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特表2024-535179パケットのRLC変調に基づく5Gネットワークにおけるユーザ機器の電力消費最適化
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  • 特表-パケットのRLC変調に基づく5Gネットワークにおけるユーザ機器の電力消費最適化 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】パケットのRLC変調に基づく5Gネットワークにおけるユーザ機器の電力消費最適化
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/54 20230101AFI20240920BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20240920BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20240920BHJP
【FI】
H04W72/54
H04W52/02
H04W28/04 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505102
(86)(22)【出願日】2022-09-23
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 EP2022076575
(87)【国際公開番号】W WO2023052268
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】17/487,139
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(74)【復代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トリム、クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】アマバ、ベンジー アスンシオン
(72)【発明者】
【氏名】シバクマル、ガンジー
(72)【発明者】
【氏名】パテル、クシャル
(72)【発明者】
【氏名】パテル、サルベシュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067EE02
(57)【要約】
パケットのRLC変調に基づく5Gネットワークにおけるユーザ機器の電力消費最適化
5Gネットワーク内で動作するUEの電力節約のための方法。アプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データは、論理チャネルID、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報を含むSDAPから収集される。パケットの許容できる遅延についてのQCI指標付けを有する論理チャネルのリストが作成される。リストの論理チャネルは、関連するRLCチャネルにマッピングされる。RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、SARQパケットからのRLCチャネルIDは、パケットの許容できる伝送遅延論理チャネルのリストにマッピングされる。RLCチャネルID及びリストの論理チャネルの間の一致に応答して、パケットは割り当てメモリ内のRLCデータ構造に保存され、タイムクリティカルパケットの受信に応答して、タイムクリティカルパケット及び保存パケットは、伝送処理のためにMACキャリアコントローラに提出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータ実装方法であって:
1つ又は複数のプロセッサが、サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始する段階、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成する段階;
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングする段階;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較する段階;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存する段階;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出する段階
を備える、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定する段階;及び
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定する段階
を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ又は複数のプロセッサが、許容できる伝送遅延を有する前記パケットを前記RLCデータ構造内の前記割り当てメモリに保存することにより、ユーザ機器(UE)デバイスのエネルギー節約モードに統合される電力管理効率が提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
メモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えたことに応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットは、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
論理チャネルからのデータ収集は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータは、パケットをメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータプログラム製品であって、:
1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体、及び前記1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に集合的に記憶されたプログラム命令を備え、前記プログラム命令は:
サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始するためのプログラム命令、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成するためのプログラム命令;
前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングするためのプログラム命令;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較するためのプログラム命令;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存するためのプログラム命令;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出するためのプログラム命令
を有する、コンピュータプログラム製品。
【請求項9】
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項10】
前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令;及び
前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令
を更に備える、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項11】
前記割り当てメモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えていると判定するプログラム命令に応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項12】
プログラム命令は、前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットを、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出する、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
論理チャネルからのデータ収集のためのプログラム命令は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータのためのプログラム命令は、パケットを前記割り当てメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、請求項8に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータシステムであって:
1つ又は複数のコンピュータプロセッサ;
1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体、及び前記1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に集合的に記憶されたプログラム命令を備え、前記プログラム命令は:
サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始するためのプログラム命令、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成するためのプログラム命令;
前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングするためのプログラム命令;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較するためのプログラム命令;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存するためのプログラム命令;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出するためのプログラム命令
を有する、コンピュータシステム。
【請求項15】
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項16】
前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令;及び
前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令
を更に備える、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
電力管理ポリシは、ユーザ機器(UE)デバイスのエネルギー節約モードに統合されている、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記割り当てメモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えていると判定するプログラム命令に応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
プログラム命令は、前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットを、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出する、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
論理チャネルからのデータ収集のためのプログラム命令は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータのためのプログラム命令は、パケットを前記割り当てメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、5G(第5世代電気通信ネットワーク)最適化に関し、より具体的には、制御プレーン及びユーザプレーン分離(Control and User Plane Separation:CUPS)アーキテクチャの5Gユーザプレーン(User Plane:UP)プロトコルスタックの無線リンクコントローラ(Radio Link Controller:RLC)及びキャリア変換ロジックに対する修正による、ユーザ機器の電力節約に関する。
【背景技術】
【0002】
電気通信産業は大幅な進歩を遂げており、新たな改良された技術のイネーブラとなっている。これらの進歩の中で、より多くのモノのインターネット(Internet of Things:IoT)デバイスに対応するためのモビリティ帯域幅の拡大、及び、多くの場合ユーザ機器(User Equipment:UE)と総称されるモバイルユーザーデバイスへのより高度且つより高速な機能の提供が追求されている。5G技術は、電気通信の進歩におけるイネーブラとして機能することが期待されており、ローカルな周囲状況の観察、推論、推測、及び意思決定などの人工知能(Artificial Intelligence:AI)機能をもたらし得る。
【0003】
5G電気通信ネットワークにおいて、新無線(New Radio:NR)の媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)層は、論理チャネルの形式で制御が提供される無線リンク制御(Radio Link Control:RLC)層にサービスを提供する。これらの論理チャネルは、仮想化された通信ネットワークインタフェースであり、無線インタフェース及び5G固定アクセスネットワークを介してIOコマンド(ネットワークデータパケット)及び制御命令を転送するために使用される。論理チャネルは、それが搬送する情報のタイプによって定義され、概して、制御及び構成情報の伝送のために使用される制御チャネルとして;又は、ユーザデータのために使用されるトラフィックチャネルとして区別される。5G新無線技術は、5Gネットワークスライシングモデルを用い、単一の無線ベアラネットワークを介した複数の論理チャネルの作成を可能にする。これらの論理チャネルは、UEデバイス及び5Gネットワークの間で特殊なトラフィックを搬送するために使用される。
【0004】
5Gブロードバンドは伝送のためにミリメートル波を利用し、これは5Gネットワークに接続するデバイス用の追加的な電力消費を要求する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態によれば、5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータ実装方法、コンピュータプログラム製品、及びシステムが提供される。方法は、1つ又は複数のプロセッサが、サービスデータ適応プロトコル(Service Data Adaptation Protocol:SDAP)からのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集、及び、論理チャネル識別情報(Identification:ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報の収集を開始することを提供する。1つ又は複数のプロセッサは、論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する論理チャネルのリストを作成する。1つ又は複数のプロセッサは、リストの論理チャネルを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングする。1つ又は複数のプロセッサは、RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う論理チャネルのリストと比較する。1つ又は複数のプロセッサは、RLCチャネルID及びリストの論理チャネルの間の一致に応答して、割り当てメモリ内のRLCデータ構造にパケットを保存し、1つ又は複数のプロセッサは、タイムクリティカルパケットの受信に応答して、タイムクリティカルパケット及び保存パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
ここで、本発明の好ましい実施形態が、単なる例示として、以下の図面を参照して説明される:
【0007】
図1】本発明の実施形態による、分散データ処理環境を示す機能ブロック図である。
【0008】
図2】本発明の実施形態による、図1の分散データ処理環境のネットワークにおいて動作する電力節約プログラムの動作段階を示すフローチャートである。
【0009】
図3】本発明の実施形態による、図2の電力節約プログラムを動作上実行する能力で構成されたコンピューティングデバイスを含む、コンピューティングシステムのコンポーネントのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)モデレーションの現在のメカニズムが、ユーザ機器(UE)レベルでのエネルギー最適化機能を含まないことを認識している。5G電気通信ネットワークプログラミングスタックは、制御プレーン及びユーザプレーン分離(CUPS)アーキテクチャの柔軟性を提供し、これは、固定アクセスネットワーク(5Gコア)及びRANの間のより高速なデータ及び命令の移行を可能にする制御プレーン及びユーザプレーンの選択の区別を提供する。RAN最適化は、サービングゲートウェイ(Serving Gateway:S-GW)及びパケットデータネットワークゲートウェイ(Packet Data Network Gateway:P-GW)などの進化型ノードB(eNodeB)及び固定アクセスネットワークレベルで考慮されるが、本発明の実施形態は、UEレベルでのエネルギー消費最適化及び電力節約の欠如を認識している。
【0011】
UEレベルでの現在のRANモデレーション多重化及び専用トラフィックチャネル(Dedicated Traffic Channel:DTCH)多重化は電力節約最適化を提供することができず、これは5Gネットワークへの移行における現在の主要な制約の1つである。更に、5Gモバイルが、デバイスの温度上昇及び過熱を理由に、より多くの電力を消費し、頻繁に4Gネットワークに切り戻されることが初期の調査中に観察されている。実施形態は、発熱を低減するために、より低い電力消費を伴って改善された動作能力を含む5G-UEデバイスを動作させる必要性があることを認識している。更に、5G大規模ブロードバンドはミリメートル波長で動作し、これは、ユーザデバイスによるより多くの電力消費を要求する。
【0012】
本発明の実施形態は、5G RLCの既存のUE多重化と連動する媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)ベースのデータ交換の無線インタフェースを介した非タイムクリティカルデータ伝送のためのエネルギー最適化の効率的メカニズムのための方法、コンピュータプログラム製品、及びシステムを提供する。実施形態は、様々な階層化システムからパケットトラフィック情報を収集し、どのRLCパケットが配信について非タイムクリティカルであるかを判定することによって、UEの5Gユーザプレーン(UP)スタックの多重化層で実行される。実施形態は、無線インタフェースへのパケットの処理を判定するために使用される、アプリケーションレベルデータ伝送要件及びサービス品質特性指標(Quality-of-Service Characteristic Index:QCI)を収集する。実施形態は、許容できる遅延伝送についての許容可能QCI指標付けを有するDTCHのリストを収集及び形成し、関連するRLCチャネルにトラフィックチャネルをマッピングする。許容できる伝送遅延を含めることについての決定点は、RLC多重化コントローラの動的スリープ時間と整合する既存の事前定義された構成ポリシを用いてマッピングされる。
【0013】
パケットが変換及び無線割り当てのためにRLC多重化層で受信されたとき、本発明の実施形態は、セグメント化された自動再送要求(Segmented Automatic Repeat Request:SEG_ARQ)パケットからRLCチャネル識別情報(ID)を抽出し、許容できる遅延データ伝送可能チャネルのリストに当該IDをマッピングする。RLCチャネルIDがリストのデータ伝送可能チャネルと一致する場合、MACでの移送多重化及びパケットのキャリアベース多重化の呼び出しを削減又は遅延させることにより、UEでの電力消費の節約が実現され得る。本発明の実施形態は、RLCコントローラによってアクセス可能な追加的な割り当てメモリにパケットを保存し、多重化器は他のチャネルからの優先配信パケットをポーリングする。優先配信パケットが保存され、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request:HARQ)がアウェイクしてキャリアコントローラがパケットを処理するまで、ローカルメモリにおいて待機する。RLCコントローラ及びMACベースのデバイスコネクタ機能は、使用されていない間はスリープモードに保たれる。
【0014】
RLCコントローラが後続のパケットを受信することに応答して、RLCはアプリケーションチャネルIDを抽出し、関連する非同期フィールドパラメータを検査する。パケットが、タイムクリティカルな動作を供するアプリケーションから開始され、無線ベアラを介した即時配信を要求する場合、キャリアコントローラはアクティブ状態に切り替わり、タイムクリティカルパケット及び非同期保存パケットは更なる処理のために共にMACキャリアコントローラに提出される。キャリアコントローラの能力のおかげで、パケットを同時に処理することによるいかなるレイテンシも経験されない。
【0015】
物理キャリア及びMACベースの移送ハンドリングはバッテリ電力を大量に消費するタスクであることから、本発明の実施形態は、MACキャリアコントローラによる同時的な非タイムクリティカルパケットの受信及びパケットの処理中においてRLCコントローラについてのアクティブ時間を短縮することにより、バッテリ電力を節約する。幾つかの実施形態において、実施形態は、UEデバイスの利用可能なバッテリ電力に基づき着手され得る、又はデバイス電力レベルが事前定義された閾値よりも低いときに自動的に適用され得る。実施形態は、5Gネットワークの特定の論理チャネルについてのパケット伝送決定の遅延を判定するにあたり、ネットワークの論理チャネルを操作し、アプリケーション及びチャネル配信要件情報を適用する。結果として生じる非タイムクリティカルパケット伝送の遅延は、高いエネルギー要件を有する物理無線インタフェースの呼び出しを削減する。実施形態は、RLCキャリアコントローラのアクティブ状態を最小限に抑え、これによりスリープモードを増加させ、非同期遅延パケットの配信は、後に受信されるタイムクリティカルDTCHパケットと共に行われる。
【0016】
実施形態は、単一のキャリア処理スロット内で利用可能な移送帯域幅を利用し、これは、リソースの最適化を改善する。実施形態は、アプリケーションID、論理チャネル、及びQCI特性のリストを生成することによりパケットのインテリジェントな選択を実行し、RLC処理に起因するアプリケーション性能への影響を回避する。第3世代、第4世代、及びLTEネットワークは、パケットの許容できるレベルの伝送遅延を伴うアプリケーション及びチャネルの生成されたリストにパケット情報がマッピングされ得るメカニズムを欠いているため、実施形態は、5Gネットワークに適用される。幾つかの実施形態は、本発明の実施形態の提供される電力管理効率を、ユーザ機器(UE)デバイスのエネルギー節約モードの一部として統合する。
【0017】
本願において使用される用語は、簡潔にするために使用される頭字語を含み、これらは明確にするために以下の通り定義される。5G-UP-5Gネットワークのプロトコルスタックのユーザプレーン-データプレーンとも呼ばれるユーザプレーンは、ネットワークユーザトラフィックを搬送する。プレーンは、ネットワーキングの文脈において、電気通信アーキテクチャの3つの不可欠なコンポーネントの1つである。これら3つの要素は、データプレーン、制御プレーン、及び管理プレーンである。
CUPS-制御プレーン及びユーザプレーン分離-それは、オペレータが進化型パケットコア(Evolved Packet Core:EPC)を集中化されたロケーションに位置し得る制御プレーンに分離すること、及び、ユーザプレーンが、それがサポートしているアプリケーションのより近くに配置されることを可能にする。このタイプの分離は、コネクテッドカーなどのアプリケーションにとっての鍵となる。CUPSは、ネットワークがネットワークスライシングのような高度なタスクをハンドリングすることを可能にする。
RAN-無線アクセスネットワークは、無線リンクを通じて個々のデバイスをネットワークの他の部分に接続するワイヤレス電気通信システムの主要コンポーネントである。
DTCH-(無線ベアラチャネル)-専用トラフィックチャネル
SDAP-サービスデータ適応プロトコルは、5Gコアネットワークからのサービス品質フロー及びデータ無線ベアラの間のマッピング、並びに、アップリンク及びダウンリンクパケットにおけるサービス品質フロー識別子(Quality-of-service Flow Identifier:QFI)のマーキングを担う。
RLC-無線リンク制御-5G新無線において使用されるプロトコルであり、MAC層の上、及びPDCP層の下に位置する。
MAC(要素)-5G新無線ネットワークの媒体アクセス制御層は、伝送媒体とのインタラクションについてハードウェアを制御する。MAC層は、伝送媒体に対するフロー制御及び多重化を提供する。
NR-新無線;「5G NR」についての省略表現であり;LTEが4Gを説明するために使用されるのと同様に、5Gを説明するために使用される。
3GPP(登録商標)-第3世代パートナーシッププロジェクトは、モバイル電気通信用のプロトコルを開発する複数の標準化団体の総称である。
QCI-サービス品質クラス識別子-3GPPロングタームエボリューション(LTE)ネットワークで使用されて、キャリアトラフィックに適切なサービス品質(Quality of Service:QoS)が割り当てられることを確実にする。異なるキャリアトラフィックは、異なるQoS、ひいては異なるQCI値を要求する。
TTLコンプライアンス-タイムトゥリーブ(time to leave)
RTT-ラウンドトリップタイム(round trip time)
UE-ユーザ機器(例えば、セルラ電話)
eNodeB-進化型ノードB。4G LTE無線基地局のアップグレード版であり、これは、4Gコアネットワークの代わりにモバイルネットワークによって5Gクラウドネイティブコアネットワークが使用されるとき、4G LTEデバイスをモバイルネットワークに接続することができる。
S-GW-サービングゲートウェイ(アグリゲーションノード)-ユーザプレーンにわたる全てのパケットに関して、他のネットワークへのハンドオーバを担う。
P-GW-パケットデータネットワーク(P)ゲートウェイ(GW)-LTEネットワークを他のパケットネットワークに接続する。
PDN-パケットデータネットワーク
GPON-ギガビットパッシブオプティカルネットワーク)-光ファイバケーブルを用いて、インターネットアクセスをビジネスエリア又は住宅エリアに配信するためのファイバ技術。
セグメント化されたARQ-(Seg-ARQ)セグメント化された自動再送要求(パケット)。パケットは、受信パケットのRLCチャネルIDを抽出するためのソースとして機能する。
HARQ-ハイブリッド自動再送要求;ダウンリンクデータ伝送、すなわちPDSCHデータのために基地局にフィードバックを提供するコードブック。複数のHARQプロセス(最大16)がUEごとにサポートされており、各HARQプロセスについて個別のフィードバックが必要となる。
PDCP層-パケットデータコンバージェンスプロトコル-PDCPは、RLC層の上のUMTS/LTE/5Gエアインタフェースの無線プロトコルスタックに位置する。PDCPは、RRC及びユーザプレーン上位層に(例えば、UEにおけるIP又は基地局におけるリレーに)そのサービスを提供する。PDCP層はまた、ヘッダ圧縮を提供する。エアインタフェース又はアクセスモードは、モバイル又はワイヤレス通信における2つの局の間の通信リンクである。エアインタフェースは、接続のためのOSIモデルの物理及びデータリンク層(層1及び2)の両方を伴う。
BHリンク-バックホールリンク(バックホール通信ノード)
バックホール移送-階層型電気通信ネットワークにおいて、ネットワークのバックホール部分は、コアネットワーク間、又はバックボーンネットワーク間、及びネットワークのエッジにおける小サブネットワーク間の中間リンクを備える。バックホールは、有線、光ファイバ、及びワイヤレスコンポーネントを含み得る。
DWDM-(ミリメートル波物理伝送技術)-高密度波長分割多重化は、既存のファイバネットワーク上の帯域幅を拡大するために使用される光多重化技術である。DWDMは、同一のファイバ上で複数の信号を異なる波長で同時に結合し伝送することによって作用する。
【0018】
次に、本発明は、図面を参照して説明される。図1は、本発明の実施形態による、概して100で示される分散データ処理環境を示す機能ブロック図である。図1は、一実装形態の例示を提供しているに過ぎず、異なる実施形態が実装され得る環境に関していかなる限定も示唆していない。本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されたものであり、包括的であること、又は、開示された実施形態に限定されることは意図されていない。説明される実施形態の範囲から逸脱することなく、当業者には多くの修正及び変形が明らかとなるであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の適用、又は市場で見られる技術に対する技術的改良を最もよく説明するように、又は本明細書で開示される実施形態を他の当業者が理解することを可能にするために選択されたものである。
【0019】
本発明の実施形態において、分散データ処理環境100は、少なくとも、RLC110、SDAP120、PDCP層130、ミリメートル波多重化層140、及び割り当てメモリ160a、160b、160c及び160dを含む5Gネットワークであり、これらは全て5Gネットワークのコンポーネントとして相互接続されている。図1はまた、PDCP層130からRLC110に転送される非同期パケット150を示す。本発明の実施形態の態様を示すために、図1は、例として、割り当てメモリ160c及び160dに保存された非同期パケット150である非同期パケット151を示す。追加的に、図1は、伝送遅延に対する許可を含まないタイムクリティカルパケットを表す同期パケット170を示す。
【0020】
無線リンク制御(RLC)110は、5G新無線において使用されるプロトコルとして実行され、MAC層の上、及びPDCP層の下に位置する。無線リンク制御110は、パケット抽出器111、メモリ割り当て器113、ロケーションマッパー115、パケット保持マネージャ117、電力節約プログラム200、及びパケット取得ロジック119を含む。
【0021】
パケット抽出器111は、受信パケットを識別し、パケットがタイムクリティカル配信要件を有するかどうかを判定する。パケット抽出器111は、許容できる遅延伝送についての許容可能QCI指標付けを有するDTCHのリストとの比較により、非タイムクリティカル配信要件を有することが確認され、且つトラフィックチャネルを関連するRLCチャネルにマッピングしたパケットを抽出する。メモリ割り当て器113は、既存のメモリ割り当てロジックを用いて、無線ネットワークチャネルを介して提出する代わりに非タイムクリティカルパケットを記憶するためのメモリページをRLCデーモンに指定する。当該パケットの記憶により、媒体アクセスコントローラでの伝送多重化及びキャリアベース多重化のために、RLCキャリアコントローラについてのスリープ状態の開始が可能となる。
【0022】
ロケーションマッパー115は、非タイムクリティカルパケットが記憶される、メモリ割り当て器113によって割り当てられるメモリロケーションへのポインタを電力節約プログラム200に提供する。
【0023】
パケット保持マネージャ117は、追加的な割り当てメモリに保持されるパケットの増分カウンタを提供し、パケットの保持についての閾値の検証機能を含み、これを超えた場合、ウェイクアップ状態、及び、閾値の保持値を満たした、又は超えた、記憶されたパケットの数の処理を開始する。
【0024】
パケット取得ロジック119は、割り当てメモリに記憶されたパケットの位置を特定して取得するための機能を提供し、UEについてのスリープ状態及び電力節約を可能にする。幾つかの実施形態において、パケット取得ロジック119は、RLCによるタイムクリティカルパケットの受信及び識別によって開始される。他の実施形態において、パケット取得ロジック119は、パケット保持カウントが閾値を超えた、又は、キャリア変換器に対してRLCデーモンがアクティブであると検出された結果として開始される。
【0025】
電力節約プログラム200は、RLC110と共に動作する。幾つかの実施形態において、パケット抽出器111、メモリ割り当て器113、ロケーションマッパー115、パケット保持マネージャ117、及びパケット取得ロジック119は、電力節約プログラム200の動作制御下にあるモジュールコンポーネントであり、非タイムクリティカルパケットをメモリストレージに保存することを可能にし、UEのバッテリ電力を節約するスリープ状態を可能にする機能を提供する。電力節約プログラム200についての論述は、モジュールによって実行され得る機能を含むが、簡潔且つ明確にするために、電力節約プログラム200の包括的な動作の下で提示される。
【0026】
電力節約プログラム200は、アプリケーションレベルデータ伝送要件についての論理チャネルについてのデータをSDAPから収集する。収集されたデータは、5G UEユーザプレーンプロトコルの上位層からの無線チャネル(DTCH)識別を含み、同期及び非同期データ伝送決定を実行するために使用されるサービス品質クラス識別子(QCI)を収集する。電力節約プログラム200は、収集されたチャネル及びQCI特性をメタデータマッパーのクラスに記憶する。電力節約プログラム200は、UEに対する移送チャネルフェッチング及び無線リソース割り当てのためにRLC110でポーリングスレッドを開始する。ポーリングは、各移送チャネルがデータ伝送用のスロットに対して割り当てられているDWDM又は同様のミリメートル波物理伝送技術を含む。
【0027】
電力節約プログラム200は、許容できる遅延伝送についての許容可能QCI指標付けを有する論理チャネルのリストを作成し、関連するRLCチャネルに論理チャネルをマッピングする。許容できる伝送遅延についての判定は、RLC多重化コントローラの動的スリープ時間と整合する既存の事前定義された構成ポリシが用いられるマッピングを含む。
【0028】
電力節約プログラム200は、RLC多重化層がパケットを受信すると、セグメント化された自動再送要求(Seg-ARQ)パケットからRLCチャネルIDを抽出し、抽出されたチャネルIDをチャネルごとの許容できる遅延パケット配信を示すリストにマッピングする。電力節約プログラム200は、RLCチャネルIDが非同期データ伝送可能チャネルリストと一致するかどうかを判定し、一致する場合、割り当てメモリにパケットを保存し、パケットを即座に伝送しない。多重化器は、許容できる遅延を伴う非クリティカル優先パケットのために他の移送チャネルをポーリングする。非タイムクリティカルパケットをメモリに保存することで、RLC多重化器からの出力が削除され、スリープ状態が開始される、又は維持されることが可能となる。スリープ状態は、恒常的な無線リソース割り当て及びデータ伝送のためのスロットの割り当て、並びに、データパケットを移送無線キャリア上に配置するという多くのエネルギーを要する活動を回避することにより、UEのバッテリ電力を節約する。
【0029】
電力節約プログラム200は、RLCコントローラにおける優先パケットの受信を判定する。受信パケットが配信パケットについてタイムクリティカルであるとの優先ステータスを有するかどうかの判定は、RLCチャネルID及び関連する非同期フィールドパラメータを抽出すること、及び、許容できる遅延配信論理チャネルのRLCチャネルへのマッピングのリストと比較することによってRLCチャネルID及びパラメータを検査することを含む。受信パケットのRLCチャネルIDが、関連するRLCチャネルを論理チャネル(同期優先パケット)にマッピングしているリストと一致しないとの確認の後に、電力節約プログラム200は、RLCキャリア変調器及び多重化器を起動する。RLCキャリアコントローラは、多くのパケットが遅延配信のためにメモリ及び待ち行列に記憶されている場合において起動される。高帯域幅の入力/出力(Input/Output:I/O)ワークロードが保留されている場合、メモリ割り当てマネージャ(メモリ割り当て器113)モジュールは、RLCキャリアコントローラを起動する。幾つかの場合において、パケットのリターントリップタイム(Return Trip Time:RTT)及びタイムトゥリーブ(TTL)属性が伝送遅延値の許容できる限度を超えているときに、RLCキャリアコントローラが起動される。幾つかの実施形態において、ドライバがUE無線キャリアスロットの待ち行列要素操作により生じ得るオーバーヘッドを検出した場合に、RLCキャリアコントローラがUE-ユーザプレーンスタックにおいて起動される。
【0030】
電力節約プログラム200は、割り当てメモリからの保存パケットの取得を開始し、受信された同期優先パケットと共に、MAC多重化層による処理のために当該パケットを提出する。当該パケットは、RLCキャリア多重化器の同一のアウェイクスロットにおいて処理され、消費されるバッテリ電力を更に削減する。
【0031】
電力節約プログラム200は、ウェイクアップ状態を開始するトリガのために、SDAP又はRLCについてのポーリングを継続する。
【0032】
サービスデータ適応プロトコル層として知られるSDAP120は、5Gコアネットワークからのサービス品質フロー及びデータ無線ベアラの間のマッピング、並びに、アップリンク及びダウンリンクパケットにおけるサービス品質フロー識別子(QFI)のマーキングを担う。SDAPはまた、伝送されたパケットを正しいサービス品質フロー識別子(QFI)でマーキングし、次に、それが5Gシステムを横断する際のパケットの正しい転送処理を示す。
【0033】
PDCP層130は、ユーザプレーン上位層及び無線リソース制御(RRC)にサービスを提供してUE及びネットワーク基地局の間のプロトコルとして動作し、無線ベアラとの接続及び解放機能を確立する。PDCP層130は、ユーザプレーンデータ及び制御プレーンデータの転送を担い、パケット伝送の暗号化及び完全性チェックを実装する。
【0034】
ミリメートル波多重化層140は、ミリメートル波長の波(ミリメートル波)のキャリア信号生成器であり、伝送用パケットの多重化を提供する。本発明の幾つかの実施形態において、ミリメートル波多重化層140は、媒体アクセス制御(MAC)及び論理リンク制御(Logical Link Control:LLC)副層を含む。
【0035】
割り当てメモリ160a、b、c、及びdは、電力節約プログラム200によってRLC110から割り当てられたメモリページを表し、その中に、非タイムクリティカル非同期パケットが記憶され、タイムクリティカルパケットが受信されて処理されるまでの間、UEの電力が節約されるスリープモードが可能となる。割り当てメモリに保存された非同期パケットは、RLCの下で作用する移送チャネルについての「スリープ」状態を可能にし、これは通常、UEのための無線リソース割り当てを継続的にフェッチする。図1は、割り当てメモリ160c、及び160dに保存された非同期パケット150を示す。
【0036】
非同期パケット150は、パケット又はパケットヘッダに含まれるチャネル及びアプリケーションID及びQCI情報に基づき、配信について非タイムクリティカルであると判定されたユーザプレーンデータパケットである。本発明の実施形態は、パケットに関連付けられたアプリケーション、論理チャネル、又はQCIに基づき、受信パケットがタイムクリティカル要件を有するかどうかを判定する。
【0037】
同期パケット170は、パケットに関連付けられたタイムクリティカル配信要件を有する。同期パケット170を受信すると、スリープ状態に対するウェイクアップ応答が開始され、同期パケット170が伝送のために処理される。本発明の実施形態において、160c及び160dなどの割り当てメモリに保存された非同期パケット150は、同期パケット170と共に同時に取得され、処理される。
【0038】
図2は、本発明の実施形態による、図1の分散データ処理環境100内でRLC110と連動して動作する電力節約プログラム200の動作段階を示す。電力節約プログラム200は、5Gネットワークに接続されたユーザ機器(UE)との物理無線インタフェースの呼び出しを削減する。電力節約プログラム200は、受信パケットが伝送における遅延を許容するかどうかを判定し、非タイムクリティカルパケットを割り当てメモリに記憶することで、無線ネットワークコンポーネント上のRLCフローを排除し、これにより、キャリアコントローラがスリープモードに入ることを可能にする。電力節約プログラム200は、RLCキャリアコントローラのウェイクアップ状態を開始することによってタイムクリティカルパケットの受信に応答し、メモリから取得された同期パケット及び非同期パケットを伝送処理のために提出する。
【0039】
移送チャネル層は、RLCキャリアコントローラの下で作用して、UEに対する無線リソース割り当てを継続的にフェッチする。これは通常、各移送チャネルがデータ伝送用のスロットに割り当てられているDWDM又は同様のミリメートル波物理伝送技術で作用する。割り当てられたスロットに基づき、データパケットは移送無線キャリア上に配置され、キャリア電波上にデータパケットを配置する動作は、伝送用に移送チャネルを準備する必要があるため、大量のエネルギーを消費し、より多くのバッテリ電力を要求する。準備は、移送チャネルに加入してこれをデコードすることを含み、パケットは物理無線インタフェースフォーマットに定式化される必要がある。データパケット配置の移送チャネル動作は、ミリメートル波トランスクリプション(ミリメートル)を要求し、これはエネルギーを大量に消費する。本発明の実施形態は、チャネル及びパケット配信情報を収集し、許容できる遅延伝送についての許容可能QCI指標付けを有するDTCH(論理チャネル)のリストを作成し、それに応じて、関連するRLCチャネルに論理チャネルをマッピングする。許容できる移送遅延機能は、RLC多重化コントローラの動的スリープ時間と整合する既存の事前定義された構成ポリシを用いてマッピングされる。
【0040】
電力節約プログラム200は、アプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データを収集する(段階210)。電力節約プログラム200は、アプリケーションレベルデータ伝送要件についての論理チャネルを含むデータをSDAPから収集する。電力節約プログラム200は、パケット伝送がタイムクリティカルであるかどうかを示す論理チャネル(DTCH)ID及びQCIマッピング特性を収集する。幾つかの実施形態において、電力節約プログラム200は、様々な階層化システムから論理チャネル情報を収集し、どのRLCパケットが非タイムクリティカルであるかを検出し、QCI及びアプリケーション特性を収集する。
【0041】
電力節約プログラム200は、伝送遅延についての許容できるQCI指標付けを有する論理チャネルのリストを作成する(段階220)。電力節約プログラム200は、収集された論理チャネル情報から、非タイムクリティカルパケットに関連付けられた特性を判定する。電力節約プログラム200は、論理チャネルID、QCI値、及びアプリケーションIDを使用して、許容可能な伝送遅延許可を有するパケットを示す特性を判定する。電力節約プログラム200は、許容できる伝送遅延を含む非同期非タイムクリティカルパケットを有する論理チャネルのリストを作成する。
【0042】
電力節約プログラム200は、リストの論理チャネルを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングする(段階230)。電力節約プログラム200は、パケット伝送の許容できる遅延の特性を有する論理チャネルのリストを関連するRLCチャネルにマッピングする。幾つかの実施形態において、許容できる伝送遅延チャネルについての決定は、RLC多重化コントローラの動的スリープ時間と整合する既存の事前定義された構成ポリシを用いてマッピングされる。幾つかの実施形態において、チャネルのRLCテーブルへの論理チャネルのマッピングは、アプリケーションから派生したAPI又はQCI特性、及び許容される耐性及び伝送遅延値に基づく。
【0043】
電力節約プログラム200は、パケットを受信することに応答して、RLCチャネルIDを論理チャネルのリストと比較する(段階240)。電力節約プログラム200は、パケットが変換及び無線割り当てのためにRLC多重化層で受信されたと判定する。電力節約プログラム200は、セグメント化された自動再送要求パケット(Seg-ARQ)からRLCチャネルIDを抽出し、非同期データ伝送可能チャネルリストへのRLCチャネルIDのマッピングを実行する。受信パケットのRLCチャネルIDと、パケット伝送の遅延を許容する特性を有するものとして識別された論理チャネルのリストとの比較により、受信パケットが非タイムクリティカル非同期パケットであるかどうかが判定される。
【0044】
電力節約プログラム200は、パケットのRLCチャネルID、及びリストにおいて識別された論理チャネルの間の一致を判定することに応答して、割り当てメモリ内のRLCデータ構造にパケットを保存する(段階250)。受信パケットRLCチャネルIDが、許容可能な伝送遅延許可(すなわち、非タイムクリティカルパケット)を有する論理チャネルのリストにおいて一致したと判定すると、電力節約プログラム200は、割り当てメモリにパケットを保存する。電力節約プログラム200は、パケットが保存されるメモリアドレスへのポインタを判定する。幾つかの実施形態において、保持パケットカウンタは、割り当てメモリに保存されたパケットの量を反映して増分される。
【0045】
例えば、非同期パケット150のパケットが受信され、RLC110に移送される。電力節約プログラム200は、ARQパケットからRLCチャネルIDを抽出し、RLCチャネルIDを、パケットの遅延伝送を許容する特性を有するものとして識別された論理チャネルのリストと比較する。電力節約プログラム200は、非同期パケット150の受信パケットのRLCチャネルIDが論理チャネルのリストにマッピングされると判定し、割り当てメモリ160c内のロケーションアドレスへの受信パケットの保存を開始する。電力節約プログラム200は、パケットが保存されるメモリロケーションへのポインタを判定する。
【0046】
電力節約プログラム200は、タイムクリティカルパケットの受信に応答して、タイムクリティカルパケット及び保存パケットを伝送のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアに提出する(段階260)。電力節約プログラム200は、パケットの受信のためにRLCキャリアをポーリングし続け、RLCチャネルID及びパケット伝送要件情報を、遅延パケット伝送を許容する論理チャネルのリストと比較する。受信パケットがタイムクリティカル優先パケットであると判定することに応答して、電力節約プログラム200は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)及びRLCキャリアコントローラについてのウェイクアップ状態を開始し、RLCキャリア変調器及び多重化器を起動する。電力節約プログラム200は、割り当てメモリから(すなわち、メモリアドレスのポインタを介して)保存パケットを取得し、タイムクリティカルパケット及び取得された保存パケットを、処理及び伝送のためにMACキャリア(すなわち、ミリメートル波多重化)に提出する。
【0047】
例えば、電力節約プログラム200は、RLCキャリアコントローラがパケットを受信すると判定し、RLCチャネルIDが遅延パケット伝送を許容する論理チャネルにマッピングされるリストのRLCチャネルIDと一致しないと判定する。受信パケットはタイムクリティカルな特性を有し、電力節約プログラム200はRLCキャリア制御及びHARQのためにスリープ状態を終了してウェイクアップ状態を開始する。電力節約プログラム200は、割り当てメモリにおける保存パケットを取得し、保存パケット及びタイムクリティカルパケットを、処理及び伝送のためにMACキャリアに提出する。
【0048】
幾つかの実施形態において、割り当てメモリに記憶されたパケットの保持カウント閾値を超えることに起因して、RLCキャリア制御が起動される。他の実施形態において、電力節約プログラム200は、伝送遅延の許容できる限度を超えたRTT及びTTL値に起因して、スリープ状態からRLCキャリアコントローラを起動する。更なる他の実施形態において、電力節約プログラム200は、高帯域幅I/Oワークロードが保留されている場合にRLCキャリアコントローラを起動する。
【0049】
図3は、コンピューティングデバイス305を含むシステム300のコンポーネントのブロック図を示す。本発明の例示的な実施形態によれば、コンピューティングデバイス305は、RLC110(図1)と同様のコンポーネント及び機能的能力を含む。図3は、一実装形態の例示を提供しているに過ぎず、異なる実施形態が実装され得る環境に関していかなる限定も示唆していないことを理解されたい。図示された環境に対して多くの修正が行われ得る。
【0050】
コンピューティングデバイス305は、コンピュータプロセッサ304、メモリ306、永続ストレージ308、通信ユニット310、及び入力/出力(I/O)インタフェース312の間の通信を提供する通信ファブリック302を含む。通信ファブリック302は、プロセッサ(マイクロプロセッサ、通信及びネットワークプロセッサなど)、システムメモリ、周辺デバイス、及びシステム内の任意の他のハードウェアコンポーネントの間で、データ及び/又は制御情報を渡すように設計された任意のアーキテクチャで実装され得る。例えば、通信ファブリック302は、1つ又は複数のバスを用いて実装され得る。
【0051】
メモリ306、キャッシュメモリ316、及び永続ストレージ308は、コンピュータ可読記憶媒体である。本実施形態において、メモリ306は、ランダムアクセスメモリ(RAM)314を含む。概して、メモリ306は、任意の好適な揮発性又は不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0052】
電力節約プログラム200は、メモリ306の1つ又は複数のメモリを介してそれぞれのコンピュータプロセッサ304のうち1つ又は複数による実行のために永続ストレージ308に記憶される。本実施形態において、永続ストレージ308は、磁気ハードディスクドライブを含む。代替的に、又は、磁気ハードディスクドライブに加えて、永続ストレージ308は、ソリッドステートハードドライブ、半導体ストレージデバイス、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、又は、プログラム命令又はデジタル情報を記憶することができる任意の他のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0053】
永続ストレージ308によって使用される媒体はまた、リムーバブルであり得る。例えば、リムーバブルハードドライブが永続ストレージ308に使用され得る。他の例は、永続ストレージ308の一部でもある別のコンピュータ可読記憶媒体上に転送するためにドライブに挿入される光ディスク及び磁気ディスク、サムドライブ、及びスマートカードを含む。
【0054】
これらの例において、通信ユニット310は、PDCP層130、及びミリメートル波多重化層140などの分散データ処理環境100のリソースを含む他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。これらの例において、通信ユニット310は、1つ又は複数のネットワークインタフェースカードを含む。通信ユニット310は、物理通信リンク及びワイヤレス通信リンクのいずれか又は両方の使用を通じて通信を提供し得る。電力節約プログラム200は、通信ユニット310を通じて永続ストレージ308にダウンロードされ得る。
【0055】
I/Oインタフェース312は、コンピューティングシステム300に接続され得る他のデバイスとのデータの入力及び出力を可能にする。例えば、I/Oインタフェース312は、キーボード、キーパッド、タッチスクリーン、及び/又は何らかの他の好適な入力デバイスなどの外部デバイス318への接続を提供し得る。外部デバイス318はまた、例えばサムドライブ、ポータブル光ディスク又は磁気ディスク、及びメモリカードなどの、ポータブルコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。本発明の実施形態を実践するために使用されるソフトウェア及びデータ、例えば、電力節約プログラム200は、そのようなポータブルコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得、I/Oインタフェース312を介して永続ストレージ308にロードされ得る。I/Oインタフェース312は、ディスプレイ320にも接続する。
【0056】
ディスプレイ320は、データをユーザに表示するためのメカニズムを提供し、例えばコンピュータモニタであり得る。
【0057】
本明細書において説明されるプログラムは、それらが本発明の特定の実施形態において実装されるアプリケーションに基づき識別される。しかしながら、本明細書における任意の特定プログラムの専門語は、単に便宜上使用され、従って、本発明は、そのような専門語によって識別及び/又は示唆される任意の特定の用途においてのみ使用するように限定されるべきではないことを理解されたい。
【0058】
本発明は、任意の可能な技術的詳細レベルの統合におけるシステム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品であり得る。コンピュータプログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためにコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体(又は複数の媒体)を含んでよい。
【0059】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用されるように命令を保持及び記憶することができる有形デバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、光学ストレージデバイス、電磁ストレージデバイス、半導体ストレージデバイス、又は上述したものの任意の好適な組み合わせであってよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非包括的なリストには、以下、すなわちポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピディスク、パンチカード又は命令が記録されている溝内の隆起構造などの機械的にエンコードされたデバイス、及び上述したものの任意の好適な組み合わせが含まれる。本明細書において使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体は、電波又は他の自由に伝搬する電磁波、導波路又は他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、又はワイヤを通じて伝送される電気信号などの一時的な信号自体であると解釈されるべきではない。
【0060】
本明細書において説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から、それぞれのコンピューティング/処理デバイスに、又は、ネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク及び/又はワイヤレスネットワークを介して、外部コンピュータ又は外部ストレージデバイスにダウンロードされ得る。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ及び/又はエッジサーバを備え得る。各コンピューティング/処理デバイスにおけるネットワークアダプタカード又はネットワークインタフェースが、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それらのコンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体への記憶のために転送する。
【0061】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路用の構成データ、又は、Smalltalk(登録商標)又はC++などのようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語を含む、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザのコンピュータ上で全体的に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で部分的に且つリモートコンピュータ上で部分的に、又は、リモートコンピュータ又はサーバ上で全体的に実行し得る。後者のシナリオにおいて、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続されてもよく、又はこの接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを用いるインターネットを通じて)外部コンピュータに対して行われ得る。幾つかの実施形態において、本発明の態様を実行するために、例えば、プログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は、プログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路が、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路をパーソナライズすることにより、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0062】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して本明細書で説明されている。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、及びフローチャート図及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装され得ることが理解されるであろう。
【0063】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータのプロセッサ、又は他のプログラマブルデータ処理装置に提供され、マシンを生成し得て、その結果、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定された機能/動作を実装するための手段を作成する。また、これらのコンピュータ可読プログラム命令は、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能/動作の態様を実装する命令を含む製品を有するように、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又は他のデバイスが特定の様式で機能するように指示し得るコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。
【0064】
コンピュータ可読プログラム命令を、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードして、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で一連の動作段階を実行させてコンピュータ実装プロセスを生成することで、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能/動作を実装するようにしてもよい。
【0065】
図中のフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。これに関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ又は複数の実行可能命令を備える命令のモジュール、セグメント、又は部分を表し得る。幾つかの代替的な実装形態において、ブロックに記されている機能は、図面に記されている順序と異なる順序で行われ得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、1つの段階として実現され、同時に、実質的に同時に、部分的又は全体的に時間が重複する様式で実行され得るか、又は、関与する機能に応じて、ブロックは場合により、逆の順序で実行され得る。ブロック図及び/又はフローチャート図における各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート図におけるブロックの組み合わせが、指定された機能又は動作を実行する、又は特殊目的ハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせを実行する、特殊目的ハードウェアベースのシステムによって実装され得ることにも留意されたい。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータ実装方法であって:
1つ又は複数のプロセッサが、サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始する段階、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成する段階;
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングする段階;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較する段階;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存する段階;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出する段階
を備える、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定する段階;及び
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定する段階
を更に備える、請求項1又は2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記1つ又は複数のプロセッサが、許容できる伝送遅延を有する前記パケットを前記RLCデータ構造内の前記割り当てメモリに保存することにより、ユーザ機器(UE)デバイスのエネルギー節約モードに統合される電力管理効率が提供される、請求項1又は2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
メモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えたことに応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、請求項1又は2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットは、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出される、請求項1又は2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
論理チャネルからのデータ収集は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータは、パケットをメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、請求項1又は2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータプログラムであって、:
1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体、及び前記1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に集合的に記憶されたプログラム命令を備え、前記プログラム命令は、コンピュータにより実行された場合、前期コンピュータに
サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始させ、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成させ
前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングさせ
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較させ
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存させ;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出させる、
コンピュータプログラム。
【請求項9】
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記プログラム命令は、コンピュータにより実行された場合、前期コンピュータに、更に、
前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定させ;及び
前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定させる、
請求項8又は9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記割り当てメモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えていると判定するプログラム命令に応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、請求項8又は9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
プログラム命令は、前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットを、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出する、請求項8又は9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
論理チャネルからのデータ収集のためのプログラム命令は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータのためのプログラム命令は、パケットを前記割り当てメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、請求項8又は9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータシステムであって:
1つ又は複数のコンピュータプロセッサ;
1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体、及び前記1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に集合的に記憶されたプログラム命令を備え、前記プログラム命令は:
サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始するためのプログラム命令、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成するためのプログラム命令;
前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングするためのプログラム命令;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較するためのプログラム命令;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存するためのプログラム命令;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出するためのプログラム命令
を有する、コンピュータシステム。
【請求項15】
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項16】
前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令;及び
前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令
を更に備える、請求項14又は15に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
電力管理ポリシは、ユーザ機器(UE)デバイスのエネルギー節約モードに統合されている、請求項14又は15に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記割り当てメモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えていると判定するプログラム命令に応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、請求項14又は15に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
プログラム命令は、前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットを、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出する、請求項14又は15に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
論理チャネルからのデータ収集のためのプログラム命令は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータのためのプログラム命令は、パケットを前記割り当てメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、請求項14又は15に記載のコンピュータシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
図中のフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。これに関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ又は複数の実行可能命令を備える命令のモジュール、セグメント、又は部分を表し得る。幾つかの代替的な実装形態において、ブロックに記されている機能は、図面に記されている順序と異なる順序で行われ得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、1つの段階として実現され、同時に、実質的に同時に、部分的又は全体的に時間が重複する様式で実行され得るか、又は、関与する機能に応じて、ブロックは場合により、逆の順序で実行され得る。ブロック図及び/又はフローチャート図における各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート図におけるブロックの組み合わせが、指定された機能又は動作を実行する、又は特殊目的ハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせを実行する、特殊目的ハードウェアベースのシステムによって実装され得ることにも留意されたい。
(他の可能な項目)
[項目1]
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータ実装方法であって:
1つ又は複数のプロセッサが、サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始する段階、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成する段階;
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングする段階;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較する段階;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存する段階;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出する段階
を備える、コンピュータ実装方法。
[項目2]
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定する段階;及び
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定する段階
を更に備える、項目1に記載の方法。
[項目4]
前記1つ又は複数のプロセッサが、許容できる伝送遅延を有する前記パケットを前記RLCデータ構造内の前記割り当てメモリに保存することにより、ユーザ機器(UE)デバイスのエネルギー節約モードに統合される電力管理効率が提供される、項目1に記載の方法。
[項目5]
メモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えたことに応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、項目1に記載の方法。
[項目6]
前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットは、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出される、項目1に記載の方法。
[項目7]
論理チャネルからのデータ収集は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータは、パケットをメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、項目1に記載の方法。
[項目8]
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータプログラム製品であって、:
1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体、及び前記1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に集合的に記憶されたプログラム命令を備え、前記プログラム命令は:
サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始するためのプログラム命令、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成するためのプログラム命令;
前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングするためのプログラム命令;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較するためのプログラム命令;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存するためのプログラム命令;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出するためのプログラム命令
を有する、コンピュータプログラム製品。
[項目9]
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、項目8に記載のコンピュータプログラム製品。
[項目10]
前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令;及び
前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令
を更に備える、項目8に記載のコンピュータプログラム製品。
[項目11]
前記割り当てメモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えていると判定するプログラム命令に応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、項目8に記載のコンピュータプログラム製品。
[項目12]
プログラム命令は、前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットを、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出する、項目8に記載のコンピュータプログラム製品。
[項目13]
論理チャネルからのデータ収集のためのプログラム命令は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータのためのプログラム命令は、パケットを前記割り当てメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、項目8に記載のコンピュータプログラム製品。
[項目14]
5Gネットワーク内で動作するユーザ機器のバッテリ電力節約のためのコンピュータシステムであって:
1つ又は複数のコンピュータプロセッサ;
1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体、及び前記1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に集合的に記憶されたプログラム命令を備え、前記プログラム命令は:
サービスデータ適応プロトコルからのアプリケーションレベルデータについての論理チャネルの伝送要件データの収集を開始するためのプログラム命令、ここで論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びサービス品質クラス識別子(QCI)指標付け情報が収集される;
前記論理チャネル識別情報(ID)、アプリケーションID、及びQCI指標付け情報に基づき、パケットの許容できる伝送遅延についての許容可能QCI指標付けを有する前記論理チャネルのリストを作成するためのプログラム命令;
前記論理チャネルの前記リストを関連する無線リンク制御(RLC)チャネルにマッピングするためのプログラム命令;
RLC多重化層によるパケットの受信に応答して、セグメント化された自動再送要求(ARQ)パケットからのRLCチャネルIDを、パケットの伝送の許容できる遅延を伴う前記論理チャネルの前記リストと比較するためのプログラム命令;
前記RLCチャネルID及び前記論理チャネルの前記リストの間の一致に応答して、前記パケットをRLCデータ構造内の割り当てメモリに保存するためのプログラム命令;及び、
タイムクリティカルパケットの受信に応答して、前記タイムクリティカルパケット及び保存された前記パケットを、伝送処理のために媒体アクセス制御(MAC)キャリアコントローラに提出するためのプログラム命令
を有する、コンピュータシステム。
[項目15]
前記タイムクリティカルパケットは、ラウンドトリップタイム(RTT)又はタイムトゥリーブ(TTL)値のうち少なくとも1つが許容できる限度を超えている前記パケットの配信優先度を含む、項目14に記載のコンピュータシステム。
[項目16]
前記割り当てメモリをポーリングして、パケット保持が事前定義された閾値を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令;及び
前記割り当てメモリをポーリングして、保存パケットがリターントリップタイム又はタイムトゥリーブ伝送遅延値の許容できる限度を超えているかどうかを判定するためのプログラム命令
を更に備える、項目14に記載のコンピュータシステム。
[項目17]
電力管理ポリシは、ユーザ機器(UE)デバイスのエネルギー節約モードに統合されている、項目14に記載のコンピュータシステム。
[項目18]
前記割り当てメモリに保存されたパケットの量が保持閾値を超えていると判定するプログラム命令に応答して、無線リンク制御(RLC)キャリアコントローラが起動される、項目14に記載のコンピュータシステム。
[項目19]
プログラム命令は、前記タイムクリティカルパケット及び保存パケットを、前記RLC多重化層の同一のアクティブスロットに同時に提出する、項目14に記載のコンピュータシステム。
[項目20]
論理チャネルからのデータ収集のためのプログラム命令は、アプリケーションレベルデータ伝送要件を提供し、QCI特性から収集されたデータのためのプログラム命令は、パケットを前記割り当てメモリに保存するか、又は遅延を伴うことなく前記パケットを無線インタフェースに転送するかについての決定のための情報を提供する、項目14に記載のコンピュータシステム。
【国際調査報告】