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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】飲料又は食品調製システム
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/804 20060101AFI20240920BHJP
   A47J 31/06 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B65D85/804 100
A47J31/06 320
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517436
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(85)【翻訳文提出日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 EP2022076817
(87)【国際公開番号】W WO2023052351
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】21200323.0
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】パヴァン, キアラ
(72)【発明者】
【氏名】ガーバー, ジル
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA20
4B104BA02
4B104BA35
4B104BA40
4B104EA08
4B104EA39
(57)【要約】
飲料及び/又は食品又はその前駆体を調製するためのマシンと共に使用するための容器であって、前駆体材料を収容するための貯蔵部と、貯蔵部を閉鎖するための閉鎖部材と、貯蔵部と閉鎖部材とを接続するフランジ部と、を含み、フランジ部分の少なくとも一部は、木材パルプ系材料から形成されており、木材パルプ系材料は、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域を含む。
【選択図】 図12B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製するためのマシンと共に使用するための容器であって、
前駆体材料を収容するための貯蔵部と、
前記貯蔵部を閉鎖する閉鎖部材と、
前記貯蔵部と前記閉鎖部材とを相互接続するフランジ部と、
を備え、
前記フランジ部の少なくとも一部が、木材パルプ系材料で形成されており、
前記木材パルプ系材料が、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域を含む、
容器。
【請求項2】
前記処理領域のガラス化が、処理されていない前記木材パルプ系材料の部分と比較して、以下の材料特性、すなわち、
低減された吸水率、
増大した脆性、
増大した剛性、
低減された厚さ、及び
前記木材パルプ系材料のガラス状態への転移、
のうちの1つ以上を有する、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記処理領域が、処理されていない部分と比較して少なくとも30%低減された厚さを有する、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記処理領域が、前記フランジ部の下面に配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記処理領域が、前記容器の回転軸線を中心とする環状リングとして構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
機械可読コードが、前記処理領域上に配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記フランジ部全体が、前記処理領域を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
前記貯蔵部の近位部分は、処理されていない、請求項1~7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の容器と、飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製するためのマシンと、を備え、
前記マシンが、
前記容器の前記前駆体材料を処理するための処理ユニットであり、突き刺し部を備える、処理ユニットと、
前記処理ユニットを制御する電気回路と、
を備える、システム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムのための請求項1~8のいずれか一項に記載の容器の使用。
【請求項11】
容器の前駆体材料から飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製する方法であって、
前記容器のフランジ部上に配置されたコードを読み取ることを含み、前記フランジ部の少なくとも一部が、木材パルプ系材料から形成されており、前記木材パルプ系材料が、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、予め小分けされたカプセルから飲料又は食品が調製される電動の飲料又は食品調製システムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料を調製するためのシステムは、飲料調製マシン及びカプセルを備える。カプセルは、1杯分の飲料形成前駆体材料、例えば挽いたコーヒー又は茶を含む。飲料調製マシンは、典型的には加圧され加熱された水に上記前駆体材料をさらすことによって、カプセルに対して飲料調製プロセスを実行するように構成されている。この調製プロセスの一部として、カプセルは、マシンの様々な機構及び主にカプセルのフランジ部によって、カプセルを装填し、処理し、排出するための一連の複雑な相互作用によってマシンを通じて案内される。このようにしてカプセルを処理することにより、前駆体材料がカプセルから飲料として少なくとも部分的に抽出される。
【0003】
飲料調製マシンのこの構成は、従来の飲料調製マシンと比較して(例えば、手動で操作されるモカポット/直火式エスプレッソメーカーと比較して)ユーザの利便性が向上しているため、人気が高まっている。
【0004】
マシンを通るカプセルの複雑な移動と、加圧及び加熱された水へさらされることに起因して、今日までアルミニウムベースのカプセルのみが高い信頼性で実装されてきた。実際に、他の材料は、マシン内に付着する傾向、又は他の材料に関連するエラーを引き起こす傾向があることが分かっている。材料の制約が少ないカプセルを実装できることが望ましい。
【0005】
したがって、当該カプセルの開発には既に努力が費やされているが、更なる改善が所望されている。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、飲料及び/若しくは食品又はそれらの前駆体を調製するためのマシンと共に使用するための容器であって、前駆体材料を収容するための、基部を有するキャビティを備える貯蔵部と、貯蔵部を閉鎖する閉鎖部材と、フランジ部と、を含む。
【0007】
実施形態では、フランジ部の少なくとも一部は、木材パルプ系材料から形成されており(例えば、プラスチック部分又は金属部分と接続されてもよい)、木材パルプ系材料は、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域を含む。
【0008】
処理領域は、未処理の木材パルプ系材料の場合よりも狭いフランジを可能にすることができ、これは、従来の容器の従来の材料(例えばアルミニウム)で形成されたフランジと厚さが同等である。このため、容器は、従来の容器用に設計されたマシンと互換性を有することができる。
【0009】
処理領域はまた、機械可読光学コードを受容するためのより均一な(例えば、不連続性が低減され、より平滑な)表面を提供し得る。より均一な表面は、コードリーダに対して容器の回転軸線を中心にコードを回転させることによって読み取られるコードにとって特に重要であり得る。実施形態では、コードは、処理領域に適用される基板(例えば、金属ベースのラベル)上に配置されている。
【0010】
本明細書で使用される場合、「ガラス化」又は「ガラス化する」という用語は、木材パルプ材料の1つ以上の材料特性がよりガラス状になるように変化することを意味し得る。この用語は、(未処理の木材パルプ材料と比較して)以下の材料特性、すなわち、周囲温度を上回るガラストランザクション温度;より硬い材料;より脆い材料;破壊前のエネルギー吸収が低い材料;より薄い断面の材料;繊維間隙が低減された材料;低減された吸水率;増大した剛性;及び材料のガラス状態への転移、のうちの1つ以上によって特徴付けられ得る。
【0011】
実施形態では、処理領域は、プレス成形及び任意選択の熱処理の適用によって処理される。実施形態では、処理領域は、100~300℃の温度で加熱され、かつ/又は1×10~1×10Paの圧力でプレスされる。実施形態では、穿孔領域は、処理されていない部分と比較して、少なくとも30%低減された厚さを有する。
【0012】
実施形態では、処理領域は、フランジ部の下面に配置されている。実施形態では、処理領域は、容器の回転軸線を中心とする環状リングとして構成されている。実施形態では、機械可読コードは、処理領域上に配置されている。実施形態では、フランジ部全体は、処理領域を含む。
【0013】
実施形態では、貯蔵部の近位部分は、処理されていない。貯蔵部の近位部分は、フランジ部に接続する部分として定義されてもよく、総深さDのフランジ部から延びている5%以内の深さを含んでもよい。
【0014】
実施形態では、貯蔵部の少なくとも一部は木材パルプ系材料から形成されており、木材パルプ系材料は穿孔領域を含み、穿孔領域は、処理されていない部分よりもマシンの突き刺し部による穿孔を比較的容易にするように処理されている。
【0015】
より容易に穿孔されるように木材パルプ系の容器を処理することによって、マシンで使用されるときのそのような容器の信頼性が改善され得る。例えば、木材パルプ系のカプセルが穿孔領域で水を吸収して、突き刺し部によって穿孔されるのではなく突き刺し部と共に変形する状態を最小限に抑え得る、又は例えば木材パルプの繊維の層間剥離/剥離に起因して大きな力/エネルギー量が必要とされる状態を最小限に抑え得る。
【0016】
本明細書で使用される場合、「穿孔領域」という用語は、突き刺し部によって直接当接される領域、例えば、貫通前に突き刺し部上の長手方向及び横方向平面内のセクションによって覆われた領域/湿潤領域を指し得る。
【0017】
本明細書で使用される場合、突き刺し部による穿孔に関する「比較的容易」という用語は、未処理領域の比較的高いエネルギー吸収を有する延性型の破壊モードではなく、比較的低いエネルギー吸収を有するより脆性型の破壊モードを含む穿孔領域の穿孔;突き刺し部のより少ない変位での完全な貫通の達成(例えば、穿孔領域の厚さの低減及び/又は突き刺し部による穿孔領域の移動の減少による);及びより低い最大力での貫通、のうちの1つ以上を指し得る。
【0018】
実施形態では、穿孔領域は、処理されていない部分と比較して、以下の材料特性、すなわち、低減された吸水率;増大した脆性(例えば、低エネルギー吸収を伴う、より脆性型の破壊によって特徴付けられる);増大した剛性;及び低減された厚さ、のうちの1つ以上を有する。
【0019】
本明細書で使用するとき、「吸水率」という用語は、所与の時間、例えば60秒又は180秒間に木材パルプ系材料の単位面積、例えばm当たりに吸収される水の量、例えばグラム数を指し得る。適切な試験の例としては、Cobb60又はCobb180試験が挙げられる。穿孔領域は、浸水部分が膨張し、それにより、完全に貫通するためにより多くの変位を必要とし、貫通されるよりも突き刺し部と共に変位する可能性が高いため、吸水率が低減された穿孔領域を実装することによって、浸水される場合に比べてより容易に貫通され得る。
【0020】
実施形態では、穿孔領域は、以下のプロセス、すなわち、プレス;熱処理;コーティングの塗布;及び切込み、のうちの1つ以上によって処理される。
【0021】
本明細書で使用される場合、「熱処理」という用語は、処理プロセスの一部としての熱エネルギーの印加/抽出を指し得る。典型的には、熱処理は、木材パルプ系材料の温度を上昇させることを含む。実施形態では、温度は100~300℃又は100~400℃であり得る。
【0022】
本明細書で使用される場合、「プレス」という用語は、木材パルプ系材料の厚さ方向に圧縮力を加えて厚さを低減させることを指し得る。実施形態では、圧力は、1×10~1×10Pa又は1×10~1×10Paであり得る。
【0023】
実施形態では、熱処理及び/又はプレスは、2~10秒間適用され得る。
【0024】
本明細書で使用される場合、「コーティングを塗布する」という用語は、繊維間の孔/隙間を閉じるために、及び/又はバリアとして作用するように、木材パルプ系材料にコーティングを塗布することを指し得る。これにより、吸水率を低減させることができ、上述の理由で有利であり得る。また、これにより、より脆性型の破壊を提供することができ、上述の理由で有利であり得る。コーティングは、カラメル化糖若しくはデンプン又は他の適切なコーティングを含み得る。
【0025】
実施形態では、穿孔領域は、処理されていない部分と比較して、少なくとも20%又は30%又は35%低減された厚さを有する。例えば、0.5mm厚の材料は、0.3mm厚に低減された厚さを有し得る。実施形態では、最大の厚さ低減は60%~70%であり得る。
【0026】
実施形態では、穿孔領域は、貯蔵部のキャビティの基部に配置されている。
【0027】
実施形態では、穿孔領域は、容器の回転軸線を中心とする環状リングとして構成されている。環状リングは、成形プレスによって形成するのに好都合であり得る。更に、容器の回転軸線の周りに配置された別個の貫通要素からなる突き刺し部が、環状リングの一部分と常に位置合わせされた要素を有することを確実にすることができる。
【0028】
実施形態では、環状リングは、処理されていない複数のブリッジによって境界付けられた複数のセグメントとして構成されている。環状リングの内側との間の力は、複数の脆性セグメント全体を通じてではなく、主に複数のブリッジを介して伝達することができるので、複数のセグメントを結合する複数のブリッジを実装することによって、基部の全体的な強度が維持され得る。
【0029】
実施形態では、複数のブリッジは、マシンの突き刺し部を形成する複数の貫通要素の角度ピッチと比較して異なる角度ピッチを有するように構成されている。角度ピッチを異なるように実装することによって、たとえ1つの貫通要素が偶然ブリッジに位置合わせされたとしても、他の貫通要素は位置合わせされず、したがって、少なくとも1つの貫通要素が、ブリッジではなく穿孔領域のセグメントを完全に貫通することが保証され得る。
【0030】
実施形態では、穿孔領域は、少なくとも2~10ニュートン又は0.5~50ニュートンを受けたときに、6~15mmの総面積を有する突き刺し部要素によって穿孔されるように構成されている。
【0031】
実施形態では、貯蔵部の少なくとも基部及び/又は側壁(又は全て)は、木材パルプ系材料から形成されている。実施形態では、木材パルプ系材料は、(例えば、処理されていない領域では)0.25mm~0.75mmの厚さを有する。
【0032】
実施形態では、貯蔵部の少なくとも基部領域は、木材パルプ系材料から形成されており、貯蔵部は、基部がマシンの突き刺し部によって穿孔されるときの(例えば、複数の補強部のない同等の容器と比較して)変位に抵抗するように貯蔵部(例えば、基部、又はより具体的には基部の穿孔領域)を補強するように配置された複数の補強部を含む。
【0033】
基部のための木材パルプ系の材料と組み合わせて複数の補強部を実装することによって、飲料を形成するために調整された流体の注入のための1つ以上の流体入口を形成するように容器を穿孔するときに、木材パルプ系の基部をマシンの貫通によってきれいに貫通されることが確実にされ得る。
【0034】
本明細書で使用される場合、「変位」という用語は、突き刺し部が基部を通って深さ方向に移動するときの基部の深さ(又は変位の他の成分)を指し得る。突き刺し部が基部を通って移動するときに基部が比較的変形しないままであるように、基部は、突き刺し部によって基部が変位しない/局所的に変位が最小限であるように、変位に抵抗する必要があることが理解されよう。また、穿孔領域は、変位ではなく破壊/亀裂を生じることが必要であることも理解されるであろう。
【0035】
本明細書で使用される場合、「基部」という用語は、キャビティの最下面を形成し、側壁を閉鎖する、容器の部分を指し得る。基部は、深さ成分よりも大きい横方向及び長手方向成分(又は半径方向成分)を有し得る。
【0036】
本明細書で使用される場合、「側壁」という用語は、基部とフランジ部との間に配置された容器の部分を指し得る。側壁は、深さ方向に主成分を有し得る。
【0037】
本明細書で使用される場合、「基部領域」という用語は、基部と、基部に隣接する側壁の近位部分とを含む容器の部分を指し得る。近位及び遠位は、本明細書では基部に対して定義される。したがって、近位部分は、基部に近接する側壁の部分を指す。複数の補強部は、基部の剛性に著しく影響を与える側壁の部分に配置することができる。基部領域は、深さ方向において基部の最下位置から測定される距離dを有する側壁の部分を含んでもよく、距離dは、基部の最下位置からフランジ部の上部まで測定される総深さDの50%又は40%未満である。
【0038】
本明細書で使用される場合、「補強部」という用語は、基部の剛性を増加させるために容器の通常の形状から幾何学的に適合された木材パルプ系材料の部分を指し得る。基部の剛性は、基部及び/又は側壁の剛性を含む、基部領域自体の剛性(例えば、ヤング率)、及びより剛性の支持を基部に提供する、基部と側壁との接合部における構造的制約、のうちの1つ以上に基づいて求められ得る。補強部は、組成及び厚さを含め、基部領域の残りの部分と同じ木材パルプ系材料から形成され得る。
【0039】
本明細書で使用される場合、「変位に抵抗する」という用語は、突き刺し部によって衝撃を受けたときに変位する、例えば曲がることが少なくなるように、基部自体がより剛性であることを指し得る。その用語はまた、側壁が座屈する(又は他の方法で変位する)可能性が低く、したがって、側壁の座屈の低減に基づいて基部が変位に抵抗することを指し得る。
【0040】
実施形態では、複数の補強部は、基部と側壁の近位領域の両方にわたって延びるように構成されている。基部及び側壁にわたって連続的に延びるように複数の補強部を配置することによって、複数の補強部は、強化された剛性を提供することができる。
【0041】
実施形態では、複数の補強部は、貯蔵部の内側に突出しており、外側から外向きに突出しなくてもよい。複数の補強部の幾何学的構成が容器内に完全に形成されるように複数の補強部を実装することによって(例えば、補強部のいかなる部分も(補強部を含まない容器の同等部分と比較して容器の輪郭を越えて延びていない)、既存のマシンは、新しく発明されたカプセルの構成と互換性があり得る。
【0042】
実施形態では、複数の補強部は、基部と側壁の近位領域とをつなぐ複数のチャネルとして構成されている。補強部を含まない容器の同等部分と比較して、相互接続されていない側壁の部分と基部の部分とを相互接続するように複数のチャネルを配置することによって、剛性が向上され得る。
【0043】
実施形態では、複数のチャネルの基部は、直線状である。チャネルの直線状基部は、座屈/変位抵抗の改善を提供し得る。チャネルは、V字形、U字形、又は他の適切な形状の断面を有し得る。
【0044】
実施形態では、複数のチャネルは半径方向に位置合わせされている。チャネルの基部が、半径方向に位置合わせされた横方向及び長手方向成分の組み合わせで延びるように、半径方向に位置合わせされる複数のチャネルを実装することによって、座屈/変位抵抗の改善が提供され得る。
【0045】
実施形態では、複数の補強部は、2mm超かつ10mm未満、又は4mm超かつ8mm未満の最大チャネル深さXを有する。チャネル深さXは、チャネルの基部から、補強部を含まないセクションの仮想線までの垂直距離として定義され得る。複数のチャネルは、このような範囲で、強化された剛性を提供し得る。
【0046】
実施形態では、複数の補強部は、側壁に沿った深さ方向において、基部との接合部から(例えば、補強部を含まない容器の同等部分について測定したときの接合部の仮想位置において)、貯蔵部と基部との間の総深さDの40%又は30%未満の深さで距離Yまで延びるように構成されている。距離Yは、少なくとも5%又は10%であり得る。複数の補強部は、このような範囲で、強化された剛性を提供することができる。
【0047】
実施形態では、複数の補強部は、基部の周縁部から基部の総半径Rの30%又は40%よりも大きい半径Zまで基部に沿って延びるように構成されている。複数の補強部は、このような範囲で、強化された剛性を提供することができる。
【0048】
実施形態では、複数の補強部は、周縁部からマシンの突き刺し部によって穿孔される穿孔領域に隣接するまで基部に沿って延びるように構成されている。補強部を穿孔領域の極めて近位に配置することによって、複数の補強部は、穿孔された基部の部分に高い構造的支持を提供し得る。
【0049】
本明細書で使用される場合、「隣接する」という用語は、完全に隣接していること、又は極めて近接していること(例えば、4mm、2mm又は1mm以内)を指し得る。本明細書で使用される場合、「穿孔領域」という用語は、突き刺し部によって直接当接される領域、例えば、貫通前に突き刺し部上の長手方向及び横方向平面内のセクションによって覆われた領域/湿潤領域を指し得る。
【0050】
実施形態では、突き刺し部によって加えられる1~50N又は2~10Nの深さ方向の圧縮力を穿孔領域が受けたときに、複数の補強部が、基部の穿孔領域が深さ方向に0.5~2mmを超えて変位する(例えば、穿孔領域全体の平均変位)のを防止するように構成されている。
【0051】
実施形態では、補強部は、容器の外周に、外周方向に沿って配置された個別の複数のユニット(例えば、互いに分離している)を含む。均等に間隔を空けた複数の補強部の波状構成は、剛性の増加を提供し得る。
【0052】
実施形態では、複数の補強部は、基部又は側壁上にのみ配置されている。
【0053】
実施形態では、貯蔵部は、側壁を有するキャビティと、貯蔵部と閉鎖部材とを相互接続するフランジ部と、を備え、側壁は、フランジ部の近位に肩部を備え、肩部は、外向きに(例えば、キャビティの内部から離れるように)延びて、肩部と基部との間に配置された側壁の空隙画定領域を画定しており、マシンの処理ユニットの容器保持部から遠位に空隙画定領域が配置されて空隙画定領域と容器保持部との間に空隙が形成された状態で、肩部が容器保持部に係合するように構成されている。
【0054】
貯蔵部の上部に肩部を実装することによって、肩部は、容器保持部に係合して、側壁の空隙画定領域を容器保持部の隣接部から離れるよう正確に位置決めし、したがって、側壁と容器保持部との間に空隙を画定することができる。この空隙は、特に容器が木材パルプ系材料から形成されており、より変位しやすい場合に、容器の処理中に容器保持部内に容器が付着するのを低減するのに役立ち得る。
【0055】
本明細書で使用される場合、「肩部」という用語は、段部、面取り部などとして側壁の残りの部分から長手方向及び/又は横方向に(例えば、半径方向外向きに)突出する側壁の部分を指し得る。
【0056】
本明細書で使用される場合、肩部及びフランジ部の位置に関する「近位」という用語は、肩部がフランジ部に直接隣接するように構成されていること、又は例えば深さ方向において1mm又は2mm以内で極めて近接していることを指し得る。
【0057】
本明細書で使用される場合、「空隙領域」という用語は、使用時に容器保持部から分離されるように、すなわち遠位に配置される側壁の領域を指し得る。
【0058】
実施形態では、肩部は、フランジ部から側壁のリム(例えば、外面輪郭における段部、面取り部、湾曲部又は他の形状の不連続部)まで延びている。フランジ部と側壁のリムとの間の肩部の全体(例えば、深さ及び/又は外周に関して)が、容器保持部に係合し得る。このような配置は、空隙にもかかわらず、高い安定性を提供し得る。
【0059】
実施形態では、肩部は、フランジ部と側壁のリムとの間の深さ距離Sを有し、深さ距離Sは、基部の最下位置からフランジ部の上部まで測定され得る、貯蔵部の総深さDの40%、30%、25%、又は20%未満である。実施形態では、肩部は、フランジ部とリムとの間に、貯蔵部の総深さDの5%、10%又は15%よりも大きい深さ距離Sを有する。そのような%深さ範囲内に肩部を有することによって、空隙にもかかわらず、十分なレベルの安定性が提供され得る。
【0060】
実施形態では、側壁の空隙画定領域は、深さ方向及び/又は周方向に、容器の肩部(例えば、全体を含む)から基部まで延びている。肩部以外の側壁の他の部分が容器保持部と接触しないように容器を実装することによって、容器が容器保持部内に付着する可能性が低くなることを確実にすることができる。
【0061】
実施形態では、側壁の空隙画定領域は、少なくとも0.5mm及び/又は5mm未満の容器保持部からの半径方向の分離距離Nを有するように構成されている。この量の、空隙画定領域と側壁との最小分離を確実にすることによって、容器は、容器保持部内に付着する可能性が低くなり得る。
【0062】
実施形態では、側壁の空隙画定領域と容器保持部との間の分離距離Nの平均は、少なくとも0.5mm又は1mmである。この量の、空隙画定領域と側壁との平均的な分離を確実にすることによって、容器が容器保持部内に付着する可能性が低くなり得る。
【0063】
実施形態では、容器は、第2の(例えば、形状が)対応する容器内に積み重ねられるように構成されており、それにより、容器の肩部のリムが、第2の容器のフランジ部に係合し、容器の側壁の空隙画定領域の少なくとも一部が、第2の容器のキャビティの内側から遠位にある。このような構成では、充填前の容器は、付着が低減された状態で積み重ねられ得る。
【0064】
実施形態では、任意の前述の実施形態又は本明細書に開示される別の実施形態の複数の補強部は、側壁の空隙画定領域を補強するために肩部と組み合わせて実装される。複数の補強部を実装して側壁の空隙画定領域を補強することによって、側壁が容器保持部と接触していないために同部分によって安定化されないことに起因する側壁の安定性の低下を補償することができる。
【0065】
実施形態では、複数の補強部は、貯蔵部の内側に突出しており、外側から外向きに突出していない。複数の補強部を貯蔵部のキャビティの内側に突出するように実装することによって、空隙領域が複数の補強部の周りに維持されて、付着を低減し得る。実施形態では、複数の補強部は、基部と側壁の空隙画定領域とをつなぐ複数のチャネルとして構成されている。側壁の空隙画定領域と基部とを相互接続するように補強部を配置することによって、空隙画定領域の安定性を高め得る。
【0066】
本開示は、任意の前述の実施形態又は本明細書に開示される別の実施形態の容器と、飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製するためのマシンと、を備えるシステムを提供する。実施形態では、マシンは、容器の前駆体材料を処理するための処理ユニットと、処理ユニットを制御する電気回路と、を含む。
【0067】
本開示は、本明細書に記載のマシンのための、任意の前述の実施形態又は本明細書に開示される別の実施形態の容器の使用を提供する。
【0068】
本開示は、飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。本方法は、容器のフランジ部上に配置された機械可読コードを読み取ることを含み、フランジ部の少なくとも一部が、木材パルプ系材料から形成されており、木材パルプ系材料が、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域を含む。
【0069】
本開示は、飲料若しくは食品又はその前駆体を調製するためのマシンと共に使用するための容器を形成する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。本方法は、木材パルプ系材料で形成された容器の処理領域を処理して、木材パルプ系材料をガラス化することを含む。実施形態では、本方法は、貯蔵部及びフランジ部を湿式成形することを含む。実施形態では、本方法は、上記成形に続いて、フランジ部を処理して処置領域を実装することを含む。実施形態では、本方法は、機械可読コードを処理領域上に配置することを含む。
【0070】
本開示は、飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。本方法は、処理されていない部分よりもマシンの突き刺し部による穿孔が比較的容易になるように処理された穿孔領域をマシンの突き刺し部によって穿孔することと、前駆体材料を処理することと、を含む。
【0071】
実施形態では、前駆体材料を処理することは、以下のプロセス、すなわち、容器の基部内の穿孔領域における、マシンによって形成された複数の入口を介して、調整された流体を容器内に注入すること;容器の破断部分が破分して飲料を提供するまで、容器内の流体の圧力を増加させること;及び使用済み容器を容器処理ユニットから排出すること、のうちの1つ以上を含む。
【0072】
本開示は、飲料若しくは食品又はその前駆体を調製するためのマシンと共に使用するための容器を形成する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。本方法は、木材パルプ系材料で形成された容器の穿孔領域を処理して、処理されていない部分よりもマシンの突き刺し部による穿孔を比較的容易にすることを含む。実施形態では、本方法は、容器の貯蔵部を形成することと、続いて穿孔領域を実装するように貯蔵部を処理することと、を含む。
【0073】
本開示は、飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。本方法は、容器の木材パルプ系部分を突き刺し部で貫通して複数の流体入口を設け、貫通中の木材パルプ系部分の変位に複数の補強部により抵抗することと、前駆体材料を処理することと、を含む。
【0074】
実施形態では、前駆体材料を処理することは、以下のプロセス、すなわち、容器の基部内の穿孔領域における、マシンによって形成された複数の入口を介して、調整された流体を容器内に注入すること;容器の破断部分が破断して飲料を提供するまで、容器内の流体の圧力を増加させること;及び使用済み容器を容器処理ユニットから排出すること、のうちの1つ以上を含む。
【0075】
本開示は、容器を形成する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。この方法は、木材パルプ系材料から容器の貯蔵部を形成することを含み、これは湿式成形を含むことができ、ホットプレスを含むことができる。本方法は、その後、補強部分を貯蔵部と共に形成することを含み得る。
【0076】
本開示は、飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。本方法は、前駆体材料を収容する容器をマシンの処理ユニットの容器保持部内に配置することと、容器の側壁の肩部を係合させることであり、肩部が、基部と肩部との間の側壁の部分との間に空隙を維持するように輪郭形成されている、ことと、前駆体材料を処理することと、を含む。
【0077】
実施形態では、前駆体材料を処理することは、以下のプロセス、すなわち、容器の基部内の穿孔領域における、マシンによって形成された複数の入口を介して、調整された流体を容器内に注入すること;容器の破断部分が破断して飲料を提供するまで、容器内の流体の圧力を増加させること;及び使用済み容器を容器処理ユニットから排出すること、のうちの1つ以上を含む。プロセスのうちの1つ又は全ての間、基部と肩部との間の側壁の部分と、容器保持部との間の空隙は、維持され得る。
【0078】
本開示は、容器に前駆体材料を充填する方法を提供する。本方法は、任意の前述の実施形態、又は本明細書に開示される別の実施形態で実施され得る。本方法は、容器を充填機の容器保持部内に配置することと、容器の側壁の肩部を係合させることであり、肩部が、基部と肩部との間の側壁の部分との間に空隙を維持するように輪郭形成されている、ことと、容器を前駆体材料で充填することと、を含む。本方法は、充填された容器を充填機から取り出すことを含み得る。プロセスのうちの1つ又は全ての間、基部と肩部との間の側壁の部分と、容器保持部との間の空隙は、維持され得る。
【0079】
前述の概要は、本明細書に記載される主題の態様の基本的な理解を提供するために、いくつかの実施形態を要約する目的で提供される。したがって、上記の特徴は単なる例に過ぎず、本明細書に記載される主題の範囲又は趣旨を限定するものと決して解釈されるべきではない。更に、上記及び/又は先行する実施形態は、更なる実施形態を提供するために、任意の適切な組み合わせで組み合わせてもよい。本明細書に記載された主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の実施形態詳細な説明、図面の簡単な説明、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0080】
本開示の実施形態の態様、特徴、及び利点は、同じ番号が同じ要素を示す添付の図面を参照した以下の実施形態の説明から明らかになるであろう。
図1】飲料若しくは食品又はそれらの前駆体の調製のためのシステムの実施形態を示すブロックシステム図である。
図2図1のシステムのマシンの実施形態を示すブロックシステム図である。
図3図2のマシンの流体調整システムの実施形態を示す説明図である。
図4A図2のマシンの容器処理システムの第1の実施形態を示す説明図である。
図4B図2のマシンの容器処理システムの第1の実施形態を示す説明図である。
図4-A】図4’Aは、図2のマシンの容器処理システムの第2の実施形態を示す説明図である。
図4-B】図4’Bは、図2のマシンの容器処理システムの第2の実施形態を示す説明図である。
図5図2のマシンの制御電気回路の実施形態を示すブロック図である。
図6A図4A及び図4Bの実施形態の容器による図1のシステムの実施形態の容器を示す説明図である。
図6B図4’A及び図4’Bの実施形態の容器による図1のシステムの実施形態の容器を示す説明図である。
図7図1のシステムによって実行される調製プロセスの実施形態を示すフロー図である。
図8A図6Aの容器の貯蔵部の実施形態を示す側面図である。
図8B図6Bの容器の貯蔵部の実施形態を示す側面図である。
図9図8の貯蔵部を示す上面図である。
図10】断面線A-Aに沿った図9の貯蔵部を示す側断面図である。
図11A】それぞれ図8Aの貯蔵部を示す下面斜視図及び上面斜視図である。
図11B】それぞれ図8Aの貯蔵部を示す下面斜視図及び上面斜視図である。
図12A】それぞれ図8Bの貯蔵部を示す下面斜視図及び上面斜視図である。
図12B】それぞれ図8Bの貯蔵部を示す下面斜視図及び上面斜視図である。
図13図10の断面を示す側断面図であり、補強部のない重ね合わされた断面が仮想切断線として示されている。
図14図10の貯蔵部の断面と、図1のシステムの容器保持部の断面とを示す側断面図である。
図15】対応する容器と積み重ねられた図10の貯蔵部の一部を示す側断面図である。
図16図8Aの貯蔵部を示す上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
システムのいくつかの実施形態を説明する前に、システムは、以下の説明に記載される構造又は方法工程の詳細に限定されないことを理解すべきである。本開示の利益を受ける当業者には、システムは他の実施形態が可能であり、かつ様々な方法で実施又は実行されることが可能であることが明らかであろう。
【0082】
本開示は、以下の説明を考慮してより良く理解され得る。
【0083】
本明細書で使用される場合、「マシン」という用語は、前駆体材料から飲料及び/若しくは食品を調製することができる、又は飲料及び/又は食品にその後調製することができる前駆体材料をプレ前駆体材料から調製することができる、電動デバイスを指し得る。マシンは、以下の、希釈;加熱;加圧;冷却;混合;泡立て;溶解;浸漬;浸し;抽出;調整;浸出;粉砕;及び他の同様のプロセス、のうちの1つ以上によって上記調製を実施し得る。マシンは、調理台上で使用するように寸法設定されてもよく、例えば、マシンは、長さ、幅、及び高さが、70cm未満であり得る。本明細書で使用される場合、飲料及び/又は食品に関する「調製」という用語は、飲料及び/又は食品の少なくとも一部の調製を指し得る(例えば、飲料は、その全体又は一部が当該マシンによって調製され、エンドユーザが、消費前にミルク及び/又は水を含む追加の流体を手動で追加し得る)。
【0084】
本明細書で使用される場合、「容器」という用語は、前駆体材料を、例えば1杯分の予め小分けされた量として収容するための任意の構成を指し得る。容器は、1杯分の前駆体材料のみを収容できるような最大容量を有してもよい。容器は、単回使用であってもよく、例えば、調製プロセス後に物理的に変更され、これは、前駆体材料に流体を供給するための穿孔;容器から飲料/食品を供給するための穿孔;前駆体材料を抽出するためのユーザによる開口、のうちの1つ以上を含むことができる。容器は、マシンの容器処理ユニットと共に動作するように構成されてもよく、例えば、当該ユニットを通して又は当該ユニット上に配置して容器を位置合わせし方向付けるためのフランジを含んでもよい。容器は、特定の圧力を受けたときに破断して飲料/食品を送出するように構成された破断部分を含み得る。容器は、容器を閉鎖するための膜を有し得る。容器は、円錐;円筒;ディスク;半球;及び他の類似の形態、のうちの1つ以上を含む様々な形態を有し得る。容器は、金属、プラスチック、木材パルプ系、又はこれらの組み合わせなど、様々な材料から形成され得る。材料は、食品に安全であり、調製プロセスの圧力及び/又は温度に耐えることができるように選択され得る。容器はカプセルとして画定されてもよく、カプセルは20~100mLの内部容積を有してもよい。カプセルは、コーヒカプセル、例えば、Nespresso(登録商標)カプセル(Classic、Professional、Vertuo、Dolce Gusto、又は他のカプセルを含む)を含む。
【0085】
本明細書で使用される場合、「外部デバイス」又は「外部電子デバイス」又は「周辺デバイス」という用語は、マシンの外部の電子構成要素、例えば、マシンと同じ場所に配置された電子構成要素又はマシンから離れた電子構成要素であって、コンピュータネットワークを介してマシンと通信する電子構成要素を含み得る。外部デバイスは、マシン及び/又はサーバシステムと通信するための通信インターフェースを備え得る。外部デバイスは、スマートフォン;PDA;ビデオゲームコントローラ;タブレット;ラップトップ;又は他の同様のデバイス、を含むデバイスを含み得る。
【0086】
本明細書で使用される場合、「サーバシステム」という用語は、マシンの外部の電子構成要素、例えば、マシンから遠隔位置に配置され、コンピュータネットワークを介してマシンと通信する、電子構成要素を指し得る。サーバシステムは、マシン及び/又は外部デバイスと通信するための通信インターフェースを備え得る。サーバシステムは、ネットワークベースのコンピュータ(例えば、リモートサーバ);クラウドベースのコンピュータ;任意の他のサーバシステム、を含むことができる。
【0087】
本明細書で使用される場合、「システム」又は「飲料又は食品調製システム」という用語は、飲料又は食品調製マシン;容器;サーバシステム;及び周辺デバイス、のうちの任意の2つ以上の組み合わせを指し得る。
【0088】
本明細書で使用される場合、「飲料」という用語は、冷蔵又は高温であり得る飲用可能な物質に処理することができる任意の物質を指し得る。飲料は、固体;液体;ゲル;ペースト、のうちの1つ以上であり得る。飲料は、茶;コーヒー;ホットチョコレート;ミルク;ジュース;ビタミン組成物;ハーブティー/浸出液;浸出/風味付けされた水;及び他の物質、のうちの1つ又は組み合わせを含み得る。本明細書で使用される場合、「食品」という用語は、冷蔵又は高温であり得る、食べるための栄養素に処理することができる任意の物質を指し得る。食品は、固体;液体;ゲル;ペースト、のうちの1つ以上であり得る。食品は、ヨーグルト;ムース;パフェ;スープ;アイスクリーム;シャーベット;カスタード;スムージー;他の物質、を含み得る。飲料と食品の定義の間にはある程度の重複があり、例えば、飲料は食品であってもよく、したがって、飲料又は食品を調製すると言われるマシンは、両方の調製を排除しないことが理解されよう。
【0089】
本明細書で使用される場合、「前駆体材料」という用語は、飲料又は食品の一部又は全部を形成するように処理することができる任意の材料を指し得る。前駆体材料は、粉末;結晶;液体;ゲル;固体;及びその他、のうちの1つ以上であり得る。飲料形成前駆体材料の例としては、挽いたコーヒー;乳粉末;茶葉;カカオ粉末;ビタミン組成物;例えば、ハーブティー/浸出茶を形成するためのハーブ;香味料;及び他の同様の材料、が挙げられる。食品形成前駆体材料の例としては、無水スープ粉末としての乾燥野菜又はストック;粉末ミルク;カスタードを含む小麦粉ベースの粉末;粉末ヨーグルト又はアイスクリーム;及び他の同様の材料、が挙げられる。前駆体材料はまた、上記で定義されるような前駆体材料に処理することができる任意のプレ前駆体材料、すなわち、飲料及び/又は食品にその後処理することができる任意の前駆体材料を指し得る。一例では、プレ前駆体材料は、粉砕及び/又は加熱(例えば、焙煎)して前駆体材料にすることができるコーヒー豆を含む。
【0090】
本明細書で使用されるように、「流体」という用語は、(流体調整システムによって供給される流体に関して)水;ミルク;その他、のうちの1つ以上を含み得る。本明細書で使用される場合、流体に関する「調整」という用語は、その物理的特性を変化させることを指してもよく、以下の、加熱又は冷却;撹拌(泡を導入するために泡立てによって泡立てること、及び乱流を導入するために混合することを含む);1杯分の容器と共に使用するのに適した1杯分の量への小分け;例えば、淹出圧力までの加圧;炭酸化;濾過/精製;及び他の調整プロセス、のうちの1つ以上を含むことができる。
【0091】
本明細書で使用される場合、「処理ユニット」という用語は、前駆体材料を飲料又は食品に処理することができる構成を指し得る。これは、プレ前駆体材料を前駆体材料に処理することができる構成を指す場合がある。
【0092】
本明細書で使用される場合、「容器処理ユニット」という用語は、前駆体材料から関連する飲料又は食品を得るために容器を処理することができる構成を指し得る。容器処理ユニットは、以下の、希釈;加熱;冷却;混合;泡立て;溶解;浸漬;浸し;抽出;調整;加圧;浸出;及び他の処理工程、のうちの1つ以上によって前駆体材料を処理するように構成され得る。したがって、容器処理ユニットは、処理工程に応じて、様々なユニットを実装してもよく、それらのユニットは、抽出ユニット(加圧及び/又は熱、例えば、加熱又は冷却、淹出プロセスを実行し得る);混合ユニット(エンドユーザが消費するために入れ物内の飲料又は食品を混合する;分配及び溶解ユニット(前駆体材料の一部を抽出し、溶解によって処理し、それを入れ物に分配する);及び他の同様のユニット、を含み得る。
【0093】
本明細書で使用される場合、「調製プロセス」という用語は、前駆体材料から飲料若しくは食品を調製するためのプロセス、又は前駆体材料からプレ前駆体材料を調製するためのプロセスを指し得る。調製プロセスは、容器処理ユニットを制御して当該前駆体又はプレ前駆体材料を処理するために電気回路が実行するプロセスを指し得る。
【0094】
本明細書で使用される場合、「電気回路」又は「回路」又は「制御電気回路」という用語は、1つ以上のハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素を指してもよく、その例としては、特定用途向け集積回路(ASIC);電子/電気部品(トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタなどの組み合わせを含み得る);1つ以上のプロセッサ;1つ以上のソフトウェア又はファームウェアプログラムを記憶し得る非一時的メモリ(例えば、1つ以上のメモリデバイスによって実装される);組み合わせ論理回路;上記の相互接続、が挙げられる。電気回路は、全体がマシンに配置されてもよく、又はマシン;外部デバイス;サーバシステム、のうちの1つ以上の間に分散されてもよい。
【0095】
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」又は「処理リソース」という用語は、処理のための1つ以上のユニットを指してもよく、その例としては、ASIC、マイクロコントローラ、FPGA、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ステートマシン、又は他の適切な構成要素が挙げられる。プロセッサは、例えば、非一時的メモリ及び/又はプログラマブル論理に記憶され得る機械可読命令の形態をとり得るコンピュータプログラムを実行するように構成されてもよい。プロセッサは、回路について説明した構成に対応する様々な構成を有してもよく、例えば、マシンに実装されても、システムの一部として分散されてもよい。本明細書で使用される場合、任意のマシン実行可能命令又はコンピュータ可読媒体は、例えば、本明細書で開示されるようなマシン又はシステムによって、開示される方法を実行させるように構成されてもよく、したがって、方法という用語と同義的に使用され得る。
【0096】
本明細書で使用される場合、「コード」という用語は、調製情報を符号化する記憶媒体を指し得る。コードは、光学的に読取可能なコード、例えばバーコードであり得る。コードは、要素又はマーカと称することができる複数のユニットから形成され得る。
【0097】
本明細書で使用される場合、「調製情報」という用語は、調製プロセスに関連する情報を指し得る。処理ユニットの実装に依存して、当該情報は変化し得る。流体処理システムを備える容器処理ユニットに関連付けられ得るパラメータは、流体圧力;流体温度;質量流量/体積流量;流体体積;流体の濾過/精製パラメータ;及び流体の炭酸化パラメータ、のうちの1つ以上を含むことができる。より一般的なパラメータは、容器の幾何学的パラメータ、例えば形状又は容積、及び前駆体のタイプのうちの1つ以上を含むことができる。
【0098】
本明細書で使用される場合、「木材パルプ系」という用語は、容器を形成する材料又は材料の一部を指してもよく、容器は、多孔質である;繊維状である;セルロース系である;セルロース系材料から形成されている;天然セルロース系材料から形成されている;再構成又は再生セルロース系材料から形成されている;不織である;完全に木材パルプの組成物から構成されているか、又は木材パルプの組成物である;及び湿式成形されている、のうちの1つ以上である。木材系材料の厚さは、0.25mm~0.75mm又は約0.5mmであってもよい。木材系材料は、200~400gsmであってもよい。
【0099】
本明細書で使用される場合、「不織」という用語は、織られていないか又は編まれていない布様材料を指し得る。不織材料は、互いに結合された繊維から作製され得る。本明細書で使用するとき、「多孔質」という用語は、水(又は他の液体)を透過させるための隙間を有するように構成された材料を指し得る。本明細書で使用される場合、「繊維状」という用語は、材料構成要素のうちの1つ以上に存在し得る繊維から構成される材料を指し得る。本明細書で使用される場合、「セルロース系」又は「セルロース系材料」という用語は、従来の木質材料及び/又は非木質材料、例えば、マニラ麻、サイザル麻、ジュート、漂白及び未漂白の軟材及び硬材種を指し得る。セルロース系材料は、再生又は再構成されたセルロースを含み得る。本明細書で使用される場合、「天然セルロース系材料」という用語は、再生されていない従来の木材材料を指し得る。本明細書で使用される場合、「再構成又は再生セルロース系材料」という用語は、再構成又は再生を含む加工が施される天然セルロース系材料を指してもよく、例としては、レーヨン及びリヨセルが挙げられる。本明細書で使用される場合、「木材パルプ」という用語は、木材、繊維作物、紙、又は布きれのうちの1つ以上からセルロース繊維を機械的又は化学的に分離することによって調製され得る、リグノセルロース繊維材料を指し得る。本明細書で使用される場合、「湿式成形」という用語は、繊維の水溶液から形成するプロセスを指し得る。繊維の水溶液を加熱し、型内でプレスして、材料を硬化させ、そこから水を除去し得る。
【0100】
[システムの概説]
図1を参照すると、システム2は、マシン4、容器6、サーバシステム8、及び周辺デバイス10を備える。サーバシステム8は、コンピュータネットワーク12を介してマシン4と通信する。周辺デバイス10は、コンピュータネットワーク12を介してマシン4と通信する。
【0101】
図示されていない変形実施形態では、周辺デバイス及び/又はサーバシステムは省略されている。
【0102】
コンピュータネットワーク12は、マシン4、サーバシステム8、及び周辺デバイス10の間で同じものとして示されているが、他の構成も可能であり、それには、各デバイス間の相互通信のための異なるコンピュータネットワーク、サーバシステムの直接ではなく周辺デバイスを介したマシンとの通信が含まれる。特定の例では、周辺デバイスは、通信インターフェースを介して、例えばBluetooth(登録商標)プロトコルを用いてマシンと通信し、サーバシステムは、例えば、IEE802.11規格などの無線インターフェースを介して、またインターネットを介してマシンと通信する。
【0103】
[マシン]
図2を参照すると、マシン4は、前駆体材料を処理するための処理ユニット14;電気回路16:及びコード読取システム18を備える。
【0104】
電気回路16は、コード読取システム18を制御して、容器6からコード(図2には示さず)を読み取り、そこから調製情報を決定する。電気回路16は、調製情報を使用して処理ユニット14を制御して調製プロセスを実行し、調製プロセスでは、前駆体材料が飲料若しくは食品又はそれらの前駆体に処理される。
【0105】
図示されていない変形実施形態では、コード及びコード読取システムは省略され、マシンは、電気回路の電子メモリに記憶された1つ以上の調製プロセスを実行する。
【0106】
[処理ユニットの第1の例]
図3図4A図4B図4’A、及び図4’Bを参照すると、処理ユニット14の第1の例において、当該ユニットは、容器処理ユニット20及び流体調整システム22を備える。
【0107】
容器処理ユニット20は、容器6を処理して、その中の前駆体材料(図示せず)から飲料又は食品を得るように構成されている。流体調整システム22は、容器処理ユニット20に供給される流体を調整する。電気回路16は、容器6から読み取られた調製情報を使用して、容器処理ユニット20及び流体調整システム22を制御し、調製プロセスを実行する。
【0108】
マシンのコード読取システム18は、特定のレシピを処理するためにカプセル上に配置されたコード要素44を検出する及び/又は読み取るための画像取込ユニット46を備え、カプセル内に収容された原材料の最適化された抽出を提案することができる。カプセル上のコード要素の位置は、抽出システム及び関連する専用容器に応じて変動し得る。
【0109】
[流体調整システム」
図3を参照すると、流体調整システム22は、リザーバ24;ポンプ26;熱交換器28;調整された流体のための出口30を含む。リザーバ24は、典型的には、複数の調製プロセスに十分な流体を収容する。ポンプ26は、流体をリザーバ24から熱交換器28を通じて、(容器処理ユニット20に接続されている)出口30へと移動させる。ポンプ26は、往復ポンプ;回転ポンプ;及び他の適切な構成を含む、流体を駆動するための任意の好適なデバイスとして実装することができる。熱交換器28は、流体を加熱するように実装され、インラインサーモブロック型ヒータ;リザーバ内の流体を直接加熱するための加熱要素;及び他の適切な構成、を含むことができる。
【0110】
図示されていない変形実施形態では、ポンプが省略され、例えば、流体が重力によって容器処理ユニットに供給される又は主給水によって加圧され;リザーバが省略され、例えば、水が主給水によって供給され;熱交換器が、流体を冷却するように構成されており、例えば、冷凍型サイクルヒートポンプを含んでもよく);熱交換器が省略され、例えば、主給水が所望の温度で水を供給し;流体調整システムが、濾過/精製システム、例えば、流体に適用される程度が制御可能であるUV光システム、及び流体が炭酸化される程度を制御する炭酸化システムを含む。
【0111】
[容器処理ユニット]
容器処理ユニット20は、以下の実施例に示すように、様々な構成で実装することができる。
【0112】
図4A及び図4Bを参照すると、容器処理ユニット20の第1の例は、飲料を調製するためにカプセル6(カプセルの適切な例が図6に示されており、これについては後述する)として構成された容器を処理するためのものである。容器処理ユニット20は、カプセル6から飲料を抽出するための抽出ユニット32として構成されている。抽出ユニット32は、容器/カプセル保持部34と閉鎖部材36とを含む。抽出ユニット32は、カプセル保持部34及び閉鎖部材36がカプセル6を受容するように構成されているカプセル受容位置(図4A)に移動可能である。抽出ユニット32は、カプセル保持部34及び閉鎖部材36がカプセル6の周りの封止を形成するカプセル抽出位置(図4B)に移動可能である。図4Aに示すように、閉鎖部材上に設けられた画像取込ユニット46は、カプセルが抽出位置にあるときにカプセル6上に(より具体的には、カプセル6の閉鎖要素36上に)配置されたコード要素44を読み取るように構成されている(図4B)。
【0113】
次に、飲料をカプセル6から抽出することができる。抽出ユニット32は、アクチュエータ駆動式であってもよく、又は当該位置間を手動で移動可能であってもよい。
【0114】
流体調整システム22の出口30は、容器を貫通して、典型的には高圧下で、カプセル抽出位置において調整された流体をカプセル6内に注入するための複数の入口を形成する、注入ヘッド及び/又は突き刺し部38として構成されている。飲料出口40は、抽出された飲料を捕捉し、それを抽出ユニット32から搬送するように構成されている。カプセル内への(突き刺し部38を介した)流体注入6は、カプセルの一方の側(基部側)で行われ、飲料出口40は、カプセルの反対側(閉鎖部材36の側)に配置されている)。
【0115】
抽出ユニット32は、(例えば10~20バールで)加圧され、(例えば50~98℃で)加熱された流体をカプセル6内の前駆体材料に適用することによって飲料を調製するように構成されている。圧力は、カプセル6の閉鎖部材である破断部分の圧力を超えるまで、所定の時間量にわたって増加され、それにより、当該部分の破断が引き起こされ、飲料が飲料出口40に分配される。
【0116】
容器処理ユニットの第2の例では、第1の例と同様の抽出ユニットが提供されるが、抽出ユニットは低圧で遠心分離によって動作する。適切なカプセルの例は、Nespresso(登録商標)Vertuoカプセルである。関連する容器が図4’A及び4’Bに示されている。
【0117】
図4’A及び図4’Bを参照すると、容器処理ユニット20の別の例は、飲料を調製するためにカプセル6(カプセルの適切な例が図6に示されており、これについては後述する)として構成された容器を処理するためのものである。容器処理ユニット20は、カプセル6から飲料を抽出するための抽出ユニット32として構成されている。抽出ユニット32は、容器/カプセル保持部34と閉鎖部材36とを含む。抽出ユニット32は、カプセル保持部34及び閉鎖部材36がカプセル6を受容するように構成されているカプセル受容位置(図4A)に移動可能である。抽出ユニット32は、カプセル保持部34及び閉鎖部材36がカプセル6の周りにチャンバを形成し、飲料をカプセル6から抽出することができるカプセル抽出位置(図4B)に移動可能である。抽出ユニット32は、アクチュエータ駆動式であってもよく、又は当該位置間を手動で移動可能であってもよい。
【0118】
抽出ユニット32は、図2に関連して開示されるコード読取システム18の一部である画像取込ユニット46をカプセル保持部34内に統合する。したがって、抽出ユニット32がカプセル抽出ユニット内にあるときには(図4B)、調製情報を符号化し、カプセル6のフランジ部60上に、より具体的には閉鎖部材36から離れる方に面するフランジの側に位置するコード要素44は、赤色である。
【0119】
流体調整システム22の出口30(図3)は、容器を貫通して、カプセル抽出位置において調整された流体をカプセル6内に注入するための1つ以上の入口を形成する、注入ヘッド及び/又は突き刺し部38として構成されている。飲料出口40は、抽出された飲料を捕捉し、それを抽出ユニット32から消費者のカップ(図示されていない)に搬送するように構成されている。カプセル6内への(突き刺し部38を介した)流体注入及び飲料出口40は、カプセル6の同じ側に(ここでは、閉鎖部材36の側に)配置されている。
【0120】
この場合、抽出ユニット32は、突き刺し部38によって形成された入口のおかげで、調整された流体(一般に水)を低圧(8バール未満)でカプセル6内の前駆体材料に加えることによって飲料を調製するように構成されている。カプセルを所与の回転速度で回転させ(とりわけ、カプセル内の材料前駆体及び/又は得られる飲料の所望の感覚プロファイルに応じて)、飲料を、遠心分離によってカプセル6から抽出する。適切なアルミニウムカプセルの一例は、現在市販されているNespresso(登録商標)Vertuoカプセルである。適切なカプセルの例は欧州特許第2594171(A1)号に提示されており、適切な抽出プロセスは欧州特許第2155019(A1)号に提示されており、両方の参考文献は参照により本明細書に組み込まれる。
【0121】
図示されていない変形実施形態では、注入ヘッド及び飲料出口は、それぞれ保持部及び閉鎖部材上に配置されるものとして示されているが、注入ヘッド及び飲料出口は、代替的に配置されてもよく、注入ヘッド及び飲料出口がそれぞれ閉鎖部材及び保持部上に配置されること、又は両方が同じ部分上にあること、を含む。更に、抽出ユニットは、例えば、Nespresso(登録商標)Professionalカプセルを含む、フランジが対称であるカプセル用のカプセル保持部として構成された両方の部分を含み得る。
【0122】
適切な抽出ユニットの例は、参照により本明細書に組み込まれる欧州特許第1472156(A1)号及び欧州特許第1784344(A1)号に提示されており、液圧シールされた抽出ユニットを提供する。
【0123】
第3の例(図示せず)では、カプセル処理ユニットは、高圧高温流体下で溶解するように選択された飲料前駆体の溶解によって動作する。この構成は、第1及び第2の例の抽出ユニットと同様であるが、圧力がより低いため、封止された抽出ユニットが必要とされない。特に、流体をカプセルの蓋に注入することができ、破断部分はカプセルの貯蔵部の基部に位置する。適切なカプセルの一例は、Nespresso(登録商標)Dolce Gustoカプセルである。好適な抽出ユニットの例は、欧州特許第1472156(A1)号及び欧州特許第1784344(A1)号に開示されており、これらは本明細書において参照により組み込まれる。
【0124】
第4の例(図示せず)では、容器処理ユニットは、エンドユーザがそこから消費するための入れ物である容器内に保存されている飲料又は食品前駆体を調製するための混合ユニットとして構成されている。混合ユニットは、混合するための撹拌器(例えば、遊星型ミキサー又はスパイラルミキサー又は垂直カットミキサー)と、容器内の飲料又は食品前駆体を加熱/冷却するための熱交換器と、を備える。流体供給システムはまた、入れ物に流体を供給し得る。このような構成の例は、国際公開第2014067987(A1)号に開示されており、これは本明細書において参照により組み込まれる。
【0125】
[制御電気回路]
図5を参照すると、電気回路16は、調製プロセスを実行するように処理ユニット14を制御するための制御電気回路48として実装されている。図5の実施形態では、説明のために、容器処理ユニット20及び流体供給ユニット22を備える処理ユニット14が、第1の例として例示されている。
【0126】
電気回路16、48は、マシン4が調製プロセスを実行すべきであることを確認する入力をユーザから受け取るための入力ユニット50;入力ユニット46から入力を受信し、処理ユニット14に制御出力を提供するためのプロセッサ52、及び調製プロセス中に、調製プロセスを制御するために使用され得る、処理ユニット14からのフィードバックを提供するためのフィードバックシステム54を(例えば、ハードウェアと組み合わせて)少なくとも部分的に実装する。
【0127】
入力ユニット50は、ユーザインターフェースとして実装され、ジョイスティックボタン又は押しボタンなどのボタン;ジョイスティック;LED;グラフィックLCD又はキャラクタLCD;タッチ感知ボタン及び/又はスクリーンエッジボタンを備えるグラフィカルスクリーン;他の同様のデバイス;及び容器がユーザによってマシンに供給されたかどうかを判定するためのセンサ、のうちの1つ以上を含むことができる。
【0128】
フィードバックシステム54は、以下の、
流体供給システム22の出口30(図3に示す)への流体の流量/体積を判定するための流量センサであって、容器6への流体の正確な量を計量し、それによりポンプ26への電力を調節するために使用され得る、流量センサ;
流体供給ユニット22の出口30への流体の温度を判定するための温度センサであって、容器6への流体の温度が正確であることを確実にし、それにより熱交換器28への電力を調節するために使用され得る、温度センサ;
リザーバ24内の流体のレベルが調製プロセスに十分であることを判定するためのレベルセンサ;及び
抽出ユニット32の位置(例えば、カプセル抽出位置又はカプセル受容位置)を判定するための位置センサ、のうちの1つ以上、又は他のフィードバック制御に基づく動作を実装することができる。
【0129】
電気回路16、48は、以下の処理ユニット14の他の例、例えば、フィードバックシステムがカプセルの回転速度を制御するために使用され得る容器処理システムの第2の例に適切に適合されると理解されたい。
【0130】
[容器]
同様の参照符号が同様の要素を指す図6A及び6Bを参照すると、処理ユニット14の第1の例と共に使用するための容器6は、カプセル6として構成された容器6を含む。カプセル6は、閉鎖部材56;貯蔵部58;及びフランジ部60を含む。
【0131】
局所容器座標軸線は、深さ方向100、長手方向102、及び横方向104を含む。回転軸線106は、深さ方向100に延びており、長手方向102及び横方向104によって画定された平面内にある半径方向108を画定している。
【0132】
カプセル6は、長手方向102及び横方向104によって画定された平面で見たときに円形断面を有する。
【0133】
閉鎖部材56は、長手方向102及び横方向104によって画定された平面内に配置されている。閉鎖部材56は、貯蔵部58を閉鎖し、可撓性膜を備える。閉鎖部材56は、貯蔵部58から離れる方を向く外面62と、貯蔵部58の方を向く内面64と、を有する。
【0134】
フランジ部60は、貯蔵部58と閉鎖部材56とを相互接続して、前駆体材料を気密封止するように構成されている。フランジ部60は、内縁部66から外縁部68まで半径方向108に延びる環状リングとして構成されている。フランジ部60は、長手方向102及び横方向104によって画定された平面内に配置されている上面70を有する。上面70は、接着剤によって閉鎖部材56の内面64の周縁部に接続されている。フランジの下面72は、貯蔵部58に面している。
【0135】
貯蔵部58は、前駆体材料(図示せず)を貯蔵するためのキャビティ74を含む。キャビティ74は、側壁76及び基部78を含む。
【0136】
図6Aの容器の場合、側壁76は、主に、近位縁部80から遠位縁部82まで深さ方向100に延びており、近位及び遠位は、基部78に対して定義されている。側壁76は、近位縁部80の近位から遠位縁部82まで半径方向の寸法が増大するテーパ状である。基部78は、主に半径方向108に延びているが、深さ方向100にもより小さい成分を有する。基部78は、軸線106から、側壁76の近位縁部80に隣接する周辺縁部84まで延びている。側壁76の遠位縁部82は、フランジ部60の内側縁部66に隣接する。貯蔵部58とフランジ部60とは一体に形成されている。
【0137】
カプセル6は、2~5cmの直径と2~4cmの軸長を有する。容器及び/又は閉鎖部材の構造、製造、及び/又は(飲料)抽出の詳細は、例えば、欧州特許第2155021号、欧州特許第2316310号、欧州特許第2152608号、欧州特許第2378932号、欧州特許第2470053号、欧州特許第2509473号、欧州特許第2667757号、及び欧州特許第2528485号に開示されている。
【0138】
図6Bの容器の場合、側壁76は主に深さ方向100に基部78からフランジ状リム60に接続された近位縁部82まで延びており、近位及び遠位は基部78に対して定義されている。側壁76は、基部78から近位縁部82まで凸状部の形態である。
【0139】
図示されていない変形実施形態では、カプセルは、正方形、他の多角形、又は楕円形を含む他の断面形状を有してもよく;閉鎖部材は、剛性構造又は他の非膜構造であってもよく;フランジは、代替的に、例えばクリンピングによって、閉鎖部材の上面に接続されており;側壁は、代替的に、逆テーパ状、深さ方向の位置合わせ、又は湾曲を含めて構成されており;基部は、代替的に、平坦又は湾曲を含めて構成されており;フランジ部は、貯蔵部に一体的に形成されるのではなく、貯蔵部に接続されており;閉鎖部材は、貯蔵部として構成されており、例えば、キャビティを備え;及びフランジ部が省略され、例えば、閉鎖部材が貯蔵部に直接接続されている。
【0140】
図4A及び図4Bを参照すると、貯蔵部58の基部78は、突き刺し部38によって穿孔されて、後述するように、調整された流体をキャビティ74内に注入するための複数の入口を形成する。突き刺し部38は、別個のブレードとして、又はインジェクタと一体化するブレードとして構成され得る。
【0141】
図4’A及び図4’Bを参照すると、貯蔵部58を閉鎖する閉鎖部材56は、突き刺し部38によって穿孔されて、後述するように、調整された流体をキャビティ74内に注入するための複数の入口を形成する。突き刺し部38は、別個のブレードとして、又はインジェクタと一体化するブレードとして構成され得る。
【0142】
[調製プロセス]
図7を参照すると、前駆体材料から飲料/食品を調製するためのプロセスの実行が示されている。
【0143】
ブロック70:ユーザが、容器6をマシン4に供給する。
【0144】
ブロック72:電気回路16(例えば、その入力ユニット50)は、前駆体から飲料/食品を調製するためのユーザ命令を受信し、電気回路16(例えば、プロセッサ52)は、プロセスを開始する。
【0145】
ブロック74:電気回路16は、容器を処理するように処理ユニット14を制御する(例えば、容器処理ユニット20の第1の例では、抽出ユニット32は、カプセル受容位置(図4A)からカプセル抽出位置(図4B)に移動される)。
【0146】
ブロック76:電気回路16は、容器上のコードから読み取られたか、又はメモリ上に記憶されているか、のいずれかである調製情報に基づいて、処理ユニット14を制御することによって調製プロセスを実行する。処理ユニットの第1の例では、この調製プロセスは、調製情報で指定された温度、圧力、及び持続時間で流体を容器処理ユニット20に供給するように、流体調整システム22を制御することを含む。
【0147】
続いて、電気回路16は、カプセル抽出位置からカプセル排出位置を通って移動させて、容器6を排出し、カプセル受容位置に戻すように容器処理ユニット20を制御する。
【0148】
図示されていない変形実施形態では、上記のブロックは、異なる順序で、例えば、ブロック70の前にブロック72を実行することができ、いくつかのブロックは省略することができ、例えば、マシンがカプセルのマガジンを格納する場合、ブロック70を省略することができる。
【0149】
調製プロセスの一部として、電気回路16は、マシンの通信インターフェース(図示せず)を使用して、サーバシステム8及び/又は周辺デバイス10からコンピュータネットワーク12を介して追加の調製情報を取得することができる。
【0150】
[容器補強部]
図8A図9図10図11A図11B、及び図13を参照すると、図6の実施形態に関連する容器6は、木材パルプ系材料で形成された貯蔵部58を含む。図示されていない変形実施形態では、貯蔵部の一部のみ、例えば、本明細書で定義される基部又は基部領域のみが、木材パルプ系材料から形成され得る。
【0151】
貯蔵部58は、貯蔵部58を補強するように配置された複数の補強部110を含む。特に、複数の補強部110は、穿孔領域112をより容易に貫通させ得るように、(図4A及び4Bに示す)突き刺し部38によって貫通される、貯蔵部58の穿孔領域112の近位を補強する。
【0152】
穿孔領域112は、貫通されると、前駆体材料を処理するために、調整された流体を貯蔵部58のキャビティ74の中に注入するための1つ以上の流体入口(図示せず)を提供する。調整された流体は、複数の流体入口に流体接続された容器保持部34(4A及び図4Bに示す)の中に注入される。穿孔領域112は、回転軸線106を中心とする環状リングとして貯蔵部58の基部78上に配置されている。
【0153】
突き刺し部(図示せず)は、穿孔領域112の環状リングの周りに等角度ピッチで外周方向に配置された3つの穿孔要素を含む。複数の穿孔要素の各々は、専用の入口を形成するように構成されている。穿孔要素は、2~5mmの断面積を有する。突き刺し部は、1~50N又は2~10Nの合力を(すなわち、全ての穿孔要素を合計して)穿孔領域112に反深さ方向100へ加える。穿孔領域112は、後述するように、切開及び/又は脆性破壊を含む様々な破壊モードによって穿孔することができる。
【0154】
突き刺し部によって加えられる1~50N又は2~10Nの逆深さ方向100の圧縮力を穿孔領域112が受けたときに、複数の補強部110は、基部78の穿孔領域112が逆深さ方向100に0.5~2mmを超えて変位するのを防止する。
【0155】
図示されていない変形実施形態では、突き刺し部は、他の数、例えば1つ、2つ、又は4つの穿孔要素を含み;複数の穿孔要素は、異なる断面積を有し、例えば、例と同じ総断面積が、いくつかの穿孔要素にわたって分配されてもよく;突き刺し部は異なる力を加え;穿孔領域は、円形又は正方形を含む、環状リング以外の形状で構成されている。
【0156】
複数の補強部110は、8つの別個のユニットとして構成されており、これらは、等角度ピッチで軸線106を中心として互いに外周方向に間隔を置いている。複数の補強部110は、基部78及び側壁76の近位部分の両方にわたって連続的に延びている。
【0157】
図9~11及び図13で最もよく分かるように、複数の補強部110は、側壁116及び基部118を有する複数のチャネル114として構成されている。基部118は直線状であり、半径方向に位置合わせされている。側壁116は、基部118内へ湾曲し、したがって、複数のチャネル114は、湾曲した周縁部を有する略V字形である。
【0158】
複数のチャネル114は、主に深さ方向100に半径方向108の成分を有して延びており、その結果、基部118は、長手方向102及び横方向104によって画定された平面に対して約50~60度の角度αで角度をなす(図10の断面において、右補強部側を観察するときに最もよく分かる)。
【0159】
図10で最もよく分かるように、側壁76の近位端は、基部78の最下位置から補強部110の基部118の遠位端まで測定された深さ寸法dを有し、この深さ寸法は、基部78の最下位置からフランジ部60の上面70まで測定された総深さDの約40%未満である。
【0160】
図10及び図13で最もよく分かるように、複数の補強部110は、キャビティ74の内側に向かって反半径方向108に突出しており、補強部110のどの部も、補強部110を含まない側壁76の対応する部よりも大きい半径方向寸法を有していない(補強部110を補強部のない同等のセクションの仮想断面線Vと比較したとき、図13の断面で最もよく分かる)。このようにして、容器6は、(例えば、補強部の外向きに延びている部分を収容する溝を実装することによって)容器6を保持するように特に適合されていない容器保持部34と共に使用することができる。
【0161】
図示されていない変形実施形態では、3、4、又は6などの他の数の複数の補強部が存在し;複数の補強部は、互いに直接隣接してもよく;複数の補強部は、U字形又はV字形を含む他の輪郭を有し;複数の補強部は、半径方向外側に延びており;複数の補強部は、代替的に、湾曲した又は段付きの基部及び半径方向に位置合わせされていない基部を含めて構成されてもよく;基部は、代替的に、約30~70度の角度αを含む角度をなしてもよく;dは、代替的に、Dの約50%又は30%未満であるように寸法設定される、及び/又はdは、Dの少なくとも10%又は20%の最小値を有し得る。
【0162】
図13を参照すると、複数の補強部110は、基部78の仮想周辺縁部84’から穿孔領域112の近位まで基部78(仮想線Vによって示されるように補強部を含まないセクションに存在している)に沿って延びている。図9で最もよく分かるように、チャネル114の基部118の遠位端によって画定されている距離Wは、半径方向108に穿孔領域112の最近位縁部の4mm以内である。
【0163】
図13で最もよく分かるように、複数の補強部110は、約3mmの最大チャネル深さXを有する。チャネル深さXは、基部118から垂直に、補強部を含まない仮想断面線Vの交点まで測定される。実施例では、垂直距離と仮想断面線Vとの間の交点は、側壁76の仮想近位縁部80’で生じる。図示されていない変形実施形態では、深さXは、代替的に、5mm~2mm又は10mm~2mmを含むように寸法設定されてもよく、最大深さは、近位縁部以外の位置にあってもよい。
【0164】
図13で最もよく分かるように、複数の補強部110は、側壁76に沿って反深さ方向100に距離Yまで延びており、この距離は、仮想断面線Vの側壁76の仮想近位縁部80’からチャネル114の遠位端までとして求められる。距離Yは、総深さDの40%又は30%未満である。Yの最小距離は、総深さDの10%又は20%よりも大きくてもよい。
【0165】
複数の補強部110は、仮想断面線Vの基部78の仮想周辺縁部84’から半径Zまで、基部78に沿って反半径方向108に延びている。半径Zは、基部の総半径Rの30%又は40%よりも大きい。Zの最大半径は、半径Rの90又は80%であり得る。
【0166】
図13の断面図で最もよく分かるように、右補強部110側を仮想線Vと比較すると、複数の補強部110は、基部78と、そうでなければつながれない側壁76の近位領域とをつないでいる。
【0167】
図示されていない変形実施形態では、複数の補強部は、代替的に、材料厚さの増加部分として、例えば、キャビティの内側に延びているチャネルとは対照的なリブを含むように形成されており、チャネルは、基部に含まれる材料厚さが増加した領域を含み得る。
【0168】
ブロック74において、図7に示すように、前述の調製プロセスは、マシン2の処理ユニット14の容器保持部34内に容器6を配置することによって実施することができる。容器6を突き刺し部38によって貫通させて、複数の入口を形成することができる一方で、容器6を複数の補強部110によって変位に抵抗するように補強することができる。
【0169】
貯蔵部を形成する方法は、例えば、同じ型/プレスにより、貯蔵部及び複数の補強部を同時に湿式成形することを含むことができる。代替的に、複数の補強要素は、貯蔵部に後で圧入されてもよい。
【0170】
[容器処理領域]
図12A及び図12Bを参照すると、フランジ部60は、木材パルプ系材料で形成された部分を含む(例えば、プラスチック部分又は金属部分と接続されてもよい)。木材パルプ系材料部分は、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域61を含む。
【0171】
処理領域61は、未処理の木材パルプ系材料の場合よりも狭いフランジを可能にすることができ、これは、従来の容器の従来の材料(例えばアルミニウム)で形成されたフランジと厚さが同等である。このため、容器は、従来の容器用に設計されたマシンと互換性を有することができる。
【0172】
処理領域61はまた、機械可読コード44(概略的に示す)を受容するためのより均一な(例えば、不連続性が低減された、より平滑な)表面を提供し得る。コード要素44は、光学的に読み取り可能なコードであってもよく、フランジ部60の処理領域61全体に延びていてもよい。より均一な表面は、コードリーダに対して容器の回転軸線を中心にコードを回転させることによって読み取られるコードにとって特に重要であり得る。実施形態では、コードは、処理領域に適用される基板(例えば、金属ベースのラベル)上に配置されている。
【0173】
本明細書で使用される場合、「ガラス化」又は「ガラス化する」という用語は、木材パルプ材料の1つ以上の材料特性がよりガラス状になるように変化することを意味し得る。この用語は、(未処理の木材パルプ材料と比較して)以下の材料特性、すなわち、周囲温度を上回るガラストランザクション温度;より硬い材料;より脆い材料;破壊前のエネルギー吸収が低い材料;より薄い断面の材料;繊維間隙が低減された材料;低減された吸水率;増大した剛性;及び材料のガラス状態への転移、のうちの1つ以上によって特徴付けられ得る。
【0174】
実施形態では、処理領域は、プレス成形及び任意選択の熱処理の適用によって処理される。実施形態では、処理領域は、100~300℃の温度で加熱され、かつ/又は1×10~1×10Paの圧力でプレスされる。実施形態では、穿孔領域は、処理されていない部分と比較して、少なくとも30%低減された厚さを有する。
【0175】
図12Bの実施形態では、処理領域61はフランジ部60の下面に配置されており、コード要素44は処理領域61上に配置されている。提示されるように、フランジ部60の全体は、処理領域61を含む。処理領域61は、フランジ部60上に環状リングとして構成されており、容器の回転軸線を中心とする。
【0176】
[容器肩部]
図8A図8B図11A図12B、及び図14を参照すると、側壁76は、フランジ部60に隣接するように構成された肩部120を備える。肩部120は、フランジ部60の下面72からリム122まで深さ方向100に延びている。肩部120は、フランジ部60とリム122との間に直線状の外面124を画定している。外面124は、フランジ部60からリム122まで半径方向範囲が減少するとともにテーパ状になっている。このテーパ状は、容器保持部34内への容器6のより便利な配置を容易にすることができ、相互作用は図14に示される。この相互作用は、図12A及び図12Bの容器6でも生じる(図示されていない)。リム122は湾曲している。
【0177】
図示されていない変形実施形態では、肩部は、隙間によってフランジ部から分離されており;外面は、代替的に、湾曲又は深さ方向の位置合わせを含めて輪郭形成されており;及びリムは、代替的に、段状又は直線状の傾斜部を含めて輪郭形成されている。
【0178】
外面124は、側壁76の空隙画定領域126よりも大きい半径方向範囲を有する。側壁76の空隙画定領域126は、肩部120から基部78まで側壁76の残りの部分にわたって延びている。
【0179】
図示されていない変形実施形態では、側壁の下部は、側壁の空隙画定領域が側壁の残りの部分にわたって延びないように、容器保持部と係合する第2の肩部を含む。
【0180】
図14を参照すると、肩部120は、マシン2の処理ユニット14の容器保持部34の上部領域を、容器保持部34から半径方向108に離隔して配置された空隙画定領域126と係合させて、容器保持部34と空隙画定領域126との間に空隙128を画定するように構成されている。
【0181】
肩部120は、容器保持部34の上部領域に形状が対応するように構成されており、その結果、外面124全体が係合されて位置決め精度が向上する。
【0182】
図示されていない変形実施形態では、外面は、付着を低減するために容器保持部に係合しない溝又は他の表面不連続部を含む。
【0183】
肩部120は、フランジ部60の下面72と、リム122と外面124との交点との間の深さ距離Sを有し、(上述したように)この深さ距離は、貯蔵部58の総深さDの約15%未満である。
【0184】
図示されていない変形実施形態では、Sは、代替的に、Dの40%又は30%未満を含むように寸法設定されており、Sの最小距離は、Dの5%又は10%よりも大きくてもよい。
【0185】
空隙領域128は、側壁76の空隙画定領域126と容器保持部34の直接隣接する部分との間に、半径方向108において1mm~2mmの分離距離Nを有する。側壁76の空隙画定領域126の深さに沿った分離距離Nの平均は、(補強部110を除いて)約1.5mmである。
【0186】
図示されていない変形実施形態では、Nは、代替的に、0.5mm超及び/又は5mm未満を含む寸法に設定されており、平均分離距離は、0.5mm、1mm又は2mm超である。
【0187】
図15を参照すると、容器6は、第2の対応する形状の容器6’内に部分的に積み重ねられるように構成されている。容器6の肩部120のリム122は、第2の容器6’の(貯蔵部の近位部分を含む)フランジ部60’に係合する。第2の容器6’の肩部120’に隣接する、容器6の側壁76の空隙画定領域126の一部は、空隙130を画定するように当該肩部120’から遠位にある。容器6の側壁76の空隙画定領域126の残りはまた、空隙130を画定してもよい。そのような構成では、充填前の容器は、付着が低減され、積み重ねることができる。
【0188】
図12A及び図12Bに示される容器6及び6’を積み重ねるときにも、同様の配置が行われる(図示されていない)。
【0189】
ブロック74において、図7に示すように、前述の調製プロセスは、マシン2の処理ユニット14の容器保持部34内に容器6を配置し、容器6の側壁78の肩部120を容器保持部34と係合させて、側壁76の空隙画定領域126を容器保持部34から離して位置決めし、空隙領域128を画定することによって実施することができる。
【0190】
容器6を突き刺し部38によって貫通させて、複数の入口を形成し、調整された流体を入口に注入することができ、一方で、空隙領域128は維持される。空隙領域128を維持したまま、容器6を容器保持部34から排出することができる。
【0191】
容器6を前駆体材料(図示せず)で充填する方法は、容器6の貯蔵部58を、充填機(同じく図示せず)の容器保持部内(図示しないが、マシン2の容器保持部34と同様であると想定することができる)に配置することを含む。したがって、この工程は、容器保持部34について説明したように実施することができる。貯蔵部58は、前述の構成で積み重ねられた2つ以上の容器と共に充填機に供給され得る。充填後、貯蔵部58を閉鎖部材56で閉鎖することができる。
【0192】
貯蔵部を形成する方法は、例えば、同じ型/プレスにより、貯蔵部及び肩部を同時に湿式成形することを含むことができる。代替的に、肩部は、貯蔵部に後で圧入されてもよい。
【0193】
[容器穿孔領域]
図8A図9図10図11A図11B、及び図16を参照すると、前述の穿孔領域112は、後述するように、処理されていない部分よりも(図4A及び4Bに示す)突き刺し部38による穿孔を比較的容易にするように処理されている。
【0194】
図16を参照すると、穿孔領域112の環状リングは、3つのブリッジ134によって半径方向に境界付けられる3つのセグメント132として構成されている。複数のセグメント130は処理されており、複数のブリッジ134は処理されていない。
【0195】
突き刺し部38の前述の例では、軸線106の周りに互いに120度の等角度ピッチで構成された3つの貫通要素がある。4つのブリッジ134が存在し、角度ピッチが、軸線106を中心として90度であるため、複数のブリッジ134は、異なる等角度ピッチを有する。このようにして、軸線106を中心とした容器6の回転向きが不明である場合、たとえ1つの貫通要素が偶然ブリッジ134に位置合わせされたとしても、他の貫通要素は位置合わせされないことを確実にすることができ、したがって、少なくとも1つの貫通要素が、ブリッジ134ではなく穿孔領域112、132を完全に貫通することを確実にすることができる。
【0196】
図示されていない変形実施形態では、突き刺し部は、3つ以外の数の、例えば2つ又は4つの貫通要素を有し;穿孔領域は、4つ以外の数、例えば3つ又は5つのセグメントから構成されており;セグメントの数は、複数の貫通要素の数とは異なることが好ましく;貫通領域が連続したリングであるように複数のブリッジが省略されている。
【0197】
貫通領域112は、木材パルプ系材料をガラス化するために、プレスによる高温及び圧力によって処理される。温度は、100~300℃である。圧力は、1×10~1×10Paである。任意の好適な温度及び圧力の組み合わせが選択されてもよく、例えば、ガラス化は、室温であるがホットプレスよりも高い圧力でプレスすることを含み得るコールドプレスによって達成されてもよいことが理解されるであろう。高温及びプレス圧力は、5~60秒間加えることができる。
【0198】
処理された穿孔領域112は、厚さが低減されている。例えば、0.5mm厚の材料は、0.3mm厚に低減された厚さを有し得る。処理は、上記の厚さ低減が達成されるまで適用されてもよい。
【0199】
本明細書で使用される場合、「ガラス化」又は「ガラス化する」という用語は、木材パルプ材料の1つ以上の材料特性がよりガラス状になるように変化することを意味し得る。この用語は、(未処理の木材パルプ材料と比較して)以下の材料特性、すなわち、周囲温度を上回るガラストランザクション温度;より硬い材料;より脆い材料;破壊前のエネルギー吸収が低い材料;より薄い断面の材料;繊維間隙が低減された材料;低減された吸水率;増大した剛性;及び材料のガラス状態への転移、のうちの1つ以上によって特徴付けられ得る。
【0200】
変形実施形態では、代替的な処理が、コーティングを塗布すること、及び材料断面を減少させるように切込みを入れることを含めて実施される。本明細書で使用される場合、「コーティングを塗布する」という用語は、繊維間の孔/隙間を閉じるために、及び/又はバリアとして作用するように、木材パルプ系材料にコーティングを塗布することを指し得る。これにより、水の吸収を低減させることができ、上述の理由で有利であり得る。また、これにより、より脆性型の破壊を提供することができ、上述の理由で有利であり得る。コーティングは、カラメル化糖若しくはデンプン又は他の適切なコーティングを含み得る。本明細書で使用される場合、「切込み」という用語は、切削工具などによって材料の一部を除去することを指し得る。除去される材料の部分は、材料厚さの最大50%であり得る。材料のこの部分は、線;穿孔領域の外周;穿孔領域の面積、のうちの1つ以上であり得る。
【0201】
木材パルプ系容器6の穿孔領域112を本開示の処理方法で処理することによって、処理されていない領域よりも突き刺し部38による貫通が容易になり得る。これは、以下の方法、すなわち、未処理領域の比較的高いエネルギー吸収を伴う延性型の破壊モードではなく、比較的低いエネルギー吸収を伴うより脆性型の破壊モードを含む穿孔領域の穿孔;突き刺し部のより少ない変位での完全な貫通の達成(例えば、穿孔領域の厚さの低減及び/又は突き刺し部による穿孔領域の移動の減少による);及びより低い最大力での貫通、のうちの1つ以上によって特徴付けられ得る。
【0202】
0.5mmから0.3mm厚に処理される穿孔領域112の場合、6~15mmの総貫通面積を有する複数の貫通要素では、穿孔は、1~50N又は2~10Nで生じ得る。
【0203】
ブロック74において、図7に示すように、前述の調製プロセスは、マシン2の処理ユニット14の容器保持部34内に容器6を配置することによって実施することができる。容器6の穿孔領域112を、突き刺し部38によって貫通させて、複数の入口を形成することができる。
【0204】
貯蔵部を成形する方法は、貯蔵部を湿式成形することを含むことができる。続いて、穿孔領域112は、前述のプロセスのうちの1つによって処理され得る。複数のブリッジ134は、複数のセグメント132のみを処理するように成形されたプレスによって形成され得る。
【0205】
図示されていない変形実施形態では、容器6の他の部分が、穿孔領域112に加えて、又は穿孔領域112の代わりに、本明細書に開示されるプロセスによって処理され得る。
【0206】
例えば、図12A及び12Bに示されるように、フランジ部60は、フランジ部60の下面72上にコードを担持するための改善された表面を提供するように処理され得る。特に、木材パルプ系材料で形成されたときに、フランジ部60が既存のマシンとの適合性を確実にするために従来の材料(例えば、アルミニウム)で形成された容器の厚さに匹敵する厚さを有するように、熱及びプレスプロセスを適用してフランジ部60の厚さを低減し得る。加熱及びプレスプロセスはまた、コード要素44のための基板として機能する、より均一な表面を提供することができ、これは、コード読み取りの信頼性を改善し得る。そのような例では、調製プロセスは、コードを読み取り、そこから調製情報を読み出す工程を含むことができる。コードを読み取る工程は、例えば、回転軸線106を中心に容器を回転させることによって、コードリーダに対してコードを回転させることを含むことができる。Nespresso(商標)Vertuo(商標)容器は、そのようなフランジ部を実装し得る。
【0207】
開示された方法のいずれか(又は対応する装置、プログラム、データキャリアなど)は、特定の実装に応じて、ホスト又はクライアントのいずれかによって実行してもよい(すなわち、開示された方法/装置は通信(複数可)の形態であり、そのため、いずれの「視点」からも、すなわち、互いに対応して実行され得る)ことが理解されよう。更に、「受信すること」及び「送信すること」という用語は、「入力すること」及び「出力すること」を包含し、無線波を送受信するRFコンテキストに限定されないことが理解されよう。したがって、例えば、実施形態を実現するためのチップ、他のデバイス又は構成要素は、別のチップ、デバイス又は構成要素への出力用データを生成することができ、あるいは別のチップ、デバイス、又は構成要素からの入力データとして有することができ、そのような出力又は入力は、動名詞、すなわち、「送信すること」及び「受信すること」、並びにRFコンテキスト内での「送信すること」及び「受信すること」を含む「送信」及び「受信」として指すことができる。
【0208】
本明細書で使用する場合、文体「A、B又はCのうちの少なくとも1つ」で用いられる任意の表現、並びに「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」の表現は、選言的に「又は」と選言的に「及び」を使用し、その結果、これらの表現は、A、B、Cの任意若しくは全ての接合といくつかの置き換え、すなわち、Aのみ、Bのみ、Cのみ、任意の順序でA及びB、任意の順序でA及びC、任意の順序でB及びC、任意の順序でA、B、Cを含む。このような表現で使用される3つより多い又は少ない特徴が存在し得る。
【0209】
特許請求の範囲において、括弧間に配置されている任意の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものと解釈すべきではない。「備える(comprising)」という語は、特許請求の範囲に列挙されているもの以外の要素又は工程の存在を排除するものではない。更に、本明細書で使用する場合、「a」又は「an」という用語は、1つ又は2つ以上として定義される。また、請求項における「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」などの導入句の使用は、同じ請求項が導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含む場合でも、不定冠詞「a」又は「an」による別の請求項要素の導入が、そのような導入された請求項要素を含む特定の請求項をそのような要素を1つのみ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではない。定冠詞の使用についても同じことが言える。別途記載のない限り、「第1」及び「第2」などの用語は、そのような用語が説明する要素間を任意に区別するために使用される。したがって、これらの用語は、必ずしもそのような要素の時間的又は他の優先順位を示すことを意図するものではない。相互に異なる請求項に特定の処置が列挙されるという単なる事実はこれら処置の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0210】
互換性がないと明示的に述べられていない限り、あるいは実施形態、実施例、又は請求項の物理的性質又はその他がそのような組み合わせを妨げていない限り、前述の実施形態、実施例及び添付の請求項の特徴は、任意の適切な構成、特にそうすることにおいて有益な効果があるものにおいて、一緒に統合することができる。これは、任意の特定の利益のみに限定されるものではなく、代わりに、「事後」利益から生じてもよい。これは、特徴の組み合わせは、記載された形態、特に、実施例(複数可)の形態、実施形態(複数可)、又は請求項(複数可)の従属性によって限定されないということである。更に、これはまた、「1つの実施形態では」、「一実施形態により」などの語句にも適用され、これは単に文言の様式であり、同じ又は類似の文言の他の全ての例に対する別個の実施形態に、以下の特徴を限定するものとして解釈されるべきではない。これは、「一(an)」、「1つの(one)」又は「いくつかの」実施形態(複数可)への言及は、開示された1つ以上の、及び/又は全ての実施形態、又はそれらの組み合わせ(複数可)への言及であり得る、ということである。また、同様に、「その」実施形態への言及は、直前の実施形態に限定されない場合がある。
【0211】
本明細書で使用される場合、任意のマシン実行可能命令、又はコンピュータ可読媒体は、開示された方法を実行することができ、したがって、方法という用語と同義に、又は互いに使用されることができる。
【0212】
1つ以上の実装の前述の説明は、例示及び説明を提供するが、網羅的であること、又は本発明の範囲を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。修正及び変形は、上記の教示に照らして可能であり、又は本開示の様々な実装の経験から取得されてもよい。
【符号の説明】
【0213】
2 システム
4 マシン
14 処理ユニット
20 容器処理ユニット
32 抽出ユニット
34 容器保持部
36 閉鎖部材
38 注入ヘッド/突き刺し部
40 飲料出口
22 流体調整システム
24 リザーバ
26 ポンプ
28 熱交換器
30 出口
16 電気回路
48 制御電気回路
50 入力ユニット
52 プロセッサ
54 フィードバックシステム
18 コード読取システム
46 画像取込ユニット
6 容器
56 閉鎖部材
62 内面
64 外面
58 貯蔵部
74 キャビティ
76 側壁
80 近位縁部
82 遠位縁部
120 肩部
122 リム
124 外面
126 空隙画定領域
78 基部
84 周辺縁部
112 穿孔領域
132 セグメント
134 ブリッジ
110 補強部
114 チャネル
116 側壁
118 基部
60 フランジ部
66 内縁部
68 外縁部
70 上面
72 下面
44 コード要素
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4-A】
図4-B】
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-06-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製するためのマシンと共に使用するための容器であって、
前駆体材料を収容するための貯蔵部と、
前記貯蔵部を閉鎖する閉鎖部材と、
前記貯蔵部と前記閉鎖部材とを相互接続するフランジ部と、
を備え、
前記フランジ部の少なくとも一部が、木材パルプ系材料で形成されており、
前記木材パルプ系材料が、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域を含む、
容器。
【請求項2】
前記処理領域のガラス化が、処理されていない前記木材パルプ系材料の部分と比較して、以下の材料特性、すなわち、
低減された吸水率、
増大した脆性、
増大した剛性、
低減された厚さ、及び
前記木材パルプ系材料のガラス状態への転移、
のうちの1つ以上を有する、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記処理領域が、処理されていない部分と比較して少なくとも30%低減された厚さを有する、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記処理領域が、前記フランジ部の下面に配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記処理領域が、前記容器の回転軸線を中心とする環状リングとして構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
機械可読コードが、前記処理領域上に配置されている、請求項1~のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記フランジ部全体が、前記処理領域を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
前記貯蔵部の近位部分は、処理されていない、請求項1~のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
請求項1~のいずれか一項に記載の容器と、飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製するためのマシンと、を備え、
前記マシンが、
前記容器の前記前駆体材料を処理するための処理ユニットであり、突き刺し部を備える、処理ユニットと、
前記処理ユニットを制御する電気回路と、
を備える、システム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムのための請求項1に記載の容器の使用。
【請求項11】
容器の前駆体材料から飲料及び/若しくは食品又はその前駆体を調製する方法であって、
前記容器のフランジ部上に配置されたコードを読み取ることを含み、前記フランジ部の少なくとも一部が、木材パルプ系材料から形成されており、前記木材パルプ系材料が、ガラス化された木材パルプ系材料を含む処理領域を含む、
方法。
【国際調査報告】