(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
A47L 13/22 20060101AFI20240920BHJP
A47L 13/254 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A47L13/22
A47L13/254
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519429
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-28
(86)【国際出願番号】 US2022078399
(87)【国際公開番号】W WO2023070012
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ハギー、リチャード・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ポリチッチオ、ニコラ・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ヴィクトリア
(72)【発明者】
【氏名】キャノン、ウィリアム・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン・レンス、ジョン・チャールズ
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AA07
3B074AA08
3B074AB01
(57)【要約】
洗浄装置が説明される。本洗浄装置は、支持部材と、洗浄ヘッドと、を含む。支持部材は、ある長さと、第1の端部と、対向する第2の端部と、第1の端部に配設されたハンドルと、を有する、第1の部分と、第1の部分の第2の端部にある第1の移行部と、第1の移行部から離間された第2の移行部と、を有する、第2の部分と、第1の移行部と第2の移行部とを接合する第1の支持体及び第2の支持体と、少なくとも部分的に、第1の移行部と第2の移行部との間に配設された液体管理システムと、を含む。液体管理システムは、リザーバ受容部を備える。洗浄ヘッドは、第2の移行部に移動可能に取り付けられる。支持部材は、水平平面に対して6度以下の長手方向角度を呈する。洗浄装置は、110mm未満の垂直高さを呈する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材(100)であって、
ある長さと、第1の端部(21)及び対向する第2の端部(31)と、前記第1の部分の前記第1の端部に配設されたハンドル(50)と、を有する、第1の部分(20)と、
前記第1の部分の前記第2の端部に配設された第1の移行部(30A)と、前記第1の移行部から離間した第2の移行部(30B)と、を有する、第2の部分(30)と、
前記第1の移行部と前記第2の移行部とを接合する、第1の支持体(230A)及び第2の支持体(230B)と、
前記第1の移行部と前記第2の移行部との間に少なくとも部分的に配設された液体管理システム(270)であって、少なくとも1つの液体リザーバ(274)を受容することが可能であるリザーバ受容部(272)を備えるか、又はそれと一体的に形成された少なくとも1つの液体リザーバ(274)を備え得る、液体管理システムと、を備える、支持部材(100)と、
前記第2の移行部に移動可能に取り付けられた洗浄ヘッド(40)と、を備える洗浄装置(10)であって、
前記支持部材は、水平平面に対して6度以下の長手方向角度(80)を呈し、前記洗浄装置は、110mm未満の垂直高さを呈し、前記少なくとも1つの液体リザーバは、約475ml超、より好ましくは500ml超、又は最も好ましくは約550ml超の容積を有する、洗浄装置(10)。
【請求項2】
前記リザーバ受容部は、前記少なくとも1つの液体リザーバを受容することが可能である、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記液体リザーバは、前記リザーバ受容部に取り外し可能に接続可能である、請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの液体リザーバは、再充填可能である、請求項2又は3に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記リザーバ受容部は、少なくとも1つの再充填不可能な液体リザーバを受容することができる、請求項2又は3に記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記リザーバ受容部は、ポンプ(280)並びに前記洗浄ヘッド上に配設された1つ以上のノズル及び/又は出口と液体連通している、請求項1~5のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項7】
前記ポンプは、電源(450)と電気連通するモータに動作可能に接続されている、請求項6に記載の洗浄装置。
【請求項8】
前記電源は、1つ以上のバッテリを備えるバッテリパックである、請求項7に記載の洗浄装置。
【請求項9】
前記1つ以上のバッテリは、再充電可能である、請求項8に記載の洗浄装置。
【請求項10】
前記第1の部分は、前記電源及び前記モータと電気連通するアクチュエータを備える、請求項7~9のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項11】
前記支持部材は、ある長さを有し、前記第1の部分は、第1の部分の長さを有し、前記第2の部分は、第2の部分の長さを有し、前記第1の部分の長さは、前記支持部材の全長の少なくとも30パーセント、より好ましくは前記支持部材の全長の少なくとも40パーセント、又は最も好ましくは前記支持部材の全長の少なくとも50パーセントである、請求項1~10のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項12】
前記第1の部分の長さは、前記支持部材の全長の30パーセント~70パーセント、より好ましくは前記支持部材の全長の40パーセント~60パーセント、又は最も好ましくは前記支持部材の全長の50パーセント~60パーセントである、請求項11に記載の洗浄装置。
【請求項13】
前記液体リザーバは、二等分平面(430)から40mm以内、より好ましくは前記二等分平面から30mm以内、又は最も好ましくは前記二等分平面から20mm以内に配設された垂直平面(450)内に配設された内部空間の重心を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項14】
前記内部空間の重心は、前記二等分平面から約0mm~約40、より好ましくは前記二等分平面から約0mm~約30mm、又は最も好ましくは前記二等分平面から約0mm~約20mmに配設された前記垂直平面内に配設されている、請求項13に記載の洗浄装置。
【請求項15】
前記支持部材は、角度測定法に従って、水平平面から約30度以下、より好ましくは約20度以下、又は最も好ましくは約15度以下である横断方向角度(90)を呈する、請求項1~14のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置に関し、具体的には、低い垂直クリアランスエリアに対応し得る洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
床洗浄用の洗浄器具は、硬質表面を洗浄するために数十年にわたって利用されてきた。これらの洗浄器具に関して使用者が有する最も困難な作業の1つは、家具及び電化製品の下を洗浄することである。特に床洗浄のために、洗浄器具は、低い垂直クリアランスを有する空間にも対応が可能であるべきである。
【0003】
このように小さい垂直クリアランスへの対応は、自己完結型の洗浄器具では特に問題となり得る。例えば、ボトルが取り付けられ得る洗浄器具の場合、低い垂直クリアランス空間に対応する問題が悪化する可能性がある。ボトルの容積は、洗浄器具が対応し得る垂直クリアランスに悪影響を及ぼす可能性がある。また、解決策はボトルの容積を実質的に低減させることであり得るが、そのような対策はめったに成功しない。
【0004】
より低い容積のボトルは、より低い垂直クリアランス高さへの対応を可能にし得るが、より低い容積は、必然的に、ボトルの交換頻度がより高くなることを意味する。残念ながら、消費者は、より頻繁なボトル交換を考えると、そのような装置を低価値又は無駄なものとみなすことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、必要とされるものは、低い垂直クリアランスに対応することができる一方で、依然としてユーザに十分なボトル容積を提供する洗浄器具である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の洗浄装置は、家具及び電化製品の低い垂直クリアランスに対応することができる。一例では、洗浄装置が、洗浄ヘッドと、支持部材と、を備え、支持部材は、ある長さと、第1の端部及び対向する第2の端部と、第1の部分の第1の端部に配設されたハンドルと、を有する第1の部分と、第1の部分の第2の端部に配設された第1の移行部と、第1の移行部から離間した第2の移行部と、を有する第2の部分と、第1の移行部と第2の移行部とを接合する第1の支持体及び第2の支持体と、第1の移行部と第2の移行部との間に少なくとも部分的に配設された液体管理システムであって、洗浄ヘッドが第2の移行部に移動可能に取り付けられている、液体管理システムと、を備える。液体管理システムは、少なくとも1つの液体リザーバを受容することが可能であるリザーバ受容部を備えるか、又はリザーバ受容部と一体に形成された少なくとも1つの液体リザーバを備え得る。支持部材は、水平平面に対して6度以下の長手方向角度を呈し、洗浄装置は、110mm未満の垂直高さを呈し、液体リザーバは、約475ml超、より好ましくは500ml超、又は最も好ましくは約550ml超の容積を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】
図1Aの洗浄装置の第2の部分の拡大図を示す。
【
図3】本開示の洗浄装置による液体管理システムを示す。
【
図4】本開示の洗浄装置の第2の部分の側面図を示す概略図である。
【
図5】
図1Aの洗浄装置の第1の部分の拡大図を示す。
【
図6】本開示の洗浄装置による洗浄ヘッドを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の洗浄装置は、十分な容積の洗浄溶液をユーザに提供しながらも、低い垂直クリアランスに対応することができる。本開示の洗浄装置は、第1の部分及び第2の部分を有する支持部材を備える。第1の部分は、ある長さ、第1の端部、及び反対側の第2端部を有する。支持部材の第1の部分は、使用中に洗浄装置を操作するためにユーザによって主に利用される部分である。
【0009】
第1の部分は、第1の部分の第1の端部上に配設されるハンドルを備え得る。ハンドルは、第1の部分と一体的に形成され得るか、又は第1の部分に取り付けられた別個の材料であり得る。ハンドルは、第1の部分に枢動可能に接続され得る。代替的に、ハンドルはそれに堅固に装着され得る。ハンドルは、より人間工学的な体験を可能にするために提供され得る。具体的には、ハンドルを提供することにより、洗浄装置の人間工学的操作を可能にすることができる。
【0010】
支持部材の第2の部分は、第1の部分の第2の端部に配設された第1の移行部と、第1の移行部から離間した第2の移行部と、を有する。第1の支持体及び第2の支持体は、第1の移行部と第2の移行部とを接合する。洗浄ヘッドは、第2の移行部に移動可能に取り付けられる。
【0011】
洗浄ヘッドは、第1の部分及び第2の部分を含む支持部材が洗浄ヘッドに対して長手方向に枢動することができるように、第2の移行部に対して移動可能に装着され得る。追加的に、洗浄ヘッドは、第1の部分及び第2の部分を含む支持部材が洗浄ヘッドに対して横断方向に、又はそれに略平行に枢動することができるように、第2の移行部に対して移動可能に装着され得る。長手方向及び横断方向の両方における洗浄ヘッドに対する支持部材の移動は、以下に更に詳細に開示される。
【0012】
洗浄ヘッドは、略上向き上部表面と、それに対向する底部表面と、を備え得る。洗浄ヘッドは、前縁部と、対向する後縁部と、前縁部と対向する後縁部とを接合する2つの側縁部と、を有し得る。洗浄ヘッドの長軸は、洗浄ヘッドの長寸法に沿った中心線に位置する(かつ前縁部及び/又は対向する後縁部と略平行に延在する)。洗浄ヘッドの短軸は、その側縁部に平行なヘッドの中心線に位置し、前縁部から後縁部に延びる。
【0013】
目的又は方向付けのために、本開示の洗浄装置の使用中、洗浄ヘッドの前方への移動、すなわち、洗浄ヘッドの前縁部及び長軸が移動方向に対して略垂直である移動の間、支持部材は長手方向に概ね移動することができる。これに対して、洗浄ヘッドの左右への移動、すなわち洗浄ヘッドの前縁部及び長軸が移動方向に略平行である場合、支持部材は横断方向に概ね移動する。
【0014】
追加的に、支持部材は、ある第1の部分の高さを備え得る。洗浄ヘッドの底部表面がある平面に対して完全に平坦である状態で、第1の部分の高さは、平面から離れる支持部材の第1の部分の最大垂直範囲であり、一方、支持部材は、長手方向に配向され、洗浄ヘッドの後縁部の方向に、可能な限り平面に向かって(しかし、平面を通さずに)回転される。この同じ構成に保持されている間、垂直高さは、平面から離れる支持部材の第2の部分からの最大垂直範囲である。また、この同じ構成に保持されているが、支持部材の長さは、洗浄ヘッドから遠位の第1の部分の端部から、短軸と洗浄ヘッドの後縁部との交点までの距離の平面における投影である。
【0015】
本開示の洗浄装置は、第1の移行部と第2の移行部との間に少なくとも部分的に配設された液体管理システムを更に備える。液体管理システムは、リザーバ受容部を備える。リザーバ受容部は、少なくとも1つの液体リザーバと液体連通し得る。少なくとも1つの液体リザーバは、リザーバ受容部に取り外し可能に取り付けられ得るか、又はリザーバ受容部に取り外し不可能に取り付けられ得る。
【0016】
より低い垂直クリアランスに対応するための1つの可能な解決策は、洗浄装置が利用する液体リザーバの容積を低減することであることは注目に値する。しかしながら、そのような構成は、困難な操作性という点で苛立たしいユーザ体験を生じ得ると考えられる。そのため、本開示の洗浄装置は、約475ml超、より好ましくは約500ml超、又は最も好ましくは約550ml超の液体容積を収容する能力を有する液体リザーバに対応し得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、本開示の洗浄装置は、約475ml~約800ml、より好ましくは約500ml~約800ml、又は最も好ましくは約550ml~約800mlの液体容積を有する液体リザーバに対応し得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。1つの具体的な例において、ボトル容積は、約750mlであり得る。
【0017】
液体リザーバがリザーバ受容部に取り外し可能に取り付けられているかどうかにかかわらず、液体リザーバは再充填可能であり得る。又は、液体リザーバは、再充填可能でない場合があるが、代わりに交換可能であり得る。一例として、第1の液体リザーバは、リザーバ受容部に取り付けられ得、液体リザーバ内の全ての内容物、実質的に全ての内容物の使用時に、又は単に第1の液体リザーバを第2の液体リザーバに交換したい場合に、第1の液体リザーバを取り外され、かつ第2の液体リザーバによって交換され得る。
【0018】
液体リザーバは、少なくとも部分的に、第1の移行部と第2の移行部との間に配設される。液体リザーバが取り外し不可能である場合、第1の移行部、第2の移行部、第1の支持体、及び第2の支持体は、液体リザーバと一体的に形成され得る。液体リザーバが取り外し可能である場合、第1の支持体及び第2の支持体は、液体リザーバのための支持を提供する戻り止めを備え得る。例えば、案内戻り止めは、液体リザーバが横断方向に制限された可動性を有するように支持を提供することができる。戻り止めは、任意の好適な形状、例えば、バンプ、リッジ、ラッチなど、又はそれらの組み合わせであり得る。
【0019】
戻り止めは、任意の好適な形状及び長さであり得ることは注目に値する。しかしながら、液体リザーバの取り外し及び交換を容易にするために、戻り止めは、液体リザーバの長さの約60パーセント以下、より好ましくは約50パーセント以下、又は最も好ましくは約40パーセント以下であり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、戻り止めは、液体リザーバの長さの約1パーセント~約60パーセント、より好ましくは約1パーセント~約50パーセント、又は最も好ましくは約1パーセント~約40パーセントの長さを有し得る。1つの具体的な例では、戻り止めは、液体リザーバの長さの約42パーセントの長さを有し得る。
【0020】
液体リザーバがリザーバ受容部に取り外し可能に取り付けられる場合、洗浄装置は解放部を備え得る。解放部は、リザーバ受容部、第1の支持体及び第2の支持体、第1の移行部及び/又は第2の移行部からの液体リザーバの取り外しを可能にするために、押しボタン機構又は他の解放可能なラッチ機構を備え得る。解放部の作動は、移動部材の横方向運動に変換され得る。移動部材は、第1の位置において液体リザーバの相補的な部分に係合し、第2の位置においてそのような部分から係合解除することができる。解放部の操作は、移動部材を液体リザーバの相補的な部分に係合させ、かつ/又はそこから係合解除することができる。
【0021】
追加的に、本開示の洗浄装置は、単一の液体リザーバを備え得るか、又は複数のリザーバを備え得る。複数のリザーバは、その中に同じ流体を収容し得、したがって、単一のリザーバよりも多い量を提供する。代替的に、リザーバは、異なる流体を含み得る。異なる流体が、連続的に分配され得るか、又は特定の流体が、特定のタスクのために必要に応じて分配され得る。リザーバが異なる流体を含む場合、流体は、標的表面上において使用時点で混合することを可能にするために、同時分配され得る。複数の液体リザーバが利用される場合、累積の液体容積は、液体リザーバ容積に関してこれまで説明されたものと同様であり得る。
【0022】
再び第1の支持体及び第2の支持体を参照すると、特に液体リザーバが取り外し可能である場合、洗浄装置は、最初は、そのリザーバ受容部に接続された液体リザーバなしで(在庫として)提供され得る。1つ以上の液体リザーバが、洗浄装置とともにパッケージ内に含まれ得る。
【0023】
液体リザーバがリザーバ受容部に接続されない場合、第1の支持体と第2の支持体との間に空隙が存在し得る。空隙は、液体リザーバがリザーバ受容部に接続され、そこから取り外され得るような大きさであり得る。例えば、液体リザーバがリザーバ受容部に接続されると、液体リザーバの上部表面と第1の移行部との間に空間が存在し得、これにより、ユーザが液体リザーバを容易に把持することが可能になる。1つの特定の例では、移行部と液体リザーバの上部表面との間の空間は、空隙の長さの約20.4パーセントであり得る。更に別の例では、空隙の幅と液体リザーバの幅との間の差は、空隙の幅の約14パーセントであり得る。
【0024】
本開示の洗浄装置の大容量液体リザーバの収容にもかかわらず、本発明者らは、驚くべきことに、具体的には、低い垂直クリアランスに対処する際に、支持部材が長手方向に大きい運動範囲を有することを見出した。例えば、長手方向において、支持部材は、水平平面に対して約6度以下、又はより好ましくは水平平面から5.8度以下の長手方向角度を呈することができ、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、支持部材は、約2度~約6度、又はより好ましくは約2度~約5.8度の長手方向角度を呈し得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。1つの具体的な例において、水平平面に対する支持部材の角度は、約5.6度であり得る。本明細書で使用される場合、長手方向角度は、支持部材長さに対する第1の部分の高さの比の逆正接(arctan)として定義される。
【0025】
支持部材によって呈される角度は、垂直クリアランスに関する考慮事項の一部にすぎないことは注目に値する。述べられるように、第2の部分は、リザーバ受容部内の液体リザーバと、洗浄ヘッドと、を備え得る。これらの構成要素は、長手方向角度の測定において必ずしも考慮されない場合がある垂直空間を占有する。したがって、支持部材が水平平面に対して最小の長手方向角度にあるときの洗浄装置の垂直高さも重要であり得る。本開示の洗浄装置に関して言えば、洗浄装置の垂直高さは、約110mm未満、より好ましくは約100mm未満、又は最も好ましくは約95mm未満であり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、本開示の洗浄装置の垂直高さは、約70mm~約110mm、より好ましくは約70mm~約100mm、又は最も好ましくは約70mm~約95mmであり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。1つの具体的な例では、垂直高さは、約88mmであり得る。
【0026】
洗浄器具の垂直高さに影響を与え得る洗浄器具の更に別の特徴は、第1の部分の高さである。本開示の洗浄装置の場合、第1の部分の高さは、約120mm未満、より好ましくは約110mm未満であり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、本開示の洗浄装置は、約95mm~約120mm、より好ましくは約95mm~約110mmのある第1の部分の高さを備え得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。1つの具体的な例では、第1の部分の高さは、約104mmであり得る。
【0027】
液体リザーバの容積を小さくすることとは別に、より低い角度に対応するための追加の方法は、洗浄器具の支持部材を長くすることである。しかしながら、より長い支持部材は、より低い角度を可能にし得るが、より長い支持部材は、使用中のユーザ操作の困難性を増大させ得る。約1400mmを超える長さを有する支持部材は、ユーザにとって洗浄装置の操作をより困難にする可能性があると考えられる。そのため、本開示の洗浄装置の支持部材の長さは、約1400mm未満、より好ましくは約1200mm未満、又は最も好ましくは約1100mm未満であり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、本開示の洗浄装置の支持部材の長さは、約1000mm~約1400mm、より好ましくは約1000mm~約1200mm、又は最も好ましくは約1000mm~約1100mmであり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。1つの具体的な例において、本開示の洗浄装置は、約1060mmの支持部材長さを備え得る。
【0028】
より低い垂直高さだけでなく、より低い長手方向角度をも生成するために、液体リザーバは、リザーバ受容部とともに、長手方向のプロファイルと比較して非常に大きい横断方向のプロファイルを有するように平坦化され得ることは注目に値する。しかしながら、そのような構造は、長手方向における角運動性から見たときには、低い垂直クリアランスの懸念に潜在的に対応するが、残念ながら、横断方向から見たときには、クリアランスの問題を生じ得る。その点に関して、本開示の洗浄装置、その支持部材は、水平平面に対して約30度以下、より好ましくは約20度以下、又は最も好ましくは約15度以下の横断方向角度を呈し得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、支持部材は、横断方向において、水平平面に対して約5度~約30度、より好ましくは約5度~約20度、又は最も好ましくは約5度~約15度の横断方向角度を呈し得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。1つの特定の実施例では、支持部材は、水平平面に対して約9度からの横断方向角度を呈し得る。
【0029】
長手方向角度と同様に、横断方向角度は、ある平面に対して完全に平坦な洗浄ヘッドの底部表面を有し、支持部材の高さは、平面から離れる支持部材の最大垂直範囲であり、支持部材は、横断方向に配向され、洗浄ヘッドの側縁部のうちの1つの方向に、可能な限り平面に向かって(しかし平面を通さずに)回転される。また、この同じ構成に保持されるが、横断方向支持部材の長さは、洗浄ヘッドから遠位の第1の部分の端部と洗浄ヘッドの短軸と長軸との交点との間の距離の平面における投影である。本明細書で使用される場合、横断方向角度は、第1の部分の高さと横断方向支持部材の長さとの比の逆正接(arctan)として定義される。
【0030】
洗浄装置の長手方向、横断方向、垂直高さ、第1の部分の高さ、支持部材の高さ、及び支持部材の長さにおける角度は、任意の好適な線形測定デバイスを介して収集され得る。一例として、ミツトヨ座標測定機(Mitutoyo Coordinate Measuring Machine、CMM)、クリスタプラスモデル(Crysta-Plus Model)#M574又はその同等品が利用され得る。
【0031】
リザーバ受容部に加えて、液体管理システムは、リザーバ受容部及び液体リザーバと液体連通するポンプを更に備え得る。液体リザーバが取り外し可能である場合、ポンプは、液体リザーバがリザーバ受容部に取り付けられているときにのみ液体リザーバと液体連通することに留意されたい。追加的に、ポンプは、1つ以上のノズル/出口と液体連通している。ノズル/出口は、洗浄ヘッド及び/又は任意の他の好適な場所に配設され得る。
【0032】
第1の部分、例えば、ハンドルは、ポンプを動作させるためのアクチュエータを備え得る。例えば、アクチュエータは、アクチュエータの押下により、ポンプを駆動するモータが電圧を付加され、それによって、リザーバ受容部に接続された液体リザーバからの液体が1つ以上の出口及び/又はノズルから退出させられるように、ポンプに動作可能に接続され得る。モータは、電源、例えば、1つ以上のバッテリ、ライン電流、又はそれらの組み合わせと電気連通し得ることは注目に値する。1つ以上のバッテリは、再充電可能であり得る。バッテリ及び/又はポンプは、洗浄ヘッド、支持部材、又はそれらの組み合わせ内に配設され得る。例えば、バッテリは、支持部材上に配設され得、一方で、モータ及びポンプは、洗浄ヘッド上に配設され得るか、又は3つの構成要素全てが、支持部材若しくはヘッド上に配設され得る。
【0033】
代替的に、ポンプは、手動であり得、またアクチュエータが起動されること、変位されること、又は別様に移動されることを要求し、それによってポンプを起動し得る。又は、ポンプは、液体リザーバを加圧するために利用され得る空気ポンプを備え得る。第1の部分内のアクチュエータは、弁を開放して、液体が1つ以上のノズル及び/又は出口へと流動することを可能にすることができる。交換可能なリザーバ及び電動ポンプを有する洗浄装置は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,888,006号、同第5,988,920号、同第6,142,750号、同第6,206,058号、同第6,321,941号、同第6,328,543号、同第6,386,392号、同第6,491,069号、同第6,579,023号、同第6,814,519号、同第6,842,936号、同第7,172,099号及び/又は同第7,187,537号の教示に従って作製され得る。
【0034】
更に他の形態では、本開示の洗浄装置は、モータ及びポンプを備えない場合がある。そのような構成では、洗浄装置は、加圧液体リザーバを受容することが可能であり得る。更に、そのような構造では、洗浄装置のオペレータによって容易にアクセス可能なアクチュエータは、押下(又はアクチュエータの他の起動)によって液体リザーバ内の加圧された内容物が1つ以上の出口/ノズルに提供させるように、液体リザーバと機械連通し得る。このような液体リザーバは、例えば炭化水素噴射剤、窒素ガスなどを介した任意の好適な加圧手段を備え得る。
【0035】
液体リザーバの配置は、特に液体で満たされている場合、洗浄装置の操作性に大きな影響を与える可能性があることは注目に値する。例えば、支持部材は、ある全長を有し得る。同様に、第1の部分は、ある第1の部分の長さを備え得、第2の部分は、ある第2の部分の長さを備え得る。
【0036】
低い垂直クリアランスに対応する1つの可能性のある方法は、液体管理システムを第1の部分のより近くに移動させること、及び/又は液体管理システムを第1の部分のみに配置することである。しかしながら、そのようにすることは、ユーザの体験に悪影響を与える可能性がある。例えば、特に満杯の液体リザーバが存在する場合、液体リザーバがハンドルに対してより近位にあればあるほど、ユーザが負担しなければならないこれらの構成要素の重量が大きくなる。したがって、液体管理システム、すなわち液体リザーバを第1の部分に配置することは、洗浄装置のユーザ体験に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0037】
これに対応するために、第1の部分の長さは、支持部材の全長の少なくとも約30パーセント、より好ましくは支持部材の全長の少なくとも40パーセント、又は最も好ましくは支持部材の全長の少なくとも50パーセントである。例えば、第1の部分の長さは、支持部材の全長の30パーセント~70パーセント、より好ましくは支持部材の全長の40パーセント~60パーセント、又は最も好ましくは支持部材の全長の50パーセント~60パーセントである。
【0038】
追加的に、液体リザーバの内部空間の重心が重要であり得る。例えば、本開示の洗浄装置の場合、液体リザーバの内部空間の重心は、支持部材の二等分平面から約40mm以内、又はより好ましくは二等分平面から30mm以内、又は最も好ましくは二等分平面から約20mm以内に配設された垂直平面内に配設され得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、液体リザーバの内部空間の重心は、約0mm~約40mm、より好ましくは約0mm~約30mm、又は最も好ましくは約0mm~約20mmだけ二等分平面から長手方向に分離され得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。明確にするために、二等分平面は、垂直に配向され、支持部材が垂直に配向されるとき、第1の移行部及び/又は第2の移行部の幅を二等分する。
【0039】
特に満杯のとき、液体リザーバの内部空間の重心は、リザーバ受容部に動作可能に接続されたときにこれらの範囲外に配設される場合、洗浄装置は動作するのがより困難になると考えられる。例えば、液体リザーバの重量は、特に洗浄装置を回転/旋回させるときに、支持部材の位置に影響を及ぼす可能性がある。液体リザーバの重量のこの影響は、ユーザ体験に悪影響を及ぼし得る。様々な洗浄器具についての様々なデータが、先で考察されるメトリックのうちのいくつかに関して測定された。そのデータを、表1に提供する。
【0040】
【0041】
サンプル1は、Itworks(商標)から入手可能であり、Flexible Spray Mopとして販売されている。
【0042】
サンプル2は、Clorox(商標)から入手可能であり、Ready Flip Mopとして販売されている。
【0043】
サンプル3は、Amazon(商標)から入手可能であり、Basic Mopとして販売されている。
【0044】
サンプル4は、Rubbermaid(商標)から入手可能であり、Reveal Spray(商標)Microfiber Floor Mopとして販売されている。
【0045】
サンプル5は、Casabella(商標)から入手可能であり、Radius Spray Mopとして販売されている。
【0046】
サンプル6は、O-Cedar(商標)から入手可能であり、Promist Max Microfiberスプレーモップとして販売されている。
【0047】
サンプル7は、Oxo(商標)から入手可能であり、Good Grips Mopとして販売されている。
【0048】
サンプル8は、Leifheit(商標)から入手可能であり、Pico Spray Mopとして販売されている。
【0049】
サンプル9は、Bona(商標)から入手可能であり、Wood Floor Spray Mopとして販売されている。
【0050】
サンプル10は、Finnhomy(商標)から入手可能であり、Spray Mopとして販売されている。
【0051】
サンプル11は、Swiffer(商標)から入手可能であり、Wet Jet(商標)として販売されている。
【0052】
実施例1は、本開示に従って構築される洗浄装置である。
【0053】
これまでのメトリック及び開示の更なる理解を容易にするために、ここで各図を参照する。
図1A~
図1Cは、本開示による洗浄装置10を示す。図示されるように、洗浄装置10は、第1の部分20及び第2の部分30を備える支持部材100を備える。図示されるように、ハンドル50は、第1の部分20に含まれ得、第1の部分20の第1の端部21に配設され得る。第2の部分30は、第1の部分20の第2の端部31上に配設され得る。追加的に、洗浄装置10は、第2の部分30に取り付けられた洗浄ヘッド40を備える。
【0054】
水平平面180に対する支持部材100の長手方向角度80が示されている。先で述べられるように、本開示の洗浄装置は、低い垂直クリアランスに対応するために小さい角度80を呈することができる。追加的に、この位置では、本開示の洗浄装置はまた、小さい垂直高さを呈し、再び、本開示の洗浄装置が低い垂直クリアランスに対応することを可能にする。
【0055】
ここで
図1Cを参照すると、水平平面180に対する支持部材の横断方向角度90が示されている。先で述べられるように、本開示の洗浄装置は、低い垂直クリアランスに対応するために小さい角度90を呈することができる。
【0056】
垂直クリアランスの問題は、液体管理システム及び/又は液体リザーバの外形に関して先で考察された。追加的に、長手方向における垂直高さと横断方向の垂直高さとの間にトレードオフが存在すると考えられることは注目に値する。すなわち、所望の長手方向角度80が小さくなればなるほど、かつ/又は所望の垂直高さが小さくなればなるほど、横断方向角度90の対応する増加が生じ得ると考えられる。
【0057】
ここで
図2を参照すると、第2の部分30の拡大図が示されている。第2の部分30は、第1の部分20の第2の端部に配設された第1の移行部30Aを備え得る。図示されるように、第1の移行部30Aは、移行部が第1の部分20の第2の端部から洗浄ヘッド40に向かって移動するにつれて、略横断方向に広がることができる。第2の移行部30Bは、第1の移行部30Aの反対側に配設されている。第1の移行部30Aと同様に、第2の移行部30Bは、略横断方向に外向きに広がり、第2の移行部30Bが洗浄ヘッド40に向かって移動するにつれて狭くなることができる。
【0058】
洗浄ヘッド40は、第2の移行部30Bに移動可能に接続され得る。例えば、洗浄ヘッド40は、支持部材(
図1A~
図1Cに示されるアイテム100)が洗浄ヘッド40に対して長手方向及び横断方向に移動することができるように、第2の移行部30Bに枢動可能に接続され得る。
【0059】
更に
図2を参照すると、図示されるように、第1の支持体230A及び第2の支持体230Bは、第1の移行部30Aと第2の移行部30Bとの間に配設される。図示されるように、第1の支持体230A及び第2の支持体230Bは、第1の移行部30A及び第2の移行部30Bに接合することができる。例えば、第1の支持体230A及び第2の支持体230Bは、第1の移行部30A及び/又は第2の移行部30Bと一体的に形成され得る。同様に、第1の移行部30A、第1の支持体230A、第2の支持体230B、及び/又は第2の移行部30Bは、第1の部分20の材料と同じ材料又は異なる材料を含み得ることに留意されたい。
【0060】
ここで
図2及び
図3を参照すると、液体管理システム270は、少なくとも部分的に、第1の移行部30Aと第2の移行部30Bとの間に配設される。液体管理システム270は、リザーバ受容部272及び液体リザーバ274を備え得る。先で言及されるように、液体リザーバ274は、再充填可能又は再充填不可能であり得る。また、先で述べられるように、液体リザーバ274は、リザーバ受容部272に取り外し可能に取り付けられ得る。したがって、液体リザーバ274が再充填可能であるかどうかにかかわらず、液体リザーバ274は、所望/必要に応じてリザーバ受容部272から取り外され得、また再充填されてリザーバ受容部272に再設置されるか、又は交換され得、異なる液体リザーバがリザーバ受容部に取り付けられる。
【0061】
液体リザーバ274がリザーバ受容部274に取り外し可能に取り付けられる場合、リザーバ受容部272からの液体リザーバ274の取り外しを容易にするために、解放部材278が提供され得る。例えば、図示されるように、解放部材278は、リザーバ受容部272上に配設され得る。しかしながら、解放機構は、任意の好適な場所に提供され得る。
【0062】
追加的に、液体リザーバが取り外し可能である形態では、液体管理システム270は、同様に、ユーザによる液体リザーバ274の把持を容易にすることができる空隙276を備え得る。図示されるように、空隙276は、第1の部分(
図1A~
図2のアイテム20)に最も近位である液体リザーバ274の端部の近くに配設され得る。しかしながら、いくつかの形態では、空隙276に加えて、又はそれとは独立して、第1の支持体230Aと第2の支持体230Bとの間に空隙が提供され得る。また、いくつかの形態では、液体リザーバ274は、ユーザによる液体リザーバ274の把持を容易にするハンドル又はくぼみが提供され得る。
【0063】
更に、液体リザーバ274が取り外し可能である形態では、1つ以上の戻り止めが、第1の支持体230A及び第2の支持体230Bの内部表面上に提供され得る。これらの戻り止めは、リザーバ受容部272に取り付けられたときに、液体リザーバ274に安定性を提供するのを助けることができる。戻り止めのサイズ及び形状は、先で考察された。
【0064】
液体リザーバ274が交換可能でない形態の場合、第1の支持体230A及び第2の支持体230Bは、液体リザーバ274と一体的に形成され得る。例えば、第1の支持体230A及び第2の支持体230Bは、液体リザーバ274の側面を形成し得る。同様に、第1の移行部30A及び第2の移行部30Bは、それぞれ、液体リザーバ274の上部及び底部を形成し得る。
【0065】
液体リザーバが取り外し可能であるかどうかにかかわらず、本発明者らは、驚くべきことに、従来の洗浄装置が支持部材の第2の部分の空間/容積を利用しないことを見出した。具体的には、支持部材の第2の部分は、支持部材として以外のいかなる追加の機能も実行しないことが多い。しかしながら、本開示の洗浄装置では、支持部材の第2の部分30は、液体管理システム270の一部であり得、すなわち、第1の支持体230A及び第2の支持体230Bは、液体リザーバ274と一体的に形成される。
【0066】
ここで
図4を参照すると、先で述べられるように、液体リザーバ274は、二等分平面430から距離470内にある垂直平面450内に位置する内部空間の重心を有する。液体リザーバ274の内部空間の重心がこの距離の外側にあるとき、洗浄装置は、洗浄中に操作することが非常に困難になり得ると考えられる。
【0067】
ここで
図3~
図5を参照すると、
図1Aに関して述べられたように、本開示の洗浄装置は、ハンドル50を備え得る。ハンドル50は、液体管理システム270の一部であるポンプ280を起動するスイッチ52を備え得る。述べられるように、ポンプが電気式である場合、スイッチ52は、電源450、例えばバッテリパックと電気連通し得る。また、電源450は、ポンプを動作させるモータと電気連通し得る。例えば、スイッチ52の押下又は変位を介して起動されると、電源450は、モータにエネルギーを提供し得る。次いで、ポンプは、液体リザーバ274から液体を引き出し、それを洗浄ヘッド40上の1つ以上のノズル/出口に送り得る。
【0068】
電源450は、1つ以上のバッテリを有するバッテリパックを備え得ることは注目に値する。バッテリパックは再充電可能であり得る。代替的に、電源450は、電気コンセントから電力を引き出す電気コードを備え得る。
【0069】
ポンプが電気的ではなく、機械的に動作される、更に他の形態も企図される。そのような形態では、スイッチ52は、スイッチ52の作動、例えば、押し下げ又は変位がポンプを動作させて、液体が液体リザーバ274から引き出され、洗浄ヘッド40上の1つ以上のノズル/出口に提供されるように、ポンプと機械連通し得る。
【0070】
次に
図6を参照すると、洗浄ヘッド40の概略図が提供されている。図示されるように、洗浄ヘッド40は、前縁部675及び対向する後縁部680によって画定される幅642を備え、幅は、長手方向に略平行である。洗浄ヘッドの長手方向中心線640は、洗浄ヘッド40の幅642を二等分し得る。追加的に、図示されるように、洗浄ヘッド40を第2の部分に移動可能に、例えば枢動可能に接続する洗浄ヘッド接続部630は、洗浄ヘッド接続中心線632を備え得る。洗浄ヘッド接続中心線632は、洗浄ヘッド40に対して長手方向に支持部材の回転軸、例えば、枢動軸の中心点を通って延在することができる。図示されるように、洗浄ヘッド接続中心線632は、洗浄ヘッド中心線640からオフセットされ得る。洗浄ヘッド接続中心線632のオフセットは、1つ以上のノズル及び/又は出口670に向かい得る。洗浄ヘッド接続中心線632を洗浄ヘッド中心線640からオフセットさせることにおいて、洗浄ヘッド40は、使用中に反転する傾向をより少なくすることができる。
【0071】
洗浄ヘッド中心線640に対する洗浄ヘッド接続中心線632のオフセットは、洗浄ヘッド40の全幅642に基づくことができる。このオフセットは、洗浄ヘッド40の全幅642に依存し得る。例えば、オフセットは、洗浄ヘッド40の全幅642よりも約1パーセント以上、より好ましくは洗浄ヘッド40の全幅642よりも約3パーセント以上、又は最も好ましくは約5パーセント以上であり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。例えば、オフセットは、洗浄ヘッドの全幅642の約1パーセント~約15パーセント、より好ましくは洗浄ヘッドの全幅642の約3パーセント~約10パーセント、又は最も好ましくは洗浄ヘッドの全幅642の約5パーセント~約9パーセントであり得、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって形成される任意の範囲が挙げられる。
【0072】
図示されていないが、洗浄ヘッド40は、洗浄シートを定位置に保持するのを助けるロック部材を備え得る。これらのロック部材は、洗浄ヘッド40の上部表面644及び/又は下部表面646上に配設され得る。標的表面を液体リザーバからの流体で湿潤させると、ユーザは、洗浄シートでデブリを除去し得る。洗浄シートは、ヘッドに、特にヘッドの下側に取り外し可能に取り付けられ得る。好適な洗浄シートとしては、不織布、マイクロファイバー、糸、成形ポリマーフィルム、超吸収性ゲル化材料、堆肥化可能な材料、例えば、PLA、それらの組み合わせなどが挙げられる。好適な洗浄シートは、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,797,357号、同第6,936,330号、D489,537号、D499,887号、同第5,960,508号、同第6,003,191号、同第6,048,123号、同第6,101,661号及び/又は同第6,601,261号の教示に従って作製され得る。
【0073】
洗浄シートは、使い捨てであり得、すなわち汚れた後に廃棄され得る。使い捨て洗浄シートは、1回の使用後に廃棄され得る。代替的に、洗浄シートは、その後の再使用のために、洗濯され、回復され得る。例えば、マイクロファイバー洗浄シートは2回以上使用され得る。その後の再使用の後、耐久性洗浄シートは、廃棄され得る。
【0074】
例示的なロック部材には変形可能なグリッパなどが挙げられる。洗浄シートを取り付けるために、変形可能なグリッパが使用され得が、その理由は、このようなアタッチメントは、様々なシート材料とともに機能し、シートに余分な製造ステップ(接着剤の追加など)を必要とせず、洗浄装置の寿命の間持続し得るからである。均一かつ実質的に同一のアタッチメントが使用され得るが、ロック部材は、2つ以上の異なるアタッチメントタイプを備え得る。3つ以上のアタッチメントが使用され得る。4つのアタッチメントが利用される場合、それらは、2つの前方アタッチメント及び2つの後方アタッチメントを備える長方形パターンをなして配設され得る。アタッチメントのうちの1つ以上は、ヘッドの上部表面上に配設され得、概して、洗浄中にヘッドの底部表面及び標的表面から離れて面し得る。アタッチメントのこの配設は、それへの便利なアクセスの利点を提供する。
【0075】
代替的に又は追加的に、ロック部材は、当技術分野で知られているような面ファスナシステム(hook and loop system)を備え得る。ヘッドの底部は、全体的に又は部分的にフックで覆われ得る。洗浄シートは、ループを備え得る。フックをループに係合させることによって、洗浄シートは、ヘッドに解放可能に取り付けられ得る。所望される場合、器具は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,842,936号に例解されているように、異なるサイズ及びタイプの洗浄シートが利用されることを可能にするアダプタプレートを更に備え得る。
【0076】
1つ以上のノズル/出口に関して言えば、任意の好適なノズル/出口が利用され得る。好適なノズルのいくつかの例が、米国特許第5,888,006号、同第5,988,920号、同第6,206,058号、同第6,217,889号、同第6,386,392号、同第6,663,306号、同第6,722,806号、及び同第7,172,099号に開示されている。単一のノズルを使用する場合、流体噴霧パターンは、流体がノズルから放出されるにつれて発散し得る。単一のノズルから噴霧されるパターンは、扇形又は円錐形であり得る。追加的に、複数のノズルが利用され得、いくつかの好適な例が米国特許第3,219,276号、同第6,540,424号、同第6,595,712号、同第6,976,802号、同第7,264,413号及び本発明の譲受人に譲渡された同第8,186,898号に開示されている。
【0077】
洗浄されている床又は他の標的表面を照明することが有用であり得る。例えば、噴霧パターンが照明され得、かつ/又は床(標的表面)が噴霧後に照明され得る。単に標的表面が噴霧後に照明される場合、不適切な量の噴霧が標的表面に適用される可能性があり、これが不十分な洗浄につながる可能性があると考えられる。
【0078】
一例では、ライトは、標的表面への適用中に噴霧を照明することができる。例えば、LEDライトが利用され得る。任意選択的に、ライトは、標的表面を照明する。1つの特定の例では、ライトは、標的表面と噴霧を照明することができる。
【0079】
少なくとも1つのノズル/出口は、本明細書ではまとめて噴霧と称される、噴霧、ミスト、ストリーム、ファン、又は他の所望のパターンで流体を分配し得る。各ノズル/出口は、長手方向平面及び/又は水平平面に対して特定の方位角で配向され得る。ノズルの配向は、そのノズルの中心線の配向によって判定される。ミストは、標的表面を飽和させることなく均一な分布を提供し得ることは注目に値する。少なくとも1つのノズルは、長手方向中心線の各側に配設され得、また均等に又は不均等に離間され得る。
【0080】
本開示の洗浄装置から噴霧される流体は、標的表面を処理するために使用可能な任意の流体であり得る。典型的な流体としては、洗浄流体、消毒剤、香料などが挙げられる。好適な洗浄流体は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,380,151号、同第8,568,702号、同第8,808,678号及び同第10,119,102号に従って作製され得る。
【0081】
洗浄装置の全長又は支持部材の長さは、店舗での販売のために提供される場合、特別な収容を必要とし得ることは注目に値する。例えば、多くの店舗の棚は、洗浄装置の全長を収容するのに必要な垂直クリアランスを欠いている。また、棚の上に洗浄装置を水平に配置することは、棚の長さに対してあまりに多くの場所を占めることになり得る。したがって、支持部材の第1の部分及び支持部材の第2の部分は、パッケージ内で分解され、使用前に組み立てを必要とし得ることが企図される。そのような形態では、アクチュエータとポンプ用のモータとの間の電気通信を提供するために、配線が第1の部分から第2の部分まで延在し得る。又は、そのような形態では、第1の部分は、第2の部分上の相補的な雌若しくは雄部分とそれぞれ嵌合する雄若しくは雌接続部を備え得る。追加的に、第1の部分及び第2の部分が使用中に分離される可能性を低減するために、戻り止めが提供され得る。
【0082】
本開示の洗浄装置のパッケージングに関して言えば、支持部材の第1の部分及び第2の部分は、略平行に配設され得る。また、配線が第1の部分から第2の部分まで延在する場合、使用中に係合されることが意図される第1の部分及び第2の部分のそれぞれの端部は、パッケージ内で互いに近接して位置付けられ得る。第1の部分/第2の部分が相補的な雄/雌コネクタを備える場合、第1の部分及び第2の部分は、任意の好適な様式でパッケージ内に位置付けられ得る。
【0083】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。代わりに、別途指定のない限り、各このような寸法は、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0084】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献又は複数の参考文献と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文献における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文献内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文献においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0085】
本発明の特定の実施形態を例解及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材(100)であって、
ある長さと、第1の端部(21)及び対向する第2の端部(31)と、前記第1の部分の前記第1の端部に配設されたハンドル(50)と、を有する、第1の部分(20)と、
前記第1の部分の前記第2の端部に配設された第1の移行部(30A)と、前記第1の移行部から離間した第2の移行部(30B)と、を有する、第2の部分(30)と、
前記第1の移行部と前記第2の移行部とを接合する、第1の支持体(230A)及び第2の支持体(230B)と、
前記第1の移行部と前記第2の移行部との間に少なくとも部分的に配設された液体管理システム(270)であって、少なくとも1つの液体リザーバ(274)を受容することが可能であるリザーバ受容部(272)を備えるか、又はそれと一体的に形成された少なくとも1つの液体リザーバ(274)を備え得る、液体管理システムと、を備える、支持部材(100)と、
前記第2の移行部に移動可能に取り付けられた洗浄ヘッド(40)と、を備える洗浄装置(10)であって、
前記支持部材は、水平平面に対して6度以下の長手方向角度(80)を呈し、前記洗浄装置は、110mm未満の垂直高さを呈し、前記少なくとも1つの液体リザーバは、約475ml超、より好ましくは500ml超、又は最も好ましくは約550ml超の容積を有する、洗浄装置(10)。
【請求項2】
前記リザーバ受容部は、前記少なくとも1つの液体リザーバを受容することが可能である、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記液体リザーバは、前記リザーバ受容部に取り外し可能に接続可能である、請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの液体リザーバは、再充填可能である、請求項2又は3に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記リザーバ受容部は、少なくとも1つの再充填不可能な液体リザーバを受容することができる、請求項2又は3に記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記リザーバ受容部は、ポンプ(280)並びに前記洗浄ヘッド上に配設された1つ以上のノズル及び/又は出口と液体連通している、請求項
1に記載の洗浄装置。
【請求項7】
前記ポンプは、電源(450)と電気連通するモータに動作可能に接続されている、請求項6に記載の洗浄装置。
【請求項8】
前記電源は、1つ以上のバッテリを備えるバッテリパックである、請求項7に記載の洗浄装置。
【請求項9】
前記1つ以上のバッテリは、再充電可能である、請求項8に記載の洗浄装置。
【請求項10】
前記第1の部分は、前記電源及び前記モータと電気連通するアクチュエータを備える、請求項7~9のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項11】
前記支持部材は、ある長さを有し、前記第1の部分は、第1の部分の長さを有し、前記第2の部分は、第2の部分の長さを有し、前記第1の部分の長さは、前記支持部材の全長の少なくとも30パーセント、より好ましくは前記支持部材の全長の少なくとも40パーセント、又は最も好ましくは前記支持部材の全長の少なくとも50パーセントである、請求項
1に記載の洗浄装置。
【請求項12】
前記第1の部分の長さは、前記支持部材の全長の30パーセント~70パーセント、より好ましくは前記支持部材の全長の40パーセント~60パーセント、又は最も好ましくは前記支持部材の全長の50パーセント~60パーセントである、請求項11に記載の洗浄装置。
【請求項13】
前記液体リザーバは、二等分平面(430)から40mm以内、より好ましくは前記二等分平面から30mm以内、又は最も好ましくは前記二等分平面から20mm以内に配設された垂直平面(450)内に配設された内部空間の重心を有する、請求項
1に記載の洗浄装置。
【請求項14】
前記内部空間の重心は、前記二等分平面から約0mm~約40、より好ましくは前記二等分平面から約0mm~約30mm、又は最も好ましくは前記二等分平面から約0mm~約20mmに配設された前記垂直平面内に配設されている、請求項13に記載の洗浄装置。
【請求項15】
前記支持部材は、角度測定法に従って、水平平面から約30度以下、より好ましくは約20度以下、又は最も好ましくは約15度以下である横断方向角度(90)を呈する、請求項
1に記載の洗浄装置。
【国際調査報告】