(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-30
(54)【発明の名称】バッテリーパック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/242 20210101AFI20240920BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20240920BHJP
【FI】
H01M50/242
H01M50/291
H01M50/289 101
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521031
(86)(22)【出願日】2023-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 KR2023009176
(87)【国際公開番号】W WO2024005580
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0081453
(32)【優先日】2022-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ヒョン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・スク・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・ファン・シン
(72)【発明者】
【氏名】ボ・ラ・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キ・ヨン・キム
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA07
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY10
5H040CC34
5H040NN01
5H040NN03
(57)【要約】
本発明はバッテリーパックに関するものである。より具体的には、本発明のバッテリーパックは、バッテリーモジュールを収容するバッテリーパックであって、バッテリーモジュールの下部を支持するベースプレート、上記ベースプレートの縁に沿って結合される側壁、およびバッテリーモジュールが収容される空間を区画するように上記ベースプレートと結合する隔壁で構成されたパックケースと、上記パックケースに収容されたバッテリーモジュールを覆うように上記パックケースと結合される上部カバーと、上記側壁に挿入される補強ビームと、を含み、上記補強ビームは、複数のリブが突出形成された柱状の補強部材が少なくとも2つ以上並んで相接してなることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーモジュールを収容するバッテリーパックであって、
バッテリーモジュールの下部を支持するベースプレート、前記ベースプレートの縁に沿って結合される側壁、およびバッテリーモジュールが収容される空間を区画するように前記ベースプレートと結合する隔壁で構成されたパックケースと、
前記側壁に挿入される補強ビームと、を含み、
前記補強ビームは、複数のリブが突出形成された柱状の補強部材が少なくとも2つ以上並んで相接してなる、バッテリーパック。
【請求項2】
前記側壁は内部に中空構造を含み、
前記補強ビームは前記中空構造内に挿入される、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記中空構造は、前記パックケースの長手方向に沿って延長形成され、
前記補強ビームは、補強ビームの長手方向とパックケースの長手方向が水平になるように前記中空構造に挿入される、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記補強ビームは、各側端部が前記中空構造の内側面に相接するように挿入されて前記中空構造を支持する、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記補強ビームは、複数の補強部材が一方向にのみ相接してなる、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記補強部材は、
断面がアーチ状を有する第1補強部と、
前記第1補強部と対称の形態を有するように形成された第2補強部と、を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記第1補強部の両端部間の離隔長さは、前記第1補強部の端部と前記第1補強部の端部に隣接する第2補強部の端部との間の離隔長さより長い、請求項6に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記補強ビームは、任意の一方の補強部材の第1補強部の両端部が他方の補強部材の第2補強部の両端部に相接して形成された、請求項6に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記補強ビームは、任意の一方の補強部材の第1補強部と他方の補強部材の第2補強部との間に前記補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を含む、請求項7に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記補強ビームは、最外殻に位置する補強部材において、第1補強部または第2補強部の両端部と結合されるアーチ状の補助補強部材をさらに含む、請求項6に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記補強ビームは、前記相接する最外殻の補強部材と補助補強部材との間に前記補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を含む、請求項10に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記補強ビームは、前記相接する一対の補強部材の間に前記補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を含む、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項13】
前記補強ビームは、内部に補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を少なくとも1つ以上含む、請求項1に記載のバッテリーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバッテリーパックに関するものであって、本発明のバッテリーパックは、中空形態を有するパックケースの側壁に挿入される補強ビームを用いてバッテリーパックの側面強度を向上させたことを特徴とする。
【0002】
本出願は、2022年7月1日付の韓国特許出願第10-2022-0081453号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
単位バッテリーセルの作動電圧は約2.5V~4.2Vである。したがって、これよりさらに高い出力電圧が要求される場合には、複数個のバッテリーセルを直列に連結してバッテリーパックを構成することもある。また、バッテリーパックに要求される充放電容量に応じて多数のバッテリーセルを並列連結してバッテリーパックを構成することもある。したがって、上記バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの個数は、要求される出力電圧または充放電容量に応じて多様に設定され得る。
【0004】
例えば、複数個のバッテリーセルを直列/並列に連結してバッテリーパックを構成する場合は、まず複数個のバッテリーセルからなるバッテリーモジュールを構成する。
【0005】
従来のバッテリーパックは、バッテリーモジュールが収容されるパックケース、および上記パックケースに収容されたバッテリーモジュールを覆うように上記パックケースと結合される上部カバーで構成される。
【0006】
上記パックケースは、側壁で囲まれた内部空間が形成され得、複数のバッテリーモジュールは、複数の隔壁に区画して形成された区域に分離されて収容される。
【0007】
図1は、従来のバッテリーパックに含まれたパックケースおよび上記パックケースに収容されたバッテリーモジュールを示したものであり、複数のバッテリーモジュールが複数の隔壁によって区画されて収容され、パックケースの最外殻に位置する側壁によって囲まれて保護される。
【0008】
一方、上記バッテリーパックは上記側壁を介して外部の衝撃から保護され得るが、最近、バッテリーモジュールの損傷を最小化するために、より優れた強度の側壁構造が要求されている。
【0009】
しかしながら、顧客の多様な要求に応じて強度を向上させるために毎回パックケースの形状を変更することは、バッテリーパックの製造効率を低下させる要因となる。
【0010】
また、側壁の強度を向上させるために厚さを増やす方法もバッテリーのエネルギー効率を低下させるという問題が生じる。
【0011】
したがって、バッテリーのエネルギー効率を低下させずに、多様な顧客の要求に応じて構造変更を最小化しながらパックケースの側面強度を向上させ得る新しい方法が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2021-0134165号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明は、バッテリーパックの側面強度を向上させる目的を有する。
【0014】
また、本発明は、バッテリーパックの特定部分の強度を選択的に向上させる方法を提供する目的がある。
【0015】
また、本発明は、多様な構造のバッテリーパックに適用可能な補強構造物を提供する目的を有する。
【0016】
また、本発明は、エネルギー効率の低下を最小化しつつバッテリーパックの強度を向上させる目的を有する。
【0017】
本発明の他の目的および長所は、下記の説明によって理解されることができ、本発明の実施形態によってより明確に分かるであろう。また、本発明の目的および長所は、特許請求の範囲に示す手段およびその組み合わせによって実現され得ることが容易に分かるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明によると、バッテリーモジュールを収容するバッテリーパックであって、バッテリーモジュールの下部を支持するベースプレート、上記ベースプレートの縁に沿って結合される側壁、およびバッテリーモジュールが収容される空間を区画するように上記ベースプレートと結合する隔壁で構成されたパックケースと、上記パックケースに収容されたバッテリーモジュールを覆うように上記パックケースと結合される上部カバーと、上記側壁および隔壁のうち少なくともいずれか1つに挿入される補強ビームと、を含み、上記補強ビームは、複数のリブが突出形成された柱状の補強部材が少なくとも2つ以上並んで相接してなることを特徴とするバッテリーパックを提供する。
【0019】
上記側壁および隔壁のうち少なくともいずれか1つは内部に中空構造を含み、上記補強ビームは上記中空構造内に挿入され得る。
【0020】
上記中空構造は、上記パックケースの長手方向に沿って延長形成され、上記補強ビームは、補強ビームの長手方向とパックケースの長手方向が水平になるように上記中空構造に挿入され得る。
【0021】
上記補強ビームは、各端部が上記中空構造の内側面に相接するように挿入されて上記中空構造を支持し得る。
【0022】
上記補強ビームは、複数の補強部材が一方向にのみ相接してなり得る。
【0023】
上記補強部材の端部は、ラウンド状を有し得る。
【0024】
上記補強部材は、断面がアーチ状を有する第1補強部と、上記第1補強部と対称の形態を有するように形成された第2補強部と、を含み、上記第1補強部の端部および上記第1補強部の端部に隣接する第2補強部の端部がアーチ状の支持面を形成し得る。
【0025】
上記第1補強部の両端部間の離隔長さは、上記第1補強部の端部と上記第1補強部の端部に隣接する第2補強部の端部との間の離隔長さより長いことがあり得る。
【0026】
上記補強ビームは、任意の一方の補強部材の第1補強部の両端部が他方の補強部材の第2補強部の両端部に相接して形成され得る。
【0027】
上記補強ビームは、任意の一方の補強部材の第1補強部と他方の補強部材の第2補強部との間に上記補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を含み得る。
【0028】
上記補強ビームは、最外殻に位置する補強部材において、第1補強部または第2補強部の両端部と結合されるアーチ状の補助補強部材をさらに含み得る。
【0029】
上記補強ビームは、上記相接する最外殻の補強部材と補助補強部材との間に上記補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を含み得る。
【0030】
上記補強ビームは、上記相接する一対の補強部材の間に上記補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を含み得る。
【0031】
上記補強ビームは、内部に補強ビームの長手方向に沿って延長形成された中空を少なくとも1つ以上含み得る。
【発明の効果】
【0032】
本発明によると、エネルギー効率の低下を最小化しながらバッテリーパックの側面強度を向上させ得る。
【0033】
また、本発明によると、バッテリーパックの特定部分の強度を選択的に向上させ得る。
【0034】
また、本発明によると、特定パターンを有する補強構造物を用いて多様な構造のバッテリーパックの強度を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図2】本発明の第1実施形態に係るバッテリーパックの斜視図である。
【
図3】上記
図2のバッテリーパックの正面図である。
【
図4】上記
図3のサイドフレームの一部を拡大したものである。
【
図5】本発明の第1実施形態に係るバッテリーパックに含まれた補強ビームの断面および斜視図を示したものである。
【
図6】補強部材の断面および補強ビームの断面を示したものである。
【
図7】本発明の第2実施形態に係るバッテリーパックに含まれた補強ビームの断面および斜視図を示したものである。
【
図8】本発明の第3実施形態に係るバッテリーパックに含まれた補強ビームの断面および斜視図を示したものである。
【
図9】本発明の第4実施形態に係るバッテリーパックに含まれた補強ビームの断面および斜視図を示したものである。
【
図10】本発明のサイドフレームに多様な形態の補強ビームが挿入されたことを示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。その前に、本明細書および特許請求の範囲で使用された用語や単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者が彼自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義し得るという原則に基づいて、本発明の技術的思想に合致する意味と概念として解釈されるべきである。
【0037】
したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に図示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替し得る多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【0038】
また、本発明の説明において、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0039】
本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものであるため、図面における構成要素の形状およびサイズなどは、より明確な説明のために誇張、省略、または概略的に図示され得る。したがって、各構成要素のサイズや割合は、実際的なサイズや割合を完全に反映するものではない。
【0040】
本発明はバッテリーパック1000に関するものであって、本発明のバッテリーパック1000は、中空形態を有するパックケースの側壁230に挿入される補強ビーム300を用いてバッテリーパック1000の側面強度を向上させたことを特徴とする。
【0041】
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係るバッテリーパック1000の斜視図であり、
図3は、上記
図2のバッテリーパック1000の正面図である。
【0042】
本発明のバッテリーパック1000は、
図2に図示されたように、バッテリーモジュールを収容したパックケース、上記収容されたバッテリーモジュールの上部を覆うように上記パックケースと結合する上部カバー100、およびパックケースの側面を支持するように上記パックケースに挿入される補強ビーム300を含む。
【0043】
上記パックケースは、
図2および
図3に図示されたように、ベースプレート210、隔壁および側壁230で構成される。
【0044】
上記ベースプレート210は、パックケースの底部に該当し、上記パックケースに収容されるバッテリーモジュールの下部を支持する役割を果たす。
【0045】
上記隔壁は、ベースプレート210上でバッテリーモジュールが収容される空間を区画するように上記ベースプレート210と結合する。
【0046】
上記隔壁は、より具体的には、上記ベースプレート210の中心を横切ってパックケースの空間を大きく2つに分離するメイン隔壁、および上記メイン隔壁によって形成された空間をパックケースの長手方向(dpack)に沿って複数個に分離するようにベースプレート210と結合する補助隔壁で構成される。
【0047】
上記補助隔壁は、いずれか一側の端部が上記メイン隔壁と結合され、上記メイン隔壁の一側に結合された複数の補助隔壁は、上記メイン隔壁に沿って所定の間隔を離隔して設置される。
【0048】
上記側壁230は、パックケースの側面部に該当し、上記パックケースに収容されるバッテリーモジュールの開放された側面を保護して支持する役割を果たす。
【0049】
上記側壁230は内部に中空構造を含み、上記ベースプレート210の縁に沿って結合される。
【0050】
上記中空構造は、パックケースの長手方向(dpack)に沿って延長形成される。
【0051】
上記側壁230は、より具体的には、パックケースの両側でベースプレート210と結合するサイドフレーム233、パックケースの前方でベースプレート210と結合する前方フレーム231、およびパックケースの後方でベースプレート210と結合する後方フレーム232で構成される。
【0052】
上記サイドフレーム233の内側面には、上記サイドフレーム233に対向するメイン隔壁の一側に結合された各補助隔壁の端部が結合される。
【0053】
上記前方フレーム231および後方フレーム232の内側面は、上記メイン隔壁の両端部がそれぞれ結合される。
【0054】
上記上部カバー100は公知技術に該当するので、本発明ではそれに関する詳細な説明は省略する。
【0055】
上記補強ビーム300は、好ましくはパックケースに含まれる側壁230に挿入され、より具体的には、
図2および
図3に図示されたように、サイドフレーム233に挿入される。
【0056】
上記補強ビーム300は、好ましくは上記サイドフレーム233の中空構造に挿入され、バッテリーパック1000の側面支持力を向上させる役割を果たす。
【0057】
上記補強ビーム300は、補強ビーム300の長手方向(dbeam)とパックケースの長手方向(dpack)が水平になるように上記中空構造に挿入される。
【0058】
図4は、上記
図3のサイドフレーム233の一部を拡大したものであり、上記サイドフレーム233は、
図4に図示されたように、複数の中空構造を内部に含み得、上記補強ビーム300は、上記複数の中空構造のうち少なくともいずれか1つに挿入され、上記サイドフレーム233の強度を高めることができる。このとき、上記補強ビーム300は、上記サイドフレーム233の中空構造のうち補強が必要な部分に選択的に挿入され得る。
【0059】
図5は、本発明の第1実施形態に係るバッテリーパック1000に含まれた補強ビーム300の断面および斜視図を示したものである。
【0060】
本発明の補強ビーム300は、柱状の補強部材310が少なくとも2つ以上厚さ方向に並んで相接してなることを特徴とする。
【0061】
すなわち、上記補強ビーム300は、複数の補強部材310が一方向にのみ相接してなる。
【0062】
第1実施形態に係るバッテリーパック1000に含まれた補強ビーム300は、
図5に図示されたように、2つの補強部材310が並んで相接してなる。このとき、上記補強ビーム300は、2つの補強部材310が結合されたものであってもよく、または一体型に製造されたものであってもよい。
【0063】
図6は、補強部材310の断面および補強ビーム300の断面を示したものである。
【0064】
上記補強部材310は、
図6の(a)に図示されたように、複数のリブ311が突出形成された柱状を有する。好ましくは、上記補強部材310は、側面から対角線方向に突出した4つのリブ311を含み、より好ましくは、上記各リブ311によって上記補強部材310の断面はX字型を有する。
【0065】
上記のような形状の補強部材310は、補強ビーム300の長手方向(dbeam)に沿って伝達される側部衝撃によりよく耐えることができる。また、上記のような構造の補強部材310が複数個合わさった構造を有する補強ビーム300は、側面強度のみならず、ねじれに対する抵抗性も向上し得る。
【0066】
このとき、上記1つの補強部材310を構成する4つのリブ311の長さはいずれも同一であることが好ましい。
【0067】
また、上記対角線方向に突出した4つのリブ311の端部はそれぞれラウンド状を有し、端部に向かうにつれて断面厚さが厚くなることが好ましい。
【0068】
上記補強ビーム300は、
図3に図示されたように、各側端部が上記中空構造の内側面に相接するように挿入され、上記サイドフレーム233の中空構造を支持する。
【0069】
上記補強部材310は、2つのリブ311がアーチ状を有する第1補強部310a、および上記第1補強部310aと対称の形態を有するように形成され、2つのリブ311を有する第2補強部310bを含む。すなわち、上記補強部材310は、互いに対称に相接する第1補強部310aおよび第2補強部310bを含む。
【0070】
上記第1補強部310aの一側に形成されたリブ311、および上記第1補強部310aのリブ311に隣接する第2補強部310bのリブ311がアーチ状の支持面を形成する。
【0071】
上記第1補強部310aまたは第2補強部310bの両端部間の離隔長さは、上記第1補強部310aの端部と上記第1補強部310aの端部に隣接する第2補強部310bの端部との間の離隔長さより長い。すなわち、上記補強部材310は、
図6の(a)に図示されたように、横幅の長さd1が縦幅の長さd2より長いことが好ましい。このような補強部材310の形状により、補強ビーム300は、側面に伝わる物理的な力に対してより良好に抵抗し得る。
【0072】
図6の(b)は、2つの補強部材310が結合して形成された補強ビーム300の断面を示したものである。
【0073】
本発明の補強ビーム300は、
図6の(b)に図示されたように、いずれか1つの補強部材310の第1補強部310aの両端部が他の1つの補強部材310の第2補強部310bの両端部に相接して形成される。上記補強ビーム300は、2つの補強部材310が結合されたものであってもよく、または2つの補強部材310が結合された形状に製造されたものであってもよい。
【0074】
上記補強ビーム300は、上記いずれか1つの補強部材310の第1補強部310aと他の1つの補強部材310の第2補強部310bとの間に上記補強ビーム300の長手方向(dbeam)に沿って延長形成された中空を含む。上記のような中空状の構造により、本発明の補強ビーム300は、サイドフレーム233の強度を向上させながら重量増加量を最小化し得る。したがって、バッテリーパック1000のエネルギー効率が低下することを防止し得る。
【0075】
本発明の補強ビーム300は少なくとも1つ以上の中空を含み得る。
【0076】
以下、
図7~
図10を参照して、各実施形態別に複数の中空を有する補強ビーム300を説明する。
【0077】
(第2実施形態)
本発明は、サイドフレーム233に含まれた多様なサイズの中空構造に補強ビーム300を挿入するために、上記中空構造のサイズまたは形状に応じて補強部材310の個数またはサイズを調節し、補強ビーム300の形状を変形することが可能である。
【0078】
図7は、本発明の第2実施形態に係るバッテリーパック1000に含まれた補強ビーム300の断面および斜視図を示したものである。
【0079】
上記第2実施形態に係る補強ビーム300は、3つの補強部材310が一方向に相接して結合されたことが特徴である。
【0080】
上記のような構造により、第2実施形態に係る補強ビーム300は、第1実施形態に係る補強ビーム300よりサイドフレーム233の側面強度をより向上させ得る。
【0081】
上記補強ビーム300は、
図7に図示されたように、補強部材310が結合された方向に沿って2つの中空が形成される。
【0082】
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係るバッテリーパック1000に含まれた補強ビーム300の断面および斜視図を示したものである。
【0083】
上記第3実施形態に係る補強ビーム300は、最外殻に位置する補強部材310と結合されるアーチ状の補助補強部材320をさらに含む。
【0084】
上記補助補強部材320は、サイドフレーム233に含まれた多様な形状の中空構造に補強ビーム300を挿入するために追加された補助構成である。
【0085】
上記第3実施形態に係る補強ビーム300は、
図8に図示されたように、2つの補強部材310が一方向に相接して結合され、いずれか1つの補強部材310の第1補強部310aまたは第2補強部310bの両端部とアーチ状の補助補強部材320が結合される。
【0086】
上記補助補強部材320は、好ましくは、補強部材310に含まれた第1補強部310aまたは第2補強部310bと同じ形態を有する。
【0087】
したがって、上記第3実施形態に係る補強ビーム300は、上記相接するいずれか1つの補強部材310と補助補強部材320との間に上記補強ビーム300の長手方向(dbeam)に沿って延長形成された中空を含む。
【0088】
(第4実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態に係るバッテリーパック1000に含まれた補強ビーム300の断面および斜視図を示したものである。
【0089】
上記第4実施形態に係る補強ビーム300は、最外殻に位置する補強部材310と結合されるアーチ状の補助補強部材320をさらに含む。
【0090】
上記補助補強部材320は、サイドフレーム233に含まれた多様な形状の中空構造に補強ビーム300を挿入するために追加された補助構成である。
【0091】
上記第4実施形態に係る補強ビーム300は、
図9に図示されたように、4つの補強部材310が一方向に相接して結合され、最外殻に位置する補強部材310のうちいずれか1つの補強部材310の第1補強部310aまたは第2補強部310bの両端部とアーチ状の補助補強部材320が結合される。
【0092】
上記補助補強部材320は、好ましくは、補強部材310に含まれた第1補強部310aまたは第2補強部310bと同じ形態を有する。
【0093】
したがって、上記第4実施形態に係る補強ビーム300は、上記相接するいずれか1つの補強部材310と補助補強部材320との間に上記補強ビーム300の長手方向(dbeam)に沿って延長形成された中空を含む。
【0094】
本発明のバッテリーパック1000に含まれる補強ビーム300は、上記第1実施形態~第4実施形態に限定されず、必要に応じて複数部材の結合量を調節して多様な形態の補強ビーム300が使用され得る。
【0095】
図10は、本発明のサイドフレーム233に多様な形態の補強ビーム300が挿入されたことを示したものである。より具体的には、
図10の(a)は、本発明のサイドフレーム233の斜視図を示したものであり、
図10の(b)は、上記
図10の(a)のサイドフレーム233の断面を示したものである。
【0096】
上記
図10によると、本発明のサイドフレーム233に含まれた多様なサイズの中空構造に補強ビーム300を挿入するために、上記サイドフレーム233の中空構造のサイズまたは形状に応じて補強部材310の個数またはサイズを調節して多様な補強ビーム300が挿入される。
【0097】
すなわち、本発明は、サイドフレーム233に含まれた多様なサイズの中空構造に補強ビーム300を挿入するために、上記中空構造のサイズまたは形状に応じて補強部材310の個数またはサイズを調節するか、または補助補強部材320を結合して補強ビーム300の形状を変形する。
【0098】
以上、図面と実施形態などにより本発明をより詳細に説明した。しかしながら、本明細書に記載された図面または実施形態などに記載された構成は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替し得る多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0099】
10:(従来技術)バッテリーモジュール
20:(従来技術)パックケース
21:(従来技術)隔壁
22:(従来技術)側壁
1000:バッテリーパック
100:上部カバー
210:ベースプレート
231:前方フレーム
233:サイドフレーム
300:補強ビーム
310:補強部材
310a:第1補強部
310b:第2補強部
311:リブ
320:補助補強部材
d1:横幅の長さ
d2:縦幅の長さ
dpack:パックケースの長手方向
dbeam:補強ビームの長手方向
【手続補正書】
【提出日】2024-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0099】
10:(従来技術)バッテリーモジュール
20:(従来技術)パックケース
22:(従来技術)側壁
1000:バッテリーパック
100:上部カバー
210:ベースプレート
230:側壁
231:前方フレーム
232:後方フレーム
233:サイドフレーム
300:補強ビーム
310:補強部材
310a:第1補強部
310b:第2補強部
311:リブ
320:補助補強部材
d1:横幅の長さ
d2:縦幅の長さ
dpack:パックケースの長手方向
dbeam:補強ビームの長手方向
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】