(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】適応電力制御を備えたエアロゾル発生システムおよびエアロゾル生成方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20240920BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20240920BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/51
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024519452
(86)(22)【出願日】2022-10-06
(85)【翻訳文提出日】2024-03-28
(86)【国際出願番号】 EP2022077819
(87)【国際公開番号】W WO2023057572
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】ビラ ステファーヌ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン グレゴリー アンドレ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
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4B162AC06
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4B162AC34
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4B162AD02
4B162AD03
4B162AD12
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
空気吸込み口(28a)および空気出口(28b)と、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体(26)を加熱するための発熱体(30)とを備えるエアロゾル発生システム(10)。センサー組立品(50)は、気流通路と連通し、センサー組立品は、気流通路内の圧力または流量を測定するように構成される。コントローラ(60)は、吸煙の開始を検出し、センサー組立品によって測定された圧力または流量を読み取り、吸煙の開始に応答して、かつ吸煙の開始以後の時間および吸煙の開始後にコントローラによって読み取られた圧力または流量の両方に依存して、第一のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムであって、
空気吸込み口および空気出口と、
前記空気吸込み口と前記空気出口との間に延びる気流通路と、
エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、
前記気流通路と連通しているセンサー組立品であって、前記センサー組立品が、前記気流通路内の圧力または流量を測定するように構成される、センサー組立品と、
吸煙の開始を検出し、前記センサー組立品によって測定された前記圧力または前記流量を読み取り、前記吸煙の開始に応答して、第一のモードで前記発熱体への電力の供給を制御するように構成される、コントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記吸煙の開始以後の時間、および前記吸煙の開始後に前記コントローラによって読み取られた前記圧力または前記流量の両方に依存して、前記第一のモードで前記発熱体への前記電力の供給を制御する、エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記コントローラがさらに、前記第一のモードで前記センサー組立品から前記圧力または前記流量を規則的な時間間隔で読み取るように構成される、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記コントローラが、ルックアップテーブルを記憶するコンピュータ可読メモリを含み、前記ルックアップテーブルが、複数の電力値を含み、各電力値が、圧力範囲または流量範囲、および前記吸煙の開始以後の時間範囲に対応し、前記コントローラがさらに、前記第一のモードで、前記ルックアップテーブルを使用して前記発熱体への前記電力の供給を制御するように構成される、請求項1または2に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記第一のモードでの前記発熱体への前記電力の供給が、基準圧力または基準流量と、前記コントローラによって読み取られた前記圧力または前記流量との間の差に依存する、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記コントローラが、前記基準圧力または前記基準流量と、前記コントローラによって読み取られた前記圧力または前記流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに前記吸煙の開始を検出する、請求項4に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記基準圧力または前記基準流量が、前記吸煙の開始の前記検出以前に前記コントローラによって読み取られた圧力値または流量値の整数のローリング平均として、前記コントローラによって計算される、請求項4または5に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記コントローラがさらに、第二のモードで前記発熱体への前記電力の供給を制御するように構成され、前記第二のモードでの前記発熱体への前記電力の供給が、前記吸煙の開始以後の測定時間、および前記コントローラによって読み取られた前記圧力または前記流量のうちの少なくとも一つに依存しない、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記第二のモードにおいて、前記発熱体に供給される前記電力が、吸煙の持続時間の間一定である、請求項7に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記コントローラがさらに、前記エアロゾル発生システムがリセットされる、前記エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に前記発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、前記第一のモードまたは前記第二のモードのいずれかで前記発熱体への前記電力の供給を制御するように構成される、請求項7または8に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記コントローラがさらに、前記エアロゾル発生システムがリセットされる、前記エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に前記発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、前記第一のモードまたは前記第二のモードのいずれかで前記発熱体への前記電力の供給を制御するように構成される、請求項7または8に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記エアロゾル発生システムが、エアロゾル発生装置を備え、前記エアロゾル発生装置が、前記エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含み、前記エアロゾル発生物品または前記カートリッジが、前記エアロゾル発生装置に連結され、また前記エアロゾル発生装置から連結解除され得る、請求項7または8に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記コントローラがさらに、前記エアロゾル発生物品または前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、前記第一のモードまたは前記第二のモードのいずれかで前記発熱体への前記電力の供給を制御するように構成される、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記コントローラがさらに、前記エアロゾル発生物品または前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、前記第一のモードまたは前記第二のモードのいずれかで前記発熱体への前記電力の供給を制御するように構成される、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
エアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法であって、前記システムが、
空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、
エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、
前記気流通路と連通するセンサー組立品と、
コンピュータ可読メモリを含むコントローラと、を備え、
前記方法が、第一のモードで、
吸煙の開始を検出することと、
前記センサー組立品からの出力を読み取って、前記気流通路内の圧力または流量を判定することと、
前記吸煙の開始以後の時間、および前記気流通路内の前記圧力または前記流量の両方に依存して、前記発熱体に電力を供給することと、を含む、方法。
【請求項15】
前記第一のモードにおいて、前記センサー組立品からの前記出力が規則的な時間間隔で読み取られる、請求項14に記載のエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システムおよびエアロゾル生成を制御するための方法に関する。特に、本発明は、ユーザーがシステムからエアロゾルを引き出すために吸煙するエアロゾル発生システムにおける電力の制御、およびこうしたシステムにおける電力の供給を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーが吸煙するエアロゾルを発生するための多くのエアロゾル発生システムにおいて、電気的に作動する発熱体は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを発生するために使用される。こうしたエアロゾル発生システムは、吸入目的のために要望に応じてエアロゾルを発生する、電子たばこまたは加熱式たばこシステムを含む。要望に応じたエアロゾル発生は、典型的には、ユーザーがエアロゾル発生システムを吸煙することによって開始する。ユーザーが吸煙すると、エアロゾル発生システムを通して空気が引き出され、エアロゾルがユーザーに送達される。
【0003】
このタイプのエアロゾル発生システムのユーザーは、従来のリットエンド紙巻たばこの過去または現在のユーザーである場合がある。従来のリットエンド紙巻たばこでは、紙巻たばこにおけるユーザーの吸煙強度が増大すると、エアロゾルの生成が大きくなる。しかしながら、多くの電気加熱式エアロゾル発生システムでは、吸煙強度が増大しても、エアロゾル生成は比例して増大しない。吸煙強度の増大により、システムを通した気流が増大し、この気流がヒーターを冷却することでエアロゾル生成が低下する。ただし、気流が増大することにより、より多くのエアロゾル液滴が気流中に混入することによってシステムからのエアロゾルの抽出も増大する。吸煙強度とエアロゾル体積との間の正確な関係は複雑である場合があり、システムの設計次第である。
【0004】
エアロゾル発生システムを使用する際、異なるユーザーが異なる吸煙挙動を呈する場合がある。また、単一のユーザーが、異なる時点で異なる吸煙挙動を呈する場合もある。吸煙挙動は、吸煙強度または圧力と、吸煙持続時間との組み合わせによって特徴付けられ得る。吸煙強度とエアロゾル体積との間の関係の結果として、一つの吸煙挙動に対して満足のいく体験を提供するようにセットアップされたエアロゾル発生システムは、その他の吸煙挙動に対しては満足のいく体験を提供しない場合がある。
【0005】
したがって、エアロゾル体積に関して従来のリットエンド紙巻たばこのエアロゾル送達体験を模倣し、かつ異なる時点における異なるユーザーの吸煙挙動または単一のユーザーの異なる吸煙挙動に適合するように適合された、エアロゾル発生システムおよび方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本開示の第一の態様において、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生システムは、空気吸込み口および空気出口と、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と連通するセンサー組立品であって、気流通路内の圧力または流量を測定するように構成されたセンサー組立品とを備え得る。エアロゾル発生システムは、センサー組立品によって測定された圧力または流量を読み取り、吸煙の開始を検出し、吸煙の開始に応答して、第一のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成されたコントローラを備え得る。好ましくは、コントローラは、吸煙の開始および吸煙の終了を検出し、センサー組立品によって測定された圧力または流量を読み取り、吸煙の開始に応答して、かつ吸煙の終了前に、第一のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成される。コントローラは、吸煙の開始以後の時間、および吸煙の開始後にコントローラによって読み取られた圧力または流量の両方に依存して、第一のモードで発熱体への電力の供給を制御してもよい。好ましくは、コントローラは、第一のモードで発熱体への電力の供給を制御し、またコントローラは、第一のモードで発熱体に供給する電力量を規則的な時間間隔で判定し、電力量は、吸煙の開始以後の時間、および規則的な時間間隔それぞれでコントローラによって読み取られた圧力または流量の両方に依存する。
【0007】
有利なことに、これにより、異なる吸煙挙動により良好に適合するための、エアロゾル発生の適応性が可能になる。次いで、こうした適応性は、異なる吸煙挙動に関係なく、従来のリットエンド紙巻たばこのユーザーのエアロゾル送達体験をより良好に模倣し得る。
【0008】
コントローラはさらに、第一のモードでセンサー組立品から圧力または流量を規則的な時間間隔で読み取るように構成されることが好ましい。有利なことに、これにより、吸煙中の圧力の変化に応答した、発熱体への電力の供給の規則的な調整が可能になる。規則的な時間間隔の持続時間は、1ミリ秒~1000ミリ秒であってもよい。好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、2ミリ秒~500ミリ秒であり、より好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、5ミリ秒~250ミリ秒であり、さらにより好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、10ミリ秒~100ミリ秒であり、さらにより好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、20ミリ秒~60ミリ秒であり、さらにより好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、実質的に40ミリ秒に等しい。
【0009】
コントローラは、ルックアップテーブルを記憶するコンピュータ可読メモリを含み得る。ルックアップテーブルは、複数の電力値を含み得る。各電力値は、圧力範囲または流量範囲、および吸煙の開始以後の時間範囲に対応し得る。コントローラはさらに、第一のモードで、ルックアップテーブルを使用して発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。有利なことに、こうしたルックアップテーブルは、ユーザーの吸煙挙動に適合したエアロゾル発生を提供し得る。時間範囲は、等しい長さであってもよい。時間範囲は、0ミリ秒~2000ミリ秒であってもよい。時間範囲の長さは、10ミリ秒~1500ミリ秒であってもよいことが好ましい。より好ましくは、時間範囲の長さは、50ミリ秒~1200ミリ秒であってもよい。さらにより好ましくは、時間範囲の長さは、200ミリ秒~1000ミリ秒であってもよい。さらにより好ましくは、時間範囲の長さは、600ミリ秒~800ミリ秒であってもよい。時間範囲は、異なる長さであってもよい。これは、時間範囲が吸煙中の典型的な圧力の変化に最も適合することを意味し得る。ルックアップテーブルの時間範囲の数は、2~1000であってもよい。ルックアップテーブルの時間範囲の数は、2~100であることが好ましく、2~50であることがより好ましく、2~20であることがさらにより好ましい。ルックアップテーブルの時間範囲の数は、2~10であることがさらにより好ましく、4~8であることがより好ましく、5~7であることがさらにより好ましい。ルックアップテーブルに圧力範囲または流量が使用される本開示の態様では、圧力範囲または流量範囲は、実質的に等しい大きさであってもよい。別の方法として、圧力範囲または流量範囲は、異なる大きさであってもよい。これは、圧力範囲または流量範囲が、吸煙中の圧力の典型的な変化により良好に適合することを意味し得る。ルックアップテーブルにおける圧力範囲または流量範囲の数は、2~1000、好ましくは2~100、より好ましくは2~50、さらにより好ましくは2~20、さらにより好ましくは2~15、さらにより好ましくは4~10、最も好ましくは7~9であってもよい。
【0010】
第一のモードでの発熱体への電力の供給は、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差に依存し得る。コントローラは、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出し得る。有利なことに、これにより、吸煙の正確な検出が確保され、周囲圧力の小さな変化によって吸煙が誤って検出されることが排除される。第一の閾値圧力または第一の閾値流量は、予め決められてもよい。第一の閾値圧力または第一の閾値流量は、コンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。第一の閾値圧力または第一の閾値流量は、基準圧力または基準流量の割合として、または倍数として計算されてもよい。
【0011】
基準圧力または基準流量は、吸煙の開始の検出以前にコントローラによって読み取られた圧力値または流量値の整数のローリング平均として、コントローラによって計算されることが好ましい。有利なことに、これにより、周囲圧力の変化、またはシステムが使用される周囲圧力に関係なく、適切な電力が発熱体に供給されることが確保される。さらに、これにより、コントローラによってセンサー組立品から読み取られた圧力にゼロ点誤差または系統誤差が存在する場合であっても、適切な電力が発熱体に供給されることが確保される。
【0012】
好ましくは、コントローラはさらに、第二のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成され、第二のモードでの発熱体への電力の供給は、吸煙の開始以後の測定時間、およびコントローラによって読み取られた圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない。有利なことに、これにより、エアロゾル発生の一貫性が確保され得る。さらに、または別の方法として、これは、システムの熱慣性を平衡化させるように作用し得る。第二のモードでの発熱体への電力の供給は、吸煙の開始以後の測定時間、およびコントローラによって読み取られた圧力または流量の両方に依存しない場合がある。第二のモードにおいて、発熱体に供給される電力は、吸煙の持続時間の間一定であってもよい。
【0013】
コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の、発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラは、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラは、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。有利なことに、これらの制御戦略のいずれかを利用して、システムを加温するための最初の数回の吸煙に対する、発熱体への全体的な電力送達を増大させ得る。
【0014】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を備えることが好ましい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを備え得る。エアロゾル発生物品またはカートリッジは、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る。
【0015】
コントローラはさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。これらの制御戦略のいずれかを利用して、システムを加温するための最初の数回の吸煙に対する、全体的な電力送達を増大させ得る。
【0016】
発熱体は、抵抗発熱体であってもよい。抵抗発熱体は、導電性フィラメントのメッシュ、アレイまたは織物の形態をとりうる。エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成液体をメッシュに供給してもよい。
【0017】
コントローラはさらに、不十分なエアロゾル形成液体が発熱体に供給される場合など、発熱体における不具合を検出するように構成されてもよい。
【0018】
コントローラは、各吸煙中の発熱体の最大電気抵抗を判定することと、n個の以前の加熱サイクルの間の発熱体の最大電気抵抗のローリング平均値を計算することであって、nは1より大きい整数である、計算することと、発熱体の電気抵抗を計算されたローリング平均値と比較することと、電気抵抗が抵抗閾値を超えてローリング平均値より大きいときに不具合を判定することであって、当該抵抗閾値はコンピュータ可読メモリに記憶される、判定することとを行うように構成され得る。コントローラは、時間に対する電気抵抗の第一の微分値または第二の微分値を判定し、第一の微分値または第二の微分値が、第一または第二の微分値閾値以上であるときに不具合を判定するように構成されてもよく、第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶される。いずれの構成についても、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、発熱体への電力の供給が第一のモードまたは第二のモードで制御されるかどうかに依存し得る。抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、発熱体に供給される電力に依存することが好ましい。抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力値の電力値の各々に対して計算されてもよい。コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力値の電力値の各々に対応する抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。有利なことに、こうした閾値の調整により、発熱体における不具合に対する感度が、経時的にメッシュに送達される電力、および圧力または流量に対して調整され、可能性のある有害な成分がエアロゾル中に発生することが低減される。コントローラは、ユーザーによる二回の連続的な吸煙中に抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を超えるときに不具合を判定してもよい。この場合、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、ユーザーによる吸煙中に、抵抗閾値または第一の微分値または第二の微分値閾値を超えた後に調整されてもよい。
【0019】
本開示の第二の態様では、エアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法が提供されている。システムは、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と連通するセンサー組立品と、コンピュータ可読メモリを含むコントローラとを備えてもよい。方法は、第一のモードで、吸煙の開始を検出することと、センサー組立品からの出力を読み取って、気流通路内の圧力または流量を判定することと、吸煙の開始後以後の時間および気流通路内の圧力または流量の両方に依存して、発熱体に電力を供給することとを含み得る。
【0020】
好ましくは、第一のモードにおいて、センサー組立品からの出力が規則的な時間間隔で読み取られる。
【0021】
第一のモードにおいて、発熱体への電力の供給は、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差に依存し得る。
【0022】
方法はさらに、第一のモードで、気流通路内の圧力または流量、および吸煙の開始以後の時間に基づいて、コンピュータ可読メモリに記憶されたルックアップテーブルから電力値を選択することを含み得る。ルックアップテーブルは、複数の電力値を含んでもよく、各電力値は、圧力範囲または流量範囲、および吸煙の開始以後の時間範囲に対応する。方法は、選択された電力値に基づいて、発熱体に電力を供給することを含み得る。
【0023】
方法は、コントローラがセンサー組立品からの出力を読み取って、気流通路内の圧力または流量を判定することを含み得る。方法は、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出することを含み得る。基準圧力または基準流量は、吸煙の開始の検出以前の気流通路内の圧力値または流量値の整数のローリング平均として、コントローラによって計算されてもよい。
【0024】
方法は、第二のモードで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。第二のモードでの発熱体への電力の供給は、吸煙の開始以後の測定時間、および気流通路内の圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない場合がある。第二のモードにおいて、発熱体に供給される電力は、吸煙の持続時間の間一定であってもよい。
【0025】
方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に、発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の、発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。
【0026】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を備え得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを備え得る。エアロゾル発生物品またはカートリッジは、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る。方法は、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。
【0027】
方法は、不十分なエアロゾル形成液体が発熱体に供給される場合など、発熱体における不具合を検出することを含み得る。方法は、各吸煙中の発熱体の最大電気抵抗を判定することと、n個の以前の加熱サイクルの間の発熱体の最大電気抵抗のローリング平均値を計算することであって、nは1より大きい整数である、計算することと、発熱体の電気抵抗を計算されたローリング平均値と比較することと、電気抵抗が抵抗閾値を超えてローリング平均値より大きいときに不具合を判定することであって、当該抵抗閾値はコンピュータ可読メモリに記憶される、判定することとを含み得る。方法は、時間に対する電気抵抗の第一の微分値または第二の微分値を判定することと、第一の微分値または第二の微分値が、第一または第二の微分値閾値以上であるときに不具合を判定することとを含んでもよく、第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶される。方法は、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力値の電力値の各々に対する抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を計算することを含み得る。別の方法として、方法は、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力値の電力値の各々に対する抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値をコンピュータ可読メモリに記憶することを含んでもよい。方法は、ユーザーによる二回の連続的な吸煙中に抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を超えるときに不具合を判定することを含み得る。方法は、ユーザーによる吸煙中に、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を初めて超えた後に、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を調整することを含んでもよい。
【0028】
本開示の第三の態様によると、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と連通するセンサー組立品であって、気流通路内の圧力または流量を測定するように構成されたセンサー組立品と、コンピュータ可読メモリを含むコントローラとを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。コントローラは、センサー組立品によって測定された圧力または流量を規則的な時間間隔で読み取ることと、ユーザーがエアロゾル発生システムを吸煙するときに吸煙の開始を検出することと、第一のモードで、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力プロファイルから電力プロファイルを選択することであって、選択はコントローラによって読み取られた圧力または流量に依存する、選択することと、選択された電力プロファイルに従って、発熱体に電力を供給することとを行うように構成されてもよい。
【0029】
コントローラは、第一のモードで、吸煙中に規則的な時間間隔で電力プロファイルを選択するように構成されてもよい。第一のモードにおいて、電力プロファイルの選択は、コントローラによって読み取られた直近の圧力または流量に基づいてもよい。第一のモードでは、電力プロファイルの選択は、吸煙の開始以後の時間に依存してもよい。
【0030】
規則的な時間間隔の持続時間は、1ミリ秒~1000ミリ秒であってもよい。好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、2ミリ秒~500ミリ秒であり、より好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、5ミリ秒~250ミリ秒であり、さらにより好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、10ミリ秒~100ミリ秒であり、さらにより好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、20ミリ秒~60ミリ秒であり、さらにより好ましくは、規則的な時間間隔の持続時間は、実質的に40ミリ秒に等しい。
【0031】
コンピュータ可読メモリは、ルックアップテーブルを記憶することが好ましく、ルックアップテーブルは、複数の電力プロファイルを含み、各電力プロファイルは、圧力範囲または流量範囲、および吸煙の開始以後の時間範囲に対応する。コントローラは、第一のモードで、ルックアップテーブルを使用して発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。有利なことに、こうしたルックアップテーブルは、ユーザーの吸煙挙動に適合した、ユーザーのために精選されたエアロゾル発生を提供し得る。時間範囲は、等しい長さであってもよい。時間範囲は、0ミリ秒~2000ミリ秒であってもよい。時間範囲の長さは、10ミリ秒~1500ミリ秒であってもよいことが好ましい。より好ましくは、時間範囲の長さは、50ミリ秒~1200ミリ秒であってもよい。さらにより好ましくは、時間範囲の長さは、200ミリ秒~1000ミリ秒であってもよい。さらにより好ましくは、時間範囲の長さは、600ミリ秒~800ミリ秒であってもよい。時間範囲は、異なる長さであってもよい。これは、時間範囲が吸煙中の典型的な圧力の変化に最も適合することを意味し得る。ルックアップテーブルの時間範囲の数は、2~1000であってもよい。ルックアップテーブルの時間範囲の数は、2~100であることが好ましく、2~50であることがより好ましく、2~20であることがさらにより好ましい。ルックアップテーブルの時間範囲の数は、2~10であることがさらにより好ましく、4~8であることがより好ましく、5~7であることがさらにより好ましい。ルックアップテーブルに圧力範囲または流量が使用される本開示の態様では、圧力範囲または流量範囲は、実質的に等しい大きさであってもよい。別の方法として、圧力範囲または流量範囲は、異なる大きさであってもよい。これは、圧力範囲または流量範囲が、吸煙中の圧力の典型的な変化により良好に適合することを意味し得る。ルックアップテーブルにおける圧力範囲または流量範囲の数は、2~1000、好ましくは2~100、より好ましくは2~50、さらにより好ましくは2~20、さらにより好ましくは2~15、さらにより好ましくは4~10、最も好ましくは7~9であってもよい。電力プロファイルは、電力プロファイルの持続時間の間に発熱体に供給される電力が一定であるように、平坦であってもよい。別の方法として、各電力プロファイルは、電力プロファイルの持続時間の間に発熱体に供給される電力が規則的な時間間隔の間、時間とともに変化し得るように、時間とともに変化してもよい。時間に伴う電力プロファイルの変化は、規則的な時間間隔中の電力の増加または減少であってもよく、または電力は、規則的な時間間隔中の少なくとも一回の増加および減少の両方であってもよい。こうした増加または減少は、時間とともに滑らかかつ連続的に変化してもよく、または不連続であってもよい。複数の電力プロファイルは、複数の異なる電力プロファイルを含み得る。
【0032】
第一のモードで発熱体に供給される電力プロファイルは、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差に依存し得る。コントローラは、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出してもよい。基準圧力または基準流量は、吸煙の開始の検出以前にコントローラによって読み取られた圧力値または流量値の整数のローリング平均として、コントローラによって計算されてもよい。第一の閾値圧力または第一の閾値流量は、予め決められてもよい。第一の閾値圧力または第一の閾値流量は、コンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。第一の閾値圧力または第一の閾値流量は、基準圧力または基準流量の割合として、または倍数として計算されてもよい。
【0033】
コントローラは、第二のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよく、第二のモードでの発熱体への電力の供給は、吸煙の開始以後の測定時間、およびコントローラによって読み取られた圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない。第二のモードにおいて、発熱体に供給される電力は、吸煙の持続時間の間一定であってもよい。コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラはさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の、発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラは、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラは、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。
【0034】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を備えることが好ましい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを備え得る。エアロゾル発生物品またはカートリッジは、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る。
【0035】
コントローラは、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。
【0036】
コントローラは、不十分なエアロゾル形成液体が発熱体に供給される場合など、発熱体における不具合を検出するように構成されてもよい。コントローラは、各吸煙中の発熱体の最大電気抵抗を判定することと、n個の以前の加熱サイクルの間の発熱体の最大電気抵抗のローリング平均値を計算することであって、nは1より大きい整数である、計算することと、発熱体の電気抵抗を計算されたローリング平均値と比較することと、電気抵抗が抵抗閾値を超えてローリング平均値より大きいときに不具合を判定することであって、当該抵抗閾値はコンピュータ可読メモリに記憶される、判定することとを行うように構成され得る。コントローラは、時間に対する電気抵抗の第一の微分値または第二の微分値を判定し、第一の微分値または第二の微分値が、第一または第二の微分値閾値以上であるときに不具合を判定するように構成されてもよく、第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶される。いずれの構成についても、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、発熱体への電力の供給が第一のモードまたは第二のモードで制御されるかどうかに依存し得る。抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、発熱体に供給される電力に依存することが好ましい。抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力プロファイルの電力プロファイルの各々に対して計算されてもよい。コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力プロファイルの電力プロファイルの各々に対応する抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。コントローラは、ユーザーによる二回の連続的な吸煙中に抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を超えるときに不具合を判定してもよい。この場合、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値は、ユーザーによる吸煙中に、抵抗閾値または第一の微分値または第二の微分値閾値を超えた後に調整されてもよい。
【0037】
本開示の第四の態様によると、エアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法が提供されており、システムは、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と連通するセンサー組立品と、コンピュータ可読メモリを含むコントローラとを備える。方法は、第一のモードで、吸煙の開始を検出することと、センサー組立品からの出力を読み取って、気流通路内の圧力または流量を判定することと、メモリに記憶された複数の電力プロファイルから電力プロファイルを選択することであって、選択は気流通路内の圧力または流量に依存する、選択することと、選択された電力プロファイルに従って、発熱体に電力を供給することとを含み得る。
【0038】
好ましくは、第一のモードにおいて、センサー組立品からの出力が規則的な時間間隔で読み取られる。第一のモードにおいて、発熱体への電力の供給は、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差に依存し得る。
【0039】
方法はさらに、第一のモードで、気流通路内の圧力または流量、および吸煙の開始以後の時間に基づいて、コンピュータ可読メモリに記憶されたルックアップテーブルから電力値を選択することであって、ルックアップテーブルが、複数の電力値を含み、各電力値が、圧力範囲、または流量範囲、および吸煙の開始以後の時間範囲に対応する、選択することと、選択された電力値に基づいて、発熱体に電力を供給することとを含み得る。
【0040】
方法は、コントローラがセンサー組立品からの出力を読み取って、気流通路内の圧力または流量を判定することを含み得る。方法は、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出することを含み得る。基準圧力または基準流量は、吸煙の開始の検出以前の気流通路内の圧力値または流量値の整数のローリング平均として、コントローラによって計算されてもよい。
【0041】
方法は、第二のモードで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。第二のモードでの発熱体への電力の供給は、吸煙の開始以後の測定時間、および気流通路内の圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない場合がある。第二のモードにおいて、発熱体に供給される電力は、吸煙の持続時間の間一定であってもよい。
【0042】
方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に、発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の、発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。
【0043】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を備え得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを備え得る。エアロゾル発生物品またはカートリッジは、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る。方法は、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。方法は、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含み得る。
【0044】
方法は、不十分なエアロゾル形成液体が発熱体に供給される場合など、発熱体における不具合を検出することを含み得る。方法は、各吸煙中の発熱体の最大電気抵抗を判定することと、n個の以前の加熱サイクルの間の発熱体の最大電気抵抗のローリング平均値を計算することであって、nは1より大きい整数である、計算することと、発熱体の電気抵抗を計算されたローリング平均値と比較することと、電気抵抗が抵抗閾値を超えてローリング平均値より大きいときに不具合を判定することであって、当該抵抗閾値はコンピュータ可読メモリに記憶される、判定することとを含み得る。方法は、時間に対する電気抵抗の第一の微分値または第二の微分値を判定することと、第一の微分値または第二の微分値が、第一または第二の微分値閾値以上であるときに不具合を判定することとを含んでもよく、第一の微分値または第二の微分値閾値は、コンピュータ可読メモリに記憶される。方法は、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力プロファイルの電力プロファイルの各々に対する抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を計算することを含み得る。別の方法として、方法は、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力プロファイルの電力プロファイルの各々に対する抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を、コンピュータ可読メモリに記憶することを含んでもよい。方法は、ユーザーによる二回の連続的な吸煙中に抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を超えるときに不具合を判定することを含み得る。方法は、ユーザーによる吸煙中に、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を初めて超えた後に、抵抗閾値、または第一の微分値または第二の微分値閾値を調整することを含んでもよい。
【0045】
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「エアロゾル」という用語は、気体中の固体微粒子、または液滴、または固体微粒子および液滴の組み合わせの分散体を記述するために使用される。エアロゾルは、可視または不可視であり得る。エアロゾルは、室温にて通常は液体または固体である物質の蒸気、ならびに固体微粒子、または液滴、または固体微粒子と液滴の組み合わせを含んでもよい。
【0046】
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」とは、一つ以上のエアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるシステムを意味する。
【0047】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成し得る揮発性化合物を放出する能力を有する基体を意味する。こうした揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。
【0048】
本明細書で使用される「吸煙」という用語は、エアロゾル発生システムを使用してエアロゾルを発生するユーザーの動作を説明するために使用される。ユーザーは、吸入によりエアロゾル発生システムを通して空気を引き出すことによってこの動作を実行する。
【0049】
本明細書で使用される「空気吸込み口」および「空気出口」という用語は、空気がエアロゾル発生物品、エアロゾル発生システム、またはエアロゾル発生装置の構成要素または構成要素の一部分に、およびそれらからそれぞれ引き出され得る一つ以上の開口を説明するために使用される。
【0050】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙物品であることが好ましい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なニコチン含有エアロゾルを発生する喫煙物品であることがより好ましい。エアロゾル発生物品は、加熱非燃焼式物品であってもよい。
【0051】
例えば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含む消耗品のエアロゾル発生物品を受容するための基体を受容する空洞を備えてもよい。エアロゾル発生物品中のエアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体であってもよい。エアロゾル発生物品の例としては、液体エアロゾル形成基体またはコロイド状エアロゾル形成基体の、シガレットペーパーなどのラッパー、カプセル、もしくは容器内に収容された、エアロゾル形成基体を含む、固体エアロゾル形成基体、紙巻たばこ、および紙巻たばこ様の物品が充填されたサシェが挙げられる。消耗品のエアロゾル発生物品は、組み合わせられてエアロゾルを形成する、二つ以上の構成成分を収容する交換可能な基体セクションを備えてもよい。好ましい消耗品エアロゾル発生物品は、ラッパー内に含有された固体エアロゾル形成基体を含む紙巻たばこまたは紙巻たばこ様の物品の形態であってもよい。こうした物品は、物品の消費のためにユーザーの口の中へと挿入されることが意図される口側端を含むことが好ましい。口側端は、従来の調整された紙巻たばこを模倣するフィルターを含むことが好ましい。消耗品のエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の本体内に位置するアトマイザー、好ましくはヒーターと相互作用するように構成されることが好ましい。それ故に、抵抗発熱体などの加熱手段は、消耗品のエアロゾル発生物品を受容するための基体を受容する空洞内またはその周りに位置してもよい。基体を受容する空洞は、装置の近位端に位置してもよい。例えば、基体を受容する空洞に対する開口部は、装置の近位端に位置してもよい。
【0052】
エアロゾル形成基体はニコチンを含むことが好ましい。エアロゾル形成基体はたばこを含むことがより好ましい。別の方法として、または追加的に、エアロゾル形成基体は非たばこ含有エアロゾル形成材料を含んでもよい。
【0053】
エアロゾル形成基体が固体エアロゾル形成基体である場合、固体エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこ、および均質化したたばこのうちの一つ以上を含有する、例えば粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0054】
随意に、固体エアロゾル形成基体は、たばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含有してもよく、これらは固体エアロゾル形成基体の加熱に伴い放出される。固体エアロゾル形成基体はまた、例えば追加的なたばこ揮発性風味化合物または非たばこ揮発性風味化合物を含む一つ以上のカプセルも含有してもよく、こうしたカプセルは固体エアロゾル形成基体の加熱中に溶融してもよい。
【0055】
随意に、固体エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片、またはシートの形態を取ってもよい。固体エアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。固体エアロゾル形成基体は担体の表面全体上に堆積されてもよく、または別の方法として、使用中に不均一な風味送達を提供するために、あるパターンで堆積されてもよい。
【0056】
好ましい一実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含む。本明細書で使用される「均質化したたばこ材料」という用語は、粒子状たばこを凝集することによって形成された材料を指す。
【0057】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のシートの集合体を含むことが好ましい。本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅および長さを有する層状要素を指す。本明細書で使用される「集合した」という用語は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横断方向で巻き込みされ、折り畳まれ、またはその他の方法で圧縮もしくは締め付けされたシートを記述するために使用される。
【0058】
本明細書で使用される「カートリッジ」という用語はまた、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。また、カートリッジは使い捨てであってもよい。
【0059】
カートリッジは、液体を含有してもよい。液体は、エアロゾルを形成し得る揮発性化合物を含み得る。液体は、液体の加熱に伴いエアロゾルを形成してもよい。エアロゾル形成基体は液体であってもよい。エアロゾル形成基体は室温で液体であってもよい。エアロゾル形成基体は、室温において固体などの別の凝縮した形態であってもよく、または室温においてゲルなどの別の凝縮した形態であってもよい。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、液体構成要素と固体構成要素の両方を含み得る。液体エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有液体エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスであってもよい。液体エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。
【0060】
液体エアロゾル形成基体は一つ以上のエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体の例としては、グリセリンおよびプロピレングリコールが挙げられる。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。液体エアロゾル形成基体は水、溶媒、エタノール、植物抽出物、および天然風味または人工風味を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンまたはプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンおよびプロピレングリコールの両方を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、約0.5%~約10%、例えば、約2%のニコチン濃度を有してもよい。
【0061】
発熱体は、発熱体を通した電流の印加によって抵抗加熱されるように構成されてもよい。発熱体は、変動する磁界によって発熱体内に誘発される電流によって誘導加熱されるように構成されてもよい。発熱体は、ヒステリシス効果によって誘導加熱されるように構成されてもよい。
【0062】
発熱体は、エアロゾル形成基体を加熱するのに適した形態を取り得る。一部の実施形態において、発熱体は流体浸透性である。発熱体は、複数の導電性フィラメントを含んでもよい。エアロゾル発生要素は、流体透過性メッシュを含み得る。発熱体は、第二の側面から第一の側面に延び、それを通して流体が通り得る複数の隙間または開口を含んでもよい。 発熱体は、例えば相互に平行に配設されたフィラメントのアレイであってもよい。好ましくは、フィラメントはメッシュを形成してもよい。別の方法として、導電性発熱体は、フィラメントのアレイまたはフィラメントの織物から成る。導電性フィラメントはフィラメント間の隙間を画定する場合があり、隙間は10マイクロメートル~100マイクロメートルの幅を有してもよい。使用時に気化されることになる液体が隙間の中に引き出されるように、フィラメントは隙間の中で毛細管作用を生じさせることが好ましく、発熱体と液体エアロゾル形成基体の間の接触面積を増大する。
【0063】
導電性フィラメントは8マイクロメートル~100マイクロメートルの直径を有してもよく、10マイクロメートル~50マイクロメートルであることが好ましく、12マイクロメートル~25マイクロメートルであることがより好ましく、およそ16マイクロメートルであることが最も好ましい。フィラメントは丸い断面を有してもよく、または扁平な断面を有してもよい。
【0064】
エアロゾル発生要素は、抵抗加熱されるように構成されてもよい。言い換えれば、エアロゾル発生要素は、電流が発熱体を通過する時に熱を発生するように構成されてもよい。発熱体、またはその部分は、適切な電気的特性および機械的特性を有する任意の材料、例えば適切な電気抵抗性材料を含んでもよく、またはそれらから形成されてもよい。適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料と金属材料とで作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。
【0065】
ヒーター要素の導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物の電気抵抗は、0.3~4オームであることが好ましい。導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物の電気抵抗は、0.5~3オームであることがより好ましく、約1オームであることがより好ましい。電気抵抗は0.5オーム以上であることが好ましい。導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物の電気抵抗は、0.6オーム~0.8オームであることがより好ましく、約0.68オームであることが最も好ましい。別の方法として、発熱体は、開口のアレイが中に形成されている加熱プレートを備えてもよい。開口部は、例えばエッチングまたは機械加工によって形成されてもよい。プレートは、発熱体のフィラメントに関して上述した材料などの、適切な電気特性を有する任意の材料で形成されてもよい。
【0066】
発熱体は、消耗品のエアロゾル発生物品の中へと挿入されるように設計された内部ヒーター、例えば、消耗品のエアロゾル発生物品内に位置するエアロゾル形成基体の中へと挿入することができるピンまたはブレードの形態の抵抗発熱体またはサセプタであってもよい。発熱体は、消耗品のエアロゾル発生物品の外部表面を加熱するように設計された外部ヒーターであってもよく、例えば、抵抗発熱体、または消耗品のエアロゾル発生物品を受容するための基体を受容する空洞の周辺に位置する、もしくはそれを包囲するサセプタであってもよい。
【0067】
エアロゾル発生要素はサセプタ素子を備えてもよい。言い換えれば、エアロゾル発生要素は誘導加熱によって動作するように構成されてもよい。動作中、サセプタは、サセプタ内に誘導された渦電流によって加熱されてもよい。ヒステリシス損失もまた、誘導加熱に寄与する場合がある。
【0068】
エアロゾル発生装置は、電源、例えば電池を備えてもよい。電源はDC電源であってもよい。電源は電池であってもよい。電池は、リチウム系の電池、例えばリチウムコバルト電池、リチウム鉄リン酸塩電池、チタン酸リチウム電池、またはリチウムポリマー電池であってもよい。電池はニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池であってもよい。電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。
【0069】
電源は、発熱体に接続されてもよい。エアロゾル発生装置は、コントローラを備えてもよい。コントローラは、電源に接続されてもよい。コントローラは、発熱体に接続されてもよい。コントローラは、電源から発熱体への電力の供給を制御し得る。コントローラは、発熱体の温度を制御し得る。コントローラはマイクロコントローラを備えてもよい。マイクロコントローラは、プログラム可能なマイクロコントローラであってもよい。
【0070】
エアロゾル発生システムは、ユーザーがマウスピースを吸って第一の空気出口を通してエアロゾルを引き出すことを可能にするように構成された手持ち式エアロゾル発生システムであってもよい。エアロゾル発生システムは、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生システムは約25mm~約150mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生システムは約5mm~約30mmの外径を有してもよい。
【0071】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0072】
実施例1:
エアロゾル発生システムであって、空気吸込み口および空気出口と、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と流体連通するセンサー組立品であって、気流通路内の圧力または流量を測定するように構成される、センサー組立品と、吸煙の開始を検出し、センサー組立品によって測定された圧力または流量を読み取り、吸煙の開始に応答して、第一のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、コントローラと、を備え、コントローラが、吸煙の開始以後の時間、および吸煙の開始後にコントローラによって読み取られた圧力または流量の両方に依存して、第一のモードで発熱体への電力の供給を制御する、エアロゾル発生システム。
実施例2:
コントローラがさらに、第一のモードでセンサー組立品から圧力または流量を規則的な時間間隔で読み取るように構成される、実施例1によるエアロゾル発生システム。
実施例3:
コントローラが、ルックアップテーブルを記憶するコンピュータ可読メモリを含み、ルックアップテーブルが、複数の電力値を含み、各電力値が、圧力範囲または流量範囲、および吸煙の開始以後の時間範囲に対応し、コントローラがさらに、第一のモードで、ルックアップテーブルを使用して発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例1または2によるエアロゾル発生システム。
実施例4:
第一のモードでの発熱体への電力の供給が、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差に依存する、実施例1~3のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例5:
コントローラが、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出する、実施例4によるエアロゾル発生システム。
実施例6:
基準圧力または基準流量が、吸煙の開始の検出以前にコントローラによって読み取られた圧力値または流量値の整数のローリング平均としてコントローラによって計算される、実施例4または5によるエアロゾル発生システム。
実施例7:
第一の閾値圧力または第一の閾値流量が、基準圧力または基準流量の割合または倍数として計算される、実施例5によるエアロゾル発生システム。
実施例8:
第一の閾値圧力または第一の閾値流量が、予め決められる、実施例5によるエアロゾル発生システム。
実施例9:
第一の閾値圧力または第一の閾値流量が、コンピュータ可読メモリに記憶される、実施例8によるエアロゾル発生システム。
実施例10:
ルックアップテーブルが、2~10の時間範囲を含む、実施例3~9のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例11:
時間範囲の長さが、200ミリ秒~1000ミリ秒である、実施例3~10のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例12:
ルックアップテーブルが、2~15の圧力範囲または流量範囲を含む、実施例3~11のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例13:
規則的な時間間隔の持続時間が、10~100ミリ秒である、実施例2~12のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例14:
コントローラがさらに、第二のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成され、第二のモードでの発熱体への電力の供給が、吸煙の開始以後の測定時間、およびコントローラによって読み取られた圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない、実施例1~13のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例15:
第二のモードにおいて、発熱体に供給される電力が、吸煙の持続時間の間一定である、実施例14によるエアロゾル発生システム。
実施例16:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例14または15によるエアロゾル発生システム。
実施例17:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例14または15によるエアロゾル発生システム。
実施例18:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、請求項14または15によるエアロゾル発生システム。
実施例19:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例14または15によるエアロゾル発生システム。
実施例20:
コントローラがさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例14または15によるエアロゾル発生システム。
実施例21:
コントローラがさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例14または15によるエアロゾル発生システム。
実施例22:
エアロゾル発生システムが、エアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含み、エアロゾル発生物品またはカートリッジが、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る、実施例14または15によるエアロゾル発生システム。
実施例23:
コントローラがさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例22によるエアロゾル発生システム。
実施例24:
コントローラがさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例22によるエアロゾル発生システム。
実施例25:
コントローラがさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例22によるエアロゾル発生システム。
実施例26:
発熱体への電力の供給が、発熱体に供給される電圧または電流のうちの少なくとも一つを制御することによって制御される、実施例1~25のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例27:
電圧または電流が、パルス幅変調によって制御される、実施例26によるエアロゾル発生システム。
実施例28:
発熱体が、抵抗発熱体である、実施例1~27のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例29:
抵抗発熱体が、導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物である、実施例28によるエアロゾル発生システム。
実施例30:
エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジが、エアロゾル形成液体を抵抗発熱体に供給し、コントローラがさらに、不十分なエアロゾル形成液体が抵抗発熱体に供給されるときを検出するように構成される、実施例29によるエアロゾル発生システム。
実施例31:
コントローラが、電気抵抗、時間に対する電気抵抗の第一の微分値、または時間に対する電気抵抗の第二の微分値が、抵抗閾値、または第一の微分値閾値、または第二の微分値閾値を超えてローリング平均値よりも大きいときに、不十分なエアロゾル形成液体が抵抗発熱体に供給されるときを検出するように構成され、抵抗閾値、または第一の微分値閾値または第二の微分値閾値が、コンピュータ可読メモリに記憶される、実施例30によるエアロゾル発生システム。
実施例32:
抵抗閾値、または第一の微分値閾値または第二の微分値閾値が、発熱体への電力の供給が第一のモードまたは第二のモードで制御されるかどうかに依存する、実施例31によるエアロゾル発生システム。
実施例33:
抵抗閾値、または第一の微分値閾値または第二の微分値閾値が、発熱体に供給される電力に依存する、実施例31または32によるエアロゾル発生システム。
実施例34:
エアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法であって、システムが、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と連通するセンサー組立品と、コンピュータ可読メモリを含むコントローラと、を備え、方法が、第一のモードで、吸煙の開始を検出することと、センサー組立品からの出力を読み取って、気流通路内の圧力または流量を判定することと、吸煙の開始以後の時間、および気流通路内の圧力または流量の両方に依存して、発熱体に電力の供給を供給することと、を含む、方法。
実施例35:
第一のモードにおいて、センサー組立品からの出力が規則的な時間間隔で読み取られる、実施例34によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例36:
第一のモードにおいて、発熱体への電力の供給が、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差に依存する、実施例35によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例37:
方法がさらに、第一のモードで、気流通路内の圧力または流量、および吸煙の開始以後の時間に基づいて、コンピュータ可読メモリに記憶されたルックアップテーブルから電力値を選択することであって、ルックアップテーブルが、複数の電力値を含み、各電力値が、圧力範囲、または流量範囲、および吸煙の開始以後の時間範囲に対応する、選択することと、選択された電力値に基づいて、発熱体に電力を供給することと、を含む、実施例35または36によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例38:
方法がさらに、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出することを含む、実施例34~37のいずれかによるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例39:
方法がさらに、第二のモードで発熱体に供給される電力を制御することを含み、第二のモードでの発熱体への電力の供給が、吸煙の開始以後の測定時間、および気流通路内の圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない、実施例34~38のいずれかによるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例40:
第二のモードにおいて、発熱体への電力の供給が、吸煙の持続時間の間一定である、実施例39によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例41:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例39または40によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例42:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例39または40によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例43:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または発熱体が少なくとも一回の吸煙後に周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例39または40によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例44:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の、発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例39または40によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例45:
方法がさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例39または40によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例46:
方法がさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例39または40によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例47:
エアロゾル発生システムが、エアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含み、エアロゾル発生物品またはカートリッジが、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る、実施例39または40によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例48:
方法がさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例47によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例49:
方法がさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例47によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例50:
方法がさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例47によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例51:
エアロゾル発生システムであって、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と連通するセンサー組立品であって、気流通路内の圧力または流量を測定するように構成されたセンサー組立品と、コンピュータ可読メモリを含むコントローラと、を備え、コントローラが、センサー組立品によって読み取られた圧力または流量を規則的な時間間隔で読み取ることと、第一のモードで、ユーザーがエアロゾル発生システムを吸煙したときに吸煙の開始を検出することと、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力プロファイルから電力プロファイルを選択することであって、選択が、コントローラによって読み取られた圧力または流量に依存する、選択することと、選択された電力プロファイルに従って、発熱体に電力を供給することと、を行うように構成される、エアロゾル発生システム。
実施例52:
コントローラが、第一のモードで、吸煙中に規則的な時間間隔で電力プロファイルを選択するように構成される、実施例51によるエアロゾル発生システム。
実施例53:
第一のモードにおいて、電力プロファイルの選択が、コントローラによって読み取られた直近の圧力または流量に基づく、実施例52によるエアロゾル発生システム。
実施例54:
第一のモードにおいて、電力プロファイルの選択が、吸煙の開始以後の時間に依存する、実施例51、52または53によるエアロゾル発生システム。
実施例55:
コンピュータ可読メモリが、ルックアップテーブルを記憶し、ルックアップテーブルが、複数の電力プロファイルを含み、各電力プロファイルが、圧力範囲または流量範囲、および吸煙の開始以後の時間範囲に対応し、コントローラがさらに、第一のモードで、ルックアップテーブルを使用して発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例54によるエアロゾル発生システム。
実施例56:
第一のモードで発熱体に供給される電力プロファイルが、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差に依存する、実施例51~55のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例57:
コントローラが、基準圧力または基準流量と、コントローラによって読み取られた圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出する、実施例56によるエアロゾル発生システム。
実施例58:
基準圧力または基準流量が、吸煙の開始の検出以前にコントローラによって読み取られた圧力値または流量値の整数のローリング平均としてコントローラによって計算される、実施例57によるエアロゾル発生システム。
実施例59:
コントローラがさらに、第二のモードで発熱体への電力の供給を制御するように構成され、第二のモードでの発熱体への電力の供給が、吸煙の開始以後の測定時間、およびコントローラによって読み取られた圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない、実施例51~58のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例60:
第二のモードにおいて、発熱体に供給される電力が、吸煙の持続時間の間一定である、実施例59によるエアロゾル発生システム。
実施例61:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、うちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例59または60によるエアロゾル発生システム。
実施例62:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例59または60によるエアロゾル発生システム。
実施例63:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または発熱体が少なくとも一回の吸煙後に周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例59または60によるエアロゾル発生システム。
実施例64:
コントローラがさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例59または60によるエアロゾル発生システム。
実施例65:
コントローラがさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例59または60によるエアロゾル発生システム。
実施例66:
コントローラがさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例59または60によるエアロゾル発生システム。
実施例67:
エアロゾル発生システムが、エアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含み、エアロゾル発生物品またはカートリッジが、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る、実施例59または60によるエアロゾル発生システム。
実施例68:
コントローラがさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例67によるエアロゾル発生システム。
実施例69:
コントローラがさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例67によるエアロゾル発生システム。
実施例70:
コントローラがさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成される、実施例67によるエアロゾル発生システム。
実施例71:
電力プロファイルが、電力プロファイルの持続時間の間の発熱体への電力が一定であるように、平坦である、実施例51~70のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例72:
各電力プロファイルが、電力プロファイルの持続時間の間に発熱体に供給される電力が規則的な時間間隔の間に時間とともに変化するように、時間とともに変化する、実施例51~70のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例73:
複数の電力プロファイルが、複数の異なる電力プロファイルを含む、実施例51~72のいずれかによるエアロゾル発生システム。
実施例74:
エアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法であって、システムが、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路と、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と、気流通路と連通するセンサー組立品と、コンピュータ可読メモリを含むコントローラと、を備え、方法が、第一のモードで、吸煙の開始を検出することと、センサー組立品からの出力を読み取って、気流通路内の圧力または流量を判定することと、コンピュータ可読メモリに記憶された複数の電力プロファイルから電力プロファイルを選択することであって、選択が、気流通路内の圧力または流量に依存する、選択することと、選択された電力プロファイルに従って、発熱体に電力を供給することと、を含む、方法。
実施例75:
第一のモードにおいて、電力プロファイルの選択が、吸煙の開始以後の時間に依存する、実施例74によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例76:
第一のモードにおいて、センサー組立品からの出力が、規則的な時間間隔で読み取られる、実施例75によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例77:
第一のモードにおいて、電力プロファイルの選択が、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差に依存する、実施例76によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例78:
方法がさらに、基準圧力または基準流量と、気流通路内の圧力または流量との間の差が、第一の閾値圧力または第一の閾値流量を超えるときに吸煙の開始を検出することを含む、実施例74~77のいずれかによるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例79:
方法がさらに、第二のモードで発熱体に供給される電力を制御することを含み、第二のモードでの発熱体への電力の供給が、吸煙の開始以後の測定時間、および気流通路内の圧力または流量のうちの少なくとも一つに依存しない、実施例74~78のいずれかによるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例80:
第二のモードにおいて、発熱体への電力の供給が、吸煙の持続時間の間一定である、実施例79によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例81:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例79または80によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例82:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例79または80によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例83:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または発熱体が少なくとも一回の吸煙後に周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例79または80によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例84:
方法がさらに、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後の、発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数のうちの少なくとも二つの組み合わせに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例79または80によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例85:
方法がさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例79または80によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例86:
方法がさらに、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例79または80によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例87:
エアロゾル発生システムが、エアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含み、エアロゾル発生物品またはカートリッジが、エアロゾル発生装置に連結され、またエアロゾル発生装置から連結解除され得る、実施例79または80によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例88:
方法がさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例87によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例89:
方法がさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例87によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
実施例90:
方法がさらに、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の発熱体に供給される累積エネルギーに依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御することを含む、実施例87によるエアロゾル発生システムにおけるエアロゾル生成方法。
【0073】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【
図1】
図1は、本開示によるエアロゾル発生システムの概略図を示す。
【
図2】
図2は、本開示によるコントローラの概略図を示す。
【
図3】
図3は、吸煙を検出し、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体に電力を供給する方法の流れ図を示す。
【
図4】
図4は、吸煙を検出し、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体に電力を供給する別の方法の流れ図を示す。
【
図5】
図5は、圧力差対時間の吸煙プロファイルの例示的な表示を示す。
【
図6】
図6は、本開示による、コントローラによって使用される例示的なルックアップテーブルを示す。
【
図7】
図7は、吸煙数と関連する電力供給モードの表の一例を示す。
【
図8】
図8は、累積吸煙時間範囲と関連する電力供給モードの表の一例を示す。
【
図9】
図9は、さらなる代替的な例示的な実施形態による、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体に供給される電力の供給を制御するかどうかを判定するためにコントローラによって使用され得るモードルックアップテーブルの代替的な例である。
【
図10】
図10は、さらなる代替的な例示的な実施形態による、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定するためにコントローラによって使用され得る、モードルックアップテーブルの代替的な例である。
【
図11】
図11は、さらなる代替的な例示的な実施形態による、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定するためにコントローラによって使用され得る、モードルックアップテーブルの代替的な例である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
図1は、エアロゾル発生装置40とエアロゾル発生カートリッジ20とを備えるエアロゾル発生システム10の概略図である。エアロゾル発生装置40は、エアロゾル発生カートリッジ20を受容するように構成される。エアロゾル発生カートリッジ20およびエアロゾル発生装置40は、一緒に連結され、またユーザーが互いを連結解除することができる。装置は、電池の形態である電源41と、電源41に連結された制御回路を含むコントローラ60とを備える。
【0076】
エアロゾル発生カートリッジ20は、システムのためのマウスピースを形成するハウジング22を含む。ハウジング内には液体エアロゾル形成基体26を保持する貯蔵容器24がある。毛細管本体27は、液体貯蔵容器24の開放端に隣接して配置されている。電気ヒーター30は、毛細管本体27の外表面に隣接して提供されていて、これによって毛細管本体27は液体エアロゾル形成基体26を液体貯蔵容器24から電気ヒーター30に運ぶことができる。毛細管本体27および電気ヒーター30は共に、ヒーター組立品31の少なくとも一部を形成する。電気ヒーター30はまた、エアロゾル発生カートリッジ20内の気流経路に隣接して配置される。気流経路は、
図1において湾曲した矢印で示されている。気流経路は、空気吸込み口28aから、エアロゾル発生物品ハウジング22の口側端の開口部に形成された空気出口28bへと延びる。
図1に示すように、エアロゾル発生カートリッジ20がエアロゾル発生装置40に連結されると、電気ヒーター30が電源41に電気的に結合される。したがって装置40は、液体エアロゾル形成基体を気化するために、エアロゾル発生カートリッジ20内の電気ヒーター30に電力を供給するように機能する。気化されたエアロゾル形成基体はシステムを通る気流中に混入し、気流はユーザーがエアロゾル発生カートリッジ20の口側端を吸煙することによってもたらされる。気化されたエアロゾル形成基体は気流中で冷やされ、ユーザーの口の中へと引き出される前にエアロゾルを形成する。
【0077】
圧力レベルセンサーを含むセンサー組立品50は、気流経路に隣接したエアロゾル発生カートリッジ20内に配置される。また、代替的に、センサー組立品50は流量センサーを含んでもよく、その結果、本明細書における以下の圧力に対する言及は、すべて流量と置き換えられ得ることが理解されるであろう。センサー組立品50は、コントローラ60に連結され、圧力レベルセンサーからコントローラ60に測定データを送信するように構成されている。センサー組立品50は、エアロゾル発生物品20内に配置されるものとして
図1に示されているが、センサー組立品50は代替的に、気流経路がエアロゾル発生カートリッジ20を少なくとも部分的に通過するように、エアロゾル発生装置40内に配置されてもよいことが理解されるであろう。さらに、当然のことながら、電気ヒーター30は、エアロゾル発生装置40内に配置されてもよい。
【0078】
図2は、本発明によるコントローラ60の概略ブロック図である。コントローラは、センサー組立品50から測定データを受信するように構成された受信モジュール82と、発熱体30に供給される電力量を判定するように構成された判定モジュール81と、発熱体30への電力の供給を開始するように構成された電力供給モジュール83とを含む。判定モジュール81は、クロック84、およびコンピュータ可読メモリ85に連結される。ルックアップテーブルは、コンピュータ可読メモリ85上に記憶され、発熱体に供給する電力を判定するために、コントローラによって第一のモードで使用される。ルックアップテーブルの一例を
図6に示す。また、コンピュータ可読メモリ85には、
図7、8、9、10、および11に示すモードルックアップテーブル、ならびに以下に定義される第一の閾値圧力が記憶される。
【0079】
図3は、本発明による、吸煙を検出し、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体に電力を供給する方法を示す流れ図である。工程100において、ユーザーがエアロゾル発生システムの電源を入れる、リセットをする、または装置の中にエアロゾル発生物品を挿入した後、コントローラは、センサー組立品によって測定された圧力を規則的な時間間隔で読み取るように構成される。コントローラは、センサー組立品によって測定された圧力を、センサー組立品によって測定されたN個の以前の圧力に基づく圧力ローリング平均と比較するが、Nはエアロゾル発生システムの製造業者によって選択される整数である。圧力ローリング平均は、基準圧力と称される。基準圧力は、コンピュータ可読メモリ85内で記憶および更新され、コントローラによってコンピュータ可読メモリ85から読み取られる。
【0080】
センサー組立品によって測定された圧力と基準圧力との間の差は、ΔPと称される。具体的には、ΔPは、以下の式1を使用して計算され、
(1) ΔP=Pref-P
式中、Prefは基準圧力であり、Pはセンサー組立品によって測定された圧力である。センサー組立品における圧力は、ユーザーが吸煙を行うときに低減されるため、ΔPは、ユーザーが吸煙を行うときにゼロよりも大きいはずである。
【0081】
所定の第一の閾値圧力は、コントローラのコンピュータ可読メモリに記憶される。ΔPが第一の閾値圧力以下である場合、工程101で、コントローラは、センサー組立品によって測定された直近の圧力を使用して基準圧力を再計算する。
【0082】
ΔPが第一の閾値圧力よりも大きい場合、コントローラは、センサー組立品によって測定された直近の圧力を使用して基準圧力を再計算しない。工程102において、ΔPが第一の閾値圧力よりも大きい時間が、吸煙の開始としてコントローラによって登録される。
【0083】
説明した本発明による第一および第二の例示的な実施形態では、方法は次に、コントローラが、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定する工程103を含む。
【0084】
第一の例示的な実施形態では、コントローラは、工程103において、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後、または、エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置がエアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含む実施形態では、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙数に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定する。コントローラは、モードルックアップテーブルを使用することによって、いずれのモードで発熱体への電力の供給を制御するかを判定する。モードルックアップテーブルの一例を
図7に示す。モードルックアップテーブルは、製造業者によって予め決められ、コンピュータ可読メモリ85内に予めロードされる。
【0085】
第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定するために代替的な指標が使用されてもよい。これらは、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後、または、エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置がエアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含む実施形態では、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間、または発熱体に供給される累積エネルギーのうちの一方または両方に依存することを含む。これらの代替的な例示的な実施形態のうちの二つに対するモードルックアップテーブルの例を
図8および9に示す。累積エネルギーは、発熱体に供給される電流および電圧からコントローラによって計算されてもよい。さらなる代替的な指標は、コントローラが、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギーまたは累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するように構成されることを含み、こうしたさらなる代替案に対するモードルックアップテーブルを
図10および11に示す。
【0086】
第一のモードにおいて、コントローラは次に、工程104において、ΔPおよび吸煙の開始以後の経過時間に基づいて、発熱体への電力の供給を制御する。これは、コンピュータ可読メモリに記憶された、その一例が
図6に示されるルックアップテーブルを使用してコントローラによって達成される。ルックアップテーブル内の各電力値は、ΔPの範囲、および吸煙の開始以後の経過時間の範囲の両方に対応する。コントローラは、ΔPの計算値および吸煙の開始以後の経過時間を使用して、発熱体に供給される電力値をルックアップテーブルから選択する。
【0087】
一定の期間の後、工程105において、コントローラは、センサー組立品によって測定された新たな圧力値を読み取る。工程106において、センサー組立品によって測定されたこの新たな圧力値を使用して、コントローラはΔPを再計算する。ΔPが第二の閾値圧力よりも大きい場合、コントローラは工程104に戻り、ΔPに基づいて発熱体への電力の供給を制御する。
【0088】
ΔPが第二の閾値圧力以下である場合、コントローラは電力を発熱体に供給することを停止し、工程100に戻って、センサー組立品によって測定された圧力を規則的な時間間隔で読み取る。これは、吸煙の終了として示され、コントローラは、吸煙数を1加える。コントローラが、累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定する、同じく本発明による第二の例示的な実施形態では、コントローラは代わりに、吸煙の持続時間を累積吸煙時間に加える。
【0089】
エアロゾル発生システムが吸煙の終了を示す時間は、ΔPが第二の閾値圧力以下であるかどうかに依存する。第二の閾値圧力は、現在の吸煙の開始以後にコントローラによって判定された最大ΔPの所定の割合である。しかしながら、吸煙の終了を示すために他の事象が代わりに使用されてもよい。例えば、ΔPが閾値圧力以下である場合、またはΔPが閾値圧力の倍数以下である場合である。
【0090】
第二のモードにおいて、コントローラは、工程107において、ΔPおよび吸煙の開始以後の経過時間に依存せず、発熱体への電力の供給を制御する。発熱体に供給される電力は、モードルックアップテーブルの対応する入力によって判定される一定の電力である。
【0091】
一定の期間の後、コントローラは、工程108において、センサー組立品によって測定された新たな圧力値を読み取る。工程109において、センサー組立品によって測定されたこの新たな圧力値を使用して、コントローラはΔPを再計算する。ΔPが第二の閾値圧力よりも大きい場合、コントローラは工程107に戻り、ΔPに基づいて発熱体への電力の供給を制御する。
【0092】
ΔPが第二の閾値圧力以下である場合、コントローラは発熱体への電力の供給を停止し、工程100に戻って、センサー組立品によって測定された圧力を規則的な時間間隔で読み取る。これは、吸煙の終了として示され、コントローラは、吸煙数を1加える。コントローラが、累積吸煙時間に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定する、同じく本発明による第二の例示的な実施形態では、コントローラは代わりに、吸煙の持続時間を累積吸煙時間に加える。
【0093】
図4は、同じく本開示による、吸煙を検出し、第一のモードで発熱体に電力を供給する方法を示す流れ図である。第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定する工程は含まれず、コントローラは第一のモードでのみ発熱体に電力を供給する。方法工程は、それ以外は
図3に関して記載したものと同一である。
【0094】
図5は、例示的な吸煙プロファイルのプロットであり、吸煙の開始以後に経過した時間に対する圧力差を示す。圧力差は、コントローラによって計算された基準圧力と、センサー組立品からコントローラによって読み取られた圧力との間の差として定義される。ユーザーがエアロゾル発生システムを吸煙すると、システム内部の圧力、およびセンサーにおける圧力が低減される。センサーにおける、コントローラによって読み取られる圧力の減少は、コントローラによって計算される圧力差の増大をもたらす。時間は、コントローラによって検出される吸煙の開始から示されている。
【0095】
吸煙プロファイルは、ユーザーがエアロゾル発生システムにおける吸煙を開始する際に最初の圧力差の増大を示す。圧力差は、時間とともに直線的に増大する。次に、圧力差はプラトーになり、ユーザーがエアロゾル発生システムを吸い続ける期間中、一定のままである。次に、ユーザーがエアロゾル発生システムにおける吸煙の停止を開始すると、圧力差は減少する。エアロゾル発生システムが吸煙の終了を示す時間を、点201に示す。この時点における吸煙の終了の表示は、ユーザーがエアロゾル発生システムを弱く吸煙し続けるが、発熱体に電力は印加されないため、エアロゾル発生システムのその後のフラッシングを可能にする。
【0096】
図5に示す吸煙プロファイルは、理想的な吸煙プロファイルであり、吸煙プロファイルは、ユーザー間および吸煙間で形状が変化する場合がある。二つ以上の圧力差の最大値、および一つ以上の圧力差の最小値があってもよい。さらに、圧力差は、時間とともに滑らかかつ非線形的に変化し得る。
【0097】
図5に示すプロットは、圧力差の範囲、および吸煙の開始以後の経過時間の範囲に分割される。
【0098】
八つの圧力差の範囲がある。圧力差の最初の七つの範囲は均等に離間しておらず、吸煙プロファイルに適合するように選択することができるが、当業者であれば、これらの圧力差範囲を均等に離間させてもよいことが理解されるであろう。圧力降下の範囲の例は以下の通りである:圧力範囲1:0パスカル~150パスカル、圧力範囲2:150パスカル~250パスカル、圧力範囲3:250パスカル~500パスカル、圧力範囲4:500パスカル~750パスカル、圧力範囲5:750パスカル~1000パスカル、圧力範囲6:1000パスカル~1750パスカル、圧力範囲7:1750パスカル~2500パスカル、圧力範囲8:2500パスカル以上。
【0099】
また、六つの吸煙の開始以後の経過時間の範囲がある。最初の五つの吸煙の開始以後の経過時間は均等に離間しているが、これらの圧力差範囲は均等に離間していない場合があり、特定の吸煙プロファイルに適合するように選択することができる。吸煙の開始以後の経過時間の範囲の例は以下の通りである:時間範囲1:0ミリ秒~700ミリ秒、時間範囲2:700ミリ秒~1400ミリ秒、時間範囲3:1400ミリ秒~2100ミリ秒、時間範囲4:2100ミリ秒~2800ミリ秒、時間範囲5:2800ミリ秒~3500ミリ秒、時間範囲6:3500ミリ秒以上。
【0100】
図6は、第一のモードで発熱体に供給される電力を制御するためにコントローラによって使用されるルックアップテーブルの一例である。ルックアップテーブルは、電力値のマトリクスを含む。各電力値の電力はワットで与えられている。各電力値は、圧力差範囲および吸煙の開始以後の経過時間の範囲と関連付けられている。圧力差範囲および吸煙の開始以後の経過時間の範囲は、
図5に関して説明したものと同一である。第一のモードでは、判定モジュール81は、ΔPを圧力差範囲と、および吸煙の開始以後の経過時間を吸煙の開始以後の経過時間の範囲と比較することによって、ヒーター要素に供給する電力量を判定する。ユーザーは、コントローラに記憶されたシステムプロファイル値を変更することができる。システムプロファイル値が変更されると、ルックアップテーブルに記憶された電力値が異なる電力値のマトリクスに変更される。
【0101】
ルックアップテーブルは、代わりに電力プロファイルのマトリクスを含んでもよい。こうした電力プロファイルは、時間の関数としての電力として定義される。電力プロファイルは、判定モジュール81によってヒーター要素に供給するよう判定される電力量が、規則的な時間間隔の持続時間の間に一定であるように、平坦であってもよい。この場合、ルックアップテーブルは、
図6に示すルックアップテーブルの使用と実質的に同一の動作をもたらすことになる。しかしながら、代替的に、電力プロファイルは、判定モジュール81によってヒーター要素に供給するよう判定される電力量が、規則的な時間間隔の間に時間とともに変化するようなものであってもよい。時間に伴う変化または電力は、規則的な時間間隔中の増加または減少であってもよく、または電力は、規則的な時間間隔中に少なくとも一回の増加および減少の両方が起こってもよい。例えば、一つの電力プロファイル入力について、電力は、規則的な時間間隔の前半の間、5ワットから10ワットへと直線的に増加し、その後、規則的な時間間隔の残りの部分の間、10ワットで一定のままであってもよい。こうした増加または減少は、時間とともに滑らかかつ連続的に変化してもよく、または不連続であってもよい。電力プロファイルのマトリクスは、複数の異なる電力プロファイルを含み得る。
【0102】
図7は、例示的な実施形態による、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定するためにコントローラによって使用され得るモードルックアップテーブルの一例である。選択は、ユーザーによる吸煙数に依存する。エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つの後、または、エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置がエアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含む実施形態では、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された後にユーザーによって行われる第一の吸煙を、吸煙数1とする。コントローラは、コンピュータ可読メモリ85にユーザーが行った吸煙数を記録し、これを読み取る。
【0103】
図8は、代替的な例示的な実施形態による、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定するためにコントローラによって使用され得るモードルックアップテーブルの代替的な例である。選択は、累積吸煙時間に依存する。エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つの後に、または、エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置がエアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含む例示的な実施形態では、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された後に、累積吸煙時間がコントローラによってゼロに設定される。次に、コントローラは、クロック84を使用して、コンピュータ可読メモリ85上に累積吸煙時間を記録し、これを読み取る。
【0104】
図9は、さらなる代替的な例示的な実施形態による、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体に供給される電力の供給を制御するかどうかを判定するためにコントローラによって使用され得るモードルックアップテーブルの代替的な例である。選択は、発熱体に供給される累積エネルギーに依存する。エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つの後、または、エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置がエアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含む実施形態では、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された後に、発熱体に供給される累積エネルギーがコントローラによってゼロに設定される。次に、コントローラは、コンピュータ可読メモリ85上に発熱体に供給される累積エネルギーを記録し、これを読み取る。発熱体に供給される累積エネルギーは、コントローラによって発熱体に供給される電圧および電流を使用してコントローラによって計算される。発熱体に供給される累積エネルギー、累積吸煙時間、および吸煙数といったパラメータのうちの少なくとも二つを、そのいずれか一つのみの代わりに、組み合わせて使用してもよい。例えば、指標値は、エアロゾル発生システムがリセットされる、エアロゾル発生システムがオンになる、または少なくとも一回の吸煙後に発熱体が周囲温度まで冷却される、のうちの一つ以後、または、エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置を備え、エアロゾル発生装置がエアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品またはカートリッジを受容するように構成されたレセプタクルを含む例示的な実施形態では、エアロゾル発生物品またはカートリッジがエアロゾル発生装置に連結された以後の累積吸煙時間によって乗算された吸煙数として定義され得る。次に、指標値の値に依存して、第一のモードまたは第二のモードのいずれかでヒーター要素に電力が供給され得る。
【0105】
図10および11は、さらなる代替的な例示的な実施形態による、第一のモードまたは第二のモードのいずれかで発熱体への電力の供給を制御するかどうかを判定するためにコントローラによって使用され得る、モードルックアップテーブルの二つの代替的な例である。選択は、吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体に供給される累積エネルギー、および吸煙の開始前の特定の時間間隔内の、発熱体の累積加熱時間にそれぞれ依存する。例えば、
図10および11に示すように、選択は、吸煙の開始直前の五秒以内の、発熱体に供給される累積エネルギー、および発熱体の累積加熱時間にそれぞれ依存し得る。
【0106】
説明した電力制御プロセスの実施形態は、液体エアロゾル形成基体を含有するカートリッジと抵抗加熱ヒーターとを備えるエアロゾル発生システムである。しかしながら、説明した制御プロセスは、ユーザーが吸煙し、それにより使用中に可変気流量に遭遇する、他のタイプのエアロゾル発生システムにおいて使用することができる。例えば、エアロゾル発生システムは誘導加熱を使用し得る。エアロゾル発生システムはまた、紙巻たばこに類似したエアロゾル発生物品内の固体エアロゾル形成基体を加熱する加熱非燃焼式システムであってもよい。
【国際調査報告】