(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置及び電気自動車
(51)【国際特許分類】
B60K 11/02 20060101AFI20240920BHJP
F28F 27/02 20060101ALI20240920BHJP
B60L 3/00 20190101ALI20240920BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20240920BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20240920BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20240920BHJP
H01M 10/6569 20140101ALI20240920BHJP
B60H 1/00 20060101ALN20240920BHJP
【FI】
B60K11/02
F28F27/02 Z
B60L3/00 H
H01M10/625
H01M10/613
H01M10/6556
H01M10/6569
B60H1/00 101Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504586
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-24
(86)【国際出願番号】 CN2022089657
(87)【国際公開番号】W WO2023029533
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111037448.7
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507362513
【氏名又は名称】浙江吉利控股集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG GEELY HOLDING GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1760 Jiangling Road, Binjiang District, Hangzhou Zhejiang310000, China
(71)【出願人】
【識別番号】522422182
【氏名又は名称】寧波吉利汽車研究開発有限公司
【氏名又は名称原語表記】NINGBO GEELY AUTOMOBILE RESEARCH AND DEVELOPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 818 Binhai 2nd Road, Hangzhou Bay New District, Ningbo Zhejiang 315336, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 貴賓
(72)【発明者】
【氏名】林 炳榮
(72)【発明者】
【氏名】許 俊波
(72)【発明者】
【氏名】戴 海江
(72)【発明者】
【氏名】薛 強
(72)【発明者】
【氏名】張 俊哲
(72)【発明者】
【氏名】陳 亮
【テーマコード(参考)】
3D038
3L211
5H031
5H125
【Fターム(参考)】
3D038AA00
3D038AB00
3D038AC22
3D038AC23
3L211AA11
3L211BA52
3L211DA26
5H031KK08
5H125AA01
5H125AC11
5H125FF22
5H125FF24
(57)【要約】
非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置及び電気自動車である。集積チャネル装置は、第1部材(11)及び第2部材(12)を含み、第1部材(11)には、厚み方向に沿って第1部材(11)を貫通するチャネル群と、前記第1部材(11)を貫通していない凹溝(119)とが設けられ、チャネル群及び凹溝(119)はいずれも接続管を収容するために用いられる。第2部材(12)には複数のストリップ状溝が設けられ、各ストリップ状溝は2つのチャネルに対応するように設けられることにより、2つのチャネルを連通させる。使用中には、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに取り付けられ、接続する必要のある接続管が、2つのチャネル及び該2つのチャネルに対応するように連通されたストリップ状溝に設けられ、ヒートポンプ式管理システムにアップグレードする際には、集積チャネル装置を取り外し、接続管に三方弁(193)又は四方弁(192)が取り付けられる。これにより電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコスト及び重量も過度に増やさない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材及び第2部材を含み、
前記第1部材にチャネル群及び凹溝が設けられ、
前記チャネル群は複数のチャネルを含み、前記チャネルは接続管を収容するために用いられ、前記第1部材の厚み方向に沿って、各前記チャネルがいずれも前記第1部材を貫通し、前記凹溝は、前記第1部材の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられ、
前記第2部材にはストリップ状溝群が設けられ、前記ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各前記ストリップ状溝は前記複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、2つの前記チャネルを連通させ、且つ、各前記ストリップ状溝に対応する前記チャネルがいずれも異なり、
前記第1部材の前記凹溝に反対する側面は、前記第2部材の突合せ面と密封するように接続している、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置。
【請求項2】
前記チャネル群は、第1チャネル、第2チャネル、第3チャネル、第4チャネル、第5チャネル、第6チャネル、第7チャネル及び第8チャネルを含み、
前記ストリップ状溝群は、第1ストリップ状溝、第2ストリップ状溝、第3ストリップ状溝及び第4ストリップ状溝を含み、
前記第1ストリップ状溝によって前記第1チャネルと前記第2チャネルとを連通させ、
前記第2ストリップ状溝によって前記第4チャネルと前記第3チャネルとを連通させ、
前記第3ストリップ状溝によって前記第7チャネルと前記第8チャネルとを連通させ、
前記第4ストリップ状溝によって前記第6チャネルと前記第5チャネルとを連通させる、請求項1に記載の集積チャネル装置。
【請求項3】
前記第1部材でのチャネル群が矩形配列として配列され、前記矩形配列の行方向が第1方向であり、前記矩形配列の列方向が第2方向であり、
前記第2チャネル、前記第1チャネル、前記第7チャネル、及び前記第6チャネルが第1行に設けられ、前記第3チャネル、第4チャネル、第8チャネル、及び第5チャネルが第3行に設けられ、
前記凹溝が前記第1行と前記第3行との間の第2行に設けられるとともに、前記第7チャネルと前記第8チャネルとの間に設けられ、
前記第1ストリップ状溝が前記第2ストリップ状溝と平行して間隔を置いて設けられ、前記第1ストリップ状溝が前記第1行に対応して設けられ、前記第2ストリップ状溝が前記第3行に対応して設けられ、
前記第3ストリップ状溝が前記第4ストリップ状溝と平行して設けられ、前記第3ストリップ状溝が前記第1行、前記第2行、及び前記第3行を跨いで設けられ、前記第4ストリップ状溝が前記第1行、前記第2行、及び前記第3行を跨いで設けられ、前記第1ストリップ状溝が前記3ストリップ状溝と垂直して設けられる、請求項2に記載の集積チャネル装置。
【請求項4】
前記第1部材と前記第2部材との突合せ面が熱板溶着されている、請求項1に記載の集積チャネル装置。
【請求項5】
前記チャネル及び前記凹溝の前記第2部材から遠い縁に設けられたシールリングをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の集積チャネル装置。
【請求項6】
前記チャネル及び前記凹溝には前記第1部材に垂直な突起縁が設けられ、前記シールリングが前記突起縁に嵌設されている、請求項5に記載の集積チャネル装置。
【請求項7】
全ての前記チャネル及び前記凹溝に設けられたシールリングは、全体構造として構成されている、請求項5に記載の集積チャネル装置。
【請求項8】
複数の接続管をさらに含み、各前記接続管がいずれも2つの端部及び2つの端部の間に位置する接続部を含み、前記接続部が前記ストリップ状溝内に収容され、2つの前記端部が、前記ストリップ状溝に接続される2つの前記チャネル内にそれぞれ挿入される、請求項1から4のいずれか一項に記載の集積チャネル装置。
【請求項9】
車体と、熱集積管理モジュールと、請求項1から8のいずれか一項に記載の非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置と、を含み、前記熱集積管理モジュールは、前記車体に取り付けられ、前記集積チャネル装置は前記熱集積管理モジュールに取り付けられている、電気自動車。
【請求項10】
装着フレームをさらに含み、前記装着フレームが前記第1部材の前記第2部材に反対する側に密封接続され、前記装着フレームが複数の装着位置を含み、前記複数の装着位置が前記複数のチャネル及び前記凹溝と1対1に対応して接続される、請求項9に記載の電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気自動車技術の分野に関し、特に非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置及び電気自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
純粋な電気自動車は、電動機によって駆動される自動車であり、純粋な電気自動車の熱管理システムは、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムに分けられる。
【0003】
従来技術において、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの車は部品が異なることから、設計上ではそれぞれ設計する必要があり、即ち、電気自動車の設計者及び製造者は、ヒートポンプ式のプラットフォーム及び非ヒートポンプ式のプラットフォームの電気自動車をそれぞれ設計する必要があり、特に、ヒートポンプ式システムの熱管理モジュール及び非ヒートポンプ式システムの熱管理モジュールについて、現在大部分の部品が熱管理モジュールに集積されているが、冷媒の循環を制御するための配管接続口は、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの熱管理上の特徴により、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの迅速な切り替えを実現する迅速に切り替えられる装置はまだ設計されていない。例えば、非ヒートポンプ式システムの電気自動車をヒートポンプ式システムの電気自動車にアップグレードする必要がある場合、従来の電気自動車の生産者及び設計業者は成熟している案を持たず、ある業者はプラットフォームの汎用性を実現するために、ヒートポンプシステムと同じ配管接続口を採用するしかないため、車両全体のコストだけでなく車両全体の重量も増加させ、車両全体の航続能力を低下させることになった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコスト及び重量を過度に増加させない装置を設計する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置は、第1部材及び第2部材を含む。前記第1部材にチャネル群及び凹溝が設けられ、前記チャネル群は複数のチャネルを含み、前記チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材の厚み方向に沿って、各前記チャネルがいずれも前記第1部材を貫通し、前記凹溝が前記第1部材の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。前記第2部材にはストリップ状溝群が設けられ、前記ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各前記ストリップ状溝が前記複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、前記2つのチャネルを連通させ、且つ、各前記ストリップ状溝に対応する前記チャネルがいずれも異なり、前記第1部材の前記凹溝に反対する側面は、前記第2部材の突合せ面と密封するように接続している。
【0006】
本発明に係る集積チャネル装置の技術的効果は、本発明に係る集積チャネル装置は使用時に、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに取り付けられ、接続する必要のある接続管が2つのチャネル及び該2つのチャネルを連通させるために対応するように設置されたストリップ状溝に設けられ、接続する必要のない接続管が前記凹溝に設置され、ヒートポンプ式管理システムにアップグレードする必要があるとき、集積チャネル装置を取り外し、ユーザのニーズに基づいて露出された接続管に適応に三方弁又は四方弁を取り付けてヒートポンプ式管理システムに必要な九方弁を作り上げ、他のヒートポンプアセンブリをさらに取り付けて、九方弁を適宜調節することによって、各接続管の間の異なる接続モードが実現されることができる。さらにヒートポンプ式管理システムに対応するモードの需要を満足できる。本発明に係る集積チャネル装置は、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコストと重量も過度に増やさない。
【0007】
本発明に係る電気自動車は、車体と、熱集積管理モジュールと、前記の非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置と、を含み、前記熱集積管理モジュールは前記車体に取り付けられ、前記集積チャネル装置は前記熱集積管理モジュールに取り付けられている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る電気自動車の技術的効果は、本発明に係る電気自動車は前記集積チャネルを含むため、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコストと重量も過度に増やさない技術的効果を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施例の上記ならびにその他の目的、特徴及び利点をより容易に理解するために、添付図面を参照して以下に詳細に説明する。図面において、例示及び非限定的な形態で本発明の複数の実施例について説明を行う。
【
図1】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の全体構造概略図である。
【
図2】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第2部材及び接続管の全体構造概略図である。
【
図3】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第1の視点での第1部材の構造概略図である。
【
図4】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第2の視点での第1部材の構造概略図である。
【
図5】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第2部材の構造概略図である。
【
図6】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置のシールリングの構造概略図である。
【
図7】本開示の実施例によって提供されるヒートポンプ式管理集積モジュールに改造された原理図である。
【
図8】本開示の実施例によって提供される集積装置が取り付けられた非ヒートポンプ式管理集積モジュールの原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
従来技術において、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの車は部品が異なることから、設計上ではそれぞれ設計する必要があり、即ち、電気自動車の設計者及び製造者は、ヒートポンプ式のプラットフォーム及び非ヒートポンプ式のプラットフォームの電気自動車をそれぞれ設計する必要があり、特に、ヒートポンプ式システムの熱管理モジュール及び非ヒートポンプ式システムの熱管理モジュールについて、現在大部分の部品が熱管理モジュールに集積されているが、冷媒の循環を制御するための配管接続口は、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの熱管理上の特徴により、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの迅速な切り替えを実現する迅速に切り替えられる装置はまだ設計されていない。例えば、非ヒートポンプ式システムの電気自動車をヒートポンプ式システムの電気自動車にアップグレードする必要がある場合、従来の電気自動車の生産者及び設計業者は成熟している案を持たず、ある業者はプラットフォームの汎用性を実現するために、ヒートポンプ式システムと同じ配管接続口を採用するしかないため、車両全体のコストだけでなく車両全体の重量も増加させ、車両全体の航続能力を低下させることになった。
【0011】
したがって、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコスト及び重量を過度に増加させない装置を設計する必要がある。
【0012】
これにより、本願の実施例に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置は、第1部材及び第2部材を含み、接続管を収容するための、2つずつ連通させるチャネルを構成する。ヒートポンプ式管理システムにアップグレードするとき、集積チャネル装置を取り外し、ユーザのニーズに基づいて露出された接続管に適応に三方弁又は四方弁を取り付け、他のヒートポンプアセンブリをさらに取り付け、三方弁又は四方弁を適宜調節することによって、各接続管の間の異なる接続モードが実現されることができ、さらにヒートポンプ式管理システムに対応するモードの需要を満足できる。
【0013】
具体的に、本開示の実施例に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置及び電気自動車において、集積チャネル装置は第1部材及び第2部材を含む。第1部材にチャネル群及び凹溝が設けられ、チャネル群は複数のチャネルを含み、チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材の厚み方向に沿って、各チャネルがいずれも前記第1部材を貫通し、凹溝は第1部材の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。第2部材にはストリップ状溝群が設けられ、ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各ストリップ状溝が複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、2つのチャネルを連通させ、且つ、各ストリップ状溝に対応するチャネルがいずれも異なり、第1部材の凹溝に反対する側面は、第2部材の突合せ面と密封するように接続している。本開示に係る集積チャネル装置は、使用中に、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに取り付けられ、接続する必要のある接続管が2つのチャネル及び該2つのチャネルを連通させるために対応するように設置されたストリップ状溝に設けられ、接続する必要のない接続管が凹溝に設けられ、ヒートポンプ式管理システムにアップグレードする必要があるとき、集積チャネル装置を取り外し、ユーザのニーズに基づいて露出された接続管に適応に三方弁又は四方弁を取り付けてヒートポンプ式管理システムに必要な九方弁を作り上げ、他のヒートポンプアセンブリをさらに取り付け、九方弁を適宜調節することによって、各接続管の間の異なる接続モードが実現されることができ、さらにヒートポンプ式管理システムに対応するモードの需要を満足できる。本開示に係る集積チャネル装置は、電気自動車を非ヒートポンプ式システムから迅速にヒートポンプ式システムにアップグレードすることができるとともに、車両全体のコストと重量も過度に増やさない。本開示に係る電気自動車は上記の集積チャネル装置を含むため、上記の技術的効果をも備えている。
【0014】
図1から
図6を参照されたい。本願の実施例に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置は、第1部材11及び第2部材12を含む。第1部材11にチャネル群及び凹溝119が設けられ、チャネル群は複数のチャネルを含み、チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材11の厚み方向に沿って、各チャネルがいずれも第1部材11を貫通し、凹溝119は第1部材11の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。第2部材12にはストリップ状溝群が設けられ、ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各ストリップ状溝は複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、2つのチャネルを連通させ、且つ、各ストリップ状溝に対応するチャネルがいずれも異なり、第1部材11の凹溝119に反対する側面は、第2部材12の突合せ面と密封するように接続している。
【0015】
本開示に係る第1部材11にチャネル群及び凹溝119が設けられ、チャネル群は複数のチャネルを含み、チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材11の厚み方向に沿って、各チャネルがいずれも第1部材11を貫通し、凹溝119は第1部材11の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。例示的に、チャネル群は第1チャネル111、第2チャネル112、第3チャネル113、第4チャネル114、第5チャネル115、第6チャネル116、第7チャネル117及び第8チャネル118を含む。ストリップ状溝群は第1ストリップ状溝121、第2ストリップ状溝122、第3ストリップ状溝123及び第4ストリップ状溝124を含む。第1ストリップ状溝121によって第1チャネル111と第2チャネル112とを連通させ、第2ストリップ状溝122によって前記第4チャネル114と第3チャネル113とを連通させ、第3ストリップ状溝123によって第7チャネル117と第8チャネル118とを連通させ、第4ストリップ状溝124によって第6チャネル116と第5チャネル115とを連通させる。なお、ここでは、チャネル群に含まれるチャネルの数を限定せず、他の具体的な実施例において、ユーザの具体的なニーズに応じて、第1部材11に設けられるチャネルの数を他の適切な数に設けてよい。なお、ここでは、ストリップ状溝群に含まれるストリップ状溝の数を限定せず、他の具体的な実施例においてユーザの具体的なニーズに応じて、第2部材12に設けられるストリップ状溝の数を他の適切な数に設けてよい。
【0016】
例示的に、第1部材11でのチャネル群は、矩形として配列され、矩形配列の行方向が第1方向であり、矩形配列の列方向が第2方向である。第2チャネル112、第1チャネル111、第7チャネル117、及び第6チャネル116は、第1行に設けられ、第3チャネル113、第4チャネル114、第8チャネル118、及び第5チャネル115は第3行に設けられ、凹溝119は第1行と第3行との間の第2行に設けられるとともに、第7チャネル117と第8チャネル118との間に設けられる。第1ストリップ状溝121は第2ストリップ状溝122と平行して間隔を置いて設けられ、第1ストリップ状溝121は第1行に対応して設けられ、第2ストリップ状溝122は第3行に対応して設けられ、第3ストリップ状溝123は第4ストリップ状溝と平行して設けられ、第3ストリップ状溝123は第1行、第2行及び第3行を跨いで設けられ、第4ストリップ状溝124は第1行、第2行、第3行を跨いで設けられ、第1ストリップ状溝121は3ストリップ状溝と垂直して設けられる。なお、第1部材11でのチャネル群が矩形配列として配列され、8つのチャネルを三行に設置するとともに、ストリップ状溝を8つのチャネルと2つずつ対応して連通させるように設けて、このような配列組み合わせの形態を取ることによって、チャネル群をストリップ状溝と効果的に順序に接続して結合し、構造も簡単で、配列に交差する形がなく、接続管は互いに干渉しなく、接続管の設置をより簡潔且つ秩序立つように、空間を取りすぎることが防げられる。
【0017】
例示的に、第1部材11及び第2部材12はいずれも板状構造に設置される。なお、第1部材11及び第2部材12をいずれも板状構造とすることで、第1部材11と第2部材12とを接続するとき接続平面を備えると同時に、密封接続を実現しやすくなる。なお、ここで11及び第2部材12の具体的な構造を限定せず、他の具体的な実施例において、ユーザのニーズに応じて、第1部材11及び第2部材12を、接続平面を備える他の構造として設置してもよい。
【0018】
例示的に、第1部材11と第2部材12との突合せ面の縁の形状及び大きさは完全に同じであってもよい。第1部材11と第2部材12との突合せ面の大きさ及び形状が同じであるため、第1部材11及び第2部材12との突合せ面の接続が容易となる。第1部材11及び第2部材12の縁はチャネル群を回ってできるだけ小さく設定されてもよく、即ち、第1部材11及び第2部材12の側壁は、空間の占用を減少させ、車両全体の重量を低下させるために、凹凸の起伏構造を有してもよい。
【0019】
選択可能な例示的な実施例において、前記第1部材11と前記第2部材12との突合せ面が熱板溶着されている。なお、熱板溶着は引出し板式構造を採用し、電気加熱方法によって加熱板の熱を上下のプラスチック加熱部材の溶接面に伝達する。その表面を溶融させた後、加熱板を迅速に退出させ、上下の2枚の加熱部材が加熱された後、溶融面が溶融、固化、一体化される。熱板溶着作業が簡単で、使用が便利で、溶着後に水密、気密の溶着効果を達せることができ、接続管内の液体が第1部材11と第2部材12の接続部から溢れることを効果的に回避できる。ひいては第1部材11と第2部材12との接続の安定性が確保される。
【0020】
選択可能な例示的な実施例において、本開示に係る集積チャネル装置はさらにシールリング13を含み、シールリング13はチャネル及び凹溝119の第2部材12から遠い縁に設けられる。なお、シールリング13を設けることにより、第1部材11が外接部材と接続する際に、外接部材と第1部材11との接続の密封性を効果的に確保することができ、接続管内の液体が接続面に沿って溢れることを効果的に回避することができる。例示的に、チャネル及び凹溝119には第1部材11に垂直な突起縁が設けられ、シールリング13は突起縁に嵌設されている。なお、シールリング13の縁を嵌設構造とし、チャネル及び凹溝119に設置された第1部材11に垂直な突起縁に嵌設することによって、第1部材11に外接部材が接続されていない場合、シールリング13を先に突起縁に取り付けることができることを確保することができ、シールリング13の接続の安定性を効果的に確保することができると同時に、突起縁はチャネル及び凹溝119の縁に沿って設けられることによって、シールリング13の設計をよりコンパクトにし、シールリング13の過大から生じる無駄を回避し、コストを節約することができる。例示的に、すべてのチャネル及び凹溝119に設けられたシールリング13は、全体構造として構成されている。なお、全てのチャネル及び凹溝119に設けられたシールリング13は全体構造として構成されていることにより、対応して取り付けしやすいとともに、単独で設置されている時や単独で取り付けられる時の装着漏れや脱落を回避することができる。
【0021】
選択可能な例示的な実施例において、本開示に係る集積チャネル装置は複数の接続管をさらに含み、各接続管がいずれも2つの端部及び2つの端部の間に位置する接続部を含み、接続部はストリップ状溝内に収容され、2つの端部は、ストリップ状溝に接続される2つのチャネル内にそれぞれ挿入される。なお、複数の接続管がストリップ状溝及びチャネル内に設けられることが、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに使用される場合、改装でアップグレードするときに、第1部材11と第2部材12を取り外した後接続管を直接暴露させ、三方弁又は四方弁を簡単に取り付けるように、迅速なアップグレードを簡単に実現することができる。例示的に、接続管は、第1接続管141と、第2接続管142と、第3接続管143と、第4接続管144とを含む。第1接続管141は第1ストリップ状溝121を貫通し、第2接続管142は第2ストリップ状溝122を貫通し、第3接続管143は第3ストリップ状溝123を貫通し、第4接続管144は第4ストリップ状溝124を貫通する。
【0022】
本開示はさらに電気自動車を提供し、車体と、熱集積管理モジュールと、前記の非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置と、を含み、熱集積管理モジュールは車体に取り付けられ、集積チャネル装置は熱集積管理モジュールに取り付けられている。本開示に係る電気自動車は、前記集積チャネル装置を含むため、前記の技術的効果を備え、迅速な改装アップグレードを実現しやすいとともに、コストと重量も増やさない。
【0023】
本開示に係る電気自動車はさらに装着フレームを含み、装着フレームが第1部材11の第2部材12に反対する側に密封接続し、装着フレームは複数の装着位置を含み、複数の装着位置は複数のチャネル及び凹溝119と1対1に対応して接続される。なお、本実施例では、装着フレームを第1部材11と密封接続させることにより、接続管に接続された配管を装着フレームに直接設けやすい。取り付けるときに、装着フレームの中の配管をチャネル内の接続管に接続することを直接実現する。同時に他の配管に連通する必要のない配管を凹溝119に置ける。例示的に、連接フレームは、9つの装着位置を備え、9つの装着位置は、8つのチャネル及び1つの溝119と1対1に対応して接続される。
【0024】
本開示に係る集積チャネル装置が非ヒートポンプ式管理集積モジュールとヒートポンプ式管理集積モジュールとの間で切り替えることをさらに説明するために、以下のように、非ヒートポンプ式熱管理システム及びヒートポンプ式管理システムの原理を説明する。
【0025】
具体的に、
図7に示すように、電気自動車のヒートポンプ式システムは、一般的に、膨張タンク、モータウォーターポンプセンブリ、電池ウォーターポンプアセンブリ、温風ウォーターポンプアセンブリ、熱交換器、水冷コンデンサ、水温センサ、四方電磁弁、三方電磁弁、二方電磁弁、二方比例弁、三方比例弁、冷却接続配管、エアコン液ガス分離器、エアコンEXV弁、エアコンSOV弁、エアコン接続配管などの部材を含む。
【0026】
ヒートポンプ式熱管理集積モジュールの原理図は、熱機関冷却回路及び電池冷却回路を含み、熱機関冷却回路の流れ方向は、放熱器出水接続口151→第1四方弁191→モータウォーターポンプ153→水冷コンデンサ154→第2四方弁192→放熱器給水接続口152である。
【0027】
なお、ラジエータとモータウォーターポンプ153との間には冷却水タンク155が設置され、モータウォーターポンプ153と水冷コンデンサ154との間には二方比例弁156が設置され、ラジエータ出水口には第1水温センサ161が設置されている。
【0028】
電池冷却回路の流れ方向は、電池パック出水接続口171→第2四方弁192→加熱素子給水接続口172→加熱素子出水接続口173→熱交換器174→第1四方弁191→モータウォーターポンプ153→電池パック給水接続口176であり、熱交換器174の前後にそれぞれ第2水温センサ162及び第3水温センサ163が設置され、電池パック給水接続口176の前に第4水温センサ164が設置されている。
【0029】
ここで、上記の熱機関冷却回路及び電池冷却回路には、水冷コンデンサ154と熱交換器174との間の循環方向は、水冷コンデンサ154→内蔵冷却凝縮器入口接続口177→内蔵冷却凝縮器出口接続口178→乾燥ボトル179→電子膨張弁181→熱交換器174→圧縮機入口接続口182→圧縮機出口接続口183→水冷コンデンサ154である。
【0030】
なお、乾燥ボトル179と電子膨張弁181との間には分岐路がさらに設けられ、分岐路には内蔵蒸発器入口接続口184が接続され、内蔵蒸発器入口接続口184の前に電子膨張弁181がさらに設けられている。
【0031】
なお、第2四方弁192と放熱器給水接続口152との間には、三方弁193がさらに設けられ、三方弁193の他の接続口は、第1四方弁191に接続されている。
【0032】
図8に示すように、非ヒートポンプ式システムの原理図において、ヒートポンプ式システムのうえで、第1四方弁191、第2四方弁192、三方弁193、内蔵蒸発器入口接続口184、内蔵蒸発器入口接続口184の前に設置された電子膨張弁181及び乾燥ボトル179を廃棄する。
【0033】
非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールは、熱機関冷却回路及び電池冷却回路を含み、熱機関冷却回路の流れ方向は、放熱器出水接続口151→第2チャネル112-第1チャネル111→モータウォーターポンプ153→水冷コンデンサ154→第8チャネル118-第7チャネル117→放熱器給水接続口152である。
【0034】
なお、放熱器とモータウォーターポンプ153との間には冷却水タンク155が設置され、モータウォーターポンプ153と水冷コンデンサ154との間には二方比例弁156が設置され、放熱器出水口には第1水温センサ161が設置されている。
【0035】
電池冷却回路の流れ方向は、電池パック出水接続口171→第6チャネル116-第5チャネル115→加熱素子給水接続口172→加熱素子出水接続口173→熱交換器174→第4チャネル114-第3通路113→モータウォーターポンプ153→電池パック給水接続口176であり、熱交換器174の前後にそれぞれ第2水温センサ162及び第3水温センサ163が設置され、電池パック給水接続口176の前に第4水温センサ164が設置されている。
【0036】
ここで、上記の熱機関冷却回路及び電池冷却回路には、水冷コンデンサ154及び熱交換器174との間の循環方向は、水冷コンデンサ154→内蔵冷却凝縮器入口接続口177→内蔵冷却凝縮器出口接続口178→電子膨張弁181→熱交換器174→圧縮機入口接続口182→圧縮機出口接続口183→水冷コンデンサ154である。
【0037】
なお、第7チャネル117と第8チャネル118との間には凹溝119が設けられ、凹溝119は第7チャネル117と第8チャネル118との間の連通に影響しない。
【0038】
非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールをヒートポンプ式熱管理集積モジュールにアップグレードする必要がある場合、本開示の第1部材11及び第2部材12を直接取り外し、露出された接続管に対応するバルブを取り付け、例えば、第1チャネル111、第2チャネル112、第3チャネル113及び第4チャネル114の露出された接続管に第1四方弁191を取り付け、第5チャネル115、第6チャネル116及び第8チャネル118の露出された接続管に第2四方弁192を取り付け、第7チャネル117及び凹溝119の露出された接続管に三方弁193を取り付けることにより、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールをヒートポンプ式熱管理集積モジュールに迅速にアップグレードすることができる。
【0039】
最後に説明する必要があるのは、上記の実施形態は本発明の技術的態様を説明するためにのみ使用され、限定するためではない。前述の実施形態を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者にとって理解できるのは、本発明は前述の実施形態に記載された技術的態様を変更したり、技術的特徴の一部または全部を均等に置き換えたりすることが可能である。これらの変更または置き換えは、それぞれの技術的態様の本質を本発明の実施形態の技術的態様の範囲から逸脱するものではない。
【0040】
なお、前述の具体的な実施形態に記載された各具体的な技術的特徴は、矛盾しない限り任意な組み合わせが可能である。不必要な反復を避けるために、本発明は様々な可能な組み合わせについてこれ以上説明しない。
【符号の説明】
【0041】
11-第1部材、111-第1チャネル、
112-第2チャネル、113-第3チャネル、
114-第4チャネル、115-第5チャネル、
116-第6チャネル、117-第7チャネル、
118-第8チャネル、119-凹溝、
12-第2部材、121-第1ストリップ状溝、
122-第2ストリップ状溝、123-第3ストリップ状溝、
124-第4ストリップ状溝、
13-シールリング、
141-第1接続管、142-第2接続管、
143-第3接続管、144-第4接続管、
151-放熱器出水接続口、152-放熱器給水接続口、
153-モータウォーターポンプ、154-水冷コンデンサ、
155-冷却水タンク、156-二方比例弁、
161-第1水温センサ、162-第2水温センサ、
163-第3水温センサ、164-第4水温センサ
171-電池パック出水接続口、172-加熱素子給水接続口、
173-加熱素子出水接続口、174-熱交換器、
175-モータウォーターポンプ、176-電池パック給水接続口、
177-内蔵冷却凝縮器入口接続口、
178-内蔵冷却凝縮器出口接続口、179-乾燥ボトル、
181-電子膨張弁、
182-圧縮機入口接続口、183-圧縮機出口接続口、
184-内蔵蒸発器入口接続口、
191-第1四方弁、192-第2四方弁、
193-三方弁
【手続補正書】
【提出日】2024-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気自動車技術の分野に関し、特に非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置及び電気自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
純粋な電気自動車は、電動機によって駆動される自動車であり、純粋な電気自動車の熱管理システムは、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムに分けられる。
【0003】
従来技術において、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの車は部品が異なることから、設計上ではそれぞれ設計する必要があり、即ち、電気自動車の設計者及び製造者は、ヒートポンプ式のプラットフォーム及び非ヒートポンプ式のプラットフォームの電気自動車をそれぞれ設計する必要があり、特に、ヒートポンプ式システムの熱管理モジュール及び非ヒートポンプ式システムの熱管理モジュールについて、現在大部分の部品が熱管理モジュールに集積されているが、冷媒の循環を制御するための配管接続口は、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの熱管理上の特徴により、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの迅速な切り替えを実現する迅速に切り替えられる装置はまだ設計されていない。例えば、非ヒートポンプ式システムの電気自動車をヒートポンプ式システムの電気自動車にアップグレードする必要がある場合、従来の電気自動車の生産者及び設計業者は成熟している案を持たず、ある業者はプラットフォームの汎用性を実現するために、ヒートポンプシステムと同じ配管接続口を採用するしかないため、車両全体のコストだけでなく車両全体の重量も増加させ、車両全体の航続能力を低下させることになった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコスト及び重量を過度に増加させない装置を設計する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置は、第1部材及び第2部材を含む。前記第1部材にチャネル群及び凹溝が設けられ、前記チャネル群は複数のチャネルを含み、前記チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材の厚み方向に沿って、各前記チャネルがいずれも前記第1部材を貫通し、前記凹溝が前記第1部材の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。前記第2部材にはストリップ状溝群が設けられ、前記ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各前記ストリップ状溝が前記複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、前記2つのチャネルを連通させ、且つ、各前記ストリップ状溝に対応する前記チャネルがいずれも異なり、前記第1部材の前記凹溝に反対する側面は、前記第2部材の突合せ面と密封するように接続している。
【0006】
本発明に係る集積チャネル装置の技術的効果は、本発明に係る集積チャネル装置は使用時に、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに取り付けられ、接続する必要のある接続管が2つのチャネル及び該2つのチャネルを連通させるために対応するように設置されたストリップ状溝に設けられ、接続する必要のない接続管が前記凹溝に設置され、ヒートポンプ式管理システムにアップグレードする必要があるとき、集積チャネル装置を取り外し、ユーザのニーズに基づいて露出された接続管に適応に三方弁又は四方弁を取り付けてヒートポンプ式管理システムに必要な九方弁を作り上げ、他のヒートポンプアセンブリをさらに取り付けて、九方弁を適宜調節することによって、各接続管の間の異なる接続モードが実現されることができる。さらにヒートポンプ式管理システムに対応するモードの需要を満足できる。本発明に係る集積チャネル装置は、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコストと重量も過度に増やさない。
【0007】
本発明に係る電気自動車は、車体と、熱管理集積モジュールと、前記の非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置と、を含み、前記熱管理集積モジュールは前記車体に取り付けられ、前記集積チャネル装置は前記熱管理集積モジュールに取り付けられている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る電気自動車の技術的効果は、本発明に係る電気自動車は前記集積チャネルを含むため、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコストと重量も過度に増やさない技術的効果を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施例の上記ならびにその他の目的、特徴及び利点をより容易に理解するために、添付図面を参照して以下に詳細に説明する。図面において、例示及び非限定的な形態で本発明の複数の実施例について説明を行う。
【
図1】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の全体構造概略図である。
【
図2】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第2部材及び接続管の全体構造概略図である。
【
図3】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第1の視点での第1部材の構造概略図である。
【
図4】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第2の視点での第1部材の構造概略図である。
【
図5】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置の第2部材の構造概略図である。
【
図6】本開示の実施例によって提供される集積チャネル装置のシールリングの構造概略図である。
【
図7】本開示の実施例によって提供される
ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに改造された原理図である。
【
図8】本開示の実施例によって提供される集積装置が取り付けられた
非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールの原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
従来技術において、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの車は部品が異なることから、設計上ではそれぞれ設計する必要があり、即ち、電気自動車の設計者及び製造者は、ヒートポンプ式のプラットフォーム及び非ヒートポンプ式のプラットフォームの電気自動車をそれぞれ設計する必要があり、特に、ヒートポンプ式システムの熱管理モジュール及び非ヒートポンプ式システムの熱管理モジュールについて、現在大部分の部品が熱管理モジュールに集積されているが、冷媒の循環を制御するための配管接続口は、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの熱管理上の特徴により、ヒートポンプ式システム及び非ヒートポンプ式システムの迅速な切り替えを実現する迅速に切り替えられる装置はまだ設計されていない。例えば、非ヒートポンプ式システムの電気自動車をヒートポンプ式システムの電気自動車にアップグレードする必要がある場合、従来の電気自動車の生産者及び設計業者は成熟している案を持たず、ある業者はプラットフォームの汎用性を実現するために、ヒートポンプ式システムと同じ配管接続口を採用するしかないため、車両全体のコストだけでなく車両全体の重量も増加させ、車両全体の航続能力を低下させることになった。
【0011】
したがって、電気自動車を非ヒートポンプ式システムからヒートポンプ式システムに迅速にアップグレードすることができるとともに、車両全体のコスト及び重量を過度に増加させない装置を設計する必要がある。
【0012】
これにより、本願の実施例に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置は、第1部材及び第2部材を含み、接続管を収容するための、2つずつ連通させるチャネルを構成する。ヒートポンプ式管理システムにアップグレードするとき、集積チャネル装置を取り外し、ユーザのニーズに基づいて露出された接続管に適応に三方弁又は四方弁を取り付け、他のヒートポンプアセンブリをさらに取り付け、三方弁又は四方弁を適宜調節することによって、各接続管の間の異なる接続モードが実現されることができ、さらにヒートポンプ式管理システムに対応するモードの需要を満足できる。
【0013】
具体的に、本開示の実施例に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置は第1部材及び第2部材を含む。第1部材にチャネル群及び凹溝が設けられ、チャネル群は複数のチャネルを含み、チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材の厚み方向に沿って、各チャネルがいずれも前記第1部材を貫通し、凹溝は第1部材の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。第2部材にはストリップ状溝群が設けられ、ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各ストリップ状溝が複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、2つのチャネルを連通させ、且つ、各ストリップ状溝に対応するチャネルがいずれも異なり、第1部材の凹溝に反対する側面は、第2部材の突合せ面と密封するように接続している。本開示に係る集積チャネル装置は、使用中に、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに取り付けられ、接続する必要のある接続管が2つのチャネル及び該2つのチャネルを連通させるために対応するように設置されたストリップ状溝に設けられ、接続する必要のない接続管が凹溝に設けられ、ヒートポンプ式管理システムにアップグレードする必要があるとき、集積チャネル装置を取り外し、ユーザのニーズに基づいて露出された接続管に適応に三方弁又は四方弁を取り付けてヒートポンプ式管理システムに必要な九方弁を作り上げ、他のヒートポンプアセンブリをさらに取り付け、九方弁を適宜調節することによって、各接続管の間の異なる接続モードが実現されることができ、さらにヒートポンプ式管理システムに対応するモードの需要を満足できる。本開示に係る集積チャネル装置は、電気自動車を非ヒートポンプ式システムから迅速にヒートポンプ式システムにアップグレードすることができるとともに、車両全体のコストと重量も過度に増やさない。本開示に係る電気自動車は上記の集積チャネル装置を含むため、上記の技術的効果をも備えている。
【0014】
図1から
図6を参照されたい。本願の実施例に係る非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置は、第1部材11及び第2部材12を含む。第1部材11にチャネル群及び凹溝119が設けられ、チャネル群は複数のチャネルを含み、チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材11の厚み方向に沿って、各チャネルがいずれも第1部材11を貫通し、凹溝119は第1部材11の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。第2部材12にはストリップ状溝群が設けられ、ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各ストリップ状溝は複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、2つのチャネルを連通させ、且つ、各ストリップ状溝に対応するチャネルがいずれも異なり、第1部材11の凹溝119に反対する側面は、第2部材12の突合せ面と密封するように接続している。
【0015】
本開示に係る第1部材11にチャネル群及び凹溝119が設けられ、チャネル群は複数のチャネルを含み、チャネルは接続管を収容するために用いられ、第1部材11の厚み方向に沿って、各チャネルがいずれも第1部材11を貫通し、凹溝119は第1部材11の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられる。例示的に、チャネル群は第1チャネル111、第2チャネル112、第3チャネル113、第4チャネル114、第5チャネル115、第6チャネル116、第7チャネル117及び第8チャネル118を含む。ストリップ状溝群は第1ストリップ状溝121、第2ストリップ状溝122、第3ストリップ状溝123及び第4ストリップ状溝124を含む。第1ストリップ状溝121によって第1チャネル111と第2チャネル112とを連通させ、第2ストリップ状溝122によって前記第4チャネル114と第3チャネル113とを連通させ、第3ストリップ状溝123によって第7チャネル117と第8チャネル118とを連通させ、第4ストリップ状溝124によって第6チャネル116と第5チャネル115とを連通させる。なお、ここでは、チャネル群に含まれるチャネルの数を限定せず、他の具体的な実施例において、ユーザの具体的なニーズに応じて、第1部材11に設けられるチャネルの数を他の適切な数に設けてよい。なお、ここでは、ストリップ状溝群に含まれるストリップ状溝の数を限定せず、他の具体的な実施例においてユーザの具体的なニーズに応じて、第2部材12に設けられるストリップ状溝の数を他の適切な数に設けてよい。
【0016】
例示的に、第1部材11でのチャネル群は、矩形として配列され、矩形配列の行方向が第1方向であり、矩形配列の列方向が第2方向である。第2チャネル112、第1チャネル111、第7チャネル117、及び第6チャネル116は、第1行に設けられ、第3チャネル113、第4チャネル114、第8チャネル118、及び第5チャネル115は第3行に設けられ、凹溝119は第1行と第3行との間の第2行に設けられるとともに、第7チャネル117と第8チャネル118との間に設けられる。第1ストリップ状溝121は第2ストリップ状溝122と平行して間隔を置いて設けられ、第1ストリップ状溝121は第1行に対応して設けられ、第2ストリップ状溝122は第3行に対応して設けられ、第3ストリップ状溝123は第4ストリップ状溝と平行して設けられ、第3ストリップ状溝123は第1行、第2行及び第3行を跨いで設けられ、第4ストリップ状溝124は第1行、第2行、第3行を跨いで設けられ、第1ストリップ状溝121は第3ストリップ状溝と垂直して設けられる。なお、第1部材11でのチャネル群が矩形配列として配列され、8つのチャネルを三行に設置するとともに、ストリップ状溝を8つのチャネルと2つずつ対応して連通させるように設けて、このような配列組み合わせの形態を取ることによって、チャネル群をストリップ状溝と効果的に順序に接続して結合し、構造も簡単で、配列に交差する形がなく、接続管は互いに干渉しなく、接続管の設置をより簡潔且つ秩序立つように、空間を取りすぎることが防げられる。
【0017】
例示的に、第1部材11及び第2部材12はいずれも板状構造に設置される。なお、第1部材11及び第2部材12をいずれも板状構造とすることで、第1部材11と第2部材12とを接続するとき接続平面を備えると同時に、密封接続を実現しやすくなる。なお、ここで第1部材11及び第2部材12の具体的な構造を限定せず、他の具体的な実施例において、ユーザのニーズに応じて、第1部材11及び第2部材12を、接続平面を備える他の構造として設置してもよい。
【0018】
例示的に、第1部材11と第2部材12との突合せ面の縁の形状及び大きさは完全に同じであってもよい。第1部材11と第2部材12との突合せ面の大きさ及び形状が同じであるため、第1部材11及び第2部材12との突合せ面の接続が容易となる。第1部材11及び第2部材12の縁はチャネル群を回ってできるだけ小さく設定されてもよく、即ち、第1部材11及び第2部材12の側壁は、空間の占用を減少させ、車両全体の重量を低下させるために、凹凸の起伏構造を有してもよい。
【0019】
選択可能な例示的な実施例において、前記第1部材11と前記第2部材12との突合せ面が熱板溶着されている。なお、熱板溶着は引出し板式構造を採用し、電気加熱方法によって加熱板の熱を上下のプラスチック加熱部材の溶接面に伝達する。その表面を溶融させた後、加熱板を迅速に退出させ、上下の2枚の加熱部材が加熱された後、溶融面が溶融、固化、一体化される。熱板溶着作業が簡単で、使用が便利で、溶着後に水密、気密の溶着効果を達せることができ、接続管内の液体が第1部材11と第2部材12の接続部から溢れることを効果的に回避できる。ひいては第1部材11と第2部材12との接続の安定性が確保される。
【0020】
選択可能な例示的な実施例において、本開示に係る集積チャネル装置はさらにシールリング13を含み、シールリング13はチャネル及び凹溝119の第2部材12から遠い縁に設けられる。なお、シールリング13を設けることにより、第1部材11が外接部材と接続する際に、外接部材と第1部材11との接続の密封性を効果的に確保することができ、接続管内の液体が接続面に沿って溢れることを効果的に回避することができる。例示的に、チャネル及び凹溝119には第1部材11に垂直な突起縁が設けられ、シールリング13は突起縁に嵌設されている。なお、シールリング13の縁を嵌設構造とし、チャネル及び凹溝119に設置された第1部材11に垂直な突起縁に嵌設することによって、第1部材11に外接部材が接続されていない場合、シールリング13を先に突起縁に取り付けることができることを確保することができ、シールリング13の接続の安定性を効果的に確保することができると同時に、突起縁はチャネル及び凹溝119の縁に沿って設けられることによって、シールリング13の設計をよりコンパクトにし、シールリング13の過大から生じる無駄を回避し、コストを節約することができる。例示的に、すべてのチャネル及び凹溝119に設けられたシールリング13は、全体構造として構成されている。なお、全てのチャネル及び凹溝119に設けられたシールリング13は全体構造として構成されていることにより、対応して取り付けしやすいとともに、単独で設置されている時や単独で取り付けられる時の装着漏れや脱落を回避することができる。
【0021】
選択可能な例示的な実施例において、本開示に係る集積チャネル装置は複数の接続管をさらに含み、各接続管がいずれも2つの端部及び2つの端部の間に位置する接続部を含み、接続部はストリップ状溝内に収容され、2つの端部は、ストリップ状溝に接続される2つのチャネル内にそれぞれ挿入される。なお、複数の接続管がストリップ状溝及びチャネル内に設けられることが、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールに使用される場合、改装でアップグレードするときに、第1部材11と第2部材12を取り外した後接続管を直接暴露させ、三方弁又は四方弁を簡単に取り付けるように、迅速なアップグレードを簡単に実現することができる。例示的に、接続管は、第1接続管141と、第2接続管142と、第3接続管143と、第4接続管144とを含む。第1接続管141は第1ストリップ状溝121を貫通し、第2接続管142は第2ストリップ状溝122を貫通し、第3接続管143は第3ストリップ状溝123を貫通し、第4接続管144は第4ストリップ状溝124を貫通する。
【0022】
本開示はさらに電気自動車を提供し、車体と、熱管理集積モジュールと、前記の非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置と、を含み、熱管理集積モジュールは車体に取り付けられ、集積チャネル装置は熱管理集積モジュールに取り付けられている。本開示に係る電気自動車は、前記集積チャネル装置を含むため、前記の技術的効果を備え、迅速な改装アップグレードを実現しやすいとともに、コストと重量も増やさない。
【0023】
本開示に係る電気自動車はさらに装着フレームを含み、装着フレームが第1部材11の第2部材12に反対する側に密封接続し、装着フレームは複数の装着位置を含み、複数の装着位置は複数のチャネル及び凹溝119と1対1に対応して接続される。なお、本実施例では、装着フレームを第1部材11と密封接続させることにより、接続管に接続された配管を装着フレームに直接設けやすい。取り付けるときに、装着フレームの中の配管をチャネル内の接続管に接続することを直接実現する。同時に他の配管に連通する必要のない配管を凹溝119に置ける。例示的に、装着フレームは、9つの装着位置を備え、9つの装着位置は、8つのチャネル及び1つの溝119と1対1に対応して接続される。
【0024】
本開示に係る集積チャネル装置が非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールとヒートポンプ式熱管理集積モジュールとの間で切り替えることをさらに説明するために、以下のように、非ヒートポンプ式熱管理システム及びヒートポンプ式管理システムの原理を説明する。
【0025】
具体的に、
図7に示すように、電気自動車のヒートポンプ式システムは、一般的に、膨張タンク、モータウォーターポンプセンブリ、電池ウォーターポンプアセンブリ、温風ウォーターポンプアセンブリ、熱交換器、水冷コンデンサ、水温センサ、四方電磁弁、三方電磁弁、二方電磁弁、二方比例弁、三方比例弁、冷却接続配管、エアコン液ガス分離器、エアコンEXV弁、エアコンSOV弁、エアコン接続配管などの部材を含む。
【0026】
ヒートポンプ式熱管理集積モジュールの原理図は、熱機関冷却回路及び電池冷却回路を含み、熱機関冷却回路の流れ方向は、放熱器出水接続口151→第1四方弁191→モータウォーターポンプ153→水冷コンデンサ154→第2四方弁192→放熱器給水接続口152である。
【0027】
なお、ラジエータとモータウォーターポンプ153との間には冷却水タンク155が設置され、モータウォーターポンプ153と水冷コンデンサ154との間には二方比例弁156が設置され、ラジエータ出水口には第1水温センサ161が設置されている。
【0028】
電池冷却回路の流れ方向は、電池パック出水接続口171→第2四方弁192→加熱素子給水接続口172→加熱素子出水接続口173→熱交換器174→第1四方弁191→モータウォーターポンプ153→電池パック給水接続口176であり、熱交換器174の前後にそれぞれ第2水温センサ162及び第3水温センサ163が設置され、電池パック給水接続口176の前に第4水温センサ164が設置されている。
【0029】
ここで、上記の熱機関冷却回路及び電池冷却回路には、水冷コンデンサ154と熱交換器174との間の循環方向は、水冷コンデンサ154→内蔵冷却凝縮器入口接続口177→内蔵冷却凝縮器出口接続口178→乾燥ボトル179→電子膨張弁181→熱交換器174→圧縮機入口接続口182→圧縮機出口接続口183→水冷コンデンサ154である。
【0030】
なお、乾燥ボトル179と電子膨張弁181との間には分岐路がさらに設けられ、分岐路には内蔵蒸発器入口接続口184が接続され、内蔵蒸発器入口接続口184の前に電子膨張弁181がさらに設けられている。
【0031】
なお、第2四方弁192と放熱器給水接続口152との間には、三方弁193がさらに設けられ、三方弁193の他の接続口は、第1四方弁191に接続されている。
【0032】
図8に示すように、非ヒートポンプ式システムの原理図において、ヒートポンプ式システムのうえで、第1四方弁191、第2四方弁192、三方弁193、内蔵蒸発器入口接続口184、内蔵蒸発器入口接続口184の前に設置された電子膨張弁181及び乾燥ボトル179を廃棄する。
【0033】
非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールは、熱機関冷却回路及び電池冷却回路を含み、熱機関冷却回路の流れ方向は、放熱器出水接続口151→第2チャネル112-第1チャネル111→モータウォーターポンプ153→水冷コンデンサ154→第8チャネル118-第7チャネル117→放熱器給水接続口152である。
【0034】
なお、放熱器とモータウォーターポンプ153との間には冷却水タンク155が設置され、モータウォーターポンプ153と水冷コンデンサ154との間には二方比例弁156が設置され、放熱器出水口には第1水温センサ161が設置されている。
【0035】
電池冷却回路の流れ方向は、電池パック出水接続口171→第6チャネル116-第5チャネル115→加熱素子給水接続口172→加熱素子出水接続口173→熱交換器174→第4チャネル114-第3通路113→モータウォーターポンプ153→電池パック給水接続口176であり、熱交換器174の前後にそれぞれ第2水温センサ162及び第3水温センサ163が設置され、電池パック給水接続口176の前に第4水温センサ164が設置されている。
【0036】
ここで、上記の熱機関冷却回路及び電池冷却回路には、水冷コンデンサ154及び熱交換器174との間の循環方向は、水冷コンデンサ154→内蔵冷却凝縮器入口接続口177→内蔵冷却凝縮器出口接続口178→電子膨張弁181→熱交換器174→圧縮機入口接続口182→圧縮機出口接続口183→水冷コンデンサ154である。
【0037】
なお、第7チャネル117と第8チャネル118との間には凹溝119が設けられ、凹溝119は第7チャネル117と第8チャネル118との間の連通に影響しない。
【0038】
非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールをヒートポンプ式熱管理集積モジュールにアップグレードする必要がある場合、本開示の第1部材11及び第2部材12を直接取り外し、露出された接続管に対応するバルブを取り付け、例えば、第1チャネル111、第2チャネル112、第3チャネル113及び第4チャネル114の露出された接続管に第1四方弁191を取り付け、第5チャネル115、第6チャネル116及び第8チャネル118の露出された接続管に第2四方弁192を取り付け、第7チャネル117及び凹溝119の露出された接続管に三方弁193を取り付けることにより、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュールをヒートポンプ式熱管理集積モジュールに迅速にアップグレードすることができる。
【0039】
最後に説明する必要があるのは、上記の実施形態は本発明の技術的態様を説明するためにのみ使用され、限定するためではない。前述の実施形態を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者にとって理解できるのは、本発明は前述の実施形態に記載された技術的態様を変更したり、技術的特徴の一部または全部を均等に置き換えたりすることが可能である。これらの変更または置き換えは、それぞれの技術的態様の本質を本発明の実施形態の技術的態様の範囲から逸脱するものではない。
【0040】
なお、前述の具体的な実施形態に記載された各具体的な技術的特徴は、矛盾しない限り任意な組み合わせが可能である。不必要な反復を避けるために、本発明は様々な可能な組み合わせについてこれ以上説明しない。
【符号の説明】
【0041】
11-第1部材、111-第1チャネル、
112-第2チャネル、113-第3チャネル、
114-第4チャネル、115-第5チャネル、
116-第6チャネル、117-第7チャネル、
118-第8チャネル、119-凹溝、
12-第2部材、121-第1ストリップ状溝、
122-第2ストリップ状溝、123-第3ストリップ状溝、
124-第4ストリップ状溝、
13-シールリング、
141-第1接続管、142-第2接続管、
143-第3接続管、144-第4接続管、
151-放熱器出水接続口、152-放熱器給水接続口、
153-モータウォーターポンプ、154-水冷コンデンサ、
155-冷却水タンク、156-二方比例弁、
161-第1水温センサ、162-第2水温センサ、
163-第3水温センサ、164-第4水温センサ
171-電池パック出水接続口、172-加熱素子給水接続口、
173-加熱素子出水接続口、174-熱交換器、
176-電池パック給水接続口、
177-内蔵冷却凝縮器入口接続口、
178-内蔵冷却凝縮器出口接続口、179-乾燥ボトル、
181-電子膨張弁、
182-圧縮機入口接続口、183-圧縮機出口接続口、
184-内蔵蒸発器入口接続口、
191-第1四方弁、192-第2四方弁、
193-三方弁
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材及び第2部材を含み、
前記第1部材にチャネル群及び凹溝が設けられ、
前記チャネル群は複数のチャネルを含み、前記チャネルは接続管を収容するために用いられ、前記第1部材の厚み方向に沿って、各前記チャネルがいずれも前記第1部材を貫通し、前記凹溝は、前記第1部材の一側に設けられ、接続管を収容するために用いられ、
前記第2部材にはストリップ状溝群が設けられ、前記ストリップ状溝群は複数のストリップ状溝を含み、各前記ストリップ状溝は前記複数のチャネルのうちの2つのチャネルに対応するように設けられることにより、2つの前記チャネルを連通させ、且つ、各前記ストリップ状溝に対応する前記チャネルがいずれも異なり、
前記第1部材の前記凹溝に反対する側面は、前記第2部材の突合せ面と密封するように接続している、非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置。
【請求項2】
前記チャネル群は、第1チャネル、第2チャネル、第3チャネル、第4チャネル、第5チャネル、第6チャネル、第7チャネル及び第8チャネルを含み、
前記ストリップ状溝群は、第1ストリップ状溝、第2ストリップ状溝、第3ストリップ状溝及び第4ストリップ状溝を含み、
前記第1ストリップ状溝によって前記第1チャネルと前記第2チャネルとを連通させ、
前記第2ストリップ状溝によって前記第4チャネルと前記第3チャネルとを連通させ、
前記第3ストリップ状溝によって前記第7チャネルと前記第8チャネルとを連通させ、
前記第4ストリップ状溝によって前記第6チャネルと前記第5チャネルとを連通させる、請求項1に記載の集積チャネル装置。
【請求項3】
前記第1部材でのチャネル群が矩形配列として配列され、前記矩形配列の行方向が第1方向であり、前記矩形配列の列方向が第2方向であり、
前記第2チャネル、前記第1チャネル、前記第7チャネル、及び前記第6チャネルが第1行に設けられ、前記第3チャネル、第4チャネル、第8チャネル、及び第5チャネルが第3行に設けられ、
前記凹溝が前記第1行と前記第3行との間の第2行に設けられるとともに、前記第7チャネルと前記第8チャネルとの間に設けられ、
前記第1ストリップ状溝が前記第2ストリップ状溝と平行して間隔を置いて設けられ、前記第1ストリップ状溝が前記第1行に対応して設けられ、前記第2ストリップ状溝が前記第3行に対応して設けられ、
前記第3ストリップ状溝が前記第4ストリップ状溝と平行して設けられ、前記第3ストリップ状溝が前記第1行、前記第2行、及び前記第3行を跨いで設けられ、前記第4ストリップ状溝が前記第1行、前記第2行、及び前記第3行を跨いで設けられ、前記第1ストリップ状溝が前記
第3ストリップ状溝と垂直して設けられる、請求項2に記載の集積チャネル装置。
【請求項4】
前記第1部材と前記第2部材との突合せ面が熱板溶着されている、請求項1に記載の集積チャネル装置。
【請求項5】
前記チャネル及び前記凹溝の前記第2部材から遠い縁に設けられたシールリングをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の集積チャネル装置。
【請求項6】
前記チャネル及び前記凹溝には前記第1部材に垂直な突起縁が設けられ、前記シールリングが前記突起縁に嵌設されている、請求項5に記載の集積チャネル装置。
【請求項7】
全ての前記チャネル及び前記凹溝に設けられたシールリングは、全体構造として構成されている、請求項5に記載の集積チャネル装置。
【請求項8】
複数の接続管をさらに含み、各前記接続管がいずれも2つの端部及び2つの端部の間に位置する接続部を含み、前記接続部が前記ストリップ状溝内に収容され、2つの前記端部が、前記ストリップ状溝に接続される2つの前記チャネル内にそれぞれ挿入される、請求項1から4のいずれか一項に記載の集積チャネル装置。
【請求項9】
車体と、
熱管理集積モジュールと、請求項1から
4のいずれか一項に記載の非ヒートポンプ式熱管理集積モジュール用の集積チャネル装置と、を含み、前記
熱管理集積モジュールは、前記車体に取り付けられ、前記集積チャネル装置は前記
熱管理集積モジュールに取り付けられている、電気自動車。
【請求項10】
装着フレームをさらに含み、前記装着フレームが前記第1部材の前記第2部材に反対する側に密封接続され、前記装着フレームが複数の装着位置を含み、前記複数の装着位置が前記複数のチャネル及び前記凹溝と1対1に対応して接続される、請求項9に記載の電気自動車。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】