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特表2024-535265ローリングダンパー、非対称ローリング運動および対称上下運動を伴う各サスペンションシステム、並びにその実装方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ローリングダンパー、非対称ローリング運動および対称上下運動を伴う各サスペンションシステム、並びにその実装方法
(51)【国際特許分類】
   B60G 13/08 20060101AFI20240920BHJP
   F16F 15/04 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B60G13/08
F16F15/04 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516816
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 IB2022058620
(87)【国際公開番号】W WO2023042073
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】117462
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PT
(31)【優先権主張番号】21208343.0
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524099027
【氏名又は名称】イレヴァレントドラゴン リミターダ
【氏名又は名称原語表記】IRREVERENTDRAGON, LDA
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】ディオゴ ダ フォンセカ アラウージョ マトス
【テーマコード(参考)】
3D301
3J048
【Fターム(参考)】
3D301AA04
3D301AA21
3D301AA30
3D301AB02
3D301CA01
3D301DA08
3D301DA33
3D301DB13
3J048AA02
3J048AC04
3J048EA15
(57)【要約】
車両用サスペンションのためのロールダンパーアセンブリであって、第1の内側ブラケットおよび第1の外側ブラケットを含む第1のブラケットと、第2の内側ブラケットおよび第2の外側ブラケットを含む第2のブラケットと、第1の内側ブラケットと第2の内側ブラケットとの間に実装されるロールダンパーと、第1の外側ブラケットに連結される第1のマウントおよび第2の外側ブラケットに連結される第2のマウントと、第1の端部で第1の外側ブラケットに取り付けられ、第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第1のガイドロッドと、第1の端部で第2の外側ブラケットに取り付けられ、第1の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第2のガイドロッドと、前記第1のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第2の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第1のガイドロッドの第2の端部上に実装される第1のエンドストッパーと、前記第2のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第1の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第2のガイドロッドの第2の端部上に実装される第2のエンドストッパーと、を備える、ロールダンパーアセンブリ。
【選択図】図8(A)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用サスペンションのためのロールダンパーアセンブリであって、
第1の内側ブラケットおよび第1の外側ブラケットを含む第1のブラケットと、
第2の内側ブラケットおよび第2の外側ブラケットを含む第2のブラケットと、
前記第1の内側ブラケットと前記第2の内側ブラケットとの間に実装されるロールダンパーと、
前記ロールダンパーアセンブリを前記車両用サスペンションに実装するための、前記第1の外側ブラケットに連結される第1のマウントおよび前記第2の外側ブラケットに連結される第2のマウントと、
第1の端部で前記第1の外側ブラケットに取り付けられ、前記第1のガイドロッドの第2の端部で前記第2の内側ブラケットを横切るために前記第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第1のガイドロッドと、
第1の端部で前記第2の外側ブラケットに取り付けられ、前記第2のガイドロッドの第2の端部で前記第1の内側ブラケットを横切るために前記第1の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第2のガイドロッドと、
前記第1のガイドロッドの前記第2の端部が前記スライド可能なアタッチメントから前記第2の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第1のガイドロッドの前記第2の端部上に実装される第1のエンドストッパーと、
前記第2のガイドロッドの前記第2の端部が前記スライド可能なアタッチメントから前記第1の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第2のガイドロッドの前記第2の端部上に実装される第2のエンドストッパーと、
を備える、ロールダンパーアセンブリ。
【請求項2】
前記ロールダンパーアセンブリを前記車両用サスペンションに組み込むために、前記第1のマウントに連結された第1のロッカーアームと、前記第2のマウントに連結された第2のロッカーアームとを備える、請求項1に記載のロールダンパーアセンブリ。
【請求項3】
前記第1のロッカーと前記第2のロッカーとの間に実装されるヒーブダンパーを更に備える、請求項2に記載のロールダンパーアセンブリ。
【請求項4】
前記ロールダンパーを受け入れるように、前記第1の内側ブラケットと前記第2の内側ブラケットとの間に実装される2つのロールダンパーカップリングを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のロールダンパーアセンブリ。
【請求項5】
ロールダンパーアセンブリであって、
前記第1の端部で前記第1の外側ブラケットに取り付けられ、前記第1のガイドロッドの第2の端部で前記第2の内側ブラケットを横切るために前記第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第3のガイドロッドと、
前記第1の端部で前記第2の外側ブラケットに取り付けられ、前記第2のガイドロッドの第2の端部で前記第1の内側ブラケットを横切るために前記第1の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第4のガイドロッドと、
前記第1のガイドロッドの前記第2の端部が前記スライド可能なアタッチメントから前記第2の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第1のガイドロッドの前記第2の端部上に実装される第3のエンドストッパーと、
前記第2のガイドロッドの前記第2の端部が前記スライド可能なアタッチメントから前記第1の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第2のガイドロッドの前記第2の端部上に実装される第4のエンドストッパーと、
を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のロールダンパーアセンブリ。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の1つ以上のロールダンパーアセンブリを備える車両用サスペンション。
【請求項7】
請求項6に記載の車両用サスペンションを備える車両。
【請求項8】
前記ロールダンパーアセンブリを前記第1のマウントおよび前記第2のマウントによって前記車両用サスペンションに実装することと、バネが前記ダンパー上で緩んでいる間に、前記ダンパーを前記内側ブラケットにボルト締めすることによって、前記ロールダンパーを組み立てることと、を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のロールダンパーアセンブリの実装方法。
【請求項9】
前記バネは予圧がないように調整されている、請求項8に記載のロールダンパーアセンブリの実装方法。
【請求項10】
前記ヒーブダンパーのバネが前記ダンパー上で緩んでいる間に、前記ヒーブダンパーを前記第1のロッカーおよび前記第2のロッカーにボルト締めすることによって前記ヒーブダンパーを組み立てるステップを更に含む、請求項6または7のいずれか一項に記載のロールダンパーアセンブリの実装方法。
【請求項11】
前記ヒーブダンパーの前記組み立ては、前記ロールダンパーが組み立てられた後に行われる、請求項10に記載のロールダンパーアセンブリの実装方法。
【請求項12】
前記ヒーブダンパーの前記バネは、予圧がないように調整されている、請求項8または9のいずれか一項に記載のロールダンパーアセンブリの実装方法。
【請求項13】
車両用サスペンションのためのロールダンパーアセンブリの製造方法であって、
第1の内側ブラケットおよび第1の外側ブラケットを備える第1のブラケットを提供することと、
第2の内側ブラケットおよび第2の外側ブラケットを備える第2のブラケットを提供することと、
前記第1の内側ブラケットと前記第2の内側ブラケットとの間に実装されるロールダンパーを実装することと、
前記ロールダンパーアセンブリを前記車両用サスペンションに実装するために、前記第1の外側ブラケットに連結された第1のマウントおよび前記第2の外側ブラケットに連結された第2のマウントを実装することと、
第1の端部で第1のガイドロッドを前記第1の外側ブラケットに取り付け、前記第1のガイドロッドの第2の端部で前記第2の内側ブラケットを横切るために前記第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けることと、
第1の端部で第2のガイドロッドを前記第2の外側ブラケットに取り付け、前記第2のガイドロッドの第2の端部で前記第1の内側ブラケットを横切るために前記第1の内側ブラケットにスライド可能に取り付けることと、
前記第1のガイドロッドの前記第2の端部が前記スライド可能なアタッチメントから前記第2の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第1のガイドロッドの前記第2の端部上に第1のエンドストッパーを実装することと、
前記第2のガイドロッドの前記第2の端部が前記スライド可能なアタッチメントから前記第1の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第2のガイドロッドの前記第2の端部上に第2のエンドストッパーを実装することと、
を含む、製造方法。
【請求項14】
前記ロールダンパーアセンブリを前記車両用サスペンションに組み込むために、第1のロッカーアームを前記第1のマウントに連結し、第2のロッカーアームを前記第2のマウントに連結することを含む、請求項13に記載の製造方法。
【請求項15】
前記第1のロッカーと前記第2のロッカーとの間にヒーブダンパーを実装することを更に含む、請求項14に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ローリングダンパーと、自動車の上下運動/対称運動とは別に、ローリング運動/非対称運動で機能する各サスペンションシステムとに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両に搭載されるサスペンションシステムが開示されており、特に、ショックアブソーバとして機能する電磁アクチュエータを備えたサスペンションシステムが開示されており、いわゆるスカイフック理論に基づくサスペンション特性を確立するのに有用である。特許文献1は、バネレート変更制御を開示している。
【0003】
特許文献2には、アクティブサスペンションシステムにオンデマンドでエネルギーを供給する方法が開示されている。サスペンションシステムは、アクチュエータ本体、油圧ポンプ、電気モータ、複数のセンサ、エネルギー貯蔵設備、およびコントローラを含む。この方法は、車両のホイールマウントと車体との間にアクティブサスペンションシステムを配置することと、アクティブサスペンションの制御を必要とするホイールイベントを検出することと、エネルギー貯蔵施設からエネルギーを調達し、ホイールイベントに応じて電気モータにエネルギーを供給することと、を含む。
【0004】
この分野の競合他社の一部は、従来の形式の解決策/製品のみを提供する。特許文献3は、第1の油圧アクチュエータ、第2の油圧アクチュエータ、アンチロール制御モジュール、およびアンチロールバイパスバルブを含む車両用の油圧アンチロールシステムを開示している。第1の油圧アクチュエータは、片側で車両のサスペンションとフレームとの間に接続されるように適合され、第2の油圧アクチュエータは、他方の側で車両のサスペンションとフレームとの間に接続されるように適合されている。アンチロール制御モジュールは、第1の油圧アクチュエータおよび第2の油圧アクチュエータの流体ラインの間に接続される。アンチロール制御モジュールは、第2の油圧アクチュエータの伸長に対して第1の油圧アクチュエータの圧縮を強化し、第1の油圧アクチュエータの伸長に対して第2の油圧アクチュエータの圧縮を強化する。アンチロールバイパスバルブは、アンチロール制御モジュールの強化を作動または停止するように適合されている。
【0005】
特許文献4は、分離されたアンチロールシステムを開示している。この解決策は、同じタイプの目的を有するが、アンチロールバーを分離するように実装された油圧接続およびクラッチを使用する、より複雑な設備を備える。
【0006】
特許文献5は、表面に爆発物が含まれているか否かを判定するための、非技術者によってどこでも一次スクリーニングツールとして使用可能な検査テスターを開示している。これは、アクティブサスペンションの原理を使用する分離されたサスペンションの解決策である。
【0007】
特許文献6は、アクチュエータと、アクチュエータの上部作動チャンバと流体連通する第1のシンクサブシステムと、アクチュエータの下部作動チャンバと流体連通する第2のシンクサブシステムと、アクチュエータの上部作動チャンバおよび下部作動チャンバの両方と流体連通するソースサブシステムと、を含む油圧アクチュエータアセンブリを開示している。これは、アクティブサスペンションの原理を使用する分離されたサスペンションの解決策である。
【0008】
これらの事実は、本開示によって対処される技術的問題を説明するために開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第1997655(B1)号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第20200062067(A1)号明細書
【特許文献3】国際公開第2011034702号パンフレット
【特許文献4】米国特許出願公開第20040195796(A1)号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第20040265169(A1)号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第20140116243(A1)号明細書
【発明の概要】
【0010】
本開示は、自動車の上下運動/対称運動とは別に、ローリング運動/非対称運動で機能するサスペンションシステムを提案する。
【0011】
本開示の背後にあるアイデアおよび概念は、これが2つのダンパーのみで達成され、一方のダンパーが上下運動/対称運動を減衰させ、他方のダンパーが革新的な機械システムを通じて、自動車が傾斜したときの非対称の圧縮運動と、自動車が通常の位置に戻るときの伸長との両方を吸収できるという事実に基づいている。
【0012】
この原理に基づいて、通常に実装されたダンパーは、圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる力との間にヒステリシスを常に有する。
【0013】
従来のショックアブソーバが自動車のローリング運動(角度α)を制御するために装備されている場合、ローリングが時計回りまたは反時計回りの場合に減衰に差が生じることになる。
【0014】
車両が一方の側または他方の側にカーブすることに応じて動作が異なるという問題に加えて、減衰の調整は非常に複雑であり、ローリングの方向に応じて、不均一な挙動を増加させないことを保証するものではない。
【0015】
我々のシステムでは、ショックアブソーバは、ローリングの方向とは無関係に動作し始め、即ち、ローリングが時計回りに発生しようが、または反時計回りに発生しようが、ローリングの増加は、常にロールダンパーの圧縮段階で発生し、ローリングの減少(初期位置に戻ること)は、常にダンパーの伸長段階で発生する。
【0016】
2つのローリング方向における挙動の対称性を保証することに加えて、我々は、ローリングの減衰を容易に調整することを可能にし、必要な挙動(ローリング増加またはローリング減少の減衰)のみに影響を与えることを保証することを可能にした。
【0017】
本開示は、特に、
軸の対称的な運動を軸の非対称的な運動により独立して制御する、
ローリング角の増加またはローリング角の減少の減衰を独立して制御する、
サスペンションが完全に対称的に機能することを確実とする、
完全なサスペンションの部品数、その重量および占有体積を減少させる、
メンテナンス時の操作が容易であり、調整やチューニングが容易なサスペンションシステムである
場合に有利である。
【0018】
車両用サスペンションのためのロールダンパーアセンブリが開示されており、ロールダンパーアセンブリは、第1の内側ブラケットおよび第1の外側ブラケットを含む第1のブラケットと、第2の内側ブラケットおよび第2の外側ブラケットを含む第2のブラケットと、第1の内側ブラケットと第2の内側ブラケットとの間に実装されるロールダンパーと、ロールダンパーアセンブリを車両用サスペンションに実装するための、第1の外側ブラケットに連結される第1のマウントおよび第2の外側ブラケットに連結される第2のマウントと、第1の端部で第1の外側ブラケットに取り付けられ、第1のガイドロッドの第2の端部で第2の内側ブラケットを横切るために第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第1のガイドロッドと、第1の端部で第2の外側ブラケットに取り付けられ、第2のガイドロッドの第2の端部で第1の内側ブラケットを横切るために第1の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第2のガイドロッドと、前記第1のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第2の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第1のガイドロッドの第2の端部上に実装される第1のエンドストッパーと、前記第2のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第1の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第2のガイドロッドの第2の端部上に実装される第2のエンドストッパーと、を備える。
【0019】
一実施形態では、ロールダンパーアセンブリは、ロールダンパーアセンブリを車両用サスペンションに組み込むために、第1のマウントに連結された第1のロッカーアームと、第2のマウントに連結された第2のロッカーアームと、を更に備える。
【0020】
一実施形態では、ロールダンパーアセンブリは、前記第1のロッカーと前記第2のロッカーとの間に実装されるヒーブダンパーを更に備える。
【0021】
一実施形態では、ロールダンパーアセンブリは、ロールダンパーを受け入れるように、第1の内側ブラケットと第2の内側ブラケットとの間に実装される2つのロールダンパーカップリングを更に備える。
【0022】
一実施形態では、ロールダンパーアセンブリは、第1の端部で第1の外側ブラケットに取り付けられ、第1のガイドロッドの第2の端部で第2の内側ブラケットを横切るために第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第3のガイドロッドと、第1の端部で第2の外側ブラケットに取り付けられ、第2のガイドロッドの第2の端部で第1の内側ブラケットを横切るために第1の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられる第4のガイドロッドと、前記第1のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第2の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第1のガイドロッドの第2の端部上に実装される第3のエンドストッパーと、前記第2のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第1の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第2のガイドロッドの第2の端部上に実装される第4のエンドストッパーと、を備える。
【0023】
前述の実施形態のいずれかによる1つ以上のロールダンパーアセンブリを備える車両用サスペンションも開示する。
【0024】
前述の実施形態による車両用サスペンションを備える車両も開示する。
【0025】
また、前述の実施形態のいずれかによるロールダンパーアセンブリの実装方法も開示しており、この方法は、ロールダンパーアセンブリを第1のマウントおよび第2のマウントによって車両用サスペンションに実装することと、バネがダンパー上で緩んでいる間に、ダンパーを内側ブラケットにボルト締めすることによって、ロールダンパーを組み立てることと、を含む。
【0026】
一実施形態では、バネは予圧がないように調整される。
【0027】
一実施形態では、ヒーブダンパーを組み立てるステップは、前記ヒーブダンパーのバネがダンパー上で緩んでいる間に、前記ヒーブダンパーを前記第1のロッカーおよび前記第2のロッカーにボルト締めすることによって行われる。
【0028】
一実施形態では、ヒーブダンパーの組み立ては、ロールダンパーが組み立てられた後に行われる。
【0029】
一実施形態では、前記ヒーブダンパーのバネは、予圧がないように調整される。
【0030】
また、車両用サスペンションのためのロールダンパーアセンブリの製造方法も開示されており、この方法は、第1の内側ブラケットおよび第1の外側ブラケットを備える第1のブラケットを提供することと、第2の内側ブラケットおよび第2の外側ブラケットを備える第2のブラケットを提供することと、第1の内側ブラケットと第2の内側ブラケットとの間にロールダンパーを実装することと、ロールダンパーアセンブリを車両用サスペンションに実装するために、第1の外側ブラケットに連結された第1のマウントおよび第2の外側ブラケットに連結された第2のマウントを実装することと、第1の端部で第1のガイドロッドを第1の外側ブラケットに取り付け、第1のガイドロッドの第2の端部で第2の内側ブラケットを横切るために第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けることと、第1の端部で第2のガイドロッドを第2の外側ブラケットに取り付け、第2のガイドロッドの第2の端部で第1の内側ブラケットを横切るために第1の内側ブラケットにスライド可能に取り付けることと、前記第1のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第2の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第1のガイドロッドの第2の端部上に第1のエンドストッパーを実装することと、前記第2のガイドロッドの第2の端部がスライド可能なアタッチメントから第1の内側ブラケットに出るのを防ぐように前記第2のガイドロッドの第2の端部上に第2のエンドストッパーを実装することと、を含む。
【0031】
一実施形態では、製造方法は、ロールダンパーアセンブリを車両用サスペンションに組み込むために、第1のロッカーアームを第1のマウントに連結し、第2のロッカーアームを第2のマウントに連結することを更に含む。
【0032】
一実施形態では、製造方法は、前記第1のロッカーと前記第2のロッカーとの間にヒーブダンパーを実装することを更に含む。
【0033】
以下の図は、本開示を説明するための好ましい実施形態を提供するものであり、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】サスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図2】従来のサスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図3】開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図4】開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの一実施形態の概略図であり、ここで、(1)は第1のサスペンションロッカーを表し、(2)は第2のサスペンションロッカーを表し、(3)は第1のマウンティングブラケットを表し、(4)はリニアガイドロッドを表し、(5)はダンパーマウンティングブラケットを表し、(6)はエンドストップキャップを表し、(7)はロールダンパーのための下部マウンティングポイントを表し、(8)は第2のマウンティングブラケットを表し、(9)はヒーブダンパーマウンティングブラケットを表し、(10)はヒーブダンパーを表し、(11)はローリングダンパーを表す。
図5】バネが見える開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図6】開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図7】開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図8】サスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図8(A)】アセンブリの斜視図である。
図8(B)】アセンブリの端面図である。
図8(C)】アセンブリの側面図である。
図8(D)】アセンブリの上面図である。
図9】サスペンションシステムの一実施形態の概略図であり、ここで、(3)は第1のブラケットを表し、(3a)は第1の内側ブラケットを表し、(3b)は第1の外側ブラケットを表し、(4a)は第1のガイドロッドを表し、(4b)は第2のガイドロッドを表し、(6a)は第1のエンドストッパーを表し、(6b)は第2のエンドストッパーを表し、(7)は第2のロッカーアームを表し、(8)は第2のブラケットを表し、(8a)は第2の内側ブラケットを表し、(8b)は第2の外側ブラケットを表し、(11)はロールダンパーを表し、(12)はロールダンパーカップリングを表し、(13)は第1のロッカーアームを表す。
図10】サスペンションシステムの一実施形態の概略図である。
図10(a)】圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる圧縮するための力との間にヒステリシスを有する従来の運動を表す図である。
図10(b)】圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる降下するための力との間にヒステリシスを有する従来の運動を表す図である。
図10(c)】圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる降下するための力との間にヒステリシスを有する本発明の運動を表す図である。
図10(d)】圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる圧縮するための力との間にヒステリシスを有する本発明の運動を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、サスペンションシステムの一実施形態の概略図を示す。本開示のサスペンションシステムは、自動車の上下運動/対称運動とは別に、ローリング運動/非対称運動で機能することができる。本開示は、2つのダンパーのみを備えるローリングダンパーに関しており、一方は上下運動/対称運動を減衰し、他方は革新的な機械システムを通じて、車が傾いたときの圧縮と車が戻るときの伸長とにおける非対称運動を吸収するよう管理する。
【0036】
図2は、従来のサスペンションシステムの一実施形態の概略図を示す。図3は、開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの一実施形態の概略図を示す。
【0037】
図4は、車両用サスペンションのためのロールダンパーアセンブリの概略図を示し、5は第1の内側ブラケットおよび第1の外側ブラケットを含む第1のブラケットを表し、6は第2の内側ブラケットおよび第2の外側ブラケットを含む第2のブラケットを表し、11は第1の内側ブラケットと第2の内側ブラケットとの間に実装されたロールダンパーを示し、3はロールダンパーアセンブリを車両用サスペンションに実装するための、第1の外側ブラケットに連結された第1のマウントを表し、7は第2の外側ブラケットに連結された第2のマウントを表し、4は第1の端部で第1の外側ブラケットに取り付けられ、第1のガイドロッドの第2の端部で第2の内側ブラケットを横切るために第2の内側ブラケットにスライド可能に取り付けられた第1のガイドロッドを表す。
【0038】
図5は、バネが見える開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの概略図を示す。
【0039】
図6および図7は、開示されたローリングダンパーを備えるサスペンションシステムの概略図を示す。
【0040】
図8は、サスペンションシステムの概略図を示し、(A)はアセンブリの斜視図を表し、(B)はアセンブリの端面図を表し、(C)はアセンブリの側面図を表し、(D)はアセンブリの上面図を表す。
【0041】
図9は、サスペンションシステムの一実施形態の概略図を示し、3は第1のブラケットを表し、3aは第1の内側ブラケットを表し、3bは第1の外側ブラケットを表し、4aは第1のガイドロッドを表し、4bは第2のガイドロッドを表し、6aは第1のエンドストッパーを表し、6bは第2のエンドストッパーを表し、7は第2のロッカーアームを表し、8は第2のブラケットを表し、8aは第2の内側ブラケットを表し、8bは第2の外側ブラケットを表し、11はロールダンパーを表し、12はロールダンパーカップリングを表し、13は第1のロッカーアームを表す。
【0042】
図10は、サスペンションシステムの概略図を示し、(a)は圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる圧縮するための力との間にヒステリシスを有する従来の運動を表し、(b)は圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる降下するための力との間にヒステリシスを有する従来の運動を表し、(c)は圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる降下するための力との間にヒステリシスを有する本発明の運動を表し、(d)は圧縮(バンプ)および伸長(リバウンド)における運動と、その運動から生じる圧縮するための力との間にヒステリシスを有する本発明の運動を表す。
【0043】
本文書で使用される「備える」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、コンポーネントの存在を示すことを意図しているが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、コンポーネントまたはそのグループの存在または追加を排除するものではない。本開示は、記載された実施形態に決して限定されるものではなく、当業者はその修正に対する多くの可能性を予見するであろう。上述の実施形態は組み合わせることができる。以下の特許請求の範囲には、本開示の特定の実施形態が更に記載されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8(A)】
図8(B)】
図8(C)】
図8(D)】
図9
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】
図10(d)】
【国際調査報告】