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特表2024-535270インテリジェントゲートウェイを備えたバイオプロセスコントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】インテリジェントゲートウェイを備えたバイオプロセスコントローラ
(51)【国際特許分類】
   G16B 50/00 20190101AFI20240920BHJP
【FI】
G16B50/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516873
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 US2022041104
(87)【国際公開番号】W WO2023043580
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】63/244,866
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502221282
【氏名又は名称】ライフ テクノロジーズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】カマス チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】パテル ジグネシュ
(57)【要約】
バイオプロセシング制御システムは、インテリジェントゲートウェイを含むことができる。ゲートウェイは、コントローラから、一次データセット及び二次データセットを含む、複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する要求を受信することができる。一次データセットは、複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む。二次データセットは、一次データセットよりも低い優先度を有する。ゲートウェイは、少なくとも、要求に応答してコントローラに一次データのブロックを送信することによって、コントローラにバイオプロセシング機器を制御させることができる。ゲートウェイは、一次データのブロックの送信中に、要求に応答して、二次データセットの一部をコントローラに送信し、それによってコントローラへの負荷を低減することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
少なくとも1つのデータプロセッサと、
前記少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されたときに、
複数のバイオプロセシング機器のうちの1つのバイオプロセシング機器を制御するように構成されたコントローラから、前記複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する要求を受信することであって、前記データが、
前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、
前記一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットと、を含む、受信することと、
少なくとも、前記要求に応答して、前記一次データのブロックを前記コントローラに送信することによって、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するために、前記コントローラに前記バイオプロセシング機器を制御させることと、
前記一次データのブロックの前記送信中に、前記要求に応答して、前記二次データセットの部分を前記コントローラに送信し、それによって前記コントローラへの負荷を低減することと、を含む動作をもたらす命令を記憶するメモリと、を備える、システム。
【請求項2】
前記二次データセットが複数のページにわたって記憶され、前記複数のページのうちの1つのページが前記二次データセットの前記部分を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記要求は、前記複数のページのうちの前記ページを識別する識別子を備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
一次データの前記ブロックは、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第1のパラメータであって、第1の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第1のパラメータと、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第2のパラメータであって、第2の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第2のパラメータと、を備え、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、前記バイオプロセシング機器の動作に影響を与える、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記二次データセットの前記部分は、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つに対応する二次データを備え、前記二次データセットの前記部分は、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記要求は第1の要求であり、前記動作は、
前記コントローラから、前記第1の要求の後に前記複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する第2の要求を受信することと、
前記第2の要求に応答して、前記二次データセットの第2の部分を前記コントローラに送信することと、を更に含み、
前記第2の要求は、前記第2の部分に関連する第2の識別子を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記動作は、少なくとも、前記一次データのブロックを送信した後に前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データの第2のブロックを前記第2の要求に応答して前記コントローラに送信することによって、前記コントローラに前記バイオプロセシング機器を更に制御させることを更に含み、前記二次データセットの前記第2の部分は、前記一次データの第2のブロックの前記送信中に送信される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2の要求は、前記第1の要求の後に所定の間隔で受信される、請求項6又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記一次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する動作データを備え、前記二次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データを備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記動作データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与える、前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された少なくとも1つのパラメータを備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記機器データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つについての機器情報を備える、請求項9又は10に記載のシステム。
【請求項12】
前記一次データセット及び前記二次データセットの前記優先度は予め決定される、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記動作は、
前記複数のバイオプロセシング機器から前記一次データセット及び前記二次データセットを受信することと、
前記一次データセットを一次データレジスタに記憶することであって、一意の通信プロトコルアドレスを前記一次データセットの一次データの前記ブロック内の各パラメータにマッピングすることを含む、記憶することと、
前記二次データセットを二次データレジスタに記憶することであって、単一の通信プロトコルアドレスを前記二次データセットの前記部分にマッピングすることを含み、前記二次データセットの前記部分は、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つのバイオプロセシング機器に対応する、記憶することと、を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記動作は、
前記複数のバイオプロセシング機器から前記一次データセット及び前記二次データセットを受信することであって、前記一次データセット又は前記二次データセットの少なくとも部分は、第1の測定単位を有する、受信することと、
前記一次データのブロック又は前記二次データセットを前記コントローラに送信する前に、前記第1の測定単位を第2の測定単位に変換することと、を更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
ゲートウェイデバイスであって、
前記少なくとも1つのデータプロセッサを備え、請求項1~14のいずれか一項に記載の動作を実行するように構成されたゲートウェイと、
複数の通信プロトコルアドレスを有する通信プロトコルを使用して前記ゲートウェイと前記コントローラとの間の通信を容易にするために前記コントローラに通信可能に結合された制御システムデータ通信リンクと、
前記バイオプロセシング機器から前記ゲートウェイへの前記一次データセット及び前記二次データセットの送信を容易にするために、前記複数のバイオプロセシング機器に通信可能に結合された機器データ通信リンクと、を備える、ゲートウェイデバイス。
【請求項16】
前記複数の通信プロトコルアドレスのうちの第1の通信プロトコルアドレスは、前記一次データセットの第1のパラメータにマッピングされ、前記複数の通信プロトコルアドレスのうちの第2の通信プロトコルアドレスは、前記二次データセットの複数の二次データにマッピングされる、請求項15に記載のゲートウェイデバイス。
【請求項17】
システムであって、
少なくとも1つのデータプロセッサと、
前記少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されたときに、
複数のバイオプロセシング機器に関連するデータの要求を送信することであって、前記データは、
前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、
前記一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットと、を含む、送信することと、
前記要求に応答して、前記一次データのブロックを受信することと、
前記要求に応答して、前記一次データのブロックの前記受信中に、前記二次データセットの部分を受信し、それによって、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する前記データを処理するための計算負荷を低減することと、
少なくとも前記受信された一次データのブロックに基づいて、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するように、前記複数のバイオプロセシング機器のうちのバイオプロセシング機器の動作を制御することと、を含む動作をもたらす命令を記憶するメモリと、を備える、システム。
【請求項18】
前記二次データセットが複数のページにわたって記憶され、前記複数のページのうちの1つのページが前記二次データセットの前記部分を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記要求は、前記複数のページのうちの前記ページを識別する識別子を備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
一次データの前記ブロックは、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第1のパラメータであって、第1の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第1のパラメータと、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第2のパラメータであって、第2の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第2のパラメータと、を備え、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、前記バイオプロセシング機器の動作に影響を与える、請求項17~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記二次データセットの前記部分は、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つに対応する二次データを備え、前記二次データセットの前記部分は、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、請求項17~20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記要求は第1の要求であり、前記動作は、
前記第1の要求の後に、前記複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する第2の要求を送信することと、
前記第2の要求に応答して、前記二次データセットの第2の部分を受信することと、を更に含み、
前記第2の要求は、前記第2の部分に関連する第2の識別子を含む、請求項17~21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記動作は、
前記第2の要求に応答して、前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データの第2のブロックを受信することであって、前記二次データの前記第2の部分は、前記一次データの第2のブロックの前記受信中に受信される、受信することと、
前記一次データの第2のブロックに基づいて前記バイオプロセシング機器の動作を更に制御することと、を更に含む、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記第2の要求は、前記第1の要求の後に所定の間隔で送信される、請求項22~23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
前記一次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する動作データを備え、前記二次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データを備える、請求項17~24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記動作データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与える、前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された少なくとも1つのパラメータを備える、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記機器データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つについての機器情報を備える、請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記一次データセット及び前記二次データセットの前記優先度は予め決定される、請求項17~27のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記制御することは、前記バイオプロセシング機器に制御信号を送信することを含む、請求項17~28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
方法であって、
複数のバイオプロセシング機器のうちの1つのバイオプロセシング機器を制御するように構成されたコントローラから、前記複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する要求を受信することであって、前記データが、
前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、
前記一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットと、を含む、受信することと、
少なくとも、前記要求に応答して、前記一次データのブロックを前記コントローラに送信することによって、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するために、前記コントローラに前記バイオプロセシング機器を制御させることと、
前記一次データのブロックの前記送信中に、前記要求に応答して、前記二次データセットの部分を前記コントローラに送信し、それによって前記コントローラへの負荷を低減することと、を含む、方法。
【請求項31】
前記二次データセットが複数のページにわたって記憶され、前記複数のページのうちの1つのページが前記二次データセットの前記部分を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記要求は、前記複数のページのうちの前記ページを識別する識別子を備える、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記一次データのブロックは、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第1のパラメータであって、第1の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第1のパラメータと、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第2のパラメータであって、第2の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第2のパラメータと、を備え、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、前記バイオプロセシング機器の動作に影響を与える、請求項30~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記二次データセットの前記部分は、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つに対応する二次データを備え、前記二次データセットの前記部分は、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、請求項30~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記要求は第1の要求であり、前記動作は、
前記コントローラから、前記第1の要求の後に前記複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する第2の要求を受信することと、
前記第2の要求に応答して、前記二次データセットの第2の部分を前記コントローラに送信することと、を更に含み、
前記第2の要求は、前記第2の部分に関連する第2の識別子を含む、請求項30~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
少なくとも、前記一次データのブロックを送信した後に前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データの第2のブロックを前記第2の要求に応答して前記コントローラに送信することによって、前記コントローラに前記バイオプロセシング機器を更に制御させることを更に含み、前記二次データセットの前記第2の部分は、前記一次データの第2のブロックの前記送信中に送信される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第2の要求は、前記第1の要求の後に所定の間隔で受信される、請求項35~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記一次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する動作データを備え、前記二次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データを備える、請求項30~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記動作データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与える、前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された少なくとも1つのパラメータを備える、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記機器データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つについての機器情報を備える、請求項38~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記一次データセット及び前記二次データセットの前記優先度は予め決定される、請求項30~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記複数のバイオプロセシング機器から前記一次データセット及び前記二次データセットを受信することと、
前記一次データセットを一次データレジスタに記憶することであって、一意の通信プロトコルアドレスを前記一次データセットの一次データの前記ブロック内の各パラメータにマッピングすることを含む、記憶することと、
前記二次データセットを二次データレジスタに記憶することであって、単一の通信プロトコルアドレスを前記二次データセットの前記部分にマッピングすることを含み、前記二次データセットの前記部分は、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つのバイオプロセシング機器に対応する、記憶することと、
を更に含む、請求項30~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記複数のバイオプロセシング機器から前記一次データセット及び前記二次データセットを受信することであって、前記一次データセット又は前記二次データセットの少なくとも部分は、第1の測定単位を有する、受信することと、
前記一次データのブロック又は前記二次データセットを前記コントローラに送信する前に、前記第1の測定単位を第2の測定単位に変換することと、
を更に含む、請求項30~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
方法であって、
複数のバイオプロセシング機器に関連するデータの要求を送信することであって、前記データは、
前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、
前記一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットと、を含む、送信することと、
前記要求に応答して、前記一次データのブロックを受信することと、
前記要求に応答して、前記一次データのブロックの前記受信中に、前記二次データセットの部分を受信し、それによって、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する前記データを処理するための計算負荷を低減することと、
少なくとも前記受信された一次データのブロックに基づいて、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するように、前記複数のバイオプロセシング機器のうちのバイオプロセシング機器の動作を制御することと、を含む、方法。
【請求項45】
前記二次データセットが複数のページにわたって記憶され、前記複数のページのうちの1つのページが前記二次データセットの前記部分を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記要求は、前記複数のページのうちの前記ページを識別する識別子を備える、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記一次データのブロックは、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第1のパラメータであって、第1の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第1のパラメータと、
前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第2のパラメータであって、第2の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、第2のパラメータと、を備え、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、前記バイオプロセシング機器の動作に影響を与える、請求項44~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記二次データセットの前記部分は、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つに対応する二次データを備え、前記二次データセットの前記部分は、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングされる、請求項44~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記要求は第1の要求であり、前記動作は、
前記第1の要求の後に、前記複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する第2の要求を送信することと、
前記第2の要求に応答して、前記二次データセットの第2の部分を受信することと、を更に含み、
前記第2の要求は、前記第2の部分に関連する第2の識別子を含む、請求項44~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記第2の要求に応答して、前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データの第2のブロックを受信することであって、前記二次データの前記第2の部分は、前記一次データの第2のブロックの前記受信中に受信される、受信することと、
前記一次データの第2のブロックに基づいて前記バイオプロセシング機器の動作を更に制御することと、
を更に含む、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
前記第2の要求は、前記第1の要求の後に所定の間隔で送信される、請求項49~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記一次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する動作データを備え、前記二次データセットは、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データを備える、請求項44~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記動作データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与える、前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された少なくとも1つのパラメータを備える、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記機器データは、前記複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つについての機器情報を備える、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記一次データセット及び前記二次データセットの前記優先度は予め決定される、請求項44~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記制御することは、前記バイオプロセシング機器に制御信号を送信することを含む、請求項44~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されたときに、
複数のバイオプロセシング機器のうちの1つのバイオプロセシング機器を制御するように構成されたコントローラから、前記複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する要求を受信することであって、前記データが、
前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、
前記一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットと、を含む、受信することと、
少なくとも、前記要求に応答して、前記一次データのブロックを前記コントローラに送信することによって、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するために、前記コントローラに前記バイオプロセシング機器を制御させることと、
前記一次データのブロックの前記送信中に、前記要求に応答して、前記二次データセットの部分を前記コントローラに送信し、それによって前記コントローラへの負荷を低減することと、を含む動作をもたらす、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項58】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されたときに、
複数のバイオプロセシング機器に関連するデータの要求を送信することであって、前記データは、
前記複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、
前記一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットと、を含む、送信することと、
前記要求に応答して、前記一次データのブロックを受信することと、
前記要求に応答して、前記一次データのブロックの前記受信中に、前記二次データセットの部分を受信し、それによって、前記複数のバイオプロセシング機器に関連する前記データを処理するための計算負荷を低減することと、
少なくとも前記受信された一次データのブロックに基づいて、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するように、前記複数のバイオプロセシング機器のうちのバイオプロセシング機器の動作を制御することと、を含む動作をもたらす、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「Bioprocess Controller with Intelligent Gateway」と題する2021年9月16日に出願の米国仮出願第63/244866号の優先権を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、バイオプロセシングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
バイオプロセシングシステムは、一般に、例えば、センサ、ポンプ、質量流量コントローラ、反応容器、撹拌器、温度制御デバイス、及び/又はバイオ生産に関連する他の機器を含む様々なバイオプロセシング機器が接続されるバイオプロセスコントローラを含む。これらの機器は、一般に、バイオプロセスコントローラを介して主自動化制御システムに接続される。バイオプロセシングシステムに適合された自動化制御システムのそのような例は、Emerson Electric社のDeltaV(商標)制御システムである。
【0004】
バイオプロセシングシステムにおいて、主制御システムは、一般に、自動化システムに適した標準通信プロトコルを使用して、システム内の機器の少なくともいくつかと通信する。一般的に使用される通信プロトコルは、Modbusプロトコルである。
【発明の概要】
【0005】
システム、方法、及びコンピュータプログラム製品を含む物品が、バイオプロセシング制御システムのためのインテリジェントゲートウェイ及び/又はコントローラのために提供される。一態様では、システムが提供される。システムは、少なくとも1つのデータプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを含むことができる。少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されたときに動作をもたらす命令を記憶することができる。動作は、複数のバイオプロセシング機器のうちの1つのバイオプロセシング機器を制御するように構成されたコントローラから、複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する要求を受信することを含むことができる。データは、複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットとを含む。動作は、少なくとも、要求に応答して、一次データのブロックをコントローラに送信することによって、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するために、コントローラにバイオプロセシング機器を制御させることを更に含む。動作は、一次データのブロックの送信中に、要求に応答して、二次データセットの部分をコントローラに送信し、それによってコントローラへの負荷を低減することを更に含む。
【0006】
いくつかの態様では、二次データセットは複数のページにわたって記憶され、複数のページのうちの1つのページは二次データセットの部分を含む。
【0007】
いくつかの態様では、要求は、複数のページのうちのページを識別する識別子を含む。
【0008】
いくつかの態様では、一次データのブロックは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第1のパラメータを含む。第1のパラメータは、第1の通信プロトコルアドレスにマッピングされる。一次データのブロックは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第2のパラメータを更に含む。第2のパラメータは、第2の通信プロトコルアドレスにマッピングされる。第1のパラメータ及び第2のパラメータは、バイオプロセシング機器の動作に影響を与える。
【0009】
いくつかの態様では、二次データセットの部分は、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つに対応する二次データを含み、二次データセットの部分は、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングされる。
【0010】
いくつかの態様では、要求は第1の要求である。動作は、コントローラから、第1の要求の後に、複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する第2の要求を受信することを更に含む。動作は、第2の要求に応答して、二次データセットの第2の部分をコントローラに送信することを更に含む。第2の要求は、第2の部分に関連する第2の識別子を含む。
【0011】
いくつかの態様では、動作は、少なくとも、一次データのブロックを送信した後に複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データの第2のブロックを第2の要求に応答してコントローラに送信することによって、コントローラにバイオプロセシング機器を更に制御させることを更に含む。二次データセットの第2の部分は、一次データの第2のブロックの送信中に送信される。
【0012】
いくつかの態様では、第2の要求は、第1の要求の後に所定の間隔で受信される。
【0013】
いくつかの態様では、一次データセットは、複数のバイオプロセシング機器に関連する動作データを含む。二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データを含む。
【0014】
いくつかの態様では、動作データは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与える、複数のバイオプロセシング機器によって測定された少なくとも1つのパラメータを含む。
【0015】
いくつかの態様では、機器データは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つについての機器情報を含む。
【0016】
いくつかの態様では、一次データセット及び二次データセットの優先度は予め決定される。
【0017】
いくつかの態様では、動作は、複数のバイオプロセシング機器から一次データセット及び二次データセットを受信することを更に含む。動作は、一次データセットを一次データレジスタに記憶することを更に含む。記憶することは、一意の通信プロトコルアドレスを一次データセットの一次データのブロック内の各パラメータにマッピングすることを含む。動作は、二次データセットを二次データレジスタに記憶することを更に含む。記憶することは、単一の通信プロトコルアドレスを二次データセットの部分にマッピングすることを含む。二次データセットの部分は、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つのバイオプロセシング機器に対応する。
【0018】
いくつかの態様では、動作は、複数のバイオプロセシング機器から一次データセット及び二次データセットを受信することを更に含む。一次データセット又は二次データセットの少なくとも部分は、第1の測定単位を有する。動作は、一次データのブロック又は二次データセットをコントローラに送信する前に、第1の測定単位を第2の測定単位に変換することを含むことができる。
【0019】
一態様では、システムが提供される。システムは、少なくとも1つのデータプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを含むことができる。少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されたときに動作をもたらす命令を記憶することができる。動作は、複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する要求を送信することを含むことができる。データは、複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む一次データセットと、一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットとを含む。動作は、要求に応答して一次データのブロックを受信することを含む。動作は、要求に応答して、一次データのブロックの受信中に、二次データセットの部分を受信し、それによって、複数のバイオプロセシング機器に関連するデータを処理するための計算負荷を低減することを含む。動作は、少なくとも受信された一次データのブロックに基づいて、1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するように、複数のバイオプロセシング機器のうちのバイオプロセシング機器の動作を制御することを含む。
【0020】
いくつかの態様では、二次データセットは複数のページにわたって記憶され、複数のページのうちの1つのページは二次データセットの部分を含む。
【0021】
いくつかの態様では、要求は、複数のページのうちのページを識別する識別子を含む。
【0022】
いくつかの態様では、一次データのブロックは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第1のパラメータを含む。第1のパラメータは、第1の通信プロトコルアドレスにマッピングされる。一次データのブロックは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第2のパラメータを更に含む。第2のパラメータは、第2の通信プロトコルアドレスにマッピングされる。第1のパラメータ及び第2のパラメータは、バイオプロセシング機器の動作に影響を与える。
【0023】
いくつかの態様では、二次データセットの部分は、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つに対応する二次データを含み、二次データセットの部分は、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングされる。
【0024】
いくつかの態様では、要求は第1の要求である。動作は、第1の要求の後に複数のバイオプロセシング機器に関連するデータに対する第2の要求を送信することと、第2の要求に応答して、二次データセットの第2の部分を受信することとを更に含む。第2の要求は、第2の部分に関連する第2の識別子を含む。
【0025】
いくつかの態様では、動作は、第2の要求に応答して、複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データの第2のブロックを受信することを更に含む。二次データの第2の部分は、一次データの第2のブロックの受信中に受信される。動作は、一次データの第2のブロックに基づいてバイオプロセシング機器の動作を更に制御することを含む。
【0026】
いくつかの態様では、第2の要求は、第1の要求の後に所定の間隔で送信される。
【0027】
いくつかの態様では、一次データセットは、複数のバイオプロセシング機器に関連する動作データを含み、二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データを含む。
【0028】
いくつかの態様では、動作データは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与える、複数のバイオプロセシング機器によって測定された少なくとも1つのパラメータを含む。
【0029】
いくつかの態様では、機器データは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つについての機器情報を含む。
【0030】
いくつかの態様では、一次データセット及び二次データセットの優先度は予め決定される。
【0031】
いくつかの態様では、制御することは、バイオプロセシング機器に制御信号を送信することを含む。
【0032】
バイオプロセスシステムにおけるバイオプロセスコントローラのためのゲートウェイデバイスは、1つ以上のプロセッサと、第1の通信プロトコルのデータアドレスのセットを使用してゲートウェイと制御システムとの間で通信するために制御システムに通信可能に結合されるように構成された制御システムデータ通信リンクと、複数のバイオプロセシング機器とゲートウェイデバイスとの間でバイオプロセシング機器データを通信するために複数のバイオプロセシング機器に通信可能に結合されるように構成された複数の機器データ通信リンクと、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、データアドレスのセットを使用してゲートウェイと制御システムとの間で機器データを交換することであって、データアドレスのセットの第1のサブセットは、第1の優先レベルを有する一次機器データを交換するために使用され、データアドレスのセットの第2のサブセットは、第2の優先レベルを有する二次機器データを交換するために使用されることを含む動作を実行させる命令が記憶された1つ以上のコンピュータ可読媒体と、を含む。
【0033】
いくつかの態様では、データアドレスの第1のサブセットは、1つのプロトコルデータアドレスが1つの機器データ要素にマッピングされるように、一次機器データにマッピングされる。
【0034】
いくつかの態様では、データアドレスの第2のサブセットは、第1の通信プロトコルの外部のアドレス識別子を使用することによって、1つのプロトコルデータアドレスが2つ以上の機器データ要素にマッピングされるように、二次機器データにマッピングされる。
【0035】
いくつかの態様では、複数のバイオプロセシング機器は、1つ以上のバイオプロセス容器内の状態を感知するセンサを含む。
【0036】
いくつかの態様では、複数のセンサは、温度センサ、pHセンサ、又は酸素センサを含む。
【0037】
いくつかの態様では、複数のセンサははかりを含む。
【0038】
いくつかの態様では、複数のセンサは、圧力センサを更に含む。
【0039】
いくつかの態様では、複数のバイオプロセシング機器は、温度制御ユニット及びポンプを含む。
【0040】
いくつかの態様では、複数のバイオプロセシング機器は、温度制御ユニット、ポンプ、質量流量コントローラ、又は撹拌器を含む。
【0041】
いくつかの態様では、第1の通信プロトコルはModbus通信プロトコルであり、データアドレスのセットはModbusレジスタである。
【0042】
いくつかの態様では、データアドレスの第1のサブセットは、他の機器データ要素を含む一次データよりも少ない頻度で交換される必要がある機器データ要素を含む二次データを交換するために使用される。
【0043】
いくつかの態様では、ゲートウェイは、バイオプロセスコントローラ内に収容される。
【0044】
いくつかの態様では、複数の機器制御ボードが、バイオプロセスコントローラ内に収容され、ゲートウェイデバイスと複数のバイオプロセシング機器との間に通信可能に結合される。
【0045】
いくつかの態様では、ゲートウェイデバイスは、バイオプロセスコントローラの外側に収容される。
【0046】
いくつかの態様によれば、バイオプロセシングシステムにおけるプロセスを制御する方法は、バイオプロセシング機器データ要素の一次データセット及びバイオプロセシング機器データ要素の二次データセットをゲートウェイデバイスで受信することと、バイオプロセシング機器データ要素の一次セットをゲートウェイデバイスの一次データレジストリに記憶することであって、一次データレジストリは、一次データセット内のバイオプロセシング機器データ要素の数に等しい第1の通信プロトコルの一次データアドレスのセットを含む、記憶することと、バイオプロセシング機器データ要素の二次データセットをゲートウェイデバイスの二次データレジストリに記憶することであって、二次データレジストリは、二次データセット内のバイオプロセシング機器データ要素の数より少ない二次データアドレスのセットを含む、記憶することと、一次データセット及び二次データセットを、バイオプロセシングシステム内のバイオプロセシング機器を制御するように構成されたコントローラに送信することと、を含む。
【0047】
いくつかの態様では、二次データアドレスの各々は、二次データセット内の2つ以上のバイオプロセシング機器データ要素にマッピングされる。
【0048】
いくつかの態様では、二次データアドレスのセットは、第1の通信プロトコルの外部のアドレス識別子を使用して、二次データセット内の2つ以上のバイオプロセシング機器データ要素にマッピングされる。
【0049】
いくつかの態様では、一次データセットは動作データを含む。
【0050】
いくつかの態様では、動作データは、pHデータ、溶存酸素データ、圧力データ、温度データ、rpmデータ、電力データ、質量データ、質量流量データ、密度データ、又は泡含有量データを含む。
【0051】
いくつかの態様では、二次データセットは、デバイス識別データ又はデバイス状態データを含む。
【0052】
いくつかの態様では、デバイス識別データは、製造業者情報、製造日、モデル番号、シリアル番号、デバイス色、又はデバイスバージョンを含む。
【0053】
いくつかの態様では、デバイス状態データは、デバイスセットアップデータ、デバイス構成データ、デバイス較正データ、デバイス電力状態、又はデバイス接続性状態を含む。
【0054】
いくつかの態様では、一次データセットは、二次データセットよりも頻繁にコントローラに送信される。
【0055】
いくつかの態様では、一次データセットは、ある期間にわたって連続的にコントローラに送信される。
【0056】
いくつかの態様によれば、バイオプロセシングシステムにおけるプロセスを制御する方法は、制御システムにおいて、一次データレジストリからバイオプロセシング機器データ要素の一次データセットを受信することと、制御システムにおいて、二次データレジストリからバイオプロセシング機器データ要素の二次データセットを受信することと、制御システムにおいて、一次データセットの機器データ要素を機器設定点と比較することと、制御システムによって、比較することの結果に基づいて機器制御信号を出力することと、バイオプロセシングシステム内のゲートウェイデバイスに制御信号を送信することと、を含む。
【0057】
いくつかの態様では、一次データレジストリは、一次データセット内のバイオプロセシング機器データ要素の数に等しい第1の通信プロトコルの一次データアドレスのセットを含む。
【0058】
いくつかの態様では、二次データレジストリは、二次データセット内のバイオプロセシング機器データ要素の数よりも少ない二次データアドレスのセットを含む。
【0059】
いくつかの態様では、一次データセットは、二次データセットよりも頻繁に制御システムにおいて受信される。
【0060】
いくつかの態様では、一次データセットは、ある期間にわたって連続的に制御システムにおいて受信される。
【0061】
いくつかの態様では、一次データセットは動作データを含む。
【0062】
いくつかの態様では、動作データは、pHデータ、溶存酸素データ、圧力データ、温度データ、rpmデータ、電力データ、質量データ、質量流量データ、密度データ、又は泡含有量データを含む。
【0063】
いくつかの態様では、二次データセットは、デバイス識別データ又はデバイス状態データを含む。
【0064】
いくつかの態様では、デバイス識別データは、製造業者情報、製造日、モデル番号、シリアル番号、デバイス色、又はデバイスバージョンを含む。
【0065】
いくつかの態様では、デバイス状態データは、デバイスセットアップデータ、デバイス構成データ、デバイス較正データ、デバイス電力状態、デバイス接続性状態を含む。
【0066】
本主題の実装形態は、本明細書で提供される説明と一致する方法、並びに1つ以上の機械(例えば、コンピュータなど)に、説明される特徴のうちの1つ以上を実装する動作を生じさせるように動作可能な有形に具体化された機械可読媒体を備える物品を含むことができる。同様に、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに結合された1つ以上のメモリとを含むことができるコンピュータシステムも説明される。非一時的コンピュータ可読又は機械可読記憶媒体を含むことができるメモリは、1つ以上のプロセッサに本明細書で説明される動作のうちの1つ以上を実行させる1つ以上のプログラムを含む、符号化する、記憶するなどすることができる。本主題の1つ以上の実装形態と一致するコンピュータ実装方法は、単一のコンピューティングシステム又は複数のコンピューティングシステム内に常駐する1つ以上のデータプロセッサによって実装され得る。そのような複数のコンピューティングシステムは、ネットワーク(例えば、インターネット、無線広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、有線ネットワークなど)を介した接続を含む1つ以上の接続を介して、複数のコンピューティングシステムのうちの1つ以上の間の直接接続などを介して、接続され、データ及び/又はコマンド又は他の命令などを交換することができる。
【0067】
本明細書で説明される主題の1つ以上の変形例の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載される。本明細書で説明される主題の他の特徴及び利点は、説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。現在開示されている主題のいくつかの特徴が例示目的で説明されているが、そのような特徴は限定することを意図していないことが容易に理解されるべきである。本開示に続く特許請求の範囲は、保護される主題の範囲を定義することを意図している。
【0068】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本明細書で開示される主題の特定の態様を示し、説明とともに、開示される実装形態に関連する原理のいくつかを説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1】例示的な実装形態によるバイオプロセッシングシステムのブロック図である。
図2】例示的な実装形態によるバイオプロセッシングシステムのブロック図である。
図3】例示的な実装形態によるバイオプロセッシングシステムのブロック図である。
図4】例示的な実装形態による、機器データ要素とプロトコルデータアドレスとの間のデータマッピングのブロック図である。
図5】例示的な実装形態によるデータセット構造を示す。
図6】本主題の実装形態と一致する、インテリジェントゲートウェイを実装するためのプロセスを示すスイムレーン図である。
図7】例示的な実装形態による制御システムアーキテクチャのブロック図である。
図8】例示的な実装形態による、二次読み取りデータを処理するための制御システムによって実装されるプロセスフローを示す。
図9】例示的な実装形態による、二次書き込みデータを処理するための制御システムによって実装されるプロセスフローを示す。
図10】例示的な実装形態による、二次読み取りデータを処理するためのインテリジェントゲートウェイデバイスによって実装されるプロセスフローを示す。
図11】例示的な実装形態による、二次書き込みデータを処理するためのインテリジェントゲートウェイデバイスによって実装されるプロセスフローを示す。
図12】例示的な実装形態による、バイオプロセスシステム及びインテリジェントゲートウェイデバイスを実装するコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
実際には、同様の参照番号は同様の構造、特徴、又は要素を示す。
【0071】
本明細書の一部を形成し、実装形態の特定の例を例示する目的で示す添付の図面を参照して、様々な実装形態が、以下により詳細に説明される。しかしながら、本開示及び明細書は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実装形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実装形態は、本明細書が徹底的かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。とりわけ、本明細書は、方法又はデバイスとして具体化できる。したがって、本明細書の様々な実装形態のいずれも、完全にハードウェアの実施態様又はソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実装形態の形態をとることができる。したがって、以下の明細書は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0072】
バイオプロセシング制御システムは、バイオプロセシング機器の動作を制御するバイオプロセスコントローラと直接接続され、通信するバイオプロセシング機器を含む。従来のバイオプロセシング制御システムは、いくつかの欠点を有する。
【0073】
例えば、従来のバイオプロセシング制御システムは、処理能力が限られており、バイオプロセシング機器の動作を制御するために非効率的に電力を消費する。従来のバイオプロセシング制御システムはまた、より高い優先度の動作データ及びより低い優先度の機器データなど、異なるタイプのデータを処理及び区別する能力が限られている。特に、従来のバイオプロセシング制御システムは、一般に、データのタイプに関係なく、単一の経路に沿って動作制御システムにデータを非効率的に送信し、バイオプロセシング機器とバイオプロセスコントローラとの間の通信方法を制限し、バイオプロセスコントローラとバイオプロセシング機器との間の直接通信を必要とすることが多い。言い換えれば、従来のバイオプロセシング制御システムは、様々なバイオプロセシング機器から送信されたデータセットを区別することができず、その結果、特定のバイオプロセシング機器に関与する1つ以上のトランザクションについて、指定されたプロトコルアドレスにマッピングされたバイオプロセシング機器のデータの全てが交換される。データ操作及び/又は処理におけるカスタマイズが限られているため、従来のバイオプロセスコントローラは、一般に、単一の経路を使用してバイオプロセシング機器からの全てのデータを同時に非効率的に送信、受信、及び/又は処理する。従来のバイオプロセシング制御システムはまた、通信プロトコルアドレスの複数のレベル及びカテゴリにわたって、1つ以上のバイオプロセシング機器からの無差別なデータセットを呼び出し、マッピングし、散乱させることができ、その結果、バイオプロセシング制御システムに不必要な処理及び負荷が生じる。
【0074】
バイオプロセシング制御システムによって処理されるデータの量は、バイオプロセシング機器を制御するために使用される種々のパラメータを測定する接続されたバイオプロセシング機器の数に関連して急速に増加するので、このような様式でデータを取り扱うことは運用上の欠陥につながり得る。制御システムと機器セットとの間の単一の通信経路及び/又は直接接続は、接続される機器の数、収集されるパラメータのサイズ、及びそのようなパラメータのデジタル化が増加するにつれて、処理のボトルネックを引き起こす可能性がある。結果として、従来のバイオプロセシング機器は、大きな帯域幅割り当てなしに、収集されたデータの増加を効率的に処理することができず、帯域幅の問題及びバイオプロセシング機器の不適切な制御につながる。これは、バイオプロセシング機器の動作に必要な変更を行う際の著しい遅延、又はバイオプロセシング機器の不適切な制御につながり得る。
【0075】
従来のバイオプロセシング制御システムはまた、バイオプロセスコントローラ及びバイオプロセスコントローラの各物理ポートに物理的に接続されるデバイスの数を制限する。これらのシステムはまた、各バイオプロセシング機器から受信されたデータを処理及び記憶するために使用されるプロトコルデータアドレスの数を指定及び制限する。例えば、デバイスに依存しない通信プロトコルを使用して通信する任意のマルチデバイスバイオプロセシング制御システムでは、様々なバイオプロセシング機器からの特定のデータは、プロトコルのアドレス空間にマッピングされ得る。そうでなければ、バイオプロセシング制御システムは、プロトコルを使用してデバイスと効果的な方法で通信することができない。しかしながら、所与のバイオプロセシング制御システムは、一般に、プロトコルアドレス(例えば、Modbusアドレス)がバイオプロセシング機器にプロビジョニングされる方法に制約を課す。バイオプロセシング/バイオ生産の状況では、これは、多くの機器が主制御システムと直接通信しているときに、所与の利用レベルでバイオプロセシング制御システムの容量及び/又はその速度を不必要に制約する、処理の非効率性及びボトルネックをもたらす可能性がある。
【0076】
例えば、従来のバイオプロセシング制御システムは、特定の通信プロトコルを使用してそれに接続する各バイオプロセシング機器について、予め設定された最小数又は最大数のプロトコルデータアドレスを指定することができる。多機器システム内の各バイオプロセシング機器が、そのようなバイオプロセシング制御システムと直接通信する場合、他の方法で必要とされるよりも多くのプロトコルアドレスが利用される。例えば、特定の機器に対応する一意のデータ要素の数は、少数のプロトコルアドレス(例えば、2つ、3つ、又は4つの16ビットプロトコルレジスタ)へのマッピングのみを必要とするように十分に制限され得る。しかしながら、バイオプロセシング制御システムは、多くの場合、それに接続する各機器に対して、10個、又は最小10個のプロトコルアドレス(例えば、10個の16ビットModbusレジスタ)を自動的に指定する。このような状況では、システムに接続された個々の機器の多く又は全てに対して、過剰な量のプロトコルアドレスが指定されることになる。
【0077】
そのような制限は、バイオプロセシング制御システムによって処理することができるデータの量、バイオプロセシング制御システムがバイオプロセシング機器の動作に変更を加えるためにデータを処理することができる速度、並びに収集及び処理され得るデータのタイプを著しく減少させる。これは、バイオプロセシング制御システムによって収集され得るデータのタイプがより複雑かつ多様になるにつれて、特に問題となり得る。なぜなら、従来のバイオプロセシング制御システムは、そのようなデータを取り扱うように装備されていないからである。
【0078】
更に、従来のバイオプロセシング制御システムは、データが処理される方法のために、動作するのに費用がかかる可能性がある。例えば、従来のバイオプロセシング制御システムは、データのタイプに関係なく、単一の経路に沿って動作制御システムにデータを非効率的に送信する。したがって、従来のバイオプロセシング制御システムは、一般に、全てのタイプのデータに対して1対1マッピングを実施する。機器から来る全てのタイプのデータに対する1対1マッピングは、コントローラに接続可能な機器/デバイスの数を制限することができ、及び/又は、特定の状況では、ネットワーク内のシート、ライセンス、セキュリティ対策又は他のデバイス割り当て対策の数を劇的に増加させることができる。
【0079】
本主題の実装形態と一致するバイオプロセシングシステムは、バイオプロセシング機器から受信したデータの効率的な送信、記憶及び処理をカスタマイズ及び最適化するために、バイオプロセスコントローラと対応するバイオプロセシング機器との間をインターフェースするインテリジェントゲートウェイを使用する。例えば、ゲートウェイは、バイオプロセシング機器から収集されたデータに対するバイオプロセスコントローラからの要求を受信し、処理することができる。本主題の実装形態と一致して、バイオプロセシングシステムによって処理されるデータは、ゲートウェイを介して、データの処理をカスタマイズすることができる。例えば、データは、データのタイプに基づいて優先順位を着けることができる。言い換えれば、データのうちのいくつかは、一次データセットとして指定することができ、データのうちのいくつかは、一次データセットよりも低い優先度を有する二次データセットとして指定することができる。少なくともデータの優先度に基づいて、ゲートウェイは、データを異なる方法で扱うことができる。例えば、ゲートウェイは、一次データセットを一次データのブロックとしてバイオプロセスコントローラに送信することができる。同時に又は異なる時間に、ゲートウェイは、より低い優先度の二次データセットをバイオプロセスコントローラに分割して送信することができる。
【0080】
したがって、本明細書に記載されるバイオプロセシングシステムは、バイオプロセスコントローラ及びバイオプロセシングシステム上の計算負荷を低減し、データを処理し、バイオプロセシング機器を制御する際のバイオプロセスコントローラの計算効率を改善することができる。そのような構成は、追加的及び/又は代替的に、バイオプロセシング機器のより大きくより多様なセットと効率的に通信し、データのより大きくより多様なセットを処理することができる。言い換えれば、バイオプロセシングシステムは、バイオプロセシング機器及び生物学的プロセスの動作を制御及び最適化する際のデータセットの最適な使用に基づいて、バイオプロセシング機器から収集されたデータセットの多様なセットの識別、フィルタリング、記憶及び送信を可能にすることができる。追加的及び/又は代替的に、そのような構成は、サイズ及び量が増加するデータを効率的に処理し、並びにバイオプロセシング機器の動作に対して必要な変更を行う際の遅延を低減又は排除することができる。
【0081】
追加的及び/又は代替的に、本明細書に説明されるバイオプロセシングシステムは、別個のバイオプロセシング機器から送信されたデータのより大きなセットを、システムで利用可能なプロトコルデータアドレスの所与のセットと交換することができる。ゲートウェイはまた、複数のバイオプロセシング機器からの機器データを、それらの機器と主制御システムとの間でデータを交換するために使用されるプロトコルデータアドレスの所与のクラス及び/又はセットに柔軟にマッピングするように構成可能であり得る。そのようなシステムは、バイオプロセシング制御システムによって処理することができるデータ及びデータセットの量、バイオプロセシング制御システムがバイオプロセシング機器の動作に変更を加えるためにデータを処理することができる速度、並びに収集及び処理され得るデータのタイプを増加させることができる。そのような構成は、追加的及び/又は代替的に、ネットワーク内のポート、シート、ライセンス、セキュリティ対策又は他のデバイス割り当て対策の数を増加させることなく、一次制御システムに接続可能な機器の数を増加させ、それによって、バイオプロセシングシステムを動作させるコストを削減することができる。
【0082】
追加的及び/又は代替的に、本明細書に記載されるバイオプロセシングシステムは、バイオプロセスコントローラからデータレイクへ、及びバイオプロセスコントローラから自動化制御システムへの複数の通信及びデータ経路を含むことができる。バイオプロセッシングデータをデータレイクに送信するために、自動化制御システムにバイオプロセッシングデータを送信するのと比較して、異なる論理、通信スケジュール、送信周波数及び通信プロトコルを実装することができ、それにより、バイオプロセッシングシステムのカスタマイズ性及び効率が改善される。
【0083】
追加的及び/又は代替的に、本明細書に記載のバイオプロセシングシステムは、データの種々のタイプの表現を取り扱うことができる。例えば、ゲートウェイは、特定の表現(例えば、測定単位)でデータセットを受信することができる。ゲートウェイは、この表現を別の表現(例えば、別の測定単位)に変換することができ、この別の表現は、バイオプロセスコントローラに送信され、バイオプロセスコントローラによって処理され得る。
【0084】
図1は、本主題の実装形態と一致する、バイオプロセシングシステム1000のブロック図である。バイオプロセシングシステム1000は、制御システム120、バイオプロセスコントローラ131、132、133、134を含む複数のバイオプロセスコントローラ、バイオプロセシング機器セット111、112、113、114を含む複数のバイオプロセシング機器セット、及びデータレイク190を含むことができる。バイオプロセシング機器セットは、複数のバイオプロセシング機器を含むことができる。例えば、バイオプロセシング機器セットは、細胞培養物を監視するための少なくとも1つのセンサを含む少なくとも1つの細胞培養システムを含むことができる。制御システム120は、少なくとも1つのプロセッサと、命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを含むコントローラを含むことができ、命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、1つ以上の動作を実行するように構成される。例えば、制御システム120のコントローラは、バイオプロセシング機器セット111、112、113、114の複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つのバイオプロセシング機器を制御することができる。少なくとも1つのバイオプロセシング機器は、1つ以上のリアクタ、撹拌器、温度制御ユニット、センサ、はかり、モータ、バルブ、ポンプ、ロッキングバイオリアクタ、撹拌タンクリアクタ、ミキサ、クロマトグラフィシステム、遠心分離機、及び/又は他のバイオプロセシング機器を含むことができる。多くの多様な機器セットをゲートウェイに接続して、ゲートウェイ及びゲートウェイ論理を介してコントローラとの通信を容易にすることができる。一例では、機器セットは、ポンプ又はポンプのセット、センサ、例えば、rpm、圧力、流量、温度、導電率、pH、溶存O2、細胞密度、グルコース及び/又は泡センサ、流体ライン及びバルブを有する制御可能な流体マニホールド、撹拌タンクバイオリアクタ、遠心分離機、及び/又は1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するために使用されるクロマトグラフィカラムを含む。別の例では、機器セットは、ポンプ又はポンプのセット、センサ、例えば、rpm、圧力、流量、温度、導電率、pH、溶存O2、細胞密度、グルコース及び/又は泡センサ、流体ライン及びバルブを有する制御可能な流体マニホールド、発酵槽、遠心分離機、及び/又は1つ以上の標的生物学的成分を含有する細胞培養物を処理するために使用されるクロマトグラフィカラムを含む。
【0085】
複数のバイオプロセスコントローラ131、132、133、134の各々は、対応するゲートウェイ及び機器制御ボードを含むことができる。例えば、バイオプロセスコントローラ131は、ゲートウェイ101及び機器制御ボード171を含み、バイオプロセスコントローラ132は、ゲートウェイ102及び機器制御ボード172を含み、バイオプロセスコントローラ133は、ゲートウェイ103及び機器制御ボード173を含み、バイオプロセスコントローラ134は、ゲートウェイ104及び機器制御ボード174を含む。ゲートウェイ101、102、103、104は、少なくとも1つのプロセッサと、本明細書に記載の1つ以上の動作を実行するように構成された命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを含むことができる。図1はバイオプロセスコントローラ131、132、133、134、ゲートウェイ101、102、103、104、及び機器制御ボード171、172、173、174を示しているが、任意の数のバイオプロセスコントローラ、ゲートウェイ、及び機器制御ボードをバイオプロセシング制御システム1000に含めることができる。
【0086】
ゲートウェイ101、102、103、104は、1つ以上の制御システム通信リンク151、121を介して制御システム120と通信する。例えば、ゲートウェイ101、102、103、104は制御システム通信リンク151を含むことができ、制御システム120は通信リンク121を含むことができる。制御システム通信リンク151、121及び/又は機器通信リンク141は、例えば、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、仮想ローカルエリアネットワーク(VLAN)、公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)、インターネットなどを含む任意の有線及び/又は無線ネットワークを含むことができる。
【0087】
ゲートウェイ101、102、103、104は、機器通信リンク(例えば、機器通信リンク141)を介して機器制御ボード171、172、173、174及びバイオプロセシング機器セット111、112、113、114と通信することができる。機器制御ボード171、172、173、174は、図1において矢印として示される同様の通信リンクを介して、バイオプロセシング機器セット111、112、113、114と通信することができる。1つ以上のバイオプロセシング機器及び機器セット111、112、113、及び114はまた、機器制御リンク(例えば、機器通信リンク141)を介してゲートウェイと直接通信することができる。
【0088】
ゲートウェイ101、102、103、104を介して、制御システム120は、機器制御ボード171、172、173、174とデータを交換し、次いで、機器制御ボードは、バイオプロセシング機器セット111、112、113、114とデータを交換する。バイオプロセシング機器セット111、112、113、114は、1つ以上のバイオプロセシング機器を含むことができる。1つ以上のバイオプロセシング機器は、1つ以上の撹拌機、温度制御ユニット、センサ、はかり、モータ、バルブ、ポンプ、発酵槽、ロッキングバイオリアクタ、撹拌タンクリアクタ、ミキサ、クロマトグラフィシステム、遠心分離機、及び/又は他のバイオプロセシング機器を含むが、これらに限定されない。追加のバイオプロセシング機器及び構成を図2に示す。
【0089】
いくつかの実装形態では、ゲートウェイ101、102、103、104は、データレイク通信リンク(例えば、データレイク通信リンク161)を介してデータレイク190と通信する。例えば、図1に示すように、各ゲートウェイ101、102、103、104は、バイオプロセスコントローラ131、132、133、134を、1つ以上の通信リンク(例えば、制御システム通信リンク151、通信リンク121など)を介して制御システム120に、及び別の通信リンク(例えば、データレイク通信リンク161)を介してデータレイク190に通信可能に接続する。データレイク190は、大量の構造化データ、半構造化データ、及び非構造化データを記憶、処理、及び保護するように設計された集中型リポジトリであり得る。言い換えれば、データレイク190は、バイオプロセシング機器から受信したデータを記憶及び/又は処理することができる。
【0090】
いくつかの実装形態では、バイオプロセスコントローラ131、132、133、134からの全てのデータは、最初にゲートウェイ101、102、103、104から制御システム120に送信することができ、次に、分析目的のためのデータをデータレイク190に通信することができる。分析のために、バイオプロセスコントローラ131、132、133、134からデータレイク190にデータを直接送信することもできる。データレイク190は、ゲートウェイ101、102、103、104、制御システム120、及び/又は他のバイオプロセシングシステム(図示せず)から受信されたデータのためのデータアグリゲータ及び/又はリポジトリとして機能することができ、データレイク190は、制御システム120から負荷を軽減し、プロセス制御の効率及び精度を改善することができる、データアグリゲーション、分析、及び他のデータ処理機能を実行することができる。例えば、分析のためにバイオプロセスコントローラ131、132、133、134からゲートウェイ101、102、103、104及びデータレイク通信リンク(例えば、データレイク通信リンク161)を通してデータレイク190に直接データを送信することは、制御システム120上の処理負荷を低減することができる。データレイク190はまた、バイオプロセシング機器セット111~114から送信されたデータに対して、測定単位の変換又は制御システム120によって読み取り可能な異なるフォーマットへのデータの変換などの動作を行うことができる。
【0091】
以下でより詳細に説明するように、データは、「機器データ要素」などの1つ以上のデータ要素を含むことができる。本明細書で使用される場合、「機器データ要素」(又は「ide」)は、バイオプロセシングシステム1000内の特定のバイオプロセシング機器又はバイオプロセシング機器のパラメータに対応するデータの特定のセグメントを指す。
【0092】
データは、ゲートウェイ101、102、103、104によって受信され、分析処理のために、及び/又はバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つを制御するために、データのタイプ、データの意図される用途、データの優先度レベル、及び/又はデータ送信の頻度に基づいて、データレイク190及び/又は制御システム120に送信され得る。これは、データ通信の効率を高め、制御システム120の負荷を低減するのに役立つことができる。いくつかの実装形態では、データは、意図される用途、優先度レベル、及び/又はデータ送信の頻度でタグ付けされる。タグは、バイオプロセシングシステム1000(例えば、ゲートウェイ101、102、103、104又は別の構成要素)によって予め決定及び/又は自動的に決定することができる。データのタイプ、データの意図される用途、データの優先度レベル、及び/又はデータ送信の頻度に基づいて、データは、ブロック及び/又は部分として送信することができる。したがって、特定のデータが、データレイク190又はバイオプロセシングシステム1000の他の構成要素と比較して、より迅速に及び/又は頻繁に制御システム120に送信されるように思われ得る。
【0093】
データは、少なくとも1つの一次データセット、少なくとも1つの二次データセット、少なくとも1つの三次データセットなどを含むことができる。データは、少なくとも1つの一次データセット、少なくとも1つの二次データセット、少なくとも1つの三次データセットなどの一部としてタグ付けすることができる。データが少なくとも1つの一次データセット、少なくとも1つの二次データセット、少なくとも1つの三次データセットの一部としてタグ付けされているかどうかに応じて、データは異なる優先度レベルなどを有することができる。例えば、少なくとも1つの一次データセットは、少なくとも1つの二次データセットよりも高い優先度を有し、少なくとも1つの二次データセットは、少なくとも1つの三次データセットよりも高い優先度を有する、などである。言い換えれば、少なくとも1つの二次データセットは、少なくとも1つの一次データセットよりも低い優先度を有し、少なくとも1つの三次データセットは、少なくとも1つの二次データセットよりも低い優先度を有する、などである。一例では、一次データセットは、センサデータ(例えば、加速度計からのrpmデータ)、又は圧力、流量、温度、導電率、pH、溶存O2、細胞密度、グルコース、及び/もしくは泡センサからのセンサデータを含む。この例では、二次データセットはセンサのタイプであり、三次データセットは、センサに関連する名前、コード名、シリアル番号、色、又は特徴的な物理的特徴である。別の例では、一次データセットは、センサデータ、撹拌機又はインペラからのrpmデータ、熱電対からの温度データ、はかりからの質量データ、モータシャフトからのrpmデータ、バルブからの構成データ(開/閉)、ポンプからの電力データ、発酵槽内の生物学的培養物のpHデータ、バイオリアクタ内の生物学的培養物からの伝導率データ、バイオリアクタ内の生物学的培養物からのグルコース濃度データ、ミキサーからのrpm又は電力データ、クロマトグラフィシステムのカラムからの液体流量データ、遠心分離機のrpmデータ、及び/又は発酵槽、バイオリアクタ、ミキサー、遠心分離機又はクロマトグラフィシステムのカラムの出口からの生成物組成データを含むことができるが、これに限定されない。二次データセットは、センサのタイプ、撹拌器のタイプ、発酵槽の容積又は寸法、バイオリアクタの容積又は寸法、ミキサのタイプ、バイオリアクタのタイプ、発酵槽のタイプ、遠心分離機の容積又は寸法、及び/又はクロマトグラフィシステムのカラムの寸法又は数を含むことができるが、これらに限定されない。三次データは、撹拌機、ミキサ、発酵槽、バイオリアクタ、遠心分離機、及び/又はクロマトグラフィシステムの名前、コード名、シリアル番号、色、又は特徴的な物理的特徴を含むことができるが、これらに限定されない。これらの例では、一次データセットは、生物学的プロセスの過程全体にわたって変動し、動的に変化し、そしてプロセスパラメータを評価し、制御システム120を用いて生物学的プロセスを制御するために不可欠である。これらの例では、二次データセットは一定であり、そしてプロセスパラメータを評価し、制御システム120で生物学的プロセスを制御するために必要である。これらの例では、三次データセットは一定であり、機器のデータを識別する。データは、データが制御システム120に到達する前に、優先度に基づいてゲートウェイ101、102、103、104によって処理され、記憶され、送信される。
【0094】
一次データセットは、以下により詳細に記載されるように、バイオプロセシングシステム1000の複数のバイオプロセシング機器によって測定することができる一次データのブロックを含むことができる。一次データセットは、少なくとも1つのバイオプロセシング機器の動作に影響を与える、複数のバイオプロセシング機器によって測定された複数のパラメータなどの一次データを含むことができる。言い換えれば、一次データセットは、複数のバイオプロセシング機器(例えば、バイオプロセシング機器セット111、112、113、114)の動作を制御するプロセスパラメータを検出及び実装するために使用される動作データを含む。一次データセットは、変化する可能性が高い一次データを含むことができる。一次データセットは、ポンプ電力、モータ速度、インペラの毎分回転数、センサデータ、圧力読取値、流量読取値、pH読取値、温度読取値、近接センサ読取値、バルブ位置及び構成、溶存酸素読取値、二酸化炭素読取値、泡センサ読取値、細胞密度読取値、重量、他のプロセス及びバイオリアクタパラメータなどのデータを含むことができる。
【0095】
一次データセットは、複数のバイオプロセシング機器によって測定することができ、バイオプロセシング機器の動作を制御するために制御システムによって使用することができる。一次データセットは、追加的及び/又は代替的に、急速に変化する可能性が高いデータを含むことができる。したがって、一次データセットは、二次データセット及び/又は三次データセットよりも高い優先度レベルでタグ付けすることができる。少なくとも一次データセットが二次データセット及び/又は三次データセットよりも高い優先度レベルを有するので、一次データセットは、ゲートウェイ101と制御システム120との間で一次データのブロックとして交換することができる。これにより、一次データが以前に複数のバイオプロセシング機器から取り出された時点から、及び/又はゲートウェイ101と制御システム120との間で交換された時点から、全ての一次データを交換することが可能になる。
【0096】
二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データなどの二次データを含むことができる。いくつかの実装形態では、二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器の動作に影響を及ぼさない。二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つに関する機器情報などの二次データを含むことができる。二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器の動作中に変化する可能性は低い。二次データセットは、デバイス識別データ又はデバイス状態データを含むことができる。デバイス識別データは、機器の製造業者を識別する情報、製造日、モデル、シリアル番号、デバイス色、デバイスのバージョン、又はデバイスを識別する他の情報を含むことができるが、これらに限定されない。デバイス状態データは、デバイスセットアップデータ、デバイス構成データ、デバイス較正データ、デバイスの電源がオンであるかオフであるかを示すデータ、デバイスがオンラインで通信ネットワークに接続されているかオフラインで通信ネットワークから切断されているかを示すデータ、及び/又は他のデバイス状態データを含むことができるが、これらに限定されない。
【0097】
二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器の動作に影響を与えない機器データを含むことができるので、二次データセットは、一次データセットよりも低い優先度でタグ付けすることができる。いくつかの実装形態では、二次データセットの優先度レベルが低いため、二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器、ゲートウェイ101、102、103、104、制御システム120、データレイク190などの間で、一次データセットよりも少ない頻度で、より小さい部分などで交換することができる。
【0098】
このデータセットは、オペレータ又はエンドユーザによって設定された構成及びカスタマイズに応じて、上述のように三次データとして分類することもできる。例えば、いくつかの実装形態では、二次データセットは、バイオプロセシング機器セット111、112、113、114、ゲートウェイ101、102、103、104、制御システム120、及び/又はデータレイク190の間のプロセス制御データの交換を支配するデータのタイプ、意図される用途、優先度、送信頻度、及び/又はタイミング規則に基づいて、三次データセット及び/又は四次データセットに更にタグ付け及び分類することができる。三次データセット及び/又は四次データセットは、二次データセット及び一次データセットよりも少ない頻度及び/又は小さい部分で交換することができる。
【0099】
一次データセットは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与えるものとして本明細書に記載されているが、いくつかの実装形態では、特定の二次データセットはまた、制御システム120によって処理される動作データを含む一次データセットとして使用されて、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つに制御信号を送信するか、又は機器応答を生じさせて特定の機器に向けることができる。一例として、デバイス色は、バイオプロセシング機器を識別するための二次データセット及びバイオプロセシング機器の動作に影響を与える一次データセットの両方の一部であり得る。例えば、デバイス色は、制御システム120によって処理され、次いで、ゲートウェイ101、102、103、104のディスプレイ、インターフェース、又はハードウェアにおける制御システム120のディスプレイ、インターフェース、又はハードウェア上の対応する色のLEDライトに電力を印加することができる。同様に、デバイス電力状態は、ステータスインジケータとして、及び特定のバイオプロセシング機器に電力を印加するために制御システム120によって使用され得るので、二次データセット及び一次データセットの両方の一部であり得る。
【0100】
図2は、図1のバイオプロセスコントローラ131及びバイオプロセシング機器セット111の詳細を更に例示する、本主題の実装形態と一致するバイオプロセシングシステム1000のブロック図である。バイオプロセスコントローラ131及び対応するゲートウェイ101が本明細書においてより詳細に示され、記載されているが、バイオプロセスコントローラ132、133、134及び対応するゲートウェイ102、103、104は、バイオプロセスコントローラ131及び対応するゲートウェイ101と同じ及び/又は類似の特徴を有することができる。各バイオプロセスコントローラ及びその対応するゲートウェイは、バイオプロセスコントローラ131及びゲートウェイ101について示されたものと同様の要素及び接続を有することができる。他の実装形態において、各バイオプロセスコントローラ及び対応する機器セットの要素は、変化し得る。
【0101】
図2を参照すると、バイオプロセスコントローラ131は、ポンプ制御ボード211、212、213、214、温度制御ボード217、撹拌器制御ボード209、ブラシ付きDCモータ制御ボード218、温度制御ボード217、センサブレード208、及びスイッチボード210などの複数の制御ボードを更に含むことができる。バイオプロセシング機器セット111は、複数のバイオプロセシング機器を含むことができる。複数のバイオプロセシング機器は、ポンプ221、222、223、224などの少なくとも1つのポンプ、温度制御ユニット227、圧力センサ201、質量流量コントローラ202、デジタルpHトランスミッタ215、デジタル溶存酸素トランスミッタ216、はかり219、ブラシレスDCモータ241、ブラシ付きDCモータ242、pHセンサ203、溶存酸素センサ204、抵抗温度検出器205、及び熱電対温度検出器206(これらは、図示のようにセンサブレード208に接続される)を含むことができる。スイッチボード210は、通信マルチプレクサとして機能することができる。例示的な実装形態では、スイッチボード210は、バイオプロセシング機器セット111のバイオプロセシング機器からゲートウェイ101及びバイオプロセスコントローラ131へのデータ送信をルーティング及び負荷分散することができるイーサネットスイッチなどのネットワークスイッチである。
【0102】
再び図2を参照すると、圧力センサ201、質量流量コントローラ202、及びセンサブレード208は、スイッチボード210を介してゲートウェイ101に接続される。ポンプ221、222、223、224は、図示のようにポンプ制御ボード211、212、213、214に接続し、ポンプ制御ボードは、機器通信リンク141を介してゲートウェイ101に接続する。温度制御ユニット227は、温度制御ボード217に接続し、温度制御ボードは、機器通信リンク141を介してゲートウェイ101に接続する。他の実装形態では、温度制御ユニット227は、イーサネットプロトコルを使用して、スイッチボード210を介して温度制御ボード217に、又は直接ゲートウェイ101に温度データを通信することができる。ブラシレスDCモータ241(反応容器を撹拌するために使用される)は、撹拌器制御ボード209に接続し、撹拌器制御ボードは、機器通信リンク141を介してゲートウェイ101に接続する。ブラシ付きDCモータ242は、ブラシ付きDCモータ制御ボード218に接続し、ブラシ付きDCモータ制御基板は、機器通信リンク141を介してゲートウェイ101に接続する。デジタルpHトランスミッタ215、デジタル溶存酸素トランスミッタ216、及びはかり219は、機器通信リンク141を介してゲートウェイ101に直接接続する。例示的な実装形態では、はかり219は、ゲートウェイ101に直接接続するホイートストンブリッジデバイス、又はスイッチボード210を介してゲートウェイ101に重量データを通信することができるイーサネットベースのデバイスである。
【0103】
図示の実装形態は、ほんの一例を示している。代替的な実装形態は、必ずしも本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、示された構成要素及び接続経路を変更する。例えば、バイオプロセスコントローラ131内に収容されて示されるいくつかの要素は、代替的な実装形態において、バイオプロセスコントローラ131などのバイオプロセスコントローラの外部にあってもよい。逆に、外部機器セット111の一部として示されるいくつかの機器は、代替的な実装形態において、バイオプロセスコントローラ131のようなバイオプロセスコントローラに組み込まれてもよい。
【0104】
図示のように、ゲートウェイ101及び制御システム120は、ゲートウェイ101の通信リンク151と制御システム120の通信リンク121との間の接続を介して通信する。
【0105】
開放型システム間相互接続(「OSI」)モデルのアプリケーション層レベル(及び/又は他の層)において、制御システム120及びゲートウェイ101は、自動化システムに適したプロトコルを使用して通信する。一般的に使用されるプロトコルはModbusである。Modbusは、異なる実装形態のための他のOSI層におけるプロトコルとともにModbusのアプリケーション層規則をパッケージ化する異なるプロトコル「スイート」に進化した。例えば、「Modbus RTU」は、RS-232又はRS-485などのシリアル接続上で動作するように適合させることができる。別の例として、「Modbus TCP/IP」は、イーサネット接続上で動作する。
【0106】
バイオプロセシングシステム1000の基本原理は、一般に、任意の特定のプロトコル及び/又は物理的接続タイプとは無関係である。本主題の実装形態は、プロトコルが、プロトコルを使用して交換されるデータ(例えば、一次データセット、二次データセットなど)を識別するためのデータアドレスのセット(又はその同等物)を指定する、バイオプロセシングシステムにおいて使用される任意の通信プロトコルに適用及び実装することができる。したがって、説明を容易にするために、本明細書では「通信プロトコルアドレス」を参照する。図示の例は、Modbusプロトコルに対応するいくつかの用語を用いて説明される。しかしながら、本主題の原理は、データアドレスがデバイスとシステムとの間の通信のために定義され使用される他の通信プロトコルを使用する多くの代替的な実装形態に適用される。
【0107】
Modbusデータモデルは、単一ビットサイズでアドレス指定可能なデータ及び16ビットサイズでアドレス指定可能なデータを提供する。Modbusは、ラベル「保持レジスタ」を使用して、書き込みデータ又は読み取りデータのいずれかであり得る16ビットワードのデータアドレスを指定する。本明細書に示す例の便宜上、プロトコルアドレス「R1~R300」が参照される。これは、Modbus保持レジスタの完全な番号付けフォーマットに従わない。しかしながら、本明細書に示される特定の例の文脈における参照を容易にするために、「R1~R300」は、各レジスタがデータの16ビットワードをアドレス指定するModbus「レジスタ」に対応する300個の異なるデータアドレス(すなわち、R1、R2、R3.....R300)を指す。
【0108】
本明細書に示す例では、各機器データ要素には、一方の機器と他方の制御システムとの間でデータを交換するために使用される関連する通信プロトコル(例えば、Modbus)内のデータアドレスが割り当てられる。一例では、所与のプロトコルアドレス(例えば、「R1」、「R2」など)に対して、1つの機器データ要素がバイオプロセスコントローラから制御システムに送信される。各データアドレスが16ビットデータ要素をアドレス指定するために使用される場合、各機器データ要素は16ビットワードとして送信/受信される。
【0109】
図3は、本主題の実装形態と一致するバイオプロセシングシステムのブロック図である。図3に示すように、バイオプロセシングシステム1000は、制御システム120、ゲートウェイ101、及びバイオプロセシング機器セット111を含む。ゲートウェイ101は、バイオプロセスコントローラ131とバイオプロセシング機器セット111の複数のバイオプロセシング機器との間でデータを交換する。ゲートウェイ101はまた、バイオプロセスコントローラ131と制御システム120との間でデータを交換する。この例では、バイオプロセシング機器セット111は、25個のバイオプロセシング機器(例えば、バイオプロセシング機器1~バイオプロセシング機器25)を含むが、他の数量も考えられる。バイオプロセシング機器は、920個の一意のデータ要素に対応する。一意のデータ要素の各々は、最大16ビットのアドレス可能なデータワードを含むことができる。ゲートウェイ101及び制御システム120は、Modbusプロトコル(又は他のプロトコル)及び合計300個のModbus「レジスタ」(プロトコルデータアドレス)を使用して通信し、各レジスタは、1つの16ビットワードのデータをアドレス指定する。ゲートウェイ101は、所与の数の一意の機器データ要素を交換するために通常使用されるよりも少ない数のModbusアドレスを使用することを可能にする。本例では、920個の機器データ要素が、ゲートウェイデバイス101と制御システム120との間の通信のためにプロビジョニングされた300個のModbus通信プロトコルアドレスのみを使用して通信される。当業者には明らかであるように、本明細書で提示される技術は、提示される特定の例に限定されない。例えば、代替的な形態では、より多くの又はより少ない機器データ要素を、通信プロトコルの所与の数のプロトコルデータアドレスに柔軟にマッピングすることができる。
【0110】
以下の図4図10を参照すると、図示の実装形態は、ゲートウェイ101と制御システム120との間で通信するために使用されるプロトコルデータアドレスの所与のセット上にマッピングするための二次データの異なるセットを選択的にスワップアウトすることによって動作する。
【0111】
図4は、本主題の実装形態と一致する、複数のバイオプロセシング機器に関連するデータ(例えば、機器データ要素を含む)と通信プロトコルアドレスとの間のデータマッピングのブロック図である。様々なデータマッピングは、ゲートウェイ101及び制御システム120のコントローラによって実施することができる。具体的には、ゲートウェイ101は、一次読み取りデータマッピング401、一次書き込みデータマッピング402、二次読み取りデータマッピング403、及び二次書き込みデータマッピング404を実施するのを助ける。本明細書で使用される場合、「読み取りデータ」は、制御システム120によって要求され、ゲートウェイ101によって制御システム120に送信される、複数のバイオプロセシング機器からのデータを指す。更に、本明細書中で使用される場合、「書き込みデータ」は、バイオプロセスコントローラ131に接続されたバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つに(又はそれらの対応する制御ボードに、そのうちのいくつかは、本明細書中に例示される実装形態の文脈において、バイオプロセスコントローラ131内に収容される)書き込むために、制御システム120からゲートウェイ101に送信されるデータを指す。例えば、書き込みデータは、バイオプロセシング機器の少なくとも1つの動作を制御するために使用することができる。
【0112】
一次読み取りマッピング401及び一次書き込みマッピング402は各々、通信プロトコルアドレスの機器データ要素への「1対1」マッピングを使用する。例えば、一次データセットの一次データのブロックは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つによって測定された第1のパラメータ、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つ(例えば、同じ又は別の1つ)によって測定される第2のパラメータなどを含むことができる。この例では、第1のパラメータを第1の通信プロトコルアドレスにマッピングすることができ、第2のパラメータを第2の通信プロトコルアドレスにマッピングすることができる。いくつかの実装形態では、複数のバイオプロセシング機器の各々からの一次データは、固有の通信プロトコルアドレスにマッピングされる。例えば、一次読み取りマッピング401は、150個の異なる機器データ要素(ide1~ide150)(例えば、複数のバイオプロセシング機器によって測定されたパラメータ)を、150個の異なる通信プロトコルアドレス(R1~R150)にマッピングすることができる。一次書き込みマッピング402は、50個の異なる機器データ要素(ide151~ide200)(例えば、複数のバイオプロセシング機器によって測定されたパラメータ)を、50個の異なる通信プロトコルデータアドレス(R201~R250)にマッピングすることができる。他の数量も考えられるが、一次データセット内の一次データの量(例えば、バイオプロセシング機器、複数のバイオプロセシング機器によって測定されるパラメータの数など)は、通信プロトコルアドレスの量と同じであり得る。
【0113】
二次読み取りマッピング403及び二次書き込みマッピング404は各々、機器データ要素(例えば、二次データセット)の通信プロトコルデータアドレスへの多対1マッピングを使用する。例えば、二次データセットの部分は、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つに対応する二次データを含むことができる。二次データセットの部分は、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングすることができる。
【0114】
いくつかの実装形態では、二次データセットは複数のページにわたって記憶される。例えば、二次読み取りマッピング403及び二次書き込みマッピング404は、複数のページのページ番号などの識別子を、同じ通信プロトコルアドレスを共有する異なるデータ要素(例えば、二次データセット)などの二次データセットの部分に割り当てる。二次データセットの部分は、複数のバイオプロセシング機器からの二次データを含むことができる。本明細書で使用される「ページ」という用語は、複数のページのうちのページを識別するために使用される識別子である。例えば、識別子は、機器データ要素と関連する通信プロトコル(例えば、Modbus又は他の関連する通信プロトコル)内で定義された通信プロトコルアドレスとの間の多対1マッピングを可能にする拡張データアドレス空間内の位置など、通信プロトコル(例えば、Modbus又は他の関連する通信プロトコル)の外部で使用することができる。したがって、二次データセットは、ゲートウェイ101と制御システム120との間で交換される複数の部分を含むことができる。各部分は、複数のバイオプロセシング機器(例えば、少なくとも2つのバイオプロセシング機器)からの二次データを含むことができ、単一の通信プロトコルアドレスにマッピングすることができる。
【0115】
一例として、二次読み取りマッピング403は、12個の異なるページ番号(例えば、識別子)を使用して、読み取り通信プロトコルアドレスの所与のセットにわたって二次データの12個のページをマッピングすることができる。要求された読み取りデータ(例えば、制御システム120がゲートウェイ101からそれに送信されることを要求する機器データ)に対応するページ番号は、通信プロトコルアドレスR251を使用して制御システム120からゲートウェイ101に送信される。ゲートウェイ101が、要求された二次データセットを制御システム120に送信することによって応答するとき、ゲートウェイ101は、通信プロトコルアドレスR151を使用して、そのデータに対応するページ番号(例えば、識別子)を送信する。
【0116】
この例では、通信プロトコルアドレスR153~R200を使用して、要求されたデータをゲートウェイ101から制御システム120に送信することができる。したがって、要求され送信されるデータのページ番号ごとに、ゲートウェイ101は、48個の通信プロトコルアドレスR153~R200を使用して48個の異なるデータ要素を含むことができる。したがって、この例では、マッピング403は、48個の通信プロトコルアドレスを使用して、それらのプロトコルアドレスのための異なる定義されたページに対応するデータを識別及び送信することによって、576個の機器データ要素(ide201~ide776)が送信されることを可能にする。もちろん、12ページのデータの使用は一例にすぎない。所与のバイオ生産又はバイオプロセシングシステムにおける所与のバイオプロセシング機器セットに対応する固有の二次機器読み取りデータ要素の数に応じて、より多くの又はより少ないページを定義することができる。
【0117】
同様に、二次書き込みマッピング404は、3つの異なるページ番号を使用して、通信プロトコルアドレスの所与のセットにわたって二次書き込みデータの3つのページをマッピングする。二次書き込みデータ(例えば、制御システム120がバイオプロセスコントローラ131に接続された機器に書き込まれることを要求する機器データ)に対応するページ番号(例えば、識別子)は、通信プロトコルアドレスR252を使用して、制御システム120からゲートウェイ101に送信される。ゲートウェイ101は、受信した書き込みデータのページ番号(例えば、識別子)を確認するために、プロトコルデータアドレスR152を使用して、書き込みデータのページ番号を制御システム120に送り返すことによって応答する。
【0118】
この例では、プロトコルデータアドレスR253~R300が、制御システム120からゲートウェイ101に機器二次書き込みデータを送信するために使用される。送信された二次書き込みデータの各ページ番号に対して、48個の通信プロトコルアドレスR253~R300を使用して48個の異なる機器データ要素を含めることができる。したがって、(3つのページを有する)この例では、マッピング404は、48個のデータアドレスを使用して、それらのプロトコルアドレスのための異なる定義されたページに対応するデータを識別及び送信することによって、144個の機器二次書き込みデータ要素(ide777~ide920)が制御システム120からゲートウェイ101に送信されることを可能にする。もちろん、3ページのデータの使用は一例にすぎない。所与のバイオ生産又はバイオプロセシングシステムにおける所与のバイオプロセシング機器セットに対応する固有の二次機器書き込みデータ要素の数に応じて、より多くの又はより少ないページを定義することができる。
【0119】
図5は、制御システム120とゲートウェイ101との間でデータを交換するためにプロトコルデータセット構造を使用する本主題の実装形態によるデータセット構造を示す。この例は、第1のデータセット501、第2のデータセット502、及び第3のデータセット503を含み、各々が100個のプロトコル(例えば、Modbus)レジスタ(データアドレス)に対応するが、他の数量も考えられる。各データセットは、読み取りデータ又は書き込みデータのいずれかを含む。この例では、第1のデータセット501は、通信プロトコルアドレスR1~R100にマッピングされた一次読み取りデータを含む。第2のデータセット502は、通信プロトコルアドレスR101~150にマッピングされた一次読み取りデータと、通信プロトコルアドレスR151~R200にマッピングされた二次読み取りデータとを含む。第3のデータセット503は、通信プロトコルアドレスR201~R250にマッピングされた一次書き込みデータと、通信プロトコルアドレスR251~R300にマッピングされた二次書き込みデータとを含む。本明細書で説明されるように、ゲートウェイ101を使用してデータを書き込んだり読み取ったりすることができる。
【0120】
図6は、本主題の実装形態に一致する、複数のバイオプロセシング機器からのデータを処理し、データを使用して少なくとも1つのバイオプロセシング機器を制御する例示的なプロセス600を示すスイムレーン図である。図6に示すように、バイオプロセシング機器セット111の複数のバイオプロセシング機器、バイオプロセスコントローラ131のゲートウェイ101、及び制御システム120(コントローラを含む)は、制御システム120のコントローラ、バイオプロセスコントローラ131上の処理負荷を低減し、データを処理して少なくとも1つのバイオプロセシング機器を制御する効率を改善するなどの方法でデータを交換することができる。
【0121】
図7は、本主題の実装形態と一致する制御システム120のアーキテクチャのブロック図である。図7に示すように、制御システム120は、通信リンク121、一次データ入力モジュール701、複数の機器制御モジュール702、一次データ出力モジュール703、及び二次ページングデータ制御モジュール704を含む。一次データ入力モジュール701、複数の機器制御モジュール702、一次データ出力モジュール703、及び/又は二次ページングデータ制御モジュール704は、専用プロセッサ及び/又はプロセッサによる実行のための命令を記憶するためのメモリを含むことができ、制御システム120の部分を形成することができ、及び/又は制御システム120のコントローラによって動作させることができる。異なる実装形態では、通信リンク121などの通信リンクは、異なるタイプの通信リンクを含むことができることに留意されたい。例えば、一例では、通信リンク121は、Modbus RTU実装形態とともに動作するように適合されたシリアルカードを含む。別の例では、通信リンク121は、Modbus TCP/IP実装と協働するように適合されたイーサネットポートを含む。これらは単なる例であり、この詳細な説明又は例示的な実装形態の範囲を限定するものと見なされるべきではない。また、当業者によって理解されるように、様々な図示のモジュールは、実際には、制御システム120のワーキングメモリと併せて動作する制御システム120のプロセッサ(例えば、コントローラ)によって実装されることに留意されたい。これらのプロセッサ及びメモリ要素は、説明を容易にするために図7には示されていない。
【0122】
図6に戻って参照すると、602において、制御システム120のコントローラは、バイオプロセシング機器セット111の複数のバイオプロセシング機器に関連するデータを求める要求をゲートウェイ101に送信することができる。要求は、通信リンク121を介して制御システム120からゲートウェイ101に送信することができる。
【0123】
制御システム120によって要求されるデータは、本主題の実装形態と一致する、一次データセット及び/又は二次データセットを含むことができる。本主題の実装形態と一致して、一次データセットは、複数のバイオプロセシング機器によって測定された一次データのブロックを含む。本明細書で説明するように、一次データセット(例えば、一次データのブロック)は、複数のバイオプロセシング機器に関連する動作データを含む。動作データは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作に影響を与える、複数のバイオプロセシング機器によって測定された少なくとも1つのパラメータ(例えば、第1のパラメータ、第2のパラメータ、第3のパラメータなど)を含むことができる。本主題の実装形態と一致して、二次データセットは、一次データセットよりも低い優先度(予め決定され得る、及び/又は二次データセットでタグ付けされ得る)を有する。本明細書で説明されるように、二次データセットは、複数のページにわたって記憶され得る。例えば、ページ又はページ番号などの識別子を、二次データセットの部分に関連付けることができる。二次データセットは、複数のバイオプロセシング機器に関連する機器データを含む。機器データは、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つについての機器情報を含むことができる。
【0124】
図8を参照すると、図8は、本主題の実装形態と一致する、二次読み取りデータを処理するために制御システム120によって実施されるプロセス800を示しており、工程801において、制御システム120は、二次データセットの部分の識別子を要求に含めることができる。例えば、要求に含まれる識別子は、二次データセットの部分に割り当てられ、二次読み取りデータセットに対応する(例えば、プロトコルレジスタR153~200に対応する)指定された通信プロトコルアドレスに対応するページN(例えば、1、2、3ページなど)を含むことができる。いくつかの実装形態では、制御システム120は(例えば、制御システム120のコントローラを介して)、プロトコルアドレスR251を使用して要求ページ番号を送信することによって要求を行う。この要求は、制御システム120からゲートウェイ101にデータ(例えば、要求されたページ番号N)を送信することを含むので、この例では、「書き込み」データセット(例えば、図5に示す第3のデータセット503)内のプロトコルアドレスが、要求を行うために使用され得る。書き込みデータセットに対応する制御システム120のアーキテクチャは、少なくとも工程614に関して以下でより詳細に説明される。
【0125】
604において、ゲートウェイ101は、制御システム120のコントローラからの要求を受信及び/又は処理することができる。ゲートウェイ101は、複数のバイオプロセシング機器から要求されたデータを取り出すことができる。要求されたデータを取り出すために、ゲートウェイ101は、複数のバイオプロセシング機器をポーリングして、データを要求することができる。ゲートウェイ101は、606において、規則的及び/又は所定の間隔(例えば、5秒、10秒、30秒、1分、10分、30分、1時間ごとなど)で複数のバイオプロセシング機器をポーリングすることができる。次いで、ゲートウェイ101は、604においてゲートウェイ101が要求を受信するまで、ゲートウェイ101のメモリにデータを記憶することができる。追加的及び/又は代替的に、ゲートウェイ101は、606において、604における要求の受信に応答して、データについて複数のバイオプロセシング機器をポーリングすることができる。
【0126】
608において、複数のバイオプロセシング機器は、606におけるポーリングに応答してゲートウェイ101にデータを送信する。いくつかの実装形態では、一次データ及び二次データの両方が、各ポーリングに応答して、バイオプロセシング機器からゲートウェイ101に送信される。他の実装形態では、前のポーリングからの二次データへの更新がないときなど、一次データのみがバイオプロセシング機器からゲートウェイ101に送信される。
【0127】
610において、ゲートウェイ101は、複数のバイオプロセシング機器から受信したデータをゲートウェイ610のメモリに記憶する。ゲートウェイ101は、一次データセットを一次データレジスタに記憶することができる。一次データセットを記憶するとき、ゲートウェイ101は、固有の通信プロトコルアドレスを、複数のバイオプロセシング機器によって測定された各パラメータ及び/又は複数のバイオプロセシング機器の各バイオプロセシング機器にマッピングすることができる。これにより、本明細書で説明されるように、一次データセットの1対1マッピングを可能にする。
【0128】
ゲートウェイ101は、追加的及び/又は代替的に、二次データセットを二次データレジスタに記憶することができる。二次データセットを記憶するとき、ゲートウェイ101は、単一の通信プロトコルアドレスを、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも2つのバイオプロセシング機器に対応する二次データセットの部分にマッピングすることができる。これにより、本明細書で説明されるように、二次データセットの1対多マッピングを可能にする。ゲートウェイ101は、二次データの対応する部分に識別子(例えば、複数のページのうちのページ番号N)を割り当てることができる。
【0129】
図10は、本主題の実装形態と一致する、二次読み取りデータなどの二次データセットを含むデータについての要求を処理するためにゲートウェイ101によって実装されるプロセス1003を示す。工程1001において、ゲートウェイ101は、要求に含まれる識別子の値を読み取る。ここで、識別子は、二次データセットに割り当てられた複数のページのうちの特定のページに対応するページ番号Nを含むことができる。いくつかの実装形態では、ゲートウェイ101は、指定された通信プロトコルアドレスに対応するページ番号データについて、ゲートウェイ101のメモリからNの値を読み取る。少なくとも工程614に関して以下でより詳細に説明するように、ゲートウェイ101は、要求された二次読み取りデータ(例えば、二次データセット)のページ番号に指定された通信プロトコルアドレス(例えば、R251)を使用して、制御システム120からの要求の一部として特定のページ番号を受信することができる。1002において、ゲートウェイ101は、(例えば、606において)複数のバイオプロセシング機器から二次データセットを取得し、ページNに対応する二次データセットの部分を、関連する指定された通信プロトコルアドレス(例えば、R153~R200)を使用して制御システム120に送信されるゲートウェイ101の二次読み取りデータのためのメモリアレイに書き込む。ゲートウェイ101はまた、Nの値を、制御システム120に送信するための同じデータセットに、二次読み取りページ番号のための関連通信プロトコルアドレス(例えば、R151)を使用して書き込むことができる。ゲートウェイ101が二次データセットを含むデータの要求を受信し続けると、プロセス1003は1001に戻る。
【0130】
再び図6を参照すると、いくつかの実装形態では、ゲートウェイ101は、第1の測定単位で複数のバイオプロセシング機器から一次データセット及び/又は二次データセットを受信し、一次データ又は二次データセットのブロックを制御システム120のコントローラに送信する前に、第1の測定単位を第2の測定単位に変換する。これは、データを標準化し、制御システム120のコントローラ上の処理負荷を低減するのに役立つ。
【0131】
612において、ゲートウェイ101は、要求に応答して、要求されたデータを制御システム120のコントローラに送信する。ゲートウェイ101は、本明細書で説明されるように、一次データのブロックとして一次データセットを送信する。一次データのブロックは、以前の要求がゲートウェイ101によって受信及び処理されて以来、複数のバイオプロセシング機器から収集及び/又は測定された一次データを含む。一次データセットは、一次データセットの高い優先度レベルに少なくとも部分的に起因して、一次データのブロックとして制御システム120に送信される。ゲートウェイ101は、一次データのブロックを制御システム120に送信することによって、制御システム120のコントローラに、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つのバイオプロセシング機器を制御させることができる。例えば、本明細書で説明されるように、制御システム120は、一次データのブロックを使用して、1つ以上の動作を調整し、及び/又はバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つを制御することができる。
【0132】
612において、ゲートウェイ101は、二次データセットの要求された部分を制御システム120に更に送信する。言い換えれば、ゲートウェイ101は、要求に含まれるページ番号Nが割り当てられた二次データセットの要求された部分を送信する。これは、より少ないデータがゲートウェイから制御システム120に送信され、制御システム120が一次データのより高い優先度のブロックを処理しているのと同時に、より少ないデータが制御システム120によって処理されるので、制御システム120のコントローラ及び/又はバイオプロセスコントローラ131の負荷を低減するのに役立つ。より少ない通信プロトコルアドレスが二次データセットを交換するために必要とされるので、これは、追加的及び/又は代替的に、要求を処理するために必要とされるコンピュータ電力を低減することができる。ゲートウェイ101から制御システム120への一次データのブロックの送信中に、二次データセットの部分をゲートウェイ101から制御システム120へ送信することができる。
【0133】
614において、制御システム120は、要求に応答してゲートウェイ101からデータを受信する。例えば、制御システム120は、一次データのブロックを受信することができる。制御システム120は、追加的及び/又は代替的に、二次データセットの部分を受信し、それによって、制御システム120のコントローラに対する処理負荷を低減することができる。制御システム120は、一次データのブロックの受信中に二次データセットの部分を受信することができる。
【0134】
図7に戻って参照すると、制御システム120の通信リンク121は、バイオプロセスコントローラ131のゲートウェイ101からデータを受信する(図1及び図2参照)。通信リンク121によって受信された一次データの受信ブロックを含む一次読み取りデータは、一次データ入力モジュール701によって処理することができる。一次データ入力モジュール701は、一次読み取りデータ(例えば、一次データのブロック)を受信し、特定の機器一次読み取りデータ要素(例えば、一次データのブロック)を送信するために使用されるプロトコルアドレスに基づいて、制御システム120のワーキングメモリを使用して、制御システム120の機器制御モジュール702のうちの関連機器制御モジュールにデータを提供する。
【0135】
一例として、特定のセンサから受信された一次データは、そのセンサ読み取りデータと、制御システム120にデータを送信するために使用される通信プロトコルアドレスとの間の関連マッピングに基づいて、そのセンサ読み取りデータのために指定された関連メモリアレイに一次データ入力モジュール701によって記憶することができる。次いで、センサ読み取りデータは、そのセンサに対応する機器制御モジュール702の関連する制御モジュールによって読み取られる。機器制御モジュール702がバイオプロセスコントローラ131に一次データを書き込むとき、機器制御モジュール702は、対応するプロトコル(例えば、Modbus又は他のプロトコル)レジスタにマッピングされたデータのための関連メモリアレイに一次データを書き込み、一次データ出力モジュール703は、これらのレジスタを使用して通信リンク121を介してバイオプロセスコントローラ131にデータを送信する。この例では、全ての一次データ要素(例えば、一次データ)は、通信プロトコルデータアドレスに1対1でマッピングされ、したがって、本明細書で説明するように、ページ番号は使用されないことがある。
【0136】
対照的に、二次データセットは、通信プロトコルアドレスに加えて識別子(例えば、ページ番号)を使用してマッピングされ、二次ページングデータ制御モジュール704によって処理することができる。二次データセットの部分の二次読み取りデータが通信リンク121を介して受信されると、二次ページングデータ制御モジュール704は、受信されたページ番号及び関連するプロトコルアドレスを使用して、機器制御モジュール702の関連する1つ以上の制御モジュールによってアクセスされる制御システム120のワーキングメモリ内の適切なアレイに二次データセットを書き込む。同様に、(例えば、対応する機器又は機器制御ボードに書き込むために)二次書き込みデータが制御モジュール702の1つ以上によって制御システム120からバイオプロセスコントローラ131に送信される場合、二次ページングデータ制御モジュール604は、関連するページ番号を使用して、そのページ番号に対応する機器データ要素及び関連するプロトコルレジスタを、通信プロトコルに従って送信するために関連するプロトコルレジスタを使用して送信する。
【0137】
再び図8を参照すると、工程802において、制御システム120は、図5に示す第2のデータセット502内の通信プロトコルアドレスR151を使用することなどによって、現在の着信二次読み取りデータセット(例えば、二次データセット)内の制御システム120によって受信されたページ番号を読み取ることによって、要求された機器データを受信する。制御システム120は、割り当てられたページ番号Nを使用して、二次データセットのどの部分が、図5に示す第2のデータセット502内のプロトコルアドレス153~200を使用して受信された現在の着信二次読み取りデータの一部であるかを識別し、対応する機器データ要素のために予約された制御システム120の1つ以上のメモリアレイに読み取りデータを書き込むことができる。例えば、二次ページングデータ制御モジュール704は、読み取りデータセットのページの指定された通信プロトコルアドレスに対応するデータのメモリ位置からNの値を読み取ることができる。二次ページングデータ制御モジュール704は、読み取りデータセット内の指定されたプロトコルアドレスに対応するメモリから二次データセットの部分を読み出すことができる。次に、二次ページングデータ制御モジュール704は、ページNに対応する制御システムのメモリに二次データセットの部分を書き込むことができる。
【0138】
803において、制御システム120は(例えば、制御システム120のコントローラを介して)、制御システム120によって受信された二次データセットの部分に対応するNの値がNの最大値、すなわち、二次データセットの二次読み取りデータのために指定されたページの総数に対応する値に等しいかどうかを判定する。Nの値がNの最大値に対応しない場合、804において、Nの値は1だけインクリメントされ、フローは801に戻り、以下でより詳細に説明するように、追加の要求が制御システム120からゲートウェイ101に送信される。Nの値がNの最大値に対応する場合、805において、二次データセットのページの全て(例えば、部分の全て)が制御システム120によって受信されているので、Nの値は1にリセットされる。
【0139】
図示のプロセス800では、同じModbusレジスタを使用してマッピングされる二次読み取りデータ(例えば、二次データセット)の異なるページは、単純に要求され、ラウンドロビン方式で次々に読み取られる。これは、以下でより詳細に説明されるように、複数の第2の要求をもたらす。しかしながら、代替的な実装形態では、現在の通信トランザクションサイクルにおいてどのページ番号のデータを要求及び受信すべきかを決定するために、追加の論理及び負荷分散方法を導入することができる。また、代替的な実装形態では、データは、相対的な優先度に基づいて更に分割され得る。例えば、いくつかのデータは、「三次」データとして指定され、(例えば、要求/読み取りサイクル間により長い意図的な遅延を導入することによって)二次データよりも少ない頻度で、又はより小さいもしくはより大きい部分で三次データを要求及び受信する別個の処理フローによって処理され得る(次に、一次データよりも少ない頻度で、又はより小さい部分で要求及び読み取られる)。
【0140】
再び図5及び図7を参照すると、通信リンク121は、第2の要求などの要求を連続的に送信し、制御システム120のワーキングメモリから関連する値を読み書きすることによって、図5のデータセット501、502、及び503の指定されたプロトコルレジスタ(R1~R300)に対応するデータを受信する。同時に、二次ページングデータ制御モジュール704は、データ内のページ番号を使用して、制御モジュール702による読み取りのために二次読み取りデータ(二次データセットの部分)を受信して制御システム120のワーキングメモリに書き込み、通信リンク121を介してバイオプロセスコントローラ131に送信するために制御モジュール702から二次書き込みデータを受信してワーキングメモリに書き込む。
【0141】
図6に戻って参照すると、616において、制御システム120のコントローラは、バイオプロセシング機器セット111の複数のバイオプロセシング機器に関連するデータを求める第2の要求をゲートウェイ101に送信することができる。第2の要求は、通信リンク121を介して制御システム120からゲートウェイ101に送信することができる。第2の要求は、制御システム120によって所定の間隔で(例えば、10秒、30秒、1分、10分、30分、1時間などごとに)ゲートウェイ101に送信され得る。いくつかの実装形態では、第2の要求は、二次データセットの追加の部分(例えば、ページ)を要求するために、図7の704の後などに制御システム120によって送信される。そのような実装形態では、第2の要求は、二次データセットの第2の部分に関連する第2の識別子を含む。
【0142】
618において、ゲートウェイ101は、複数のバイオプロセシング機器に関連するデータについての第2の要求を受信することができる。ゲートウェイ101は、604において受信された要求と同じ方法で第2の要求を処理することができる。例えば、ゲートウェイ101は、複数のバイオプロセシング機器から要求されたデータを取り出すことができる。要求されたデータを取り出すために、ゲートウェイ101は、複数のバイオプロセシング機器をポーリングして、データを要求することができる。ゲートウェイ101は、606において、規則的及び/又は所定の間隔(例えば、5秒、10秒、30秒、1分、10分、30分、1時間ごとなど)で複数のバイオプロセシング機器をポーリングすることができる。次いで、ゲートウェイ101は、618においてゲートウェイ101が第2の要求を受信するまで、ゲートウェイ101のメモリにデータを記憶することができる。この例では、記憶されたデータは、604において第1の要求が処理されてから取り出されたデータであり得る。追加的及び/又は代替的に、ゲートウェイ101は、620において、618における第2の要求の受信に応答して、データについて複数のバイオプロセシング機器をポーリングすることができる。
【0143】
622において、複数のバイオプロセシング機器は、620におけるポーリングに応答してゲートウェイ101にデータを送信する。いくつかの実装形態では、一次データ及び二次データの両方が、各ポーリングに応答して、バイオプロセシング機器からゲートウェイ101に送信される。他の実装形態では、前のポーリングからの二次データへの更新がないときなど、一次データのみがバイオプロセシング機器からゲートウェイ101に送信される。
【0144】
624において、ゲートウェイ101は、610と同様の方法で、複数のバイオプロセシング機器から受信したデータをゲートウェイ101のメモリに記憶する。
【0145】
626において、ゲートウェイ101は、第2の要求に応答して、要求されたデータを制御システム120のコントローラに送信する。ゲートウェイ101は、本明細書で説明されるように、一次データの第2のブロックとして一次データセットを送信する。一次データの第2のブロックは、以前の要求(例えば、604で処理された要求)がゲートウェイ101によって受信及び処理されて以来、複数のバイオプロセシング機器から収集及び/又は測定された一次データを含む。一次データセットは、一次データセットの高い優先度レベルに少なくとも部分的に起因して、一次データの第2のブロックとして制御システム120に送信される。ゲートウェイ101は、一次データの第2のブロックを制御システム120に送信することによって、制御システム120のコントローラに、複数のバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つのバイオプロセシング機器を更に制御させることができる。例えば、本明細書で説明されるように、制御システム120は、一次データの第2のブロックを使用して、1つ以上の動作を更に調整し、及び/又はバイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つを制御することができる。
【0146】
626において、ゲートウェイ101は、二次データセットの要求された第2の部分を制御システム120に更に送信する。言い換えれば、ゲートウェイ101は、第2の要求に含まれるページ番号N(例えば、612におけるページ番号Nに続くページ番号;図8及び図10参照)が割り当てられた二次データセットの要求された第2の部分を送信する。全てのページが交換されるまで、続くページ番号を含む追加の要求を送信することができる。これは、より少ないデータがゲートウェイから制御システム120に送信され、制御システム120が一次データのより高い優先度のブロックを処理しているのと同時に、より少ないデータが制御システム120によって処理されるので、制御システム120のコントローラ及び/又はバイオプロセスコントローラ131の負荷を低減するのに役立つ。より少ない通信プロトコルアドレスが二次データセットを交換するために必要とされるので、これは、追加的及び/又は代替的に、要求を処理するために必要とされるコンピュータ電力を低減することができる。ゲートウェイ101から制御システム120への一次データの第2のブロックの送信中に、二次データセットの第2の部分をゲートウェイ101から制御システム120へ送信することができる。
【0147】
628において、制御システム120は、第2の要求に応答してゲートウェイ101からデータを受信する。例えば、制御システム120は、一次データの第2のブロックを受信することができる。制御システム120は、追加的及び/又は代替的に、二次データセットの第2の部分を受信し、それによって、制御システム120のコントローラに対する処理負荷を低減することができる。制御システム120は、一次データの第2のブロックの受信中に二次データセットの第2の部分を受信することができる。
【0148】
いくつかの実装形態では、制御システム120は、ゲートウェイ101にデータを書き込むことができる。いくつかの実装形態では、ゲートウェイ101に書き込まれたデータは、制御システム120によって要求された二次データセットの部分のページNに関連する識別子(例えば、ページ番号)を含む。追加的及び/又は代替的に、ゲートウェイ101に書き込まれるデータは、バイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つを制御するための1つ以上の制御信号を含むことができる。ゲートウェイ101は、ページ番号及び制御信号に対するデータ書き込みを同様に扱うことができる。
【0149】
図9は、本主題の実装形態と一致する、二次書き込みデータ(例えば、二次データセットの要求された部分のページ番号に関連する識別子を含む二次データの書き込み)を処理するために制御システム120によって実装されるプロセス900を示す。901において、制御システム120は、二次データに関連するデータを、二次書き込み機器データ要素のために指定された通信プロトコルアドレス(例えば、プロトコルアドレスR253~300)に対応する二次データのページNにデータをマッピングするために指定された制御システム120のメモリアレイに書き込み、また、書き込みページ番号のための指定されたプロトコルアドレス(例えば、R252)を使用して書き込みデータセット(第3のデータセット503)にNの現在の値を書き込む。
【0150】
903において、制御システム120は(例えば、制御システム120のコントローラを介して)、制御システム120によって書き込まれている二次データセットの部分に対応するNの値がNの最大値、すなわち、二次データセットの二次書き込みデータのために指定されたページの総数に対応する値に等しいかどうかを判定する。Nの値がNの最大値に対応しない場合、904において、Nの値は1だけインクリメントされ、フローは901に戻り、以下でより詳細に説明するように、追加のデータが制御システム120によってゲートウェイ101に書き込まれる。Nの値がNの最大値に対応する場合、905において、二次データセットのページの全て(例えば、部分の全て)が制御システム120によって送信されているので、Nの値は1にリセットされる。
【0151】
図6に戻って参照すると、630において、制御システム120は(例えば、制御システム120のコントローラを介して)、一次データの受信されたブロック及び/又は一次データの受信された第2のブロックなどを使用することなどによって、バイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つを制御することができる。制御システム120は、バイオプロセシング機器のうちの少なくとも1つの動作を制御及び/又は調整するために、制御信号をバイオプロセスコントローラ131のゲートウェイ101に送信することができる。追加的及び/又は代替的に、634において、制御システム120は(例えば、制御システム120のコントローラを介して)、制御信号をバイオプロセシング機器の少なくとも1つに直接送信して、少なくとも1つのバイオプロセシング機器の動作を直接制御することができる。追加的及び/又は代替的に、制御システム120は、630において、更なる分析及び処理のために、受信された一次データの第1のブロック、一次データの第2のブロック、二次データセットの第1の部分、二次データセットの第2の部分などをデータレイク190に送信することができる。制御システム120は、一次データ出力モジュール703(図7参照)を使用して、少なくとも一次データの第1のブロック及び第2のブロック並びに/又は制御信号を送信することができる。
【0152】
632において、ゲートウェイ101は、受信した書き込みデータをゲートウェイ101に書き込むことができ、及び/又は制御信号を少なくとも1つのバイオプロセシング機器に向けることができる。例えば、ゲートウェイ101は、632において、制御信号を、バイオプロセシング機器に送信するために、ゲートウェイ101のメモリ又は関連する機器を制御する制御ボードに書き込むことができ、及び/又は制御信号をバイオプロセシング機器に直接送信することができる。
【0153】
更に、図11は、本主題の実装形態に一致する、制御システム120によって要求された二次データの部分に関連する識別子(例えば、ページ番号N)を含む二次書き込みデータを処理するためにインテリジェントゲートウェイ101によって実施されるプロセス1100を示す。1101において、ゲートウェイ101は、二次書き込みデータのページ番号に指定された対応する通信プロトコルデータアドレス(例えば、この例ではR252)を使用して、制御システム120から受信したNの値を読み取る。1102において、ゲートウェイ101は、関連する指定されたプロトコルアドレス(例えば、この例ではR253~R300)に対応するページNにマッピングされた二次データセットの部分を読み取る。1103において、ゲートウェイ101は、ページNを、関連する機器データ要素のために指定されたメモリアレイに書き込み、ページ番号は、関連する機器に、又は関連するバイオプロセシング機器を制御する制御ボードに送信される。ゲートウェイ101は、追加的及び/又は代替的に、現在書き込まれているデータの値Nの確認を制御システム120に送信するために指定されたプロトコルアドレス(この例では、第2のデータセット502のプロトコルアドレスR152)を使用して、書き込まれたデータのページ番号を第2の読み取りデータセットに書き込むことができる。その後、ゲートウェイ101が制御システム120から二次書き込みデータを受信し続けると、処理は1101に戻り、対応する機器(又は機器制御ボード)による受信のために二次書き込みデータを書き込み、確認として制御システム120に送信される値である二次書き込みデータの現在の値Nを書き込む。
【0154】
図12は、例示的な実装形態によるバイオプロセスシステム及びインテリジェントゲートウェイデバイスを実装するコンピュータシステム11000のブロック図である。1つ以上のコンピュータシステム11000を使用して、制御システム120及び/又はゲートウェイデバイス101~104を実装することができる(制御システム120及びゲートウェイデバイス101~104は図1に示されている)。コンピュータシステム11000は、コンピュータプログラム製品1160に含まれる命令コードを実行する。コンピュータプログラム製品1160は、コンピュータ又は処理システム11000などの1つ以上のコンピュータに、本明細書で参照される実装形態によって実行される例示的な方法工程を達成する処理を実行するように指示する、電子的に読み取り可能な媒体に実行可能コードを含むことができる。電子的可読媒体は、情報を電子的に保存する任意の非一時的な媒体であってもよく、例えば、ネットワーク接続を介して、ローカル又はリモートでアクセスすることができる。代替的な実装形態では、媒体は一時的であってもよい。媒体は、実行可能コードの異なる部分を、異なる位置及び/又は異なる時間で記憶するように各々構成されている、複数の地理的に分散した媒体を含むことができる。電子的可読媒体中の実行可能命令コードは、例示されたコンピュータシステム11000に、本明細書で説明された様々な例示的なタスクを実行するように指示する。本明細書に記載のタスク及びプロセスフローを指示及び実行するための実行可能コードは、ソフトウェアで実現することができる。しかし、コンピュータ又は他の電子デバイスは、本発明から逸脱することなく、特定されたタスク及び開示されたプロセスフローの多く又は全てを実施するためにハードウェアで実現されるコードを利用できることを当業者は理解する。当業者は、本開示の趣旨及び範囲内で例示的な方法を実施する実行可能コードに関する多くの変形形態を見出すことができることを理解するであろう。
【0155】
コンピュータプログラム製品1160に含まれるコード又はコードのコピーは、プロセッサ1120による実行のための永続的記憶装置1170及び/又はメモリ1110の中でのローディング及び保存のために、システム11000に通信可能に結合された1つ以上のストレージ永続メディア(個別に図示せず)に常駐することができる。コンピュータシステム11000は、I/Oサブシステム1130も含む。I/Oサブシステム1130、プロセッサ1120、メモリ1110、及び永続的記憶装置1170は、バス1150を介して接続されている。永続的記憶装置1170及びコンピュータプログラム製品1160を含んでもよい任意の他の永続的記憶装置と同様に、メモリ1110は非一時的なメディアである(たとえ典型的な揮発性コンピュータメモリデバイスとして実装されたとしても)。更に、本明細書で説明する処理を実行するためのコンピュータプログラム製品1160を保存することに加えて、メモリ1110及び/又は永続的記憶装置1170は、本明細書で参照及び例解される様々なデータ要素を保存するように構成できることを当業者は理解する。
【0156】
当業者は、コンピュータシステム11000が、本開示の実装形態によるコンピュータプログラム製品を実施することができるシステムのほんの一例を示していることを理解するであろう。代替的な実装形態の一例を挙げると、本開示の一実装形態によるコンピュータプログラム製品に含まれる命令の実行は、例えば、分散型コンピューティングネットワークのコンピュータなどの複数のコンピュータにわたって分散されてもよい。
【0157】
本例示的な実装態様は、例示された実装形態に関して詳細に説明されているが、本開示に基づいて様々な変更、修正、及び/又は適合を行うことができ、例示的な実装形態及び本発明の範囲内にあることが意図されていることが理解されよう。現在最も実用的かつ好ましい実装形態であると考えられるものに関連して本発明を説明したが、本発明は開示された実装形態に限定されず、反対に、本明細書で参照される様々な実装形態によって説明されるように、本発明の根底にある基本原理の範囲内に含まれる様々な修正及び同等の構成を網羅することを意図していることが理解される。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】