(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】電気接触要素
(51)【国際特許分類】
H01R 12/57 20110101AFI20240920BHJP
H05K 3/00 20060101ALI20240920BHJP
H01R 13/11 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H01R12/57
H05K3/00 T
H01R13/11 302A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518217
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2022075515
(87)【国際公開番号】W WO2023046550
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504019733
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】カルステン・クロメ
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ・ローゼマイアー
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AB76
5E223AC25
5E223BA27
5E223CB22
5E223CB27
5E223CB29
5E223CB31
5E223CD01
5E223DB08
5E223DB11
(57)【要約】
プリント回路基板に接触するための電気接触要素であって、接触ウェブ(5)を有する接触ストリップ(3)と、接触ストリップ(3)のセクション(15)上に配置された接触ラグ(7)と、を有し、接触ラグ(7)が、接触ストリップ(3)の延長方向において、少なくとも部分的に接触ストリップ(3)と共に延在し、プリント回路基板に向かう領域(9)において角度を付けられており、角度付き領域(9)が、プリント回路基板又は導体経路に接触するための第1の面(11A)と、第1の面(11A)とは反対側の第2の面(11B)と、を有し、角度付き領域(9)の第2の面(11B)が、接触ウェブ(5)によって支持されるように、少なくとも部分的に接触ウェブ(5)上に配置されている。さらに、本発明は、少なくとも1つの電気接触要素を有する接触キャリアと、プリント回路基板に接触するための電気接触要素の製造方法と、を提案している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板に接触するための電気接触要素であって、接触ウェブ(5)を有する接触ストリップ(3)と、前記接触ストリップ(3)のセクション(15)上に配置された接触ラグ(7)と、を有し、前記接触ラグ(7)が、前記接触ストリップ(3)の延長方向において、少なくとも部分的に前記接触ストリップ(3)と共に延在し、プリント回路基板に向かう領域(9)において角度を付けられており、角度付き領域(9)が、プリント回路基板に接触するための第1の面(11A)と、前記第1の面(11A)とは反対側の第2の面(11B)と、を有する電気接触要素において、
前記角度付き領域(9)の前記第2の面(11B)が、前記接触ウェブ(5)によって支持されるように、少なくとも部分的に前記接触ウェブ(5)上に配置されていることを特徴とする電気接触要素。
【請求項2】
前記接触ラグ(7)が、前記接触ストリップ(3)の延在方向において、前記接触ストリップ(3)の前記セクション(15)に横方向に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の電気接触要素。
【請求項3】
角度付き領域(9)が、前記接触ラグ(7)の2つの表面間に90°以下、特に90°未満の角度(α)で延在していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電気接触要素。
【請求項4】
前記接触ラグ(7)が、角度付き領域(9)の第2の面(11B)を接触ウェブ(5)上に配置するために、接触ストリップ(3)のセクション(15)の周りに曲げられるように適合していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気接触要素。
【請求項5】
接触ウェブ(5)及び/又は角度付き領域(9)の周縁領域に、少なくとも1つの面取りが設けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気接触要素。
【請求項6】
角度付き領域(9)が、接触ウェブ(5)に対して垂直に配置されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気接触要素。
【請求項7】
少なくとも1つの接続要素(13A、13B)、特にバネ要素が、接触ストリップ(3)の接触ウェブ(5)とは反対側の端部に配置され、導体との電気的接続に適合していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気接触要素。
【請求項8】
角度付き領域(9)の第1の面(11A)が、プリント回路基板、特にプリント回路基板上の接触面にはんだ付けされるように適合していることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の電気接触要素。
【請求項9】
電気接触要素が、弾性を有する導電性材料から一体的に形成されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の電気接触要素。
【請求項10】
プレス曲げ部品として構成されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の電気接触要素。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の、少なくとも1つの電気接触要素、特に複数の電気接触要素を含む接触キャリア。
【請求項12】
プリント回路基板に接触するための電気接触要素を製造するための方法であって、
接触ウェブ(5)を有する接触ストリップ(3)と、前記接触ストリップ(3)上に配置された接触ラグ(7)と、を提供するステップ(110)であって、前記接触ラグ(7)は、前記接触ストリップ(3)のセクション(15)上に配置され、前記接触ストリップ(3)の延長方向において少なくとも部分的に前記接触ストリップ(3)と共に延在する、ステップ(110)と、
前記接触ストリップ(3)の領域に角度を付けるステップ(120)であって、角度付き領域(9)は、プリント回路基板に接触するための第1の面(11A)と、前記第1の面(11A)とは反対側の第2の面(11B)と、を有する、ステップ(120)と、を有する方法において、
前記接触ウェブ(5)によって支持されるように、前記接触ウェブ(5)上に前記第2の面(11B)を配置するために、前記接触ラグ(7)を前記接触ストリップ(3)の前記セクション(15)の周りで曲げるステップ(130)を特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段に記載の、プリント回路基板に接触するための電気接触要素に関する。さらに、本発明は、少なくとも1つの電気接触要素を有する接触キャリア、及び電気接触要素を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような電気接触要素は、接触ウェブを有する接触ストリップと、接触ストリップのセクションに配置された接触ラグとを含んでおり、接触ラグは、接触ストリップの延長方向において、少なくとも部分的に接触ストリップと共に延在し、プリント回路基板に向かう領域において角度を付けられており、角度付き領域は、プリント回路基板に接触するための第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有する。
【0003】
従来技術では、導体板とも呼ばれるプリント回路基板には、表面実装デバイス(SMD)はんだ付け技術を用いて、このような電気接触要素がしばしば実装される。SMDはんだ付け技術では、プリント回路基板には通常、電気部品とも呼ばれる、このような電気接触要素を複数個備えた接触キャリアが実装される。このために、接触ラグの角度付き領域は、はんだ付けペーストが塗布されたはんだ付けパッドに平らに置かれ、接触キャリアと共にはんだ付け炉を通される。すべての電気接触要素がはんだ付けペーストに接触することを確実にするために、接点間の高低差ははんだ付けペーストの厚さより小さくする必要がある。いわゆる「共平面性」の通常値は150μmから100μmの範囲である。プリント回路基板に向かって接触面を増大させるために、接触ラグに角度を付けてもよい。
【0004】
このような電気接触要素は、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4に例として記載されている。
【0005】
しかしながら、従来技術から知られている電気接触要素には、このような角度付けが共平面性の要件を満たすのに十分な精度及び再現可能な精度で実施できない場合があるという欠点がある。特に、電気接触要素に弾性を有する材料が使用されている場合、接触ストリップが弾性領域でのみ変形し、電気接触要素を取り付けた際に跳ね返り、共平面性の要件を満たせなくなる危険性が存在する。最悪の場合、はんだ接合部の温度が低下し、電気的接触が中断する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102018000204号明細書
【特許文献2】独国特許発明第102012105995号明細書
【特許文献3】欧州特許第2639894号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1930987号調査報告書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、共平面性の要件を満たすために、電気接触要素に使用される材料の弾性に関係なく、再現可能な精度での角度付けを可能にする電気接触要素を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本課題は、請求項1の特徴を備えた物によって解決される。
【0009】
したがって、角度付き領域の第2の面は、接触ウェブによって支持されるように、少なくとも部分的に、接触ウェブ上に配置されている。
【0010】
電気接触要素は、例えばプレス曲げ加工部品として一体的に形成されているか、又は導電性材料の複数部分から構成されていてよく、電気接触要素から導体経路又はプリント回路基板上の接続接点への電気接続を確立する。
【0011】
このために接触要素は、接触ウェブを有する接触ストリップと、接触ストリップのセクションに配置された接触ラグと、を含んでいる。「接触ウェブ」という概念は、例えば少なくとも部分的に、接触ストリップの面に沿って、例えば組み立てられた状態でプリント回路基板の方向を向く接触ストリップの面に沿って延在する接触ストリップのストリップ状のセクションを表すために用いられ得る。接触ラグは、例えば、接触ストリップの側面に配置されているか、又は接触ストリップと一体的に形成されていてよい。このために、電気接触要素を製造する際、接触ストリップと接触ラグとは、まず一平面上に位置し得る。その後、接触ラグは、プリント回路基板に向かう領域において、好ましくは90°以下の角度で角度付けられる。この文脈において「角度付けられる」とは、接触ラグの材料を曲げることであると理解され得る。例えば、角度付けられた接触ラグを有する接触要素は、側面から見た場合に概ねI字型に形成されていてよい。
【0012】
角度付き領域の第1の面は、組み立てられた状態でプリント回路基板の方向を向いており、プリント回路基板の電気的接触、又はプリント回路基板上に配置された接触面若しくは導体経路の電気的接触に用いられる。
【0013】
第1の面とは反対側の角度付き領域の第2の面は、接触ウェブによって支持されるように、少なくとも部分的に接触ウェブ上に配置されている。例えばこれは、接触ラグを接触ストリップに対して曲げるプロセスによって、例えば接触ラグが接触ストリップ上に配置されている部分の周りに曲げることによって実現し得る。
【0014】
接触ウェブ上に配置するとは、角度付き領域の第2の面が接触ウェブに機械的に接続されているか、又は接触ウェブに載置されていることを意味すると理解され得る。接触ウェブ上のこのような配置は、有利なことに、共平面性の要件を満たすために、使用される材料に関係なく、再現可能な精度での角度付けを可能にする。
【0015】
一例では、接触ラグは接触ストリップの延在方向において、接触ストリップのセクションに横方向に配置されている。例えば、接触ストリップは基本的に長方形に形成されていてよく、長辺を進行方向にして、第1の端部領域から第2の端部領域まで延在している。この際、接触ウェブは、第2の端部領域における長方形の短辺によって形成されていてよく、この短辺は、組み立てられた状態においてプリント回路基板の方向を向いている。横方向の配置とは、例えば長辺上の配置であると理解することが可能であり、接触ラグは、例えばフックの形状で長辺上に配置されている。
【0016】
有利なことに、接触ラグのこのような配置は、電気接触要素の特に容易な製造を可能にする。なぜなら、電気接触要素を一体的に、例えばシートメタルから打ち抜くことが可能であり、後続の曲げプロセスによって仕上げることができるからである。
【0017】
別の例では、接触ラグは、接触ストリップ上に異なるように配置されていてよい。例えば、接触ラグは、接触ラグの材料にU字型の切り込みを入れ、接触ラグの平面から曲げて形成され得る。
【0018】
一例では、角度付き領域は、接触ラグの2つの表面間で90°以下、特に90°未満の角度で延在している。
【0019】
別の例では、90°以上、特に90°より大きい角度を選択することも可能である。
【0020】
例えば、これによって、側面から見て概ねI字型に形成された接触ラグが実現し得る。
【0021】
有利なことに、特にこのような角度が90°未満である場合、角度付き領域が接触ウェブ上に配置される際、例えば接触ラグを接触ストリップに対して曲げることによって、角度付き領域が、角度に対応するプレテンションで接触ウェブに支持され得る。
【0022】
一例では、接触ラグは、接触ウェブ上に角度付き領域の第2の面を配置するために、接触ストリップのセクションの周りに曲げられるように適合している。
【0023】
これによって、有利なことに、角度付き領域は、接触ウェブによって支持されるように、接触ストリップの接触ウェブ上で摺動可能である。
【0024】
一例では、接触ウェブ及び/又は角度付き領域の周縁領域に、少なくとも1つの面取りが設けられる。
【0025】
これによって、有利なことに、角度付き領域が接触ストリップの接触ウェブ上でより容易に摺動可能である。
【0026】
一例では、角度付き領域は接触ウェブに対して垂直に配置されている。
【0027】
これによって、有利なことに、複数の電気接触要素をプリント回路基板上に並べて配置し、プリント回路基板の反対側から電気的に接触させることができる。
【0028】
一例では、電気接触要素は、少なくとも1つの接続要素、特にバネ要素を有し、当該接続要素は、接触ウェブとは反対側の接触ストリップの一端に配置されており、導体との電気的接続に適合している。
【0029】
接続要素は、例えばバネ要素として構成されていてよい。別の例では、接続要素は、ピン要素、ソケット要素、クランプ要素、はんだ付け要素、又はこのような様々な要素から成る組み合わせとして構成されていてよい。
【0030】
有利なことに、電気的接触のために、導体は、接続要素によって形成されるプラグ接続を介して電気接触要素に接続され得る。
【0031】
一例では、角度付き領域の第1の面は、プリント回路基板、特にプリント回路基板上の接触面にはんだ付けされるように適合している。
【0032】
例えば、はんだ付けペースト又は接着剤は、ステンシルを用いて単純に塗布され、熱によって周囲が溶融するか、又は硬化し得る。
【0033】
有利なことに、実装の際に残存した高低差又はわずかな位置決め誤差は、液体はんだの表面張力によって自動的に修正される。
【0034】
一例として、電気接触要素は弾性を有する導電性材料から一体的に形成されている。
【0035】
有利なことに、電気接触要素は、一体的に、本明細書に記載された曲げ操作によって、容易かつ迅速に形成され得る。これによって、複数の構成要素を接合又は組み立てることが不要になる。
【0036】
さらに、有利なことに一例では、電気接触要素は、このためにプレス曲げ部品として構成されている。
【0037】
本発明はまた、本明細書に記載のように、少なくとも1つの電気接触要素、特に複数の電気接触要素を有する接触キャリアに関する。
【0038】
接触キャリアは、例えば表面実装デバイス(SMD)などの電気部品であってもよい。例えば、電気部品は、ダイオードなどの受動部品であってもよいが、例えば集積回路などの半導体として構成されていてもよい。
【0039】
さらに、本発明は、プリント回路基板に接触する電気接触要素を製造するための方法に関する。当該方法は以下のステップを有する:接触ウェブを有する接触ストリップと、接触ストリップ上に配置された接触ラグとを提供するステップであって、当該接触ラグは、接触ストリップのセクション上に配置され、少なくとも部分的に、接触ストリップの延長方向において接触ストリップと共に延在している、ステップ;接触ストリップの領域に角度を付けるステップであって、角度付き領域は、プリント回路基板に接触するための第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面と、を有する、ステップ;接触ラグを接触ストリップのセクションの周りで曲げ、接触ウェブによって支持されるように、第2の面を接触ウェブ上に配置するステップである。
【0040】
以下において、本発明の基礎となる思想について、図に示す実施形態を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1A】一実施形態に係る電気接触要素を示す図である。
【
図1B】一実施形態に係る電気接触要素を示す図である。
【
図2A】接触ウェブを有する提供された接触ストリップと、接触ストリップ上に配置された接触ラグと、を示す図である。
【
図2B】接触ウェブを有する提供された接触ストリップと、接触ストリップ上に配置された接触ラグと、を示す図である。
【
図3A】角度付き領域を備えた接触ストリップを示す図である。
【
図3B】角度付き領域を備えた接触ストリップを示す図である。
【
図4A】接触ウェブ上に第2の面を配置するために、接触ラグが配置された接触ストリップのセクションの周りで曲げられている間の接触ラグを示す図である。
【
図4B】接触ウェブ上に第2の面を配置するために、接触ラグが配置された接触ストリップのセクションの周りで曲げられている間の接触ラグを示す図である。
【
図5】電気接触要素を製造するための方法のステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1Aは、一実施形態に係る電気接触要素1の概略的な正面図、
図1Bは側面図である。
【0043】
図示された電気接触要素1は、接触ウェブ5を備えた接触ストリップ3と、接触ストリップ3上に配置された接触ラグ7と、を有する。
【0044】
図示された実施形態では、接触ストリップ3は、基本的に長方形に形成されており、長辺を進行方向にして第1の端部領域から第2の端部領域まで延在しており、第2の端部領域は、組み立てられた状態においてプリント回路基板(図示せず)の方向を向いている。図示したように、接触ウェブ5は、第2の端部領域における長方形の短辺によって形成されている。図示された接触ラグ7は、接触ストリップ3の長辺に配置されている。
【0045】
さらに、
図1A及び
図1Bは、接触ラグ7が、プリント回路基板に向かう領域9において、好ましくは90°以下の角度で角度を付けられるか、又は曲げられていることを示している。
【0046】
プリント回路基板の方向を向いている、角度付き領域9の第1の面11Aは、プリント回路基板又はプリント回路基板上に配置された接触面若しくは導体経路に接触するために用いられる。
【0047】
第1の側面11Aの反対側の、角度付き領域9の第2の面11Bは、接触ウェブ5によって支持されるように、少なくとも部分的に、接触ウェブ5上に配置される。このために、接触ラグ7は、接触ラグ7が接触ストリップ3上に配置されているセクション15の周りで、接触ストリップ3に対して曲げられる。
【0048】
さらに、図示された例では、電気接触要素1は2つの接続要素13A、13Bを有し、接続要素13A、13Bはバネ要素として構成され、接触ストリップ3の接触ウェブ5とは反対側の端部に配置され、導体との電気的接続に適合している。
【0049】
図2から
図4は、
図5に示された方法の個々の製造ステップにおける電気接触要素1を示している。
【0050】
特に、
図2A及び
図2Bは、接触ウェブ5を備えた提供された接触ストリップ3と、接触ストリップ3上に配置された接触ラグ7と、を示す図である。
【0051】
図示された実施形態では、接触ストリップ3は、プレス曲げ加工部品として構成されていてよい。バネ要素として構成された2つの接続要素13A、13Bは、接触ストリップ7の材料を曲げることによって実現し得る。バネ要素は、図では例として示されているに過ぎない。図示されたバネ要素の代替として、ピン要素、ソケット要素、クランプ要素、はんだ付け要素などの他の接触手段を使用することもできる。
【0052】
図2A及び
図2Bから明らかであるように、接触ラグ7は接触ストリップ3の側面に配置されているか、又は接触ストリップ3と一体的に形成されている。
図2A及び
図2Bでは、接触ストリップ3及び接触ラグ7は、まず共通の第1の平面に位置している。
【0053】
図3A及び
図3Bは、角度付き領域9を有する接触ストリップ3を示している。
【0054】
図示したように、接触ラグ7は、プリント回路基板に向かう領域において、角度α、好ましくは90°以下で角度を付けられている。このために、接触ラグ7は、第1の平面に対して角度αで配置されている第2の平面にほぼ中央で曲げられた。
【0055】
接触ラグ7が接触ストリップ3上に配置されているセクション15と、プリント回路基板の方向に角度が付けられている領域9と、は図示されたように、互いに90°の角度を成して配置されている。
【0056】
図3Bの側面図には、接触ラグ7の角度付き領域9を有する電気接触要素1のI字型構造が示されている。
【0057】
プリント回路基板の方向を向いている角度付き領域9の第1の面11Aは、プリント回路基板又はプリント回路基板上に配置された接触面又は導体経路の接触に使用される。
【0058】
図4A及び
図4Bは、接触ウェブ5上に第2の面11Bを配置するために、接触ラグ7が配置された接触ストリップ3のセクション15の周りで曲げられている間の接触ラグ7を示している。図示されているように、セクション15の周りで曲げられることによって、接触ラグ7は第3の平面に曲げられる。曲げ方向は、
図4Aに示す矢印で示されている。矢印の方向にさらに曲げることによって、
図1A及び
図1Bに示すように、接触ウェブ5によって支持されるように、角度付き領域の第2の面11が接触ウェブ5上でさらに摺動する。
【0059】
図5は、上述の電気接触要素1を製造するための方法100のステップを示している。
【0060】
図示された方法100は、以下のステップを有する:
【0061】
接触ウェブを有する接触ストリップと、接触ストリップ上に配置された接触ラグと、を提供するステップ110であって、接触ラグは、接触ストリップのセクション上に配置され、接触ストリップの延長方向において少なくとも部分的に接触ストリップと共に延在する、ステップ110。
【0062】
接触ストリップの領域に角度を付けるステップ120であって、角度付き領域は、プリント回路基板に接触するための第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面と、を有する、ステップ120。
【0063】
接触ウェブによって支持されるように、接触ウェブ上に第2の面を配置するために、接触ラグを接触ストリップのセクションの周りで曲げるステップ130。
【0064】
1 電気接触要素
3 接触ストリップ
5 接触ウェブ
7 接触ラグ
9 角度付き領域
11A、11B 第1の面、第2の面
13A、13B 接続要素
15 セクション
α 角度
100 電気接触要素を製造するための方法
110 提供するステップ
120 角度を付けるステップ
130 曲げるステップ
【国際調査報告】