(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】太陽エネルギー貯蔵及び発電システム
(51)【国際特許分類】
F24S 10/40 20180101AFI20240920BHJP
F24S 23/30 20180101ALI20240920BHJP
F24S 60/30 20180101ALI20240920BHJP
【FI】
F24S10/40
F24S23/30
F24S60/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519919
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(85)【翻訳文提出日】2024-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2022125028
(87)【国際公開番号】W WO2023061426
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】202111197780.X
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523436218
【氏名又は名称】營嘉科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】林▲チー▼▲シン▼
(57)【要約】
【課題】太陽光の利用率を高め、小型化可能な、集光太陽エネルギー貯蔵及び発電システムを提供すること。
【解決手段】ベースに設置されているボックス体と、前記ボックス体に内設されている集熱装置と、前記ボックス体の上面に設置されている少なくとも1つのレンズと、前記ボックス体内部の各隅位置にそれぞれ設置されている複数の液面カウンターウェイト装置と、を有している。前記ベースは前記ボックス体配重の重心位置に対応するように設置されているユニバーサル調整部材を有している。ボックス体に液面カウンターウェイト装置及びユニバーサル調整部材を内設することで、ボックス体の上面が太陽の方向を向くように調節する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースに設置されているボックス体と、前記ボックス体に内設されている集熱装置と、前記ボックス体の上面に設置されている少なくとも1つのレンズを有する太陽エネルギー貯蔵及び発電システムであって、
前記ボックス体は中空ボックス体であり、前記中空ボックス体内部の各隅位置にそれぞれ設置されている複数の液面カウンターウェイト装置を有していることを特徴とする太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項2】
少なくとも1つの前記レンズと前記集熱装置との間に対応するように設置され、少なくとも1つの前記レンズに照射される光線を収集するための少なくとも1つの光路機構を更に有していることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項3】
前記光路機構は導光ミラーセットまたは導光チューブセットであることを特徴とする請求項2に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項4】
前記ベースに設置されていると共に前記ボックス体の重心位置に対応するユニバーサル調整部材を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項5】
前記ボックス体内部は真空キャビティーであることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項6】
蓄熱槽は前記ボックス体内に設置されていると共に前記集熱装置の熱伝達装置に連結され、前記蓄熱槽は出力管及び前記ボックス体の側面に貫設されている入力管を有していることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項7】
前記液面カウンターウェイト装置は、外部水源の液体を前記液面カウンターウェイト装置に注入するか、または、液面カウンターウェイト装置が排出した液体を貯水タンクに注入するための液面調節制御器を有していることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項8】
前記ボックス体に設置され、前記ボックス体の上面を被覆するためのローラーブラインドを更に有していることを特徴とする請求項1に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項9】
前記ローラーブラインドと前記ボックス体との間に設置されている清掃装置を更に有していることを特徴とする請求項8に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【請求項10】
前記集熱装置は、中空キャビティーである光吸収体を有していることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の太陽エネルギー貯蔵及び発電システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本国際出願は、2021年10月14日に中国特許庁に出願された中国特許出願第202111197780.X号、発明の名称は「太陽エネルギー貯蔵及び発電システム」に基づく優先権を主張するものであり、中国特許出願第202111197780.X号の全内容を本国際出願に参照により援用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、太陽光エネルギー蓄熱発電に関し、更に詳しくは、太陽光の利用率を高め、小型化可能な集光太陽エネルギー貯蔵及び発電システムに関するものである。
【背景技術】
【0003】
集光太陽エネルギー発電の発展は既に数十年に及ぶが、未だに普遍的に使用されてはいない。
その原因の1つは、太陽光の収集及び変換の利用率が高くなく、収集された太陽光がリフレクターから受光器までの間に散乱して散失する以外、受光器が受光した光が変換中や飽和になった際に反射されて光エネルギーを損失してしまうことであった。
また、大気に暴露される受光器も対流熱損失が非常に多い。そのうちの耐高温大型発電機は更に製造が難しく、コストも非常に高いため、使用温度が限られ、変換効率に大きな影響を与えた。
更には、取り付け環境も広く土地を占領してしまい、出火した場合、光エネルギーを即時遮って断熱することができず、都市部での使用には不向きであった。
また、運転発電コストも増加し、高温や光害により鳥類や環境にも害を与えた。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、太陽エネルギー貯蔵及び発電システムを提供することにある。特に、太陽光の利用率を高め、小型化可能な集光太陽エネルギー貯蔵及び発電システムを提供することにある。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、太陽エネルギー貯蔵及び発電システムを提供する。
【0006】
本発明に係る太陽エネルギー貯蔵及び発電システムは、ベースに設置されているボックス体と、前記ボックス体に内設されている集熱装置と、前記ボックス体の上面に設置されている少なくとも1つのレンズと、を有している。前記ボックス体は中空ボックス体であり、前記ボックス体内部の各隅位置にそれぞれ設置されている複数の液面カウンターウェイト装置を有している。
【0007】
好ましくは、少なくとも1つの前記レンズと前記集熱装置との間に対応するように設置され、少なくとも1つの前記レンズに照射された光線を収集するための少なくとも1つの光路機構を更に有している。前記光路機構は導光ミラーセットまたは導光チューブセットである。
【0008】
好ましくは、前記ベースに設置されていると共に前記ボックス体の重心位置に対応するユニバーサル調整部材を更に備えている。
【0009】
好ましくは、前記ボックス体内部は真空キャビティーである。
【0010】
好ましくは、蓄熱槽は前記ボックス体内に設置されていると共に前記集熱装置の熱伝達装置に連結され、前記蓄熱槽は出力管及び前記ボックス体の側面に貫設されている入力管を有している。
【0011】
好ましくは、前記液面カウンターウェイト装置は、外部水源の液体を前記液面カウンターウェイト装置に注入するか、または、液面カウンターウェイト装置が排出した液体を貯水タンクに注入するための液面調節制御器を有している。
【0012】
好ましくは、前記ボックス体に設置され、前記ボックス体の上面を被覆するためのローラーブラインドを更に有している。また、清掃装置は前記ローラーブラインドと前記ボックス体との間に設置されている。
【0013】
好ましくは、前述集熱装置は、中空キャビティーである光吸収体を有している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図3】本発明の第2実施例を示す概略構成図である。
【
図4】本発明の第2実施例の清掃装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1~
図4を参照して太陽エネルギーシステムについて説明する。
太陽エネルギーシステムは、ベース15に設置されているボックス体10を有する。前記ボックス体10は矩形ボックス体である。
前記太陽エネルギーシステムは、前記ボックス体10に内設されている集熱装置30と、前記ボックス体10の上面に設置されている少なくとも1つのレンズ12と、を備えている。
前記レンズ12は、好ましくはフレネルレンズであり、前記レンズ12の光線吸収率は5%未満であり、少なくとも1つの光路機構が少なくとも1つの前記レンズ12と前記集熱装置30との間に対応するように設置され、少なくとも1つの前記レンズ12に照射される光線Lを集光するために用いられている。
前記光路機構と少なくとも1つの前記レンズ12とは距離を置いている。
前記ボックス体10の内部は真空キャビティーであり、光の損失を減らし、断熱効果を達成するために用いられている。
【0017】
本発明の第1実施例及び第2実施例に採用される集熱装置30は、蓄熱槽32に連結されている光吸収体31を備えている。
前記光吸収体31は中空の球状キャビティーであり、前記光吸収体31の内面には光吸収層(図示せず)を有し、前記光吸収層は少なくとも95%の光線吸収率を達成している。
光線Lが前記光吸収体31内部に進入すると、前記光吸収体31内で不断で反射されて熱エネルギーに変換される。
前記光吸収層の材料は、グラファイト、炭化タングステン、カーボンナノチューブ、或いはナノ材料でもよく、本発明はこれらに限られない。
他の実施例では、前記集熱装置30は前述の構造に限られず、任意の形式の集熱装置30でもよい。
【0018】
図1と
図2を参照して本発明の第1実施例について説明する。
第1実施例では、前記ボックス体10の上面に設置されている複数のレンズ12を有する。光路機構は導光チューブセットである。
前記導光チューブセットは間隔を置いて設置されている複数の導光管21を有し、前記導光管21の前記ボックス体10の上面に近接する部分には複数の管体が間隔を置いて設置されている。
前記導光チューブセットの一端は前記集熱装置30の光吸収体31に連結され、他端は前記レンズ12から距離を置いている。
前述した距離は前記レンズ12の焦点距離に略等しいため、導光管21の管の内径が縮小する。
【0019】
第1実施例では、反射層21aが前記導光管21の内面に設置され、前記反射層21aは前記レンズ12から反射された光線Lを受光する。
保温層21bは前記導光管21の外面に設置され、前記保温層21bは熱伝導性が低く、放射の散失が少なく、耐高温特性を有している。
前記保温層21bの材料は、ジルコニア、珪藻土、セラミックウール、多孔質混合物、またはナノ材料であるが、本発明はこれらに限られない。
【0020】
実際の使用において、前記ボックス体10は選択的にベース15に設置してもよい。
集熱装置30は前記ボックス体10に内設され、前記集熱装置30は蓄熱槽32に連結されている光吸収体31を有している。
前記蓄熱槽32は出力管321及び前記ボックス体10の側面に貫設されている入力管322を有している。
外部液体は入力管322を介して前記蓄熱槽32内に入力される。
前記蓄熱槽32が前記集熱装置30の前記光吸収体31に接触すると、前記光吸収体31の温度が前記蓄熱槽32に伝達され、前記蓄熱槽32内の液体が昇温して気化し、ガスが前記出力管321から発電装置(不図示)に流出し、且つ流体の動的エネルギーが発電装置を発電するように駆動するか、或いは、海水の淡水化や水蒸気改質による水素製造等の作業をマルチタスクで行う。
【0021】
図2は導光管21内における光線の経路図である。
第1実施例では、ボックス体10の上面が太陽に対向する位置に向けられ、光線Lはレンズ12により屈折されると共に導光管21内に集光され、且つ反射層21aにより複数回反射された後に前記集熱装置30の光吸収体31内部に進入する。
この際、光線は前記光吸収体31の光吸収層に接触し、光線Lが前記光吸収体31内で持続的に複数回反射される以外、前記光吸収層により光線Lが熱エネルギーに変換され、前記光吸収体31により熱エネルギーが蓄熱槽32に伝導され、出力管321により熱エネルギーが外部設備に伝導されて応用される。
例えば、熱エネルギーが貯水タンクに伝導され、貯水タンク内の液体が昇温すると共に温水として使用される。
本実施例では、前記光吸収体31が前記蓄熱槽32に直接接触するため、伝達過程における熱エネルギーの流失が減少する。
【0022】
図3と
図4を参照して本発明の第2実施例について説明する。
前記ボックス体10の上面には、前記ボックス体の上面を被覆するために用いられるローラーブラインド50が更に装設されている。
集熱装置30が故障したり、一時的に使用しない場合、前記ローラーブラインド50は太陽光を遮蔽して熱源を隔絶するために用いられる。
また、ローラーブラインド50とボックス体10の上面との間には清掃装置が更に設置される。
前記清掃装置はローラーブラシ52及び/またはスプリンクラー51でもよい。
集熱装置30が故障したり、一時的に使用しない場合には、前記ローラーブラインド50を上に引っ張って前記ボックス体10の上面を被覆することで、集熱装置30が焼損しないように太陽光線Lを隔絶するほか、砂粒や雹等の異物がボックス体10を破壊しないように更に防ぐ。
また、ローラーブラインド50を昇降する際にボックス体10の表面を清掃する作用を達成する。
ローラーブラインド50が昇降する際の巻き取り方向は、ローラーブラインド50の底面方向に向けて回転するため、ローラーブラインド50にある異物が巻き取る際に重力により落下し、自動清掃効果を達成している。
【0023】
図5を参照して本発明の第3実施例について説明する。
第3実施例では、前記ボックス体10の上面に設置されている複数のレンズ12を有している。
前記光路機構は導光ミラーセットである。
前記レンズ12のそれぞれと集熱装置30との間にある光路は、この順に設置されている少なくとも1つの焦点距離変換レンズ63と、少なくとも1つのリフレクター62と、ボックス体に内設されている少なくとも1つの集束レンズ61と、を有している。
前記焦点距離変換レンズ63は前記レンズ12に対して近接するように設置され、前記集束レンズ61は前記集熱装置30に対して近接するように設置され、前記リフレクター62は前記焦点距離変換レンズ63と前記集束レンズ61との間に設置されている。
こうすることで、光吸収体31、光路機構、及びレンズ12の間に、高、中、低の3つの異なる温度区間が形成され、より効率的な集光材料を選択することでコストを低下させることができる。
【0024】
図6は光線Lが光路機構により集熱装置の光線経路に進入する概略図を示す。
光線Lはレンズ12により屈折された後にボックス体10内に進入し、焦点距離変換レンズ63により光線Lがリフレクター62まで屈折され、リフレクター62により集束レンズ61まで反射される。
集束レンズ61は光線Lを光吸収体31内に進入させ、光線Lが前記集熱装置30内で不断で反射すると共に吸収され、熱エネルギーを発生させる。
光吸収体31により熱エネルギーが蓄熱槽32に伝導され、出力管321により熱エネルギーが外部設備に伝導されて応用される。
例えば、熱エネルギーが貯水タンクに伝導され、貯水タンク内の液体を温水として使用するように昇温させる。
【0025】
図7と
図8を参照して本発明の第4と第5実施例について説明する。
本発明の第4実施例及び第5実施例に採用される集熱装置30は、伝熱タンク42に連結されている光吸収体41と、前記伝熱タンク42に設置されている熱伝達装置43であって、前記熱伝達装置43は伝熱管でもよいが、本発明はこれらに限られない熱伝達装置43と、前記伝熱タンク42と熱伝達装置43との間にある熱電チップモジュール設置44と、を備えている。
前記光吸収体41は中空の球状キャビティーであり、前記光吸収体41の上部にある伝熱タンク42は熱伝導性媒体を充填することで、前記熱電チップモジュール44の受熱端に接続するか、前記熱伝達装置43に接続する。
熱電チップモジュール44を設置する場合、熱伝達装置43は熱電チップモジュール44の低温端に連結する。
光線Lがレンズ12により屈折された後にボックス体10内に進入すると、光線Lが前記光吸収体41内で不断で反射されると共に吸収された後、熱エネルギーが発生する。
これらの前記熱エネルギーは、熱伝導性媒体により前記熱電チップモジュール44または熱伝達装置43に伝達され、前記熱伝達装置43により熱エネルギーが蓄熱槽32または外部設備に伝導されて応用される。
このようにすることで、熱電チップモジュール44を発電の運用に有効利用する以外、熱電チップモジュール44の廃熱エネルギーを蓄熱槽32または外部設備に更に伝導して応用し、エネルギー効率を高めている。
他の実施例では、前記集熱装置30は前述の構造に限られず、任意の形式の集熱装置でもよい。
【0026】
図7と
図8を参照して本発明の第4と第5実施例について説明する。
第4と第5実施例では、前記ボックス体10は矩形ボックス体であり、前記ベース15に設置されているユニバーサル調整部材151を有している。
前記ユニバーサル調整部材151の設置位置は前記ボックス体10のカウンターウェイトの重心位置(すなわち、前記ボックス体の対角接続線の中心点の位置)に対応するように設置され、ボックス体10の設置角度を便利に調整し、且つ前記ボックス体10内部の4つの隅位置に設置されている4つの液面カウンターウェイト装置70を有している。
前記液面カウンターウェイト装置70はウォーターボックスである。
太陽は毎日東から上って西に沈むが、太陽光を完全に収集するため、液面カウンターウェイト装置70を設置し、ユニバーサル調整部材151を組み合わせて使用することで、太陽の照射位置に追従し、各ウォーターボックス内の液体量を個別に制御し、前記ボックス体10が異なる設置角度を呈する。
例えば、太陽の照射角度がボックス体10の右側に位置する場合、前記ボックス体10の右側にある2つのウォーターボックス内の液体量を、前記ボックス体10の左側にある2つのウォーターボックスの液体量より多くなるように制御し、前記ボックス体10を右辺に向けて傾斜させる。
このようにすることで、ボックス体10の上面を太陽の位置に向け、太陽光を完全に収集することで太陽を追跡する効果を達成している。
他の実施例では、前記液面カウンターウェイト装置70の数量は2つであり、且つ前記ボックス体10内部の2つの長辺または2つの短辺の中心点の位置にそれぞれ設置され、同様に前述の制御ボックス体10の上面を太陽の位置に向ける効果を達成している。
また、前記ボックス体10は対称を呈する他の幾何学形状構造でもよい。
【0027】
図9を参照して本発明の第6実施例について説明する。
第6実施例では、前記液面カウンターウェイト装置70は液面調節制御器を更に有する。前記液面カウンターウェイト装置70は外部水源72及び貯水タンク74に連結されている。
前記液面調節制御器は前記ウォーターボックス内の液体の注入と排出を制御するために用いられ、外部水源72の液体を前記ウォーターボックスに注入するか、ウォーターボックスから排出された液体を貯水タンク74内に注入して資源を再利用し、前記ボックス体10の傾斜角度を制御することで太陽を追跡する効果を達成している。
【0028】
外部水源72の水圧及び液面調節制御器によりウォーターボックスの液面を制御することで、ボックス体10の傾斜角度を改変し、動力モーターを使用しない状態において、太陽を追跡する機能を達成し、動力の消耗を節約する。
また、日が落ちた後に調節制御器がウォーターボックス内の部分な液体を排出するように制御することで、ボックス体10の傾斜角度を早朝の初期位置に復帰させる。
【0029】
本発明は、ボックス体10を、ユニバーサル調整部材151を有しているベース15に設置し、且つ液面調節制御器により液面配種装置70内の液体容量を調節することで、ボックス体10の上面を太陽の位置に向けるように制御し、太陽を追跡する効果を達成すると共に、高い光線収集能力を有する集熱装置を組み合わせることで、小型化及び太陽光の高い利用率を達成する太陽エネルギー貯蔵及び発電システムである。
【0030】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0031】
10 ボックス体
12 レンズ
15 ベース
151 ユニバーサル調整部材
21 導光管
21a 反射層
21b 保温層
30 集熱装置
31 光吸収体
32 蓄熱槽
321 出力管
322 入力管
41 光吸収体
42 伝熱タンク
43 熱伝達装置
44 熱電チップモジュール
50 ローラーブラインド
51 スプリンクラー
52 ローラーブラシ
61 集束レンズ
62 リフレクター
63 焦点距離変換レンズ
70 液面カウンターウェイト装置
72 外部水源
74 貯水タンク
L 光線
【国際調査報告】