率をもたらす。
【0008】
本開示によれば、SMA素子または圧電素子であってよい負荷に給電するための電源供給回路は、短い高電圧パルスを使用して負荷の高速な加熱を達成してよく、機能要件に準拠するとともに過熱および/または燃焼に関係する素子損傷を回避するために、SMAまたは圧電素子は、比較的高い電圧においてそれを電線路に直接接続することによって給電されるべきでない。この点について、「International Journal of circuit theory and applications」の中で2017年に公開されたPaiらによる論文「cumulative current magnetizing method for a capacitor-discharged impulse magnetizer」に記載されるもののような解決策は、幹線入力に対して出力電圧を大きくして電圧応答アクチュエータ素子の損傷につながるので違っており、負荷または電気接続部が損傷している場合にキャパシタを放電できるいかなる安全素子も存在しない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の要件は、請求項1において定義される電源供給回路を用いて満たされる。
【0010】
本開示の電源供給回路および圧電素子と形状記憶合金(SMA)素子との間で選ばれる少なくとも1つのスマートマテリアルを備える少なくとも1つの負荷を備えるアクチュエータ、ならびに以下のステップを備える、負荷に給電する方法も開示される。
・変換器のタンクキャパシタを充電するための入力スイッチを閉じることによって電源供給回路のACDC電圧変換器をAC幹線に接続し、それと同時に、タンクキャパシタから負荷を切断するための出力スイッチを開く。
・入力スイッチを開くことによって電源供給回路のACDC電圧変換器をAC幹線から切断し、それと同時に、タンクキャパシタを放電することによって負荷に給電するために出力スイッチを閉じる。
【0011】
好ましい実施形態が添付の特許請求の範囲の中で定義される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】DC低電圧において動作する従来のSMAアクチュエータを示す図である。
【
図2a】単一の入力スイッチを有する、本開示によるSMAアクチュエータの一実施形態を示す図である。
【
図2b】2つの入力スイッチを有する、本開示によるSMAアクチュエータの別の実施形態を示す図である。
【
図3】充電フェーズ中のタンクキャパシタ上の電圧の例示的な時間グラフである。
【
図4】放電フェーズ中の、かつ給電される負荷に送達される対応する電圧パルスの、タンクキャパシタ上の電圧の例示的な時間グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
短い高電圧パルスを使用して、かつ給電されるときに比較的高い電圧において電線路に負荷を直接接続することなく、負荷に給電するように適合された、電源供給回路の例示的な実施形態が
図2aおよび
図2bに示される。
【0014】
電源供給回路は、電源供給回路のAC入力端子から離れ、かつ給電される負荷1および出力スイッチ2が接続される先のDC出力端子に通じる、文字AおよびBを用いてラベル付けされた2つの幹線電流経路を備える。電気経路Bの中に、AC入力端子とDC出力端子との間に接続されたACDC電圧変換器3、5、6、8があり、ACDC電圧変換器3、5、6、8は、対応する整流DC電圧をDC出力端子上で生成するためにAC幹線電圧をAC入力端子上で受けるように構成され、ACDC電圧変換器3、5、6、8は、整流DC電圧を保持するためにDC出力端子間に機能的に接続されたタンクキャパシタ3を備える。
【0015】
通例として、ACDC電圧変換器は任意のタイプのものであってよい。
図2aおよび
図2bに示す随意の態様によれば、ACDC電圧変換器は、給電される負荷1に利用可能にされる、AC幹線電圧の整流されたレプリカとして整流DC電圧を生成するためにAC入力端子とDC出力端子との間に機能的に接続された、全波ダイオードブリッジ整流器6を備えてよい。一態様によれば、タンクキャパシタ3は、10μFと470μFとの間に備えられた静電容量値を有する。
【0016】
図2aおよび
図2bに示す随意の態様によれば、ACDC電圧変換器は、全波ダイオードブリッジ整流器6によって吸収されるAC電流を制限するために全波ダイオードブリッジ整流器6とAC入力端子との間に機能的に接続された入力キャパシタ8までも備えてよい。一態様によれば、入力キャパシタ8は、0.1μFと47μFとの間に備えられた静電容量値を有してよい。
【0017】
補助抵抗器5は、負荷が故障しているかまたはその電気接続部が損傷しているので負荷が給電され得ないときにタンクキャパシタ3を放電するために、タンクキャパシタ3と電気的に並列に接続される。補助抵抗器5は、負荷1への電気接続部および負荷1自体が機能しているとき、ただし、負荷1の障害の場合にタンクキャパシタ3を安全に放電するために、タンクキャパシタ3を著しく放電しないように好適な抵抗値を有してよい。一態様によれば、補助抵抗器5は、150~500KΩの間に備えられた抵抗値を有する。
【0018】
他方の電流経路Aの中に、電気経路AおよびBがそこから離れる、AC入力端子間に接続されAC入力端子にAC電圧が印加されるたびに電力供給されるように構成された励磁コイルを有し、かつ励磁コイルによって制御され励磁コイルが電力供給されていないときの2つのDC出力端子のうちの1つに電源供給回路の中間端子Tを接続するように構成された少なくとも1つの内部スイッチを有する、スイッチングリレー7がある。
【0019】
2つの電流経路AおよびBは、AC入力端子のうちの少なくとも1つをAC幹線に接続/切断するように構成された入力スイッチ9によって両方が同時に給電されるかまたは両方が切断されるかのいずれかである。入力スイッチ9が閉じているとき、ACDC変換器が通電され、そのため、タンクキャパシタ3は整流DC電圧を用いて充電され、同時にスイッチングリレー7の励磁コイルが、中間端子Tを切断させておくようにリレー7のスイッチを引き寄せる。入力スイッチ9が開いているとき、ACDC変換器は通電されず、そのため、タンクキャパシタ3が幹線端子10から切断され、リレー7のスイッチが解放される。
【0020】
電源供給回路はまた、DC出力端子のうちの1つと電源供給回路のそれぞれの中間端子Tとの間に直接接続された少なくとも1つの駆動ユニット4を備える。駆動ユニット4は、少なくとも1つのそれぞれの中間端子Tが切断されていないときに論理的にアクティブである制御信号を生成するように構成され、この制御信号は、制御信号が論理的にアクティブであるときにオンにされるように構成されたそれぞれの少なくとも1つの出力スイッチ2の制御端子に提供される。実際には、入力スイッチ9が開いているとき、ACDC変換器がAC幹線端子10から切断され、同時にリレー7のスイッチが、電源供給回路の2つのDC出力端子間に電流経路の中の中間端子Tを接続する。この構成では、駆動ユニット4は、論理的にアクティブな制御信号を生成し、出力スイッチ2は、DC出力端子を通じて給電されるようにそれぞれの負荷1を接続し、タンクキャパシタ3の中に蓄積された電荷が負荷1全体にわたって流れることを可能にする。
【0021】
入力スイッチ9が閉じていると、タンクキャパシタ3は、たとえば、例として
図3に示すような時間プロファイルを伴って、AC幹線電圧によって充電される。この充電フェーズ中、負荷1はタンクキャパシタ3から切断され、したがって、AC幹線端子10から切断される。入力スイッチ9が開いていると、タンクキャパシタ3がAC幹線端子10によって切断され、出力スイッチ2がDC出力端子に負荷1を接続し、したがって、単に例のために
図4の時間図に示すように、負荷1は電圧パルスが供給される。したがって、請求項1において定義される電源供給回路を使用すると、負荷1は比較的高い電圧から始まる放電パルスが供給されるが、負荷1は、まったくAC幹線端子10に直接接続されず、したがって、比較的高い電圧線への直接接続によって電力供給され得ない電気的な負荷1についての安全要件を満たすことは容易である。
【0022】
一態様によれば、AC幹線の端子10は、220~240VACの間に備えられた電圧にある。
【0023】
一般に、駆動ユニット4は、それぞれの中間端子Tが切断されていないときに論理的にアクティブな制御信号を生成できる任意の回路ブロックであってよい。
図2aおよび
図2bに示す随意の態様によれば、少なくとも1つの駆動ユニット4は、DC出力端子とそれぞれの中間端子Tとの間に直接接続された抵抗性電圧分割器であり、制御信号は、抵抗性電圧分割器の中間端子において利用可能にされる電圧である。単に一例として、抵抗性電圧分割器4は、5~10KΩの間に備えられた値を有する、接続ノードを出力スイッチ2と共有する第1の抵抗4a、および400~450KΩの間に備えられた値を有する、中間ノードTに直接接続された第2の抵抗4bを備える。
【0024】
随意の態様によれば、駆動ユニット4、および一例として
図2aおよび
図2bに示す抵抗性電圧分割器4は、片側からタンクキャパシタ3の負のDC出力端子に、かつ反対側から中間端子Tに接続される。
【0025】
出力スイッチ2は、制御信号がアクティブであるときに閉じられ制御信号が論理的に非アクティブであるときに開かれる、任意の制御型スイッチであってよい。単に一例として、少なくとも1つの出力スイッチ2は、制御信号が論理的にアクティブであるときにオンにされるように機能的に接続されたサイリスタであってよい。
【0026】
本開示の電源供給回路は、DC出力端子とそれぞれの複数の中間端子Tとの間に直接接続された複数の駆動ユニット4を設けることによって、複数の負荷1に給電するように構成されてよく、それぞれの複数の制御信号が論理的にアクティブであるときにオンにされるように構成され、かつ前記DC出力端子によって給電されるようにそれぞれの複数の負荷1を接続するように構成された、複数の出力スイッチ2を設けることによって、また同じ励磁コイルによってすべてが制御され、かつ励磁コイルが電力供給されていないときに複数の中間端子TをDC出力端子に接続するように構成された、複数の内部スイッチを備えるスイッチングリレー7を設けることによって、複数の駆動ユニット4はすべて、それぞれの中間端子Tが切断されていないときにすべてが論理的にアクティブであるそれぞれの複数の制御信号を生成するように構成される。
【0027】
本開示の電源供給回路は、1つまたは複数の負荷1に電力供給するためのアクチュエータを実現するために使用されてよく、負荷1は、圧電デバイスと形状記憶合金(SMA)素子との間で選ばれる少なくとも1つのスマートマテリアルを備える。
【0028】
一態様によれば、負荷1は、Ni-Ti合金から作られることが可能な、たとえば、Hf、Pt、Cu、Nbのうちから選ばれる1つまたは複数の要素を備えるタイプの、少なくとも1つのSMAワイヤを含む。
【0029】
一態様によれば、SMAワイヤは、76~350μmの間に備えられた直径を有する。
【0030】
本開示の電源供給回路を使用すると、1~100msの間に、好ましくは5~25msの間に備えられた時間間隔で圧電素子またはSMA素子をアクティブ化するのに適したアクチュエータを実現することが可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 負荷
2 低電圧給電ユニット、出力スイッチ
3 タンクキャパシタ
4 駆動ユニット、抵抗性電圧分割器
4a 第1の抵抗
4b 第2の抵抗
5 補助抵抗器
6 全波ダイオードブリッジ整流器
7 スイッチングリレー
8 入力キャパシタ
9 入力スイッチ
10 AC幹線端子
31 駆動ユニット
【国際調査報告】