(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ガラス組成物
(51)【国際特許分類】
C03C 3/093 20060101AFI20240920BHJP
C03C 3/118 20060101ALI20240920BHJP
C03C 3/097 20060101ALI20240920BHJP
C03C 3/095 20060101ALI20240920BHJP
G02B 1/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
C03C3/093
C03C3/118
C03C3/097
C03C3/095
G02B1/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517475
(86)(22)【出願日】2022-09-06
(85)【翻訳文提出日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 CN2022117257
(87)【国際公開番号】W WO2023045753
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202111112733.0
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512264046
【氏名又は名称】成都光明光▲電▼股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU GUANG MING GUANG DIAN GLASS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.359,Sec.3,Chenglong Avenue,Long quan yi District,Chengdu,Sichuan China
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】毛 露路
(72)【発明者】
【氏名】匡 波
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 良振
【テーマコード(参考)】
4G062
【Fターム(参考)】
4G062AA04
4G062BB01
4G062DA06
4G062DA07
4G062DB02
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4G062KK07
4G062KK10
4G062MM02
4G062NN01
4G062NN34
(57)【要約】
本発明はガラス組成物を提供し、重量%で以下の成分を含む:SiO2:52~72%、B2O3:3~17%、Al2O3:0.5~8%、ZnO:2~10%、Rn2O:6~25%であり、Al2O3/B2O3は0.1~1.0であり、Rn2OはLi2O、Na2O、及びK2Oの合計含有量である。合理的な成分設計により、本発明で得られたガラス組成物は、優れた屈折率とアッベ数を備え、自動車ランプの製造に用いることができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量%で以下の成分を含む、ガラス組成物:SiO
2:52~72%、B
2O
3:3~17%、Al
2O
3:0.5~8%、ZnO:2~10%、Rn
2O:6~25%であり、Al
2O
3/B
2O
3は0.1~1.0、Rn
2OはLi
2O、Na
2O、及びK
2Oの合計含有量である。
【請求項2】
重量%で以下の成分をさらに含む、請求項1に記載のガラス組成物:RO:0~15%、及び/又はTiO
2:0~5%、及び/又はP
2O
5:0~2%、及び/又はZrO
2:0~3%、及び/又はLa
2O
3:0~5%、及び/又はY
2O
3:0~8%、及び/又は清澄剤:0~1%であり、ROはMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、前記清澄剤はSb
2O
3、SnO
2、Na
2SiF
6、及びK
2SiF
6のうちの一種又は複数種である。
【請求項3】
重量%でSiO
2、B
2O
3、Al
2O
3、ZnO、及びアルカリ金属酸化物を含み、Al
2O
3/B
2O
3が0.1~1.0であり、耐水安定性D
Wが2類以上、屈折率n
dが1.50~1.56、アッベ数ν
dが56~65である、ガラス組成物。
【請求項4】
重量%で以下の成分を含む、請求項3に記載のガラス組成物:SiO
2:52~72%、及び/又はB
2O
3:3~17%、及び/又はAl
2O
3:0.5~8%、及び/又はZnO:2~10%、及び/又はTiO
2:0~5%、及び/又はRn
2O:6~25%、及び/又はRO:0~15%、及び/又はP
2O
5:0~2%、及び/又はZrO
2:0~3%、及び/又はLa
2O
3:0~5%、及び/又はY
2O
3:0~8%、及び/又は清澄剤:0~1%であり、ROはMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、Rn
2OはLi
2O、Na
2O、及びK
2Oの合計含有量であり、前記清澄剤はSb
2O
3、SnO
2、Na
2SiF
6、及びK
2SiF
6のうちの一種又は複数種である。
【請求項5】
重量%で以下の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物:Al
2O
3/SiO
2は0.01~0.1、好ましくはAl
2O
3/SiO
2が0.02~0.08、より好ましくはAl
2O
3/SiO
2が0.03~0.07、及び/又はAl
2O
3/B
2O
3が0.15~0.8、好ましくはAl
2O
3/B
2O
3が0.15~0.6、及び/又はZnO/SiO
2が0.03~0.17、好ましくはZnO/SiO
2が0.04~0.15、より好ましくはZnO/SiO
2が0.06~0.12、及び/又は(ZnO+TiO
2)/B
2O
3が0.2~2.0、好ましくは(ZnO+TiO
2)/B
2O
3が0.3~1.5、より好ましくは(ZnO+TiO
2)/B
2O
3が0.35~1.0である。
【請求項6】
重量%で以下の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物:SiO
2:55~70%、好ましくはSiO
2:56~68%、及び/又はB
2O
3:5~15%、好ましくはB
2O
3:7~13%、及び/又はAl
2O
3:1~6%、好ましくはAl
2O
3:1~5%、及び/又はZnO:3~9%、好ましくはZnO:4~8%、及び/又はTiO
2:0.05~4%、好ましくはTiO
2:0.2~3%、及び/又はRn
2O:7~20%、好ましくはRn
2O:8~18%、及び/又はRO:0~12%、好ましくはRO:0~10%、及び/又はP
2O
5:0~1%、及び/又はZrO
2:0~2%、好ましくはZrO
2:0~1%、及び/又はLa
2O
3:0~3%、及び/又はY
2O
3:0~5%、好ましくはY
2O
3:0~3%、及び/又は清澄剤:0~0.8%、好ましくは清澄剤:0~0.5%であり、ROはMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、Rn
2OはLi
2O、Na
2O、及びK
2Oの合計含有量であり、前記清澄剤はSb
2O
3、SnO
2、Na
2SiF
6、及びK
2SiF
6のうちの一種又は複数種である。
【請求項7】
重量%で以下の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物:Li
2O:0.1~5%、好ましくはLi
2O:0.2~3%、より好ましくはLi
2O:0.5~2%、及び/又はNa
2O:5~15%、好ましくはNa
2O:6~14%、より好ましくはNa
2O:7~13%、及び/又はK
2O:0~8%、好ましくはK
2O:0~7%、より好ましくはK
2O:0~5%である。
【請求項8】
重量%で以下の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物:K
2O/(Na
2O+Li
2O)は0.8以下、好ましくはK
2O/(Na
2O+Li
2O)が0.05~0.5、より好ましくはK
2O/(Na
2O+Li
2O)が0.1~0.3、及び/又はLi
2O/Na
2Oが0.01~0.3、好ましくはLi
2O/Na
2Oが0.02~0.25、より好ましくはLi
2O/Na
2Oが0.03~0.22、及び/又はK
2O/Na
2Oが0.01~0.8、好ましくはK
2O/Na
2Oが0.05~0.5、より好ましくはK
2O/Na
2Oが0.1~0.4である。
【請求項9】
重量%で以下の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物:CaO:10%以下、及び/又はBaO:10%以下。
【請求項10】
重量%で以下の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物:CaO:5%以下、及び/又はBaO:5%以下。
【請求項11】
ガラス原料中のN元素含有量は2.0%未満、好ましくは1.5%未満、より好ましくは1.0%未満であり、前記N元素含有量は100Kgの理論ガラスを溶製するN元素の導入量/100Kgのガラス重量×100%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項12】
屈折率n
dが1.50~1.56、好ましくは1.505~1.55、より好ましくは1.51~1.54、アッベ数ν
dが56~65、好ましくは57~63、より好ましくは57.5~62である、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項13】
耐酸安定性D
Aが2類以上、好ましくは1類、及び/又は耐水安定性D
Wが2類以上、好ましくは1類、及び/又は熱膨張係数α
20/300℃が85×10
-7/K以下、好ましくは82×10
-7/K以下、より好ましくは80×10
-7/K以下、及び/又は転移温度T
gが580℃以下、好ましくは570℃以下、より好ましくは560℃以下、及び/又は密度ρが2.70g/cm
3以下、好ましくは2.65g/cm
3以下、より好ましくは2.60g/cm
3以下、及び/又は光透過率τ
400nmが98.0%以上、好ましくは98.5%以上、より好ましくは99.0%以上、さらに好ましくは99.2%以上、及び/又は200時間耐候性試験後の濁度増加が2.0%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは0.8%以下、さらに好ましくは0.5%以下、及び/又は気泡度がA級以上、好ましくはA
0級以上、より好ましくはA
00級、及び/又はストライプがC級以上、好ましくはB級以上、及び/又は1400℃の高温粘度は220dPaS以下、好ましくは180dPaS以下、より好ましくは150dPaS以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載のガラス組成物を用いて製造されるガラスプリフォーム。
【請求項15】
請求項1~13のいずれか一項に記載のガラス組成物又は請求項14に記載のガラスプリフォームで製造される光学素子。
【請求項16】
請求項1~13のいずれか一項に記載のガラス組成物、及び/又は請求項15に記載の光学素子を含む光学機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガラス組成物に関し、特に化学安定性と耐候性が優れるガラス組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車ランプのレンズは光源から発せられる光線を整形し、自動車前方150~400メートルの範囲内の照度を高め、走行安全性を高めることができる。そのため、自動車ランプにはより多くのランプレンズが搭載されるようになっている。従来技術において、ランプレンズはソーダライムシリカガラスからなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自動車ランプの耐用年数への要求の高まり及びスマートランプに向けての将来のランプの開発に伴い、ソーダライムシリカガラスはランプレンズの開発需要を満たすことができなくなっている。ソーダライムシリカガラスはイメージンググレードの製品を得ることができるが、化学安定性が悪く、特に耐水性と耐候性が良くない。高温高湿の条件下では短時間内にレンズ表面に腐食白斑が発生しやすく、このことは自動車ランプの照度を低下させて安全性を損なうだけでなく、将来の自動車ランプのイメージング要求を満たすこともできない。
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、化学安定性と耐候性が優れるガラス組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は次のとおりである。
(1)重量%で以下の成分を含む、ガラス組成物:SiO2:52~72%、B2O3:3~17%、Al2O3:0.5~8%、ZnO:2~10%、Rn2O:6~25%であり、Al2O3/B2O3は0.1~1.0、Rn2OはLi2O、Na2O、及びK2Oの合計含有量である。
【0006】
(2)重量%で以下の成分をさらに含む、(1)に記載のガラス組成物:RO:0~15%、及び/又はTiO2:0~5%、及び/又はP2O5:0~2%、及び/又はZrO2:0~3%、及び/又はLa2O3:0~5%、及び/又はY2O3:0~8%、及び/又は清澄剤:0~1%であり、ROはMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、前記清澄剤はSb2O3、SnO2、Na2SiF6、及びK2SiF6のうちの一種又は複数種である。
【0007】
(3)重量%でSiO2、B2O3、Al2O3、ZnO、及びアルカリ金属酸化物を含み、Al2O3/B2O3が0.1~1.0であり、前記ガラス組成物の耐水安定性DWが2類以上、屈折率ndが1.50~1.56、アッベ数νdが56~65である。
【0008】
(4)重量%で以下の成分を含む、(3)に記載のガラス組成物:SiO2:52~72%、及び/又はB2O3:3~17%、及び/又はAl2O3:0.5~8%、及び/又はZnO:2~10%、及び/又はTiO2:0~5%、及び/又はRn2O:6~25%、及び/又はRO:0~15%、及び/又はP2O5:0~2%、及び/又はZrO2:0~3%、及び/又はLa2O3:0~5%、及び/又はY2O3:0~8%、及び/又は清澄剤:0~1%であり、ROはMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、Rn2OはLi2O、Na2O、及びK2Oの合計含有量であり、前記清澄剤はSb2O3、SnO2、Na2SiF6、及びK2SiF6のうちの一種又は複数種である。
【0009】
(5)重量%で以下の成分を含む、(1)~(4)のいずれか一つに記載のガラス組成物:Al2O3/SiO2は0.01~0.1、好ましくはAl2O3/SiO2が0.02~0.08、より好ましくはAl2O3/SiO2が0.03~0.07、及び/又はAl2O3/B2O3が0.15~0.8であり、好ましくはAl2O3/B2O3が0.15~0.6、及び/又はZnO/SiO2が0.03~0.17、好ましくはZnO/SiO2が0.04~0.15、より好ましくはZnO/SiO2が0.06~0.12、及び/又は(ZnO+TiO2)/B2O3が0.2~2.0、好ましくは(ZnO+TiO2)/B2O3が0.3~1.5、より好ましくは(ZnO+TiO2)/B2O3が0.35~1.0である。
【0010】
(6)重量%で以下の成分を含む、(1)~(5)のいずれか一つに記載のガラス組成物:SiO2:55~70%、好ましくはSiO2:56~68%、及び/又はB2O3:5~15%、好ましくはB2O3:7~13%、及び/又はAl2O3:1~6%、好ましくはAl2O3:1~5%、及び/又はZnO:3~9%、好ましくはZnO:4~8%、及び/又はTiO2:0.05~4%、好ましくはTiO2:0.2~3%、及び/又はRn2O:7~20%、好ましくはRn2O:8~18%、及び/又はRO:0~12%、好ましくはRO:0~10%、及び/又はP2O5:0~1%、及び/又はZrO2:0~2%、好ましくはZrO2:0~1%、及び/又はLa2O3:0~3%、及び/又はY2O3:0~5%、好ましくはY2O3:0~3%、及び/又は清澄剤:0~0.8%、好ましくは清澄剤:0~0.5%であり、ROはMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、Rn2OはLi2O、Na2O、及びK2Oの合計含有量であり、前記清澄剤はSb2O3、SnO2、Na2SiF6、及びK2SiF6のうちの一種又は複数種である。
【0011】
(7)重量%で以下の成分を含む、(1)~(6)のいずれか一つに記載のガラス組成物:Li2O:0.1~5%、好ましくはLi2O:0.2~3%、より好ましくはLi2O:0.5~2%、及び/又はNa2O:5~15%、好ましくはNa2O:6~14%、より好ましくはNa2O:7~13%、及び/又はK2O:0~8%、好ましくはK2O:0~7%、より好ましくはK2O:0~5%である。
【0012】
(8)重量%で以下の成分を含む、(1)~(7)のいずれか一つに記載のガラス組成物:K2O/(Na2O+Li2O)は0.8以下、好ましくはK2O/(Na2O+Li2O)が0.05~0.5、より好ましくはK2O/(Na2O+Li2O)が0.1~0.3、及び/又はLi2O/Na2Oが0.01~0.3、好ましくはLi2O/Na2Oが0.02~0.25、より好ましくはLi2O/Na2Oが0.03~0.22、及び/又はK2O/Na2Oが0.01~0.8、好ましくはK2O/Na2Oが0.05~0.5、より好ましくはK2O/Na2Oが0.1~0.4である。
【0013】
(9)重量%で以下の成分を含む、(1)~(8)のいずれか一つに記載のガラス組成物:CaO:10%以下、及び/又はBaO:10%以下。
(10)重量%で以下の成分を含む、(1)~(9)のいずれか一つに記載のガラス組成物:CaO:5%以下、及び/又はBaO:5%以下。
【0014】
(11)ガラス原料中のN元素含有量は2.0%未満、好ましくは1.5%未満、より好ましくは1.0%未満であり、前記N元素含有量は100Kgの理論ガラスを溶製するN元素の導入量/100Kgのガラス重量×100%である、(1)~(10)のいずれか一つに記載のガラス組成物。
【0015】
(12)屈折率ndが1.50~1.56、好ましくは1.505~1.55、より好ましくは1.51~1.54、アッベ数νdが56~65、好ましくは57~63、より好ましくは57.5~62である、(1)~(11)のいずれか一つに記載のガラス組成物。
【0016】
(13)耐酸安定性DAが2類以上、好ましくは1類、及び/又は耐水安定性DWが2類以上、好ましくは1類、及び/又は熱膨張係数α20/300℃が85×10-7/K以下、好ましくは82×10-7/K以下、より好ましくは80×10-7/K以下、及び/又は転移温度Tgが580℃以下、好ましくは570℃以下、より好ましくは560℃以下、及び/又は密度ρが2.70g/cm3以下、好ましくは2.65g/cm3以下、より好ましくは2.60g/cm3以下、及び/又は光透過率τ400nmが98.0%以上、好ましくは98.5%以上、より好ましくは99.0%以上、さらに好ましくは99.2%以上、及び/又は200時間耐候性試験後の濁度増加が2.0%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは0.8%以下、さらに好ましくは0.5%以下、及び/又は気泡度がA級以上、好ましくはA0級以上、より好ましくはA00級、及び/又はストライプがC級以上、好ましくはB級以上、及び/又は1400℃の高温粘度は220dPaS以下、好ましくは180dPaS以下、より好ましくは150dPaS以下である、(1)~(12)のいずれか一つに記載のガラス組成物。
【0017】
(14)(1)~(13)のいずれかに記載のガラス組成物を用いて製造されるガラスプリフォーム。
(15)(1)~(13)のいずれかに記載のガラス組成物又は(14)に記載のガラスプリフォームで製造される光学素子。
(16)(1)~(13)のいずれかに記載のガラス組成物、及び/又は(15)に記載の光学素子を含む光学機器。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。合理的な成分設計により、本発明により得られるガラス組成物は、化学安定性と耐候性が優れ、自動車ランプのレンズの製造に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るガラス組成物の実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で適宜変形して実施することが可能である。さらに、適宜省略はあるものの、記載を繰り返すことによって本発明の主旨が限定されるものではない。以下の説明において、本発明のガラス組成物は、単にガラスと称することもある。
【0020】
[ガラス組成物]
以下に、本発明のガラス組成物の各成分(構成要素)の範囲について説明する。本明細書において、各成分の含有量及び合計含有量は、特に指定のない限り、重量パーセント(wt%)で表すものとする。すなわち、各成分の含有量、合計含有量は、酸化組成物に換算したガラス物質の総重量に対する重量パーセントで表す。ここでいう「酸化物組成物に換算した」とは、本発明のガラス組成物の原料として用いた酸化物、錯塩、及び水酸化物等が溶融時に分解して酸化物に変換された場合の酸化物物質の総重量を100%とすることである。
【0021】
具体的には、本明細書に記載されている数値範囲には、上限値及び下限値が含まれ、「以上」及び「以下」には端点値、ならびに範囲に含まれるすべての整数及び分数が含まれ、範囲が限定されている場合に記載されている具体的な値に限定されるものではない。本明細書で「及び/又は」と呼ばれるものは包括的であり、例えば「A及び/又はB」は、Aのみ、Bのみ、又はAとBの両方を意味する。
【0022】
<必須成分と任意成分>
SiO2はガラスの主要成分であり、その含有量が72%を超えると、ガラスの溶融が難しく、気泡、介在物とストライプが除去できず、イメージンググレードの製品を得ることが困難である。また、ガラスの屈折率は設計要件より低くなり、ガラスの屈折率が低すぎると、ビームが同じ拡散角の要件の下で、ランプレンズがより大きな曲率を必要とし、それにより、熱間加工の難易度が高くなり、光学誤差がより大きくなり、熱間加工工程で欠陥が発生しやすく、レンズ表面の腐食斑の発生を加速させることにつながる。SiO2の含有量が52%未満の場合、ガラスの化学安定性(特に耐水性)と耐候性が設計要件を満たすことが困難となる。一方、ガラスのアッベ数は設計要求より低くなる。自動車ランプは単レンズ光学系であるため、ガラスのアッベ数が低すぎ、分散が大きすぎると、ビームがガラスレンズを透過した後に紫のエッジが発生し、照明品質に深刻な影響を与える。したがって、SiO2の含有量は52~72%、好ましくは55~70%、より好ましくは56~68%である。
【0023】
適量のB2O3を添加することでガラスの溶融温度と高温粘度を低下させることができ、ホウケイ酸塩ガラスでは高温粘度が低いほど、ガラスの気泡、介在物、ストライプなどがより簡単に除去することができる。より重要なことに、適量のB2O3がガラスネットワークをさらに補強し、ガラスの耐候性を向上させることができるが、その含有量が3%未満の場合、上記の効果は顕著ではない。B2O3の含有量が17%を超えると、ガラスの耐水性が急速に低下する。したがって、その含有量は3~17%、好ましくは5~15%、より好ましくは7~13%に限定される。
【0024】
適量のAl2O3はガラスネットワークを補強し、ガラスの化学安定性を高め、ガラスの熱膨張係数を低下させることができが、その含有量が0.5%未満の場合、上記の効果は顕著ではない、Al2O3の含有量が8%を超えると、ガラスの高温粘度が急速に上昇し、設計要件を満たすことが困難となる。したがって、Al2O3の含有量範囲は0.5~8%、好ましくは1~6%、より好ましくは1~5%である。
【0025】
いくつかの実施形態では、Al2O3とSiO2の相対含有量はガラスの耐候性に顕著な影響を与え、Al2O3/SiO2の値が0.01未満の場合、ガラスの耐候性が低下し、設計要件を満たすことが困難となる。Al2O3/SiO2の値が0.1より大きい場合、ガラスの耐候性は顕著に向上しないが、高温粘度が急速に上昇する。したがって、好ましくはAl2O3/SiO2の値が0.01~0.1、より好ましくはAl2O3/SiO2の値が0.02~0.08、さらに好ましくはAl2O3/SiO2の値が0.03~0.07である。
【0026】
いくつかの実施形態では、Al2O3とB2O3の相対含有量はガラスの耐水性に顕著な影響を与え、Al2O3/B2O3の値が0.1未満の場合、ガラスの耐水性が低下し、設計要件を満たすことが困難となる。Al2O3/B2O3の値が1.0より大きい場合、ガラスの耐水性は顕著に向上しないが、高温粘度が急速に上昇する。したがって、Al2O3/B2O3の値は、好ましくは0.1~1.0、より好ましくは0.15~0.8、さらに好ましくは0.15~0.6である。
【0027】
少量のP2O5はガラス中でガラスの化学強化性能を顕著に向上させることができると同時に、P2O5はガラス中でガラス微結晶の形成を促し、ガラスの耐熱衝撃強度を向上させることができる。P2O5の含有量が2%を超えると、ガラスは不安定になり、失透する場合がある。したがって、P2O5の含有量は2%以下、好ましくは1%以下に制御され、ガラスが十分な化学強化性能と耐熱衝撃性能を備えている場合は、より好ましくはP2O5を含まないことである。
【0028】
適量のZnOはガラスの屈折率を顕著に向上させ、ガラスの熱膨張係数と転移温度を低下させることができるが、その含有量が2%未満の場合は、上記の効果は顕著ではない。ZnOの含有量が10%を超える場合、ガラスのアッベ数が低下し、ガラス溶融時の表面張力が増大し、気泡が排出しにくくなり、気泡品質が設計要求を満たすことが困難となる。したがって、ZnOの含有量は2~10%、好ましくは3~9%、より好ましくは4~8%である。
【0029】
本発明者らが大量の実験研究を重ねた結果、いくつかの実施形態では、ZnOはガラス中でSiO2を主体とするネットワーク構造を変化させ、その相対的含有量はガラス表面の微小な亀裂の発生確率とは関係があり、ガラスの微小な亀裂は熱加工又は冷加工段階で発生し、ガラスの耐熱衝撃強度を大幅に低下させることが判明した。また、微小な亀裂はガラスの耐酸性、耐水性、及び耐気候浸食性を大幅に低下させることもある。自動車ランプレンズを例にとると、水蒸気は微小亀裂部からガラスを浸食し、ガラス表面に欠陥が発生するとともに、高低温の天候と水蒸気腐食により、微小な亀裂は拡張し、風化し、ガラス部品表面の欠陥が急速に拡大する。ZnOの含有量とSiO2の含有量との比ZnO/SiO2は0.03未満の場合、微小な亀裂の発生に対する抑制効果が明らかではない。ZnO/SiO2の値が0.17を超えると、ガラス液の表面張力が増大し、溶融時に大量の気泡が発生して堆積し、屈折率とアッベ数の一致性が低下し、さらに生産が停止し、大きな損失が発生する場合もある。したがって、好ましくはZnO/SiO2の値が0.03~0.17、より好ましくはZnO/SiO2の値が0.04~0.15、さらに好ましくはZnO/SiO2の値が0.06~0.12である。
【0030】
BaO、SrO、CaO、及びMgOはアルカリ土類金属酸化物である、適量のアルカリ土類金属酸化物はガラス中でガラスの屈折率を高め、ガラスの安定性を強化することができるが、その合計含有量ROが15%を超えると、アルカリ土類金属酸化物は水蒸気及び温度変化条件下で析出しやすく、ガラス表面に不透明な塩類を形成し、イメージング効果を損なう。また、15%を超えるアルカリ土類金属酸化物はガラス中でガラスの耐酸性を大幅に低下させ、酸性雨、酸性融雪剤などによる腐食により、ランプレンズの表面は急速に腐食斑が発生する。したがって、BaO、SrO、CaO、及びMgOの合計含有量ROは15%以下、好ましくは12%以下、より好ましくは10%以下である。
【0031】
本発明者らが大量の実験研究を重ねた結果、析出能力から見ると、BaO>SrO>CaO>MgOであり、析出物制御の観点から、好ましくはMgOとCaOを使用し、より好ましくはSrOを使用し、さらに好ましくはBaOを使用すると判明した。さらに、少量のCaOとBaO、特にBaOはガラスの気泡度を著しく改善することができるので、気泡度の向上の観点から、ガラス中に少量のCaO又はBaOを添加することができる。上記のように、ガラス設計が高温粘度をさらに低下させ、屈折率をさらに上昇させることに傾く場合、10%以下のCaO及び/又は10%以下のBaOを添加することができる。ガラス設計が析出物の制御に傾く場合、5%以下のCaO及び/又は5%以下のBaOを添加することができる。
【0032】
TiO2はガラスの屈折率、耐水性と耐候性を高めることができるが、その含有量が5%を超えると、ガラスの透過率、特に近紫外-紫色帯域の透過率が急速に低下するので、ランプレンズの照度を低下させ、走行安全に影響を与える一方に、使用中にランプレンズの温度が急速に上昇し、レンズ表面の浸食が加速し、微小な亀裂の発生と拡張がより速くなり、レンズの曇りが加速する。したがって、TiO2の含有量は0~5%、好ましくは0.05~4%、より好ましくは0.2~3%である。
【0033】
いくつかの実施形態では、ZnOとTiO2はガラス中でB2O3の構造を変化させるので、ガラスの高温粘度、転移温度、及び耐水性が大きく変化する。(ZnO+TiO2)/B2O3の値が0.2未満の場合、ガラスの耐水性が急速に低下し、ガラスの転移温度が上昇するが、ガラスの高温粘度の低下が顕著ではない。(ZnO+TiO2)/B2O3の値が2.0より大きい場合、ガラスの高温粘度が急速に上昇し、ガラスの耐水性の向上が顕著ではない。また、ガラス紫外線及び400nm透過率が大幅に低下するので、ランプに使用すると発熱の急激な上昇を招き、ガラス表面欠陥の発生を加速する。したがって、好ましくは(ZnO+TiO2)/B2O3が0.2~2.0、より好ましくは(ZnO+TiO2)/B2O3が0.3~1.5、さらに好ましくは(ZnO+TiO2)/B2O3が0.35~1.0である場合、ガラスの高温粘度、転移温度及び耐水性は最もバランスが取れる。
【0034】
3%未満のZrO2はガラス中でガラス液の炉体侵食能力を低下させ、溶融炉の耐用年数を向上させることができる。ZrO2の含有量が3%を超えると、ガラス中に不溶物が発生しやすくなり、ガラス本来の品質の低下を招く。したがって、ZrO2の含有量は3%以下、好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下である。
【0035】
La2O3はガラスの屈折率を高め、ガラスの高温粘度を下げることができるが、その含有量が5%を超えると、ガラスの耐酸性が急速に低下し、コストが上昇する。したがって、La2O3の含有量は5%以下、好ましくは3%以下に限定され、さらに好ましくはLa2O3を含まないことである。
【0036】
Y2O3はガラス中でガラスの屈折率と耐熱衝撃性能を高めることができるが、その含有量が8%を超えると、ガラスの化学安定性が急速に低下する。したがって、Y2O3の含有量は8%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下に限定される。
【0037】
アルカリ金属酸化物Li2O、Na2O、及びK2Oはガラスの転移温度を下げ、ガラスの溶融性能を改善することができるが、その合計含有量Rn2Oが25%を超えると、ガラスの化学安定性が低下する。したがって、Rn2Oの含有量は6~25%、好ましくは7~20%、より好ましくは8~18%である。
【0038】
単一アルカリ金属酸化物の作用から見ると、Li2Oはガラス転移温度と高温粘度を下げる能力が最も強く、その含有量が0.1%未満の場合、上記の効果は顕著ではなく、その含有量が5%を超えると、ガラスが失透しやすく、原材料コストが急速に上昇し、さらに深刻なのは、ガラスの溶解が速くなり、高効率のコールドトップ電気炉による生産方式は適切でなく、生産コストとエネルギー消費が急速に上昇する。したがって、Li2Oの含有量は0.1~5%、好ましくは0.2~3%、より好ましくは0.5~2%である。
【0039】
適量のNa2Oはガラスの溶融性能を改善し、ガラスの高温粘度を下げることができるが、その含有量が5%未満の場合、ガラスの溶融性能と高温粘度は設計要求を満たさなくなり、ガラスの耐水性と耐候性が急速に低下する。また、Na2Oの含有量が15%を超えると、ガラスの熱膨張係数が急速に上昇し、ガラスの耐水性と耐候性が急速に低下し、設計要件を満たすことが困難となる。したがって、Na2Oの含有量は5~15%、好ましくは6~14%、より好ましくは7~13%に限定される。
【0040】
K2Oの含有量が8%を超えると、ガラスネットワーク構造が大きく破壊され、ガラスの耐水性と耐候性が設計要求を満たすことが困難となる。したがって、K2Oの含有量は8%以下、好ましくは7%以下、より好ましくは5%以下に限定される。
【0041】
本発明者らが研究した結果、Li2O、Na2O、及びK2Oの3種類のアルカリ金属酸化物が混合して存在する場合、ガラスの構造は単一アルカリ金属酸化物の存在に比べて複雑な変化が発生し、それにより、ガラスの耐水性、耐候性、耐熱衝撃性、及び高温粘度にも複雑な変化が発生すると判明した。具体的には、K2O/(Na2O+Li2O)の値が0.8より大きい場合、ガラスの化学安定性と耐候性が急速に低下し、熱膨張係数が急速に上昇する。したがって、好ましくはK2O/(Na2O+Li2O)の値が0.8以下、より好ましくはK2O/(Na2O+Li2O)の値が0.05~0.5、さらに好ましくはK2O/(Na2O+Li2O)の値が0.1~0.3である。
【0042】
いくつかの実施形態では、Li2Oの含有量とNa2Oの含有量との比Li2O/Na2Oが0.01未満である場合、ガラスの高温粘度が上昇し、ガラスの耐熱衝撃性能が低下する。Li2O/Na2Oの値が0.3を超える場合、ガラスは生産工程で液体状態から固体状態に冷却する時間が長くなり、ストライプが低下し、ランプレンズのプレス成形に必要なブランクの公差制御が非常に困難になり、材料の利用率が低下し、歩留まりが低下する。したがって、好ましくはLi2O/Na2Oの値が0.01~0.3、より好ましくは0.02~0.25、さらに好ましくは0.03~0.22である。
【0043】
いくつかの実施形態では、K2Oの含有量とNa2Oの含有量との比K2O/Na2Oが0.8を超える場合、ガラス構造のK+に対する制限能力が大幅に低下し、ガラスの耐候性が低下する。K2O/Na2Oの値が0.01未満の場合、ガラスの「混合アルカリ」効果が非常に弱くなり、K+がNa+の析出に対して有効な干渉を形成できず、耐候性も低下し、表面析出が深刻になる傾向がある。したがって、好ましくはK2O/Na2Oが0.01~0.8、より好ましくは0.05~0.5、さらに好ましくは0.1~0.4である。
【0044】
Sb2O3、SnO2、Na2SiF6、及びK2SiF6などは清澄剤として使用でき、ガラスの気泡度を高めるのに有利であり、単独又は組み合わせて存在する場合は1%以下、好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.5%以下である。
【0045】
成分設計によりガラスの溶融性能を最適化し、ガラスの気泡度を向上させるほか、類似の高粘度ケイ酸塩ガラスは通常、酸化物成分と硝酸塩を導入する方式でガラスの溶融性能と気泡度を最適化する。硝酸塩は溶融過程で窒素元素のほとんどがNOXガスとして大気中に排出され、窒素酸化物は人体の健康に極めて大きな損害を与え、長期吸入は肺癌を引き起こすリスクがある。そこで、本発明者らは、ガラスの溶融性能を保証すると同時に、窒素酸化物の排出を低減するための研究に取り組んでいる。本発明者らが研究した結果、KNO3とBa(NO3)2などの方式で硝酸塩を導入し、上記の清澄剤と混合して使用する場合、ガラスの気泡度は品質要求を満たすことができると同時に、窒素酸化物の排出量はより低いレベルに低下することができると判明した。換算により、ガラス原料におけるN(窒素)元素含有量(理論ガラスを100Kg溶融する場合のN元素導入量/100Kgガラス重量×100%)は2.0%未満、好ましくは1.5%未満、より好ましくは1.0%未満である。
【0046】
<含まれるべきでない成分>
本発明のガラスにおいて、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag及びMo等の遷移金属の酸化物は、単独又は複合的に少量含有する場合であってもガラスが着色し、可視領域の特定の波長に吸収が生じ、さらに本発明の可視光透過率の効果を向上させる性質が弱くなる。したがって、特に可視領域の波長の透過率に対する要求があるガラス組成物に対して、実際には含まないことが好ましい。
【0047】
Th、Cd、Tl、Os、Be及びSeの酸化物は、近年、有害な化学物質として使用を制御する傾向にあり、ガラスの製造工程だけでなく、加工工程及び完成品の処置に至るまで、環境保護への取り組みが必要である。そのため、環境への影響を重視する場合は、不可避な混入以外は、それらを含まないことが好ましい。これにより、ガラス組成物は実際には環境を汚染する物質を含まなくなる。したがって、本発明のガラス組成物は、特殊な環境対策を取らなくても製造、加工及び廃棄できる。また、本発明のガラス組成物は、環境保護のために、As2O3とPbOを含まないことが好ましい。
【0048】
本明細書に記載されている「含まない」、「0%」という用語は、化合物、分子又は元素を本発明のガラス組成物の原料として意図的に添加しなかったことを意味する。しかし、ガラス組成物を製造するための原料及び/又は設備として、意図的に添加されていない不純物や成分が、最終的なガラス組成物の中に少量又は微量に存在することがあり、それらも本発明の特許の対象となる。
【0049】
以下に本発明のガラス組成物の性能を説明する。
<屈折率とアッべ数>
ガラスの屈折率(nd)とアッベ数(νd)は、「GB/T7962.1-2010」に規定された方法に従って試験されている。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の屈折率(nd)の上限値が1.56、好ましくは1.55、より好ましくは1.54である。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の屈折率(nd)の下限値が1.50、好ましくは1.505、より好ましくは1.51である。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物のアッベ数(νd)の上限値が65、好ましくは63、より好ましくは62である。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物のアッベ数(νd)の下限値が56、好ましくは57、より好ましくは57.5である。
【0050】
<耐酸安定性>
【0051】
ガラスの耐酸安定性(DA)(粉末法)は「GB/T17129」に規定された方法に従って試験されている。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の耐酸安定性(DA)は2類以上、好ましくは1類である。
【0052】
<耐水安定性>
ガラスの耐水安定性(Dw)(粉末法)は「GB/T17129」に規定された方法に従って試験されている。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の耐水安定性(Dw)は2類以上、好ましくは1類である。
【0053】
<熱膨脹係数>
ガラスの熱膨張係数(α20/300℃)は「GB/T7962.16-2010」に規定された方法に従って測定された20~300℃のデータである。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の熱膨張係数(α20/300℃)は85×10-7/K以下、好ましくは82×10-7/K以下、より好ましくは80×10-7/K以下である。
【0054】
<密度>
ガラスの密度(ρ)は「GB/T7962.20-2010」に規定された方法に従って試験されている。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の密度(ρ)は2.70g/cm3以下、好ましくは2.65g/cm3以下、より好ましくは2.60g/cm3以下である。
【0055】
<転移温度>
ガラスの転移温度(Tg)は「GB/T7962.16-2010」に規定された方法に従って試験されている。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の転移温度(Tg)は580℃以下、好ましくは570℃以下、より好ましくは560℃以下である。
【0056】
<光透過率>
ガラスの光透過率(τ400nm)は「GB/T7962.12-2010」に規定された方法に従って試験されている。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の光透過率(τ400nm)は98.0%以上、好ましくは98.5%以上、より好ましくは99.0%以上、さらに好ましくは99.2%以上である。
【0057】
<気泡度>
ガラスの気泡度は「GB/T7962.8-2010」に規定された方法に従って試験されている。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の気泡度はA級以上、好ましくはA0級以上、より好ましくはA00級である。
【0058】
<耐候性>
ガラスの耐候性は以下の方法に従って試験されている。
試料を相対湿度90%の飽和水蒸気雰囲気の試験箱に入れ、40~50℃の温度で1時間おきに交互に循環させ、その濁度増加量を測定する。
【0059】
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物は200時間の耐候性試験後の濁度増加が2.0%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは0.8%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。
【0060】
<ストライプ>
ガラスのストライプは、点光源とレンズで構成されたストライプメーター用いて、標準試料を最も縞が見えやすい方向から比較・確認する。そのグレードは4段階に分けられる。詳細は下表1を参照されたい。
【0061】
【0062】
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物のストライプがC級以上、好ましくはB級以上である。
【0063】
<高温粘度>
ガラスの1400℃の高温粘度は、以下の方法に従って試験されている。THETA Rheotronic II高温粘度計を用いて回転法で試験し、数値単位はdPaS(ポアズ)であり、その数値が小さいほど粘度が小さいことを示す。
いくつかの実施形態では、本発明のガラス組成物の1400℃の高温粘度は220dPaS以下、好ましくは180dPaS以下、より好ましくは150dPaS以下である。
【0064】
[製造方法]
本発明のガラス組成物の製造方法は以下のとおりである。本発明のガラスは、酸化物、水酸化物、フッ化物、各種塩類(炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、メタリン酸塩)などの従来の原料、従来の工程で製造され、常法により配合した後、調製した炉材を1400~1550℃の溶融炉(白金るつぼ、金又は白金合金るつぼ)に投入して溶融する。その後、清澄化、均一化して、気泡や未溶解物のない均質な溶融ガラスを得、この溶融ガラスを金型に入れて鋳造し、焼きなましする。当業者であれば、実際の必要に応じて、原料、製法及びプロセスパラメータを適宜選択することができる。
【0065】
[ガラスプリフォーム及び光学素子]
直接滴下成形、研磨加工手段、又は熱プレス成形などのプレス成形手段を用いて、製造されたガラス組成物からガラスプリフォームを作製することができる。すなわち、精密滴下成形手段で溶融ガラス組成物を直接ガラス精密プリフォームに成形し、又は研削や研磨などの機械加工手段でガラスプリフォームを作製し、あるいはガラス組成物を用いてプレス成形用のプリフォームを作製し、当該プリフォームに対して熱プレス成形してから研磨し、ガラスプリフォームを作製することができる。なお、光学プリフォームの製造手段は上記手段に限定されないことを説明されたい。
【0066】
上記のように、本発明のガラス組成物は、各種光学素子及び光学設計に有用であり、本発明のガラス組成物を用いてブランクを作製し、そして、このブランクに対して再度熱プレス成形、精密プレス成形等を行い、レンズ、プリズム等の光学素子を作製することが特に好ましい。
【0067】
本発明のガラスプリフォーム及び光学素子は、上記本発明のガラス組成物から形成される。本発明のガラスプリフォームは、ガラス組成物の優れた特性を備え、本発明の光学素子は、ガラス組成物の優れた特性を有し、光学的価値の高い各種レンズ、プリズム等の光学素子を提供することができる。
【0068】
レンズの例としては、レンズ表面が球面又は非球面の凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズ、両凸レンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズなどのさまざまなレンズが挙げられる。本発明のレンズはまた、自動車ランプのレンズを含む。
【0069】
[光学機器]
本発明のガラス組成物からなる光学素子は、写真装置、撮像装置、投影装置、表示装置、車載装置(ランプを含む)及び監視装置などを含むが、これらに限定されない光学機器を作製することができる。
【実施例】
【0070】
<ガラス組成物の実施例>
本発明の技術的解決策をさらに明確に説明するために、以下の非限定的な実施例を提供する。
本実施例では、上記ガラス組成物の製造方法を用いて、表2~表3に示す組成を有するガラス組成物を得た。また、各ガラスの特性を本発明に記載の試験方法により測定し、その結果を表2~表3に表した。
【0071】
【0072】
【0073】
<ガラスプリフォームの実施例>
ガラス組成物の実施例1~17で得られたガラスを、研磨加工手段、又は熱プレス成形、精密プレス成形などのプレス成形手段で、凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズ、両凸レンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズなど、様々なレンズ、プリズムなどのプリフォームを製造する。
【0074】
<光学素子の実施例>
上記光学プリフォームの実施例で得られたプリフォームを焼き戻しし、屈折率などの光学特性が所望の値に達するように、ガラス内部のひずみを低減しながら屈折率を微調整する。
次に、各プリフォームを研削し、研磨し、凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズ、両凸レンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズなどのさまざまなレンズ、プリズムを作製する。得られた光学素子の表面には反射防止膜を塗布することもできる。
【0075】
<光学機器の実施例>
上記光学素子の実施例で製造された光学素子は、光学設計により、1つ又は複数の光学素子を用いて光学部品又は光学コンポーネントを形成することにより、撮像装置、センサ、顕微鏡、医薬技術、デジタル投影、通信、光学通信技術/情報伝送、自動車分野における光学/照明、フォトリソグラフィ技術、エキシマレーザ、ウエハ、コンピュータチップ及びこのような回路及びチップを含む集積回路及び電子デバイス、又は車載分野の撮像設備と装置に用いることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量%で以下の成分を含
み、以下の条件を満たす、ガラス組成物
。
SiO
2:52~72%、B
2O
3:3~17%、Al
2O
3:0.5~8%、ZnO:2~10%、
及びRn
2O:6~25%
。
Al
2O
3/B
2O
3
(重量比)は0.1~1.0
。
Rn
2
Oの量はLi
2O、Na
2O、及びK
2Oの合計含有量である。
【請求項2】
重量%で以下の
群より選ばれる一種以上の成分をさらに含む、請求項1に記載のガラス組成物
。
RO:0~15%
、TiO
2:0~5%
、P
2O
5:0~2%
、ZrO
2:0~3%
、La
2O
3:0~5%
、Y
2O
3:0~8%
、及び清澄剤:0~1%
からなる群。
ROの量はMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、前記清澄剤はSb
2O
3、SnO
2、Na
2SiF
6、及びK
2SiF
6のうちの一種又は複数種である。
【請求項3】
重量%でSiO
2、B
2O
3、Al
2O
3、ZnO、及びアルカリ金属酸化物を含み、Al
2O
3/B
2O
3
(重量比)が0.1~1.0であり、耐水安定性D
Wが2類以上、屈折率n
dが1.50~1.56、アッベ数ν
dが56~65である、ガラス組成物。
【請求項4】
重量%で以下の
群より選ばれる一種以上の成分を含む、請求項3に記載のガラス組成物
。
SiO
2:52~72%
、B
2O
3:3~17%
、Al
2O
3:0.5~8%
、ZnO:2~10%
、TiO
2:0~5%
、Rn
2O:6~25%
、RO:0~15%
、P
2O
5:0~2%
、ZrO
2:0~3%
、La
2O
3:0~5%
、Y
2O
3:0~8%
、及び清澄剤:0~1%
からなる群。
ROの量はMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、Rn
2O
の量はLi
2O、Na
2O、及びK
2Oの合計含有量であり、前記清澄剤はSb
2O
3、SnO
2、Na
2SiF
6、及びK
2SiF
6のうちの一種又は複数種である。
【請求項5】
以下の4条件のうちの1つ以上を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物
。
1)Al
2
O
3
/SiO
2
(重量比)が0.01~0.1;
2)Al
2
O
3
/B
2
O
3
(重量比)が0.15~0.8;
3)ZnO/SiO
2
(重量比)が0.03~0.17;
4)(ZnO+TiO
2
)/B
2
O
3
(重量比)が0.2~2.0。
【請求項6】
以下の4条件のうちの1つ以上を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
1)Al
2
O
3
/SiO
2
(重量比)が0.02~0.08;
2)Al
2
O
3
/B
2
O
3
(重量比)が0.15~0.6;
3)ZnO/SiO
2
(重量比)が0.04~0.15;
4)(ZnO+TiO
2
)/B
2
O
3
(重量比)が0.3~1.5。
【請求項7】
以下の3条件のうちの1つ以上を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
1)Al
2
O
3
/SiO
2
(重量比)が0.03~0.07;
2)ZnO/SiO
2
(重量比)が0.06~0.12;
3)(ZnO+TiO
2
)/B
2
O
3
(重量比)が0.35~1.0。
【請求項8】
重量%で以下の
群より選ばれる一種以上の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物
。
SiO
2:55~70
、B
2O
3:5~15%
、Al
2O
3:1~6%
、ZnO:3~9%
、TiO
2:0.05~4%
、Rn
2O:7~20%
、RO:0~12%
、P
2O
5:0~1%
、ZrO
2:0~2%
、はLa
2O
3:0~3%
、Y
2O
3:0~5%
、及び清澄剤:0~0.8%
からなる群。
ROの量はMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、Rn
2O
の量はLi
2O、Na
2O、及びK
2Oの合計含有量であり、前記清澄剤はSb
2O
3、SnO
2、Na
2SiF
6、及びK
2SiF
6のうちの一種又は複数種である。
【請求項9】
重量%で以下の群より選ばれる一種以上の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
SiO
2
:56~68%、B
2
O
3
:7~13%、Al
2
O
3
:1~5%、ZnO:4~8%、TiO
2
:0.2~3%、Rn
2
O:8~18%、RO:0~10%、ZrO
2
:0~1%、Y
2
O
3
:0~3%、及び清澄剤:0~0.5%からなる群。
ROの量はMgO、CaO、SrO、及びBaOの合計含有量であり、Rn
2
Oの量はLi
2
O、Na
2
O、及びK
2
Oの合計含有量であり、前記清澄剤はSb
2
O
3
、SnO
2
、Na
2
SiF
6
、及びK
2
SiF
6
のうちの一種又は複数種である。
【請求項10】
重量%で以下の
群より選ばれる一種以上の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物
。
Li
2O:0.1~5%
、Na
2O:5~15%
、K
2O:0~8%
、CaO:0~10%、及びBaO:0~10%からなる群。
【請求項11】
重量%で以下の群より選ばれる一種以上の成分を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
Li
2
O:0.5~2%、Na
2
O:7~13%、K
2
O:0~5%、CaO:0~5%、及びBaO:0~5%からなる群。
【請求項12】
以下の3条件のうちの1つ以上を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物
。
1)K
2
O/(Na
2
O+Li
2
O)(重量比)が0~0.8;
2)Li
2
O/Na
2
O(重量比)が0.01~0.3;
3)K
2
O/Na
2
O(重量比)が0.01~0.8。
【請求項13】
以下の3条件のうちの1つ以上を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
1)K
2
O/(Na
2
O+Li
2
O)(重量比)が0.1~0.3;
2)Li
2
O/Na
2
O(重量比)が0.03~0.22;
3)K
2
O/Na
2
O(重量比)が0.1~0.4。
【請求項14】
ガラス原料中のN元素含有量
が2.0%未満
であり、前記N元素含有量は100Kgの理論ガラスを溶製するN元素の導入量/100Kgのガラス重量×100%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項15】
ガラス原料中のN元素含有量が1.0%未満であり、前記N元素含有量は100Kgの理論ガラスを溶製するN元素の導入量/100Kgのガラス重量×100%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項16】
屈折率n
dが1.50~1.56
、アッベ数ν
dが56~65
である、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項17】
屈折率n
d
が1.51~1.54、アッベ数ν
d
が57.5~62である、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項18】
以下の10条件のうちの1つ以上を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
1)耐酸安定性D
A
が2類以上である。
2)耐水安定性D
W
が2類以上である。
3)熱膨張係数α
20/300℃
が85×10
-7
/K以下である。
4)転移温度T
g
が580℃以下である。
5)密度ρが2.70g/cm
3
以下である。
6)光透過率τ
400nm
が98.0%以上である。
7)200時間耐候性試験後の濁度増加が2.0%以下である。
8)気泡度がA級以上である。
9)ストライプがC級以上である。
10)1400℃の高温粘度は220dPaS以下である。
【請求項19】
以下の10条件のうちの1つ以上を満たす、請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
1)耐酸安定性D
A
が1類である。
2)耐水安定性D
W
が1類である。
3)熱膨張係数α
20/300℃
が80×10
-7
/K以下である。
4)転移温度T
g
が560℃以下である。
5)密度ρが2.60g/cm
3
以下である。
6)光透過率τ
400nm
が99.2%以上である。
7)200時間耐候性試験後の濁度増加が0.5%以下である。
8)気泡度がA
00
級である。
9)ストライプがB級以上である。
10)1400℃の高温粘度が150dPaS以下である。
【請求項20】
請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物
からなる、ガラスプリフォーム。
【請求項21】
請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物
、又は、当該ガラス組成物からなるガラスプリフォームで製造され
た、光学素子。
【請求項22】
請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス組成物
からなる部材を含む
、光学機器。
【国際調査報告】