(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20240920BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20240920BHJP
H05K 3/28 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H01L23/12 N
H05K3/34 501A
H05K3/28 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517372
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 KR2022013851
(87)【国際公開番号】W WO2023043250
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0124359
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンイル
(72)【発明者】
【氏名】ナ,セウン
(72)【発明者】
【氏名】イ,キハン
【テーマコード(参考)】
5E314
5E319
【Fターム(参考)】
5E314CC06
5E314DD07
5E314FF01
5E314GG17
5E314GG24
5E319AA03
5E319AB03
5E319AC01
5E319AC11
5E319BB04
5E319BB05
5E319CC33
5E319GG01
(57)【要約】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に配置された第1パッドと、前記第1絶縁層上に配置され、前記第1パッドと垂直に重なる第1貫通孔を備えた第1保護層と、を含み、前記第1貫通孔の内壁は、前記第1パッドの側面と接触する接触面と、前記接触面上に位置する非接触面とを含み、前記接触面の厚さと前記第1パッドの厚さとの比は、1:2以上~1:1未満である。
【選択図】3a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置された第1パッドと、
前記第1絶縁層上に配置され、前記第1パッドと垂直に重なる第1貫通孔を備えた第1保護層と、を含み、
前記第1貫通孔の内壁は、
前記第1パッドの側面と接触する接触面と、前記接触面上に位置する非接触面とを含み、
前記接触面の厚さと前記第1パッドの厚さとの比は、1:2以上~1:1未満である、半導体パッケージ。
【請求項2】
前記非接触面の少なくとも一部は、前記第1パッドと水平方向に重なる、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記非接触面は、前記接触面上に位置する第1部分と、前記第1部分上に位置する第2部分とを含み、
前記第1貫通孔の内壁は、水平方向に沿って距離が最も長い内壁幅を有し、
前記第1部分の内壁幅は、前記第1パッドの側面に向かうほど徐々に減少する、請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記第1保護層は、前記第1部分と垂直方向に重なり、前記第1パッドの側面に向かうほど厚さが徐々に減少する領域を含む、請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記第1部分は、前記第1保護層の下面に対して傾斜を有する、請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第1パッドは、前記接触面と水平方向に重なる重畳部分を含み、
前記重畳部分の厚さは、前記第1パッドの厚さの50%~98%の範囲を満足する、請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1部分の内壁幅は、前記第2部分に隣接するほど徐々に増加する、請求項3に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第1部分と前記第1保護層の下面との間の内角は、10度~70度の範囲を満足する、請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記第1保護層の下面から前記第1部分の最上端までの垂直長さは、前記第1パッドの下面から上面までの垂直長さの70%~130%の範囲を満足する、請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第1パッドの上面および側面のうち少なくとも一つは、曲面を含む、請求項4に記載の半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、回路基板およびこれを含む半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、印刷回路基板PCB(Printed Circuit Board)は、絶縁層と導体層が交互に積層された積層構造体であり、導体層は、パターニングによって回路パターンで形成され得る。
【0003】
このような印刷回路基板は、積層体の最外側に形成された回路を保護し、導体層の酸化を防止するとともに、印刷回路基板上に実装されるチップまたは他の基板との電気的接続時に絶縁の役割をするソルダーレジストSRが備えられる。
【0004】
通常のソルダーレジストは、ソルダーまたはバンプなどの接続手段が結合されて、電気的連結通路となるオープニング領域SRO(Solder Resist Opening)が形成され、ソルダーレジストのオープニング領域は、印刷回路基板が高性能、高密度化するにつれてI/O(Input/Output)性能が向上されることにより、より多くのオープニング領域が要求され、これによりオープニング領域の小さいバンプピッチ(bump pitch)が要求される。このとき、オープニング領域のバンプピッチは、隣接するオープニング領域間の中心距離を意味する。
【0005】
一方、前記ソルダーレジストのオープニング領域SROは、SMD(Solder Mask Defined type)タイプとNSMD(Non-Solder Mask Defined type)タイプとを含む。
【0006】
前記NSMDタイプは、前記オープニング領域SROの幅が、前記オープニング領域SROを介して露出されるパッドの幅よりも小さいことを特徴とし、これにより、SMDタイプにおいて、パッドの上面の少なくとも一部は、前記ソルダーレジストによって覆われる。
【0007】
また、NSMDタイプは、前記オープニング領域SROの幅が前記オープニング領域SROを介して露出されるパッドの幅よりも大きいことを特徴とし、これにより、前記NSMDタイプにおいて、前記ソルダーレジストは、前記パッドと一定間隔で離隔して配置され、これにより前記パッドの上面および側面の両方が露出される構造を有する。
【0008】
しかし、前記SMDタイプの場合、メインボードに半導体パッケージが結合された後、ソルダーボールの結合力に対するソルダーボールジョイント信頼性(Solder Bal Joint Reliability)テスト時に、前記オープニング領域SROを介して露出されたパッドから前記ソルダーボールが分離されるという問題点がある。また、NSMDタイプの場合、ソルダーボールが配置されるパッドが基板から分離されるという問題点がある。これにより、従来は一つの回路基板にSMDタイプとNSMDタイプとを適切に組み合わせて適用している。
【0009】
しかし、従来のSMDタイプとオープニング領域SROとを含む回路基板の場合、前記オープニング領域の幅がパッドの幅よりも小さく、これにより前記パッド上に配置されるソルダーとの十分な接合面積が確保されないという問題がある。
【0010】
また、従来のNSMDタイプとオープニング領域SROとを含む回路基板の場合、ソルダーレジスト層を露光する過程において、前記ソルダーレジスト層の露光領域の下部領域まで十分に光が伝達されず、これにより前記露光領域の下部領域が十分に硬化できないという問題がある。そして、前記露光領域の下部領域が十分に硬化できない状態で現像工程を行う場合、前記露光領域の下部領域が一緒に除去されるアンダーカット(undercut)が発生するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
実施例は、新しい構造の回路基板およびこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0012】
また、実施例は、SMDタイプとNSMDタイプのオープニング領域SROが有する問題を解決するための新しいタイプのオープニング領域を有する保護層が含まれた回路基板およびこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0013】
また、実施例は、保護層のオープニング領域内に配置されるソルダーボールなどの接続部の流れ性を向上させることができる回路基板およびこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0014】
また、実施例は、パッドの上面の全領域が保護層の開口部と垂直に重なる構造を有しつつ、保護層の開口部におけるアンダーカットに対応する凹部の水平距離を最小化できる回路基板およびこれを含む半導体パッケージを提供する。
【0015】
提案される実施例において、解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた別の技術的課題は、下記の記載から提案される実施例が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
実施例に係る回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に配置された第1パッドと、前記第1絶縁層上に配置され、前記第1パッドと垂直に重なる第1貫通孔を備えた第1保護層と、を含み、前記第1貫通孔の内壁は、前記第1パッドの側面と接触する接触面と、前記接触面上に位置する非接触面とを含み、前記接触面の厚さと前記第1パッドの厚さとの比は、1:2以上~1:1未満である。
【0017】
また、前記非接触面の少なくとも一部は、前記第1パッドと水平方向に重なる。
【0018】
また、前記非接触面は、前記接触面上に位置する第1部分と、前記第1部分上に位置する第2部分とを含み、前記第1貫通孔の内壁は、水平方向に沿って距離が最も長い内壁幅を有し、前記第1部分の内壁幅は、前記第1パッドの側面に向かうほど徐々に減少する。
【0019】
また、前記第1保護層は、前記第1部分と垂直方向に重なり、前記第1パッドの側面に向かうほど厚さが徐々に減少する領域を含む。
【0020】
また、前記第1部分は、前記第1保護層の下面に対して傾斜を有する。
【0021】
また、前記第1パッドは、前記接触面と水平方向に重なる重畳部分を含み、前記重畳部分の厚さは、前記第1パッドの厚さの50%~98%の範囲を満足する。
【0022】
また、前記第1部分の内壁幅は、前記第2部分に隣接するほど徐々に増加する。
【0023】
また、前記第1部分と前記第1保護層の下面との間の内角は、10度~70度の範囲を満足する。
【0024】
また、前記第1保護層の下面から前記第1部分の最上端までの垂直長さは、前記第1パッドの下面から上面までの垂直長さの70%~130%の範囲を満足する。
【0025】
また、前記第1パッドの上面および側面のうち少なくとも一つは、曲面を含む。
【0026】
また、前記第1部分の最上端は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する。
【0027】
また、前記第1部分の最上端は、前記第1パッドの上面よりも低く位置する。
【0028】
また、前記第1部分および前記第2部分のうち少なくとも一つは、水平方向に曲率を有する曲面を含む。
【0029】
また、前記第2部分は、前記第1部分とは異なる傾斜を有する。
【0030】
また、前記第2部分の傾斜は、前記第1部分の傾斜よりも垂直に近い。
【0031】
また、前記第2部分の内壁幅は、垂直方向に沿って幅の変化がない。
【0032】
また、前記第1絶縁層上に前記第1パッドと離隔する第2パッドを含み、前記第1保護層は、前記第2パッドと垂直に重なる第2貫通孔を含み、前記第2貫通孔の垂直断面形状は、前記第1貫通孔の垂直断面形状とは異なる。
【0033】
また、前記第2貫通孔の内壁幅は、前記第2パッドの幅よりも小さい。
【0034】
また、前記第2貫通孔は、一つの第2パッドと垂直方向に重なり、互いに水平方向に離隔した複数のサブ貫通孔を含む。
【0035】
また、前記第1貫通孔は、前記第1部分と前記第2部分との間に備えられ、前記第1パッドから離れる前記第1保護層の内側方向に陥没した凹部を備える。
【0036】
また、前記凹部は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する。
【0037】
また、前記凹部は、前記第1パッドの上面よりも低く位置する。
【発明の効果】
【0038】
実施例では、回路基板の最上側に配置された第1保護層を含む。前記第1保護層は、第1パッドと垂直に重なり、前記第1パッドよりも大きい幅を有する第1開口部を含む。そして、前記第1保護層は、第1部分と、前記第1部分上に配置される第2部分とを含む。また、前記第1保護層の第1部分は、前記第1パッドの側面と接触する第1-1部分と、前記第1-1部分上に配置され、前記第1パッドの側面と離隔する第1-2部分とを含む。これを通じて、実施例では、前記第1保護層の第1-1部分を通じて前記第1パッドの側面の一部が覆われるようにする。
【0039】
これにより、実施例では、第1パッドの幅よりも大きい幅を有する第1開口部が形成された第1保護層の第1領域において、第1絶縁層の上面の一部が露出されないようにすることができ、これを通じて、第1絶縁層の上面が損傷するのを防止することができる。
【0040】
また、実施例では、第1保護層に第1開口部を形成する際に、前記第1保護層を全体的に開放するのではなく、前記第1-1部分を除いた領域のみを部分的に開放することにより工程時間を画期的に減らすことができ、これによる工程歩留まりを向上させることができる。
【0041】
また、実施例では、前記第1開口部の深さに比例して増加するアンダーカットの深さを最小化することができる。すなわち、実施例では、前記第1-1部分を除いた領域のみを部分的に現像して第1開口部を形成することにより、前記アンダーカットの深さを減らすことができ、さらに前記第1開口部を有する第1保護層の側壁に 形成され得るアンダーカットを除去することができる。また、実施例では、前記第1保護層の側壁に形成されるアンダーカットを除去するか、前記アンダーカットの深さを最小化することにより、前記第1パッドと前記第1パッドと隣接するトレースとの間の間隔を減らすことができる。これを通じて、実施例では、回路基板のサイズを減らすことができるか、または回路基板の回路集積度を高めることができる。
【0042】
また、実施例では、前記第1-1部分の厚さを制御して、前記第1-1部分と前記第1パッドとの間の段差高さを減らすことができ、これにより、前記第1開口部内のソルダーボールなどの接続部が完全に充填されないことにより発生するボイドの問題を解決することができる。
【0043】
また、前記第1保護層の第1-2部分の第2側壁は、前記第1パッドから離れるほど第2部分に向かう方向に傾斜する傾斜角θ1を有する。これにより、実施例では、前記第1開口部内に前記接続部を塗布する工程において、前記傾斜角θ1を用いて前記接続部の流れ性を向上させることができ、これにより、第1パッド上に前記接続部が安定して塗布できるようにする。これを通じて、実施例では、前記第1パッドと前記接続部との接合性を向上させることができ、これによる電気的信頼性および物理的信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図2a】第1実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【
図2b】第2実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【
図2c】第3実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【
図2d】第4実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【
図2e】第5実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【
図2f】第6実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【
図2g】第7実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【
図3b】
図3aの回路基板の第1領域の平面図である。
【
図3c】
図3aの回路基板の第2領域の平面図である。
【
図4】第1実施例に係る第1保護層の第1開口部を示す図である。
【
図8】
図7に対応する実際の製品の光学顕微鏡写真である。
【
図9】実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【
図10a】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10b】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10c】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10d】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10e】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10f】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10g】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10h】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【
図10i】第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【発明を実施のための形態】
【0045】
以下、添付された図面を参照して、本明細書に開示された実施例を詳しく説明するが、図面符号に関係なく同一または類似する構成要素は、同じ参照番号を付し、それに対する重複説明は省略することにする。以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」および「部」は、明細書の作成を容易にするために付与また混用されるものとして、それ自体で相互区別される意味または役割を有するものではない。また、本明細書に開示された実施例の説明において、係る公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施例の要旨を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0046】
第1、第2などの序数を含む用語が多様な構成要素を説明するために使用されることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されることはない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。
【0047】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」または「接続」されていると言及された場合には、その他の構成要素に直接的に「連結」または「接続」されていてもよく、間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」または「直接接続」されていると言及されたときには、その間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0048】
単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0049】
本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、パートまたはこれらを組合せたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、パートまたはこれらを組合せたものの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0050】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明すれば、次の通りである。
【0051】
-比較例-
実施例の説明に先立ち、本願の実施例の回路基板と比較される比較例について説明する。
【0052】
【0053】
図1の(a)を参照すると、比較例は、絶縁層11、回路パターン層12、および保護層13を含む。
【0054】
このとき、前記回路パターン層12は、貫通電極と連結されるか、チップが実装されるか、外部基板のメインボードと連結されるパッドを含む。また、前記回路パターン層12は、前記パッドから長く延びる信号ラインであるトレースを含む。
【0055】
そして、前記回路パターン層12のパッド上には、前記メインボードとの接合またはチップの実装のためのソルダーボールなどの接続部(図示せず)が配置される。
【0056】
これにより、保護層13は、前記パッドと垂直に重なる開口部14を含む。
【0057】
前記保護層13は、回路基板の最上側または最下側に配置され、前記絶縁層11の表面を保護するソルダーレジストである。
【0058】
このとき、
図1の(a)のように、第1比較例における保護層13の開口部14は、SMD(Solder Mask Defined type)タイプを有する。例えば、保護層13の開口部14の幅は、前記回路パターン層12の幅よりも小さい幅を有する。これにより、前記パッドは、前記開口部14と垂直に重なる重畳領域と、前記開口部14と垂直に重ならずに前記保護層13で覆われる非重畳領域とを含む。
【0059】
このとき、上記のようなSMDタイプの開口部14を含む第1比較例の回路基板の場合、前記開口部14は、前記パッドが有する幅よりも小さい幅を有するようになる。これにより、前記パッド上に接続部が配置される場合、前記接続部と前記パッドとの接合面積は、前記パッドの全面積よりも小さくなる。これにより、第1比較例では、前記接続部の前記パッド間の接合面積を確保できないことがあり、これにより前記パッドと前記接続部との接合力が低下するという問題がある。そして、上記のような問題点を有する場合、回路基板の多様な使用環境で作用するストレスにより、前記接続部が前記パッドから分離されるという信頼性の問題が発生する。
【0060】
図1の(b)を参照すると、第2比較例は、絶縁層21、回路パターン層22、および保護層23を含む。
【0061】
保護層23は、前記回路パターン層22のパッドと垂直に重なる開口部24を含む。
【0062】
このとき、
図1の(b)のように、第2比較例における保護層23の開口部24は、NSMD(Non Solder Mask Defined type)タイプを有する。例えば、保護層23の開口部24の幅は、前記回路パターン層22の幅よりも大きい。これにより、前記パッドの全領域は、前記開口部24と垂直に重なる。
【0063】
上記のようなNSMDタイプの場合、保護層23の全厚さ(絶縁層の上面から保護層の上面までの厚さ)に対応する深さを有するように開口部24を形成する。
【0064】
しかし、上記のような開口部24を形成するための露光および硬化工程では、前記保護層23の下部領域(絶縁層の上面と隣接する領域)に十分な光が供給されず、これにより前記下部領域の十分な硬化が行われないという問題がある。これにより、第2比較例では、前記保護層23の下部領域に前記硬化が十分に行われないことによるアンダーカット(under cut)が発生するという問題がある。このとき、前記アンダーカットの深さ(例えば、水平距離)は、前記保護層23の厚さに比例して増加する。そして、前記第2比較例では、前記保護層23の全厚さに対応する深さを有して前記開口部24が形成されることによって、前記開口部24の深さが増加するという問題がある。
【0065】
また、第2比較例では、前記開口部24がソルダーボールなどの接続部によって完全に充填されないことによるボイドなどの空き空間が存在するようになる。
【0066】
また、第2比較例では、前記回路パターン層の厚さに対応して、前記接続部が配置される領域の表面段差が存在し、これにより前記接続部が前記パッド上に安定して配置できないという問題がある。例えば、第2比較例では、上記のような表面段差により、前記接続部が前記パッドと垂直に重なる領域ではなく、前記露出領域と垂直に重なる領域に偏って塗布されることがあり、これによる物理的信頼性および/または電気的信頼性の問題が発生するようになる。
【0067】
また、最近、電気/電子製品の高性能化が進むにつれて、限られたサイズの基板により多くのパッケージを付着するための技術が研究されており、これにより回路パターンの微細化が求められている。しかし、第2比較例の回路基板を用いたパッケージ基板の場合、上記のようなアンダーカットの深さにより、回路パターン層を構成するパッド間、トレース間、およびパッドとトレースとの間の間隔を減らすには限界がある。また、最近、アプリケーションプロセッサAP(Application Processor)で処理される機能の増加により、これを一つのチップとして具現することが難しくなっている。しかし、比較例で提供される回路基板を用いて、限られた空間内に互いに異なる機能を果たす2つのアプリケーションプロセッサAPを実装するのに困難がある。
【0068】
実施例では、このような比較例の問題点を解決するためのものであって、SMDタイプとNSMDタイプの開口部が有する問題点を解決するための新しいタイプの開口部を含む保護層を提供するようにする。また、実施例は、保護層のオープニング領域内に配置されるソルダーボールなどの接続部の流れ性を向上させることができるようにする。また、実施例では、パッドの上面の全領域が保護層の開口部と垂直に重なる構造を有しつつ、保護層の開口部におけるアンダーカットに対応する凹部の水平距離を最小化できるようにする。
【0069】
-電子デバイス-
実施例の説明に先立ち、実施例の半導体パッケージが適用される電子デバイスについて簡略に説明する。電子デバイスは、メインボード(図示せず)を含む。前記メインボードは、多様な部品と物理的および/または電気的に連結され得る。例えば、メインボードは、実施例の半導体パッケージと連結され得る。前記半導体パッケージには、多様な半導体素子が実装され得る。
【0070】
前記半導体素子は、能動素子および/または受動素子を含むことができる。能動素子は、数百ないし数百万個以上の素子が一つの半導体素子の中に集積された集積回路(IC)型状の半導体チップであり得る。半導体素子は、ロジックチップ、メモリチップなどであり得る。ロジックチップは、セントラルプロセッサ(CPU)、グラフィックプロセッサ(GPU)などであり得る。例えば、ロジックチップは、セントラルプロセッサ(CPU)、グラフィックプロセッサ(GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラのうち少なくとも一つを含むアプリケーションプロセッサ(AP)チップであるか、またはアナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などであるか、またはこれまで列挙したものの特定の組み合わせを含むチップセットであり得る。
【0071】
メモリチップは、HBMなどのスタックメモリであり得る。また、メモリチップは、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップを含むことができる。
【0072】
一方、実施例の半導体パッケージが適用される製品群は、CSP(Chip Scale Package)、FC-CSP(Flip Chip-Chip Scale Package)、FC-BGA(Flip Chip Ball Grid Array)、POP(Package On Package)、およびSIP(System In Package)のうちいずれか一つであり得るが、これに限定されない。
【0073】
また、前記電子デバイスは、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、車両、高性能サーバ、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであり得る。ただし、これに限定されず、これらに加えてデータを処理する任意の他の電子機器であり得ることは言うまでもない。
【0074】
以下、実施例に係る回路基板を含む半導体パッケージについて説明する。実施例の半導体パッケージは、後述する回路基板を含む多様なパッケージ構造を有することができる。
【0075】
そして、一実施例における前記回路基板は、後述する第1基板であり得る。
【0076】
また、他の実施例における前記回路基板は、後述する第2基板であり得る。
【0077】
図2aは、第1実施例に係る半導体パッケージを示す断面図であり、
図2bは、第2実施例に係る半導体パッケージを示す断面図であり、
図2cは、第3実施例に係る半導体パッケージを示す断面図であり、
図2dは、第4実施例に係る半導体パッケージを示す断面図であり、
図2eは、第5実施例に係る半導体パッケージを示す断面図であり、
図2fは、第6実施例に係る半導体パッケージを示す断面図であり、
図2gは、第7実施例に係る半導体パッケージを示す断面図である。
【0078】
図2aを参照すると、第1実施例の半導体パッケージは、第1基板1100、第2基板1200、および半導体素子1300を含むことができる。
【0079】
前記第1基板1100は、パッケージ基板を意味することができる。
【0080】
例えば、前記第1基板1100は、少なくとも一つの外部基板が結合される空間を提供することができる。前記外部基板は、前記第1基板1100上に結合される第2基板1200を意味することができる。また、前記外部基板は、前記第1基板1100の下部に結合される電子デバイスに含まれたメインボードを意味することができる。
【0081】
また、図面上には示さなかったが、前記第1基板1100は、少なくとも一つの半導体素子が実装される空間を提供することができる。
【0082】
前記第1基板1100は、少なくとも一つの絶縁層と、前記少なくとも一つの絶縁層に配置された電極と、前記少なくとも一つの絶縁層を貫通する貫通電極とを含むことができる。
【0083】
前記第1基板1100上には、第2基板1200が配置され得る。
【0084】
前記第2基板1200は、インターポーザであり得る。例えば、前記第2基板1200は、少なくとも一つの半導体素子が実装される空間を提供することができる。前記第2基板1200は、前記少なくとも一つの半導体素子1300と連結され得る。例えば、第2基板1200は、第1半導体素子1310および第2半導体素子1320が実装される空間を提供することができる。前記第2基板1200は、前記第1半導体素子1310と第2半導体素子1320との間を電気的に連結しながら、前記第1および第2半導体素子1310、1320と前記第1基板1100との間を電気的に連結することができる。すなわち、前記第2基板1200は、複数の半導体素子間の水平連結機能および半導体素子とパッケージ基板との間の垂直連結機能を果たすことができる。
【0085】
図2aでは、前記第2基板1200上に2つの半導体素子1310、1320が配置されるものとして示したが、これに限定されない。例えば、前記第2基板1200上には、一つの半導体素子が配置され得、これとは異なり、3つ以上の半導体素子が配置され得る。
【0086】
第2基板1200は、前記少なくとも一つ以上の半導体素子1300と前記第1基板1100との間に配置され得る。
【0087】
一実施例では、前記第2基板1200は、半導体素子機能を果たすアクティブインターポーザであり得る。前記第2基板1200が半導体素子機能を果たす場合、実施例の半導体パッケージは、前記第1基板1100上に垂直方向への積層構造を有して複数のロジックチップの機能を有することができる。ロジックチップの機能を有することができるということは、能動素子および受動素子の機能を有することができることを意味することができる。能動素子の場合、受動素子とは異なり、電流と電圧の特性が線形的ではないことがあり、アクティブインターポーザの場合、能動素子の機能を有することができる。また、アクティブインターポーザは、当該ロジックチップの機能を果たしながら、その上部に配置された第2ロジックチップと前記第1基板1100との間の信号伝達機能を果たすことができる。
【0088】
他の実施例によれば、前記第2基板1200は、パッシブインターポーザであり得る。例えば、前記第2基板1200は、前記半導体素子1300と前記第1基板1100との間における信号中継機能を果たすことができ、抵抗、キャパシタ、インダクタなどのパッシブ素子機能を有することができる。例えば、前記半導体素子1300は、5G、モノのインターネットIOT(Internet of Things)、画質の増加、通信速度の増加などの理由で端子の個数が徐々に増加している。すなわち、前記半導体素子1300に備えられる端子の個数が増加し、これにより端子の幅や複数の端子間の間隔が減少している。このとき、前記第1基板1100は、電子デバイスのメインボードと連結され得る。これにより、前記第1基板1100に備えられた電極が前記半導体素子1300および前記メインボードとそれぞれ連結されるための幅および間隔を有するためには、前記第1基板1100の厚さが増加するか、前記第1基板1100の層構造が複雑になるという問題がある。したがって、第1実施例は、前記第1基板1100と前記半導体素子1300とに第2基板1200を配置することができる。そして、前記第2基板1200は、前記半導体素子1300の端子に対応する微細幅および間隔を有する電極を含むことができる。
【0089】
前記半導体素子1300は、ロジックチップ、メモリチップなどであり得る。前記ロジックチップは、セントラルプロセッサ(CPU)、グラフィックプロセッサ(GPU)などであり得る。例えば、ロジックチップは、セントラルプロセッサ(CPU)、グラフィックプロセッサ(GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラのうち少なくとも一つを含むAPであるか、またはアナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などであるか、またはこれまで列挙したものの特定の組み合わせを含むチップセットであり得る。そして、前記メモリチップは、HBMなどのスタックメモリであり得る。また、メモリチップは、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップを含むことができる。
【0090】
一方、第1実施例の半導体パッケージは、接続部を含むことができる。
【0091】
例えば、半導体パッケージは、第1基板1100と前記第2基板1200との間に配置される第1接続部1410を含むことができる。前記第1接続部1410は、前記第1基板1100に前記第2基板1200を結合させながら、これらの間を電気的に連結することができる。
【0092】
例えば、半導体パッケージは、第2基板1200と半導体素子1300との間に配置される第2接続部1420を含むことができる。前記第2接続部1420は、前記第2基板1200上に前記半導体素子1300を結合させながら、これらの間を電気的に連結することができる。
【0093】
半導体パッケージは、第1基板1100の下面に配置された第3接続部1430を含むことができる。前記第3接続部1430は、前記第1基板1100をメインボードに結合させながら、これらの間を電気的に連結することができる。
【0094】
このとき、前記第1接続部1410、第2接続部1420、および第3接続部1430は、ワイヤボンディング、ソルダーボンディング、メタル間ダイレクトボンディングのうち少なくとも一つのボンディング方式を用いて、複数の構成要素間を電気的に連結することができる。すなわち、前記第1接続部1410、第2接続部1420、および第3接続部1430は、複数の構成要素を電気的に連結する機能を有するため、メタル間ダイレクトボンディングを用いる場合、半導体パッケージは、ソルダーやワイヤではない電気的に連結される部分として理解され得る。
【0095】
前記ワイヤボンディング方式は、金(Au)などの導線を用いて複数の構成要素間を電気的に連結することを意味することができる。また、前記ソルダーボンディング方式は、Sn、Ag、Cuのうち少なくとも一つを含む物質を用いて複数の構成要素間を電気的に連結することができる。また、メタル間ダイレクトボンディング方式は、ソルダー、ワイヤ、導電性接着剤などの部材なしに、複数の構成要素間に熱と圧力を印加して再結晶化し、これを通じて複数の構成要素間を直接結合させることを意味することができる。そして、メタル間ダイレクトボンディング方式は、前記第2接続部1420によるボンディング方式を意味することができる。この場合、前記第2接続部1420は、前記再結晶化によって複数の構成要素間に形成される金属層を意味することができる。
【0096】
具体的には、前記第1接続部1410、第2接続部1420、および第3接続部1430は、熱圧着(Thermal Compression)ボンディング方式によって複数の構成を互いに結合させることができる。前記熱圧着ボンディング方式は、前記第1接続部1410、第2接続部1420、および第3接続部1430に熱と圧力を印加して複数の構成間を直接結合させる方式を意味することができる。
【0097】
このとき、前記第1基板1100および第2基板1200のうち少なくとも一つにおいて、前記第1接続部1410、第2接続部1420、および第3接続部1430が配置される電極には、突出部が配置され得る。前記突出部は、前記第1基板1100または第2基板1200から外側方向に向かって突出し得る。
【0098】
前記突出部は、バンプ(bump)と言える。前記突出部は、ポスト(post)とも言える。前記突出部は、ピラー(pillar)とも言える。好ましくは、前記突出部は、第2基板1200の電極のうち前記半導体素子1300との結合のための第2接続部1420が配置された電極を意味することができる。すなわち、前記半導体素子1300の端子のピッチが微細化されて、ソルダーなどの導電性接着剤により前記半導体素子1300の複数の端子とそれぞれ連結される複数の第2接続部1420間の短絡が発生することがある。したがって、実施例は、前記第2接続部1420の体積を減らすために熱圧着ボンディング(Thermal Compression Bonding)を行うことができる。これにより、実施例は、整合度、拡散力、およびソルダーなどの導電性接着剤と突出部との間に形成される金属間化合物IMC(Inter Metallic Compound)がインターポーザおよび/または基板に拡散することを防止する拡散防止力の確保のために、前記第2接続部1420が配置される前記第2基板1200の電極に突出部が含まれるようにすることができる。
【0099】
一方、
図2bを参照すると、第2実施例の半導体パッケージは、前記第2基板1200に連結部材1210が配置される点で第1実施例の半導体パッケージとは違いを有することができる。前記連結部材1210は、ブリッジ基板と言える。例えば、前記連結部材1210は、再配線層を含むことができる。連結部材1210は、複数の半導体素子を水平に互いに電気的に連結する機能を果たすことができる。例示的に、一般的に半導体素子が有するべき面積が大きすぎるため、前記連結部材1210は、再配線層を含むことができる。半導体パッケージと半導体素子とは、回路パターンの幅や幅などが互いに大きな差を有するため、電気的接続のための回路パターンの緩衝役割が必要である。緩衝役割とは、半導体パッケージの回路パターンの幅や幅などのサイズと半導体素子の回路パターンの幅や幅などのサイズの中間サイズを有するようにすることを意味することができ、再配線層は、前記緩衝役割を果たす機能を含むことができる。
【0100】
一実施例では、連結部材1210は、シリコンブリッジであり得る。すなわち、前記連結部材1210は、シリコン基板と前記シリコン基板上に配置される再配線層とを含むことができる。
【0101】
他の実施例では、前記連結部材1210は、有機ブリッジであり得る。例えば、前記連結部材1210は、有機物を含むことができる。例えば、前記連結部材1210は、前記シリコン基板の代わりに有機物を含む有機基板を含むことができる。
【0102】
前記連結部材1210は、前記第2基板1200内に埋め込まれ得るが、これに限定されない。例えば、前記連結部材1210は、前記第2基板1200上に突出する構造を有して配置され得る。
【0103】
また、前記第2基板1200は、キャビティを含むことができ、前記連結部材1210は、前記第2基板1200の前記キャビティ内に配置され得る。
【0104】
前記連結部材1210は、前記第2基板1200上に配置される複数の半導体素子間を水平連結することができる。
【0105】
図2cを参照すると、第3実施例の半導体パッケージは、第2基板1200および半導体素子1300を含むことができる。このとき、第3実施例の半導体パッケージは、第2実施例の半導体パッケージと比較して、第1基板1100が省略された構造を有することができる。
【0106】
すなわち、第3実施例の第2基板1200は、インターポーザ機能を果たしながらパッケージ基板の機能を果たすことができる。
【0107】
前記第2基板1200の下面に配置された第1接続部1410は、電子デバイスのメインボードに前記第2基板1200を結合させることができる。
【0108】
図2dを参照すると、第4実施例の半導体パッケージは、第1基板1100および半導体素子1300を含むことができる。
【0109】
このとき、第4実施例の半導体パッケージは、第2実施例の半導体パッケージと比較して、第2基板1200が省略された構造を有することができる。
【0110】
すなわち、第4実施例の前記第1基板1100は、パッケージ基板機能を果たしながら、前記半導体素子1300とメインボードとの間を連結する機能を果たすことができる。このために、第1基板1100には、複数の半導体素子間を連結するための連結部材1110を含むことができる。前記連結部材1110は、複数の半導体素子間を連結するシリコンブリッジまたは有機物ブリッジであり得る。
【0111】
図2eを参照すると、第5実施例の半導体パッケージは、第4実施例の半導体パッケージと比較して、第3半導体素子1330をさらに含むことができる。
【0112】
このために、第1基板1100の下面には、第4接続部1440が配置され得る。
【0113】
そして、前記第4接続部1440には、第3半導体素子1330が配置され得る。すなわち、第5実施例の半導体パッケージは、上側および下側にそれぞれ半導体素子が実装される構造を有することができる。
【0114】
このとき、前記第3半導体素子1330は、
図2cの半導体パッケージにおいて、第2基板1200の下面に配置された構造を有することもできる。
【0115】
図2fを参照すると、第6実施例の半導体パッケージは、第1基板1100を含むことができる。前記第1基板1100上には、第1半導体素子1310が配置され得る。このために、前記第1基板1100と前記第1半導体素子1310との間には、第1接続部1410が配置され得る。
【0116】
また、前記第1基板1100は、導電性結合部1450を含むことができる。前記導電性結合部1450は、前記第1基板1100から第2半導体素子1320に向かってさらに突出し得る。前記導電性結合部1450は、バンプと言え、これとは異なり、ポストとも言える。前記導電性結合部1450は、前記第1基板1100の最上側に配置された電極上に突出した構造を有して配置され得る。
【0117】
前記導電性結合部1450上には、第2半導体素子1320が配置され得る。このとき、前記第2半導体素子1320は、前記導電性結合部1450を介して前記第1基板1100と連結され得る。また、前記第1半導体素子1310と前記第2半導体素子1320との間には、第2接続部1420が配置され得る。
【0118】
これにより、前記第2半導体素子1320は、前記第2接続部1420を介して前記第1半導体素子1310と電気的に連結され得る。
【0119】
すなわち、第2半導体素子1320は、導電性結合部1450を介して第1基板1100と連結されながら、前記第2接続部1420を介して前記第1半導体素子1310とも連結され得る。
【0120】
このとき、前記第2半導体素子1320は、前記導電性結合部1450を介して電源信号および/または電力を供給され得る。また、前記第2半導体素子1320は、前記第2接続部1420を介して前記第1半導体素子1310と通信信号を送受信することができる。
【0121】
第6実施例の半導体パッケージは、導電性結合部1450を介して前記第2半導体素子1320に電源信号および/または電力を供給することにより、前記第2半導体素子1320の駆動のための十分な電力を提供や電源動作の円滑な制御が可能であり得る。
【0122】
これにより、実施例は、前記第2半導体素子1320の駆動特性を向上させることができる。すなわち、実施例は、第2半導体素子1320に提供される電力の不足問題を解決することができる。さらに、実施例は、前記第2半導体素子1320の電源信号、電力、および通信信号のうち少なくとも一つが前記導電性結合部1450と第2接続部1420とを介して互いに異なる経路を介して提供されるようにすることができる。これを通じて、実施例は、前記電源信号によって前記通信信号の損失が発生する問題を解決することができる。例えば、実施例は、電源信号の通信信号間の相互干渉を最小限に抑えることができる。
【0123】
一方、第6実施例における前記第2半導体素子1320は、複数のパッケージ基板が積層された形状のPOP(Package On Package)構造を有して第1基板1100上に配置され得る。例えば、前記第2半導体素子1320は、メモリチップを含むメモリパッケージであり得る。そして、前記メモリパッケージは、前記導電性結合部1450上に結合され得る。このとき、前記メモリパッケージは、前記第1半導体素子1310とは連結されないことがある。
【0124】
一方、第6実施例における半導体パッケージは、モールディング部材1460を含むことができる。前記モールディング部材1460は、前記第1基板1100と前記第2半導体素子1320との間に配置され得る。例えば、前記モールディング部材1460は、前記第1接続部材1410、第2接続部材1420、第1半導体素子1310、および導電性結合部1450をモールディングすることができる。
【0125】
図2gを参照すると、第7実施例の半導体パッケージは、第1基板1100、第1接続部1410、半導体素子1300、および第3接続部1430を含むことができる。
【0126】
このとき、第7実施例の半導体パッケージは、第4実施例の半導体パッケージと比較して、連結部材1110が省略されており、前記第1基板1100が複数の基板層を含む点で違いを有することができる。
【0127】
前記第1基板1100は、複数の基板層を含むことができる。例えば、第1基板1100は、パッケージ基板に対応する第1基板層1100Aと、連結部材に対応する第2基板層1100Bとを含むことができる。
【0128】
言い換えれば、第7実施例の半導体パッケージは、、
図2aに開示された第1基板(パッケージ基板1100)と第2基板(インターポーザ1200)とが一体に形成された第1基板層1100Aおよび第2基板層1100Bを含むことができる。前記第2基板層1100Bの絶縁層の物質は、第1基板層1100Aの絶縁層の物質とは異なり得る。例えば、第2基板層1100Bの絶縁層の物質は、光硬化性物質を含むことができる。例えば、前記第2基板層1100Bは、PID(Photo Imageable Dielectric)であり得る。そして、前記第2基板層1100Bは、光硬化性物質を含むことによって電極の微細化が可能であり得る。したがって、第7実施例は、第1基板層1100A上に光硬化性物質の絶縁層を順に積層し、前記光硬化性物質の絶縁層上に微細化された電極を形成することにより、第2基板層1100Bを形成することができる。これを通じて、前記第2基板1100Bは、微細化された電極を含む再配線層の機能を含むことができ、複数の半導体素子1310、1320を水平連結する機能を含むことができる。
【0129】
-回路基板-
図3aは,実施例に係る回路基板の図であり、
図3bは,
図3aの回路基板の第1領域の平面図であり、
図3cは,
図3aの回路基板の第2領域の平面図である。
【0130】
実施例の回路基板の説明に先立ち、後術する回路基板は、以前の半導体パッケージに含まれた複数の基板のうちいずれか一つの基板を意味することができる。
【0131】
例えば、一実施例における後術する回路基板は、
図2a~
図2gのうちいずれか一つに示す第1基板1100、第2基板1200、および連結部材(または、ブリッジ基板1110、1210)のうちいずれか一つを意味することができる。
【0132】
以下、
図3a、
図3b、
図3cを参照して、実施例に係る回路基板について説明する。
【0133】
図3a、
図3b、および
図3cを参照すると、 回路基板は、絶縁層110、回路パターン層、貫通電極、および保護層を含む。
【0134】
絶縁層110は複数の層構造を有することができる。例えば、絶縁層110は、第1絶縁層111、第2絶縁層112、および第3絶縁層113を含むことができる。このとき、図面上には、前記回路基板が絶縁層の層数を基準に3層構造を有するものとして示したが、これに限定されない。例えば、前記回路基板は、絶縁層の層数を基準に2層以下の構造(単層構造を含む)を有することができ、これとは異なり、4層以上の構造を有することもできる。
【0135】
例えば、前記第1絶縁層111は、多層構造において、第1最外側に配置された第1最外側絶縁層であり得る。例えば、第1絶縁層111は、回路基板の最上側に配置された絶縁層であり得る。第2絶縁層112は、多層構造の回路基板において内側に配置された内側絶縁層であり得る。第3絶縁層113は、多層構造において第2最外側に配置された第2最外側絶縁層であり得る。例えば、第3絶縁層113は、回路基板の最下側に配置された絶縁層であり得る。そして、前記内側絶縁層は、1層で構成されるものとして示したが、前記回路基板が4層以上の構造を有する場合、前記内側絶縁層は、2層以上の層構造を有することができる。
【0136】
絶縁層110は、配線を変更できる電気回路が編成されている基板であって、表面に回路パターンを形成できる絶縁材料で作られたプリント、配線板、および絶縁基板をすべて含むことができる。
【0137】
例えば、絶縁層110のうち少なくとも一つは、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であり得る。例えば、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳細には、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノシリケートガラスなどの化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミドPI(Polyimide)、ポリエチレンテレフタレートPET(polyethylene terephthalate)、プロピレングリコールPPG(propylene glycol)、ポリカーボネート(PC)などの強化或は延性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。
【0138】
また、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方性ポリカーボネートPC(polycarbonate)または光等方性ポリメチルメタクリレート(PMMA)などを含むことができる。
【0139】
また、絶縁層110のうち少なくとも一つは、無機フィラーおよび絶縁樹脂を含む材料で形成され得る。例えば、絶縁層110を構成する材料として、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂とともにシリカ、アルミナなどの無機フィラーなどの補強材が含まれた樹脂、具体的にはABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)、PID(Photo Imagable Dielectric resin)、BTなどが使用され得る。
【0140】
また、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、部分的に曲面を有して曲がることがある。即ち、絶縁層110のうち少なくとも一つは、部分的には平面を有し、部分的には曲面を有して曲がることがある。詳細には、前記絶縁層110のうち少なくとも一つは、終端が曲面を有して曲がるか、ランダムな曲率を含む表面を有して曲がるか折曲がることがある。
【0141】
絶縁層110の表面には、回路パターン層が配置され得る。
【0142】
例えば、第1絶縁層111の第1面または上面には、第1回路パターン層120が配置され得る。例えば、第1絶縁層111の第2面または下面と第2絶縁層112の第1面または上面との間には、第2回路パターン層130が配置され得る。例えば、第2絶縁層112の第2面または下面と第3絶縁層113の第1面または上面との間には、第3回路パターン層140が配置され得る。例えば、第3絶縁層113の第2面または下面には、第4回路パターン層150が配置され得る。前記第1回路パターン層120は、回路基板の第1最外側または第1最外層または最上側に配置された回路パターン層であり得る。そして、第2回路パターン層130および第3回路パターン層140は、回路基板の内側に配置された内側回路パターン層であり得る。また、第4回路パターン層150は、回路基板の第2最外側または第2最外層または最下側に配置された回路パターン層であり得る。
【0143】
前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、電気信号を伝達する配線であって、電気伝導性の高い金属物質で形成され得る。このために、前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、錫(Sn)、銅(Cu)、および亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質で形成され得る。また、前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、ボンディング力に優れる金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、錫(Sn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質を含むペーストまたはソルダーペーストで形成され得る。好ましくは、前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、電気伝導性が高く、かつ価格が比較的安価な銅(Cu)で形成され得る。
【0144】
前記第1回路パターン層120、第2回路パターン層130、第3回路パターン層140、および第4回路パターン層150は、通常の回路基板の製造工程であるアディティブ工法(Additive process)、サブトラクティブ工法(Subtractive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、およびSAP(Semi Additive Process)工法などで可能であり、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0145】
一方、前記第1~第4前記回路パターン層120、130、140、150のそれぞれは、トレースおよびパッドを含む。
【0146】
トレースは、電気信号を伝達する長いライン形状の配線を意味する。そして、前記パッドは、チップなどの部品が実装される実装パッドであるか、外部ボードとの連結のためのコアパッドまたはBGAパッドであるか、貫通電極と連結されるパッドを意味することができる。
【0147】
前記絶縁層110には、貫通電極が形成され得る。前記貫通電極は、前記絶縁層110を貫通して形成され、これにより互いに異なる層に配置された回路パターン層間を電気的に連結することができる。
【0148】
例えば、前記第1絶縁層111には、第1貫通電極V1が形成され得る。前記第1貫通電極V1は、前記第1絶縁層111を貫通し、これにより前記第1回路パターン層120と前記第2回路パターン層130とを電気的に連結することができる。
【0149】
例えば、前記第2絶縁層112には、第2貫通電極V2が形成され得る。前記第2貫通電極V2は、前記第2絶縁層112を貫通し、これにより前記第2回路パターン層130と前記第3回路パターン層140とを電気的に連結することができる。このとき、前記第2絶縁層112は、コア層であり得る。そして、前記第2絶縁層112がコア層である場合、前記第2貫通電極V2は、砂時計形状を有することができる。ただし、実施例はこれに限定されない。例えば、実施例の回路基板がコアレス基板である場合、前記第2貫通電極V2は、第1貫通電極V1または第3貫通電極V3と同じ形状を有することができる。
【0150】
例えば、前記第3絶縁層113には、第3貫通電極V3が形成され得る。前記第3貫通電極V3は、前記第3絶縁層113を貫通し、これにより前記第3回路パターン層140と第4回路パターン層150とを電気的に連結することができる。
【0151】
上記のような貫通電極V1、V2、V3は、それぞれの絶縁層内に形成された貫通孔の内部を金属物質で充填して形成され得る。前記貫通孔は、機械、レーザー、および化学加工のうちいずれか一つの加工方式によって形成され得る。前記貫通孔が機械加工によって形成される場合には、ミーリング(Milling)、ドリル(Drill)、およびルーティング(Routing)などの方式を使用することができ、レーザー加工によって形成される場合には、UVやCO2レーザー方式を使用することができ、化学加工によって形成される場合には、アミノシラン、ケトン類などを含む薬品を用いて絶縁層を開放することができる。
【0152】
前記貫通孔が形成されると、前記貫通孔の内部を導電性物質で充填して前記貫通電極V1、V2、V3を形成することができる。前記貫通電極V1、V2、V3は、銅(Cu)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、およびパラジウム(Pd)のうちから選択されるいずれか一つの金属物質で形成され得る。また、前記導電性物質の充填は、無電解めっき、電解めっき、スクリーン印刷(Screen Printing)、スパッタリング(Sputtering)、蒸発法(Evaporation)、インクジェットティング、およびディスフェンシングのうちいずれか一つまたはこれらの組み合わせた方式を用いることができる。
【0153】
一方、前記第1絶縁層111の第1面または上面上には、第1保護層160が配置され得る。前記第1保護層160は、ソルダーレジストを含むことができる。前記第1保護層160は、前記第1回路パターン層120の表面を露出する開口部OR1、OR2を含むことができる。例えば、前記第1保護層160は、前記第1回路パターン層120のパッド121、122を露出する開口部OR1、OR2を含むことができる。一方、前記開口部OR1、OR2は、前記第1保護層160を貫通する貫通孔とも表現することができる。
【0154】
これに対応して、前記第3絶縁層113の第2面上には、第2保護層170が配置され得る。前記第2保護層170は、ソルダーレジストを含むことができる。前記第2保護層170は、前記第4回路パターン層150のパッド(図示せず)の表面を露出する開口部(図示せず)を含むことができる。
【0155】
以下、実施例の第1保護層160が有する開口部の構造について具体的に説明する。
【0156】
実施例の第1保護層160は、第1領域R1および第2領域R2を含むことができる。前記第1領域R1と第2領域R2の区分は、前記第1保護層160に形成される開口部の形状の違いによってなされ得る。
【0157】
例えば、前記第1保護層160は、第1開口部OR1を含む前記第1領域R1と、第2開口部OR2を含む第2領域R2とに区分され得る。
【0158】
例えば、前記第1保護層160は、第1タイプの第1開口部OR1および第2タイプの第2開口部OR2を含むことができる。そして、前記第1タイプの第1開口部OR1と第2タイプの第2開口部OR2とは、互いに異なる形状または構造を有することができる。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第1保護層160は、前記第1タイプの第1開口部OR1のみを含むことができる。
【0159】
例えば、前記第1保護層160は、垂直に重なる第1回路パターン層120のパッドによって前記第1領域R1と第2領域R2とに区分され、前記第1領域R1および第2領域R2にそれぞれ互いに異なるタイプの第1開口部OR1および第2開口部OR2を含むことができる。
【0160】
具体的には、第1回路パターン層120は、第1パッド121および第2パッド122を含む。前記第1パッド121および第2パッド122は、互いに異なる幅を有することができる。
【0161】
例えば、前記第1パッド121は、第1幅を有することができる。そして、前記第2パッド122は、前記第1パッド121の第1幅よりも大きい第2幅を有することができる。
【0162】
前記第1パッド121および第2パッド122は、互いに異なる機能を果たすパッドであり得る。例えば、前記第1パッド121および前記第2パッド122は、チップと連結されるパッドであり得る。そして、前記第1パッド121は、チップの一つの端子と1:1連結されるパッドであり得る。これとは異なり、前記第2パッド122は、前記チップのN(Nは、2以上)個の端子と1:N連結されるパッドであり得る。例えば、前記第2パッド122は、チップのN個の端子と共通に連結されるグラウンドパッドであり得る。例えば、前記第2パッド122は、チップのN個の端子と共通に連結される放熱パッドであり得る。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第2パッド122は、チップのN個の端子と共通に連結されて異なる機能を果たすパッドであり得る。
【0163】
また、前記第2パッド122がチップのN個の端子と共通に連結されると説明したが、これに限定されない。例えば、前記第2パッド122は、チップの一つの端子と1:1連結されることもある。ただし、前記第2パッド122は、前記第1パッド121の第1幅よりも相対的に大きい第2幅を有することができる。
【0164】
前記第1保護層160は、前記第1パッド121と垂直に重なる第1開口部OR1を含むことができる。また、前記第1保護層160は、前記第2パッド122と垂直に重なる第2開口部OR2を含むことができる。このとき、前記第1開口部OR1および第2開口部OR2は、互いに異なるタイプであり得る。ここで、前記タイプの区分は、開口部の幅に対して、これと垂直に重なるパッドの幅を基準になされ得る。
【0165】
例えば、前記第1開口部OR1は、第1パッド121と垂直に重なり、前記第1パッド121が有する第1幅よりも大きい第3幅を有することができる。
【0166】
これとは異なり、前記第2開口部OR2は、前記第2パッド122と垂直に重なり、前記第2パッド122が有する第2幅よりも小さい第4幅を有することができる。
【0167】
これにより、前記第1保護層160は、前記第1パッド121と垂直に重ならずに、前記第2パッド122と垂直に部分的に重なり、前記第1絶縁層111上に配置され得る。
【0168】
このとき、実施例では、前記第1保護層160の第1領域R1は、前記第1パッド121の幅よりも大きい幅の第1開口部OR1を含みながら、前記第1パッド 121の側面の少なくとも一部と接触することがある。例えば、第2比較例では、パッドの幅よりも大きい幅の開口部を有するNSMDタイプの保護層が形成された領域において、前記パッドの側面は、保護層と接触しない。これとは異なり、実施例における第1保護層160の第1領域R1は、前記第1パッド121よりも大きい幅を有する第1開口部OR1を含みながら、前記第1パッド121の側面の少なくとも一部と接触する構造を有する。これにより、前記第1保護層160の第1領域R1における第1絶縁層111の上面の全領域は、前記第1保護層160で覆われ得る。
【0169】
すなわち、第2比較例では、前記NSMDタイプの保護層が形成された領域における絶縁層の上面の少なくとも一部は、保護層で覆われていない。そして、前記保護層によって覆われていない上面は、回路基板の製造が行われる工程上で、外部に露出される構造を有し、これにより多様な要因により損傷が発生するという問題がある。
【0170】
これに対し、実施例では、前記第1保護層160の第1領域R1において、前記第1絶縁層111の上面の全領域は、前記第1保護層160で覆われ、これにより、上記のような多様な要因によって発生する損傷から保護することができる。また、実施例では、上記のように、第1保護層160の第1領域R1が前記第1パッド121の側面の少なくとも一部を囲む構造を有することにより、前記第1パッド121の崩れや、前記第1絶縁層111から分離される脱膜などの物理的信頼性の問題を解決することができる。
【0171】
具体的には、
図3bを参照すると、前記第1保護層160の第1領域R1は、回路基板の厚さ方向に複数の部分に区分され得る。
【0172】
例えば、前記第1保護層160の第1領域R1は、前記第1絶縁層111上に配置される第1部分161および前記第1部分161上に配置される第2部分162を含むことができる。
【0173】
前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1絶縁層111上に配置されて、前記第1パッド121の側面の少なくとも一部と接触することがある。例えば、前記第1パッド121の側面は、前記第1保護層160の第1部分161と直接接触する接触領域を含むことができる。また、前記第1パッド121の側面は、前記第1保護層160の第1部分161と非接触する非接触領域を含むことができる。例えば、前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1パッド121と水平に重なることがある。
【0174】
前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1絶縁層111上に前記第1パッド121の側面の少なくとも一部を囲んで配置され、これにより第1パッド121を支持する機能を果たすことができる。また、前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1保護層160の第1開口部OR1内に配置されるソルダーボールなどの接続部の流れ性を向上させることができる。例えば、前記第1保護層160の第1部分161の側壁(後述)は、第1絶縁層111の上面に対して一定の傾斜を有することができ、これにより前記接続部が前記第1パッド121上に安定して配置できるようにガイドすることができる。
【0175】
前記第1保護層160の第2部分162は、前記第1部分161上に配置される。前記第1保護層160の第2部分162は、前記第1パッド121と接触しないことがある。例えば、前記第1保護層160の第2部分162は、前記第1パッド121と離隔し得る。例えば、前記第1保護層160の第2部分162は、前記第1パッド121の幅よりも大きい幅を有する第1開口部OR1を含むことができる。これを通じて、前記第1パッド121の上面は、前記第1保護層160と垂直に重ならないことがある。例えば、第1パッド121の上面の全領域は、前記第1保護層160の第1開口部OR1と垂直に重なることがある。
【0176】
一方、
図3cを参照すると、前記第1保護層160の第2領域R2は、第2パッド122と垂直に重なる第2開口部OR2を含むことができる。このとき、前記第2開口部OR2は、前記第2パッド122の幅よりも小さい幅を有する。例えば、前記第2開口部OR2は、前記第2パッド122と部分的に垂直に重なることがある。例えば、前記第2パッド122の上面は、前記第2開口部OR2と垂直に重なる第1重畳領域および前記第2開口部OR2と垂直に重ならない第1非重畳領域を含むことができる。例えば、前記第2パッド122の上面は、前記第1保護層160の第2領域R2と垂直に重なる前記第1非重畳領域に対応する第2重畳領域を含むことができる。例えば、前記第2パッド122の上面は、前記第1保護層160の第2領域R2と垂直に重ならない前記第1重畳領域に対応する第2非重畳領域を含むことができる。これを通じて、前記第2パッド122の上面は、部分的に前記第1保護層160で覆われ得る。これを通じて、前記第2パッド122の上面は、部分的に前記第1保護層160の第2開口部OR2を介して露出し得る。
【0177】
このとき、一実施例における前記第2パッド122は、上述したように、チップの複数の端子と共通に連結される。これにより、前記第1保護層160の第2領域R2は、複数の第2開口部を含むことができる。例えば、前記第1保護層160の第2領域には、ドット(dot)形状の複数の第2開口部が形成され得る。
【0178】
例えば、前記第2パッド122の上面は、前記第1保護層160の第2領域R2で覆われる部分と、前記第1保護層160の第2開口部OR2と垂直に重なる露出部分とを含むことができる。そして、前記第2パッド122の露出部分は、互いに離隔する第1露出部分122-1、第2露出部分122-2、第3露出部分122-3、および第4露出部分122-4を含むことができる。
【0179】
そして、前記第1保護層160の第2領域R2は、前記第2パッド122の前記第1~第4露出部分とそれぞれ垂直に重なる第2-1~第2-4開口部を含むことができる。
【0180】
例えば、前記第1保護層160の第2開口部OR2は、前記第1露出部分122-1と垂直に重なる第2-1開口部OR2-1を含むことができる。例えば、前記第2開口部OR2は、前記第2露出部分122-2と垂直に重なる第2-2開口部OR2-2を含むことができる。例えば、前記第2開口部OR2は、前記第3露出部分122-3と垂直に重なる第2-3開口部OR2-3を含むことができる。例えば、前記第2開口部OR2は、第4露出部分122-4と垂直に重なる第2-4開口部OR2-4を含むことができる。
【0181】
すなわち、上記のように第2タイプの第2開口部OR2は、前記第2パッド122の幅より小さい幅を有することができる。そして、前記第2タイプの第2開口部OR2は、互いに離隔しながら、前記第2パッド122の上面とそれぞれ重なる第2-1開口部-第2-4開口部を含むことができる。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第1保護層160の第2領域R2は、前記第2パッド122の上面と垂直に重なる第2-1開口部~第2-4開口部のうちいずれか一つの開口部のみを含むことができる。
【0182】
以下、実施例に係る前記第1保護層160の第1領域R1に形成される第1開口部OR1について具体的に説明する。
【0183】
図4は、第1実施例に係る第1保護層の第1開口部を示す図である。
【0184】
図4を参照すると、第1保護層160は、第1絶縁層111上に配置される。このとき、第1領域R1の前記第1保護層160は、前記第1パッド121と垂直に重ならない。
【0185】
前記第1保護層160は、回路基板の厚さ方向に複数の部分に区分され得る。
【0186】
例えば、前記第1保護層160は、前記第1絶縁層111上に配置される第1部分161と、前記第1部分161上に配置される第2部分162とを含むことができる。
【0187】
そして、前記第1部分161の幅と前記第2部分162の幅とは、互いに異なり得る。例えば、前記第1部分161の幅は、前記第2部分162の幅よりも大きくてもよい。
【0188】
これを通じて、前記第1保護層160の前記第1部分161は、前記第1パッド121の側面と接触することがある。例えば、前記第1パッド121の側面の少なくとも一部は、前記第1保護層160の前記第1部分161が直接接触することがある。例えば、前記第1パッド121の側面の少なくとも一部は、前記第1保護層160の第1部分161で覆われ得る。これを通じて、前記第1パッド121の側面の少なくとも一部は、前記第1保護層160の第1部分161で支持され得、これによる前記第1パッド121の物理的信頼性を向上させることができる。また、実施例では、前記第1保護層160の第1部分161が前記第1パッド121の側面と接触するので、前記第1保護層160の第1部分161により、前記第1領域R1の第1絶縁層111の上面は覆われ得る。これを通じて、実施例では、前記第1パッド121の上面を全体的に露出しながら、前記第1絶縁層111の上面を安定して保護することができる。これを通じて、実施例では、回路基板の製造工程において、多様な要因から前記第1絶縁層111の上面が損傷するのを防止することができ、これによる製品の信頼性を向上させることができる。
【0189】
前記第1部分161の上面161-2Wは、第1絶縁層111の上面または第1パッド121の下面、または第1保護層160の下面に対して傾斜を有することができる。例えば、前記第1部分161の上面161-2Wは、一定の傾斜角を有する傾斜面であり得る。
【0190】
そして、前記第1保護層160の第1部分161の前記上面161-2Wは、水平に前記第1パッド121の側面の一部と重なることがある。
【0191】
具体的には、前記第1パッド121の側面の一部は、前記第1部分161の側面と垂直に重なり、前記第1部分161で覆われ得る。また、前記第1パッド121の側面の残りの一部は、前記第1部分161の上面161-2Wと水平に重なり、それに応じて前記第1保護層160の第1部分161と離隔し得る。
【0192】
前記第1保護層160の第1部分161の上面161-2Wは、前記第1開口部OR1の一部を構成する側壁とも言える。
【0193】
例えば、前記第1保護層160の第1部分161は、厚さ方向に複数のサブ部分に区分され得る。
【0194】
例えば、前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1絶縁層111の上面に配置される第1-1部分161-1と、前記第1-1 部分161-1上に配置される第1-2部分161-2とを含むことができる。
【0195】
前記第1保護層160の第1-1部分161-1は、前記第1パッド121と垂直に重なる開口を有することができる。このとき、前記第1-1部分161-1の開口は、実施例の他の開口部のように露光および現像工程を通じて人為的に形成した開口ではなく、前記第1パッド121が配置された領域で前記第 1保護層160が形成されない部分であり得る。
【0196】
例えば、前記第1保護層160は、前記第1パッド121が形成された状態で、前記第1絶縁層111および前記第1パッド121上に配置され、これにより第11開口部OR1を形成する露光および現像工程を行う。このとき、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の開口は、前記第1パッド121が配置された状態で前記第1保護層160が塗布されることによって、前記第1保護層160が塗布されない部分を意味することができる。例えば、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の開口は、前記第1パッド121が貫通する貫通部または貫通孔とも言える。
【0197】
前記第1-1部分161-1の第1側壁161-1Wは、前記第1パッド121の側面の一部と直接接触することがある。例えば、前記第1-1部分161-1の第1側壁161-1Wは、前記第1パッド121の側面の一部を覆って形成され得る。前記第1-1部分161-1の第1側壁161-1Wは、前記第1パッド121の側面と接触する接触面と言える。
【0198】
前記接触面の厚さ(例えば、前記第1-1部分161-1の厚さ)と前記第1パッド121の厚さH1との比は、1:2以上~1:1未満であり得る。例えば、前記接触面の厚さ(例えば、前記第1-1部分161-1の厚さ)は、前記第1パッド121の厚さH1の50%以上~100%未満であり得る。
【0199】
好ましくは、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の第1側壁161-1Wの高さは、前記第1パッド121の高さよりも低くてもよい。例えば、前記第1-1部分161-1の厚さは、前記第1パッド121の厚さH1よりも小さくてもよい。前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さは、前記第1パッド121の厚さH1の50%~98%の範囲を有することができる。前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さH1の52%~95%の範囲を有することができる。前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さは、前記第1パッド121の厚さH1の55%~90%の範囲を有することができる。このとき、前記第1パッド121の厚さH1は、後述する前記第1パッド121のエッチング工程後の厚さを意味することができる。ただし、実施例はこれに限定されない。前記厚さは、垂直方向の長さとも表現することができる。例えば、前記第1パッド121の厚さH1は、前記第1パッド121の最上面から最下面までの垂直距離を意味することができる。
【0200】
また、前記範囲を異なるように表現すると、前記第1パッド121の側面は、前記第1保護層160と接触しない接触部を含むことができる。例えば、前記第1パッド121の側面は、前記接触面と水平方向に重なる重畳部分を含むことができる。そして、前記重畳部分の垂直長さまたは厚さは、前記第1パッド121の垂直長さまたは厚さの50%~98%、または52%~95%、または55%~90%の範囲を有することができる。
【0201】
前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さが前記第1パッド121の厚さH1の50%よりも小さいと、前記第1保護層160の第1部分161の側壁と第2部分162の側壁との間に凹部を形成され得、前記形成される凹部の水平距離が増加することがある。前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さが前記第1パッド121の厚さH1の50%よりも小さいと、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さと前記第1パッド121の厚さH1との差による段差高さが増加することがある。そして、前記段差高さが増加する場合、前記第1保護層160の第1開口部OR1内に配置されるソルダーボールなどの接続部の信頼性に問題が発生することがある。例えば、前記段差高さが増加する場合、前記接続部が前記第1パッド121上に安定して配置できないという問題が発生することがある。例えば、前記第1開口部OR1は、前記第1パッド121と垂直に重なる重畳領域および前記第1パッド121と垂直に重ならない非重畳領域を含む。そして、前記接続部は、前記第1開口部OR1内で前記第1パッド121と重畳する重畳領域に配置されるべきであるが、前記段差高さが増加する場合、前記接続部が前記重複領域ではない非重畳領域に偏って配置されるという問題が発生することがあり、これによる信頼性の問題が発生することがある。また、前記段差高さが増加する場合、前記第1開口部OR1に前記ソルダーボールなどの接続部が完全に充填されていないので、空き空間などのボイド問題が発生することがある。
【0202】
また、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さが前記第1パッド121の厚さH1の98%よりも大きいと、前記第1-1部分161-1の少なくとも一部が前記第1パッド121の上面に配置されるという問題が発生することがある。例えば、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さが前記第1パッド121の厚さH1の98%よりも大きいと、前記第1保護層160の露光および現像工程で生じる工程誤差により、前記第1パッド121と垂直に重なる領域のうち一部の領域で前記第1開口部OR1が形成されないという問題があり、これを通じて 前記第1パッド121の上面の一部が前記第1保護層160で覆われるという問題が発生することがある。そして、前記第1パッド121の上面の一部が前記第1保護層160で覆われる場合、前記第1パッド121と前記接続部との間における電気接続性に問題が発生することがあり、これによる回路断線などの電気的信頼性の問題が発生することがある。
【0203】
一方、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の厚さは、幅方向または長手方向で均一であり得るが、これに限定されない。これについては以下で説明する。
【0204】
また、前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1-1部分161-1上に配置される前記第1-2部分161-2を含むことができる。
【0205】
前記第1保護層160の第1-2部分161-2は、第2側壁161-2Wを含むことができる。このとき、前記第1保護層160の第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、上述したように、前記第1保護層160の第1部分161の上面161-2Wとも表現することができる。
【0206】
前記第1保護層160の第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの少なくとも一部は、前記第1パッド121の側面と接触しないことがある。
【0207】
例えば、前記第1保護層160の第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、前記第1パッド121から離れる方向に傾斜した傾斜を有することができる。前記第1保護層160の第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、前記第1開口部OR1の一部であり得る。例えば、前記第1開口部OR1は、前記第1-2部分161-2に形成される第1-1開口部OR1-1を含むことができる。そして、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、前記第1-1開口部OR1-1の内壁を意味することができる。このとき、第2側壁161-2Wの少なくとも一部は、前記第1パッド121と水平に重なることがある。すなわち、実施例における第1-1開口部OR1-1は、前記第1パッド121と垂直に重なり、前記第1パッド121と水平に重なることがある。
【0208】
前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、第1絶縁層111の上面または第1保護層160の下面または第1パッド121の下面に対して傾斜を有することができる。
【0209】
例えば、前記第1絶縁層111の上面または第1保護層160の下面または第1パッド121の下面に対する前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの傾斜角θ1は、10度~70度の範囲を満足することができる。例えば、前記第2側壁161-2Wの傾斜角θ1は、15度~65度の範囲を満足することができる。例えば、前記第2側壁161-2Wの傾斜角θ1は、20度~60度の範囲を満足することができる。
【0210】
ここで、前記傾斜角θ1は、前記第2側壁161-2Wと垂直に重なる第1絶縁層111の上面と前記第2側壁161-2Wとの間の内角を意味することができる。例えば、前日傾斜角θ1は、前記第2側壁161-2Wと垂直に重なる前記第1保護層160の下面と前記第2側壁161-2Wとの間の内角を意味することができる。例えば、前記傾斜角θ1は、前記第1-1部分161-1の上面と前記第2側壁161-2Wとの間の内角を意味することができる。
【0211】
一方、図面上には、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wが傾斜角θ1に対応する直線形状であるものとして示したが、これに限定されない。例えば、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、屈曲を有してもよく、少なくとも一部がラウンドしてもよい。これにより、前記傾斜角θ1は、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wに対する平均傾斜角を意味することができる。これとは異なり、前記傾斜角θ1は、前記第1-1部分161-1の第1側壁161-1Wと連結される第2側壁161-2Wの一端と、前記第2部分162の第3側壁162Wと連結される第2側壁161-2Wの他端とを連結する直線が有する傾斜角を意味することができる。
【0212】
一方、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの傾斜角θ1が10度よりも低いか、70度より大きいと、前記第1-1部分161-1の厚さが前記第1パッド121の厚さH1の50%~98%の範囲を満足できないという問題が発生することがある。例えば、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの傾斜角θ1が10度よりも低いか、70度よりも大きいということは、前記第1開口部OR1の深さが目標深さよりも小さいか、目標深さよりも大きいことを意味することができる。これにより、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの傾斜角θ1が10度よりも低いか、70度よりも大きい場合、前記第1パッド121の上面が第1保護層160によって覆われる問題や、前記段差高さが増加する問題や、凹部の水平距離が増加する問題が発生し、これによる電気的信頼性の問題および物理的信頼性の問題が発生することがある。
【0213】
これにより、実施例では、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの傾斜角θ1が10度~70度の範囲を有するようにし、前記第1パッド121の上面と前記第2側壁161-2Wとの間の段差高さを下げながら、前記第2側壁161-2Wに凹部が含まれないようにすることができる。
【0214】
さらに、実施例では、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの傾斜角θ1が10度~70度の範囲を有するようにして、前記第1保護層160の第1開口部OR1内に配置されるソルダーボールなどの接続部の流れ性を向上させることができる。例えば、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、前記第1パッド121から離れるほど前記第1保護層160の第2部分162に向かって傾斜する傾斜角θ1を有することができる。そして、前記第2側壁161-2Wが上記のような傾斜角θ1を有することにより、前記接続部が前記第1パッド121に対応する位置に流れるように誘導することができ、これにより前記接続部と前記第1パッド121との間の電気的信頼性および物理的信頼性を向上させることができる。例えば、前記第1開口部OR1内に接続部を塗布する場合、前記接続部は、前記第2側壁161-2Wに沿った流れることによって前記第1パッド121上に移動することができる。これにより、実施例では、前記接続部の流れ性を向上させながら、前記接続部と前記第1パッド121との接合性を向上させることができる。
【0215】
前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wが前記記載された範囲に対応する傾斜角θ1を有することによって、前記第1-2部分161-2は、長手方向または幅方向に行くほど厚さが変化することがある。例えば、前記第1-2部分161-2は、長手方向または幅方向に行くほど、前記傾斜角θ1に対応して厚さが徐々に増加する領域を含むことができる。例えば、前記第1-2部分161-2は、前記第1パッド121から離れるほど厚さが徐々に増加する領域を含むことができる。
【0216】
また、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wが前記記載された範囲に対応する傾斜角θ1を有することにより、前記第1-2部分161-2には、前記傾斜角θ1に対応する第2側壁161-2Wを構成する第1-1開口部OR1-1が形成され得る。そして、前記第1-1開口部OR1-1は、厚さ方向に行くほど幅が変化することがある。例えば、前記第1-2部分161-2の第1-1開口部OR1-1は、厚さ方向に行くほど前記傾斜角θ1に対応して第1-1開口部OR1-1の幅が変化することがある。例えば、前記第1-2部分161-2の第1-1開口部OR1-1は、前記第1-1部分161-1から離れるほど、または前記第2部分162に近づくほど幅が増加することがある。そして、前記第1-1開口部OR1-1の幅の増加の程度は、前記第2側壁161-2Wが有する傾斜角θ1に対応することができる。ここで、幅が変化するということは、前記幅が徐々に変化する(例えば、徐々に増加または徐々に減少する)ことを意味することができる。
【0217】
このとき、開口部の幅は、前記開口部の内壁幅を意味することができる。このとき、前記開口部の断面形状は、多様な形状を有することができる。例えば、前記断面形状は、円形状であり得る。例えば、前記断面形状は、楕円形状であり得る。例えば、前記断面形状は、三角形状、四角形状、多角形状のうちいずれか一つであり得る。このとき、前記内壁幅とは、前記開口部で水平方向に沿って距離が最も長い部分の幅を意味することができる。例えば、前記開口部の平面形状が四角形状である場合、前記内壁幅は、前記四角形状の開口部で互いに対向する2つの頂点を互いに連結する対角方向への内壁幅を意味することができる。
【0218】
このとき、前記第1-2部分161-2の最上端の位置は、前記第1開口部を形成する現像工程で設定された第1開口部の目標深さに対応する。すなわち、実施例では、前記第1-2部分161-2の最上端の高さまたは第2側壁161-2Wの最上端の高さに対応する深さを有するように前記第1開口部OR1を形成する。このとき、実施例では、前記現像工程において前記第1パッドに隣接する部分では追加の現像が行われるようにし、これにより前記第2側壁161-2Wが上述したような傾斜角θ1を有するようにすることができる。
【0219】
そして、一実施例では、前記第1-2部分161-2の最上端は、前記第1パッド121の上面よりも低く位置することができる。ただし、前記第1-2部分161-2の最上端は、前記第1パッド121の上面と類似した高さに位置することができる。例えば、他の一実施例では、前記第1-2部分161-2の最上端(例えば、第2側壁の最上端)は、第1パッド121の上面よりも高く位置することもできる。
【0220】
一方、前記第1パッド121は、前記第1保護層160に第1開口部OR1が形成された後に残骸除去によるエッチングが行われる。このとき、前記第1-2部分161-2の最上端は、前記エッチングが行われる前の第1パッド121の上面よりも低く位置する。ただし、前記第1パッド121のエッチングが行われた後の第1-2部分161-2の最上端は、前記第1パッド121の上面よりも低く位置することができ、これとは異なり、前記第1パッド121の上面よりも高く位置することができる。
【0221】
例えば、前記第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記第1パッド121の上面の高さH1の70%~130%の範囲を満足することができる。例えば、前記第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記第1パッド121の上面の高さH1の75%~125%の範囲を満足することができる。例えば、前記第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記第1パッド121の上面の高さH1の80%~120%の範囲を満足することができる。
【0222】
前記第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2が前記第1パッド121の上面の高さH1の70%よりも低いと これに対応して、前記第1保護層160の第1-1部分161-1の高さが減少することがあり、これにより上述したような段差高さが増加するか、前記第2側壁161-2Wに凹部が形成されるという問題が発生することがある。
【0223】
また、前記第1-2部分161-2の最上端または前記第2側壁161-2Wの最上端の高さH2が、前記第1パッド121の高さH1の130%よりも大きいということは、前記第1保護層160に第1開口部OR1が正常な深さを有して形成された状態で、前記第1パッド121の過エッチングが行われたことを意味し、これによる前記第1パッド121の抵抗が増加して、信号伝送損失が減少することがある。また、前記第1-2部分161-2の最上端または前記第2側壁161-2Wの最上端の高さH2が前記第1パッド121の高さH1の130%よりも大きいということは、前記第1パッド121の正常なエッチングが行われた状態で、前記第1開口部OR1が目標深さを有して形成されていないことを意味する。そして、前記第1開口部OR1が目標深さを有していない場合、前記第1パッド121の上面の少なくとも一部が前記第1保護層160で覆われるという問題が発生し、これによる電気的信頼性の問題が発生することがある。
【0224】
これにより、実施例では、前記第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2が前記第1パッド121の高さH1の70 %~130%の範囲を満足するようにし、これにより前記第1パッド121の信頼性および前記第1保護層160の第1開口部OR1の信頼性を向上させることができるようにする。
【0225】
一方、前記第1保護層160は、前記第1-2部分161-2上に配置される第2部分162を含む。
【0226】
前記第1保護層160の前記第2部分162は、第1-1開口部OR1-1と連結されながら、前記第1パッド121と垂直に重なる前記第1開口部OR1の一部である第1-2開口部OR1-2を含むことができる。
【0227】
前記第1保護層160の第2部分162の第1-2開口部OR1-2は、前記第1パッド121よりも大きい幅を有する。これにより、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wの少なくとも一部は、前記第1-2開口部OR1-2と垂直に重なることがある。例えば、前記第1保護層160の第2部分162の第1-2開口部OR1-2は、垂直に前記第1パッド121と重なる第1重畳領域と、前記第1パッド121と垂直に重ならずに第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wと垂直に重なる第2重畳領域とを含むことができる。
【0228】
前記第2部分162の第1-2開口部OR1-2は、前記第1-1開口部OR1-1の一領域の幅よりも大きい幅を有する領域を含むことができる。また、前記第2部分162の第1-2開口部OR1-2は、前記第1-1開口部OR1-1の他の一領域の幅よりも小さい幅を有する領域を含むことができる。また、前記第2部分162の第1-2開口部OR1-2は、前記第1-1開口部OR1-1の他の一領域の幅と同じ幅を有する領域を含むことができる。
【0229】
一方、図面上には、前記第2部分161の第1-2開口部OR1-2は、厚さ方向に行くほど幅が均一な(すなわち、全領域で同じ幅を有する)ものとして示したが、これに限定されない。例えば、前記第2部分162の第1-2開口部OR1-2は、幅が変化する領域を含むことができる。例えば、前記第2部分162は、第1-2開口部OR1-2に対応する第3側壁162Wを含む。そして、前記第2部分162の前記第3側壁162Wは、第1絶縁層111の上面に対して一定の傾斜を有することができる。例えば、前記第2部分162の第3側壁162Wは、平らではなく屈曲を有することができる。例えば、前記第2部分162の第3側壁162Wは、ラウンドした部分を含むことができる。
【0230】
上記のように、第1実施例における第1保護層160の第1領域R1は、第1パッド121と垂直に重なり、前記第1パッド121よりも大きい幅を有する第1開口部OR1を含む。
【0231】
そして、前記第1保護層160は、第1絶縁層111の上面に配置される第1部分161と、前記第1部分161上に配置される第2部分162とを含む。
【0232】
そして、前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1パッド121の側面と接触する第1-1部分161-1と、前記第1-1部分161-1上に配置され、前記第1パッド121の側面から離隔する第1-2部分161-2とを含む。そして、実施例では、前記第1-1部分161-1を介して前記第1パッド121の側面の一部が覆われるようにする。これにより、実施例では、前記第1領域R1において、前記第1開口部OR1が前記第1パッド121の幅よりも大きい幅を有することによって、第1絶縁層の上面の一部が露出されるという問題を解決することができ、これにより、前記第1絶縁層の上面に損傷が発生するのを防止することができる。また、実施例では、第1保護層160に第1開口部OR1を形成する際に、前記第1保護層160を全体的に開放するのではなく、前記第1-1部分161-1を除いた領域のみを部分的に開放することによって工程時間を画期的に減らすことができ、これによる工程歩留まりを向上させることができる。また、実施例では、前記第1開口部OR1の深さに比例してアンダーカット深さが増加するという問題を解決することができる。例えば、実施例では、前記第1-1部分161-1を除いた領域のみを部分的に現像して第1開口部OR1を形成することにより、前記アンダーカットの深さを減らすことができ、さらに前記第1 開口部OR1を有する第1保護層160の側壁に前記アンダーカットが形成されないようにすることができる。また、実施例では、前記第1-1部分161-1の厚さを制御して、前記第1-1部分161-1と前記第1パッドとの間の段差高さを減らすことができ、これにより前記第1開口部内でソルダーボールなどの接続部が完全に充填されていないことによって発生するボイド問題を解決することができる。また、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、前記第1パッド121から離れるほど第2部分162に向かう方向に傾斜する傾斜角θ1を有する。これにより、実施例では、前記第1開口部OR1内に前記接続部を塗布する工程において、前記傾斜角θ1を用いて前記接続部の流れ性を向上させることができ、これにより前記第1開口部OR1と垂直に重なる第1パッド121上に前記接続部を配置できるようにすることができる。これを通じて、実施例では、前記第1パッドと前記接続部との接合性を向上させることができ、これによる電気的信頼性および物理的信頼性を向上させることができる。
【0233】
一方、実施例の回路基板の構造を異なるように表現すると、前記回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に配置された第1パッドと、前記第1絶縁層上に配置され、前記第1パッドと垂直に重なる第1貫通孔を備えた第1保護層と、を含み、前記第1貫通孔の内壁は、前記第1パッドの側面と接触する接触面と、前記接触面上に位置する非接触面とを含み、前記接触面の厚さと前記第1パッドの厚さとの比は、1:2以上~1:1未満であり得る。そして、前記非接触面の少なくとも一部は、前記第1パッドと水平方向に重なることがある。また、前記非接触面は、前記接触面上に位置する第1部分と、前記第1部分上に位置する第2部分とを含み、前記第1貫通孔の内壁は、水平方向に沿って距離が最も長い内壁幅を有し、前記第1部分の内壁幅は、前記第1パッドの側面に向かうほど徐々に減少することがある。また、前記第1保護層は、前記第1部分と垂直方向に重なり、前記第1パッドの側面に向かうほど厚さが徐々に減少する領域を含むことができる。また、前記第1部分は、前記第1保護層の下面に対して傾斜を有することができる。また、前記第1パッドは、前記接触面と水平方向に重なる重畳部分を含み、前記重畳部分の厚さは、前記第1パッドの厚さの50%~98%の範囲を満足することができる。また、前記第1部分の内壁幅は、前記第2部分に隣接するほど徐々に増加することがある。また、前記第1部分と前記第1保護層の下面との間の内角は、10度~70度の範囲を満足することができる。また、前記第1保護層の下面から前記第1部分の最上端までの垂直長さは、前記第1パッドの下面から上面までの垂直長さの70%~130%の範囲を満足することができる。
【0234】
さらに、前記第1パッドの上面および側面のうち少なくとも一つは、曲面を含むことができる。また、前記第1部分の最上端は、前記第1パッドの上面よりも高く位置することができる。また、前記第1部分の最上端は、前記第1パッドの上面よりも低く位置することができる。また、前記第1部分および前記第2部分のうち少なくとも一つは、水平方向に曲率を有する曲面を含むことができる。また、前記第2部分は、前記第1部分とは異なる傾斜を有することができる。また、前記第2部分の傾斜は、前記第1部分の傾斜よりも垂直に近くてもよい。また、前記第2部分の内壁幅は、垂直方向に沿って幅の変化がなくてもよい。また、前記第1絶縁層上に前記第1パッドと離隔する第2パッドを含み、前記第1保護層は、前記第2パッドと垂直に重なる第2貫通孔を含み、前記第2貫通孔の垂直断面形状は、前記第1貫通孔の垂直断面形状とは異なってもよい。また、前記第2貫通孔の内壁幅は、前記第2パッドの幅よりも小さくてもよい。また、前記第2貫通孔は、一つの第2パッドと垂直方向に重なり、互いに水平方向に離隔した複数のサブ貫通孔を含むことができる。また、前記第1貫通孔は、前記第1部分と前記第2部分との間に備えられ、前記第1パッドから離れる前記第1保護層の内側方向に陥没した凹部を備えることができる。また、前記凹部は、前記第1パッドの上面よりも高く位置することができる。また、前記凹部は、前記第1パッドの上面よりも低く位置することができる。
【0235】
以下、
図3a~
図3cに示す第1実施例の回路基板を基本構造としつつ、前記第1保護層の第1開口部が有する形状の変形例について説明する。ただし、以下では、
図3a~
図3cと実質的に同一または重複する説明については便宜上これを省略する。
【0236】
【0237】
図5を参照すると、第2実施例に係る回路基板は、
図4の回路基板と実質的に同一であり、第1パッドの形状において違いがある。
【0238】
例えば、
図4の回路基板における第1パッド121は、垂直断面形状が四角形状を有した。例えば、
図4の回路基板における第1パッド121は、上面の幅と下面の幅とが同じ柱形状を有した。
【0239】
これとは異なり、
図5の第2実施例に係る回路基板における第1パッド121aは、上面の幅と下面の幅とが異なってもよい。例えば、前記第1パッド121aは、上面の幅が下面の幅よりも小さくてもよい。例えば、前記第1パッド121aは、前記第1絶縁層111の上面から離れるほど幅が減少する領域を含むことができる。
【0240】
また、前記第1パッド121aの少なくとも一部は、曲面を含むことができる。例えば、前記第1パッド121aの少なくとも一部は、ラウンドした部分を含むことができる。例えば、前記第1パッド121aの上面は、上側方向に凸状の曲面を含むことができる。例えば、前記第1パッド121aの上面と側面との境界面は、曲面を含むことができる。
【0241】
上記のような第1パッド121aは、残骸を除去するためのエッチング工程で形成され得る。
【0242】
例えば、実施例では、前記第1パッド121aが形成された状態で、前記第1パッド121aを覆う第1保護層160を形成し、それにより前記第1保護層160において前記第1パッド121aと垂直に重なる領域を開放する工程を経て前記第1開口部OR1を形成する。このとき、前記第1開口部OR1を介して前記第1パッド121aの上面が全体的に露出されたとしても、前記第1パッド121aの上面または側面の一部には、前記第1保護層160の残骸が存在することがある。
【0243】
これにより、回路基板の製造工程では、前記第1保護層160に第1開口部OR1を形成した後に、前記第1保護層160で覆われていない第1パッド121aの表面をエッチングして前記残骸を除去する工程を行う。
【0244】
これを通じて、前記第1パッド121aは、前記エッチング工程を通じて、上面が凸状の曲面を有することができ、前記上面と側面との境界面が曲面を含むことができ、上面の幅と下面の幅とが異なってもよい。
【0245】
また、前記エッチング工程前の前記第1パッド121aの高さは、前記エッチング工程後の前記第1パッド121aの高さと異なる。具体的には、前記エッチング工程前の前記第1パッド121aの高さよりも前記エッチング工程後の前記第1パッド121aの高さが小さい。
【0246】
これにより、前記第1パッド121aのエッチング前における前記第1保護層160の第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記エッチング前の第1パッド121aの高さよりも小さい。
【0247】
このとき、前記第1パッド121aのエッチングが行われた後には、前記第1パッド121aの高さが減少し、これにより前記第1保護層160の第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記エッチング後の第1パッド121aの高さH1-1よりも大きくてもよい。ただし、実施例はこれに限定されず、前記第1保護層160の第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記エッチング後の第2パッド121aの高さH1-1よりも小さくてもよい。
【0248】
具体的には、上述したように、前記第1保護層160の第1-2部分161-2の最上端または前記第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記エッチング後の第1パッド121aの高さH1-1の70%~130%の範囲を満足することができる。例えば、前記第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記エッチング後の第1パッド121aの上面の高さH1-1の75%~125%の範囲を満足することができる。例えば、前記第1-2部分161-2の最上端または第2側壁161-2Wの最上端の高さH2は、前記エッチング後の第1パッド121aの上面の高さH1-1の80%~120%の範囲を満足することができる。
【0249】
【0250】
図6を参照すると、第3実施例に係る回路基板は、第1絶縁層211を含む。また、前記第1絶縁層211上には、第1回路パターン層の第1パッド221が配置される。また、前記第1絶縁層211上には、前記第1パッド221と垂直に重なる第1開口部を含む第1保護層260が配置される。
【0251】
このとき、前記第1保護層260は、第1部分261および前記第1部分261上に配置される第2部分262を含む。
【0252】
前記第1保護層260の第1部分261は、前記第1絶縁層211の上面に配置され、前記第1パッド221の側面の少なくとも一部と直接接触する第1側壁261-1Wを含む第1-1部分261-1を含む。
【0253】
また、前記第1保護層の第1部分261は、前記第1-1部分261-1の上面に配置される第1-2部分261-2を含む。そして、前記第1-2部分261-2は、第1-1開口部OR1-1を含み、第1絶縁層211の上面に対して一定の傾斜角を有する第2側壁261-2Wを含むことができる。
【0254】
また、前記第1保護層の第2部分262は、前記第1-2部分261-2上に配置され、前記第1-1開口部OR1-1と連結される第1-2開口部OR1-2を含む。そして、前記第1保護層の第2部分262は、前記第1-2開口部OR1-2に対応する第3側壁262Wを含むことができる。
【0255】
このとき、上記のような構造は、
図4を参照して説明した第1実施例の回路基板と実質的に同じであり、これにより、これに対する詳細な説明は省略する。
【0256】
一方、実施例における前記第1保護層260は、凹部261-2Uを含むことができる。前記凹部261-2Uは、前記第1保護層260の側壁から前記第1保護層260の内側方向(または前記第1パッドから離れる方向)に陥没したアンダーカット部分を意味することができる。
【0257】
このとき、実施例では、前記第1-2部分261-2の第2側壁261-2Wが一定の傾斜角を有するようにして、前記第1保護層260を開放する第1開口部OR1 深さを減らすことができ、これにより、前記凹部261-2Uの深さ(例えば、水平距離)を減らすことができる。
【0258】
例えば、実施例における前記第1保護層260の第1-2部分261-2と第2部分262との区分は、前記凹部261-2Uの位置によってなされ得る。例えば、前記第1保護層260の第1-2部分261-2と第2部分262との間を区分するための境界部は、前記凹部261-2Uが形成された位置を基準に決定され得る。例えば、前記凹部261-2Uの少なくとも一部は、前記第1-2部分261-2の第2側壁261-2Wに形成され得る。また、前記凹部261-2Uの残りの少なくとも一部は、前記第2部分262の第3側壁262Wに形成され得る。
【0259】
一方、実施例における前記第1開口部OR1の幅は、前記凹部261-2Uが形成された領域で最大幅を有することができる。
【0260】
前記凹部261-2Uは、一定の角度を有することができる。ここで、前記凹部261-2Uの角度は、前記凹部261-2Uの側壁の傾斜角を意味することができる。例えば、前記凹部261-2Uは、前記第1-2部分261-2の第2側壁261-2Wと連結される第1凹側壁と、前記第2部分262の第3側壁262Wと連結される第2凹側壁とを含むことができる。そして、前記凹部261-2Uの角度は、前記第1凹側壁と第2凹側壁との間の内角を意味することができる。このとき、前記凹部261-2Uの角度は、前記第1-1開口部OR1-1の側壁が有する前記傾斜角θ1よりも大きくてもよい。
【0261】
このとき、実施例では、上記のように、前記第1-2部分261-2の最上端の高さを調節し、これにより、前記凹部261-2Uが形成される位置を調節することができる。これを通じて、実施例では、前記凹部261-2Uを実質的に前記第1パッド221の上面と類似した高さに位置するようにすることができる。このとき、比較例では、前記凹部が実質的に前記パッドの下面に対応する高さに形成された。これに対し、実施例では、前記凹部261-2Uの位置を前記第1パッド221の上面に対応する高さに形成されるようにする。これを通じて、実施例では、前記第1パッド221の厚さに対応する高さだけ前記凹部261-2Uの位置を上側に移動させることができ、前記凹部261-2Uが移動した距離に比例して、前記凹部261-2Uの角度を大きくすることができ、これを通じて前記凹部261-2Uの深さ(または水平距離)を比較例に比べて減らすことができる。
【0262】
これにより、実施例では、前記凹部261-2Uの深さを減らすことによって製品満足度をさらに向上させることができる。前記凹部261-2Uについては、以下でより詳細に説明する。
【0263】
図7は、第4実施例に係る回路基板を示す図であり、
図8は、
図7に対応する実際の製品の光学顕微鏡写真である。
【0264】
図7および
図8を参照すると、第4実施例に係る回路基板は、第1絶縁層311を含む。また、前記第1絶縁層311上には、第1回路パターン層の第1パッド321が配置される。また、前記第1絶縁層311上には、前記第1パッド321と垂直に重なる第1開口部を含む第1保護層360が配置される。このとき、前記第1保護層360は、第1部分361と、前記第1部分361上に配置された第2部分362とを含む。前記第1保護層360の第1部分361は、前記第1絶縁層311の上面に配置され、前記第1パッド321の側面の少なくとも一部と直接接触する第1側壁361-1Wを含む第1-1部分361-1を含む。また、前記第1保護層の第1部分361は、第1-1部分361-1の上面に配置される第1-2部分361-2を含む。そして、前記第1-2部分361-2は、第1-1開口部OR1-1を含み、第1絶縁層311の上面に対して一定の傾斜角を有する第2側壁361-2Wを含むことができる。また、前記第1保護層の第2部分362は、前記第1-2部分361-2上に配置され、前記第1-1開口部OR1-1と連結される第1-2開口部OR1-2を含む。そして、前記第1保護層の第2部分362は、前記第1-2開口部OR1-2に対応する第3側壁362Wを含むことができる。
【0265】
このとき、前記第1-2開口部OR1-2の第3側壁362Wは、ラウンドした曲面を含むことができる。例えば、前記第1-2開口部OR1-2は、幅が変化する領域を含むことができる。例えば、第1保護層における第1開口部OR1を形成する工程は、前記第1開口部OR1の目標幅に対応して、前記第1-2開口部OR1-2の最上部の幅を決定し、これによる露光および現像工程を行う。このとき、前記第1保護層を形成する物質の粘度によって、前記第3側壁362Wは、前記第1保護層の上面または下面に対して実質的に垂直な傾斜を有することができ、これとは異なり曲面を有することもできる。
【0266】
例えば、前記第1-2開口部OR1-2は、幅が変化する部分を含むことができる。例えば、前記第3側壁362Wは、第3-1側壁362W1および第3-2側壁362W2を含むことができる。
【0267】
そして、前記第3-1側壁362W1における第1-2開口部OR1-2の幅は、前記第3-2側壁362W2における第1-2開口部OR1-2の幅よりも小さくてもよい。例えば、前記第3-1側壁362W1は、前記第3-2側壁362W2と比較して前記第1パッドに向かう前記第1開口部の内側方向に突出し得る。
【0268】
これを通じて、オープニング領域SROを介して露出されたパッドとソルダーボールが連結されるとき、ソルダーボールが基板のソルダーレジストと接着力を向上することができるので、基板とソルダーボールが分離されるという問題点を解決することができる。
【0269】
また、前記第1保護層360は、凹部361-2Uを含むことができる。
【0270】
前記凹部361-2Uは、前記第1保護層360の側壁から前記第1保護層260の内側方向(または前記第1パッドから離れる方向)に陥没したアンダーカット部分を意味することができる。
【0271】
前記凹部361-2Uは、前記第1保護層360の第1部分361と第2部分362との間の境界領域に形成され得る。例えば、前記第1保護層360の第1部分361と前記第2部分362との間の区分は、前記凹部361-2Uの位置を基準になされ得る。
【0272】
このとき、実施例では、前記凹部が前記第1保護層の第1開口部の側壁に形成されないようにすることができる。さらに、実施例では、前記第1保護層360の第1開口部OR1の側壁に前記凹部361-2Uが形成されても、前記凹部361-2Uの水平距離または垂直距離を減らして、前記凹部361-2Uによる信頼性の問題が発生しないようにする。
【0273】
すなわち、実施例では、前記第1保護層360の全厚さを開放するのではなく、前記第1保護層360の第1-1部分を除いた残りの部分のみを現像して開放することにより、前記凹部361-2Uの水平距離W1および垂直距離H3を比較例に比べて減らすことができる。
【0274】
このとき、前記凹部361-2Uの水平距離W1は、前記凹部361-2Uの最内側端から、これと隣接する第1保護層360の第2部分362の側壁の最下段までの水平距離を意味することができる。これとは異なり、前記凹部361-2Uの水平距離W1は、前記凹部361-2Uの最内側端から、これと隣接する第1保護層360の第1部分361の最上端までの水平距離を意味することができる。また、前記凹部361-2Uの垂直距離H3は、前記凹部361-2Uと連結される第1保護層360の第1部分361の最上端から、前記凹部361-2Uと連結される第1保護層360の最下端までの垂直距離を意味することができる。
【0275】
そして、実施例では、前記水平距離W1は、13μm以下であり得る。例えば、実施例における水平距離W1は、10μm以下であり得る。例えば、実施例における前記凹部361-2Uの水平距離W1は、6μm以下であり得る。例えば、実施例における前記凹部361-2Uの水平距離W1は、2μm以下であり得る。これを通じて、実施例では、前記凹部361-2Uの水平距離W1を比較例に比べて減らすことができ、これにより、前記第1パッドおよび前記第1パッドと隣接するトレースとの間の間隔を減らすことができる。例えば、前記第1パッドと前記トレースとの間の間隔は、前記凹部の水平距離を考慮して決定される。例えば、前記第1パッドと前記トレースとの間の間隔は、前記凹部の水平距離の120%程度に決定され得る。このとき、比較例における前記凹部の水平距離は、少なくとも40μm以上を有した。これにより、比較例における前記第1パッドと前記トレースとの間の間隔は、少なくとも48μm以上を有した。これとは異なり、実施例では、前記第1パッドと前記トレースとの間の間隔を比較例に比べて画期的に減らすことができ、これによる回路基板の小型化が可能であり、回路集積度を向上させることができる。
【0276】
また、実施例における前記凹部361-2Uの垂直距離H3は、13μm以下であり得る。例えば、実施例における前記凹部361-2Uの垂直距離H3は、10μm以下であり得る。例えば、実施例における前記凹部361-2Uの垂直距離H3は、6μm以下であり得る。例えば、実施例における前記凹部361-2Uの垂直距離H3は、2μm以下であり得る。
【0277】
そして、前記凹部361-2Uは、上記のような水平距離および垂直距離を有しつつ、前記傾斜角θ1よりも小さい角度を有することができる。
【0278】
-パッケージ基板-
図9は、実施例に係るパッケージ基板を示す図である。
【0279】
前記パッケージ基板は、
図2a~
図2gのうちいずれか一つに示す第1基板または第2基板上に半導体素子が配置された構造を有することができる。
【0280】
例えば、
図9を参照すると、実施例のパッケージ基板は、
図3aの回路基板上に少なくとも一つのチップが実装された構造を有することができる。このとき、
図9のパッケージ基板において、回路基板の第1領域における第1開口部には、
図3a~
図7のうちいずれか一つに示す構造が適用され得る。また、実施例において、前記回路基板の第1領域には、幅方向または長手方向に離隔しながら、互いに異なる構造の複数の第1開口部を含むことができ、前記複数の第1開口部のうち一つは、
図3a~
図7のうちいずれか一つに示す構造が適用され得、前記複数の第1開口部のうち他の一つは、
図3a~
図7のうち他の一つに示す構造が適用され得る。
【0281】
例えば、パッケージ基板は、回路基板の第1最外側に配置された第1回路パターン層120の第1パッド121と、前記第2パッド122上に配置された第1接続部210とを含むことができる。
【0282】
前記第1接続部210は、球形状を含むことができる。 例えば、前記第1接続部210の断面は、円形状または半円形状を含むことができる。例えば、前記第1接続部210の断面は、部分的または全体的にラウンドした形状を含むことができる。例えば、第1接続部210の断面形状は、一側面で平面であり、他の一側面で曲面であり得る。前記第1接続部210は、ソルダーボールであり得るが、これに限定されない。
【0283】
一方、前記第1接続部210は、前記回路基板の前記第1保護層160に形成された凹部361-2Uの少なくとも一部を充填することができる。例えば、前記第1接続部210は、リフロー工程で、少なくとも一部が前記凹部361-2Uに浸透することがあり、これを通じて、前記凹部361-2Uは、前記第1接続部210で充填され得る。
【0284】
実施例のパッケージ基板は、前記第1接続部210に配置されるチップ220を含むことができる。前記チップ220は、プロセッサチップであり得る。例えば、前記チップ220は、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラのうちいずれか一つのアプリケーションプロセッサ(AP)チップであり得る。
【0285】
このとき、前記チップ220の下面には、端子225が含まれ得、前記端子225は、前記第1接続部210を介して前記回路基板の第1回路パターン層120のパッド121、122と電気的に連結され得る。
【0286】
一方、実施例のパッケージ基板は、一つの回路基板上に相互に一定間隔で離隔して複数のチップが配置されるようにすることができる。例えば、前記チップ220は、相互に離隔する第1チップおよび第2チップを含むことができる。
【0287】
そして、第1チップおよび第2チップは、互いに異なる種類のアプリケーションプロセッサ(AP)チップであり得る。
【0288】
一方、前記第1チップと前記第2チップは、前記回路基板上に一定間隔で離隔し得る。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、150μm以下であり得る。例えば、前記第1チップと第2チップとの間の離隔幅は、120μm以下であり得る。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、100μm以下であり得る。
【0289】
好ましくは、例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、60μm~150μmの範囲を有することができる。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、70μm~120μmの範囲を有することができる。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅は、80μm~110μmの範囲を有することができる。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅が60μmよりも小さいと、前記第1チップと前記第2チップとの相互間の干渉により、前記第1チップまたは前記第2チップの動作信頼性に問題が発生することがある。例えば、前記第1チップと前記第2チップとの間の離隔幅が150μmよりも大きいと、前記第1チップと前記第2チップとの間の距離が遠くなるによって、信号伝送損失が増加することがある。
【0290】
前記パッケージ基板は、モールディング層230を含むことができる。前記モールディング層230は、前記チップ220を覆って配置され得る。例えば、前記モールディング層230は、前記実装されたチップ220を保護するために形成されるEMC(Epoxy Mold Compound)であり得るが、これに限定されない。
【0291】
このとき、前記凹部361-2Uが前記第1接続部210を介して充填されない場合、前記凹部361-2Uは、前記モールディング層230によって充填され得る。
【0292】
例えば、
図9の第1拡大図のように、前記凹部361-2Uは、第1接続部210によって充填され得る。すなわち、前記第1接続部210上にチップ220を実装する過程において、前記第1接続部210のリフロー工程が行われ得る。そして、前記リフロー工程で前記第1接続部210の広がりが発生することがあり、これにより前記第1接続部210によって前記凹部361-2Uが充填され得る。
【0293】
例えば、
図9の第2拡大図のように、前記第1接続部210のリフロー過程において、前記第1接続部210は、前記凹部361-2Uまで広がらないことがある。このとき、前記凹部361-2Uは、前記モールディング層230によって充填され得る。
【0294】
例えば、
図9には示されなかったが、前記第1接続部210のリフロー過程において、前記第1接続部210は、
図7の第3側壁362wまで広がって形成され得る。
【0295】
このとき、前記モールディング層230は、放熱特性を高めるために低誘電率を有することができる。例えば、前記モールディング層230の誘電率Dkは、0.2~10であり得る。例えば、前記モールディング層230の誘電率Dkは、0.5~8であり得る。例えば、前記モールディング層230の誘電率Dkは、0.8~5であり得る。これにより、実施例は、前記モールディング層230が低誘電率を有するようにして、前記チップ220で発生する熱に対する放熱特性を高めることができる。
【0296】
一方、パッケージ基板は、前記回路基板の最下側に配置された第2接続部240を含むことができる。前記第2接続部240は、前記パッケージ基板と外部基板(例えば、外部装置のメインボード)との接合のためのものであり得る。
【0297】
以下、実施例に係る回路基板の製造方法について説明する。
【0298】
図10a~
図10iは、第1実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示す図である。
【0299】
図10aを参照すると、実施例では、第2絶縁層112を用意する。前記第2絶縁層112は、コア層であり得る。そして、前記第2絶縁層112がコア層である場合、前記第2絶縁層112は、CCL(Copper Clad Laminate)であり得る。そして、実施例では、前記第2絶縁層112を貫通する第2貫通孔VH2を形成する工程を行うことができる。このとき、前記第2絶縁層112は、一定厚さ以上を有するコア層であり、これにより前記第2貫通孔VH2の形成工程は、前記第2絶縁層112の上側で前記第2貫通孔VH2の第1パートを形成する第1工程と、前記第2絶縁層112の下側で前記第2貫通孔VH2の前記第1パートと連結される第2パートを形成する第2工程とを含むことができる。これにより、前記第2貫通孔VH2は、前記第1パートと第2パートとの組み合わせによる砂時計形状を有することができる。一方、
図10aには示さなかったが、第2絶縁層112の上面および下面には、それぞれ銅箔層(図示せず)が積層され得る。
【0300】
次に、実施例では、前記第2絶縁層112の第2貫通孔VH2を充填する第2貫通電極V2と、前記第2絶縁層112の上面に配置される第2回路パターン層130.および前記第2絶縁層112の下面に配置される第3回路パターン層140を形成する工程を行うことができる。
【0301】
このために、
図10bに示すように、実施例では、前記第2絶縁層112の上面および下面にそれぞれ前記第2回路パターン層130および第3回路パターン層140が形成される領域を露出する開口部を有するドライフィルムDF1を形成することができる。
【0302】
そして、実施例では、
図10cに示すように、前記第2貫通孔VH2および前記ドライフィルムDF1の開口部を充填するめっきを行い、第2貫通電極V2、第2回路パターン層130、および第3回路パターン層140を形成することができる。このとき、前記めっきは、前記第2絶縁層112または前記銅箔層(図示せず)上に無電解めっきを行って化学銅めっき層(図示せず)を形成した後、前記化学銅めっき層をシード層として行うことができる。
【0303】
次に、
図10dに示すように、実施例では、前記第2絶縁層112の第1面または上面に第1絶縁層111を積層し、前記第2絶縁層112の第2面または下面に第3絶縁層113を積層する工程を行うことができる。
【0304】
このとき、前記第1絶縁層111および第3絶縁層113は、プリプレグであり得、これとは異なりRCCであり得る。
【0305】
また、図面上には示さなかったが、前記第1絶縁層111の第1面および前記第3絶縁層113の第2面には、それぞれ銅箔層(図示せず)が形成され得る。
【0306】
次に、
図10eに示すように、実施例では、めっきを行って前記貫通孔VH1、VH3を充填する第1貫通電極V1および第3貫通電極V3と、前記第1絶縁層111上面に第1回路パターン層120と、前記第3絶縁層113の下面に第4回路パターン層150とを形成する工程とを行うことができる。
【0307】
次に、
図10fに示すように、実施例では、前記第1絶縁層111の上面に第1ソルダーレジスト層160Lを形成し、前記第3絶縁層113の下面に第2ソルダーレジスト層170Lを形成する工程を行うことができる。このとき、第1ソルダーレジスト層160Lおよび第2ソルダーレジスト層170Lは、前記第1絶縁層111の上部および前記第3絶縁層113の下部に全体的に形成され得る。
【0308】
次に、
図10gに示すように、実施例では、前記第1ソルダーレジスト層160Lおよび第2ソルダーレジスト層170Lをそれぞれ露光する工程を行うことができる。
【0309】
例えば、実施例では、第1ソルダーレジスト層160Lで、第1開口部OR1が形成される領域160E1と、第2開口部OR2が形成される領域160E2を除いた残りの領域とを露光する工程を行うことができる。また、実施例では、第2ソルダーレジスト層170Lで、開口部が形成される領域170Eを除いた残りの領域を露光する工程を行うことができる。
【0310】
その後、実施例では、前記露光工程によって、露光が行われた領域を硬化する工程を行うことができる。ただし、前記硬化工程は、別に行われず、前記露光工程と共に行われることもできる。
【0311】
次に、実施例では、
図10hに示すように、前記硬化が行われた領域を除いた未硬化領域160E1、160E2、170Eを現像して開口部を形成する工程を行うことができる。
【0312】
このとき、実施例では、前記開口部を形成するために、前記未硬化領域160E1、160E2、170Eをシンニング(thinning)して、当該領域のソルダーレジスト層の厚さを減らす工程を行うことができる。このとき、前記シンニング(thinning)は、前記露光されていない領域に対して、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)またはトリメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド(コリン)などが含まれた有機アルカリ性化合物を用いて行われ得る。
【0313】
これにより、実施例では、前記第1ソルダーレジスト層160Lの一部領域160E1では、前記シンニング工程における条件を調節して、前記領域160E1の全体を除去せずに、一部のみを除去することができる。これを通じて、実施例では、第1開口部OR1および第2開口部OR2を含む第1保護層160と、開口部を含む第2保護層170とが形成され得る。
【0314】
その後、実施例では、
図10iに示すように、前記領域160E1の全体が除去されず、一部のみが除去されるので、除去されていない領域を硬化する工程を行うことができる。これを通じて、実施例では、上述した第1保護層の第1部分および第2部分を含み、第1開口部OR1を有する第1領域と、第2開口部OR2を含む第2領域とを形成することができる。
【0315】
上記のように、第1実施例における第1保護層160の第1領域R1は、第1パッド121と垂直に重なり、前記第1パッド121よりも大きい幅を有する第1開口部OR1を含む。
【0316】
そして、前記第1保護層160は、第1絶縁層111の上面に配置される第1部分161と、前記第1部分161上に配置される第2部分162とを含む。
【0317】
そして、前記第1保護層160の第1部分161は、前記第1パッド121の側面と接触する第1-1部分161-1と、前記第1-1部分161-1上に配置され、前記第1パッド121の側面から離隔する第1-2部分161-2を含む。そして、実施例では、前記第1-1部分161-1を介して前記第1パッド121の側面の一部が覆われるようにする。これを通じて、実施例では、前記第1領域R1において、前記第1開口部OR1が前記第1パッド121の幅よりも大きい幅を有するので、第1絶縁層の上面の一部が露出される問題を解決することができ、これにより、前記第1絶縁層の上面に損傷が発生するのを防止することができる。また、実施例では、前記第1保護層160に第1開口部OR1を形成する際に、前記第1保護層160を全体的に開放するのではなく、前記第1-1部分161-1を除いた領域のみを部分的に開放することにより工程時間を画期的に減らすことができ、これによる工程歩留まりを向上させることができる。また、実施例では、前記第1開口部OR1の深さに比例してアンダーカットの深さが増加する問題を解決することができる。例えば、実施例では、前記第1-1部分161-1を除いた領域のみを部分的に現像して第1開口部OR1を形成することにより、前記アンダーカットの深さを減らすことができ、さらに前記第1開口部OR1を有する第1保護層160の側壁に前記アンダーカットが形成されないようにすることができる。また、実施例では、前記第1-1部分161-1の厚さを制御して、前記第1-1部分161-1と前記第1パッドとの間の段差高さを減らすことができ、これにより、前記第1開口部内でソルダーボールなどの接続部が完全に充填されないことにより発生するボイドの問題を解決することができる。また、前記第1-2部分161-2の第2側壁161-2Wは、前記第1パッド121から離れるほど第2部分162に向かう方向に傾斜する傾斜角θ1を有する。これにより、実施例では、前記第1開口部OR1内に前記接続部を塗布する工程において、前記傾斜角θ1を用いて前記接続部の流れ性を向上させることができ、これにより、前記第1開口部OR1と垂直に重なる第1パッド121上に前記接続部を配置できるようにすることができる。これを通じて、実施例では、前記第1パッドと前記接続部との接合性を向上させることができ、これによる電気的信頼性および物理的信頼性を向上させることができる。
【0318】
一方、上述した発明の特徴を有する回路基板がスマートフォン、サーバ用コンピュータ、TVなどのIT装置や家電製品に用いられる場合、信号伝送または電力供給などの機能を安定して果たすことができる。例えば、本発明の特徴を有する回路基板が半導体パッケージ機能を果たす場合、半導体素子を外部の湿気や汚染物質から安全に保護する機能を果たすことができ、漏れ電流あるいは端子間の電気的な短絡の問題やあるいは、半導体素子に供給する端子の電気的な開放の問題を解決することができる。また、信号伝送の機能を担う場合、ノイズ問題を解決することができる。これを通じて、上述した発明の特徴を有する回路基板は、IT装置や家電製品の安定した機能を維持できるようにすることにより、全体製品と本発明が適用された回路基板とは、互いに機能的一体性または技術的連動性を成すことができる。
【0319】
上述した発明の特徴を有する回路基板を車両などの輸送装置に用いる場合、輸送装置に伝送される信号の歪みの問題を解決することができ、または輸送装置を制御する半導体素子を外部から安全に保護し、漏洩電流あるいは端子間の電気的な短絡の問題やあるいは、半導体素子に供給する端子の電気的な開放の問題を解決して、輸送装置の安定性をさらに改善することができる。したがって、輸送装置と本発明が適用された回路基板とは、互いに機能的一体性または技術的連動性を成すことができる。
【0320】
以上、実施例に説明された特徴、構造、効果などは、少なくとも一つの実施例に含まれ、必ず一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例に例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、他の実施例に対しても組合せまたは変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関連した内容は、実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置された第1パッドと、
前記第1絶縁層上に配置され、前記第1パッドと垂直に重なる第1貫通孔を備えた第1保護層と、を含み、
前記第1貫通孔の内壁は、
前記第1パッドの側面と接触する接触面と、前記接触面上に位置する非接触面とを含み、
前記非接触面は、前記接触面の上端と連結され、前記第1パッドから離れる方向に第1傾斜を有する第1部と、前記第1部に位置し、前記第1傾斜とは異なる第2傾斜を有する第2部と、含み、
前記非接触面の前記第2部の上端は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する、回路基板。
【請求項2】
前記非接触面の前記第1部の少なくとも一部は、前記第1パッドと水平方向に重なる、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1部の水平方向への幅は、前記第2部および前記接触面の水平方向への幅よりも大きい、
請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1保護層は、前記非接触面の前記第1部と垂直方向に重なり、前記第1パッドの側面に向かうほど厚さが徐々に減少する領域を含む、請求項3に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第2部の傾斜は、前記第1部の傾斜よりも垂直に近い、請求項3に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1パッドは、前記接触面と水平方向に重なる重畳部分を含み、
前記重畳部分の厚さは、前記第1パッドの厚さの50%~98%の範囲を満足する、請求項3に記載の回路基板。
【請求項7】
前記非接触面の前記第1部と前記第1パッドの側面との間の水平方向への幅は、前記接触面で前記第2部に向かう垂直方向に沿って徐々に増加する、請求項3に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1部と前記第1保護層の下面との間の内角は、10度~70度の範囲を満足する、請求項4に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1保護層の下面から前記第1部の最上端までの垂直長さは、前記第1パッドの下面から上面までの垂直長さの70%~130%の範囲を満足する、請求項4に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1パッドの上面および側面のうち少なくとも一つは、曲面を含む、請求項4に記載の回路基板。
【請求項11】
前記第1部の下端は、前記第1パッドの上面よりも低く位置し、前記第1部の上端は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第2部と前記第1パッドの側面との間の水平方向への幅は、垂直方向に沿って同じである、請求項4に記載の回路基板。
【請求項13】
前記第1絶縁層上に、前記第1パッドと水平方向に沿って離隔する第2パッドをさらに含み、
前記第1保護層は、前記第2パッドと垂直方向に重なる第2貫通孔を含み、
前記第2貫通孔の内壁の傾斜は、前記第1貫通孔の内壁の傾斜とは異なる、請求項1に記載の回路基板。
【請求項14】
前記第2貫通孔の内壁幅は、前記第2パッドの幅よりも小さい、請求項13に記載の回路基板。
【請求項15】
前記第2貫通孔は、一つの第2パッドと垂直方向に重なり、水平方向に離隔した複数のサブ貫通孔を含む、請求項13に記載の回路基板。
【請求項16】
前記第1部と前記第2部との間に備えられ、前記第1パッドから離れる前記第1保護層の内側方向に陥没した凹部をさらに備える、請求項1に記載の回路基板。
【請求項17】
前記凹部の少なくとも一部は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する、請求項16に記載の回路基板。
【請求項18】
前記凹部の少なくとも一部は、前記第1パッドの上面よりも低く位置する、請求項16に記載の回路基板。
【請求項19】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置された第1パッドと、
前記第1絶縁層上に配置され、前記第1パッドと垂直に重なる第1貫通孔を備えた第1保護層と、
前記第1パッド上に配置された半導体素子と、を含み、
前記第1貫通孔の内壁は、
前記第1パッドの側面と接触する接触面と、前記接触面上に位置する非接触面とを含み、
前記非接触面は、前記接触面の上端と連結され、前記第1パッドから離れる方向に第1傾斜を有する第1部と、前記第1部上に位置し、前記第1傾斜とは異なる第2傾斜を有する第2部とを含み、前記非接触面の前記第2部の上端は、前記第1パッドの上面よりも高く位置する、半導体パッケージ。
【請求項20】
前記半導体素子をモールディングするモールディング層を含み、
前記第1保護層は、前記第1部と前記第2部との間に備えられ、前記第1パッドから離れる前記第1保護層の内側方向に陥没した凹部を備え、
前記モールディング層は、前記凹部を充填して備えられる、請求項19に記載の半導体パッケージ。
【国際調査報告】