IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キャタピラー インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-535236表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト
<>
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図1
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図2
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図3
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図4
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図5
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図6
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図7
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図8
  • 特表-表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】表面粗さが増加したトラックシューまたはトラックボルト
(51)【国際特許分類】
   B62D 55/08 20060101AFI20240920BHJP
   F16B 35/00 20060101ALI20240920BHJP
   F16B 39/282 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B62D55/08 Z
F16B35/00 K
F16B39/282 C
F16B35/00 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516459
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 US2022041956
(87)【国際公開番号】W WO2023048906
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】17/480,710
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨハンセン、エリック ジェームス
(57)【要約】
トラックシュー(100)は、接地係合表面(104)およびトラックリンク係合表面(106)を含む。穴(108)は、シュー(100)を通って、接地係合表面(104)からトラックリンク係合表面(106)まで延在する。接地係合表面(104)は、穴(108)に隣接して配置される第一の領域(114、114a)と、第一の表面粗さとは異なる表面粗さを有する穴(108)から離れて第一の領域(114、114a)から延在する第二の領域(116)とを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラックアセンブリーで使用するためのトラックシュー(100)であって、
接地係合表面(104)と、
トラックリンク係合表面(106)と、
前記接地係合表面(104)から前記トラックリンク係合表面(106)まで前記トラックシュー(100)を通って延在する穴(108)と、を含み、
前記接地係合表面(104)が、第一の表面粗さを有する前記穴(108)を囲む第一の領域(114、114a)と、前記第一の表面粗さとは異なる表面粗さを有する前記穴(108)から離れて前記第一の領域(114、114a)から延在する第二の領域(116)とを含む、トラックシュー(100)。
【請求項2】
前記表面粗さの差が、少なくとも5.0Raである、請求項1に記載のトラックシュー(100)。
【請求項3】
前記第一の領域(114、114a)が、前記第二の領域(116)よりも大きな表面粗さを有する、請求項2に記載のトラックシュー(100)。
【請求項4】
前記第一の領域(114、114a)が、円形リング形状を有する、請求項1に記載のトラックシュー(100)。
【請求項5】
前記穴(108)が穿孔される、請求項1に記載のトラックシュー(100)。
【請求項6】
前記第一の領域(114、114a)が、ローレット付きテクスチャー、鋸歯パターン、または点描テクスチャーを有する、請求項1に記載のトラックシュー(100)。
【請求項7】
前記トラックシュー(100)が、複数の穴(108)を含み、各々が、前記穴(108)の周りに配置された関連する第一の領域(114、114a)を含む、請求項1に記載のトラックシュー(100)。
【請求項8】
トラックボルト(200、200a)であって、
ヘッド(202)と、
前記ヘッド(202)から延在するシャフト(204)と、を含み、
前記ヘッド(202)が、4.0Ra以上の表面粗さを含む、前記シャフト(204)を囲む前記ヘッド(202)の下に表面(208、208a)を含む、トラックボルト(200、200a)。
【請求項9】
前記表面(208)が、ローレットが付けられ、鋸歯パターン、または点描テクスチャーを含む、請求項8に記載のトラックボルト(200、200a)。
【請求項10】
前記シャフト(204)が、自由端(206)で終端し、前記自由端(206)から前記ヘッド(202)に向かって延在するおねじを含み、前記表面粗さが、10.0Raを超えない、請求項8に記載のトラックボルト(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、エンドレストラック駆動車両に使用されるトラックチェーンを組み立てるために使用されるトラックシューおよびトラックボルトに関する。より具体的には、本開示は、振動、負荷、および摩耗によって経時的に緩む可能性が低い、こうしたトラックシューおよびトラックボルトに関する。
【背景技術】
【0002】
トラック式機械は通常、機械の推進中に接地面に係合する機械の両側にトラックチェーンを使用する。複数の個々のリンクは、ブッシングおよびピン配置を介して枢動可能に結合されて、トラックチェーンを形成する。機械のエンジンによって駆動されるスプロケットは、ブッシングと係合し、一つまたは複数のアイドラーの周りでチェーンを並進移動させる。チェーンが移動すると、接続されるリンクが、例えば連結されたトラックシューを介して機械の下の接地面と係合し、その表面上で機械を推進する。トラックチェーンは、内側リンクおよび外側リンクが交互である直線リンクチェーンであってもよく、または全てのリンクが類似しているオフセットリンクチェーンであり得る。トラックシューは、典型的には、ボルトおよびナット配置によってリンクに接続される。経時的に、これらの固定された接続は、振動、負荷、摩耗などにより緩くなり得る。シューがトラックチェーンの不適切な位置に配置または落下した場合、下部走行体への損傷および/またはメンテナンスのための望ましくないダウンタイムが必要である。
【0003】
この問題に対処する一つの方法は、ボルトの保持力およびクランプ力を改善するために、高い最小トルク要件を使用することである。最小トルク要件が高いと、ボルトの緩みを減らすことができるが、ボルトを過度に締め付けたり破損したりするリスクにさらす可能性がある。さらに、ボルトとトラックシュー表面との間のさまざまな摩擦力が、締め付けトルクが加えられたにもかかわらず、結果として生じるボルトの締付力を著しく低減し得るため、高い最小トルク要件は、必ずしもボルトのクランプ力を増加させるわけではない。
【0004】
別の提案された解決策が、ねじ接続の緩みを防止するのに役立ち得るくさびロックワッシャーを開示する米国特許第9,732,782号および第10,508,679号に含まれる。より具体的には、ワッシャーの表面には、ワッシャーとねじヘッド、ナット、またはボルトなどの摩擦を増加させるパターンが提供され得る。しかしながら、こうしたワッシャーは、容易に失われ得、または保守が必要な場合には現場で利用でき得ない。
【0005】
従って、ユーザーにとってより便利で信頼性のあるトラックボルトの緩みの可能性を低減するデバイスに対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0006】
本開示の実施形態によるトラックアセンブリーで使用するためのトラックシューが提供される。トラックシューは、接地係合表面とトラックリンク係合表面とを含み得る。穴は、接地係合表面からトラックリンク係合表面までシューを通って延在し得る。接地係合表面は、4.0Ra以上の表面粗さを有する穴に隣接して配置される粗い領域を含む。
【0007】
本開示の別の実施形態によるトラックアセンブリーで使用するためのトラックシューが提供される。トラックシューは、接地係合表面とトラックリンク係合表面とを含み得る。穴は、接地係合表面からトラックリンク係合表面までシューを通って延在し得る。接地係合表面は、穴に隣接して配置される第一の領域と、第一の表面粗さとは異なる表面粗さを有する穴から離れるように第一の領域から延在する第二の領域とを含む。
【0008】
本開示の実施形態によるトラックアセンブリーで使用するためのトラックボルトが提供される。トラックボルトは、ヘッドと、ヘッドから延在するシャフトとを含んでもよい。ヘッドは、シャフトを囲み、4.0Ra以上の表面粗さを含む下面を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、隆起したトラック駆動アセンブリーを有するブルドーザーなどの例示的な機械の斜視図である。
図2図2は、図1の機械から取り外された上昇したトラック駆動アセンブリーの一部分の拡大背面図であり、トラックシューをトラックチェーンに取り付けるトラックボルトをより明確に示す。
図3図3は、トラックシューの穿孔された穴を通って延在するトラックボルトを示す拡大断面図である。増大した表面粗さの領域は、ボルトのヘッドの下に示される。
図4図4は、ボルトを取り外した図3の穴の上面図であり、穴の周りに配置された表面粗さ(例えば、点描パターン)が増加した領域を示す。
図5図5は、図4のものとは異なるパターン(例えば、刻み目パターン)を有する粗さが増加した領域を示す、別のトラックシューの上面図である。
図6図6は、その頭部の下に配置された粗さが増加した表面を有するトラックボルトの斜視図である。点描パターンが示される。
図7図7は、そのヘッドの下に配置された表面粗さが増加した別のトラックボルトの斜視図である。ローレット付きパターンが示される。
図8図8は、図5の穴の周りに図示したパターンを形成し得る穿孔の斜視図である。
図9図9は、ボルトの緩み方向への回転を防止するのを助けるために、ボルトヘッドの下にあるトラックシューの表面上に形成される鋸歯プロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
前述の一般説明および以下の詳細な説明はどちらも、単に例示的および説明的なものにすぎず、特許請求する特徴を限定しない。本明細書で使用される「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、またはそれらの他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、それによって要素のリストを含む工程、方法、物品、または装置は、単にそれらの要素のみを含むのではなく、そのような工程、方法、物品、または装置に明示的に列挙されていないか、または内在していない他の要素を含んでもよい。本開示では、例えば「約」、「実質的に」、および「およそ」などの相対的な用語は、記載された値の±10%の変動の可能性を示すために使用される。
【0011】
参照が本開示の実施形態に対して詳細になされ、その例が添付図面に図示される。可能な限り、同一または類似部品に言及するのに、図面全体を通して同一の参照番号を使用するであろう。一部の事例では、参照番号が本明細書で示され、図面はその後に文字が続く、例えば、100a、100b、またはプライム記号が続く、例えば100′、100′′などの参照番号を示す。参照番号の直後に文字またはプライム記号を使用することが、これらの特徴が同様の形状であり、幾何学形状が対称面の周りにミラーリングされる場合によくあるのと同様の機能を有することを示すことを理解されたい。本明細書での説明を容易にするために、文字および素数はしばしば本明細書に含まれないが、特徴の重複を示すために図面に示され得、この書面による仕様内で説明される、類似または同一の機能または形状を有する。
【0012】
図1は、本開示によるトラックアセンブリー12を備えた機械10を示す。機械10は、鉱業、建設、農業、輸送、または当技術分野で公知の任意の他の産業、例えば、ドーザ、掘削機械、ローダ、バックホウ、モーターグレーダー、または任意の他の地上走行機など、産業で何らかのタイプの動作を実施するトラックタイプのトラクターまたは任意の移動機械であり得る。ブレード14の形態の作業器具が示されるが、他の作業器具が使用されてもよく、または完全に省略され得る。
【0013】
一態様では、機械10は、示されるようにブルドーザーであり得る。しかしながら、他の態様では、機械10は、小さなトラックタイプのトラクターまたは大きなトラックタイプのトラクターなどであり得る。トラックリンクアセンブリーまたはトラックチェーンアセンブリー13を有し得るトラック駆動アセンブリー12は、機械10の下部走行体アセンブリーに結合され、少なくとも一つの駆動ギアまたはスプロケット15を介して機械エンジンまたは他の電源(図示せず)によって駆動され得る。別個のトラック駆動アセンブリー12は、機械10の各側面に連結されてもよく、それぞれが別個のエンドレスループを形成するトラックチェーン13を有する。複数のトラックシュー16は、接地面の係合を助けるために、トラックチェーン13の外面に結合され得る。
【0014】
図2に最も良く示されるように、無限トラックチェーン13は、構造的に類似した複数のリンクサブアセンブリーを含むことができ、各リンクサブアセンブリーは一対のリンクを含むことができる。一対のリンクは、リンク18と、平行でリンク18の反対側に間隔を置いて配置されたそれぞれ対のリンクとを含むことができる。リンク18およびそれらのそれぞれ対のリンクは、直線またはオフセットリンクであってもよく、それぞれが、それぞれの対向する端部(例えば、第一の端部開口部および第二の端部開口部)に開口部を含む。
【0015】
連続リンクサブアセンブリーは、ピン20およびブッシング(図示せず)によって連結され得る。例えば、第一のリンクサブアセンブリーを第二のリンクサブアセンブリーと連続的に連結するために、ピン20は、第一のリンクサブアセンブリーのリンクの第一の端部開口部内に固定的に受けられてもよく、ブッシングは、第二のリンクアセンブリーのリンクの第二の端部開口部内に固定的に受けられてもよい。このように、ピン20およびブッシングは、二つのリンクサブアセンブリーを一緒に連結して、トラックチェーン13の一部分を形成する。
【0016】
各ピン20は、実質的に円筒形のロッドであってもよく、ブッシングを通して滑り嵌めされるようにサイズ設定され得る。各ブッシングは一般に円筒形であってもよく、円筒形チャネルは穴としてブッシングを通って長軸方向に延びる。穴およびピンは、一定の直径を有し得るが、必ずしもそうではない。
【0017】
図2および図3を見ると、トラックシュー16、100は、本明細書で前述したように、トラックシュー100の穴108を通って延在するトラックボルト24を使用して、アセンブリーのリンクに固定されることが多い。トラックボルト24のねじ付き端部は、リンクの凹部または空隙に見られるナット26に接続される。
【0018】
ここで、本開示のさまざまな実施形態に従って構成されるトラックシューおよび/またはトラックボルトのさまざまな実施形態の詳細について考察し、トラックシュー、トラックボルト、ナットなどの間のボルト接続または他の固定接続が緩む可能性を低減する特徴を有する。
【0019】
発明者らは、ボルトの頭部または締結具の他の部分とトラックシューとの間の摩擦が、任意の他の変数と同じくらい、固定接続の堅牢性に影響を与えることを発見した。
【0020】
ここで図3~5を参照すると、トラックシュー100は、接地係合表面104と、トラックリンク係合表面106と、トラックシュー100を通って接地係合表面104からトラックリンク係合表面106に延在する穴108(「締結具受け開口」とも呼ばれ得る)とを含み得る。接地係合表面104は、いくつかの実施形態では、4.0Ra以上の表面粗さを有する穴108に隣接して配置される粗い領域110、110a、110bを含み得る。このような場合、この粗い領域110、110a、110bの表面粗さは、10.0Ra未満であり得る。これは、本開示の他の実施形態では当てはまらない場合がある。
【0021】
いくつかの実施形態では、接地係合表面104は、粗い領域に隣接して配置される滑らかな領域112を含み得る。この滑らかな領域112は、本開示のいくつかの実施形態では、4.0Ra未満の表面粗さを有し得る。
【0022】
図4および図5で最もよくわかるように、粗い領域110、110bは穴を取り囲んでもよく、一方で滑らかな領域112は粗い領域を取り囲んでもよい。従って、領域は、任意の適切な環状リング形状(例えば、円形、正方形などであり得る)を含むさまざまな形状を形成し得る。これらの空間的関係は、本開示の他の実施形態では異なるように構成され得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、表面粗さの増加は、点描パターン/テクスチャー、ローレット付きパターン/テクスチャー、鋸歯パターン(図9を参照)などを使用して達成され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、トラックシュー100は、変化する表面粗さを有してもよく、および/または表面粗さが大きすぎる領域を有し得る。こうした場合、接地係合表面104は、穴を囲む第一の領域114、114a(図4および5を参照)と、第一の表面粗さとは異なる表面粗さを有する穴108から離れるように第一の領域から延在する第二の領域116とを含み得る。こうした場合、表面粗さの差は、少なくとも5.0Raであり得る。本開示の他の実施形態では、この差の他の値も可能である。
【0025】
一部の事例では、第一の領域114、114aは、第二の領域116よりも大きい表面粗さを有するが、必ずしもそうである必要はない。第一の領域114、114aは、図4および5に示すような円形リング形状を含むさまざまな構成を有し得る。
【0026】
図2を参照して理解されるように、典型的には複数の穴108があり各々が穴の周りに配置された関連する第一の領域114、114aを含む。このような場合、第二の領域116は、一つの穴の第一の領域から別の穴の第一の領域などに延在する、トラックシューの大部分を覆ってもよい。
【0027】
トラックシューの摩擦特徴に加えて、またはその代わりに、トラックボルト200、200aが、摩擦特徴を有し得る。より具体的には、図6および7に示すように、トラックボルト200は、ヘッド202と、ヘッド202から延在し、自由端206で終端するシャフト204とを含み得る。示されるように、シャフト全体は、おねじであり得るが、必ずしもそうでなくてもよい。例えば、ヘッドと、自由端から延在するねじ山部分との間に配設されたねじなし部分があり得る(例えば、図3)。ヘッド202は、シャフト204を囲むヘッドの下に表面208、208aを含んでもよく、4.0Ra以上の表面粗さを有する。この表面粗さは、本明細書で前述したテクスチャー/パターン(例えば、鋸歯、点描、ローレットなど)のいずれかを使用して達成され得る。いくつかの実施形態では、この表面粗さは、10.0Raを超え得ない。
【0028】
本明細書では詳細に論じていないが、これらの同じ特徴が、ナットとトラックシュー、ナットとトラックリンクとの間のインターフェイスに適用され得る。
【0029】
一般に、本明細書で論じる任意の構成要素は、鉄、鋼、鋳鉄、ねずみ鋳鉄、白色鉄などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な材料から作製され得る。また、本明細書で論じる任意の構成要素は、熱処理、誘導硬化、浸炭、コーティングなどであり得る。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本明細書で論じる任意の実施形態による、トラックシュー、トラックボルト、ナット、またはこれらの構成要素のうちの一つまたは複数を含む任意のアセンブリーは、現場またはOEM(相手先ブランド供給業者)の文脈における交換部品として提供され得る。
【0031】
穿孔/スタンピングプロセスを使用して、穴、および穴の周りのパターンまたはテクスチャーを形成して、必要な表面粗さを提供し得る。その目的のために、図8は、穿孔の先端がシューを通して突然膨らんで穴を形成するように、刻み付きパターンまたは質感を持つ穿孔およびスリーブを示し、スリーブの環状表面はシューに接触し、テクスチャーまたはパターンを付与する。穿孔とスリーブの組み合わせは、ハードストップを有するばね式プランジャーの形態を取ってもよい。別の方法として、EDM(放電加工)などのより洗練された製造技術が、テクスチャーまたはパターンを形成するために本開示の他の実施形態で使用され得る。
【0032】
本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、一つまたは複数の品目を含むことが意図されており、「一つまたは複数(one or more)」と交換可能に使用され得る。一つの項目のみが意図される場合、「一つ(one)」または類似の言語が使用される。また、本明細書で使用される場合、「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」、「有する(with)」またはこれに類する用語は制約のない用語であることが意図される。さらに、語句「~に基づく(based on)」は、別段の明示がない限り、「~に少なくとも部分的に基づく(based,at least in part,on)」を意味することを意図する。
【0033】
本明細書の値の範囲の列記は、本明細書中で特に示さない限り、該範囲内の個々の値を個別に参照する簡略な方法として機能することが意図されるものであり、個々の値はそれぞれ本明細書に個別に記載されるものとして本明細書に組み込まれる。
【0034】
本発明の範囲または精神から逸脱することなく、本明細書で論じられるような装置および組み立て方法の実施形態に対してさまざまな修正および変形を行うことができることは当業者には明らかであろう。本開示のその他の実施形態は、本明細書に開示されるさまざまな実施形態の仕様および実践を考慮することで、当業者には明らかであろう。例えば、いくつかの機器は、本明細書に記載されたものとは異なる構造および機能を有し得、任意の方法の特定のステップは省略され、具体的に言及されたものとは異なる順序で実行され、または場合によっては同時にまたはサブステップで実行される。さらに、さまざまな実施形態の特定の態様または特徴に対する変形または修正を行って、さらなる実施形態を作成することができ、さらにさらなる実施形態を提供するために、さまざまな実施形態の特徴および態様を、他の実施形態の他の特徴または態様に追加または置換することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】