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特表2024-535306前立腺部尿道長さを測定するための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】前立腺部尿道長さを測定するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/107 20060101AFI20240920BHJP
   A61B 5/20 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A61B5/107
A61B5/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517463
(86)(22)【出願日】2022-09-20
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 US2022044072
(87)【国際公開番号】W WO2023044140
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】63/246,062
(32)【優先日】2021-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518220969
【氏名又は名称】プロデオン・メディカル・コーポレイション
【住所又は居所原語表記】116 Hougang Street 7F, Taipei, 11170 Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ファン・チュン-チア
(72)【発明者】
【氏名】リン・ユ-チェン
(72)【発明者】
【氏名】ウェン・ユ-シー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ユエ-テ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038VA04
4C038VB01
4C038VC07
(57)【要約】
前立腺部尿道長さを決定するためのデバイスおよび方法が開示されている。バルーンカテーテルサブアセンブリが、注射器本体の内側キャビティと流体連通しており、拡張可能なバルーンが、バルーンカテーテルサブアセンブリの遠位端部に位置付けられている。注射器プランジャを有する注射器本体に固定されたアダプタが、拡張可能なバルーンの所望の膨張状態に対応する注射器本体に対する所定の位置で注射器プランジャに係合するロックを含む。前立腺部尿道長さは、その後、拡張可能なバルーンからの距離を示すマーキングを使用して決定され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前立腺部尿道長さを決定するための測定デバイスであって、
注射器本体と、
注射器プランジャと、
前記注射器本体に対する所定の位置で前記注射器プランジャに係合するロックを有する、前記注射器本体に固定されたアダプタと、
バルーンカテーテルサブアセンブリであって、前記バルーンカテーテルサブアセンブリは、前記注射器本体の内側キャビティと前記バルーンカテーテルサブアセンブリの遠位端部に位置付けられた拡張可能なバルーンとの間の流体連通を提供し、前記バルーンカテーテルサブアセンブリは、前記拡張可能なバルーンからの距離を示すマーキングをさらに含む、バルーンカテーテルサブアセンブリと、
を含む、測定デバイス。
【請求項2】
前記注射器プランジャの前記所定の位置は、前記拡張可能なバルーンの所望の膨張状態に対応する、請求項1に記載の測定デバイス。
【請求項3】
前記ロックは、前記注射器プランジャが前記所定の位置にあるときに自動的に係合する、請求項2に記載の測定デバイス。
【請求項4】
前記ロックは、前記注射器プランジャの少なくとも1つのノッチと係合するようにばねによって付勢されたアクチュエータを含む、請求項3に記載の測定デバイス。
【請求項5】
前記アクチュエータは、前記注射器本体に対して半径方向にスライドし、前記注射器プランジャの前記少なくとも1つのノッチに係合する少なくとも1つのフランジを含む、請求項4に記載の測定デバイス。
【請求項6】
前記アクチュエータは、前記注射器プランジャの対向するノッチに係合するように構成された2つのフランジを含む、請求項5に記載の測定デバイス。
【請求項7】
前記アクチュエータは、前記注射器プランジャの前記少なくとも1つのノッチに係合するように構成された突起を有する旋回レバーを含む、請求項4に記載の測定デバイス。
【請求項8】
前記アクチュエータの手動移動は、前記少なくとも1つのノッチからの係合解除を引き起こし、前記拡張可能なバルーンの収縮を可能にするように構成されている、請求項4に記載の測定デバイス。
【請求項9】
前記ロックは、アクチュエータを含み、前記アクチュエータの回転により、前記所定の位置で前記注射器プランジャに選択的に係合する、請求項2に記載の測定デバイス。
【請求項10】
前記注射器プランジャは、少なくとも1つの延長フックを備えたキャップを有し、
前記アクチュエータは、前記少なくとも1つの延長フックと整列するように回転可能である、少なくとも1つのノッチを有する、請求項9に記載の測定デバイス。
【請求項11】
前記アダプタは、前記注射器本体に取り付け可能な別個の要素である、請求項1に記載の測定デバイス。
【請求項12】
注射器本体と注射器プランジャとを有する注射器のためのアダプタであって、
所望の送達量に対応する前記注射器プランジャの所定の位置で前記注射器プランジャに係合する、前記注射器本体に取り付け可能なロックを含む、アダプタ。
【請求項13】
前記ロックは、前記注射器プランジャが前記所定の位置にあるときに自動的に係合する、請求項12に記載のアダプタ。
【請求項14】
前記ロックは、前記注射器プランジャに形成された少なくとも1つのノッチと係合するようにばねによって付勢されたアクチュエータを含む、請求項13に記載のアダプタ。
【請求項15】
前記アクチュエータは、前記注射器本体に対して半径方向にスライドし、前記注射器プランジャに形成された前記少なくとも1つのノッチに係合する少なくとも1つのフランジを含む、請求項14に記載のアダプタ。
【請求項16】
前記アクチュエータは、前記注射器プランジャに形成された前記少なくとも1つのノッチに係合するように構成された突起を有する旋回レバーを含む、請求項14に記載のアダプタ。
【請求項17】
前記ロックは、アクチュエータを含み、前記アクチュエータの回転により、前記所定の位置で前記注射器プランジャに選択的に係合し、
前記注射器プランジャは、少なくとも1つの延長フックを備えたキャップを有し、
前記アクチュエータは、前記少なくとも1つの延長フックと整列するように回転可能である、少なくとも1つのノッチを有する、請求項12に記載のアダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、尿道を閉塞する前立腺葉組織のような、中空身体管腔を閉塞する身体組織を管理または治療するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
前立腺は、尿が膀胱から排出されるときに通過する尿道を包み込むクルミ状の腺であり、男性の生殖系において重要な役割を果たす。この腺は最初は小さいが、男性の加齢とともに肥大する傾向がある。過度に肥大した前立腺は、良性前立腺肥大症(BPH)として知られる疾患をもたらす。良性前立腺肥大症(BPH)は、老齢の男性において非常に一般的に観察される前立腺の異常であるが非悪性(非癌性)の成長を指す。BPHは慢性疾患であり、前立腺部尿道における尿流出路閉塞または管腔狭窄の発症と関連している。膀胱下尿道閉塞(BOO)とは、尿道への尿の流れを減少または停止させる、膀胱底部における閉塞を指し、BPHに続発することがある。前立腺の異常な成長が拡大し進行するにつれて悪化する、性機能障害、頻尿、排尿困難、尿閉、尿漏れ、ならびに、尿路感染症および膀胱感染症を含む、下部尿路症状(LUTS)と総称される一連の関連する病気が、生じ得る。
【0003】
外科処置は、前立腺組織のかなりの部分を除去することにより、BPHの軽減をもたらす。いくつかの従来の外科処置が利用可能であるが、いずれも、入院、および何らかの形態の脊髄麻酔、硬膜外麻酔、または全身麻酔を必要とする。経尿道的前立腺切除術(TURP)はBPHの主要な外科的治療であり、他の治療が比較されるゴールドスタンダードであり続けている。従来の外科的技術は、前立腺にアクセスするために外科医が行う切開の場所、および前立腺組織が除去される方法が異なる。例えば、一部の手術では、レーザーエネルギー、熱、または高周波を使用して前立腺から組織を除去する。それらは、レーザー核出術、光選択的前立腺レーザー蒸散術(photoselective vaporization)(PVP)、高周波エネルギーを用いた経尿道的針焼灼術(TUNA)、経尿道的マイクロ波温熱療法(TUMT)、および経尿道的前立腺切開術(TUIP)を含む。しかしながら、BPHの治療に対するこれらの従来の外科的アプローチは、侵襲性であり、非可逆性であり、数ヶ月間の一時的カテーテルの留置、感染のリスク、性機能の喪失、尿失禁、および再狭窄を含む重大な欠点を有し、前立腺における細胞の再発性肥大は、再成長して尿道開口部の狭窄の再発を引き起こし、上述したLUTS症状の再発も引き起こす。成人の約5人に1人が中等度から重度のLUTSを訴えていると推定されている。これらの蓄尿および排尿の問題は、生活の質を著しく低下させ、様々な健康状態と関連している。
【0004】
前立腺組織を除去すると一部のBPH症状が軽減されるが、従来の外科的アプローチによる組織除去は不可逆的であり、手術のいかなる副作用も患者を生涯苦しめたり、患者の生活の質に影響を与えたりする可能性がある。さらに、外科的アプローチは、手術自体による固有のリスク、除去された前立腺組織の再成長による再発のリスクと関連し、疾患の程度および個々の患者に必要な特定の外科的アプローチに応じて、3~6週間もの長い回復期間を必要とする場合がある。
【0005】
従来の手術の欠点が認識されているため、より侵襲性の低い治療法が開発されており、疾患の程度に応じて、生涯にわたる投薬または手術に代わるものとして患者および医師により選択され得る。これらの、より侵襲性の低い治療法は、全身麻酔下で行われる外科処置を受ける意思がないか、またはそれを受けるのに医学的に適切でない患者に適している可能性がある。さらに、若年患者もまた、性機能を損なうことなく、侵襲性の低い可逆的な治療を希望し、後年、性機能に影響を及ぼす永続的な非可逆性治療を受けるという選択肢を残している。さらに、より侵襲性の低い治療法は、局所麻酔を用いた診察室または診療所での治療を可能にするため、利点には、病院環境での全身麻酔下での治療と比較して、患者の快適さおよび健康管理システムの節約が含まれる。
【0006】
より侵襲性の低い技術は、肥大した前立腺組織を実際に除去する経尿道的方法を含み、これは、従来の手術よりも一般的に外傷性が少ないが、いずれも前立腺組織を破壊し、不可逆的である。前立腺組織の破壊を回避するために、尿道の直径を拡大するように設計されたデバイスを前立腺部尿道内に植え込むことなどにより、前立腺から組織を実際に除去せずに前立腺部尿道の直径を拡大するように設計された他の治療処置が、開発されている。前立腺インプラントは、肥大した前立腺組織で狭窄した前立腺部尿道内に泌尿器科医が小さなデバイスを挿入する処置を伴う。このインプラントは、いったん正しい位置にくると、拡張し、組織葉を押し出すことによって尿道を開いたままにするのに役立つと共に、肥大した前立腺組織を尿道の全体的な衝突および開口(total impingement and opening of the urethra)から保護するように設計されている。理想的には、前立腺インプラントは、前立腺組織を外科的に除去する必要性を排除し、より侵襲性の低い外科的アプローチにも固有かつ伝統的である、感染、性機能障害、および失禁のリスクを低下させることが期待される。この処置はまた、インプラントが除去され得、かつ追加の外科的治療が将来実施され得るので、可逆的であるように設計され得る。
【0007】
現在、尿流出路閉塞の制御に役立つインプラントまたはステントなどの様々な医療デバイスが存在する。患者の苦痛を軽減して治療効果を達成し、患者の生活の質を最適化するためには、このようなインプラントまたはステントは、患者の前立腺部尿道の長さに従って正確にサイズ決めされなければならない。目的とする患者のために選択される医療デバイスの適切なサイズに加えて、患者の前立腺部尿道の長さも、BPHの外科的治療の予測因子としての役割を果たす。いくつかの診断処置では、前立腺部尿道の長さは、症状の程度との関連を予測するための重要なチェック項目でもある。個人の解剖学的構造の差により、各患者は異なる前立腺サイズを有し、そのため、前立腺の内側の尿道の長さも異なる。これらおよび他の理由から、正しいサイズのインプラントを選択するために、インプラントを設置する前などに、正確な前立腺部尿道長さ(PUL)を測定することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、使いやすく、測定精度が申し分なく、患者にとって快適である特徴を有する、患者の尿道の長さを測定するための医療デバイスおよび方法を提供することが望ましいであろう。本開示は、これらおよび他の必要性を満たすものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、前立腺部尿道長さを決定するための測定デバイスを対象としている。測定デバイスは、注射器本体と、注射器プランジャと、注射器本体に対する所定の位置で注射器プランジャに係合するロックを有する、注射器本体に固定されたアダプタと、バルーンカテーテルサブアセンブリと、を有し得、バルーンカテーテルサブアセンブリは、注射器本体の内側キャビティとバルーンカテーテルサブアセンブリの遠位端部に位置付けられた拡張可能なバルーンとの間の流体連通を提供し、バルーンカテーテルサブアセンブリは、拡張可能なバルーンからの距離を示すマーキングをさらに含む。
【0010】
一態様では、注射器プランジャの所定の位置は、拡張可能なバルーンの所望の膨張状態に対応する。
【0011】
一態様では、ロックは、注射器プランジャが所定の位置にあるときに自動的に係合することができる。ロックは、注射器プランジャの少なくとも1つのノッチと係合するようにばねによって付勢されたアクチュエータとすることができる。アクチュエータは、注射器本体に対して半径方向にスライドすることができ、注射器プランジャの少なくとも1つのノッチに係合する少なくとも1つのフランジを有し得る。一実施形態では、アクチュエータは、注射器プランジャの対向するノッチに係合するように構成された2つのフランジを有することができる。
【0012】
一態様では、アクチュエータは、注射器プランジャの少なくとも1つのノッチに係合するように構成された突起を有する旋回レバーとすることができる。
【0013】
一態様では、アクチュエータの手動移動は、少なくとも1つのノッチからの係合解除を引き起こし、拡張可能なバルーンの収縮を可能にするように構成され得る。
【0014】
一態様では、ロックは、アクチュエータの回転により所定の位置で注射器プランジャに選択的に係合するようなアクチュエータであってよい。注射器プランジャは、少なくとも1つの延長フックを備えたキャップを有することができ、アクチュエータは、少なくとも1つの延長フックと整列するように回転可能である、少なくとも1つのノッチを有する。
【0015】
一態様では、アダプタは、注射器本体に取り付け可能な別個の要素であってもよい。
【0016】
本開示は、注射器本体と注射器プランジャとを有する注射器のためのアダプタも含む。アダプタは、所望の送達量に対応する注射器プランジャの所定の位置で注射器プランジャに係合する、注射器本体に取り付け可能なロックを有することができる。
【0017】
一態様では、ロックは、注射器プランジャが所定の位置にあるときに自動的に係合することができる。ロックは、注射器プランジャに形成された少なくとも1つのノッチと係合するようにばねによって付勢されたアクチュエータとすることができる。アクチュエータは、注射器本体に対して半径方向にスライドすることができ、注射器プランジャに形成された少なくとも1つのノッチに係合する少なくとも1つのフランジを有し得る。あるいは、アクチュエータは、注射器プランジャに形成された少なくとも1つのノッチに係合するように構成された突起を有する旋回レバーであってもよい。
【0018】
一態様では、ロックは、アクチュエータの回転により所定の位置で注射器プランジャに選択的に係合するようなアクチュエータであってもよく、注射器プランジャは、少なくとも1つの延長フックを備えたキャップを有し、アクチュエータは、少なくとも1つの延長フックと整列するように回転可能である、少なくとも1つのノッチを有する。
【0019】
本開示はまた、患者の前立腺部尿道長さを決定するための方法も対象としている。本方法は、注射器本体の内側キャビティと流体連通する拡張可能なバルーンを有するバルーンカテーテルサブアセンブリを提供することであって、拡張可能なバルーンは、バルーンカテーテルサブアセンブリの遠位端部に位置付けられ、バルーンカテーテルサブアセンブリは、拡張可能なバルーンからの距離を示すマーキングをさらに含む、ことと、拡張可能なバルーンを、患者の前立腺部尿道を通して患者の膀胱内に前進させることと、患者の膀胱内で拡張可能なバルーンを膨張させるために注射器プランジャを押し下げることと、アダプタを用いて注射器本体に対する所定の位置において注射器プランジャをロックすることであって、注射器プランジャの所定の位置は、拡張可能なバルーンの所望の膨張状態に対応する、ことと、拡張可能なバルーンからの距離を示すマーキングを患者の標的場所と比較することに少なくとも部分的に基づいて前立腺部尿道長さを決定することと、を含むことができる。
【0020】
一態様では、注射器プランジャは、自動的に所定の位置においてロックされ得る。
【0021】
一態様では、アダプタは、注射器本体に取り付けられ得る。
【0022】
一態様では、この方法は、ロックを係合解除することと、拡張可能なバルーンを収縮させることと、バルーンカテーテルアセンブリを患者から引き抜くことと、を含むこともできる。
【0023】
さらなる特徴および利点は、添付図面に示されるような、本開示の好ましい実施形態の以下のより具体的な説明から明らかになるであろう。添付図面では、同様の参照符号は、一般に、図全体を通して同じ部品または要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】膀胱下部を含む男性の解剖学的構造の断面図であり、前立腺部尿道長さを、膀胱頸部から精丘まで延びているものとして示している。
図2】一実施形態による前立腺部尿道長さ測定システムの概略図である。
図3】一実施形態による前立腺部尿道長さアダプタおよび注射器の概略図である。
図4】一実施形態による注射器プランジャとロックとの係合を示す詳細概略図である。
図5】一実施形態による注射器プランジャとロックとの係合を示す詳細概略図である。
図6】一実施形態によるバルーンカテーテルサブアセンブリの遠位端部の概略図である。
図7】一実施形態による膀胱鏡と共に使用されている前立腺部尿道長さ測定デバイスの使用を示す概略図である。
図8】一実施形態による注射器プランジャとロックの係合解除を示す概略図である。
図9】一実施形態による注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図10】一実施形態による注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図11】一実施形態による注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図12】一実施形態による注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図13】一実施形態による注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図14】一実施形態による旋回レバーを使用して注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図15】一実施形態による旋回レバーを使用して注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図16】一実施形態による旋回レバーを使用して注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図17】一実施形態による旋回レバーを使用して注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図18】一実施形態による旋回レバーを使用して注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図19】一実施形態による旋回レバーを使用して注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図20】一実施形態による回転リングを用いて注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図21】一実施形態による回転リングを用いて注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図22】一実施形態による回転リングを用いて注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
図23】一実施形態による回転リングを用いて注射器プランジャをロックするためのアダプタの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
最初に、本開示は、具体的に例示された材料、アーキテクチャ、ルーチン、方法または構造に限定されず、したがって、変化し得ることを理解すべきである。よって、本明細書に記載したものと類似するかまたは同等である、いくつかのこのようなオプションが、本開示の実施または実施形態において使用され得るが、好ましい材料および方法が本明細書に記載される。
【0026】
また、本明細書で使用される用語は、本開示の特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図していないことを理解すべきである。
【0027】
添付図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態の説明として意図されており、本開示が実施され得る唯一の例示的な実施形態を表すことを意図していない。この説明全体を通して使用される用語「例示的」は、「実施例、実例、または例証として役立つこと」を意味し、必ずしも他の例示的な実施形態よりも好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。詳細な説明は、明細書の例示的な実施形態の完全な理解を提供する目的で、特定の詳細を含む。本明細書の例示的な実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることは、当業者には明らかであろう。いくつかの実例において、周知の構造およびデバイスは、本明細書に提示される例示的な実施形態の新規性を不明瞭にするのを避けるために、ブロック図の形態で示される。
【0028】
便宜上および明確にする目的のためにのみ、上部、底部、左、右、上、下、上方(over)、上方(above)、下方(below)、下方(beneath)、後方、後ろ、および前のような、方向を示す用語が、添付図面に関して使用され得る。これらおよび同様の方向を示す用語は、いかなる方法であっても開示の範囲を制限するものと解釈されてはならない。
【0029】
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、本開示が関係する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。さらに、本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、内容に明確な異なる規定のない限り、複数の指示対象を含む。
【0030】
定義:用語「治療上有効な変位」または「治療上有効な後退」または「治療上有効な拡張」は、本明細書において交換可能に使用され、尿道管腔を増大させ、かつ下部尿路症状(LUTS)、膀胱下尿道閉塞(BOO)、良性前立腺閉塞(BPO)を含む、良性前立腺肥大症(BPH)または合併性の疾患もしくは状態の症状を治療、改善、または予防するのに十分な、尿道の限定された領域に近接した前立腺組織の変位量を指し、前立腺組織の変位は、検出可能な治療、予防、または阻害効果を示す。この効果は、例えば、臨床状態の改善、または症状の減少もしくは共存症の欠如によって検出され得る。臨床的尺度の例には、国際前立腺症状スコア(IPSS)の低下、緩和後の膀胱内の残尿(PVR)量の減少、または最大尿流率(Qmax)の増加、または生活の質(QoL)の改善、治療後の性健康(男性用性健康調査票すなわちSHIMスコア、男性の性健康アンケートすなわちMSHQスコア)の改善が含まれる。前立腺組織の変位の正確な距離または量は、被験者の体重、大きさ、および健康状態;肥大または罹患した前立腺状態の性質と程度、および患者内に配置するために選択したインプラントのサイズによって決まる。
【0031】
本明細書中で使用される場合、「BPHの治療を必要とする」患者は、前立腺の非悪性肥大、ならびにLUTS、尿流出路閉塞症状、および前立腺部尿道の管腔狭窄を含む関連障害によって引き起こされる肥大した前立腺組織の存在またはその結果として生じる症状の減少から利益を得る患者である。本明細書中で使用される場合、用語「インプラント」または「エキスパンダ」または「デバイス」は、前立腺部尿道内に植え込まれ、BPHに関連するかまたはBPHによって引き起こされたLUTSを緩和するプロテーゼデバイスを指す。
【0032】
本明細書に記載される様々な構造の配向および解剖学に関連する表現に関して、用語「近位」および「遠位」は、本明細書に記載されるインプラントを配備するために本開示の送達システムを操作している泌尿器科医などの医療専門家の観点に関連する。したがって、泌尿器科医の手によって保持される送達システムの特徴部は、「近位」端部にあり、最初は圧縮構成にある、組み立てられたシステムおよびインプラントは、送達システムの「遠位」端部に位置する。
【0033】
図1を参照すると、男性の解剖学的構造の断面図は、前立腺部尿道2を取り囲む前立腺1を示す。前立腺部尿道2は、正常な状態では、内括約筋(または膀胱頸部)3aの不随意的な筋肉制御および外括約筋4の随意的な筋肉制御の下で身体から排出されるべき、膀胱3に貯蔵された尿からの流体連通を提供する。腺1の正常または「真の」前立腺組織は、前立腺部尿道2を取り囲み、疾患がない場合には、前立腺部尿道2の開存性に影響を及ぼさない。上述のように、前立腺部尿道長さ(PUL)5を決定することが望ましく、この長さは、本開示の目的上、膀胱頸部3aと精丘6との間の距離として定義され得る。
【0034】
本開示の一実施形態によれば、PUL5を測定する医療デバイスおよび方法が開示される。例えば、図2および図3を参照すると、好適なシステムは、バルーンカテーテルサブアセンブリ9と流体連通している注射器8を含み得、これらはPUL測定デバイス10を形成する。以下でさらに詳細に説明するように、PUL測定デバイス10は、注射器8が、被験者の標的場所からPULを測定するためのシステムの一部としてバルーンカテーテルサブアセンブリ9によって運ばれる拡張可能なバルーンの膨張および収縮の制御を容易にするためのアダプタを含むように構成される。いくつかの実施形態では、アダプタは、従来の注射器に後付けされるように構成されている。
【0035】
特に、図3は、PUL測定デバイス10のハンドル8の側面図であり、注射器本体11、注射器プランジャ12、PULハンドルアダプタ13、およびオプションのプランジャ後退ばね14を描いている。図示のように、注射器本体11は、円筒形のキャビティを有しており、透明材料で作られ得る。注射器プランジャ12は、概して棒状であり、注射器プランジャ12の遠位端部に位置するシール16を駆動するように構成される。シール16は、注射器本体11の内側キャビティ壁に密接に適合して気体または液体の漏れを低減し、実質的に防止し、注射器本体11の内側キャビティ容積は、注射器プランジャ12を前進または後退させることによって変更され得る。注射器プランジャ12は、所望の量の膨張流体または気体の送達を表す注射器本体11に対する所定位置に注射器プランジャ12があるときにロック機能を実施するために少なくとも1つのノッチ121をさらに含むことができる。PULハンドルアダプタ13は、ノッチ121と協働してロックおよび解放機能を制御するように注射器プランジャ12と相互作用する。注射器プランジャ12は、PULハンドルアダプタ13とノッチ121との係合により、特定の位置に維持され得る。注射器本体11および拡張可能なバルーンは、閉鎖系を形成しており、内側キャビティ容積を変化させることで、拡張可能なバルーンの膨張および収縮を調節する。したがって、注射器本体11の内径、注射器プランジャ12のストローク、およびバルーンカテーテルサブアセンブリ9上の拡張可能なバルーンのサイズに従った注射器プランジャ12の外壁上の1つ以上のノッチ121の配置に応じて、1つ以上の所望の容積が選択され得る。注射器本体11は、容積表示を提供するために1つ以上のマーカーを有し得る。必要であれば、注射器本体11内のプランジャ後退ばね14が、追加の後退力を提供し得る。いくつかの実施形態では、注射器本体11および注射器プランジャ12は、汎用デバイスであってよく、1つ以上のノッチ121は、注射器プランジャ12の特定の位置を1つ以上の所望の容積に関連付けるために、型抜きまたはコンピュータ数値制御(computer number controlled)(CNC)機械加工などの適切なプロセスによって作成され得る。同様に、アダプタ13は、ロックおよび解放機能性を提供するために従来の注射器本体11およびプランジャ12に取り付けられ得る、別個のアセンブリとして構成され得る。したがって、本開示の技術は、片手操作での遠位バルーンカテーテルサブアセンブリへの気体または液体の注入および排出を提供することができる。これらの技術は、フォーリーカテーテルなどの他のデバイスとの使用または他の応用分野での使用にも拡張され得る。必要であれば、一方向弁が、注射器本体11とバルーンカテーテルサブアセンブリ9との間に位置して、バルーンの膨張プロファイルを維持するのを助けることができる。
【0036】
PULハンドルアダプタ13の一実施形態に関するさらなる詳細が、図4および図5に描かれている。具体的には、PULハンドルアダプタ13は、注射器アダプタ31、アクチュエータ32、およびロックばね33を含むものとして示されている。アクチュエータ32は、レール311によって注射器アダプタ31に形成された溝に沿ってスライドし、ロックばね33は、アクチュエータ32を注射器プランジャ12から離れるように半径方向に付勢する。フランジ321が、1つ以上のノッチ121と整列されない限り、アクチュエータ32の付勢移動を防止する。例えば、図4に示すように、フランジ321はノッチ121と整列しておらず、注射器プランジャ12は、注射器本体11と共に前進または後退され得るが、図5に示すように注射器プランジャ12が十分に押し下げられたとき、ロックばね33は、アクチュエータ32を外側に付勢し、フランジ321はノッチ121に係合して注射器本体11内での注射器プランジャ12の移動を阻止する。上述したように、フランジ321がノッチ121に係合するときの注射器本体11の内側キャビティの容積は、拡張可能なバルーンの所望の膨張状態に対応する。さらに、ばね33は、注射器プランジャ12が所定位置まで前進されると、フランジ321を自動的にノッチ121に係合させる。
【0037】
図6に示すように、バルーンカテーテルサブアセンブリ9は、拡張可能なバルーン34が膀胱3内に位置付けられるように、患者の前立腺部尿道2を通って前進されるように構成されている。目盛り付きマーキング35がカテーテル36上に設けられ、PUL5は、膀胱鏡を介した可視化の下などで、精丘6の位置について取られる対応する読取値により、拡張可能なバルーン34が膨張して膀胱3に接して位置付けられた際に容易に測定され得る。例えば、図7は、PUL測定デバイス10を使用する例示的な方法を概略的に示している。図示のように、バルーンカテーテルサブアセンブリ9は、バルーン34が膀胱3内に位置する(located with bladder 3)まで、膀胱鏡36の作業チャネルを通って前進させられる。注射器プランジャ12は、バルーン34を所望の膨張状態に維持するために、上述したようにノッチ121がアクチュエータ32のフランジ321と係合するまで、押し下げられる。これに対応して、PUL測定デバイス10は、バルーン34が膀胱3の膀胱頸部3aにぶつかるまで引き出され、PUL5が、マーキング35を参照して精丘6の位置を用いて測定され得る。PUL測定後、図8に概略的に描かれているようにアクチュエータ32を押し下げると、フランジ321がノッチ121から係合解除され、プランジャ12は、オプションとして後退ばね14および/またはバルーン34の弾性の追加の補助を受けて、後退されて、バルーン34を収縮させることができ、そのため、バルーンは、患者の前立腺部尿道2を通って引き出され得る。
【0038】
PULハンドルアダプタ13の別の実施形態が図9に描かれている。図示のように、注射器プランジャ12は、アクチュエータ42を介して注射器アダプタ41によって係合される対向するノッチ121を有する。注射器アダプタ41はまた、操作者による操作を容易にするために、翼または類似の構造の形態の延長部44を特徴とする。図10に示す詳細図は、注射器プランジャ12が所望の量だけ押し下げられたとき、アクチュエータ42が、ばね42によって与えられる付勢力によって駆動された際に対向するノッチ121に係合するフランジ421を含むことを示す。この実施形態の使用は、上述したものと同様であり、図11図13に概略的に描かれている。具体的には、図11は、バルーンカテーテルサブアセンブリ9(これらの図には示されていない)に膨張流体または気体を送達するために注射器プランジャ12が押し下げられている様子を示している。注射器プランジャ12が図12に示されるように十分に前進されると、フランジ421は、アクチュエータがばね43によって外側に付勢されるのでノッチ121に係合し、その位置を維持する。上述したように、注射器プランジャ12のこの位置は、拡張可能なバルーン34がPULの測定のため膀胱3と接触するように引っ張られ得るように拡張可能なバルーン34を膨張させるための十分な膨張流体または気体の送達に対応する。プランジャ後退ばね14は、ここで、圧縮状態にある。測定値が記録されると、操作者は、図13に示すようにアクチュエータ42を押し下げて、ばね43の付勢力に打ち勝って、フランジ421をノッチ121から係合解除することができる。後退ばね14からの力、注射器プランジャ12の手動での引き出し、および/または拡張可能なバルーン34の弾性の任意の適切な組み合わせにより、膨張流体または気体を注射器本体11の内側キャビティに戻し、バルーンをその公称挿入プロファイルまで収縮させ、バルーンは前立腺部尿道2から取り出され得る。
【0039】
PULハンドルアダプタ13のさらに別の実施形態が図14に描かれている。上述の議論と同様に、注射器プランジャ12は、アクチュエータ52を介して注射器アダプタ51によって係合されるノッチ121を有する。ここで、アクチュエータ52は、図15および図16に概略的に描かれているようにノッチ121に係合するように突起522を半径方向内側に付勢するよう板ばね521によって付勢される旋回レバーとして構成されている。板ばね521は、金属、プラスチック、または所望の付勢力を生じるのに十分な弾力性を有する任意の他の材料で作られ得る。ここでも、この実施形態の使用は、上述したものと同様である。特に、図17は、バルーンカテーテルサブアセンブリ9(これらの図には示されていない)に膨張流体または気体を送達するために注射器プランジャ12が押し下げられている様子を示している。注射器プランジャ12が、圧縮された後退ばね14を有する図18に示されるように十分に前進されると、アクチュエータ52は、板ばね521により旋回し、突起522は、ノッチ121に係合して、拡張可能なバルーン34が膨張される所望の位置に注射器プランジャ12を保持する。PULの測定後、操作者は、図19に示すように突起522が外側に旋回してノッチ121から係合解除されるようにアクチュエータ52を押し下げることができる。ここでも、後退ばね14からの力、注射器プランジャ12の手動での引き出し、および/または拡張可能なバルーン34の弾性の任意の適切な組み合わせにより、膨張流体または気体を注射器本体11の内側キャビティに戻し、バルーンをその公称挿入プロファイルまで収縮させ、バルーンは、前立腺部尿道2から取り出され得る。
【0040】
PULハンドルアダプタ13のさらなる実施形態が図20に描かれている。図示のように、注射器アダプタ61は、ハンドル622を有する回転ロックリング62を有する。注射器プランジャ12の近位端部に固定され得るキャップ63が、1つ以上の延長フック631(描かれている実施形態では2つ)を有し、ロックリング62の対応する1つ以上のノッチ621は、延長フック631と整列するように回転され得る。キャップ63は、注射器プランジャ12と一体的に形成されてもよいし、従来の注射器に固定されてもよい。したがって、図21は、バルーンカテーテルサブアセンブリ9(これらの図には示されていない)に膨張流体または気体を送達するために注射器プランジャ12が押し下げられている状態を示している。特に、ロックリング62は(ハンドル622を使用して)回転されており、ノッチ621は、延長フック631と整列されて注射器プランジャ12が押し下げられるのを可能にし、延長フック631はロックリング62内に入る。注射器プランジャ12が、圧縮された後退ばね14を有する図22に示されるように十分に前進させられたとき、ロックリング62は、ノッチ621が延長フック631と整列しないように回転させられ得、それによって、拡張可能なバルーン34が膨張させられる所望の位置に注射器プランジャ12をロックする。PULの測定後、操作者は、ロックリング62を回転させてノッチ621を延長フック631と整列した状態に戻し、後退ばね14が単独で、または注射器プランジャ12の手動での引き出しおよび/もしくは拡張可能なバルーン34の弾性と連動して、膨張流体または気体を注射器本体11の内側キャビティに戻すことを可能にし、バルーンをその公称挿入プロファイルまで収縮させることができ、バルーンは、前立腺部尿道2から取り出され得る。
【0041】
上記に開示された例示的な実施形態は、単に、本開示の様々な有用性を例示することを意図しているにすぎない。本開示の機能要素および特徴部の多数の改変、変形、および組み合わせが、上記の教示に照らして可能であり、したがって、添付の特許請求の範囲内で、本開示が、特に開示された以外にも実施することができ、本開示の原理が、適切な改変によって他の適用に容易に拡張され得ることが理解される。
【0042】
すべての特許および刊行物は、個々の各刊行物が、参照により組み込まれるように具体的かつ個別に示された場合と同じ程度に、参考のために本明細書に組み込まれる。本開示は、好ましい実施形態およびオプションの特徴部によって具体的に開示されてきたが、本明細書に開示された概念の改変および変形が、当業者によってなされてもよく、そのような改変および変形は、本開示の範囲内にあると考えられることを理解されたい。
【0043】
〔実施の態様〕
(1) 前立腺部尿道長さを決定するための測定デバイスであって、
注射器本体と、
注射器プランジャと、
前記注射器本体に対する所定の位置で前記注射器プランジャに係合するロックを有する、前記注射器本体に固定されたアダプタと、
バルーンカテーテルサブアセンブリであって、前記バルーンカテーテルサブアセンブリは、前記注射器本体の内側キャビティと前記バルーンカテーテルサブアセンブリの遠位端部に位置付けられた拡張可能なバルーンとの間の流体連通を提供し、前記バルーンカテーテルサブアセンブリは、前記拡張可能なバルーンからの距離を示すマーキングをさらに含む、バルーンカテーテルサブアセンブリと、
を含む、測定デバイス。
(2) 前記注射器プランジャの前記所定の位置は、前記拡張可能なバルーンの所望の膨張状態に対応する、実施態様1に記載の測定デバイス。
(3) 前記ロックは、前記注射器プランジャが前記所定の位置にあるときに自動的に係合する、実施態様2に記載の測定デバイス。
(4) 前記ロックは、前記注射器プランジャの少なくとも1つのノッチと係合するようにばねによって付勢されたアクチュエータを含む、実施態様3に記載の測定デバイス。
(5) 前記アクチュエータは、前記注射器本体に対して半径方向にスライドし、前記注射器プランジャの前記少なくとも1つのノッチに係合する少なくとも1つのフランジを含む、実施態様4に記載の測定デバイス。
【0044】
(6) 前記アクチュエータは、前記注射器プランジャの対向するノッチに係合するように構成された2つのフランジを含む、実施態様5に記載の測定デバイス。
(7) 前記アクチュエータは、前記注射器プランジャの前記少なくとも1つのノッチに係合するように構成された突起を有する旋回レバーを含む、実施態様4に記載の測定デバイス。
(8) 前記アクチュエータの手動移動は、前記少なくとも1つのノッチからの係合解除を引き起こし、前記拡張可能なバルーンの収縮を可能にするように構成されている、実施態様4に記載の測定デバイス。
(9) 前記ロックは、アクチュエータを含み、前記アクチュエータの回転により、前記所定の位置で前記注射器プランジャに選択的に係合する、実施態様2に記載の測定デバイス。
(10) 前記注射器プランジャは、少なくとも1つの延長フックを備えたキャップを有し、
前記アクチュエータは、前記少なくとも1つの延長フックと整列するように回転可能である、少なくとも1つのノッチを有する、実施態様9に記載の測定デバイス。
【0045】
(11) 前記アダプタは、前記注射器本体に取り付け可能な別個の要素である、実施態様1に記載の測定デバイス。
(12) 注射器本体と注射器プランジャとを有する注射器のためのアダプタであって、
所望の送達量に対応する前記注射器プランジャの所定の位置で前記注射器プランジャに係合する、前記注射器本体に取り付け可能なロックを含む、アダプタ。
(13) 前記ロックは、前記注射器プランジャが前記所定の位置にあるときに自動的に係合する、実施態様12に記載のアダプタ。
(14) 前記ロックは、前記注射器プランジャに形成された少なくとも1つのノッチと係合するようにばねによって付勢されたアクチュエータを含む、実施態様13に記載のアダプタ。
(15) 前記アクチュエータは、前記注射器本体に対して半径方向にスライドし、前記注射器プランジャに形成された前記少なくとも1つのノッチに係合する少なくとも1つのフランジを含む、実施態様14に記載のアダプタ。
【0046】
(16) 前記アクチュエータは、前記注射器プランジャに形成された前記少なくとも1つのノッチに係合するように構成された突起を有する旋回レバーを含む、実施態様14に記載のアダプタ。
(17) 前記ロックは、アクチュエータを含み、前記アクチュエータの回転により、前記所定の位置で前記注射器プランジャに選択的に係合し、
前記注射器プランジャは、少なくとも1つの延長フックを備えたキャップを有し、
前記アクチュエータは、前記少なくとも1つの延長フックと整列するように回転可能である、少なくとも1つのノッチを有する、実施態様12に記載のアダプタ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【国際調査報告】