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特表2024-535493LEDを含むエアロゾル発生デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】LEDを含むエアロゾル発生デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20240920BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20240920BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20240920BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/60
A24F40/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520031
(86)(22)【出願日】2022-10-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 EP2022077959
(87)【国際公開番号】W WO2023057631
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】21201724.8
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【弁理士】
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】山口 顕
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC04
4B162AC12
4B162AC34
4B162AC37
4B162AD15
4B162AD16
4B162AD23
4B162AD32
(57)【要約】
本発明は、外面(110)を画定し、且つ基材部分(102)及びマウスピース部分(108)を含む消耗品(100)と共に動作するように構成されるエアロゾル発生デバイス(10)に関する。デバイス(10)は、- ハウジング(12)、- ハウジング(12)内に形成され、且つ消耗品(100)の基材部分(102)を受けるように構成されるキャビティ(30)、- ハウジング(12)内に少なくとも部分的に配置され、且つ基材部分(102)を加熱するように構成されるヒータ(46)、- ベイピングセッション中に1つの動作状態であり、且つこの動作状態で光を発するように構成されるLED(50)であって、LED(50)が前記動作状態であるとき、LED(50)によって発せられる光が消耗品(100)の外面から反射されるように、ハウジング(12)上に配置されるLED(50)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面(110)を画定し、且つ基材部分(102)及びマウスピース部分(108)を含む消耗品(100)と共に動作するように構成されるエアロゾル発生デバイス(10)であって、
ハウジング(12)と、
前記ハウジング(12)内に形成されるキャビティ(30)であって、前記マウスピース部分(108)が前記キャビティ(30)から少なくとも部分的に突出するように、前記消耗品(100)の前記基材部分(102)を受けるように構成されるキャビティ(30)と、
前記ハウジング(12)内に少なくとも部分的に配置され、且つ前記消耗品(100)の前記基材部分(102)を加熱するように構成されるヒータ(46)と、
ベイピングセッション中に1つの動作状態であり、且つ前記動作状態で光を発するように構成されるLED(50)であって、前記LED(50)が前記動作状態であるとき、前記LED(50)によって発せられる前記光が前記消耗品(100)の前記外面から反射されてユーザによって見えるように、前記ハウジング(12)上に配置されるLED(50)と
を含む、
エアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項2】
前記ハウジング(12)は、前記消耗品(100)の前記基材部分(102)を前記キャビティ(30)内に挿入するために使用可能な挿入開口部を画定し、
前記LED(50)は、前記挿入開口部に隣接して配置される、
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項3】
前記LED(50)は、前記挿入開口部の周囲に少なくとも部分的に延在する、
請求項2に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項4】
前記ハウジング(12)上に配置され、且つ前記挿入開口部が閉じられる閉位置と、
前記挿入開口部が前記消耗品(100)を受けることが可能である開位置と
の間で摺動可能な、スライドカバー(40)を更に含み、
前記LED(50)は、前記スライドカバー(40)の下に配置される、
請求項2または3に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項5】
前記LED(50)は、前記ハウジング(12)の外部から見えないように配置される、
請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項6】
前記LED(50)は、前記基材部分(102)が前記キャビティ(30)内に受けられるとき、前記消耗品(100)の前記外面から所定の距離に配置される、
請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項7】
前記距離は、前記LED(50)のビーム角に基づいて選択される、
請求項6に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項8】
前記距離は、以下の通りに選択される:
前記ビーム角が30°~50°に含まれる場合、実質的に0.3mmに等しく、
前記ビーム角が20°~40°に含まれる場合、実質的に0.5mmに等しく、
前記ビーム角が10°~30°に含まれる場合、0.8mm~1mmである、
請求項7に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項9】
コントローラ(34)であって、
少なくとも2つの異なる加熱プロファイルを含む加熱プロファイルの群において選択される加熱プロファイルに従ったベイピングセッション中の前記ヒータ(46)の動作と、
前記ベイピングセッション中に前記コントローラ(34)によって使用される前記加熱プロファイルに応じた前記LED(50)の動作状態であって、少なくとも2つの異なる動作状態を含む動作状態の群において選択される動作状態と
を制御するように構成される、コントローラ(34)
を更に含む、
請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項10】
前記加熱プロファイルの群は、
初期設定加熱プロファイルと、
少なくとも1つのカスタマイズされた加熱プロファイルと
を含む、
請求項9に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項11】
前記又はそれぞれのカスタマイズされた加熱プロファイルは、好ましくは、無線データ接続を使用して、ユーザによって前記コントローラ(34)にアップロードされる、
請求項10に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項12】
前記又はそれぞれのカスタマイズされた加熱プロファイルは、前記基材部分(102)に含有される基材の性質及び/又はフレーバーに応じて選択される、
請求項10または11に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項13】
前記動作状態の群は、
非発光状態と、
第1の発光特性を有する発光状態と
を含む、
請求項9~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項14】
前記コントローラ(34)は、
前記初期設定加熱プロファイルが使用される場合の前記LED(50)の前記非発光状態、
及び/又は
前記カスタマイズされた加熱プロファイルが使用される場合の、前記LED(50)の、第1の発光特性を有する前記発光状態
を引き起こすように構成される、
請求項10と組み合わされた請求項9~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【請求項15】
前記加熱プロファイルの群は、少なくとも2つの異なるカスタマイズされた加熱プロファイルを含み、
前記動作状態の群は、第2の発光特性を有する発光状態を更に含み、
前記コントローラ(34)は、前記ベイピングセッション中に使用される前記カスタマイズされた加熱プロファイルに応じて、前記第1の発光特性を有する前記発光状態又は前記第2の発光特性を有する前記発光状態を引き起こすように更に構成される、
請求項14に記載のエアロゾル発生デバイス(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、エアロゾル発生デバイスに関し、特に、エアロゾル発生基材を加熱して、ユーザによる吸入のためのエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生デバイスに関する。本開示は、特に、携帯型(手持ち式)エアロゾル発生デバイスに適用可能である。かかるデバイスは、エアロゾル発生基材を、燃やすのではなく、伝導、対流及び/又は輻射によって加熱して、吸入のためのエアロゾルを発生させ得る。
【背景技術】
【0002】
近年、(気化器又はエアロゾル発生デバイスとしても公知の)リスク低減デバイス又はリスク修正デバイスの人気及び使用は、従来のたばこ製品の使用に代わるものとして急速に成長している。エアロゾル発生基材を加熱又は加温して、ユーザによる吸入のためのエアロゾルを発生させる様々なデバイス及びシステムが入手可能である。
【0003】
1つの種類の一般に入手可能なリスク低減デバイス又はリスク修正デバイスは、基材加熱式エアロゾル発生デバイス又はいわゆる加熱非燃焼式デバイスである。この種のデバイスは、エアロゾル発生基材を典型的には150℃~300℃の範囲の温度に加熱することにより、エアロゾル又は蒸気を発生させる。エアロゾル発生基材を燃焼させるか又は燃やすことなく、エアロゾル発生基材をこの範囲内の温度に加熱すると、蒸気が発生し、蒸気が典型的には冷却されて凝縮し、デバイスのユーザによる吸入のためのエアロゾルが形成される。
【0004】
この種の幾つかのデバイスは、例えば、従来の紙巻きたばこの形状に近くてもよい細長い形状を有する消耗品と共に動作することができる。かかる消耗品は、基材部分及びマウスピース部分を含み得る。基材部分は、一般に、エアロゾル発生基材を含み、デバイスの内部に受けられて加熱システムによって加熱されるように設計される。マウスピース部分は、デバイスから突出することができ、ユーザの唇及び/又は口と協働するように設計される。
【0005】
加熱システムは、一般に、例えばユーザの好み、物品の種類、フレーバー等に応じて特定の加熱プロファイルを選択し得るコントローラによって制御される。しかし、ユーザにとって、所定のベイピングセッションにおいてコントローラによって適用される加熱プロファイルを知ることが常に可能であるとは限らない。加えて、使用され得る加熱プロファイルとは無関係に、基材部分が加熱されているか否かを知ることが常に可能であるとは限らない。この問題に対処するため、幾つかのエアロゾル発生デバイスは、この情報を表示するインジケータ又は更に画面を提案している。しかし、かかるインジケータ又はディスプレイは、一般に、デバイスの外面に配置され、その外観デザイン及び人間工学的形状に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的の1つは、デバイスの外観デザイン及びその人間工学的形状に影響を及ぼすことなく、例えば加熱システムによって使用される特定の加熱プロファイルとして、その動作状態の少なくとも1つをユーザに示すことを可能にするエアロゾル発生デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明は、外面を画定し、且つ基材部分及びマウスピース部分を含む消耗品と共に動作するように構成されるエアロゾル発生デバイスであって、
- ハウジング、
- ハウジング内に形成されるキャビティであって、マウスピース部分がキャビティから少なくとも部分的に突出するように、消耗品の基材部分を受けるように構成されるキャビティ、
- ハウジング内に少なくとも部分的に配置され、且つ消耗品の基材部分を加熱するように構成されるヒータ、
- ベイピングセッション中に1つの動作状態であり、且つこの動作状態で光を発するように構成されるLEDであって、LEDが動作状態であるとき、LEDによって発せられる光が消耗品の外面から反射されてユーザによって見えるように、ハウジング上に配置されるLED
を含むエアロゾル発生デバイスに関する。
【0008】
これらの特徴のため、デバイスに設けられるLEDは、特定の加熱プロファイルがベイピングセッション中にヒータによって適用されるときを示し得る。加えて、LEDによって発せられる光は、消耗品のラッパーから反射されるため、LEDは、デバイスの外観デザイン又はその人間工学的形状に影響を及ぼさない位置に配置され得る。かかる位置は、デバイスの外部から見えなくてもよい。
【0009】
本発明によれば、LEDによって発せられる光は、消耗品の外面から反射されてユーザによって見えることが明らかである。従って、消耗品の外面から反射される光のみがユーザによって見える。LEDによって発せられる光の他の部分は、ユーザに見えない。
【0010】
幾つかの実施形態によれば、ハウジングは、消耗品の基材部分をキャビティ内に挿入するために使用可能な挿入開口部を画定し、LEDは、挿入開口部に隣接して配置される。
【0011】
これらの特徴のため、LEDによって発せられる光は、例えば、ベイピングセッション中にユーザによって見える。加えて、ベイピング中にユーザの口/唇から可能な限り遠くに配置されるため、光がベイピング中にユーザの邪魔になることはない。
【0012】
幾つかの実施形態によれば、LEDは、挿入開口部の周囲に少なくとも部分的に延在する。
【0013】
これらの特徴のため、光は、消耗品のラッパーの周囲に均一に発せられ得る。従って、特殊な視覚効果を得ることができる。
【0014】
幾つかの実施形態によれば、ハウジング上に配置され、且つ挿入開口部が閉じられる閉位置と、挿入開口部が消耗品を受けることが可能である開位置との間で摺動可能なスライドカバーであり、LEDは、スライドカバーの下に配置される。
【0015】
幾つかの実施形態によれば、LEDは、ハウジングの外部から見えないように配置される。
【0016】
これらの特徴のため、LEDは、デバイスの任意の動作状態でユーザに見えないようにすることができる。
【0017】
幾つかの実施形態によれば、LEDは、基材部分がキャビティ内に受けられるとき、消耗品の前記外面から所定の距離に配置される。
【0018】
これらの特徴のため、LEDによって発せられる光は、消耗品がデバイスに挿入されるときに消耗品によって隠されない。
【0019】
幾つかの実施形態によれば、前記距離は、LEDのビーム角に基づいて選択される。
【0020】
幾つかの実施形態によれば、前記距離は、以下の通りに選択される:
- ビーム角が30°~50°に含まれる場合、実質的に0.3mmに等しく、
- ビーム角が20°~40°に含まれる場合、実質的に0.5mmに等しく、
- ビーム角が10°~30°に含まれる場合、0.8mm~1mmである。
【0021】
これらの特徴のため、消耗品のラッパー上で特定の視覚効果を達成することが可能である。特に、ラッパーまでの距離及びビーム角を変化させることにより、ラッパー上の光の投影の異なる形状/寸法を得ることが可能である。
【0022】
幾つかの実施形態によれば、コントローラであって、
- 少なくとも2つの異なる加熱プロファイルを含む加熱プロファイルの群において選択される加熱プロファイルに従ったベイピングセッション中のヒータの動作、
- 前記ベイピングセッション中にコントローラによって使用される加熱プロファイルに応じたLEDの動作状態であって、少なくとも2つの異なる動作状態を含む動作状態の群において選択される動作状態
を制御するように構成されるコントローラを更に含む。
【0023】
これらの特徴のため、LEDは、ヒータを動作させるために使用される加熱プロファイルをユーザが特定することを促進し得る。
【0024】
幾つかの実施形態によれば、前記加熱プロファイルの群は、初期設定加熱プロファイルと、少なくとも1つのカスタマイズされた加熱プロファイルとを含む。
【0025】
これらの特徴のため、LEDは、カスタマイズされた加熱プロファイルが、対応するベイピングセッション中にヒータを動作させるために使用されるかどうかをユーザが特定することを促進し得る。
【0026】
幾つかの実施形態によれば、その又はそれぞれのカスタマイズされた加熱プロファイルは、好ましくは、無線データ接続を使用して、ユーザによってコントローラにアップロードされる。
【0027】
幾つかの実施形態によれば、その又はそれぞれのカスタマイズされた加熱プロファイルは、基材部分に含有される基材の性質及び/又はフレーバーに応じて選択される。
【0028】
これらの特徴のため、ユーザは、自らの好みに応じてヒータの動作をカスタマイズすることができる。例えば、ユーザは、そのベイピング体験を最適化するために、加熱時間、温度及び/又は頻度をカスタマイズすることができる。
【0029】
幾つかの実施形態によれば、前記動作状態の群は、
- 非発光状態、
- 第1の発光特性を有する発光状態
を含む。
【0030】
幾つかの実施形態によれば、コントローラは、
- 初期設定加熱プロファイルが使用される場合のLEDの非発光状態、及び/又は
- 前記カスタマイズされた加熱プロファイルが使用される場合の、LEDの、第1の発光特性を有する発光状態
を引き起こすように構成される。
【0031】
これらの特徴のため、ユーザは、カスタマイズされた加熱プロファイルが使用される場合にのみ光を見ることができる。ヒータが初期設定加熱プロファイルを使用して動作される場合、光は、発せられ得ず、ユーザは、従って、デバイスがその初期設定モードに従って使用されることを理解し得る。
【0032】
幾つかの実施形態によれば、前記加熱プロファイルの群は、少なくとも2つの異なるカスタマイズされた加熱プロファイルを含む。
【0033】
幾つかの実施形態によれば、前記動作状態の群は、第2の発光特性を有する発光状態を更に含む。
【0034】
幾つかの実施形態によれば、コントローラは、ベイピングセッション中に使用されるカスタマイズされた加熱プロファイルに応じて、第1の発光特性を有する発光状態又は第2の発光特性を有する発光状態を引き起こすように更に構成される。
【0035】
これらの特徴のため、複数のカスタマイズされた加熱プロファイルの場合、ユーザは、ベイピングセッション中に使用されているカスタマイズされた加熱プロファイルを特定することができる。例えば、ユーザは、特定の色をそれぞれのカスタマイズされた加熱プロファイルに関連付け、次いでこの色に従い、使用されているカスタマイズされた加熱プロファイルを特定することができる。
【0036】
本発明及びその利点は、非限定的な例としてのみ挙げられ、添付の図面を参照して記述される以下の説明を読むことでよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明によるエアロゾル発生デバイスの斜視概略図である。
図2】消耗品がエアロゾル発生デバイスに装填される準備の整った状態で示す、図1のエアロゾル発生デバイスの側面からの断面概略図である。
図3】消耗品がエアロゾル発生デバイスに装填された状態で示す、図1のエアロゾル発生デバイスの斜視概略図である。
図4】消耗品がエアロゾル発生デバイスに装填された状態で示す、図1のエアロゾル発生デバイスの側面からの断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明を説明する前に、本発明は、以下の説明に記載する構造の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行できることは、本開示の利益を享受する当業者に明らかであろう。
【0039】
本明細書で使用する場合、用語「エアロゾル発生デバイス」又は「デバイス」とは、エアロゾル発生ユニット(例えば、ユーザが吸入するための、例えばマウスピースにおいてデバイスの出口に送出される前に、エアロゾルに凝縮する蒸気を発生させるエアロゾル発生要素)により、蒸気吸入のためのエアロゾルを含むエアロゾルをユーザに送出するための蒸気吸入デバイスを含み得る。デバイスは、可搬であり得る。「可搬」とは、ユーザが保持する場合に使用するためのデバイスを指し得る。デバイスは、例えば、可変の時間量にわたって加熱システムを作動させることにより、(定量のエアロゾルとは対照的に)可変量のエアロゾルを発生させるように適合され得、その発生は、トリガによって制御され得る。トリガは、ベイピングボタン及び/又は吸入センサ等、ユーザが作動させるものであり得る。吸入センサは、吸入強度及び吸入持続時間に対する感度が高いものであり得、(たばこ、葉巻又はパイプ等のような従来の可燃性喫煙物品の喫煙効果を模倣するように)可変量の蒸気を提供することを可能にし得る。デバイスは、ヒータ及び/又は加熱されたエアロゾル発生物質(エアロゾル前駆体)の温度を特定の目標温度まで駆動し、その後、エアロゾルの効率的な発生を可能にする目標温度で温度を維持するための温度調節制御部を含み得る。
【0040】
本明細書で使用する場合、「エアロゾル」という用語は、固体粒子、液滴、気体の1つ以上として前駆体の懸濁液を含み得る。前記懸濁液は、空気を含む気体の状態であり得る。本明細書のエアロゾルは、一般に、蒸気を指すか又はそれを含み得る。エアロゾルは、前駆体の1つ以上の成分を含み得る。
【0041】
本明細書で使用する場合、用語「気化性材料」又は「エアロゾル形成前駆体」とは、液体、固体、ゲル、ムース、フォーム又は他の物質の1つ以上を指し得る。気化性材料は、本明細書で定義されるように、エアロゾルを形成するようにデバイスの加熱システムによって処理可能であり得る。気化性材料は、ニコチン、カフェイン又は他の有効成分の1つ以上を含み得る。有効成分は、液体であり得る担体によって運ばれ得る。担体は、プロピレングリコール又はグリセリンを含み得る。香料も含まれ得る。香料は、エチルバニリン(バニラ)、メントール、酢酸イソアミル(バナナ油)又は類似物を含み得る。固体エアロゾル形成物質は、加工されたたばこ材料、波形シート又は再構成たばこ(RTB)の向きが揃えられた帯片又は細片を含むロッド状であり得る。
【0042】
本明細書で使用する場合、用語「外部デバイス」とは、本明細書で説明するように、エアロゾル発生デバイスとの無線データ接続を確立できるデバイスを指し得る。かかる外部デバイスは、例えば、携帯電話のようなモバイルデバイスであり得る。加えて、かかる外部デバイスは、エアロゾル発生デバイスから受信するか又はエアロゾル発生デバイスに送信することを意図する少なくとも幾つかのデータを処理することができるスマートデバイスであり得る。かかるスマートデバイスは、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、ラップトップ、デスクトップコンピュータ又は例えばIoT(「モノのインターネット」)技術に従って実装される他の任意のスマートオブジェクトであり得る。かかるスマートデバイスは、エアロゾル発生デバイスと同様の別のエアロゾル発生デバイスでもあり得る。幾つかの実施形態では、外部デバイスは、データを処理することが可能な遠隔サーバであり得る。
【0043】
図1~4を参照すると、エアロゾル発生デバイス10は、エアロゾル発生デバイス10の様々な内部コンポーネントを収容するハウジング12を含む。図示の例では、ハウジング12は、不規則な形状を有するが、本明細書に記載する様々な実施形態で説明するコンポーネントに適合し、支援なしにユーザにより片手で快適に保持される大きさにされる限り、あらゆる形状が可能であることが正しく認識されるであろう。
【0044】
図1~4のそれぞれの底部側に示す、エアロゾル発生デバイス10の第1の端部14は、便宜上、エアロゾル発生デバイス10の遠位端部、底端部、基端部又は下端部として説明される。図1~4のそれぞれの頂部側に示す、エアロゾル発生デバイス10の第2の端部16は、エアロゾル発生デバイス10の近位端部、頂端部又は上端部として説明される。使用中、ユーザは、通常、エアロゾル発生デバイス10を、第1の端部14を下向きに及び/又はユーザの口に対して遠位位置に、且つ第2の端部16を上向きに及び/又はユーザの口に対して近接位置に向ける。図の例では、ハウジング12は、ケーシング18と、エアロゾル発生デバイス10の少なくとも幾つかの内部コンポーネントへのアクセスを可能にするためにケーシング18から取り外し可能なカバー24とを含む。
【0045】
図2及び4を参照すると、ハウジング12によって受けられる内部コンポーネントは、特にエアロゾル発生ユニット26を含む。エアロゾル発生ユニット26は、以下で更に詳細に説明する消耗品100を受けるための実質的に円筒状の断面を有するキャビティ30を画定する加熱チャンバ28を含む。エアロゾル発生ユニット26は、例えば、充電式であり得る1つ以上のバッテリである電源32と、コントローラ34とを更に含む。エアロゾル発生ユニット26は、加熱チャンバ28と電源32とコントローラ34が取り付けられるシャーシを含み得る。これらのコンポーネントの少なくとも幾つかは、単一のユニットを形成し得る。
【0046】
より一般的にバッテリとも呼ばれる電源32は、エアロゾル発生デバイス10の長手方向に沿って延在する電源キャビティ内に受けられる。
【0047】
加熱チャンバ28は、エアロゾル発生デバイス10の第2の端部16に向かって開口している。換言すれば、加熱チャンバ28は、エアロゾル発生デバイス10の第2の端部16に向かって開口する第1の端部36を有する。加熱チャンバ28の断熱性を高めるために、加熱チャンバ28は、絶縁体、例えば脱脂綿等の繊維状若しくは発泡材料、エアロゲル若しくはガスで囲まれ得るか、又は他の例では真空絶縁体が提供され得る。
【0048】
エアロゾル発生デバイス10は、スライドカバー40が加熱チャンバ28の開口した第1の端部36を覆って加熱チャンバ28へのアクセスを防止する閉位置(図1及び2を参照されたい)と、スライドカバー40が加熱チャンバ28の開口した第1の端部36を露出させて加熱チャンバ28へのアクセスを提供する開位置(図3及び4を参照されたい)との間で横方向に移動可能なスライドカバー40を更に含み得る。幾つかの実施形態では、スライドカバー40は、閉位置に付勢され得る。
【0049】
加熱チャンバ28、特にキャビティ30は、図2~4に示すように、加熱チャンバ28の開口した第1の端部36によって形成される挿入開口部を介して、対応する形状の実質的に円筒形又はロッド形状の消耗品100を受けるように配置される。通常、消耗品100は、上で定義したように、有利には固体形態の気化性材料を含有する基材部分102を含む。消耗品100は、近位端104(又は口側端)及び遠位端106を有する。消耗品100は、基材部分102の下流に位置決めされるマウスピース部分108を更に含む。基材部分102及びマウスピース部分108は、図に示すように、ラッパー110(例えば、紙ラッパー)内で同軸に整列配置されてコンポーネントを所定の位置に保持して、ロッド状消耗品100を形成する。
【0050】
マウスピース部分108は、下流方向に、換言すれば、消耗品100の遠位端106から近位(口側)端104まで、順次且つ同軸整列で配置される以下のコンポーネント(詳細には図示せず):冷却セグメント、中心孔セグメント及びフィルタセグメントの1つ以上を含み得る。冷却セグメントは、通常、ラッパー110の厚さよりも大きい厚さを有する中空紙管を含む。中心孔セグメントは、セルロースアセテート繊維と可塑剤とを含有する硬化された混合物を含み得、マウスピース部分108の強度を高めるように機能する。フィルタセグメントは、通常、酢酸セルロース繊維を含み、マウスピースフィルタとして機能する。加熱された蒸気が基材部分102から消耗品100の近位(口側)端104に向かって流れると、蒸気は、冷却セグメント及び中心孔セグメントを通過する際に冷却され凝縮し、ユーザがフィルタセグメントを通して吸入するのに適した特性を有するエアロゾルを形成する。
【0051】
他の実施形態では、加熱チャンバ28は、裁断されたバラの材料、他の手法でパッケージ化された固形材料又は消耗品100に入れられたエアロゾル発生液体等の他の形態の基材102を受けるように構成され得る。
【0052】
図2及び4を参照すると、加熱チャンバ28は、基部44(加熱チャンバの第2の端部38に位置する)と、開口した第1の端部36との間を延在する側壁42を有する。側壁42と基部44とを互いに接続し、単一部品として一体に形成することができる。図示の実施形態では、側壁42は、管状、より具体的には円筒状である。しかし、他の実施形態では、側壁42は、楕円形又は多角形断面を有する管等の他の好適な形状を有し得る。更に別の実施形態では、側壁42は、テーパ状であり得る。
【0053】
図示の実施形態では、加熱チャンバ28の基部44は、閉じており、例えば密閉されるか又は気密である。即ち、加熱チャンバ28は、カップ状である。これにより、開口した第1の端部36から引き込まれた空気が第2の端部38から流出することを基部44によって阻止され、代わりに基材部分102を通るように案内されることが確実に可能になる。これにより、ユーザが消耗品100を加熱チャンバ28に意図した距離まで挿入し、それ以上挿入しないことも確実にし得る。
【0054】
エアロゾル発生ユニット26は、基材部分102を燃焼させずに加熱するためのヒータ46を含む。図示の実施形態では、ヒータ46は、加熱チャンバ28の側壁42と同じ範囲にある抵抗ヒータである。当然のことながら、他の種類及び構成のヒータ46も使用され得る。例えば、幾つかの実施形態では、ヒータ46は、基材部分102を貫通してそれを加熱する加熱ブレードを形成し得る。幾つかの他の実施形態によれば、ヒータ46は、基材部分102に含まれるサセプタと磁気的に相互作用することが可能な磁気コイルを形成し得る。更に他の実施形態によれば、特に液体気化性材料の場合、ヒータ46は、ウィッキングシステムと協働して液体を蒸発させ得る。
【0055】
図示の実施形態では、ヒータ46は、加熱チャンバ28の内容積から離れる方向に面する管状側壁42の表面に取り付けられる。これは、加熱チャンバ28によって画定されるキャビティ30に消耗品100が挿入される際、ヒータ46を損傷から保護するのに役立ち得る。
【0056】
エアロゾル発生ユニット26のヒータ46は、電動式である。即ち、ヒータ46は、電力を使用して基材部分102を加熱するように構成される。この目的のため、電源32は、コントローラ34に結合される。次いで、コントローラ34は、ヒータ46に結合される。ユーザは、コントローラ34を介して電源32をヒータ46に結合させ、電源32をヒータ46から結合解除させるように配置される制御手段(図示せず)を使用してエアロゾル発生デバイス10を動作させる。
【0057】
特に、コントローラ34は、各ベイピングセッションのために選択される加熱プロファイルに従ったヒータ46の動作を制御するように構成される。本発明の異なる実施形態によれば、加熱プロファイルは、例えば、少なくともベイピングセッションのある瞬間において又はベイピングセッション全体にわたり、以下の要素の少なくとも1つを特定することができる。
- ヒータ46又はその周辺領域の温度、
- 基材部分102又はその周辺領域の温度、
- ヒータ46の電力(例えば、電圧又は電流)。
【0058】
加えて、加熱プロファイルが特定される瞬間は、ベイピングセッションの異なる段階に対応し得る。例えば、ベイピングセッションは、予熱段階及び加熱段階を有し得る。予熱段階中、ヒータ46は、蒸気発生を可能にする基材部分102の温度を迅速に達成するようにその最大加熱能力に従って電力供給され得る。加熱段階中、ヒータ46は、例えば、基材部分102の温度を一定に保つように電力供給され得る。
【0059】
異なる加熱プロファイルは、従って、異なる様式のベイピングにつながり得る。加えて、特定の加熱プロファイルは、気化性材料及び/又はその成分の少なくとも幾つかの性質に応じて、特定のユーザ体験(即ち味、風味、蒸気量、蒸気温度等)を保証することもできる。
【0060】
本発明によれば、コントローラ34は、少なくとも2つの異なる加熱プロファイルを含む加熱プロファイルの群を格納することが可能である。加熱プロファイルの群は、少なくとも1つの初期設定加熱プロファイルを含む。初期設定加熱プロファイルは、例えば、大半のユーザ及び/又は消耗品に適した工場で特定されたプロファイルである。加熱プロファイルの群は、例えば、ユーザによって特定され得る少なくとも1つのカスタマイズされた加熱プロファイルも含む。このカスタマイズされた加熱プロファイルは、例えば、外部デバイス(スマートフォン等)を使用して特定され、次いで無線データ接続又は任意の他の種類の接続を使用してコントローラ34にアップロードされ得る。カスタマイズされた加熱プロファイルは、従って、ユーザの好みに従って又は気化性材料及び/若しくはその成分の少なくとも幾つかの性質に応じて特定され得る。
【0061】
本発明によれば、エアロゾル発生デバイス10は、ハウジング12上に配置され、基材部分102がキャビティ30内に受けられる場合に消耗品100の外面によって反射される光を放出することが可能なLED50(発光ダイオード)を更に含む。図の例では、消耗品100の外面は、ラッパー110によって形成される。LED50は、例えば、ハウジング12の外部から見えないようにハウジング12の内面に配置される。例えば、LED50は、少なくともスライドカバー40が開位置にある場合、スライドカバー40の下に配置することができる。
【0062】
図2及び4に示すように、LED50は、加熱チャンバ28の挿入開口部に隣接して、例えばケーシング18又はカバー24を形成する壁部の直下に配置され得る。幾つかの実施形態では、LED50は、この壁部に固定される。加えて、LED50は、基材部分102がキャビティ30に受けられる場合、ラッパー110から所定の距離に配置される。この目的のため、挿入開口部は、例えば、その第2の端部38に隣接する加熱チャンバ28の部分と比較してより大きい横方向寸法を示し得る。ラッパー110までの所定の距離は、例えば、LED50のビーム角に基づいて選択され得る。
【0063】
特に、「ビーム角」とは、LED50を単一の光点と見なして、発光している間にLED50によって形成される光円錐の開口と理解される。例えば、所定の方向に沿って配置される幾つかの光点の場合、「ビーム角」は、前記方向に垂直な各断面において形成される光円錐の開口として理解される。
【0064】
本発明の異なる実施形態によれば、ラッパー110までの前記距離は、以下の通りに選択される:
- ビーム角が30°~50°に含まれる場合、実質的に0.3mmに等しく、
- ビーム角が20°~40°に含まれる場合、実質的に0.5mmに等しく、
- ビーム角が10°~30°に含まれる場合、0.8mm~1mmである。
【0065】
図の例では、LED50は、例えば、立法体形状を有する単一の光点である。例えば、かかるLED50は、公知のCL-195シリーズLED又は同様のモデルの任意の他のLEDに対応し得る。本発明の他の実施形態によれば、LED50は、任意の他の適切な形状を有し得る。例えば、本発明の一実施形態では、LED50は、挿入開口部の周囲に少なくとも部分的に延在する円形形状を有する。
【0066】
LED50は、コントローラ34がその動作を制御することが可能であるようにコントローラ34に電気的に接続される。特に、LED50は、ベイピングセッション中に1つの動作状態になるように構成される。この動作状態は、コントローラ34によって制御され、LED50の少なくとも1つの発光特性を規定する。その又は各発光特性は、以下の中から選択される。光の色及び発光の可視周波数(例えば、連続光又は所定の周波数を有する点滅)。
【0067】
有利には、本発明によれば、LED50の動作状態は、前記ベイピングセッション中にコントローラ34によって使用される加熱プロファイルに応じて選択される。例えば、初期設定加熱プロファイルがコントローラ34によって使用される場合、LED50は、かかるベイピングセッション中にLED50が全く発光しないことを意味する非発光状態になり得る。少なくとも1つのカスタマイズされた加熱プロファイルがコントローラ34によって使用される場合、LED50は、ベイピングセッションの全体中に発光することができる。
【0068】
より一般的には、複数のカスタマイズされた加熱プロファイルの場合、コントローラ34は、それぞれのカスタマイズされた加熱プロファイルに特定の発光特性を関連付け、この発光特性に対応するLED50の動作状態を定義することができる。例えば、コントローラ34は、各加熱プロファイルに対して特定の色及び/又は発光周波数を関連付け、対応するベイピングセッションのために選択される加熱プロファイルに応じて、この色及び/又は発光周波数に対応するLED50の動作状態を定義することができる。別の実施形態によれば、特定の発光特性は、例えば、このプロファイルをコントローラ34にアップロードする間、ユーザによってカスタマイズされた加熱プロファイル毎に選択される。この場合、カスタマイズされた各加熱プロファイルと対応する発光特性との間の関連付けは、コントローラ34によって記憶される。
【0069】
エアロゾル発生デバイス10を使用するために、ユーザは、スライドカバー40を、図1及び2に示す閉位置から、図3及び4に示す開位置まで移動させる。ユーザは、次いで、開口した第1の端部36を通して消耗品100を加熱チャンバ28に挿入し、その結果、基材部分102がキャビティ30内に受けられ、マウスピース部分108の少なくとも一部が、開口した第1の端部36から突出してユーザの唇による係合を可能にする状態で、消耗品100の近位端104が、加熱チャンバ28の開口した第1の端部36に位置決めされる。
【0070】
次いで、ユーザは、エアロゾル発生デバイス10、特にコントローラ34を作動させ、現在のベイピングセッションに対する加熱プロファイルを選択することができる。この目的のため、ユーザは、適切な制御手段又は例えばオン/オフボタンのような少なくとも1つのボタンを使用し得る。例えば、オンボタンを一度押すと、コントローラ34は、初期設定加熱プロファイルを選択し、対応する動作状態(例えば、非発光状態等)をLED50に生じさせることができる。オンボタンを2回押すと、コントローラ34は、第1のカスタマイズされた加熱プロファイルを選択し、対応する動作状態(例えば、第1の色の発光状態等)をLED50に生じさせることができる。同様の技術を使用して、第2のカスタマイズされた加熱プロファイル等を選択することができる。ユーザは、例えば、コントローラ34によって記憶される加熱プロファイルの総数よりも多い所定の回数だけオンボタンを押すと、デバイス10のスイッチを切ることができる。
【0071】
加熱プロファイルを選択すると、電流がヒータ46に供給され、この加熱プロファイルに従ってヒータを加熱させる。コントローラ34は、選択された加熱プロファイルに対応するLED50の動作状態を引き起こす。LED50によって発せられる光は、ラッパーから反射され、ユーザは、使用されている加熱プロファイルを特定することができる。ヒータ46からの熱は、加熱チャンバ28の側壁42を通して、加熱チャンバ28内に位置決めされる消耗品100の隣接する基材部分102に例えば伝導、放射及び対流によって伝達される。これにより、結果として基材部分102の加熱を生じ、それにより蒸気を発生させる。発生させた蒸気は、冷却され凝縮して、ユーザがマウスピース部分108を通して、より詳細にはフィルタセグメントを通して吸入するためのエアロゾルを形成する。基材部分102の気化は、周囲環境から加熱チャンバ28の開口した第1の端部36を通る空気の添加により促進され、空気流は、例えば、ラッパー110と円筒状側壁42の内面との間にある。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】