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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】端末装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0816 20240101AFI20240920BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240920BHJP
   H04W 72/40 20230101ALI20240920BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20240920BHJP
【FI】
H04W74/0816
H04W92/18
H04W72/40
H04W16/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519662
(86)(22)【出願日】2021-09-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2021121675
(87)【国際公開番号】W WO2023050137
(87)【国際公開日】2023-04-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
(72)【発明者】
【氏名】ミャオ ジャオバン
(72)【発明者】
【氏名】リアン リン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE25
5K067HH22
5K067JJ12
(57)【要約】
本開示の実施形態は、通信の方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関する。方法は、第1の端末装置において参照時間間隔を決定することを含む。方法はまた、参照時間間隔に基づいて、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウの値を決定することを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信の方法であって、
第1の端末装置において、参照時間間隔を決定することと、
前記参照時間間隔に基づいて、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウの値を決定することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の開始、
前記参照時間間隔の終了、又は
前記参照時間間隔の長さ、
のうちの少なくとも1つを決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記参照時間間隔の開始又は終了を決定することは、
前記参照時間間隔の開始又は終了を、
タイミング、
スロット又は第1のタイプのスロットの境界、
サイドリンクチャネル占有の境界、
前記サイドリンクチャネル占有内のバーストの境界、
第1のタイプのサイドリンクチャネルの境界、
前記コンテンションウィンドウの値の決定に関連するタイミング、
サイドリンクのための前記チャネルアクセスプロシージャに関連するタイミング、又は
サイドリンク許可に関連するタイミング、
のうちの少なくとも1つに基づいて決定することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記スロットの前記境界は、前記スロットの開始又は終了であり、
前記第1のタイプのスロットの前記境界は、前記第1のタイプのスロットの開始又は終了であり、
前記サイドリンクチャネル占有の前記境界は、前記サイドリンクチャネル占有の開始又は終了であり、
前記サイドリンクチャネル占有内の前記バーストの前記境界は、前記バーストの開始又は終了であり、又は
前記第1のタイプのサイドリンクチャネルの前記境界は、前記第1のタイプのサイドリンクチャネルの開始又は終了である、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コンテンションウィンドウの値の決定に関連するタイミングに基づいて前記参照時間間隔の開始又は終了を決定することは、
前記参照時間間隔の開始又は終了を、前記コンテンションウィンドウの値の決定を開始するタイミングとして決定すること、又は
前記参照時間間隔の開始又は終了を、前記コンテンションウィンドウの値の決定を開始するタイミングよりも前であるとして決定すること、
のうちの1つを含む請求項3に記載の方法。
【請求項6】
サイドリンクのための前記チャネルアクセスプロシージャに関連する前記タイミングに基づいて前記参照時間間隔の開始又は終了を決定することは、
前記参照時間間隔の開始又は終了を、サイドリンクのための前記チャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングとして決定すること、又は
前記参照時間間隔の開始又は終了を、サイドリンクのための前記チャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングよりも前であるとして決定すること、
のうちの1つを含む請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記サイドリンク許可に関連する前記タイミングに基づいて前記参照時間間隔の開始又は終了を決定することは、
前記参照時間間隔の開始又は終了を、前記サイドリンク許可を受信するタイミングとして決定すること、又は
前記参照時間間隔の開始又は終了を、前記サイドリンク許可を受信するタイミングよりも前であるとして決定すること、
のうちの1つを含む請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記参照時間間隔の長さを決定することは、
前記参照時間間隔の長さを、
タイミング区間、
第1の数のスロット又はフレームを含む時間間隔、
第1のタイプのサイドリンクチャネルの第2の数のセットを含む時間間隔、
第3の数のサイドリンクチャネル占有を含む時間間隔、
サイドリンクチャネル占有内の第4の数のバーストを含む時間間隔、又は
第5の数の第1のタイプのスロットを含む時間間隔、
のうちの少なくとも1つに基づいて決定することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記サイドリンクチャネル占有は、
サイドリンク端末装置により開始されるチャネル占有、
サイドリンク送信を含むチャネル占有、又は
サイドリンクチャネルを含むチャネル占有、
のうちの少なくとも1つを含む請求項3又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のタイプのサイドリンクチャネルは、
物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、
物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)、
物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、又は
物理サイドリンクディスカバリチャネル(PSDCH)、
のうちの少なくとも1つを含む請求項3又は8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のタイプのスロットは、
サイドリンクチャネル占有内に含まれるスロット、
サイドリンクリソースプール内に含まれるスロット、
サイドリンク送信を含むスロット、又は
サイドリンクチャネルを含むスロット、
のうちの少なくとも1つを含む請求項3又は8に記載の方法。
【請求項12】
前記参照時間間隔の長さは、前記第1のタイプのサイドリンクチャネルの前記第2の数のセットを含む時間間隔に基づいて決定され、前記第1のタイプのサイドリンクチャネルの各セットは、1つのスロット内に含まれる前記第1のタイプのサイドリンクチャネルを含む、
請求項8記載の方法。
【請求項13】
前記第1の数、前記第2の数、前記第3の数、前記第4の数又は前記第5の数は、
事前定義、
事前設定、
ネットワーク装置からの設定、又は
サイドリンク端末装置からの設定、
のうちの少なくとも1つに従って決定される、
請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の長さを、事前定義に従った固定値を有するタイミング区間として決定することと、
前記参照時間間隔の終了を、サイドリンクのための前記チャネルアクセスプロシージャを開始する前のタイミングであって、システムフレームの開始又はダイレクトフレームの開始からの、前記参照時間間隔の長さの倍数である前記タイミングとして決定することと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の長さを、第6の数のスロットを含む時間間隔として決定することと、
前記参照時間間隔の終了を、
前記チャネルアクセスプロシージャを開始するタイミング、
サイドリンク許可を受信するタイミング、又は
前記コンテンションウィンドウの値の決定を開始するタイミング、
のうちの1つとして決定することと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の長さを、1つのサイドリンクチャネル占有を含む時間間隔として決定することと、
前記参照時間間隔の終了を、前記サイドリンクチャネル占有の終了として決定すること、を含み、
前記サイドリンクチャネル占有の終了は、前記コンテンションウィンドウの値の決定を開始するタイミングよりも前である、
請求項2に記載の方法。
【請求項17】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の開始を、終了が前記コンテンションウィンドウの値の決定を開始するタイミングよりも前であるサイドリンクチャネル占有の開始として決定することと、
前記参照時間間隔の終了を、
前記サイドリンクチャネル占有内の開始スロットの終了、
前記サイドリンクチャネル占有内の開始バーストの終了、又は
前記サイドリンクチャネル占有内の前記第1のタイプのサイドリンクチャネルの終了、
のうちの何れかより早く発生するものとして決定することと、
を含む請求項3に記載の方法。
【請求項18】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の開始を、終了がサイドリンクのための前記チャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングよりも前であるサイドリンクチャネル占有内の開始スロットの開始として決定することと、
前記参照時間間隔の長さを複数のスロットとして決定することと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項19】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の開始を、ユニキャストのためのサイドリンクデータを含む、サイドリンクチャネル占有内の最後の物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)の開始として決定することと、
前記参照時間間隔の終了を、前記サイドリンクチャネル占有の終了として決定することと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項20】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔の開始を、第2のタイプのサイドリンクチャネルを含まない、サイドリンクチャネル占有内の最後のバーストの開始として決定することと、
前記参照時間間隔の終了を前記最後のバーストの終了として決定することと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項21】
前記第2のタイプのサイドリンクチャネルは、
物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)、
物理サイドリンクディスカバリチャネル(PSDCH)、又は
物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、
のうちの少なくとも1つを含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記参照時間間隔を決定することは、
参照時間間隔のうちの少なくとも1つを決定することを含み、前記参照時間間隔の各々は、
サイドリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)フィードバック、
サイドリンク制御情報(SCI:sidelink control information)、
サイドリンクのチャネル混雑率(CBR:Channel Busy Ratio)、又は
サイドリンクのチャネル占有率(CR:Channel Occupancy Ratio)、
のうちの少なくとも1つのファクターに関連し、
前記コンテンションウィンドウの値を決定することは、
前記参照時間間隔のうちの前記少なくとも1つ内の、前記ファクターのうちの少なくとも1つに従って、前記コンテンションウィンドウの値を決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記参照時間間隔のうちの前記少なくとも1つを決定することは、
前記サイドリンクHARQフィードバックに関連する第1の参照時間間隔と、前記SCIに関連する第2の参照時間間隔とを決定することを含み、
前記コンテンションウィンドウの値を決定することは、
前記第1の参照時間間隔内に受信された前記サイドリンクHARQフィードバックと、前記第2の参照時間間隔内に受信された前記SCIとに従って、前記コンテンションウィンドウの値を決定することを含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記参照時間間隔のうちの前記少なくとも1つを決定することは、
前記参照時間間隔のうちで第1の参照時間間隔を決定することを含み、
前記コンテンションウィンドウの値を決定することは、
前記第1の参照時間間隔に従って前記コンテンションウィンドウの値を決定することを含み、前記第1の参照時間間隔は、
前記参照時間間隔のうち最大又は最小の長さを有する参照時間間隔、
前記参照時間間隔のうち最も早く開始する参照時間間隔、
前記参照時間間隔のうち最も早く終了する参照時間間隔、
前記参照時間間隔のうち最も遅く開始する参照時間間隔、又は
前記参照時間間隔のうち最も遅く終了する参照時間間隔、
のうちの1つを含む請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔を、前記第1の端末装置により検出されたサイドリンクHARQフィードバックに関連付けられる物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)の時間間隔として決定すること、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項26】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔を、前記第1の端末装置により検出された物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:physical sidelink feedback channel)を含むスロットのうちの少なくとも1つとして決定すること、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項27】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔を、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:physical sidelink feedback channel)を含まず、前記第1の端末装置が前記チャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングよりも前の最後のスロットであるスロット内の物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)の時間間隔として決定すること、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項28】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔を、各々が物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:physical sidelink feedback channel)を含む第7の数のスロットを含む時間間隔として決定すること、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項29】
前記参照時間間隔を決定することは、
サイドリンクチャネル占有の開始を前記参照時間間隔の開始として決定し、サイドリンク制御情報(SCI:sidelink control information)を含む物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel)の終了を前記参照時間間隔の終了として決定することを含み、
前記PSCCHは、前記サイドリンクチャネル占有内に含まれ、前記SCIは、前記サイドリンクチャネル占有に関する情報を示す、
請求項2に記載の方法。
【請求項30】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔を、前記第1の端末装置がサイドリンク許可を受信するタイミング以前に終了する最後のサイドリンクチャネル占有として決定することを含み、
前記最後のサイドリンクチャネル占有の時間間隔が閾値を超えている、
請求項2に記載の方法。
【請求項31】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔に関する情報を制御ノード装置から受信することと、
受信した情報に基づいて前記参照時間間隔を決定することと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記参照時間間隔を、
前記制御ノード装置により開始される最後のチャネル占有、又は
前記制御ノード装置により開始されるチャネル占有内の時間間隔、
のうちの1つとして決定する請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記参照時間間隔を決定することは、
前記参照時間間隔を前記制御ノード装置により割り振られる時間間隔として決定すること、
を含む請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記制御ノード装置は、
ネットワーク装置、
路側機、
サイドリンク通信グループ内のヘッダ端末装置、又は
サイドリンクユニキャスト通信のために前記第1の端末装置とペアリングされた端末装置、
のうちの1つを含む請求項31に記載の方法。
【請求項35】
通信の方法であって、
制御ノード装置において、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウの決定に関連する参照時間間隔を決定することと、
前記参照時間間隔に関する情報を送信することと、
を含む方法。
【請求項36】
前記参照時間間隔を、
前記制御ノード装置により開始される最後のチャネル占有、又は
前記制御ノード装置により開始されるチャネル占有内の時間間隔、
のうちの1つとして決定する請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記参照時間間隔に関する前記情報は、
前記参照時間間隔の開始、
前記参照時間間隔の終了、又は
前記参照時間間隔の長さ、
のうちの少なくとも1つを含む請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記制御ノード装置は、
ネットワーク装置、
路側機、
サイドリンク通信グループ内のヘッダ端末装置、又は
サイドリンクユニキャスト通信のためにペアリングされた端末装置、
のうちの1つを含む請求項35に記載の方法。
【請求項39】
プロセッサと、前記プロセッサに結合され命令を記憶しているメモリと、を備える端末装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項1~34の何れか一項に記載の方法を実行する、
端末装置。
【請求項40】
プロセッサと、前記プロセッサに結合され命令を記憶しているメモリと、を備える制御ノード装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項35~38の何れか一項に記載の方法を実行する、
制御ノード装置。
【請求項41】
装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記装置に、請求項1~34の何れか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している、
コンピュータ可読媒体。
【請求項42】
装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記装置に、請求項35~38の何れか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している、
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として、電気通信の分野に関するものであり、特にサイドリンク通信の方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無許可スペクトル又は帯域(SL-U:Sidelink in unlicensed spectrum or band)におけるサイドリンクは、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP(登録商標):the 3rd Generation Partnership Project)リリース18の主要テーマである。SL-Uは、New Radio(NR)サイドリンク及びNR-Uに基づくべきである。
【0003】
非免許帯域において動作するサイドリンク端末装置について、クリアチャネルアセスメント(CCA:Clear Channel Assessment)プロシージャを使用してチャネルにアクセスすべきである。サイドリンク端末装置がCCAプロシージャを実行する前に、コンテンションウィンドウ(CW:contention window)を決定すべきである。CWを決定するために使用される1つ又は複数のファクターは、参照時間間隔内に評価又は測定されるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
全体として、本開示の例示的な実施形態は、通信の方法、装置及びコンピュータ可読媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、第1の端末装置において参照時間間隔を決定することと、前記参照時間間隔に基づいて、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウ(contention window)の値を決定することと、を含む。
【0006】
第2の態様において、通信の方法が提供される。前記方法は、制御ノード装置において、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウの決定に関連する参照時間間隔を決定することと、前記参照時間間隔に関する情報を送信することと、を含む。
【0007】
第3の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、命令を記憶しているメモリとを備える。前記メモリと前記命令とは、前記プロセッサを用いて、前記端末装置に第1の態様にかかる方法を実行させるように設定されている。
【0008】
第4の態様において、制御ノード装置が提供される。制御ノード装置は、プロセッサと、命令を記憶しているメモリとを備える。前記メモリと前記命令とは、前記プロセッサを用いて、前記制御ノード装置に第2の態様にかかる方法を実行させるように設定されている。
【0009】
第5の態様において、命令を記憶しているコンピュータ可読媒体が提供される。前記命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記装置に第1の態様にかかる方法を実行させる。
【0010】
第6の態様において、命令を記憶しているコンピュータ可読媒体が提供される。前記命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記装置に第2の態様にかかる方法を実行させる。
【0011】
発明の概要部分は、本開示の実施形態の重要又は基本的な特徴を特定することも、本開示の範囲を限定することも意図していないことを理解すべきである。本開示のその他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付図面において本開示のいくつかの実施形態をさらに詳細に説明することで、本開示の上述の及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。
【0013】
図1】本開示の実施形態を実施可能な例示的な通信ネットワークを示す図である。
図2】は本開示のいくつかの実施形態にかかるサブチャネルの例を示す図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態にかかる、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)及び物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:Physical Sidelink Feedback Channel)リソースの一例を示す。
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法のフローチャートである。
図5A】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図5B】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図6A】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図6B】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図6C】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7A】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7B】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7C】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7D】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7E】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7F】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7G】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7H】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図7I】本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図8A】本開示のいくつかの実施形態にかかる、CWを決定するための例示的な方法800のフローチャートである。
図8B】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図8C】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図8D】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図8E】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図8F】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図8G】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図9】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる例示的な方法のフローチャートである。
図10】本開示のいくつかの他の実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。
図11】本開示の実施形態を実装するのに適した装置の概略ブロック図である。
【0014】
図中、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで、いくつかの例示的実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる限定も示唆しないことを理解すべきである。本明細書で説明される開示内容は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができる。
【0016】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されていない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0017】
本明細書で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を指す。端末装置の例は、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、携帯電話、セルラーフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)装置、超信頼性低遅延通信(URLLC)装置、あらゆるモノのインターネット(IoE:Internet of Everything)装置、マシンタイプ通信(MTC:machine type communication)装置、Xが歩行者、車両、又はインフラストラクチャ/ネットワークを意味するV2X通信のための車載装置、統合アクセス及び統合アクセス及びバックホール(IAB)のための装置、衛星及び無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft System)を包含する高高度プラットフォーム(HAP:High Altitude Platform)を含む非地上系ネットワーク(NTN)内の衛星搭載車両又は航空機搭載車両、拡張現実(AR)、混合現実(MR)、仮想現実(VR)などの、異なるタイプの現実を含むエクステンデッドリアリティ(XR:extended reality)装置、人間の操縦者を持たない航空機でありドローンとして一般に称される無人航空車両(UAV:unmanned aerial vehicle)、高速列車(HST:high speed train)上の装置、又はデジタルカメラなどの画像取得装置、センサーゲーム装置、音楽保存及び再生装置、又は無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧などを可能とするインターネット家電など、を含むがこれらに限定されない。「端末装置」は、公共の安全及びミッションを最重要視する、V2Xアプリケーション、トランスペアレントIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、スマートTV、無線サービス、無線を介するソフトウェア配信、グループ通信及びIoTアプリケーションをサポートするために、「マルチキャスト/ブロードキャスト」機能をさらに有してもよい。また、マルチSIMとして知られる1つ又は複数の加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module )を組み込んでもよい。「端末装置」という用語は、UE、移動局、加入者局、移動端末、ユーザ端末、又は無線装置と互換的に使用されてもよい。
【0018】
用語「ネットワーク装置」は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることができる装置を指す。ネットワーク装置の例は、ノードB(NodeB又はNB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、次世代ノードB(gNB)、送受信ポイント(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、IABノード、フェムトノード、ピコノード、再設定可能なインテリジェントサーフェス(RIS:reconfigurable intelligent surface)などの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。
【0019】
端末装置又はネットワーク装置は、人工知能(AI:Artificial intelligence)又は機械学習の能力を有していてもよい。一般的に、特定の関数のために収集された多数のデータから訓練済みのモデルが含まれ、いくつかの情報を予測するために使用されることができる。
【0020】
端末装置又はネットワーク装置は、例えば、FR1(410MHz~7125MHz)、FR2(24.25GHz~71GHz)、100GHzより大きい周波数帯域、及びテラヘルツ(THz:Tera Hertz)などのいくつかの周波数範囲上で動作してもよい。さらに許可/無許可/共有スペクトル上で動作することができる。端末装置は、マルチ無線デュアル接続(MR-DC:Multi-Radio Dual Connectivity)アプリケーションシナリオの下で、ネットワーク装置と2つ以上の接続を有していてもよい。端末装置又はネットワーク装置は、全二重、フレキシブル二重、クロス分割二重モードで動作することができる。
【0021】
本開示の実施形態は、例えば、信号生成器、信号分析器、スペクトル分析器、ネットワーク分析器、テスト端末装置、テストネットワーク装置、チャネルエミュレータ等のテスト機器において実施されてもよい。
【0022】
本明細書で使用される単数形「1つ」及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。用語「含む」及びその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。用語「に基づく」は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「いくつかの実施形態」及び「実施形態」という用語は、「少なくともいくつかの実施形態」と理解されるべきである。用語「別の実施形態」は、「少なくとも1つの他の実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる又は同一の対象を指してもよい。以下では、その他の明示的及び暗黙的な定義を含む場合がある。
【0023】
いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと称される。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことが、理解できるはずである。
【0024】
上述したように、非免許帯域において動作するサイドリンク端末装置について、CCAプロシージャ(又はチャネルアクセスプロシージャとも称される)を使用してチャネルにアクセスすべきである。サイドリンク端末装置がCCAプロシージャを実行する前に、CWを決定すべきである。CWを決定するために使用される1つ又は複数のファクターは、参照時間間隔内に評価又は測定されるべきである。
【0025】
本開示の実施形態は、上記の問題及び1つ又は複数の他の潜在的な問題を解決するために、サイドリンク送信のための解決策を提供する。この解決策によれば、第1の端末装置は、参照時間間隔を決定する。次に、第1の端末装置は、この参照時間間隔に基づいて、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウの値を決定する。こうして、CWを決定するために使用される1つ又は複数のファクターは、決定された参照時間間隔内に評価又は測定されるべきである。
【0026】
図1は、本開示の実施形態を実施可能な例示的な通信ネットワーク100の模式図である。図1に示すように、通信ネットワーク100は、第1の端末装置110と、第2の端末装置120と、第3の端末装置130と、ネットワーク装置140及び150とを含んでもよい。ネットワーク装置140及び150は、それぞれの無線通信チャネルを介して、第1の端末装置110、第2の端末装置120及び第3の端末装置130と通信してもよい。
【0027】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置140は、NRにおけるgNBであってもよく、ネットワーク装置150は、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システムにおけるeNBであってもよい。
【0028】
図1における装置の数は説明の目的で与えられており、本開示に対するいかなる限定も暗示していないことを理解すべきである。通信ネットワーク100は、本開示の実施態様を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク装置及び/又は端末装置を含んでもよい。
【0029】
通信ネットワーク100内の通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコル、5.5G、5G-Advancedネットワーク、又は第6世代(6G)ネットワークを含むが、これらに限定されない。
【0030】
いくつかの実施形態において、通信ネットワーク100における通信は、サイドリンク通信を含んでもよい。サイドリンク通信は、2つ又はより多くの端末装置間、例えば第1の端末装置110、第2の端末装置120及び第3の端末装置130のうちの2つ又はより多くの端末装置間の直接な無線ラジオ通信である。このタイプの通信において、地理的に近接し合う2つ又はより多くの端末装置が、ネットワーク装置140若しくは150、又はコアネットワークを介さずに直接通信することができる。したがって、サイドリンク通信におけるデータ送信は、端末装置がネットワーク装置140又は150にデータを送信する(即ち、アップリンク送信)又はネットワーク装置140又は150からデータを受信する(即ち、ダウンリンク送信)典型的なセルラーネットワーク通信とは異なる。図1に示すように、サイドリンク通信において、データは、ソース端末装置(例えば、第1の端末装置110)からターゲット端末装置(例えば、第2の端末装置120)へ、統合されたエアインターフェース、例えば、PC5インターフェースを介して直接送信される。
【0031】
サイドリンク通信は、コアネットワーク上のデータ送信負荷、システムリソース消費、送信電力消費及びネットワーク運用コストの低減、無線スペクトルリソースの節約及びセルラー無線通信システムのスペクトル効率の向上を含む、いくつかの利点を提供することができる。
【0032】
サイドリンク通信システムにおいて、サイドリンクリソースは、端末装置間で情報を送信するために使用される。応用シナリオ、サービスの種類などに応じて、サイドリンク通信方式は、装置間(D2D:device to device)通信、車両対あらゆるもの(V2X:Vehicle-to-Everything)通信などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0033】
V2X通信により、車両の、他の車両との通信(即ち、車両対車両(V2V:Vehicle-to-Vehicle)通信)、インフラストラクチャとの通信(即ち、車両対インフラストラクチャ(V2I:Vehicle-to-Infrastructure)通信)、無線ネットワークとの通信(即ち、車両対ネットワーク(V2N:Vehicle-to-Network)通信)、歩行者との通信(即ち、車両対歩行者(V2P:Vehicle-to-Pedestrian)通信)、さらには、所有者の自宅との通信(即ち、車両対自宅(V2H:Vehicle-to-Home))が可能になる。インフラストラクチャの例としては、信号機などの路側機、料金所などが挙げられる。V2X通信は、事故防止や安全、利便性、交通効率、無事故運転など幅広いシーンで利用でき、最終的には自律や自動運転車両につながる。
【0034】
第1の端末装置110、第2の端末装置120及び第3の端末装置130は、サイドリンクチャネルを使用してサイドリンクシグナリング又は情報を送信してもよい。サイドリンクチャネルは、サイドリンク制御情報(SCI:sidelink control information)を搬送するために使用される物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel)リソースと、サイドリンクデータサービス情報を搬送するために使用される物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)リソースと、サイドリンクACK/NACK(A/N)フィードバック情報を搬送するために使用される物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:physical sidelink feedback channel)リソースと、サイドリンクブロードキャスト情報を搬送するための物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH:physical sidelink broadcast channel)リソースと、サイドリンクディスカバリ信号を搬送するために使用される物理サイドリンクディスカバリチャネル(PSDCH:physical sidelink discovery channel)リソースと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
リソースプール内では、PSSCHリソースは、サイドリンク利用可能シンボルとして設定されたスロット内の全てのシンボルと、周波数領域における1つ又は複数のサブチャネルとを含み、ここで、各サブチャネルは整数個の連続するRBを含む。1つのサブチャネルに含まれるRBの数mは、サブチャネルサイズとも称される。リソースプールに含まれる各スロットは、複数の利用可能なサイドリンクシンボルを含み、PSSCHリソースは、このスロット内の第1の利用可能なサイドリンクシンボルから全ての利用可能なシンボルまでの時間領域内に位置する。周波数領域において、リソースプールは複数のRBを含み、サブチャネルサイズmに従って、リソースプール内の第1のRBから、各m個のRBが1つのサブチャネルに分けられ、各PSSCHチャネルリソースは、1つ又は複数のサブチャネル上に位置する。第1の端末装置110、第2の端末装置120及び第3の端末装置130のうちの1つは、PSSCHリソースを使用してサイドリンク情報を送信する場合、1つ又は複数のサブチャネルを使用して、対応するデータ情報を搬送してもよい。PSCCHリソースは、時間領域におけるt個のシンボルと、周波数領域におけるk個のRBとを含む。図2に示すように、各PSCCHチャネルリソースは、時間領域において、利用可能なシンボルのうちの第1のシンボルから始まる連続するt個のシンボルに位置し、周波数領域において、対応するサブチャネルのうちの第1のRBから始まる連続するk個のRBの位置に位置する。
【0036】
リソースプール内では、PSFCHリソースが利用可能であるか否かを設定又は事前設定する必要がある。リソースプールの設定又は事前設定に従って、リソースプール内のN個のスロットごとに1つのスロットは、PSFCHリソースを含み、N=[1,2,4]である。サイドリンクリソースプール内では、PSCCH/PSSCHリソースが各スロットに存在し、サイドリンクデータパケットを送信するために使用される。一方では、PSFCHは、割り振られたスロット上で対応するサイドリンクデータパケットのサイドリンクACK/NACK(A/N)を搬送するために使用される。これに基づいて、PSFCH上のA/Nと、PSSCH上の対応するサイドリンクデータパケットとの間の時間区間は様々である。
【0037】
図3は、本開示のいくつかの実施形態にかかるPSSCH及びPSFCHリソースの例を示す図である。この例において、N=2であり、即ち、リソースプール内の2つのスロットごとに1つのスロットがPSFCHリソースを含む。したがって、スロット#n内のPSSCHに関連するA/Nは、スロット#n+2内のPSFCH上で報告されるべきである。即ち、データとA/Nとの間の時間区間は2つのスロットである。スロット#n+1内のPSSCH上でのデータ送信については、対応するA/Nは、スロット#n+4内で報告されるべきである。即ち、データとA/Nとの間の時間区間は3つのスロットである。
【0038】
図4は本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法400のフローチャートである。いくつかの実施形態において、方法400は、端末装置、例えば図1に示すような第1の端末装置110、第2の端末装置120及び第3の端末装置130のうちの1つにおいて実現されることができる。説明のために、図1を参照して、一般性を失わずに、第1の端末装置110により実行されるように方法400を説明する。
【0039】
ブロック410において、第1の端末装置110は、参照時間間隔を決定する。ブロック420において、第1の端末装置110は、この参照時間間隔に基づいて、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのCWの値を決定する。
【0040】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の開始、参照時間間隔の終了、又は参照時間間隔の長さ、のうちの少なくとも1つを決定することにより、参照時間間隔を決定してもよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の開始又は終了を、
・タイミング、例えばt0 s、t0 ms又はt0 μs、
・スロット又は第1のタイプのスロットの境界、
・サイドリンクチャネル占有(CO:Channel Occupancy)の境界、
・サイドリンクCO内のバーストの境界、
・第1のタイプのサイドリンクチャネルの境界、
・コンテンションウィンドウの値の決定に関連するタイミング、
・サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャに関連するタイミング、又は
・サイドリンク許可に関連するタイミング、
のうちの少なくとも1つに基づいて決定してもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、スロットの境界はスロットの開始又は終了であってもよく、第1のタイプのスロットの境界は第1のタイプのスロットの開始又は終了であってもよく、サイドリンクCOの境界はサイドリンクCOの開始又は終了であってもよく、サイドリンクCO内のバーストの境界はバーストの開始又は終了であってもよく、又は、第1のタイプのサイドリンクチャネルの境界は第1のタイプのサイドリンクチャネルの開始又は終了であってもよい。
【0043】
CWの値の決定に関連するタイミングに基づいて参照時間間隔の開始又は終了を決定する実施形態において、CWの値の決定を開始するタイミングとして参照時間間隔の開始又は終了を決定してもよい。代替として、CWの値の決定を開始するタイミングよりも前であるとして、参照時間間隔の開始又は終了を決定してもよい。
【0044】
サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャに関連するタイミングに基づいて参照時間間隔の開始又は終了を決定する実施形態において、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングとして参照時間間隔の開始又は終了を決定してもよい。代替として、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングよりも前であるとして、参照時間間隔の開始又は終了を決定してもよい。
【0045】
サイドリンク許可に関連するタイミングに基づいて参照時間間隔の開始又は終了を決定する実施形態において、サイドリンク許可を受信するタイミングとして参照時間間隔の開始又は終了を決定してもよい。代替として、サイドリンク許可を受信するタイミングよりも前であるとして、参照時間間隔の開始又は終了を決定してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の長さを、
・時間区間、例えばt s、t ms又はt μs、
・第1の数のスロット又はフレームを含む時間間隔、
・第1のタイプのサイドリンクチャネルの第2の数のセットを含む時間間隔、
・第3の数のサイドリンクCOを含む時間間隔、
・サイドリンクCO内の第4の数のバーストを含む時間間隔、又は
・第5の数の第1のタイプのスロットを含む時間間隔、のうちの少なくとも1つに基づいて決定してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、サイドリンクCOは、サイドリンク端末装置により開始されるCO、又はサイドリンク送信を含むCO、サイドリンクチャネルを含むCO、のうちの少なくとも1つであってもよい。いくつかの実施形態において、サイドリンク送信は、CO内のサイドリンク送信とUu送信とのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施形態において、サイドリンクCOは、特別にサイドリンクのために制御ノード装置により開始されたCOであってもよい。いくつかの実施形態において、制御ノード装置は、ネットワーク装置、路側機(RSU:road side unit)、又はサイドリンク通信のグループ内のヘッダ端末装置であってもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、第1のタイプのサイドリンクチャネルは、PSSCH、PSCCH、PSFCH、PSBCH、又はPSDCHのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0050】
いくつかの実施形態において、第1のタイプのスロットは、サイドリンクCO内に含まれるスロット、サイドリンクリソースプール内に含まれるスロット、サイドリンク送信を含むスロット、又はサイドリンクチャネルを含むスロット、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、第1のタイプのサイドリンクチャネルの第2の数のセットを含む時間間隔に基づいて、参照時間間隔の長さを決定してもよい。第1のタイプのサイドリンクチャネルの各セットは、1つのスロット内に含まれる第1のタイプのサイドリンクチャネルを含む。
【0052】
いくつかの実施形態において、第1の数、第2の数、第3の数、第4の数、又は第5の数は、事前定義、事前設定、ネットワーク装置からの設定、又はサイドリンク端末装置からの設定、のうちの少なくとも1つに従って決定されてもよい。
【0053】
以下では、図5A~7I及び図8B~8Gを参照し、参照時間間隔の例について説明する。
【0054】
図5A及び図5Bに示す例の各々において、参照時間間隔の長さはM=3個のスロットとして事前設定される。図5Aに示す例において、該M個のスロットは、物理的に連続するスロットである。図5Bに示す例において、該M個のスロットは、サイドリンクCO内に含まれる第1のタイプのスロットである。したがって、2つ以上のサイドリンクCO内のM個の論理的に連続するスロットは参照時間間隔として使用される。
【0055】
図6Aに示す例において、参照時間間隔の長さがPSSCHリソースのN個のセットの時間間隔として決定され、ここで、PSSCHリソースのセットは、同じスロット内の1つ又は複数のPSSCHリソースを含む。したがって、参照時間間隔の長さは、サイドリンクリソース方式に従って決定される。即ち、タイムウィンドウは、各々PSSCHリソースのセットを含んでもよいN個のスロットを含む。
【0056】
図6Bに示す例は、PSSCHリソースのN=3個のセットが論理的に連続するN個のスロット内に位置する点において、図6Aに示す例と異なる。
【0057】
図6Cに示す例において、参照時間間隔の長さはk=2個のサイドリンクCOの時間間隔として決定される。
【0058】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の長さを、事前定義に従った固定値を有するタイミング区間として決定してもよい。該固定値は、Mmsであってもよい。このような実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の終了を、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャを開始する前のタイミングとして決定してもよい。このタイミングは、システムフレーム(SFN:system frame)の開始又はダイレクトフレーム(DFN)の開始からの、参照時間間隔の長さの倍数である。こうして、SFN又はDFN、及び固定の長さに従って、参照時間間隔を容易に決定することができる。参照時間間隔のこのような共通の定義を使用することにより、追加のオーバーヘッドや複雑度を導入することなく、CWの決定のための任意の端末装置及びファクターに使用されることができる。これについては、図7Aを参照して説明する。
【0059】
図7Aは本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。図示するように、M=10であり、即ち、参照時間間隔の長さは10msに等しい。複数の参照時間間隔は、周期的に連続して存在し、SFN#0又はDFN#0の開始から開始する。第1の端末装置110又は第2の端末装置120については、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャの開始に従って、それぞれ、関連する参照時間間隔を決定してもよい。端末装置がそのサイドリンクプロシージャのためのチャネルアクセスプロシージャを開始する前の最後の統合された参照時間間隔を、関連する参照時間間隔として使用され、さらに、CW決定のために使用されてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の長さを、第6の数のスロットを含む時間間隔として決定してもよい。第1の端末装置110は、参照時間間隔の終了を、チャネルアクセスプロシージャを開始するタイミング、サイドリンク許可を受信するタイミング、又はCWの値の決定を開始するタイミング、のうちの1つとして決定してもよい。このような実施形態において、参照時間間隔は、CW決定の関連するタイミング又はチャネルアクセスプロシージャの開始に基づいて決定され、そのプロシージャに有益な、参照時間間隔内の最新の情報や状況を提供してもよい。これについては、図7Bを参照して説明する。
【0061】
図7Bは本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。図示するように、第1の端末装置110のための参照時間間隔は第1の端末装置110のチャネルアクセスプロシージャの開始に基づいて決定され、第2の端末装置120のための参照時間間隔が第2の端末装置120のCW決定の関連するタイミングに基づいて決定される。参照時間間隔の長さは10スロットであり、即ち、第6の数は10に等しく、これはシステム内で事前設定されている。
【0062】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の長さを、1つのサイドリンクCOを含む時間間隔として決定してもよい。このような実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の終了をこのサイドリンクCOの終了として決定してもよい。このサイドリンクCOの終了は、CWの値の決定を開始するタイミングよりも前である。こうして、参照時間間隔はこのサイドリンクCOに基づいて決定され、これは、サイドリンク送信のより効果的な情報や状況を提供することが可能であり、関連するサイドリンクチャネル又は情報に基づいてCWを決定すべきであるとの方式と組み合わされてもよい。これについては、図7Cを参照して説明する。
【0063】
図7Cに示す例において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の長さを、サイドリンクCO 710を含む時間間隔として決定する。サイドリンクCO 710の終了は、第1の端末装置110がCWの値の決定を開始するタイミングよりも前である。
【0064】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の長さを、サイドリンクCO内の第2の数の第1のタイプのサイドリンクチャネルを含む時間間隔として決定してもよい。このような実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の終了を第1のタイプのサイドリンクチャネルの終了として決定してもよい。第1のタイプのサイドリンクチャネルの終了は、CWの値の決定を開始するタイミングよりも前である。
【0065】
図7Dに示す例において、第1の端末装置110は、参照時間間隔を最後のPSFCHの時間間隔として決定する。即ち、PSFCHは、第1の端末装置110のためのサイドリンクCO内に含まれる第1のタイプのサイドリンクチャネルとして定義される。
【0066】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の開始を、終了がCWの値の決定を開始するタイミングよりも前であるサイドリンクCOの開始として決定してもよい。このような実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の終了を、サイドリンクCO内の開始スロットの終了、サイドリンクCO内の開始バーストの終了、又はサイドリンクCO内の第1のタイプのサイドリンクチャネルの終了、のうちの何れかより早く発生するものとして決定してもよい。参照時間間隔の終了が事前定義されたルールを満たすより早いものであってもよいため、参照時間間隔の決定により大きな柔軟性を提供する。このような実施形態において、より短い参照時間間隔が得られ、これは、CW決定及びチャネルアクセスプロシージャに有益である。これについては、図7E及び図7Fを参照して説明する。
【0067】
図7Eに示す例において、第1の端末装置110のための参照時間間隔720の開始は、第1の端末装置110のための最後のサイドリンクCOの開始として決定され、参照時間間隔720の終了は、最後のサイドリンクCO内の開始バースト(即ち順番的に第1のバースト)の終了として決定される。第2の端末装置120のための参照時間間隔730の開始は、第2の端末装置120のための最後のサイドリンクCOの開始として決定され、参照時間間隔730の終了は、第2の端末装置120のための最後のサイドリンクCO内の開始PSSCH(即ち順番的に第1のPSSCH)の終了として決定される。
【0068】
いくつかの実施形態において、参照時間間隔の2つ以上の潜在的な終了が同じサイドリンクCO内に存在する場合、より早い方は、関連する参照時間間隔の終了として使用されてもよい。図7Fに示すように、PSFCHは第1のタイプのサイドリンクチャネルである。第1の端末装置110について、最後のサイドリンクCO 740内で、PSFCHはCO 740内の第2スロット内に存在する。第1の端末装置110のための参照時間間隔の開始は、CO 740の開始として決定され、第1の端末装置110のための参照時間間隔の終了は、CO 740内の開始スロット(即ち順番的に第1のスロット)の終了として決定される。換言すれば、第1の端末装置110のための参照時間間隔の終了は、CO 740内のスロット#1の終了として決定される。
【0069】
一方、第2の端末装置120について、最後のサイドリンクCO 750内では、PSFCHがCO 750の開始において存在し、第1の統合されたスロットがCO 750内のスロット#5である。第2の端末装置120のための参照時間間隔の開始は、CO 750の開始として決定されてもよく、第2の端末装置120のための参照時間間隔の終了は、PSFCHの終了として決定されてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の開始をサイドリンクCO内の開始スロットの開始として決定してもよい。サイドリンクCOの終了は、サイドリンクについてのチャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングよりも前である。このような実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の長さを、複数のスロットとして決定してもよい。このような実施形態において、参照時間間隔の開始は、サイドリンクCOの開始とアライメントされていない可能性のある、サイドリンク送信の実際の開始からである。これに基づいて、関連するCWをより精確に決定することができる。これについては、図7Gを参照して説明する。
【0071】
図7Gに示す例において、第1の端末装置110により受信される最後のサイドリンクCO内では、サイクリックプレフィックス拡張(CPE:cyclic prefix extension)信号がCOの開始において送信され、実際のサイドリンク情報はスロット#1から送信される。参照時間間隔決定のルールに基づいて、第1の端末装置110は、参照時間間隔の開始を、CO内の開始スロット(即ちスロット#1)の開始として、参照時間間隔の終了をスロット#5の終了として決定する。
【0072】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の開始を、ユニキャストのためのサイドリンクデータを含む、サイドリンクCO内の最後のPSSCHの開始として決定してもよい。第1の端末装置110は、参照時間間隔の終了をこのサイドリンクCOの終了として決定してもよい。このような実施形態は、指定されたサイドリンクチャネルに関連するファクターに基づいたCW決定のために使用され、利用可能且つ効率的な参照時間間隔を提供することが可能である。これについては、図7Hを参照して説明する。
【0073】
図7Hに示す例において、CW決定ルールに従って、参照時間間隔は、特定のサイドリンク情報又は特定のサイドリンクチャネル上、即ち第1のタイプのサイドリンクチャネル上の送信に基づいて決定される。この場合について、ユニキャストのために使用されるPSSCHは第1のタイプのサイドリンクチャネルとして事前設定され、サイドリンクCOの参照時間間隔は、CO内の最後のPSSCHに従って決定される。
【0074】
第1の端末装置110は、複数のサイドリンクデータパケットを含む、CO内のサイドリンク信号を受信する。各パケットについて、PSCCH上には、PSSCH上の関連するサイドリンクデータパケットがユニキャスト、グループキャスト、又はブロードキャストのためのものであることを示すSCIがある。そして、第1の端末装置110は、このCOの参照時間間隔を決定してもよい。図7Hに示すように、参照時間間隔の開始は、ユニキャストのために使用される最後のPSSCHの開始として決定され、参照時間間隔の終了は、COの終了として決定される。
【0075】
いくつかの実施形態において、一定の長さを有する最後のサイドリンクバーストを使用するために、該最後のサイドリンクバースト内に含まれる短いサイドリンクチャネルを必要としない。このような実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の開始を、第2のタイプのサイドリンクチャネルを含まない、サイドリンクCO内の最後のバーストの開始として決定してもよい。第1の端末装置110は、参照時間間隔の終了を最後のバーストの終了として決定してもよい。いくつかの実施形態において、第2のタイプのサイドリンクチャネルは、PSFCH、PSDCH、又はPSBCHのうちの少なくとも1つを含む。バーストに従った参照時間間隔に基づいて、さらなるCW決定は、より精確になる可能性がある。これについては、図7Iを参照して説明する。
【0076】
図7Iに示す例において、2つ以上の送信バーストがサイドリンクCO内に含まれている。CO内の最後のバーストはPSFCHを含むため、参照時間間隔として使用されてはならない。したがって、CO内の最後のバーストの前のバーストは、現在のサイドリンクCOの参照時間間隔として使用されてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、1つ又は複数の参照時間間隔を決定してもよい。参照時間間隔の各々は、サイドリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)フィードバック、SCI、サイドリンクのチャネル混雑率(CBR:Channel Busy Ratio)、又はサイドリンクのチャネル占有率(CR:Channel Occupancy Ratio)といったファクターのうちの少なくとも1つに関連してもよい。第1の端末装置110は、参照時間間隔のうちの1つ内の、上記ファクターのうちの少なくとも1つに従って、CWの値を決定してもよい。
【0078】
いくつかの実施形態において、CW調節プロシージャの異なるステップにおいて2つのファクターが使用され、各ファクターに関連する2つの参照時間間隔がそれぞれ決定及び使用されてもよい。例えば、第1の端末装置110は、サイドリンクHARQフィードバックに関連する第1の参照時間間隔と、SCIに関連する第2の参照時間間隔とを決定してもよい。第1の端末装置110は、第1の参照時間間隔内に受信したサイドリンクHARQフィードバックと、第2の参照時間間隔内に受信したSCIとに従って、CWの値を決定してもよい。これについては、図8Aを参照して説明する。
【0079】
図8Aは、本開示のいくつかの実施形態にかかる、CWを決定するための例示的な方法800のフローチャートである。いくつかの実施形態において、方法800は、端末装置、例えば図1に示すような第1の端末装置110又は第2の端末装置120において実現されてもよい。説明のために、図1を参照して、一般性を失わずに、第1の端末装置110により実行されるように方法800を説明する。
【0080】
例示的な方法800において、CWの値は、サイドリンクに関連する2つのファクターに基づいて決定される。該2つのファクターは、サイドリンクに関連する第1のファクターと、サイドリンクに関連する第2のファクターとを含んでもよい。
【0081】
図8に示すように、ブロック810において、第1の端末装置110は、CWをCWmin,pに、即ち、CW=CWmin,pであるようにセットする。
【0082】
ブロック820において、CWの決定ルールに従って、第1の端末装置110は、第1のファクターが第1の閾値を満たすか否かを決定する。第1のファクターは、第1の参照時間間隔内に決定される。例えば、第1のファクターは、サイドリンクHARQフィードバックであってもよい。第1のファクターが第1の閾値を満たす場合、方法800はブロック810に進む。そうでなければ、方法800はブロック830に進む。
【0083】
ブロック830において、CWの決定ルールに従って、第1の端末装置110は、第2のファクターが第2の閾値を満たすか否かを決定する。第2のファクターは第1のファクターとは異なる。例えば、第2のファクターはSCIであってもよい。第2のファクターは、第2の参照時間間隔内に決定される。第2の閾値は、第1の閾値と同一であってもよく、異なってもよい。第1の閾値と第2の閾値とは、独立して設定、事前設定、又は定義されてもよい。第2のファクターが第2の閾値を満たす場合、方法800はブロック850に進む。そうでなければ、方法800はブロック880に進む。
【0084】
ブロック880において、第1の端末装置110はCWを増大させる。
【0085】
ブロック850において、第1の端末装置110は、優先度pについてCWをそのまま維持する。
【0086】
サイドリンク通信の状況は、セルラー通信とは異なり、より多くのオプションの設定が適用されてもよい。したがって、ファクターに基づいて参照時間間隔を決定することは、より適切なCWを提供し、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャに有益である。
【0087】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔の中で第1の参照時間間隔を決定してもよい。次に、第1の端末装置110は、第1の参照期間に従ってCWの値を決定してもよい。例えば、第1の参照時間間隔は、
・参照時間間隔のうち最大又は最小の長さを有する参照時間間隔、
・参照時間間隔のうち最も早く開始する参照時間間隔、
・参照時間間隔のうち最も早く終了する参照時間間隔、
・参照時間間隔のうち最も遅く開始する参照時間間隔、又は
・参照時間間隔のうち最も遅く終了する参照時間間隔、のうちの1つを含んでもよい。
【0088】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔を、第1の端末装置110により検出されたサイドリンクHARQフィードバックに関連付けられるPSSCHの時間間隔として決定してもよい。サイドリンク送信のA/Nフィードバックに従ってサイドリンクCWを決定すべき場合、送信の時間間隔、即ち、対応するPSSCHリソースのタイムウィンドウは、関連する参照時間間隔として使用されてもよい。参照時間間隔に基づいて、A/Nは、検出され、CW決定に使用されるべきであり、チャネル状態の正確な評価を提供することが可能である。これについては、図8Bを参照して説明する。
【0089】
図8Bに示す例において、非免許帯域におけるサイドリンクユニキャスト通信の場合、第1の端末装置110はPSSCHリソース上でサイドリンクデータを第2の端末装置120に送信し、すると、第2の端末装置120は、データの受信結果に応じて、ACK又はNACKを第1の端末装置110に通知すべきである。そして、第1の端末装置110は、参照時間間隔内のPSSCHに対応するA/Nを検出してもよい。参照時間間隔は、関連するA/NがCW決定に使用されるべきPSSCHの時間間隔として決定される。さらに、第1の端末装置110は、チャネルアクセスプロシージャに従うためのCWを決定してもよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔を、第1の端末装置110により検出されたPSFCHを含むスロットのうちの少なくとも1つとして決定してもよい。PSFCH上の検出されたサイドリンクA/Nの状況に従ってCWが決定される場合、参照時間間隔は、潜在的な関連する全てのPSFCHリソースを含むタイムウィンドウとして決定されてもよい。これに基づいて、参照時間間隔は、関連するPSFCHリソースの時間間隔に注目し、端末装置についての追加のオーバーヘッドを導入することを避けるべきである。これについては、図8Cを参照して説明する。
【0091】
図8Cに示す例において、非免許帯域におけるサイドリンクグループキャスト通信の場合、第1の端末装置110は、サイドリンクデータをグループ内の2つ以上の端末装置に送信し、すると、受信端末装置は、データの受信結果に応じて、ACK又はNACKを第1の端末装置110に通知してもよい。そして、第1の端末装置110は、異なる受信端末装置からA/Nを検出し、さらに、チャネルアクセスプロシージャに従うためにCWを決定してもよい。
【0092】
図8Cに示す例において、複数の受信端末装置が、例えば、各受信端末装置に異なるPSFCHを使用することにより、A/Nをそれぞれ第1の端末装置110に報告してもよいので、第1の端末装置110は、同じスロット又は異なるスロットに関与するかもしれない複数のPSFCHリソース上でA/Nを検出する可能性がある。したがって、第1の端末装置110のサイドリンク送信についてのフィードバックA/Nに使用されてもよいPSFCHリソースの時間間隔は、第1の端末装置110のための参照時間間隔として使用されるべきである。
【0093】
図8Cに示すように、サイドリンクリソース設定によれば、関連するPSSCHについてのA/Nを搬送するPSFCHリソースは、スロット#3及びスロット#5内にある。参照時間間隔は、時間領域における2つのフラグメントを含むスロット#3及びスロット#5の時間間隔として決定され、即ち、参照時間間隔は、物理的に連続する時間間隔ではない。
【0094】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔を、スロット内のPSSCHの時間間隔として決定してもよい。スロットは、PSFCHを含まず、第1の端末装置110がチャネルアクセスプロシージャを開始するタイミングよりも前の最後のスロットである。サイドリンクA/NがCW決定のために使用される場合、サイドリンク情報送信のために使用されるスロット内の対応するPSSCHリソースは異なってもよい。即ち、他のサイドリンクチャネル、例えばPSFCHも同じスロットに含まれている場合、PSSCHとして使用される実際のリソースは、PSFCHのないリソースよりも少ないはずである。データ送信のためのより多いリソースを持つ同じスロット内のPSFCHなしのPSSCHの時間間隔として決定される参照時間間隔は、チャネル状態及びデータ送信結果をより正確に提示し、CW調節をより合理的にすることができる。これについては、図8Dを参照して説明する。
【0095】
図8Dに示す例において、サイドリンクCO内では、開始スロット821(即ち順番的に第1のスロット)がPSSCH及びPSFCHリソースの両方を含み、一方、開始スロット821に続くスロット822(即ち順番的に第2のスロット)がPSSCHのみを含み、PSFCHを含まれない。参照時間間隔を決定するルールによれば、CO内の第2スロット822内のPSSCHの時間間隔は参照時間間隔として決定される。換言すれば、PSFCHを含まないサイドリンクCO内の開始スロット(即ち順番的に第1のスロット)内のPSSCHの時間間隔は参照時間間隔として決定される。
【0096】
図8Eに示す例において、第1の端末装置110は、参照時間間隔内のPSFCH上の潜在的な全てのサイドリンクA/Nを検出することによりCWを決定してもよく、PSFCHリソース割当は、サイドリンクチャネル構造及び設定に基づいて決定されるべきである。図示するように、システム事前定義として、参照時間間隔は、候補PSFCHリソースを含む最後のM=3個のスロットを含む時間間隔として決定される。即ち、参照時間間隔は、候補PSFCHリソースを含むスロット#1、#3及び#5が含まれる時間間隔として決定される。
【0097】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、サイドリンクCOの開始を参照時間間隔の開始として、SCIを含むPSCCHの終了を参照時間間隔の終了として決定してもよい。PSCCHはこのサイドリンクCO内に含まれ、SCIはこのサイドリンクCOに関する情報を示す。このような実施形態において、参照時間間隔は、サイドリンクチャネル方式又は設定に従って決定される。したがって、これは、全てのサイドリンク端末装置により使用される可能性のある参照時間間隔の一般的な定義であり、実際のサイドリンク送信又はサイドリンクチャネルアクセスには何の関係もない。こうして、SCIを受信する他の端末装置は、CWを正確且つ適時に決定することができる。これについては、図8Fを参照して説明する。
【0098】
図8Fに示す例において、サイドリンクCOはサイドリンク端末装置により開始され、このCOに関連する情報、例えば、COの長さ、優先度、使用量、リソース割当などを割り振るために、SCIは、サイドリンク端末装置により、このCO内のPSCCHリソース上で示されてもよい。このSCIを受信すると、第1の端末装置110は、このサイドリンクCOの開始を参照時間間隔の開始として、このSCIを含むPSCCHの終了を参照時間間隔の終了として決定してもよい。
【0099】
いくつかの実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔を、第1の端末装置110がサイドリンク許可を受信するタイミング以前に終了する最後のサイドリンクCOとして決定してもよい。最後のサイドリンクCOの時間間隔は閾値を超えている。サイドリンクCR及びCBRが、サイドリンクのチャネル状態を示す専用パラメータであり、サイドリンクリソース選択に使用されるため、サイドリンクCR又はCBRに基づいて決定されるCWは、サイドリンク端末装置についての一般的な解決策であり、導入するオーバーヘッドがより少ない。したがって、サイドリンクCR又はCBRは、利用可能な評価を得るために、一定のサイドリンクCOの時間間隔を必要とし、サイドリンクCR/CBR評価の要件を満たすために、対応する参照時間間隔を決定すべきである。これについては、図8Gを参照して説明する。
【0100】
図8Gに示す例において、第1の端末装置110がサイドリンク許可を受信した場合、CWを決定してもよい。第1の端末装置110は、参照時間間隔内に、チャネルをリスニングし、サイドリンクCR/CBRを評価し、このCR/CBRに従ってCWをさらに決定してもよい。CR/CBRの合理的な評価を得るために、参照時間間隔は、K=5ms以上の長さを有する最後のサイドリンクCOの時間間隔として決定される。
【0101】
サイドリンクユニキャスト、グループキャスト、又は非免許帯域におけるサイドリンク端末装置をスケジューリングするネットワーク装置のような、いくつかのシナリオについて、サイドリンクCWは、サイドリンク通信の制御ノード装置に関連する参照時間間隔に基づいて決定されるべきである。これについては、図9を参照して説明する。
【0102】
図9は本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法900のフローチャートである。いくつかの実施形態において、方法900は制御ノード装置において実現されてもよい。いくつかの実施形態において、制御ノード装置は、ネットワーク装置(例えば、図1に示すようなネットワーク装置140及び150のうちの1つ)、路側機、サイドリンク通信グループ内のヘッダ端末装置、又はサイドリンクユニキャスト通信のためにペアリングされた端末装置(例えば、第2の端末装置120と第3の端末装置130とのうちの1つ)を含んでもよい。
【0103】
ブロック910において、制御ノード装置は、参照時間間隔を決定する。参照時間間隔は、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのCWの決定に関連する。ブロック920において、制御ノード装置は、参照時間間隔に関する情報を送信する。
【0104】
方法900は、サイドリンクリソース調整及び管理に有利である可能性がある。
【0105】
いくつかの実施形態において、参照時間間隔に関する情報は、参照時間間隔の開始、参照時間間隔の終了、又は参照時間間隔の長さ、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0106】
第1の端末装置110が参照時間間隔に関する情報を受信する実施形態において、第1の端末装置110は、受信した情報に基づいて、第1の端末装置110のための参照時間間隔を決定してもよい。
【0107】
第1の端末装置110が参照時間間隔に関する情報を受信する実施形態において、第1の端末装置110は、参照時間間隔を、制御ノード装置により開始される最後のCO、又は制御ノード装置により開始されるCO内の時間間隔、のうちの1つとして決定してもよい。これについては、図10を参照して説明する。
【0108】
図10は本開示のいくつかの実施形態にかかる参照時間間隔の一例を示す図である。図10に示す例において、サイドリンク通信グループは、複数のサイドリンク端末装置を含む。グループ内のヘッダ端末装置(図10ではヘッダとも称される)は、サイドリンクCOを開始し、情報をメンバー端末装置に送信する。メンバー端末装置(図10ではメンバーとも称される)は、ヘッダ端末装置と他のメンバー端末装置とからサイドリンクCO内に信号を検出及び受信し、メンバー端末装置は、参照時間間隔をヘッダ端末装置により開始される最後のCO内の時間間隔として決定する。
【0109】
いくつかの実施形態において、サイドリンクユニキャストを実行する2つの端末装置が、互いにとってペア端末装置であってもよく、サイドリンクユニキャストにおいて、参照時間間隔はペア端末装置により示されてもよい。これは、参照時間間隔を決定する上でより大きな柔軟性を提供し、例えば、サイドリンクユニキャスト、グループ内に制御ノードを持つグループキャストなど、いくつかの特定のシナリオに使用されてもよい。
【0110】
例えば、第1の端末装置110と第2の端末装置120とは、互いサイドリンクユニキャストを実行し、PC5 RRC接続を維持する。この場合、第1の端末装置110は、第2の端末装置120にとってペア端末装置と称されてもよく、その逆も同様である。
【0111】
一対の端末装置間では、第1の端末装置110は、自ら開始したサイドリンクを第2の端末装置120と共有し、COの開始から開始する固定の5msを有する参照時間間隔を示してもよい。この指示に基づいて、第2の端末装置120は、割り振られた参照時間間隔に基づいて、そのCWをさらに決定してもよい。
【0112】
図11は本開示のいくつかの実施形態を実装するのに適した装置1100の概略ブロック図である。装置1100は、図1に示す端末装置110、120及び130のうちの1つ、又はネットワーク装置140及び150のうちの1つの別の例示的な実施形態として見なされることができる。したがって、装置1100は、端末装置110、120及び130のうちの1つ、又はネットワーク装置140及び150のうちの1つにおいて、又はそれらの少なくとも一部として実現されてもよい。
【0113】
図示されるように、装置1100は、プロセッサ1110と、プロセッサ1110に結合されたメモリ1120と、プロセッサ1110に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)1140と、TX/RX 1140に結合された通信インターフェースとを備える。メモリ1120は、プログラム1130の少なくとも一部を記憶する。TX/RX 1140は双方向通信に用いられる。TX/RX 1140は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有してもよい。通信インターフェースは、gNB又はeNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)/サービングゲートウェイ(S-GW:Serving Gateway)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、gNB又はeNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、又はgNB又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表してもよい。
【0114】
プログラム1130は、図1図10を参照して本明細書で説明したように、関連付けられるプロセッサ1110により実行された場合、装置1100が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定される。本明細書の実施形態は、装置1100のプロセッサ1110により実行可能なコンピュータソフトウェアにより、又はハードウェアにより、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。プロセッサ1110は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定されてもよい。さらに、プロセッサ1110とメモリ1120との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適したプロセッシング手段1150を形成してもよい。
【0115】
メモリ1120は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現されてもよい。装置1100内には1つのメモリ1120のみが示されているが、装置1100内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ1110は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を含んでもよい。装置1100は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有してもよい。
【0116】
本開示の機器及び/又は装置に含まれるコンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせを含む様々な態様で実現されていてもよい。一つの実施形態において、記憶媒体上に記憶されたマシン実行可能な命令などのようなソフトウェア及び/又はファームウェアを使用して1つ又は複数のユニットを実現することができる。マシン実行可能な命令に加えて、又はその代わりに、機器及び/又は装置内のユニットの一部又は全部は、少なくとも部分的に、1つ又は複数のハードウェア論理コンポーネントにより実装されてもよい。限定ではなく、一例として、使用可能なハードウェア論理コンポーネントの例示的なタイプは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け汎用製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、複合プログラマブル論理装置(CPLD)などを含む。
【0117】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置により実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、機器、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装されてもよいことを理解すべきである。
【0118】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図1から図10の何れか一つを参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般的には、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データタイプを実現するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割されてもよい。プログラムモジュールのマシンが実行可能な命令は、ローカル又は分散型装置内で実行されてもよい。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体内の両方に配置されていてもよい。
【0119】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング機器のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラにより実行された場合、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行してもよい。
【0120】
上述のプログラムコードは、マシン可読媒体上で実装されてもよく、マシン可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置により利用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体であってもよい。マシン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、機器若しくは装置、又は前述の媒体の任意の適切な組み合せを含んでもよいが、これらに限定されない。マシン可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組み合わせを含んでもよい。
【0121】
なお、動作について特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした動作を、示された特定の順序で実行するか若しくは連続する順序で実行し、又は、説明された全ての動作を実行することが求められる、と理解されるべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実施形態の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実現されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実装されてもよい。
【0122】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解すべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-05-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照時間間隔内の物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)に対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)フィードバックに基づいて、前記PSSCHがユニキャストサイドリンク送信のためのものであるかグループキャストサイドリンク送信のためのものであるかの決定に従って、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウ値を決定するための手段であって、前記参照時間間隔が、ACK又はNACKを含む前記HARQフィードバックを有する少なくとも1つのPSSCHが送信される時間間隔である手段と、
前記チャネルアクセスプロシージャを用いてサイドリンク送信を送信するための手段と、
を含む端末装置。
【請求項2】
前記参照時間間隔は、サイドリンク送信を含む前記端末装置により開始されるチャネル占有の開始から開始し、前記少なくとも1つのPSSCHが送信される開始スロットの終了までである、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記PSSCHが前記ユニキャストサイドリンク送信のためのものであるか前記グループキャストサイドリンク送信のものであるかは、サイドリンク制御情報(SCI:sidelink control information)により示される、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
端末装置により実行される方法であって、
参照時間間隔内の物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)に対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)フィードバックに基づいて、前記PSSCHがユニキャストサイドリンク送信のためのものであるかグループキャストサイドリンク送信のためのものであるかの決定に従って、サイドリンクのためのチャネルアクセスプロシージャについてのコンテンションウィンドウ値を決定することであって、前記参照時間間隔が、ACK又はNACKを含む前記HARQフィードバックを有する少なくとも1つのPSSCHが送信される時間間隔であることと、
前記チャネルアクセスプロシージャを用いてサイドリンク送信を送信することと、
を含む方法。
【請求項5】
前記参照時間間隔は、サイドリンク送信を含む前記端末装置により開始されるチャネル占有の開始から開始し、前記少なくとも1つのPSSCHが送信される開始スロットの終了までである、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記PSSCHが前記ユニキャストサイドリンク送信のためのものであるか前記グループキャストサイドリンク送信のものであるかは、サイドリンク制御情報(SCI:sidelink control information)により示される、
請求項4に記載の方法。
【国際調査報告】